1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
規制解けてる……?
避難所で投下したのを、再投下
携帯なので、改行等みずらいかも
2 :
くまさんのハチミツ道具 ◆/.BkG37/2I :2010/09/25(土) 21:47:10.58 ID:+POagE2a0 BE:4580690898-2BP(0)
おっおっおっ
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 21:48:35.02 ID:5VMnpfPCO
建ってるね
投下します
4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 21:54:21.28 ID:5VMnpfPCO
−−プロローグ−−
ぽつぽつと現れる中世の面影が残るレンガ壁の家と、牧歌的な田園風景。
僕はそんな田舎道を春の麗らかな陽気に誘われ、口笛を吹き吹き気ままな放浪を続けていた。
仕事で無ければ、街道筋を外れて小川のせせらぎを聴いて昼寝でもしたい陽気だ。
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 21:58:36.91 ID:5VMnpfPCO
だが少々時間が圧しているため、いつもよりは気軽な旅烏を愉しめずにいた。
普段慣れない時間の束縛に、僕は愚痴を零す。
( ^ω^)「全く、西国の果てに査察とは面倒な事を押し付けてくれたお」
−−内政部署所属領地査察管理官−−
この仰々しい、役職が僕の仕事である。
6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 22:07:34.27 ID:5VMnpfPCO
まぁかい摘まんで仕舞えば、国が管理している領地の実態を調査するのが目的だ。
人の出入りや、奴隷身分の待遇、領主が納める国への税金の過不足の調査等を洗いだして叫談する。
諸因、身内を売る仕事、嫌われ者なのだ。
ちなみに、家系的には中々格式高いだけに僕みたいな落ちこぼれは本家の業名を名乗る事を禁止されている。
そのため僕は、ブーン・ホライズンと言う平民と同じ性名の二つだけしか名乗れず−−
『貴族の落ちこぼれです』
−−と宣伝せねばならないため少々具合が悪い。
7 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 22:11:48.48 ID:n8/89uW8O
支援
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 22:13:53.34 ID:5VMnpfPCO
家督は妹が継いでいるため、新しく爵位を陛下から承らなければ僕は一生平民と同じ名を名乗るのである。
でもそれに危機感を持たないのだから、やはり僕は落ちこぼれなのだろうね。
父上がこの日記を見たら、激怒なさるだろうなぁ。
僕は、薄暗い部屋の中で日記を見返す。
僕の古い日記には少々、自分語りが長く書かれていた。
正直に言えば恥ずかしい。
僕はこの日記の後、落ちこぼれとして全うする筈だった生を、輝かしい栄光への苦難の道へと変える出来事に遭遇する。
この激変する世界の前に、日記を見返すぐらいの干渉を持ち併しても言いだろう。
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 22:20:53.34 ID:5VMnpfPCO
ツンデレ−− 君に出会ってからの事を、僕は忘れる事はない。
僕は、壁際で休んでいる君に話掛ける。
−−最後の刻まで、時間はあまりないけどお願いがあるんだ−−
−−なぁに? ブーン−−
−−ツン、昔話をしないかお?−−
君はふっと笑い僕の隣に腰掛ける。
10 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 22:23:52.31 ID:5VMnpfPCO
−−僕は君に会う迄は退屈で、死んでいたお−−
−−私は、あんたと出会って生傷耐えなくて散々よ−−
−−うっ…… ごめんお−−
−−ふふ、でもあんたが居なきゃ私も退屈で死んでたかもね−−
−−ツンありがとうだお−−
−−ありがとうブーン−−
僕らは刻が来るまで語りあった。
そして誓い合う、また昔話をしようと−−
プロローグ
了
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 22:27:13.96 ID:5VMnpfPCO
ここまで避難所投下分
このまま第一話投下します。
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 22:34:16.68 ID:5VMnpfPCO
お邪魔した藁置き小屋に光りが漏れる。
VIP国の内政部署からの通達により、南のキジョ州から西北西に街道を下り続けて 三日目である。
( ^ω^) 「ふぁー、良い天気だおー」
明かり取りの窓から漏れる光りに機嫌を良くした僕は、藁小屋の主に御礼を言いに行こうと引き戸を開けた。
小屋から出ると偶然にも、小屋の主の若夫婦の娘が小屋に向かって歩いて来ていた。
*(‘‘)* 「あっ旅人さん! おかーさんにご飯が出来たから旅人さんを呼んで来てって言われたの!」
( ^ω^)「ご飯かおー! 有り難いお」
ここ数日は乾物ばかりなので、暖かい物が食べられる。
