川 ゚ -゚)TRIcK-トリック-のようです "夏の死神編"

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42以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/25(水) 00:12:42.63 ID:eYB3D4rmP
いくらなんでもこれは酷い

パクリで有名作者になって嬉しいか?
43以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/25(水) 00:13:07.47 ID:Tb5sXHM00
死神事務4号の名札に書かれた『エターナルライフ友の会』という文字は会社の名前ではない。
どこぞの製薬企業ような名を持つこの組織こそが、今回の依頼人が調査してほしいと頼まれた新興宗教団体なのだ。

( ><)『あいつらをこの町から追い出したいんです。
      金ならいくらでも(町内予算から)払うんです。お願いなんです!』

( ^ω^)『サンキュー♪承りましたっ☆』

依頼人の町長によれば『エターナルライフ友の会』は不思議な奇跡と業によって
この小さな町の人々をメキメキと破竹の勢いで信者にしまくっているらしい。
お年寄りから尻の青いスイーツまでこぞってこの団体の教主様を信奉し財産を献上しているのだとか。

まだはっきりとは言えないが、『友の会』の目的は信仰ではなく前述の金銭のほうだろう。
「お金はまやかしであり心の毒でうんちゃらかんちゃら〜」とそれらしいことをのたまって金を寄付させる。

公式に認められた宗教法人は基本的に課税優遇がうけられるのでブラックストマックな連中にとっては、
うひょっひょ〜な稼ぎ口となるわけだ。

(四・ー・)「今日は当会の見学ということで、いらっしゃったのですね?」

( ^ω^)「ええ。一応『エターナルライフ友の会』さんがどのような活動をされているのか
       見学させて頂きたいと思いまして」

(四・ー・)「それはそうでしょう。きっとお帰り頂く頃には
      当団体の素晴らしさを実感していただけるものと確信しております」
44以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/25(水) 00:13:49.42 ID:a2h6kUedO
ふふっ支援です
45以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/25(水) 00:14:02.80 ID:jTNOdQDmO
まるまるの差し換えじゃ意味ないんだよ
46以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/25(水) 00:15:46.73 ID:QANSdjo+P
なに丸パクリなの?

剽窃は創作者として一番やったらいかんことだろjk
47以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/25(水) 00:15:48.16 ID:Tb5sXHM00
きらりと下手な笑みを浮かべた死神事務四号は、ぱんぱんと両手を叩いて合図を出した。
すると奥から音もなくスタッフらしき人間が一人やってきた。

(四・ー・)「紹介させて頂きます。こちら死神14号の椎名です。
      施設の案内は彼女が致しますので、不明な点があれば何なりと彼女に訊ねてください」

(*゚ー゚) 「椎名 ゆいです。よろしくお願いします」

この辛気臭い建物には似合わない可愛らしい少女だ。

見た目を裏切らない声をだしてペコリと小さくお辞儀をする椎名さん。
色素の薄いセミロングの髪が垂れ、露わになった小さなうなじを見た内藤が鼻を伸ばす。

( ^ω^)「内藤です。こんな美しいお嬢様とご一緒できるとは光栄です」

(*゚ー゚) 「そんな……素直さんに比べたら私なんて……」

川 ゚ -゚) 「そうですよ。確かに背も小さくて顔も小さいですが、プロポーションは私の方が上です。圧倒的に」

( ^ω^)「―――――なんと、まだ18歳でしたか。
      いやぁ。随分と落ち着きがあるのでてっきり成人かと……ささ、行きましょう」

(;゚ー゚)「は、はい……」

川#゚ -゚)「おい! 無視するな!!」
48以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/25(水) 00:16:39.61 ID:lp59n6m/0
フルボッコすぎワロタ
実際つまんないけどな
49以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/25(水) 00:17:26.06 ID:fVqvQtbX0
酉無しってことは様子見なのかな
50以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/25(水) 00:17:55.00 ID:a2h6kUedO
エターナルライフ友の会ってホントにあるんだ……
51以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/25(水) 00:18:15.83 ID:eYB3D4rmP
おい>>1

お前に作者としてのプライドが少しでもあるなら今すぐ投下を止めろ


パクリで褒められて嬉しいか?
52以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/25(水) 00:18:45.51 ID:Tb5sXHM00


