戦争の悲惨さを伝え、不快感を表すのは結構ですが、
2003年5月に何があったかも伝えないと記事が信頼されませんよ。
もう、地に落ちてますがね。
記者の目:オバマ氏の「平和賞」不快 栗田慎一
米国の軍事攻撃が続くアフガニスタンとパキスタンを取材エリアに持つ私は、オバマ米大統領のノーベル平和賞受賞を、とても不快な気分で眺めている。
授賞理由は「対テロ」戦と関係ないにしろ、米軍の最高指揮官の受賞である。出口の見えない戦渦の中で、
アフガンやパキスタンでは罪のない市民が空爆やテロに巻き込まれ、血と涙を流し続けている。この違和感を私は整理できないでいる。
「頼むから聞いてくれ」。11月上旬、アフガンの首都カブール郊外にある国内避難民キャンプで、
避難民たちが空爆で犠牲となった家族の遺体の写真を手に集まってきた。写真には、血だらけで地面に横たわる幼子らの姿がある。
キャンプには、米軍と反米武装勢力タリバンとの激戦が続くカンダハル、ヘルマンドなど南部州から逃れてきた約1万人が暮らしており、
戦争の長期化で避難民は増え続けている。タリバン発祥の南部州には、今でもタリバンのシンパが多く、家族や親類にタリバンと関係のない人を探す方が難しい。
そんな地域から来て空爆などの被害を訴える人たちの言い分を、国際支援が集中して復興が進むカブールでは、軽視する風潮が少なからずある。
私はカブールを訪れるたび、このキャンプに足を運んでいる。治安の悪化で取材活動にも命の危険が伴う今のアフガンで、戦争被害者から直接話を聞ける数少ない場所の一つだからだ。
毎日新聞の世界子ども救援キャンペーン取材班として、初めてアフガンを訪れたのは02年。カンダハルに滞在中、結婚式場が米軍機に空爆され、被害者たちが運ばれた病院を取材した。
胸部などに重傷を負った5歳の少年が、麻酔薬なしで手術を受けていた。骨折で痛みに泣きじゃくる女児を抱えた父親の、悲しげなまなざしに射すくめられた。(以下略)
http://mainichi.jp/select/opinion/eye/news/20091210k0000m070135000c.html