1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
( ゚∀゚) 俺の片腕がマッチョになる話さっ!
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 00:58:33.71 ID:bzsNUFhj0
g
4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 01:00:32.86 ID:KTqO4ZjF0
俺を寝かせないつもりか!
卑怯だぞ!
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 01:02:10.56 ID:eOTMwSfO0
ktkr!wktk!
6 :
◆CftG3KV7X3mq :2010/09/03(金) 01:04:29.72 ID:x8Bj4UvvP
7 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 01:05:30.63 ID:/RPavlHw0
作者の書き込みを見てたら僕のおちんちんが破裂しそうです!
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 01:06:09.51 ID:DxHl/2CwO
なんつー時間に来てんだ
支援だ
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 01:08:54.89 ID:l1rFqhKd0
最近で最も期待できる新作
10 :
◆CftG3KV7X3mq :2010/09/03(金) 01:10:15.58 ID:x8Bj4UvvP
七話 −超現実−
先の一騒動により半壊したモナーの喫茶店にて、
ぞろぞろと集まった警察関係者により現場検証が行われていた。
そこよりやや遠く、現場検証に加わることなく、
その様子を眺めるだけの警官が二人いた。
(´<_` )「兄者部長」
( ´_ゝ`)「なんだい、弟者君」
(´<_` )「これはなんですかね?」
( ´_ゝ`)「なんだろうなあ」
彼らは現場検証に駆り出されているわけではなく、
ただ暇だから駐在所から足を運んだ、いわば野次馬である。
二人の視線の先にはポップコーンのように弾けた屋根や、
直線的に切り落とされた壁、
どういうわけか道路の真ん中まで飛び出したテーブルや椅子など、
様々な非現実的光景が広がっていた。
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 01:10:19.90 ID:MwOppLhH0
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 01:11:57.95 ID:DxHl/2CwO
モナーかわいそす
13 :
◆CftG3KV7X3mq :2010/09/03(金) 01:13:19.47 ID:x8Bj4UvvP
(´<_` )「これ、人間がやったんですか?」
( ´_ゝ`)「女が喧嘩をしていたらしい」
(´<_` )「……ゴリラの女とかじゃなくて?」
( ´_ゝ`)「人間の」
弟者は再び喫茶店に視線を戻すと、「はぁ……」と溜息を吐いた。
(´<_` )「警察官は市民の安全を守るのが職務ですよね」
( ´_ゝ`)「そうだな」
(´<_` )「じゃあ僕仕事辞めても良いですか? 今とっても守られたいです」
( ´_ゝ`)「まあ待ちたまえ」
(´<_` )「何か?」
( ´_ゝ`)「君が辞めたら、誰が私を守る」
(´<_` )「……勘弁してください。自分で精一杯です」
( ´_ゝ`)「いやいや、すまん。冗談だ」
(´<_` )「はぁ。先に言ったのは僕ですし、気持ちは分かりますけど……」
14 :
◆CftG3KV7X3mq :2010/09/03(金) 01:16:26.11 ID:x8Bj4UvvP
今度は二人で喫茶店をまじまじと眺める。
どう見てもこれほどの規模の破壊ならば、
爆発事故など強烈なアクシデントに見舞われた様にしか思えないのだが、
それにしては窓ガラスが無事であるし、とにかく破壊が局所的で奇妙なのだ。
( ´_ゝ`)「幸い怪我人は居ないみたいだし、
これ以上よくないことが起こらなければいいが」
(´<_` )「そうですね。最近は物騒な話も多いですから」
ここ数ヶ月、この町近辺での死亡事件が急激に増加していた。
既に前年の死者数を軽く超えたばかりか、
このペースでいけば全国でトップに躍り出るほどの勢いだ。
加えて、被害者は多様な死因の者が揃っており、
猟奇殺人者の類である可能性が高いとされている。
しかしながら関連性のあると思われる事件の被疑者については、
未だその足取りすらつかめていない。
(´<_` )「そういえばこんな話、知ってますか?
ここ最近の事件の犯人が数十年前の生き残りだっていう話です」
( ´_ゝ`)「生き残り? 一体何の」
(´<_` )「僕も生まれる前の事ですから、詳しくは知らないんですけど、
なんでもある農村で流行り病が起きて、
その病に罹患(りかん)した人が周辺都市を襲撃したとか」
( ´_ゝ`)「ん? それなら昔聞いたことがあるな。
たしか、世間が『黄泉がえり』とか言って騒いでいたやつじゃないか?」
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 01:19:10.81 ID:66xhjFud0
ほう
16 :
◆CftG3KV7X3mq :2010/09/03(金) 01:19:24.07 ID:x8Bj4UvvP
(´<_` )「ええ。死んだと思っていた人が再び息を吹き返し、
その時には怪力になっていたり、足がとんでもなく速くなっていたりしたそうです」
( ´_ゝ`)「たしかそれは調べてみると生き返っていたのではなく、
一時的に心停止を引き起こしていただけで、
怪力云々も噂や報道に後付された与太話だったと解決したらしいが」
(´<_` )「らしいですね。事実、医学的にもきちんとした証拠が揃っていて、
黄泉がえりは貧困に苦しみ凶行に及んでしまった農民の、
その鬼気迫る言動が生み出した作り話だということに間違いないそうです」
( ´_ゝ`)「それじゃあ何か、その時捕まらなかった農民が、
今回事件を引き起こしていると?」
(´<_` )「あくまで噂話です。
現場がああですから、オカルト好きの格好の餌になっていると言うところでしょうか」
( ´_ゝ`)「生き残っていたとしても、その農民ももう腰が曲がっているだろうに」
(´<_` )「そうですね。あるいはその子供や孫なんて説もあるそうですよ」
( ´_ゝ`)「ふむ……私が思うにその考えは短絡的だな。
むしろ現代で共通点を持つケース、あるいは当時の事件を今知った若者の――」
兄者が推論を披露しようとしたその時、
どこから来たのか唐突に一人の小さな少女が現れた。
背丈は一五〇センチ後半くらいなのだが肩幅が狭く、
また、サイズの合ってない一回り大きいカーキ色のチュニックパーカーが、
