しとしと降る雨に 溜息ついてみる
今日は皆とお出かけするはずだったのになぁ
唯「ちぇー せっかくの休みなのに…」
憂「残念だね…」
窓の向こうには 灰色の空
どんよりとした空は ずっと先の方まで広がってる
お日様は かくれんぼの真っ最中
私の心も 曇り模様
2 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 03:03:05.29 ID:vHUCAs9OO
しえん
こんな暗い日だから 暗いことも考えてしまう
何せ明日は雲に遮られて見えないから
ずっと先の方まで真っ暗だから
不安にだってなってしまう
進路の事とか 卒業の事とか
ああ そうだ もうすぐ私卒業なんだっけ
唯「卒業したら私達どうなっちゃうんだろう」
唯「…」
4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 03:06:58.72 ID:DR9TP9LI0
スレタイにセンスを感じない
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 03:09:26.05 ID:bLSNVKKE0
ポエム
卒業したら…
離れ離れになるなんてことは無いよね
楽しそうな皆の顔を思い浮かべる
もっと皆とバンドしたいのにな…
皆とお別れだなんて嫌だよ
そして
唯「…あずにゃん」
思い浮かぶのは 可愛い後輩の彼女の事
憂「梓ちゃんがどうかしたの?」
唯「あずにゃん…寂しくないのかなぁ」
来年私達は卒業する
そしたらあずにゃんは1人になってしまう
そうなればきっと彼女には寂しい思いをさせてしまうだろう
またこれ系か
もういいよ秋田
………
時刻は正午過ぎ
雨はまだ振ってるみたい
梓「…」
♪〜
梓「…」
♪〜
梓「…」 カチッ
[ ■ ] 停止
暇つぶしに聞いてた音楽を止める
梓「はぁ…」
10 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 03:18:36.09 ID:iEGH2+zx0
今あなたは黒歴史を目撃する!9m
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 03:18:37.67 ID:GboGmLDU0
純ジュワ〜щ(゚д゚щ)
わかる
なんだか気乗りしない
いつもは熱中して聞くお気に入りの曲も
今日だけはどうにもつまらない
部屋の中で 私は一人ぼっち
梓「…」
梓「…行きたかったな」
先輩達と一緒に居られるのは今年一杯だけだ
今年が終われば卒業して また来年からは居なくなってしまう
だから先輩達と出かけるチャンスは無駄にしたくなかったのだけど…
梓「…来年からは私1人なんだよね」
1人は寂しい
………
執事「それではまた何か御座いましたらお呼びください」
紬「ええ、わかったわ」
執事「失礼します」
…
昼食を終えて 自室へと戻ってきた
執事が去って 私は部屋に1人きり
そうして やっと一息を付く
紬「…」
そして
紬「…」
そこから やるべき事は何もなかった
窓から見上げた空は相変わらず
悲しい色を浮かべている
紬「…ふぅ」
トスン
溜息をつきベットに倒れこむ
紬「…」
とても退屈な時間が流れる
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 03:36:10.86 ID:vHUCAs9OO
期待支援がんばれー
紬「昨日からずっと楽しみにしてたのに…」
なのに 急な雨に空は塗りつぶされて
本当は素敵な日になるはずだったのにな
紬「…」
仕方の無い事だけど
ちょっとだけ拗ねてみたっていいよね?
紬「…そうだ」
ゴソゴソ
コトッ
引き出しから取り出したのは
軽く装飾された小箱
私の宝物
パカッ
中に詰まっているものは大切なものばかり
そこから一番新しい宝物を取り出す
あの日 彼女と一緒に二人きりで遊んだ記念
キラキラ光る落書きのされた、2人を写す小さな写真
紬「りっちゃんは、今頃どうしてるのかしら」
そして私は大好きな友達の1人のことを思い浮かべた
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 03:48:52.39 ID:vHUCAs9OO
もう少しペースアップしてほしいな
………
律「えいっ!このっ!」
聡「甘いっ!」
律「あっ!」
聡「! よしっ 貰ったっ!」
律「かかったなー!」
聡「えっ!?」
律「おりゃあーっ!!」
聡「うわぁあっ!」
律「よっしゃあーっ!私の勝ち!!!」
画面には ダブリュー! アイ! エヌ!
勝利の文字! もちろん勝ったのはこの私!
聡「くっそーっ! あの場面でそう来るかよっ!」
律「ふっ まだまだ爪が甘いな 弟よ」
勝利の余韻に浸りながら ふと窓の外を見上げれば
いつの間にか雨は止んでいたみたいだ
律「つーか、もうこんな時間か…」
時刻はもう4時過ぎ
こんな時間になるまで ずっとゲームしてたのか、私…
聡「もう一回!もう一回勝負だ!」
律「ダメダメっ、もう私疲れたから また今度な」
聡「えぇっ!」
それにさっきは結構危なかった 次やったら負けるかもしれないしな
一日中ゲームしてて疲れてるのは本当なんだけど
聡「次は絶対勝つからな!」
律「はいはい」
後ろで負け惜しみを言う弟を適当にあしらい、自室へと戻る
律「ふぅ」
そう言えば弟の相手をしてやるのは随分久しぶりだったように思う
律「…ずっと部活と勉強でいそがしかったもんなぁ」
それに弟には弟の友達付き合いがある
姉弟で遊ぶ機会なんて言うのは
今日みたいに急な雨のせいで 両方の予定が潰れた時くらいか
律「…」
律「今日は残念だったなぁ…」
唯やムギは凄く落ち込んでるんじゃないだろうか
だってあんなに今日の事を楽しみにしてたのに
梓もあまり口や態度には出さない方だけど、きっと楽しみにしてたはずだ
それに澪だって…
律「…」
何か急に心配になってきたな
律「電話してみるか」
………
澪「…」
澪「…うーん」
澪「この構文は確か…」
澪「…」 ペラペラ
澪「そうそう…確かこんな感じ」
澪「…」 カキカキ
雨の日は勉強が捗る
今日の事は確かに残念だけど
相手は自然だし いくら悔やんでもどうにもならない
こう言う時に大事なのはすぐに気持ちを切り替える事!
澪「…」
澪「…」
澪「やっぱり…今日はこのくらいにしておこうかな」 パタリ
26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 04:27:53.94 ID:zdkHEm2o0
支援
窓の向こうには茜色に染まっている空
今日という 一日が終わっていく色
澪「…」
澪「やっぱりちょっと残念だな」
ブーッ ブーッ
澪「あ、携帯」
澪「律から電話?」
ピッ
律『もしもし、澪?』
澪「どーした?」
律『あー、そのさ…』
なんで言いにくそうなんだ…
澪「なんだよ」
律『…』
なかなか次の言葉が出てこない
……って おい、まさか
澪「まさか何も考えずに電話してきたんじゃ…」
律『…』
澪「図星か…」
まあ 何時だって行き当たりばったりな幼馴染の事だ
これ以上は何も突っ込むまい
律『…』
澪「…」
律『…』
澪「…」
律『ねぇ 澪』
澪「ん?」
律『……明日暇?』
30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 04:47:18.76 ID:OpEDEIb20
つまんね…
この先面白くなるとは思えない
………
夜になって
また雨が降り始めた
漆黒に佇む空
そこには明かりの1つも見当たらない
唯「…」
唯「…明日は」
唯「明日は大丈夫なのかな」
りっちゃんから電話がかかってきたのは夕方頃
律『今日は行けなかったのは残念だけどさ』
律『雨だから仕方ないって』
律『だからさ、明日行こうぜ』
律『
大丈夫だって、きっと晴れるよ』
雨がまた降り始めたのはそんな矢先
唯「…」
一寸先は闇
私には明日の事はわからない
そして
ずっと先の未来の事はもっとわからない
卒業したら 私達はどうなっちゃうんだろう
あずにゃんは1人になっちゃうのかな
真っ暗な空はまるでそんな私の不安を象徴してるみたいで
唯「…」
唯「はぁ」
唯「なんだか寂しくなってきちゃった」
34 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 04:56:08.34 ID:vHUCAs9OO
あれ?俺寝ぼけてたのかな?
今のところあんまり面白くないですね
しかしこれからに期待支援
35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 05:00:08.74 ID:kfqnhvAqO
支援
prrrr…
梓「あ…」
梓「唯先輩からだ…」
梓「こんな時間にどうしたんだろ」
ピッ
梓「もしもし」
唯『もしもし、あずにゃん? 今大丈夫?』
梓「はい、大丈夫です どうしました?」
唯『なんだかお話したい気分で〜』
梓「これと言った用事は無かったんですね…」
唯『えへへ〜』
電話の向こうの悪気の無い笑い声
全く困った先輩なんだから
37 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 05:04:25.59 ID:C2b+vnk20
普通につまらん、カルア民ってこんなもんなの?
唯『…今日は残念だったね』
梓「仕方ないですよ、今朝はどしゃぶりでしたし…」
唯『うん…』
梓「それに明日があるじゃないですか」
唯『でも…』
梓「…」
唯先輩の言いたいことはわかる
先ほどまた雨が降り始めた
この雨が明日まで続くとは思えないけど
それでも不安になる気持ちはわかる
39 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 05:10:53.73 ID:ciWrZmR50
スレタイのセリフを俺はプリキュアDX1で聞いたことがある
そう、ご存じ夢原のぞみさんのセリフだ
けど 唯先輩が不安だったのはそれだけじゃなかったみたい
唯『あずにゃん…』
梓「はい」
唯『あずにゃんは寂しくない…?』
梓「…」
唯『私達が卒業して… あずにゃん1人になって… それで…』
それが聞きたくて…電話してきたんですか
そりゃあ 私だって寂しくない訳がない
だから正直に答える
梓「寂しいですよ」
梓「寂しいに決まってるじゃないですか」
唯『やっぱりそうだよね……ごめんね』
梓「なんで謝るんですか」
唯『だってあずにゃんに寂しい思いをさせちゃって…
私…なんて謝ったらいいか…』
まったく
この人は 本当に
そんなの らしくないですよ
梓「唯先輩!!」
唯『は、はい!』
梓「私が寂しいのは 今が楽しいからなんです!」
唯『え…』
42 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 05:16:15.70 ID:Ls4Hrr6tO
つまらないのも当たり前だよな
>>1は何でつまらないかは解ってるよな?
でも、ここから書き手の才能で面白く出来る事も解ってるよな?
……
梓『今が楽しいから…
先輩達と過ごす今が楽しいから
だから寂しいんじゃないですか』
唯「あずにゃん…」
梓『こんな寂しい思いを出来る私はきっと幸せなんです!
大好きな先輩達に可愛がられてもらえて
たくさんの思い出を貰って
本当に何度お礼を言っても足りないくらい!』
唯「あ、あずにゃんっ…!」
44 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 05:22:13.30 ID:Ls4Hrr6tO
単純なお涙頂戴展開は止めてくれよ
どーせSS書いてるんだから誰もが絶賛する物語書いてくれよ
自信があるから皆に読ませてるんだろ?
期待しますよ!
梓『だから… 寂しくたって大丈夫です!
私には先輩達との思い出がありますから!』
ああ、そうだった
彼女は私が思ってるよりもずっとずっと強い子で
梓『例え離れてしまっても… 思い出は傍にあります!
思い出を通して ちゃんと私達は繋がっています!
離れ離れなんかじゃないです! だから安心してください!』
46 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 05:25:14.05 ID:vHUCAs9OO
これカルーアの企画だったのかよ…まあがんばれー
47 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 05:29:36.58 ID:tTkocX2s0
そらの上には死があるんだぜ
唯「…」
梓『だから… その…』
唯「あずにゃん」
梓『先輩?』
唯「もう大丈夫だよ」
梓『!』
梓『もう…心配かけないでください!』
唯「えへへ ごめんね」
梓『だから謝る必要はないです!』
唯「そっか、そうだね じゃあ…」
唯「ありがとう あずにゃん」
電話を終えて
ふと窓の向こうを覗けば
雨は止んでいた
曇っていた空は晴れ渡り…
唯「綺麗…」
満天の星空
皆も…そして彼女も…この空を見ているのだろうか
……
紬「晴れてよかった!!」
雨は止み、空には沢山の星が見えていた
紬「明日は素敵な日になりそう!」
大切な思い出の詰まった小箱を抱え
星空に祈る
どうかまた大切な宝物が… 思い出が増えますように
……
澪「ん 雨止んだのか…
今日はずっと締め切ってたし…
喚起しようかな」
ガラッ
律「よっ」
澪「なんでいるんだっ!!」 ゴツンッ
律「いてっ!」
澪「いい加減窓から入ってこようとするのやめろよな…」
律「えへへ それよりさ 見てみなよ」
澪「?」
律「うえ、うえ」
澪「上?」
澪「うわっ… 綺麗…」
律「本当にな…」
このスレがあるからもう
けいおん最終回SS書かなくてもいいよね?
……
黄金色の空を見上げて
今ここにはいないけど
いつも傍にいるあの人に届くように
語りかける
梓「きっと大丈夫ですよ 明日はきっと大丈夫
だから…絶対 明日も良い思い出にしましょう!」
……
唯「…そうだね
明日も良い日になると良いね!」
たとえ離れ離れになったとしても
きっと私達の見上げる空は何処かで繋がっている
同じように私達の思いもきっと繋がっているんだ
…
青白い光が空を走り
そして、夜が明けた
トントン
憂「お姉ちゃん、そろそろ起きないと」
唯「うーん おはようー ういー」
憂「うん、おはよう!
それよりお姉ちゃん」
唯「ふぇ?」
憂「律さん達もう来てるよ?」
唯「えっ! うそっ!」
ガチャ
唯「いってきます!!」
バタンッ
澪「唯 遅いぞっ」
律「まったく どんな時でも遅刻するのは唯らしいけどな」
紬「まあまあまあ」
唯「ごめーん!」
梓「それじゃあ、行きましょう!唯先輩!」
唯「うん!」
見上げれば
何処までも続く 透明な空
さあ 行こう 私達の明日へ
この空は私達だけの空っぽのキャンパス
どこまでも先へと続いていく空
空が続く限り、そこに描く私達の明日も続く
皆の思いを繋げて 皆の色を重ねて
空いっぱいに 虹色の明日を 描こう
終わり
おつよ
59 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 06:17:51.67 ID:TvM3OwvH0
カルーア企画という先入観さえなければもっと楽しめたかも
ひとまず乙
60 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 06:24:51.40 ID:OpEDEIb20
VIPにいる時点でこんな言葉決して使わない…使っちゃいけないと思ってた
でももの凄い言いたい…
時間の無駄だった
正直キチガイSS以外あんまり面白くない
62 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 06:41:19.00 ID:imu0vjPO0
そういう意味で言えば、面白いか面白くないかで評価するのは間違っているのかもな
63 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 06:42:08.82 ID:imu0vjPO0
ちなみに俺はタイトルから予想して壮大なマジキチ期待してたんだけど
>>1 叩かれてばっかりでかわいそす
キチガイみたいな作品より良くね?
65 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 06:48:30.83 ID:OpEDEIb20
>>64 たとえキチガイだろうとなんだろうと読んでる側からすれば面白ければ何したっていいんだよ
梓「やっと終わった……」
ある日の放課後。
掃除当番で居残りをしていた私は、ゴミ捨てを済ませ部室に急いでいた。
梓「うう、先輩たち待たせちゃってるかなあ?」
いつも通りお茶をしてだらけている可能性が高いが、もしかしたら練習を始めているかもしれない。
というかたまには自主的に始めていて下さい。
最近練習できてないんだよなあ……
唯先輩と律先輩は暑い暑いって言ってすぐだらけちゃうし。
梓「確かにすごく暑いっていうのは同感だけどね」
首筋に張り付いてしまっているうっとうしい髪を払い、ぽつりとぼやく。
恨みたくなるほどカンカンと照りつける太陽、梅雨が明けてその姿を存分に見せつける青空、引っ切り無しに続くセミの鳴き声……
季節はすっかり夏一色だ。
……
梓「ふう……」
階段を駆け上がり、部室に到着。
ずっと前から思っていたけど、何で音楽室とかは最上階に作ってしまうのだろうか?
一階とかに作ってくれればこんなに苦労は……無理か、うるさいし。
ガチャッ
梓「すみません、遅れました!」
唯「あ、あずにゃ〜ん♪」
梓「にゃっ!?も、もう!毎度毎度いきなり抱きついて来ないで下さい!」
部室に入るとすぐに唯先輩のハグを受ける。
まあ嬉しく……はあるのだけど、こういう暑い日に抱きつかれるのはさすがに辛い。
唯「いいじゃんあずにゃんが可愛いんだからさ〜。それに寂しかったんだよ〜っ」グリグリ
梓「顔押し付けないで下さい!……ってあれ?まだ唯先輩だけですか?」
唯先輩が私のお腹に顔を擦りつけ始めたので視界が開ける。
部室の中を見渡してみると、他の先輩達の姿は見えない。
どうやらまだ来ていないらしい。
私は意外なことに2番目だったようだ。
唯「そうなんだよ〜、みんな用事で少し遅れるってさ!」
梓「そうなんですか……私だけ遅れたのかと思ってました」
唯「だから……」
梓「?」
唯「ずっと一人ぼっちで寂しかったんだよ〜!」ガバッ
梓「わあああっ!?」
唯「あずにゃんにゃん♪」スリスリ
梓「暑いですよ、やめて下さい〜!」グイグイ
唯「むぐぐ……は〜な〜れ〜ぬ〜ぞ〜」ギュウッ
相変わらずスキンシップが好きな人だ。
いつにも増してしつこいのは、一人でいるのが耐えきれなかったからだろう。
唯先輩、いっつも誰かと一緒にいるイメージあるし。
唯「えへへへ〜」
梓「あついぃ……」
でも、そろそろ本当に勘弁して下さい。
熱中症で倒れそうです。
なんかさらに始まった!?
さる食らうからきっかり3分は開けるべきでござるよ
……
梓「よし、練習しましょう!」
唯「ええっ!?」
梓「何で驚いてるんですか……。ほら、澪先輩たちが来るまでギターで合わせましょう」
唯「みんなが来るまでのんびりしようよ〜」
梓「ダメです」
唯「あずにゃんのけ〜ち!」
梓「け、ケチじゃないです!」
唯「私はみんなが来るまで動かないと決めました!さああずにゃん、一緒にのんびりしよう!」フンス!
梓「……」
唯「……」
梓「……」
唯「あ、あれ?どうしたのあずにゃん……」
梓「……はあ」
何でだろうか、唯先輩と話していると力が抜けてくる。
唯先輩の持つほんわかした空気と、持ち前のマイペースさがそうさせているのだろうか。
それにしても、いつも通りとはいえ堂々とサボりを宣言するとは……
唯「あ、あずにゃん?」
梓「分かりましたよ、皆さんが来るまでですよ?」
唯「……!」パアアッ
梓「そしたらちゃんと練習を……」
唯「ありがと〜あずにゃん!」ダキッ
梓「にゃっ!?」
唯「えへへ〜、いいこいいこ♪」ナデナデ
梓「唯先輩は、ズルイです……」
唯先輩の言動に呆れかえってたはずなのに、一瞬でどうでもよくなってしまう。
これを天然でやってしまうのだから恐ろしい……
くう、その悪気のない笑顔は卑怯だ。
唯「え、ズルイって……私何かしたっけ?」
梓「何でもないです!」
……まあいっか。
……
ミーンミーン、とセミが鳴く。
ギラリと太陽が輝き、窓枠から日光が嫌というほど降り注ぐ。
たま〜に涼しい風が吹き込み、火照った体を少しだけ冷ましてくれる。
そんな真夏の部室の中で私たちは今、
唯「……」
梓「……」
ただひたすらにボーっと窓の外を眺め続けていた……!
唯「……」
梓「……」
唯「……」
梓「……あの、唯先輩」
唯「……んー?どうしたの、あずにゃん?」
梓「楽しいですか……?」
唯「えへへ、まったりしてるね〜」
梓「……」
ダメだ、私にはイマイチ理解できない。
そもそもこの人、暑いの苦手なんじゃなかったっけ?
何でこんなに平然としていられるんだろう……
唯「あずにゃんは分かってないみたいだね」
梓「何をですか?」
>>71 さるは一時間以内に11回書き込みするとなる
別の人間が11回書き込むか、一時間経つと解除される
だから支援って書き込みはちゃんと意味があるのよ
なるほどそれは知らんかった
じゃあ支援頑張ってくれ
唯「夏の日の、まったりした過ごし方だよ!」
梓「?」
唯「夏休みとかによくやってるんだよね〜、私」
梓「ああ……」
なるほど、慣れか。
そういえば以前家を訪問した時もだら〜っとしてたな。
唯「ほらほら、見て見てあずにゃん!」
何を見つけたのか、楽しそうに空を指差す唯先輩。
まあせっかくだし、唯先輩流の夏の楽しみ方を教えてもらおう。
梓「……何があるんですか?」
青い空、眩しい太陽、白い雲。
私の目に入ってくるのはそれだけだ。
唯「あれだよあれ!アイスクリーム!」
梓「……」
もしかして。
梓「あの雲……、のことですか?」
唯「そうそう、美味しそうだよね〜♪」
梓「え〜と……」
唯「あっ!あっちにメロンパン発見!おお、あれは見事なわたがし!」
梓「ノーコメントです……」
81 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 07:25:40.49 ID:imu0vjPO0
なんか始まってた
唯「もう、あずにゃんはまだまだだね〜。あ、シュークリーム発見!」
梓「……」
この人の頭の中には食べ物のことしか入っていないのだろうか。
まあ唯先輩らしいといえば唯先輩らしいけど。
唯「美味しそう……」
梓「唯先輩、お腹空いてるんですか?」
唯「今日はまだムギちゃんのおやつ食べてないからね〜」
梓「……ポッキーならありますけど。食べます?」
唯「食べる食べる!」
……
唯「……」ポリポリ
梓「……」モグモグ
唯「あ、あれはパンダさんみたいだね」
梓「え……私には猫みたいに見えますが」
唯「そうかなあ……」
梓「あっ!あれは律先輩のドラムみたいですね!」
唯「え〜、あれはカスタネットだよ〜」
梓「ええ?か、カスタネット……」
ポッキーをつまみながら、再び二人で空を観察。
食欲が満たされてきたおかげか、唯先輩も食べ物以外のものを連想するようになった。
……でも、さっきから全く意見が合わない。
唯先輩の感性が独特だってことは知ってはいるけど……
梓「……なんか、悔しい」
唯「どうしたの?」
梓「何でもないですよ」
唯「そう?」
チラ、と唯先輩の横顔を覗き見る。
どうやらこんな謎の悔しさを感じているのは私だけのようだ。
梓「……」
唯「〜♪」
でも楽しそうな唯先輩を見ていると、そんなことはどうでも良く思えてくる。
本当、不思議な人だ。
唯「ところでさ〜、ずっと気になっていたんだけど……」
梓「何がですか?」
唯「空って、何でこんなに青いのかなあ?」
梓「ああ、それは太陽の光のせいですよ?」
唯「太陽の光……?それでどうして青く見えるの?」
梓「ええと……詳しく説明すると難しくなるので、口頭だけで唯先輩に理解してもらえるかどうか……」
唯「えっ!?もしかして私、馬鹿にされてる!?」ガーン
梓「いえ、そういうわけでは……」
唯「ひどいよあずにゃん!私は3年生なんだよ!?あずにゃんが分かることくらい、私にも分かるよ!」プンスカ
梓「えっと、ですから」
唯「さあ早く説明して!ばっちり理解して、あずにゃんを見返してあげるから!」
梓「……はあ、そこまで言うなら」
みっちり叩き込んであげよう。
レイリー散乱の話からそれぞれの光の長短、青空と夕焼けの違いまでしっかりと。
支援
……
梓「……というわけですけど」
唯「……」
梓「唯先輩?」
唯「……」プシュー
梓「唯せんぱーい!?」
最初はふんふん、と頷きながら聞いていた唯先輩。
説明が長くなるにつれて反応が薄くなって行き、最後は頭から煙を出して(比喩だけど)コテン、と倒れてしまわれた。
88 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 07:39:00.33 ID:kfqnhvAqO
支援
唯「あずにゃ〜ん……」
梓「は、はい」
唯「私は自分の実力を過信していたみたいだよ……あずにゃんの言ってること、途中から全然分からなくなってたよ〜!」メソメソ
梓「な、泣かないで下さいよお」
唯「ところであずにゃんは何であんなに詳しいの?」
梓「え……」
泣き出したと思ったら、次の瞬間にはけろっとしている。
この変わり身の早さにはついていけない……
唯「ねえ何で〜?」
梓「ええと……中学生の時、自由研究で調べたんです。私もずっと不思議に思ってたんで……」
唯「おおっそうなんだ〜!あずにゃんは凄いねえ」
梓「いえ、そんな」
唯「謙遜しなくていいよ〜。私は自由研究って何をすればいいのか分からなくて、アサガオの観察とかしてたな〜」
梓「……」
アサガオってあんた。
小学生かよ……
いや待て、ある意味はまっているかもしれない。
アサガオを庭で育てる唯先輩。
芽が出るのを今か今かと心待ちにする唯先輩。
花が開いて喜ぶ唯先輩。
必死にアサガオをスケッチする唯先輩。
必死に朝顔をスケッチする唯をスケッチしてお持ち帰りたい
梓「……く、くくっ……」プルプル
ヤバい、想像したらすごく似合う。
憂辺りは確実に見ているだろうから、今度話を聞かせてもらわなければ。
ひょっとしたら写真なんかもあるかも……
唯「……あずにゃん、何か失礼なこと考えてない?」
梓「えっ!?ま、まさかあ……」
唯「……」ジー
梓「あ、あはは……ほら唯先輩、空眺めましょう空!」
ううっ、こういう時だけ鋭いなあ。
でも憂と話すのは絶対に忘れないようにしよう。
……
唯「……」
梓「……」
再度ボーっと空を眺める。
というか、澪先輩たちはいったいいつ来るんだろう?
けっこう時間経った気がするけど……
唯「ねえ、あずにゃん」
梓「今度は何ですか?」
唯「空って、おっきいね」
梓「そう……ですね。どうしたんですか、急に」
唯「ずっと眺めてたらたまに思うんだ〜。この広い空と比べたら、私は何てちっぽけな存在なんだろう、って」
梓「唯先輩……?」
唯「……」
空を眺める唯先輩の顔は、いつものふにゃふにゃして柔らかい笑顔とは違っていた。
私が今まで見たこともない表情をしていて、そう……
大人の、表情だった。
唯先輩ってこんな顔も出来るんだ……
唯「まあ国語の教科書に載ってたセリフなんだけどね〜♪」
梓「……」
唯先輩のこと、見直さないといけないなあと思った矢先にこれだ。
ふにゃっとした笑顔でネタばらし。
思わずガクッと力が抜けてしまったではないか。
梓「はあ……そんなことだろうと思いましたよ」
唯「ひどっ!?言っとくけど、私にだってノタスルジアを感じる時だってあるんだからね!?」
梓「え〜と、ノスタルジア……ですか?」
唯「ノストルジア!」
梓「……ノスタルジア」
唯「ノスタルジア!」
梓「はい、良くできました♪」
唯「あ、あずにゃんにからかわれてる!?」ガーン
梓「いえいえ、唯先輩らしくて良いと思いますよ」
郷愁を感じる、とか言っちゃう辺りがとくに。
まあ何となく意味は伝わってきたけど、ね。
唯「む〜……」
梓「あはは、唸らないで下さいよ」
唯「……でもあずにゃんも思わない?空はこんなにおっきくて一つだけなのに、どうして私たちはちっぽけで、みんなバラバラなんだろうって」
梓「……」
唯「私たちはいま同じ空を眺めているけど、いつかは離れ離れになっちゃうんだよね……」
寂しそうに顔を伏せる唯先輩。
そんなことを考えたのは、一人で部室にいて寂しい思いをしたからなのだろうか。
それとも、将来のことに思いを馳せているためだろうか。
どんな理由にせよ、唯先輩にそんな表情は似合わない。
あの空に輝く太陽のように、明るい笑顔でいてほしい。
梓「……大丈夫ですよ、唯先輩」
唯「あずにゃん……?」
梓「唯先輩は言ったじゃないですか、空は大きくて一つだって」
唯「うん……」
梓「だから、離れた場所にいてもみんな一緒です。見え方が違うだけで、みんな同じ空を眺めてるんですよ」
唯「……」
梓「だからバラバラなんて悲しいことは言わないで下さい。少なくとも私は、私たち軽音部は、この大きな空と同じように繋がってるんですから」
唯「……」
梓「今だって、私は唯先輩の隣にいるんですから……」
唯「……そうだよね!」
伏せられていた顔が上がる。
その表情はいつもと同じ……いや、いつも以上の明るい笑顔だ。
唯「私たちは一緒なんだね!あの空と同じように、繋がってるんだね!」
梓「はい、もちろん!」
唯「ふふ、何だか悩んでたのが馬鹿みたい!あずにゃん、ありがと〜!」ギュッ
梓「ち、ちょっとお……」
ガチャッ
律「う〜す!」
澪「遅れてごめんな、ちょっと手間取っちゃって……」
紬「すぐお茶の支度するわね」
唯「みんな!」ダダッ
先輩たちがやって来て、唯先輩はそっちに走り寄る。
助かったけど……ちょっと残念。
澪「ど、どうした唯……そんなに興奮して」
唯「私たちは一つなんだよ!」
律「はあ?何それ、エヴァンゲリオン?」
唯「みんな!空はみんな繋がっているからね!」
紬「え〜と……何て返したらいいのかしら?」
唯「たとえイギリスにいてもフランスにいてもドイツにいても……みんな繋がってるからね!」
澪「何でヨーロッパ限定なんだ……」
律「唯のことだから、国の名前をよく知らないんじゃね?」キシシ
紬「うふふ、唯ちゃんらしいわね♪」
澪「いや、けっこうひどいこと言ってるぞそれ……」
興奮して捲くし立てる唯先輩。
引き気味になりながらも話を聞こうとする澪先輩。
茶化して笑い飛ばす律先輩。
楽しそうにほほ笑むムギ先輩。
さあ、みんな揃ったし約束通り練習だ!
……おっと。
言い忘れていたことが、一つ。
さっきは離れた場所にいても……なんて言ったけど、私はそう簡単に離れるつもりはありませんからね、唯先輩♪
終わり♪
101 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 08:02:40.84 ID:imu0vjPO0
やばい。唯梓が可愛かった
これは乙と言うしかない
よかった
唯らしさ、梓らしさが出てた
律「いやー今日の部活は充実してたなー」
唯「・・・」
澪「久々にたくさん練習できたな」
梓「明日もこのくらい練習しましょうよ」
唯「・・・」
律「まー気が向いたらねー。あ、そこのコンビニ寄ってかない?」
梓「話をそらさないでください」
唯「・・・」
紬「コンビニ寄りたーい♪」
唯「・・・」
澪「そう言えば唯、さっきからぼーっと上を見てるけど・・・」
律「おーい唯!」
唯「・・・ねえみんな」
律「ん?」
唯「みんな!空はみんな繋がっているからね!」
梓「いきなりどうしたんですか?」
唯「空を見上げてら思ったんだ。いつか私たちがバラバラになっても、空は繋がってるって」
律「唯にしてはポエミーなこと言うんだな」
唯「私だってぼーっとしてるように見えて、色々考えてるんだよ!」フンス
紬「何年たっても、みんなと友達でいたいな」
律「そんなの当たり前だろー」
澪「うん、唯の言うとおり、空はどこまでも繋がってるんだ。私たちの心だってずっと一緒だよ」
梓「そう・・ですね」
律「まったく、唯のせいでしんみりした空気になっちゃったじゃん」
唯「えへへ」
梓「ていうか唯先輩、いつまで空を見上げてるんですか?」
澪「ずっと上を向いてると危ないぞ?」
唯「うん。そろそろやめるよ・・・あれ」
紬「唯ちゃん?」
唯「・・・」グググ
唯「・・・首が動かなくなっちゃった」
律「え?まじで?」
唯「うん、どうしよう」
梓「どうしようって言われても」
澪「ずっと上向いてたから筋肉がなんかなっちゃったのかな」
唯「なんかってなに?」
澪「いや、私に言われても」
紬「でも、ずっと上向いたままだと首痛めちゃうよ?」
唯「私だってもう上を向くのやめたいよ。でもどう頑張っても首が動かないんだよ」
律「よし、じゃあ私が戻してやる」ググググ
唯「いたたた!いたいいたいりっちゃん痛いよ!」
澪「おい律やめろ!唯が痛がってるだろ!」
律「ごめんごめん」
唯「ううー、痛かった・・・」サスサス
紬「やっぱり強引には戻せないみたいね」
律「すごく硬かったよ」
唯「早く下を向きたいよお・・・」
梓「とりあえず帰りを急いだ方がよくないですか?外だと人目がありますし」
唯「この姿勢で家までたどり着けるかなあ・・・」
律「危ないから私たちが送っていくよ」
唯「ありがとう〜」
ガチャ
唯「ただいまー!」
憂「お帰りなさい。あ、みなさんもいらっしゃい」
梓「憂、実はちょっと面倒な事になって」
憂「どうしたの?・・・ていうかお姉ちゃん、上向きながら歩いたら危ないよ?」
唯「首が動かなくなっっちゃた〜てへっ☆」
憂「上を向きながらてへっ☆ってしてるお姉ちゃん、可愛い」
律「さすがというかなんというか」
憂「とりあえずみなさんあがってください」
澪「ありがとう。お邪魔しまーす」
憂「それで、お姉ちゃんの顔が上向きのまま固定されちゃったわけですか」
律「そうなんですよ」
唯「ああっこの姿勢じゃゴロゴロできないよ!どうしよう」
梓「当の本人はそこまで深刻そうじゃないけど・・・」
唯「むー!私だって悩んでるんだよ!」プンプン
澪「その状態で怒られてもなんの迫力もないな」
律「それは元々だろ」
憂「そうだ、お湯をかけて見たらどうかな?」
唯「憂、私は人間であってカップ麺じゃないんだよ」
憂「ごめんなさい・・・」
梓「でも、試して見る価値はあると思います」
唯「あずにゃん待って。早まらないで」
やかん「ピイイイ」
憂「ちょうど沸騰したみたいですね」
唯「沸騰までさせる必要あるの!?」
律「よーし、澪そっち抑えろ」
澪「わかった」ガシッ
唯「やめてー!」ジタバタ
憂「じゃあかけるよお姉ちゃん。熱いから気をつけてね」
唯「どう気をつけるの!?」
憂「いくよー」
ジョボボボ ジュワッ
律「あっつうううい!!ってなんで私!?」
憂「やっぱり私、お姉ちゃんに熱湯をかけるなんて出来ないよ」
唯「ありがとう!ういー!」
梓「相変わらずこの姉妹は仲良しですねー」
澪「そうだなー」
律「誰か氷持ってきて早く」
梓「でも話が振り出しに戻ってしまいましたね」
澪「そうだ、唯の首をマッサージしてあげればいいんじゃないか?」
唯「おお!初めてまともな案が出たね」
梓「じゃあ誰がマッサージしますか?」
憂「あ、じゃあ私が」
律「待て!マッサージってのは手が大きいやつがやった方が効果的だ!つまり・・・」チラッ
澪「わかったよ・・・」
唯「お願いします!」
澪「なんか緊張するな。じゃあやるぞ」サワッ
唯「ぁあん!」
澪「えっ」ビク
憂「お姉ちゃん、なんで色っぽい声出したの?」
唯「澪ちゃんの触り方がいやらしくて・・・」
澪「い、いやらしくない!」モミモミ
唯「おっ・・・!ああん!!すごいよお//」
律「ゆ、唯?」
唯「澪ちゃんのマッサージすごく・・・んっ、気持ちいい!」
律「いいなー。澪、次私ね」
梓「私もやってほしいです!」
憂「あの、私も・・・」
澪「しょうがないな。順番だぞ」モミモミ
唯「はああぁあん!!」
憂「あっ・・・!んん//」
澪「これで全員のマッサージが終わったな」モミモミ
律「ああ・・・すごかったぜ澪」ポワー
梓「澪先輩にこんな才能があったなんて・・・」ハアハア
唯「ねー、澪ちゃんマッサージ屋さんになれば?」
澪「え、どうしようかな」
律「まんざらでもないんかい!」ビシッ
アハハハハハハ
唯「あれ、ちょっと待って。私の首が治ってないよ」
澪「あ・・・忘れてた」
憂「こんな時間ですし、みなさん夕飯食べていきますか?」
律「いやー悪いね」
澪「すこしは遠慮しろ」
梓「いいの?憂」
憂「うん、大歓迎だよ」
唯「わーい!あずにゃん!」ダキッ
梓「上向いたまま抱きつかないでください不気味です」
唯「ごめん」
憂「お風呂が沸きましたよ。順番決めて入ってくださいね」
唯「あ、お風呂に入れば治るんじゃないかな!」
澪「さっきお湯かけてダメだっただろ?」
律「かけられたのは私だけどな」
唯「っていうか、お風呂があるんなら私がお湯を浴びせられる必要なかったよね」
律「いや・・・もういいや」
唯「あずにゃーん!一緒にお風呂入ろうよー」
梓「嫌です」
澪「唯がこの姿勢でお風呂に入るんだったら、サポート役が必要だよ」
梓「うっ・・・わかりましたよ」
唯「わーい!」
しえん
唯「でたよー」ホカホカ
梓「思ったよりお風呂は苦労しませんでしたね」ホカホカ
澪「それは良かった」
律「でも首は治らなかったんだな」
憂「みなさーん、ご飯できましたよー」
唯「おおー!待ってました!」
律「なんか、このままでもあまり困ってないんじゃないか?唯」
唯「うーん、そうかも」
梓「最悪戻らなくなっても大丈夫ですね」
唯「ええ?それは嫌だよー。最悪戻らなくなったらどうしよう」
澪「病院いけ」
119 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 09:08:54.84 ID:kfqnhvAqO
しえん
唯「いただきまーす」
唯「むっ、むぐっ!?」
律「食べにくそうだなー」
唯「あずにゃ〜ん・・・」ウルウル
梓「まったく・・・しょうがないですね。ほら」
唯「あーん」
パクッ
唯「むむむむー」
憂「噛みにくいってお姉ちゃんは言ってます」
唯「むむむーん」
憂「あずにゃーん!ってお姉ちゃんは言ってます」
梓「私にどうしろと」
唯「むむぅむむむー」
憂「水を飲ませて〜ってお姉ちゃんは言ってます」
梓「はいはい、じゃあ口あけてくださいね」
唯「むぁーい」
憂「はーいってお姉ちゃんは言ってます」
梓「どうぞ飲んでください」
唯「がばおっ」
バッシャーン
梓「あ、すいません角度調整を間違えました」
唯「むんむんむうむむむむむう」ビショビショ
憂「全身濡れちゃったよーってお姉ちゃんは言ってます」
憂が飲ませた方がよくないかそれw
しえ
律「夕飯も食べ終わったし、私たちはそろそろ帰るよ」
澪「ごちそうさまでした」
唯「えー、泊ってきなよー」
梓「明日も学校だし着替えもないし無理ですよ」
憂「お姉ちゃん、わがまま言っちゃだめだよ」
唯「わかったよー」
律「じゃあ明日、学校でな!」
澪「明日になっても治らないようなら病院いきなよ?」
唯「うんわかった!」
憂「みんな帰ったね」
唯「うい〜、今日は一緒に寝てよお」
憂「うん!喜んで!」
唯「やったあ!」
憂「その前に夕飯の片づけやっちゃうね」
唯「うん。じゃあ私はギー太いじってるよ」
唯「よいしょっと」
唯「弾きにくい・・・」
唯「今日はいいや」
唯「ベッドに入ってから1時間あまり」
憂「すー、すー・・・」
唯「かわいい妹はすでに寝てるけど・・・私は寝る姿勢を模索していて全然寝れない」
唯「仰向けもうつぶせも無理だし・・・やっぱり横向きしかないかな。でも寝にくい」
唯「ちょっと気分転換に外出てみよう」
ガチャ
唯「うわーー!星空がすごく綺麗!」
唯「これは上向いたまま固定された唯一のアドバンテージだね」
唯「一人で何言ってるんだろ」
唯「せっかくだしお散歩でもしようかな」
テクテク
唯「本当に綺麗だなー夜の空って」
唯「今まで気付かなかったよ。こんな身近に綺麗な眺めがあったんだね」
唯「あっ、今の流れ星!?」
唯「気のせいかな・・・あれ、なんか星が減ったような」
唯「あ、雲が出たんだ」
唯「星が見えなくなっちゃった。帰ろう」
ポツッ
唯「冷たっ!雨だ!」
唯「やばい、早く帰らないと」
ザアアアアア
唯「うわわ、降ってきた!っていうか痛い!雨が顔に直撃して痛い!目に入る!」
唯「傘もないし・・・あ、そうだ!」
唯「ふふん♪目をつぶればどうということはない」
唯「これならいくら雨に打たれても目は無事だね」
ザアアアア
唯「・・・っていうか」
唯「目つぶってたら家に帰れないじゃん!」
唯「でも目を開けたらもろに雨をくらっちゃうし」
唯「うわーーーん!雨早く止んでよーーー!ういーーーー!」
チュンチュン・・・
唯「朝・・・か」
唯「もう何時間だったんだろう・・・ずっと目をつぶって立ち続けてるから感覚がマヒしてわかんないや」
唯「そう言えば雨、止んだみたい。もう目を開けて大丈夫かな」
パチッ
唯「わあ・・・!」
憂「おねえちゃーーーん!!」タッタッタ
唯「あ、ういー!」
憂「お姉ちゃん!」ガバッ
唯「おっとっと」
憂「もう、朝起きたらお姉ちゃんがいなくて・・・探したんだよ!?うわあああん」
唯「よしよし、心配かけてごめんね」ナデナデ
憂「ぐすっ・・・お姉ちゃんが無事でよかったよお」
唯「ねえ憂、空を見上げてみて」
憂「・・・?」
憂「わ・・・綺麗!虹だあ」
唯「うん。空って面白いよね。夕焼けになったり星空になったり、虹がかかったり」
唯「どの空も綺麗ですごいよね」
憂「うん」
唯「私の首がこうなったおかげで、身近にこんな素敵な物があったって気付けたよ」
憂「よかったね、お姉ちゃん!」
唯「はっくしょん!!」
いいのかそれでwwww
律「おじゃましまーす」
紬「お見舞いに来ましたー」
憂「みさなん来てくれてありがとうございます。お姉ちゃんなら」
唯「みんなーいらっしゃーい・・・っくしゅん!」
澪「大丈夫か?」
唯「お医者さんはすぐ治るって言ってたよー」
梓「一晩中雨に当たって風邪ひくなんて、唯先輩らしいですね」
唯「えへへ〜」
澪「首は相変わらずそのままか」
律「っていうか、病院行ったなら首も診てもらえよ!」
唯「まあまあ、しばらくはこの姿勢をエンジョイしようと思ってね。決して忘れたわけじゃないよ!」
梓「エンジョイって・・・」
唯「ねえみんな、今日帰ったら皆で空を見ようよ。きっと素敵な発見があると思うんだ」
澪「帰ったら?一人で見るってことか?」
唯「うん、でもね」
梓「?」
唯「みんな!空はみんな繋がっているからね!」
おわり
おつ!
いろいろ笑えた
おつ!!
136 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 10:52:41.24 ID:P3oyG3zhQ
純ジュワ〜щ(゚д゚щ)
137 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 11:12:19.14 ID:oL5bSx0fO
どこから突っ込めば…乙
138 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 11:28:47.14 ID:kTaj393GO
ポエム
女の子の書いたラノベ
って感じました
まぁ乙
唯「やっほー!」
澪「お、やっと来たか」
律「おお澪ちゅわーん。会いたかったぞー!」
澪「はいはい」
律「扱いひどっ。唯ちゃま癒して……」
唯「おいでりっちゃん! 私の胸はいつでもりっちゃんが飛び込んで来ていいようになってるよ!」
律「おお。ありがたやーありがたやー」バッ
梓「――ムギ先輩も、お疲れ様です」
紬「うん。梓ちゃんこんにちわ」
律「よーし早速だけどムギ! お茶の用用意だ!」
紬「あ、えっと。うん、任せてりっちゃん」
紬「今日はバームクーヘンよ。今朝空輸で届いたの」
澪「空輸って……。やっぱり海外製、なのか?」
紬「ええ。本場ドイツの私の家の行きつけのお店からなんだけど」
梓「バームクーヘンってドイツのお菓子だったんですね。てっきり日本生まれかと思ってました」
律「あらあら梓ちゃんったら。意外と世間を知らないんでございますわね」
梓「む。た、たまたまです!」
律「どーだか」
紬「一応紅茶もシッキム産に変えてみたんだけど。お口にあうかしら」
唯「それっていつものと違うの?」
紬「産地が違ってね、こっちのはちょっと香りが強くてコクがあるの」
澪「私には違いがわからないな……。ダージリンみたいな味だと思うけど」
梓「なんかちょっと甘味があるような」
律「梓はほんとに違いがわかってるのか?」
梓「わかりますよ! もう、さっきからなんなんですか!」
唯「怒ってるあずにゃんもかわいー」
梓「ああもう! 早く食べ終わって練習しますよ、れんしゅう!」
澪「……そうだな。今年で私たちも3年生だし、今のうちから気合入れとかないと」
唯「早いもんですなぁ……」
律「そうですなぁ……」
紬「――あ、あの!」
唯「ムギちゃんどうしたの?」
紬「あの、あのね」
律「なんだなんだムギ。そんなにキョドるなんて、らしくないぞ?」
紬「ごめんなさい。でもその、ちょっと言いづらいことなの」
澪「……でも言ってくれないと私たちにわからないぞ? ゆっくりでいいから、な?」
紬「うん。……えっとね、私ね、転校することになったの」
唯「え。え?」
律「……マジ?」
紬「ごめんない……。実はもうほとんど決まったことなの」
梓「そ、それはいつの話なんですか?!」
紬「今年度いっぱい。3月の終業式で、ね」
澪「なんとか、なんとかならないのか? あと1年くらいさ。卒業しちゃえば、進路だって……」
紬「お父様が勝手に決めてから、水面下で手続きが進んでたみたいで。私は転入のテストを受けるどころか、転校先に行ったことすらないんだけど……」
律「ムギ自身は、それでいいのか? 親父の作ったレールに乗せられるだけなんて」
澪「お、おい律。そんな言い方ってないだろ。親父さんのことも考えてやれよ」
律「だってそうだろ! ムギの意志が存在してなんだからさ!」
梓「律先輩ちょっと落ち着いてください! ヒステリックになったって状況は好転しません!」
律「こちとらムギとはもう2年の付き合いなんだよ! 梓はちょっと黙ってろ!」
梓「なっ! 最低です……。幻滅しました!」
澪「律やめろって! 梓に謝れよ!」
律「澪だって悔しくないのかよ?! 最後の、最後の1年になるんだぞ」
唯「……みんなケンカはやめてよ。ムギちゃん、泣いてるよ?」
紬「ひっぐ……ごめんね。ごめんねわたし……」
梓「あ……」
律「――ムギ、ごめん。その」
唯「まずはさ、ムギちゃんの気持ちをちゃんと聞こうよ。私たちが行動したりするのはそれからでいいはずでしょ?」
澪「そうだな……。で、どうなんだ? ムギ的にはさ」
紬「ゆいちゃんありがとう。――私は、転校してもいいって思ってるんだけど」
律「え、と。それは、2年が終わったときって事だよな?」
紬「……うん」
澪「どういう事だ? ちゃんと説明してくれ、ムギ」
紬「うん。うん、ちゃんと説明します」
唯「ゆっくりでいいからね?」
紬「うん。――私がね、この高校を選んだ理由。それはただの我儘だったの」
梓「わがまま?」
紬「そうなの。それまで、自分から何かを決めようだとか、そんなことは思わなかったし、できなかったから」
律「……それで?」
紬「気づいたら中学生になってた。私がいたのはとある私立の学校でね、エスカレーター式に大学まで決まってたの」
律「ふむ」
澪「ムギは、それが嫌になったのか?」
紬「嫌……。そうね、嫌だったのかもしれない。お父様には、飽きてしまったとだけ伝えたわ。毎日同じ景色を見ながら登校して、勉強してまた帰るだけなんて、ね」
紬「そしたらお父様は、私と二人だけで話す時間を取ってくださったの」
唯「普段そういう時間は無いの?」
紬「たまに夕食を一緒に食べていたけど、喋るのなんて一言二言がざらだったの。その時はおかしいなんて思わなかったけど、今思えばちょっと異質よね」
紬「続けるね。それで私は、丁度そのとき思いついたことを話したの」
唯「『私に高校を選ばせて欲しい』?」
紬「そう。そうしたらお父様、ずいぶん驚いた顔をしてたわ」
律「初めてムギがモノ申したんだもんな」
紬「もちろん、初めは反対されたわ。エスカレーター式で上がるのが一番楽だって何度も言われた」
紬「その頃の私はなんだかおかしくて、高校の話なんて本当にただの思いつきだったのに、ムキになっちゃって」
澪「子どもっぽいムギか……」
唯「今がオトナっぽいから、ちょっと想像できないよね」
紬「そうかしら。――それで、この高校を選んだの。偏差値もそこそこ、第一、女子高っていうのが興味をそそったわ」
律(そういやムギってそういう趣味だっけ)
紬「それでここに入って。合唱部に入部しようとしたら――って感じね、簡単に説明するとだけど」
梓「それで、それと転校の何の関係が? お父さんだってムギ先輩がこの学校に通うことを承諾してくれたはずなのに……」
紬「やっぱり受験のためだって言ってたわ。最後の一年だけでも、進学校へ行くべきだって」
澪「でもそれって、約束違いじゃないのか? ここに行かせるっていう」
紬「お父様も不条理だってわかってて言ってる顔をしてた。それは、伝わってきたの」
148 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 12:39:04.90 ID:oL5bSx0fO
し
唯「それでムギちゃんは? なんでそれを受け入れようと思うの?」
紬「仕方ないかなって。ほら、高校選びで我儘言ったの私じゃない? その分お父様の、我儘って言ったらおかしいけど――言うことも聞かなきゃだめかなって」
律「……そうかよ。ムギは友達よりお父様だもんな」
澪「おい律やめろって。いい加減大人になれよ」
紬「りっちゃんが怒るのもわかるよ。でもどうしようもないって、気づいたら意外と簡単に受け入れられたの」
梓「……私は正直受け入れられませんけどね。ムギ先輩みたいには」
紬「梓ちゃんはまだ少し幼いだけよ。きっといつか分かってくれるわ」
梓「嫌です。そんなの分かりたくありません!」
律「あたしもだよ。それがオトナになるってことなら、あたしはずっと子供でいい。友達のことが一番大好きな、子供のままでいい」
澪「だから部内でケンカみたいになるなよ! お互いが妥協しなきゃ話がまとまらないだろ」
律「澪、さっきからなんだよ。ムギの味方に付くってんならあたしもう知らないぞ」
澪「律、お前な……。私がせっかく止めてやろうと思って――」
唯「ムギちゃんさ、無理してるでしょ」
紬「え? ど、どういうこと?」
梓「そりゃ少し位、無理して飲み込んでるんじゃないんですか?」
唯「違うよ。いつものムギちゃんじゃないって感じだもん。まるでドラマに出てる人みたいな振舞い方してるじゃん」
律「唯何いってんだ? 私もいつものムギじゃないって思いたいけど、ムギはムギだろ」
唯「ムギちゃん違うよね? ホントは3年の終わりまでここに居たいんだよね?」
紬「違うわ! もう割り切れたもの! お父様の言う事を聞こうって思ってるもの!」
澪「ムギ……?」
紬「――ごめんね、もう斉藤が迎えに来るみたいだから……。帰るね」
律「……明日は、斉藤さんに遅くなるって伝えとけよ」
紬「……わかったわ」
バタン
律「どうすんだよぉ」
梓「あ、今日も練習無しですか?」
律「いやそういう問題じゃないから。今日の梓ちょっとおかしいぞ」
梓「おかしいのは律先輩の方ですから。そういうことなら、私も帰りますね」
律「おい梓! 自分勝手なことすんな! 今からムギのこと話しあうんだから残れよ!」
澪「梓、私からも頼む。これ以上輪を壊したくないんだ」
梓「すいません澪先輩。でもなにより輪を壊してるのは、そこの部長さんだと思いますけど。……失礼します」
澪「で。どうすんだよ律」
律「なんであたしに聞くんだよ」
澪「部長だろ? 責任持てよ」
律「私が悪いってのかよ!」
澪「そうは言ってないだろ……。その直ぐ感情的になる癖、どうにかしろよな」
律「うるさいなー。澪は私の小姑かっての!」
澪「なんで、そんなに、邪険に扱うんだよぉ……。りつの、ばかぁ……」
律「ふ、ふんっ。澪の方こそ何時になったらすぐにメソメソする癖直すんだよ。ガキじゃないんだから」
澪「うう、ふえーん……」
唯「澪ちゃん大丈夫? りっちゃん、言い過ぎだよ」
唯「第一さ、二人ともムギちゃんがおかしいことに気づこうよ」
律「だからいつものムギだったじゃないか。なにがおかしいんだよ」
唯「ムギちゃん、普段あんなひどいこと言わないよ?」
律「そういうのは水掛け論になるだけだろ。主観でモノを話すもんじゃないぜ」
唯「はあ。――学祭前にさ、りっちゃんと澪ちゃんがケンカしたこと合ったでしょ?」
律「……まあ、そんなこともあったな」
唯「帰っちゃったりっちゃんは知らないだろうけどさ。あの時さわちゃん先生が来て、代わりのドラマー探そう、なんて私たちに助言してたんだよ」
律「え」
唯「それに反論したのがムギちゃんだったの。りっちゃんはきっと来るからって、涙目になりながら、下むいて唇噛みながら、私たちを説得したんだよ?」
唯「りっちゃんはムギちゃんのこと薄情者だとか思ってるかもしれないけどさ」
唯「事情を知ってる私から見れば、りっちゃんの方こそ薄情者に見えるよ?」
律「うそ。あ、ああっ……」
澪「ゆ、唯。それくらいにしてあげて」
唯「……そうだね。でも軽音部内でこんなに確執があったらつまらないじゃん。仲良くやろうよ」
律「でもムギが……ムギがいなくなっちゃう……謝らなきゃいけないのに……」
唯「まだ大丈夫だよりっちゃん。明日、ちゃんと言えればね」
律「そう、だよな……。梓にも悪いこと言っちゃったし」
唯「あれはあずにゃんも、ちょっと空気よめてなかったけどね〜」
律「あ、あと澪にも謝らなきゃ」
澪「わわ! だ、抱きつくなぁ!」
唯「もうこんな時間だよー」
律「知らない間に時間って過ぎてくもんだよな〜」
澪「なんか思い返すと、今日っていったい何だったんだろうって気がするけどな」
唯「とりあえず帰ろーよ! 私お腹へっちゃった……」
律「よーし、アイスでも食うか?」
澪「もうご飯の時間だろ。食べきれなくなるぞ」
律「ぶーぶー!」
唯「りっちゃん豚さんだねー!」
律「ぶーぶー! 唯も豚になるぶー!」
唯「のーせんきゅーですぶー!」
バタン
支 援
唯「あつまるだけでわーらえるなんてー、うたうだけでしーあわせーなんてー」
澪「cagayakeか」
律「あ、あたしもそこんところ好きだぞ!」
唯「おお、りっちゃん分かってるねぇ」
律「褒めるでない褒めるでないぞ」
澪「なんだそりゃ」
唯「でもホントに、集まるだけで笑えるのが軽音部じゃない?」
澪「気兼ねしないからな。沸点が下がっちゃうというか」
律「でも歌って幸せになれるのは唯と澪だけじゃんかー!」
唯「じゃありっちゃんもヴォーカルやる?」
律「あ、いや。無理です、はい」
―――
――
―
澪「あれ? ムギは?」
律「そーじ当番。遅れるって」
唯「あずにゃんもまだみたいだねー」
律(梓、来るよな……?)
澪「律、分かってるな? ちゃんと――」
律「わーかってるよ! ここは部長にまかせときなしゃいって澪ちゃん」
澪「そこまで言うなら……。まあ律に、任せるけど……」
ガチャ
梓「こんにちはです」
唯「あ、あずにゃーんっ」
梓「わわっ、唯先輩……」
唯「今日もあずにゃんは柔らかいねぇ」ダキ
梓「――離して、ください唯先輩」
唯「あずにゃん……」
律「梓っ」
梓「……なんですか? 律先輩」
律「昨日は悪かった。この通りだ」
梓「……」
律「あたしさ、空回りしてたんだ。よく考えればあんな言い方しようなんて思わない。確かに客観的にみて子供なんだろうな」
律「軽音部をまとめなきゃいけない存在なのにな。梓。あんなこと言って、ごめんなさい」
梓「……知ってます」
律「え?」
梓「律先輩が空回りしやすいことなんて知ってます。子どもっぽいことも、熱くなりやすことも。全部知ってますから」
唯「あずにゃん……」
梓「ほんと幻滅しますよ」
律「え、えと……」
梓「ちょっとくらいの口論で、律先輩に『幻滅しました』なんて言っちゃう自分をです」
律「梓……。っあずさぁ!」
梓「ちょっ、抱きつかないでくださいってばー!」
唯「私も入れてよ〜」
梓「にゃ、に゛ゃあああっ」
161 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 13:54:59.22 ID:FF91MtM80
に゛はどうやって発音すればいいのだろう
そーらはこんなに青いのに
かぜは こんなにあたたかいのに
たいよーは とっても明るいのに
どーして こんなに ねむいのっ
ガチャ
紬「……こんにちは」
律「――よう、ムギ」
紬「りっちゃん、私考えたの。一昨日も凄く考えたけど、昨日もそれ以上に考えたわ」
律「知ったのは一昨日なんだよな?」
紬「うん、そうよ。でもね、やっぱり私の考えは変わらなかったの。ごめんなさい……」
唯「ムギちゃん! いつまでそんな――」
律「いいんだ。唯、あたしに話しをさせてくれ」
唯「りっちゃん……」
この話で唯は大人な感じだな
紬「き、キーボードなんて居なくたってバンドは組めるわ! ベースとかドラムスだったら死活問題になるだろうけど」
紬「だからいいじゃない! 私なんて居なくても放課後ティータイムには支障がないもん!」
律「大ありだよ」
紬「え……?」
律「まず作曲が居なくなる。美味しいお茶が飲めない。お菓子が食べられない。しかも――」
律「ムギがいない。これは充分、死活問題だよ」
紬「なに、なにを言って――!」
律「だってそうじゃん。ムギ以上に友達思いの奴なんていないんだからさ」
澪「ふふ。たまにはいいこと言うじゃないか律」
律「冒頭だけが余分だぞ」
唯「それに案外さ、ムギちゃんが一番軽音したがってるんじゃない?」
律「どういう意味だ?」
唯「ちっちっち。さて問題です。今年の学祭で、私がふわふわを歌い終わったあと、誰がどうしたでしょうか!」
梓「……すんごい楽しそうな顔でキーボードにコード刻み始めた人が居ましたね」
澪「その次に合わせ始めたのが律だったよな」
律「なんだよー。その次は澪じゃんかー」
唯「きっとそういうことなんだよ、ムギちゃん」
律「あたしたちはさ、ムギに無理に残って欲しいとは思ってないよ。いやあたしはできる事なら残っては欲しいとは思ってるけど」
紬「――わ、私は! 早く忘れて、欲しくて。どうせ居なくなるなら、いなくなった後まで迷惑かけたくないから!」
律「それが無理だって言うなら、せめて『放課後ティータイムで死ぬまでバンドやりたい』ってそんな言葉が聞きたいだけなんだ」
紬「忘れてよ! わたしのことなんか忘れて!」
律「やだよ。絶対忘れるもんか。武道館まで行ったら、ウチのバンドには琴吹紬って最高のキーボードがいましたって自慢してやる」
紬「そんなの……誰も得しないじゃない……」
律「確かに、それはあたしの勝手な自己満かもしれないけど。それでも、それはあたしらができるささやかな抵抗じゃん」
律「……ムギの気持ちも教えてよ。どうなの? ここでバンドしたいの? したくないの?」
紬「そんなの……」
紬「したいに決まってるじゃない! わたしもりっちゃん達とずっとバンド組んでいたいもん!」
律「――ありがとな。多分それだけが、聞きたかったんだと思う」
唯「ムギちゃーんっ!」ギュ
紬「唯ちゃん……」
唯「ムギちゃん、転校しても友達だよ? どこかで会ったらお菓子食べに行こうね?」
紬「うん。うん、うん!」
梓「唯先輩はなんというか、食いっけが半端じゃないですね」
唯「ち、ちがうんもん! 美味しいスウィーツがあるなら食べない訳にはいかないだけだもん!」
紬「くすっ、唯ちゃんらしいわ」
唯「あーん、ムギちゃんまでぇ」
169 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 14:24:11.79 ID:GR8DV7HcO
律の口調と一人称がおかしい
所詮この程度か
律「それじゃお別れまであとちょっとしかないけど、それまでちゃんと練習して、ティータイムもして、そんで……」
澪「まあいつも通りって訳だな」
梓「ちゃんと、ですからね! 唯先輩とかサボらないでくださいよ」
唯「ぶう。ちょっとくらい信用してよ〜」
紬「それじゃまずはお茶にしましょ? 今日はフランスからマカロンが届いたの」
唯「マカロンってなになに? 栗の親戚?」
律「ばーか。マロンって英語じゃん。マカロンはフランスのお菓子だぞー」
梓「栗は英語でチェスナットですよ、りつせんぱーい?」
律「ぎくっ」
紬「ふふ。りっちゃんったらおもしろーい」
―――
――
―
律「さて、諸君。我々も遂にここまで来たわけだが」
梓「ほんとに武道館でワンマンライブ出来るなんて……」
澪「地道にやってきた成果だな。本心から思うよ」
唯「でもムギちゃんとお別れしてからすんごい真面目になったよねー」
梓「ですねぇ。でも元々みなさん遊び半分の練習であそこまで上手かったんですから、真面目に練習したらどうなるかは分かってましたけどね」
律「おお梓。やっと先輩のことを敬えるようになったのか。いやぁ、やっぱり人間って年を取ると進歩するもんだ」
梓「もう……元から尊敬してますってば」
唯「あずにゃんたらお世辞まで使ってるよ!」
梓「だから唯先輩までー!」
律「ふっふっふ。せっかくだからサポートメンバーとか、募集してみるか」
澪「せっかくだからって……。今までの曲に全部キーボードパートを作ってた癖によく言うよ」
唯「やっとりっちゃんの密かな努力が実るときが来るんだね〜」
梓「じゃあ募集条件は……。高校のとき2年間キーボードやってた人、とか?」
律「髪の色はペールイエローチックなクリーム色だろ、もちろん」
澪「眼の色は青だな。カラコン禁止」
唯「天然のゆるゆるパーマじゃないと認めないよー?」
律「おっけーおっけー。ブログで募集してみる。当然、今の条件をクリアしてる人限定だけど」
梓「応募、来ますかね?」
澪「……来るさ」
唯「必ず来るよ。空はどこまでも繋がってるんだよ? おまけにこの日本はすんごく狭いときたもんだ」
〜♪
律「新着メールいっけーん。中身はー、履歴書と顔写真か」
澪「速いな……。って顔、全然変わってないじゃないか」
梓「カラコンじゃありません、なんて律儀に書き込んであるのも。らしいですね」
唯「返信早く早くー! 合格通知送らなきゃ!」
律「そうだな」
律「宛先、琴吹紬様、と」
fin.
おつです
175 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 15:08:09.74 ID:iEf6s81ui
この空の向こうにいる君と
同じ歌思い出しているね
問いかけて見上げる一瞬に
決してそう 一人じゃない
夢があった
176 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 15:08:41.46 ID:L++7ZRwRO
全員で武道館ENDはいいな
乙
小学校 放課後
唯「うぐぅ…」
和「何唸ってるの?」
唯「あ、和ちゃん」
唯「明日の漢字テストなんだけどさ……私絶対間違えまくるよぉ…」
和「満点以外は居残りだよ?」
唯「だから困ってるんだよ〜……居残りやだぁ〜……」
和「うーん、私に言われても」
唯「和ちゃん、漢字教えて!」
和「漢字って、教えてって言われて教えられるものじゃないんだけど……」
今起きた
読み終わるまで保守
179 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 15:35:33.26 ID:imu0vjPO0
____ / ̄ ̄ ̄\
/___ \ / ___ ヽ
/ |´・ω・`| \ / |´・ω・`| \ みんな〜
/  ̄ ̄ ̄ \ / _,  ̄⊂二二)
| i ヽ、_ヽl | | 空はみんな繋がっているからね〜
└二二⊃ l ∪ | |
| ,、___, ノ | ,、 |
ヽ_二コ/ / ヽ / \ /
_____/__/´ __ヽノ____`´
唯「じゃあ一緒にお勉強しようよ!」
和「まあそれならいいけど」
唯「やった!」ふんす
和「ところで何で唯は残ってるの?もうみんな帰っちゃったのに」
唯「日直の和ちゃんを待ってたんだよ〜」
和「あら、ありがとう。私はもう日直の仕事終わったよ」
唯「じゃ、帰ろっか〜」
帰り道
唯「和ちゃん、公園で遊んでいこうよ」
和「…勉強するんじゃなかったの?」
唯「ちょっとだけ!ね?ちょーっとだけだから!」
和「しょうがないなぁ…」
一時間後
和「っと!」グルン
唯「ほ〜…げ〜…」
和「んっ!」サカアガリ
唯「ほ〜………げ〜………」
和「えいっ!」ダイシャリン
唯「ほ〜…ry」
和「ふんっ!」ブタノマルヤキ
唯「はぁ……お空はでっかいなぁ……なんで青なんだろ?」
和「……唯、遊ぶんじゃなかったの?」
唯「え?何言ってるの和ちゃん!明日漢字テストなんだから勉強しないとダメだよ!」
和「……それは悪かったわ」
平沢家
唯「ただいま〜」
和「お邪魔します」
憂「お姉ちゃんおかえり〜」
憂「和ちゃ〜ん!」ギュム
和「憂、悪いけど今日は勉強しないといけないから遊べないの」
憂「えっ……う、うん……。わかった……」シュン
唯「じゃあさっそく私のお部屋で勉強だよ和ちゃん!」
ゆいのへや
唯「で、漢字ってどうやって覚えればいいの?」
和「それはほら、漢字ドリルをやるしかないよ」
唯「えぇー?漢字ドリルめんどくさーい」
和「めんどくさくてもやるの」
唯「漢字ドリル疲れる〜」
和「疲れてもやるの。ほら、鉛筆持って」
唯「……はーい」
30分後
唯「……」グシグシ
和「……」スラスラ
唯 「……」グシグシ
和「……」スラスラ
唯「…ねえ、漢字ドリルやってたら和ちゃんに来てもらった意味なくない?」
和「でも漢字ってこうやって覚えるものだし」スラスラ
唯「なんかこう、一発でサクッと覚える方法ってないのかなぁ」
和「ないわ」スラスラ
唯「うぅ……」
コンコン
ガチャ
憂「お、お茶持ってきたよ〜…」プルプル
唯「憂っ!?あ、危ないよ!お茶なんて持ってきたら!」
憂「だい……じょう…… ぶっ!」カタカタカタカタ
憂「あっ」ガクン
唯和「」
憂「ああっ……」ガシャーン バシャ
唯和憂「」ビチョー
187 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 15:44:51.06 ID:eDmLaSu60
ほう
憂「ご、ごめんなさい……」グスン
和「……仕方ないわよ。こういう事はもっと大きくなってからやらないと」
憂「うん……。タオル持ってくるね……」トボトボ
唯「はーい」
和「でもなんで急にお茶なんて……」
唯「私たちだけでお勉強してたから寂しかったのかな?」
和「……まぁ気遣いが出来るんだから、憂は将来しっかりした子になりそうね」
唯「そうなのかなぁ。……あっ?」
和「何?」
唯「お茶がドリルの上に零れて字が滲んじゃってる」
和「あらホントね。紙のインクが広がっちゃってるわ」
唯「あはは、字が繋がっちゃっ……てる……よ……?」
和「唯?」
唯「……こ」
唯「これだ!これだよ和ちゃん!!」
ロリ憂かわええ
翌日
先生「じゃあ今から漢字テストを始めまーす」
唯(ぬっふっふ。平沢式漢字暗記術で、もうテストなんて怖くないもんね!)
先生「よーい、始め」
唯(よしゃっ!やるぞー!)ペラッ
問題 ()の中のひらがなを漢字にしましょう。
@(おや)のすねかじり
唯「ぷふーっ!楽勝楽勝!」プスス
先生「唯ちゃん、テストは静かに受けてね?」
唯「親は、立って木から見る!」スラスラ
A(しゃ)会のきょうかしょ
唯「社は、ネと土!」スラスラ
唯(わっはっは!字が繋がってると思って覚えれば漢字なんてカンタンだね!)
B(とも)と下校する
唯「友は一ノ又!」スラスラ
Cあお(ぞら)に羽ばたく
唯「空はウルエ!」スラスラ
唯「漢字は繋がってるんだよ!」
唯「みんな!空はみんな繋がっているからね!」ガタン
唯「ウルエなんだよウルエっ!」
先生「唯ちゃん、大声で答えを言うのはやめてね?」
翌日
先生「じゃあ昨日のテストを返しまーす。満点じゃなかった子は居残りでまたテストをしまーす」
唯「えへへ、もちろん私は満点……」
唯「……え゛」
ひらさわ ゆい 90点
唯「な、なん……なんで……」
先生 「唯ちゃん、惜しかったね」
Cあお(ウルエ)に羽ばたく
放課後
唯 「あーあ…結局居残りかぁ。テストやり直しヤダなぁ」
和「漢字の覚え方としては悪くなかったけどね」
唯「はぁ……もう大空でも青空でもウルエでもなんでもいいよ……」
和「でも唯が答えを言ったおかげで他のみんなは満点だったみたいよ」
唯「そんなぁ……」
和「ほら、やる気出して。そろそろ先生来るよ」
唯「ちぇー。絶対満点だと思ったのにぃ……」ブツブツ
和「私は唯の事だからポカする気がしてたけどね」
唯「ひどい!……ていうか、和ちゃんもテストやり直しなんて珍しいね」
和「唯も昨日、私の事待っててくれたからね」
唯「??」
真鍋 和 90点
B(唯)と下校する
完
おいついた
かなりまったりのんびりな作風だな
でも憂汁
(血液を料理に混ぜて唯に食べさせる)
とかよりも、よっぽど良いわ。
197 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 16:08:47.07 ID:eDmLaSu60
おつ!!
198 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 16:17:10.46 ID:vHUCAs9OO
乙!みんななんだかんだいいSS書いてて素晴らしい!
是非俺もみんなが終わったあとでいいから参加させてくれ
和ちゃんは小学生の時点で既にイケメンだな
200 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 16:34:47.02 ID:imu0vjPO0
外部からやってきて身内で褒め称え合うのは流石に気持ち悪いよ…
余計なお世話かも知れんが外野は褒めるにしてももうちょっと言葉を選んだ方がいいんじゃね
201 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 16:49:33.70 ID:lBf+9XnA0
唯「みんな!空はみんな繋がっているからね!」
律「どうした唯。急に哲学しちゃって」
唯「えへへー」
梓「繋がってるからどうなんです。くだらない」
唯「空がつながってるのになんで海は繋がってないんだろー」
澪「知るか!」
唯「そっか。海は小さいもんね。水足りないもん」
202 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 16:51:54.00 ID:lBf+9XnA0
紬「そこをどうやって補うかよ!唯ちゃん!」
唯「分かったよ。ムギちゃん。みんなの血で海を満たすんだね」
澪「そんなの足りるわけ無いだろ!」
梓「変なこと言わないで下さい!」
唯「ははは。ごめん…」
「俺が殺してやんよ!」
唯「誰!?」
日向「俺が殺してやんよ。これが俺の…本気だ…」
203 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 16:53:47.03 ID:lBf+9XnA0
唯「無理だよ…きっと血が足りないもん…」
日向「だったらみんな殺せばいい!60億人だろうと70億人だろうと!」
梓「なるほど。全員殺せばそれを捕まえる警察もいない考えましたね」
唯「ていうかあんた誰」
日向「え」
204 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 16:56:16.86 ID:lBf+9XnA0
唯「という夢を見たんだ」
紬「あらあら」
唯「澪ちゃんに言ったらきっとびっくりするだろうね」
澪「よー!唯!」
唯「澪ちゃん!!待ってたよー」
澪「おいおい。どうしたんだ唯ったら…」
「あらあら仲がいいのね」
唯「え…?」
澪「紹介するよ。同じクラスの小木さん」
205 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 16:57:33.10 ID:lBf+9XnA0
小木「こんにちはってあんた…」
唯「…」ビクッ
澪「仲良くしてやってくれよー」
唯「ビクビク…」
小木「よろしく平沢さん」
唯「よ、よろしく…」
206 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 16:59:57.96 ID:lBf+9XnA0
放課後
唯「な、なにかな…?」
小木「あんたのそのぶりっ子。まじ見てられない。キモイし」
唯「は、ははは…」
小木「だからヘラヘラすんなって。キモイな」
唯「ごめんなさい…」
小木「なんか唯ってマンボウっぽいよねw」
唯「…」
207 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 17:02:23.01 ID:lBf+9XnA0
唯「マンボウ…」
小木「平沢さんマジマンボウ」
唯「えへへ…」
小木「本当にいつも笑ってるよね!かわいいよ!うん。かわいい」
唯「ありがとうございます…」
小木「いやー、お母さんもお美しいだろうねー、さぞ」
唯「うん?…………そうだといいんだけどね…」
小木「ふぅ。…後は?」
唯「後は…もう帰りたいですか?」
208 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 17:05:16.47 ID:lBf+9XnA0
小木「帰りたくなんかないって!ほら、どんどん話そ!ほら、なんか話題!」
唯「じゃあ自分を海の動物に例えると…とか…?」
小木「つまんねーw唯ってさ、マンボーっぽいよねw」
唯「…小木さんって、あのおっきいサメの下についてるコバンザメみたい」
小木「なるほどね…!おこぼれちょうだいみたいなw」
唯「見た目かわいいじゃないですか、でも噛みつくぞみたいなところ」
小木「コバンザメね。はぁ〜ん…。ありがとう。覚えとくよ。マンボウっぽいよねw」
209 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 17:08:24.83 ID:lBf+9XnA0
唯「マンボウ・・マンボウか・・わたしコバンザメのほうがいいな」
小木「じゃあコバンザメでいいよ…コバンザメっぽいねw」
数分後
唯「この30分ぐらいでけっこうチクチクチクチクと小さいものって積み重なっていくんですね。RPGで言うと毒状態みたいな」
唯「そういう効果がありますよね」
小木「何毒って!私まるで有害物質みたいじゃん!」
唯「そんな…いい意味です」
小木「いい意味ってw毒って言ったじゃん!」
唯「すみません…」
小木「唯ってさ、なんか宇宙人みたいだよねw」
唯「宇宙人…?」
小木「うん。宇宙人。あ、もちろんいい意味だよ?」
210 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 17:09:01.61 ID:lBf+9XnA0
平沢唯は宇宙人!?
826 :◆J56L221nBM [saga]:2010/07/18(日) 17:05:19.42 ID:.y5f.Z60
そろそろ行くぜ
がんばれ
211 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 17:10:10.39 ID:lBf+9XnA0
、__, -=彡'´ `丶、
`>/ \
/ / / / \ 丶
/ / / / / / / ヽ ',
j / ,' / // ,' /〃 ! | ! | ヽ ハ |
, -≠イ:/ ! l j |:│ l|│! ! | !│ l l|ミヘ|-、
/ 斗=| | l | l 斗┼‐ト| l |│斗十-、} l|=Y⌒)ー-、
//〃 レ| l |_{_j L」Y 」 ∨Ll_l__|__ l|彡rヘ ヾ \
{{ |_レ仟l x==ミ x=ミk\__j │ ヽノヽ }
| {l.|│ ヾ l下Vl| j,ノ
| jヾl ハ /Vl/ ' /Vl/ ,' ハリ l| 唯ちゃんガンバ!!
r-、 j/ |小 /`ー‐ヘ /:/<,,l|
\\ / / l | \ { } イ / /ハ!
ヽ ゙vベ/´〉 ヽ| > ゝ _ ノ< ,レ′// ∧
} 'ー‐V{\ ∨:::::::::::::::∨ // / }
ヽ  ̄`ヘ \ ∨ニニニ∨ /イ∨ ヘ
∧ 勺}{\ \ ∨//∨ //リl│ ヽ
ノ } Vヽ >、丶、_∨∨_/∠ / | \
{ rト-==イ\}`ー-ニ二≧≦二ニ-一′/ \
/ { ヾニニノ∨ }〒{ 人 \
/ / / ノ リ八 / \ ヘ
完
212 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 17:15:19.87 ID:imu0vjPO0
えっ
213 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 17:23:28.61 ID:lBf+9XnA0
214 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 17:27:04.17 ID:pIB4AiUK0
唯「ねぇ憂」
憂「何お姉ちゃん?」
唯「空ってさ、どこまで行ってもずっと繋がってるじゃない?」
憂「うん、そうだね」
唯「だからさ、私考えたんだ」
唯「ずっと進んでも世界が繋がってる様に…」
唯「もしかしたら、私達は空と繋がっているんじゃないのかなって思ったの」
憂「なるほど…人類皆家族ならぬ、空は私達の家族って事だね」
憂「凄いよお姉ちゃん!こんな事考える人お姉ちゃんくらいしかいないよ!」
唯「ふふん、もっと誉めて〜」
憂「でもね、お姉ちゃん」
憂「だからって風船にならなくてもいいと思う」
唯「えっ」 フワフワ
215 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 17:28:53.59 ID:pIB4AiUK0
|
,. . : : : ´ ̄ ̄ ̄ ̄|
/: : : : . . . . . . 、: :|
/ : : : : : : : : : : : : : : : \|
/ : :ヽ、: : ト 、: : : : : : : : : : :|
.: : : : : : >: :ヽ >ー-ミ_:_:__|
i: ム─-/ \ヽ \,ィ=x. | 平沢唯が
i: :|―-イ/ 丶、 {!___!} |
!: :lー--|  ̄ | 風船になったようです
|: !ー-| \,ィ=x |
l: ::|ヽ: : ! {!___i} |
!.::|: :|\!  ̄ 厂 ̄ |
l: :|: :|::::::} / |
'、|.: :!::::ト、______,......ィl´ |
|: :ヾ、!::::::::::::::( \:::/:lヽ、 |
'、: : : 辷ー‐‐-'′/:::::! `,|
ヽ、r'´ ,ハ:::::::! / |
{::::::>:::::V.: :|
216 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 17:32:46.58 ID:pIB4AiUK0
唯「ういーヘリウムガス〜」
憂「もうお姉ちゃん昨日入れたばっかりじゃない」
唯「だって萎んできちゃったんだもーん」フワフワ…
憂「でも…昨日でボンベが切れちゃったの」
唯「がーん!!」シオシオ…
憂「お姉ちゃん萎んでるよ!」
唯「空気が抜けて力が出ない…」
憂「しょうがないなぁ…今日は私の息で我慢してね」
唯「うーん…分かった、我慢するよ」
憂「ありがとうお姉ちゃん」
217 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 17:38:10.00 ID:pIB4AiUK0
憂「プゥー」
唯「ああん、入ってくるぅ」プワァ-
憂「表現がエッチだねお姉ちゃん」
唯「んふぅ…ごっつあんです」フワフワ…
憂「色気が一気になくなったねお姉ちゃん」
憂「あ、やっぱりただの空気だけじゃ地面に付いちゃうなぁ」 ポインポイン
唯「仕方ないね。今日は我慢するよ」バインバイン
憂「ごめんねお姉ちゃん。明日ちゃんと買ってくるから許してね」
唯「うんっ」 ポインポイン
218 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 17:41:03.54 ID:pIB4AiUK0
唯「うい〜あーそーぼー」ポインポイン
憂「もうお姉ちゃんたらしょうがないなぁ…こっちに来て」
唯「わーい」ポインポイン
憂「いくよー」
憂「それっ」ポンッ
唯「きゃー!」ポイーン
憂「ほいっ!」ポンッ
唯「わー!」ポイーン
憂「お姉ちゃーん楽しいー?」ポンッ
唯「楽しいよ〜」ポインポイン
219 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 17:45:03.13 ID:pIB4AiUK0
唯「もっと高く飛ばして!」ポインッ
憂「じゃあいっくよー!」
憂「それっ!」ポーンッ
唯「きゃー!」ポイーン
憂「とりゃ!」バインッ
唯「キャー!」
唯「あっ電球に当たっt」
パァンッ!!!
憂「おねええええええええちゃああああああああああああああああんっ!!!!!」
わろた
221 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 17:55:07.53 ID:pIB4AiUK0
憂「ごめんねお姉ちゃん。私がはしゃぎすぎたばかりに…」プゥー
唯「大丈夫だよ憂。誰にでも失敗はあるから」フワフワ
憂「そうだ!今からお買い物にいって一緒にヘリウムガス買ってこようよ!」
憂「そうしたらお姉ちゃんもずっと浮いてられる筈だよ!」
唯「わーい楽しみー♪」
憂「あっ、飛んでいかないようにちゃんと紐で縛っておかないとね」ギュ
唯「よーしゅっぱーつ!」ポインポイン
憂「あっお姉ちゃん!一人で行ったら車にh」
キキィーッ!パァン!!
憂「……」
222 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 18:01:25.15 ID:pIB4AiUK0
〜再び膨らましてデパートに行きました〜
憂「お姉ちゃん、新しいガス加減はどうかな?」
唯「うんっ。すっごくいいよ〜」 フワフワ
憂「弾んでるお姉ちゃんも可愛いけど、やっぱり浮かんでるお姉ちゃんが一番可愛いよ」
唯「ありがとう憂。憂も可愛いよ」
憂「えへへっ」
憂「ねえお姉ちゃん」
唯「なーにー?」 フワンフワン
憂「今更だけど、何でお姉ちゃん風船になっちゃったの?」
唯「?う〜ん…」
唯「わかんないっ!」 フワフワ
憂「そっかー」
223 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 18:03:45.55 ID:h8NSNMldO
トラックさんちーすwww
224 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 18:14:28.21 ID:pIB4AiUK0
純「あっ、うーいー!」フリフリ
憂「あっ純ちゃん!」
純「こんな朝から会うなんて珍しいね。どうかしたの?」
憂「あっ、えっとね、買い物のついでにお姉ちゃん用のヘリウムガスを…」
純「ヘリウムガス?」
憂「ほら、お姉ちゃんが風船になっちゃったから…」
唯「こんにちわ〜」
純「…???」
純「要するに、憂が先輩のために買い物に行ってたって事なんだね」
憂「うんっ。そうなの」
純「憂はエラいなー。私の弟なんて自分の事ばっかりだもん」
純「きっとすっごく仲がいいんだろうね。いいなぁ〜」
憂「そ、そんな事ないよ〜!純ちゃん誉めすぎだってば!」ブンブンッ
純「そういえば、さっき梓に会ったけど」
純「今度のテスト、結構ヤバイらしいよ…」
憂「ええっ!?梓ちゃんが!?」
純「うん…梓でヤバイって事は私はもっとヤバイのかも…」
憂「だ、大丈夫だよ。もし分からなくなったら一緒に勉強すればいいんだし」
純「そっか…うん、ありがとう憂。憂は優しいね」
憂「もう純ちゃんったら〜」
純「ところでさっき憂が手を振り回した時に風船の紐取れちゃったみたいだけどいいの?」
憂「」
唯「わーい私空を飛んでるよぉ〜」フワワ〜
憂「おねえちゃああああああああああああああああああああんっ!!!!!!!!」ダッダッダッ!!
226 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 18:32:51.15 ID:pIB4AiUK0
憂「ごめんねお姉ちゃん!私が油断してたばっかりに!」
唯「大丈夫だよ。憂が三段ジャンプしたおかげで戻ってこれたんだから」
憂「私、もうお姉ちゃんから絶対目を放したりしないからねっ!」
唯「ありがとう憂。憂は優しいね」
憂「お姉ちゃん!」ギュ!
唯「きゃん!あははっ憂〜苦しいよぉ〜」ミチミチ
憂「もう絶対放さない!死んでも放さないよ!」ギュ〜
唯「いやだから痛いってそんな締めたらマジわれr
パァン!!!!
憂「いやあああああああああああああああああああああああああおねえちゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああんっ!!!!!!!!!」
227 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 18:34:05.31 ID:pIB4AiUK0
__,,:::========:::,,__
...‐''゙ . ` ´ ´、 ゝ ''‐...
..‐´ ゙ `‐..
/ \
.................;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::´ ヽ.:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;.................
.......;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙ .' ヽ ゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;......
;;;;;;゙゙゙゙゙ / ゙: ゙゙゙゙゙;;;;;;
゙゙゙゙゙;;;;;;;;............ ;゙ ゙; .............;;;;;;;;゙゙゙゙゙
゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;;;;;;;;.......;............................. ................................;.......;;;;;;;;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙
゙゙゙゙i;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙;l゙゙゙゙゙
ノi|lli; i . .;, 、 .,, ` ; 、 .; ´ ;,il||iγ
/゙||lii|li||,;,.il|i;, ; . ., ,li ' ; .` .; il,.;;.:||i .i| :;il|l||;(゙
`;;i|l|li||lll|||il;i:ii,..,.i||l´i,,.;,.. .il `, ,i|;.,l;;:`ii||iil||il||il||l||i|lii゙ゝ
゙゙´`´゙-;il||||il|||li||i||iiii;ilii;lili;||i;;;,,|i;,:,i|liil||ill|||ilill|||ii||lli゙/`゙
´゙`゙⌒ゞ;iill|||lli|llii:;゙i|||||l||ilil||i|llii;|;_゙ι´゚゙´
228 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 18:38:52.63 ID:pIB4AiUK0
憂「うっ…グスッ…ヒック…ごめんね…ごめんねお姉ちゃん」
憂「私がお姉ちゃんに入れたガスがヘリウムガスじゃなくて…水素だったなんて…」
憂「そのせいで…世界が滅んじゃった…」
憂「ごめんなさい…ごめんなさい…」ポロポロ
「心配しないで、憂。」
どうしてこうなる
憂「えっ…おねえ、ちゃん…?」
「大丈夫、きっとまた会えるよ」
憂「どこ…どこにいるの!?お姉ちゃん!」
「憂、空を見てごらん」
憂「そら…?」
「空はね、みんな繋がってるの」
「今は離れていても、いつかきっと会えるの」
「それは何年、何万年になるかは分からない」
「でも。どんなに時間が経っても。私達は絶対に会えるんだよ」
231 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 18:51:31.22 ID:pIB4AiUK0
憂「また…お姉ちゃんに、会えるの?」
「うんっ。きっと会える」
「だって、空はみんな繋がっているんだもの」
憂「…うん。分かったよ、お姉ちゃん」
憂「私、ずっと待ってる!」
憂「何年も、何十年でも、ずっと待ってみせる!」
憂「だから…絶対帰ってきてね!お姉ちゃん!」
「…ありがとう。憂」
「私、絶対帰ってくるからね…」
「…じゃあ。さようなら」
憂「お姉ちゃん…お姉ちゃん…っ!」
「おねえええええええええええええちゃあああああああああああああああああああんっ!!!!!!」
233 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 18:58:03.49 ID:pIB4AiUK0
ガチャ
唯「ういーただいま〜」
憂「あっおかえりお姉ちゃん。早かったね」
唯「はひぃ〜疲れたよ〜」ゴロンゴロン
憂「もうお姉ちゃんったら、帰ってきてすぐにゴロゴロしたら汚いよ?」
唯「だって疲れたんだもーん」ごろんごろん
憂「でも楽しかったんでしょう?修学旅行」
唯「うんっ!すっごく楽しかったよ!」
唯「りっちゃんなんてずーっとテンション上がりっぱなしだったんだよ〜」
憂「へぇ〜そうなんだ〜」
唯「憂は私がいない間どうだった?やっぱり寂しかった?」
憂「うーん、ちょっと寂しかったけど大丈夫だったよ。風船で遊んでたし」
唯「風船?」
憂「うん、風船」
唯「そっか〜」
234 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 19:05:55.75 ID:pIB4AiUK0
憂「でも風船なんかより、お姉ちゃんのほうがいいなぁ」
唯「?何の話?」
憂「ううん、何でもないよ」
唯「ういーおなか減った〜あいす〜」
憂「もうお姉ちゃんったら、先にご飯食べてからにしようよ」
唯「うんっ!」
憂「今日は美味しいものいっぱい作るから楽しみにしててね!」
唯「わーい!憂大好き〜!」
憂「あはは〜」
唯「あはは〜」
唯憂「あはははははははははははははははは〜〜〜」
-―――‐-
. :´==/: : : : : \: : : \
/ /: :/{: :{: : : : : :ヽ: : : :',
/: :{=/\{: : |\}X: : : '.: : : :}
{: :人{ 、 \| 、 ヽ: j: : : :i
|/: :ハ ○ ○ ∧/ ト: : |
|: :j: Y xx xx{:/ : |ノ: :|
{八: ゝ_ {ヽ /: : :.:|: ;} }
\{\{ >ァr‐七{: : /リ:/|/ へ、__ , , , . − '"
| ,. - '. : : : : : : : : ̄:`.く、ゞ、, : : -='、
| /: : : ; : i: : : : : : : : : : : : : :`ヽヽヽ; : : : :丶
| /: : : : : :i: ハ: :ハ; : 、: : : : :i : : : : ヽヽヽ;.: : : : i
| /: : : :.i: : : |: i:::.`; :|弋: 丶: : : : i : : : : : ',`, `;.;.: : i:|
| /: :i: : :.|: : : ハ;::::::::.'.:| ::\: :.i:.i:::i: ||: :,ノ: : ハ `, i::::. ::i:|
| ': /|:.i: :.|: : :i !i::::::::::::::i;=ニゞ、!: : i:|ソ: : :ノ::| |:i .i|: ::. :|
| ノノ i|: :ハ: : | ,!=、:::::::: "刺ミ,ヾ,y; : |: ://::::i, u ノi:ハ,: !
| ノ |: i:::i: :.|i!逝i} ::::::::. {殺ツ,ノソi,:.rニ;'::::::ハ:丶':i| ヾ
.\ .. |: i:::::i: ハ`去' `- ' i 'ソ .}::.ノ! .レ'ソ
... \ . !:|i:::::i:.! i ,,, ' ''' ,、// | !
.\ !| V 'i i 弋フ、 ノ;/" `'
.\i-- 、 /:::r'γつ`丶、 `\ / tっ,
|:.: ヽ;:::}' / /っ::::::::::ソ ` ソヾ" ,/"::::::`ゞ,、
. |:.:. ソ, ',/っ:::::::::i、 ,/" / /.:: :: : //_'ゞ、
. |:.: `. Y:::::::::i|::| ,バ":: ::i:/-,/:: ::,//:/¨ ¨ :ヾ
i.::. `.,.|:::::::::::':::|ハ:'. `. ::/=/:: :://.:/ :.|
/.';.:. `、::::::::::;>! i::`ソ、ツ.//.::/ :|
i:::::::`、:: 丶/y y `、`,!r/_'" ;. , .:| ┼ヽ -|r‐、. レ |
. |:::::::::|:`、:: ヽ!. /,./`'r⌒,," \ !:: i .::| d⌒) ./| _ノ __ノ
. |::::::::|:::.!`、:: ,/'丶」_ 〃ゞソヽ、 / !:| i :::| ---------------
|::::::::|::::.i, `、;メ"丶,. -` ヽノ.<i|.丶, ソ i .::| 制作・著作 HTT
236 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 19:12:49.54 ID:imu0vjPO0
いくら寂しかったからって…w
237 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 19:45:15.37 ID:ba0UQ5DI0
唯「みんな!空はみんな繋がっているからね!」
238 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 19:53:59.05 ID:ba0UQ5DI0
夜更け。秋山澪が自室の勉強机に向かっていると、聞き慣れた着信音が部屋に響いた。
―― ピッ
「もしもし」
『おかけになった番号は、電波の届かない場所にあるか、電源が入っていないため』
「切るか」
『わっ! ちょっとタンマ! 切らないで!』
「……何だよ騒々しい」
『いやぁ。ごめんごめんご』
「それで、何か用か?」
『うん、まぁ。用があるっちゃああるんだけどさー……』
「だけど何なんだよ」
『先に、私の華麗に決まったボケに対して澪の義務を果たしてもらいたいところなんだけど』
「……はいはい」
「お前からの着信で通話に出たのに電波が届かないだの電源が入っていないだのは矛盾してないか」
『それでこそ澪だな!』
239 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 19:55:34.83 ID:ba0UQ5DI0
「で、律、用事って何?」
『んもう。澪さんったら要点に絞った会話しかご所望にならないの? それなんてイギリス人ですの?』
「……殴るぞ」
『電波越しなのに?』
「いや、次に顔を見たときに覚えてればな」
『おお、怖い怖い』
「で、よーじは?」
『ああ、うん。うんとな、さっきやってたテレビ番組のことなんだけど』
「あいにくテレビならさっきからつけてないぞ」
『あちゃー。そっかー、見てないか』
「残念ながらな。どんな番組のこと?」
『これがまた難しい理屈とか理論とか敷き詰めたバーゲンセールみたいなのでさ。一割も理解できなかったんだよ』
「へぇ。でも、頑張って見てたんだ?」
『一応な。んで、少しだけ私にも把握できるところがあって、それについて澪さんと談議を深めようかなぁと』
「ふぅん。律にも真面目な一面があるんだな」
240 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 19:57:00.05 ID:ba0UQ5DI0
『真面目が一面なら、私の総体は正四面体ってところだな』
「…………まぁそれでいいんじゃないか」
『なんだ今の間はー!』
「テレパシーで感じとれ。テレビ発の難しい話をしたいんじゃないのか」
『まぁそうだけどさ。んー、何か分かりやすい例えが欲しいところだけどー……』
『あっ。澪、ちょっと東の空見てくれよ。何か光ってないか?』
「何かが光ってる?」
澪は窓を開けて空に身を乗り出した。東の空には点滅する赤と白の光彩が一点浮いていた。
「あれは……飛行機か?」
『だろうな。こんな夜中じゃ光しか届かないけど、その光を見ればたちまち物体イコール飛行機だって認識できるわけだよ』
「んー。状況や既存知識によって、特定の認識Aを物体Bに結びつけることができる」
『そうそう! 私が言いたいのはそういうことだったんだよ!』
「指示語っていうのは便利な言葉だよな」
「にしても、言い回しが変わっただけで、大して難しいことでもないと思うんだけど」
241 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 19:58:26.75 ID:ba0UQ5DI0
『あー。ええとだな……軽音部はどうだ?』
「酷い薮から棒だな」
『細かいことは気にすんな。最近どう?』
「どうって。……まぁ、もうちょっと部活らしいことをした方がいいんじゃないか」
『ああ、もちろん練習は大事だけどさ、澪が前から気にしてる方の問題はどうよ』
「別に問題なんて……っていうかお前の憶測で、何か言わせて引っかけようったってそうはいかないぞ」
『ちぇー。可愛くないのー』
「聞きたいことははっきり聞けばいいだろ」
『はいはい。ごめんなさい。唯とムギとはこの先仲良くやっていけそう?』
「……逆にそこまでストレートに言われると返事に困るっていうか……」
『どっちも不都合なんじゃねーか』
「う、うるさい! とにかくもっとオブラートに包んだ言い方があるだろ!」
『オブ唯とムギラートとはうまくやっていけそう?』
「……殴るぞ?」
『だから受話器越しだって』
242 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 20:00:25.41 ID:ba0UQ5DI0
「だって、うまくとか仲良くやるとか、そういう表現って策士みたく聞こえそうだし」
『友達は作るものじゃない、自然となるものだ。みたいな?』
「そう。それ」
『指示語って便利だねぇ』
「……いじわる」
『あー、でもでも。別にあの二人のことが嫌いってわけじゃあないんだろ?』
「当たり前だろ。いい子たちだもん。それ位分かってるし」
『じゃあ何で、未だに余所余所しいところが抜けないんだよ』
「それは……仕方ないだろ。慣れみたいなものだよ」
『慣れか。ふむふむ、そいつは好都合だ』
「どうして?」
『いやいやこっちの話』
「……変なの。今日の律」
『一貫した人間なんてそうそういるものじゃあないのだよ、澪クン』
「また無理くり聖賢ぶって誤魔化すんだから……」
243 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 20:02:27.26 ID:ba0UQ5DI0
『あ、さっきの話の付け加えだけど』
「どの話?」
『遠くの飛行機がーってやつ。澪は、ちゃんと目視して確認してくれたんだろ』
「そうだな。でないと色まで言えるはずないし」
『丁度その時、私も同じ場所を見てた』
「うん。そうか」
『…………それだけ?』
「おい。それだけ? ってどういう意味だよ」
『だから! 空は――――いるってことだよ!』
「うん。そりゃそうだろ」
『……伝わらないかなぁ。せせこましい脳みそ捻って考えたのに……』
「何のことか分からないが、おそらく抽象的すぎて全く伝わってこないぞ」
『あー、じゃあもういいわ。ムギにでも電話しろよ』
「ムギに? 私が?」
244 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 20:04:40.35 ID:ba0UQ5DI0
『そう。親睦を深めるためにさ』
「でも、どんなこと話せばいいんだよ」
『どうでも、好きなように。言いたいこと聞きたいことコミュニケーション取ればいいんだよ』
『少しくらい、一つくらいはあるだろ?』
「…………すぐには思い浮かばないって」
『なら話すことメモでも作ってからにしてみろ。じゃ、切るぞー』
「えっ、ちょっと待ってって」
―― プツッ ツー ツー
「変な律……」
245 :
マジレス1I ◆MAJIRESU1I :2010/07/18(日) 20:04:40.44 ID:UdjBli+U0 BE:480415924-2BP(2345)
いまんとこどれが一番面白い?
246 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 20:06:30.21 ID:ba0UQ5DI0
澪はしばらく逡巡してから、思い切ってショートダイアルを押した。
―― プルルルル
ワンコールで紬は出た。
『もしもし、澪ちゃん?』
「もしもしムギ? 今いいかな」
『うん。全然平気』
「ええっとだな。その、えーと……」
「……元気?」
『うん。夜風が気持ちいわ』
「えっ、ああ、うん。確かに今夜は涼しいよね」
『ね。梅雨もあけてくれたみたいだし、絶好の夕涼み日和かも』
『澪ちゃんは何してるの?』
「私は家で、今さっき予習が終わったとこ。ムギは外にいるってことでいいのかな?」
『うん。……あっ、ちょっと待ってて』
「え、うん。分かった」
247 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 20:08:10.98 ID:ba0UQ5DI0
『……ただいま。ごめんね、待たせて』
「ううん。十秒くらい平気だよ」
『それでね、ちょっと西の空を見て欲しいんだけど』
「西の空?」
そういえば、さっき律から東の空を見るように言われたんだった、と澪は思い出した。
「もしかして、律から何か言われたの?」
『ええと、とにかく時間が無いから、早いうちに行動に移してくれると嬉しいんだけど……』
「……分かった。事態はよく飲み込めないけど」
「でも、私の部屋の窓からだとちょうど真反対なんだ。ちょっと移動しないと」
言いながら澪は扉枠をくぐり、廊下を歩き、和室に入るとすぐに窓をあけた。
「見えたけど、別段変わってるところは……」
「あ、音が聞こえる……」
鼓膜をかすかに震わせる程度の音だった。調子のいい、お囃子を思わせるリズムが住宅街の奥から聞こえている。
『何か聞こえる?』
「うん。これってもしかして……」
248 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 20:09:41.25 ID:ba0UQ5DI0
「あのさ、ムギ」
『なぁに?』
「もしよかったら、ていうかみんな、軽音部のみんなに聞きたいんだけど」
「一緒にお祭り――」
その瞬間、一筋の閃光が夜空に突き上がった。弾け、散らばり、艶やかな赤が拡散して、緑の影を残す。
後から伝わる炸裂音が、円心上に響き渡って、澪の心胆を覆っていった。
「綺麗……」
―― ピロリロリ
澪ははっとして、握りしめていた携帯を覗いた。通話は既に切られていて、代わりにメールが一通入っていた。
____________________
From:平沢唯
件名:みおちゃんへ
本文
空は繋がってるんだよ!! だから、みんな繋
がってる!!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
249 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 20:11:15.81 ID:ba0UQ5DI0
「みーおーちゃーん!」
見下ろすと浴衣姿の唯がいて、両隣に律と紬が控えていた。
「一緒にお祭り行こうよ! 会場ではナイアガラ花火もやってるんだって!」
「唯、律、ムギまで……」
「おーい、澪。前から一緒に行きたかったんじゃなかったのかー?」
律の手には一枚のチラシが握られていた。
「あっ、それってもしかして……」
「そう、祭りの宣伝広告だ。部室のお前の机に入ってたよ。一週間以上も前から隠してたみたいだな。それにさぁ」
「どうも最近になっていじらしさが増したと思ったら、言い出すタイミングを見計らってたってことだろ?」
「澪ちゃーん。勉強終わったところなら暇なんじゃなぁい?」
合いの手を入れるように紬が言う。
澪は二つ返事で首肯すると、急ぎ足で部屋を飛び出した。
「すぐ行くからそこで待ってろ!」
250 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 20:12:54.75 ID:ba0UQ5DI0
「もう少しで私から誘えてたんだ!」
「またまたぁ。後からなら何とでも言い訳できるんですよねぇ〜」
「りーつぅ!」
会場へ向けて、はしゃぐ二人を先頭に、並んだ幼馴染みが後に続く。
「で、澪、さっき電話で言ってたテレビのことなんだけどさ」
「光だの認識だのってこと?」
「それそれ。やっと結論を言えるけど、どうせ夜空を見上げるなら、共通の光を見ていたいじゃんってこと」
「ふーん。それで、唯に送らせたメールについては?」
「今言ったことの前提みたいな。同じ空だろ、同じ軽音部だろって」
「なるほどな。まっ、律にしては熟慮した方かもしれないけど、こじつけ気味だったところは否めないな」
「頭脳明晰な澪さんの評価は八十点ってとこかしら?」
「さぁな。思っとけ」
「へいへいへーい」
251 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 20:13:39.02 ID:ba0UQ5DI0
「んでもさぁ!」
不意に律が、跳ねるように澪の前に立ち塞がった。
「近いほうが明るいし、あったかいだろ。それぞれの考えなんて後回しにしてさ」
「……そうだな。それもそうかもな」
それから四人は、思う存分に夕餉の小さなお祭りを満喫した。
彼女たちは、誰よりも近いところできらきら光るナイアガラを見て、お互い負けないくらいに目を輝かせていた。
おわり
252 :
マジレス1I ◆MAJIRESU1I :2010/07/18(日) 20:20:50.53 ID:UdjBli+U0 BE:1441246638-2BP(2345)
カルア民以外だれもいないだろここ
読み手も「支援」ぐらいしか発言してないとかマナーよすぎで怪しい
まぁこのスレは、「本来あるべきけいおんSSスレ」の見本なんだろうなきっと
一般人のツッコミがないのは不思議だのう
異様な空気にスレ閉じ余裕でしたってところか
254 :
マジレス1I ◆MAJIRESU1I :2010/07/18(日) 20:26:32.10 ID:UdjBli+U0 BE:1261090073-2BP(2345)
カルア民はこんなSSスレを望んでるんだよな?
俺だったら嫌だけどな、こんなにレスがつかないだなんて
誰も見てないんじゃないかと思ってしまう
255 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 20:26:54.79 ID:imu0vjPO0
こんなのが良い見本だった本気で嫌だな。
横やり無いとか寂し過ぎる
VIPPERの特徴
・他板からはものすごく嫌われている
・「VIPでやれ」 「VIP出てくんな」は日常茶飯事
・VIPがつまらなくなったのはニコ厨のせいとか言っちゃう
・ニコ動に嫉妬し、話題が出てきただけですぐ煽る
・VIPは2ちゃんの中で特別な存在だと思っている
・
>>1wwwwwwとかいっちゃう(笑)
・ニコ厨死ねよ(笑)
・常に新参を嫌い、古参になりたがる
・馴れ合いの意味を履き違えている奴が多い
・「ゆとり」「史ね」やボキャブラリーが低い
・他人の話しを聞かない
・マジレスしないのが正義(笑)
・定型文しか書き込めない
・2ちゃんの意見が全てだと思ってる
・何か勘違いをしている
257 :
マジレス1I ◆MAJIRESU1I :2010/07/18(日) 20:31:04.94 ID:UdjBli+U0 BE:360312023-2BP(2345)
ラノベ作者や漫画家も、ツイッターやってなかったりブログやってなかったりで、本人の発言をあとがき以外で見ない方が好感度上がるよね
かきふらい本人の発言なんてあとがき以外で見たことない
258 :
マジレス1I ◆MAJIRESU1I :2010/07/18(日) 20:41:35.92 ID:UdjBli+U0 BE:360311832-2BP(2345)
やっぱりカルア民の思考はわからん
じゃあなもうこのスレには来ませんので
すいませんでした作者様方
クソコテのレスしかつかないとか企画倒れwwwww
安心しろ!糞コテは目立ちたいだけだwww
証拠に目立ちたいから必死にあげてるしwwww
261 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 21:01:36.56 ID:kfqnhvAqO
私がこれから出会うであろう友達は必ず空の下にいる。
そして、空が導いてくれる私がこれから出会うであろう友達の所に。
私が小さい頃、お母様が言ってくれた言葉を思い出しながら空を見る。
鳥が何かを歌いながら空を飛んでいる。
はぁ……っとため息。
温かい息が窓を曇らせる。
262 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 21:08:08.77 ID:kfqnhvAqO
曇った窓を制服の袖で拭く。
紬「綺麗な空」
本当に綺麗な空。
ふわり浮かぶ生クリームみたいな雲。
眩しい太陽、歌いながら飛んでいる鳥。
……そろそろ行こうかな。
鞄を持って教室を出る。
何だか今日は凄く幸せな気分。
263 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 21:16:16.12 ID:kfqnhvAqO
ポケットからケータイを取り出して時間を見る。
4時21分。
何だか少し不安になって来た……。
廊下の窓から空を見る。
さっきと変わらない青空。
いや、きっと大丈夫。
空が私を導いてくれる。
これから出来るであろう大切な友達の所へ。
窓を開け温かい風を大きく吸い込んで吐く。
264 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 21:24:07.70 ID:kfqnhvAqO
さっき見た鳥が大きく円を描いて飛んでいる。
私もあの鳥のように大空へ羽ばたきたい。
今までの私はまるで鳥かごの中に閉じ込められた鳥のようだった。
羽を広げる事も出来ずにただ鳥かごの中から憧れだけを見ている。
でも……高校生になって私は自由になった。
鳥かごから出された鳥のようにね。
265 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 21:30:58.40 ID:kfqnhvAqO
「はぁ……」
でも、いざ鳥かごから出されてみると分からない。
何処に飛んでいいのか分からない。
あの大きな空へ羽ばたいて行けばいいの?
それとも向こうに見える山?
何処に飛べばいいか分からない……だけど私は自分で見つけてみせる。
私の事は誰よりも私にまかせたいから。
何処に羽ばたいて行けばいいのか自分で見つけてみせる。
266 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 21:35:54.05 ID:kfqnhvAqO
廊下の窓を閉め私は歩き出す。
「ここの階段を上れば……」
私が目指している所にたどり着く。
何だかドキドキする。
手の平に人と言う文字を書いて飲み込む。
私にとってジンクスはただの冗談だけど、この行為を行う事によって少しだけ緊張がほぐれたような気がする。
本当に少しだけだけどね。
267 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 21:38:13.42 ID:kfqnhvAqO
階段を上り終わり大きく深呼吸。
そして目を閉じて心臓を落ち着かせる。
よし行こう。
私は音楽室の扉の前に行き立ち止まる。
「……緊張するわ」
この扉を開け、ドキドキの向こうに挑戦したら見れるはずだ。
いつもよりも綺麗で新しい空が見れるはず。
268 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 21:44:05.74 ID:kfqnhvAqO
優しく自分に言い聞かせる。
霧深い森の中にある蕾を囀り起こすように優しく自分に言い聞かせる。
今は何処に飛べばいいのか分からないけどきっと見付けられるはず。
大丈夫、私はきっともっと遠く遥かな空へゆける。
音楽室の扉を開く。
「あのー…見学したいんですけど…」
カチューシャを付けた女の子が私に駆け寄って来た。
「軽音部の!?」
「いえ合唱部の…」
おわり
歌でまとめたか
盲点だった
乙
270 :
◆Ticq7mKmhg :2010/07/18(日) 21:57:26.55 ID:vHUCAs9OO
唯「みんな!空はみんな繋がっているからね!」
澪「……」
澪(みんな?今部室には私と唯しかいないのに?)
澪「……」キョロキョロ
唯「みんな!空はみんな繋がっているからね!」
澪「唯……さっきから誰に語りかけてるんだ?」
唯「お空を飛んでる鳥に語りかけてるんだよ!」
澪(まさか、唯。唯も私と同じ……)
澪(能力者か!)
271 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 22:02:01.17 ID:vHUCAs9OO
澪(能力者であれば鳥と話すことができるのも納得)
澪「ククク……」
唯「どうしたの、澪ちゃん?」
澪「いや、私の胸の中を渦巻く狂喜を抑えることができなくてな……」
唯「よくわかんないけど、よかったね澪ちゃん」
澪「ああ」
律「ういーっす……って二人だけか」
272 :
◆Ticq7mKmhg :2010/07/18(日) 22:07:40.42 ID:vHUCAs9OO
澪(高校を入学して一ヶ月)
澪(いきなりこのような運命的な出会いを果たすとはな)
澪「……ククク」
唯「?」
律「あー、澪」
澪「……なに?」
律「昨日、体調崩して部活早退したけど今日は大丈夫か?」
澪「ああ、今日は腕が疼かないからな」
澪「そのかわりに私の胸はシックスティーンビートを刻んでるがな」
律「うん、どうやらいつも通りみたいだな」
紬「遅れましたあ」
273 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 22:14:59.20 ID:vHUCAs9OO
紬「はい、紅茶をどうぞ〜」
律「うーん、いい香りだなあ」
澪「ふっ、悪くない」
唯「……」
律「唯、どうした?」
唯「紅茶の赤を見ると、私の中を流れる血が疼くんだあ♪」
澪(やはり……唯はただ者じゃないな)
律「んー、どれどれ。唯の紅茶見せて」
唯「!!」ブチツ
274 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 22:19:46.54 ID:vHUCAs9OO
唯「あああああああ腕が疼いちゃったよおおおおおおおおおおおお」ドスッ
律「ぐはっ……!」ガシャンガシャガシャ
澪(えええええええええええええええええ)
澪(唯が律を張り倒したああ!?)
唯「ふぅ……どうにか私の腕の疼きはしずまったよお」
唯「もう!りっちゃんも危ないなあ。私、時々力が暴走して制御できないっていうのに」
紬「すごいわね、唯ちゃん」
澪「」
唯「もちろん、澪ちゃんは大丈夫だよね?」ギロッ
澪「は、はははいっ」
澪(なにが大丈夫なんだよおおおお)
澪(クソっ……私の心臓、しずまれえええええええええ)
275 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 22:24:07.49 ID:vHUCAs9OO
すまん急遽用事が入った
というわけで俺の後の人書いてけれ
276 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 22:29:30.60 ID:bLSNVKKE0
人がこないから逃げるのか
そう見られてもしかないですねえwwwwこのスレの流れと
製作カルーアの様子から
278 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 22:46:27.57 ID:ba0UQ5DI0
紬「…唯ちゃん」
律「わかってるっての…」
澪「だからこんな風に話ができるんだろ?」
唯「あれー?」
澪「まったく…しっかりしてくれよ、唯」
律(さっきまで泣き喚いてたくせに、なんとまあ…)
唯「いいじゃんいいじゃん、気長にやろーよ!」
律「お前ものんきだなっ」
梓「いいんですか唯先輩、このまま出られないとティータイムも無いですよ?」
唯「はっ、それは困るよ!みんな何やってるの!?はやく何とかしなきゃ!」
律澪(単純だ)
279 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 22:49:27.95 ID:ba0UQ5DI0
紬「でも仲間でピンチを乗り越えるって、なんだかドラマチックね!」
唯「私たち主役だよムギちゃん!」
澪「ムギまで…もっと危機感持とうよ」
律「まあ焦ったって今すぐどうにかなるわけじゃねーし、あんまり気負うなよ?」
澪「律…そうだな、焦らずに出来ることを」
律「唯ー!パントマイムだぞー!」ペタペタ ベチャー
唯「あははは!りっちゃん変な顔ー!私もー♪」ベチャー
律「ぶははははっ」
澪(…私がしっかりしないと!)
