古畑「……え〜〜っと?」古泉「古泉です。紛らわしくてすいません」
1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
スレタイそのまま
とりあえず今朝の所まで
古畑「い〜んですよ。似た名前、あなたには共感が持てますね」
古泉「?」
古畑「ところで、事件のお話というのは……」
鶴屋「わ、私です。みくる……友達がいなくなっちゃったのさ」
古畑「んん〜〜、詳しくお話願えますか」
あ
古畑「なるほど。放課後彼女と一緒に帰っていたら、いきなり消えてしまった……と」
鶴屋「ほんの5〜6分の間に、彼女が消えてしまったっさ……」
古泉「拐かしでしょうか?」
古畑「んん〜、現場を見なければ何とも」
鶴屋「あ、案内するっさ」
古畑「では、貴女方が放課後歩いた道のりを教えて下さい。正確な足取りで……細かい事まで再現しながら〜〜」
鶴屋「わかったにょろ」
古泉「すいませんね。僕も彼女に声をかけられ、途方にくれていたんですが……声をかけたあなたが、まさか警察関係の方だったとは」
古畑「いいんですよ、困ったときはお互い様です。私もそう……なんだか今日は導かれるように、あの場所を歩いていましたよ」
古泉「……不思議な事もあるんですね」
古畑「んっふっふ……」
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/13(日) 23:00:24.33 ID:bp4ZQXTbO
古畑「放課後、学校から解放された至福の一時」
古畑「私も、学生時代の夕暮れ時はワクワクした記憶ばかりがよみがえります」
古畑「さて〜! そんな天国とも言える時間に起きた、ある彼女の失踪……」
古畑「一緒にいた……『今』よりも『古』の彼の方が助手として頭はきれそうですが……」
古畑「頭がきれそうな分、敵にまわすと恐ろしいんですよねえ……んっふ」
6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/13(日) 23:05:47.28 ID:bp4ZQXTbO
……
古泉「とりあえず、学校までは戻ってきましたが……」
古畑「いやあ、立派な校舎ですね。素敵な学校生活を送って……」
鶴屋「みくるぅ……」
古畑「いえ、失礼しました。一刻も早くお友達を探しましょう」
古泉「そうですね。日が延びたとはいえ、もう6時過ぎです。急ぎましょう」
古畑「では〜、お話しながら歩きましょう。できるだけ、その時の様子を説明しながら……お願いします」
鶴屋「はい。みくるとは下駄箱の所で会って……そのまま雑談しながら歩いていったさ」
古泉「よくある光景ですね」
7 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/13(日) 23:09:49.45 ID:bp4ZQXTbO
古畑「よくある? 彼女たちが一緒に帰る所をよくご覧になるのですか?」
古泉「直接見たことはあまりないですけどね。朝比奈さんと鶴屋さんの仲の良さは知っています。よって、想像は容易です」
古畑「ん〜、なるほど。その時彼女に変わった様子は?」
鶴屋「特に……何もなかったと思うさ」
古畑「わかりました。では次の場所へ向かいましょう」
wktk
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/13(日) 23:15:41.83 ID:bp4ZQXTbO
古畑「おや〜、歩いて早々に繁華街の辺りまで着いてしまいましたね」
古泉「学校からこの辺りまではすぐですからね。先ほどの道だけでなく、色んな場所からこの繁華街に来る事ができます」
鶴屋「帰りはいつもここを通るのさ。今日だってみくるとお茶でも飲もうかと思ったのに……」
古畑「誘う前に彼女が消えてしまった、と」
鶴屋「……賑やかな通りに入ってすぐだったさ。みくるが……」
みくる『あ……ちょっと待ってて下さいね!』
鶴屋「そこの通りを右に曲がって……でも待ってても帰って来なくて……」
古泉「そこに、僕が偶然通りかかったのですよ」
古畑「ほぅ……」
10 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/13(日) 23:21:03.98 ID:bp4ZQXTbO
古畑「他に彼女は何か言ってませんでしたか?」
鶴屋「いえ……本当にその一言だけだったさ」
古畑「そうですか、んん〜〜……」
古畑「ちなみに、ここを右に曲がるとどんな場所に出るんですか?」
古泉「その道の先は、大きな公園に続いているんですよ。少し歩けば視界が開けて、入り口まで着くはずです」
古畑「ん〜、どれどれ……」
古畑「確かに、道は公園に続いてますね。この路地の先を、探したりはしましたか?」
鶴屋「迷ってたら古泉君に会って……成り行きに任せた感じっさ」
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/13(日) 23:26:25.08 ID:bp4ZQXTbO
古畑「そこに、成り行きで私が来て、成り行きで声をかけた……こんな所ですか?」
古泉「……いえ、あなたに声をかけたのは成り行きではありませんよ」
古畑「んん〜? その理由をお聞かせ願えますか?」
古泉「あなたは先ほどの『公園に通じている路地から現れた』……それが理由です」
鶴屋「そう言えば、おじさんはそっち方面から歩いて来たにょろ……」
古畑「おや、この道でしたか。如何せん、この辺りは土地勘が無くてですね……」
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/13(日) 23:30:42.91 ID:bp4ZQXTbO
古泉「もしかしたら、朝比奈みくるを見たのかもしれない。そう思いあなたに声をかけたのです」
古泉『あの……女の子を見ませんでしたか?』
古畑「貴方はとても簡素に私に訪ねてきましたね。簡素すぎて、最初は全く理解できませんでしたよ」
古泉『あ、すいません。僕は古泉一樹といい……彼女の友達がいなくなってしまったのですよ』
鶴屋『みくるがぁ……』
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/13(日) 23:34:10.52 ID:bp4ZQXTbO
古畑「そして彼女から事情を聞き……学校に向かったのでしたね。その時私は『彼女を探さずにその場を去った』間違いありませんね?」
古泉「彼女が消えてから、すでに15分は経っていました。その間に、周辺はあらかた探した後でしたからね」
古畑「ふ〜む、ここで少し、物事の順序と大まかな時間の流れを整理しておきましょう」
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/13(日) 23:36:17.68 ID:V5EzixcpO
hydeもhideに同じようなこと言ったんだよな
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/13(日) 23:39:55.21 ID:bp4ZQXTbO
5時30分頃
朝比奈みくると鶴屋さんが学校で合流
5時40分頃
繁華街に到着
みくるが『ちょっと待っててほしい』と言い残し消える
5時45分頃
路頭に迷っていた鶴屋さんを古泉が見つけて声をかける
ここから15分ほど、周辺を探す(公園に続く路地はあまり探していない様子)
6時頃
その公園に続く路地から、古畑任三郎が現れ、古泉達に合流
捜査開始
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/13(日) 23:41:36.69 ID:CfnwN9tq0
期待
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/13(日) 23:54:04.56 ID:bp4ZQXTbO
―
古畑「今までの話でわかるのは、この辺りまででしょうか〜〜……」
古畑「実は〜、この30分の間の出来事で……どうしても『一ヶ所だけ』解せない点があるんですよ」
古畑「私はその一ヶ所に強〜烈な違和感を覚えました……」
古畑「昨日の夜は、ここまででした……さて! ここからが続きです」
古畑「これからその一ヶ所に着目しながら、話をすすめて行きたいと思います……」
古畑「もしかしたら『色んなボロがあるかも』しれませんが……んっふ、お話させて頂きます」
―
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 00:02:23.66 ID:43rQKdi90
いそげ
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 00:07:59.64 ID:Nu7mmquwO
古畑「……」
古泉「古畑さん?」
