唯「あれっ、澪ちゃんなんでメガネかけてんの?」
風子「え、いや私は……」
唯「あっ、これ借りてた漫画!
面白かったから続きも貸してね!」
風子「え、あの……」
唯「じゃね〜澪ちゃ〜ん!」たたっ
風子「いや私は秋山さんじゃ……
あ……行ってしまった……」
風子「漫画を押し付けられてしまったけど……
私から秋山さんに返した方がいいかな……
今さら平沢さんの間違いを訂正しに行くのも気まずいし」
風子「そういやなんの漫画を貸し借りしてんだろ」がさごそ
『汁まみれ姉妹〜近親レズ姦2・もう止まれない〜』
風子「え゛っ……」
風子「ま、まさかこんなのを読んでたなんて……
秋山さんも平沢さんも、
こういうのと縁遠い感じに見えたけど」
風子「これ秋山さんに返さないと……
あ、いや……私にこれを見られたって分かったら、
秋山さんきっと恥ずかしいよね……
多分平沢さんとの間だけの秘密のやりとりなんだろうし」
風子「よし……すきを見て、
平沢秋山両名にバレないように、
こっそりと……秋山さんの机に入れておこう」
4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/02(日) 21:35:52.77 ID:FTto5g70P
風子と澪の仲は確かにきになる
期待sage
教室「わいわいがやがや」
風子「たしか秋山さんの席はここだったはず」
風子「よし、バレないように」
風子「こっそりと」
風子「……入れておこう」スッ
澪「あれ、何やってるの?」
風子「うゎっ!?」
澪「な……なにか私の机に入れなかった?」
風子「い、い、い、い、入れてな……
いいいや入れたけど、あのそれは
平沢さんから預かったというか……
あ、中身は見てない、見てないから」
澪「唯からの預かり物……?
なんだろう……」がさごそ
風子「あっ、ここで見ない方が……」
澪「えっと、しるまみれしまい……きんしんれず……
って、なんだこれっ!」
風子「だから平沢さんからの」
澪「ゆ、唯がこんなもの私によこすわけないだろっ……!
変な冗談はやめてっ」
風子「えっ、でっ、でも……」
澪「ほらっ、これ持ってって!
もう二度と私にこんなの見せないでっ!」ぐいっ
風子「え、ええぇ〜……」
風子「私の手元に戻ってきてしまった……
謎のエロ本が……」
風子「秋山さんはこれについて知らない感じだったな……
もしかして平沢さんの間違いなのかな」
風子「よし、もう今のうちに平沢さんに返しに行こう……
ついでに間違ってたことも説明しとこう、
私の名前とこのエロ本について……」
風子「こういうのは時間が経てば経つほど
言いにくくなっちゃうからね……」
風子「あっ、平沢さ〜……」
キーンコーンカーンコーン
先生「席について〜」
風子「うっ……」
――
――――
――――――――
キーンコーンカーンコーン
先生「はい、今日はここまで〜」
風子「はー、やっと終わった。
よーし、こんどこそ平沢さんに……」
唯(う〜、便所便所便所〜!!)だだだだだだっ
風子「あっ、待って、平沢さん……!」がたっ
廊下「わいわいがやがや」
風子「うう、見失ってしまった……
どこ行っちゃったんだろ」
憂「あっ、澪さん!」
風子「平沢さん!」
憂「ちょうど澪さんに会えて良かった〜。
あの、これお弁当なんですけど、
渡しといてもらえませんか?」
風子「えっ……渡すって、誰に?」
憂「も〜、そんなの分かりきったことじゃないですか〜。
じゃ、お願いしますね!」たたっ
風子「あっ、ちょっと平沢さんっ、どこ行くの……!
