今度こそ完走します
ここ桜が丘高校には、軽音部と呼ばれる部活がある。
部員数はわずか4名
少数精鋭の活気ある部活動だ
バンド活動が部活動になるのだが
脇道に逸れるケースが多い
たとえばほら、こんな風に・・
唯「このクッキーおいしい〜」バクバク
この子は平沢唯
軽音部と聞いて軽い音楽と勘違いして入部してきた天然少女だ
ほわっとした可愛いさのある憎めない子だ
紬「唯ちゃん、今レモンティ入れるわね」
この金色のロングヘアーの子は、琴吹紬
ここの机に並んでいるお菓子や紅茶や高そうな食器は
全て紬が自宅から持ってきた物だ
かなりのお嬢様らしい
気のきく優しい子だ
4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/09(金) 12:59:47.26 ID:UbRR88bq0
糸冬
澪「な、なぁ・・後でちゃんと練習するんだろ?」
黒髪で背の高いこの子は秋山澪
私の幼馴染だ
真面目で恥ずかしがり屋
成績優秀で女子からの人気も高い
ファンクラブが存在する程だ
律「ちゃんと後で練習するってぇ、当たり前だろ〜?」
そして私が部長の田井中律
カチューシャがトレードマークの
元気いっぱいの軽音部のムードメーカーだ
ただ一つ私にはコンプレックスがあって・・・
って自分で自己紹介するのも恥ずかしいな・・
ヽ(`Д´)ノよーし頑張れーヽ(`Д´)ノ
澪「ホントだぞ!約束だからな」
律「わかってるって〜♪」
紬「はい、澪ちゃんにはミルクティーね」
澪「あ、ありがと」
と、まぁこんな感じの放課後を音楽室で過ごしている
唯「ふぅ〜ごちそうさまでした!」
律「そんなに食ってちゃんと夕飯食べれるのかぁ?」
唯「へ、なんで?スイーツは別腹ってよく言うじゃん」
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/09(金) 13:02:55.85 ID:WSEcCD5p0
只今
>>1が黒歴史を鋭意製作中でございます。
皆様方におかれましては、
>>1が途中で飽きないように励ましの言葉をかけていただけると大変嬉しゅうございます。
作品が完結した暁には、「
>>1乙!」、「おもしろかったぜ!」等の言葉をかけ、次回作を作る意欲を持たせてあげましょう。
それでは、引き続き
>>1の作品をお楽しみください。
>>7 がんばります
澪「・・・さてと、そろそろ練習を・・」
律「そう言えばさぁ、前から聞きたかったんだけど〜みんな彼氏とかいるの?!」
澪「」
唯「へ?」
紬「まぁ!」
澪「おい律!」
律「あ、澪しゃんは言わなくてもわかってるからいいや〜」
澪「なんだそれ、律、お前だって!」
律「し、失礼な!私には澪しゃんが知らない一面があるんだよん」
澪「!」
唯「へぇ〜、りっちゃん彼氏いるんだぁ?」
律「いないけど」
唯「」
澪「いないのかよ!」
律「まぁまぁ・・んで唯とムギはどうなのさ?」
澪「私を何事も無かった様に外すな!」
唯「え〜まだそういうのよくわかんないからなぁ・・」モジモジ
紬「私もまだ・・焦る必要は無いと思います」
澪「(やっぱりみんないないのか・・)」ほっ
律「・・・」
唯「りっちゃん?」
紬「どうしたのかしら?」
澪「りつ?」
律「チャージなどさせるものか!」
ガタン!
律「みんな恋愛しようよ〜!」カァ
唯「わわっ!」
澪「ビクッ!」
律「だってみんな花の女子高生だよ〜?恋愛の一つでもしてみなきゃダメだって!」
澪「お前が言うか・・」
紬「まぁまぁまぁ・・」
唯「りっちゃんが今までに無いくらい必死になってる!」
律「朝おはようメールしたり、昼休みにお弁当のおかず交換しあったり、
自転車で二人乗りで下校してみたりしたくないのかよ〜」ビシッ
紬「・・・」
澪「そんな事言ったってここ女子高だぞ?」
律「」
唯「そうだよりっちゃん!・・・ま、まさかりっちゃん・・
男子校に転校しちゃうの?」ウルウル
律「ないない、てか男子校ってお前・・」
紬「別に・・女の子同士でも良いのではないでしょうか・・?」///
律「うん?」
澪「え?」
唯「・・・」ポカーン
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/09(金) 13:08:02.41 ID:oZSZIBvYO
BADなのは変わらないんだろ?
BADでもいいからがんばれ
―
――
―――
澪「ま、まぁ確かに男のカッコよさを感じる人も中にはいるよな!」チラッ
律「私を見るな、私を」
唯「じ〜〜・・・」
律「んで唯、顔が近いんだけど・・」
唯「りっちゃん、御免!」ひょい
律「わっ、やめろ唯!これは・・!」
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/09(金) 13:09:11.96 ID:XlGCZ//sP
律はこんな独白するほど頭が良いかな
>>17 考えてたラストはやめました
唯「いいじゃん〜離してりっちゃん〜〜・・」グイグイ
澪「唯、律のカチューシャを・・・ん?」
律「まって、ホントやめろってっ!!」グググッ
澪「(律のやつ、本気すぎないか?ただのカチューシャだろ?)」
唯「こうなったら奥の手!こちょこちょこちょ・・・」サワサワ
律「へっ?あははははは!!あ・・?」クシャ
唯「りっちゃんのカチューシャとったど〜!」ブンブン
律「うう・・」
紬「まぁ」パァァ
澪「ドキッ」///
唯「・・・!りっちゃん・・」ワナワナ
律「・・?」
唯「かわいい〜〜〜〜〜」だきっ
律「・・!!」///
紬「よく似合ってるわよ、りっちゃん!」
澪「・・・」
律「唯・・離して・・」グイ
唯「りっちゃんかわいいね〜〜顔よく見せて?」スリスリ
律「・・!」///
律「やだ・・」プイッ
澪「・・・」ぼ〜・・
唯「?・・りっちゃん・・ひょっとして・・怒ってる?」シュン・・
律「・・・」
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/09(金) 13:14:12.61 ID:bHZQySxLO
同じ内容を永遠と貼り続ける…
>>1はなにか重大な事件に巻き込まれている可能性がある。ある事情により指がまともに使えず精一杯コピペした文章を貼り付けることで自分の危機をアピールしているのかも。これは言葉にならない
>>1のSOSなのかもしれない。
紬「りっちゃん?」
澪「唯・・カチューシャ返してあげた方が・・」
律「う・・グスッ・・返して・・」ウルウル
唯「り・・りっちゃん・・ご、ごめん・・はいカチューシャ!」
律「・・・」パシ・・タッタッタ・・・
澪「お、おい律!」
バタンッ!!
唯「わっ私追いかけてりっちゃんに謝らないと・・りっちゃんが泣いちゃった・・」オドオド
紬「今は・・やめた方がいいんじゃ・・きっとりっちゃん恥ずかしかったんだわ」
澪「律・・」
―
――
―――
唯「私りっちゃんちに謝りに行く・・」
澪「そうだな・・」
紬「みんなで謝りに行きましょう。きっとりっちゃん今頃家で・・」
澪「いや、みんなには悪いけど私一人で行かせて欲しい」
唯「なんで?!私りっちゃんに謝らないと・・。
私はりっちゃんを、りっちゃんに!・・・ひどい・・事を・!」ブワッ
ほ
紬「唯ちゃんだけのせいじゃないわ・・私だって見ているだけで・・
自分を責めちゃダメよ。唯ちゃん」ナデナデ
唯「うっ・・ひっぐ・・うぇぇぇん!」
澪「・・・」
澪「たぶん律は・・今はみんなに会いたく無いと思ってる・・気がする」
唯「うう・・ひぐ・・でもっ・・」
紬「だから・・澪ちゃん一人で・・?」
澪「ああ・・行かせて欲しい」
澪「・・・」
澪「唯」
唯「・・?」グスグス
32 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/09(金) 13:24:28.47 ID:oZSZIBvYO
BADじゃないのか?
全力で支援する
澪「唯に悪気はない事は律だってわかってるさ
律もちょっと不器用なとこがあってこんな事になっちゃっただけさ
私がちゃんと律と話をしてくるから安心して
唯がまた改めて律に謝れば、また元の楽しい軽音部だ
・・・だからもう泣くなよ・・」ナデナデ
唯「う・・うぇ〜〜ん!グスッ・・澪ちゃん〜」ダキッ
澪「ははっ・・よしよし・・」テレ
紬「澪ちゃん・・」
>>32 いや・・それは・・
澪「?」
紬「ごめんね・・ありがとう」
澪「いいよ、・・まかせて」
澪「さてっと・・行ってきますか
律のやつ、かばん置いてったな
やれやれ・・」ガシ
バタンッ
唯「本当に澪ちゃんだけで大丈夫なのかな・・やっぱり私も・・」
紬「大丈夫よ唯ちゃん、だって・・」
唯「だって?」
紬「りっちゃんと澪ちゃんは幼馴染なんですもの
お互いの気心も知り尽くしている筈だし・・
澪ちゃんを信じよう」
唯「う、うん・・わかった!」
36 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/09(金) 13:30:42.64 ID:5Ub4P2JZO
また最初からかww
澪視点からでいいだろww
まぁがんばれ
ガチャ
澪「私のかばんとベース忘れちゃってた!」
唯「」
紬「」
澪「そ、それじゃ!行ってくるからなっ!」
バタンッ!
