電波王「南夏奈ちゃん？」

本文に「涼宮ハルヒちゃん！」と入力し
書き込みボタンを押す。それが彼の日常
愛情表現であるはずだった。
楽しくない日々、しかし仕事はサボれない
いつものように母親に挨拶をして
家を出る。自慢のランエボのエンジンが
彼の憂鬱を加速させる。BGMの平野あやCDが
唯一彼の意識をつなぎとめた。

社員1「おはようございます電波王さん」

電波王「おはようございまーす」

彼は現実世界では極めて普通に努めていた。
常識人で普通な人。廻りの同僚はそれ以上気にも留めない
しかし裏ではハルヒちゃんを愛撫し、溺愛する
極めて特異な精神状態はVIPなしでは語れない
VIPは彼の自我の安定に必要なものであったからだ。

電波王「ハルヒちゃんおやすみ」

心の中で呟くがフィギュアは返事を返さない。
彼は無意識に何か物足りなさを感じていた。
愛しているのに愛されていないとも言うべきか。
自ら造り出した独自のハルヒの世界に不満を感じ始めていた。
電波王は今年３５歳になった。もちろん独身だ。
周りの同僚は次々に結婚し、家庭をもっていく中
実家暮らしということもあり恋話はあがらない
３５歳という年は何かの節目になる場合が多い。
周りの環境がそうであるように彼の精神面で
意識しない変化が起こり始めていた。
悪い意味で

電波王「ぼくはハルヒちゃんと付き合ってるんだ」

電波王「ハルヒちゃんをこれだけ愛しているんだ」

電波王「ハルヒちゃんぼくのことすき？」

休日の朝からいつもの日課で彼女に聞いてみる。
かわいい笑顔がぼくを通り過ぎ天井を見つめていた。
突然無視されているような恐怖に襲われ
フィギュアのスカートをめくってみる
パンツが汚いものに見えた
彼の愛情は、放送開始から続いていた
確固たる自信があったのだ、いやあったのか

電波王「ぼくは浮気なんかしない！ハルヒちゃん！」

机の横のへこんだ壁を殴り平静をとりもどした。
彼の母親は恐怖のあまり布団の中で泣いていた。

電波王「ねぇ」

電波王「涼宮ハルヒちゃんはぼくだけをみてくれないとだめだよ」

電波王「えへへっハルヒちゃん」

PCの周りに置かれた数十体のハルヒちゃんに向かってVIPを巡回する。

電波王「ぼくはVIPでは有名人でかっこいいんだぞ」

リロードする手が軽快に動く中
彼はあるスレに目が留まってしまった。
コテKANA/SwFb2が立てたみなみけスレである

電波王「ハルヒちゃんに対抗する基地外が…」

この糞コテどもは毎日のように同じスレッドを立てている屑だったのだが
実はお互いにひそかにライバル視していたのだった。

ほう

>>6
ちょｗｗｗｗｗｗ

電波王すらレイプされる時代か・・・

時代の流れは早いのぉ

>>俺はお前が大好きだ。尊敬してる。前スレにもきてくれて感謝してる。
前は南夏奈ちゃんが射精したやつ

前のスレって内田とか吉野を次々とﾚｲｰﾌﾟしていくやつか？

電波王「涼宮ハルヒちゃん！」ｶﾀｶﾀ

渾身の力を込めて書き込みボタンを押す、何度も何度も。
いつものようにレスは10にも満たない。
彼にとって立てることに意味があるのだ。
自らの力を誇示するかのようにVIPを埋め尽くした電波王は
いつものように達成感を得るはずだった。

リロードを押す手が震えた。僕の愛情が負けているだと…
1.涼宮ハルヒちゃん！(1)
2.涼宮ハルヒちゃん！(6)
3.涼宮ハルヒちゃん！(3)
4.涼宮ハルヒちゃん！(2)
5.涼宮ハルヒちゃん！(5)
6.南夏奈ちゃん！(253)
電波王は恐怖した。彼の存在意義がもろくも崩れ去ろうというのだ
南夏奈という存在によって


>>11　それです

射精のやつかー

震える手で敵のスレッドを開く。そして驚愕する。自らのスレッドが
実家王などとコンプレックスで埋め尽くされる中、このスレッドは
愛で埋め尽くされていたのだ。

電波王｢うっ…うっ…｣

久しぶりに流した涙は彼の心を動転させるのに十分なものだった。
彼はこの日以来変わりはじめてしまった。
愛していた感情はやがて支配欲に変わり
陵辱することに愛を導き出すことが彼の答えになっていた。
まるで本妻と愛人のように彼の脳裏に南夏奈ちゃんが憑いていた。
そして夢を見る

