今週の与太話
発信箱:みんなが、みんなに=与良正男(論説室)
ttp://mainichi.jp/select/opinion/hasshinbako/news/20100318k0000m070143000c.html 新党結成にせよ何にせよ、行動を起こすなら衆院選前だ。選挙前に動くのなら納得する……。昨年1月、元行革担
当相の渡辺喜美氏が自民党を離党するかどうか取りざたされていた時、私はこう書いて渡辺氏の行動を支持した。
当時、同調者は皆無に等しく、その後も「新党ひとり」などとからかわれたものだ。ところが、最近の毎日新聞世論調
査では所属議員わずか6人でありながら、みんなの党の支持率は民主、自民に次いで3番目。政界は「みんなが、み
んなの党にすり寄る」といった様相だ。自民党を離党した鳩山邦夫氏や「予備軍」と目される与謝野馨、舛添要一両氏
らも、みんなの党人気に刺激を受けているのは間違いないだろう。
でもなぜ今、みんなの党か。民主も期待外れ、でも自民には戻れないという層の受け皿になっているのは確かだが、それだけではないと思う。
渡辺氏といえば徹底した公務員制度改革(公務員たたき?)の印象が強いが、「成長なくして分配なし」と強調している
ように小泉構造改革路線の継承・発展的な立場を取っている。実はそれがミソではなかろうか。
民主はもちろん、自民も小泉改革をノーといい、どちらが強く否定するかを競い合っているような今の状況。結果的に両
党の違いがますます分からなくなっている。そんな中で、(改革の是非はともかく)みんなの党は少なくとも別の選択肢
を明確に示しているということだ。
で、結論は明白。邦夫さんも与謝野さんも舛添さんも信念があれば行動し、国民の信を問えばいい。でも肝心なのは政
策。何をするかだ。「新党作れば受ける」なんて時代はとっくに過ぎました。