1 :
代理:
\ /ニYニヽ / r'ニ;v'ニ;、
イラッシ \ /( ゚ )( ゚ )ヽ / _,!_(9i (9i:
なかまをた\ /::::⌒`´⌒::::\ で/ / `ヽ,. ┘ヽ
ごようのかた\ | ,-)___(-、| / i ′′ }
スーパード\ | l |-┬-| l | / l、 、 ,!
∨ \ \ `ー'´ / / ヽ.____,ノ` ,∠!
□ \ ∧∧∧∧∧∧ `ーァ ヘ>
\ < で > i′ ヾZ___/`i
λ...... \< w っ > | , ヾ;.、ヾ;、 !
----------------------< の w で > l、 | |,.、ヾ二_)|
―――――――――――< 予 w い >――――――――――――
< 感 w う > / ノ Y ヽヽ
< !! > o゚((●))((●))゚o
∨∨∨∨∨∨\ /:::::::⌒`´⌒:\
,、 ,、 / \ ミ .| ,-) (-| ミ ミ ミ
<((・)・), -、 / \⌒. | l ヽ__ノ l| /⌒)⌒)⌒)
ヽ_,, `ーノ / , - (・(・))> でっていう\ | | | \ ゝ :::::::::::/ ン
┌--z / oQ./o 。/! / ( '' ,r'⌒゙i>,、、.,、,、、..,_ \ | | | \/ ) / バ
γ⌒ヽ ̄ ̄l7l. __ '、j / ヽー´ ,,ノ:、. .:、:, :,.: ::`゙:.:゙:\ `ー'´ / / ン
.ゝ_ノニニ○ーヽノ / '、;: ...: ,:. :.、.:',.: .:: _;.;;..; :..‐\ l||l l||l 从人 l||l
ぶち切れた市松人形の予感!
3 :
◆jVEgVW6U6s :2009/10/26(月) 21:50:42.74 ID:emhFhsNP0
4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/26(月) 21:52:48.29 ID:ygqxThCaO
市松人形についてもう一言ください
5 :
◆jVEgVW6U6s :2009/10/26(月) 21:52:59.11 ID:emhFhsNP0
ξ;∀;)ξ「あははははwwwwwwwwイトーイwwwwwwwwwwwwwwwww」
ξ;∀;)b「ツンちゃんによる、とてもわかりやすいあ・ら・す・じ☆
2ヶ月以上間開いちゃったからね!」
ξ;∀;)ξ「宇宙のウィルスで気づいたら地球がやばくなって、人間はNYの地下にもぐったのよ!」
ξ;∀;)ξ「ブーンは抗体を持ってて、サイボーグですごく強いのよ!」
ξ;∀;)ξ「でもボストンで色々やばくて、気づいたらブーンがぶちぎれた市松人形になったのよー!」
@@@@
以;゚益゚以「ツンまでひどいお! ぶちぎれた市松人形って言うなおー!」
ξ;∀;)ξ「あははははwwwwwwwアイパーイトーイwwwwwwwwwwwwwww」
6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/26(月) 21:53:22.49 ID:0uadZS+d0
イトーイ!!
7 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/26(月) 21:53:54.00 ID:6u8koZdGO
アイパーイトーイwwwwwww
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/26(月) 21:54:05.58 ID:ppzqt/IbO
増井!増井じゃないか!
9 :
◆jVEgVW6U6s :2009/10/26(月) 21:54:44.88 ID:emhFhsNP0
― 本当のあらすじ ―
2030年代、領土と資源を争奪する全世界規模の戦争を切欠に、
人類の科学技術は急速的な発展を遂げ、
遂には火星でのテラフォーミングに成功し、そこで新たな社会を形成するまでに至る。
やがて広漠とした太陽系外へ進出した人類は、
水と生命体を持つ惑星セカンドアースを発見する。
そこで調査員が“持ち帰った”のは、生物を異形へ変貌させる凶悪なウィルスであった。
ウィルスで汚染された調査船は火星へ、そして火星内で蔓延し。
更に火星からの脱出者は地球へとウィルスを持ち運び、
人類は滅亡の一途を辿ったのである。
生き残った人類は、アメリカはニューヨーク、セントラルパークの下に建造された
巨大エンターテイメント施設を改装して作り上げた地下都市、『セントラル』で生き長らえていた。
僅か100万人の人口――その中には、強力な抗体を持つ少年ホライゾン・ナイトウと、
生物工学の権威であるフィレンクトを父に持つ天才少女、ツン・ディレイクがいた。
ツンは、生物工学における最高水準のサイボーグ「システム・ディレイク」へとナイトウを改造し、
彼等は共に両親の敵討ちの為に「異形セカンド」と戦う事を決意する。
しかし2059年。ウィルス騒動から6年目の年。
セカンド探索衛星アルドボールがボストンの生き残りを発見し、そして――――
10 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/26(月) 21:55:56.70 ID:wTXNPA6p0
支援
11 :
◆jVEgVW6U6s :2009/10/26(月) 21:56:28.83 ID:emhFhsNP0
登場人物一覧
――― チーム・ディレイク ―――
( ^ω^)B00N-D1:通称ブーン。本名ホライゾン・ナイトウ。年齢20歳。戦闘員。
セカンドに対する強い免疫を持つサイボーグ「システム・ディレイク」。
シーケルトを殺害し、スネークを死なせた罪悪感は彼に戦う勇気を失わせた。
そんな中、死んだはずのギコが数千のセカンドを率いてNYに襲来する。
しかしブーンはジョルジュの言葉で立ち直り、アーマーシステムでギコを撃破した。
ξ゚听)ξツン・ディレイク:年齢19歳。チームリーダー。
ブーンを改造した弱冠19歳の天才科学少女。
今度の危機の原因は全てチーム・ディレイクにあり、その責任を全うせよと
荒巻スカルチノフ議会長の非情な判決を言い渡されるが、あくまで反抗の意を示す。
('A`)ドクオ・アーランドソン:年齢21歳。武器開発担当。
豊富なアイディアで強力な武器や乗り物を開発し、ブーンの戦闘をサポートする。
ショボン、阿部と共に、「クー・ルーレイロ」なる人物とクローンシステムの真相を暴こうと企む。
その一方、開発を進めていた空陸両用戦闘バイクBLACK DOGUを完成させた。
( ><)ビロード・ハリス:年齢9歳。
ウィルス騒動の孤児。セカンドに対する強力な免疫を持っている。
彼の面倒はツン・ディレイクが見ることに。
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/26(月) 21:57:20.11 ID:co87MUo00
待ってたよー!支援
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/26(月) 21:57:40.63 ID:JQ0uLMvdO
市松人形支援
14 :
◆jVEgVW6U6s :2009/10/26(月) 21:58:59.65 ID:emhFhsNP0
――― チーム・アルドリッチ ―――
从 ゚∀从ハインリッヒ・アルドリッチ:年齢23歳。チームリーダー。
対セカンド人型戦闘兵器「バトルスーツ」の理論提唱者であり、開発者である。
新型バトルスーツ開発プロジェクトを着手している。本格的な開発は予算会後。
先の総力戦ではアルドボールを使ってブーン達をサポートした。
( ゚∀゚)ジョルジュ・ジグラード:年齢35歳。戦闘員パイロット。
深紅の機体を操るバトルスーツ隊隊長だが、セカンドウィルスに感染してしまった。
「IRON MAIDEN」と抗体によりセカンド化を抑えていたが、いよいよ変異が始まる。
しかし、もし人の心を保つ出来るのなら、人として生きていたと考える。
ブーンを絶望の淵から救った良き理解者でもある。
ガイル:年齢33歳。戦闘員パイロット。
バトルスーツ隊隊長。
先の戦いでは数多のセカンドを駆逐した。
春麗:年齢25才。戦闘員パイロット。
バトルスーツ隊隊員。
チーム内ではハインリッヒと双璧を成す美貌の持ち主である。
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/26(月) 22:00:26.48 ID:DtT03cxMO
マインスイーパ来たと思ったら街狩りキタ 支援
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/26(月) 22:00:50.80 ID:vWyKt8DtO
イトーイをかっこいいと思う俺は異端支援
17 :
◆jVEgVW6U6s :2009/10/26(月) 22:01:15.68 ID:emhFhsNP0
――― その他 ―――
/ ,' 3荒巻・スカルチノフ:年齢63歳。セントラル議会・議会長。
現議会長、元アメリカ空軍大佐。
任務と「セントラル」の為には非情になる男。
( ・∀・)モララー・スタンレー:年齢30歳。セントラル議会・議会長補佐
バイオテクノロジーの権威「ラウンジ社」の元社員で、優れた科学者。
自身の研究成果である「Hollow Soldier」を従える。
( 〓 )Hollow Soldier(虚ろな兵士):年齢不明
モララーにより生み出された超人。
クローンテクノロジーにより量産され、部隊として編成された。
先の総力戦ではギコの圧倒的な力で惨敗を喫する。
( ´∀`)モナー・ヴァンヘイレン:年齢不明。セントラル議会、人類保護委員会会長。
衛星アルドボールを所有し、様々なミッションを各チームに与える。
先の戦いではB00N-D1の必要性を主張した。
( ^Д^)プギャー・ボンジョヴィ:年齢不明。
プギャー総合病院の院長。
ビロードの検査などを担当した。
(,,゚Д゚)⇒(//‰゚)ギコ・アモット:26歳。セカンド。
サイバーウェア“System-Hollow”によって、感情と自立を失ったサイボーグ。
シーケルトの死を切欠に感情を取り戻すが、自らウィルスを取り込んでセカンドとなった。
ソリッド・スネークが起動した核爆弾で死亡したと思われていたが、生き延びる。
マサチューセッツ中のセカンドを従えて『セントラル』撲滅を目論むが、ブーンに敗れた。
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/26(月) 22:03:06.38 ID:v6e6FOLQO
待ってますた
支援
19 :
◆jVEgVW6U6s :2009/10/26(月) 22:03:06.69 ID:emhFhsNP0
第26話「独裁者の誕生」
ギコの死をもって激闘が終焉を迎えてから大よそ2時間。
『セントラル』各所は、歓喜と悲壮が混同した妙な雰囲気で包まれていた。
まず人々を沸かしたのは『セントラル』の防衛システムの解除であった。
起動時と等しい規模の轟音と震動で都市全体が揺れた後、それには遥かに劣るが
大音量で流れたアナウンスは防衛システム解除とセカンド撃破を告げたのである。
その際のアナウンスでは、出撃した全チームの戦士や兵器の活躍を一切伝えていない。
兎にも角にも、ここに迫ったセカンドを掃討した旨を流すに終わるのだった。
『……続いてKOSMチームの死亡者と負傷者を……』
それから一時間後に流され始めたバッドニュースは、
目に付きやすく、また市民一人一人に伝わりやすい形で伝えられた。
ビルに埋め込まれた大型モニターやアクセサーのモニターなどを通し、
「先の戦いにおける負傷者と死亡者」の詳細が現在進行形でスクロールしている。
映画のスタッフロールのごとく、数多の名が綴られただけの画面が延々と続いているのである。
遺族には戦死通知として電子メールが届けられている。
議会は都市内のウィルス汚染の可能性の懸念し、
欠片も残さず処理するという一文をメールに記載した。
遺体と遺品を求める声が相次いでいるが、後にも先にも議会が送るのはこの戦死通知のみである。
人情深いモナー・ヴァンヘイレンも、この決定に関してだけは揺るごうとしなかった。
別段、関係の無い者――自分の身の安否のみを心配すればよい者――は、
悲しみに暮れる者への配慮を忘れて、喜びを分かち合うのである。
一方で遺品一つ帰ってこない遺族の者は、今回の騒動の原因を究明せんが為に、
議会堂を有する第3階層第5区域に殺到するのであった。
__
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/26(月) 22:04:22.80 ID:0uadZS+d0
イトーイ
21 :
◆jVEgVW6U6s :2009/10/26(月) 22:05:36.86 ID:emhFhsNP0
※
(;´Д`)「脅威は退けたが、如何にしてこの混乱を収めるべきか……」
モナー・ヴァンヘイレンをはじめとする老練の議会員ですら、
厚い金属の壁を抜けて聞こえる人々の声に、酷く狼狽していた。
議会堂に“閉じ込められた”議会員の多くが考えあぐねている。
しかし最善手は思い浮かばず、重い溜息ばかりが口から出てばかりだ。
まるでそれが立ち込めたかのように、会議室の空気は澱んでいく一方である。
/ ,' 3 「彼らが求めるのは原因、か……。
やはり、B00N-D1らチーム・ディレイクに全責任を負わせるべきだ」
そんな中、荒巻スカルチノフはマイクに透き通った声を吹き込んだ。
はっきりと述べるその声色こそ耳障りが良いが、しかし誰もが冷酷な発言だと捉えて、ざわめき始める。
今すぐにでも批判する声が飛び出しそうな雰囲気に包まれると、
モナーが真っ先に腰を上げた。彼の強い正義感の表れである。
(#´Д`)「今回の危機は確かに彼らが招いたものですが、危機を退けたのも彼らです!
