( ^ω^)ブーンの魔法学のようです――PerfectStage――

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1以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
IDの始めの文字が「+」なので第二話の始まりです。超不定期ですね。

前話。
http://logsoku.com/thread/yuzuru.2ch.net/news4vip/1284832513/

リメイク許可を貰ったスレ。
http://www7.atpages.jp/mesimarja/boon/exec/dat2html.php?dat=1284812439
2以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/18(月) 22:17:48.49 ID:+/LBBf7h0
僕が帰宅した時間は正午を一時間ほど過ぎていたけれど、テーブルの上に置かれたチャーハンはまだ温かかった。
母親は、いつも僕のことを気にかけてくれていた。誰よりも落ちこぼれている僕を、誰よりも愛情の篭った態度で接してくれる。
それがまた、自分が出来損ないであることという恥辱の感情がゆっくり、ゆっくりと締め付けられていく。

( ^ω^)(捻くれた考えだ)

幼い頃から大好きであったチャーハンを口へと運ぶ。美味しい。
僕が育ってきた味だった。この先ずっと変わらない味なのだろうか。

( ^ω^)(この、先……)

同級生のみんなが将来について想いを馳せるとき、その瞳は輝いていた。
ツンデレさんや、ギコ。彼らもやはり当たり前に将来へと(明確なビジョンがまだ定まっていないにしても)向かって、希望を持って進めるのだろう。
僕は、将来のことについて考えたくなかった。魔法学校を卒業――いや、そこまでいかなくても、僕はどうなっているのだろう。

来年のことを考えると鬼が笑うというけれど、ただ笑われるだけならどれだけいいだろうか。
いやらしく歪んだ笑みを浮かべて暗澹とした、もやのかかった将来の道の先に座り込み、金棒を振り上げて僕を待ち伏せている。
僕の未来の道程はそうやって決定されていて、いつかとてつもない衝撃とともに一般的な生活から外れてしまう。そう思えて、ならないのだ。

( ^ω^)「ごちそうさま」

空になった皿にレンゲを転がすと小気味良い音がする。
からん、と平べったく膨らんだ部分を中心にして柄の部分がくるんと回った。

J( 'ー`)し 「おや! 今日は早いんだな! おう!?」

( ^ω^)「ギコと遊ぶ約束があるんだお」

J( 'ー`)し 「そうか! あんまり遅くまで遊ぶんじゃねえぞ!?」
3以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/18(月) 22:33:05.52 ID:+/LBBf7h0
( ^ω^)「心配しないでも大丈夫だお」

『人並み以上のことは、出来ないからね』。
次いで口にしそうになった言葉に、自嘲してしまう。

J( 'ー`)し 「そうか! そうだ!」

( ^ω^)「?」

J( 'ー`)し 「アスラの森には、入るんじゃあねえぞ!?」

威圧するその声に思わず体が震えてしまう。
恐る恐る、尋ねてみる。

(;^ω^)「なんで、急にそんな」

J( 'ー`)し「魔物が出るとか、出ないとか。そんな噂を聞いたんだぜ!」

(;^ω^)「結構アバウトだな!」

J( 'ー`)し 「さほど街から離れていない場所だし、まあデマだと思うけどな」

J( 'ー`)し 「それでも、立ち入り禁止区域ってことにゃあ変わらんぞ?」

(;^ω^)「……」
4以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/18(月) 22:38:16.38 ID:+/LBBf7h0
魔物。

強力な魔力が動植物などに宿り、身体の形状そのものまでも変化した(或いはさせされた)状態。
正確な根拠こそなかったが、一般の見解としてはそうやって言われていた。
魔法学校でもそう習い、普通に生活していてもいつしかそんな知識が身についている。

アスラの森の中で、凶悪な姿をした魔物が僕へと向けて牙をむき出しにする光景が脳裏に浮かぶ。

思わず、生唾を飲んだ。


( ^ω^)「行ってきます」

制服をハンガーにかけて動きやすい服に着替え、靴を履き終えて母親に挨拶。

J( 'ー`)し 「早く帰ってくるんだぜー」
5以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/18(月) 22:43:40.66 ID:+/LBBf7h0
僕の家を出て東へ進むと魔法学校があり、西へ向かうと大通りがやがて見えてくる。
魔法学校からさほど離れてはいない場所であったが、人通りは少ない。近くにもぽつぽつとしか家のない、場末の場所だった。
ギコの家は大通りの向こう側で、通学路の途中にある僕の家に毎朝寄ってくれているのだ。二人の中間地点が待ち合わせ場所となっていた。

大通りに入ると喧騒が一気に大きくなった。
左右どちらにも店が並び、飲食店から雑貨店。少し裏通りに入ると怪しげな占い屋など、まさにテンプレートであった。
テントを張っただけのような果物屋の軒下に主婦らしき人たちが集まって談笑している。僕のような学生の姿は見えなかった。

