代理
2 :
満子さん ◆sGLZaJKO72 :2010/12/14(火) 20:36:03.00 ID:I0tMl8p/0
不覚にもごはん炊いたwwwww
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/14(火) 20:36:41.44 ID:BUD4/26+O
ぬるぽ
>>2 死ねゴミ死ねクズ死ねヴォケ死ねゆとり死ね糞ゴキブリ野郎死ね
代理ありがとうございます
男「(あ、あんなところに女の子がいる。かわいい服着て何処かのアイドルみたいだな)」
僕「…」
男「(でもこんな夜更けに何してるんだろう。彼氏と待ち合わせ?)」
僕「…」
男「(もしかしてすっぽかされちゃったのかな。時間が時間だし、ここは俺が送っていきましょうか?なんて気の利いたことを…)」
僕「…」
男「(ないな。柄じゃないし、キモがられるのがオチだ。最近物騒だし)」
僕「何か御用ですか?」
男「い、いえ!(目が合っちゃった…気まずい…)」
僕「そうですか。それにしても、こんな夜更けに出歩くのは感心しませんね」
男「…はぁ(人のこと言えないじゃないか)」
僕「昨今の事件、知らないわけではないでしょう?」
男「吸血鬼事件のことですか。被害者はみんな血液を抜かれて殺されちゃうって話ですよね」
僕「…もし、その犯人が僕だったらどうします?」
男「あはは、面白い冗談ですね」
僕「どうしますか?」
男「…!(いつの間に後ろに!?)」
僕「ねぇ」
男「(う、動けない!声も出せない!!)」
僕「動けない、声も出せない。…こんな状況で、何されちゃうと思います?」
男「…!」
僕「ふふ、プルプル震えて小動物みたいでかわいい。何か言い残すことはありますか?」
男「…っ」
僕「ああ、声が出せませんでしたね。…ほら、出せるようになりましたよ」
男「…お、俺はこれからどうなるの」
僕「んー、バラバラか八つ裂きですね」
男「どっちも一緒じゃ…」
僕「この状況でしっかりツッコミを入れられるあなたはすごいですよ、ふふ」
僕「あなたは変わった人間ですね」
男「…?」
僕「こんな真夜中に、こーんなかわいい僕が1人で立っているのに…」
男「…」
僕「あなたは無視して通り過ぎようとしますし。今まで会った人間の男は皆声をかけてきましたよ」
僕「下品な笑みを浮かべて」
男「…」
僕「まぁ、全員バラバラにしておいしく頂きましたがね」
僕「それはどうでもいいことです。さて、そろそろお食事の時間といきましょう」
男「お、俺は殺さないほうがいいよ…!」
僕「ほう、理由を聞こうじゃありませんか」
男「理由?」
僕「考えてなかったのですか…」
男「え!?」
僕「さようなら…」
男「そ、そのかわいいお洋服が汚れちゃうよ!」
僕「服?」
男「そう!」
僕「……」
男「だ、だから…」
僕「……」
男「…」
僕「ふふ、あなたも面白いことを言いますね」
男「…」
僕「昔、友人に同じようなことを言われたのを思い出しました」
男「(助かった…のかな…?)」
僕「ですが、僕が空腹であることは変わりありません。バラバラにするのはやめるとして…」
男「…え」
僕「頂きますよ」
男「!?」
僕「ここではなんですから、向こうの林の中でお楽しみといきましょう」
男「…(身体が勝手に動く)」
僕「さぁさ、ここに寝そべってください。ちょっと冷たいけど我慢してくださいね」
男「…っ!」
僕「よいしょっと…。ふふ、やはり男性を組み敷くのはたまりませんね」
男「…」
僕「さて、何処から頂きましょうか。やっぱり首から?それともこっちでしょうか…」
男「ど、何処触って!」
僕「でも僕はあかーいのが飲みたいのですが、こっちだとしろーいのしか出ませんね」
男「!」
僕「ふふ、からかいがいがありますね」
男「からかったの!?」
僕「おふざけはこれくらいにして、そろそろ頂きましょう」
男「…!」
僕「んく…んく…」
男「…っ!(す、吸われてる!)」
僕「……ぷはぁ。ふふ、思った通りあなたの血は大変美味ですね」
男「ど、どうも」
僕「ここで殺してしまうのは惜しい。どうですか、僕に協力しませんか?」
男「…」
僕「吸血鬼事件、実は僕の同胞の仕業なんですよ」
男「…」
僕「僕はそいつにちょっとした借りがありましてね」
男「…」
僕「…先ほどからやけに静かですが、どかしましたか?」
男「その…お尻を…スリスリこすりつけるのやめていただけませんか」
僕「ふふ、すみません。でも、ここはとても嬉しかったみたいですね。こんなに固くなって…」
男「あっ…」
僕「ああ、そんな顔をしないでください。我慢できなくなってしまう」
僕「処理してあげましょうか?」
男「…切り落とすとかそんなオチじゃないの」
僕「正解です」
男「勘弁してください」
僕「そうですか、残念です」
男「…」
僕「それはそうと先ほどの質問の答え、聞かせてください」
男「…断ったらこのまま殺されるんだろ」
僕「はい♪」
男「協力します」
僕「…」
男「さ、させてください」
僕「仕方ありませんね、そこまで言うのなら非常食として協力させてあげます」
男「どうも…」
僕「この町に来たのは最近なのです。道案内も兼ねて協力者が欲しいと思っていたのですよ」
男「(ほんとかよ…)」
僕「それに、僕たちは血を吸わなければ本来の力は出せませんし、その点あなたの血は大変美味」
男「…どうも」
僕「まさに僕のパートナーにぴったりというわけです」
男「でも本当に道案内ぐらいしかできないよ?」
僕「ええ、戦闘はまかせてください。僕、こう見えて強いんですよ?」
男「頼りになるなー」
僕「…本当にそう思ってます?」
男「ひぃ!思ってます思ってます!!」
僕「ふふ、まぁ改めてお願いします。僕は僕と言います」
男「お、男です…」
僕「……」
男「?」
僕「…またよろしくお願いしますね、男君」
男「(酷い目にあった…)」
男「(また明日の夜来いって言ってたなぁ。行かなかったら…はぁ…)」
姉「男?」
男「ああ、姉さんただいま。具合どう?」
姉「今は良いの。それよりこんな遅くに何処に行っていたの?」
男「そこのコンビニまで買い物に行ってたんだよ」
姉「そう。でも最近物騒なんだから夜は出歩いちゃダメよ」
男「うん、気をつけるよ」
姉「約束だからね。じゃあ、お姉ちゃんはもう寝るから」
男「分かった。おやすみなさい」
姉「おやすみ」
男「(姉さんも最近になって身体壊しちゃうし、良い事ないな…。とりあえず、風呂入って寝よ)」
─────
女「おはよう、男君。なんだか眠そうだね」
男「おはよう。昨日はちょっと夜更かしして」
先輩「私も昨日はおまえのことを考えながらな、ふふ!一晩中してしまったぞ!」
男「おはようございます、先輩」
先輩「リアクションが薄いなぁ。なんで俺の教室に!?とか一晩中何してたんすか!?とか言わないのか」
男「慣れました」
女「…あはは」
先輩「そんなつれない男もかわいいぞ!好きだ!」
男「先輩は黙ってればかわいいですよね」
先輩「嗚呼!そこまで言い合える仲になったのだな!私は嬉しい!!」
男「もうチャイム鳴りますから、自分の教室に帰ってください」
先輩「うむ!ではまたお昼休みにな!」
男「結構です」
女「相変らずすごいアプローチだったね」
男「毎日あんな風だからね…」
女「いつからこんなことしてるの?」
男「うーん、たしか先輩が転校してきてその初日に…」
女「そういえば転校してきたんだっけ」
男「うん。それで俺を見るなり、一目惚れしただのなんだの…」
女「それからずっと続いてるんだね」
男「…うん」
女「大変だね」
男「最近は慣れてきたかも」
女「あはは…」
先輩「お昼休みはウキウキウォッチーン!男はおるかー!?」
女「あ、先輩」
先輩「やぁ、女君。男の姿が見えないのだが、知らないだろうか?」
女「チャイムが鳴ると同時に何処かへ駆けて行きましたよ」
先輩「なんと!」
女「先輩に会いに行ったんじゃないかなと思ったんですけど。もしかしたらすれ違ったんじゃないですか?」
先輩「むう!ならばこうしてはおれん!今会いにゆきます!」
女「……男君も大変だなぁ」
男「(なんとか先輩に会わずに学食までこれた)」
男「(女さんには先輩に会ったら適当に誤魔化してくれって頼んだし、食べ終わるまでは大丈夫かな)」
『それでは続いてのニュースです。○○で発生した新型のスーパーインフルエンザですが…』
男「(吸血事件の被害者は最近出てないな。前は毎日のように新しい被害者の報道してたのに…)」
男「(どっちにしろ暗いニュースばっかりなのがなぁ)」
「はい、カツ丼の人お待ち!」
男「あ、はい(飯食うか。ここのカツ丼うまいんだよなー。肉薄いけど)」
先輩「おいしそうだな。しかし私が食べたいのはいつだっておまえだ」
男「…ファックオフ」
先輩「ああ、私もしたいぞ!」
男「そういう意味じゃありません」
僕「こんばんは」
男「こんばんは」
僕「ちゃんと来たましたね。感心感心」
男「…」
僕「だいぶお疲れのようですね。何かあったのですか?」
男「色々と…」
僕「人間も何かと大変なのですね」
男「ええ」
僕「まぁこれから馬車馬のごとく働いてもらいますけど」
男「……」
僕「ほらほら、お馬さん。そろそろ案内を始めてください」
男「ヒヒーン」
僕「ふふ」
男「…で、ここが駅」
僕「ふむ、だいたいこの町の主要な施設は分かりました」
男「何処か怪しそうな場所あった?」
僕「これと言って」
男「…やっぱり路地裏とかかな」
僕「定番ですね」
男「そういえば君は何処に住んでるの?」
僕「今はこの町のアパートを借りています」
男「アパート?」
僕「何ですか、その意外そうな顔は」
男「いや、廃工場なんかに巣食ってるんじゃないかなと」
僕「聞き捨てなりませんね。そんなとこよりもふかふかのベッドがある所のほうがいいに決まってます」
男「うーん…」
男「吸血鬼って言うぐらいだから、日の光に弱いの?」
僕「ええ。身を焼かれ廃となってしまいます」
男「じゃあ日中は行動できないんだ」
僕「強制的に眠ってしまうのです。だから日中は部屋の中で寝ています」
男「へぇ」
僕「まぁ、中にはデイウォーカーと呼ばれる日中も行動できる輩もいますが」
男「今事件を起こしてるのはデイウォーカーじゃないんだね」
僕「はい」
男「ならこうやって夜中に見回りしたほうがいいんだ。…ふぁーあ」
僕「眠そうですね」
男「人間は夜行性じゃないから」
僕「眠気覚ましに僕といいコトしましょうか」
男「…!」
僕「ふふ」
男「人が来るよ…」
僕「こんな夜更けにこんな所に来る人なんて、吸血鬼か変態だけです」
男「…」
僕「ペロペロ」
男「おぅ!首舐めないでよ…」
僕「つい…ふふ…」
男「昨日飲んだんだし、今日はいいんじゃないかな」
僕「飲みたいなぁ」
男「(そんな物欲しげな顔で見られても。この子も黙ってればかわいいよなぁ)」
僕「欲しいです」
男「そういえば身体動かないのですが」
僕「ふふ、逃げられませんね?」
男「…はい」
僕「じゃあ…頂きます…」
男「…あぁ」
僕「ふぅ、今宵も男君の血は大変に美味でした」
男「どうも…」
僕「さてと、お腹も膨れたことですし僕はアパートに戻って寝ます」
男「…」
僕「男君もいつまでも裸で寝ていたら風邪を引いてしまいますよ」
男「…はい」
僕「それでは、また次の夜にお会いしましょう♪」
男「……」
男「(俺も早く服着て帰ろう)」
男「(朝は先輩のハイテンション、夜は吸血鬼の食料にされて…。これじゃそのうち倒れるんじゃないかな)」
男「(うう、寒い!あっつーいお風呂に入ってすぐに寝よう)」
男「は、はっくしょん!!」
─────
女「…風邪?」
男「…そうかも…少し熱っぽいし…」
女「最近スーパーインフルエンザのことニュースでやってるし、何だか怖いね」
男「そうだね。大事をとって早めに病院行こうかな」
女「そうしたほうがいいよ」
先輩「風邪か!そういうときは私が人肌で一晩中暖めてやろう!」
男「暑苦しいのでどっか行ってください」
先輩「熱があるときでもクールな対応な男好きだ!わ、私の中で暖めてやるのもやぶさかではないぞ…///」
男「…うぅ…くらくらしてきた…」
女「男君!」
先輩「男!私を1人にしないでくれ!!」
男「僕は死にま…しぇ…ん…」
先輩「おい!男!大丈夫か!?と、とりあえず保健室に連れていくぞ!!」
女「は、はい!」
─────
先輩「…男」
男「…ん」
先輩「そろそろ起きないと、学校閉まっちゃうぞ?」
男「…」
先輩「ははーん、キス待ちか!?王子様のキス待ちか!?」
男「…」
先輩「ふふん、致し方ないな!キスしないと目覚めないのであればな!舌がニュルンベルクと入るのはご愛嬌だぞ!」
男「あー起きた、ばっちし起きたなー」
先輩「では遠慮なく…むちゅー」
男「起きてます、起きてますから」
先輩「むぅ、空気よめと言わざるを得ない」
男「…随分と寝てたみたいですね、俺」
先輩「ああ、もう真っ暗だ。男女で真っ暗な学校の保健室に2人きり。愛が芽生えそうだな」
男「種すらありません」
男「…先輩は」
先輩「ん?」
男「ずっと看病してくれてたんですか?」
先輩「まぁ授業が終わって放課後になってからだがな」
男「そうだったんですか」
先輩「ああ、そうだ。これを飲むといい」
男「スポーツドリンク…」
先輩「けっこう汗をかいていたからな。水分補給は大切だぞ?」
男「ありがとうございます」
先輩「お礼は1000億万円だぞ!もし払えない場合は身体で…」
男「先輩って時々真面目になりますね」
先輩「そうか?惚れ直した?」
男「いいえ」
先輩「ぶー」
先輩「まぁ何はともあれ風邪を治してからだな」
男「身体で払うのはもう決定なんですか」
先輩「ああ!しっかり払ってもらうぞ!!」
男「…そうですね。看病してくれたお礼に、今度買い物でも遊びでも何でも付き合います」
先輩「ちゅ、ちゅきあう!?」
男「さぁ、学校が閉まっちゃう前に帰りましょう」
先輩「お、おい!今言ったことは嘘じゃあるまいな!?本当だろうな!!」
男「保健室の先生は職員室かなぁ」
先輩「男!男大好きだー!!
支援
僕「おや、今夜はなんだか具合が悪そうですね」
男「…お陰様で」
僕「それにしても男君も隅に置けないな、あんな綺麗な女性とお付き合いしているなんて」
男「何のこと?」
僕「僕見ちゃったんですよ?先ほど2人で仲良く帰っている所」
男「ああ、先輩のことか。別に付き合ってるわけじゃないよ」
僕「そうなんですか?」
男「うん」
僕「……」
男「どうしたの?」
僕「それはそれで問題ですね。もうすぐクリスマスじゃないですか」
男「そう…ですね…」
僕「クリスマスは特定の異性といちゃいちゃうふふする日だと聞いています」
男「……」
僕「もう12月中旬だというのに、お付き合いしている異性がいないとは…」
男「今年も1人です」
僕「ふふ、なんなら僕が一緒に過ごしてあげてもいいですよ?」
男「ブラッディクリスマスになりそうなので」
僕「そうですか。では楽しみにしていますね」
男「え!?」
僕「さぁ、今夜の見回りに出かけましょう。今日は人通りの少ない所を中心に行きます」
男「ちょっと…え…もう決定事項なの…クリスマス…」
僕「クリスマスプレゼントに2リットルほど赤いのがほしーです」
男「さ、サンタさんに頼んでよ。俺に言われても…、困る」
僕「ふふ、そうですね。ならサンタさんに男君の血をくださいってお願いしておきます」
男「そ、そもそも2リットルも出ないんじゃないかな」
僕「搾ればなんとかなるものですよ」
男「(∵)」
男「(はぁ…やっとうちに帰ってこれた…)」
男「(相変らず人使いが粗いよなぁ。いっつもこんな時間まで手伝わせるし…)」
男「(そういえば姉さん、ちゃんとご飯食べてくれたかな)」
男「(作っておいたやつがまるまる残ってる。まだ具合悪いのかな)」
男「(最近姉さんと全然話してないし、明日は夜の見回りをお休みさせてもらって姉さんの看病をしよう)」
─────
女「男君おはよう。体調良くなったみたいだね」
男「うん、一晩寝たらすっかりね」
先輩「私の献身的な看病のお陰なのだとはっきり言え!この照れ屋さんめ!!」
女「あ、先輩おはようございます」
男「いい加減俺のクラスまで出張るのはどうかと思います」
先輩「今日もキレのいいクールっぷりだな!その分だと本当によくなったのだな」
男「ええ、昨日はありがとうございました」
先輩「ああ、気にするな。後日、ちゃーんと私とちゅきあって貰うのだからな!!」
女「男君と先輩付き合うの!?」
男「違うよ。看病してくれたお礼に遊びに付き合うってこと」
女「そ、そっか。…良かった」
男「え?」
女「な、何でもないよ!もう何処行くかは決まったの?」
先輩「それは私がちゃんとプランを考えておいたぞ!まずは結婚式場の下見だな!それから…」
男「そうだ、良かったら女さんも一緒に遊ばない?」
女「わ、私が!?でもお邪魔になっちゃうんじゃ…」
先輩「ん?女君も一緒にか!私は大歓迎だぞ!」
男「やけに物分りがいいですね」
先輩「男との2人きりラブラブデートはまた別の日に行けばいいしな!」
男「え!?」
女「あはは」
先輩「今度の休日は三人で遊ぼうではないか!」
男「…まぁ別に行くのはないとして、それはいいですね」
女「2人がいいなら遊びたい…です…」
先輩「はは!遠慮することはないぞ!それでは決定だな!!」
男「三人で遊ぶのは初めてだから楽しみだね」
女「うん!私ね、最近出来たショッピングモールに行きたいな」
男「いいね、俺も行きたいと思ってたんだよ」
先輩「はは!私そっちの気で盛り上がるのはやめないか!いい加減…なんだ…哀しくなる…」
女「ふぅ、久しぶりにいっぱいおしゃべりしたね」
男「先輩が放課後は駅前のマックに集合って言うから何かと思いましたよ」
先輩「休日に何処へ行くか軽く打ち合わせしたかったのだ。しかし、もう真っ暗だな」
女「まだ6時なんですけどね。最近は物騒だからこの時間になってくると人通りもめっきり減っちゃいますし」
男「…物騒な吸血鬼が出る前に早くうちに帰ろう」
僕「それは誰のことですか?」
男「ひぃ!!」
女「(うわぁ、すごくかわいい子だな。男君の妹さん?…なわけないか)」
先輩「む、男。知り合いか?」
男「え…えっと…あの…その…」
僕「申し送れました。僕は男君の彼女で僕と言います」
男「…!」
女「か、かの…」
先輩「…じょ?」
男「おま、何言ってんだ!」
僕「ふふ、昨日の夜も2人でお楽しみだったのですよ。きゃ!言っちゃいました♪」
女「お楽しみ…」
先輩「な、な!私というものがありながら!!」
僕「今夜も寝かせないぜ?なんて毎晩のように言うもんだから体調崩しちゃったんですよねー」
男「ち、違うよ!全部嘘だよ!?」
女「毎晩…」
先輩「わ、私も言われたことないのに!!うぅ、私とは遊びだったのか!?」
男「はい」
先輩「…」
僕「さぁ行きましょうか。今夜も楽しませてくださいね?」
先輩「…」
女「ギシギシ…アンアン…」
男「ご、誤解だからね!女さん!!」
男「いい加減手を離してくれないか」
僕「怒っちゃいました?」
男「当たり前だろ!なんであんなこと言ったんだよ」
僕「べっつにー。鼻の下を伸ばしてる男君を見たらちょっとイラっとしただけです」
男「はぁ…なんて言い訳すればいいんだ…」
僕「知り合いの子供がイタズラしたとでも言えばいいんじゃないですか?」
男「そうするしかないかなぁ…」
僕「ふん」
男「じゃあ俺は帰るよ」
僕「…夜の見回りは?」
男「ああ、今日はお休みにしてほしいんだ。姉さんの体調が悪いから看病してあげたい」
僕「……」
男「頼むよ」
僕「分かりました。それじゃあ」
男「(何か機嫌悪そうだったな)」
男「ただいまー」
男「(姉さんは部屋にいるのかな)」
男「(今日は消化にいいもの作って、つきっきりで看病しよう)」
男「(そうとなればまず準備しなきゃな。ご飯の材料は買ったし…冷えピタは…)」
男「(げ…ない…。コンビニ近いし急いで買ってこよう)」
男「ねーさーん?具合どう?」
姉「…前よりは随分と良くなったわ」
男「部屋に入っていい?」
姉「いいわよ」
男「お邪魔します……っ!」
姉「どうかしたの?」
男「…ううん、なんでもないよ」
姉「あら、おかゆ作ってくれたの」
男「うん。姉さん卵がゆ好きだったよね」
姉「ええ」
男「食べたくないかもしれないけれど、弱ってるときは食べたほうがいいよ」
姉「そうね、せっかく作ってくれたんだし、頂くわ」
男「…口をあんぐり開けて何してるの、姉さん」
姉「もう、相変らず鈍いわね。食べさせて欲しいの」
男「自分で食べられるでしょう」
姉「いいじゃない、お姉ちゃん病気なんだから。それに最近ほったらかしにされて寂しかったな」
男「わ、分かったよ。…はい、あーん」
姉「フーフーってして」
男「…」
姉「熱くて食べれないもん」
男「フー…フー…はい」
姉「あーん…ん…おいしい…」
男「良かった」
姉「あーん」
男「はいはい…フーフー…」
姉「ありがとう、とってもおいしかったわ」
男「お粗末様でした」
姉「こういう目にあえるならたまに病気になるのも悪くないわね」
男「俺は健康でいれくれたほうが嬉しいんだけど」
姉「ふふふ」
男「じゃあ食器片付けてくるから」
姉「ええ。ああ、男」
男「何?」
姉「こっちにいらっしゃい」
男「どうしたの?」
姉「…ちゅっ」
男「っ!」
姉「ふふふ、おかゆのお礼」
男「じゃ、じゃあもう行くよ…」
姉「ええ、おやすみなさい」
─────
男「(昨日のあれのせいで学校に行くのが億劫だな…はぁ…)」
男「(先輩はなんとかなるとして、女さんはちゃんと分かってくれるかな)」
男「(いまのうちに言い訳の段取りを考えておこう)」
女「あ…」
男「あ…」
女「お、おはよう男君。今日は早いんだね」
男「なんだが早く目が覚めちゃってね。女さんはいつもこの時間帯に登校してるんだ」
女「…朝帰り」
男「え?」
女「何でもないよ。それにしても男君に彼女がいたなんて知らなかったよ」
男「あ、あれは知り合いの子供で、言ったことは全部嘘なんだ」
女「そうなの…?」
男「うん。イタズラ好きの子でさ。あはは、まいっちゃうよね」
女「ギシギシ…」
男「何か言った?」
女「何でもないよ。本当に彼女じゃないの?」
男「本当だってば。付き合うんだったら女さんみたいなしっかりした子がいいよ」
女「も、もう!そういう冗談は良くないよ!」
男「あはは、ごめんね」
女「…そういう冗談はダメなんだよ」
男「あ、うん、気をつけます」
先輩「おーとーこー!」
男「ひぃ!」
先輩「ズビッ!ヒッグ!わ、わだじじゃだめなのがぁ」
男「鼻水垂れてますよ!鼻かんで!ほら」
先輩「ん…チーン!」
男「はい、もう一回」
先輩「チーン!」
男「…と、言う訳で昨日あいつが言ったことは全部でたらめです」
先輩「ふん、私はそんなことだろうと思っていたぞ!」
女「あはは、まだ鼻出てますよ」
先輩「む、失敬。チーン!」
男「だから彼女はいません」
先輩「照れなくてもいいぞ!はっきり私と付き合ってますとここで公言しても私は一向にかまわん」
女「僕ちゃんとはよく遊ぶの?」
男「うん。ああっと、あいつあんまり友達いないみたいだからさ」
女「そうなんだ。それじゃあ」
先輩「今度我々と一緒に遊ぼうではないか!」
男「あいつと?」
女「私もそれがいいと思うな。きっとかまって欲しくてそんなことしちゃったんじゃないかな」
男「うーん」
先輩「迷うより、まず行動だ!意外とうまくいくかもしれんぞ」
女「そうだよ、みんなで遊べばすっごく楽しいと思うな」
男「そうだね。根は悪いやつじゃないし、思い切って誘ってみるよ」
先輩「うむ!休日が待ち遠しいな」
女「こうして皆で遊ぶの初めてだから楽しみです」
先輩「私もだ。女君は何処か行きたい所あるか?」
女「そうですね、私は……」
男「……あいつ来てくれるかな」
僕「嫌です」
男「どうしても?」
僕「だいたい、なんで僕が参加しなくてはならないんですか」
男「集まってわいわい遊ぶのも面白いよ。あまりそういう経験ないんじゃない?」
僕「それはそうですが、理由になりません」
男「人間がどんなことして遊んでるか知るいい機会だよ」
僕「…」
男「たしかカラオケに行くって言ってたな」
僕「カラオケ?」
男「すごく簡単に言うと、みんなで歌って騒ぐんだよ」
僕「へぇ」
男「興味出てきた?」
僕「べ、別に」
男「もしかして音痴だとか?」
僕「今日はやけに挑発的ですね」
男「なら仕方ないね」
僕「勝手に決め付けないでいただきたい。僕はこう見えて歌もうまいのです」
男「ほんとに?」
僕「ええ、それはもうアイドル級だと近所のおばあちゃんが」
男「(何処の近所?)」
僕「不本意ではありますが、参加してあげますよ。舐められるのは飼い主としてのプライドが許しません」
男「…俺はペットだったのですか」
僕「ええ、そうです」
男「…」
僕「僕のことを音痴と罵るようでは躾が足りなかったようです」
男「あれ、身体が動かない」
僕「魔眼というやつです。これまでも何度かかけましたけど。さて、再調教を始めますよ」
男「勘弁してくださひぃ!」
男「お尻がヒリヒリする」
僕「ふふ、なかなかかわいい声で鳴くのですね」
男「棒立ちにして男の尻を鞭で叩くなんてひどいよ、叩きすぎだよ」
僕「あなたが悪い。あんな声で鳴かれては僕もついついその気になってしまう」
男「そうですか」
僕「ふふ」
男「(今日は機嫌がいいみたいだな)」
僕「何をしているのです?夜の見回りにいきますよ」
男「うん(姉さんの体調も良くなったみたいだし、今日はこっちに付き合ってもいいかな)」
DQN1「でよ、そいつまじファビョってんの」
DQN2「ぎゃはははは!何それマジうける」
男「(ここら辺は相変らず怖そうな人が多いなぁ。…男として虚勢でもいいからガンと構えないと!)」
男「(でもこえー!!!)」
DQN3「…おい」
DQN1「あ?あぁ…」
DQN2「おい、にーちゃんかわいーな彼女連れてんな。ちょっと貸しくんね?」
男「え、あの」
DQN1「毎晩ヤッてんだろ?俺らにもさ、いい思いさせてくれよ、なぁ?」
DQN3「でもこの女胸なくね?つか中学生じゃねーの?おまえマジロリコンだな」
DQN2「まぁ締まりはいいんじゃね?俺のマジでけーから全部はいんねーかも」
DQN1「はぁ?おまえポーグビッツだろ」
DQN3「ちげーねーわ。ぎゃはははは!」
男「あ、じゃあ俺たちはこの辺で…」
DQN2「誰が帰っていいつった…」
DQN1「あんま調子乗んなよテメー。女置いて帰れって言ってんだよ」
DQN3「さっさと帰れや。痛めみてーの?別にストレス発散できっからいいけど」
男「か、彼女じゃない…」
DQN2「ああ?じゃあいいだろが。どっかいけよ、これからお楽しみすっから」
男「でも、置いては、かか、帰らない」
僕「……」
DQN1「ああ!?もういいや、こいつボコってからヤろうぜ」
DQN2「さんせー」
男「お、俺が気を引いてるから、にににににげ、逃げて」
僕「……」
DQN3「メガトンパーンチ!」
男「ぐっ!!」
DQN1「ぎゃははは!おまえマジネーミングセンスねーよ!!」
男「逃げ…て…」
僕「……」
DQN3「おい、この男もう伸びちまったぞ。殴りたりねーよ」
DQN1「俺は早くヤりてーわ」
DQN2「俺も俺も!んなやつほっといてさっさとヤろうぜ」
僕「……」
DQN3「この女、びびって声もでねーみたいだぜ」
DQN1「てめーが怖がらせるからだろが。おにーさんたちマジで紳士だからさ、怖がらなくていーよ」
DQN2「まーヤることはしっかりヤるけど。ぎゃははは!!」
僕「…お望み通り、お楽しみといこう」
DQN2「あ?」
男「…ん」
僕「気がついたかい」
男「俺は」
僕「まったく、君は最高にかっこ悪かったよ」
男「あいつらは!?」
僕「そこで伸びてるよ」
男「…そういえば強かったんだっけ」
僕「吸血鬼ですから」
男「忘れてた」
僕「ふふ、忘れるぐらい怖かったのかい?」
男「ち、違う!ちょっとド忘れしただけだよ」
僕「じゃあそういうことにしておいてあげよう。男の顔を立てるのも女の仕事らしいからね」
男「ぐ…」
僕「ふふ」
男「こいつら、死んでないよな」
僕「安心してくれ、殺してはいない」
男「そっか」
僕「全治二ヶ月ってところかな」
男「重症じゃないか」
僕「命に別状はないさ。僕のかわいいかわいいペットをいたぶったツケとしては安いものだよ」
男「やり過ぎな気もするけど、とにかく助かったよ」
僕「…」
男「ありがとう」
僕「ふふ、どういたしまして」
僕「久しぶりに運動したらなんだかお腹がすいてしまったよ」
男「…」
僕「ふふ、皆まで言わずとも自ら服を脱ぎ出すなんて、躾がしっかりと行き届いたみたいだね」
男「…どうも」
僕「……抱っこ」
男「え?」
僕「た、たまには趣旨を変えてみようかと思ってね」
男「まぁいいけど。よっこらしょっと」
僕「軽いだろう?」
男「ああ、子供みたいだ」
僕「男君は温かいのだね」
男「普通だよ」
僕「……」
僕「頂きます」
男「…」
僕「ペロ…ペロ…」
男「お、おい。首筋舐めてないで早くしてくれ」
僕「辛抱たまらずおねだりかい?ふふ、そう焦らないで」
男「…ん」
僕「ペロ…」
男「うぅ、早く…」
僕「あぁ、そんな顔でそんな声でおねだりなんて卑怯だよ。我慢できないよ」
男「…つっ!」
僕「ゴク…ゴク…」
男「…」
僕「ふぅ、ご馳走様」
男「なんだか首に違和感が残ってる」
僕「少し強く噛みすぎてしまったね。でも気持ちよかったろう?」
男「く、くすぐったかっただけだよ。それにおまえもぎゅうっと抱きついてきたじゃないか」
僕「そうだったかい?」
男「うん」
僕「そっか…ふふ…」
男「何だよ」
僕「何でもないさ。さぁ、そろそろ帰ろうか」
男「う、うん」
男「…」
姉「おかえりなさい」
男「あ、姉さん。もう起きていいの?」
姉「ええ。それよりも、こんな遅くまで何処に行っていたの?」
男「と、友達と遊んでたんだよ」
姉「…女の子?」
男「え?あ、うん」
姉「こんな遅くまで付き合わせてはだめよ」
男「そうだね、気をつけるよ」
姉「向こうの親御さんも心配するし、私だって心配していたんだから」
男「心配かけてごめんね、姉さん」
姉「お風呂入れておいたから、入って寝ちゃいなさい」
男「うん、ありがとう姉さん」
─────
男「(最近夜更かしばかりだからついつい居眠りしちゃうなぁ)」
女「男君、また居眠りしてたね」
男「あはは、なんだか寝足りなくて」
女「でも、この時期はお布団から出たくないよね。私なんか起きるたびにそう思うよ」
男「そうなんだ」
女「あー、お布団から出たくないー、でも起きて学校行かなきゃーって」
男「あはは、なんだか意外だな」
女「そう?」
男「うん。なんかかわいいかも」
女「か、かわいいかな?」
男「想像すると面白い」
女「馬鹿にしてるでしょ?」
男「してないよー」
女「ふーん」
女「と、ところで男君…」
男「何?」
女「今日の放課後暇かな?」
男「うん、特に予定ないし暇だよ」
女「じゃあさ、今度のお休みの予定2人で考えようよ」
男「今日?なら先輩も一緒に…」
女「先輩は今日の放課後は委員会のお仕事があるんだって」
男「そっか」
女「だから、どうかな?」
男「先輩も色々と忙しいみたいだし、2人で考えておくのもいいかもしれないね」
女「そうだよ!後で先輩に話し合ったこと報告して、何か問題があれば変えればいいし」
男「うん、そうしよう。じゃあ駅前のマックでいいかな」
女「うん!約束だからね!忘れちゃだめだよ?」
男「あはは、大丈夫だよ」
女「じゃ、放課後マックで!」
男「…それじゃあ最初はショッピングモールでブラブラして、それからカラオケって流れでいいかな」
女「うん、いいと思う」
男「晩御飯はどうしよっか?」
女「せっかくだからみんなで食べようよ!最近出来たハンバーグ専門店あるじゃない?あそこ行きたいな」
男「ああ、ハンバーグ大魔人だっけ?おいしいって評判だね」
女「そうなの!友達に行った人がいるんだけど、こーんなおっきなハンバーグが出てくるんだって!」
男「すごいな、さすがハンバーグ大魔人」
女「先輩もたしかハンバーグ好きだったし、喜んでくれると思うよ」
男「そっか(そういえばあいつハンバーグとか食えるんだろうか)」
女「僕ちゃんはハンバーグ好きなのかなぁ」
男「どうなんだろうなぁ…。聞いてみるよ」
女「うん、お願いね」
男「もう暗くなってきたし、そろそろ帰ろうか」
男「それじゃあ最初はショッピングモールでブラブラして、それからカラオケって流れでいいかな」
女「うん、いいと思う」
男「晩御飯はどうしよっか?」
女「せっかくだからみんなで食べようよ!最近出来たハンバーグ専門店あるじゃない?あそこ行きたいな」
男「ああ、ハンバーグ大魔人だっけ?おいしいって評判だね」
女「そうなの!友達に行った人がいるんだけど、こーんなおっきなハンバーグが出てくるんだって!」
男「すごいな、さすがハンバーグ大魔人」
女「先輩もたしかハンバーグ好きだったし、喜んでくれると思うよ」
男「そっか(そういえばあいつハンバーグとか食えるんだろうか)」
女「僕ちゃんはハンバーグ好きなのかなぁ」
男「どうなんだろうなぁ…。聞いてみるよ」
女「うん、お願いね」
男「もう暗くなってきたし、そろそろ帰ろうか」
女「えー、まだ夕方だよー」
男「そうだけど、あっという間に真っ暗になっちゃうしね」
女「うーん」
男「女さんにもしものことがあったら大変だし、もう帰ろう。ね?」
女「…分かったよ」
男「うん。そうだ、送っていこうか?」
女「え!?だ、大丈夫だよ!まだ太陽も沈んでないし…」
男「そう?」
女「その気持ちだけで十分だから。ありがとね」
男「じゃあ気をつけてね」
女「うん!私ね、みんなで遊ぶのすっごく楽しみしてるんだ!」
男「俺もなんだかんで楽しみだよ」
女「…バイバイ、男君」
男「うん、また明日ね」
男「こんばんは」
僕「今日は早いね」
男「そう?」
僕「いつもこれぐらいだと助かるんだけどね」
男「善処します」
僕「ほんとに改善する気あるのかい?」
男「ひぃ!」
僕「ふふ」
男「ところでハンバーグって知ってる?」
僕「君は僕を馬鹿にしているのかい…」
男「いや、もしかしたら人間の食事は口にしないのかと思ったので」
僕「言ってなかったけど、僕たちは人間の食事だけでも十分に生活できるんだよ」
男「そうなの?」
僕「本来の力は完全に出せないけど、日常生活に支障は出ないね」
男「へぇ」
僕「そういえば僕の友人がハンバーグが大好きだったよ」
男「そうなんだ」
僕「いつもハンバーグばかり食べていてね、やらこれがうまいだのやれファミレスのハンバーグは絶品だの…」
男「…」
僕「気がついたら僕もハンバーグ好きになっていたよ」
男「仲がいいんだな」
僕「長い付き合いだからね…」
男「…」
僕「そうだ、今日は見回りは中止するよ」
男「どうして?」
僕「少し、気になることがあってね」
男「…俺じゃ力になれないこと?」
僕「ふふ、気持ちだけ受け取っておこう」
男「気をつけてね」
僕「僕はこう見えて強いんだよ?」
男「そうだったね。えっと、じゃあ、ファイト?」
僕「一発?」
男「あはは」
僕「ふふ」
男「じゃあ」
僕「また明日の晩に」
男「ただいまー」
男「…」
男「(姉さん、また寝込んでるのかな。昨日は調子良さそうだったんだけど…)」
男「(起こしたらまずいからそっとしておこう)」
─────
姉「お早う、男」
男「ん…姉さん…?」
姉「そうよ、男の大好きなお姉ちゃんですよ」
男「…何で俺の部屋に」
姉「男がなかなか起きないから起こしに来たに決まってるじゃない」
男「そうなんだ、ありがとね」
姉「お早うのちゅうは?」
男「いつもしないでしょ」
姉「ふふふ」
男「もうすっかり良くなったんだね」
姉「ええ、お陰様でね。今日は特に調子が良いの。そうだ、朝食作ったから一緒に食べましょうよ」
男「そうなんだ、ありがとね。姉さんが作ったご飯久しぶりだから楽しみだよ」
男「うん、やっぱり姉さんのご飯はおいしい」
姉「ふふふ、ありがとう」
『スーパーインフルエンザの感染拡大に伴い、WHOは警戒区分をフェーズ3からフェーズ4に引き上げ…』
男「最近ニュースでインフルエンザのことばっかりだから、もしかしたら姉さんは…」
姉「インフルエンザにかかったのかと思った?」
男「うん。これだけ騒いでるとやっぱり心配になっちゃうよ」
姉「そうね、怖いものね」
男「でも違ったみたいだね。本当に良かった」
姉「ふふふ」
『次のニュースです。○○町で相次いで発生してる吸血鬼事件ですが、新たな被害者が発見されました』
男「(また…)」
『被害者の名前は…プツン』
男「あ!な、何でテレビ消しちゃうのさ」
姉「時計」
男「時計?…あぁ!!」
男「遅刻しちゃう!」
姉「のんびりご飯食べてるからよ」
男「久しぶりの姉さんのご飯を味わいたかったんだよ!」
姉「あら、私のせい?」
男「そうじゃないけど…あー!とにかく行って来ます!!」
姉「はい、行ってらっしゃい」
男「あ、先輩じゃないですか。お早うございます」
先輩「お早う、男。君が遅刻とは珍しいな」
男「先輩こそ」
先輩「昨日はちょっと夜更かしをしてな、それでつい」
男「俺も似たような感じです」
先輩「はは、そうか。…ときに男、君はサーカスが好きだったか?」
男「ええ、そうですがそれがどうかしたんですか?」
先輩「ふふ!実はな、最近巷で公演している…あれだ…なんとか…なんとか…」
男「あぁ…、えーと、シルクド…シルクドなんとかですよね」
先輩「そう!そのシルクドなんとかな!そのチケットが手に入りそうなのだ」
男「本当ですか!?一度見てみたいと思っていたんですよ!!」
先輩「はは、君は本当にサーカスが好きなのだな」
男「でもチケットはすぐ完売してなかなか手に入らないって噂なのにどうして」
先輩「関係者にな、知り合いがいるんだ。そのコネで4人分手に入りそうなんだ」
男「す、すごいです先輩!見直しました!!」
先輩「惚れ直したなんて…そんなこと言われるとなんだ…濡れる…」
男「じゃあ今度の休日はみんなでサーカスですね!早く女さんにも知らせてあげなくちゃ!」
先輩「このまま2人で学校サボってあれしちゃうのもやぶさかではないぞ」
先輩「……あれ?」
先輩「お、男!待ってくれ!私を置いて学校に行くなんてひどいぞ!!」
先輩「大好きだー!!」
先輩「だからちょっと待って!」
男「(ふぅ、なんとか先生が来る前に教室に入れた。早速女さんにサーカスのこと教えてあげよう!)」
男「(…あれ、女さんまだ来てないのか。真面目な女さんが遅刻なわけないし、風邪とか?)」
男「(昨日は元気そうだったのになぁ。それになんだか教室が騒がしいような…あ、先生が来た)」
先生「お早う。…中には今朝のニュースで知っている者もいると思う」
男「(……今朝のニュース?)」
『○○町で相次いで発生してる吸血鬼事件ですが…』
『新たな』
『被害者が』
『発見されました』
先生「今日は女が休んでいるが病欠などではない。女は………」
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以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/15(水) 00:02:42.01 ID:3tZeDSeh0
上がれぇええええ!(`;ω;´)ブワッモワワ
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