ストパンの世界に俺をいれてイチャイチャしようずwwwwwwwwwwwwww
っていうスレ
ィ >、
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___ { イ ____
ィニ_...イ::}--{::::ト...._=ュ、
、 __{:::::::::::ジ ゞ:::::::::::<ト、、
 ̄ 7 /. ¨ , ¨ ヾV '
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7 / ィ -≠キ 、 ≠キxiv| | i
/ィレ /イィニトvヘ/イニト|l | |
| j弋つ ι 弋つイ | |
| / x。゜ 。xu| | li 妄想を垂れ流すも良し
| .人 U △ U し| | ト 初SSにチャレンジするも良し
| ト 、 __ _ イ | | ハ そこのあなたも書いてみたらいかが?
| | ィ}=介 | | | \
. il | |k^::|::|ト.| | | ー
ノ| ト |::ュ::|::|:::V | |
. | | > |:::}=j::L=| | \
< <く___ と ^とー^_j. |__ L____
 ̄ ̄  ̄  ̄(___> ̄ ─
まとめWiki
ttp://www16.atwiki.jp/vip_witches/ 前スレ
http://raicho.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1294847877/
予約してた者なんですけど灯火よろしいですかね
よろしいもよろしくないもあるまい
というか行ってくれ
了解。という事で、諸注意
新規俺だよ! 作中じゃ名前違うよ!
戦闘シーン以外じゃ地の文()書かないよ! ていうか書けないよ!
イチャイチャはあんま期待しないでね! 一応書くけどね!
厨二成分多いよ! アレルギー患者の方は気をつけてね!
10 :
天災のウィッチ:2011/01/17(月) 20:15:57.15 ID:YbpLJUxz0
―――とあるパブにて
「お、こんな時間に軍人さんかい、珍しいな、何飲む?」
「ウイスキー、水割りで」
「了解」
「…」
「…」
「はい、どうぞ」カチャン
「ん」ゴクゴク
「…お前さん、天災のウィッチ、って知ってるか?」
「……いんや、聞いた事ねえな、詳しく聞かせてくれよ」
「ああ、構わんよ。最初に言っとくが”てんさい”っつっても黄の14や黒い悪魔とかとは別の、災害を意味する方の天災なんだけどな
何でもなぁ、そいつはウィッチの中でも珍しい男なんだとよ
扶桑のでっけえ船を使って欧州各地をぶらぶら放浪してて、どこからともなく戦前にいきなり現れちゃあネウロイを一掃して消えちまうらしいんだ」
「ふぅん…ミラージュウィッチーズみたいなもんか」
「ハハハ、違うな、ミラージュウィッチーズが伝説なら、天災は噂の域だ」
11 :
天災のウィッチ:2011/01/17(月) 20:21:28.89 ID:YbpLJUxz0
「……噂、か」
「それに、どうもそいつからはあまり良い噂を聞かなくてな…
ネウロイを撃墜するだけならともかく、関係の無い民家やウィッチ達を巻き込む事もあるらしい」
「それですぐ消えちまうって訳か…たしかに、天災だな」
「ああ、ホント天災だよ、ロマーニャ人にとっちゃ害悪以外の何モンでもねぇ」
「害悪ねぇ…」
「……そういやお前さん、よく見てみれば扶桑の軍服じゃないか、こんな所まで大変だねえ」
「ああ、まぁな」
「いいねえ、やっぱよ、ストライカーユニットの整備とかしてたらウィッチとお近づきになれるもんなのか?」
「んあ? 俺は整備兵じゃねーよ」
「え? だったらもっとお偉いさんだったかい?」
「ハッ、偉い事に変わりはねぇな。俺はな……ウィッチだ」
「…ハハハハ、扶桑人にしちゃレベルの高いジョークだな」
「ジョークのレベルをもう少し上げてやろうか?」
「は?」
「俺がその害悪だ、糞ったれ」
「…」
「ウイスキー、おかわり」
「奢らせてもらいます」
14 :
天災のウィッチ:2011/01/17(月) 20:35:03.99 ID:YbpLJUxz0
―――数日後、海上にて
坂本「く…まだ沸いてくるか!」
坂本美緒を含め、ストライクウィッチーズはネウロイ相手に苦戦していた。
それは、別にネウロイの装甲が硬い訳でもなく、ビームが強力な訳でもない。
圧倒的な数。
ウィッチは自身の魔法力を燃料に空を舞うが、未だ謎の多いネウロイは何を糧に飛びいつまで飛べるか、などはっきりと分かっていない。
そして、この状況においてウィッチの数は十一人。ネウロイの数はその二乗をも上回る数だ。
持久戦でどちらが有利か不利かなんて、誰が見ても一目瞭然だろう。
エーリカ「ぜんぜん減んないよー」ババババババババ
リーネ「弾数残り僅かです!」
シャーリー「糞! どんだけ沸いてくんだよー!」
ミーナ「…不味いわね」
リロードしつつ、ミーナがそう忌々しそうに呟いた。
例え魔法力が有り余ってたとしても弾が無くなれば、一部を除きウィッチの攻撃手段は無くなる事になる。
そうなるともう、この戦前を離れなければならない―――が
支援!!
C
ルッキーニ「はぁ…はぁ…」
ここはルッキーニの故郷、ロマーニャのすぐ隣の海上である。
ここで退くことになれば少なからず町に被害が及ぶだろう、だからミーナはその選択だけは避けたかった。
エイラ「駄目だ! キリが無い!」
サーニャ「ロケット弾もうありません!」
だが、ウィッチ達の弾数と魔法力を考えても退かない訳には行かない。
ミーナ「…ここまでね」
意を決し、撤退の命令を下そうとしたその時だった。
「諦めてる暇があったらシールドでも張ってろっつーの」
と、そんな声が聞こえた。
思わず振り返ろうとすると、ソレはミーナのすぐ目の前を火を噴きながら超高速で横切り、敵陣に突っ込んでいった。
敵の増援か、とは思わなかった。
何故なら、一瞬だがストライカーユニットの側面に扶桑のエンブレムを確認出来たからである。
18 :
天災のウィッチ:2011/01/17(月) 20:51:39.84 ID:YbpLJUxz0
坂本「何だ!?」
「…鼠花火」
そう呟くと、その男を取り囲むように火柱が現れ、バチバチバチ!! と音をたてながら回り始めた。
まるでフラフープのようだ、と坂本は思ったが、そんなに可愛い物では無く、火柱はそのまま更に速度を上げつつ範囲を広げ
ネウロイ達、そしてウィッチ達をも襲った。
シャーリー「あちちちち!」
バルクホルン「誰だか知らんが周りの事も考えろ!!」
男がいた中心部は太陽のように白く輝き、まともに目視出来るものではなかった。
しかし、その輝きこそが爆炎の激しさを物語っている。
サーニャ「ネウロイの反応、消えていきます!」
ペリーヌ「ネウロイが退いていきますわ…」
宮藤「い、一体誰なんでしょうか?」
ネウロイの大群がいなくなった事を確認すると、男を取り囲んでいた火柱も消え、ウィッチ達はその男の姿を確認する事が出来た。
19 :
天災のウィッチ:2011/01/17(月) 21:00:02.65 ID:YbpLJUxz0
扶桑皇国の海軍の制服を着ているようだ。
だが、坂本少佐とは違いその制服のボタンは上から下まで一つも閉じられておらず、ばたばたと風に揺られている。
そして、何よりウィッチ達の目を惹きつけたのは片手で肩に背負うようにした長い棒。その全長はゆうに男の二倍を超えるだろう。
どこの不良だ、と坂本は思った。
「あー……大丈夫か?」
呆然としていたウィッチ達に向かって男はそう、実にめんどくさそうに呟いた。
ミーナは何とか冷静を装い、男に尋ねた。
ミーナ「…救援を感謝します。あなたは何者ですか? 所属と階級、氏名を述べて下さい」
花火「名前は…花火だ。階級は大佐。所属は今日からこの、501だ」
支援
花火か・・・
打ち上げ花火とかド派手な技もありそうだなwww
21 :
天災のウィッチ:2011/01/17(月) 21:07:15.10 ID:YbpLJUxz0
はい! 今回はここまで! 導入部分だけ書きたかったんよ!
俺SSを見直してたらまだ炎系の固有魔法いねえじゃん!って思って書いたよ!
支援マジ有難う!!
>>20 天才か
おっと終わってたか
乙!!
続き楽しみに待ってる
11時まで余裕あるみたいだから短いのひとつ出していいですか?
ゴー!!
サーニャあたりと夜間哨戒させると花火ネタだせるよね
>>23 いいのよ
26 :
衛生兵の憂鬱:2011/01/17(月) 21:23:30.63 ID:Otm4RBGl0
昨日予告編書いたやつだね、まだ序章しかできてないね、仕方ないね
それでははじめませう
-------------------------
夕闇の中をバルクホルンとエーリカが白い尾を引きながら飛ぶ。
バルクホルン「今日のスコアは中型が15、か。まあまあといったところだな。」
エーリカ「私は10だね。トゥルーデは相変わらず馬鹿力だよね、ネウロイ捕まえて別のやつにぶち当て ちゃうなんて。」
広範囲に展開した敵を駆逐するために、今回の作戦ではツーマンセルで行動している。
バルクホルン・エーリカ組は戦線の最右翼を担当していた。
バ「あれも作戦だ。見事だっただろ」
エ「はいはい」
バ「くっ お前はいつもそうやって人を食ったような態度を・・・」
27 :
衛生兵の憂鬱:2011/01/17(月) 21:26:13.91 ID:Otm4RBGl0
二人のインカムからコール音が流れ、聞きなれた坂本少佐の声が鳴る。
坂本<<こちら坂本。こ戦線中央部は片付いた。そちらはどうだ?>>
バ<<了解。こちらも片付いた。後は航空部隊に引き継いでも大丈夫だと思う。>>
エ<<もう敵が居なくなったから帰ってるところだよ〜>>
今回の任務では消耗を防ぐため、各自の判断で帰投することが許可されている。
坂<<こちらもこれより帰投する。基地で落ち合おう。>>
バ<<了解。>>
通信を終えさらに飛行を続ける二人。眼下には常緑樹が敷き詰められ、濃紺色の絨毯が広がる。
エ「はやく基地に帰って宮藤の料理がたっべったいな〜」
バ「宮藤の料理は絶品だからな。私も楽しみだ!」
バルクホルンは万遍の笑みを浮かべる。
エ「またまたトゥルーデ、宮藤のことになると締りがないな〜」
ハルトマンはバルクホルンをおちょくることにかけては天才的だ。
支援
バ「わっ 私は別にそんなんじゃないぞ!カールスラント軍人たるもの、食事は」
エ「はいはい」
バ「また・・・!」
エ「トゥルーデは硬すぎるんだよん。 ん?今あっちに何か光らなかった?」
ハルトマンは11時の方角を指差す。
バ「ん?確かに何か光ったな。」
二人の視線の先には、はるか遠くで沈みかけの陽光を反射し、微かにきらめくものがあった。
エ「怪しいね。行ってみようか。」
バ「そうだな。一応確認して見るか。」
不審物確認の旨を坂本少佐に報告しようとインカムに手を当てた瞬間、赤い閃光が二人の間を通り抜けた。
エ・バ「・・・!?」
その閃光は、明らかに二人を狙ったものであった。
だが、一体どこから発射されたものかがまったく判別できない。
30 :
衛生兵の憂鬱:2011/01/17(月) 21:29:03.71 ID:Otm4RBGl0
バ「ブレイク!ブレイク!」
エ「言われなくても!」
二人は回避機動に移る。縦横無尽に飛び回る二人。
みるみる閃光の量が増え、四方八方から発射される。
エ「敵がどこにいるのかわかんないよ!」
バ「おかしい・・・敵の姿が見えない。」
エ「まさか・・・サーニャが言ってたやつ?」
明らかにそこに何も居るはずがないのに赤い閃光が生み出され、二人の方へ飛んでいる。
二人が見えないネウロイに遭遇するのは初めてのことであった。
バルクホルンは応援を呼ぼうとインカムに手を当て、坂本少佐へと通信を行う。だが、何度試しても流れるのは耳障りなノイズのみである。
31 :
衛生兵の憂鬱:2011/01/17(月) 21:29:50.32 ID:Otm4RBGl0
バ「ブレイク!ブレイク!」
エ「言われなくても!」
二人は回避機動に移る。縦横無尽に飛び回る二人。
みるみる閃光の量が増え、四方八方から発射される。
エ「敵がどこにいるのかわかんないよ!」
バ「おかしい・・・敵の姿が見えない。」
エ「まさか・・・サーニャが言ってたやつ?」
明らかにそこに何も居るはずがないのに赤い閃光が生み出され、二人の方へ飛んでいる。
二人が見えないネウロイに遭遇するのは初めてのことであった。
バルクホルンは応援を呼ぼうとインカムに手を当て、坂本少佐へと通信を行う。だが、何度試しても流れるのは耳障りなノイズのみである。
エ「インカムが効かないよ〜!」
ハルトマンも同じことを試していたらしく、バルクホルンに叫ぶ。
援軍の望みは絶たれ、敵は見たこともない、ましてや見ることもできない新型のネウロイである。
いくらエースといえども、サーニャのようにレーダー能力を持っていない限りは見えない敵と渡り合うことはできない。
二人の頭には、絶体絶命という文字が浮かんでいた。
どれほどの時間が経っただろうか?二人は消耗しきっていた。
バ「はぁ、はぁ、くっ!敵はどこだ!どこなんだ!」
焦燥し、狼狽するバルクホルンに向けて、一発の閃光が放たれる。
ハルトマンは、その一発にバルクホルンがまったく気づいていないことを見逃さなかった。
エ「危ない!トゥルーデ!!」
ハルトマンは閃光とバルクホルンとの間に身を踊り入れた・・・
第一章 完
というわけで終了です。 ただいま続きを作っているところなので、またできたら張ります
ちなみに、「俺」が出てくるのは第二章からです
乙!!
乙
しかし最近wikiの回転がスゲーはええな
ほんとに衰えないよな
見てると5時過ぎたとたんに高速になってるのよね
魔力と熱を相互に変換する固有魔法持ちで、生まれつき平熱が異常に高く
それが原因で悪魔の子的な扱いを受け続けたせいでいつしか自分は本当に人間ではない何かと思い込むようになり
他人に対して異常な警戒心を持つ俺が少しずつ皆と打ち解けて
暖房や歩く温泉製造機みたいに扱われるようになっていくのはまだかね?
39 :
ボトル男:2011/01/17(月) 22:26:13.53 ID:JipRPbdSO
23時までつなぎで投下させていただきます
自分のも短いですが…
ある日のティータイム
宮藤「ずずーっ……はぁ〜…あっ!!」
ペリーヌ「宮藤さん!貴女はまた…」プルプル
宮藤「ごめんなさい、ペリーヌさん……つい」
ペリーヌ「全く、貴女は何度も何度も扶桑茶じゃないんですから、もっと上品に飲んで頂かないと…そんなに下品ですと将来嫁の貰い手がありませんわよ」
リーネ「ペリーヌさん、言い過ぎです」キッ
ペリーヌ「まぁ、今日はリーネさんに免じて、この辺にしておきますわ」フン
40 :
ボトル男:2011/01/17(月) 22:33:41.01 ID:JipRPbdSO
これは避難所の俺「ストライクウィッチーズだ!」349のネタを借りて書いたものです
リーネ「芳佳ちゃん、ペリーヌさんの言ったこと気にしちゃダメだよ」
宮藤「……うん、大丈夫」シュン
リーネ(大丈夫って言ってるけど、元気なさそう……そうだ)
リーネ「ねぇ、芳佳ちゃん知ってる?今、ロマーニャでは”ボトルメール”っていうのが流行ってるんだよ」
宮藤「ボトルメール?」
リーネ「うん、ビンの中に手紙を入れて、海に流すの。もちろん誰が拾うかわからないし、届かないかもしれない。でも素敵じゃない、それを拾った人が運命の人ってこともあるかもしれないし///」
宮藤「へぇ〜、おもしろそうだね」
リーネ「私達もやってみない?」
宮藤「うん…やってみようかな」
あれかww
42 :
ボトル男:2011/01/17(月) 22:38:45.90 ID:JipRPbdSO
宮藤「手紙を入れてと……リーネちゃん、後はこれを流すだけ?」
リーネ「うん。じゃあ流そうか」
宮藤「うん。届くかな…」スッ
リーネ「そうだね、届くといいね」スッ
リーネ「ねぇ、芳佳ちゃんは手紙に何て書いたの?」
宮藤「……内緒。リーネちゃんは?」
リーネ「芳佳ちゃんが内緒なら、私も内緒」
宮藤「もう、リーネちゃんたら〜」
リーネ「フフフ…」
通路
用事のあるリーネと別れ、一人、部屋へと戻る
宮藤「何て書いたかなんて言えないよ…だって私が書いたのは……」
「私をお嫁にもらってください」
宮藤「…だもん。でも扶桑語で書いたし、それに届くとは限らないんだし、あれくらい……いいよね」
43 :
ボトル男:2011/01/17(月) 22:43:07.55 ID:JipRPbdSO
数ヶ月後
俺「捕ったどぉ〜〜!!」ザバッ
俺「これで今夜の分は確保したな」ジャブジャブ
俺「ん?こんなとこにビンか、全く海にゴミを捨てるなど…」ヒョイ
俺「中に何か入ってる…手紙か、どれどれ」
「私をお嫁にもらってください
宮藤芳佳 」
俺「なんだ…と、宮藤って名前…確か近くの診療所の所も宮藤だよな」ダッ
44 :
ボトル男:2011/01/17(月) 22:44:51.70 ID:JipRPbdSO
宮藤診療所
宮藤母「ええ、確かに芳佳はうちの娘ですけど…」
俺「ビンゴ!あのそれで娘さんは」キョロキョロ
宮藤母「ついこの間ロマーニャのほうに…ってあの貴方は…」
宮藤祖母「行っちゃったみたいだね」
宮藤母「一体何だったのかしら?」
俺「ロマーニャか…まぁ、遠いがそんなの関係ない。」タッタッタッ
ロマーニャから横須賀ってまさかネウロイ傘下のスエズ突破したのか、それともまさかジブラルタルから喜望峰コースか
あるいはパナマ運河でリベリオン周りか・・・
46 :
ボトル男:2011/01/17(月) 22:49:40.77 ID:JipRPbdSO
以上でプロローグ終了です
次回第1話 「偶然?必然?運命の出会い」です
それでは
乙
おつん
49 :
RW:2011/01/17(月) 23:00:13.62 ID:CcC+5Tog0
23時に予約した者です さ、投下準備…っと
…予約したはいいものの、短いです ごめんなさい
前スレ、>470の続きです 次から落としますよー
50 :
RW:2011/01/17(月) 23:02:06.31 ID:CcC+5Tog0
―同隊同基地 食堂―
「芳佳ー! ごはんー!」
宮藤とリーネが朝食の準備をしている食堂に、ルッキーニが駆け込んできた。
「おはようルッキーニちゃん! もうすぐ出来るから、ちょっと待ってて!」
厨房から声をかける宮藤。早くしてねー!と言いながら席に着くルッキーニ。一番乗りかと思っていたが、すでに先客がいた。
「…どったのペリーヌ?」
ルッキーニの視線の先で、ペリーヌがテーブルに伏していた。
「…な、なんでもありませんわ…」
部屋を飛び出したはいいものの何処に二人がいるのか分からなかったペリーヌは、あれからずっと基地中を駆け回っていた。
(一体二人は何処に…ああ…坂本少佐…)
そうして疲労感と絶望感一杯でなんとか食堂に辿り着き、テーブルで力尽きたという訳だった。
寝る前の支援
「うじゅ…からかおうと思ったのに…つまんない」
ルッキーニがやや残念そうに呟くが、最早噛み付く気力も残っていないペリーヌ。そんなペリーヌに、見かねたリーネが紅茶を差し出す。
「あの、ペリーヌさん…大丈夫ですか?」
カップを渡しながら、気遣うリーネ。
「ええ…お構いなく」
とは言うもののいつになく疲れた表情で力なくカップを受け取るペリーヌを見て、さらにリーネの表情が曇る。
「あの…昨日寝れなかった、とかですか…?」
言ってからしまった、余計なお世話だと怒られる、と思ったリーネは身を硬くする。
「本当に、お気遣いは結構ですから…朝食を早く作っていただけます?」
掛け値無しに、リーネは絶句した。まさか、あのペリーヌがここまでしおらしくなっているとは。
「…なんですの?」
流石に訝しげな顔をしたペリーヌに、何でもありません! と告げて逃げるように厨房に走り去るリーネ。それを力なく見送ったペリーヌがカップに口をつけるのと時を同じくして、食堂に人が集まり始める。
53 :
RW:2011/01/17(月) 23:16:28.92 ID:CcC+5Tog0
真っ先に入ってきたのはバルクホルンだ。次いでシャーリー。
「おはよう。お、ルッキーニ来てたのか」
「シャーリー! おはよー!」
椅子から飛び上がり、挨拶とばかりにシャーリーの胸に飛び込むルッキーニ。おいおい、と言いながらも満更ではないシャーリーに、バルクホルンが苦言を呈する。
「貴様ら…もう少し慎みというものを弁える気は無いのか?」
「えー。…バルクホルン大尉、もっ!」
言うが早いが、バルクホルンに飛び込むルッキーニ。そのままバルクホルンが抵抗する前に胸に顔を埋める。
「ん〜おっきい〜」
「なっ!? このっ…! 離れろルッキーニ少尉っ!」
全力でルッキーニを引き剥がすバルクホルン。剥がされたルッキーニは一瞬不満げな顔をするが、すぐにシャーリーの胸に再度ダイブする。
「でも〜やっぱりこっちがいっちばーん!」
「そうかそうか、あっはっは!」
「だから、貴様らは…っ!」
支援するよ
(朝から、元気な人たちですこと…)
その騒ぎを眺めながら、ぼんやりと紅茶を啜るペリーヌ。無論、自分が言えた義理ではないことはとっくに頭から消え去っている。彼女の頭を現時点で占めているのは唯一つ。
(…ああ…坂本少佐…)
と、その時、ペリーヌの想いが通じたのか。
「おはよう皆。今日もいい天気だなぁ、はっはっは!」
豪快に笑いながら、気分良さそうに食堂に坂本が入ってきた。
(さっ、坂本少佐!)
先程までの疲れも何もかも全てが吹っ飛び、目を輝かせて立ち上がるペリーヌ。…が、数瞬後にその表情が一変した。
「おはようございます」
何故なら、坂本のすぐ後に、怨敵(一方的な)俺が入ってきたからだ。
「あー…イェーガー中尉達は朝から元気…ッ!?」
未だ喧騒の最中にいる三人を一瞥した俺は、自身に向けられた今日二度目の殺気を察知した。今度は、探すまでも無かった。
(く…クロステルマン中尉…?)
56 :
RW:2011/01/17(月) 23:28:47.75 ID:CcC+5Tog0
俺を凄まじい眼力で睨みつけるペリーヌ。何かしただろうかと急いで考える俺。ペリーヌの口が開く直前、
「おはようペリーヌ! どうした? そんな怖い顔をして、何かあったか?」
坂本がペリーヌに声をかける。その瞬間、ペリーヌの表情が一気に軟化した。
「い、いいえ!? 少佐、おはようございます!」
「ん、そうか、ならいいんだ。おーい、宮藤ー! 朝食は…」
そのまま厨房の宮藤達のところに行ってしまう坂本。同時に、再び現れる俺への敵意の表情。
「…その、クロステルマン中尉?」
「話しかけないで」
声をかけて話を聞こうにも、そもそも話すら聞いてもらえない始末。頭を抱える俺。
仕方ないので、話を聞くのを諦めて席に着く俺。…呪詛の視線が、さながらネウロイのビームのように俺に突き刺さる。すごく痛い。
しーえーんー
そこへ、ミーナとハルトマンが食堂へ入ってきた。
「おはよう皆」
「おはよー…」
ミーナは笑顔で、ハルトマンは半分欠伸交じりで挨拶する。
そんなハルトマンを見てバルクホルンが何か言おうとしたが、ちょうど宮藤達が朝食を持って来たことで口を噤む。
次々と並べられていく料理は、昨日の晩と同じく扶桑料理だ。
「夜間哨戒組の二人以外は皆揃っているわね? それじゃ、いただきます」
ミーナの合図と共に、全員か料理に口を付け始める。俺も箸を手に取り、まず納豆を口に入れる。その瞬間、宮藤が顔を輝かせた。
「俺さんは納豆食べられるんですか!?」
「ああ。扶桑にいた頃は毎朝食べてたよ。でも、この納豆は美味いな。今までで一番美味いよ」
えへへ、と嬉しそうに笑う宮藤。そして、むすっとした表情で続けた。
「皆、食べてくれないんですよ…こんなに美味しいのに…」
そこに、ペリーヌが口を挟む。
「ふん。こんな腐った豆、とても食べられませんわ」
59 :
RW :2011/01/17(月) 23:42:21.38 ID:CcC+5Tog0
相変わらずつんけんとした態度のペリーヌを見て、シャーリーがニヤニヤしながら言う。
「坂本少佐は好きで食べてるぞ?」
うっ、とその一言に詰まるペリーヌ。
「いくら坂本少佐の好物だとしても…こんなものを口に入れるなんて…」
何やら葛藤の最中に突入するペリーヌ。そんなペリーヌを見てニヤニヤするシャーリーとルッキーニ。
「それもーらいっ」
「おいハルトマン! 私のおかずを取るな!」
何やらおかずの取り合いで盛り上がるハルトマンとバルクホルン。芳佳とリーネは料理の話題で盛り上がっている。
そんな隊員達を眺めて、笑顔で朝食を口に運ぶミーナと坂本。
(…本当に仲がいいんだな。ここは…)
自分が今まで渡って来た場所でも、ここは特に居心地がいい。
戦場の過酷な空気に当てられて、仲間内の食事の時間でさえギスギスした雰囲気が漂う部隊を、俺は何度も見てきていた。
60 :
RW :2011/01/17(月) 23:48:19.23 ID:CcC+5Tog0
(叶うなら、お前と一緒にここに来たかったな…)
脳裏に浮かぶのは、かつて自分の二番機だった少女の顔。自分を庇った時の、少女の笑顔…。
「あ、そうだわ。俺さん」
物思いに耽っていた俺に、食べる手を止めて話しかけるミーナ。
「あなたのストライカー、今日の昼に届くそうよ」
「何? それは本当か?」
坂本がこちらの話に食いついてくる。
「思ったより早かったですね。もう調整済んだのか…」
扶桑で自分のストライカーを任せている友人の顔を思い浮かべる俺。まあ、あいつのことだしな、と思考に一区切りをつける。
「なら、そうだな…おーい、皆! 食べながらでいい、聞いてくれ!」
少し何かを考えて、坂本が皆に注目を促す。
「今日、昼に俺のストライカーが届くそうだ。なので、昼の訓練内容を変更して、模擬戦形式で俺の実力を見る。それに合わせて昼食までの時間を自由時間にしようと思う」
61 :
RW :2011/01/17(月) 23:54:30.27 ID:CcC+5Tog0
「やったー! 自由時間だー!」
「よ、芳佳ちゃん…」
自由時間と聞いて真っ先に喜ぶ宮藤と、それを諌めようとするリーネ。その様子に、坂本がすっと目を細めた。
「宮藤。リーネ。お前達はこの後滑走路に来い! 特訓だ!」
「えー!」
「なんだ宮藤。嫌そうだな?」
坂本の視線に、途端に宮藤が萎縮する。
「あっ、あのっ、さ、坂本少佐! わ、私もその、訓練をご一緒に…」
ペリーヌが、しどろもどろになりつつ坂本に訓練を志願する。
「ん? はっはっは! いい心がけだペリーヌ! よし、三人とも! ビシバシ鍛えてやるからな!」
そう言って豪快に笑う坂本にペリーヌはうっとりとした表情、宮藤とリーネはややげんなりした表情という対照的な構図。
その様子に、俺はここに来て何度目かも分からない苦笑を浮かべた。
ここで一旦切ります 支援してくれた方に感謝を
次回こそは模擬戦パートいける…はず…
乙、ゆっくりと時間を掛けて展開するのもいいもんだよ
おつおつ〜
次回もまってるよ
乙!でございました。
おっつ!
皆の乙の一言で次も頑張って書こうって思えるよ…本当にありがとう
俺なりにゆっくりでも展開させていくよ
きばらずゆっくりいこーぜー
投下切れたところでwikiのっけるひとに聞きたいんだけど、
自分のレス青字にする等々の加工ってどうやってる?
やってない
細かすぎて手が回らない・・・
やり方ならwikiの中に書いてある。
スタイルについて助言を求めてるなら、見やすいと思った人のを参考にしたらいいんちゃう?
ところで次空いてる?
空いてるならちょっと借りたい
>71
いや、実際の作業手順についての話だったんだ
一行一行コピペで貼り付けてんのかもっと効率的な方法取ってんのか、とか
とりあえず投下はないと思うよ、どうぞ
>>69 あ、どうやってやる?か・・・読み間違えてた・・・ごめん
>>71 GO〜
Wiki関係の話は避難所のWikiスレでやると詳しい人が教えてくれるはず〜
>>71 さぁ待っていたぞ
俺は全部コピペでやってるよ
77 :
空の王な俺:2011/01/18(火) 00:30:37.06 ID:iN/iO/hx0
>>72 改行記号で置換して、とか色々試したが、結局うまくいかなかった
色を変える行を減らす方にシフトしたな
じゃそろそろ行く。前前スレ
>>906から。
― 基地 ―
ミーナ「それは厄介な敵ね」
坂本「ああ。なんせあの男が墜とされるほどだ」
余「余計な事を……!」
男は苦虫を噛み潰したような顔。ミーナが怪訝そうに尋ねる。
ミーナ「あら、じゃあそこに立っているのは幽霊なのかしら?」
エーリカ「『王にできることできぬことを決するのは、王自身である(キリッ)』って突っ込んでいってー」
ウルスラ「高度を上げすぎて失速、墜落した」
余「ぐぬぬ。」
ミーナ「あらあらうふふ。……でも、攻撃が効かないのは問題ね」
坂本「何か対抗策を考えねばな。幸いにしてやつは足が遅い。時間はある」
ミーナ「ええ。連合軍が監視を付けてくれることになったわ。詳しい情報が得られ次第、作戦計画を立てましょう」
陛下ktkr
トマ…陛下支援
よっさん支援
とまとんファイト♪
82 :
空の王な俺:2011/01/18(火) 00:37:47.66 ID:iN/iO/hx0
その夜。
ウルスラは夜具の中で悶々としていた。
眠ろうとして目を閉じると、抱きかかえた男の感触が生々しく蘇ってくるのである。
広い背中、体温、匂い、早鐘の鼓動。ウルスラは一つずつ鮮明に思い出す。
自分が両腕で締め付けて……締め付けて?
改めて考えると、あれはまるで自分から強く抱きしめたようではないか。
シャーリーさんのことで意地になっていたとはいえ……。
というか、冷静に考えて何故自分はあんなに腹を立てたのだろう?
焼きモチ?まさか。いやしかし。あの日以来、どうにも以前ほど彼を苦手に感じなくなっている。
「その不器用さが、余にはたまらなく愛おしい。」
あのときの言葉をふと思い出すたびに、胸の奥がふわふわする。
恋愛ごとになんて興味は無かったはずなのに。
急に恥ずかしくなり、シーツを頭からかぶって丸くなった。顔が熱い。頭が茹っている。
冷静に分析しようとしても、思考はとりとめなく千々に乱れる。
こんなことは初めてだ。まったく、自分らしくない。
ウルスラ「……はぁ……」
どうしても眠れない。
ウルスラは眠ることを諦め、夜風に当たるべく部屋を抜け出した。
83 :
空の王な俺:2011/01/18(火) 00:42:17.56 ID:iN/iO/hx0
で、なぜ出くわすのだろう。
ウルスラは頭を抱えたい思いだった。
男はバルコニーの入り口に背を向け、手すりの上に胡坐をかいて空を見上げている。
落ちそうで危ないが、この男なら落ちたところで問題ないだろう。
古い城を改修したこの基地には、夜風に当たるのに具合がいいバルコニーや中庭がいくつもある。
いくつもある。
なのによりにもよって何故私が足を向けたところにいるのか。運命だとでもいうのか。
そこまで考えて、ウルスラは自分の思考に赤面した。
運命はない。運命は、ない。なぜそこでそんな単語が出てくる。そんなに茹ってるのか、今の私は。
ウルスラは赤面したまま、とにかくその場を立ち去ろうと踵を返した。
今はとにかく彼と顔をあわせるわけにはいかない。
僅かに足音がなった。
余「曲者か!」
余「<●><●>」ギン!
閃光が走り、基地の壁に大穴が空いた。
よっさんアブねえなww
支援
85 :
空の王な俺:2011/01/18(火) 00:47:56.01 ID:iN/iO/hx0
ウルスラと男は大穴越しに目を合わせた。
男の『勅視』は壁だけを爆風すら生じさせずに穿ち、反対側にいたウルスラに傷一つ付けなかった。
ウルスラはもちろん動けなかったし、撃った男の方もなぜか硬直した。互いに慌てて目を逸らす。
余「驚いたぞ。」
ウルスラ「こっちのセリフ。殺されるかと」
余「余の『勅視』は奴ばらのビームのような下賎で雑な兵器とは違う。そのようにも使えるが。加減し損なうようなことなどない。」
ウルスラ「……」
余「……」
奇妙な沈黙が流れた。そもそも会話していた段階から、お互いに相手の目を見ようとしていない。
ウルスラはここに夜風に当たりに来た理由が理由であるので当然なのだが、男の方に至っては、顔すら思い切りそむけている。
86 :
空の王な俺:2011/01/18(火) 00:52:27.37 ID:iN/iO/hx0
ウルスラ「……?」
ウルスラ「どうしてこっちを見ないの?」
余「うつけ者!お前は、自分の格好に気づかんのか!」
ウルスラ「……?」
余「いやしくも余の妃となろうという者が、そう易々と肌を晒すとはなにごとか!」
ウルスラは寝巻き姿である。ズボンの上に、ぶかぶかのタンクトップ。彼女の姉と同じスタイルである。
確かに普段の軍服より露出は多いが、そもそも普段から脚は晒している。新たに見えているのは肩と二の腕くらいだ。
大して変わりはしない、とウルスラには思えるのだが、男には大事らしい。
首が捩れそうなほど横を向き、決してこちらを見ようとしない。
ウルスラ「普段と変わらない。あと妃には――」
余「変わる!」
ウルスラ「……」
よっさんが可愛く見えてきたw
初心なよっさんいいよ
89 :
空の王な俺:2011/01/18(火) 00:57:30.02 ID:iN/iO/hx0
言っていることが滅茶苦茶だ。面白いくらいに自分を意識している。もしかしたら、昼間のシャーリーさん以上に。
そう思うとウルスラは少し楽しくなり、そして滅多に出さない悪戯心が芽生えた。
ウルスラ「分かった。何か羽織って来る。でもその前に……」
余「うむ?」チラ
ウルスラ「えい」ペラ
男が横目でこちらを向いた瞬間に合わせて、タンクトップの裾を少しだけ捲って見せた。
といっても、ほんの少しだ。おへその端が見える程度。
姉なら、面白がってもっと大胆に捲って見せたかも知れないが、自分にはこれが精一杯だ。
そしてそれでも効果は十分だった。
余「ぶほっ!ななななななな何をしておるか痴れ者が!!!」
男は鼻血を噴かんばかりに狼狽し、慌ててそっぽを向いた。手すりからずり落ちそうだ。
横顔が真っ赤、トマト再びである。ウルスラが見るのは初めてだが。
ウルスラ「ふふふ」
無邪気な嗜虐心が大いに満たされたウルスラは、軽やかな足取りで部屋へ戻るのだった。
流石悪魔の妹ww
姉妹揃って悪魔か
トマトン負けるなー
義姉と嫁揃って悪魔とか陛下頑張れw
93 :
空の王な俺:2011/01/18(火) 01:02:44.53 ID:iN/iO/hx0
数分後、ウルスラはシーツを体に巻き付けてバルコニーに向かった。
男もその間に落ち着いたらしく、最初と同じように空を見上げていた。
ウルスラはその手前、手すりに背を預けて座り込む。
余「眠れないのか。」
ウルスラ「……」
ウルスラがこくり、と頷く。
余「余もだ。いかにしてきゃつを余の前に平伏させたものかと思ってな。」
ウルスラ「昼間のネウロイ?」
余「そうだ。余が、余に仇なした敵をおいて帰投したのは初めてだ。」
ウルスラ「あれは相手がどうこうというより、自爆……」
余「余より高い空を知っているというのも気に食わん。」
ウルスラ「……ふふっ」
ウルスラは呆れたように笑ってから、自分が先ほどまでと打って変わって落ち着いていることを意識した。
ベッドの中での煩悶が嘘のようだ。原因と一緒にいるというのに。まったく、この男に関することについて自分は冷静になれない。
そのことに気づいても、恥じたり困惑したりするのではなく、小さな喜びを感じてしまう。それどころか、もっと一緒に居たいとすら思ってしまう。
寝る前だが支援
95 :
空の王な俺:2011/01/18(火) 01:06:54.15 ID:iN/iO/hx0
その後は沈黙が続いた。しかしそれは先ほどまでの気詰まりなものではなく、ちょうど出撃の無い日に二人でハンガーでいるような、穏やかな沈黙だった。
しばらくたって、小さな吐息が漏れた。
ウルスラ「……ふああ……」
余「眠くなったのか。」
ウルスラ「……」コックリ
余「待て、ここで寝るな。部屋へ戻るがいい。」
ウルスラは彼女を気遣う声に安らぎを感じる。もっと自分のことで困らせたい。自分のことを見ていて欲しい。自分に構って欲しい。
ああ、どうやら自分は本格的にまずいようだ。抑えられない。
ウルスラ「……って」
余「何?」
ウルスラ「連れてって」
余「」
おせっかいかもしれないけど編集方法の所に応用の基本的な物だけ加えておいた
余っさん支援
97 :
空の王な俺:2011/01/18(火) 01:12:43.49 ID:iN/iO/hx0
余「そ、そうそう何度もからかわれはせんぞ。ほらふざけてないで……。」
ウルスラ「……」コックリ コックリ
余「……ええい。余でなければ狼藉を働かれたとて文句を言えんぞ……。」
文句を言いながらも、起こさないようそっとウルスラを抱えあげて彼女の部屋へ向かう男であった。
翌朝男はミーナに、基地に空けた大穴のことで小言を言われた。
98 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/18(火) 01:13:26.00 ID:B7eLGM6I0
99 :
空の王な俺:2011/01/18(火) 01:17:17.30 ID:iN/iO/hx0
数日後、『STRIKE WITCHES』に男を加えた12人は、ブリーフィングルームに集合していた。
件の尖塔型ネウロイを撃破する計画を協議するためである。
まず坂本が数枚のスライドを示し、改めてこのネウロイについて概説した。
坂本「このネウロイは全長33,333m。その巨体をほぼ直立させ、十から数十キロメートル毎時という低速でローマ方面へ向け進攻中だ。
こいつを撃破する上で最大の問題となるのがコアの位置だ。こいつのコアは頂点部分、つまり標高33,000m以上にある。私がこの眼で確認した」
芳佳「改めて聞くとすごい高さですね。富士山がえーと、1、2、3……」
シャーリー「そんだけの高さとなれば、空気もほとんどないだろうなぁ」
ルッキーニ「え、空気ないの?」
エーリカ「じゃー喋っても聞こえないなー」
ルッキーニ「聞こえないの?」
ペリーヌ「そもそもそこまで到達する方法がありませんわ。私たちのストライカーの限界高度は10,000mがいいところ。
そこな殿方はさらに上れるようですが、それでも20,000mまでは届きませんでしたでしょう」
余「ぐぬぬ。」
よっさんかわいいな
ウルスラハブられてね…?
102 :
空の王な俺:2011/01/18(火) 01:22:55.43 ID:iN/iO/hx0
>>101 どこを見ておる。13人と書いてあるであろが!余が言えば12は13を意味するのじゃ!!
坂本「そこで今回はこれを使う」
言いながら、坂本はスライドのスイッチを切り替える。
現れた画像はこれまでのような写真ではなく、一枚の設計図だった。
坂本「ロケットブースターだ。これを使えば空気の無い、ストライカーの限界を超えた高度まで上昇できる」
余「なんだ。良いものがあるではないか。高ささえどうにかなるのなら、余が一捻りに――」
バルクホルン「いや、そんな簡単な話じゃないはずだ。だろう、ミーナ」
男が楽観的に言うのをバルクホルンが遮る。ミーナは首肯して引き継いだ。
ミーナ「ええ。問題の一つ目、ロケットブースターは大量の魔力を消費するわ。それこそ、並のウィッチなら10秒も噴射していられないくらいに。
それでは到底高度30,000mには届かない」
芳佳「頑張ればなんとかなりませんか?」
芳佳の根性論には、坂本が応じた。
坂本「到達するだけなら、あるいはな。しかしそれでは全く不十分だ。極限環境での生命維持、攻撃、敵の反撃の防御、そして帰還。
十分に余力を残して到達せねば、死にに行くのと同じだ」
シャーリー「だったら、攻撃する人員を皆で出来るだけ高くまで運べばいい。それなら魔力を節約できるだろ」
103 :
空の王な俺:2011/01/18(火) 01:26:21.53 ID:iN/iO/hx0
ミーナ「……そこで二つ目の問題よ。実は、ブースターは一機しかないの。戦況は好転してるとはいえ、補給がギリギリで。
大至急と要請してるけれど、追加を待っていては目標のローマ到達を防げない」
シャーリー「それは……」
その場に沈黙が降りる。
ペリーヌ「……」
ペリーヌ「全員で一人に限界まで運んでも、残り20,000m以上はその一人に昇っていただくことになりますわね」
ペリーヌは他の者が口に出せないでいたことをあえて口にしたが、それでも最後までは言えなかった。
これでは攻撃担当者はほぼ確実に死ぬことになる、とは。
攻撃担当者は20,000m以上を駆け上がった後、自身の生命を維持しながら、ネウロイの攻撃をシールドで防ぎ、なおかつそれを撃破せねばならない。
それだけでも不可能に近い。奇跡的に全てがうまくいったとしても、再度ブースターを噴射して、安全にもとの空へ戻るだけの魔力など到底残りはしないだろう。
この作戦は特攻と同じだ。
104 :
空の王な俺:2011/01/18(火) 01:30:09.65 ID:iN/iO/hx0
余「余が往こう。」
男はなんと言うこともないように口を開いた。
ミーナが息をつく。期待通りの人間が立候補してくれたことに安心したかのように。そしてそんな自分を嫌悪するかのように。
ミーナ「……ありがとう。きっとあなたならそういってくれると思ってた」
ルッキーニ「よっさん、大丈夫なの?」
ルッキーニが心配そうに聞いた。
余「問題ない。余ならばその高度まで達した上できゃつを叩くなど造作もないことぞ」
男は鷹揚に頷いて見せた。その場の誰もが、「この男なら」と期待を抱かずにはいられない態度であった。
ただ一人を除いて。
ウルスラ「……」
よっさんかっけー
しかし>102の切り替えしには吹いたわw
106 :
空の王な俺:2011/01/18(火) 01:32:31.93 ID:iN/iO/hx0
今日はここまで
あれー今日こそ6話パート終わるはずだったのに
っていうか全体で見ても中篇くらいで終わるはずだったのに
あれよあれよと伸びていく
SS書くのってたーのしーい!
まぁ間違いなくあと2、3回で終わるよ
じゃあの
おつつ
さて、こっからどうなるんだ
乙
12と13の区別がつかない陛下かわいよ陛下
乙!
きっと自分の分を数え忘れたんだな
風みたいなもんなんだよ。空の大王だもの。
ほ
112 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/18(火) 05:49:54.92 ID:B7eLGM6I0
ふむ・・・
最近新シリーズが一時期ほど無くなって来たな
保守
マロニー「じゃあ、小娘どもって呼ぶのとストライクウィッチーズって呼ぶのとどっちが分かりやすい?」
漏れ「…」
漏れ「……」
漏れ「ストライクウィッチーズじゃねえの!?」
ってスレタイに見えた
115 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/18(火) 08:30:41.20 ID://PD/tbEO
ほ
お休みなさいイェーガー扶桑観光大使
おはようミーナさん、今日も綺麗だ
設定とかちまちま書いてるけど肝心の√が決まらないよ!
>>118 好きな子でいいじゃない
あとIDがユンカース
>>119 好きな子で書きたいのは山々だけど展開が思い浮かばなかったよ!
またアニメ見返して考えてみるよ!
>>120 自分の書きたい展開と自分の好きなキャラがマッチしてくれないことがあるね
バルクホルンお姉ちゃん大好きだけど、今書いてるSSの展開的にはハルトマンがしっくりくるよ
好きなキャラで書いてたはずが、書いてるうちにヒロインが交代しててそのままそのキャラを好きになるってよくあるよね
少しずつだけど、まとめwikiの作品を読ませてもらっている
みんなすげえな
めちゃくちゃ面白い
特に蒼穹の絆2の俺がツボ
全然書けなくなってもう何週間だろうか…
125 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/18(火) 14:49:09.39 ID:nd6eE0scP
ほっしゅーと
126 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/18(火) 15:12:44.63 ID://PD/tbEO
俺「マルセイユさーん、お届け物でーす」
マル「おおついに来たか私のハルトマングッズ!!」デデーン
俺「マルセイユさんですね。ではこちらにサインをお願いします」
マル「悪いな、サインはしない主義なんだ」
俺「は?」
マル「さぁさっさとそれを寄越せ!エーリカたん抱き枕カバーでちゅっちゅするんだ」
俺「いや、サインを……」
マル「だからサインはしないと言っただろう!寄越せ」ガシッ
俺「ムッ!サインが貰えないなら品を渡すわけにはいきません。手を離してください」カチーン
マル「なんだと……サインなんか無くとも私の顔を見れば本人だと判るだろう!」
俺「ダメです。例えアフリカの星だろうがサインが無いなら渡せません!」
マル「貴様ァ…私と嫁のフワフワタイムを邪魔する気だな……!」
マル「いいだろう。貴様、私と勝負しろッ!!」
一週間の激闘の末、俺とマルセイユは和解。
そのあと、二人はEMTのおっかけ仲間になったとさ
フワフワタイムwww
俺も今からシャーリーとフワフワタイムしてくる
じゃあ俺はトゥルーデと……
じゃ、おれミーナ!
あいてるかしら
自分だけのりのりで書いてたら無駄に長くなっちゃったけど……
まあ来いや
いや、来て下さい
あいてるよ
133 :
袖:2011/01/18(火) 16:52:24.03 ID:CXLp0ts50
じゃあいこう
あらすじ ハルトマンを名前で呼べるようになりました
今回は番外編 バルクホルンお姉ちゃんが宮藤との仲を進展させたくて相談にきたようです
ほぼ全員はっちゃけてるので頭を柔らかくして力を抜いてご覧ください
134 :
袖:2011/01/18(火) 17:00:22.37 ID:CXLp0ts50
俺の部屋
バルクホルン「ハルトマン! いるか!?」
エーリカ「あれ、トゥルーデよくここにいるってわかったねわかったね」もぐもぐ
バルクホルン「最近お前は大体この部屋にいるからな……って何食べてるんだ?」
エーリカ「アップルパイ。俺が作ってくれたやつ。食べる?」
ハルトマンはアップルパイの乗った皿をバルクホルンに近づける。リンゴとシナモンのいい匂いがする。
バルクホルン「……色々作れるなあいつは。っとまあ相談があってきたんだが……」
エーリカ「相談〜? 何でわたしに?」
バルクホルン「なんだかんだで長い付き合いだからな。ミーナは今忙しいようだし」
エーリカ「別にいいけど……トゥルーデがわたしにする相談ってなにさ」もぐもぐ
バルクホルン「あ、ああそれはだな……」
135 :
袖:2011/01/18(火) 17:06:16.28 ID:CXLp0ts50
エーリカ「ふんふん。つまりミヤフジとの仲を進展させたい、と」
バルクホルン「いや、今のままでもいいんだが……どうせならお姉ちゃんと呼んでもらえるくらいにはなりたい」
エーリカ「つっこまないよ。それは置いておいて手っ取り早い方法が一つ」もぐもぐ
バルクホルン「な、なんだ!?」
バルクホルンは体を乗り出す。
エーリカ「クリスとミヤフジが結婚したr」
バルクホルン「ダメだ」
即答だった。
エーリカ「えー」
バルクホルン「えーじゃない! わたしはもっとまじめにだな……」
エーリカ「じゃあ俺に聞いてみたら?」
136 :
袖:2011/01/18(火) 17:12:45.28 ID:CXLp0ts50
バルクホルン「なんで俺に?」
エーリカ「俺案外色々知ってるよーそれに色々持ってるし。もしかして惚れ薬とかあるかもね」
バルクホルンが部屋を見渡すと、見たこともないものや本棚などで部屋が埋め尽くされている。
バルクホルン「……なるほど。で、その俺は今何してるんだ?」
エーリカ「(薬に頼るのはどうかと思うけどね)えーと多分ハンガーにいるんじゃないかな……それかその辺で井戸掘ってると思う」
バルクホルン「ハンガーはわかるが……何故井戸?」
エーリカ「なんでも知り合いが井戸大好きなんだってさ。井戸で生まれて井戸で死にたいまで言ってたらしいよ」
バルクホルン「……変わった知り合いだな」
エーリカ「まあ俺の友人関係は気にしないほうがいいかもね。色々あるし」
バルクホルン「色々?」
エーリカ「あ、何でもないよ。ほら、速く俺を探しにいきなって」
支援
138 :
袖:2011/01/18(火) 17:19:11.81 ID:CXLp0ts50
ハンガー
俺「とまあ説明したとおりですね」
シャーリー「ほ、本当にこれで速くなるのか!?」
俺「ええ。少し前、軍の命令である人たちと黒のなんとかという組織を破壊した時の戦利品です」
シャーリー「加速装置……まさかこんな凄いものがあるなんて!」
俺「本来は体内に入れるものらしいのですが、
自分が突入したころは改良が進んでまして簡単に使えるようにリストバンド型になっていました」
シャーリー「よし、装着!」キラーン
俺「改良はどうやらかなり進んでたらしく、生身で使っても肉体に損傷を与えないように……」
シャーリー「加速装置!」ピキーン
俺「ただ服が摩擦で燃えるという問題点だけが……。アレ? どこいったんですか?」
きゃああああああああああああああああああああああ!
俺「……」
支援
まあ、走り回っていれば見られないで済むと思う支援
141 :
袖:2011/01/18(火) 17:25:20.78 ID:CXLp0ts50
物陰から一連の様子を見ていたバルクホルンは、これなら惚れ薬も持っているのではないかと思った。
バルクホルン「お、俺!」
俺「あ、何でしょうかバルクホルン大尉」
バルクホルン「あーそのだな……とにかくこい!」
俺「わかりました。わかりましたから袖引っ張るのはやめてください」ずるずる
再び俺の部屋
エーリカ「おかえりー」もぐもぐ
俺「あれ自分の分は?」
エーリカ「遅いから食べちゃった。いる? 食べかけだけど」
俺「……あとでもらいます」
バルクホルン「おい勝手に二人の空間に入るんじゃない」
エーリカ「あれいたんだ」
バルクホルン「本気で怒るぞハルトマン。……用事というのはだな」
142 :
袖:2011/01/18(火) 17:31:47.02 ID:CXLp0ts50
俺「……惚れ薬ですか」
バルクホルン「で、あるのか?」
俺「とりあえず自分が言えることはですね……惚れ薬なんてありませんよメルヘンやファンタジーじゃないんですから」
エーリカ「やっぱね」
俺「それに薬に頼るのはどうかと」
バルクホルン「じゃあ他にどうすればいいんだ!」
俺「……手っ取り早い方法が」
バルクホルン「なんだ!? クリスと結婚させるとかそういうのはもうさっき聞いたからな!?」
俺「何でもありません」
バルクホルン「根本は本当に似たもの同士だなお前ら!」
エーリカ「やだなあ褒めないでよ」
バルクホルン「お前の脳は今の言葉を褒め言葉と受け取ったのか!?」
143 :
袖:2011/01/18(火) 17:37:14.66 ID:CXLp0ts50
俺「仕方ありませんね……とっておきの方法が」
バルクホルン「一体何だ!?」
俺「吊り橋効果、というものを知っていますか?」
バルクホルン「……なんだそれは」
エーリカ「んー……どっかで聞いたことがあるような」
俺「簡単に言うと、極限状態に追い詰められた異性はそこから愛が芽生える可能性が高いということです」
バルクホルン「それはいいな!」
俺(同性に効果があるかは知りませんが……)
エーリカ(女同士じゃダメなんじゃない?)
バルクホルン「で、その極限状態というのはどうすればいい?」
俺「そうですねー……自分たちのおかれている状況で最も簡単なのが、
我々がこの基地が攻撃を受ける寸前までネウロイを放置するとか」
バルクホルン「多方面から色々言われそうだから却下」
これは久しぶりに駄目な方のお姉ちゃんの予感
145 :
袖:2011/01/18(火) 17:43:58.02 ID:CXLp0ts50
エーリカ「ミヤフジと一緒にトゥルーデが高度16000からストライカーユニット無しダイブ」
バルクホルン「極限状態じゃなくてそれ死の真っ最中だよな」
俺「二人で裸で街に繰り出すとか」
バルクホルン「そういう極限じゃない!」
エーリカ「もー本当に我がままだなあトゥルーデは」
バルクホルン「わたしはその言葉をそのままお前に返してあげたいよハルトマン」
俺「んー……あとは……自分が悪役になって極限状態を演出とか」
バルクホルン「それだ!」
エーリカ「えー俺が悪役って似合わなくない?」
バルクホルン「いや、正直今この基地で最も悪役に向いていると思う」
俺「別に自分がやっても構いませんが、自分はやる時は全力でやる人間ですよ?」
バルクホルン「いいぞそのほうが吊り橋効果とやらもあがるものだ!」
146 :
袖:2011/01/18(火) 17:49:39.69 ID:CXLp0ts50
夜
俺「エーリカ、ミーナ隊長の許可取れましたか?」
エーリカ「うん。丁度明日はリーネと用事があって出かけるらしいから、やりすぎなければ大丈夫って言ってた」
俺「しかし意外でしたね。ダメ元で頼んでみたのですが……」
エーリカ「んー……昔色々あって。とにかく友人の恋愛は応援するってさ。そのあとに多分、いや絶対無理だろうけどって付け加えてたけどね」
俺「さり気にひどいこと言いますね」
エーリカ「ミヤフジもトゥルーデのこと好きなんだよ。ただ憧れのほうが強いだけ」
俺「憧れですか……よくわかりますね」
エーリカ「なんとなくわかるんだよね。……俺のことはわからないけどさ」
俺「何か言いました?」
エーリカ「ううん何でもない。さて寝よっか」ゴソゴソ
俺「……お願いですから自分の布団に入らないでください」
支援
148 :
袖:2011/01/18(火) 17:55:15.79 ID:CXLp0ts50
バルクホルン「いい天気だな宮藤」
宮藤「そうですねー」
バルクホルン(俺はその辺を歩いているだけでいいと言っていたが……どういうことだ?)
宮藤「こうやって歩いていると、まるで姉妹みたいですね」
バルクホルン「み、宮藤!?」
宮藤「リーネちゃんが一緒にいる二人は姉妹みたいって言ったんです」ニコニコ
バルクホルン「……そ、そのだな。お前が良ければ」
ダァン!
突然の銃声。鳴った方を見ると拳銃を構えて俺が立っていた。
俺「あ、外した」
本気過ぎだろ支援
150 :
袖:2011/01/18(火) 18:01:35.08 ID:CXLp0ts50
宮藤「お、俺さん!? 一体何をやって……」
俺「自分黙ってましたが上層部からあなた達を消せという命令を受けてまして」(棒)
ダァン!
宮藤「きゃっ!」
俺「あれー調子悪いなあ」
バルクホルン「お、俺。もうやめ……」
俺「ああ、単発だからいけないのか」ゴソゴソ
そう言って俺が袖から取りだしたのはMG42。しかもバルクホルンのように二丁持っている。
バルクホルン「に、逃げるぞ宮藤!」
宮藤「は、はい!」
俺「まてえええええええええええええ!」ダダダダダダダダ
バルクホルン(そういうことか! そういうことなのか!?)
自分は殺る時は全力で殺る人間ですよ?
ちょ、ま
152 :
袖:2011/01/18(火) 18:07:12.36 ID:CXLp0ts50
俺の部屋
ダダダダダダダ
まてええええええええええええええええええええ
うわああああああああああああああああああああ
ルッキーニ「おー始めたみたいだね」もぐもぐ
シャーリー「バルクホルンもちょっとは焦るだろ。……うまいなこれ」もぐもぐ
エーリカ「マドレーヌだってさ」もぐもぐ
ペリーヌ「上品な甘さですわ」もぐもぐ
シャーリー「へー……。いいなハルトマンは。俺に美味しい物作ってもらえて」もぐもぐ
ルッキーニ「ずるい!」もぐもぐ
エーリカ「頼んだら作ってくれたから、頼めば作ってくれると思うよ」もぐもぐ
シャーリー「じゃあわたしも今度作ってもらうかな……。ところで坂本少佐は? あとエイラとサーニャもいないな」もぐもぐ
ルッキーニ「エイラとサーニャは誘ったけど部屋で寝てるってさ」もぐもぐ
エーリカ「……」もぐもぐ
シャーリー「……まさか言い忘れたんじゃないだろうな」もぐもぐ
もぐもぐ可愛いな
154 :
袖:2011/01/18(火) 18:13:08.05 ID:CXLp0ts50
バルクホルン「こ、こっちだ宮藤!」
宮藤「だ、ダメです。こ、腰が抜けて……」
俺「みーつけた」ニコニコ
ダダダダダダ!
キキキキキィン!
俺「む……まさか本当に銃弾を斬れる人間が存在するとは」
坂本「何をやっている……俺」
バルクホルン・宮藤「坂本少佐!」
坂本「理由は知らんが早く行け!」
バルクホルン「り、了解! 行くぞ宮藤!」タッタッタ
宮藤「坂本さん! 坂本さん!」タッタッタ
俺「坂本少佐そこをどいて頂けませんでしょうか」
坂本「無理だな」
本気の度が凄いなw
156 :
袖:2011/01/18(火) 18:20:33.85 ID:CXLp0ts50
俺「ですよね」チャキッ
ダダダダダダ!
キキィン!
坂本「何度やっても無駄だ……む?」
坂本が切った弾をつまむ。
坂本「これは……ゴム弾? しかも相当柔らかいな……これでは当っても鳥も殺せんぞ」
俺「流石に実弾は不味いので」
坂本「うーむ……よくわからんが、とにかくお前を通すわけにはいかない」
俺「こっちは通らないといけないのです。……少佐には少し威力を上げましょう」ゴソゴソ
坂本「むっ!」
俺「当っても傷も残りませんが……気絶くらいしてもらいますよ」
157 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/18(火) 18:21:21.64 ID:3miVWDWs0
殺す気かwwwwww
支援
158 :
袖:2011/01/18(火) 18:26:37.57 ID:CXLp0ts50
たたかう
まほう
なげる
アイテム
たたかう
まほう
→なげる
アイテム
エクスカリパー
ブンッ
坂本「うおっ!?」サッ
俺「避けますか。それを避けますか」
坂本「ふ、一々袖に手を入れるんだ。攻撃のタイミングくらいわかる」
俺「では、次々行きましょうか!」
坂本「模擬戦が見れなかった分ここでお前の実力を見せてもらおうか!」
俺「後悔しないことですね」
坂本「うおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」
えっ
まさかのUBW
161 :
袖:2011/01/18(火) 18:32:37.83 ID:CXLp0ts50
物陰
シャーリー「うわあ……」こそこそ
ペリーヌ「廊下にいろんな物が突き刺さってますわ……」こそこそ
ルッキーニ「ただ俺のほうは一応威嚇で止まってるみたいだね」こそこそ
エーリカ「そりゃあ怪我させたらいろんなところから怒られるだろうし、何よりわたしが怒るし」もぐもぐ
シャーリー「……忠犬だな」こそこそ
ルッキーニ「あ、槍出した」こそこそ
勝利の歌
シャーリー「何で歌ってるんだ? そして投げたぞおい」
ペリーヌ「なにか突然力が湧いてきたような……」
ルッキーニ「体も軽くなった気分!」
エーリカ「俺の投げる速度が上がったね」もぐもぐ
聖王の槍かwww
163 :
袖:2011/01/18(火) 18:39:42.58 ID:CXLp0ts50
坂本「はぁ……はぁ……」
俺「驚きました。ブーメランから始まり。圧し切り長谷部や村正、ブリューナクにロンギヌス、
果てはフラガラッハやレーヴァテインまで投げたというのに。
しかも受け流した刀は刃こぼれ一つ起こしていない……もう使い物になりませんね投げたほうは」
坂本「どれもこれもいい剣や刀たちだが……、わたしの刀には及ばんということだ」
俺「まあ最初から投げるだけで勝てる人とは思ってませんが、一応聞いておきましょう。そこをどいてください」
坂本「くどい!」
俺「強情な人ですねえ」ゴソゴソ
坂本「仲間を見捨てる人間がどこにいるというのだ! その中にお前もいたというのに!」
俺「……次で最後です。次の攻撃を受け切ったら自分は引きましょう」
坂本「ふ、槍でも鉄砲でも持ってくるがいい」
俺「では、自分が最も得意な武器を出すことにしましょう」ゴソゴソ
164 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/18(火) 18:45:42.76 ID:giIOQaUV0
ゴクリ…
165 :
袖:2011/01/18(火) 18:46:12.15 ID:CXLp0ts50
シャーリー「次で最後らしいぞ」
ルッキーニ「俺の得意な武器って何?」
エーリカ「んー……なんだろ」
ペリーヌ「そう言えば、俺少尉が武器を持って戦ってるところ見たことありませんでしたわ」
シャーリー「やっぱ剣かな」
ルッキーニ「本じゃない? 分厚い本の角とか殴ったら人殺せるよ?」
エーリカ「いや多分俺のことだから本では殴らないと思うよ。大事にしてるし」
ペリーヌ(絵本だけですけどね。ネクロノミコンとか床に落ちてましたし)
シャーリー「お、出てきたぞ……ってあれは……」
ルッキーニ「どうみても……」
ペリーヌ「あんなもので坂本少佐に挑もうと!?」
エーリカ「どうみても、スコップだよね」
夢見る島でラスボスの攻撃をスコップで防げる裏技思い出したわ
167 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/18(火) 18:50:50.04 ID:YuAMft25P
聖咎の剣
袖来ましたわー!!支援。
169 :
袖:2011/01/18(火) 18:53:33.93 ID:CXLp0ts50
坂本「スコップだと?」
俺「ええ、その通りです」
坂本「ふざけている……わけでもなさそうだな。とんでもなく研磨されている」
俺「突いてよし、薙いでよし、受けてよし、下が土なら土を相手にぶつけるのもよし。塹壕や井戸も掘れる万能武器と自分は思っています」
坂本「(井戸?)なるほど」
俺「流石にこれを使うとなると、無傷では済みませんね」
坂本「面白い! ならばわたしも全力で――」
やめなさい!