唯「・・澪ちゃん緊張してるね」
紬「大丈夫・・だから・・多分!」
>>36 すまぬww
―
――
―――
澪「はぁ・・」とぼとぼ
澪「(さてどうしたもんだろう・・
律の泣くとこなんて久々に見たな・・
あいつ本当に大丈夫なんだろうか・)」
まず律に何を話すべきか・・
私は歩くペースをいつもより遅くして作戦を練る事にしたが・・
澪「・・・。」とぼとぼ
澪「(うまく考えがまとまらない!)」
律を励ます事は昔から何度もあった
こういう状況だって初めての事じゃないんだ
なのになぜか今日に限っては妙案が頭の中に浮かんでこない
別に唯と律の仲立ちが難しい訳じゃないんだ
分かってる
きっといつもの私じゃないんだ
これから律の家に行って、謝りに行かないといけないのに別の事を考えてる
一人で律の家へ行かせて欲しいって言ったのは他でもない私なのに
唯や紬は私を信じているからこそ、ついてこなかったんだ
なのに私はなんだ
澪「(最低だ・・・)」
私は一人で律の家へ向かっている
1歩1歩律の家へ足を運ぶのに反比例して自分が心細くなっていくのが分かる
後悔の念が芽生えるまでさほど時間はかからなかった
胸の奥にもやもやとしてる何かを感じながら
さっきから何度も頭の中で繰り返されているあの時の光景が
また私の脳裏に浮かんでくる
澪「(律・・)」
はっきり言って私は律の一番の理解者だ
律と私は昔からずっと一緒だった
「親友」っていう言葉以上の言葉があるならその言葉で表したい
言葉で伝えなくとも、律もきっと私と同じ気持ちでいると思う
そんな仲だからこそ・・、ずっと昔から一緒にいるからこそ・・
きっとあの光景が衝撃的だったんだ
額が隠れた律の整った顔・・
たまらなく不安そうで・・涙をためて俯いた表情・・
まるで親とはぐれて迷子になった幼子が、ようやく振り絞って発した様な律の声・・
涙を流してしまった自分を否定する様に、
唯に抱かれながら唇を噛みしめていた律の立ち姿・・
何度もしつこく言ってしまう事だけれど、
私と律の付き合いは長い
けれど、あんな律を見るのは
初めての経験だった
澪「(もう律の家の前じゃないか・・余計な事考えすぎたな・・)」
結局何も準備もできないまま私は律の家へ到着した
呼び鈴を押すことに躊躇いを感じ、どれだけの時が過ぎたのだろう
どうして私はこんなにも度胸が無いのだろう・・
こんな自分が時々嫌になる
澪「(と、とにかく律の家に上がらないと何も始まらないな)」ブツブツ
聡「澪さん?」
澪「うわぁぁぁぁぁ!!」ビクッ!
聡「うわぁ!」ビクッ!
澪「・・・」
聡「・・・」
澪「さ、聡・・おかえり〜あはは・・」
聡「びっくりした・・あれ?ねーちゃん帰ってきてないんですか?」
ガチャ
聡「なんだ普通に開いてるじゃないすか、澪さん上がって上がって」
澪「お、おじゃまします・・」
聡「ねーちゃんは部屋にいると思いますよ〜ゆっくりしてってくださいね」
澪「あ、ありがと・・聡」
律の部屋へと続く階段を見上げる
こんなに重苦しく階段を上るのは今までに経験した事がない
律の部屋の前に立った私は、ようやく覚悟を決めた
澪「りつー?」
澪「・・・」
澪「・・・入るぞー?」コンコン
澪「・・・」
46 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/09(金) 13:51:00.09 ID:oZSZIBvYO
さるよけ
律の靴が玄関にあった事から、律が部屋の中にいない事はありえない
返事がないという事はやはり落ち込んでいる様だ
ドア越しから流れてくる重たい空気を感じながら
意を決してドアノブを回し律の部屋へ・・・・・
律「ばあぁぁ!!」
澪「・・・・・・・・」
澪「うおああああああぁぁぁぁ!!!」ガタン!
聡「?・・・今日の澪さんうっさいな・・」
律はドア越しに私が入って来るのを息を潜めて待っていたんだろう
わざわざホラー物のお面まで準備して
私は大きく後ろに後ずさり、肘を壁に強打してしまった
最高の恐怖と肘の痛みを律は私にプレゼントしてくれた
私が今日律の家に寄る事、それも一人で来る事も予想していたんだろう
本当にこういう事に関しては手際が良いというかなんというか・・
澪「ば、馬鹿律!びっくりするだろ!!」
律「あはは〜相変わらず大げさだな〜澪は、ままっ、入ってよ♪」
ガチャ バタン
律「あ、私のかばん持ってきてくれたんだな〜ありがと澪しゃん」
澪「だって無いと困るだろ?・・いってて・・」
律「どうしたんだ澪〜?もしかしてさっきのでどっか打った・・?」
澪「ああ、肘痛い」
律「まったくおちょこちょいだな澪は」
澪「お前のせいだろ!」ボカッ
律「いたっ!」
51 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/09(金) 14:07:47.45 ID:y/yRzKQY0
これも面白いがタルジャの春見てくるか
こんな2連続で恐怖の声を上げた事はあまり記憶に無い
聡にまでみっともない姿見せてしまったし・・
多分思い出したら嫌になるんだろうな
いや、まてまて・・私はこんな事する為にここに来たんじゃないんだ
律「まぁまぁ・・悪かったよ澪、ジュース持ってくるから待ってろよ」
澪「あ、ああ」
今度はやりきれ
出会い頭、私の頭の中を真っ白にしてくれたせいで何から話そうか忘れてしまった
いや、来る前からなんの妙案も浮かんでこなかったんだ
たいして問題ない・・
むしろ緊張がほぐれて話しやすくなった・・かな?
律だって私が何しに来たのか勿論分かってる筈だ
まさか律はここまで考えてわざと私を・・?
今思うとそんな気がする
>>51 行ってらっしゃい
>>53 やりきります
律「おまた〜澪はサイダーな、特別にさくらんぼ入れてやったぞ」
澪「おお、気前が良いんだなっ」
律「飲めば肘の痛みが消える魔法かけといたから感謝しろよ〜」
澪「そりゃどうも・・」チビッ
律元気じゃないか
無理に元気に見せている訳じゃない、それくらい私なら感じ取れる
いつもと変わらない律だ
放課後の音楽室で起こったさっきの出来事を忘れてしまっているかの様だ
このまま律と話し合う必要があるのだろうか?
明日になればまた楽しいけいおん部に戻っているんじゃないだろうか?
私はサイダーを飲みながら一考したが・・
律は大丈夫そうでも、唯やムギはそうとう心配していた
ここで私が律と何も話をせず帰ってしまったら、
二人からしたらうやむやしたままこの一件は終わってしまう
やはり話さなくてはいけない
57 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/09(金) 14:22:17.39 ID:tpS7AFmE0
前回の続きからやれよ
最初からやったらまた落ちるぞ
澪「な、なぁ律・・」
律「なんだ〜?」
澪「・・・」
律「・・・」
がんばれ私
澪「・・・さっきの音楽室での事なんだけどさ」
律「うん」
>>57 このまま一気に行きたいと思ってます
途中さるとかあるかもしれないですけど
澪「悪かったと思ってるよ、その・・律がそんなに嫌な事だとは思わなかったんだ」
律「・・・」
澪「唯もムギも律が帰ったあと泣いて後悔してたんだ
私達なんてひどい事しちゃったんだろうって・・
特に唯はひどく責任感じててさ・・あれからずっと泣いてたよ」
律「そっか・・悪い事したな・・・・」
澪「・・・」
律「な・・なんか、ゴメンな!・・いきなりあんな帰り方したら、みんな心配するよな〜」
澪「謝るのは私達だよ、律を傷つけてさ・・本当にごめん」
律「いやいや・・私なら見ての通り大丈夫だぞ!めっちゃ元気だ〜」
澪「唯もさ・・」
澪「悪気は無かったんだ・・ちょっといきすぎただけだと思うんだ
唯も泣いて後悔している事だし・・律・・唯を許してやってくれないか?」
律「許すも何も私はそんなに怒ってないよ?ほんとだぞ?」
澪「ほんとに・・?」
律「・・・」
律「そ、そんな事で嫌いになれる訳ないだろ!
あんな事、なんも思っちゃいないって!
律「・・・」
62 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/09(金) 14:33:56.17 ID:vb63jUAMO
これは支援するしかないな
律「唯もムギも・・勿論澪も
ずっと私の大切な友達だぞ?」
澪「律・・・」カァ・・///
律「ってか恥ずいし!この話はこれでおしまい!一件落着!」///
安心した
律は何も気にして無かった
唯が謝ってくれれば全て元通りになる
もう大丈夫だ
でも、私にはすっきりしない胸のつっかえがあるんだ
そうだ、私はそれを聞く為に一人で律の家へ来たんだ
これを聞くのは、ずっと律と一緒にいる
私じゃなきゃ・・ダメなんだ
律「さぁ澪!どっか行こうぜ〜、私お腹減っちゃってさ〜」
澪「り、律・・ひとつ聞いてもいいか?」
律「まだ何かあるのか〜?」
澪「律・・私とお前は幼馴染だよな?」
律「どうしたんだよ〜澪・・いきなり」
澪「カチューシャ・・」
律「・・」ドキッ!
澪「取った時の律って・・今までにわたしが見た事の無い律だったぞ
昔からお前と一緒だったけど、あんな律は初めて見た」
律「・・・」
澪「確かに外見も凄く変わるけど、それ以上に・・なんであんなに哀しs」
律「そんな事ないって!・・なんかヘンだぞ〜今日の澪しゃん」
澪「律、真剣に聞いてくれ、私にも話せない事なのか?」
律「・・・」
澪「今までも・・」
律「・・?」
澪「一緒に悩んで助け合ってきただろ・・?」
律「んー・・」
澪「・・聞くよ?」
律「・・・」
律「わかったよ澪」
律「言うね?」
澪「うん、ゆっくりでいいから・・」
律「ああ」
律「・・私ね」
律「二重人格なんだ・・」
69 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/09(金) 15:03:21.44 ID:tpS7AFmE0
あんまり驚かなかった私が不思議だった
なぜだろう?うすうす感づいていたからかもしれない
あ、今は律の話を聞かないと・・
澪「へぇ・・」
律「へぇ・・っておい、もっと驚けよ!」
澪「ごめんごめん・・カチューシャが原因なのか?」
律「知ってたのか?」
澪「いや、なんとなくだ」
>>69 了解です
律「・・そうなんだ、なんてゆうか・・
カチューシャつけてないとなんか自信が無くなるっていうか・・」
澪「昔からそうだったのか?」
律「昔はこんなんじゃなかった、昔は普通に前髪下ろしてた日も多かっただろ?」
澪「そうだなー、今日久々に見たよ」
律「なんか自分が成長していくにつれて、カチューシャがないと不安になっていって・・」
やはりカチューシャが本体だったか…
澪「・・・なんでだろうな?」
律「だから不安なんだって」
澪「違うよ、なんで不安になるんだろうなって事だよ」
律「そりゃお前・・おかしーし・・」
澪「前髪が・・か?」
律「・・・」
律「と、とにかくそういう訳だから!」
澪「・・・」
律「どうも解決できないし・・ははっ」
澪「・・律」
律「?」
澪「カチューシャ取ってみてくれ」
律「」
解決できない?