私はあなたに返さなきゃいけないものが……ぁぁぁ」
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/02(日) 21:56:59.00 ID:u8prtZjK0
桂「澪ちゃんじゃない!」みたいなのあったよね
教室。
キーンコーンカーンコーン
先生「授業始めるぞー」
唯「ふぃーすっきりすっきり」
風子「あ、平沢さん帰ってきた……
もう、どこ行ってたんだろ……
また話しそびれちゃったよ」
風子「私の手元にあるのは、
謎のエロ本と、誰かに渡さなきゃいけないお弁当……
どっちも秋山さんと勘違いされて、
平沢さんから押し付けられたもの……」
風子「お弁当はあとで秋山さんに渡せば良いか……
エロ本は平沢さんに返して、
ちゃんと間違いを説明しないとなあ」
先生「こら高橋、何を一人でブツブツ言っとる」
風子「あっ、す、すいませ……」
キーンコーンカーンコーン
風子「昼休みか……」
おさげ「風子〜、お昼食べよ」
風子「あ、うん」
おさげ「? ……なんでお弁当が二つもあるの?」
風子「誰かに渡さなきゃいけない……らしいの」
おさげ「……らしいって?」
風子「私にもよく分からない……
ちょっと待ってて」
おさげ「うん」
律「澪唯ムギ和〜、昼飯食おうぜ〜」
和「もうおなかペコペコだわ」
紬「数学の時間ってお腹すくわよね」
澪「はは、確かに」
唯「あれー、おっかしいな……
お弁当がないよ〜」
和「忘れてきたんじゃない?」
唯「多分そうかも」
澪「おっちょこちょいだな、唯は」
風子「あのー……秋山さん」
秋山さんのドッペルゲンガーか
律「澪唯ムギ和〜、昼飯食おうぜ〜」
和「もうおなかペコペコだわ」
紬「数学の時間ってお腹すくわよね」
澪「あ、私、購買でパン買ってくる」
律「いってら〜」
唯「あれー、おっかしいな……
お弁当がないよ〜」
和「忘れてきたんじゃない?」
唯「多分そうかも」
紬「おっちょこちょいね〜」
風子「あの〜……」
律「ん? 澪、学食行ったんじゃないのか?」
紬「もう戻ってきたの?」
唯「財布忘れたとか」
和「ていうか、なんでメガネかけてるの?」
風子(なんでこの人たちはクラスメイトの顔を覚えていないの……)
律「あれ、弁当持ってんじゃん澪」
風子「ああ、これは……
秋山さんに渡そうと……」
律「何いってんだよ、秋山はお前だろ〜」
風子「いや、あのね、私は……」
唯「あっ! それ私のお弁当じゃん!」
和「へ?」
風子「え? ええそうよ、
これはもともと平沢さんが持ってたやつで……」
唯「なんで私のお弁当を澪ちゃんが持ってるの?
返してよ!」
風子「えっ、いや、だから私は……」
律「おい、澪……お前、唯の弁当を……」
風子「あ、いや違うの、盗ったとかじゃないの、
平沢さんが私に渡してきて……」
唯「渡したりなんかしてないよ!
わけわかんない嘘つかないでよ、澪ちゃん!」
風子「だから私は〜……」
和「澪、素直に自分の非を認めて謝った方がいいわよ」
紬「そうよ、澪ちゃん……今なら許してもらえるわ」
風子「もう……私の話を聞いてよ……」
唯「聞きたくないよ、澪ちゃんの話なんか」
和「唯……」
唯「もうどっか行ってよ!
澪ちゃんなんか大嫌い!!」
風子「わ……分かったわよっ……!」たたっ
廊下。
風子「ああーもうダメだ、
私のせいであらぬ誤解を産んでしまった……」
風子「秋山さんに謝っとかないと……
どこ行ったんだろう……食堂かな」
憂「あ、澪さん。何やってるんですか、こんなとこで」
風子「平沢さん……平沢さんこそどうしたの……
教室でお昼食べてたんじゃ……」
憂「? そうですけど。
なんで知ってるんですか?」
風子(なんで敬語なんだろ、しかもなんかそっけない……
あ、さっき私が怒らせちゃったから距離をとってるのか……
まず謝って誤解を解かないとね……)
風子いいぞもっとやれ
風子「実はね……私、秋山さんじゃないの。
顔はよく似てるけど、別人なんだ。
ほら、生徒手帳」
憂「えっと……高橋、風子さん……
あ、そうだったんですか〜。
すみません、間違えちゃって……
メガネかけてるからおかしいなーとは思ったんですよ」
風子「あはは……」
憂「いやーそれにしてもホントそっくりですね」
風子「それと、さっき渡されたお弁当も間違いだから」
憂「あ、そっか……
ごめんなさい、意味分かんなかったですよね、
いきなりお弁当押し付けられて」
風子「いいのよ、気にしないで。
誤解が解けたなら、もうそれでいいから」
憂「はい、すみませんでした」
風子「あ、そうだ、友達にも教えといてあげて。
私と秋山さんは別人だって」
憂「へ? はあ……」
(友達……って梓ちゃんたちかな?
