1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
無かったんでね
2 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 17:10:42.77 ID:yBe1GpxM0
俺得スレ
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 17:24:47.57 ID:zDyId4/b0
何のスレ?
仏教関係?
なんか書こうとしたけどなんも思いうかばねぇ
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 17:31:30.86 ID:fy/yP4CgP
なにどうすればいいの俺?
6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 18:03:18.34 ID:QQkymM6Z0
7 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 18:05:07.06 ID:QQkymM6Z0
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 18:07:10.65 ID:QQkymM6Z0
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 18:07:55.96 ID:yPlLxDuHO
和ちゃんの臭いがするね
いい臭いだなあ
10 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 18:09:15.47 ID:fy/yP4CgP
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 18:09:58.06 ID:Gf860B1qO
和ってクリスマスにノリ持ってきたりするあの貧相なメガネっこ?
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 18:10:08.90 ID:Pyj4tFd3O
和「私よりムギを選ぶのね……!」ギリッ
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 18:11:35.51 ID:QQkymM6Z0
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 18:13:33.42 ID:QQkymM6Z0
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 18:15:54.76 ID:QQkymM6Z0
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 18:18:20.11 ID:QQkymM6Z0
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 18:20:23.19 ID:yBe1GpxM0
ID:QQkymM6Z0
ありがとう
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 18:49:39.48 ID:y56Q5Ov8Q
書けるのか
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 18:53:05.58 ID:y56Q5Ov8Q
もしもしフルブラは平気見たいだな
和ちゃんスレに参加したかった
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 18:59:03.67 ID:y56Q5Ov8Q
#真鍋家と唯
〜帰り道〜
唯「うー」
梓「唯先輩どうしたんですか?」
唯「おしっこしたくなっちゃった」
梓「家まで我慢して下さい!」
唯「ガマンできないっかも、しれな、い」モジモジ
梓「えっ!? 公園もコンビニないしどうしよう」オロオロ
唯「あっ和ち、ゃん家近いから、和ちゃんが、トイ、レ」
梓「何となくわかりましたがメチャクチャですよ」
唯「あっ、ちょっとおさまった」
梓「じ、じゃあ私こっちなんでまた明日」
>>7 あの指の形はギタートレーニングの奴だよな
和も実はギター弾けるんだろうか
22 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 19:10:43.26 ID:y56Q5Ov8Q
唯「ちょいと、まっとくれ。また激しい波が来たら私は耐えることなくスカートを濡らしてしまうよ」
梓「でも私にはどうすることも出来ませんし」
唯「とりあえず和ちゃん家まで付き合って下さい」
梓「私が行く意味無いと思うんですけど」
唯「あるよ! 私が激しい波に敗北したら高校生にもなっておしっこ漏らしたなんて、まことしやかな噂が流れ
変なアダ名付けられてニートになる確率が30%UPしてしまうよ」
梓「意味わかって言ってるのか疑問がありますが、真鍋先輩の家まで付き合えばいいんですね」
23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 19:11:44.20 ID:y56Q5Ov8Q
改行間違えた
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 19:14:15.48 ID:fy/yP4CgP
のどのど
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 19:15:37.98 ID:M7LbkStC0
いや唯がすぐさま反論したみたいになってていいと思うよ
26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 19:16:53.20 ID:y56Q5Ov8Q
〜真鍋家〜
ガチャ
唯「お邪魔しまーす」
梓「ちょ、インターホンも押さないで勝手に上がったらダメです!」
唯「えー、和ちゃん家は幼稚園の頃から来てるからいつもこんな感じだよ」
梓「いくら幼馴染でも――――」
唯「――――トイレ行ってくる!」ドタドタ
梓「ちょっ!」
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 19:17:56.67 ID:Pyj4tFd3O
>>21 和「いいギャグを思い付いたわ」
唯「え〜っ!?なになに〜?」
和「……ぶたっ!」
唯「の……和ちゃん……」
みたいなやりとりがあったんだよ。
28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 19:22:14.63 ID:y56Q5Ov8Q
〜
梓「……………………」
ガラッ
梓「……!! あの私――」
弟「――お姉ちゃんだれ?」
妹「おにいちゃん、知らない人としゃべったらいけないんだよ」
梓「べ、別に不審者じゃないからねっ!」
弟「ふしんしゃ? お前ふしんしゃか」
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 19:22:57.55 ID:M7LbkStC0
30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 19:25:27.42 ID:y56Q5Ov8Q
31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 19:34:40.17 ID:ritl8uJU0
梓「いや、唯先輩……平沢唯。わかる?」
妹「ゆいちゃん!」
梓「ゆ……そ、そのゆいちゃんのお友達なんだよ」
弟「ゆい姉ちゃんはふしんしゃなんかに友達いない!!」
梓「えーっと、私は不審者じゃなくて中野梓ね。なかのあずさ! リピートアフターミー」
33 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 19:51:02.26 ID:Pyj4tFd3O
はよ書け
34 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 19:53:04.59 ID:MZq+haMR0
ガラッ
和「ただいま」
妹・弟「お姉ちゃん! おかえりなさい」
梓「お、お邪魔しています(……気まずい)」
和「えーっと、唯の……あずにゃんさんだっけ?」
梓「はい!」
真鍋先輩に事情を話し問題なくウチに帰れた
少し真鍋先輩と仲良くなれた気がした
唯先輩と真鍋先輩が親友だとわかった
ただそれだけの1日であり、真鍋先輩が最大の敵であることを確認した1日でもあった
俺達の戦いはこれからだ!
37 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 20:14:39.89 ID:fy/yP4CgP
俺はどうすればいいの?
38 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 20:20:13.90 ID:oG15V1BG0
ゆいのどは素晴らしいものです
39 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 20:21:59.59 ID:z/ptRJS00
明日休みなんだ和ちゃん
歯医者に行くよ和ちゃん
あと免許の更新に行くよ和ちゃん
面倒くさいね和ちゃん
ここ和ちゃんスレだよね?和ちゃん?
40 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 20:29:55.36 ID:fy/yP4CgP
よし和ちゃんスレではないと断言させてもらう!
41 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 20:33:00.41 ID:oG15V1BG0
のどの…ゆいのど
42 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 20:41:53.71 ID:oG15V1BG0
案外唯和って人気ないのかしら
43 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 20:50:24.14 ID:z/ptRJS00
和→唯が好きだ和ちゃん
和ちゃん絡みなら全部すきだよ和ちゃん
44 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 20:52:33.73 ID:oG15V1BG0
唯の世話を焼いているようで実は唯に依存してる和ちゃん可愛い
45 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 21:03:29.49 ID:kgRRzk+w0
唯和なら大好物だ
46 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 21:05:01.78 ID:oG15V1BG0
幼稚園の頃に「わたしのどかちゃんのおよめさんになる!」とか言ってそう
48 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 21:12:20.91 ID:/FxKEzcYO
ゆい「わたし、大人になったらのどかちゃんのお嫁さんになるー!」
のどか「ええー?」
ゆい「えへへー、のどかちゃんはわたしのお婿さんだよー♪」
のどか「ゆいちゃんだけずるいよー、わたしもお嫁さんがいい!」
ゆい「わたしのほうがお嫁さんに向いてるもんっ」
のどか「ゆいちゃんお料理出来ないでしょー?わたしこの前、ジャガイモの皮をむくの手伝ってお母さんにほめられたんだよ?」
ゆい「そ、そんなのかんけーないよっ!」
のどか「関係あるよ。お料理出来ないお嫁さんなんていらないもん」
49 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 21:16:37.93 ID:mnq2fPsRO
ktkr
50 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 21:17:11.73 ID:oG15V1BG0
かわゆす。
51 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 21:19:17.96 ID:/FxKEzcYO
ゆい「ぇ……」
のどか「お嫁さんは、お婿さんにまいにちお料理を作ってあげないといけないんだよ?ゆいちゃん、無理でしょ?」
ゆい「む、むりじゃないもん……」
のどか「無理だよー。ゆいちゃんじゃお嫁さんにはなれないよ」
ゆい「……」
のどか「だからわたしがゆいちゃんのお嫁さんに……」
ゆい「う……」ジワア
ゆい「うわああああああんっ!」
のどか「ひゃっ!?」ビクッ
ゆい「やだやだあっ!ひっく、わ、わたしはのどかちゃんのお嫁さんになりたいのー!わああああああんっ!」
のどか「ゆ、ゆいちゃん……」
52 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 21:25:25.43 ID:/FxKEzcYO
ゆい「ひっく、ぐす……やだあ……」
のどか「……」オロオロ
のどか「……!」
のどか「あっ、そうだ!ふたりともお嫁さんになればいいんだよ!」
ゆい「ぐす……ふぇ?」
のどか「だからー、わたしがゆいちゃんのお嫁さんになって、ゆいちゃんはわたしのお嫁さん!」
ゆい「……お婿さんはいなくていいの?」
のどか「いいんだよー、わたしたちってふたりとも女の子なんだし。わたしがゆいちゃんのためにまいにち美味しいお料理作ってあげる!」
ゆい「わ、わたしは……?」
53 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 21:32:25.81 ID:mnq2fPsRO
おおおうかわえええええええええええええええええ
54 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 21:40:41.67 ID:/FxKEzcYO
のどか「ゆいちゃんはねー、まいにち笑顔でいてほしいなー」
ゆい「えがお……?」
のどか「わたしゆいちゃんの笑顔がすごく好きだから、ずっと見てたいんだー」
ゆい「そ、それだけでいいの?」
のどか「うん、だから泣かないで?ね、ゆいちゃん」
ゆい「……うんっ!えへへー」ニパッ
のどか「えへへ、笑ってくれた」
ゆい「のどかちゃんだいすきっ!」ギュッ
のどか「くるしいよー」
55 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 21:42:04.11 ID:oG15V1BG0
可愛い…可愛いよ
56 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 21:44:18.72 ID:/FxKEzcYO
ゆい「のどかちゃ〜ん♪」スリスリ
のどか「あっ、そうだ。ゆいちゃん、笑顔のほかにもう一つお願いしていい?」
ゆい「なーに?」
のどか「わたしお料理頑張るから……ずっと、わたしといっしょにいてください!」
ゆい「もっちろん!だってわたしは、のどかちゃんのお嫁さんだからね!」
のどか「……」
ゆい「……」
のどか・ゆい「えへへ♪」ニコッ
57 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 21:46:25.22 ID:/FxKEzcYO
……
唯「……ということが昔あったので、私は料理を覚えなくてもいいのです!」フンス!
律「威張るなっ!」
澪「もしかして和の料理が上手なのって……」
和「ええ、それ以来頑張って練習したおかげね」
唯「和ちゃんの料理はさいっこうに美味しいよ〜♪」
和「はいはい、ありがと」
律「はあ〜、和も大変だな〜」
和「大変?どうして?」
58 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 21:49:12.14 ID:/FxKEzcYO
律「いや、持ってくる弁当のほとんどを唯に食べられてるじゃん」
和「いいのよ、そのつもりで作ってきてるんだし。そもそも毎日料理を作ってあげるのもお嫁さんの仕事よ?」
律「え……」
澪「も、もしかして二人って」
和「それに……」チラッ
唯「もぐもぐ……ん?な〜に、和ちゃん?」ニコッ
和「唯も、お嫁さんの仕事をいつもしてくれてるからね」ニコッ
おしまい
これでいいか
ありがとう ありがとう
60 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 21:51:49.03 ID:kgRRzk+w0
いいな
61 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 21:52:47.41 ID:oG15V1BG0
乙!かわいかった
62 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 21:56:21.84 ID:ritl8uJU0
乙
できれば今度は梓が唯のお嫁さんのなるお話書いてくれ
63 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 22:01:05.33 ID:mnq2fPsRO
乙乙乙
かわいすぎてしんだ
64 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 22:04:44.65 ID:topGjue90
ID:/FxKEzcYO はできる子
65 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 22:18:00.98 ID:oG15V1BG0
ゆいのど
唯憂、唯紬、唯澪、唯律、唯梓のwikiはあるのに唯和wikiがないのは何でだよ
67 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 22:30:15.89 ID:oG15V1BG0
このまま落ちちゃうのも残念だな
68 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 22:33:54.08 ID:Dqh+Kl9eP
憂和派だけど唯和も良いな
69 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 22:42:55.12 ID:d0w/4PLR0
のどかちゃんは天使すなぁ……
70 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 22:49:26.23 ID:mnq2fPsRO
幼なじみ属性はいい
可愛い女の子同士の幼馴染みだからね
72 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 23:00:53.23 ID:BkNWBE+K0
>>13 このシーンアニメでやって欲しかったぜ・・・
73 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 23:01:13.67 ID:/FxKEzcYO
明日テストなのに捗らないよ和ちゃん
74 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 23:15:13.92 ID:/FxKEzcYO
唯「あう〜」プシュー
和「ほら唯、しっかりしなさい。テストは明日なのよ?」
唯「だって全然分かんないんだもん……」
和「どこが分からないの?教えてあげるから」
唯「どこが分からないのかも分からないよ」
和「重傷ね」
唯「やる気出な〜い……」グター
和「一緒に勉強しようって言ったのは唯でしょ?全くもう……」
唯「だって和ちゃんと一緒にいたかったんだもん」
和「じゃあ勉強……」
唯「勉強は嫌〜」
和「……」
75 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 23:15:58.10 ID:oG15V1BG0
かわ唯
76 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 23:18:19.87 ID:/FxKEzcYO
唯「ねえねえ、何かして遊ばない?」
和「ダメ。テスト前日なんだからちゃんとやらないと」
唯「ぶ〜、けちー」
和「はいはい。ほら唯もやらないと、補習受ける羽目になっちゃうわよ?補習になったら休みの日も遊べなくなるかも」
唯「それはやだなあ……」
和「じゃあ早く勉強するわよ」
唯「ん〜……和ちゃんがちゅーしてくれたら勉強するー」
和「はあっ!?」
唯「和ちゃんがちゅーしてくれたらやる気出しちゃうよ?」
和「ダメよ」
唯「けちー」
77 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 23:20:56.91 ID:/FxKEzcYO
和「ケチで結構。私は勉強続けるから、唯もとっとと始めなさい」
唯「む〜……じゃあ明日のテストで80点以上ならちゅー!これでどう?」
和「何言って……」
唯「お願いだよ和ちゃん!ご褒美があれば私頑張れるし!」ズズイッ
和「ち、ちょっと……もう。ご褒美目当ての勉強なんか意味ないのよ?」
唯「……ダメ?」
和「う……。はあ、分かったわ。80点以上取れたら……その、き、キスしてあげるから」
唯「わ〜い♪ありがとー和ちゃんっ!」ダキッ
和「こ、こらっ!抱き着かないの!」
唯「よ〜し、やるぞー!」
和「ふう……」
唯「ふんすふんす!」カキカキ
和(現金な子ね……ま、唯がやる気出してくれたからいっか)
78 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 23:24:16.07 ID:/FxKEzcYO
……
唯「……」
和「……」
唯「……」
和「それで?何点だったの?」
唯「…………ななじゅう、きゅうてん」
和「……」
唯「……ちゅーは?」
和「残念だったわね」
唯「そんな〜!あと1点だったんだよ!?」
79 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 23:24:57.48 ID:M7LbkStC0
おいなにやってんだ!!!
いいぞもっとやれ
和「あと1点だったとしても、約束は80点だったでしょ?」
唯「あう〜……」ヘナヘナ
和「もう、そんなに落ち込まないの」
唯「だってえ……」
和「はあ……」
唯「……」ズーン
和「唯」
唯「……な〜に?」
和「私ね、90点だったの」
唯「えっ、自慢!?」
81 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 23:29:29.83 ID:kgRRzk+w0
いいねーいいねー
82 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 23:30:24.32 ID:/FxKEzcYO
和「違うわよ。だからね、その……」
唯「???」
和「80点以上だから、ご褒美に……き、キスを……」
唯「えっ、いいの!?」パアアッ
和「い、いいも何も……私のご褒美だし」
唯「そっかそっかあ。えへへ……」
和「え、えっと……」
唯「和ちゃん、目閉じて?」
和「う、うん」
唯「和ちゃん……90点、おめでと」
和「ありがと……今度は唯ももっと頑張らないとダメよ?」
唯「分かってるよお。それじゃあ和ちゃん、ん〜……」
和「ん、唯……」
チュッ
おしまい
俺もご褒美があれば120点くらいは行けるんだがな
83 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 23:33:13.52 ID:M7LbkStC0
最後の行同意するがやかましいわ乙
84 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 23:34:11.68 ID:kgRRzk+w0
よかったよ、おつ
85 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 23:34:31.22 ID:oG15V1BG0
乙
86 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 23:39:35.17 ID:mnq2fPsRO
なんだこの至福SS
/FxKEzcYOが眩しい
無駄が一切ないな
いや最初の人もいいけどね
88 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 23:55:58.35 ID:oG15V1BG0
唯和素晴らしい
89 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 23:57:22.04 ID:z/ptRJS00
おつおつ
いいスレだね和ちゃん
もっと読みたいな和ちゃん
90 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 23:58:08.84 ID:M7LbkStC0
唯和の可能性は計り知れないな
91 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/08(火) 23:58:37.30 ID:kgRRzk+w0
ここって本日のわちゃんスレ?
92 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 00:06:30.07 ID:PpgxSLcqO
和ちゃんスレであり、唯和スレでもあります。たぶん
93 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 00:16:49.89 ID:kFqS0QoKO
唯和は唯好きにこそ評価されるべきだと思うんです
94 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 00:19:35.88 ID:o2veoh510
和ちゃんスレだと思えばどこでも和ちゃんスレだよ和ちゃん
和ちゃんスレじゃないといわれようと!和ちゃん!
唯憂和のほのぼのも好きだよ和ちゃん
95 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 00:42:31.22 ID:7i6qA4Lk0
唯和分を補給できてありがたい
96 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 00:53:25.45 ID:uGBZ7MxfP
のどのどだよ
97 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 00:59:45.12 ID:PpgxSLcqO
和ちゃんスレを保守するのが俺の使命……でももう眠いよ和ちゃん
98 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 01:00:46.80 ID:C9mlQTBD0
キーンコーンカーンコーン
唯「和ちゃーん」
和「唯」
唯「和ちゃんもう帰るの?」
和「うん。今日は生徒会ないから」
唯「えへへ、それじゃあ一緒に帰ろう?」
和「いいけど、部活はいいの?」
唯「今日はお休みなんだぁ」
和「そうなんだ」
99 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 01:01:08.56 ID:PpgxSLcqO
和「……」カリカリ
唯「んん……和ちゃん、まだ起きてるの?」
和「うん、テストが心配だから」
唯「和ちゃんなら大丈夫だよお、いつも頑張ってるじゃん」
和「それでも……ね。やれるだけやっておきたいの」
唯「これ以上夜更かしすると体に悪いよ?」
和「うん……」カリカリ
唯「……」
和「えっと、この問題は……」ペラッ
唯「え〜いっ!」ガバッ
和「ひゃあっ!?」
唯「さあさ和ちゃん、明日に備えて一緒に寝よー!」
100 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 01:02:43.09 ID:PpgxSLcqO
和「わっ、あっ、ゆ、唯っ!引っ張らないで……きゃあっ!?」ドサッ
唯「にへへ、私のベッドにようこそ〜♪」
和「も、もう!唯、ふざけてないで……」
唯「ふざけてなんかないよ。和ちゃんと一緒に寝たいんだよ〜」モゾモゾ
和「ひあっ!?」ビクッ
唯「あったかあったか♪」モゾモゾ
和「わ、分かった分かった!一緒に寝るから、あんまり動き回らないで!」
唯「えへへ〜、ありがとう和ちゃん」
和「はあ、もう……」
唯「和ちゃんぎゅ〜」ギュー
和「ちょっと苦しいよ、唯……」
101 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 01:04:03.51 ID:PpgxSLcqO
唯「だって和ちゃんの体冷たいんだもん。私があっためてあげる!」
和「はいはい。……ありがとね、唯」
唯「ん〜?」
和「私のことを心配してくれてありがと」ナデナデ
唯「んふふ……いいよお、和ちゃんと一緒に寝れるし」
和「ふふっ、そうね」
唯「和ちゃんおやすみ〜♪」
和「おやすみ、唯」
よし100行った。おやすみ和ちゃん
102 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 01:04:08.55 ID:uGBZ7MxfP
和ちゃんスレなら全力で書き込むが唯和スレだとなぜか頑張れない
103 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 01:05:35.96 ID:PpgxSLcqO
あれ、被ってた?
ごめん
104 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 01:07:11.17 ID:C9mlQTBD0
>>103 大丈夫
むしろ唯和スレが盛り上がってうれしい
―
――
―――
唯「そういえば和ちゃんと二人で帰るの、なんだか久しぶりだね」
和「そうね。私は生徒会、唯は部活があったからね」
唯「えへへ、和ちゃーん」ギュー
和「わ、ちょ、ちょっと唯!」
唯「ぎゅー」
和「…もう、しょうがないわね」
105 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 01:09:57.26 ID:C9mlQTBD0
テクテク テクテク
唯「…それでね、りっちゃんがねー」
和「ふうん」
唯「…そしたら澪ちゃんが『うわーっ』て!」
和「まったく、趣味が悪いわね」クスクス
唯「ほんとだよね。でも面白かったなぁ」
和「うん」
106 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 01:11:23.28 ID:C9mlQTBD0
和「……そういえば唯、進路はもう提出したの?」
唯「うん、この間出してきたよ」
唯「軽音部のみんなと同じ大学にしたんだぁ」
和「…そうなんだ」
107 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 01:13:08.58 ID:C9mlQTBD0
唯「和ちゃんは大学――」
唯「…あ」
和「?」
唯「……和ちゃんと、別々になっちゃうね……」
和「……そうね」
唯「……」
和「……」
108 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 01:15:24.82 ID:C9mlQTBD0
唯「……ずっと、一緒だったのにね」
和「うん」
唯「幼稚園ではじめて仲良くなったのが和ちゃんで……」
和「そういえばそうだったかしらね」
唯「高校も、和ちゃんと同じがよかったから一生懸命勉強して……」
唯「部活入ればって、進めてくれたのも和ちゃんで……」
唯「今思えば…ずっと隣に居てくれたのに……」ジワァ
唯「グスッ…わたし……」
和「え?ちょ、ちょっと唯、泣いてるの?」
109 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 01:17:52.12 ID:C9mlQTBD0
唯「わたし…なんにも恩返しもできないで……グスッ」
唯「ヒック…大学も別々で……」
和「唯……」
唯「うわーん!和ちゃーん!」ガバァ
和「わぁっ」
唯「和ぢゃんごめんねぇー!」ギュー
和「ちょっと、また…!」
唯「うぐぅー」グスグス ギュー
和「……もう」
110 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 01:20:25.15 ID:C9mlQTBD0
和「唯、なにもそんなに泣かなくても……」
唯「だって、卒業したらもう一緒に学校行ったり、一緒に帰ったりできないんだよぅ…?」
和「別にもう会えないわけじゃないんだから」
唯「でもぉ……」グスグス
和「まったく……それじゃあこうしましょ」
和「唯、この手のカタチ、覚えてる?」パカッ
唯「?」
唯「……あ」
和「思い出した?昔唯が何かのテレビで見て真似してたやつ」
唯「たしか小学校のとき」
和「そうね」
唯「それで、二人だけのお別れの挨拶にしてたんだよね!」
和「いつの間にかやらなくなっちゃったけどね」
111 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 01:23:08.62 ID:C9mlQTBD0
唯「でも、それがどうして?」
和「この挨拶を覚えている間は大丈夫」
和「卒業して大学生になっても、社会人になって働くようになっても」
和「この二人だけのサインがあれば、私達はずっと幼馴染で、ずっと親友」
和「そういうのはどう?」
唯「……ヨボヨボのおばあちゃんになっても?」
和「うん」
唯「二人だけのサイン……」パカッ
唯「……えへへ」
和「泣き止んだみたいね」
唯「うん!」
112 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 01:25:30.40 ID:C9mlQTBD0
和「それじゃあ、私家こっちだから」
唯「の、和ちゃん!」
和「?」
唯「和ちゃん、この平沢唯、人生17年間本当にお世話になりました!」
唯「それで……えへへ、これからも、よろしくお願いします」
和「……こちらこそ、ありがとう」
和「これからもずっと、よろしくね」
113 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 01:26:26.66 ID:C9mlQTBD0
おわり
>>7を補完したかったんだけど俺には無理だったみたいだ
寝る
114 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 01:26:43.25 ID:Q8y11KaqO
イイヨイイヨー
115 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 01:28:34.60 ID:Q8y11KaqO
お二人とも乙乙乙
唯和ほっこりするなあ
116 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 01:33:33.81 ID:7i6qA4Lk0
乙!いいねいいね
117 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 01:35:38.19 ID:tBUGrtoQ0
おつ!!