280 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 22:53:00.69 ID:ba0UQ5DI0
紬「それにしても、この壁丈夫ね」
紬「さっき椅子で思い切り叩いてみたんだけど、ビクともしないの」
澪「そんなに分厚くは見えないんだが…何で出来ているんだろうな」
律「ていうかムギ、意外と大胆だな…」
梓「脱出どころか、合流すら出来ない感じですね。どうしましょうか」
唯「こんにちは!平沢唯です!」
梓「えっ」ビクッ
281 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 22:54:15.18 ID:ba0UQ5DI0
唯「突然ですが、私たち、閉じ込められちゃってます!」
梓「ゆ、唯先輩?」
唯「お茶っ葉入れるカンカンみたいな所です」
唯「色々あるけど、食べ物がないです。食べ物が!一切!」
律「ヤバい、もともと変だった唯が更に変になった!!」
唯「空は見えます。でも、食べ物はありません!」
紬「唯ちゃん、しっかりして!!」
澪「うううぅ…」ブルブル
唯「私たち5人を隔てるのは透明な板、というか壁!」
唯「きっと上から見た私たちは学研の学習キットみたいなんだろうなあと思います!」
282 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 22:55:52.25 ID:ba0UQ5DI0
唯「つまり、私が言いたいことは」
唯「みんな!空はみんな繋がっているからね!」
唯「ってことです!」ドヤ
律「ありゃりゃ…」
澪「それさっき言っただろ!」
唯「だってぇ、どうしたらいいかわかんないんだもん」
唯「お腹すいたよー…誰かお菓子持ってない?」
律「気長にやろうっていったの誰だ。食べ物持ってても渡せないだろー?」
唯「あずにゃーん、お菓子ちょーだーい」
律「無視かいっ」
唯「あずにゃん?おーいあずにゃーん」
梓「……」
唯「あずあずにゃんにゃんあずにゃにゃにゃーん、あーずにゃんにゃん♪」
梓「聞こえてますから歌わないでくださいっ!」
唯「じゃあ返事してよお」
283 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 22:57:00.64 ID:ba0UQ5DI0
梓「すいません。ちょっとおかしなものを見つけたので」
唯「お菓子っ!?」
梓「おかしなものですっ!どれだけお腹すいてるんですか!」
澪「まあまあ、ところで梓は何を見つけたんだ?」
梓「パイルバンカー、だそうです。説明書もあります」
律「パイルバンカー!?」
澪「何、それ?」
律「武器だよ武器!杭をズバーン!って打ち出すんだ。カッコイイんだぜー?」
律「工事現場にある長ーい機械あるじゃん。あれを小さくしたような奴だよ」
澪「ふーん…?」
梓「カッコイイですか?これ」ヒョイ
律「装着タイプだとっ…!ちくしょー、羨ましすぎる!!」
澪「私には良さがよくわからない…」
284 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 22:58:09.00 ID:ba0UQ5DI0
唯「あずにゃんこっちにも見せてー!」バンバン
紬「私も見たーい♪」
梓「あ、ハイ」チャッ
唯「勇ましい!勇ましいよあずにゃん!!」
紬「梓ちゃんステキ!」
梓「こ、こんなので褒められても別に嬉しくないです///」スチャッ
澪(梓、さりげなくポーズとってる)
285 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 22:59:17.67 ID:ba0UQ5DI0
律「で」
梓「はい?」
律「使えるのかそれ?メッチャ見たい」ウズウズ
梓「別にいいですけど…」カチッ
ヒュィイィン ガションッ
梓「うわっ」ドタッ
プシュウゥゥゥゥゥ
梓「ったぁー…。反動めちゃくちゃですよ、これ。…律先輩?」
律「か、カッコイイ…」ポー
梓「…」
律「もっかいだけ!もっかいだけお願い!お願い梓サマー!」
梓「嫌ですよ!それと、これあと二回しか使えませんからね?」
律「漢兵器過ぎる…」ジーン
梓(ダメだこの人)
286 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 23:00:27.15 ID:ba0UQ5DI0
梓「とりあえずコレは置いときます。皆さんのほうでは何か見つからなかったんですか?」
澪「そうだな、見たところ私たちのスペースにもいくらかモノがあるみたいだし…」
律「各々で探すって事だな!行くぞ唯隊員!」
唯「了解でありますりっちゃん隊員!」
紬「なんだか宝探しみたい♪」
梓「私ももう少し探してみます」
律「ドリルドリルドリルドリルドリルドリル…」
ガサガサゴソゴソ
287 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 23:01:32.32 ID:ba0UQ5DI0
澪「…で、結局見つかったのは」
紬「いつもの楽器でしたー」
唯「えへへ、ギー太ー♪」ムチュー
律「ドラムあるけどドリルない…」ショボン
梓「アンプもありました。電気は通ってるみたいですね」ジャーン
澪「演奏でもしろと…?」
澪「…そうか、わかったぞ!ここから出る方法が!」
唯「ホント?澪ちゃんすごーいっ!」
律「マジで!?あたしらは何したらいいんだ?」
澪「演奏だよ!演奏するんだ!」
律「…へ?」
288 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 23:02:38.78 ID:ba0UQ5DI0
澪「この閉じられた空間と透明な壁、これは今の私たちの状態を表しているんだ」
澪「私たちは知らないうちにお互いの間に壁を作りあっていた、それがこの壁だ」
律「あのー澪さーん…?」
澪「そして用意してあった私たちの楽器。つまり、これが解決のツールになる」
澪「だからみんなで演奏することで心の壁を取り払う!」
澪「そうすればこの窮地を脱することが出来る!私はそう確信したんだ」
紬「すごいわ澪ちゃん!この場所にそんな哲学的な意味があったなんて…」
唯「澪ちゃんがいれば放課後ティータイムは無敵だね!」
梓「澪先輩尊敬します!一生ついていきます!!」
律「え…?え…?」
律「そ、そうだよなー!澪しゃんサイコーー!!」
「「「「みーお!みーお!みーお!みーお!」」」」
澪「そ、そんなに褒められると照れる…」テレテレ
澪「そ、それより早く始めよう!」
「「「「おーー!!」」」」
289 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 23:03:43.22 ID:ba0UQ5DI0
ジャララララッダラダダダンダダダン
澪「どうしてこんなことになったのか…それはわからない」
澪「でも、それが何だって言うんだ」
澪「私はどんな逆境にも負けない」
澪「だって、私たち放課後ティータイムに不可能はないんだから!」
澪「君を(中略)〜ム♪」
ダダッダダッジャーン
澪(『けいおん!』完!)
290 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 23:04:49.76 ID:ba0UQ5DI0
澪「ふぅ…いい演奏だった」
紬「あの…すごくいい顔してるところ申し訳ないんだけど」
澪「なんだ、ムギ」ニコッ
紬「何も起こらないわ…」
澪「なん…だと…」
律「ですよねー」
梓「よく考えたら心の壁とか意味わかりませんよね」
梓「はぁ…メルヘンは結構ですけど、現実見ましょうよ澪先輩…見損ないました」
唯「ていうか歌の前の語り?私ちょっとヒいちゃったんだけど」
律「私たち放課後ティータイムに不可能はないんだからぁんっ!」キリッ
唯「ぶほぉっ!や、やめてりっちゃーん!」ゲラゲラ
紬「わ、私はちょっと変でも秋山さんのこと友達だと思ってるから!」
澪「うわああん!お前らも乗ってたくせにー!!」
291 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 23:05:54.74 ID:ba0UQ5DI0
律「澪が死にました。精神的に」
澪「ブツブツ」
梓「でもどうしましょうか?さすがに手詰まり感が否めません」
唯「もう疲れたー。お腹すいたー!うーいー!…あずにゃん分が足りないよぉ」
梓「唯先輩…」
律「どうしようもないだろー?なんかいいアイデア出さないとさあ」
紬「…あ、あの!」
律「どしたームギ?」
紬「梓ちゃんのところにあったパイルバンカー、使えないかな?」
梓「あっ、非現実的すぎてすっかり忘れてました!」
唯「それで壁を叩いて壊すんだね!ムギちゃん頭いいね!」
律「そんな使い方を思いつくお前はアホだけどな」
292 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 23:07:01.46 ID:ba0UQ5DI0
紬「さっきの反動からして、たぶんすごい威力だと思うの」
紬「その分、梓ちゃんには無理させちゃうことになるんだけど…」
梓「……いえ、やります。やらせてください!」
唯「あずにゃん…」
梓「今度は大丈夫です。唯先輩、壁から離れて。…いきます!」カチッ
ヒュィイィン バアァァァァァン!!!
梓「きゃあっ」ドサッ
ガラガラガラガラ
律「わ、割れた!(ていうかカッケー!!)」
唯「あずにゃぁーーん!!」タタタタ ギュッ
梓「あっ…唯先輩…」
唯「会いたかったよあずにゃん!大丈夫?痛いところない?」
梓「正直、全身が痛いです…」
293 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 23:08:12.27 ID:ba0UQ5DI0
唯「ところでさ、あずにゃん」
梓「なんですか?唯先輩」
唯「それ、私も使ってみたい」
梓「だ、ダメですっ!唯先輩には危なすぎます!もっと大人になってからです!」
唯「お願いあずにゃん…ダメ?」ウルッ
梓「うっ…しょ、しょうがないですね、今回だけですよ///」
唯「わあ♪ありがとーあずにゃん大好きー!」ギュー
梓「にゃああああ///」
律「帰ってこーい」
紬「良かったわね梓ちゃん」ニコニコ
294 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 23:09:18.14 ID:ba0UQ5DI0
梓「ほら、ここをこう持って…ここを押すんです」
唯「なるほどー。ではさっそく!」
梓「あ、待って唯先輩。危ないですから私が補助します」ガシッ
梓「どうぞ!」
唯「んではポチっとな」カチッ
ガションッ
唯梓「わあっ」ドテーン
梓「ふふ、やっぱりこけちゃいましたね」
唯「あずにゃんってば、一人でこんなの使ってたんだねー。偉い偉い」ナデナデ
梓「…えへへ」
律「…で、残り回数がなくなったわけだけど、あたしらの壁は?」
梓「え?何でですか?」
律(こいつ…)
しゃーねーなー
保守
紬「もう何時間たったのかしらね…」
唯「二人っきりだね、あずにゃん…」
梓「こ、困りましたね///」
律「おふたりさーん、ほかの人もいますよー」
唯「このまま出られなかったら二人で一緒に頑張ろうね!」
梓「そうですね、二人でもやし作りましょうもやし。こないだテレビで見たんです」
律「ダメだ、この二人もうダメだ」
紬「みんなー!ほら、ラバーカップー♪」
澪「ブツブツ」
律「澪ー、ここは実は残酷な殺し方をするための場所でー」
澪「ブツブツ」
律「誰かー。……みおー。構ってよ…」ボソッ
澪「ああ!!歌詞浮かびそうっ!!」ガタッ
律「澪!よかったぁ…」
澪「私の想いは閉鎖空間、内にこもって壁を作る自己完結の世界」
澪「声を掛けられても惑わされるな。そいつらはみんな敵だ」
澪「敵は殺せ。殺せ殺せ殺せ…ヒヒヒ」
律「うう、澪ー…」グスッ
紬「二つもあるのよー♪」
紬「ほら、壁にこうやって使えば登れるかも!」ガポン
紬「…登れない」ガッポン
紬「ううん、もう一回」ガッポン
紬「…」
紬「……」ガッポン
紬「…」
紬「……ぅふ」ガッポンガッポン
紬「くくっ!ふふふふふ」ガポンガポンガポンガポンガポン
紬「ふーんふふーん♪ふふーん♪ふふーん♪」ガッポンガポンガポンガッポン
唯「あ、そうだ!あずにゃん結婚しよう!!」
梓「だ、ダメです///結婚は二十歳になってからって法律が///」
唯「違うよあずにゃん!結婚して子供を作れば脱出できるんだよ!」
唯「小亀と親亀の要領で積み重なっていけばいつか上に辿り着くっ!!」フンス
梓「ゆ、唯先輩…」
梓「天才ですっ!!やっぱり先輩すごい!大好きです!」
唯「じゃあ早速結婚しよう!」
梓「はい、喜んで!!」ダキッ
紬「…」ガッポンガッポンガッポンガッポン
澪「殺す殺す…ブツブツ」
律「みおー…みおー…」ペタペタ
唯「あずにゃん…」
梓「唯先輩…」
グゥゥゥ
唯「あ、お腹すいちゃった」
梓「でももやしも子供もまだ出来てないですよ。どうします?」
唯「ちょっと待ってて」ピピピッ
rrrr…
唯「あ、憂ー?ちょっとお腹すいちゃってー」
唯「場所?わかんないけど…あ、GPSで場所送るよお」
唯「ちょっと待っててね、憂が今食べ物持ってくるから」
梓「唯先輩カッコイイ…」ポッ
憂「ここかな…お姉ちゃーん」ヒョコ
唯「おーい憂ー!!食べ物持ってきてくれたー?」
憂「持ってきたけどー…落とし穴?に落ちて何やってるのー?」
唯「出られなくなっちゃったから出る方法を考えてたんだー!」
唯「それとねー!私、あずにゃんと結婚することにしたー!」
梓「唯先輩///」
憂「へー…そうなんだー…(新しい遊び…?)」
憂「とりあえずー、食べ物は落としたらいいのー?」
唯「それでいいよー!あ、でも…憂ー!その前にハシゴ持ってきてー!」
唯「トイレ行きたーい!!」
梓「お帰りなさい唯先輩!」
唯「んしょ、んしょ…あずにゃんも行って来たら?」
梓「そうですね、長丁場になるかもしれないですから。じゃあ私も失礼します」カンカンカンカン
唯「待ってるよー。女は待つものなのさっ…この場合どっちがお嫁さんなんだろうね?」
梓「唯先輩ったら///」
唯「他のみんなも行きたいときは憂に言ってねー?」
澪「トイレでぼっち飯イコール天国…いいかも」
律「澪ちゃんって作詞できるんだぁ!澪ちゃんすごーい!」パチパチ
紬「ラバーカップあるわよ♪ぎゅっぽんぎゅっぽん♪」ガッポンガッポン
唯「…聞いてるのかな?」
梓「今帰りましたー…ってあれ」
梓「私と唯先輩の家に他の先輩たちが勝手に!!」
唯「勝手じゃないよお、私つれてきたんだよー…それに」
唯「誰が来たって私とあずにゃんの愛は揺るがないからね」ギュッ
梓「唯先輩…私、唯先輩と結婚できて良かったです///」ギュー
唯(…アウト)
梓「それにしても皆さん、顔が腫れて酷いことになってますけど…?」
唯「……」クイッ
律「…」コクッ
澪紬「……」ガシッ
梓「あ、あれ?唯先輩…?」
唯「ごめんねあずにゃん、ちょっとだけ痛いと思うけど、我慢してね?」スッ
梓「何を言ってr」
パシーン
梓「…はっ!私は今まで何を!?」
紬「良かったー!梓ちゃんも正気に戻ったのね」
律「極限状態が長かったからなあ」
唯「りっちゃんなんかキャラ完全に変わってたもんね!可愛かったよー♪」
澪「みおちゃーん、ってな」クスッ
律「うあああっ///」ガンガン
澪「でも、ホントに良かったよ。みんなも合流できたし。唯の機転のおかげだな」
唯「だから最初から言ってるじゃーん」
唯「空はみんな繋がっているからね、って!」
澪「そうだったな!あはは」
憂「じゃあ私帰るから、気が済んだら帰ってきてねー?」
唯「ありがとー憂ー!またよろしくねー!!」
唯「では、みんなもそろった事だし、頑張って脱出するぞー!」
「「「「おーっ!」」」」
唯「私たちの戦いはまだ始まったばかりだ!」
END
306 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 23:52:23.19 ID:gtjXInKw0
唯梓とか俺得すぎるだろ…支援
乙
309 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/19(月) 00:40:54.20 ID:GCbBxYnG0
おつ!!
310 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/19(月) 00:53:19.01 ID:0V6e2eiz0
さらしあげ
311 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/19(月) 01:29:02.92 ID:TttNvJqA0
まだ、落とさせないw
312 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/19(月) 01:33:32.42 ID:eJWGAMoKO
どれもナルシスト臭くてキメエ
まずテーマからキメエ
とても読んでられんわノシ
313 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/19(月) 01:58:00.23 ID:TttNvJqA0
314 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/19(月) 02:24:15.01 ID:TttNvJqA0
マジレス1I ◆MAJIRESU1Iに厄災が降り掛かりますようにwww
マジレス大人気だな
さっさと死なねぇかな
316 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/19(月) 02:44:13.95 ID:AoDzUxxM0
カルアの奴らはSSの形式どうこうやら他人のSS批判やらし,馴れ合いをしてるが結局
面白いSSが書けないという他人への嫉妬が全てそうさせてるということが証明された
いつも偉そうなことばっか言ってる奴らが書いたSSがこれだぜwww
何が面白いのこれwwwwwwww
317 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/19(月) 03:54:11.29 ID:uK8dMQ++P
あ
318 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/19(月) 04:55:24.08 ID:MYhTWRtA0
このスレはどういう趣旨で立てられたの?
カルーアの凄さをvipperに見せつけたかったの?
それとも内輪の品評会をやりたかったの?
あるいは他の趣旨があるの?
何にせよ普通のSSスレの方が楽しめたと思う
319 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/19(月) 05:12:57.75 ID:zONdZRyb0
320 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/19(月) 06:19:45.19 ID:vuRg87uA0
うーん……微妙すぎるなこれは……
批判をクソコテのせいにしだす臭さ