なんで教える必要があるんだろ)
キーンコーンカーンコーン
風子「あら、もう昼休み終わり?」
憂「今週は昼休み短縮週間で、いつもより20分短いんですよ。
じゃあ私、もう行きますね!」たたっ
風子「えっ、教室は向こうなのに、どこ行くんだろ……
まあいっか、間違いは正されたことだし」
風子「あ、エロ本のこと言うの忘れてた……
後で言えばいいか……」
教室。
風子「ふー、間に合った」
おさげ「なにやってたの?
軽音部の子たちと喧嘩してたみたいだけど」
風子「ああ、あれはもういいの、
誤解は解消されたから」
おさげ「ふうん?」
風子「あ、そういやお昼ごはん食べそこねちゃった」
おさげ「授業中に食べれば〜?」
風子「無理だよ、あはは」
風子(心に引っかかっていたものが
ひとつ無くなっただけでこんなにもスッとするなんて……
あとはエロ本を返せばもう全部おしまいね……)
風子逃げて〜
――
――――
――――――――
キーンコーンカーンコーン
澪「あー、やっと放課後か。
唯、ムギ、律、部活行こう」
唯「……」
澪「唯?」
律「おい、澪……
あんなことがあったのに、何を気軽に……」
澪「あんなことって?」
紬「昼休みのアレよ、忘れたの?」
澪「昼休み? 昼休みは私はずっと購買に……」
律「は? なにバカなこと言ってんだよ、
購買行ったと思ったらすぐ戻ってきたじゃねーか」
紬「そしてその手には唯ちゃんのお弁当が」
澪「はあ? さっきから何の話をしてるんだよ?
私は今日のお昼休みはずっと購買でパンの争奪戦をしてたんだよ。
唯のお弁当なんて知らないよ」
律「お前こそ何の話をしてるんだ!
私たちは確かに見たんだよ!
昼休みに、この教室で、お前を!
なあムギ、唯」
唯「うん」
紬「見たわ」
澪「はあ〜?」
32 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/02(日) 23:06:41.20 ID:jW7faTFx0
sageやめた方が人来ると思うよ
下げ進行、無視して上げるロクデナシ。逝ってよーし
35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/02(日) 23:11:35.30 ID:x25jqc83P
これはひどい低レベル糞SS
晒しage
律「和も見たよな?」
和「ええ、ばっちり見たわ。
澪、言い逃れようとしたって無駄よ。
謝るなら今のうちなのよ」
澪「何言ってるんだ、みんな……
冗談にしちゃタチが悪いよ……」
律「冗談なんかじゃないよ」
紬「そうよ澪ちゃん」
澪「そうか……分かったぞ……
みんなで私をはめようとしてるんだろ……
はは、そうはいかないぞ……」
律「み、澪?」
澪「わ、私はお前らの策なんかにはハマらないからな……
私を陥れようとしたって、無駄だからなっ……!」だだだっ
律「おい、澪!! まてっ……!」
超期待sage
紬「……行っちゃったね」
和「はあ、素直に謝ればいいものを」
律「うーん、澪はこうなると頑固だからなあ……
どうしたもんか」
紬「とりあえず部活行きましょ」
律「そうだな……唯はどうする?」
唯「ん……後で行くよ」
律「そっか……じゃあ先行ってるな」
紬「急がなくていいから、後で来てね、唯ちゃん。
おいしい紅茶を用意しとくから」
唯「うん……」
ageたら怒られるなんてまるで2ちゃんねるみてえだ
40 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/02(日) 23:19:47.99 ID:x25jqc83P
…多用はゴミの典型
まぁ、大概の情報板は上げたらフルボッコにされるのが理不尽だとは思うけど、それとはまた事情が違うからね
唯「……」
唯「……」
唯「……はあ」
唯(なんで澪ちゃんはあんなことしたんだろ……
私のお弁当を盗むなんて……)
唯(ただの悪ふざけなんかじゃないよね……
もしかして、私のこと嫌いになったのかな……
私、なんか嫌われるようなことしたかな……
澪ちゃん……)
風子「平沢さん!」
唯「!」
43 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/02(日) 23:26:11.29 ID:x25jqc83P
ageても誰も来ないな
だだだっ()笑とかの擬音も台詞も最低である意味面白いのに
こういうスレ違いの話見るとむずむずする
風子「あー、よかった。
やっとゆっくり話できるよ……」
唯「あ……みんながいなくなるの待ってたの?」
風子「うん、そうなの。
まあみんながいるとこでは話しづらいというか」
唯「え……な、なに?
謝ってくれるんなら……
別にみんなの前でも……」
風子「謝る? なんで?
昼休みのことはもうお互いに誤解を解いたじゃない」
唯「はっ!?」
風子「実はね、これを……」
唯「なにこれ、本?」
風子「たしかに渡したから。
自分で返しといてね、じゃあね〜」たたっ
唯「…………は?」
唯「え、どういうこと?
お互いに誤解は解いたって……
昼休み以降まともに澪ちゃんと話してもいないのに」
唯「それに、この本……
なんなんだろう……」がさごそ
『汁まみれ姉妹〜近親レズ姦2・もう止まれない〜』
唯「え゛っ……なにこれ……
みんながいるとこでは話しづらいって……
こういうこと?」
唯「どういうつもりなんだろ、澪ちゃん。
私のお弁当盗って、謝る気もなくて、
あげくこんな本を私に押し付けて」
47 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/02(日) 23:37:11.64 ID:x25jqc83P
本のタイトルもヒドすぎワロタ
唯「本当に私のこと……
嫌いになっちゃったのかな……」
唯「きっとそうだよね、
嫌いな相手じゃなきゃこんなことしないよね」
唯「何か嫌われるようなことしたかな……
最近はちゃんと練習もしてるし、
澪ちゃんのお菓子は勝手に食べたりしてないし、
借りてた漫画は今朝ちゃんと返したし」
唯「はあ……澪ちゃん……
せめて私のどこが嫌いか、
言ってくれればいいのに……」
唯「部活行こ……」
49 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/02(日) 23:41:01.36 ID:P5JHOVHa0
本wwああなるほどww
昇降口。
風子「ふー、心残りは全部解消されたーっと」
憂「あ、高橋さん!」
風子「あっ、平沢さん、早いわね、
さっき教室で話してたとこなのに……」
憂「教室で話し?」
風子「そうよ、話してたじゃない。
あの本も返したし」
憂「本って?」
ヒトデはまだか!?
風子「あの本よ、あの本」
憂「なんのことですか?」
風子「もう、とぼけないでよ。
あれを言わせる気……?」
憂「言ってもらわないと分かんないんですけど」
風子「えー、もう、言いたくないわよ、
あんな恥ずかしいタイトル……」
憂「言ってくださいよ、まわりに誰もいませんから」
風子「えー、じゃあ言うわよ……
確か、えっと……
『汁まみれ姉妹〜近親レズ姦2・もう止まれない〜』
……だったかな……もう、なんてこと言わせるのよ」
憂「ちょ、ちょっと待ってください……
なんでその本を知ってるんですか……」
風子「え? だから、平沢さんが私を
秋山さんと間違えて返してきたんじゃない」
やはり憂選手ww
憂「…………」
風子「いやー、でもまさか平沢さんと秋山さんが
あんな趣味だったとは思わなかったわ」
憂「……」
風子「あっでも安心して、
このことは誰にも言ってないし、
私は趣味で人を見る目を変えたりしないから」
憂「……ひとつ、聞いてもいいですか」
風子「何?」
憂「私が高橋さんにその本を渡したとき……
私は髪をくくっていましたか」
風子「そういえばくくってなかったわ。
ていうか何でくくったりほどいたりしてるの?」
憂「……わかりました」
風子「なにが?」
憂「全てが」だだっ
風子「ちょ、平沢さん!?」
女子トイレ。
澪「はあ……
なんなんだよ、みんな……
私のことをハメようとして……」
澪「私……嫌われちゃったのかな。
そうだよな、
私なんて好かれるわけないよな……」
澪「服装も髪型もダサいし、
お喋りも下手だし、
そのくせ暴力的……」
澪「ははっ、よく考えたら嫌われる要素ばっかりだな……」
澪「もう部活辞めよう……
さよならみんな……」
和「あっ、澪」
澪「の、和……」
和「どうしたのよ、澪。
ただでさえ暗いのに余計暗くなって」
澪「酷いな……」
和「ちゃんと唯に謝った?」
澪「謝るも何も……私は何もしてないんだ」
和「まだそんなこと言って」
澪「ほんとなんだよ、和!
私はなんにもやってない!
みんなこそ、私を陥れようとしてんだろ!
そうなんだろ、私のことを嫌いで……!」
和「ちょ、ちょっと落ち着いて。
陥れようとなんてしてないわよ……」
澪「で、でもっ……
私は何もやってないのにっ……」
和「分かった、分かったから。
何もやってないって言うんなら、
ちゃんと唯たちにそれを説明した方がいいわ」
誤解を解いてくれないと眠れない
止められても幾らでも立て治してやるし安心しろ
お試し●あるしな
澪「でも聞いてくれるわけないよ……」
和「とりあえず話だけでもしてみなさいよ。
お互いの言い分を話した上で、
そこからミゾを埋めていくことが大事なのよ」
澪「うう……」
和「ほら、音楽室に行きなさい。
まともに話を聞いてくれないようだったら、
生徒会室に来て私を呼びなさい、
一緒に行ってあげるから」
澪「うん……ありがとう、和。
行ってみるよ……」
和「頑張ってね。
仲直りすることを祈ってるわ。
喧嘩してるあんなたたちなんて、
見ていたくないからね」
澪「うん……」
俺も気付いたらヒールするよ
音楽室。
ガチャ
唯「……」
律「お、唯」
紬「よかった、来てくれて」
梓「こんにちは、先輩」
唯「うん……」
梓「? なんかあったんですか?」
律「まあ、澪と……ちょっとな」
梓「喧嘩ですか、珍しいですね。
早く仲直りしてくださいね」
唯「もう絶対無理だよ」
梓「えっ」
紬「ど、どしたの唯ちゃん」
唯「仲直りなんて出来ないよ……
澪ちゃん私のこと絶対嫌いだもん」
お前らスレスト期待して面白がってるだけだろwww
読んだ感想レスつけてやれよ
俺? 読んでませーん
梓「な、なんでいきなり嫌われてんですか」
唯「それが分かんないんだよ、
ホントにいきなりだよ、いきなり」
梓「はぁ」
唯「まずお昼休みにね、
澪ちゃんが私のお弁当を盗ったの」
梓「なんで澪先輩が盗ったって分かったんですか」
唯「澪ちゃんが手に持ってたから」
梓「……はあ?」
唯「いや、本当なんだよ。
まるで見せびらかすみたいに持ってたの。
そうだよね、りっちゃん、ムギちゃん」
律「ああ、そうだな」
紬「隠す気なんて全然なさそうだったわね」
梓「へえ」
唯「それで理由を問い詰めてもわけのわかんない言い逃れして、
全然話にならなかったの」
律「あれはひどかったなー」
唯「あ、なんか話してたらムカムカしてきた……
ムギちゃん、紅茶!」
紬「はいどうぞ」
唯「そして極めつけが、さっきだよ」
律「さっき? 何かあったのか?」
唯「りっちゃんとムギちゃんが部活行った後、
澪ちゃんが教室に戻ってきて
私に話しかけてきたの」
律「ふん」
唯「そしたら何て言ったと思う?
『昼休みのことはもうお互いに誤解は解いた』とか言うの!
こっちは謝られも説明されてもいないのに!」
紬「澪ちゃん、どこまで頑固なのかしら」
梓「頑固にもほどがあるでしょう」
唯「そして、挙句にこれだよこれ!」ばんっ
律「なんだこの本」
梓「汁まみれ姉妹、近親レ……ぶ――――っ!!」
紬「まあまあまあまあまあまあまあまあまあまあ」
唯「澪ちゃんったら、私にこんな本を押し付けてきたんだよ!
ほんとにありえないよ!」
梓「ま、まさか澪先輩がこんなアレな……」
律「いやーでも、澪がこんな本を持ち歩くかあ?
表紙見ただけで卒倒しそうだが」
唯「でも実際に持ってきたんだから!」
梓「うーん……」
唯「どう思う? あずにゃん」
梓「えー……うーん、
にわかには信じがたい話ではありますね」
唯「信じてくれないの?」
梓「はあ、まあ……
あの澪先輩が、そんな子供じみた悪戯を
するとは思えません」
唯「でもホントにされたんだよ!」
梓「あ、そうだ……憂から聞いたんですけど、
澪先輩のソックリさんがいるらしいですね」
律「なんだそりゃ」
梓「ホントに澪先輩と瓜二つらしくて……」
ガチャ
澪「……」
紬「あ、噂をすれば」
唯「……澪ちゃん」
澪「ゆ、唯……
ちゃんと私の話を聞いてくれ」
唯「やだよ」
梓「聞いてあげましょうよ、唯先輩」
唯「…………あずにゃんがいうなら……」
澪「あ、あのな、唯……
昼休みは私は、購買に行ってた。
教室にはいなかった。
だから唯のお弁当を盗ったりしてない。
以上だ。オーケイ?」
唯「オーケイなわけないよ!
何その言い訳!
もっと納得できるように言ってよ!」
澪「納得できるも何もこれで納得してもらわないと、
これが事実なんだから!」
唯「じゃあ私の言ってることは嘘だっていうの?」
澪「少なくとも私にとっては嘘だ!」
唯「もう、ふざけないで!
私のこと嫌いなんでしょ?
それなら最初からそう言いなよ!」
澪「はあ? 何いってんだ、何でそういう話になる!
今は嫌いとかどうとか関係ないだろ!」
唯「関係あるよ!
澪ちゃんが私のこと嫌いだから
あんなことしたんでしょ!?」
律「落ち着けふたりとも……」
支援
唯「あとこれ! 返すから!」ばんっ
澪「な、何だこの本」
唯「澪ちゃんが私に押し付けたんでしょ!」
澪「こ、これって……
高橋さんが持ってた本じゃないか!」
紬「高橋さん?」
澪「同じクラスの高橋さんだよ!
高橋さんが、今朝、私の机にこれを押し込もうとしてたんだ」
律「高橋さんなんていたか?」
紬「んー、名前だけなら聞いたことあるかも」
梓「クラスメイトくらい把握しておきましょうよ……」
澪「そうか……全部高橋さんの仕業だったんだな……
彼女、何が目的で……!」
唯「あっ、今度は人のせいにするの!?」
澪「だから私はやってないって――――」
ガチャ
憂「どっせい!」
風子「はあはあ、平沢さん、走るの早いよ……ん?」
唯「えっ」
律「なっ」
紬「まっ」
風子「平沢さんが……2人!?」
唯「澪ちゃんが……」
律「澪が……」
紬「澪ちゃんが……2人!?」
澪「なんだこいつら……」
梓「あ、この人ですか。澪先輩のソックリさん」
71 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/03(月) 00:52:27.08 ID:8QPm29vO0
どりゃああ
唯「な、なんで澪ちゃんが2人もいるの!?」
律「ドッペルなんたらってやつか!」
紬「ええっ、ドッペルゲンガーを見たら死んでしまうって……」
澪「落ち着けお前ら!
この人が高橋風子さんだっ!
それより、高橋さん! 一体どういうことなのか説明してくれ!
なんでこんなことをしたんだ!」
風子「え? え? え?
何を怒ってるの? 私にも何がなんだか……!
それになんで平沢さんが2人も……」
梓「とりあえず、いったん落ち着きましょうか……」
10分後。
梓「やっと混乱が収まりましたね」
唯「落ち着きはしたけど、分からないことだらけだよ。
なんで澪ちゃんが2人もいるの?」
風子「それはこっちのセリフよ、
なんで平沢さんが2人もいるのよ」
憂「あ、私は平沢唯の妹で、平沢憂です」
風子「い、妹?」
澪「それで、この人は高橋風子さん……
私たちのクラスメイトだ」
風子「あ、高橋風子です」
律「いたっけ、こんな人」
紬「さあ、私りっちゃん達以外とは関わらないから、
クラスメイトのことはよく分からないの」
唯「私もそうだよ」
梓「……」
私怨
澪「……まあ、察するに、
唯たちが高橋さんを私と間違え、
高橋さんが憂ちゃんと唯を間違え、
色々こんがらがってこうなったということか」
梓「でしょうね」
唯「あれっ、私が漫画を返したのは澪ちゃんだよね?」
風子「それ私」
憂「私がお姉ちゃんのお弁当を預けたのは高橋さんでしたね」
風子「うん、で、そのお弁当を渡しに行ったら……」
律「……盗んだと誤解されたってわけか」
紬「ごめんなさい……」
唯「……ごめんなさい。澪ちゃんもごめん……」
澪「いや、もういいんだよ、誤解が解けたんなら」
風子「あ、昼休みに廊下で私が誤解を解いたのは……」
憂「ああ、あれ私でした」
風子「そうよね、髪くくってたし」
>律「いたっけ、こんな人」
>紬「さあ、私りっちゃん達以外とは関わらないから、
クラスメイトのことはよく分からないの」
>唯「私もそうだよ」
wwwwwwwwwwwwww
唯「あれっ、放課後、私に謝りに来たのは……」
風子「あれも私よ。
今考えたらむちゃくちゃな会話だったわね……
ごめんなさい」
唯「ああうん、誤解が重なってこうなったんだから、
仕方ないよ。気にしないで」
風子「ありがと」
律「いやー、でもこれで一件落着かあ」
紬「ふー、良かったわ。
一時はどうなることかと」
唯「あれ、でも……なにかひとつ、忘れてるような」
澪「あ、そうだ!
