「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」
綺龍に母親はいない。綺龍が幼い頃に亡くなっている。
つまり、父親が失踪している今、綺龍は一人暮しである。
深夜にコンビニに出かけたとて、誰も何も言わない。いや、見つければ言ってくる人はいるが。
「腹減った〜」
買ったばかりのカップ麺の入った袋を右手にぶら下げ、綺龍は夜道を歩いていた。
時刻は草木も眠る丑三つ時。とはいえ、今時二十四時間営業の店などいくらでもある。草木は寝ても人間は活動を続けていた。
そして、こんな時間も活動しているのは人間ばかりではない。
「……?何だ?」
暗い道、街灯の明かりの下を誰かが走ってくる。
それは自分と同じか年下ぐらいに見える少女。黒い服に身を包み、夜だというのにサングラスという異様な恰好。
「あれで前見えてんのか?」
と綺龍はどうでもいい事が気になった。
その呟きが聞こえたのか、何かから逃げるかのように走っていた少女が綺龍に気がつく。
「っ、一般人!?逃げてください!!」
一瞬、まずい物を見られたと言うような顔をした少女は、次の瞬間には叫んでいた。
そして少女の後ろから、化け物が現れる。
「え?何あれ!?」
それは、人に似ていた。しかし、その背には大きな蛾のような羽。空を飛ぶ人としてありえない醜悪な怪物、それは
都市伝説「モスマン」
705 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/05(日) 14:47:50.69 ID:htcgexfp0
蛾人間支援
都市伝説や未確認生物には詳しくない綺龍にはソレが何なのかは解らなかった。
しかし、ソレが危険なモノであり、今まさに目の前の少女を襲っている事だけは理解できた。
(逃げ、いや、助けないと!)
綺龍は黒服の少女の脇をすりぬけ、モスマンへと走った。
「え、えぇ!?ちょっと、あなた何してっ!?」
綺龍の予想外の行動に少女の足が止まる。
そして綺龍は、少女に向かっていたモスマンを、殴った。
「ょしっ、当たった!」
「ダメっ、逃げて!」
「え?」
モスマンは地面に足がつくかつかないかという高さを飛んでいた。だから、綺龍はモスマンの顔面を殴る事ができた。
だが、特殊な訓練も無しに生身で勝てる程、都市伝説は甘くない。
殴った腕を、モスマンの右手が掴む。
「くっ、はなせこのやrっ、うわあっ!!」
綺龍の腕を掴んだまま、モスマンは一気に上昇した。下を見れば、黒服の少女が親指程の大きさになっている。
「はなせ!はなせよこの!!」
「じゃあ、放してやるよ」
その時、始めるモスマンが口を開いた。
その時、すでに高さはビルの十階相当。落ちれば、まず助からない。
「……ごめん、やっぱ、はなさないでくれ」
「やだね」
瞬間、嫌な浮遊感。そして、あっという間に離れていくモスマンと、逆に近づいてくる地面。
夜の街に響く大きな音と共に、綺龍は地面にぶつかった。
(死の直前は時間がゆっくり流れるって、本当なんだな)
落下する中、綺龍はそんな事を考えた。
ゆっくりと離れていくモスマン、ゆっくりと近づいてくる地面。
「あー……、俺死ぬのか?」
『死にたくないか?』
「そりゃ、ね」
『そうか、では助けが必要かな?』
「助けてくれるなら、頼む。……つか、あんた誰?どこにいんの?」
『では、契約といこう』
「無視かよ」
そして、綺龍は轟音と共に地面にぶつかった。
「だ、大丈b」
「いったああああああああ!!!!」
「生きてる!?」
「えっ、俺まだ生きてる!?マジで!?」
まだ足がついている事を確認しながら、綺龍は立ち上がった。
「足、良し。腕、良し。胴、良し。頭、良し。顔、普通。
よし!あの化け物どこ行ったあ!」
「まだ戦う気ですか!?」
身体を一通り眺めた後、綺龍の一言目に少女は驚いた。
「……あれ、いない?」
綺龍のやる気もむなしく、モスマンの姿はどこにも無く。円い月の浮かぶ夜空だけが広がっていた。
「逃げましたよ。好んで契約者を襲う都市伝説なんてそうはいませんからね」
「契約者?都市伝説?」
黒服の少女の言葉に首を傾げ、このやる気をどうしようかと考え、いまだ蛾の怪物を捜しつつ、その夜は終わった。
それが、壺坂寺綺龍が「錆びない鉄柱」と契約した夜であり、組織の一員となった夜である。
その後、綺龍はポケットから何も写っていない真っ黒な写真を見つける。
終
初めての契約と蛾人間の話
皆様方乙です
山崎渉って重要な書類とか上書きされると一般人にも多大な被害がでそうだ
710 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/05(日) 15:00:40.53 ID:htcgexfp0
支援途中にサルとかもうねorz
乙なのでした〜!
