長門「ヤサイマシマシニンチョモカラメアブラ」

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65以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 19:54:41.78 ID:XcU0EX9p0
ハルヒ「…」

キョン「ん?どうした、たこ焼き食いたいのか?」

ハルヒ「気づきなさいよ。バカキョン!」

キョン「痛っ!わかってるよ。ほら」

ハルヒ「まあ、それでよし」

―見て見て〜あの二人ラブラブ〜―

ハルヒ・キョン「…」
66以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 20:57:33.11 ID:GSS3sl5C0
ハルクソかわいい
67以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 21:01:50.04 ID:XcU0EX9p0
―1月15日・会場―

キョン「ついに来たな」

ハルヒ「ええ、ちゃんとトイレ済ましときなさいよ」

キョン「お前は母親か」

ハルヒ「キョン、あんたにしちゃ頑張ったんだから、
    自信もって挑みなさい。あと、これ!古泉君も」

キョン「お守り?何故三つも」

古泉「これはこれは、ありがとうございます」

ハルヒ「私と有希と、みくるちゃんの祈りがこもってるから、効力抜群よ。
    それではいざ!突入よ」

68以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 21:02:57.74 ID:XcU0EX9p0
―3月9日・パソコンの前―

ハルヒ「じゃあ…見るわよ」

キョン「…ああ」

ハルヒ「あった!キョンの番号!ほら、これ、これ!」

キョン「よっしゃあ!ハルヒ、お前のは?」

ハルヒ「…あれ?」

キョン「嘘だろ?よく見てみろよ。そんな」

ハルヒ「うっそー。あんたが受かって私が落ちるわけないでしょ」

キョン「びっくりさせるなよな!あ、古泉の番号もあるな」
69以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 21:04:05.25 ID:XcU0EX9p0
ハルヒ「これで同じ大学に行けるのね」

キョン「ハルヒ、本当にありがとう。全部お前のおかげだ」

ハルヒ「違うわ、あんたの頑張ったからよ」

キョン「…ハルヒ」

ハルヒ「…キョン」

ハルヒ父「うぉっほん!」

キョン「あ…すいません」

ハルヒ母「おめでとう、二人とも」
70以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 21:05:10.62 ID:XcU0EX9p0
―3月20日・団室―

ハルヒ「この部屋とも、お別れなのね」

キョン「ったく、またこの制服を着るハメになるとは」

ハルヒ「それにしてもびっくりね。有希もみくるちゃんも
    外国に行っちゃうなんて」

みくる「みなさん、3年間楽しかったで…うぅ」

ハルヒ「泣くんじゃないわよ、みくるちゃん。
    本当にすぐ泣くんだから…」

みくる「涼宮さんだって、泣いてるじゃないですかぁ」

ハルヒ「みくるちゃんのクセに、…口答えするなんていい度胸じゃないの」

71以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 21:05:50.22 ID:XcU0EX9p0
キョン「長門、お前には色々世話になったな。
    ずっとこの世界にいる事は出来ないのか?」

長門「私には、観測以外の役目が出来た。だからあなた達のそばには
   いられない」

キョン「…そうか」

長門「私は…どこからでもあなた達のことを見守っている」

キョン「暇な時があったら、いつでも会いに来てくれ」

長門「…行く」

キョン「お前の笑顔を見たのは、これで二回目だな」
72以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 21:11:25.33 ID:XcU0EX9p0
―3月28日・引っ越し―

ハルヒ「キョン、大体片付いた?」

キョン「まだ半分ってところだ。ベッド組み立てるのに
    手こずっちまって」

ハルヒ「そう、一通り片付いたら私の部屋のベッドも作りなさい」

キョン「俺はいつまでたっても雑用かよ」

ハルヒ「当然ね!ちょうど二つ部屋が並んでたのが運の尽きね」

キョン「しかし、俺が隣に住んでること、お前の親父さんは
    知ってるのかよ」

ハルヒ「そんなこといちいち言わないわよ。それよりも
    後でさっそく、この町を探索するわよ」

73以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 21:12:13.22 ID:XcU0EX9p0
―4月10日・キョンの部屋―

ハルヒ「キョン!起きなさい」

キョン「…もうちょい眠らせてくれ」

ハルヒ「何言ってんのよ。今日は入学式よ!しゃきっとする!」

キョン「…ハルヒ、お前エプロン似合うな」

ハルヒ「なっ、何言ってんのよ。早く顔洗ってきなさい!」

74以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 21:13:59.57 ID:a4ZAp2DN0
ほっこりするのと同時に欝になるんだけど
75以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 21:15:57.84 ID:XcU0EX9p0
―5月10日・キャンパス―

