1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
('A`)「代理らしい」
2 :
◆/aUTPTRT8o :2010/11/12(金) 19:45:00.53 ID:yM06O6N80
代理ありがとうございます!!!
早速投下
***
('A`)「…鬱だ」
PM9:00
さっきまで楽しい楽しいバラエティー番組を見ていたはずのドクオだが
景色は一変して
薄暗い校舎内が視界を支配した
川 ゚ -゚)「早い出勤で」
('A`)「伊達に皆勤賞とり続けてないっすから」
('A`)「……」
(;A;)「テレビ…」
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/12(金) 19:46:17.81 ID:3/t86fAt0
ほほうしえん
4 :
◆/aUTPTRT8o :2010/11/12(金) 19:46:46.64 ID:yM06O6N80
('A`)学園大戦争のようです
#2『笑う鬼、震える手』
5 :
◆/aUTPTRT8o :2010/11/12(金) 19:49:10.23 ID:yM06O6N80
('A`)「で、素直さんの言う通り俺は強制的に来させられたわけだが」
川 ゚ -゚)「まあそんなふて腐れるな」
('A`)「号泣もんですよ」
川 ゚ -゚)「とりあえず君にはしばらく銃で戦ってもらう」
そう言って
素直クールは背負っていた機関銃をドクオに向けて放り投げる
(;'A`)「重っ!!」
川 ゚ -゚)「本物だしな」
('A`)「…ところで素直さん」
川 ゚ -゚)「なんだ?」
('A`)「何故俺には能力が与えられてないんでしょうか」
6 :
◆/aUTPTRT8o :2010/11/12(金) 19:51:37.83 ID:yM06O6N80
川 ゚ -゚)「……」
('A`)「……」
川 ゚ -゚)「ぶっちゃけると」
川 ゚ -゚)「どうやら君の能力開花には時間がかかるらしい」
('A`)「へ」
川 ゚ -゚)「いや、我々もなるべく早く能力で戦えるよう協力するさ」
('A`)
川 ゚ -゚)「…しばらくは歩兵で頼む」
('A`)
('A`)「鬱だ」
7 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/12(金) 19:51:41.00 ID:W0JjPScPO
支援
8 :
◆/aUTPTRT8o :2010/11/12(金) 19:52:47.48 ID:yM06O6N80
ショックを受けながらドクオは貰った機関銃を背中に背負う
小さな体には少々割に合わない機関銃はドクオの背中でキラリと光った
川 ゚ -゚)「なかなか似合うじゃないか」
('A`)「ダウト」
川 ゚ -゚)「卑屈だなあ」
('A`)「似合ってないのは自分が一番わかってるんで」
川 ゚ -゚)「はいはい」
静かな廊下をカツカツと歩く素直クール
その後をよろけながらドクオは追った
('A`)「あのー」
川 ゚ -゚)「なんだ?」
9 :
◆/aUTPTRT8o :2010/11/12(金) 19:55:07.29 ID:yM06O6N80
('A`)「他の方々はどこへ…」
川 ゚ -゚)「今戦闘の真っ只中だ」
校舎の裏から物凄い爆音が聞こえた
窓からその様子を確認すると、火花が飛んでいるのがわかる
('A`)「………」
川 ゚ -゚)「ほら行くぞ」
* * *
<柔道場>
('A`)「無駄に広いな」
川 ゚ -゚)「運動部は優遇されてるからなうちの学園は」
('A`)「ほう…」
10 :
◆/aUTPTRT8o :2010/11/12(金) 19:57:13.93 ID:yM06O6N80
畳の上をズカズカと土足であがるドクオ
3歩ほど歩いたところで、いきなり誰かに足を払われた
顔面から転げ落ちるドクオ
( A )「痛ぁぁ!!!!」
「畳を土足で上がるな」
('A`)「!?」
フッと顔を上げると
( ・∀・)
('A`)
('A`)「……どちら様でしょう」
見知らぬ男が立っていた
11 :