少女の体を小さく見せていた。
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 01:20:34.46 ID:lZArtdSK0
兄者も弟者も死ぬ
これはガチ
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 01:22:18.48 ID:eAICibPm0
黄泉がえりとかオカルトだな、大好物です、はい
19 :
◆CftG3KV7X3mq :2010/09/03(金) 01:23:36.65 ID:x8Bj4UvvP
フードを深く被っていたため、その表情をうかがい知ることは出来ないが、
兄者の目の前に立ち止まり黙っているところを見ると、何か用事があることには違い無さそうだった。
( ´_ゝ`)「何か、お困りですか?」
語りかけ反応を探るも、少女は微動だにしない。
それを見た弟者が、フォローすべく中腰になって少女に目線を合わせると、
普段より根幾分優しい声で話しかけた。
それを聞いてか聞かずか、少女はポケットから裸の白い錠剤を一つ取り出すと、
それを前歯で噛み砕き、残りを音を立ててすり潰すと、ぽつりと一言だけ、
lw´‐ _‐ノv「死んで砂になったら、私と遊んでね」
そう言って何処かへと歩き去ってしまった。
( ´_ゝ`)「……なあ、弟者君。私にはそんな農民より、今この町に住む人が心配でならないよ」
(´<_` )「同感です」
兄者は首に手を当て「ふう」と溜息を吐くと、
ニ三度気だるそうに首を回しながら、弟者に背を向け歩き出した。
(´<_` )「戻るんですか?」
( ´_ゝ`)「煙草だよ」
後ろを向いたまま胸ポケットから取り出した煙草の箱を見せると、
兄者はまた溜息を吐いた。
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 01:23:47.87 ID:mcL5jT3o0
モナーさんをこれ以上いじめないって約束したじゃないですかああっ!!
21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 01:25:14.76 ID:T887iQ010
シューたんハァハァ
22 :
◆CftG3KV7X3mq :2010/09/03(金) 01:26:26.22 ID:x8Bj4UvvP
※
_
( ゚∀゚)「そんなに溜息ばっかり吐くなって」
一方でこちらもに、しつこく溜息を吐く人物が居た。
从 ゚∀从「無茶言うなよ。足がこれで、ペニサスさんがそれだぜ?」
ベッドに寝ながら、ハインは苦笑した。
ツンにより負傷したアキレス腱は、手術が必要なほど傷が深く、
手術が成功したとして、全治まで一年は掛かるだろうと医者には言われた。
ノパ听)「……ペニサスさん、辞めないって言ってたのに」
傍らに居たヒートが呟く。
見舞いに来たのはジョルジュとヒートだけであり、
ツンはどうしても気まずいと、この場には現れなかった。
_
( ゚∀゚)「で、お前らはこれからどうする?」
从 ゚∀从「どうするって、どうもしねえよ」
_
( ゚∀゚)「ペニサスの居ないモララーの下に留まるのか?」
从 ゚∀从「別に俺はモララーの下についてたわけじゃねえ」
ノパ听)「そうそう。俺はペニサスさんのものだからな」
23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 01:26:58.19 ID:xgeAlPQr0
流石兄弟が署内の出世コースから外れているだと?
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 01:28:01.01 ID:xgeAlPQr0
なんでペニサスってこんな慕われてんの?
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 01:29:23.92 ID:QRS5pPdb0
この作品のジョルジュが好きだ
もうブーンは引っ込んでていいです
_
( ゚∀゚)「惚れこんでるなー。じゃあこのまま何もしないのか?」
从 ゚∀从「わかんねえな。どーせ足もロクに動かねえし、何もしねーかもな」
ノパ听)「俺はそんなのはイヤだからな」
_
( ゚∀゚)「お、ヒートは何か考えてるのか?」
ノパ听)「まずあの金髪女を殴る。謝るまで殴ったらペニサスさんを探しに行く」
_
( ゚∀゚)「金髪ってツンか」
从 ゚∀从「それは別にいいだろ。なんかもう殴る理由もねえし」
ノパ听)「イヤだ」
_
( ゚∀゚)「じゃあ今から行くか、ヒート」
ノパ听)「おう、連れてってくれ」
从 ;゚∀从「はあ? マジで?」
_
( ゚∀゚)「いやー、俺も前々からアイツは一度懲らしめてやらなきゃいけないと思ってたんだ。
よっしゃ、それじゃハイン、行ってくるわ。お大事にー」
从 ゚∀从「お、おう……」
なんでもないようにそう言うとジョルジュは片手を挙げながら、
鼻息を荒げるヒートを連れて部屋を出て行った。
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 01:30:13.66 ID:QRS5pPdb0
ペニサス全治一年とか、もう退場かよ
28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 01:31:16.92 ID:2/DpjJaO0
こちらもにぃぃいいいっ!!
29 :
◆CftG3KV7X3mq :2010/09/03(金) 01:32:17.33 ID:x8Bj4UvvP
※
_
( ゚∀゚)「たのもー!」
ξ゚听)ξ「……何よ」
_
( ゚∀゚)「ぶっ飛ばしに来た」
ξ゚听)ξ「……あっそ。好きにすれば」
_
( ゚∀゚)「だとよ。ほら、よかったな今がチャンスだぞ! ぶん殴れ!」
ノパ听)「おい、いや、ぶん殴れってお前……」
ドアを開けて出てきたツンは、目の周りを真っ赤に腫らしている上、
返事も鼻に掛かったような弱々しい声しか出していなかった。
一目見ただけで先ほどまで泣いていたのは明らかだが、
それでもジョルジュは、むしろヒートの方を不思議そうに見るばかりであった。
ノパ听)「さすがに無理だろ、これは」
_
( ゚∀゚)「んだよだらしねえな。
こんなしおらしい時のコイツになんて滅多に会えないんだぞ」
30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 01:32:36.64 ID:2/DpjJaO0
能力が覚醒してないブーンはいらない子
31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 01:33:54.24 ID:NaToWJSc0
デレ期っつーか弱気
32 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 01:35:05.15 ID:nLNhl5xs0
その泣きはらした顔をぶっ飛ばしてやる!