…で、代理投下しそびれているネタを見つけた件
今から代理しゅりゅー
711 :
かごめかごめと人形と ◇YdAUTYI0AY (代理):2010/12/05(日) 15:03:26.97 ID:htcgexfp0
深夜3時・・・そろそろ大人も寝静まる頃だろう
現に影守もそれはもう馬鹿面晒してグースカ寝てる
「ほら、やっぱり月が綺麗」
まずは目を潰そう
そうすれば反撃されなくなる
抵抗の余地も与えずにバラバラに、粉々にして・・・そうだ下水道に捨てよう
最近、下水道に死体を捨てると高確率で無くなる事に気付いた
だから、そうしよう
コイツの死体は誰の目にも触れさせない方が良い
私の仕業だと気づかせない為にも
私の周囲にキューピー達の気配が現れる
一週間も我慢して皆限界なんだろう
大丈夫、今殺させてあげる
そして、私がキューピーに命令を出そうとした瞬間
影守の目が開き
私の頭は布団に押しつけられた
「ヒッ!?」
一瞬過去の出来事が脳裏を過ぎる・・・いや、それよりも
気付かれた?!
早く殺し「喋るな」え?
712 :
かごめかごめと人形と ◇YdAUTYI0AY (代理):2010/12/05(日) 15:06:03.00 ID:htcgexfp0
見ると影守はこちらを見ていない
頭を低くしながら窓の外を見てる・・・私に気付いた訳じゃない?
「・・・・・・またか」
目が覚めた切欠はこちらに向けられた殺気
そして、やはり感じた視線
アパートの周りを囲まれてる・・・囲んでるだけ?
僅かに殺気が入り混じってる気がしないではないが
こちらに対してどうこうしようと言う気は見られない
だが、それでは・・・俺の目を覚まさせた殺気は?
まさか・・・と思いつつ布団に押さえつけた希に目をやる
僅かにだが震えている・・・こんな状態の奴がアレほどの殺気を飛ばすなんて無理だ
俺の考えすぎか
713 :
かごめかごめと人形と ◇YdAUTYI0AY (代理):2010/12/05(日) 15:09:02.86 ID:htcgexfp0
影守にバレた訳じゃ無い
だからまだチャンスはある・・・その事に安堵しても体の震えは止まらない
月灯りしか無い暗い部屋、布団、男に押さえつけられる
これだけで私の思い出したくない過去を思い出させるには充分過ぎる内容だ
止めようとしても震えが止まらない
「希」
私を抑えていた影守の手が離れ名を呼ばれる
だが、相変わらず影守は窓の外を睨んだままだ
「姿勢を低くして・・・いや、良い
そのまま寝ておけ」
「影守・・・?」
今までの気の抜けた優男じゃない
視線だけで斬れそうな程鋭い目
今までの影守とは違う
「何かがこっちを見張ってる
お前を狙った『バラバラキューピー』かもしれない
窓より顔を上げるな・・・なるべく外から見えないようにしろ」
今まで気付けなかったけどその手には刀が握られている
戦闘力が無いなんて勘違いも良い所だ
コイツは末端だとしても諜報員なんかじゃない
本物の戦闘員なんだ
不意を付いても勝てるかどうか・・・
714 :
かごめかごめと人形と ◇YdAUTYI0AY (代理):2010/12/05(日) 15:11:57.57 ID:htcgexfp0
さっきの事を思い出す
もしあのまま攻撃していたら今頃・・・私の頭と身体は永遠に離れ離れになっていた事だろう
その情景を想像し再び体が震え出す
「大丈夫だ」
「え?」
影守の目が始めてこっちを向いた
「何があっても俺が守ってやる」
まっすぐこっちを見てくる目
多分本気で言ってる
「影守・・・」
「だから今は寝ておけ」
それだけ言うと影守はまた窓の外を睨み始めた
