「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」

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586お泊りの宴 ◇W5H6Y5Rl3M (代理):2010/11/18(木) 19:30:20.72 ID:LCsufYhF0
「洗ってどうすんのよ私っ!?」
思い切りの良い自分のボケに、自分で大声で突っ込みを入れる
「ど、どうしたの繰ちゃん!?」
「何でもないからこっち来んなっ!?」
リビングで即座に反応しかけたディランの気配を察して、即刻押し留めるべく釘を刺す
「あ、いや、中までは来ないで話は聞いて! くれぐれも脱衣所まで踏み込まずに!」
「う、うん、どうしたの?」
律儀に脱衣所の前で止まり、扉は開けずに程々の声量で訊ねてくるディラン
それでもバスルームの擦りガラスに身を隠しながら、繰は頬を染めて呟いた
「き……着るもの……何か貸して」

―――

上気した湯上り肌を伝い雫となって滴り落ちる湯を、ふんわりとしたバスタオルがもふもふと拭い去っていく
今のところは脱衣所にディランが入ってきた様子も無く衣類は見当たらない
仕方なく、とりあえずはバスタオルを巻いて脱衣所からそっと顔を出す
「せ、先生?」
「あ、繰ちゃん? ちょっと待ってて、できるだけ普通のを探してるから」
「普通のって……あんた、普段何着てるのよ」
訝しげに疑問符を浮かべながら、どうしたものかと思案していると
それまで飽きずに菊花と戯れていたダミアが、すんと鼻を鳴らして顔を向けてくる
その視線の先には、ひらひらと揺れる繰が身体に巻いたバスタオルの端


587お泊りの宴 ◇W5H6Y5Rl3M (代理):2010/11/18(木) 19:32:54.08 ID:LCsufYhF0
「ん、どうしたの?」
「にゃ」
揺れていたバスタオルの端をたしっとダミアの前足が叩き、その爪が引っ掛かる
「へ?」
「にゃっ!?」
引っ掛かった爪が外れずに、ダミアの体重がバスタオルに掛かる
軽く巻かれていただけのバスタオルはあっさりと引き落とされ、バランスを崩して転がるダミアの身体に巻き取られるように引き剥がされる
「ちょっ、こら!? 何してんのよ!」
ディランがこちらを見ていないため、バスタオル巻きになって転がるダミアを助けようと、裸のまま絡まったバスタオルと格闘を始める繰
「動かないで、ほら爪が引っ掛かってるんだから……よし、大人しくしててね」
毛だらけになったバスタオルを解きながら、ようやく助け出されたダミア
バスタオルが濡れていたせいで、やや毛並がしっとりしてしまった
「よーし、大丈夫だった? 痛いところとか無い?」
んなーと暢気な声で鳴くダミアに、繰は笑顔を向け
「繰ちゃん、遅くなってごめんね」
ひょいと顔を出したディランと、笑顔のまま目が合う
ほのかに湯気の上がる湯上り肌のまま、びしりと空気が凍り付き
暢気に欠伸をしながら何事も無かったかのようにダミアがその場を離れ
悲鳴が上がるまでの時間はおおよそ30秒程も掛かったのであった

ちなみに悲鳴は、何をする暇も無くぶん殴られたディランのものであると補足しておく
588以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/18(木) 19:50:34.18 ID:LCsufYhF0
589以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/18(木) 20:08:46.88 ID:LCsufYhF0
590以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/18(木) 20:26:28.69 ID:AEw7eTDhP
591舞い降りた大王―そしてCoAへ ◇dj8.X64csA (代理):2010/11/18(木) 20:42:06.06 ID:LCsufYhF0
これはある日の事。彼らはいつも通りに部活をし、いつも通りに都市伝説と戦う、いつも通りの日常となる。そう思っていた。

正義「勇弥くん、こんにちは!」
コイン「で、今日は何をするの?もしかして新しいゲーム?」
奈海「ゲームばかりしないの。とりあえず部活なんだから。」
楓「お邪魔します。では早速始めようか。」
大王「手短に終わらせるぞ。」

正義達は勇弥の家に集合していた。勇弥は全員にあるものを見せる。

奈海「あ!これって今流行りの・・・。」
コイン「『CoA(カップ・オブ・アイオーン)』じゃない!」
正義「高度な戦闘システム、多彩なアバター、装備やアイテムもオリジナルのものが作れる自由度。」
大王「目的は『聖杯を手に入れる事』か。ありがちなようで、原点ともいえるか?」
勇弥「そこだけ並べればまるで楽しいオンラインゲーム、だが・・・。」

突然、楓がこの雰囲気を壊すように語りだす。

楓「このゲームの最大の特徴、それはその専用デバイス。
  ゴーグルとマイクが一体化したもので、圧倒的なグラフィック描画能力と3Dゴーグルによって
  映画以上の臨場感を可能にした。人はそれをこう例えたらしい。」
勇弥&楓「「『本当にゲームの世界に入っている』ようだ、と・・・。」」
コイン「・・・だから?すごいよ、ゲームの世界に入るのは。でもそれはものの例えで」
勇弥「実際に出ているんだよ。このゲームをプレイして意識不明になった人間が。」

