125 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/26(土) 20:29:03.21 ID:wZPt2+O/0
待ってても勝利はやってこないぜ
126 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/26(土) 20:29:23.30 ID:jzGR70IyO
酉もつけないとか。じゃあこの話おれがもらっておくよ。酉はいつものでよろしく。
>>124スレ見てるかどうかわからないんだぜ。細かい事は気にせず投下すればいいさ。
127 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/26(土) 20:29:35.33 ID:wB0jDGQO0
128 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/26(土) 20:34:58.89 ID:7sv2Q+Ay0
後で投下するよ。東風始めちゃったからw
129 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/26(土) 20:51:29.16 ID:7sv2Q+Ay0
あ〜あ、負けちゃったよw
つーわけで品評会投下します
130 :
流離えど、さすらえど 1/2 ◆Mulb7NIk.Q :2009/12/26(土) 20:52:45.55 ID:7sv2Q+Ay0
四合目の岐路で左へ曲がったことにほぞをかんだ。山は比較的緩やかな傾斜ではあったが、いたずらに緑が深くなるば
かりで、人里からどんどん離れていっている気がしてならない。羊歯や杉が鬱蒼と生い茂る雑木林は、いよいよ視界全体
を飲み込もうとしていた。揺れる枝葉の間から僅かに洩れ出す濃白色の陽光と、生々しい青色の空だけが緑と隔絶されて
いる。
何より困ったのが、山の中途で拾った爺の存在だ。いや、別に拾ったつもりは無い。勝手についてきたのだ。水を分け
てやったのが間違いだった。しかし、老い耄れ一つ森の中に捨て置くのも寝覚めが悪い。停滞した森の空気は沈黙と呼気
を静かに吸い上げ、俺を息苦しくさせた。
「お若いの。さっきから同じ所ばかりぐるぐる回ってるみたいだが、一体何処へ行く気で?」
と、爺が言った。まったくもって心外だ。別に迷ったわけではない、多分。
「う、うるせえやい。ちょっと寄り道しただけだ」
「まあまあ落ち着きなされ。ほれ、黒飴食うか?」
爺が懐から取り出した飴を無言で引っ手繰る。包み紙を開けて口に含むと、黒糖のしつこい甘さが鼻から抜けていった。
はっきり言って俺の口には合わない。すぐに、ぺっと吐き出した。だけども強烈な後味が口に残った。甘いくせに辛いよ
うな味だ。
「ああ勿体無い。食い物を粗末にすると目が潰れるんじゃけ」
「ハッ、そいつは困るな。目が見えねえと絵描きは食いっ逸れちまう」
しな垂れた竹の細い枝が頬を引っ掻いた。話しながら山を歩くのは些か危険なのかもしれない。
「お前さんは絵描きじゃったのか。それで、絵を描きながら諸国漫遊とな? 今時分に珍しい。時代を七廻りほど間違え
て生まれたらしいの」
わっしゃっしゃ、と古臭い笑い方をしながら爺は言った。
「いいじゃねえか、平成の世の中に風来坊したってよ。野垂れておっ死んだ暁にゃ、俺は極楽に行ける気がするぜ。なん
つったって旅に死ぬのが本望だからな。……旅はいいもんだぜ、爺。自分の足で野を踏みしめて、まだ見ぬ土地を、出会
うべく人を迎えに行くってのかな。そういうものに触れた瞬間『ああ、俺は今生きてる』って感じるんだ」
「ふむふむ、しかしなお若いの。お前さんの生き方は、この世の中でまっとうな道を踏み外してしまっているように見え
るが、後悔することは無いのかね?」
「後悔で腹が膨れりゃいくらでもするさ。でも違うだろう? むしろ後悔なんかしてたら、余計に腹が減っちまう。俺は
莫迦で学もねえからよ、ただひたすら無心に絵を描いて、風を追っかけるような生き方しかできねえんだよ。別に割り切っ
てるわけじゃないが、他の生き方なんか想像できないね。……いけねえ、ちょっと喋りすぎちまった」
131 :
流離えど、さすらえど 2/2 ◆Mulb7NIk.Q :2009/12/26(土) 20:53:51.36 ID:7sv2Q+Ay0
俺はそう言った後、
「ま、爺なんだからすぐ忘れるよな」と、照れ隠しに憎まれ口をたたいた。
「そうか、それならばよい。さあ往け、お若いの。その藪を抜ければ天も開けようぞ」
爺の指差した先は、確かに一段と強い光が緑の隙間から溢れていた。山野草を掻き分けて進むと急に視界が広くなり、
なるほど、爺の言う通り天が開けたようだった。そして目の前に小さな村を確認できたので、ほっと息をつく。
「おうい爺、村だぜ」
振り返って呼び掛けたが、返事は無かった。爺の姿はもう何処にも見えなかった。霧が朝の訪れを受け、無言で去って
いくように、爺もいつの間にか消えていた。あれだけ強く感じていた黒飴の後味も、どうしたことか消えていた。
奴はいったい何者だったのだろう。まさか爺狸が化けやがったのかねえ……。
(了)
132 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/26(土) 20:55:06.82 ID:7sv2Q+Ay0
以上でゲス
133 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/26(土) 20:57:35.03 ID:7sv2Q+Ay0
まとめはどう扱えばいいんだろう。分かんないや
無視してまとめるべきカナ……
134 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/26(土) 21:04:01.89 ID:KXMYHp/AO
品評会用で間違いないと思うけど、まだ慌てる時間じゃない的な時間だし、取り敢えず飛ばしてまとめては?