・・・今晩はこのまま寝てしまおう
私じゃコイツは多分殺せないし殺す気も失せた
715 :
かごめかごめと人形と ◇YdAUTYI0AY (代理):2010/12/05(日) 15:13:56.66 ID:htcgexfp0
翌朝
「・・・チッ」
ようやく気配が離れた
結局徹夜か・・・
「参ったな」
敵が何かはっきりしないがここに希を置いておくのは危険だ
かと言って今の組織に預けるのも危険だ
何が危険ってK-bヘ信用できない上にその他のb頼るのは俺が危ない
「・・・美緒さんに頼るか?」
いや、あの人も今は忙しい筈だ・・・他の手が必要になるな
D-962は今COAの方で忙しいと聞くし・・・広瀬宏也は
「ダメだな」
彼女を預けてはいけない気がする・・・いや、彼に彼女が居るのはわかってるんだがあのエロ魔人には・・・
「影守?」
「あ、すいません・・・起こしてしまいましたか?」
「猫被らなくて良いよ」
あー、昨晩素でてたしなぁ・・・
「何考えてるの?」
「いや・・・お前をここに置いておくのは危険だからな
どこか他所に引き取り先を「ダメよ」何?」
「相手の狙いが影守か私かわからないんでしょ?
なら離れるべきじゃない、一緒に居るべきだわ」
「だがな・・・」
「無関係な人を巻き込みたくは無いんでしょう?」
・・・仕方ない、か?
一応、美緒さんには伝えておくべきだろう
だが、こうなると『バラバラキューピー』の捜索が難しくなるな・・・
「・・・仕方ないか」
716 :
かごめかごめと人形と ◇YdAUTYI0AY (代理):2010/12/05(日) 15:17:18.44 ID:htcgexfp0
思わず頭に手をやる・・・やっぱり面倒な事になったな
バラバラキューピーの始末にもう一つ正体不明の敵・・・どうすりゃ良いんだ?
「大丈夫よ」
「ん?」
希の言葉に思わず聞き返す
「影守は強いんでしょう?
なら、大丈夫」
そう言って笑った希
コイツが笑うの初めて見た気がする・・・いや、それは置いといて
・・・子供にここまで言われると
「やるしかないか」
そう言ってから
我ながら似合わない事だと少し呆れた
この時、影守は知らなかった
門真希こそが自分が追ってる『バラバラキューピー』だと
この時、門真希は知らなかった
影守の目的が『バラバラキューピー・・・つまりは自分を殺すこと』だと
この時、彼らは知らなかった
今の彼らの状況の全てが、ある男の思惑通りに進んでいるのだと
続く
717 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/05(日) 15:33:53.93 ID:htcgexfp0
ほ
718 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/05(日) 15:50:49.58 ID:htcgexfp0
夕食準備落ちほ
風呂上りにもスレが残っていますように
ho
|┃ _∩ フハハハハハ
|┃ ヽ ここで少しばかり解説しておこう!!
|┃ ● | この都市伝説と(ryスレは去年の6月から現れた、
|┃_●_) ミ 非常におっかない化け物スレなのだッ!!
|┃|∪| \ 今は学校町という架空の都市が舞台となっているが
|┃ヽノ /\ \ ネタの舞台は、別に中世世界でも寂れた農村でも発展場でも全然OKなワケだ!!
詳しい設定はwikiを見てくr…ッてオイ!! wikiの本スレ導入が秋から死んでるクマー!!
これはどういう事クマーッッ!! 管理人出てくるクマーッ! 出てこないとまとめちゃん犯すクマーッッ!! クマーーッッッ!!!
横からだが
熊にまとめちゃんが犯られると聞いて
カッとなってwikiを弄ってしまった。
急造なので後に誰か体裁を整え直してくれるとありがたい
あと誰かこの熊ウホってどうにかして…
>>720 熊さん久しぶりwwwww
相変わらず何て事をwww
>>721 乙です〜
そういや、このスレは何番目なのかしら
ho
724 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/05(日) 19:25:17.33 ID:CCr3kUhJ0
ただいまほ
熊さん何言ってるのwwwwwwwwwwww
俺の抱き枕にするぞwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
725 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/05(日) 19:48:41.10 ID:CCr3kUhJ0
ほ
726 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/05(日) 20:08:45.09 ID:CCr3kUhJ0
る
727 :
やる気なさそうな人COAその5 (代理):2010/12/05(日) 20:12:15.01 ID:CCr3kUhJ0
COA内、とある街
宿屋にて出会ったE-No.82と情報交換して分かれた後、葉は街の中を散策することにした。
具体的に言うと装備を買いに行ったのである。
何せ所持している武器がナイフ一つである。
現実から持ってきたナイフであるのでゲーム内で無くしたり壊したりしたら大変である。
そう簡単に発注出来るような安物ではないのだ。
そういう訳でE-No.82からぶん取っ……せしめ……支給されたお金で手頃なダガーを手に入れたのである。
「ん、後は適当にアイテム買うか」
―――
――
―
空の色が赤くなりはじめた頃。
「ふぁ……眠い。疲れたよ、パトラッシュ」
一日街を廻ったりしていた葉。
ずっと動いていて疲れが溜まったせいで思考回路がおかしくなっているようだ。
「え〜と、何て言ってたっけ。そうそうユグドラシルに本部があるんだった。
ワープで行けるんだったっけ。もうそこに行こう」
組織がCOA調査のための本部を置いている場所、ユグドラシル。
そこならゆっくり出来るだろうと思った葉は、そこに向かうことにした。
続いたらいいな
728 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/05(日) 20:30:58.37 ID:CCr3kUhJ0
ほ
729 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/05(日) 20:45:32.26 ID:CCr3kUhJ0
る
730 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/05(日) 21:02:05.77 ID:CCr3kUhJ0
す
731 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/05(日) 21:17:26.46 ID:CCr3kUhJ0
た
732 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/05(日) 21:37:28.97 ID:CCr3kUhJ0
い
733 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/05(日) 21:52:55.67 ID:CCr3kUhJ0
ん
>>721 wiki編集お疲れ様ですー
>>720 熊さんお久しぶりですー
そういえば鍋が恋しい季節ですね
一緒に鍋パーリィーと洒落込みませんか?
735 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/05(日) 22:09:44.87 ID:CCr3kUhJ0
「ほるすたいんみたいなおっぱいのおにゃのこ」成功ならず
変態!変態!変態!!!(AA略
737 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/05(日) 22:12:17.76 ID:CCr3kUhJ0
>>736 え?
ここんとこずっと、ほるすたんやってるのはその為じゃないか!!
ほかほかぬぎたてパンティより難しいぜ
738 :
樹の弟子育成日記…の、はずがちょっと相談 ◆nBXmJajMvU :2010/12/05(日) 22:26:33.49 ID:CCr3kUhJ0
後悔するかもしれない
後戻りできないとわかっている
……それでも
知りたいと願う想いは変わらない
消えない
たとえ、後悔するとしても
たとえ、命を落とす事になろうとも
Red Cape
739 :
樹の弟子育成日記…の、はずがちょっと相談 ◆nBXmJajMvU :2010/12/05(日) 22:28:44.00 ID:CCr3kUhJ0
「樹さん、悩み事?」
「うん?」
カインと再会してから、数日後
上田の稽古をつけてやっていた樹
久々の弟子だからって、ハッスルしてやりすぎないよう、注意である
まぁ、うっかりと奥義とか奥義とか奥義とか使って、上田をパンツ一丁にした過去はさておき
稽古の合間の一休みの最中
樹はそう、上田に声をかけられていた
「悩み事なんて、あるように見えるか?俺」
わざとらしく、お気楽に笑ってみせる樹
だが、上田はその仮面の下を、あっさりと見抜いてくる
「あぁ。自分一人じゃどうしようもない事態にぶち当たっている、そんな感じがするな」
「…本当、名探偵だなぁ、丁は」
小さく、苦笑する
…そんなに、わかりやすい人間である覚えなどないのだが
「話してくれよ、樹さん。もしかして、俺が見つけられなかったもう一人の弟子…カイン絡みの事じゃあないのか?」
「どこまで勘がいいんだよ、お前さんは………話せないな、悪ぃけど」
上田は勘が良い
だからこそ…話したら、巻き込んでしまうだろう
樹は、そう考える
酷く、嫌な予感がする
己の知りたい事は……知ろうとすればするほど、危険へと足を踏み込まなければならない可能性が高い
740 :
樹の弟子育成日記…の、はずがちょっと相談 ◆nBXmJajMvU :2010/12/05(日) 22:32:46.05 ID:CCr3kUhJ0
それに
弟子を巻き込めとでも、言うのか?
そんな師匠の心、弟子知らず
「なぁに、樹さんが話さなくとも、俺は勝手に踏み込むけど?調べる気になれば、樹さんの悩み事だって、すぐに調べられるさ」
「……いやはや。優秀すぎるってのも考え物だな。ヤバイ事に首突っ込みすぎて命落とすなよ?美人な嫁さんがいるんだろ?」
「あぁ。おなかの中に俺の子供が居るんだ。俺、色々と落ち着いたら、身内だけでささやかな結婚式をあげるんだ…」
「丁、それ死亡フラグ」
「大丈夫大丈夫。死亡フラグは立った端から叩き折っていけば問題ないってエロい人が言ってた」
「……そう簡単に、折れりゃあいいんだがね」
嫌な予感がする
ちりちり、ちりちりと
本能が、警告を促す
関わるな
関わらせるな
知ろうとするな
知ろうとさせるな、と
「折るさ。俺に折れない死亡フラグはない」
「……たいした自信だな」
あぁ
どこまで、困った弟子だろうか
ここで、ヘタに話さなかったら
こいつは、さらに危険な領域に、首を突っ込みそうではないか
741 :
樹の弟子育成日記…の、はずがちょっと相談 ◆nBXmJajMvU :2010/12/05(日) 22:35:12.74 ID:CCr3kUhJ0
「わかった、話すよ……ただし、余計なことには首突っ込むんじゃねぇぞ?」
「いえっさー、ってか」
腰をおろし、さて、どこから話すか、と考える樹
まずは…だ
「…カインとはな、つい最近、会えたんだよ」
「お?見つかったのか」
「ほぼ偶然だったけどな」
そう、偶然
偶然でしかなかった
必然、なのだとしたら
何ゆえに、自分達は再会できたのか
…わからないからこそ、偶然だ、と樹は考える
「…そのカインとやらに、問題でも?同性愛に走ったとか、男とばっかりフラグ建ててるとか」
「あ、いや、あいつは同性にゃあ走らないだろ。真面目なクリスチャンだしな。同性に走ったのは、誠の方だし。あの馬鹿弟子が」
あー、うん、とちょっと視線をそらす上田
…誠について調査している過程でわかったんだろう、わかりたくない部分まで全部
優秀すぎるというのも、時にはいらん事まで知って厄介である
真面目な意味でも、そうじゃない意味でも
「…カイン絡み、ってのは正解さ………あいつの姉さんが、ちょっと、な」
「へぇ、姉がいたのか」
「あぁ。マリア・ディーフェンベーカー。あいつと同じ翡翠色の目をした、可愛くて優しい子だったよ」
「翡翠色の、ね……樹さんと同じ目の色か」
「そうそう。だが、俺のにごりきった目の色と、あの姉弟の綺麗な目の色じゃあ、翡翠色つっても雲泥の差だよ」
742 :
樹の弟子育成日記…の、はずがちょっと相談 ◆nBXmJajMvU :2010/12/05(日) 22:37:52.38 ID:CCr3kUhJ0
世界の裏側を見知って、ひねくれた自分と
あの姉弟とじゃあ…目の純粋さが、違いすぎる
「……その、マリア、だが……10年前に死んだらしいんだよ」
「…死んだ?らしい、ってのは?」
「マリアとカインは、一緒の孤児院にいた。10年前にマリアだけが先に引き取られて……引き取られた先で、死んだらしい。カインが知った時には、彼女は既に棺に埋葬されて、墓の中さ」
どれだけ、カインは苦しんだろうか
カインは、たった一人の家族である姉を護りたいと、そう願っていたのだから
「カインって奴は、マリアって子の死亡状況とか、聞いてなかったのか?」
「…なかったんだと思うぜ?引き取られた先すら、わからないようだったからな」
全ては、蚊帳の外
自分も、カインも
マリア・ディーフェンベーカーを引き取った先
正体不明の猫箱の中で何がおきたのか?
そのヒントすらわからない
ゆえに、猫箱としか呼び用がない
蓋を開けて、箱の中で猫が死んでいたとしても
その猫箱の中で何がおきたのかは、蓋を閉じていたからわからないのだ
「…普通の死に方じゃなかったんじゃないか、とは思う。棺に埋葬するまでが、やけに早すぎる」
「死体が……とても、人には見せられない状態になっていた可能性が、高い?」
「そう言う事。それ以外にも、な」
「……その死の真相を知られない為に。調べられない為に、埋葬を急いだ可能性、か」
やれやれ、と首を振る上田
樹も同じ気持ちだ
743 :
樹の弟子育成日記…の、はずがちょっと相談 ◆nBXmJajMvU :2010/12/05(日) 22:41:03.35 ID:CCr3kUhJ0
彼女は、マリア・ディーフェンベーカーは何に巻き込まれたのか
…そして
その、延長線上に
カインは、巻き込まれているのではないか?
…そんな、予感
ただただ、ただただ
強い、不吉の予感を感じるのだ
「…依頼内容は、マリア・ディーフェンベーカーの死因を調べる。それだな?」
「あぁ。それ以外には、首を突っ込むな。どうにも、ヤバイ予感しかしないからな」
頷く上田
…本心から頷いていれば良いのだが
「あぁ、調査料は、他にも技教えてもらうって事で、代金サービス」
「…こぉのしっかり者さんめ……OK,いつでも強気なお前さんにピッタリな技を教えてやるよ」
どうか
どうか
己の弟子達の未来に、光があらんことを
先の未来に、闇しか待ち受けていないのならば
老い先短いこの命を使ってでも
その闇を打ち破って、光へと導いてやりたいのだ
to be … ?
744 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/05(日) 22:41:57.41 ID:CCr3kUhJ0
笛の人に焼き土下座orz
マリアの死因関係情報は、後で避難所チラ裏に書いておきますねー
そして、樹に盛大に死亡フラグがたったような気がするが…
ま、気のせいだな
745 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/05(日) 22:58:21.05 ID:CCr3kUhJ0
ほ
746 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/05(日) 23:13:02.44 ID:CCr3kUhJ0
る
747 :
Wiki:2010/12/05(日) 23:14:02.84 ID:WdWTfOOkO
あっしも熊公の戯言に付き合ってる程、暇じゃあねぇんですよ。
しかしねぇ、しかしねぇ……
まとめ様を犯されたとあっちゃあ末代までの恥。
黙って見ぬ振りも出来やしねぇ。
おぅおぅおぅおぅおぅ!
やぃやぃやぃやぃやぃ!
この熊公が!
畜生にも劣る外道三昧!
……いや、あんた畜生そのものか……こりゃ参った。
定番の大見得も切れやしねぇ。
ま、細かいこたぁいいやね。
おぅ!この熊公が!
お天道様がぁ許しても、このwiki管理人、天に代わってぇ、お仕置きよぅ!
ついでに、希少生薬の熊胆・原形・胆嚢袋入りとして1gあたり10,000円で売りさばいてやらぁ!
うはうは。
てなもんで、過去ログまとめやした。
748 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/05(日) 23:17:15.27 ID:CCr3kUhJ0
wiki管理人様乙!!!
749 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/05(日) 23:34:06.12 ID:CCr3kUhJ0
ほ
>>747 過去ログ整理乙ですー
以前取り損ねたログが取れて嬉しいです
751 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/05(日) 23:52:07.97 ID:CCr3kUhJ0
おやすみ
明日もスレが残っていますように
俺がクマさんに犯されそうになってた件wwww
>>721とwiki管理人さんの男気に惚れたww
過去ログ整理もおつかれさまでした!
皆様乙ですー
最近まとまった時間が取れなくて感想とか書き込めないジレンマよ
紗江と紗奈の今後とか上田が変な所でみすって茜さん泣かせないかとか
最近影が濃くなって嬉しい影守とか色々あるんですけどね
ところで橘あゆみちゃんが復活? 再構成? されたって事はあれか!?
膜とか(以下熊鍋を囲むのに忙しいので割愛
ふぅ…