ハルヒ「今日は二人に重大な発表があります!」

キョン「ま〜た厄介なこと言うんじゃないだろうな」

古泉「楽しみですねぇ」

ハルヒ「大学に入れば、馬鹿みたいにサークルがあるから
    どこかいい所があると思ったんですがありませんでした。
    そこで、sos団大学支部を結成します」

古泉「さすがは涼宮さんです」

ハルヒ「ちなみに団室はキョンの部屋よ」

キョン「おい!」
76以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 21:16:39.64 ID:XcU0EX9p0
―6月20日・キャンパス―

ハルヒ「次の講義まで2時間半もあるわね。暇だわ」

キョン「一年は必修が多いから仕方ないだろ」

ハルヒ「あ、あれ古泉君じゃない?女の子連れてる」

キョン「本当だ、綺麗だな…痛っ!つねるなよ」

ハルヒ「古泉くーん、それ彼女?」

キョン「おい、馬鹿」

古泉「ええ、紹介します。同じ学科の○○さんです」

ハルヒ「さすが古泉君ね、美人だわ」

キョン(ちょっとハルヒに似てるな)

ハルヒ「なに見とれてんのよ!キョン」

キョン「だからケツをつねるな」
77以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 21:17:39.43 ID:XcU0EX9p0
―12月24日・キョンの部屋―

キョン「ただいま」

ハルヒ「ちょっとキョン!遅かったじゃない」

キョン「クリスマスだからな。やっぱ忙しくて」

ハルヒ「この寒い中、バイク乗ってピザ運ぶなんて、あんたマゾ?」

キョン「そうかもな、じゃなきゃお前の相手は出来んぞ」

ハルヒ「うるさいわね、コタツ入っときなさい。すぐ出来るから」

キョン「お前、二人だけなのに、鳥まるごと一匹って…」

78以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 21:17:52.84 ID:eS2KICtX0
         _/                 \   // ∠-‐''丁 ̄ ̄ ̄ \ム       ヽ
     ー=ニ ァ    /   /, /   、   `ヽ.  ヽ,/ー/ /  ,イ |    !  ヽヽ ハ  ヽrz_ム
        / ,   〃 /  /' │   :lヽ    ハ   V/ /  /│ ハ   |    ! l i|   |_} \
.       / /  // /  /  │   :| !    i|  l   ヽ {  /  l ! '.   |ヽ  :|│ i|   | l、   >
      / イ   l | │ j  ∧     l |\  i| │   \ ア `ヽVi ヽ l >弋!ヽ|   | | lヽ<|
      l/ |   | l ∧ ハ  l  '.   ハ j  ヽ i| │   } ̄ !ィ≠kト、  ヽ X ァ示k i|   リj│ l |
      ││  l|│ナ下/-ヽ |  ヾ /_ム'― 弋| │  ! j  |{i.f:::ハ`   \´f_::::バj〉  ム「| ∨ |
        j. │  |i V ,ィテ圷、ヽ   ∨ ィチ示k l:  ト  W  |!_r';_リ       r';;_/ リ  /´}.|:  l
         ヽ  |  ハ` Vf:::::i}       Vf:::::i} Y|  ム N   ハ     '       /  /_ノ j ,' jl
          ヽ |ヘ i l  ゝー'       `ー'' ハ! ,) }i|.|   {小    v== ‐ァ   /  //  ̄ / リ
            `l ヽム        '         /:/ ルイ八   | \   `ー'´   /  //   / イ/
            ',   |ヘ、     ‐       ィ' / / il  ヽ  |ヽ  >、 __ , </  //   //〃
            ヽ lヽ >,、       イ/7 /  ヾ、  \ !_ ゝ‐< _|  //  /7  /'/〃
            \! V厶|>ー <レ_'/ //       r ''7´\   /< _   / /〃∠≧<
            r‐-(^>'´/ノ      L、ヽr/7、_    / / //   ,/== \/ /ノ´   ̄ヽ
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VIP列島@涼宮ハルヒの憂鬱 ーVIPPERで街を作るー
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79以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 21:18:39.55 ID:XcU0EX9p0
―12月31日・ハルヒの部屋―

