ジョンナムの与太話来てますたよ
発信箱:一丁目一番地=与良正男(論説室)
ttp://mainichi.jp/select/opinion/hasshinbako/news/20091217k0000m070137000c.html 鳩山政権が発足して3カ月たって改めて「マニフェストとは何か」を考えている。
8月の衆院選。民主党のマニフェストに盛り込まれた政策すべてに賛同して政権交代を選択したと
いう人は、そう多くはないだろう。経済環境など状況が変化すればマニフェストの修正もあっていい。
何から着手するか、優先順位をつけるのも時として必要である。
だが、せっかく「どうせ公約なんて破られるもの」というしらけた空気が変わってきたのだ。譲っては
いけない一線というものがある。
民主党マニフェストの「一丁目一番地」とは何か。それは「税金の無駄づかいの根絶」だったのでは
ないか。それへの期待が政権交代の大きな原動力だったろうし、事業仕分けがあれだけ注目を集め
たのも世間がこの無駄づかいにいかに怒りを募らせているかの表れだったと思う。
しかも、選挙戦では「財源は本当に確保できるのか」が最大争点だった。
民主党は小沢一郎幹事長が代表だった時代から「政権交代すれば政治の仕組みが根底から変わる
のだから財源はいくらでも出てくる」と言ってきた。再三、「もっと具体的に」と注文をつけられながら財
源論をあいまいにしてきたツケが今回ってきている。
新年度予算は国債頼みの様相。閣僚ら政務三役も日に日に所管官庁寄りになりがちで、無駄の削減
額は目標に達せず、事業仕分けが世間にアピールした分、失望を招く結果になりかねない状況だ。
まだまだ努力が足りない。もっと汗をかいてもらいましょう。どこまで無駄を省いたと国民が評価するか
が、何かと先送りが目立ち始めた鳩山政権の浮沈を握っている。