勇弥の発言で、コインや正義から笑みが消える。

奈海「え・・・やりすぎで気を失った、とかじゃないの?」
楓「にしては多すぎるぞ?それに未だに被害者が起きてこないのは不自然だろ?」
コイン「そ、そんなのただの噂よ!こんなのが都市伝説な訳」
592舞い降りた大王―そしてCoAへ ◇dj8.X64csA (代理):2010/11/18(木) 20:44:57.35 ID:LCsufYhF0
大王「その噂が都市伝説となるんだ。現に犠牲者も出ている。仮にそれではないにしろ何かの都市伝説が絡んでいる。」
正義「とにかく解決するしかない。」
勇弥「・・・となると思って、とりあえず人数分だけ用意した。倒すぞ。」
奈海「あ、そんなに簡単に入って大丈夫なの?」
勇弥「大丈夫、とりあえずCoAについては能力で調べた。ちょっとぐらいなら分かる。」
奈海「あ、そう・・・。(どうなったのかしら・・・。)」
正義「プレイしていたら出てくるかもしれないね。(大丈夫だったのかな・・・。)」
大王「では少年、やってみてくれ。(友、お前にはいつも世話になる・・・。)」
楓「よし、調査開始だ。(皆何に驚いているんだ・・・?)」

全員、PCにおもむろに電源を入れる。

楓「ところで、どれぐらい調べたんだ?」
勇弥「いや、本当にこいつのせいだったって事とこのゲームのコツだけだぜ。ゲームが始まったら色々してやるよ。」
奈海「で、これは何処から出てきたの?まさかこのためだけに買ったの?」
勇弥「心配すんなって、俺の使い古しだよ。」「中身は最新だけど。」ボソッ
正義「へぇ、あ。これを押せばいいの?」

正義達がCoAのアイコンをダブルクリックする。

勇弥「もうアバターはほとんど作ってあるから服でも選んでくれ。」
正義「はぁーい。」
奈海「これがいいかしら・・・あ、これいいんじゃない?」
コイン「待って!これはどう?」
楓「確かに『キャラを作るのに丸三日掛かる』という通りだな。だが、私に隙は無い。」

こうして、勇弥→〜→楓→正義→〜〜〜→奈海、という順番でアバターは完成した。

奈海「なんで皆そんなに早いのよ!?」
勇弥「オレはすでに作ってあったから。」
593舞い降りた大王―そしてCoAへ ◇dj8.X64csA (代理):2010/11/18(木) 20:47:39.93 ID:LCsufYhF0
楓「前から始める時はこれにしようって決めていたんだ。」
正義「検証だけだし、始めても変えれるんでしょ?早くやろうよ。」
大王「もうかれこれ2時間だが・・・?」

アバターが完成した所で、勇弥がゴーグルをかける。

勇弥「ここに挿してから、こうやって掛けるんだ。」
正義「OK。じゃ、スタート!」
奈海「よぉし。」
コイン「あぁ、私もやるぅ。」
楓「では。」

正義達はゴーグルを掛ける。すると、そこには現実のような、いやむしろ夢のような世界が広がっていた。

正義「わぁ、・・・。」
奈海「すごぉい、綺麗ぇ!」
楓「すごい出来だな、確かに現実と思い込んでしまいそうだ。」
コイン「ずるいずるいぃ!私も私もぉ!」
勇弥「始めちまったからもう無理だよ。いつ敵が来るかも分からんからな。」

少しお祭り騒ぎの中、大王が一人。

大王「・・・都市伝説の気配がする。」
勇弥「なに!?もう来たのか?」
大王「分からん。今言える事は微弱だという事だけだ。それほど強くない都市伝説なんだろうが、そのゲームから感じられる。」
奈海「じゃあ心配ないわね。でもどんな都市伝説かしら?」
楓「想像できる範囲内で言えば『画面から手が出る』だろうな。とにかく、油断は出来ないぞ。」
勇弥「よし、じゃあ・・・、正義?」

ふと正義を見ると、何か独り言を言っていた。
594舞い降りた大王―そしてCoAへ ◇dj8.X64csA (代理):2010/11/18(木) 20:50:36.27 ID:LCsufYhF0
正義「―――うん、分かった。ボク達に任せて。」
勇弥「正義、どうしたんだ?」
正義「よし。皆、行くよ!」
奈海「え?行くって、きゃあああぁぁ!」
勇弥「なんだこりゃ、うわあぁぁぁ・・・!」
楓「こ、これは・・・。」

急に勇弥達が付けていたゴーグルの画面が光りだし、一瞬気を失ったかと思うと、気が付けば見知らぬ所に辿り着いていた。

勇弥「痛ててて・・・。ここは・・・?」
奈海「・・・、何ここ?見た事ないわよ。夢・・・?」
楓「こ、ここはもしかして・・・。」
正義「CoAの世界の中だよ。」

当たり前のように、平然とした正義がそこにあった。

勇弥「な、なに言ってんだよ。ゲームの中に吸い込まれる訳、あ!」
楓「ま、まさか『本当に』ゲームの中に入ったのか?!」
奈海「え?最初からそう言ってたじゃない。」
勇弥「俺はてっきりゲームの中に入ってしまった『様に見せかけた』人攫いに近いものだと思っていたんだ。」
楓「私もだ。あったとして牢屋に飛ばされるぐらいと思っていたが、これは・・・。」

―――ふと。

正義「ッ!?何か来た!」 勇弥「はぁ?!まさかそれって」

正義の反応と同時ぐらいに、何かが姿を現す。そう、『化物』だった。

奈海「なにあれ・・・?」
楓「あれは『ゴブリン』、ゲームの序盤の面に登場する敵だ。本当にゲームの中に入ってしまったのか・・・。」
595舞い降りた大王―そしてCoAへ ◇dj8.X64csA (代理):2010/11/18(木) 20:51:49.35 ID:LCsufYhF0
楓が言う『ゴブリン』という怪物の軍団が正義達を睨む。