そんな事はない
私が律の支えになる
私は昔から律に助けられっぱなしだった
今度は私が律を助ける番
私の決断に悔いはない
律「澪さん?いままでの話聞いてました?」
澪「当たり前だろ、ちょっと取ってみてくれ」
律「いやいやいや・・意味わかんないから!」
律「私はカチューシャ取った私が嫌なんだよ!」ブンブン
澪「やれやれ・・私が取らないとダメか・・」スッ(手をかざす)
律「ちょ・・澪〜!」ガシッ
律「タンマタンマ・・考え直せって!」ニギニギ
澪「・・・律が本当に嫌なら・・やめるけど・・」
律「・・・」
律「(澪「今までも一緒に悩んで助け合ってきただろ・・?」)」
律「・・・」
律「澪なら・・いいよ」
澪「ありがとう(///)・・取るぞ」
律「あ・・」ファサ
律のカチューシャをはずした
律の前髪が勢いよく律の額を隠した
少しボサボサの髪の毛を私は手で整えてやった
律の目が変わった
さっきまでの元気溢れる律の姿は感じ取れなくなっていた
近くでみると余計不安そうな目をしている
私と目を合わせる事はしない
ひたすら俯いているだけだ
身を小さくして小刻みに震えているのが分かる
律ってこんなに小さかったんだな
髪の毛を整えてやっている私を恥ずかしく思っているのか
頬はぽっと赤くなっている
おそらく私も頬を赤くしているんだろうな
だって女性の私から見ても律はこんなに魅力的に思えるんだから
なんだろうこの気持ちは
母性本能っていうのかな
目の前でこんな人がいたら
きっと大半の人が守ってやりたいなって思うと思う
澪「律、大丈夫か?」
律「・・・うん」
澪「髪の毛整ったぞ」
律「・・・うん」
澪「・・・」じー・・
律「・・・あんま・・みないで・・」もぞもぞ
澪「っぷ・・あっははははは!」
律「・・?」
澪「律・・お前・・すごくかわいいぞ」///
律「!」
澪「お前鏡で見た事あるのか?・・なんで悩む必要があるんだ?」
律「うそ・・・おかしーし・・」
澪「嘘なわけないだろ、お前ってこんなに可愛かったんだな
私には律が悩んでる意味が分からないよ」
律「・・・・」
澪「律・・」ぎゅう
律「・・!」
澪「律は前髪下ろしててもかわいいよ?ほんとさ・・
だからもう少し自分に自信持て
いきなりは無理かもしれないけど、徐々に克服していこう
私も力になるからさ・・?」
律「・・うん・・ありがと・・みお」
しえーん
ブーブー
律「・・メールだ・・唯からだ・・」パチ
From ☆唯☆
Title りっちゃん今日はごめん・・
いきなりあんな事しちゃってごめん
誰だってされたら嫌になる事あるよね
私が馬鹿だったよ
本当にごめん・・
明日謝らせてほしいから、学校来てね?お願いだよ?
りっちゃん本当に可愛かったんだよ!
だからつい調子に乗っちゃって・・すみません・・
澪「はは、唯のやつ・・どうだ律、少しは自信持てたか〜?」
律「・・まだ・・もうちょっと時間かかるかもだけど・・がんばる・・」
私は素直に思った事だけを伝えた
律がこれで前に進んでくれるのかわからない
でも私は律の為にどんな形でも役に立ちたかった
律は私にとって大切な人だから
この日を境に私は律を見る目が変わった
それがどういう感情からそうさせているのか、
自分が理解するのはもう少し後の話になる
ここ桜が丘高校には、軽音部と呼ばれる部活がある。
少数精鋭の活気ある部活動だ
バンド活動が部活動になるのだが
脇道に逸れるケースが多い
そうそう部員は1人増えて5人になった
私達にも後輩ができたんだ
梓「律先輩、お疲れ様です」
この子が新入部員の中野梓
幼い外観と異なり、しっかりした性格の真面目な子だ
特に幼少から習っていたらしく、ギターの腕前は相当のものだ
87 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/09(金) 16:11:46.47 ID:aPlo+9k20
88 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/09(金) 16:18:20.24 ID:X1+Wy7fp0
ゅ
89 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/09(金) 16:19:44.21 ID:U23A4sMtO
かし
律「お〜梓、おつかれ〜」
梓「あれ、まだ律先輩だけですか?珍しいですね」
律「みんなもそろそろ来ると思うぞ〜」
がちゃ
唯「あ〜ずにゃん!」ダダダッ
律「ほらな」
梓「唯先輩・・やめて下さい!暑苦しいです!」
紬「まぁまぁまぁ・・」///
唯「あずにゃん〜〜」スリスリ
澪「まぁ、みんな揃った事だし早速・・」
律・唯・紬「お茶にしましよう!」
澪「(・・・まぁ、わかってたけどね)」
92 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/09(金) 16:40:31.31 ID:cjtnff5YO
三度めの正直
―
――
―――
梓「あ、みなさんすみません。今日早めに上がらせてもらってもいいですか?」
律「いいぞ〜」
梓「(返事早っ)」
唯「え〜今日あずにゃんと一緒に帰れないのかぁ・・」パクパク
澪「何か用事でもあるのか?」
前のやつ落ちてたのか
ガンバレ
>>92、94
がんばる、ありがとう
梓「えっと、ちょっとした用事なんですけど・・」
律「まさか彼氏じゃないのか?」ヒューヒュー
唯「そ、そんな・・あずにゃんに限ってそんな事は・・」
紬「信じてたのに・・」シュン・・
梓「そんなムギ先輩まで・・違いますよ!家の用事です!」
96 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/09(金) 16:54:33.33 ID:1K+GmciY0
待ってたぜ
97 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/09(金) 17:02:57.68 ID:YdQxKhUp0
なんで落ちたのか理解してる?
保守頼みせず一気に完結までいくなら支援
何回立て直せば気が済むんだよ
>>96 ありがとう
>>97 今夜完結させます
>>98 申し訳ない
律「ホントかぁ?顔赤くなってるぞ〜?」
梓「・・赤くなってないです!デタラメ言わないで下さい!」
澪「やめろよ律、梓だって困ってるだろ」
律「冗談だって〜」
律「・・で、あの二人は何であんな落ち込んでるんだ?」
唯・紬「シュン・・」
澪「お〜い・・・」
唯「生きる希望を失った・・」ヨロリ・・
紬「同じく・・」バタッ
梓「えぇ〜!」
律「大げさだな、おい」
梓「わ、私に恋人なんていません!」
唯・紬「・・・」パァ
唯・紬「信じてたよ!ありがとう!」ガシッ
梓「ど、どういたしまして・・」
律「そういえばさぁ〜大分前にみんなで彼氏いるかっていう話になったよな〜」
律「あれからみんなできたりとかして無いのかぁ?」
唯「ううん、全然」
紬「ないです、ありえないです」
澪「・・・お前はどうなんだ?」
律「」
律「なんて哀しいJKの集まりなんだ・・」フルフル・・
澪「はいはい・・梓が帰る前に練習だ、やるぞー」
梓「さすが澪先輩!」
別に彼氏が欲しい訳じゃない
思春期なんだ、こういう事に興味があるのは当たり前なんだと思う
ただ、周りの人の事もやっぱり気になる訳で
聞いてみただけなんだ
特に幼馴染の澪の事はね・・やっぱり気になる
いつか私も澪も彼氏ができてそれぞれの彼氏を紹介しあって・・
でもなんかこんなんじゃ、まだまだ先の話になりそうだ
104 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/09(金) 17:42:37.77 ID:meMXiHgNO
さるか
律・澪「それじゃあまた明日な」
唯・紬「また明日ね〜」
夕暮れの帰宅路
この時間になってもまだ明るさを残した夕暮れの街並みに夏の訪れを実感させる
律「なぁ〜澪」テクテク・・
澪「ん〜?」
律「私達さぁ、好きな人とかできたらまず一番最初に言う事にしような」
澪「な、なんだよそれ!嫌だっ」
律「え〜なんでだよ〜!」
澪「むしろこっちがなんでだよ!恥ずかしいだろ・・」
律「だってさ〜、なんかいきなり知らない人前に連れて来られて
付き合ってますとか紹介されるの嫌じゃん」
澪「た、確かに嫌かもな・・なんで知らないうちにみたいな・・」
律「だろだろ〜?だからさ、私が好きな人できて困った時はまず澪に相談するからな!
だから澪も一番に私に相談するんだぞ!」
澪「う、うん・・わかった」
律「約束だぞ〜・・?」
私は思った事を澪に伝え、澪はそれを納得してくれた
満足だった
親友ってこういうものだと
それで澪も満足させられたものだとも思っていた
でもそれは間違っていた
私は本当に気付いていなかったんだ
澪の本当の気持ちに・・
108 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/09(金) 17:53:44.22 ID:2Uqv90ozO
いいか…落とすなよ
ぜーーーったいに、落とすなよっ!
紫煙
109 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/09(金) 18:08:55.71 ID:xPVfjIqc0
. (^^) <これは秀逸
. ノ[Y]ゝ
Ш
」」
律「ごめんく〜ださい!」
澪「はーい、あがってあがってー」
夏休み
梓を交えて5人での合宿は楽しかった
あ、さわちゃんも入れて6人か
ごめん、さわちゃん
1ヵ月ある筈の夏休みは本当に早く感じる
残りもいよいよ1週間というところで
毎年の恒例行事の為私は澪の家に出向いた
澪「まったく・・毎日ちゃんとやっていればこういう事にはならないだろ・・」
律「まぁまぁ、まったくやって無い訳じゃないんだ
まる写しさせてもらうって訳じゃないんだから許して澪しゃん」
澪「はいはい・・何飲む?ムギ茶しかないけど」
律「ありがとうごぜぇますだ〜」
律「・・・」
澪「・・・」
律「・・・」
澪「・・・」
律「・・な〜澪、さっきからパソコンで何見てるんだ〜?」カリカリ
澪「あ〜・・これこれ」
律「どれどれ?」
113 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/09(金) 18:29:07.61 ID:Ig3BjRTI0
無くなったと思ったら…
完走期待支援
律「へー・・レフティモデルのベースかぁ」
澪「どれもこれも素敵だろ〜?」
律「ホントだな〜澪の好みの物だけ揃ってるって凄いな〜」
澪「当たり前だろ〜これは私のお気に入りのものだけを集めたフォルダだからな」
律「あ、ホントだ・・フォルダ名☆mio☆フォルダって・・」
澪「な、なんだよ?!別にいいだろ〜
夏休みの間、頑張ってネットで集めたんだ!」
律「・・地味な生活送ってたんだな・・外出ろよ、外」
澪「う、うるさい!宿題写し終わったのか?」
律「あ、そうだった、そうだった」
―
――
―――
律「ふ〜こんなもんかな・・」ノビー
澪「へ〜今年は早かったな。毎年の事で写し慣れたんじゃないか?」
律「とりあえず、今日はこれで終わり!
また明日も来るからよろしく!」
澪「」
律「それじゃあな〜ありがと〜」
澪「・・・」
澪「ちょっと律!・・今日・・泊ってかないか?」
律「泊り・・?泊ってっていいのか〜?」
澪「ああ、律がいいなら泊ってってよ」
律「ん〜どうしよっかな〜・・」
澪「明日もどうせ来るんだろ?だったらその方が良いんじゃないか?」
律「そうだなーそれじゃお言葉に甘えて泊ってくかな」
澪の家に泊ることはよくある
この夏休みだけでも数回あった
いつもの私は泊る事に何の抵抗も無い筈だったのだが
今日に限っては何故か渋る私がいた
理由は・・よく分からないけど・・
感じ取ったんだ
第六感っていうのかな?
きっと今日何かよくない事が起こるんだって
律「いや〜なんかいつもごちそうになっちゃってすみません」
澪母「りっちゃんは家族みたいなものなんだからいいのよ」
澪「マ・・母さんは律が来ると豪勢な料理になるんだ」
律「え?そうなんですか?・・・なんか悪いな」
澪母「いいのよ、勝手にそうしてるだけなんだから
澪といつも一緒に遊んでくれてるお礼よ」
澪「///」
律「ありがとうございます!」
澪「り、律、お風呂入ってきたら?」
律「え、私は後でいいよ。人の家で一番最初に入るの悪いし・・」
澪母「遠慮することないのにね」
澪「そうだぞ律、遠慮するなよ」
律「いやホントに後でいいから」
澪母「りっちゃんは謙虚でえらいのねー、まだ若いのに
ああ言ってるし澪ちゃん入って来ちゃったら?」
澪「律いいのか?先行っちゃうぞ?(ちゃん付けはやめてってあれ程・・)」
律「行ってらっしゃ〜い」
―
――
―――
澪「律上がったぞ〜、母さんは最後でいいって言うから行ってきなよ」
律「りょ〜かい、行ってくるぜぃ」
澪「タオル用意しといたからな」
律「ありがと〜澪しゃん」
ガチャ・・バタン・・
澪「・・・」キラーン
ガチャ・・
律「さてっと」ヌギヌギ・・
律「サッ」ファサ・・
律「・・・」シャー・・・
律「・・・」ゴシゴシ・・
律「・・・」ザブーン・・・
律「(ん?・・何か今人影が・・気のせいかな・・)」カポーン・・
ガラガラ・・
律「・・・」ふきふき・・
律「(あ、澪新しい服用意してくれてある)」
律「・・・」ゴォーー
律「・・・」ゴォーー
律「・・・」ゴォーー
律「・・・カチューシャがない・・」
カチャ・・
パタン・・
澪「おっ、さっぱりしたかー?」ドキドキ
律「・・・みお・・カチューシャ・・・」
澪「ご・・ごめんごめん!・・さっき行った持ってきちゃたんだ」
律「・・みお・・らしくないよ・・やめてよ・・」ウルウル
澪「(う・・今にも泣きそうだ・・流石ににまずかったか?)」
澪「わ、悪かったよ・・でもさ、私の部屋の中だったら大丈夫だろ?
私しかいないんだし」
律「・・・・でも・・やっぱり・・恥ずかしいよ・・」
澪「悪いと思ったんだけど・・ほら、この前約束しただろ?
一緒にちょっとずつでも克服して行こうって」
律「・・・」
澪「だからさ、今日はそのままで頑張ってみようよ・・な?」
律「・・・・・」
律「・・・わかった」
ちょっとショックだった
澪がそんな事するとは思って無かったから
お風呂から出て、このまま何も言わず家に帰ってしまおうかとも思った
だけどそれじゃ、いつかの二の舞になってしまうし・・思いとどまった
だけど、勇気を出して澪の部屋へ行って良かった
澪は私の事を思ってしてくれたんだ
・・・嬉しかった
澪「律、喉渇いただろ?・・何飲みたい?」
律「・・なんでも・・いい・・よ」
澪「そ、そっかぁ!じゃあ・・お風呂上がりといえばやっぱりあれだよな!」
ガチャ、バタン
律「・・・」
ガチャ!
澪「牛乳だぞ〜〜☆」
律「・・・ありがと」
澪「」
律「・・・」チビ
澪「・・・」
律「・・・」コトッ
澪「・・・」
律「・・・」
澪「・・・な、なぁ律!寝るにはまだ早いしなんかしようか!何したい?」
律「・・なんでも・・いいよ」
澪「そ、そうか・・じゃあゲームでもやろうか!」
130 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/09(金) 19:22:37.46 ID:lh1yAuQAO
支援
さるった?
132 :
1:2010/07/09(金) 19:43:57.49 ID:XVIbhaBYO
さるになりました
ちょっと空きます
133 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/09(金) 19:58:21.22 ID:2Uqv90ozO
りっちゃんかわいぃぃぃ
紫煙
悪いと思ってるよ澪
澪は自分からリードして話をする様な人じゃないのに
こんなに必死にさせちゃって本当に悪いと思ってるよ
澪は悪くないよ
悪いのは・・殻に閉じこもったままの私なんだ
ごめんね・・澪
―
――
―――
澪「もうこんな時間か・・そろそろ寝ようか?」
律「・・・うん」
澪「電気消すぞ」
律「・・・うん」
澪「・・・」パチ・・
―
――
―――
澪「・・・律?起きてる?」
律「・・・うん・・起きてる」
澪「ちょっと話そうよ、いい?」
律「・・・いいよ」
澪「・・・」
澪「・・・こ・・こにゃいだの約束なんだけど・・」
律「・・ぷっ・・・・ふふ・・噛んでるし」
澪「(・・・くそ〜)」///
澪「この間の約束、覚えてる?」
律「・・・なんだっけ?」
澪「おいおい、自分で言った事だぞ!」
澪「す、好きな人ができたらお互い言い合うっていう・・」
律「あ・・うん・・それね、ちゃんと覚えてるよ」
澪「忘れてたじゃないか・・」
律「・・違うよ・・どの約束か分からなかっただけ・・」
澪「ほんとか・・・?怪しいもんだ」
澪「・・・」
律「・・・」
澪「そ、それでな・・言おうと思って・・律に」
律「・・・澪に・・」
律「・・・好きなひと・・できたの?」
澪「・・・あぁ」
澪がなぜ緊張を私に分かるまで伝えているのか
なぜ私は澪の家に泊る前に躊躇ったのか
今分かった、こういう事だったんだ
澪はずっと鈍感な私を相手にやきもきしていたのかな
ごめんね
だけどね・・・澪
私は・・
律「・・そうなんだ・・誰なの・・?」
わかっているのに事なのになぜ問うのか
それはね
私は・・
私は・・・
認めたくなかったんだ
私と澪は・・そういうのじゃないんだって
信じていたかったんだ
私と澪は親友なんだって
澪「律・・私は律の事が好きなんだ」
律「・・・」
澪「・・・」
律「・・・」
澪「・・り、りつ!な、なんかい、い、い、言ってよ!」
律「・・ご、ごめん・・なんかびっくり・・して」
澪「律・・」ガバッ
律「澪・・えっ・・?」
澪が私に覆いかぶさってきた
月明かりが澪の紅潮した顔を照らす
澪がじっと私の顔を見つめている
私はその目線に応じる事無く、顔を真横に向け
壁際に置かれたうさぎのぬいぐるみをじっと見つめていた
澪「律、ごめんね・・」
律「・・・本気・・なの?」
聞こえるか聞こえないか、そのくらい小さな声で私は呟いた
少し間を置いた後
澪は私の横髪を撫でながら、顔を近づけてくる
髪で隠れていた私の右耳を、澪はそっと指でなぞる
澪の唇は、私の頬のすぐ近くまできているようだ
今までの長い付き合いの中で
吐息が肌で感じられる程、澪に近づいた事があっただろうか
澪「本気・・だよ・・?律が恋しくて・・たまらなかった・・」
律「・・・」
澪「律、もっと律に・・触れてたいよ・・いい?」
律「・・・え・・」
(だめだよ)
(私達は、女同士なのに)
(私達こういう仲じゃないだろ?)
(澪に・・今言えば・・済む事じゃないか)
(澪が私に何を求めているのか)
(わかってるんでしょ?)
わかってる・・私だってそのくらい・・
言わなきゃ・・
言わなきゃ・・
律「・・うん・・いいよ・・」
(なぜ・・?)
(それがどういう事になるのかわかってるのか?)
言えない
私には・・
(澪に・・)
(こんなのおかしいって)
(私達はこういう関係じゃないんだって)
(言えば全て終わるじゃないか)
C
違う・・きっとそれを言ってしまえば
その瞬間から
今までの私達の関係まで終わってしまうから
だから、言えない
(だけど私の気持ちはどうなる)
(澪とのそれを望んでる訳じゃないだろ?)
澪「律・・」ギュッッ
少し私に気を使ってくれてたのかな
澪は少し浮かせていた腰を私の腹部に密着させた
澪の重りが上半身に重くのしかかる
澪の両腕は私の脇の下を通って、背中に入り込み力強く私を抱きしめる
澪の頬と私の頬が重なり合っている、澪の呼吸はどんどん荒々しくなる一方だ
肌にかかる澪の吐息を感じながら天井を見つめる
私はそこで自分の感情の変化に気づき始めた
強引な澪の行動に私の感情はいつしか戸惑いから・・・
恐怖に変わっていた
澪「律・・律とずっとこうしたかったんだよぉ・・!」ぎゅうぅぅ
律「・・・うぅ・・・みお・・?」ウルッ
(怖いんだろ?)
(執拗に私を求めてくる澪が)
(これから何をされるのかわからない自分が)
(怖くて仕方ないんだろ?)
ちがうよ・・
ちがうんだって・・
(今ならまだ間に合うよ)
(勇気出して、伝えてごらん?)
(大丈夫、私もついてるから・・・)
ちがうよ!
君なら伝えられるの?
昔からずっと一緒にいてくれた澪を裏切る事が
君ならできるっていうの?
(・・・それは)
私は澪を裏切るような事はできない
澪や澪のお母さんが哀しい顔をしている顔なんて
想像もしたくない!
澪「律・・」ムクッ
澪「律・・・いいよね・・?」
律「・・・」
澪「し、してもいい・・・かな・・?」///
澪の哀しむ顔は見たくないの
澪は私を唯一認めてくれた
こんな私でも優しく接してくれた・・
(・・・それで、お前は・・)
(お前は・・平気なのか?)
私なら、大丈夫
私が
私が・・・
我慢すればいい・・
・・・だけだから
(わかったよ・・・)
(強情なやつだな)
ごめんね
(まったく)
(どうなっても知らないぞ)
澪「りつぅ・・・」はぁはぁ
律「・・・いいよ・・澪」
澪「・・・」
澪「律・・目閉じて・・?」
ハァハァ
155 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/09(金) 21:39:07.47 ID:H9PAqKr/0
1スレ目からみてんの。
今度こそだぞっ!
156 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/09(金) 21:55:18.71 ID:DkhcjG3n0
しえん
157 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/09(金) 21:56:11.20 ID:n5g1+S3g0
>>155 ありがとうございます
がんばります
私は澪に従った
まぶたを閉じその時が来るのをじっと待った
女性同士で唇を重ねる事
抵抗があるのは当たり前の事だった
なのに何故か私の心情はとても落ち着いていて
物事を冷静に考える余裕があった
それはきっと私に強い使命感があったからだと思う
澪の気持ちに応えなくちゃいけないという絶対的な使命感
この場で澪を拒絶する事によって
私は澪という存在を失ってしまうかもしれない
そんな恐怖の感情に比べたら
私の抵抗感は一時的な感情に過ぎなかった
澪「・・・ん・・・」チュッ
律「・・・ん・・」
澪の柔らかい唇が私の唇と重なった
澪の甘い匂いが一気に私の周りを支配した
幼いころに経験した事のある香りだ
そうこれは澪の香り、ずっと忘れていた
唇を重ねた事に、さほど後悔は無かった
これで澪との関係を維持できるのならと思った
一瞬の口づけで全てが片付いた
そう思い、安堵の気持ちが芽生え私は口を開いた
律「澪・・積極的・・だね・・」
澪「・・・嫌・・だった?」
律「ううん・・嫌じゃないよ・・」
私は積極的な澪も素敵だなと思った
そのままの意味で伝えたつもりだった
澪「じゃあ・・もっとしたい・・」グイッ
律「・・え・・?・・みお・・っん・・?!」ピチャッ
突然澪の舌が私の口内に入ってきた
私は突然の事で頭の中がパニックになった
澪を満足させ、これで全てが丸く収まるのだと思っていた
そんな私の期待は裏切られ、想定外の事が今起こっている
私は目を大きく見開き、澪の紅潮した顔を見つめる
澪は目を瞑ったまま、舌を精一杯私の口内へ伸ばし
強引に私の舌と絡ませてくる
戸惑いから、私は舌を口内の隅まで避難させた
澪はさらに舌を伸ばし、口内の隅に置かれた私の舌を見つけ出す
言葉では伝えられなくても、澪の舌の動きから
私の舌との交わりを要求しているのは、直ぐに理解した
澪の要求を拒絶する選択肢は、私の中ではありえなかった
私は恐る恐る澪へ自分の舌を差し出す
澪の舌は、満足する様に私の舌を堪能し始める
澪の唾液が私の口内で私のそれと混ざり合う
澪の唾液の味を、私の舌を通じて感じ取る
澪の事は大好きだよ
だけどね
私が澪を好きな感情と、澪が私を好きな感情はきっと似ている様で
全然違うものなんだ
わかっていたつもりの事を、
お互いの舌を絡ませる事で、今はっきりと認識させられた
私からしてみたら澪とのそれは気分を害するものでしかなかった
嘔吐感すら感じられる程に、私の体は澪を拒絶していた
澪「・・・んっ・・はぁ・・はぁ・・」ぴちゃ・・ぴちゃ・・
律「ん・・んんっ・・・ん〜!・・」
我慢すればいい
私が我慢すれば全て丸く収まる
そうさっき誓った筈なのに
私の体は自分の意識とは反して、澪に今の自分の感情を素直に表現した
澪の両肩を手で掴み
澪の唇が、私の唇から離れる様に力一杯上へ押し上げようとした
律「・・・んっ・・んん〜!・・」ぐい
澪「はぁはぁ!・・・ぴちゃ・・ちゅうぅ・・」ガシッ
私は大きな澪の手で両手をベッドに押さえつけられてしまった
私の小さな抵抗は、きっと澪からすれば
この行為を私が受け入れてくれてるんだと思わせたのかもしれない
ううん・・違うな・・
抵抗する私をわかっていながら押さえつける
澪はそんなひどい人じゃないって・・
私がそう思いたかっただけなんだ
澪「はぁ・・はっ!・・りちゅ・・好き・・だよ・・?」ぴちゃぴちゃ
律「・・・」
これが・・
これが・・私の選んだ事だったんだ
澪に全てを委ねるしかない
全てが終わるまで、澪に身を預けるしかない
どんなに私が望まない事であっても
それで澪の笑顔が見られるのであれば・・
それで澪を満足させられるのなら・・
それで澪と一緒にいられるのなら・・
(ばかな・・やつだな・・くそっ)
澪「ぷはっ・・はぁ・・はぁ・・」
律「・・・」
どれだけ唇を重ねていたのだろう
どちらのものか分からない唾液が澪の唇を光らせている
きっと私の唇も同様だろう
私の意識はまるでどこかへ飛んでいってしまったかの様に
今は何も考える事ができない
抜け殻の様な状態で、きっと虚ろな目をしていたと思う
少し時間を置いて澪の息が整った頃
澪が眉を曲げ、哀しげな表情に移り変わり
私の顔をじっと見つめてくる
澪「律・・どうしたんだ・・?大丈夫か・・?」
私はなぜ澪がそんな表情で、そんな問いかけをしてくるのか理解できなかった
澪を喜ばせる為、澪を哀しませない為、
澪が今見せている表情を、私は見たくなかったから・・
私は・・澪を受け入れたんだよ・・?
なのになぜ・・なの・・?
澪「律・・嫌・・だったんだな・・ごめん・・」スッ
こめかみをつたう私の涙に、一番最初に気づいたのは澪だった
澪は私の涙を手で優しく拭ってくれた
さっきまで私を押さえつけていた手と
同じ手とは思えないくらい優しい手だった
律「・・あれ・・おかしい・・ね・・なんで・・だろ・・?」ぽろっ
澪「ご・・ごめんっ!・・りつ・・私・・なんてことっ・・!」うるっ
168 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/09(金) 22:46:06.94 ID:lh1yAuQAO
支援
169 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/09(金) 22:51:37.38 ID:1K+GmciY0
HAPPYENDで頼むよ
澪の目が涙で潤んだのを見た瞬間、私は我に返った
と、同時にどうすれば良いのかも
私の頭は冷静に答えを導き出した
律「・・違うよ・・?澪」
澪「・・え?」
律「・・嫌な訳・・ないでしょ」
律「澪と一緒になれて・・嬉しかったから・・涙でちゃった・・」
澪「ほんと・・に・・?」
律「・・ほんとだよ?ありがとう澪」
澪「よ、良かったっ!・・っていうことは・・さぁ」
律「?」
澪「恋人・・に・・なってくれるのか・・?」
律「・・・」
律「・・・うんっ・・もちろん」
澪「ほ、ほんとか!?」パァ
律「ほんとだよ・・澪の事・・好きだから・・」
澪「わ、私も・・律の事・・だ、大好きだからなっ!」///
律「・・・」
澪「と、とりあえず・・これからもよろしくなっ」///ダキッ
律「・・・うん」ぎゅっ
>>169 無理かもしれない・・
きっと普通に好きな人ができて
普通に相思相愛になって
時期がきたら、そういう関係になって
私は今日この日まで、なんの疑いも無くそう思っていた
その相手は、間違い無く「男の人」を想像していて
それが普通の事なんだと、学校の授業でもしつこく教えられて
もう私・・
どうしたらいいのか・・
わかんないよ・・
澪は私と同じ女の子なのに
なんの抵抗もないのだろうか
それともおかしいのは私の方?
もうわからないよ・・
澪・・
澪が怖い・・
私には澪の事がわからなくなっちゃった・・
澪にこういう行動をさせたのは
多分あの時の約束があったからだ
好きな人ができたら真っ先に言い合う事
あの時の約束
後悔が無いと言えば嘘になる
ねぇ・・澪
それが無ければ・・
あの時の約束が無ければ・・
私達ずっと親友でいられたかな?
ねぇ・・澪・・
もう一度昔みたいに、戻りたいよ・・
―
――
―――
夏休みが終わって、学校が再開した
いつものメンバーがいつもの様に音楽室に集合する様になった
夏休みが終わり、生活のリズムが狂っているせいなのか
学校が始まって数日経つというのに
放課後の皆の表情は何か気だるい印象を感じさせる
唯「まだまだ暑いね〜何もする気がおきない・・」ダラーン
紬「もうすぐ秋になって、過ごしやすい季節になるわよ」
「紅茶も美味しい季節にね」コポコポ
梓「唯先輩、しっかりして下さい!」
「そんな調子で学園祭どうするんですか」
唯「わかってるよ、あずにゃん、学園祭楽しみだね〜」
「今年も焼きそばやりたいな〜」
梓「いや、そうじゃなくて・・」シュン
澪「思えばもう学園祭の季節なんだな・・」
律「・・・」
澪「律、学園祭のライブの曲、そろそろ絞っていった方が良いんじゃないか?」
律「・・・」
澪「おい律?」
唯「りっちゃーん?」
律「・・えっ?・・あっごめん、聞いてなかった!」
176 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/09(金) 23:08:40.08 ID:y0or3St80
また落ちたのか。今度こそ最後までよろしく。
唯「りっちゃん!夏休みはもう終わったんだよっ」
「いつまでも休みモードの頭じゃいられないんだよっ!」
律「ゆ、唯にだけは言われたくね〜!」
澪「・・・」
私と律の事は、他のみんなには内緒にする事にしていた
私達の仲をみんなが知った時に、
みんなの仲がぎくしゃくしてしまうのを懸念しての事だった
私と律が話し合って決めた事だった
>>176 今日で必ず終わらせます
唯・紬・梓「それじゃ、また月曜日にね」
澪・律「またな〜」
澪「・・・」テクテク
律「・・・」テクテク
律と一緒に下校する事を始めてから何年の月日が経つだろう
なんの変哲も無く続いていた律との登下校時間が
あの日から私にとってかけがえの無い時間に変わっていた
律「夕日もちょっとずつ短くなってきたな」
澪「そうだな、秋になったらこの川辺がまた綺麗にオレンジ色に染まるんだよな」
律「・・ははっ・・それ歌詞になるんじゃないかぁ?」
澪「そ、そうか・・?考えてみる・・」
最近は下校途中に律と二人で川辺で道草するのが日課になっている
ランニングコースのしかれたその川辺は、
コースのラインに従って木が植えられている
木と木の間には皆が座れる様にベンチが一定間隔で置かれており
私達は二人並んでそこに座り、日が暮れるまで一緒に過ごしていた
澪「中学生の頃もよくここでおしゃべりしてたよな」
律「懐かしいよな〜、毎日のように日が暮れるまで・・」
澪「ははっ・・」
律「?」
澪「そういえばさぁ、中学生の頃・・」
「律のお母さん、律があまりにも帰りが遅いもんだから怒っちゃって」
「律が家に帰っても、家に入れさせてもらえなかったんだっけ?」
最近は下校途中に律と二人で川辺で道草するのが日課になっている
ランニングコースのしかれたその川辺は、
コースのラインに従って木が植えられている
木と木の間には皆が座れる様にベンチが一定間隔で置かれており
私達は二人並んでそこに座り、日が暮れるまで一緒に過ごしていた
澪「中学生の頃もよくここでおしゃべりしてたよな」
律「懐かしいよな〜、毎日のように日が暮れるまで・・」
澪「ははっ・・」
律「?」
澪「そういえばさぁ、中学生の頃・・」
「律のお母さん、律があまりにも帰りが遅いもんだから怒っちゃって」
「律が家に帰っても、家に入れさせてもらえなかったんだっけ?」
181 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/09(金) 23:35:28.88 ID:y0or3St80
さる?
182 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/09(金) 23:48:20.46 ID:Eof5b5h/O
今度こそ、信じていいんだよな?
183 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/09(金) 23:56:14.01 ID:DkhcjG3n0
しえん
こんな昔話や世間話、たまに今悩んでいる事や、自分の将来の話
私は律と二人だけになれるこの時間が大好きだった
二人一緒にいられる事は昔から変わらないこの時間だけど
昔の私達と今の私達には大きな違いがある
今の私達は・・・
恋人同士なんだ
澪「ねぇ・・律・・」スス・・
律「・・・」
私は律の肩にそっと自分の頬を預ける
律はいつも黙ってそれを許してくれる
律は周りの目もあり、恥ずかしい気持ちもあるんだろう
無口になってしまうんだけど
周りが暗くなってきて、人通りが少なくなってきたら
毎回私の髪を黙って撫でてくれるんだ
律の指が、私の髪をかきわける度
私の胸は苦しさを覚えて、
いつも私は律の制服をぎゅって握ってしまうんだ
この時間が永遠に続けばいいのに
いつもそう思うんだけど
夕日が川辺の水面に映らなくなった時が、私達がそれぞれの家に帰る合図なんだ
185 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/10(土) 00:01:55.90 ID:i1gKC6Lb0
切ない…
>>181 さるとの戦いが始まるお・・
>>182 大丈夫
律「さぁ、そろそろ帰ろうか」
澪「・・・うん」
辺りに人通りはもうほとんど感じられない
律と離れたくない
そんな私のシンプルな感情を律に分かって欲しかった
澪「律・・」ぎゅうぅ
律「・・・」
律に抱きついた
律の匂いがふわっと漂って
その匂いを感じた瞬間私は、自分の感情を抑える事ができなかった
澪「・・んっ・・」ちゅ
律「・・・」
律の唇を奪った
消極的な私が律の事を思うと
こんなに積極的になれる
これは私の中の律への思いは相当なものであるという証拠で、
私を安心させる事でもあった
律を思う気持ちなら誰にでも負けない
これからもずっと律の傍で・・
私が律を支え続けるんだ
澪「・・律・・またね」
律「あぁ、気をつけてな」
澪「・・・うん」
澪「・・・・」
律はこういう事に関しては、奥手な所があるんだ
新しい律の一面を知れて嬉しいんだけど
普段が元気いっぱいだからちょっと違和感を感じるかな?
恥ずかしい気持ちは私も一緒なんだぞっ
・・・もう少し私に気持ちをぶつけてもいいんだよ?
私達は・・
つきあってるんじゃないのか・・?
189 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/10(土) 00:13:04.58 ID:i1gKC6Lb0
みお…
澪「り、律!」
律「・・・?・・どうしたんだ〜?」
澪「・・ごめんな・・」サッ
律「・・・あっ・・みお・・また・・」
律のカチューシャをとった
同時に私は最低な行動をとった事を自覚した
考えない様にはしていたんだよ?
こんな事必死に考えないようにしていた
律は本当に私の事が好きなのかなって
私と嫌々つきあってるんじゃないんだろうかって
でもさ、律
私達はずっと一緒に育ってきたんだよ?
ずっと一緒だったんだ
律が必死に隠そうとしても
私には分かってしまうんだ・・
当たり前だろ・・?
律の本当の気持ちなんて大分前から気付いていたんだ
気付かないフリを続けてただけなんだ
でもね・・
私・・どうしても律の事が好きなんだ
こんなのおかしいって分かってるよ
女の子同士でこんな感情が芽生えてしまうのなんて普通じゃないよね
気持ち悪いって思うのが普通だよね
でもね・・
でもね・・
自分を偽って律と親友の面をして付き合っていける程
私は器用じゃなかったんだ
律の事を思うと毎日が辛くて・・苦しくて・・切なくて・・
だから律に嫌われるかもしれなくても、
勇気を出して律に思いを伝えたんだよ?
律が大好きだから・・絶対に失いたくない大切な人だから・・
澪「・・・うう・・グス」ぽろぽろ・・
律「・・!・・みお・・どうしたの・・?大丈夫・・?」
ちょうど前スレで読んだとこまでだ
澪律は最高すな
だからあんな行動をとって求めてしまったんだ
例え偽りであっても私の気持ちに応えてくれるもう一人の律を
「律の役に立ちたい」なんて親友のつもりでさ
律が本気で悩んでいる事を、私は自分の為に利用したんだ
こんな最低な人、好きになってくれる訳ないよね
澪「・・・グスッ・・ひっく・・うぇぇん・・」ぽろぽろ・・
律「・・みお・・大丈夫だから・・泣かないで・・?」ぎゅう
・・・ほら
律はこんな私でも抱きしめてくれるんだ
恋愛感情なんて私には抱いていなくても、
こんなに優しく抱きしめてくれる
反則だよ、律
こんな事されたら、余計に涙が止まらないじゃないか・・
澪「・・・・」ぽろぽろ・・
律「・・・」ぎゅう
澪「・・ぐす・・律・・お願いがあるの」
律「なに?・・澪」
澪「・・ひっく・・今夜・・一緒にいて・・」
律「・・・え・・」
澪「・・律と・・一緒にいたい・・」
律「・・えっと・・その・・」
澪「・・・」
律「・・・」
澪「・・・」グスッ
律「・・うん、わかった・・」
197 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/10(土) 00:48:53.95 ID:lFXlTRlu0
しえん
律を心配させて、困らせて、傷つけて・・
それで律の恋人・・?
私が律の支えになる・・?
どうかしている
私はいつまで律の優しさに縋るつもりなんだろう?
どうして律にあんな事を言ってしまったのか
私はいったい何を期待しているのだろう
自分の胸に纏わりついている黒くてもやもやとしたものが、
どういう感情なのかが、自分自身でもわからない
いっそ律が全てを打ち明けてくれれば楽になるんじゃないか
女の子同士で恋愛なんてできないって
これからは今まで通り親友として付き合っていこうって
私はそうなる事を期待しているんじゃないかって
そう思ったけど・・
違う、そうじゃないんだ
だって私は律のカチューシャを取り、もう一人の律を求めてしまっているのだから
そもそもそうなる事を期待していたのなら
本来の律に打ち明ければ良かっただけの話だ
私はやっぱり怖がっているんだ
律との関係がここで終わってしまう事に
本当の・・
本当の私の気持ちはね・・
澪「・・・律の家・・行ってもいい・・?」
律「・・いいよ・・今夜は一緒にいよう」
律に愛されたい
例え表面だけの偽りの関係を続けていても
その嘘はいつかは本当になるんじゃないかって
いつかはお互い心の底から幸せに思える
恋人同士になれるんじゃないかって
今は無理でもかならずその日が訪れる
そう信じてる
―
――
―――
澪がなぜ涙を流していたのか
私は結局理由を問う事ができなかった
尋常でない澪の泣き方を見て、今は理由を聞くべきでないと判断したからだ
私は澪を抱きしめる事しかできなかった
澪の涙が私の制服に染み込んでいく
澪の温もりと共に澪の哀しみが私に伝わってくるのを確かに感じた
「今夜は一緒にいて欲しい」
本当の事を言うと
私は澪の気持ちを受け入れたくはなかった
私は澪と共に過ごしたあの夜以来
一人ベッドの中で自問自答を繰り返す夜を続けていた
澪を傷つけまいと、澪の気持ちに応えようとする自分と
女性同士で恋愛関係を持ってしまっている事に抵抗感を感じている自分
私には分からなくなってしまった澪を必死に理解しようともした
毎夜、悪戦苦闘してみるが
答えが見つかる事はなかった
澪はおそらく私の事が原因で涙を流している
澪が何を思い、何に思いつめているのか
それが分かれば・・私は前に進める気がした
律宅
澪「ごめんな・・律・・なんかいきなり」
律「いいよ・・一緒にいたいんでしょ?」
澪「あ、あぁ・・」
律「・・・」
トントン ガチャ
聡「ねーちゃん、母さんが呼んでるよ、おおっ前髪あるし!」
律「・・・わかった、今行く」タタッ
パタン
聡「澪さん、なんか元気ないっすね・・?」
澪「そ、そんな事ないぞ?いつもこんな感じだろ」
聡「そっすかぁ?」
澪「そうだ、なぁ聡・・」
聡「はい?」
澪「最近律ってさ、家では結構前髪下ろしてたりするのか?」
聡「そういえば、最近けっこう下ろしてるよ」ププッ
澪「?」
聡「ねーちゃん前髪ある時急に女っぽくなるでしょ?おもしろくね?」
澪「っていうかもともと女だろ・・(聡もわかってるんだな)」
聡「でも最近は前髪下ろしてる時でもあんま性格変わらなくなってきてるんだよね」
「ずっとあの女っぽいまんまなら彼氏もできるんだろうけどなぁ」
澪「聡もマセてきたなぁ?(そうなのか・・私にはまだ・・)」
聡「てへへ」
―
――
―――
澪「夕飯とお風呂ありがとうございます」
律母「いいんだよお礼なんて、私達に気使わなくてもいいからね?」
聡「そうだよ、澪さん!」
澪「あ、ありがとうございます」ペコリ
律「じゃあ・・部屋に戻ろっか?」
澪「あぁ」
ガチャ パタン
律「はい、澪の分のアイス」
澪「あ、ありがとう」
律「・・・」ガサガサ・・
澪「・・・ガリ○リ君か・・レモン味なんてあったんだな」ガサガサ・・
律「らしいね」ペロペロ
澪「・・・」ペロペロ
澪「なぁ・・律・・前髪下ろしたままでいいのか?」
律「ん、できるだけ澪の前ではこうしてようと思って」
「まだ人前に出るのは恥ずかしいけどね・・」
澪「そっか、なんか嬉しいな」
律「なんで?」
澪「なんでって私の前なら平気になったって事だろ?」
澪「嬉しいよ」
律「そんな事で・・?ははっ、変なの」ポトッ
澪「アイス落ちたぞっ!」
律「わわっ、やっちゃった・・」
澪「もう、しょうがないな・・ただでさえ汚い部屋なのに・・」ふきふき
律「う、うるさいな〜」ふきふき
澪「ぷっ、あはは」
律「ふふっ・・ははは」
208 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/10(土) 01:21:39.34 ID:i1gKC6Lb0
しえん
209 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/10(土) 01:26:10.45 ID:j3Jj0ZcT0
前スレで話題になってた律「女同士で…」を見たんだが
もしかして作者一緒?それか影響受けてる?
どっちにしろ心理描写は結構良いけど
211 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/10(土) 01:47:19.12 ID:i1gKC6Lb0
支援
眠い…
>>208、209
ありがとう、正直心が折れかかってるけどがんばる・・・
>>210 違います、自分も読んでみたんですけど確かに似てますねw
笑う事ができた
今の私がようやく澪の前で笑う事ができた
これから話さなければならない事
不安でしょうがなかった私の胸の内が少しほぐれた
律「・・・」ふきふき
澪「・・・」ふきふき
律「ねぇ・・澪」
澪「ん〜?」
律「さっきのさ・・涙」
澪「・・・」
律「なんでなのか聞かせてくれないかな?」
澪「・・・ん〜・・」
律「嫌だ?」
澪「ううん・・」
澪「長くなるかもだけど・・いい?」
律「いいよ、聞く」
澪「ん〜とね・・」
澪「なんか、不安になっちゃったっていうのが一番かな」
律「・・不安?」
澪「・・うん」ふきふき
澪「床に跡、残らなければいいな、はい、ぞうきん」
律「ありがと、きれいになった」パサ
律「・・・」
律「不安って・・どういう不安なの?」
澪「それはな〜・・」
澪「な、なんか律が最近少し冷たく感じたから・・」
律「そ、そうかな・・?」
澪「うん・・だからホントに私の事・・」
澪「す、好きなのかなあぁって・・」かぁ
律「・・・」
(ここだよ)
(言うんだ、本当の私の気持ちを)
(澪に伝えるんだ)
(でなきゃいつまでも私達は・・・)
(聞いてる?)
律「好きだよ!勿論!」
(おいっ!)
澪「信じて・・いいのかな・・?」
律「信じて・・いいよ」
律「だけどね・・澪」
(おっ?)
澪「?」
律「私・・あれからずっと考えてみたんだ」
律「澪の事・・私の事・・私達の今の関係の事・・」
律「私達はさぁ・・多分好きの感情が・・違うと思うんだ」
(がんばったな)
(それで・・良いんだ)
澪「・・・うん」
律「私は澪の事が大好きだよ?」
律「だけどね、澪の思ってる好きじゃないんだ」
澪「・・・」
律「私は・・私は・・」
律「私は・・親友としてこれから澪とつきあっていきたい」
胸が痛かった
痛くて・・切なくて・・苦しくて・・やるせなかった
澪が傷つく事は分かりきっている
それでも私は伝えなければならなかった
非情に澪を突き放さなければならなかった
澪「・・・」
律「・・・」
澪「・・・」ぶわっ
律「み、澪??」
澪「だって!・・つきあうって・・言ってくれたもん・・」ぽろぽろ・・
律「・・・」
律「・・・ごめんね・・みお」
澪「・・グスッ・・い、いやだよぉ・・!・・ひぐ・・いやだぁ・・」
酷い罪悪感が私を襲った
澪からすればこんなの・・
裏切り以外の何物でもない
私は自分に嘘をついて、澪に嘘をついて
結果として澪を傷つけ涙を流させている
それなのに私の言い分はなに?
全て無かった事にして、またもう一度親友の顔をして
私と付き合っていって欲しい?
なにをしているんだろう・・私は・・
澪「・・いやだぁ・・律・・ひっぐ・・私を一人にしないで・・」どさっ
律「澪?・・や、やめて!・・やだっ!」
澪「私を・・愛して・・」ちゅう・・
澪の手によって部屋の照明が消された
同時に澪は私に覆いかぶさってきた
有無を言わさず強引に澪の唇が私の唇と重なる
あの時の記憶が忌まわしい記憶となって私の頭を遮る
澪の匂いや、上半身にのしかかる澪の重みが
その忌まわしい記憶の時の私の感情を鮮明に思い出させる
律「やだっ!やめてよう・・みお!・・んっ!」
澪「りちゅ・・ちゅぱ・・一緒がいい・・・ちゅるる・・」
ぞくっと私の背筋が凍った
澪は変わってしまった
いや、私が変えてしまったのかもしれない
澪の舌は私を求め、乱暴に私の中で暴れまわる
澪の激しい息遣いが私の恐怖心を煽る
私に抵抗は許されないとばかりに
澪は力強く私の両手を抑えつける
律「(・・これじゃ・・)」
律「(この前と・・同じ・・)」うるっ
涙が溢れる
体の震えが止まらない
澪が怖い
澪が怖い
澪が怖い
澪が怖い
澪が怖い
220 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/10(土) 02:08:47.57 ID:i1gKC6Lb0
泣けてくるな
澪「・・りつ・・?怖いの・・?震えてるよ・・」
律「・・うぅ・・・」カタカタ・・
澪「大丈夫だから・・ね?」れろっ
律「・・うぁっ!・・っっあぁ・・」
澪の舌が私の首をなぞった
くすぐったい感じに近いけれど少し違う
体の隅々が澪の舌が動くにつれてぞくっと反応してしまう
澪「ちゅ・・ちゅるる・・れろれろ・・」
律「・・やっ!・・あぁ・・だ・・め・・っあ」ぽろぽろ
澪「気持ちいいの・・?りちゅ・・れろぉ」
律「・・ああぁぁ・・くうぅ・・ぐすっ」
澪「りちゅは首が性感帯なのかなぁ・・ちゅぱ」
澪「キスマーク作ってあげるね・・?ちゅうううぅぅ」
律「やぁ・・だめぇ・・だ・・め・・・あぁ・・」
こんなの・・
そういう関係の男女がする事じゃないか
こんなの女の子同士で・・
おかしいよ・・
絶対におかしい・・
澪「・・っぱぁ、できたよ律・・私のキスマーク・・」
律「・・ぐすっ・・みお・・こんなの・・おかしいよ・・」
澪「おかしくないよ・・これが直に・・普通になってくから」もみ
律「・・だ、だめだって!・・胸は・・」
澪は私のTシャツを脱がし始めた
必死に抵抗するが、澪の力強い腕力で押さえつけられる
無理やりはぎ取られるような形で
私の胸は澪の前で晒されてしまう
澪「りちゅの胸・・きれいだね・・」もみもみ
律「・・ひっぐ・・・んっ・・///」プイッ
マジでアレと同じような結末は止めてくれ…
みんなの幸せを考えるりっちゃんが苦しむのも
そのせいで澪が傷つくのもごめんだ…
と思ったけど同じ感じになりそうだな
澪ェ…
澪は私が涙を流しているのに何とも思わないんだろうか
私は澪が涙を流した時はあんなに自分も哀しくなるのに・・
あんなに動揺するのに・・
澪は・・私の事なんて・・
なんとも思っていないのかな・・?