33 :
◆CftG3KV7X3mq :2010/09/03(金) 01:35:37.21 ID:x8Bj4UvvP
ノパ听)「お前かなり酷い奴だったんだな。こんな顔見せられて殴れねーよ」
ξ゚听)ξ「何それ、同情? くだらない。いいから早くしてよ」
ノパ听)「はあ? お前、俺が折角何もしないで……」
_
( ゚∀゚)「いいから、早く殴ってやれ」
ノパ听)「殴ってやれって、お前ら頭おかしいんじゃないか?」
_
( ゚∀゚)「早くしろ。言っただろ。
こいつがこんなにヘコんでるの滅多に無いって」
ノパ听)「だから! ヘコんでるんなら殴ったら可哀想だろ!」
_
( ゚∀゚)「ヘコんでるからだよ。なあ、ツン」
ξ゚听)ξ「……ごめん、もう無理」
_
( ゚∀゚)「さいですか。それじゃお邪魔しました」
ノパ听)「え、ちょ」
ツンは勢い良く扉を閉めると、
ドタドタと足音を立てて部屋の奥のほうへ駆けていった。
34 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 01:36:24.28 ID:zZ23SVza0
wktkっと
35 :
◆CftG3KV7X3mq :2010/09/03(金) 01:38:16.75 ID:x8Bj4UvvP
ノパ听)「……意味わかんねえ」
_
( ゚∀゚)「お前も酷い奴だな。ツンまた泣いちゃったじゃねーか」
ノパ听)「酷いのはお前だろ! お前が殴れとか何とか言ってたからじゃねーのかよ!」
_
( ゚∀゚)「聞け、ヒート」
ノパ听)「なんだよ」
_
( ゚∀゚)「いいか、悪いことしちまったと思ってる奴を、初めは絶対許すな。
必ず最初に責めてやれ。それから許してやれ」
ノパ听)「なんでだよ。怒られたい奴なんて居るわけねーだろ」
_
( ゚∀゚)「それはお前がこれからもう少し色々な経験をするとわかる。
ま、例外もあるけど、ムカつかれるのは覚悟でこれはしなきゃいけないんだ」
ノパ听)「はあ?」
_
( ゚∀゚)「ああ、でも悪いことしたと思ってない奴は別にどーでもいいぞ。
むしろ逆ギレされるしな。ありゃ厄介だ」
ノパ听)「……金髪は悪いことしてると思ってるってことかよ」
_
( ゚∀゚)「そりゃお前、あの顔見てないのかよ」
36 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 01:38:32.46 ID:sI8IANTr0
俺のツンちゃんはホントは優しい子です^^
37 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 01:39:32.53 ID:sI8IANTr0
俺始めに責めて、のちに許す
DV男のやり口か
38 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 01:40:52.95 ID:n1TZ70lH0
ジョルジュさんマジ年長者的存在
39 :
◆CftG3KV7X3mq :2010/09/03(金) 01:41:20.28 ID:x8Bj4UvvP
ノパ听)「……じゃあやっぱりいいよ。止めた」
_
( ゚∀゚)「あーあ、ヒートも何だかんだで優しいからなあ。
わざわざハインの為に怒りに来て、それで相手許しちゃうし」
ノパ听)「許してねーよ! こっちの方が金髪にとって辛いって事なんだろ?
ならこれでいいじゃねーか!」
_
( ゚∀゚)「お、なんか珍しく知性のかけらを感じたぞ。
でもハインの件(くだり)は否定しないんだな」
ノパ听)「くだりってなんだよ」
_
( ゚∀゚)「話の流れから読みとれ。
……つってもお前は機微(きび)には疎(うと)そうだな」
ノパ听)「何言ってるか全然わかんねえ」
_
( ゚∀゚)「ちびっ子は知らなくて良い事だよ」
ノハ#゚听)「誰がチビだ! この間測ったら150センチあったんだからな!」
_
( ゚∀゚)「だはは! いやー、お前ってさ」
ノパ听)「なんだよ」
_
( ゚∀゚)「実際こうして色々話してみて分かったんだけど、
そんなキャラだったんだな」
ノパ听)「どんなだよ」
40 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 01:42:12.71 ID:n1TZ70lH0
ところで三分間隔の投下だと深夜滞はキツくね?
41 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 01:44:31.44 ID:n7iRhvOJ0
機微には、だと?