化物「「グルルル・・・!」」
勇弥「ど、どうするんだ!?」
正義「戦うしかないよ。でも、大王は・・・?」
奈海「そういえば、コインちゃんもいない!」
楓「ゲームをしていたのは私達だけだ。おそらく、来れないだろう・・・。」

全員が何も出来ないと諦めていた時。

正義「え、大王?」 楓「え、どこだどこどこどこどこぉ?」
奈海「こ、コインちゃんの声が聞こえたような・・・。」 勇弥「ど、どこからだ?」
正義&奈海「「・・・上!」」

正義と奈海が見上げると、確かに大王とコインが空から降ってきた。

大王「うぉぉおぁぁぁあ!」 コイン「きゃあぁぁぁ・・・!」
楓「あぁ!大王様ぁ!」 正義「大王!」
勇弥「よし、これで全員揃ったか。」 奈海「あぁコインちゃん危ない!」
大王「うぉぉぉよっ、と。」
コイン「きゃあぁぁぁ着地!」

危なっかしく思えたが、正義達の前に無事辿り着いた。

正義「大王!無事だったんだね!」
大王「ふぅ、まずは・・・少年。また安請け合いしたのか?」
奈海「コインちゃん!良かった、心配したのよ!」
コイン「勝手に居なくなっておいて、心配したのはこっちよ!」

しかし、今は大王とコインとの再会を喜んでいる暇では無かった。
596舞い降りた大王―そしてCoAへ ◇dj8.X64csA (代理):2010/11/18(木) 20:52:40.30 ID:LCsufYhF0
勇弥「オホン、そろそろ危ないですよぉ。」
楓「大王様、お気をつけ下さい!」
大王&コイン「「え?」」
正義&奈海「「あ。」」
ゴブリン「「グワァァァ!」」

ゴブリンの軍団が突然、正義達に飛び掛る。

大王「なんだこの化物は!?」
正義「敵だよ!」
大王「簡潔な説明だ。倒して良いんだな?」
コイン「うぅ、大王!がんばってね!」

正義と大王の前に黒雲が生成され、その中から剣が降ってくる。

大王「事情はこいつらを片付けてからだ!」
正義「分かった!てぇぇぇい!」

正義と大王がゴブリンを切り裂く。いや、切り裂いたはずだった。何故かゴブリンにそれほどのダメージは見えず、態勢を立て直す。
その頃、他のゴブリンが勇弥達の方に向かう。

ゴブリン「グギャア!」
勇弥「く、壁を!うっ!??」

いつも通り手をかざすと、急に勇弥は頭を抱える。無防備になった勇弥にゴブリンが襲い掛かる。

楓「日向!」
ゴブリン「グァ、グギャラッ!」

なんとか楓がゴブリンを投げ飛ばす。
597舞い降りた大王―そしてCoAへ ◇dj8.X64csA (代理):2010/11/18(木) 20:53:53.64 ID:LCsufYhF0
楓「大丈夫か日向!」
勇弥「うぅ、ぐぐ・・・。」
奈海「なんで・・・?コインちゃん、私達も戦うわよ!」
コイン「え?あ、OK!」

奈海がコインシューターを組み立てる。

奈海「十円玉十円玉・・・、えっ!無い!?」
コイン「えぇぇ!?なんでよぉ?!」
楓「よく探せ!どこかで落としたのか?それとも・・・?」
勇弥「つぅ・・・はぁ、なるほど。そういう事か。」

一方、正義と大王は。

正義「大王、何でこいつら、こんなに強いの?」はぁ、はぁ・・・
大王「分からん、外見はただの雑魚モンスターだというのに。」はぁ、はぁ・・・
ゴブリン「「グワァァァ!」」
正義「うっ!」

飛びかかるゴブリンに対して正義が身構えた瞬間、正義とゴブリンの間の地面がせり上がる。

ゴブリン「グベラッ」「ガビャッ」
正義「え?なにこれ?ボクでも大王でもない、勇弥くん!?」
勇弥「正、解。分かったぜぇ、今がどういう状況か!」

地面が戻った瞬間、勇弥は得意げに正義の前に立つ。

奈海「ちょっと、正義くんや大王でも苦戦しているのよ!危ないじゃない!」
楓「落ち着け日向!今がどういう状況下ぐらいとうに分かっただろ!」
勇弥「違うんです十文字さん。俺が分かったのは。」
598舞い降りた大王―そしてCoAへ ◇dj8.X64csA (代理):2010/11/18(木) 20:55:21.42 ID:LCsufYhF0
不意にゴブリンが勇弥に襲いかかる。

楓「日向!」
正義「勇弥くん!」
ゴブリン「グワァ!」
勇弥「この世界は、おらぁぁぁ!」

一瞬、勇弥の腕に0と1のヴェールが見えたかと思うと、気が付けばゴブリンが殴り飛ばされていた。

ゴブリン「・・・。」
勇弥「よし、一丁上がりィ。」
一同「「・・・なんで?」」
勇弥「ん?あぁ、『この世界はゲームの世界』なんだ。」
奈海「そんなの分かってるわよぉ!じゃあなんで正義くんが苦戦しててアンタが倒せるのよ!?」
勇弥「その答えは、これを見れば分かる。」

勇弥が指で四角形を描くと、謎の板が現れる。そこには、訳の分からない事が書かれていた。

奈海「・・・なにこれ?『セイギ』、『筋力』?」
勇弥「こっちが正義のステータス、こっちはあのゴブリンのステータスだ。」
大王「どういう事だ、少年の筋力があの敵の耐久とそれほど差が無いぞ?」
楓「もしかして、耐久を上げる魔法を使ったのでは?それで思ったほどダメージが通らなかったんだ。」
コイン「ちょっと待って、ステータスってなによ?ゲームじゃないんだから。」
勇弥「だからここはゲームの世界なんだって」
奈海&コイン「「だから、・・・ごめん、最初から説明して。」」
勇弥「オレ達はゲームの世界に入り込んでしまった。つまりオレ達は今、ゲームのキャラクターになってしまったんだ。
   だからこの世界に入った瞬間に、オレ達の能力はゲーム用に数値化されたんだ。
   そして空気も現実世界とは違うだろ?だからいつもの様にやるには憶えなおす必要があったんだ。」
コイン「へぇ、そんな事が・・・。」
奈海「でも、それと勇弥があの化物を倒した事は関係ないじゃん!」
599舞い降りた大王―そしてCoAへ ◇dj8.X64csA (代理):2010/11/18(木) 20:57:06.30 ID:LCsufYhF0
勇弥がまたコホンと咳払いをする。

勇弥「前の世界なら、筋肉の増築なんてやると筋肉痛と頭痛で死ぬ所だった。
   だがこの、『数値が支配する』世界なら話が違う!っつう事で、攻撃力の数値をいじっただけさ。」
正義「つまり、現実の数値を変更可能な勇弥くんなら、この世界の数値も変更可能、って事?」
勇弥「そういう事。MPがいるみたいだが、時間が経てば回復する。だからお前達にも使ってやるよ!」

0と1のヴェールが正義達を包む。すると、正義達の体に変化が表れる。

大王「・・・やっと理解したぞ。だがこれで俺達の能力がお前達を上回った。」
ゴブリン「グビィ・・・。」
正義「いくよ、大王!」

正義がゴブリンに向かって一太刀、ゴブリンが真っ二つになる。
大王も一太刀、あんなに苦戦した敵がいとも簡単に切り裂けた。

勇弥「ちなみに。この世界での通貨は、『円』じゃないぜ?」
奈海「え?じゃあ・・・。」

奈海がカバンに手を入れると、見た事も無い硬貨が入っていた。

コイン「うわぁ、綺麗なコイン!よし、じゃあ入りますか。」
奈海「うん、こっくりさんこっくりさん、敵に向かってください。えいっ!」

コインは謎の硬貨の中に入り、奈海は呪文を唱えて硬貨をコインシューターの中へと入れる。そして敵に向かって6発、硬貨を放つ。

ゴブリン「グビャッ!」「グベラァ!」
奈海「わぉ、すごい威力・・・。」
コイン「“さすが勇弥くん!いい仕事してるよねぇ。”」
楓「よし、あとは任せろ!」
600舞い降りた大王―そしてCoAへ ◇dj8.X64csA (代理):2010/11/18(木) 21:00:49.88 ID:LCsufYhF0
奈海の銃撃を喰らったゴブリンの方へ楓が向かっていく。
ゴブリンはコインの呪い効果によってか動けないようで、そのまま2体のゴブリンは楓に投げ飛ばされる。
投げ飛ばされた先の他のゴブリンに命中し、ノックダウン。そのまま敵を倒していき・・・。

正義「―――ふぅ、終わった?」
大王「その様だな。それらしい気配を感じられん。」
勇弥「よし、じゃあ早速。正義、あの時誰と会話していたんだ?」
奈海「あぁ、そう言えばそうだったわね。」

勇弥の質問のおかげで、はと思い出し、正義はあの時の出来事を話し始める。

正義「あのね、ボクがゴーグルを掛けてすぐに白いドレスの女の人が見えたんだよ。」
楓「女の人?」
正義「それから・・・『助けてください』って言ってた。」
勇弥「助けを・・・?」
正義「だから、『ボク達なら何かの力になれるかも』って言っちゃったんだ。」

奈海と大王が頭を抱える。

奈海「あぁ、やっぱりねぇ。」
大王「そうくるだろうと思った。」
楓「おい、まさか前例があるのか?」
コイン「小学生の時から、困っている人は放っておけない子だったの。まぁそこが良いんでしょうけど。」
奈海「うーるーさぁい!確かに、毎日暇が潰せて良かったと思えたけどね!」
大王「(何故怒っているんだ?)で?その女について少年はどう考える?」
正義「え?」

首をかしげる正義に、大王は言葉を追加する。
601舞い降りた大王―そしてCoAへ ◇dj8.X64csA (代理):2010/11/18(木) 21:02:51.40 ID:LCsufYhF0
大王「その女は俺達を罠にかけるために少年を騙した、と思えるかだ。
   少年の話ではその女の能力で俺達がこの世界に連れてこられたと踏んで良いだろう?」
コイン「ちょっとぉ!なによなによ!大王には分からないの!?切実に助けを求める乙女の心が!
    彼女も犠牲者かもしれないし或いは好きな人のため・・・とかぁ。」
楓「落ち着けコインちゃん。途中からおかしいぞ?それにそれは全部推測だ。今は大王様の方が正し」
正義「でも!」

楓の言葉を斬るように、正義があの女性に対する弁護を始める。

正義「あの人の『声』、聞こえたんだ。心の底から悲しそうな声で助けを求めているような声が。」
楓「わ、悪い。スピーカーからの声と都市伝説の心の声が一致した、と?」
コイン「ほらぁ、やっぱりただひたすらに助けを求め」

大王「それは、信じていいんだな?」

発言と同時に、大王の目つきが変わり、周りから謎のオーラが漂う。思わず全員硬直してしまう。
しかし、正義は1人、大王の目を見て―――ゆっくりと首を縦に振る。

大王「・・・ふ、そうか。では別に敵がいると考えるべきだな。」

正義を見て考え直したか、大王の顔が笑みに変わり、纏っていたオーラも消え失せた。

コイン「・・・さすが、大王の契約者な事だけはあるねぇ。」
楓「流石大王様!心がお広い!」
奈海「十文字さん、せめて自分の意見ぐらい持ってよ。」
楓「私はただ、大王様に従うだけだ!」
大王「分かったからそうくっつくな。」
602舞い降りた大王―そしてCoAへ ◇dj8.X64csA (代理):2010/11/18(木) 21:05:00.19 ID:LCsufYhF0
勇弥「で、これからどうする?オレの手では帰れないみたいだが。」
奈海「えぇ!?じゃあ、すぐには帰れないって事?!」
勇弥「オレのワープには座標の入力が必要なんだよ。この世界と現実世界との距離が分かったらなぁ。」
大王「そうか。では会長、まずは脱出法から調べていこう。」
楓「はい!必ず最良の方法を探し出します。」
コイン「でも、どうやって探すの?」

全員が沈黙してから、正義がその沈黙を破る。

正義「大王、なんて言ったっけ?」
大王「ん?いつの話だ?」
正義「この世界に入るより前、このゲームのパッケージを見た時。」
大王「ん・・・、《目的は『聖杯を手に入れる事』か》か?・・・なるほど言いたい事は分かった。」
奈海「ごめん、私もわかったと思う。」
勇弥「ん、何か良い提案でも?」

正義は満面の笑みで、自信満々に答える。

正義「だったら『聖杯』を探そうよ!そうすれば色々情報も集まるんじゃない?」
勇弥「あぁなるほど。その手があったか。」
楓「あぁ。それが妥当だな。」
大王「おい!何故それが妥当になるんだ!?」
奈海「だから!なんでそれが妥当になるのよ!?」
603舞い降りた大王―そしてCoAへ ◇dj8.X64csA (代理):2010/11/18(木) 21:08:26.33 ID:LCsufYhF0
正義「え?だって聖杯手に入れたら、もしかすると願い事が叶うかもしれないよ?『皆を元の世界に〜』とかどうかな?」
コイン「わぁい!じゃあ私、幻の昭和六十四年の十円玉!」
大王「落ち着け!ここは所詮ゲームの世界だ!願いなんて叶う訳」
楓「ここはゲームの世界ですよ?現実世界でこのゲームをプレイして手に入れるのとでは違うはずです。
  それに、ある目的のために行動していけば、自然と情報も集まるのでは?」
大王「・・・会長が言うなら、考えてやろう。考えて見れば、この都市伝説の核がそれだという可能性も否定はできんからな。」
勇弥「じゃあ決まりだな。それでは早速・・・。」

楓「願いが叶うなら『大王様に世界を〜』か?いや、『大王様と私のための世界』?
  (いっそ『大王様をボクに〜』とか?あぁ良いなぁ。)うぅ、どんな願いが良いかなぁ?」

自分の世界に入った人間1人を現実もといCoAの世界に叩き戻し、勇弥が仕切り直す。

勇弥「では改めまして、聖杯を、手に入れるぞぉ!」
正義&楓&コイン「「おぉーぅ!」」
大王&奈海「「・・・ぉー。」」

―――こうして、正義達の聖杯を手に入れるための戦いが―――

正義「ぇ、ココカラ立チ去レ?」
勇弥「は・・・?」

―――今、始まった。

舞い降りた大王CoA編第1話「そしてCoAへ」―完―
604以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/18(木) 21:25:43.66 ID:LCsufYhF0
605夢幻泡影 † again  ◇7aVqGFchwM (代理):2010/11/18(木) 21:35:58.46 ID:LCsufYhF0
気が付くと、俺達は我が家の前に立っていた
どうやら無事に戻ってこられたらしい

(裂邪>おぉ、久々の我が家だ!
(ウィル>数時間しか経ってねぇ気がしやすが;
(ローゼ>おほほほほ、お役に立てて何よりですわ♪
(ミナワ>ありがとうございますローゼさん!
(シェイド>スマンナ、マタ助ケラレテシマッタ
(ローゼ>お礼なんてとんでもないですわ〜
     こちらこそ、ライサちゃんを見つけて下さって、何とお礼を言えばいいか・・・
(リム>ま、困った時はお互い様ってことバクね
(裂邪>ホントにありがとうローゼちゃん
    複雑そうになってるけど、仕事頑張ってくれよ!
    何かあったら、俺達も手ぇ貸すからさ!
(ローゼ>こちらとしては、民間の方に手を借りるようなことにはならないようにしたいのだけど・・・
     その時は、よろしくお願いしますわ♪
(リム>もうオイラはゲームの中なんて懲り懲りバクよ・・・心臓に悪いバク
(ミナワ>あははは・・・;
(裂邪>あ、丁度いいや。ここ、俺ん家なんだけど、お茶でも飲んでく?
(ローゼ>ん〜、でも早く本部に戻りませんと・・・
(裂邪>デスヨネー。じゃあせめて住所だけでも