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 22:39:53.27 ID:5VMnpfPCO
それに釣られて
−−ぐー
っと僕のお腹はなってしまう。
*(‘‘)*「あはは! 旅人さんお腹空いてたんだね〜」
( ^ω^)「そんなに笑うなお〜」
五、六歳ぐらいの少女はころころと、笑い続ける。
*(‘‘)*「さぁ早くいこ!」
少女は僕の手を掴み、とててと走りだす。
なんとも可愛らしい。
断じて性的な意味ではない。
そう断じてだ。
むしろボンキュボンの方が僕は好みだ。
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 22:41:59.91 ID:HG0avL44O
ヘリカルかわええ
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 22:42:45.26 ID:5VMnpfPCO
( ^ω^)は落ちこぼれのようです
第一話
「長閑な旅路」
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 22:45:17.34 ID:0T9VlKx1O
支援しとくんだぜー
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 22:51:24.13 ID:5VMnpfPCO
朝ご飯を頂いて、一宿一飯の御礼代わりに薬草等を煎じた丸薬を置いて僕は彼女達の家を出立した。
少女、−−ヘリカルというらしい−− に帰りにまた寄る事を約束したら絶対だよ! と言われて胸が熱くなる。
けして僕は少女趣味ではない。
断じて違う。
が純真無垢な子供には癒される。
ノータッチ! ロリコン!
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 22:59:27.67 ID:5VMnpfPCO
今回の旅路も半分を切っていた。
幼馴染みでキジョの地の領主、シュール・ライズサン・スナオの元に身を寄せて居た僕だが−−
中央から勅令で指令が下り、三日前から西の果てピンク州に向かっている。
何故シューの下に居るのが、ばれたのかは解らないが−−
lw´‐ _‐ノv「米神様のお導きだよ」
と訳の解らん激励?の言葉を頂き、キジョを出発したのだった。
明後日迄には、領主への謁見を済ませなければならないため少々早足気味の旅路となってしまっている。
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 23:04:46.27 ID:5VMnpfPCO
ここから先の街道には、村や街がピンクに入る迄ないので少々気が滅入る。
それでもめげずに、歩を進める事に精を出し、気を紛らすと次の日の夕方にはピンクの入り口−−
AV −−アップルヴァレイ−− に着いたのだった。
宿で数日分の疲れを癒し、夕餉を頂く。
明日の昼には、西部の領主邸があるテデベイアに着くだろう。
夕食を食べた後、僕はリビングのソファーで休む事にした。
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 23:10:25.49 ID:5VMnpfPCO
( ^ω^)「ふぅー喰った喰ったお〜」
J( 'ー`)し 「お粗末さまだね」
すると宿の女主人が話しかけて来た。
情報収集の為にも、ここは話を聞いてみる事にする。
( ^ω^)「美味しかったですお〜」
J( 'ー`)し「お口に合ってなによりだよ」
宿の女主人は、口元を綻ばせる。
21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 23:12:24.06 ID:5VMnpfPCO
( *^ω^)「南から来たけど、デザートから何から負けないぐらい美味しかったですお」
J( 'ー`)し「へぇ、あんた南の出かい? あっちはきびの栽培が盛んだよね?」
( ^ω^)「出身は違いますお。 仕事であちらに居たんですお」
J( 'ー`)し「お客さんは商人には見えないけど、なんの仕事だい?」
( ;^ω^)「えーと、仲買人なんですお。 先に現地で交渉を済ましてから、荷物は後から来るキャラバン隊に任せるんですお」
22 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 23:17:07.08 ID:FJy4f1lF0
しえんするよ
23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 23:17:14.46 ID:5VMnpfPCO
僕は咄嗟に嘘を着いた。
公式な査察とは言え、おおっぴらにやれば動きづらいのだ。
J( 'ー`)し「あぁそうなのかい? なんか根掘り葉掘り聞いて悪いねぇ」
( ^ω^)「気にしないで下さいお。 でも最近は南でも、魔術汚染で砂糖が高騰してるのに、随分豪勢なデザートでしたお〜」
J( 'ー`)し「貿易で、隣のメガミ国から安定して供給されてるからね。この辺りは」
( ^ω^)「……そうなんですかお?」
貿易は国が管理しているため、一領土のみが高騰を免れるのは考えづらい。
J( 'ー`)し「わたしゃあまり、流通には詳しくないんだけどねぇ」
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 23:21:52.60 ID:5VMnpfPCO
