1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
唯「孤独な少女は元気だよっ…!」
2 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 00:16:37.85 ID:gEAhaq070
唯「あれ?私の机がない…」
唯「ねぇりっちゃ」
律「…あ、ムギおはよー!」
唯「おはようムギちゃん!」
紬「おはよりっちゃん、澪ちゃんも!」
唯(………あれ?)
澪「ああ、おはようムギ」
唯「澪ちゃんおは」
澪「あ、授業が始まるぞ」
律「そうだな」
紬「いそぎましょ」
唯「…………………」
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 00:17:35.46 ID:kxQX7w+K0
┏┓ /: : /: : :/{: : : : : : |: : : :.:|:.:.:.:.:.:..
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4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 00:17:40.16 ID:VePQL+S/P
元気やでって漫画思い出した
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 00:26:16.48 ID:EVURCsFtO
続かない
キモいよオッサン
7 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 00:39:34.21 ID:EVURCsFtO
書かないなら俺がいく
どこまでやれるか疑問だがな
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 00:45:46.54 ID:lJhsIpAX0
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 00:49:34.21 ID:EVURCsFtO
前にこんな映画を見たことがある。
何気なく追い越したトラックに命を狙われる男の映画。
ちょっとした行為で、他人の日常はいとも簡単に破壊できる。そんな話だった。
みんな誰かの日常を破壊したがってる。
みんな誰かを崖から突き落としたがってる。
みんな誰かが絶望の海でじわじわと溺れ死ぬ様を見たがってる。
みんな崖の上にいたがってる。
薬やってるから元気だと思った
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 01:00:39.22 ID:N+RNltBDP
なんか自慰臭がする
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 01:01:06.32 ID:EVURCsFtO
衣替えの季節、じめじめと鬱屈した六月の始め。
唯は突然、崖から突き落とされた。
いつものように遅刻ぎりぎりに教室に入った瞬間、唯は何か違和感を感じた。
何かがいつもと違う。
唯は教室の入り口に立ち止まり、眠い目を皿のようにして即席間違い探しゲームをする。
……答えはすぐに見つかった。
彼女の机がない。
そして、
彼女を見つめるクラスメートの目が違う。
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 01:08:24.07 ID:EVURCsFtO
目が違う。
そう、彼女を見つめる何十個もの目が違う。
日陰の湿った土のような、塵芥を食らい這い回る爬虫類のような目。初夏の鬱屈した空気を濃縮したような目。
やな感じ。そう思いながらも、唯は軽音部の仲間達のもとへ向かう。
「りっちゃん、おいーす」
砕けた口調の朝の挨拶をよこす。だが、返事はかえってこなかった。そのかわりに例のジメッとした視線がきた。
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 01:20:13.23 ID:EVURCsFtO
あれ、おかしいな。そう思いながらも、唯は自分の椅子にかけ、紬に声をかける。
「ムギちゃん、今日のお菓子は」
「りっちゃん、次の授業は移動だったわね」
「おお、行こうぜ行こうぜ。二人で」
二人で、という部分にやけに力を込めて律が返事を返す。
「……ええー、何それ。二人とも待ってよぉ」
唯は文句を言う。だがその言葉は席を立ち、ノートや筆箱を片手にすたすたと逃げる二人にあっさりと捨てられた。
……捨てる。まさにそうだ。会話は言葉のキャッチボールだ、と前に誰かに聞かされた。唯の投げたボールはあっさり捨てられた。
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 01:27:21.83 ID:EVURCsFtO
机のない自分の席から、唯はゆっくりと教室を見回す。
何十もの視線が、唯に刺さっていた。だが唯が見つめかえすと、視線の矢は簡単に抜け、目は四方八方に逃げる。まるで臆病なメダカのように。
……なんだか瞼が熱い。唇が震える。理解したくない事実を、頭が勝手に咀嚼して味わう。
唯は光栄ある「大当たり」を引いた。
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 01:29:00.91 ID:EVURCsFtO
ちと風呂入ってくるお
その後、ID:EVURCsFtOの姿を見た者はいない…
fin
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 01:50:36.82 ID:NVGzIpGd0
唯がいじめにあう展開は心が痛むけど何故か見てしまう…
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 02:01:00.39 ID:EVURCsFtO
再開
口の主な三つの機能。呼吸をする機能、ものを食べる機能、そして言葉を発する機能。
唯はその日、三つ目の機能を利用することがほとんどなかった。それは彼女にひどい違和感を与えた。
違和感。それは自分の机を発見した時にも感じた。彼女の机はトイレのど真ん中で行き場をなくして戸惑っていた。
トイレに机。こんな状況でなければ、なかなかにシュールで面白い構図だったかもしれない。……実際、「みんな」にとっては面白いのだろう。
「みんな」の中に律や紬が含まれていることを考えると、唯の喉は小魚の骨が刺さったような痛みを訴えるのだった。
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 02:07:48.92 ID:EVURCsFtO
机を運んで教室に戻ると、彼女の鞄の中身が床にぶちまけられていた。リップクリームや携帯電話、教科書といった細々としたものが慣れない床で縮こまっている。
それはまるで鞄の腸や内臓のようで。唯は嫌な想像を打ち消すようにそれらを鞄につめてゆく。
それから、重い鞄を手に移動教室に向かう。彼女の行く手にいた同級生は皆露骨な仕草で彼女を避けた。
21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 02:18:15.74 ID:EVURCsFtO
教室ではすでに律と紬の二人が座っていた。彼女たちの両隣にはすでに先客がいた。律の大ざっぱにプリントが詰められたクリアファイルと、紬の小綺麗なノート。
唯は彼女たちから離れた、一番前の座席に腰掛ける。目は絶対に合わせないようにする。きっと楽しそうな観察の視線にぶつかるから。
代わりに鞄をごそごそと探る。何かを探しているふりをする。
……おかげでこれから探さなくてはならないものがわかった。一限目の授業で使う教科書。
唯は鞄を手に、迷子の教科書を探しにいく。視線が彼女を追い立てる。
22 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 02:35:13.56 ID:EVURCsFtO
結局教科書は見つからなかった。と言うより探せなかった。
鞄を抱えて教科書を探している姿を見られたくなかったし、自分の教科書がどんな有り様になっているか知りたくなかったから。
教師に教科書を忘れたと伝えた時、唯は確かに周りの空気がさざ波のように笑いで揺れるのを感じた。……彼女の肌は空気に敏感になっていた。
肝心要の教科書がないので、唯はその授業に全くついていけなかった。……最もあろうがなかろうが変わらなかっただろう。全く集中することができなかったから。
一番前の席を選んだのが間違いだった。彼女の後頭部目掛けて、四方から千切れた消しゴムが飛んでくる。
あるものは髪にあたり、あるものは耳にあたる。
23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 02:36:53.68 ID:EVURCsFtO
そろそろ寝るお
>>1がいいなら落としちゃっていいです
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 02:42:50.71 ID:PhfM5+rQ0
えっ?
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 03:16:55.52 ID:e9xU5FzQO
ほ
26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 04:00:13.39 ID:nWyaEZkEO
ターゲットの唯は今にも泣き出しそう
流石に可哀想になってきたのでここでネタ晴らし
仕掛け人の律と紬が近寄り説明
ドッキリだと解り笑っていいのやら怒っていいのやら微妙な表情の唯ちゃんは本当に可愛くて結婚したい
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 04:24:13.19 ID:PhfM5+rQ0
ほーしゅ
28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 05:04:01.54 ID:PhfM5+rQ0
寝る前保守
高校でこんな暇な事やってるとかどんだけ底辺校なんだよwww
30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 07:16:07.43 ID:EVURCsFtO
おお、残ってた。保守ありがとう。
こんなSS書いてたから変な夢見ちまった
再開
31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 07:26:14.14 ID:EVURCsFtO
消しゴムの欠片は容赦なく無防備な唯に襲いかかる。たまに広げたまま出番のないノートの上にこれ見よがしに着地する。
……みんな止めなよ。消しゴムが可哀想だよ。
そうだ。可哀想なのは消しゴムであって私じゃない。唯はそう思う。と言うより思いこむ。
同情を求めたらすべてを失うだろう。かつて聞いた歌の歌詞にそんなものがあった。
他人に同情されるなんてまっぴらだ。ましてや自分に同情するなんて……。唯はそれ以上は考えないようにする。
32 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 07:42:33.60 ID:EVURCsFtO
やたらと長い一限目がようやく終わり、唯は誰よりも早く自分のクラスに戻る。
途中、和とすれ違った。和は唯の姿を見るやいなや、露骨に進行コースを変える。駆逐艦から逃げまどうボートのように。
……なんでよ?
和ちゃんはクラス違うんだよ?生徒会の役員なんだよ?
私の……幼なじみなんだよ?
不意に視界が歪む。唯は大げさな仕草で欠伸をして、滲んだ目をごまかす。ちょうど教室の鍵を持って来たクラスメートの視線から。
教室に入るとすぐ、唯は違和感に捕らわれる。……さっきから私は違和感ばかり。さあ問題。今度はどこにおかしな点があるのでしょう。
……簡単。さっきの授業の教科書が私の机の上に置いてあります。
……水浸しで。
33 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 07:44:41.06 ID:9dKR7oRG0
待ってた。こういうのずっと待ってた。
34 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 07:58:12.71 ID:EVURCsFtO
自分に同情する人間は屑だ。かつて読んだ小説の文句を唯は心の中で何度も何度も唱える。唱えた言葉は心の外壁に塗り固められ、心はきっと強くなるから。
だが、目を塗り固めらる言葉なんか、ない。
だから唯は走った。軟弱な自分の目を見られたくなかったから。「あのヒト達」には、特に。
トイレの個室に駆け込み、唯は喉の奥に詰まっていた氷を溶かしにかかる。
涙が次から次へと溢れ出る。嗚咽がこらえられない。便器をつかむ自分の手が、激しく震えている。
35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 08:03:07.75 ID:EVURCsFtO
間違い
×塗り固められらる
○塗り固められる
やっぱり即行だとダメだね
36 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 08:11:09.35 ID:aHQWzxp20
どうなる支援
37 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 08:48:52.80 ID:EVURCsFtO
もう少しお待ちを
期待
39 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 08:56:30.60 ID:sLASbEYHO
つC
40 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 09:08:53.40 ID:EVURCsFtO
喉の氷は溶けて生暖かい液体となる。液体は容赦なく涙となり頬を濡らす。
どれくらいの時間、そうしてトイレに籠もっていただろう。涙で滅茶苦茶になった顔をそのままに、唯は携帯電話で時間を確認する。
二限目が終わっていた。すでに休み時間になっていた。
……嘘。それじゃあサボりじゃないか。どうしよう、先生に謝りに行かなくちゃ。唯の体中を冷や水のような焦りが駆け巡る。
顔をペーパーで乱暴に拭い、唯は数十分ぶりにトイレの個室から出てくる。出てきた瞬間、澪と顔を合わせるが無視する。
41 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 09:22:51.50 ID:EVURCsFtO
教師の厳しい叱責の言葉をやり過ごし、唯は自分のクラスに戻る。
もはやお馴染みになった違和感。彼女の机と椅子が倒されていた。机の中にだらしなく突っ込まれたプリントには足跡。
……先生が来るまで、このままにしておこうか?唯はそう考える。だがその考えはすぐに彼女の選択肢から払い落とされる。プリントの足跡を払うよりも素早く。
同情を求めるな。唯は何も言わずに机と椅子を助けおこし、プリントの山をかき分ける。
何か濡れたものに手が触れる。さっきの教科書だった。氷が再び喉に詰まる前に、唯はそれを鞄から取り出したビニール袋に入れる。
42 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 09:24:58.22 ID:N+RNltBDP
言い回しが回りくどいからじわじわこないんだよな
題材は良いのに…
唯がこんな殊勝なこと考えるわけない
いじめにあったらいきなり泣き出してダッシュで家に帰るのがオチ
44 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 09:32:46.72 ID:EVURCsFtO
それからは繰り返し。
授業中は消しゴムの的。
机を離れれば倒されたりなくなってたり。
昼食は半分も食べられなかった。クラスメートがわざとらしく机にぶつかって邪魔をするから。もっともそうでなくとも、食欲なんてとうに失せていたが。
……ごめんね、憂。
45 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 09:47:41.67 ID:EVURCsFtO
放課後。唯は鞄とギターケースを片手に音楽室とは逆の方向に歩き出す。ケースはチョークの粉まみれだ。……ギー太に手出しされてないだけマシか。
軽音部に顔を出す気はない。と言うより出す気になれない。
ひょっとしたら、私の前にムギちゃんが水道水の入った無機質なコップを置くかもしれない。あるいは何も置かないかもしれない。あるいは椅子が四つに減っているかもしれない。
……無断欠席、か。あずにゃんは怒るだろうな。軽蔑するかもしれないな。
46 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 09:53:34.49 ID:JEv77fZ70
水道水一つで人間関係が崩壊しちゃうこともあるんだからな
47 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 09:54:05.38 ID:EVURCsFtO
いつもよりずっと早い時間に帰ったら、憂は何て言うだろう。自分は何て返せばいいだろう。
言い訳を考えておかなくちゃ。澪ちゃんに急用ができた。りっちゃんが風邪でダウンした。ムギちゃんが……
りっちゃん。
ムギちゃん。
「……っ、……っく、ひっく……」
彼女のダムはとうに崩壊していた。川は氾濫し、唯の目を水浸しにする。
泣くなんて、馬鹿みたい。
48 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 10:01:24.30 ID:aHQWzxp20
勃起した¥
49 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 10:12:52.00 ID:EVURCsFtO
結局その日彼女は、ゲームセンターで夕方までの時間を潰した。プリクラの一台もなく煙草臭い、律と一緒なら決して入らないような店で。
慣れない格闘ゲームやアクションゲームに、際限なく硬貨を突っ込む。何人もの格闘家を火炙りにする。何人もの兵隊をマシンガンで撃ち殺す。
「あのヒト達」もこうしてゲームを楽しんでるんだろうな。唯はふと、そんなことを考える。
そうだ。あんなのはただのゲームだ。私がいじってるこの機械と同じ。私の髪に消しゴムが当たれば100点。耳に当たれば500点。
2000円が財布から消え、制服がすっかり煙草臭くなった頃にようやく退店する。
入り口で、自分と年がさほど変わらないであろう少年とすれ違う。すれ違いざま、ギターケースが少年の肩にぶつかってしまった。少年が舌打ちする。
少なくとも、私は透明じゃない。
唯は彼に感謝した。
50 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 10:20:56.20 ID:kxEG+/vA0
和ちゃん…俺は和ちゃんが幼馴染を対象とするいじめを見て見ぬふりする子でも和ちゃんを愛せるけど、でも…
51 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 10:22:34.77 ID:3RyYkGI50
また唯ちゃんいじめか
もっとやれ
52 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 10:26:45.81 ID:h0gJA+qoO
憂ちゃんがアップをはじめました
53 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 10:29:16.45 ID:EVURCsFtO
それから一週間後。彼女の日常は全く別のものに変形していた。真夏の熱に曲げられた鉄道のレールのように。
授業中は千切られた消しゴムをやり過ごしながらノートを黙々と取る。休み時間はトイレや保健室。放課後はゲームセンター。
休み時間に鞄とギターケースを手にトイレに行く様は、さぞかし奇妙に映るだろう。唯は見られることを恐れていた。最愛の妹に見られることを。
軽音部に出席していないことは、まだ憂にバレていない。梓が報告すると思っていたのだが。
もしかしたら、律か紬か、あるいは他の誰かが口止めしているのかもしれない。それは彼女にとってつらいことだったが、同時にありがたいことだった。
54 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 10:41:24.79 ID:EVURCsFtO
放課後。その日も彼女は、音楽室とは逆の方向に歩き出す。
その日は頭の上に「うっかりしていた」クラスメートが黒板消しを落としていった。おかげで彼女の髪は妙に堅くなっていた。
まあ、お弁当に落ちなかっただけマシか。
今日も私のいおりんに会いに行こう。でもそろそろお小遣いがヤバくなってきたな。
……私の、だって。あはは、馬鹿みたい。
昇降口で、澪とすれ違う。この一週間、澪とは何度かすれ違った。澪はいつも彼女の方を見ていたけど、唯は気にも止めなかった。だってどうせ
「待てよ」
55 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 10:49:41.92 ID:EVURCsFtO
澪の声が聞こえた。だけどそれはどうせ私に向けられた声じゃない。だから聞こえないのと同じ。
……「どうせ」に力を込める自分が嫌だ。
「待てったら。唯」
自分の名前を誰かが口にするのを聞くのは久々だ。それは唯をひどく混乱させた。透明な水に落ちた青い絵の具のように。
唯は立ち止まり、澪の方を振り向く。澪は両手を腰にあて、少し怒った顔をしていた。
「どうして最近、無視するんだよ」
青い絵の具が唯いっぱいに広がり、かき回される。私をからかっているのかな?ゲームは次のミッションに進んだのかな?