奴がまじめなことをいうとは
42 :
◆CftG3KV7X3mq :2010/09/03(金) 01:44:42.41 ID:x8Bj4UvvP
_
( ゚∀゚)「例えば……動物園に大好きな動物を見に行ってすげえテンション上がったけど、
その後その動物に怖い目に遭わされて泣きながら嫌いになるってのはかなりピンと来る」
ノパ听)「……なんだそれ」
_
( ゚∀゚)「今度ハインに言ってみな。きっと簡単に二文字くらいで説明してくれるぞ」
それきり脹(ふく)れたしまったヒートを見て、
時折ジョルジュはニヤニヤしながら彼女の頭を撫でようとした。
しかしそれはヒートによって素早く払い除けられ、
再びジョルジュは頬を緩ませてしまうのであった。
そんなやりとりも行われなくなった頃、
ジョルジュはやおら表情を引き締め、しかし声は努めて明るく保ちながら、
ヒートに問いかけた。
_
( ゚∀゚)「ところで、お前俺たちと一緒に活動しないか?」
ノパ听)「……いや、しない」
_
( ゚∀゚)「あちゃー、即答。ちなみにどうして?」
ノパ听)「それだと、なんか俺だけ裏切ったみたいな感じがするから」
_
( ゚∀゚)「……裏切った、か」
ジョルジュの声のトーンが、一つ下がった
43 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 01:45:27.61 ID:CR+wUEDk0
ヒーにゃんかわいいお
44 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 01:46:15.80 ID:Pcmziftv0
子供の扱いに長けるジョルジュさん
45 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 01:46:48.40 ID:Pcmziftv0
全員で裏切ればいいわけですねわかります
46 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 01:47:54.45 ID:Ha+a7xUy0
ジョルジュさん男前や!
ブーンなんか始めっからいらんかったんや!
ノパ听)「それに、俺一人じゃなんか変な感じがするんだよ」
_
( ゚∀゚)「一人? うーん、俺たちじゃ駄目か」
ノパ听)「なんかだめ」
_
( ゚∀゚)「そか。駄目なら仕方ないな」
ノパ听)「ああ、仕方ねえ」
_
( ゚∀゚)「んじゃ俺帰るわ。ヒートは病院戻るのか?」
ノパ听)「ああ」
_
( ゚∀゚)「そか。気を付けてな」
軽く手を挙げヒートに別れを告げると、
ジョルジュは何かの歌を口ずさみながら歩いていった。
その背中を見ながらヒートは、
ハインに会いにいく前にどこかで果物でも買おうかなどと考えていた。
そうして実際には二三分ほど考え事をしていただけなのだが、
いつの間にかヒートの目の前に、その少女が音も無く現れていた。
48 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 01:49:11.94 ID:K5pEpVCU0
二文字は無理だろ
49 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 01:50:44.74 ID:34c/f+xf0
裏切り者のジョルジュめっ!
50 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 01:51:33.34 ID:34c/f+xf0
ヒートって金持ってんのだろうか?
51 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 01:52:24.83 ID:TKbC5EKi0
シュールさんクルー!!
52 :
◆CftG3KV7X3mq :2010/09/03(金) 01:52:47.43 ID:x8Bj4UvvP
ノパ听)「……くそ、油断したな」
lw´‐ _‐ノv「……」
ノパ听)「俺を殺しに来たのか? シュー」
lw´‐ _‐ノv「……来たの?」
シューと呼ばれた少女は小首を傾げた。
その右手には白い錠剤が並ぶPTPシートがいくつか握られている。
ノパ听)「でも俺は黙ってお前に殺されるほど弱くねえぞ」
半身の構えを取り、ヒートが意識を集中し始めた。
一方で脱力したまま、視線をあちらこちらへと移すシュー。
そして何処からか赤いクラッカーを取り出すと、まじまじと見つめ、大きく口を開けた。
lw´‐д‐ノv「んぐ……」
僅かに声を漏らしクラッカーの広がった口を銜えると、
再びヒートの方へ視線を向けた。
ノパ听)「……お前、マジでやる気あんのか?」
lw´‐д‐ノv「あー」
そしてシューは、そのまま口に銜えたクラッカーの紐を勢い良く引っ張った。
『パンッ!』と若干篭った破裂音と共に、
シューの頭から大量の紙吹雪と紙テープが飛び出した。
53 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 01:53:35.39 ID:vvrfbtJF0
話題の新作か
54 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 01:54:35.70 ID:Vwtrdo3r0
パンッ!
55 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 01:55:37.32 ID:MW/xDd0C0
脳内がいつもパーティ状態なんニカ
56 :
◆CftG3KV7X3mq :2010/09/03(金) 01:56:31.83 ID:x8Bj4UvvP
ノパ听)「……」
lw´‐ _‐ノv「……」
パラパラと辺りに紙ふぶきが落ち、シューは紙テープ塗(まみ)れになった。
lw´‐ _‐ノv「……失敗」
呆けたままのヒートを尻目にシューはクラッカーを口から取り出し頭に乗せると、
タイミングよく煙を吐きながらやってきたタクシーに乗りこんだ。
そしてタクシーはカートゥーンのように前タイヤを振り上げ一度縮むと、
信じられない速度で何処かへと走り去ってしまった。
ノハ;゚听)「……あいつ、何しに来たんだ?」
lw´‐ _‐ノv「それはね、ヒーちゃんも私と遊べばいいんだよ」
ノハ;゚听)「なッ!」
たった今タクシーに乗ったはずのシューがヒートの真後ろに立っていた。
ヒートはそれに気付き、振り向くと同時にシュー目掛けて五指を突き出そうとした。
しかしシューは既に眼前にまで切迫しており、自爆は必至だった。
ノパ听)「クソッ!」
距離を保つため慌てて飛び退くヒート。
しかしその背中がブロック塀にぶつかってしまった。
57 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 01:57:46.05 ID:zc1FwB/b0
支援と書きこめないこの雰囲気は何?
58 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 01:58:55.96 ID:fh5sc1ni0
シュールの能力はなんだろう
59 :
◆CftG3KV7X3mq :2010/09/03(金) 01:59:39.53 ID:x8Bj4UvvP
ノパ听)「え? なんで後ろに塀……」
lw´‐ _‐ノv「Qwamuichikup qwamui... loswe qwamui」
一人慌てるヒートを意に介さず、何事かを呟き始めるシュー。
すると何が起きているのか、その背後にインクを零した様に黒いシミが広がっていく。
lw´‐ _‐ノv「Qwamuischipf qwamui, loswe qwamui.
