1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
代理様と呼べえええええ!
2 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 18:12:47.45 ID:ikKDH9TD0
代理様ナムナム
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 18:13:51.53 ID:TAeH3moH0
お代理様ありがとう!
\/\/\/\/\/\/\/\/\/\/\/\/\/\/\/\/
!警報!
これは超濃厚な恋愛ブーン系小説です!!!
リア充死ね!!という方はただちに避難してください!!!!
/\/\/\/\/\/\/\/\/\/\/\/\/\/\/\/\
4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 18:16:32.79 ID:TAeH3moH0
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 18:17:38.80 ID:+qNdJ+am0
ダウト支援
6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 18:20:54.41 ID:TAeH3moH0
四話 「リデンプション」
毒島ドクオは内藤ホライゾンの親友である。
その関係は小学生だったある日から始まり、現在も続いている。
この先も死ぬまで親友であることは変わらないだろう。
まるでそれが贖罪であるかのように、彼はそう願っていた。
('A`)「明らかに『親衛隊』だよな。お前」
(-_-)「さあ……あんたがそう思うなら」
(-_-)「そうなんじゃないの……」
ブーンにとっての脅威を少しでも排除しようという意思で、
ドクオは未知なる世界へと変貌してしまった校舎内を、夢遊病患者のように彷徨っていた。
そして遭遇。
廊下の真ん中に座り込んでいる、顔色の悪い男子生徒。
7 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 18:24:12.29 ID:TAeH3moH0
(-_-)「DQNくせぇなあ……見てるとムカついてくるよ……頭の中は空っぽのくせに……」
('A`)「雰囲気から勝手に判断させてもらうが」
('A`)「お前、隊長クラスだな。部下はいねえのか?」
(-_-)「うっぜ……上から目線うっぜ……死ねよマジで」
('A`)「ああ悪い。お前見てーな根暗野郎に従う人間なんかいなかったか。これは失礼」
ブチン。
血管の切れる音がはっきりと聞こえた。
(#-_-)「は……?なに言ってんだあいつ……見た目で人を判断する奴は糞……糞以下だ……」
(#-_-)「もういいや……殺せばいい……死体を撮ってネットに晒してやろう……もちろん全裸で個人情報をばっちり明記して……」
('A`)「お前も放っておいたらブーンの邪魔するだろうからな」
('A`)「こっちから攻撃させてもらうぜ」
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 18:27:04.44 ID:TAeH3moH0
一歩、足を踏み出し――――否。
両手を、地面につけた。
(-_-)「……!」
('A`)「“サーチ・アンド”」
('A`)「 “ デ ス ト ロ イ ” 」
微かな電流が地面を伝い、次いで――――
廊下のいたる箇所から、爆風が巻き起こる。
パラパラと落ちてくる爆弾の残骸。
そのベールを透かして、ドクオが言った。
('A`)「バレバレなんだよ。罠を仕掛けてるってことは」
(#-_-)「野郎……僕の愛しい地雷原を………!」
('A`)「これで小細工は無しだな。遠慮なく―――」
('A`)「ブチのめすッ!!」
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 18:29:05.20 ID:TAeH3moH0
(#-_-)「自分が誰に何を言っているのか………分かってないのか?」
(#-_-)「僕は世界最強だぞ……SASだろうがグリーンベレーだろうがアルファだろうが」
(#-_-)「僕に………勝てるわけがねえええええだろおおおおおおお!!!」
聖女親衛隊 3番隊 隊長
“自宅戦闘員” 比木ヒッキー
(#-_-)「 “ シ ョ ッ ト ガ ン ” 」
ヒッキーの呟きと同時に、彼の手に銃が現れた。
サイケに彩られた派手な散弾銃。
('A`)「!」
('A`)「『兵器の練成』か……何てあぶねー能力だ」
(#-_-)「比木モデルの特製散弾銃だ……こいつで……」