56 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 10:53:40.19 ID:kxEG+/vA0
にじゅはち…にじゅく…
57 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 11:02:47.12 ID:EVURCsFtO
唯は構わずに歩き出す。一日中ゲームにつきあってやったんだ。これ以上つきあってやる必要もあるまい。
「待てったら、おい!無視するなっての!」
澪が乱暴に唯の腕を掴む。そういえば、誰かに直に触られるのってずいぶん久しぶりな気がする。
「今日も練習に行かないのか?それくらいは答えろよ」
「行かないよ。当たり前じゃん」
当たり前。言ってから唯は失敗したと思った。彼女の頭の中で、この後の澪のセリフの予想が浮かんでは消える。
……何で当たり前なの?ねえねぇ、何で?もしかして自分がいじめにあってるとか思ってない?被害妄想なの?ねぇ、どうなの?ねぇったら……
「そっか、じゃあ私も行かないよ」
「……はぁ?」
58 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 11:04:12.57 ID:LM+/ViFs0
澪しゃんは良い子・・・のはず
澪頼む・・・お前だけが希望だ
60 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 11:09:40.75 ID:MTWidq2zO
澪が味方なら応援する
61 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 11:13:26.28 ID:EVURCsFtO
「だって、唯だけサボるのってズルじゃん」
「ズルって……ベースは一人しかいないんだよ。わかってる?」
「ツインギターだって、一人欠けたらツインギターじゃなくなっちゃうよ」
唯の中の青い絵の具は、汚いカーキ色に変わる。何でこの人は、ここまで私を苛立たせるんだ。だいたい、私はもう一週間も他人と話なんかしてないんだ。察してよ。
「……勝手にしたら?別に私が決めることじゃないし」
唯は突き放すような、低い声で言う。その頃には彼女の声はずいぶんと低くなっていた。
毎晩枕を濡らしているせいかもしれない。煙草の煙に満ちたゲームセンターのせいかもしれない。
62 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 11:22:08.71 ID:tmf9sGppO
実は澪もイジメらr(ry
63 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 11:24:52.69 ID:EVURCsFtO
唯は靴を下駄箱から取り出す。それから、靴をひっくり返して中で待ち構えていた画鋲をばらまく。画鋲は怯えたネズミのようにあちこちに散らばる。
今日は画鋲と一緒に、手紙が何通か入れられていた。唯はそれを全部取り出し、封も開けずに屑入れに放り込む。
「おい、手紙じゃん。読まないのか?もったいない」
澪はまだ、彼女につきまとっていた。唯の頭の中に「うんざり」の四文字がでかでかと浮かぶ。
「……読みたいなら、どうぞ」
澪は手紙を取り出すと、一通一通封を開けていく。……なんでそんなに楽しそうなの?どうせ中身なんか知ってるくせに。
「……おい唯、唯ったら!ラブレターだぞ!一年の頃から、あなたを見てました、だってよ!うわあー…」
偽ラブレターか。唯は口の片方の側を吊り上げて皮肉な笑いを浮かべる。共学の学校でやれっての。
サンジュ臭いな
65 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 11:36:10.84 ID:EVURCsFtO
澪がラブレターを見て赤面している。きっと相当に破廉恥な文章が綴られているのだろう。
それより、さっきから本当に演技がうまいね。澪ちゃん、演劇部にでも転向したら?
偽物のラブレターを手に固まってる澪を置いて唯は歩き出す。
「唯ー、ゆーいー、置いてくなよぉー」
「何で着いてくるの?着いてこないでよ」
「私も帰り道こっちだもーん」
唯は思わず歯ぎしりをしてしまい、すぐに止めた。これ以上歯を痛めるのはまずい。
三日前から、唯は何を食べても吐いてばかりいた。実はさっきも、食べたばかりの憂のお弁当を全部トイレにぶちまけた。
きっと私の歯は、胃液でボロボロになっているに違いない。
66 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 11:49:17.47 ID:LM+/ViFs0
唯澪
67 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 11:51:29.39 ID:EVURCsFtO
結局澪は、ゲームセンターまでくっついてきた。唯の隣の椅子に腰掛け、楽しげに話しかけてくる。
……プレイされない方の椅子の使用はおことわりです。唯は台に貼られている店員のメッセージカードを引っ剥がして、澪の顔に貼り付けてやりたかった。
「ゲーセン通いとは、唯も不良だなあ。ところでここ、ちょっと煙草臭すぎないか?」
「帰りたいなら、どうぞ」
「あ、これが唯の好きなおいらんってキャラ?」
「いおりんだよ」
画面にちっとも集中できない。これが新たな「あのヒト達」の作戦なのかな。だとしたらずいぶんとチンケな作戦を練ったもんだ。
「あれ?唯の髪、なんか白いのがついてるよ?」
「あっ……あーあ」
澪に急に髪を触られ、手元が狂ってしまった。あっという間にゲームはおじゃん。唯のお小遣いが無駄になってしまった。
さらに期待
69 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 11:59:29.56 ID:SmgZZSdeO
期待支援
70 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 12:01:16.89 ID:EVURCsFtO
「あ。唯ごめん」
「……謝るくらいなら、100円弁償して」
「ごめん、それ無理。私、今オケラなんだ。それより唯、髪にチョークの粉っぽいのついてるよ」
唯の中で何かがプツンプツンと三本ほど切れた。頭の中に居座っている「うんざり」の四文字を吐き出すように、唯はきつい声を出す。
「何でさっきから、つきまとっては邪魔ばっかするの?だいたい、私が今どんな立場に置かれてるかわからないの?私に関わったらどうなるか想像できないの?」
やった。同情される側でなく、同情する側に回ってやった。ざまあみろ。
「わかるよ。そのくらい」
支援
72 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 12:09:15.87 ID:EVURCsFtO
「え?」
「うん、こういう時は、年寄りが昔話するって決まってるからな。ちょっとつきあってよ」
「……同年代のくせに」
「へへ、バレた?」
澪が愉快そうにカラカラと笑うが、ちっとも面白くない。この人、お笑いには向いてないな。
「さ、そうと決まったらこんな煙草臭い店さっさと出て、どっかでお茶しよう」
「……オケラじゃなかったの?」
「バレた」
73 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 12:10:18.18 ID:EVURCsFtO
ちと離れます
どこかで昼飯食いながら続き書きます
楽しみに待ってるぜ
75 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 12:14:40.37 ID:sALR8hpP0
佐伯幸子は元気やで
76 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 12:23:32.02 ID:LM+/ViFs0
うん
ぴこぴこだったのか
78 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 12:42:01.05 ID:jQzqoBbe0
比喩が少なくなって読みやすくなった
79 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 12:43:24.37 ID:xE+On+boO
楽しみ
80 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 12:59:48.30 ID:LM+/ViFs0
おっお
81 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 13:07:49.91 ID:s7MuLPcO0
ほしゅ
82 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 13:07:55.25 ID:aHQWzxp20
いいぞいいぞ
83 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 13:14:42.26 ID:EVURCsFtO
再開
お茶しよう。そう言って澪が連れてきたのは、何のことはない、ごくありふれたファーストフード店だった。
唯はむっつりとした顔でカウンターテーブルを人差し指でとんとんと叩く。紙コップの中のコーヒーがカラカラと涼しげな音をたてる。
「本当にいいの?なんかおごるよ?」
隣に座った澪が声をかける。さっきから何度も聞かされたセリフだ。
「いらないって言ってるでしょ」
唯は刺々しい返事を返す。何でこの人はこんなに馴れ馴れしいんだ。普段は生真面目でかっこいい秋山さんを気取ってるくせに。猫かぶり。
猫かぶり。それは私も同じか。今の私、つっけんどんで素っ気なくて本当に嫌な奴。
「で?昔話って何なの」
「おばあさんが川で洗濯をしたところまでは話したっけ?」
相変わらずつまらないジョークを飛ばしてくる。
84 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 13:17:42.92 ID:8OH0FMVE0
きたー
85 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 13:33:52.60 ID:LM+/ViFs0
wktk
86 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 13:34:32.56 ID:EVURCsFtO
「真面目に話す気ないなら、帰るよ?正直、迷惑だし」
唯の腹で、冷めた怒りが首を断ち切られた蛇のように暴れている。彼女の中の精悍な澪のイメージは、すでに崩壊していた。律や紬のイメージと同じに。
「まあまあ、そう言うな。これでも結構きつい思い出なんだから」
「嫌ならわざわざ思い出さなくてもいいのに」
「じゃあ、お前なら綺麗さっぱり忘れられるか?」
澪は唯の目をじっと見つめて言う。
……忘れられるはずがない。幼稚園からのつき合いの和。親友だと信じていた律と紬。その他たくさんのクラスメート……。
唯の喉に、また氷が刺さる。やっぱりこいつはろくな奴じゃない。他人の気持ちなんかまるで考えちゃいないくせに、わかってるふりをして。偽善者。
87 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 13:43:47.82 ID:EVURCsFtO
慌てて手の甲で目をゴシゴシと拭う。こんな奴に弱みなんか見せてたまるか。
私は同情なんかされない。決して。
「私は忘れられないよ。もうあれから二年もたつのに、未だに夢に見るんだもん。たまに律を絞め殺してやろうか、なんて考えるよ」
「……りっちゃんと何かあったの?」
「だから、それをこれから話すんだよ」
澪はふっと笑みを浮かべる。どこか自虐的な、どこか歪んだ笑み。
88 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 13:54:39.64 ID:EVURCsFtO
「私と律が幼なじみだっていうのは前に話したよな?」
「……うん、聞いたよ」
「小学生時代のエピソードは?」
「ある程度は知ってる」
「よし。ならその後日談だな」
澪はそこで一息入れると、堰を切ったように……というより、放牧場に羊の群れを解放するように……話し始めた。
「まあ、聞いてくれ。中学時代のつまらない話さ」
89 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 13:58:40.69 ID:o6OVtdYbO
ksk
90 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 14:02:06.65 ID:d0bHx2lG0
起きたら再開してた
支援
sien
92 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 14:12:17.84 ID:3FNf472c0
しおえ
93 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 14:17:14.51 ID:EVURCsFtO
「見てわかると思うけど、私は昔からあまり友達の多い方じゃなくてさ。いつも律の陰に隠れてばっかの臆病者だったのさ。
だけど成績だけはそこそこによくてさ。おまけに何故か男子からは結構モテる。見るからに気の弱い頭のいい美少女。わかるだろ?そんな奴がどんな目に合うか。
ターゲットにされたのはある日突然、だったよ。数少ない友達だと思ってた奴らが口をきいてくれない。クラスを仕切ってた奴は私のことハブ呼ばわりする。机の中はゴミ箱代わり。
そりゃ、きつかったよ。そのうちみんなどんどんエスカレートしてってさ。最初は鉛筆だった机の落書きがマジックになるわ、美術の授業に描いた絵がビリビリにされるわ、ロッカーがボコボコになるわ。
いろいろ言われもしたなあ。ハブ解除する代わりにお友達料金払え、だの半島に帰れ、だの。半島ってどこだっつーの。
……でも、律だけは違ったんだ。いつも私を庇ってくれた。……あの日までは」
出たお友達料金
95 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 14:26:17.52 ID:EVURCsFtO
「……ある日、私の体操着がトイレに捨てられててさ。最初に発見したのは律だったよ。
律の奴、涙ボロボロ流しながら先生に言うわけだ。私の親友がこんな目にあわされてる、なんてさ。
それまでは見てみぬふりしてた先生も流石に黙ってられなくなってさ。すごい剣幕だったよ。誰がやったんだ、ってホームルームで怒鳴り散らして。
……でも、いつまで待っても誰も名乗り出ない。とうとう先生、緊急に個人面談までやったんだよ。……律を除いた全員のね。だけどとうとう誰も名乗り出なかった。
……当然だよ。先生、まるっきり見当はずれの人を犯人だと睨んでたんだから。
事件がうやむやになった頃、律が休み時間に突然叫んだんだ。
澪の体操着捨てたのは私だ、って」
96 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 14:32:51.47 ID:EVURCsFtO
「それからは教室が大爆笑の出血大サービスさ。
私、当然聞いたよ。何でそんなでたらめを言うんだ、って。
そしたら律はこう言ったさ。でたらめじゃない。澪、お前あまりにも鈍すぎる……って。私は友達のふりしてお前の反応楽しんでただけだって。……あいつ笑いすぎて涙ボロボロだったな。今思えば。
それからしばらく私、学校通えなくなってさ。おまけにしばらく口がきけなくなった。失語症ってやつだね。
人間が怖くなったんだよ。私は。あの頃は親も先生も怖かった」
97 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 14:39:25.42 ID:AmsDPMJ+0
全力支援
98 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 14:43:22.19 ID:EVURCsFtO
「しばらく不毛なカウンセリング受けてさ。それで少しずつ言葉を取り戻して、ある日何十日かぶりに学校行ったんだ。
正直、怖かったよ。またどんな目にあわされるかわからないからね。
でも親が言うんだよ。逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ、ってね。全く、何のアニメだっつうの。
でも実際、行ってみたら何事もなかった。ハブが解除されてたんだ。ターゲットはすでに別の奴に移ってた。
みんな言うんだよ。律も他の奴らも。私らはあのハブ……新しいターゲット……に命令されてやってただけだってね。嘘八百もいいとこだよ。信じろってのが無理な話さ。
……でも私は信じたんだ。というより無理矢理真実だと思い込んだ。私はね、怖かったんだ。またターゲットにされるのが。また幼なじみが敵に回るのが」
4度目の期待
100 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 14:54:01.66 ID:EVURCsFtO
……窓から太陽の断末魔の悲鳴のような西日が流れ込む。アイスコーヒーの氷はすでに水となり、ただでさえ不味いコーヒーの味をさらに酷いものにしている。
「それからずっと戦々恐々の毎日さ。もしかしたら、また律が敵に回るんじゃないか、ってね。でも今日まで、そんなことは一度もなかった。……そしたら今度はお前だろ?」
……この人は、私に共感しようとしている。私は、同情されかけてる。
同情なんかいらない。同情を求めたら……私はすべてを失う。
「話は終わり?ならもう帰るよ。憂が待ってるから」
プラスチック製の椅子から立ち上がり、鞄とギターを手に取る。階段を降りかけた時、澪が声をかけてきた。
「なあ。さっきの手紙、もらっていいか?詞を書くいいヒントになりそうなんだよ」
「……お好きに」
101 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 14:56:59.44 ID:EVURCsFtO
自転車で帰宅するんでまた離れます
帰りがてら桜でも見ようかな
102 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 14:57:10.78 ID:AmsDPMJ+0
憂は俺の嫁
103 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 15:03:31.09 ID:xE+On+boO
落ちたかと思って焦った
104 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 15:12:43.80 ID:LM+/ViFs0
帰りながら書きなさい
唯の現状を知った憂がいじめてた連中を皆殺しにする展開マダー
106 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 15:27:33.29 ID:UvCcsxqRO
支援
107 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 15:38:04.30 ID:x53Z/pRsO
>>105 猫を虐待してたら虎の子でしたみたいな、自業自得、制裁ENDもあると嬉しい
108 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 15:53:39.37 ID:Z2+XGQoKO
中々面白い
頑張って
109 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 16:10:05.69 ID:LM+/ViFs0
お
110 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 16:21:57.44 ID:EVURCsFtO
再開
一応ここから第二章?
うんざりするほど淑やかに降る雨をやり過ごし、昇降口にたどり着く。例によって下駄箱には偽物のラブレターがぎっしり詰まっている。
唯は可愛らしい便箋を見ながら、たまには決闘状でも書いてみなよ、なんて考える。
ゴミ箱に便箋を放り込んでから、教室に入る。今日は机の上に花瓶が置かれていた。花瓶には白い花が生けられている。
へえ、素敵なご趣味。ユリだなんて。でも私はハマナスの方が好きだよ。
111 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 16:31:34.23 ID:TDzSuW2QO
死炎
112 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 16:33:52.76 ID:EVURCsFtO
花瓶を机の端に寄せ、唯は腕を枕に眠りにつく。
最近は夜中に突然目を覚ますことが多い。汗びっしょりで目が覚めた晩は、決まって悪夢の残骸に悩まされる。
今朝、髪を撫でつけるついでに自分の顔をよく観察してみた。なんだか目が大きくなった気がする。頬もどこか削げて見えた。
机の上で浅い眠りに落ちる前、唯は机の落書きの臭いを胸いっぱいに吸い込んだ。
鉛筆やシャープペンシルで殴るように書かれたたくさんの落書き。商店街のシャッターに描かれた落書きのミニチュア版。
頼むから、マジックには変えないでね。唯は靄の立ち込める頭でそう思う。芯のにおいって、結構好きだから。
wktk
114 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 16:43:19.46 ID:EVURCsFtO
ユリの花は、帰ってから憂にあげた。女子高生の澱に満ちた教室に置いておくよりも、その方がいいと思ったから。
「素敵な花だね。これ、どうしたの?」
「友達からもらったんだ」
友達、に変に力を込めて唯は返事を返す。
憂はまだ唯が部活に出ていないことを知らない。
115 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 16:48:53.66 ID:YpcFqXONO
このSSのデコはクズなの?
116 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 16:50:21.94 ID:CYI1sLggP
お友達料金ワロタ
117 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 16:52:18.95 ID:jQzqoBbe0
まさか黒幕は…
ヾ:.、 -‐: : :―- .-―- ._
/二ニ:_ソ>'" : : : : : : : : : : : : : : : <⌒
/'´: :/ 〃 : : :/ /: : : : : : :i: :\ \: :\
/ : : : / / /: : : :/:/: : : : : :/ :} :lヽ:i: ヽ: :\: ヽ
´ー ァ' / / /ヽ : : l/ :/ : : : / :/: ;| lト : : ,: : :ヽ l
/: : { { ヽ \l: :/: : : :〃/ l/ | l ヽ :}、 : }|
..l\. : :/ハ } : ヾ:、| / : : ://:/メ/ | j , ヘハ :/: l
.l \ V/: : :7八 : ヽ|:{ : i ://イミヽ ノ ィアミ}/ :ノ
l \. }ヘ: : l」ヘ.:`7¨|ハ: :|/イ ・ j {・}ハ/
l \ ヽ:{ ヽ{ | V|| ヽ__ノ 、 {/
l l:\ \ | }
.!. ,ハ:::::`:..、. `ヤi、 -ー ′
.l 〃 ',:::::::::::`:..、 {⌒ヽ丶 、 /
. l //. ',::::::::::::::::`:..、 ノ } }ー┬≧=r ´
l / / ',:::::::::::::::::::::::`:..、 /二ミヾ、_} }-、
! / / ',:::::::::::::::::::::::::::::`:...、 /´ \\`ヽ、{、ヽ
∨ / ',::::::::::::::::::::::::::::::::::::`::....._ -‐=―-、 V \ ト、 l
. `、/ ' ,::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`‐-v<ゝ冂l>ヽ '、 ヽ ヾ.、ヽ
. `、 ' ,::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ' ヘ`,ヽ } \\
. `、 `‐ 、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::リヽハ l !.ノ- 、 \l
. \  ̄ ─------ ::::::::l l l l l__ハ〈〉 ヽ
\ ,/ _ ‐ニ=-  ̄7ノ ∨l.lヲリ !
\// __ -‐ -=ニ=‐、_-‐ 'ノヽ .ノノ/- ヽ l
` ─── ' ´ ̄ ヽ▽/フ _ノ´7
119 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 16:55:28.78 ID:EVURCsFtO
自分の部屋に入ってすぐに、制服に霧吹きタイプの消臭剤をかける。喫煙でもしているのかと憂に疑われないように。
それから、最近は家に置きっぱなしの携帯電話を開ける。新着メール9通。
送信ボックス0件。受信ボックス9件。最近の女子高生の携帯電話にあるまじきメール数だ。
一応、メールの送り主を確かめる。律からが5件、紬から3件。それに、澪から1件。
律と紬のメールを読みもせずに消してから、唯は澪のメールを開ける。
wktk
121 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 17:00:28.12 ID:TDzSuW2QO
期待
122 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 17:03:22.22 ID:EVURCsFtO
[お久しぶりー。今度の日曜開いてる?お弁当でも持って近所の公園でも行かない?]
ご丁寧に顔文字まで添えられている、呑気な文面。唯はそっけない返事を返す。
[別にいいけど]
それから、いつものように削除ボタンを押そうとする。だがちょっと迷ってから、結局何もせずに携帯電話を閉じる。
送信ボックス1件、受信ボックス1件。唯の空っぽだった携帯電話に、久々に彩りができた。
123 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 17:04:19.49 ID:EVURCsFtO
おっと、また間違い
×開いてる
○空いてる
124 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 17:09:31.67 ID:d0bHx2lG0
支援
125 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 17:11:43.46 ID:LM+/ViFs0
うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!111111111
wktk
期待してるよ
128 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 17:19:59.81 ID:EVURCsFtO
……休日におめかし、なんて実に久しぶりだ。さらに言うなら休日に友達と外出なんて前世のことに思える。
唯はどこか落ち着かない気分だった。胸の中で誰かが肋骨をノックしている。
……楽しみなわけじゃない。あの脳天気な猫かぶり女に付き合ってやるだけだ。
結局、鞄に詰めたのはパサパサのクッキーみたいな栄養食とゼリー飲料だけだ。
憂に休日にまでお弁当を作ってもらいたくなかったし、どうせ食べても吐いてしまうだけだから。
唯いじめssじゃなくて唯澪だったのか
130 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 17:24:43.07 ID:CUe6f1rmO
澪「それはどぉかな〜♪」
131 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 17:25:08.29 ID:TDzSuW2QO
そうだったのか…
もう澪すら信じられない
133 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 17:26:34.28 ID:EVURCsFtO
待ち合わせ場所。唯の姿を見つけると、澪は無邪気に手を振って合図する。
……まったく、あんなに人が多い場所であんなに子供っぽく振る舞って。恥ずかしいなぁ。
「遅いぞっ!」
「ごめん。……頼むから、もう少しいつも通りに振る舞ってよ」
「いつもの私の方が好き?」
何それ。唯はこれからの苦難の予感を、ため息と一緒に吐き出した。
134 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 17:27:27.60 ID:oIDMtTZMO
何で唯はキレないの?こういうのって八つ当たりでもいいから弱そうな奴を徹底的にボコったら解決するのに
135 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 17:30:33.10 ID:EVURCsFtO
たびたびごめんなさい。
家庭の事情でまた離れないとヤバい。
必ず書ききります…
俺なら確実に澪までグルと考えるけどな
応援してるぜ
138 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 17:35:44.25 ID:ivUD70qYQ
焦るとろくなことがないからゆっくり書いてくれ、待ってるよ
唯ちゃんが沢庵に素直になれない百合ss思い出した
140 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 17:47:03.77 ID:s7MuLPcO0
141 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 17:50:11.31 ID:TDzSuW2QO
先をイメージしたら壮大な鬱エンドになった
142 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 17:50:43.77 ID:3RyYkGI50
鬱展開しか見えない
143 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 17:50:59.81 ID:pJQIAqaIO
144 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 17:51:52.95 ID:cB7aJoHD0
元気やでっ!ってジャンプの読みきりが元ネタか
146 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 18:05:27.52 ID:pJQIAqaIO
147 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 18:06:14.36 ID:G8dbYtud0
さっきてんごく!読んでたせいか
これ見てると悲しくなる
148 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 18:20:15.25 ID:xE+On+boO
ほ
149 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 18:37:29.72 ID:i+jDFZYU0
支援
150 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 18:48:58.25 ID:NVGzIpGd0
心が痛むけど続きが気になってしょうがないな
特定とかそういうんじゃないけど、今書いてる人の文がなんだか連続レイプの人のに似てる感じがしなくもない。
まるっきり別人だったらスマソ
裏切られるのは目に見えているぞ・・・
152 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 18:56:08.42 ID:+YEN7nWN0
ほ
153 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 19:03:36.81 ID:G8dbYtud0
154 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 19:13:23.06 ID:NVGzIpGd0
155 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 19:15:13.95 ID:+YEN7nWN0
>>150 それ俺も思ったよ!ダムとかの表現とかで
156 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 19:28:59.13 ID:G8dbYtud0
157 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 19:31:15.39 ID:SmgZZSdeO
読心書いた人は十中八九初代初代カルーア
158 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 19:53:21.91 ID:vAqHeeRWO
俺は澪だけは信じてるぞ
159 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 20:00:40.75 ID:EVURCsFtO
ぬああああ
ちょっと戻ってみたら過去作バラされてるし
>>154 そうです。それです。
初代カルーアの人ってバタフライエフェクトとか唯拷問の人ですよね?
あの人とは違います。
160 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 20:05:37.12 ID:AmsDPMJ+0
支援
161 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 20:06:05.70 ID:NVGzIpGd0
当たったw
好きな文の書き方だから期待してるよ。
ハッピーエンドもバッドエンドも受け入れる
読心のようなオチにはしないで・・・
いや、
>>1の全てに任せよう
過去作の話はこれくらいにして…期待しながら見てるよ
164 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 20:16:49.78 ID:EVURCsFtO
そろそろ再開します
てかどう考えても長さ的に明日にもつれ込むし明日朝から大学の講義だし…どうしよう
165 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 20:19:24.04 ID:sQeDrodn0
完結してから大学行って下さい
完結してから大学行って下さい
書きためとけや!
167 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 20:23:18.91 ID:aHQWzxp20
いつもなら書きためておけと言うところだが
面白いので支援
2期opええのう
さっさと書け太郎
169 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 20:27:31.56 ID:TDzSuW2QO
お願いします
超期待
170 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 20:28:53.48 ID:3RyYkGI50
やってくれましたね
>>1さん…
よくわたしのSS一気読みへの夢をみごとにうちくだいてくれました…
それにしてもあと一息のところで放りだし状態になってしまうとは…
他の読み手には残念でしょうがわたしにはもっとでしょうか…
ほっほっほ…はじめてですよ…このわたしをここまでコケにしたおバカさんは…
しかしこんな結果になろうとはおもいませんでした…
ゅ…ゆるさん…
ぜったいにゆるさんぞ
>>1!!
スレ立てるなら全部書き終わってからにしろ!!
171 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 20:29:50.66 ID:C6ToryiXP
なんでそんな中途半端な時にSS立てるの?
おもしろいからこそ怒ってんだぞ俺は
172 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 20:33:26.64 ID:LM+/ViFs0
俺も朝イチだ
共に戦おうぞ!
173 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 20:34:31.68 ID:/OHjQQg90
寝ないで書けば済む事じゃねえか
おもしろければ、ほとんどの人は多少の保守は厭わないだろう
だから続けてみてほしい
175 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 20:40:55.17 ID:EVURCsFtO
二人は公園を連れ立って歩く。空は六月にそぐわない清々しい青空だ。
唯は左の頬と額にできた小さなニキビを鬱陶しげにこする。あの頃、……律からハブに任命され、ご飯が食べられなくなった頃……にできたニキビ。今日までに治っていてほしかったんだけど。
……何で私、こんなに気にしてるんだろ。馬鹿みたい。
「やっぱり休日だな。家族連れとかカップルとか多いよな。シート敷けるかなあ」
「……だったら別な日にすればよかったのに」
176 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 20:43:17.19 ID:TDzSuW2QO
ktkr
続きマダー?
