>>404 鳩山由紀夫前首相が「最低県外」と公言していた米軍普天間飛行場の移転は、今年5
月、「沖縄県名護市辺野古への移設」で日米合意した。沖縄県民を裏切り、日米関係を
悪化させた鳩山氏は翌6月に首相を辞任。当初、「次の衆院選には出ない」と語ってい
たが、最近になって突如、引退方針を撤回して批判を浴びている。
昨年の衆院選マニフェストには「国の総予算207兆円を全面組み替え」と大きく書
かれ、節約額として9・1兆円(2013年の実現目標)とある。しかし、今年度予算
の一般会計総額は過去最大の約92兆円で、新規国債の発行額は過去最大の約44兆円
にまで膨らんでいる。
蓮舫氏が前面に立つ事業仕分けにしても、3兆円圧縮を目指した昨年の第1回事業仕
分けは、結果的に約6700億円の削減のみ。自民党の小泉進次郎衆院議員に「民主党
マニフェストを仕分け対象にしたらどうか」と皮肉られるほどなのだ。
この体たらくをどう見るか。「本当にガッカリ。企業団体献金も、事業仕分けも、す
べてが期待外れ」というのは、経済ジャーナリストの荻原博子氏。
「自民党もひどかったが、期待しただけ民主党への失望は大きい。最大の原因は、菅
首相に『この国をどうするか』というグランドデザインがないこと。このままでは、F
TA(自由貿易協定)で先行する韓国に地位を奪われる。日本は滅びかねない」と、危
機感をあらわにする。
政治評論家の小林吉弥氏も「佐藤栄作政権(1964年発足)以降、永田町を取材し
てきたが、これほどひどい政権はない。首相や閣僚らが自信過剰で傲慢になり、官僚も
使いこなせず、浮遊している。年末には、内閣支持率は30%台以下の危険水域に突入
しているだろう」と語る。
政権交代から1年、“自公政権”のせいにする閣僚・幹部の発言も多いが、責任政党
として、まさに死に物狂いになる時期ではないか。
(以上)