(#-_-)「そのドタマを潰れたストロベリーパイみてーにしてやるよォッ!!」
10 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 18:32:48.73 ID:TAeH3moH0
ためらうことなく引かれるトリガー。
銃撃、銃撃、銃撃。
凶悪なエネルギーを秘めた散弾が、狂ったようにドクオを襲う。
そして着弾寸前。
フ ィ ー ル ド
('A`)「 “ 力 場 ” 」
ドクオの眼前に、強力な磁場を纏った電気の膜が現れた。
(#-_-)「なにィッ!?」
撃ちこんだ弾丸が、ことごとく逸れていく。
予想外の展開に、ヒッキーは歯を食いしばった。
(#-_-)「くそが……なら……これはどうだ!」
しえん
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 18:35:52.04 ID:TAeH3moH0
煙のように消えていくショットガン。
次の瞬間、ヒッキーの腕に抱えられていたのは、銃身の長い大型銃だった。
('A`)「うおっ、カッチョいいな」
(#-_-)「“対戦車ライフル”……こいつでお前の薄っぺらい盾をぶち破ってやるよ!」
スコープを覗き込み、照準をドクオの腹部に合わせる。
無理に頭部を狙う必要はない。
体の一部に当たっただけでショック死するほどの威力だ。
(-_-)「対人として使うにはオーバーキル過ぎるがな……まあいいさ」
(-_-)「ケケッ!肉片をぶちまけろ、ウジ虫めがッ!!」
('A`)「呑気に狙い付けてんじゃあねーよ、マヌケ」
(-_-)「え?」
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 18:37:39.91 ID:TAeH3moH0
ブ リ ッ ツ
('A`)「 “ 電 撃 ” ! 」
言葉と同時、ドクオの手から紫電が迸ったかと思うと――――
目を押しつけていた光学照準器が破裂。
破片が右目に突き刺さり、ヒッキーは痛みで顔を伏せた。
(;-_゚)「ぬ………ぐああああああああああ!!!!??」
顔を押さえた手の、指の間から噴き出す血液。
四つん這いになって涙と鼻水を流すヒッキーを、ドクオは同情の色を含んだ目で眺めた。
('A`)「狙撃用のライフルを敵の目の前で構えるかよ、フツー」
('A`)「あんまり戦い慣れてねーな。やっぱり引き篭もりだからか?」
(-_;)「こんな……こんなことを……!」
(-_;)「許せるかちくしょう………ブッ殺してやる………!!」
しえしえ
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 18:38:14.52 ID:ikKDH9TD0
ドクオつえええええ
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 18:41:22.29 ID:TAeH3moH0
(-_;)「 “ ロ ケ ッ ト ラ ン チ ャ ー ” !! 」
消滅したライフルの次に、息をつく間もなく出現する、ロケット砲。
携帯型の射出機の先には、すでに毒々しい色の弾頭が装填されていた。
(;'A`)「なッ……そ、そんなもんまで出せるのかよ!?」
(#-_;)「パンツァーファウストなんか目じゃないぞ!比木特製ロケット弾を喰らいやがれ!」
(;'A`)「それはちょっとヤバいだろ……!お、おいよせ!」
(#-_;)「今さら命乞いしたって遅いんだよォッ!」
('A`)「やめろ」
('A`)「死ぬぞ……お前が」
(#-_;)「!?」
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 18:41:23.51 ID:891oWgFj0
あれ?前ちょこっと見たときはブーンが学園のアイドルに告白しようとする話だったのに何これ
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 18:43:19.97 ID:TAeH3moH0
空気中を駆ける電流。
向かうは、ヒッキーが担ぐロケット砲、発射寸前の弾頭。
(-_;)「はっ……!」
(-_;)「や、やめ」
ヒッキーの言葉が終わる前に、電流は炸薬弾に到達。
金属板の外装を通して中に潜り込み、後部の起爆薬を刺激した。
そして炸裂。
耳をつんざく爆音が、廊下に満ちる。
(;'A`)「くっ……!」
吹き上がる爆風と粉塵。
ドクオは衝撃波で尻もちをつきそうになるのを、やっとのことで堪えた。
(;'A`)「うおぉ……すげえ威力だな……」
(;'A`)「あんなの喰らってたら、フィールドを張っていたとしても吹っ飛んでたな……」
しえーん
