ハルヒ「アナル、いじめ、シュールのSSはここまで来なさい!

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1以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
                          -‐'´ ̄'´ ̄` ヽ、
                     ∬   //, '///`´| | | ヽ 、ヽ
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                       `ヽ< | |  ヾ∨:::/ヾ:::彡' |

・SS投下の際は空気を読んでくださぁぃ。byみくる
・長編は完結できるように、途中放棄した日にはあなたのアナルはいただきますよ!by ふんもっふ
・長編投下はわかりやすいようにトリップや文頭にアンカーを付けなさい!by ハルヒ
・…キャラクターの口調、及びそれぞれの呼称についてはまとめサイトを参照すること。by ユキ
・自分で投下した長編はなるべくWikiで自分で編集したほうがいいと思うぞ。by キョン
・落ちを予想するのはやめ・・うをっ チャック開いてるぞ!by wawawa
・荒らしさんにはスルーなのね。by 阪中
・とりあえず気楽に投下するっにょろよ。by めがっさ
・1レスには最大30行、全角で2048文字、1行全角120文字まで入るのです。by ○
・スレが立ってから8日で落ちるのは……既定事項だ。by P&G

DAT保管庫(停滞中)  http://haruhiss.xxxxxxxx.jp/
新DAT保管庫+SS推薦http://vipharuhi.s293.xrea.com/
新まとめサイト      http://www25.atwiki.jp/haruhi_vip/
DATうpろだ        http://www.uploader.jp/home/harussdat/
雑談所(避難所)     http://yy42.60.kg/haruhizatudan/
雑談所携帯用      http://same.ula.cc/test/p.so/yy42.60.kg/haruhizatudan/
2以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 11:25:52.61 ID:G5pEvuB90
=====業務連絡===========

・まとめwikiの管理人さんが忙しいから、せめて長編だけでもSS作者は自分でまとめなさいっ!
・「SS作者だけど自分ではまとめられん!」と言うヤツは「まとめ要請とまとめ人たちの報告スレッド」に
 まとめ要請を書き込んでみるのも一つの手だな。
 まとめ要請とまとめ人たちの報告スレッド
 http://yy42.60.kg/test/read.cgi/haruhizatudan/1196380901/ PC用 
 http://same.ula.cc/test/r.so/yy42.60.kg/haruhizatudan/1196380901/携帯用
T乙
4以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 11:32:26.28 ID:G5pEvuB90
プリンもリクエストがあれば立てるのでヨロシク
5以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 11:43:29.52 ID:1ZGW0svZ0
実に乙でございます
6以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 11:45:26.39 ID:kMwVPGc40
乙じゃなくてポニテ以下略
7以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 12:08:07.31 ID:Sgn53y9aO
>>4
乙、いいんじゃないっすか
8以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 12:15:46.69 ID:lt3dte2QO
乙、昨晩は寝てたぜ
9以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 12:22:15.29 ID:kMwVPGc40
イチゴ味のスーパーゲーチーィー!
イチッゴもいーッぱい入ってるゥゥゥゥゥ!!
ケハッ♪アンメァィ!!
10以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 12:24:51.14 ID:wZNiVnCxO
いちおつ。

昨夜は夢で森さんとデンジャラスデートしたいと願いながら床についたよ。
で、夢は見られたのかって?タクシーに撥ねられる所までは覚えてるんだがな…
11以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 13:26:49.33 ID:G5pEvuB90
>>7
アナルですら過疎いんで立てんのやめとくわ。
必要なら立てといて。
12以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 14:09:27.79 ID:kMwVPGc40
ディフェンスに定評のある>>11
一時間以上開いてたw
13以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 14:12:26.95 ID:Sgn53y9aO
何という冷静な判断
14以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 14:33:23.45 ID:yOVaLPLPO
しかし落とさせない
15以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 14:41:28.52 ID:kMwVPGc40
yutori7になってからの方がスレ維持難しくなってるね、深夜の過疎そうな時間帯でも一時間足らずで落ちる事がある。
また別な鯖に移転してもらいたいもんだ。
16以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 15:02:58.22 ID:lt3dte2QO
惨事のおやつは文●堂
17以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 15:38:20.80 ID:ZEayO7pOO
●<一物!
18以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 16:19:14.31 ID:eEv0x3CT0
ふもふも
19以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 16:39:08.20 ID:YowdVBsvO
叩かれてからと言うもの、SSが仕上げられなくなった…
20以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 16:39:09.85 ID:G5pEvuB90
>>13
なんかスレ立て人が目立っちゃ悪いような気がするもんですまんなw

21以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 16:41:48.17 ID:z/fr7V77P
>>19
ここはvipだから叩きなんて挨拶、気にするなって
22以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 16:46:15.14 ID:5avHO1mQ0
宣伝
運営スレにて今後の本音・雑談室について検討中です><
23以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 16:48:52.61 ID:YowdVBsvO
>>21
まとめでぼこぼこだったんだ
評論家気取りは総じて死ねばいいとよく思う
24以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 16:51:33.61 ID:z/fr7V77P
>>23
どんまい
まとめってのがvipのまとめの事なら、住人のノリは同じだと思った方がいいよ
25以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 16:56:04.14 ID:x7bSRUWM0
>>23
ここ最近といってもまだ4種だけどへたなりにSSを投下している。
「乙」とか書いてもらうだけで正直満足だわ。
当然、「内容かぶり」とか「スレ汚し書くな」と思われているかもしれないが
>・とりあえず気楽に投下するっにょろよ。by めがっさ
なんだし。

別にそれを商売にしているわけじゃないんだし
評論家が嫌いなら最初から相手にしなければいいさ。
話題に上がるのは良くも悪くも関心をもたれている証拠。
26以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 17:15:36.80 ID:Sgn53y9aO
長門「くやーしなみーだぽろりー」
朝倉「懐かしい歌ね…」
喜緑「あの人まだハロプロに所属しているのかしら」
九曜「正確にはアップフロントエージェンシー」
27以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 17:19:23.29 ID:yOVaLPLPO
好きなことやってるんだから気にするなよ
28以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 17:39:39.34 ID:YowdVBsvO
>>27
その好きなことの中に「かまってもらう」ってことがあるからめんどくさい俺の性格(´・ω・`)
そんな精神構造だから本当の意味で創作の才能はないんだろうな。
29以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 17:48:25.84 ID:x7bSRUWM0
そういえば、SS書くときの服装の描写ってどうしている?
私は普段家族任せで何も気にしないが、嫁とかその友人にそれとなく聞いたところ
通販雑誌数冊と、HPを紹介された挙句に財布の諭吉さんが別世界にでかけてしまった

にもかかわらず、やっぱりわからん。
30以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 17:58:27.75 ID:IGzyd+ZT0
わたしなんかけなされもしないよw
31以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 18:25:31.57 ID:z/fr7V77P
>>29
なるべく私服にさせない、制服なら特に描写要らないし
どうしても私服を着るシーンではいつも苦労してる;
32以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 18:34:45.37 ID:lt3dte2QO
>>29
制服の一言で済ませる
33以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 19:00:20.15 ID:WoLzPEL40
おっと
34以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 19:06:55.00 ID:wZNiVnCxO
>>29
女子はテレビに出てるアイドルとかを参考にする。男子は描写しない。
35以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 19:07:46.23 ID:9wuTp32DO
ほつれたジャージ姿のハルヒ
糊の効いたシャツとサスペンダーのキョン
革のライダースーツとグラサンのみくる
よれよれのジーンズと首元が伸びきったTシャツの古泉
マフモフスーツの長門



喜緑「このように服装はその人の外面だけだけではなく、精神状態や状況説明の描写にも使うことが出来る大切なものです。
 だから会長、シャツはズボンに入れて下さい!」
会長「ヘいへい」ガサゴソ
喜緑「ベルトはウエストに、袖のボタンは全部閉めて下さい。
 あっ、ネクタイ曲がってますよ、しょうがないですね……」
36以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 19:23:42.62 ID:pu+wykeC0
キョン以外全裸な改変世界が舞台なら、何の問題も無いんじゃね?
37以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 19:24:36.12 ID:yOVaLPLPO
妹がいるから困ったことはない>服装
38以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 19:40:57.12 ID:jiqpjnvv0
頭痛い
39以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 19:41:36.65 ID:IGzyd+ZT0
わたし自身が妹だが、諦めている。わはははは…
40以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 19:47:09.32 ID:wZNiVnCxO
>>35
コナン君なキョンと不二子ちゃんなみくるを想像した。
41以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 19:55:22.42 ID:s9Hduzgk0
うちの妹と母親が妹の彼氏のためにバナナに赤いリボンでネクタイかけてるんだがお兄ちゃんどうすればいいの
42以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 20:06:44.35 ID:3frwkfMM0
笑えば、いいと思うよ。
43以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 20:25:29.81 ID:WoLzPEL40
●<
44以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 20:25:31.47 ID:TwrK0apCO
ニヤリ
45以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 20:44:07.13 ID:rMPUm5M70
>>29
ところで服装の描写ってどんな事したいの?
服マニアのキャラとか別にいないし通販カタログ程度の知識で十分だと思う。
キョン一人称で書くならファッションにあんまり拘りのない男子高校生の主観なんだから曖昧なくらいがリアルだと思う。
「●●はフリフリの飾りがいっぱいついた可愛い服を着て現れた」とか。









●<僕が分身してゴスロリファッションなんですよ!
キョン「正直たまりません」(色々な意味で)
46以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 20:56:19.28 ID:x7bSRUWM0
いろいろレスありがとう。参考にする

>>45
そのカタログ知識がね・・・みてもわからん(わかるきがしない)
いや、毎回服装がちがっておしゃれなお方が一人いるじゃないですか。
47以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 21:17:32.95 ID:dnKJ9V0f0
毎回コスプレ姿でおk
48以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 21:38:37.73 ID:B9qWqSvJO
ふむ
49 ◆jRKrCysHCg :2009/09/15(火) 21:47:19.72 ID:6c9j/Dc90
続きを投下したいと思います。

前の分↓
http://www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/5837.html
50長門有希の素顔 ◆jRKrCysHCg :2009/09/15(火) 21:48:23.21 ID:6c9j/Dc90
『よかったら…………持って云って』
長門、悪い。お前じゃないんだ。
『……』
そんなに泣きそうな顔をするな。
『……』
違う、お前じゃない。俺の長門は

…………

夢か。

眼鏡をかけ、オロオロしているあいつを見て脳みそが記憶を引っ張り出してきたらしい。

…………

長門。
ハルヒの悪だくみに巻き込まれ、文芸部部室と共にSOS団に組み込まれた女子。
あの頃も眼鏡だったな。いつから眼鏡じゃなくなったんだっけ?
初めて部屋に呼ばれた時も眼鏡だったな。
あの時あいつの話を聞いた時は可哀相な電波女だと思ったが
朝倉に殺されかけた時、真実の尻尾あたりを見せつけられた。
尻尾どころか毛先の枝毛くらいなのかもしれんが。
そうだ、その時あいつは『眼鏡の再構成を忘れた』とか言っていたな。
それ以来あいつは眼鏡をしていない。
ああ。俺があいつに『眼鏡をしてない方が可愛い』って言ったからだ。
唐突に気付いた。

…………
4時か。まだ寝れるな。
51長門有希の素顔 ◆jRKrCysHCg :2009/09/15(火) 21:49:20.15 ID:6c9j/Dc90
火曜3時間目は5、6組の合同体育授業である。
5組の教室が女子の、6組教室が男子の更衣場所となる。
であるからして、
「やっほー有希! 調子どう?」
長門が着替えに俺のクラスに来た。
「大丈夫」
「そ、よかった」
長門が俺の机の上に体操着袋を置く。
「んじゃな」
こくんとうなずく長門。昨日買った真新しい眼鏡。うん、良く似合う。しかし俺はやっぱりない方がいいなぁ。

「おいキョン、長門有希は眼鏡に戻ったのか?」
谷口は相変わらず女子に関して目ざとい。その観察力と情熱を少しでも勉強の方に振り分けたら多少人生が変わるぞ。
「女に目を向けているから人生が楽しい方に変わったんじゃないか。しかしやっぱ長門有希は眼鏡の方がいいな」
お前は眼鏡属性ありなのか。
「そうかな? 僕は無い方がいいと思うな」
おお、国木田。お前はわかっている。
52長門有希の素顔 ◆jRKrCysHCg :2009/09/15(火) 21:50:25.59 ID:6c9j/Dc90
そして授業開始後10分で事件が起きた。らしい。
というのもハルヒからの伝聞だったからだ。
「1500m走の2週目でダウンしちゃったの。信じられる!? マラソン大会で2位の有希がよ!?
 絶対おかしいわ! 何か病気なのかしら。心配だわ」
確かに心配だ。また眼鏡酔いか?
「あの娘一人暮らしでしょ? だから体調崩しても見てくれる人がいないわけじゃない。大丈夫かしら?」
確かに。宇宙パワー全開の時は全く気にならなかったが今は物凄く心配だ。
そして今俺には逼迫した心配事が別にある。
「なによ?」
「長門の制服一式がそのまま俺の椅子と机に残っているんだが」

長門は保健の先生に連れられてタクシーで早引けしていた。俺の机に制服を残して。


そして放課後、SOS団と6組の女子連中で長門家へ見舞に行く事でもめている。
正確にはハルヒと6組女子だが。
ハルヒの言い分は団員だから。6組女子の言い分はクラスメイトだから。まあどっちもわかる。
じゃあ一緒に行けばいいじゃないか。
「人が多すぎて迷惑じゃないの!」
んじゃあハルヒと6組女子で行けばいいじゃないか。
「あんたの預かってる服はどうすんのよ! ……ってあたしが預かればいいのか。
 そ、そうね。あたしと6組で行ってくる。団は休みにしてもかまわないから」
たまにハルヒは抜けたところがあるな。
そういや昨日、長門が6組女子に連れて行かれそうになっていたな。
何が起きたかを聞こうと思っていたがすっかり忘れていた。
まあ、あの様子じゃいじめとかじゃなさそうだから急ぐこともないか。
53以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 21:51:01.45 ID:rMPUm5M70
支援がてら

>>46
マヅでどんな描写したいんだかわからんのだけど、服に疎い男子高校生レベルで十二分。
テキトーに今流行ってるファッションと大まかな服の形と色を通販カタログで調べて、テキトーに印象を文字にすればいい。
服の薀蓄語らないで「新しい服」「可愛い服」なんてんでサラリと流したって別に問題ないと思う。
54長門有希の素顔 ◆jRKrCysHCg :2009/09/15(火) 21:52:30.23 ID:6c9j/Dc90
団は休みじゃない。
むしろハルヒがいないことによって遠慮なく話し合いができるってもんだ。
「事態は意外に深刻そうですね。取りあえず想像以上に長門さんが弱ってることがわかりました」
「喜緑さんはどうなんだろう?」
「昨日の体育では普段どおりだったような気がします」
朝比奈さんが小首をかしげる。
「しかしまいったな。これからずっとこんな調子なのか?」
「大いにあり得ますね。長門さんが休まない限り」
「でも長門さんは休みたくないみたい。やっぱり学校が楽しいんじゃないのかなぁ。それとも、ううん、何でもないです」
「朝比奈さん、気になることがあったら言ってくださいよ。何かヒントになるかもしれませんから」
「ええと、うーん、そう! 長門さんはまじめだから涼宮さんの観測を続けないといけないと思ってるんじゃないかな」
「……そうですね。その可能性も高いでしょう」
「古泉、何かほかにあるのか?」
「いえ、あらゆる可能性があると言いたいだけです。何せ長門さんが何を考えているかなんて想像不能ですから」
こいつはいけしゃあしゃあと嘘をつくからな。お前が何を考えているかも想像できねえよ。
だが長門の考えがわからないのは確かだ。
55長門有希の素顔 ◆jRKrCysHCg :2009/09/15(火) 21:53:35.17 ID:6c9j/Dc90
「さて、長門と連絡をとりたいわけなんですが、あの、朝比奈さんお願いします」
「へ?」
「いえ、今ハルヒと6組女子が長門の家にいるはずなんで。俺がかけると怪しまれるというか……」
「あ、そうですよね。わかりました」
「連絡する事とは何ですか? 夜でもかまわないのではないでしょうか?」
古泉が不思議そうに聞く。
なんとなくあいつの声を直接聞きたかっただけなんだが
「今日の場合、夜だと寝てる可能性があるからな。今なら騒がしくて起きているだろう。
 用という用は特にないんだが、今のうちに長門にリクエストがあるなら聞いておきたいし、
 元気なようならまた夜に電話できる」
ごまかしておく。半分は本当に長門の要望を聞いておきたいとは思っている。
「なるほど」
「かけますね」
朝比奈さんが長門に電話をかける。すぐ出たようだ。
「もしもし、朝比奈です。…… 元気ですか、え? ……そんな、わかりました。すぐ行きます」
え、何があったんですか!?
「涼宮さんと6組の子とで険悪な雰囲気になってるみたい」
おいおい、どうしたんだ、ハルヒ!?
「キョンくん、5組と6組で対立していましたか?」
いやそんなことはありませんでしたよ?
「取りあえず急いで行ったほうがよろしいでしょうね。タクシーを……」
「古泉くんとキョンくんは来ないでください。これは女の子の話なんで」
珍しくきっぱりと朝比奈さんは言い切った。
56以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 21:54:16.98 ID:rMPUm5M70
しえん
えんし
んしえ
57長門有希の素顔 ◆jRKrCysHCg :2009/09/15(火) 21:55:23.76 ID:6c9j/Dc90
「すいません喜緑さん、事態がさっぱり飲み込めないんですが……」
「そうですね、わたしもどこからどう説明すればいいのやら……。とにかく来てくれてありがとうございます」
「あ、いえ、長門とのサポートの約束でもあるんで気にしないでください」