178 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 20:57:37.65 ID:EVURCsFtO
空はどこまでも青い。それが唯の胸に広がる暗雲にそぐわなくて腹が立つ。
ようやくシートを敷けるだけのスペースを発見する。澪は嬉々としてビニールシートを広げる。
……私、本当は昔から遠足とかピクニックの類って嫌いなんだけどなあ。パリパリのシートも、いつの間にか鞄にくっついてる草の切れ端も、周りでざわめく人々も、大嫌い。
「じゃあ早速だけど、お昼にしようか」
「……でも、まだ午前中だよ」
「私、唯と一緒にお昼食べるの夢だったの」
澪が紬の口調を真似て言う。かつての親友、そして今は憎いクラスメートの真似。途端に唯の中で怒りのヤマアラシが針を逆立てる。
「帰る」
「……ごめんごめん。怒るなよ、唯ー。」
179 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 21:10:28.98 ID:TDzSuW2QO
死炎
180 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 21:12:27.39 ID:2rP4Zyzv0
試演
181 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 21:16:24.94 ID:EVURCsFtO
仏頂面のまま、唯は澪がお弁当を広げてゆく様を見つめる。……見てるだけでげんなりする量だ。おにぎりにおかずの山。お菓子まで用意されている。
……これ、絶対私にも食べさせる気だよね。
澪は唯が持ってきた栄養食とゼリー飲料を見て、小馬鹿にしたような声を出す。
「なんだよ、唯。それしか持ってきてないのか」
「……食欲ないから」
「私の持ってきた昼飯見たら、食欲ガンガン湧いてきただろ?」
……大した自信だよ、まったく。
182 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 21:26:06.42 ID:LM+/ViFs0
二人とも天使すなぁ
183 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 21:26:10.56 ID:o+2pvsV60
澪が敵か味方か、そこが重要だな
184 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 21:30:42.13 ID:+YEN7nWN0
続き始まったか
しえん
185 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 21:42:49.76 ID:EVURCsFtO
澪が次から次へと「昼食」を胃に収めてゆく傍らで、唯はもそもそと栄養食をかじる。
「私、昔はさ、弁当はいつもサンドイッチにしてもらってたんだ。何でだと思う?」
「一応聞いておくけど、何で?」
「おにぎりだと、具はキムチなんだろう、なんてからかわれたから。意味わからないだろ?」
「うん、意味わからない」
何でそんな話を今するのか、意味がわからない。
「でも、結構合うんじゃない?おにぎりとキムチ」
「合うかな?今度試してみようか」
澪が無邪気な笑みを顔中に咲かせる。唯も思わず顔が緩みそうになり、慌てて唇をキュッと結ぶ。履いている靴のひもよりもずっときつく。
天使のような悪魔の笑顔
187 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 21:46:49.57 ID:jQzqoBbe0
聞こえてるお前の胸に
188 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 21:51:56.01 ID:AmsDPMJ+0
まだー?
189 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 21:55:25.65 ID:CYI1sLggP
澪かわいい
190 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 21:58:30.22 ID:EVURCsFtO
「唯、ご飯交換しよ。唯のそれと私のおにぎり」
澪が食べかけのおにぎりを差し出す。……何で食べかけなんだ。唯は栄養食を差し出すと、澪の弁当箱から勝手におにぎりを一つ手に取る。
嫌々ながらも、やたらと大きいおにぎりにかぶりつき、咀嚼する。
「どう?いけるだろ?絶品だろ?三ツ星級だろ?」
「……悪くないんじゃない?」
悪くない。……というより相当に美味い。何かをこんなに美味いと思ったのは本当に久々だ。他のおかずにも手を伸ばす。
勝手に自分の弁当をついばむ唯を見て、澪は誇らしげな顔をする。……どうせ母親に作ってもらったんでしょ。唯の嫌みは口いっぱいのお弁当に阻まれて引っ込まざるを得なかった。
191 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 21:59:09.61 ID:42jCx7mL0
あれ・・・澪が可愛い・・・
192 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 22:00:38.35 ID:XBOJLuVuO
なんだ同級生じゃないのか
193 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 22:03:53.41 ID:irMhgW5jO
擦れた唯と天使な澪とか
最高に萌える組み合わせなんだが
なんか泣けてきた
195 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 22:07:21.11 ID:EVURCsFtO
「なあ唯、それ一口ちょうだい」
唯が口の中のものを流し込むために飲んでいたゼリー飲料に、澪が手を伸ばす。唯は黙って差し出す。
……何だか胸にくすぐったいような違和感を感じる。学校で何度も感じた違和感とは、まったく別のそれ。
澪ちゃん、少しだけ、ほんの少しだけ見直したよ。ただの猫かぶりじゃないんだね。
「やった、唯と間接チューした!唯と間接チュー!間接チュー!」
前言撤回。
196 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 22:08:11.93 ID:8S/Iqj1J0
涙腺が・・・
197 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 22:11:03.69 ID:IAk/rHEt0
バッドエンドにならないように祈るしかないな
198 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 22:12:35.82 ID:CYI1sLggP
BADENDをいじめるな!
∧_∧ ∧_∧
 ̄ ̄ ̄( ・ω・ )/⌒ヽ(*´д`*)
 ̄ ̄| | ⊂ ⊃^ω^;)⊂ つ 「STOP!HAPPYEND」
| | | |( つ⊂)│ | |
/ \し`J(__)_)(_(_)
守りたいBADENDがある
安易なHAPPYENDから守る会
200 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 22:14:22.71 ID:vAqHeeRWO
ツンデレ唯かわいい
201 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 22:16:03.36 ID:BKROUnFLO
澪が裏切ったら明日学校行かない
202 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 22:18:01.05 ID:NVGzIpGd0
唯との関節ちゅーを喜ぶ澪を想像したら興奮した。
正直に言うと、勃った。これ本当の話ね
203 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 22:18:11.45 ID:EVURCsFtO
……結局、澪が持ってきた山のような弁当は、二人ですっかり平らげてしまった。あんなに煩わしく思ってたのに。
「さあ唯、食うもの食ったし、遊ぼうぜ!私、ビーチボール持ってきたし、この先の池にはボートもあるんだよ!」
「……食べた直後に運動したら、お腹痛くなるよ」
唯はふと、去年の夏の合宿の澪を思い出す。誰よりも楽しそうに海で遊んでいた澪。
楽しかったなあ。電車に乗って、紬の別荘へ。電車の窓から、律と二人で海に向かって叫んで……。
胸をチクチクと意地悪くつつき回すような記憶は、不意に訪れた大波のような眠気に阻まれた。
そういえば私、夕べもちゃんと寝れなかったんだっけ……。
204 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 22:19:27.40 ID:8S/Iqj1J0
澪が裏切ったらもうけいおん!!観ない
205 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 22:20:09.88 ID:MGiLiKCB0
206 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 22:21:20.68 ID:2rP4Zyzv0
ああ
207 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 22:25:22.31 ID:jQzqoBbe0
睡眠薬だと
208 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 22:28:03.36 ID:EVURCsFtO
……目を覚ました時、唯は自分がどこにいるか分からなかった。何か柔らかいものに頭を預けている。
目の周りに眠りの残骸をベタベタと貼り付けたまま、唯は顔をあげる。空は綺麗なピンク色をしていた。周りにいた家族連れやカップルは綺麗さっぱり消えていた。
……あれ?空がピンク?みんなどこ?あれ?
「目、覚めた?」
澪の声で、唯はすべてを思い出す。……しまった、すっかり寝ちゃってた!
「み、澪ちゃん!今何時!?」
「……五時すぎ」
209 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 22:28:46.57 ID:s7MuLPcO0
wktk
211 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 22:33:52.27 ID:AmsDPMJ+0
212 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 22:34:25.48 ID:CYI1sLggP
213 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 22:35:38.16 ID:8S/Iqj1J0
214 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 22:38:07.22 ID:EVURCsFtO
唯の頭がショックで真っ白になる。ゆっくりと、理解したくない事実を頭が飲み込んでゆく。
……台無しにしてしまった。数少ないお楽しみを。澪の休日を。不覚にも涙が目に浮かぶ。
「澪ちゃん……ごめん。本当にごめん」
「ううん、唯、すっごく気持ちよさそうに寝てたし。いいよ。全然問題なし。……それに、唯に膝枕できて気分最高。足痺れたけど」
膝枕。唯の顔が途端に熱くなる。きっと夕日よりも真っ赤になってるだろう。貴重な休日を奪ったばかりか、膝枕までしてもらったなんて。
澪の柔和な微笑みが涙でぐにゃぐにゃに歪む。……澪はその涙を優しく拭ってくれる。
215 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 22:38:19.48 ID:jQzqoBbe0
澪監禁ルートかと思った、ビックリした
216 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 22:39:48.74 ID:8S/Iqj1J0
やはり澪は天使やったんやぁぁぁ
目から汗が
218 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 22:44:48.46 ID:EVURCsFtO
二人は連れ立って歩く。空のピンク色はすでに藍色に取って代わられていた。
「唯。……今日はどうだった?」
「滅茶苦茶だよ。シートは堅いし、ご飯は非常識な量だし、せっかくのお休みなのに寝てばっかだったし」
「ええー……とほほ」
「……でも、ご飯おいしかったし嬉しかった。だから一応お礼言っとく。……ありがと。また誘ってほしいな」
「どういたしまして。次はたくさん遊ぼう」
219 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 22:52:51.91 ID:nWyaEZkEO
あれ?何か澪が可愛い??
220 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 22:54:15.99 ID:G8dbYtud0
明日の夜まで残っとけ
221 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 22:55:13.45 ID:MTWidq2zO
このまま変わらない澪で居てくださいお願いします
222 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 22:55:27.26 ID:EVURCsFtO
何度も何度も断ったのに、澪は家まで送ってくれた。細やかな心遣いがたまらなく嬉しい。唯の心に、小さな金色の蝋燭の火が灯される。
「じゃ、明日学校で」
「うん、また明日」
また明日、学校で。もう「あのヒト達」が何をしてこようと全く平気だ。私は大丈夫だ。一人の親友は、千人の赤の他人に勝る。
泣いたりなんかしない。吐いたりなんかしない。
玄関の戸を開けると、憂が待っていた。何時から待っていたんだろう。唯は少し申し訳ない気分になった。
「ただいま、憂。遅くなってごめんね」
憂は返事を返さない。
「……お姉ちゃん、最近部活出てないんだね」
……あちゃ。バレたか。
223 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 22:59:58.19 ID:Dd6IHZiD0
追いついた私怨
224 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 23:05:31.83 ID:EVURCsFtO
憂が携帯電話を取り出す。……その手は心なしか震えて見えた。
「……梓ちゃんが、さっき写メ送ってくれた」
え、何?唯はわざと明るい声を出す。そうすることで、胸の蝋燭を守ろうとする。
憂の携帯電話の画面に写っていたものは……唯の学校の机だった。落書きの光る机。
憂が携帯電話を震える手で操作する。画面には違う写真が現れる。机の上の花瓶、散らばるプリントの山、そして……律と紬が唯の席を蹴倒して笑っている写真。
「……それから、これも届いてた」
225 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 23:08:26.89 ID:42jCx7mL0
あずにゃんは天使?悪魔?はたしてどっち
こんな写メを憂に送るゴキブリにイラッとした
227 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 23:11:15.78 ID:2rP4Zyzv0
支援
228 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 23:11:56.66 ID:8S/Iqj1J0
誰かバルサン持って来い
229 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 23:12:40.70 ID:OwI1NH7KO
澪…信じてるぞ
あぁ…
せっかく温かい気持ちになってたのに…
231 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 23:13:57.76 ID:pJQIAqaIO
あずにゃんが敵なら殺虫剤かけに行く
232 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 23:14:12.85 ID:+YEN7nWN0
wktk
233 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 23:22:32.78 ID:EVURCsFtO
憂の震える手に、封筒が握られていた。封筒はすでに開封されている。……感心出来ないなあ、憂。他人の手紙を読むなんて。
封筒の中身は……剃刀の刃やカッターナイフの刃。ご丁寧に「説明書」までついていた。よく切れるように研いであります。顔だろうが手首だろうがご自由にどうぞ。
「ねえ、お姉ちゃん。先生に相談しよ?こんなタチの悪い悪戯……」
憂の頬はすでに涙で濡れ始めていた。……止めて。
「さっき、お父さんとお母さんにも電話で言ったから。二人ともすぐ来てくれるって」
止めて。……嫌。
「もしつらかったら、学校変えてもいいって言ってたから。いい高校、二人で探そう?」
嫌……嫌!
「このままじゃ、お姉ちゃんが滅茶苦茶になっちゃう。そんなこと、決して」
「嫌あああああああああああぁぁぁっっ!!!!!」
唯はトイレに駆け出す。
便器をひっつかんだ刹那、彼女の喉は最初の吐瀉物の波に焼き尽くされた。
234 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 23:24:37.42 ID:fx3E5fTFO
いやあああああああああああああああああああああ
235 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 23:24:50.76 ID:EVURCsFtO
キリいいんでここらで風呂入ってきます。
一応第二章終わり?
こんな悪趣味なSSを支援してくれてありがとう
ああ・・・
237 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 23:25:18.95 ID:42jCx7mL0
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
238 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 23:25:19.00 ID:8S/Iqj1J0
もういやあああああああああああああああああああああ
239 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 23:25:32.81 ID:o/vr0T2/0
wktk
支援
240 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 23:26:06.09 ID:o6OVtdYbO
剃刀とか送ったのは、あずにゃんじゃなくて律達か。
(・∀・)クスクス
はぁ
楽しみに待ってます
支援
ゴキブリのツインテールを引き千切りたくなってきた…
244 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 23:30:29.48 ID:irMhgW5jO
ゴキブリはホント屑だな
やっぱ唯には澪なんだよな、うん
おい
おい
246 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 23:31:07.22 ID:BKROUnFLO
憂は味方みたいでよかった
澪さえ味方ならそれでいい
249 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 23:41:16.53 ID:8S/Iqj1J0
沢庵とデコとGに制裁が下るならそれでいい
250 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 23:42:46.18 ID:s0pHkkQo0
梓はちがくねーかwwwwwwwwwwwww
251 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 23:42:51.72 ID:jQzqoBbe0
あれ?Gは敵なの?
憂は唯を想って言ってるんだろうけど、逆効果だな
252 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 23:46:03.60 ID:tmf9sGppO
敵じゃなかったら凸と沢庵が机蹴って喜んでるところなんか撮影出来んだろ
253 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 23:48:42.09 ID:LM+/ViFs0
あずにゃんは味方だよwwww
254 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 23:49:47.96 ID:jQzqoBbe0
証拠撮ってるとかじゃないのか
255 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 23:50:52.87 ID:8S/Iqj1J0
バルサンはまだかぁぁぁぁぁぁぁ
256 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 23:53:18.15 ID:A+GfI0ntO
平沢・秋山連合軍30000 VS 田井中・琴吹・中野連合軍13000くらいかな。人気的に
257 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 23:56:22.94 ID:tItGZjsD0
平沢唯・憂・秋山連合軍40000 VS 田井中・琴吹・中野・わ連合軍13010
これが正しい
258 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 23:56:34.26 ID:cs/Z0h5C0
>>256 梓が唯達の陣営に付いたら人気的にはどうしようも無くなる程の差が付くな
259 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/11(日) 23:57:59.03 ID:GMtQhUvLO
260 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 00:01:40.29 ID:3WQCjeWY0
>>259 そんなSSあったなwww
読んだこと無ぇけど
261 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 00:05:54.75 ID:hl5+Vfsq0
262 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 00:08:01.99 ID:NYm1UPX/O
>>261 超グダグダな安価SSだから読まないでいいかも
内容は面白かったけど
263 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 00:10:44.35 ID:Wp86SjfmO
ごめんなさい
明日の講義ちゃんと出ないとヤバいんで寝ます
なんとか明日中には完結させる予定です。講義の合間に書きます
中途半端で本当にごめんなさい
てか
この後の展開どうしよう…
もうちょっと軽いノリのはずだったのにまた唯壊しちゃったよ…
264 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 00:11:25.40 ID:hl5+Vfsq0
おやすみー
265 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 00:16:17.20 ID:3WQCjeWY0
たっぷり書き溜めな
おやすーーー
266 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 00:20:39.35 ID:+lS0PZP90
待ってる。
気の済む様に書けばいい。俺はどんな結末でも受け入れる。
267 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 00:27:31.70 ID:rErrnCSaO
平沢唯・憂・秋山・中野連合軍55000 VS 田井中・琴吹・和・モブ連合軍3100くらいかな。
268 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 00:29:46.30 ID:YVXGH+zi0
モブの中にも澪が2人ほどいてだな
269 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 00:31:03.58 ID:MUqYePKAO
俺「このss悪くないんじゃない?」
悪くない。……というより相当に面白い。何かをこんなに面白いと思ったのは本当に久々だ。
270 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 00:40:19.41 ID:bTL5jVeiO
スレ立てた人と書いてる人は別だよな。
271 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 01:01:09.29 ID:yKAAi2U0O
ほ
272 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 01:02:01.95 ID:nNi/vG590
純ちゃん…
273 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 01:13:16.55 ID:uGAGDbCtO
机蹴り倒して笑ってる中に澪が居たら唯自殺するレベルだった
澪可愛い
274 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 01:15:18.77 ID:0fCJYdNy0
読んでてつらいけどおもろい
275 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 01:33:29.83 ID:46io4t1k0
ほす
276 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 02:06:47.83 ID:Jx2OC31Y0
ほーしゅ
277 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 02:13:07.82 ID:8y1MddbF0
おれのみおはうらぎらない
おれのみおはうらぎらない
おれのみおはうらぎらない
おれのみおはうらぎらない
おれのみおはうらぎらない
おれのみおはうらぎらない
おれのみおはうらぎらない
おれのみおはうらぎらない
おれのみおはうらぎらない
おれのみおはうらぎらない
おれのみおはうらぎらない
おれのみおはうらぎらない
おれのみおはうらぎらない
おれのみおはうらぎらない
おれのみおはうらぎらない
おれのみおはうらぎらない
おれのみおはうらぎらない
ほしゅー
279 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 02:25:56.91 ID:g2pTBjAwO
澪がいい子すぎて生きるのがつらい
280 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 02:29:06.33 ID:HsY6uFcnO
憂選手が田井中家前に到着したようです
281 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 02:57:59.09 ID:pDbcXBxoO
ほ
LPGタンクローリーが田井中家前に到着したようです
283 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 03:04:59.09 ID:jBLArXi9O
澪の口調がおかしい
が、支援
284 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 03:07:19.16 ID:3WQCjeWY0
保っ守保守にしてやんよ
285 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 03:32:34.26 ID:ulCmpw14O
憂が唯に変装してギターケースにチェーンソーを隠し、沢庵、デコ、Gに復讐する次回作に期待
律「おまえ、唯じゃなくて憂だろっ」
憂「そうだよ…」ガサッ カチッ キュィィィ…
紬「憂ちゃんっ待っ…」
憂「お姉ちゃん…」ガガガガガガガガガ
梓「ひぃぃぃぃぃ」(失禁)
286 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 03:34:23.70 ID:S29FdRc1O
糞!!糞!!
なんて恐ろしいSSなんだ!!
面白い……
面白いけど特定のキャラを良くみせて
特定のキャラを悪者にする
オレが1番嫌いなタイプのSSじゃないか!!
みたくない!しかし面白い!!
発狂してしまいそうだ…
オレはどうすれば…どうすればいいんだ…
287 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 03:53:27.95 ID:SnZkMNm30
なにこいつ面白い
288 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 04:30:05.05 ID:oXomCrkIO
289 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 05:16:26.03 ID:ZUw0TpCfO
澪って良い子でもクズでも肉便器にしたいというか
妙に嗜虐心をくすぐるんだよな
この澪は天使だが
290 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 05:50:43.72 ID:G9NvxIzNO
寝起き保守
291 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 06:27:40.64 ID:3WQCjeWY0
保守
292 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 07:21:00.23 ID:Uram+8PfO
ほ
293 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 07:21:10.13 ID:yF3SDcy6O
ほ
294 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 07:51:13.48 ID:Wp86SjfmO
そろそろ再開します
九時から講義だからそれまで書けるだけ書きます
295 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 07:58:01.58 ID:Mi60FhuI0
問題ない
296 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 08:05:29.56 ID:Wp86SjfmO
雨粒が窓を際限なく叩く。末期の息のような風が嘲笑う。
唯は窓に写る自分の顔を見つめていた。ここ数日で急激にニキビが増えてしまった顔。心なしか顎が尖って見える顔。
不意に彼女は、窓ガラスの自分の顔を激しく殴りつける。だがガラスは割れなかったし、自分の顔は壊れなかった。手に鈍い痛みが広がり、雲散霧消しただけ。
憎しみを爆発させたのは、これで何度目だろう。
297 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 08:10:36.83 ID:Wp86SjfmO
憎かった。
変な正義感から妹に自分の「事情」を密告した梓が憎かった。
何の断りもなく親に報告した妹が憎かった。
仕事を放り出して、学校へ乗り込んでいった両親が憎かった。
自分に同情したすべての人間が……憎かった。
298 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 08:24:46.32 ID:Wp86SjfmO
朝のホームルームで、律と紬が職員室に呼び出された。
教師が二人の名前を呼んだ瞬間、実体のないねっとりとした矢が一斉に唯に向けられた。
やっぱりね。唯は机に向かってぽつんと呟く。トイレに行ったり床に倒れたり、大忙しの相方。
机の落書きは、すでに全部消した。同情の原料を残しておきたくなかったから。
憂の携帯電話に入ってる写真は消した。家に届いた物騒な刃も、憂のいない間に捨てた。
くどい
300 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 08:41:51.51 ID:Wp86SjfmO
二人が戻ってきたのは、一限目の授業が終わりを迎える頃だった。ざわざわとしたお喋りが止み、机の下で携帯電話をいじっていた者は顔を上げる。
……先生がいくら注意しても改善されなかったのに。二人ともすごいね。教職の才能あるんじゃない?唯は黙々とノートをとりながら、そんなことを考えていた。
ストイックにノートをとり続けているおかげで、来月の頭にある期末試験は少しいい点が取れるかもしれない。唯はそんなことをおぼろげに考える。
……無理か。私のノート、ページが何枚もなくなってるし落書きだらけだもん。何冊かトイレで泳いでたし。
301 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 08:48:28.52 ID:Wp86SjfmO
休み時間になった途端、二人の周りに人垣が出来る。まるで宇宙から帰ってきたかのような好待遇。
「ねえ、どうなった?何か聞かれた?」
「やっぱりアレの件だった?」
「うん、アレの件。参っちゃうよ。しつこいんだもん。いわゆる誘導尋問ってやつ?」
「私ら何にも悪いことしてないのにねー」
「クラスメートを正しい方向に指導してあげてるだけなのにねー」
「被害妄想ってやつだろ?なあ、ムギ」
「……」
302 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 08:49:56.37 ID:SpZpKZ7FO
私の恋はホッチキス聞きながらだと辛いな
303 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 08:50:56.67 ID:ArTD4Rf70
心は痛いのに膨らんじゃうッ・・・!!!
304 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 09:00:17.49 ID:Wp86SjfmO
「ねえ、平沢さん」
紬が唯の机の前に仁王立ちする。やられるかもしれないな。全身の毛穴がぷつぷつと開き、警告の声をあげる。
「私とりっちゃんさ、来年推薦狙ってるのよ。二人で一緒の大学に通う夢があるのよ」
ざわざわとした話し声が、ぴたりと止む。クラスの全員が、紬に漂う危険な予感に飲まれる。
「それなのに、停学になったらどうなると思ってるの?他人の夢を台無しにしたいの?そんなに他人の不幸が楽しい?」
「……違う。チクったの、私じゃない」
「……はあ?何言ってるか聞こえない。てか臭いからしゃべらないで」
頭に重く鋭い頭が走ったと思ったら、鼻に鈍痛が走る。不覚にも涙が零れ落ちた。紬が唯の髪を鷲掴みにし、顔面を何度も何度も机に叩きつける。
305 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 09:06:36.62 ID:uE+QZW7EO
9時だな
ここまでか
306 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 09:06:40.11 ID:Wp86SjfmO
「死ね!お前なんか今すぐ死ね!死になさい!」
ヒステリックに歪んだ声で紬が叫ぶ。顔面からぬるぬるしたものが流れ落ちる。
「ちょっと、止めた方がいいよこれ!」
「ムギ、今はヤバいって!」
律が叫ぶ。紬が叫ぶ。私は鼻血を流している。
唯は奇妙な感覚に包み込まれていた。もう一人の自分が空中に浮かんで、他人ごとのようにこの修羅場を観察している。そんな感覚。
307 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 09:13:06.28 ID:S29FdRc1O
どうゆう事だこれは!?
ネガキャンか?ネガキャンなのか?!
308 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 09:46:11.60 ID:bTL5jVeiO
ほしゅ
保守
310 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 10:02:35.13 ID:2bdFouhN0
あうあうあう
311 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 10:03:09.15 ID:Wp86SjfmO
ただいま
てか講義変更になりました
大学ってよくわかんね
午後の講義まで時間あるからそろそろ再開します
312 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 10:10:08.52 ID:iz5FpsUbO
やったあああああしえん
大学とか講義とかお前自身の情報なんか知って誰が得するんだよ
要するにとっとと書け太郎
314 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 10:15:40.71 ID:wsitZFyUO
お前の大学事情なんてどうでもいいって
さっさと終わらせろ屑
315 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 10:17:09.54 ID:Wp86SjfmO
「……鼻、どうしたんだ?」
教師が問いかける。……ある程度の想像はつくくせに。
「階段で転びました」
腫れ上がった唯の鼻は、職員室の臭いに抗議している。昼食と印刷紙が混ざった不快な臭い。
今は昼休み。今度は唯が職員室に呼び出されていた。……覚悟はしていたが、やはり面倒なことになった。
「……それじゃあ、もう一度聞くけど、本当にいじめはないんだな?」
「ありません」
いじめ、という言葉が酷く滲んで聞こえる。場違いな冗談のように思える。
316 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 10:17:43.17 ID:4JDKRjywO
支援
317 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 10:25:51.47 ID:Wp86SjfmO
「お前の妹さんが見せてくれたケータイ画像……あれは何かの間違いだった。本当にそうなのか?」
「はい。あれは三人で悪ふざけしていたのを、私の後輩が勘違いしただけなんです」
「しかし、机に落書きがされていたとか、カッターナイフの刃が送られてきたとか……」
「証拠はお手元にありますか?」
嘘はすらすらと出てきてくれた。教師も本気で問い詰めるつもりなどないのだろう。ありきたりな質問しかよこしてこない。
蛇がゾロゾロ出てくると知りながら藪をつつく間抜けはいない。そういうことだ。
それにしても。唯は胃液でボロボロになった歯を食いしばる。何で私は被害者のような扱いをされなければならないんだ。
318 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 10:31:05.35 ID:Wp86SjfmO
被害者には同情が集まり、加害者には非難が殺到する。
私は同情なんかいらないのに。黙って非難を浴びるだけでいいのに。
あずにゃんも憂も、みんなどうしてわかってくれないんだろう。どうしてわかったつもりで行動するんだろう。
教師におざなりな挨拶をし、唯は自分のクラスに戻る。
待ち構えていたように、死ね死ねコールが始まる。
319 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 10:33:26.87 ID:HsY6uFcnO
澪「しーね!しーね!」
320 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 10:35:04.81 ID:igPofjnZ0
犯人は澪
321 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 10:38:46.62 ID:Wp86SjfmO
割れるような自分を出迎えてくれる声。どこからかペットボトルが飛んできて、耳元をかすめる。
……先生に聞かれたら、今度こそアウトだよ。
唯は胸の中でぽつんと呟き、席につく。誰かが待ち構えていたかのように机に跳び蹴りをかます。
……澪ちゃんにも聞こえてるだろうな。この死ね死ねコール。どう思って聞いてるのかな。
唯はふと、そんなことを考える。
彼女は結局、私に共感しているかもしれないけど、同情はしていない。そう思うと唯の中で澪の株価が少し上がるのだった。
322 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 10:45:35.87 ID:brPPXtn7O
跳び蹴りw
323 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 10:46:58.36 ID:qeP5AxURO
唯ちゃんの幸せのみ願ってる
324 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 10:48:26.66 ID:Wp86SjfmO
放課後。唯はズキズキとした鼻の痛みをお供に教室を出る。もうギターのケースは持っていない。憂をごまかす必要がなくなったから。
最も、帰宅が夕暮れ近くになるのは今までと変わらないが。
最近は憂も両親も彼女の顔を見るたびに、あれやこれやと余計なことを言ってくる。死ね死ねコールの方が遥かにましだ。
だから彼女は、わざとゆっくり帰る。
「おい、唯。一緒に帰ろうぜ」
325 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 10:48:35.76 ID:rAgd6pE70
澪「あーっはっはっは!!ごめん唯!もー無理!wwwwwww」
326 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 10:54:50.08 ID:Wp86SjfmO
澪が駆けてくる。唯は彼女の端正な顔を見て……すぐに顔を逸らす。だって腫れた鼻を見られたくないし、それに……何でだろ、わかんない。
「別にいいけど」
唯は素っ気なく言う。私、本当にひねくれてて嫌な奴。
「腕、組んでいい?」
「またターゲットにされるよ」
「じゃあ手、繋いでいい?」
「何でハードル上げてくるの?」
澪が強引に唯の腕を掴む。掴まれた腕から、奇妙な感覚が全身に広がる。
327 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 11:00:04.25 ID:igPofjnZ0
/:::/::::::::;: --- 、:::::::::|::::::::ヽ
|::::|:::::::├――┤:::::::l::::::::::|
|:::」.ィ ┴――┴‐- L::::::::|
|´ : | , -‐ 、 ‐- 、| `T ト、 ありゃー
l: : : |{ じ じ }: : :V::::::} 唯とうとう死んじゃったのか・・・
〃!: : | ー ー | i: : }_/
/ |:i ; | u ' jイ : ハ
l:ト、:ト . ^TTIト .イ/: /: :ヽ
| ヾ ィ>イl川´}∨∠ェー ´
_.. ヘ ヽ 川||/ ハー- ._
, ィ''´ } ンrtく { /ヽ
/ l 、\ {_/ |o| \_} / ,
{、 l >--\ |o| 、 ,′ 、
ハ_} / _二ヽ \ Ll V/ ヽ
{ / -- 、ン‐ヘ {i __}
に7 ‐ァ-一'’_¨二\二二¨ `Y⌒ヾ_-―‐ノ
// /ヽ、<´ ミ=三ゝ=ミ `>ノ ノ `ヽ |
328 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 11:00:17.17 ID:2bdFouhN0
今日から俺はの
北根壊編みたいな展開はよしてくれよ…
329 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 11:04:20.72 ID:Wp86SjfmO
澪の長い黒髪が唯の肩を何度も何度もこする。制服ごしだから何も感じないはずなのに、それはたまらなくくすぐったかった。
「そんなにくっつかないで、歩きにくい」
「あ、そのセリフ、どっかで聞いたぞ」
「……澪ちゃんの思考回路って、どうなってんの?」
二人は薄暗いアーケードを抜け、明るい午後の日の光を全身で堪能する。ありがたいことに、今年の梅雨は雨が少ない。
「唯はこの後どういう予定?」
「久々にゲーセンでいおりんと遊んでこようかな。しばらく行ってないし」
「じゃ、二人で河原でも行こう」
いやはや、実に見事なスルースキルだ。
なんでこれけいおんでやるの?
