1 :
◆oP7OIP39uY :
前回パソコンがあぼんしたので、また1から書き直し、もしもしでリベンジしてみました。
超長編になります。途中で飽きます絶対。
前回保守してくれたみんなありがとう
とりあえず、第1章スタートです↓
2 :
◆oP7OIP39uY :2010/02/07(日) 17:00:04.24 ID:YEvSj821Q
最終兵器相方
第一章
おれたちは、漫才をする
若林は、黙っていればかわいい。だが時々 めんどくさい。華がなく、天邪鬼で気分屋で極度の人見知り。
おまけに 音痴で動物嫌い、学力は中の下だし何か特技があるわけでもない。…しかし、ツッコミだけは鋭い。
口癖は「馬鹿野郎」、座右の銘は「強くなりてぇ」
なんか不器用なやつ、と思った。
そんな若林くんが「漫才やろうぜ」と春日を誘ってきたのは、早くも9、10年も前の事。
懐かしいですな。
M1効果もあってか、嬉しいことに近頃仕事の量は何十倍にも増えて
『相方』として 一緒にいる時間は多くなったが、『友達』として一緒にいることはほぼ無くなってしまった。
3 :
◆oP7OIP39uY :2010/02/07(日) 17:01:36.49 ID:YEvSj821Q
若林「どぉも、オードリーでしたあー
来週も見て下さい!」
春日「ばぁい」
〜楽屋〜
若林「…ふぅ」
春日「トゥース!若林くん、お疲れでございますね」
若林「うっせぇ馬鹿野郎。お前が元気すぎんだよ
このあとは生か…」
最近の若林はどこか元気がない
常に何か不安を抱えているくせに、それを決して春日に話そうとはしない
時々、ラジオ等でこぼれる愚痴を聞いてあげることくらいしかしか出来ない
春日は若林くんの『相方』であり『友達』なんだから悩みくらい相談してくれればいいのに…
春日寂しい…
4 :
◆oP7OIP39uY :2010/02/07(日) 17:02:44.19 ID:YEvSj821Q
若林「…が、かすが、…春日!」
春日「はっ!なんでござんしょ?」
若林「馬鹿野郎、ぼけっとしてんじゃねーよ。このあと生放送だろうが
ホラ、行くぞ」
春日「ウィ」
春日「………」
5 :
◆oP7OIP39uY :2010/02/07(日) 17:04:07.91 ID:YEvSj821Q
〜飲み会〜
春日「一体『相方』ってなんなんでござんしょーかねー」ゴクゴク
佐藤「お、ハルカス珍しく深いこと言うね
急にどうしたの?」
春日「…若林は春日のことどう思ってるのか知りたいんでございますよ
私春日は、いつもはキャラで若林のこと興味ないとか言ってるけど、実際は心配でしょうがないんですよ
何にも相談してくれないし 春日は信頼されてないんだろうか…」
浜谷「そりゃー、普段はさ 春日のこと ポンコツだのぽっと出だの言ってるけど
実際相方なんだから、信頼してると思うぜー?」
春日「はぁ…」
佐藤「あ、じゃあこんなのどう?」
春日「?」
6 :
◆oP7OIP39uY :2010/02/07(日) 17:11:09.49 ID:YEvSj821Q
〜次の日〜
春日「若林くん、おはトゥース!」
若林「おはよ、朝から元気だな」
春日「春日は24時間営業ですよ」
若林「意味わかんねぇよ」
春日「ヘッ!ところで、実はちょっと春日から若林くんに渡したいものがあるんでございますよ」
7 :
◆oP7OIP39uY :2010/02/07(日) 17:49:06.44 ID:YEvSj821Q
若林「え、俺に?今?つーか珍しいな 春日が物をくれるなんて」
春日「ええ、買ってきましたよ若林くんのために!ドカン!!」
若林「…ってこれ100均の大学ノートじゃねえか!……ん?『交換日記』?」
春日「そうでございますよ。私春日と若林くんで交換日記を始めようではありませんか」
8 :
◆oP7OIP39uY :2010/02/07(日) 17:50:55.76 ID:YEvSj821Q
若林「は?俺と春日で?え、…なんで?」
春日「お互い、言いたいこととかあるときはこれを通して伝えあいましょうよ」
若林「いや、訳わかんねぇ。めんどくせーし いちいち書いてらんねぇよ。こうゆうの
大体さー お前ほぼ毎日俺と会ってんだから、言いたいことあるなら直接言えばいいじゃん」
春日「(…口じゃあ言いにくいこともあるでしょうに)
御託はいいから つべこべ言わずにやれ!汗をかけ!」
若林「気持ちわりぃな。わかったよ、やればいいんだろ」
春日「ありがたーい」
コンコン
スタッフ「すいませーん。オードリーさんお願いしまーす」
若林「あ、わかりましたー。行くぞ春日」
春日「ウィ」
9 :
◆oP7OIP39uY :2010/02/07(日) 17:59:37.69 ID:YEvSj821Q
若林「…でも、春日はただ黙って頷いてるだけなんですよー
もう俺それが超カッコイイな、って思ってぇー、」
今田「それはかっこええなー」
ワハハハハ
若林「そしたら、その後フライデー撮られて」
春日「ウィ」
ドッ ワハハハハ
スタッフ「はい、本日の収録終了でーす
お疲れ様でしたー」
若林「お疲れ様でしたぁ」
春日「お疲れ様でした」
10 :
◆oP7OIP39uY :2010/02/07(日) 18:11:55.31 ID:YEvSj821Q
〜楽屋〜
春日「(若林くんは一体春日のどこがよくてコンビを組んでるんだろう…)」
若林「おい、俺今日用事あるからタクシーで先帰るな」
春日「ウィ。お疲れトゥース」
春日「とりあえず 局の風呂に入るか…」
11 :
◆oP7OIP39uY :2010/02/07(日) 18:13:47.27 ID:YEvSj821Q
〜飲み会〜
佐藤「で、どうだったの?
僕が考えた交換日記作戦は」
春日「ウィ。とりあえず受け取ってくれたから、あとは返ってくるのを待つだけだな」
佐藤「そっかー。
きっと面と向かってじゃ若林くんも相談とかしにくいから、って思ったんだけど。うまくいくといいな。
そういえば、ハルカスはなんて書いたの?」
春日「それは企業秘密でございますよ」
佐藤「?」
12 :
◆oP7OIP39uY :2010/02/07(日) 18:17:53.74 ID:YEvSj821Q
〜次の日〜
春日「おはトゥース!」
若林「おはよ、…あ、そーだコレ、ホラ」
春日「もう書いて来てくれたんですか!」
若林「ああ、つーかお前無駄に長いから読むの超めんどくさかった。しかも中身ねぇし。」
春日「春日は文豪だからな」
若林「そっかそっかふーん。
あ、それさ、…収録終わったら読めよ。お前これからフジだろ?俺日テレだから。
確か今日はこれでお互い仕事終わりだからな」
春日「そうでしたな、ではまた後ほど」
一瞬、若林の表情が寂しげに見えた
気がした。
春日「春日の考えすぎですな」
春日「おっと、遅刻してしまう」
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/07(日) 18:58:04.71 ID:WlDnI+iJ0
まさかもう飽きたのか?ほす
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/07(日) 19:01:03.33 ID:Aw+uIFeP0
支援
15 :
◆oP7OIP39uY :2010/02/07(日) 19:03:47.95 ID:YEvSj821Q
お腹の調子わるい
これ読んでくれてる人いるのかな…
ということで再開
スタッフ「春日さんのトーク終了でーす
お疲れ様でした」
春日「お疲れ様です」
春日「…ふぅ、やっぱりピンは疲れますな
若林くんがいないと春日は輝けないですよ」
春日「あ、交換日記。今読もうかしら」
16 :
◆oP7OIP39uY :2010/02/07(日) 19:10:16.87 ID:YEvSj821Q
>>13>>14ありがたい
心が折れかけた
パラ
『やっぱ俺、こういうの照れくせぇわ
直接話したいから 18時に井の頭公園来て』
春日「はて…なぜ井の頭公園?今の時刻は……5時55分!!!オーマイ神様」
お台場から時間がかかるかと思ったが、原付きを飛ばしたら6時ジャストに到着した
ちょうど夕暮れ時で、オレンジと紫が入り交じった空がとても印象的だった
学生時代や売れない頃はこの公園で毎日のようにふざけたものだ
二人揃ってここにくるのは、何年ぶりだろうか
そこには、一人淋しげな表情でブランコに腰掛ける若林がいた
春日も黙って若林の隣のブランコに座った
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/07(日) 19:16:57.18 ID:mi5YxYz00
おーいー
18 :
◆oP7OIP39uY :2010/02/07(日) 19:17:50.48 ID:YEvSj821Q
春日「空…綺麗ですな。」
若林「…ああ。」
若林「あのさ、春日」
春日「なんじゃいコラ」
若林「俺さ、やっぱ最後にお前と見る景色はここがいいなーって、昨日考えてたんだよね」
春日「…え?」
若林「解散しようぜ。」
19 :
◆oP7OIP39uY :2010/02/07(日) 19:20:26.03 ID:YEvSj821Q
春日「!!!は?解散って?
だってアナタ昨日まであんなに楽しそうに収録してたじゃあないですか」
若林「……俺さぁ…、本当は、ずっと前からお前とは釣り合わないんじゃねぇかって思ってた
もっと春日のこと考えてやれて、もっと春日を活かしたネタを書けるやつ、いるんじゃねぇかな…って
だって俺みたいな中肉中背 代わりは掃いて捨てるほどいるし」
春日「若「うるせぇ!馬鹿野郎」
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/07(日) 19:20:48.23 ID:Aw+uIFeP0
21 :
◆oP7OIP39uY :2010/02/07(日) 19:24:15.44 ID:YEvSj821Q
>>20ありがとう〜
トイレと部屋を行き来してるw
若林「大体!お前、なんて学年で9番目にしか面白くないくせに、冗談で誘ってみたら、のってきやがってっ…!
本当はお前と組む気なんて…、な…なかったんだよ!」
若林「お前がっ…俺の誘い受けるから……」
若林「俺なんかの、どこがよかったんだよっ!!」
春日「………」
春日「……ツッコミですよ。」
若林「!」
23 :
◆oP7OIP39uY :2010/02/07(日) 19:37:33.31 ID:YEvSj821Q
春日「若林くんのツッコミはいつも鋭くて、キレていて、同級生の中ではずば抜けていた。
春日がこの日本という大舞台で輝くためには、このツッコミが必要だと思ったんです。
そして、春日は…そのツッコミが大好きなんですよ。」
若林「…それだけかよ」
春日「ええ」
若林「お前それ、本気かよ」
春日「本気じゃなかったら、若林くんの隣で『春日』やってないですよ」
若林・春日「えへへへへへへへ」
若林「…ふふっ」
24 :
◆oP7OIP39uY :2010/02/07(日) 19:42:40.05 ID:YEvSj821Q
>>22 ごめん、腐女子ではないw
春日「若林くんのそんなすっきりした顔、久しぶりですな。」
若林「…お前もな」
春日「『漫才』ってこんなに楽しかったんですな」
若林「…うん。もっと早く気付いてればよかったな
そしたら……俺たち…一生漫ざ「まだ春日と若林くんは『相方』ですよ。」
若林「…!」
25 :
◆oP7OIP39uY :2010/02/07(日) 19:43:54.65 ID:YEvSj821Q
春日「順番はむちゃくちゃかもしれませんが、これから二人で一生漫才、しませんか?」
若林「お前はっ…、本当にいっつも無茶苦茶だなっ。
同じ気持ちだよ!」
26 :
◆oP7OIP39uY :2010/02/07(日) 19:45:10.88 ID:YEvSj821Q
春日「じゃあ、…コレ」
『交換日記』
若林「…っ。
………わかった、やるよ。」
春日「ウィ!」
若林「でさ、俺からも…一つ頼みあるんだけど」
春日「なんでございますか?」
若林「今さ………ここで漫才やらねぇ?」
春日「今ですか?」
若林「あ、別に嫌だったらや「やりましょう!」
春日「やりましょうよ」
若林「…春日………」
27 :
◆oP7OIP39uY :2010/02/07(日) 19:47:35.41 ID:YEvSj821Q
若林「…よし!」
若林「どーもーオードリーですー!」
若林「今日もね、若林春日でね、健やかに漫才をやっていきたいな、って思うんですけれども」
春日「みなさん、春日のココ空いてますよ」
若林「ね、埋まってた事がないんですけども」
春日「ヘッ!」
28 :
◆oP7OIP39uY :2010/02/07(日) 19:49:30.15 ID:YEvSj821Q
よくよく考えたら、二人で初めて漫才をやったのもこの場所だった気がする
俺たちは、この場所でまたこれから始めよう、と思った
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/07(日) 19:52:31.42 ID:GeB8tg430
30 :
◆oP7OIP39uY :2010/02/07(日) 19:53:24.48 ID:YEvSj821Q
春日「お前それ本気で言ってんのか?」
若林「本気で言ってたら何年もこうやって漫才しねえよ」
若林・春日「えへへへへへへ」
若林「ありがとうございましたー!」
春日「バァイ」
31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/07(日) 19:56:26.27 ID:PJ7R1B/r0
最終兵器彼女知らない俺は最終兵器彼女で彼女の方が下痢するシーンがあるのかと
一瞬思ったぜ
32 :
◆oP7OIP39uY :2010/02/07(日) 19:56:57.03 ID:YEvSj821Q
>>29 あの時はあぼんしてすまんかった
若林「なんかさ、こうやって静かなところで漫才やって初めて気付いたんだけど
お前って俺の背中叩くとき、ちゃんと手加減してんだな
俺はお前の事全力で叩いちゃうけど」
春日「ウィ。やっと気付いてくれましたか」
若林「ああ。」
33 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/07(日) 19:59:51.30 ID:YEvSj821Q
>>31ちょおまwww
かなり原作に沿って書いてるから、原作知ってる方つまらんかったらすまん
春日「全力で叩いて、アンタが倒れてしまったら春日が困るからな」
若林「ははっ。お前のそうゆうとこ、嫌いじゃねぇよ」
春日・若林「えへへへへへ」
34 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/07(日) 20:02:38.08 ID:YEvSj821Q
春日「春日だって気付きましたよ。
アナタ、体温高いんですね」
若林「あ?何で んなことわかんだよ」
春日「………」
若林「言えよ!」
35 :
◆oP7OIP39uY :2010/02/07(日) 20:04:30.43 ID:YEvSj821Q
最初は春日だって不安だった。『相方』だとか『友達』だとか、どうすればいいかわからないから。
でも今は違う。
春日たちが生きてきたこの街、仕事ばっかで休みとかないけど。
春日はポンコツかもしれないし、ぽっと出かもしれないけど
この先の事はなにひとつわからないけど
でも一つだけ二人で決められたから。
36 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/07(日) 20:07:13.26 ID:YEvSj821Q
若林「どーもー、オードリーですー」
春日「オードリーきゃーすが☆」
俺たちは、漫才をする。
第一章/完
37 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/07(日) 20:10:53.22 ID:YEvSj821Q
一章完結しますた
ニ章いくおー
支援
春日の原付がマッハ何まで出るのか気になる
39 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/07(日) 20:12:24.82 ID:YEvSj821Q
最終兵器相方
第二章
「ごめんな」と相方は。
若林「おい、春日」
春日「ウィ?」
若林「たまたまお金に余裕あってたまたま春日の好きなやつが目に入ったから、ジュース買ってきてやった」
春日「ありがたーい!いただきやす」
若林「おい、二本ともお前のじゃねーよ!一本は俺のだよ!馬鹿野郎」
あの日から一週間たっていた。
俺たちは相変わらずこんな感じだ。
40 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/07(日) 20:19:13.47 ID:YEvSj821Q
春日「ウィ。……ん?
どうしたんだそのキズ。」
若林の指先に何箇所も絆創膏が巻かれていた
若林「あぁ…別にたいしたことねぇよ。
春日のくせに人の心配とかしてんじゃねぇ」
春日「ウィ」
若林「…馬鹿野郎」
41 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/07(日) 20:20:38.78 ID:YEvSj821Q
今思えば、あの時気付くべきだった。
いや… 気付いていても もうどうにもならないことだったってことを……
やっぱり あとになって春日は知る。
42 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/07(日) 20:23:24.81 ID:YEvSj821Q
今更補足
佐藤→どきどきキャンプのツッコミ
浜谷→ハマカーンのボケ
二人ともオードリーと仲良し
佐藤「男三人で買い物かぁー…」
浜谷「ゲスの極み!」
春日「すまんな、二人とも」
昨日、明日がたまの休みだと聞いて 久しぶりに若林とショッピングしようと思い、誘ってみたところ、めんどくさい とか、おっさん二人で とかブツブツ文句は言うものの、OKしてくれた
だが、当日になってドタキャンされたため、近くでお茶をしていたというドキキャンの佐藤と浜谷に無理を言って付き合ってもらった。
43 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/07(日) 20:25:18.20 ID:YEvSj821Q
佐藤「大丈夫。僕も暇だったからさ」
浜谷「いいってことよ!」
春日「ありがたーい」
ズン ズシン ズドドドド
浜谷「うわっ!」
佐藤「地震じゃない?これ」
春日「ウィ。最近多いですな…」
44 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/07(日) 20:37:04.31 ID:YEvSj821Q
ドドドドドドドド
ゴォン ドゴォン
浜谷「ちょっ…と 外!見てみよう!」
佐藤「ちょっ、ちょっと浜谷くん、危ないよ」
春日「春日も見るでありんすよ!」
春日「…え?」
春日は自分の目を疑った。
45 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/07(日) 20:38:50.64 ID:YEvSj821Q
何十機という軍艦機が空を埋めつくしていた
そして、その軍艦機が住み慣れた街 東京を、
どんどん破壊していくのを 見た。
46 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/07(日) 20:40:45.02 ID:YEvSj821Q
ドォン ドドドドォン
佐藤「とととととにかく、今は避難しないと!」
浜谷「そうだな。おい、急ぐぞ春日!」
春日「…ジエータイ……ですか」
浜谷「え?…あ、本当だ
この軍艦機から東京を守るために…?」
佐藤「あ!ああ…せっかく来てくれたのに、やられた…」
ズゴォン
春日「あー、春日まだスカイツリー行ったことないのに!」
浜谷「バーロー!のんきなこといってる場合か!!!」
佐藤「あれ、もう一機…」
47 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/07(日) 20:43:48.72 ID:YEvSj821Q
春日「(………なんだ、アレ…?)」
シュッシュッ ドーン
佐藤「す、すごい!
あのジエータイ強いよっ!」
浜谷「…てゆーか……軍機が……
こっちに堕ちるーーーー!!!」
佐藤「逃げろー!!!」
ドゴォン ドドドド
48 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/07(日) 20:45:35.34 ID:YEvSj821Q
春日「うっ…。いてててて。」
浜谷「春日!大丈夫か!?」
佐藤「僕らは無事だよ!」
春日「(サトミツ…浜谷…無事でよかった…)」
春日「……ん?」
ドクン
春日「……?(さっきから…あのジエータイ…
…アレ…なんだ!?)」
49 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/07(日) 20:48:49.78 ID:YEvSj821Q
ダッ
浜谷「あ、おい!春日!!!
どこ行くんだよ!」
佐藤「そっちは危ないって!」
春日「(なんだか…!)」
ドクン
春日「ハァ…ハァ…(なんだか………)」
ドクン
春日「(あっ、あのジエータイ、………!堕ちる!?)」
ズ ン
春日「!(堕ちた)」
俺は 急いでそのジエータイが堕ちた所へ向かった
50 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/07(日) 20:50:51.90 ID:YEvSj821Q
ドクン
ドクン
なぜだかわからないが 胸騒ぎが止まらなかった
ドクン
ドクン
ザッ
おそらくさっきのジエータイが堕ちたであろう場所は、砂煙が立ち込めていた
春日「ハァ……ハァ…っ」
51 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/07(日) 20:52:58.05 ID:YEvSj821Q
ドクン
ドクン
ドクン
ドクン
ドクン
ドクン
俺が見たのは
春日「……若…林…?」
52 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/07(日) 21:00:05.54 ID:YEvSj821Q
いつもの地味なスーツ姿…なのに、背中からはそれとはそぐわぬ機械の翼が生え、
俺に鋭いツッコミを与える右腕は、マシンガンやらミサイルやらで…もはや人間のものではなく、
そう 例えるなら…………兵器だった。
若林「…ごめんな、春日……
俺…こんな体になっちゃった……」
いつもの地味な黒いスーツはボロボロになり、キズだらけで、能面面で、滅多にみせることのない涙を流していた。
53 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/07(日) 21:01:58.89 ID:YEvSj821Q
春日「……そ、…そんな訳…ねぇだろ…」
春日「………!」
いつも彼の背中に突っ込むとき、スーツ越しに体温が伝わるくらい彼があったかいことを、春日は知っていた。
だが、突っ込んだ彼の背中からは 温もりが全く感じられなかった。
俺たちは、漫才をする。
第二章/完
しえんしえんちいさなしえん
55 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/07(日) 21:30:32.64 ID:YEvSj821Q
支援ありがたーい
あと、
>>1の「飽きる」ってのは、
読んでる人が 長すぎて途中で飽きるだろうな、てことどす
自分は、gdgdながらも一応最後まで書かせていただきやす
ってことでトイレから還ってきしだい、第三章スタートするね
56 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/07(日) 21:50:03.37 ID:YEvSj821Q
第三章
最後の日々
若林「おはよ」
春日「っ…おはトゥース!
遅れてしまって…っ申し訳ない」
若林「別に、俺も今来たとこ。
とにかく、急ぐぞ。」
春日「わわ、若林!」
若林「あ?なんだよ」
春日「その…大丈夫か?
若林さえよければ、春日はチコクしてもいいぞ」
若林「?何訳わかんねぇこといってんだよ
収録に遅れたらやばいだろうが」
57 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/07(日) 22:03:37.67 ID:YEvSj821Q
春日の相方、若林。
・・・
「あの日」から 若林は―――
若林「っおい、ばかすが!ぼーっとしてんじゃねぇ!馬鹿野郎
いそがねえと間にあわねーぞ!!」
あいかわらずドSだった。
58 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/07(日) 22:04:58.35 ID:YEvSj821Q
若林「…っ、よし!
間に合ったー!」
春日「ハァ…ハァ…ハァ…」
若林「おし、このまま楽屋挨拶行くぞ」
春日「…ウィ」
59 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/07(日) 22:07:11.33 ID:YEvSj821Q
ガチャッ
若林「おはようございますー。今日はよろしくお願いします。」
春日「ひとつ、よしなに」
ガチャッ
若林「おはようございますー。よろしくお願いします。」
春日「ひとつ」
ガチャッ
若林「おは…あれ?ココどきキャンの楽屋だったんだ」
春日「おげんこ〜!」
岸「おー、オードリーか。はよっす」
佐藤「…………」
岸「佐藤、オードリー来たぞ」
トコトコトコトコ
春日「サ・ト・ミ・ツ!おはトゥース!」
あの日以来、佐藤は耳が遠くなった
佐藤「ああ、春日。おはよ」
60 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/07(日) 22:08:23.33 ID:YEvSj821Q
若林「じゃ、今日頑張ろうね」
岸「ああ」
春日「のちほど!鬼瓦!」
佐藤「うん、またあとで」
相変わらずな毎日。
普通でいつもの穏やかな日々。
61 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/07(日) 22:09:19.69 ID:YEvSj821Q
若林「じゃあ、スタジオ行くか」
春日「ウィ」
今日はひな壇での出演だけだったので、
2時間程で収録は終了した。
入り時間が早かったので、時刻はまだお昼を回ったばっかりであった。
62 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/07(日) 22:09:35.93 ID:V2HQPxs80
ホモSSかよ
63 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/07(日) 22:13:15.62 ID:YEvSj821Q
>>62ホモではないが、原作が男女なので そう見えたらすまぬ
春日「若林!」
若林「ん?」
春日「このあと、暇か?」
若林「ああ…予定はないけど…」
春日「ちょっと、一緒に…お茶しませんか?」
若林「…ぷっ、お茶って何だよ
」
春日「え…あの、その…嫌ですか?」
若林「いや、いいよ。どうせ予定ないし」
最初はどこかカフェに行く予定だったが、客に見つかると厄介なので、無難にむつみ荘へ行くことにした
64 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/07(日) 22:14:45.44 ID:YEvSj821Q
俺たちは「あの日」以来、オフの日もこうしていっしょにいることが多くなった。
春日「どうぞ」
若林「飴ジュースじゃねぇか!