この本だよ、この本!!」
憂「!」
唯「おー、忘れてた」
澪「そもそも高橋さんはなんでこんな本を
持ち歩いていたんだ!?
しかもそれを私や唯に押し付けたりして……!」
風子「ち、違うのよ!
それはもともと平沢さん……平沢唯さんが持ってたの!」
唯「私こんなの持ってないよ!」
風子「今朝、私に漫画を返したでしょ?
あれがこの本だったのよ」
唯「ええっ、なんでこんな本が……!?」
澪「……それを私の机に入れようとしてたのは……?」
風子「いやー……面と向かって渡すのは恥ずかしかったし……
秋山さんのものなら机に入れとけば間違いないかなって」
唯「なんで私に押し付けたの?」
風子「秋山さんに返しそびれちゃったから……」
唯「ふーん……」
律「ていうかなんで唯はこんな本持ってたんだよ」
唯「し、知らないよっ!」
風子「隠さなくったっていいのよ、平沢さん、秋山さん……
私は趣味で人を差別したりしないから」
紬「そうよ唯ちゃん澪ちゃん、素直になって……ハアハア」
澪「なんで私もなんだよっ!」
唯「私はほんとに知らないよ、こんなエロ本!」
憂「まあまあまあ……落ち着きましょう」
梓「憂?」
憂「聞けば、残った問題はこのエロ本ひとつだけ……
こんな些末なことでいつまでも揉め続けるのは
まったくもって時間の無駄……そうでしょう」
澪「え、ああ……」
風子「そうねえ」
憂「ということでここはひとつ、
このエロ本、私が責任を持って処分いたします。
それでもうエロ本は無かったということにして……
ここで平和的解決と、参りましょう」
律「ああ、そうだな。エロ本なんてどうでもいいし」
澪「うん、問題が減るならそれで」
憂可愛すぎワロタ
憂「ではこのエロ本は私が引き取ります」
梓「えらいね、憂」
憂(はーよかった、無事に回収できた……
行方不明だと思ってたらお姉ちゃんのとこに行ってたのか……
この前の古書整理の時に紛れちゃったのかな……
まあ何にせよ誰にもバレずに戻ってきて良かった)
律「あー、じゃあこれで全部解決だな!」
風子「私のせいでお騒がせしました」
律「いやいや、高橋さんは悪くないよ」
唯「そうだ、ふーこちゃんもここでお茶していきなよ!
