1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
ゆうかりんと一緒になることを決めてからずっとずっと頑張ってきた
ゆうかりんとずっと一緒にいるつもりで俺は
竹林の薬師に貰った薬とか使って、普通の人間よりずっとずっと長生きしたんだけど
それでもやっぱりダメだったらしくて、非常に残念なんだけど
ゆうかりんに見取られながら長い眠りにつくことになった
文字通り眠るようにして止まった俺を見て
ゆうかりんは信じられないような顔をしたんだ
そして その後は一日中泣いてた
声を上げて顔をくしゃくしゃにして 俺の胸にすがるように泣いてた
ゆうかりんがいくら泣いても俺は起き上がって「あんまり泣かないで」って言って
涙を拭ってあげることができなくて
とてもとても悲しい事なんだなって改めて思い知った
でもゆうかりんは次の日泣くのをやめた
泣くのをやめてずーっと俺の顔を見てたんだ
人間ではありえない、二百何歳という年齢に至った俺だけど
容姿は薬で老化を抑えていたから20代くらいで止まっていて
元気そうで、本当に寝ているだけに見えてるんだ
そんな顔をゆうかりんはずっと見てた ゆうかりんは強いからすぐ泣き止んだんだと思ってた
でもそれは少し違った ゆうかりんを強いなんて言う奴はゆうかりんの事を知らないで言ってるだけ
ゆうかりんは誰よりも弱い 孤独に耐えられるような子じゃない
俺は少し心配だった
パルスィちゃんを愛したい
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/01/31(日) 01:16:34.08 ID:Gv8eR/LS0
俺が亡くなってから、俺とゆうかりんの家にいろんな人が来た
人とは言ってもほとんどは妖怪で
他は秋を司る神だったり、親交のある人形遣いだったりして
みんなゆうかりんを見て暗い顔をするんだ
でもゆうかりんは訪ねてきた人全員に笑って返した
ある人には「ごめんなさい、今あの人寝てるから・・・また今度ね」ってはにかんで
またある人には「そんな顔しても○○は私の旦那なんだから」って悪戯っぽく言って
みんなはそれを聞いて考えを深くして涙を拭ったりゆうかりんを抱きしめてあげて優しい言葉をかけたりして
「元気出して」といった意味合いの別れの言葉を残していくんだ
その間俺は寝てるだけ
ゆうかりんと俺の 二人用の大きめのベットに一人寝てるだけ
目を開けなくなってからの何度目かの夜が来た
ゆうかりんは俺の服を脱がせて、身体を拭く
一度風邪を引いてゆうかりんを困らせた時みたいに優しく拭いてくれる
今日はこんなことがあった、だとか誰が訪ねてきた、だとか
楽しそうにニコニコしながら俺に語りかけてくれて
そして身体を拭き終わったら洗濯した別のパジャマを着させてくれて
口元にコップで水をくれるんだ 咽渇いてるでしょう、なんて言いながら
でも俺は情けなくも当たり前の事だけど口を開けられないから、唇の端をつーって伝って
新しいパジャマに、拭いてもらった身体に、シーツの敷かれたベッドに水をこぼしてしまうの
それでもゆうかりんは優しくて、あまり俺を怒らないで
今日も一緒に寝てくれた
今日も隣で寝てくれた
4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/01/31(日) 01:17:19.28 ID:Gv8eR/LS0
生前ときどき疑問に思うことがあったんだけど
どこからどのくらいの規模をもってして「異変」というのだろう、ということ
「異変」があったら博麗の巫女が自主的に動いて解決して
幻想郷の平和を守るというこの世界の決まり
どこからどこまでが「異変」なのだろう
今日は俺とゆうかりんの家に珍しい来客があった
妖怪の賢者とも謳われる隙間妖怪と 花の異変を解決した巫女の、次の次の代の博麗の巫女が神妙な顔つきで訪ねてきた
彼女達は難しい顔のままノックも無しに俺とゆうかりんの家の戸を開けて入り込んできたんだけど
その先で会ったのは他の誰でもなく俺だったわけで
カーテンを締め切られていて暗い部屋の中
俯くようにして木目の美しい椅子に座る俺
服装はパジャマなんかじゃなくて、ゆうかりんと一緒に買いに行ったお気に入りの服
ゆうかりんが選んでくれた俺のお気に入りの服
少しこの時期には不似合いな涼しそうな格好をして椅子に座る俺
髪も整えられていて まるでこれから外出でもするんじゃないかっていう雰囲気さえ感じられる
そんな俺を見て絶句するのは隙間妖怪 口元を扇子で隠して眉を潜めて言葉を飲む
部屋には何か生肉を腐らせてしまった臭いが充満していて
博麗の巫女も思わず鼻を押さえてしまって
その間にも俺は来客にも気づかないでこうべを下げて黙っているだけしかできなかったのが
なんだか申し訳ないような気もして
そんなところに奥の部屋からゆうかりんが来た
「勝手に入るなんて随分と失礼な客なのね」なんて柔らかだけど少し棘のあるゆうかりんの物腰
現れたゆうかりんは俺に合わせた俗に言う外行きの格好をしていて
いつもは被らない帽子なんか被っちゃって すごくかわいいの
まるでこの後俺とデートにでも行くんじゃないかって そんな格好だよ
ゆうかりんを見て絶句するお客様二人
この世のものではないものを見るみたいに
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/01/31(日) 01:18:01.59 ID:Gv8eR/LS0
俺が座ってる所とは少し離れたところで隙間妖怪がゆうかりんに何か言うの
何かまくし立てるように厳しい顔で言い続ける
隣にいる博麗の巫女は 見た感じあまり役に立ってないみたい
時々俺の方をチラッと見ては何か恐ろしいものがあるのか肩で息をするばかり
隙間妖怪が強く何かを言うんだけど
ゆうかりんは優しく笑って言葉を返す
俺と一緒に暮らすようになってから優しくなったって言われるゆうかりん
ゆうかりんのおかげで何か俺まで優しくなれるようなそんな気さえします
身振り手振りで何かを強く訴える隙間妖怪に対して
ゆうかりんはクスクスと上品に笑いながら「ちょっと五月蝿いわ。○○が起きちゃうじゃない」なんて返す
そんな簡単なことを言っただけなのに隙間妖怪の口撃は止まってしまって
次の言葉が出てこないようで結果的に黙っていた
最終的に二人には帰ってもらった
来る時も帰る時も二人は挨拶を言わなかったのが印象的で
二人が帰った後にゆうかりんはすぐ俺の横に来てくれて
「騒がしくしてごめんなさいね」なんて言って微笑んでくれるんだ
座ってる俺の膝の上に腰を降ろして
俺の首に手を回して、愛おしそうに頬ずりをしてくれる
ゆうかりんの暖かさが冷たい俺の身体に染みこむようで
とても気持ちが良かった
6 :
うさぎ王 ◆Dc.Vfvt1qU :2010/01/31(日) 01:18:17.01 ID:PR3ZhKl70
うどんげの良さがわからん奴が哀れで仕方ない
今月も日記を書くのかな
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/01/31(日) 01:18:42.95 ID:Gv8eR/LS0
ゆうかりんはその後
俺を散歩に連れて行ってくれた
並んで歩くことはできなかったけどゆうかりんは
俺の手を引いて一緒に森の小道を歩いていろんなお話をしてくれた
話の大半は昔のことで 思い出すとそういえばそんなこともあったなぁってなる話だったけど
ゆうかりんと話してればどんな話でも楽しくなるから素敵
湖畔のほとりで佇んだり 野に咲くお花について教えてもらったり
俺をどこへでも連れて行ってくれるゆうかりんの行動には驚かされる
俺はゆうかりんがいないとダメなのかなとも思ってしまう
今日の夜もゆうかりんと寝る
今日の散歩で、少し右脚の調子が悪くなってしまったみたい
でもゆうかりんは気にしないで俺を着替えさせて、拭いて、寝かせてくれる
ゆうかりんと俺の生活はまだ終わってないかのように
その語も俺はゆうかりんに連れられて
お散歩に行ったり人里に行ったり何でもした
俺はここで道が終わっているかと思ったけどゆうかりんにはまだ道が見えてるみたいで
幸せというわけでは無いが満ち足りてる気がしていた
でもやはり現実というのは厳しく 俺の身体は時間の流れと共に悪くなっていき
身体は曲がり毛は抜け骨も砕け 見るに耐えないものになっていった
そもそも俺はあの日 数ヶ月前息を引き取ったあの日に
人間ではなくなっていたのだった
人間をやめていたのであった
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/01/31(日) 01:19:23.89 ID:Gv8eR/LS0
ゆうかりんと俺の前に
お人形のような美しい金髪の女性が道を塞ぐように立つ
手には魔道書を抱いて だけど顔は厳しくて怖い目でゆうかりんを睨みつけてて
彼女の周りには何か小さい人形のようなものがたくさん居て
それが全員こっちに槍やカミソリなどの武器を向けている
ゆうかりんは俺の手をひいたまま、その人に「あら、ごきげんよう」と挨拶をして笑うんだけど
金髪の彼女は笑わない
ニコニコしたままゆうかりんは「そんな物騒な真似してどうしたのかしら?」と聞くんだけど
金髪の彼女は目を更にキッとさせてゆうかりんに言うんだ
「○○を許してあげなさい」って
アリスさん・・・
「幽香、貴女ももう疲れたでしょう。そろそろ○○を離しなさい」
アリスさんはキツくゆうかりんを睨みつけたまま続ける
でも当のゆうかりんは何のことだかわからないといったふうで
かわいく首を傾げてみせるんだ
アリスさんは続ける
「○○は死んだの。○○は人としての命を全うして眠りについたのよ」
「・・・言ってることがよくわからないわ。私の愛しい人が何だって?」
ゆうかりんが、少し、反応する 俺の手を引いて 身体を寄せて、俺を抱きしめた
アリスさんに俺とゆうかりんの仲の良さを見せ付けるようにしてる
アリスさんは語気を強くしてゆうかりんに叫んだ
「どうして貴女がわかってあげられないの!○○は死んだの・・・あの日・・・!」
アリスさんが手をバッとすると 人形達が臨戦態勢に入る
ゆうかりんは少し難しいような顔をして 近くの木陰に俺を寝かせる
「ごめんなさいね、少し待っててくれないかしら?」
寝ているのか、寝てないのかはきっとゆうかりんじゃないとわからないのかもしれないけど。
ゆうかりんはアリスさんに向き直り 日傘を閉じてこう言った
「動機はよくわからないけど・・・貴女、私の○○を奪うつもりかしら?」
10 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/01/31(日) 01:20:06.37 ID:Gv8eR/LS0
「○○を人として死なせてあげたい。」
アリスさんは言う
「私と貴方達・・・一般的に言っていい親交関係を築いていた
だからこそ○○のこんな終わり方は 私は認めないわ
・・・○○だってこんなの望んでないと思うの。こんな○○も、幽香も、私は見てられない」
手を前で交差させる その指の一本一本からは細い糸が伸びていて
それらがすべて周りの人形達に繋がっている
そしてアリスさんはゆうかりんに向き直って言うの
「もう、終わらせましょう。落ち着きなさい、幽香。」
ゆうかりんはそれを聞いて笑顔を止める
取り外したように笑顔から一転して これは戦う時の妖怪の顔
凍りついた顔でアリスさんを睨み返して一言
「本気で行くわよ」
静かなはずの森は一転して魔法が飛び交う戦場となって
アリスさんがこれまで見せたことのないような魔力の放ち方をしていて
ゆうかりんもそれを飲み込むように傘の先から魔力をぶつけている
スペルカードルールなんて無い これは遊びじゃなくて何かを得るための戦い
木々をなぎ倒し、地面を削って 虹色の光線が飛び交う
だけど俺が寝ているこの場所だけは被害が及ばないようにゆうかりんは戦ってるんだ
俺に向かう弾は全て打ち消し振り払い 俺を背にして戦うゆうかりん
ゆうかりんの背中からは気迫が伝わってくる
気迫というかこれは想いか
俺への想い ゆうかりんから感じられて
寝てる俺はなんだか申し訳なくなって
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/01/31(日) 01:20:49.31 ID:Gv8eR/LS0
前方に人形を集中させて幾本のレーザーを束ね 巨大なレーザーにして
ゆうかりん目掛けて放つアリスさん
日傘に当たって四散して 地形を削る結果になる
「そんなもの撃っても私にかなうわけないじゃない」
と言うのはゆうかりん 一気にアリスさんに近寄って畳んだ日傘での一閃
それをギリギリのところで受けてアリスさんはゆうかりんに言う 精一杯。
「もうやめなさい!幽香!○○は死んだの!貴女、どうして認めようとしないの!」
火花が散るようにせめぎ合うゆうかりんの傘とアリスさんの人形の槍
互いに一歩も引かない膠着状態
そんな時ゆうかりんが俺の前くらいでしか見せたことのない顔をするの
涙流して・・・
「・・・そうよ!○○は死んだ!○○はもういないの!○○はもう・・・戻らないの!」
ぼろぼろと大粒の涙を流しながらゆうかりんは言うんだ
ゆうかりんは最初からわかっていたんだ。自分が間違ってるって
死んだ俺にすがっているってわかっていたんだ
でも俺がいないとゆうかりんはどうしようもなくて
だから真実を押し殺すようにして考えるうちに こうなってしまったと
それは悲しいことだったかもしれないけど
そうでもしないとどうにかなってしまいそうで
俺の名前を呼びながら もう目を開けない俺を求めるしかできなかった
アリスさんははっとして一瞬の力を弱めてしまうんだけど
それが仇となってガードが解かれてゆうかりんの妖力のこもった傘の一撃をモロにもらってしまって
その後 涙を流しながらゆうかりんにレーザーを撃たれてしまって
それが決定打となってしまって
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/01/31(日) 01:21:24.23 ID:5xuUG+uoO
風見幽香ちゃん
ありがとう
さようなら
言いたい事は沢山あるけどこの二言で全て伝わると思うよ^^
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/01/31(日) 01:21:29.67 ID:Gv8eR/LS0
森だった場所はもう荒れに荒れてしまってどこだったかわからないくらい
アリスさんは人形達と共にその場に倒れているんだけど
俺とゆうかりんはそこにはいないの
ゆうかりんはアリスさんが気絶したのを確認した後
俺を抱いて飛んで、誰も知らないところに行ったんだ
幻想郷なのか幻想郷じゃないのかわからない
全部の絵の具をぐちゃぐちゃにぶちまけたような世界
ゆうかりんの大好きな、俺の大好きな植物だとかお花だとかは全く無くて
暗くて寂しいそんなところ
ゆうかりんは俺を降ろして座らせて
優しい顔をして頬を撫でてくれるんだ
向かい合って頬を撫でて、ゆうかりんは俺の顔を見続けて
そして言うんだ 「どうして・・・目を開けてくれないの・・・」ってね
目からぽろって涙が流れて
それは止まらなくて洪水みたいになってゆうかりんの目から溢れて
ゆうかりんは俺の名前を呟きながら俺の胸に泣きすがるんだ
俺はそんなゆうかりんを抱きしめてあげたいけどできなくて
泣くこともできなくて
ただそこにあるだけなんだけど
それでも愛はここにある 形は無くなっても俺がゆうかりんを想う気持ちだけはここにあるの
ゆうかりんが俺を想う気持ちももちろんあるよ
その気持ちで ゆうかりんを包んであげるんだ
ゆうかりんが少しでも悲しくないようにね
四季映姫ヤマザナドゥちゃん
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/01/31(日) 01:22:11.02 ID:Gv8eR/LS0
そのあと、ゆうかりんと俺はくっつきあって寝たんだけど
今はもうその場所には何も無くて ゆうかりんも俺も何もないんだ
でもそこには二つの花が咲いてるんだよ
寄り添うように、たくましく、
そして美しい二輪の花
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/01/31(日) 01:22:53.15 ID:Gv8eR/LS0
ちーんぽ!
お燐愛してる
ヤマメちゃん押忍クンニ
一ヶ月間愛し続けたの人か
パチュリーを愛し愛されたい
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見習い戦士のふつうの攻撃
MP253使ってへっぽこの呪文を唱えた。
★ミ (スレのダメージ 0)
このスレは1回目のダメージを受けた (150/1000)
ぼうそうがはじまった!! さらにこのスレは2回目のダメージを受けた (300/1000)
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真の勇者のさすがの攻撃
MP354使ってへっぽこの呪文を唱えた。
★ミ (スレのダメージ 300)
このスレは3回目のダメージを受けた (450/1000)
こうかは ばつぐんだ!! さらにこのスレは4回目のダメージを受けた (600/1000)
ぼうそうがはじまった!! さらにこのスレは5回目のダメージを受けた (750/1000)
追加攻撃!! さらにこのスレは6回目のダメージを受けた (770/1000)
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見習い戦士のふつうの攻撃
MP304使ってへっぽこの呪文を唱えた。
★ミ (スレのダメージ 770)
このスレは7回目のダメージを受けた (920/1000)
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プチヒーローのちょっとした攻撃
MP156使ってへっぽこの呪文を唱えた。
★ミ (スレのダメージ 920)
このスレは8回目のダメージを受けた (1070/1000)
追加攻撃!! さらにこのスレは9回目のダメージを受けた (1075/1000)
このスレは・・・
停止しました。