と、俺は我が家の住所の書かれたメモをローゼちゃんに手渡した

(ローゼ>あらぁ、ありがと〜
     今度会う時は、美味しいお茶を持って参りますわ音譜
(裂邪>おう、楽しみにしてるぜー
    あぁそうだ、シェイド、影の世界の扉開けろ
(シェイド>ム? 何故ダ?
(裂邪>ローゼちゃんの能力って、他の異空間に入らないと移動できないんでしょ?
606夢幻泡影 † again  ◇7aVqGFchwM (代理):2010/11/18(木) 21:39:42.17 ID:LCsufYhF0
(ローゼ>・・・あらあら、もしかしてバレてしまいましたの?
(裂邪>いや、もしかしたらアレかなー、って
    でも知らないことにしとくから安心して。ほら、早く戻んないと
(ローゼ>そうですわね。 では皆さん、ごきげんよ〜

ローゼちゃんは赤いカーテンのようなものを作り出し、忽然と消えてしまった

(リム>うぅ〜、ところであのお姉さんって何と契約してるバクか?
    一々体がムズムズするバクけど
(裂邪>ウヒヒヒヒヒ・・・ま、何れわかるって
    んじゃ、そろそろ部屋に戻って『COA』再開としようk

頭頂部に衝撃
先程から殺気を感じていたので、恐らくミナワによる強襲だろう
尤も、この後起こる展開として予測できるのは、
「さっき吸い込まれたばかりなのにまだする気なんですか!?」みたいな怒りの言葉だろう
だがその答えは意外にも

(ミナワ>あれ?

少し間の抜けたような疑問の言葉だった
どうかしたのか?と訊こうとしたが、見るだけで解せた
この世にあってはならないものが、ここにある
ゲームの世界でミナワに渡した『バブロッド』が、しっかりと彼女の手に握られていた

(裂邪>・・・何で?
(ミナワ>さ、さぁ・・・私にもわかりません・・・
(ウィル>ゲームの中のアイテムは現実にも持ってこられるんでやすかねぇ?
(裂邪>それはないと思うぜ?現に俺が持ってたアイテムバッグはここにないし
607夢幻泡影 † again  ◇7aVqGFchwM (代理):2010/11/18(木) 21:42:01.31 ID:LCsufYhF0
首を捻りながら、しばらく考える
すると、何かに気づいたのか、ミナワが「あ、」と小さく声をあげる

(ミナワ>こ、これ・・・都市伝説の気配がします
(裂邪>マジで!?何の!?
(リム>いや主が作ったんだバクよね!? 何で作ったかくらい分からないバクか!?
(裂邪>そ、それもそうか・・・作ったってもゲームの中だぜ?
    「ロンギヌスの鉱石」っつってさ・・・「ロンギヌスの槍」の素材になったって奴よ
    超超レアアイテムで、バカみたいな高値で買った奴なの
    さっき蓮華ちゃんにあげたマンドラゴラもその時に――――――あ゛
(ウィル>どうかしたんでい?
(裂邪>そ、そういや、あのマンドラゴラからも都市伝説の気配がしてたような・・・
    もしかして、レアアイテムの中には都市伝説も混じってんのか?
(シェイド>都市伝説ト言エバ、裂邪ヨ、急イデ部屋ニ戻ッタ方ガイイカモ知レンゾ
(裂邪>ハァ?何で―――って早々に都市伝説!?しかも俺の部屋に!?
    シェイド!もう1回『シャドーダイブ』だ!

既に話したと思うが、影の中から行った方が少々早い
俺達は黒い空間を泳ぐように進み、俺の部屋に飛び出した
そこには

(レイ>あ、おにーちゃん!
(メリー>遅い!こいつらが何者か教えなさい!
608以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/18(木) 21:42:37.53 ID:WDR76WKr0
うわー中二臭い
痒くなる
609夢幻泡影 † again  ◇7aVqGFchwM (代理):2010/11/18(木) 21:46:08.00 ID:LCsufYhF0
白い着物を着たロリっ子――レイちゃんと、ピンクのドレスを着たロリっ子――メリーさん
そして・・・マントの男と白衣の男、パーカーを着た男と女子校生と白いワニがいた
マントは「赤マント」、白衣は注射持ってるから「注射男」、
白ワニは以前俺が殺した筈だった「下水道に棲む白いワニ」だろうが、あとの2つが分からない
それよりも、5つもの野良都市伝説が俺の部屋にいたので、思わず腰を抜かしてしまった
暗殺か? 殿でもなければ王でもない、世界征服も遥か昔に諦めたこの俺を今更暗殺か?
速やかに戦闘態勢をとるシェイド達。やはりこいつらは頼りになる
と、「赤マント」らしき男が、口を開いた

(赤マント>君が黄昏裂邪くんか!?
(裂邪>へ?いやそうだけど・・・
(シェイド>何者ダ?
(注射男>君に頼みがある!
(女子高生>・・・・・・・・・・・・!
(パーカー>・・・・・・・・・・・・!
(白ワニ>シャァァァァ! シャァァァァァァァ!!

口々に、俺に訴えかけてる・・・んだと思う
女子高生とパーカーの男と白ワニも、何かを訴えかけているようなのだが・・・

(裂邪>・・・いや何か喋れよ!!
610夢幻泡影 † again  ◇7aVqGFchwM (代理):2010/11/18(木) 21:49:05.58 ID:LCsufYhF0
(理夢>【少年くん達がゲームの中に飲み込まれちゃったの!】
    【恐らく『カップ・オブ・アイオーン』の仕業だ!】
    【フレンドを助けたいんだ!手伝ってくれブラザー!!】だそうだ
(メリー>貴方何で分かるの?
(理夢>夢喰ってたら、夢見てた奴の母語とかがわかるんだよ。その影響だろ、多分
(レイ>少年くんってだれー??
(裂邪>・・・その白ワニがあの時の奴なら・・・正義か!
(ミナワ>ご主人様の弟さんも・・・ゲームの中に・・・!?
(ウィル>それも“達”ってぇと・・・何人か巻き添えを喰らってるようでい
(パーカー>・・・・・・・・! ・・・・・・・・・! ・・・・・・・・・!!
(理夢>【彼等は拙者達の恩人なんだ!
     後生の頼み、聞いてくれ! 今は、御主の力が必要なんだ!!】だとよ
(裂邪>恩人・・・ッ!