喜緑さんの説明によると、
見舞いに行ったハルヒと6組女子の間が何故か険悪になり、
朝比奈さんと鶴屋さん(学校を出る前に一緒になったらしい)が長門マンションに着いた途端激化、
長門が泣き出した、長門が泣くというだけで異常事態だと分かるが、
その時に喜緑さん到着でみんな追い出され俺が召集を受けた、となるようだ。
ついでに言うとまだ部室にいた俺が喜緑さんの電話を受けている時、古泉は機関から電話を受けていた。
つまり
「閉鎖空間が発生しました。なにか涼宮さんの機嫌を悪くする事態が発生したようですね」
と結構深刻な状況となっていた。

ちなみに長門は寝ている。どうやら本当に体調を崩したようで、枕もとには病院で出た薬が置いてある。
「保健の先生によると風邪だそうです」
「あの、喜緑さん、何故知っているんですか?」
「言ってませんでしたっけ? わたしと長門さんはいとこ、ということになっています」
ああ、なるほど。
「緊急連絡先はお互いにしているので学校から連絡がありました。
 本当はもっと早く帰って看病しようと思ったんですけど、買い物しているうちに遅くなりまして」
しかしなんでそんな騒ぎになったんでしょうか。
「いくつか理由があるようですが」
喜緑さんは何故か意味ありげに俺を一瞥し、
「要はみんな長門さんが好きなんですね。で、取り合いみたいになったようです。
 朝比奈さんと鶴屋さんは中立の立場で説得しようとしたみたいなんですが、
 長門さんのクラスメイトはそうは思わなかったようですね。
 涼宮さんとよく一緒にいるところを見られてますから彼女たちの考えもわかります」
たしかに。
58長門有希の素顔 ◆jRKrCysHCg :2009/09/15(火) 21:56:54.77 ID:6c9j/Dc90
喜緑さんが溜息をつく。
「あした朝比奈さんと鶴屋さんに会って謝らないとダメですね。一緒に追い出してしまったんで」
「あの2人ならわかってもらえますよ」
「だといいんですが。でも残りの子には反省してもらわないとダメですね。
 具合の悪い有希ちゃんの前で何を考えているんだか…… 常識ってものがないんでしょうか?
 自分がされて困ることは他人にやっちゃダメでしょ!
 ただでさえ有希ちゃんは弱っているのに!」
うわ、ちょっと本気で怒ってる。長門に対する呼び方が素になっていますよ。
「あなたにもしっかりしていただかないと」
俺!?
「だいたい有希ちゃんがあなたに……。すいません、筋違いですね。ちょっとその、興奮しました」


「あの、長門の風邪は大丈夫なんでしょうか? 免疫力がなくてひどい状態になるとか……」
「そのあたりは大丈夫です。確かに普段は情報処理で体調を整えていますが、通常の人間くらいの抵抗力はあります。
 ただ、いつも情報処理で症状をキャンセルしているので、いきなり体験するとしんどいかもしれませんね」
「そうですか。念のため明日は休みの方がいいと思うんですが」
「嫌」
「長門!?」
59以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 21:57:48.89 ID:G5pEvuB90
しえげなべいべ
60長門有希の素顔 ◆jRKrCysHCg :2009/09/15(火) 21:58:11.96 ID:6c9j/Dc90
いつの間にか目を覚ましていた。なんかパジャマの長門も可愛いな。いかんいかん、鼻の下を伸ばしている場合ではない。
「休まない。学校は行く」
「有希ちゃん、明日は休みましょ。それとも何か用事があるの?」
「用事は、無い。ことも、無い……ない」
えらく歯切れが悪いな。
「とにかく休む気はない」
知ってはいたが意外と長門は強情である。これは説得に時間がかかりそうだ。
「ええと、」
喜緑さんが長門の耳に口を寄せ
「……………」
何故か慌てる長門、そしてちらっと二人で俺を見て
「わかった。休む」
喜緑さん、いったいあなたは何を言ったんでしょうか?
「簡単なことです。ひとつお願いがあるんですが」
はい?
「明日、ここに寄ってくれますか? お土産付きで。長門さんは食いしん坊なんで」
「最後のは余計」
なるほど、食べ物で釣るわけですね。
「わかりました。長門、何食べたい?」
「……あなたに任せる」
しかし喜緑さんは長門に何を吹き込んだんだろうか?
61以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 21:58:28.72 ID:rMPUm5M70
しねんたい!
62長門有希の素顔 ◆jRKrCysHCg :2009/09/15(火) 21:59:42.70 ID:6c9j/Dc90
「……」
「……………」
ずっと背後からプレッシャーを受けながら順調に午後の授業は進んでいく。

今朝からハルヒは機嫌が悪い。事の顛末は知っているが、それを知っている事をハルヒに知られるとまずいことになる。
なんかややこしいな。というわけで知らない振りしてたずねる。
「ようハルヒ、長門の様子はどうだった?」
「……」
「……ハルヒ?」
「風邪よ。だから有希は元気がない」
「……んで?」
「それ以上でもそれ以下でもない!」
会話終了。
それ以上は話しかけるな的な視線で睨みつけてきた。なんか最初に会った頃を思い出すな。
そして今に至る。ちなみに長門は休み、古泉も休み、朝比奈さんまで休みである。
朝比奈さんが休んだことによって鶴屋さんも喜緑さんもブルー気味で、まさにデフレスパイラル。
なんでそんな事を知っているかって?
昼休みにハルヒが食堂に行っている間に鶴屋さんと喜緑さんという異色のコンビがうちのクラスまで訪ねてきたからだ。
「ごめんねーキョンくん。みくるがさぁ、ショック受けて休みなんだ」
「ごめんなさい」
「あー、えみりんは悪くないっさ。ちょっとみくるが勘違いし過ぎてるだけだしさぁ」
「ですが……」
「残念ながらみくるは空気を読むというか以心伝心というかちょっとそっち方面が弱くて……」
痛々しい程の気のつかいあい。
「あの、喜緑さんから朝比奈さんに電話してみればいいんじゃないですか?」
「しました……」
「演技で一緒に追い出された事に気が付かなかったことにみくるは落ち込んでいるんだよ……」
……そうですか。そっちでしたか。
「正確には『そっちも』だね。二重に落ち込んじゃってさ……」
63以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 21:59:57.79 ID:lt3dte2QO
昔みたいに空支援できた方が面白かった希ガス
64長門有希の素顔 ◆jRKrCysHCg :2009/09/15(火) 22:01:09.71 ID:6c9j/Dc90
「キョン、いくわよ!」
放課後、強引にハルヒに部室まで連れて行かれる。
「なぁハルヒ、なんかみんな休みらしいんだが今日の活動はどうするんだ?」
「みんな? どういうこと? なんであんたが知ってるの?」
「い、いや、古泉から『今日は体調不良で休むからゲームを持って行けなくてすまない』みたいなメールが来てたし
 昼にたまたま鶴屋さんに会って朝比奈さんが休みってこと聞いたし、」
しまった、長門をどうする。
「あたしんとこにみんなから休むってメールは来てるわ。で、なんで有希の休みまで知ってるの?」
頑張れ、俺の灰色の脳細胞!
「え、な、長門からも休むってメールが来たぞ?」
「ふーん」
ジト目で俺を見る。間違いない、疑っている。
「直接電話じゃなくて? 見せてよ、携帯」
やばい、今日は長門からメールも電話も来ていない。つーかなぜすんなりと信じない?
それに喜緑さんからの着信を見たらハルヒがどう思うかわからない。絶体絶命だ。えぇい、ままよ、
「おーいハルにゃーん!!」
「あ、鶴屋さん! みくるちゃん休みなんだって?」
救いの女神は鶴屋さんとして降りてくださった。
「そうなんだよ。風邪だってさ。これから見舞いに行くけどハルにゃんもどうだい?」
「当然! って言いたいところなんだけど、困ったことに有希も……、い、いいわ、みくるちゃんのお見舞いね!」
長門の名を出した瞬間、ちょっとだけ顔をしかめたのは昨日喜緑さんに追い出された事を思い出したんだろうか?
「そうね、キョン、あんたは有希の見舞いに行ってきなさい! あたしはみくるちゃんとこに行くから!
 鶴屋さん行きましょ! みくるちゃん食欲あるかしら? ケーキがいいかな?」
「う〜ん、買って行って駄目なら冷蔵庫に入れとけばいいよ。キョンくんまったね〜〜」
鶴屋さんは俺に意味ありげなウィンクをして、ハルヒと共に行ってしまった。
その全行程30秒、ハルヒはよっぽど昨日の出来事が気まずかったんだろうか?
即決で長門の見舞いを俺に任せた。まぁ、絶好の機会だ。ハルヒ公認の元、堂々と長門の家に行けるんだからな。
……公認って。何様だ、ハルヒ?
65長門有希の素顔 ◆jRKrCysHCg :2009/09/15(火) 22:02:47.74 ID:6c9j/Dc90
喜緑さんの分を含めてコンビニで適当にプリンやらヨーグルトやらをカゴに放り込む。
あいつは何が好きだっけな? カレーは売るほどあったな。
そう言えばおでんを一緒に食った覚えが……。
あー。
あの時だ。
朝倉もいたな。
…………

いかんいかん。気にし過ぎだ。
取りあえずデザート系だけでいいだろう。
最近はスイーツって言った方がいいのか?
しかし長門は浮ついた流行的な言い回しはしそうにないし、
ハルヒは意外と古風というか流行に鈍感だしまずズレている。
朝比奈さんは長門的、古泉はハルヒ的な感じでやっぱり言いそうにない。
ううむ、時代に惑わされないSOS団か。『SOS団』っつーネーミングセンスもどうなんだ?
などとアホなことを考えながらレジを済ませ、長門のマンションに到着する。
手慣れた手順でインターフォンの番号を押し

……
………?
へんじがない ただのしかばねのようだ



66以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 22:03:37.63 ID:rMPUm5M70
師団
67長門有希の素顔 ◆jRKrCysHCg :2009/09/15(火) 22:04:09.57 ID:6c9j/Dc90
なわけあるか!!
寝ているのか? それともどこかへ出かけてるのか? ずっと寝ているのも退屈だろうし。
でも俺が行くことを知っているんだから連絡くらいは欲しいもんなんだが。
電話してみるか、と携帯を手に取るといきなり電話が鳴りだした。
【発信者:長門 自宅】
へ? 家にいるのか?
『ごめんなさい。あと10分待って』
開口一番長門が謝ってきた。
「いや、かまわんぞ。でもなんでインターフォンに出なかったんだ?」
『……片付けをしていて………』
「そうか。わかった、待ってるぞ」

ううむ、これで片付けを理由に足止めされたのは何度目だ?

「こっちの部屋は絶対に開けないで」
「だから下手に言われると余計に見たくなるって。『鶴の恩返し』くらい知ってるだろ?」
「……」
今の長門はすぐに赤面する。意外な一面が見れて嬉しい半面、『あの世界』の長門を思い出し胸が痛む。
あの時は躊躇なく元の世界に戻るためにエンターキーを押したが、
はたしてそれが真の正解だったかどうか、今でもたまに考えることがある。
確かにハルヒがいない、朝比奈さんと鶴屋さんは赤の他人、古泉もいない。
いるのは小心者の長門と朝倉だけ。すこし寂しい世界だ。
だがハルヒが変態パワーを持ち、それに群がる宇宙人、未来人、超能力者がいる今こそ変な世界じゃないのか?
もしあの時
「?」
長門が不思議そうに俺を見ている。
「い、いや何でもない。それより冷蔵庫にプリンを入れないとな」
あわてて台所に逃げた。
さて結構プリンやらヨーグルトやら買い込んできたからな。冷蔵庫に空きはあるかな、と。
68長門有希の素顔 ◆jRKrCysHCg :2009/09/15(火) 22:05:32.59 ID:6c9j/Dc90
扉をあけるのにはたいして力入らなかった。中からの圧力でパワーアシストされたからだ。
「わたしがやる!」
惜しかったな、長門。あと半秒早かったら間に合ったかも知れん。
しかしよくこれだけ詰め込んだな。ポテチは冷蔵庫に入れなくていいんだぞ。
あとジャガイモは入れると悪くなるからな。食パンは場合によるな。
と、振り返ると今にも泣きそうな長門が立っていた。
「ありがとう。今日は帰って」
「な、長門!? 」
「帰って」
い、いや、そんなに気にするほどの失敗じゃないだろ。
「…………………………………………」
いつものような無表情を頑張って作っているのに瞳はうるうるとした長門。
ちょっと和んでしまったが、その俺の表情が癇に障ったらしい。
「帰って!」



69長門有希の素顔 ◆jRKrCysHCg :2009/09/15(火) 22:06:46.17 ID:6c9j/Dc90
長門にマンションを追い出され、特に用事もなかった俺はそのまま自宅に帰り、
なんとなく悪いことしたな、と思いつつもそこまで悪いことだったか?
などと気分が晴れないまま飯を食い風呂に入ってだらだらしながら
やっぱ長門に謝っておくか、あいつは今不安定なんだし、と携帯電話を手に取った時着信があった。

【発信者:喜緑さん】

喜緑さんはいきなり謝ってきた。
『ごめんなさい。せっかく来て頂いたのに』
いえ、そんなこと大したことじゃないです。それより長門の方は。
『その、寝室から出てきません。長門さんに謝らせようしたんですが』
いやぁ、悪いのは俺の方で
『いえ、自分の失敗がばれて逆ギレなんて許しません。明日必ず謝らせますから』
その、そんなにおおごとでも
『すいません、有希ちゃんの為でもあるんで。この辺りはきっちりとしておかないと』
なるほど、保護者として長門を教育するにはいい機会なんだろうなぁ。
最後に喜緑さんは俺が持っていった巨大プリンの礼を言って電話を切った。
なかなか売っていない代物らしい。
たしかに珍しいと思って買ったんですが喜んでもらえてなによりです。
ただ一つ残念なことがあるとすればみんなで食べたかったことくらいですね。

