1 :
◆1XVjJezZIo :
川 ゚ -゚)「主な登場人物の紹介だ」
( ^ω^) ブーン(内藤ホライゾン)
予知夢を見ることができた背が低めの高校二年生。
ひょんなことから異世界に飛び、行方不明となった友達を探すため、
世界規模を超える大きな事件へと身を投じていく。
直径1メートルほどの黄金の輪っかを武器として用い、
それによる打撃や放出する光弾などで闘う。
ミ,,゚Д゚彡 フサ(ギコ=フッサール)
獅子吼(シシク)族と呼ばれる、ライオンのような見た目の獣人。
ラウンジ王国の騎士で、かつての大戦での功績から英雄と呼ぶものもいる。
ブーンとは出会って間もないが、息の合った相棒として共に闘う。
力強い剣技と、立てた指の本数に対応した魔法、呪文による強化した魔法を操る。
从 ゚∀从 ハイン(ハイン・リッヒ)
ロイドという機械の武装を装備して闘う格闘技、機械拳闘の女性プロ選手。
右腕につけている喋る不思議なメイン・ロイド、”エキドゥナ”を相棒に、
いくつもの修羅場を潜り抜け、世界チャンピオンに挑戦するまでとなった実力者。
タフネスとパワーは一級品。インファイトを得意としている。
通り名は、”鋼の挑戦者”
川 ゚ -゚)「番外編のせいで一部のキャラが本編でも暴走しそうになったらしいぞ。
まったく……どこの阿呆だそんなことをするのは……」
それでは第十五話の投下を開始します。
投下が途絶えたら多分さるに襲われてるので、そのまましばらくお待ちください。
3 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/12(日) 21:33:28.75 ID:vQDGlYar0
_, -‐==‐-ァ
,.rf´',::::::::::::::::::::::`ヽ、
〃::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヘ
/:::::/::::::::::::::::::::::::ハ::::::::::::::',
. ,' '::::l::::ハ::::::::::{ j丿 ∨i::}:::::}
l:::::' `ヽ丿 リ::i::l .....::::::.....
!1i '⌒ヽ '゙⌒ !:::lリ .:::::::::''''''''::::::::..
!ァ` 、 、_,、_, .._,.rf.'从l. :::::::::' '''':::::::::..
_,.,._/:::....... ゛ .,'-ァ :::::::: ''':::::::..
/::::::::::`ミ‐-=ニ} ゝ/ :::::::: ''::::::..
,':::::::::::::::::::::::::::::`ヽ=リハ ::::::::.
. l:::::::::::::::}:::::::::::::::::::::Yヘ:::ヽ .'::::::. ◯⊂( ^ω^)⊃夢見る世界のようです
l::::::::::::::l::::::::::::::::::::::::ヘ::',:::::ヽ ::::::.
l::::::::::::::l:::::::::::::::::::::::::::ヘ::',::::::ゝi_,.ゝ、 :::::::.
l:::::::::::::l::::::::::::::::::::::::::::::ヘ::',:::::::ゞ::::::::} :::::::
. . . . l::::::::::::ハ:::::::::::::::::::::::::::::::ヘ::',::::::::::::::::} :::::::
i:::::::::::i ゝ::::::::::::::::::::::::::::ヘ::ム‐-=イ:::::.
i::::::::::i〃:::::::::::::::::::::::::::::::::ゝハ. ::::::. 〜第十五話 進軍開始!〜
i::::::::::i:::::::::::::::::::::::::::::::::::::;;',:::ヘ :::::::. .
i::::::::::l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::人::::ヘ ::::::.. .::::::
. i:::::::::::l:::::::::::::::::::::::::::::::/:::::ヘ:::::ヘ :::::::::..........:::::::
..i::::::::::::l::ゝ=‐----‐=´::::::::::::::ゝ__::ゝ ::::::::::::::::
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心____ク:::::::::::::::::::/::::::::::::::::::::::::l
/ l:::::::::::::::::::/Y:::::::::::::::::::::::l
. i /U::::::::::::::::/...i::::::::::::::::::::::::l
弋/:::::::::::::::::::::/ l::::::::::::::::::::::::l
4 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/12(日) 21:35:06.00 ID:vQDGlYar0
”格闘技の聖地”、ドーム・セ・ガの一階には、
そこを訪れる選手たちや観客のための設備が多数存在する。
ドームの中央に腰を据えるのは、今やドーム・セ・ガの顔である多目的競技場。
その外周を囲むように、宿泊施設が並ぶホテル街、
荒れた精神を落ち着かせてくれる広大な自然公園、
格闘技の集客率をあてにした遊園地やグッズショップなど、
さまざまな施設が所狭しと存在する。
そして、それらをさらにぐるりと取り囲むように、
ドームの外壁付近にそそり立つ、大きな大きな六本の柱。
それらは、遥か上の一階の天井――立体映像による夜空が映し出されている――
にまで伸びている。
これらの柱は、かつてドーム・セ・ガが戦場として使われていたころの名残で、
特殊な戦場が広がっている上の階層への移動経路として用いられていたらしい。
だが、戦争の危機がなくなった今では、上階は危険地帯として封鎖され、
それと共に移動経路であるそれらの柱も塞がれたことはいうまでもない。
そんな六本の柱が足元に望む、多目的競技場の周囲を、
白いアーマーを纏った兵士たちが取り囲み始めていた。
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/12(日) 21:35:48.75 ID:R10QlIwLP
よくわからんけどこの作品にSeven rings in handとはガチ厨二疑われるような事を
( ∵)「……こちら、シグマ2。全員配置についた」
競技場の地下駐車場に繋がる北側の入口の前を、
30人ほどの兵士たちが、自分たちの乗ってきた装甲車や、
街路に生えている人工樹木などの様々な物陰に隠れ、
銃を携え取り囲んでいる。
他の駐車場への入口、観客用入口、従業員用の入口、
人の出入り出来る場所には、何から何までたくさんの兵士たちが同じようにその前を陣取っていた。
(;∵)「たった4、5人相手にこの人数……
いくらなんでもやりすぎじゃねえのか?」
装甲車の後ろに隠れていた内の一人が、
街灯に照らし出された駐車場入口をうかがいながら呟いた。
( ∵)「……中で奴らと交戦した連中のほとんどが戦闘不能に陥った」
その隣でしゃがみこんでいた兵士が応える様に呟く。
最初に呟いた兵士は、その言葉に思わず相手の顔を覗き込んだ。
( ∵)「しかも、そいつらは誰一人死んじゃいねえ。
……分かるか? 手加減されてこのザマなんだよ」
(;∵)「嘘だろう……?」
諭すように話す仲間の言葉に、最初に呟いた兵士は絶句した。
そして、まるで神に武運を願うかのように、自分の抱える銃へと視線を落とす。
「――シグマ2! ターゲットが地下駐車場に向かった!」
兵士たちのヘルメットに備え付けられた通信機から、
競技場内部からの通信が鳴り響いた。
( ∵)「! 総員、戦闘態勢を取れ!」
続いて、部隊長の通信が隊全員に行き渡ると、
兵士たちはそれぞれ物陰から身を乗り出し、
地下駐車場へと繋がる真っ暗な入口へと銃を向けた。
兵士たちの意識が駐車場入口に集まってから数分。
駐車場の入口から、二つの大きな駆動音が鳴り響いた。
( ∵)「連中はホバーバイクを使うつもりだ!
仕留めそこなうな――」
隊長がその音を聞いて隊員たちに檄を飛ばそうとした。
だが、その声は、駐車場入り口から響いた、
一つの怒鳴り声にかき消されてしまった。
8 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/12(日) 21:40:03.85 ID:vQDGlYar0
タツ マキ ホウ ダイ
『 竜 巻 放 題 ! !』
駐車場から飛び出したのは、バイクではなく極太の青い竜巻。
その荒ぶる龍のようなうねりは、ありとあらゆるものに食い付き、
痛々しい爪痕を残していく。
もちろん、兵士たちも言わずもがな。
竜巻は、彼らが身を潜めている物ごと飲み込んで、
次から次へと吹き飛ばしていく。
(;∵)「な、なん――」
(;∵)「体が浮い……うわああああああああッ!!」
(#∵)「なんでもいい! 何かに掴まれ!!
吹き飛ばされるぞ!!」
竜巻に飲み込まれ、吹き飛び、地面や建物に叩きつけられ、
そのたびに兵士たちの悲痛な叫び声が聞こえてくる。
だが、竜巻はそんなことなどおかまいなしと、無慈悲に横へと角度を変える。
竜巻は、仲間を見捨てて撤退しようとした薄情者たちも飲み込んで、
ついには入口の周囲を一掃した。
9 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/12(日) 21:42:11.76 ID:vQDGlYar0
(;メ∵)「今のは一体……」
竜巻が消え去った後、かろうじて意識のあった兵士たちが身を起こそうとしたその時、
待ってましたと言わんばかりに、二台のホバーバイクが駐車場から飛び出した。
从 >∀从「ヒャッハアアアアアアアッ!!」
川;゚ -゚)『は、はええええええええええッ!』
最初に入口前を通過したのは、ハイン・リッヒと黒髪の少女を乗せたバイク。
黒髪の少女は振り落とされないよう、しっかりとハインの腰に両腕を巻きつけている。
从;' -'从「しっかり掴まってて!」
ミ;,,゚Д゚彡「ぬおっ! 馬より速えッ!!」
次に兵士たちの前を横切ったのは、ハインと容姿の似た女と、
緑の鎧をまとった獣人を乗せたバイク。
二台のバイクは猛スピードを保ったまま、
ドームの北に位置する柱へと繋がる道路にまっしぐら。
(;∵)「クソッ! そう簡単に行かせてたまるか!」
一人の兵士が立ちあがり、運よく手放さなかった銃を構え、
二台のバイクの後ろ姿へ照準を向けた。
10 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/12(日) 21:44:26.84 ID:vQDGlYar0
その時だった。
(# ^ω^)「おらっしゃあああああッ!!」
翼の生えた輪っかを握った黒衣の少年が、
勢いよく兵士の背中にとび蹴りを炸裂させた。
(;∵)「ムギャッ!?」
兵士は交通事故にでもあったかのように放物線を描いて吹き飛んだ。
少年は輪っかの翼をはためかせ、先の二台に劣らぬ速度で低空飛行。
先行した仲間たちを追い、夜の街へと飛び去って行く。
彼らはどこへ向かおうとしているのか。
どうして兵士たちと交戦しているのか。
事の始まりは数十分ほど前に遡る。
11 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/12(日) 21:46:12.89 ID:vQDGlYar0
――
从 ゚∀从「で、お前ら二人はどこの研究所から逃げ出してきたんだ?」
(; ^ω^)「いや、実験動物じゃねーから」
人気のない静かな、それでいてうす暗い廊下に、四人分の足音がコツコツと響く。
ブーンの背中には全身ずぶ濡れで気を失っているクーが、
その横を歩くフサの肩の上には、これまた気を失っている白いアーマーの兵士が担がれていた。
ウォーロイドの急襲を切り抜けた四人は、
クーの介抱をするためにホールを後にし医務室を目指していた。
集団の先頭を女性とは思えないような大股で歩くのはハイン・リッヒ。
その後ろをブーンとフサが並んで歩き、
殿をハインの姉、ワタナ・ベサンが務める。
从 ゚∀从「だってよお、異様な見た目に不可思議な力。
どこぞの改造ヒーローに間違われたっておかしかねえぜ?」
从;'ー'从「ちょっと、ハインちゃん! 失礼でしょ!」
ハインが肩越しに後ろの二人を見ながら言い、ワタナがそれを慌ててたしなめる。
一人は、この世界での一般的な赤銅色の肌とは、全く異なった色の肌を持つ少年。
もう一人は、人間とは素直に形容しがたい、獣のような姿の男。
確かに、ハインとワタナから見れば二人の見た目は異様に映るだろう。
12 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/12(日) 21:48:26.76 ID:vQDGlYar0
「彼らは、異世界――そう、ゲ・ハの外からやってきた人間だそうだ。
見た目が多少違っていても不思議ではあるまい」
ハインの腕のブレスレットから、無機質な声が響いた。
彼女の所有するモノ言う拳エキドゥナは、どうやらブレスレットの中に収納されているらしい。
从;'ー'从「……ゲ・ハの外? てことは、う、宇宙人なの?」
(; ^ω^)「おー……一応そういえるかもしれないけど……
”異世界人”っていったほうがしっくりくるお」
ワタナの上ずった声に、ブーンが困った表情でそう応えた。
確かに、惑星そのものを世界とするのなら、
異世界人を宇宙人と定義することも可能だろう。
从 ゚∀从「異世界人ねえ……だとしたら、どうしてこの世界に?
ボーズとクーが友達で、捜しに来たってのはなんとなく分かったが、
それだけじゃねえんだろ?」
「そのへんについても私がすでに聞いている。
……ずいぶんと突拍子もないような話だから、
落ち着ける場所で話した方がいいだろう」
エキドゥナの言葉に、ハインはブレスレットの方を見て不服そうに顔をしかめたが、
諦めたように肩をすくめ、愚痴る。
┐从 -∀从┌「はあ、異世界だのなんだの話しといて、
今さら突拍子もない話なんて言われても……」
そして、ハインは再び前を向いた。
13 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/12(日) 21:50:26.56 ID:vQDGlYar0
从 ゚∀从 「お。オイお前ら、あそこの角を右に曲がれば医務室だぜ」
ハインはそう言って10メートルほど離れた前方の突き当たりを指差す。
そこはT字路になっており、その壁には左右の矢印と何らかの文字が書いてある看板があった。
ミ,,゚Д゚彡(……む?)
ハインが前方を指差した直後、フサが突然立ち止まった。
そのせいで、ワタナがフサの背中に顔をぶつけ、悶絶する。
从;ー;从「うう、お鼻痛いよぉ……」
( ^ω^)「どうしたんだお?」
一行はフサにつられて足を止め、彼の方を見る。
ミ;,,゚Д゚彡「足音だ……それも一人、二人じゃねえ。かなりの人数がいる」
鬣の中に隠れている耳をせわしなく動かしながら、フサが呟いた。
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/12(日) 21:52:10.21 ID:fCldqRZv0
普通、かな
まだ歯車のほうが面白い
15 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/12(日) 21:52:18.34 ID:vQDGlYar0
(; ^ω^)「距離は?」
ミ;,,゚Д゚彡「ここに来るまで10秒もねえ。
クソッ、急にどこからか現れてきやがった!」
从 ゚∀从「? お前ら一体何の話を――」
ハインが二人に話しかけようとしたその時だった。
ミ;,,゚Д゚彡「! ハイン! 危ねえッ!!」
一足飛びにフサが飛び出し、ハインの横を通り過ぎ、
彼女の背後に躍り出る。
( ∵)「撃てえッ!」
それとほぼ同時にT字路の左右から飛び出してきたのは、銀色の銃を構えた3人の兵士たち。
彼らの上官と思われる人物の怒号を合図に、構えた銃の引き金が引かれた。
その瞬間、銃口から光の線が飛び出した。
ミ#,,゚Д゚彡「ガアッ!!」
だが、光線が飛び出すその直前、
フサが右足を振りあげて、咆哮と共に床に向かって叩きつけた。
轟音と共にフサの足元から飛び出したのは、大きな土の柱。
廊下の幅の三分の一を占拠し、光線の射線に立ちふさがる。
ブーン達は慌てて土柱の影に身を隠した。
16 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/12(日) 21:55:11.66 ID:vQDGlYar0
パラライザー
从;' -'从「! 麻痺銃だよ! 気をつけて!