坂本「ミーナ!?」
俺「ミーナ隊長……」
170 :
袖:2011/01/18(火) 18:59:26.87 ID:CXLp0ts50
ミーナ「……ハルトマン中尉。と、その他もろもろ」
エーリカ「あ、やっぱりここにいるのばれてた?」
ミーナ「やりすぎなければいいと言いましたが、ここまで来るとそうも言ってられません」
坂本「ど、どういうことだ? 話が見えんぞ」
ミーナ「カクカクシカジカ」
坂本「シカクイムーブ」
ミーナ「というわけよ」
坂本「はっはっは! なるほどそういう訳か、すまんな俺」
俺「説明しなかった自分も悪いのです」
坂本「いや、中々に緊張したぞ……さて、肝心の二人はどこに」
ミーナ「リーネさんが探してると思うんだけど……」
リーネ「……」
171 :
袖:2011/01/18(火) 19:06:00.68 ID:CXLp0ts50
ミーナ「あ、リーネさん。二人は見つかったかしら?」
リーネ「……」ふらっ
ミーナ「り、リーネさん!?」
坂本「顔が真っ赤だな……心拍数も上昇している」
リーネ「どうしたのかしら。まさか病気!?」
坂本「とりあえず運ぶぞペリーヌ!」
ペリーヌ「は、はい!」タッタッタッタ
俺「うーん……」
エーリカ「どうやら二人とも」
ルッキーニ「一線を」
シャーリー「超えちゃったみたいだな」
小一時間後服が乱れた二人が帰ってきたが、特に誰も言わずに夕食へとなった。
その日の夕食は俺が作り、何故か赤飯だった。
……ちょ、おま
………へ?
お、乙
174 :
袖:2011/01/18(火) 19:11:56.53 ID:CXLp0ts50
そのまた翌日
シャーリー「俺の部屋から持ってきた剣どこやったっけ……」
ゴソゴソ
シャーリー「……どこにもない」
俺「どうかしたんですか?」
シャーリー「うわっ俺!?」
俺「人を妖怪みたいに言わないでください」
シャーリー「いやごめんごめん。あのさ……ごめん! 剣無くしちゃった!」
俺「……まあ、いいですよ。かわりに写真取らせてくれませんか?」
シャーリー「そんなことでいいのか!? いいぞいくらでも撮らせてやる!」
俺「とりあえず明日にしましょう。準備するものあるので」
間違えて乙とか言っちまった恥ずか支援
176 :
袖:2011/01/18(火) 19:17:33.63 ID:CXLp0ts50
翌日
シャーリー「……おいとんでもなく怒ってるだろう」
俺「何でそう思うのです?」
パチパチ パチパチ
シャーリー「これはなんだ?」
俺「赤い靴ですが」
シャーリー「赤いけど鉄焼いて赤くした靴じゃないか!」
俺「履いてから踊ってるところを写真を撮ろうと思いまして」
シャーリー「じょ、冗談じゃない! もっと普通に……」
俺「仕方ありませんね。やっぱりブランコも用意しておいてよかった」
シャーリー「ぶ、ブランコならいいぞ、いっそズボン無しで乗ってやる!」
俺「ではこちらへ」
177 :
袖:2011/01/18(火) 19:23:10.07 ID:CXLp0ts50
ギイ……ギイ……
シャーリー「おいィ」
俺「どうしました? ブランコならいいって言ったじゃないですか」
シャーリー「ブランコってこれ絞首台だろうが!」
俺「ブランコじゃないですか。つるされた人間が下で揺れる部分とか……というかわざわざ一番上まで昇る貴女もアナタですが」
シャーリー「むしろ振り子時計だよ! と、とにかくわたしは……」
俺「えい」
ドンッ
シャーリー「いやああああああああああああ!」
ブランコじゃなくて俺に・・・
支援
…
し…支援
181 :
袖:2011/01/18(火) 19:29:21.67 ID:CXLp0ts50
シャーリー「ああああああああああああ!」
ガバッ
シャーリー「な、なんだ夢か……。宮藤達も? け、剣は!?」
ゴソゴソ
シャーリー「あ、あった……よかった……。俺は本当にやりそうだからな……」
ルッキーニ「うじゅー……どうしたの?」
シャーリー「い、いやなんでもない」
ルッキーニ「あ、そうだ俺から預かってたものがあったんだ。シャーリーに渡してくれって」
シャーリー「俺から?」
→
シャーリー「何これ……ってどっかで見たことがあるな」
ルッキーニ「槍らしいよ。なんでも聖王って人の持ち物だったらしい」
…夢オチ?
183 :
袖:2011/01/18(火) 19:35:18.44 ID:CXLp0ts50
シャーリー「……俺はわたしをどうしたいんだろう」
ルッキーニ「俺が言うにはシャーリーにはなんか閃く才能がとにかくあるんだってさ」
シャーリー「まあ、とにかくもってみるか……」
ピコン
勝利の歌
二人「!?」
シャーリー「は、ははは」
シャーリー(ぜ、全部夢で良かった……誰かがくっつくのはダメだなうん。あいつはわたしがもらうし。俺もあんなに高価なもの投げれないさ)
俺「……む」
エーリカ「どうしたの?」
俺「いえ少し調子がよくなっただけです」
エーリカ「ふーん」
俺「それはともかくエーリカ、マドレーヌとか食べたくありません?」
ふぅ…
185 :
袖:2011/01/18(火) 19:41:10.44 ID:CXLp0ts50
番外編おわり
エーリカ√一直線だけどまだまだハーレムも行ける!はず!
でも夢落ちって夢見てる本人が常にいないとあれうわやめあqwせdfrtgyふじこ
約二時間ほど支援などをしてくださった方々感謝いたします
乙ー
乙!
これからの予定どうなってんの?
乙
言い忘れてたけど乙!
乙!!
192 :
俺改め、ボク:2011/01/18(火) 20:02:25.86 ID:QHvEAf3m0
乙なのー!!
今、見ましたが・・・誰もいないですね。
\ここにいるぞ!/
投下しり
保安官ものの構想考えてるんだけど
誰かキャストだけ考えてくれない?
俺率いる保安官軍団VS盗賊団的な
人数比は1:1か少し盗賊多めで
>>192 投下するのか予約するのか叩かれに来たのかどれなんだい?
名前欄に残っていただけかと。
俺もたまにやっちまうんだ。結構恥ずかしい。
199 :
俺改め、ボク:2011/01/18(火) 20:36:35.70 ID:QHvEAf3m0
>>196 投稿します。さて・・・お待たせしました。
第13話の後編です。
201 :
俺改め、ボク:2011/01/18(火) 20:40:51.35 ID:QHvEAf3m0
第13話「繋がる心と絆・その2」
―――――――――――――――――――ロマーニャ基地・ブリーフィングルーム
芳佳「救援要請、ですか?」
坂本「ああっ、中海までやってきた扶桑艦隊で事故があったらしい。
至急、治療魔法が使えるウィッチの応援が必要になったので、
ウチにお呼びがかかった訳だ。」
ミーナ「そこで、緊急の救助要請が私達の基地にもありましたが・・・」
芳佳「私が先行して、治療します!」
ミーナ「でも宮藤さんは・・・」
芳佳「飛ぶくらいなら大丈夫です!やらせてください!!」
リーネ「私もついていきます!包帯くらいなら私にも巻けます。」
芳佳「リーネちゃん・・・」
>>200 アンタも名前欄がおもろい事になっとるよ
203 :
俺改め、ボク:2011/01/18(火) 20:45:24.98 ID:QHvEAf3m0
坂本は暫らくを目を瞑って考えた。
坂本「・・・解った。」
ミーナ「美緒!!」
坂本「大丈夫さ、リーネもついてる。」
ボク「あの・・・僕も一緒に良いでしょうか?」
坂本「むっ?ボク准尉もか?」
ボク「僕も・・・お手伝いしたいんです。仮にネウロイが現れた時は戦います。」
坂本「万が一ということもあるしな。ボク、頼んだぞ。」
ボク「はい、行ってきます!!」
204 :
俺改め、ボク:2011/01/18(火) 20:50:44.31 ID:QHvEAf3m0
―――――――――――――――――――アドリア海・上空
大和を目指して飛行する三人。そして、見えてきた。
ボク「あれが扶桑の戦艦・大和?」
宮藤「はい、そうです。」
リーネ「大きい艦ですね・・・」
そういって、3人は戦艦・大和の後部デッキに着艦した。
―――――――――――――――――――大和艦内・特設医務室
乗組員「501の宮藤軍曹とリネット曹長とボク准尉ですね!?こちらです!!」
廊下にも軽傷の乗組員達が溢れかえっている。
医務室へと入ると、痛みに苦しむ人達の呻き声、治療の痛みに耐える人達の悲鳴・・・
軍医「ああ、君が連絡のあったウィッチだね。……こっちに一番の重症者がいる。来てくれ。」
支援するぜ!!
206 :
俺改め、ボク:2011/01/18(火) 20:55:52.49 ID:QHvEAf3m0
宮藤が軍医について行き、ボクとリーネは衛生兵の指示を受けて治療に当たる
数分後、宮藤の治癒魔法で重傷者は次々と治っていくのだった。
その腕前は艦隊所属の医療ウィッチも驚くほどに。
ボク「なんとか終わりましたね。」
その時、警報が鳴り始めた。窓の外を見ると・・・ネウロイが近づいていた。
リーネ「芳佳ちゃんはここで待ってて!!」
宮藤「で、でも・・・」
ボク「僕達、二人なら大丈夫です。」
リーネとボクは後部デッキの方へと向かった。
―――――――――――――――――――ロマーニャ基地・ブリーフィングルーム
ミーナ「アドリア海にネウロイが出現したわ!!」
シャーリー「其処には確か・・・!!」
坂本「宮藤とリーネとボクがいるな・・・急いで向かおう。」
バルクホルン「ネウロイは大和を潰しにかかるのか?」
坂本「恐らくはな・・・」
直ぐにハンガーへ向かう。501のメンバー。
ストライカーユニットを履きスクランブルの準備は完了。後は飛ぶだけ。
シャーリー「ボク、待っていろよ!!」
ストライカーユニットを履いていざ発進しようとしたら・・・
ヴィクトル「シャーリーさん。」
バルクホルン「ヴィクトル博士・・・」
ヴィクトル「このストライカーと武器をボクに届けてやってくれ・・・」
DShK38重機関銃とLa-7スピーダーを渡す。
208 :
俺改め、ボク。:2011/01/18(火) 21:05:54.99 ID:QHvEAf3m0
バルクホルン「それは新しいストライカーと武器か?」
ヴィクトル「吾輩は・・・あの子に祖父らしい事を何一つしてやれなかった。シャーリーさん・・・吾輩の孫をお願いします。」
シャーリー「・・・はい!!」
ミーナ「武器は私が持つわ。シャーリーさんはストライカーを。」
シャーリー「了解!!」
天空の乙女たちは大空へと向かう。
―――――――――――――――――――アドリア海・上空
二人が対峙しているネウロイは蟹の様な姿をしていた。
黒い鋏がジャキンジャキンと不気味に鳴らしている。
ボク「喰らえーーー!!!」
MG81機関銃を撃ちまくるが、大型ネウロイに傷一つもつかない。
リーネ「えいっ!!」
対戦車ライフルを放つ物の弾かれてしまう。
209 :
俺改め、ボク。:2011/01/18(火) 21:10:44.59 ID:QHvEAf3m0
ボク「ダメだ・・・傷一つもつかない・・・」
リーネ「あのネウロイの装甲があそこまで硬いなんて・・・」
キュイイイィイィィイィィイィィイィィィン!!!
ネウロイは不気味な咆哮をあげてレーザーを撃つ。
リーネ「くっ!!」
リーネはシールドで防ぐ、ボクは旋回しつつかわし懐に入る。
ボク「だったら、こいつで・・・!!」
ルキフグスを取り出すのだが蟹ネウロイの鋏が迫ってきており急いで回避する。
ボク「迂闊に近づくことさえできないのか・・・・」
なら、あの姿になれば勝機はあるかもしれない。
しかし・・・脳に過ぎったのはあの金色の髪に真紅の翼の姿をした悪魔。
破壊の衝動が抑え切れず、リーネさんを襲うかもしれない。
210 :
俺改め、ボク。:2011/01/18(火) 21:15:53.31 ID:QHvEAf3m0
リーネ「ボクくん!!危ない!!」
ボク「・・・・!!!!」
ネウロイの赤き閃光が迫ってきた。
寸前の所で、第一段階デーモン・モードになって片手でシールドを張る。
ボク「・・・あの姿にならなくても!!」
親指を噛んで血の錬術を発動させ円錐状を作り、ルキフグスに装着すると真紅の突撃槍が完成する。
ボク「うおおおおおおっ!!!」
翼を折りたたんでストライカーを全力で噴出し急降下でネウロイに突撃するが・・・
バキィ―ン!!!!
先端が壊れてしまった。それほどまでに硬すぎる装甲というわけだった。
蟹ネウロイの鋏が迫って右足を掴まれた。
211 :
俺改め、ボク。:2011/01/18(火) 21:20:33.64 ID:QHvEAf3m0
ボク「しまった!?」
リーネ「ボクくん!!」
ネウロイはボクを掴んだままブンブンと振り回す
ボク「うわああああああっ!!!」
凄まじい衝撃が襲い掛かり眼を回す。
その拍子に右足のストライカーが脱げてしま、ネウロイはボク准尉の脱げたストライカーユニットを切断した。
リーネ「ボクくんは下がって!!片方だけだと危険です!!」
ボク「ここで下がったら・・・リーネさんを一人で戦わせる事になる!!それだけは・・・!!」
とは言っても・・・腰のコウモリの翼を羽ばたかせてなんとかバランスを取るだけでも精一杯だ。
支援
213 :
俺改め、ボク。:2011/01/18(火) 21:26:42.51 ID:QHvEAf3m0
―――――――――――――――――――大和艦内・後部第三格納庫
二人が戦っているというのに何もできない芳佳。
その時、一つのストライカーユニットがあった。それは、いままでに見たことのない形のストライカーだった。
宮藤「これは・・・!?」
手紙が挟まっていたのだ。宮藤一郎と書かれていた。
手紙にはこう書かれていた。
『芳佳へ、新しい翼【震電】を君に託す。宮藤一郎より。』
宮藤「お父さん・・・」
嬉しくて涙をこぼす芳佳。涙を拭いて父の新たな翼―震電を履く。
するとはじめて履いたはずなのにどこか懐かしく、これ以上ないくらいの一体感を感じるた。
震電の魔導エンジンに火がはいりプロペラが具現化する。
宮藤「発進!!」
震電を発進させて、大空へ舞う。
214 :
俺改め、ボク。:2011/01/18(火) 21:30:20.64 ID:QHvEAf3m0
一方のリーネとボクはなんとか、持ち堪えているが・・・苦戦を強いられていた。
ボク「弾切れか、リーネさんの方は?」
リーネ「後、3発しか残っていないよ・・・」
ボク「・・・万事休すか。」
ネウロイは不気味な両腕の鋏をシャキンシャキンと鳴らす。
そして、口と思われる部分からビームが発射された。
いままで大きい。魔力が付きかけようとした二人のシールドでは防ぎきれない。
その時、二人をを狙って発射されたビームが宮藤の強化されたシールドで弾き返す。
リーネ「芳佳ちゃん!どうして!?」
突然、現れた芳佳の姿に喜びと驚きで満たされるリーネ。
ボク「飛べるようになったんだ!?それにシールドの出力が今までと違う!!」
芳佳「はい!お父さんがくれた私の新しい翼です。これでわたしも、みんなと一緒に戦います!!」
215 :
俺改め、ボク。:2011/01/18(火) 21:36:54.21 ID:QHvEAf3m0
その時、声が聞こえる。501のメンバーだ。
宮藤「皆さん!!来てくれたですか!!」
坂本「宮藤、飛べるようになったのか?」
宮藤「はい!!お父さんがくれた新たな翼で!!」
坂本「・・・そうか!!」
シャーリー「ボク、ヴィクトル博士からの贈り物だ!!」
ボク「それは・・・新しいストライカー!?完成したんですか!!」
ミーナ「はい、武器を持って来たわ。」
ボク「ありがとうございます!!」
リーネと宮藤がボクを支えて、シャーリーが新しいストライカーを履かせる。
すると、ボクの魔法陣が大きくなり優しい光が溢れてくる
ボク「La-7スピーダー・・・いやっ、こいつの名前はスカアハ!!武術と魔術の戦姫!!」
DShK38重機関銃を手に持つ。
216 :
俺改め、ボク。:2011/01/18(火) 21:41:32.60 ID:QHvEAf3m0
坂本「よしっ!!ストライクウィッチーズ。これよりネウロイを殲滅する!!」
『了解!!!!』
ネウロイは新たな小型ネウロイを放出する
バルクホルン「ウオオオオオオオッ!!!」
二丁のMG42を発砲し撃と落すバルクホルン、更にMG42を鈍器の様に振り回して叩き落す荒技をした。
サーニャはフリーガ―ハマーのトリガーを引いてロケット弾を放つ。
小型ネウロイたちに当たり爆炎に飲み込まれる。
ルッキーニ「それー!!」
ヒョイヒョイと回避して小型ネウロイに弾丸の雨を打ち込むルッキーニとシャーリー。
シャーリー「よし、後は・・・!?」
ネウロイが鋏をハンマーの様に振り下ろしていた
ボク「させない!!」
ガァン!!!
鈍い音が響いたが、ボクが鋏のハンマーを両手で受け止めていた。
ボクは金色の髪に真紅の翼へと変化した・・・悪魔の覇者ルシファー・モードとなった。
217 :
俺改め、ボク。:2011/01/18(火) 21:49:02.55 ID:QHvEAf3m0
ルッキーニ「頑張れー!!ボク!!」
ボク「グウウウウッ!!」
獣の様に唸り声をあげる。眼はあの時と同じ羅刹の如く鋭い目だった。
シャーリーは後ろからボクを抱きしめる。
シャーリー「ボク、頑張れ・・・私がついているから!!」
ボク「・・・シャーリー、さん・・・デャアア!!」
右手で蟹の腕を殴り飛ばし、蟹ネウロイを弾く、ボクは振り向くと優しい頬笑みでシャーリーに話す
ボク「・・・ありがとう、シャーリーさん。」
シャーリー「ボク・・・!!」
キュイイイィィイィィィィン!!!!
蟹ネウロイは吼えて、また鋏を振り下ろしたが、片手でDShK38重機関銃を構え、弾丸が連続で発射され鋏が粉々に吹き飛ぶ。
血の錬術で刀剣を固定させて真紅の大剣となったルキフグスを構えて、スッーと刃をなぞると燃え上がる。
シャーリー「いくぞ!!ボク!!」
ボク「はい!!」
シャーリーはボクの真下に周り肩車をして、二人は蟹ネウロイの上へ上へと上昇した。
218 :
俺改め、ボク。:2011/01/18(火) 21:56:48.21 ID:QHvEAf3m0
坂本「二人の援護をするぞ!!」
『了解!!』
501のメンバーは一斉射撃してネウロイの装甲をドンドン削るほどの弾幕を放つ
シャーリー「いっけぇぇぇぇ!!ボクーーー!!」
シャーリーはボクを真下に投げて、ボクは急降下しながら大剣を振り上げる。
キュイイイイイイイイイイイイン!!
ネウロイの真紅のビームが放とうとしたが、
宮藤「させない!!」
宮藤の射撃によって発射口を撃ち貫かれて破壊された。
ボク「ハァアアアアアアアアアアアッ!!」
雄叫びと共に縦に振り降ろした!!
ボク「チェストォォォォォ!!」
斬ッ!!!!
蟹ネウロイが縦に真っ二つに切り裂かれ、ズズズッと摩れる音を立てながら割れて、白い粒子となり雪の様に舞い落ちる。
219 :
俺改め、ボク。:2011/01/18(火) 22:00:37.98 ID:QHvEAf3m0
リーネ「やったー!!芳佳ちゃん!!」
宮藤「私・・・まだ飛べたんだね。」
リーネ「うんっ!!」
ギューと抱き合う二人。
シャーリー「ボク・・・使いこなせたんだな。その姿。」
ボク「・・・はい、シャーリーさんのおかげです。」
シャーリー「愛の力ってやつかな!!」
ボク「・・・愛の力・・・///」
シャーリー「自分で言っておいて何だが・・・恥ずかしいな・・・///」
ボクは微笑んでシャーリーに抱きつく。シャーリーもボクを抱きしめる。
新たな翼を得た二人は、仲間達と共に基地へと戻る。
220 :
俺改め、ボク。:2011/01/18(火) 22:01:32.76 ID:QHvEAf3m0
これで第13話も終わりー。
いよいよ、終わりが見えてきましたー。
新作も考え中です。
ではでは、さよならー。
本当に驚くべきはシャーリーが飛べていることだと思うの
乙乙
>>221 その辺は言いっこなしで
前例もいくつかあることだしなw
今投下してもいい?
いいよん
go!
227 :
衛生兵の憂鬱:2011/01/18(火) 22:22:15.27 ID:3RYXKuRnO
昨日の続きです
‐‐‐‐‐‐‐‐‐
第二章
夕闇に包まれ始めた前線簡易基地に、STG44の銃声がこだまする。
そこには、日々の日課を終えくつろぐ兵士や、射撃ゲーム興じる兵士たちの姿があった。
俺「やりっ!また勝ったぜ!」
俺は悔しそうにマルク札を差し出す同僚、ジョン・リトルマンを前に、万遍の笑みを浮かべる。
ジ「まったく、お前はなんでそんなに射撃がうまいんだよ!今まで勝ったためしがないじゃないか!俺の金を返してくれよ・・・」
228 :
衛生兵の憂鬱:2011/01/18(火) 22:24:05.89 ID:3RYXKuRnO
リベリオン系カールスラント人の彼は、隊の中でも抜群に射撃がうまい。だが、俺はそんな彼にも負けないほどの射撃の腕を持つ。噂では、外では「シャープシューター俺」というように呼ばれているようだ。
俺「ははは!お前いっつも、今度こそは!って言って勝負してくるじゃないか、いい加減あきらめろよ。」
ジ「うるせー!この隊の中では俺が一番なんだよ!今日は調子が悪いだけなんだよ!」
彼は負けず嫌いだが、なにも彼に限ったことではない。この隊の仲間は全員が何かのエキスパートとして通っている。ジョンは自称では射撃が一番だと言うが、実際はオートバイを扱うのが抜群にうまい。
レースをして彼に追いつけるものはおそらくいないだろうが、彼は鼻にかける様子はない。
229 :
衛生兵の憂鬱:2011/01/18(火) 22:26:21.68 ID:3RYXKuRnO
俺「まあまあ、もうそんなことはいいから、飯でも食おうや。」
焚き火の前へと移動し、ごそごそと背嚢を漁る。出てきたのはいわしの缶詰とクラッカー。ジョンの手には肉の缶詰が握られている。
俺「畜生、ついてやがるな」
ジ「へへ、ちょいとね、」
ジョンはそういいながら人差し指を曲げる。
二人は缶詰を開こうと簡易缶切りを取り出す。
焚き火の周りには疎らながらも人が集まり始める。やはり腹時計は皆同じらしい。
230 :
衛生兵の憂鬱:2011/01/18(火) 22:28:46.44 ID:3RYXKuRnO
缶詰を開け、上蓋を押し上げた時、メガホンでがなる基地指令の声が耳に入った。
指「メディックチームのものは集合!緊急任務だ!集合!」
俺は缶詰を持ったままテントへと向かう。ジョンもそれに続く。
俺の頭をいやな予感がよぎる。こんな風にいきなり呼ばれる時は、たいてい良くないことが起きた後だからだ。
指「よし、そろったな。たった今、501統合航空団から救助依頼が入った。二名の隊員、エーリカ・ハルトマン中尉と、ゲルトルード・バルクホルン大尉がこのエリアに不時着したそうだ。」
231 :
衛生兵の憂鬱:2011/01/18(火) 22:31:08.87 ID:3RYXKuRnO
墜落地点を指しながら指令が放ったその言葉に、一同は息を呑んだ。
501はエリート中のエリートで、これまでもたくさんの戦果を上げている部隊だからである。
だが、それだけではなく、救助や整備など、戦闘飛行以外の部分も501のみで完結した部隊である。
かつて、坂本少佐やバルクホルン大尉が前線で負傷するとことがあったが、彼女たちは自分らの部隊内のみで治療、帰還を行い、戦 死率は0%、そんな部隊がなぜ俺たちに依頼を出したのかは、誰にもわからなかった。
指「実は、彼女らの部隊内でも救助行動に出たのだが、みな追い返されていて空からは近づけないそうだ。」
232 :
衛生兵の憂鬱:2011/01/18(火) 22:32:55.42 ID:3RYXKuRnO
俺「なぜです?あの部隊がそんなに簡単にあきらめるなんて。何かあったんです?」
指「じつはな、『見えない』ネウロイが複数出現しているらしい。」
ざわめくメディックチームの面々。それもそのはずである。エースウィッチでがやられた相手に対して歩兵風情に何ができるといえるのだろうか。
俺「なんてことはない。ただの救出任務だ。」
全員の視線が俺に集まる。
233 :
衛生兵の憂鬱:2011/01/18(火) 22:34:43.25 ID:3RYXKuRnO
ジ「確かにな、かわいこちゃんに会えるまたとないチャンスだ!」
ジョンのふざけた一言に笑いが広がる。
「ははは、ちげえねえ!」「おいジョン!手を出したら銃殺刑だぞ?あっこにはこっわい中佐殿がいるんだ!」「決めた!俺も握手してもらう、んでデートに誘う!」「おい、それは俺だぞ!」「なにおっ!」
俺「よし、それじゃいこうか!」
234 :
衛生兵の憂鬱:2011/01/18(火) 22:36:21.60 ID:3RYXKuRnO
俺はこの隊の隊長でもある。俺の言葉に一同は立ち上がり、その神経を戦闘モードに切り替えていく。
テントを出て行こうと踵をかえす一同の後ろから、指令の声が響く。
指「いい忘れていたが、途中から501所属のサーニャ・リトビャグ、オラーシャ空軍中尉がサポートしてくれるそうだ。彼女はナイトウィッチだから十分な手助けをしてくれるだろう。それじゃあ、がんばって来い!」
一同「ヤー!」
235 :
衛生兵の憂鬱:2011/01/18(火) 22:37:52.45 ID:3RYXKuRnO
メディックチームは、武装を身に着けると、各自、林に隠蔽してあるオートバイ、救護者搬送のためのリベリオンジープに乗り込む。今回は二人ということで、ジープは一台だ。
俺はエンジンを掛け、スロットルを開き、土埃を巻き上げながら発車する。皆も、一定の陣形を保ったままそれに続いた・・・。
第二章 完
リトヴャ「ク」な、乙
おつん
もう一つ重箱の隅だけどサーニャは陸軍所属だよ、っと
それからゲルトルー「ト」、ね
名前くらい把握しとけよ、と
乙!!
241 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/18(火) 23:17:28.97 ID:97MviHv/0
リーネちゃんと電話でお話しました。
「リーネちゃんはどんな男の人が好きなの?」って聞いたんです。
そしたら「胸をあまりジロジロ見ない人が好きです」って言ってました。
僕もおっぱい凝視しない男になってリーネちゃんに好かれていっぱいチュチュしたいです。
リーネちゃんに「見ないよう我慢からいっぱいいっぱいチューチューしていい?リーネちゃん、いい?」
って聞いたんです。
そしたら「もう、(*´ε`*)ちゅきちゅきたんなんて知りません!」って電話切りました。
リーネちゃんは照れてます。
きゃわみゅにゅいドキドキハートのピコピコ天使ですリーネちゃんは。
あああああああリーネちゅきリーネちゅきリーネちゅきちゅきちゅきちゃん・・・
チューしてチューしまくりたいリーネちゅきちゃん(*´ε`*)キッチュキッチュ・・・ミュミュミュ
どうしてこんなになるまで放っておいたんだ!
三 三三
/;:"ゝ 三三 f;:二iュ 三三三
三 _ゞ::.ニ! ,..'´ ̄`ヽノン
/.;: .:}^( <;:::::i:::::::.::: :}:} 三三
〈::::.´ .:;.へに)二/.::i :::::::,.イ ト ヽ__
,へ;:ヾ-、ll__/.:::::、:::::f=ー'==、`ー-="⌒ヽ
. 〈::ミ/;;;iー゙ii====|:::::::.` Y ̄ ̄ ̄,.シ'=llー一'";;;ド'
};;;};;;;;! ̄ll ̄ ̄|:::::::::.ヽ\-‐'"´ ̄ ̄ll
誤爆と言え!さもなくば精神病棟でEMTの料理を食う事になるぞ!!
俺が代わりに精神病棟行くわ
いやいやここは俺がいこう……
精神科はおまえらに任せよう。
小児科には俺が行く。
どうしてこんなになるまで放っておいたんだ!
三 三三
/;:"ゝ 三三 f;:二iュ 三三三
三 _ゞ::.ニ! ,..'´ ̄`ヽノン
/.;: .:}^( <;:::::i:::::::.::: :}:} 三三
〈::::.´ .:;.へに)二/.::i :::::::,.イ ト ヽ__
,へ;:ヾ-、ll__/.:::::、:::::f=ー'==、`ー-="⌒ヽ
. 〈::ミ/;;;iー゙ii====|:::::::.` Y ̄ ̄ ̄,.シ'=llー一'";;;ド'
};;;};;;;;! ̄ll ̄ ̄|:::::::::.ヽ\-‐'"´ ̄ ̄ll
どうしてこんなになるまで放っておいたんだ! ?
三 三三
∧/;:"ゝ 三三 ∧f;:二iュ 三三三
三 ( ^ω^ ) ,.( ^ω^ )^)
/.;: .:}^( <;:::::i:::::::.::: :}:} 三三
〈::::.´ .:;.へに)二/.::i :::::::,.イ ト ヽ__
,へ;:ヾ-、ll__/.:::::、:::::f=ー'==、`ー-="⌒ヽ
. 〈::ミ/;;;iー゙ii====|:::::::.` Y ̄ ̄ ̄,.シ'=llー一'";;;ド'
};;;};;;;;! ̄ll ̄ ̄|:::::::::.ヽ\-‐'"´ ̄ ̄ll
♪
∩∧__,∧∧__,∧∧__,∧
=、`ー-="⌒ヽ ヽ( ^ω^ )7ω^ )7ω^ )7 ♪
,..シ'=llー一'";;;ド' /`ヽJ ,‐┘ ,‐┘ ,‐┘
 ̄ ̄ll ´`ヽ、_ ノ 、_ ノ 、_ ノ
♪ `) ) `) ) `) )
どうしてこんなになるまで放っておいたんだ!
どうしてこんなになるまで放っておいたんだ!
耳鼻科は時間によるが、ほぼ小児科。
花粉症のフランカちゃんの鼻水を吸い出して容器に貯めてごっくんしたいな。
>>247 多分これ
眼科だったら超至近距離で見つめあえるぞ!
アレッシアさんとお医者さんごっこしたい
アレッシア「メス」
253 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/19(水) 00:34:48.40 ID:9kYFDQCn0
思うんだけど、西澤義子はどんなしゃべり方をするんだろうか?
254 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/19(水) 00:37:51.59 ID:CDdbuMJW0
フミカネサイトの一文だけで結構なインパクトあるな
後以前ツイッターで肉じゃが絡みの話があった希ガス
255 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/19(水) 00:38:58.48 ID:CDdbuMJW0
これだ
部隊に西沢がやってきたとき・・・
「この肉じゃが、美味いな!あ・・・もしかしておまえ!」
そう、魔王は人の顔覚えるのが苦手なのだ。
味で思い出した。
web • 10/07/26 15:18
てす
257 :
衛生兵の憂鬱:2011/01/19(水) 01:43:47.61 ID:PoacY0DvO
さる規制にひっかかるとは・・・
御静読有難うございました
それと指摘も・・・
>241はストパン本スレじゃそれなりに有名なコピペなんだがなぁ
ホ!
>>258 なんだろうな、なんというか、なんというかな
俺の言いたい事をなんとなく雰囲気でわかってほしい
俺もスレの空気悪くするような事したくないから具体的な明言は避けるけどさ…
261 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/19(水) 06:05:19.55 ID:CDdbuMJW0
スト魔女スレに良い人がいないと知った瞬間(とき)
漏れもやっておいてなんだが本スレは持ち込まないでおこうず
ゲルト「なんだろうな、なんというか、なんというかな
私の言いたい事をなんとなく雰囲気でわかってほしい」
264 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/19(水) 06:51:31.11 ID:w5CIv7voP
めんどくせぇよ、馬ぁ鹿!
宮藤「ウンコ行きたいんですかぁ?
アレが止まってるんですかぁ?
同姓愛にでも目覚めたんですかぁ?
ただのクソ石頭のシスコンですよ〜?」
お休みなさいイェーガー課長
ほ
268 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/19(水) 08:49:49.49 ID:PoacY0DvO
う
け
270 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/19(水) 09:42:13.50 ID:6URCAntVP
い
勝
負
開
催
275 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/19(水) 11:24:00.85 ID:w5CIv7voP
すんな
に書いたラブレター
ほ
今日はまだ投下なしか、学生はテストだもんな……
しこしこ書き溜め中だ
俺はしこしこさせてやりたいから書き溜め中だ
そういや最初スカーレットウィッチと聞いたときはすわあのドマイナーなアメコミヒロインかと思ってwktkしたなぁ・・・
ぺリーヌがツンデレ全開のSS書いてる
ペリーヌって恐らく惚れたら尽くすだと思うんだ
284 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/19(水) 14:50:44.84 ID:w5CIv7voP
さすがにこの時間は投下ないな
エイラ「お、おにぎりを、下さい、なんダナ」
サーニャ「はい」つ△
ルッキーニ「ウジュジューwwwムシムシーwwwwwwww」
俺「ん? どうしたルッキーニ」
ルッキーニ「ニヒヒーwwwwシュワッタァッwwwwwwwwwニヒヒーwww」
俺「……」
ルッキーニ「ウジュジュジューwwwwwwウニュワワワwwwwwwww」
俺「ウジューwwwwwウジュジューwwwwwwwwww」
シャーリー「お、何やってるんだ二人とも」
ルッキーニ「フシュルルルwwwwwwwwwwwウニャニャハッハーwwwwwww」
俺「ムシムシーwwwwwwwトォウwwwwwwww」
シャーリー「……」
ルッキーニ「ルッキーニキックwwwwwwwwwモイッチョwwwwwwwwww」
俺「アーwwwwwwwwソレアタシノーwwwwwww」
シャーリー「ザンネンショーwwwwwwwニヒヒーwwwwww」
芳佳「あれ、皆さん何やってるんですか?」
初投下、したいけど大丈夫かな
щ(゚Д゚щ)カモォォォン
来ると良い
さんくすです!
その前に色々とこまけぇことを。
・『修羅の刻』を元にして書いてますが、読んでない人でも楽しめるよう極力用語とか出さないようにしてます。
・陸奥圓明流とは一切関係ないようにしてますんで、原作ファンの方もご安心ください。
・当方、ミリタリー関係の知識は皆無といっていいくらい乏しいのでどうか生暖かい目で見守ってください。
これくらいかな?
支援するぜよ
俺「・・・・ここはどこなんだ?」
目を覚ますとだだっ広い草原のど真ん中にいることに気付いた。
確か自分は、浜辺に置いてあったボロい木の小舟で寝ていたはずだ。
そのボロい小舟は傍らで横たわっている。
寝ている間に流されてしまった、としても小舟が独りでにこんな所まで上がってくるはずがない。
俺「腹減ったな・・・・」
とりあえず食う物を求めて歩くことにした。
ここ最近、ろくに食べてないので死ぬほど腹が減っている。
歩き続けること二時間、浜辺に差し掛かった。
海の向こうへと向かうように巨大な建物があり、まるで要塞のようにも思える。
この建物だけでなく、途中の景色を見てもそれが日本のものとは思えない。
どうやらここは外国のようだ。
建物の様式からして、ヨーロッパ辺りなのかもしれない。
俺「あそこに行くと何か食べさせてもらえるかもな・・・・」
しかし、限界を迎えていた俺の身体は一歩たりとも歩くことができず、砂浜に倒れてしまった。
視界が暗転し、意識を手放した。
ここで死ぬのかな、まあそれでもいいか。
とか、そんなことを考えながら。
俺「んー・・・・」
瞼越しに眩しさを感じ、目を覚ました。
だるさを感じつつも、上体を起こす。
どうやらベッドの上のようだ。誰かに運ばれてきたのかな。
エーリカ「あ、起きた」
俺を取り囲むように、ベッドの周りに女が七人も立っている。
しかも、全員がズボンの類を穿いていない、下着(?)が剥き出しの状態。
突然の異様な光景に、思わず後ずさった。
俺をここまで運んできたのはこの人たちかな。
ミーナ「おはようございます」
俺「お、おはようございます?」
いきなり声を掛けられ、間の抜けた返事が出てしまった。
更に、腹から大きな音が響く。
俺「なんか、食わせてくれないかな・・・・腹減った・・・・」
俺「ふぅ〜、ごちそうさまっ」
お辞儀をすると、小柄な少女が目を輝かせてこちらを見ている。
俺と同じ、日本人のような顔立ちの少女だ。
俺「ん? どしたの?」
芳佳「い、今のって『お辞儀』ですよね?」
俺「そうだけど、なんか間違ったかな・・・・?」
芳佳「なんとなく思ってたんですけど、あなたも扶桑の人だったんですね!」
ふそう? ああ、日本のことだっけ。
じっちゃんから、中国の伝説で日本をそう呼んでいたとかなんか忘れたけど聞いたことがある。
でも、どうしてわざわざ別名で呼んでいるんだ。今時扶桑なんて、通じないよな。
俺「扶桑って日本で合ってるんだよな?」
芳佳「『にほん』ってなんですか?」
全く予想外の答えが返ってきた。
日本の出身かと思えばその国の名前すらも知らないという。
しえんた
芳佳「扶桑はずうっと昔から扶桑ですよ。
『にほん』って国は聞いたことないけど、外国にもお辞儀の習慣があるなんて感激です!」
俺「俺も『ふそう』なんて国は初めて聞くなァ」
その一言で周りが急に静かになる。
なんかマズいこと言ったかな・・・・
ミーナ「扶桑を知らないの?」
坂本「ふむう、何かありそうだな。ちょっと待ってろ」
眼帯の人はそう言って部屋を出ていく。
暫く経って、大きな紙筒を持って戻ってきた。
大きな机の類が部屋に無かったので、地べたにその紙筒を広げていく。
世界地図だった。
見覚えのある形・・・・ではあるけど微妙に違う。
アメリカ大陸とかの形がデタラメだし、地名も聞いたことないような名前が振られている。
坂本「お前のいう『にほん』は何処か、教えてくれ」
俺は迷わずに地図の右側に位置する島を指した。
ローマ字で『FUSO』と書かれている場所を。
坂本「そこは扶桑だ」
その一言で確信した。
信じられないことだけど、俺は別の世界に来ちまったんだ。
坂本「異世界だと?」
バルクホルン「信じられんな・・・・」
俺「俺だって信じられないさ。異世界なんて空想上の話でしかなかったし」
『ふそう』と日本の話の後も、色々な話をしたがどれも辻褄が合わなかった。
今が何年なのかとか、魔法の存在、それから『ネウロイ』ってヤツの話も聞かされた。
どうやらネウロイってのはこの世界の常識的なことらしくて、それを知らなかったってことでやっと俺が異世界の人間だということが向こうにも認識されたようだ。
ミーナ「有り得ない話じゃないわね。ネウロイもこの世界の住人ではないし」
バルクホルン「まさか貴様、ネウロイではないだろうな!?」
その人はそう言いながら、腰に携えた銃を取り出してきた。
そしてその銃口がこちらに向く。
俺「待ってくれ待ってくれ! 俺は本当にネウロイなんて知らないしあんたらに敵意なんてないよ!」
ミーナ「落ち着いてトゥルーデ」
バルクホルン「・・・・分かった」
俺に向いていた銃口が下ろされるのを見て、ほっとする。
俺「ただ小舟で寝てただけなんだ。目が覚めたら全然違う場所にいて、最初は寝ている間に漂着してしまったものだと思ってたんだけど」
坂本「それで、歩き続けているうちに浜辺で倒れてしまったってわけか」
俺「そうだなァ」
ペリーヌ「随分と暢気に構えてますわね。危機感とかないのかしら?」
呆れながらそう言われた。
危機感か。指摘されるまでそんなこと全然考えてなかった。
俺「正直なところないよ、このまま何処かに消え去ってしまいたいと思ってたし。
意外なことになって驚きもしたけど、これはこれでいいかなって思ってる」
ペリーヌ「随分と変わったことを言いますのね」
リーネ「ペ、ペリーヌさん、失礼ですよ・・・・」
俺「はは、よく言われてたよ『変わり者』って。気にすることないさ」
リーネ「あ・・・・は、はいっ」
俺「そういえばまだ名前を聞いていなかった。俺の名前は『俺』って言うんだ。姓は、ない」
しーえん
それから、全員の名前も教えてもらった。
ちっこいのが芳佳で大人しそうなのがリーネ。
眼鏡を掛けているのがペリーヌで眼帯の人が坂本さん、赤毛の人がミーナさん。
金髪なのがエーリカで、怖そうな人がバルクホルンさんだな。
今はワケあっていないけど、あと四人いるらしい。
どうやら皆軍人のようで、ここは戦争の最前線らしい。
軍人なのに女性ばかりだということに疑問を感じていたが、この世界では魔力を持つ女性が立場が上なのだそうだ。
ミーナ「それで、あなたはどうするのかしら?」
俺「暫くここに置いてもらえないかな。さっきの飯、美味かったし」
バルクホルン「貴様、さっきの話を聞いてなかったのか?
ここは戦地だ。一般人を食わせていくような余裕などないぞ!」
ミーナ「落ち着いてトゥルーデ。
そうね・・・・男の人だから戦力としては望めないけど、雑用係としてなら置けないこともなさそうね」
雑用か・・・・戦ったりするよりはマシだよな。
料理とか掃除とかかな。やったことないけどやりながら慣れればいいよな。
俺のそういう思いは次の一言であっけなく崩れ去った。
坂本「いや、十分な戦力になり得るぞ」
俺「へ?」
坂本「私の魔眼で見通してみたが、俺からは魔力が感じられる。
訓練次第では私たちを凌ぐ戦力になるやもしれないな」
坂本さんの言葉に全員が驚きの表情を見せる。
俺には実感がないことなんだけど、この世界では常識を覆すことになるからな。
ペリーヌ「しかし、彼は男性では」
坂本「異世界間を移動した程なんだ。原理は分からないが、魔力があっても不思議ではないだろう。
どうだ俺、私たちと共に戦ってくれるか?」
ミーナ「無理強いはしないわ、あなたがどうしたいのか聞かせて頂戴」
戦いは嫌だ。俺は自分の手が血に染まっていくのが怖い。
俺がこの世界に来るようなことになってしまったのも、それから逃れるためだったんだ。
でも、なんだか期待されているようだし、ここは肯いておいたほうがいいのかもしれない。
適当にヘマすれば、そのうち戦力から外されるだろうし。
そうしたら雑用係に落ち着くかな・・・・
俺「それじゃあ、力になれるか分かんないけどよろしく」
坂本「引き受けてくれるか! 頼もしいな! はっはっは!」
ミーナ「それでは、普通ならウィッチは階級は軍曹から始めてもらいますが・・・・
俺さんは男性なので軍曹の下の伍長に任命しようと思いますがよろしいかしら?」
俺「特に拘らないよ。さっきみたいな美味いものが食わせてもらえるなら他には何もいらないな。
あれ作ったのって誰なんだ?」
★さる回避代行始めました★
投下したいけど連投規制が怖い、支援したいけど規制されている、そんなときに!
壁殴りで鍛えたスタッフたちが一生懸命あなたの代わりにキーボード叩いてくれます!
モチロン回線を用意する必要もありません!スタッフが該当スレに無差別に支援と書きまくります!
一レス \0.2〜 24時間営業 年中無休!
∧_∧
( ´・ω・)
_‐'´ \ / `ー、_
/' ̄`Y´ ̄`Y´ ̄`レ⌒ヽ さる回避代行では同時にスタッフも募集しています
{ 、 ノ、 | _,,ム,_ ノl 筋肉に自身のあるそこのアナタ!一緒にお仕事してみませんか?
/\ ̄ ̄ ̄ (;;゚;;) ̄ ̄旦 ̄\ キーボードを打つだけの簡単なお仕事です
/◇◆\_________\
\\◇/◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆\
\(ニニニニニニニニニニニニニニ)
二人が慎ましやかに名乗り出た。芳佳とリーネだっけ。
俺「本当に美味かったよ。また作ってくれ」
リーネ「は、はいっ!」
芳佳「ありがとうございますっ!」
二人とも微妙に顔が熱っぽいような。
二人を褒めていると、バルクホルンさん・・・・だっけ、彼女に睨まれた。
なんだか嫌われてるなァ。
ミーナ「それじゃあ、今日はもう遅いし、明日の朝のブリーフィングで改めて俺さんの紹介をしましょう。
まだ会ってない人もいることだし、色々と手続きも必要なので。今日はこの部屋でごゆっくり、ね」
俺「うん、ありがとう」
そういうと、ぞろぞろと皆俺に一言かけて部屋を出て行く。
俺の他に、誰もいなくなった。
ベッドに寝転んでこれからのことを考えた。
成行きで戦うことになったけど、まあ、それはどうにかできそうだから置いといて。
ここの人たちは皆良い人そうだ。
ここで過ごしていくと昔のことなんて忘れることができそうだな・・・・
今回の投下はこれまで!
支援して下さった方、それから読んでくださった方ありがとうございます。
初投下だったけど気持ちよく投下できました。
次回は第二話 『ブリーフィングにて』!
乙
お姉ちゃん√?
乙かれー
>>305 いぇs!
お姉ちゃん好きやし、この主役だとお姉ちゃんに絡めやすいと思った。
ただ、先人の傑作に比べると霞んでしまうかも・・・・
乙! 詰まらないように頑張ってくれよ!
乙
モトネタは俺が一番好きなアイツぽいなw
楽しみに待ってるよ
乙。
俺が今終盤に入ったのと同じようなスタートなんで、びびった。
まあ、シンクロなのかな。あーびっくり。
設定は有限だってフミカネ神が言ってた
否!
エロ設定はむげんだぁぁぁっぁぁぁぁぁぁぁ と思う。
うーん。詰まった。主人公戦死させるか。
戦死か…悪くないな…
予約ないなら、導入部だけ落す?
カモン
来い!
蒼穹の絆3 ボケなハンター、ロマーニャ強制移住
冬の訪れを感じる北海道。エゾマツの金色の葉がクルクルと回転しながら舞い落ちる道を、俺は愛犬と共に
古いが信頼できる車で走っていた。北海道に入って3日目。小樽から道東へ。既にエゾ鹿の肉は家の冷蔵庫
に入る分は確保した。あとは、知人に所望された分を獲るだけ。休みの残りは後8日。道内で6日は過ごせる。
気楽なもんだ。
四駆の窓を開け、音楽を聴きながらひた走る。今日は、中標津の『からまつの湯』で無料露天風呂を
楽しんで、脇の駐車場で一泊するか。まあ、このシーズンだ。観光客の女の子は絶対居ないだろうが。
今日は移動日。北海道を楽しもう。愛犬も助手席の開いた窓から身を乗り出して、風を感じて楽しんでいる。
帯広手前で昼飯。「古母里」の定食を食う。味噌野菜炒め。ボリュームもあって美味い。北海道へ行くと
寄るのが恒例となっている。足寄で右折。一本道の国道だ。阿寒湖の先で注意するだけで弟子屈に行く。町名
が変わったらしいが知るか。たまにレーダー搭載の白黒がチョッカイ出してくるから速度は制限プラス10キロ。
ここは昼間でも馬鹿なエゾ鹿が横断する。注意するに越したことは無い。エゾ鹿と激突すれば、カンガルーバン
パーをつけていても車は大破する。それが無ければ全損だ。
ふと気付くと谷間の空が真っ黒になっていた。降るか?今日の天気予報は快晴だったが。
「ぷう。窓閉めるぞ。雨か、雪かみぞれかな」
犬に話しかけつつPWを操作。奴は、がっかりした表情で助手席に丸くなる。
ヒーターを弱めて。おお?こんなに暗くなるっておかしいぞ?ヘッドライトとオフロード用フォグを点灯。
こんなのは初めてだ。黒い霧?ちょっと停めて、ラジオを聴こう。
オーディオに伸ばした手は、届かなかった。全身が強度の感電をしたかの様な激痛と共に筋肉が痙攣する。
ぷうものたうっている。そのまま意識が途絶えた。畜生。
********
318 :
蒼穹のクサヤ :2011/01/19(水) 17:36:05.31 ID:2iyN4q/10
俺は助手席のぷうに覆いかぶさる格好でノビていた。ああ、くそ。生きている? おい!ぷう!
揺り動かすと、ぷうも気付いた。俺の顔を舐めてくる。良かった。
外を見る。快晴?・・・・。なんで海が見えるんだ?! 俺達、落雷のショックで死んだのか?
草木が生い茂り、青空の下、白波が砂浜に打ち寄せている。はー。天国かい。まあ、ぷうも一緒ならいいか。
とりあえず降りてみようぜ、ぷう。そうか、俺たち死んでしまったか。自分の車であの世まで?
なんだかなあ? まあ、死んだならしょうがない・・・。
ドアを開けると、ムッとした熱気が襲った。ありゃ、常夏の天国?常春じゃないのかよ?これだから霊能
者とか宗教関係者の言うことは信用できない。
ぷうも降りたがる。余り遠くに行くなよ?そのうち、天使だかがお迎えに来るらしいから。
道路だったんだな。エンジンを切る。
海岸を見下ろすと、水着姿の女の子が3人、砂浜に寝ているのが見えた。はー?変わった天使だな。羽根は
無いらしい。時代と共に仕様も変わるんだな。古代ギリシア風よりゃいいか。
海岸と反対側に建物の尖塔が見えた。あそこか?神様とやらが居る場所は?
ちょっと考えたが、こっちから出向いてみることにする。暑いので猟服を脱ぎ、ジーパンとTシャツ、それに
革ジャンを着る。死ぬと解っていたら、背広でも持ってくりゃよかったな。まあ、神様の前に行くのに、
ジャケット着てないと怒られるかもしれんし。あ。帽子も被ったほうがいいか。靴は猟ブーツだが。
車の鍵はどうでもいい。財布と免許と、銃に弾薬だけ持って。癖だな。あ。携帯電話も。
ケースに入った銃2挺を肩にかけ、ぷうに声を掛けてのんびり道を歩く。花壇もある。よく手入れされて
いる。樹木は・・・剪定していないか。野の花が咲き乱れる草原とか聞いていたけど。違うもんだ。
?「Whoa!」 (「きゃん!」 あたり?)
俺「うおっ!」
クサヤじゃないか!
こんなペースで書いて行って大丈夫か?
誰だ?余所見をしている俺に横からぶつかって来た。反射的に抱きとめる。
?「Ouch!」 (「いたぁぃ!」程度?)
英語?なら、えーと。
俺「ごめん。怪我は無い?」
?「痛たた・・・。いえ、大丈夫です」
天使?ブレザー姿?スカートは無し?ニーソックスで? で、英語か。俺の胸に思い切り顔をぶつけて
しまった様だ。変わった案内天使だな。跳ね毛まで付いてる。ジジババ歓迎担当じゃなく、俺みたいな
若目のご新規さん担当なのか。まあ、いいや。
俺「失礼?ちょっと――」
?「キャーーーーーーーーーッ!男の人!」
なんだよ。悲鳴上げて逃げちまったよ。ぷうは天使の後を追っかけて行っちまった。あいつ、若い娘が
好きだもんなあ?飼い主に似たのか。しかし。ここには男女の別なく来るだろう?なんだよ、ありゃ?
白い清潔なTシャツ。使い込んで味のあるジャケット。清潔なジーパン。うん、腰にナイフなんてつけて
いない。銃だってちゃんとケースに入れてあるじゃないか。俺の顔がそんなに怖い?失敬な天使だぜ。
何処から見ても、ちょっと足の短いインディー・ジョーンズだろうがよ。けっ。鞭は無いけど・・・。
ぷうも追尾していっちまったし。まあ、ここであの子が帰ってくるのを待とうか。手順を俺が無視しちまった
からかもしれん。タバコでも吸って待つとしよう。
・・・・・いい天気だねぇ。
・・・・・・・・・・天使って。マジ可愛いんだな。ジジババ担当は、落ち着いた年頃がやるのかね?
?「フリーズ!手を上げろ!」
!なんだ?
?「聞こえんのか!其処の不審者!動くな!手を上げろ!」
不審者だと?招待状は貰ってないが。動かずに手を上げろって無理だろう!あ、また英語だ。日本人には
不親切な天国じゃないか。
ゆっくり振り向くと、俺に拳銃を向けている制服姿の天使。拳銃持つの?天使が??綺麗な人だけど。
?「手を上げろ!!!最後の警告だ!」
俺「解った。落ち着いて。従う」
くそ。武器を持った相手だと卑屈になっちまう・・・。そっと両手を頭の後ろで組む。これでいいか?
?「よし。右に5歩歩け。そして地面にうつ伏せになれ」
言われたとおりにする。背中がぞくぞくする。早まるなよ、天使。二度死ぬのはごめんだ。死ぬのかな?
?「足を組め!」
組んで待っていると、徹底的に身体検査された。おい!股間はやめろ!てめ。このクソ天使。タマが痛え。
所持品は全部取り上げられた。山賊か?
?「ゆっくり立て。両手はそのまま!歩け。方向は指示する!」
うーん。天国は暴力警察が跳梁している暗黒世界なのかよ・・・。ぷうは大丈夫かなぁ・・・。あいつ、すぐに
腰振るからなぁ・・・。
**********
大きな建物に誘導された。長い廊下を手を上げたままで歩かされる。官僚主義な天国だ・・・。
?「止まれ。そのドアから二歩下がれ。妙な真似をしたら警告なしで撃つ」
俺「解った。二歩だな」
このクソ天使、トリガーハッピーだと困る。
俺の前に来た天使は、拳銃を腰だめにしたままでドアを開けた。横にはちびっ子の天使が俺の銃や装備を
持っている。こいつも可愛いが制服着てるよ。やばいな、この天国入り口・・・。
?「ミーナ!不審者を逮捕、連行した。入れるぞ?」
?「不審者ですって?連れて来て」
女の声だ。英語が公用語なのか、天国は。おお、こりゃまた美人だな。
?「東の庭でリーネを襲った。銃を二挺と弾薬を携帯していた。抵抗はしなかったが・・・」
?「リーネさんを襲った?!」
急に目付きが怖くなったぞ。この美人天使も。こいつが天使長とかいう奴か?ガブリエルだっけ?
おっさんだと思っていたが。
俺「ちょっと待ってくれ。襲っていない。出会い頭にぶつかってしまっただけだ!」
?「あなたの所属と氏名を」
323 :
蒼穹のクサヤ :2011/01/19(水) 17:57:04.37 ID:2iyN4q/10
俺「私の名は『俺』だ。所属?会社の代表取締役は関係なかろう。出身は日本」
?「ジャパン?そんな組織は知りません」
俺「組織じゃない。国名だ。おれはジャパニーズ」
天使長は馬鹿らしい。
?「そんな国はありません!」
ああ、この野郎。白人至上主義かよ?
俺「君は、レイシストか?嘘をつくとは。大した責任者だな?」
?「私が人種差別主義者? 嘘も言っていません。ふざけているのはあなたでしょう!」
おもしれぇ。怒らせて本音と情報を引き出してみるか。俺も怒りっぽいがあんたもなかなか。
俺「レイシストでなければ、低学歴か?地理の授業はFスラッシュ評価か?はん!」
?「なんですって?」
俺「12段階の最低成績だよ。それでよく学校を卒業出来たな?」
?「・・・軍の学校は一応首席ですが?」
軍?ああ、天使の軍勢がルシファーとドンパチだかチャンバラやったとか。その子孫か。
教育程度はよくない様子だな。
俺「ほぉ。天国を挙げて馬鹿ばかりか?世界地図も読めない軍人?あはははは」
この次に久々に投下させてもらいます。
しーえん
?「ふざけないで!カールスラントは教育制度が充実しています!!」
俺「かーるすらんと?知らん!」
ラント?カール's?ドイツ語などとうに忘れたが?制服もちょっとドイツミリタリー?ああ、教皇が
ドイツ系だから、これが流行ってるのか?眼が怒りで燃えていますな。視線で人は殺せないぜ?
?「お前、私達の母国を侮辱するとは。いい度胸だな」
おや。俺を連行した天使も怒ってるわ。拳銃が震えてる。
俺「地図帳はないのか?世界地図を出してくれ」
?「・・・・」
責任天使が書棚から分厚いのを持ってきた。最初のページを開いて、机の上に載せた。
?「そのジャパンとやらは何処にあるの?指し示してみなさい」
動くぞ、と拳銃天使に眼を向ける。銃を振られた。よし。ワルサー、いや、バルターか?
けっ、いい趣味してるな。まあ、いい銃だよ。古いけどな。
俺「日本はここ――」
指が止まった。なんだ?この地図??中国大陸が・・・。 いや、全体もどこかおかしいぞ?
?「フソウじゃないの!」
構わず、地図帳を手にとって眺める。なんだこりゃ!
326 :
蒼穹のクサヤ :2011/01/19(水) 18:07:03.01 ID:2iyN4q/10
俺「手の込んだ冗談が好きな天使だな。ドッキリカメラかよ。ばかばかしい」
日本語で思わず呟く。どうせこいつ等には、解りっこない。
?「お前、扶桑人だったのか?ここで何をしている?」
日本語?!思わず振り向くと、白い制服姿の天使が日本刀を持って立っている。今度は何だよ。
俺「なあ、一体この冗談はなんなんだ?これが天国の門を通過するときのテスト?くだらんな」
?「冗談など誰も言っていない。お前は軍事施設に無断侵入し、部下を襲った。で?お前は誰だ?」
*****
どえらい手間を掛けて、何とか説明を終えた。完全に疑われていたが、所持品を検査されてから
少し疑いが別方向に向いたらしい。なんと、1945年だと。眼がテンになる、という表現がよく
解ったよ。呆然としていたら、手を下ろさせてくれてコーヒーももらえた。自己紹介も互いに
済ませた。
皆に深く謝罪をする。けっしておちょくる積もりではなかった、と。実際のところは、言う必要
もない。これ以上ややこしくする必要は無い。
車に案内させられる。車には、既に水着の女の子たちが群がっていた。さっきの子達か。
?「ああ、ミーナ隊長!ソイツがこれの持ち主かい?」
ミーナ「ええ。今はスパイ容疑者です」
俺「まあ、見てくれ。特に電子関係な。この時代のテクノロジーではないから」
気をつけていても、うんざりした声が出るのはしょうがないさ。バルクホルン大尉とやらは、まだ
拳銃を抜いたままだし。スパイねえ?エージェントとか呼ぶんじゃないのか。
327 :
蒼穹のクサヤ :2011/01/19(水) 18:12:00.63 ID:2iyN4q/10
?「ボンネット開けりゃいいんだね?あ、私シャーリー。あんたは?」
俺「『俺』だよ。会えて嬉しいよ、シャーリー」
スタイルも解放的だが、あけっぴろげな子だな。ボンネットリリースを引っ張り、開ける。
俺「ディーゼルモーター、3000cc。ターボつき。電子コントロール」
シャーリー「へぇぇぇぇぇ!ターボかぁ!電子制御ねえ?フーン。エンジン掛けていいか?」
俺「ミーナ隊長がいいなら、俺は異存ないよ?乗ってみればいい」
ミーナ「ええ、いいわよ?1996年の車ですって!私も乗ろうかしら」
あら。ノリがいい。もう怒っていないかな・・・。
俺「どうぞ。あ、後ろの座席起こすよ。バルクホルン大尉、荷物を降ろす。見張っていてくれよ」
バルクホルン「ああ。へんな真似はするなよ!」
ハルトマン「手伝うね!」
一番早く打ち解けてくれた金髪の子が手伝ってくれて、荷物を下ろす。後部席を起こす間に、バルク
ホルンはそれらをもチェックしていた。あー、あの箱の底には・・・・。
隠していた弾薬をしっかり見つけられる。こっちを見るので、笑っておいた。悪気は無いぜ?