なんとなくモヤモヤは晴れつつあったが、明るい気分になれず早めに寝ることにする。
長門、今日もお前は俺の夢に出てきそうだ。


70以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 22:06:56.78 ID:rMPUm5M70
長門が「!」を!?
71 ◆jRKrCysHCg :2009/09/15(火) 22:08:05.71 ID:6c9j/Dc90
取りあえずここまで。全体の半分くらい来ました。
支援ありがとうございます。
72以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 22:10:14.52 ID:rMPUm5M70
>>71
乙!続き待つぜ
73以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 22:14:24.65 ID:9wuTp32DO
>>71
乙!毎回楽しみにしてます
喜緑さんそのうち過労で倒れるんじゃないかなw
74以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 22:15:04.77 ID:G5pEvuB90
>>71
乙!
75以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 22:21:06.24 ID:lt3dte2QO
読み終わった、おつつ。
続き待ってる
76以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 22:30:49.74 ID:rMPUm5M70
プリン立てようとしたら弾かれた、誰か頼むorz
77以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 22:32:21.05 ID:WoLzPEL40
行ってこよう。
78以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 22:33:04.27 ID:G5pEvuB90
立てるかい?
79以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 22:34:30.18 ID:WoLzPEL40
ハルヒ「ちょっとキョン!あたしのプリン食べたでしょ!?」
http://yutori7.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1253021583/
80以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 22:55:26.57 ID:WoLzPEL40
81以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 23:13:26.07 ID:lt3dte2QO
ヤフオクで欲しい服が見つかった。
82以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 23:16:43.79 ID:rMPUm5M70
>>81
詳しく描写してください!
83以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 23:22:18.08 ID:lt3dte2QO
>>82
制服
84以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 23:29:05.90 ID:+FP84hLMO
>>83
詳しすぐるw
>>71
おつ。続きが楽しみだ。
85以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 23:31:25.68 ID:IGzyd+ZT0
カーディガンを買おうと思って検索掛けたら、長門さんの制服セットが出てきたw
86以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 23:34:12.77 ID:rMPUm5M70
>>83
87以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 23:50:34.89 ID:rMPUm5M70
おっと
88以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 23:59:24.40 ID:G5pEvuB90
そろそろ寝る
89以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 23:59:41.91 ID:ZEayO7pOO
>>85
長門=カーディガンwww
90以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 00:15:45.13 ID:iLF1IfnYO
オーバー
91以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 00:31:15.44 ID:n8AttXBu0
長門さんのカーディガンは学校指定なのだろうか?
学校指定でないなら、消失で色とりどりのカーディガンを着た北高女子が見られるのでは…と思った。
92以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 00:50:08.52 ID:UekKBYguO
阪中「寒いから首にルソーを巻くのね」
93以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 01:03:11.43 ID:OzRZ86KvO
セレブか!
94以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 01:18:43.76 ID:kh7hfkhk0
設定画見たらナガモンと概ね同じカーディガンを他の女子生徒も着用してるよ。
でもカーディガンのデザインなんてそんなにパターン無いから学校指定なのかは言い切れない。
サムデイインザレインではみんな制服の上に私物コート着用だった。
95以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 01:26:02.74 ID:E3LrO0UlP
あ、ハルヒも長門と同じカーデだったもんな
となると公式設定はないとしてもアニメでは学校指定って事なのかもしれない
96以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 01:48:48.39 ID:iK2ygF6v0
寝る前に
97以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 01:49:37.27 ID:afd8WSQL0
一発
98以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 01:51:37.56 ID:afd8WSQL0
やらないか?
99以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 01:56:14.40 ID:afd8WSQL0
俺しかいない予感


保守間隔30分ぐらいでいい?
100以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 02:02:03.02 ID:Oor2gSWBO
いや
三分で
101以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 02:07:10.11 ID:afd8WSQL0
>>100
こっちはまじめに聞いてんのに
102以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 02:09:20.55 ID:kh7hfkhk0
俺もいるぞ
103以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 02:26:14.63 ID:E3LrO0UlP
1時間くらいは大丈夫だと思うぞ
104以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 02:34:40.87 ID:afd8WSQL0
●<保守
105以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 02:39:57.69 ID:kh7hfkhk0
概ね過疎時間帯一時間、ラッシュ時間帯30分を目安にしてるが、yutori7になってから不安定。
こういう未明の超過疎時間帯に一時間足らずで落ちたりとかしてる。
まあVIP板って全般に2ちゃん有数の流れの速さがある板だからね、雑談でもなんでもしてレス数伸ばさないと死ねる。
泳ぎ続けないと死ぬ魚みたいなもんだw
106以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 02:42:03.69 ID:kh7hfkhk0
そして俺は寝る
起きるまで頼むぜ
107以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 03:17:28.61 ID:E3LrO0UlP
眠い
108以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 04:10:39.75 ID:/jq1zCwL0
らめえ
109以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 04:42:17.39 ID:E3LrO0UlP
おやすみ
110以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 05:29:37.46 ID:wzlk9t3J0
おはよう
111以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 06:07:41.45 ID:FwYZ7/v00
スミオヤ☆
112以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 06:42:43.70 ID:0bpcmott0
あさ
113以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 07:35:09.10 ID:0bpcmott0
0ばいとぱそこんもっと
114以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 07:35:23.11 ID:iLF1IfnYO
>>105
難しいな
115以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 08:17:44.85 ID:spzoiUGaO
おは
116以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 08:18:29.83 ID:OzRZ86KvO
おはようございます。腹壊した痛い
117以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 08:19:04.18 ID:K99ZR1B3O
○<たまには真面目な発言をしたいものです
118以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 08:52:48.00 ID:afd8WSQL0
保守
119以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 09:48:55.40 ID:kh7hfkhk0
あぶねぇw
120以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 09:56:45.93 ID:eJo9gQtZO
いい天気だ。
そろそろ体育祭の準備の季節か?
121以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 10:11:20.07 ID:/0soh3sTO
あと文化祭か
122以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 10:48:14.91 ID:kh7hfkhk0
今年は防災の日ネタが無かった
123以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 11:13:43.29 ID:spzoiUGaO
うっうー
124以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 11:37:06.37 ID:eJo9gQtZO
天高く
125以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 12:08:47.66 ID:K99ZR1B3O
穴ホレる古泉
126以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 12:40:16.33 ID:Bl2/wK3y0
長門「天高く豚肥ゆる秋」
みくる「長門しゃんはスリムで羨ましいでしゅねwwww」
長門「……」
みくる「お洗濯もお胸でできそうでエコロジカルでしゅwww」
長門「……憎い、体脂肪率の低いこの身体が憎い」
みくる「wwwwwwwwwwww」
ハルヒ「団長ですが部室の空気が最悪です」
127以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 12:58:51.76 ID:Bl2/wK3y0
朝倉「そんな事が学校であったの?」
長門「」ハムハフッ!ハフハフッ!
朝倉「食べ過ぎは身体に毒よ」
長門「臀部や腿で勝ってるあなたにはわからない」オカワリッ!
みくる「下半身の肉付きいいでしゅよねwwww」
長門「…なぜ居る?」
みくる「おでん美味しいでしゅwwww」
朝倉「原作じゃそんな描写ないのに…ひどいわ…」
長門「髪型セミロング(原作)」
みくる「ビジュアル重視でしゅねwww」
喜緑「長女ですが良くわからない展開です」
128以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 13:04:56.87 ID:Bl2/wK3y0
長門「朝比奈みくるや涼宮ハルヒに対して嫉妬心を抱いた事は少ししかない」
129以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 13:14:44.70 ID:spzoiUGaO
山根「朝倉さん毛深ぇーよ」


山根「だが、それがいい」キリッ
130以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 13:35:46.73 ID:dZpMWf+jO
谷口「良く見たら…国木田って可愛いよな…」
国木田「谷口…」
谷口「く、国木田いたのか」
国木田「確かに僕は女装すれば涼宮さんや朝比奈さんの倍は可愛いけど、男だよ?」
谷口「すげぇ自信だな…」
国木田「谷口は僕が男でも良いの?」
谷口「男でも構わんですたい!」


ハルヒ「谷口×女装国木田か…新しい、惹かれるわ」
長門「次の文芸誌はそれで」
キョン「もうやだこの世界…」
131以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 13:58:56.32 ID:BlPb6dDKO
おはよう
132以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 14:14:59.39 ID:Bl2/wK3y0
長門「新ジャンル・プランパー長門」

長門「速攻で情報統合思念体に却下された」

長門「再申請再申請再申請再申請再申請再申請再申請再申請再申請再申請」

長門「胸だけはそのままというシミュレーション結果が送られてきた…」

喜緑「長女ですが海藻食べ過ぎると下痢します」

朝倉「なにこれ」
133以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 14:41:37.76 ID:/0soh3sTO
いいてんきいいきぶん
134以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 15:01:38.64 ID:ilT5WQxh0
せぶん、いれぶん、いいかなぶんがきずをなおしてくれた!
135以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 15:04:52.14 ID:kh7hfkhk0
昼アナルうめぇ
136以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 15:41:13.20 ID:eJo9gQtZO
ぽっぽー
137以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 16:07:53.20 ID:/0soh3sTO
なにかなーやみはーありーませーんーかー
138以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 16:34:00.01 ID:0bpcmott0
わたしはなやみがないとおもわれているらしい
139以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 16:39:05.96 ID:BN7ibynd0
古泉「ずばり、3人の中で結婚するなら誰ですか?」
キョン「朝比奈さんです」
古泉「その心は?」
キョン「ハルヒだと、喧嘩するたびに閉鎖空間でお前にも迷惑掛かるだろ」
キョン「長門は、情報操作で都合よく書き換えちまうし最悪世界まで壊してしまう」
キョン「朝比奈さんは、少なくともそういう迷惑行為はしない」
古泉「過去に戻っていろいろやるかもしれないですよ」
キョン「喧嘩する原因を消すならそれはいいことじゃないか」
古泉「・・・」
140以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 16:52:20.15 ID:eJo9gQtZO
キョンの消失
141以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 17:30:33.83 ID:RPuSzUJy0
ついでにスモチも消失
142以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 18:00:08.42 ID:UKishlvd0
眉毛焼失
143以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 18:22:14.46 ID:OzRZ86KvO
化粧落としたら眉毛無い女っているよね。
144以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 18:43:16.60 ID:RPuSzUJy0
いるいる
あれはやりすぎだと思う
145以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 19:02:33.26 ID:0Fth6G850
時代は平安貴族
146以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 19:08:13.41 ID:kh7hfkhk0
画像も張らずにスレ立てとな(AA略)
147以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 19:20:05.01 ID:UKishlvd0
148以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 19:30:10.69 ID:E3LrO0UlP
ブラクラ中位
149以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 19:31:55.34 ID:kh7hfkhk0
正直スマンカッタ(AA略)
150以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 19:40:56.77 ID:tor/LA1qO
この程度でブラクラとか……
151以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 20:00:34.08 ID:kh7hfkhk0
アフン
152以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 20:13:33.89 ID:gejCFnM+0
153以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 20:21:38.58 ID:E3LrO0UlP
暑い
154以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 20:40:04.01 ID:UKishlvd0
適温
155以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 20:58:19.72 ID:9wzfpobI0
新聞見てたら深夜に谷口な夜っていう番組があって咄嗟にWAWAWA思い出した
156長門有希の素顔 ◆jRKrCysHCg :2009/09/16(水) 21:05:35.55 ID:wzlk9t3J0
投下したいとおもいます。

前回分
>>50-69

その前
http://www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/5837.html
157長門有希の素顔 ◆jRKrCysHCg :2009/09/16(水) 21:06:38.19 ID:wzlk9t3J0
やはり長門は夢に出てきた。
あの世界でオドオドとした長門は俺を恐れ逃げてしまった。
俺は頼みの綱である長門を探しまわったがどこにも見当たらずという焦燥感の中、目覚まし時計でこの世に帰ってきた。



早く長門に会いたい。



まぁ、案外早く俺の願いは叶えられた。
朝、学校の校門前に着くと長門が俺を待っていてくれたからだ。善行は積むものだ。
ただ、しょんぼりとした、そう、まさに『しょんぼりと』俺を待ち構えていたのだが。
「ごめんなさい」
いきなり謝ってきた。
「いや、いいんだ。ちょっと俺も調子に乗っていたかもしれん」
あまりに真剣で申し訳なさそうな顔をする長門を見るとこっちが悪い事をした気になる。
俺も謝っておけば長門も少しは気が楽になるだろう。
「いいえ、あなたは全く悪くない。全面的にわたしが悪い。ごめんなさい」
い、いいから頭を上げろ。
「大丈夫だ、怒ってなんかないぞ」
「本当?」
う、見上げた顔がちょっとかわいい。
「ああ。怒っていない」
「……ありがとう」
158長門有希の素顔 ◆jRKrCysHCg :2009/09/16(水) 21:07:53.56 ID:wzlk9t3J0
早く長門と和解できてすごく楽になれた。
胃の不快感はすっと消え、授業中もよく眠れそうだ。
と、アホなこと考えながら長門と一緒に教室までいくと今度はハルヒが待ち構えていた。
こっちは『しょんぼり』とは程遠い仁王立ちだが、表情は真剣だった。

「有希! ごめんなさい!」
おとといの話なんだろう。
「あなたは悪くない。わたしがイライラしていただけ。見舞いに来てくれてありがとう」
「有希が体調悪いのに騒いだあたしが悪いの」
「大丈夫。来てくれてうれしかった」
一応双方の気が済んだようで予鈴とともに長門は教室に入っていった。
さて俺も
「で、なんであんたが有希と一緒に教室に来たのよ」
いいだろ、流せよそこは。
「たまたまだ。それよりなんで長門に謝ってたんだ? なんかしたのか?」
一瞬嫌なことを思い出したような表情の後、しまった、顔に現れた!的な表情、そして
「何でもないわよ」
無表情。
それっきりハルヒはだんまりを決め込んだ。
159長門有希の素顔 ◆jRKrCysHCg :2009/09/16(水) 21:09:19.86 ID:wzlk9t3J0
「ようキョン、ラブラブだな、それとも『ラヴ』がいいか?」
ち、谷口か。タイミングが悪い上に下品なやつだ。
席に向かいつつ戯言を聞き流す。ってラブラブってなんだ?
「しっかし最近の長門はなんかかわいいな。 眼鏡もだがちょっと表情でるだけであんなにレベルが上がるとは。
 俺もまだまだ見る目がないな、クソッ」
心底悔しそうな谷口。アホか。
「お前、涼宮は見間違えたが、早い段階で長門を見つけ出してるからな。正に『機を見るに敏』ってやつだな、キョン。」
な、なんでここでハルヒと長門の名前を出すんだ! しかも面倒なハルヒの近くで
無表情だったハルヒの横顔がこわばるのが見えた。
谷口、帰れ! 早く席につけ! 始業時間だ!
「きっちり長門をゲットしてるんだからなー。待ち合わせかこのヤロー」
「おーい早く席につけー」
岡部、遅いぞ……。
160以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 21:09:23.41 ID:kh7hfkhk0
支援かなにか
161長門有希の素顔 ◆jRKrCysHCg :2009/09/16(水) 21:10:33.80 ID:wzlk9t3J0
ハルヒの何とも言えない不機嫌オーラを背中に感じつつ数学の授業は進む。
初めて授業が終わらないでくれという気になった。
しかし時間の流れは正確無比で、
そういや朝比奈さんは時間の流れはパラパラ漫画みたいなものだと説明していたが
紙の数は増やすことはできるのか?
増えても紙が薄くなったら意味はない?
などとSF物理学もどきを思考しているうちに
きっちりと終了時間が来た。
ガタン、後ろの席から大きな音、そして首根っこを掴まれ、
「す、涼宮!? なにすんだ!?!?」
「いーから来なさい!!」

谷口がハルヒに拉致されていった。
「キョン、谷口は何かしたの?」
知るか。……知ってるよ、今朝の発言の真意を問いただす気なんだろう。
「ふーん。僕の勝手な予想だと涼宮さんはキョンの外堀を埋めようとしているんだと思うんだけど」
国木田、実のところ同意だ。だから俺は行く。
「急いだ方がいいね。間違いなく次は長門さんの番だから」
ああ。……なんでお前まで長門の名を出すんだよ。
廊下から6組を覗くと長門は女子に囲まれていた。ここから長門を連れ出すのか? 絶対無理だ。
待てよ、このバリケードを突破するのはさすがにハルヒでも無理じゃね?
よし、君たちに託す。頑張れ6組女子連合!!
162長門有希の素顔 ◆jRKrCysHCg :2009/09/16(水) 21:11:55.33 ID:wzlk9t3J0
「あたしは有希に用があるの!!」
「わたし達も長門さんに用があるのよ!」

最悪だ。まさかハルヒが特攻かまして長門を連れ出そうとするとは思わなかった。
いや、その可能性に気付くべきだった。
なにせ転校直後の古泉を拉致したり商店街での物資提供交渉を成功させた女だ。躊躇するわけない。
「あんた5組でしょ!? なんで勝手に入って来てるの?」
「いいじゃない、教室移動で入ったり出たりしてるでしょ」
「次の時間は違うでしょ」
大声でやりあっているから当然野次馬も集まる。
長門は、あいつは無事なんだろうか。人ごみでどうなっているかよくわからない。
すると
「……」
マンガの喧嘩のシーンで当事者が囲みからこそこそ出ていくシーンがあるが
まさか本当にそんなことができるとは思わなかった。
「長門!」
6組の男子連中にカバーされ長門は教室の外に出てきた。
意外と長門は6組に溶け込んでいるようだ。
「大丈夫か?」
「だ、大丈夫、それよりトイレに……」
あ、ああ。早く行ってこい。
163長門有希の素顔 ◆jRKrCysHCg :2009/09/16(水) 21:13:13.45 ID:wzlk9t3J0
「おいキョン、早く涼宮を回収してくれ!」
顔なじみの6組の奴に文句を言われる。
「うちの女子が涼宮と喧嘩するのも困るがそれ以上に長門さんが迷惑するだろ」
す、すまん。
「クソ、何だって長門さんは……まぁいい、それより」
「早く連れ帰ってくれ!」
何とかうちのクラスの連中の手を借りてハルヒを引っ剥がす。
「何すんのよキョン! 国木田! あんた強く引っ張りすぎよ!」
「アホか! なんで他のクラスで騒ぐんだ!」
「あたしは有希に用事があったのよ!!」
「時間切れだ」

移動教室をはさんだりしてなんとかハルヒを6組に突入する事態は避けることに成功した。
が、そもそも何故ハルヒが長門を追いかけているかを俺は失念していた。だから
「いいわ。直接執行よ」
昼休み、ハルヒは食堂へ行かず俺を端まで追いつめた。
「何がだ」
「キョン、あんた今朝有希と何があったの!」

不覚にも答えに詰まってしまった。
164長門有希の素顔 ◆jRKrCysHCg :2009/09/16(水) 21:14:41.29 ID:wzlk9t3J0
「い、いや、たまたま会っただけで」
「谷口は有希があんたを待ってたって言ってるわよ!」
あんのやろー。
しかしここでふと気付いた。
「なんで長門が俺を待ってるのをハルヒは怒ってんだ?」
「!、え、と」
ハルヒが固まる。
「昨日、長門の家に行ったらあいつが寝ていたんだ。
 で、世話役として喜緑さんがいて、ああ、知ってるか? 長門と喜緑さんはいとこらしいぞ」
『喜緑さん』の所でハルヒの表情が硬くなるのを見逃さない。
どうも今のハルヒにとって喜緑さんは鬼門らしい。
「んで、買っていったプリンやらを渡して帰ったんだ。今朝はその礼を言われた」
とっさにこれだけ嘘がスラスラでるとは天才じゃないか? ところどころ真実が交る理想的な嘘だ。
「長門を追い回すほどの内容か?」
「もういいわよ、わかった」
無事ハルヒを納得させ、納得したのかはともかく静かにさせ、団活の時間となる。
165長門有希の素顔 ◆jRKrCysHCg :2009/09/16(水) 21:16:13.31 ID:wzlk9t3J0
ここで俺はミスを犯した。長門と口裏合わせしなかったことだ。
今の長門は若干空気が読めない子になっていることを忘れていたのだ。
だから
「キョン、なんで嘘ついてごまかすの? 有希と喧嘩したんでしょ!」
あっさり長門が自白させられた。全部。俺が止める間もなかった。
が、俺も半分開き直っている。
「俺と長門が喧嘩して仲直りしたことで何で俺が責められるんだよ」
「え、あ、でも有希を泣かせたんでしょ!」
「それはわたしが悪い……」
「有希は黙ってて」
「お前が洗いざらい聞くからせっかく隠してた失敗をお前に聞かれることになったんだぞ」
ここは強気に攻めてみる。
「俺は長門の名誉を守るためにあえて黙ってたんだ」
「それほどのものではない」
長門、ちょっと黙ってろ……。
「……もういいわよ! みくるちゃん、お茶!」



今日も古泉は来なかった。
166以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 21:16:18.86 ID:E3LrO0UlP
いま全体でどのくらい進んでるんだろうか
167長門有希の素顔 ◆jRKrCysHCg :2009/09/16(水) 21:17:43.89 ID:wzlk9t3J0
やっと来た金曜日、ただ事態は悪化する一方だ。
ハルヒの機嫌は悪いままで古泉は今日も欠席。もしかしたら今この瞬間も戦っているのかもしれない。
今日は長門と相談し、あんまり学校では接触しないことにしていたが、
朝からブラックオーラが溢れるハルヒには大した対策にはなっていない。
そもそも論として何故ハルヒがこんなにイライラしているのかが不可解だ。
この10日間は長門のパワーが無くなっている。それに関係するのか?
ハルヒのメンタル的な影響を与えた事件と言えば
土曜日の探索での長門のダウン、長門の眼鏡を壊した時と
長門の見舞いで喜緑さんに怒られた時かだと思われる。
眼鏡の方は弁償で片がついているから、やっぱりダウンと見舞いの方だよな。
ハルヒは長門を大事に思っている。その長門が弱っているから気が立っている。……しっくりこない。
これだと昨日の騒ぎ方が妙になる。長門を大事にし過ぎて暴走したのか?。

はっ。

ハルヒは長門の事が好きなのか? その、恋愛的な意味で。
だとしたら俺や6組女子、喜緑さんに嫉妬しているがゆえに機嫌が悪い、と説明がつく。
あいつは男の何パーセントかがホモだと抜かしていたが、
それは裏返しの意味、女の何パーセントかがレズだと言いたかったのか。
朝比奈さんにベタベタしている理由もわかった!!

アホらし。

一応団活はあったが朝比奈さんはビクビクしてるし長門は窓際で小さくなっている。
自分の気配を消そうとしている風に見えるが、逆になんか目が行く。
今までのように普通に本を読んでいてくれればいいんだが。
168以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 21:19:40.14 ID:OAM7bAZz0
長門が弱ってるだけでこんなに混乱するのか
やはり長門さんは世界の中心やで!
169以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 21:19:43.78 ID:iK2ygF6v0
おっと、続き来てたね
170以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 21:20:40.53 ID:kh7hfkhk0
尻ん
171 ◆jRKrCysHCg :2009/09/16(水) 21:23:25.12 ID:eJo9gQtZO
さるったー。またあとで。
>>166
あと1/3くらいです。
172以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 21:27:18.18 ID:E3LrO0UlP
>>171
とんくす!
完結楽しみにしてるよ〜
173以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 21:27:49.36 ID:kh7hfkhk0
うむ仕方ない、今から夜勤行ってくるぜ。
174以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 21:48:24.29 ID:iK2ygF6v0
続き待ってるよん
175以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 21:51:14.42 ID:spzoiUGaO
00分待ちか
176長門有希の素顔 ◆jRKrCysHCg :2009/09/16(水) 22:02:10.81 ID:wzlk9t3J0
あまりの空気の重さに思わずハルヒを諌める。
「おい、ハルヒどうした? お前らしくないぞ。何かあったのか?」
「うるさい! あんたには関係ないでしょ!」
「関係ないってったって長門がおびえているだろ。おかしいじゃ」
「『長門、長門』っていったいあんた有希の何!? いっつもいっつも、有希やみくるちゃんの肩持ってさ! あたしの……」
はっ、としたような、その後バツの悪そうな顔で
「帰る」
ハルヒはカバンを持って出ていった。

「キョンくん! 涼宮さんを追いかけてください!」
「朝比奈さん、それはできませんよ。やっちゃいけません」
「いいから追いかけてください!」
「朝比奈さん! 駄目なんです。ここで追いかけたらハルヒのためになりません。」
「キョンくんはわからないんですか?」
「ハルヒにはもう少し大人になってもらわないと行けません」
「そうじゃないんですが、……涼宮さんの機嫌が悪くなりすぎるとそれだけで危険なんです」
「わたしがいく」
「長門!?」
「わたしが涼宮ハルヒの機嫌を悪くしている原因。行って説得する」
「お前が原因だと限らないだろう! それに説得って何を!?」
「……わからない。でもわたしが行くべきだと思う」


飛び出して行く長門。一瞬迷ったが嫌な予感がしてすぐ追いかける。

177以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 22:02:36.52 ID:iK2ygF6v0
お、きた
178長門有希の素顔 ◆jRKrCysHCg :2009/09/16(水) 22:03:19.13 ID:wzlk9t3J0
階段の方からハルヒが何か大声で言っているのが聞こえたが、『有希が』と叫んでいる部分しか聞き取れなかった。
まずい、ここでハルヒが反則パワーで長門に何か変な事をしたら「普通の人」並みでしかない今の長門だとひとたまりもない!
走る俺、遅れて朝比奈さん。
追いついたのは階段の踊り場。
状況はもみ合いになっているハルヒと長門。
なんでよりによってその場所なんだよ!
その場所は俺が

「キャッ!!」「あっ!!」
どっちが出した声かわからない。
わかるのは腕を振りほどかれた長門の体が勢いあまって後ろから階段の下に落ちるコースにあることだった。
「長門!!」
この時俺がイメージしたのはハンマー投げの選手だった。
体全体でハンマーを回転させ、全エネルギーをハンマーに乗せて投げだす。
走ってきた勢いで何とか長門に追いつき、腕を掴んで体全体で回転、踊り場の方へ長門を放り投げる。
少々乱暴だがハルヒか朝比奈さんが受け止めてくれるだろう。
ちなみに「だろう運転」は危険だ、と小学生の時、学校に自転車の安全指導に来た警察の指導員が言っていたな。
例え歩行者や自転車の立場でも横道からは何も来ないだろう、と思いこんでいてはダメだと。
確かに他人は信頼できるとは限らないからな。だがハルヒや朝比奈さんは信頼できる。長門は間違いなく信頼している。
古泉もまぁ、信頼できるな。……「まぁ」はあいつに悪いか。今は十分信頼しているぞ。
いやぁ、結構考える時間ってあるんだな、それなら頭をガードすべきじゃないか?
と気付いた瞬間、強い衝撃と痛みが走り、俺の意識は無くなった。



179長門有希の素顔 ◆jRKrCysHCg :2009/09/16(水) 22:04:52.64 ID:wzlk9t3J0
今日はここまで、明日最後まで行く予定です。
支援ありがとうございます。
180以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 22:05:34.83 ID:iK2ygF6v0
おつかれー

完結までかんばれー
181以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 22:21:48.45 ID:/0soh3sTO
たららん
182以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 22:43:33.48 ID:UKishlvd0
183以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 22:59:40.77 ID:IRPmEpm30
おつつ
184以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 23:04:21.07 ID:IRPmEpm30
風呂に入るべきか、配信ハルヒを観るべきか…全裸で悩む。
185:2009/09/16(水) 23:05:51.74 ID:+JXnhVWJ0
避難所から転載しまふ

それでは、投下します。
25レスほど。
タイトルは、家庭教師ヒットマンREBORN! vs 涼宮ハルヒの憂鬱(Cross Over Remix Version)
 
「Target 1 出会い」です。

それではスタートです。



※注意
・この作品は、家庭教師ヒットマンREBORN!と涼宮ハルヒの憂鬱のクロスオーバーSS
です。
・なるべく、違和感のないように書いてます。しかし、一部オリジナル要素も入っている場合もありますし、アニメとマンガの設定がごっちゃになってることもあります。
・キャラクターのイメージを汚されたくない方、クロスオーバーが苦手な方は、見る事をお勧めしません。

以上のことをご了承いただける方のみ、ごらんください。
186:2009/09/16(水) 23:06:33.03 ID:+JXnhVWJ0
OPテーマ『EASY GO』加藤和樹
―――――――

夏休みが入ってから9日後の7月29日のこと。

(キョンサイド)
夏休みに入ってから何もする事が無く、暇を持て余していた俺は、ただテレビを見たり寝たり食ったりと、
それはまあ誰もが行うであろう普通な行為を
一日中続けるだけの堕落した生活を送っていた。その日も例外ではなく、
午前11時という平日に起きたら親に殺されるであろう時間帯に目を覚まし、
また一日中暇を持て余すだけなのだろうかと寝ぼけた思考回路で考えながらテレビのリモコンを手に取った。その時だった。
唐突に、携帯の着信音が鳴り響いた。
携帯を開き、発信者の名前を確かめる。
液晶ディスプレイに映し出される名前を見た時、俺は思わずため息をついた。
無視しようか。一瞬そんな考えが頭を過ぎったが、その反応の後の己の身の処遇を按じ、意を決して俺はその電話を取った。
キョン「もしもし?」
ハルヒ「何してるのよ、キョン!!」
思わず携帯端末を耳元から1メートル離した。
俺の耳の中に不快な耳鳴りが響く。声の主はもちろん涼宮ハルヒ。
鈍くなっていた頭が一気にたたき起こされた。
それにしても俺とこいつはサッカー場のゴールポストとゴールポストをはさんで話さなきゃいけないほどの距離があるのだろうか。
キョン「いちいち怒鳴らないと気が済まないのか。
それで、どうしたんだ?ハルヒ」
ハルヒ「早く学校に来なさい!大事な知らせがあるの!!有希やみくるちゃん、古泉君も
来てるから!!言い訳は無用、却下!!意見、抗議は後から文章で提出する事!!反論は認めない!!以上!!」ガチャ
キョン「お、おい、お前(おま)っ…!!…切っちまった」
187:2009/09/16(水) 23:07:45.80 ID:+JXnhVWJ0
普通の人間ならブチ切れているであろうが、悲しいかな、日常茶飯事だ。
いや、この頃はおとなしかったが。
携帯を閉じて、ポケットに仕舞いこんだ。
階段を上って、自分の部屋に戻って、身支度を整える。
着替えた後、階段を降りて玄関に向かっている途中妹に呼び止められる。
妹「あれ? キョン君どこいくの?」
キョン「学校だ。ハルヒに呼び出されてな」
口にすると何だか惨めというか何と言うか…そんな気がするのは俺のきのせいだろうか?
妹「ふ〜ん」
キョン「とりあえず、カギ閉めとけよ」
靴を履き、玄関の扉を開けようとしたとき、俺は妹に言った。
妹「うん。わかった。行ってらっしゃい」
キョン「行ってくる」
そう言って俺は外を出て玄関の扉閉めた。


ハルヒに何を言われるかわからないので、とりあえず、全速力で、
走って学校に向かった。

校門に、ハルヒや古泉、朝比奈さん、長門の4人がいた。
ハルヒ「遅いじゃないの!!今度何かあたしたちに奢りなさい!!」
俺に拒否権は…無いようだ。
キョン「それで?今度は何だ?超能力者にでも会ったか?それとも時空の捻れでも探そうってか?」
ハルヒ「私ニュースを掴んだの!!」
みくる「一体何のニュースですか?」
ハルヒ「並盛町っていう町に、小さな赤ちゃんが、殺し屋をやってるっていうことを
聞いたの!!それを実際に、探して確かめてみようと思うの!!」
古泉「あっ、並盛町は聞いたことはあるのですが、まだ行ったことはありません」
みくる「あっ、私もです。」
188:2009/09/16(水) 23:09:15.15 ID:+JXnhVWJ0
長門「私も」
ハルヒ「なら、決まり!!」
…突っ込み所は山程ある。情報源、信憑性、まあ、こんなの俺が聞いてもまともに返された例はないのだが。
キョン「おい、なにが決まりなんだよ」
ハルヒ「31日から、みんなで並盛町に行くわよ!!」
キョン「おいおい、そんな勝手に…」
ハルヒ「いいじゃない、どうせあんたも暇でしょ?」
キョン「…ま、まあ、そうだけど」
たしかにすることは…無い。悲しい事に。
ハルヒ「決定!! 25日間、SOS団みんなで並盛町へいくわよ。
みんな急いで準備しときなさい!!当日は駅で待ちあわs」
キョン「待て待て待て待て!! 25日間って長くないか!?それに、
夏休みの宿題とかはどうするんだ」
ハルヒ「そんなのもうとっくに終わらせたわ!!
だって不思議探索したいんだもの!!」
やれやれ、そんなわけ分からん事のために宿題終わらせる奴は
この目の前にいる馬k(ryだけだろう。
ハルヒ「とにかく、当日は、駅に9時に待ち合わせよ。いいわね?」
古泉・みくる・長門「わかりました(わかった)」
そう返事すると3人は、そそくさと立ち去ってしまった。
結局俺もこの日はそのまま家に帰らざるを得なかった。

当日
普段通りの服装で、荷物を持って駅に向かう俺。
俺が駅にたどり着いたときには、長門、朝比奈さん、
古泉がいたが、ハルヒはまだ来ていなかった。

しかし、ハルヒよりも先に来たのにも関わらず、
俺はこの後、結局おごらされる羽目になった。
自分より先に来たという理由でだ。なんて理不尽な。
189以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 23:09:22.75 ID:spzoiUGaO
>>179
おつつ
190:2009/09/16(水) 23:10:01.60 ID:+JXnhVWJ0
この時の悔しさや切なさといったらもう溜まったもんじゃないが、今それをここで語れば原稿用紙50枚はゆうに越すと思うので割愛させていただく。
俺たちは荷物を持って駅の中に入って切符を買い、その後、電車に乗って、
30分も経たないうちに、並盛町に着いた。
この町には、大きな建物やビルが並び、人が多い。
ハルヒはとてもうれしそうにはしゃいでいる。
ハルヒ「さあ、みんな行くわよ!!」
キョン「おいおい、待てよハルヒ」
ハルヒは駅に着いて早々、歩き出した。
俺はハルヒの後について行く。残りの3人もハルヒの後を追いかけていく。

俺たちは細い道を歩いている。
ハルヒ「なんかすっごくワクワクするわ!!赤ちゃんヒットマンって一体
どんな子かしら」
ハルヒは背中の方を前にして、後ろ向きで道を歩きながら、俺に話し掛ける。
それを俺は注意する。こいつは平気なのだろうが。
キョン「おい、ハルヒ危ないぞ。ていうか少しはおちつけ」
みくる「そうですよ。涼宮さん」
便乗して朝比奈さんも注意する。しかし、ハルヒはその注意を受け入れないまま、
満面の笑みを浮かべて笑いながらうしろ向き歩きを続ける。

(ツナサイド)
俺、沢田綱吉。
通称ツナ。
並盛中に通っている中学生。
一体なんで俺が走っているのかというと、
リボーンがうるさいからだ。練習に遅れると何されるかわからない。
だから、急いで自分の家に向かって走っている。
「はあ、はあ…、早く急がないとリボーンうるさいからなぁ……」
そろそろ、次の角にさしかかる。この角を曲がらずにまっすぐ行ったら、
191:2009/09/16(水) 23:11:10.87 ID:+JXnhVWJ0
自分の家だ。
その時。角を通り過ぎようとしたとき、左から
俺の目の前に黄色いカチューシャを着けた女性が!!


(キョンサイド)
後ろ向きに歩いていたハルヒが、急に向きを変え、走り出す。
車も人もいない、住宅街でだ。
そろそろ角にさしかかる。
止まれの標識がある。
車や人が飛び出すかもしれないから、止まらないとあぶないぞ。ハルヒ。
と思っていたのも束の間。いきなり、中学生ぐらいの少年が、
右の角から飛び出し、走っていたハルヒも止まる事が出来ず、
ハルヒ「うわっ!!」
ツナ「あっ!!」
ドンッ!!
ハルヒは角から走って出てきた少年と思いっきりぶつかり、2人とも転んだ。
ハルヒ「痛てて…。」
少年は立ち上がって、ハルヒに何度も頭を下げて謝っていた。
ツナ「すいません!!すいません!!大丈夫ですか?すいません!!」

(ツナサイド)
いけない。人とぶつかっちゃった。
俺はただその女性に、謝ることしかできなかった。
みくる「涼宮さ〜ん」
キョン「ハルヒ、大丈夫か〜」
女性の連れの人たちが女性の方に駆け寄る。
ハルヒ「大丈夫なわけないでしょ。…痛った〜い。ちょっとあんた、
いきなり飛び出しちゃあぶないでしょ。」
ツナ「ごめんなさい」
192:2009/09/16(水) 23:12:03.76 ID:+JXnhVWJ0
俺は何度も謝った。

(キョンサイド)
ハルヒは長門の手をつかみ、なんとか立ち上がった。
俺はぶつかった相手の少年に視線を向け、そいつに話しかける。
キョン「それで、君の方は大丈夫か? 怪我はないか」
ツナ「はい、大丈夫です。」
キョン「そうか」
相手の方も怪我はなくてよかった。安心した。
まあ、両方悪いんだけどな。

(ツナサイド)
女性は、スカートに付いた砂埃を掃い、俺に言った。
ハルヒ「まあ、いいわ。わざとじゃないから許すけど、今後は気をつけなさいよね?」
ツナ「は、はい!!」
ハルヒ「うん、よろしい。ところで、一つ聞きたいんだけど」
ツナ「・・・はい、何ですか?」
次の瞬間、女性から出た質問に俺は耳を疑った。
ハルヒ「この並盛町に、黒い服をつけた赤ちゃんヒットマンがいるって聞いたんだけど知らない?」
え、黒い服?赤ちゃんヒットマン? もしかしてリボーンのこと?
なんでリボーンの事を知ってるんだろう。

心臓の音がドクン、ドクンと強い音が。なんだろう。ただ聞かれてるだけなのに。
このそわそわする気持ち。何が何なのかわからなかった。
そんな気持ちの中、とりあえず俺は答えた。
ツナ「…し、知りません。失礼しました!!」
そう答えると、俺は女性とは目を合わさず、そのまま走って逃げた。
193:2009/09/16(水) 23:12:44.99 ID:+JXnhVWJ0
(キョンサイド)
ハルヒ「ん〜、なんか怪しいわね。あの子なんかそわそわしてたわ」
キョン「何が怪しいんだ。ハルヒ」
ハルヒは何も答えないまま、ただ黙って、何か考えごとをしていた。

突然、ハルヒはジェット機とほぼ同レベルのうるささの大声を上げた。
ハルヒ「よし決めた!!」
キョン「何をだ」
ハルヒ「あの子を追いかけるわよ」
キョン「おいおい、やめとけって」
ハルヒ「何言ってるの。あの子だったら、
赤ちゃんヒットマンのことを知ってるはずよ。行くわよ、みんな」
ハルヒの一言に朝比奈さん、古泉、長門が後に付く。
好きにしてくれよ。もう。
俺たちは、走る少年を追いかけた。気付かれないように、こっそり前に進む。
気が付けば、もう辺りがオレンジ色の光一色で、そろそろ夜を告げることを意味していた。

(ツナサイド)
ツナ「ただいま!」
俺は急いで玄関の鍵を閉めた。
奈々「おかえり、ツっ君。」
息を切らしながら、俺は、台所にいる母さんに話しかけた。
ツナ「母さん、リボーンは?」
奈々「リボーンちゃんなら、ツっ君の部屋にいるわよ。」
ツナ「ありがとう!」
俺は急いで2階の自分の部屋に向かった。

(キョンサイド)
家の中に入ったことを確認したハルヒは、少年の家の玄関前に立った。
ハルヒ「ここね。その少年の家は」
194:2009/09/16(水) 23:15:56.74 ID:+JXnhVWJ0
怯えるように俺はハルヒに話しかける。
キョン「おい、ハルヒ。やめろって。通報されたらどうする」
ハルヒ「静かにして。これから行くわよ。みんな」
俺の忠告を無視し、ハルヒは少年の家の庭に入った。
キョン「勝手に入るな。マジで通報されたらどうする」
ハルヒ「いいからいいから。え〜っとはしごはっと」
偶然庭に置かれている長い折りたたみ梯子がハルヒの目に映った。
ハルヒ「キョン、梯子を取りなさい」
キョン「人の物を勝手に取るな」
ハルヒ「いいから取りなさい。団長命令よ。」
キョン「…」
俺は、無言のまま梯子をとって、それをハルヒに渡す。
家の人に気付かれぬように、梯子を屋根の方に静かにくっつける。
ハルヒ「いい?みくるちゃんは、家の玄関を見張ってて。古泉君と有希は家の人が来ないように見といてちょうだい」
みくる「わかりました。」
長門「わかった」
古泉「はい」
ハルヒは梯子を伝って屋根を上り、気付かれぬようひっそりと窓の方を見た。

(ハルヒサイド)
窓を見ると、部屋の中は結構散らかっていた。
その中に黒い服を着た赤ん坊らしい子供がいる。その子の肩には、
カメレオンがいる。
もしかして、あの黒い服の子が赤ちゃんヒットマン? まさかね。
“ガチャ”
とここで、さっき私とぶつかった少年が中に入ってくる。私は、家の人に
気付かれないように、こっそりと窓にくぎづけている。

195:2009/09/16(水) 23:18:31.82 ID:+JXnhVWJ0
(ツナサイド)
ガチャ
ツナ「ただいま」
リボーン「遅せぇぞ。ツナ」
ドアを開けた途端、リボーンに後ろからとび蹴りを食らわされる。
ツナ「痛っ!!」
ツナ「何するんだよ。リボーン」
リボーン「特訓の時間はとっくに過ぎてるぞ。どこをほつき歩いてるんだ」
ツナ「ごめんごめん。悪かったよ。」
リボーン「謝り方がなってねぇ。殺すか。」
そういうと、リボーンの肩に乗っていたカメレオンのレオンが拳銃にかわり、
その銃口が俺の方に向けられる。
ツナ「ひぃぃ〜、許して〜〜っ!!」

突然、リボーンは俺に銃口を突きつけるのを止めた。
ツナ「どうしたんだ? リボーン」
リボーン「さっきから、誰かに見られてる見てぇだ」
ツナ「え?」

(ハルヒサイド)
私はびっくりした。
まさか、赤ん坊がしゃべるなんて!!
本当に驚きだわ!!
さらに見ていくと、
赤ん坊の肩に乗っていたカメレオンが銃に変わったり、
こんなことありえるのかしら!!
正しく、これは奇跡よ。
そう思いながら、2人のやりとりを見ていたとき、

(リボーン『さっきから、誰かに見られてる見てぇだ』)
196以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 23:26:04.00 ID:wzlk9t3J0
支援
197以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 23:28:20.17 ID:UKishlvd0
>>196
それ、規制対象だから気をつけてね
198以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 23:31:29.96 ID:wzlk9t3J0
>>197
まじっすか。気をつけます。
199以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 23:42:35.75 ID:E3LrO0UlP
>>198
適当に「朝倉さんはマジ可愛いって」とか書き込むといい
具体的にほめるともっといい
200以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 23:53:52.71 ID:spzoiUGaO
スペツナズ
201:2009/09/16(水) 23:54:30.48 ID:+JXnhVWJ0
まずい、バレた。
急いで私は屋根から降りて逃げようとした瞬間、足をすべらせて、
ハルヒ「う、うわっ!!」
キョン「お、おい、ハルヒ!!」
そのまま屋根から落ち、下にいたキョンの方に落ちた。
“ドシャ――――――ンッ!!”
何とか、私は助かったけど、キョンは大丈夫かしら。
ハルヒ「キョン、大丈夫?」
キョン「…俺は、平気だから…、さっさと、降りてくれ…」
ハルヒ「ご、ごめん」
私は急いでキョンから離れる。
物音を聞いた有希や古泉君、みくるちゃんがあたしの方に駆け寄ってくる。


(ツナサイド)
リボーン「さっきから、誰かに見られてる見てぇだ」
俺はリボーンの言葉は冗談だと思った。
ツナ「そ、そんなことあるわけないだろう。何かの気のせいだよ。」
リボーン「俺はそのようには思えねぇ」
リボーンがそう言ったその時だ。
“ドシャ―――――――ンッ!!”
庭から大きな音が聞こえた。
この音を聞いた俺とリボーンは庭の方に走っていった。

(キョンサイド)
屋根から落ちたハルヒの下敷きになった俺。
痛ぇし、重い。
さっさとどけよ。ハルヒ。
物音を聞いた朝比奈さんや長門、古泉が俺達の方に駆け寄る。
202:2009/09/16(水) 23:55:22.11 ID:+JXnhVWJ0
みくる「キョン君、涼宮さん、大丈夫ですか?」
ハルヒ「私は大丈夫。それよりキョンが」
キョン「俺は大丈夫だ」
体を庇いながら、何とか俺は立ち上がった。
その時だ。
ツナ「ああっ、あなた達はさっきの!!」
家の中から、さっきハルヒとぶつかった少年と、小さな子供が現れた。

(ツナサイド)
物音を聞いた俺たちは、急いで階段を降りて、
玄関を開けて、飛び出した。
すると、
ツナ「ああっ、あなた達はさっきの!!」
リボーン「知ってるのか?ツナ」
ツナ「うん。それで、あなたたちは誰なんですか!!俺たちに何の用ですか」
すると、黄色いカチューシャをした女性は言った。
ハルヒ「私の名前はSOS団団長、涼宮ハルヒ!! こっちはキョン。
ここにいるのは朝比奈みくるちゃん!! そして長門有希に、副団長の古泉一樹君よ!!」
涼宮ハルヒと名乗る女性は、一人ひとり、指をさして人を紹介している。
ツナ「SOS団?」
ハルヒ「そうよ」
今度は、リボーンが女性に話しかける。
リボーン「おい、涼宮ハルヒとかって言ったな」
ハルヒ「ええ、そうよ」
リボーン「それで、俺たちに何のようだ。」
ハルヒ「あたしの通う高校の近くで、並盛町で、黒い服をつけた小さな赤ん坊が、
ヒットマンをやってるっていう情報を聞きつけて、実際それを調べるために、ここにやってきたの。」
リボーン「ああ、本当だ。やってるぞ。赤ちゃんヒットマンは俺だ。俺の名はリボーン。
普通にリボーンで呼んでくれてもかまわない。」
203:2009/09/16(水) 23:56:44.80 ID:+JXnhVWJ0
騒ぎを聞きつけた母さんが出てきた。
奈々「どうしたの? 一体何の騒ぎ?」
リボーン「あっ、ママン」
俺はSOS団と名乗る人たちに指をさして、
ツナ「母さん、あの人たちは!!」
リボーン「俺の知り合いだ。はるばる遠い所から来たみたいだ。」
リボーンが俺の話を滞らせた。
ツナ「リボーン!!」
リボーン「いいんだ。」
奈々「あら、そうなの。いらっしゃい。」
リボーン「さ、中に入れ。」
ハルヒ・みくる・古泉「いいんですか?」
奈々「ええ、いいわよ。もうすぐ夕ご飯が出来るから、一緒に食べない?
あと、もし泊まるところがなかったら、この家でよかったら泊まりなさい。」
全員「あ、ありがとうございます!!」
ツナ「ちょっと母さん!!」
リボーン「いいじゃねぇか。さ、入れ。ママンの料理はおいしいからな。」
全員「お邪魔します!!」
奈々「はい、どうぞ」
母さんがそういうと、SOS団の人たちはそのまま家の中に入っていった。
ああ、どうなるんだよ。この家。
そんなことを考えているうちに、
なんだか、疲れて眠くなってきた。とりあえず俺は自分の部屋のベッドで横になることにした。

(キョンサイド)
少年の家に入った途端、緊張がほぐれた。
おそらく、ハルヒや朝比奈さん、古泉もそうだろう。
ああ、びびった。
204:2009/09/16(水) 23:57:30.38 ID:+JXnhVWJ0
少年の母親が出てきたときは、マジ通報されると思ったね。
ハルヒも朝比奈さんも泣き顔だったし、古泉にしてはめずらしく落ち着きがなかった。
長門は無表情のままだったがな。
でも黒い服を着けたリボーンっていう小僧が、
『俺の知り合いだ。はるばる遠い所から来たみたいだ。』って言ったことが、正直驚いた。
同時に本当助かった。
あの時そう言ってくれなかったら、俺たちは、今頃警察の世話になってたかもしれないしな。
あとで礼をしなきゃな。
そして、この少年の母親は、なんてやさしい人なんだ。
ご飯も泊まる場所も提供してくれて、本当いい人だ。
ハルヒと朝比奈さん、長門は、お礼の意をこめて早速その人の手伝いをする。
奈々「あら、そんなことしなくてもいいわよ。」
ハルヒ・みくる「いえ、お礼なんです!!」
そういうと、ハルヒや長門、朝比奈さんも一生懸命その人のために働いていた。

それを見た俺は、ほくそ笑んだ。
さて、俺も手伝うか。
キョン「ハルヒ、俺も手伝うぞ」
古泉「僕もやります。」

(ツナサイド)
暗い部屋の中、ベッドに横たわっていたとき、
奈々「ツっ君、ご飯できたわよ〜」
ツナ「は〜い」
やっぱ寝起きはきつい。まだまだ眠い。
そんな体を立たせて、俺は1階に降りた。
居間に入ると、テーブルに所狭しといろいろな料理が並べられている。
突然、俺の前に、リボーンが現れ、こう言った。
リボーン「この料理はママンとSOS団のみんなが作ったんだ。」
俺はSOS団の方に視線を寄せる。
205:2009/09/16(水) 23:59:03.31 ID:+JXnhVWJ0
ツナ「この料理、みなさんが作ったんですか!?」
ハルヒ「ええ、そうよ!!」
みくる「私も作りました。」
長門「私も手伝ったが、私はカレーしか作っていない」
奈々「本当にこの子たちが手伝ってくれて、助かったわ」
ハルヒ「いいえ、私たちは当然のことをしたまでよ。」
俺は頭を下げてお礼をした。
ツナ「あ、ありがとうございます!!」
ハルヒ「いいのよ。お礼は。さ、ご飯食べましょ。動きすぎておなかが減ったわ」
キョン「そうだな」
リボーン「俺も腹ペコだ。」

ツナ「う、うん」
SOS団のみんなは、テーブルを取り囲み、好きなところに座っている。
ハルヒ「さてと、じゃ、みんな行くわよ」
全員「よし!!」
ハルヒ「せ〜のっ」
全員「いただきます!!」

みんなワイワイガヤガヤ話しをしながら食べてる。
そういう姿を見て俺はなぜか安心した。
そう思っていたとき、
「こんばんわ」
「やっほーい!!ランボさん来たもんね!!」
聞き慣れた声だ。
一体誰だろう。
俺は声のしている方向に視線を向けた。
声の主は、

イーピンとランボだ。
206以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 23:59:44.85 ID:spzoiUGaO
207:2009/09/17(木) 00:01:00.44 ID:xL9c9mMQ0
ランボは何食わぬ顔で、テーブルの上の料理を食べる。
イーピンはというと、見慣れない客に驚いているのだろうか。
とても怯えている。
無理はない。初めて見た客だし。
突然、イーピンは、俺の方に近寄ってきて、
「ツナさん、あの人たちは誰ですか?」と尋ねてきた。
俺は答えた。
「あの人たちは、SOS団っていうんだ。」
「SOS団?」
そう言われてもまだ分からない顔をするイーピン。
しかし、積極的に友達になろうと思ったのか、
イーピンは涼宮さんのところに座る。
気付いた涼宮さんは、イーピンに挨拶をした。
ハルヒ「こんばんわ」
イーピン「・・・こ、こんばんわ」
怯えながらもイーピンは彼女に挨拶をした。
ハルヒ「別に怖がらなくてもいいのよ。あたし達、怪しい人たちじゃないから。
よかったら、これ食べる?」
涼宮さんは、フライドチキンを、器に乗せそれをイーピンに渡した。
イーピン「あ、ありがとうございますっ!!」
イーピンは満面の笑みを浮かべながら、涼宮さんにお礼をした。

「ツナ兄、来たよ」
俺は視線をイーピンの方から、別の方向に変えた。
この声は。
フゥ太だ。
ツナ「フゥ太!!」
フゥ太「今日お客さんが来てるってママンから聞いたから、来ちゃった。
それで、あの人たちは?」
いちいち説明するのが、面倒臭くなってきた。
208:2009/09/17(木) 00:02:09.85 ID:xL9c9mMQ0
ツナ「あ、後で説明するから、とりあえずご飯食べよう?ね?」
フゥ太「うん。わかった。」
フゥ太は古泉さんの隣に座り、テーブルにある料理をリボーンや朝比奈さんとも
気軽に話しながら一緒に食べている。
俺はその姿を見て安心した。

でも、これからも、どんどん客が居間の方に入ってきている。
ドタドタと物音を立てながら、居間に入ってくるのは、
了平「よう、沢田!!」
今度は京子ちゃんのお兄さんがやってきた。
ツナ「お、お兄さん!!」
京子「ツナ君。」
ハル「ツナさん!!」
ツナ「京子ちゃんやハルまで」
京子「今日は、ツナ君の家にお客さんが来てるってツナ君のお母さんから聞いたから」
ハル「とびっきりおいしいケーキを2人で買って来ました!!」
リボーン「おっ、京子やハルも来たのか 」
ツナ「別にそんなことしなくていいのに。」
ハル「いいえ、やっぱりお客さんがきたからには、積極的におもてなしをしなきゃ
ダメです!!」
ハルの目はいつの間にか輝きを帯びていた。
そんなやる気まんまんにならなくても。
今度もまたさらに客がやってきた。
クローム「ボス」
ツナ「クローム!!どうして…」
理由を聞こうとした時だった。
獄寺「10代目!!」
山本「よっ、ツナ」
ツナ「獄寺君、それに、山本!!」
山本「実は俺のオヤジも来てんだ。」
209:2009/09/17(木) 00:05:00.20 ID:xL9c9mMQ0
ツナ「えっ!!!?」
剛「ちわっす!!竹寿司です!!」
そうだった。山本のうちは、寿司屋だったっけ。
奈々「あら、いらっしゃい。ぜひお願いしますわ。」
ツナ「ちょっと母さん。そんなことしなくてもいいのに。」
山本のお父さんは、いつの間にか、寿司を作る専用テーブルを立て、
寿司を作り始める。
剛「今日は俺のおごりだいっ!!好きなだけ食べやがれってんだぃっ!!」
全員「ありがとうございま――――すっ!!」
ハルヒ「キョン、寿司よ寿司!!」
キョン「よし、俺はえびでも取るかな」
キョンさんが皿から盛られた寿司のえびを箸で取ろうとした瞬間。
ハルヒ「頂きっ!!」
それを涼宮さんがよこどりした。
それをキョンさんが怒っている。
キョン「おい、ハルヒっ!!よくも俺の寿司をっ!!」
ハルヒ「いいじゃない。減るもんじゃないし。」
悪びれる様子を見せない涼宮さん
キョン「なんだとっ!!」
それを見ていた朝比奈さんが、2人の喧嘩を止めさせる。
みくる「ちょっと2人とも、喧嘩はダメです。」
キョン・ハルヒ「…はーい。」
剛「まだまだあるからジャンジャン食べな!!」
山本のお父さんは休むことなく寿司を握っている。
長門さんや古泉さん、京子ちゃんやハルも、寿司やカレーなどいろいろなものを食べている。

とそこに、また客が現れた。
ビアンキ「こんばんわ。」
奈々「いらっしゃーい。」
210:2009/09/17(木) 00:07:51.89 ID:xL9c9mMQ0
ビアンキが現れた。ビアンキは獄寺君の隣にズカっと座り、そのまま料理を食べた。
何も知らずただ黙々と食べていた獄寺君だったけど、偶然にビアンキと目が合った瞬間。
獄寺「あ、姉貴っ!!がっ、あぁぁっ!!・・・」
お腹を押さえて泡を吐きながら倒れてしまった獄寺君。
それに気付いた山本は、背中に獄寺君を乗せて、俺に言った。
山本「なあ、ツナ?獄寺をお前の部屋に寝かしていいか?」
ツナ「う、うん。いいよ」
俺がそう言うと山本はその場を後にした。

よく見ると、みんな結構打ち解けてるみたい。
楽しそうに見える。

でも、さすがに人が来すぎだろ。
俺は手を休め、台所で作業をしている母さんに言った。
ツナ「母さんっ!!」
奈々「な〜に〜?」
ツナ「いちいち俺の友達を呼ばなくていいのに」
奈々「あら、いいじゃない。大勢で食べたほうがおいしいでしょう?」
まあ、言われてみればそうだけど。

そんなことを思っているうちに、涼宮さんが食器を重ねて、母さんの方へ持ってきた。
ハルヒ「おばさん、ごちそうさま。食器ここに置いときますね。」
奈々「あら、ありがとう。」
さらに、キョンさんや朝比奈さんが母さんの方にやってきて、
キョン「おばさん。食器洗いは俺と朝比奈さんでやりますから、
おばさんは居間の方でご飯食べてきてください」
奈々「あら、いいのよ。そんなことしなくても。」
みくる「お願いします。ぜひ休んでください」
その言葉に母さんは。優しく微笑みこういった。
奈々「仕方ないわね。じゃ、お願いしちゃおうかしら。」
211:2009/09/17(木) 00:09:44.09 ID:xL9c9mMQ0
キョン・みくる「はい!!任せてください!!」
2人は、母さんが居間に行ったのを確認すると、手早く食器洗いを始めた。
それを見て俺は、なぜか言葉を失った。
同時に自分にやるせなさを感じた。
リボーン「自分にやるせなさを感じただろ」
リボーンには読まれてたみたいだ。
ツナ「うん。」
リボーン「そう思うんだったら、さっさと、キョンとみくるの手伝いをしろ。」
俺はリボーンに尻を叩かれながらも、2人の方に向かい、話しかけた。
ツナ「あの〜・・・」
キョン「どうした?」
キョンさんが手を止める。
ツナ「僕にも手伝わせてください!!」

朝比奈さんは俺の方を向いて笑みを浮かべながら言った。
みくる「ええ、大歓迎ですよ。」
そうして俺は、2人の手伝いをした。
テーブルにあった皿を全部洗いのけた俺とキョンさんと朝比奈さん。
居間にあったテーブルは片付けられて、そこにみんな集まっていた。
ここで、これから自己紹介を行う。
リボーン「おい、ツナ。これからお前が仕切れ。」
みんなが拍手をする。

ツナ「えっ、そんなこと言われても。」
獄寺「よっ、待ってました!! 10代目!!」
せかさないでよ、獄寺君。
でもみんなは俺の方に視線を向けている。
何だか緊張するけど、え〜い、一かバチか。
ツナ「ええ、…これからSOS団とみんなの自己紹介を始めたいと思います。」
パチパチパチパチ…
212:2009/09/17(木) 00:11:58.60 ID:xL9c9mMQ0
拍手される俺。はぁ…。
ツナ「と、とりあえず、SOS団のメンバー紹介を涼宮ハルヒさん、お願いします。」


(キョンサイド)
まあ、これから、ツナの友達とSOS団の初の顔あわせになるんだが、
ツナは、SOS団のメンバー紹介を涼宮ハルヒに任せたが、団長であるハルヒときたらまともな自己紹介をした試しが一度もない。あと、こいつに任すと何いうかわからない。
頼むからまともにやってくれ。ハルヒ。
ツナ「と、とりあえず、SOS団のメンバー紹介を涼宮ハルヒさん、お願いします。」
ハルヒ「任せて」
ハルヒ「ええ、本日は私たちのためにお越しくださりありがとうございます。
じゃ、自己紹介始めようかしら。
まず、私から。SOS団団長涼宮ハルヒ!!」
パチパチパチパチ…
自然と拍手が起こっている。
ハルヒ「時間ないから、早くやるわよ。あたしが紹介するわね。」
おい、ハルヒそれはいかん。
しかし、俺の心の叫びを聞かないハルヒは黙々と勝手に自己紹介を続ける。
「あたしの隣にいるのが、キョン、次に、朝比奈みくるちゃんに、長門有希。
そして、副団長の古泉一樹君よ!!」
はは。本名で紹介されない、俺たちに紹介させないのは屈辱に感じるのは俺だけか。
SOS団のメンバー紹介が終わった後、みんなから、自然と拍手が沸いている。

今度はリボーンが俺たちSOS団の方向を向いて立ち上がり、自己紹介を始める。
リボーン「改めて、自己紹介するが、俺の名はリボーンっていうんだ。
ツナをマフィアのボスにするのが俺の仕事だ。俺の肩の上に乗っているのは
レオンっていうんだ。いろいろなものになることが出来るんだ。」
そういうと、リボーンはカメレオンを使って実演し始めた。
コップや空き缶、ネクタイなどいろいろなものに変化する。
213:2009/09/17(木) 00:13:14.02 ID:xL9c9mMQ0
それを見たハルヒは、「すごいじゃない!!」と関心そうにリボーンを見つめていた。
全員がリボーンの実演に惜しみない拍手をしていた。

次は、ツナの番だ。
ツナは緊張してるのか、体を強張らせていた。
ツナ「ぼ、僕は、沢田綱吉っていいます。みんなから『ツナ』って呼ばれてます。
よろしくお願いします!!」
彼は深くお辞儀をした。
俺たち全員、ツナに拍手を送った。

とここで、リボーンはこういうことを言った。
リボーン「時間ねぇから、名前だけな。やる奴はいねぇか」
獄寺「はい、リボーンさん!俺やります!!」
そうして手を上に上げたのは、銀色の髪の少年だった。
リボーン「じゃあ、頼むぞ獄寺」
獄寺「はい、任せてください!! えぇ、10代目の右腕、獄寺隼人っていいます。
よろしくお願いします!!」
リボーン「うん。ありがとな。じゃあ次」

山本「山本武っていいます。よろしくお願いします。」
了平「笹川了平だ!! よろしくな!!」
ランボ「俺っちは、ランボさんだもんね!!好きなものは、え〜っと・・・」
リボーン「うぜぇ」
リボーンはレオンをダンベルに変化させ、それをそいつに投げた。
ランボ「んぎゃっ!!!が・ま・ん〜」
ランボは泣きべそをかいている。
俺はただあ然と見ていた。言葉が出そうで、でなかった。

リボーン「さて、あんなやつは放っといて、次。」
ハル「はい!!三浦ハルって言います!!よろしくお願いします!!」
214:2009/09/17(木) 00:13:58.39 ID:xL9c9mMQ0
京子「笹川京子っていいます。京子って呼んでね。」
ビアンキ「隼人の姉のビアンキっていうわ。よろしく」
ビアンキっていう人は、結構怪しいオーラを放っていた。

イーピン「私イーピン。よろしくね」
フゥ太「ぼく、フゥ太。」

リボーン「もう全員おわったか。」
リボーンは辺りを見渡して、にやりと笑いいった。
リボーン「まだだな。最後に呼ばれてないのは、クローム」
緑色の服とスカートを着けて三叉槍を持ってた少女がそこにはいた。
かなりおとなしい子みたいだ。

リボーンはそいつに話しかけた。
リボーン「クローム。出来るか。」
クローム「は、はい。」
少女は立ち上がって、言葉を詰まらせながら自分の自己紹介をした。
クローム「…く、クロームって言います。よろしくお願いします。」

全員の紹介が終わったみたいだ。俺たちは自己紹介をしてくれたみんなに、
拍手を贈った。。
結局、この日の1日は、全て終了した。
しかし、この後俺たちの身に大変な災いが降りかかることは、
まだ誰も知らなかったのである。

215:2009/09/17(木) 00:14:44.19 ID:xL9c9mMQ0
以上です。
見てくれた皆さん、ありがとうございます。
216以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 00:21:54.20 ID:0AKBShMyO
>>215
作者乙
代理乙
217以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 00:30:19.13 ID:Zl/uumWKO
乙なんだぜ
218以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 00:55:00.82 ID:ZweKZobh0
もうすぐ一時
219以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 01:07:54.69 ID:ZweKZobh0
おやすみなさい
220以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 01:20:06.79 ID:0AKBShMyO
●<今夜は寝かせませんよ!
221以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 01:40:44.83 ID:ZweKZobh0
ねーむーれーよーいーこーよー
222以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 02:04:52.25 ID:8OS5y3KiO
◎<風呂入って寝る、それがこの時間の僕の既定事項だ
223以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 02:18:29.75 ID:0AKBShMyO
俺的にはチャックしてるのがこの辺の定番だ
224以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 03:05:17.22 ID:0AKBShMyO
うわああああああああああ
225以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 04:10:30.40 ID:Zl/uumWKO
●<
226以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 04:29:31.87 ID:0AKBShMyO
何か言ってぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!
227以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 05:03:15.15 ID:0AKBShMyO
あー
あー
228以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 05:33:10.49 ID:kMrUP/zw0
おはよう
229以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 05:44:45.13 ID:0AKBShMyO
オハイオ!
230以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 06:33:41.92 ID:0AKBShMyO
僕はッ!誰か来るまでッ!スレを保守するのをッ!やめないッ!
231以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 07:24:01.68 ID:Tt6WkF+vP
230の決意に、僕は敬意を表する!
おはよう
232以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 07:25:28.56 ID:uJGdmvYv0
起きたぜ
233以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 07:30:28.18 ID:UvMOZwrBO
HOHOHOホシュレモノ〜♪
234以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 07:34:27.54 ID:0AKBShMyO
ウヒョー
235以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 08:01:04.77 ID:0AKBShMyO
まあ寝る
236以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 08:03:15.25 ID:7Le1sP6iO
シャミセン可愛いよシャミセン

あ、おはようございます。
237以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 09:03:17.41 ID:ZweKZobh0
上天気だね。
238以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 09:55:32.11 ID:n0Qa+TBd0
寝ようかな
239以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 10:09:46.68 ID:uJGdmvYv0
いい天気で眠くなるね
240以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 10:39:41.14 ID:8RpRRT8d0
今おきた
241以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 11:21:28.11 ID:IlNhM2BZO
はらへた
242以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 11:24:20.90 ID:SHoHUyRW0
イヤホン壊れてたのを新調
正直前のほうが良かった
243以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 11:50:07.08 ID:8RpRRT8d0
さてと作業する
244以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 12:06:52.52 ID:ddb8l0WuO
長門「肉食べてえ」
245以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 12:43:31.62 ID:8RpRRT8d0
がんばる
246以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 13:12:09.54 ID:8RpRRT8d0
まだまだ
247以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 13:48:35.93 ID:uJGdmvYv0
昼は静かだ
248以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 14:14:25.49 ID:8RpRRT8d0
静かだねぇ
249以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 14:39:57.20 ID:8RpRRT8d0
休日で作業しながらひたすら保守w 寂しいw
250以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 14:56:03.15 ID:fbLKc2vrO
ならばお手伝い

これから北海道物産展でロイズひゃっほーい!!!!!!
251以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 15:02:54.90 ID:uJGdmvYv0
俺は貧乏ヒマなしだぜ
252以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 15:30:52.96 ID:8RpRRT8d0
アニメの溜息おもしろかった。
特に最後は。

みくる、古泉、長門のそれぞれの立場とかすげーシリアスでいい。
ああいう感じの古泉って、今までアニメじゃなかったからなぁ。
253以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 15:42:44.03 ID:uJGdmvYv0
配信今日か
危うく忘れる所だったぜ
254以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 15:58:02.73 ID:IlNhM2BZO
眠い。あと最低2時間頑張らねば。
255以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 16:03:26.85 ID:8RpRRT8d0
あらためて観なおすと今回の話はほんとによくできてたと思う。

みくるがああいう風に、一歩間違えると他人の批判になりかねない言葉を
ぎこちないながらも懸命に話してるところとか。任務に忠実たろうとする部分ね。
ただのマスコットじゃないという存在感を発揮したのは、初めてじゃないのかな。

古泉にしても「血みどろの抗争」とか「殲滅戦」とか、
あの声で淡々と「おまえにわかるか」という半ば諦めたような雰囲気での話し方とか
アニメならではの演出に背筋が寒くなるというか。

長門もそう。突き放すようなあの話し方とか、SSとか同人の甘えっぷり補正を
吹き飛ばすうよなクールさ。

原作ではとうにわかっている話ではあるが、今回のアニメでの表現で再確認させられた。
ハルヒはただのラブコメではない、ということに。

……という保守
256以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 16:10:08.35 ID:Tt6WkF+vP
キョン「そもそも俺には、ラブもコメディも覚えがないんだが」

古泉「そうですか? 貴方が忘れているだけだと思いますよ」

キョン「……まあ、朝比奈さんのお着替えをたまたま見ちまったのはそうだと言えなくもないが」

古泉「そうではありません、僕が覚えているラブコメ的展開と言えば孤島での合宿の時です」

キョン「長門の振り向いて大好き、か?」

古泉「いえいえ、それも悪くはありませんが……」

古泉「やはり王道的なラブコメ展開といえば、僕と貴方が2人っきりで一晩過ごした時の事かと」

キョン「……それ、ラブコメ?」

古泉「ええ」
257以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 16:31:37.71 ID:TQLRd3k5O
頭痛くて気持ち悪くて鼻血出てきたけどヤバイかな?
258以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 16:37:11.51 ID:Zl/uumWKO
聞くまでもないだろうwww
死ぬなよ
259以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 16:43:10.77 ID:TQLRd3k5O
流石に鼻血は嘘だけど頭痛が酷い…
260以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 17:02:19.16 ID:uJGdmvYv0
病院池
261以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 17:35:19.90 ID:WfugBMCj0
長門「治療費は5000万円だ」
朝倉「ちょっと! 仕送り止ったからってボリ過ぎでしょう!」
262以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 18:03:59.57 ID:0AKBShMyO
わぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!
あぁぁぁ!
263以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 18:13:33.29 ID:IL6OoO+5O
キョン「絵文字くらい使えよな」
の元ネタの曲歌ってるバンドのアルバムが出てて気になった
スムルースってバンドなんだけど買った人いる?
264以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 18:14:01.02 ID:SHoHUyRW0
長門「その言葉が聞きたかった。3000万にする」
265以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 18:36:46.50 ID:uJGdmvYv0
ジンバブエドルでいいか?
266以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 18:41:57.73 ID:0AKBShMyO
ルーブル
267以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 19:00:22.19 ID:Tt6WkF+vP
人民元
268以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 19:23:11.08 ID:ZweKZobh0
肩たたき券 さんぜんまんえんそうとう>>908
269以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 19:29:06.68 ID:ZweKZobh0
>>268
>>908 はミス。
270以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 19:38:16.65 ID:uJGdmvYv0
>>908に凄い期待!
271以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 19:54:45.57 ID:ddb8l0WuO
その前に落ちるに30ペソ
272以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 19:54:55.49 ID:fbLKc2vrO
おとさまさせん
273以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 20:20:30.51 ID:WfugBMCj0
●<彼を堕とす
274以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 20:26:41.50 ID:uJGdmvYv0
★<さまさせません!
275以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 20:50:25.44 ID:ZweKZobh0
カレーがさめた…
276以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 21:19:18.34 ID:PAqBN39E0
小渕「冷めたピザともっぱらの評判です」
277以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 21:26:59.36 ID:uJGdmvYv0
★<再加熱でさまさせません!
278以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 21:45:24.29 ID:WfugBMCj0
279以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 21:56:09.27 ID:ZweKZobh0
カレーの残りは明日また♪
280長門有希の素顔 ◆jRKrCysHCg :2009/09/17(木) 22:00:44.99 ID:kMrUP/zw0
今日は最後までの予定。
20レス程度です。

前回分までまとめました。
http://www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/5837.html
281長門有希の素顔 ◆jRKrCysHCg :2009/09/17(木) 22:02:03.94 ID:kMrUP/zw0
夕陽の差し込む部屋。白い壁が金色に染まる。
窓の外から木の影が長く延びる。
どこかで見たことのある光景だ。
しゃくしゃくと何か水っぽさの感じる音。りんごだな。リンゴ!?
「お目覚めですか?」
「……ああ」
「まったくあなたには驚かされます。正直言うと呆れます。まさかまた同じ階段から落ちて同じ部屋に入院されるとはね」
で、同じように古泉がリンゴをむいている。
「……好き好んで入院してるわけじゃねえよ」
「好き好んでなら本当に1年くらい入院してもらいますよ。大変だったんですから」
「すまん」
「前は朝比奈さんが泣きじゃくっていましたが、今回はそれに長門さんが加わっていましたからね。
 長門さんの場合泣き叫ぶって感じでしたが。」
「! 長門! 長門はどうした! っていたたたぁーーって痛ってぇ!」
全身に激痛が走る。なんだ、体が動かせん! 腕が固定されてるし!
「あ、今回は外傷ありです! 気をつけてさい。」
「俺はどうなってるんだ? ってそれより長門は!?」
「前も言いましたね、あなたがうらやましいと。いやあ本当にうらやましい。若干腹が立ちます」
古泉が指さす。少し離れた窓際の荷物置きの台に並んで長門とハルヒが座っていた。お互いにもたれながら眠っている。
「あなたが目を覚ますまで頑張る、と涼宮さんと長門さんが張り合っていましたが
 1時間くらい前に二人とも力尽きてしまいました
 ちなみに今日は土曜日、午後5時前です。あなたはほぼ24時間眠っていた計算になります」

相変わらずへたくそな包丁使いでウサギか何だかわからなくなったリンゴのかけらを
古泉は俺に差し出す。いらねーよ、つーか腕がそこまで上がらない。
それに気付いた古泉はすこし申し訳ない、という表情をした後、物体Xを皿に置く。
282以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 22:02:10.83 ID:ZweKZobh0
お、北喜多
283長門有希の素顔 ◆jRKrCysHCg :2009/09/17(木) 22:03:24.43 ID:kMrUP/zw0
「あなたは脳震盪と右肩脱臼と全身の打ち身、若干の擦り傷です。
 レントゲンやCTスキャンやら一通りの検査の結果、命に別条はなしです。
 しばらく検査通いになるとは思いますが」
若干くらくらするのは寝過ぎなのか頭を打ったせいなのかよくわからない。

「んんー、キョン。キョン!」
俺と古泉の会話で気付いたのか、先に目を覚ましたのはハルヒだった。
「よ、ハルヒ。よく寝たか?」
「よく寝たかじゃないわよ、このバカキョン!! この!!」
涙目のハルヒ。すまん。だが半分以上お前が原因では……
「ん、え、?」
騒ぎで長門が目を覚ましたようだ。
「長門、大丈夫だったか」
「大丈夫。ごめんなさい」
長門の目が潤みだす。
「わた、わたしのせいであなたを、死、死なせ、」
急速に涙声になっていく
「いや、いいんだ長門。ちゃんと生きてるし」
「うわぁぁぁん!」
もう号泣に近い泣き声をあげる長門が俺に抱きつき
「ぐゎああああああああああ!!!」
電撃が走った!
「キョ、キョン!?」
「長門さん!! 離れてください! 怪我が!!」
「あ! ごめんなさい!!」

……死ぬかと思った。
284長門有希の素顔 ◆jRKrCysHCg :2009/09/17(木) 22:04:44.28 ID:kMrUP/zw0
俺が目を覚ましたことによって検査が始まり、その日は終わりかと思っていたが、
晩飯後にハルヒが一人で病室にやってきた。

「よう、帰ったんじゃないのか?」
「うん、ちょっとあんたに用があって」
神妙な顔つきのハルヒ。うちの親は一度来たが着替えや必要なものがあるとかで家に戻っている。
「えっと。まずは謝るわ。ごめんなさい。あんたを大怪我させちゃった。下手したら死んじゃうところだった。ごめんなさい」
深々と頭を下げる。すぐ頭をあげ、
「キョン、あんたに聞きたいことがあるの」
真剣な瞳が俺を見つめる。
「あんた、有希のこと、……好き?」


「正直」



「よくわからん。もちろんLikeではある。それに気になる存在だ。
 今はちょっと調子悪そうだが普段は頼りになるし、
 見た目も可愛いし意外と強情な所も可愛いし、」
後はとてもじゃないがハルヒには言えん内容だ。

「そうだ。俺は長門が好きだ」
「そう」


285長門有希の素顔 ◆jRKrCysHCg :2009/09/17(木) 22:05:45.27 ID:kMrUP/zw0
「よかった。もし否定でもしたらぶん殴るつもりだったから」
ハルヒの声が少し震えている。
「あたしね、有希と話し合ったの。あんたについて」
ハルヒはベッドのそばのパイプ椅子に腰掛けながら語りだす。
「あそこまであんたが有希のことを大事にしてたなんて」
「もしあの時長門じゃなくてお前だったとしても俺は飛び込んだぞ。たとえ古泉や谷口だったとしても」
「それじゃない。あんただったら岡部でも飛び込むでしょ。そうじゃなくて。
 …………
 まぁ、なんとなくは分かってたわ。みくるちゃんをデレ〜ンと見てる態度やあたしに対する態度と違って
 有希には気づかいとか配慮が感じられたし」
……
「あんたがみんなに気配りしてるのはわかるわ。でも有希には特別だったでしょ。
 雪山の嵐のときに、あ、違う、これは間違い、えっと」
よかった、まだあれを幻だと思い込んでいるようだ。
「そうね、あんたが最初に階段から落ちた時あたりからガラッと変わったわ。病院で何かあったの?」
「ああ。それ以外も色々とな。詳しくは言えないが」

長門が自分と世界を変えちまった事件。そう、あれがきっかけだった。
実は長門も普通の女の子らしい事を考えていたことがわかったあの事件。
まぁ起こった事のスケールは異次元クラスの大きさだったが。
さすがにわかったさ。長門が何を考えていたかなんて。
だが俺はこの変な日常が崩れてしまう事を恐れていた。だから気付かないふりをしていた。
わざと長門に気のないふりまでした。
とんでもないチキン野郎だぜ。

沈黙。

「そっか」
ハルヒは小さくつぶやいた。
286長門有希の素顔 ◆jRKrCysHCg :2009/09/17(木) 22:07:22.48 ID:kMrUP/zw0
スマン、ハルヒ。あの世界の内容は俺と長門だけの秘密だ。
「そろそろ有希が来るわ。10分だけ時間もらったの。最後にあたしからお願いがあるんだけど」
「なんだ?」
「一発殴らせろ!!!」
いきなり強烈なビンタが俺の左頬に炸裂した! 痛ってぇ!!!
俺は怪我人だ! しかも頭打ってるだろ! ちょっとは遠慮しろ!!
「あんたの事好きだったんだから! 馬鹿! 鈍感! いつだってあんたのこと想ってた!
 そりゃはっきりしなかったあたしも悪いけどさ、思わせぶりな態度とらないでよ!
 のらりくらりとしてたくせに、たまに意識させるようなことしたりさ!」



俺の事が?
ま、まて、正直戸惑うぞ。
マジか、マジなのか!?
確かにそんな素振りを感じたことがある。いやしかし、お前は恋愛感情なんて気の迷い的な事を…
大体好きなら好きでもうちょっとだな、
「あたしの心の痛みを少しでも、。ぷ、ぷぷ」

涙声での衝撃の告白と罵倒が途中で止まった。なぜ笑う?
「ぷぷ、ぶぁっはっはっは!!!!!!!!! なにあんたの頬!! 見事な紅葉よ! あははっっ!!
 わ、我ながら完璧すぎるわ!!! ひぃぃ!!」
ベッドの端をばしばし叩きながら爆笑するハルヒ。さっきまでの雰囲気は吹っ飛んでいる。
それでこそハルヒだ。
ところで鏡をかしてくれ。俺はどうなっている? だんだん頬が熱くなってきたぞ。いや感覚がなくなってきた……。
287長門有希の素顔 ◆jRKrCysHCg :2009/09/17(木) 22:08:36.46 ID:kMrUP/zw0
控え目なノックの後静かにドアが開く。
「いい?」
長門が顔を覗かす。
「いいわよ! 早くこっちに来なさい!」
ハルヒが元気な事を訝しがっている。それとも俺が横目で対応しているからか?
部屋に入って、俺の顔全体が目に入り、
「!!!」
「サイコーでしょ!! こんな完璧な紅葉、あたしの数々の傑作作品の中でも格別よ! ほら、早く写メ撮って……
 あれ?」
長門は目をまんまるにして固まっていた。驚いて固まって車に撥ねられるのって猫だったっけな?
「いやぁ、殴られちまって……」
ともかくこの場を何とかしたいと思い長門に微笑む。と、
「ぶっ」
慌てて長門が両手で口をおさえながら後ろを振り向きしゃがみこんだ。
全身がぷるぷる震えて時々ぷっ、だの、くくっ、だの声が漏れる。
「あっはっはっは!! なんちゅー顔よそれ!! 有希を笑わせるなんてよっぽどよ!
 キョン笑うな! いや笑え! 写メに撮ってみんなに送信するわ!!」
なんだか俺の顔は凄いことになっているらしい。第一、とっくに頬の感覚がない。
「こら! 苦笑じゃない! ちゃんと笑って! そうじゃない、もっと自然に笑いなさい!」
まあかまわない。俺と長門、ハルヒの間に流れる気まずい雰囲気が変わるなら大歓迎だ。
「そう、それ! いい笑顔ねキョン!」
一瞬復活しかけた長門が俺を見てまた撃沈した。
288以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 22:10:00.56 ID:WfugBMCj0
●<ええでええで
289長門有希の素顔 ◆jRKrCysHCg :2009/09/17(木) 22:10:11.31 ID:kMrUP/zw0
冷たいペットボトルをもらい、頬を冷やすことでなんとか腫れは引いてきた。
そろそろ面会時間も終わるし、うちの親も戻ってくる頃だ。

ハルヒが長門に目くばせする。こくこくとうなずく長門。
長門は立ち上がり俺の横まで来た。
そして
「あなたに聞いて欲しい事がある」
今までのオロオロした長門ではない。どうした?