まだやってたのかよ」
春日「もちろんでございますよ」
65 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/07(日) 22:16:54.78 ID:YEvSj821Q
若林「…なぁ、春日」
若林「俺、最終兵器になっちゃったんだけど」
春日「ウ、ウィ」
春日「で…何なんだ、それ?」
若林「なんだかんだ、俺もよくわかってないんだよな
偉い人が説明してくれたけど、俺、難しいことはわかんねぇから」
春日「そうか……で、それは治るのか?」
若林「あ、聞くの忘れた。今度聞いてみるわ」
66 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/07(日) 22:17:45.55 ID:YEvSj821Q
春日「え、教えてくれるのか?」
若林「わかんね。でもあいつら俺に甘いから。聞いてみるよ」
春日「ウィ。」
若林「あ、そーだ。
俺新しいネタ考えてきたんだ。
ちょっとやってみよーぜ」
春日「おっ、いいですな」
67 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/07(日) 22:19:32.88 ID:YEvSj821Q
いろいろあったけど、
最近は、うまくやれていると思う。
とある日
ロケ中に機材の不備やらで、3時間ほど待たされることになった。
北海道でのロケだったので、若林と暇つぶしついでに散歩することにした。
68 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/07(日) 22:20:51.02 ID:YEvSj821Q
ピーーーーーッ ピーーーーーッ
若林「あ」
若林がカバンをがさがさと探し始めた
春日「若林くん、いまどきそんな着信音の人いませんよ」
若林「うっせぇ、ばかすが。
あ、あった」
69 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/07(日) 22:21:56.52 ID:YEvSj821Q
春日「誰からですか?」
若林「…自衛隊からだ」
春日「え…!?なんで、今ですか?」
若林「ああ。わりぃ、春日
ロケ出らんなくなっちゃった」
春日「………」
若林「ちょっと行ってくるな」
「ちょっと」何をしてくるのだろう。
70 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/07(日) 22:22:49.00 ID:YEvSj821Q
若林「馬鹿野郎。そんな不安そうな顔してんじゃねぇ」
どうすれば「不安な顔をしない」でいられるのだろう。
71 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/07(日) 22:25:05.92 ID:YEvSj821Q
今日で「東京空襲」から一週間。
死者、行方不明者は十万人を越えたらしい。
自衛隊戦闘機や爆撃機は何十機も墜落した。
そのすべては…若林が堕とした。
春日以外誰も知らない。
あとは国のお偉いさんと自衛隊の一部の人と……
72 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/07(日) 22:26:12.22 ID:YEvSj821Q
この一週間毎日のように「東京空襲」がニュースに取り上げられていた。
それを見る度、現実なんだな…と思う。
春日の遠い親戚の方がこの空襲で亡くなったことをママから聞いた。
周りの芸人仲間も 暗黙の了解でこの空襲にはふれるのはやめた。
どうせ話をしても現実は何ひとつ変わらないのだから。
73 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/07(日) 22:27:25.00 ID:YEvSj821Q
そう、春日に…何ができる?
「相方」として「友達」としていつものように胸を張って送り出す以外に。
若林「あ、これ渡すの忘れるとこだった」
若林「ホラ、交換日記」
若林「じゃ、ちょっと、行ってくる。」
春日「(…どこに!)」
74 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/07(日) 22:29:13.54 ID:YEvSj821Q
〜むつみ荘〜
ピコピコ チャリーン
春日「はあ…。ゲームをしてても全然楽しくないでございますな。」
春日は…こんなことをしてていいのだろうか。
春日「あ、交換日記」
75 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/07(日) 22:30:36.56 ID:YEvSj821Q
パラ
『よぉ、春日
昨日愚痴言っちゃって悪かったな』
パラ
『まさかお前に励まされるとは思わなかったよ』
いや…春日が支えてあげないと、若林は潰れてしまう
だから…例え無責任と言われても春日はこうしで相方゙として優しい言葉をかけ、励ましてあげようと思う
76 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/07(日) 22:31:38.42 ID:YEvSj821Q
春日「(この方が…若林のためなんだろうな…きっと)」
パラ
『お前って、そういう面では絶対に意見曲げない、みたいなとこあったけど、最近 俺の意見認めるようになったよな』
『でもさ、正直 そんな春日を見てると、俺すっげぇ心配なんだよね』
春日「………」
77 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/07(日) 22:33:17.29 ID:YEvSj821Q
『無理して笑って、俺の意見に賛成してくれる春日を見る度さ
消えてなくなっちゃいたくなるんだよね』
ドクン
『俺さぁ…なんでこんな体になったのかなぁ』
『やっぱ 人の悪口ばっか言ってたからかなぁ』
『もしかしたら、これは罰かもしれねぇなあ』
『たとえばさぁ、売れない時代からずっと応援してくれた人たちに、なにひとつ返せてない弱い自分への…とか』
78 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/07(日) 22:35:00.36 ID:YEvSj821Q
『最終兵器のことは周りには秘密だから、誰にも相談できなくて超辛かった』
『だから、あの時、俺のこんな惨めな姿 お前にだけは見られたくなかったんだけど、
…本当はちょっとほっとしてた』
『春日なら、こんな俺のこと、いけないことしてる俺のこと、ちゃんと叱ってくれるって思ったから』
ドクン
79 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/07(日) 22:36:33.57 ID:YEvSj821Q
『あの日から、ウソついて俺に優しい春日が隣にいること、
すっげぇ嬉しくて、』
ドクン
『すっげぇ悲しかった』
ドクン
『だから俺、もういいや』
ドクン
『あれ、俺何かいてんだろ
こんなことかくつもりじゃなかったのに』
ドクン
80 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/07(日) 22:39:55.08 ID:YEvSj821Q
『…俺、強くなるから』
『もっともっと強く』
『だから、大丈夫』
ドクン
『9年間も、こんなめんどくせぇ奴と漫才してくれてありがとな』
ガバッ
春日「若林っ……!」
バタン
『ごめんな』
三章-Uへ続く
しえぇぇーん
なにこれサイカノもオードリーも好きだから嬉しすぎ
あの絵で脳内再生されるw
てことで支援!
すでに泣きそう
84 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/07(日) 23:06:43.93 ID:YEvSj821Q
みんなありがトゥース
ちょっとお風呂逝ってくるね
三章-Uは 23:30くらいに始めようと思う
バァイ
85 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/07(日) 23:13:39.94 ID:bvc2zlri0
支援
小樽に真冬で旅行に行ったとき、ふと立ち寄ったあの展望台を思い出すぜ。
あそこまで行く道も、展望台自体も、半分雪に埋もれてた。
87 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/07(日) 23:49:20.88 ID:YEvSj821Q
>>85 あの展望台 実際にあったのか!
>>86 おお!絵付けてもらえるなんてありがたい
ぶっ壊すだなんてとんでもない
では、再開します
88 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/07(日) 23:51:39.06 ID:YEvSj821Q
三章-U
ダッ
春日「ハァ…ハァ…」
自分で自分がどこへ行こうとしてるのかわからなかった
ただ、『行かなくちゃ』って思った
春日「くそっ…若林…!」
気付いたら、若林の家の近くまで来ていた
89 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/07(日) 23:52:50.39 ID:YEvSj821Q
そのとき、俺は なんか 声が聴こえた気がして
ふと 上をみた。
90 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/07(日) 23:54:25.82 ID:YEvSj821Q
そこには…上空5メートルくらいのところで、
時間が止まったかのように動かない若林がいた。
とり肌が立った。
背中から突き出ている金属の板。
電柱のずっと上から音もたてず下りてくる事の出来る高性能のなにか…
すべてが 若林の肌を突き破り「生えて」いた。
俺は 理解した。
91 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/07(日) 23:56:15.03 ID:YEvSj821Q
若林「…!」
ボスッ
若林が俺に気付いた瞬間 翼が消え、俺の目の前落ちた。
春日「だ、大丈夫か!?若林!」
若林「うるせぇ!おっきい声出すんじゃねぇよ…」
若林は俺に背を向けた
92 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 00:05:41.09 ID:hX42uWNeQ
そのとき、俺は痛々しい背中を見てしまった
肌が剥き出しになり、翼が突き出ていた所からは血が滲み出ている、キズだらけの小さな背中を。
・・・
あの日以来、若林のそういう姿は見てないから、
夢だと思い込もうと していたこと。
そうする春日が一番若林をキズつけていたこと。
93 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 00:07:40.26 ID:hX42uWNeQ
春日は、
春日は……
若林「っ、……おい」
春日「…?」
若林「………た…」
若林「………………ただいま」
94 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 00:11:02.36 ID:hX42uWNeQ
春日「!?!!!!?」
春日「(若林が春日に『ただいま』!?え、ナニコレー!
なんて、いや てゆうか、そんなことより、春日は若林に、なんか言おうと…、
交換日記のあんな一言で、二人の9年間を…終わらせたくない、
…せめて、春日の本当の気持ちを…伝えなければ。)」
95 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 00:13:20.82 ID:hX42uWNeQ
春日「あ」
春日「アナタは、なんでいっつもそうやって無理して一人で抱え込もうとするんですかっ!?」
若林「……………」
春日「君みたいなねぇ、地味な男は、春日の隣でただ頷いてればいいんですよ!」
若林「……ああ…そうかもな……」
96 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 00:14:48.17 ID:hX42uWNeQ
春日「若林!」
若林「あ?」
春日「……おかえり。」
若林「…!………ただいま。」
97 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 00:16:57.44 ID:hX42uWNeQ
若林の家の近所まで来ていたので、家まで送ることにした。
そんな恰好でふらふらさせられないので、
とりあえず、春日の拾い物のジャケットを貸してあげた。
春日「…そのスーツで家に帰るんですか?」
若林「ああ、スーツは出撃の度に国が支給してくれるから。破けても大丈夫なように」
若林「ほら、俺って珍しもの好きなとこあるから、
変わったスーツ頼んでもちゃんとそれくれたりするんだよな。
灰色とか黄土色とか」
98 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 00:20:10.04 ID:hX42uWNeQ
俺たちは、不器用だから 大事な事を何一つ声に出来ない。
面と向かって本当の気持ちなんか何一つ伝えられない。
でもさっき、若林の声が聞こえた気がした。
春日「若林」
99 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 00:23:38.92 ID:hX42uWNeQ
若林「ん?」
春日「最終兵器って、結局どーゆーことなんだ?」
ポンコツ春日でもやっと気付いた。
春日「ジエータイの人に聞いてきたんだろ?」
春日が現実から逃げることは、若林をキズつけ、ひとりぼっちにすること。
100 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 00:25:16.93 ID:hX42uWNeQ
若林「…ああ」
若林「……やっぱり、詳しくはヒミツなんだってさ。」
若林「俺が最終兵器になったってことは春日以外誰もしらねぇんだ。
親父も、お袋も、ねぇちゃんも………
知らせないほうがいいって偉い奴に言われたし、俺もそう思う。
……てゆうか、言えねーよな。俺がこんな惨めな姿になった、だなんで……
親父とか、真面目だからショック受けて寝込んじまうかもしんねぇし。」
101 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 00:27:29.65 ID:hX42uWNeQ
『そういう問題かよっ』って突っ込もうか迷ったが、
適切でない気がして、やめた。
春日「…。あ、…着いたぞ、家」
あっという間だった、気がした
春日「じゃあ、また明………!!」
春日は自分の目を疑った
102 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 00:28:58.44 ID:hX42uWNeQ
普段春日のことをヨゴレだのゴミだのなんだのと粗末に扱う若林くんが、
俯き、春日の指を掴んでいた。
若林「……………あのさぁ、今、1回だけ…………漫才…やらねぇ?……………」
蚊の鳴くような声で、耳を真っ赤にしながらつぶやいた
冷たい体温を通して、若林のさみしさが伝わってきた。
103 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 00:31:24.08 ID:hX42uWNeQ
春日はわざとそれを振り切って、若林くんに背中を向けた。
春日「ば、ばばば、ばかなこと言うんじゃあないよ!今何時だと思ってるんですか?
か、春日は見たいテレビがあるから、もう帰りますよ!」
若林「………あ、…そうだよな。
ごめんな、いきなり…、俺なにやってんだろ…」
104 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 00:33:28.79 ID:AWPJ9wG10
支援
105 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 00:33:43.55 ID:hX42uWNeQ
春日「…………これから、二人でやってくんですから
今日はその準備をしなくちゃいけませんよ。
だから、アナタも早く家に帰ったほうがいいですよ」
若林「………………春日……」
ふたりで決めた。
『相方だから』
106 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 00:38:50.16 ID:hX42uWNeQ
だから、誰にも内緒でこの現実を……
若林「うっ……っ、っ…
春日ぁ…っう、っ…俺…っ…くっ」
ふたりで生きていこう、そう決めた。
若林は家の前で少し、泣いた。
107 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 00:41:21.33 ID:hX42uWNeQ
それから俺たちは、毎日、会う度に二人のルールを話し合った。
たとえば、『マネージャーへの言い訳は?』とか、
『みんなに気付かれないようにするには?』とか
端からみたら、あのコンビいつも一緒で気持ち悪い、って思われてるかもわからない。
でも、それでもかまわなかった。
108 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 00:42:53.77 ID:hX42uWNeQ
春日「あ、今日は交換日記ないのか」
若林「あー、わり。忘れた」
春日「えへへへへ、大丈夫でございますよ。」
若林「何ニヤニヤしてんだ、気持ちわりぃよ」
春日は、あれ以来若林の交換日記をちゃんと読むことにした。
天邪鬼な若林にとっては、コトバよりよっぽど本音に近いってことが分かったから。
あの日記には 若林の口にだせない大切な事がたくさん書いてある。
109 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 00:45:16.04 ID:hX42uWNeQ
笑われてもいい。
ほんとは、もっとこの星の人にとって重大な問題を、
ただ不器用に前向きに、
ふたりの問題にすり替えて生きていこうと決めた
春日たちのことを、
どうか笑ってはくれないだろうか。
第三章/完
110 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 00:52:19.43 ID:r1qGjhyX0
>>1 最終兵器彼女知らないけどおもしろい。
終わりがどこかさえ知らないけど支援してるよー
111 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 00:52:37.43 ID:T/nCs82k0
しえん
ずっと待ってた
しえんしえんちいさくしえんぅぇぇん
113 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 01:11:16.79 ID:T/nCs82k0
お腹の調子悪いんかな?大丈夫か?
便所篭ってるうちに寝たかな?冷やすと余計壊すぞ腹〜お大事に保守
115 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 01:40:44.74 ID:hX42uWNeQ
>>110 実はこれ、こんなgdgdのまま十章くらいまで続いてしまうなんて
口が裂けても言えないんだぜ!
>>111-114 ありがとぅぅぅうす
その優しさに目からアメジュースが零れた
下痢止め効かないんだぜ
明日 バイトの面接あるから、夜で終わらそうと思ったんだが
どう考えても終わらない気がしてきたw
とりあえず六章くらいまでは行こうと思う
終わらなかったらごめんね
再開↓
116 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 01:47:06.43 ID:hX42uWNeQ
この日記を渡された時、なんで気付いてあげられなかったのだろう。
『春日
俺、成長している。』
第四章
「ふあん」
117 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 01:48:17.34 ID:hX42uWNeQ
若林「おはよ」
春日「おっ。おはトゥース」
春日「(うーん…いつもと変わらないですなぁ…若林のどこが成長しているのやら…)」
春日「(そんな気にすることではないのかも知れませんな)」
118 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 01:49:48.03 ID:hX42uWNeQ
若林「春日ぁ、
お前このあと、ここでピン収録だろ?」
春日「ウィ、そうでございますよ。
おたくさんもでしょ?」
若林「うん。他局のロケだけどな」
若林「で、またここ戻ってきてふたりでトーク収録かぁー」
119 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 02:00:37.05 ID:hX42uWNeQ
※補足
湯澤さん→オードリーのマネージャー
女性、姐御肌、二人より年上
他の芸人のマネージャーも掛け持ちしている
春日「なかなかハードですな」
若林「ま、な。頑張ろうぜ。
あ、ピン収録の時、湯澤さん 俺と移動だから。」
春日「そうでございますか。
じゃあ春日は一人でここに残るという事ですな。」
若林「だな。17時にまたこの楽屋集合だから。忘れんなよ。」
春日「ええ。では、後ほど」
120 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 02:02:02.54 ID:hX42uWNeQ
〜移動中INタクシー〜
湯澤「若林、はいこれ今日のお昼の弁当」
若林「あ、ありがとうございます。」
湯澤「まだ11時だけど…あっちで食べる時間ないかもしれないから、今食べといてくれる?」
若林「わかりましたー。いただきます」
パクパク
121 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 02:03:29.08 ID:hX42uWNeQ
湯澤「あ、次の所を右でお願いします」
湯澤「で、その次を左で」
パタ
若林「ご馳走様でした。」
湯澤「…ちょっと。若林。またこんなに残して…、少ししか食べてないじゃない。
最近、ロケ弁にも殆ど手つけてないの知ってるよ。
顔色もあんま良くないように見えるけど」
122 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 02:05:22.51 ID:hX42uWNeQ
若林「いや…大丈夫です。」
湯澤「大丈夫じゃないでしょ!
さっきの収録もあんまり元気なかったし」
若林「あの…違うんですよー!
俺、最近全然動いてないからぁ、ちょっとダイエットしようと思って。
それだけなんです。」
湯澤「…本当に?若林の言葉、信じるよ?」
若林「はい。心配かけてスンマセン」
湯澤「…無理だけはしないでよね。」
湯澤「(……………)」
123 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 02:07:21.82 ID:hX42uWNeQ
スタッフ「春日さんオッケーです。お疲れ様でした!」
春日「ウィ。お疲れ様でした」
ピンの収録がスムーズにいったので、17時まで大分時間が開いてしまった。
特にすることもないので、散歩がてら少し外に出てみることにした。
124 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 02:08:23.33 ID:hX42uWNeQ
ズズン
春日「おっ…と、地震ですか。相変わらず多いですな。」
多いといえば、最近は自衛隊が飛んでんのもしょっちゅうだ。
まあ、当たり前といえば当たり前だが。
125 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 02:10:43.50 ID:hX42uWNeQ
※補足
くじら→事務所の先輩
♪愛を〜ちょ〜だい ハードコアに〜♪
春日「む、電話だ」
♪ウエタケモ ピッ
春日「もしトゥース!」
くじら「相変わらず元気だな。」
春日「おっ!くじらさんではないですか。どうしたんでございますか?」
126 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 02:13:13.43 ID:hX42uWNeQ
キサラ→オードリーが売れない頃にいたショーパブ
くじら「ああ。今キサラでちょうど今日のステージが終わったとこなんだけど、たまたま原口さん、はなわさん、マエケンさんがそろって、みんなで盛り上がってんのよ。」
春日「あら〜!楽しそう〜!」
くじら「若林の電話繋がんなかったから春日にかけたんだけど、今来れねぇかな?もちろん、若林も一緒に」
くじら「まあ、お前ら売れっ子だから、無理だったら全然大丈夫だけどさ。」
春日「ぜひとも行かせていただきやす!
残念ながら若林くんは、今ピンでロケ中なんですな」
くじら「おーそっか、わかった。じゃ、キサラで待ってっからなー」
春日「ウィ!また後ほど」
春日「まだまだ時間もあるし。
ゆっくりと行きますか。」
127 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 02:14:36.10 ID:hX42uWNeQ
〜キサラ〜
春日「こんにちトゥース!」
くじら「おー!春日来たか」
湯澤「あっ!春日」
春日「あら、湯澤さんじゃないですか!
若林に同行したのではなかったのですか?」
128 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 02:16:32.51 ID:hX42uWNeQ
湯澤「ロケ、すぐそこでやってんのよ。
それに、こっちの芸人達のスケジュールも組まないと、って思ってたから ちょっと寄ったの。」
春日「そうでしたか」
湯澤「…ねえ、春「おい、かすがぁ〜!」
春日「原口さん!まだ早い時間なのに、ずいぶん酒入ってますな〜」
原口「うっせぇ!呑まないとやってられんわぁ〜
ちょっとお前、こっちきて話聞かせてくれや〜!」
春日「ウィ。いいでしょう」
原口「俺にまで上からかぁ〜い!」
ワハハハハ
なにこれオモロイ支援
支援
沢山いる芸人の中で何故オードリーにしたのかが知りたいw
131 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 03:05:05.11 ID:hX42uWNeQ
バイバイさる解除キター!
支援感謝!
オードリーSSのまとめブログに感化され、
自分も書いてみたい、と調子に乗った。
後悔はしていない。
みんながいるテーブルに誘われ、行ってみたが、酔っ払っているのは原口さんぐらいで、
原口さんがいろんな若手に好き勝手絡むのを、他のみんなが笑って見ていた。
はなわ「よっ!春日」
春日「はなわさん!お久しトゥース!」
132 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 03:23:51.93 ID:hX42uWNeQ
※ビックスモールン→事務所の後輩
はなわ「おぅ。相変わらず売れてんな。」
春日「とんでもございませんよ」
はなわ「ビックスモールンがよー、オードリー繋がりで、
来週地上波ゴールデンの収録決定して、すっげぇ喜んでたぞ」
春日「ハハッ。よかったですな」
133 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 03:26:27.55 ID:hX42uWNeQ
はなわ「ああ。…あ、話は変わるけど、…この前の空襲やばかったな。
お前、その時結構近くにいたらしいじゃん」
春日「………ええ。」
はなわ「大丈夫だったのかよ。」
春日「あの、春日は大丈夫だったんですが、…」
春日「佐藤が、ちょっと耳をやられましてな…」
はなわ「…ああ、聞いた。
でも、生活にはほとんど支障ないらしいな。
ちょっと聞こえにくくなるだけって聞いたからよ。」
春日「ええ。一安心ですよ。」
134 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 03:27:47.22 ID:hX42uWNeQ
はなわ「わり!……なんか暗くなっちまったなー!
ま、適当に呑んでけや」
春日「ウィ」
135 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 03:29:46.70 ID:hX42uWNeQ
春日「(…平和だな。)」
久しぶりに「他人事」みたいな会話をした。
若林と一緒だと、全部がリアルだから。
「来週の収録」…「来週」かあ…
あんな空襲があったのに、みんな…
なんか未来がありますな。
かたや「初出演」で、かたや「最終兵器」か…。
同じ芸人なのに、なんだか若林がかわいそうですな。考えてみれば。
春日「(…春日たちに未来ってあるんだろうか)」
湯澤「ちょっと、春日」
136 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 03:31:07.11 ID:hX42uWNeQ
春日「はっ、なんでございますか?」
湯澤「さっき話そうとしたら、あっち行っちゃうから、こっちから来たのよ」
春日「ああ…それはすまなしですな。」
湯澤「あのさぁ…ちょっと相談なんだけど、」
137 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 03:32:54.68 ID:hX42uWNeQ
春日「ええ、なんでございましょう」
湯澤「…私さぁ、若林の体のこと、知ってるの。」
ドキッ
春日「!!!」
湯澤「若林は大丈夫だって言ってたけど、分かるのよ。付き合い長いから、ウソついてること。」
138 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 03:34:42.84 ID:hX42uWNeQ
春日「(まさか…まさか、最終兵器のことを…………)」
ドキドキドキドキ
湯澤「まさかとは思うんだけど、あんたさ、若林に『痩せろ』とか言った?」
春日「………ハイ?」
湯澤「やっぱ春日じゃないか…
まあ、春日に言われて聞くような子じゃないしな…」
春日「どうゆうことですか?」
139 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 03:36:19.79 ID:hX42uWNeQ
湯澤「あの子、最近ずーっとちゃんともの食べないの。ふらふらして顔色も悪いし。
……まさか、アンタ気付いてなかったの!?」
春日「……ウィ」
湯澤「これだから本当に、アンタはポンコツって言われんのよ…。
…ダイエットとか言ってたけど、あれがウソだってことくらい、私にも分かるのよ。」
140 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 03:38:31.72 ID:hX42uWNeQ
春日「(そうか……今まで全然気付かなかった……
なんで、ダイエットなんて…………、)」
ドクン
『春日 俺、成長している。』
え?
…成長?
…なんか……
なんだか………
ドクン
寝る前にほしえん
起きた時残ってますように
>>1は腹大事にしてくれよ!
142 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 04:08:23.24 ID:hX42uWNeQ
>>141おやすみ〜
くそー
バイさるのせいで進まない
こんな事してる間に落ちそう
5:30には寝たいと思う
春日「…湯澤さん、春日そろそろスタジオ戻ります」
湯澤「ああ、もうそんな時間。
もうロケも終わって、若林も楽屋いってるかもね。
私も一段落したら行くわ」
春日「ウィ。では」
チロ「あ、春日さん送りますよー!」
143 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 04:11:12.43 ID:hX42uWNeQ
ドクン
なんだろうか…
この胸騒ぎは………
一体………
チロ「そうだー!聞いてくださいよ、春日さん!」
チロ「僕昨日、スッゴイジエータイ見たんですよ!」
ドクン
144 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 04:17:04.74 ID:hX42uWNeQ
チロ「1機で単独だったんですけど、…」
ドクン
春日「(…若林だ………)」
ドクン
145 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 04:18:07.44 ID:hX42uWNeQ
春日「あ……それ、その、あれだろ?
ちっちゃくて、よく見えない、やたら速い……」
チロ「いや、違うんですよ!!それが、他のどの軍艦機よりも、圧倒的におっきくて、めちゃくちゃ強いんです!」
ドクン
春日「え………?」
ドクン
『春日 俺、成長している。』
146 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 04:19:24.82 ID:hX42uWNeQ
四章-Uへ続く
147 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 04:25:58.19 ID:hX42uWNeQ
お腹の心配してくれたみんなありがとー
ラブ!
そろそろ履歴書集中して書かなくちゃ
面接昼には終わるから、それまで落ちないといいな…
バァイ!
支援
どっちも知ってるから想像出来て面白い
面接頑張ってね
149 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 05:22:05.19 ID:hX42uWNeQ
>>148ありがと〜
履歴書書きおわたので寝るまえにほす
おやすみー
150 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 06:33:32.37 ID:hX42uWNeQ
みんなおはよー
まだあってよかった
ほす
151 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 06:43:10.43 ID:vVjhYKFu0
携帯なら夜中でも支援できたんだが、規制でできんかった。スマン
PCで全力で保守しとく
面接頑張って!
152 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 07:26:40.17 ID:vVjhYKFu0
保守
153 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 08:28:56.88 ID:vVjhYKFu0
ほしゅ
面接がんがれ
面接もスレも落ちませんように保守
155 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 10:25:04.19 ID:vVjhYKFu0
ほし
156 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 10:33:55.05 ID:PI1zNWhs0
ちせ林
157 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 10:46:26.41 ID:xkxpAkyE0
wakabayashi kashugaaaaaaaaaaaaaa
158 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 11:21:21.03 ID:6xNLlf5R0
ほしゅ
159 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 12:04:00.34 ID:hX42uWNeQ
応援、保守してくれたみんなありがとう!
無事面接おわったよー
これで今日はもう暇だからたっぷり進めるからね〜
再開とぅーす!
160 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 12:05:01.67 ID:hX42uWNeQ
四章-U
ドクン
悪い、予感がした。
161 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 12:06:52.96 ID:hX42uWNeQ
トコトコ …ピタッ
思わず楽屋の前で立ち止まってしまった。
『ガサガサ』
中から、何か音がする。
春日は、音を立てないように、静かにドアを開けた
………ガチャッ
162 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 12:07:37.03 ID:vVjhYKFu0
おかえり!
しえん
163 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 12:08:08.30 ID:hX42uWNeQ
そこでは、若林が楽屋の隅でなにかをしていた。
ガサガサ
春日「(………若…林…?)」
『あの子、最近ずーっともの食べないの。ふらふらして顔色も悪いし。』
『ダイエットとか言ってたけど、あれがウソだってことくらい、私にも分かるのよ。』
『それが、他のどの軍艦機よりも、圧倒的におっきくて、めちゃくちゃ強いんです!』
164 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 12:09:56.28 ID:hX42uWNeQ
春日「…若林…?何をして…」
若林「…!!」
春日「…!!」
若林「…あ、わりぃ
お前まだ来ないかと思って、腹減ってたから…ちょっと…さっき買ったパン 食ってた…」
春日「あ、そうだったのか…」
165 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 12:11:34.51 ID:hX42uWNeQ
若林「あのな、春日、俺……経験すると成長するんだ。」
春日「!………え…?な、何……」
若林「俺…強くなってんだよ……
どんどん、どんどん…兵器として。」
春日「……!!!」
春日の嫌な予感は的中した。
166 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 12:13:08.99 ID:hX42uWNeQ
若林「き…昨日さ、手伝いに行った戦争でなんか、……俺………ほんの一撃で……」
若林「…!」
俺は思わず若林を抱きしめた
167 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 12:14:12.26 ID:vVjhYKFu0
紫煙
168 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 12:14:51.65 ID:hX42uWNeQ
蹴られるかもしれない。殴られるかもしれない。
暴言をぶつけられるかもしれない。いや、殺されるかもsry
でも、普段は強がりばかりで、弱音を吐かない、
いざというときよっぽど頼れる彼が、震え、
こんな小さく見えたのは初めてだったから。
もうこれ以上、彼のこんな姿を見たくなかったから。
169 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 12:17:18.63 ID:hX42uWNeQ
春日「…もういい。それ以上何も言うな…」
若林「…俺さぁ…何も食べなければ、少しでも成長が止まるんじゃないか、って思ったんだけどさぁ…」
春日「…もういいっ」
若林「俺、どうしたらいいかわかんなくてっ…俺…バカだからさぁっ…」
春日「若林っ!!」
若林「自分の体なのに、俺、なんなんだろうなぁ……っ」
170 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 12:18:38.84 ID:hX42uWNeQ
春日「…若林、漫才しましょう。」
若林「………えっ?」
春日「やりましょう。今。」
それが春日がだした答えだった。
もしかしたら、彼が大好きな漫才なら、少しでも彼を元気付けられるかもしれない…。
若林「……………ダメなんだ。」
171 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 12:20:13.68 ID:vVjhYKFu0
しえん
172 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 12:32:28.71 ID:vVjhYKFu0
バイバイさるさん出てるんかな?
この展開だと最後に若林の違う人格がでてこっこしたい(セックス)と騒ぎ出してするのかw
で地球が爆発してお終いか?w
腐れ小説だな
宣伝するなきもちわりぃ
174 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 14:08:30.91 ID:vVjhYKFu0
しえん…
175 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 15:03:51.93 ID:hOBJnpkZQ
まだあったー
しえん
176 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 15:07:07.49 ID:8edRTFBh0
支援
177 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 15:27:12.85 ID:8NyCZS5Z0
追いついた
支援
178 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 16:24:19.87 ID:ysAi0yp/0
なぞるだけなら猿にもできる
そこから先が難しい
オリジナルの展開をやって叩かれるか
ただなぞって見放されるか
君の自由にしたまえ
179 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 16:59:23.52 ID:hOBJnpkZQ
続き気になるし
しえんしえん
180 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 17:21:45.55 ID:hX42uWNeQ
すぐバイさるに引っ掛かってしまうorz
若林「俺…今監視されてるから、」
春日「………監視?」
若林「向こうは俺が知ってる事気付いてないみたいだけど、俺そうゆうのわかんだよな。」
春日「え!?どこから?」
若林「今は、3時の方角200mくらいのとこから。」
春日「キャ〜。やだぁ〜。恥ずかしい〜」
春日「って、なんでそんなこと…?」
181 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 17:23:04.13 ID:hX42uWNeQ
若林「いや、俺、最終兵器だから…かなたぶん。」
春日「そうゆうことではないっ!」
春日「なんで……若林の大好きな漫才が……」
若林「仕方ねぇよ。……………だって戦争だもん。
俺ひとりががまんすれば、それで…丸く収まる。
わがままなんて言ってらんねぇよ」
182 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 17:24:23.62 ID:hX42uWNeQ
春日「ア、アナタねぇ!いつもいつも馬鹿野郎って言うけど、
馬鹿野郎はどっちですかっ!!」
つい声を荒げてしまった。
春日「周りがよくっても、っ、アナタの気持ちが泣いてるんじゃあ、っ…何のイミもないんですよ……!」
若林「…春日…」
183 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 17:25:35.68 ID:hX42uWNeQ
春日「…逃げよう。」
春日「逃げよう、若林。」
このあとの収録のことなんて、俺たちの頭にはなかった。
若林「…………おうっ」
ついハズミで出たコトバが、俺たちの運命を少しだけ変えた。
……今思えば、この時が最後のチャンスだったのだ…………
184 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 17:26:34.93 ID:hX42uWNeQ
春日は、原付きの後ろに若林を乗せ、「なにか」から逃げていた。
春日は、その姿や存在すらも確認することはできないが、若林は「わかる」といった。
そして、逃げるにつれ、若林の精度は確実に増していった。
185 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 17:27:54.59 ID:hX42uWNeQ
若林「春日、300m先一通を左折っ!
間違えんじゃねーぞ!」
春日「か、かしこまったっ!」
ブォン
でもそれより、少し前から若林の様子がおかしいことが、気になっていた……
186 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 17:29:19.46 ID:hX42uWNeQ
若林「(やべぇ……、追っ手が…っ、クソッ…来んなっ…、っ、
殺したくねぇよっ…)」
春日「…若林、大丈夫か?汗、すごいぞ」
若林「なんでもねぇ…っ。あぶねぇから前向いてろ」
187 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 17:30:37.59 ID:hX42uWNeQ
若林「う、あ…っ、……やばっ…だ、めだぁ…っ」
春日「……若林!?」
若林が背中を強く握ってくるので、心配でついつい後ろを振り返ってしまう。
若林「やめろぉ!絶対後ろ振り返るんじゃねぇぞ!!見たらぶっ飛ばすかんな!!」
春日「ウ、ウィッ!!」
188 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 17:31:55.62 ID:hX42uWNeQ
ヒュッ
若林「(…はぁ……っミサイル……背中……から…、
出ちまった………最悪だ)」
ドッ ドカン
遠い後ろから爆発音が聞こえた
春日「な、なんだ!?」
若林「逃げろ春日ぁ!絶対振り返んなぁ!!」
春日「…お、おうっ!」
189 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 17:38:50.22 ID:hX42uWNeQ
こんなgdgdな小説、支援してくれてありがとー
>>173 申し訳ない アレだけは止めて下さい
宣伝?
>>178 アドバイスありがとう
頑張る
東京に住み慣れてる俺達でも見たことのないような、緑が生い茂っている、森のような所に辿り着いた。
よっぽど外れの方なんだろう。
春日「……こ、こまでくれば大丈夫だろ。」
若林「…ああ。そうだな」
・・・・・・
若林「もう、いなくなったよ。」
ふたりで茂みに寝転がった。
190 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 18:07:32.02 ID:6xNLlf5R0
しえん
191 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 18:09:00.48 ID:hX42uWNeQ
春日「若林氏、いっそのこと、沖縄とかに逃げませんか?」
春日「そんで、二人でまたイチからちんまりと漫才しますか。アハハ……なんつって。」
若林「なぁ…春日。
沖縄なんてさぁ…もうとっくに………!」
春日「ん…?どした?」
若林が急に立ち上がったので、春日もつられて起き上がった
若林「ごめん、来た」
バババババババババ
春日「ヘリ!?」
192 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 18:13:25.44 ID:hX42uWNeQ
若林「大丈夫!まだこっちには気付いてないみたいだ。」
若林「(…やられる前にやんなきゃ……)」
春日「…若林?どうした?」
そのときの若林の表情が、今までにみたことのないようなものだったので、
俺はすごく不思議に思った
ババババ
若林「え?俺…」
若林「(今………なに考えて……)」
193 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 18:14:46.36 ID:hX42uWNeQ
若林「(…………やらないと「若林っ!」
若林「わっ!」
若林「なんだよ…驚かすんじゃねぇよ……!」
春日「そんなこと、どうだっていい!」
ババババババ
春日「お前…今、なにするつもりだったんだっ!?」
若林「何って…」
若林「だって、俺っ…兵器だもんっ…っ」
194 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 18:15:38.98 ID:s3qCUw950
サイカノは名作だよね
195 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 18:15:44.68 ID:hX42uWNeQ
バババババババ
春日「……!」
若林「そりゃ、…俺だって、やだよ!
でも、でも、体は兵器だから、逃げるなんて、させてくれなくて……俺、勝手に…」
196 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 18:16:49.14 ID:hX42uWNeQ
ババババババババ
春日「まさか、若林…さっき、
原付きに乗ってるときも…「馬鹿野郎!言うな!」
197 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 18:21:14.49 ID:hX42uWNeQ
バババババババババ
若林「…あ『バババ』さ、『バババ』人を殺『バババ』さ『バババ』い兵器『バババ』んて
ないんだぜ?春日…」
春日「え?なに…?聞こえないぞっ…!」
若林「なぁ、春日ぁ…」
ババババババババババババババババババ
若林「なんかさぁ、俺、
もう死んだほうがいいのかなぁ……?」
春日「………!」
ババババババババババババババババババ
四章-Vへ続く
198 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 18:29:17.56 ID:hX42uWNeQ
>>194名作だよね
申し訳ないけど、最後はせっくるしません
こっこ欲しいとか言いません
地球も爆発しません
すいません
四章-Vはもう少ししたら始めさせていただきます
199 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 18:32:39.73 ID:nt4ifrc/0
ほう、独自展開に持って行くと。期待
200 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 18:57:30.77 ID:6xNLlf5R0
ほ
201 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 19:13:07.68 ID:jcXpMika0
ほしゅ
202 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 19:46:38.31 ID:jcXpMika0
hosyu
203 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 19:47:27.80 ID:hX42uWNeQ
四章-V
ババババババババババババババババババ
春日「そんなこと…、言うんじゃあないよ………!」
春日も泣きたくなるじゃない。
204 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 19:50:29.33 ID:hX42uWNeQ
若林「ハァ……ハァ……体が……あちぃ………」
若林は、そういうと、寝転がりながらスーツを脱ぎ、Yシャツのボタンを開けた。
205 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 19:52:19.23 ID:hX42uWNeQ
そこで、春日は見てしまった。
心臓から上半身全体に広がる、大きな大きな古いキズを。
『なんかさぁ、俺、もう死んだほうがいいのかなぁ……?』
先程の若林のコトバが頭の中でまわっていた。
涙が止まらなかった。
206 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 19:55:17.66 ID:hX42uWNeQ
それから、俺と若林はふたりで近くにあった展望台らしき建物にのぼった。もっとも、現在は使われていない感じではあるが。
そして、1番高い所に二人並んで座った。
207 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 19:57:45.34 ID:hX42uWNeQ
若林「東京をこんな風に見渡せる展望台、あったんだなぁ…」
たしかに、ここからの景色は何か壮烈なものがあった
そんなに高い展望台ではないのに、東京全体をぐるっと見渡せた。
おそらく、ちょうどいろんなスキマとスキマが重なって、見えるようになっているのだろう。
208 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 19:58:59.44 ID:jcXpMika0
しえん
209 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 20:00:16.27 ID:hX42uWNeQ
若林「東京をこんな風に見渡せる展望台、あったんだなぁ…」
たしかに、ここからの景色は何か壮烈なものがあった。
そんなに高い展望台ではないのに、東京全体をぐるっと見渡せた。
おそらく、ちょうどいろんなスキマとスキマが重なって、見えるようになっているのだろう。
210 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 20:01:11.96 ID:+pFwGSkv0
てs
211 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 20:02:29.87 ID:hX42uWNeQ
ごめん、間違えて被っちゃった
若林「あれ…中学校だ…。
俺達あそこで出会ったんだなぁ」
春日「そうですな……あ、あそこには春日の通った日大が見えますなぁ」
若林「ほんとだ…。あ、あれむつみ荘じゃね?」
本当に、いろんな場所が見えた。
212 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 20:05:23.29 ID:hX42uWNeQ
若林「この街は平和だな…。」
春日「ああ…」
若林「もしさ、………平和なの、ここだけだったらどうする?」
春日「………」
若林「アハハ、なんつってな…」
春日「………」
213 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 20:09:30.29 ID:hX42uWNeQ
若林「俺さ、心臓の音はもうしないんだけど、
ホントは、お前とステージの上に立つと、いっつもドキドキするんだ。」
若林「さっきも、お前が漫才しよう、っていってくれたときなんて、
頭がぼーっとして、お前のことどつきまわしたくなるくらいドキドキした。」
214 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 20:11:11.86 ID:hX42uWNeQ
若林「本当はさ、俺だって漫才してぇよ」
若林「…でもさ、視られてるって思うと、
お前にうまくツッコミ出来るか、不安で不安でしょうがねぇんだ。
俺たちが築いてきた、俺とお前だけの掛け合いを、壊されたくねぇんだ」
215 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 20:12:23.17 ID:hX42uWNeQ
若林「…こんな………漫才にびびってる俺さぁ、がっかりしただろ?」
若林「俺、自分が嫌で、消えてなくなっちゃいたかった」
若林「……でもさ、こんな俺でも」
若林「やっぱりお前と漫才してぇんだ。」
若林「生きてぇんだ。」
216 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 20:13:44.46 ID:hX42uWNeQ
春日「…いつか、」
若林「………」
春日「いつか、またM1に挑戦して、日本一にならなくてもいいから、二人でずっと漫才して、
休みの日に二人でドライブして、たまたまここ通りかかって…っ」
若林「………」
217 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 20:17:23.14 ID:hX42uWNeQ
春日「っ、あのとき収録すっぽかして、湯澤さんに、っこっぴどく怒られたな、って
言ってっ…、っうっ、あの時は、忙しかったけど、今は月1でしかっ、テレビ出られないな、
って笑いながら言ってっ、うっ、けど、今だって、こーして二人で漫才できてるもんな…って、」
春日「っ、若林、」
春日「…うまく、いえないけど、春日だって、…若林と漫才出来れば、
例え、異国の地だって…、かまわんぞっ…」
若林「馬鹿野郎っ…異国だったらコトバ通じねぇだろっ……っ
でも、俺もおんなじ気持ちだよっ」
218 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 20:19:36.47 ID:hX42uWNeQ
『なー春日。
ずっと迷ってて言えなかったんだけど、思いきって、いい機会だから、書くな。
219 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 20:20:52.59 ID:hX42uWNeQ
ごめん。
俺の体、もう元の普通の体には戻らない。
正確に言うと、戻らなくなった。
春日が逃げようって言ったあの日の夜の出撃で、俺、壊れちまった。
220 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 20:28:19.97 ID:jcXpMika0
しえん
221 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 20:58:34.44 ID:jcXpMika0
またさるかな?
ほしゅ頑張る!
222 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 21:19:05.15 ID:hOBJnpkZQ
お、まだあった
ほしゅ
223 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 21:40:54.35 ID:QMVUblPM0
ほしゅ
224 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 21:41:34.07 ID:jP0+HJuc0
ほしゅー
ほしゅう
226 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 21:52:20.77 ID:hX42uWNeQ
人間としての機能がうまく動かなくなった、
って修理のジジイが言ってた。
もう完全には元に戻らないって言ってた。
ってことは、壊れなければ、いつかは元に戻ったのかなぁ
227 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 21:53:58.96 ID:hX42uWNeQ
あ、俺さぁ、ムカついて、そのジジイのことぶん殴ってやろうかと思ったんだけど、
そんなことしても元に戻るようになるわけじゃないもんな。
ごめん、こんなこと書いてもお前コメントしづらいよな。
でも、今言わないともう謝れないから。
228 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 21:55:27.02 ID:hX42uWNeQ
こんな相方でごめんな。
だけど今、悲しかったけどほっとしてる。
これ以上お前を苦しめないですむから。
229 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 21:56:38.21 ID:hX42uWNeQ
あっ、出撃だ。
ワリィ。仕事行ってくる。
明日の収録、俺がいなかったら、お前すべりっぱなしなんだろーな。
あー突っ込むのマジ面倒。
ま、もう行くわ。
230 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 21:59:06.38 ID:hX42uWNeQ
…なんか、超今更だけど、
なんでこんなことになったんだろーな。
なぁ、
春日
それでもお前と漫才がしたい。』
ずっと後になって若林が書いた交換日記に書いてあったこと。
いつもの雑な字で書いてあったこと。
この日が、若林の成長を停める最後のチャンスだったんだ。
第四章/完
231 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 22:00:15.40 ID:jcXpMika0
しえん
232 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 22:18:08.27 ID:jcXpMika0
ほしゅ
233 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 23:04:26.98 ID:E1e2hZe70
ほしゅ
234 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 23:05:54.27 ID:34Nh4rou0
支援
235 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/08(月) 23:20:03.28 ID:jcXpMika0
ほしゅ
236 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 00:02:38.38 ID:RMleWDfn0
ほしゅ
ほしゅ 春日おめでとう
238 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 00:23:47.57 ID:yciD6knB0
ほしゅ
239 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 01:00:50.48 ID:RMleWDfn0
ほ
240 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 01:01:13.03 ID:yciD6knB0
ほしゅ
朝まで残すのは厳しいか…
241 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 01:05:18.43 ID:3izRH/KuQ
ごめん、すぐさるになっちゃうんだ
いつも保守ありがとね
あと、春日お誕生日おめでとー!
五章↓
242 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 01:10:08.36 ID:3izRH/KuQ
第五章
「ねぇ、」
俺たちはこの日、ここで一晩を過ごした。
朝早くに目が覚めたら若林はいなくなっていた。
そして生憎、今日も夕方から収録があることを思い出してしまった。
ふ、とズボンのポケットに入っていた携帯を見た。
243 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 01:10:35.64 ID:yciD6knB0
しえん
244 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 01:11:43.58 ID:3izRH/KuQ
『着信あり 57件
新着メール 39件』
カチカチ
『16:58 湯澤さん
17:00 湯澤さん
17:05 湯澤さん
17:11 湯澤さん
17:13 湯澤s・・・・・』
春日「そりゃー、そうですなー」
245 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 01:12:56.40 ID:3izRH/KuQ
やはり俺たちには、「逃げる」なんて事は出来なかった。
自分たちだけならまだしも、『オードリー』を信頼してくれている人達にまで迷惑はかけられない。
結局春日は仕事に戻ることにした。
246 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 01:15:44.39 ID:3izRH/KuQ
湯澤さんに電話した。もう、それはそれは疲れきっていた。
オードリーがいなくなった昨日の収録を、どうにかして埋め合わせしてくれたらしい。
そして、沢山の人に頭を下げたことや、一晩寝ずに探し回った事も後から聞いた。
この有能なマネージャーがいなかったら、春日たちはとっくに芸能界から干されていただろう。
247 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 01:17:38.93 ID:3izRH/KuQ
昼に楽屋へ行くと、そこには若林がいた。
春日「お、おはよう、あ、トゥース」
若林「あ、おはよ…」
そのとき、若林の指や額に貼られた絆創膏をみて、
昨日、春日が寝ている間に若林がなにをしていたのかを悟った。
なんて声をかけていいのか、正直わからなかった。
248 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 01:18:18.19 ID:yciD6knB0
しえん
249 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 01:19:44.56 ID:3izRH/KuQ
結局その日は収録でも若干気まずく、隣にいても目を合わせられなかった。
収録を終えると、若林は、マネージャーにだけ声をかけ、スーツのままそそくさと楽屋を後にした。
250 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 01:23:01.01 ID:3izRH/KuQ
春日「若林、どうしたんですか?」
湯澤「ああ、なんか用事あるんだってさ。
打ち上げ無しで先帰るって。」
おそらく、「出撃」だろう。
春日も、打ち上げの気分ではなかったので、
「疲れている」等適当なことを言って、早く帰らせてもらった。
その時、マネージャーから「明日は7時にこのスタジオだから。」
と何回も念をおされた。しょうがないことだが。
251 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 01:24:39.63 ID:3izRH/KuQ
スタジオの出口に着いた。
ガサガサ
春日「…………アレ?」
…財布がない。おそらく、家に忘れたのだろう。
春日「オーマイ…歩きで帰りますか」
252 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 01:26:45.94 ID:3izRH/KuQ
トコトコ
?「あれ……トシくん?」
後ろから懐かしい声がした。
春日「え?」
?「やっぱり、トシくんだ。」
253 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 01:37:23.53 ID:yciD6knB0
しえん
254 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 01:59:56.71 ID:104N4hTx0
かすがー
31さいおめでとう!
255 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 02:12:27.80 ID:3izRH/KuQ
なんと、そこにいたのは、若林がひどいあだ名をつけ、
散々文句を言っていた春日の元カノ、ユカだった。
春日もよく知ってる、愛犬バブの散歩をしている所のようだ。
256 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 02:13:34.93 ID:3izRH/KuQ
ユカ「わぁ、奇遇!こんなとこでトシくんと会えるなんて。
てゆーか、なんでこんな時間にこんな所歩いてるの?」
春日「あ、えっ…と、なんてゆーかサイフ…」
ユカ「まっ、いーや。知ってるだろうけど、ウチ、すぐそこなの。寄ってきなよ。」
春日「あ…はぁ」
結局断れずに、家に行くことになってしまった。
257 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 02:14:38.35 ID:3izRH/KuQ
ガチャ
ユカ「どーぞ!散らかっててごめんねぇ」
春日「ウィ、お邪魔します」
彼女の部屋は、5階建てのマンションの1階の角部屋にある。
あの頃は仕事がなくて、毎日のようにこの家に通っていた。
なんにも変わってなかった。
258 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 02:15:36.72 ID:3izRH/KuQ
ユカ「今飲み物とってくるから、適当にくつろいでて」
春日「ウィ」
パタパタ
部屋を見渡した。やはり、ほとんど変わってない。
ただ一つ、ハンガーにかかっている軍服が気になった。
259 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 02:16:34.85 ID:3izRH/KuQ
ユカ「おまたせ。はい」
春日「あ、ありがトゥース」
ユカ「ふふっ、相変わらずだね」
そう、いつもユカは春日に優しかった
その優しさが大好きだった
普段ドSが近くにいる分、彼女くらいは優しいコがいい、
という春日の希望にぴったりあてはまる、ぽっちゃりしたかわいらしいコだ。
260 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 02:18:32.35 ID:3izRH/KuQ
春日「あ、あのですな。あそこの軍服って、もしかして…」
ユカ「ああ…あれね、旦那の。」
春日「!結婚したんですか!」
ユカ「うん。まあね。一緒の会社で働いてた人なんだけど、
…トシくんと別れた後、彼がすっごくよくしてくれて…。
でも、彼、結婚してすぐに、『自衛隊に入ってお前を守る』とか言って、行っちゃったの」
ユカ「もう…しばらく帰ってないんだ」
261 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 02:19:50.35 ID:3izRH/KuQ
春日「そうか……」
ユカ「トシくん…あたしさ、淋しいんだ…」
ユカ「……ちょびっとだけ、隣で寝てくれないかな…?」
262 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 02:22:39.92 ID:3izRH/KuQ
春日「あ…え、と…っ申し訳ないっ!
春日、…え〜と、明日、朝早くて!」
春日「だから、すまない!」
ユカ「……も、」
ユカ「………もー、ヤダー!真剣な顔して。冗談に決まってるじゃんっ!」
ユカ「ごめんね。早く行きなよ。」
春日「ユカ…すまなし」
ユカ「いいって。しょうがないもん」
ガチャ
ユカ「暇だったらいつでも寄っていーからね。」
春日「ウィ。ではまた」
こうしてユカの家を出た。
263 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 02:26:32.83 ID:3izRH/KuQ
春日「(ユカ…あの頃より何倍も可愛くなってましたなぁ……
人妻だし……いい感じに柔らかそうだし……
つーか、春日、さっきなんで断っちゃったんだろう)」
そして、5分くらい歩いた所で、とある重大なことに気付いた。
春日「あ……!カバンがない」
春日「(ユカの家に忘れましたな…)」
春日「しょうがない…取りに戻りますか」
264 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 02:28:23.87 ID:3izRH/KuQ
ユカのマンションの前まで来たとき、窓ガラスからユカの姿が見えた。
春日「………………!………」
なんと、旦那さんの軍服を抱きしめて、一人泣いていたのだ。
265 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 02:29:38.22 ID:yciD6knB0
しえん
腐女子ではないかもしれないけど確実に女の文章だよな
支援
フユミとテツ好きだから嬉しい
268 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 03:32:06.70 ID:3izRH/KuQ
春日は、こういうときなんて声をかければいいのかわからなかった。
正直、このままカバンを置いて逃げ帰ってしまおうかと思ったが、
携帯もカバンの中なので、やっぱり行くことにした。
ピンポーン
だいぶ間があいてユカがでてきた。
269 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 03:33:00.98 ID:3izRH/KuQ
ユカ「あ、…トシくん?どうしたの?」
春日「実は…ちょっとカバンを」
春日「それより、ユカ………」
春日「お前、泣いてたのか?」
おい
腐小説で最終兵器彼女汚すな
今すぐやめろ気持ちが悪い
271 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 03:34:41.79 ID:3izRH/KuQ
ユカ「あ、えと、今ちょっとドラマ見てたからさぁ」
春日「嘘つくんじゃあないよ」
ユカ「…………」
ユカ「…だって、淋しいよ!
あたし、一人はヤダよ…。」
ユカ「トシくん、やっぱり今だけ隣にいて…?」
272 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 03:36:02.48 ID:3izRH/KuQ
カチッ
すっかり暗い部屋にユカと二人きりで密着して隣同士で寝ている。懐かしいような不思議な感じだ。
ユカ「……ふふっ、トシくんとこうして寝るの久しぶりだね。」
ユカ「ごめんね、明日早いのに」
春日「いや…」
ユカ「まだあのアパートに住んでるの?」
春日「ウィ」
ユカ「………」
春日「………」
273 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 03:39:10.42 ID:3izRH/KuQ
春日「………!」
ユカが春日に抱き着いてきた。
そして、肌と肌が密着するのもわかった。
ユカの足が春日の足に絡んでいくのと同時に、
春日はいったいどうしたのかわからないが、涙が溢れてきた。
274 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 03:41:22.53 ID:3izRH/KuQ
春日「…っ、くっう……っ」
ユカ「…トシくん?どうしたの…?ごめん、あたし」
春日「すまない……ユカ…っ」
春日「っ、春日も、自分じゃわかんないけど、っ…なんか、申し訳っ、なくて…っ!」
ユカ「…………?」
春日「どうして、春日は……っ、アイツを守ることしかできないんだろうか、う…っ」
ユカ「…………」
275 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 03:44:55.51 ID:3izRH/KuQ
春日「相方、なのに…一人で頑張ってるの、知ってるのに、
一生漫才だ、って…約束したのにっ!」
春日「春日はなにひとつ助けてあげられない…!」
春日「今も、きっとアイツは苦しんでるのに、春日は何をしてるんだろうっ…っ
誰も悪くないけどっ…、春日だって、どうすればいいのかわからないっ……っ!」
ユカ「トシちゃん饅頭………」
きっとこの涙は、後悔と、若林の心の涙だ。
第五章/完
>>274 ×守ることしか
○守ることが
>>270 すみません
もうしばらくしたら終わるので
それまで目つぶっててください
sageでいきます
文句言う人は見なきゃいいのに
何ツンデレぶってんだか
ほしゅ
279 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 07:26:07.06 ID:4B7lv02H0
保守あげ
280 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 09:15:53.32 ID:4B7lv02H0
ほ
281 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 10:39:35.83 ID:4B7lv02H0
ほしゅ
282 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 12:13:32.39 ID:RMleWDfn0
ほ
283 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 13:30:11.29 ID:2Xgcq0Nq0
し
みんなおはよー
今起きたよ
保守まじでありがとう
第六章はじめるねー
285 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 14:31:58.12 ID:3izRH/KuQ
第六章
この星で…
また、朝がきた。
結局昨日は、ユカに陳謝して帰宅した。
今日もオードリーで仕事だ。
だが今日を乗り越えれば明日はオフ。
日曜日のオフなんて久しぶりだ。
色々やりたいことはある。
ゲーム、食べ歩き、加圧トレーニング………
だが、明日は………
287 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 14:34:29.38 ID:3izRH/KuQ
若林「あ゙?ピクニックだぁ?」
春日「ウィ。そうでございやす!でぇ〜ん」
若林とはすっかりいつもの感じに戻った。
まあ、人生の半分を一緒に過ごしていれば、大半の問題は時間が解決してくれる。
若林「ばーか。せっかくの日曜日のオフをお前とのピクニックで潰す訳ねーだろ」
春日「…お前それ本気で言ってんのか?」
若林「本気でいうほどお前のこと嫌いじゃねぇよ
…っていいたいけど、明日は予定があんの」
こう言われると思っていた。
289 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 14:36:34.77 ID:3izRH/KuQ
春日「…明日はサトミツボーイとジム行くんだろ?」
若林「…えっ、何で知ってんだよ
気持ちわりぃよ」
春日「明日な、サトミツ 急にロケが入ったらしいぞ」
若林「は?俺聞いてないけど」
春日「そりゃそうですわな。
だって春日、ついさっき廊下で伝えといて、って言われたんですから」
春日「あとで若林にも連絡するとはいってたがな。」
若林「………まじかよー…あのよだれ眼鏡
せっかく丸1日ジムで汗かこうと思ってたのに…。」
春日「まぁまぁまぁまぁ!そういうんじゃあないよ
春日とピ・ク・ニ・ッ・ク!行こうではないか!」
若林「あ〜うっせぇ!」
若林が春日に背を向け、スタスタと楽屋の出口に向かっていく
春日「ちょちょ、若林〜
この前の買い物も行けなかったではないですか〜」
若林が楽屋のドアの手前で立ち止まった
若林「…いは」
春日「ん?」
若林「交通費と食事代!お前が出すんだろうな」
春日「も、モチのロンでございますよ!!」
春日「(よっしゃトゥース!鬼瓦!)」
若林「もう時間だ。行くぞ」
春日「ウィッ!」
その日の収録(ラジオも含めて)の若林は、なんだかいつもより機嫌がいいような気がした
カスミンの自意識過剰かしら?
日曜日、どこへ行くか迷ったが、無難に水族館にした
だって、動物園だと怖がるだろうし、遊園地の絶叫系とか彼苦手だし!
おっさん二人で水族館へ行って楽しいのかは謎だが、とりあえずいくっきゃな〜い
若林「水族館かよ。ありがちだな」
春日「文句をいうんじゃあないよ。従業員に失礼だろ」
とか言ってたのだが、…
これまた意外。
若林「お、おい春日見ろよ!この魚光ってるぞ!!」
春日「まぁ、そういう魚だからねぇ」
若林「春日ぁ!この魚、黄金伝説の時釣ったな」
春日「ウィ」
若林「えっとぉ、スペシャルデラックス丼にLサイズのコーラとアイスクリームのチョコひとつ。」
春日「…餌のパンの耳、一カップ下さい…」
若林「春日さ〜ん!このアザラシのキーホルダーお土産で配るから10コ買ってぇ」
春日「…せめて5コにしなさいよ」
若林「あ、俺イルカのショー見たい。券買ってきて」
春日「…はいはい。券2枚下さい」
若林はすごく楽しそうだった。
春日も、本当はすごく楽しかった。
だが、若林のこんなテンションはちょっと久しぶりすぎて、
どう対応すればいいかわからなかった。
けど、本当に、学生の頃に戻ったかのように俺たちははしゃいだ。
バシャァン ヒュッ ザパーンジャパーン バカヤロウ
若林「いるかすげぇ……。空飛んでる……」
春日「美しいですな。まぁ、春日には負けま「うっせぇ超つまんねぇ」
春日「(ショボーン)」
若林「あー、まじイルカすごかったな」
春日「ええ。1日早かったですなぁ。」
若林「マジあっという間だったなぁ…」
300 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 16:15:06.20 ID:qI8iQtNZ0
下がりすぎあげ
しえん
春日「…それにしても、今日は出撃なくてよかったな。」
若林「…ああ……。実はさ、携帯、家に置いてきちゃった。」
春日「………」
若林「やべぇかなぁ…。ま、なんとかなるよな。」
春日「そ、そうでございますよ。今日はきっと、どこも平和だったんでありんすよ。」
若林「ああ…だよな……。今日くらい、な」
春日「…そろそろ、帰りますか。」
若林「だな。日も暮れてきたしな」
若林「あ、あのさぁ…!」
春日「ウィ?」
若林「…また、来ようぜ?」
春日「ええ、もちろんですとも!」
こうして、俺と若林の最後のピクニックは終わった。
第六章/完
支援
305 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 17:31:06.49 ID:qI8iQtNZ0
保守
306 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 17:31:37.24 ID:guU4vJPo0
しえーん
ちえん
308 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 18:21:27.84 ID:62Q6thiK0
残ってたー!よかった
支援〜
309 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 19:21:57.05 ID:FNEkw7CC0
このままじゃ落ちる
まったく読んでないが
>>1の努力を買ってあげ
310 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 20:00:37.58 ID:qH3FQ0Sh0
しかたねーな
311 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 20:25:37.04 ID:ZnifhqVNP
age
312 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 20:28:43.85 ID:FNEkw7CC0
こういう
>>1には支援したくなる
まずsage進行をどうにか汁
313 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 20:30:24.77 ID:SmgJvyVv0
支援!
314 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 20:56:55.17 ID:d4tR/0xN0
>>1がんばれ支援!
サイカノ読んで泣きながら待ってる
315 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 21:10:41.02 ID:qI8iQtNZ0
支援
316 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 21:39:09.07 ID:SmgJvyVv0
支援だ!
最後まで書ききってくれ!
>>2までしか読んでないけど最終兵器妹だったら5秒で1000いった
318 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 21:53:30.03 ID:3izRH/KuQ
支援ありがとう
お寿司食べに行ってて正直すまんかった
七章↓
319 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 21:54:51.71 ID:3izRH/KuQ
若林は先程「出撃」していった。
彼は 何をしているんだろう
俺の知らない戦場で。
第七章
若
320 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 21:55:43.36 ID:3izRH/KuQ
若林「(……つかれた)」
若林「(……薬飲まないと、………水)」
321 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 21:56:59.84 ID:3izRH/KuQ
若林「(…ここの基地、結構生き残りがいるな。
しばらくは俺がいなくてももつだろ)」
若林「(あー…こうゆーときに人見知り辛いわー…
知ってる人誰もいないもんなー。いても困るけど。)」
若林「(あの何にも考えてなさそうな奴らにするか)」
322 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 21:59:16.02 ID:3izRH/KuQ
若林「……あの、すいません。お水って頂けますか?」
兵士A「あ、はい…って、…そのスーツ…、
そのもっちゃりした声…、あなたもしかして、『若』さん?」
若林「?あ…はい。多分そうですけど…」
323 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 22:00:21.04 ID:3izRH/KuQ
兵士B「え、あ、あの若さんですか!?
自分、超憧れてます!いつも見てます!!わぁ〜、会えてうれしいっす!」
兵士A「さっきの戦闘すごかったっす!マジ強いですね〜!!」
324 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 22:01:26.38 ID:3izRH/KuQ
若林「あ、あの…?」
?「おい、お前らぁっ!!油売ってんじゃねぇっ!
若はお前らの上官だぞ!!」
若林「え、この声…」
325 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 22:02:33.58 ID:3izRH/KuQ
?「…よっ!若。いや、小隊長殿、というべきか…。
久しぶり…だな。もっと違う形で再会したかったよ。」
若林「………谷口……お前、なんで…」
326 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 22:04:50.49 ID:3izRH/KuQ
※補足
谷口→若林春日の高校の頃から仲良しな同級生
谷口「俺もさ、やっとの思いでここまできたんだ。
今は結婚もして、護りたい人もできたからな」
谷口「お前の話は聞いてる。いろいろ大変だったんだってな…。」
327 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 22:05:55.97 ID:3izRH/KuQ
若林「…俺の体の事、知ってんのか。」
谷口「………ああ。おそらく、自衛隊でお前のことを知らないやつは、いないと思うぜ。」
兵士B「エ、ちょっと待ってください。
二人って知り合いなんですか?」
328 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 22:07:11.57 ID:3izRH/KuQ
谷口「あぁ。昔のクラスメートだ。こいつ、こう見えても今、芸人やってんだ。
まぁ、全然売れてないけど。な?若」
若林「あ、あぁ。」
若林「(自衛隊の奴らはテレビがない生活してるから、
俺がテレビ出てる事知らねぇんだ…)」
329 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 22:08:21.32 ID:3izRH/KuQ
兵士B「へぇ〜。芸人やってるように見えないですけどねぇー」
谷口「だろ?でもコイツ、ツッコミだけは天下一品なんだよ」
兵士A「すげぇ〜!若さんまじリスペクトっす!」
兵士B「つーか、タニ隊長も若さんより階級下じゃないっすか」
谷口「あ?俺はいーんだよ!同級生だからな。」
兵士AB「ずり〜!」
もしかしても何も芸能人なんだから顔見りゃ若林だってバレんだろ
ってつっこむの思いとどまってよかった
331 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 22:11:18.99 ID:3izRH/KuQ
兵士A「それに、若さん、タニ隊長と同級生にはとても見えないっすよ」
兵士B「俺も思った!童顔ってか、小動物系っすよね〜」
谷口「あ、コイツ、それ言われんの好きじゃねぇし、
こう見えて超暴力的だから、お前ら、口には気をつけろよ」
若林「……うっせぇ。悪かったな、暴力的で」
谷口「ハハッ、相変わらずだな。ほらよ、水」
若林「…サンキュ」
332 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 22:16:40.69 ID:3izRH/KuQ
若林「(………薬…)」
ペリペリ ゴクッ
若林「…ふぅ」
若林「たにぐち、あんがと。」
谷口「おう…ってお前、大丈夫か?そんなフラフラして。目が泳いでるぞ?」
333 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 22:17:54.68 ID:3izRH/KuQ
若林「あーこれ、くすりのむと、いちじてきにこーなんの。
へーき、なれた。」
若林「つーか、いま、きてる。あといっぷん…きったな
おい、おまえら、早くにげろ
で、さがれるだけうしろにさがって待機してて」
谷口「?ああ」
334 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 22:28:31.64 ID:uzUk5pHFO
しえん
335 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 22:41:30.82 ID:EpYa5teOO
しえんだぁぶりゅー
336 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 22:55:41.95 ID:uzUk5pHFO
(U`エ´)
337 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 22:56:46.44 ID:0AwMGMaKO
支援
338 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 23:03:44.56 ID:qI8iQtNZ0
しえん
339 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 23:11:39.52 ID:SmgJvyVv0
支援!
谷口さんが出てくるとは…
340 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 23:21:10.75 ID:3izRH/KuQ
支援ありがとだぶりゅ
録画したの見たらダイアモンドガールだったorz
9時からじゃなかったのか…
すぐさるになっちゃってごめんね↓
若林「じゃないと、おれ、お前らまでころしちゃうかもしれないから」
谷口「…!」
若林「俺…いかなくちゃ」
ヒュッ
341 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 23:23:39.86 ID:3izRH/KuQ
ドッ ドッゴォォォォォオオン
若林「…はぁ……はぁ…やった…」
シューッ スタッ
若林「っと、おい、もういいぞ」
342 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 23:31:54.25 ID:3izRH/KuQ
谷口「(たった一撃で……跡形もねぇ…)」
谷口「若林…お前……」
谷口「…いや、なんでもない」
若林「おれ、もういくわ。春日まってるから」
谷口「………ああ」
春日の知らない戦場で
彼は苦しんではいないだろうか。
第七章/完
343 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 23:39:42.31 ID:qI8iQtNZ0
しえん
344 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/09(火) 23:56:39.44 ID:EpYa5teOO
だぁぶりゅー
345 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 00:08:05.11 ID:hN9ysv/+0
規制解除されたからやっと支援できる
346 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 00:30:44.89 ID:CyVud+2yO
だぶりゅう
347 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 00:38:51.08 ID:M9xgiAUk0
わかばーい
348 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 00:50:53.36 ID:M9xgiAUk0
明日の朝まであるといいな
支援
349 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 01:01:37.26 ID:QiPc+B8E0
ほしゅ
350 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 01:01:47.84 ID:Lo5rHenQO
ほしゅ
やっと規制解除した!
351 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 01:31:17.29 ID:Lo5rHenQO
ほしゅ
352 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 01:46:31.20 ID:hN9ysv/+0
ほしゅう
353 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 02:08:40.98 ID:Lo5rHenQO
ほし
354 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 02:23:50.56 ID:thePLKCjO
ほしゅ
355 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 02:53:20.76 ID:iNWfCCuFO
ほ
356 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 02:53:59.68 ID:lNHUaEbmO
ほ
357 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 03:08:02.05 ID:95f46PMKO
ほしゅ
358 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 03:17:53.90 ID:SM/NNDJSO
ほしゅ
359 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 03:40:01.49 ID:X4o0XMO3O
とりあえず保守
360 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 04:30:04.25 ID:CyVud+2yO
ねむし
361 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 04:39:38.35 ID:xRbJbbt6Q
昼夜逆転している自分が通りますよ
うわーこんなにいっぱい支援ありがたすぎる
さるになるまで続けてみる
なったら寝るね
362 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 04:42:28.51 ID:ykllqWLtO
浜谷いいいいいいいいいい
はまちゃんんんんんん
363 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 04:42:29.61 ID:xRbJbbt6Q
第八章
ニセモノ
〜楽屋〜
春日「わかばやしぃー」
若林「…んだよカス」
春日「ひどいっ。…最近、交換日記ご無沙汰ではありませんか?」
若林「あぁ。わりーな。最近出撃多くて。」
364 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 04:44:09.46 ID:xRbJbbt6Q
春日「ま、春日も鬼ではないのでね。
心が広いから許してあげましょう」
若林「あ?今すぐやめてもいーんだぞボケコラ」
春日「申し訳な〜い
アレだけは止めて下さい」
若林「馬鹿野郎、漫才のネタ織り交ぜてんじゃねーよ
…あ、そろそろ打ち合わせの時間か。」
春日「ウィ、そうですな!
湯澤さん、先に会議室に行ってる、と言ってましたからな。
会議室いきますか。」
若林「おぅ」
365 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 04:46:11.94 ID:xRbJbbt6Q
>>362ちょw何があったんだ
〜会議室前〜
コンコン ガチャ
若林「オードリーですー、失礼しますー。今日はよろしくお願いします」
春日「かすが!」
まだディレクターが来ていなかったのか、
会議室では、今が旬の芸人たちとそのマネージャーが寛いでいた。
まあ、世間から見たら自分たちも「今が旬」なのだが。
366 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 04:48:15.16 ID:xRbJbbt6Q
おそらく全員、一緒に仕事をしたことがあるであろう人たちだったので、
すぐ輪に入れた。
ゴリ「若林〜、この前俺が紹介した店行ったぁ?」
若林「あ、行きましたー!
めっちゃくちゃ上物でしたよー」
小杉「なになに?俺もその話交ぜてーな!」
春日「いいでしょう。お話しましょう。」
ノンスタ井上「お前関係ないやろ!」
徳井「え?オンナの話?」
河本「なーなー徳井ー!俺の話最後まで聞いてぇーなー」
益子「ごめんねごめんね〜」
みんなが一斉に話し始めたので、ガヤガヤと騒がしくなった。
367 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 04:50:33.91 ID:xRbJbbt6Q
コンコン ピタッ
全ての会話が一斉に止んだ。
ガチャ
ディレクター「遅れてすみません。早速これから打ち合わせを始めさせていただきます。
お手元の資料をご覧下さい。」
小型カメラが仕掛けてある小さなログハウスを使って車で実際に地震を起こし、
避難の仕方を見てゲストの災害知識が正しいかを判定する番組。
ゲストが芸人一色なのを見ると、バラエティ色が強めの番組だということがわかる。
368 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 04:51:40.06 ID:xRbJbbt6Q
ディレクター「で、そのあとに、一人一人避難して頂いて、…」
静かだ。
ディレクターの声が会議室に響き渡る。
全員が資料をしっかり読み込んでいる。
369 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 04:52:42.22 ID:xRbJbbt6Q
春日「(暇ですなぁ………)」
どうせディレクターの言ってることは
全部資料に書いてあるのだ。
わざわざ説明しなくてもいいのになぁ。
370 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 04:53:53.75 ID:xRbJbbt6Q
暇なときはいつも人間観察をしてやり過ごしている春日は、
今回もその方法を用いることにした。
大きいひとつのテーブルを全員で囲んでいるので、
視線だけで全員の顔を十分に見渡すことができる
春日「(吉田さんのブツブツ…すごいですなぁ…
何個くぼみがあるのか数えてみたいくらいですな)」
春日「(石田くん…眉毛太くて濃っ
あれ自毛かしら…いや、書いてるのかな…?)」
371 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 04:55:02.10 ID:xRbJbbt6Q
視線をフラフラと泳がせていると、
向かいの出口近くに立っていた湯澤さんと目があった。
口が動いている。おそらく『参加しろ』と言っているのだろう。
もちろん、気付かないフリ。
春日「(みんなよく聞いてられますなぁ)」
372 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 04:55:27.64 ID:byajdw4aO
やっと規制解除された
支援
373 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 05:00:06.30 ID:xRbJbbt6Q
チラ、と横目で若林を見た。
春日「…?」
若林の様子が、なんかおかしい。
374 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 05:01:12.29 ID:xRbJbbt6Q
春日「(これは…、この表情は…)」
『なにか』が起こる時の顔だ。
春日「(あのとき、…一緒に逃げ出そうとしたときに見た顔と一緒だ…)」
375 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 05:02:38.83 ID:xRbJbbt6Q
もちろん、周りは誰ひとり若林の異変に気付いていない。
春日「あ、あの「えー、以上がとりあえず一連の流れです。」
ディレクター「何か質問ある方いますか?」
ディレクター「では、次のコーナ「…あ、あの、」
若林「…すいません」
元々静かな部屋が益々シーンとなった。
普段、若林はこういうときに質問など絶対にしないのだ。
むしろ、ちょっとぐらい分からない事があっても聞こうとはしないだろう。
376 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 05:03:53.01 ID:xRbJbbt6Q
ディレクター「あ、はい、若林さん。」
若林「あ、あの、……もう、全員避難した方が、いいと思うんですけど、…」
シーーーーン
若林「あ、…えと………なんつって」
377 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 05:05:26.59 ID:xRbJbbt6Q
徳井「…っえ、今ボケたん!?ボケたよなぁ!?
お前、そうゆうキャラやったっけぇ?」
石田「なんや、若林さん。いきなりどないしたんですかー!
びっくりするんで止めて下さいよー」
ワハハハハハ
ディレクター「えー、ゴホン、避難は番組の中でやっていただくので、今は避難しなくて大丈夫です。」
と、ディレクターが呆れたように言った。
378 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 05:06:31.63 ID:xRbJbbt6Q
若林「あ、すみません…」
小声で謝った若林は、もう今にも倒れそうなくらい青白い顔をし、
尋常じゃあないくらい汗を流していた。
春日「お、おい、大丈夫か?」コソッ
隣をチラッと見ると、若林と目があった。
彼は今にも泣きだしそうな顔で、机の下からピンクベストをくいっ、と引っ張った。
379 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 05:07:46.24 ID:xRbJbbt6Q
春日「…トゥース!みなさん、春日ちょっと便ステ行ってきやす」
全員「?」
春日「あ、トイレです」
福田「いちいち報告せんでええからはよ行きやー!」
井上「ほんとだよなー」
ワハハハハハ
春日「ウィ、失礼しやす」
ガチャ
380 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 05:08:41.99 ID:xRbJbbt6Q
春日「(今だ…!)」
外に出た瞬間、火災報知器にむかって一直線に走った。
ガン
ジリリリリリリリリリ!!!!!
局内全ての火災報知器が鳴っている。ものすごい音だ。
廊下を歩いていた社員が、わけもわからずオロオロとしている。
そして、急いで会議室へ戻った。
381 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 05:09:37.32 ID:xRbJbbt6Q
ガチャ
川田「コレ…やっぱ避難した方がいいよね」
徳井「とりあえず、外に行かな!」
みんな、各々何かを言っていてとても騒がしくなった会議室の中、
春日は真っ先に若林の腕をとって、近くの使われてなさそうな倉庫へ駆け込んだ。
382 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 05:10:38.10 ID:xRbJbbt6Q
春日「…若林!、どうしたんだ!?
ミサイル?ロケット?何が起きるんだ!?」
若林「……めん」
春日「ん?」
若林「…ごめん、やばいの俺なんだ」
春日「…え?どういうことだ?」
383 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 05:12:45.14 ID:xRbJbbt6Q
若林「…今から2分12…11秒後にめちゃくちゃでかい地震がくる。
そんなでかい地震がきたら、俺、自分で自分を制御出来る自信ねぇんだ…
こんな小さいスタジオなんて、すぐ消せちまうから…」
春日「若林、逃げよ「ワリィ。」
若林「俺、もうあの時みたいなことは出来ない体なんだよ…」
若林「だから…うっ」バキ
若林「はやく、にげろ」
384 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 06:34:12.76 ID:lNHUaEbmO
支援
385 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 06:49:22.05 ID:4pDFekz8O
しえーん
386 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 07:04:22.37 ID:3W+t9cz70
支援
支援
388 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 07:33:08.11 ID:X4o0XMO3O
支援
保守時間目安表 (休日用)
00:00-02:00 40分以内 02:00-04:00 90分以内
04:00-09:00 180分以内
09:00-16:00 80分以内
16:00-19:00 60分以内
19:00-00:00 30分以内
保守時間の目安 (平日用)
00:00-02:00 60分以内
02:00-04:00 120分以内
04:00-09:00 210分以内
09:00-16:00 120分以内
16:00-19:00 60分以内
19:00-00:00 30分以内.
390 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 08:53:33.34 ID:yOX6feY0P
ho
ほ
hoshu
393 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 11:05:12.66 ID:yOX6feY0P
age
394 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 11:23:02.34 ID:iNWfCCuFO
就活しながら支援!
395 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 12:16:50.97 ID:3W+t9cz70
しえん
396 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 12:16:58.27 ID:X4o0XMO3O
念のため保守
397 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 12:21:37.09 ID:rR/3dl1rO
ほす
398 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 12:49:29.48 ID:nyC6ugUVO
支援
399 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 13:33:11.14 ID:3W+t9cz70
しえん
400 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 13:44:13.14 ID:xRbJbbt6Q
支援感謝&就活がんばれー!
春日「若林っ!一緒に…」
若林「やだっ!うるさい!!行けっ!!早く行けぇっ!!」
バキバキャバキッ
若林の背中から…
春日「…っ」
春日は走った。長い長いテレビ局の廊下を。
春日「(一緒に逃げようと約束したのに…!
春日はなんで逃げるんだっ!クソッ!クソッ!!)」
401 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 13:45:01.38 ID:xRbJbbt6Q
ちょうど一階に降りた時だ。
ドガァァァァァン!!!!!
春日「う、あっ!」
これが若林の言ってた地震か。確かにでかい。
春日が今まで生きてきた中で最大といっても過言ではない。
なんとか外にでたら、そこは人でごった返し、パニック状態になっていた。自衛隊もうじゃうじゃしている。さすが都心、東京だ。
402 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 13:45:45.08 ID:xRbJbbt6Q
ゴォン
先程若林がいたところから大きな爆発が起きた。
春日「(若林…)」
403 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 13:46:38.46 ID:xRbJbbt6Q
地震がおさまったので、先程若林と別れた所へ行った。
そこには…ボロッボロのスーツをきている、
・・
人間の若林が倒れていた
404 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 13:47:34.85 ID:xRbJbbt6Q
春日「…おい?若林!おいっ!!」
若林「………あ、…春日」
春日「大丈夫か!?」
無意識のうちに 若林に触れる手が震える
405 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 13:48:33.13 ID:xRbJbbt6Q
若林「…ああ、…大丈夫だ。」
なんでだよ、俺は春日だぞ?
若林の相方だぞ?
春日「下で湯澤さんが待ってる。行こう。」
俺が守らなかったら誰が若林を守るんだ。
若林「……おう」
拾った革ジャンを着せ、俺は若林の手を取った。
若林「……………」
406 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 13:51:25.42 ID:xRbJbbt6Q
階段で…
ドテッ
若林「イテッ…」
春日「大丈夫か!?」
若林「ああ」
何もないところで…
ドテッ
若林「クソッ」
春日「む、無理はするなよ」
若林はよくこけた。
若林「ごめん、俺さっき誤作動してからおかしいんだ…。
どっか壊れたのかな…」
春日「い、いいんだ。大丈夫なら。」
若林「…うん………………」
若林「…………」
407 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 13:51:41.66 ID:3W+t9cz70
しえん
408 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 13:52:20.36 ID:xRbJbbt6Q
一階まで来られたのはいいものの…
春日「(クソッ、どこもかしこも自衛隊ばっかだっ
ヘリやら車やらで先が見えない…
こんなところに若林が行ったら、自衛隊に連れてかれてしまう…)」
409 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 13:53:17.33 ID:xRbJbbt6Q
ああ、くそ。震えが止まらない。なんて情けないんだ。
若林を唯一守れる、相方の、春日がビビるなんて…
最悪だ…
若林「……………」
410 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 13:54:06.63 ID:xRbJbbt6Q
若林が兵器になる瞬間をちょっと見てしまっただけで。
こんなんじゃ 若林が…
若林「………なあ、春日。俺、自衛隊と行くわ。」
春日「……え?」
春日「な、なんでっ!?」
411 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 13:56:12.87 ID:3W+t9cz70
しえん
412 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 14:03:10.06 ID:Ay5Uk6tyO
しえん
413 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 14:04:00.47 ID:DRnzvIr00
確か原作ではちせがシュウちゃんのこっこが欲しいって言ったよな
まさか…
414 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 14:05:04.77 ID:yOX6feY0P
C
415 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 14:08:45.93 ID:SM/NNDJSO
しえん
416 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 14:16:41.09 ID:xRbJbbt6Q
若林「……言わなかったっけ?
俺さ、もうメンテナンスとかないと生きてけないんだよ。…兵器だから。
それに、薬も飲まないといけない。……人間だから。」
春日「……………」
偉い人「………若、林くん」
若林「あ、すみません。ごめん、もう行く。
湯澤さんによろしくな」
417 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 14:19:51.92 ID:xRbJbbt6Q
若林がいってしまう。春日の知らない戦場へ、いってしまう。
なんか言わないと…
春日「っわ、若林!」
春日「か、かすっ、春日、今日の夜、あの灯台で待ってるからなっ!」
春日「いつまでも、待ってるからっ!」
若林は、振り返らなかった。
そして、ヘリに乗って行ってしまった。
春日の知らない、戦場へ。
第八章/完
418 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 14:23:55.66 ID:xRbJbbt6Q
419 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 14:35:49.58 ID:zE1fFUXO0
C
420 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 15:01:36.93 ID:yOX6feY0P
C
421 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 15:20:11.36 ID:oe3dzIK/O
目から汗が…支援
422 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 15:59:44.67 ID:IpWDPUYz0
支援
423 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 16:02:22.03 ID:yOX6feY0P
age
424 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 16:23:24.21 ID:CN0DJjokO
しえん
425 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 16:58:35.82 ID:lNHUaEbmO
目からトゥース・・
でぇ〜ん
しえん
428 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 17:44:41.79 ID:uC+4Rz6P0
あげ
429 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 18:00:39.93 ID:4pDFekz8O
支援
430 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 18:19:33.57 ID:yOX6feY0P
age
431 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 18:51:49.77 ID:xRbJbbt6Q
九章だあぶりゅー↓
432 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 18:53:05.42 ID:tZxyVZrA0
え?
433 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 18:53:19.03 ID:xRbJbbt6Q
第九章
約束
〜ヘリの中〜
偉い人「今日は、この後メンテナンスを受けて、で、その後に北海道へ行ってもらいます」
若林「…あの。」
偉い人「…何ですか?」
434 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 18:54:20.55 ID:xRbJbbt6Q
若林「今日、俺、メンテナンスだけ受けて帰ります。
あとで作戦の指揮者呼んでください。」
偉い人「いや、でも今日はたに「このことで」
若林「このことで、相方とか仲間になんかしたら、俺、お前らのこと殺すから」
偉い人「…っ、分かりました。」
偉い人「(でも…今日は…谷口隊の出撃の日なんですよ……)」
435 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 18:55:32.50 ID:NmHxjS4s0
お前等早く見放せよwwwひねり無さ杉だろwwwwwwww
ごめんwwwwwwww腐った方ばっかりでしたかwwwwwwwwしつれウィwwwwwwwww
436 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 18:56:30.24 ID:xRbJbbt6Q
春日「あ、むつみ荘、無事だったのか…」
あの大地震が起きてから数時間経った。
人という人がごった返していて、身動きがとれなかった中、
湯澤「…すが!春日!やっと見付けた…若林見なかった!?」
437 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 18:57:48.57 ID:xRbJbbt6Q
春日「…若林なら、家の様子を確認しに行きました」
湯澤「あ、そうだったんだ!
よかったぁ…っ、ハァ…ハァ…」
よっぽど探したのだろう。湯澤さんはその場に座り込んでしまった。
438 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 18:58:47.27 ID:xRbJbbt6Q
春日「湯澤さん、春日もちょっと家の様子、見てきます」
湯澤「分かったっ。…いってらっしゃい」
そして今に至る。
だんだん空が薄暗くなってきた。
439 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 18:59:42.74 ID:xRbJbbt6Q
春日「(することもないから、もう展望台行ってようかな…)」
♪〜愛をちょうだいハードコアに〜♪
春日「…こんなときに、電話か」
440 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 19:01:03.69 ID:Lo5rHenQO
しえん
441 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 19:01:25.57 ID:xRbJbbt6Q
ピッ
春日「もしもし?」
ママ『トシちゃん…?トシちゃんなの?』
春日「え、ママ?そうだよ!どうしたの?」
ママ『ごめんね、忙しいところ。実はね、家が…』
春日「……え?」
春日「今すぐ行くから!!」
442 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 19:02:27.41 ID:xRbJbbt6Q
〜埼玉県所沢市〜
(春日の実家の所在地)
ブォン
春日「(クソ…このオンボロ原付きめ………これ以上スピードは上がらないか…)」
春日「(見えてきた!あの角を曲がれば…)」
443 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 19:03:18.32 ID:xRbJbbt6Q
春日「…ママ!」
ママ「トシちゃん?トシちゃんっ!
うぁああぁっ家がっ」
春日「…………」
春日の住み慣れた家が跡形も無くなっていた。
444 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 19:04:03.95 ID:xRbJbbt6Q
いや、この家だけではない。
よく見れば、この周り一帯の家ほとんどが崩壊状態だった。
おそらく、東京とは違いみんな古い家ばかりだったので、
大地震に耐え切れなかったのだろう。
445 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 19:05:46.07 ID:xRbJbbt6Q
春日「ママ、他の皆は!?」
ママ「二人とも出勤してから、まだ帰ってきてないのっ」
ママ「あたしも、近所の体操教室に行ってて、急いで家に戻ったらこんなことに……」
春日「そうだったんだ…。…とりあえず、一緒に避難所へ行こう、
皆がいるかもしれないし」
春日「ほら、背中に乗って!」
ママ「トシちゃん、もう帰った方がいいわよ…。
色々そっちも大変「いいから!」
春日「…いいから。ほら、早く」
ママ「っ…ごめんね、トシちゃん…っ。ありがとうっ」
ママは春日の背中でずっと泣いていた。
もう辺りは真っ暗だった。
446 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 19:07:20.29 ID:xRbJbbt6Q
タッタッタッ
若林「やべえ…もう暗くなってきちまった…
走りだと、こっから展望台まであとどんくらいかかるんだろ…」
若林「あー…リュック重いわー…休憩しようかな…」
若林「…いや、でも春日より遅れて行くなんて、なんかむか…っ」
ズテッ
若林「あークソいってぇ!またこけた
『出撃』拒否したから、メンテナンス、手抜きにされたかな…
あいつら、まじでぶっ殺してぇ」
447 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 19:08:08.26 ID:xRbJbbt6Q
若林「ま、いーや。
出撃の間を縫って考えた新ネタ、早くやりてぇな…」
若林「よし、走るか!」
ダッ
448 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 19:09:08.79 ID:xRbJbbt6Q
春日「よし、着いた!」
避難所の体育館。
人は多いが、思ったより賑わっていて、ここならママも無事に過ごせそうだ。
ママ「トシちゃん、本当にごめんね…。」
春日「ヤダ〜謝らないでよ〜ママのためだもん」
449 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 19:10:37.57 ID:xRbJbbt6Q
ママ「ありがとうっ…。
もうあたしは大丈夫だから、大切な人の所に行ってあげて?いるんでしょ?」
春日「ママ………あっ!」
若林
春日「ごめん、ママ、もう行くね!」
ふみえ「トシちゃん!事故には気をつけてね…!」
もう外は真っ暗だった。おそらく深夜だろう
ブォン
春日「若林っ…頼む、待っててくれ…っ」
450 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 19:11:41.73 ID:Lo5rHenQO
支援
ちなみに体操教室通ってるのは実際は若林の母ちゃんなw
451 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 19:11:49.85 ID:xRbJbbt6Q
若林「…あー…やっと着いた」
若林「この展望台、こんなに遠かったっけ」
カンカンカンカン
若林「階段なげぇ……」
452 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 19:12:38.41 ID:yOX6feY0P
C
453 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 19:18:26.61 ID:1GgsnsQ00
しえん
454 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 19:29:47.58 ID:nyC6ugUVO
支援あげ
455 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 19:52:25.74 ID:zE1fFUXO0
C
456 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 19:53:23.70 ID:3EPZYj/i0
これ読んで気になって本家ラノベ買いました
457 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 20:11:01.42 ID:CN0DJjokO
揚げ
458 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 20:37:32.76 ID:1GgsnsQ00
しえんあげ
459 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 20:46:55.92 ID:6Jyw+cz3O
まとめて読みたい支援
460 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 21:04:19.36 ID:zE1fFUXO0
支援でござる
461 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 21:08:57.95 ID:xRbJbbt6Q
とりあえず九章終わらせる
若林「ふぅ、やっと着いた…。」
若林「やっぱ、ここの眺めはすげぇなぁ」
若林「東京タワーきれいだなー…。
こんな状況でも、まだ点灯してるんだ…」
462 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 21:10:23.21 ID:xRbJbbt6Q
ガサガサ
若林「……あ、薬…
もう後これしかねぇんだ…」
『おい、若。その薬、必要以上に飲むなよ』
『いや…でも』
『そうっすよ!それ、かなりやばい成分はいってるんすから』
『そんな強いの大量に飲んでたら、そのうちブッとんで帰ってこれなくなるぜ?』
『だって…俺』
若林「俺…」
若林「この薬がないと、もう生きられねーからなぁ…」
463 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 21:18:38.52 ID:1GgsnsQ00
しえん
464 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 21:22:47.66 ID:xRbJbbt6Q
若林「はぁ…つーか、あのばかすがまだ来てねぇのかよ、
…うぜーなぁ、自分から言っといて。クソさみぃし、腹減ったし…あ」
ガサガサ
若林「…パン…昨日買ったやつ」
若林「食っちゃお」
465 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 21:23:45.06 ID:xRbJbbt6Q
若林「あー…味がしねぇ…」
若林「やっぱ、整備 手抜かれたのかなぁ」
若林「さっきこけたとき、どっか壊れたのかなぁ」
若林「俺、いつまで人間でいられんだろ」
若林「まだ、人間かなぁ」
若林「さみぃなぁ…」
バタッ
466 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 21:25:55.21 ID:xRbJbbt6Q
若林「(あったかい…)」
若林「うあ、眩し」
若林「(朝だ…、ん…左?重い)」
若林「…春日」
467 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 21:29:14.63 ID:xRbJbbt6Q
グー… グー…
ペチッ
若林「来んのおせぇんだよ…
のんきな顔して…寝てんじゃねぇ…、…ばか」
ピーーーーーッ ピーーーーーッ
若林「…おれ、戦争に行っちゃうよ?」
若林「…うそつき」
468 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 21:30:23.24 ID:1GgsnsQ00
しえん
469 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 21:30:52.53 ID:xRbJbbt6Q
俺が展望台にたどり着いた時、
若林は灰色のスーツで、ひとり倒れていた
若林の隣に行き、春日のジャケットをかけてあげた後、安心して寝てしまった
そのとき、
若林の声がした、気がした
頭を叩かれた感触もあった
なのに…俺は…
目が覚めたら隣に若林はいなかった
第九章/完
470 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 21:53:27.38 ID:Lo5rHenQO
支援
471 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 22:24:39.74 ID:Lo5rHenQO
ほしゅ
472 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 22:50:39.07 ID:1GgsnsQ00
保守
473 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 23:06:57.25 ID:4+ghf0v9O
追いついた! ほしゅううううおあああああ
支援!!
475 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 23:15:45.84 ID:2NZ+Eheb0
あ、sageだった
476 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 23:32:19.50 ID:zE1fFUXO0
ほっしゅ
477 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 23:38:20.58 ID:SM/NNDJSO
ほしゅ
チセバヤシが健気過ぎて眼からヨダレが…
479 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 23:41:17.32 ID:jmaN4DSgO
sageてた、すまん。
480 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/10(水) 23:59:33.66 ID:1GgsnsQ00
保守
ほしゅ
ほしゅっ!
483 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/11(木) 00:32:38.05 ID:N6SlT2/AO
保守
484 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/11(木) 00:59:33.78 ID:J+YzVVb80
ほしゅ
テレビに若林が出てんだけど、このスレ見たからかまともに見れない
なんだこれwww
>>485 おそらく春日さんは
昨日と同じような今日が何年も続いて
その流れを変えるような挑戦をしたかったんですよ
487 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/11(木) 01:12:24.56 ID:2JcA7oJpO
本作の結末知ってても続きが気になるw何日wktkさせれば気がすむんだ支援
489 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/11(木) 01:33:26.94 ID:48MQwPBf0
ダブリューダブリュー支援
490 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/11(木) 01:37:45.57 ID:xkgRiM1u0
しえんしえんちいさなしえん
491 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/11(木) 01:56:31.53 ID:SLzVOFNNO
しえんするぜダブリュー
492 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/11(木) 02:12:11.19 ID:xkgRiM1u0
しえん
493 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/11(木) 02:12:56.40 ID:OBTiPFx+O
しえんだぜー
494 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/11(木) 02:30:54.74 ID:aZlRpmQxO
わかばぁーい
495 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/11(木) 03:03:18.36 ID:48MQwPBf0
だれかなだれかなー
496 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/11(木) 03:40:10.60 ID:OBTiPFx+O
し!え!ん!
497 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/11(木) 03:54:58.73 ID:b5aWqJoJ0
しえん
498 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/11(木) 04:41:56.47 ID:xweekaaT0
しえん
499 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/11(木) 05:17:58.26 ID:qsb3DSRIO
SSスレはいつも「で検索するからなぁ
偶然見つかって良かった支援
500 :
◆oP7OIP39uY :2010/02/11(木) 06:03:59.01 ID:w0Lg27Q8Q
申し訳ない
ちょっとラストの展開いじってたら止まらなくなってしまた
更新、明日の夜〜深夜になると思います
で、多分明日で完結します
支援保守してくれてる方々
本当申し訳ないです
501 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/11(木) 06:08:53.30 ID:w0Lg27Q8Q
↑明日=11日の夜〜深夜です
いろいろ嬉しい言葉ありがとー
502 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/11(木) 07:40:19.87 ID:w0Lg27Q8Q
朝ごはん前に
ほしゅ
503 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/11(木) 08:39:29.78 ID:2JcA7oJpO
出勤中にほっしゅ
504 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/11(木) 09:38:44.12 ID:w0Lg27Q8Q
まったりほしゅ
505 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/11(木) 10:31:04.12 ID:w0Lg27Q8Q
部屋片付けながらほしゅ
506 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/11(木) 11:22:59.75 ID:SLzVOFNNO
お出掛け先でほっしゅ
507 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/11(木) 11:56:00.10 ID:48MQwPBf0
休日支援
508 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/11(木) 12:22:45.28 ID:2hse6rJQO
バイトの休憩時間にほしえん
509 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/11(木) 13:15:29.99 ID:Ssl29CaqO
いまおきたほしゅ
510 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/11(木) 13:35:02.60 ID:48MQwPBf0
支援だもの
511 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/11(木) 14:00:10.10 ID:N6SlT2/AO
保守
追いついたついでに保守
513 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/11(木) 14:35:48.23 ID:N6SlT2/AO
保守あげ
おいついた
515 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/11(木) 15:09:37.73 ID:qciFm3q+O
支援ぽぉい
しえん
保守
518 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/11(木) 16:00:38.87 ID:N6SlT2/AO
すまんあげとく
519 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/11(木) 16:16:16.28 ID:U+FAAXcs0
ほ
520 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/11(木) 16:39:34.95 ID:NKPKb5yaO
あげほしゅ
521 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/11(木) 17:10:46.74 ID:Ssl29CaqO
ほしゅ
ほしゅ
523 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/11(木) 17:52:05.13 ID:N6SlT2/AO
ほしゅあげ
524 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/11(木) 18:04:52.70 ID:oZcgG9kXO
ほ
525 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/11(木) 18:10:29.41 ID:UF17nf2C0
しゅ
526 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/11(木) 18:38:33.52 ID:aZlRpmQxO
ほ
527 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/11(木) 18:54:37.18 ID:N6SlT2/AO
しゅ
528 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/11(木) 19:23:52.30 ID:rTgdQ8ft0
保守
529 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/11(木) 19:52:44.60 ID:N6SlT2/AO
ほしゅあげ
530 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/11(木) 20:17:47.61 ID:lCBhANOMO
わ
531 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/11(木) 20:46:34.03 ID:Ssl29CaqO
まだかなー
532 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/11(木) 20:47:57.18 ID:N6SlT2/AO
保守あげ
533 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/11(木) 21:00:00.24 ID:wCgWh+dH0
まなかな
保守
535 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/11(木) 21:24:11.14 ID:N6SlT2/AO
ほしゅ
536 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/11(木) 21:43:50.87 ID:rTgdQ8ft0
保守
537 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/11(木) 21:52:38.99 ID:ZDA0feJWO
ほしゅ!
保守保守。
539 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/11(木) 22:22:06.12 ID:N6SlT2/AO
ほ
540 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/11(木) 22:45:39.12 ID:N6SlT2/AO
祝日はほしゅキツイな
541 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/11(木) 22:50:39.61 ID:Ssl29CaqO
何分起きくらいに保守したらいいのかわかんないなぁー
ちょっと前に張ってくれてたの目安にしていいの?
542 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/11(木) 22:51:59.63 ID:OUj/M8N0O
\ほしゅ!/
age過ぎ注意
保守時間目安表 (休日用)
00:00-02:00 40分以内 02:00-04:00 90分以内
04:00-09:00 180分以内
09:00-16:00 80分以内
16:00-19:00 60分以内
19:00-00:00 30分以内
保守時間の目安 (平日用)
00:00-02:00 60分以内
02:00-04:00 120分以内
04:00-09:00 210分以内
09:00-16:00 120分以内
16:00-19:00 60分以内
19:00-00:00 30分以内.
545 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/11(木) 22:59:56.51 ID:Ssl29CaqO
>>543 ありがとーならばもっかい貼っとこう
保守時間目安表 (休日用)
00:00-02:00 40分以内
02:00-04:00 90分以内
04:00-09:00 180分以内
09:00-16:00 80分以内
16:00-19:00 60分以内
19:00-00:00 30分以内
保守時間の目安 (平日用)
00:00-02:00 60分以内
02:00-04:00 120分以内
04:00-09:00 210分以内
09:00-16:00 120分以内
16:00-19:00 60分以内
19:00-00:00 30分以内.
なんかごめん…
547 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/11(木) 23:24:22.43 ID:wCgWh+dH0
ほしゅー
548 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/11(木) 23:25:37.08 ID:SLzVOFNNO
気にすんなほしゅ
ほ
550 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 00:04:45.35 ID:b0o9ojkOO
まだか
551 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 00:27:35.08 ID:Ka5H9q480
ほしゅー
今日は寝られない…!
553 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 01:13:00.58 ID:dX+AE/IkQ
こんばんは!
遅れてごめん!!
祝日なのに、保守ありがとう!!!
やっとまとまったので、きますた!!!!
始まります↓
554 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 01:13:15.84 ID:raXqMEv7O
さがりすぎあげ
555 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 01:16:06.44 ID:dX+AE/IkQ
第十章
ふたり
あんな大地震があった後だ。
仕事はしばらくは休止になった。
だって、あの大地震以来
テレビもラジオもつかないのだから。
556 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 01:16:58.64 ID:dX+AE/IkQ
仕事がないということは、若林と会う機会もない、ということだ。
若林とは、あの展望台以来会っていない。
今、何をしているのだろう…
557 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 01:18:06.19 ID:dX+AE/IkQ
バコォォォォォン
若林「(四国も…もう終わりか…
あのときの春日とのロケ…楽しかったなぁ…)」
若林「任務完了…基地戻るか」
558 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 01:19:17.90 ID:dX+AE/IkQ
ガヤガヤ
若林「(ここの基地は…いつでも活気づいてんなぁ)」
兵士1「…に口隊も全滅したって噂だぜ」
兵士2「まじかよ…俺タニ隊長とこの前話したばっかだったのに…」
兵士3「え、俺なんか一人生き残ったって聞いたんだけど」
若林「(……え?)」
559 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 01:20:11.45 ID:dX+AE/IkQ
若林「あの、すみません、今なんて?」
兵士「あっ!若一尉、先程の出撃お疲れ様です」
若林「いや、んなのはどうでもいいけど、…今の話………」
兵士「ああ、あの、谷口隊、全滅したらしいですよ」
再開ktkr
561 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 01:21:28.59 ID:IS8hUBqv0
支援
562 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 01:21:28.99 ID:dX+AE/IkQ
若林「え……………!…嘘だろ…いつ…」
兵士「えっと、たしか北海道の出撃で、って聞きました」
若林「………そっか。ありがとな」
兵士「あ、若一尉!ど、どこへ行かれるのですか?」
若林「…へや」
若林「(俺が…俺が…行かなかったせいで…?谷口……)」
563 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 01:22:37.70 ID:raXqMEv7O
期待しえん
564 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 01:41:02.45 ID:b0o9ojkOO
支援
565 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 01:50:44.83 ID:IS8hUBqv0
しえん
566 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 01:52:04.29 ID:raXqMEv7O
支援
567 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 02:07:09.45 ID:dX+AE/IkQ
〜若林の部屋(シャワー中)〜
ザアアァアァ
若林「(……馬鹿野郎)」
若林「(どいつもこいつも)」
若林「(馬鹿ばっかだ)」
コンコン
ガチャ『若一尉、失礼します!』
568 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 02:11:10.53 ID:IS8hUBqv0
しえん
569 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 02:11:15.22 ID:dX+AE/IkQ
キュッ
ガチャ
若林「何ですか…?」
兵士「わ、若一尉、服を…」
若林「いいから。何?戦争?」
兵士「あ、えと、状況が変わったので、
通達があるまで無期限の待機でお願いします!」
若林「え…それだけ?」
兵士「は、はい、そうですが」
570 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 02:11:46.58 ID:raXqMEv7O
支援あげ
571 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 02:15:17.96 ID:T39usUjBO
572 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 02:15:38.22 ID:dX+AE/IkQ
若林「なぁ、戦いたい」
兵士「え、は、はい…?」
若林「戦いたい!戦わせろぉっ!!」
兵士「あ、あの…、予定は以上であります!失礼します!」
バタン
若林「っう、っ…くそっ…うっ
俺…なんなんだよっ…」
若林「あ、ゲホッゲホッ…う、いってえ…」
バタッ
573 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 02:16:44.56 ID:dX+AE/IkQ
ハッ
若林「あ、俺…あのまま、倒れてたんだ…」
若林「明るい…もう朝なのか」
若林「街が消えても、誰かが死んでも、朝は来るんだよな」
若林「もし俺が………っ」
若林「(ダメだ、外の空気を吸おう)」
574 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 02:17:40.35 ID:dX+AE/IkQ
若林「(当たり前だけど…人ひとりいねぇな…)」
若林「(いるのは…見張りの自衛隊だけか…
どこの店も閉まってるし)」
575 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 02:18:45.67 ID:dX+AE/IkQ
若林「あ…この通り…商店街…前来たことあったな…」
ペタ
若林「あの時も、二人でこのベンチ座ってさぁ…」
若林「たしか、食べ歩き、だよな。おいしいラーメンのさぁ…、
お前うまししか言わねぇから…俺が……、」
若林「うっ…うっ」
「アレ、お前そんな泣き虫な奴だったっけ?」
576 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 02:19:37.90 ID:IS8hUBqv0
支援
577 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 02:19:42.30 ID:dX+AE/IkQ
若林「…えっ?」
谷口「…よっ。久しぶり」
若林「え…!?た…に!!?」
谷口「イヤイヤ。そんな驚くことねぇだろ」
578 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 02:20:04.03 ID:raXqMEv7O
しえん
579 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 02:21:01.09 ID:dX+AE/IkQ
若林「え、だってお前、死んだんじゃ」
谷口「あ〜?勝手に殺すんじゃねぇよ!」
谷口「……たしかに、俺の隊の奴らは全員…北海道でやられた。」
若林「あ…あれ、ごめん、俺が「あーーー!言うな」
谷口「そうゆうのは、いいっこなしだ。戦争っていうのは…そうゆーモンだからな」
若林「…」
580 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 02:22:38.43 ID:dX+AE/IkQ
谷口「でも、俺、助かったんだよ。危機一髪のとこでな。」
若林「ばか」
若林「……ばかばかばか、馬鹿野郎!!
ホント、ばっかじゃねぇの!!
お前、ホントに馬鹿野郎だ」
谷口「…ああ、俺は馬鹿だ。…けど、生きてる。」
谷口「…若、生きよう」
若林「当っ、たり前だっ…!」
581 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 02:24:25.68 ID:dX+AE/IkQ
なんだかんだで。
さすが東京だと思った。もう活気が戻ってきていた。
浜谷「思ったより、復旧がはえーな」
春日「この分だと、またすぐ仕事だの、なんだの始まりそうですなー」
佐藤「そうだねぇ。」
もう、若林と連絡をとらなくなって一週間たった。
自分から連絡する勇気、など、春日にはない…。
ただ、生きてさえすれば、また会える。
だから、生きていてくれれば、それでよかった。
582 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 02:26:54.90 ID:IS8hUBqv0
支援
583 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 02:27:57.79 ID:raXqMEv7O
ううっ…
584 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 02:46:21.63 ID:CoqBCnRrO
585 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 03:04:00.28 ID:Ka5H9q480
支援!
586 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 03:05:22.12 ID:dX+AE/IkQ
支援感謝&ただいまー!
谷口「若ー、ちょっとこのコンビニ行かねぇ?
俺、腹減っちまったよ」
若林「あぁ、行くか。」
ガラガラ
谷口「なんかねーかなー」
ガサガサ
587 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 03:06:32.50 ID:dX+AE/IkQ
若林「(本読んでるか…『人見知りのあなたへ』…)」
若林「(そういえば、ロケ終わった後、このコンビニで春日と立ち読みしたなぁ…
あいつが俺にたかって食料品買わせようとして…)」
谷口「若ちゃーん」
若林「うっせぇばかすが。
自分で買え」
谷口「え?春日?」
588 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 03:07:21.75 ID:IS8hUBqv0
支援
589 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 03:07:39.82 ID:dX+AE/IkQ
若林「…あ…!わり!間違えた」
谷口「おいおい!俺と春日間違えんなよー。
ホラ、カップ麺。チャーハンもある。食おーぜ」
若林「…おぅ」
590 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 03:08:47.05 ID:dX+AE/IkQ
ズルズル
谷口「うん、うめー!」
パクパク
若林「…うん」
谷口「お?どうした?」
若林「…あ、いや!なんでもねぇ」
若林「次デパート行こうぜ!」
谷口「おう、行くか」
若林「(やっぱ…味ねぇや……)」
591 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 03:10:10.51 ID:dX+AE/IkQ
若林「このフロア…洋服売場だ」
若林「そういえばさー、お前って昔っからオシャレだったよな〜」
若林「俺と春日、いっつも影で『すげぇ!』って思ってたんだぜ?」
谷口「おいおい!15年前に言えよ!
…ま、今じゃ迷彩一色だけどな☆」
若林「アハハ」
592 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 03:11:38.75 ID:dX+AE/IkQ
若林「(…谷口といると気が楽だ…。楽しい
ずっとこんな風だったらいいのに)」
若林「最近、服の支給が少なくなってきたから、オシャレな服欲しいんだよね」
若林「一緒に選んでくんねぇ?」
谷口「おっ!まかせろ。ダッサダサな若ちゃんの服装を、この谷口様が超オシャレにしてあげよう」
若林「お〜ま〜え〜!調子乗ってんな、ばーか」
593 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 03:13:08.83 ID:dX+AE/IkQ
ガサゴソ
谷口「これなんてどう?」
若林「これ、完璧におっさんが着るやつじゃねぇか!
もうちょっと普通のがいい」
ガサゴソ
谷口「うーん、これとか」
若林「それだと若すぎねぇ?」
594 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 03:14:06.73 ID:dX+AE/IkQ
ガサゴソ
谷口「じゃあ、いっそのことこれにしちまえよ!」
若林「あ………」
ピンクベスト。
595 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 03:15:22.81 ID:dX+AE/IkQ
若林「………かすが」
谷口「なーんて、これはねぇか!アハハ、ハ、……ハ?」
谷口「……若、なんでおまえ泣いてんの?」
若林「泣いて、ねぇよ」
谷口「いや、泣いてるだろ。どうした?」
596 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 03:16:55.45 ID:raXqMEv7O
しえん
597 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 03:17:09.81 ID:dX+AE/IkQ
あいつがいつも着てた
薄汚れたピンクのベスト。
俺が考えたキャラずっと守って
馬鹿みたいに胸張って
馬鹿みたいに上から目線で
馬鹿みたいにアドリブきかなくて
馬鹿みたいに噛んで
ポンコツなくせに台本読み込んでるくせに
俺に優しくて
時々かっこよくて
無駄に頼りになって
俺のこと本気で叩かないし
なんだよ 俺
こんな体になっても、まだ
あいつと漫才したいなんて。
超わがままだ。
谷口「若、お前、春日と………いや、ちょっと歩きながら話そうぜ?」
598 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 03:33:02.97 ID:IS8hUBqv0
支援
599 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 03:59:27.08 ID:Ka5H9q480
しえんぬ
600 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 04:06:03.05 ID:dX+AE/IkQ
さるって30分で解除されるのね
トコトコ
若林「…………」
谷口「…………」
若林「…………」
谷口「…………」
若林「(谷口は優しい…
俺が話し出すの待っててくれてんだ)」
谷口「…………」
て
602 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 04:09:05.66 ID:dX+AE/IkQ
若林「………谷口の…奥さんってさ…、どんな人なの?」
谷口「…俺の女房かー。優しくて、包み込んでくれるような人だな。
元々同じ会社で、仲はよかったんだ。でも、あっちには彼氏がいてさ」
若林「うん」
谷口「でも、俺諦めらんなくて、そしたらあっちが彼氏と別れてさ。
俺が猛アピールしたら、オッケーしてくれたんだ。」
若林「おお」
谷口「でもさ…あいつには悪い事したかもしれねぇなあ。
本当は、こんな所で戦うよりも、あいつのそばにいてやることの方が
あいつを安心させられたかも…って、…まぁ!今更気付いても遅いんだけどな!」
若林「…そっか」
603 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 04:10:23.04 ID:dX+AE/IkQ
谷口「どうだ、お前は!……春日、元気か?」
若林「…ああ、多分元気だ」
谷口「え?もしかして、解散……?」
若林「ばーか。してねぇよ。
…お前は知らねぇと思うんだけど、俺たち最近ちょくちょくTV出させてもらってんだ」
谷口「マジかよ!!?」
604 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 04:11:27.91 ID:dX+AE/IkQ
若林「M1で準優勝して、」
谷口「えっ!」
若林「CMのオファーきて、」
谷口「ああ!」
若林「レギュラー番組も出来て、」
谷口「おお!」
若林「これから!ってところで、俺、最終兵器になって…」
谷口「………」
若林「俺、何やってんのかな、って。」
605 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 04:13:03.78 ID:dX+AE/IkQ
若林「たくさんの街を消して、たくさんの人を殺してるのに、…
自分だけ、漫才やりたい、だなんてさ…。」
若林「俺にそんな資格なんてねぇのに、
…春日、俺の事こわがってんのに、まだ、諦めきれねぇんだ。」
606 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 04:13:51.22 ID:dX+AE/IkQ
谷口「…若」
若林「ん」
谷口「俺は身内だから、言わせてもらうけど」
若林「うん」
谷口「お前さぁ、そんな腑抜けた奴だったか?」
若林「え?」
607 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 04:15:28.52 ID:dX+AE/IkQ
谷口「昔のお前、もっとかっこよかった」
谷口「誰かにつまらない、って言われようが、辞めちまえって暴言吐かれようが、
ケガしようが胃の病気になろうが『解散したい』って愚痴言おうが春日とケンカしようが何だろうが!
お前が、『漫才を辞めたい』って言ったことは一度もなかった」
若林「……………」
608 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 04:16:41.87 ID:dX+AE/IkQ
谷口「春日がビビってるだぁ?あいつは元々ビビりだろーが!」
若林「…ん」
谷口「こんな時にだぁ?今からじゃねぇか!
まだ漫才日本一になってねぇんだろ!?」
若林「…うん」
谷口「漫才する資格がないだぁ?
んなもん、またとればいいじゃねぇか!」
若林「っ、うん」
谷口「まだ、やることはいっぱいあるじゃねぇかっ!!!」
若林「っ、たにっぐ、うっ」
609 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 04:18:10.57 ID:dX+AE/IkQ
谷口「…なぁ、若」
谷口「まだ、お前には未来がある」
谷口「俺みたいに、使い捨ての兵士じゃなくて」
若林「うっ…っ…くっ」
谷口「お前は『笑い』を届けられるんだよ」
若林「っ…う……っあっ…」
610 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 04:20:05.11 ID:dX+AE/IkQ
谷口「オイオイ、お前、そんな泣くような奴じゃなかっただろ〜!
いつもみたいに『うっせぇ、馬鹿野郎』って、突っ込めよ〜!」
若林「っう…、たにっぐ、ち…うっ、」
谷口「あ?」
若林「俺、やっぱり春日と、…っ」
谷口「聞こえねぇ」
若林「春日と、っりてぇ」
谷口「聞こえねぇ!」
若林「っ、春日と、漫才やりてぇっ!!」
611 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 04:23:55.91 ID:Ka5H9q480
支援
目からトゥース…
612 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 04:39:55.80 ID:Ka5H9q480
だめだ眠い
明日の昼まで残ってますように
613 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 05:03:07.39 ID:yExAMinnO
しえん
心が震えるだぶりゅー
タニグチェと若ちゃんのセクロス未遂あるの?
615 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 05:35:59.64 ID:raXqMEv7O
保守
616 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 06:41:01.29 ID:f+YVYOIwO
保守
617 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 07:06:40.46 ID:KJuroXxnO
ほしゅ
618 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 07:33:55.12 ID:GCblWwzz0
ほしゅ
仮眠のために保守
620 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 09:01:56.77 ID:r8qE4/y3O
ほっすほっすにしてやんよ☆
621 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 09:27:16.14 ID:T+L5XzjY0
ほっすだぁぶりゅー
622 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 10:32:19.88 ID:J6z+PQApO
ほしゅ
623 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 10:44:50.39 ID:8zACr7Z20
まだあったのかよwww
624 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 11:26:35.09 ID:JWx/zjJo0
ほしゅ
625 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 11:56:58.04 ID:Jg6hES2bO
元ネタわからなくても本当に楽しく読ませてもらってます!ありがとう
保守
626 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 12:42:46.23 ID:NarcfbefO
ほしゅ
627 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 12:44:12.93 ID:Kc8oXId4O
☆
628 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 13:02:54.53 ID:AQtDmuclO
タニグチ イイヤツ ☆
629 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 13:17:46.81 ID:dX+AE/IkQ
若林「っ…うっ」
谷口「よし!よく言ったじゃねぇか!
今日はもう暗いから、自分の部屋戻って、明日、バカスガに会ってこい!」
若林「…、ああ!」
若林「谷口…、ありがとな」
谷口「いいって。俺も、ちょっとくさかったな。ハハ」
630 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 13:20:56.50 ID:dX+AE/IkQ
若林「俺、昔っから、お前に頼ってばっかで、全然借り返せねぇや」
谷口「売れてんだろー?戦争終わったら死ぬほどおごってもらうからな!」
若林「ヘッ!望むところだ!ばーか!」
谷口「お?いつもの若だ」
若林「ほら、さっさと帰ろーぜ」
谷口「おう!」
631 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 13:22:53.64 ID:dX+AE/IkQ
ガチャ
若林「この部屋、いつまでたっても慣れねぇなぁ」
若林「ふぅ、今日いっぱい動いたわー」
若林「さっさとメンテナンス行って、寝よ」
632 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 13:31:18.31 ID:dX+AE/IkQ
〜メンテナンス室〜
コンコン
若林「あのー…メンテナンスに来ました」
研究員「はい、ではいつも通りここで寝て待っていてください。」
若林「はい」
春日
お前と漫才してる 夢見た。
十章-Uへ続く
633 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 13:37:06.08 ID:raXqMEv7O
キテター!
634 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 13:57:56.87 ID:l0QsULlEO
おかえり!待ってたよ!
635 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 14:37:58.03 ID:dX+AE/IkQ
キャ〜!恥ずかしい
↑第十章/完でした
ただいま!保守ありがとだぶりゅー
636 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 14:55:41.14 ID:KkcJo0mc0
続きあるのー??
637 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 15:30:22.20 ID:dX+AE/IkQ
>>636あるよー
十三章完結だよー
急いで進めるね↓
638 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 15:40:36.19 ID:dX+AE/IkQ
〜メンテナンス室の外〜
偉い人「…若の調子はどうですか?」
研究員「……………」
偉い人「もう、二日、目を覚ましてないんだろ?
…はっきり、言ってくれ」
研究員「………正直に、申し上げます」
研究員「若は、おそらく数日前、意識を失いました。
そのとき、若は、『人間として』、死にました」
偉い人「………!」
639 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 15:42:11.30 ID:dX+AE/IkQ
研究員「間もなく、薬に対する耐性も出来てしまうでしょう。
…まず、正常な状態の時とそうでない時が交互に起こります。
目眩や意識障害、出血、言語障害が徐々に現れ、形が崩れ…」
偉い人「…………」
研究員「それから後は、私達にはどうすることも…」
偉い人「…………そうか」
研究員「これが、最後の薬です」
第十一章
いつか
640 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 15:43:54.62 ID:dX+AE/IkQ
ママ「トシちゃーん!お昼よー」
春日「キャ〜!今いく〜!」
あれから、しばらく、この街には何も起こらない。
空襲も、地震も。
まるで、平和な街のように。
641 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 15:45:06.09 ID:dX+AE/IkQ
春日の地元、所沢も、だんだん持ち直しているように見える。
もちろん、東京よりは何倍も遅いが。
東京といえば、この前湯澤さんから連絡があった。
なんと、仕事の話だった。しかも、漫才の収録の。
若林に電話が繋がらないのを不安そうにしてたので、春日が伝えておく、と言っておいた。
642 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 15:46:09.92 ID:dX+AE/IkQ
今、春日は実家で、家の建て直しを手伝っているところだ。
なんせ田舎だ。人手が足りないようなので、春日が進んで参加したのだ。
春日「ママのおにぎり、うまし!」
ママ「よかったぁ〜」
643 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 15:47:24.50 ID:dX+AE/IkQ
家に一人でいるより、こうして家族といた方が、気も楽なのだ。
何も考えなくて済むから。
春日「(かすが………最低だ………)」
ママ「…〜ゃぁん、トシちゃぁ〜ん!」
644 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 15:48:21.23 ID:dX+AE/IkQ
春日「ん?ママどうしたの?」
ママ「トシちゃんにお客さんよ!年配の方だけど…ファンかしら?」
春日「困るね〜!どれど……!」
この人…
若林をヘリに連れ込んだ…自衛隊の…
一人で何しに…
ペコッ
偉い人「どうも。」
645 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 15:49:14.44 ID:dX+AE/IkQ
偉い人「はじめまして…。ヤマダと申します。」
ヤマダ「…ちょっと、場所を変えましょうか。」
春日「…ええ。」
646 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 16:19:20.79 ID:oDHY0iIoO
支援
647 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 16:19:53.41 ID:dX+AE/IkQ
春日「一体、何の用ですか?ここに若林はいませんけど」
ヤマダ「知っています。
ただ、あなたにこれを渡しにきたんです。」
ガサガサ
春日「………薬?」
648 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 16:21:58.71 ID:dX+AE/IkQ
一体何の薬だろう。
結構大きめのカプセル錠剤の薬だ。
おそらく…10錠ほどある。
ヤマダ「1回分…あるかどうかです……。…これは、『若林さん』の、命です。」
春日「…え?どういう…」
ヤマダ「若林さんが、…『人間』でいられるのは、…あと少しなんです」
春日「え」
若林が
人間でいられるの
は?
649 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 16:23:00.90 ID:dX+AE/IkQ
ヤマダ「正常な状態と、そうでない状態は交互に起こり、
記憶障害や意識障害、目眩など、様々な不具合が徐々に生じます…。」
ヤマダ「誰も悪くないんです。しょうがないことなんです。」
ヤマダ「私も、助けたかった…。」
ヤマダ「でも…しょうがないんです。もう、誰にも、止めることは出来ないんです…。
…本当に申し訳ないっ!」
ヤマダ…さんは、そう言って呆然としている春日の前から去って行った。
650 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 16:26:28.54 ID:dX+AE/IkQ
春日「え、…なん」
『漫才やろうぜ』
『うっせぇ、馬鹿野郎』
春日「なん、で」
『俺さ、最後にお前と見る景色はここがいいなーって、昨日考えてたんだよね』
『お前それ本気かよ』
春日「わ」
『春日のくせに人の心配とかしてんじゃねぇ』
『…馬鹿野郎』
『ホラ、交換日記』
651 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 16:29:28.70 ID:dX+AE/IkQ
春日「わ、かっ」
『なんかさぁ、俺、もう死んだ方がいいのかなぁ…?』
『やっぱりお前と漫才してぇんだ』
『…生きてぇんだ』
春日「わかば、や」
『………いるかすげぇ………』
『また…来ようぜ?』
春日「……………っ」
『なぁ、春日。俺、自衛隊と行くわ』
『…うそつき』
652 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 16:30:58.92 ID:dX+AE/IkQ
春日「うあぁぁぁっ!っ、うっ、くそぉっっ!うっ…っ」
春日「っ、うああぁぁぁっ…っう、うあぁあっ、あっ…!」
俺は今まで何をしていたんだろう。
なんで現実から目をそらしてしまっていたんだろう。
若林の方が辛いに決まってるのに。
なんでそばにいてあげられなかったんだろう。
653 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 16:32:44.99 ID:dX+AE/IkQ
パカッ
ピッ ピッピッ
『若林正恭 090-****-****』
プルルルルル
プルルルルル
プルルルガチャ
春日「わ、『お客様が電話した電話は、現在電波の悪い所にいるか、電源が入っていないたプッ
春日「……若林………」
お前は今
どこにいるんだ…?
654 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 16:35:43.06 ID:dX+AE/IkQ
春日「ごめん、ママ。ちょっと、今日は帰るね」
ママ「あらっ!どうしたの?」
春日「あ、えと…用事、思い出したんだ」
ママ「それならしょうがないわねぇ」
ママ「また、来てね!トシちゃんいると、ママもうれしいんだから!」
春日「うん、ごめん…」
ママ「(トシちゃん…?)」
655 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 16:37:45.36 ID:dX+AE/IkQ
〜メンテナンス室〜
ハッ
若林「…あ、おれ、ねてた?」
研究員「あっ!若さん!目覚ましましたか!!」
若林「あ…たまいてぇ…ゲホッゲホッ」
若林「あ、今日の出撃…」
研究員「現在は、無期限の待機中ですので、…」
若林「そっか」
若林「……ねぇ」
研究員「は、はい?」
若林「おれって、まだ人間?」
656 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 16:38:33.49 ID:dX+AE/IkQ
むつみ荘に帰った。
何も考えられなかった。
若林が人間で…
俺は何をしたらいい?
春日は、若林に何をしてあげられるんだろう。
春日「うっうっ…っ」
657 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 16:56:22.61 ID:aDWzPyvAO
支援
658 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 16:59:09.60 ID:KkcJo0mc0
659 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 17:26:31.57 ID:f+YVYOIwO
ほしえん
660 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 18:20:51.27 ID:KkcJo0mc0
保守
661 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 18:21:24.71 ID:GCblWwzz0
しえん
wktk
662 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 18:51:08.98 ID:dX+AE/IkQ
トコトコ
谷口「おう、若」
若林「あ、おはよ」
谷口「あ、お前、どうだったんだ?春日と」
若林「あ、えと、あの…春日いなくて、話せなかったから、
今日の夕方にでも行こうと思ってんだ」
若林「(本当はずっとメンテナンス………でも谷口には心配かけたくねぇ…)」
谷口「じゃ、そんとき、だな!」
若林「…ん」
663 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 18:53:49.85 ID:dX+AE/IkQ
谷口「このあと…なんか予定あんのか?」
若林「いや、ねぇけど」
谷口「じゃあ、俺の部屋、来るか?
いろいろあるぜぇ〜!」
若林「おぅ、じゃいこっかな」
664 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 18:54:38.34 ID:dX+AE/IkQ
ガチャ
若林「うわっ、きたねぇよ!」
谷口「俺はまだキレイな方だと思うんだけどなぁ〜」
谷口「テキトーに座ってくれ」
若林「ゲホッゲホッ」
谷口「おいおい、大丈夫か?
ほい、ジュース」
若林「…サンキュ」
665 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 18:55:43.33 ID:dX+AE/IkQ
谷口「あ!そーだ
何かさー…俺さっきメシ食ってる時に小耳にはさんだんだけど、
ラジオから、音出たんだと」
若林「え、まじ?」
谷口「つけてみっか」
ピッ
『ザー… ザー… ザー…』
若林「そんな、手動で「しっ!」
谷口「今…何か………」
666 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 18:56:39.60 ID:dX+AE/IkQ
カチカチ
『どもね、ザー…よ!…ザー』
カチカチ
『くら、…ドリーとザー…て、』
カチカチ
『てねえだろ!ペシッすいませんね、』
『でね、ウィーンってね。何の音だよっ!ワハハハハ』
谷口「アハハッ」
667 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 18:58:03.61 ID:dX+AE/IkQ
『お前それ本気で言ってんのか?本気で言ってたら何年もこうやって漫才しねえだろ』
『エヘヘヘヘ。ありがとうございました。バァイパチパチパチパチ』
谷口「…若林!!これ、お前と春日じゃねぇか!?」
谷口「超おもしれぇよ!お前と春日の…オードリーの漫才、最高じゃねぇか」
若林「なぁ、谷口」
谷口「ん?」
若林「『まんざい』、って何だ?」
668 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 18:58:54.58 ID:dX+AE/IkQ
谷口「え?」
谷口「おまえ、…え、…」
若林「あ、ごめん、俺なんか最近忘れっぽいんだ。
まんざいって、重要なコトバ?
よく聞く気はするだけどなぁ…。
俺と春日は『まんざい』をするのか?」
669 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 19:00:13.20 ID:dX+AE/IkQ
谷口「……………若……」
谷口「(若……俺…、それは…なんて言えばいいのか……わかんねぇよ……)」
第十一章-Uへ続く
670 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 19:01:58.55 ID:2A4pwpeK0
わかばやしいいいい
支援
671 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 19:09:30.57 ID:aDWzPyvAO
支援
672 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 19:14:48.19 ID:XNHHx4Lp0
支援
ラスト別コースみたいだけど頑張って
673 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 19:27:56.77 ID:KkcJo0mc0
支援
674 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 20:13:52.41 ID:uL0rkUeRO
すでに涙腺が支援
675 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 20:50:49.33 ID:EyhMh/vM0
支援だ
676 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 21:09:29.30 ID:dX+AE/IkQ
今日で終わるかなー
支援保守ありがとう
ラストは原作とほぼ全く違うんだなぁ
はじまります↓
677 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 21:10:30.92 ID:dX+AE/IkQ
谷口「(若…また、あの薬、大量に飲んで…春日の所へ行っちまった)」
谷口「(お前と春日の9年間を、俺なんかの一言で説明出来る訳ねぇだろ…)」
谷口「おい、春日ぁ…
若は………………………っ」
第十章-V
678 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 21:12:09.17 ID:dX+AE/IkQ
しょっぱな間違えた
↑第十一章-U
679 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 21:15:07.50 ID:dX+AE/IkQ
〜むつみ荘〜
春日「…春日がこうやって悲しんでるときも…、きっと若林は少しずつ……っ」
ピンポーン
680 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 21:17:33.44 ID:dX+AE/IkQ
春日「…ん?ファンかー?近所の子供かー?
誰なんだよ〜。居留守するでありんす。」
ピンポーン
春日「…………」
ピンポーン
春日「あーはい、はい!出ます出ます」
681 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 21:20:20.14 ID:dX+AE/IkQ
ガチャ
若林「出んのおせぇよ。」
春日「……………わぁ!」
若林「あ?」
若林「ッ、ほっぺをつねるんじゃあねぇよ!」
パァン
春日「あっ…わかばやしぃいぃっ」
若林「ビンタがきかねぇ…ッ、おい!顔を擦り寄せんなぁっ!暑苦しい!
うわっ…泣いてやがる」
春日、もう逃げないから。
春日「うっうっ、わが…っうっ」
若林「鼻水きったねぇ!!
………取りあえず部屋に入れろ」
682 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 21:22:21.61 ID:dX+AE/IkQ
春日「若林、まずちみに言いたいことがある。」
若林「…何?」
春日「…ごめんっ!」
若林「え?」
春日「春日、展望台、行くって言ったのに、遅れてごめんなさいっ!!」
若林「ああ、いいよ今更。気にしてねぇ」
春日「そうか…………」
683 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 21:23:48.86 ID:dX+AE/IkQ
春日「……………」
若林「……………」
春日「……………」
若林「……………」
春日「…テ、テレビでも見るか」
ピッ
若林「テレビつかねぇだろ」
春日「いや、ママの所へ行った時、
近所の人が、なんか写ったのを見た、って聞いたんだが…」
684 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 21:24:38.90 ID:dX+AE/IkQ
『ジー… ジー… ジー…』
若林「つーかそれ、アナログかよ
古いテレビだな」
春日「エコでござんすよ」
685 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 21:27:13.19 ID:KkcJo0mc0
支援
686 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 22:02:50.56 ID:GCblWwzz0
しえん
687 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 22:03:26.54 ID:dX+AE/IkQ
カチカチ
プッ
『…のまえ、ヤホーで検索したら、」「ヤフーヤフーヤフーwww」ワハハ』
春日「お!」
『「青山ブルマってね」「テルマテルマテルマwww」ワハハハハ』
若林「(…あれ?これって、…)」
若林「(なんだろ、俺、知ってる)」
688 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 22:05:28.07 ID:dX+AE/IkQ
『「青山ノルマっつてね」「テルマテルマテルマwww」ワハハハハ』
『「「どうも、ありがとうございました」」』
若林「(ただの音、映像、二人の人間、掛け合い、笑い声……
……なのに…なんだ…?)」
689 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 22:06:23.19 ID:dX+AE/IkQ
春日「わ、若林…!今の見たか!?
お前の大好きな、『漫才』やってるぞ」
若林「!」
若林「(そうだ…、これ…『漫才』だ……)」
690 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 22:07:23.40 ID:dX+AE/IkQ
春日「…懐かしいな、なんか」
春日「この収録のとき、一番目に出番あったのに、春日遅刻して、ネタ合わせる時間なくて、若林めちゃくちゃ怒ってたよなぁ」
若林「(なんでこんな大事なこと忘れてたんだろ…)」
春日「で、次の日ココで話し合ってさぁ」
若林「(さっきのは…俺と春日で、…二人で続けてきた、『漫才』だ)」
若林「ああ…。」
若林「(俺、『漫才』が好きだ)」
691 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 22:08:09.92 ID:dX+AE/IkQ
春日「………って!若林、鼻血でてるぞ!」
若林「え……あ、マジだ。気付かなかった」
春日「春日に興奮してるのか?」
若林「してねぇよ!むしろ萎えるわ」
春日「はい、ティッシュ」
若林「サンキュ」
692 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 22:09:35.38 ID:dX+AE/IkQ
春日「あ、そーだ。漫才といえば、携帯、見たか?
湯澤さんから漫才の仕事の連絡きてただろ?」
若林「あー…携帯は、最近開いてねぇや。
つーか、仕事、きたのか?しかも、漫才?」
春日「ああ!収録は一週間後だ!」
693 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 22:11:58.38 ID:dX+AE/IkQ
あ、一週間後…?
俺、その時まで…
春日「早く稽古しないとな!」
人間でいられる?
第十章-Wへ続く
694 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 22:13:20.01 ID:dX+AE/IkQ
また間違えたー
↑第十一章-Vへ続く
695 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 22:15:00.33 ID:kXn4VxJC0
泣けるぜ
696 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 22:48:05.64 ID:raXqMEv7O
保守
697 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 23:01:55.83 ID:dX+AE/IkQ
第十一章-V
〜むつみ荘〜
若林「どーもー、オードリーでーす」
若林「今日もね、楽しく漫才やっていきたいな、って思うんですけどもね」
春日「みなさん、安心しつぇください。彼女はいませんよ!」
若林「おい、今明らか噛んだだろ!もう一回最初からだ」
収録まであと三日。
今日もこうして、若林と漫才の稽古をしている。
698 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 23:02:45.78 ID:dX+AE/IkQ
若林「どーもー、オードリーでーす」
若林「今日もね、楽しく漫才やっ、ていゲホッゲホッ」
春日「わ、若林!?」
若林「ゴホン、うっせぇ続けんぞ」
699 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 23:04:37.53 ID:dX+AE/IkQ
…若林の体のことを、聞くのはやめた。
今隣にいる若林は、『人間』だ。
やっぱり、体温はないが…。
でも春日、正直、あのおっさんが、カマをかけただけなのか、とさえ思っている。
だって、若林はこんなにも『生きてる』のだから。
700 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 23:06:00.25 ID:dX+AE/IkQ
若林「……ふぅ、今日はここらへんにしとくか、ッゲホッゲホッ」
春日「わ、若林…、具合悪いのか?」
若林「ゲホッ、…なんでもねぇ、ちょっと飴ジュースもらうぞ」
カサッ
春日「わ、え、その薬」
春日「(春日があのおっさんからもらったのと一緒だ…)」
701 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 23:07:58.32 ID:dX+AE/IkQ
若林「ああ、ただの風邪薬だ。たいしたことねぇよ…。
もう残りすくねぇな…」
春日「(………ウソだ…
風邪薬は、一回に15粒も飲まない)」
『もう、誰にも、止めることは出来ないんです…』
春日「…そう、か。こじらせないように、気をつけろよ」
702 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 23:10:22.50 ID:dX+AE/IkQ
若林が隠し通そうとするなら、春日は深く聞かない。
若林がやろう、って言うなら、春日は黙ってそれについていく。
俺たちはそうやって、9年間過ごしてきた。
だから、きっと、今回も、これが正しいんだ。
自分にそういい聞かせた。
703 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 23:13:39.00 ID:b0o9ojkOO
しえん
704 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 23:14:51.12 ID:dX+AE/IkQ
〜むつみ荘〜
春日「わかばやーし、遅いですなぁ…。前日だというのに」
春日「もう、約束の時間から3時間たっている…。寝坊か?まったく」
春日「電話、してみるか」
プルルルルル
プルルルルル
プルルルガチャ
『お客様が電話した番号は、現在電波の悪い所にいるか、
電源が入っていないため、かかりません…』
出ない…そういえば若林、最近携帯見ない、って言ってたな
705 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 23:18:52.66 ID:dX+AE/IkQ
『ああ、ただの風邪薬。たいしたことねぇよ…。』
ん?何で今このコトバが…
『1回分…あるかどうかですが……、これは、「若林さん」の、命です。』
『若林さんが、…「人間」でいられるのは、…あと少しなんです』
『もう、誰にも止めることは出来ないんです…。』
『もう残りすくねぇな…』
706 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 23:20:07.10 ID:+aKJb6zu0
VIPでオードリー見るの久々だな
707 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 23:21:16.65 ID:dX+AE/IkQ
ハッ
春日「人間、薬……………もしかして、…!」
ガサガサ
春日は急いでタナカさんからもらった薬を探した。
春日「くっ…確か、ジャケットのポケットに………」
あった!
ダッ
春日「若林の…家だ…!急げっ!!」
708 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 23:22:14.82 ID:KkcJo0mc0
しえん
709 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 23:22:32.90 ID:dX+AE/IkQ
ただただ
この嫌な予感が当たらないように、と祈ることしか
春日には出来なかった。
第十一章-Wへ続く
710 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/12(金) 23:57:39.24 ID:+LJmyFS6O
ほしゅ
711 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 00:00:20.85 ID:mT0k4PtjQ
第十一章-W
〜若林が住むマンション前〜
春日「ハァ…ハァ…、着いたっ!」
ピンポーン ピンポーン
春日「…頼む…出てくれ……」
バッドエンドは勘弁してくれええぇ
支援
713 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 00:02:32.88 ID:mT0k4PtjQ
ピンポーン ピンポーン
春日「…出ない」
ガチャガチャ…ガチャッ
春日「あ、開いてる…」
春日「若林、入るぞ!」
714 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 00:04:08.15 ID:mT0k4PtjQ
いつもの若林の部屋。
生きた形跡を残したくないという若林の部屋は、
必要最低限のものしか置いていない、殺風景な部屋だ。
春日「ここにいないということは…寝室か?」
ガチャ
715 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 00:05:50.21 ID:mT0k4PtjQ
春日「…若…………!!!」
若林がベッドの隣で俯せで倒れていた。
ユサユサ
春日「若林!!!若林!!!!!!」
若林「………か、…う、っゲホッゲホッ」
若林は、今までに見たことがないくらい弱っていた
顔は真っ青を越えて白く、
しかも、
春日「また…鼻血…」
血が流れるように若林の鼻から出ていた。
716 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 00:07:29.73 ID:mT0k4PtjQ
自分の顔から血の気が退いていくのがわかった
若林は……死ぬのか…………?
こんな呆気なく……?
717 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 00:08:26.71 ID:mT0k4PtjQ
若林「か…た、………んだ」
春日「え、……なんだ?」
若林の言うことにしっかり耳を傾けた
若林「……た………な、……い」
春日「え?…っくそ、なんだっ!」
ああ、若林の鼻血が、止まらない。
彼の体中の血液が全部流れてしまうんではないか、と思うくらい、その量は多い。
718 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 00:09:45.99 ID:mT0k4PtjQ
ポロ
春日「……………」
若林の手から、何かが落ちた。
…空になったあの薬の入れ物だ…
もしかして…
719 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 00:10:02.38 ID:ygrIPscT0
しえん
720 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 00:11:38.62 ID:mT0k4PtjQ
春日「なぁ、若林!!この薬、足りないのか!?」
若林はゆっくりうなずいた
春日「春日、持ってる!この薬、持ってるんだ!!」
ガサガサ
春日「…ほら…!これ!10粒あるから…!」
若林「!な、…お、………ま、…が」
春日「いいから!早く、…っ飲んで」
上半身を起き上がらせ、水と一緒にその薬を春日が持っている分、全部飲ませた
721 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 00:13:54.87 ID:mT0k4PtjQ
ビクッ、ビク
若林「あ、…!うっ、あ」
春日「若林…っ」
若林「…………………」
痙攣したあと、若林が全く動かなくなった。
春日「あっ…若林ぃ、っ頼む…戻ってきてくれ…っ」
722 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 00:16:52.66 ID:mT0k4PtjQ
ペシッ
若林「…………お、い……、そんなつよく手、にぎったら…、いてぇ……よ」
春日「、…若林!」
若林「いてぇ……っつの、」
春日「あ、わるい…!」
ムクッ
若林が起き上がった
723 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 00:17:36.99 ID:QJ3wHv1y0
おいおいまだやってるのか
見放さない奴は相当イカレた奴だな、感心するよ
しえん
725 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 00:58:19.06 ID:ygrIPscT0
支援
726 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 01:01:13.92 ID:mT0k4PtjQ
若林「あー…あたまいてぇ!」
春日「若、林…?大丈夫か……?」
若林「ああ、おまえが…薬くれたから、」
若林「つーか、あれ、どこで」
春日「あ、あれは、…ヤマダという方からだな」
若林「…ふーん」
若林「(…あのクソジジィ…春日には言うなっつったのに)」
727 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 01:03:17.60 ID:mT0k4PtjQ
春日「で、でも、これだけなんだ…」
若林「ああ」
春日「な、なん、で、…っ。
この薬は、…若林の『命』だって…っ」
若林「この量だと、明後日までもたねぇかな」
春日「ど、どうして……!?」
若林「しょうがねぇんだよ」
若林「でも、明日の収録は、多分大丈夫だ。」
春日「でも、…「あーーー、うるせぇ馬鹿野郎!!」
若林「今日、遅れて悪かったな」
若林「漫才の稽古、しようぜ」
728 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 01:04:11.54 ID:mT0k4PtjQ
若林がやろう、って言うなら、春日はそれに黙ってついていく。
春日「…………………」
俺たちはそうやって、9年間過ごしてきた。
春日「……………ああ」
第十一章/完
729 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 01:16:08.34 ID:YkaMN+JdO
支援
730 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 01:45:30.83 ID:S1x49UJrO
支援
731 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 02:14:49.54 ID:w9iLVAUIO
しえん
732 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 02:45:50.20 ID:VREXUVlqO
C
733 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 02:47:11.82 ID:gRfXDP7pO
そろそろクライマックスか…
完成したら頭からもう一度読み返させていただきます、がんばれ〜
734 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 03:18:56.56 ID:I+txQa4e0
しえーん
735 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 03:56:37.74 ID:fwI+7IH+0
ハッピーエンドがいいよぅ
無理か…
保守
736 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 04:01:43.29 ID:mT0k4PtjQ
支援保守応援ありがとー!
本当に嬉しい
暗い終わり方ではないよー
とだけ言っておく!
さいかい!↓
737 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 04:03:12.23 ID:mT0k4PtjQ
春日「なぁ、若林」
若林「ん?」
春日「今日のネタ緊張するな」
若林「ああ、久しぶりだしな。
お前、絶対噛むんじゃねーぞ」
春日「ウィ」
コンコン ガチャ
スタッフ「オードリーさん、お願いします」
十二章
漫才
738 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 04:04:47.65 ID:mT0k4PtjQ
若林「どーもー、オードリーですー!」
若林「今日もね、若林春日で漫才をね」
春日「みなさん、安心してください。彼女はいませんよ!」
若林「ね、いたことがないんですけどね」
春日「ヘッ!」
きっと、これが最後だ。
若林「僕ね、将来叶えたい夢っていうのがあるんですけどもね、」
春日「お前は夢を叶えたい人か!」
若林「ね、その通りなんですけどもね」
若林と俺が、テレビで漫才出来るのは。
739 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 04:04:58.10 ID:gJzW5xXA0
相方に変わり親方襲来
740 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 04:05:48.72 ID:mT0k4PtjQ
若林「みなさんもね、夢とかあると思いますけどね」
春日「あるわけねえだろ!」
若林「あるだろ!お前」
9年なんて、あっという間でしたなぁ。
若林「無駄にハードルが上がってね、ぶちぎれそうなんですけどもね」
春日「キャーーー!」
このまま時間が止まればいいのに、なんてな。
741 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 04:06:54.20 ID:mT0k4PtjQ
若林「なんだよ、若林って」
春日「声援だねぇ!」
若林「もうちょっとタイミングいいと嬉しいんですけどね」
漫才 こんなに楽しいのに、もうこのステージでは出来ないのか。
若林「こうなるとね、僕の独り言になってしまうんですけどもね!」
この漫才大好きな男とは。
春日「あっ、シューク、リームです」
やばし、噛むとこだった
漫才に集中だ
742 :
最終兵器親方:2010/02/13(土) 04:09:53.21 ID:mT0k4PtjQ
春日「差し入れでーす」
若林「あっ、それはスタッフとかに
渡してほしかったんですけどもね」
最後だからこそ、俺たちが決勝で披露したネタ。
若林「ありがとうございました!」
春日「バァイ」
終わってしまった。
最後に「死んでも漫才やろうな」、ってアドリブ入れたら、「そうだな」って返してくれた。
それが、すごく嬉しかった。
743 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 04:10:41.68 ID:mT0k4PtjQ
若林「ふぅ…」
春日「お疲れでしたな、若林くん」
若林「ああ、マジつかれた」
若林「でもさ、…やっぱり漫才、楽しいなぁ」
744 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 04:11:28.89 ID:mT0k4PtjQ
春日「…っ!若林くん!」
若林「あ?」
春日「今日は、春日の家で、漫才の稽古、しませんか?」
若林「………おう、やるか」
745 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 04:12:20.91 ID:mT0k4PtjQ
春日「Mだからだよっ!」
若林「気持ちわりぃな!」
春日「お前の財布から金とらねぇだろ」
若林「笑えねぇよ!」
春日「イケメンなとこだろ!」
若林「んなわけねぇだろ!」
俺たちは、ありとあらゆる漫才をただひたすらやった。
746 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 04:34:42.13 ID:HQwGuqaNO
明日の昼まで残しといてくれ
748 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 05:01:08.41 ID:mT0k4PtjQ
春日「……………」
若林「…ア、…ドリ、ブき…っ……」
若林がネタの途中でいきなり声をつまらせた。
若林が悲しいような驚いたような顔で、口をぽかーんと開け、こっちを見ている。
ネタをど忘れしたのかと思った。
749 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 05:01:58.93 ID:mT0k4PtjQ
春日「若林、次は『アドリブきかねぇな!』ですぞ
いきなり黙ってどうしたのですか」
若林「………………」
そんな唐突にくるものだと思わなかったから。
750 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 05:03:11.15 ID:mT0k4PtjQ
春日「若林〜、だんまりなんてひどいですぞ〜」
若林「……………」
なにか、胸騒ぎがした。
でもさ、
春日「…若林?、………お前、もしかして」
若林「……………」
こんな最期?
751 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 05:04:58.77 ID:mT0k4PtjQ
ユサユサ
春日「若林!若林!!頼む、何か喋ってくれ」
若林「……………」
春日「いつもの…するどい、ツッコミ、してくれよ……っ」
若林「………………」
若林は、ただただ悲しい顔をするだけだった。
春日「若林ぃっ…っ
うぁっあぁっ、うぁあああああっ」
漫才の収録が終わった後、若林の声は聞こえなくなった。
第十二章-Uへ続く
752 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 06:17:45.37 ID:RFWqr7dgO
俺の中で最終兵器彼女買う派と買わない派が戦っちゃうな〜
753 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 06:32:25.30 ID:mT0k4PtjQ
さるになるまで進める↓
754 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 06:40:24.27 ID:mT0k4PtjQ
若林の声が聞こえなくなってから、
若林は見て分かるくらい衰弱していった
声がなくなり、起き上がれなくなり、ずっとぐったりしていた。
一秒ごとに若林の『命』が削られていくのが分かった。
ただ、意識はある。
生きているんだ。
十二章-U
755 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 06:41:15.52 ID:mT0k4PtjQ
春日「若林ー!ほら、コレ、前若林が食べたがっていた限定のお菓子!
特別にあげるぞ」
若林「 」
春日「いらないなんて言うなー!
春日だって食べたいけど、特別だからな」
………ペシ
若林「 」
春日「相変わらずツンデレだな、ちみは」
春日「でも、そうゆうとこ嫌いじゃあないぞ」
春日「エヘヘヘヘヘ」
若林「 」
756 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 06:42:23.24 ID:mT0k4PtjQ
若林の声はもう誰にも聞こえなかった。
俺は、若林が出しているつもりの声に注意深く、耳をかたむけ、聴いた。
声が聞こえる時より、若林の気持ちがたくさん分かる気がした。
春日「…なあ、若林…春日さ、」
若林「 」
春日「…いや!何でもない
ちょっとトイレ行ってくるでありんす!」
若林「 」
若林「 」
春日「相変わらず手厳しいですな」
757 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 06:43:23.41 ID:mT0k4PtjQ
ガチャ
ゴボゴボジャー
春日「っ、うああぁっ!…うっ、うあっ」
この気持ちをどこにぶつければいいのか
分からなかった。
何分か後には薬も切れ、若林は…。
確実に、ゆっくり失われていく、若林の命。
泣きたかった。泣いて、叫びたかった。
でも、若林が泣いていないのに、春日が泣くわけにはいかなかった。
最後くらい、『春日』を突き通してやる。
758 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 06:44:11.78 ID:mT0k4PtjQ
ガチャ
春日「お待たせ〜」
パキッ バキバキッ バキッ
春日「…あ…」
春日「…若林…………!!」
若林の体から出ている『なにか』が若林の体を喰っている。
759 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 06:45:05.63 ID:mT0k4PtjQ
春日「っ、なんだ、コレ!」
春日「ちくしょうっ!やめろぉ!!若林から離れろぉっ!!!」
取り払おうとしても、それは、若林の体から出ている。
不可能だった。
どんどん出てくるのだ。
春日「う、うそだろ…?」
バキバキ メキメキッ バキッ ブチブチッ
760 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 06:46:06.06 ID:mT0k4PtjQ
春日「いやだぁっ…」
春日「頼む、…頼むから…っ若林を…、若林を連れていかないでくれっ………!」
若林「…かすが?」
春日「………え?」
761 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 07:06:14.50 ID:S1x49UJrO
しえん
762 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 07:11:44.23 ID:mT0k4PtjQ
若林「お前、春日って言うんだ。俺、若林」
若林「つーかさ、お前の頭のせいで、黒板見えねぇんだよな」
若林「もうちょっと左いけ、馬鹿野郎」
春日「(若林………若林?)」
763 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 07:13:11.75 ID:mT0k4PtjQ
若林「なんだ、高校も一緒かよ。」
若林「お前もアメフト!?」
若林「なぁ、あのさぁ、お前、…お笑いに興味ある?」
若林「漫才やろうぜ」
春日「(え………?)」
何だ、何が起こってるんだ…?
764 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 07:14:21.07 ID:mT0k4PtjQ
若林「えー!?コンビ名どうする?」
若林「ナイスミドルとか超センスねぇ!」
若林「あー、今日から…、オードリーだな。
またイチから頑張ろうぜ」
若林「よっしゃあー!単独ライブだってよ!!」
若林「って、おい!
何ぼけっとしてんだ、春日」
若林「さっさとネタ合わせすんぞ」
春日「(どうしたんだ?春日…
ついに、おっ、おかしくなってしまったのか?)」
765 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 07:15:07.55 ID:YkaMN+JdO
支援
766 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 07:15:11.84 ID:mT0k4PtjQ
若林「おめーがポンコツだから、俺たちは売れねぇんだからな!」
春日「(なんでこんな……)」
若林「そんな突っ立ってるだけなら、誰だってできんだよ!」
春日「(これじゃ…若林が……まるで…まるで………)」
767 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 07:16:07.11 ID:mT0k4PtjQ
若林「おい、ぼけっとしてんじゃ………春日?」
若林の背中に突っ込んでみた。
あったかい………。
そうだ。そうだった。
これが……若林だ
ドSで、緊張しいで、めんどくさくて、
ツッコミが鋭くて、超人見知りで、下ったらずな声で、
漫才が大好きな男。
768 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 07:17:26.92 ID:mT0k4PtjQ
なぜ今、若林がこんな状態になっているのか分からないが、
とにかく春日の気持ちを伝えたかった。
春日「じ、実は、春日、高校で若林に誘われた時から、
ずっと若林と漫才、やりたいって…思ってたんだっ、…」
春日「でも、春日、そういうの口に出来ないから、っ、
いつまでもずるずる引きずって、2000年まで延びてしまったんだ、…っ」
春日「なあ、若林!春日っ、若林との漫才大好きだ、っ!!
本気で叩かれようが、蹴られようが、
っ春日には若林、しか考えられなかったんだ、っ」
春日「な、若林!漫才の稽古、一緒にしよう?若林!」
769 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 07:18:19.13 ID:mT0k4PtjQ
…パチッ …パキッ
ミシッ
若林「」
バキバキッバキ メキメキッ
春日「、…うっ」
春日「うわあああぁぁぁっ!わあああぁぁぁぁっ!」
俺は無理だと分かっていて、若林の体を侵食する「なにか」を、
必死で取り払った。
春日「いやだぁ…っ、」
770 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 07:20:06.56 ID:mT0k4PtjQ
ポロポロ…バキ
春日「(…っ、崩れてきている…)」
若林「……かすが、いる?」
若林「そこにいる?」
バキッバキッ
春日「あ、…わ……、ぁあ!
いる!いるぞ、!春日はココにいるぞ!」
パキッ
若林「あのな、おれもうきえるとおもうんだ」
春日「…消えな、いぞっ、…若林は、消えない、からっ」
771 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 07:21:26.16 ID:mT0k4PtjQ
若林「きっとおれがきえたら、おれのそんざいも、
きえて、なくなるとおもうんだ。」
若林「ほかのだれが、おれのことわすれてもいいから、
おまえ、…かすがだけは、おれのこと、おぼえといてくんねぇかなぁ…?」
春日「あの、春日が…、若林のことを、忘れるわけ、ねぇだろ……っ!」
若林「はは、…どのかすがだよ…。
おまえ、しゃべるのへたくそだし、アドリブきかねぇから、
ひとりにするの、ほんとはちょうしんぱいなんだよね」
ミシ
春日「ああ、そうだ!春日には若林が必要だからぁっ、!いくなぁ……」
772 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 07:22:01.41 ID:S1x49UJrO
支援
773 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 07:22:52.06 ID:mT0k4PtjQ
若林「でもさあ、おまえとのまんざい、ちょうたのしかった……」
パキッ、バキ
若林「だからさぁ、おれいがいのやつとコンビとか、くむんじゃ…、ねぇぞ」
春日「…組まない!!春日は、オードリーの春日なんだっ!
春日は、オードリーじゃないと、若林のっ…、ツッコミがないと、輝けないんだっ…」
若林「そーかぁ…。なんかそれきいてあんしんした…」
バキバキッ
春日「わかばやしぃっ!!」
774 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 07:39:52.74 ID:y50xTK1w0
支援
775 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 08:01:02.12 ID:WXOnZuJ90
支援
776 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 08:03:09.45 ID:mT0k4PtjQ
若林「…でも、な。いのち……ってさ、また、うまれかわるん、…だって『バキッ』
だか、ら、もし、『パキ』おれが……、うまれかわれたら、またまんざい、しよ……?」
バキバキメキッ
春日「っうっ…くっ、……もちろんだ…っ…っうっ」
若林「それま、でには、まんざい、すこ、しはじょうたつしてろよ」
バキバギバキ
瞬間、若林の体が光った。
そして、…
春日「あ、いやだぁっ!いぐな゙ぁ!!!」
消えた
その瞬間、ものすごく強烈で鮮明な、強い光が、春日を、むつみ荘を、すべてを、包んだ。
第十二章/完
777 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 08:26:09.13 ID:h5KxL2MZ0
しえん
778 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 08:48:09.44 ID:edt0nv6W0
しえん
779 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 09:20:35.55 ID:13XtHLEW0
しえん
780 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 10:41:55.70 ID:y50xTK1w0
支援
ほしゅ
保守
783 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 12:30:07.09 ID:S1x49UJrO
ほし
保守
785 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 13:28:10.21 ID:IT96+PKb0
☆
786 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 14:29:31.92 ID:unzSbYZGO
保守
787 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 14:49:37.23 ID:QffSA85bO
しえん
788 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 15:37:04.15 ID:CoNbJFV20
789 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 16:12:58.41 ID:WRDuyUmz0
もやしくうきよめ
790 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 16:44:55.77 ID:IT96+PKb0
☆
791 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 17:38:16.41 ID:YNG9UuMq0
ほしゅ
792 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 17:56:56.53 ID:IG159aWZ0
ほ
793 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 18:43:36.51 ID:S1x49UJrO
ほ
794 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 18:50:38.46 ID:KiQ74UvlO
ほしゅ
この話読んでからオードリー出てる番組をどう見ていいか悩む
795 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 19:19:38.54 ID:3jr7qGJNO
ほ
796 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 19:27:33.97 ID:W5v/Abna0
保守
涙ががgg
なんていうか気持ち悪いだけでサイカノに乗っかってるからいい話に見えるけどものすごく気持ち悪い(作者も内容も)
798 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 19:36:15.51 ID:HQwGuqaNO
自分の嗜好に合わない物を、わざわざ読むとは変わったお方だな。
好きにしたらいい。
ただ人の嗜好にケチ付けるのはやめてくれ。
799 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 20:06:44.85 ID:IT96+PKb0
☆
☆
801 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 20:48:03.57 ID:S1x49UJrO
保守
802 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 21:13:44.25 ID:0HlEYHOo0
ほしゅ!!
803 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 21:40:20.33 ID:S7H1tL460
ほしゅ☆
804 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 21:40:59.35 ID:mT0k4PtjQ
うおおおお
保守支援ありがとう
最終章、ツッコミ所は多いと思いますが、ノータッチでお願いします
はじまるよー
805 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 21:41:41.42 ID:9CoSPoEb0
おし
806 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 21:41:45.31 ID:mT0k4PtjQ
最終章
「若林」
807 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 21:43:03.26 ID:mT0k4PtjQ
若林は、いなくなった。
若林が消えたあの日、放たれた光は、世界中を包んでいたようで。
なぜかその日、すべての争いが無くなり、戦争は終結した。
いろんな街が助け合い、街が、日本が、全世界が、復旧しようとしていた。
きっと、あの光は、争い事が嫌いな若林が、齎してくれた平和だ、と勝手に思っている。
復旧に忙しい世の中。春日が悲しんでいても、若林がいなくても、世界は回る。
人々に『笑い』を与える仕事は、やはり需要があるみたいで、いろんなテレビ局に引っ張り凧だった。
808 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 21:47:25.19 ID:mT0k4PtjQ
若林の言う通り、若林の存在を知る人は誰もいなかった。
存在自体が消えていた。
俺はそんなの嫌だった。
「若林正恭」は確かに生きていた。
それがなかったことになるなんて、嫌だったから、
若林の存在を示すものを必死で探した。
でも、どこを探しても、何を見ても、誰に聞いても、若林はいなかった。
本には、「春日!ピン芸人初の快挙」、
若林が住んでいた部屋は、空き部屋になっていて、
二人でやったはずの漫才は放映されず、
湯澤さんに聞いても、「頭おかしくなったの?」って言われた。
写真でも、春日の右側は、ぽっかりと空いていた。
809 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 21:48:57.88 ID:mT0k4PtjQ
最初は、誰かに伝えようとした。
若林が生きていたことを。
けど、みんな、春日の冗談だと思って、聞いてくれなかった。
でも、それでも。
誰も信じてくれなくても。
若林は俺の中で生きていた。
ドSで、めんどくさくて、漫才が大好きな男。
俺が存在する限り、若林は存在するんだ。
810 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 21:50:36.46 ID:mT0k4PtjQ
仕事の方は、何年かはピンで頑張っていた。
だが、お笑いバブルが弾け、一軒家が軽く買えるだろう、ってところで、潔くお笑い芸人を引退した。
ママも賛成してくれた。
すべったときに右を向いてしまうクセは、最後まで治らなかった。
若林と、またあのステージで漫才する、って夢は叶えられなかった。
気が付けば、若林が消えてから、十数年経っていた。
811 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 21:51:42.10 ID:mT0k4PtjQ
まだ、定年まで先は長いのだから、
何かにチャレンジしたい、という春日のチャレンジ精神に火がつき、
必死で勉強して教師の免許を取った。
今日から春日は高校の担任になるのだ。
『教師春日』
どうだ、若林。
結構いい響きだろ?
でも、お前がいたら、「似合わねぇ」って笑うかもな。
812 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 21:52:35.63 ID:mT0k4PtjQ
朝8:45、始業式。
春日は自分の母校で、三年生の担任を持つことになった。
キーンコーンカーンコーン
ガラガラガラッ
教頭「はい、みんな静かに。みんなの担任を紹介する。
新任の春日先生だ。」
春日「みなさん!本物の春日ですよ。
今日から一年間、よろしゅう!」
生徒「お願いしまーす」
「…うわ、よろしゅうとか超つまんねぇ。」
813 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 21:55:25.28 ID:mT0k4PtjQ
春日「(…え?)」
教頭「そこ、静かに!」
「こんな奴が担任なんて、世の中終わってるように見える
やれやれ資本主義」
教頭「こら、早く席に戻りなさい!」
「じっとしてらんねぇなぁ。人間だもの」
・・・・
「へへっ、じゃあな、ばかすが!
ほら、お前も付いてこい!」
「え〜〜、また漫「うっせ、馬鹿野郎。早く来い」
「ほーい」
ガラッ
教頭「あーあー…出ていってしまった…」
814 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 21:56:39.99 ID:mT0k4PtjQ
教頭「すいませんね、春日先生。
…ったく、『ばかすが』なんて」
春日「…………教頭、今のは?」
教頭「ああ、あの二人中学から一緒でとても仲がよくて、いつも一緒に授業サボるんですよ。
席も前後ろだし。」
教頭「先生方によると、二者面談では、二人とも高校卒業したら、吉本の…」
教頭「か、春日先生?」
815 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 21:59:38.94 ID:S1x49UJrO
支援
816 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 22:00:03.67 ID:mT0k4PtjQ
なんだ、若林。
お前、ちゃんと生まれ変わったんじゃないか。
新しい人生、歩んでるんだな。
見てくれ。
春日も、頑張っているぞ。
春日「…あ、申し訳ありません。
…では、ホームルームを始めるぞ!トゥース!」
最終兵器相方/完
乙
いい終わり方だ…
818 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 22:08:24.96 ID:IG159aWZ0
乙
819 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 22:16:53.64 ID:VREXUVlqO
乙 目からアメジュースが…
820 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 22:21:45.76 ID:9TSziUPUP
821 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 22:24:05.53 ID:S1x49UJrO
おつ!
温かい気持ちになった。
822 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 22:32:46.56 ID:BwcwwNJk0
>>1乙
長かったけど(日にち的に)最後まで読めて良かった
感動>>>>>笑い>エロ
SSの難しさはこれらしいぞ?
>>1乙
乙ー
本当に久々のオードリースレ、見つけて良かった
825 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 23:12:56.69 ID:FS1k2AW10
826 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 23:13:03.21 ID:1VxbWPDUO
827 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 23:18:41.17 ID:3jr7qGJNO
おつ
829 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 23:23:42.67 ID:mM1yr0LsO
おつ!幸せな気分になった 次オードリー見る時、目のやり場に困るなww
830 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 23:24:25.03 ID:YNG9UuMq0
目から飴ジュース…
おつでした!!
832 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/13(土) 23:34:35.39 ID:RFWqr7dgO
乙!
いい話だったぜ……
833 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
サイカノは大好きで持ってたが、二度読み返せなかった。
悲しくて辛くてなあああ
だがこれはいいSS。乙!