1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
神様「よって平穏な世界を保つのに飽きてしまったのです」
天使「飽きないでください」
神様「飽きてしまったのです」
天使「またいつだったかのように魔王などを作るんですか?」
神様「それ復活させようかな。封印が時間たちすぎて劣化したとか言って」
天使「あれを封印するためとか言って人間にお使いさせてましたよね」
神様「うん」
天使「またそのような事をなさるんですか?」
神様「うん!」
2 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/04(火) 00:46:17.62 ID:Edmmkl+V0
女神様「ふふっ、神様ったら」
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/04(火) 00:46:54.52 ID:CzEJSg+U0
天使「そしてまた動乱ってやっぱりウザいとかいって平穏に甘んじるんですね?」
神様「最終的にはそうなるかも」
天使「ならやらなくたっていいじゃないですか」
神様「……君は私が嫌いみたいですね」
天使「私はあなたに人間を守るために作られましたからね」
神様「君は私の下僕なのに…」
天使「私はあなたの下僕ですが、それでも生まれた理由に反する事をされるのは嫌です」
神様「私のやりたいことが最優先事項です。人間はその範囲内で守ればよろしい」
天使「……了解しました」
4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/04(火) 00:49:15.28 ID:CzEJSg+U0
神様「じゃあ早速魔王解放しましょう。きっと私を著しく恨んで人間に嫌がらせしてくれますよ」
天使「もし、あなただけに反旗を翻したら?」
神様「私が人間を扇動すればいいだけの事です」
天使「魔王の側に人間がついたら?」
神様「滅ぼして私に対して忠実な新たな生物を作ればいいのです。神は絶対!ビバ権力!!」
天使「やはり理不尽に感じます」
神様「人間が正しい方向に進んでいるかどうかのチェックですよ。試練なのです。必要なのです」
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/04(火) 00:51:36.66 ID:CzEJSg+U0
天使「今考えましたね?」
神様「ええ。私がきちんと作戦を練って動いているとでも?」
天使「いいえ。ですよね」
神様「流石、一番賢い天使だっただけありますね。私の事をよくわかっている」
天使「だからこそ口で反対しているんですけどね」
神様「うむ。かしこいかしこい。ではとっとと封印ときましょう」
天使「……の、割には動きが止まってますけど?」
神様「今ちょっと考えたんだけど、封印も人間に解かせたら面白くない?」
6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/04(火) 00:52:34.81 ID:LM8gEvO3O
神様かわいいよ神様
おもれー
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/04(火) 00:55:02.49 ID:CzEJSg+U0
天使「と、言うと」
神様「封印は知恵の輪みたいに作ったからやろうと思えば実は人でもとける!」
天使「封印も人間の手でさせましたし、不可能ではないですけど…」
神様「で、どうせ試練なら過去の人間より今の人間の方が優秀であると示さねば」
天使「いい方向に進んでるかの試練とか言いませんでしたっけ」
神様「進化していなければ地上の生き物に価値などないのです」
天使「そうですか」
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/04(火) 00:57:07.03 ID:Edmmkl+V0
女神様「あらあらうふふ」
10 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/04(火) 00:58:18.56 ID:CzEJSg+U0
神様「ですので最初に"今の人間がかこの人間に作らせた知恵の輪がとけるか"をテストします」
天使「本格的に知恵の輪にしちゃいましたか」
神様「知恵の輪にしちゃいました」
天使「でも構造考えたのは神様ですよね」
神様「いいのいいの、人間の手にも論理がある状態なんだから」
天使「その論理でとかせるものが魔王の封印だとばれたらどうするんですか」
神様「そこは愚かな人間にやらせりゃ気付かないよー」
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/04(火) 01:02:05.71 ID:CzEJSg+U0
天使「賢さのテストに愚かな人間…」
神様「全体の知力を見るんだからちょっとアホっぽいぐらいでちょうどいいんです」
天使「…では、ステータスで人間を検索しますか。どの位を希望しますか?」
神様「10代ぐらいで知力10前後かな。体力はあったほうがいいね」
天使「………はい、10000人以上出ました」
神様「えー、値は相対差で出してるんだよね?」
天使「はい、神様がそのように設定してたんじゃないですか」
神様「あちゃー、人ふえすぎたー」
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/04(火) 01:06:46.25 ID:CzEJSg+U0
神様「せいぜい100人程度だと思ってたのに」
天使「10の2乗のはずが4乗ですか」
神様「乗数を倍にしたらとてつもない事になるのに何たる失態」
天使「神様、やめませんか?」
神様「やめません」
天使「やめませんか」
神様「そうだ!魔王復活をもくろむ勢力を人間内につくって争わせましょう」
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/04(火) 01:12:24.57 ID:CzEJSg+U0
天使「それは人間が正しく成長してたらうまく作用しないのでは?」
神様「いい考えがあります。天使、君がそのボスを演じるのです」
天使「……それをやったら私は人を殺すことになるのですが」
神様「大丈夫なのです。私の命令なのですから」
天使「では、具体的にどうすれば?」
神様「あなたには私の威光がついてるので人はあなたを信頼します。そう作ってますから」
天使「はい、それは前回地上に何度か降りてるので知ってます」
神様「それを利用して人を魔王復活に走らせて下さい。あとほどほどに略奪とか色々」
天使「……その後は?」
神様「その都度連絡するのでとりあえず魔導師っぽい服に着替えて実行!」
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/04(火) 01:17:54.94 ID:CzEJSg+U0
※天使ON地上
天使「さて……農村の近くに来たはずですけど…」
村民A「おお?おめさどっからきただか?」
天使「(第一村人発見……よし)修行の道中なのですが地図を無くしてしまい…」
村民A「おぉー、そら御苦労だっぺなぁ。村はすぐ近くだで、案内すっぺよ」
天使「ありがとうございます。お願いします」
村民A「んやんやー、人来る事あんましねえだで。おめさ、なまえなんてんだ?」
天使「……魔法使いの(魔導師)といいます」
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/04(火) 01:22:44.96 ID:CzEJSg+U0
村民A「そだかそだか、おらぁ(村民A)だよ。こっちだべ」
魔導師「はい」
(しばらく雑談しながら農村へと入る)
村民A「畑以外なーんもねえけど、宿ぐらいはあっぺよ。おかみさーん」
村民B「どした?」
村民A「お客さんだぁ、ほれ、(魔導師)さんっつってな、いい人だべ」
村民B「あぁら!お客さんですたか!いらっしゃいませー」
魔導師「数日泊りたいのですが、部屋は空いてますか?」
村民B「んもーいっつも閑古鳥だで、何日でもとまってってくださいな〜♪」
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/04(火) 01:24:24.24 ID:hMzdf5Ab0
橘・佐々木スレかと思った
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/04(火) 01:27:22.26 ID:CzEJSg+U0
魔導師「では、この袋に入っている分だけお願いします」
村民B「はいはい え」
魔導師「足りませんか?」
村民B「え、え……いや、こんな多いと、何年でもとまっていけてしまいますだよ?」
魔導師「おや、そうなんですね。では、その期限が来るまで好きなだけ泊まっても良いですか」
村民A「ひゃー、おらぁ金貨なんて初めて触るだよ……」
村民B「こら!勝手にさわんでね!」
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/04(火) 01:36:27.82 ID:CzEJSg+U0
(やたらと気前のいい魔導師が村に長期滞在すると言う話は、瞬く間に村に広がった。
魔導師には町の広場に来ては幼い子供の相手をしたり村人の仕事を手伝って、
とんとん拍子に村人に馴染んだ。
時がたち魔導師が滞在して2週間目)
村民B「(魔導師)さ、おはよーだべ。今日はどこいくんだか?」
魔導師「(そろそろ、かな)今日は……そうですね。皆さんの時間があるなら、
私の話を聞いて欲しいのですが……畑仕事が大変そうならどうしましょう」
村民B「畑仕事がひと段落した昼飯時なんてどうだべか?」
魔導師「それが良さそうですね、そのあたりに広場に集まるようお願いしてきます」
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/04(火) 01:41:31.30 ID:CzEJSg+U0
※昼食時
魔導師「大体集まりましたね?……おや?(女)さんは?」
村民A「ああ、あいつなら今日は街に買い出しにいってるだよ」
魔導師「そうですか。それならしょうがないですね」
村民C「んで、どんな話だぁね?」
魔導師「実は、皆さんに協力して欲しい事があるんです。どうしても、人手が要るんです」
村民D「あー、そうだべか。何か困ってるんだったら何でも手伝うべよ」
村民B「(魔導師)さには、いつもお世話になってっからねぇ」
ガヤガヤ ワイワイ
天使「(ああ、心が痛い……でも神様のためだから、やらないと)」
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/04(火) 01:52:21.05 ID:CzEJSg+U0
魔導師「突拍子もない話ですが、実は、私には生き別れの兄弟がいるのです。
彼は一方的に人々の犠牲になり、強い封印を施されてしまいました……。
私はそれを解くために手伝ってくれる方々を探しているのです」
村民D「封印…つっと、つんよい人が閉じ込められるような」
魔導師「いいえ、彼は誰よりもやさしい奴でした。
ですがそれ故に、人々の責任の押し付け先にされ『こいつを閉じ込めればいい』と、
封印されて何年も、何年も一人閉じ込められているんです」
村民C「あぁ!(魔導師)さ、泣かんでも大丈夫だっぺ」
村民B「ひどいことする奴らもいんべなぁ……」
魔導師「みなさんにちょっとづつだけ、彼を助けるのを手伝って欲しいんです…」
21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/04(火) 02:01:24.79 ID:CzEJSg+U0
村民A「兄弟と離れ離れだか……(魔導師)さ!おらに出来る事なら手伝うだよ!」
村民C「んだんだ!こげないい人が悲しんでんだ!なぁ、みんな!」
(集まっている人々からガヤが起こる。しかし、その中に否定の声は無い)
魔導師「皆さん…本当に、本当にありがとうございます…! グスッ
ああ、ちょっと、安心してしまって力が抜けてしまいました。
協力の内容は、またみなさんに一人づつ教えますから、今日は、これで」
村民B「そうだぁね、(魔導師)さずっとそれ考えてたんだろ?」
村民E「ずーっと緊張してたんだべなぁ、今日はゆっくりやすんでくろ」
村民F「そだな、落ち着いたら何でも言ってくれな?」
魔導師「ええ、皆さん、お昼の時間を使ってしまって、すみません」
村民C「気にすんなってぇ!」
ワイワイ ガヤガヤ
22 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/04(火) 02:07:41.74 ID:CzEJSg+U0
※宿屋の一室
村民B「んじゃ、夕飯時にまたよぶだよ」
魔導師「はい、よろしくお願いします」
キィ パタン
カツ カツ カツ カツ……
天使「………はぁ。」
神様「やー、懐柔お疲れ様。さすが天使だねー、口が回る回る」
天使「しかし、協力はとりつけましたがこれからどうしましょうか」
神様「そのまま魔王の信奉者にしたてればいいだけじゃないかい?」
天使「私には神様程の力は無いので説得は出来ても洗脳は出来ません」
神様「あー、そうだったっけ?そうだったね?」
23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/04(火) 02:13:27.92 ID:CzEJSg+U0
神様「神様ってば神なのにウッカリしてたよー。
じゃあ、私がこのままこの村にいる人全員洗脳&改造しておこう」
天使「……どのように?」
神様「そりゃあ、天使……じゃないや、(魔導師)の言うこと聞くように」
天使「自我を無くすとかは出来れば勘弁して欲しいのですけれど」
神様「そう?じゃあ、自我のある状態にしときましょう」
天使「あ、それともう一ついいですか?」
神様「いいよいいよー。やめるのと神降格以外なら聞いてあげます」
天使「……全員、モンスター化させてください」
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/04(火) 02:18:44.20 ID:CzEJSg+U0
神様「へー、天使なのにえぐい事言いますね?なんでですか?」
天使「人を巻き込んで行く以上対立が起こるし、あなたはそうさせたいですよね?」
神様「うん、当然そうだよ!事は大きくしていかないと」
天使「その時に、安易に死んでしまう人の体だと困るのではないですか?
この村の人達は普通の人達ですし、強くした方が良いです」
神様「そうですね。いいアイデアを出しますね、では、そうしましょう」
天使「村の外に畑を持っている人もいるので、深夜人が寝静まってからお願いします」
神様「はいはい。夜に、この村全体に洗脳とモンスター化ですね」
天使「よろしくおねがいします」
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/04(火) 02:25:42.23 ID:CzEJSg+U0
神様「んじゃ、そうするから後は指揮とか…
そうだ、1日3人までの制限付きで君にも人をモンスター化させる権限をあげよう」
天使「なぜですか?」
神様「減るかもしれないなら増える力あった方が良いでしょ?制限は増えすぎないように」
天使「わかりました」
神様「じゃ、村人のモンスター化と同時に権限付与するので。また希望があったら言いに来ます」
天使「はい」
魔導師「……(夕食まで寝るか。色々疲れた)」
興味深い
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/04(火) 02:30:24.16 ID:CzEJSg+U0
※夕飯時
魔導師「こんばんは」
村民B「おや?もういいだか?」
魔導師「はい、心配をかけて申し訳ありません」
村民B「気にする必要ないだよ、ほら、もうすぐ出来っから座っててくんろ」
村民A「こんばんはー」
村民B「おや、おめさなにしにきただか?」
村民A「いやー、(魔導師)さとゆっくり話したくなってなー。夕飯お邪魔するだよ」
魔導師「私と、ですか?」
村民A「そうそう、(魔導師)さの兄弟ってどんなのか気になってな」
28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/04(火) 02:39:50.20 ID:CzEJSg+U0
村民A「あと、これはお邪魔する詫びな、おらのとっときの酒。何本かあるしみんなで飲むべ」
村民B「あら!それなら歓迎してあげてもいいだべな!おめの分もよそってやるべよ」
村民A「おー、頼むー じゃ、この席借りるだよ」
ガタンッ
村民A「んじゃー、早速聞いていいか?」
魔導師「はい、いいですよ」
村民A「兄弟つったけど、にいさん?弟?」
魔導師「兄です。沢山兄弟はいたんですが、私より上は彼だけでした」
村民A「へぇ、話しぶりじゃわからなんだ」
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/04(火) 02:46:38.78 ID:CzEJSg+U0
村民A「もしかして他の弟や妹とかもおめさのように手伝う人探してるべか?」
魔導師「……兄弟のなかで生き残ってるのは私だけです」
村民A「そっか……いや、ごめんな根掘り葉掘り」
魔導師「いえ、どうせなら納得して手伝って欲しいですから」
村民A「残った肉親なら、そりゃ助けてやりたいだな」
村人B「聞こえてたけど、昼の話以上に辛い目にあってたんだぁね。はい、夕飯のシチュー」
魔導師「ありがとうございます」
村人A「おー、いただきまーす」
カチャカチャ
村人B「あとこれは(村人A)の酒だね。どれんする?」
魔導師「では…これを」
悪魔と包丁投げる人間の話を思い出した
31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/04(火) 02:56:23.60 ID:CzEJSg+U0
トクトク
魔導師「いただきます」
村人A「やっぱうめーなー。(女)は料理さっぱりだからおめ、仕込んでくれ」
村人B「そだねぇ、(女)ちゃんもそろそろ年頃だからねぇ」
魔導師「(そういえば彼女は街だったか……帰ってきたら魔物にすればいいか)」
村人A「あのお転婆はいくら年頃でもなぁ。(魔導師)さ、(女)をもらってくんねか?行き遅れる前に!」
魔導師「申し出は嬉しいですが、彼女に私はもったいないでしょう?」
アハハハハ
村人A「そういや、さっきのつづきだけんど、見かけはやっぱ似てんのかい?」
魔導師「私と兄ですか?似てると思いますよ、封印される前は瓜二つでしたし」
32 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/04(火) 03:03:29.10 ID:CzEJSg+U0
村人B「こんな男前がもう一人!素敵だべなぁ」
魔導師「そうでしょうか?まぁ、彼は私よりはたくましいと思いますけど」
村人A「へー。元気な奴だったんだぁね」
ゴクゴク プハー トクトク
村人A「あー、やっぱ酒いいなー。うめぇ」
村人B「おめさ、詫びとかいいながら自分でばっかり飲んでねか?」
村人A「ビンいくつかあるし問題ねぇ!」
村人B「悲しい話ききだしてんだから(魔導師)さ勧めるとこだべ」
魔導師「私はあまり量は飲めないですから…おいしいですし十分ありがたいです」
村人B「しっかし、(村人A)、おめ、なんで(魔導師)さに話聞きくんだ?
こん人の兄弟ならそれだけでいいんでねか?え?何か不満とかあるわけじゃなし」
33 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/04(火) 03:07:51.21 ID:CzEJSg+U0
村人A「兄弟って聞くとどうしても気になってなぁ。ほら、おら妹いんだろ?」
魔導師「(女)さんですね」
村人A「あいつ、街の雰囲気が好きだとかで買い出しかってでてっけど、心配でなー」
村人B「それで酒買ってきてもらってる癖になー」
村人A「うめぇもんはうめぇ。それとは別に変な男に引っかかって無いかとか、な」
魔導師「兄心ですね」
村人A「弟とかもいたって言ったけど、妹もいただか?」
魔導師「ええ、いました」
村人A「なら、なんとなく大事だとか、その辺も判ってくれると思う」
34 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/04(火) 03:13:17.54 ID:CzEJSg+U0
村人A「そりゃあ、買い出し役に行ってもらってるのは助かる。でも、道中とか何か無いかとか」
村人B「おめが過保護なんだよ。あの子なら大丈夫だべ」
村人A「……出来れば日帰りのほうがいいけど、ま、距離的にしかたねえしな。
そういう不安事とか、話し合ってもっと仲良くなろうってだけだぁよ」
魔導師「そうですか、ありがとうございます」
村人A「いやいや、おらのわがままだしな?むしろ今は辛い事とか聞いて悪かったと思うし」
魔導師「でも、あなたの事が判って、私は嬉しかったですよ」
村人A「アハハハハ、そっかそっか! ん、じゃあ今日はおらかえるよ」
村人B「くうのはええな」
村人A「まあな」
35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/04(火) 03:16:48.22 ID:CzEJSg+U0
ガタガタッ
村人A「じゃ」
村人B「また明日なー」
魔導師「おやすみなさい」
村人A「おやすみ」
ガチャッ バタン
ザッザッ
村人A「……(やっぱり、気のせいにしちゃあな)」
ガチャ キイィ バタン
村人A「えっと、ランプ、ランプは…あった」
36 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/04(火) 03:17:06.03 ID:XPGUrkI80
ちょっとチェーンソー持って挑んでくる
37 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/04(火) 03:28:11.76 ID:CzEJSg+U0
(彼はランプに灯をつけると、部屋の真ん中に吊り下げ壁に置いている棚に向かう
彼には、酒以外にも古本の収集という趣味があった。そのコレクションの背表紙をなぞり、
一冊を手に取るとぺらぺらとめくる。目的のページをあけると、見やすい場所に移動する)
村人A「……(この挿絵、何となく似てるだけだと思ってたけんど)」
(彼の手にしている本は、大昔の伝承のうち最も眉唾物とされる魔王に関する本だった。)
村人A「(たくさんの魔物を従え、似た姿の仲間を使い、人を殺した。
単なる伝承だと思ってたけど、やっぱり気になる。この本、紙質的にかなり古いしな。
今からでも、街に行って資料あつめるか。(女)がまともにやってっか気になるし。)」
38 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/04(火) 03:35:13.04 ID:CzEJSg+U0
(虎の子の銀貨を数枚入れた袋を持って、彼はそっと村から出た。
それから1時間後、村のいたるところでいないはずの獣の咆哮が上がった。
天使との約束通りに、神が村の中にいる人間を魔物に変えたのだ)
魔導師「ああ、もう、そんな時間ですか。ちょっと、集合してもらいましょうか」
魔導師「みなさん、聞こえるでしょう?ちょっと広場まで来てください、確認をします」
ゾロゾロ
魔物B「よくわかんねっけど、すごく調子がいいだよ!うまれかわったみてえだ!」
魔物C「んだんだ、ちょっと毛深くなっちまったけどこいつぁいいな!」
魔導師「(女)さんいがいはいますかね?」
魔物D「ん?(村人A)がいねぇな。なんだ?寝坊け?」
39 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/04(火) 03:42:51.25 ID:CzEJSg+U0
魔導師「昼型の魔物に変化したんでしょうか?見てみましょう。
昼型だと凶暴な可能性も高いので、皆さん来て下さい」
ガヤガヤガヤ バサッ バサッ
ザッ ザッ ザッ ズリッ ズリッ
ギィ
魔導師「(村人A)さん?」
魔導師「…いない?」
魔物F「クンクン…魔物の臭いがしねえだな?」
魔物E「(魔導師)さ、あいつの畑外にあるし、おらぁちょっとみてくんべ」
魔導師「……他の皆さんは帰ってくるまで自由行動にしていいです。
(魔物E)さん、私も行きます。もし、人のままだったら私がすぐに魔物に変えた方が良いでしょうしね」
40 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/04(火) 03:47:54.48 ID:ts2km/HY0
天使は男だったのか
41 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/04(火) 03:49:29.51 ID:CzEJSg+U0
バサッ! バサッ バサッ
魔導師「ドラゴンまでいるというのは嬉しい誤算ですね」
魔物E「……しかし、(村人A)の奴、なんだって夜に出歩くかね」
魔導師「そうですね 畑に、いませんね。臭いはわかりますか?」
魔物E「……街のほうかもしんねな。あいつ、(女)ちゃんの事が心配になったんでねか?」
魔導師「有り得ますね、夕食時に兄弟についての話をしていましたから」
魔物E「(魔物B)んとこは、日が沈んですぐの夕飯だったべな。なら、まだ街についてねえはずだ」
魔導師「追っておきましょう。日に変えられる数も限られてますから」
魔物E「そうだべか、んじゃ、とばすだよ」
42 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/04(火) 03:56:00.63 ID:CzEJSg+U0
バサッ バサッ
村人A「ハァッ ハァッ(急がねと、深夜までやってる宿もしまっちまうな)」
バサッ バサッ
村人A「(なんだ?この音? 鳥にしちゃでけぇような)」
バサッ バサッ!
村人A「ん…? う、わっ?!」
ガシッ!!
バサッ
村人A「うわあぁあぁあ?!!!」
魔物E「うるせえだなぁ、もちっとしずかにしねと」
村人A「へっ?!」
魔導師「運が悪かったですね。今夜は村から出なければ怖い思いもしなかったのに」
43 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/04(火) 04:01:11.31 ID:CzEJSg+U0
村人A「なっ?えっ?」
魔導師「(魔物E)さん、一旦降りてもらってもいいですか?」
魔物E「んだな、背中に乗せた後にでかくなられても困るべ」
バサッ バサッ
ド ス ン
魔導師「……すみませんね、仲良くしてくれた分、もうちょっと穏やかにしたかったですが」
村人A「……… ぐっ」
魔導師「おや?様子がおかしいですね?何か、あったんですか?」
村人A「……ま、おう」
魔導師「知っていたんですか」
かぎかっこ好きか
低レベルな
45 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/04(火) 04:06:29.65 ID:CzEJSg+U0
村人A「この、このでかいの、(村人E)の声だったけんど……何した。
おまえ、人をバケモノにかえただか?何、何を、しただよ?!何する気だ!」
魔物E「ん?何?もしかしておらがわかんねだか?ぼけるにははええだよ」
魔導師「人間に魔物の識別は難しいですからね。別にボケたわけではないでしょう。
……あなたの言うように、同一人物ですよ。まあ、変えたのは私じゃないですが」
村人A「どうせ、似たような事だろ」
魔導師「ええ、むしろモンスターになったのは限りなく私が原因です」
村人A「他の、やつも?」
魔導師「そうです。運悪く外出したあなたと(女)さん以外は村全体が」
C
47 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/04(火) 04:14:10.61 ID:CzEJSg+U0
魔導師「大丈夫ですよ。実際に魔物になれば何も問題は無いです」
村人A「ある。問題大ありだべ。おめ、そんなことなんでする?人と一緒に生きれたのに、今更…」
魔導師「そうですね、やるべきことがこれなんですよ。私に答えさせたのだから、あなたも答えて下さい。
私の事を魔王と言いましたが、なぜそう思ったんですか?」
村人A「……本に残ってるだよ。しっかりとな。おらと(女)以外は本よめねっけどな。
魔王本人じゃなくても、魔王の仲間だろ。カオ、そっくりだってかいてたし、絵も似てた。」
魔導師「色々違ってますが、大体あってますね。しかし、だとしたら、さてどうしましょう。面倒ですね」
神様「いいじゃん?殺しちゃっても。て言うか殺しとこうよ」
48 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/04(火) 04:21:26.84 ID:CzEJSg+U0
魔導師「個人的心情としては生かして置きたいのですけれど」
村人A「おめ、誰と喋ってんだ?」
魔物E「おらじゃねえだよ?」
神様「えー?でも反抗的だよ?反抗の芽はばっつり摘まないと」
魔導師「では、魔物に強制力を持つ権利も付与して下さいませんか?」
神様「無理矢理押さえつける方式だね。
あんまり権利増やしたくないからこいつだけそういう処置ってことにしとこうよ」
魔導師「寛大な処置、ありがとうございます」
神様「なぁに、わがままの受け取りをしておけば今後も言う事きいてくれるだろうし」
魔導師「私がですか。ふふっ、最初から最後まであなたの下僕ですよ」
ねえ支援するからはやくしてくださいおねがいします
50 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/04(火) 04:23:36.31 ID:lDN3pP8a0
C
51 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/04(火) 04:26:36.95 ID:CzEJSg+U0
メリッ
村人A「ヒッ! うぐっ」
メリメリッ バリッ バリリッ
魔物A「グア、ア゛ァ゛アアアアアーーーーーーーー!!!!」
魔導師「たまたま降り立った村でしたが、素養のある方の多い所だったと」
神様「そうなるねー。変化させた後の村も見たけどだいぶいいのが揃ってたよね」
魔導師「よしよし」
なでなで
魔物A「グル、グルルルル」
神様「じゃ、私はゆっくり見物するから」
52 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/04(火) 04:30:43.00 ID:CzEJSg+U0
魔導師「じゃあ、戻りましょうか」
魔物E「いいべな、カッコいいでねか(魔物A)、毛皮あったかそうだし」
魔導師「一応背中にのるし、早めに帰りましょう」
魔物E「んだな。」
バサッ バサッ バサッ
(その翌朝、農村ではなくそこから最も近い街にて)
女「んー ふぁあ〜 ふぅ、今日帰りか。」
女「もうちょっと遊びたいけどなー…」
53 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/04(火) 04:33:56.02 ID:iNkwGUm00
俺は好きだぜ
54 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/04(火) 04:42:07.32 ID:CzEJSg+U0
女「(もう一冊ぐらい本買って帰ったら兄さんはゆるしてこれそうだけんど、
他ん人も心配すっぺな。やっぱかえんねどダメか。)」
ゴソ ゴソ
女「はー、切ない……かわいい服着ても田舎者は田舎者だもんな。」
コンコン
女「はーい?」
女将「(女)さん、まだいますか?」
女「はい、どうしたんですかおかみさん?」
女将「昨日の夜あなたの村の方に魔物がでたって噂が立ってるの」
女「えっ?魔物ですか?絶滅してるんじゃないですか?」
55 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/04(火) 04:50:58.71 ID:CzEJSg+U0
女将「でも私が子供のころまで魔物騒ぎがあってたから、用心棒雇って帰りなさいな」
女「私そんなお金無いですよー」
女将「付いた後の支払いでもいいと思うわよ?ね?勧めた分私もお金出すから。
あなたを娘みたいに思ってるから不安なのよ。お兄さんからもお願いされてるし」
女「(あの過保護め)そうですね。酒場によってから帰ってみます。
(めんどくさ…いけど、何かあってからじゃ遅いべな)」
女将「そう?良かった〜。あ、もう雇ってあるから酒場には寄らなくっていいわよ」
女「へっ?」
女将「知り合いの息子さんが用心棒になったけど仕事無いって嘆いてたから丁度いいと思って」
女「私の意思ゼロじゃないですか」
女将「事後承諾って奴よ!」
女「大人ってきたない…」
56 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/04(火) 04:56:12.91 ID:CzEJSg+U0
女「はー まぁ、それならそれでもいいです。着替えたら下に降ります」
女将「ええ、朝ごはんも用意してあるからね」
女「はい(噂聞いて焦って変な奴にひっかかるよりましだべな。マシだと思おう。うん)」
※数分後
女「荷物したく出来ましたー」
女将「あら、早いわね」
女「女将さんが来る前に大体まとめてたので。 その方ですか」
女将「ええ、(男)くん、この子が今回の雇い主の(女)ちゃん」
男「はじめまして」
女「はじめまして」
57 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/04(火) 05:03:18.01 ID:CzEJSg+U0
女「朝食食べたらすぐ出るので、荷物持ちお願いします」
男「荷物持ってたら魔物出た時どうするんですか」
女「魔物出たら荷物捨てて戦ってもいいです。命のためなら荷物の犠牲ぐらい許されるでしょうし」
神様「いいかもね。コレ。最初はダメな奴が勇者になるのは物語の王道だし。
ヒロインが故郷を滅ぼされたってのもいいかもね」
神様「というわけで、(女)ってのと(男)ってのが一緒にここに来るから」
魔導師「また唐突な」
神様「素晴らしきはこの千里眼と思いつきだよね」
魔導師「とりあえずは、村を荒らされたふうにしておけばいいのですね?」
神様「そうそう、その通り。君は被害者のフリね」
58 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/04(火) 05:07:19.57 ID:CzEJSg+U0
神様「魔物たちは隠れさせて、威嚇と連れ去りにケルベロスあたり使って」
魔導師「(魔物A)さんですか」
神様「ドラゴンでもいいや」
魔導師「さすがに晩にも使っていましたし(魔物E)さんは休ませたいですね」
神様「君いい奴だね、まぁ、指示なぞってくれるならどっちでもいいや」
魔導師「了解しました、では私の考えでその通りに」
神様「うんうん、よろしくねー」
59 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/04(火) 05:10:28.73 ID:CzEJSg+U0
※数時間後
女「なんにも出ないままだったけどそろそろ村よ」
男「何時間も荷物持ちってのも辛いけど、女将さんに色々もらえたからいいかな…」
女「女将さんは心配性だからね。荷物持ち分お茶はごちそうするわ」
男「あざーっす」
女「……あれ?」
男「どうたんすか?」
女「家の屋根がない…」
60 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/04(火) 05:13:49.75 ID:CzEJSg+U0
男「道間違えた?」
女「この数年で何往復もした場所忘れるはず無いわ、行くわよ」
たっ!
男「ちょっ、早っ!」
女「アンタが遅いのよ!」
タッ タッ タッ タッ タッ
女「!」
男「ハァッ ハァッ… はぁっ?!」
女「な、何?何があったの?なんでこんなガレキばっかり……」
男「 おい!あそこ誰か倒れてる!」
61 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/04(火) 05:18:58.07 ID:CzEJSg+U0
男「あっ!美人!大丈夫ですかー?!」
ドサドサッ
女「あ、荷物!」
男「言ってる場合か!大丈夫ですかそこのお姉さん!!」
魔術師「う…うぅ… あなた、は?」
女「あっ!(魔術師)さん?!」
男「えっ、男?!まぁいいや、意識はあるみたいだな」
魔術師「はや、く 逃げて、くだ、さい」
女「何があったんですか!」
魔術師「奴らは わた、し じゃ 無理」
q
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見習い戦士のふつうの攻撃
MP367使ってへっぽこの呪文を唱えた。
★ミ (スレのダメージ 0)
このスレは1回目のダメージを受けた (150/1000)
ぼうそうがはじまった!! さらにこのスレは2回目のダメージを受けた (300/1000)
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見習い戦士のふつうの攻撃
MP356使ってへっぽこの呪文を唱えた。
★ミ (スレのダメージ 300)
このスレは3回目のダメージを受けた (450/1000)
ぼうそうがはじまった!! さらにこのスレは4回目のダメージを受けた (600/1000)
z
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まほうつかいたんのつよめの攻撃
MP441使ってへっぽこの呪文を唱えた。
★ミ (スレのダメージ 600)
このスレは5回目のダメージを受けた (750/1000)
こうかは ばつぐんだ!! さらにこのスレは6回目のダメージを受けた (900/1000)
ぼうそうがはじまった!! さらにこのスレは7回目のダメージを受けた (1050/1000)
追加攻撃!! さらにこのスレは8回目のダメージを受けた (1060/1000)
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