331 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 11:08:08.35 ID:HsY6uFcnO
手繋ぐ方がハードル高いのか
332 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 11:10:15.78 ID:+lS0PZP90
>>330 書いてる人はどう思ってるか知らんが
俺はこの話が唯視点の話だから凄い感情移入してしまう。
他の題材だったら見てないだろうな
333 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 11:13:12.82 ID:Wp86SjfmO
河原の草は湿っぽくて、とても座れたものではない。なのに澪ときたら、草の上に大の字になる。
……本当、猫かぶり。学校じゃ大人ぶってるくせに。胸だって私よりずっと大きいくせに。
「気持ちいいなぁ。いい詞が書けそうな気がするよ」
「……その辺、犬の糞あったよ」
「見えない聞こえない。もし本当なら今から川に頭からダイブする」
「嘘」
いろんな音が耳をくすぐる。野球を楽しむ少年達の歓声、自転車のベル。
334 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 11:20:31.17 ID:Wp86SjfmO
「なあ唯。……何でいじめってあるのかな」
澪がぽつんと呟く。唯は草の上に腰を下ろす。スカートが湿っちゃうけど、まあいいか。
「またいつものくだらない冗談?」
「いや、これは意外に、いやかなりマジ」
しばらく二人の間に沈黙の帷が降りる。帷は簡単に破れそうで、意外と丈夫に出来ている。
「……前に、こんな映画見たんだ」
やがて唯がぽつりぽつりと話し始める。
335 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 11:20:44.57 ID:QEWNqH3zP
>>332 これはこれで嫌いじゃないけど、心にダメージが来ないからいじめSS読んでる気がしない
いじめは台本形式の方が向いてるんだろうな
336 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 11:29:05.60 ID:igPofjnZ0
いじめのレベル低すぎだしな
もっと暴力とかレイプとかあってもいいのに
337 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 11:35:41.45 ID:qeP5AxURO
陰湿な方がキツいな
しかも信じてた奴に裏切られるとかマジキツい
338 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 11:37:14.90 ID:S29FdRc1O
いじめSSっつうか唯澪SSだな、これ
339 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 11:41:22.27 ID:HsY6uFcnO
だがそれがいい
340 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 11:41:59.76 ID:Wp86SjfmO
「ある平凡なおじさんが、何気なく追い越したトラックに命を付け狙われる話。けっこう怖かったよ。トラックの運転手の顔が最後まで見えないんだ。
私、それ見て思ったんだ。トラックの運転手がすごく楽しそうだ、って。おじさんの日常を滅茶苦茶にするのが楽しくて楽しくて仕方ない、って感じだった。
りっちゃんもムギちゃんも同じ。誰かの日常を滅茶苦茶にして遊んでるだけなんだよ。日常を壊された人が崖から転落して、遥か下の海でじわじわと溺れ死ぬのを観察したいだけ。
……もちろん、溺れ死ぬ人にしてみればたまったもんじゃないけどね。
私、最近こうも思うんだ。りっちゃんもムギちゃんも、次に崖から落ちるのは自分だって怖がってるんじゃないか、って。だから自分じゃない誰かを生け贄に捧げて助かろとしてるんだよ。きっと。
……本当に馬鹿みたいだよね。いくら生け贄を捧げたって無駄なのに」
341 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 11:48:26.48 ID:Wp86SjfmO
唯は話し終えると、喋りすぎたことを恥じるように顔を背ける。
澪は長いこと何も言わなかった。ようやく口を開いた時には、すでに日は沈み始めていた。
「唯も詩人だね。崖だの海だの」
「……もう」
唯は膨れっ面をしてみせるが、胸は清々しさに満ちていた。溜まって淀んでいた言葉を全部解放したせいかもしれない。
……別にいいじゃん。海の上だって。
342 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 11:59:35.94 ID:3AIqpyTZO
支援
343 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 12:03:25.34 ID:Wp86SjfmO
翌日。
霧のような雨をやり過ごして、いつものように下駄箱を開けた唯は、久しぶりに違和感を感じた。
いつもはこれ見よがしに入っている画鋲がない。紙屑の一つもない。最近は連日のように即席ゴミ捨て場になってたのに。
胸の中をぐるぐると渦巻く違和感と一緒に、自分のクラスに向かう。……座席は全くの手つかずだった。おまけに自分を見つめるクラスメートの視線が変わっている。
試しに机に鞄を置きっぱなしのまま、教室から出てみる。……誰も手出ししない。
あれ?
344 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 12:06:16.88 ID:B3Xbvmor0
よかった夢か・・・
345 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 12:07:56.99 ID:NwzesX/9I
激突!を絶賛する人がいるが、ハッキリ言ってなんもおもろくないで
346 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 12:12:13.43 ID:Wp86SjfmO
渦巻く違和感を持て余していたら、和が声をかけてきた。……何年かぶりに彼女の声を聞いた気がする。
「唯、おめでとう」
「……おめでとう、ってどういうこと?」
「だから、ターゲットから解除されたのよ。あなた。よかったわね」
和の言ってる意味が飲み込めない。こんな時に限って、私の頭は飲み込みが悪くなる。
「……じゃあ、そのターゲットとやらは?」
「今は新しいのがいるわ」
和はそう言うと、はっと何かに気がついて唯の後ろに隠れる。……まるで汚いものを避けるように。
347 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 12:14:31.07 ID:HsY6uFcnO
澪逃げてー
348 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 12:15:45.35 ID:+lS0PZP90
わ……てめぇ…
349 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 12:17:20.74 ID:Wp86SjfmO
ざわり。
唯の胃の内側を、誰かが箒で掃いた。
毛穴が開き、否定の声をあげる。
頭の内側が蒼白く冷たい感覚に襲われる。
嘘だ。
和が逃げた人物。皆が露骨に避ける人物。
嘘だ。
……秋山、澪。
……嘘だ!
350 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 12:19:03.24 ID:LanFfdN8O
授業中 パンツがみえるなんて嘘だっ!
351 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 12:20:41.17 ID:2bdFouhN0
うわああああ
352 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 12:23:16.22 ID:SpZpKZ7FO
残酷すぎワロタ
353 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 12:23:55.67 ID:S29FdRc1O
そんな…
354 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 12:24:17.13 ID:ulCmpw14O
ひでぇ…
355 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 12:24:55.54 ID:+lS0PZP90
しかしこれはもうどう転んでも軽音楽部の存続は無いな…
356 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 12:25:52.19 ID:NwzesX/9I
どうする!?
357 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 12:28:02.91 ID:m96woKfBO
澪ちゃん澪ちゃん可愛いよ澪ちゃん
358 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 12:30:11.50 ID:Wp86SjfmO
心臓が肋骨を破り、喉元で鼓動を打つ。感覚を失った手は小刻みに震えている。足は力を失い、なすすべもなくだらんとしている。
授業中、唯は頭の中のノートに何度も澪の顔を描いては消した。自分の代わりに消しゴムの的になっているであろう澪の顔を。
……私は、何を動揺してるんだ。よかったじゃないか。もう何もひっくり返らないし、何も壊されない。
それにあいつは、猫かぶりの嫌な奴だ。だからあんな目にあって当然なんだ。
だから唯、恐れるな。今日からクラスメートと楽しくおしゃべりするんだ。部活も再開するんだ。
唯は何度も何度も自分にそう言い聞かせる。けれども、心臓はしかるべき場所に帰ってくれなかった。
359 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 12:30:11.77 ID:dx92SAOT0
唯はいじめなど完全無視で澪と普通に接すると信じてる
360 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 12:32:21.42 ID:B3Xbvmor0
/ : / : : : : i{ : 、: : : : : : : : : : : :\
/: : : /: : :/: : : ハ : \ : : : : \: : : : : \ |
: : : :/: : :/、___: |: :i : : : :\:、: : : \ : : : : \ \..,,_辷弋ー''゛''゙r(,,、/
/: : : : : : : l`: ー-ソ:|: : : : : : :ヽ: : : : :\: : : : :ヽ ミ_ッ _ヲ;ニ,,,.
; : : : : : : : :ト、__: :/ヘ:l´ヽ : : : : : :i\: : : : : : : : ヽ '. ミミ !⌒'i ,ミミ
i: : : : i: : : :トー-ソ \ : : :i: : :|l ヽ : : : : : : i |: :ヽ =-三 l'ー'゙f t三=-
|: /: : |: i: : ! : :/ ヽ ヽ:ト、: :|' ヽ: : : : : | l : : :\ ''ミ:, !l イl 、ミ_シ
l/: : :|:l: : : : :i \__ : : }: : レ: : : :\:\ ッ''┤ 7'''^ヾ
〃 : : : :l: :l : : : :| ,ィ三ミ:、 ィ三ミ:、 V: : :| : : : : : .` ー / 、ト l \
/ {: : : : : |: :': : : : l {_ヒri}゙ ゙ ヒrリ.》 レi:ハ 、 : : : :. r' !l !f'ヽ
': : : :/ | :ハ: : :|  ̄´ ' l: : : : :V':, : : } .イ ,. !j, , !l :,ト,
/: : : / : :l: : : ': : : l {ニニニィ ノ: : : : : ハ i : ,′,r' l .:' ': ゙i,ィ ゙i
|: : :/; : : :| : : : : ; : l ∨ } /}: : : : : : }|/ r',i゙ :'゙ ll,
: :/ |: : : :l: : : : : \lヽ. ゙こ三/ / : / : : : : : / j/ ! ゙' ll゙i
V ヽ :_:ゝ- 、: : : :ヽ rト、 ー __ ィ_/: : /}: : : : /:/ リ .,r' '゙
/:.:.:.:.:.:.:.:ヽ ト、: }| ` ー- 、_/' マ//: : :/レ':.\ ゙i ,r'
,:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.j:.:.ヾ| ;ヘ{入 |/ :/.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ ゙i ,_,. !i゙'
361 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 12:32:59.82 ID:Vms40kP90
362 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 12:39:23.55 ID:Wp86SjfmO
昼休み、律と紬の二人が声をかけてきた。
「なあ唯。ムギが謝りたいことがあるんだってさ」
「唯ちゃん……こないだは本当にごめんなさい。女の子の顔にあんなことするなんて」
「私からも頼むよ。許してやってくれ。……それにしても、あのハブ、最低だよな。あいつさえいなけりゃ唯はあんな目に合わなくてすんだのに」
「……秋山さんね、音楽室で何度も何度も唯ちゃんの悪口言ってたのよ」
「ギターなんか一人で充分だろ、とかな」
「唯ちゃんは用済みだ、とかね」
……二人の言葉は、聴覚を失って空洞と化した唯の耳から耳へと吹き抜けてゆく。洞窟の風のように。
363 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 12:40:30.18 ID:+lS0PZP90
゜д゜)
364 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 12:45:02.52 ID:Wp86SjfmO
それからどうしたのかわからない。
一日は耐えられないくらい長いのと同時に恐ろしく短かった。
気がついたら唯は音楽室に連れ込まれていた。何週間も無縁で過ごした音楽室に。
梓がいる。お茶のカップがある。美味しそうなケーキがある。
……でもここには、澪ちゃんがいないよ。
先を見たくないのに見たいと言う矛盾したあれがある
366 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 12:48:58.09 ID:Wp86SjfmO
澪ちゃん。
ベース担当、秋山澪ちゃん。
スタイルも頭もよくてかっこいい澪ちゃん。
恥ずかしがり屋で痛いのが苦手で、だけど大人びてる澪ちゃん。
本当は子供っぽくてジョークの下手な、猫かぶりの澪ちゃん。
……あなたは今、どこにいるの?
367 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 12:55:09.15 ID:2bdFouhN0
゜д゜)
368 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 12:55:17.70 ID:qwh31ygdO
ハッピーエンドはあり得るのか
369 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 12:56:51.23 ID:qeP5AxURO
唯ちゃんが幸せならハッピー
その他大勢はどうでもいい
370 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 12:56:59.06 ID:Wp86SjfmO
数日が過ぎた。
唯の携帯電話の受信ボックスには、クラスメートからのメールがぎっしり詰まっていた。
唯は再びギターを手に学校に通うようになった。
憂はようやく安心して唯を学校に送り出してくれるようになった。
だが、
相変わらず食欲はなかった。寝不足の日が続いた。
紬のお菓子や憂のご飯を馬鹿みたいに胃に詰め込んでから、トイレに全部ぶちまける日があった。
明け方まで眠れず、とんでもない時間に寝て叩き起こされる日もあった。
携帯電話の送信ボックスは1件のままだった。
371 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 12:58:09.78 ID:+lS0PZP90
゜д゜)←たぶんこれが今の唯の表情じゃね?
372 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 13:04:33.28 ID:Wp86SjfmO
その日も唯は音楽室に連れ込まれ、無理やり練習に参加させられていた。……ベースの欠けた練習に。
唯のギターは相変わらず滅茶苦茶だった。数週間のブランクがあるとはいえ、ここまで酷くなれるものなのか。芸術的なまでの酷さだった。
「今日もさっぱり調子出ないなー。唯」
「雨が降り出しそうだし、そろそろ帰りましょう」
期末試験の前の最後の練習。その日は唯の住む地域に大型の台風が接近していた。
373 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 13:11:04.36 ID:aTSDwFrQO
追いついた
バイト始まる前に完結するかな支援
374 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 13:15:04.51 ID:Wp86SjfmO
空は崩壊の予感をたっぷりと含んだねずみ色をしている。風が不吉に吹き荒れる。
幸いなことに、唯は雨の降り出す前に家に帰ることができた。
「お帰り、お姉ちゃん」
憂が声をかける。姉がいじめから解放されたので、彼女の内部にも秩序が戻っていた。現金な話だ。すでに新しいターゲットがいるというのに。
憂にいい加減な挨拶を返し、唯はのろのろと自分の部屋に向かう。カタツムリにでもなった気分だ。自責の念という殻を背負ったカタツムリ。
制服を着たまま、唯は布団に倒れ込む。そのまま、重くねっとりした眠りに飲み込まれていった。
375 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 13:22:17.71 ID:Wp86SjfmO
風の唸るような警告の声で、唯は目を覚ました。
時計を見ると、すでに十時をまわっていた。窓に雨粒がピシピシと叩きつけられている。
自分のものとは思えないくらい重くなった頭を上げ、唯は何気なく携帯電話を開ける。
新着メールが3軒届いていた。律のメール、紬のメール、それに……澪のメール。
重い靄の立ち込める頭で、唯は澪のメールの文面を見る。
376 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 13:23:43.82 ID:Wp86SjfmO
[お久しぶり。学校の屋上行ってくる。じゃあね]
377 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 13:25:15.32 ID:S29FdRc1O
いやああああ
378 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 13:25:30.33 ID:wURkTIXbO
うおおおお
379 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 13:27:12.15 ID:YLY/hdjzO
えっ?
どうなる・・・
381 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 13:29:20.11 ID:+lS0PZP90
゜д゜)←たぶんこれが今の唯の表情じゃね?
382 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 13:29:22.28 ID:7wCJtRgmO
いじめって要は理性が変な方向に働いた
「ねじ曲がった闘争本能」だと思うんだ。
だからどこぞの国の喧嘩祭りって実は合理的。
気に入らない相手を指名してのガチバトル。
そのガチバトルあとは堅く熱い握手で仲直りの儀式完了さ。
翔太郎から教わった。
ホシュゥゥゥゥ!!!
シエンンンンン!!!
ホシュシエン!!!
…まさか………ぃゃぁ
384 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 13:32:02.79 ID:Wp86SjfmO
床を踏み破る勢いで、唯は階段を駆け降りる。憂が階下で待っていた。
「お姉ちゃん、起きた?晩ご飯だから何度も読んだんだけど、お姉ちゃん気持ちよさそうに寝てたから、」
「ごめん、憂。ちょっと言ってくる」
告げた次の瞬間、唯は靴をつっかけ、制服姿のまま嵐の中へ飛び出す。
背後で妹が何か叫んでいるが、耳に入らなかった。傘も持たずに、唯は雨の中を走る。
頭の内側が六月に似合わない寒さに凍えている。心臓が喉元で悲鳴をあげている。
あの馬鹿、あの馬鹿、あの馬鹿……!
385 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 13:38:10.45 ID:NwzesX/9I
そうだ!それでこそ!それでこそ唯だ!!
386 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 13:41:40.59 ID:Wp86SjfmO
吹き荒ぶ風にフェンスが泣いている。雨が傘に叩きつけられる音がうるさい。
澪は一人、夜の学校の屋上につっ立っていた。ここまで来るのには本当に勇気が必要だった。夜の学校の怖い話をいくつもいくつも聞かされているから。
……まあ、お化けも「あのヒト達」に比べればマシかな。
今日も澪は苦痛をたくさん味わった。髪にガムのかすをつけられ、お弁当にチョークの粉をかけられ、大切にしていたシャープペンシルを折られた。
……ひょっとしたら、お化けと友達になれるかも。
そう思った刹那、
自分の背中にびしょ濡れの何かが飛び込んできた。
387 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 13:43:23.58 ID:dx92SAOT0
間に合った!
388 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 13:44:46.30 ID:+lS0PZP90
続きが気になる
389 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 13:44:47.40 ID:aTSDwFrQO
うふぅ
390 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 13:48:11.30 ID:55nDITA00
興奮してきた!!!
澪大好き!!律紬かずは死ね!!!
391 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 13:52:04.86 ID:S29FdRc1O
>>390 こらっ、キャラに罪はないだろ
この書き手さんが外道なだけや
392 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 13:53:18.77 ID:eHzbqnYBO
よんでる
393 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 13:53:49.91 ID:NYm1UPX/O
>>390 かずって誰だよ
ゆい・みお・でこびっち・さいふ・あずさ・うい・わ・さわを・じゅん
ほら、居ないじゃん
394 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 13:58:53.47 ID:Wp86SjfmO
澪の悲鳴が、夜の学校に響き渡る。
「ごごごごめんなさいごめんなさい、私、私まだ心の準備が!」
澪が暴れるが、びしょ濡れの何かは彼女をがっちりと掴んで放そうとしない。荒く熱い息が彼女の首筋にかかる。
「いやあああ、助けて、ママ助けてえええ!……ってあれ?唯?」
びしょ濡れの生き物……平沢唯は、ようやく澪を解放する。酷い有り様だ。着ている制服は、明日は使い物にならないだろう。
「おい、何やってるんだよ。傘もささずに……痛っ!こら、何すんだ、止めろ!」
唯は構わずに澪の頭を、肩を、胸を手当たり次第に殴りつける。
「馬鹿、馬鹿、馬鹿!勝手に死ぬな!澪ちゃんの大馬鹿!自分を好きな人のことを置いて死ぬな!何さ、学校で嫌なことされた程度で!
……私は、私は澪ちゃんのことが大好だ!それだけで充分じゃない!例え千人が澪ちゃんを嫌おうと、私は澪ちゃんが心から好きだ!愛してる!愛してるのに……わあああん!うぁわあああああん!」
395 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 14:00:44.12 ID:+lS0PZP90
不謹慎かも知れないが、勃った。
396 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 14:02:40.00 ID:yEyeBqx6O
wktk
397 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 14:03:36.10 ID:aTSDwFrQO
なんと奇遇な
勃った
398 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 14:06:07.35 ID:Wp86SjfmO
澪に馬乗りになったまま、唯はわんわん泣き続ける。涙や鼻水が雨と混じり合う。
「死ぬって……お前は何を言ってるんだ」
澪はどうにかして唯の下から這い出る。
「……あーあ、せっかくいいのが書けたのに」
澪は屋上に転がっていた……鉛筆とメモ帳を拾い上げる。メモ帳はぐしょ濡れになっていて、もう使い物にならないだろう。
「いいのって……何」
「だから、詞だよ、詞。台風のような激しい恋の詞が書けると思ってわざわざ来たのに、台無しじゃんか」
399 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 14:08:13.16 ID:517fxE2dO
<(゚д゚)> はっ?!
400 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 14:09:23.33 ID:+lS0PZP90
<(゚д゚)> はっ?!
401 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 14:09:24.77 ID:ulCmpw14O
「屋上に行く」とかメールすんな
402 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 14:10:19.08 ID:9n0K8qZD0
ここに来て強がりとかカッコイイじゃん
403 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 14:11:33.55 ID:Wp86SjfmO
「……ふえ?」
「……何、まさかお前、私がターゲットにされたショックで自殺するとでも思ったの?あはははは……」
澪がケラケラと笑い出す。
「唯もまだまだだな、私はそんなに柔な人間じゃないよ。あははは……あれ、どうした?」
「わあああああああん!」
唯はまた声を上げて泣き出してしまった。
404 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 14:13:09.24 ID:Wp86SjfmO
キリいいんでそろそろ離れます
てか昼飯食ってねえお…(´・ω・`)
あ? 乙
406 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 14:14:41.72 ID:aTSDwFrQO
おい待て
バイト始まるじゃねえか
407 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 14:16:38.52 ID:55nDITA00
ーと、ここでネタばらし
なんと、この澪も仕掛け人だったのである
これには唯さんも苦笑い
そして昨日、唯さんはあの日の心境を述べてくれた
唯「あのときは精一杯でしたね、まず、自分の出来る事をやろう。と思いました」
408 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 14:23:41.58 ID:Wp86SjfmO
もう少し続きます
なるべく早く再開します
たびたびすみません
409 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 14:24:55.54 ID:YLY/hdjzO
待ってる
410 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 14:32:56.92 ID:+lS0PZP90
俺は今から仕事だけど、帰ってからちゃんと見る。
411 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 14:34:01.49 ID:yEyeBqx6O
今から授業だけどそんなの関係ない
412 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 14:44:47.11 ID:HsY6uFcnO
原作の澪なら既にダイブしてるな
413 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 14:50:37.09 ID:jBLArXi9O
律ムギの予感がして駆けつけたのですが
けいおん!に手を出したらまけかとおもってる…
っておもってたのに!
くやしい
はまると関連商品買いあさるからこまるのに!
ばかばかまんこ!
415 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 15:22:24.41 ID:MUqYePKAO
ナーウ
おいついた
がんばって
所々で重松清の小説に似てるところがあるな
419 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 16:08:41.02 ID:3WQCjeWY0
唯澪の友情に泣いた
律紬屑過ぎて泣いた
420 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 16:14:37.18 ID:mJq8a2tL0
やっぱり沢庵は、糞だな
421 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 16:29:59.17 ID:Wp86SjfmO
そろそろ再開します
>>417 やっぱり?展開とか以前読んだののイメージが濃く出ちまった気がします
鬱だ
422 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 16:32:02.68 ID:3WQCjeWY0
梓の活躍が気になる
423 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 16:34:44.51 ID:55nDITA00
そういえばもう梓が出て来る季節なのか
昨日トイレで遭遇してびっくりした。おしっこ見られて恥ずかしかった
424 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 16:43:53.21 ID:Wp86SjfmO
手渡されたバスタオルで頭を乱暴に拭う。外を吹き荒れる嵐には、もう不吉な予感は含まれていない。穏やかさすら感じられた。
澪の家。唯は何度も何度も鼻をすする。さっき鏡を見たら、目も真っ赤になっていた。……全部澪ちゃんのせいだからね。
その澪は今、憂に電話している。さっき盗み聞きしたら、お宅の娘さんを一晩お借りします、なんて言っていた。……脳天気女。
電話を切り、澪がこの上なく楽しげな顔で歩いてくる。
「落ち着いた?唯」
唯はあからさまにそっぽを向く。
425 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 16:50:30.71 ID:dx92SAOT0
ツンデレ唯とは新しい
426 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 16:53:23.82 ID:Wp86SjfmO
澪の母親も、娘同様にズレた人間だった。澪が「命の恩人を一晩泊めたい」と言ったらあっさり承諾してくれた。
「機嫌直してくださいよ、命の恩人様」
「命の恩人って呼ばないで!」
「冷たいなあ。さっきはあんなに熱烈な愛の告白してくれたのに」
「うるさい!」
唯は途端に真っ赤になる。染まった頬がたまらなく愛らしい。
「それより、もっとまともなサイズの服なかったの?」
まともな、に力を込める。澪が手渡してくれたTシャツは唯には大きすぎた。胸がぶかぶかなのが悔しい。
「悪いけど我慢してくれ、唯。それより、風呂でも入って暖まったら?」
「お気遣い結構」
言った刹那、唯は大きなくしゃみをしてしまう。
427 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 16:55:11.24 ID:B3Xbvmor0
一緒にお風呂とな・・・
428 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 16:58:46.23 ID:517fxE2dO
二人で風呂は危険だが見たいのぅ
429 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 17:06:47.64 ID:Wp86SjfmO
結局数分の後、唯は秋山家の湯船に顎まで浸かっていた。風呂の中で体育座りをして、未だに活発に働き続けている心臓をなだめようとする。
私は慣れない他人のお風呂で緊張してるだけだ。例えばこれがあずにゃんの家のお風呂だったとしても同じだったろう。きっとそうだ。いや、絶対そうだ。
……本当に?唯の中の意地悪なもう一人の自分が声をかける。夏の合宿では、ずいぶんと平然としてたけど?
唯は自問自答を繰り返し、さっきから脳の表舞台に顔を出そうとしてる想像……この風呂に入浴している澪の姿……を追い払おうとする。
急にドアが開いたと思うと、澪がずかずかと無遠慮に入ってくる。唯の努力は全くの無駄になった。
「わっわっ、こら唯、何すんだ!止めろ!」
「馬鹿!変態!出てけ!入ってくんな!」
430 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 17:17:57.53 ID:Wp86SjfmO
「……ゆーいー」
「嫌」
「こっち向いてよおー。話しづらいよおー」
「話したくなんかないもん」
高校生の女の子二人が入ったせいで、湯船は身動きが取れないくらいに狭い。
唯は耳まで真っ赤になっていた。この猫かぶり女、どこまで無神経なの?信じられない!
「いいからこっち向けっての!」
澪が唯の背中に抱きついてくる。力強い手が唯の肩にまわされる。……そしてこの背中の柔らかい感覚。二つの若干硬い……
「ふぎゃらっしゃああああああああああ!!!!!」
「ぎゃあああああああああ!!!」
431 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 17:21:40.12 ID:SpZpKZ7FO
連続レイプクル━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!
432 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 17:25:25.34 ID:Wp86SjfmO
「痛い痛い、唯、何度も殴るな!」
「離れろ!もう出るから離れろ!」
「ダメだよ、年頃の女の子はきちんと洗わなくちゃ」
「わ、馬鹿!変なとこ触らないで!……助けてえ!犯される!」
「人聞きの悪いこと言うな!」
「……若いっていいわねえ」
風呂場から聞こえてくるそんなやりとりを聞きながら、澪の母親はお茶をすするのだった。
433 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 17:31:46.34 ID:517fxE2dO
素直になればいいのに…
434 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 17:31:49.23 ID:HsY6uFcnO
唯は口調まで変わったのか
435 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 17:38:05.41 ID:eHzbqnYBO
かわいいからいいよな
436 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 17:39:10.92 ID:rErrnCSaO
>>426 澪の母親も、娘同様にレズな人間だった。
に見えた
437 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 17:44:05.88 ID:Wp86SjfmO
地獄のような入浴タイムを終え、唯は風呂場から這い出る。命の危険を感じた澪は、すでに逃亡していた。
風呂は命の洗濯、なんてセリフをどこかで聞いたことがある。なんだかきれいになるどころか汚れが増えた気がする。
バスタオルを体にぴったりと巻いてから合図すると、澪が頭をさすりながら入ってきた。
「まったく、風呂場であんなに大暴れして……すごく危ないんだぞ。下手したら片方がどっかに頭ぶつけて死んじゃって、もう片方が死体を鋸でバラバラに、なんて展開に」
「何の話?」
唯はぴしゃりと返す。まだ体中に変な感覚が残ってる。
「それより澪ちゃん、……それは何?」
唯が指差したのは、青と白の縞模様の下着だった。
438 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 17:45:10.97 ID:+GAJj8NzO
胸が熱くなるわ
439 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 17:47:15.56 ID:I5QHtLQAO
終わってなかったのか。追いついた。
唯ニキビにより‐20点
440 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 17:47:40.30 ID:qAY6Hjt+0
>>437 カニバのやつか・・・・思い出しちまった
二人で一緒に寝るのも危険だが見たいのぅ
唯はデレてはくれんのか
442 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 17:55:28.84 ID:Wp86SjfmO
「少なくとも私のお父さんの背広でないのは確かだね」
「クイズやってるわけじゃないの。澪ちゃんは、それを持ってきてどうするの?」
「だから、唯がはくんだよ。これ」
言った次の刹那、澪の顎に強烈な肘が入る。澪は綺麗に吹っ飛ばされた。
「ふごうっ!」
「どんだけふざければ気が済むの!?いい加減にして!てか私のパンツどこ?返して!返せ!」
「……だって唯のパンツ、雨でぐしょ濡れなんだもん……」
「人肌であっためるからいいもん!」
「何なら私があっためてあげようか?」
再び肘。
「ひんみんっ!」
444 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 18:03:48.02 ID:QEWNqH3zP
追いついた
未だに澪が豹変するんじゃないかと思うと怖い
446 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 18:07:50.53 ID:Wp86SjfmO
唯は絶望のどん底にいた。自分の腰回りに漂う、体がむず痒くなるような凄まじい違和感。
「汚されちゃった……憂。私、汚されちゃったよう」
「大げさだなあ。まったく、たかが下着じゃないか」
「そう簡単に言い切れる澪ちゃんの頭が信じられない」
澪の部屋。時計はもう1時をさしている。唯は秋山親子が作ってくれたおにぎりにかぶりついていた。
「どう?おいしい?」
「こないだよりスペック落ちてるよ。具はないし、海苔すら巻いてないし」
「……とほほ」
「……でも、あったかい。だから許す」
447 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 18:08:28.73 ID:NYm1UPX/O
448 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 18:12:00.31 ID:yEyeBqx6O
唯と澪可愛い
449 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 18:17:48.02 ID:6HLuI0++O
口調も性格も唯に見えない…
450 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 18:19:18.59 ID:Wp86SjfmO
食べ終えた途端、今度は眠気が襲いかかってくる。唯は目をこすり、高度を下げてゆく自分の瞼を勇気づける。
「どう?私の部屋」
「パソコンは可愛いと思うよ……ていうか、そろそろ眠い」
「食べてすぐに寝たら牛になるよ」
「お黙り、牛乳女」
「……さっきの告白の返事、まだしてないのになあ」
途端に唯の眠気は頭から完全に吹っ飛んでしまった。彼女の胸の中で白い閃光が弾け飛び、全身に広がる。
451 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 18:19:50.93 ID:nNi/vG590
こんなクズはフィクションにしかいないよな
452 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 18:27:06.23 ID:Mi60FhuI0
唯澪はもっと増えてもいいと思う
>>452 わかるわぁ・・・唯と澪の仄々なんて見たことねぇもん。
454 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 18:33:18.64 ID:Wp86SjfmO
心臓がまたも暴れ出す。頭の中が滅茶苦茶に振った炭酸飲料のごとく泡立っている。
「だ、だからあれは違うんだって!澪ちゃんが死んじゃうと思って、仕方なく言っただけであって……変な勘違いしないでよ!」
「わかったわかった。でも、返事聞くだけならいいんじゃないの?どうせお互いに冗談なんだから」
冗談。……冗談なんかで返事してほしくない。唯の熱い胸に、冷たい風が流れる。
何で私、こんなに熱くなってるんだろ。何で必死なんだろ。
……本当、馬鹿みたい。
「唯。私、お前のこと……。」
455 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 18:33:50.34 ID:eHzbqnYBO
とっとと
456 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 18:42:06.04 ID:2Eg9xAgP0
書け太郎おおおおおお!
457 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 18:43:04.28 ID:mJq8a2tL0
まだー?
458 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 18:43:50.98 ID:Wp86SjfmO
唯はその先の言葉を待つ。心臓が喉元で盗み聞きしようとしてる。唾を飲み込もうとした喉が痛い。
彼女は待つ。一秒は永遠となり、永遠は時間の概念を失う。
「……やっぱり、止めた」
「……はあ?」
「唯のそのひねくれた性格とか口調が元にもどるまで、教えてやんない」
唯に止まった時間がどっと津波のように押し寄せる。押し寄せた時間は目から溢れ出しそうになる。
「ううー、澪ちゃんひどいよおー…」
「あはは、今の唯、昔の唯っぽかった」
「ぶー!私、大真面目なのにー!」
「安心しなって。唯が素直で明るい子に戻った頃には、ちゃんとした答え用意しておくから」
……夜は緩やかに流れてゆく。二人の、そして外で盗み聞きしている澪の母の貴重な睡眠時間はどんどん削られてゆく。
459 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 18:43:55.91 ID:3WQCjeWY0
ラブコメっぽくなってきたな
構わん続けろ
460 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 18:48:59.54 ID:Wp86SjfmO
一応三章?終わりです
エピローグをどうぞ
461 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 18:50:03.17 ID:eHzbqnYBO
なんだ次は青年編か
むぎはいじめなんてしない
唯DQNキャラ似合わない
このスレ立ったときから見てるけど
期待
465 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 19:02:25.34 ID:Wp86SjfmO
真夏の日差しの元に慌てふためいて飛び出す。蝉の声が彼女を出迎える。
だから日焼け止めクリームなんていらないって言ったのに。唯は一人ぼやく。憂ときたら、いつまで私のこと子供扱いするつもりなんだろ。
それに、この服装。唯はひらひらしたレース付きの白いワンピースを着て、大きな麦わら帽子を被った鏡に写った自分を思い出してため息をついた。帽子もワンピースも、ちっとも似合ってなかった。
澪ちゃんたら、自分じゃこんな服は着れないくせに。絶対に似合うから、だって。
466 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 19:04:58.90 ID:I5QHtLQAO
>>465脳内再生したら唯はやっぱり八の字眉の困った顔してて片手で麦わら帽抑えながら木漏れ日のまばゆさを気にしてた
467 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 19:07:26.66 ID:O68SW3ynO
「そこまでだ」
不意に声が教室の扉の向こう側から聞こえると、扉を乱暴に開ける音とともに一人の男が入ってきた
あれは地本でも有名な寺生まれのTさんだ!
T「消えろ!!心の闇にはびこる魔物どもめ!!破ッー!!!」
掛け声とともにTさんの両手から青白い光弾が飛び出すとクラスを青い光で包んだ
「私達はいったい・・・」
正気に戻ったクラスメート達は一斉に私に謝り許しを請った
T「彼女達は悪い魔物に取り付かれていた。彼女達もまた、被害者さ」
Tさんはそういうと、勝手に私のアドレスを登録し、颯爽とクラスを去った
寺生まれって凄い。私は初めてそう思った
468 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 19:21:02.92 ID:Wp86SjfmO
……もうあの頃から、一カ月以上たつ。今は夏休み。
澪がターゲットを解除されたのは期末試験の返却日。意外と早くすんだ。もっと刺激的なターゲットを発見したのだろう。
律も紬も、未だに誰かを崖から突き落として楽しんでいる。勝手にしろ。澪は解除記念日……唯が勝手にそう呼んでるだけだが……にそう言った。
軽音部は、二人で一緒に退部した。部員を二人失ったから部は即廃部。梓には悪いと思うけど、世の中にはどうしようもないことだってある。
二学期から放課後をどうすごすかはまだ未定。澪は文芸部に入ろうと言ってたけど、あまり乗り気になれない。
部活だけじゃない。二人とも、今はもうどこのグループにも所属してない。スポーツ少女のグループ、がり勉のグループ、アイドルオタクのグループ。軽音部のグループから抜け出した二人の行き先なんか、どこにもない。
いいじゃん、別に。唯はこの記憶の回想を、いつもこの言葉で締めくくる。いいじゃん。行き場なんかなくたって、人は生きていけるんだから。
469 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 19:21:37.49 ID:55nDITA00
書き手が丸投げしたと思ったわ馬鹿
470 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 19:28:57.85 ID:Wp86SjfmO
待ち合わせ場所。唯の姿を見つけると、澪は無邪気に手を振って合図する。
……まったく、変わらないなあ。
「遅いぞっ!」
「ごめんごめん、憂があれやこれやとしつこいんだもん。」
「言い訳はなし。それより唯、その服、本当によく似合ってるよ。みんな振り向いてた唯の方を振り向いてた」
「私は澪ちゃん一筋だよ」
言ってしまってから、唯はひどく赤面する。帽子に顔を隠す彼女を見て、澪はクスクスと笑う。
どうでもいいけど唯の歯が元に戻ったのかがきになる
ほんとにどうでもいことだけど
472 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 19:37:03.33 ID:Wp86SjfmO
「さあ行こう、今すぐ行こう!今度こそビーチバレーもやるしボートにも乗るぞ!お弁当もたくさん食べるぞ!」
「はしゃぎすぎだよ、澪ちゃん」
言った直後、唯の帽子が意地悪な風に吹き飛ばされてしまう。彼女は慌ててそのあとを追いかける。
「唯ー!元気ですかー!?」
やっと帽子を捕まえた、と思ったら澪が遠くから呼びかける。唯は苦笑いしながらも大きな声で返事を返す。
「元気だよっ!」
完
473 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 19:39:36.71 ID:I9EA3MGI0
逆襲がはじまるんじゃないのかよ・・・・
474 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 19:39:48.32 ID:sy26PaX/0
475 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 19:40:18.23 ID:y2gWsyyN0
乙
476 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 19:41:20.20 ID:gSiUp8WeO
猪木wwww
477 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 19:42:07.00 ID:hl5+Vfsq0
乙
乙。読みごたえありました。
キャッキャウフフはないのですか。是非おねげぇしますだ。
唯澪いいね
479 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 19:44:46.21 ID:erTpk1ciP
律澪が一番だけど唯澪もいい。
変更されたターゲットって・・・ゴクリ
481 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 19:49:26.93 ID:Wp86SjfmO
終わりです。こんな行き当たりばったりなSS読んでくれてありがとう
一カ月ぶりのけいおんSSがこんな形で実現するとは思いませんでした
てかいじめにあってひねくれた唯はともかく、澪のキャラ崩壊っぷりがヤバいorz
482 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 19:51:08.06 ID:+GAJj8NzO
乙!
唯澪に目醒めた
483 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 19:51:19.30 ID:4LVsyI8OO
484 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 19:51:54.20 ID:yi0wAZTjP
乙
486 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 19:54:45.15 ID:0Z/ZWwCoO
律ムギ許せん
487 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 19:55:45.43 ID:yF3SDcy6O
デコとサイフ氏ね
489 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 19:56:53.59 ID:8y1MddbF0
490 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 19:58:05.24 ID:NYm1UPX/O
>>484 ごきにゃんは学年違うんだから、わちゃんだろ
491 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 19:58:12.85 ID:Mi60FhuI0
乙
乙でした
494 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 20:06:02.95 ID:I5QHtLQAO
乙
オレの脳内再生嫁は間違ってなかった
最後は丘の上から「元気だよっ」でサザンの涙のキッス流れるんだろ?
違ったら東京なんたらパラレルパラレルパラレル(ry
495 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 20:12:09.80 ID:SrNL5tyM0
なんだこいつ
496 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 20:12:55.78 ID:bTL5jVeiO
面白かった。乙です。
497 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 20:17:39.87 ID:Wp86SjfmO
てか読み返してみたら間違いだらけだわ
>>304 頭に重く鋭い痛み
ね。申し訳ないです
唯澪いいなぁ
二人のSSもっと読みたいなぁ
499 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 20:45:35.08 ID:mSxDNfIoO
乙でした。
これは唯を手に入れる為に澪が仕組んだ壮大な茶番劇という事にすれば律紬和も許せる。
俺の提案どうですか
おもしろかった!
乙!
501 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 20:51:22.55 ID:HsY6uFcnO
超良かった唯澪もっと増えろ!!
乙
502 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 20:55:45.01 ID:YVXGH+zi0
503 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 20:56:05.05 ID:9/5BMCzr0
やっと読み終わった!おつ
504 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 21:04:20.16 ID:g2pTBjAwO
ツンデレ唯は卑怯なくらいかわいすぎる
505 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 21:07:48.02 ID:9Yqz60oYO
春夏秋冬とこれのせいで唯がツンデレにしか見えなくなった
506 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 21:12:51.69 ID:m/oJN04e0
>>505 ひねてからの唯見て俺もそれ思い出した
それもこのSSも好きだけど
唯の性格だけは違和感ぬぐえねぇ
507 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 21:14:25.28 ID:+GAJj8NzO
誰か唯澪のSS教えていただけないでしょうか
508 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 21:20:11.88 ID:XlZAMy0XO
俺は最初の合宿回からずっと唯澪一筋だぜ
最近同人やらEDの大人っぽい唯やらで、ちょっと擦れた感じの唯が個人的にキテる
509 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 21:22:43.49 ID:B3Xbvmor0
あの花火の時惚れてるよな
510 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 21:23:51.38 ID:NYm1UPX/O
511 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 21:24:45.67 ID:Mc1c44EK0
512 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 21:24:51.84 ID:6ORjAula0
乙
あずにゃんってムギのこと何て呼んでるっけ?
紬先輩?
ムギ先輩?
513 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 21:25:26.30 ID:SZVaOSm90
しかし、SSスレでもあまりカプ組んで貰えない沢庵可哀想じゃね?
514 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 21:25:35.28 ID:rAgd6pE70
515 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 21:29:14.30 ID:mEaYCkNg0
いいもん見たわ
おつ!
516 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 21:39:14.31 ID:+GAJj8NzO
517 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 21:53:11.69 ID:SpZpKZ7FO
乙!
無粋だとわかってもこれだけは言いたい
全員キャラ崩壊しとるのにけいおん!でやる意味あんの?
519 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 22:23:19.49 ID:ArTD4Rf70
乙!
書き手はいじめ経験者だったのか?
520 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 22:25:43.92 ID:Bu+33g5nO
521 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 22:29:23.33 ID:jBLArXi9O
書き手さんなりのキャラアレンジでSSやるって普通にあるしいいんじゃね
522 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 22:34:53.00 ID:m/oJN04e0
けいおんSSはただでも乱立してるんだから
キャラ変えても問題ないなら出来るだけ避けるべき
523 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 22:50:09.88 ID:mJq8a2tL0
乙
524 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 23:09:48.93 ID:Jh7tOvGm0
おつうううう
乙
誰か漫画化してくれ
526 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/12(月) 23:37:23.62 ID:rKv7892r0
乙
おもしろかった
けいおんSSも捨てたもんじゃないな
>「だから、ターゲットから解除されたのよ。あなた。よかったわね」
俺は和ちゃんがかように冷酷で且つ幼馴染を危難が去った後にしか労わることができないほど無力でもまだまだ和ちゃんを愛せるよ
最後のほうは澪唯でまったり落ち着いてとりあえず安心できた。お疲れ様
529 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/13(火) 00:31:42.11 ID:b7uRfhcK0
530 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/13(火) 00:32:41.36 ID:oVF4/avlO
531 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/13(火) 00:47:59.69 ID:fsTM7TpnP
やめろ。
あれはSSで初めてトラウマになった。
533 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/13(火) 01:03:29.82 ID:4D8a3G63O
他板には唯紬や唯梓はあるんだが何故か唯澪がないっていう
澪は律以外だとうんたらかんたら…
澪梓とかも少ないし。めんどくさいな
535 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/13(火) 01:26:51.75 ID:/sSac+7pO
沢庵と凸許すまじ
奴らには地獄すら生ぬるいわ
536 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/13(火) 01:31:03.40 ID:Jqyz/OhwO
唯澪派は二大派閥、律澪・唯梓に喧嘩売る形になるから生きづらい
537 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/13(火) 01:51:54.86 ID:7FBZl2VE0
和憂とかさわムギとかマイナーカプもたまにはいいよね
538 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/13(火) 02:04:29.52 ID:GwGNAfO80
律唯はどうすればいい
539 :
マジレス1I ◆MAJIRESU1I :2010/04/13(火) 02:06:46.11 ID:Kt0zBc0s0 BE:1441246346-2BP(1485)
澪め!
くそっ!かわいいだなんて思っちゃうのはこれっきしだからな!
540 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/13(火) 02:35:47.37 ID:NhwapHTjO
昔のけいおんSS読めるとこ教えてください><
のくすはみんな消されてて読めません
誰か教えてくださいお願いします
闇速、戯言ニュース
いちいち上げんなカスが
ツンデレ乙
けいおんsswikiのは見逃したのとか探すのに便利よ
543 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/13(火) 02:42:15.13 ID:x0wPZrNiP
ターゲットというのが理解できないわ
544 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/13(火) 02:43:48.83 ID:NhwapHTjO
澪梓とか見ないな
原作でそんな話あったのに
すまん、けいおんsswikiでググったら見つからないようだ
ググるんなら けいおん ss ってスペース空けてね
547 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/13(火) 02:58:52.93 ID:NhwapHTjO
>>546 Wikiでググって出ないから少し不思議に思ってました……
その方法でもう一度探してみます
上げんなよカス
俺に感謝の言葉はないのか
戯言と闇速は知ってる
それにもしもしだと途中までしか読めない
もう少し考えろカス使えねーな
550 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/13(火) 06:09:24.47 ID:BuPu7hqvO
ケンカはやめてぇぇぇぇぇぇえ
プシャー
551 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/13(火) 06:51:50.18 ID:nauz/ASaO
保守
552 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
なんでまだ残ってるんだww