◆/aUTPTRT8o :2010/11/12(金) 19:59:02.69 ID:yM06O6N80
川 ゚ -゚)「紹介する」
川 ゚ -゚)「うちのチームの一人」
( ・∀・)「モララーです、よろしくドクオ君」
('A`)「はぁ…」
川 ゚ -゚)「今日から君は彼の訓練を受けてもらう」
('A`)「…ん?」
('A`)「訓練?」
川 ゚ -゚)「Yes」
( ・∀・)「we」
('A`)「きゃん」
('A`)
12 :
◆/aUTPTRT8o :2010/11/12(金) 20:00:18.84 ID:yM06O6N80
('A`)「ええぇ…」
( ・∀・)「明らかに不満げだね」
('A`)(素直さんが訓練してくれるわけじゃないのか…)
川 ゚ -゚)「私はこれから戦線へ向かう」
川 ゚ -゚)「あとは任せたぞモララー」
( ・∀・)「はいよ」
('A`)「お気をつけて」
素直クールは窓の外をちらっと見ると
小さな溜め息を吐き戦場へ向かった
その背中を眺めるドクオ
13 :
◆/aUTPTRT8o :2010/11/12(金) 20:02:01.70 ID:yM06O6N80
('A`)「………」
( ・∀・)「んじゃあ始めようか」
('A`)「あ、はい」
モララーは羽織っていたブレザーを脱ぎ捨てると
ドクオを思いっきり殴り飛ばした
( A )「うぎゃんっ!!」
畳で伸びるドクオ
モララーはシュッシュッと音を立てて
拳を前に突き出す
(;'A`)「タンマタンマタンマ!!!!」
( ・∀・)「どうした?」
14 :
◆/aUTPTRT8o :2010/11/12(金) 20:04:23.55 ID:yM06O6N80
(;'A`)「急に殴られて混乱してます」
( ・∀・)「あれ?クーから訓練内容聞いてなかったのかい」
('A`)「まっっったく」
( ・∀・)「そうか、んじゃあ一から説明するよ」
悪びれた様子もなく
モララーはどっこいしょと座る
ドクオも座る
( ・∀・)「訓練内容は簡単さ」
( ・∀・)「僕に何でもいいから一撃を当てること」
('A`)「それだけですか?」
( ・∀・)「それだけさ」
15 :
◆/aUTPTRT8o :2010/11/12(金) 20:05:40.04 ID:yM06O6N80
( ・∀・)「この訓練の目的は二つ」
( ・∀・)「攻撃を見極める目を養うこと」
( ・∀・)「そして相手の隙を見つけること」
( ・∀・)「アンダースタン?」
('A`)「めいびー」
('A`)「ってか、せっかく銃持ってんだから射撃訓練とかしないんすか」
( ・∀・)「銃持っても当たる隙がわからなければ意味ないよ」
( ・∀・)「それに体力がなけりゃ射撃できないしね」
そりゃそうだと思いドクオは銃を床に置く
16 :
◆/aUTPTRT8o :2010/11/12(金) 20:07:35.62 ID:yM06O6N80
( ・∀・)「いや、背負ってなよ」
('A`)「でも邪魔だし…」
( ・∀・)「なるべく戦場と同じ条件でやりたい」
('A`)「………」
素直にもう一度重い銃を背負った
('A`)「やっぱり重い」
( ・∀・)「そんじゃ始めようか」
モララーは立ち上がると
瞬時にドクオの前に立ち、彼の左頬を殴った
( A )「ぐびゃっ!!」
( ・∀・)「ほらよく見て!!」
(;'A`)「無茶言うなあああああ!!!!!!」
17 :
◆/aUTPTRT8o :2010/11/12(金) 20:08:47.64 ID:yM06O6N80
声を上げるのと同時に
また拳がドクオの体を吹き飛ばす
( A )「………」
(;A;)「………鬱だ」
* * *
こんなことがもう二週間も続き
ドクオの精神はもう限界に達していた
(ヽ'A`)「」ゲソ
( ^ω^)「おはようだおー」
(ヽ'A`)「お、おはよう…」
(;^ω^)「な、なんか疲れてるように見えるけど大丈夫かお?」
(ヽ'A`)「大丈夫、身体的には問題ない」
(;^ω^)「そ、そうなのかお」(精神的に疲れてるのかお…)
18 :
◆/aUTPTRT8o :2010/11/12(金) 20:10:38.10 ID:yM06O6N80
(ヽ'A`) ゲソ
( ・∀・)「おはよう内藤君」
( ^ω^)「おはようございますだおモララー先輩」
('A`)「え?」
( ^ω^)「3年生のモララー先輩だお」
( ^ω^)「僕の部活の先輩だお」
('A`)「………」
('A`)「先輩だったんですか……」
( ・∀・)「はは、童顔なものでよく年下と間違えられるよ」
('A`)「なんかすいません…」
( ・∀・)「気にしてないよ」
19 :
◆/aUTPTRT8o :2010/11/12(金) 20:12:40.00 ID:yM06O6N80
ちょっと投下遅れます
('A`)「…ちなみにブーンよ」
( ^ω^)「お?」
('A`)「君は何部だ」
( ^ω^)「空手部だお!」
('A`)
('A`)(だからあんなに強かったのか……)
( ^ω^)「今度の引退試合楽しみにしてますお!」
( ・∀・)「はは、あまりプレッシャーをかけないでくれよ」
( ^ω^)「おっおっお」
モララーはキラリと輝くような笑顔を見せると
早足で教室へと向かった
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/12(金) 20:13:46.42 ID:jbW5gVt8O
支援
21 :
◆/aUTPTRT8o :2010/11/12(金) 20:16:49.20 ID:yM06O6N80
('A`)「爽やかな人だな」
( ^ω^)「かっこいいお!」
('A`)「……まぁ、確かに」
('A`)(鬼だけど)
川 ゚ -゚)「おはよう二人とも」
二人が校門で立ち話をしていると素直クールが背後に現れた
美しい黒髪は朝日に照らされ一層輝いて見える
('A`)「…おはよう」
( ^ω^)「おはようだおクー」
川 ゚ -゚)「こんなど真ん中で立ち話してどうした」
( ^ω^)「モララー先輩について語ってたんだお!」
22 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/12(金) 20:17:28.12 ID:3/t86fAt0
しえん
23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/12(金) 20:18:37.21 ID:bADEZYR5O
今北産業
二話2?見逃したわ
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/12(金) 20:23:16.74 ID:W0JjPScPO
支援
え?これ二話じゃないのですか?
26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/12(金) 20:23:19.54 ID:3/t86fAt0
しえん
28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/12(金) 20:26:47.56 ID:bADEZYR5O
一話終わり→このスレ
でおk?
29 :
◆/aUTPTRT8o :2010/11/12(金) 20:28:24.18 ID:yM06O6N80
川 ゚ -゚)「ほう、モララーか」
('A`)「…」
( ^ω^)「クーとモララーは幼なじみなんだお」
('A`)「あぁ、なるほど」
川 ゚ -゚)「単なる腐れ縁だ」
( ^ω^)「おっおー」
川 ゚ -゚)「ほら、早くしないと遅刻するぞ」
('A`)「はいはい」
* * *
上の空で外を眺めるドクオ
前方では教科書を片手に訳の分からない言葉を発する年老いた爺が
カツカツと黒板に呪文を書く
('A`)(数学めんどくせ)
ボーッとヒジをついていると、隣からヒョイッと紙くずが投げ込まれた
30 :
◆/aUTPTRT8o :2010/11/12(金) 20:29:43.24 ID:yM06O6N80
31 :
◆/aUTPTRT8o :2010/11/12(金) 20:31:03.74 ID:yM06O6N80
('A`)(……?)
隣をチラリと見る
川 ゚ -゚)
('A`)(訓練のことか?)
カサカサと不器用に紙を広げ目を通す
『わかった?』
('A`)(?)
『なんのことだ』
川 ゚ -゚)「……」
32 :
◆/aUTPTRT8o :2010/11/12(金) 20:44:47.20 ID:yM06O6N80
『モララーの能力』
『いや、全く』
『そうか、じゃあまだ時間がかかりそうだな』
『は?』
ここで返事は途切れた
('A`)(なんなんだよ…)
フッと素直クールの方をみると
真面目に黒板を見つめ、綺麗にノートを写していた
('A`)「……」
('A`)(あとで写させてもらおう)
33 :
◆/aUTPTRT8o :2010/11/12(金) 20:46:03.91 ID:yM06O6N80
* * *
PM11:00 柔道場
( ・∀・)「なんだかんだで反応は良くなってきたね」
( A ) ゼェー… ゼェー…
( ・∀・)「よし、休憩」
( A )「……はい…」
汗だくで倒れているドクオの隣に座るモララー
首にかけているタオルをそっとドクオの頭に乗せる
( ・∀・)「汗は拭いた方がいい」
( A )「……ありがとうございます…」
34 :
◆/aUTPTRT8o :2010/11/12(金) 20:52:52.58 ID:yM06O6N80
( ・∀・)「水いる?」
('A`)「はい…」
モララーは柔道場のロッカーを開け水を取りだすと
ドクオの方へ投げた
しかし、それを避けるドクオ
( ・∀・)「なんで避けてるさー」
('A`)「いや、なんか最早癖になりつつ………」
( ・∀・)「はは、今は休憩だ」
( ・∀・)「とりあえず集中は解いてリラックスしな」
('A`)「………」
そうか、俺は集中していたのか
ドクオは貰った水で喉を潤しながら思った
35 :
◆/aUTPTRT8o :2010/11/12(金) 21:01:45.50 ID:yM06O6N80
('A`)「……これ、賞味期限とか大丈夫ですか?」
( ・∀・)「放課後置いたばっかだよ、気にするな」
('A`)「…はぁ」
( ・∀・)「しかしまぁ、体力はついてきたねー」
( ・∀・)「早い早い」
('A`)「そうっすかねー……」
( ・∀・)「思ったんだけどさ」
( ・∀・)「妙に反射神経いいね君」
( ・∀・)「なんかやってたの?」
('A`)「………」
36 :
◆/aUTPTRT8o :2010/11/12(金) 21:05:10.93 ID:yM06O6N80
('A`)「それは言わなきゃいけないですか?」
( ・∀・)「……触れられたくない部分だったかい?」
( ・∀・)「それなら謝る、すまない」
('A`)「いえ…いいです」
('A`)「いつか、話しますから」
ドクオは黙ったまま俯く
その隣でモララーは怪しく光る蛍光灯を見つめた
10分後
重い空気の中、モララーが立ち上がるのを合図に
再びドクオの訓練は始まった
( ・∀・)「さて、やろっか」
('A`)「…はい」
37 :
◆/aUTPTRT8o :2010/11/12(金) 21:07:53.86 ID:yM06O6N80
( A )「がっ!!」
さすがに避けきれず、思いっきり踵を腹にくらう
めり込む踵はドクオの神経を強く刺激し激痛を呼び起こす
(;A )「はっ……くぁ……!!」ゲホゲホ
( ・∀・)「ほら!休まない!」
腹を抱えて蹲るドクオの脇に蹴りをいれようとまた走りかかる
ドクオは咄嗟に横へ転がり蹴りを回避した
モララーの足が振り上げられた時、その勢いで風が巻き起こる
(;A )「……はぁ…はぁ…」
( ・∀・)「なかなかうまいね」
( ・∀・)「あとは撃たれ強さがほしいかな」
( A )「はぁ……はぁ……」
38 :
◆/aUTPTRT8o :2010/11/12(金) 21:08:48.41 ID:yM06O6N80
( ・∀・)「……いくよ」
( A )「…はぁ…はぁ…はぁはぁはぁ…」
( ・∀・)「……ドクオ君?」
( A )「…………」
・・・
・・
・
39 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/12(金) 21:09:13.89 ID:3/t86fAt0
支援
40 :
◆/aUTPTRT8o :2010/11/12(金) 21:09:41.58 ID:yM06O6N80
『なんで言っても分からないんだ!』
――ごめんなさい、ごめんなさい
『お前なんか!お前なんかなぁ!』
――やめて、ぼくをぶたないで
――やめて、おさらをなげないで
『お前らなんか!生まれなければよかったんだぁ!』
――やめて、
――“あの子”をころさないで
・
・・
・・・
41 :
◆/aUTPTRT8o :2010/11/12(金) 21:11:25.41 ID:yM06O6N80
( ・∀・)「ドクオ君!!!」
('A`)「はっ!!!!」
('A`)「………えと…」
( ・∀・)「大丈夫?なんか様子がおかしかったけど」
('A`)(………)
('A`)「…大丈夫です」
('A`)「なんか…ちょっとボーッとしちゃって」
( ・∀・)「………」
( ・∀・)「そうか」
( ・∀・)「もう平気かい?」
42 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/12(金) 21:11:27.36 ID:3/t86fAt0
支援
43 :
◆/aUTPTRT8o :2010/11/12(金) 21:12:16.43 ID:yM06O6N80
('A`)「大丈夫、です」
( ・∀・)「じゃあ早速――」
モララーが言いかけたその時だった
大きな爆発音と共に、柔道場の壁が吹き飛んだ
半壊した壁の向こう側にはタバコをくわえた男が立っていた
爪'ー`)y‐「よぉ」
( ・∀・)「………ドクオ君、さがって」
('A`)「え、あ、えと」
爪'ー`)y‐「なんだよー、そいつは戦力外ってか?」
('A`)「…」
44 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/12(金) 21:13:01.19 ID:3/t86fAt0
支援
45 :
◆/aUTPTRT8o :2010/11/12(金) 21:13:30.02 ID:yM06O6N80
( ・∀・)「君には僕一人で十分だ」
( ・∀・)「これでいいかい?」
爪'ー`)y‐「へぇー…俺もナメられたもんだな…」
( ・∀・)「ナメてるさ」
( ・∀・)「道端に転がる1円玉くらいナメてるさ」
('A`)「わかりにくい」
爪'ー`)y‐「面白いねぇー」
爪'ー`)y‐「……ちょっと期待しちゃおっかな」
( ・∀・)「そんな期待しないでくれ」
( ・∀・)「僕はプレッシャーには弱いんだ」
46 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/12(金) 21:13:57.10 ID:3/t86fAt0
支援
47 :
◆/aUTPTRT8o :2010/11/12(金) 21:17:50.37 ID:yM06O6N80
爪'ー`)y‐「じゃあ思いっきりかけさせてもらうわ」
男がモララーの目の前の床を指差した瞬間、そこから勢い良く火柱が上がった
しかし、それにも動じずモララーは男を睨みつけている
(;'A`)「ヒィィ」
爪'ー`)y‐「どうよ、俺の能力【火炎人柱】は」
( ・∀・)「なかなか美しいんじゃないかな」
爪'ー`)y‐「余裕こきやがって…」
( ・∀・)「余裕だもん」
爪'ー`)y‐「……んにゃろぉぉ!!!!!」
男は素早くモララーの真下に火柱を出現させようと床へ指を差す
噴出する火柱は丁度モララーを直撃する
48 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/12(金) 21:18:10.31 ID:L8QmrDKLO
待ってた支援
49 :
◆/aUTPTRT8o :2010/11/12(金) 21:21:31.66 ID:yM06O6N80
はずだった
( ・∀・)「遅い」
モララーは男の目の前に立ち、男のこめかみに蹴りをいれる
男は一瞬の出来事に対応できず、混乱したまま場外へ蹴り飛ばされた
爪'ー`)y‐「がっ!!……くそっ…!!」
慌ててモララーの動きを止めようと火柱を噴出させるが
モララーはそれをすいすいと避け、悉く男の前へ立つ
爪'ー`)y‐「…なっ……!?」
('A`)「……すげぇ…」
( ・∀・)「なんていうかさぁー……」
( ・∀・)「君、つまらないよ」
50 :
◆/aUTPTRT8o :2010/11/12(金) 21:25:09.46 ID:yM06O6N80
男の首をがっしり掴むと、モララーは半壊した壁の角へ彼の頭を打ち付けた
鮮やかな血液が灰色の壁を染め生々しく艶めく
男は薄れる意識の中、必死に逃げようとするが
遅かった
爪;ー )y‐「…!?」
( ・∀・)「ぐっばい」
モララーは膝で思いっきり男の頭を砕く
そして、男は聞き取れない擬音を口にし倒れた
( ・∀・)「……」
('A`)「………」
( ・∀・)「……ドクオ君とバトッてるほうが楽しいよ」
51 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/12(金) 21:25:32.89 ID:L8QmrDKLO
しえん
52 :
◆/aUTPTRT8o :2010/11/12(金) 21:28:03.98 ID:yM06O6N80
('A`)「へ?」
( ・∀・)「つまらない相手だった」
('A`)「………」
モララーはドクオを真顔で見つめると
ドクオの背中にある銃を指さした
( ・∀・)「それ」
('A`)「…えと、機関銃ですか?」
( ・∀・)「そうそう」
( ・∀・)「それであいつにトドメさしな」
('A`)「………はい?」
53 :
◆/aUTPTRT8o :2010/11/12(金) 21:29:44.71 ID:yM06O6N80
( ・∀・)「だーかーらー」
( ・∀・)「それで撃ち殺して」
(;'A`)「はいいいいいい!?」
(;'A`)「む、無理に決まってるじゃないですか!」
( ・∀・)「どうして?」
(;'A`)「だだだだって、人を撃つなんて…」
( ・∀・)「おかしいことなの?」
(;'A`)「人を殺すんですよ!?」
( ・∀・)「そりゃそうさ」
( ・∀・)「ここは、戦場だ」
(;'A`)「……」
54 :
◆/aUTPTRT8o :2010/11/12(金) 21:31:38.03 ID:yM06O6N80
( ・∀・)「君は何か勘違いしていないかい?」
( ・∀・)「この訓練は君を強くするのと同時に」
( ・∀・)「人を殺す術を教えているんだ」
( ・∀・)「それに少しでも人を撃つことに慣れた方がいい」
('A`)「……」
( ・∀・)「撃て」
( A )「……」
ドクオは静かに銃を構えた
小さな震える手の中で、大きな機関銃は狙いが定まらず上下する
歯を食いしばり震えを止めようとする
そうするたびに冷や汗が頬を伝った
55 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/12(金) 21:31:43.04 ID:L8QmrDKLO
しえしえ
56 :
◆/aUTPTRT8o :2010/11/12(金) 21:32:20.04 ID:yM06O6N80
( ・∀・)「………」
( A )「………」
( A )「何故ですか」
(;A;)「なんで俺は知らない人を殺さなきゃいけないんですか!!!」
冷や汗と涙で顔が濡れる
視界がぼやけターゲットが見えなくなった
見えるのは、自分の震える手だけ
( ・∀・)「……殺らなきゃ殺られる」
( ・∀・)「クーに言われただろう」
(;A;)「でも生き返るんでしょう!?」
57 :
◆/aUTPTRT8o :2010/11/12(金) 21:33:16.60 ID:yM06O6N80
( ・∀・)「だったら目の前の男だって撃てるじゃないか」
(;A;)「……それとこれとは」
( ・∀・)「言いたいことはわかる」
( ・∀・)「でもね、生き返るって言っても死ぬ時はすっごく辛いんだ」
( ・∀・)「もう恐怖しかない、ホントにもう二度と味わいたくない体験」
( ・∀・)「僕は、それを味方には味わって欲しくない」
( ・∀・)「……死とは恐怖だ」
(;A;)「……」
( ・∀・)「たしかに目の前の男は翌日には生き返る」
( ・∀・)「でももし今目覚めたとしよう、確実に弱い仲間は殺られる」
( ・∀・)「君は見たいかい?仲間が死ぬとこを、仲間が恐怖で悶えるとこを」
58 :
◆/aUTPTRT8o :2010/11/12(金) 21:34:47.94 ID:yM06O6N80
(;A;)「……」
( A )「……」
ドクオは静かに銃を構えると、男のこめかみに標準を合わせた
そして
撃った
( A )「……」
( ・∀・)「……上出来だ」
モララーはそう言うとドクオの横を通り帰っていく
ドクオはへたり込んだまま下を向いていた
機関銃を持つ手は、力なかった
59 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/12(金) 21:36:23.29 ID:L8QmrDKLO
支援
60 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/12(金) 21:36:34.81 ID:3/t86fAt0
支援
61 :
◆/aUTPTRT8o :2010/11/12(金) 21:40:07.71 ID:yM06O6N80
* * *
放課後 旧校舎・保健室
そこには椅子に座り紅茶を飲む素直クールとモララーの姿があった
川 ゚ -゚)「どうだった昨日は」
( ・∀・)「…ドクオ君は怒っていたかな?」
川 ゚ -゚)「さぁ、どうだろうな」
川 ゚ -゚)「ただ、彼の中で何かが変わったのは確かだ」
( ・∀・)「だといいんだけどねえ」
川 ゚ -゚)「まぁ、確かにお前のやり方は少々力づくだったな」
( ・∀・)「こうでもしなきゃ参加できないと思ってさ」
62 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/12(金) 21:41:10.83 ID:L8QmrDKLO
しえん
63 :
◆/aUTPTRT8o :2010/11/12(金) 21:41:34.74 ID:yM06O6N80
( ・∀・)「それに、きっと【発芽】の影響にもなるんじゃないかな」
川 ゚ -゚)「……それはあるかもな」
素直クールは空になったマグカップをコトンとテーブルに置くと
もう一杯飲むために湯を沸かし始めた
保健室にはアップルティーの甘い香りが漂う
―同時刻 教室
('A`)「……」
( ^ω^)「いつにも増して元気ないおドクオ」
('A`)「ちょっといろいろあってな…」
( ^ω^)「なんかあったらいつでも相談にのるお!!」
64 :
◆/aUTPTRT8o :2010/11/12(金) 21:43:10.07 ID:yM06O6N80
('A`)(無理やり戦争に参加させられてます)
('A`)(なんて言えねえ)
('A`)「ありがとうな…」
( ^ω^)「おっおっお」
( ^ω^)「なんたってチームメイトだしお!」
('A`)「………ん?」
('A`)「classmate?」
( ^ω^)「no,no」
( ^ω^)「teammate」
( ^ω^)「クーの所属するチームだお」
('A`)「…………」
ガタン
(;^ω^)「ドクオが倒れたおー!!!!!」
( A )
65 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/12(金) 21:44:01.01 ID:dQ+AZ29G0
支援
66 :
◆/aUTPTRT8o :2010/11/12(金) 21:44:23.68 ID:yM06O6N80
「鬱だ…………」
('A`)学園大戦争のようです
#2『笑う鬼、震える手』
67 :
◆/aUTPTRT8o :2010/11/12(金) 21:45:27.16 ID:yM06O6N80
2話これにて終了です
ちょっと短めでしたけれども
支援してくださった皆さまありがとうございました!
68 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/12(金) 21:46:06.78 ID:L8QmrDKLO
乙!
69 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/12(金) 21:47:12.55 ID:dQ+AZ29G0
乙!
70 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/12(金) 21:48:33.13 ID:Z6CmBjpK0
おつです
71 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
おつー