解決の記念に!」
風子「えっ、いいの?」
紬「ええ、構わないわ。人数が多いほうが楽しいもの」
澪「ああ、そうだな」
風子「えへ、じゃあお言葉に甘えて……」
梓(今日も練習はできなそうだな)
紬「どうぞ、紅茶とケーキよ」
風子「ありがとう」
律「しっかし、見れば見るほど澪にそっくりだな」
風子「そ、そうかな……
髪型とかも微妙に違うと思うけど」
唯「いやーそっくりだよ。
でもふーこちゃんのほうがちょっと優しそう!」
澪「私は厳しいってか……」
律「はは、合ってんじゃないか」
風子「でも、平沢さん姉妹だってそっくりよ」
唯「そうかな〜」
憂「まあ、似てるとは昔からよく言われますけど……
髪をくくった状態で間違われたのは初めてですよ」
『汁まみれ姉妹〜近親レズ姦2・もう止まれない〜』 っていう本が憂のだとばれたら皆に誤解されちゃうね
あ、誤解じゃないのか
風子「あはは、でもホントに似てたからさ」
紬「憂ちゃん、ちょっと髪おろしてみて」
憂「いいですよ……んしょっと」ふぁさっ
風子「おお、ホントに瓜二つ……」
梓「律先輩も、カチューシャ取ったら唯先輩みたいになりますよね」
澪「あー、そういえばそうだな」
律「よーし、唯3号だぜ!」ばっ
風子「あはは、本当に見分けつかないわ」
唯「ふーこちゃんもメガネ取ってさ、
澪ちゃんと並んでみてよ!」
風子「うん、いいよ……こんな感じ?」
澪「似てるか?」
唯「あはは、似てる似てる!」
律「鏡みたいだ! あははは!」
澪「ふふっ、鏡みたいだって」
風子「あはは、なんか照れるね」
澪「た、高橋さん……あのさ」
風子「何?」
澪「これも何かの縁だし……
私と、友達になってくれないかな」
風子「うん、勿論いいわよ。よろしくね、秋山さん」
唯「あ、澪ちゃんだけずるーい!
私もふーこちゃんと友達になるー!」
律「はいはい、私も友達になりまーす!」
紬「私もいいかしら〜」
梓「あ、わ、私も……」
憂「私もなりたいです」
風子「うん、みんな友達になろう!」
こうして軽音部のみんなに新しい友達ができたのだった。
86 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/03(月) 01:39:42.50 ID:AoF12OPU0
/. ノ、i.|i 、、 ヽ
i | ミ.\ヾヽ、___ヾヽヾ |
| i 、ヽ_ヽ、_i , / `__,;―'彡-i |
i ,'i/ `,ニ=ミ`-、ヾ三''―-―' / .|
iイ | |' ;'(( ,;/ '~ ゛  ̄`;)" c ミ i.
.i i.| ' ,|| i| ._ _-i ||:i | r-、 ヽ、 / / / | _|_ ― // ̄7l l _|_
丿 `| (( _゛_i__`' (( ; ノ// i |ヽi. _/| _/| / | | ― / \/ | ―――
/ i || i` - -、` i ノノ 'i /ヽ | ヽ | | / | 丿 _/ / 丿
'ノ .. i )) '--、_`7 (( , 'i ノノ ヽ
ノ Y `-- " )) ノ ""i ヽ
ノヽ、 ノノ _/ i \
/ヽ ヽヽ、___,;//--'";;" ,/ヽ、 ヾヽ
和「澪、ちゃんと仲直りできたかしら。
また喧嘩になってたりして……心配だわ。
音楽室に行ってみましょう」
音楽室。
和「澪〜、大丈夫……?」
ガチャ
澪「あっ、和。
紹介するよ、クラスメイトの高橋……」
和「……」
澪「和?」
和「そ、そ、そ、そんな!!
唯が3人に澪が2人もいるなんて!
一体どういうことなの!!
何が起こったの!! 誰か説明してええええええ!!」
澪「もうええわ」
お わ り
いいねえ実にいい
89 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/03(月) 01:43:05.21 ID:HNzrL9RJ0
これでおしまい
モブキャラの中で姫子ちゃんをネタにしたSSはいくつかあったけど
風子ちゃんのSSはなかったので書いた
おつおつ
勘違い系はおもしろい
91 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/03(月) 01:46:28.73 ID:AoF12OPU0
>>89 2レス続きあったのかwまあ乙、おもしろかった
アニメではモブの絡みが欲しいな〜
92 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/03(月) 01:47:44.65 ID:ZI74gP1y0
乙乙ww
本のタイトルワロスwwwwww
お姉ちゃん大好きなガチレズだってバレなくてよかったね、憂ちゃん!!
乙です、スレストされなくて良かった。
95 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/03(月) 01:57:22.90 ID:AoF12OPU0
風子って後々見ると身長低いし貧乳っぽいからね〜
乙。憂の趣味にワロタw
97 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/03(月) 02:00:21.95 ID:pxJL2PJc0
ほのぼのしててよかったわ、乙
98 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/03(月) 03:50:41.00 ID:PCENBz7w0
良作乙!
今読み終わった!
おつ!!
風子って誰なんだ……
ふー