       〜四〜


(*゚ー゚) 「えっ。大学の先生なんですか」

( ^ω^)「ええ。今は准教授ですが、来年には教授になる予定です。
      私のような年齢で教授になるなんてことは滅多にないのですがね、私の専門のひとつである
      制御理論の新しい見解が―――――」

川 ゚ -゚)「(……やけに饒舌だな。こいつロリコンだったのか)」

死神14号である椎名さんは受付にいた4号と違って好印象を受ける少女だった。
物腰が柔らかく笑顔がとても素敵で、女の私からみても魅力的な存在である。
いわゆる五年後に会いたくなるような存在だ。

諸事情で一年前に親元を離れた椎名さんは両親の薦めで『エターナルライフ友の会』に入会し、
そのまま住みこみという形でここで暮らしているらしい。
彼女のような会員は多いらしくビルの半分は会員らの居住スペースになっているとのことだった。

(*゚ー゚)「こちらが大集会室兼稽古部屋になります。当施設の中で一番大きな部屋で会員達が一堂に会するときはここに集まります」

( ^ω^)「全面が畳になっていますね。しかもこれは良いイ草を使っている。
       ああ、実は私とある畳製造会社からオリンピックで使用する畳に
       なんとか本物のイ草を使えないかと依頼されたことがありましてね。
       そのさい全国のイ草の調査と品種の―――――――」

川 ゚ -゚)「椎名さん。あの壁に掛けられている写真は何ですか?」
53以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/25(水) 00:19:23.41 ID:P0Br9blU0
支援
54以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/25(水) 00:20:42.77 ID:Tb5sXHM00
延々と自慢話をブチ上げるバカを無視して、私は立派な額縁に納められた油絵で描かれた男の肖像画を指差す。

絵そのものは見事な技術と才能で描かれているが、いかんせんモデルが悪い。
男の目は細く、ヒキガエルのような顔をした男だ。正直、幸の薄そうな容姿である。

それでも恰幅のある男として多少の威厳が絵画から見え隠れしている辺り、
依頼された画家のプライドと能力の抵抗を感じられる。

(*゚ー゚)「あちらは当会の会長であり、教主であらせられる悲喜様です」

川 ゚ -゚)「ひき様?」

( ^ω^)「『エターナルライフ友の会』のトップだ。東大出身で元官僚の超エリート。
       まあMITを首席で卒業している私に比べたら何てことのない経歴だがね」

(*゚ー゚)「まあ、経歴なんて関係ありませんわ。悲喜様はどのような出自であろうと救いを求める者には
    必ず手を差し伸べてくださる優しい御方です」

両手を胸に手を当ててそう語る椎名さんは心の底からあの悲喜とかいう男を信頼しているようだった。

悲喜を語るときの彼女の目はキラキラと輝き、その小さな口からはとめどなくあのカエル顔への賛辞や称賛が溢れだす。
そんな椎名さんの姿は彼女と同い年の少女たちがトップアイドルに向けるそれと何ら変わりはしない。

遊びたい盛りの年頃なのにこんな質素な袴のようなものを着させられて、案内人のようなことをさせられて彼女は楽しいのだろか。
それとなく彼女のプライベートに触れてみたところ意外な答えが返ってきた。

(*゚ー゚)「私、友達がいないんです。だからあまり外で遊ぶとか、そういうのは……」

(*^ω^)「ここにいるじゃないか!! いや、将来的には恋人でももちろんd川 ゚ -゚)「友達……学校で何かあったの?」
55以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/25(水) 00:22:50.27 ID:Tb5sXHM00
訂正:男の目は細く、ヒキガエルのような顔をしている。正直、幸の薄そうな容姿だ。


内藤の口に拳を突っ込んで黙らせながら私は椎名さんの顔を見る。
視線を床に落とした椎名さんは自嘲気味な笑みを浮かべていた。

(*゚ー゚)「学校には行っていません。昔いろいろあって……辞めてしまいました」

川 ゚ -゚)、「そっか……ごめんね」

(*゚ー゚)「いいんです。だって今の私はとても充実しているんですから」

( ^ω^)「ここでの生活に満足しているのかね?」

(*^ー^)「はい!!」

内藤の質問に対して椎名さんは途端に顔を輝かせた。

(*゚ー゚)「悲喜様と出会ってから私は気づいたんです。
    自分が今まで抱えていた悩みはなんてちっぽけなものだったんだろうって」

川 ゚ -゚)「悩み……」

(*゚ー゚)「はい。内藤さんも素直さんも何か悩みや不安があってここにいらしたのでしょう?
    今日の夕方、悲喜様が凱旋先から戻られます。
    そこであの方とお会いすれば途端に今までの考え方が変わると思います!」
56以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/25(水) 00:23:49.97 ID:a2h6kUedO
シエスタ
57以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/25(水) 00:25:24.20 ID:Tb5sXHM00