( ^ω^)「良ければ詳しく、教えて下さいお」
闇貿易は国家に対する明らかな反逆だ、中央政府が僕に命令を下した理由が読めてきた。
僕は、事情を把握するため、さらに主人に聞く。
J( 'ー`)し「商売人だねぇ、まぁ噂だけど……」
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 23:26:08.27 ID:5VMnpfPCO
と前置きして女主人は話を始めた。
しかしこの主人は、中々に話好きなようで助かる。
J( 'ー`)し「なんでも、中枢とは別口の貿易路を領主様は持っているらしいのよ?」
やはり……これは明日迄に調査しなければならない。
( ^ω^)「そうなると闇市もですかお?」
J( 'ー`)し「まぁそうだね。しかも魔族が絡んでいるらしくてね」
( ゚ω゚)「魔族? こんな西側にですかお!」
僕は驚きを隠せず声が上擦る。
26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 23:28:34.05 ID:K1HFpMFs0
C
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 23:34:59.79 ID:5VMnpfPCO
J( 'ー`)し「あくまで噂だけどねぇ」
魔族なんて勘弁してくれ、落ちこぼれに何を期待して政府は僕を派遣したのだ……。
魔族。
−−僕ら人間とは違うが良く似た者達、魔力を精製して魔法として使う人間に対して、大元の魔力を直接扱う長命、残忍な種族−−
この国と海を挟んで東側に、大きな領土を持つ彼等は歴史の中で何度も人間と敵対して来た。
直近では16年前の大戦。
東側の魔族と西側の人間の王国連合が、互いを支配するために戦争となった。
大勢の死者を出したが、魔王モララーが人間の英雄達に討たれた事により、人間側が勝ったのだった。
28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 23:36:58.84 ID:5VMnpfPCO
しかし東側に住む魔族が何故?
ここはVIPの西端に位置する。
地理的には不自然だ、海を交えすにしてもメガミ国を経由しなければ……。
J( 'ー`)し「どうしたんだい? 随分顔が怖いよ?」
( ゚ω゚)「え?」
( ;^ω^)「あっいや、魔族って言葉にびっくりしちゃったんですお」
J( 'ー`)し「ははは! 噂だからね? あまり気にしないことさ」
女主人は豪快に笑うと、台所に引き込んでいった。
( ^ω^)(魔族かお……)
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 23:38:10.69 ID:ivoYYG9s0
しえん
30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 23:41:44.18 ID:5VMnpfPCO
突然の命令。
魔族の影。
闇貿易。
きな臭い要素しか見当たらない……。
残されたブーンは、今回の査察に胸騒ぎを感じるのであった。
第一話
「長閑な旅路」
了
31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 23:48:31.72 ID:5VMnpfPCO
本日は以上となります。
支援をくれた方はありがとうございます。
手直しを加えながらで、半ながらとなってしまいました。
携帯の仕様であまり多く書き溜め出来ません(´・ω・`)
今から書き溜めを始めて、明日にでも二話以降を投下しようと思います。
規制された場合は避難所の方で、細々とやろうと思います。
32 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/25(土) 23:52:56.20 ID:K1HFpMFs0
乙
33 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 00:22:13.51 ID:b3vSnkvfP
34 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/26(日) 00:45:39.68 ID:4GIpNlIW0
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/ ̄ヽ/ /=ヽ \/ ̄ヽ
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| | 三 | |
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ヽヽ ヽヽ ノ - -ヘ (___ )
ヽヽ ヽヽ  ̄|(゚)=(゚)| / /
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/ / / / |.〃--ヾ| / /___l )
/ / ヽ \ | 二 ノ (______/
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しw/ノ
35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
おもしろいなあ