ハルヒ「キョン、年越しうどん出来たわよ」

キョン「そばじゃないのか?」

ハルヒ「うどんの方が太くてコシがあるから強そうじゃない?」

キョン「強そうか、わかるようなわからないような」

ハルヒ「そういえば、二人で大晦日過ごすのは初めてよね」

キョン「そういやそうだな。こういう年越しもいいもんだ」

ハルヒ「キョン、今年一年楽しかったわ。来年も、よろしく」

キョン「なんだよ、あらたまって」

80以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 21:19:21.14 ID:XcU0EX9p0
ハルヒ「…キョン」

キョン「…ハルヒ」

           ピンポーン

古泉「僕です、ケーキ買ってきました。4人で食べましょう」

キョン「あ、悪い、俺が呼んでたんだ。忘れてた」

ハルヒ「まあいいわ。やっぱり賑やかなのも楽しいしね」

キョン「…続きは年が明けてから」

ハルヒ「このエロキョン」

        
81以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 21:20:01.97 ID:XcU0EX9p0
―2月14日・北海道―

ハルヒ「時計台って噂通りしょぼかったわね」

キョン「期待通りに期待を裏切ってくれるよな」

ハルヒ「それにしても、雪男ぐらいいないのかしら」

キョン「まだ言ってんのか。雪まつりに行くぞ」

ハルヒ「ちょっと待ってキョン。せっかくだからこのがっかり
    スポットで渡しとくわ」

キョン「ああ、ありがとう。開けていいか?」

ハルヒ「だめよ。今年も手紙入りだから」
82以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 21:20:53.41 ID:XcU0EX9p0
―3月15日・ハルヒの部屋―

キョン「本当にごめん。昨日はバイトだったから」

ハルヒ「別にいいわよ。期待してなかったし」

キョン「その割になんでそんなに不機嫌なんだよ」

ハルヒ「別に、怒ってないわよ」

キョン「眉間にしわよってるぞ」

ハルヒ「罰として、おいしいものを作りなさい」

キョン「わかったよ。あとこれ、お前が気にいるかわからんが。
    手紙が入ってるから後で開けてくれ」

ハルヒ「…ずるいわね。まあ今回は許してあげるわ」
83以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 21:22:10.98 ID:XcU0EX9p0
―6月12日・駐車場―

キョン「ついに買っちまったな。軽だけど」

ハルヒ「これで探索の範囲が広がるわ。キョン、お手柄よ」

キョン「おい、俺のマイカーを勝手に探索用にするな」

ハルヒ「運転させてよ!」

キョン「断る。お前は平気でアクセル全開で走りそうだ」

ハルヒ「なんか腹たつけどまあいいわ。キョンの助手席一番乗り!」

キョン「やれやれ」

84以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 21:22:51.08 ID:XcU0EX9p0
―4月15日・ハルヒの部屋―

キョン「ハルヒ!ただいま」

ハルヒ「やけに機嫌がよさそうじゃない。もしかして」

キョン「内定、貰えたぞ」

ハルヒ「よかったじゃない!」

キョン「…お前の方はどうだ?」

ハルヒ「なかなか厳しいみたい」

キョン「そうか、でも安心しろ。いざという時は俺が」

ハルヒ「…え?」

キョン「…あ」

85以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 21:27:33.05 ID:XcU0EX9p0
―3月15日・卒業式の後―

ハルヒ・キョン「かんぱーい」

キョン「しかし、あっという間だったな。4年もあったというのに」

ハルヒ「もう二カ月まるまる休めたり、することも無くなるのね」

キョン「まあ、バイトやらなんやらで忙しかったけどな」

ハルヒ「私も内定貰えたし、一安心ね」

キョン「ハルヒ、引越しのことなんだが」

ハルヒ「また近くに住めるとこ、探しましょうよ」

キョン「それなんだが、一緒に住まないか?まあ今までも
    一緒に住んでたようなもんだが」

ハルヒ「本格的に同棲ってわけね」
86以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 21:53:59.70 ID:RRaYrtFG0
支援
87以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 22:01:51.69 ID:XcU0EX9p0
―7月7日・二人の部屋―

キョン「ただいまー」

ハルヒ「今日は早く帰ってきたわね。私も今日は早かったから、
    ごはん出来てるわよ」

キョン「そいつはありがたい」

            ピンポーン

ハルヒ「あら?キョンお客がきたみたい。出なさい」

キョン「あいよ、今出ますよ」

長門「…」

キョン「長門!?おいどうしたんだ」

長門「…暇が出来た。また明日には戻らないといけないけれど」
88以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 22:02:37.02 ID:XcU0EX9p0
キョン「とりあえず上がれ。おーいハルヒ、長門が来たぞ」