―――――――――――
―――――――
――――

( ^ω^)「どう思う?」

川 ゚ -゚)「ええ。もっと貧相な内容かと思ってましたが、けっこう美味かったですね」

( ^ω^)「夕食のことじゃない。この施設のセキュリティについてだ」

再び夕方。
ぜひ泊まってくれと薦める椎名さんの熱意に圧され、私と内藤は客人用の寝室で作戦会議を開いていた。

当初は一通りの見学を終えたあと今回の調査の依頼主に簡単な報告をする予定だったのだが、
少しでも『友の会』の信頼を得た方がよいだろうという内藤の意見で、
(恩を返すつもりはさらさらないが)急きょ一宿一飯の恩を受けることとなったのだ。

( ^ω^)「暑い。エアコンをつけたまえ」

川 ゚ -゚)「自分でやれよ。目の前にあるじゃねーか」

室内は十畳ほどの広さがあり、一面に畳が敷かれえいる。
太陽も完全に沈み、窓から見える夜空には丸い月がのんびりの浮かんでいた。
58以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/25(水) 00:26:55.23 ID:a2h6kUedO
結構それっぽい
59以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/25(水) 00:27:44.96 ID:Tb5sXHM00

( ^ω^)「客人用とはいうが、住み込みの信者達の部屋とたいして変わらんな」

川 ゚ -゚)「個室バスルームとトイレ。テレビ付き……私のアパートより豪華だ……」

( ^ω^)「ふっ」

川 ゚ -゚)「なんですかその顔。それよりさっきの話の続きをしてくださいよ」

( ^ω^)「ああ。それなんだが……このビルは随分とカメラが多いと思ってな」

カメラ?
私が首を傾げると「君は何の目的があってここに来たんだ?」と、
内藤は小馬鹿にした表情を隠しもせずに懐のメモ帳を取り出し、このビルの簡単な見取り図を描いた。

( ^ω^)「いいか。セキュリティにはレベルというものがある」

川 ゚ -゚)「レベル?」

( ^ω^)「そうだ。知性の欠片もない君に分かりやすく簡潔的に言うとだな。
       この施設は身分以上のセキュリティが敷かれているようだ」

川 ゚ -゚)「?」

( ^ω^)「つまりだな。銀行でも研究施設でもない一介の宗教団体にしては
      警備が厳重過ぎるのだよ。その証拠がこれだ」
60以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/25(水) 00:28:13.35 ID:RFJrp6rf0
Trickよう知らんけどそんなにパクリなの?
もしそうならソース出した方が話が早い。
違うなら失礼な話だし。
61以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/25(水) 00:29:08.52 ID:Tb5sXHM00
そう言いながら内藤は先ほどの見取り図に赤ペンで小さな丸を書き込んでいく。

廊下。会議室。食堂。団欒室。
赤い丸はそれらの隅や角に重点的に描かれている。

内藤の手が止まったとき、赤い丸の数は三十を超えていた。

川 ゚ -゚)「これって……全部、監視カメラですか?」

( ^ω^)「そうだ。もちろん椎名さんに案内されたところしか分からなかったがね。
       一つの部屋に最低でも二つは取り付けてある。大集会場なんて四つもあるんだぞ。
       いくらなんでも異常だ」

っていうか、内藤の奴これを全部覚えたのかよ。
椎名さんに案内されているとき、やたらキョロキョロしていたのはこの為だったのか。
62以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/25(水) 00:32:27.70 ID:Tb5sXHM00
川 ゚ -゚)「ダミーとかじゃないんですか? よくホームセンターに売ってますよ」

( ^ω^)「かもしれん。だが、それはあくまで予想の一つだ」

川 ゚ -゚)「じゃあ内藤さんの予想は?」

( ^ω^)「ふん。よく考えろ。そもそもカメラは何のためにあると思う?」

川 ゚ -゚)「監視するため?」

( ^ω^)「誰を」

川 ゚ -゚)「外から……来る人を?」

( ^ω^)「だったらロビーや廊下に設置するだけで十分だろう。カメラは身内しか使わない部屋にもある」

川 ゚ -゚)「ってことは……」

にやり、と内藤は笑う。

( ^ω^)「そうだ。ここの信者達も監視の対象ってわけだ」
63以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/25(水) 00:34:58.36 ID:Tb5sXHM00
でもなんで?