Cutonkre qwamui, loswe qwamui」
『Gulmirphos ac ihrephen』
そのシューの呟きに呼応するようにシミは広がり、
或(ある)いはどこからかそれに呼応する声さえ聞こえてきた。
lw´‐ _‐ノv「Pshkom robtho! Qwamui robtha!
Cutonkre qwamui! loswe qwamui!」
『Gulmirphos ac ihrephen,
elmirphos ac ihrephen』
突如黒いシミは弾け、辺りは陽の光の無い森へと変貌した。
シューの背後で、より一層闇の濃い空間が広がっていく。
そしてその密度が極大に達した時、その奥から何かが滲み出るようにゆっくりと現れた。
ノハ;゚听)「……」
ミ,, -ω-彡『Gulmirphos ac ihrephen,
elmirphos ac ihrephen』
60 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 02:00:16.86 ID:DKb3Xvic0
>五指を突き出そうとした
フィンガーフレアなんちゃらか
61 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 02:00:59.30 ID:CR+wUEDk0
日本語でおk
62 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 02:01:33.68 ID:wnH31WX90
英語はらめぇぇ読めなくなっちゃいまひゅうう
63 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 02:02:51.42 ID:rkFu1B320
ジョルジュさhh早くこいよういおp!!
64 :
◆CftG3KV7X3mq :2010/09/03(金) 02:03:38.53 ID:x8Bj4UvvP
それは桁違いに大きいフクロウだった。
翼を畳んだまま、ただ目を瞑りじっと動かずに居るフクロウは、
しかしそれだけで十分に存在感があり、自らを包む空間全てから睨まれているような錯覚さえ起こす。
ノハ;゚听)「これがお前の……」
同じグループに居ながら、ヒートがシューの能力を見たのはこれが初めてだった。
シューは戦いの場には滅多に赴(おもむ)かず、
専(もっぱ)ら部屋に閉じこもるか、一人どこかをうろついているだけだった。
lw´‐ _‐ノv「一緒に遊んであげるね」
シューがそう呟くと、フクロウはシューをそのくちばしで素早く一突きし、
一瞬でペロリと平らげてしまった。
そして首を二三度傾げると、再びじっと動かなくなった。
ノハ;゚听)「……おいおい」
最早何をしていいかも分からずただ立ち尽くすヒート。
その目の前にひらひらとフクロウの羽根がゆっくり落ちてきた。
羽根はヒートの鼻先で一回転し、空中で静止。
そして羽根先を地面に向け、ピンと真っ直ぐに伸びると、
音も無く弾け無数に分裂し、辺り一面を羽根の吹雪で埋め尽くした。
lw´‐ _‐ノv「けれど彼女には鈍色(にびいろ)の滴しか降らない。
紙風船は濡れて、乾かす陽の光さえ届かない」
無数の羽根の向こう、いつの間にか真白な椅子に座るシューが居た。
lw´‐ _‐ノv「おしまい」
65 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 02:03:59.53 ID:CvHAm0o90
フサシューかよwwwwwwwwwwwwwwww
66 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 02:05:32.69 ID:/NVSVvxI0
lw´‐ _‐ノv 幻術だ
67 :
◆CftG3KV7X3mq :2010/09/03(金) 02:06:19.60 ID:x8Bj4UvvP
ノハ;゚听)「ッ!」
気が付くとそこはジョルジュと別れた場所だった。
陽光がアスファルトに差し、道路には何も落ちていない。
視線を上げれば未だ歩き続けるジョルジュの背中があり、
その他に人影は全く無い。
ノハ;゚听)「……なんなんだよ」
薄気味の悪い印象が拭いきれず、
不安に駆られたヒートは、別れたばかりのジョルジュの背中を早足で追った。
続
68 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 02:06:59.27 ID:2yX5Thwd0
ポエマーだな
69 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 02:08:09.53 ID:LMDBgAXC0
何か仕掛けられたな、こりゃあ
70 :
◆CftG3KV7X3mq :2010/09/03(金) 02:08:24.60 ID:x8Bj4UvvP
八話 −緩やかな連続−
(;^ω^)「えーと……つまり?」
ノパ听)「……」
_
( ゚∀゚)「つまり、こいつが今日からウチの居候になります」
(;^ω^)「……ア、アウアウ!」
――時は遡ること数時間前。
別れてハインの元へ向かったはずのヒートが、
いつの間にかジョルジュの服の袖を掴んで一緒に歩いていたのだ。
_
( ゚∀゚)「えーと……忘れ物? 甘酸っぱい青春の思いが詰まった告白を忘れてたとか?」
ノパ听)「……」
しかしヒートは俯いたまま何も喋る気配が無い。
眉間に軽くシワを寄せ、口はへの字になっているが、どことなく眼は泳いでいた。
_
( ゚∀゚)「あれ、シカト喰らっちゃいましたけど。
どうした? 何か言いそびれたことでもあったのか?」
話を聴く態勢に入ったジョルジュ。
それを感じると、ヒートは顔を上げ、
モゴモゴと吃(ども)りながら、なにやら呟き始めた。
71 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 02:09:16.35 ID:OWlovnvO0
終わりか、乙、よし寝るぞ
72 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 02:09:52.22 ID:OWlovnvO0
あれれー? 続きがあるよー?
73 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 02:10:58.85 ID:h6bOSSEv0
ヒートちゃんかわいいねっ!!
74 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 02:11:04.13 ID:CR+wUEDk0
2話投下って言ってたでしょ!