このような危機が今後も起こり得ると、どうして考えないのですか!?
ホライゾン・ナイトウやツン・ディレイクを拘束するのが解決と言えるのでしょうか!?」
「そ、その通りだ。この場は収まろうとも、もし今回のような危険が再び発生したら……」
声は小さく、席に座ったままで姿勢こそ消極的だが、殆どの者がモナーに同調する。
22 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/26(月) 22:06:51.64 ID:uUVV1CjsO
イトーイ来た支援!!
23 :
◆jVEgVW6U6s :2009/10/26(月) 22:09:43.93 ID:emhFhsNP0
/ ,' 3 「話し合いの場だ。もう少し慎んで頂きたい、モナーさん」
( ´Д`)「っ……失礼した」
しかしながら荒巻は全く気圧されず、冷静を保つのだった。
彼は長く嘆息を吐いた後、続けた。
/ ,' 3 「……どうも諸君らは、損害の大きさを理解していないように見える。よいですかな?
戦闘兵と兵器の9割が破壊された今、支障が生じるのは安全の維持だけではない。
予算を見積もり直す必要がある……ライフライン維持や都市開発に関わる問題なのです」
「それがB00N-D1らに責任を全うさせるのと、どう関係するのです?」
若い議員が挙手をしながら問う。
/ ,' 3 「『セントラル』の統治に深く関わってくる」
受ける荒巻は、まず寸の間も空けずに答えを述べ、
そして椅子に深く腰を入れなおしてから彼は続けた。
/ ,' 3 「我々が事実を隠蔽し捏造したところで、信頼を失うだけだ。
B00N-D1がボストンの調査へ行った事は報道しているからな。
いずれ市民はB00N-D1と今回の騒動が関連していると気づくだろう」
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/26(月) 22:12:34.01 ID:0uadZS+d0
イトーイ
25 :
◆jVEgVW6U6s :2009/10/26(月) 22:12:38.90 ID:emhFhsNP0
/ ,' 3 「ならば、ありのまま報道し、B00N-D1に責任を全うさせればよい話。
我々を含む全市民の利害は一致すると、思いませんかな?」
「……それは確かに仰るとおりですが、答えになっていないように思えます」
新しく湧いたざわめきは疑問を孕んではいるものの、肯定的である。
それを嫌うのか、モナーの顔に一気に苦渋が広がる。
/ ,' 3 「今は『セントラル』の整備さえ出来ればよい。
つまりだ、彼らが責任を負う事で、市民の目は全て彼らに向けられる。
さすればスケジュールや予算の修正はスムーズに進行するだろう」
それまで口出しせず荒巻の言葉を傾聴していたモナーだが、
もはや我慢ならず、弁える事など忘れて荒々しく立ち上がってしまった。
椅子が床を蹴る音に、荒巻とモララー以外の人間が肩を浮かせた。
そのまま口を開きかけたが、荒巻の鋭い睨みに声を一度呑む。
モナーは失礼と、小さく告げ、冷静さを持って口を開いた。
(#´Д`)「今後の危機について議論すべきだと、私は意見しているのです」
しかし、低い唸りのような声は、周囲の者に凄みを感じさせた。
温厚と評判のモナー・ヴァンヘイレンが、心底から怒っている……と。
これまで目にした事の無い彼の姿に、皆が戸惑う。
26 :
◆jVEgVW6U6s :2009/10/26(月) 22:16:49.65 ID:emhFhsNP0
モナーは、ありったけの怒りを含んだ視線を荒巻に向けている。
それを荒巻は怯む事無く受け止め、落ち着いて返す。
/ ,' 3 「再び危機が迫れば、チーム・ディレイクを出撃させればよいだろう。
今回の作戦で彼らの戦闘力を買ったのは、私も同じなのだよ。
それに、危機を退ける度にディレイクらも信頼を取り戻すはずだ」
まるで嘲笑うかのような、あざとい声色。
彼の右隣に座っているモララー・スタンレーを除いて、全員が嫌悪感を抱いた。
(;´Д`)「ぐっ……し、しかし……」
モナーは憤るも、反論しがたい返答だと無意識的に悟り、
続くはずの言葉を喉奥に引っ込めてしまった。
荒巻スカルチノフの提案の他に、まともな対策が浮かばないのも理由の一つであるが、
何より彼の提案が非常に合理的で効率の良いものだからだ。
::(# Д )::(そ、それが命がけで戦ったブーンに対する言葉だというのか議会長……!)
――合理さと効率以外の物では、この男の心を動かす事は不可能である。
感情論など、持っての外である。
荒巻にも指摘されたがここは会議の場、モナーは煮えくり返る怒りを
何とか静めようと務めるが、その耐え難い高ぶりは身を震わし続けた。
辱めにも似た叱咤を受けて震えるモナーの後ろ姿に、
彼の後ろに鎮座している会議参加者は同情を禁じえなかった。
それでも荒巻に喰いかかろうとしないのもまた、モナーと同様だからである。
27 :
ミス ◆jVEgVW6U6s :2009/10/26(月) 22:19:01.10 ID:emhFhsNP0
モナーは、ありったけの怒りを含んだ視線を荒巻に向けている。
それを荒巻は怯む事無く受け止め、落ち着いて返す。
/ ,' 3 「再び危機が迫れば、チーム・ディレイクを出撃させればよいだろう。
今回の作戦で彼らの戦闘力を買ったのは、私も同じなのだよ。
それに、危機を退ける度にディレイクらも信頼を取り戻すはずだ」
まるで嘲笑うかのような、あざとい声色。
彼の右隣に座っているモララー・スタンレーを除いて、全員が嫌悪感を抱いた。
(;´Д`)「ぐっ……し、しかし……」
モナーは憤るも、反論しがたい返答だと無意識的に悟り、
続くはずの言葉を喉奥に引っ込めてしまった。
荒巻スカルチノフの提案の他に、まともな対策が浮かばないのも理由の一つであるが、
何より彼の提案が非常に合理的で効率の良いものだからだ。
::(# Д )::(そ、それが命がけで戦ったブーンに対する言葉だというのか議会長……!)
――合理さと効率以外の物では、この男の心を動かす事は不可能である。
感情論など、持っての外である。
荒巻にも指摘されたがここは会議の場、モナーは煮えくり返る怒りを
何とか静めようと務めるが、その耐え難い高ぶりは身を震わし続けた。
震えるモナーの後ろ姿に、彼の後ろに鎮座している会議参加者は同情を禁じえなかった。
それでも荒巻に喰いかかろうとしないのもまた、モナーと同様だからである。
28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/26(月) 22:19:28.18 ID:0uadZS+d0
イトー…支援
29 :
◆jVEgVW6U6s :2009/10/26(月) 22:21:00.21 ID:emhFhsNP0
荒巻は、項垂れて震えるモナーを数秒眺めた。
ぐうの音も出ない程に打ちのめされたか。
そう思い満足した荒巻は呆れたような息遣いでそっと吐き、
/ ,' 3 「『セントラル』を今まで通りに維持する事が市民にとって最も重要なのだ。
それに気づかず“外”を求める声は大きいが、夢を語る前に現実をよく見なければならない。
損失した時間とコストは甚大だが、まず『セントラル』を修復させねばならん」
モナーに妨害されていた議題へ戻る事を、何気無く促した。
すると議員達はハッとした表情を一瞬浮かべ、腕を組んだり或いは頭を掻くのを始めた。
彼らが思考の切り替えたのを確認した荒巻は、再び数秒の間を空ける。
/ ,' 3 「何か、意見はありますかな?」
ぴしゃりと場を打つ、一際強い口調。
場をしめるには、相応しい声の使い方であろう。
直立不動するモナーも、その他の者にも、異論を唱えようとする動きは無い。
30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/26(月) 22:22:23.98 ID:JSS7l0lr0
荒巻がブラッドレイの声で再生される…
31 :
◆jVEgVW6U6s :2009/10/26(月) 22:24:43.41 ID:emhFhsNP0
/ ,' 3 「では、今回の事件を発端から全て洗いざらい報道する。
各メディアへの伝達は私の管轄部署に任せるとして……」
一度言葉を切り、顎先を左に流して、
/ ,' 3 「当の、B00N-D1の容態はどうなのだ?」
自分の隣に座る女性議員に尋ねた。
30半ばの女性議員は手早く携帯端末を操作する。
「意識を失っていますが、命に別状は無いとのこと。
手術はプギャー氏によって問題無く行われているようですが、
失った四肢を回復させるには時間が掛かるとツン・ディレイクは述べています……」
その30秒後に返って来たメールを、女性議員は淡々と読み上げた。
32 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/26(月) 22:27:13.51 ID:uUVV1CjsO
しえん!
33 :
◆jVEgVW6U6s :2009/10/26(月) 22:27:14.47 ID:emhFhsNP0
( ・∀・)「B00N-D1に謝罪会見などを行わせて責任を負わせる、という事ですかな?」
荒巻の右腕側に座るモララーが、唐突に口を挟んだ。
/ ,' 3 「ああ。襲撃事件の全貌を公表した後でな」
(;´Д`)「そ、そんなやり方で――」
( ・∀・)「責任を負わせるとしては妥当なやり方でしょうな。
市民も一先ず納得するでしょうし、遺族は怒りの矛先を彼等に向ける。
先ほど議会長が仰ったとおり、今後我々がやりやすくなるでしょう」
モナーが言い掛けたが、それをモララーが遮る。
「ならばいい」と返す荒巻には、モナーの声をまるで耳に入れない様子である。
/ ,' 3 「諸君の方からは何か無いかね? 無ければ明日の正午に会見を開く方向で進めたい。
モナーさん。特に無ければそろそろ座って頂きたいのだが」
( Д )「……失礼……」
/ ,' 3 「君。B00N-D1は会話が出来ればいい、
意識が戻り次第伝えて欲しいと、プギャー院長とツン・ディレイクに送ってくれ」
「ツン・ディレイクには……?」
/ ,' 3 「構わん、言って聞くような娘ではない。
彼女達が拒もうが力づくでもB00N-D1を全市民の前に立たせてやるのだ」
34 :
◆jVEgVW6U6s :2009/10/26(月) 22:30:24.73 ID:emhFhsNP0
/ ,' 3 「では、臨時会議を閉じる」
荒巻の宣言の後、議員達は重い足取りで会議室を出て行った。
今後の慌しい仕事や予定を憂いているのか、深く吐かれる息の音が耐えない。
その中。
荒巻に打ちのめされたモナーは席を立とうとしなかった。
重い表情を浮かべて呆然と項垂れている様を、他の議員は同情の帯びた目で見るが、
声を掛けようとする者は一人とていなかった。
やがて会議室から気配が無くなると、モナーは新鮮な空気が戻ってきた事に気づき、
それをゆっくりと吸い込んだ。
頭がスッと軽くなり、ようやく会議室を出る気になった。
まだ重い腰を上げて廊下に出ると、何処からか抜けて聞こえてくる市民の罵声はよりクリアに聞こえ、
モナーは、次第に荒巻の提案が最善手なのかもしれない、と思い始めるのだった。
( ´Д`)(確かに、今後彼らが信頼を取り戻す事は不可能ではないが……)
可哀想だが、今はパニックを収める事が議会として優先すべき事項なのだろう。
そう理解し始めているが、心優しいモナーにとって、
荒巻の提案を呑むのは煮え湯を飲むのと等しい辛さを感じていた。
――彼の沈んだ後姿を見る者、一人。
背までかかった白髪が特徴の議会員、モララー・スタンレーは、
モナーの視覚と聴覚に及ばない離れた場所で携帯端末を耳にあてていた。
35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/26(月) 22:31:27.43 ID:6qVbW7bLO
うっほwwww 激しく支援wwwwwww
36 :
◆jVEgVW6U6s :2009/10/26(月) 22:34:12.35 ID:emhFhsNP0
( ・∀・)「――はい、チーム・ディレイクに責任を負わす形で
議会は……いや、荒巻は市民の統一を図るつもりです」
( ・∀・)「……ほう、彼を実験のサンプルに?
