書き手も読み手もあつまって小説について語ればいいじゃない
1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
2 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 04:55:28.88 ID:B65TCQEo0
群像といえば、カメレオン狂のための戦争学習帳を今読んでる
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 04:58:05.60 ID:B65TCQEo0
age
4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 05:00:22.96 ID:B65TCQEo0
人いないな……。
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 05:01:33.16 ID:n8fDxuXZ0
自分でもなぜだかわからないが、「1000の小説とバックベアード」5回目の読了
6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 05:04:05.97 ID:B65TCQEo0
7 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 05:05:23.84 ID:D80C/zzyO
佐藤友哉好きだ
初期の勢いある感じも好きだけど
バックベアード以降の落ち着いた作風になってからも何だかんだで全部読んでるわ
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 05:07:28.06 ID:n8fDxuXZ0
面白い事は面白いよー
フリッカー式の時はなんだこりゃと思ってたけど、佐藤友哉
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 05:08:31.71 ID:jrvXMVSj0
>>7 俺も好きだけど近くの本屋においてないんだよな
10 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 05:09:24.05 ID:lI0Ay6Zw0
勉強の息抜きに小説を書くことにしたよろしく
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 05:09:39.79 ID:6LuYrJ2dO
スティーヴンキングの小説が好きなんだけど、月曜日の午後のロードショーでミザリーをやるらしいから楽しみ
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 05:10:07.36 ID:n8fDxuXZ0
「水没ピアノ」も好き
>>7 デンデラって面白かった?
読もうか迷ってるんだけど
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 05:10:54.49 ID:D80C/zzyO
>>9 俺もそうだったから尼で買った
フリッカー式は確かに初読のとき意味不明だった
でもあの勢いが好きでまた読んでしまう
エナメルはもう何回も読んでる
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 05:12:12.58 ID:B65TCQEo0
>>10どうせなら遊び感覚でもいいから新人賞ねらってみなよ。
送ってから半年は遠足の前日感があじわえるぞ。
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 05:14:20.15 ID:D80C/zzyO
>>12 デンデラは俺的にはちょっと落ち着きすぎてる感じ
水没ピアノ好きならコーラとか勧める
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 05:17:03.99 ID:B65TCQEo0
初心者の俺に佐藤友哉の読みやすい作品おしえてくれ
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 05:17:07.21 ID:n8fDxuXZ0
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 05:18:18.94 ID:n8fDxuXZ0
>>16 上記の「1000の小説とバックベアード」を薦めるよ
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 05:20:28.27 ID:D80C/zzyO
>>16 俺的には鏡家シリーズ好きなんだが
最初に読むなら333のテッペンが丁度いいんじゃないか
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 05:21:52.39 ID:B65TCQEo0
>>18サンクス。メフィスト賞って一番取りづらそうな賞なんだが。
みんなは舞城王太郎は読まないの?
21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 05:23:23.83 ID:B65TCQEo0
>>19サンクス。しばらくアマゾンのレビューみてニヤニヤしながら
どれ買うか悩むことにする。
22 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 05:24:12.77 ID:D80C/zzyO
23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 05:24:28.45 ID:n8fDxuXZ0
>>20 「煙か土か食い物」「暗闇の中で子供」「世界は密室でできている」「好き好き大好き超愛してる。」は読んだ
あとはファウストに載ったのをちょいちょいと
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 05:25:39.34 ID:n8fDxuXZ0
あぁ、あと「阿修羅ガール」も読んだわ
三島由紀夫賞って「逝って帰ってくる話」が選ばれやすいのかしらねぇ
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 05:26:29.48 ID:B65TCQEo0
>>22教えて君であれだけど、阿修羅ガールの次にはなにを読むべき?
26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 05:29:57.35 ID:D80C/zzyO
>>25 俺が好きなのは「煙か土か食い物」かな
主人公がかっこ良すぎて惚れる
「好き好き大好き超愛してる。」は何か泣いてしまった
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 05:31:58.61 ID:n8fDxuXZ0
メフィスト賞受賞作は何冊か読んだけど、楽しく読めたわ、流水以外
28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 05:33:08.11 ID:B65TCQEo0
>>26ありがと。煙か〜を読んでみるわ。好き好き〜は
芥川賞の選考で石原慎太郎を激怒させたんだってね
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 05:36:37.95 ID:D80C/zzyO
>>28 「好き好き〜」は「大学生が読むべき本」のランキング?か何かにも入ったってどっかで見たけど
正直そのランキングに何で入ったのか分からんwww
石原は確かに怒りそうだ
30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 05:38:44.67 ID:Kw4lLI2Q0
佐藤友哉って面白い
ただ手に入り辛い
31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 05:40:56.37 ID:B65TCQEo0
>>29読んでるひとがそう思うんなら相当だなww
大学生ってもっとこう、箱男とかを読んでそうなイメージなんだがwww
32 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 05:40:58.49 ID:n8fDxuXZ0
あんま売れてないのかねぇ
33 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 05:44:58.60 ID:D80C/zzyO
佐藤友哉はぶっちゃけ売れてないと思う
賞取ってちょっとだけ注目されたくらいで
34 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 05:48:21.46 ID:IXFBPrMrP
ディスコ探偵水曜日は結構面白かった
35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 05:50:18.74 ID:Kw4lLI2Q0
佐藤さん売れてないね。
その内売れるとは思うけど。
36 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 05:53:10.85 ID:P6yDgJb6O
37 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 05:54:19.18 ID:B65TCQEo0
この中で書いてるのって
>>1と
>>10と俺だけ?
っていうか、みんなに俺の作品見て意見が効きたいんだが……
38 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 05:55:46.99 ID:P6yDgJb6O
39 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 05:56:42.72 ID:IXFBPrMrP
ユヤタン嫌いじゃないがあの作風じゃ人気になるのは無理だろ……
地力はあると思うからなんか覚醒したらわからんが
>>36 舞城としちゃ長い 九十九十九より長かった
大体いつもどおりの舞城節だがわかりやすかったな
スッと読めるややあっさり味
個人的にはもうちょい毒あってもよかったかもしんない
40 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 05:58:48.08 ID:P6yDgJb6O
>>39 ありがとう
実は初舞城なんだけど読みやすそうならこれから入ってみようかな
41 :
その1:2011/02/11(金) 05:58:49.85 ID:B65TCQEo0
鶏肉加工会社で経理をやっている関係で、僕の母親はよく社員販売で業務用の鶏肉を買ってきてくれた。
2kgで400円。出荷するための大きさに満たなかったものを集めてパックし、冷凍したもので、規格外とはいえ、紛れもない国産の鶏肉だった。
ひと口大に細かく切りそろえて揚げてしまえば、そこらの飲食店に負けないくらいの代物で、天安門事件のときも、ベルリンの壁崩壊のときも
食卓にフライドチキンが並んでいた。
僕ら兄弟はその鶏肉で成長したといっても過言ではなかった。
母の鶏肉は家庭以外の場所でも活躍した。
学園祭の出店で、フライドチキンを売ることになったとき、母からビニール詰めの冷凍モモ肉を10kgと、母の会社で開発したというスパイシーな揚げ粉を大量に仕入れた
短大近くに住むかわいい女の子のアパート、そこの風呂場で解凍された2kg400円の幸福な鶏肉が、紙コップに山盛りで200円のフライドチキン化けた。
人気は上々で、儲けた金で僕らは焼肉を食べに行った。みなが未来を信仰していた21世紀初頭、アメリカ同時多発テロの一年前だった。
42 :
その2:2011/02/11(金) 06:00:41.91 ID:B65TCQEo0
調べればすぐに分かることだが、フライドチキンの発祥は、スコットランドの揚げ物料理のひとつで、当時のそれは特殊な調理法だった。
その調理法が移民によってアメリカへ渡り、南部の黒人奴隷のソウルフードとなり、ファストフード会社によって世界に広まったとされている。
卵の段階から生産調整し、個数管理をしているという母の会社には、青いプラスチックケースに詰められた大量の鶏が生きたまま運ばれてくる。
羽をむしり、首をハネて、血ぬきをし、内臓をより分けた後の、裸の首なしチキンが、カーテンのように天井のレールに取り付けられ、
ぞろぞろ流れてはパートの作業員によって部所ごとに解体されていくという。
そんな哀れな生き物の命を敬うため、工場の敷地には2メートル程の岩で作られた鶏魂碑というものがある。
43 :
その3:2011/02/11(金) 06:01:50.58 ID:B65TCQEo0
そういえば、幼い頃、母方の爺ちゃんが鶏を飼っていた。
なにかお祝い事があるとそれをつぶして、から揚げにして食べたものだった。
頭や内臓、脚などといった、食べられそうもない部分が青いプラバケツに一杯になった。
血液が湯気をあげていたから、冬の出来事だったと記憶している。
また、現在、ボランティアで少年キャンプのインストラクターをしている友達も、キャンプの参加者だった小学生の頃に、鶏の解体を目の当たりにしたという。
命を尊び、何でも好き嫌いなく、残さず食べようと心に誓った男の子もいれば、ただショックで鶏肉がだめになった女の子もいた。それらの経験に優劣はない。ただひとつ言うとすれば、生き物をつぶして食べるという経験は、多少なりとも人を変えるということだ。
44 :
その4(ラスト):2011/02/11(金) 06:03:34.55 ID:B65TCQEo0
さて、各種のフライドチキンや、つくねなどの食品に生まれ変わり、食されることで二度死んだ鶏の魂はどこへ行き、どこへ帰るのだろうか。
もし鶏たちの魂を集めた気球があれば、スコットランド、アメリカ南部を経由して、日本の畜産家の小屋や幸せな家庭を上空から眺めながら、結局、母の会社に舞い降りるのかもしれない。
アメリカではクリスマスに、大統領自ら一羽のターキーに恩赦をかけるらしいが、それとは逆の発想で建立された、唯一墓らしい姿をした鶏魂碑は、彼ら全てのランドマークとして、
四季の風雨に耐えながら、今日もそびえ立っているのである。
人間の魂については言葉にしにくいが、フライドチキンを食べているとき、生きている実感が湧くことは確かだ。
次々と皿に並べられていく、ぬるぬるした骨の量に比例すると同時に、茶の間に流れる世界の悲惨なニュースに反比例するようにして。
だから、フライドチキンは、宿命的においしくなくてはいけないと僕は思うのだった。
45 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 06:07:21.54 ID:B65TCQEo0
以上です。よろしくです。