私が哀しくなっても・・
関係ないのかな・・
私達ずっと昔から仲良しで・・・・
・・・・親友だったんだよ?
律「・・・ぐすっ」ぽろぽろ・・
澪「舐めちゃおう・・ぺろぺろ・・」
律「・・・あっ!・・やぁ・・あぁぁ・・」
澪「ちゅう・・ちゅぱ・・チロチロ・・」
律「・・だっ・・め・・聡に聞こえちゃう・・」
澪「りちゅがえっちな声出すからだよ、我慢してみて?」
226 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/10(土) 02:13:31.11 ID:P4e/ttDo0
胸が熱くなるな
不謹慎にも俺の股間のアームストロング砲が…
228 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/10(土) 02:22:26.89 ID:j3Jj0ZcT0
支援
229 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/10(土) 02:26:42.73 ID:i1gKC6Lb0
明日も仕事なのに…しえん
もう駄目だ…寝る
231 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/10(土) 02:53:36.64 ID:x7vFXWYa0
隊長、頑張ってください
私は・・・限界だ。健闘を祈る
朝、あるといいな
232 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/10(土) 03:00:10.79 ID:aMI4CI5U0
しえ
律「・・そ・・そんな・・」
澪「ちゅううぅぅ・・ぺろぺろ・・ちゅっぱぁ・・」
律「・・・んっ!・・んん〜・・はぁ・・ぁ・・」
涙ばかり出てくる
澪への恐怖を上回る哀しさ・・
私達はこんな関係じゃない・・
あの・・優しい・・澪は・・?
こんなの・・私が知ってる・・
澪じゃない・・
私が大好きな・・
澪じゃない・・
律「んん〜〜〜!!っっ・・・はぁはぁ・・」びくびく
澪「律・・イっちゃったの?・・気持ちよかった?」
律「・・…はぁ・・はぁ!・・はぁ・・」
澪「じゃあ、もっとだ?」
律「・・・・・・・・・・」
―
――
―――
(もう見てられないんだ)
(おまえが苦しむところを・・・)
(お前の辛いその姿を・・・)
・・・・・
(これでもうわかっただろ?)
・・・うん
・・・わかった・・
そうだよね・・・
でも私の悪いところも確かにあったし・・・
(自分の気持ちに正直なろうよ)
(それにこんな関係・・澪にだって良くないと思うぞ)
(澪だって相思相愛を望んでるはずだ・・・)
・・・・うん
(お前は誰なんだ)
(田井中律だろ?)
(田井中律の人生なんだ)
(お前の思った通りにすればいい)
・・・・うん
・・・・わかった
澪
ごめんね
私嘘ついてたんだ
私はね・・・
人を傷つけるのが嫌だし
自分が傷つくのも嫌だった
逃げてたんだ
両方から
でもね澪
これからは自分に正直にいようと思う
1歩踏み出せたのは澪のおかげだよ?
ありがとう
澪・・・もう澪とは・・・
わかりあえない
律とのこの川辺は今日で何回目かな
いつもは学校が終わった放課後だけど、今日は土曜日
お互い私服で来ているのが何か違和感を感じるね
そういえば今日は夏祭りがあるんだっけ?
夏の終わりに毎年この川辺で開かれるんだよな
いつもより人通りが多いね
ベンチも人がいっぱいで今日は座れないな
わかってるよ律
今日は夏祭りを楽しみにきた訳じゃないんだろ?
律「夕日がきれいだな、もう秋だ、川辺もきれいにオレンジに染まってる・・・」
澪「あぁ・・・そうだな」
律「澪」ぱさっ
律が自分からカチューシャをとるなんて初めてだね
相変わらず整った顔してるよな律は
律「澪」
後悔ばかりが残るよ
後悔ばかりが残ってる
でもね、律
私が唯一良かったって思える事があるんだよ
聞いてくれるかな?
ほら律の顔
カチューシャとっても物怖じてないその表情
夏祭りで周りが人でいっぱいなのに
いつもの元気な律の姿だね
律は覚えてるかな
昔、私に男言葉の授業をしてくれた
自身に満ち溢れてる律の目に戻っているよ
私は律の悩みを解決できたんだね
誇りに思ってるよ
本当に良かったって思ってる
律を好きになって
少しでも幸せな時間を私に授けてくれて
私がした事は間違っていたんだよね
律をいっぱい傷つけちゃったし
謝っても謝りきれないと思うよ
本当にごめんね
律
一つだけお願いを聞いてもらってもいいかな?
最後にもう一回だけ言わせて?
律「澪、話があるんだ」
「愛してる」
完
目が開かないでござる・・
3スレ目でようやく完走することができました
皆様の支援のおかげです
ありがとうございました
240 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/10(土) 03:07:41.70 ID:FbH3HezV0
お疲れ
241 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/10(土) 03:12:46.49 ID:aMI4CI5U0
どういうこと?
最後とはいえわざわざ愛してる言う辺り澪は納得しきってないのかな?
まあ律「女同士で〜」より救いようある結末でよかった、助かった
243 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/10(土) 03:31:31.94 ID:j3Jj0ZcT0
前スレの時から支援してたけど、
完結の時をまっててよかった!
>>1 GJ!お疲れ!
BADとは少し違う、でも余韻のある終わり方だったな。
少しびくついてたんで、この落としどころに、ちょっとホッとした。
244 :
名無しさん@そうだ選挙に行こう:2010/07/10(土) 06:10:12.05 ID:5sMPqO3MO
よむほ
245 :
名無しさん@そうだ選挙に行こう:2010/07/10(土) 08:04:39.58 ID:x7vFXWYa0
ぅーっ、おわた・・・だと・・・
完走乙
あと3スレ皆勤賞の人も乙
246 :
名無しさん@そうだ選挙に行こう:2010/07/10(土) 08:13:11.69 ID:dBV1OYUY0
切ないな
最後の愛してるはりっちゃんのセリフって事にしとくわ
247 :
名無しさん@そうだ選挙に行こう:2010/07/10(土) 09:39:50.25 ID:i1gKC6Lb0
良かった残ってて
乙!面白かったよ!今度はハッピーエンドで頼む
248 :
名無しさん@そうだ選挙に行こう:2010/07/10(土) 09:41:17.18 ID:ExhQlCRb0
切ない
249 :
名無しさん@そうだ選挙に行こう:2010/07/10(土) 09:44:59.78 ID:OhaQUP600
, '´: : : : : : : : : : : : ,仁¨丶
. , '´: : : : /: :/: : : : : //_ ̄` ミヽ
/::/: : : :/: : :./: : : : : /人、、: ̄ `ト.、ヾ、
/: /: : : :/ : : /: :/ /: // ̄ ̄ ̄`ヾム:\!\
. ’:/: : : :/ : : /: :/ /: :〃 `ヾ.|: :.i
´:/: /: : :!: : : l: /: :: : :/ ー−-、 l: ::!
,':/: /: : : l: :〃|/: : :!: :.l ヽ !: :|
,'/: /: : : : |: .-、!: : : :! : |_,x==z、ヽ '¨ヽ' : :!
ノ': :.!::/: /: レ ハ!: : : :|: :〈イ┘ lヾ - /:.//
/: : : !/: /: :〈 / 〈!: : : ハ: :|弋_ソ ィFi /: :.レ
-=ニ _ ィ: :/: ::!∧ ヽ|: : : : :ハ:! んノ〃: :/
. /:./: イ/: : ヽ-!: : : : | ヽ ヾ´/: : /
∠-’'7|: : : :|: : !: : : : | h ′!:::|::|
. /イ|: : /: : |l: |: : :! ! ', 、-、 ノ: :|::|
. レ'|:ィ;--い: : ト、.| ! `┘ィ: : :∧!
, -―- 、;-く:..:..:.Y: :| ! !、_, イ |: : ,′\
. /:..:..:..:..:..:..:..:..:..:ヽ..:..:..\:ヘ.! /, ┴、` !:::/
/:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:\..:..:`::| ―ヽ レ′
,':..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:\:..:| -イ |
l:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:.| !{´
VIP列島@けいおん!! ーVIPPERで街を作るー
http://vipquality.sakura.ne.jp/town/start.htm 【列島Wiki】
http://www21.atwiki.jp/viprettou/pages/1.html 【紹介フラッシュ】
http://vipquality.sakura.ne.jp/town/flash/viprettou.swf
250 :
名無しさん@そうだ選挙に行こう:
乙