118 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 01:36:46.35 ID:o2veoh510
おつおつ
ゆめに和ちゃんが出てきますように
おやすみ和ちゃん
人がいない今のうちに昔某所に投下した唯誕ネタを
「お誕生日おめでとう、お姉ちゃん!」
「おめでとう、唯」
「憂も和ちゃんもありがとー!」
11月27日0:00
今日はお姉ちゃんの18歳の誕生日です。
夜にはまた軽音楽部のみなさんを呼んでパーティをするのですが、まずは日付が変わる瞬間に私とお姉ちゃん、和ちゃんの三人でささやかなお祝いをしています。
「はい、じゃあプレゼント」
和ちゃんのプレゼントの包みは何やらずいぶん大きいようです。
「わあ、ありがとう!開けていい?」
「ええ、もちろん」
お姉ちゃんは逸るようにがさがさと包み紙を乱雑に除けていきます。
そして箱に書いてある品名を見て、それまで輝いていたお姉ちゃんの表情が凍りつきました。
「和ちゃん……なにこれ?」
「なにって、書いてあるじゃない。ヘルシーオイルバラエティギフト」
「……これじゃお歳暮だよぅ」
私としてはとても助かるのですが、確かに女子高生同士が誕生日プレゼントとして贈るものとしてはちょっと、いやかなり変わっているかもしれません。
「あら、お気に召さなかったかしら」
「そんなことないけど……だって和ちゃんからのプレゼントだもん」
「そう言いつつ、明らかに落ち込んでる顔よ。そうね……何か欲しいものはある?」
「うーん……和ちゃんが欲しい!」
「……はぁ?」
お姉ちゃん、それは中々の爆弾発言だよ。
言われた当事者の和ちゃんもぽかんとしています。
「明日……じゃないか、今日、軽音楽部のみんながうちに来る前にデートしよ?」
「ああ、そういうこと……わかったわ。まあデートという言い方もどうかと思うけれど」
どうやら、お姉ちゃんは和ちゃんと二人きりでお出かけがしたかったようです。
そういえば、最近あんまり和ちゃんと一緒にいられなくて寂しいとこぼしていたことがありました。これもちょうどいい機会でしょう。
「やったー!楽しみだなあ」
「はいはい、それならもう寝なきゃね」
「楽しみすぎて寝られないかも!」
「そしたら寝不足でデートよ。どうせするなら万全の状態で楽しみましょう?」
「えへへ……うん」
さっきは突っ込んでいた割に、ごく自然に和ちゃんもデートって言っちゃってます。
そして自分で言い出したにもかかわらず、和ちゃんの口からデートという言葉を聞くとお姉ちゃんも照れて赤くなっています。相変わらず可愛いです。
「じゃあさじゃあさ、一緒に寝ようよ!」
「まあ、今日一日くらいはあなたの言うこと聞いてあげるわ」
「わーい、これで和ちゃんは私のものだね!」
だから、爆弾発言だってば。
最早和ちゃんはスルーしています。幼馴染だけあって、お姉ちゃんの扱いに関しては流石熟練しています。
「それと、憂も一緒に寝よ?三人で寝るなんて久しぶりだし!」
とはいえ、思わぬところで恩恵に与れたので、爆弾発言大いに結構です、はい。
― ― ― ― ―
「お姉ちゃん、ご飯できたよ」
「あ、あと五分……」
「もう、今日は和ちゃんとデートなんでしょ?早く起きなきゃ」
「デート……そうだよデートじゃん!待ち合わせに遅刻しちゃうぅぅ!」
そう言いながら寝ぐせだらけの髪をなびかせどたどたと居間にお姉ちゃんが駆け込んできます。
「まだ寝ぼけてるみたいね。私はここにいるわよ」
「あれ、和ちゃんなんでここに……あ、そっか……」
「やっと正気を取り戻したみたいね」
和ちゃんは呆れたように溜息をひとつ吐き、えへへと頭をかきながらお姉ちゃんも朝食の席に着きます。
「で、今日は行きたいところとかあるの?」
「え、えーっと…うーん……」
焼き鮭に箸をのばしたままお姉ちゃんが考え込みます。
どうやら特に何も考えてなかったようです。
和ちゃん、溜息ふたつ目。
「じゃあ、散歩がてら買い物でもどうかしら。何か改めてプレゼントも選びたいし」
「えっ……悪いよ、そんな」
「細かいことは気にしないの。いつもお小遣いをすぐに使い切るあなたと違って、私はちゃんと貯金してあるの」
「ぐぬぬ、痛いところを……でも、せっかく貯金してあるのに私のために……」
「もう少し計画性を持ちなさいな。それに、貯金はいつか大切な時に使うためにしていて、それが今だと私は思った。それだけよ」
「うぅ……和ちゃーん!大好き!」
それを聞いて感極まったようにお姉ちゃんが和ちゃんに抱きつきます。
我が姉ながら、いい幼馴染をもったものです。
はいはい、と相槌を打ちつつ、今度はお姉ちゃんの頭を和ちゃんが撫でます。
さて、朝から仲がいいのは結構なのですが……
「二人とも、早く食べなきゃご飯冷めちゃうよ」
― ― ― ― ―
「じゃあ、いってくるねー!」
「皆が来るまでには戻るから」
「うん、いってらっしゃい」
お姉ちゃんたちを玄関でお見送り。パタンと玄関のドアが閉まると行動開始です。
こんな素敵なイベント、見逃すわけにはいきません。さっそく尾行です。
早起きして予め用意しておいた帽子にサングラス、マフラーとマスクに厚手のコートを装備します。これできっと誰も私だと気がつかないはずです。
さあ、では見失う前に早く追いかけましょう。
商店街へと向かう道を辿っていると、案外まだ遠くに行ってなかったようで、すぐに二人の後ろ姿を発見しました。
どうやら、お姉ちゃんが和ちゃんの腕に絡みついていて上手く歩けないようです。時折何やら話しているようですが、ここからでは聞こえません。
ここは危険を冒してでも近づくことにします。
きっと大丈夫、私ならできる!
「そんなにひっついたら危ないじゃない、歩きづらいわよ」
「だってせっかくのデートだもん、和ちゃん分を補給しなきゃね」
ああ、近づいたとたんこれです。
やっぱりいかなるリスクと引き換えにしようと会話の聞こえる距離を保たなくてはならないと確信しました。
二人は結局腕を組んだまま、商店街に並ぶ店のひとつへと吸い込まれていきました。あの店は……確か雑貨屋さんだったかな?
気づかれないように気配を消しつつ私も続けて入店します。
周りのお客さんが一瞬ぎょっとした顔で私を見てきますが、そんなこといちいち気にしてられません。嗤われようと罵られようと蔑まれようと、私は私の正義を貫いて見せます。
と、いけない。
自己の世界に没頭しているうちに二人は少し離れたスペースに移動してしまいました。あそこはアクセサリーコーナーだったはず。アクセサリーとはいっても基本的に女子高生向けの比較的安価なものが中心です。
「あ、これ欲しい!」
そのコーナーの一角で、歓声をあげてお姉ちゃんが何か手にとりました。
あれは、もしかして……
「ペアリング?」
「うん、和ちゃんと私でおそろい!」
お姉ちゃんはそれを満面の笑みで和ちゃんに差し出して見せます。
シンプルな、ちょっとお姉ちゃんらしからぬ大人びた印象を受けるシルバーのリング。
「確かに素敵だけど……ペアリング、ねえ」
「私とおそろい、いや?」
自信なさげに上目遣いでそんなことを尋ねるお姉ちゃんを見て、いやだと言える人間がいるでしょうか。いや、いるはずもありません。
そして、いかにクールとはいえ和ちゃんも人間です。
「……わかったわよ。あなたの誕生日だし、今日はわがままを聞くって言っちゃったからね」
「やったあ!」
「でも、あんまりあなた好みのデザインとも思えないけど」
確かに和ちゃんの言う通りで、お姉ちゃんはどちらかといえばもう少し可愛らしいもの方が好きだったはずです。
「えへへ、和ちゃんがこれを着けたらすっごく似合うだろうなあって思って」
「あなたへのプレゼントなのに、私に似合ってどうするのよ」
「私がいいって言うんだからいーの!」
「まあ、贈られる相手がいいと言うのならなら構わないけど」
そう言うと、どこか困ったように、でもちょっと笑みを浮かべながら、和ちゃんはリングを手にレジへ向かおうとします。
しかし、お姉ちゃんが和ちゃんと腕を組んだままで立ち止まってしまったため、結局和ちゃんもその場に留まらざるを得ません。
「ちょっと待って、半分は私が出す!」
「あのねえ、これはあなたのための誕生日プレゼントなんだから……」
「私が着ける分は和ちゃんが、和ちゃんが着ける分は私が、ね?」
「……お金はあるの?」
「こんなこともあろうかと、来月のお小遣いを前借りしてきました!」
「それは威張ることじゃないわよ。それに、来月分を月をまたがないうちに使い切っていいの?」
「私だって、和ちゃんが大切だもん。今が大切な時だもん!」
「……そこまで言うなら止めないわ」
クールにあしらっているように見えますが、和ちゃんはどこか嬉しそうです。
普通の人が見てもわからない程度の表情の違いですが、幼馴染ならわかります。今のように遠くから見つめていても分かったのは少し誇らしい気分です。
もちろんお姉ちゃんもそのあたりは分かっているはずで、あんな風にあしらわれながらも機嫌が良さそうです。とはいえ、和ちゃんと一緒にいるときにお姉ちゃんが不機嫌なほうが珍しいのですが。
無事会計を済ませ店を出ると、二人は商店街を離れます。
向かう先は、どうやら私たちが子供のときよく遊んでいた公園のようです。
公園に着くと、二人並んでブランコに腰かけます。
きいきいと軽くブランコを揺らして楽しそうにしているお姉ちゃんも可愛いです。
「ねえ和ちゃん、早速指輪着けてみようよ」
「はいはい」
「まずは私が着けてあげるね!」
「なんだか気恥ずかしいわね」
そう言いながらも、和ちゃんは右手を差し出します。
とりあえずお互いに着け合いっこするのは和ちゃんも自然に受け入れているあたり流石と言わざるを得ません。
「そっちじゃないよぉ……指輪は左手の薬指なの!」
「それは婚約指輪でしょう」
「そうだよ。ねえ、和ちゃん……昔した約束覚えてる?」
「……『私、大きくなったら和ちゃんのお嫁さんになるね』」
「覚えててくれたんだ。流石は和ちゃんだね」
「忘れるわけないじゃない」
「えへへ、嬉しいな」
「それで、今になってどういう風の吹きまわしよ」
「……もうすぐ、卒業しちゃうからさ。和ちゃんは違う大学に行っちゃうし、今を逃したら、ずっとプロポーズできない気がして」
たどたどしく、それでも誠意をこめて訥々と話すお姉ちゃんを、和ちゃんは目をそらさずに見つめます。
「和ちゃんは馬鹿みたいって笑うかもしれないけど、和ちゃんと離れ離れになっちゃうのが不安で、怖くて……何か形として残るものがほしかったんだよね」
そこまで言葉を紡ぐと、耐えきれなくなったようにお姉ちゃんの瞳からぽろぽろと涙が零れ落ちました。
「本当、あなたは馬鹿ね。私があなたを笑うはずがないでしょう?」
そこまで言うと、和ちゃんは自分の鞄からリングの包みを取り出しました。
「ほら、左手かして」
そして、お姉ちゃんの手を取り、その薬指にリングを通します。
お姉ちゃんはついに声をあげて泣き出します。
「和ちゃん……大好きぃ……」
「私もよ、唯」
そして今度は、お姉ちゃんの番です。
涙をぐしぐしと拭い、和ちゃんの左手を握ります。
「ふつつか者ですが、よろしくお願いします!」
そう涙声で言いながら、お姉ちゃんは九十度の礼をします。
「はい、喜んで」
そして、和ちゃんの返事を聞いたとたんに、ぱあっと嬉しそうに顔をあげます。
その極々簡潔な返事のひとことひとことを噛みしめるように、ゆっくりと、リング交換を完結させました。
それからはしばらく照れたようにもじもじしていたお姉ちゃんでしたが、急にはっと何かに気付いたような表情をした後、この上なく真剣な、そしてこの上なく緊張した顔つきになって「式」の手順を進めました。
指輪交換の後といえば、最早相場は決まっています。
「真鍋和さん、あなたは健やかなるときも、病めるときも……ええっと、なんだっけ……と、とにかく、永遠の愛を誓いますかっ?」
「はい、誓います」
「で、では、その……誓いの……キ、キスをっ!」
「はい」
そうして和ちゃんは幸せそうに笑い、二人の顔はゆっくりと近付き、そして――――
――――――これ以上は、野暮ってものですよね?
永遠の愛を誓い合っているであろう二人に背を向け、気づかれないように公園を離脱します。
今からパーティの準備をして間に合うか少し心配ですが、あの二人の幸せのお裾わけがあるから私も頑張れます。
こんな最高の誕生日を、私が台無しにするわけにはいきません。
改めて、お姉ちゃん、おめでとう!
以上です。長々と失礼しました。
135 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 02:59:53.69 ID:tBUGrtoQ0
うむ、よかったよおつかれ
136 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 03:45:04.20 ID:uK7Y09m9O
おつー
137 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 04:44:23.68 ID:tBUGrtoQ0
ねるほ
138 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 05:11:05.09 ID:tO1yDrkMO
唯と和の関係ってなんか心に来るものがある
乙
139 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 06:08:09.47 ID:uGBZ7MxfP
のどのど
140 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 07:39:51.50 ID:mgVxEYiH0
唯和より憂和だろ
和ちゃんに甘えてる憂ちゃんとかキュンキュンくるじゃん
141 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 07:47:02.57 ID:uGBZ7MxfP
俺もそう思う
142 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 08:09:50.13 ID:Td1JedV10
乙
143 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 08:23:30.03 ID:o2veoh510
144 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 09:18:59.33 ID:kFqS0QoKO
大学別れたのは寂しいけどその代わりこのSSが読めたと思えば悪くはない
146 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 10:24:42.80 ID:7i6qA4Lk0
ほしゅ
147 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 11:58:54.72 ID:Q8y11KaqO
保守だよ和ちゃん!
