('A`)幽霊に乗っ取られない十の方法のようです

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1以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
例えば、この状況を腐れ縁の友人に口頭で説明するとしよう。
そうしたらあいつは間違いなく、いつものように皮肉った笑顔でこう言うに違いない。

「君の話はナンセンスだ」と。

続いて妙な人形を作っているからそんな発想に至るのだとか、もっと現実を見たまえだとか
とりあえずそんなことも言うだろうな。

まぁ、実際に俺もそう思うのだから仕方ない。
こんな状況はアニメか漫画で十分、むしろ食傷気味なくらいだ。

('A`)「あー……」

しかし、現実そうはいかない。
ひらひらと舞う桜の下で、薄桃色の花弁が髪にまとわり付くのも構わず、俺はその場に立ち尽くす。

「あ、あのぅ……」

長い黒髪を風に揺らし、雪のように白い肌からのぞく赤い唇を震わせて
眼前に立つ彼女はこう言った。

川д川「あなたのこと、乗っ取らせてください」

春一番、突風の中にも消えることなくこちらを見る少女は幻想的で
そして何より美しかったが、残念なことに、その彼女には足が無かった。
2以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 23:04:33.76 ID:dqSnQ+/Z0
長い産業で
3以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 23:05:38.84 ID:8xp5MLCr0





〜('A`)幽霊に乗っ取られない十の方法のようです〜


    その一 眉に唾をつける





4以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 23:06:37.24 ID:uvs9x1VD0
期待
5以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 23:14:55.09 ID:8xp5MLCr0

昔から人形というものが好きだった。
幼女が好むぬいぐるみよりも、人を模って作られた子供の玩具を夢中になっていつも集めていた。
周りの奴らはそんな俺のことをキモイマジキモイと罵ったが、関係ない。気持ち悪いのは恐らく俺の顔のことだったんだろう。

俺は、人形の中でも美少女フィギュアと呼ばれる類のものが大好きだった。
もう一つ付け加えて言おう、俺は二次元を愛していた。

トドメにもう一つ、俺は現実の女に興味は無い。

だから例えば、ムチムチプリンな美女がパイズリを仕掛けながらM字開脚してきても、決して動揺しない自信があるし
マニア垂涎なロリロリっ子が俺の息子を嘗め回しながらM字開脚してきても鼻で笑う余裕がある。
実際にはそんな輩、俺の周りには存在しないのだけど。
人と関わるのは得意じゃない。

川д川「お人形さんがいっぱい……」

しかし、目の前にいるこの女はそんな俺の考えなど完全無視し
なおかつ俺の聖域に足を踏み入れやがった。足無いけど。

長い黒髪の中からのぞく顔はよく見えないが、とにかく不気味なことに変わりは無い。
俺は手に持っていた作りかけのフィギュアに目線を固定しながらそいつに言う。

('A`)「ああ、皆俺の嫁だ。ところで帰ってくれないか」
6以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 23:17:47.88 ID:8xp5MLCr0

帰る場所があるのかどうかは知らないが、とりあえず訴える。

川д川「ど、どうしてそんなこと言うんですか……」

('A`)「どうしてそんなこと言えるんですか」

川д川「だって私……」

川∀川「貴方を乗っ取るって決めたんですよ?」

にぃぃ、と口元を引きつらせて笑う女に、俺は頭を抱えるほかない。
長い腕が首元に巻きついた。乗っとられたというよりも、とり憑かれた。
昔からこうなのだ。

(ノA`)「勘弁してくれよ……」

川∀川「うふふ、うふふふふ……」
7以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 23:18:34.50 ID:5fDuwzGL0
ふむふむ
8以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 23:22:30.14 ID:WmP45xRm0
つかれやすい体質のようです思い出した支援
9以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 23:22:37.62 ID:8xp5MLCr0

子供の頃の話をしよう。
そもそも、俺は昔から趣味だけで生きていきたいと常に思っている人間の典型だった。

あまり他人と関わるのは得意ではない、というより嫌いだ。そう、俺は人間が嫌いなのだ。
そんな人間はこの世の中溢れているだろうが俺はその中でもかなりの高レベルだと自負している。なぜかって?