なるほど
こいつらは、あいつの説教に負けた連中
人を襲って、あるいは殺して過ごしていた日常を、いい意味でぶち壊された連中
それが、こんなに
あいつの勝利の証が、こんなに
あいつの、努力の証・・・

(裂邪>・・・・ハァ
(注射男>頼みを・・・聞いてくれるか?
(裂邪>とりあえず、これだけはわかっといてくれ
    俺は、正義の奴が大ッ嫌いだ

場が、一気に凍りついた

(メリー>ち、ちょっと裂邪!
(ウィル>旦那ァ! 折角こうして旦那を頼って来たんでい!なのにそれは―――
611夢幻泡影 † again  ◇7aVqGFchwM (代理):2010/11/18(木) 22:00:49.43 ID:LCsufYhF0
俺は携帯電話を取り出し、ある人物にかけた
とはいっても、この状況で手を借りれるのは、あの子しかいない・・・また迷惑かけちまうな

(ローゼ>《どうかなさいましたの?》
(裂邪>悪ぃローゼちゃん、俺の弟が『COA』に吸い込まれちまったらしいんだ
(ローゼ>《えぇ!?》
(裂邪>俺はあいつを助けたい。だから、君の能力で俺を送ってくれないかな?
(ローゼ>《・・・分かりましたわ。すぐにそちらに向かいますわ》
(裂邪>ありがとう、恩に着るよ

俺は通話を切った
シェイドとミナワは小さく溜め息をついた
どうやら2人にはバレていたらしい

(パーカー>・・・・・・!!
(裂邪>シェイド!ウィル! 空間開く準備だ!
(シェイド>了解シタ
(ウィル>が、がってんでい! 旦那、さっきはすいやせん!

ウィルが強く輝き、俺の背後に大きな影ができた

(裂邪>さぁ、とっとと入れ。安心しろ、向こうに行ったら出してやる
    確かに、俺は正義が嫌いだ
    けどな、それでもあいつは俺の、たった一人の弟なんだよ!

   ...To be Continued
612以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/18(木) 22:17:56.99 ID:LCsufYhF0
613以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/18(木) 22:36:15.54 ID:LCsufYhF0
614以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/18(木) 22:40:05.50 ID:dPWGLNoT0
――――――――都市伝説、「カメオさんの話」。




なんちゃって。
615以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/18(木) 23:03:49.95 ID:LCsufYhF0
616「13使徒」 小ネタ  ◆nBXmJajMvU :2010/11/18(木) 23:11:08.48 ID:LCsufYhF0
シモネッタ「にっほん日本♪楽しみン♪」
クラリッサ「…シモネッタ、遊びに行くのではないのですよ?」
シモネッタ「わかってるわよン」

シモネッタ「でもでも、楽しみなんですものン。任務でもなきゃ、あんな遠い島国行く機会ないでしょン、私達」
クラリッサ「……それはそうですが」

シモネッタ「あぁ、本当に楽しみン……」

シモネッタ「あの国には、どんな拷問器具があるのかしらン?芸術性が高いらしいから、とっても楽しみなのン♪」
クラリッサ「またコレクションを増やすつもりですか」

VS裂邪用「13使徒」シモネッタさんは、拷問器具マニアです
VSトライレスさん用のクラリッサが、時々鳥さんを貸して拷問をお手伝い
617「13使徒」 小ネタ  ◆nBXmJajMvU :2010/11/18(木) 23:14:51.86 ID:LCsufYhF0
カイザー「二人共、日本に行く準備は出来てますか?」
リュリュ「できてるよー!」
マドレーヌ「ばっちぐー!」

リュリュ「楽しみだよね、マドレーヌ」
マドレーヌ「楽しみよね、リュリュ」
リュリュ「日本は、アニメとかゲーム一杯なんだよね?」
マドレーヌ「美味しいお菓子も一杯なのよね?」

カイザー「二人共、誘惑に負けてはいけませんよ?」
リュリュ「はーい!」
マドレーヌ「わかってまーす!」

リュリュ「ちゃんと、お店ではお金を払わないと駄目なんだよね?」
マドレーヌ「買い物の仕方教えてー!」
カイザー「…あぁ、あなた達には、まずそう言う点から教えないと駄目でしたか」(ため息)

VSサンジェルマン用の双子は、常識をお勉強しなきゃいけない子達
VS兄鬼用のカイザーが微妙に保護者属性になっちまいつつある現実
618「13使徒」 小ネタ  ◆nBXmJajMvU :2010/11/18(木) 23:17:35.53 ID:LCsufYhF0
イザーク「ジョルディ、日本に行く前に、あの国の都市伝説について学ぶぞ」
ジョルディ「そ、そうですね、備えあれば憂いなし!」

イザーク「…では、まずは「人面犬」だが」
ジョルディ「人面犬…っ!?人の顔の犬!?いやぁああああああああああああああああああキメラっ!!??炎を吐いたり爪で引き裂いてきたりするんだっ!!??」