148 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 13:03:00.05 ID:o2veoh510
今帰ってきたよ和ちゃん
149 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 14:19:21.19 ID:Q8y11KaqO
じゃあ私保守するね
150 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 15:05:45.71 ID:o2veoh510
わわわ和ちゃん!
151 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 15:50:48.61 ID:PpgxSLcqO
また夜に来るね和ちゃん
152 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 15:50:57.49 ID:a7RMTTaEO
なんという俺得スレ
それにしても和ちゃんスレの固定メンバーが何人かいるな
おれとくすぎる
154 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 16:26:38.95 ID:xPRXxneA0
これは良い
155 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 16:31:26.98 ID:uGBZ7MxfP
のどのど
156 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 16:52:19.64 ID:ympIl3/UO
和ちゃん保守
157 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 17:42:21.93 ID:ympIl3/UO
のどのど
158 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 17:47:33.28 ID:uGBZ7MxfP
唯×和×憂
これが最高だよ和ちゃん
159 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 18:39:00.26 ID:a7RMTTaEO
夜まで保っててくれよのどのど
160 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 19:11:44.32 ID:emQNOzz5O
なんか和スレの流れだな
161 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 19:34:51.84 ID:o2veoh510
歯医者から帰ってきたよ和ちゃん
唯に報われない恋心を抱いてひとり涙する和ちゃんが美しくて心が痛むよ和ちゃん
162 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 19:36:04.34 ID:xPRXxneA0
>>158 よくわかっている
アニメはなぜ原作4巻のあの話を入れなかったんだ
163 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 20:19:54.67 ID:xPRXxneA0
ほ
164 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 21:02:48.55 ID:PpgxSLcqO
ただいま和ちゃん
165 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 21:18:44.73 ID:ympIl3/UO
保守ゆいのど
166 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 22:23:18.92 ID:PpgxSLcqO
何かネタはないのか
167 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 22:47:51.01 ID:o2veoh510
ご飯食べるね和ちゃん
168 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 23:15:13.24 ID:a7RMTTaEO
いや待て
乗っかっておいて言うのもなんだがゆいのどスレなんだから話しかけるなら唯ちゃんにも振ろうぜ
ゆいゆいのどのど
169 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 23:16:28.18 ID:heEFfRS80
唯ちゃん可愛い
170 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 23:19:52.25 ID:8FIC5uvM0
171 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 23:33:31.06 ID:o2veoh510
172 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 23:35:30.76 ID:PpgxSLcqO
和「はい、ご飯出来たわよ」
唯「わ〜い、和ちゃんの手料理だ〜♪」
憂「ごめんね和ちゃん、お客様なのに手伝ってもらっちゃって」
和「いいのよ憂、気にしないで。そんなことより憂は相変わらず料理上手ね」
憂「そ、そんなことないよー。まだまだ和ちゃんのほうが……」
和「ふふ、謙遜しなくていいのに」
唯「いや〜、料理上手な妹と幼なじみを持った私は幸せ者だよ〜」
和「……唯もちょっとは料理とか覚えたら?」
唯「そのうちにね!さあ食べよう、いっただきま〜す!
和「はいはい、いただきます」
憂「いただきま〜す♪」
唯「はむっ!…………」
和「どう、美味しい?」
173 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 23:37:30.38 ID:PpgxSLcqO
唯「……美味い!さっすが私の和ちゃん!」
和「誰があんたのなのよ……憂はどう?」
憂「うん、すっごく美味しいよ!」
和「ふふっ、よかった。憂が作ったスープもすごく美味しいわ」
憂「えへへ……」
唯「むぐむぐ……あれ?そっちにある煮物も和ちゃんが作ったの?」
和「え?ああ、野菜が余ってたから簡単にね。食べる?」
唯「うんっ!」
和「じゃあ……」
唯「和ちゃん和ちゃんっ」
和「どうかしたの……って」
唯「んあー♪」パカッ
和「……それはいったい何のつもりかしら」
174 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 23:40:37.98 ID:PpgxSLcqO
やっべ、コピペしてた分消えちゃった
ごめんね和ちゃん
175 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/09(水) 23:52:44.52 ID:o2veoh510
続きが読みたいな唯ちゃん
まだかな和ちゃん
176 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 00:01:30.21 ID:wNrVq4+6O
ゅぃのどとかぅけりゅ
ゅぃ迅ならァリだぁ
っかょ、レベ低すぎニコラーの俺が書いていい?結構有名な書き手なんだが
177 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 00:18:44.40 ID:D8VP/9040
わちゃん→唯ちゃんがいいなぁ、わちゃんが必死になってるとことか見たい
178 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 00:27:12.03 ID:bhOkV5nKO
誰にでもスキンシップを取る唯ちゃんにやきもきする和ちゃん
179 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 01:32:00.62 ID:BTVJXT/KO
つくづく一期のDVDCMを作ったスタッフはネ申だったなぁ
180 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 01:47:58.95 ID:cbMxTLlyO
唯も和ちゃんも可愛い
181 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 02:15:31.49 ID:AvveHVK40
おやすみ和ちゃん唯ちゃん
182 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 03:56:25.61 ID:cbMxTLlyO
保守だよ唯ちゃん和ちゃん
183 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 04:54:21.06 ID:D8VP/9040
過去ログ見てたら7月のわちゃんスレのログが壊れてたよ…
184 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 06:44:18.00 ID:u1RIyRK0O
ゆいのどはこの朝日のように何度でも蘇るよっ!
185 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 09:39:49.42 ID:u1RIyRK0O
あげとくよ
ゆいゆいのどのど
186 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 11:30:24.40 ID:cbMxTLlyO
ほすほす
187 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 11:37:05.28 ID:AvveHVK40
おはよう唯ちゃん和ちゃん!
188 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 12:06:37.49 ID:AvveHVK40
仕事行ってくるね和ちゃん唯ちゃん
189 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 14:05:17.20 ID:UJJ9+QUG0
誰かなんか書いて
190 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 15:26:43.86 ID:u1RIyRK0O
夜までもたしてみるか…
平沢和ちゃんおはよう
192 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 15:42:03.95 ID:u1RIyRK0O
文字通り平和な組み合わせなわけだ
193 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 16:01:13.24 ID:bhOkV5nKO
妄想ネタをくれたら何か書く
初体験は幼馴染み、でお願いします
195 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 16:57:57.26 ID:yvemPcUY0
期待
196 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 18:27:30.12 ID:bhOkV5nKO
「のどか……ちゃん……?」
キシッ、とベッドが音を立てた。
私に押さえ付けられている唯が、身じろぎをしたせいか。
「唯……」
そんな弱々しい抵抗では、もう私は止まらない。
唯、唯、唯。
愛しい幼なじみの顔を、お互いの吐息すら感じられる至近距離からじっと見つめる。
「のどか、ちゃん……」
これから何をされるのか分からないのだろうか。
唯の表情はどこか不安げで――――普段見せないその表情が、さらに私の心を震わせる。
「唯、可愛い……んっ」
「ひあっ!?」
それ以上の自制が効かなくなり、乱れた髪の間からわずかに覗く耳を咥える。
突然のことにビクンっと唯の体が反応する。
――――嬉しい。
197 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 18:32:39.40 ID:bhOkV5nKO
「ん……ふっ」
「やあああ……!?のどかちゃ、やめえ……」
「唯……ゆい……」
舌を這わせると、反応がさらに激しくなる。
聴覚を司る器官であるはずのそれは、私にとっては蠱惑的な魅力を振り撒くものであり――――唯にとっては、おそらく感じたことのない未知の快楽を与えるものとなっていた。
「はあ、美味しい……」
ちゅぷっ、と。
わざといやらしい音を立てて唯の耳から口を離す。
私の唾液で濡れた唯の耳は羞恥からか真っ赤に染まっていた。
198 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 18:35:32.61 ID:bhOkV5nKO
「はあっ、はあ……のどかちゃん、何で……?」
顔を耳まで朱く染め、息を荒げてこちらを見つめる唯と視線が交差する。
――――足りない。
もっともっと、唯を感じたい。
唯を感じさせたい。
唯に――――私だけを、見つめてもらいたい。
「唯、いいよね……?」
いいも何もない。
抵抗はほとんどないとはいえ、唯の体の自由は他でもない私自身が奪っているのだ。
「のどかちゃ……んっ!?」
「んん……ちゅ……」
何かを言いかけた唯の唇を、私のそれで塞ぐ。
そして私は唇を重ねたままゆっくりと唯の体に手を伸ばし――――
無理だったわ
199 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 18:43:42.80 ID:+ZS5EKuA0
とてもいいよ
200 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 19:00:46.01 ID:Xlo3veoJ0
いい感じだったのに
201 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 20:01:40.34 ID:cbMxTLlyO
いいところで…
202 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 20:04:03.23 ID:bhOkV5nKO
200超えたよ和ちゃん!
203 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 20:49:09.43 ID:7ZlaakALO
まだまだこれからよ
続け
205 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 21:47:26.42 ID:cbMxTLlyO
ゆいのどの距離感がたまらない。
206 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 23:01:04.32 ID:+ZS5EKuA0
わ
207 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 23:31:34.37 ID:UJJ9+QUG0
ち
208 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 23:32:31.02 ID:TWu51bns0
ん
209 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 23:55:56.74 ID:yvemPcUY0
さっきの人じゃないけど、何か書いてみる
210 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 23:57:38.88 ID:SF53YZ+Q0
そうなんだ、じゃあ私下着脱いでおくね
211 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 00:01:59.40 ID:7D//vLac0
初体験は、中学校の時。
相手は、幼稚園の頃からの幼馴染。
とはいってもそれは世間一般で言われているような行為を指すのではなく、でも、もしかすると、それより複雑かもしれないこと。
212 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 00:03:08.90 ID:7D//vLac0
― ― ― ― ―
「おはよう、唯……ちゃん」
「あ、和ちゃんおはよう」
初体験、それは、この幼馴染を呼び捨てにすること。
小学校までは「ちゃん」だとか「さん」を付けないで友人のことを呼ぶと先生に叱られていた。でも、中学校に上がるとそんな制約は無くなり、周囲の友人たちは思い思いに互いを呼び合っている。
そこで、私もそれに便乗して幼馴染を「唯」と呼び捨てにしてみようと思うのだけど、なんだか気恥かしくてその度ごまかしてしまう。
そんな訳で、今日も失敗。
「初体験」までの道のりは、どうやら中々険しいらしい。
213 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 00:03:18.80 ID:fSGJeDpi0
仕事終わったよ和ちゃん唯ちゃん
214 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 00:09:59.85 ID:7D//vLac0
― ― ― ― ―
その日も結局失意に沈んだまま下校することになった。家に帰りつき、夕食、お風呂を済ませると居間でテレビを見ることもなく部屋に閉じこもる。さっさと宿題を終わらせ、翌日の授業の準備を済ませるとなんだか手持無沙汰になる。
そんな時、頭に浮かぶのはいつだって同じ人のことだった。
あのうっかり者の幼馴染は宿題を忘れてはいないだろうかと思って念のためメールを打つ。「文字ならいけるかも知れない。もし何か言われれば打ち間違えたと言えばいいのだ」とも一瞬考えた。
しかし、そんな風に逃げ道を用意している自分が嫌になって、結局「宿題ちゃんとやった?」と、彼女の名前抜きの文面にした。
それはそれで逃げなのかもしれない。頭の中で色々渦巻いて訳がわからなくなる。
そのままベッドにもぐりこんだところで、あれこれ考え込んでしまって目がさえてしまって眠ることなど出来やしない。
布団を頭から被って、唯、唯と口に出してみる。それだけでなんだか恥ずかしくて頬が熱くなる。
なにをやっているんだ、私は。
215 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 00:18:08.03 ID:7D//vLac0
― ― ― ― ―
転機が訪れたのは、その次の日だった。
その日も今までと同じように呼び方を変えることはできず、鬱屈としたまま放課後を迎えることになった。
「唯ちゃん、帰ろうか」
「うん」
いつものように、一緒に教室を出ようとする。
「またね、真鍋さん」だとか「唯ちゃんまた明日」だとか、クラスメートたちは思い思いに私たちに声をかける。
そんな中、誰が投げかけたのかもわからない言葉に、思わず耳を疑った。
「唯、バイバイ」
彼女も、自然にバイバイと返す。
ただ、余りのショックに打ちのめされてしまって、相手の名前までは耳に入らなかった。
先を越されてしまった、というのと同時に、なんだか幼馴染を取られてしまったような感覚に襲われる。
それが悔しくて、悲しくて仕方なくて、気が付いたらその場から走って逃げだしていた。
216 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 00:26:07.39 ID:7D//vLac0
― ― ― ― ―
勢いで学校を飛び出してしまった。
今の私はきっと酷い顔をしている。息は上がって、髪はぼさぼさで、涙はぼろぼろと溢れ出している。
こんな顔のままじゃ家にも帰れない。仕方がないので、いつもの通学路にある公園に立ち寄り、ブランコに座って心を落ち着かせようとした。
なにをやっているんだ、私は。
今まで散々繰り返してきた自問自答だった。
自分自身の中にある、幼馴染への思い。それは陽だまりのような温かい気持ちであったり、底冷えしてしまうような醜い独占欲だったりして、どうやってそれと付き合っていけばいいのか、私にはわからなかった。
217 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 00:34:40.34 ID:7D//vLac0
しばらくきいきいとブランコを軽く揺らしていると、公園に駆け込んでくる人影が一つ。
それは、私の幼馴染。
ぜいぜいと肩で息をしている様子をみると、彼女も走って追いかけてきたのだろう。なんだか申し訳なくって、また泣いてしまいそうになる。
「和ちゃん……よかった、見つかった」
私の前まで駆け寄ってくると、息も絶え絶えに言葉を絞り出し、そのまま彼女はわんわんと泣き出した。
「ごめんね、私頑張るから、私のこと嫌いにならないで」
「私が、唯ちゃんを、嫌い?」
218 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 00:43:51.77 ID:7D//vLac0
「だって、私と一緒に帰りたくないから、和ちゃんは先に行っちゃったんでしょ?」
「そんな訳ないでしょう。私たち、幼馴染じゃない」
「でも、なんか最近和ちゃんよそよそしかったし……」
「それは……」
それは、あなたのことをずっとずっと考えていたから、なんて言えるはずもない。
だけど、私が言い淀むのを見て、更に向こうの誤解は深まってしまったかもしれない。
「和ちゃんが言ってくれれば、頑張って私の嫌なところ直すから。だって、和ちゃんには、これからも大好きな幼馴染でいてほしいから」
219 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 00:51:45.99 ID:7D//vLac0
その言葉を聞いて、やっと何故私がここまで呼び方なんて細かいことにこだわっていたのか理解できた気がする。
私も彼女のことを大好きで、だからこそ二人の間の距離を縮めたかったのだ。
その関係の変化の象徴、わかりやすい形として「唯」という呼び名にこだわっていたのだろう。
そしてそれに対するわだかまりは、単なる恥ずかしさだけじゃなくて、拒絶される恐怖。
でも、もう迷うことはない。
自分のために泣いてくれる幼馴染相手に、何を恐れる必要があるだろう。
220 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 01:00:46.10 ID:7D//vLac0
もやもやとした気持ちに整理がついても、まだ少し恥ずかしさはある。
けれど、ここで勇気を出さなければ彼女の幼馴染でいる資格などない。
ブランコから立ち上がり、彼女の眼を見つめて、必死に言葉を紡ぐ。
「嫌なところなんてないわ。だって……唯は、私の大切な幼馴染だから」
やっと言えた。
胸のつかえが取れたようで、なんだかほっとしていると、唯がいきなり抱きついてきた。
驚きながらも、私も片手を唯の体に回しながら、彼女の頭をそっと撫でる。
抱きつき癖は昔と全然変わらない。
「これからもよろしくね、唯」
返事の代わりに、唯は腕に込める力を強めた。
今はただ、こうやって唯の温もりを感じていたかった。
おしまい!
