52 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/27(水) 23:11:40.55 ID:uacivGMi0
( ・∀・)「誰かが助けないとな…どっちが行く?」
( ;^ω^)「いやあちょっと俺は持病の“痔”が…これが本当の痔病、なんちて…」
( ・∀・)「仕方ねー!じゃあ俺が助けに行くからおまえが囮な!」
( ゚ω゚)「なんですと!」
( ・∀・)「おーいモンスター!その骨張ったやつよりこっちのデブのが美味しいぞー!」
モンスターの集団はこちらを振り向いた。
ブーンを見て、ヨダレを垂らしている。
( ゚ω゚)「美味しくないお!豚骨の味しかしないお!」
「トンコツ…ウマソウ…」
( ;゚ω゚)「のおおおおおおおおおおおおおお!!!!」
支援
54 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/27(水) 23:13:05.84 ID:kxtDvygM0
墓穴wwwwwww
55 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/27(水) 23:13:13.40 ID:uacivGMi0
モンスターはブーンを追いかけていった。
キリッ
( ・∀・)+「大丈夫ですか!」
(゚、゚;トソン「あ、ありがと…」
( ・∀・)「ここは危険だ。早く逃げましょう」
(゚、゚;トソン「さっきの人は?」
( ・∀・)「大丈夫。夕飯の時間になったら勝手に帰ってきますから」
56 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/27(水) 23:16:59.78 ID:uacivGMi0
( ゚ω゚)「ひょぽおおおおおおおおおおおお!!!!」
「オレガ クウ!」 「ヒトクチメハ オレガ モラウ!」
( ゚ω゚)「嫌だお嫌だお嫌過ぎるおおおおおおおおおおおおおお!!!
ブーンはビッグになるんだお!!!!有名なレーベルでCD出して全世界でバカ売れするんだお!!!
女の子にモテモテになるんだお!!!こんなところでつまみ食いのネタにされるなんて嫌だおおおおおお!!!」
「ダイジョウブ」 「メインディッシュ ダカラ」
( ゚ω゚)「そんなこと問題にしてねえ!」
57 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/27(水) 23:21:19.85 ID:uacivGMi0
ブーンのおかげで手薄になった所から、二人は脱出を図る。
しかし街中を徘徊するモンスターに見つからずに進むというのは、至難の業であった。
( ;・∀・)「ファック!どこにもドでけえのが沸いてやがる。
なあ、何か策はないか?」
(゚、゚トソン「いい考えがあるわ」
( ・∀・)「本当か!?そりゃ一体…」
(゚、゚トソン「名付けて“散りゆく男は背中で語る 俺の屍を越えてゆけ作戦”ね」
( ・∀・)「えーっと…それはつまり」
(゚ー゚トソン「モンスターさーん!!!美味しそうな男がここにいますよー!!!」
( ;・∀・)「やっぱり囮になれってことかよクソビッチがあああああああああ!!!!!」
58 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/27(水) 23:23:34.07 ID:uacivGMi0
「オオ ウマソウダ!」 「オレニ クワセロ!」
( ;・∀・)「全然美味しくないですよー!なんか焼けこげたカレーみたいな味しますよー!」
「コウブツダ」
( ;・∀・)「ちくしょー!!!普段なに食ってんだよ!!」
モンスターたちは逃げる彼に向かって、全力疾走していった。
つ、;トソン「僕…忘れないから!」
(゚、゚トソン「よっしゃ。脱出しよーっと」
59 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/27(水) 23:25:49.44 ID:uacivGMi0
所変わってブーン、彼はまだ逃げ回っていた。
( ゚ω゚)「も、もう限界だお…」
( ゚∀゚)「アヒャヒャヒャヒャ!俺も混ぜてくれよ!」
( ゚ω゚)「うるせえ!こっちは本気なんだお!…ええ!?」
( ゚∀゚)「見つめあ〜うとー」
( ;^ω^)「すな〜おに〜じゃなくて!なんで生きてるんだお!」
( ゚∀゚)「にゃん?」
( ;^ω^)「いや“にゃん”じゃなしに!」
支援 気になる
61 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/27(水) 23:27:41.50 ID:isQVuz6XO
(゚、゚ビッチ
62 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/27(水) 23:30:30.93 ID:uacivGMi0
( ゚∀゚)「アヒャヒャヒャ!!俺の演奏が上手すぎてみんな棒立ちだったニョロニョロ」
( ;^ω^)「語尾が安定してないな…演奏?」
( ゚∀゚)「あふ…駄目だ…薬が切れて…」
( ゚ω゚)「演奏したら、モンスターが襲ってこなかったってことかお!?」
( ゚∀゚)「ちょうちょ…ちょうちょが見える…死神のちょうちょ…」
( ゚ω゚)「もう走るのも限界。だったら賭けるしかないお…!」
ブーンはギターケースを開けて、ギターを取りだした。
彼の宝物、父親の形見でもある、アコースティックギター。
63 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/27(水) 23:32:27.91 ID:uacivGMi0
( ω )「トーチャン…力を貸してくれお!」
かき鳴らすように弾き始めると、まるで体に力がみなぎってくるような錯覚に陥った。
自分は本当に音楽を愛しているのだと、改めてブーンは実感した。
「グオオオオオオオオオ!!!」
( ;ω;)「ブヒイイイイイイイイイ!!!!」
しかしモンスターには効かなかった。
( ;ω;)「ロックに神はいない!!!!」
64 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/27(水) 23:33:24.69 ID:isQVuz6XO
BGM流しながら読むと面白そうだ
65 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/27(水) 23:34:28.50 ID:uacivGMi0
「うおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」
( ;^ω^)「なんだお!?」
( ゚∀゚)「アヒャ?」
( ;・∀・)「助けてくれえええええええええええ!!!!」
( ゚ω゚)「あ、てめえこら…なにヌカしてるんだお!!人を見捨てたくせに!!」
( ;・∀・)「まーまー見捨てられた同士仲良くしようぜ」
( ^ω^)「女に見捨てられたのかお?ぷ、ダッセー」
( ;・∀・)「んなこと言ってる場合か!!!俺の後ろ見てみろおおおおおおお!!!」
「「「グオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!」」」
66 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/27(水) 23:36:34.40 ID:uacivGMi0
( ^ω^)「こっちの“後ろ”も負けてないお!!!」
「「「ヴォオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!」」」
( ・∀・)「挟み撃ちって訳か。死ぬしかねーなこりゃ」
( ´ω`)「ショボーン…今逝くお……来るお」
( ・∀・)「ん?」
( ゚∀゚)「アヒャヒャヒャヒャ」
男は近くに転がっていたアンプに、エレキギターを繋いでいた。
67 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/27(水) 23:36:56.78 ID:kxtDvygM0
俺の歌を聴けー
68 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/27(水) 23:39:32.08 ID:uacivGMi0
よく見ると、周りはアンプだらけである。
( ・∀・)「なにやってんだ?」
( ^ω^)「知らないお」
( ゚∀゚)「アヒャヒャヒャ。ライブだ…ライブが始まる…」
( ;^ω^)「……もしかして、モンスターを止めたときもアンプを?」
( ゚∀゚)「ライブは、アンプが無いと…」
( ゚ω゚)「それだ!」
( ・∀・)「どれだ?」
ブーンは事情を説明する。
事情を説明してる間にモンスターくるだろカス
70 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/27(水) 23:41:13.34 ID:uacivGMi0
( ;・∀・)「うさんくせえええ!!!」
( ;^ω^)「でも今はそれに賭けるしかないんだお!!」
( ゚∀゚)「アンプ、まだある…」
「キャアアアアアアアアアアアア!!!」
(゚、゚;トソン「もう、なんなのよー!!」
( ・∀・)「あ…ビッチだ!!!」
(゚、゚トソン「あら短小じゃないの」
( ;・∀・)「見たことねーだろ!俺のはマグナムだ!」
71 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/27(水) 23:41:26.89 ID:Yy4EY9DS0
どうなる
72 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/27(水) 23:44:16.36 ID:uacivGMi0
( ゚ω゚)「ドラム…ベース…エレキにアコースティック!!ライブを始められるお!!!」
(゚、゚;トソン「はあ!?ライブ?ドラムなんてとっくに捨てたわよ!?」
( ;・∀・)「安心しろ!!都合良くそこにドラムセットが落ちている!!!
マイクもセッティング済みだしこうやって説明している間は何故かモンスターは体育座りで待っててくれてる!」
「ハヤクシロー」
( ゚∀゚)「ライブ、ライブ、ライラライ〜。ライブ、ライブ、ライラライ〜」
( ;・∀・)「(アンプに)繋いだ!いつでも始められるぞ!」
(゚、゚トソン「はーもう破れかぶれじゃん。最後に演って死ぬかね」
73 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/27(水) 23:47:09.65 ID:uacivGMi0
( ^ω^)「俺はブーンだお」
( ・∀・)「俺はモララーだ」
(゚、゚トソン「僕はトソン」
( ゚∀゚)「アヒャ」
( ^ω^)「音合わせしてる暇は無い…ライブが始まるお!!
アヒャがリード、俺とモララーがそれについて行くから、トソンは適当に合わせて叩くんだお!」
( ・∀・)「仕切るんじゃねーよ豚」
(゚、゚トソン「無茶言うねーおデブちゃん」
( ゚∀゚)「アヒャヒャヒャヒャヒャ!お、おでの歌を聴けーーー!!」
( ;^ω^)「ああ既に音楽性の違いが…!もう適当でいいお!いくおおおおおおお!!!!!!」
74 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/27(水) 23:47:26.38 ID:isQVuz6XO
モンスター可愛いな
あひゃ、いいねロックだ気に入った
支援
76 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/27(水) 23:50:37.40 ID:isQVuz6XO
眉無しジョルジュかと思いきやアヒャだったのか
77 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/27(水) 23:51:25.76 ID:uacivGMi0
壊滅した街を、高台から見下ろしている者たちがいた。
( ФωФ)「まさか、神曲を扱える者がこんなにも現代に生きていたとはな」
(’e’)「魔を滅する神曲は、今は“ロック”と呼ばれていて、音楽という文化の一ジャンルになっているらしいです」
( ФωФ)「人間怖っ。何千年も封印されてきたわしたちに向けて練習してたんでしょ?
