昨日から社説の「鳩山政権への手紙」が辛口ですね。
変態新聞は「岡田には、期待はずれ」だそうです。
2月21日(日) 北九州版(福岡県)朝刊 5面[オピニオン]
ttp://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20100221k0000m070088000c.html 社説:鳩山政権への手紙 岡田克也様 内閣の要の存在感を
(※途中省略)
しかし、この5カ月間の言動を点検すると辛い点数をつけざるをえません。岡田さんは就任直後、今後100日間で
実行しなければならない課題の第一に米軍再編にからむ普天間飛行場移設問題の解決を挙げました。ところが、
普天間問題はいまもなお迷走を続けています。
年内決着を目指した岡田さんは昨年10月の時点で県外移設を断念し米軍嘉手納基地への統合を打ち出しました。
しかし、米側の否定的な反応や地元自治体の反対でその案はうやむやになってしまいました。
確たる見通しを持たずに決着を急ぎ、事態をより複雑にした責任があります。国民の7割近くが鳩山政権の
対米外交に不安を感じている(昨年暮れの毎日新聞世論調査)という事実を重く受け止めてほしいと思います。
「日米同盟は日本外交の基軸であり日本自身の安全の基礎」と訴える岡田さんとしては、普天間問題で日米関係が
ぎくしゃくしたことはさぞ不本意なことでしょう。しかし、そうした中で1月にクリントン米国務長官と会談し、
同盟深化の政府間協議を始めることで合意したことは前向きに評価したいと思います。
ただ、同盟深化の協議をより意義あるものにするには対中関係を含めた日本外交全体の中で日米同盟をどう
位置付けるかについて政権の統一ビジョンづくりを急がなければなりません。そのためには、外交を預かる
岡田さんが鳩山由紀夫首相と意思疎通を緊密にし、閣内での存在感を高める必要があります。率直に言って、
いまの岡田さんには「期待はずれ」の感があります。政権の要としてもっとイニシアチブを発揮してください。
* * *
鳩山政権が発足して5カ月がすぎた。この間の主な閣僚の仕事ぶりを「手紙」形式で中間総括する。
>>165 変態新聞は「菅には、がっかり」だそうです。
2月22日(月) 北九州版(福岡県)朝刊 5面[オピニオン]
ttp://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20100222k0000m070109000c.html 社説:鳩山政権への手紙…菅直人様 戦う司令塔の姿見せて
昨年のことを蒸し返すようですみませんが、国家戦略担当相としての菅さんには、がっかりしました。経済から
環境、外交まで、目指す国の姿を描き、実現への作戦を練る−−。その司令塔の誕生に、一時はわくわくした
ものですが、期待はあっという間にしぼんでしまいました。
戦う菅さんの姿が見られなかったことが何より残念だったのです。省庁の壁を超えた大きな指針を作り、
抵抗する人は説得し、物事をどんどん動かしていく推進力に期待したのですが、結局、菅さんが何を
したがっているのかさえ分からないまま、予算が史上最大規模に膨れあがり、2009年は閉じました。
年は替わり、藤井裕久財務相の突然の辞任に伴って、肩書が財務相になりましたが、基本的に菅さんの役目は
変わらないと見ています。今も副総理という閣内ナンバー2であり、首相に次ぐスーパー大臣だからです。財務省が
直接の管轄になったことで、むしろ指導力を発揮しやすくなったのではないでしょうか。
そこでいくつか注文させてください。菅さんの使命は、国内においては日本人に自信を取り戻させること、
海外では日本経済への信用や期待を高めることだと考えます。それには、先進国最悪の財政を最優先で立て直さねば
なりません。当然、苦痛や困難が伴いますが、国民に現実と将来像を示し、「共に克服しよう」とリードするのが
菅さんです。当面はつらくとも展望を持てるようになれば、自信や期待は高まります。
先が不安な間はどんなに手当を配っても、貯金に回るだけで、成長の歯車は動きません。海外からの投資増も
望めないでしょう。財政再建は、乏しい財源で「成長産業」を支援するより、はるかに有効な成長戦略になるはずです。
次に、民間が活気づくような規制緩和を大胆に実行してください。いつまでも「反小泉」「反市場主義」を唱える
ばかりではいけません。既存の企業の保護より、新たなビジネスが盛んに生まれるような環境作りこそ活性化の
処方せんです。
(※以降省略)