俺「オートマチック・シフトは4速の電子制御。今は乾燥路だから、このまま二輪駆動で走ってくれ」
シャーリー「へぇ!ミッションもかぁ!で?四駆にするには?すぐ先に砂浜に降りる道があるんだよ!」
328 :
蒼穹のクサヤ :2011/01/19(水) 18:16:58.27 ID:2iyN4q/10
俺「砂浜を走るなら、4Lだ。停止する前にこのボタンを押す。メーターの中に緑の表示が付く。次に、完全
停止してからこのレバーをこっちに。砂はトラクション取られるから、波打ち際がいいよ。スタックしたら
面倒だ」
シャーリー「ありがとう!ジャ早速!ルッキーニ!乗れよ!ミーナ中佐も、坂本少佐も行こう!」
ノリノリだな。車が好きなのか。気を利かせて、ステレオをCDチェンジャーを選択。夏だからサザンで
よかろ。
シャーリー「わおっ!すっげー!こんな音楽聴いたことないよ!」
?「うぇー。なにこの音楽?」
ミーナ「それは・・・ラジオ?」
俺「この時代のレコードみたいなもの。ずっと小さくて大容量だけど。ラジオもあるけど、周波数帯が
違うと思う。・・・・日本の割り当て周波数帯だから・・・」
ちょっと、辛くなった。タイムスリップか。SFでもベタ過ぎる設定だ。
ミーナたちもそれを察したか、それ以上聞かずに試乗に。バルクホルンは俺についていた。ハルト
マンは無理やり乗り込んで、サンルーフから身を乗り出している。
波打ち際を走るサーフを眺めつつ、座ってタバコをふかす。なんか、夢のような・・・明晰夢とやらじゃ
ないか?二の腕を抓るが、思い切り痛い。それだけ。
俺「バルクホルン大尉。すまないが、俺の犬はどうしただろう?最初にぶつかった・・・リーネかい?その
子の後ろを追いかけて行っちまったんだが・・・」
バルクホルン「ああ。預かっている。大事な犬なのか?」
329 :
蒼穹のクサヤ :2011/01/19(水) 18:22:09.16 ID:2iyN4q/10
俺「私の家族なんだ。すまないが、頼む」
気のせいか、バルクホルンが笑ったように見えた。
*******
小部屋を与えられ、そこで音沙汰を待つ。ぷうは、少女達と遊んでいるそうだ。
車に置いてあった携帯ナビゲーションが決定打となった。ガーミンのカラー液晶タイプ。GPS衛星がないので
現在地を捕捉するわけはないが、世界地図がそのまま残っている。金を惜しんでアメリカから取り寄せたもの
に、国土地理院の電子地図データーを変換して入れたから。日本の国名も英語基準の表示。国外もそれに準じ
ている。皆、母国を探して国名・都市名の差異を確認していた。日本国内、北海道と居住地に残っていた走行
軌跡も坂本少佐が確認。説明には苦労した。計算理論まで聞くな。お前たちも解らんじゃないか。
ステレオ、車載ナビ、ETC車載機、レーダー探知機、CDチェンジャー。坂本少佐も読めるマニュアル類。時代
の差を納得して貰えただろう。ETCとレーダー探知機は、メカマニアと判明したシャーリーにプレゼントした。
今頃は分解をして・・・のけぞっているんじゃないかな。
銃器はミーナ隊長とハルトマン中尉が希望したので渡した。M1Aだけだろう、時代錯誤は。
車は、ミーナ隊長の権限で立ち入り禁止区域を作ってもらい、そこに搬入した。ま、そのほうがいい。
コイツを手にした奴は、運がそこそこあるだけで億万長者だ。頭のいい奴は特許を取り捲るだろう。
俺も、許可を貰えば車の荷物はいつでも取りにいける。
しかし、この世界の女の子の服装。ちと俺には刺激的過ぎるな。スカートがないのか?制服なのだから、何
か意味もあると思うんだが・・・。まあ、目の保養にはなる。中高校生の時分だったらヤバかったな。
今後のことを考えている間に寝てしまった。ノックの音で眼が覚める。
俺「はい!どうぞ!」
バルクホルン「夕食の時間だ。その前に、皆に紹介する。ついてきてくれ」
330 :
蒼穹のクサヤ :2011/01/19(水) 18:27:00.67 ID:2iyN4q/10
拳銃は無し。顔つきも普通なんだろう。キリリとしているが、敵意は無いと思う。ありがたや。
彼女の後について歩く。世間話を、とも思ったがやめておいた。取り付くしまがない。軍人なんだな・・・。
ミーナ「着たわね。其処に座ってください。隊員を紹介します。まず、あなたから自己紹介をしてください」
ぷうが飛びついてきた。やあ、元気だったな。良かった・・・・。
俺「皆さん、はじめまして。私の名は『俺』です。ええ・・・と。皆さんの時間軸・・・と世界が違う場所から
来ました。そうとしか説明が出来ない。こちらの世界では、扶桑という国ですか。坂本少佐、宮藤軍曹の
母国と同じと思われる場所から来ました。今後の身の振り方が決まるまで、お世話になります」
セーラー服の女の子がにっこり笑ってくれた。この子が宮藤君なんだろう。すっげー癖毛。シルエットだと
キツネに見える。
その後、席順に自己紹介を受ける。国名が殆ど解らん。ガリアは・・・ガリア戦記のガリアかな?ブリタ
ニアは、まあイギリスだろう。リベリオン?イェーガー大尉はアメリカを見ていたっけな・・・・。オラーシャ?
スオスム?全く解らん。ロマーニャ?ああ、ローマ半島、か。カールスラントはドイツ近辺らしい。
途中で地図を出してもらって再確認させてもらう。ヨーロッパもかなり地形が異なる。国境も。
食事は洋食。イギリス風と大陸風の混合かな。美味い飯は有り難い。
食べている間は、現在の世界情勢などの話を聞かされる。あと、皆が戦う敵についても。なるほど。
かなりの程度で人類連合が出来ている。国際連合は存在しないのか・・・・。彼女達も多国籍軍、か。
食事の後、談話室のような場所でこちらが質問攻めに会う。
バルクホルン「お前の世界で、1930年代からはどうだったんだ?やはり戦争はあったのか?」
ああ、やっぱりそうきたか。でも、話したほうがいいだろう。俺が、さっき感じた安堵・・・救いは感じて
貰えるかも知れないし・・・。
しえ
332 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/19(水) 18:32:34.63 ID:Cw81jcuZ0
しえーん
俺「最初に皆さんにお願いしたい。これから話すことは『私の世界』で起こったこと。皆さんの居る世界とは
違います。決して影響されないで下さい。未来予知では有りません。理解して、約束してくれますか?」
皆が頷いた。少し安堵するけど・・・大丈夫か?
俺「簡単に説明する。国名はこちらにあわせるよ。戦争の発端は、経済だ。1938年、カールスラント地域に
存在していた独裁国家と極東扶桑の位置にあった軍事国家、それに現在のロマーニャ地域の国の三カ国・・・」
つっかえつっかえ喋る。言葉の問題もあるが、内容がな・・・。オラーシャ人とカールスラント人そしてスオ
スム人にブリタニア人に・・・・敵ばかりじゃないか。人的被害だけは具体的に言うまい。あと、核の問題。
俺「・・・1945年、扶桑は連合軍に無条件降伏して第二次世界大戦は終わった。世界規模での人的被害は口外しない。
察してくれ」
やはり・・・皆ショックを受けてしまったか。済まない。
坂本「・・・・そうか。『日本』はその後?」
俺「あの車を見たでしょう?日本は復活しました。ドイツ・・カールスラントもね。皆、立ち直ったわけです」
シャーリー「その後、戦争は?」
俺「まあ、地域紛争はある。宗教対立、民族紛争だね。でも、世界規模での戦争は無かった」
ミーナ「宗教で?」
俺「先ほどお聞きした時点で、こちらでは宗教が原因で憎しみ合うことはないようですね。良いことです。
私の世界では、民族差別・対立よりも宗教がらみのほうが・・・酷いことになっています」
334 :
蒼穹のクサヤ :2011/01/19(水) 18:37:09.40 ID:2iyN4q/10
核の事はヒントだけでもヤバイ。ガンバレル方式とかな。アインシュタインとか居るのかな。
ミーナ「そう・・・・」
俺「こちらの世界に来て、まだ数時間ですが・・・こちらの世界のほうがいいかも・・・」
バルクホルン「そうか?世界規模で戦争をしているぞ?お前の世界と大して違わん」
俺「今は人類が協力して、人間では無い敵と戦っている。大きな違いだと思うよ」
皆、考え込んだ。エイラ君とサーニャ君は、ぷうを抱っこして撫でながら考えている。ぷう、お前は
いいな。深く考えることがないのは・・・幸せなことだぜ。
**************
宛がわれた部屋のベッドでぷうと寝ている。鍵などは掛けられなかったが、このフロア以外には出る
なと。明日の朝、眼が覚めたら。俺の世界に戻っていたりしないかな・・・。まあ、無理なんだろう。
眠りの中、懐かしい友がやってきた。ぷうと同じシーズーのチャーミー。先代犬だ。
やあ、チャー君。覚えていてくれたか!おい、抱っこさせてくれよ。なぜ俺のシリばかり追いかける?
*********************
ここまで投下とします。
俺基本情報:慎重173.体重75.胸囲114股下34”の短足。趣味が昂じて怪しい職業。バツイチ31歳。
ぷう:5歳のシーズー犬。オス。若い美人が大好物。俺以外から餌を食わない筈。風呂嫌い。
弟子屈とか故郷の名前出てて嬉しい
支援
337 :
試作な俺:2011/01/19(水) 18:51:30.53 ID:LM7bInCC0
乙でした。続かせてもらいます
二週間ぶりくらいですかね?お久しぶりです
もう少ししたら始めさせてもらいます
蒼穹おつ〜
そして次は試作か……
今日は名作ぞろいだな
339 :
試作な俺:2011/01/19(水) 18:58:18.55 ID:LM7bInCC0
新章という事でアバウトすぎる1、2章の粗筋
試作型新兵器のテストウィッチとして501にやってきた俺中尉
宮藤たちと仲良くなったり、お姉ちゃんと喧嘩したりしたけど、ローマに行ったときにお姉ちゃんと話して共闘し、無事に打ち解けました。
それからは自暴自棄のような戦いをやめました。
バルクホルンに鍛えられる事になり特訓の日々。宮藤、バルクホルンに色々カミングアウトしたりした
悪夢を見たり、エイラ、サーニャと一緒に夜間哨戒したり、強敵超大型ネウロイ、パトゥーリアを坂本達との連係で撃破したりと、仲間と共に戦いました
ここまでが今までのお話!
前回は4つ前の、俺「ストライクウィッチーズぅ〜?」の
>>580からの続きです
341 :
試作な俺:2011/01/19(水) 18:59:56.79 ID:LM7bInCC0
<ロマーニャ基地上空>
パァンッ!
エーリカ「わわっ!?」 ベタベタ
ピィーーー!
坂本「勝者、俺!」
俺「っしゃあ!ハルトマンに勝った!」 ガッツポーズ
エーリカ「にゃはは、負けたー・・・」
俺「へへっ、これでいつぞやのチーム戦の借りは返したぜ」
エーリカ(仕方ないかー。3戦目だし)
エーリカ「でも、次は負けないからねー?」
俺「おう、また戦ろうぜー」
バルクホルン「あいつ、ハルトマンに勝ったのか・・・」
バルクホルン(これは私もうかうかして居られないな……)
坂本「さて、次の組み合わせは・・・」
俺「少佐少佐」 グィッ
坂本「ん?どうした俺」
俺「次は・・・バルクホルンと俺とにしてくれ」
バルクホルン「!」
坂本「バルクホルンと?」
俺「ハルトマンへの借りは返した。このまま一気に、いつぞやの借り(※5話)も返す」
俺「この前の鬱憤、晴らさせてもらうぜ!」 ビシィ!
バルクホルン「ほう、あの時のか」
宮藤「え?でもあの時の俺さん、真剣勝負が出来た事にスゴい満足してたじゃない」
俺「ちょっ、宮藤何言って───」
バルクホルン「そうだったのか?」
宮藤「はい。とっても嬉しそうに笑ってました」
バルクホルン「笑っていたのか・・・」
俺「その話はもういい!と、とにかくリベンジさせてもらうぞ」
俺「負けっぱなしってのは好きじゃないんでな。そろそろ下剋上と行こうかぁ!」
バルクホルン「・・・そうか、わかった」
バルクホルン「なら、相手をしよう!」 ビシィ!
――――――――――――――――――――
俺「ま、負けた・・・」 ガックシ
バルクホルン「どうやら下剋上にはまだ早かったようだな」 ニヤリ
俺「何でだ・・・?だってこの前はほぼ相討ちで、それから俺は特訓して戦法とかを身に付けて確実に強くなってる筈なのに・・・」 ズーン
バルクホルン「誰がその戦法を教えたと思っている?」
俺「あっ」 キョトン
バルクホルン「私はおまえ以上に、おまえの飛び方に精通している。おまえの戦法など全て私の手の内なんだぞ?」 フフン
俺「く、くっそ〜・・・。そんな分かるモンなのか」 グヌヌ
バルクホルン「当然だ。どれだけおまえが飛ぶのを見て来たと思っている?飛行の挙動一つ一つや、旋回時の癖まで手に取るように動きが分かるぞ」 エッヘン
シャーリー「つまりバルクホルンは俺を見るのに夢中って事なのか〜」 ニヤリ
バルクホルン「Σ なっ!?///」
シャーリー「俺を見るのが好きみたいだし、もう堅物は俺博士で決定だな」 ニヤニヤ
バルクホルン「へ、変な言い方は止めろ」
シャーリー「じゃあ、嫌なんだ?」
バルクホルン「嫌じゃない───・・・じゃなくて茶化すな!」
俺(・・・聞いてるこっちが恥ずかしい)
<翌日・夕食後・談話室>
シャーリー「そういえばバスターライフルってあれからどうなったんだ?今日の戦闘でも使って無かったけどさ」
俺「んー?まだまだ修理中らしいぞ」
シャーリー「まだ直らないのか?オペレーション・ノーティラスからもう二週間は経つのに」
俺「なんか重要な部位が壊れちまったんだと。だから修理に手間取ってるんだって」
サーニャ「大丈夫・・・?あのライフルが無いと、色々苦労しない・・・?」
俺「別に無くても・・・。アレに頼りっきりにはなりたくないし」
宮藤「俺さんバスターライフル無くても普通に強いもんね」
俺「アハハありがとよー」
エイラ「そう言えば、何でアッチのは全然使わないんダ?」
俺「アッチ……?」
エイラ「ほら、あの・・・背中に装着けるデカいジェットみたいなヤツ」
バルクホルン「テウルギストの事か?」
エーリカ「へー。あれテウルギストって言うんだ」
エイラ「何で戦いで全然使わないんダ?あんなにスゴいのに」
試作ktkr
支援!
俺「アレすげえデリケートなんだよ。いっつも調整中。だから使えない事の方が多いんだ」
エーリカ「そんな不安定な物使って大丈夫なの?あれ背負って飛ぶんでしょうー?」
バルクホルン「試作品みたいだからな。トラブルは付き物だ、仕方ないさ」
俺「・・・・・そう。"試作品"、だから……な」
エイラ(・・・ん?ライフルもジェットも無しで、コイツ何をテストしているんダ・・・?)
俺「そんな事よりも今日の戦闘、ペリーヌ大活躍だったよなっ。気迫が違った」
リーネ「はい。すごかったです」
ペリーヌ「・・・・・・・」
俺「ペリーヌ?」
ペリーヌ「へっ・・・?あっ。ありがとう……」
俺「・・・?」
スタスタスタスタ・・・
ミーナ「はーい、みんな注目」 パンパンッ
坂本「明日は海に行くぞ」
俺「…………海?」
試作ー!俺だー!
支援
<翌日・基地付近の海岸>
ザザァーン・・・
シャーリー「ひゃっほーい♪」 タッタッタッタッ
ルッキーニ「ひゃ〜イッェーイ♪」 タッタッタッタッ
エーリカ「ほら行くよ〜」 グイッ
バルクホルン「ちょっ、準備体操くらいしろーーっ」 ヨットト
サーニャ「あったかい・・・」
エイラ「そうダナ・・・」
<岩の上>
坂本「いいか!訓練だからと言って、絶対に気を抜いてはいかんぞ」
ミーナ「久しぶりだから気をつけてね」
リーネ「この訓練だったんだ・・・」
宮藤「またやるんですか・・・」
ペリーヌ「・・・なぜ私まで」
俺「・・・これ装着けて海に入るのか?」
しえーん
宮藤、リーネ、ペリーヌ、そして俺の4名は訓練用のストライカーを履き、岩の上に立たされている
海の上で戦う事もあるウィッチ達は、戦闘中に何があっても対応出来るようにならなければならない
もしも海上で飛行不能になって、海に落下した時の訓練は必須なのだ
俺「普通に泳ぎてえんだけどな・・・」
坂本「つべこべ言わずにさっさと飛び込め!」
ペリーヌ「はっ!」 タンッ
宮藤「わっ!」 ピョン
リーネ「・・・っ!」 ピョン
俺「そいっ!」 ヒョイ
ザッパァーン!
4人が海に飛び込み、ミーナが手元の時計で時間を測る
ミーナ「いい天気ね」
坂本「そうだな」
少し時間が経って、最初に海面に顔を出したのは───
俺「プハァッ!」 ザパン!
ミーナ(あら、意外ね)
坂本「お?俺が一番か」
試作来てた〜
支援
ミーナ「運動は苦手と聞いていたんだけど」
俺「泳ぎだけは得意なんすよ。泳ぎだけはね」
坂本「ほーう」
続いて海面に浮かび上がって来る一つの影。次に顔を出したのは───
ザパン!
ペリーヌ「ぷはっ!はぁっ・・・」
坂本「お、流石だなペリーヌ」
ペリーヌ「はいっ、日頃のご指導の賜物ですわ」
俺「あとはアイツらだけ───」
リーネ「ぷはっ!」 ガシッ!
宮藤「ふふぁっ!」 ガシィッ!
俺「へっ?」
宮藤「おれさっ、助け───」 ガボガボガボ・・・
リーネ「お、溺れ───」ガボガボガボ・・・
俺「ちょっ!俺も沈む───」 ガボガボガボガボ・・・
坂本「・・・助けてやれ」
ペリーヌ「は、はい」 ザプン
しえんた
ちょっと内容が被ったよ!キニシナイ…キニシンナイ…
お帰りの支援!
シエンヌ
――――――――――――――――――――
<岩場>
坂本「よし、訓練終了!」
俺「し、死ぬかと思った・・・」
リーネ「はぁー、疲れたね」
宮藤「うん、久しぶりだったしね」
リーネ「ペリーヌさんが居て助かりました」
俺「確かに。三人揃ってドザエモンになる所だったしな」
ペリーヌ「おかげで私まで溺れる所でしたわ。まったくもう……」
ふとペリーヌの視界に、基地の大きい橋が入った
ペリーヌ「立派な橋・・・」
宮藤(箸・・・?)
リーネ「ペリーヌさん?」
俺「さて、俺はもう少し泳ごうかな〜っと。一緒にどうだ?」 スタッ
宮藤「えっ?うん!行く行く!」
宮藤(やった!俺さんが誘ってくれた♪)
ガクッ
宮藤「あ、あれ?力が入らない……」
リーネ「わ、わたしも・・・」
俺「あー疲れちゃったんだな。仕方ないか、休んどけよ」
宮藤「えっ、でも」
俺「無理して泳いだって危ないだけだぞ?んじゃ、ゆっくりな〜」 テクテクテクテク・・・
宮藤「あっ・・・。行っちゃった・・・」 シュン
宮藤(せっかく俺さんと一緒に泳ぐチャンスだったのに・・・)
宮藤(私のバカバカバカ!)
<海岸>
俺「ってなわけで泳ぎに来た訳だが、普通泳いでもつまらねー。そこでだ」
エーリカ「そこで?」
俺「競争だ!」 ビシィ!
バルクホルン・エーリカ「「競争?」」
俺「そう、競争。あそこの岩場まで誰が一番早く着くかでだ。どうだ?」
バルクホルン「いいだろう。乗ってやる」 フフン
エーリカ「えー。面倒くさいよ・・・」
俺「じゃあ敗者は勝者の言うことを一つ何でも聞く罰ゲームってのはどうよ?」
エーリカ「じゃあやるーっ♪」(俺子再臨♪俺子再臨♪)
バルクホルン「では私が勝ったら貴様に部屋の掃除をさせるか」
エーリカ「あ、やっぱり止めるね」 スッサスッサ
俺(逃げんの早ッ!)
俺「っと、2人だけになっちまったが条件はそのままでいいよな?」
バルクホルン「ああ。いいぞ」
俺「よし。始めようぜ!」
――――――――――――――――――――
<岩場>
俺「くそっ!もうちょいだったのに・・・!」 グヌヌ・・・!
バルクホルン「ふふ、惜しかったな」 ニヤリ
359 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/19(水) 19:55:12.76 ID:rp4+tPxA0
支援
マシュマロうまうま
珍百景見てる間に試作さん来てた!
支援せにゃあ
バルクホルン「それにしても驚いた。まさかここまで拮抗するとは。俺は泳ぐのが得意だったんだな」
俺「まぁ、それなりにはな」
バルクホルン「以前から水泳の機会があったのか?」
俺「えっ?ああ。・・・・・ちょっとな」
俺「・・・さてっ。あんたの勝ちだけどどうすんだ?罰ゲーム」
バルクホルン「そうだな・・・・・」
バルクホルン「うーん…………」
俺「思いつかないなら保留にするか?別に今すぐに考える必要も無いしな」
バルクホルン「そうだな。じゃあ保留にしよう」
俺「ま、お手柔らかなので頼むぜ。そんじゃあそろそろ戻るかー」
バルクホルン「それは私の気分次第だ。ああ、戻ろう」
<再び海岸>
ミーナ「ルッキーニさんが居ない?」
シャーリー「ああ。魚を捕るからとか言って、岩場の方へ行ったっきり戻って来ないんだ」
俺「あー疲れた・・・って、どうしたんだ?」
バルクホルン「何かあったのか?」
岩場へ行ったっきり戻らないルッキーニ、宮藤、リーネ、ペリーヌを探して一同は岩場に向かった
そこで海辺に、4人が入って行ったと思しき洞窟を見つけて入ったのだが─────
ペタッ
ミーナ「どう?」
バルクホルン「・・・ちょっと前に誰かが歩いている。この奥に入って行ったんだろう」
シャーリー「どっちに行ったんだ?」
坂本「二手に別れるか……」
ミーナ「いえ、別れるのは危険だわ」
俺「・・・ここは左が正解だな」
エーリカ「何でわかるの?」
俺「勘」
ミーナ「じゃあ、右から行きましょう」
俺(スルー!?)
――――――――――――――――――――
エーリカ「まったく手間かけさせるなぁ……」
シャーリー「でも、探検みたいで楽しいなぁっ」
俺「だな。洞窟なんて入るの初めてだっ。何があるかな〜っと」
バルクホルン「遊びじゃないんだぞ」
坂本「人工の洞窟のようだが・・・」
ミーナ「私達が基地にしている所は元々は古代のウィッチの遺跡だったから、この洞窟もその一部じゃないかしら」
坂本「ほう・・・ん?」
大きい暖炉の上に、こりゃまたとても大きい壺が置かれていた。坂本達は思わず足を止めて壺を見上げる
ミーナ「これは・・・随分立派な壺ね」
坂本「我々の大先輩の技か。素晴らしいな」 フム
ミーナ「本当ね」
エーリカ「はぁー。そんなのどうでもいいじゃん」 シレッ
興味なさげな顔でエーリカは軽くため息を吐き、近くの壁に寄りかかる
ガコッ!ズズズ・・・
エーリカ「へ?」
坂本「!! 危ないっ!」 ドンッ!
ミーナ「きゃっ!」
ヒュッ・・・ドシャアアァッ!!
突如壺が落下し、真下に居たミーナを押し潰そうとする
バルクホルン「少佐!?」
シャーリー「少佐っ!」
俺「もっさん!!?」
ミーナ「いやああああああああっ!!」
とっさに坂本がミーナを庇い、代わりに壺の下敷きになってしまった
ミーナ「何コレ・・・・・美緒!美緒ォ!!」
ミーナの体に血のように真っ赤な液体が大量に付着する。まるで坂本の血のようだ
エーリカ「はわわわわわわわわ・・・・・」 (真っ青)
俺「オイ洒落になんねえぞ!?オイ!もっさん!!」
バルクホルン「少佐!くっ・・・」 ググッ・・・!
バルクホルン「はあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・・どりゃあ!!」
ド ガ シ ャ ン ! !
シャーリー「やった!」
支援ぬ
バルクホルンが魔力を込めた拳で壺を砕いた。中に入っていた大量の赤い液体が散乱する
坂本は無事だった。
どうやら壺が落下する際にひっくり返り、中に入る形で下敷きになった為に事なきを得たようだ。壺の大きさが救いになった。
すぐにミーナが駆け寄る
ミーナ「美緒!大丈夫美緒!?しっかり、美緒!」
バルクホルン「ちょっと待て」 スンスン
バルクホルン「何だ?この匂いは・・・」
バルクホルンが飛び散った赤い液体の匂いを嗅ぎ、異変に気がつく
ミーナも自分に付着した赤い液体の匂いを嗅ぐ
ミーナ「あれ、血じゃない・・・?」
俺「この匂い・・・?」
シャーリー「まさか、これ」
バルクホルン「・・・ああ」
エーリカ「ワインだね」
ミーナ「えっ・・・・・美緒?」 ピクッ!グググ・・・
どうやら坂本が目を覚ましたようで、グググとその身を震わせ─────
坂本「わっしょおおおおぉぉぉぉいっっ!!!」 \(Po^)/
一同「」
キマシタワー
ミーナ「ひゃっ!」
俺「はっ?」
坂本「かぁ〜///」
ミーナ「あ、あの美緒?──いや少佐、大丈夫・・・?」
突如変貌した坂本に戸惑いながらも、ミーナは坂本に問い掛ける
坂本「ん・・・勿論───」
坂本「らぁ〜いじょぶだぁ!///」 バッ!
ミーナ「!?」
チュウゥゥゥゥゥウ〜〜〜〜!
突如坂本がミーナにキスをした。
しかも深い方
坂本「ムグムグ」 チュルッ、レロッ
ミーナ「〜〜〜!?/////」
坂本「ムグムグムグムグ」 チュッ、チュムッ!レロレロ
ミーナ「んっ・・・んぅ・・///」
坂本「」 ジュッ!チュルッ、チュムッ!ヂュルルルル〜〜!ヂュウゥゥゥゥゥ!!
ミーナ「!??///〜〜!!〜〜〜〜〜!!!/////」 ビクン!ビクビクンッ!
口内を激しく舐めまわし、舌を絡め取り、いやらしい音を立てて啜り上げる
支援!
シャーリー「しょ、少佐ぁ?///」
バルクホルン「な、な、な・・・///」
俺「えっ?・・・・・・・ええっ!?」
チュポッ・・・
ようやく2人唇が離れる。舌と舌の間に、お互いの唾液が混ざり合った透明のアーチが出来た
ミーナ「んっ・・・」 パタリ
俺(な、何なんだよ。これは・・・)
坂本「わっはっはははっ!俺!」 ベロンベロン
俺「へっ?・・・俺?」
坂本「この前のパルーリア戦れは、よくやっらな〜」(パトゥーリア戦では、よくやったな〜) ヒック
俺(へっ?何?)
坂本「そこれら・・・」(そこでだ・・・) ジリジリ
俺(こ、こっちに来た!)
頬を紅潮させ呂律の回らない状態の坂本が、妖美な目つきでジリジリと俺に歩み寄って来る
バルクホルン「しょ、少佐・・・?」
坂本「ご褒美をやろう〜〜っっ!!///」 ガバッ!
俺「うおお!?」 ひらり
両手を広げて俺に抱き付こうとして来た坂本を、俊敏な動きで躱す
坂本「むぅ・・・逃げるろか」 ヒック
俺「お、落ち着けもっさん!正気に戻れ!」
坂本「もっさんじゃらい!!お仕置きに変更ら〜!!」(もっさんじゃない。お仕置きに変更だ)
ガバッ!
俺「わっ!」 サッ
ガバッ!
俺「おぁっ!」 ヒョイ
ガバッ!
俺「へあッ!?」 ひらり
やがて壁際へと追い詰められた
俺「や、やば!」
ガシッ!!
顔を両手でガッチリ捕まれて固定される
俺「う、嘘だよな?冗談だよな少佐」
坂本「やっと捕まえら・・・。いたらきまぁ〜す///」 グググ・・・!
俺(ちょっ、待っ───)
よしズボン脱いだ
バルクホルン「すまない少佐!」 ドンッ!
坂本「わらっ!?」 ドサッ
俺「バ、バルクホルン!?」
坂本「わっしゃああぁーい!!」 ガバッ
俺「っと!」 サッ
バルクホルン「こっちだ俺!」 グィッ
俺「わわっ!?」 タタッ・・・
坂本「逃げるろかぁ〜?待て〜!」 タッタッタッタッ
俺「うわっ!?まだ来るぞ!」 タッタッタッタッ
バルクホルン「とにかく少佐から離れるぞ!」 タッタッタッタッ
坂本「わっはっはっはっはっはははっ!わっしょーいっ!!」 タッタッタッタッ
――――――――――――――――――――
坂本< どこに行っらぁ〜? ヒック
バルクホルン「・・・ここまで来れば大丈夫か」
俺「その、バルクホルン。助けてくれたのは嬉しいんだけど……腕が痛い・・・」
バルクホルン「あっ・・・・」 ギュウゥゥ〜
バルクホルン「す、すまない」 パッ
わっふるわっふる
バルクホルン「まずいな。少佐は今完璧に酔っ払ってしまっている。こっちの話を聞くかどうか・・・」
俺「とりあえず・・・酒に飲まれるような男にはなりたくねえなと思ったよ」
坂本「ん〜?こっちらぁ〜?」 タッタッタッタッ!
俺「うおっ!また来たぞ!」
バルクホルン「とにかく・・・逃げるぞっ!」 ダッ!
俺「お、おう!」 ダッ!
坂本「あっ!見つけらぞ俺ぇ〜!」 ダッ!
タッタッタッタッ・・・
バルクホルン「こっちに─────しまった・・・!」 ピタッ
俺「げっ!行き止まりじゃ────」
ガ コ ン !
俺「はっ・・・?」
バルクホルン「なっ・・・・」 (足場が崩れ─────)
俺(落ちる─────!?!?)
俺が行き止まりでバルクホルンに追いついた途端、2人の足場が突然崩れる
突如現れた大穴に2人は成す術がまるでなく、吸い込まれるように落下して行った
支援だよ
641
俺・バルクホルン「うわあああああアアアアアアアァァァァァ──────ッッッ!!!」 ヒュゥゥゥゥゥーーー〜〜〜ン・・・
坂本「追い詰めらぁ〜!─────れ?」 キョトン
地面にポッカリ空いた穴「ゴゴ・・・」
坂本「いない・・・・・?」 キョロキョロ
地面にポッカリ空いたアナ「ゴゴゴゴゴゴ・・・!」
坂本「・・・・・・・・」
地面にポッカリ空いたANA「ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴゴゴ・・・・・!!」
坂本「・・・・・・」
坂本「こっちじゃらいかぁ〜///」 ヒック
地面に(ry「」 ガクッ
坂本「わっはっはっはっはっはっはっ!!!わっしょーい!!」
タッタッタッタッ・・・・・
穴「・・・・・」 シュン……
穴〜!!!支援〜。
379 :
試作な俺:2011/01/19(水) 21:05:15.77 ID:LM7bInCC0
最後の数字消し忘れた・・・orz。今回はここまでです。ついでに前回忘れた設定置いときます。せっかく書いたので
バスターソード
見てると一狩り行きたくなるような見た目の大剣。バスターライフル同様の大型装備。設計上「切り裂く」というよりも「叩き割る」という性質を持つ
対象に接触させると同時に、籠める魔法力を増やす事により慣性質量に作用させて破壊力を格段に上げる事が出来、剣としては非常に高い破壊力を誇る。使うと剣の刀身がスライドして内部から青白い光を放つ
ワイヤーで接続された専用の小手を装備することにより、投擲しても回収が可能。また、刀身が非常に厚く幅広いため、緊急時には擬似的なシールドとしても使用可能
通常ウィッチでも一応の使用は可能だが、変換能力者専用装備なので威力は大幅に低下してしまう
パトゥーリア
700mを越す巨大な体を持つ超大型ネウロイ。セバーン島で半円形に要塞化していた。501を罠に張り、待ち伏せした。
体を分離させて、大型を本体とした艦隊での移動も可能。高出力の主砲は、高出力長距離射撃モードと広域拡散砲モードに切り替えられる。
装甲は滅茶苦茶硬いが中は空洞。中に多数の子機を搭載している。フリーガーハマーや烈風斬も物ともせず、バスターライフルのビームを吸収までもする。
名前の元ネタはガンダムXのMAパトゥーリア
ラフレシア
夜間哨戒時にサーニャ達を襲撃した、巨大な花のような形をしたネウロイ。命名俺。通称「臆病ネウロイ」
15000の距離を保ったままの姿を見せない”超長距離高出力ビーム攻撃”しか仕掛けて来ず、接近しようとしても逃げて近づいて来ずに距離を保ち続ける。
ネウロイX-9同様にサーニャの唄を模倣し、甲高い叫びを上げて俺に頭痛を激しい齎し苦しめた。何故か俺を重点的に狙っていた。
名前の元ネタはガンダムF91のMAラフレシア
何ていうかね。俺はこういう設定みたいなの書くのが大好きみたいです、はい。おかげで設定が無駄に増える増える
だからwikiに、今までに出てきた設定をまとめたページを作りました。所詮はオナニー設定なんで、暇すぎて死にそうな時にでも気が向いたら見てやってください。
それと一応オールスター系の事ですが、武器でも敵でもなんでも好きに使っちゃってください。「我等、501特別課外活動」いつも楽しみにさせてもらってますありがとう。
携帯規制に加えて、最近はモンハ・・・ゲフンゲフン!仕事が忙しく、投下が出来ませんでした。でも書きだめはちょくちょくやってたので、これからは前くらいの頻度で投下できそうです。
そして避難所とかで待ってるとか言っててくれた人ありがとう!すごい嬉しかったです。おかげで3話分は書き溜めました
続きは近い内に。最後に支援くれた人、読んでくれた人ありがとうございました。支援嬉しすぎて鼻血が出そうです。
乙乙、ズボンはくよ!
乙!
乙ごわす!
漏れ「さぁ儀式を始めよう」
エイラ「私のストライカーにきのこの山を入れんナー!!」
漏れ「きのこの山を魔法力でたけのこの里にするのだフハフハハ!さぁ装着しろ!!」
エイラ「なんかヌルヌルする…」
漏れ「イェア… さぁ出してみろ…」
エイラ「なんだコレ?」
漏れ「 」
漏れ「チョコパイになっただと…」
宮藤「!! リーネちゃん!バレンタインはチョコオッパイでいいよ!」
リーネ「何言ってるのよしかちゃん!?」
バレンタインか…… くるのかなラッシュが
乙でした。
うぁー。バレンタインか。個人的には気に食わん日だけど。
何か考えるかな・・・。
乙!!
バレンタイン?今年は中止じゃないの
バレンタイン以前に嫁と俺の誕生日だ
イベント三つも重なればいろいろ書けるな・・・
扶桑のバレンタインと欧米のバレンタインのギャップネタで行こうかな
小清水が12日でシャーリーたんは翌日だったか?あれ、逆?
>>389 thx
当日忘れてるだろうから先に言うわ。オメデトウ
>>389 当日言えないだろうから、おめでとう
あああ…完結すらしてないSS書いてる途中に禁書目録の魔術師「俺」がストパンの世界に紛れ込む妄想が始まってしまった…orz
>>389 おめでとう
∧_∧ このウンコは私のオゴリだ
(`・ω・´) シュッ
(つ と彡 ./
/ ./
/ ./
/ /
/ /
/ /// / ツツー
/ ● /
/ ./
うまい!
395 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/19(水) 21:58:21.94 ID:CoHNrrbW0
支援
イメージしろ!!
スカは勘弁してください…
尿ならウェルカムだが
食べるの支援してくれてるんだな!お圭さんのうんちもぐもぐ!
どうしてこんなになるまで放っておいたんだ!
三 三三
/;:"ゝ 三三 f;:二iュ 三三三
三 _ゞ::.ニ! ,..'´ ̄`ヽノン
/.;: .:}^( <;:::::i:::::::.::: :}:} 三三
〈::::.´ .:;.へに)二/.::i :::::::,.イ ト ヽ__
,へ;:ヾ-、ll__/.:::::、:::::f=ー'==、`ー-="⌒ヽ
. 〈::ミ/;;;iー゙ii====|:::::::.` Y ̄ ̄ ̄,.シ'=llー一'";;;ド'
};;;};;;;;! ̄ll ̄ ̄|:::::::::.ヽ\-‐'"´ ̄ ̄ll
スカは勘弁って言ったじゃないですかー(迫真)
どうやらVIPのストパン本スレと間違えて来てしまったようだ
小までならありだよねリーネちゃん!
小までなら…大丈夫だ
皆疲れているな・・・
潮はおいしく頂けるんだがな
クサヤだけど、魔力出現編でも落す?
よし、来い
こいこい!
翌朝、食事を終えた俺は、部屋で待機していた。俺が持ち込んだ銃のテストをしたいというミーナ隊長
の要望に応じた。やることもないし。
坂本少佐が迎えに来てくれた。基地内の射撃場に向かう。
射撃場には銃が既に用意されていた。狩猟用のボルトアクションと狩猟用とはちと言い難い自動式だ。
ともにアメリカ製のウィンチェスターM70改とスプリングフィールドM1A。照準器は弄っていないという
ので安心する。どっちの弾もこの世界にはないはずだ。無駄なサイトインなどしたくない。
イヤマフなどを借り、衆人注目の中撃ち始める。距離300メートル。レーザーレンジファインダで確認。
これもまた、皆から注目される。ある意味、オーパーツだよな。
まずはボルトアクション。口径300ウィンチェスターマグナム。さらっと3連射。これ以上は銃身が焼けて
しまってだめだ。渉猟用に細い銃身としているから。
銃を降ろして的に注意を向けてから異変が。なぜ、肉眼で着弾が確認できるんだ?
注意を凝らしてみると、ズームして見える。10点圏に皆入っているのはいいんだが、どうしたんだ?
俺の目は??
混乱して後ろを振り返る。近くの人もちゃんと見える。極度の遠視というわけでもない・・・・あんたら、なに
そんな変な顔をしているんだ?
俺「どうかした?なに?」
聞いても、皆笑うだけ。はて。
次はセミオート。コイツにはスコープは載せていない。100メートル程度の近距離用だし。口径は.308ウィン。
こちらは5発マガジンを2回取り替えて撃つ。火薬量も少ないし、銃身も結構太いのが入っているから、この
程度なら焼けない。
うん。やっぱり、眼が・・・。この世界だと視力がグンと上がるのか?
俺「はい。終わり。弾頭は猟用の純銅だ。精度は悪い。ところで、皆の視力は幾つ?」
人に聞かないで自分が投下したい時に投下してほしい
坂本「ん?急にどうした?」
笑いながら俺に問い直す。
俺「いや・・・見えるはずの無いものが見えるんだ。不可能な距離なのに・・・」
皆が顔を見合わせて笑い出した。なんだ?
ミーナ「俺さん、あなたウィッチなのね!」
俺「はい?ウィッチ?」
魔女?なに言ってるんだ、この人は?まともな人だと思ったんだが。
ミーナ「気付いていないの?俺さん、御尻触って御覧なさい?」
俺のケツがどうした? え?何かふさふさと・・・。げっ!!! なにこれ!尻尾??
ジーパンの端から、ふさふさした白黒の尻尾が出ている。引っ張るとケツにくっ付いているのが解る。
なんだこりゃ?カールしていて白黒?どこかで見覚えがある。
坂本「鏡が無いから、今は見えないが。頭の毛にも変化があるぞ?」
慌てて触る。うわ!垂れ耳みたいなのまである!
シャーリー「あはは。そんな、汗までかかなくてもいいのに」
バルクホルン「小心者か?あの慌てようは本物か」
ミーナ「落ち着いて、俺さん。こっちに来たときに魔力が身に付いたのかもしれないわね。私たちも
ウィッチなの。ほら、私を見て?」
413 :
蒼穹のクサヤ :2011/01/19(水) 23:00:04.63 ID:2iyN4q/10
少し体を横にしたミーナ隊長。燐光が体を包んだと思ったらシッポと尖り耳が生えた。
魔女か!!
坂本「私もそうだ。ほら」
バルクホルンも。シャーリーも。
・・・・・なんと。シャーリーとバルクホルンの耳、可愛いけどさ。他二名はどこか危険を感じる。
つまり隊員全員が魔女??うぇー。綺麗なバラには尻尾がある、か。おりゃ、そういう趣味は
ないんだわ。まあ、牙生やして生血啜ってるわけじゃないからいいけど。
俺「つまり?俺も・・・そうだと?」
ミーナ「ええ!間違いないわ。今度は、最初からその状態で撃ってみて。さっきは銃を降ろしたときに
発動したのよ」
的の着弾に気が向いたときか。ふむ。完全に素に戻ると?あ、シッポが消えた。思わず手のひらで
撫でてしまう。
では、意識を高めると?おお、また生えやがった。この状態を保つのか。ふーん。
ミーナ「飲み込みが早いわね。さ、撃ってみて?」
セミオートを5発速射。あれ?反動が無い?銃も無茶苦茶軽い?うわ、なんて集弾精度だ。次撃とう。
弾倉を引き寄せようとしたとき、更に驚いた。弾倉が自分の手に飛び込んだ。なんだ?!
バルクホルン「ほぉ。テレキネシス?」
シャーリー「俺さん、私が今なに考えているか解る?」
414 :
蒼穹のクサヤ :2011/01/19(水) 23:04:57.85 ID:2iyN4q/10
俺「念動だったっけ? ん?何を言っているんだ?」
シャーリー「テレパスじゃないんだね。よかったぁ。心を覗かれるかと思ったよ」
俺「それはない。テレキネシスかあ・・・」
まあ、便利だな。テレビのリモコンとか・・・そんな物無いわ。ほんじゃもう一連射。苦労せずに当たる。
ほぉ。魔女だか魔男だとオリンピックが無意味になるな。撃てば当たるじゃないか。詰まらん。
**********
リネット曹長と宮藤軍曹がジーパンを改造してくれた。つまり、シッポを出すことが出来るスリットを
作ってくれた。
しかし、パンツに関しては自分でやる。頼めるか!隊員のパンツ・・・ズボンというらしいがパンツだ。
扶桑出身者以外のパンツがローライズな意味がようやく解った。やはり、意味はあったんだな。
ミーナさんに連れられて医務室でテスト。シッポを生やせ、あの椅子を引き寄せろ、尻尾戻せ。忙しい
の何の。結構疲れるんだけど、テレキネシスとやら。
ぷうは、シッポを生やした俺にじゃれ付いている。おう、仲間になったぞ、ぷう。どうだ、この尻尾。
ふと、静かな部屋に戻りたくなった。美人女医と看護婦の居る診察室でパンツ一丁ってのはなあ。
自分の部屋に戻って静かにベッドで・・・。
心臓が止まりそうになった。ぷっちょと共に部屋に居る。診察室に有った椅子に座って。ベッドの上だ。
・・・・瞬間移動?!テレポーテーションだったっけ?
呆然としていたら、外が騒がしい。・・多分、俺が原因だろうな。戻るか。でも、パンツ一丁で歩くのは。
宮藤軍曹が服丸ごと持って行っちゃったんだよな・・・。
ああ、そうか。同じ理屈でやりゃいい。どれ。気が進まないが・・・・。診察室をイメージ。医者と看護婦も。
ぷうをしっかり抱いて。行け!
変な短編投下していい?
416 :
蒼穹のクサヤ :2011/01/19(水) 23:09:58.20 ID:2iyN4q/10
そっと眼を開ける。周りには俺を見て固まっている5名様。よっしゃ!ぷうが一声吼えた。
戻ったことを後悔する。更に煩くなりやがった。けれど、逃亡するな、犬を預かると。ひでぇ。ぷうを
人質にとられた。
*****
午後は、バルクホルン大尉に連れられてテスト続行。医療テストはもうやらんと。結構。
学力テストか?知能テストか?面白い。
・・・・
待て。こんなものをつけて君等は空を飛ぶのか?冗談言うな。常識で考えろ。飛行機はあの輸送機の
フォルムをしているもんだ。ベルヌーイの定理を無視するな!なんだこのちっこい補助翼!主翼?マジ?
疑問をタラタラ述べていたら、ハルトマン中尉とペリーヌ少尉がスポんとそれに足を突っ込んで、飛ん
でいったよ。中身ぎっしり詰まったユニットじゃないか。脚はどこに消えた?制御はどうしてる?
絶対おかしいって。魔女に不可能は無い?待て、俺は男だぞ? とやかくいうな?あのなあ。
もう、何も否定できない雰囲気だ。なんなんだ、ここは。非常識が常識か?ズボン脱げって?
パンツ一丁で装着。くそ!びびって縮み上がっているからいいけどさ・・・。でも、このときに感じる快感は
ヤバい。不味いって。足先の感覚はある。
飛行機操縦の経験は?と聞かれた。アメリカで数回経験操縦の機会があったことを説明する。バルクホ
ルン大尉がほっとした表情を浮かべた。懇切丁寧に教えてくれる。成程。イメージが大事なんだな。
機速の上昇につれて身体を前傾姿勢にして、か。スキーのジャンプ競技みたいなものかな?やったこと
無いけどさ。
エンジンコントロール、おけ。加減できる。操縦桿もスロットルもラダーペダルもないというのは絶対に
おかしいと思うが、ユニットの中に消えた足先でやれと。ふーん。これもラダーペダルのイメージか?
クサヤ支援!
ごめんリロードが上手くできてなかったようだ
明日暇なときにするよ
クサヤって実は食べたことないの支援
離陸開始。くそ。ブレーキがないからすぐスタートだ。加速がかったるくないか?ええ、もう。ヤケクソだ。
加速しろ!体を徐々に倒す。加速!飛ぶんだ!舞い上がれ!頼む!
全身に脂汗と冷や汗。何とか飛んだわ〜。ひぃ。
バルクホルン「いいぞ。その調子だ。そのまま上昇!」
横に飛んでいるのは感じるんだが・・・顔を向ける余裕がない。気付いたのが遅いが、パラシュートもねえぞ。
落ちたら・・・死ぬ。テレポートしても、慣性から逃げられるか解らん!
高度が上がるにつれ、少し落ち着いてきた。恐々周囲を確認。先行の二人のほか、シャーリー君とルッキー
ニ君もいた。かなり安心する。皆、普通に・・・リラックスして飛んでいる。俺も力を抜こう。
水平飛行となる。高度7000。あれ?酸素マスク・・・もういい。
俺「バルクホルン大尉?一つ二つ聞いていいか?」
バルクホルン「ん?なんだ?」
俺「この・・・機体の信頼性は?航続距離は?」
バルクホルン「信頼しろ。このユニットはカールスラント製だ。航続距離はお前の気合次第だ」
俺「つまり、気力が尽きたら落ちると」
バルクホルン「よく解ったな。正解だ。190は魔力の消耗が激しいからな、気をつけろ」
飛ぶ前に言え!もっと寝たわ!こんのヤロ・・・。
睨み付けたら、こっちを見て笑いやがった。なんでぇ、笑うと可愛いじゃないか。毒気抜かれた。
バルクホルン「進路を変える。右へ三十度。曲がることをイメージしてやってみろ。足は今は動かすな」
******
ミーナ「お疲れ様。トゥルーデ。で、どうでした?俺さんは」
バルクホルン「ああ。何とか飛んだ。基礎はほぼ、学んだだろう。ある程度のアクロバットもやってみた。
失速も何度かしたが、回復操作が落ち着いているな。普通の初心者よりずっといい。で、ミーナがやった
魔力テストの結果は?」
ミーナ「平均以上ね。まだ波があるから、それが収まって安定させることが出来たら上位かも」
坂本「体力は十分あるらしい。四時間飛びっぱなしだ。猟で鍛えたか」
ミーナ「かもしれないわね。それでは、基礎体力訓練の分を飛行訓練に回しましょう。トゥルーデ、お願い」
バルクホルン「ああ。解った。わたしがしっかり鍛える。座学もやろう。どう手続をすることにしたんだ?」
ミーナ「無国籍ですからね、どこかの国に頼ることは出来ないわ。なので、私の権限で戦時任官させます。
大学卒なので、士官候補生扱いね。今夜、本人に意向を最終確認します。あの特殊能力は絶対惜しいもの」
坂本「あれは便利だ。有効利用すれば切り札になる。本人は今?」
バルクホルン「ああ、疲れて談話室で寝ているよ。着陸が一番疲れたらしい。まあ、騒がしかった」
ミーナ「着陸?」
バルクホルン「ブレーキがないのはどうのこうの言っていてな。ネットで引っ掛けたよ、最初は。でも意地
になって、すぐに再挑戦した。根性がある。明日、念のために不時着水時の訓練もやる」
*****
>>420 瓶詰めとかで売っている焼いた奴でお試しを。焼く奴は生物兵器級ですよ。近所が大騒ぎ。
揺り起こされて眼が覚めた。ああ、宮藤君。もう食事の時間?いくいく。
半分寝ながら食事を済ます。ともかくだるい。気疲れかな・・・。
***
ミーナ「俺さん。今日はお疲れ様。早く眠りたいでしょう。今から40分、先にお風呂を使ってください。
その後、私の執務室へ来てください。今後の件でお話しがあります」
俺「有難うございます。お風呂先に失礼。その後伺います」
挨拶もそこそこに辞す。ぷうは俺と一緒に行こうとしたが、風呂だよ、というと皆の所へ戻っていった。
イタリア半島で露天風呂・・・。有り難い。疲れが抜ける。しかし・・・飛ぶのは楽しいが難しいな。
子供の頃は戦闘機パイロットに憧れた。坂井三郎の本を読んだのが切っ掛け。こんな形で夢が・・・・。
お、いかん。そろそろ制限時間だぞ。
**
俺「ミーナ隊長。俺です。入ります」
ミーナ「はい。どうぞ」
最初に会ったときはきつい女と思ったが。普段は柔らかい衣を纏う人だった。先入観はよくないな。
俺「お風呂を先に使わせていただいて有難うございました」
ミーナ「今日は疲れたでしょう。飛んでみてどうでした?」
俺「はぁ。無我夢中でした。でも、気持ちが良かったですよ」
ミーナ「今日は平穏でしたからね。それで、あなたの今後ですが。テストの結果、あなたには航空適正が
十分に認められました。バルクホルン大尉の判断でも、戦闘に参加するに時間は掛からないだろうと。
加えて、あの二つの特殊能力。きっと役に立ちます。あなたが希望するなら、この基地で勤務してもらえ
ないかしら?」
423 :
蒼穹のクサヤ :2011/01/19(水) 23:29:58.48 ID:2iyN4q/10
俺「正直にお聞きします。私は役に立てますか?軍人としての教育を受けていません。次に。この部隊は
若い女性ばかりです。整備などでは男性が多いですが。風紀的な問題は?」
ミーナ「この二日、貴方と接して考えました。まず、貴方は頑固です。ただし、誤りを素直に認めることも
事実です。決して自分の考え、最初の判断に固執しない。この点は、軍人として教育を受けた人より優れ
て居ると思います。軍人の本質は只一つです。任務を忠実に果たすこと。次の風紀の問題ですが、貴方
自身の自己抑制力、これはどうでしょう?既に限界ですか?」
俺「そう、頑固です。任務は、人類の為に働くこと、で宜しいわけですね?特定勢力の為ではない?」
ミーナ「ええ。ウィッチは絶対少数です。敵と戦うためには、その少数のものが当たらなければなりません。
魔力を持つものの義務なんです。この隊の皆もそう。この隊を支える人達は、その目的を理解してくれる
から、私たちを支えてくれます」
それなら納得できる。
俺「解りました。どうせ一度は死んだ命です。天使のお役に立てるならやりましょう」
ミーナ「ありがとう。もう一つの質問の答えは?」
俺「魅力的な女性達なのは認めます。でも、私は・・・・恋愛に臆病なんです。大丈夫でしょう」
ミーナ「自制心は?」
俺「頑固者です、私は」
ミーナ「大丈夫ですね。では、今後も宜しくお願いします。明日には正式な書類が用意できます。扶桑・・
いえ、日本の大学を卒業しておられるので、候補生扱いとします。その後、昇進もあるでしょう」
候補生か。あらま。初年兵でいいんじゃないの?ま、肩書きはどうでもいい。
ふとこのスレを読んでると、ウィッチーズの順応力の高さに驚く
ミーナ「それと。もしも、ですが」
俺「なんでしょう?」
ミーナ「自制心に疑問が生じたら、すぐに私に話をしてください。善処します」
俺「はい。整備員宿舎などに引っ越します」
ミーナ「いえ。ストライカーパイロットはこの宿舎内で起床する規則です」
こういう事態を想定するわけもないか・・・。規則なんて杓子定規にやるものではないが。
ドイツ人と思って付き合えばよかろう。彼等は規則がないと死ぬからな。
俺「了解。反対する隊員が居られるなら、軒下にテントでも結構です。道具はあります」
ミーナ「そうでしたね」
二人で笑う。そう、俺の車にはキャンプ道具一式が常備されている。そのほうが気楽だけど。
普通のドイツ人より、良く笑う人だ。アンシュィッツ社やメルケル社のドイツ人は疲れたっけ。
ミーナ「ところで、さっき『天使のお役に』と言っていましたね?」
俺「気絶から醒めたとき、ここは天国だと思ったんです。冬から初夏。枯れた原野の変わりに
空は夏空、眼下には海と水着の女の子。吃驚しまして」
ミーナ「あらあら、それで?」
俺「ええ。ぷうも喜んでリーネ天使について行くし。バルクホルン天使に拳銃突きつけられて。
ああ、これが噂に聞く『天国の門』の試練かと思いましたよ。空も飛んでいますしね」
ミーナさんが笑う。ここにも一人いるな、天使。年下のようだが、上司として安心できそうだ。
―ミーナ達が話しをしている頃、基地の風呂場―
ペリーヌ「あの、少佐?俺さんは、今後どうするのですか?」
坂本「今頃、ミーナに義勇兵として参加するよう要請されているだろう」
ペリーヌ「え!殿方が501に?」
ハルトマン「いいんじゃない?結構面白いし。俺」
リーネ「男の人が・・・」
宮藤「そうなったら、楽しそうですね!あれ?リーネちゃん。何赤くなってるの?」
バルクホルン「楽しい必要は無いぞ。宮藤。戦力となるなら歓迎だ。それだけだ」
宮藤「そ・・そうですよね。アハハハ」
ハルトマン「面白楽しくて、特殊能力もってるんだからいいじゃん」
シャーリー「あいつ、確かに面白いよ。いろいろ知ってるし。ガッツもあるじゃないか」
ルッキーニ「うんうん!俺、鹿取ってきてくれないかな〜。ステーキ食べたい♪美味しいもん!」
エイラ「えー!男だゾ?危ないヨ」
サーニャ「ぷうちゃんを見ていると・・・いい人だと思う」
エイラ「エ!そうかナ?男はあぶないゾ、サーニャ」
サーニャ「エイラ。悪い人ならあの子はあんなに懐かないわ」
エイラ「まあ、サーニャがそういうならいいヨ」
ペリーヌ「でも、今日のあの有様では?」
坂本「管制塔で見ていたが。自分が始めて飛んだときのことを思い出したな」
ペリーヌ「と、仰られますと?」
坂本「私の時には、訓練用の複座式はまだ無くてな。なんで、地上で何度も訓練をして、その後
ぶっつけ本番だった」
427 :
蒼穹のクサヤ :2011/01/19(水) 23:45:47.14 ID:2iyN4q/10
エイラ「アア。宮藤博士と研究開発していた頃カ?」
宮藤「!」
坂本「その時さ。あくまでも『こうすればこうなる筈だ』のレベルだったからな。実際、何が
起きるか解らん。実験の前夜、眠れなくて親に遺書めいたものを書いたんだ。恐怖を押し殺して
実験を続けたよ。でも、なんども墜ちてな。いや、死ぬかと思った。ハッハッハ!」
ハルトマン「じゃあ、飛行マニュアルの基礎を少佐達が作ったんだ」
ペリーヌ「其処まで御覚悟を・・」
坂本「今日の俺の顔は。眼が吊りあがっていた。昔の実験飛行で、毎朝始業直前に見た自分の顔だった。
俺の世界にはウィッチもストライカーユニットも無いそうだ。つまり、奴は何の予備知識も訓練も無し
にぶっつけ本番で飛んだ。そして無事に帰ってきた。大したもんだ」
リーネ「芳佳ちゃんみたい」
宮藤「そうかな?私は大したことないよ。真っ直ぐに飛ぶことも出来なかったし。ですよね?坂本さん」
坂本「いや。お前も規格外だ。どうして飛べたのか、今でも正直解らん!」
宮藤「イヤァー。私褒められちゃいました?」
周囲から笑い声。伝説となった宮藤の初陣。
坂本「バルクホルンも大したものだ。素人を言葉だけで飛ばして降ろした。私には出来ん。担当して
くれて良かった」
ペリーヌ「着陸も、二度目で成功させましたわね」
シャーリー「あ、私は三回目だった。バルーニングしちゃてさぁ!結局墜ちた。アハハ!」
ルッキーニ「あたし、一回で決めたよ!」
ハルトマン「ルッキーニも規格外なの。あはは。私は・・・ゴニョゴニョ」
リーネ「・・・・」
428 :
蒼穹のクサヤ :2011/01/19(水) 23:50:39.52 ID:2iyN4q/10
バルクホルン「着陸が一番難しい。私は今も、満点だとおもったことがない」
坂本「インカムがオンになる前に教えたのか?」
バルクホルン「いや、飛ぶ前に教えても無駄だと思ったから。滑走路が見えてからだ。離陸に関しては
5分くらい説得してから」
「「「「「「「はい?」」」」」」
坂本「それで何とか降りたのか!傑作だ!はっはっは!どういう奴だ!全く!」
**************
ご支援有難うございました。
他の方の、タイムスリップ物を見て、普通ならどうだろう?と考えて書いた章です。
複座式ストライカーなんて有るかどうか知りませんw。
>>424さんがかかれたことも同じく思っていましたんで、まあ、さらっと隊員の反発とか書いて
見ました。
まあ、全員が同性であっても戦力にならなければ無用、と判断する傾向はあるという前提で
の書き方です。
わがまま勝手に書き散らしてすみません。
次の投下時は、俺の初陣でございます。
蒼穹新シリーズも乙だなー
複座式ストライカーはあるよ
イラストコラムで横川さんが魔王訓練してたり、天空でもちらっと出てくる
乙です
431 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/19(水) 23:58:20.79 ID:PoacY0DvO
くさやさん乙です
明日早いんでもう出撃してもよかですか?
<(_ _)>有難うございます。複座あったんだ、よかった。
お願いします
>>431
GO!
435 :
衛生兵の憂鬱:2011/01/20(木) 00:03:33.89 ID:926QYnAjO
昨日はさる規制くらったんでなにかコメしてもらえると助かります
補足ですが、この話に出てくる森は、二期での「500over」の序盤に出てくる針葉樹林のような感じのものだと思ってください。
衛生兵の憂鬱 −3章−
砂塵を巻き上げながら大地を疾走するメディックチーム。
俺を先頭に少し後ろをリトルジョンと伍長、そしてその後ろに担架を積んだリベリオンジープが続く。
俺はカールスラント軍特有のフリッツヘルメットに取り付けたヘッドランプで地図を照らす。
俺「よし、そろそろ戦闘エリアに入るぞ。各自、装填してセーフティを掛けておけ。ジープ助手席は双眼鏡で前方の監視を。」
「「了解」」
まぁだからさるさん嫌ならレスを長くすればおk
437 :
衛生兵の憂鬱:2011/01/20(木) 00:06:19.51 ID:926QYnAjO
敵のネウロイはなにも強力な大型ネウロイだけではない。対歩兵型のフライングゴブレットもいる。
大型ネウロイには歩兵の機関銃では歯が立たないが、フライングゴブレット程度であれば十分に通用する。
遠くに広大な針葉樹林が見え始める。
ジープ助手席「前方!11時にフライングゴブレット三機!こちらに向かってきます!」
敵のお出ましである。
俺「戦闘準備!各自自由発砲!スコアを稼げ!」
ヘッドセットに吹き込むと、返答と同時に銃を取り出す金属の触れ合う音が響く。
438 :
衛生兵の憂鬱 :2011/01/20(木) 00:10:05.33 ID:926QYnAjO
>>436成る程です
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
俺は背中からSTG44を取り出すと、セーフティを解除し、左手に持つ。
だんだんとフライングゴブレットの小さい姿があらわになる。
敵が赤い閃光を放つ。閃光はジープの後方に突き刺さり砂塵と同時に小さく爆炎を上げる。
俺はハンドルから右手を離し、銃を構える。フライングゴブレットは小さい角の突き出たボディを月光に浮かび上がらせる。
銃が暴れないよう短い連射を数回加える。全弾命中、すれ違いざまに先頭の一機がコントロールを失いあらぬ方向へと飛び、地面に砕ける。
ジ「ひょー!やるねえ!」
俺「まだ二機残ってる!油断すんじゃないぞ!」
鈍い発射音とともに、ジープに積まれている50口径が火を噴く。
440 :
衛生兵の憂鬱:2011/01/20(木) 00:12:10.17 ID:926QYnAjO
ヘッドセットをしていても、その咆哮は耳に突き刺さる。
二機のフライングゴブレットを曳光弾の火線が追う。程なく一機のボディに弾が吸い込まれ、粉々に砕け散る。最後の一機は急に方向転換をすると、森の方向へ逃げていく。だが、50口径はそれを逃がさず、粉々に砕いた。
俺「よし、よくやった。森に入るぞ、奇襲に」
ジープ助手席「前方、林の入り口に陸戦型ネウロイ!中型です!」
俺「何だと!各自散開!当たるな!」
ジープは50口径でその大きなボディを撃つが、鋭い閃光とともにはじき返される。
俺「くそ、50口径じゃ効かない!無駄弾は避けろ!」
陸戦方は背中の砲塔をジープに向け、赤い光を蓄え始める。
俺「おい!狙われている!よけろ!」
ジープがやられたら作戦は遂行できなくなる。俺は、思わず叫んだ。
俺の頭上を何かが駆け抜けると同時に陸戦型が閃光を放つ。
それはジープの前に躍り出ると蒼いシールドを張った。
頭部にはアンテナ状の光が浮かび上がり、漆黒のストライカーユニットを履いている。
442 :
衛生兵の憂鬱:2011/01/20(木) 00:16:03.80 ID:926QYnAjO
「彼女」は閃光を防ぎきると、四角く長い箱状の物を構え、ロケット弾を二発放った。
ロケット弾はネウロイの前面に突き刺さると、眩い光とともにネウロイを四散させる。
サーニャ「こちら501統合航空団所属、オラーシャ陸軍サーニャ・リトビャク中尉です。援護に来ました。」
俺「こちら、カールスラント陸軍第203救護小隊「メディックチーム」隊長、俺中尉だ。部下の危ないところを救ってくれて感謝する。」
おいおい、この速度じゃまたサルっちまうぜ?