75 :
◆CftG3KV7X3mq :2010/09/03(金) 02:11:56.75 ID:x8Bj4UvvP
ノパ听)「よ、よく考えたらよ」
_
( ゚∀゚)「おう」
ノパ听)「俺、今まで仮にもモララーの仲間だった」
_
( ゚∀゚)「うんうん、そうだな」
ノパ听)「だから住む場所とかあったし、
ハインとかペニサスさんが居て、寂しくなかったし」
_
( ゚∀゚)「それで?」
ノパ听)「だけど、いま誰も居なくて、で、だから……
だから、その……なんていうか……ほら……う……」
_
( ゚∀゚)「何? 最後よく聞こえないぞ?」
ノパ听)「家無いだろ! お前家あるだろ! なんとかしろ!」
若干涙目になりながら訴えるヒート。
それを見下ろしながら、ジョルジュは少し意地悪してみたくもなったが、
泣き出してしまいそうなヒートが可愛そうだったのですぐに助け舟を出すことにした。
76 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 02:12:11.59 ID:oCkxi7kn0
今日の作者のヒートプッシュ異常
77 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 02:12:53.82 ID:K+NYvnQg0
ハインは?
78 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 02:13:36.09 ID:CR+wUEDk0
入院中?
79 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 02:14:09.80 ID:plZNsKGO0
家無き子かよwwwww
80 :
◆CftG3KV7X3mq :2010/09/03(金) 02:14:41.10 ID:x8Bj4UvvP
_
( ゚∀゚)「そうか! そうだな、そりゃ大変だ。
ペニサスは何処行ったかわかんねえしハインは病院。
モララーに付くの辞めちまったし、帰れねーよな」
ノパ听)「お、おう」
_
( ゚∀゚)「よっしゃバッチリまかしとけ! 今ツンの家に電話して――」
ノハ;゚听)「ストップ!」
_
( ゚∀゚)「え、なに? 賞賛の声を挙げる暇を与えろって?」
ノハ;゚听)「おまえ、あんなところに俺放り込まれたら八つ裂きにされちまうよ」
_
( ゚∀゚)「大丈夫だ。アイツの得物は矢だから串刺しになるだけだ」
ノハ;゚听)「アホか!」
_
( ゚∀゚)「アホとはなんだ、失礼な。
ツン以外にお前匿(かくま)ってくれる奴なんかいねーぞ?」
ノパ听)「や、お前が居るじゃん」
_
( ゚∀゚)「……はい? 俺?」
ノパ听)「うん」
_
( ゚∀゚)「いや、俺はダメでしょー」
81 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 02:16:10.69 ID:PQBIa7TA0
ヒート → ×
ツンデレ → ○
82 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 02:17:05.48 ID:CR+wUEDk0
年頃の女の子が野郎のたまり場に行くなんて…
破廉恥!
83 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 02:17:07.17 ID:m/Eh9i1W0
ジョルジュはロコリンです
84 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 02:18:05.14 ID:6Jp2tyZ90
ブーン空気wwwwww
85 :
◆CftG3KV7X3mq :2010/09/03(金) 02:18:07.24 ID:x8Bj4UvvP
ノパ听)「なんで?」
_
(;゚∀゚)「なんで? ってそんな普通の眼して訊かれてもなあ」
ノパ听)「別にもう襲ったりしねえことくらい分かるだろ」
_
(;゚∀゚)「いや、お前じゃなくてさ、あーもー、なんつーんだろーなー」
ノパ听)「あ、そうか」
パッと掴んでいた手を離すヒート。
ようやく気が付いたのかとジョルジュは溜息を吐き、
一体ヒートを誰に預けたら良いものかと再び考え始めた。
ノパ听)「掃除くらいなら出来るぞ」
_
( ゚∀゚)「は?」
ノパ听)「飯はいい。俺食わないし。それでもまだダメか?」
_
( ゚∀゚)「はあ……そういうこと」
その一言にジョルジュは思考することを諦め、
ヒートをつれて自宅へと向かった――
86 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 02:19:08.77 ID:CR+wUEDk0
かわいいなあ
87 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 02:19:11.49 ID:Eg8Y64T40
押しに弱いジョルジュ
88 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 02:20:24.39 ID:IChlSb1N0
ヒートは押しかけ女房のようです
89 :
◆CftG3KV7X3mq :2010/09/03(金) 02:20:35.90 ID:x8Bj4UvvP
_
( ゚∀゚)「なあ、内藤。俺現時点で何か悪いことしてるかな?」
(;^ω^)「うーん……してないけど、駄目なんじゃないかって感じがするお」
_
( ゚∀゚)「だよなー」
ジョルジュの部屋に三人。
二人の男が悩み、一人の少女が何かを考えるでもなく、
ただ胡坐(あぐら)を掻(か)きながらゆらゆらと揺れていた。
ノパ听)「で、ジョルジュ。誰?」
_
( ゚∀゚)「ん? ああ、そういや一応初対面になるか。
こいつは内藤っつって、まあ新入りだな」
( ^ω^)「よろしくおねがいしますお」
ノパ听)「よろしく……した方がいいのか?」
_
( ゚∀゚)「俺に訊くな。んでこっちはヒート。
内藤に分かりやすく言うと、喫茶店襲ってきた三人組みの一人」
(;^ω^)「え? じゃあなんでここでこんなのんびりしてるんだお?」
_
( ゚∀゚)「ほら、言ったじゃん。敵じゃなくなったって」
( ^ω^)「……あー、そう言えば。あ、そっかそっか」
90 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 02:21:21.64 ID:FEKyhg1w0
ジョルジュ折れたwwwwwww
91 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 02:21:24.77 ID:uh+Xg3qN0
92 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 02:23:14.06 ID:UTS7SMwK0
仲間が増えてまいりました
93 :
◆CftG3KV7X3mq :2010/09/03(金) 02:23:24.35 ID:x8Bj4UvvP
うんうんと納得した様子でヒートを見る内藤。
そして視線をジョルジュに移し、最後に部屋全体を眺め回して一言。
( ^ω^)「ジョルジュなら問題ないかと思うお」
_
( ゚∀゚)「うーん……」
ノパ听)「考えるなって、もう連れ込んでるんだから。諦めとけ」
_
( ゚∀゚)「連れ込むとか誤解を招く表現はやめろ」
ジョルジュはふざけた顔で親指と人差し指でヒートの頬を摘んではいたが、
しかしそれでも一時たりとも笑顔にはならなかった。
( ^ω^)「結局ジョルジュがどうにかするしかないなら、
これでいいんじゃないかお?」
ノパ听)「まあペニサスさんが見つかるか、ハインの足が治るか。
そんな長くは居座らないから安心しろって!」
_
( ゚∀゚)「わかったよ。なんとかするさ。なんとかする」
半ば諦めたようにそう言い放つと、
ジョルジュは立ち上がりどこからか財布を持ってきた。
_
( ゚∀゚)「ほら、ヒート。買い物行くぞ、買い物」
94 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 02:24:20.28 ID:/NVSVvxI0
やっと主人公のセリフが
95 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 02:25:44.32 ID:UNOPkStL0
うら若き少女をゾンビどもが連れ込むスレはここですか?
96 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 02:27:02.06 ID:x6cVqHkw0
ジョルジュは意外と真面目
もう主人公はジョルジュでいい
97 :
◆CftG3KV7X3mq :2010/09/03(金) 02:27:15.78 ID:x8Bj4UvvP
ノパ听)「買い物? いいけど急だな」
_
( ゚∀゚)「お前がここに寝泊りするなら色々必要だろ。さすがにお前も俺のパンツ穿きたくないだろ?」
ノパ听)「あー、いや着替えとかはペニサスさんがハインのと一緒に持ってきてくれたぞ」
_
( ゚∀゚)「はい? お前ペニサスと会ったのか?」
ノパ听)「いや、ペニサスさんが病院にでっかいバッグ持って一回来たってハインが言ってた」
_
( ゚∀゚)「……ふーん。まあそうか。そうなるよな」
なにやら一人で納得した様子のジョルジュは、
何かを考えるように俯きながら、頭の後ろを掌でトントンと叩いた。
_
( ゚∀゚)「んー、まあそれじゃあ荷物取りに行くか。その帰りに何か食いたいもんでも買って帰ろう」
ノパ听)「ん? ジョルジュは腹減るのか? 俺は食わなくても大丈夫だけど」
_
( ゚∀゚)「分かってねえなあ。食は体だけじゃなく心も作るんだぜ?
育ち盛りのお前にゃ、腹が減らずとも必要なんだって」
ノパ听)「そうなのか」
_
( ゚∀゚)「おう。何でもいいからお前は食いたいモン考えりゃいいんだ」
ノパ听)「わ、わかった。えーと……」
真剣な顔をして両手を見つめたかと思うと、
ヒートは指を一本ずつ折りながらブツブツと呟き始めた。
98 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 02:28:12.41 ID:fV3Qlj8N0
( ゚∀゚)死人のようです
99 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 02:29:30.91 ID:+qJHA3oY0
食事は、教育の一つだ、、、!
100 :
◆CftG3KV7X3mq :2010/09/03(金) 02:30:09.76 ID:x8Bj4UvvP
_
( ゚∀゚)「あ、内藤」
ジョルジュは内藤に近寄ると、小さい声で「ツンにはしばらく内緒な」と、呟いた。
それを聞いた内藤は、顔を綻ばせると、
( ^ω^)「あー、そういうことかお」
と、なにやら得心(とくしん)した様子で頷いた。
_
( ゚∀゚)「お前、いま途轍もない勘違いをしたな」
( ^ω^)「してないお。全然。同じ男として」
_
( ゚∀゚)「……まあ、どっちでもいいわ。
とにかく今はそっとしておいてくれ」
その頃ヒートはといえば両の指を折り終えて、
果たして次は何で数えたらいいものかと悩んでいる様子だった。
ジョルジュの視線に気が付くと、ヒートは握った両拳を突き出して言った。
ノハ;゚听)「ジョルジュ! 数えられない!」
その言葉にジョルジュは少し勿体付けたように間を置き、
自身ありげに言い放つ。
_
( ゚∀゚)「そういう時はな、食ってからまた数えろ!」
ノパ听)「おー、頭良い」
101 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 02:30:56.63 ID:2/nhjTIu0
男物のパンツを女の子がはいたらどうなるの? っと
102 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 02:32:50.50 ID:RDtUtcw60
十より大きい数はいっぱい?
103 :
◆CftG3KV7X3mq :2010/09/03(金) 02:33:26.44 ID:x8Bj4UvvP
素直に感心するヒートのその様子を見た内藤に、
いや、それまでの行動も慮(おもんぱか)った上でのことだが、ふと疑問が浮かぶ。
( ^ω^)「……。えーと、ヒート……さん?」
ノパ听)「おう」
( ^ω^)「失礼ですが……おいくつですか?」
ノパ听)「13」
(;^ω^)「アウトー! ジョルジュアウトー!」
_
(;゚∀゚)「うるせー! おせーよ! ほら、行くぞヒート」
ヒートを急かし、ジョルジュはそのまま逃げるように家を飛び出していった。
( ^ω^)「あ、鍵――」
言いかけた言葉が届くことなく、内藤は再びジョルジュの家に一人残された。
( ^ω^)「これじゃあ本当にツンには何も言えないお……」
溜息を吐き、独りごつ内藤。
その肩に、ひらひらと一頭のモンシロチョウが止まった。
それをじぃ、と見つめ、そして不意に内藤は全身が粟(あわ)立った。
104 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 02:35:23.13 ID:mkxp9QuB0
>( ゚∀゚)「そういう時はな、食ってからまた数えろ!」
平成の諸葛孔明
105 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 02:36:29.57 ID:XpCdhG130
じゅうさんさいwwwwwwww
106 :
◆CftG3KV7X3mq :2010/09/03(金) 02:37:10.29 ID:x8Bj4UvvP
(;^ω^)「あ、も、モンシロ……ツン、ちょ……」
意味を持つ前に口から次々と言葉が出る間もモンシロチョウはハタハタと舞い続け、
そしてふわりと微かな横風に煽られたかと思うと、
そのまま背景の白に溶けて曖昧になり、消えてしまった。
( ^ω^)「……あー、そうだ。僕は大事な用事が山ほどあるんだよね。
仕方ないよね。帰らなきゃね。そして家に鍵を掛けなきゃね」
不自然な口調で内藤は誰にでもなくそう言うと、ジョルジュの部屋を後にした。
そして、その時になってジョルジュの部屋はオートロックだったということを思い出した。
その夜、内藤の携帯にはツンからの着信が一件。
そしてその直後からジョルジュの着信が連続で七件。
最後に一時間空けてツンからの着信が再度一件あったが、
内藤はそれらを全てやり過ごし、ボーっとテレビを見ながら、
たまにジョルジュの置かれている状況を想像し、身震いをなんかをしていた。
107 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 02:37:32.72 ID:NyfAAHOF0
ツンにすべて見られていたのか!
108 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 02:39:16.72 ID:pu4xkPll0
ブーン逃げたwwwwww
109 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 02:40:37.32 ID:cwPeAHCx0
ジョルジュ、締め出しを食らうの巻
110 :
◆CftG3KV7X3mq :2010/09/03(金) 02:41:26.41 ID:x8Bj4UvvP
※
内藤が身震いをしていた頃、
時を同じくしてハインの病室に陰を落とす人物が一人居た。
とは言え室内に明かりは無く、
僅かに何処かから反射する月明かりのみが存在するだけであったが。
ハインはといえば僅かに寝息を立てるばかりで、その気配に何の反応も示さない。
病室に人が一人居ようがそれは特別なことではないし、
存在するだけで目を覚ますほどハインは神経を鋭くしているわけではなかった。
( ・∀・)「……」
そんな彼女の寝顔をじっくりと観察すると、
彼は微笑み、その手で彼女の前髪を優しく上げ額を撫でた。
そうして慈しむようにニ三度額を撫でた後、
彼はそのままその手で彼女の口を力強く押さえつけ、
もう片方の手で、先ほどまで撫でていた額に刃を突き立てた。
111 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 02:42:44.54 ID:lVR6c/0k0
内藤は極悪人、もうモララー側に寝返るしかないな
112 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 02:44:17.81 ID:GfJispNR0
トップが自ら暗殺に出向くとは
モララーはいい上司だ
113 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 02:45:17.86 ID:ntPFIfJ00
ハイン逃げてー!
114 :
◆CftG3KV7X3mq :2010/09/03(金) 02:45:48.65 ID:x8Bj4UvvP
刃渡りは三十センチ。
若干肉厚ではあるが特に秀でた特徴のない普通の刃である。
ところが通常ならば片手で突き抜ける筈のない頭蓋をいとも簡単に打ち破り、
刃先は枕に到達していた。
突如として見開かれたハインの眼は、
しかし彼を認識することなく天井をしっかと凝視するだけで、
すぐに何かを拒絶するように力いっぱい閉じられた。
( ・∀・)「君は火事だったか。でも僕にはそれが納得できない。
仮説は十分に立てた。後は立証だ」
そう言うと彼はナイフをいとも簡単に抜き取り、
まるで何も起きなかったかのように、普通にドアを開け、その場を後にした。
夜が明けるまで彼が捕まることは無く、また騒ぎが起こることも無かった。
そして脳漿(のうしょう)に塗(まみ)れたハインの枕だけが翌朝に発見された。
続
115 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 02:46:59.78 ID:rdGHPHPW0
モララーは能力をつかわにあのか?
116 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 02:48:38.68 ID:hoxyVFj60
モララー意味深だな
乙乙
117 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 02:51:00.67 ID:HhbHaLl50
モララーの能力はなんでも切れちゃう力だな
つまり
(#・∀・)「軋れぇぇえええっ!」
ってことだ
乙んツン
118 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 02:52:01.83 ID:x8Bj4UvvP
今日はこれで終了です。
たくさんの書き込みありがとうございました。
猿にもならないし、すごくうれしいです。
再規制に萎えて今回は投下が若干遅れました。ごめんなさい。
次回は次の次の土日を目指してがんばります。
深夜までお付き合い下さりありがとうございました。
119 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 02:52:25.96 ID:zhb11xEh0
乙!
三話目も投下するんですね?
120 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 02:53:15.32 ID:zhb11xEh0
乙ー
次回も楽しみにしてるよー
>>117 connect!自重
121 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 02:57:16.64 ID:pVmwDSdY0
乙
この支援数で三十レス投下するのに約二時間か
VIPは長引くな
122 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 02:59:17.02 ID:bSXATiIl0
乙でした
次はゴールデンタイムの投下ででお願いします
123 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 03:01:02.03 ID:/IzWTpjY0
最後にツンの元気が出てよかったですね
ハインは、まあ、あれだけど
乙っ
124 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 03:02:44.47 ID:yFDFXLbc0
難読語に振り仮名のふってある優しいブーン系
おつ?
125 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 03:03:50.17 ID:SPPr1Soa0
よし
126 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 04:40:26.59 ID:CR+wUEDk0
おつん
127 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 06:09:04.80 ID:b/6m8UOX0
作者乙
128 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/03(金) 07:33:46.02 ID:OBeebC9X0
モララーは死人になった人を殺した奴を探しているのか
んで、何かの情報をつかんで確かめる、と
火事で死んだっぽいのはハインか? それともほかの誰かか?
なんにせよ乙
129 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
振り仮名はテンポ悪くなるからやめてほしい。脳漿とか普通に読めるし
読めないようなのはひらがなでいいと思う
乙