221 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 01:02:34.14 ID:7D//vLac0
以上です。長々失礼しました。
222 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 01:05:50.03 ID:vxeX8V8+0
おつかれ、よくやった!
223 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 01:18:18.81 ID:HbxL3UqQ0
ほのぼの唯和だね、お疲れ様
224 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 01:36:04.76 ID:iq8vqtEhO
乙乙
ゆいのどスレはまだまだ続くよっ!
225 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 01:52:16.16 ID:7D//vLac0
この布団の中でゆいーゆいー言いながら悶えてる和ちゃんは、将来ノートに「平沢和」「真鍋唯」って書きながら「どちらがいいかしら」って真剣に悩む人間になりそう。
226 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 01:56:49.39 ID:HwBCiOf10
, ....-───- ...、
/ ::: ::: ::: ::: ::: ::: ::: ::: ::: ヽ、
/ ::: ::: ::: ::: i :: :: :: :: :: ::: :: 、::: ヽ,
/ ::: ::: ::: ::: ::;イ ::: ::: ::: :::| ::: ::: :', ::: ヽ
/ ::: ::: ::: i ::: / |::: ::: ::: :::ィi ::: ::: :::|::: ::: ',
ノィ::::i ::: ::,'!:::/_|::l ::: ::: /_リ`i ::: ::: ::: ::: ::l
'´ |::: l ::: :! V |,i ::: ::/ `.|::: :i::: ::: ::: :|
|::: |::: :l __ !ヽ::: l __ ヽ/|::: ::: ::: :!
| :::l::: :|._ i´ `l .r.i_V_r,i .i´ `l _.i ::: :i::: |
ノ|:::|´ヽ|| | ` ´ | r‐‐i |_ ` ´ .| ||::: :::l ::|
'´.ル'ヽ, l ヾ====゙'´ ヾ.====゙'´|:::!/|:::|
.iヽ! , |.レ' /!::|
|:::| _ .i-´/ `'
|:::ヽ、 l_i /::/
レ|/|:::` 、 /:::!:| 今北
レr- | ` ‐‐ ´|-- 、:|`
, i´ `ri _,/ ',
/::::| / .| | i |、
/:::::::::| / `Y ', /::::ヽ
227 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 03:04:30.10 ID:7D//vLac0
保守がてらまた昔書いたネタを投下します。和ちゃん誕生日。
228 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 03:12:15.09 ID:7D//vLac0
クリスマスが今年もやってくる、なんて歌が街中にあふれる季節に、私はキリストの誕生日ではなく幼馴染の誕生日について思いを馳せていた。
マフラー、手袋、コートと防備を固めてもなお耐え難い寒さの中、マッチ売りの少女が幻影の中に幸福を見出だしたように、私は誕生日プレゼントに喜ぶ和ちゃんの姿を思い浮かべ、必死に気を紛らわせようと試みる。
そのプレゼントの包みの中が決まらないために、私はこんな凍える街を彷徨っているのだけど。
何が欲しいかなんてことは本人に聞ければ一番良いのだろうが、実際質問してみると「欲しいもの?今は特にないわね」とあっさりかわされてしまった。
その上「唯はいつも月末財布の中身がピンチじゃない。クリスマスまで重なるんだし、無理しないでいいわよ」と見事なカウンターまで食らう始末である。
無理するとかしないじゃなく、私はただ、和ちゃんに喜んでほしいだけなのに。
もうすぐ、離れ離れになってしまうから、せめて、同級生として過ごせる最後の誕生日には今までで最高のプレゼントをしたい。
229 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 03:18:42.33 ID:7D//vLac0
受験、か。
もし和ちゃんが滑り止めの大学に来ることになれば、私の目指す大学に比較的近くなるんだよね。そしたら、ずっと一緒にいられるのに……なんて、我ながら酷いことを考えるものだ。ちら、とでもそんな考えを抱く自分自身が嫌になる。
物心ついて以来、私はずっと和ちゃんと一緒にいた気がする。
楽しい思い出もそうじゃない思い出も、全てのシーンに和ちゃんが写っている。
そんな幼馴染とついに別の道を歩むことになるなんて、何だか実感がわかない。今の私には和ちゃんのいない生活が想像できない。
決して大学が違うからといって一生会えないなんてわけじゃないのは分かっている。今の時代、連絡を取ろうと思えば距離なんて問題ではないだろう。
それでも、離れ離れになって、日常の中から私が消えて、いつしか私は和ちゃんに忘れられてしまうかもしれないという漠然とした不安は胸の底に澱となって積み重なる。
私自身の覚悟ができていようといまいと、別れの時は刻一刻と近づいていて、その歩みは止めようもない。
思わず吐いた白いため息が、冬の厚い雲に覆われた空に吸い込まれていった。
230 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 03:26:56.14 ID:7D//vLac0
― ― ― ― ―
問題演習が一段落し、軽く伸びをする。
今頃、唯もちゃんと勉強してるかしら、なんて、ふと頭に浮かぶのはあのどこか危なっかしい幼馴染のこと。余計なお世話なのはわかっているが、それでもつい心配してしまう。
私が第一志望の大学に通ってしまえば、唯とは離れた土地に住むことになる。それは仕方のないことだけど、やはり心苦しい。
単に寂しいという以上に、私がいなくて唯は大丈夫だろうかなどと思ってしまう。言葉にしてしまえば傲慢としか言いようのない不安なのだけど。
私は、唯になにを望んでいるのだろう。
傍にいてくれることだろうか?確かにそれはその通りだ。でも、それが一番であるとは思えない。
じゃあ、唯が自立して、一人で立派に……なんて、親じゃあるまいし。
色々考えてはみたが、多分、私が願うのは極々単純なことなのだ。
つまり、唯が笑顔でいてくれること。
それを今までのように隣を歩みながら見守ることができればそれが一番いいのだろう。でも、ずっと一緒にいることなんてできないから、私がいなくても笑顔でいられるようになって欲しい。
別離を前提とした、考えようによっては寂しい望みではあるけれど、それでも切に願わずにはいられなかった
231 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 03:35:29.48 ID:7D//vLac0
― ― ― ― ―
終業式が済み、私たちは高校生活最後の冬休みを迎えることになる。誕生日前に和ちゃんと帰る機会もこれが最後になってしまう。
「ねえ和ちゃん、一緒に帰ろう?」
その一言を発するのに何故か妙にためらってしまう。以前は何も考えずに誘えたのに。
和ちゃんは特に意識する様子もなく「ええ」とだけ返した。
冬の通学路は憂鬱で、せっかく隣に和ちゃんがいるのについつい黙りがちになたしまう。
口を開くだけで寒いというのも一因ではあるが、それ以上に私の中で和ちゃんへの思いが複雑に渦巻いていて、言うべき言葉をその奔流の中から探し出すのに必死だった。
「唯、大丈夫?何か悩み事?」
そんな私を見かねたのか、和ちゃんが先に口を開いた。一緒に帰ろうと誘った側が黙り込んでいるのだ。怪訝に思うのも無理はない。
「あ、いや、その……プレゼントどうしようかなって思って」
「前にも言ったけど、別に気にしないでいいのに」
またもやあっさりと返される。違うんだ。プレゼントは何がいいかなんていうのはあくまで表面的な話で、本当はもっと違うことに悩んでいるのに。少しずつまとまりつつある思考の中から、必死で言葉を拾い上げた。
「和ちゃんにとって、幸せってなに?」
232 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 03:44:51.89 ID:7D//vLac0
その問いの形が正しかったのかはわからないけど、今の私にできる精一杯の問いかけだった。
和ちゃんにとってこの質問は予想外だったと見え、黙り込んでしまった。お互い無言のまましばらく歩くと、ぽつりと和ちゃんは答えを発した。
「唯が幸せでいてくれること、かしらね」
意外な返事だった。そこで私の名前が出てくるなんて思いもしなかったから。
私の幸せが、和ちゃんの幸せ、か。正直想像もしていなかった答えだった。
その回答を吟味していると、逆に和ちゃんに問い返される。
「じゃあ、唯にとっての幸せって?」
「和ちゃんが、ずっと傍にいてくれること」
とっさにそう返してしまった。それを聞いて、和ちゃんの表情が少し動く。
そのわずかな変化の中には様々な感情がないまぜになっているように見えて、私はそれ以上和ちゃんにかける言葉を見つけられなかった。
和ちゃんは「そう」と短く返事をし、その他には何も言わなかった。
重い沈黙に支配されながら、馴染んだ通学路を二人並んで歩く。
その道は、何故かいつもより長く感じた。
233 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 03:52:48.68 ID:7D//vLac0
― ― ― ― ―
無事に家にたどり着くと、思わずため息を吐いてしまう。結局あの後、一言も話せないまま和ちゃんと別れてしまった。
先に帰ってきていた憂は元気なく居間にへたり込む私を心配そうに見つめてくる。
「お姉ちゃん、大丈夫?」
「うん……」
和ちゃんの言葉を改めて思い返していたため、つい生返事になってしまう。
私が幸せなら、和ちゃんも幸せになってくれるの?
じゃあ遠くになんて行かないでよ。ずっと傍にいてよ。
そうじゃなきゃ、私幸せになんかなれないよ。
そんな考えがぐるぐる渦巻いていて心の整理がつかない。
和ちゃんのために、私はどうすればいいんだろう。私の幸せってなんだろう。
黙り込む私に、憂が改めて話しかけてくる。
「なにかあったの?」
「……憂にとってはさ、何が幸せ?」
質問には答えずに、逆に問い返す。
和ちゃんにしたのと、そして私が投げ掛けられたのと同じ問い。
234 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 04:00:31.06 ID:7D//vLac0
憂は少し考え込んだけれど、割合すぐに答えを出してくれた。
「私は、大切な人たちがみんな笑顔でいてくれたら幸せかなあ」
「なんで、そう思うの?」
「だって、大切な人が笑顔なら、私も笑顔になれるから」
それはよく理解できた。私がプレゼントを探していたのも和ちゃんに笑顔になってほしいからで、和ちゃんが喜んでくれたら私だって嬉しい。
ただ、もう一つの問いは胸の中に仕舞い込んだ。それは憂に聞くべきことではないから。
「もし、その笑顔を直接見ることができなくても、幸せになれる?」
その答えは、私自身が出さなくてはいけない。
235 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 04:01:58.17 ID:vxeX8V8+0
憂ちゃん可愛い
236 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 04:10:22.41 ID:7D//vLac0
― ― ― ― ―
学校が冬休みに入り、クリスマスイブも終わり、ついに私の誕生日がやってくる。
私の家での誕生会が行われる前に、日付をまたぐ瞬間を平沢家で過ごそうという誘いを唯から受け、私はありがたくその提案に乗ることにした。
軽音楽部の部員らが集まるクリスマスパーティーはイブに済ませている。
25日の「本番」には結局私と平沢姉妹だけでゆっくりささやかに祝うことにした。
「和ちゃん、お誕生日おめでとう!」
日付を跨いだ瞬間に、二人からお祝いの言葉をもらう。
そして姉妹揃ってハッピーバースデーを歌い出した。二人の笑顔につられて私も頬が緩んでしまう。
歌が終わり、ひとしきりわーわーぱちぱちと騒いだ後、二人はプレゼントを差し出してくれた。
「まずは私から」と憂が包みを手渡す。さっそく開けさせてもらうと、そこには暖かそうなセーターが入っていた。
「受験生だし、風邪を引かないようにと思って」
「ありがとう。大切に着させてもらうわね」
手にとって柔らかな感触を何度か確認した後、そっと包みに戻す。
憂らしい思いやりを感じられるプレゼントだと思った。
237 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 04:18:51.92 ID:7D//vLac0
「次は私だね」
唯が少し緊張したような面持ちで言う。
差し出された紙袋は小さく、その表面には近所の神社の名前が表記されていた。
「これって……」
中身を確認する。赤と紫のお守りが一つずつ。
そこに書かれているのは「学業成就」「健康祈願」の文字。
「えへへ、学業に関してはまず私が頑張らなきゃなんだけどね」
唯は恥ずかしがるように俯いて頭を掻いた。少し照れたような微笑みを浮かべながら言葉を続ける。
「私にとっての幸せってなんだろうってあれからずっと考えてて、それで、たとえ和ちゃんと離れ離れになっても、和ちゃんが夢をかなえてくれて、元気にしていてくれたら私は幸せなんだって気がついたんだ」
私が志望校に受かるということは、即ち唯とのお別れを意味する。
それがわかった上で尚「学業成就」のお守りをプレゼントしてくれた唯の思いは想像するに余りある。
そして、私とずっと一緒にいるのが幸せと言ったときの、唯のどこか縋るように目を伏せた姿をふと思い出す。きっと今まで築いてきたものが崩れ去るのが不安だったのだろう。
238 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 04:28:22.95 ID:7D//vLac0
「昔のアルバムを全部引っ張り出してきて、和ちゃんとの思い出を一つ一つ確かめて、それでわかったんだ。ちょっとくらい遠くに住むことになったって、私たちは何も変わらないって。そう信じていれば、きっと大丈夫だって」
でも、唯はその不安を立派に乗り越えることができた。
唯は強い。
私がすぐ傍にいなくたって、きっとずっと笑顔でいられるくらいに。
それがとても嬉しくて、私は思わず唯を抱き締めていた。
私からこんなことをするなんて記憶にはなく、唯も驚いているようだけど、誕生日なのだから少しくらいはいいだろう。
「唯、大好き」
誕生日だから、いつもは言えないようなことを言ってみてもいいだろう。
正直とても恥ずかしく、唯はいつもこんな台詞を言っているのかと思うとある意味尊敬できる。
「じゃあ私は大大好きだもん」
なんたって、こんな風に平然と返してくるのだから大したものだ。
でも、私だって。今日は特別だもの。
「じゃあ私は、愛してるわ」
「私だって、あ、愛してるよ!」
愛、なんて日頃は到底使えないようなその言葉が、きっと今のお互いの気持ちを表現するには最もふさわしいのだろう。
それは、互いの幸せをただひたすらに願う気持ち。
一晩遅れではあるけれど、神に祈ってみようか。
遠い、けれども同じ空の下、愛する人が笑顔でありますように。
239 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 04:31:00.82 ID:7D//vLac0
これでおしまいです。何度も何度も長々と失礼しました。
240 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 04:37:31.17 ID:vxeX8V8+0
いいな、おつ
241 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 04:39:51.91 ID:iq8vqtEhO
イイヨイイヨー乙
なんかすげぇ雪降ってきたけどゆいのどは寒さなんかに負けないよっ!
242 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 07:01:56.96 ID:iq8vqtEhO
ゆいゆいのどのど
243 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 10:44:35.85 ID:iq8vqtEhO
三連休だよゆいゆいのどのど
244 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 11:00:05.88 ID:XUufu1NQ0
良作の多いこと!
245 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 11:15:54.48 ID:YqV/1LfY0
246 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 11:35:53.59 ID:hTEBghyzO
MOTTO!MOTTO!唯和〜
247 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 12:49:22.30 ID:4xvFLA+V0
唯和スピンオフで4巻の唯和憂のくだりお願いします京アニさん
248 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 13:20:16.64 ID:XUufu1NQ0
僕からもお願いしますよ京アニさん
249 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 14:37:04.10 ID:7D//vLac0
ゆいのどゆいのど
251 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 15:04:13.28 ID:ttRdBe5X0
>>250 こうしてみるとわちゃんまじイケメンだな
252 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 15:15:54.94 ID:iq8vqtEhO
あ
げ
て
ね
る
253 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 16:08:16.16 ID:7D//vLac0
唯と和ちゃんでどっちがもてるか論争してほしい。
やきもち対決すればいいと思う。
唯「和ちゃんは生徒会長だし、かっこいいからみんなからもてるもんねー」
和「なにいってるのよ。あなたの方こそ文化祭で随分ファンが増えたんじゃない?」
唯「去年たくさんチョコもらってたじゃん!知ってるもんね!」
和「あら、そういう唯だって軽音楽部のみんなからもらったんでしょう?」
唯「本命は、和ちゃんのだけだもん……」
和「私だって、あなたのだけよ」
唯「えへへ、和ちゃんだいすきー」
和「よしよし」
みたいな
254 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 16:38:49.33 ID:ttRdBe5X0
255 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 17:47:17.03 ID:Uo8XqVBi0
ほう
続けて
256 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 17:57:03.15 ID:7D//vLac0
唯「和ちゃんはかっこいいし誰にでもしいししっかり者でモテモテだからってみんなにでれでれしないでよ!」
和「あなたこそ可愛くて癒し系であったかくて学校中のの人気者だからって他の子に目移りしないでほしいわね」
唯「もー何言ってるの!?私は和ちゃん一筋って言ってるじゃん!」
和「私だってあなただけっていつも言ってるじゃない」
唯「私は和ちゃんのこと大好きだもん!」
和「じゃあ私は唯のこと大大好きよ」
唯「むー…じゃあ私は大大大好きだもんね!」
律「いいかげんにしろ」
澪「痴話喧嘩を教室でするな」
紬「あらあらうふふ」
もう続かない
257 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 18:31:44.09 ID:pGkt2k+VO
ゆいゆいのどのど
258 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 19:41:22.69 ID:XUufu1NQ0
やばいかわいい
259 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 20:14:24.46 ID:KqK4T9J0O
ほっほ
260 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 20:22:36.87 ID:fSGJeDpi0
仕事終わったよ唯ちゃん
良作SSばかりだね和ちゃん
百合ノートっ見ているなっ!? あとは任せるぜ!
262 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 20:42:42.60 ID:Uo8XqVBi0
和に甘える唯
本当は同じようにデレデレしたいけど気恥ずかしいから素直になれずモヤモヤする和
で、なんとか頑張って(テレ隠しに)ため息つきながら唯の頭撫でて
そしたら唯がさらに抱きついてきて
みたいなありきたりな妄想が止まらない
263 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 20:43:18.90 ID:7D//vLac0
素敵な妄想だ。
264 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 21:15:57.71 ID:7D//vLac0
唯と和ちゃんって音楽の趣味は合うのだろうか
265 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 22:14:02.62 ID:KqK4T9J0O
まだよ
266 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 22:15:37.98 ID:LSDTiQC+0
いつまで保守してんだ
唯和じゃなくて憂和が至高だと言ってるだろうが
267 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 22:20:06.93 ID:ywzNLrus0
憂和の良さがわからない
268 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 22:26:41.42 ID:LSDTiQC+0
唯和の方がわかんねえよ
俺は昔から和律だと思ってた
270 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 22:27:49.27 ID:Hj519mrpO
むしろ和の良さがわからない
271 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 22:44:15.81 ID:G5nr3/L70
272 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 22:59:51.16 ID:ttRdBe5X0
273 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 23:23:50.93 ID:qc+WeQioO
雄牛とかマジ勘弁
274 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 23:34:22.85 ID:Uo8XqVBi0
好みとしては唯梓 唯澪 唯和
万能の唯選手
275 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 00:22:47.65 ID:Lb3O6Rx8O
たまには唯に甘える和ちゃんも見てみたい
276 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 00:56:56.22 ID:12HjzKBo0
部屋に遊びに来た唯が帰った後に「あ……唯の匂いがする」って唯が抱きしめてたクッションを同じようにぎゅうってしちゃう和ちゃん可愛い。
277 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 01:59:10.29 ID:12HjzKBo0
あずにゃんを見てちょっと羨ましいと思ってるけど「私はあんなキャラじゃないし、あんなに可愛らしくないもの」って軽く落ち込んでる和ちゃん可愛い。
278 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 03:02:36.77 ID:12HjzKBo0
鏡の前で猫耳を付けて「やっぱり似合わないわよね……」ってやってたら遊びに来た唯に見つかっちゃう和ちゃん可愛い。
279 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 03:03:44.82 ID:eiNjLR1t0
それいい!
280 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 03:58:47.46 ID:12HjzKBo0
必死で言い訳しようとするんだけど、言葉が出てくる前に唯に「和ちゃん可愛い!」って抱きつかれて「ああもうこれでいいか」ってなっちゃう和ちゃん可愛い。
281 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 04:34:02.48 ID:12HjzKBo0
なんだか寒い。
真夜中、目を覚ましてまず感じたのはそれだった。
隣で寝ていたはずの唯がいなくなっているからか、それとも、何故かカーテンが開いているからか。おそらく両方だろう。
温かな布団は名残惜しいが、ベッドを出て窓辺に向かう。
ガラス越しのベランダには、はらはらと舞い降りる雪を手に受けながら、下弦の月が浮かぶ空を見つめる幼馴染の姿があった。
その肌は月明かりに照らされて、なんだか石膏細工のように見えた。
しばらくその姿を見ていたかったがそうもいかない。
彼女に声をかけようと窓を開けた。外の冷気が私の体を突き刺す。
「なにをしてるの?」
「雪の降る音を聞きたくて」
よくわからない返事だった。
282 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 04:35:16.97 ID:eiNjLR1t0
お、なんか始まった
283 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 04:37:34.82 ID:12HjzKBo0
私にはむしろ、しんしんと降る雪がすべての音を吸い込んでしまって、底冷えするような夜に似つかわしい静寂が世界を支配しているように感じられた。
どうやら、このあたりの感受性には私と唯の間には絶対的な違いが存在しているようだ。
同じ雪景色を見ても、まるで正反対のことを連想してしまう。
それは仕方のないことなのだろう。
どれだけ私が唯を愛していようと、私には唯の感覚をすべて理解できるわけではない。
どれだけ私が唯を愛していようと、私と唯は同じ人間ではないのだから当然だ。
ただ、私には雪の降る音が聞こえなくとも、その音が聞こえる唯を愛している。
きっと、それだけでいい。
284 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 04:39:36.57 ID:d2S1Q2Vu0
ほうほう
それでそれで?