46 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 06:09:00.16 ID:n8fDxuXZ0
文章力はあるんじゃないの
その4だけちょっとわかりづらいけど
面白い、面白くないはそれだけでは何とも言えない
47 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 06:11:16.96 ID:B65TCQEo0
>>46ありがとう。超短編なんでこれが全部だよ。
まだまだかー。修業します……。
48 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 06:18:20.31 ID:IXFBPrMrP
やりたいことはなんとなくわかるんだが文のつながりが薄いというか
段落毎の合間になんか欲しいと思った
疑問提示してそれに答える形にするとか
文章力はそこそこあると思う
49 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 06:21:05.12 ID:B65TCQEo0
>>48 正しい!これ書いてるとき対象を描写するので精一杯だったんよ。
暇なときに改善してみるよ。ありがとう。
50 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 06:25:19.16 ID:3c/XAeb+0
でも上手いよ
あんたの文章もっと読みたい
51 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 06:25:50.76 ID:B65TCQEo0
52 :
その1:2011/02/11(金) 06:28:01.08 ID:B65TCQEo0
私は、風邪を引いた母からのメールで、醤油のボトルと、糸コンニャクと、玉子を買いに、スーパーに向かっていた。商店街は兼業主婦の客の入りが増えだして、アーケードの街灯が点くか点かないか位の時間帯だ。
今夜と、明日のお朝食はすき焼き。「沢山作って。明日までに治りそうにないし、」と、母は言うが、目的は他にもあり、家で、目的もなく買いだめした、死にかけの豆腐とネギと牛肉の、実りある供養も同時に行うつもりだった。
スーパーの自動ドアに、二千円を握った手をかざし、段々と明確になるスーパーの宣伝ソングを唱和して、鼻唄まじりで入り口をくぐった。
しかし、そこは、廃虚だった。
辺りは物音一つしない。
私はツバをのんで、店内に歩みを進めた。
もちろん、宣伝ソングはさっきまで流れていたし、黄色いパーカーを着た子供が、母親に無断でカートにお菓子を放り込んでいる姿も確かに見えた。
しかし、ガラス越しに活気づいていた光景が、自動ドアをくぐった途端、紙でも破くように安易に様変わりして……ニ千円をサイフに戻し、汗をセーターで拭った。
53 :
その2:2011/02/11(金) 06:30:19.84 ID:B65TCQEo0
棚は空で、気になるレジは開きっ放し、廃虚はさすがに魅惑的で、招かれている気がしたが、その手には乗るもんか。
携帯電話を覗くと、丁度時計が一分進んだ。
人気はおろか、このホコリでは、空気だって私が来るまで対流していたか怪しい。
ハッとして、振り返る。
自動ドアが、開かない。外にはいつもの人の流れがあった。
だが、みんなが私の姿が見えているか、甚だ疑問だ。
待ってよ?私は発作的に自動ドアから離れた。外まで廃虚になったら、と思ったからだ。
携帯を見た。圏外だった。
スーパーをうろうろしながら、私がこの世界に対し、どの様にしたらよいか、様々な予測を立てたが、決まらなかった。
普段ならパンを売っている棚の、自動ドアから見えない側に回り込んだら、「廃虚でごめん」と書かれた手紙の下に、卵、醤油、しらたき、白菜、が置かれてあったからだ。
欲しかった赤いスニーカーに、チェルシーと、コアラのマーチと、ポカリもあって、これで花でも添えられていたら、私の好みを知った人が供えた、私の事故現場のようだった。
それを眺めながら、少し廃虚に親しみが湧いたが、半切りの白菜の断面の下に隠してあった、替えの生理用品のおかげで、戸惑いが憎しみになった。
「ふざけないで」
久しぶりにムカついたけど、“そいつ”が、私の下着の心配をしながら、ここに私を閉じ込めたのには、理由があるような気がした。
さあ、何か起これ、何でも来い。そう思っていると携帯が鳴った。少しだけ笑ってしまった。
54 :
その3:2011/02/11(金) 06:32:28.92 ID:B65TCQEo0
画面を見ると、私の番号からだった。
微笑みがひきつる。鏡に映った、もう一人の私が作り笑いをする、イヤな予感がする。
性格にまで左右があるという話は聞いた事がない。
しばらく迷って、私は、逆の方に携帯をへし折り、思いきり床に叩き付けた。
液晶が無音の悲鳴をあげ、カセットテープのケースを落としたような、硬く、湿った音がした。
私は、携帯をへし折るような奴と会話なんてしたくない。
頭の高さにあるレンジと、アイスボックスに挟まれた、業務用のドアを開け、お惣菜を作る調理場で、生理用ナプキンを換えた。
新しい下着を着た様な気持ちになりながら、指で食い込みを直す。
(ドアの向こうから、店内放送)
“あんた、電話出なさいよ!バカじゃないの?苦労したんだからね!
これからどうすんの?”私の声だ。電気がある、と言うことは、発電所も有り……考えがまとまらない。
座った調理台は水銀のように、ほこり一つない。
一体どの程度の廃虚なんだろうか。これからどうする?こっちが聞きたい。
いずれにせよ、コアラのマーチには味があり、いつも通り、前歯で二つに分け、両方の奥歯で噛み砕きながら、続きを聞こうとした。
“……まぁ仕方ないか、私もアンタにあんま会いたくないもん。
この調子だと、手首までそっくりかも。コアラのマーチ、好きだったら食べながら聞いてね”
55 :
その4:2011/02/11(金) 06:33:49.04 ID:B65TCQEo0
手首?向こうの私は、コアラのマーチをどんな思いで二つに分けているんだ?
“えっと、まず、この世界は、厳密に言うとありません。
だから、夢でもなければ、現実でもないし、不安定な世界なんだけど、人の目から見た、もう一つの世界に酷似した、ある種の都合の良さが有ります。
でも手首を切れば、血はでますし、下手したら死にますし、家族が心配しますって書いてあるわ。
で、判断ミスで後悔した時に脳に現れる可能性の別世界もきちんと有ります。
ただ残念なのは、さっき言った“起こった事”により、私以外、居ません。
聞いてる?こっからが肝心らしいよ。私はこれから、死にますが、そこにいる貴方は死にません。
これ、えっ、そっか”
言葉が途絶えた。どうやら私は、放送室(事務所かも知れない)にいかねばならない。ポカリを持つ手が震え、残りを飲み干した。そして、多分、何らかのメモだけを残し、
彼女はそこに居ないだろうと思った。
56 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 06:34:03.27 ID:pVdH0NWS0
読点多すぎ
障害物競走か?
57 :
その5:2011/02/11(金) 06:36:34.10 ID:B65TCQEo0
力なく調理場の扉を開けると、さっき叩き付けたまま、そこにあるはずの携帯電話が、やっぱりなくなっていた。
すき焼きの心配と、私の未来が一致する。私は、おそらく初めて、他人の様に自分の事を抱き締めていた。
こんな時男の子がいてくれたら。やがて、泣きつかれて安心すると、もう一度だけ調理場に戻り、生理用ナプキンを捨てたゴミ箱に、原っぱで拾ったカッターナイフを捨て、
静かな店内に出て、二度とそこに立ち寄らない事を決心した。
自分の足音しかしない。
(今、私の目の前に、彼女がいたであろう、扉がある)
紙を破いた様に、新しい空気の匂いがした。
ヤカンを乗せた丸ストーブがしゅんしゅん音を立て続け、暖かい。
湯気の向こうに目を移すと、ロッカーに掛けた雨ガッパに、夕方四時を告げる丸時計。忘れ物から、店員の私物になったであろう藍色の傘。
嬉しい事に、壁には今年のカレンダーまでもがある。
床のシミは、血に見えない事もないが、いかんせん古過ぎて、案外私以外の人間がコーヒーをこぼしただけなのかも知れない。
卓上マイクの置かれた事務机には、充電中の携帯電話や、粉ポカリをお湯で溶いた、飲み残しのマグカップがあり、励まされる思いがした。
案の定、事務所には誰も居なかったが、何故か自分が一人では無い気がした。
外はもう十分に寒い。外へ通じるアルミ製のドアは、明日開ければいいだけの話だ。
有り難い事に、残業用の毛布まで見つけてしまった。
58 :
その6(ラスト):2011/02/11(金) 06:38:25.89 ID:B65TCQEo0
まだ生暖かい椅子に座り、私は、彼女がそうした様に、母に手紙を書いた。
一文字一文字、蛇の胃に溶かされるネズミのようにゆっくりと時間が過ぎるのを感じた。
いつのまにか寝てしまって、気が付いた頃には、アルミの扉にはめられた、虎の模様の彫り込んであるガラスから、強い昼の光が射し込んでいた。
今、私は、それをずっと見ている。
59 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 06:40:18.04 ID:B65TCQEo0
>>56読点が多いのはたぶん安倍公房の影響。
リズムがつかめれば追体験できるかなと考えてる。
60 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 06:44:48.78 ID:i2+ACJq+0
うーん… 物書きとしてゆるせないんだが 何この幼稚な文章
61 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 06:47:05.02 ID:B65TCQEo0
>>60 中学の時書いたやつなんでもっとメタメタにけなしてくれると勉強になる。
62 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 06:48:35.52 ID:pVdH0NWS0
>>59 文が整理されてない感と要点がつかめない事と合わさって
100mごとに料金所がある高速道みたい
どのくらい本読んだ?
63 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 06:50:59.61 ID:ggqwfzhR0
コピペにマジレスしてんじゃねえよゆとり
64 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 06:52:12.64 ID:B65TCQEo0
>>62なるほど、読者からはそう見えるのか。本は去年は10冊だった。
薬の副作用で集中力が低下してるから、最近は好きな短編だけをパラパラ読んでる。
65 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 06:57:40.89 ID:pVdH0NWS0
中学のとき書いたここまで長くて雑な文を他人に読ませようと言う考えがかなりダメダメです。受け取る側をぜんぜん考えてない。
もうしばらくウマい文章も糞な文章も読んで世にはびこる整頓されてない文に憤りを覚えてください
まともにやりたいなら年10冊とかむり☆です
66 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 07:05:29.18 ID:B65TCQEo0
>>65 うーん厳しいがその通りだな。
それでも、整理されてない文章が好きなんだがなぁ。
読書量は反省しよう。わざわざありがとう。
67 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 07:19:37.47 ID:3c/XAeb+0
じゃあ素人なりに気になった点を
行頭にスペースを入れるのか入れないのか統一を。空行と相まって場面の切れ目が分かりにくい
!や?の後ろにスペースを入れるとモアベター
>しかし、そこは、廃虚だった。
日常から非日常への描写がないのでちょっと唐突
急な場面転換で読者をドキッとさせる効果もあるが、それ以上に説明不足
一人称は読み手と語り手の認識にあまり距離を生じさせてはいけない
>“あんた、電話出なさいよ!バカじゃないの?苦労したんだからね!
>これからどうすんの?”
2chへの書き込みってことで調整したのかもしれないが、基本的にセリフ中の改行は非推奨、及びセリフ後に改行を
内面の描写を抑えて淡々と進めるのは雰囲気が出ていいね
整頓されてない文は味があっていいと思うよ
68 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 07:26:58.32 ID:B65TCQEo0
じゃあ素人なりに気になった点を
行頭にスペースを入れるのか入れないのか統一を。空行と相まって場面の切れ目が分かりにくい
!や?の後ろにスペースを入れるとモアベター>急いでコピペしたんでぐっちゃぐちゃでごめんよ。
二つ目、三つ目は俺も承知した。指摘ありがとう。
さいごの二行で救われた。今年は気合で読書しなきゃな。サンクス!
短めなら昭和のエッセイや短編も良さそうだけど
あと他人と読むリズムが違うとよろしくないから健康には気をつけたほうがいいな
>>69 君は優しいなww
自慢じゃなくて、必要に駆られてなんだけど、
檸檬とかヴァージニアウルフとかカポーティとか安倍公房の短編集で読書体験の
密度を上げてはいるよ。
ほんと、健康第一だね。心配ありがとね。
71 :
1/2:2011/02/11(金) 07:46:51.05 ID:3c/XAeb+0
それじゃ俺も投下してみる。ちょっと前に「長屋 猫 ほのぼのどんでん返し」のお題で書いてみたもの
辛目の批評お願いします
「御触れの話は聞いたか」
手持ち無沙汰だったのであろう。蕎麦をたぐる五平に屋台の親父が切り出したのは四つ刻も過ぎ、自分以外には客足も途絶えた夜更けのことであった。
「御触れ? 何でぇそりゃ」
「まだ知らねえのか、まったく独り者ってのは話し相手もいねえのかね」
「相手がいねえわけじゃねえやい。俺の耳はそこらの耳とは出来が違うからよ、つまらねえ噂なんざ門前払いなんでえ」
五平が鼻を垂らして駆け回っていた頃にはすでに屋台を引いていた親父はここらの貧乏長屋の生き字引のような存在であった。付き合いが長い分、互いの口の悪さは慣れたものである。
「だったらその高尚な耳にぴったりの話、恐れ多くも公方様のことよ」
「天下の将軍様たぁでっかく出たな。で、その公方様がどうした」
「おう、何でも公方様は大層な三毛猫好きらしくてな、三毛を何匹も飼ってたそうなんだが、その三毛が年明けの流行り病でみんな死んじまったって話だ。今なら三毛猫一匹につき一分金で買い取ってくれるそうだ」
「するってこたぁ、今頃江戸中の三毛猫が追い掛け回されてるってことか」
「違えねえ、お前さんも一匹や二匹都合つけて金に換えたらどうだ。ツケはたんと溜まってるぜ」
顔を見合わせた二人は思わず吹き出した。
72 :
2/2:2011/02/11(金) 07:47:34.26 ID:3c/XAeb+0
「……一匹なら都合つかねえことはねえな」
最近近所に住み着いた野良猫を思い出し、長屋に帰った五平は独りごちた。あれは確か三毛だったはずだ。
戸を開けて表を見渡せばその三毛が何食わぬ顔で通りを歩いている。煮干を放り投げて誘き寄せたところをさっと魚篭をかぶせて捕まえた。三毛が暴れるのも構わず
「これで一分金たぁ、ちょろいもんだぜ」
これで明日は鰻と美味い酒、もし余ったらツケでも払ってやるかなどと考えて五平は上機嫌で眠りに着いた。
明くる日、五平は三毛の入った魚篭を片手にお堀の前に立っていた。当番の番士にわけを話すと間もなく担当の役人がやってくる。
「では中身を検めさせてもらう」
役人がマタタビ片手に三毛を抱き上げた。
「ふむ、見たところ傷も無いようじゃ。これなら――」
そう言ったところで役人が三毛の股座に目をやる。彼は驚きに目を丸くした一瞬の後、突如大笑いを始めた
「五平と申したな、これはいかん」
「いかん? それはどういうことで!?」