( ^ω^)「見張る理由はただ一つ。不審な動きをしないかどうか」

川 ゚ -゚)「ん〜? 信者全員が泥棒ってわけじゃないでしょう」

( ^ω^)「だがその可能性があるとしたら?」

川 ゚ -゚)「へ?」

鈍い奴だな、と内藤は言うと棚から御茶っ葉を取り出し湯のみとセットで私に突きだしてきた。

茶を汲めと言いたいらしい。
ボケが。私はお前のメイドじゃないんだぞ。

( ^ω^)「なら真相はここまでだ。市長の情報は正しかったわけだな。
      そして財宝は私が頂く」

川 ゚ -゚)「ざ、財宝!?」

( ゜ω゜)「…………」

川 ゚ -゚)「ちょっと、無視しないで下さいよ。私聴いてないですよそんな話!!」

( °ω°)~゜「…………」

川 ゚ -゚)「……分かりましたよ。やりゃいいんだろ」

( ^ω^)「濃いめでヨロ」
64以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/25(水) 00:35:16.57 ID:I34YadYsP
丸パクりとは言わん
物語は自分で考えてるっぽいけど、キャラクターの設定が性格もやりとりも関係も完全にそのまま
ブーン系でやる必要がないとしか言いようがない
65以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/25(水) 00:36:15.76 ID:Tb5sXHM00
くそう。あのロリコン野郎に何とかひと泡吹かせることが出来ないものか。
居間に隣接する小さな台所で水を入れた鍋に火をかけながら私は自分の要領の悪さを呪った。

川 ゚ -゚)「うう……。私も頭が良ければなあ」

内藤は人格破端者だが口惜しいことに頭がキレるのは確かだ。
そういえばいつだかの天才物理学者に私が監禁されたときも内藤だけが異変に気づいて私を助けたんだっけ。

あいつの頭脳がなければ、たぶん私は今ここに立っていることはなかっだろう。
まあ、だからといって人をゴミ虫のように扱う資格はないと思うが……

川 ゚ -゚)σ「悔しいから鼻くそ入れたろ」

ばれないようにお茶の葉を少し浮かせてリベンジ(報復)茶の完成。
もちろん自分の飲む分は普通に淹れる。
素知らぬ顔をしつつ湯気が立つ二つの湯のみを盆に載せて居間に戻った。

( ^ω^)「おお。不器用にしては上手く淹れたじゃないか」

尊大な態度で湯気の立つ湯のみを手に取る内藤。
正直に礼も言えないのか、この金玉巨人は。

川 ゚ -゚)「ささ。冷めないうちに早く飲んじゃってください。
     この部屋はクーラーが強いですからね」

( ^ω^)「……うむ」

ぐえへへへへ。
日ごろの恨みを思い知るがいい。
66以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/25(水) 00:37:54.51 ID:Tb5sXHM00
( ^ω^)「では早速飲ませてもらおう」

川 ゚ -゚)ニヤニヤ

(#゜ω°)「貴様がなっ!!」

川;゚ -゚)「ぐべぁ!? な、何するんですかっ。
     うわっ、口にちょっと入った!! 汚ねぇ!!」

(#°ω°)「Youの考えることぐらいお見通しなんじゃボケカスがっ!!
       私の茶に何か仕込んだろ!?」

川;゚ -゚)「くっそたれが!! 何故バレた!? ちゃんと葉っぱで隠蔽工作したのに……ゲホッゲホッ!!」

(#°ω°)「かたっぽうの湯のみだけに、こんだけ大量の茶の葉が浮いてりゃ誰だって怪しいと思うわ!!
       増えるワカメじゃねーんだぞ。バカかねキミは!? 受精卵からやり直してきたまえよ!!」

川;゚ -゚)「ち、ちくしょー!!」

嗚呼、何で私はこんなにどんくさいのだろう……
67以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/25(水) 00:39:03.69 ID:Tb5sXHM00
―――――――――――
―――――――
――――

(-_-)「内藤さんと素直さんですか」

( ^ω^)「よろしくお願いします」

川 ゚ -゚)「ます」

夜九時過ぎ。
畳が敷き詰められた大集会室で私と内藤は『友の会』のトップと相対していた。
部屋には私達の他に椎名さんや他の信者達が大勢集まっており、皆順序よく整列して正座をしている。

(*゚ー゚)『今日は定期的に開かれる悲喜様の説教がある日なんです。
    そのときに皆さんの前で御二方を紹介させて頂きますね!!』

こんな案配で私と内藤は計らずとも『友の会』の信者達の注目を集めることとなってしまったのだ。
集会室には木製の壇上があり、教主であつ悲喜と私達の二人が立って信者達の視線を一手に集めている。

(-_-)「御二方は将来を約束しあった恋人だそうですね」
68以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/25(水) 00:42:35.38 ID:Tb5sXHM00
悲喜は肖像画で受けた印象通りの男だった。

歳はもう五十を過ぎているだろう。
目は殆ど瞑っているんじゃないかと思えるほそに細く、身体はやせている。
ピシリと着こんだ黒のスーツ姿は何だか葬儀屋のようにも見え、骨ばった手には古びた杖があった。

( ^ω^)「ええ。ただ、このまま結婚して果たして将来は大丈夫なのかと
      私も彼女も不安になって……」

川 ゚ -゚)「…………」

三文芝居は内藤の十八番だ。
私が演技をするとあまりの演技力の高さに周囲からいらぬ注目力を集めるので、
ここは黙って内藤の『設定』に従うことにした。

(-_-)「その不安とは?」

感情の籠もっていない声で悲喜は私と内藤を交互に見つめる。
実際は目が細いので何処を見ているのかよく分からないが……。

( ^ω^)「ズバリ、結婚の障害」

(-_-)「ほう……」

悲喜の目が少し見開かれた。
オーディエンスの信者達も少し騒がしくなる。
69以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/25(水) 00:43:45.83 ID:Tb5sXHM00
(-_-)「随分とまあ単刀直入ですね」

( ^ω^)「まだ私は何も言っていませんが」

(-_-)「ふふふ。わかりますとも、その若さで救いを求めるのです。
    おおかた御両親のどちらかが強く結婚に反対しているのでしょう。
    貴方がたはどうしてもその障害を排除したい。
    この世にいてほしくない。いなくなって欲しい人間が……」

川 ゚ -゚)「貴方がそれを取り除いてくださると?」

(-_-)「イエス。私は死神。死神は死を司る。ゆえに私は人間の死を操ることが出来る」

死神。悲喜マサル。

『エターナルライフ友の会』創立から僅か半年で五百人近い信者を集めた男。
人の死を自由に操ることのできる男。
何かよからぬ事をするのではと夕頭町の町長が恐れる謎の男。
70以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/25(水) 00:45:20.00 ID:Tb5sXHM00
( ^ω^)「では、今ここで誰かを殺すことも?」

(-_-)「命は神に与えられしもの。肉体と魂は強く結び付き、それを人為的に引き剥がすのは難しい。
    ナイフで人を刺すのとはわけが違う。おいそれとやれることではない」

( ^ω^)「噂に寄れば貴方は死の操作だけでなく、不思議な奇跡を使うことができるそうですね」

(-_-)「奇跡とは大袈裟ですが、人ではない身ですので
    人間にできないような事なら多少は出来ますよ」

( ^ω^)「それを今ここで出来ますか?」

(-_-)「何だか尋問みたいになってきましたね。貴方は警察官か何かですか?」

( ^ω^)「…………」

(-_-)「ふふふ。冗談ですよ……そうですね。
    最近は説法ばかりで会員の皆様にも私の力をお見せしてしませんでしたし……
    くだらぬことですが、たまにはパフォーマンスも必要でしょう」

おおお。と、信者達がざわめく。
端で神妙な顔をして内藤と悲喜のやり取りを見守っていた椎名さんは顔を輝かせ、
その隣にいた中年女性は一心に手を合わせ始めた。
71以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/25(水) 00:48:43.81 ID:Tb5sXHM00
(-_-)「私は遠隔からでも人を死に至らしめることができるのですが、
    そのさいには必ず千里眼を使います。殺す相手が見えないと業は使えませんからね」

その千里眼をここでお披露目しましょう、ってことか。
胡散臭そうな顔をする私をよそに、悲喜は信者達に『奇跡』を行うための舞台を準備させる。

何枚もの大きなプラスチック製のパーテンションが会議場に運び込まれ、それが悲喜の周りをグルリと囲んでいく。

(-_-)「私が皆さんを見ることができないようにしてください
     ちょっとした密室ですね」

やがて高さ二メートル強の壁が悲喜を前後左右に閉じ込めた。
天井にあたる部分は遮られていないので、悲喜の姿が見えなくなっても彼の声はよく聞こえる。

(-_-)「さて、これで私は皆さんの近くにいながら外部の情報が一切遮断されている状況となりました」

(-_-)「内藤さん。素直さん。配布された色紙に好きな記号を書いて下さい
    それを当てて見せましょう」

川 ゚ -゚)「(記号? ふん、怪しいな)」

( ^ω^)「(トリックか。種は分かるか?)」

着々と準備される様子を見ながら内藤は私に小声で話しかける。

川 ゚ -゚)「(ある程度は。まあ今は見ておきましょう)」
72以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/25(水) 00:52:54.59 ID:Tb5sXHM00
(-_-)「千里眼を開きました。いつでもどうぞ」

川 ゚ -゚)「(内藤さん。なるべく複雑な……そうですね、言葉では形容しにくい図形を描いて下さい)」

( ^ω^)「(わかった)」

もし、悲喜の言う千里眼が手品のトリックならここは私の出番だ。

内藤の言葉を借りるなら『何かを隠蔽する』瞬間はまさにこの時。
さすがの目立ちたがり屋の内藤も今はレンタルしたキャットのように私に従順だ。

川 ゚ -゚)「(全ての、とは言いませんが、私の予想では
     信者達の中にはサクラが紛れ込んでいるはずです)」

( ^ω^)「(そいつが悲喜に何らかの方法で我々が描いた図形を教えると?)」

川 ゚ -゚)「(ええ。恐らく奴は私達が描いた色紙を他のサクラを含む信者たちにも一度見せるように
     支持するはず。そしてサクラのメッセージを確認するために、
     図形言い当てるときにあの壁を取り払い、姿を現すでしょう)」

つまり、私のすべきことは『悲喜』の注視ではなく『信者』への注視だ。
マジシャンとしての全神経を研ぎ澄ませ、私は『狩り』に備える。

( ^ω^)「(ふっ。なるほど、だいたい私の予想通りだよ)」

川 ゚ -゚)「…………」

(-_-)「御両人、そろそろよいですか?」
73以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/25(水) 00:56:16.94 ID:Tb5sXHM00
悲喜の言葉を受けて私達は準備が整った旨の返答をする。
「結構」そう悲喜は言うと、

(-_-)「では、まず素直さんから "周りの人には見えないように" 記号を描いた面を天井に高く向けて下さい』」

川 ゚ -゚)「!!」

(;^ω^)「(む? そんなことをしたらサクラにも見えなくなるぞ……?)」

(-_-)「時折、私の能力をインチキ手品の類と怪しむ輩がいましてね。
    彼らはこともあろうか私の大切な会員をサクラとして潜り込ませてると
    言うことがありまして。でも、こうすれば記号を知っているのは貴方がただけ
    何ら問題はないでしょう?」

それに、

(-_-)「千里眼はちょうど衛星のように上から下を見下ろすので
    このほうが私も見やすいんですよ……ああ、ありがとうございます。
    素直さんは『円』を描いてくれましたね」

川;゚ -゚)「…………」

速い!!
私が色紙を天井に向けて五秒も立たずに悲喜は『千里眼』を使う。

(-_-)「では素直さん。会員の方々に貴女の色紙を見せて上げてください」

川;゚ -゚)「…………」
74以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/25(水) 00:58:35.02 ID:Tb5sXHM00
(*゚ー゚)「わぁ!!」

白い紙に描いたそれは黒い円。
どよどよと信者達が沸き立つ。

馬鹿なっ。こいつ―――――

( ^ω^)「次は私ですね」

(-_-)「ふうむ……随分と複雑な形だ。これは……立方体の中に球を入れているのですかな?」

( ^ω^)「Oh....」

―――――こいつ、サクラを使うどころか壁から出ずに当てやがった!?