135 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/26(土) 21:05:20.99 ID:7sv2Q+Ay0
なるほど。では、セルフまとめ行ってきます
136 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/26(土) 21:10:34.03 ID:7sv2Q+Ay0
ううむこれでよかったのだろうか、不安だ
137 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/26(土) 21:27:21.36 ID:jzGR70IyO
だからあの作品は俺の酉でまとめてくれれば問題なしだってば、酉はいつもの携帯厨だよ
品評会で二作品投下は一回やってみたかったんだよね、予想外にはやく叶ったな
しかし今回はおれけっこう頑張った、最初のはきづいたらいつのまにか出来ていた作品です
……あれだせっかくだから品評会は二作品合計の点数で審査お願いします、いや特別ルールとかで
138 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/26(土) 21:29:20.77 ID:VGHYThVo0
ごめんわかんねえや、どちらさん?
139 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/26(土) 21:35:38.79 ID:jzGR70IyO
>>138ですよねー
仕方ないな、じゃあちょっとだけ晒しちゃうよ◆D
140 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/26(土) 21:36:11.46 ID:KXMYHp/AO
はいはいあの酉ねって・・・
誰?
141 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/26(土) 21:41:26.79 ID:VGHYThVo0
じらすなよぅ
142 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/26(土) 21:42:04.23 ID:mrdOPXi20
ごめん。
この流れ、死ぬほど気持ち悪い。
143 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/26(土) 21:42:43.90 ID:wZPt2+O/0
ああ、すごく同意だ
144 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/26(土) 21:43:43.89 ID:jzGR70IyO
いやだから最近よく見かける携帯厨だって。まいったなぁ、こうなったらもうちょっと晒しちゃうか!
◆DS
145 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/26(土) 21:46:06.84 ID:VGHYThVo0
すいませんでした、当分ロムってます
147 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/26(土) 22:00:10.80 ID:nCjhiCOHO
まさに後悔
148 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/26(土) 22:01:39.72 ID:sbdA52WX0
、,-ー- 、_,.,r-r,.;r';"´ ゛ヽ,
.;r゛ ' , ,.ミ' ー--、ilr;r _ 'i
Y ,: r' ヾ ;r '';
(ヽ , r' ,ノ 彡
i' j! ; i .:::. ;'
ヾi. 'rtr::.' .:-':tテ、:. `i r'"t
i:i. ' ´': 、` 、 ,i i _/
い、 'ー-‐' ヽ i j',!ヽ
iヽ': '´二 ´` r''/:::::::::i、
r ! ヽ._ _, -' .r'::::::::::::;!:::ヽ、
/::::::´:〉- 二 `/::::::::::::::/::::::::::::::ヽ、
r'::::::::::::::::7Tl T /´::::::::::::::/::::::::::::::::;r::::::::::-、
イワネ=バ・ワカラ・ヌ(1868〜1911)
149 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/26(土) 22:02:24.72 ID:nCjhiCOHO
ところでLB酉の年間全館も全館まとめにまとめたほうがいいの?
是非しておいた方がいいと思います
ところで、/sLDの人の全感想はまだか
期待してたのに……
151 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/26(土) 22:19:39.53 ID:nCjhiCOHO
まとめ完了
品評会組は頑張れ
152 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/26(土) 22:45:42.75 ID:wTRKevwuO
おつ
153 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/26(土) 23:08:52.73 ID://hiW/FFO
お題ください
154 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/26(土) 23:11:59.47 ID:WUVXvhPpO
品評会なんて興味ない
お題よこせ
155 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/26(土) 23:27:51.61 ID:nCjhiCOHO
156 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/26(土) 23:39:08.25 ID://hiW/FFO
ありがとう
157 :
◆kRsm4Gwbwc :2009/12/27(日) 00:04:55.76 ID:GxfRksvM0
初ですが、品評会に参加したいと思います。
これから投下しますね
158 :
後手後手(お題:後悔) 1/4 ◆kRsm4Gwbwc :2009/12/27(日) 00:07:36.16 ID:GxfRksvM0
深夜。とある雑居ビルの一室で、僕は命の瀬戸際に立たされていた。
僕の手にはカードが一枚。相手の手にはカードがニ枚あり、その内一枚はジョーカーだ。
言うまでもなく、これは正真正銘のババ抜きだ。しかし、ただの遊びではなく命がかけられている。……それも僕だけの。
この部屋にいるのは僕を合わせて3人。ヤクザのボスと思しき男と、もう一人だ。見たところこちらは幹部クラスの部下と見て取れる。
部下の男が足を組み、タバコを吸いながら言う。「まぁ、ゆっくり考えることだ。お前の最後の引きになるかもしれないんだしな」
ボスはというと、かなり前に上がってしまっていて、暇だ。早く死ねよ。と言わんばかりに自分の着けている金色の指輪をくるくる回して遊んでいる。
本当に僕は馬鹿だ。大馬鹿だ。何が彼女だ、あんな女を信じるんじゃなかった。
僕のターンが来てからもう5分が過ぎるが、僕の頭の中では何度もあの時の記憶を反芻させてばかりいた。
「ねぇ、ここにあなたが署名してくれるだけでいいの。それだけで私の悩みがなくなるのよ、お願い」
今から3ヶ月前の、付き合って5年目のことだった。
僕らは同居してもう3年目になっていたのだが、僕が仕事から疲れて帰ると彼女がなんだか良くわからない書類を突きつけてきた。
なんでも、先月おこなった彼女の両親の手術代などでちょっとした借金をしてしまったのだが、来月の給料日まで返せないのだという。
そこで、向こうの方に来月まで待ってもらうのにもう一人誰かの保障がいるのだとか。
12時を回って残業をこなして帰ってきていたので、とにかく早く眠りたかった僕は「好きにしていいよ」と一言いって、眠りについてしまった。
その二ヵ月後、姿を見せなくなった彼女と入れ替わるようにヤクザの人たちが僕の前に現れて今に至るというわけだ。
――どうしてあの時、しっかり書類を読まなかったのか……。
彼女は比類ない博打好きだったらしく、その借金は一千万近くにもなっていた。両親の手術の話も僕を騙すための巧妙な嘘だった。
いい女だった……と今でも思う。しかし、借金してまで博打をしていたとは。
彼女の様子をもう少しちゃんと伺っていれば気付けたのだろうか。ただ、そんなことを言っても後の祭りだ。
159 :
後手後手(お題:後悔) 2/4 ◆kRsm4Gwbwc :2009/12/27(日) 00:08:32.63 ID:GxfRksvM0
唯一の救いは僕自身が直接署名していないことだった。
法律で決まっていることなのだが、代理で署名を行った場合、僕がその代筆を認めたとしっかり証明できなければ僕の署名を無効とすることができる。
しかし、生粋のヤクザたちがそんな言い分を聞いてくれるはずもなく「それならチャンスをやる」等と言われ、このババ抜きが始まった。
ルールは非常に簡単。
僕が負ければ死。それ以外は開放――。
人数は三人、負けさえしなければいいのだから三分の二の確率で生き残れる。
そう、自分に言い聞かせて来たのだがいつの間にかボスは抜けてしまい、今や一対一。二分の一だ
目の前の部下の握る二枚のカード、片方は開放。片方は……死。
スペードの4を持つ僕の手が汗ばんでいるのが分かる。
「そろそろ決めたらどうなんだ、え?」 相手である、部下がニヤニヤしながら催促してくる。
……死にたくない、決められない。そもそも二分の一で自分の命が左右されるなどと馬鹿げている。やめてしまいたい……元の生活に戻りたい。
(二分の一?)そう、心の中で呟くと。少し頭が働いてきたのを感じた。
もし、ここで僕が外したとしても、それは相手にチャンスが回るだけで「まだ」負けじゃない。
逆に言うと、もしここで4のカードを引いてしまえば、その瞬間で僕の勝ちだ。そんなのは自明の理なのだが、なんだろう……相手のこの余裕は。
確かに、僕と違って負けたところで死ぬわけじゃないのだから緊張感がそこまでないのは分かる。しかし、いいのか?部下として、僕を逃がしてしまって。
僕を殺すとすればもちろん保険金をかけて殺すに違いない。そうすれば、一千万近い金を奴らが得ることができるのだから。
……ここまで考えて、僕は気付いてしまった。「奴らはぼくを助ける気など全くない」という驚愕の事実に。
そりゃそうだ、彼らなら殺そうと思えばいつでも殺せるのだ。そうだ、このゲームは僕を助けるためのゲームじゃない。僕が死ぬための儀式だ。
160 :
後手後手(お題:後悔) 3/4 ◆kRsm4Gwbwc :2009/12/27(日) 00:09:20.15 ID:GxfRksvM0
もう、絶望するしかなかった。恐らくあの2枚のカード、どちらを引いても負けるようになっているのだろう。
(どちらを引いても負ける? そんなことあるのか?) それはすぐに答えが出た。
恐らく、二枚ともジョーカーなのだ。だがそれと同時に、逆にチャンスとなりうると僕は気付いた。
ここだ……! もしも二枚ともジョーカーだとすれば、僕が引いた後、本来の「4」のカードにすりかえるはずだ!
それを注意深く観察し、押さえれば。すなわち、イカサマの現場を押さえれば必然的に僕の勝ちとなる!
しかし、その希望はすぐに打ち砕かれた。そう、自分の先ほどの行動によって。
本当に自分はバカだ……。僕はさっき、もちろん無意識にだったのだが、僕の手札がまだ4枚あったとき、相手に引かれる直前に「後ろ手で」カードをシャッフルしたのだ。
今思えば、あの瞬間から僕の負けは決まっていたのかもしれない。
再び絶望にうなだれた時、僕はまたもう一つあることに気付いた。気付いたというより、それはもっと根本的な話だった。
今、相手の手札はジョーカーが二枚だという事実だ。
そうだ! 何を言っているんだ僕は。もうこれだけで立派なイカサマじゃあないか。
……僕は意を決して言ってみた「あの、もしそのカードが二枚ともジョーカーということはあるのでしょうか?」と、それを聞いた瞬間ボスがブチ切れた。
「おいお前。俺たちを疑ってんのか。人を疑うということがどういうことか分かってるんだろうな!! あ?」僕は縮みあがり、同時にしまったと思った。
ボスは続ける。「いいだろう。もしコイツの持ってるカードが2枚ともジョーカーだったらおまえの勝ちにしてやる。その代わり、もしそうでなければお前をこの場で――」
と、ズボンのポケットからナイフを取り出し、部屋中に響くほど大きな音で机に突き刺すと「殺すからな」と言った。
僕は漏らしそうになりながら弁解した「いえいえいえ、そういうわけではないんです!疑ってなど決しておりません!」ボスは鼻息を荒くしたままこちらを見ている。
「まぁまぁ、ボス。いいじゃないですか。そういう気持ちになってしまうこともあるってものですよ。命の瀬戸際ではね」助かったことに部下がなだめてくれた。
161 :
後手後手(お題:後悔) 4/4 ◆kRsm4Gwbwc :2009/12/27(日) 00:10:14.27 ID:GxfRksvM0
一体何をしているんだ僕は。今晩は本当に後悔してばかりいる気がする。
どうして僕はわざわざ丁寧に質問してしまったのだろう。思い切って2枚のカードを開けてやればよかったじゃないか……。
また振り出しに戻ってしまった。結局僕はどちらを引けば助かるのだろう……。右か、左か、あるいは両方か。
気付けばいつのまにか答えが三分の一になってしまっていた……。
(ボス、余計なお世話だ。あんなこと言わずに放っておいてくれればよかったものを)
俺はコイツを負けさせて殺す任を承っていた。簡単だ、俺が長年の練習で培った技術でカードを入れ替えていけばこんな奴など屁でもない。
しかし、今回は何故かきまぐれにもボスが参加したいといいだした。なんでも、人が苦心の挙句負けていくところを見たいのだとか。
そうなると、話は別だ。建前もある上、何よりボスにはカードを入れ替える技術がない。結果、俺が先に上がってしまうわけにはいかないのだ。
ボスを先に上がらせるのはなかなか苦労させられた。何故ならボスが引くのはあいつの手札だからだ。
やっとのことでボスを上がらせたのは良かったのだが……。自慢のポーカーフェイスで自分のカードを見る。
二枚のカードは、ハートの4と……スペードの7。ジョーカーが一枚もなく、代わりにあるのは五枚目の7だ。
ボスを上がらせるのに必死になって自分の入れ替えた枚数を覚えていなかった。今ジョーカーは2枚ともポケットの中にあった。
何をやっているんだ俺は……これでは俺の勝ち目は奴が二枚ともジョーカーだと疑い、行動する以外にない。しかし、それもボスがつぶしてしまった。
もしこんな奴に負けたら俺はボスに何をされるだろう。考えるだけで恐ろしい……頼む!もう一度疑ってくれ!!
「さあ、早く決めたらどうだ? そんなことじゃ夜があけちまうぜ?」
「僕はどうすればいいんだ……死にたくない」
後悔を背負う男たちを夜の闇は静かに包んでいった。
bnskって批評とかなかったっけ?
163 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/27(日) 00:45:38.33 ID:mOOmohC10
ありますよ
164 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/27(日) 01:05:53.75 ID:79FOkOKN0
うん
165 :
◆kRsm4Gwbwc :2009/12/27(日) 01:12:33.24 ID:GxfRksvM0
誰かもし感想があればください
>>165 にいさん、品評会に参加したら、月曜日まで良い子で待ってるのだ
感想はまとめてもらえるから、焦るでないよ
168 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/27(日) 01:58:20.85 ID:GxfRksvM0
169 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/27(日) 02:11:26.78 ID:/MBg0ACPO
誰かお題2つほどおくれよ
バイト中で暇なんでなんか書きたい!
171 :
ブラック・ボックス・ジョーク:2009/12/27(日) 02:53:14.93 ID:/MBg0ACPO
助かったと思った。
右腕に目をやると、黒い革製のベルトをした腕時計が11時58分を指していた。
今日はあと二分で終わりだ。
この二分さえ乗りきることが出来れば、どうにかなる。
汗と墨汁にまみれて街中を走る僕の眼前には、電話ボックスがある。
こんな状況だ。そこに僕が逃げこんでも、
さらにいうなら籠城をしたとしてもなんら不思議はない。
電話ボックスの入り口に手をかけ、どうしてこうなったのか、
今朝の出来事に想いを馳せる。
当たる当たるうるさい。これだから女はスイーツとか馬鹿にされるんだ。
本日、朝っぱらから占いに一喜一憂する姉に言ってやったセリフだ。
姉にはそう言ったものの、内心では分かってた。
異常なほど良く当たるのだ、この占い。最近つくづく実感した。
ラッキーアイテムが目玉焼きだった日、大好きな日吉さんとおかず交換することになり、
彼女と少しばかし親交を深めることができた。
またまたある日、ラッキーアイテムがハンケチだった日のこと。
友人と喧嘩して泣いてる日吉さんに、普段は
持ち歩かないはずのハンケチを差し出すことに成功した。
彼女には「君はやさしいね」と言われた。もう死んでもいい。彼女の言葉で幸せの頂に到達。その時僕は心底そう思った。
彼女とのふれあいを思い返し、僕は今日の占いを見ていた。
172 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/27(日) 03:04:21.45 ID:oUbQBZsGO
>>167逆に言えば品評会に出さねば感想はほとんど貰えぬのがこのスレでもある
173 :
ブラック・ボックス・ジョーク:2009/12/27(日) 03:09:19.87 ID:/MBg0ACPO
テレビの液晶には、今日の占いが一位から順に文字として映されており
それをアイドルアナウンサーが読み上げる。
一位てんびん座なのを見て、そんなに簡単に一位をとれると思っていない。
そう自分を納得させていたが、いつまで経っても僕の蟹座が出てこない。
結局結果としては、
10位が魚座、11位が牡牛座、12位が蟹座だった。
つまり僕が最下位。
「今日のアンラッキーカラーは黒です」
そのときアンラッキーカラーなんて言葉を初めて聞いた。
アナウンサーの声がいつもと違った。どこが、とはうまく言えないが。
声がどこか真剣味を帯びているように感じた。
「本当に気をつけてください」
アナウンサーはそのセリフで占いを締めくくった。
ごめんよ俺には自分自身のあたまのなかをうまくまとめられない
こんどうまれかわったら文才をください神様
174 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
ほしゅ