噴水は大きく目立つため、人々の待ち合わせの場所としてよく利用されていた。
女子生徒の間なんかでは、恋のジンクスだとかそんな場所としても囁かれているらしいぜとギコが教えてくれたことがある。

噴水の前で、ギコは相変わらずの黒髪と笑顔を持って僕へと手を振っていた。服装は白いシャツに青色のジャージ。
そして、二つの細長い袋を手にしていた。魔法杖だろうか。わざわざ僕の分まで用意してくれたのだな。

(,,゚Д゚)「お、来たか」

( ^ω^)「早速、行くのかお?」

(,,゚Д゚)「おう行くよ。早速いくよ」

( ^ω^)「というか、何をしにいくんだお」

杖を一本僕に手渡すと、ギコは僕へと向き直り人差し指を立てて言った。

(,,゚Д゚)「探検さ」
6以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/18(月) 22:50:17.12 ID:4ouhGlhL0
もう廃れたな...
7以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/18(月) 22:52:06.91 ID:+/LBBf7h0
探検。その言葉がぱっと頭に浮かぶ。
子供みたいで照れくさい反面、隠された秘密を解き明かすかのような勇ましさをも感じた。

街を歩き、街を出て歩き、二時間もするとアスラの森へと到着した。
ざわざわと擦れる葉の音と、野鳥の鳴き声。大部分は人の手が入り整備されてはいたが、やはりここは森であった。

( ^ω^)(ちょっとした別世界くらいなら、歩いて二時間で辿り着ける)

書面の中のようなフィクションに憧れていた頃があって、あの頃はどうやって非日常へと参加できるか悶々をしていた。
唐突にやってくるものなのか、僕が自ら手を下すのか。どうすれば日常から乖離できるのか。それだけを考えていた。
結局、何も起きなくて覚めてしまったあの感覚が、少しだけ蘇ってきたのだ。

(,,゚Д゚)「いやー、久しぶりにアスラの森に来たな」

( ^ω^)「一回来たことあるのお?」

(,,゚Д゚)「ああ、昔ボールを探しにきた時にちょっとね」

( ^ω^)「それは入ったって言うのか」

(,,゚Д゚)「……」

僕らは森の中をひたすら進んだ。

僕が何も知らされていないことを不安に思い質問したのは、歩き始めて十分くらい経過したときのことだった。

( ^ω^)「そういやなんでアスラの森なんかにきたんだお?」

(,,゚Д゚)「あー……それはな」
8以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/18(月) 22:54:55.42 ID:+/LBBf7h0
しばらく言葉を切ったギコ。
言葉が続かないのではなく、ただ勿体ぶっているだけであることを僕は知っていた。なので催促はしない。

(,,゚Д゚)「この森にあるんだよ」

( ^ω^)「何が?」

(,,゚Д゚)「幽霊屋敷」

( ^ω^)「!」

ゆうれいやしき。

それから三秒間ほど沈黙してから、僕はようやく口を開いた。

(;^ω^)「本当に? 危険じゃないのか。僕は帰るお。さぁ帰るお。Uターンだ」

(,,゚Д゚)「待て待て、捲くし立てるな。話は最後まで聞けって」

(;^ω^)「体を反転させようお、ね?」

ギコは人差し指を立てて、説明を始めた。

(,,゚Д゚)「昔な、その館にはとある金持ちの一家が住んでいたらしいんだよ。
    四人家族だで、その家族はとても仲良く暮らしてたんだって」

( ^ω^)「まあ、大体金持ち一家っていうのは、仲が良いお。ある程度大きくなると物凄いイザコザが起きるけど」
9以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/18(月) 23:00:26.43 ID:+/LBBf7h0
あまりにも人気が出ないのでやめます
10拳王 ◆QP91zo8lHclw :2010/10/18(月) 23:12:20.65 ID:GEl1cOqZO
頑張れや
空気作者のプライドを見せてくれ
11以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/18(月) 23:15:27.31 ID:7FuZo6l0O
一応見てたんだけどな
やめるのか
12以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/18(月) 23:18:58.79 ID:0Q8QL5tQ0
どうせてめえも拳王なんだろ
荒らしはくたばれ
13以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/18(月) 23:21:45.15 ID:pxMDnIRY0
今開いたんだがやめちゃうのか。結構楽しそうだったのに
14以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/18(月) 23:25:18.49 ID:7FuZo6l0O
ただの読者だけど
拳王ってそこまで嫌われてんの?
15以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/18(月) 23:26:31.19 ID:pxMDnIRY0
そりゃ荒らしだから嫌われるだろ
16以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/18(月) 23:28:40.53 ID:7FuZo6l0O
へー
最近ブーン系知ったからよくわからなかったんだ
17以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/18(月) 23:35:19.36 ID:TBZyrryAO
カーチャン男らしいな

続きまだー?
18以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
>>1
荒らしをつけ上がらせるような真似はやめろよ