川 ゚ -゚)「(私の……知らないトリック……)」

動揺する私をよそに、内藤が見せた色紙によって会議場内に拍手が巻き起こる。

( ^ω^)「(素直、どういうことだ?)」

川;゚ -゚)「…………」

(-_-)「どうでしょう。これが千里眼。これが死神の力。
    ようこそ。エターナルライフ友の会へ」

プラスチックの牢獄に幽閉された悲喜が私の心を見透かすようにして笑った。

つづく
75以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/25(水) 01:03:29.77 ID:P0Br9blU0
76 ◆18jD4qgdnU :2010/08/25(水) 01:07:01.89 ID:Tb5sXHM00
たくさんの支援ありがとうございました。
一応、この物語が処女作になります。過去作品はありません。

タイトルでもお分かり頂ける通り、この作品は
堤 幸彦監督の作品『トリック』シリーズの世界観を元に作ったオマージュ作品です。

原作を知っているかたにも、トリックを知らない方にも楽しんで頂けるよう頑張ります。
77以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/25(水) 01:10:45.85 ID:a2h6kUedO
おっつ!!
78 ◆18jD4qgdnU :2010/08/25(水) 01:11:17.28 ID:Tb5sXHM00
一応、指摘があったので誤解がないように注釈を付けますと
物語自体は完全にオリジナルのものとして描きました。

私の手元にある愛書「トリック・オフィシャルブック」様も保障してくれていますので御安心を!!
79以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/25(水) 01:19:25.62 ID:QANSdjo+P
丸々パクリではないんだ
映画しかしらないけど


導入部分がまずかったんだろうね
食いものにつられて謎解きに出るという物語の導入部分の筋とそれに関する人物のやり取りが
原作と酷似していたからパクリのような嫌な既視感を覚えた
だからキャラの性格が同じ、主人公の視点が同じ、人物のやり取りが同じという
オマージュ作品としての設定が全て裏目に出てしまった感じがする

(世界観を壊さない程度の)プラスαとかつけてもよかったかもね
ストーリーがあるなら完全オリジナルにしてもよかったような気はするけど
今度オマージュ作品をかくなら導入を頑張ったらいいんでない
80以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/25(水) 01:32:54.53 ID:07ERIvrRQ
普通におもしろかった>>1乙!
あと批判するくらいなら書き込むなよ
これがパクリなら禁書SSけいおんSSもモロパクリだろカスが
そっちも批判しろよ
81以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/25(水) 01:35:24.15 ID:poVOGbSz0
乙乙
82以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/25(水) 01:37:37.17 ID:RFJrp6rf0

パクリじゃなくてよかった

荒れてんのは、やっぱりキャラじゃないのかな?
見た感じ性格とか、やり取りや口調なんかが原作と酷似?
なら、ブーン系キャラでやる意味がないなんて意見が出るのはよくあることだし


>>80
批判も含めて反応
書き込むなというレスは、書き込まれたくないなら2chに投下すんなで終わる話
83以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/25(水) 01:38:56.76 ID:QANSdjo+P
>>80
おまえの頭の中身がガスだよ
SSはただの二次創作だから、
作者オリジナルの色を出さないといけないブーン系とは全然土俵が違うっつの
オマージュ作品と二次創作は違うから勉強してくれば
84以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/25(水) 01:40:17.57 ID:FXv26qKJ0
毒畑みたいなパロと思ったらぜんぜん違った
正直クーとブーンである必要が
85以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/25(水) 02:21:36.94 ID:cTqw03+1O
lw´‐ _‐ノv

シューって確か、TRICKの仲間由紀恵みたいな性格なんだっけか
86以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/25(水) 02:38:12.27 ID:xDU0iqR70
キャラ的に阿部寛役をドクオにしときゃここまで荒れなかったのでは?
87以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/25(水) 04:02:04.89 ID:TUs1nfOr0
普通にトリックSSの形で投下すれば良かったんじゃね?
川 ゚ -゚)と( ^ω^)の顔文字を
奈緒子 「」 次郎 「」 に置き換えてさ
88以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/25(水) 04:29:26.86 ID:nNsI7o5b0
作者オリジナルの色を出さないといけないブーン系()
おまえらブーン系を崇高なものかなんかにしたいとでも思ってるの?
もっともこんな連中がいる時点でそんなことは叶わないわけだが
89以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/25(水) 05:13:24.43 ID:EnPAwoHn0
パクリではないがオリジナルティ皆無
むしろ原作キャラAAキャラどっちつかずで崩壊しすぎ
そして致命的につまらない以上
もう投下しなくていいです
90以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/25(水) 05:15:49.64 ID:u787U4VL0
原作面白いんだから汚すなよ……
91以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
オツ