電波王｢そこにいるのはハルヒちゃんなの？｣

夏奈｢ちがうよ、夏奈ちゃんだよ、電波王だいすきだよ！｣

電波王｢えっ｣

ここで目が覚めると彼は夢精していた。

社員1｢おはようございます｣

電波王｢……｣

すべてが嫌になっていた、南夏奈ちゃんに射精したのだ、
自己嫌悪が支配し、矛先は必然にハルヒちゃんに向かった。

電波王「ハルヒちゃんをたべたいよ」

彼にもはや２次元３次元の区別は重要なものではない。

社員1｢電波王さん今なんて…｣

噂は隠れVIPPERだった社員1より広がり、やがて電波王は
自分の置かれている立場にやっと気付く。周りの社員の目が
冷たく突き刺さる。ﾋｿﾋｿ

電波王「…ハルヒちゃん…ぼく…もうつかれたよ…」

実家に帰った電波王は机の上のフィギュアを片手で振り払った。
そこに新たな物を置くために…

電波王「夏奈ちゃんおはよう」

彼は今日無断欠勤した。床に転がったフィギュアを踏み潰しながら
机の上の人形にキスをする。

電波王｢今日はお出かけしようよ夏奈ちゃん｣

そういうと彼女を片手でやさしく抱き上げ自慢の愛車の助手席に乗せた。
やさしくシートベルトを締めてあげる、

電波王｢ここに乗せるのは夏奈ちゃんが初めてだよ｣

もちろん嘘である。

電波王ちゃん･･･

しばらく走ると夏奈ちゃんが言った

夏奈｢ねえ、私の前はどんな女だったの？｣

電波王は動揺した、あの南夏奈ちゃんが話しているのだ、しかも前の女を
聞いてくる。彼は現実なのか確かめるためにアクセルを踏み込んだ。
4G63はいとも簡単に異次元へと導く。夢だったのか夏奈ちゃんは
笑顔でこちらを向いている、見つめあううち彼はいつの間にか
愛知県春日井市藤山台二丁目へと向かっていた。

実家王・・・

金バエｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗ

電波王｢夏奈ちゃん？ここになにがあるの？｣

夏奈｢ここには神様がいるんだよ｣

電波王｢神様？｣

夏奈｢うん｣

元気よくぼくの肩に登った夏奈ちゃんは笑顔でそういった。
なんてかわいいんだ、こんなかわいい恋人と神に会えるなんて
なんてしあわせなんだ。

夏奈｢ここだよ｣

表札には山崎さんとある、さすが神様、普通の名前でカモフラージュしている
夏奈ちゃんはひょこっとぼくの肩から降りて勝手に扉を開けて入っていった。

夏奈｢こっちだよ｣

スカートがめくれそうな夏奈ちゃんにハラハラしながらぼくは足取りを進める。
部屋に入ると大きな夏奈ちゃんがPCに向かって座っていた。

電波王｢夏奈ちゃん？｣

夏奈ちゃんはいつもとは違う服に若干太ったようだ。
この短時間に着替えるなんてさすが南夏奈ちゃん！かわいい
どうやらヘッドホンをしているようだ。おそらく
先日発売されたみなみけアルバムを聞いているのだろう。
ぼくはそっと後ろへ座り夏奈ちゃんにどう告白するか
模索していた。

ふと振り返るとそのに見知らぬ汚い女が立っていた、どうも私と夏奈ちゃん
をみて震えているようだ。手に持っていた買い物袋を落とし部屋を出て行った。
神様の部屋を間違えるなんて失礼なやつだな。
僕はこのまま夏奈ちゃんに抱きついて告白しようと決意した。

マジキチ

電波王｢夏奈ちゃん？｣

呼んでも返事は来ない。ぼくの目が変になってきたのかさっきより夏奈ちゃんは
太ったようだ。まぁいい、僕はハルヒを捨てて夏奈ちゃんにすべてを捧げる
と誓ったんだ。ぼくは意を決して一歩一歩近づく。足に違和感が走った。
ゆっくりと重い足を上げる。

電波王しね

電波王ちゃん･･･

なんとそこにはドルフィードリーム涼宮ハルヒちゃんが僕の足を
引きとめようとしているではないか！
おまけに目に涙をうかべている

ハルヒ｢いかないで！電波王！おねがい！｣

電波王｢ごめんね、ハルヒちゃん…僕は夏奈ちゃんを好きになってしまったんだ…｣

ハルヒ｢目を覚まして！夏奈がすきなのは貴方じゃなくて藤岡って男なのよ！｣

意識せずに足が止まった。なぜだ、ぼくは決意したはず

ハルヒ｢私との思い出を忘れたの？あの切断された日々…｣

彼女の言葉がぼくの記憶を自動的に描写した。
そうだ…思い出した。ハルヒちゃんを切断して射精した日々を…
ハルヒちゃんの内臓が美味しかったあの日を！！！！！

電波王｢夏奈ちゃん…ごめんね…いかなきゃ…うっ｣

ぼくは走り出した。夏奈ちゃんをおいて、ハルヒちゃんを連れ出した。
そして彼女を助手席に乗せアクセル全開で駆けた。
マンションを出る途中さっきの部屋を間違えた汚い女を轢きそうになるが
ぼくはもう気にしない。迷いは消えたのだ。

そう電波王は悟りを開いた。ハルヒちゃんはハルヒちゃんであってハルヒちゃんじゃない。
つまり涼宮ハルヒちゃんは電波王そのものなのだ。もはや確定的に明らかなこの世の真実を
得たぼくは今日も元気にスレをたてる。

電波王「これで涼宮ハルヒちゃんとぼくは一生過ごすんだよ興奮するよね 」

1.涼宮ハルヒちゃん！(3)
2.涼宮ハルヒちゃん！(2)
3.涼宮ハルヒちゃん！(3)
4.涼宮ハルヒちゃん！(5)
5.涼宮ハルヒちゃん！(6)
6.('・ω・`)南夏奈ちゃん！(995)

おわり

お疲れ様

感動した。ありがとう

まぁどう考えてもカナ＞＞＞ハルヒだよな

>>35+ALL
呼んでくれてありがとう、暇だったらまたかく。
もちろん愛する夏奈ちゃんをいれて
ノシ

なんでしってるの

>>38
就職できてたら少しはこの話に信憑性でで来るんだけどな
お前免許もないしな

よう実家王

実家王見たの半年ぶりくらいなんだけど
こいつの今の状況産業