古畑「古泉君。私たちがお会いした時……この辺りを探していたと言ってましたね」
古泉「15分ほどですが、探しましたね」
古畑「今まさに私たちが立っているこの辺り……ですね?」
古泉「ええ」
古畑「それはなぜですか?」
古泉「ここに、鶴屋さんが立っていたからですよ」
古畑「鶴屋さん、貴女はなぜここに?」
鶴屋「だって、ここでみくると離れていなくなったから……」
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 00:15:14.00 ID:Nu7mmquwO
古畑「そして、私が頼み込むままに学校に向かった……今思えば、これは私のミスでした」
古泉「ミス?」
古畑「彼女の話を聞いて……私は消えた過程を調べる前に、まず消えたこの周辺を探すべきでした」
古泉「それがなぜミスだと?」
古畑「もうしばらくはこの辺り……そう、公園の周辺までは探してみるべきでした」
古泉「公園にいるとは限りませんよね?」
鶴屋「そ、そうにょろ……だからこの辺りを探して……」
古畑「いいですか〜、もう一度聞きます! なぜ……この周辺のみを探していたのですか?」
21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 00:20:50.82 ID:Bc0ZLNP20
わからん
22 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 00:22:39.35 ID:Nu7mmquwO
古畑「鶴屋さんの理由は『ここでみくるさんと離れたから』 古泉君は……なぜですか? 同じ理由で?」
古泉「いえ……確か僕は……彼女の言葉を聞いて……」
鶴屋「!」
古畑「ん〜」
古泉「……話を聞いて、僕はみくるさんが戻ってくると思いました『ここから離れない方がいい』 ……そういう判断を下しました」
古畑「そう、貴方は鶴屋さんの言葉で、ここから離れる事ができなくなってしまった……。公園を探す判断まで、頭が回らないのもわかります」
鶴屋「そ、そうにょろ……だから……」
古畑「では、鶴屋さん自身はどうでしょうか?」
23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 00:23:52.22 ID:hSZcPalbO
パーパーパーパーパパーパバー
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 00:25:39.29 ID:Bc0ZLNP20
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 00:28:05.79 ID:Nu7mmquwO
古畑「鶴屋さんは唯一、みくるさんがこの路地を曲がっている所を見ています。帰り道なので、公園がある事も知っているはずです」
鶴屋「にょろ……だってミイラ取りがミイラになったら……すれ違っちゃうかも、にょろ」
古畑「一人ならその心配もあったでしょう……しかし古泉君が合流してから、15分。どちらかが公園に探しに行く事もできたはずです」
古泉「……」
鶴屋「そ、それも考えたさ! でも、そしたら丁度おじさんが来て……古泉君が声をかけたにょろっ」
26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 00:29:38.46 ID:wKbs2xte0
チャッチャラチャラッチャーラララララ チャラララララララー
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 00:34:28.36 ID:Nu7mmquwO
>>24 しめ言葉の、アレ?
古畑「そして……?」
鶴屋「帰り道を調べるからって……学校へ……」
古畑「……そこです。私が後で感じた違和感は」
古泉「何がですか?」
古畑「なぜ、もう一度学校へ戻ったのでしょうか?」
鶴屋「お、おじさんが帰り道を案内してって言ったからさ!」
古泉「そうですよ、どこかで拐われたかもしれない、と僕が話したら……」
28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 00:35:59.01 ID:Bc0ZLNP20
古畑任三郎でした
だな
30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 00:39:06.09 ID:Bc0ZLNP20
31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 00:42:49.64 ID:Nu7mmquwO
古畑「あの時の私の頭の中は『ここが離れた現場だと知らなかった』 これが前提です」
古畑「てっきり、二人がこの通りを探し探してここで私と会った……そう思いました……が〜?」
古畑「古泉君も鶴屋さんもここが現場である事を話してくれなかった……いいですか?」
古畑「私の言葉を聞いて、まるで『現場から離れるように』……すぐに学校に案内してくれましたね」
古畑「公園を探すという選択肢もあったはずなのに、なぜ貴方たちは学校に逆戻りする事を選んだのでしょうか……」
32 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 00:51:03.64 ID:Nu7mmquwO
>>30 ちゃんと話が全部終わったら、それで最後まとめたいな、ぐらいの考えでした
鶴屋「だ、だってみくるを探さなきゃって必死になって……! 少しでもヒントがあるなら、って思ったさ……」
古泉「……おや?」
古畑「んっふ……気付きましたか古泉君。やはり君は『今』より頭がいいようですね」
古泉「……その、『今』さんの事は知りませんが、今の鶴屋さんの発言は変です」
鶴屋「えっ……にょろ?」
古泉「鶴屋さんは頻りに『彼女が戻ってくるかもしれないから』 そう言ってました」
古畑「んっふ……」
33 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 00:56:37.69 ID:Nu7mmquwO
古泉「しかし、先ほどの鶴屋さんの発言では『彼女はこの辺りにはもういない』 そのようにも聞こえてしまいますね」
古畑「戻ってくると感じていたのなら、どうして……私と学校に行き、現場を離れたのでしょうか?」
鶴屋「それは……それは……」
古畑「みくるさんの居場所について、心当たりはありませんか?」
鶴屋「みくる……」
古泉「……彼女を、疑っているんですか?」
古畑「いえ、そういうわけではありません。ただちょっと……違和感を無くしたいだけです」
34 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 01:00:28.80 ID:KkYr3jiyO
古畑「アクチノバシラス・アクチノミセテムコミタンス」
35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 01:07:55.48 ID:Nu7mmquwO
古泉「あなたの質問の仕方は、まるで……自白を迫る取り調べですね」
古畑「そう聞こえてしまったのなら、大変失礼しました。なにせ職業柄といいますか……どうしても熱が入ると、こうなってしまうんですよね〜〜」
古泉「先ほどから、彼女から何かを聞き出そうとしてるようですが……彼女は自分から現場を離れたわけではないでしょう?」
古畑「と、言いますと〜?」
36 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 01:09:43.87 ID:Nu7mmquwO
古泉「僕たちはあなたの言葉で、学校を案内する事になりました。今は『ここに留まらない理由は考えない事』として下さいね」
古畑「確かに、結果だけを言ってしまえば私のお願いで、学校まで連れていってもらいましたね」
古泉「鶴屋さん。もう一度学校から足取りを見直す考えなど、ありましたか?」
鶴屋「そんなの……無いにょろ」
古泉「もちろん、僕もそんな考えは浮かびません。つまり『あなたと会わなければ、僕たちは学校へ戻らなかった』事になります」
かっこいいなあ古畑支援
脳内再生余裕だな
39 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 01:19:36.61 ID:Nu7mmquwO
古畑「んん〜……」
古泉「古畑さんが鶴屋さんに理由を求めるのは、彼女を疑いたいから、なんじゃないですか?」
古畑「少々、粗探しみたいになってしまいましたね。わかりました、ここはシンプルに聞きましょう」
古畑(さて……何を聞きましょうかね〜〜。『本当の事』を答えてくれそうなのは……)
なぜ、現場を離れたのか?