ハルヒ「有希?本当に有希なのね。久しぶりじゃない!
    日本に帰ってきたの?どうしてここがわかったの?」

長門「…古泉一樹に聞いた」

ハルヒ「そう!一緒にご飯食べましょう。今日は有希の外国話
    たくさん聞かせてもらうわよ」

         
89以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 22:03:38.78 ID:XcU0EX9p0
―12月24日・車中―

ハルヒ「高いだけあって、なかなか美味しかったわね。
    お腹にはあまり溜まらなかったけど」

キョン「ハルヒ、これ」

ハルヒ「クリスマスプレゼント?」

キョン「ちがう、婚約指輪」

ハルヒ「…え?」        

キョン「俺はもうお前無しの生活は考えられん。
    よって結婚を申し込む」

ハルヒ「何よ、その回りくどいプロポーズは。いい、この指輪はあんたが
    一生私の雑用係兼、夫の証明になるんだからね。覚悟しなさい」

90以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 22:04:43.90 ID:XcU0EX9p0
―1月1日・ハルヒの実家―

キョン「あの、今日は元旦だというのにお邪魔させていただいて
    ありがとうございます。ハルヒさんから聞いていると思いますが、
    ハルヒさんと結婚をさせていただくために、ご挨拶に伺いました」

ハルヒ父「…」

ハルヒ母「あなた、何か言って」

ハルヒ父「ハルヒから色々聞いている。この気難しいハルヒと
     高校時代から付き合っているなら、俺も君しかいないんじゃないかと思う」

キョン「…それじゃあ」

ハルヒ父「よろしくキョン!」

キョン「ありがとうございます」(なんであだ名?)

91以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 22:06:11.61 ID:XcU0EX9p0
―7月7日・式場―

長門「…エレガンス」

ハルヒ「わざわざ悪いわね有希。外国からなんて」

長門「…結婚式というものに興味があった」

古泉「んっふ、タキシード似合ってますよ」

キョン「お前ももうすぐ着るんだろうが」

長門「…ありがとう」

キョン「何がだ?長門」

長門「私が7月7日にしか戻れないことを、あなたは知っていた。だから…」

キョン「バレてたか。せっかくだから長門にも来て欲しくてな」

92以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 22:07:14.46 ID:XcU0EX9p0
―5月25日・二人の部屋―

キョン「ただいまー」

ハルヒ「おかえり、キョン」

キョン「晩飯はなんだ?」

ハルヒ「私、赤ちゃんが出来たわよ」

キョン「赤ちゃん?そりゃ美味そう…って今何て言った?」

ハルヒ「だから、赤ちゃんが出来たのよ!キョンと私の!」

キョン「俺が、親父に?ハルヒ!おめでとう」

93以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 22:08:44.38 ID:XcU0EX9p0
―2月25日・病院―

ハルヒ「…キョン、産声聞いた?」

キョン「ああ、将来歌手にでもなるんじゃないか。
    いい声だった」

ハルヒ「外、まだ雪が降ってるの?」

キョン「ああ、この町でこんなに降るのは、相当珍しいぞ」

ハルヒ「じゃあもう決まりね。どっちにしようか迷ったけど」

キョン「だな」
94以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 22:46:24.91 ID:GSS3sl5C0
ユキたん
95以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 22:49:40.03 ID:XcU0EX9p0
―12月30日・3人の家―

ハルヒ「ママ、ママ、ママ、ママ!」

キョン「大声出すな。びっくりするだろうが…
    パパ、パパ、パーパ」

ハルヒ「何よ、あんな痛い思いして産んだんだから、
    私が先に呼ばれないと報われないってもんよ」

有希「ま…ま、ま、ま…」

ハルヒ「聞いた?いま、今ママって!」

キョン「パパ、パパ、パパパパパパパ!」
96以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 22:50:24.75 ID:XcU0EX9p0
―6月19日・幼稚園―

有希「お父さん、どうしたの?まだ幼稚園の時間だよ?」

キョン「今からお母さんの病院に行くぞ。
    赤ちゃんがもうすぐ生まれそうなんだ」

有希「ホントに?赤ちゃんどこから出てくるの?」

キョン「それは今度、お母さんに聞きなさい」

有希「ゆきも赤ちゃん抱っこできる?」

キョン「ああ、すぐには無理だけどな。優しく抱っこしてあげるんだぞ」

有希「うん!」
97以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 22:51:30.19 ID:XcU0EX9p0
―3月3日・4人の家―

有希「おかあさーん、一樹がお人形の首もいだ〜」

ハルヒ「こら、一樹!なんでそんなことをするの」

一樹「だって、だってお姉ちゃんばっかりずるいよぉ」

キョン「あのなぁ一樹、お前も五月になったらお祝いするから。
    というか、おじいちゃんとおばあちゃんがプレゼント勝手に
    送ってくるから、それまで我慢しなさい」

一樹「…ほんとう?」

キョン「ああ、だからごめんなさいは?」

一樹「ゆき姉ちゃん、ごめん」

98以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 22:52:25.63 ID:XcU0EX9p0
―9月24日・河原―

一樹「ゆうやーけこやけーのあかとーんぼー」

ハルヒ「おわれーてみたのーはーいつのーひーか」

一樹「お母さん、この続きしってる?」

ハルヒ「忘れちゃったわね。どんなのだっけ?」

一樹「僕しってるよ。習ったもん、あのね、あのね
99以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 22:53:08.20 ID:XcU0EX9p0
―3月27日・駅―

一樹「じゃあ、行って来るよ。夏休みには帰るから」

ハルヒ「ええ、頑張ってきなさい。火の元と宗教の勧誘には気をつけるのよ」

一樹「わかってるよ。心配性だな、母さんは。父さん、行って来るよ」

キョン「たまには母さんに連絡してやれ、じゃないと押しかけてくるぞ」

一樹「分かってるよ。じゃあ行って来る」

ハルヒ「…行っちゃったわね。お姉ちゃんと同じように、地元の大学でもよかったのに」

キョン「…ハルヒ、よく我慢したな」

ハルヒ「ごめん、年取ったせいか、涙もろくなっちゃって」

100以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 22:54:19.72 ID:XcU0EX9p0
―8月1日・4人の家―

一樹「母さんもう食べきれないって!いくらなんでも量が多すぎ」

ハルヒ「何言ってんのよ!たったの数カ月で、あんたかなり痩せたわよ。
    どうせ朝食抜きで、カップ麺ばっかりの生活してるんでしょ」

一樹「みんな男はそんなもんだって」

ハルヒ「さっさとおいしい料理作ってくれる、彼女でも見つけなさい」

一樹「彼女なら、ついこの間出来たって」

キョン・ハルヒ・有希「え、どんな娘?」

ハルヒ「写真ないの写真は?」

一樹「もう、久々に帰ってきたらこれだよ」
101以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 22:55:46.93 ID:XcU0EX9p0
―6月20日・二人の家―

キョン「ほら、プリント出来たぞ」

ハルヒ「綺麗に撮れてるじゃない。やっぱり有希のドレス姿、素敵だわ」

キョン「しかし、部屋がしんみりしちゃったな」

ハルヒ「何言ってんのよ、最初の頃にもどっただけじゃない」

キョン「そうだな、そういう考え方もある」

ハルヒ「まあ娘の結婚式で泣いたオヤジには、気持ちを切り替えるのは
    なかなか難しいでしょうけどね」

キョン「う、うるさい。お前だって!うるうるしてたじゃないか」


102以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 23:19:16.51 ID:sNM0yf760
>古泉「僕です、ケーキ買ってきました。4人で食べましょう」

+小泉彼女?
103以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 23:20:32.49 ID:XcU0EX9p0
>>102 yes

―8月16日・庭―

涼子「じいじ、ばあば、遊びに来たよー」

ハルヒ「あら、よく来たわね涼子ちゃん」

涼子「ちっちゃいプール出して!遊びたい!」

ハルヒ「はいはい、じいじに膨らまして貰いなさい」

キョン「あれ、結構きついんだぞ。勘弁してくれよ」

涼子「じいじ、おねが〜い」

キョン「はいはい、今膨らませてやるからな!」

有希「ふふ、本当に孫バカねぇ」

104以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 23:21:37.91 ID:XcU0EX9p0
―3月26日・一人の家―

有希「じゃあお母さん、帰るからね。何かあったら電話してね」

ハルヒ「ええ、ありがとう。色々ありがとうね」

有希「お母さん…元気出してね」

ハルヒ「もう大丈夫だから。早く帰って涼子にご飯作ってあげなさい」

有希「うん、じゃあまたくるね」

ハルヒ「………」

   「…静かね」
105以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 23:31:47.12 ID:XcU0EX9p0
―7月7日・縁側―

ハルヒ「さーさーのーは、さーらさら」

長門「…」

ハルヒ「…有希?」

長門「…」

ハルヒ「久しぶりね。あなたは本当に変わらないわね。不思議」

長門「…彼は、宇宙にいる。あなたのことを見守っている」

ハルヒ「彼?キョンのこと?」

有希「どうしたのお母さん?誰かいるの?」

ハルヒ「ああ、有希。今、あなたの名前の由来になった人がね」

有希「…誰もいないけど?」

ハルヒ「さっきまでいたんだけどねぇ」

106以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 23:33:08.90 ID:XcU0EX9p0
―7月8日・電話―

一樹(もしもし、姉さん。最近の母さんの様子はどう?)

有希(元気は元気なんだけどね。お父さんが亡くなってからめっきり老けこんじゃって。
  お母さん年の割にすごく若かったでしょ、まだ40代に見える位に。
  それが急激に老けこんじゃって…少し心配で)

一樹(俺もさ、今度家買うから一緒に住まないかって言うんだけど、断られちまったよ)

有希(やっぱりあの家が落ち着くみたいなのよ。父さんとの思い出がつまっているから)

一樹(俺もこまめに行きたいけどさ、仕事が今、忙しくて)

有希(まあ私は住んでるところが近いから、あなたは仕事がんばりなさい)

107以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 23:35:00.76 ID:XcU0EX9p0
―2月14日・病院―

ハルヒ「…有希、一樹。来てたのね」

有希「目が覚めた?よく眠ってたわよ」

一樹「体の具合はどう?辛くないかい?」

ハルヒ「大丈夫、それにもう私も長くないから」

一樹「…そんなこというなよ」

ハルヒ「有希、そこに置いてある紙の束を取って」

有希「何これ?お父さんからのラブレター?」

ハルヒ「そう、毎年ホワイトデーにくれたラブレター」

108以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 23:37:01.16 ID:XcU0EX9p0

―手紙―

この前のバレンタインのチョコ、ありがとう。そして、手紙も。
ハルヒから手紙を貰えるなんてあまりにもレアすぎて、何回も何回も
読み返しちまった。そして、白状しなきゃならんことがある。

ハルヒの手紙にも書いていた、ヘンテコな夢のことだが、実は
俺も全く同じような夢を見たことがあるんだ。おそらく、同じ日、
同じ時間に。そして、その翌日からお前のことがさらに気になっていた。
というよりも、好きになっていた。

まあ結局、何が言いたいかというとハルヒと俺は切っても切れない
縁があるということだ。ただそれだけ。

あと、たまにはポ二テにしてくれ。
109以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 23:45:56.75 ID:/tVNv5340
やるじゃん
110以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 23:52:37.16 ID:XcU0EX9p0
―3月14日・二人がいた家―

有希「だーれもいなくなっちゃったわね、この家」

一樹「まあ、しばらくはこのままにしとかないか?」

有希「そうね。色々整理もしたいし」

一樹「母さん、最後まであの手紙手放さなかったな。
   それにしてもビックリしたよ。父さんがあんなに毎年、手紙書くなんて」

有希「父さんだけじゃないわよ。ほら、これ見て。
   さっき整理してたら出てきたの」

一樹「…これは母さんから父さんに?」

有希「そう、お互いに大事に大事に手紙を全部とってたのね。
   大事に…大事に」
111以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/28(金) 23:55:01.60 ID:XcU0EX9p0
―7月7日・未来―

涼子「お母さん、赤ちゃんの顔みた?」

有希「ええ、とっても可愛らしかったじゃない」

涼子「ふふ、まだお猿さんみたいだったけどね」

有希「女の子なのに、そんなこと言わないの」

涼子「私ね、赤ちゃんの名前もう決めてるの。おばあちゃんが生きてた頃、
   よくしてくれた話に出てきた、可愛らしい女の子の名前」

有希「ああ、よくしてたわね。片方の女の子は、私と同じ有希で、
   もう片方は…」

涼子「みくる。かわいい名前でしょ?」
                       

                    ―完―
112以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/29(土) 00:07:07.57 ID:Sy6ZKYwd0
乙!後半ちょっとウルっときた
113以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/29(土) 00:14:07.58 ID:O7eR8jmb0
乙!
114以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
何このスレタイで期待した内容を一切カヴァーしないスレ

支援するけどさ