……そうですね、生へ執着する気概は実に人間らしいと思います」
( ・∀・)「はい、はい……」
( ・∀・)「承知致しました。では、今晩彼を拉致します。
明日からはモナー・ヴァンヘイレンに『セントラル』を任せるよう、仕向けます」
( ・∀・)「B00N-D1については実証までの時間稼ぎとして使います。
はい、任せてください。モナー達議会を上手くコントロールします……失礼します」
携帯端末を耳から放す。
モララーは湧きあがる興奮を懸命に抑え、声を上げずに肩のみで笑うのだった。
突然、ぴたりと笑みを止め、
( ・∀・)「クー」
( 〓 )「はっ」
振り返らず、背後の者の名を呼んだ。
( ・∀・)「今晩、議会長を拉致しろとの事だ。街のカメラに映らぬよう、“主”の実験室へ運べ。
私から指示があるまでは、“主”の指示に従え」
__
37 :
◆jVEgVW6U6s :2009/10/26(月) 22:36:22.95 ID:emhFhsNP0
※
プギャー総合病院
スキャニングで臓腑の具合は把握していたが、金属プレートを含む人工皮膚を切開して改めて、
プギャー・ボンジョヴィはB00N-D1の危険な容態に思わず閉口するのであった。
レーザー兵器の類で焼き切られたであろう肉は、縫合だけでは回復しない事が明白である。
生命維持装置はある程度の止血機能と酸素供給機能を持つようだが、
内臓そのものを再生する利便性までは持ち合わせていない。
ツン・ディレイクが臓器をストックしていなければ、そう思うとプギャーはゾッとした。
他に手の施しようが無いので時間経過で絶命していたであろうから。
( ^Д^)(あの“黒い鎧”を使用した代償、という訳か……。
チーム・ディレイクはなんとも恐ろしい物を開発する……)
ツン・ディレイクらと共に“剥がして”元のバイクに戻した鎧を思い出し、プギャーは眉を顰めた。
作業中に聞けば、B00N-D1の耐G性能を越える高速移動を使用したと言う。
無茶な戦い方をすると呆れもしたが、二千を上回るセカンドの軍勢を破るには
致し方の無い事だったのだろう。
38 :
◆jVEgVW6U6s :2009/10/26(月) 22:40:38.46 ID:emhFhsNP0
幸いだったのは、奇跡的に脳へのダメージが極めて軽かった事だ。
脳震盪を起こしていたくらいで済んだのは幸運である。
これは脳の半分が機械に置き換えられている為だと、プギャーは判断している。
後遺症の心配が無い事が、唯一チーム・ディレイクが喜べるニュースとなるだろう。
「院長」
看護婦から声が掛かると、プギャー「何ですか?」と声だけで反応した。
マスクでくぐもったせいもあるが、何かを疎ましく思うような投げやりな声質である。
「荒巻議会長から、ご連絡です。
B00N-D1の謝罪会見を急ぎたい。彼が満足に喋れるまで回復させたら連絡を、と」
( ^Д^)「……紳士であるはずの議会長らしかぬ提案だ」
驚きの余り、電気ドリルを握る手に力が入りそうになってしまった。
声を掛けてきた女医に目をやれば、マスクから重い表情が垣間見えている。
39 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/26(月) 22:42:47.78 ID:GrrW9iQk0
ブチ切れた市松支援
40 :
◆jVEgVW6U6s :2009/10/26(月) 22:42:52.89 ID:emhFhsNP0
だが、プギャーの脳裏に走る思考に、荒巻を非難する内容は無い。
どうしてこのような結論に臨時会議が至ったのか、それを推測する思考が巡っていた。
再び電気ドリルを人口骨格にあてがう。
脳髄まで響く高音は、プギャーの集中力を低下させようとせず、逆に彼の思考をクリアさせる鋭さがある。
城門を思わせる扉のようなプレートはどれも強固だが、灰を保護する物には特に深々と切創が付けられている。
その切れ目の辺りには、そこから鮮血が迸った痕跡が生々しく残っており、
内包されている肺にも重いダメージがある事は一目瞭然であった。
( ^Д^)(臨時会議が始まって、そこまで時間が経過していないとなると、
モララーは特に反対せずに議会長のアイディアを通した、という訳ですか)
( ^Д^)(それとも、何か企みでも思いついたのでしょうか……?)
( ^Д^)「……承知しましたと、お伝えください」
「はい」
( ^Д^)(連絡が無いという事は、このままB00N-D1の回復に努めろ
と受け取っていいようだ。久しぶりにやりがいのある手術だし、そうさせて貰おう)
容態は、傷付いた臓器を交換するだけでは済まない。
人によっては忌み嫌われている「ラウンジ」の名、そのロゴが刻まれている器具や薬品をも駆使し、
プギャーはB00N-D1の回復に急ぐのだった。
__
41 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/26(月) 22:44:14.09 ID:zCzCjnzw0
\ ィ'ト―-イ、 ィ'ト―-イ、 /
\ 以`゚益゚以 ィ'ト―-イ、 以`゚益゚以 /
\ 以`゚益゚以 /
/ I__ __ / \ / 僕らの〜
/ I I / I \ ィ'ト―-イ、 ィ'ト―-イ、 /+\ 味方〜♪/
M 。::::::::::。M \. 以`゚益゚以 . 以`゚益゚以. /
[●] ∨∨ [●] \∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧/+ / \ / \
//:::::::::::::::::::::::::\\ < > 以`゚益゚以∩以`゚益゚以
.T___ <:::::::::Y:::::::::>..___T < 予 市 ぶ > (つ ノ(つ 丿Ο
.uuH...............I.............Huu. < 松 ち > ヽ ( ノ ( ヽノ
───────────< 感 人 き >───────────
スネーーーク !! < 形 れ > 貧乳! 貧乳! 貧乳!
< !!!! の た >_______ ______
i====i < > ∨
(゚Д゚ )~~ /∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨\ 歯 ぁ く い し ば れ!
ヘ⊂ _|√~~~ヽ / | セ ン ト ラ ル | \
<:: ̄L__∪:::::::: ==/ | :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: | \ ξ゚听)
[●] [●] / /─────/\───── \ \ 0 三三つ'
/==================..=================. .\/,)ノ `
/ |___________________| \
/ | |┌────────────┐| | \
42 :
◆jVEgVW6U6s :2009/10/26(月) 22:45:13.21 ID:emhFhsNP0
※
プギャー総合病院は、いつになく慌しかった。
怪我人を乗せたベッドが、ローラーで派手な音を廊下に響かせる事十数回。
その内の、ブーン、ガイル、春麗を乗せたベッドが廊下を走ったのは、4時間ほど前である。
「セントラル以前の病院」であれば特に珍しくない光景だろう。
しかし、普段のんびりとした雰囲気を持て余していた看護婦は、
突然訪れた多忙さを喜ぼうとせず、少し戸惑っているようにドクオ達は見えた。
自分達の言葉に耳をくれない看護婦達の態度が、それを決定付けたのだ。
如何に優れた機器があっても扱う人間次第であるのは、2059年の世界でも同様のようである。
从 ∀从「はぁ……3人とも無事だよなぁ……?」
そんな彼女達の忙しさに当てられたせいか、ハインリッヒは心此処に在らずの状態だ。
ガイルと春麗、そしてブーンが手術室の中へと消えてもう2時間経つが、
時折呟くハインリッヒの発言に変化は無い。
('A`)「大丈夫だよ。プギャー院長は腕が良いって評判だし、
現代の医療はどんな傷でも治せるだろうし」
彼女が憂う度に、見かねたドクオが事実を持って安心させようとする。
しかしハインリッヒは「ああ……」と力無く一言だけ、
ますますドクオを心配させるかのように、か細い声で返すのだ。
ようやくハインを元気付けるのは無理だと諦めを悟り、ドクオは深く息づく。
それに、彼の憂いの種はハインだけではない。
手術を受けているブーン達への心配も勿論あるが、立入禁止を示す赤色のライトパネルの
照射範囲内をうろうろしているツンが、特に見ていられないのだ。
43 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/26(月) 22:46:10.50 ID:0uadZS+d0
44 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/26(月) 22:47:11.42 ID:wVz6VfACO
支援は任せろ! バリバリ
45 :
◆jVEgVW6U6s :2009/10/26(月) 22:48:39.93 ID:emhFhsNP0
(;'A`)「いい加減ウロウロすんのやめろよ……気持ちは分かるけどよぉ」
顔を赤く染めたツンを見る度、その不気味さにドクオは思わずゾッとする。
対面の椅子に腰掛けるビロードも同感であった。
ξ--)ξ「ウチより病院の方が設備だって良いし、プギャー先生の腕前が良いのも分かるわ。
それでも自分がメスを握っていないと、落ち着かないものね。
ブーンが重要な人材だから議会が躍起になって保護したのも分かるけど、
無理矢理にでも引き取れば良かったわ」
ツンはしおらしく、ジョルジュとビロードの間に腰を下ろす。
いつものように、文句を垂れるドクオにつっかかる元気も無いようだ。
その頃、手術が始まってから4時間が経過していた。
もう自分の踵が鳴らす他に音が無くなっている事に、ツンは気づく。
いや、耳を澄ましてやっと聞こえる機械か何かの低い唸りがある。
逆にそれが静けさを増長させているように、ツンには思えた。
ξ゚听)ξ「すっかり夜中の病院、って感じね」
( ><)「入院中、トイレに行くのが怖かったんです……」
ふとツンは少年の方へ目をやると、
彼の双眸が「今も怖いんです」と言っているのが見て取れた。
46 :
◆jVEgVW6U6s :2009/10/26(月) 22:50:32.94 ID:emhFhsNP0
('A`)「手術が終わるのはまだ先だよ、ビロード。先に帰ってもいいんだぞ?」
ξ゚听)ξ「そうよ。ウチで寝ましょうか? ご飯も作ってあげるわよ」
( ><)「いいんです! ブーンが出てくるのを待ってるんです!」
幼くも健気な態度であると、その場の全員が思う。
ビロードの為にもと、ツンはブーンの早い帰りを願うよう、再三ライトパネルを眺めた。
「つーかよぉ」と、ドクオが頭を深く垂れて切り出す。
(;'A`)「……やっぱ俺のせいだよなぁ。
ブーンの体が耐え切れなくなるようなマシンで戦わしちまったから……」
从;゚∀从「アタシも責任がある。
パイロットを危険に遭わしたのは、やわな兵器を作ったアタシだ」
次いでハインが両手で顔を覆って弱弱しく呟いた。
「はぁー」と同時に嘆息するドクオとハイン。
そんな彼らを見てられなくなったのか、ツンは床を鳴らして立ち上がり、
ξ#゚听)ξ「あーもう! ウジウジしないでよアンタ達!」
アーマーシステムとバトルスーツが無きゃ、皆殺されていたわ!
戦闘員の命を救ったんだから、誇りなさい!」
ここが病院だという事など構いもせず、
普段ラボで発するのと同等のボリュームで声を張り上げる。
この時、ビロードは初めてツンのがさつで乱暴な一面に気づき、怯えるのだった。
47 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/26(月) 22:51:40.81 ID:wTXNPA6p0
イトーイ
48 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/26(月) 22:53:13.31 ID:0uadZS+d0
イトーイ
49 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/26(月) 22:53:39.77 ID:uUVV1CjsO
シエーン
50 :
◆jVEgVW6U6s :2009/10/26(月) 22:54:41.36 ID:emhFhsNP0
黒いフェイスカバーから「病院だぞ、ツン博士」と声が漏れる。
ドクオに言われたのなら拳骨一つでも返すのだが、ツンは恥ずかしそうに腰を下ろした。
( ゚∀゚)「ツン博士の言う通り、お前達は誇るべきだよ。
今回のセカンドに対応できたのは、ブーンとバトルスーツだけだ。
特にアーマーシステムは今後も重要になってくるだろう。奴らの成長は恐ろしく早いからな」
('A`)「ジョルジュさん」 从 ゚∀从「ジョルジュ……」
「ところで、」とジョルジュが続ける。
( ゚∀゚)「アーマーシステムの超高速移動についてだが、
改善策は考えてあるのか? ドクオ」
('A`)「ああ、はい。ウィルス騒動前までの、最新のロケット技術を応用しようかなーと」
从 ゚∀从「ロケット技術? 材料でカバーすんのか?」
材料工学はバトルスーツ開発においても重要な科学技術だ。
それに、元々ディレイクとは兵器開発チームのトップ争いをしていた競合チームでもある。
バトルスーツ開発者にとって、彼らがロケット技術をどう応用するのか興味深いのだ。
51 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/26(月) 22:55:51.71 ID:0uadZS+d0
イトーイ
52 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/26(月) 22:56:20.97 ID:D/nIQdSLO
イトーイ
53 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/26(月) 22:56:37.72 ID:zCzCjnzw0
しえーん
54 :
◆jVEgVW6U6s :2009/10/26(月) 22:56:39.49 ID:emhFhsNP0
('A`)「ブーンのプレートやBLACK DOGに使っているのは、いずれも最高級の素材だよ。
俺が盗もうと思うのは耐G技術さ。宇宙空間を超高速で長距離を移動する際、
乗組員は体内にナノマシンを投入して内臓を保護したそうなんだ。それを応用してみる」
从 ゚∀从「ああ、ナノバリアってやつだ。それならアーマーシステムも上手くいくかもな」
目を輝かせるハインリッヒを見て、ジョルジュは安心した。
実は、「マニアックな話に花咲かせている方がこいつ等らしい」と思っての、ドクオへの質問だったのだ。
ξ゚听)ξ「ナノマシンねえ……そんなもん作る材料と機材が無いじゃない?」
('A`)「街に行って取ってくりゃ解決できるだろ。アルドボールもあんだ」
ξ--)ξ「……その現場に行くのがブーンってのが、なんだか情けない話よねぇ」
('A`)「仕方ねーじゃん……それとも俺達で取りにいくか?」
ξ゚听)ξ「馬鹿いわないでよ。みすみす奴等の餌になりたくないわ。
今のブーンなら、きっと自ら進んで調査に出向いてくれるでしょう」
('A`)「気に喰わない言い方だな、今のブーンならって」
ξ゚听)ξ「そうね。利用してるみたいで気に入らないわ。
でもアイツを死なせたくないって気持ちは同じよ」
( ゚∀゚)「なに、そんなに気を使う必要もなかろう。
軍人ってのは少し利用されている方が気が楽になったりするもんさ」
55 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/26(月) 22:56:39.52 ID:wTXNPA6p0
イトーイ
56 :
◆jVEgVW6U6s :2009/10/26(月) 22:58:14.94 ID:emhFhsNP0
ξ゚听)ξ「ブーンもアタシ達も軍人じゃありません!」
( ゚∀゚)「どうかな? お前等は立派に戦争しているように見えるがな。
それに、病院に行く途中、見ただろ?」
ビロード以外の者がジョルジュの指す意味に気づく。
大量のセカンドが何故今になって『セントラル』を襲撃したのか。
その真相を明らかにしようと、民衆は躍起になっているように見えた。
もし議会がありのまま発表してしまえば、少なくともブーンからは平穏な暮らしが奪われるだろう。
( ゚∀゚)「お前らにも言える事だろうな。まぁ、真相が発表されれば、の話であるが……」
そう。
ブーンのみならず、チーム・ディレイクに向けられる市民の目だって当然厳しくなるはずだ。
信用を取り戻すには一匹でも多くのセカンドを狩り、
一つでも多くの資材を発見・運搬する事が重要になるだろう。
('A`)「仕事に没頭すれば、気が楽になるもんですかね?」
仕事熱心なドクオだが、陰鬱な顔つきをますます暗くして問う。
同じくツンも同様に、その思案顔が重たい。
57 :
◆jVEgVW6U6s :2009/10/26(月) 23:00:36.19 ID:emhFhsNP0
( ゚∀゚)「ああ。議会のミッションをこなす内に信用も回復するだろうしな。
ミッションの遂行こそが償う方法だと考えれば、お前等も気が楽になりそうなもんだろ?」
今ではすっかり彼等の相談役を務めているジョルジュは、
兎にも角にも彼等には前向きな思考を持って欲しいと思うのだ。
そんな彼のフォローは見事に効き、ツンとドクオは表情を和らげる。
从 ゚∀从「……それって、自分の体験を話してくれてるの?」
ジョルジュの饒舌ぶりを妙に思っての、問いである。
――今まででは考えられなかったチーム・ディレイクへの歩み寄り。
加え、先ほどから軍規に重んじていた頃の体験を引き合いにして話す辺り、
ジョルジュはチーム・ディレイク――特にブーンを――に自己を投影しているのだろうか?
今、ジョルジュは他人に触れる事すら叶わない。
だから彼は他力に縋り、そして助言する事で誰かを守ろうとしているのかもしれないと、
ハインリッヒは酷と思いながらも勇気を出して尋ねるのだった。
( ゚∀゚)「……まあ、そうなるな。いや、言われてみれば、そうだ」
ジョルジュは足を組みなおし、数間を置いて切り出した。
58 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/26(月) 23:01:42.61 ID:0uadZS+d0
イトーイ
59 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/26(月) 23:02:42.42 ID:zCzCjnzw0
支援!!
60 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/26(月) 23:04:54.91 ID:0RelHCzJ0
ジョルジュはもう前線に立てんのかの
61 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/26(月) 23:05:44.79 ID:wVz6VfACO
■□■□■□■
□■□■□■□
■□■□■□■
□■□■□■□
■□■□■□■
□■□■□■□
■□■□■□■
市松模様支援バリバリ
62 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/26(月) 23:07:58.01 ID:0uadZS+d0
イトーイ!!
63 :
◆jVEgVW6U6s :2009/10/26(月) 23:08:22.19 ID:emhFhsNP0
( ゚∀゚)「……家にいる妻を迎えに行かず、俺は場所を指定するだけして
そこに逃げちまったんだ……何日待っても妻は現れなかったよ。
あの時、自分の街まで戻っていれば、妻は死なずに済んだのかもしれないと、今でも思う」
みなが押し黙って聞く中、ジョルジュは続ける。
( ゚∀゚)「バトルスーツ隊員に志願したのも、アルドリッチ砲を提案したのも、
妻を死なせてしまった罪を贖いたいと思ったからさ、ハイン」
从 ゚∀从「ジョルジュ……」
バトルスーツ、そしてアルドリッチ砲を求めた事に、そのような背景があったとは。
かれこれ5年以上を彼と共にセカンド狩りで過ごしてきたが、
動機を聞くのは今日が初めてである。
それ以上にハインリッヒにとってショックだったのは、
ジョルジュには既に特別な意味で心を許す存在が居た、という事実である。
ハインリッヒは、彼に恋心を抱いていた。
いつか機が訪れれば胸の内を明かそうと考えていたのだ。
从 ∀从(……ちぇっ)
――だが、付け入る隙は無さそうだ。
この想いは胸にしまっておくべきであろうと思いつつも、
身を引き裂かれるような嫉妬心と辛さで涙がこぼれそうになるのを、懸命にこらえる。
64 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/26(月) 23:08:22.21 ID:co87MUo00
イトーイ
65 :
◆jVEgVW6U6s :2009/10/26(月) 23:10:55.49 ID:emhFhsNP0
一人消沈して俯くハインリッヒを余所に、ジョルジュは続けていた。
( ゚∀゚)「鬱々とした気分を飛ばしたいと思ったら仕事に没頭してみろ、ツン博士。
いや、飛ばしたいというより、忘れたいと言った方が適切か」
ξ゚听)ξ「……そうね、ブーンにとっても良いアイディアでしょうね。それが依存でも」
( ゚∀゚)「依存とは手厳しい表現だ……いや、言い得て妙かな。
まぁ、せいぜい胸張って頑張りな」
('A`)「ツンが胸を張っても惨めなだけです、ジョルジュさん。なんせ79センチですから」
-==ξ´゚听)ξ三● シュッシュッ -==г( 'A`)ゝ ビロードニソウ言エッテ脅サレタンダヨー
ξ´゚听)ξ ピタッ
どんな教育受けて来たの…? -==ξ´゚听)ξ -==(;><)ぎゃああああああああああ
('∀`)「ツンほどバカで単純な人間もいないよなぁ、なあハイン?」
从;゚∀从「え? あ、後ろ――」
んな単純なワケねーだろがカス! ξ#゚听)ξ三●)A`) フェイントだとおおおおお
66 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/26(月) 23:14:37.58 ID:0uadZS+d0
イトーイ!!
67 :
◆jVEgVW6U6s :2009/10/26(月) 23:15:10.29 ID:emhFhsNP0
※
夜も更け、とは言うも、『セントラル』の時計が12時を周って、
いつも通り疑似陽光が消灯して夜空を真似ているだけであるが、しかし夜の帳は落ち。
荒巻スカルチノフは超高層ビルの最上階に位置する自室にて、
赤ワインを注いだグラスを片手に眼下の街を眺めていた。
上等なワインとは口が曲がっても言えない品質だが、彼は赤いワインが好きだった。
味こそ渋みのある葡萄酒のそれであるが、生き血の様な液体を飲み込めば
食道から腹底にまで焼け付く熱を感じ、「生きている」という強烈な実感を得られるからだ。
/ ,' 3 (……生きている。俺は、今日も生きている)
習慣的にまでなってしまった寝床に就く前の一杯であるが、
今日の酒は不思議と格段美味く感じた。
地下の底に広がる世界は、何処も彼処も合成金属で覆われた金属の世界、シェルターだ。
元空軍大佐というステイタスを利用して昇り詰め、フィレンクト・ディレイクが残したシェルター内に
「外の世界」を再現し、今日まで変わり無く暮らしを営んできた。
そう、外で暮らしていた時のように。
空軍時代の時のように、管制塔で指示を飛ばせばよいのだ。
死の危険の無い安全な場所で、怒りと恐怖に縛られた者達を扇動すれば、
荒巻は究極的な幸福と安堵を得られるのである。
68 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/26(月) 23:15:45.15 ID:IJ/qVSfNO
イトーイ
69 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/26(月) 23:16:31.11 ID:f6LtERC6O
イトーイ
70 :
◆jVEgVW6U6s :2009/10/26(月) 23:18:11.97 ID:emhFhsNP0
そうして荒巻は『セントラル』という新たな世界でものうのうと生き長らえてきたが、
流石にギコ・アモットの襲撃には肝を冷やした。
まさか3千に迫る数のセカンドが、この『セントラル』を潰しに来るなどと、
彼は夢にも思っていなかったのである。
/;,' 3 (ちっ……一杯じゃまるで足らん……)
いつの間にか空いていたグラスに気づき、
面倒そうな足取りでボトルを置いた木造のテーブルに向う。
少し乱雑な手つきで酒を注ぐと、勢い余り赤酒は零れてしまった。
するとカーペットに手の平程度の染みが描かれてしまったのだが、荒巻はそんな事に構わず。
いや、気づかず、ぐいとグラスを煽るのだった。
/;,' 3 「チーム・ディレイクめ……余計な面倒を……クソ!」
アルドボールが撮影した異形の軍勢を思い返す度、身体が震えて撓もうとする。
それは恐怖ではなく、怒りによるもの。
シェルターに危険を呼び込んだB00N-D1らへの、忌々しさである。
――やはり相応の罰を与えねば、この収まりはつかない。
コクと喉を鳴らし、艶やかな赤を老いた体に染み渡らせる。
「生の実感」が高ぶる怒りを和らげてゆくような感覚と、ようやく訪れた眠気を得て
満足した荒巻は、グラスをテーブルに置き、洗面所へ向った。
71 :
◆jVEgVW6U6s :2009/10/26(月) 23:19:55.75 ID:emhFhsNP0
すいません、急用が入ってしまいました。
20分ほど投下を中断させて頂きます……
72 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/26(月) 23:22:10.27 ID:6qVbW7bLO
はいよ!
なんあなあんあなんなんだと
支援
74 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/26(月) 23:23:16.90 ID:EHQRY/8QO
待ってるほしゅ
75 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/26(月) 23:29:01.92 ID:xRYD1oBm0
イトーイ了解
76 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/26(月) 23:30:31.91 ID:uUVV1CjsO
ホシューイ
77 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/26(月) 23:32:08.72 ID:2yline35O
ネムーイ
78 :
作者の携帯:2009/10/26(月) 23:34:20.76 ID:MGoO9fM7O
すいません、再開は12時くらいになりそうです…
79 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/26(月) 23:34:49.10 ID:0uadZS+d0
ラストイトーイ!!
80 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/26(月) 23:35:06.07 ID:74gfdI9SO
ヒドーイ
81 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/26(月) 23:39:54.56 ID:nEiYQ3Hr0
イトーイ待ち
新巻腹立つわぁ
投下が終わったら某から始まった一連のイトーイの騒ぎについての感想をください
83 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/26(月) 23:43:14.97 ID:tAB3NhiNO
84 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/26(月) 23:54:33.75 ID:1r2U0QMF0
イトーーーーーイ
85 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 00:02:59.73 ID:oeuBH3U+O
イトーイ保守
市松捕手
87 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 00:10:50.73 ID:QG1aYLM6O
街狩りきてるー!
88 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 00:11:21.15 ID:cP8sadVC0
イトーイ保守
89 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 00:11:23.86 ID:y1u9cWL/O
イトーイ
90 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 00:11:47.96 ID:/GApFHEsO
イトーイ
(^ω^)保守
91 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 00:13:30.92 ID:KWStdiCO0
イトーイ・・・
92 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 00:15:38.71 ID:y1u9cWL/O
イトーイ待ってるよ!
93 :
作者の携帯:2009/10/27(火) 00:16:23.49 ID:KZOKYmlPO
もうちょいお待ちを!
ごめんなさい!
94 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 00:17:27.94 ID:y1u9cWL/O
イトーイ捕手
95 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 00:22:59.86 ID:y1u9cWL/O
猿食らうまで保守をやめない!
96 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 00:24:14.57 ID:VbY5AxkvO
( ^ω^)イトーイ
97 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 00:26:55.78 ID:y1u9cWL/O
ブーンがだんだんイトーイに見えてきた
98 :
◆jVEgVW6U6s :2009/10/27(火) 00:28:42.91 ID:aol+Mums0
ま た せ た お ・ ・ ・ ・ っ!
ィ'ト―-イ、 /\ /ヽ
以`゚益゚以 ヽ、 lヽ' ` ´ \/l
,ノ ヽ、_,,, ヽ `' /
/´`''" '"´``Y'""``'j ヽ | _ノ ̄/ l
{ ,ノ' i| ,. ,、 ,,|,,. 、_/´ ,-,,.;;l .l / ̄ / |
'、 ヾ ,`''-‐‐'''" ̄_{ ,ノi,、;;;ノ l  ̄/ / |
ヽ、, ,.- ,.,'/`''`,,_ ,,/ ヽ. /__/ .|
`''ゞ-‐'" `'ヽ、,,、,、,,r' |. レ
,ノ ヾ ,, ''";l | / ̄/ l
./ ;ヽ .|. / ゙ー-; l
.l ヽ,, ,/ ;;;l | / /ー--'゙ |
| ,ヽ,, / ;;;| .|. /_/ |
| ,' ;;;l l ;;'i, ;| |. _ |
li / / l `'ヽ, 、;| / / / l
l jヾノ ,ノ ヽ l ,i| / / / ヽ
l`'''" ヽ `l: `''"`i `l / / l
.l ,. i,' } li '、 ;;' | |  ̄ ヽ
l ; j / _, -― ' ̄ ̄`ー‐-、_ | ノ ̄/ /´
, .--、,,__,,-' ̄;;"`´ ;; __ __, -―- 、;; ̄`l / ̄ / |
;; ,__ ;;' r ' ´;;; ヽ_ゝ_;;| lヽ, / .  ̄/ / |
;, Y´| l __ /`'| | | l l;| l ヽ l . /__/ /
| |.;;l_,-'l | V | |.l .| .| l i i | ;lヽ| l
|.| ''.|/ l |;;;| | | | ;| | | ;l l| i ;;;; l | l !! /ヽ │
;; i / .il /| |.| | | i | | l i '`i l /  ̄\/ ̄ ヽノ
99 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 00:29:08.31 ID:XuLhV20GO
\ あはは / イトーイ
_ ィ'ト―-イ、 ィ'ト―-イ、 ィ'ト―-イ、
 ̄  ̄ 以゚益゚´;以以゚益゚´;以以゚益゚´;以
. ' ヽ
/ // // //
/ // // //
,-( ヽ i / / /
/ メ、ヽ ヽ | / / /
/ ヽl | | / / , '
/ // / ! ,
/ // /
/ ξ;∀;/ /
/ γ / /
θ ヘ | / _/ |l
) | , / ̄/ _/ |l
/ | . / / / ̄/
/ ヘ | / / /
i / | | / / / / , ' _/ |l
/ / | | し' し' し' / / ̄/
/ /. / | ( _ / / 〃,
( / / l と と )と と )と と ) て ̄ /
し' /__) (_(_,J.(_(_,J.(_(_,J
100 :
◆jVEgVW6U6s :2009/10/27(火) 00:31:24.59 ID:aol+Mums0
蛇口のセンサーに手をかざす。
水流の耳障りの良い音と排水溝に流れてゆく音が相俟って、言い様の無い快音が洗面器で跳ねる。
それをBGMにバスロープの着崩れを直そうと思い立ったが、
手がワインで汚れている事に気づき、荒巻はまず手を洗い流す事から始めた。
そのまま荒巻は深く腰を下げて顔も洗う事にした。
酒で熱を帯びた顔に冷水を流す度に、針を刺すような鋭い爽快感を感じる。
これは何度も行いたい行為であるが、ほど良くまどろみ始めた意識を切ってしまうのも
勿体無いと思いなおし、荒巻は顔を上げた。
「失礼」
/ ,' 3 「はっ――」
――顔を上げ、自分の背後に立つ数人を鏡で見たのと同時だったろうか。
眠気を断ち切り、そして睡眠よりも深い眠りに陥れる
強烈な手刀を後頭部に受け、荒巻は洗面器に顔を埋めたまま動かなくなった。
冷たい水も、彼の意識を呼び戻す事は無く。
完全に意識を絶ったのを確認すると、一人のクローン兵が携帯端末を取り出して、
( 〓 )「捕獲しました。これよりそちらへお連れします。
ハッ。痕跡は一切残しません」
ある意味では、携帯端末の電子音よりも機械的な声でそう告げるのだった――
101 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 00:31:27.99 ID:KWStdiCO0
イトーイキター!!
102 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 00:31:33.23 ID:qQ886F/PO
よし、これで勝つる!
103 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 00:32:25.68 ID:NS4M4QnS0
イトーイ!
イトーイ愛されすぎだろwww
105 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 00:33:03.03 ID:CSyDJ+0n0
|
|
、 |
_________|
{ !/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
ィ彡三ミヽ `ヽ |::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
彡'⌒ヾミヽ `ー |::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
ヾ、 |::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|このスレは
_ `ー―,,,'|:|:|:|::|::|::|::|::|::|::|::|::|::|:|:|:|:|:|
彡三ミミヽ |:|:| ,,_______,,,, , ,,,,、___|市松人形に
彡' ヾ、 _,ノ|:|:| ,\ ・,,ノ , _ ・.^|
`ー ' |:|:| :: ノυ :: |監視されています
,ィ彡三ニミヽ __,ノ,|:|:| _______Y_______,, |
彡' ` ̄ ,. |:|:| ∠____ノノ |
_ __ ノ|:|:|\______ __|
,ィ彡'  ̄ |:|:| /. ,\ / |
ミ三彡' / / . . : \ / /|
ィニニ=- ' ; / ::, ;.:; . //, .|
,ィ彡' |,..:;:::: ,| , ; // ,. |
,ィ彡' ,| .;./, | , : // , ,.-(二つ
,ィ彡' |,, .. ::;| ,. ;,.:// ::, ,:(二⊃
,ィ彡三ニ __ノ |, ,. | :: ,// , ::ト、二)
彡' | ::... ,,| `ト-'
|
106 :
◆jVEgVW6U6s :2009/10/27(火) 00:34:04.72 ID:aol+Mums0
「う……」
瞼を突く鋭い光と後頭部に充満する鈍い痛みを感じて、荒巻は混濁した意識から覚醒した。
そこがベッドならば毛布を蹴飛ばして飛び起きているのだろうが、
手で後頭部を擦る事も許されない状況に気づくのは、間もなかった。
手足と胴体に目をやる。
どうやら、壁に備え付けられているロックで拘束されているようだ。
渾身の力で身体を振り動かしてみるもビクともせず、荒巻は舌を打つ。
今度は周囲を注目する。
正面にはガラスが張られており、その向こうにはコンピュータのものと
思われる光が暗がりを照らしている。
残る三方は白塗りの壁のようだが、左から順に見回してみると、
自分の右隣に計3つのロックが並んでいるのに気づいた。
ぞっとしたのは、ロックを持つ壁はどれも夥しい血痕が広がっている事である。
ふと足元を見てみると、同様の血痕の上に自分が立たされている事を
荒巻は知り、足元から沸々と恐怖心が立ち上ってゆく感覚に襲われた。
/;,' 3 「ひ、あっ!」
恐怖心を煽られた原因はもう一つある。自分を連れてきたのがクローン兵だという事だ。
つまりここは、モララー・スタンレーのラボに違いない。
表向きには優秀な議会員と科学者で通るが、だがそれは体裁を繕う厚皮に過ぎない。
「人類の進化と医療発展」という大義名分の下、自分の部下ですら容赦無くメスで刻む、
歪んだマッドサイエンティスト。それがモララー・スタンレーの恐るべき本性である。
――今まで私に対し従順であったモララーが、今更私に何をしようというのだ!?
107 :
◆jVEgVW6U6s :2009/10/27(火) 00:37:58.61 ID:aol+Mums0
『お目覚めのようで、議会長』
/;,' 3 「――――だ、誰だ、貴様……!?」
肌が粟立つような、悪い予感ばかりを思案していると、
棒状のマイクロフォンを片手に向こうの部屋に、見知らぬ白髪の男が現れた。
だが白髪の男は、荒巻が見知るクローン兵を数人ばかり率いている。
理解できない状況が荒巻を酷く混乱させていると、
白髪の男はマイクロフォンに声を吹き込んだ。
『悠長にしていては街中の監視カメラに貴方の姿が映ってしまうものでね。
迅速にラボへ連れて来る為に手荒なマネをしてしまった。ご無礼を』
その時、荒巻は三点、気づく。
――あの歪んだ表情、酷似している。
クー・ルーレイロらを手に掛けた実験に立ち会った際に見た、モララーの表情と。
好奇心に目を澱ませた、残酷でありながらも赤子のように無垢な表情だ。
加えて、声。モララー・スタンレーと全くと言っていいほど似ているではないか。
鬱陶しいほど長く伸びた髪を掻き上げる仕草まで、そっくりだ。
108 :
◆jVEgVW6U6s :2009/10/27(火) 00:41:15.82 ID:aol+Mums0
不意に、白髪の男は荒巻と目を合わせる。
するとその瞬間、電流を流されたが如く荒巻の膝は大きく震え始めた。
多量の血液が心臓に集約しては毛細血管の隅々にまで押し流され、
毛根の一つ一つからは汗が滲み出て、更に吐き気まで込み上げてきた。
荒巻は耐え切れずに、胃の内容物を盛大に吐き散らしてしまう。
しかし、胃液とワインが混ざった醜悪な臭いこそ立ち上るが、
吐いた事で幾らか冷静さを取り戻した荒巻は、男に尋ねる事を決意する。
/;,' 3 「も、モララー……なのか?」
『さすが議会長。察しが良い。しかしハズレだ。
一応補足しておきますが、ここはモララーのラボではありませんよ。私の、部屋です』
不敵な笑みを浮かべ、関心するように拍手を散らす白髪の男。
増大する不気味さを振り払うように、荒巻は焼けた喉を絞って声を荒げた。
/;,' 3 「誰だ貴様! 何故クローン兵を!? いや、クローン兵は全滅したはずだ!!」
『彼女は私にとっても大事な労働力であり戦力だ。出し惜しみはしますよ
しかし心外だ……抗老手術を施しているとはいえ、
若い頃からそこそこ顔が知れた人間だとばかり自分で思っていたのが……』
109 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 00:42:57.49 ID:dSezuZlKO
ただいまイトーイ
110 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 00:44:22.98 ID:1F/4QKFhO
シエーイ
111 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 00:44:43.47 ID:gZxFf2YXO
おかえりイトーイ
112 :
◆jVEgVW6U6s :2009/10/27(火) 00:44:47.24 ID:aol+Mums0
/;,' 3 「……首謀者は貴様か!? それともモララーなのか!?
議会長の座を奪取するつもりなのだな!?」
『御自分の“塀”を守ろうとする貴方の執念は評価に値する。
本当に人間らしい欲望の持ち主であるし、塀を築く意思は実に固い』
/;,' 3 「……質問に答えろ」
『図星のようで』
せせら笑い、呆れた調子で白髪の男は言う。
酷く萎縮している荒巻に蔑みの目を向け、
『今の世に地位や権力に何の意味がある?そんな物、モナーにでもくれてやる。
フフ、彼は貴方に不満を抱いていたようだし、それに――
――貴方が作る生ぬるい“夢”の中にいたんでは、きっと人間の意思は脆弱になる一方だろう』
『今日まで貴方の働きは賞賛に値するが、今となっては邪魔なのだよ、貴方は』
あたかも、自分がモララーであるかのような口ぶりで述べる。
荒巻の思考は混乱を深めてゆくが、しかし、彼の防衛本能だけは健在である。
/;,' 3 「……わ、私をどうするつもりなのだ……? 『セントラル』は……?」
『『セントラル』については、しばらく戦力の増強に重きを置かせようかと。
まぁ、人間の頭脳にも限界が近づいているようだがね……』
それまで自信に満ちていた男の顔であるが、その発言と共に苦渋が広がる。
113 :
◆jVEgVW6U6s :2009/10/27(火) 00:46:59.68 ID:aol+Mums0
『だからこそ、その裏でウィルスを用いた人体実験を行いたいのです。
貴方にはその被験者を務めて頂く」
/;,' 3 「なっ!?」
『おい、ウィルスを議会長殿に注入しろ』
注射器を持ったクローン兵一人が、備え付けられたドアを開けて入った。
硬質なスタッカートを踵で鳴らして荒巻に近づく様は、
非情な命令を受けたにも関わらず、一切の迷いを持たない意思の表れであろう。
クローン兵は、動きの取れない荒巻の前まで近づくと、
自分の首筋の辺りを指で押し込んだ。
すると首周りと顎のロックが空気の抜けるような音を伴って外れ、彼女はヘルメットを脱ぎ捨てた。
川 ゚ -゚)「了解しました。
これより私と荒巻スカルチノフに、セカンドウィルスを注入します」
クー・ルーレイロは、蒼白な顔面に張り付いた紅の唇を動かし、
無機質な調子でそう告げて、注射の先端を荒巻の首筋にゆっくりと近づけて行った。
注射器が近づくにつれ、荒巻の喉奥から漏れる「ひ、あ、」等という声は大きくなり、
114 :
◆jVEgVW6U6s :2009/10/27(火) 00:51:11.67 ID:aol+Mums0
/;。゚ 3 「や、やめろ! やめてくれええええ!!」
元空軍大佐、そして人類100万人の代表者たる威厳を遂に忘れて、
荒巻は自分よりもずっと若い男と女に、あらん限りの声で助けを乞った。
『さあ! 偉大なる進化へと意思を向けるのです!
ククク、良いサンプルになってくれる事を期待しますよ……』
/;。゚ 3 「やめろおおおおおおおおおおおおおおおお! あがっ!」
力んでいる上に軍人上がりのせいなのか、老体といえど角張っている首筋を緩める為、
クーは超人的な力を込めたボディブロウを荒巻に突き刺した。
数秒、荒巻の様子を見、筋肉が弛緩したのを見て取れるようになると、
荒巻の首筋に押し込むようにしてウィルスを注入した。
注入し終えると、クーは新たに一本注射器を手に取り、自ら自分の首筋にそれをあてがった。
その全てを体内に注入し終える頃、荒巻は全身を痙攣させ、白目を剥き、
発狂したように声を張り上げるのだった。
115 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 00:52:02.68 ID:KWStdiCO0
荒巻あぼーん
116 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 00:52:33.71 ID:CSyDJ+0n0
しえん
117 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 00:52:44.57 ID:6/qrZkJDO
シエー
118 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 00:52:50.94 ID:QG1aYLM6O
荒巻ざまぁ
119 :
◆jVEgVW6U6s :2009/10/27(火) 00:53:17.51 ID:aol+Mums0
『イマジネーションを掻き立てろ! 強く自身を保て! 荒巻! クー!
お前達は人間だ! 人間なのだ!!』
/;。゜3 「嫌だ! 俺は化物になんかなりたくない!!
化物になんか! 死にたくない! 助けテクレ! シニタクナイ!!」
/;。゜3 「タスケテクレ! タスケテクレ! タスケテグレ゙! ダズゲデ! ダズゲデエッ!」
「……チッ」
“それ”しか言わなくなった荒巻に嫌気が差し、
男は胸ポケットから香しいミントの煙草を取り、煙を辺りに浮かべた。
「……助けなんぞ求めては、セカンド化を抑えられるものだろうか……?
とんだ期待外れだ、議会長殿。貴方の生への執着を買っていたのだが、」
「必要なのは、ギコ・アモットのような憎悪か、あるいは……」
頭に浮かぶ数多の推論やアイディアの全てが、まるで煙草の煙のようである。
確証無き推論は煙のように輪郭を持たず、ただぼんやりと頭の中に浮かんでいるのだ。
何とも気だるいその憂いは煙に乗り、今も尚SOSを求める荒巻に吐かれた。
しかし男の目は荒巻を見ておらず、荒巻の足元で悶えて転がるクーに注目している。
120 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 00:55:55.39 ID:CSyDJ+0n0
支援だあああああああああああああああ
121 :
◆jVEgVW6U6s :2009/10/27(火) 00:56:29.53 ID:aol+Mums0
「ウィルスを投与したHollow-Soldierはどうなっている?」
“クローン兵のシステムを監視する”クローン兵に、男は尋ねた。
( 〓 )「たった今、神経系統に異常が発生し、
同時にいくつかのシステムがシャットダウンしました」
「……ふむ、オットー・サスガとは切り口を変えて挑んではいるが、
やはりサイバーウェアでの……いや、“System-Hollow”での制御は不可能、か……」
荒巻の散々な結果とは打って変わり、不満な態度は微塵も示していない。
それどころか嬉々とした表情で新しい煙草を取り出し、端を上げた口に咥えさせたのだ。
一層煙く中、男は手首に巻きつけた携帯端末を操作し、
「モララー、私だ。残念ながら実験は失敗に終わりそうだ。
だが、何となくだが答えが見えてきそうだよ」
「さて、モララーよ。君はモナーとコンタクトし、戦力整備に力を入れるようコントロールするんだ。
議会長の事は心筋梗塞で倒れたとでも言っておけ。それは私の方で処理する」
彼が最も信頼を寄せる人物――モララーに指示を送るのだった。
__
122 :
◆jVEgVW6U6s :2009/10/27(火) 00:57:46.15 ID:aol+Mums0
※
金属製の厚くも冷たい壁は、モニターが放つ薄い緑色の光のみが当てられ、
元の黒地を余計に気味悪く仕上げられていた。
そんな陰鬱な壁で四方を囲われる中、シートにゆったりと座って通話するモララーは、
言葉の端々を跳ねさせて通話相手に相槌を打っている。
( ・∀・)「はい、はい……はい! 了解しました!」
表情は終始通して綻んでいた。
やはり嬉々とした表情でモララーは通信の終了ボタンをプッシュし、
素早く指を走らせてモナーの携帯端末に送信した。
そして携帯端末の形を腕輪型から長方形に組み、白い長髪で隠れた耳にあてがう。
( ・∀・)「フフ、ク、フフ……いかんいかん、笑いが込み上げる。
いよいよ“主”が人類を変革させると思うと……フフ」
スピーカーから同じ音色とトーンが連続する。長い。しばらく止まる様子が無い。
しかし、興奮を鎮めるのにはこの猶予は有難いと、モララーは思う。
すっかり気分が落ち着いた頃には、『どうした?』と聞きなれた声が鼓膜を振るわせた。
( ・∀・)「今、お時間よろしいか? 出来れば周りに聞かれないようお願いしたい」
『ああ……構わん。今、会議室の外に出た』
123 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 00:59:10.15 ID:CSyDJ+0n0
支援♪ 支援♪
124 :
◆jVEgVW6U6s :2009/10/27(火) 01:01:56.10 ID:aol+Mums0
( ・∀・)「議会長が急死された。心筋梗塞だ。心労が祟ったのだろう」
『……馬鹿な、突然すぎる』
信じられない、というより疑わしい様子だ。
だが、これはモララーが予想していた通りの反応であり、
( ・∀・)「紛れも無い事実、彼は亡くなった」
『君が、殺したんだな……議会長は何処にいる? 病院か?』
そのようにモナーに疑われるのは、想定の範囲内なのである。
荒巻スカルチノフ議会長が特に持病も持たず、今日まで至って健康的であったのは
モナーを含め殆どの議会員がよく知っている事だ、こうして疑うのが自然といえよう。
だが、モナーは議会長の居場所を尋ねておいて、少なくとも携帯端末の
スピーカーを通して窺えるモナーの気配は、その場から動こうとしていない。
( ・∀・)「この際真相なんてどうでもいいと思わないか?
これは『セントラル』を変えるチャンスだ、モナーさん」
『……どういう意味だね?』
――そう、彼は私の話に興味がある。やはり彼は荒巻を疎ましく思っていたのだ。
モララーは一度携帯端末を耳から離して、鼻で笑う。
125 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 01:01:57.51 ID:gO2HdqiPO
来てたか支援
126 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 01:03:18.34 ID:xxLqWr7nO
(´・ω・`)ノ 支援するお
/(∧ω∧)
127 :
◆jVEgVW6U6s :2009/10/27(火) 01:04:21.82 ID:aol+Mums0
( ・∀・)「現状の生活水準のみを追う荒巻のやり方では、ダメだ。
我々人類はセカンドの進化に対応できず、いずれ淘汰されるだろう。
この穴倉が永遠に安全だなんて、絶対に言い切れないでしょう?」
( ・∀・)「今の体制を一新し、兵力を強化すべきだ」
( ・∀・)「先の戦では各チームの実力差が随分あるように感じた。
資本主義に則り、その成績に応じて分配する資金や物資にバラつきはあったが、
しかし今の状況では単なる無駄遣いをしているようにしか思えない」
( ・∀・)「ならばいっそ、」
『いっそ、ディレイク、アルドリッチ、そして君のラボに物資を集中すべきだ。
これ以上競合させても、その三強の座は揺るがないだろうからな』
( ・∀・)(ほう……改めて話してみれば、なかなか有能そうじゃないか)
( ・∀・)「……加えて、都市開発が行き過ぎている。
貴方は以前から、それを指摘していたな?」
『うむ。確かに人口は増加し、居住区や娯楽施設が不足気味ではある。
昨日までは議会長と対立しようと思わなかったが、ギコとの戦いで考え改めたよ。
快適な穴倉生活が心を緩ませた……我々は今も尚、滅亡の危機に立たされているんだ、とね。
悠長にビルなどを建てている場合ではないのだ』
( ・∀・)「同感だ。やはり貴方に話を持ちかけて良かった」
支援支援
129 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 01:07:25.93 ID:PwHBKuJOO
アウトブレイクが始まるのか…
イトーイ!
130 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 01:08:28.68 ID:2Lxgtt+cO
イト―イ
131 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 01:08:41.65 ID:CSyDJ+0n0
ひゃっほおおおおおおおお支援だ!!
132 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 01:08:54.29 ID:1F/4QKFhO
おやすみイトーイ
133 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 01:09:26.87 ID:QG1aYLM6O
いい展開だなー
134 :
◆jVEgVW6U6s :2009/10/27(火) 01:10:51.93 ID:aol+Mums0
『しかし……それでは今日までアメリカが貫いてきた民主主義を否定してしまう。
それをセントラル市民が納得するはずが無い!』
( ・∀・)「以前と今とでは状況がまるで違うじゃないか。
それに貴方と私を支持する市民は多い。
民主的に選挙を行っても当選間違いなしさ。しかし、そんな時間は無いだろう?」
『ならば君が議会長代理として政務を行えばいい。『セントラル』の法律に則ってな。
武力を行使して新たな政治体制を作っては、それこそ『セントラル』はバラバラになってしまう』
( ・∀・)「違う、モナーさん。議会には荒巻のような腐った議会員が蔓延っているじゃないか。
各委員会は自分の功績ばかりを追い求め、他のバランスを取る配慮を知らない。
だからこそ、貴方と私が統治者となって統一すべきなのだと私は言っているんだ」
『……確かに、市民の要求も度が過ぎているように思える……』
( ・∀・)「ああ。ある意味、無秩序に資源が使われていたと言えよう」
『……分かった。君の言う通りに、しよう』
( ・∀・)「いつの時代の背景にも暴力はあっただろう。気に病むことじゃない」
『だが、一つ頼みがある。明日のブーンの会見は取り止めにしたい』
( ・∀・)「ッ…………」
135 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 01:12:04.18 ID:2Lxgtt+cO
イトーイ
136 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 01:13:18.53 ID:KWStdiCO0
イトーイッ!!
137 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 01:14:08.48 ID:CSyDJ+0n0
いとおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおいい
138 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 01:14:11.51 ID:gO2HdqiPO
支援
139 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 01:14:22.15 ID:ZC/0l8YbO
この作者本当にメタル好きだよな ルーレイロとかアモットとか そろそろマルムスティーンが出るんじゃねえのwww
140 :
◆jVEgVW6U6s :2009/10/27(火) 01:14:44.24 ID:aol+Mums0
チーム・ディレイクには肩を入れすぎているようだ、とモララーは内心で毒づく。
だが、ここで上手く言いくるめねば、“主”の思惑通りに事は進まないだろうと判断し、
( ・∀・)「彼等を利用するのは私だって心苦しい。
それでも、今こそ『セントラル』をまとめなければならない。
何か他に良いアイディアがあるのなら構わないが……」
『……いや……くそ、残念だが致し方ない、という事か……』
( ・∀・)「すまないな……」
『それで、どうするのだ?』
( ・∀・)「ああ。荒巻が予定した当初の通り、彼には五体不満足なまま会見に臨んでもらう。
その方が市民の同情を引けて扇動しやすい。
恐らく市民の大半がB00N-D1を受け入れてくれるはずだ」
『……いいだろう。私も出来る限りチーム・ディレイクをフォローする。
荒巻氏が科した罰則も全て撤回するつもりだ』
( ・∀・)「そう、そのフォローだ。フォローする形で、貴方は大仰な演説を行えばいい。
それこそ市民を扇動するような、そんなリーダーシップを発揮すればいいんだ。
チーム・ディレイクらの信用回復に良い方向に働くだろうし、我々の統治もスムーズに進むだろう」
『……努力しよう。さて……議会長の死も加わったところで、
今開いている臨時会議を一からやり直さなければならない。君は出席できそうにないのか?』
( ・∀・)「出席するさ。勿論、武力を率いてな。荒巻の処理は部下にやらせるさ」
141 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 01:16:10.22 ID:80S1ovQ1O
イトーい
142 :
◆jVEgVW6U6s :2009/10/27(火) 01:17:24.00 ID:aol+Mums0
『何事も無く進めばいいが……一応、覚悟はしておく。では、また後ほど』
そこで、通話は切れた。
一仕事を終えたモララーは溜息を吐いたが、それは疲労から来るものではない。
“主”に命じられた使命の、その第一段階を終えた充足感から来るものである。
( ・∀・)(“変革”に携るには少し地味な役回りだが、構わない。
モナーと議会をコントロールする事が重要ならば……)
モララーは白衣を脱ぎ、椅子に掛けてあるスーツを取る。
ワイシャツで覆った腕をスーツの袖に通し、
傍らにずっと居るクー・ルーレイロ・クローンに尋ねた。
( ・∀・)「どうだね? 着崩れしていないかい?」
( 〓 )「問題ありません」
( ・∀・)「電話の内容は聞こえていたな? 1チーム召集しろ」
( 〓 )「了解しました」
__
143 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 01:17:32.44 ID:jLq1yR6sO
イトーイ
144 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 01:17:33.24 ID:2+tqwfWQO
イトーイ
145 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 01:17:39.18 ID:XBbNjNFYO
面白そうだからまとめ読んでくる
しえん
147 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 01:18:46.57 ID:CSyDJ+0n0
しっしええええええええええええええええええええええええん
148 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 01:18:56.81 ID:2Lxgtt+cO
イト〜イ
149 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 01:20:07.43 ID:KWStdiCO0
イトーイ・・・
イトーーイ
イトーーーーイ!
イトーーーーーイッッ!
150 :
◆jVEgVW6U6s :2009/10/27(火) 01:20:41.81 ID:aol+Mums0
そうして体制を一新すべく、モナーとモララーは議会員達に対して武力を行使した。
言うまでも無く反発する議会員は存在したが、
彼等はこめかみに銃口をねじ込まれると尽く閉口し、
事は驚くべきほどスムーズに進行したのである。
――『セントラル』とはいえど、自由の国アメリカの政治体制が、
民主政治から独裁政治へと変わる。
この歴史上最大級の事件で血が流れる事は無かった。
それは銃口が発する圧力も一因であったかもしれないが、
恐らく、その場の者全員が心の底でモナーやモララーのような人間を求めていたのだろう。
元々政治屋であり人命を第一に思うモナーと、
冷徹であるが天才的な頭脳を持つモララーの2人を。
西暦2059年、雪が降り積もらない冬の夜。
モナー・ヴァンヘイレンをトップ、モララー・スタンレーを議会長補佐に置いた
「新セントラル議会」は誕生した。
ベッドの中で朝を待つ市民達は夢にも思わないだろう。
先の大規模な総力戦は確実に大きな変化を齎す事は市民の目にも明白であるが、
アメリカの政治体制が独裁政治へと変わってしまうとは――――。
第26話「独裁者の誕生」終
151 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 01:21:09.73 ID:Fd5IndJJO
しえn……イトーイ!
152 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 01:21:58.35 ID:KWStdiCO0
乙ーーーイ!!
153 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 01:22:10.42 ID:CSyDJ+0n0
乙いとーい!
154 :
◆jVEgVW6U6s :2009/10/27(火) 01:22:31.30 ID:aol+Mums0
ということで以上が26話でした!
支援ありがとうございました!お疲れさまでしたー!
急な用事で投下を中断して申し訳ないです
しかしスレの8割がイトーイで埋まってる気がするぜ
なので・・・
いやぁ動き出して来てるなぁ
激しく乙
156 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 01:22:57.06 ID:dSezuZlKO
イトーイ乙
157 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 01:23:18.07 ID:gZxFf2YXO
158 :
短いけどここからが本編 ◆jVEgVW6U6s :2009/10/27(火) 01:23:48.84 ID:aol+Mums0
人類が銀河系外より持ち帰ったウィルス、セカンドウィルス。
それは地球上で爆発的に蔓延し、人々から理性を奪い獰猛な異形へと変えてしまった。
人間にとって代わり異形が街を歩く、そんな過酷な世界の中で、
とある少年と少女は懸命に行き続けようとした。
――この物語は、もしかしたら有り得たかもしれない、もう一つの「街で狩り」である。
巻末新連載!
ィ'ト―-イ、
以`゚益゚以は街で狩りをするようです
第1話「爆誕! 市松システム」
159 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 01:24:54.47 ID:CSyDJ+0n0
wktk支援
160 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 01:25:14.54 ID:cP8sadVC0
>>1乙!!
ィ'ト―-イ、 /\ /ヽ
以`゚益゚以 ヽ、 lヽ' ` ´ \/l
,ノ ヽ、_,,, ヽ `' /
/´`''" '"´``Y'""``'j ヽ | _ノ ̄/ l
{ ,ノ' i| ,. ,、 ,,|,,. 、_/´ ,-,,.;;l .l / ̄ / |
'、 ヾ ,`''-‐‐'''" ̄_{ ,ノi,、;;;ノ l  ̄/ / |
ヽ、, ,.- ,.,'/`''`,,_ ,,/ ヽ. /__/ .|
`''ゞ-‐'" `'ヽ、,,、,、,,r' |. レ
,ノ ヾ ,, ''";l | / ̄/ l
./ ;ヽ .|. / ゙ー-; l
.l ヽ,, ,/ ;;;l | / /ー--'゙ |
| ,ヽ,, / ;;;| .|. /_/ |
| ,' ;;;l l ;;'i, ;| |. _ |
li / / l `'ヽ, 、;| / / / l
l jヾノ ,ノ ヽ l ,i| / / / ヽ
l`'''" ヽ `l: `''"`i `l / / l
.l ,. i,' } li '、 ;;' | |  ̄ ヽ
l ; j / _, -― ' ̄ ̄`ー‐-、_ | ノ ̄/ /´
, .--、,,__,,-' ̄;;"`´ ;; __ __, -―- 、;; ̄`l / ̄ / |
;; ,__ ;;' r ' ´;;; ヽ_ゝ_;;| lヽ, / .  ̄/ / |
;, Y´| l __ /`'| | | l l;| l ヽ l . /__/ /
| |.;;l_,-'l | V | |.l .| .| l i i | ;lヽ| l
|.| ''.|/ l |;;;| | | | ;| | | ;l l| i ;;;; l | l !! /ヽ │
;; i / .il /| |.| | | i | | l i '`i l /  ̄\/ ̄ ヽノ
161 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 01:26:14.42 ID:Fd5IndJJO
ハイパーイトーイタイム来た!!!
162 :
◆jVEgVW6U6s :2009/10/27(火) 01:26:46.29 ID:aol+Mums0
;^ω^)「クー! クーどこだお!?」
その街、FC2シティはまだセカンドウィルスが及んでいない街であった。
しかし、ウィルスが北上してFC2シティにやってくるという警告が発せられると、
街の人々はまるで巣を突かれた蜂の如く、一斉に街から出て行こうとしたのである。
喧噪の中、ブーンは途中ではぐれてしまったクーを探していた。
デートの途中であったのである。
(;^ω^)「ちくしょう! ぜんぜん電話がつながらないお!」
携帯電話は、回線が混雑してしまっている為に使い物にならない。
(;^ω^)「クー……!」
――まだ想いも告げていないのに、
僕もウィルスによって淘汰されてしまうのだろうか。
それだけはいやだ。
(;^ω^)「なんとしてでもクーは僕が守るんだお!」
今一度決意を固め、ブーンは街を奔走する。
163 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 01:27:32.61 ID:2Lxgtt+cO
イトーイわくてか
164 :
◆jVEgVW6U6s :2009/10/27(火) 01:27:55.54 ID:aol+Mums0
キキィィィィイイイー!!!
( ^ω^)「んお?」
__ _________
r | |――┐ r―― ヽ
L.! !___L_i___ \
._| | ξ;゚听)ξ ||____ \_ (~ヽ .. .
(_| | | /⊃⌒ヽ i \) /⌒ヾ .\\_ :・:∵:
\ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄"''' - ..,, 人 /⌒ヾ / \\ヽ∴: ぐええええええええ
_ \_/⌒ヽ________/⌒ヽ て / ノテ-ヽ(。ω。)二二つ
ヽ _ノ r―――─―――┐ _ノ ドカッ/ / / `ー―'
| ____| 三三三三三三三.|__l__ / / | |
| ._|--[_______________] / __) ノ )
ノ.| | ===========[___]=======' ー' し'
ヽ_ノ_ノ ヽ__ノ_ノ
165 :
◆jVEgVW6U6s :2009/10/27(火) 01:29:18.64 ID:aol+Mums0
..:/⌒ヽ:
.:(⌒、;-ω-):
.:|\ ヽ' /:
.:( ヽ.ソ:
::ノ>ノ:
.レレ :
ξ;゚听)ξ「あ、あわわわわ! ひ、人を轢いちゃった……」
: (、;-ω-) :「うう……く、クー……」
ξ;゚听)ξ「君! 大丈夫!?」
だがしかし、不幸中の幸いとはこの事を言うのか。
彼女、ツン・ディレイクはバイオ技師であり、あらゆる医術に精通しているのである。
自分の手で少年の命を摘み取ろうとしているのだから、誠実なバイオ技師である彼女は
なおさら少年の事を放置できなかったのである。
ξ;゚听)ξ「ほっ、一命は取り留めていたわ。でも、危険な状態ね!」
ξ゚听)ξ+「……まてよ! ちょうどいいわ! 例の実験にこの子を使おう!!
人権? 適当な理由をつけて誤魔化せば大丈夫なはずよ!」
166 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 01:29:21.29 ID:/GApFHEsO
ちょwwwwwひかれたwwwwww
これはイトーイ改造フラグ?
167 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 01:29:25.08 ID:gO2HdqiPO
どっかで見た展開……!
168 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 01:29:33.14 ID:Fd5IndJJO
まさか…この展開は…ッ!
169 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 01:30:20.47 ID:CSyDJ+0n0
見たことあるwwwwwwwwwwwwwwww
170 :
◆jVEgVW6U6s :2009/10/27(火) 01:31:20.00 ID:aol+Mums0
※
( )「う、うーん……」
ξ゚听)ξ「目が覚めたようね」
(; )「こ、ここはどこだお!?」
ξ゚听)ξ「アタシ、ツン・ディレイク(27)の研究所よ」
( )「あれ? 何で僕はそんな所にいるんだお?」
(; )「何か強い衝撃を受けたような……あれれー?」
ξ;゚∀゚)ξ(ふう。脳みそをいじって記憶を消去させたのは成功したようね)
ξ゚听)ξキリッ「事故にでも遭ったのかしらね。きっとその時のショックで記憶を失ったんだわ。
ホライゾン・ナイトウ君でいいのね? 君が持っていた学生証に書いてあったわ」
( )「ブーンでいいですお」
171 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 01:31:31.18 ID:2Lxgtt+cO
物凄くデジャヴイトーイ
172 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 01:31:48.80 ID:jLq1yR6sO
い、イトーイ!!!
173 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 01:31:54.90 ID:KWStdiCO0
ツンひでぇwww
174 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 01:34:41.49 ID:CSyDJ+0n0
しええええええええええええええぬ
175 :
◆jVEgVW6U6s :2009/10/27(火) 01:34:51.48 ID:aol+Mums0
ξ゚听)ξ「それでね。アタシは、君が死に掛けているところを偶然通りすがって、
君を助ける為にここまで運んできたの。
残念ながら君の顔面と胴体は見事に崩壊していたから、
身体の大部分に機械や金属を組み込む必要があったんだけどね……」
( )「えっ」
ξ゚听)ξ「それと、一つ。もうじきここにセカンドがやってくるわ」
ξ;--)ξ「……アタシはね、ナイトウ君……君を戦闘用サイボーグに作ってしまったの……」
(; )「な、なんだって!? なんて勝手な事を!」
ξ;゚听)ξ「……アタシも勝手だとは自覚しているわ。
でも! 奴等から人々を救うにはこれしか無いの! どうか許して!」
( )「ツン先生……」
( )「……わかりましたお。一度は失った命だお。
それに、化物が蔓延る世界でクーを守るには、力が必要だお……!
ξ゚听)ξ(ブーン君……なんて強い正義の心を持っているの……!
彼は生まれながらにしてヒーローの素質があるんだわ……!)
( )「あ、そうだお。先生、どこかに鏡はありませんかお?」
ξ゚听)ξ「そうね、見てくれは気になるわよね。こっちにいらっしゃい」
176 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 01:36:11.93 ID:2Lxgtt+cO
みちゃだめえええええ!!
177 :
◆jVEgVW6U6s :2009/10/27(火) 01:36:22.61 ID:aol+Mums0
______
||// ィ'ト―-イ、|ィ'ト―-イ、
||/ 以`゚益゚以 以 以
|| ( ) |( )
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ u―u'
ξ;∀;)ξ「あははははwwwwwwwwイトーイwwwwwwwwwwwwwwwww」
ィ'ト―-イ、
以;`゚益゚以「何笑ってんだお! てめえが作ったんだろがお!!」
イトーイ!!!
179 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 01:37:56.73 ID:6/qrZkJDO
ツンwwwwww
180 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 01:38:03.04 ID:KWStdiCO0
戦闘用サイボーグなのに2頭身wwwww
181 :
◆jVEgVW6U6s :2009/10/27(火) 01:38:20.97 ID:aol+Mums0
ξ;∀;)ξ「ごめんなさいwwwwwwwwうひー腹いってえwwwwwwwwwwww
でもサイボーグシステムの仕様上、どうしてもその顔面になっちゃうのよね!」
ィ'ト―-イ、
以;`゚益゚以「どうしたらこんなブチぎれた市松人形みたいな顔面が仕様になるんだお!!」
ξ;∀;)ξ
ξ;∀;)ξ「ぶひゃひゃひゃひゃwwwwwwwwwwwwwwwwww
ブチぎれたwwwwwww市松人形wwwwwwwwwwwww
言い得て妙ね! システム市松と名づけるわ!!」
ィ'ト―-イ、
以`;益;以「名前なんかどうでもいいから元に戻してくれー!!」
ギャアピー
ィ'ト―-イ、
以;`゚益゚以「ハッ! 今の声は……!?」
ξ;∀;)ξ「あーお腹遺体wwwwどしたの?wwwwwwwww」
182 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 01:40:04.45 ID:CSyDJ+0n0
sieeeeeeeeeeeeeeeeenn
183 :
◆jVEgVW6U6s :2009/10/27(火) 01:41:00.07 ID:aol+Mums0
ィ'ト―-イ、
以;`゚益゚以「何か……遠くの方でクーの声が……」
ξ;∀;)ξ「システム市松は戦闘能力は勿論、索敵用の集音機能とかも豊富なのよ。
ところでクーってアンタの彼女? いいわね、青春あまずっぺえwwww
アタシなんか婚期逃すか掴むかの寸ででウィルス騒動よwwwwwwくそったれwwwww」
ξ;゚听)ξ「って、いつまでも笑ってる場合じゃないわ!
悲鳴が聞こえたってことは、奴等がこのFC2にやってきたのかもしれないわ!」
ξ;゚听)ξ「市松! 迎撃にあたって! 専用のバイクもあるわ!」
ィ'ト―-イ、
以;`゚益゚以「市松って言うんじゃねえお!
まぁいいや……一度決めた事だし、戦ってくるお」
184 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 01:41:58.41 ID:VbY5AxkvO
ツン・イトーイ
185 :
◆jVEgVW6U6s :2009/10/27(火) 01:43:07.29 ID:aol+Mums0
ィ'ト―-イ、
以;`゚益゚以 「あのババア! これはチャリンコじゃねえかお!!!」
( O┬O
≡◎-ヽJ┴◎
こうして、ブーンはクーとFC2シティを危機から救うべく、戦地に赴くのであった。
第1話「爆誕! 市松システム」おしまい
186 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 01:43:17.09 ID:SCjO6DvW0
【レス抽出】
対象スレ:( ^ω^)は街で狩りをするようです
キーワード:イト
抽出レス数:67
187 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 01:43:53.70 ID:CSyDJ+0n0
今度こそ乙!
188 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 01:44:49.85 ID:2Lxgtt+cO
乙イトーイ
189 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 01:44:52.77 ID:v/bmxpWC0
乙!
イトーイイトーイ
190 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 01:44:55.39 ID:XuLhV20GO
つーか悲鳴wwwww
191 :
◆jVEgVW6U6s :2009/10/27(火) 01:46:01.40 ID:aol+Mums0
イトーイの愛されっぷりに俺が歓喜。ガイルごめんね
ということで本日の投下は終了です
長時間お疲れ様でした!
27話は2ヶ月も開かないように頑張ります
192 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 01:46:36.35 ID:KWStdiCO0
>>1 イト!
イトーイイトイトーイ、
イトーーーイトイイトイトイ?
193 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 01:48:24.24 ID:QG1aYLM6O
最高に乙
194 :
◆jVEgVW6U6s :2009/10/27(火) 01:48:36.24 ID:aol+Mums0
>>193 イトーイ……?
イトーイ!!
おおおおイトオオオオオオオオオオーーーーーーーーイトイトイー!!!
195 :
◆jVEgVW6U6s :2009/10/27(火) 01:49:24.57 ID:aol+Mums0
安価間違えてるしwww
今度こそお疲れ様でした
196 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 01:49:25.77 ID:gZxFf2YXO
イトーイ乙
気長に頑張ってくれ
197 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 01:50:09.26 ID:gZxFf2YXO
イトーイ乙
乙イトーイ
199 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 01:51:34.61 ID:gZxFf2YXO
いい加減、イトーイがゲシュタルト崩壊してきたwww
>>1乙イトーイ
200 :
◆jVEgVW6U6s :2009/10/27(火) 02:09:26.28 ID:aol+Mums0
抜けがありました。
>>127の後にこれが入ります
『臨時会議では恥ずかしい所を見せてしまったな……ははっ』
( ・∀・)「恥じるべきは荒巻スカルチノフだ!
貴方以上に『セントラル』を思う人間はいない。貴方こそ我々の上に立って指導すべきだ」
『よしてくれ……きっと私は自分の身を思っているだけだ」
( ・∀・)「そのように、嘘偽りの無い謙遜が出来るからこそ、
貴方に議会長を務めて頂きたいのだ。貴方も思っているだろうが、私は柄じゃない」
『モララー……』
『……荒巻スカルチノフは、確かに心筋梗塞で倒れたのだな?』
( ・∀・)「ああ」
『……なら、まずは選挙に勝たなければな』
( ・∀・)「選挙? そんな煩わしい事……私の武力、クローン兵を使えばいい」
『なっ、クローン兵は全滅したと報告したじゃないか!?
いや、そんな事はどうだっていい! 君は、私に独裁者になれと言っているのか!?』
( ・∀・)「荒巻、それに消極的で保守的な人間ばかりで行う民主政治よりも、
貴方と私のように“真に人間を思う”者による独裁政治の方が、よっぽどマシに思えるが?」
201 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 02:16:36.73 ID:jLq1yR6sO
乙ーイ
202 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/27(火) 02:26:43.10 ID:r2rsWyxEO
イトーイ
荒巻ざまぁwwww
と思ったけど後々セカンドとして出てきたりしたらますます腹立つな
乙イトーイ
204 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
読むほ