なぜ、公園の周辺を探さなかったか? (現場の場所を話してくれなかった理由も含)
古畑(それとも思いきって……『古』の方に聞いてみますかねえ〜……)
C
41 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 01:31:21.68 ID:Nu7mmquwO
古畑「鶴屋さん。今まで不快な思いをしていたのなら、本当に申し訳ありません。ですが彼女を探すため、最後に一つだけ……『正直に』答えて下さい」
鶴屋「なんでも……話すっさ」
古畑「私が聞きたいのは『現場を離れた理由』それだけです」
鶴屋「本当にみくるを探したかったから。嘘じゃないのさ……だって警察さんが探してくれるって言うんだもん。言われるままに、案内しちゃっただけさ……」
古畑「ふむ〜、確かにそこは私のミスでしたね。焦っている貴女の気持ちも、察するべきでした」
古畑(この様子……嘘をついている感じではありませんね〜)
42 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 01:34:20.12 ID:Nu7mmquwO
鶴屋「あ、あと……」
古畑「あと?」
鶴屋「いえ……これはあまり関係無い事だから、気にしないで大丈夫っさ」
古畑「あまり関係無くても、心の琴線に引っ掛かったのなら、大事な事です。話してくれませんかね〜〜?」
鶴屋「私が不安になって学校からしっかり探そうって考えた理由……きっかけを思い返してみたのさ……」
鶴屋「古泉君の、『拐かし』って言葉が耳に入ったから……」
古泉「!」
43 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 01:39:52.90 ID:Nu7mmquwO
古畑「高校生が耳にする機会はあまり無いでしょうね〜〜」
鶴屋「それで、ちょっと不安になっちゃって……これが、今まで聞かれた事の正直な答え……さ」
古畑「ありがとうございました。では……次に古泉君。お話を聞かせてくれませんか?」
古泉「……僕もですか?」
古畑「ええ、どうしても気になっている点がありまして〜……お願いできますか?」
古泉「いいですよ、答えましょう」
古畑「んふふっ、『正直に』ですからね」
古泉「んふふっ、それはもちろんですよ」
44 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 01:50:01.80 ID:uRwgPQPXO
昨日のだ! 気になってたんだよね
45 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 01:54:25.80 ID:Nu7mmquwO
古畑「ではズバリお聞きします。貴方はなぜ鶴屋さんにお会いしたんですかね〜?」
古泉「可笑しな事をお聞きになる。僕も鶴屋さんも同じ帰り道を通っているんですから、立ち止まっていた彼女に会うのは当然です」
古畑「帰り道……つまり貴方も学校から帰る途中だった、そうですね?」
古泉「ええ、そうですよ。当たり前じゃないですか」
古畑「当たり前……その当たり前が貴方に……いえ、古泉君と鶴屋さんに当てはまるのでしょうか?」
古泉「……説明を求めます」
46 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 01:55:40.89 ID:9PerVQhz0
支援
47 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 02:01:54.15 ID:8BCuGuPqO
てーれーれれーれーれてーてーててー
てってっ てててっ てってっ
48 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 02:09:26.10 ID:Nu7mmquwO
古畑「ん〜〜失礼。やはりシンプルに聞きましょう」
古畑「話では……鶴屋さんと朝比奈さんの後ろから、古泉君が追いかける形になった。学校から先に帰ったのは鶴屋さん達となります」
古畑「この繁華街の人混みの中で、よく鶴屋さんを探せましたね?」
古泉「制服も髪型も印象的ですからね、ちょっと注意すればわかります。立ち止まっていれば、なおさら……」
古畑「なるほど。では……貴方が彼女たちの後ろを歩いていたと証明はできますか?」
古泉「証明……ですか?」
49 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 02:18:53.14 ID:Nu7mmquwO
古泉「なぜですか?」
古畑「貴方が学校から現場に来た……その証明をして頂きたいのですよ」
古泉「次は、僕を疑っていると?」
古畑「形式的な事ですよ、気にしないで下さい。何より今回は情報が足りなさすぎるのですよ……」
古畑「こういう時、まず私は『全ての人を疑う』事から入ります。信じるという事は思考する事を止めてしまう可能性もあります……」
古泉「そういう事ならば……まあ」
古畑「お願いできすか?」
古泉「僕は学校を終えて、普通に帰った。それだけですよ? 朝比奈さんも、鶴屋さんもそれは同じでしょう」
古泉「それをわざわざ隠す理由は、ありません」
古畑「ん〜〜、ありがとうございます」
50 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 02:25:54.59 ID:Nu7mmquwO
古泉「……では、僕からも質問をいいですか?」
古畑「おや〜、私にですか?」
古泉「ええ。僕たちには聞く権利もあると思いますが?」
古畑「それは当然です。なんでもお答えしましょう」
古泉「では、『正直に』お願いしますよ。んふっ」
古畑「もちろんですとも、んっふっふ」
古泉「ズバリ、あなたの推理を聞かせて下さい」
古畑「ほう、それはなぜ?」
古泉「僕たちが話せる情報は全て話しました。現場も……この周辺から広がる事はないでしょう」
古泉「この段階で、あなたの考えを聞きたいのです」
古畑「……いいでしょう」
51 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 02:34:35.03 ID:saAU0K2P0
おかしいと可笑しいは違う
これ豆な
52 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 02:37:09.79 ID:Nu7mmquwO
古畑「まず最初に古泉君の話を聞いて……考えた事は二つ。彼女の見に起こった『事故』と『事件』です」
古畑「事故ならば、私の通ってきた道で何か騒ぎがあったはずです……まず、これはあり得ません」
古泉「では『事件』とは?」
古畑「彼女が本当に拐かし、あるいは何かに巻き込まれた……しかし、これを疑う事は早とちりと言うものでしょう」
鶴屋「なんでっさ?」
古畑「時間が……短かったからですよ」
鶴屋「時間?」
古泉「……彼女がいなくなって、今の時間で一時間程です。古畑さんと会った時では……20分程度でしたからね」
古畑「さっきまではそうでした、しかし時間が経つに連れて……この可能性は大きくなります」
53 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 02:49:27.29 ID:uRwgPQPXO
支援支援
54 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 02:50:47.07 ID:Nu7mmquwO
古畑「次に疑ったのは、友人同士の悪戯……可能性を言ってしまえば、キリがありません」
古泉「……その可能性の中に、僕たちへの疑いもあったのですね」
古畑「ですが、二人は何も知らなかった。これで可能性も却下です」
鶴屋「……結局、みくるはどこに行っちゃったんだい……?」
古畑「そして……みくるさんの言葉です。彼女の言葉は、友人の場所に戻ってくる……それが全てです」
古泉「……戻って来ないと言うことは、やはり事件ですか?」
古畑「それはわかりません……が、この3人だけでこの周辺すべてを探すのは不可能でしょう」
鶴屋「たしかに、空ももう暗いにょろ……」
55 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 02:57:01.25 ID:Nu7mmquwO
>>52 見に→身に
古泉「僕たちは……あまり夜まで出歩けませんからね」
古畑「警察も、組織として動く事はできません」
鶴屋「じ、じゃあみくるはどうするのさっ……!」
古畑「帰ったら、彼女の自宅に連絡をしてみてください。それで帰っていればいいですが……」
鶴屋「……」
古畑「何かあったら、ご連絡を。名刺を渡しておきます、古泉君にも」
古泉「はい……」
古畑「私もしばらくこの辺りを探してみます」
鶴屋「よろしくお願いするにょろ」
古泉「では……僕たちは帰りましょうか、鶴屋さん」
鶴屋「わかったさ」
56 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 03:02:06.48 ID:Nu7mmquwO
古畑「……さて」
古畑「公園には、もう人も全くいませんね。一応探してみるものの〜……」
……
古畑「今日はもう、戻りますかね……」
57 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 03:11:25.93 ID:Nu7mmquwO
―
古畑「慌ただしい一日を終えて、私はすぐ布団に潜りました」
古畑「彼女たちの事は非常に気にかかりますが……何も連絡がないので、私にはどうする事もできませんでした」
古畑「意外と、何も起こらないんじゃないか。また、あまり変わらない明日が来るんじゃないか……」
古畑「しかし……そんな平穏な始まりは待っていませんでした」
古畑「『高校生の死体が見つかった』 ……この一本の電話でから、私の今日は始まりました」
―
58 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 03:13:16.45 ID:Nu7mmquwO
キリがいいからちょっとだけ休憩
59 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 03:14:34.42 ID:uRwgPQPXO
うおおおおおお盛り上がってきた
60 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 03:49:51.83 ID:Nu7mmquwO
古畑(現場は、昨日話に出ていた公園……嫌なものだ)
今泉「あ……古畑さん、おはようございます」
古畑「……」
今泉「あれっ寝不足ですか? なんか顔色悪いじゃないすか」
古畑「……ガイシャは?」
今泉「は、はいっ。ええっと……名前は『朝比奈みくる』 この公園近くの高校に通う生徒ですね。女子トイレの中で首を絞められて……」
古畑(……やはり、昨日の)
今泉「……凶器は、制服に付いていたリボンです。首に残った跡とも完全に一致。疑う余地はないでしょう」
古畑(……)
61 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 03:58:39.48 ID:Nu7mmquwO
古畑「第一発見者は?」
今泉「通報も発見者も、公園の清掃係です。毎日、朝6時から公園をしているそうです」
古畑「……他には?」
今泉「詳しくはまだ鑑識が調べていますが……死後『12時間』は経っているようですね」
古畑「12時間……(昨日の夕方6時頃には彼女はもう……?)」
今泉「はい」
古畑「……身内への連絡は?」
今泉「両親とは連絡がとれないので、学校側へだけです……はい」
62 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 03:59:26.98 ID:NwjccH7SO
待ってたぞおかえり
63 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 04:07:06.42 ID:Nu7mmquwO
古畑「……遺体を調べる」
今泉「どうぞ。証拠品は回収しましたから、後でそちらも……」
古畑「……」
古畑「お綺麗な方だ……」
今泉(僕も、一緒に合掌……)
古畑「ふーむ……衣服が乱れていない……胸元のリボンだけが、外されている」
今泉「トイレには中から鍵がかかっていました。最初は自殺も疑ったのですが……結局は他殺でした」
古畑「少し考えたらわかる事だよそれは」
今泉「えっ、わかってたんですか?」
古畑「……わかってないの?」
今泉「は、はい……鑑識が言ってた事をそのまま……」
>>62 ただいま
古畑「……このっ」
今泉「ひいっ、ごめ……って、殴らないんですか……」
古畑「今日は……少し」
今泉「なんか変ですよ、今日の古畑さん」
古畑「それより……他殺が自殺かだよ。首の絞め跡と、このトイレの作りを考えれば簡単にわかる」
今泉「跡はわかりますけど……」
古畑「このトイレの鍵はスライド式の簡単な作りだ。彼女を閉じ込めて、上の隙間からモップ等を使えば簡単にロックはできる」
今泉「……あ、鑑識もそう言ってましたよ」
古畑(やれやれ……)
今泉「あ、それで犯人の目処なんですけどね……今の所、変質者の可能性が高いかと……」
古畑「しかし、争った様子も無いじゃないか」
今泉「んん〜……でも財布の中身だって手付かずですからね。強盗でも無いし……凶器も計画的な物では無いので、正直何とも……」
古畑「だから変質者? そんな考え方をしてたら、犯人を捕まえるなんて一生できませんよ」
今泉「す、すいません……」
今泉(やっぱ俺……ダメなのかなぁ……ハァ……)
古畑「そういえば、目撃者は?」
今泉「……」
古畑「こらっ」
今泉「は、はひっ。目撃者はですね……朝方なんで誰も。夕方や夜もあまり人はいなかったんで……」
今泉「お昼過ぎから、公園を中心に聞き込みを開始する予定ですっ」
古畑「彼女の持ち物は?」
今泉「え、あ、はいっ。学生カバンの中には、教科書にサイフ……手鏡にハンドクリーム、リップ……」
古畑「女の子らしい」
今泉「何か、気になる物がありましたか?」
古畑「やはり……サイフかな?」
古畑「このサイフに指紋は?」
今泉「彼女の指紋以外は付いていませんでした」
古畑「強盗は、やはり無し……か」
古畑「中身は……6000円と、薬局のポイントカード、近くの繁華街での福引き券に、アイスクリーム店の無料カードが2枚……」
今泉「その福引き、今度チャレンジするつもりですよ。金賞は確かインド旅行なんです」
古畑(……それと、大量のコンビニレシート。これは事件に関係ありそうに無いですね〜……)
古畑「そしてこれが……」
今泉「あ、アイス屋さんの引換券ですね。ここの公園の入り口で……ほら、小さな屋台があったでしょう?」
古畑「ああ……」
今泉「結構有名な屋台でしてね。週末には女の子に行列ですよ」
今泉「でも確かその引換券、結構珍しい物ですよ。アイスを買ったらくじ引きができるんですけど……滅多に出ないとか」
古畑「詳しいんだね?」
今泉「地元の情報誌で特集されてましてね。なんとなく、覚えてたんですよ」
古畑「ふ〜む……『珍しい引換券』ね……」
69 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 04:39:39.53 ID:XYtWmgnDO
支援
眠いのう
古畑「……現場は、これくらいで。今何時?」
今泉「もう……9時になりますね。これからどうしますか?」
古畑「彼女の高校に、聞き込みを」
今泉「えっ、聞き込みですか?」
古畑「……」
今泉「わ、わかりましたよ。僕もついていきますから……」
古畑「あ、アイス屋の人が公園に来たら連絡を」
警官「はっ」
今泉「じゃあ……行きましょうか」
古畑とハルヒが大好きなのがよくわかってしまう
支援だ
今泉「えっ、昨日彼女が失踪していた?」
古畑「そこの生徒さん達と知り合って……探しましたよ」
今泉「だから……浮かない顔をしてたんですね」
古畑(昨日の出来事は『事件』になってしまった……)
今泉「犯人……絶対に見つけましょうね」
古畑「……」
今泉「あ、もう着きましたね。ここが彼女の通っていた高校で、北……」
古畑「知ってる」
今泉「は、はいぃ……」
古畑(学校では朝から臨時集会が行われていた……今日は午前中の集会だけで学校が終わると言う)
古畑(集会には参加できなかったが、中の様子は手に取るようにわかる……多分、あの鶴屋という子は……泣き崩れているんだろう)
古畑(しかしもう一度だけ……彼女に話を聞かなければいけない)
古畑(そしてあの、古泉という子にも……)
74 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 04:52:44.34 ID:uRwgPQPXO
支援ったら支援
古畑(集会の合間、教員に話を聞いた。しかし事件に関する事は出てきません)
古畑(許可を貰い、古泉一樹と鶴屋さん両名をお借りする事ができました)
古畑(時間は正午過ぎ……すでに周りの生徒さん達はみな帰った後でした)
古畑(案内された場所は……『SOS団』と記された一室……)
古畑(扉の向こうには……古泉一樹が立っていました)
古泉「……」
古畑「心中、お察し致します……」
今泉「……」
古泉「いえ……僕はまだ大丈夫ですが……」
古畑「鶴屋さんは……?」
古泉「一言も喋らず、帰ってしまいましたよ。話せる状態ではないでしょうね。なぜ立ててるかが不思議なくらいです」
古畑「やはり……予想はしてました。古泉君も辛いとは思いますが……もう一度だけ話してくれませんか?」
古泉「はい。そのために、僕はここにいますから」
古畑「ありがとう。では、まず〜……」
古泉「……朝比奈さんについては、以上ですね」
古畑「話をまとめると……学校でのみくるさんはこの文芸部……通称『SOS団』のメンバーだった」
古泉「はい」
古畑「このSOS団、部員は古泉君とみくるさんだけですか?」
古泉「いえ……あと一人、女の子がいます」
今泉「3人て、団のわりに規模ちっちゃくないですか?」
古畑「今泉くん……」
今泉「あ、ご、ごめんなさいっ……」
古泉「今泉? なんだか、僕と似た名前ですね……ああ、なるほどそれで……」
今泉「え? え?」
古泉「昨日古畑さんと会ったとき言われました。『似た名前』と……」
古泉「最初は、僕と古畑さんに共通した『古』の部分の事かと思ったのですが……なるほど、そういう事でしたか」
今泉「???」
古畑「まあ、ちょっとした挨拶みたいなものでした」
今泉「???」
古畑「見ての通り、決して頭がキレる『今』では無いんですが……たまに私に、重大なヒントをくれる時があります」
古泉「重大なヒント、ですか?」
三人…?
古畑「天使の涙、神様の落とし物……『今』君のそんな偶然ともいえるヒントが私を助けてくれた事もありました」
古泉「少し、興味はありますね」
古畑「もちろん、事件の解決だけではありません……彼の一言で私には考え付かなかった、物の見方など……ヒントの形は様々でした」
今泉(ほ、誉められてる……なんだか特した気分だ……)
古畑「今回も一つだけ、ちょっと違った角度の質問をさせていただきます。よろしいですか?」
古泉「……どうぞ」
古畑「それはズバリ〜……『SOS団』の意味を教えていただきたい」
古泉「それも、疑いからですか?」
古畑「いえいえ、本当に興味本位ですよ。文芸部というからには、ただの救難信号ではなく……何か言葉遊びが隠れているんじゃないかと、思いまして」
古泉「ふむ、なるほど」
古畑「今泉君の、団という呼び方がちょっと気になってですね。本当に、ただそれだけです……」
古泉「深い意味などありませんよ。3人の部活なので、3文字の言葉をあてた……だけです」
古畑「それなら、例えばABC団とか、XYZ団の可能性もあったりしたんですか?」
古泉「可能性はあったかもしれませんが……実はちょっとだけ意味もあるんですよ。英語のSが女性、Oを男性に置き換えると……今泉さん?」
今泉「え……あ……女の子が2人いる?」
古泉「はい、SOSは今の部員の人数を表しているんですよ」
古畑「ではここから、部員が男女一人づつ増えたら『SOSOS団』になるんですか?」
古泉「ええ、OS……パソコンで言う脳ミソが増えるんです。すると、この文芸部はもっと知的に進化していくわけです」
今泉「はぁ、なるほどお……」
83 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 05:57:05.68 ID:uRwgPQPXO
謎が謎呼び支援
古泉「ま、本当に色んな意味に派生できるんですよ。SOSの3文字は。それが一番の理由ですかね」
古畑「そうですか。説明ありがとうございました。しかしこの部室を見るとどうも……部員が3人では無い気がするんですよ」
古泉「それは、何を根拠に?」
古畑「この部室に用意されている椅子……今泉君、いくつですか?」
今泉「えっと……奥の高級感溢れるイスもあわせて、全部で5つです」
古泉「ああ、結構人が遊びに来るんですよ。イスの余りなら、ほら……このロッカーにも」
今泉「あ、本当だ。たくさん入ってますよ古畑さん」
古畑「ふ〜む……」
古畑「いやあ、今日は本当にありがとうございました」
古泉「いえいえ。古畑さんとの会話は刺激になるので、僕も……少しは気分が晴れた気がします」
今泉「朝比奈さんの事は……」
古泉「一刻も早く、犯人逮捕を願ってますよ。では学校から出ましょうか。僕も帰らなくては……」
古畑「ああ、最後に古泉君、もう一つだけ……」
古泉「なんですか?」
古畑「3人目の部員の名前だけ、教えていただけませんか? どうしてもちょっと……気になる事があるので」
古泉「ええ、彼女の名前は『長門有希』 です。職員室に行けば名簿もあるでしょうから、とりあえず名前だけ」
古畑「ありがとうございます」
古泉「では、失礼します。あ、明日は臨時休校になるので、学校には誰も来ませんよ。では」
87 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 06:13:51.56 ID:uRwgPQPXO
このへんきっと怪しんでる時のバイオリンキュイーって曲流れてるよね
古畑「じゃあ、私たちも外に……」
今泉「ま、待ってください古畑さん!」
古畑「ん〜、何をそんなに興奮して……」
今泉「この部室を今から調べてみませんか? 朝比奈さんの事や、その長門っていう人の事だって何かわかるかもしれませんよ」
古畑「……」
今泉「ほら、パソコンもありますし……」
古畑「行くぞ」
今泉「え、ふ……古畑さん?」
古畑「……」
今泉「お、置いていっちゃいやっすぅぅ〜!」
今泉「結局、元の公園じゃないですか……」
古畑「いいんだ」
今泉「あ、やっと話してくれた。学校からここまで無視なんてひどいですよ。そんなに僕が嫌いですか? いい考えだったと思いますけど?」
古畑「文芸部の実態を知る事が事件解決になると?」
今泉「う……いやあ、なんかあの古泉君の事が気になっちゃって……へ、変な意味じゃないですよ! あの笑顔がなんだか、そう……」
古畑「違和感……それは私も感じています。彼は全てを話してくれているようで、何かを隠している」
今泉「で、でしょでしょ! だからそれを暴くために部室をちょっと探したって……」
古畑「なぜ、部室に私たちは通されたのか?」
今泉「さあ……古泉君のいつもいる場所だからですかね?」
古畑「先ほど私は言いました。全てを話しているようで……何かを隠している、と。部室に入った事で確かに見えたモノはありました、でも〜……!」
古畑「それと同時に、何かを隠されたような気もする……彼が教えてくれる情報に、何か違和感を感じるんです」
今泉「じ、じゃあ僕たちが部室で聞いた話は、嘘ですか?」
古畑「嘘の中に巧みに事実をまぜている、と考えられますね〜……」
今泉「ぼ、僕たちが部屋を調べるかもしれないって事も……?」
古畑「予想の範囲内でしょうね〜……先に部屋を出たのも、おそらく……」
今泉「……」
古畑「彼は非常に頭が良い……これは厄介ですよ〜〜」
古畑「ニッコリ笑って人を斬れるような、そんな錯覚まで起こります」
今泉「古畑さん、もしかして彼を疑っているんですか?」
古畑「疑う……どうなんでしょう。発言に違和感はありますが……それが犯行に繋がるとは、思わない」
今泉「昨日だって……犯行時間の辺りには古畑さんと一緒に行動していましたもんね」
古畑「彼が私に声をかけて行動したのも……偶然です」
今泉「本当ですかぁ? 知らないうちにアリバイ作りに付き合わされちゃったとか……」
古畑「……」
今泉「ご、ごめんなさい。グーだけはやめて下さい、グーだけは……」
古畑「その辺も全く考えなかったわけじゃあない。しかし……それでは疑問が出てくる。それも、かなり大量に〜……ね」
今泉「ど、どういう事です?」
古畑「一旦この辺りで、整理しながら話していきましょうか?」
期待
古畑「朝比奈みくるが死亡した日を『1日目』と表します。基本は
>>15の表をベースに……これまでに解った事を書き足します」
1日目 5時30分頃
朝比奈みくると鶴屋さんが学校で合流し下校
古泉も朝比奈みくるたちの後に下校
1日目 5時40分頃
繁華街に到着
みくるが『ちょっと待っててほしい』と言い残し消える
1日目 5時45分頃
路頭に迷っていた鶴屋さんを古泉が見つけて声をかける
ここから15分ほど、周辺を探す(公園に続く路地は探していない)
早くて、この時間に朝比奈みくるが殺害されている可能性
1日目 6時頃
その公園に続く路地から、古畑任三郎が現れ、古泉達に合流
捜査開始
古畑「古泉君の行動に着目しながら、考えます」
古畑「死亡推定時刻の発覚と、彼らの証言により、朝比奈みくるは5時45分までは生きていた事になります」
古畑「古泉君が合流したのもこの時間……そこから15分は探索、そして学校へ……」
今泉「あ……古泉君には公園に行く時間が無い!」
古畑「普通に考えればそうですが、あの辺りには路地がたくさんあります。回り道をすれば公園まですぐに着けるかもしれませんね〜……」
今泉「こ、殺す機会もあったって事ですか?」
古畑「シンプルに、疑問だけをあげた方が早そうですね」
古泉一樹が犯人だとした場合
・なぜ、犯行場所に人が通るような夕方の公園を選んだか
・なぜ、女子トイレで殺害したのか。男、しかも制服では確実に目立つ
・外から鍵をかけるにしても、この時間帯では不向き
・鶴屋さんとの下校は予想できていたのか?
・帰りの途中、朝比奈みくるが、一人でどこかに向かうを知っていたのか?
・数分で殺害をすませたとして、なぜ鶴屋さんに声をかけに戻ったのか
・凶器はなぜ被害者の制服のリボンなのか?
・そもそも動機は? なぜ同じ部活の人間を殺した?
今泉「な、なんだか話を聞いてると古泉君らしくない犯行方法ですね……」
古畑「すべて仮定ですからね。無理矢理な部分もありますが……しかし、それにしても計画性が無さすぎると思いませんか?」
今泉「……欠片もありませんね」
古畑「不自然すぎて、言葉がありません」
今泉「じゃあ、彼が犯人というのは……」
古畑「今までの話では、何かトリックでも使わない限りは……」
今泉「トリック? ……そうだ、トリックですよ!」
古畑「ん、何かわかったんですか?」
今泉「いえ、まだ全然……ですが、絶対何かトリックがあるはずです! それを解明してみます!」
古畑「……立派な意気込みだこと」
今泉「やりますよ僕は! ええ『今』の方がデキる男だって証明してやりますよ!」
古畑「じゃあ次に何を調べたらいいか……教えてくれますか?」
今泉「え……う……」
古畑「ふう……いいですか、まだ情報の空白部分が多すぎます。それを少しでも埋めなければいけません」
今泉「そ、そうですね……」
古畑「今泉君なら、誰の空白を埋めていきますか?」
古泉一樹の行動
朝比奈みくるの行動
鶴屋さんの行動
長門有希の行動
古畑「人で考えると、これだけの人がいますが、さて……んふふふっ〜……」
100 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 07:50:46.98 ID:uRwgPQPXO
2作品クロスオーバーでどちらにも不自然さがないSSって珍しい
101 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 08:15:06.81 ID:Nu7mmquwO
寝落ちしそうだからアゲアゲ
今泉「ぼ、僕にだってこれくらいは……わかります」
古畑「ほう?」
今泉「……消去法で考えていいですか?」
古畑「どうぞご自由に」
今泉「まず、一番新しい人物『長門有希』を追う必要はありません……よね?」
古畑「その理由は?」
今泉「は、犯行に全く絡んでないからです。足取りも、行動も不明すぎるので……消去です」
古畑「そうですね、それは私も思いますね〜」
今泉「次は……鶴屋さんを消去です」
古畑「理由を」
102 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 08:25:08.03 ID:Nu7mmquwO
今泉「彼女から聞ける事はもう何も無いと思います……一緒に帰ってすぐに別れたから……犯行だって不可能でしょうし」
古畑「はい残念〜。私の考えとは違いますね」
今泉「ええっ! なんでですかぁぁ……」
古畑「いいですか、鶴屋さんは事件当日、殺害される前の朝比奈みくると一緒にいます。細かい話は、もう一度聞いてみたいのですよ」
今泉「で、でも今日聞いた様子だと……話を聞くのは難しいんじゃないですか?」
古畑「問題はそれです。事件も心配ですが……彼女の心も心配してますから、ね」
今泉「ううむ……」
古畑「優先順位は低いですが、聞きたい事があるのは事実です」
103 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 08:32:25.60 ID:Nu7mmquwO
今泉「結局、古畑さんは誰の話を一番聞きたいんですか?」
古畑「他でもない、朝比奈みくるの話ですよ」
今泉「ええっ? 死んだ人と話をするって、イタコさんとか……」
古畑「彼女の行動を追いたい……それだけですよ。鶴屋さんを置いてどこに行っていたのか、何をしに行ったのか」
今泉「公園での聞き込みは、まだ目撃に繋がる情報は無いみたいですね」
古畑「アイス屋の店員は?」
今泉「まだ1時過ぎですからね。あそこは昼の2時からオープンなんですよ」
古畑「……ゆっくりと仕事ができる、うらやましい」
今泉「あ、あの人じゃないですか。屋台の前で何か警官と話している……」
古畑「よし、いってみますか」
店員「こ、公園に立ち入り禁止ってどういう事ですか? ちゃんと許可だって貰ってるのに……」
古畑「いやあ、すいません。実は今朝ここで事件が起きましてね……少々お話を聞きたいのですが……」
店員「事件、ですか?」
古畑「ええ、実は女子高生がですね〜……」
店員「……」
105 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 08:41:45.63 ID:uRwgPQPXO
しえんあげ
店員「そんな事が……」
古畑「少しお話を聞かせていただけませんか?」
店員「はい、なんでも……」
古畑「え〜、いつもこの時間からお仕事を?」
店員「はい。以前はお昼には店を開けてたんですが、3時頃にならないと人が増えなくて……」
古畑「雑誌にも紹介されたのに、人が来ないと?」
店員「平日は基本、女子高生がターゲットですからね。放課後……夕方4時を過ぎた辺りから忙しくなりますよ」
古畑「夕方4時……ですか」
古畑「あの〜昨日の夕方……5時40分くらいですかね。この女の子、この辺りで見ませんでしたか?」
今泉「あれっ、いつの間に朝比奈さんの顔写真なんて?」
古畑「さっき学校で借りてきたんだよ」
店員「あ、可愛い子ですね。んー……あ! 来ました、この子お店に来ましたよ」
古畑「ほ、本当ですか?」
店員「ええ、間違いありません。時間もきっとそれくらいですよ、確か」
今泉「記憶違いという事はありませんか?」
店員「ありませんね。今思い出したんですけど、彼女……ちょっと印象に残る事をしてたんですよね」
古畑「残る事、ですか?」
今泉「あ、わかった! この無料引換券を当てたんですね?」
店員「いえ、違いますよ。それはアイスを買った後で引けるくじ引きの景品ですからね」
古畑「ん〜……?」
店員「彼女……朝比奈さんでしたっけ。一度オーダーをして、お金を払おうとしたら……」
朝比奈『あ……やっぱりお会計待って下さい。ちょっと……すいません』
店員「そう言って……公園の奥に入っていきましたね」
古畑「そこから朝比奈さんの姿は……?」
店員「彼女は戻ってきませんでしたね。ちょっと公園の中も覗いたんですが、彼女らしい人は見つからなくて……」
古畑「なるほど、ありがとうございました」
古畑「しかしおかしいですね……」
今泉「え、何がですか?」
古畑「なぜ朝比奈さんは……その無料引換券を持っていたんでしょうか?」
今泉「アイスを買ってくじを引いて……あれ?」
古畑「そうです、彼女はくじを引いていませんよね。何より……彼女はサイフからお札を出そうとしている。券を使うつもりは無かった……あるいは」
古畑「そもそも彼女は、アイスの引換券を『持っていなかった』事になります」
今泉「えっ! じゃあこの引換券は……?」
古畑「店員さん、この引換券……滅多に出ないレアな品物らしいですね〜?」
店員「ええ……サービスでトッピング自由。アイス10段重ねも可能と、かなり贅沢な一枚ですからね。数は少なくしてるんですよ」
店員「一日に一枚……たまに二枚出すくらいですね」
今泉「それは確かにレアだなあ」
古畑「この引換券を当てた人〜…覚えてなんていませんかね? 思い出して頂けると非常に助かるのですが〜……」
店員「ちょっと、この券を見せて下さい。ずいぶんクシャクシャな券ですね……あ、でもこの日付なら……」
今泉「日付?」
店員「ええ、このスタンプで当てた日付を押すんです。不正防止のためですね」
古畑「この引換券の日付は……2枚とも同じ日付になってますね」
111 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 09:23:35.88 ID:oWx9nSbeO
久々の古畑スレ
しえん
店員「覚えてますよ。制服を着た女の子が2人……朝比奈さんと同じ制服の子ですね。2つアイスを買って、2枚くじを引いたら……それが2枚とも当たりでした」
今泉「その言い方だと、当てたのは朝比奈さんでは無いんですよね……」
店員「朝比奈さんとは違いますね。どんな子だったかな……確か……」
店員「『ゆき』って、名前を呼ばれていたような……」
古畑「ん〜ふ?」
今泉「?」
古畑「その『ゆき』という女性の外見的な特徴は覚えてますか?」
店員「えっとですね……細身な女性で、おとなしい寡黙な感じで……髪の毛はセミロング……くらいかな?」
古畑「なるほど、わかりました。では、今日はこの辺で失礼いたします。明日には、お店を再開できるくらいになると思いますので……」
店員「ええ、よろしくお願いします。また何かあったら、僕はここにいますから」
……
古畑「ん〜……」
今泉「さっきの話、古泉君の話に出てきた『長門有希』と同一人物でしょうか?」
古畑「どうですかね〜……しかし全く無関係な名前では無いでしょうね〜」
今泉「朝比奈さんと長門有希は同じ部活の部員ですからね。きっと何かありますよ」
古畑「わからないのは……この引換券」
今泉「書かれていれ日付は……およそ1週間前ですね」
古畑「それを当てた『ゆき』がSOS団の『長門有希』だとしたら……『なぜ朝比奈みくるがあのタイミングで引換券を持っていた』のでしょうか」
今泉「前の日に、長門有希から朝比奈みくるに譲渡された可能性はありませんかね?」
古畑「可能性はあると思いますが……そもそも、朝比奈みくるが引換券を持っている理由がわかりません」
古畑「店員の言葉から、『ゆき』と『誰か』がアイスを買った……話に出ていない朝比奈みくるに引換券を譲渡する理由は?」
今泉「まだ、情報が足りなさすぎる気がしますね」
古畑「……今泉君。すぐに学校に行って長門有希の名簿をコピーしてきて下さい」
今泉「え、ええっ。もう夕方近くですよ? もう先生も事件の影響で帰っちゃって……」
古畑「『古』に負けない宣言しただろうに」
今泉「わ、わかりました……行くだけ行ってきますよっ……!」
116 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 10:05:59.21 ID:x1f4V0ld0
おもしろい
古畑「ではここでもう一度整理しましょう〜。今回は朝比奈さんの動きです」
朝比奈みくるの行動
1日目 5時40分頃
繁華街に到着
みくるが『ちょっと待っててほしい』と言い残し消える
公園のアイス屋に向かっていた
1日目 5時45分頃
アイスを買おうとしていたが、中断。お札で払おうとしていた様子
この後公園の中へ消えていく
1日目 6時頃
以後、行方不明
2日目 朝6時過ぎ
公園の女子トイレで発見
死亡はおよそ12時間前
―
古畑「事件だけを追うと〜……引換券のことなど無関係に思えますが……私はそうは思いません」
古畑「あのアイス屋さんは、鶴屋さんよりも更に後の……生きている朝比奈さんを目撃しています」
古畑「そして同じ文芸部……いえ、SOS団の『長門有希』そして〜『ゆき』という存在の彼女……」
古畑「この2人はどういう関係があるのでしょうか」
古畑「その『ゆき』という名前を部下が持ち帰って来るまで、私は仮眠をとらせてもらいます……」
古畑「まだ情報が足りない部分もありますが、皆さんもぜひ推理をしてみてください……」
古畑「では、また少ししたらお会いしましょう」
120 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 11:17:20.56 ID:jqQzMNZJO
自分でほ
121 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 11:26:16.18 ID:KJGSYfDY0
でんっ でんっでん ででん でんっでん ででん
パーパーパパーパーパパーパーパパーッ (ペペペロペロペペペロペロペロ)
パーパーパパーパーパパーパーパパーッ(ペペペロペロペロロー)
パーパーパパーパパッ(ペッペーペレッペーッ)
パーパーパパーパパッ(ペッペーペーペーペッ)
パーパーパパーパーパパーパーパパーッ (ペペペロペロペペペロペロペロ)
パーパーパパーパーパパーパーパパーッ(ペペペロペロペロロー)
122 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 11:38:31.30 ID:yBU7mYEw0
仕事の休憩中に見つけて気になってたんだ
ほす
123 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 11:44:55.21 ID:AuZlY9yRO
謎すぎる
先が読めないのぅ
124 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 11:56:49.30 ID:FDJC4+kLO
おい気になるぞ
125 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 12:07:31.78 ID:ljmxYiJDO
水を差すようで悪いが古畑は今泉にあんまり敬語つかわないぞ
126 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 13:11:06.40 ID:CEtLFKfTO
西園寺がいないのは珍しい
127 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 13:21:03.43 ID:yQo59aTI0
ほ
128 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 14:10:39.00 ID:770yKXPiO
129 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 14:19:15.29 ID:nHEFq5uTO
>>126 まぁ西園寺は歳で長台詞がキツくなった田村氏のためにやむを得ず作られた役柄だからな
SSでは存在する必要性が皆無だ
130 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 14:29:20.73 ID:yBU7mYEw0
ほしゅ
131 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 15:04:34.45 ID:hiyLLpWlO
ほ
132 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 15:41:03.87 ID:yQo59aTI0
さ
>>125 正直、眠気で色々ごっちゃになってたよ、すまないね
会社の用事、夜に終わるからまた夜に再開で
134 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 15:58:16.81 ID:JBudzaXq0
か
135 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 16:19:31.92 ID:xc2/CiWp0
ほ
た
137 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 17:27:47.23 ID:FwAVfJKvO
保守
138 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 17:53:59.84 ID:yQo59aTI0
ほ
補修
140 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 18:43:50.87 ID:FwAVfJKvO
ほ
141 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 19:24:54.40 ID:FwAVfJKvO
ほしゆ
今泉「はぁっはぁっ……ふ、古畑さん……」
古畑「遅い。もう夕方だよ」
今泉「す…みま……はぁ……こ……れ……」
古畑「深呼吸、深呼吸。これが資料……どれ」
古畑「ふうむ、長門有希……1年6組……」
今泉「はあっ……ふう。いやあ残っている先生に無理言ってもらって来たんですからね」
古畑「住所は?」
今泉「あ、こっちの紙に……まさか、彼女の家に?」
古畑「もちろん」
143 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 19:43:12.28 ID:Q6tfBdllO
おかえりー
144 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 19:45:11.64 ID:KzBWRciBO
>今泉「はぁっはぁっ……ふ、古畑さん……」
エロいな
古畑「このマンション……」
今泉「立派なマンションですね……すごいなあ」
古畑「オートロック」
今泉「……あ、誰か出てきましたよ。この隙に入っちゃいましょうよ」
古畑「……」
今泉「あ、あまり先にいかないで下さいよ!」
古畑「や、こんにちは」
管理人「こんにちは」
……
今泉「いいんですか、挨拶だけで。警察だって話しておいた方が……」
古畑「いいんだよ。飛び火して騒ぎが大きくなっても困る」
今泉「それもそうですね。あ、708号……ここですね」
ピンポーン
長門「……誰?」
古畑「どうも。私古畑任三郎といいまして……警察の者です。あの、朝比奈さんの件をご存知ですか? よければお話を伺いたいと……」
長門「……」
ガチャリ
長門「……」
古畑「どうも」
長門「本物?」
古畑「あ、これ手帳です」
長門「……」
バタン
今泉「え、あ、ちょっと?」
長門「偽物……」
148 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 20:07:44.74 ID:H1gaECHJ0
おかえり
急に濃厚な古畑×今泉が始まったかと思ってあせった
古畑「……すいません、この手帳は偽物ですが、身分は本物です。今泉君」
今泉「は、はい。僕の手帳は本物ですから、ほら、ほら!」
ガチャリ
長門「……」
長門「……あがって」
古畑「いやあ、すいませんね」
今泉「うわあ、中も綺麗で……って、なんだかガランとしてますね」
長門「……」
古畑「このっ」
今泉「いたっ! す、すいません……」
古畑「いやあ、とんだ失礼を。それで……」
長門「話は何?」
150 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/14(月) 20:09:48.31 ID:3ZRPvZJF0
保守
古畑「この度は大変お気の毒な……」
長門「……」
古畑「貴女は、朝比奈みくると一緒の部活をしていると……古泉一樹君から聞きましてね。こうしてお話を」
長門「古泉一樹から……」
古畑「文芸部……いえ、通称SOS団でしたか。今は少しでも情報が欲しいのですよ。ご協力願えませんかね〜……」
長門「把握」
古畑「ありがとうございます。では……」
古畑「事件が会った日の前日の事をお聞きしたいのですが……その日は朝比奈さんが5時30分頃、学校を帰ったと確認していますが、何かご存知ですか?」
長門「その日は活動をしていた。朝比奈みくるが帰路についたのは、確かにその時間」
古畑「ふむ〜、では古泉君は?」
長門「……その15分前には、すでに部室から姿を消していた」
今泉「え?」
古畑「ほぅ〜……?」
古畑「それは例えば、お手洗いに行ったとか……そういう事ですか?」
長門「鞄を抱え、慌てた様子で退室していたと記憶している。彼はもう戻って来なかった」
古畑「長門さんはその後、部室に残ったのですかね〜?」
長門「私は……朝比奈みくるが帰宅しら2分前に既に退出。下校」
古畑「最終的に、部室に残っていたのは朝比奈さんだと?」
長門「……」コク
長門「先程話に出ていた、鶴屋、古泉とは接触していない」
古畑「そうですか〜……その日は真っ直ぐ帰宅しましたか?」
長門「途中、夕食を買いにこのマンション近くのコンビニへ。夕方6時には家に到着していた。証人はいない」
古畑「質問しているだけですから、お気にせず〜。あの、朝比奈さん、何かに悩んでいた様子とかありませんでしたか?」
長門「……」
古畑「人間関係とか……それに、お美しい方でしたからね。例えばストーカー被害とか、何か些細な事でも」
長門「……」
今泉「特にありませんかねえ……?」
長門「恋愛……」
古畑「恋愛?」
長門「好きな人ができたと……相談を受けた事がある」
古畑「最近ですか?」
長門「数日前……」
古畑「よければ内容を聞かせて頂けませんか?」
長門「……把握」
長門「数日前の放課後、2人だけで部室にいると彼女が突然話しかけてきた」
長門「好きな人ができた、と……」
今泉「あ、もしかして! その人って同じ部活の古泉君ですか?」
長門「……同じ学校の人間ではない」
今泉「そ、そうなんですか……」
長門「……」
古畑「こういう男なんです」
長門「問題無い。続き、私には朝比奈みくるの話を聞く事しかできなかった……」
長門「普段会えないから、どう近付こうか悩んでいると……でも姿を思い出すだけで嬉しいのだ、と」
古畑「乙女の純情ですね〜」
支援
長門「話を聞いて、その日は終わった」
古畑「その後は?」
長門「……動き無し」
古畑「そうですか、わかりました。ところでこの券に見覚えはありませんか?」
今泉「あっ、アイスの……」
長門「……? あ」
古畑「んふっ、その様子では知っているようですね。お聞かせ下さい」
長門「確かにそれは……以前私が当てた引換券。それを何処で?」
古畑「朝比奈さんの財布から発見しました」
長門「……そう。それが何か?」
古畑「なぜこの券を朝比奈さんが持っていたか……わかりますか?」
長門「朝比奈みくるに譲渡した記憶は無い」
古畑「ん〜む……長門さんがこの券を最後に見た記憶は?」
長門「事件が起こった前日までは、確実に私が所有していた」
今泉「根拠は?」
長門「前日の夕食をコンビニで買った時に……確認している」
古畑(この子もレシート溜めてるのかな〜……)
古畑「では〜……事件当日のコンビニでは?」
長門「……持っていなかった」
古畑「ん〜……?」
長門「その券が事件に関係あるの?」
古畑「証拠品の一つですからね。できるだけ情報がほしくてですね」
長門「そう……」
今泉「古畑さん、時間も時間ですからそろそろ……」
古畑「では、最後に一つだけ……ズバリ聞きます。『SOS団の意味』を教えて頂けませんか?」
今泉「ええ〜、またそれですか?」
長門「……」ピクッ
古畑「ちょっとだけ、名称の意味が気になりましてね。個人的な興味からですよ」
長門「『SOS』自体に深い意味は無い……と記憶している」
今泉「意味がない? 古泉君は確か……」
長門「……」ピクッ
古畑「黙って、今泉君。話の途中失礼しました。どうぞ続けて下さい〜」
今泉(そ、そんなに怒らなくても……)
長門「……」
古畑「どうしました?」
長門「実は私は、古泉一樹からその話を聞いていない」
古畑「聞いていない?」
長門「私がSOS団に入ったのは、部が発足してからかなり後の時期……名前の由来は未確認」
支援、謎がまだまだ多いな…ドキドキする
古畑「なるほど、その口調の感じですと『古泉一樹が団長』とやらなんですかね?」
長門「団長……?」
古畑「ええ、今日部室にお邪魔する機会がありましてね……奥の机の上に『団長』というプレートがありましてね〜……気になってたんですよ」
古畑「最初は、朝比奈さんが団長かと思ってたんですよ。唯一の2年生……年上ですからね」
今泉「そうですね」
古畑「しかし〜……長門さんの話を聞いている限りは……長門さんは部室へ途中参加。団長の可能性は低い……」
古畑「そして、話の感じからして、どうも朝比奈さんが中心で部活を引っ張っていた様子は無い……残るは、古泉君です」
今泉「なるほど、言われてみれば確かにそうですね」
長門「……そんな理由から、私はSOS団の意味まではしらない」
古畑「そうですか……わかりました、貴重なお話ありがとうございました」
今泉「お邪魔しました」
長門「……構わない」
古畑「では、お邪魔しました。これ、私の連絡先です、何かあったらぜひ……」
長門「把握」
……
今泉「あまり、たいした事はわかりませんでしたね。本当に部活の事くらいしか……」
古畑「今泉君。さっきの長門さんの資料ある?」
今泉「あ、はい……」
古畑「んん〜……」
1枚目
長門 有希
1年6組
文芸部所属
今泉「こっちは学校内での情報ですね」
2枚目
住所
氏名
年齢
血液型
今泉「こっちは個人情報など……踏み込んだ事が書かれてましたね」
古畑「今泉君、これから学校に行ってくれませんか?」
今泉「ええっ! なんでですか?」
古畑「この資料を集めてきて欲しいんですよ。朝比奈さんと、古泉君の資料をね」