イザーク「キメラではない、ただ、犬に中年男性の顔がついた生き物で、見ていると「何を見ているんだ」と不機嫌に声をかけてきて…」
ジョルディ「そのまま難解な謎賭けをしてきて、答えられないと食べられるぅうううううううううううう!!??」
イザーク「…っせい!!」
ジョルディ「あだっ!?」(剣の柄で殴られて気絶

イザーク「それは、ギリシャのスフィンクスだろうが……と、言うか、この調子では全て学び終えるまでどれだけかかるのだ」
ジョルディ「……きゅう」(気絶中

…頑張れイザーク
ジョルディのチキンハートは、どう考えても日常生活が困難なレベル
619以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/18(木) 23:19:35.76 ID:LCsufYhF0
キャラ固めと名前公開をかねた小ネタ
どんどん奇人変人集団になっていってる気がしないでもない「13使徒」
全てはヴァレンタインのキャラに負けないようにしたのが原因って事で


…あ、「トライ・ミニッツ・ライトニング」の出番なかった
ま、いっか
620以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/18(木) 23:39:38.05 ID:LCsufYhF0
621以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/18(木) 23:49:32.85 ID:LCsufYhF0
おやすみー
明日もスレが残っていますように
622目覚め ◆vQFK74H.x2 :2010/11/18(木) 23:55:20.84 ID:3jNYQpeX0
目が覚めたら、知らない天井が見えた。
「み、おねーちゃん気がついたの!」
「ん…気がついたか。気分が悪いとか、無いか?」
声を掛けられて目を向けると、花子さんと翼が見えた。
そこで、右目が見えている事に違和感を感じた。
記憶をたぐり、あの地下室で起きた出来事を思い出した。
(――――――!!)
取り乱しそうになるのを抑える。
人前でそんな姿をさらす訳にはいかない。
……あんな事があったのに、「組織」から離れるという選択肢は浮かんでこなかった。

「…大丈夫です……花子さんと翼さんは、どうしてここに…?」
「知り合いから、お前達が危ないって連絡を受けてな…」
「助けて頂いて、ありがとうございます…」

隣に目をやると、紗江が眠っていた。
「蝦蟇の油とジャッカロープで治癒したから、傷跡も後遺症も残らない。直に目覚めると思うぞ」

直後、威圧感を感じた。
圧倒的な存在に押しつぶされるような錯覚。
気を失わないよう、必死に耐えて……しばらくして、威圧感が消えた。
(……何、だったんだろう?)
「…大丈夫か?」
「はい…何とか…ちょっと、様子を見てきますね…」

部屋を出る直前、龍一、と翼が心配そうに呟くのが聞こえた。

廊下に出ると、すぐ近くの部屋から微かな話し声が聞こえてきた。
「……どうだ?我の部下(もの)にならぬか?」
623目覚め ◆vQFK74H.x2 :2010/11/18(木) 23:59:10.24 ID:3jNYQpeX0
「………何の冗談ですか?」
男性の声と、獄門寺の声。

(…獄門寺君が誘われてる……!?我の部下(もの)にならぬか?ってストレートな物言い…でもそこがいいww)
おもわず、腐女子モードのスイッチが入る。
「冗談に聴こえるか?」
「………お断りします」
「ほぅ?何故だ?」
「…俺には、もう、剣を捧げた相手がいますから。
剣を捧げる主君は、生涯、ただ一人と決めています………俺の剣は、翼さんに捧げました。俺の主は、あの人、ただ一人です」
(俺の主はあの人ただ一人……!獄翼は不動……愛の力って凄いww)
「まぁ、良いわ。翼は我の部下(もの)だ。間接的に、お前は我の部下(もの)よ」
(ど、堂々とライバル宣言!?男性の方も翼さんを巡る戦いに参加してたなんて……)

「…お話とは、この事でしたか?」
「あぁ。そうだが?」
624目覚め ◆vQFK74H.x2 :2010/11/19(金) 00:00:04.83 ID:jWE2TkK80
「……そちらのお話が終わったのならば、こちらからも、お話が」
ふと正気に返る。
(お話の邪魔しちゃ悪いし…もう、戻った方がいいよね)

――

目が覚めると、花子さんと、紗奈ちゃんを助ける、と言ってくれた男性の姿が見えた。
「み、わんこのけーやくしゃのおねーちゃんも気がついたの!」
「妹の方は今出てるけど……」
障子が開く音が聞こえた。
「紗江ちゃん…良かった、気がついたんだね」
紗奈が立っていた。酷かった怪我も消えていた。
紗奈が無事だった事に安心して、視界が滲んだ。
「……紗奈ちゃんを助けてくれて…ありがとうございます」
男性に、礼を言った。

続く…?
625以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/19(金) 01:02:36.58 ID:rMvjQVvtP
626以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/19(金) 01:54:35.12 ID:PW9sk/dJ0
ほし
627以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/19(金) 03:44:47.86 ID:rMvjQVvtP
628以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/19(金) 05:50:33.49 ID:rMvjQVvtP
629以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/19(金) 07:18:21.39 ID:LoY499SJO
630以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/19(金) 08:50:34.96 ID:rMvjQVvtP
631以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/19(金) 09:25:27.56 ID:V6/7z0tY0
632以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/19(金) 10:06:53.26 ID:V6/7z0tY0
633以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/19(金) 10:24:25.71 ID:V6/7z0tY0
634以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/19(金) 12:03:02.78 ID:LoY499SJO
635以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします