1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
代理店
2
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 21:12:14.37 ID:hril2IlPO
ありがとう
投下ナガーラ
4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 21:17:04.05 ID:hril2IlPO
世界は魔王率いる魔物に脅かされていた。
(,,゚Д゚)「おパンティが欲しいんだよ。染みのついた濡れおパンティだよ」
「ぎゃー!」
(,,゚Д゚)「この村はババアばっかかよ」
「そうです、ここは最果の何もない…」
(,,゚Д゚)「いいね」
魔王ギコは上は80歳、下は65歳までしか受付なかった。
棺桶に入っているとなおさら萌えた。
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 21:24:06.50 ID:hril2IlPO
ある小さな国の王は討伐隊を募った。
大所帯だった。
(,,゚Д゚)「うん?」
「魔王ギコ! 覚悟しろ! 喰らえ!」
ぼーん
ずがががが
ピキューンピキューン ピー ガガガガガ
(,,゚Д゚)「うるさい」
「ぎゃー!」
染みおパンティパンチは強かった。
6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 21:27:13.06 ID:hril2IlPO
パーティが壊滅して次の年、傭兵団が雇われた。
先頭に立つのは剣というにはあまりに無骨で大きい大剣を持った男で
(,,゚Д゚)「ふん」
「ぎゃー!」
ドラゴン殺しと呼ばれていたそうだが、おパンティに負けた。
(,,゚Д゚)「うるさいよ」
「……ぎゃー!」
魔王ギコは倒れた相手にも容赦なしだ。
7 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 21:31:09.15 ID:hril2IlPO
次の年、国の首脳達は顔をつっつき合わせて相談した。
「パネェ?」
「イエス、パネェ」
「ハウマッチ、パネェ?」
「リトル?」
「ノゥ、マジパネェ」
「マジレス?」
「イエス」
「チョベリパ(チョーベリーパネェ)」
「ゴーゴーおっパブ、おk?」
「ゴーゴー」
二ヶ月の議論の末に降伏宣言はなされた。
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 21:36:03.83 ID:hril2IlPO
その時、辺境の国ナベヤカンの国王だけは反対した。
(´・ω・`)「舐め無しのおっパブなんて水を被るとブスになる乱馬くらい残念だよ」
彼は正義に燃えた。
(´・ω・`)「魔王倒してくれる子こーのゆーびとーまれ」
(´・ω・`)「はーやーくしーないーときれちゃうよー」
前金で50G、即物でひのきの棒と布の服までつけての公募だ。
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 21:39:22.87 ID:hril2IlPO
(´・ω・`)「き―――――れ――――――」
一月が経ち。
(´・ω・`)「ちゃ―――――」
一年が経ち。
(´;ω;`)「う――――――よ―――――」
五年が経っても待ち人来たらず。
(´・ω・`)「はいはい募集しめきり募集しめきり。ワロスワロス」
ついに国王が諦めかけたその時、世界が震撼した。
10 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 21:45:52.14 ID:hril2IlPO
(´・ω・`)「な、なんだなんだー」
驚愕のナベヤカン国王。
城(4LDK庭付き屋上付き)に響き渡る大音声。
「50G出るってホントかい」
(´・ω・`)「姿を見せなきゃ出すもの出せないし。っていうか締め切ったし」
国王は静かに姿なき声に答えた。
「マジで?」
(´;ω;`)「もう締め切ったっつーのバーカバーカ! 寂しかったっつーの!」
(´ぅω・`)「で、どこよアンタ」
国王は尋ねた。
「あー、外にいるんだけどもー」
(´・ω・`)「パードゥンミー?」
国玉は外に出た。
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 21:51:17.02 ID:hril2IlPO
('A`)「ども」
声の主はとんでもない大男だった。
どれくらい大きかったかと言えば、めっちゃ大きかった。
('A`)「あ、出る」
ブボボ
(´・ω・`)「くさっ」
オナラでさえ台風を起こし、海を越え砂漠に砂嵐をもたらした。
('A`)「あのー、それで魔王退治がなんたらって」
(´・ω・`)「あ、うん。よろしく。出る前ににおいどうにかして」
('A`)「俺、ドクオって言います、それで」
(´・ω・`)「うん、分かった言ってら」
かくしてドクオは旅に出た。
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 21:56:16.27 ID:hril2IlPO
('A`)「近くの塔にいる盗賊が鍵を持ってるのか」
ドクオは海にざぶざぶ入ってジャンピエールの塔をまっすぐに目指した。
一分で着いた。
('A`)「あのー、盗賊さんいます?」
「どこのどいつでぇ! この大盗賊カンジダ様を呼ぶのは!」
('A`)「ちわー。鍵欲しいんすけど」
「ちくしょう壁全体から声が聞こえて来やがる! てめぇら侵入者は魔法使いだぞ!」
('A`)「窓の外にいるんだけど」
「どこだー!」
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 22:01:58.53 ID:hril2IlPO
一時間経っても話がまとまらないのでドクオは海を泳いでいた。
('A`)「いてっ」
沖合にあった浅瀬に頭をぶつけるドクオ。
どじっ子のニーズにも応える度量があった。
('A`)「あー、くそ。スゲー痛い」
流血の仕方も半端じゃなく、海は赤く染まりそこに住む正常な生物のほとんどが窒息した。
「魔王様、海が……ぎゃー!」
(,,゚Д゚)「テイスティング中だから黙れよ」
海の幸は息絶えた。
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 22:03:02.18 ID:gwtDRBPXO
カオス
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 22:09:09.76 ID:hril2IlPO
('A`)「ああ、また陸地だ。五分も泳いでないのに」
ドクオが砂浜に上がると大きな波が立って近くの橋が流れた。
('A`)「いけね、またやっちまった」
近くには黒い雨雲立ち込める島があり、陰鬱たる古城を囲う山は剣山のようであった。
('A`)「やべー、謝りに行かないと」
ドクオは正しき行いをすぐさま表に出せる心の清き男であった。
ブッ
('A`)「くっせ。屁にブレスケアきいたっけ」
心優しき大男はいまだ成熟しきっていない荒削りな人格を持っていた。
いわば思春期。
マージナルマン。
「ぎゃー!」
ところで、オナラは津波を起こして沿岸の漁師町を襲った。
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 22:14:50.73 ID:hril2IlPO
('A`)「すんませーん、この島のご主人はー」
「怪しいヤツだ! つうかデカッ!」
出迎えたのは動くビニル製の像だった。
ぽっかりと空いた口をさらに開けて、それは叫んだ。
「どうした動くワイフ今の大声はデカッ!」
「おいさっきからお前らうるさデカッ!」
「デカッ!」
「デケェ!」
('A`)「すみません、そこの橋流しちゃったんですよ」
「ええ、橋を流しちゃったのかい!?」
眼鏡をかけたサラリーマンが驚いて声を上げた。
えんmn
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 22:19:00.05 ID:hril2IlPO
('A`)「俺、お金ないんですけど……」
「うーむ、ちょっと待ってろ。ご主人に聞いてくる」
腕が四本もある骸骨みたいな使用人がそう言って奥に引っ込んだ。
('A`)(あんなに痩せるなんてロクに飯も食えてないんじゃあ)
ドクオは優しい青年だった。
「ぎゃー!」
(,,゚Д゚)「なによ、誰、俺を呼んだの」
城の主人が布切れを手に現れた。
('A`)「あ、はあ。それが――」
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 22:24:16.72 ID:hril2IlPO
(,,゚Д゚)「おk把握」
('A`)「スマソ」
(,,゚Д゚)「安価」
('A`)「!?」
(,,゚Д゚)「下5発言」
「ksk」
「ksk」
('A`)「ちょ、おま」
「安価絶対」
「チンコうp」
「まんまんうp」
「↑氏ね」
「オマエモナー」
え
21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 22:29:26.18 ID:hril2IlPO
(///)「……」
「H・A・S! H・A・S!」
HASつまり橋の代わりにペニスを見せろというのだ。
しかし、もとよりドクオは全裸。
故に彼は「今見えているチンコではない真のチンコを求められている」と捉えた。
(///)(恥ずかしいよぉっ!)
「H・A・S! H・A・S!」
ドクオの頭はもはやAKB48(頭がカーッとなって爆発する48秒前)だった。
(,,゚Д゚)「……」
このセンスは間違いなくおっさんかおっさん気取りの大学生だな
23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 22:35:19.59 ID:hril2IlPO
('A`)(でも責任ははたさなきゃならない。俺は橋を破壊した)
('A`)(この人達にとってあの橋は大切なものだったに違いない)
('A`)(大切な物を奪う悲しみは俺も知っている。そう、あの頃にいやというほど味わったじゃないか……)
***
(*'A`)「今日の給食のデザート、みかんクレープだ」
(´・ω・`)「もーらいっ」
(;'A`)「……誰だ今のオッサン」
('A`)「……ない?」
(;A;)「おっ、俺のみかんクレープがぁぁぁぁぁ!」
***
('A`)(それはただ頭を下げれば良いというわけではない)
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 22:41:31.58 ID:hril2IlPO
('A`)「だから!」
ドクオはしゃんと立った。
むしろ、腰を軽く出し、手を当て反った。
そして、片足重心になり、笑顔を作る。
('∀`)
ぎこちなかったけど
('∀`)
目が笑ってなかったけど
('∀`)
歯が黄色で下の歯茎歯槽膿漏だったし乳首の周りに毛がすごかったけど
('∀`)
彼は笑ったんだ――
(,,゚Д゚)「……」
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 22:42:41.99 ID:KrZBdBnxO
支援
26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 22:48:50.71 ID:hril2IlPO
そして、彼は頭を下げ、もうひとつの頭を上げた。
_卜 ̄|○「ごめんなさい!」
頭を下げ、亀頭を上げたのだ。
ボッキアゲ。
土下座on勃起、否、勃起on土下座。
完璧に、キマッた。
_卜 ̄|○「これが俺のチンコです!」
それは優しく、哀しく、愛しさと切なさと心強さを持っていて、なにより
_卜 ̄|○「ホントごめんなさい!」
皮かむりの下反りチンポだった。
_卜 ̄|○
↑
住人達の位置
これは殺されても文句が言えないレベル
28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 22:53:00.32 ID:hril2IlPO
(,,゚Д゚)「……」
……パチ……パチ
(,,゚Д゚)「……」
パチ……パチパチパチパチ
(,,゚Д゚)「やるじゃん」
パチパチパチパチパチパチパチ!
「ヒューwwwwwうp主wwwww」
(,,゚Д゚)「お前はうるさいよ」
「ぎゃー!」
_卜 ̄|○「みなさん……」
(,,゚Д゚)「お前さんの誠意は伝わった。まあ橋のことはいいだろ。こんな立派なもん見せてもらったんだ」
城の主はそう言って、濡れたおパンティを口に含んだ。
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 23:00:31.07 ID:hril2IlPO
(,,゚Д゚)「クッチャラクチクチヌチャアペロペロスギューン」
主人は語り出した。
_卜 ̄|○「はい……」
(,,゚Д゚)「ヌチャァドグチャァメメタァアルファ」
それは驚きの内容だった。
_卜 ̄|○「ええ……」
(,,゚Д゚)「マチガリハグルマミズサンソミズノウエハザマミカン」
(,,゚Д゚)「サンチョメヴィップソタイマニンジャモマタミカン」
呪文のようにそれはドクオの頭に染みていった。
もうしみしみのぐちゃぐちゃ、濡れ濡れのびしょびしょだった。
(,,゚Д゚)「……」
_卜 ̄|○「……」
両者が沈黙した。
30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 23:07:32.81 ID:fECG7T/d0
かおすwwwwww
31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 23:08:24.05 ID:hril2IlPO
その時、地震が起きた。
とても大きな地震だった。
山々が崩れ、城の周辺が埋まるかと思われた時
(,,゚Д゚)「ぬ!」
城の主人は口のおパンティを吐き出し何かを唱えた。
するとピタリと崩落した岩石や壁が宙で止まり、逃げ惑う住人達を救った。
(,,゚Д゚)「長くはもたん。早く皆逃げろ」
「いや、しかし!」
(,,゚Д゚)「きさまら死にたいのか」
「魔王様!」
_卜 ̄○「え、魔王?」
(,,゚Д゚)「客人、お前も早くここを出ろ。俺が抑えておく」
32 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 23:13:54.67 ID:hril2IlPO
_卜 ̄|○「……」
∴
∴∵∴<ニゲロー
∴∵∴∵∴
住人、いや、魔物達は一目散にそこを離れたり、近付いたり、
三歩進んで二歩下がった後走り出したりしました。
_卜 ̄|○「……」
(,,゚Д゚)「はやくっ……しろっ! ここらの山は毒を含んだ鉱石に満ちている! 丈夫なだけじゃ生き残れない!」
タフなだけじゃ生きられない。
魔王ギコはそれを知っていた。
だからこそ、熟女が好きだったのだ。
33 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 23:19:02.72 ID:hril2IlPO
(,,゚Д゚)「良い話にまとめようと思ったがめんどくさいからパスだ!」
_卜 ̄|○そ
(,,゚Д゚)「出ていけ巨人! もう、もた……ない……!」
_卜 ̄|○「俺は、俺は……」
(,,゚Д゚)「クソッ、目がかすんできやがった」
_卜 ̄|○「それに俺がどいたら……」
ドクオの頭には押し潰される魔王、ギコの姿が鮮明に思い浮かべられた。
彼がそこをどき、岩を受け止めないのであれば、それは現実のものとなってしまう。
(,,゚Д゚)「何を迷う! 人間!」
_卜 ̄|○「……」
――嫌だ!
34 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 23:23:54.68 ID:hril2IlPO
('A`)「俺はお前を倒せと言われた!」
('A`)「だけどこんなの全然フェアじゃない! 俺はそんな風にして終わらせたくないんだ!」
ドクオは叫んだ。
('A`)「魔王ギコ! 俺はお前をまずは助ける! いいな!」
ドクオは強く叫んだ。
('A`)「さあお前も来い!」
35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 23:25:10.72 ID:hril2IlPO
強く叫び、立ち上がり、足元に手を伸ばした。
('A`)「あ」
ところで、ギコはドクオの足の下で絶命していた。
36 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 23:26:02.14 ID:QmlpYg/30
ちょwwwwww
37 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 23:29:53.40 ID:hril2IlPO
(´・ω・`)「いやー、おめっとさん」
ナベヤカン国王は魔王退治の事実を知ると、コンビニに走り宴の準備をした。
さきいかとあたりめとゲソ焼き、そしてイカの塩辛だ。
('A`)「……」
(´・ω・`)「どしたの、食べなよー」
('A`)「食欲なくて」
(´・ω・`)「なんでよー胸張りなよ英雄じゃん君」
('A`)「はは、そうなんですけどね」
(´・ω・`)「焼酎飲む?」
('A`)「未成年です」
(´・ω・`)「冗談だし。バカじゃないの」
てめぇwwwwwwww
39 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 23:34:25.24 ID:hril2IlPO
ドクオは考えた。
あれほど良い人が魔王で、部下を思い、身代わりになって死んだ。
それを思い出す度に胸が締め付けられるのだ。
('A`)(人も魔も手を取り合って生きる道があったはずだ)
魔王ギコと過ごした、たった数十分の出来事がドクオの胸に大きな穴を空けていた。
(´・ω・`)「ところでさー」
('A`)「はい?」
(´・ω・`)「それ大丈夫なの?」
('A`)「何が」
(´・ω・`)「胸に大穴空いてるけど」
実際、魔王が死んだら発動する呪いで胸に穴も空いていた。
40 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 23:37:45.85 ID:hril2IlPO
('A`)(ギコ……君がいなくなってから、世界ががらんと広くなっちゃったよ……)
(´・ω・`)「塩辛食べちゃっていい?」
('A`)「どうぞ」
('A`)(またアナタと鬱屈とした城の風を浴びながらお喋りしたい)
(´・ω・`)「さきいかいらないよね。あたりめもいいでしょ? つーかもうねーし」
('A`)(買ってきます?)
(´・ω・`)(お願い)
41 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 23:43:02.51 ID:hril2IlPO
コンビニはナベヤカン国にはなかったので、ジャンピエールの塔一階店まで行く必要があった。
('A`)(すみません、宝焼酎の5Lボトルとおつまみ適当に三千円ほど)
「お客様?」
('A`)「あ、すみません、入れないんで酒とつまみお願いします」
「身分証などございますか?」
('A`)「あーっと、じゃあつまみだけで――」
ドクオは誠実に物を考えていた。
この時までは――
42 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 23:46:28.59 ID:hril2IlPO
――ドクオ・D・ブリタニアの名において命じる! 酒を出せ!
突如として胸の大穴が赤く光り、胸の小さなコンビニ店員を照らした。
「!」
「はい……」
('A`)「……!? 今のは俺がやったのか?」
『そう、それがお前の能力。いや、呪い』
('A`)「その声は!」
『そうだ、俺だ』
空に現れる、人型の幻影。
43 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 23:51:01.21 ID:hril2IlPO
('A`)「お前は!」
( ゚O゚)『そう、動くワイフさ!』
魔王ギコのおパンティパンチを受け、倒れていた動くワイフ、その人だった。
ひわいな顔面やポーズをそのままに、空気感だけを増した動くワイフ。
('A`)「死んだはずじゃあ」
( ゚O゚)『呪いごとお前の体に取り込まれちまったってわけさ』
('A`)「なるほど」
ドクオは理解力が高かった。
44 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 23:54:41.45 ID:hril2IlPO
('A`)「でもそんな呪いがかかったところで、世界はもう平和。意味はないだろ」
( ゚O゚)『ところがぎっちょん』
('A`)「ぎっちょん?」
( ゚O゚)『魔王ギコ様が、実は誰かの駒の一人に過ぎないとしたら……?』
ドクオは瞬時にハッとして、ナベヤカン国に舞い戻った。
徒歩、一分だった。
('A`)「国王!」
(´・ω・`)「やあ、これはサービスのバーボンだ」
('A`)「未成年です」
(´・ω・`)「冗談だっつの。バカじゃん」
45 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 23:57:52.34 ID:hril2IlPO
('A`)「あんた、昔俺のみかんクレープとったな」
(´・ω・`)「はぁ?」
('A`)「いいんだ、とぼけなくても。俺はもう、いいんだ……」
(´・ω・`)「何を」
――懺悔しろ。
(´・ω・`)「か、体が勝手に」
('A`)「――これが俺の能力」
( ゚O゚)『ギアスの大穴、さ』
(´・ω・`)「ごめんな、さい……!」
('A`)「……」
ズシーン
ぷちっ
46 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/05(土) 00:01:33.99 ID:ZHqJpbpNO
( ゚O゚)『国王を殺して国のトップに、か。これからどうするんだ』
('A`)「さあな。国王を殺して、俺は他の国からはお尋ね者さ。希望はない」
( ゚O゚)『へ、勇者様は御乱心ってね』
('A`)「よく喋る幽霊だぜ」
( ゚O゚)『暇なんだろ?』
('A`)「……」
( ゚O゚)『なら、俺の手伝いをしてくれ』
('A`)「はっ、何を言うかと思えば」
( ゚O゚)『ギコ様を復活させるために必要なことなんだ』
('A`)「なに!?」
47 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/05(土) 00:06:08.92 ID:ZHqJpbpNO
( ゚O゚)『地底世界に巣食う、魔王の親玉がいる。そいつの持つ宝物に、死者をも蘇らせるものがあるらしい』
('A`)「お前は反乱を企てるのか?」
( ゚O゚)『もとより幽霊だ。それに国王殺害の謀反人に言われたくはない』
('A`)「確かに、な……」
( ゚O゚)『どうだ、乗るか』
('A`)「風の向くまま。やってやってもいいさ」
( ゚O゚)『よし、なら早速俺の言う場所から地底世界に行くんだ……』
('A`)(ギコ、待ってろよ)
ところで、ドクオは声も大きいので地上どころか地底世界までその目論見は丸聞えだった。
48 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/05(土) 00:10:35.37 ID:ZHqJpbpNO
('A`)「ギコ、俺はお前にまた会いたい。お前みたいなヤツは初めて会った」
('A`)「お前はNo.1だった。でも、生き返るまでは、俺がそうであってもいいかな……」
('A`)「行こう! 動くワイフ!」
( ゚O゚)『俺に指図するな!』
('A`)「ははははっ」
ドクオが笑った後、半径10km圏内の人間が鼓膜を破裂させて死んだ。
――(,,゚Д゚)『ドクオ、お前は既にNo.1の資質を持ってるよ』――
('A`) the No.1のようです おわり
49 :
◆s7L3t1zRvU :2009/12/05(土) 00:13:12.56 ID:ZHqJpbpNO
案外さる喰らわないもんだね
お付き合いありがとうでした
ノシ
乙
wwwwwwwwwwwwwwww¥