死にはしないだろうけど、当たったら体の自由を奪われるわ!」
ミ#,,゚Д゚彡「生け捕りにしようって腹か……チッ!
ブーン! 壁はそう長くは維持できねえ!
奴らを頼む!」
( ^ω^)「よしきた! ワタナさん、クーを頼むお!」
ブーンは、床に突き立てた右足から土柱に力を送り続けているフサの言葉を聞くや否や、
背負っていたクーをワタナに預け、フサの左隣へ駆けよって、
土柱に背をつけながら、柱の反対側を覗き見る。
│ω^)コソーリ
(;∵)「くっ……なんだあの土の塊は……
ええい、怯むな! そのまま撃ち続けろ!」
上官の指示に逆らうことなく光線銃の引き金を引く兵士たち。
その数は、膝立ちになって撃っているものが三人と
その後ろから立って撃っているものが四人。
先刻よりも明らかに増えている。
言うまでもなく、光線の数も増え、
幾多の光線が襲いかかってくるその様は、
まるで光の嵐の中に取り残されたよう。
17 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/12(日) 21:58:01.37 ID:vQDGlYar0
(; ^ω^)「こいつぁ……ちょっと――」
ブーンは一度土柱の影に体を戻し、
両手に意識を集中させて、金の輪っかを呼び出してから、
( ゚ω゚)「きついかおッ!!」
柱の外へと半身を出し、同時に輪っかを握った右腕を振りあげ、
二回の鈴が鳴るような音と共に、輪っかから光弾を二発放った。
二発の光弾は、光線の嵐の中を高速で飛び抜け、
(;∵)「ぐあっ!」
一発は立っていた兵士の顔面を捉え、
(;∵)「がッ!?」
もう一発は膝立ちの兵士の胸を突く。
二人の兵士が後方に吹っ飛び、兵士たちは驚いて弾幕が一瞬途絶える。
その隙を見て、ブーンは土柱の影から飛び出そうとした。
18 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/12(日) 22:01:19.12 ID:vQDGlYar0
(#∵)「怯むんじゃねえッ! 死んでも撃ち続けろ!!」
だが、上官の怒号で再び弾幕が張られる。
(; ゚ω゚)「いいいいッ!?」
ブーンはたまらず身を土柱の影の中へと戻す。
隙を見ては光弾を放つものの、倒れた兵士の分だけすぐに補充され、
また、弾幕も薄れることはない。
(; ^ω^)「……横から人員が補充かお。
短期決戦に持ち込まなきゃいかんのに……
――危険だけど、やるしかないかお」
再び土柱の影から、兵士たちの様子を覗き見ながらブーンは愚痴る。
そして、輪っかの両端を両手で握り、意識を集中させてから呟いた。
ギャン
( ^ω^)「……”亀”!」
鉄琴のような音色と共に、輪の前方に光の甲羅が現れる。
ブーンはそれを構えながら、再び土柱の外へと身を乗り出そうとした。
从 ゚∀从 「待て、ボーズ。オレもいこう」
不意にハインがブーンに声をかけた。
その右腕には、すでにエキドゥナが再装着されていた。
19 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/12(日) 22:03:06.75 ID:vQDGlYar0
(; ^ω^)「ええ? でも……」
从 ゚∀从「一人で突っ込むのは不安なんだろ?
なら、一人より二人だ。単純な話じゃねえか」
ハインはそう言って、不敵に微笑った。
ブーンは不安そうな表情を浮かべると、エキドゥナのスピーカーから諦めたような口調が聞こえた。
「ブーン……困ったことに、コイツは一度言い出したら聞かないぞ」
ブーンはその言葉を聞いて、困ったように微笑んでから、
表情を引き締めた。
( ^ω^)「背中、任せてもいいかお?」
从 ゚∀从「おうよ、任せな!」
快活な返事を受け、ブーンは真顔で頷いた。
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/12(日) 22:03:07.25 ID:0+eb9jX30
長い昼と快適な夜を
21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/12(日) 22:05:05.30 ID:BSNRvKWD0
つまんね^^
死人のようですのほうが楽しいです^^
駄作乙です^^
22 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/12(日) 22:05:21.97 ID:vQDGlYar0
从 ゚∀从「連中に突っ込む直前に左右に別れよう。
坊主は右半分の連中を、オレは左の奴らをやる」
( ^ω^)「お!」
ブーンはハインと目配せをしてから、背を土柱に預け、
タイミングを見計らう。
そして、
(# ^ω^)「行くおッ!」
从#゚∀从「おうよッ!」
腹の底から声を上げ、土柱の影から光の嵐の中へと飛び出した。
23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/12(日) 22:06:37.61 ID:0+eb9jX30
フラッグみたいなのはでるの?
24 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/12(日) 22:07:36.37 ID:vQDGlYar0
(# ゚ω゚)「だああああああッ!!」
T字路突入一メートル手前で、ブーンは床に足を叩きつけるような強さで踏み切り、
甲羅の盾を突き出したままヘッドスライディングのような態勢で、右斜め前へと跳び込んだ。
光の甲羅が右側三人の体を捉え、一気まとめてに突き飛ばす。
从#゚∀从「シッ!」
それとほぼ同時に、ハインがブーンの後ろから左側の四人に向かって踏み込んだ。
兵士たちが銃口を向ける暇も与えず、瞬時に距離を零にして、
1,2,3,4と一息に、目にもとまらぬ左を連打。
放った左はみな全て、端から順に兵士の顔面を捉え、
彼らのヘルメットの前面は破裂したかのように砕け散り、
丸太で頭を突かれたかのように、勢いよく後頭部から床へと叩きつけられた。
(;∵)「なっ――」
一瞬で起こった信じがたい惨事に驚き、
T字路の壁の影で待機していた十人ほどの兵士たちは、
咄嗟に動くことができなかった。
その隙を、二人の戦士は逃さない。
25 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/12(日) 22:10:51.47 ID:vQDGlYar0
(# ゚ω゚)「でえええりゃああッ!」
ブーンは宙で体を前転させて態勢を直し、着地と同時に膝を曲げ、
右側の兵士たちのど真ん中へと跳びこんだ。
輪っかを右手に握りなおし、左へ振りかぶった右腕を、
兵士たち全員を巻き込むように、力の限り振り払う。
打撃音と悲鳴が響き、兵士たちは蜘蛛の子を散らすかの如く、放射状に薙ぎ払われた。
从#゚∀从「雑魚は寝てなッ!」
ハインは爆発のような踏み込みで、兵士たちとの距離をあっという間に潰し、
間近にいた一人の顔面に左を放る。
拳に撃ち抜かれた兵士の顔面が跳ね上がると同時に、
ハインは間髪いれずに近くの兵士の前へと踏み込み、再度左拳を顔面へ。
銃を構える暇も与えず、光を思わせるような速度の踏み込みとジャブを繰り返し、
あっという間に全員を床の上へと叩きつけた。
この間、ものの数秒も経っていなかった。
( ^ω^)「終わったおー!」
ブーンは後方へと振り返り、フサ達の方へと声を上げる。
すると、廊下の真ん中に陣取っていた土の柱が薄れる様に消えて、
捕虜を担いだフサとクーをおぶるワタナが駆けよってくる。
_,
从 ゚∀从「……コイツら、一体何なんだろうな」
「さあな、ロクでもない奴らということは間違いあるまい。
……ブーン、これがお前たちの言う異変なのか?」
ハインの呟きを継ぐように、エキドゥナが言う。
( ^ω^)「こいつらの行動が”変転”を背景にしているか……かお?
可能性はあるけれど、まだそうだとは言い切れないお」
ブーンの言葉に、エキドゥナが「そうか」と短く返す。
ハインは二人のやりとりが何の事だかわからず、口を挟もうとしたが、
それは駆けよってきたフサの言葉に遮られた。
ミ;,,゚Д゚彡「おい、ブーン! 新手が来るぞ!」
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/12(日) 22:13:55.92 ID:DmgQoBfS0
28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/12(日) 22:14:54.15 ID:DmgQoBfS0
原作のほうが面白い
VIPでやる意味あんの?
そこらの小説サイトに投稿しろよ
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/12(日) 22:16:17.93 ID:0+eb9jX30
ダークタワーはさっさと風間以外の訳だしてほしい
後方を振り向き鬣の中の耳を小刻みに動かしながら、フサは言う。
そして、フサは担いでいた捕虜を倒れている兵士の群れへと投げおろし、
ワタナからクーを受け取って同じように担いだ。
(; ^ω^)「お? そいつ連れて行かないのかお?」
ミ,,゚Д゚彡「情報を引き出す暇も、人質としての利用価値もなくなっちまったんだよ。
――”奴ら”の足音が聞こえたからな」
( ^ω^)「! どうするお!? 迎え撃つかお!?」
ミ,,゚Д゚彡「こんな狭い場所じゃあ、暴れにくいし追い詰められやすい。
それに、あの厄介な兵士どもも一緒に相手することになるかもしれねえからな。
ワタナと相談して一旦外に出ることにした。
ここの地下に移動手段があるらしい」
从;゚∀从「おいおい、お前ら一体何の話を……」
またしても会話の内容においてけぼりにされ、ハインは二人にその意図を聞こうとした。
そのとき、ワタナが上ずった声を上げた。
从;' -'从「ハ、ハインちゃん! あれ!!」
ワタナが指差したのは、今まで彼ら一行が歩いてきた廊下の奥。
そこにはいつの間にやら廊下の端一杯に、たくさんの黒い塊のようなものが蠢いていた。
その蠢く黒い塊の一体一体をよく見れば、
人間のできそこないのようなずんぐりとした化け物であることがわかる。
ブーンとフサにとってはお馴染みの、醜い黒い異形共だ。
異形達は、獲物を弱らせながら狩るように、ゆっくりと近づいてくる。
从;゚∀从「……おいおいおいおい! なんなんだアレ!?」
流石のハインもこれには驚いたようで、一歩後ずさりながら顔をしかめる。
ミ,,゚Д゚彡「さあな。名前も知らんし目的もわからん。
ただ――」
( ^ω^)「あいつらが僕らの敵ってことだけは確かだお」
ブーンがフサの言葉のあとを継いだその時、
黒い異形達が一行に向かって駆けだした。
(; ^ω^)「来たッ!」
ミ;,,゚Д゚彡「ちっ! 走るぞ!」
32 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/12(日) 22:22:22.34 ID:vQDGlYar0
ブーンは咄嗟に輪っかを黒の異形達の方へと突きつけ、
フサは立ちつくしていたハインとワタナを走るように促した。
ハインとワタナは倒れた兵士たちに躓かないよう大股で駆けだし、
そのあとをクーを担いだフサが、
そして最後を、ブーンが異形の群れの数体に光弾を撃ちこんでから追いかける。
从;゚∀从「に、逃げるったってどこ行きゃいいんだ!?」
「二人の話を聞いてなかったのか!?
地下駐車場だ! 道は私が把握しているから、言う通りに走れ!」
从;゚∀从「わ、分かったよッ!」
ハインのぼやきにエキドゥナが一喝。
目的地がはっきりした一行は、脱兎のごとくその速度を上げ、
地下へと向かって廊下を駆け抜けた。
33 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/12(日) 22:25:12.80 ID:vQDGlYar0
――
( )「……」
うす暗い部屋の中、男はたくさんのモニターの内の一つを眺めている。
そのモニターでは、元キャスト級世界チャンプ同士、モナーとヤンヨの死闘が繰り広げられていた。
( )「……戦闘力は申し分ない。
問題は、敵味方の区別だな……」
男はそう呟き、視線を別のモニターへと移した。
そこに映っていたのは、うす暗い廊下を一心不乱に駆け抜けるヒートの姿。
ときおり接近する巡回中の兵士を、ギリギリのところでかわしている。
( )「”今は”区別できているようだ。
早く、肝心の戦闘力の方を見たいのだが……」
男がそう呟いた直後、部屋の隅に湧き出る様に黒く細長い渦が出現した。
そして、その渦の中から、指揮棒を携えたフードの男が歩み出る。
( )「……どこに行っていた?」
男はモニターから目をそらさずに、フードの男へ問いかける。
( ー )y‐「少し、愛する息子に指示を与えに」
フードの男はいやらしく口角を上げる。
その口から出た”息子”という言葉は、どこか言葉通りには受け入れがたい、
嫌な響きを持っていた。
34 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/12(日) 22:25:40.54 ID:KcyzjjL70
これ、自分で読んでみて面白いと思うか?
夢中になれる作品か?
俺にはどうもそうは思えないなあ
支援数が物語ってるよね、総てを
もう投下しなくてもいいんじゃね?
35 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/12(日) 22:27:49.25 ID:vQDGlYar0
( ー )y‐「彼らはどうするおつもりで?」
返すかのようにフードの男が尋ねる。
そのフードの影に隠れた目が捉えているのは、モニターの一つに映るブーン達の姿。
( )「出来ることなら、彼ら二人を”例のモノ”の駆動テストの相手としたい。
そのために、ウォーロイド、兵隊、貴方から頂いた”力”を使って、
生け捕りか……もしくはここまで追い込むつもりだ。
……余計な者もくっついているがね」
( ー )y‐「それはそれは。
……一つよろしいですかな?」
( )「何か?」
( ー )y‐「どうも貴方は彼らと一緒にいるあの勇ましい女性を毛嫌いしているようですが……
何か理由が御有りなのですか?
いや、単に個人的興味からの質問なので無理に答えなくともよろしいのですが」
フードの男の言葉に、椅子に座っていた男は深くため息をつく。
そして、小さな声でぽつりと呟いた。
( )「恥ずべき……失敗作だ。
消し去りたくなるほどのな」
そうして、男はあるモニターへと視線を移す。
そこでは、ひと組の男女がうす暗い廊下を駆け抜けていた。
36 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/12(日) 22:29:28.78 ID:vQDGlYar0
――
_
(;□゚∀゚)「ひいいいいいいいいいッ!」
('、`#川「情けない声を上げるな!
とにかく走るんじゃッ!」
情けない悲鳴を上げながら走るジョルジュを、その前を走るペニサスが怒鳴り散らす。
二人の数メートル後を追いかけるのは、光線銃を構えた白いアーマーの兵士たち。
二人はモナーと別れた後、外へ通じる道を探して彷徨っていたのだが、
すぐに別の兵士たちに見つかってしまい、こうして廊下をひた走っていた。
(#∵)「いい加減観念しやがれ! クソッ!」
(#∵)「チッ! 走りながらじゃ上手く狙えん!
それにあいつら出鱈目な走り方しやがって、追いかける方の身にもなれってんだ!」
(;∵)「つーか、あのババア幾つだよ! なんでこんなに足はええんだよ!」
兵士たちは光線と共に愚痴を吐き出しながら、二人の後を追いかける。
二人はとにかく的を絞らせないように、迷路のように入り組んだ通路を、
右へ左へと不規則に曲がりながら走っていた。
('、`#川「貴様らが軟弱なだけじゃいッ! 歳は関係ないわあッ!」
その年に反して地獄耳なペニサスは肩越しに振り返り、兵士たちに向けて怒鳴り散らす。
まさか聞こえるとは思わなかったのか、
歳のことについてぼやいた兵士は一瞬肩をびくつかせた。
37 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/12(日) 22:31:46.33 ID:vQDGlYar0
_
(;□゚∀゚)「か、会長! 前! 前見て!」
('、`#川「なんじゃい!」
ジョルジュが素っ頓狂な声を上げ、ペニサスは苛立ちながらも声の通りに視線を戻す。
それと同時に、顔の横を前から一本の光線が掠めていった。
('、`;川「な……」
思わず二人は足を止める。
前方からも、兵士の一隊が銃を構えて向かってきていたからだ。
挟み撃ちである。
_
(;□゚∀゚)「ど、どうするんすか!?」
('、`;川「こっちじゃ!」
ペニサスはパニックに陥りかけていたジョルジュの腕を引っ張り、
光線の雨が襲ってくる寸前で真横へと飛び込んだ。
そこには、下へと通じる階段がぽっかりと口をあけていた。
38 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/12(日) 22:34:00.66 ID:vQDGlYar0
――
ここは多目的競技場の地下駐車場へと繋がる非常階段。
金属がむき出しの頼りなさげな螺旋階段を、赤い非常灯が妖しく照らす。
そんな不気味な雰囲気をぶち壊すかの如く、慌ただしい足音が非常階段内に響き渡った。
从#゚∀从「ちっくしょう! なんだってんだよアイツら!」
悪態を突きながらハイン・リッヒが先頭切って非常階段を駆け降りる。
後ろからしつこく追いかけてくる黒い異形達のこともあるが、
ここへ来るまでに何度か白い兵士たちの待ち伏せを喰らったのだ。
彼女の性格上、頭にこないわけがない。
もちろん、彼らは兵士たちの待ち伏せをことごとく撃ち破ってきたのだが。
从' -'从「一体、ビコーズはここで何をしようとしているの……?」
ハインのすぐ後ろを、その姉のワタナ・ベサンが追いかける。
そのすぐ後にクーを肩に担いだフサが、続いてブーンが非常階段内へと駆けこんだ。
ミ,,゚Д゚彡「ビコーズ? それがあの白い兵士たちの名前か!?」
非常階段を駆けおりながら、フサが尋ねた。
从' -'从「……ええ、私たちの世界で暗躍しているタチの悪い犯罪集団よ」
その隣を駆けるワタナが、やかましく響く足音に負けないような声を出す。
从' -'从「私たち”ポリス隊”はその組織を壊滅させるために動いていたの。
その捜査の際、一つの情報が私たちの耳に入ったわ」
39 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/12(日) 22:34:21.13 ID:zdBGaQku0
百鬼夜行みたいにかけば人気出ると思う
無意味な地の文減らしてシンプルに
あれって最終話は
>>1000までいったからすごいよねー
40 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/12(日) 22:36:10.09 ID:atv629kF0
>>39 そうだな、俺もあの作品には支援してたよ
読者数も多いし、何より一体感があるスレだった
41 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/12(日) 22:36:17.71 ID:vQDGlYar0
从;゚∀从 「姉さん! それって……!」
ハインは足を止めずに肩越しにワタナの方を見た。
殿では、ブーンが走りながら後方へと光弾を撃ち込み、
追いかけてくる黒い化け物達を牽制している。
从' -'从「ええ、ハインちゃんのタイトルマッチの襲撃よ。
だから、私たちポリス隊は、この競技場の外はもちろん、
中も観客に扮して警備していたわ。
本当は興行の開催を遅らせて、もっと有効な対策を打ちたかったのだけれど、
スポンサーが首を縦に振らなかったから……」
ワタナはそう言うと、申し訳なさそうにうつむく。
結果として、妹の晴れ舞台を最悪の形で壊される羽目になってしまったのだから。
从 ゚д从「姉さんが責任感じるようなことはねえ!
悪いのは――」
ハインはそこで一旦口をつぐみ、押し黙った。
そして、拳を力の限り握り、歯を食いしばる。
ワタナの話したことから、自分のタイトルマッチ中に何があったか、
おぼろげながらもわかったからだ。
自分の念願の舞台は、どこかの誰かに台無しにされた。
从# д从「――くそッ!」
ハインの心を怒りが満たすのには、これだけの情報で十分だった。
42 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/12(日) 22:37:18.33 ID:viG9G56F0
俺も百鬼夜行好きだぜ!
作者も好きだろ?
43 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/12(日) 22:38:19.43 ID:vQDGlYar0
――
非常階段を降り、短い通路の奥にある分厚い扉を勢いよく開ける。
そこには、照明によるオレンジの光に満ちた、広い地下駐車場が広がっていた。
そのスペースの大半が、タイヤのない自動車のような乗り物によって占められていて、
隅には、これまたタイヤのないバイクのような乗り物がたくさん停められていた。
(; ゚ω゚)「そおいっ!」
殿を務めていたブーンが非常階段の出口から飛び出し、
分厚い扉のドアノブをひっつかんで、叩きつける様に閉める。
ミ,,゚Д゚彡「よしっ、任せろ!」
ブーンが扉から離れると同時に、
フサが二本の指を立てた右手を、扉に向かって突きつけて、
その指先から冷気の弾丸を撃ち出した。
冷気の弾丸が着弾した瞬間、分厚い氷がドアを接着。
黒い異形達がドアを叩く音が響くが、しばらくは破られることはないだろう。
だが、念のためにフサは、すぐに動けるよう担いでいたクーをブーンに渡し、
二本指を立てた右手を扉に向かって突きつけたままでいる。
44 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/12(日) 22:38:24.75 ID:RlnDzvsG0
おお 久々じゃないか
支援
45 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/12(日) 22:40:58.33 ID:vQDGlYar0
从;' -'从「待ってて、すぐにバイクを用意するわ!
テイルス!」
ワタナはすぐ近くに停めてあったバイクのような乗り物の列に近寄り、
自分の両手に装着しているロイドの名を呼んだ。
すると、彼女のロイドから黄色く細い管が射出され、
バイクのメーター付近にあったソケットに差し込まれる。
バイクのシステムをハッキングし、ロックを解除して無断借用するためだ。
自動車ではなくバイクなのは、兵士達の襲撃を予測して、
より逃げやすい小回りの利く方を選んだのだろう。
从 ∀从「なあ……お前らはこれからどうするつもりなんだ?」
ワタナがロックの解除にかかっているその傍、
抑揚のない声で、俯きながらハインがブーン達に向けて言った。
( ^ω^)「僕たちは、このドームの上層部に向かうつもりだお」
ブーンはクーをおぶってから、重大な決意を話すかのような口調で言った。
46 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/12(日) 22:43:55.88 ID:vQDGlYar0
( ^ω^)「初めは、異変の調査と妹者ちゃんを捜すために、
このドームを隅から隅まで探索するつもりだったお。
だけど今、僕の中には一つの確信があるんだお」
ブーンはそう言って、ゆっくりと上の方を見上げる。
そこには、薄汚れた天井しか見えなかったが、
ブーンの意識はそのさらに上方へと向けられていた。
( ^ω^)「ここの遥か上の方に”禍々しい何か”がいる、って」
ミ,,゚Д゚彡「……お前も、そう思うか」
以前扉に指を突きつけたまま、フサが肩越しに振り返る。
ミ,,゚Д゚彡「俺もこの世界に来た時から、妙な感じを覚えていた。
よくわからねえが、とにかく歓迎しがたい感じの奴をな」
( ^ω^)「この感覚は、僕は前に一度経験したことがあるお。
……ラウンジで闘ったアイツ――プギャーから感じたのと似てるんだお」
フサはブーンの言葉を聞いて一瞬表情をこわばらせた。
プギャー=オマエー。
フサの故郷、ラウンジ王国の元帥という立場でありながら、
くだらないプライドを理由に街を焼き、王国に反旗を翻した男。
フサはその男を、同じ戦場を何度も共に駆けたかけがえのない仲間だと思っていた。
表には出さないが、そのことについてフサはまだ心の整理がついていないのかもしれない。
47 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/12(日) 22:45:35.46 ID:vQDGlYar0
ミ,,゚Д゚彡「そうか…… ・ ・ ・
なら決まりだ。俺たちはこのどーむとやらの上層に向かう。
そこに、この世界の異変を起こしている奴も、
あの針鼠娘もきっといるはずだからな」
从 ∀从「……頼みがある」
ハインは一拍間を空けてから顔を上げ、口を開いた。
从 ゚∀从 「オレも、お前らと一緒に戦わせてくれ」
( ^ω^)「「!」」ミ゚Д゚,,彡
突然のハインの申し出に、ブーンとフサは目を丸くする。
だが、それは予想外だったからではない。
心のどこかで、こうなることをわかっていたからだ。
わかっていたからこそ、驚いたのだ。
48 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/12(日) 22:46:36.54 ID:RlnDzvsG0
支援
49 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/12(日) 22:47:19.05 ID:p0zcZTwW0
支援
50 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/12(日) 22:48:11.06 ID:vQDGlYar0
( ^ω^)「理由を聞かせてくれないかお?」
从 ゚∀从「一つは、オレのタイトルマッチをぶっ壊してくれた奴らに、
オレを怒らせたらどうなるかを思い知らせてやることだ。
もう一つは……」
ハインはそこで口ごもると、きまり悪そうに左手で頭をかいた。
从 ゚∀从 「よくわからねえけどよ……お前らと一緒に行かなきゃならねえ、っていう思いがさ、
頭からこびりついて離れねえんだ」
「本当は止める立場にあるんだろうが……不思議なことに、私もコイツと同じ気持ちだ」
ハインの後に、エキドゥナの意外な言葉が続く。
「どうする? 困ったことにコイツも私も、一度言い出したら聞かないぞ?」
肩口のスピーカーから楽しそうにエキドゥナは言う。
もしエキドゥナに顔があるのなら、今は微笑を浮かべているのだろう。
51 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/12(日) 22:50:15.73 ID:vQDGlYar0
ミ,,゚ー゚彡「だとよ、どうすんだ? ブーン」
( ^ω^)「……僕たちの行く先は、何が起こるか分からないお。
辛いことや、悲しいこと、そんなことばかりかもしれないお。
それでもいいのなら――」
ブーンは、片手を離しても大丈夫なように、
背負っていたクーを揺すりあげてから、ハインに右手を差し出して、
( ^ω^)「歓迎するお」
笑顔を見せて、そう言った。
ハインは差し出された手を見て、エキドゥナをブレスレットに収納し、
慌てた様子でその手を握り返して、
从 ゚∀从「……ああ! ブーン! フサ! よろしく頼むぜ!」
固い握手を、交わした。
52 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/12(日) 22:51:10.45 ID:p0zcZTwW0
支援
53 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/12(日) 22:51:22.09 ID:8CvKN9n00
鋼鉄処女とか読んだことある?
参考にするといいよ
その方がずっと面白くなると思う
54 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/12(日) 22:52:17.47 ID:vQDGlYar0
从;' -'从「ブーン君! フサさん!」
ワタナの突然の切羽詰まった呼びかけに、
ブーンとハインは握手をやめ、彼女の方を向く。
見れば、ワタナの傍らでは二台のタイヤのないバイクが、
駆動音を響かせわずかに宙に浮いていた。
从;' -'从「今さら聞くのもなんだけど……
あなた達、ホバーバイクの運転できる!?」
(; ^ω^)「……バイクなんて運転したことないお」
ミ;,,゚Д゚彡「バイクってなんだ? 馬とは違うのか?」
二人の間の抜けた回答に、ワタナの表情は青ざめる。
从;' -'从「えええ! じゃあ動かせるのは二台だけ!?
一台に二人乗るのが精いっぱいだから、
私とハインちゃんが運転するとしても四人しか……」
( ^ω^)「それなら平気だお。
僕は自前で飛べるから」
ブーンはそう言いながら、右手に輪っかを呼び出して、
輪っかに金色の翼を生やし、ワタナに見せる。
55 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/12(日) 22:54:09.40 ID:vQDGlYar0
从 ゚∀从「なら問題ねえな。姉さんとオレが運転、
フサはオレのバイクに、クーは姉さんのバイクに乗せて避難させよう」
从;' -'从「え? 避難? 何の話?」
頭の上に疑問符が浮いてそうな表情で、ワタナが尋ねる。
ハインは、先のやりとりの内容を簡単にワタナに説明した。
从;' -'从「つまり……上層に敵の拠点があるってこと?」
”そんなはずがない”とでも言いたいかのごとく、
いや、そう信じるように拒絶的に呟いた。
从;' -'从「うう……そもそも私が外に出ようって提案したのは、
今は誰もいない戦場跡に隠れて、ポリス隊の増援を待とうと思ったからなの」
从 ゚∀从「なんでそんな回りくどいことをしようと思ったんだ?
セ・ガから外に出りゃあ増援なんていくらでも――」
从' -'从「……セ・ガの外に繋がる全ての地下通路が、
高レベルの電磁壁で塞がれるって言ったら?」
从;゚∀从「な、何だって!?」
ワタナの言葉に、ハインは絶句し、ブーンは眉をひそめる。
56 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/12(日) 22:54:39.65 ID:RlnDzvsG0
支援
57 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/12(日) 22:56:10.96 ID:vQDGlYar0
(; ^ω^)「電磁壁ってのは、あの固い透明な壁かお?」
从;' -'从「うん、それのさらに強度が高い物。
その上、軍事施設レベルのセキュリティロックがかかってて、
破壊も出来ないし、解除に時間が必要で、
ポリス隊の増援も丸一日は期待できないような状況なの」
(; ^ω^)「そんな……」
ブーンはワタナの説明を聞き、途方に暮れる。
理由は一つ。ようやく会えた友人を、さらなる渦中に連れて行きたくなかったからだ。
しかし、監視世界とは連絡が取れず、ドーム・セ・ガからの脱出も不可能。
ワタナにドーム内を逃げ回らせるにしても、ビコーズと黒い異形を相手にするとなると、多勢に無勢。
他に手はないかとブーンは思案を巡らせる。
そんな時だった。
『連れて行けよ』
(; ゚ω゚)「ぐえッ!?」
突如ブーンの後ろから声が聞こえ、
同時に何かがブーンの首へと巻き付いた。
川 ゚ -゚)『久しぶりだなぁ、マイフレンド』
目を覚ましたクーがブーンに見事なヘッドロックを極めていた。
58 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/12(日) 22:58:12.68 ID:p0zcZTwW0
支援
59 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/12(日) 22:58:58.33 ID:Vdb0ieCA0
さるった振りして投下を中断すると支援が増えるよ^^
休憩も取れるし一石二鳥だね^^
人気はないけど話だけは長い作品の投下にはおすすめだよん^^
60 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/12(日) 22:59:33.21 ID:vQDGlYar0
从;゚∀从「お前、目が醒め――つーか何やってんだ」
(; ゚ω゚)『く、クー……? ぐ、ぐるじい、んだけ、ど』
ブーンは苦しそうにうめきながら、クーの方を見ようとする。
だが、クーはその手を緩めない。
川 ゚ -゚)『簡単な話だ。このドームのどこにいても危険なら、
お前たちの傍にいることが一番安全なことになる。
だから、私も連れて行け。それを了承したら離してやる』
(; ゚ω゚)『で、でも、僕は――』
川 ゚ -゚)9m『次にお前は”これ以上君を危険な目に遭わせたくないお”という』ズキュウウウウン!!