支援
444 :
衛生兵の憂鬱:2011/01/20(木) 00:18:24.32 ID:926QYnAjO
俺「よし、陣形を戻せ。林に突入する!各自、奇襲に備えよ」
林に突入する一同。地面は湿り気を含んだ土に変わり、ハンドルの手ごたえが変わる。
サ「詳しい地点はわかりませんが、無線の電波から二人の方角はわかります。先導することならできますが。」
無線にノイズが混ざり始める。恐らく彼女の言うジャミングのせいだろう。
俺「了解、それは助かる、頼んだ。」
俺が返事を返すと彼女は俺たちの前に位置を変える。
一人のナイトウィッチとメディックチームは月光の差し込まない漆黒の林道を駆け抜ける・・・
第三章 完
乙 でいいだよね
いやー。突撃銃の元祖をここで見るとは。うれしいねぃ。
乙
ところでこの状況だと瘴気がキツくないか?
>>445 フェデロフェ・・・
447 :
衛生兵:2011/01/20(木) 00:26:50.75 ID:926QYnAjO
始めはMPにしようかと思ったんですが、口径的に厳しいかな・・・と STG44かっこいいし
劇中ではネウロイが完全に占領した地点はしょうきが出るみたいなので、まだ戦線が押し合っているエリアなら大丈夫かな・・・と思いまして
アイディアは先進的なんですが。
やっぱり、実戦使用で〜となると、この子かなあと。
ま、異論は沢山出ますよねw
まあ実際は二機種しかよくしらないというww
ほ
た
452 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/20(木) 02:44:50.97 ID:CrA736100
る
の
454 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/20(木) 04:47:46.88 ID:HCmwJn+10
光
窓
456 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/20(木) 07:12:49.64 ID:HCmwJn+10
人少なくなったなぁ
457 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/20(木) 07:24:10.64 ID:B+DwCvvZP
避難所とかの雑談含めるとそこそこの勢いは
あるんじゃねーの
お休みなさいイェーガー体位
459 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/20(木) 09:04:22.04 ID:B+DwCvvZP
時間が欲しい
っていうか試験終わり組はようやく書き溜めをしはじめるあたりじゃないか
勝手にゲリラ投下。学校ネタ
ウィッチでません注意
ある居酒屋
ガラガラ
店長「へいッらっしゃい!!」
501組担任:俺「あ、店長、生3つお願い」
502組担任:私「あー疲れた〜!私、枝豆とやきとり」
504組担任:ボク「今日も学校は大変でしたね」
店長「ほらビール3つ!相変わらず生徒たちはやんちゃしてんのかい?」
俺「女子高の癖に変な奴らばっかだよ」
私「えっー、俺先生のクラスはまだまともじゃないの。うちら502組は気の荒い子ばっかりで疲れるわ。あ、とりあえず」
「「「かんぱーい!」」」
俺「ゴクゴク。プハー!…で、ブレイク三人組がまたなんかやったのか?」
ボク「えーと、科学の実験中に何故か爆発が……」
俺「お前の授業かよ……毎度毎度災難だな」
私「根は真面目なんだけどねぇ。クルピンスキーは別だけど。あいつ昨日アフ学の生徒に手を出しやがったのよ」
ボク「え?アフリカ学園って超有名お嬢様校じゃないですか!問題になりますよっ」
私「聞いた話によると向こうが誘ってきたらしいわ。裏も取れてるから問題にはならないはず」
俺「生徒ってティナじゃないだろうな?」
私「残念だけど違うみたいね。というかアフ学No1アイドルのマルセイユと知り合いなの俺先生?」ニヤニヤ
俺「昔家が隣同士で面倒見てやってただけだ。なんもないから変な勘ぐりはするな……」
ボク「俺先生は人気者ですからね。501の生徒にも好かれてるじゃないですか」
保守かねてゆっくりと
俺「そんなこというお前も自分のクラスでは人気者だろ」
私「そうよ〜。うちのクラスまで熱烈なラブコールが聞こえてきて授業に集中できないって苦情が出てるわ」
ボク「ラブコールって///そんなんじゃないですよぉ。ボクが新任なもんでからかわれているだけです……」
私「あっははは、504組はある意味過激な生徒が揃ってるからね〜」
俺「だが安心しろ。お前が好かれているのは本当だろう」
ボク「そうだといいんですが……でも授業中に制服のボタン外して視線向けさせようとするのは止めてほしいです」
俺「……そこまでやってるのか。主犯はフェデリカだな?あいつはモデルもやってるんだっけか」
私「あの娘はエロいわよねー」
ガラガラ
店長「へいッらっしゃい!!お、スオムスの先生さんじゃねえかい」
公立スオムス高校(通称・いらん校)先生:オイラ「よっす!おやっさん元気してたカw」
私「あっ!いらん校の先生だ〜」
オイラ「あぁん?ナンダヨ、あんたたちかい。あと、いらん校言うなっていったダロー私ちゃん」
俺「お前は1人か?こんなとこで珍しいな」
オイラ「ここにはたまに来るンダ。オイラん地元じゃ気が休まらないシナ」
ボク「あの、はじめましてボクは俺先生たちと同じ学校のボクと言います」
オイラ「Oh!新人ちゃんかい?オイラはスオムス高校、決していらん校では無い!そこのセンセイでオイラってンダ」
ボク「あの…いらん校とはどういう意味でしょうか?」
私「昔から春が来ない極寒の学校。生徒数も少ないし。廃校寸前だって噂よ。だから『いらん校』」
俺「そっちの地域出身もうちやモブ学院に取られてるしな。長い歴史があるのはいいがあの寒さはおかしいぞ」
オイラ「かぁー分かってねぇなあ。それがいいんじゃねぇかヨ。それにそっちの校名だってヘンテコじゃんw」
店長「そうだよなあ!パンツじゃないから恥ずかしくないもん高校ってのを聞いたときは頭おかしいと思ったぜい!!」
オイラ「ププッwwwそれで通称が、『ノーパン校』ってwwwwwワロスwwwwwwwwwwwwwww」
俺「/////////」
ボク「////////////」
私「えー面白いからいいじゃんか」
SIEN
店長「ささっビールおかわり入れるからスオムスの先生も一緒に座りな」
オイラ「邪魔スンゼーwノーパンのセンセイ達www」
俺「ノーパンじゃねーよ。あれはズボンなんだってか制服は他の学校も一緒だろが」
ボク「校長のネーミングセンスを疑います……」
私「面白いと思うんだけどなぁー」
店長「ほいお待ち!」
オイラ「じゃあ互いの学校の平和を祈って」
「「「「かんぱーい!!!」」」」
オイラ「そんでさぁ聞いてくれヨォ。オイラの生徒のアホネンが昨日アフ学の生徒に手を出したんダゼー」
俺・私・ボク「…………」
こうして教師たちの夜は更けていくのだった。
手を出したとか誘惑とかその辺をですね、詳細に担当の第三者視点でぐりぐりと・・・
保守投下終わり
ストパンキャラを学校の生徒に見立てて俺らが教師陣という感じ
個性派ぞろいの学校は大変だろうね
俺は502でSSを書くぞJOJOォォォオオオオオオ
乙なのー。
ID:cOdZqyAaOさん。元となった先生たちはどの作品の「俺」なのでしょうか?
471 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/20(木) 12:05:41.92 ID:cOdZqyAaO
>>470 すまん
他作品キャラを借りるのはマズイと思ってほとんどオリジナルのつもり
でも参考にした作品はあるからその面影はあるかも…
思いつきのノリ投下なんで細かい設定はないです
472 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/20(木) 12:10:29.82 ID:p6MP03Ff0
えっ
えっ
同一いdの嵐だったわ
一応見に行ったけど。ここのSSがどれだけレベルが高いかよく解った。
今から投下しようかな。空いてます?
(´・ω・`) n
⌒`γ´⌒`ヽ( E)
( .人 .人 γ /
=(こ/こ/ `^´
)に/こ(
よっしゃ!それじゃ昨日に続いて投下いきます。
お姉ちゃん√ってのを明言したけど今回はお姉ちゃん出番ないし、ちょと短め・・・
ミーナ「はい皆さん、注目!」
パンパン、とミーナさんが手を叩くと、何人かの視線が俺に集まる。
何人か、というのは大抵の人は席についているけど、机の上に寝そべっている人や殆ど眠り込んでいる人もいるからだ。
ミーナ「今日から新しく、皆さんと共にストライクウィッチーズとして戦うことになった俺さんです。
男性のウィッチだけど、皆さん仲良くね。階級は伍長になります」
そういうと、ミーナさんは俺に自己紹介を促した。
俺「どうも、俺って言います。趣味はのんびりすることかな・・・・よろしく」
ミーナ「・・・・俺さんに質問とかはありますか?」
ルッキーニ「はいは〜い! ムシ好き!?」
元気良く質問してきたのは黒髪の、日焼けした少女だった。見た感じこのメンツだと一番小さいのかな。
最初の質問が「虫が好きか」ということで拍子抜けしたけど子供の言うことだしな・・・・
答えにくい質問ってわけでもなかったからいいか。
俺「虫? まあ、虫に限らず動物は好きかな」
ルッキーニ「じゃあ今度虫取り行こうよ!」
俺「ん、いいね」
ミーナ「他には?」
他に誰も質問がないか確認して、坂本さんが手を挙げた。
坂本「私からいいか? 昨日も気になっていたが、姓がないというのはどういうことだ?
何かやむを得ぬ事情があるのならば無理に言わなくてもいいが」
答えにくい質問だ。やっぱりそこを突かれたな。
無理強いされているわけではなさそうだし、簡単に説明するといいかな。
俺「・・・・俺の家系はあることを生業にしてるんだけど、それを継ぐ者は必ずその姓を名乗るんだ。
俺はその家業が嫌になって飛び出してきた、だから姓を名乗る資格がないってこと」
坂本「そうか・・・・嫌な質問をしてしまったかな」
俺「いつか聞かれるかなって思ってたし、気にしてないよ」
ミーナ「それじゃあ、質問はこれで終わりね。必要な物資・・・・認識票とかはここにあるから」
机の上に置いてある大きな箱。そして、その上には拳銃が置いてあった。
この世界ではどうかは知らないけど、俺の世界ではこんなものを持てる人は限られる。
そのため、生で拳銃を見るのは初めてだった。
人殺しの道具・・・・
★さる回避代行始めました★
投下したいけど連投規制が怖い、支援したいけど規制されている、そんなときに!
壁殴りで鍛えたスタッフたちが一生懸命あなたの代わりにキーボード叩いてくれます!
モチロン回線を用意する必要もありません!スタッフが該当スレに無差別に支援と書きまくります!
一レス \0.2〜 24時間営業 年中無休!
∧_∧
( ´・ω・)
_‐'´ \ / `ー、_
/' ̄`Y´ ̄`Y´ ̄`レ⌒ヽ さる回避代行では同時にスタッフも募集しています
{ 、 ノ、 | _,,ム,_ ノl 筋肉に自身のあるそこのアナタ!一緒にお仕事してみませんか?
/\ ̄ ̄ ̄ (;;゚;;) ̄ ̄旦 ̄\ キーボードを打つだけの簡単なお仕事です
/◇◆\_________\
\\◇/◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆\
\(ニニニニニニニニニニニニニニ)
俺「これはいらないや」
初めて見ることもあり、暴発とかを過剰に意識しながら丁寧に渡す。
ミーナ「もしもの時のために持っておいたほうがいいと思うけど・・・・」
俺「俺には使えないよ」
そのやり取りを見て、坂本さんが大いに笑った。
坂本「あっはっはっは! 去年の宮藤を思い出すな!」
宮藤「さ、坂本さん・・・・」
ペリーヌ「全く! 宮藤さんといい、どうしてこう綺麗事を!」
綺麗事、か。
銃の扱い方がイマイチ分からないってのもあるんだけど、綺麗事とか関係なしに俺は自分の手が血に染まることが怖い。
だから、ミーナさんのいうもしもの時に遭ったとしても相手に害を及ばさずに逃げ切るつもりでいるし、
それができなければ死ぬだけだとさえ思っている。まあ、それでも傍から見れば綺麗事にしか見えないんだろうけど。
ミーナ「それじゃあ、これは預からせてもらうわ。あとは・・・・これで終わりかしら。
まだ紹介とかが済んでない人は早めにお願いね。それじゃあ、解散!」
全員が一斉に立ち上がり、ミーナさんが鋭い表情で辺りを見据える。そして、ちょっとしてから立ち去っていった。
これで終わったんだな。毎日こんな感じだと慣れるの大変そうだなァ。
俺も明日からは寝ながら受けようかな、でも新入りがいきなりそんなことすると顰蹙買うかな、とか考えていると
ルッキーニ「隙あり!」
と、後ろから手を差し込まれ、胸を触られた。
この声は、虫っ子だっけ(さっき「虫好き?」って質問してたから)。
シャーリー「どうだった?」
ルッキーニ「うじゅじゅ・・・・超残念賞・・・・」
エイラ「当たり前ダロー、男なんだから」
俺「超残念賞かー、これでも鍛えてあるんだけどな」
ルッキーニ「そうじゃなくてー! やわらかさ!」
柔らかさ? こっちでは胸が柔らかい方が優れているのか?
シャーリー「あっはっはっは! 紹介がまだだったな。私はシャーロット・E・イェーガー。シャーリーって呼んでくれ」
俺「よろしく、シャーリー」
ルッキーニ「私はフランチェスカ・ルッキーニ!」
エイラ「私はエイラ・イルマタル・ユーティライネン。こっちはサーニャ・V・リトヴャク」
そのサーニャは、エイラに支えられて大きく首を振りながら立っている。
まだ眠っているのか・・・・器用だな。
俺「みんな、よろし――」
エイラ「サーニャに変なコトするんじゃネーゾー!」
握手しようと手を差し出したら、敵意剥き出しの表情で睨みながら警戒された。
俺「別に食ったりしないよ・・・・」
エイラ「ソンナこと言ってるんじゃないんだけどナ」
シャーリー「はっはっは! 面白いヤツだなー」
坂本「よし、この後は新しく俺を入れて宮藤とリーネ、三人で午後から訓練だ。
その前に、二人は基地を案内してやってくれ」
芳佳、リーネ「はいっ!」
◇ ◇ ◇
芳佳「俺さんって優しいんですね」
俺「ん、どゆこと?」
二人に基地を案内してもらいながら雑談をしている。
食堂と、ハンガー・・・・格納庫のことらしい。
色々と主立った場所を教えてもらって、あとは俺の個室だけだ。
芳佳「さっき拳銃を返してたじゃないですか。私、感心しちゃいました」
リーネ「私も、去年の芳佳ちゃんを思い出しちゃったな」
俺「俺のは優しい、ってのとは違うかな」
リーネ「え?」
俺「相手を傷つけたくない、って気持ちがあるんなら優しいのかもしれないな。
でも、俺は相手が傷つくことよりも単純に自分の手が血に染まることが嫌なだけ。
結局自己中心的な考え方なんだよ」
芳佳「それでも―」
俺「穢いことを他人にやらせて自分は高見の見物、とも言い換えれる。
芳佳は本当に心から相手が傷つくのが嫌だから銃を返したんだろ? そっちの方が何十倍も立派だと思うよ俺は」
芳佳「俺さん・・・・」
俺「まあ、俺のことは気にしないで。それより俺の部屋まだかな?」
リーネ「あっ、通り過ぎてた! すみません!」
それから少しだけ通った所を引き返した。
◇ ◇ ◇
俺に用意された部屋は、ベッド以外には何もないけど一人分には十分なスペースの部屋だった。
リーネ「空っぽ・・・・ですね」
芳佳「私の時と同じだね」
俺「部屋を与えてもらえるだけでもありがたいよ。おまけにベッドが付いてくるなんて」
そう言ってベッドにごろんと寝転んだ。
俺「ふぅ〜っ、ちょっと寝よっかな。飯の時間になったら起こしてくれ」
芳佳、リーネ「はーい! ごゆっくり」
二人がいなくなったのが分かると、俺は寝転んだまま右の手を握り締めて目の前にかざす。
ここにいる皆は、この世界を守るという大義を持って戦っている。
俺はまだこの世界に来て間もないし、この世界に対して義理だとかそういうものがない。
でも、ここの人たちは良い人たちだ。腹が減って死にかけていたところを助けてもらった恩がある。
その恩を返すために、この手で報いなければならない。
ただ、相手が誰であろうとやっぱりこの手を血に染めることが怖い。
俺が俺でなくなってしまう、そんな気がしてならない。
だから雑用係に落ち着いてそれで恩が返せればと思ったけど、なんか違うんだよなァ・・・・
じっちゃんから「恩は忘れるな」って教えられてきたし、雑用程度では恩返しにならないと思っている。
・・・・どうすればいいのかな。
今回の投下はこれまで! 御清聴感謝です!
ホントにお姉ちゃん出番無かったけど、次回はタップリ出すはず・・・・
残念モードになるかもわからんけど。
次回『第三話 修羅の片鱗』!
乙!!
乙乙
面白いぞ。次回も楽しみにしてる
虎砲でネウロイを破壊とか、浮嶽でネウロイを砕くとか、龍破でストライカーユニット破壊するとかやって欲しいな
489 :
修羅の俺:2011/01/20(木) 15:06:52.01 ID:dan66U3k0
コメント、まっことありがとうございます!
技なんですけど、修羅の門を知らないって人のためにできるだけ文章で技の解説をするつもりだけど
技名とか出して大丈夫かのう。
あと主役の苗字を設定しておきたいけど、ぽっぽやさんみたいに俺に適した苗字、なんかあります?
近接戦闘の描写はなるべく俺も伝えようとしてるけど難しい、文章力がないから('A`)
技名ホイホイも出しちゃってるし…今更これでいいのか心配になってきたでござる
衛生兵の話書いてるとなんかあんまりに地味過ぎて皆が興冷めしないか心配になるでござる・・・
相変わらずお前らは肝っ玉ちっせぇな!
こまけえことはいいんだよ!
>>490 俺と一緒か……
技名ほいほいだしちゃってるよ
最近文章がどうちゃら言う人もいたから怖いわ……
文章なんて飾りに過ぎない
大切なのは心意気だってマロニーちゃんが言ってた
・・・推敲しなおそっと。
496 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/20(木) 17:20:52.46 ID:cOdZqyAaO
ほし
ぶどう
ウマー
誰もいないみたいだし投下していいですか?
500 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/20(木) 18:35:42.14 ID:vtbKeEEA0
501 :
試作な俺:2011/01/20(木) 18:38:35.52 ID:1at2KLLQ0
ありがとう。じゃあ行かせてもらいます
>>377からの続きです
軽い粗筋
みんなで海に行ってたら宮藤達を探しに洞窟入り、(二期九話)
酔っぱらったもっさんに追いかけられて
俺とお姉ちゃん穴に落下
それからのお話
wktk支援
――――――――――――――――――――
俺「イッッテェェ〜〜〜・・・・・!!バルクホルン大丈夫か・・・?」
バルクホルン「・・・だ、大丈夫だ」
俺「良かった・・・」 ホッ
バルクホルン「…………ここは」
俺は立って辺りを見渡す。苔が光っているお陰で視界はそこまで暗くなかったから、状況把握に大して時間は掛からなかった
先ほどの洞窟よりも下の洞窟に落ちたようだ。海抜が低くなったせいか海水が脛の高さまで来ている
俺「あそこから落ちたのか。結構高いな・・・」
バルクホルン「だが、何とか登れそうだな」
俺「えっ・・・これ登るのか?」
バルクホルン「他に道はないようだし仕方ない。ここを登るしかこの穴から出る手段は───」 スクッ
ズキッ!
バルクホルン「うぐっ・・・!」
俺「バルクホルンっ?」
バルクホルン「あ、足が・・・」 ズキズキ
落下の衝撃で挫いたのか、右足首が酷く腫れ上がって赤黒くなっている。
捻挫─────それどころか骨折かもしれない。歩行、ましてや崖登りなんてとても無理そうだ
俺「俺に治癒魔法が使えれば・・・くそ!」
バルクホルン「・・・悔やんでも仕方がない。動けないのなら、助けが来るのを待つしか───」
俺「いや、ムリダナ」
バルクホルン「・・・何故そう思う?」
俺「考えてみろ。俺達が落ちた時、近くにはあの少佐しか居なかった。”あの状態”のな」
俺「つまり助けが来るどころか、誰も俺達が落ちた事になんて気がついてすら無いだろうよ」
バルクホルン「まさか。いくら何でもそんな・・・」
――――――――――――――――――――
その通りだった
坂本「はっはっはっはっ!わっしょーい!」 タッタッタッタッ←暴走中
ミーナ「う〜ん・・・///」←指揮不能
シャーリー「少佐がどっかに行ったっきり戻って来ない・・・」
エーリカ「ミーナはこんな感じだし。トゥルーデ達も全然戻って来ないね」
エーリカ「・・・まあ、あの2人なら心配要らないと思うけどさ」
シャーリー「確かに。あの2人なら大丈夫そうだよな〜」
支援
支援じゃっど
――――――――――――――――――――
バルクホルン(・・・ありそうだな)
俺「宮藤達はそもそも探される側。サーニャとエイラは来てすらいない。
助けが来る可能性はほぼ無いと思うけどな」
バルクホルン「まさかこんな事になるとは・・・」
俺「ってな訳で、ホイ」 スッ
バルクホルン「・・・なんだ?」
俺「おんぶだよ、おんぶ。さっさと上に戻ろうぜ」
バルクホルン「・・・いや、行くならおまえ1人で行け」
俺「は?何で?」 キョトン
バルクホルン「私を背負って上まで登るなんて無理だ。私は後でいいから、まずはおまえ1人で脱出しろ」
俺「・・・あんたはどうするんだ?」
バルクホルン「後で梯子でもロープでも下ろしてくれればそれでいい。今は助けを呼びに行ってくれればいいさ」
俺「・・・残念だが、その案は駄目だな」
バルクホルン「何・・・?」
ザザァーン・・・
俺「見てみ」 スッ
俺は落ちてきた穴から見て、中腹辺りの高さを指差す
俺「波に削られた跡がある。それもかなり激しくな。
恐らく満潮になったら、あの高さまで波が届くんだろうよ」
バルクホルン「あんな所まで・・・?」
俺「フジツボもちょうどあの位置で途切れている。間違い無いだろうな。それにこの岩の削れ方は・・・いや、いいか」
俺「さてっ、もうわかっただろ?このままここに残ってたんじゃ、海の藻屑コース一直線だ。回避は不可能ってな」
ザザァーン・・・
俺「だから、さっさと2人で逃げるぞ。これ以上こんな辛気臭い所は御免だ。掴まれ」
バルクホルン「・・・駄目だ。脱出はおまえ1人でしろ」
俺「おい。聞いてなかったのか?このままここに居たんじゃ助からねーって言ってんだよ」 イラッ
俺「それとも何?海藻宜しく波に弄ばれたいの?」
バルクホルン「おまえこそ聞いていなかったのか?私を担いでこの壁を登るなど、不可能だと言ったんだ」
バルクホルン「波が来ようが来なかろうがそれは変わらない。私は私で何とかしてみせるから、おまえは1人で先に脱出するんだ」
バルクホルン(少なくとも、これで俺は確実に助かるはずだ・・・)
ザザァーン・・・
俺(こんな時でも頼りにしてくれねぇってのか・・・?)
バルクホルン(本当に波が来た・・・。水嵩も徐々に増している。時間が無い・・・!)
俺「くそっ・・・・・・!」 イライラ
バルクホルン「何をしている俺。早く壁を登ってあの穴から脱出を─────」
スゥ〜〜〜〜〜〜〜〜・・・
俺「ヤ〜〜〜〜ダ〜〜〜〜ねェッッ!!!」
バルクホルン「なっ───」
俺「この状況で仲間───いや、家族見捨てて自分だけ逃げる馬鹿がどこに居るんだよ!冗談じゃねぇっつーの」
俺「こんな所に1人置いていけるかよ!一緒に逃げるんだよ!」
バルクホルン「それでは2人共助からない。・・・上官命令だ。1人で脱出しろ」
俺「はあァ?俺が上官命令に従うような良い子ちゃんに見えるのか?軍規覚えた所で実行するかどうかは別なんだよ」
俺「今の自分を見てみな”ゲルトルート・バルクホルン大尉”。今のあんたは軍服すら着ていない。ただの”バルクホルン”だろうが。怪我人だろうが」
バルクホルン「しかし、これではおまえまで巻き添えに───」
俺「っ!うっせぇんだよ!!」
バルクホルン「!」
俺「こんな時まで俺の心配か?はっ!自分の方がよっぽどヤバい状況だろうがよ!」
俺「いっつもそうだ!前からあんたはいつもいつもいつもいつも・・・!」
バルクホルン「俺・・・?」
体の奥底から怒りがフツフツと沸き上がり、激情が俺を狂わせて行く
俺「ローマに行った時ぃっ!俺はあんたに助けられた!!パトゥーリアから逃げる時だって助けられた!」
俺「そして今ァッ!あんたはそんな状況でも俺を助けようとしている!逃がそうとしている!」
俺「悔しいよ!こんな時にも頼ってもらえないなんてなぁ!!」
俺「ムカつくなぁ!どうしようも無くムカつくなァッ!!あんたはかっこよすぎるんだよっ!!」
バルクホルン「俺・・・・・」
俺「ああそうさ!!あの時と今では状況が全然違う!”敵を倒してハイ終わり”じゃねえ!
おかしくねえ!間違っちゃいねえ!俺があんたを担いで崖登って脱出だなんて、無理だと思って当然だ!」
俺「俺がもっと頼もしければ!こんな非力なモヤシじゃなくて、それ相応の力があれば!出来損ないじゃなければ!
あんたにこんな思いをさせる事も無いんだろうよ!あんただって、迷わずに助けを頼むんだろうよ!!」
し え ん
バルクホルン「おまえ・・・・・」
俺「俺は弱えよ!模擬戦でもあんたに勝てねえ!
今までの戦いだってそうだ!あんたらの助けが無ければどうしようもなかった!俺1人じゃ勝てないのばかりだった!」
怒りと共に、ずっと心の中で引きずっていたモノが溢れ出る
自分が助けられてばかりの情けない奴じゃ無ければ
もっともっと強くて、どんな敵が来ても負けずに1人で全ての敵を打ち倒せるような、頼りがいのある男ならば
─────出来損ないの試作品(プロトタイプ)じゃ無ければ─────
俺「ムカつくんだよ!情けねえんだよ!こんな状況でもあんたに頼ってもらえないなんて!それどころか、逆に気を使われちまうなんてなぁ!!」
俺「笑えるぜ!何つうザマだよこれはぁ!」
バルクホルン「俺・・・・・」
バルクホルン(私の発言が、こんなにも俺を追い込んでしまっていた・・・?)
俺「ちっ・・・・・!」
俺(くそっ!何言ってんだよ俺は・・・!こんなの、ただの八つ当たりじゃねえか・・・!落ち着けっての・・・!)
しえん
ザザァァァーン・・・・・
バルクホルン「・・・時間が無い。早く脱出しろ」
俺「っ!あんたまだそんな事───」
バルクホルン「おまえの言うとおりだ。おまえじゃ私を助ける事は出来ない」
俺「くっ・・・」 ギリッ・・・
バルクホルン「・・・それでも私を助けたいのなら、急いで助けを呼びに行ってくれればいい。おまえだけでは無理だ」
俺「だが・・・」
バルクホルン「・・・おまえの気持ちは嬉しい。だが言ったはずだ。」
バルクホルン「『戦場において、生の感情丸出しで戦ったりすれば、それは時に味方を危険に晒す。』だから律する必要があるとな」
俺「・・・・・・・」
バルクホルン「今は感情で考えるな。効率で考えろ。私を助けると言うのなら、早急に1人で脱出して助けを呼びに行くしかない」
俺「それじゃあんたが・・・」
バルクホルン「心配するな。私はおまえより強いんだぞ?おまえが戻って来るまでは耐えてみせる。だから気にせず行け」
バルクホルン(頼む。これで引き下がってくれ・・・!)
俺「・・・・・・・・」
いいよいいよこういうの大好物
俺(結局、あんたはまたそう言うんだな・・・)
俺(見え透いた嘘吐きやがって・・・。どう考えても無理だろうが)
俺(そうやって、俺を安心させようとしている。守ろうとしている)
俺(痛みに耐えて無理やり笑ってんだろうな。笑顔が引きつってんぞ・・・?)
俺(やっぱ、あんたはかっこよすぎるんだよ。そんで強すぎ)
俺(でも・・・そんなあんただからこそ、俺は──────)
バルクホルン「俺・・・?」
俺(でも、これだけは譲れねえなぁ・・・)
俺(ここは、俺も意地を張らせてもらいますか!)
俺「…………俺さぁ」
バルクホルン「?」
俺「昔・・・、つってもそこまで昔でも無いんだけど。大切な人を守れなかった事があるんだよ」
バルクホルン「守れなかった・・・」
俺「辛かった。すげえ辛かった。痛みなんかよりもずっと、ずっとずっと・・・!」
バルクホルン(俺・・・・・)
俺「俺はもう、あんな思いは二度としたくない」
俺「俺はもう・・・大切な人を失いたくない!」
バルクホルン「!」
俺「あんたはこうも言ったはずだ。『感情で行動するのは、正しい人間の生き方だ』ってな」
俺「だから俺は自分の感情に従う。あんたを助けたい」
俺「あんたには、笑っていて欲しい」
俺「あんたを・・・守りたいんだよ!」
バルクホルン「っ・・・・・!」
俺「だから・・・信じてくれ」 スッ
そう言って俺は、バルクホルンに手を差し出す
俺「生きて帰ろうぜ。2人でさっ」 ニコッ
\ _,,-‐'"ヽ. ∧ _∧ /
_ \ノ\ ヽ ト、 /∧´・ω・) /∧_∧
../ jjjj. \. ヽ_(⌒) _,,.. -‐'"ノ /ノ >‐个 、../ ( ´・ω・)
/ タ {!!\ `7⌒/'フ >,ノ--―‐‐' ̄ /_‐'´ \ / `ー、_
ノ ~ `\ ∨ ∨ >ミ .//' ̄`Y´ ̄`Y´ ̄`レ⌒ヽ
`ヽ. ∧_∧ , ‐'` \ { { / { 、 ノ、 | _,,ム,_ ノl
\ `ヽ(´・ω・`)" ノ/ \∧∧∧∧∧/ /\ ̄ ̄ ̄ (;;゚;;) ̄ ̄旦 ̄\
`、ヽ. ``Y" r < 壁 >/◇◆\_________\
i. 、 ¥ ノ < 殴 >\\◇/◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆\
`、.` -‐´;`ー イ. < の り > \(ニニニニニニニニニニニニニ)
───────────< 予 代 >──────────────────
★壁殴り代行始めました < 感 行 > ∧__∧ __________
ムカついたけど壁を殴る < !!!! > __( ´・ω・` ):!::. :. . .....:::=≧=‐- 、
壁を殴りたいけど殴る壁 < > _/ .:ヽ :i::::::::/: /:::':.. .:..,. ''. :: `ヽ
壁殴りで鍛えたスタッフが /∨∨∨∨∨\-'´;.:.、... .: .:i :i::/: .:::..:,.‐''". . .:、 :.
モチロン壁を用意する / ∧_∧ \ノ:. ..\. ヽ: , -‐''´ ..::: .. : .::l . :.
スタッフがあなたの家/ (´・ω・`) _、_,,_,,,. \ ` ヽ、::/ .:::、:.. .. . :. .::i ...:
家の壁を無差別に/ /´`''" '"´``Y'""``'j ヽ. .\ :i::. . .::`''‐-=、ヽ、.:.. .:: :ノ
1時間\1200〜 / { ,ノ' i| ,. ,、 ,,|,,. 、_/´ ,-,,.;;l. \ :|: . .:: :.::::::::::::/゙"ヽ、:.:::´::.
24時間営業 / '、 ヾ ,`''-‐‐'''" ̄_{ ,ノi,、;;;ノ.. \:|: . . . :: :.:.:::::::::{::. ::;'`‐ .::
年中無休!!!/ ヽ、, ,.- ,.,'/`''`,,_ ,,/ \ . . . .. .. .:.::..:.:::::::::::|::. .::i ..:::
俺は手を差し出したまま、じっとバルクホルンの目を見つめる
バルクホルン(おまえは・・・私の気も、知らないで・・・)
バルクホルン(私がどれだけ、おまえを逃がそうと・・・)
バルクホルン(どれだけ、おまえを守ろうと・・・)
バルクホルン(それなのにおまえは、それでも私を守りたいって・・・) チラッ
バルクホルンも俺の目を見つめる。2人の視線が交錯する
俺「・・・?」
俺「♪」 ニコッ
バルクホルン「・・・っ!///」
微笑みかけられて赤面。軽く咳払いして改めて俺を見つめる
バルクホルン「・・・まったく、酔狂な奴だなお前は」
俺「伊達や酔狂でこんな事しねえよ。俺はいっつも真面目にやってるんだぜ?」 ニヤッ
バルクホルン「・・・なら、もう私も遠慮しないからな?」 フッ
ガシッ
言葉と共に、バルクホルンは俺の手を力強く握りしめる。その瞳には、迷いも曇りも在りはしなかった
俺「はっ!そう来なくっちゃあ!」 ニッ
そう言って手を握り返し、バルクホルンを引っ張り立たせる。
片足を怪我をしている為、あくまで優しくだ
ザザァァァーン・・・・・
海水がいつの間にか、膝下まで迫って来た。勢いも増してる気がする
俺「さてっ、俺と一緒に脱出して貰うぞ。バルクホルン」
バルクホルン「ああ勿論だ。こんな所で朽ちるつもりは無い。クリスに会う為にもな」
俺「よし!さっさと掴まった!時間無いぜぇ?」
バルクホルン「ああ!」 ガシッ
バルクホルンが俺の背に負ぶさり、両腕を俺の首に絡めてしっかり密着する
俺「うおわっ・・・」 グラッ
バルクホルン「す、すまない。・・・重いよな」
俺「いーや全然?軽いモンさ」 ハハハ
俺(どっちかってーと、水着越しの感触の方が気になる・・・)
バルクホルン「そ、そうか。なら良かった」 ホッ
俺(なるほど。あの時のエイラはこういう事ね)(※11話)
俺「これで無事に助かっても、もし助からなくても2人一緒だ」
バルクホルン「正しく運命共同体だな」
俺「ははっ。あんたとなら、悪くないな」
バルクホルン「私もお前となら、・・・いいぞ」
俺「そりゃあ光栄だな。・・・でも、死ぬ気はねぇってな!」
ザザァーン・・・
徐々に波が強くなってきた。心なしか先程よりも強くなる速さも上がってきたような気がする。あまり時間は無いようだ
俺「さてっ・・・」 スッ
目の前に聳える巨大な岩壁と、その上にある脱出地点となる穴を見据えると、意識を集中させて魔法力を開放する
ピョコン
使い魔である烏の黒い羽が、側頭部と後ろ腰から生えた
俺(チャンスも体も一つしか無い。ミスは許されない・・・)
俺(俺を信じてくれた、バルクホルンの為にも・・・!)
俺(邪念を捨てろ。集中だ。集中・・・・・ッ!)
俺(”牙”・・・!)
俺は戦闘中常に変換能力で弾に破壊力を込めている為、一般のウィッチと比べると銃撃の威力が非常に高い
”牙”は物体に破壊力を宿らせる。それで上がる銃弾の威力が他のウィッチよりも高いのだ
しかし”牙”は物体の破壊力を著しく向上させるのと引き換えに、耐久性が低下して壊れやすくなる
攻撃力の代償として寿命が縮まってしまうのだ。使い捨ての銃弾とかならばそれも問題ないだろう
しかし剣などではそうはいかない。敵に大ダメージを与えるのはいいが、毎回剣が壊れてしまっては堪まった物じゃないだろう。(バスターソードは例外)
”牙”は銃弾のような使い捨ての物にこそ使うべき能力であって、本来繰り返し使用する物に使うべき能力ではない
───ましてや、それが自分の肉体となると尚更である───
ザザァーン・・・
俺(意識を両手足に集中・・・・・よし!)
俺(大丈夫、出来る。やった事ねえけど・・・)
俺(バルクホルンが一緒だからか・・・?何か出来るような気がする)
俺(あー・・・。なんか今なら”何チャラ波”とか撃てそう)
”牙”を手足に使い、魔法力を注ぎ込む
破壊の魔法力が宿り、両手を薄い青白い光が包み込んだ
俺(集中しろ。力を込めすぎても駄目だ。砕きすぎて下に落ちたら元も子もない・・・)
俺は聳え立つ岩壁に手をかけ、登り始めた
ガッ!
俺「くっ・・・」 ズキンッ!
俺(この程度ならっ・・・何とか・・・!) ガッ、ガッ
岩壁を砕き、自ら手足を引っ掛ける場所を作る
これなら岩が多少湿り気を帯びていたり、ぬめっていたりしたとしても問題ない
ズキッ!ズキン!
両手足の先に激痛が走る。岩を砕いて登るなんて普通じゃない。故に手足への負担も大きいのである
それでも激痛に耐え、どんどん順調に登って行く
俺「へへっ、なんだよ。余裕じゃねぇか」
ズキンッッ!!
俺「ぐっ・・・」
バルクホルン「どうした、大丈夫か?」
俺「・・・大丈夫だ、問題ねえよ。むしろ順調。このままならすぐに───」
┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"!!!!!
俺・バルクホルン「!?」
俺「オイオイオイオイ!マジかよ!」
バルクホルン「急に水の勢いが・・・」
先程とは比べものにならない程の勢いで海水が、この地下洞窟に轟音と共に流れ込んで来ている。まさに激流だ
俺(なるほど。あの岩の削れ方はそう言う事ね───って、それどころじゃねえ!!)
流れ込む水量が急激に増した為、水嵩がどんどん増して行く。このままではそう遠く無い内に流れに飲み込まれるだろう
俺「ちょっとばかし荒っぽく行くぜ!?しっかり捕まりなぁッ!」
バルクホルン「あ、ああ!」 ギュウ〜!
俺「行くぜええええええエエエッッ!!!」 ガッ!ガッ!ガッ!ガッ!
先程よりも速く岩壁を登って行く。手足に激痛が走るが、そんなの気にしてなんていられない
しかし水嵩は、2人のすぐ下まで迫っていた
┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"!!!!
俺「死ぬかよ・・・っ!」
┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"!!!!!
俺「死なせるかよっ!!!」
だが無慈悲にも荒れ狂う流れは2人に迫り来る。岩壁を削り取る激しい水流の魔の手が、2人を飲み込もうと手を伸ばした
俺(くそっ!くそ─────)
ちょっと半端ですが今回はここまでです。14話はあと2回投下予定。
当初は足挫いたお姉ちゃんをおんぶしたいだけだったのにいつの間にかこんなに長く・・・
続きは今晩空いていたらもう一度。それか土曜日になりそうです。
支援してくれた人、読んでくれた人ありがとうございました
今回全然出番ないけどサブキャラの軽い設定置いときます↓
ダム・ダ・ダルシム
男性/年齢不詳
カールスラント空軍大佐でありD特殊実験戦闘部隊の指揮官でもある、軍人と研究者の2つの顔を持つ初老の男。俺曰く”マッドサイエンティスト”
ストライカーユニットの開発者の1人であり、宮藤一郎博士と同じ研究チームだったようだが、彼の過去は未だ明らかになっていない。
ストライカーユニットの開発後は、ストライカーユニットのさらなる研究を進めていた筈が数年前に軍の表舞台から姿を消し、 現在は詳細不明の実験と共に再び姿を現した謎の多い男である。
何故かウィッチの事をあまり快く思っておらず、彼女らを軽視したり度々見下す発言をする。彼女らでは自分の研究である「強化ウィッチ」の俺中尉の足元にも及ばないと内心思っている。
ネウロイに強い憎悪を抱いている。だから自分の研究こそ世界を救うべきだと妄信しており、実験と研究を何よりも重視する。その為少なからずウィッチーズの反感を買っている。
助手
女性/23歳
出身はオストマルク。数年前ネウロイに故郷・家族・友人を全て奪われ、ネウロイに強い憎悪を抱き復讐する決意をする。
トップレベルの魔法研究関係の大学を首席で卒業する程の秀才。そこで魔法について専門的な勉強をしていた。
その後ネウロイへの復讐心とその才能をダルシムに見抜かれ、D特殊実験戦闘部隊の元になったダルシムの研究部隊にスカウトされる形で入隊した。
しかしそこで行われている研究の全容を把握していたわけでは無く、事実に直面した彼女は強い衝撃を受ける。入隊したのは一年ほど前なので、俺以外の試作体(強化成功体)との面識はない。
研究者A曰く、実験体への情を捨てて非情に徹して研究対象として考えさせれば、ダルシムに次ぐ才能の持ち主らしい。
全てを捨ててネウロイに復讐を誓った筈の自分と、「俺」の事を道具として見れず「人」として接してしまう自分。復讐心と良心の狭間で苦しむ事になる
乙!
くさやも後で投下していいかな。
乙でやんす!
おつ
おおお試作来てるじゃないすか
乙でした
乙乙、ニヤニヤしたわwww
大丈夫かな?35分から投下させてもらいます。クサヤ。
乙乙
乙!
最終投下後約10分辺りからの投下宣言の方が色々といいと思う訳よ
ある意味、地獄の三週間。ある意味、楽しい三週間。
楽しいことから列記しよう。
1.朝から晩まで、元気な女の子と一緒に過ごすぷうすけは大満足。あっちこっちに顔を出しては
遊んでもらっている。夜も引く手あまた。ぷうも巡回して各隊員のベッドにお邪魔している様子。
隊員も、それを期待してドアを閉めずに居るらしい。こいつは全身全霊『善意』で出来ている。
ペットケアには丁度良いだろう。風呂場にまで行っているとか。道理で、最近毛艶もいいわけだ。
風呂嫌いの筈が。スケベな奴だ。朝方には俺のベッドに戻っているのだから、文句は言わん。
2.空を飛べる。ようやく、過度の緊張もしなくなった。バイクで峠を攻めるときの感覚だな。
風圧もさほどない。速度はいうまでもない。思いのまま、飛ぶことがこれほど楽しいとは。
緊張感の持続が心地いい。空中射撃も別に難しいことは無い。クレー射撃と同じだ。
3.隊員とも普通に打ち解けることが出来た。シャイな子もいれば、とっつき難い子もいるが。
いい子達だ。戸惑うことの多い俺に親切にしてくれる。特にバルクホルン大尉とシャーリーだな。
リーネ君と宮藤君、それにサーニャ中尉は懐いてくれた。ぷうの影響だろうな。俺は年だ。
4.整備及び警備の連中とも仲良くなれた。扶桑の近所にあるジャパンからの義勇兵、としてくれた
ミーナ隊長の心配りに感謝。心のよりどころだからな・・。制服もどきも揃えてくれた。多国籍その
ものだが、まあ、いいさ。
辛い事。
自分の「理解能力」に疑問が。言われたことがなぜ出来ない。バルクホルン大尉は丁寧に教えてくれる
のに。
テレキネシスとテレポートの練習も結構身体にこたえる。特にテレポート。距離を誤って固形物の
中で実体化してしまうと、元の場所に跳ね返されて失神してしまう。まあ、岩と一体化してしまうの
はごめんだが・・・。回復に時間がかかり、苦しい。まあ、徐々に大質量、遠距離もこなせるようになった。
バルクホルン大尉達に協力を願って、同行ジャンプの精度を上げることに精進中。
****
警報だ。ユニット整備を終えたところでよかった。駆け足でブリーフィングルームに向かう。今日も
また見学か?空戦空域外で、皆が必死に戦っているのをただ見ているのは辛い。
ミーナ「本日は俺候補生にも攻撃隊として参加してもらいます。私の二番についてください」
おお!最後のテストか?
ハンガーから飛び出し、上空で編隊を組む。武器はM1919A6。30-06は8ミリマウザーに比べてちと威力
が不足だが、弾道の低伸性能もいいし、装弾数が250発だ。これでいいさ。予備弾は1箱。あと拳銃。
接触予定空域に向けて高度を取りつつ飛行する。許可を貰って、装填と試射を済ませる。よし。他の
隊員は試射までやらない。余程慣れているのか?だろうな。俺だけヒヨコだ。でも、俺には俺のルール
がある。不確定要素は徹底して除外する。
接敵。大型1.小型50.武者震いが身体を走る。隊員も若干飛行姿勢が乱れる。皆、同じなんだろう。
バルクホルン「ミーナ、例の『ポン!』でやるか?俺候補生も用意はできている」
ポン!とは、俺がテレポートして消えるときに発する音のこと。真空になった場所に空気が流れこむ
ので、面白い突破音が出るらしい。俺は聞こえないんだけど。
ミーナ「ええ。そうしましょう。俺さん、坂本少佐とバルクホルン大尉、サーニャさん、リネットさんを
伴って『ジャンプ』してください。大型の後方500に。その後、俺さんは大型の前方200へ。いい?」
俺「了解。4人を後方500に運搬、その後、前方200にて牽制攻撃」
ミーナ「ええ。私は小型相手の指揮を取ります。大型は少佐が指揮を。準備して!」
編隊を一時解き、四人が俺に直に接触する。二人は俺の腕を、残り二人は俺のベルトを掴んだ。
536 :
蒼穹のクサヤ:2011/01/20(木) 20:44:59.31 ID:H0oeZwBy0
俺「がっちり握って!絶対離すな。離したらどうなるか解らない!隊長、大型班準備よし」
ミーナ「待機。小型班、突入!……大型班、突入!」
大型後方に意識を集中。距離4000。問題なし!ジャンプ!
一瞬、意識が乱れる。収まった瞬間インカムに吼える。
俺「完了!離れろ!」
手と腰の接触がなくなった瞬間、上方へループを開始。テレポートしても、それまでの『慣性』は
続いている。インメルマンターンを完了する前に大型の背中が見えてきた。よし、距離は有っていた。
4人もそれぞれ攻撃位置に付こうと飛んでいる。
では、前方へ。銃を握りなおし、意識を集中。相対速度も考えろ!
ジャンプ! また意識が乱れる。頭を振りつつ身体を回す。よし!
敵に向かってテレキネシスを発動。質量が違いすぎるから俺が引っ張られる。高度を下げつつ、同航に。
ようやく敵が撃ってきた。吃驚しただろう? ちょっと右にもう一度ジャンプ。よし、速度合った。
テレキネシスを反発に切り替えて、距離を保つ。よし!攻撃開始!
自分がさっき居た辺りにビームが集中された。いい照準装置だな。同時に複数の火点から同一目標に
ぶっ放せるのか。ビームを集中制御しつつ屈折させて発射か!コイツもオーパーツな敵だ。撃ちまくる。
相手は人間じゃない。生命体かどうかも怪しいもんだ。迷いは全くない。只のターゲット。
インカムから坂本少佐の声が響く。向うも始めたか。良く見えん。遠ざかれば見えるだろうが、それで
はより多くのビームを喰らう。シールドで裁ききれなくなったら消し炭だ。
徹甲弾3発に曳光弾1発の割合で組んだ赤い射線がネウロイの装甲を打ち砕き続ける。俺にもビームが
集中するが、シールドを精一杯張って対抗。負けるか!進行方向に背中を向けたままで撃ちまくる。
大気がオゾン臭い。中心軸狙いで撃っているが、コアは何処だ?
537 :
蒼穹のクサヤ:2011/01/20(木) 20:49:59.97 ID:H0oeZwBy0
視界が真っ赤になっている。相当撃たれているんだ。曳光弾も見難い。不思議と怖さは感じない。
坂井三郎が言っていた『自分が撃つ限り撃たれていても怖さはない』って、このことか。なるほど。
あまりに視界が悪くなると何処を撃っているのか、敵との相互距離も解らなくなる。上下左右に適当
にジャンプして、敵のビームを一旦反らしつつ、攻撃を続行する。銃身が赤くなってきた。構わん。
撃ち続けろ!
緑の曳光弾に切り替わった。残り50か!同航から軸線を外して斜め上に離脱を始める。撃ちつくした!
そのままジャンプ。前方斜め左、1000!
よし!弾箱交換!やばい。加熱しすぎたか?暴発するなよ。
俺「少佐。弾交換中」
坂本「俺!急いでくれ!こいつのコアは移動式。手こずっている」
俺「完了!少佐側にジャンプして加勢するか?」
坂本「そうしてくれ!」
答える時間も惜しい。ビームが撃ちまくられる空隙を狙って、適当にジャンプ。
俺「少佐!到着!」
坂本「サーニャと合流!その後サーニャを敵近くへ運搬!誘導は私がやる!」
俺「了解!」
サーニャ君の姿を探す。ビームが邪魔だ。
居た。上方、端でフリーガーハマーを構えて回避しつつ待機している。すぐ上にジャンプ。
538 :
蒼穹のクサヤ:2011/01/20(木) 20:54:59.63 ID:H0oeZwBy0
俺「サーニャ中尉!お待たせ。少佐!合流した!」
サーニャ「お願いします」
坂本「現在、コアは軸線の左側、機首より50の位置!」
俺「中尉!その位置の真上50にジャンプする。武器を真下に向けて構えて!斉射したらすぐ
ジャンプして離脱!」
サーニャ「はい」
問答無用、彼女の尻尾の根元を鷲掴みにして、敵位置確認。ジャンプ。
俺「撃て!」
フリーガーハマーから次々とロケット弾が放たれる。今の位置の反対上空だな。9発!ジャンプ!
実体化。ネウロイを探す。 おお、撃墜だ!やった!
サーニャ君の肩を叩いて喜ぶ。彼女は照れている。あ、そうだ。この子はシャイなんだった。
ごめんよ、衣服だとジャンプが完遂できるかわからないんだ。
坂本「サーニャ!よくやった! 俺!小型に向かえ!」
俺「了解。サーニャ中尉は残弾無し!単機戦闘に入る!」
続けざまにジャンプ。小型の群れの後方でいい。
うわ。大混乱だな。あの子は誰だ?3機に追尾されている。よし。ジャンプで割り込もう。
実体化。ああ、シャーリー君か。
俺「シャーリー。撹乱する。適当にブレイク!」
シャーリーと敵機の間に位置して、蛇行しまくる。ほれ、照準の邪魔だろうが!
539 :
蒼穹のクサヤ:2011/01/20(木) 21:00:00.10 ID:H0oeZwBy0
シャーリー「サンクス! ブレイク 今!」
一気にループに入った。んじゃ、俺急降下。よし、付いてきたな。撃ち始めやがった。凄く怖い。
ジャンプするか?
ルッキーニ「俺!そのまま!」
ルッキーニ少尉が背後の敵機を撃墜。点射が上手いな。ちっとやばかったよ、ありがとさん。
俺「グラッツェ!アンジェラ!」
ルッキーニ「ヴァッベ!俺!」
なんだって?解らん! 次は?よしあそこ!
俺「隊長!構わず!支援する!」
返事も待たずに、隊長のケツに食いつこうとしていた敵機二機に連射、撃破する。
お?横から撃たれた!適当にジャンプ!
どんぴしゃ!10メートル。お前か!俺を撃ったのは!墜ちろ!よっしゃ!近づけば弾も節約できるな。
どれ。試してみよう。ペリーヌ中尉の後ろを取ろうとしているアイツ!
ジャンプしながら敵機の邪魔をし続ける。どうせ単機だ。気にせず動き回って友軍の援護をするさ。
鼓動は激しい。でも、不思議と恐怖が少ない。俺も撃たれりゃ死ぬのに。でも、やられるという気が
しない。高揚した気持ちだ。体が思うままに動く高揚だ。変なもんだな・・・。
****
支援だぜ
軍事はいいね
支援
ブリーフィングルームで、戦闘経過の報告。混乱することもなく報告を終えた。はあ、疲れた。
早くぷうをもふもふしたい。7機プラス0.5機の撃墜で、エースの仲間になったそうだけど。どうでも
いいや。ぷうの顔を見るほうが大事。アイツ、ハンガー前で整備員とともに待っていたんだぜ。
***
昼食後の一時。宮藤君とリーネ君から質問攻め。
宮藤「俺さんは、躊躇なく引き金を引けましたか?」
俺「全く無いよ。人間じゃない。生物かどうかも怪しい。それに、向うは遠慮無しに攻撃してくる。
なんで、俺は撃つよ」
リーネ「相手が人だったらどうします?」
俺「その状況にならないと解らない。今、考えても綺麗事の答えでしょ。ただ、俺を撃つ奴には遠慮なし
に撃ち返すよ。生きて帰りたいからね」
シャーリー「わたしが撃ったら?」
ハルトマン「こんな美少女は撃たないよね?撃たれても」
俺「威嚇で無いとわかったら、撃つ。でも、シャーリー君達がそうする理由があるのかな?」
笑顔で顔を横に振る二人。
俺「精神異常者でなければ、意味無く人を殺したいと思う奴はいないだろ」
皆が頷く。宮藤君はまだ考え込んでいる。
宮藤「でも、俺さんはハンターで、鹿とか熊とか撃つんですよね?楽しいですか?殺すことが」
しまった、クサヤさんの投下が始まってたとは…不覚
遅ればせながら支援
544 :
蒼穹のクサヤ :2011/01/20(木) 21:10:00.02 ID:H0oeZwBy0
俺「ああ。撃つよ。でも、その肉を食べる為に撃つんだ。必要がないなら撃たずに見ている」
サーニャ「食べる分だけ・・・獲る?」
俺「そう。引き金を引く直前、照準越しに獲物に謝る。ごめんな、ってね。信じられないかも知れない
けれど、俺は動物が好きだよ。自然も好きだ」
リーネ「でも、お肉はお店に売っていますけど?」
俺「誰かが君にその肉を提供する為に、牛とか羊を殺しているから店に並ぶんでしょ?お肉は畑で育た
ないよね。自分の手を汚したくない人はそれでいいさ。人間だけが、そこを選ぶことが出来る」
皆が笑う。俺も笑う。罪悪感を感じる人は菜食主義へいくわけだ。
リーネ「ああ、そうですね。其処まで考えませんでした」
宮藤「解りました。そういう見方をしたことがなかったです。俺さんは生きて帰るために戦うと?相手が
人でも?」
俺「うん。悪事を自分が犯したなら別だけどさ。わけもわからず殺されるのは真っ平だ。大義名分も好き
ではないけどね」
サーニャ「国と国の・・・人間同士の戦い?」
俺「そう。お互い綺麗ごとばかりでね。正義だって双方が主張する。勝った方が正義。負けたら悪になる。
馬鹿らしい」
バルクホルン「ああ、確かにそうだな」
俺「俺は・・・明日も生きるために戦うよ。俺が罪を犯していない限り、誰にも奪えない権利だと思うから」
支援ざんす
バルクホルン「お前の考える『罪』とは?」
俺「無抵抗の人間を故意に殺したとき、かな」
宮藤「!・・・もし、もしものときは?」
俺「預かった拳銃で自分の頭を吹き飛ばす。罪から逃れようと思わない」
坂本「侍魂、だな」
****
午後の飛行訓練は宮藤軍曹とペアになり、バルクホルン大尉とハルトマン中尉のペアとの編隊空戦。
宮藤君に一番になって貰い、一生懸命追従する。丁寧な操縦なんだろうな。次に俺が長機となって
彼女を引っ張る。うーん。今まではバルクホルン大尉の二番ばかりだったから、何か変だ。
四戦四敗。ま、腕の差は歴然。ひよこはひよこ。こりゃ、トンビに成れたら御の字か。
ハルトマン「ねえ、俺。なんでジャンプして逃げないの?」
バルクホルン「ああ。てっきりそれで逃げて、とんでもないところから撃ってくるんじゃないかと
警戒していたんだけどな?」
宮藤「ですよねー。でも、俺さん頑固で・・・」
俺「基礎を訓練しないと。それに、アレ結構疲れるんだよ。アレに頼ったら、体力消耗して墜とさ
れると思ってさ。やっぱり、基本を身に着けなきゃダメでしょ」
宮藤「そればかり言っているんですよー。今日は勝てると思ったのに」
バルクホルン「正論だ。その気持ちで頑張れ。お前は筋はいい。訓練で学べ」
しえんぬ
俺「教官、宜しくです」
バルクホルン「ああ!候補生。宮藤も、だぞ」
宮藤「えへへー。地球の裏側までいけるんだろうって思っていましたけど?ロマーニャへの買出し
も楽だろうなあって」
おもいっきりの笑顔で、とんでもないこといいやがる。俺はグッキーでもクロネコでもない。
俺「裏かよ!ハワイ辺り?生死が掛かるならやれるかも。でも、その時点で失神する自信があるよ」
バルクホルン「ふむ。買出し荷物の運搬役は私も考えていたんだが」
パシリかよ。あ、目は笑ってるから冗談か。この人は真面目の殻で覆っているからなあ。世話に
なってるし、そのくらいはやってみてもいいかな。大尉の為なら。
ハルトマン「訓練してさ、ハワイ連れて行ってよ!日帰りでバカンス!」
宮藤「わぁ!それいいですね、ハルトマンさん!俺さん!さ!訓練しましょう!」
人の話を聞いてくれ。可愛い顔して言う事は鬼だ。
俺「ジャンプに失敗したら。異次元に宙ぶらりんになるかもよ?まあ、やってみようか」
嘘。あまりに長大なジャンプの場合も、出発点に戻されて失神するだけだ。嘘も方便。
ハルトマン「えー!それはちょっと。でも俺が居るならいいかもね。オッサン過ぎるかな?」
宮藤「エエと・・・・異次元?宙ぶらりん?うーん?」
バルクホルン「宮藤?考える必要があるか?ハルトマン、義務から逃げ出すのか?カールスラント
軍人として貴様は・・・・」
549 :
蒼穹のクサヤ :2011/01/20(木) 21:25:00.42 ID:H0oeZwBy0
おやおや。ハルトマン中尉が説教され始めた。流れを変えるか?
宮藤君に耳打ちして、目で合図。二人のシッポを優しく掴み、俺たちは手を絡める。よし。
バルクホルン「あ!宮藤!急にな―――」
ハルトマン「きゃ!俺!感じちゃ――」
ジャンプ。座標は前もってイメージ済み。管制塔のまん前。
ほい、出た。管制塔のガラス窓から30メートル。ドンピシャリ。今は誰が詰めているんだろう?
宮藤「きゃああああああ!」
ハルトマン「うゎっとぉ!」
バルクホルン「ひっ!」
巡航速度のまま、四人で管制タワーを掠める。ありゃ!坂本少佐だわ。
坂本「こらぁ!なにやっとるかぁ!」
俺「はい。長距離ジャンプの訓練中。15キロメートルを3人運搬。次は30キロを予定」
宮藤「し、心臓が・・・」
ハルトマン「おっもしろーい!」
バルクホルン「・・・俺候補生」
坂本「了解!元気があってよろしい!実体化は離れた場所にしろ。ガラスが割れそうだ!二三人、
コーヒー零したぞ!はっはっは!」
内心にやりと笑う。思ったとおりの反応だ。『訓練』が魔法の言葉さ。
俺「了解!500メートル以上の距離を取る。戻りは50キロで!以降距離を広げる。では!」
550 :
蒼穹のクサヤ :2011/01/20(木) 21:30:02.89 ID:H0oeZwBy0
バルクホルン「俺!まて!失敗すると異次元だろう?やめろ!」
宮藤「俺さん!今日は止めましょう!まだ夕食の支度とか洗濯――」
ハルトマン「最終目標はハワイだぁ!いっけー!俺!」
坂本「了解!気合だ!根性だ!ウィッチの意地を見せろ!レーダーで位置測定する。以上!」
ハルトマンに目配せ。さっきと同じようにする。今度は俺がバルクホルン大尉の尻尾担当。
バルクホルン「俺!やめろ!不確実なことは――」
俺「大丈夫です。大尉が居てくれれば」
俺を見上げた目にウィンク。あなたを危険に晒すと思うか? 多分大丈夫だ。
目が柔らかくなった。そうそう、大丈夫!多分。いや、この尻尾の手触りいいなあ。短いけど。
短毛種のワンコかな?
俺「各スタンバイ。目標西方30キロ空域はただの空。障害なし、かな。用意」
ハルトマン「私もついているぞぉ!イケイケー!」
バルクホルン「命、預ける」
宮藤「おかあさぁ―――」
俺「ジャンプ!」
200キロの往復までテストできた。疲れた。一名はぐったりしていたが。長距離もなんとか
なるな、この調子だと。部隊全員抱えてジャンプも面白そうだ。奇襲を掛けられる。
**********
551 :
蒼穹のクサヤ :2011/01/20(木) 21:35:00.48 ID:H0oeZwBy0
朝、早朝のランニングもどきから帰ってくると、ペリーヌ中尉が花壇の前で立ち尽くしているのに
出くわした。お高い・・・否、気高いあの子がどうした?泣いている?
俺「ペリーヌ中尉。どうしたの?」
ペリーヌ「あ。俺候補生。・・・・花壇が・・・動物に・・・」
ああ、花壇の花が穿り返されて酷いことになっている。全滅か。
激しく泣き出した。いつも愛情込めて手入れしている姿は良く見ている。うちの親父も植物が好きだ
から、姿を重ねていた。『愛情を掛けて育てると、綺麗な花を咲かせて応えてくれる』ってのも同じ。
俺「イノシシだな。土中の虫を穿り返したんだろう。オケ。隊長に掛け合って駆除してしまおう。
だから、さ。ほら、泣かないで」
彼女の肩にそっと手をかけて励ます。退治するしかない。牙でさくられたら死人が出る。
許可はあっけなく出た。隊長もイノシシの怖さを知っていたらしい。俺も経験者だしな。防衛隊の兵力
を使うか、と提案もあったが断る。戦争と猟では必要な技術が違う。
その晩から、M1Aを抱えて花壇を見下ろせる建物側の樹の上で待ち構える。夜行性の雑食。何頭かいる筈。
整備部が20連弾倉を元に戻してくれた奴を装着。体が痺れてくるが、じっと待つ。
サーニャ中尉とエイラ少尉が夜間哨戒に飛び立つのを耳でだけ聞く。今夜もご苦労様。俺もがんばるよ。
二日目夜。通常勤務もしているのでちと眠い。カフェイン錠を車から持ってきて飲用。コーヒーが
いいが、小便したくなる。基本、目は瞑って耳だけ効かせる。今夜は新月。暗い。今夜の哨戒は単機
だった。新月だから三人くらい出したほうがよくないか?
朝方3時過ぎ。来た。
3頭?いや、5頭。群れている。ふむ。魔力を展開。ああ、良く見える。さて、順番を考えよう。でかい
奴から撃つ。二連射づつで。人差し指で安全装置を再確認。よし、解除してある。
そっと、そっと銃を構える。フロントサイトのトリチウムが、リアのピープサイト越しとなった。少し
狙いを低めに。もう一度、頭の中で順番をリハーサル。では。夜間なので左目を静かに瞑る。
速射開始!銃口のフラッシュハイダーから吹き出る発射炎が右目に眩しい。照準を動かすときだけ左目を
開け、体全体で照準する。また左目を瞑り発射する。
どうだ?構えたまま、目を瞬く。左目で全体を確認・・・4頭倒れている。もがいている奴もいる。あと1頭は
どこにいった! あ!海岸よりに逃げたか。前足が不自由らしい。逃がさん。左目で目標を追う。銃は
左目で見ている中心を照準しているはず。苦労して覚えた技術。
止めを刺して終了。地面にジャンプする。目測を誤って30センチほど落下。うーん、今後の課題だな。
銃から抜弾して、幹に立てかける。さて、新鮮お肉ゲット。
両手とテレキネシスを併用して海に放り込み、ナイフで心臓を抉る。太もも付け根にも深くナイフを
入れる。放血をしっかりしないと折角の肉が不味くなる。
その頃、皆がどやどやと拳銃片手に押しかけてきた。懐中電灯も持っている。岸に上がったほうがいいな。
海水は真っ赤だろう。彼女達に見せたくない。
俺「御免。起こしちゃって。済まん」
ミーナ「俺さん!怪我は?」
俺「大丈夫です。イノシシの群れを殲滅しました」
バルクホルン「おお、見事だ」
ペリーヌ「俺さん!有難う!」
皆からも声を掛けられる。いやいや。さほどのことでは。
坂本「お疲れさん。で、海で何しているんだ?」
俺「海水で肉を冷やすんですよ。イノシシは体温が高いんで。海水の浸透圧で血抜きもしています。
美味いトンカツとか作りましょう」
ルッキーニ「美味しいの!ヤター!」
ハルトマン「成程!合理的だ。さすが俺」
宮藤「焼きブタもどうでしょう?ブタ、ですよね?」
バルクホルン「ああ。家畜ブタの原種だ」
坂本「角煮もいいんじゃないか?酒のアテに最高だ!」
俺「いいですな。宮藤君、手伝うよ。リーネ君は・・・あれ、居ない?」
シャーリー「なあ、それさ。美味しい?臭くない?糸引かない?」
ルッキーニ「美味しく作って!俺!芳佳! 糸はイヤ・・・」
ミーナ「そうね。出来れば、糸を引かないほうがいいわね?」
エイラ「臭くないことは大事ダ」
宮藤「えー!納豆嫌っちゃ駄目ですよー!身体にいいんですよー!」
俺「納豆か。余り好きじゃないんだけど、俺も」
全員が爆笑。宮藤君も笑う。
バルクホルン「解体を手伝ったことがある。手伝うよ。吐いたりしない」
ありがたく手伝ってもらうことにする。宮藤君達には、ちょっと無理だろう。
大尉以外が部屋に戻ってから、二人で海岸にて内臓を抜く。そうか、親父さんの手伝いでね。
へー。そう。お国は結構狩猟が盛んだったんだ。鹿肉のステーキも好き?あれ美味いよね。
こっちに来るタイミングがずれれば、百キロ単位で鹿肉を車に積んでいたのになあ、と言うと、とても
残念そうな顔をする大尉。思わず笑ってしまう。
554 :
蒼穹のクサヤ :2011/01/20(木) 21:49:59.42 ID:H0oeZwBy0
内蔵もモツ煮にすると美味いんだが、レディ達に野蛮人扱いされるかな。しょうがない、捨てるか。
自由ガリアから派遣された整備員から欲しいと希望が出た。お国料理であるんだと。レバー3つだけ
俺たちに頂戴、と話をつけて、他は持っていって貰う。
血糊で汚れた砂を、テレキネシスで海に吹き飛ばして終了。
熟成させる為、毛皮つきでぶら下げて置く。古い清潔なシーツを宮藤君が届けてくれた。大尉が手配
したのか。親父さんに教わった?ほお!本物だ。これで包んで、乾燥とハエ対策。重力で最後の放血も
できる。精肉処理は・・・気温が高いね、今夕にしよう。え?そのときも手伝ってもらえる?有難う!
レバーを回収し、厨房の流しで血抜きを徹底的にやる。水道水掛けながら揉み捲る。
レバーステーキを後で焼くよ、といったら大尉が相好を崩した。バルサミコ酢のソースで美味しく
作るからね。汚れ仕事を手伝ってくれた御礼だよ。
5頭分の肉は、あっという間に消費した。全員に好評。臭みが無く処理できたのがラッキーだった。
腹撃ちもしなかったし。肋骨沿いについた肉も焼肉となって、全員の腹に収まった。
**********
今回はここまでにしますね。
ご支援有難うございました。グロ表現で気分を悪くされた方が居られないことを
祈ります。すみません。
次は、ちょろっと戦闘とクリスちゃんに出張ってもらいます。Mr.スポックも。
556 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/20(木) 21:59:28.03 ID:G2/SENpL0
乙。
狂人俺の人はまだ制作中なのか。はやく続きが読みたいのに
宮藤「このお肉美味しいです!」
漏れ「はっはっ!そうだろ!」
ペリース「何のお肉ですの?」
漏れ「スネ肉だよ。スジ切りしたから食べやすいだろ」
リーネ「微妙に会話が合ってない…」
漏れ「あれ?あぁ、少年兵の肉」
宮ペーネ「はっ?」
漏れ「劣化が少なくて良かったよ〜」
ミーナ「ウフフ…」
手首とか美味しそうだよなぁ
あ、ウンコは遠慮しますいやマジで
綾香たんのうんちもっぐもぐー
シャーリーたんの肩毛もっぐもぐー
あれ。カニバリズム・・・。
そのまま続けるかい?仕事も一段落なんでいけるよ。
運動して腹減ったから二度目の夕食とするよシャーリーたん
良いんじゃないかな?
最近誰もいないし…いや、居るんだろうけどさ…
んじゃ。15分から落すね。
落しすぎかな・・。保守がてら、ってことで。
蒼穹筆早すぎんだろjk
いいぞ、もっとやれ
遅筆な俺にはクサヤさんの投下速度が羨ましすぎる…
夕食前、バルクホルン大尉と図書館で座学。
今日は、魔導機関の原理と190魔導エンジンの構造について。まあ、何とか理解する。電子回路の
勉強よりゃイメージが掴みやすい。大尉の教え方が上手いんだ。俺が詰まっても、苛立ちを見せず静か
な声で教えてくれる。この人、教師をやっても伸びるだろうな。
ストライカーユニットの基礎を作ったのが宮藤君の父上と聞いて仰天する。
明日は夜間哨戒を兼ねて、夜間の天測航法の勉強だそうだ。大尉と星空のデートフライトか。
場所を談話室に移して皆で談笑。ミーナ隊長からの電話で執務室に二人が呼ばれた。夜間哨戒の代理
任務?
ミーナ「バルクホルン大尉、俺少尉の二人に、カールスラント地域の強行偵察をお願いしたいの」
バルクホルン「了解。どのエリアだ?」
ミーナ「ブリタニアで折り返しよ。行きはガリア寄りを。帰りはカールスラント側中央寄りを」
地図を指差しながらこともなげに言う。どうやっても俺達の190では無理だが・・・ああ、そうか。
俺「要所を写真撮影しつつ、ジャンプして移動ですね。休憩時間を取れば大丈夫です。大尉が写真を
撮る時、等。大休止は目標の間で」
ミーナ「ええ。そうです。可能かしら。司令部から撮影の依頼があった場所は・・・・」
詳細な欧州地図を出して、鉛筆の先でポイントしつつ説明をする。成程、結構場所が多いな。
帰りも結構な数だ。改めて見ると、距離も結構有る。
俺「ブリタニアでの休養はどれくらい取れますか?正直日帰りは不可能です。片道で精一杯」
バルクホルン「うん。俺の魔力に頼るしかないんだ。190では到底不可能だし、前線基地の支援も受け
難い」
ミーナ「ええ。ブリタニアにて丸一日の休養を取ってください。天候不良の場合の判断はトゥルーデ
に任せます。決して無理はしないでくださいね」
俺「有り難い。それなら問題はありませんよ。偵察時間は日中ですね?それとも?」
ミーナ「ごめんなさい。司令部は日中を指示してきたの。気をつけてください」
中佐がそんな表情しないで下さい。いいんですよ。あなたが発案者というわけで無し。夜間に飛ぶ
より気が楽だ。周りがよく見える。
バルクホルン「いいさ。ミーナのせいじゃないのは解ってる。なあ、俺」
俺「そうですよ。全行程ずっとフライトするわけでなし。ポン・パッ!ビュン!です。な、大尉」
努めて明るく笑う。大尉も解ってくれたらしい。笑顔を返してくれた。
ミーナ「ロンドンでは自由行動です。楽しんでね?トゥルーデ?」
おや?何か意味ありげな?
バルクホルン「ああ。済まないな、ミーナ。そうさせてもらうよ」
ああ、恋人か。だろうな。
******
黎明前に基地を出る。エスコートはサーニャ中尉がしてくれた。無線封止なので、近接して飛行する。
夜間飛行中のサーニャ中尉の姿は幻想的だ。頭に出た八木アンテナが柔らかく輝いている。その光に
照らしだされた横顔は、天使そのものだ。ああ、リヒテンシュタイン魔導ANTだっけ。
バルクホルン「どうした?俺。サーニャに惚れたのか?」
俺「ああ。見惚れていたんだ。夜空を舞う天使だな」
ありゃ。サーニャ中尉が真っ赤になった。アンテナまでも。
サーニャ「・・・・そんなこと ありません・・・・」
バルクホルン「女の私でも、そう思うよ。サーニャ」
俺「だよな。満天の星空を背景に飛ぶサーニャ。絵になるわ」
サーニャ「・・・・」
ありゃりゃ。更に真っ赤になっちゃった。今時珍しい子だな。
俺「さて。そろそろ変針ポイントだね。サーニャ中尉。有難う。気をつけて帰ってね」
バルクホルン「そうだな。サーニャ、有難う!」
サーニャ「はい。お二人とも御気をつけて。バルクホルン大尉、クリスさんに宜しく・・・」
手を振ってバンクしつつ離れていくサーニャ中尉を見守る。クリス?ああ、大尉の恋人か。
バルクホルン「翼端灯を消すぞ。よし。3-3-5へ変針」
俺「了解。3-3-5」
バルクホルン「私の少し下に入れ。星空にシルエットが浮き出る。決して離れるな。3メートル。あと、
決して一点を見ようと思うな。周囲を見ろ。感がおかしくなるぞ」
大尉の左下の後ろに位置する。なるほど。さて、夜が明けるまでに侵入だ。
***
天気予報通りの快晴。高度3000で巡航しつつ、ジャンプを繰り返す。ジャンプ距離はランダムに
変える。敵が侵入に気づいていない訳がない。読まれて堪るか。眼下には、殆ど緑が死に絶えた
荒地が広がるばかり。これが瘴気とやらの影響か。
バルクホルン大尉は、適宜持ってきたライカ35ミリカメラのシャッターを落す。それが終わると
メモに高度と進入角度それに枚数を書いている。俺はのんびりタバコで一服。見張りだけは怠ら
ないが。写真撮影の地点では、対空砲と対空ビームのお出迎えがある。ま、アタりゃしない。
航程の2/3を終えた。これから海岸線内陸寄りに西にブリタニアを目指す。
これからが面倒かな。網を張られているかも?
ブルッヘの東で歓迎委員会が待ち構えていた。やっぱりね。
俺「大尉。無線封鎖解除しよう。意味がない」
バルクホルン「よし。開け。聞こえるな?」
俺「ほい。5-5。さて、歓迎パーティーに参加する?ご馳走だけかっぱらう?」
570 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/20(木) 23:34:36.22 ID:HCmwJn+10
歓迎委員会の一言のせいで想像してる絵が一気に一等自営業閣下になっちまったwww
571 :
蒼穹のクサヤ :2011/01/20(木) 23:35:00.53 ID:H0oeZwBy0
バルクホルン「俺少尉。言葉は正確に頼む。真っ向からぶつかっても意味がない。後ろに抜けて
写真を撮って脱出しよう」
俺「正論だ。んじゃ、ジャンプするよ。カメラの用意を」
差し出された大尉の左手をしっかり握る。華奢な指先が冷たい。緊張しているんだろう。
俺「行くぞ。ジャンプ!」
意識の混乱が戻って、繋いだ手はそのままで周囲を確認。
俺「敵影・・・無し。大尉は写真を。ヤバくなったら通信を!すぐ行くからな!」
バルクホルン「頼む!気をつけろ!」
今日の武装は、シャーリーから借りてきたトンプソンM1だけ。重量、つまり質量を減らしたかった。
こいつの信頼性は有名だしな。拳銃も有るが、これは非常用。
肩透かしを食った敵部隊が押し寄せて来た。こっちから行ってやるよ。同航のまま、敵のど真ん中
にジャンプ。
周囲の敵を撃ちまくる。向うは友軍に当たることを躊躇しているんだろう、余り撃てない。ザマミロ!
こっちは全対象が敵だ。気にしないで済む。
整備兵に頼んで溶接してもらった弾倉3本セットを差し替えつつ攻撃。大尉に行こうとする奴はジャンプ
して速攻で撃墜する。やらせるか!
二派に分かれようとしたが、これまた大尉追撃部隊にジャンプして嫌がらせ。しつこい奴は嫌われるぞ。
おら、俺とガチンコ勝負しようぜ。短距離ジャンプを頻繁に繰り返す。敵機のボディの中で実体化しない
ことだけ注意する。気分が高ぶっているから、今までの疲れも感じない。ああ、大丈夫だ!
腰の予備マガジンに切り替え。暴れ捲る。腰に一発至近ビームを喰らう。くそ!熱いじゃねえか!この!
バルクホルン「俺!撮影は終わった!大丈夫か!」
俺「了解!合流する!ロンドン目指してぶっ飛べ!」
最後に掃射!行きがけのなんとやら。残弾ゼロ!よしジャンプ!
三度の短距離ジャンプで大尉を確認。正確に位置を定めてジャンプする。
バルクホルン「ああ!無事か!よかった!」
俺「大尉こそ!さ、ずらかろうや。怖い連中がドタマきて追っかけてくる!」
彼女が笑いながら手を差し伸べてきた。護れてよかった。しっかり握る。おや、震えている?
俺「ブリタニア本土へご案内♪ 暖かい飯とベッドへ!最大ジャンプ!」
*******
1330時。ロンドン近郊のルートン飛行場に到着。二人ともほっとする。いやー、結構飛んだね。
基地の司令部に挨拶に向かい、行きに撮影した写真フィルムと撮影資料を委託する。ついでに、
宿舎の提供をお願いするが手違いで駄目だと。ちぇ。いいわい。自腹で美味いもん食ってやる。
俺「大尉。整備と補給だけ頼んで、俺たちはロンドンに宿を探そうよ。そのほうが美味いものが
食えるでしょ」
バルクホルン「ああ。そうしよう」
お?彼女の顔に笑顔が戻った。あ、そうか。
指数の復習中だが支援
SS投下するために書き溜めしてみようかな・・・
574 :
蒼穹のクサヤ :2011/01/20(木) 23:45:02.09 ID:H0oeZwBy0
基地の車を借りて、司令部が手配してくれたホテルへ向かう。50キロほどのドライブ。ギアに
シンクロが付いていないのか、この時代は!ギャンギョンとミッションを齧りながら走行。悪態を
吐く俺にバルクホルン大尉は笑ってる。あ、ダブルクラッチね。オケオケ!俺は天才だ!
走りながら、前に501部隊がブリタニアにいたときのことを話してくれた。成程成程。その時にね?
どんな奴だろう、その幸せな男は。
1530時。ホテル到着。ぐぉ。高級ホテル予約しやがって・・・。
更に驚愕。司令部のバカ、スイートルームのツイン一室を予約しやがった。新手のイジメか?阿呆!
俺「大尉、他に空いている部屋は無いそうだ。大尉がここに泊まれよ。俺、どこか探すわ」
そうすれば、まあ、なにかと。
バルクホルン「いや。不確実だ。一緒に泊まればいい。私は気にしない」
おーい。真っ赤になって言うなよ。邪魔しちゃ悪いし。
バルクホルン「よし。では命令だ。一緒に泊まれ」
どうなってんだ?折角のチャンスだろう?まあ、しょうがない。二泊の手続をし、デポジットを
払う。部屋に少ない荷物を持ち込んで、俺は長ズボンに履き替えた。
俺「さて。どうする?」
バルクホルン「私は行きたい所がある。俺は?」
俺「そうだな。近所でも散歩するかな」
邪魔しちゃ悪いし。真夜中まで部屋使えよ。
バルクホルン「行くところがないなら、一緒に来い。紹介する」
俺「は?俺を?大尉の恋人に?なんで?」
バルクホルン「違う!紹介したい相手は、私の妹だ!」
ずっこけた。妹さんかよ、クリスって。手を振って否定しているバルクホルン大尉は顔が真っ赤。
とても可愛く見える。
***
アパートメントか何かを想像していた俺が車を停めたのは病院だった。でも、彼女の顔は明るい。
ふむ。重篤とかではないのか。慌てて近所の花屋で花を購入する。
手続をとり、病室へ。うん、明らかにバルクホルン大尉は舞い上がっている。これなら安心だな。
部屋の前で、トゥルーデと呼ぶように言われる。了解。ぐっと女らしい響きになるじゃないか。
バルクホルン「クリス!!!」
ドアを開けた瞬間、ダッシュでベッドに飛びついた。いや、正確にはベッドの上に居る女の子。
いやぁー、似てるわ。
クリス「トゥルーデお姉ちゃん!何時来たの!」
姉妹の久しぶりの会合だ。静かにしていよう。自然と顔がほころんでしまう。こんなに笑う大尉を
見るのは初めてだ。これが素顔なんだろう。ドイツ語、もうちょっと勉強しておけばよかったな。
座学のときに教えてもらおうか?簡単なことしか覚えてネー。イッヒ・ドリンケ・ビァとか。ワインが
バインだったっけ?怪しい・・・。ぼろが出ることは辞めよう。なんだっけ、午後の挨拶。タークで?
・・・・
・・・・・・
クリス「お姉ちゃん、この人は?」
ん?俺のことを聞いているのかな?
バルクホルン「ああ、済まん。クリス、ブリタニア語で頼む。彼はカールスラント語は余り得意で
ないんだよ」
クリス「こんにちは。はじめまして。クリスティアーネです」
俺「こんにちは。トゥルーデの部下の俺です。宜しくね、クリスティアーネちゃん」
最初の挨拶だけドイツ語で。笑顔が素晴らしい!
クリス「姉がご迷惑おかけしていませんか?私、いつも心配しているんです」
なんて礼儀正しい子だろ!
俺「ううん。とても頼りにしているよ。いい人だ。安心してね?私の大事な上官だ、私がしっかり
護るからね」
大尉がクリスの手を握りながら、赤くなっている。お世辞じゃないのに。
大尉とクリスの話を邪魔しては何だ。空いている花瓶を見つけたんで、水道を探しに出かけた。
ふと気付く。ふんむ。医者に聞いてみるか。
・・・・・
戻ってみると、二人で笑いながら話をしている。うんうん。チェストに花瓶を置いた。さて。
俺「トゥルーデ。外泊許可を貰えるそうだよ?今夜から明日、ゆっくり二人で過ごせば?」
大尉とクリスが顔を見合わせる。クリスの顔が輝く。あは、気が付いてよかったよ。
577 :
蒼穹のクサヤ :2011/01/21(金) 00:00:04.25 ID:YJzDPSP90
バルクホルン「俺がいいなら・・・そうさせて貰えるか?」
俺「逆でしょ?お二人がいいならご一緒させて。もしなんなら、俺がここのベッドで寝るよ。メシ位は
出るだろ?」
クリス「私は俺さんも居て欲しいな」
三人で大笑い。早速外泊の準備をする。クリスちゃんを俺が片手抱っこして車へ。長い病院生活で
まだ筋力が戻っていないので、リハビリ中だと。車椅子は辛気臭すぎる。
後部席に二人を乗せて、ホテルへ。手続をし、そのままレストランへ入った。彼女達の故郷料理を
注文し、大いに楽しむ。可愛い笑顔二人分に囲まれ、久しぶりにビールが美味い。
部屋に戻り、二人はお風呂へ。洋式だから狭いような気もするが、姉妹の触れあいだ。いいさ。
ルームサービスで酒と氷、クリスちゃん用にソフトドリンクを注文。あと、夜食用にサンドイッチ。
ローストビーフの奴。ケーキとツマミにスモークドサーモンも。今夜は楽しんでくれ。
気付いて、501に電話を繋いでもらう。当直が出るかと思ったら、ミーナ中佐が出た。
ミーナ「お疲れ様。到着は本部から連絡がありました」
俺「遅くなってすみません。宿泊先はホテル・フォーティーワン。電話は・・・・」
ミーナ「部屋番号が一つなの?」
笑いながら言ってるけど、まあ当然聞くわなあ。
俺「ええ。基地の手配違いで。今夜はクリスティアーネちゃんと三人で泊まります」
578 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/21(金) 00:00:47.49 ID:zCGLwVTl0
クリスなでなで
支援支援
揚げ足取りとは思って欲しくないけどビームは小さいやつのでも人体を真っ二つに出来るそうな
それでは支援 ガンバ!
ミーナ「あら!外泊許可も出たのね!よかった。俺さん、バルクホルン大尉をお願いしますね」
俺「承知しました」
ミーナ「あと、帰路の天候が怪しくなりました。明日の夕方以降、本部に問い合わせを」
俺「はい。結果はまた報告します。ミーナ中佐も早くお休みください。はい。お休みなさい」
中佐にもっと早く電話をすべきだった。悪いことをしたな。
あ、今のうちにタバコ!
注文したものが届いた頃、二人が風呂から上がってきた。クリスちゃん、元気だ。嬉しいんだろう。
今夜は二人で一緒のベッドに寝るんだ、とはしゃいでいる。遅れて出てきた大尉は、ガウン姿に
濡髪をタオルで包んでいる。艶っぽい姿にどきりとした。いかんぞ、俺。
扶桑式にお湯を溜めてくれていると。礼を言って、二人に飲み物を手渡す。俺も飲もう。
三人で取り留めの無い話しをして笑いあう。クリスちゃんの目、いつも大尉を追っている。天気の
話はクリスちゃんに聞かれないようにしよう。期待させてもかわいそうだ。
風呂で、顔をしかめた。くそ。ビームが掠った腰が水脹れ。温めのお湯にして、我慢。がま・・。
我慢できなくて、其処だけお湯から出しつつ漬かる。ヒゲもあたってさっぱり。ふう。俺もガウン姿と
なって部屋に戻る。のんびり飲みつつ、笑いつつ、腰を労わってしまう。さっきまで気付かなかった
のにな。
バルクホルン「俺?さっきから腰を庇っているようだが。どうした?」
火傷がバレた。
バルクホルン「馬鹿!負傷した時点で言うものだ!悪化したらどうする!薬を手配するから待て!」
クリス「俺さん、駄目ですよ。痛みますか?お姉ちゃんと手当てしますから、我慢してくださいね?」
ホテルが用意した火傷薬で二人掛りで手当てを受ける。こっぱずかしい。怪我人はウィスキーは駄目だ
といわれたが、何とかお願いして許可を貰う。クリスちゃんの口添えが効いた。
その後、程なく俺は撃沈。疲れが風呂で出た。おやすみなさいと二人に言って、入り口側のベッドに
潜り込む。
二人がドイツ語に切り替えて話している。そのリズムがとても心地よい。笑い声・・・。
*******
大あくびをしてベッドから這い出た。今夕の最新天気情報が気になる。
二人が寝ているベッドを見てドキリとする。大尉は・・・裸なのか?眠気が吹っ飛ぶ。いつもリボンで
結んだ姿しか見ていなかったが・・・。髪の毛が綺麗な肩と背中に流れている。
二人とも幸せそうな顔で寝ている・・・。二人でしっかり抱き合って・・・。いいもんだな。
音を出さないように洗面所へ。服も其処で着よう。
バルクホルン「おはよう。俺」
静かにしていたつもりだったが・・・。
俺「おはよう。バルクホルン。すまん、起こしちまったね」
バルクホルン「いや、自然に目が覚めただけだ。呼び方だが『トゥルーデ』と呼んでくれ。クリスも
いるし、お前ならいい。昨日言っただろう?」
俺「ああ、そうさせてもらうよ。コーヒー頼もうか?」
582 :
蒼穹のクサヤ :2011/01/21(金) 00:15:04.15 ID:YJzDPSP90
バルクホルン「頼む。で、済まんが後ろを向いていてくれないか?」
顔を赤らめて、シーツで前を覆った彼女が言う。そうだった!
俺「失礼!」
衣擦れの音がやけにはっきり聞こえる。落ち着け!もう懲りただろう!
彼女に声を掛けられて振り向く。もう平静だぞ。コーヒー二杯にフレッシュジュースを頼む。
洗面所から戻った彼女に、ミーナ中佐からの天候情報を伝えた。
バルクホルン「そうか。場合によっては一日以上延期かな?でもそうするとなあ・・・・」
俺「構わん。クリスちゃんと居れる時間が延びるだけさ。良い方に考えろよ。詰らん事は俺に任せて」
彼女が心配しているのは、費用のことだ。隊から支給された軍資金は潤沢とはいえない。でも、俺の
給与は殆ど手付かずだしな。あとは、彼女に余り心配させずに今を楽しんで貰わねば。押し付けがま
しくないよう、注意しないと。
俺「コーヒーが来たよ。さ、座っていて!」
どんどん先手を打って、彼女の頭から些細なことを消し去ろう。お、美味いな、このコーヒー。
さて?今日は何をするか。二人が喜んでくれて、楽しい思い出を作れる場所は。大英博物館のこの
世界バージョン?ダメだ。あ。
俺「トゥルーデ?今日の予定は決まってる?」
バルクホルン「いや。今日も病院にいこうと考えていたから。どうしようか」
困った顔をするなよ。
583 :
蒼穹のクサヤ :2011/01/21(金) 00:19:58.31 ID:YJzDPSP90
俺「国立ロンドン動物園に行こうよ。世界最古の科学動物園だ。楽しいらしいよ」
彼女の顔がパッと明るくなった。そうそう、笑って。
******
何気なく持ってきたデジカメと、トゥルーデから借りたライカで写真を取り捲る。どのフレームにも
二人の笑顔が入っている。
子供のカバが親カバと一緒にいる姿に喜ぶ。彼女達がいつも感じている寂しさの裏返しに思える。早く
一緒に過ごせるといいな、ずっと一緒に暮らせるように・・・。
クリスが一番嬉しそうな歓声を上げたのは『バタフライ・パラダイス』。まさに蝶々の楽園。世界各国
の蝶が建物の中を優雅に飛んでいる。極楽そのもの。トゥルーデも溜息混じりに蝶を見ている。高い所
の蝶を見たがるクリスを肩車して歩き回る。この方が疲れないね、とそのまま廻ることになった。写真
を撮りたいときだけ、降ろして二人に。
あちこちにあるカフェで休憩を取りつつゆっくり廻る。
「ペンギン・プール」でも二人が歓声を上げた。二人が楽しそうにペンギンを指差しながら会話している
姿も二台のカメラに収める。
見なかったのは、昆虫と爬虫類関連のみ。クリスが微妙すぎる顔をしたので、笑ってパス。ルッキーニ
君だったら突進だろう。
水族館では、二人ともガラスに張り付くようにして見ていた。
クリス「お姉ちゃんのいるところにも、こんな綺麗なお魚がいるの?」
584 :
蒼穹のクサヤ :2011/01/21(金) 00:24:59.73 ID:YJzDPSP90
答えられないで考え込んでいるトゥルーデに助け舟を出す。表面を泳ぐだけだったんだろ。俺は錘を
脚につけて飛び込まされたんで、よーく知ってる。
俺「いるいる!こんなコバルトスズメとか!結構いるんだ!」
わぁ!と歓声を上げてガラスに顔を押し当てるクリス。トゥルーデに、今度一緒に潜る?楽しいよ、と
誘うとにっこり笑ってくれた。フェイスマスク、どこかで手配しよう。
結局、一日かかってようやく廻れた。広い!クリスは俺の腕の中でうとうと寝ている。疲れたよね。でも
楽しかっただろう?トゥルーデは、そのクリスの頭を撫でながら歩いている。さて、クリスが目覚めない
ように、静かに運転して帰ろうか。
信号待ちのとき、フラッシュを殺したデジカメでそっと二人を撮る。目を瞑っているが、クリスの肩を
静かに撫でているトゥルーデ。優しいその姿を残したかった。
ホテルのロビーで本部に電話。天候は急激に悪化中とのこと。明日の午後から持ち直すらしい。それを
メモに書いて、トゥルーデに見せる。クリスはロビーのソファーでお休み中。
バルクホルン「どうしたものか」
俺「考えるまでも無いよ。写真撮影の偵察が命令だ。目視じゃない。トゥルーデ?無理をしては駄目だ」
バルクホルン「・・・・・」
俺「ではこうしよう。今回の作戦に俺のテレポート能力は不可欠だ。だよな?」
彼女が頷く。
俺「普通なら大尉のトゥルーデに責任がいくわけだが、この作戦では、俺にも口を挟む権限があると思う」
585 :
蒼穹のクサヤ :2011/01/21(金) 00:29:59.13 ID:YJzDPSP90
また、彼女が頷く。よしよし。
俺「では。俺は明後日早朝の出撃を進言する。責任は俺が持つ。な?いいだろ?トゥルーデ」
バルクホルン「解った」
俺「よし!そう決まったら、まずはクリスの外泊延長手続だ。病院に電話をして!俺は本部と中佐に
決定を伝えるよ!ささ!電話だよ!」
俺は部屋に走る。ロビーの電話は今度は使えない。
本部に明日の出撃を延期する旨を連絡。続いてルートンABにも。最後にミーナ隊長へ。よしよし。
口笛を吹きながらロビーに戻る。目が覚めたクリスが笑っている。二人とも笑顔がいい。
バルクホルン「隊長は何か言っていた?」
念のため、検査をして可否を決めると病院が判断したというので、病院に向かう。
俺「安堵していたよ。無理をするんじゃないかと心配していたらしい」
バルクホルン「そうか」
俺「駄目だよ?クリスに心配させちゃ駄目。ね?クリス?」
クリス「そうよ。お姉ちゃん!無理をしては駄目!俺さんの言うとおりです!」
俺「そうそう。妹さんを心配させちゃ駄目だよ〜♪」
三人で笑いながら病院に着いた。
検査の結果、問題なし。よーし!
586 :
蒼穹のクサヤ :2011/01/21(金) 00:34:59.00 ID:YJzDPSP90
今夜は外で食事しよう、と市内のレストランに向かう。ふと思いついて、クリスに聞くと、
やはり服と靴が窮屈らしい。育ち盛りだよな、とデパートに寄る。
バルクホルン「いや、妹の服だ。私が払う」
俺「トゥルーデ?これは隊の皆からクリスへのプレゼントなの。サーニャ君も言っていただろう?」
財布をもつ彼女の手をそっと押さえる。いいんだ。気にするな。クリスが皆から愛されている
のがよく解るんだ。電話の向うで、ハルトマン中尉も騒いでいたよ。それに、病院の費用を・・・。
彼女の眼に微笑んだら、やっと納得してくれた。
その場で着替えて、レストランに向かう。クリスはニコニコ。俺も、トゥルーデも。
ちょっと格式高めのレストランで食事。時々デジカメで二人を撮る。クリスも社交界デビューだね、
というと、二人がはにかんだ。部隊の皆の話で盛り上がる。クリスが皆に会いたいとちょっとだけ
涙ぐむ。
先に風呂に入れ、といわれたので、シャワーだけで済ます。綺麗に始末をしてお湯を張る。
二人と入れ替わって、俺はグラスを持ってベランダへ。
遅い夕焼けが夜の帳に覆われるのを見つつ、のんびり飲む。緯度が高いんだな・・・。
ふと気付くと、トゥルーデが横にいた。彼女もグラスを持っている。
俺「クリスは?」
バルクホルン「俺のデジカメ?で今日の写真を見ているよ。天然色なんだな」
俺「ああ。フィルムも直にそうなるよ。帰ったら、トゥルーデ専用のビックリを用意するから」
587 :
蒼穹のクサヤ :2011/01/21(金) 00:39:58.89 ID:YJzDPSP90
彼女が微笑んだ。あ、いかん。ガウンの胸元谷間がくっきり。すげー。
いかん!夜空もいいぞ?星がきれ・・・月夜だー!わーい!
バ「楽しみにしている。今日は色々有難う。楽しかった」
俺「喜んで貰えてよかった。昔、親父お袋といった動物園のことを思い出してさ」
バルクホルン「そうか。ご両親は?」
俺「うん。二人で元気に暮らしている。姉貴もいるから大丈夫さ」
バルクホルン「そう・・・。お前の家族は?」
俺「ぷうだけ。離婚してね・・・。子供はいない。ぷうが俺の家族なんだ」
彼女は黙ってしまった。俺もグラスを舐めるだけ。思い切って、室内側に身体を回す。
横の彼女の姿がガラスにはっきり映った。ああ、また髪の毛を解いているんだな。あ。風呂上り
だから当たり前か。
バルクホルン「込み入ったことを聞いてしまった。済まない」
俺「いいさ。もう終わったこと。中佐から聞かなかったか?俺が恋愛に消極的なのは、それが理由。
付き合っているときと結婚してからでは・・・互いに見るところが変わるんだ。それが解ってしまう
と・・・恋は出来ても、愛に発展させるのが怖くなる」
バルクホルン「・・・遊びの男女関係だけということか?」
追撃激しいな。まあ、年頃だしな。
588 :
蒼穹のクサヤ :2011/01/21(金) 00:44:58.39 ID:YJzDPSP90
俺「遊びと割り切れるほどドライじゃないよ。強いて言えば、片思いをしているだけで十分、って
ことかな?解る?」
バルクホルン「相手に思いを伝えようと思わない?それで満足できるのか?」
俺「思いを伝えちまったら、愛になるじゃないか。トゥルーデも、辛かったことがあるだろう?」
バルクホルン「いや。無いんだ。知らないのか?」
俺「何を?」
バルクホルン「ウィッチは、男女の恋を経験すると魔力を喪うんだ。だから、恋愛は・・・」
俺「マジ?冗談だろう?」
思わず、トゥルーデの顔を見つめる。聞いたことが無いわ!巫女さんより大変じゃないか!
バルクホルンの顔にサッと紅が刷かれた。
バルクホルン「肉体関係を持つと、そうなる」
はー。そりゃ。なんとも。つまり、トゥルーデも処女。へー。
バルクホルン「おい。恥ずかしいから・・・余り見つめるな」
俺「あ、済まん。君たちは・・・永遠に処女でいないと不味いのか」
バルクホルン「20歳位までだ。それ以後、魔力を喪う者が殆どだ」
年齢制限ありか。まあ、一生結婚できないよりゃねえ?
589 :
蒼穹のクサヤ :2011/01/21(金) 00:50:00.12 ID:YJzDPSP90
バルクホルン「何かおかしいことを言ったか?私は」
俺「いや!誤解させて済まん。安心したんだよ。それで笑った。嘲笑したわけじゃない」
バルクホルン「・・・・」
まずい!
俺「えっとな。俺みたいな離婚経験者が言うと真実味に欠けるが。恋愛はいいもんだ。自分自身も
成長する。相手をより理解しようとするからな?解るだろう?それを知らずに軍にいて、戦い
続けなくちゃならないとしたら可哀想過ぎると思った。でも、20歳くらいで解放されるなら、
救われるなと思って安心したんだ。だから、えーと、顔が緩んだんだよ」
バルクホルン「あはははは。解った。そんなに真剣に言うな」
どぇー。よかった。
俺「安心したよ。トゥルーデ、君は何歳なんだ?」
てっきり、20歳過ぎかと思っていたが。もっと若いってことか。
バルクホルン「幾つに見える?19歳だ」
え? おお、すぐじゃないか。何年も戦ってきたんだな・・・。
俺「後少しで解放されるのか。良かったじゃないか」
590 :
蒼穹のクサヤ :2011/01/21(金) 00:55:00.80 ID:YJzDPSP90
バルクホルン「良いことか?」
睨むなよ・・・怒った目が怖いんだって。笑顔はあんなに素敵なのに・・・。
俺「いいこともある。戦いから身を引いて、クリスと一緒に暮らせる」
バルクホルン「・・・・・」
俺「クリスは寂しがっている。君もだろう?一人で全部背負い込むな。君は神じゃない。仲間の
いる一人の人間だぜ?前線から身を引いて、後輩の指導に当たるのもいいんじゃないか?または
お前を好いてくれる相手と家庭を持つのも素敵なことだぜ?」
ああ、くさい。くさすぎる。どうにかならんのか、俺の言い方は!
バルクホルン「私を好いてくれる人など・・・いるのだろうか?」
ああ!いつもの自信はどこにいった?
俺「トゥルーデ。よく聴いて。クリスと過ごしているとき、君の素顔を見た。普通の優しい女の子だ。
軍人の名誉や義務に縛られるなよ?君の本質は、優しい普通の女の子、だよ」
自分で言っていて、悶絶しそうだ。励まさにゃ。
バルクホルン「そうか。お前は私をどう見る?」
俺「素敵な人だ。もし、俺がもうちょっと若くて、臆病でな―・・・」
あ、やっべ!馬鹿!余計なことを!
591 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/21(金) 00:57:24.59 ID:zCGLwVTl0
トゥルーデはものすごくかわいいと思います!最高!
支援
考えるとこれオッサンが年端もいかぬ女の子を口説いてる様に見える訳で・・・
アウアウ
バルクホルン「続けろ」
ぐぁ。この状況で命令かよ!カールスラント軍人ってどうしてこう・・・。
俺「なんでもない!」
バルクホルン「言えないことなのか?私はお前を親友だと思っている。だから、親友限定の呼び方
を認めたんだ。それなのに、お前は・・・」
俺「君に恋心を抱いていただろう」
ああ、もう!俺の馬鹿野郎!
バルクホルン「まだ31じゃないか。恋人もいないんだろう?勇気を出せばいい。昨日の戦闘も勇敢
だった。決してお前は臆病者ではない」
俺「あのね。俺が決めることだ。恋愛はもう真っ平なの!」
バルクホルン「うるさい。私の気持ちも大事だ!違うか?」
あんだって?ちょっとまて。なんていった?
くそ、酒が切れた。ちょっと寄越せ!ふぇーぅ。薄すぎるぞ!
俺「ちょっと酒作ってくる。待ってて」
逃げじゃねえぞ!お前の分も作ったるわ。濃い目でな!
俺「ほれ。飲めよ。クリスは笑いながら写真見てるから大丈夫」
二人で一気に呷る。もう一杯作ってくるわ!
ほれ!飲め!
バルクホルン「12歳差だが、私は気にしない。よって問題は無い。お前が恋愛から逃げている事だけ
が問題だ」
俺「12歳差はでかいと俺は考える。逃げている?違う。恋愛が嫌いなんだよ。バツイチの何処がいい!」
また二人で一気飲み。
バルクホルン「お前はさっき、別のことを言ったな。恋はしてもどうたらと。今は別のことを言う。
非論理的だ。人間は最初に本音を言う。追い詰められると非論理的になる。つまり、お前は逃げて
いるだけだ。しくじりだと恥じる必要は無い。感情・価値観の相違が原因だ。なので、離婚経験者
でも問題は無い」
エンタープライズ!こちらカーク船長!ここに居るMr.スポックを転送してくれ!あ、違う。俺を
転送してくれ!
クリス「お姉ちゃん?俺さん?風邪引きますよ。入りましょう?」
おお!ミスタースコット!いいタイミングだ!守護天使よ!
俺「うんうん!そうだった。入ろうね!さ、トゥルーデ?」
バルクホルン「ああ。入るよ、クリス。先に行っておいで。――私、お前を撃墜するから」
入りしな、俺の頬にキスしていきゃぁがった!何でこうなるんだよ!何でこんなにドキドキする
んだよ!クリスの事が無けりゃ、一人で明日出撃したい!
*****
595 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/21(金) 01:08:01.85 ID:rsWx/Zj60
最新リメイクのスコットはサイモン・ペグだったっけ、支援
無事、基地に戻れた。迎撃機が上がってきたのは最後のベネツィア上空だけ。
航法を二人で確認する際程度、帰路はあまり会話もせず。クリスのことを考えていたんだろう。
後は任務に集中するさ。
ふらふらな俺に代わって、トゥルーデが皆に少しだが土産を配る。リュックに入る分量だから
なあ。俺の革靴だの何だのは放棄して土産を増やしてみたんだが・・・。皆こんなに喜んでくれて。
そうだ。今やらないと。
自分に気合を掛けて、立ち上がる。ぷうが俺から離れない。ほんと、お前は良い奴だ。
部屋でノートパソコンにデジカメのデーターを移し、変圧器と一緒に談話室に持ち込む。
俺「おーい。クリスちゃんの最新映像だぜ。メインはロンドン動物園と国立植物園だよー」
スライドに設定して、画面を皆に見せる。俺達二人以外が全員PCに群がって騒いでる。へへ。
少しは役に立つな。
バルクホルン「あれは・・・凄いな。印画紙に焼けるか?」
俺「印刷になるんだが、機械がな。携帯用のを持ってる。一応やってみるけど画質はよくない」
バルクホルン「すまない。お願いするよ」
俺「気にしないで、トゥルーデ。後であれを君の部屋に持っていく。好きなときに見れるよ」
すっごい笑顔。妹さん大好きなんだな。
食事の後、PCをトゥルーデとエーリカの部屋に移し、操作を教える。簡単に覚えてくれた。
支援なの!
俺「落したりしちゃだめだよ。簡単に壊れるし、修理は出来ないから」
バルクホルン「ああ!気をつける!本当に有難う!」
俺「明日、印刷の機械持ってくるよ。数枚クリスに送ればいい。インクが無くなったらお仕舞いだ。
早めにやろう」
にっこにこで頷くトゥルーデ。
バルクホルン「送る時、お前も手紙を書いてやってくれないか?クリスが喜ぶ」
俺「ブリタニア語でよければ。皆にも声掛けてやれよ。あ、今度カールスラント語を少し教えてくれ」
バルクホルン「今夜からでもいいぞ?ぷうも覚えるか?どうだ?」
ぷうを抱き上げてもふもふ。ぷうは全身をトゥルーデに押し付けて甘えている。そうか・・・。
俺「談話室でなら。座学の最後でもいいよ」
バルクホルン「二人きりになりたくないのか?私を嫌いになったのか?」
俺「トゥルーデ。経験者が言うことだと思って、聞いてくれよ。余り熱くなるな。若いときは・・・目が
見えないことになりがちなんだよ。多分、俺が失敗したのはそれだったと思う。俺は・・・お前に嫌わ
れたくないんだ。二度目は・・・な」
彼女の目を見ながら話す。彼女も瞬きもしないで、目を逸らさないで聞いている。
599 :
蒼穹のクサヤ :2011/01/21(金) 01:20:02.10 ID:YJzDPSP90
俺「俺も、自分の気持ちを。ええと、見つめなおすから・・・。俺はお前の気持ちを弄びたくない。
好きだよ、トゥルーデが。でも、これが恋か、そして愛になるかが・・な。今は解らない」
バルクホルン「私のことを・・」
泣くな・・・。
俺「ああ。好きだ。だから傷つけたくない」
一体俺は何を言っているんだ。あの時心に決めたのに。馬鹿すぎる。
トゥルーデが椅子から立ち上がって、ぷうを降ろした。
俺「そろそろ行くよ。お風呂で疲れとってな。それじゃ、おやすみ」
右手をぐいと引かれた。駄目だ。
引っ張る手を両手で包み込む。彼女が前に進んで、二人の胸が手で遮られる。
これ以上はやめろ、俺。ダメだ。
俺「おやすみ。トゥルーデ」
バルクホルン「うん。お休みのキス」
可愛く目を閉じて唇を突き出した。おい!俺の自制心!全力で頼むぞ!
手を握ったまま、軽く頬にキス。これでいいだろ?
・・・
早い…今までで一番手が早いぞ、この俺!
601 :
蒼穹のクサヤ :2011/01/21(金) 01:25:05.21 ID:YJzDPSP90
・・・・・・
不満足? なんとも・・・いじらしい。
軽く、そっと唇にキス。 よかった。満足してくれたみたいだ。瞼が痙攣している。
バルクホルン「お願いがある。絶対死ぬな」
俺「ああ。トゥルーデも。約束してくれ」
もう一度、自然とキス。 自制心!もっと機能しろ!軽くだ!もう離せ!
「おやすみ、トゥルーデ」
「おやすみなさい、俺」
ドアを閉める際、目を見て頷いてから閉める。
なんだか・・・俺も混乱だ。ぷう、行こうや。
俺としたことが・・・・。彼女を傷つけたくない。
*******
沢山のご支援有難うございます。
って!誰か投下の方居られないので??続ける?次のキリのよいところは15投下分。
続き支援
603 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/21(金) 01:27:42.41 ID:rsWx/Zj60
続けていいんじゃね
筆の早さが羨ましいぜ
GO!
いつもなら投下したいけど書けなかった! お願いします
普通の日々が続く。ちょこちょこと迎撃戦。合間に訓練。雨の日は平和。
大尉と俺は・・・その後も進展は無し。互いに、相手が近くに居ることで満足している。
ふと目があった瞬間、互いに眼だけで笑いあう。それで満足。座学もカールスラント語
の専修となった。その時、二人だけなら手を握る位はする。ハグ程度も。彼女の体温を
感じるだけで満足だ。不思議だな・・・昔はこんなじゃなかったのに。まあ、EDというわけ
ではない。彼女、最初に気付いたときには真っ赤になっていたっけ。俺もだが。
今日は大尉と俺、それに宮藤君とリーネ君でロマーニャに買出し休養日。俺の車で相乗り。
車両班と整備部が協力してくれて、車体色を目立たぬ軍用車カラーとして、さらに501の部隊
マークと適当にでっち上げたナンバープレートを付けている。
ぷうすけは助手席の大尉の膝と、後部席の二人の膝を行ったりきたりしている。
リーネ「凄いです。こんな荒れた道なのに・・・。眠れそう」
俺「着いたら起こすよ?のんびりしていて」
バルクホルン「シャーリーの運転と違って、緊張しないな。なあ、リーネ」
リーネ「えへへ・・・」
俺「へぇ?シャーリーってそんなに凄いの?ドライブテクニック」
宮藤「凄いですよー。最初に乗ったとき、死ぬって思いましたもん!空を飛ぶし!」
俺「え?車にもストライカーユニットってあるんだ?」
周りは爆笑。説明を受ける。・・・魔改造した軍用トラックでジャンプ?うぇー。
やりかねないね、リベリオンの人だから。そういうと更に笑いが起きる。
607 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/21(金) 01:30:41.31 ID:G5p9egDm0
光の届かない暗黒の海の底に最後の敵が潜んでいた。
その醜悪で狂暴な敵も、激しい戦いの果てに海の藻屑と消えた。
そして、無事に任務を終えたエイラ、サーニャの二人にも最後の時が訪れようとしていた。
最後の戦いによって二人の魔力は、すでに尽きていた。
これは、強力な水圧のかかる深海では致命傷であった。
二人は最後の通信を僅かに交わし、海底の暗闇に消えた。
その後を覆い隠すようにマリンスノーが静かに降り続いていた。
海底からの侵略者迎撃作戦
始まらない、妄想終了。
リロードをしっかりしてくださいまし!
俺「それでか。シャーリーから、機械設計の図面の書き方を教えろっていわれてね。
また何か考えているわけだ。リーネ君、楽しみにしていような?」
リーネ「え・・・大丈夫でしょうか・・・・」
宮藤「それもできるんですか!すごーい!」
バルクホルン「それも、あっちでの仕事で?」
俺「うん。自分の仕事を始める前にやったことがあるんだ。ニッサンって会社の車
に絡む仕事で。銃の部品を設計するのにも役に立ったよ」
リーネ「俺さんって、何でもできるんですね」
宮藤「ほんとだよね。凄いなあ」
バルクホルン「軍を辞しても、仕事には困らない様子だな」
俺「子供は産めないよ!こればっかりは無理!」
大笑いする。ふと左に居る大尉の顔を見た。彼女も笑って、俺の顔を見ている。
**
ロマーニャの食材市場でせっせと食糧を買いだす。一定量溜まると、俺が基地に
ジャンプして運ぶ。待ち構えていた皆がせっせと分別・貯蔵している間にトンボ
返り。行きは、途中目星をつけた場所で休憩。戻りは一回の休憩で済ます。
ロマーニャ市街組みは、その間に更に買出しに走る。
重いもの、痛みやすいものを最優先。肉とか野菜など。6往復で食料品は完了した。
軍用トラック2台分くらいか。
皆で休憩がてら食事。皆、賑やかにイタリア料・・・ロマーニャ料理に取り組んでいる。
噂には聞いていたが、パスタがオードブルなんだな。警戒しておいて良かった。
風向きを考えてタバコで一服。さて、これからどうする?
610 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/21(金) 01:35:10.63 ID:rsWx/Zj60
宮藤「この前見つけた美味しいケーキがあるんです!リーネちゃん、行こう!」
リーネ「芳佳ちゃん。ご飯食べたばかりよ。無理・・」
思わず笑う。別腹は扶桑人だけ?
バルクホルン「それもそうだ。宮藤、その前に腹ごなしでショッピングだろう?」
宮藤「そうですね!そうします!可愛いネコもいるんだよ、リーネちゃん!」
リーネ「ネコ!行こう行こう!ぷうも行こう!」
俺「先に行っておいで。集合は・・・1530.合鍵渡しておくから、荷物は適宜車に乗せて」
ぷうと一緒に元気に走っていった。やっぱり、基地を離れると普通の子に戻るな。
バルクホルン「元気だな。あの二人は」
おや。クリスを見るときと同じ眼? ああ、年頃も近いよな。
俺「だな。さて、トゥルーデ。俺たちはデートしよう?」
急に彼女の態度がぎこちなくなる。初心だな。
連れ立って歩き出すが、歩き方が歩調をとっている。やれやれ。もっとリラックスしろよ。
距離を縮めて、彼女の手を握る。ビクッとしてるし。
俺「トゥルーデ。このほうが自然だよ」
そんなに真っ赤にならなくても。俺だって手ぐらい繋ぎたい。ジャンプのときばかりでは詰まらん。
612 :
蒼穹のクサヤ :2011/01/21(金) 01:45:00.99 ID:YJzDPSP90
のんびり、ウィンドーショッピング。彼女が徐々に解れてきた。そうそう、笑おうよ。
彼女の視線を追うと、何を考えているか解ってきた。
俺「クリスにロマーニャの土産送りたいんだけど。どんなのがいいかな?」
バルクホルン「え!いいよ!そんな・・・」
俺「やだ。クリスの笑顔が見たい。なあ、手伝ってくれよ?一緒に送ろう」
バルクホルン「・・・うん。有難う」
俺「やった!んじゃ、素敵なの探そう!」
トゥルーデが気に入ったのは銀の装飾にトルコ石等を象嵌したオルゴール。おお、いい趣味。
それと、メッセージカードも入手する。トゥルーデが先に、俺が後にメッセージを書いた。
札入れから、彼女の写真を取り出す。飛行中の彼女を撮ったやつ。トゥルーデが赤くなる。
それを入れて箱詰めしてもらい、郵便局を探す。笑顔で歩く彼女が眩しい。
発送完了。またのんびり歩く。後はお菓子を基地への土産で買いたいと。来るときに見た
お店でいいよね、と相談する。
二人でぶらぶら歩くのが楽しい。観光より、彼女と居る時間が大事だな。
大き目の橋を歩いて渡る。見覚えがある教会のまえにでた。あ!『ローマの休日』で見た。
トゥルーデを誘う。ちょっと気になることもあるし・・・。
バルクホルン「あ!これ!」
613 :
蒼穹のクサヤ :2011/01/21(金) 01:49:59.12 ID:YJzDPSP90
奥の円柱に掲げられた大きな石版。真実の口とかいう奴だ。グレゴリー・ペックの演技が
楽しかった。オードリーより素敵な人が俺の横に居る。本当に。さて。やるか。
俺「うん。知っているよね。嘘つきがあのポセイドンの口に手を突っ込むと食いちぎられる
そうだ。どう?やる?」
バルクホルン「・・・迷信だろう?」
躊躇いがあるねえ。ふふふ。
俺「トゥルーデに俺は言ったよね。お前のことが好きだと。でも、果たしてそれは俺の本心?
もしかしたら、美人揃いの501だ。他に目移りがしているかもしれないよ?浮気性かも?」
彼女の眼に、一瞬不安がよぎった。やっぱりそうか。済まなかった。
俺「んじゃ、入れてみるかね。あ、ちょっと失礼しますよ?」
手を入れるでもなく、只見ていた数人に声を掛けて退いてもらう。皆にも俺たちの会話が
聞こえていたらしい。見物対象がこっちになった。ちと恥ずかしい。
俺「では!」
トゥルーデが緊張した。迷信だろ?余裕の笑みを浮かべてスポンといれる。あまり大きくない。
中は・・・何人の人が手を差し込んだんだろう。結構すべすべだ。中で握りこぶしを作る。ロック
クライミングの手法だ。用意よし。だば行くぞ。
「ぎゃアアああアアアアアアあああああああああああああああっ!」
無理にいきんで顔を真っ赤にする。腕を引っ張るが抜けるわきゃ無い。
寝る前支援
バルクホルン「え!抜いて!早く!誰か助けて!」
一生懸命俺の右手を引っ張るトゥルーデ。泣きそうな顔。
ごめん。俺にはこれ以上は出来ない。彼女、真剣だ。お前は鬼だ、ペック。
俺「なんてな♪冗談で――」
猛烈にポカスカ殴られた。痛いって!ごめん!
周囲は爆笑。
バルクホルン「いい加減にしろ!本気で心配したじゃないか!」
俺「すまん。安心して欲しかったんだ」
バルクホルン「私もやる!」
そっと細い指先を口に入れ、一旦待ってからそっと抜いた。
俺もなぜか安堵の溜息。
バルクホルン「ばか!」
抱きつかれた。彼女の頬が熱い。いい香りがする。俺も抱きしめる。
「ブラボー!」
「コングラッツレァツォニ!」
あー。煩いけど、有難う。
***
616 :
蒼穹のクサヤ :2011/01/21(金) 02:00:00.72 ID:YJzDPSP90
腕を組んでもとの方向に戻る。
彼女が俺の肩に頭をもたせ掛けている。時々、会話。
お?ちょっと覗いていこうよ。
宝飾店。トゥルーデが落ち着きが無くなった。どうした?
バルクホルン「いや。初めて入るんだ、こういう店」
そうか。何事にもはじめては有る!彼女に似合いそうなものは・・・。
あ。でも?・・・・・・そうだな。そうしよう。決めた。
ペアリングを選び、それにネックレスチェーンを一つ注文。
店主からの提案で、二人のイニシャルと日付を入れてもらう。
また、歩き出す。トゥルーデが黙ってしまった。
公園をショートカットすることにする。
俺「ちょっと座ろう」
バルクホルン「・・・」
俺「ではと・・・はい。これは君に。こっちは俺が着ける」
彼女の首にそっとネックレスをつける。ペアリングの片方を通してある。
バルクホルン「これは?」
支援
親父が集めているスタートレックのDVDが気づいたら120枚越えてた。
ちなみにカ―クよりピカードの方が好きだな。
俺「恋人の証。俺はトゥルーデのイニシャルの入ったリングをつける」
彼女がネックレスに下がったリングをしげしげと見ている。
俺「まだ、慎重な部分もあるんだが。トゥルーデ」
俺の目を覗き込んで黙っている。
俺「トゥルーデ。愛している」
彼女がそっと俺を抱いた。俺も抱き返す。しっかりと。
バルクホルン「私も愛している」
暫くして、そっと離れる。
彼女がシャツをはだけて、ネックレスをそっと肌に落した。
バルクホルン「こうしていれば、いつも一緒だな」
キス。想いを込めて。有難う、トゥルーデ。彼女の涙が熱い。
****
400メートルほど離れたカフェテリア。ケーキをぱくついていた二人が固まった。
リーネ「ねえ。芳佳ちゃん。あれ・・・あそこの二人って・・・・」
宮藤「う・・・うん。バルクホルンさんと俺さん・・・だよね?」
リーネ「・・・・キスしているの、かな?」
宮藤「ま、まさかぁ!眼にゴミがはいった、とか?」
二人同時に魔力発動。ズーム。
宮藤「あ・・・あ・・・・」
リーネ「うわぁ・・・・・わぁ」
リーネ「あ!もう見るのよしましょう、芳佳ちゃん!」
宮藤「」
リーネ「芳佳ちゃん!」
宮藤「え、でも」
リーネ「ダメ!はい!こっちを見て!」
宮藤「見ていたいよぉ」
リーネ「恋人同士を覗いちゃダメ。二人の時間なのよ?ね?」
宮藤「うん。びっくりした・・・」
リーネ「うん。知らなかった・・・。あ!これ絶対内緒!」
宮藤「・・・・自信ないよぉ」
リーネ「私たちだけの秘密。ね?公になったら大変かも」
宮藤「うん」
リーネ「あ!すみません!ケーキと紅茶お代わりお願いします」
足元で尻尾をゆらゆらさせながら涎をたらしているぷう。気付いてもらえない。喋れないから
買収の相手と看做されない。
支援
バトルスター・ギャラクティカをずっとスタートレックだと思ってみてた俺が参上
何で間違えてたのかはいまだに不明
今ではギャラクティカの方が好きになってしまった
621 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/21(金) 02:13:53.91 ID:rsWx/Zj60
>>620 Resistance is futile!
俺「ミーナ隊長。俺です。よろしいですか?」
ミーナ「はい。どうぞ?」
ロマーニャ市から帰着した俺は、いの一番に執務室を訪問した。階下の談話室では、トゥルーデ
が土産物を皆に手渡している。
俺「ただ今戻りました。異常有りません」
ミーナ「はい。荷物の搬送もお疲れ様。凄い量を運んだわね」
俺「大質量でも途中で休めば可能になりました。一つ、報告の上でご相談したいことが」
ミーナ「なんですか?」
微笑みながら問われると、どうも言い難い。
俺「入隊時、隊長にお約束したことを反故にしてしまいました。お詫びいたします」
ミーナ「と言うと?」
俺「風紀上の問題を起こしました。本日、バルクホルン大尉に えー。気持ちを打ち明け、了承して
貰った次第です。申し訳ありません。それで相談を・・・」
どういえばいいんだよ、軍隊方式では?しらん!
ミーナ「・・・椅子におかけなさい」
さ、銃殺でも絞首刑でもなんとでもしてくれ。逃げはしない。
623 :
蒼穹のクサヤ :2011/01/21(金) 02:20:02.35 ID:YJzDPSP90
ミーナ「あなた方はどうするつもりなの?戦争中ですよ?」
俺「彼女が第一線を退く、戦争が終わる。この二つが重なった時点で答を出す積もりです。それまで
は待機です。彼女もそれを望んでいます」
ミーナ「待機、ね。耐えられますか?」
俺「正直解りません。先日の約束を既に破ったわけですし」
ミーナ「まったく。似たもの同士ね。強情で正直で」
笑える状況ですか、隊長?笑いながら引き金を引くのかな。
ミーナ「先日、バルクホルン大尉を宜しく、と私が言ったことを覚えていますか?」
俺「強行偵察の時の電話ですね?」
ミーナ「ええ。二人の気持ち、解っていましたから」
驚きが顔に出てしまった。なんだって?俺、そんなに極楽トンボだったか?
ミーナ「そんな顔をしないで下さい、俺さん。女の感、です」
俺「鋭いですね。私は、ホテルで口論してようやく気付きましたが・・・」
そうだ。漠然とした好意は有ったけれど。彼女に追い詰められて、ようやく気付いた。
ミーナ「口論はダメ。論議をして下さいね。二人とも、大事な私たちの家族なんですから」
支援
俺「はい。すみません」
ぐうの音もでねえ。年下なのにな・・・。人間の器が違うのか。いやはや。
ミーナ「というわけで、彼女を大事にしてあげて。私の大事な親友なのよ。お願いします」
俺「はい?」
ミーナ「問題ありません。真面目なお付き合いを。魔力を喪うことだけは、今は自重して」
隊長も顔が赤らむ。
俺「部隊を追い出されずに済むわけで?一緒にいていいのですか?」
最低でも転属だと思っていたんだが。だから、ペアリングを・・・。
ミーナ「さっきも言ったでしょう?二人とも、私たちの家族です。何処にも行かせません!」
俺「有難うございます」
ミーナ「ふふ。ルートンABに宿舎のことを手回しして正解だったわね」
なんですと?
俺「ええーと?今何を仰った?」
ミーナ「トゥルーデは真面目だから。少し彼女を後押ししたの。それだけよ」
あっちゃぁ。スイートルームも隊長が! 恐ろしい人。まさに魔女だ。でも、有難うございます。
ミーナ「あなたがすぐに報告に来てくれて嬉しかった。トゥルーデもいい人に恋したものね。
あ、後一つ。この件は、隊員に周知したほうが良いと思いますけど?」
ハルトマン「トゥルーデがネックレス着けるなんて珍しいね」
バルクホルン「うん。貰ったんでな、着けている」
ハルトマン「ほぉー」
エイラ「あれ?大尉、赤くなったゾ。アヤシイナ」
サーニャ「エイラ・・」
宮藤・リーネ「ギク」
シャーリー「堅物がねぇ。珍しいなー。似合うよ。で、誰に貰ったんだい?」
微笑んでいるが、明らかに何か気付いている雰囲気。
浴室の皆が湯船に集まってきた。
ルッキーニ「あれェー?変わったヘッド〜」
ハルトマン「・・・どこかで同じものを見た」
サーニャ「・・・俺さんが左手につけていました・・・」
エイラ「あ!そうダ!男の割りにお洒落だなって思ったんダ!」
ハルトマン「!そうだ!さっき見たよ」
宮藤・リーネ「ブクブクブク」
ペリーヌ「男性でも、意味の有る指輪はつけますわよ?紋章入りとか」
坂本「ああ、聞いたことがある。あと出身大学の証としてもつけるとか」
ハルトマン「ちょっと違うみたい。ねえ、トゥルーデ?誰から貰ったの?」
627 :
蒼穹のクサヤ :2011/01/21(金) 02:34:59.57 ID:YJzDPSP90
バルクホルン「ええとだな。その・・・俺少尉と揃いで・・・」
どんどん声が細くなり聞き取れなくなる。周囲が更にバルクホルンの周りに詰める。
シャーリー「感明1-1!もしもーし!出力をあげてくださーい!」
ルッキーニ「聞こえないよー!」
バルクホルン「俺から!告白されて、これを貰ったんだ。俺は私のイニシャルの入った
ものを指に嵌めて・・・・」
リーネ「ヨシカチャン・・・」
宮藤「アワワワ・・・・」
坂本「そうか。大尉はどう答えたんだ?」
シャーリー「そうそう。想像はつくけどさ」
バルクホルン「私も、愛している、と」
三人以外は声も出ない。一番色恋沙汰から遠かったはずの大尉が。
坂本「そうか。良かったな。大事に育め!はっはっは!」
シャーリー「バルクホルン、よかったなあ!」
ルッキーニ「ワァォ!やるじゃん!」
ハルトマン「私の知ってるトゥルーデじゃ無い!お姉ちゃんから女の子になっちゃった!」
ペリーヌ「相思相愛ですのね。坂本少佐!わたくしも!」
サーニャ「おめでとうございます・・」
エイラ「よかったナー、大尉」
628 :
蒼穹のクサヤ :2011/01/21(金) 02:40:00.51 ID:YJzDPSP90
リーネ「芳佳ちゃん。もう・・・いいんじゃない?」
宮藤「そ、そうだよね」「あのぉ・・・・バルクホルンさん、ちょっと質問があるんですけど」
バルクホルン「なんだ?宮藤」
宮藤「告白を受け入れた場合ですけど。お二人みたいに、き、キスするんですね?」
両拳を胸の前で握り締める宮藤。
リーネ「ごめんなさい。あの・・・見えちゃったんです」
エイラが鼻血を吹いて水中に没した。血だけが浮き上がってくる。
サーニャはそれに気付かず。魔導針まで出して注目中。
バルクホルン「見ていたのか。うん、そうだと思う。自然にそうなった」
張本人は茹蛸状態。
宮藤「うゎぁー!聞いた?リーネちゃん!」
リーネ「うんうん!やっぱりそうなんだね、芳佳ちゃん!」
ペリーヌ「それはもう!そういうものでしてよ!想いが通じた瞬間ですもの!」
坂本「うむ!そうだろう!」
ペリーヌ「ああ!少佐!」
ルッキーニ「ロマーニャは恋の花咲く魔法の都だもん!ね?シャーリー!」
シャーリー「そうだよ!ロマーニャの奇跡さ!」
サーニャ「羨ましい・・・」
ハルトマン「で、キスのお味は?言っちゃいなよ、トゥルーデ?」
エイラ「プク・・・プク」
坂本「おーい!宮藤!酒はあるか?つまみはできるか?」
ペリーヌ「少佐?」
宮藤「あ!はい!扶桑酒、ビール、ウィスキー、ウォッカにワイン。大丈夫です!おツマミ
はすぐに用意できます!」
リーネ「私も手伝うよ、芳佳ちゃん!」
坂本「よぉーし!風呂から出たら宴会だ!ミーナには私から声を掛ける!バルクホルン!
お前は俺を呼んでくれ!今夜の夜間哨戒は無し!」
歓声が上がる。
坂本「ほら、泣くな。目が赤いと俺に心配掛けるぞ?それと!誰でも良い。其処で沈んでいる
のを救助せぃ!」
周囲の水面を朱に染めているエイラに周囲の目が向けられた。
サーニャ「エイラ!」
エイラ「げふっ! キス キス キス キッスゥ キッス・・・」
サーニャ「・・・・・・」
坂本「脆すぎる」
シャーリー「小学生並みじゃないか?免疫度」
ハルトマン「高高度作戦でビシッと決めたのに。サーニャ大変だね」
********
ご支援有難うございました。
やっぱり、「w」とか「///」を入れたほうが楽かもしれない。
ねうー。おやすみなさいましー。
631 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/21(金) 02:50:15.79 ID:rsWx/Zj60
乙
追いついたら終わっていたでござる
乙
633 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/21(金) 03:05:25.39 ID:ZvBxjGmV0
入れた方が分かりやすくて俺は好きだぜ
乙
634 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/21(金) 04:41:48.09 ID:BvGnxaM50
乙
>>607 敵の姿が魚介類型戦艦しか想像できんぞw
乙、一気読みしてしまった
表現方法は好きにすれば良いと思うよ
少なくとも俺は嫌いじゃない
636 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/21(金) 06:04:13.64 ID:Cvon5rhwP
入ってると気が抜けるから俺は無い方がいいなぁ
俺もないほうがいいな
まぁ、書きやすいほうで
オナニー狂とシャーリーの人まだかな
「///」はあってもいいんだが(他の人も使ってるし)
「w」はギャグにしかならんからないほうがいいと思う
でも作者が使いたいなら自分の好きにするのが一番だ
宮藤「…」ブロロロロ…
宮藤「! 人っ!?」キキィィィ
ガシャアアン!!
ー
ーー
ーーー
宮藤「痛たた…」
宮藤「あれ…朝霧だ…。長いこと気絶してたのかな」
[WELCOM TO SILENT HILL!!]
宮藤「諏訪天姫さんが持ってきた手紙に書いてあったサイレントヒル」
宮藤「お父さん、ここに居るんだよね…?」
郷田「やめてくれ!私はただの中の人だ!!」
漏れ「…」
ドブシュァ
宮藤「郷田さぁぁぁぁん!!」
宮藤「もう…三角さんは必要ないの…!」
漏れ「フンッ」ドシュ
漏れ2「フンッ」ドシュ
漏れの出演場所が殆ど無いでござる
そろそろ古子の画像増えてもいいはずだよね?
先生も百度もpixivもほぼゼロだよ…
現実でお休みサンバルカ…三人のハンナ達
夢でナデナデただいまシャーリーたん
古子さん古子さん。
うふふ、呼んだだけ。
ほ
645 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/21(金) 11:20:18.90 ID:maDIT2rMI
ほしゅ
ほ
ほすついでに投下していいかしら
649 :
袖:2011/01/21(金) 12:50:18.96 ID:HRxy+kYj0
じゃあ落とそう 長くなったので前後に分ける予定
よくわかる俺に対する感情
宮藤 変わった人 リーネ 変わった人 坂本 変なやつだけど信用はできそう
ミーナ 少し変わってるけど信用している エーリカ 信頼している ペリーヌ 割と信用している
エイラ 変なやつダナ サーニャ よくわからない バルクホルン 気に入らない
ルッキーニ お菓子くれるし好きの部類に入る シャーリー 興味をそそられるものがたくさんある
650 :
袖:2011/01/21(金) 12:56:41.09 ID:HRxy+kYj0
食堂
バルクホルン「ハルトマンどこに行っていた!」
エーリカ「俺の部屋で本読んでたら寝てた」
バルクホルン「全くお前というやつは……お前もだ俺!」
俺「……」もぐもぐ
バルクホルン「食べるのをやめてこっちを見ろ! お前がハルトマンを甘やかすからだな……」
どうにも俺のことは好きになれないとバルクホルンは思っていた。
それはハルトマンが俺の部屋に出入りすることが増えたころから、好きになれないから、気に入らないに変化した。
どうしてこんな感情になるのか本人にもわからずに蓄積されていき、それは今にも爆発しそうだった。
バルクホルン「わかってるのか!?」
651 :
袖:2011/01/21(金) 13:02:47.56 ID:HRxy+kYj0
宮藤「ば、バルクホルンさん落ち着いてください、ご飯食べましょうよ」
バルクホルン「いいや宮藤、今日こそは俺にきっちりと言ってやらないとだな」
ルッキーニ「おーい俺ー」
シャーリー「おはよー」
とげとげとした空気を打ち破るように、明るい声でルッキーニとシャーリーが入ってきた。
ルッキーニは片手に絵本を持っている。
ルッキーニ「どうしたの? 俺ー借りてた絵本返すよ」
シャーリー「久々に読む絵本もいいもんだな。童心に帰った気分だ」
俺はルッキーニから絵本を受け取る。
シャーリー「知ってる話も子供向けに書きなおされてる部分って、案外多いんだな」
ルッキーニ「うじゅー……ところどころ怖い部分あった」
652 :
袖:2011/01/21(金) 13:08:06.85 ID:HRxy+kYj0
バルクホルン「……っ絵本なんて子供みたいなもの読むんじゃない!」
俺「あっ」
俺の手から絵本を奪い取ると、床に思い切り叩きつける。
パンッと紙の乾いた音が響き渡った。
バルクホルン「あ……」
バルクホルンの額から汗が流れた。衝動的に行動してしまったのか、この中で一番驚いている。
対照的に俺は何も言わず叩きつけられた絵本を見ている。
俺「…………………」
エーリカ「トゥルーデ……」
シャーリー「バルクホルンお前……」
バルクホルン「わ、わたしはだな! 男がこんなものを読むのはやめろと……」
俺「ミヤフジ軍曹」
宮藤「は、はい!」
おお、袖だ支援
654 :
袖:2011/01/21(金) 13:14:30.96 ID:HRxy+kYj0
俺「朝食ですが自分はもう結構です。お腹が一杯になりまして」
そういった俺の器には殆どが残っている。
俺「今日の朝食はこのくらいで失礼させていただきます。残してしまい申し訳ありません」
俺は床に落とされた絵本を拾うと、表紙についた埃を手で払う。
俺「では失礼します」
一度も振り向くことなく俺は食堂から出て行った。
ルッキーニ「うじゅー……俺もの凄く怒ってるよね……」
シャーリー「今にも襲いかかりそうだったよな……」
エーリカ「トゥルーデ謝ってきなよ」
宮藤「そうですよバルクホルンさん!」
支援!
656 :
袖:2011/01/21(金) 13:17:40.45 ID:HRxy+kYj0
バルクホルン「ふん、あいつが食堂まで絵本を持ってくるのが悪いんだ!」
ルッキーニ「持ってきたのはあたしなんだけど……」
バルクホルン「……とにかく! 人の話も聞かずに絵本なんぞに意識を奪われるから悪い!
謝るなら俺の方からだ!」スタスタ
バルクホルンも食堂から出て行った。
エーリカ「トゥルーデ!」
シャーリー「バルクホルンらしくないな」
宮藤「そうですね……どうして今日はあんなにイライラしてたんでしょう」
坂本「なにやらしかめっ面のバルクホルンが通って行ったんだが、どうかしたか?」
俺とバルクホルンと入れ替わるように、坂本、ペリーヌ、リーネ、ミーナが食堂に入ってくる。
宮藤「実は……」
しえーん
658 :
袖:2011/01/21(金) 13:23:07.35 ID:HRxy+kYj0
坂本「なるほど……」
ミーナ「それはトゥルーデが悪いわね」
ペリーヌ「でも気持ちもわからなくはありませんわ。
友人が異性と一緒に寝てたりしたら心配になるのは当たり前だと思いますの」
リーネ「きっとハルトマンさんが心配なんだと思います」
エーリカ「でもトゥルーデらしくなかったなあ」
シャーリー「だな」
ルッキーニ「ちょっと前のバルクホルンに似てるかも」
宮藤「そうですね……」
エイラ「どうしたんダ?」
今度はエイラとサーニャがやってきた。
サーニャ「バルクホルンさんと、俺さんがいませんね……」
宮藤「カクカクシカジカシカクイムーブ」
カクカクやめろwww
660 :
袖:2011/01/21(金) 13:29:54.40 ID:HRxy+kYj0
エイラ「なるほどナー」
サーニャ「俺さんの絵本は、きっととても大切なものなんだと思います……」
エーリカ「だよねー。なんであんなに大切にしてるかわからないけど」
ミーナ「人には越えてはならない一線があって、それが俺少尉にとって絵本だったみたいね」
坂本「うーむ……しかしこのままではいかんな。俺はこの基地の食料と戦闘時の弾薬の管理をしているし、
バルクホルンは言うまでもなくこの基地の要だ」
宮藤「二人ともこの基地にとってなくてはならない存在なんですが……」
リーネ「だよね……」
エイラ「うわ」
サーニャ「どうしたの?」
エイラ「二人の今の関係を占いしてみたら、何度やっても塔しか出なイ」
ペリーヌ「自然に仲直りは……」
エイラ「無理ダナ。というかほったらかしにしておいたら更に悪くナル」
661 :
袖:2011/01/21(金) 13:36:19.11 ID:HRxy+kYj0
ミーナ「ま、まあ占いだから確実とは……」
エイラ「6連続で塔ってただ事じゃないゾ」
ルッキーニ「うじゅ……」
シャーリー「……俺が怒ったとこ誰か見たことあるか?」
全員「「ない(です)(ですわ)(ナ)(わね)」」
シャーリー「わたしも無い」
エーリカ「一度わたしに怒鳴ったことあったけど、あれは心配して怒鳴ってくれたんだと思うし」
坂本「うっかり訓練中に木刀が飛んで行って、俺の頭に当って流血した時も怒らなかったしな」
ペリーヌ「井戸掘ってる最中に水を入れてしまっても怒りませんでしたわ」
ルッキーニ「うっかり俺のケーキ食べちゃっても許してくれたし」
シャーリー「剣無くしたけど、怒らずに代わりに槍とか弓とか貸してくれたし」
宮藤「滑って納豆を頭にかけてしまっても怒りませんでした」
ミーナ「みんな俺少尉に色々しすぎじゃない?」
ペリーヌもっさんあたりが酷いw
663 :
袖:2011/01/21(金) 13:42:56.67 ID:HRxy+kYj0
ミーナ「うーん……ある意味ネウロイ以上に厄介な問題ね」
シャーリー「二人を仲好くする方法はないものかなあ……」
ペリーヌ「かといって理由もなく2人きりにしたところで恐らく無言のままか、
最悪口論で更に険悪になるでしょうし……」
リーネ「と、とりあえず落ち着くために皆さん紅茶でも飲みませんか?」
宮藤「あ、リーネちゃんごめんね紅茶切らしてるの。そのうち買いに行かないと……」
ルッキーニ「それだ!」
坂本「どうしたルッキーニ」
ルッキーニ「二人を買い物にローマに行かせればいいんだよ!」
エイラ「なるほど、二人だけならダメっぽいけど街の人とかもいるしナ」
シャーリー「それにあの二人命令って言えば大体は聞くだろうし……」
ミーナ「じゃあフラウ、俺少尉ちょっと借りるけどいいかしら」
エーリカ「んーなんでわたしに言うの? 俺に言ったほうがいいんじゃない?」
ミーナ「(恐ろしい子……)そ、それもそうね。じゃあフラウは俺少尉に、
トゥルーデには宮藤さん伝えにいってくれないかしら。仲直りさせるってことは控えてね」
支援
665 :
袖:2011/01/21(金) 13:48:37.60 ID:HRxy+kYj0
>>663の前にこれが入る予定だった
シャーリー「そんな俺が怒った。これはただことじゃない」
サーニャ「そういうことになりますね……」
シャーリー「しかも内容はともかく喧嘩してるのがウィッチだ。子供の喧嘩じゃないぞ」
ミーナ「放っておいたらとんでもないことに発展しそうね」
坂本「更に喧嘩する2人がとんでもない量の武器を保有してる俺と、とんでもない力を持つバルクホルン」
ペリーヌ「ぶつかり合おうものなら基地が大変なことになりますわ……基地2つ3つ吹っ飛ばせるとまで言ってましたし……」
宮藤「さ、流石に二人とも武器を使おうとはしないでしょうが……」
エイラ「いや、正直俺とか普通に使いそうだからコマル」
リーネ「それは無いよ……多分」
エーリカ「武器は使わなくても、これ以上険悪になったら戦闘でも支障がでそうだよ」
坂本「扶桑には喧嘩した二人を殴り合いさせるという伝統があるが……」
サーニャ「多分、俺さんが死んじゃいます」
ルッキーニ「いやいや俺も案外強いよー……ってそんなこと言ってる場合じゃないんだ」
666 :
袖:2011/01/21(金) 13:54:28.65 ID:HRxy+kYj0
昼前
ミーナ「じゃあそのメモに書いたものを買ってきて頂戴。余った分は自由に使ってもいいから」
俺「了解」
バルクホルン「……了解」
ルッキーニ「二人ともお土産よろしくー!」
エーリカ「お菓子がいいな」
シャーリー「悪いな俺、トラックまで出してもらって。今修理中だったんだ」
ペリーヌ「というよりもよく車まで入ってましたわね」
宮藤「もう俺さんの袖にはないものがない気がしてきたよ……」
バルクホルン「どうせ殆どが絵本なんだろ」
俺「否定はしませんよ」
バルクホルン「ふん」
ミーナ「二人ともきっちり買い物は済ませて来ること!」
シャーリー「じゃー行くぞー!」ブロロロロロロ
支援っ支援っ
668 :
袖:2011/01/21(金) 14:01:38.51 ID:HRxy+kYj0
坂本「……行ったな」
ミーナ「トゥルーデは部屋で銃の手入れしてたんですって?」
宮藤「はい、俺さんならいつ襲来してきてもおかしくないって言って」
ペリーヌ「で、俺少尉はスコップの研磨をしていたと」
エーリカ「俺が言うには、トゥルーデなら恐らく隙を見せれば撃ってくるだとかなんとか」
ミーナ「互いが互いのことをとんでもなく勘違いしているみたいね……。高くかってるってことの裏返しでいいのかしら」
リーネ「相手が本当に攻撃して来たら反撃するつもりだったみたいですし、本人たちは本気で戦う気なんてなかったと思います。
……多分ですけど」
エイラ「でもあの二人が本気で怒ったら、部屋で銃くらい準備しないと心配ダナ。多分使っても負けるだろうけどナ」
ルッキーニ「だね。多分人類の中であの二人は特に怒らせてはいけない人種に入ると思う
。あとミーナ隊長」
全員「同感」
ミーナ「あなた達ちょっと後でお話があります」
669 :
袖:2011/01/21(金) 14:08:03.36 ID:HRxy+kYj0
とりあえず前部分はここで終わり
支援感謝です
乙乙、スコップ好きだな
かき忘れてた
後篇は多分夜くらいになると思うので他に投下がある場合はガンガン落としちゃってください
よしじゃあ俺も今夜投下できるように書き溜めよう
ほいたら、次投下させていただきますかっ?
GO!
あいがとごわす! 早速ゆきまする。
>>485から
リーネ「はぁ・・・・はぁ・・・・」
芳佳「い・・・・息が・・・・」
俺「・・・・」
グラウンド代わりの滑走路を、三人で走り込みの訓練をしている。
長時間空を飛び続けるには、まずは体力が重要らしい。その為に走り込みをしているけど・・・・
リーネ「お、俺さん速い・・・・」
芳佳「ま、待って下さ〜〜い!」
坂本「他人のペースを乱すなー宮藤ー!」
芳佳「はっ、はいっ! すみませ〜ん〜ッ!」
まあ、当然か。
俺は色々と鍛えられていたからこれくらいは苦でもなかったりするんだけど、芳佳たちには十分キツいもんだよな。
因みに、俺は男だということで二人よりも十周多く走らされているけどなんてことない。
おお、修羅だ期待支援
俺「二人ともー、キツいって思うからキツくなるんだー!
逆に気持ちがいいって思うと苦じゃなくなるぞー!」
坂本「そうだー! 心頭滅却すれば火もまた涼し!」
芳佳「む、無理です〜!」
◇ ◇ ◇
走り込みを終え、芳佳とリーネは二人並んでへばりきっている。
俺「ほら、二人とも水だ」
芳佳「あ・・・・ありがとう・・・・ございます・・・・」
リーネ「ど・・・・どうも・・・・」
二人は俺から水の入った水筒を受け取ると、勢いよく水を飲み干した。
俺「そんなに急ぐと咳き込んじまうよ」
芳佳「ケホッケホッ! 喉が・・・・苦しッ!」
案の定、芳佳が咳き込んだ。やれやれ・・・・
坂本「俺、初日からよく私の訓練に耐えてるな。見上げたものだ」
芳佳「私も凄いと思います、追いつくこともできなかった・・・・」
修羅来た!
これだから仕事中のVIPはやめられねえ!
俺「俺も最初は二人みたいにすぐへばってたさ、長い間鍛えまくった結果だよ」
リーネ「因みに、最初っていつくらいなんですか?」
俺「んーと・・・・八歳ぐらいの頃かな。だから十年前になるのか」
それを聞いた二人は呆然となってしまった。
芳佳「十年も・・・・」
リーネ「敵わないなァ・・・・」
あらら、自信喪失させちまったかな。別にそんなつもりは無かったんだけど。
俺「別に俺に匹敵する必要はないだろ。二人にだって俺には無い良いもの、あるじゃないか」
芳佳「そうですか?」
俺「ああ、料理が美味いだろ。それから可愛いしな」
芳佳「か・・・・可愛い?」
リーネ「そ、そんな・・・・」
俺の言葉に、二人は文字通り顔が真っ赤になる。そして、そんなことはないと必死に否定する。
俺「そうか? まあ、いいか。あと、実戦になったら俺よりも戦えそうだし・・・・」
芳佳「え?」
俺「まあ、そのうち分かるって」
坂本「よーし。休憩はその辺にして次は射撃の訓練だ! 各自、武器を持って来い!
俺には扶桑海軍から支給された武器を使ってもらおう」
◇ ◇ ◇
一方、その様子を陰で見ている人物があった。バルクホルンとペリーヌである。
それぞれ、違う理由で四人の様子を窺っていたのだがどちらも嫉妬の念がその燃える瞳から表れている。
ペリーヌ(あの男・・・・あんな涼しそうな顔で少佐の気を引くつもりなのかしら?
断固、許せませんわ!)
バルクホルン(早速宮藤に言い寄ってきたか、あいつ。
そもそも、少佐もミーナも一体全体どうしてあんな得体の知れない奴をすんなり入れたのか理解できん。
宮藤に纏わり付く悪い虫は私が掃わねば・・・・)
ペリーヌ、バルクホルン「よし!」
二人は何か閃いたのか、一人になった坂本の元へと黙ったまま歩み寄っていった。
お互いに顔も合わせていないのにまるで心が通じ合っているかのよう。
坂本「おー、どうしたお前たち? 今から射撃の訓練だが一緒にやるか?」
ペリーヌ「え、ええ! 是非させていただきますわ少佐!」
バルクホルン「私はあの新人の腕前がどのようなものか、見定めに来た。
下手な射撃を見せたら私自らしごき倒してやるつもりだ」
坂本「そうかそうか! 熱心でよろしい!
ただ、あいつは一応ヒヨッコだからあまり無茶はさせるなよ?」
バルクホルン「なるべく善処はするさ・・・・」
バルクホルン(ふふふ・・・・金輪際宮藤に近付けないようにしてやる)
模倣的軍人であるはずのバルクホルンに、そんな邪な感情が芽生えつつあった。
◇ ◇ ◇
芳佳「あれ? ペリーヌさんにバルクホルンさん?」
俺たちが武器を取りに行ってる間に人が増えていた。ペリーヌと、バルクホルンさんだ。
ペリーヌ「私も訓練に参加することにしましたわ」
バルクホルン「少佐に代わって射撃の訓練は私が監督をすることになった」
坂本「バルクホルンがどうしてもと言うのでな・・・・」
バルクホルン「しょ、少佐! そういうことは!」
俺「そうなのかァ。それじゃ、二人ともよろしく」
笑顔で二人に挨拶をしたが、どちらからもそっぽ向かれた。本当に嫌われてるみたいだなァ、俺。
支援射撃〜
バルクホルン「それでは、ペリーヌ、リーネ、宮藤、新人の順に的を撃ってもらおう。
いいか、たとえ訓練であろうと実戦の如く臨むのだ、気を抜くんじゃないぞ!」
芳佳、リーネ、ペリーヌ「はいっ!」俺「うん」
バルクホルン「新人、なんだその気の抜けた返事は。
そんな心構えだと戦場で真っ先に命を落とすことになるぞ?」
俺「ごめん」
バルクホルン「・・・・まあいい、早速始めるか。ペリーヌ!
エースの力を新人にとくと見せ付けてやれ!」
ペリーヌ「了解ですわ!」
◇ ◇ ◇
三人の撃つ番は終わった。三人とも一度も外さずに的を撃ち抜いて凄かったけど、特にリーネは凄いなって思った。
他の二人よりも遠くの的を、大きな銃で撃ち抜いたんだ。流石、毎日訓練をしているだけのことはあるなァ。
バルクホルン「よし、新人。最後は貴様の番だ。
下手な撃ち方を少しでも見せてみろ。みっちりしごいてやるからな」
俺「それはちょっとキツいな・・・・」
そう言って俺は支給された銃を構える。宮藤と同じもの、名前は九九式二号二型改13mm機関銃とか言ったかな。
とりあえず銃の扱い方とかは宮藤から丁寧に教えてもらった。
この十字の印が付いている所、照準を覗き込みながら獲物を捉えて・・・・
俺(ここを引けばいいんだな)
引き金、を引いてみたがカチャッと音が鳴るだけで中の弾が発射される気配は全くない。
何か、詰まっているような感じがする。
バルクホルン「馬鹿者、安全装置を外さなければ弾は出ないぞ。何をやっとるか!」
俺「あ、あははは・・・・」
銃の側面に付いている安全装置。撃つ前にはこれを外すようにって散々言われてたな。
すっかり忘れてしまっていた・・・・
バルクホルン(今ので十分焦らせられたか? それならば好都合だ。
・・・・私が貴様を最後に選んだのは、先に宮藤たちの圧倒的な腕前を見せ付けて
貴様に多大なプレッシャーを与えるためだ! 尤も、貴様には気付く由も無いだろうがな)
安全装置を外して銃を再び構えたが、バルクホルンさんの方へと振り向いた。
バルクホルン「どうした?」
俺「あんた、もっと笑ってた方がいいと思うよ。折角別嬪なんだから、そんな怖い顔してると勿体無いぞ」
バルクホルン「なっ・・・・」
ペリーヌ「こ、こんな時に口説くなんてどういう神経してますの!?」
俺「口説く? 俺は思ったままのことを言っただけだぜ」
バルクホルン「ええい! 馬鹿言ってないでさっさと撃たんか!」
俺「やれやれ・・・・」
坂本「はっはっは! バルクホルンを口説こうとは、いい度胸をしているな!」
芳佳(俺さんって凄いよね・・・・あんなことを素で言えるなんて)
リーネ(うん・・・・私たちもさっきはいきなりすぎて焦っちゃったもんね)
俺「これで今度こそ弾が出るんだな」
照準を的のど真ん中に定め、引き金をゆっくり引く。次の瞬間、思った以上に大きな音が響き、銃口からは小さく火を吹きながら弾が発射された。
その大きな音と身体に伝わる振動に、思わずびっくりして引き金から指を離した。勿論銃を制御する余裕なんて無かったので弾は的に掠りもしていない。
バルクホルン「掠りすらもしない、全く駄目だな」
俺「これって思ったよりも凄いんだね・・・・慣れないもんだからつい驚いたよ」
バルクホルン「言い訳は無用。少佐、この新人の教育は私に任せてくれ」
坂本「ん? まあ構わんが、お前にしてはやけに新人に拘ってるな?」
バルクホルン「わ、私はこの隊に足手まといがいると困るだけだ! 他意など無い!」
坂本「そうか? まあ、俺のことはバルクホルンに任せるとして、三人はこれから飛行訓練を行う!」
ペリーヌ「はいっ!」
ペリーヌ(何とか少佐から引き離すことができましたわ!)
リーネ(俺さん、大丈夫かな・・・・)
芳佳(バルクホルンさん、いつに無く張り切ってるし・・・・何も無ければいいんだけど)
坂本「宮藤にリーネ、返事はどうしたー?」
芳佳「はっ、はい!」
リーネ「すみません!」
ペリーヌ「全く・・・・」
坂本「バルクホルン、私たちはもう行くけどくれぐれも無茶はさせるなよー。
実戦に出る前にへこたれてもらっては困るからなー」
そうして四人はハンガーの方へと行ってしまった。
◇ ◇ ◇
バルクホルン「さてと・・・・」
私は四人を見送ると、俺の方に振り返った。
バルクホルン「散々私に恥をかかせてくれたな、新人」
俺「恥をかかせたって・・・・口説く云々のことは兎も角として、あとは大体あんたの自爆じゃないのか?」
バルクホルン「ええい、つべこべ言うな! よりにもよって宮藤の前であんな大恥を!」
サイトインしていない銃では無理ずら、お姉ちゃんの意地悪
俺「宮藤? 芳佳が何か関係あるのか?」
私としたことが、よりによってこんな奴の前で思っていることが口に出てしまった。
何とか適当に取り繕わねば・・・・
バルクホルン「こ、後輩の前で無様な所を見せるわけにはいかんからな」
俺「リーネとペリーヌも後輩じゃん」
こいつ、私が必死で考えた言い訳をヘラヘラと笑いながら撤回してきた・・・・我慢ならん!
バルクホルン「・・・・新ッ人! 貴様という奴はどこまで――」
俺「その新人ってのよしてくれよ、なんか素っ気無いしさ。姓は無いけど、一応俺っていう名前があるんだ」
どこまで人をからかえば気が済むのだ、そう言い切る前にどうでもいいことで押し返された。
名前? 今はそんな話をしている場合じゃない。さっきからニヤニヤと・・・・なんて嫌な奴だ。
俺「まあ、芳佳の作る飯は本当に美味いからなァ。あんたもそのクチなんだろ?」
言わせておけば・・・・芳佳芳佳と馴れ馴れしい奴だ。私ですら未だに姓でしか呼べてないというのに、腹立たしい。
大体、昨日今日しか宮藤の手料理を食べてない貴様に何が分かるというのだ。私は宮藤を一年前から知っているのだぞ。
・・・・いかんな、ここで私が冷静さを欠けばそれこそこいつの思う壺か。
カールスラント軍人たるもの、如何なる時でさえ冷静さを欠いてはならんな。
バルクホルン「ま、まあ、宮藤の手料理は何よりも美味いな」
俺「そうだよなァ」
なんだ、手料理が目当てだったのか。完全に心を許せるとは言えないが、どうやら邪な気持ちはないようだな。
気安く宮藤を語るのは気に食わんが、多少は目を瞑ってやるか。
俺「それに可愛げもあるし」
そうそう、クリスには到底及ぶこともないが可愛げも中々・・・・
前言撤回だ。やはりこいつは宮藤に対して邪な気持ちがある。
同性同士ならば兎も角、男のこいつがこんなことを言うとそんな風にしか見えない。
私が宮藤をこいつの魔の手から守らなければ!
◇ ◇ ◇
バルクホルン「しゃ・・・・」
俺「ん?」
バルクホルン「しゃべっとる暇があったらさっさと的を撃たんかァ!」
俺「ど、どうしたんだよ・・・・」
バルクホルン「貴様からは真摯に訓練に臨もうという心構えが見られない!
今日中に的を撃つことができなければ金輪際宮藤に近付くな! いいな!?」
俺「それは酷いんじゃないかなァ、折角打ち解けているってのに」
バルクホルン「的を撃てれば許してやる!」
俺「そうかァ。それじゃ、なんとしても撃たないとな・・・・」
ニイト
新人
に見えてしまう俺はもう駄目かもしれない
あまり使いたくは無かったんだけど、場合が場合なだけに仕方無いよな。芳佳と喋れなくなると寂しいし。
銃の弾倉を開ける。銃弾がビッシリと、綺麗に整列して詰まっていた。
バルクホルン「何をやっている?」
俺「慣れないことはしたくないからな・・・・」
その中の一個を取り出して右手に軽く握り締める。
俺「あ、今日中と言わずにさ、この一発であの的を撃ち抜いてみせるよ」
バルクホルン「大きく出たな。失敗しても知らんぞ?」
俺「分かってるって。だからついでに『新人』って呼ぶのもよしてくれないか?」
バルクホルン「・・・・いいだろう」
俺「そんじゃ、いきますかっ」
尚更失敗は許されなくなったなこりゃあ。
滑走路の遠くに立てられた的を見据え、右手に収めてある銃弾を思い切り的に向かって投げつける。
銃弾が激しい勢いで的を突き破って地面に転がった。
バルクホルン「な、何だと!?」
俺「へへ・・・・」
どうやら腕は落ちていなかった。いや、むしろ前よりも切れが良くなった感じだ。
魔力のおかげかな・・・・?
◇ ◇ ◇
思いもよらぬモノを目の当たりにした。私の目が間違ってなければ、こいつが手で投げた銃弾が的を貫いたように見えた。
その証拠に、破壊された的の後方の地面に薬莢が残ったままの銃弾が転がっている。
石をぶつけて壊すのなら私にも可能だが、銃弾となるとかなり難しい。そして、本当に一発で決めてしまった。
バルクホルン「あの業は一体なんだ!? 何をした!?」
俺「昔ちょっとね・・・・それより、約束は果たしてくれるんだよな?」
ブリーフィングの時の少佐の質問と何か関係がありそうだな。
とりあえず問い詰めたいことではあるが、あまり深く詮索はしないことにしておこう。
約束と言えば宮藤のことだな・・・・
バルクホルン「あ、ああ・・・・宮藤のことは許してやろう。新人」
俺「その新人ってのも」
バルクホルン「・・・・俺」
俺「どうも」
許したからといって宮藤との仲を認めるわけではない。ここは単刀直入に聞いておくか。
バルクホルン「一つ、聞きたいことがある」
俺「ん?」
バルクホルン「貴様は宮藤を・・・・その、ど、どう思っているんだ?」
支援するよ!
バルクホルンお姉ちゃんマジお姉ちゃん!
俺「好きだよ」
一番に聞きたくない言葉がその口から聞こえてしまった。『すき』だと・・・・
俺「あ、宮藤だけじゃないぞ。リーネも好きだし他の皆も好きだし・・・・
まだ会ったばかりのヤツもいるけど皆好きさ」
likeの意味の好きか、紛らわしい奴め! ・・・・私は一体何を必死になっているんだ。
カールスラント軍人とあろうものが、冷静さを欠くとは。冷静に見ると本当にこいつには邪な気持ちなどないようだ。
さっきも思ったが、宮藤の長所を素直に認めているし、むしろ良い奴なのかもしれない。
宮藤に言い寄っていただとか、どうやら私の思い過ごしだったようだな。
しかし・・・・こいつはよくぞこんなことを恥ずかしげも無くさらっと言うよな。
俺「勿論、あんたのことも好きだよ」
あまりにも不意打ち過ぎて、動きが固まってしまった。
バルクホルン「ば、馬鹿言え! そんなことちゃらちゃらと口にするな!」
俺「なんでさ? 一応仲間なんだから、嫌う道理はないだろ」
バルクホルン「そういうことではなくてだな・・・・!」
前言撤回だ。やっぱりこいつは嫌な奴なのかもしれない。
ボルト引くと一発だけ出せるけど、細かいこたぁry。
やっぱりお姉ちゃんはお姉ちゃんだった
697 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/21(金) 15:50:01.70 ID:zCGLwVTl0
支援
訓練はまだまだ続きますが、今宵はこれまでに致しとうござりまする(昼だけど)。
この後、バルクホルン大尉は俺に反発しながらも、どういうわけか魅かれてゆくのでした。
今回は自分の銃知識の乏しさが露呈しましたが、これからも間違う可能性大なんでよろしければご指摘など遠慮なくお願いしますっ。ウィキ転載の際に修正できそうな処は修正致しまする。
今回も支援などありがとうございました!
初めて・・・・さるっちゃった・・・・丁度区切りの良いトコだったけど
乙ー
おつおつ〜
次も楽しみにしてる
乙乙
乙乙、次も待ってるお
本届いて読みきったら俺のも再開したいなぁ・・・・
ほし
ひゅうま
706 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/21(金) 17:45:35.69 ID:qkhP34k10
ほし
くん
ふす
ま
空いてるよね多分きっともしかして
712 :
袖:2011/01/21(金) 19:16:43.57 ID:HRxy+kYj0
いいらしいのでいこう
>>668より後篇開始
道中
シャーリー「前方に見通しよし、対向車なし……っと。 ……行くぞ!」
ブウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥウウウン!
ガタガタガタガタガタ
バルクホルン「そ、速度を落とせシャーリー!」
俺「おや、こんな速度で驚いていてはゆっくりとしか空を飛べないのではないのでしょうか」
バルクホルン「陸と空とは違うだろう! じゃあお前はなんで体操座りできっちりと手すりを握っているんだ?」
俺「これは安全を考えた最高の形です」
バルクホルン「ふん、確かに安定はするだろうが傍目には格好悪いぞ」
俺「実用性重視なので」
バルクホルン「そこだけは同意してやる。しかしわたしは体操座りをしていないし手すりも握っていない。そんなわたしに驚いているというのはどうかと思うが?」
俺「……まだつかないのでしょうかね」
バルクホルン「話をそらすな! 大体お前はな……」
シャーリー「ガタガタ音鳴ってるのに聞えるとかどれだけ大声で言いあってるんだよ……」
713 :
袖:2011/01/21(金) 19:23:08.52 ID:HRxy+kYj0
ローマ
シャーリー(結局到着するまでずっと言い合ってたな……)
俺「懐かしいような、懐かしくないような」
シャーリー「あれ? 俺って来たことあるのか?」
俺「大きな休暇をもらうと、行ける場所なら世界中絵本を探しに回ってるので」
バルクホルン「その意欲を万分の一でも戦闘に回してもらいたいものだがな」
シャーリー「おいバルクホルン……」
俺「いやいや正しいですよ非常に正しい。叩く場所がそこしかないから非常に正しい」
シャーリー(ここまで口が悪い俺は初めて見たぞ……)
バルクホルン「全部言ってほしいのか? 合わせると煩悩の数をあっというまに超えるんだが」
俺「こちらも言おうと思えば千の孤独が一瞬で消えさるほどの数になるわけですが」
714 :
袖:2011/01/21(金) 19:29:57.45 ID:HRxy+kYj0
シャーリー「あーもうお前らきちんと物買ってこいよな!」
俺「了解」
バルクホルン「わかってる! おい俺はメモに書いてるもの買ってこい。わたしは紅茶を買ってくる」
俺「いや自分が紅茶を買ってくるので大尉殿はメモのものを」
バルクホルン「上官命令だぞ」
俺「自分は非力でして……」
バルクホルン「50ミリカノン砲を片手で持てる奴が何を言うか! そもそも袖に入れれば関係ないだろう!」
シャーリー「あ、言い忘れたけど中佐が言うには、二人で一緒に買い物してくるようにだってさ」
バルクホルン「はぁ!?」
シャーリー「二人は基地における攻撃と守りの要だから今のうちに理解を深めておくこと、だそうだ」
俺「嫌と言ったら?」
シャーリー「上官命令」
俺「……むぅ」
バルクホルン「仕方ないな……」
支援
716 :
袖:2011/01/21(金) 19:38:23.49 ID:HRxy+kYj0
シャーリー「じゃあまた夕方頃迎えに来るからなーきちんと買い物済ませとけよー」ブロロロロロ
バルクホルン「行ったか……」
俺「行きましたね……」
バルクホルン「……」
俺「……」
バルクホルン「非常に気に入らないが命令なら仕方ない」
俺「奇遇ですね。自分も非常に気に入りませんが命令なら仕方ないと思っていたところです」
バルクホルン「とりあえず紅茶からだな……」
俺「いいえ、まずはメモのほうから」
バルクホルン「紅茶だ」
俺「メモです」
しーえん
718 :
袖:2011/01/21(金) 19:44:38.20 ID:HRxy+kYj0
30分後
結局上官命令という言葉に負け紅茶に決定
バルクホルン「最初から紅茶を選んでおけばよかったんだ」
俺「上官命令なので仕方ありませんね。気に入りませんが」
バルクホルン「わたしもお前と一緒には来たくなかったよ。……っとここか」ガチャ
店員「イラシャッセー」
俺「なんか色々ありますね」
バルクホルン「ああ、ここでなら大体は揃うだろう」
俺「あ、絵本の新装版が置いてある」
バルクホルン「そんなものは後でいいだろう。とっとと買い物を済ませるぞ」
俺「そんなもの呼ばわりされたのはショックですが了解です」
バルクホルン「む……この服いいな。前に宮藤が買ってきてくれたものも良かったがこれも送ってやるか」
俺「そんなものは後で良いんじゃないでしょうか」
バルクホルン「……ふん」
支援じゃき
720 :
袖:2011/01/21(金) 19:51:07.38 ID:HRxy+kYj0
そして小1時間後
俺「大体の物は買い終わりましたね」
バルクホルン「誰かが一々反抗しなければもうちょっと早く済んだんだがな」
俺「ええ、どこかの誰かがですね」
バルクホルン「ふん」スタスタ
俺「ああもう先に行かないでくださいよ」
コロコロ
俺「ん……リンゴ?」ヒョイ
?「おい兄ちゃんよ」
俺「はい?」
振り向くと短い金髪で緑のエプロンを付けた四十代ほどの男が立っていた。
店主っぽい人「売りモンを目の前で盗むなんていい度胸してんじゃねえか」
俺「いえこれは転がっていたのを拾っただけで……」
店主っぽいry「うるせえよ俺が見てたんだから盗んだに決まってんだろうが!」
袖着てる!支援!
じゃあこの次に投下しようかな、また超長いから誰かいたら言ってね
722 :
袖:2011/01/21(金) 19:59:05.41 ID:HRxy+kYj0
俺「ですから拾っただけで盗んでないと言ってるじゃないですか」
店主っぽry「盗人は大体そういうんだよ!」
俺「話のわからない人ですね……」
店主っry「わかんねーのはおめーだろうが! おーいみんなーこいつが俺の店のリンゴうばったぞー!」
男が大声で叫ぶと通行人がわらわらと集まってくる。
店主ry「今なら有り金全部おいていくだけで許してやるぜ。俺は寛大だからな」
俺「……本当に許してくれるのですか?」
店ry「ああ本当だとも」ニヤニヤ
俺「だが断る」
野次馬が取り囲む中、俺ははっきりと言い放った。
ry「こんの……みんなやっちまおうぜ!」
男が俺に向かって殴りかかろうとしたが、野次馬から現れた手によって腕を掴まれる。
今一瞬露伴がwww
724 :
袖:2011/01/21(金) 20:06:16.19 ID:HRxy+kYj0
r「なっ!?」
バルクホルン「おい俺、こんなところで何をやっている」
俺「バルクホルン大尉こそ先に行ったのでは?」
バルクホルン「ふん、命令で2人で行けと言われたんだ。遅いから戻ってきただけだ」
r「て、てめえも仲間か!? う、腕を離しやがれ!」
バルクホルン「店主、本当にコイツが店の林檎を取ったのか?」
r「あ、当り前だろうが!」
バルクホルン「ではなぜ路地裏にいたんだ? 隠れていたのが見えたぞ」
r「そ、それはだな……盗られたのを取り返すために先回りしてたんだよ!」
バルクホルン「ほう……それはおかしいな。さっきおまえはわたしが仲間かと尋ねたな。こいつとわたしはずっと一緒に買い物をしていたんだが、
なぜわたしが仲間だとわからなかったんだ?
そもそもお前のような奴が店主の店なぞ入るどころか通った記憶すらないんだが」
r「ち、チクショウ!」
男は強引に腕を振り払うと野次馬に紛れ込もうとしたが、自らが集めた野次馬によって取り押さえられた。
略しすぎだろwww
726 :
袖:2011/01/21(金) 20:12:48.78 ID:HRxy+kYj0
その後の調べによりその男は気の弱そうな人を狙い、泥棒扱いして金を奪っていたらしい。そもそも店主ですらないことがわかった。
バルクホルン「さて、後は適当に回るだけだが……」
俺「バルクホルン大尉」
バルクホルン「なんだ」
俺「どうして自分を助けたのですか? 大尉は自分のことを嫌っているはずです」
バルクホルン「今でも気に入らないな」
俺「ではなぜ?」
バルクホルン「……気に入らないと信じているのは別だ。
確かにわたしはお前が気に入らないが、お前がそういうことをしない奴だと思っている」
俺「……なるほど」
バルクホルン「ふん……」
ウゥゥゥゥゥゥゥゥゥー!
バルクホルン「ネウロイ!? くそ、ストライカーユニットは基地にしかないぞ!」
支援!
728 :
袖:2011/01/21(金) 20:21:35.82 ID:HRxy+kYj0
俺「バルクホルン大尉」
バルクホルン「なんだ!? 今から走ってでも基地へと戻るぞ!」
俺「自分もアナタが気に入りません」
バルクホルン「こんな時に何を言っている!?」
俺「しかし、それ以上に気に入らない奴が自分たちの上を飛ぶ、それは更に気に入りません」ゴソゴソ
そう言って俺が袖に手を入れる。
俺「しかし自分には飛んで戦うことができません」
取り出されたのは俺が使っているストライカーユニット。俺はバルクホルンに両手でストライカーユニットを手渡す。
バルクホルン「俺……」
俺「なので非常に気に入りませんが、アナタならこの街を守ることができると信じましょう」
バルクホルン「……お前のストライカーユニットというのが気に入らないが街は守る。それがわたしたちウィッチだ」
俺「おや、わたしたちってことは一応自分も入れてくれてるんですね」
バルクホルン「さて、どうだろうな」
袖イケメンだな
730 :
袖:2011/01/21(金) 20:28:08.15 ID:HRxy+kYj0
俺「……見えましたね。小型機が1機、これは気付きにくい」
バルクホルン「逆に落としやすい」
俺「さて、武器は何がいいでしょうか? もうすこし時間はあるようなのでじっくり選ぶのもいいかと思います」
俺が袖を下にするとガチャガチャと次々に武器があらわれる。
剣に槍にミサイル、ハンマー、機関銃に短剣、その他もろもろ種類を上げるのが億劫になるほどの品ぞろえだ。
俺「でもまあ、お勧めはこれですけどね」
手渡すのはMG42二丁。
バルクホルン「……わかってるじゃないか」
俺「銃弾補給も整備も完ぺきにしてあります」
バルクホルン「それも軍人として当然だ偉そうにするな! 全くお前はな……」
俺「そんなことより早く行かないとネウロイ攻撃開始しちゃいますよ?」
バルクホルン「……戻ったら覚悟しておけよ!」ブゥゥゥゥン
俺「……お気を付けて」
731 :
袖:2011/01/21(金) 20:34:52.03 ID:HRxy+kYj0
待ち合わせ場所
バルクホルン「手ごたえのないネウロイだったな」
俺「変わったネウロイが多い昨今、まさか普通のネウロイが来るとは思いませんでした」
バルクホルン「まあ街に被害がなくてよかった……」
俺「バルクホルン大尉」
バルクホルン「なんだ?」
俺「あの昼のこと感謝します」
俺が頭を下げる。
俺「自分が過去に基地をいくつか回っているのは知っているでしょうか」
バルクホルン「ああ、理由は知らないがな」
俺「自分の魔法は物を自由に出し入れすることができます。しかも一瞬で、です」
俺は袖をひらひらとさせる。
俺「それを知った誰かが、基地の金庫から金を持って行ったんです。そして自分が疑われました」
バルクホルン「馬鹿な、ほかのウィッチ達は何も言わなかったのか!?」
俺「当時から自分は戦えませんでしたからね……。上官はともかく他のウィッチからは嫌われてました。
幸い軍をやめさせられることはありませんでしたが、また別の基地へと転属になりました」
732 :
袖:2011/01/21(金) 20:40:48.92 ID:HRxy+kYj0
バルクホルン「そいつらは本当に軍人か!?」
俺「いえ、必死に戦っているのに戦わない奴がいれば自分だって嫌いになると思います」
俺は袖の中に手を入れる。
俺「そして転属した基地で、誰かが既に伝えたのか自分は泥棒と呼ばれていました。あ、もちろん陰口ですがね」
荷物を入れた袋が風で少しだけ揺れる。バルクホルンの髪のいい匂いがした。
俺「そしてその基地でも窃盗……今度はウィッチのズボンでしたがね。
流石にこれはすぐに犯人はわかりましたが、偏見は変わらずそしてまた転属」
バルクホルン「そうか……そしてこの基地に」
俺「あ、あと3回転属してます。窃盗は無くなりましたが士気が下がるだの飛んでるだけで腹立つだの色々言われまして」
バルクホルン「そ、それは大変だったな」
俺「ですがアナタは気に入らないといいつつ、自分のことを助けてくれました」
733 :
袖:2011/01/21(金) 20:47:10.82 ID:HRxy+kYj0
バルクホルン「……あれはあの男が間違っているから言っただけだ。それにわたしじゃなくても基地のみんななら同じように助けただろう」
俺「それでも嬉しかったです」
バルクホルン「……その、わたしも悪かった。絵本を叩きつけてしまって」
俺「いいんですよ」
バルクホルン「何故だろうな、いつもハルトマンの横にわたしが居たはずなのに、いつの間にかお前が居た。
多分それが許せなかったんだと思う」
俺「今でも許せないでしょうか」
バルクホルン「今は……わからないな」
俺「そうですか……」
遠くからシャーリーの乗ったトラックが向かって着ている。
バルクホルン「よければ、もしよければどうしてお前が絵本をそんなに大切にしているか教えてくれないか?」
俺「……それはですね」
キキーッ!
シャーリー「二人とも迎えに来たぞ。ネウロイも撃破するなんてやるじゃないか!」
俺「……いつか教えますよ」
そういって俺は二コリと笑った。
734 :
袖:2011/01/21(金) 20:53:35.36 ID:HRxy+kYj0
夜
俺「完成しましたか……。アナタには何時も無理を聞いてもらい感謝します。
姉も相当無理を言っていたようで……。ともかく、3日後の荷物ですね了解しました」
きょうのおねえちゃん
俺「バルクホルン大尉バルクホルン大尉」
バルクホルン「どうした俺」
俺「ポン酢のポンってなにさ」
バルクホルン「……」
シャーリー「バルクホルンが考え事してて墜落したぞー!」
支援
支援
737 :
袖:2011/01/21(金) 21:01:58.96 ID:HRxy+kYj0
今回はこれくらい スパロボにありがちな強化フラグとか色々作ってみた反省はしない
そろそろエーリカに料理作らせてもいい頃と思う今日この頃。
支援感謝します。読んで楽しんでくれたら幸いです。
おっつ乙
おつおつ
乙
741 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/21(金) 21:07:48.61 ID:maDIT2rMI
乙乙
次も期待してる
乙乙、過去が精神的に来るな
乙!
乙!
>>721さんどぞー
寝ていなかったら、その次行くかな。
週末のラッシュが始まる…!
これは遠まわしにさっさと落とせと言っているのか
支援の準備を始めなければな
749 :
アギトの俺:2011/01/21(金) 21:46:10.45 ID:Nai2TPiS0
待ちわびたぜアギトォ!
師匠カッケェー!
支援
師匠のかっこよさがヤバい
待たせやがって、支援だ!アギトォ!
支援の時間だー
754 :
アギトの俺:2011/01/21(金) 21:50:38.51 ID:Nai2TPiS0
俺「クウガ……」
思いもよらぬ師匠の姿に驚きを隠せない、自分の知っている師匠にこんな力は無かった筈
それにクウガと名乗ってはいるがアギトの力と何が違うのか見ただけでは判断できない
仮にアギトだとするなら、自分が家を飛び出して土浦研究所へ駆け込んだ後に師も同じく賢者の石を埋め込んだのか?
いやそんな筈は無い、自分が正真正銘最後のアギトだった、その記憶に間違いは無い……筈だ
俺「ッ……!」
軽い頭痛に片眉をしかめる
過去を思い出そうとすると脳に不快なノイズが走る……何だ?
何かが脳内にフラッシュバックしたような気がするがうまく認識できない
目の前の光景と脳内の光景に足元を崩されそうになるが、そんな暇も与えられず鋭い声に意識を覚醒させられる
師匠「おら、何ボサっとしてんだよ、あんたも来るんだよ!
それともアレか、腕の1本や2本無くした程度で戦えないとか情けない事ほざくつもりじゃあないだろうね?」
箒の上で片膝を曲げて肘を付いた漆黒の戦鬼が嫌味っぽく見下ろしながら急かす
2本無くしたらさすがにそうも行かないだろうと心の内でぼやきを入れて姿勢を正し、両の足に力を込める
ミーナ「俺さん!大丈夫なの!?」
背後からかけられた自分を案ずる声に、振り返らず確かな意思を込めて答える
俺「立って戦える八極拳士に敗北は無い……同義に、立って戦えるアギトにも敗北は無い」
俺「俺を、信じろ」
755 :
アギトの俺:2011/01/21(金) 21:55:18.23 ID:Nai2TPiS0
いつもの力強い頼れる俺の背中
先程の様子から完全に立ち直ったようには見えないが、確かな自身と力に満ちた背中
師匠「へえ、言うようになったじゃないか」
俺「全て貴女に教わった事だ」
ミーナ「俺さん……」
俺「……変身!」
片腕のいつもの動作で翠色の光に包まれ濃緑色の戦鬼が再び姿を現す
どういうことか先程の様に紅蓮形態への進化は行なわない
空の向こうに広がる夥しい黒い影を2体の戦鬼が揃って睨む
師匠「さて、行くかねぇ」
俺「了解」
その猛々しい姿からはとても結びつかない、のんびりとしたやる気の感じられない老婆の声
だがその声とは裏腹に、箒の穂先をまるで威嚇するヤマアラシのように角目立たせ、ストライカー並みの速度で空へと飛び立って行った
追従するように俺も茜色の帯をはためかせ、一直線にネウロイを目指し飛び出す
空をゆく2体の戦鬼を11人のウィッチが見送る
常識で考えればいくら小型とはいえ、およそ100機のネウロイを相手にたった2人で立ち向かうなど正気の沙汰ではない、勝機などあるはずもない
その筈なのだが……彼女達の心には既に安心と心強さが訪れ、期待を込めた瞳で空を見上げていた
――――近海海上
ネウロイの群れ正面に漆黒と濃緑色の戦鬼が構える
既に策敵範囲内に捉えられているらしく、数10本の赤い光が発せられ2人を狙うが
隙間だらけの赤い光は掠るはずもなく僅かに身体を動かすだけで回避される
面倒くさそうに漆黒の戦鬼がため息混じりに文句を付ける
師匠「ふぅ、普通の戦闘じゃ数が物をいうかも知れないけどね……残念だけど相手を見てやるんだったね」
俺「……どうする、策は何か」
師匠「どうもこうもないさ、片っ端から叩き潰す……それだけだ、よッ!」
ぐっ、と箒の上で身を屈め急加速、正面から群れに突っ込んでゆく
真っ正面から迫る黒い敵意に黒い機体が応戦する
先ほどよりも多く収束され放たれた赤い光を、器用に隙間を縫って突き進む
まさにその名の通り、空を我が物とし駆ける戦鬼の演舞
箒とは思えぬ複雑かつ高速の機動に地上から眺めるウィッチは感嘆を漏らさずに入られない
宮藤「す……すごい……箒であんなに……しかも立ったまま……」
坂本「なんて練度だ、あの箒一本でどれだけの戦場を駆けてきたのか……」
ペリーヌ「わたくし達は箒を制御するだけで手一杯だったというのに」
リーネ「アンナさんとどっちが上手なのかな……」
オリキャラはいいものだ
支援
758 :
アギトの俺:2011/01/21(金) 22:05:20.98 ID:Nai2TPiS0
地上の様子は気にも留めず中心部を突き抜け、群の向こう側へと辿り着く
群の中を通る際に交差した周囲のネウロイにぽんぽんぽん、と軽く手をふれていた様子が見えた
師匠「散華」
くるりと振り返り、握った右拳から立てた親指を下に向け不遜な態度で呟く
と同時に、先ほど触れたネウロイ10数機が弾けるように砕け散った
師匠「空氏八極門、浸透勁……掌按」
師匠「あたしの強さに、あんたが泣いた……悪いが、あんたらにこの空は似合わないよ」
下げた親指で首を切るように動かし、乱暴に吐き捨てる
俺「で、でたらめだ、あんなノーモーションで連続しての浸透勁……しかも一撃で……人間業じゃない、どうかしている」
棒立ちの俺は我が師ながらとんでもないと目の前の光景に目を奪われ、無意識の内に言葉を洩らす
師匠「おい!ババアばっか働かすんじゃないよ、あんたも何とかしいよ!」
群の向こうから自分を呼ぶ怒声にはっとする
そうだ、まずは戦え、皆の為にこの場を切り抜けることがこれからの大前提だ
俺「参る!」
軋む身体と疼く頭に耐えながら、群れへと突貫した
――――
―――
――
支援!
おいおい本スレではアギト、避難所には我等、501特別課外活動とか・・・
最高じゃねーか。どっちも全力で支援するぜ。今夜は最高だなwktk
支援ぬ
2体の戦鬼が空を駆ける
1体が空に線を引けば白い欠片が尾を引くように描かれ
1体が黒い影に立ち向かえば白い欠片を舞散らせる
その姿まさに無双、戦鬼たる所以を空に刻んでゆく
ウィッチは勿論、後ろから眺めていた整備班もネウロイをまるで虫を落とすかのように狩り続ける戦鬼に喝采を送る
だがミーナだけは2体の戦鬼に僅かな儚さを感じていた、何がそう思わせるのかもわからないがただ漠然と、そう感じていた
喝采に答えるかのようにネウロイの大編隊は次々と姿を消し、残るは10数機
師匠「ッ……」
俺「っく……はぁ……はぁ……残り13体……師匠?」
一瞬だが、師匠の膝が折れそうになったように見えた
師匠「ッ……あぁ?年寄りに無茶さすんじゃないよ全く、あたしは引っ込むからね、あとはあんたがやんな」
俺「……はぁ……はぁ……了解」
師匠「そうだ、あんたアギトならアレ出来んだろ、アレ」
俺「アレは……しかし」
師匠「なんだい、疲れるから嫌だってのかい?」
俺「いや、あくまで俺は八極拳士としての戦闘を……この力は借り物故しかるべき理由があっての必要な場面以外では……」
師匠「やかましいね、面倒くさい理屈こねてんじゃないよ!だいたいその腕だってもう限界だろうが」
763 :
アギトの俺:2011/01/21(金) 22:15:16.14 ID:Nai2TPiS0
顎で指しながら俺の左腕を見やる
師匠の言う通り、連戦に続く連戦で限界以上の負担が掛かった左腕は動きを止める寸前だ
小型とはいえ相手はれっきとしたネウロイ、一撃一撃に渾身の勁を込めて放つ拳は無反動という訳にはいかない
既に思うように力も入らず意志に反して震えを起こしている
ただでさえ本調子でない身体に鞭を打って飛んでいるのだ、ここまで保った方が不思議と思える位だろう
俺「ちぃっ……」
師匠「あたしが誘導してやるから、一撃で沈めな」
有無を言わせず箒の方向を変え、ネウロイへ向かってゆく
不本意だが師匠の言うことはもっともだ、気は進まないがそうせざるを得ない
心を決め、再び闘志に火を点ける
両足に魔力を込め、足場を堅く踏みしめ、虚空を睨み、意識を細く尖らせる
しゃきん、と扶桑刀の抜刀音に似た響きを立て口元の装甲が開かれる
隠されていた顎門が露わになり、その牙の隙間から漏れる息吹が蛇の威嚇に似た音を立てる
左腕を目の前に掲げ、鳥が翼を広げるように拳と腕で空を撫で、身体の左側へと延ばす
同時に、右足を斜め後ろに引き更に力を込め、拳と顎門からぎりりと軋りを鳴らす
すると俺の足下に、腕を広げた幅の倍くらいと見られる大きさで翠色の紋章が浮かび上がる
額の双角、左肩に刻まれた紋章と同じ形の、羽とも、牙とも、角とも見える「アギトの紋章」
目の前で空気を撹拌するかのように左腕を回し、握った拳を腰に下げる
腕の動きに合わすかのように翠色の紋章は右足へと、渦を巻くように吸い込まれる
視線の先では我が身を囮としネウロイを1列に引きつけた師匠の姿が映った
――勝機
支援だぜ
両の足を縦に並べ、一瞬だけ屈むと更に高々と飛び上がる
眼下に並ぶネウロイを見据え位置を確認すると、右足を矢のように突き出す
茜色の帯が、背に牙を突き立てるかのように堅く伸び張りつめ、太陽の光を受けて一瞬輝いた
ネウロイの先頭に立つ師匠が箒の軌道を変え、射線から飛び退いた
俺「ぜええええええええええええええええええええええええええええええええッ!!!」
堅く伸び張りつめた牙のごとき帯から魔力を放ち急加速
ご丁寧に並んだネウロイに向かって真っ直ぐ右足を突き出したまま突撃をかける
上空から迫る戦鬼の殺意を察したネウロイが応戦すべく赤い光で迎え打つ
……が、それは魔力と勁を纏い、堅牢な一本の牙と化し高速で飛来する右足に弾かれる
帯から放たれる魔力の粒子が空に散り、空気と衝突し、輝く光跡を空に刻む
一閃
ネウロイの群を貫き、盛大な水飛沫と雷鳴にも似た轟音を立て海面に着水する
その姿は空を裂く一筋の牙、顎門の名に恥じぬ一撃を仇敵に突き立て全てを貫いた
俺「顎門術式・牙の一閃……絶技」
ライダーキック
俺「……天翔鬼閃」
いつか見た姿と同じ佇まいで、戦鬼が呟いた
――――
――
―
支援
ライダーキックがこんなにもかっこいいなんて…
支援
768 :
アギトの俺:2011/01/21(金) 22:25:17.79 ID:Nai2TPiS0
――――サロン
戦闘を終え、ストライカーの修理も終わり、安堵しきった顔で皆が集まっている
まだ酷い顔色で疲労の残る俺だが、予期せぬ師匠の来訪にそんな事も意に介さず詰め寄っている
何故こんなところにいるのか、今までどこにいたのか、先ほどの姿はなんなのか
何故アギトの事を知っているのか、クウガと名乗ったがアギトとは違うのか
二の句を告げさせない立て続けの質問に、師匠は一言
「めんどくせえ」
と告げ、俺の頭をひっぱたいて
「寝る」
と空き部屋を尋ねて勝手に出て行こうとするが、ミーナの前で立ち止まる
師匠「本当に、見れば見るほどよく似ているよ」
まじまじとミーナの顔を見つめ、思い出すように話し出す
ミーナ「あの、それって、俺さんの妹さん……」
師匠「ああ、名前も同じだってんだから本当に驚いたよ……あの子が生き返ったみたいさ……」
優しげにミーナの頭を撫で、慈しむような目で語る
師匠「あの子も生きてりゃこのくらいの年頃だったろうに……」
ミーナ「……」
少し悲しそうに、申し訳なさそうな顔で頭を撫でられる
何も言えないでいると、手が頭から離れふっと目の前から師匠の姿が消えた
769 :
アギトの俺:2011/01/21(金) 22:30:19.12 ID:Nai2TPiS0
ミーナ「ひゃっ!」
かと思うと背後に回り込んだ師匠がミーナの胸を揉みしだきだした
下から持ち上げるように、こねるように、やんわりと手を動かしている
師匠「ふうん……こっちの方はあんたのが大層なものを持ってるっぽいね」
ミーナ「ちょっ……やめっ……あっ!」
宮藤「ヒュー!」
俺「ななっ!何をしているんだ師匠!貴女という人は!」
師匠「んだようるさいね、こんな事で騒ぐんじゃないよ」
邪魔っけそうに眉をひそめ俺を軽く睨むと、思いついたようにびしりと指摘する
師匠「……その様子を見るようじゃあんたまだ童貞だね」
俺「な……なばっ……ばなな、そぼそ、そ、そんなことは戦闘に関係ない!」
それはもう真っ赤な顔で、よくわからない理屈で話を逸らそうとする
師匠「そりゃそうさ、関係ないよ、何言ってんだい馬鹿な子だね」
喋りながらもその手の動きは止めない
よくよく見てみればその動きは人差し指で先端を探るような細やかな動きに変わっている
絶妙な背後からの位置取りでうまく抵抗も出来ないミーナの声にも、僅かに艶が混じり始めている
目標、師匠
150mmの雨を降らせてやれ
BBAエロイぞ
淫ミイラめ……!
774 :
アギトの俺:2011/01/21(金) 22:35:08.50 ID:Nai2TPiS0
ミーナ「あっ……ぁだめ、本当に……やめっ……んぁっ……」
宮藤「うんうん!」
俺「……ファー……ブルスコ……ファー……ブルスコ……ファー」
ミーナ「あっ……くぅ……っふ……んんっ……」
師匠「ふむ、感度もそれなりだね」
ミーナ「やっ……だぁ、め……」
膝をかくかくと震わせながら下唇を噛み締め、必死で声を抑えようとしている様がなんとも劣情を煽る
あまりに急な、予想外の光景に誰も止めることができない
俺に至っては顔を真っ赤に染めて、頭から湯気を吹き出しそうな勢いでどうしていいのかわからずもごもごと口を動かしている
師匠「全く、こんだけの器量良しに囲まれておきながら誰も孕ませて無いなんて情けないったらありゃしないよ」
最後にそう言い捨てると、いい加減揉み飽きたらしく万歳するように手を離しミーナを解放する
「じゃあの」
とぶっきらぼうに言い残しひらひらと手を振って空き部屋へ向かっていってしまった
腰が砕けて上気した顔でその場に座り込むミーナと、相変わらず真っ赤な顔のままもごもごしている俺
それ以上に宮藤が絶望的なほど残念そうな顔をしていた事には誰も気づかなかったようだ
宮藤ェ……
支援
おいファービー混じってんぞ
またかwww
778 :
アギトの俺:2011/01/21(金) 22:40:18.42 ID:Nai2TPiS0
宮藤「チッ」
ミーナ「はぅ……」
坂本「嵐のような人だな……」
リーネ「ひぇぇぇ……」
エーリカ「大丈夫?ミーナ」
ペリーヌ「な、なんて破廉恥な……」
サーニャ「ちょっと怖そうだけど……でもきっと優しい人」
エイラ「ソウカー?なんかめんどくさそうだゾ」
ルッキーニ「すごいね!あのグランマ俺みたいでかっこいい!むしー!」
シャーリー「いやあ、またすごいのが現れたなぁ……」
バルクホルン「だが恐るべきはあの戦闘能力だ、俺も勿論だが、あの老婆1人でどれだけのネウロイを落としていた事か……」
そう、約100機いたネウロイのうち7割程はあの老婆が落としていたという事実
今日の戦果だけでとんでもない実績を積んでいることに今更ながらに気づく
あれだけの戦力を持ちながら名も知れていない、どこの国に属しているのかもわからない
俺の師匠ということもあるので、恐らく敵ではない事はほぼ確信がもてるというものの
未だ謎に包まれた老婆の存在にウィッチ達の中には僅かな不安がよぎっていた
わろた 支援
780 :
アギトの俺:2011/01/21(金) 22:45:26.45 ID:Nai2TPiS0
――――深夜、俺自室
ベッドに横になって俺は天井を見上げている
俺(わからないことだらけだ……)
師匠の事は勿論、何故かひっかかる過去の記憶
それに未だ自分の戦う理由も具体的につかめていない、ミーナへの気持ちも宙ぶらりんのままだ
……もう一度頭を整理しよう
アギトとしての力を得ている以上、人間を守るために戦うことにまず間違いはない
ただそれはアギトとしての戦う理由であり、俺自身の理由ではない
己に課せられた義務として背負っているだけの話だ、それも勿論重要ではあるが……
108人の英霊の鎮魂の為、妹の敵を討つために戦う事は本当に彼らの、妹の為なのだろうか……
この甘い環境に身をおく自分がそんなことを語る資格を持っているのだろうか
答える相手がいない以上この問答に答えを見いだすことができない
自分自身で答えを出したところでそんなものはただの自己満足にすぎない
それでは本当に彼らの、妹の為にはならない
ミーナへの気持ち……自分はどうするべきなのか
こんなどうしようもない自分を好いてくれる事は素直に嬉しい
そんなミーナを守るために戦う事もまず間違いではない
妹を重ねて見ていた頃とは少し違う感情も確かにあるが……まだそれを認めていいのかは分からない
ミーナだけではない、501部隊の皆、家族を守るために戦うことも間違いではない筈だ
俺(だが……それだけでは自分を納得させることなんてできない)
781 :
アギトの俺:2011/01/21(金) 22:50:08.10 ID:Nai2TPiS0
どれだけ考えてもどうしたらいいのかわからない
今の甘い環境に甘んじながらも家族を守ること、そして108人の英霊の鎮魂、妹の仇討ち
やはりその間には越えられない矛盾が発生する
俺(どちらかを捨てる事なんて俺にはできない、する資格もない……)
俺(くそ……俺は……)
その上予想だにもしていなかった師匠の登場だ、もう何がなんだかわからない
こうなってはこれ以上考えがまとまる事なんてありそうもない
苛つきとやりきれない感情が無意識のうちに口からでる
俺「俺に……これ以上どうしろというのだ……」
左腕で顔を覆い、情けない顔を光に当てないよう、誰もいない部屋で静かに嘆きを漏らす
――ただ、もう一つ……確かな戦う理由を秘めてはいるが……
俺(あれこそ俺の自己満足にすぎない……あれは……さして重要な事ではではない、そう、重要ではない……)
腕をずらし、片目で天井を見上げまたひとりごちる
すると不意に部屋に響くノックの音
2回、2回、1回
この叩き方の相手は決まっている、面倒を起こさぬよう急ぎ立ち上がりドアを開く
ミーナ「ふふ、来ちゃった」
どこの新妻だー!
783 :
アギトの俺:2011/01/21(金) 22:55:25.81 ID:Nai2TPiS0
少しいたずらっぽく笑う寝間着姿のミーナが暗い廊下で待っていた、胸元には可愛らしく大きめの枕を抱いている
俺「誰にも見られていないよな?」
ミーナ「勿論、私の魔法知ってるでしょ?」
俺「はは、そうだったな」
ミーナ「ほら、早く」
ミーナに押し込まれる形になってドアを閉める
まだノブを握ったままの俺の横を通り過ぎ、早足で枕を抱いたままベッドに飛び込み、ぽすんと倒れ込む
普段の「ミーナ隊長」からは想像もつかない、幼ささえ感じる可愛らしい姿に俺の頬も緩んでしまう
実を言えば俺の部屋に来る時はいつもこんな具合だ
俺(まあ……まだ時間はある、ゆっくり考えればいいだろう)
先ほどまでの濁りきった脳内を払拭するように入り口からミーナを眺め心を癒す
枕を抱いて寝ころんだミーナが首を傾げ、甘えるような目線でこちらを見つめている
ミーナ「どうしたの?」
俺「いや、なんでもない」
ミーナ「ふふ、いつもそう言うのね」
俺「そうだったか?」
ミーナ「気づいてないの?」
ほほう・・・
785 :
アギトの俺:2011/01/21(金) 23:00:26.53 ID:Nai2TPiS0
おかしそうに目を細め、枕で口元を押さえるミーナの目の前に腰掛ける
俺「言うほど、俺も自分の事を分かっちゃいないようだな」
自嘲的に笑う俺の隣に、枕を抱いたまま身を起こし肩に寄り添う
ミーナ「そんなところも俺さんらしいわ」
俺「馬鹿にしてるのか?」
ミーナ「半分くらいはね」
俺「……ふん」
今ではこんな冗談も互いに流せるくらいに通じあっている
俺もまんざらではない様だがやはりまだ照れの方が大きく見える
肩に寄り添うミーナの方は見ずに頬を赤く染めて視線をあちらこちらへと泳がせている
ミーナ「ねえ、今日の……大丈夫?」
変身してすぐに気を失った事を言っているのだろう
肩口から俺の顔を上目遣いでのぞき込むようにして心配そうに尋ねる
俺「ああ……原因は分かっているからな、もう大丈夫だ」
ミーナ「紅蓮形態……」
俺「……」
ふぅ…。
787 :
アギトの俺:2011/01/21(金) 23:05:23.46 ID:Nai2TPiS0
ミーナ「ねえ、あの力って何なの?限界以上まで使い魔に体を譲り渡すって言っていたけど……」
ミーナ「それよりも、俺さんの使い魔って……何?」
今まで何気なく放っておいた疑問
アギトとは、使い魔との融合係数を限界まで高めることでその力を得ていると聞いた
だから耳と尻尾だけでなく全身を使い魔に浸食され、いわゆる戦鬼の姿となっている
紅蓮形態はその限界以上まで身体を使い魔に譲り渡すことで、更に比類無き剛力を備える強化形態だと、俺は言っていた
冷静に考えてみた
だとするなら俺のあの姿、あの姿が使い魔だとするならあれは何なのだろう
ルッキーニは最初に「バッタのようだ」と言っていたがその一言で収まるような代物には到底思えない
俺「あれは、鬼瑙霰だ」
ミーナ「きのさん……?」
俺「そうだ」
ミーナ「きのさんって……なに?」
俺「……」
ミーナ「言いたくない?」
こくん、と静かに頷く
ミーナ「ならいいわ、ふふ、話したくなったら教えてね」
壁はまだ……必要ないよな!無いよなと言ってくれ!
壁作ろう
まさかの木野さん
791 :
アギトの俺:2011/01/21(金) 23:10:14.51 ID:Nai2TPiS0
話したくないならそれ以上追求はしない、そのかわりいつかきっと話してくれる
今の俺ならその信頼を裏切るようなことはしない、ミーナはそう信じていた
ミーナ「ねえ、あと今日は、ほら師匠さん」
俺「ああ、あれには俺も驚いた……いったい何がどうなっているんだ……」
ミーナ「明日、いろいろお話できるといいわね」
俺「そうだな」
ミーナ「その……それに今日は、私も……」
先程師匠にされた事を、俺の目の前で晒した痴態を思い出し、俯いて頬を染める
辱めを受けた本人よりもそれを聞いている俺の方が赤くなっているのはさすがにどうかと思う
俺「む、ぐぬぅ……」
ミーナ「そ、それはいいとして……すごいわね、あの技、なんて言ったかしら」
俺「空氏八極門・浸透勁『掌按』……無駄な動きを一切排除し、瞬間で爆発的な威力を目標の内部で発生させ破壊する秘伝の一つだ」
ミーナ「俺さんも出来るの?」
俺「やろうと思えば出来ない事もないが……あんなに連続して完全にノーモーションで打つことは出来ない、あれは異常だ、人間業じゃない」
ミーナ「俺さんにそこまで言わせるなんて……ふふ、さすが師匠と呼ぶだけのことはあるわね」
俺「正直な話、生身で師匠に勝てる人間を俺は知らない……あの老体で恐ろしい人だ」
792 :
アギトの俺:2011/01/21(金) 23:15:46.58 ID:Nai2TPiS0
ミーナ「本当に強いのね……」
俺「ただ、あれだけの力を持っておきながら……今までいったい何処で何を……」
ミーナ「もし戦線にいたのなら世界に名が知れ渡っていても不思議じゃないわ」
俺「ああ、それにあの姿」
ミーナ「クウガって名乗ってたけど」
俺「アギトとの違いが俺には分からない、だがアギトは俺以外存在していない筈だ……俺が正真正銘最後のアギトだ」
それを聞いて思い出す、坂本が扶桑から盗み出した資料では壱式から壱百八式までが正規アギトとされ
壱百九式にあたる俺は非公式の存在とされている
ミーナ(そういえば、その辺りも俺さんに関してまだ知らないことばかりなのよね……)
俺の話によれば、知っている限りでは師匠にあんな力は無かったという
ミーナ(もう一度あの資料を見直してみるのもいいかもしれないわね……)
俺「まあ、何にしても明日師匠本人から話を聞かないことにはどうしようもない」
ミーナ「そうね……」
二人で考えたところで分かるはずもないと、話を一端区切る
少しの沈黙の後に、肩口から上目遣いで今度は先程と違う甘い声でミーナが尋ねる
ミーナ「ねえ、今夜もここで寝ていい?」
はい、壁なくなった壁なくなったよ
794 :
アギトの俺:2011/01/21(金) 23:21:21.46 ID:Nai2TPiS0
俺「またか……構わんがまた朝は早いぞ?事務処理だってあるんじゃないのか、そんな事をしている暇」
ミーナ「あら、それならもう終わらせたわ、でないと貴方と一緒にいられないでしょう?」
俺「……ぬぅ、しかしだな」
ミーナ「だめ?」
また俺を覗き込むように、先程よりも更に甘ったるい声で要求する
俺「ぬぅ、しかし、その、年頃の娘が男子の部屋にだな……それに、隊を預かる者の立場でありながらミーナは、その」
しどろもどろになりながらどうやって断ろうかと言葉を探すが、熱の篭もった頭ではそれも満足に立ち行かない
斜め上を向いて視線を逸らす俺を無視してミーナは自分の気持ちを続ける
ミーナ「俺さんの気持ちはまだ聞かせて貰えていないけど、私は私の気持ちの通り、素直になるって言ったじゃない」
俺「……それは、まあ」
ミーナ「じー」
俺「く……好きに、したらいい」
ミーナ「ふふ、そうするわ」
いつもと変わらないやりとり、いつもと変わらない表情、いつもと変わらない言葉
まだそれ以上先に進むことはないが、それでも2人はこの関係が心地良く感じていた
ありぃ?厚み5メートルの強化装甲壁作ったんだが。
796 :
アギトの俺:2011/01/21(金) 23:25:17.58 ID:Nai2TPiS0
――――消灯後、俺自室
俺のベッドで2人が同衾している
例によって端と端で互いに触れないよう距離を置いており、俺は扉の方を向き、ミーナは俺の背を見るように横になっている
年頃の男子なら、据え膳食わぬは男の恥とばかりにすぐさま先の段階へと進むのだろうが
武のみに生き、弱さを悟られぬ為に女子との関わりを自ら断ってきた俺にとっては先への進み方すら分からないという始末
これでは師匠にああ言われるのも仕方のない事だ、そんな俺だが……
俺「ミーナ、起きてるか?」
ミーナ「ええ、なあに?」
背を向けたまま声をかける
俺「……」
ミーナ「?」
俺「あ、明日……」
ミーナ「うん、明日?」
俺「明日……午前中は師匠に聞きたいことがあるんだが」
ミーナ「そうね、いろいろ分からない事ばかりだものね」
俺「ああ、だが、その……午後は何も無いんだ」
ミーナ「うん、出撃の予定もないわ」
797 :
アギトの俺:2011/01/21(金) 23:30:22.38 ID:Nai2TPiS0
俺「……」
ミーナ「……?」
なんだろう、そこから何も話が続かない
しばらくの静寂の後に、また背を向けたまま話し始める
俺「……右腕を、無くしたな」
ミーナ「え、ええ……そうね?」
俺「……」
ミーナ「……?」
俺「その……右腕と一緒に、リ、リングも無くしてしまった」
ミーナ「もう、その事は気にしないでって言ったじゃない」
俺「うむ……いや、そうなんだが……」
ミーナ「大丈夫、お揃いじゃなくなってしまったのは残念だけど私は大切にしてるから」
俺「そ、そうか、それは結構な事だ」
ミーナ「それだけ?」
俺「むぅ……」
ニヤニヤ
799 :
アギトの俺:2011/01/21(金) 23:35:41.74 ID:Nai2TPiS0
先程と同じように黙ってしまう俺、いまいち何を言いたいのか要領を得ない
考えを巡らせながらも布団に入って口を動かさなければ眠くなるのは当たり前だ
ミーナも少しずつ睡魔に苛まれ、うとうとと瞼を揺らし始める
俺「あっ、明日!かか、買い物に出かけないか!」
ミーナ「ふぇっ」
微睡みの中から不意に釣り上げられ間抜けな声を上げてしまう
ミーナ「え?なに、ごめんなさい、もう一回言って?」
俺「だ、だから……あ、その、明日……一緒に、外に出かけないかと……」
きょとんとした顔で俺の言ったことをもう一度噛み砕く
ミーナ(これって……)
俺の言うことを理解し、わざと困らせるような言い方を選ぶ
ミーナ「デートのお誘いかしら?」
俺「でっ、ででっ……でれッ!そ、そそ、そういうあれじゃなくてその、あれが……」
こちらに向けた背中がどんどん小さくなっている
俺「だ、だから、その、代わりのものを、リングの、何か買いに、俺が右腕、無くして……あれで、だから……」
俺「や、山を一つ超えた所でバザーをやっているって、そのハルトマンが言ってたから、俺も、その……」
くそ、なんだこのかわいいアギトは!
801 :
アギトの俺:2011/01/21(金) 23:40:12.71 ID:Nai2TPiS0
ああそういうことかと俺の言いたいことの趣旨をようやく理解する
狼狽する様が妙に可愛く見え、たまには少し意地悪をしてやろうとミーナは少し遊び始める
ミーナ「だーめ」
俺「そ、そうか、そうだな、当然だ、基地を簡単に離れる訳にはいかない、当然だ」
俺「ああそうだ、うむ、忘れてくれ、すべて忘れてくれ」
うんうんと一人で頷いて無理矢理納得しようとしている俺の様子に笑いを堪えながら更に追い打ちをかける
ミーナ「うーん、一緒に行ってあげてもいいけど一つだけ条件があるわ」
俺「そ、そうだそうだ、まあ駄目なら駄目で仕方のない事……なに、条件?」
ミーナ「そう、条件」
俺「……何だろうか」
ミーナ「あのね」
俺「……む」
ミーナ「もう少し、そっちに行ってもいい?」
俺「なっ、だめだだめだ!馬鹿な事を言うな!ただでさえ同じベッドで……何をほぉっ!」
最後の方は声が裏返っている、耐えきれずにくすくすと漏らした笑いが俺の耳に届く
俺「ぬぅ……計ったな、ミーナ」
うおおおおお!!!大地よ割れろオオオオオオオオオオオオオ!!!!
803 :
アギトの俺:2011/01/21(金) 23:45:12.32 ID:Nai2TPiS0
ミーナ「あはは、ごめんなさい」
俺「くそ……馬鹿にして……」
なにやら小声で文句を呟いている俺の隙を突いてもぞもぞと身を寄せ、両手を俺の右肩に乗せて背に胸を押しつける
ミーナ「ふふ、もう来ちゃった」
俺「〜〜〜〜ッ!!」
肩越しに俺の身体が強ばるのが分かる、背中からもとんでもない勢いで早鐘を打つ鼓動が感じられ、見えなくとも俺の顔が容易に想像できる
月明かりだけの薄暗い部屋ではよく見えないが間違いなく耳まで真っ赤に染まっているに違いない
俺「みみ、ミーナ、貴様ッ……なんというぅ?!」
強い言葉とは裏腹に挙動不審な俺の言うことは無視して耳元でそっと囁く
ミーナ「いいわよ、明日……一緒に出かけましょう?」
俺「ぬぅぅぅあぁぁぁ、く、くそっ……これだから女子というものは……くそっ……」
いまだぶつぶつとなにやら文句を呟いているが、その声に少し喜びが籠もっていると感じたのはミーナの勘違いでは無いようだ
ミーナ「ふふ、楽しみね」
俺「ぬぅー、ぬぅー」
背中の感触に動悸が鳴り止まぬ俺はろくに寝ることも出来ず朝を迎えることになってしまう
結局朝まで背を向けたまま一切ミーナの方を見ずにいたことは言わずもがなである
一方ミーナは予想通りの俺の反応に満足し、午後からの外出に胸を躍らせながら、頼れる背に身を預け心地よく眠りについていた
今ならン・ダグバ・ゼバも素手で殴り殺せそうな気がする
ポップスターにいけ
――――翌日早朝、基地隣接の林
いつも通り、日が昇ると同時に俺は鍛錬に明け暮れている
昨夜の出来事を頭から振り払うかのようにいつもより震脚を強く踏みしめる
俺(全く、ミーナはいつもいつも……俺をからかって何が楽しいんだ)
俺(まあ……それはともかく今日の午後からはそういうことだ、後で準備をしないといけない)
俺(シャーリーに貰ったシャツは血みどろで捨てられてしまったからな……何を着て行ったものか……)
トンファーパーマンはかなり気に入っていたようだ、とても残念そうな顔をしている
しかし考え事をしながら振るう拳はいまいち精彩に欠け、拳が空を切る音もどこか心もとない
自覚しているのかしていないのか、ともかく俺はただ拳を振るう
「相変わらず早くからやってるね」
ふと背後から呼びかける声、動きを止めて振り返る
俺「師匠」
師匠「まったく、変わらないねあんたは……こんな朝っぱらからいい若いもんが高血圧のジジイかってんだよ」
からからと笑いながら細身の老婆が木々の隙間を歩いてくる
無防備に見えてどこにも隙の見えない、積み重ねた年月の桁が違う戦士の風格が見て取れる
服の上からでも細身にしか見えない体からは、見た目とは結びつかない威圧感に溢れており
顔に刻まれた皺からは「老い」よりも圧倒的な威厳を感じさせる
今ならバキュラを粉砕できそうな気がする
今ならカリギュラを素手で倒せる気がする
809 :
アギトの俺:2011/01/21(金) 23:55:21.39 ID:Nai2TPiS0
師匠「にしても、あの女嫌いがこんな女ばかりのところでねぇ、驚いたよ」
俺「……ふん」
師匠「理由もそれなりに想像はつくけどね……まあ、それがあんたの出した答えだってんならあたしは何も言わないよ」
俺(……答え?)
師匠「さて、じゃあ久しぶりに相手をしてやろうかね」
俺「是非も無し」
俺(師匠に聞きたい事はいくらでもあるが……そうだな、まずは鍛錬を終えてからだ)
軽く屈伸をした後、体を伸ばし骨を鳴らすと、挑発するように指をそろえた左手で手招きをする
師匠「ほら、とっとと打ち込んできな」
俺「参るッ」
呼びかけに応じ、右足による震脚と左足の踏み込みで距離を詰める
飛び込むと同時に、腹部を貫くように、体の向こう側を打つように左拳を突き放つ、が
すっ、と片手の化勁(受け流し)で軌道を変えられ拳は空しく空を切る
師匠「おうおう、相変わらず真っ直ぐな拳だ事……ちったあ搦め手も覚えたかと思えば変わっちゃいないねぇ」
俺「全て初弾で打ち倒せばそんなもの必要ない」
かわされた拳を引き、師匠の背後へ跳ねて距離をとり姿勢を正す
師匠は受け流した方の手で頭を掻きながら俺の方を振り返り、軽く溜息をつく
師匠「それが当たらなきゃしょうがないだろう……分かっちゃいないね、そんなんだからいつまでたっても童貞なんだよ」
俺「そっ!それは関係ないだろう!」
意図せず振られた話題を真っ赤になって反らそうとする俺に対し、リベリアンがよくやる呆れポーズでやれやれと首を振る
師匠「ばかだね戦闘だけの話じゃないよ、男と女だってそうさ……真っ直ぐ突っ込むだけじゃどうにもならないことだってあるよ」
師匠「……あんた、あのヴィルケのお嬢ちゃんに熱上げてんじゃないのかい?」
俺「そ、そんな事は無い!なにを馬鹿な事を!」
師匠「ったく、嘘をつくのも相変わらずへったくそだね、見て分からいでかってんだよ
あの中佐に『ミーナ』を重ねているのか知らないけど、あんたがそう思うならそれでいいんじゃないのかい?」
俺「……ちぃっ」
師匠「ま、いいさ、あんたの人生だ、悔いのないようにしたらいい」
片眉を上げて頷きながら軽く微笑み腕を組む、が、ふと思い出したように顔を上げる
師匠「そうさ、それで思い出したよ……あんた『紅蓮形態』何度か使ってるだろう」
俺「何故それを……」
視線は俺の袖口から見える腕に刻まれた火傷のような痕に向けられている
師匠「その傷痕を見りゃ一目瞭然だよ、それで、どんだけの間にどんだけ使った」
811 :
アギトの俺:2011/01/22(土) 00:05:33.34 ID:UuShlDl20
俺「……ここ1月で10回程だろうか」
師匠「はぁ……呆れたね、よくそれでまだ自我が残ってるもんだ」
呆れと驚きの混じった顔で目を瞬かせる
師匠「だいたいあんな無粋なもん使わなくとも戦える力を教えたやった筈なんだがね……」
俺「……」
師匠「ったく、二度と使うんじゃないよ、前と同じ事繰り返したくなけりゃね」
俺「言われるまでも……ないッ」
腕を組んだ隙を突いて再び拳を数度繰り出す
だがそれでも師匠には届かず、受け流すまでもなくひらひらと舞う木の葉のように片足で跳ね、くるくると踊るような動きで全て避けられる
師匠「ふむ……?」
避けながら俺の動きと拳を見て何やら顔を曇らせる
少し俺から距離を置き、左手で顎をつまむようにして訝しげな表情で俺を睨む
師匠「あんた……何か隠していやないかい?拳に妙な気が混じってるね」
俺「それは、隠し事の一つや二つ誰にだってあるものだ」
当然とばかりに憮然と答えるが、それは師匠の思った答えとはどうやら摺りあわないようだ
納得のいかない表情で更に疑いを込め、眉をしかめる
812 :
アギトの俺:2011/01/22(土) 00:10:13.96 ID:UuShlDl20
師匠「いや……そういう類のものじゃないね……なんだ?もういっぺん打ち込んできな」
答えるように一撃、一撃と正面から拳を打ち込む
今度は全て受け流さずに払うようにしてその手に威力を受ける
師匠「……」
師匠「迷い……作為……いや、欺瞞、虚構……?」
俺には聞こえない声で何かを呟いている、先程までの視線とはうって変わり
鋭く、射抜くような視線で何かを見抜くように俺を熟視する
一際強い震脚と共に身を低くして飛び込んできた俺の左掌「双撞掌」を両手で受け取り、威力を打ち消すように背後へと飛ぶ
軽く息をついて、最後の拳から受けた違和感を確かめる為に質問を変える
師匠「念の為に聞くけどね、あんた今何の為に拳を振るっているつもりだい」
俺「無論……人間を守る為、今の家族を守る為、」
師匠「それだけじゃないだろう」
俺「アギトとして、俺の礎となった108人の英霊の鎮魂の為」
師匠「それと」
俺「……妹の仇を討つ為に」
しーえん
814 :
アギトの俺:2011/01/22(土) 00:15:10.61 ID:UuShlDl20
師匠「……」
最後の答えを聞いた師匠の顔が曇る
受けた言葉を拒否するかのような、僅かに嫌悪の篭もった暗い表情に変わる
師匠「仇……仇ね」
俺「ネウロイに殺された妹の無念を晴らす為、妹を守れなかった自分の贖罪の為……今の「ミーナ」を守る為、その為に拳を振るっている」
俺(まだ……俺自身それら全ての想いに決着をつける答えは出せていないが……)
師匠「そうか……そういうことかい」
僅かに宿っていた嫌悪が強く表に存在を現す、と同時に怒りと憤り、僅かに自責の念を含めた複雑な表情に変わる
強く歯を噛み締め、目の奥に黒い炎を燃やして俺を睨みつける
師匠「それが……それが、あんたがあの暗い地下で見出した答えだってのかい」
俺「……?」
訳の分からない師匠の怒りと言葉にまた俺の脳内で何かがフラッシュバックする
やはり内容までは認識できない、ただひどい嫌悪感と気味と後味の悪さ、漠然とだが重い不快感を強く感じる
俺「……ッ……なんだ、頭が……痛ッ……」
師匠「そうかい、それがあんたの答えかい、そういうことかい……情け無いよ、あたしゃ……」
俺「何の話を……?」
支援支援!
816 :
アギトの俺:2011/01/22(土) 00:20:07.20 ID:UuShlDl20
師匠「そうやって都合の悪い過去を書き換えて戦場に逃げたんだね、卑怯な子だよ、呆れたね」
怒りよりも呆れ、突き放すような冷ややかな顔に変わり、冷たい目で俺を射抜く
俺「……ッく」
再び何かが脳内で弾ける、先程よりかはいくばくか認識できる
これは……妹?泣いている妹……泣いて……俺を見る……眼、怖れの眼
俺(なんだ……これは、くそっ……俺は……)
師匠「現実から目を逸らすんじゃないよ!!」
叩きつけられる強く鋭い声に脳内の映像がはっきりとしてくる
怖れの目で俺を見る妹、向けられる拳、打ち込まれる絶招、血に染まった手、倒れる人影
向かってくる黒い影、輝く赤い瞳、金色の角、痛み、獣臭、臓物
俺(違う……違う!あんなものは幻だ!ネウロイに見せられた幻に過ぎない!)
師匠「そうかい、あくまで認めないつもりかい」
師匠「ならそのブッ壊れた頭でも理解できるように分かりやすく言ってやるよ、このバカタレが……」
脳内の映像とネウロイに見えられた映像が重なる……同じ映像、同じ痛み、同じ感情、同じ感触
俺「違う!やめろ!違う!ミーナは!」
師匠「妹の仇?バカな事抜かしてんじゃないよ、妹……『ミーナ』は……」
俺「嫌だ!聞きたくない!違う!」
817 :
アギトの俺:2011/01/22(土) 00:25:08.15 ID:UuShlDl20
耳を塞いで必死に師匠の言葉と浮かび上がる映像から逃れようと頭抱える俺に拳が打ち込まれる
俺「……っが」
背後の木に叩きつけられ、内臓に突き刺された強い勁で呼吸困難に陥った俺は口を空けたまま苦悶に顔を歪める
物理的な痛みと精神を穿つようなねじ込まれる痛みに抵抗する力を失う
ずるずると背を木に擦り付け、腕を地に垂らし、根元に腰を下ろす
呼吸も困難で視線も定まらない、自分の言葉も聞こえているのかどうかすらわからない俺の様子もお構いなしに
見下すように、強く、叩きつけるように
死刑宣告を
告げる
師匠「『ミーナ』を殺したのはね……」
一瞬だけ間を置いて
今までで一番静かな声で、染み入らせるように
告げる
師匠「あんた自身だよ」
ほぉ。支援。
819 :
アギトの俺:2011/01/22(土) 00:27:37.07 ID:UuShlDl20
とりあえずここまで、今日も長々と申し訳のう
避難所の課外活動部読みながら小躍りしてたら5分以上間隔あけそうになっちゃったのは内緒だ
というわけでやっちゃったわ、ふひひ
なん…だと…?
821 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/22(土) 00:28:13.72 ID:JvOtYonj0
乙
乙
修羅場はワクワクするよな
乙
また修羅場か・・・
心が踊るぜ
乙でした
おつ〜
いや次回も楽しみに待ってる
終わってた…
乙!修羅場の連続最高だぜ…
乙〜
クサヤスタンバイ中。アギトさんの後はきついなぁ。
皆さんに質問。濡れ場までやってもよろし?その場合22投下となります。
夜だ、至ってかまわん、壁を用意する
夜は大人の時間さ
さあ、行こうか
ズボンは脱いだ、さぁこい!
0550時。警報が唸りだした。
ある者は歯ブラシを放り出し、ある者は朝訓練の後の風呂から飛び出す。サイレンの音が変化
した。『全パイロット、直ちに上がれ』
身体を拭いていた濡れタオルを放り出す。シャツに腕を通し、飛行装具を引っつかんでドアに
飛びついた。走りながらシャツのボタンを留める俺の前後を隊員が必死に走っている。ぷうも
走る。命が掛かった全力疾走。
ハンガーには怒号が渦巻いている。俺の機付き整備員がユニットスタンドに群がっている。
整備長「少尉!準備よし!完調です!基地上空で集合との事!」
話しかけながら、兵装ラックの安全把を叩く。安全バーが解除された。通常の安全規定は一切
無視される。迅速が全て。
俺「ヤー!ダンケ!」
靴を蹴り脱ぎ、ユニットと結合する。一気にエンジンスタート。ユニットアンカー解除。
暖気しつつ装具を装着する。整備がこまごまと手伝ってくれる。耳にインカムを入れてくれた。
背に背負うM3に弾倉を叩き込み、念を入れてもう一度叩く。ボルト!よし!カバーよし!インカム
を通話に。整備が二人で持ってきてくれた荷物を両手で受け取りつつ怒鳴る。
俺「管制!俺少尉!準備よし!離陸良いか!」
整備兵がすっと下がる。パワー!よし!回れ回れ!まだ冷えている?機嫌直せ!
管制「俺少尉!コン!グリーン!発進せよ!!」
俺「ログ!ゴー!」
整備兵の敬礼に軽く頷いて答え、一気にマックスパワー。左右よし!行け!
ミーナ「全員揃いましたね。方位2-4-0、距離35、高度8に大型ネウロイ二機。ロマーニャ
への針路を取っています。これを迎撃、撃滅します。余裕がありません!方位2-8-5にて編隊
最高速!高度9500に緩上昇。全機変針!」
俺はトゥルーデと編隊を組む。今日の武装は大型吸着地雷1個。これがメイン。サブはカール
スラント製のパンツァーファウスト3本。1箱4本入りなので、残り一本はトゥルーデが背負
っている。くれぐれもこれで殴りかかるなと念を押した。後はM3と拳銃。トゥルーデに頼んで
M3の試射をしてもらう。両手は地雷でふさがっているから。
予定高度に達し、水平飛行を続けるうちにサーニャが敵情を報告し始めた。それを聞きつつ、
俺は念入りに対装甲吸着地雷に信管をねじ込む。吸着部には大型のスパイクが4本着けられ
ている。敵の外殻が磁性体とは限らない。アロンアルファでもありゃーな。
ミーナ「俺さん、それを使うのね?」
俺「ええ、物は試し。うまくいったらお慰み!」
坂本「では、私がコアの場所を指示する。頼むぞ」
バルクホルン「無理はするなよ。手順にも気をつけろ」
俺「了解!今日のジャンプは?」
ミーナ「全体でジャンプ強襲を掛けます!俺さんは坂本少佐とバルクホルン大尉と共にジャンプ
して二番目へ。いい?」
俺「了解!敵と同航になることを具申します。実体化後、速やかに後方から攻撃可能!」
ミーナ「ええ!サーニャさん、針路と速度は!」
834 :
蒼穹のクサヤ :2011/01/22(土) 00:59:58.71 ID:/iIBeOu/0
サーニャ「はい。方位0-2-1。速度5-5-0!ここからの距離、現在2-5!」
ミーナ「有難う。では変針!0-2-1 速度5-5-0!今!」
一斉に右バンクしてヘッドを021に、且つ増速する。
ミーナ「俺さんを中心に、二番班が最初に俺さんとコンタクト。続いて一番班がその外側で
二番班と手を繋いで」
俺の二の腕をトゥルーデと少佐が掴む。後は任して、作戦を練る。よし、後ろに一回ジャンプ、
距離を正確に測定し、目標を定めてから再ジャンプして一番班を離脱させよう。
俺「隊長。最初のジャンプでは分離無し。再測定でもう一度ジャンプ。そこで一番班離脱。高度
差は現状維持。よろし?」
ミーナ「了解!一番班。俺さんがマークするまでコンタクトを維持!忘れないで!準備よし!」
俺「用意! ジャンプ!」
実体化。2キロほど離れた場所だ。よし、左側に第一番班を落して行こう!
俺「二回目用意! ジャンプ!」
俺「一番!ブレイク!ブレイク!敵12時下方30度! 二番!継続ジャンプ!」
俺「ブレイク!ブレイク!少佐!指示を!」
坂本「軸線左中央部!一発撃つ!着弾に注意!」
835 :
蒼穹のクサヤ :2011/01/22(土) 01:05:04.26 ID:/iIBeOu/0
横で腹に響く銃声。着弾の火花が散った。偏った場所だ。
坂本「まだ動かない!行け!」
返事は省略。ジャンプ!
目標の三メートル上で実体化。無理やりテレキネシスを使って同航同速とし、自分を引き寄せる。
漏斗をさかさまにした形状の吸着地雷のハンドル部分を両手に持って、思い切り叩きつける。
よし、固定! ハンドルトップの点火線の金具をしっかり引っ張る。紐が伸びきった孔から白煙が
出た。点火確認!4秒!
俺「セット!退避!」
とんずらジャンプ!
上100で実体化。パンツァーを構えるトゥルーデの少し脇だった。パンツァーを一本小脇に抱え、
激発スプリングを引く。眼下で大爆発。シールドを張り爆風を回避しつつ照準器を起こす。
どうかな?お!コアが見えた!狙って発射。トゥルーデもほぼ同時に撃った。
よし!撃墜!なかなかでかい孔が開くな!
トゥルーデと笑いあう。あ、一本もって行けよ!
坂本「よし!うまく行ったな!では向うの応援に行くぞ」
俺「下側が手薄かと。そっちにジャンプします!」
坂本「よし。合流する!」
三人でジャンプ。敵の真下50メートル。早速二人でパンツァーファウストをぶっ放す。爆風をシールド
で遮り銃を構える。あれ?何も無い。逃げたか!
坂本「この野郎!コア、上方に逃げたぞ!現在右翼の後ろ側!」
836 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/22(土) 01:08:08.55 ID:G+yhDEfB0
パンツァーファウストを略すとお姉ちゃんがIV号でも抱えてるみたいだよね
隊の半分以上が上下からコアを追い掛け回し、その背後から上をサーニャ君達、下をリーネ君がチャンス
を狙う。
最後はコアの隠れ蓑をサーニャ君が吹き飛ばして撃墜。
ミーナ「皆さん、お疲れ様!皆大丈夫ですね?」
シャーリー「腹へったぁー。急いで帰ってご飯にしようよ〜」
皆朗らかに笑う。そうだった、朝飯食ってなかったな。
宮藤「はい!後は盛り付けるだけですよ。ね、リーネちゃん」
リーネ「大丈夫です!」
俺「熱い味噌汁が飲みたい」
エイラ「また皆いっぺんに運んでくれヨ。イイダロ?サーニャ疲れているんダ」
ハルトマン「あ!それがいい!お願い!俺!」
ルッキーニ「おれー!ポンッパッ!やろやろー」
ミーナ「ダメよ、俺さんも疲れているわ」
トゥルーデが眼で問い掛けてきた。うん、大丈夫だよ。
俺「今日は小型相手の短ジャンプが無かったから、疲労が少ないんでやれますよ。早くメシと風呂に
しましょうよ」
トゥルーデが微笑む。つと手を伸ばしてきた。自然に手を繋ぐ。
廻りも大騒ぎしながら一列横隊を組む。んじゃ、帰りましょうか。
838 :
蒼穹のクサヤ :2011/01/22(土) 01:15:01.72 ID:/iIBeOu/0
俺「滑走路の手前1000にて実体化。用意。ジャンプ」
実体化した俺の目に滑走路と、端で座って待っているぷうの姿が見えた。一度フライパス。
ミーナ「今日はもう敵襲も無いでしょう。食事の後は皆さん休養を取ってください」
着陸態勢に入った隊員から歓声が上がった。あ、ぷうが尻尾振ってる。
***
俺「トゥルーデ、いいか?」
バルクホルン「ああ。開いている」
食事の後、俺はトゥルーデとエーリカ君の相部屋を訪れた。
バルクホルン「どうした?」
俺「この後の非番、やることは決まっているのかい?」
バルクホルン「いいや。ぷうを風呂に入れるかな、位しかないが」
俺「良かったら、海でシュノーケリングでもやらないか?ほら、ロンドンで」
バルクホルン「ああ!そうだった。教えてくれるのか?」
俺「うん。じゃあ、良かったらこれに着替えて。道具を持って海岸に行っているよ」
トゥルーデに紙袋を渡す。ん?横の魔界から頭が覗いた。寝ていたのか、主。
ハルトマン「海行くの?私も行きたーい!いい?」
しえしえ
840 :
蒼穹のクサヤ :2011/01/22(土) 01:19:55.81 ID:/iIBeOu/0
バルクホルン「ああ。皆にも声掛けてくれるか?」
俺「みんなで楽しくやろうよ」
じゃあ、と二人に手を振って自室へ戻る。マスクとシュノーケルは4セット用意した。
皆で順番に使えばいい。あとは、タバコとライターとナイフ。ドライバーも。
食堂に寄り、バターと醤油、白ワインに塩胡椒を分けてもらう。ソフトドリンクにフォーク。
ジャガイモの袋を一つ。洗い物を片付けていたリーネ君と宮藤君を海に誘う。二人も後で来ると。
箱に一式入れて、ぷうと海岸へ。トゥルーデが来るまでの間、流木で焚き火を起こさないと。
盛大に火を燃やし始めたところに、皆が来た。ああ、全員来たんだな。
ミーナ「今日は私ものんびりさせて貰うわ。たまには泳ぎたいし」
俺「そうそう。のんびりしましょ。美味いもん作るから」
ルッキーニ「わぉ!美味しいもの?楽しみぃー♪」
坂本「一応、本日は水泳訓練の名目としたからな。ま、適当に泳げ」
ペリーヌ「坂本少佐!なんてお優しいんでしょう」
シャーリー「ありがとう、少佐!さぁ、楽しむぞぉ!」
サーニャ「暑い・・・」
エイラ「俺に道具借りて潜ろうヨ。海に入れば涼しいヨ」
ハルトマン「ねえ!皆!トゥルーデが水着を新しいのにしたんだ!すっごいよ!見て!」
皆の目がトゥルーデに集まった。上に白いシャツを羽織った彼女はモジモジしている。
下はショートパンツ。
支援だよ!
バルクホルン「いや。ちょっと恥ずかしいんだが」
ハルトマン「いいじゃん!ほら!脱いだ脱いだ!ルッキーニ、下をお願い!」
寄ってたかって脱がし始める。皆は笑ってそれを見ている。
バルクホルン「に、似合うかな?」
シャーリー「うぉ!すっごくセクシーだぜ!な、ルッキーニ」
ルッキーニ「うゎちゃーーーーーぁ!すご!ねえ、揉ませて〜♪」
坂本「ルッキーニ?俺が可哀想だろう」
俺「あはははは。ダメ!」
ミーナ「素敵よ!似合ってる!」
ルッキーニ「ウヂュー・・・。ジャア、ミーナタイチョウハ?」
ミーナ「駄目よ?ルッキーニさん」
リーネ「スタイルお綺麗だから、凄く似合います!ね、芳佳ちゃん!」
宮藤「ワキワキ」
ペリーヌ「お似合いですわ、ねえ少佐」
坂本「宮藤!ワキワキするな!」
サーニャ「わぁ・・・・」
エイラ「・・・・ウーン、マケタ」
リーネ「・・・・芳佳ちゃん!」
黒いビキニ。さほど派手ではないが。似合ってよかった。彼女に微笑むと、照れながら笑って
くれた。
ミーナ「あれは俺さんが選んだの?」
またばれているし。笑って答えておく。敵わん、この人には。
843 :
蒼穹のクサヤ :2011/01/22(土) 01:29:57.79 ID:/iIBeOu/0
エーリカが持ってきたビーチパラソルを立てて、休憩所を設営。トゥルーデに用具を渡して
説明する。残り2セットは、サーニャ君とエイラ君が使うこととなった。順番待ちの人は、
泳いだりぷうと波打ち際で遊んでいる。
強化ガラス部分に唾をつけ、塗り広げて海水で洗う。では、いきますか?
磯と浜の境目までシュノーケルの練習。まずは水面を泳ぎながら。彼女は難なく慣れた。
いいぞ。サーニャ君たちも問題なし。運動神経いいもんな。
んじゃ、潜る練習。垂直に頭を一気に下げる。最初は手で水を掻く。すとんと沈み出したら
足も使う。浮き上がったら、思い切り溜めていた息を吐く。そうそう。よし、三人とも合格!
そこで二組に分散。俺とトゥルーデは深めの磯に移動する。徐々に潜水時間を延ばす。
水中の彼女の姿は美しい。しなやかに四肢を動かして自由に舞っている。
水底の岩石の間に群れる魚達を優雅に追いかけている彼女。マスク越しに笑いあう。夢中で魚と
戯れている。
サーニャ/エイラ組も合流。彼女達にプラスチックの袋に入れたパン屑を渡す。三人とも喜んで
魚にあげている。ウツボにびびる彼女の顔に笑いが。
ふと気付く。そうだった。彼女に貝をとると告げると、きょとんとした顔をする。
腹式呼吸で多めに酸素を身体に取り入れ、一気に水底を目指して岩の下を覗きこむ。
いたいた。ドライバーを岩とアワビ・トコブシの間に突っ込んで一気に剥がす。それを彼女に
手渡すと、不思議そうな顔で指で突いていた。腰に挟んでいたジャガイモ袋を広げ、その中に
入れる。彼女が袋を持ってくれた。どんどん続けよう。
二人で協力して20キロほど獲った。袋を俺が持って、彼女の腰を抱きしめる。立ち泳ぎする
身体が擦れ合って、ちょっとムラムラする。
844 :
蒼穹のクサヤ :2011/01/22(土) 01:35:35.63 ID:/iIBeOu/0
さっと周囲を見るが周りの死角らしい。キス。悪戯っぽい顔をする彼女が愛しい。もう一度。
あれ?サーニャ君達が緊急浮上。エイラ君が咽ている。顔が真っ赤。どうした?
エイラ「グェッホ。ゲホゲホ。俺ぇ!上で何してんダ!羨ましいじゃないカ!」
二人で真っ赤になる。エイラ君達も真っ赤。サーニャ君に引っ張られ、また沈んだ。
彼女と背泳ぎになって、手を握り合って暫く漂う。青い空が眩しい。波に揺られる浮遊感。
横には、水滴を顔につけた美しい彼女の顔。この人を好きになってよかった。見つめていたら
気付いた彼女に問われる。『何を考えている?』と。正直に話すと、笑いながら赤くなる。
『私もだ。私を好きになってくれて有難う』と返してくれた。二人で笑いあう。
さ、一旦帰って、荷物を浜において一服しよう。近くまでジャンプするよ?あ、息止めて?
休憩所の手前の水面上空5メートルで実体化。盛大な水柱を上げる。周りが大笑いしている。
楽しくやらなくちゃ。
次の組に用具を渡す。シャーリー/ルッキーニ組。トゥルーデが講師をしてくれるというので、
ありがたく任せて俺は貝の始末に。トコブシとアワビに分ける。地中海のアワビはでかいな。
それを半分に分け、残りはまた袋に戻して波打ち際の岩の間に押し込める。これは、宮藤君達
に頼まれていた分となる。貝殻の分を差っぴいても4キロ以上はあるだろう。
戻るとき、波打ち際の海草をせっせと拾う。リーネ君達が手伝ってくれた。
それをひとまとめにして、テレキネシスで焚き火の脇に置く。俺たちは空手でのんびり帰る。
あ、彼女が帰ってきた。エイラ君、押し倒してるのか?まだ帰ってこないな。
さて!半分を海草で確り包む。テレキネシスで焚き火の脇に火床を作り、海草をタップリと
敷き詰めてからそれを並べていく。皆で騒ぎながら包み作業。伊豆の漁師に教わった磯料理だよ。
楽しみに。こんなもんかな。上に更に残りの海草を敷き詰め、キッチンペーパーも敷く。
少し砂を掛け、その上を炭火でこんもり覆い、流木を追加。一丁上がり。
次は、残りの貝を均した残りの炭火に置き、直火で根気良く炙る。タバコ吸おうっと。
あ、サーニャ組が帰ってきた。ニコニコしている。楽しかった?何して?
入れ替わりでリーネ/宮藤組が出て行く。トゥルーデに火の番をお願いして、講師となる。
戻ってきたが、もうちょっと時間が掛かりそうだ。トゥルーデ、ちょっと遊ぼうか?
ぷっちょはずぶ濡れ砂まみれになって、ミーナさんの踝のところで休憩中。エイラ君達は彼の
尻尾で遊んでいる。
少佐が甲羅干ししている先で、トゥルーデと手を繋ぐ。エーリカ君とエイラ君が口笛吹いてら。
いくぞ?
海岸から100Mくらい先は水深が十分に有る。そこで高度13Mくらいで実体化。水柱を立てて
落下。落ちてからも手を繋いでいたので、抱き合って浮上。どう?楽しかった?
おや、ビキニがずれたぞ。そっと直してやると、真っ赤になった。暫く笑いあう。
海岸にジャンプで戻ると、皆が列を成して待っている。やる? 俺がいちいち戻るのも骨だ。
それに、他の子と遊ぶと彼女に悪い。よし、テレキネシスで行こうか?
皆、其々の希望高度を聞いてから放り出す。ハルトマン君が最高の15メートルを希望。
派手に飛ばす。うお、回転しながら飛び込んだ。すごいな!シャーリー君も負けじと挑戦。
ミーナさんも10メートル。なかなか度胸の有る人だ。帰りもテレキネシスで引っ張る。これ
がまた、皆さんに好評。ルッキーニ君は蛇行しての暴走を希望した。宮藤君とリーネ君は
二人で一緒に希望。任せなさーい。
焚き火に戻る。トゥルーデがソーダ水を渡してくれた。有難う。
おお、いい按配になってきた。半分に醤油、残りにバターと白ワイン、塩胡椒を少々。
支援
全員が一旦浜に戻った。運動したから、皆腹が減った顔をしている。んじゃ、食べようや。
炙り焼きにナイフを入れる。皆にナプキン代わりの海草を渡し、其処にテレキネシスで焼けた
貝を次々に渡していく。はい、フォーク。どう?
宮藤「わぁー。夏の海の家みたい!美味しい!」
リーネ「初めて食べました。美味しいです!」
ハルトマン「香ばしいね!歯ごたえ最高〜」
シャーリー「食欲沸くなあ!うん、うまい!いや、どっちもいい!」
ルッキーニ「おかわりぃぃぃぃ!」
トゥルーデ「美味しい!バターソースもいいな!」
ペリーヌ「どちらも美味しい・・・ワインが欲しいですわ」
坂本「ビールが飲みたいな!はっはっは」
ペリーヌ「いいですわね!ビール!」
ミーナ「今日は良いわよ」
ダッシュで走るハルトマンとシャーリー。よろしく〜。楽が出来た。
エイラ「貝って美味しいんだナ。ほら、サーニャ。あーん」
サーニャ「・・・・美味しい・・・。エイラ、ありがとう。あーんして」
あはは。ほら、トゥルーデ?あーん?
トゥルーデ「有難う」
ハルトマン「この!ばかっぷる二組は!あはは」
シャーリー「もっと激しくやったら?私たちは空気でいいよ?」
皆、ビールやらソーダを抱えたな。んじゃ、次いこうか。
そっと炭火と砂を取り除ける。気をつけないと。よし。湯気が歓声が盛大に上った。ふふ。
848 :
蒼穹のクサヤ :2011/01/22(土) 01:49:58.17 ID:/iIBeOu/0
萎れた海草を捨て、貝を包んだのを取り出す。あち。ナイフで海草ごと中身を切り、海草を
捨てて皆に渡す。はいどうぞ、このままで食べてご覧。
皆、口も開かずにフォークで一生懸命食べている。ビールが進むでしょ。
ミーナ「塩味だけよね?でも、凄く美味しい」
「「「「「「「「うんうん」」」」」」」」」」
俺「えへへ。磯蒸し焼き、です。お代わり沢山あるからね」
美味しいものを、親しい仲間と食える・・・か。忘れていた。この幸せを・・・。
ルッキーニ「おかわりー!!三つ頂戴!」
シャーリー「お代わり両方!ビールビール!」
エイラ「あーん」
サーニャ「グビグビ モグモグ 美味しい。はい、エイラ?」
ミーナ「私もお代わり♪ビールも!」
坂本「貝一つとビール三本!」
俺「おう!ちょっと待ってろぉ!トゥルーデ!ビールのほう頼むよ!」
その後、二人でのんびりと過ごす。熱い砂が心地いい。横には彼女。指先だけ触れている。
********
その夜は、皆遊びつかれて早めに就寝。つまり、風呂の時間もいつもより早くなった。
俺ものんびり安心して露天風呂に漬かる。星空が綺麗だ。
バルクホルン「私も一緒に入るぞ?」
おわっ!
849 :
蒼穹のクサヤ :2011/01/22(土) 01:55:00.21 ID:/iIBeOu/0
バルクホルン「ビールも持ってきた。一緒に飲もうと思ったら留守だったから、ここだと思って」
俺「あ、ああ。まあ、入れよ」
バルクホルン「ぷうは巡回中だ。はい、ビール。じゃあ」
俺「あ、有難う」
バスタオルを外して、柵に置いて入ってきた。照明は暗いが、白い裸身がはっきり解る。
何で欧米人は胸を隠すが下は隠さないんだ?うーむ。、嬉しい。
自制しろよ。それこそ一緒に居れなくなるぞ、俺。解ってるか?うん、解っている。
まあ、余りどぎまぎするのも年上らしくない。男はドンと行けー。
バルクホルン「横にいっていいか」
俺「うん。トゥルーデもビールもっておいで」
バルクホルン「あ。忘れていた」
うぉ。御尻丸見え。うォー。・・・・。セクシーだけど綺麗だ。うむ。俺も耐性のつく歳だ。
ドーンと来なさい。すこし、日焼けしたかな?はっはっは・・・・。
「乾杯」
瓶を軽く合わせて、一口呷る。ああ、美味い。
バルクホルン「美味いな。風呂上りは美味いと思っていたが、入りながらも美味いもんだ」
ふふ。固い口調も可愛く聞こえるようになった。気の持ちよう、か。
850 :
蒼穹のクサヤ :2011/01/22(土) 01:59:58.96 ID:/iIBeOu/0
俺「だね。君とのめるから、より美味い」
バルクホルン「これからも一緒に呑めるんだな」
俺「そうだ。いつも一緒だからな」
くさい台詞が自然と出る。やれやれ。ま、いいや。聞いているのは彼女だけだ。
バルクホルン「戦争が終わったら、お前はどうする?私はお前について行く。扶桑でもどこでも」
思わず、ジンとした。彼女の肩を抱き寄せる。
俺「有難う。俺は・・・考えているんだが、今は無国籍だ。扶桑も、有る意味俺の祖国と違う。なんせ、
時代が違うんだ。やっぱり違うんだよ。知っている人が誰も居ない。俺の親父オフクロも、な」
俺「だから、俺はお前と居ることを前提として居場所を決める積もり。トゥルーデに負担はかけたく
ないんだ。クリスがいる。君の家族だ。離れるのはよくないよ。なんで、これは俺の希望だが、
カールスラントの国籍を取る様にしてみたいと思っている。仕事は何とかするさ」
バルクホルン「有難う。そんなに考えてくれて有難う」
彼女が俺の肩に顔を押し付けて泣いている。俺は彼女の肩を抱いていよう。いつも傍にいるから。
お前と一緒に居るから。
彼女が泣き止んだ。よかった。
俺「いつも一緒。な?」
バルクホルン「うん。一緒だ」
しえしえ
彼女にそっとキス。彼女からもキス。
俺「折角持ってきてくれたビールが温くなっちゃうよ?」
くすくす笑いながら、ビールを呷る。
こんなに近くに、好きな女が全裸で居るのに。平常心のままで居られる。いいことだ。
***
ぷっちょはまだ巡回中らしい。さて、心が温かい今のうちに寝るか。
バルクホルン「起きているか?」
おや?トゥルーデ。
俺「ああ。大丈夫だよ。どうした?何か心配事でも?」
バルクホルン「いや。そうではない。もうちょっと話がしたくてな」
俺「うん。いいよ。椅子に座ろう。寒くないか?」
バルクホルン「大丈夫。あ、ウィスキー持ってきたぞ」
俺「よし。飲みながら話そう」
二人でウィスキーを生でやりながら話し込む。彼女の故郷や亡くなったご家族のこと。今まで
聞かないで居たことばかり。聞きたい気持ちも有ったが、色々考えて止めていた。
バルクホルン「聞いてくれて有難う。お前に知っていて欲しくてな」
俺「話してくれて有難う。覚えておく。忘れない」
そっと彼女の手を握る。ん?震えている?
バルクホルン「あの・・・俺。もう一つあるんだ」
俺「ん?なんだい?」
彼女がグラスにウィスキーを注ぎ、ぐっと呷った。余程話しにくいことなのか。
じゃあ、俺も飲むか。彼女のグラスに注ぎ、俺も一杯に満たして呷る。注ぎなおす。
バルクホルン「ミーナとの話は聞いている。私も自分の責任を放棄するつもりはない。でも、
お前に今愛して欲しいんだ。お願いできるか?」
一息に言って、またグラスを呷る。左手が堅く握られている。俺もどきりとした。そうか・・・。
そう考えたんだな・・・。
俺「解った。俺に任せてくれるか?」
黙って頷くトゥルーデ。両手がぶるぶる震えだした。もう、酒はやめたほうがいいな。
逆効果だろう。俺もだ。お前が緊張したらダメだ。
グラスを置いて、立ち上がる。彼女がビクッとして同じようにした。ちょっとまって、と
声を掛けて、ドアを閉めにいく。室内錠は付いていない。照明も消す。
彼女の前に戻る。そっと抱き締めて、彼女の眼を見る。緊張した眼が見返す。身体が細かく
震えている。顔も青白い。
俺「大丈夫。緊張しないで。誰でも通る道なんだ。大丈夫」
そっと彼女にキスをして、また眼を見る。
・・・ふぅ
優しく彼女の背中を抱きながら、右手でゆっくり背中を撫でる。大丈夫。怖がる必要は
ないんだよ。大丈夫。
やっと震えが止まってきた。見上げる顔の血色も赤らみが戻った。良かった。もうちょっと
こうしていよう。時々キスしながら、背中を撫で続ける。俺も身体が熱くなってきた。
バルクホルン「収まった」
俺「よかった」
少し長いキス。彼女も積極的に答えてきた。強く抱く。
自分の下半身が彼女の下腹に当たっているのがわかる。でも、恥ずかしさは感じない。
もう、そういう間柄なんだから。
キスを続ける鼻息が少し乱れはじめる。俺もそうだろう。舌で唇をそっと撫でる。
唇がうっすらと開いた。優しく、唇を撫で続ける。上下の唇にキスをする。啄ばむ様にそっと。
彼女の鼻息に溜息が混じりだした。唇は大きく開かれている。
少しずつ、舌を彼女の口に入れて優しくかき回す。彼女の舌が恐る恐るそれに答える。舌を
絡めると、快感が後頭部に走り下半身が熱を帯びる。
ガウンの結び目を解いて、床に落す。俺も脱ぐ。上顎を舌でゆっくり触る。彼女の全身が脱力
した。彼女は下だけを履いていた。全身が熱い、そして柔らかい。
ゆっくり、キスを止めて抱きあげる。
彼女の眼を見ながら、ゆっくりベッドに運んで降ろした。両腕で胸を覆う彼女が愛おしい。
そっと彼女の横に。軽くキスしながら髪の毛を撫でる。
顎にキスを移し、また唇へ。舌を差し入れ、彼女と絡ませる。肩を愛撫。そっと撫でる。
★壁殴り代行始めました★
ムカついたけど壁を殴る筋肉が無い、壁を殴りたいけど殴る壁が無い、そんなときに!
壁殴りで鍛えたスタッフたちが一生懸命あなたの代わりに壁を殴ってくれます!
モチロン壁を用意する必要もありません!スタッフがあなたの家の近くの家の壁を無差別に殴りまくります!
1時間\2400〜 24時間営業 年中無休!
(^o^) (^o^) 壁殴り代行では同時にスタッフも募集しています
<( )>三<( )> 筋肉に自身のあるそこのアナタ!一緒にお仕事してみませんか?
\\ // 壁を殴るだけの簡単なお仕事です!
857 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/22(土) 02:19:15.50 ID:Ks6uNWm20
代行wwwwなにがあったwwww
しっとりした肌。荒く扱う気にはなれない。首筋から耳にキスを移すと、おずおずと彼女の
両手が俺に巻きついてきた。耳たぶを甘噛みしつつうつ伏せに。風呂で剃らなかったヒゲで
彼女の背中をそっと擦る。うなじから腰まで。盆の窪と腰の付け根が一番感じるらしい。彼女
の吐息が激しくなってきた。乳房の横にキス。震えた彼女が身体を廻して、俺に抱きつく。
胸に当たる乳房が熱い。そっと身体を下ろし、肩から乳房へ唇を移動する。乳首に触れると、
彼女が胸を反らせる。腕が強く胸に俺の頭を押し付ける。うめき声と共に乳首が堅くなる。
感じてくれていることが嬉しい。熱い頭で冷静に思う。もっと感じて欲しい。もっと。
乳房を愛撫しつつ、唇にもキスをする。激しく応える彼女。艶声も出始めた。俺の頭を掻き毟
る姿。いつも沈着冷静な彼女の姿、クリスと一緒に居るときの笑顔の姿が頭に浮かぶ。
皆、俺が愛するトゥルーデの姿。愛しいトゥルーデ・・・。そっと下着を外す。彼女も腰を上げて
協力してくれた。
太ももで彼女の股間を愛撫する。熱く濡れている。無性に嬉しい。
顎を上げ、悶える姿。眼に焼き付けておこう。大事な人の姿。今までこんな気持ちになった
ことがなかったな・・・。熱い身体から立ち上る体臭。聞こえる吐息。全部覚えておこう。
そっと彼女の足を開く。見上げると、彼女は両手で顔を覆っていた。その姿にまた愛しさが
こみ上げる。信頼してくれて有難う、トゥルーデ。俺はお前を裏切ることはしない。
そっと秘所に口づけをする。腰がビクンと跳ね上がる。これがトゥルーデの香り。胸いっぱいに
吸い込む。太ももに添えていた両手を伸ばしていく。そっとそっとキスをする。腰が暴れる。
きついか?もっとそっと、ゆっくりと。伸ばした両手で乳房を撫でる。乳房脇を念入りに。
そうしながら足の付け根を柔らかくした舌で面で舐め上げる。大きな声と腰の跳ね上りがそれに
応える。反対側も。彼女の手が俺の腕を強く握り締めた。
舌を柔らかくして、秘所を舐めあげる。少し間をおいて、溢れてきた。舐め取リ広げる。
彼女の喘ぎ声は、否定と肯定の混乱したものになっている。腰が細かく震える。
859 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/22(土) 02:20:55.54 ID:Ks6uNWm20
これはアウアウ
舌先でクリットを探す。焦らすように遠くから。近くになったとき、脚や他に唇を移す。彼女の為。
焦るな!俺!彼女の手が頭を押し付けてくる。
軽く、舌先でクリットを押す。彼女の背中が反りあがり、俺の髪の毛を握り締める。太ももが俺
の頭を締め付ける。小さな叫びが聞こえた。ああ、軽く逝った?舌を収めて、彼女の緊張が解け
るのを待とう。
彼女がまた呼吸を始めた。大丈夫かな。
前よりそっとキスをすると、また腰が震える。ああ、大丈夫だ。
そっと舐め上げる。両手が俺の腕に添えられた。舐めあげつつ、クリットにもキス。優しく吸う。
吐息が激しい。吸いながら舌で軽く突く。言葉でなくなってきた。いいんだよ。もっと感じて。
指は止めておこう。俺の自制が壊れる。
舌先をそっと差し入れる。ゆっくり。彼女の腰が一瞬ひいたが、すぐに押し付けてきた。
舌を戻し、また差し入れる。中で動かしつつ差し込む。鼻先でクリットを押しつぶすようにも。
両手で乳首を愛撫する。脚が俺の背中に巻きついてきた。力いっぱい押し当てられる。手が頭に
戻ってきて引っ張られ掻き毟られる。構わず続ける。ガクガクと震えつつ、トゥルーデの上半身
がブリッジを作る。熱いものが顔に掛かる。叫び声。締め付けられて良く聞こえないが俺の名前。
小刻みに痙攣しているトゥルーデの枕元に戻る。ティッシュで優しく後始末をする。
瞼が痙攣している。そっと寄り添い、シーツを二人の体にかける。
上気したトゥルーデの顔を見つめ続ける。愛おしい・・・。髪の毛を撫でながら見つめ続ける。
・・・・・
彼女が眼を開いた。
バルクホルン「俺・・・見ないで」
一晩中壁を殴り続ける作業がはじまった
支援
俺「なんで?」
バルクホルン「恥ずかしい」
赤くなって眼を伏せる姿。思わずキス。あ、嫌がるかな・・・。
返してくれた。俺も抱きしめる。
バルクホルン「これは・・・危険だ」
俺「危険?」
バルクホルン「凄かった・・・癖になる」
俺「いいんだよ。そうなって欲しい。この次・・・最後まで進めたときは、まあ、もっとだよ」
バルクホルン「痛いと聞くぞ」
俺「多分、最初は。でも、その後も痛い訳じゃあない。最初の時はもっと優しくするから」
バルクホルン「その・・・最後まではしていない?」
俺「ああ。していない。約束だから」
バルクホルン「何か・・・入ってきたんだが」
俺「これだよ」
ディープキス。彼女も激しく応える。
863 :
蒼穹のクサヤ :2011/01/22(土) 02:35:03.66 ID:/iIBeOu/0
バルクホルン「有難う・・・ありがとう」
体を反転させ俺を押し倒し、キスしまくってきた。背中を抱きしめ、ゆっくり撫でる。
彼女の手が、恐る恐る俺の股間に。パンツ越しに握ってきた。
バルクホルン「硬いんだな。まだなんだろう?その・・スペルマを出しては・・・」
赤面しながら医学用語を使う彼女に思わず笑う。
俺「いいんだ。ほっとけば落ち着くよ。余り握られると出てしまう」
バルクホルン「いや。私だけ満足するのはよくない。こうすればいいのか?」
直に触れて上下に動かしだした。何処で知識を得たのやら。ドイツ人だと思えば想像はつくが。
俺「無理しなくていいよ。それは今後ということで。な?トゥルーデ」
バルクホルン「ううん。私にさせて欲しい。恋人同士だろう?」
それを言われると。逃げは無い。
俺「解った。けど、無理しないで」
ティッシュを数枚彼女に渡して、これに受け止める件を伝える。脱がされた。
仰向けになって、身を任す。
キスしながら、いくつかの質問を受ける。握る強さ、スピード。いや、さすがは合理主義の
お国柄?
864 :
蒼穹のクサヤ :2011/01/22(土) 02:40:02.29 ID:/iIBeOu/0
彼女は俺の愛撫を参考にしているようで、首筋から乳首へとキスを移動させる。
気持ちいい・・・。思わず呟く。
バルクホルン「そうか。よかった」
頷いて眼を閉じる。彼女の背中から御尻を撫でる。
暖かいものが先端に触った感触に眼を開く。あ!
俺「トゥルーデ。無理しないでいいから」
バルクホルン「無理はしていない。愛しいんだ。したいんだ。私も・・・凄く気持ちよかったから」
健気な。止めさせるのもよくないな・・・。セックスの礼儀は只、相手の嫌がることをしない、とか
誰かが言っていたっけ。身を任せよう。彼女もそうしてくれたんだ。
口に含まれた。ぎこちないが、優しく動いてくれる。ありがとう、トゥルーデ・・・。
・・・
・・・・・・・ああ・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
俺「トゥルーデ。もう。ティッシュを」
完全に無視された。情熱的にしてくれている。どうしよう。ちょっと!トゥルーデッ!
865 :
蒼穹のクサヤ :2011/01/22(土) 02:45:04.64 ID:/iIBeOu/0
俺「トゥルーデ!!」
ああ・・・トゥルーデに・・・。なんてこった。
俺「早く出して!」
バルクホルン「何を?」
俺「ええ、と。今俺が出したスペルマだけど?どこに?」
バルクホルン「飲み込んだよ。愛しいお前が出したんだもの。その・・いけない事か?」
思わず抱きしめる。お前・・・!
キス。構わん。ディープキス!
バルクホルン「これで、本当の恋人になった気がする。愛してる・・・」
俺「トゥルーデ・・・ありがとうな・・・」
***************************
今回の投下分を消化しました。
ご支援ありがとうございました。 こっぱずかしい。酒!
867 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/22(土) 02:46:10.91 ID:Ks6uNWm20
・・・ふぅ
しえんしえん
あら、終わってんじゃないのよさ
おつおつ
ふぅ・・・・・・
乙ー
今、ふとウィキを見てきた。
可愛いトゥルーデとかコメント貰っていた。
・・・・
やっちまった ハァー
乙!
ち 畜生! うらやま!俺もバルクホルンルートにしてやる!
・・・せっかく今書けたのに落とす手段がない・・・
ほしゅ
俺がいない間にたくさん投下されてるじゃねえか
寝ないで追いつくしかないな
ほしゅ
脳内で文を考えて、いざメモに落とすと筆が進まない
困ったもんだ
読み終わったぞぉ
ねむい・・・
今晩9時頃から投下しようかな
ほっ
ほぁぁ
ほぁぁたぁーっ!
お前は
すでに
妹だ
ゲルト神拳、奥義
義妹百人拳
げぴ!
あ 足が勝手に!?
芳佳「う、うわー手が勝手にー」モミモミ
リーネ「ひゃあ!? よ、芳佳ちゃん!?」
芳佳「ちがうんだよー、秘孔を突かれたんだよー」モミモミモミ
ルッキーニ「わたしも揉みたいー」
芳佳「だめだ」
ルッキーニ「なにぃ!?」
芳佳「おまえとおれには致命的な違いがある。それは欲望… 執念だ!!」モミモミ
887 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/22(土) 11:53:20.94 ID:XBLFaTXb0
淫獣めが・・・
バルクホルン「あ あれ?妹になるはずじゃ・・・」
ふぅ・・・書き溜め終わったら読みなおしてイタタタになる校正作業がはじまるお・・・
空いてるみたいだし投下していいかな
来い来い
それじゃ失礼します
>>524からの続きです
お姉ちゃんと一緒に穴に落下。助けは来ない。洞窟は一定時間後に水没
お姉ちゃん足怪我したから、俺が担いで脱出することになる。
順調に崖を登って上を目指していたが、急に流れ込む水の勢いが増して今にも追いつかれそう
寝る前にできるだけ支援させてもらおう支援
俺「オイオイオイオイ!マジかよ!」
バルクホルン「急に水の勢いが・・・」
先程とは比べものにならない程の勢いで海水が、この地下洞窟に轟音と共に流れ込んで来ている。まさに激流だ
俺(なるほど。あの岩の削れ方はそう言う事ね───って、それどころじゃねえ!!)
流れ込む水量が急激に増した為、水嵩がどんどん増して行く。このままではそう遠く無い内に流れに飲み込まれるだろう
俺「ちょっとばかし荒っぽく行くぜ!?しっかり捕まりなぁッ!」
バルクホルン「あ、ああ!」 ギュウ〜!
俺「行くぜええええええエエエッッ!!!」 ガッ!ガッ!ガッ!ガッ!
先程よりも速く岩壁を登って行く。手足に激痛が走るが、そんなの気にしてなんていられない
しかし水嵩は、2人のすぐ下まで迫っていた
┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"!!!!
俺「死ぬかよ・・・っ!」
┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"!!!!!
俺「死なせるかよっ!!!」
だが無慈悲にも荒れ狂う流れは2人に迫り来る。岩壁をも削り取る激しい水流の魔の手が、2人を飲み込もうと手を伸ばした
俺(くそっ!くそ─────)
>>889 お疲れさま。更正の前にともかくゆっくり休んでくださいな
試作支援
俺「・・・?」 ガッ!ガッ!ガッ・・・
┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"┣"!!!
水嵩の上昇が止まった。思わず周囲を見渡す
どうやら夢中になって激流から逃げ登るうちに、中腹を越えていたようだ。水嵩の上昇は止まっている
俺「に、逃げ切れた・・・」 ホッ
バルクホルン「今のは危なかったな。まさかこんなにも急激に流れの勢いが変わるとは・・・」
俺「でも、そのおかげでもう中腹越えたぜ。あと少しだ」 ガッ、ガッ・・・
俺(手足・・・やべえな。特に手)
暗くてバルクホルンには見えないが、俺の両腕は”牙”を使って酷使した為、酷く傷付いて出血している。
既に両手の平の皮膚は剥がれ落ち、赤い肉が剥き出しだ。体力もかなり消耗した
バルクホルン「すまない。大丈夫か?」
俺「・・・余裕余裕。ホント大丈夫だから、しっかり掴まってなよ」
バルクホルン「・・・わかった」
ガッ・・・ガッ・・・
――――――――――――――――――――
ガッ、ガッ・・・
俺「なぁ。こっから出たらさ、今度休日取って脱出記念でローマに行かないか?」
バルクホルン「ローマに?」
俺「ああ。2人っきりでだ。勿論任務とかじゃないぞ?観光に行くんだよ」
バルクホルン「観光・・・」
俺「だってこの前行った時はあんた何かの任務持ちだったし、ずっと上の空だったし。俺は1人で楽しんじゃってたし。ネウロイ出たし」
バルクホルン(確かに観光どころでは無かったな・・・)
俺「だからさ、また2人で。今度は一緒に遊ぶ為にだ」
バルクホルン「しかし・・・・・」
俺「たまには肩の力抜いて休もうぜ?あんただって、24時間年中無休で軍人してる訳じゃないだろうし、そんなんじゃ疲れて倒れちゃうだろ?」
俺「だからさ、気を締める時は締める。休む時は休む。それでいいじゃないか」
バルクホルン「・・・・・・・」
俺「ダメ、か・・・・・?」
バルクホルン「ふふっ、いいな。行こう」
俺「・・・・・!」 パアァッ
俺「ああ、行こう!絶対だぞ?約束だからなっ」
バルクホルン「ああ。約束だ」 ニコッ
支援支援
――――――――――――――――――――
バルクホルン(もう直ぐ頂辺だ・・・。脱出できる・・・)
下の方で激流が渦を巻き、ゴウゴウと音を立てている
だが自分達の足元より遙か下の出来事。もう脱出する自分達には関係の無い事だ
自分を担いでいる少年を、じっと見つめる
バルクホルン(あんなに虚弱だった俺が・・・懸垂の一回も出来なかった俺が・・・私までも背負っているのに、この巨大な壁を登り終えようとしている)
普段から飄々としていて、自由気儘な少年
とんでもない虚弱体質で、腕力でも自分の半分にも満たない少年
どこか危なっかしくて、寂しがり屋で放っておけない少年
自分に頼って貰えない事を嘆き、憤りを感じていた少年
だが今その少年が、怪我した自分を諦めないでくれている
自分を闇から連れ出してくれようとしている
自分の事を大切な人だと言ってくれた。守りたいと言ってくれた。
ギュッ・・・
自然と彼に抱き付く腕に力が籠もる。
彼の背中は、いつもよりも大きく見えた
バルクホルン(もう、私が教える事なんて無いのかもな……)
トクン・・・、トクン・・・
バルクホルン(俺の心臓の動く音が・・・・・、俺の音が聴こえる)
バルクホルン(何故だろう?すごく聴き心地がよくて、安心する・・・)
バルクホルン(暖かい・・・) ギュッ・・・
――――――――――――――――――――
痛みに耐えながら登り続け、ようやく出口直前にまで辿り着き、穴の縁に片手を付いた
俺(よっしゃ!これで・・・!)
―――――脱出成功―――――
俺が心の中でそう確信した時────
< ド ゴ ン ッ !
その音が聞こえた
俺「何だ・・・っ?」
奥の方から。脱出地点となる穴を越えたもっと向こうから、振動と共に轟音が聞こえた。まるで、何かが床を砕いたかのような音が
バルクホルン「今のは一体……」
ガラッ・・・
バルクホルン「!! 俺!危な───」
俺「は?」
ドゴッ!
俺「がっ・・・・」
突如頭を襲う激しい痛み。一瞬視界が眩む
先程の轟音を伴った衝撃で、俺の直上の天井の一部の岩石が落ち、俺の頭部に直撃したのだ
ガ ク ッ !
俺「! しまっ───」
バルクホルン「きゃっ!?」 ズルッ
俺「ぐっ!」 ガシッ!
ガラガラガラ・・・
岩の直撃を受けたショックで体制が崩れ、バルクホルンが背中からずれ落ちる
とっさに腕を伸ばして彼女の腕を掴み、もう片方の手は縁を掴む
穴の縁に片手でぶら下がり、もう片方の手でバルクホルンの腕を掴んで宙吊りになっていると言う状態になった
遙か下方では相も変わらず激流が、轟音を立てて渦巻いている
ビキィッ!
俺「ぐっ・・・!」
ブチッ、ブシュッ、グシュッ・・・
”牙”を使って腕を酷使し過ぎたせいか、バルクホルンの腕を掴んでいる左腕の肉がミシミシと裂け、嫌な音と共に激しく出血する
バルクホルン「!! おまえ、腕が・・・」
俺(くそっ・・・。力が入らねえ・・・!)
今俺は傷付いた腕、特に酷い状態の左腕一本で人1人の全体重を支えている
バルクホルンを助ける為には、その左腕でバルクホルンを縁の高さまで持ち上げなければならない。だが力が入らない。体力ももう限界だ
俺(くそ!何で動かねえんだよ!!)
バルクホルン「・・・・・俺、私を離せ。その腕で私を引き上げるのは無理だ」
俺「!」
バルクホルン「おまえはよくやってくれたよ。こんな所まで運んでくれたんだ。・・・もう、十分だ」
俺「っ・・・・・!」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
『出来損ない』 『失敗作』 『なり損ない』 『廃棄寸前』 『濫造品』 『消耗品』 『試作品』 『使い捨て』
《結局、おまえに誰かを守る事なんざ出来ねぇんだよ》
《おまえには誰も 救 え な い 》
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
俺「・・・・・・・」 ギリッ・・・
バルクホルン「腕がちぎれるぞ!早く!!」
俺「・・・ああ。そうだなぁっ!!」
ギ ュ ッ ! !
バルクホルン「な!?」
俺は手を離すどころか、バルクホルンの腕を力強く握りしめる
俺「約束しただろうが!2人で一緒に助かるって!!」
バルクホルン「だが、おまえの腕が────」
俺「はぁ?腕ぇ!?そんなモンどうって事ねえんだよ!」
俺「俺はなぁ!あんたが居てくれなかったら!あんたと出会えなかったら!もうとっくに死んでんだよ!!」
バルクホルン「!!」
俺「”人”としても!この”体”もなぁ!」
俺「だから!あんたを助ける為なら!腕の一本や二本くらい─────」
流石に一本や二本や三本とか言い出したらどうするかと(ry
俺「安いモンなんだよおおおおおおオオオオオおおおっ!!!」 グィッ!!
叫びと共に、俺は全身全霊の力でバルクホルンを引っ張り上げる
一気に縁の高さまで引っ張り上げ、遂にバルクホルンは自らの手で縁を掴んだ
バルクホルン「! 着いた!」 ガシッ
バルクホルン「やったぞ俺─────俺!?」
ズ ル ッ ・ ・ ・
俺「あっ・・・」 ガクン
どうやら今のが残された最後の力だったようだ
力が抜けて縁を掴んでいた手が離れ、俺はゆっくりと闇に吸い込まれて行く
一瞬が永遠に感じられる
(あっ・・・。これ・・・死ぬな……)
(溺死か・・・苦しいんだろうなぁ)
(くそっ・・・!一緒に行きたかったな。ローマ・・・)
(でも、今度こそちゃんと守れたよな?バルクホルン・・・・・)
いや、むしろ某洋画だけどね
支援
ガシィッ!
俺「!」
すんでの所でバルクホルンが、俺の腕を掴んだ
先程とは立場が逆で、全く同じ状態になる
俺「バ、バルクホル─────」
バルクホルン「つおりゃあああああああああああぁぁぁッッッ!!!」
グ イ ッ !
俺「うおぁっ!?」
ブ ン ッ !
ド サ ッ !
バルクホルンが片腕で、俺を体ごと穴の上に放り投げ上げた。俺は地面に尻餅を着いたが、無事穴から出れたのだ
俺「さっ、さすがだな・・・・・」
そしてバルクホルン自身も穴から這い出て、無事上の洞窟に戻れた
今度こそ、無事に2人で脱出に成功したのだった
俺「・・・・・俺達、生きてるよな」 ゼェ……、ハァ……
バルクホルン「…………ああ」
俺「脱出成功・・・だよな?」
バルクホルン「・・・そうだな」
俺・バルクホルン「〜〜〜〜〜〜〜!!!」
俺「よっしゃあ!やったぜコンチクショウ!!」
バルクホルン「そうだ!脱出成功だぞ!!」
互いの怪我の事も忘れ、2人は身を寄せ合って生還を祝う
俺「あっははははははは!!やったぜ!あんたが居てくれたからだよっ。最高だぜあんた!」
バルクホルン「何を言う。おまえが諦めないでくれたおかげだっ」
俺「いやいや。それもあんたのおかげだって。あんたが居てくれて良かったよ本当ッ」
バルクホルン「私だって、おまえが居てくれたから今生きて居るんだ」
バルクホルン「これでまた戦える。守れる。クリスにも会いに行ける」
バルクホルン「全部おまえのおかげだ、俺。本当にありがとう」 ニコッ
俺「っ・・・・・///」
俺「じゃ、じゃあ脱出成功は2人のおかげって事にしようぜ?」
バルクホルン「2人の?」
俺「どっちのおかげでもあるなら2人のおかげだ。それなら公平だろ?」 ニコッ
バルクホルン「っ・・・・・///」
バルクホルン「そ、そうだな///」
俺「んじゃ、2人のおかげで脱出成功って事で」 スッ
バルクホルン「……ああ!」 スッ
グ ジ ャ ッ !
俺「Σ っ!!いってぇー〜〜〜ッ!!!」 ジタバタ
バルクホルン「お、俺?」
脱出成功!って事で2人はハイタッチをしたのだが、手がぶつかって聞こえたのは乾いた音では無く、肉が潰れるような音だった
俺(手の状態忘れてたーッ!!超痛えぇーっ!!) ゴロゴロ
バルクホルン「俺。手を見せろ」 ガシッ
俺「あっ───」
バルクホルン「……!!」
バルクホルンは俺の両手を見る。
皮膚は剥がれ落ち、肉が剥き出しになっており、傷だらけだ
洞窟の中は薄暗くてよく見えなかったのだが、酷く出血している
痛々しくてとても直視出来た物ではない
バルクホルン「何でこんな・・・。ここまで酷く・・・」
俺「・・・体に使う技じゃないからな。本来」
バルクホルン(こんなになってまで、私の事を・・・)
ギュッ・・・
バルクホルンは両手で傷付いた俺の手を包み込み、自分の胸元で優しく包み抱く
俺「バ、バルクホルン・・・?///」
バルクホルン「・・・すまない。私のせいで、こんな」
俺「な、何言ってんだ!あんたの為なら腕の一本や二本、安いモンだって言ったろ?こんくらいどうって事無いって!」
バルクホルン「・・・・・すまない」
俺(あ〜〜〜!もう!さっきまで笑ってたのによ!俺の大バカヤロー!)
俺(何か・・・・・・) チラッ
俺(・・・・・そうだ!) ピコーン!
俺「パリィ!」
俺「悪い。ちょっと離して?」(かなり名残惜しいけど)
バルクホルン「・・・?」 パッ
俺(よし) スタッ、クルッ
ゴソゴソ
俺はバルクホルンに背を向け、ゴソゴソと何かをしている
バルクホルン「俺・・・?」
俺「(・・・よし。)バルクホルンバルクホルン」
バルクホルン「何だ?」
ク ル ッ
俺「胸毛ーーっ♪」 ←海藻
バルクホルン「・・・・・・・」
俺「・・・・・・・」 ←ワカメ
バルクホルン「・・・・・・・」
俺「・・・・・・・」 ←ワカメ
試作さん来とるやないですか
超支援
バルクホルン「・・・ぷっ」 クスッ
バルクホルン「はっははははは。何だそれは(笑)」 クスクス
俺「そう。それだよそれ」
バルクホルン「え?」
俺「その顔。俺に気を使うくらいなら、そうやって笑っててくれ。あんたには笑っていて欲しい」
俺「俺、あんたの笑顔が好きなんだから」 ニコッ
バルクホルン「っ・・・・・///」
バルクホルン「あ、ありがとう・・・///」
俺「へへっ、どういたしまして」 ニコッ
こうして俺達は、激流の地下洞窟から無事に脱出した。
すぐに宮藤達にも合流し、怪我の手当てをしてもらった
その時少佐がまだ酔っ払っていて俺に飛びついて来たので、とっさに隣に居たペリーヌを盾にしてしまった
そして何かまた少佐がペリーヌに、その…………例の凄いキ、キスをして、ペリーヌは恍惚の表情を浮かべて身悶えしていた
悪い事したなと思ってすぐに謝ろうとしたのだんだけど、本人が思いのほか満足気だったのでやっぱりそっとしておいた
バルクホルンが無事で本当に良かった。少しは借りを返せたかな……
とりあえず、もう洞窟は懲り懲りだ
915 :
試作な俺:2011/01/22(土) 13:23:49.54 ID:5Nh+7fPY0
もう出ないといけないので一旦切ります。
続きは出来れば今夜中に。次でようやく14話が終わる
こんなんでも、少しでも楽しんでいただければ幸いです。支援ありがとうございました
乙ー 試作かっけぇ
おう乙乙
じゃ、寝るか
今晩2100時ころから予約しといておk?
>>917 多分大丈夫かと
ところで、次誰もいなかったら投下していいかな?
乙乙!
>>917 2100はもう予約あったような・・・って思ったら同じ人だった
じゃあ俺はその次に予約させてもらいます。
>>921 すまない、そんな気はあった
試作様の次とかハードル高すぎて泣けるが、頑張ろう
>>50の続きです
923 :
RW:2011/01/22(土) 13:33:45.00 ID:LJSchvwS0
―同隊同基地 滑走路―
朝食の後、基地をふらふらしていた俺がバルクホルンに捕まり原隊や噂の真偽について洗いざらい吐かされ、部屋を間違えてエイラに殴られ、結局坂本に捕まり訓練に参加させられたことなどがあったが、それら些細なことはこの際割愛する。
昼まで訓練していた宮藤たちに代わり、昼間は俺がありあわせの物で簡単な昼食を仕上げた。因みに、俺の料理はなかなか好評であった。
そして、昼食の後に全員が滑走路に集合した。が、しかし。
「あのさー…来たはいいけど、本当に今日来るのー?」
エーリカが欠伸をしながら言う。確かに、まだ輸送機は到着していない。
「報告には昼とあったんだけど…何の音沙汰も無いわね」
ミーナが手元のファイルと、次いで滑走路に持ち出した通信装置を見て言う。
「うー…暇ー」
ルッキーニがダダをこね始める。確かに、何もせずに突っ立っているのはルッキーニでなくても退屈なものがあるだろう。他の隊員も概ね同意見だった。
「…あ!」
坂本が暇なら訓練を、と言い出す前に、ルッキーニが面白いことを考えたとばかりに目を輝かせて俺の前に飛び跳ねてくる。
「ね、ね。俺の使い魔ってなーに?」
ああ、といった顔で他の隊員もこちらに視線を寄越してくる。
924 :
RW:2011/01/22(土) 13:39:02.60 ID:LJSchvwS0
「使い魔はカラスだよ。ワタリガラスってやつ」
なるほど、と俺の原隊について聞いていた三人が頷く。
「それ見たい! どんなやつ?」
ルッキーニが更に質問する。どんなやつと言われても…、と俺は苦笑する。
「そういや、スオムスの方の神話にもワタリガラスは出てくるナ」
エイラの言葉を聞いたルッキーニがさらに目を輝かせ、見たい見たい神話に出てくるみたいなカラス見たいー!と騒ぐ。
「分かった分かった…でも、そんな大層なやつじゃないぞ?」
「それでも見たいのー!」
まあ、見せて困るものでもない。他の人も興味示してるし…と俺は考え、腕を上げる。
(…来い、ヤタ)
使い魔とのリンクを通じて、相棒の名を呼ぶ。すると、どこからとも無く一羽のカラスが飛んできた。それは隊員たちの上を一周した後、俺の腕の上にそれは留った。
「…なんか、普通のカラスー…ちょっとつまんない」
イメージと違ったのか、ルッキーニがむくれる。と、その時、
16時位って空いてる?
926 :
RW:2011/01/22(土) 13:45:50.21 ID:LJSchvwS0
「ああ? 誰が普通のカラスだコラ?」
ポカン、という表情がこれほど似合う顔はないだろう、と場違いにも俺はルッキーニの顔を見て思った。
まず、ルッキーニは俺の顔を見る。苦笑して首を振る俺。次いで、ややぎこちなく振り返る。隊員の誰もが、ルッキーニと相違無い表情を浮かべている。
「…何処に目つけてんだそこのクソガキ。目の前の俺様が見えてねぇのか? あァ?」
ぎぎぎ、とルッキーニが俺を、正確には俺の腕に留まったカラスを見る。
「…つ、使い魔が喋った!?」
「なんだ、文句あんのかコラ?」
驚愕するルッキーニと、他全員。俺が頬を掻いて、説明を始める。
「あー…紹介します。こいつが俺の使い魔、ワタリガラスのヤタです。…ヤタ。挨拶しろ」
ふん、と鼻を鳴らすのみのヤタ。溜息を吐く俺。
「…喋るだけで、見た目普通のカラス…でもちょっと大きいくらい? やっぱりちょっとつまんない…」
あ、と俺が思った時には既に遅かった。ルッキーニの一言に、ヤタの目に怒りの火が灯る。
「ほう…テメェ、いい度胸してんじゃねェかコラァ!」
俺の腕から飛んだヤタがルッキーニに飛び掛り、頭をつつき始める。
「痛い痛い痛い! ぴぎゃー!」
「オラオラオラオラァ!」
悲鳴を上げて、逃げ惑うルッキーニ。ひたすら逃げるルッキーニを追いかけてつつき回すヤタ。その光景を尻目に、坂本が場を取り繕うように咳払いをする。
「…人の言語を理解する使い魔がいる、とは聞いたことがあったが…まさか、実際この目で見ることになるとはなぁ」
坂本の言葉に、バルクホルンが同意する。
「噂の幽霊部隊といい、喋る使い魔といい、俺はまさに歩く御伽噺のようだな」
「大尉…その言い方はちょっとへこむんだが…」
そんな会話を交わしている間にも、一人と一匹の鬼ごっこは継続していた。
「わーん! シャーリー!」
ルッキーニが半べそをかきながらシャーリーの後ろに隠れる。
「お…おい、ヤタだっけ? その辺にしといてくれないか?」
シャーリーがルッキーニを背中に庇うようにして言う。
「あぁ? 却下だ却下。つつかれたくなけりゃそこどけ」
まだヤタはルッキーニを許す気がないらしい。流石にこれ以上は、と思った俺がヤタに歩み寄る。
928 :
RW:2011/01/22(土) 13:55:04.55 ID:LJSchvwS0
「その辺にしとけ、ヤタ。もういいだろ」
「うるせぇ。テメェは引っ込んでろヘタレ野郎」
その時、一番傍にいたシャーリーとルッキーニは、はっきりと見た。俺のこめかみに、青筋がくっきりと浮き出たのを。
「…いい加減にしろよ?」
俺は笑顔のまま、ヤタにさらに近寄る。そして、そのままヤタの首を掴んだ。
「ちょ、何だテメッ、首、首はやめ…グエッ」
「ちょっと…教育が足りなかったかな? なあヤタ?」
そのまま、笑顔でギリギリとヤタの首を締め上げる俺。多少危なげな音が聞こえ始めた気がしたが、そんなものを一切聞かない俺の力は一向に弱まらない。
「グッ…テメッ…あんまり調子に乗るんじゃねぇぞ!!」
ヤタが翼を大きく広げた瞬間、大量の黒い羽がヤタを中心にばら撒かれる。思わぬ反撃に、俺の力が弱まった瞬間を逃さず脱出するヤタ。
「おいコラテメェ! 使い魔殺す気か!?」
俺の手の届かない高度に滞空し、叫ぶヤタ。
「お前が悪いんだろ? 全く、すぐキレやがって」
手首を軽く振りながら言う俺。
しえんしえん
930 :
RW:2011/01/22(土) 14:01:08.11 ID:LJSchvwS0
「ちっ…興が冷めたわ。もうくだらねぇことで呼ぶんじゃねぇぞこのヘタレめ!」
棄て台詞と共に、何処かへ飛んでいくヤタ。溜息とともにそれを見送った俺は、ヤタが消えたその先からこちらに飛んでくる影を捉えた。
ネウロイか。一瞬身構える俺だったが、杞憂だったようだ。
「あれは…輸送機だな。ようやく到着か」
坂本が魔眼を用いて確認する。それは紛れも無く扶桑からの輸送機だった。その時、簡易通信装置に通信が入る。ミーナがそれを操作すると、俺にとって馴染み深い声が通信機から聞こえてきた。
《あー…こちら第0独立戦闘航空隊所属機だ。501、聞こえるか?》
「こちら501。よく聞こえています」
《扶桑からの補給品を持って来た。着陸許可を求めたい》
「了解。着陸を許可します」
そこで通信を切ると、隊員に滑走路から離れるように促すミーナ。その間にも輸送機は着実に基地に近き、着陸体制に入る。
そのまま、何事も無く無事に着陸。輸送機の扉が開き、一人の男が姿を現す。
「よう、俺!」
「おう、久しぶりだな。友」
軽い挨拶と握手を交わす俺と友。その後友はミーナに駆け寄り、敬礼した。
「着陸許可、感謝します。第0航空隊より派遣されました、友技術中尉です」
ミーナもそれに習い、敬礼する。
「501隊長、ミーナ・ヴィルケ中佐です。遠路遥々と、ご苦労様」
長旅の疲れをねぎらうミーナに、恐縮です、と返す友。手に持ったボードをミーナに渡し、続ける。
「補給品の目録になります。確認の上、受領書にサインを」
ボードを受け取ったミーナは、挟まれている紙に目を通す。
「…俺大尉のストライカーと武装、それから食料ね…」
輸送機から次々と下ろされていくコンテナを一瞥し、ミーナは一番の疑問を口にした。
「…なんで大量の米と、同じくらいのジャガイモが送られてきたのかしら?」
「おー、ジャガイモだー!」
素直に喜ぶエーリカを尻目に、ミーナは苦笑する。
補給は素直にありがたい。それも食料となれば、感謝してもしきれないくらいだ。だが、いくらなんでも米とジャガイモオンリーとは如何なものか。
それに対して、友は苦笑して答えた。
「ええ、まあ…うちの上官が、『食料の補給は…米とジャガイモをしこたま送りましょうか』と言ってきたので…」
「…あのクソ上官…」
溜息を吐く俺に、友が輸送機の方を指す。
932 :
RW:2011/01/22(土) 14:12:28.00 ID:LJSchvwS0
「まあ、文句は後にしてあれ見ろ」
苦い表情をそのままに、俺は友の示した方を見る。そこでは、一機のストライカーユニットが下ろされている所だった。
「扶桑製のストライカーか? だが、見たこと無い機種だな」
坂本がいの一番に近づき、俺のストライカーを観察する。
「J5N1『天雷』。試作機ですが、性能は実戦に耐えられるレベルですよ」
「天雷? あれは確か目標性能を満たずに開発は中止したと聞いているが…」
首を捻る坂本に、友が説明を始める。
「試作されていた内の一機を、うちの上官が何処からか拾ってきたんですよ。それを、俺専用として徹底的にチューンして、どうにか実戦投入する運びになった訳です」
元々の性能は悪くないストライカーでしたから、と友は付け加える。そこに、コンテナをチェックし終えたミーナが声をかけた。
「補給品の確認が出来ました。改めて、感謝します」
「恐縮です。後は少し天雷の様子を見て、任務完了です」
「もう帰るのか?」
俺が少し驚いて言う。
「ああ、まだ向こうでやることが残っててな。というわけで俺、天雷の調子が見たい。履いてみてくれ」
933 :
RW:2011/01/22(土) 14:17:36.69 ID:LJSchvwS0
そうか、と俺は天雷に向かう。久しぶりに見るその機体。高揚感が湧き上がってくるのを俺は自覚する。
簡易固定ラックから挿入口に飛び込む俺。ストライカーと己が一体になる瞬間。久方ぶりの感覚が、俺の全身を駆け巡った。
足元に出現した魔法陣は、宮藤と同程度。バルクホルンが軽く目を見張り、坂本が感心したような吐息を漏らした。
「エンジン始動」
少しずつエンジンの回転数を上げていく俺。目を閉じて、エンジン音の機微を正確に聞き取る友。
「…エンジン音に問題は無さそうだな。じゃ、軽く飛んでみてくれ。中佐、許可をいただけますか?」
「ええ、許可します。…あ、俺君。インカムを」
ミーナからインカムを受け取り、耳に装着する俺。それを確認してから、友がラックのレバーに手を掛ける。
「ラック外すぞ。いいな?」
「あいよ」
友がレバーを下げると、天雷の戒めが解かれる。
「行くぞ、天雷」
俺はスロットルを一気に限界まで叩き込み、自身を前へ、空へと押し出した。久しぶりの空だ。様々な感情に、俺の頬が緩む。
《あー…俺、聞こえるか?》
インカムから友の声が聞こえ、俺はそちらに意識を傾ける。
934 :
RW:2011/01/22(土) 14:22:44.43 ID:LJSchvwS0
《ほんの少しでいいから、何か異変を感じたら教えてくれ。前よりまた少し手を入れたからな》
「了解。適当に動かしてみる」
俺は最大まで入れたスロットルをそのままに、一直線に飛行する。
(…少し速くなったか?)
色々手を入れた、というのは伊達ではないらしい。友の「手入れ」がどれほどのレベルのものか、俺はよく知っていた。
(基地の浴槽を丸々戦艦に仕立て上げた奴が弄ったストライカーというものはいささか不安なところもあるが…今回もそれは杞憂だな)
俺は速度をそのままに機首を上げ、そのままループする。
二度目のループの頂点でインメルマンターンを用いて進路を基地方向へ戻す。
基地の上空に差し掛かったあたりで、一度大きく旋回。次いで更に機首を上げ、スロットルを限界まで下げる。
しばらく上昇した後、失速した俺がU字を描くように落下し、機首が下を向く。テールスライドと呼ばれる機動だ。そのまま俺は、基地に向けて降下した。
何事も無く地上に帰還した俺に、友は矢継ぎ早に質問する。
「お疲れ。で、どうだった? 何か異常は無かったか? 気になる点はあったか?」
「おいおい、まずは天雷を脱がせてくれよ」
そうか、と身を引く友に俺は一つ苦笑すると、天雷をラックに固定し、挿入口から足を引き抜く。
935 :
RW:2011/01/22(土) 14:28:11.87 ID:LJSchvwS0
「中々見事なテールスライドだったぞ、俺」
坂本の賞賛に、頭を下げる俺。次いで、友に向き直る。
「異常は特に無いな。それどころか、以前より機体の出力も追従性もよくなっている。お前、また調整という名の魔改造をやったな?」
俺の言葉に、友は魔改造ってなんだよ、と苦笑する。
「ちょっと、色んな部品を効率の良くなるように取り替えただけだよ」
どうだか、と笑う俺。
「この先異常があればすぐに俺に連絡しろよ。これは、細かいところは俺しか出来ないからな」
「ああ。分かった。…でもスペックシートくらいは置いて行ってくれ。軽い整備も出来ないんじゃ困るからな」
それを聞いた友が手に持ったボードから一枚の紙を俺に手渡し、言う。
「そいじゃ、もう行くわ。…生きろよ。また会おうぜ」
「…当然だ」
936 :
RW:2011/01/22(土) 14:33:31.88 ID:LJSchvwS0
最後にミーナ達にもう一度敬礼すると、足早に輸送機に乗り込んだ友。その後、すぐに輸送機は飛び立って行った。
補給品を置くだけ置いて行った友の輸送機を見送った後、坂本が声を張り上げた。
「さて、思ったより遅くなったが、予定通り模擬戦を行う。俺の相手は…」
隊員を見回した坂本の前で、ペリーヌが挙手をした。
「少佐。模擬戦の相手、私にやらせていただけますか?」
これには、誰もが驚いた顔をする。着任初日から、ペリーヌが俺のことを快く思っていないことに気づいていたからだ。坂本以外は。
「お? そうか! では、ストライカーの準備をしてくれ。武装もな」
ありがとうございます、と坂本に頭を下げてから、ペリーヌはハンガーに向かった。当然、俺への一睨みを欠かさずに。
「…なんか。嫌な予感がする」
そう呟いてから、ふと俺はエイラがタロットカードを捲くっているのに気付く。
…カードを見てその表情を曇らせたエイラを見て、俺はまた溜息を吐いた。結果は、恐らく聞くまでもあるまい。
今回はここまで。
結局模擬戦に辿り着けなかった…SSって難しい…まあ、ゆっくりいきます
支援してくれた方、感謝です。
他の人の文才が羨ましくなる今日この頃
つ支援
と思ったら終わってたでござる
十分文章うまいと思うよ
乙!
>>939 ありがとう
せめて投下して恥ずかしくない文章目指して頑張るよ
SS書こうと思ったんだがストパン界って海や大陸名ってどうなってるの?
国名変わってたりするし小説版だと一部地域が消えてるし・・・
SS書いてる人は何か資料を持ってたりするのでしょうか?
16時からと言ったけどもう投下します
リベリオン合衆国の首都にあるとあるクラブ。ここから一人の俺の物語が始まる……
おにゃのこ達「俺ちゃんの、かっこいいとこ見てみたい!はい、いっきいっき!」
俺「ごくっごくっごくっごくっごくっ……ップハー!」
おにゃのこ達「俺ちゃんすご〜〜い」
支配人「俺様、いつみても見事な飲みっぷりですな」
俺「ありがとーありがとー、よーしもう1本いっちゃうかー!支配にーん、もう1本あけちゃってー」
支配人「かしこまりました、俺様。少々お待ちください」
俺「よし、今日は俺のおごりだからどんどん飲んじゃってよー」
おにゃのこ達「きゃー!俺ちゃんかっこいー!」
支配人「俺様、お待たせいたしました」
俺「また一気しちゃうぞー」
おにゃのこ達「いっき!いっき!」
俺「ごくっごくっごくっごくっ……イエーイ」
おにゃのこ「それにしても俺ちゃんってすごいよねー。飛び級に飛び級を重ねて小さいころに博士号とったんでしょー?」
おにゃのこ「それにかっこいいし、しかも家は軍需産業で今イケイケなあのX社でしょー?」
俺「そーそー、俺天才だしねーあと時期CEOだしねー、俺って最強だねーあはははは」
おにゃのこ「そうだ俺ちゃん、またあれ見せてよあれー」
おにゃのこ達「あー私もみたーい」
俺「えー、どうしよっかなー」
おにゃのこ達「おねが〜い。 ちゅっちゅ、ぱふぱふ」
俺「でへへ、しかたないなー、いっくかー」
少しの集中の後、俺の頭からピョコンと馬の耳が飛び出し、しっぽも生える
俺「そーれっ!」
俺はちょっと酒の入ったグラスのまわりに魔力を纏わせ、空中へと放り投げた
おにゃのこ達「すごーい、グラスがふわふわ浮いてる〜。こぼれたお酒もシャボン玉見たい」
なんというシャッチョさん
947 :
名称未定:2011/01/22(土) 15:24:30.44 ID:6Es6lH8O0
俺「へへへ、もっとがんばっちゃうぞー」
俺の周りにも先ほどのグラスと同様の事を行う
俺「それっ」
おにゃのこ達「すご〜い。俺ちゃんも浮いてる〜まわってる〜」
俺「な、すごいでしょ。すげーまわってるっしょ!あ、やべぇ……ぐるぐるまわってキモチワリィ……」
集中力が切れた。俺オワタ
がっしゃーん
俺「いてぇ……」
あれ?いつもならおにゃのこ達が大丈夫〜って駆けつけてくれるはずなのに今日に限ってなしか。まったく
黒服A「大丈夫ですか?」
俺「ははは、大丈夫大丈夫。でもあんた誰?」
目の前には黒いスーツのいかつい男が2人俺の前に立ちはだかっている。うん、見た目も怖そうだしおにゃのこ達がびびって隅っこにいってるね。そりゃ駆けつけてくれないわけだ
948 :
名称未定:2011/01/22(土) 15:28:40.20 ID:6Es6lH8O0
黒服B「若、我々は若のお父上にお仕えしている者です」
俺「あーあー、親父の差し金かー。それで俺に何か?」
黒服A「若、お父上がおよびですので我々と共に来ていただきます」
俺「やだねー。誰があんな奴のとこにいくかってのー。さーて、みんな続きだーのもうー」
黒服B「若、お父上から力ずくでも連れてこいとの事なので嫌でもついてきていただきますよ」
俺「あー?俺を誰だと思ってるわけよ。帰った帰った」
黒服A「よく存じております。もう一度言いますが、我々は若ではなくお父上に使える身。あとお父上から拒否したら無理やりにでも連れてこいと言われていますので……失礼」
黒服B「我々もあまり手荒なことはしたくないので」
俺「やめろ!畜生!魔法使うぞコラ!」
黒服A「そうも酔っていてはまともに使えないでしょうに……」
黒服B「こう縛ってっと……できた」
ミノムシ俺「ちょ、ほどけよーやめろよーいいつけてやるぞー」
ミノムシでいいんじゃね?>名前
950 :
名称未定:2011/01/22(土) 15:33:31.52 ID:6Es6lH8O0
黒服A「いいえ、ほどきませんしやめませんし、言いつけるも何も言いつける相手から頼まれているんですよ。おいB担げ」
黒服B「がってん。支配人、今日のこのお支払はX社のxxx宛までお願いします。迷惑料として少々上乗せしてもいいのでお願いします」
支配人「わかりました。このことは他言無用にしておけばよろしいのですね?」
黒服A「理解していただけて助かります。それでは」
俺「はーなーせーよー、おーろーせーよー、たーすーけーてよー」
おにゃのこ達「俺ちゃんかっこ悪い……」
俺「やーめーろーよー、やーめーろーよー」
黒服A「若、あきらめて静かにしてください」
黒服B「あまり暴れると落としちゃいますよ」
俺「うわーーーん、やーーめーーてーーー」
おにゃのこ達「俺ちゃん、いってらっしゃーい」
俺「いーきーたーくーなーいーよーーーーーーー」
951 :
名称未定:2011/01/22(土) 15:37:58.66 ID:6Es6lH8O0
ぐるぐる巻きにされたまま俺はX社へと連行されていった……
黒服A「父様、ご子息をお連れいたしました」
黒服B「縄はほどいておきますか?」
父「二人とも苦労を掛けたな。縄はそのままにしておいてくれ、ほどいたら逃げ出すに決まっている」
俺「にげださねーし。ほら見てよこの澄み切った瞳を。嘘を言うような人の目じゃないよ」
父「馬鹿者、腐りきった魚のような目をしておるわ!今日無理やり連れて来た理由位はわかっているだろう?」
俺「わかりませーん」
父「あと何年そんな生活を続けるつもりだ?」
俺「さーねー。飽きるまで、かな?」
父「天才と呼ばれ、この業界をもリードするだろうと言われていたお前が今ではこんなんとはな……私は情けない」
俺「しゃーねーだろー。もう疲れたんだよ。」
父「腐りきりおって……やはり荒療治するしかないようだな……『あ、X社の父です。はい、以前よりお願いしていました……はい、はい。お願いします』」
俺「なんだよ、荒療治って!」
父「うむ、以前よりお前は男としては珍しくウィッチとしての才能があっただろう、だからお前を軍に入れることにした。その腐った性根を叩き治してもらってこい」
952 :
名称未定:2011/01/22(土) 15:41:51.74 ID:6Es6lH8O0
俺「やだしー。軍とか勘弁だしー。むさくるしそうだしーぜってー逃げてやるし」
父「そういうと思ってお前にぴったりの配属先を用意してもらっている」
俺「ぴったりな場所……クラブか!」
父「馬鹿者!軍といっただろう……?連合軍第501統合戦闘航空団「STRIKE WITCHES」。お前も聞いたことがあるだろう?」
俺「あー……って最前線じゃねーか!死にたくねーし!」
父「そのくらいでないとダメだろう!死んだら天才でも、その時代に必要とされた人間ではなくそこまでの男だったということだ!周りが美女だらけなんだ、野郎ばかりの最前線よりはましだろう!」
俺「美女に囲まれてても死ぬのはまだ嫌だし!」
父「文句をいうな!軍に入るのが嫌なら前みたいに会社で設計をしろ」
俺「……もう設計はしないって言っただろう」
父「前はあんなに嬉しそうに設計をしたり、試作品を作ったり、対ネウロイのためと言っていたではないか!
俺「なんだよ、今はもう対ネウロイじゃなくてその後用の対人用の兵器ばかり設計させていたくせに!何が世界平和のための武器を作れだよ!リベリオンがネウロイとの戦争のあと世界の主権を手に入れる為じゃねーか!」
父「この会社は武器を作る会社なのだよ。国からネウロイとの戦闘で使う武器を作れと言われれば作り、人を殺すための兵器を作れと言われれば作る。ただそれだけだ。それに今の会社があるのもすべて国からの特需のおかげだろう?」
俺「あんたは変わっちまったよ。いくらネウロイを倒したって、人を殺したって戻ってきやしないんだよ!」
ポンカン食べながら支援
954 :
名称未定:2011/01/22(土) 15:47:51.57 ID:6Es6lH8O0
父「ふん、吠えていろ。お前たち、これを例の場所へ連れて行け」
黒服A「わかりました、父様」
黒服B「若、もう諦めましょ。人間嫌なことでもやらなきゃならないときがあるんですよ」
俺「くそ親父!覚えてろよ!」
父「さっさといってこい!」
ぐるぐる巻きの俺はご丁寧にアイマスクまで付けられて車でどこかへ連れて行かれ
その後は飛行機だろうか、に乗せられかなりの長時間揺られ続けた……
その後もなぜかぐるぐる巻きのまま基地の司令官らしいbb・・・お姉さんと面会。
俺がもう逃げる気力もないとわかるとようやく縄がほどかれた……くそっ、あの黒服達め覚えてろ!
955 :
名称未定:2011/01/22(土) 15:51:55.58 ID:6Es6lH8O0
ミーナ「みなさん、集まったかしら?」
バルクホルン「ミーナ、急に人を集めてなんなんだ?今日は特に何もなかったはずだが」
ミーナ「ええ、急な話なんですけどね。一人追加人員が配属されることとなりました」
シャーリー「この時期に珍しいなー。どんな奴なんだ?」
ミーナ「ええ、リベリオン出身の俺軍曹よ」
シャーリー「俺……?どこかで聞いたことあるような名前だなー」
バルクホルン「それよりミーナ、どういうことだ!配属されるのは男なのか!?」
ミーナ「ええ、男の人よ。たぶんシャーリーさんなら知ってると思うわ。私でも知っていたんですから。顔を見ればわかるかもしれないわね、俺軍曹入ってきていいわよ」
俺「」
坂本「ほお、なかなか……」
宮藤「おっぱいじゃない……」
リーネ「芳佳ちゃん……」
犬「パッとしない方ですわね」
サーニャ「Zzz」
エイラ「サーニャ、サーニャ」
ルッキ「うじゅー、おっきー!」
バルクホルン「なかなかいい体つきをしているな、基礎体力はありそうだな」
エーリカ「Zzz」
支援 馬か。ケンタウロスを縮めてケンタス。
957 :
名称未定:2011/01/22(土) 16:01:50.44 ID:6Es6lH8O0
シャーリー「あー!思い出した、X社のお坊ちゃんじゃないか!なんでこんなお坊ちゃんが軍の最前線に送り込まれてきてるんだ?」
大声でばらしやがった……くそっ、いつかあの乳をもみしだいてやる
俺「チッ、ウルセーナー」
ミーナ「(ピクッ)」
バルクホルン「俺軍曹、仮に上官に対してその口のきき方はなんだ!」
俺「ハンセーシテマース」
ミーナ「(イラッ☆)」
バルクホルン「貴様……口で言ってもわからないようだな!」
つっかかってきたおにゃのこが耳と尻尾を出現させながらこっちに歩いてきた、うん面倒そうだ
俺「ボウリョクハイケナイトオモイマース」
俺も耳と尻尾を出現させて身構える
バルクホルン「これは暴力ではない……教育だ!」
おにゃのこのこぶしが俺の顔面を……捉えなかった
958 :
名称未定:2011/01/22(土) 16:05:40.28 ID:6Es6lH8O0
俺「ヤメテヨネー、女の子が俺にかなうと思ってるの?女の子だけじゃなくて厳つい野郎でも、だけどさ」
俺に殴りかかってきたおにゃのこは俺を殴ることなく地面へと突っ伏していた
バルクホルン「ぐっ……何をした!」
俺「ちょこーっとだけ君にかかってる重力を増やしただけだからさ、殴りかかったりしないって約束してくれたらすぐにでも魔法をといてあげるよ。
本当ならおにゃのこ相手にこんなことはしたくなかったんだけどさ。あのまま殴られていたら酷いことになりそうだったし、痛そうだったし」
バルクホルン「なめるな……」
俺「え?何?聞こえない」
バルクホルン「なめるなといっているんだ!」
俺「おいおい……ウソだろ。普通なら立てるわけないぞ」
バルクホルン「普通の奴らと一緒にするな!さぁ、俺軍曹。覚悟はいいな?」
俺「やめてくださいよー。これ以上強くしたらあなた無事じゃすみませんよー?それに今だって足が震えてるじゃないですか」
バルクホルン「この程度の事!」
シャーリー「バルクホルンもうやめておけって。無茶しすぎだって。それにあたしも悪かったよーお坊ちゃん。人には知られたくない事もあるだろうからなー」
俺「わかればいいよもう。けどそのお坊ちゃんってのは辞めろ、そんな風に言われるような年じゃねーよ」
959 :
名称未定:2011/01/22(土) 16:16:04.14 ID:6Es6lH8O0
ミーナ「はい、そこまでよ3人とも。俺さん、みんなに自己紹介をしてあげてくれるかしら」
俺「わかりました。俺です、さっき言われたように実家はX社です。ここの基地にもいくつかうちの製品や俺が開発した製品があるかもしれないですね。
さっき見た通り魔法とか使い魔は説明する必要もないでしょうが。
でも使い魔は俺の愛馬でサラブレッドのリベリカイザー\世って言います。俺の言うことは何でも聞くかわいいやつで……」
ミーナ「俺さん・・・?馬の事はいいからもう少し、ね」
俺「えー、今からいいところに……」
ミーナ「キュッとされたくなかったらほかの事もね(ニッコリ」
この人やばい人だ、逆らっちゃいけない人だ。キュッっていうのがなんだかすごく気になるけど知らないほうがよさそうだ
俺「他は、軍に配属されたのはいいんですけど、俺何すればいいんですかね!」
何も説明されてないし、どうすればいいんだろうねこれから……
ミーナ「その点については後程ゆっくり説明するわね。一応一緒に戦う事になるみんなの名前位は覚えていってくださいね」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
俺(なるほど、さっきのおっぱいがシャーリー大尉であのカタブツはバルクホルンというのか……)
960 :
名称未定:2011/01/22(土) 16:18:04.69 ID:6Es6lH8O0
中途半端なとこですが、一旦終了
おつ
乙
乙乙、続きに期待
964 :
俺改め、ボク:2011/01/22(土) 17:28:47.70 ID:9Q1keThE0
どうも、スカーレット・ウィッチの作者でゴザル。
話がまだできてない・・・すみませんorz。
今回は搭乗したネウロイの設定を紹介しますでゴザル。
965 :
俺改め、ボク:2011/01/22(土) 17:43:12.50 ID:9Q1keThE0
「フォルネウス」
第3話、第4話で登場したエイ型ネウロイ。
左右に6つの突起から真紅の光線を放ち、黒い矢じりを飛ばす事が特徴。
名前の由来はソロモン72の悪魔から。
「ナベリウス」
第7話で登場。
コンコンドルの様な形をしたネウロイ。
背中から小型ネウロイを収納している。口から真紅の光線を放つが連射性が高い。
また形状が鳥の為、嘴で串刺し攻撃も可能
名前の由来はソロモン72の悪魔から
「サマエル」
第9話、第10話に登場
カールスラントで出現したネウロイが501部隊がいる最前線基地へ逃げ込んだネウロイ。
蛇の形をしており頭や胴に翼を持っている奇妙なネウロイ。
やはり真紅の光線を放つほか、尻尾を切り離すことによって小型ネウロイ達を生み出す事が出来る
どういう訳かボク准尉を狙っていたような動きが有るが・・・?
名前の由来は赤き蛇のサマエル。尚、サマエルはサタンやルシファーと同一されていることがある。
「アバドン」
蟹の形をしたネウロイ。扶桑戦艦・大和を襲った
装甲が非常に硬く対戦車ライフルを弾き返すほど硬い。
武器は形が蟹の為か鋏での攻撃や口からビームを放つ。
名前の由来は黙示録に登場する奈落の底にすむ蝗の怪物「アバドン」
966 :
俺改め、ボク:2011/01/22(土) 17:44:06.16 ID:9Q1keThE0
ひとまず、今日はこんな感じ。
ではでは、さよならー
メガテンで想像した
乙乙
昨日投下したやつ見直してたら誤字大杉ワロタ
wiki編集する時に追加も色々するけど、誤字修正こんなにしてんのは自分だけなんじゃないかと反省
おつん
誰もいないならつなぎ落とすけどいいかな?チラッ
やっておしまい!
残り10キロバイトを切りましたわ
次スレが立て頃ですわね!
次スレはどこに立てるんだ?
やっぱSS専用の板かね
973 :
赤鼻:2011/01/22(土) 18:09:17.63 ID:jKIEA/5f0
つなぎなら任せろーバリバリ そんなにぃにぃ VIPじゃ駄目になったのか?
前スレ
>>48から
あらすじ・にぃにぃとハルトマン姉妹のやり取り
俺の部屋
エーリカ「…むにゃぁ……」スースー
俺「また布団をずらして……」マッタク
ノートと本が散乱する机にコーヒーミルを置き、唯一綺麗なベッドで眠るエーリカに近寄る。
豆を挽いた後の芳ばしい香りが充満する部屋の中に差し込む朝日が少し眩しい。
俺(ここにいたら色々不味いか……連れて行こう)ヨイセ
エーリカを抱き上げ、枕元に置いてあった本を閉じる。
何を熱心に読んでいたんだかと思い、題名を確認して思わず唇を噛んだ。
俺「…気を使わせて……駄目な兄だよ。俺は」
乾いた笑いを漏らし、本棚に戻した。
本は最近リベリオンの科学者が発見した菌の論文を俺がまとめた物。
内容は神経を保護する菌の発見と報告。彼女の専門外の物だった。
ここでいいんじゃね?
つなぎちょっと待ちたまえ君
一回投下するごとに平均2キロバイト使うから投下されるとすぐに書き込めなくなるんだってば
次立つまで待って超大
ここでいいよ、あれは定期的に沸くもんだから
977 :
赤鼻:2011/01/22(土) 18:14:09.14 ID:jKIEA/5f0
――――――――――――――――――――
―――――――――――――――
エーリカとバルクホルンの部屋
俺「誠、見事な対比なり…」
半分は必要最小限の物のみ。
もう半分は必要最大限を大きく越えた物、否ゴミの山。
俺(ベッドベッド…ズボン脱ぎっぱなし……埃の厚さ6.95mm…)
自分の部屋が汚くとも、他人の部屋の汚さは許せない。
俺、22歳。そんな男である。
エーリカをベッドに優しく寝せた途端、怒涛の勢いで掃除を開始した。
バルクホルン「うるさいぞハルトマン……お前は静かに寝る事も出来ないのか…?」モソモソ
俺「あ………」
うぼあああごめんリロードしてなかった!ちょっと立ててくる!
立てようか?
自立厨はほっときゃいいだろ
いずれ諦めて戻ってくるさww
それにSSもここの文化だしな
すまんミスはhの抜き忘れ
後はAA変えられなかった…すまぬ…すまぬ……
このスレは消耗品だから気にすること無いかと
>>984 thxなのさ!!
次スレに逝って来ます
じゃあさっさと埋めようか
★スレ埋め立て代行始めました★
_,..、
, -‐-<¨¨` . `ヽ、
ノ-' ´ Y´ / ,} }
∧_∧ /ヽ、 ノノヽ、' __|、__
.(・ω・` )! } ≫ーィ''′ ,/__ _ ヽ.
/リ.`ニニ´〈,リ_,/ヽ ,ノ ヽゞιソソノ
/},/,. ''、_ノ,.)゙ヾ-' !
/ ,''′ ,‐''Y ', i′
| { .iリ, h_.,ノ
', ! ノノ _,. -''ナ,フ,,......__
,. -'}、._ ,ノヘ≦、__彡レ´ ゙ヽ、``ヽ、
/´/´{ { `ヽ }ー--イ´ } ゙ ヽ
/ ノ '"´〉ヽ.ィ. /、__ ノ.'''´¨`、 ,...ハ、_ノ
,/ ,.イ´ ト _,、 'ヽ  ̄ ` ーイ´゙Y, y.}
/,/ ,,' ,.入 リ {、 ヽ ノ ノ
ノ ' i′ / ノ ヽ-、.ノ! ヽ-|ー‐''"
! ,リ ,.. ィ''Y'´ ', ヽ‐.ァ ノ i
`ー'"´ ./′} /,} . { i′ リ
!__,ノ /n.、i´',i | /
`υ'J `
ウメハラ
1000ならルッキーニルートの作品が増える
うめ
うめろうめろー
埋め
993 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/22(土) 19:02:44.16 ID:3eC/8iN6O
1000ならゲルトは俺の姉
うめたてえええ
うめ
5
1000ならバルクホルン女史提唱、人類妹化計画が始動
1000ならオールスターが総復活する
1000なら俺はゲルトの弟
1000なら更新停止中の作者がみんな戻ってくる
1001 :
1001:
16歳♀暇だから全レスします☆ こちらスネーク 1990年生まれ集まれ〜☆ 安価でお絵描き
中学生 遊戯王 新ジャンル VIPで本格的にRPG作ろうぜ XBOX360
全力で釣られるのがVIPPERだろ!w ポケモン コテデビューする ら
が カレシと別れそう・・・ 初心者 鬱病♀だけど 彼氏/彼女いないVIPPERちょっとこぃ♪ き
っ 唇スレ mixi招待するお 釣った厨房に安価でメールwwwww ☆
こ さみしい・・・誰かかまって 425はどこも変えてなかった ピカ厨 自 す
う 時代の流れ デブきめぇんだよ 捨てアド晒してメル友 メンヘラ 殺 た
い VIPヌクモリティ 顔晒し 馴れ合いスレ 「〜だお」 コテ雑 し
き 今のVIPが嫌ならVIPから出てけww A雑 大阪VIPPER集まれ!!☆ ま
た 工作員 18歳♀が16歳♂に安価メール VIPでMMO ネタにマジレスの嵐 す
く 隠れオタ skype パートスレ Skype mp3垂れ流し
な 住所ギリギリまで晒して近かったらラーメン 二番煎じ
い 空気読め リア充 ニコニコ動画
>>1 そっヵ、残念やわ(´・ω・`)
お 付き合ってくだしあ>< 今から元カノに痛メする
>>3 ウチは高校生だぉ☆
>>9 うはwwこれがVIPクオリティw
∩∩ V I P は ぼ く ら の 時 代 だ !! V∩
>>2 自重しろwwwww Be
ハ (7ヌ) (/ /
>>7 ブラウザゲーやらないか?
ル / / ∧_∧ || モリタポ
ヒ / / ∧_∧ ∧_∧ _( ゚ω゚ ) ∧_∧ || 埼
>>5 2chって有料なんですか?
\ \( ゚ω゚ )―--( ゚ω゚ ) ̄ ⌒ヽ( ゚ω゚ ) // 玉
>>6 え?俺マジ貧乏なんだけど
\ /⌒ ⌒ ̄ヽ ゆとり /~⌒ ⌒ / O
>>8 お母さんに何て言えば
| |ー、 / ̄| //`i構って女/ F 安価で絵描くお
低 | 恋愛 | | 厨房 / (ミ ミ) | | F 14歳♀中学生処女だけど質問ある? ハ
年 | | | | / \ | | ム
齢 | | ) / /\ \| ヽ PCに詳しい人ちょっときて!!! イ ス
化 / ノ | / ヽ ヽ、_/) (\ ) ゝ | 電車男 ミ タ
| | | / /| / レ \`ー ' | | / サーセンwwwwwwwwwwwwwww フ |
ニュー速VIP
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