そのきっかけは10年前、つまり俺が14歳という厨二病まっさかりだった時期に遡る。

('A`)「人生なんてマンドクセ」

その頃の俺は尖ったナイフだった。
心無い友人によれば、その当時の俺はナイフというよりはサイフだったという不名誉な答えを得ることになるが、
今ここにその友人はいないので俺はあえてその回答は無視しよう。


(*'A`)「こ、この角度……たまらんっ……!」

当時、俺はちょっと変わった少年だった。変わっていたんじゃなくてきもかったんだよ、
と以前言われたことがあるけれど、変わっていたということにしておく。傷つくから。
しかし、異質であったことだけは間違いがない。なぜなら俺には特別な力があったのだから。

(*'A`)「サ、サクラたん可愛い……ハァハァ、フヒヒ……」

( ´ー`)「正直気持ち悪いーヨ」

('A`)「黙れ人外」
10以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 23:27:17.71 ID:8xp5MLCr0

アニメのフィギュアに夢中になっていた14歳の頃の俺は、幽霊を見るという特技を持っていた。
今となってはそれが特技に値するのかどうか謎だが、その頃の俺は確実に自分を特別な存在だと思っていた。
酔いしれていた。いつかは可愛い女の子が霊界から俺を探偵として迎えに来るんじゃないかと夢見ていた。
実際に周りにいたのは、人相の悪い、人を小ばかにしたような顔の浮幽霊だけだったけれど。
しかも男。やってられん。

( ´ー`)「せっかく友達のいないお前に話しかけてやってるのに、そりゃねーヨ」

('A`)「俺は一人でいいのさ、一人で生きていける……」

( ´ー`)「親がいないと何も出来ないくせに良く言うヨ」

(#'A`)「ヨーヨーうるせえんだよこのヨーヨー野郎! 糸目!」

(#´ー`)「人の見た目悪く言えるような面してないくせに、勝手なこと言ってんじゃねーヨ
      お前なんかいつか取り殺されて死んじまえヨ」

幽霊は基本的に俺の話など何も聞いちゃいなかったが、それでも暇潰し程度にはなったさ。
毎日耳元でわいわいがやがやギシギシアンアンとうるさいったらありゃしねえよ。

11以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 23:27:23.24 ID:bu2aUVKn0
s
12以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 23:28:54.15 ID:5fDuwzGL0
支援
13以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 23:33:51.75 ID:8xp5MLCr0

( ´ー`)「お前みたいなやつ、近い将来乗っ取られるーヨ」

(・∀ ・)「なんだい、ドクオ。お前誰に乗っ取られるんだ?」

( ФωФ)「我輩? 我輩に乗っ取られちゃう? ちゃう?」

(’e’)「仕方ないわぁ〜、お前守護霊とかいないもんなぁ〜」

 _、_
( ,_ノ` )y━・~「まぁ、それも運命ってやつさ……」

(#'A`)「うるせえよ! 好き勝手言いやがって、俺は絶対にお前らみたいな奴に
    乗っ取られたりしねえ!」

乗っ取られないためには、強い意志を持つことだ。
これは俺の体だから、誰も入ってくるな。
誰にも渡さない。この体は俺だけのものだ。
と、そういう強い意志を持っていると、くっついてくることはあっても
体そのものを乗っ取られることはない。

だから、意思を強く持てばいいと思っていたのに。
14以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 23:34:42.67 ID:JcghlHiF0
しえん
15以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 23:37:45.25 ID:JcghlHiF0
さげてたしえん
16以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 23:38:33.82 ID:8xp5MLCr0
すみません。ちょっと投下できなくなりました
後日また改めてスレ立てするので、落としてください
申し訳ない……
17以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 23:39:06.28 ID:5fDuwzGL0
ほうほう
18以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 23:39:38.02 ID:aBSSG4WP0
続けたまえ
19以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 23:40:10.40 ID:NaJkxB0j0
ではほしゅ
20以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 23:40:42.53 ID:5fDuwzGL0
そうか仕方ない
21以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 23:41:30.80 ID:GSHcLrNW0
まだかね?
22以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 23:49:42.06 ID:aBSSG4WP0
私の忍耐にも限度というものがあるぞ
23以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 23:56:11.14 ID:PGXGn+tg0
これは期待
24以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/04(火) 00:04:47.15 ID:Ac1Q5Utv0
そりゃねーヨ
25以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/04(火) 00:27:27.18 ID:XTPXItvV0
マダカナー
26以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/04(火) 00:27:37.41 ID:HjAfvVpY0
なんだーよ…
27以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/04(火) 00:33:03.45 ID:GOYE2BX/0
>>8
kwsk
28以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/04(火) 00:43:49.32 ID:wOvtEbkf0
29以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/04(火) 00:45:28.80 ID:aP09bUbG0
いま素晴らしいツンデレを見た
30以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/04(火) 00:53:07.30 ID:GOYE2BX/0
>>28
ありがとう、好きだ
31以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/04(火) 02:24:04.26 ID:6bX2wtM+0
セミオート保守マシーンの俺が保守してやろう
32以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/04(火) 02:45:50.32 ID:2hgmBSYrP
hosyu
33以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/04(火) 03:23:34.08 ID:2hgmBSYrP
保守
34以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/04(火) 04:41:45.08 ID:FwCP2bis0
ほす
35以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/04(火) 04:47:49.40 ID:IqpjLUuC0
逃亡乙

帰ってこなくていいぞ
36以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/04(火) 05:14:37.49 ID:kDAcwRBE0
ほしゅ
37以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします