( ^ω^)ブーン系小説イラスト練習&総合案内所のようです
622 :
从 ∀从は五月病のようです5/5:2010/05/21(金) 22:21:50.50 ID:AUDSU2zN0
('A`)「ハイン=五月だ。
お前が担当になったから『五月病』が流行ったのかもしれないな」
从 ∀从
('A`)「でもさ」
('A`)「俺、五月好きだよ」
('A`)「病と称される五月も、雨の五月も、
春の暖かな五月も、花が咲き乱れる五月も」
('A`)「俺は『五月』が好きなんだ。もう、ずっとずっと前からな」
('A`)「だからさ、来年は今までの五月とは違った一面も見てみたいな」
('A`)「なんてな。ほら、早く交代しようぜ。梅雨がやって来ちまう」
从 ∀从「……ドクオ」
从 ∀从
从 ;∀从「バーカwwてめえなんかに見せてやるかよwww勿体ねえww」
('A`)(五月雨…)
('∀`)
从 ∀从は五月病のようです
終
623 :
从 ∀从は五月病のようです:2010/05/21(金) 22:24:44.69 ID:AUDSU2zN0
以上、代理投下でした
624 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/21(金) 22:32:24.05 ID:TXKgx4v00
代理乙でした
625 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/21(金) 22:41:27.66 ID:4Qce99NAP
短くまとまってて良いな
626 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/21(金) 23:17:32.78 ID:AUDSU2zN0
627 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/21(金) 23:42:11.55 ID:AUDSU2zN0
628 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/22(土) 00:02:58.42 ID:49jT6gcD0
代理投下します
629 :
( ・∀・)ある五月の僕らのようですζ(゚ー゚*ζ:2010/05/22(土) 00:03:38.61 ID:49jT6gcD0
曇り空が広がる昼下がりの、学校の屋上。
普段は解放されてないはずなのに、なんでか今日は開いていた。
なんでかなあ、と数秒考えて、思い当たる節があった。
その予測が正しいなら、ちょうどいい。願ってもない好機だ。
きっと今日は空の機嫌の代わりに、わたしの運勢がすこぶる良いのに違いない。
あけっぱなしのドアの陰から、そうっと、ゆっくり、覗いてみる。
ζ(゚ー゚*ζ(いたっ!)
( -∀-)グー・・・スピー
大の字になって寝ている捜し求めた彼。と天を向いている望遠鏡。
曇っているのに何故?という疑問など今は二の次だ。
わたしは大事に持った包みを背中に隠しつつ、
はやる気持ちを抑えて忍び足で彼に近付き、息を吸い込んだ。
630 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/22(土) 00:04:29.63 ID:XBhfpnoU0
この支援が終わったら俺、寝るんだ
631 :
( ・∀・)ある五月の僕らのようですζ(゚ー゚*ζ:2010/05/22(土) 00:05:35.06 ID:49jT6gcD0
せーんぱいっ!!という異常なまでに明るく爽快な呼び声に僕は跳ね起きた。
まず思考は混乱し、次にほとんど無意識に辺りを見回した。生物の本能だろうか。
ぐるりと約180度視界を移動させると、見知った女の子が僕を見下ろして立っていた。
(;・∀・)「お前か…びっくりさせないでくれよ、足音くらいたてろ」
ζ(^ー^*ζ「びっくりさせるために無音で近付いたわたしの努力を否定しないで下さいよー」
満面の笑みで彼女は言う。
この野郎め、びっくりしすぎてまだ解明されていない人体のメカニズムとかのせいで寿命が縮んだらどうしてくれる。
大体なんでお前がここにいるんだ?
ζ(゚ー゚*ζ「屋上のドアが開いてたんで、前に先輩が言ってたこと思い出してひょっとしたらいるかもと思って!」
( ・∀・)「…あー」
そういえば以前、個人の課題研究で星を調べる為に
屋上を特別に使えるんだぜいいだろみたいなことをメールで教えたような
…気がする。と思う。かもしれない。
いかんせん物忘れが激しい僕はそういう、あまり特別でないことをよく覚えていない。
でもまあ、実際彼女がここにいるってことはやっぱり教えたんだろう。
かろうじて覚えてたぞ。まだまだ捨てたもんじゃないな僕の海馬。
ζ(゚ー゚*ζ「でもなんで曇ってるのに望遠鏡セットしてるんですか?」
( ・∀・)「あー、うん」
632 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/22(土) 00:07:03.19 ID:56a2MCOKP
終わったら寝る
633 :
( ・∀・)ある五月の僕らのようですζ(゚ー゚*ζ:2010/05/22(土) 00:07:33.66 ID:49jT6gcD0
( ・∀・)「元々今日借りる予定だったんだけど、曇ってたんだけど、日にちずらすの面倒くさくて」
ひょっとしたら晴れるかも知れないし、無駄だと決まったわけじゃないだろ?
と、まだ少し寝ぼけた声で先輩は言う。
希望とは逆に雨が降ったらどうするのだろうかと思ったけど、今はなんだかそういうネガティブなことを訊く気分にはなれなかった。
だって今日は、
( ・∀・)「ところで、お前さっきから何か隠してるんじゃない?後ろにさ」
ζ(゚ー゚*ζ「おお?何やら珍しく鋭いですね先輩!珍しく!」
なんで2回言ったの、と悲しそうな突っ込みが入る。が、無視する。
本当は朝一で渡したかったけど、生憎この人に部活の朝練があったせいで会えなかったのだ。
その気になれば目覚ましより早く起きてみせると豪語した彼に、
いつの間にか目覚ましを止めて二度寝する常習犯のわたしが勝てるわけもなかった。
だから休み時間も返上して、こんなところまで探しにきたんだ。
( ・∀・)「で、何?それ」
物忘れの激しい彼は、もしかしたら見当もついていないのかもしれない。
だって言葉と表情に何かを期待しているという色が見えない。
むしろ呆れている?まったく失礼な。
今日の為に最大限腕を振るって作ったんだから、ここは飛び上がるくらい喜んでもらわないと困るのだ。
ζ(^ー^*ζ「たーんじょーうび!おめでとうございます!!」
634 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/22(土) 00:08:49.22 ID:56a2MCOKP
支援
635 :
( ・∀・)ある五月の僕らのようですζ(゚ー゚*ζ:2010/05/22(土) 00:09:20.68 ID:49jT6gcD0
( ・∀・)「」
ζ(゚ー゚*ζ「もしかして、いやもしかしなくても忘れてましたね?」
( ・∀・)「うん」
驚いた。
いきなり差し出された僕へのプレゼントとおぼしき箱と、誕生日すら忘れる自らの海馬のふがいなさに。
これでは僕は若年性アルツハイマーという恐ろしい病魔に蝕まれる日もそう遠く…いややめよう。
今はそんな無駄にネガティブな考えは捨てたい。素直に喜びたい。せっかくの幼なじみからのプレゼントなんだから。
( ・∀・)「ありがとう」
ζ(゚、゚*ζ「もーなんかテンション低いですね!3年にもなって五月病ですか?」
( ・∀・)「まあ、そんなとこかな」
確かに言われてみれば、僕は五月病にかかってるのかもしれない。
それは単なるクラス替えとか、受験のプレッシャーとかそんなんではない。
ζ(゚、゚*ζ「ふがいないですねー、せっかく可愛い後輩が同じ学校に入ってあげたのに」
( ・∀・)「いや…だってさ、」
( ・∀・)「高校入ってから、いきなり敬語使うから…」
僕とこいつは家が20メートルと離れていない、本当に昔っからの幼なじみだ。
もちろん子供の頃はタメ口呼び捨て当たり前。お互いの立場は常に平等で兄妹みたいに育ってきた。
それが『先輩後輩の青春気分を味わいたいから』という理由でいきなり目上扱いされたって、すぐには順応できないって。
636 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/22(土) 00:10:54.69 ID:56a2MCOKP
('A`)
637 :
( ・∀・)ある五月の僕らのようですζ(゚ー゚*ζ:2010/05/22(土) 00:11:24.85 ID:49jT6gcD0
ζ(゚ー゚*ζ「えーそんなくっだらない理由でですか?」
( ・∀・)「僕には十分な理由だよ」
ζ(゚ー゚*ζ「15年も一緒にいるのに、未だに先輩の全てを把握できないのは幼なじみ失格ですかね?」
( ・∀・)「幼なじみだからって他人の全てを把握するのは不可能さ。ちなみにこのプレゼント中身は?」
ζ(゚ー゚*ζ「もちろん先輩の大好きなチョコレイトケーキです!わたしの手作り!」
( ・∀・)「それを分かってくれてれば満足だよ。改めてありがとう」
ζ(^ー^*ζ「どう致しましてっ!」
( ・∀・)「あ、雨…」
ζ(゚ー゚*ζ「おわぁ…雷もきてますね」
( ・∀・)「望遠鏡…片付けるか」
ζ(゚ー゚*ζ「手伝いますっ!」
( -∀-)「あーあまったく…上手くいかない誕生日だなあ」
ζ(゚ー゚*ζ「まーた後ろ向きなことを!予報では明日は晴れるって言ってましたよ!」
それでも心は五月晴れ。
明日はきっと、五月晴れ。
‐おわり‐
638 :
( ・∀・)ある五月の僕らのようですζ(゚ー゚*ζ:2010/05/22(土) 00:14:01.37 ID:49jT6gcD0
以上、代理投下でした
639 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/22(土) 00:17:11.99 ID:ZpfzJI7AP
640 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/22(土) 00:20:30.03 ID:ObgEOmU90
日付変わったけど5レス祭投下するね
641 :
川 ゚ -゚)風が運ぶ、五月の空――のようです:2010/05/22(土) 00:23:26.97 ID:ObgEOmU90
_
( ゚∀゚) もう五月か
_
( ゚∀゚) そろそろ就活しなきゃな、よっと ゴロリッ
_
( ゚∀゚) こうやって寝っころがるのも久しぶりだな
_
( ゚∀゚) すげえ五月晴れ、空が真っ青だ
_
( -∀-) 天気もいいし、眠くなってきたぞ
…………ジョルジュ、ジョルジュ
_, _
( -∀゚) 誰やねんなもー
川 ゚ -゚)
_
( ゚∀゚) クー
川 ゚ -゚) 道路の真ん中で寝るな。踏み潰すぞ
_
( ゚∀゚) うるせー
_
( ゚∀゚) センチメンタルなんだよ俺
Σ川 ゚ -゚) サンチマンタリスム
_
( ゚∀゚) 四年だし、そろそろ就活しないとなって、それにさ
642 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/22(土) 00:24:03.43 ID:49jT6gcD0
支援するよ
643 :
川 ゚ -゚)風が運ぶ、五月の空――のようです:2010/05/22(土) 00:25:41.11 ID:ObgEOmU90
_
( ゚∀゚) それに今日さ、サークルのラクロス部の引退試合なんだ
川 ゚ -゚) なるほど
_
( -∀-)
川 ゚ -゚) 気持ちよさそうだな、私も横になろう ゴロリッ
_
( ゚∀゚) 気持ちいいぜ ワクワクサーンッ
川 ´ -`)
_
( ゚∀゚) 大学生活、あっという間だけど色々あったな
川 ゚ -゚) ああ
_
( ゚∀゚)つ□ ほら見ろよ。大学入ってから作った乳首画像集(2500枚)
川 ゚ -゚) グロ画像見せんな殺すぞ
_
( ゚∀゚) ごめん
川 ´ -`)
644 :
川 ゚ -゚)風が運ぶ、五月の空――のようです:2010/05/22(土) 00:28:01.93 ID:ObgEOmU90
_
( ゚∀゚) さてと、そろそろ時間か。行ってくるわ
川 ゚ -゚) 悔いが残らないようにな
_
( ゚∀゚) おっと……なあ、クー
_
( ゚∀゚) 最後にひとつだけ……聞いても、いいかな
川 ゚ -゚) どうした?
_
( ゚∀゚) ラクロスって何? サークル出たことないから知らねえんだけど
川 ゚ -゚)
川 ゚ -゚) 知らん
_
( ゚∀゚) そうか
_
( ゚∀゚)つJ 棒みたいなやつもあるし、なんとかなるか
川 ゚ -゚) なあ、ジョルジュ
川 ゚ -゚) お前今年も留年しただろ、引退も就活もできなくね?
_
( ゚∀゚)
645 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/22(土) 00:29:00.80 ID:49jT6gcD0
どうしようもねえwww
支援
646 :
川 ゚ -゚)風が運ぶ、五月の空――のようです:2010/05/22(土) 00:31:12.85 ID:ObgEOmU90
_
( ゚∀゚) そうだな
_
( ゚∀゚) いや待てよ
_
( ゚∀゚) それ以前にお前今年卒業したじゃん、なんで大学にいるんだよ
川 ゚ -゚)
川 ゚ -゚) 忘れてた
_
( ゚∀゚)
川 ゚ -゚)
_
( ゚∀゚) 空、きれいだな
川 ゚ -゚) ああ
_
( ゚∀゚) 見ろよ、鯉のぼり。五月って感じだよな
川 ゚ -゚) ジョルジュ、あれは日の丸だ。いい加減日本の国旗ぐらい覚えろ
_
( ゚∀゚)
647 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/22(土) 00:32:16.21 ID:49jT6gcD0
支援www
648 :
川 ゚ -゚)風が運ぶ、五月の空――のようです:2010/05/22(土) 00:34:24.79 ID:ObgEOmU90
_
( ゚∀゚) ところでさ、なんかすげえ静かじゃね? 大学中みんな、五月病にでもなったみたいに、さ
川 ゚ -゚) 今日は日曜だ。大学は休みだぞ
_
( ゚∀゚)
_
( ´ -`)
_
( ´ -`) あ
_
( ´ -`) 試合、昨日だった
川 ´ -`)
――あの日、俺たちは若かった。天はどこまでも蒼く、白く輝いて澄んでいた。
どんな過ちも、その中に飲み込んで。だから、どこまでも行ける気がしたんププー。
_
.*・゜゚・*:.。..。.:*・゜ 川 ´ -`) ( ´ -`) ゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*.
眩しかった、あまりにも眩しくて、真っ直ぐ見ることもできないぐらいにブオオオーン。
だから俺はゆっくプーッパプーーッ空を仰ぎそして隣nキキキキーーーガシャゴシュッ ドボチュッ
⊂⊃
川 ゚ -゚) <終わり
649 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/22(土) 00:36:57.94 ID:ObgEOmU90
川 ゚ -゚)風が運ぶ、五月の空――のようです でした
お題は「五月晴れ」「五月病」「こいのぼり」「蒼天」
一人ぼっちかとおもったけど、支援ありがとぬ
650 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/22(土) 00:38:41.53 ID:49jT6gcD0
乙ww
二人の掛け合い面白かったぜ
651 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/22(土) 01:06:26.12 ID:49jT6gcD0
もうこないかな
652 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/22(土) 01:51:16.30 ID:49jT6gcD0
にゃー
654 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/22(土) 03:09:00.43 ID:49jT6gcD0
今日でスレが立って八日目だからそろそろ落ちるのかな
655 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/22(土) 04:40:18.72 ID:46cpOZQq0
そんなルールあったんだ
656 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/22(土) 06:30:07.43 ID:tvwpyf2i0
ほ
657 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/22(土) 09:56:06.50 ID:hLIBJTROO
ほ
658 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/22(土) 11:10:26.11 ID:1gWwo2MsO
も
659 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/22(土) 11:34:37.08 ID:5rsuhity0
うほっ
660 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/22(土) 12:18:55.66 ID:09+VSdc40
ほも
661 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/22(土) 12:20:05.46 ID:5rsuhity0
さぴえんす
662 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/22(土) 12:27:03.14 ID:W6g0ir230
僕のお姉ちゃんの名前は可奈。
可奈はとっても頭が悪い、と父に教えられた。
一人でトイレに行く事も、お風呂に入る事も出来ず、人間として大切なものを欠如して生まれてきたらしい。
母や父はいつも姉の悪口を言っては、お酒を飲んで、そして笑う。
だけど僕は姉の事に関して、深い事は知らないのだ。
父は姉の3歳の誕生日プレゼントに地下の牢屋をプレゼントしたのだ。
僕はその時1歳だったが意識はハッキリしていたのでよく覚えている。
父は嫌がる姉の手を引き、姉を暗い位地下へと堕としていった。
最後の姉の顔は僕には普通の人間の様に見えた。
663 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/22(土) 12:28:20.35 ID:W6g0ir230
僕の14歳の誕生日に、父は地下の第一通路までなら行ってもよい、という許可をくれた。
単純に嬉しかった、自分の行動範囲が増えるのはとても嬉しい事だからだ。
僕は深夜を待ち、父と母が寝沈んだのを確認して、地下への入り口の前に来た。
許可をもらったのに、父と母が眠るのを待ったのは、何の因果関係性もない。
地下への入り口の前には父が雇った門番がいて、小さな僕を睨み付けた。
( ゚∀゚)「どうして、お前がここにいる」
僕の父に雇われてる癖に、何だこの態度は。
( ^ω^)「その態度はないんじゃないですか」
僕は毅然と言った、こんな薄汚い男に僕はなめられたくない。
( ゚∀゚)「別にお前から金をもらっている訳じゃない」
確かにそうだ、僕は頷いた、この男、馬鹿の様で、頭の回転は早いようだ。
664 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/22(土) 12:32:06.07 ID:W6g0ir230
父から第一通路までの許可をもらった事を説明すると、身体検査をされた。
僕は知らない男に、体をベタベタと触られている事実に恐怖した。
( ^ω^)「まだ触るんですか?」
( ゚∀゚)「まだ触る、ゴルフボールでも持っていたら、大変だから」
確かに僕がゴルフボールを持っていたら、こんな地下など2秒もかからず、爆発できるだろう。
この男の説明に納得するものがあったので、僕はその後7時間体を触られた。
いつのまにか、太陽が昇ってきていて、鳥はチュンチュンと笑っている。
僕はもう学校に行く時間なので、今日の夜またきます、と言った。
門番の人は、次は身体検査を免除してやる、という寛大な措置を取ってくれる事を約束してくれた。
そして僕は朝食を食べ、父と将棋を打ち、母と囲碁を打ち、妹とオセロをやり、学校へと向かった。
665 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/22(土) 12:34:17.12 ID:W6g0ir230
机がない、と気づいたのは掃除時間のG線上のアリアが流れ出した辺りだ。
僕は先生に机がないという事を端的に説明した。
(*゚ー゚)「机がないという事は、椅子もないんですか?」
( ^ω^)「いえ、椅子はあったんですが、机だけなかったんです」
(*゚ー゚)「その机に貴重品は入ってましたか?」
( ^ω^)「セミの抜け殻が10匹入ってました」
今から思えば、あんな事言わなければよかった。
放課後の時間、セミの抜け殻を果たして、匹と数えるか、個と呼ぶかの、男女わけてのディベートが始まった。
666 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/22(土) 12:35:53.06 ID:6LfVCsNp0
しえ
667 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/22(土) 12:36:54.01 ID:W6g0ir230
そのディベートの時間は大変下らない事になった。
女子達は命の尊さを説き、男子達は現在の社会に対する糾弾を始めた。
教師は僕の机を探していてくれた。
僕は、海を漂っている、クラゲの様に、どちらの味方をする訳でもなく、流れに身を任せていた。
クラスの中で美人で成績がよくて運動神経がいい、麗華さんが僕を睨み付けた。
川 ゚ -゚)「貴方がセミの抜け殻を10匹なんて言うから、事態がここまで大きくなったのに、傍観者とは何事だ」
クラスの中の非難の目は、僕という個体一つに集中した。
弁明せねばなるまい、と覚悟を決めて言った。
( ^ω^)「麗華さん、僕と付き合ってください」
麗華さんは赤い果実の様に、おいしく、完熟になり、そして腐った。
668 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/22(土) 12:38:48.19 ID:W6g0ir230
腐った麗華さんと手を繋ぎながら、校内を散歩した。
普段ならば、学校中の男子から羨望と嫉妬の目で焼き殺されていた運命を辿っていただろう。
しかし、腐った麗華さんならば、話はどうだろう?
男子達は、なんとも表現のしにくい表情をしながら、僕たちに干渉をしなかった。
それはそうだろう、病気持ちの女と付き合う男は、いつだって賞賛されるのが、今の世の中だ。
時がもう少し経てば、僕は皆の尊敬を一身に浴びる、英雄という事になるのは、目に見えていた。
( ^ω^)「麗華さん、喉渇いた?買ってこようか?」
麗華さんは腐った声帯を懸命に振り絞って、何かを言おうとしている。
僕は麗華さんの彼氏だ、聞き取らなければならぬ、それが彼氏の使命なのだ。
669 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/22(土) 12:44:38.72 ID:W6g0ir230
川 ゚ -゚)「ぁ……ぁ……ぁ……ぁ」
僕は麗華さんの最後の言葉を聞くと、分かった、と言った。
そして麗華さんをゴミ箱の燃えないゴミの中に入れると、随分スッキリした。
実は僕は麗華さんが何を喋っているか全く分からなかったのだ。
今日という1日を本当に無駄に使ってしまった。
もし僕は毎日日記をつけるのだとしたら、何もなかった、としか書きようがない1日だった。
だけど僕はワクワクしていた。
それは今日こそ、地下に向かう事が出来るのだから。
運がよければ、姉と出会う事も出来るかもしれない。
670 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/22(土) 12:46:27.32 ID:W6g0ir230
家に着くと、妹と父親が大喧嘩をしていた。
普段ならば、日常の一コマとして干渉する事でもなかっただろう。
しかし二人が持っているモノを見て、事態はセキュリティレベルがMAXにまで跳ね上がった。
父はテニスボールを持ち、妹はゴルフボールを持って、お互いに威嚇している。
部屋の隅で、小さく体を折り曲げ、泣きながら笑っている母はいつも通りの母である。
いけない、こんな親子喧嘩で家が四散する事態にだけはなってはいけない。
( ^ω^)「父さん、喧嘩をやめてください、お願いします、僕はどうなってもいいですから」
(,,゚Д゚)「ならお前は牢屋に入る覚悟があるのか?」
( ^ω^)「分かりました」
僕は地下に行こうと思っていたのは、単なる怖いもの見たさの感情が大きかった。
まさか自分に降りかかってくるとは夢にも思わなかった。
671 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
終わりです
批評お願いします
どこが悪かったか沢山聞かせてください