防衛に関してのね、意識の高さが今の人間の繁栄に繋がっているのではないでしょうか」
(’e’)「よくわかんないですけどまあ…今日の襲撃でロックは死にました。我々の勝利でしょう」
78 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/27(水) 23:53:17.03 ID:uacivGMi0
♪
( ФωФ)「むっ」
(;’e’)「これは!」
♪ ♪
( ;ФωФ)「ぐ…あああああああ!!頭が…!これは神曲!!いや……ロック!?」
(;’e’)「馬鹿な!!神曲が我々の唯一の弱点と知っている人間はいないはず!!!」
79 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/27(水) 23:55:38.98 ID:uacivGMi0
( ゚ω゚)「〜〜〜〜〜〜っ!!!〜〜〜〜〜!!」
ブーンは歌った。
血が出るほど強く弦を弾きながら。
( ゚∀゚) (゚、゚;トソン ( ;・∀・)
アヒャが旋律を、トソンがリズムを、モララーがより重厚に。
寄せ集めの四人のはずが、妙に心地よいアンサンブルを奏でた。
まるで鎮魂歌だと、ブーンは思った。
80 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/27(水) 23:57:44.87 ID:uacivGMi0
( ゚ω゚)「ハァ…ハァ…ハァ…!」
( ;・∀・)「フゥ…フゥ…フゥ…!」
(゚、゚;トソン「ハァ…ハァ…」
( ゚∀゚)「アヒャヒャヒャヒャヒャ!オーディエンスが死んじまった!死んじまった!」
( ゚ω゚)「勝っ……た……?」
何分、何十分、何時間演奏したのか、彼ら自身わからなかった。
気がつけば、無数のモンスターの気配が消え、代わりに彼らの死体が山のように積もっていた。
81 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/28(木) 00:01:16.75 ID:uacivGMi0
( ・∀・)「すげーや。ロックは無敵だな」
(゚、゚トソン「とりあえず、助かったのかな」
( ゚∀゚)「く…薬が……」
(゚、゚トソン「私の薬あげるわ」
( ゚∀゚)「やった!!!アヒャヒャ!!!ゴクゴク!」
(゚、゚トソン(下剤だけど)
( ^ω^)「ショボーン…」
ブーンは助かったことを喜ぶより先に、友の死を弔った。
そして静かに覚悟を決めたのである。
微かに見えた希望の先に、自分たちが歩まなければならない修羅の道が続いていることを。
第二話「希望」 終わり
82 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/28(木) 00:02:19.02 ID:X7zD1zsN0
トソンの一人称、コロコロ変わりそうな悪寒…基本は「僕」です
今日は終わり
83 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/28(木) 00:03:41.84 ID:ihdZT0qKO
乙
84 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/28(木) 00:04:04.08 ID:jTFm77Ne0
乙!
マーズアタックを思い出した
85 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/28(木) 00:10:29.29 ID:Q0moJcaSO
乙
ロックだったぜ
チートスレすげえなあ。あれくらい伸びたら脳汁出てきそうだ
87 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/28(木) 00:24:45.67 ID:ymZMEdj8O
乙
これから読む
あれ、勢いアルファ越えてね?
あ、乙っす
89 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/28(木) 00:27:51.33 ID:ihdZT0qKO
最強能力決定戦的なスレはそれだけで伸びるからなぁ
安価だけじゃないだろうけどね
こっちもロック決定戦するか
エモ派とメタル派みたいに分かれてやんややんやみたいな
みてる
おもしろい
93 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/28(木) 00:40:44.89 ID:ymZMEdj8O
読み終わった乙
ロックの設定がすげぇ
確かになんか魂とか色々こもってそうだもんな、それくらいの威力はあるよな
94 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/28(木) 00:45:32.04 ID:0JXKkcVjO
乙!
95 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/28(木) 00:46:28.54 ID:Q0moJcaSO
>>91 そこにモンスターを操ることのできるポップス乱入
96 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/28(木) 00:51:52.21 ID:PuCHArTUO
乙!
面白かった
97 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/28(木) 00:55:23.84 ID:8t0IYeQgO
乙!
ロックンロールって良いよNE!
98 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/28(木) 00:56:49.22 ID:lauP3dLMO
乙乙!
続き楽しみ
99 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/28(木) 01:36:35.45 ID:3+7woOSM0
乙
俺クラシック人間
オルタナ派の俺がきました
101 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
面白かった