285 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 04:40:13.38 ID:12HjzKBo0
「ほら、薄着のまま外にいると風邪ひくわよ」
「うん。和ちゃんにあっためてもらわなきゃ」
そう言いながら、唯は部屋の中に戻ってきた。
二人でベッドの中に再びもぐりこみ、唯は私に抱きつく。
その体は冷え切っていて、なんだかいつもの唯じゃないようだった。
それでも、そこに唯がいてくれれば、私は安心して眠ることができる。
ただ、それだけでいい。
286 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 04:40:58.31 ID:12HjzKBo0
おしまいです。おちもなにもないよ。深夜のテンションで書いただけだよ。
287 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 04:42:51.50 ID:CTRYw3Wr0
綺麗な描写だね
好きだ
288 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 05:05:35.67 ID:CRwEV3eEO
乙
深夜のテンションって大事だよね
289 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 05:08:00.56 ID:eiNjLR1t0
いいと思うよとても
290 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 08:08:06.46 ID:Lb3O6Rx8O
いいスレだ
291 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 11:02:33.05 ID:CRwEV3eEO
サルベージ
292 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 12:10:13.74 ID:9ObEyk470
良スレ
293 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 12:17:37.23 ID:8tUA+h2m0
>>286 miss.moonlightっぽい感じで最高じゃないですか
こういうスレタイでそういうSS書いて喜んでるの見ると
腐女子と全く変わりないことがわかる
295 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 14:04:30.82 ID:6VGKq8AD0
平沢和ちゃんおはよう
296 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 16:15:18.99 ID:CTRYw3Wr0
なんていうか、エロは別になくても良いんだよ
今時幼馴染とか居ないから、こういうのを読んだらほっこりするんだ
297 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 16:34:34.00 ID:0pnuuGbI0
,、
, ', ' _ / .-‐ :: ̄ ̄:: ::‐-.. 、
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l ' ,r ' ヽ - ,_ / .: :: :: :: :: :: :: :: :: ::l:: :: :: :: :',:: :: :: ::l :: :: i :: ',
l .|  ̄ /:: :: :: i:: :: :: :: :: :: :ト,:: :: :: :: |:: :: :: ::|:: :: ::l: :: i
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/ i , ´: : : : : : : : : : : : : :ヽ |::リi.i. し'._... イチ:l ヾ l:: :: :: ::/_:i::: :::l::/
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| .,--- ´: /: : : : : : /: : : : : : : : : : : : : :ヾ ̄ , ヽミ--- /:/ /, - ´ / '/:: :lヽl
ノ`: : : : : : : : : : : :/: : : : : ::i : : ll: : : : : : : : '、  ̄´ u ´ /_ .-‐.´::/リ
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_ -‐`7´,/'__: : ', Y ,' : : : : :/::/´ ヾ,, /: : :/: : : :| ` ── ´ _ .-‐ ´ ヽ
/ /'i/ ` ヽ,,': : : : :/, ' __ ,' : : /: : : :i | , - ' _ .-, ヽ
/´ / _ ヽ: : l´ `ヾ i :/: : : :/: :l ,-'、ヽ ', '
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', ヽ´ _. /_:/ ,': / リヽ', /iヽ / l
ヽi ヽ' .ヽ /´ /´ .` .,' ´ /、 ,'
. , l ヽ-´ / /i / l l
. ヽ、 _ -─ヽ-- .' '、ヽ- -.´ '-, |
ヽ、 ヽ、 , - ´ `‐‐- _ 丶 '、 ,'
ヽ ヽ / `ヽ、 i ヽ、 .|
ヽ、 i / ヽ.、. -‐ ´ .l, ヽ, |
ヽ‐-‐´ヽ_ / _, - _ ヽ、 ヽ , |
ヽ、  ̄´ ` ‐- _ ヽ_ ', i .|
298 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 17:33:25.66 ID:12HjzKBo0
ゆいのどゆいのど
299 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 17:54:13.05 ID:jPFJQQdt0
わちゃんまじわちゃん
300 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 18:26:54.08 ID:tY0dZVPE0
>>285 乙
まさしくほっこりにふさわしいスレだな
301 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 18:39:50.12 ID:12HjzKBo0
ちょっと早いけどバレンタインねた。二人の大学時代、遠距離って感じで。
302 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 18:43:11.06 ID:12HjzKBo0
ちらほらと雪が降り出した曇天の下、私は大学からの家路を急ぐ。
本来であれば今日は丸一日開けておきたかったのだが、様々なレポートの期限が重なってしまったために一旦大学に向かわなくてはならなかった。
今日届くはずの荷物を、なんとしても今日中に受け取らなくてはならない。
それは、幼馴染からのバレンタインプレゼント。
いつもなら足音を響かせないように上るマンションの階段を、今日に限っては二段飛ばしで駆けて行く。こんな時には一階に部屋を借りていればと思わないでもない。
私の部屋がある階にようやくたどり着いたとき、ちょうど、小さめの箱を持った配達員の人が私の部屋の前に立っていた。
何度もインターフォンを鳴らして、今にも不在票を置いて帰ってしまいそうな様子だったので、私は急いで声をかける。
「すいません、その荷物……」
「あ、真鍋和さん、ですか?」
「はい」
「お渡しできてよかった。平沢唯さんからです。ここにサインをお願いします」
303 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 18:47:26.34 ID:12HjzKBo0
― ― ― ― ―
息を切らせたまま部屋に入る。
いっそコートもマフラーも脱ぎ散らかしてやろうかというほどに気持ちは逸っていたが、いったん深呼吸して自分自身を落ち着かせる。
部屋着に着替え終わると、さっそくその包みを開けた。
その中には、緩衝材のあいだに埋もれた可愛らしい長方形の箱。
そして、ハートのちりばめられた封筒。
私は、まず封筒に手を伸ばした。
丁寧に丁寧に、破れてしまわないように封筒を開ける。そこに入っていた便箋には、懐かしい文字が並んでいる。
304 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 18:48:59.72 ID:d2S1Q2Vu0
キマシタワァ
305 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 18:53:53.79 ID:12HjzKBo0
― ― ― ― ―
『和ちゃんへ
こうやってお手紙を書くのって初めてじゃないかな?なんだかラブレターみたいだよね。
パウンドケーキ、私が一人で作ったんだよ!すごいでしょ!憂も受験だから迷惑かけられないからね。
本当のところ、憂にちょっとアドバイスしてほしかったけど、そしたら絶対に「一緒に作る!」って言って聞かないだろうから我慢しました。
おかげさまでキッチンはすごいことになっちゃったし、何回も失敗しちゃったから材料代も結構かかっちゃった。
お菓子作りってやっぱり難しいんだね。
憂や和ちゃんが簡単そうに作ってるのをみると、自分にもできそう!って思っちゃうんだけど、中々そうもいかないね。
それでも諦めずに頑張れたのは、やっぱり和ちゃんのために作るものだからだと思う。
途中でもうやだ、なんでうまくいかないんだろうって何回も思った。
けどその度私のケーキで喜んでくれる和ちゃんのことを思い浮かべると、うじうじしてられない!ってやる気が湧いてきたんだ。
今までもずっとそうだった。
和ちゃんがいてくれたから、私も頑張れたんだよ。
これからもずっとずっとよろしくね。
あ、ラブレターだから、愛の告白をしなきゃ!
和ちゃん、大好きだよ!』
306 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 18:58:57.58 ID:12HjzKBo0
決めた。これは宝物にしよう。
便箋に並んだ幼馴染の優しい文字のひとつひとつが大切な宝石のようだ。
パウンドケーキの箱も開けてみる。見た目はすこし崩れていたが、ひとかけらつまんでみると、とても美味しかった。
今の私には、もう、唯のことしか考えられない。
元気にしているだろうか風邪などひいていないだろうかと心配になる。
いつもいつも連絡をとっているけれど、それでも心配なものは心配なのだ。
確か、天気予報では向こうも雪だったはずだ。
無性に彼女の声を聞きたくて、私は携帯電話に手を伸ばした。
307 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 19:02:47.36 ID:12HjzKBo0
― ― ― ― ―
今日、和ちゃんからのバレンタインプレゼントが届く。
そう思うと居ても立ってもいられなくて、部屋の中をそわそわと歩き回ってしまう。
配達の人がマンションの階段を上る足音も聞き逃すまいと聞き耳をたてながら、頭の中は和ちゃんでいっぱいだった。
確かもう和ちゃんが指定したという時間帯のはずだけど、時間帯指定とはいえその幅は数時間あるのでひたすら待つ他ない。
一時間ほどそうやって過ごしただろうか。ついに私の部屋のインターフォンが鳴らされた。
決して広くはない室内でも、早く受け取りたくて思わず走ってしまう。
「平沢唯さんのお宅ですか?真鍋和さんからの荷物ですが」
― ― ― ― ―
がさがさと受け取った荷物を開ける。すこし乱暴かもしれないけれど、それだけ待ち焦がれていたものなのだから仕方ない。
ぷちぷちの詰められた箱の中心にクッキーの入った袋。
そして、そのそばに寄り添うように質素な封筒。
クッキーもおいしそうだけど、それより気になるのは手紙のほうだ。
とりあえずクッキーは後からゆっくり味わうことにして、さっそく読んでみることにしよう。
308 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 19:10:41.51 ID:12HjzKBo0
『唯へ
長いこと一緒にいて、大学に入ってからも毎日のようにメールや電話したけれど、こうやって手紙を出す段になると、なんだかやっぱりむず痒いような気がします。
なんだか口語で手紙を書くのが恥ずかしいので、ついつい文体もこうした硬いものになってしまいます。
同封したクッキー、美味しく食べてもらえたら嬉しいです。
そうそう駄目にはならないとは思いますが、送ってる途中で割れちゃったりしていたらごめんなさい。
バレンタインだということでこうして贈り物をしているのですが、お菓子自体を作る時間より、むしろこの手紙の内容に悩んでいる時間の方が長いかもしれません。
小さなカードにひとこと添えるだけにするつもりだったけれど、唯がどうしてもって言うから唸りながら便箋に向かっています。
大学生活については日頃話してくれてるから特に聞くこともないのですが、この時期に提出するレポート等はちゃんと済ませましたか?
話を聞いている限りでは夏学期の単位も大体取れているようなので心配はいらないと思いますが、一応釘を刺しておきます。
むしろ、あなたの日常生活のほうが色々と気になります。
夏にそちらに遊びに行ったとき、部屋は一見綺麗でしたが、クローゼットから服の端がはみ出ていましたね。
掃除というのは、とりあえずなんでもクローゼットに突っ込むことではありません。
そんな小細工、幼馴染の私にはお見通しです。こまめに部屋の片づけをしていれば来客のあるときに焦らずに済みます。よく肝に銘じておいてください。
309 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 19:16:22.43 ID:12HjzKBo0
でも、あのとき作ってくれた料理はとても美味しかったです。
その後のキッチンの惨状は見なかったことにします。
今度は片付けまで一人でできると尚よいでしょう。キッチンを片付けるまでが料理です。
それは置いておいて、あなたの手料理を食べられるなんて何時以来でしょうか。
調理実習、はちょっと違うかもしれませんが、確か小学校の時に憂やお母さんと一緒に作ってくれたことがありましたね。
今では一人で料理できるようになったのかと思うと何だか感慨深いです。今度こちらに来ることがあれば私も何か作ります。
食べてみたいものがあれば今のうちに言っておいてください。練習しておきます。
あと、そうですね、私の話をしたほうがいいのでしょうか。先日「和ちゃんはいつも自分の話してくれないじゃん」と愚痴ってましたね。
310 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 19:21:29.32 ID:12HjzKBo0
もう大学に入って一年経とうとして、この生活にも慣れてきました。
新しい友人だってできたし、いきつけの美容室だったりスーパーだったり本屋だったりもできました。
家の周りの地理もわかるようになったし、休みの日にはちょっと遠出したりもします。
だけど、やっぱり寂しくないと言えば嘘になるでしょう。
ふとした瞬間に、あなたが隣にいないことに気が付き寂しさに襲われることがあります。
でも、あなたからのメールだったり電話だったりを楽しみに日々頑張っております。
あなたのしてくれる話、楽しそうな笑い声、その全てが私に元気をくれるのです。
あなたがいてくれて、本当に良かった。
追伸:手紙だと、日頃言えないような恥ずかしいことをついつい言って(書いて?)しまいますね。』
311 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 19:27:18.96 ID:12HjzKBo0
― ― ― ― ―
一気に手紙を読み終わる。
気が付いたら、涙が私の頬を濡らしていた。
今、私は、本当に幸せ。
窓の外では、さっきまで降っていたみぞれが雪へと変わっていた。
和ちゃんのいるところも、雪、降ってるのかな。
そんなことをぼんやりと考えていると、携帯に電話がかかってくる。
誰からの着信かなんて、ディスプレイを見るまでもない。
携帯から流れる曲は、大切な人のためだけに設定した特別なもの。
私の大好きな、幼馴染。
312 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 19:29:09.58 ID:12HjzKBo0
以上です。長々失礼しました。
313 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 19:41:15.82 ID:AoGBoOaQ0
>>312 もしかして即興…?
今尚続いてる唯和の歴史の深さを感じる……お疲れ様です
314 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 20:40:52.83 ID:CRwEV3eEO
あげ
315 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 21:01:31.86 ID:ws7NnIoZ0
唯と和ちゃんと憂の組み合わせは平和の象徴
316 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 22:00:45.59 ID:Lb3O6Rx8O
唯和は永遠不滅
来年には何人残っているかなぁ〜〜??
318 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 23:29:07.05 ID:9ObEyk470
落とさない
319 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 00:35:27.25 ID:wta6fYxb0
わちゃん
320 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 00:38:56.83 ID:7EiAUxo80
12HjzKBo0先生の新作はありますか?
321 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 00:39:59.62 ID:RXwIrC0B0
唯「和ちゃんってさ、意外と甘えん坊だよね」
和「そうかしら?」
唯「だって今だってこうやってひざまくらしてるしさ」
和「だって、気持ちいいんだもの」
唯「しかも子守歌まで要求するしさ」
和「だって、あなたの歌声が好きだもの」
唯「……ま、いいけどさ。可愛いから」
というゆいのど
322 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 00:41:54.04 ID:RXwIrC0B0
>>313 即興というか、真夜中テンションのまま書きました。ありがとうございます。
323 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 00:52:37.68 ID:u5ziwrOU0
素敵じゃん
324 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 01:30:31.22 ID:vtfdPbif0
深夜のテンションとか即興とかいう割に
すばらしいじゃないか
325 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 01:33:07.48 ID:1GrGZaCX0
それはいいな
326 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 01:52:14.67 ID:RXwIrC0B0
どうでもよくないとっても大事なことだけど「ひだまりLiving」で歌われている唯と和ちゃんの関係っていいよね
327 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 02:05:14.97 ID:F79O5XGq0
ダメ……行かないで……
328 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 02:14:06.22 ID:RXwIrC0B0
唯「和ちゃんってさ、意外とやきもちやきだよね」
和「そんなことないわよ」
唯「さっきより否定の仕方が強いよ。図星でしょ」
和「私はそんなに乙女じゃないわよ」
唯「うそつき」
和「嘘じゃない」
唯「じゃあ、私が他の人に抱きつきまくっても何とも思わない?」
和「……別に、気にしないわ」
唯「目が泳いでるよ」
和「だからなによ」
唯「……ま、いいけどさ。可愛いから」
329 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 02:19:21.38 ID:ir5FAmU30
四円
330 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 02:38:59.25 ID:RXwIrC0B0
和「そういうあなたこそ、意外といじわるね」
唯「そうかなあ?」
和「そうよ。これ見よがしに梓ちゃんに抱きついたりして」
唯「だって、あずにゃん可愛いんだもん」
和「……可愛くなくてごめんなさいね」
唯「和ちゃんが拗ねちゃった」
和「私は可愛くない女だから、拗ねたって問題ないでしょう」
唯「……ま、いいけどさ。可愛いから」
331 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 03:07:54.65 ID:RXwIrC0B0
唯「ねえ和ちゃん、実は私、ちょっとロミオとジュリエットやってみたかったんだ」
和「やったじゃない。木G」
唯「そーうーじゃーなーいー。私がロミオで、和ちゃんがジュリエット」
和「あなたがロミオ?ずいぶんしまらないわね」
唯「そんなことないもん」
和「私だってジュリエットって柄じゃないわ」
唯「和ちゃんは可愛いから大丈夫だよ。もちろんロミオをやってもかっこいいだろうけどね」
和「じゃあロミオでもいいじゃない」
唯「だーめ。だって、私がロミオじゃなきゃ、先に死ねないじゃん」
和「何それ。お芝居の話じゃない」
唯「それでも和ちゃんが先に死んじゃうなんて嫌だもん」
和「わがままなのね」
唯「知らなかった?」
和「……まあ、いいわ。可愛いから」
332 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 03:08:52.38 ID:RXwIrC0B0
多分これで終わり。単なる一発ネタなので別に続きものってわけでもないんですけどね。
333 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 03:09:58.53 ID:PoYGSroJ0
なるほど、お互い可愛い幼馴染みを持てて幸せということだね
334 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 03:35:44.50 ID:+cBeLttq0
かわいい!
335 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 04:46:34.21 ID:GxFPU+1HO
乙乙
以前に買った唯和のあまあまな同人誌が俺のジャスティス過ぎて困る
336 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 07:15:04.18 ID:0CxgQc500
337 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 07:16:34.46 ID:0CxgQc500
なぜミスった…
kwskお願いします
338 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 07:32:17.37 ID:GxFPU+1HO
>>337 「プラチナム★ファンタジア」でググればでる
と、思うけど…委託も通販もやってない地方のサークルだからな…
339 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 08:34:52.32 ID:p2dYEN/sO
あげ
340 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 08:48:22.70 ID:0CxgQc500
341 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 10:53:29.50 ID:VWv/M4R/0
あげ
342 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 11:48:50.24 ID:VWv/M4R/0
モウコノスレニハオレシカイナイノ?
343 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 12:28:11.57 ID:GxFPU+1HO
おっと俺を忘れてもらっては困るな
344 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 13:42:40.14 ID:vtfdPbif0
はっほい
345 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 14:26:08.59 ID:GxFPU+1HO
あげて寝る
前に買った唯×和本がハッピーでもバッドでもないエンドだった。
それはそれでいいんだけど、でも
>>335のような唯和も読みたい。
347 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 14:38:21.46 ID:RXwIrC0B0
みんなおすすめの唯和同人誌とかある?
348 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 14:46:09.82 ID:UcYkHcdV0
同人誌は知らないけどオススメはあなたのSSかな
349 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 16:29:17.70 ID:p2dYEN/sO
ID:UcYkHcdV0はイケメン
350 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 16:31:34.19 ID:RXwIrC0B0
>>348 ありがとうございます。本当に嬉しいです。
351 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 17:20:49.49 ID:ir5FAmU30
1000目指そうね和ちゃんハート
人こないね和ちゃんハート
353 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 18:20:04.40 ID:z01nr7KV0
ゆいゆい
>>6 和は大学でぼっちになって途方にくれてる所をチャラ男にナンパされてそのまま犯られそう
そんで1年経たないうちにビッチ化
しかし頭は良いから勉強はちゃんとやって就職には困らなそう
唯は就職出来なくても全然危機感持たずに派遣やりながらバンド続けそう
355 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 18:46:17.68 ID:u5xvwNBS0
>>355 まぁ、一年の頃サークルで知り合った地味だけど俺は良いと思ってたメガネっ子を
接近する暇もないままDQNに掻っ攫われた実体験からの話なんだけどね!!
ちなみにその子はあっさり公務員になった
357 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 19:13:36.69 ID:u5xvwNBS0
>>356 うわああああきこえないきこえない
和ちゃんは性格もしっかりしてるから大丈夫だよね!
358 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 19:38:17.51 ID:RXwIrC0B0
和ちゃん浪人ネタ昔書いたことを思い出した
359 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 19:52:01.76 ID:7PnC5l3S0
見たい
360 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 20:10:45.33 ID:VWv/M4R/0
見たい
361 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 20:11:35.41 ID:z01nr7KV0
見たい
362 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 20:15:21.59 ID:RXwIrC0B0
百合NTRやら鬱描写やら流血があるのでここでは自重
別なのを今から
363 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 20:17:35.87 ID:RXwIrC0B0
唯「ねえ和ちゃん」
和「どうしたの?勉強する気になった?」
唯「私ね、和ちゃんのこと、大好きだよ」
受験を控えたある冬の日、和ちゃんの家での勉強会の途中。
二人きりでの勉強会と銘打って集まっておきながら、早々に勉強に疲れ果ててしまった私は和ちゃんのベッドでごろりと横になり、和ちゃんはそんな私を背に勉強を続けていた。
そんな状況でいきなりその背中にこんな言葉をかけたのだから、和ちゃんは怪訝な顔をしてこちらへ視線を向ける。
一方の私は、ごろりと転がりながらベッドを下りて、その勢いで和ちゃんに抱きついた。
和「何から何までいきなりね」
呆れたような和ちゃんの言葉を無視して、その胸に顔をうずめる。
和ちゃんの匂いで頭の中が満たされる。この上ない多幸感。
でも、心の中には同時に言いようもない切なさが広がっていた。
和「もう、どうしたのよ」
しばし、沈黙。
それを打ち破る言葉は、私の中には見つからない。
和「……唯?」
でも、和ちゃんの優しい声に誘われて、私は言ってはいけないことを口に出してしまった。
364 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 20:17:45.24 ID:vtfdPbif0
和ちゃんなら大丈夫
というか二次元の世界なので(ry
365 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 20:21:58.59 ID:RXwIrC0B0
唯「私と違う大学で、和ちゃんは寂しくないの?」
和ちゃんと私、二人きりの部屋の時間が一瞬止まったような気がした。
唯「私は、すごく、寂しいよ」
私、また和ちゃんを困らせている。
つくづく私って馬鹿だなあ。
自分で選んだ道なのに。悪いのは私なのに。
軽音楽部のみんなと同じ大学に行くということは、つまり和ちゃんと違う大学に行くということだ。
選択というのは常に「選ばなかったなにか」を犠牲にすることを強いる。
そんなことぐらい、いくら私だってわかっている。
それでも、手から零れおちていく大切なものに必死で手を伸ばそうとする。
浅ましいと言われるかもしれないけれど、それでも私は、和ちゃんのことを――――
366 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 20:27:50.25 ID:RXwIrC0B0
和「まあ、寂しくないわけではないけど、あなたが自分で選択できたことが私は嬉しいの」
唯「……ごめんね」
和「謝ることなんてないわ。嬉しいって言ってるじゃない」
唯「じゃあなんで……なんで、和ちゃんは泣いてるの?」
口元は優しい笑みを浮かべたまま、和ちゃんの瞳には涙が滲んでいた。
最低だな、私って。
和ちゃんに散々お世話になっておきながら、後ろ足で砂をかけるような真似をしてる。
気がつけば、私の目からも涙がこぼれていた。
どこまで私は卑怯なのだろう。
ここで泣いたら、和ちゃんは心配してくれるに決まっている。
すべて私が悪いのに、だ。
それはとてもとてもずるいことで、わかっているのに、涙は止まらない。
自分の情けなさ、卑劣さ、幼稚さ、そしてそのすべてを受け入れてくれた和ちゃんとのお別れという自分の選択すら、一人で抱えることができない弱さ。
それらがないまぜになった罪悪感で押しつぶされそうになる。
367 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 20:33:24.33 ID:RXwIrC0B0
唯「私、やっぱりダメだよ……私には和ちゃんがいなきゃダメなんだよ」
和「そんなことないわ。あなたはこの三年間でずいぶん立派になったじゃない」
唯「ダメなんだよぉ……大学だって、私が決めたんじゃないよ、ムギちゃんが行くからって、それで、りっちゃんとか澪ちゃんも行くって……」
和「でも、最後に選んだのはあなたの意志じゃない。もっと胸を張っていいわ」
唯「でも!でもやっぱり私は……!」
和「あなたには大切な仲間ができたじゃない。私の出る幕はもうないの」
唯「違うの!確かに軽音楽部のみんなは大切な友達だけど……和ちゃんは和ちゃんなの!
私の人生にはずっと傍に和ちゃんがいてくれたから……だから私、頑張れたんだよ……和ちゃんがいなくなっちゃったら、私、どうしたらいいか……」
和「怖がることはないわ。もうあなたは選択した。後はそれを信じるだけ。それに、離れてたって、私はいつでもあなたのことを思ってるから」
唯「和ちゃん……ごめんね、ごめんねぇ……」
和ちゃんもHTTも高校の頃はこんなにいい子だったのに大学に入った途端(ry
369 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 20:39:25.30 ID:RXwIrC0B0
もうなぜ謝っているのかすらわからない。
それでも私はひたすら和ちゃんの胸の中で泣きながら謝り続けた。
そんな私を、和ちゃんは優しく受け止めてくれた。
それが余計に辛くて、もう消えてしまいたいと思った。
どうしようもない私の頭を、和ちゃんの温かい手が優しくなでる。
この温もりに包まれて、何も考えずただ子供みたいに、全ての煩雑な現実を投げ捨てて、夢の中に暮らせたらいいのに。
唯「ねえ和ちゃん、私、和ちゃんのお嫁さんになる」
ひとしきり和ちゃんにしがみついて泣いた後、口を衝いて出た言葉は、幼い日の約束。
今の今まで忘れてしまっていたような、ありがちな子供の戯言。
唯「それでね、おうちで和ちゃんが帰ってくるのをご飯作って待ってるんだ」
和「あなた、ご飯なんて作れたかしら?」
和ちゃんはくつくつと笑いながら、それでも私の馬鹿げた夢物語を否定しない。
370 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 20:44:15.68 ID:RXwIrC0B0
唯「ぶー…憂に習うもん」
和「なるほど、それなら安心ね」
唯「いっそ、三人で住めばいいよ。ずーっと三人で暮らそうよ」
和「そうね……そうできればいいわね」
私が話す戯けた夢想。
和ちゃんは、それをどこかに遥か彼方に見出すように、それでも否定することなく聞いていた。
それがどこまでも遠くにある、蜃気楼のような幸せにすぎないということは私にもわかっている。
和ちゃんには和ちゃんの、憂には憂の、そして私には私の、決断と未来があるのだから。
意識を夢と現実の狭間に漂わせながら、私は遠くに五時を告げる鐘の音を聞いた。
それは、子供にとってのお別れの合図。
371 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 20:48:20.32 ID:ir5FAmU30
なんてえこった 支援支援
372 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 20:49:17.41 ID:RXwIrC0B0
和「五時ね」
唯「うん」
和「もう、お別れね」
唯「……うん」
自分自身の選択から逃げようとする今の私は、子供だから。
だからもう、お別れなんだ。
唯「じゃあ、またね」
和「ええ」
唯「私、絶対受かるから」
和「楽しみにしてるわ」
唯「うん」
今は、決して後ろを振り向かない。
それが和ちゃんに対する私の精いっぱいの罪滅ぼし。
後ろ手に閉める和ちゃんの部屋のドアは、いつもより重く感じた。
373 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 20:50:50.05 ID:RXwIrC0B0
ここまでです。ありがとうございました。
乙乙ー
375 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 21:06:45.05 ID:ir5FAmU30
和ちゃんの浪人ねたkwsk
376 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
なんかセピア色の詩みたいな独特の世界観だね。
幻想的で少しひんやりした感じ、好きだな
またまた乙です