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 18:46:16.94 ID:TAeH3moH0
おそらく、弾頭にはヒッキーの手が加えられていたのだろう。
あれを喰らっていたら、今頃ドクオの体は跡形もなく消し飛んでいた。
そう、今のヒッキーのように。
('A`)「……悪いことしたかな」
('A`)「だけど、こりゃあ正当防衛だろ。ロケットランチャー向けられて、黙って突っ立ってるわけにはいかねえもんな」
誰に言うでもなく、弁解する。
彼の言葉を聞いている人間など、いやしないはずなのに。
しかし―――――。
(;'A`)「……!?」
(;'A`)「おいおい……あれを喰らって生きてんのか?」
漂う粉塵の中、立ち尽くす影があった。
21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 18:50:20.59 ID:TAeH3moH0
ノハ )「……危機一髪、という感じだな」
ノハ )「手酷くやられたようだが、ヒッキー」
(-_メ)「……ふん」
(-_メ)「誰が助けてくれって……頼んだよ……」
煙が晴れるにつれて、その影の容姿が鮮明になっていく。
外に跳ねた赤い髪。
喋るたびに大きく開く口。
燃える闘志を浮かべた瞳。
細くも揺るぎない、若い女性の体。
ドクオの目が、これ以上ないほどに見開かれた。
(;'A`)「う……嘘だろ」
(;'A`)「なんでお前がここに………」
ノハ )「ずいぶんと暴れてくれたじゃあないか」
ノハ )「なあ――――」
22 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 18:52:18.22 ID:+qNdJ+am0
支援
23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 18:52:50.66 ID:MZuljppcO
支援
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 18:53:51.97 ID:TAeH3moH0
ノパ听)「“雷帝”よ!」
聖女親衛隊 2番隊 隊長
“焔帝” 素直ヒート
荒れ果てた廊下の上を、ドクオに向かって歩き出す“焔帝”。
その背中に、ヒッキーの歪んだ声が投げかけられた。
(-_メ)「待てよ………そいつは僕の獲物だ……」
(-_メ)「いきなり出てきて勝手なことをするんじゃあないぞ……!」
ノパ听)「負け犬は引っ込んでろ」
(;-_メ)「な、なんだと……!」
ノパ听)「お前を助けたのは慈悲なんかじゃあない」
ノパ听)「奴との戦いを見届ける証人が欲しかったからだ」
(;-_メ)「……!」
ノパ听)「お前では、あいつの足元にも及ばない。死にたくなければ、黙って見届けろ」
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 18:57:36.38 ID:TAeH3moH0
ノパ听)「久しぶりに………」
ノハ#゚听)「血沸き肉踊るこの戦いをなああああああああああ!!!!」
少女とは思えない叫び声が響き、ヒートの右手を炎が包む。
生き物のようにうねる火炎は、やがて彼女の掌に集まり―――――
直径30センチほどの火球を形作った。
ノパ听)「 “ フ ァ イ ア ・ ボ ー ル ” ッ !! 」
ヒートの手を離れた火球が、唸り声を上げてドクオに迫る。
('A`)「チッ……言いたいことは山ほどあるけどよ」
('A`)「とりあえず、やるしかねえッ!」
('A`)「 “ プ ラ ズ マ ” ッ !! 」
しえ
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 18:59:13.31 ID:TAeH3moH0
球体の物質を生み出し、ヒートに向けて解き放つ。
それは強力な磁場を発生させる、物質の第四態。
疾走する二つの高エネルギー体は、“雷帝”と“焔帝”の中間地点でぶつかり合い―――――
ノパ听)「ぬッ!」
(;'A`)「うおぉッ!」
衝撃波とともに消滅。
周囲の窓ガラスが割れ、蛍光灯が破裂した。
ノパ听)「ハッハッハ!楽しいなあ!“雷帝”よ!」
(#'A`)「うるせえ戦闘狂が!」
(#'A`)「これでブッ飛びやがれッ!」
(#'A`)「 “ エ レ ク ト リ カ ル ・ パ レ ー ド ” !! 」
28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 19:00:54.96 ID:r2+wnrYF0
その技名は危ない
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 19:01:42.49 ID:+qNdJ+am0
えっ
30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 19:04:14.00 ID:TAeH3moH0
眼前の空間を隙間なく埋め尽くす電撃が、巨大な波となって“焔帝”を襲う。
回避は不可能。
もちろん、2番隊隊長の彼女が、『逃げる』などという選択肢を選ぶはずがない。
ノパ听)「 “ フ ァ イ ア ・ ワ ー ク ス ” !! 」
悪魔でさえ蹂躙する煉獄の業火が、壁となってドクオの目の前を覆った。
凄まじい熱風が突き抜ける。
(;'A`)「うぁッ……!」
肺が焼ける感覚を覚え、たまらず脇の教室に逃げ込んだ。
教卓を押し退けて床に倒れ込み、振り返った。
まさにさっきまで自分がいた廊下を、炎の塊が通り過ぎていくところだった。
咄嗟にドアを閉める。
あまりの熱気に頭がやられてしまいそうだ。
(;'A`)「……ぶはっ!」
(;'A`)「あっぶねえ……一秒遅かったら死んでたぜ」
しーえーん
32 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 19:09:06.67 ID:TAeH3moH0
こちらが放った電撃も、“焔帝”に届いているはず。
さすがの“焔帝”もあれを喰らってノーダメージとはいかないだろう。
稼いだ時間を使って、呼吸を整える。
勝つための道を見つけるため、冷静に状況を分析する必要があった。
('A`)「待てよ……もしかして」
('A`)「この状況……!」
ドクオの脳裏に浮かんだのは、あるアメリカの映画だ。
主人公である消防士が、火災現場で遭遇する苦難を描いた作品。
問題なのは、その中に登場する、ある火災現象―――――
ノハ )「かわしたつもりか?」
廊下に漂う、不完全燃焼によって発生した一酸化炭素の群れ。
彼らは新鮮な酸素を求めて、ドクオのいる教室のドアの外側にへばり付いている。
33 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 19:11:43.10 ID:TAeH3moH0
ノハ ー )「追い詰められたんだよ、お前は」
轟音。
吹き飛んだ扉が、ドクオの頬を掠る。
そこに立っているのは、口元を狂気に歪めた“焔帝”、素直ヒート。
廊下の一酸化炭素が教室内の酸素と結び付き、二酸化炭素となっていく。
急激な化学反応は莫大な熱量を生み出し―――――
見えるのは、最悪の未来。
(;'A`)「てめえ………!」
“雷帝”に逃げ場はなかった。
そして轟く、“焔帝”の声。
ノハ#゚听)「 “ バ ッ ク ・ ド ラ フ ト ” ッ !! 」
紫煙
35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 19:14:48.32 ID:TAeH3moH0
爆発が起こる。
周囲の椅子や机が吹き飛び、床板がめくれ、視界が溶け出していく。
(; A )「―――」
不可避の爆風が、ドクオの体を飲み込んでいった。
四円
37 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 19:17:03.40 ID:6K950vmG0
支援すくねーな!もっと支援多くしろやだから廃れるんだよ
38 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 19:18:04.16 ID:TAeH3moH0
(´・ω・`)「……であるからして……」
( ^ω^)「……なるほどつまり……」
(´・ω・`)「……ここに代入すると……」
( ^ω^)「……客観的見地として言わせてもらうと……」
廊下を歩きながら話をする、ショボンとブーン。
ショボンがなぜ親衛隊に入ったのか。
取引として、その動機を訊ねたブーンは、彼の説明を聞いて、しきりに頷いていた。
( ^ω^)「おっおっ。そういうことかお」
( ^ω^)「要するに、ショボンの兄が『親衛隊』に入隊してしまって、やめろと言っても聞かないので、
組織を内部からぶっ壊すために自分も入隊したと」
(´・ω・`)「まあそんなところだ」
( ^ω^)「お兄さんは強いのかお?」
39 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 19:19:25.37 ID:TAeH3moH0
(´・ω・`)「……ああ、強いね」
(´・ω・`)「ついでに教えてやると、親衛隊には『四天王』という集団が存在する。『五隊長』より、実力も権力も圧倒的に強い」
(´・ω・`)「そして僕の兄さんは、その『四天王』のうちの一人。僕が手も足も出ないほどの強さだ」
( ^ω^)「それじゃあ、どうやって親衛隊を潰すつもりなんだお?そんな奴が四人もいたら、勝算なんかないじゃあないかお」
(´・ω・`)「やってみなければ分からないさ。最後に兄さんと戦ったのはずいぶん前だ」
(´・ω・`)「僕だって毎日鍛錬を怠らなかったからね、勝てないとも限らない」
(´・ω・`)「それに、君たちが親衛隊を少なからず混乱させてくれた。裏切るにはいい機会だったのさ」
( ^ω^)「じゃあなんで僕たちを殺そうとしたんだお?」
(´・ω・`)「邪魔だからだよ。特にキミはムカつくからね」
( ^ω^)「そんな理由で殺されたらたまったもんじゃあねえお」
しえー
41 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 19:22:01.34 ID:XmDAeK6z0
ブーンの顔はたしかにむかつくかもしれん
42 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 19:23:14.64 ID:TAeH3moH0
(´・ω・`)「ふん……言っとくけど、僕はキミの仲間になったわけじゃあないぞ」
(´・ω・`)「今この場でバラバラにして、臓物を廊下に陳列してやることだって出来るんだ」
( ^ω^)「やってみろお。その前に当て身で昏倒させてやるお」
(;´・ω・`)「ぬぅ……」
『――――楽しそうだねえ、お二人さん』
( ^ω^)「お?この声は……」
(´・ω・`)「『一番隊』隊長、モララーか」
(´・ω・`)「僕らに何の用だ?」
『やあ“鉄蜘蛛”くん。まさか裏切ってくれるとは思いもしなかったよ』
『副隊長の分際で……いったい何のつもりか知らないが、これ以上好き勝手はさせないよ』
( ^ω^)「だったらお前が出てこいお。直接やり合おうじゃあないかお」
43 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 19:26:28.11 ID:TAeH3moH0
『なぜ僕が君たちのような雑魚のために動かなければならない?自惚れも大概にしろよ』
『さっき、そちらに僕の精鋭たちを送った。かなりイカれた部下たちでね、相当痛い思いをしながら死ぬことになるけど―――』
『後悔するなら、今のうちだよ』
『じゃあね。家畜共』
言葉の終わりと同時に、ブーンたちの周囲が変化していく。
廊下が幅を広げ、天井が高く背を伸ばす。
(´・ω・`)「“迷宮師”モララー……建物の構造を操るこの力だけは、認めざるを得ないな」
そして現れる、ひとつの入り口。
出口はなかった。
後戻りはできない。
(´・ω・`)「しかし、ちとマズイぞ……モララーの精鋭部隊というと」
(´・ω・`)「あのイカレポンチどものことか……ブーン、構えろ」
44 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 19:29:00.41 ID:+qNdJ+am0
4円
45 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 19:30:34.54 ID:TAeH3moH0
( ^ω^)「なにビビってんだお?柄にもない――――」
(;´・ω・`)「来るぞ!」
入口に人の気配。
キラリと光る刃が見えたかと思うと―――
消えた。
(;^ω^)「!? はえぇお!」
(;´・ω・`)「上だ!」
互いに離れるようにステップ。
その間に、轟音を立てて突き刺さった、大きな得物。
( ゚д゚ )「……」
(;^ω^)「なんだおこいつ!めっちゃ速いお!こっち見んなお!」
(;´・ω・`)「油断するな。こいつらの最大の特徴は、スピードじゃあない」
(;´・ω・`)「そのチームワークと連携の攻撃力だ。死にたくなけりゃあ、本気でやることだな」
46 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 19:31:33.45 ID:6K950vmG0
もっとしえんしろよかす
空気作者にもしえんしろ
しえんよ
48 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 19:32:36.85 ID:TAeH3moH0
( ゚д゚ )「……」
長い柄の両端に装着されている、薙刀のような刃。
それを地面から引き抜くと、一方をブーンに、もう一方をショボンに向けて威嚇する。
( ^ω^)「こいつら……?ひとりしかいないお?」
(;´・ω・`)「……周りを見てみなよ……すでに」
(;´・ω・`)「取り囲まれている!」
( ゚д゚ )( ゚д゚ )( ゚д゚ )「「「聖女の永遠の純潔を」」」
聖女親衛隊 一番隊 特殊隊員
コッチ・ミルナ ブラザーズ
“屠殺部隊” K・M bros.
10を超える人数の、モララーの精鋭、“屠殺部隊”。
ブーンとショボンを取り囲む彼らは、刃という名の殺意を二人に向け、じりじりと迫る。
C
50 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 19:35:41.14 ID:TAeH3moH0
( ^ω^)「変わった武器だお……三国無双で魏延だか自演だかが使っていた気がするお」
(´・ω・`)「双刃の長柄だ。奴らはあれで目標を取り囲み、ミキサーにかけたみたいにミンチにするのさ」
(´・ω・`)「その目標が僕じゃあなければ、素晴らしい殺し方だと思うんだけどね」
( ^ω^)「そうかお……なら」
( ^ω^)「おしゃべりはここまでにするお!」
地を蹴り、高く跳躍するブーン。
まずは囲いを抜け出し、一人ずつ仕留めるしかない。
( ゚д゚ )「!」
( ^ω^)「いくお……まずはそこのお前だお!」
勢いのまま天井に足をつけ、“屠殺部隊”の一人に狙いをつける。
深く屈伸して、バネのように飛び出した。
51 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 19:35:52.52 ID:6K950vmG0
はやくしえんしろや!!!!
52 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 19:38:20.90 ID:0TJBfhk5O
面白そう支援
53 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 19:38:36.87 ID:TAeH3moH0
(#^ω^)「『ブーン・バレット』ッ!」
しかし―――――
地面に開けたクレーターの中には、誰もいない。
かわされた。
(;^ω^)「このスピードを見切るのかお……?」
( ゚д゚ )「 『 屠 殺 準 備 』 」
(;^ω^)「!?」
( ゚д゚ )「 『 準 備 完 了 』 」
いつの間にか、ブーンを挟んで刃を振りかぶる、二人のミルナ。
速い。動きに無駄がない。
( ゚д゚ )( ゚д゚ )「「 『 屠 殺 実 行 』 」」
シエン
しえんがすくない!!!差別だ!!!
56 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 19:40:49.99 ID:TAeH3moH0
(´・ω・`)「 “ ネ ス ト ” ッ ! 」
甲高い金属の接触音。
半円形に広がってブーンを守る、ワイヤーの盾。
ブーンが崩した部隊の囲いから抜け出し、ショボンが袖の下から合金製の糸を伸ばしていた。
(;^ω^)「た、助かったお!」
(#´・ω・`)「ったく、一人で突っ走るなよ!」
悪態をつくショボンの背後に揺れる影。
ブーンを守るためにショボンが見せた隙を、彼らは見逃さない。
(;^ω^)「ショボン!後ろだお!」
( ゚д゚ )( ゚д゚ )「「 『 実 行 』 」」
57 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 19:43:13.07 ID:TAeH3moH0
背後から“鉄蜘蛛”に斬りかかる部隊。
だが。
( ゚д゚ )( ゚д゚ )「「……!?」」
二人の“屠殺人”が動きを止める。
原因はすぐに見つかった。
彼らの肢体に絡みつく、ワイヤーのせいだった。
(´・ω・`)「 “ バ イ ン ド ” 」
(´・ω・`)「隙を見せたのはお前らのほうだったな」
(´・ω・`)「ブーンの動きにつられて、視線が泳いでたぜ」
( ゚д゚ )( ゚д゚ )「「放せ……!」」
58 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 19:44:55.73 ID:jJkDOF+J0
お、来てたか!
待ってたよ支援
59 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 19:45:06.57 ID:6K950vmG0
おいおいおい!?しえんがすくないぞ?
60 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 19:47:05.37 ID:+qNdJ+am0
支援
61 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 19:47:07.48 ID:TAeH3moH0
彼らを戒める極細のオリハルコン合金のワイヤーが、ギチギチと音を立てて体に食い込んでいく。
このまま締め続ければ、どうなるかは明らかだ。
(;^ω^)「ちょ、ちょっと待てお!ショボン!」
(´・ω・`)「……ふん」
(´・ω・`)「この“鉄蜘蛛”をなめるなよ」
(;^ω^)「や、やめ――――」
ス プ リ ッ ト
(´・ω・`)「 “ 斬 り 裂 け ” 」
噴き上がる血飛沫。
バラバラになった人間の体が崩れ落ちる。
sie
63 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 19:50:19.43 ID:TAeH3moH0
(;^ω^)「な………」
(;^ω^)「なんてことを―――」
(;゚ω゚)「!!?」
そのシルエットの向こうに見えたのは。
(;゚ω゚)「な……なんでここに?」
(;゚ω゚)「帰ったんじゃあ、なかったのかお……!?」
舞い散る鮮血が、『彼女』の顔に吹きかかる。
なぜここに『彼女』が?
そのときブーンは、目を見開いてこう叫ぶことしか、できなかった。
64 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 19:51:30.07 ID:oaQyE8XS0
今日は嘘あらすじないんだな
いや、でも最初の注意書きがもう詐欺か
バトル物燃えるぜ支援
65 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 19:51:41.24 ID:a1baue0I0
今から読み始めるか
66 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 19:52:12.97 ID:5Q6MGw+4O
支援
67 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 19:53:16.01 ID:TAeH3moH0
(;゚ω゚)「……なんでここにいるんだお―――――」
(;゚ω゚)「ツンッ!!」
ξ;゚听)ξ「ブーン………これはなに……?」
ξ;゚听)ξ「なにが……起こってるの……?」
ツンの目もまた、驚愕に見開かれていた。
四話 「リデンプション」 了
68 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 19:56:57.04 ID:+qNdJ+am0
乙
69 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 19:58:48.24 ID:oaQyE8XS0
乙!
皆超能力じみた力をもってるな
読んでて楽しいよ
次回も楽しみだ
もっと乙言えや!!!!!なんで差別するんや!!!!なあ!?
乙
72 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 20:04:07.51 ID:TAeH3moH0
四話終わり!
支援と乙、ありがとうございました!
投下中の支援や作品の感想はすごくうれしい
強要された支援はどうかと思うけど
文章の指摘とかあったらおながいします
73 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 20:04:50.93 ID:0TJBfhk5O
しえ
この王道チックな厨二好きだな。
乙。
75 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 20:08:33.79 ID:6K950vmG0
76 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 20:09:13.87 ID:EcnOuJoKO
おつ
リア充死・・・バトル・・・だと・・・
77 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 20:09:16.16 ID:oaQyE8XS0
>>72 文章については個人的には勢いがあって好きだ
質問なんだけど、登場人物達のこの能力は生まれ持ったもの?
いろいろと厨二心がくすぐられてたまらん
78 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 20:09:55.96 ID:r2+wnrYF0
読みやすいしおもしろい。次も期待してる
乙乙
79 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 20:14:33.40 ID:5omrSOe/0
ちょっと一話から読んでくるぜ!
80 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 20:14:54.41 ID:TAeH3moH0
>>75 ありがとう
応援ホントにうれしい
>>77 生まれ持ったものとか、訓練で使えるようになったものとか
世紀末リーダー伝たけしのような感覚です
ではこのへんでドロン!
81 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 20:20:23.99 ID:xAH3RGa70
追いついた
乙
82 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 20:24:47.74 ID:jJkDOF+J0
乙
こ、これは強要された乙じゃなくて、
純粋な気持ちからの乙なんだからね!///
乙
乙
> (#-_-)「そのドタマを潰れたストロベリーパイみてーにしてやるよォッ!!」
なんでここだけアメリカ風の表現だったんだwwwwww
85 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 22:02:24.18 ID:6uIcNeKmO
おつつ
おもしろいな
86 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
よむほ