「見るがいい、これは雄じゃ。上様御飼いの猫に盛られては洒落にならんのでな。まあ雄の三毛猫とは実に珍しい、連れて帰って可愛がるがよかろう」
マタタビに酔った三毛が挨拶代わりににゃあと鳴く。天下泰平も極まるのどかな朝のことであった。
>>72すっきりしてて読みやすかった。
特に問題点はないような。
猫を捕まえるのに難儀するシーン
(最後のシーンで三毛猫が他人事のように引っ掻き傷を舐めるとか)が欲しかったけど、
それは個人のポリシーかなと思うので無理強いはしない。
学べば学ぶほど上達する人だと思った。
74 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 08:17:32.29 ID:3c/XAeb+0
どうもありがとう、やっぱ後半あっさり過ぎるか
書き込むとクドくなっちゃうし、抑えると粗筋だけになっちゃうし、いい塩梅ってのは難しいもんだな
語彙が足らんのかね
いやいや、スピード勝負のあのスレでここまでよくやったと思うよマジで。
ちょうどすっきりした文体の勉強にもなったしなwww
76 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 08:22:42.93 ID:PoESSJRY0
77 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 08:26:53.40 ID:hcQyX9p9O
携帯から投下しても大丈夫ですか?
79 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 08:30:38.44 ID:3c/XAeb+0
バッチこい
>>75 お、あのスレにいた人か
でもこれ書くのに二時間かかってるんだぜ……ハハッ
>>76 続きなんざねーよwww
80 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 08:33:39.41 ID:hcQyX9p9O
では投下します。短い上に幼稚ですが読んでいただけるとありがたいです。
気がつけば地下鉄を降りていた。平日の小走りな人々の足取りに押されるように、改札を抜け五番出口の階段を上る。外は小雨が静かに降っていて、私には傘がなかった。
駅から出て、小さな雨粒に濡れながら、私ははじめてみる街に飲み込まれそうになっていた。そこは私が住んでいた町よりずっと大きくて、ずっと賑やかだった。目には見えないうねりが、熱が渦巻いていて、私の知らない非現実的な世界に見えた。
私はただぼんやりと、真っ直ぐに続く目の前の道を黙々と歩いていった。どこかで傘を買わなければと黒い革靴が水を弾いているのを見ながら思った。春を間近に控えた冬の名残雨は雪になれなかった寂しさからか、人懐っこく私に絡みついていた。
十分ほど歩いただろうか。何個目かの交差点に差し掛かったところで広い公園を見つけた。中央には噴水があって、高々と水を噴き上げていた。まるで降りしきる雨を押し返そうとしているみたいで、私の心はえもいわれぬ不思議な感動とぶつかった。
ふらふらと私は砂場もブランコもない、整備された花壇に囲まれた公園の敷地に足を踏み入れ、噴水の前のベンチ
81 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 08:37:48.73 ID:hcQyX9p9O
に座った。雨が少し強くなった。上下、左右、前後、すべてが水に包まれていて、海に潜っているような錯覚がした。
『海の中で深呼吸してみたいと思わない?』
誰かがそんなことを言っていたのを思い出した。私は濡れた髪をかきあげ、ネクタイをゆるめてから深く息を吸い込んだ。湿った空気が身体中に流れ込んできて、私の中の生ぬるく、淀んだ思いを道連れに跡形もなく吐き出された。
私は今日、仕事の面接のため地下鉄に乗ったのだ。やりたくもない仕事だった。お金のため、それだけだった。本当にやりたいことは他にあるのに、自分に嘘をつき、私を支えてくれた大切な人にまで嘘をついて、この街へやってきた。安定への焦りが私を駆り立てていた。
83 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 08:40:56.93 ID:hcQyX9p9O
けれど、どうしても私にはやりたいことを諦める決心がつかなかったようだ。
雨の音と噴水の音の間を縫うように、スーツのポケットの中で携帯電話が震えた。振動の長さから誰かからの電話なのだとわかったとき、私は無造作にそれを取り出し、相手も確認せず通話ボタンを押した。
「もしもし、面接の会場見つかった?」
耳に飛び込んできたのは柔らかな彼女の声だった。私は思わず言葉につまった。
「何だが雨の音が凄いけど大丈夫?」
「……うん、大丈夫だよ」
私は泣きそうになるのをこらえ、そう答えた。自分が情けなくて、彼女の些細な気づかいが優しすぎて、胸が締めつけられた。
「そうだ、あれは君が言ったんだっけ」
「あれって、何?」
楽しそうなものでも見つけたみたいに、きらきらとした声で彼女は言った。
84 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 08:42:48.94 ID:hcQyX9p9O
「海の中で深呼吸ができたらって」
「ああ、そんなこと言ったね。それがどうかしたの?」
「いや、何でもない。ただ、きっと気持ちいいだろうなって」
「何よ今さら。私がそう言ったとき、そんなことできるわけないって笑ったくせに」
そう言って彼女はいじけたように鼻を鳴らした。
「うん。ごめん。でも今はその気持ちがわかるんだ」
「変なの」と笑ってから、短い沈黙のあとで彼女は「何かあった?」と真剣な様子で私に尋ねた。
「……面接、行けそうにないかも」
私は震える声で言った。
「だったら早く帰ってきて。あなたの好きな私特製のナポリタン、作って待ってるから」
この人には一生頭が上がらないだろうなと、私には過ぎた女性だと、私は苦笑するしかなかった。
「わかった。今すぐ帰る」