(; ゚ω゚)『これ以上君を、危険な目に、遭わせたくない、お……ハッ!』
川 ゚ -゚)『……相変わらず頑固な奴だ』
クーはそう言うと、ブーンの首から腕を離し、背中から降りる。
そして、涙目で咳き込むブーンに向けて、勢いよく人差し指を突きつけた。
川#゚ -゚)9m『一人で辛いこと背負いこもうったって、そうはさせないぞ!
お前が苦しんでるときに、自分だけのうのうと逃げていられるか!
私はお前の友達なんだからな!』
( ^ω^)『!』
61 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/12(日) 23:00:13.18 ID:p0zcZTwW0
単発IDが同一人物にしか見えない
支援
62 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/12(日) 23:02:10.09 ID:vQDGlYar0
地下駐車場に響く、クーの怒鳴り声。
それを聞いたブーンは表情を引き締め、ゆっくりと立ち上がった。
( ^ω^)『……へたり込みでもしたら、ケツ引っ叩いてでも着いてこさせるから、
覚悟しとけお』
川 ゚ー゚)『ふん、その時は喜んで叩かれてやろう』
(; ^ω^)『喜んでどーする!?』
从 ゚∀从 「話は……纏まったみたいだな」
ハインはそんな二人のやりとりを聞いてから、
何も言わずに、戸惑うワタナの方を見つめた。
从;' -'从「え? え? 何?」
63 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/12(日) 23:02:59.01 ID:segFQ9Td0
そうかな?
支援だけのほうがよっぽど自演臭いけど
まあ支援
64 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/12(日) 23:04:56.28 ID:vQDGlYar0
――
从;ー;从「うえええ……どうしてこうなったのぉ……」
地下駐車場から地上へと繋がる坂道の前で、
ワタナはホバーバイクに跨りながら泣きじゃくっている。
从;-∀从「姉さん、覚悟を決めてくれよ。
今のオレ達にはこれしか選択肢がないんだ」
その隣で、同じようにホバーバイクに跨ったハインが、
諭すようにワタナに向かって言った。
川;゚ -゚)『おい、あの毛モジャ……手が光ってるぞ』
ミ,, Д 彡『――腕は砲。我が魂は爆薬。
舞台は整えた。あとはそなたら次第。
一世一代の――』
ハインの体に後ろからしがみつき、バイクの後ろに座っていたクーが、
二台のバイクの前に突っ立って何事かを歌うように呟くフサを見て言った。
彼が呟くごとに左手の光は強くなっていき、それに比例するように語気も強くなっていく。
65 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/12(日) 23:04:56.29 ID:segFQ9Td0
おっと、もう一回書きこんでおかないと単発単発言われちゃうね
作者もカスなら読者もカスだねー
わざわざ荒れるような発言しちゃってさ?
この作品をあんまり気に入ってないんだろ?正直
66 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/12(日) 23:06:18.85 ID:vQDGlYar0
( ^ω^)『ちょっとした露払いだお。
面白いもんが見れるから、よく見ておくといいお』
二台のバイクの後ろで翼を生やした輪っかを握るブーンは、
ニヤリと笑いながらそう応えた。
クーは一度訝しげな表情をブーンに向けてから、
フサの方へと向き直る。
その時、フサの詠唱が終わった。
左手を出口の方へと勢いよく突き出し、その掌を目一杯開く。
そして、腹の底から上げたのは、咆哮のような怒鳴り声。
タツ マキ ホウ ダイ
ミ#,,゚Д゚彡『歌舞伎倒せ!! 竜 巻 放 題 !!』
その瞬間、極太の青い竜巻がフサの左手から飛び出して、
出口に向かってまっしぐら。
川 ゚ -゚)『……マジで? 夢じゃないよな、これ』
从*゚∀从「おお……すげえー……」
从;'ー'从「えええええええええ!?」
クーは驚き、ハインは目を奪われ、ワタナは取り乱す。
初めてフサの大技”竜巻放題”を見た三人は、三者三様の反応を見せてくれた。
67 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/12(日) 23:07:34.54 ID:p0zcZTwW0
投下序盤過ぎると支援以外のレスしにくいのよ
投下中だし他の話はこれくらいで
支援
68 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/12(日) 23:08:34.83 ID:vQDGlYar0
ミ#,,゚Д゚彡『――アアアアアアアアアッ!』
突き出した左腕を右手で支え、フサは竜巻を放ち続ける。
轟音が駐車場に響き渡り、青い竜巻は建物の外で暴君と化す。
10秒ほど竜巻を放ち続けたのち、フサは左手を閉じ、竜巻の放射を止める。
青い竜巻はどこへともなく消え去り、駐車場内に響いていた轟音も消えた。
ミ,,゚Д゚彡「……よし、外の連中は軒並み吹き飛ばした!
お前ら、行くぞ!」
フサは振り返ると、急いでワタナのバイクの後ろに乗り込んだ。
从 ゚∀从「クー! しっかり捕まってろよ!」
背中のクーに注意を促すハイン。
クーはハインを掴むその手に力を入れなおすと、無言で頷く。
从うー;从「ふええええ……か、覚悟を決めるよお〜」
滲む涙を拭ってから、しっかりとハンドルを握るワタナ。
その後ろには、気合いを入れる様に表情を引き締めるフサ。
69 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/12(日) 23:10:11.10 ID:vQDGlYar0
( ^ω^)「準備はいいかお!?」
一番後ろに位置していたブーンは、輪っかを掲げ、
金色の翼をはばたかせ、既に宙に浮いていた。
从 ゚∀从「おうよ! 行くぜぇッ!
3! 2! 1! GO!!」
ハインはアクセルを目一杯回し、ホバーバイクを急発進、出口に向かって突き進む。
それに一瞬遅れ、ワタナもアクセルを回し、その後を追う。
そして、一番後ろのブーンは、金色の翼を勢いよく動かし、四人の後を追いかける。
こうしてまた、世界を司る大きな流れによって引き寄せられた、
新たな仲間と共に、ブーンの<カ・テット>は前進する。
例えその先に、多くの悲劇や困難が待ち構えていたとしても――
〜第十六話に続く〜
70 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/12(日) 23:13:45.26 ID:p0zcZTwW0
乙
71 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/12(日) 23:14:17.93 ID:vQDGlYar0
これにて本編の投下を終了します。
ご支援くだすった方々、ありがとうございました。
途中、「フラッグって誰だったっけ……あれだよ、ウォルターの別名だよな……?」
と、ド忘れして部屋の本棚に飛びつき、表紙の登場人物欄を確認したのは秘密だ(載ってなかったけど)
今回タイトルコールには、前回もらった支援絵をAA化した者を使わせていただきました。
本当にありがとうございます。
番外編投下はオチのAAだけ作ってくるので、23時半から開始します。
72 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/12(日) 23:16:58.04 ID:PJvUnqq+0
乙ー!
くっそつまんね^^
死んで^^
73 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/12(日) 23:18:40.71 ID:25tDN77w0
ひとまず乙です〜
面白くないです^^
脳にウジでも湧いてるのではありませんか?^^
74 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/12(日) 23:24:01.78 ID:eHIzomsl0
とりあえず乙です
75 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/12(日) 23:30:26.59 ID:vQDGlYar0
\/\/\/\/\/\/\/\/\/\/\/\/\/\/
こ こ か ら 超 濃 厚 な 阿 呆 ス レ に な り ま す !
久 し ぶ り だ ね ! ! (´・ω<`)☆
/\/\/\/\/\/\/\/\/\/\/\/\/\/\
-‐−==‐--
/ / / ‐- `ヽ .
γ¬/ .,'./ ` ヽ..! 匸二ヽ、
.( / ,'/ .l丶 .ヽ 辷==ヽ 「番外編を読む前の諸注意!
ζ三 // ,' .| .|.| l .ヽ ! | `}
]/ .厶! ′| 〃/ ./ |..|\ヽヽ !.| } ・時系列は本編開始の一年前。
.{ 〃 ´ || 人 ..j/ j丿 `.\l ヽ ..儿 三- .} アタシ達が高一の頃のお話よ。
八人 | , ' 厶イ ヽ }l ニ二三`}
.乂 ζ_ ル' 〃⌒ヽ 〃⌒ヽ |.ヽ } ・本編と番外編でAAが被る人がいるけど大抵別人よ!
て =‐-! | .| . ) 二==.} 例として( ゚∀゚)←コイツとかね。
⊂‐-=ゝ.乂| // r==┐ // |乂.! ―-=‐}
{==‐} .大 ..| .| 丿  ̄`ヽ=} ・あと、こんな風に大型AAをよく使うわ。
{=‐} ヽ ! ! / { =} 申し訳ないけど、携帯の人はAASを推奨!
て ` 、 ヽ- ′ ./ て
i イ γ⌒i ・登場人物のキャラがことごとく崩壊してるわ!
厶=‐┬‐‐.丿 .廴┬≠‐ | i γ‐┐ ……ツンデレ? 何それおいしいの?」
γ . ! ‖ || / .ヽ| i / .,'
| ..! ./i| |||,′ .{ i / .,'
. | .弋i|| /i| レi .i ./ , ′ /⌒)
.| .んi‐ミ=ー--−‐ イ厶r廴 ]γ ∨ . しイ ./
| .| .(  ̄ ', ,/
| | ` -┬ヽ_ .(___ それでは番外編をお楽しみください
.| .| =≡三≡=‐ | \ 弋 .___)
来てたのか
避難所の代理支援見て飛んできた
( ^ω^)会議室418 代理支援
ずっと待ってたぜえええええwwっうぇwwwww支援wwwwwwwww
77 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/12(日) 23:32:14.77 ID:zKSPwp1N0
死人様が低レベル作者をわざわざ気遣ってくれた有難いお言葉だ!
仕方が無いから今日はこれくらいで勘弁してやるぜ!
68 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/12(日) 23:09:12.91 ID:TzBnG8IpP
今日はこれで終了です。
しばらく家を空けるので、次回は月をまたぐかもしれません。
間は開きますが、絶対に完結させます。
少なくとも年内には終わらせるつもりです。
それでは、読んでくださった方、支援してくださった方、
まとめのエスカルゴさん、ありがとうございました。
他スレの方、迷惑がかかっているようでごめんなさい。
ではまた。
78 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/12(日) 23:32:58.20 ID:vQDGlYar0
○⊂( ^ω^)⊃夢見る世界のようです 番外編
ξ゚∀゚)ξ川 ゚∀゚)( '∀`)<か☆てっと>のようです(^ω^; )
〜VIP高校七不思議!? おばけとかのよ――ゲフンゲフン!! の巻〜
79 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/12(日) 23:33:13.71 ID:zKSPwp1N0
ひゃははh
支援!
喜べ作者!
支援だぞ!!
はっはっは!
80 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/12(日) 23:33:40.16 ID:snDSwkSu0
うぉ本物か
今から読む穂
81 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/12(日) 23:34:02.06 ID:vQDGlYar0
暗く、不気味な雰囲気の漂う廊下を、懐中電灯の頼りない灯りと共に進む。
ここはどこだろう?
そんな言葉が頭に浮かんだその時、どこからかピアノの鳴る音が聞こえた。
どこか、泣いているような、そんな調子のピアノの演奏。
その音の鳴る方へと歩みを進める。
そこには、”第二音楽室”と銘打たれた教室があった。
音は中から聞こえてくる。
中を覗くには、古びた木製の戸を開けなければならない。
戸のくぼみに手をかけ、怖がっていることをごまかすように、
勢いよく戸を横へと滑らせる。
戸が開く音と共に、視界に飛び込んできたのは――
82 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/12(日) 23:34:30.51 ID:zKSPwp1N0
お前がまるでエサを前にした犬のようにだらだら涎垂らして待ちわびていた支援だぞ!
支援支援支援!!
支援だ!
ひゃはははh!
83 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/12(日) 23:35:44.15 ID:zKSPwp1N0
wktk!!
支援支援!
84 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/12(日) 23:36:23.34 ID:vQDGlYar0
――
|\ /\ / | // /
_| \/\/ \/\/ |∧/ ///
\ /
∠ 田助さんごめんなさいいいいッ! >
/_ _ \
 ̄ / /∨| /W\ /\|\ .|  ̄
// |/ \/ \|
ガバァッ! ./⌒ヽ
彡(; ゚ω゚)
彡_| ⊃/(___
/ └-(____/
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
85 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/12(日) 23:37:07.79 ID:zKSPwp1N0
それじゃあな
支援奴隷ども
しゃかりきこいて支援しやがれwww
作者が逃亡しちまう前になwwww
ひははははああ!!
はははああはははははは!!
86 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/12(日) 23:37:28.55 ID:snDSwkSu0
読み直したら荒れててワラタwww
衰退中のブーン系荒らすとか暇人杉だろwww
87 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/12(日) 23:38:26.96 ID:vQDGlYar0
(; ゚ω゚)「……お?」
謎の奇声と共に跳び起きてから少しの間の後、
ブーンは今さっきまで見ていたことが夢であったことにほっと胸をなでおろす。
ここは彼の暮らしているアパートの一室。
男子高校生の一人暮らしにしては綺麗に片付いており、
目立つものと言えば部屋の隅にある仏壇くらいだ。
明け方だからなのか、辺りは薄暗い。
(; ´ω`)「おー……朝の、四時半かお。
二度寝するには半端だおー」
携帯の時計を見て、ブーンは一人ごちる。
そして、しょうがないといった風に立ちあがり、
布団を畳んで押し入れに入れると、ブーンはのそのそと台所へと向かっていった。
( ^ω^)「たまには弁当でも作るかおー」
こうして、彼の一日は始まるのだった。
88 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/12(日) 23:40:17.20 ID:vQDGlYar0
――
ξ゚听)ξ「変な夢見て跳び起きたぁ?」
( ^ω^)「うん……ずいぶんと早く起きたもんだから、
弁当作ってきちゃったお」
白い雲と青い空の見事なコントラスト、それを際立たせる朝日の元、
ブーンとツンは閑静な住宅街の中を歩いていた。
幼馴染である二人は、小学生の頃から毎朝こうして一緒に登校している。
ξ゚听)ξ「アタシの分は!?」
( ^ω^)「ちゃんと作ってあるおー」
ξ*゚∀゚)ξ「やりぃ! 昼代浮いたぜぇ!」
( ^ω^)「張っ倒すぞテメエ」
ただし、弁当を作るのはブーン。
朝、家に上がり込んで起こしにいくのもブーン。
……完全なる逆ギャルゲ状態である。
89 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/12(日) 23:42:18.50 ID:vQDGlYar0
ξ゚听)ξ「そういやさ、その夢ってどんなやつだったの?
アンタが飛び起きるなんてよっぽどの内容だと思うけど」
(; ´ω`)「うーん、内容はあんまよく覚えてないんだお。
ただ、なんか夢の中でものすごくビックリしたことは覚えてるんだお」
ξ゚ぺ)ξ「ビックリねえ……それって、予知夢?」
(; ´ω`)「そこらへんも曖昧だおー……
予知夢のような……そうじゃないような……」
ブーンはそう言いながら表情を曇らせる。
幼少の頃から予知夢を見ることのできたブーンは、
どの夢が現実になるか、どうでないかを感覚で判別することができるのだが、
どうも、今回ばかりはそうではないらしい。
ξ--)ξ「アンタがそんなこと言うなんて珍しいわね。
……ま、その時になればわかるんじゃない?」
(; ^ω^)「そんな他人事みたいに……」
ξ゚∀゚)ξ「他人事だもーん。それに、なんだか面白そうだし」
( ^ω^)「よし、歯ぁ食いしばってそこになおれ」
ξ゚∀゚)ξ「だ が 断 る」
そんな軽快なやりとりをしながら、二人は高校へと歩いていった。
90 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/12(日) 23:44:42.29 ID:vQDGlYar0
――
|┃≡ |
|┃≡. /⌒ヽ......| f´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`ヽ
ガラッ.| Xlノソヘ( ^ω^ ) | | せぶんりんぐすいんは〜んど……っと、おいーっす! .|
.______| ξ゚听)ξ u) ..| _乂_______________________ ノ
| と l,) し─J ...|
______.|┃ノーJ_ |
_, ._
ξ゚听)ξ「んん?」
オイオイマジカヨ
∧,,∧ rfハリミヽコワイネー
∧ (,,゚Д゚)从'ー'从 ハイミヾ
( *゚ー) U) (つとノ (- ゚ 川
| U ( 'A) (∀゚ ) i と ノ
u-u (l ) ( ノ u-u
uu. u-u
1−Bの教室の戸をあけ、中に入ったツンの眼にとまったのは、
何か不穏な話をしている様子の、仲の良いクラスメイト達だった。
91 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/12(日) 23:46:06.65 ID:vQDGlYar0
ξ゚∀゚)ξ「なになに? なんの話?」
(*゚ー゚)「あ、おはよー、ツンちゃん、ブーン君」
輪の中に入ってきたツンとブーンにしぃが笑顔で挨拶し、
他の面々もそれにならって朝の挨拶を交わす。
('A`)「あれ、お前らまだ聞いてねえの?
あれだよ、用務員のおっさんが寝込んじまったって話」
(; ^ω^)「お? あのぶち切れた市松人形みたいな顔の人かお?」
(,,゚Д゚)「そうそう、聞いたところによると旧校舎で倒れてたらしいぜ」
ξ゚听)ξ「生き倒れプレイかしら?」
_
(; ゚∀゚)「どんなプレイだよ!
何を快楽とするか全く見当がつかねーよ!」
・ ・
川 ゚ -゚)「どうやらな……見たらしいぞ」
いきなり、クーがもったいぶるように口を開く。
その口調からは、どこからか生温かい風が吹いてくるような、
そんな不気味な雰囲気が感じ取れる。
92 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/12(日) 23:48:25.96 ID:vQDGlYar0
(; ^ω^)「な、何を見たんだお?」
川 ゚ -゚)「ユーレイだよ……ユーレイ……
旧校舎に出るっていう、女生徒のユーレイがさあ……」
(; ^ω^)「ゆ、ユーレイ?」
('A`)「そおだよお……かつてこの学校で殺された女生徒の霊がさあ……
道連れを求めて彷徨ってる……っていう話の奴だあ……」
ドクオもクーにつられて怪談口調で続きを語る。
二人の醸し出す雰囲気に、ブーンは思わず後ずさりをしてしまった。
从'ー'从「VIP高七不思議のひとつだよね〜。
旧校舎のユーレイさん」
_
( ゚∀゚)「ま、この学校で殺人があったなんて話は、根も葉もない噂に過ぎないんだけどな。
大方、何かと見間違えたんだろうよ」
(; ^ω^)「そうなのかお?」
「なによ、つまらないわね。せっかくだから真相を暴いてやろうと思ったのに」
(^ω^ ;)彡クルッ「いや真相暴くって……無茶い――」
93 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/12(日) 23:54:09.94 ID:6ucDGMfCO
今北これから読む
あんなことになるなら真面目に描いておくんだったorz
94 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/12(日) 23:54:48.62 ID:snDSwkSu0
sien
ブーンがツンの方を見ると、そこには、
ξ ξ
ζlノソζ ガクガク
:リ゚听));
ブルブル:ノ( )ヽ;
:< >:
生まれたての小鹿のように震えるツンの姿が。
( ^ω^)「...oh」
(;*゚ー゚)(か、髪の毛すごいことになってる……)
(;,,゚Д゚)「ていうか、めっちゃ怖がってるーッ!!」
96 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/13(月) 00:04:11.40 ID:bwYCerSf0
ξ;゚д゚)ξ「ななな、何言っちゃってくれちゃって?
アタ、アタシが怖がってるなんてそんなわけないでしょ!
ソース出しなさいよ! ソース!」
('A`)「いや、だってものすごい震えてるし」
\∧_ヘ 、__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__,
/ \〇ノゝ∩ _) (_
. /三√゚д゚)ξ/: _) そ、某、此度の戦が楽しみでして!!.(_
/三/| ゚U゚|\: ) (
U (:::::::::::):: ⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒ .
//三/|三|\
∪ ∪:
( ^ω^)「武者震いじゃねーよ」
_
( ゚∀゚)「今さらごまかしても意味ねーぜw
お前がこういう話苦手なの大抵の奴は知ってんじゃんw」
ξ;゚д゚)ξ「う、うるさい! 『恐いのをごまかす』『プライドを保つ』
両方やらなくちゃアいけないところがアタシの辛いところなの!」
('A`)「お前に保つようなプライドってあった?」
ξ゚听)ξ「!? なかった! 不思議!」
(;,,゚Д゚)「ないのかよ!」
97 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/13(月) 00:07:10.04 ID:bwYCerSf0
幽霊の話題から大きくそれ、彼らの話はいつものように馬鹿話へと変わっていこうとする。
その時、1−Bの教室の扉が開けられ、意外な人物が現れた。
|┃≡
|┃≡
ガラッ.| ∧_∧
.______| ( ・∀・) 「おーい、津村君達はいるかい?」
| と l,)
______.|┃ノーJ_
その人は、VIP高校生徒会副会長の模羅 雷太(モラ ライタ)、通称モララーだった。
ξ;゚д゚)ξ「ゲェッ! 生徒会!」
(; ・∀・)「何もそんなに邪険にしなくても……」
('A`)「前にあんな目に遭わされたら恐がりもするだろ……
常識的に考えて……」
( ^ω^)「僕らの自業自得だったんだけどNE!!」
川 ゚ -゚)「それでェ、何なんですかァ? 先輩ィ……
また、私たちに頼みごとですかァ……?
勘弁してほしィんすけどォ……」
(; ・∀・)「なんでヤンキー口調なの?
いや、頼みごとってのは合ってるんだけど……」
98 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/13(月) 00:10:24.21 ID:bwYCerSf0
ξ゚听)ξ「ちなみに拒否権は?」
lw´‐ _‐ノv「ない」
ξ;゚听)ξ「人、それを強制命令という。
……つーかアンタもいたの!?」
lw´‐ _‐ノv「おうともよ。伊達に
”生徒会長? 生徒怪盗? 紛らわしいんだけど”の二つ名を名乗ってないぜ」
いつの間にか後ろにたっていた、女子生徒にに驚くツン。
この人こそが、VIP高校で絶大な権力を持つ生徒会長、流沙 秋(ルスナ シュウ)である。
lw´‐ _‐ノv「で、今回の頼みごとなんだが……夜の旧校舎の見回りをお願いしたい」
(; ^ω^)「そ、それってまさか……」
lw´‐ _‐ノv「そう、件の幽霊の騒ぎを確かめてほしい。
事実、イトーイ用務員が被害にあったからな」
ξ;゚听)ξ「なな、なんでアタシたちなのよ!
そんなんバーボンハウスにでもいって、
シルバーバレット注文してくりゃいい話でしょ!?」
(; ゚ω゚)「スレ違い!!」
川 ゚ -゚)「そうだな、ついでにブーンを裏高野に修行に行かせて……」
(; ゚ω゚)「スレ違いって言ってんでしょおおおおッ!!」
99 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/13(月) 00:11:46.42 ID:zqSxjD1x0
支援する
100 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/13(月) 00:13:27.56 ID:bwYCerSf0
('A`)「だいたい、生徒が夜中に学校うろついて大丈夫なのか?
そーいうのって、先生がうるさいんじゃねーの?」
lw´‐ _‐ノv「心配するな。今回生徒会に依頼を持ってきたのが教師だからな」
ξ#゚听)ξ「だ、誰よ、そのクソ馬鹿フニャチン野郎は!?」
/ ̄|| |: .: .: .: .
/: .: .: .: .: . : ./ _,,.-‐''" / / / || | ̄|| | || | || |: .: .: .: .
/: .: .: .: .: .: . _,,.-‐'': : : : : 三 二 ニ ― 三 二/ || ― | || |_|| |_|| |: .: .: .: .
/: .: .: .: .: .: .//:: : : : : : : : / / / || | || .| |: .: .: .: .: .
/: .: .: .: .: .: .//: : : : : : : : / / /\ /_/\ .| || .| |: .: .: .: .: .
/: .: .: .: .: .: .//: : : : ヽヾ`;;:} 三 二 ニ ― // \ \(_)|_|| 三 二 ニ ―: .: .: .
/: .: .: .: .: .: .//;: : :イ´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄¨`丶. | ● ● ⊂_ : l_j_j_ l || ̄|| .: .: .:
/: .: .: .: .: .: .// : : {: : : : : : : : : : : : : : : : : } | (__人__) ヽ . ` |_|| / // .: .: .
/: .: . : 三 二 ニ ― : |: : : : : : : : : : : : : :_,.イ . ,.r`ヽ |r┬-| ,V !l / // .: .: .
_/: .: .: .: .: .: .//: : : 弋____r─‥ ̄ /  ̄\ー‐′ :/ | __/ //.: .: .: .: .
/ : .: .: . : .: .:,'/: : _,,.- \:::: \__ / /| `ーュニy‐‐、,.j |___// :.: .: .: .: .
: .: .: .: . : .: //_,,.-‐''": Z:::::\:: ト、_/ ∧| ゝ ノ | |: .: .: .: .: .
: .: .: .: . : .://: : : : ノ/ `\ ¨ヽ / / 、__人__人__人__人__人__人__人__人__人__,
: .: .: .: . : // : : : : : : / / 、 \ 、_ / _) (_
: .: .: .: .: ,'/ : : : : : : : ./ / ,X_ \j _) アタシよおおおおおおおおおお!!(_
: .: .: . : .:l | : : ―二: : ./ / /つ \ ) (
: .: .: . : .{ l: : : : : : : { { {〈〈〈,ゞ ゙ヽ ノ ⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒
: .: .: . : .| |: : : : : : : | | ` ̄ 八 / | |: .: .: .: .: .: .
: .: .: . :..| |: 三 三 二 ニ ― | \ ´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄¨fr.、 | |: .: .: .: .: .: .
: .: . : . :| |: : : : : : : | |: | ゝ | |: .: .: .: .: .:
: .: .: .: .| |: : : : : : : :| |; ゝ>'´:::::::ソ 三 二 ニ ―
r‐f===¨ ̄`\ _,.=-‐''
入 三 二 ニ ― ̄ ̄
`¨>---‐‐'
101 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/13(月) 00:15:01.45 ID:D2eqldk7O
追い付きしえーん
102 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/13(月) 00:16:22.51 ID:bwYCerSf0
(; ^ω^)「しょ、ショボン先生!?」
_
(; ゚∀゚)「教師が学校のもん壊すんじゃねーよ!!」
突如扉を蹴破り教室に飛び込んできたのは、
我らが1−B担任、オカマ教師のショボンだった。
(´;ω;`)「用務員さんが倒れて、アタシたち教師が見回りしなくちゃならなくなって……
今日はアタシが当直なのよお〜、一人じゃこわいわあ〜」
川 ゚ -゚)「だからといって教え子に夜の見回りをさせるのは間違っていると思う」
lw´‐ _‐ノv「まあなんだ。用務員が見たモノがなんなのか。
このショボン教諭と一緒に旧校舎を見回り、それを確かめてほしい。
不穏な噂が蔓延するのはよろしくないからな」
ξ゚∀゚)ξ「ハハッ、ファック」
(;'A`)「……諦めろ、拒否権はないんだ。
トクシュブタイ
逃げたところであの生徒会に消されっちまうのがオチだぜ」
ξ;凵G)ξブワッ「わ、わかったわよぉ……やればいいんでしょ……」
(;*゚ー゚)「ツンちゃん……」
(;,,゚Д゚)「ま、まあなんだ。頑張れよ」
こうして、津村 零 率いる変態同盟は、
夜の旧校舎へと乗り込むことになったのだった。
103 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/13(月) 00:19:17.42 ID:bwYCerSf0
――
ツン達が生徒会の依頼を引き受けていたころ、
1−B教室の外では――
|゚ノ ^∀^)「聞きまして? 皆さん」
(1゚∋゚)「……ああ」
(2゚∋゚)「ばっちりと」
(3゚∋゚)「聞かせてもらいました」
人騒がせなお嬢様、鎌根麗茂名(カマネ レモナ)が腰ぎんちゃくの九来(ククル)三兄弟と共に、
その話について聞き耳を立てていた。
|゚ノ ^∀^)「これはチャンスですわ。
あのにっくき津村零とその仲間たちを痛い目に遭わせらせますわ」
(2゚∋゚)「おうよ。この前は酷い目に遭わされたからな……
ケケケ、やつらの脅える姿が目に浮かぶぜ」
レモナと三兄弟の次男、堂児は意地の悪い笑みを浮かべる。
以前彼らはツン達との勝負に負け、罰ゲームという形でありとあらゆる毛を剃られたのだった。
104 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/13(月) 00:21:12.54 ID:bwYCerSf0
(1゚∋゚)「で、具体的には何をするんだ? お嬢」
|゚ノ ^∀^)「旧校舎に先回りして怪奇現象に扮し、
彼女たちをどうしようもなくビビらせてさしあげるのよ!」
_, ._
(1゚∋゚)「むう……そういった姑息な手段はあまり好きではないのだが……」
(3^∋^)「楽しそうじゃないですか兄さん。
なんだかお化け屋敷みたいですし」
眉をしかめる長男の堂一に対し、三男のアレックスがにこやかに言う。
この二人にとっては、ツン達への復讐などはどうでもいいらしい。
(2゚∋゚)「やることが決まったんなら早速準備しねえとな」
|゚ノ ^∀^)「そうですわね。放課後にまた集まりましょう。
くふふ、彼女たちはどんな醜態を見せてくれるのでしょうね」
こうしてレモナ達は、その胸に歪んだ計画を秘めながら、
各々の教室へと戻っていった。
105 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/13(月) 00:23:58.36 ID:bwYCerSf0
――
太陽はとうに西の彼方へと沈み、
真っ黒な空に、仄かに輝く半月が浮かんでいる。
昼間の喧騒が嘘と思えるほどの静寂、聞こえるのは夜行性の鳥の鳴き声だけ。
そんな静かな夜の中、VIP高の旧校舎の前からは騒がしい声が聞こえてきた。
(#´゚ω゚`)「びゃびゃびゃっ、びゃんごうッ!」
ξ;凵G)ξ「い、いち!」
( ^ω^)「に!」
川 ゚ -゚)「さん!」
('A`)「し!」
(;´゚ω゚`)「ぜぜ、全員いるわね」
ショボンはテンパリながら旧校舎の方を見る。
VIP高旧校舎。
三階建の木造の校舎で、新校舎の建造と共に生徒棟としては使われなくなったが、
現在では音楽室などの特別教室等が集まる、特別棟として使用されている。
106 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/13(月) 00:26:23.31 ID:bwYCerSf0
≡∩∩≡=
≡| | || ≡=
≡| | || ≡= f´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`ヽ
≡ lXlノソヘ | | || ≡= | 先生! 帰ってもいいですか!|
≡ξξ;凵G)ξ///≡= _乂____________ ノ
≡// //≡=
≡/ / /| //≡=ガクガクブルブル
_≡| | | .| || ≡=
≡\\  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\\≡=
≡| ||\ \\≡
≡| ||\|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|| ̄≡=
≡| || |||  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄||| ≡=
≡||| ||| ≡=
107 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/13(月) 00:26:53.02 ID:D2eqldk7O
しえ
108 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/13(月) 00:36:01.08 ID:D2eqldk7O
さるった?
109 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/13(月) 00:49:53.23 ID:4IhPeysU0
番外編の方が面白いってどういう事だよ
_,-'' ) 。゚・ 。 。
∧ ∧ , -' (.__,-'' , , , 。゜
, ´゚ω゚`)_ .,-'~ ,- ' / / i〜i /, 。
/ )ヽ(w i .,-'~ ,-'~ // , /// 〜 //,
.,/ / ヽヽヽ ,-/'~ ,ノ / ////@ @// '/
/ ^)' _ l ゝ _)-'~ ,-'~ //, ' ⌒/∨ ̄∨ ⌒ヽ
/ /' ヽ ^ ̄ ,-'~ / / ヽ ゚ ・ ...
(iiiiリ∫ ヽ ./ (⌒`〜〜' /i ノ ノ\ ヽ
ヽ─|〜' ノ/ ゙〜〜〜〜 | ./ `- '
|| ||l、_ / ,,, | 、__人__人__人__人__人__人__人__,
|.| _|.|_,,,| | __-'',,-~ / _) (_
.|.| ニ─、─''''| | =-''' / ) いいわけねえだろッ!!.(_
.|.| |.| .| | | ) (
|.| |.| .| '、 _ _.| /⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒ .
.|.| ,,== ==.| l .|.| ,_,,-'',,,-| / | /
|.| ||_ノノ | | i、`''',,-'''' | / .| .| ....
.|.レ `-- ' | |  ̄ | .ノ | ) ...
,- | | ..... | .| ||
`ヽ );;;::::::::''''' | | | .|
゙ - ''''''' ,- 、| | ,,,,,;;;;;;;;と__)'' ...
\__);;;;;;;''''''
111 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/13(月) 01:02:39.09 ID:D2eqldk7O
猿抜けて早々魅せてくれるwww
寝る前に支援だけ
(´;ω;`)「あたしだって恐いのよ!!
それなのにアンタだけ帰るなんて許されると思ってるの!?」
_, ,_
ξ(;д;∩「やーだー!! 帰る! おうち帰るの!!」
⊂ (
ヽ∩ つ ジタバタ
〃〃
涙目になりながら怒鳴るショボン、
それに反抗し、駄々をこねるツン。
このままでは一向に旧校舎の中を調べることができない。
('A`)「仕方ねえな……おい、ツン!」
ξ;凵G)ξ「?」
Xlノソヘ
`゙`・;バチュン __O)二))) ('A`)ヨッコラセックス
(u ) 0二━━ )____)┐ノヽ
し─J A ||ミ|\ くく
114 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/13(月) 01:09:01.94 ID:bwYCerSf0
ξ )ξ「ぐふっ!?」
('A`)「よし、動かなくなった。
ブーン、連れていけ」
( ^ω^)「おーらい」
(;´・ω・`)「ちょ、ちょおおおおおおッ!?」
川 ゚ -゚)「安心しろ、急所は外れてる」
(;´・ω・`)「あれが急所じゃなかったらなんだってのよ!」
( ^ω^)「よっこいしょ……まあ大丈夫だお。
多分少ししたら目を覚ますだろうし。
それより早く旧校舎調べて帰ろうお」
倒れたツンを背負いながらブーンが旧校舎の入口へと歩き出す。
ドクオとクーもその後に続き、旧校舎内へと入って行った。
三ヽ(;´・ω・`)ノ「あ、ちょっと待ちなさいよ! 一人にしないでー!!」
脳が半分吹き飛ばされたけど生きてる人がいたよね
116 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/13(月) 01:12:41.89 ID:D2eqldk7O
いつものノリで安心した
117 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/13(月) 01:13:43.16 ID:bwYCerSf0
――
旧校舎に入ると、すぐ右手には上の階への階段が、
そして、教室三つ分の長さの廊下が目の前にのびていて、
その奥の右手には手前側と同じように上への階段がある。
旧校舎の一階には、木工室、金工室、それらのための準備室があり、
主に技術という授業で使われる階層だ。
(;'A`)「おお……夜の旧校舎ってのはなかなか雰囲気があるな」
川 ゚ -゚)「今の時間、電気はつけられないんだよな。
そうなると、懐中電灯が頼りか……」
ドクオとクーはそう言って、持っていた懐中電灯の電源を入れる。
さっきまで、窓から差し込む月明かりだけが照らしていた廊下に、
彼らの持っている懐中電灯の光が加わった。
(;´・ω・`)「えーと、見回りは一階から順番に回っていくわ。
廊下側の窓の鍵が閉まってるかどうか確認しつつ、
特別教室内の窓の鍵も確認していくわよ」
ショボンがブーン達にそう説明し、廊下を歩きだす。
窓ガラスのクレセント錠を確認しつつ、一番近い木工室の前へと歩みを進める。
118 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/13(月) 01:17:42.75 ID:bwYCerSf0
その時。
パンッ!!
(; ^ω^)「!?」
(;´・ω・`)「え? 何!?」
突然何かの破裂するような鋭い音が、廊下に響き渡ったのだ。
パンッ!
('A`)「こいつァ……ラップ音って奴か?」
ξ;凵G)ξ「そ、そんなはずないじゃない!
誰かが”びっくりするほどユートピア”をやってる音に違いないわ!」
川 ゚ -゚)「それはない」
(; ^ω^)「つーか、起きてたんなら降りてくれお……」
ブーンはそう言って、背負っていたツンを降ろす。
その間も、ラップ音は不規則な感覚を空けて鳴り続ける。
119 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/13(月) 01:20:32.09 ID:bwYCerSf0
(´;ω;`)「ええ……じゃあ、ここに幽霊がでるって言うのは本当なのかしら……」
川 ゚ -゚)9m「む? おいみんな! 向こうを見ろ!」
突然、クーが入り口とは反対側の廊下の奥を指差し、声を上げる。
その声に従い、全員がクーの指差す方向を見ると、そこには――
,イ
ト::::し'
ヾ_ン ).
ノ_, イ ユラユラ
/::::::::::::し! l)
/::::::::::::::::::::( (
i::::::::::::::;ヘ、::::ヽ
ト、::::ト' `i::レ
ヽ:;;ヽ _リ
 ̄ ̄
青白い人魂のような炎が、所在なさげに宙を漂っていた。
ξ;凵G)ξ「あああああああれって……」
(;´゚ω゚`)「ひとっ、ひとっ、人魂ァ!?」
ツンとショボンはそれを見て、上ずった声で狼狽する。
そんなことなどお構いないように、火の玉はもう数秒だけその場で揺らめいた後、
奥の階段の方へと漂っていく。
120 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/13(月) 01:20:57.98 ID:D2eqldk7O
支援
121 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/13(月) 01:23:51.22 ID:bwYCerSf0
川 ゚ -゚)「む、逃がすか!」
すかさずその後を追おうとその場から駆けだそうとするクー。
(; ^ω^)「ちょ、ちょっと待つお!
むやみに後を追うのは危険だお!」
慌ててそれを止めるブーン。
だが、クーは一度立ち止まってから振り返り、
いかすポージングを決めてから言い放つ。
川 ゚ -゚)「なぁに、すぐ戻るさ、心配するな」ズキュウウウンッ!!
(;'A`)「それ死亡フラグーッ!!」
三ヽ川 ゚ -゚)ノ「ひゃっほおおい! 魂狩りじゃあああああッ!」
仲間たちの制止を振り切り、クーは一目散に廊下の奥へと駆けていく。
122 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/13(月) 01:27:45.03 ID:bwYCerSf0
(; ^ω^)「す、すぐに追いかけないと!」
ξ;凵G)ξ「ちょ、ちょっと待って……」
(´;ω;`)「腰が……抜けて……」
ツンとショボンの二人が腰を抜かし、廊下にへたり込んでいる。
(;'A`)「ああもう、しゃあねえな」
仕方なく、ブーンはツンを再び背負い、ドクオはショボンに肩を貸す。
既にクーは、廊下の奥まで到達しており、右手の階段の方へと曲がっていった。
その時だった。
「ぬわーッ!!」
(; ゚ω゚)「!?」
(;'A`)「パ、パパスさん!?」
(;´・ω・`)「違うわよ! 素直の声だわ!」
ξ;゚听)ξ「は、早くいかないと!」
ツン達はすぐさまクーの後を追いかける。
しかし、入り口とは反対側の階段の元へとたどり着いた時、
そこにクーの姿はなかった。
123 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/13(月) 01:31:28.80 ID:bwYCerSf0
(; ゚ω゚)「クー!? どこだおー!?」
(;'A`)「おいこれ、クーが持ってた懐中電灯……」
ドクオは足元に転がっていた懐中電灯を拾い上げ、それを見つめる。
(;'A`)「まさか……本当に幽霊が……?」
(´;ω;`)「た、祟りよぉ! 祟りだわ!」
ドクオは”信じられない”といった様子で呟き、
ショボンは恐怖に耐えられず泣き叫ぶ。
ξ )ξ「……幽霊のクセして、アタシの友達に手ェだそうだなんて、
いい度胸してるじゃない」
(; ^ω^)「ツン?」
さっきまで泣きわめいていたのが嘘のように、
ツンは静かな口調でそう呟くと、ブーンの背中からゆっくりと降りた。
ξ#゚听)ξ「アンタ達! 今夜はここを徹底的に調べつくすわよ!
幽霊をぶちのめして、クーを取り返すの! いいわね!」
ツンは声高らかに仲間たちにそう宣言した。
恐怖を打ち破り、友達を助けるため、自らを鼓舞させるために。
そして、ツンは目の前に手を突き出し、ブーンとドクオに目配せをする。
124 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/13(月) 01:34:27.73 ID:D2eqldk7O
wktk
125 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/13(月) 01:34:50.54 ID:bwYCerSf0
ブーンとドクオは頷き、ツンの手の上に自分の手を置く。
そして――
ξ#゚听)ξ「全身!」
(# ^ω^)「全霊!」
(#'A`)「全力!」
ξ#゚听)ξ「「「全開ッ!」」」(^ω^ #)('A`#)
いつもの彼らの合い言葉を、腹の底から叫び倒した。
ξ#゚听)ξ「行くぞおおおおッ!!」
(# ゚ω゚)(#'A`)「おおおおおおッ!!」
ツン達は、勢いに任せるままに階段を上って行った。
ただ一人、腰の抜けたショボンを置いて。
(´;ω;`)「え? ちょ? カァムバアアアアアック!!」
ショボンの悲痛な叫びが、旧校舎内に虚しく響いた。
126 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/13(月) 01:47:21.37 ID:D2eqldk7O
さるさる
――
_,、=:ニ;‐、、--――‐y、,_ ,,r;;;;''''=―--、、,_
/´ ヽ,ヽ,.゙'l,.゙Y;--',r'゙'ヾ;'V.j /∠,,.r_;'゙-‐-,<゙゙ヽ,'i、'‐、,
./_ .,,_j ゙l l,. Y/゙'ヾ、;、ノ,r;'| /jフ,r-、ヽ、 _,,>.゙'ー;゙' ーi,. |'i,
j.ヾ! ト‐! | .| .|,_ ./,.〈. 〉| ./ .(゙ _>゙'゙ r''゙´'i,゙l, ,j レ! .|:|
.|il, __ j .j゙ .l ト,゙',/ j.゙ r;| .レ'゙''‐ニ'''゙r''゙´ .゙l,ヽ,. ,ノ ゙ r''1.jノ
.|.l,゙l, ゙ー゙.ノノ / / ゙l ゙l,ヽr',r'l ゙;| .ト、,. /./´゙ヽ;.、 ノ ,゙rッ .,Y';V
| l,.゙ヽ--'゙ ,ノ / l, ゙'゙,,.l, ,j ゙| l,ヾ,、--、,,,、'_, r''゙ l / li,;)
「ここから先は、 l,. ゙'i, / ,rシ-、,ィ) l,゙i,V/゙j゙ /゙,,、、、,_ ゙\!.レ゙ .| Y゙
ダイジェスト風に時を吹っ飛ばすよ!」 ゙l゙i,・ヾi, ,/ィl、・_ノ ,;:: ゙シ'i.l,ノ ./゙ \ ゙Y: .l /
| `ラ´゙'''´ ''"'´ .| |:.r'`V'''" ̄`゙ヽ、 ゙'i, |. ' /
゙'i, .j |./ ∧、, ゙̄ヽ、. \ ゙l. |\ ./
゙i,. r、,,,.、,_ / ノメ、 .j |ヾヽ,゙'ー---‐'''''ヾ-、,‐'
.゙i,ヾ'-'ニワ. / ./ノ .V j゙ |'i,. ヽ;-‐-、,_::::__ ::..>
/:::l,〈` //‐'´ ./.ヽ/ .j.ノ .:ヾ、;:) ゙'i `ヽ、
/::::::::|ヾ‐;<;/__,、r'´ ./ .)='゙ ..:: ,ソ .(:: _,,r‐''゙⌒`゙ヽ、,
/ l;::::::::::Y゙人゙l;:. .,/,r'ニ゙ _,、r''´ ..:: ゙ヾ、 :: ヽ,
l /,r:| j‐゙''l; ゙ニー‐'゙ (`l.(_,r‐'''゙´__,, ....::::: .`ヽ、,....:::::.. ゙l,
.!. .l゙l゙レ'>‐゙ | ト;゙i,l、ノ,r;;'ニ゙/´゙Y .,r'゙ ̄ .....::::::::::::::::::::::::.゙ヽ、::: l,
| 'ー;l.'i,.l゙ ,j 'シ'‐-ヘ;'V゙./ ゙l, ヽ, ......::: ::::..ヽ, ゙l
.|._,rラl,.| / ,i l, .ノ , ゙i, .゙ィ,.レ' :.゙l, .|
/ / ゙l l,゙l,/./ .l, l, ././ .゙l,゙l、 /.,ィ´ ,.r''ニ'' ヾ, .:l, j゙
.,rl´.'-‐ニ, .,、 L,,,,,゙l, V / ヽ,゙'´/.| .l゙/;=iミ;゙'i,. [ .:::::::::::::::Y゙
.,r',、 「゙´ | .| jヾ、--、ヾl, /,、 ゙l,.゙l、-';j;ノ::::::゙レ゙lj゙ ........::::::::::::::::::::::::::|
/ ./.| .レ-‐' 'ソ::l,゙l, ./.∧、ヽ、,,/,/,,゙'i,,゙L、‐'゙::/:::// :::::::::::::::::::::::::::::j゙
レ:'二i .i''゙゙´| .|:::::::)、V.l゙ ゙l,.゙'V / ゙'i, ゙V゙ /ノ゙ /゙L,___,,,_ : : :: :::::l
128 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/13(月) 02:03:42.22 ID:bwYCerSf0
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、__人__人__人__人__人__人__,三□│ | |│ │|│ │| __ .
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) じぇ、ジェイソーンッ!? ( | |└──┘|└──┘| ||⌒||
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rハソlxl ≡=−
ξ(;д;ξ ≡=− ∧_∧≡=−
と´_,ノ゙ヾ. ≡=− ヽ(A`;)へ ≡=− ,,,,,,(:゚∴゚ )≡=−
(´ ヽ、 \ /⌒ヽ ゚ 。 ヽ┌ ) ≡=− ((三三三〓⊃と)≡=−
`ー' \__)(; ゚ω゚)っ \ ≡=− '''''''・,'Y 人 ≡=−
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129 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/13(月) 02:06:53.83 ID:bwYCerSf0
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┌──┐ ┌──┐ 、__人__人__人__人__人__人__人__人__,
│三三│ □□ │三三│ _) (_
│三三│ □□ │三□│ ) .ジャック・オー・ランターン!?(__
│三三│ □□ └──┘ ) (┏゚|
└──┘ |⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒ .⌒||
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. π
. γ,::,::':ヾヽ Xlノソヽ
−=≡(::(::・ivvi・) ヘ(;'A)ノ ‐――とξ;凵G)ξ
−=≡ ヽ:ヽ'--'ノ ≡ (┐ノ−=≡ /⌒ヽ ―= /―と_ノ
−=≡/( つ つヾ :。; /−=≡ (; ゚ω゚)―=/⌒ソ
/ 人 Y \ −=≡ ⊂ o -'´
~〜〜(__(__)~~ −=≡ ( ⌒)
−=≡ c し'
130 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/13(月) 02:10:18.57 ID:bwYCerSf0
――
|┃≡ .|
|┃≡. | f´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`ヽ
ガラッ.|┃ .| | 今、ここから人の声が…… .|
.______| (;'A`) .| 乂____________ ノ
| ─( )ヽ |
______.|┃ l l ......|
) __ r( ,、_ /俺 こ
あ (_ , ‐''" ̄  ̄ `''‐、 ゞ, rr〜ヅ´ ミ ,'. の ん
あ / ヽ フハ _ ミ {. 番 ど
. っ ( i j ///j } ト、} ミ|_.. -'_"-'´\ r'⌒ヽ { だ は
!! ) ノ}. j/ノノ〃 jノ jハリ ゙i`'''Tjフ } ミトー } l ろ
( }ノノ _.’- 'ノノ 冫=} ,' ,.‐'" { {い) / ノ_
Vヽハj⌒ i〃ー_''ニ ,、:: {ニ'”{ ,' ゞ゙ f クァ ―`‐- 、.._,、-'´
l. f⌒ヽ.{ ”´-'' " `、 ',〈.、,.. ,.‐'´ `' 、``丶、
i、 i ⌒> l! r, ノ l )__.. -ァ /
i \(( lj , ‐--.ィ ! Y´_ ./ \ \\
`、 こ、. { j i j ゙i゙ { \ \\
ヽ リ \ `_'二. ,' /ノ 丶、,、イ \ \\
V ヽ / { \ \\
三 |┃┃
|┃┃そ
|┃┃
. 三 (;'A) |┃┃ピシャッ!
/ ⊃|┃┃
131 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/13(月) 02:13:38.33 ID:bwYCerSf0
――
(; ´ω`)「はぁ、はぁ……」
ξ;凵G)ξ「な、何よあれ、化け物のオンパレードじゃない!」
(;'A`)(どうにも作り物くさかったが、勢いに負けて逃げちまった……)
ここは旧校舎の三階。第一音楽室、第二音楽室、そして音楽準備室がある。
ツン達は二階の調査をしようとしたものの、謎の化け物達にひっかきまわされ、
息も絶え絶えで三階に上がってきたのだった。
(; ´ω`)「と、とにかく、今は三階を調べてみる……お?」
ブーンがそう提案しようとしたその時、第二音楽室からピアノの演奏が聞こえてきた。
その音色は、どこか儚く、悲しげで、この場の雰囲気も合わさり、何か恐ろしいものを感じる。
ξ;゚听)ξ(; ^ω^)(;'A`)ゴクリ…
三人はそろって息をのむと、ゆっくりと第二音楽室の前へと向かった。
132 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/13(月) 02:16:45.22 ID:bwYCerSf0
――
|゚ノ ^∀^)「フフフ、見ました? あの彼女らの驚きよう?」
(2゚∋゚)「ああ! 必死こいて準備したかいがあったぜ!」
第二音楽室の中で、レモナ達は声を押し殺して笑っている。
(1-∋-)「あまりにおびえ過ぎて、若干気の毒な感じがするのだが……」
複雑な表情でジェイソンの衣装を脱ぐ堂一。
(3゚∋゚)「気にしすぎですよ、兄さん。
彼らも真相を知ったらいい笑い話だと思ってくれるでしょう」
そういって、ジャック・オー・ランタンの衣装を脱ぐアレックス。
実はこの衣装、彼の手作りである。
川;゚□゚)「むー、むー」
音楽室の隅では、両手両足を縛られ、
口をテープで塞がれたクーの姿があった。
_,
(3゚∋゚)「申し訳ありませんねえお嬢さん。
心を読むという貴女がいては、今回の計画は困難な物になりますので……
次でもう終わりますので、もう少しだけ辛抱していただけませんか?」
申し訳なさそうな表情でクーを見るアレックス。
どうやら、女子を縛り上げるようなことをするのは不本意らしい。
133 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/13(月) 02:19:58.98 ID:D2eqldk7O
支援
134 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/13(月) 02:20:01.18 ID:bwYCerSf0
川#゚□゚)「むー! むー!」(縛りが足りん! こんなんでエクスタシーに達せると思ってんのか!)
(;1゚∋゚)「何か、余計な心配だと思えてきたのだが……気のせいだろうか」
<な、何よあれ、化け物のオンパレードじゃない!
その時、廊下の方から、狼狽したツンの声が聞こえてきた。
|゚ノ ^∀^)「む、来ましたわね。
では、最後はこのわたくしが直々に驚かして差し上げますわ!
アレックスさん、あれを」
(3゚∋゚)「はい、お嬢様。こちらですよ」
そういって、アレックスはレモナに白い布のようなものを渡した。
それを受け取ったレモナは、さっそくその白い布を頭から被る。
<_プ ゚)フ「どうかしら?」
(;2゚∋゚)「おお、ちゃんと手を入れる部分まで作ってある……」
(3゚∋゚)+「手芸部ですから」
<_プ ゚)フ「それでは堂児さん。音楽を鳴らしてきてください。
わたくしは定位置につきますわ」
(2゚∋゚)「了解、っと」
レモナの指示に従い、堂児は持ってきていたCDラジカセの再生ボタンを押す。
そして、レモナは扉の前に立った。
135 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/13(月) 02:24:23.41 ID:bwYCerSf0
――
ξ;゚听)ξ「あ、開けるわよ」
音楽室の戸のくぼみに手をかけ、ツンは後ろの二人に目配せをする。
ブーンとドクオは黙って頷き、ツンは再び正面を向いて戸を見据える。
ξ;゚听)ξ「せーの!」
かけ声と共に勢いよく戸を横へとスライドさせる。
すると、
三<_プ ゚)フ「ばああああああああッ!」
いかにも幽霊といった風貌の何か、奇声を上げながら飛び出してきた。
Σξ;凵G)ξ「びゃあああああああッ!?」
突然のことに錯乱したツンは――
136 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/13(月) 02:27:50.49 ID:bwYCerSf0
、__人__人__人__人__人__人__人__人__,
_) (_ | . /
_) こっちくんなああああああッ!(_ . \ | //
) ( ────\── ─ .─|─./-/──── ─ --
⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒ \ .', `.' |/. / 、.' .' ` . .' 、゚ /
, '" ,; ,..-‐'''' ̄`ヽ゛""''‐、, \ ;.:. /∧_∧, . '`. .・ ' / ´、
. ,' ,;: ,. ', ヽ \/ X ノ ハヘ X `:.. ' ;:/ '
/ ;: ;; . i /\ .(゚д゚;ヽ゚│;.'`:.'´;./': ; :
,' ;;: lXlノソヘ ;;. ノ /. .,::.'\//;:;.': ・ /
! ,;;;:,,;;-=≡;凵G)=-:;;' . / ・..' /\i|" ;.'. '. .'/: .'
i '' ⊂i`y'_i⊃ / .、´. '` / 、__人__人__人__人__人__人__人__人__,
' , ,く,/,_,_r ;ゝ , / . /. _) (_
ヽ、 !,ン'´ '-´ / / / _) きゃああああああああッ!?(_
` , .' . / . / ) (
/ ./ / /⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒
─━━‐ ./ / | \ .
. / / . | \
こんな感じで、飛び出してきたものを切り裂いた。
137 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/13(月) 02:31:38.27 ID:bwYCerSf0
(; ゚ω゚)「ツーン! ストップ! ストップ!」
(;'A`)「相手は人間だ! 人間ッ!」
ブーンとドクオがすぐさま駆けより、
後ろから力尽くでその暴走を止める。
ξ;凵G)ξ「ハァ……ハァ……え? ひと……?」
ツンがぐずりながら足元を見ると、
切り裂かれた白い布が床の上に散らばっている中、
レモナが尻もちをついていた。
|゚ノ; ∀ )「うう……酷い目に遭いましたわ……」
ξ#゚听)ξ「ああああああッ! アンタ! こないだのタカビービッチ!
なんでこんなところにアンタがいるのよ!
エッロい体しやがって、ケツか胸揉みしだかせろ畜生!」
( ^ω^)「欲望ダダ漏れワロタ」
('A`)「だが正論である」
138 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/13(月) 02:33:24.81 ID:D2eqldk7O
期待を裏切らないwww
三(;1゚∋゚)「お嬢ー! 大丈夫か!? しっかりしろ!」
ツンがレモナを問い詰めようとしたその時、
暗い音楽室の中から堂一がレモナの元へと駆け寄り、
その隣でかがみ込んで、レモナの顔を覗き込む。
その後を、堂児とアレックスも追いかけてきた。
(; ^ω^)「アンタ達もいたのかお」
(;'A`)「お、おい、あれクーじゃないか?」
教室の中を覗き込んだドクオが、暗がりの中のクーを発見する。
川#゚□゚)「むー! むー!」(縄を増やせー! もっときつくしろーッ!)
相変わらず、手と足を縛られ口を塞がれていたクーは、
暗がりの中でマゾヒストな主張を繰り返していた。
その光景を見たツンは、レモナ達の前で仁王立ちする。
レモナ達にとって、そのツンの姿は普段の何倍にも大きく見えた。
ξ# )ξ「さて諸君……どういうことだか説明してもらおうかしら?」
|゚ノ;^∀^)(;2゚∋゚)「「ひぃッ!?」」
(1-∋-)(彼女の怒りも無理はない、か……)
(3^∋^)(まあ、覚悟はできていますから。
嵐が過ぎ去るのをじぃっと待ちましょう)
140 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/13(月) 03:03:49.82 ID:bwYCerSf0
――
ξ#゚听)ξ「じゃあ、さっきまでの怪奇現象は全ッ部ッ!
アンタ達の仕業だったのね!!」
|゚ノ ;∀;)「ごべ、ごべんなざいいい!」
暗い教室の中、ツンは正座させたレモナ達の前で、
怒りのままに怒鳴り続けていた。
ξ#゚∀゚)ξ「あはははははははは!
さーて、この怒りをどうやって発散させようかなあああッ!?」
(2;∋;)「か、勘弁してくれええッ!」
ツンは意味ありげに右腕をぐるぐると回し、
レモナと堂児はその威嚇に脅えふためく。
_, ._
( ^ω^)「でも、結局用務員さんの見たものがなんだかわからんかったお」
('A`)「ああ、それを調べに来てたんだっけ。
忘れっちまってた」
レモナ達を怒鳴りつけるツンを無視し、ブーン達は首をひねる。
一体、用務員の見たものはなんだったのかと。
川 ゚ -゚)「ところでこのピアノの音だが……止めないのか?」
141 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/13(月) 03:06:21.60 ID:bwYCerSf0
クーはふと気付き、正座しているレモナ達に尋ねた。
音楽室の中では、相も変わらず悲しげなピアノの音が流れている。
(2;∋;)「い、いや……ラジカセはさっき止めたはずだぞ?」
ξ#゚听)ξ「嘘言うんじゃねええええッ!」
(2;∋;)「ほ、本当だ! 嘘なんかついてねえッ!」
ツンに胸倉を掴まれるも、必死に自分の主張は正しいと言い続ける堂児。
そのとき、音楽室のピアノの方からはかなげな声が聞こえた。
川д川「あのぉ……静かにしてくれませんか……?
今、練習中なので……」
ξ゚听)ξ「あ、サーセン。
すぐ終わらせますんで、もう少し待っていただけますか?」
川д川「ああ、はい……わかりました。
スミマセン、無理言っちゃって……」
ξ゚听)ξ「いえいえ、もともとこちらが騒いでたので……」
ツンはそう言って、レモナ達の方へと向き直ってから、
再び謎の人物の方を見る。
ξ;゚听)ξ「いや、誰えええええええッ!?」
加藤茶ばりの見事な二度見が決まった。
142 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/13(月) 03:08:38.92 ID:bwYCerSf0
川д川「あ、スミマセン。私、1−Bの山村貞子と申します」
長い黒髪が特徴的な、細身の少女はそう応えた。
服装はVIP高校の制服であるブレザーとスカートで、
ぱっと見は普通の女子高校生に見える。しかし、
ξ;゚听)ξ「ちょ、ちょっと待ってよ!
1−Bってアタシ達と同じクラス――」
ツンはそこまで言いかけて言葉を失った。
f´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`ヽ
rfハリiソヽ | えーと……どうかしました?.|
川д川 _乂___________ ノ
U U |
) 丿
( /
)
彼女には、足がなかったのである。
143 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/13(月) 03:11:43.64 ID:bwYCerSf0
ξ;凵G)ξ「おおおおおおお、お化けええええッ!?」
ツンは空気が抜ける様に、その場に尻もちをつく。
同じように、その場にいた人物は一部を除いて後ずさりをした。
川;д川「えええッ!? どこ? どこにお化けが!?」
(; ^ω^)「いや、アンタのことだお!」
川;д川「ええ!? 私ですか!?」
意外なことに、ブーンの指摘に驚き、戸惑う幽霊の少女。
なかなかのシュールな光景だ。
('A`)「ほお……ユーレイってのは初めて見るな。
すまんが、どんなパンツ履いてるんだい?」
川;д川「ひぃッ!?」
川 ゚ -゚)「ハァハァ……ねえ、ユーレイさんの乳首って何色〜?」
川;д川「ひゃあッ!?」
( ^ω^)「お前ら自重しろ」
144 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/13(月) 03:14:36.55 ID:bwYCerSf0
(;3゚∋゚)「山村貞子……聞いたことがあります」
ブーンが変態どもを止めている間、
アレックスが意味ありげに呟いた。
('A`)「知っているのか! 雷電!」
(;3゚∋゚)「ええ……かなり昔のことですが……
この学校で一人の女子生徒が行方不明になった事件がありまして……
確か、その生徒の名前が――」
(1゚∋゚)「山村貞子――ということか。
察するに、結局その女子生徒は見つからなかったんだな?
しかし、何故彼女の幽霊がここに?」
(3゚∋゚)「そこまでは……わかりませんが」
川д川「私が……行方不明?
私はずっとここにいたのに?」
( ^ω^)「どうして幽霊になったのか覚えてないのかお?」
川д川「いえ……自分が幽霊であることも分からなかったですし……
ああ、今思えば、どうしていつも音楽室にいるんだろうとか、
どうして誰も私のことが見えてないんだろうとか……
そうか、そういうことだったんですね……」
貞子はそう言うと、悲しげに顔を歪ませ、
俯き、ぼろぼろと涙を流し始めた。
145 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/13(月) 03:16:28.87 ID:bwYCerSf0
川;д;川「私は死んでいた……その事実さえ、
そして私の存在さえ誰も知らないまま…… 」
静かな音楽室の中に、幽霊のすすり泣く声だけが響く。
あまりにも悲しい事実に、その場の誰もが押し黙っていた。
ξ゚听)ξ「……」
不意に、ツンがその場から立ちあがり、貞子の元へと歩み寄る。
そして、無言で右手を差し出した。
川;д;川「?」
ξ゚听)ξつ「握手」
ツンはそう言って、無理やり貞子の右手を掴み取る。
そして、一回、二回、三回と、その手を上下に振った。
ξ゚ー゚)ξ「これで、アンタとアタシは友達。
誰もアンタの存在を知らないなんて、言わせないよ」
146 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/13(月) 03:19:05.55 ID:MFaSfdt30
支援
147 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/13(月) 03:19:12.32 ID:bwYCerSf0
川つд;川「貴女は……?」
ξ゚∀゚)ξ「津村零。通りすがりの変態淑女よ。
ツンちゃんって呼んでくれても構わないわ」
川;ー;川「……ええ、よろしくお願いしますね、ツンちゃん」
貞子の問いに、ツンはニカリと笑って応える。
それにつられて、貞子もくすりと笑った。
川 ゚ -゚)「あれで足が震えてなきゃかっこついたのになー」
('A`)「なー」
:ξ゚Д゚)ξ:「そそそ、某ッ、恐くなんかないでござるぅぅぅ!」
( ^ω^)「武者震いじゃねーっての」
148 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/13(月) 03:22:10.50 ID:bwYCerSf0
――
('A`)「結局、用務員が見たのは貞子たんでFA?」
音楽室を後にして、大人数でぞろぞろと階段を下りていた際、
ドクオが聞いた。
川 ゚ -゚)「そうだと思うぞ。音楽室のピアノが鳴っていて、不審に思って覗いてみたんだろう。
後、勝手にたんづけすんな。貞子は私の嫁」
(3゚∋゚)「……しかし、何故彼女は音楽室に現れたのでしょうか?」
(2゚∋゚)「あそこに思い入れがあったんじゃねーの?」
(3゚∋゚)「そんな簡単なことでしょうかねえ。
僕には、この旧校舎にもっと恐ろしげな過去があったのではないかと思うのですが……」
(; ´ω`)「これ以上恐がらせるのは勘弁してくれお……」
そして、一階にまで降りてきたとき、
レモナが声を上げた。
|゚ノ ^∀^)「あら……何かしら、アレ」
レモナの示す方、廊下の真ん中辺りに目を向けると、
そこに何かがうずくまっていた。
149 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/13(月) 03:25:11.56 ID:bwYCerSf0
(´xωx`)
ξ;゚听)ξ「げ……あのオカマ忘れてた」
(; ^ω^)「ほっとくとやばいから連れていくお」
ツンとブーンは仕方がなさそうに、気を失っているショボンの元まで駆けよって、
ショボンの両側から肩を貸す形で担ぎあげた。
その時だった。
(;'A`)川;゚ -゚)|゚ノ;^∀^)(;1゚∋゚)(;2゚∋゚)(;3゚∋゚)「「「「「「「――ッ!」」」」」」
_, ._
ξ゚听)ξ「どうしたの? 血相変えて?」
(;゚A゚)「つ、ツン……ブーン……上、上見てみろ!」
( ^ω^)「上ェ?」
ツンとブーンはドクオの言うとおりに上を見上げた。
150 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/13(月) 03:35:50.76 ID:zCxJe+dE0
支援
一応保守
ネオ地価保守
153 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/13(月) 07:28:18.01 ID:rmc8nhY80
wkwk
そこには、
∴
∵ ∴ ∴∵∴ ∴
∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∴∵
∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵
∴ / ̄\∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴
.r ┤ ト、 ∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴
|. \_/ ヽ∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵
∵| __( ̄ |∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵
.. ∵| __)_ノ∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∵∴∵∴∵
.∴∵ヽ___) ノ ∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵
.∵∴∵∴∵∴∵∴∵:(・)∴∴.(・)∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴
∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴/ ○\∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴
..∵∴∵∴∵∴∵∴∵/三 | 三ヽ∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵
. ∴∵∴∵∴∵∴∵ | __|__ │∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵ tanasinn
.∵∴∵∴∵∴∵∴∵| === │∵∴∵∴ /´)∵∴∵∴∵∴
.∵∴∵∴∵∴∵∴∵\___/∵∴∵ i´ヽ/ ノ t∵∴∵∴
..∴∴∵∴∵∴∵∴∵∵∴∵∴∵∴∵∴/ ノノー―‐┐∵∴∵∴
∴∵∴ ∵∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵―イ ´ノ ーーイ∵
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∵∴ :.∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵ ̄`ー―-(_ノ∴∵∴
∴:.∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵
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∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵
∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵ ∵
∴∵∴∵∴ ∴
∵
天井いっぱいに広がる、青い霧のような化け物がいた。
155 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/13(月) 08:14:21.29 ID:bwYCerSf0
ξ;゚∀゚)ξニヘラァ
ツンは視線を戻し、力なく笑った後――
)、._人_人__,.イ.、._人_人_人
<´ 全 員 撤 退 ッ !! >
⌒ v'⌒ヽr -、_ ,r v'⌒ヽr ' ⌒
// // ///:: < _,ノ`' 、ヽ、_ ノ ;;;ヽ //
///// /:::: (y○')`ヽ) ( ´(y○') ;;| /
// //,|::: ( ( / ヽ) )+ ;| /
/ // |::: + ) )|~ ̄ ̄~.|( ( ;;;|// ////
/// :|:: ( (||||! i: |||! !| |) ) ;;;|// ///
////|:::: + U | |||| !! !!||| :U ;;; ;;;| ///
////|::::: | |!!||l ll|| !! !!| | ;;;;;;| ////
// / ヽ::::: | ! || | ||!!| ;;;;;;/// //
// // ゝ:::::::: : | `ー----−' |__////
必死の形相で声を上げ、ショボンを引きずりながらも、
その場から電光石火のごとく逃げ出した。
(; ゚ω゚)(;'A`)川;゚ -゚)|゚ノ;^∀^)(;1゚∋゚)(;2゚∋゚)(;3゚∋゚)「「「「「「「了解ッ!!」」」」」」
他の面々も言わずもがな。
完璧な統率が採れているかのごとく、
あっという間に全員旧校舎から脱出した。
156 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/13(月) 08:16:16.64 ID:D2eqldk7O
tanassin
157 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/13(月) 08:17:26.11 ID:bwYCerSf0
――
/∵∵(・)∴∴.(・)∴:| tanasinn
騒がしい客が帰ってからも、青い霧は旧校舎内を漂っていた。
その時、突如青い霧の後ろに、眩いばかりの白い光が広がった。
青い霧がそちらの方を向くと、そこには光の穴が宙に開いていた。
( ・∀・)「ようやく見つけたよtanasinn君。
いやあ、まさか俺達の世界に来ているとはね」
白い穴から姿を現したのは、黒スーツに黒ネクタイの白人男性。
ぱっくり割れた見事なケツ顎に、素人とは思えないガタイ。
”タフガイ”という言葉をそのまま具体化したようなこの男、
地球の異世界対策機関のエージェント、モララー=ブルーフィールドである。
/∵∵(・)∴∴.(・)∴:| tanasinn
( ・∀・)「そうか、体に大事はないか。よかったよかった。
まさか<ドア>の不調で全然違うところに飛ばされてしまうとはねえ……
ん? tanasinn君、そちらのレディーは君のガールフレンドかい?」
川;д川「あわ、あわわわわ……」
158 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/13(月) 08:19:43.67 ID:bwYCerSf0
物陰からtanasinnとモララーの様子をうかがっていた貞子は、
モララーに気付かれたことでうっかり声を出してしまった。
/∵∵(・)∴∴.(・)∴:| tanasinn
( ・∀・)「hmm...もともとここに住み着いていたゴーストだって?
なるほどねえ……ちょいとお邪魔しちゃったかな?」
モララーはそう呟いてから、貞子の元へとゆっくり歩み寄る。
( ・∀・)「Hey! お願いがあるんだけどさ、
今夜ここで君が見たことを誰にも言わないでおいてくれるかな?」
川д川「……え?」
( ・∀・)「まあ、こんな馬鹿馬鹿しいこと誰も信じないと思うけど、一応ね。
もしそう約束してくれるんだったら、俺らの出来る範囲で何か君の望みを叶えよう」
川д川「ええと……それでしたら……」
159 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/13(月) 08:22:30.02 ID:bwYCerSf0
――
翌朝――
[二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二] |
|| ||┌──────┐ |
|| ||│ 時 間 割 │ |
|| / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ ||├──────┤ |
|| | え〜、本日は皆に編入生を紹介するわ…… | ||│月火水木金土| | _
|| \_______ __________/ ||├──────┤ | |. |
|| |/ 日直||│ │ | |. |
|| ||│ │ | |. |
|| ∧_∧ rfハリiソヽ ||└──────┘ | |. |
[ニニニニニニニニニ (;´-ω-`) ニニニ川д川ニニニニニニニニ] | |. |
( ) U U | | |. |
| | | ) 丿 | |. |
....  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ (__)_)  ̄ ̄ ̄ ( / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ________.| |. |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄) ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | \|. |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ \|
\
_
(; ^ω^)ξ;゚听)ξ(;'A`)川;゚ -゚)(;,,゚Д゚)(;*゚ー゚)(; ゚∀゚)「「「「「「「……」」」」」」」」
160 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/13(月) 08:24:55.47 ID:bwYCerSf0
、__人__人__人__人__人__人__人__人__,
_) (_
_) えええええええええええッ!?(_
) (
⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒
| ̄l\ .| ̄l\
| ̄l`| | | ̄ ̄ ̄ ̄| | \
TTTTT.| | | (┘) | | TTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTlヽ
[二二二| | | | | [二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二]\lヽ
`l []l[] .| | | 日日日 | | | 田田 田田 田田 田田 田田 田田 田田 | \l
[二二二| | | | | [二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二] |i-i-i-i-i、
`l []l[]. | | | 日日日 | | | 田田 田田 田田 田田 田田 田田 田田 | |二二二]\
[二二二| | | | | [二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二] | 田田 | |
`l []l[] .| | | 日日日 | | | 田田 田田 田田 田田 田田 田田 田田 | l二二二] |
[二二二| | | | | [二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二] | 田田 | |
`l []l[]. | | l| ̄| ̄|ニl .| | | 田田| ̄| ̄| 田田 田田 田田 田田 田田 l l二二二] |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| | |] _|_| [二二二| | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | |/ | | _______
| | | | | |VIP高等学校|
| | |____, _ _ | |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | |
_______|_l/ . .|_|__________________________
161 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/13(月) 08:27:02.76 ID:bwYCerSf0
∴
∴∵∴ ∴
∴∵∴ ∴∵∴ ∴∴
∵∴∵ ∵∴ ∴::: i^i_i^i_,‐、
∵:: . ∵:. ::/U::∪:`U ..::∵∴
∵∴∵ : . .. :∵..::(つ/ ⌒ヽ).) ∴∵
∴∵∴∵∴: : . . : : . | : | | | ∴∵
. : ∵∴∵ ....... : .::___ . : | :∪ / ノ ∴
.. : :∵ ....:: :: . :::::::∴∵∴\. :.: | ∵| || ∵ ∵
.∴∵ ::..:: .:::::::∵∴∵∴∵:\: |∵∪∪ . : ∴∵
.∵ ∵:: :::∵:(・)∴∴.(・)∵. l / . ∵ :: . : ∵
∵ ∴∵::. ::∵∴/ ○\∵∴ | / :: .∵
.. ∵∴:: .::::∵/三 | 三ヽ∵ |/....:∴:: .∵ ∵∴∵
. ∵:..:.:/⌒ヽ::l⌒`i::..| __|__ │∵|...:∵:: .. : ∴∵
. :/⌒ヽ| |;; ;| |、.| === │/∴:: . : .∵∴ ∴
. :( ヽ;;ヽ__ノ;;; ヽ__ノ !\___/∵ :: . ... . : .∵ ∴
..∴ >‐ / ̄.. \;;;;ゝ__`ト、.(●)━..:∴:: . : . ∴∵∴
∴. ( : :/ ,. i〃 l . . . . . . . . . . .... .. . : ..:∵∴:
∴∵ ̄| /.| |、l___ノ _!_! .∴:
∵ | | :| |. | ./∵∴゙i . : .:∴∵∴
| | | | |. /.∴∵;;;;/‐‐| .∵∴ :: .. .... . : .∴∵∴∵
| | | U.::、∴∵;;/;) ゙i∵∴∵:: ... .. ... .. . : :∵∴∵
| | | :: . ̄ ̄ ̄ ゙i∵∴∵::.. ...::∴∵∴∵
/ / / : . . . ( ̄ ̄.... ::∵ ┼ヽ -|r‐、.
/ / / : :∴∵ : .  ̄.:∴:. d⌒) ./| _ノ tanasinn
.しし’ :: :: ∵: : .
162 :
◆1XVjJezZIo :2010/09/13(月) 08:33:50.67 ID:bwYCerSf0
異常で今回予定していた投下の全てを終了します。
ご支援、保守、本当にありがとうございました。
五か月ぶりに復活しておいて言いにくいんですが、
これから忙しくなるので、半年ほど書き溜め出来ない状況になります
完結は必ずさせたいと思っておりますので、どうか長い目で見てやってください
それでは、またいつか
163 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/13(月) 08:45:50.07 ID:D2eqldk7O
おっつー
読者ってのは好きな作品はいつまでも待つものだから
気にせずやるべき事をがんばれー
今更だけど、本編も番外編も面白いから別作品としてやった方がよかたかも