「うん。待ってる」
私は電話を切って空を見上げた。雨は一向に止む気配がない。それが不思議と嬉しかった。
海に潜っているような錯覚がした→海に潜っているように錯覚した
等々、俺が言うのもなんだけど、音読して、
少しでもテンポの悪いところを直すクセをつけたらどうだろうか。
「私」の重苦しさは伝わったよ。がんばれ。
あと、詩的だなと思った。
87 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 08:44:19.30 ID:hcQyX9p9O
以上です。添削よろしくお願いします。
あと、セリフのとこで女の感じがよくでてた。
ひょっとして女性?
89 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 08:47:40.33 ID:hcQyX9p9O
>>86 添削ありがとうございます。細々としたミスに気をつけたいと思います。以前書いたものに投下しながら下手に手を加えたもので見苦しいことになってしまいました
90 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 08:49:05.83 ID:hcQyX9p9O
男です。もともと詩を書いていたので雰囲気描写が多いのかもしれません。
そうなんだ。賛否両論だろうけど、詩的な小説っていいものだよね。
俺や3c/XAeb+0の作品はどうだった?感想にヒントがあるかもよ
92 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 08:58:22.56 ID:3c/XAeb+0
地の文の文末がほとんど「た」で終わってる
バリエーションを増やすとそれだけで文章が引き締まるんでオススメ
>私の心はえもいわれぬ不思議な感動とぶつかった
主人公はなぜ急に感動したのか?降りしきる雨を〜のくだりで説明はしているものの、ちょっと弱い気がした
>>67でも言ったが、一人称で読み手が認識しているものを読み手が認識できないというのはあまりよろしくない
暗澹としたシーンから一転するとこなので噴水の美しさをもっと押し出すべき。そうすることで主人公の感動が読者にも伝わる
それとここで「ぶつかった」って表現はピンとこない
反面、電話に出てからの流れは凄くいいね
何の説明もないのに長く付き合ってる二人ってことが会話から伝わってくる
俺も見習いたいとこだ
>>80 一番最初の「私」の使い方がいいなあと思ったけど、その後は「私」が多すぎると感じた。
小慣れてない感じがするけど、全体的な文章の雰囲気はかなり好きだ。
94 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 09:02:32.84 ID:Pg7ImKU2O
かなり稚拙で中途半端ですが投下しても大丈夫ですか?
95 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 09:02:56.68 ID:hcQyX9p9O
B65TCQEo0さんのは句読点こそ多少気になりましたが文体そのものはしっかりしているというか、読んでいて頭の中で映像にしやすかったです。やはり私の場合は描写が足りないのかと痛感しました。
三毛猫の話は単純に面白かったですが、やや物足りなさを感じました。もっと読みたいというか、まとまりが良すぎる感じです
97 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 09:06:29.23 ID:hcQyX9p9O
みなさん読んでいていただいてありがとうございました。
地の文のご指摘が多かったので注意していきたいと思います。
>>94 ぜひ読んでみたいです
98 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 09:07:30.62 ID:Pg7ImKU2O
生き甲斐っていう言葉が、なんとなく白々しいと思う僕は、なんてつまらない人間なのだろうか。
きのう、この世に生を受けて27年経った。
27回目の誕生日を祝ってくれたのは、三人の弟たち。ほんとうなら四人の弟が祝ってくれるはずだったのだけど、すぐ下の弟はどこをほっつき歩いてるのやら。二ヶ月前から帰って来ないのだ。
99 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 09:09:54.69 ID:Pg7ImKU2O
母は、僕が中学生のときに出て行ったから誕生日を祝ってくれるはずもない。父は仕事で、家に居なかった。まあ、居たとしても僕の誕生日を覚えていないと思うけど。職場の人達も、僕の誕生日なんて知らないし、興味も無いだろう。
趣味もなく、好きなこともない。毎週多いときは5回職場に行って、休みの日はずっと寝て過ごす。一緒に暮らしているはずの父とは、滅多に顔をあわさない。朝起きたら、弟たちに朝食と弁当を作る。そして自分は、朝食をとらずに出勤だ。
100 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 09:13:28.91 ID:Pg7ImKU2O
何も思わず、代わり映えのない日々。ときどき、自分が、舞台の隅っこで戯曲をなぞっているだけの宙に浮いた人形のように思えてならない。
職場では、ずっと黒板と向き合っている。僕の職場は、私大附属の高校だ。ろくに生徒と会話もせず、緑がかった黒い板に、ひたすら年号を書き綴る。
101 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 09:16:12.16 ID:Pg7ImKU2O
無意味な数字の羅列。教室の真ん前で、約80の目にさらされる。僕の背に囁かれるのは、声高な女子生徒の言葉「根暗」知ってる「つまらないヤツ」知っている! いくつかの波になって、せせら笑いが押し寄せる。だまれだまれ黙れ! うるさいっ!
なぜ教師になったのか。僕にもわからない。とにかく公務員になりたかったのだ。けれど、教育採用試験に受からなかったから、講師として教鞭をとることになった。
つまらない日常。例えば僕が溶けて消えて失くなっても、誰も気づかないんじゃないか。そんな恐怖に苛まれる。
おしまい?
103 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 09:31:18.50 ID:6LuYrJ2dO
そんな毎日を過ごしていた頃に僕の家のインターフォンが鳴った。
それはいつも通りの休日で、僕が寝て過ごすつもりだった一日の内半分を過ぎた頃。
僕は居留守をしようとしたのだが、インターフォンは延々と鳴り続けたので仕方なく自室を跡にしてリビングのインターフォンから応答した。
「どなたですか。」
すると少し間を置いて「俺だよ兄さん。」
と、インターフォン越しに家を出たきり連絡の無かった弟の声がした。
僕は慌てて玄関に向かい、戸を開けた。そこには弟の姿がある筈だった。
「やあ兄さん、久しぶりだね。」
戸を開けた僕の目の前に居たのはゴリラだった。それも僕の嫌いなローランドゴリラだった。
104 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 09:38:08.78 ID:94s5DDZuO
105 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 09:45:28.50 ID:94s5DDZuO
そんな取るに足らない僕だけども、唯一心の浮き立つときがある。それは、電車での通勤時間だ。非常勤講師は、職員会議やHRは出ない。だから、僕が通勤する時間帯は、通学中の学生たちがいっぱいいるんだ。このときが、唯一たのしい時間帯と言える。
もはや日課のようになってしまった、ソレをはじめる。
106 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 09:48:54.21 ID:94s5DDZuO
電車が停車しドアが開くと、どっと人が流れ込んできた。一番始めに入ってきた制服の少女は、人の渦にまかれ、奥の方に押し込まれてゆく。僕も、その流れに乗り彼女の背中にピッタリとくっついた。
電車は揺れながら、加速しだす。三分くらい経つと、車掌のアナウンスが、揺れに注意と告げた。
107 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 09:52:13.21 ID:94s5DDZuO
そのアナウンス通りに、電車は揺れる。詰め込まれた人達は、折り重なり、圧迫感にたえながらやり過ごす。一際大きく電車が揺れたと同時に、僕は女子高生の尻に手を延ばした。すると、彼女は肩を跳ねさせた。僕は、緩む口許を手で隠す。
108 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 09:53:47.93 ID:94s5DDZuO
尻の全体を撫で回すと、女子高生は足をもじもじと動かしだした。耳が真っ赤に染まっている。僕は、目の前に居る彼女と、僕の学校の生徒たちをかぶせる。そうすると、嗜虐心のような何かで満たされる。酔っ払ったような、不思議な眩暈がやってくる。
これでおしまいです。長いうえに中途半端でごめんなさい><
109 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 09:56:47.45 ID:6LuYrJ2dO
少しばかり辺りを気にしつつ口許を隠していた右手を彼女の右の乳房の上にそっと添えた。
また肩がぴくりと跳ねた。
この時ついに僕の股の間の獅子が目覚めたのだ。
110 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 10:08:35.20 ID:6LuYrJ2dO
僕はもう一つの右手で彼女の右頬をさすった。すべすべしていてとても気持ちが良い。
左手は彼女の尻を撫で回すのに忙しかったので、もう一つの左手を彼女の制服の中に忍び込ませ、ブラジャーのホックを外した。
ついに彼女の乳房を直に触れるのだ。しかし、その期待と同時に僕の獅子は暴発してしまった。残念な事にこの獅子は僕に手懐けられない。
獅子は何者にも屈しない。こうなっては無用の長物だ。僕は汚物にまみれた獅子を切り落とした。
こうして僕は世の全てを悟り仏と成りて常人、則ち女子高生を救ったのである。
111 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
>>110 かわりに完結までまとめてくれてありがとうございます