「わたしはあなたが好き。大好き。付き合ってください」

そういうことだったのか。
もちろん答えは決まっている。
「ああ。ありがとう。俺もお前が好きだ」

え、え、という喜んでいいか迷う表情。そうか、ちゃんと言ってやらんとな。
「OKだ。長門、付き合おう。俺たちは恋人同士だ」
両手を口元に持っていって固まる長門。お前も女の子らしい仕草をするんだな。
目元が潤みだしている。

「よかったじゃない、有希、よかったじゃない」
そう言うハルヒも泣いている。すまん。

「キョン、有希を大切にしなさいよ! ちょっとでも有希にひどいことしたらあたしが100倍返ししてやるんだから!
 これからずっと有希に確認するからね! 覚悟しなさい!!」
これだけ言い放つとハルヒは長門にがしっと抱きつき泣き出した。
つられて長門がまた泣きだしハルヒと抱き合う。これが女の友情なのか?
若干置いていかれ気味でちょっと困っているところに来たノックは救いの神かと思ったね。
290長門有希の素顔 ◆jRKrCysHCg :2009/09/17(木) 22:11:46.77 ID:kMrUP/zw0
「あの〜」
朝比奈さん、助かります。
「キョンくん、女の子を泣かせちゃいけません!」
ち、違います!!
「キョンくんは女の子の気持ちを弄ぶ天才ですからね。涼宮さんと長門さんをどれだけ苦しめてきたか知ってますか?」
そう言う朝比奈さんもどんどん涙目になってきた。
え、えっと。これは
「おや、これは修羅場ですね。退散したほうがよさそうだ」
って古泉、逃げんな!! こっちにこい。なんか勘違いしてるだろ!
「キョンく〜ん、着替え持ってきたよ〜」
両親と妹が病室を覗いてくる。なんてタイミングで来るんだよ!
あーもー知らね〜。
291長門有希の素顔 ◆jRKrCysHCg :2009/09/17(木) 22:13:38.90 ID:kMrUP/zw0
日曜日は谷口や国木田、鶴屋さんも見舞いに来てくれた。
長門やハルヒ、朝比奈さんに古泉までまた来てくれたのは素直に嬉しかったが、
いきなりハルヒが俺と長門が付き合う事を発表するとは思わなかった。
おかげで谷口に首を絞められ、鶴屋さんにさんざん冷やかされることになった。
国木田は月曜朝一にクラスで宣伝してくれるそうだ。いやぁ、ありがたい。
また困ったことに長門が冷やかされることにまったく動じず、
かえってのろけるような様子だったため一同はさらにヒートアップ。
……長門、お前は相当感情を抑えていたんだな。

検査や治療でまとまった空き時間がなく、あまり皆としゃべることができなかった。
特に鶴屋さんが持って来てくれたロールケーキを結局食いそびれたのは残念至極だ。
確かにみんなで食ってくれ、とは言ったが全部食われるとはな。
事実を知った時長門がそっぽを向いていたから犯人はわかったが。
小食になったんじゃないのか? デザートは別腹なのか?

そして。
292 ◆jRKrCysHCg :2009/09/17(木) 22:17:57.77 ID:IlNhM2BZO
1時間後にー
293以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 22:34:22.96 ID:WfugBMCj0
乙なんだぜ
294以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 22:50:02.20 ID:Zl/uumWKO
295長門有希の素顔 ◆jRKrCysHCg :2009/09/17(木) 23:01:09.76 ID:kMrUP/zw0
ずっと寝ていたのとこれから起きる現象について思う所があったため、
俺は深夜というより明け方に近いこの時間に起きていた。
そして病室のドアがゆっくりと開くのを当然のように眺めている。
「よく入ってこれたな」
長門、情報操作の能力がなくてもやっぱりお前はお前だな。
「……実は見つかった」
へ?
「ただ、それが機関の森さんだったからここまで通してくれた」
俺があっけにとられていたら、さらに長門が追加情報をくれた。
「看護婦さんの格好をしていた」
機関っていったい……
「元に戻る瞬間をあなたと迎えたい」
ああ、せめてその時間は起きていようと俺も思っていたところだ。
まもなくこの眼鏡長門ともお別れだ。
「色々あったな。大変だったがお前の意外な面がいっぱい見れて楽しかったぞ」
長門が顔赤くし横を向く。
こんな光景をもう見ることはもうないんだろう。
「いろいろとお世話になった。ありがとう」

296長門有希の素顔 ◆jRKrCysHCg :2009/09/17(木) 23:02:41.41 ID:kMrUP/zw0
無言。

こういう時、何を語るべきなんだろうか。俺も長門も何をしゃべるか話題を探している。
そうこうしている間に、

「時間」

長門が天を仰ぎ見る。
そして姿勢を正し、俺を見る。

「おかえり」
「……ただいま」
長門が眼鏡をとる。元に戻った合図かもしれない。

「あなたには多大な迷惑をかけた。謝罪する」
「いや、かまわない。それより聞きたいことがいっぱいある」
「わたしもあなたに聞いてもらいたいことがある」
帰ってきた長門は淡々と語る。
「もうわかっているかもしれない。わたしの性格について」
「ああ。前の変わってしまった世界やこの10日間の方が素のお前なんだろ」
「そう。あの弱弱しいのが本当のわたし。改変時は自分の記憶や行動原理まで改変してしまったため
 この10日間の方がわたしの本当の素性に近い。
 通常時のわたしは情報操作で各種身体能力を強化すると同時に精神面でも補正をかけている」
297長門有希の素顔 ◆jRKrCysHCg :2009/09/17(木) 23:04:14.53 ID:kMrUP/zw0
確かに口調もいつもと違ってたし、若干いらない事までしゃべったりとグダグダだったな。
おそらく情報操作でガチガチに固め、揺らぎが出ないようにしていたんだろう。
無愛想無関心無感動にしなければいけなかった程、素の自分に自信が無かった。
「意志薄弱で臆病者。怖がりで、すぐにうろたえてしまう。近眼だし運動能力も劣っている。
 頭脳については一般以上だがあなたほどではない」
「おいおい、お前が俺よりアホなはずはないだろ」
「あなたは自分の能力を過小評価し過ぎている。それと努力が足りないだけ。
 それに比べわたしは情報操作のハリボテ。中身が伴っていない。
 その証拠に片付けすら満足にできずあなたに当たってしまった」

唐突にあの世界の朝倉の言葉が脳裏に蘇る。
『ああ見えて長門さんは精神のモロい娘だから』
『あなたを脅かす物はわたしが排除する』

朝倉は任務上のバックアップだけでなく、素の長門本人の世話をしていたのだろう。
10日前、長門の部屋に喜緑さんがいたのも長門の素性を知っていたからに違いない。
いきなりパニックになるのは想定外だったもしれないが。

「嫌いになった?」
なんでだ?
「今までわたしは偽っていた」
…………で?
「あなたに嘘をついていた」
どうも長門は罪悪感でいっぱいらしい。
298以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 23:05:00.35 ID:WfugBMCj0
●<あん
299長門有希の素顔 ◆jRKrCysHCg :2009/09/17(木) 23:06:01.04 ID:kMrUP/zw0
「かまわないさ。情報操作で自分を作り上げた長門も、力が無くなってオロオロする長門もみんな長門、お前だ。
 俺はみんなひっくるめてお前が好きだ。俺の長門だ」
「……ありがとう」
すこし照れた様子、といっても口元が緩んだ程度、だったが、急に表情を引き締め、覚悟を決めたように話を切り出した。

「わたしに関わった人物の、この10日間の記憶を操作しようと考えている」
「な!?」
「周囲にインパクトを与えすぎた。今後の活動に支障が出る恐れがある」
「お前の親玉の指示か?」
「違う。情報統合思念体はこの10日間の出来事を認知することはできない」
ん? 時間も超越していなかったか?
「この10日間は食のためこの惑星の出来事に関知することはできない。
 たとえ時間軸をずらしてもこの10日間にはアクセスできない。
 情報統合思念体が感知できるのはこの10日間が終わり、『歴史』として伝わる部分のみ。
 『起きてしまった事』として扱うしかない」
お前の親玉も弱点はあるんだなあ。
ん?
「おい、前にお前が世界を改編したときはお前を処分しようとしてたじゃないか。
 あれも『起きてしまった事』じゃないのか? ちゃんと戻したんだから処分までいらなかったんじゃ?」
「それは………禁則事項」
またごまかされたな。
300長門有希の素顔 ◆jRKrCysHCg :2009/09/17(木) 23:08:11.93 ID:kMrUP/zw0
「それとお前はズルい事を考えていないか?」
「……よく意味がわからない」
何のこと? とごく僅かに目元が緩み、瞳の力が和らぐ。うむ、俺の長門感情解析力は劣っていないな。
「自分が起こした騒動をなかったことにしようとしていないか?」
一瞬間が空き、眼鏡の無い長門がみるみる赤面していく。これは俺に素の自分を見せてくれているのか?
「………違う、その意図はない。確かに恥ずかしい事も起こした。
 ただ今回の行動は今までのわたしとあまりにかけ離れた行動ゆえ
 記憶の操作を行わないと今後の活動に支障が生じる可能性がある」

「人間なんだ。みんな失敗する、ドジをする。俺なんかもよく失敗するし、朝比奈さんはドジの塊だ。
 まあこれはハルヒの望みのせいもあるだろうが。そのハルヒも結構取りこぼしが多いだろ?
 古泉だって意外と不器用だ。あいつの字を見たか? ひどいもんだ。
 谷口、はいつもか、国木田や鶴屋さんだってヘボい所あるだろ? ってあったか?
 ともかくそんな中お前ひとりが完璧超人だ。ズルくないか?」
長門は無言のまま床を見つめている。
「6組でもお前の周りに人が増えたろ? 色々と手伝ってくれたろ?
 みんなお前の違った一面が見れて嬉しかったんだ。お前と仲良くしたかったんだ。
 アホの谷口は見る目がなかったと悔しがっていたぞ」

そして一番の懸念を長門にぶつける。



「長門、まさかお前が告白して、恋人として付き合うことにしたことも無いことにしようとしてるんじゃないだろうな」



301長門有希の素顔 ◆jRKrCysHCg :2009/09/17(木) 23:10:13.48 ID:kMrUP/zw0
「あなたは涼宮ハルヒの鍵。わたしは涼宮ハルヒの観測者。それだけ」
「本気で言っているのか?」


無言。


「あの時お前は勇気を振り絞って告白してくれたよな。ハルヒも泣きながら祝福してくれたよな。
 鶴屋さんに冷やかされたり、国木田がクラスで言いふらすと言った時、
 実はまんざらでもないことを見透かされてハルヒに呆れられたことも無かったことにするのか」


無言。


「本気なら今すぐ出て行ってくれ。情報操作でも何でもするといい。その代り俺のお前に関する……」

全部は言えなかった。長門が震えながら嗚咽を殺していたからだ。

「すまん」
「嫌。……あなたと………ずっと一緒にいたい」
泣き声をこらえ、絞り出すようにこたえる。
自分と世界を変えてしまった時の長門ではなく、
力を失った状態の長門ではなく、
クールでクレバーで完璧なはずの長門が歯を食いしばり大粒の涙をぼろぼろこぼしている。

「ああ、ずっと一緒にいよう」
長門が俺に抱きつき泣き出した。胸が涙で濡れる。
実のところ脱臼の部分が抱きしめられて思わず叫びそうになったがなんとか堪えきった。
長門の心の痛み、これまでの苦悩に比べるとこんなもの大したことではない。
302長門有希の素顔 ◆jRKrCysHCg :2009/09/17(木) 23:12:07.46 ID:kMrUP/zw0
長門が泣いていたのは5分程度だった。あとは俺に抱きつき顔をうずめゴロゴロしている。
時々「んふ」とか聞こえるのがたまらなくいとおしい。どうにかなってしまいそうだ。
なんか世間一般でラブラブ物が常に流行っている理由がよく分かる。
「おい、長門?」
「ん」
「……長門さん?」
「ん〜」
ヤバい! 俺の理性が残っている間に何とかしないと!
長門の気をそらせるために何か違う話題は、と少し疑問に思っていた事を聞いてみる。
「なぁ、長門。お前は体調不良でも学校や探索に行きたがったよな。
 危険を避けるためにも休む方が得策だと思ったんだが」
長門が顔をあげる。顔が近い。か、かわいいぞ。その、『彼女』『恋人』的なひいき目抜きでかわいい。
そのかわいい顔が赤くなり一言、
「……あなたに会いたかったから」

そのまま自然に長門の顔に近づく。
長門の目が閉じる。俺も。長門の吐息を感じる。
「よろしいですか?」
「「!!!!」」
303長門有希の素顔 ◆jRKrCysHCg :2009/09/17(木) 23:13:54.48 ID:kMrUP/zw0
長門が跳ね起きる。ぐぁ!! 脱臼の肩に響くぅう!!!
「森さん!」
「お楽しみ中、申し訳ありません。そろそろ朝なんで長門さんはお帰りになられた方がよろしいかと」
お楽しみってそんな誤解を受けるような言い方しないでください。……誤解じゃないかもしれませんが。
「……ノックして入って欲しい」
「しましたが返事がなかったので、失礼かと思いましたが入らさせていただきました」
……本当に? 聞こえなかった。まあ長門が聞こえていないんだから仕方ないか。
「あと今日は月曜日ですよ。学校があるのでは?」
「! あとで来る!」
げ、文字通り姿を消した!
「あの、森さん……」
「……今朝、長門さんはここには来ていませんよ。何も知りません。
 特に急に姿が消えたなんてことは絶対ありえません!」
さすがの森さんも度肝を抜かれたようだ。
304長門有希の素顔 ◆jRKrCysHCg :2009/09/17(木) 23:15:55.00 ID:kMrUP/zw0
「大丈夫です。安心して付き合ってください」
月曜日の昼食直後に来た面会者は朝比奈さん(大)だった。
「涼宮さんが納得する失恋であれば良かったんです。むしろそのほうが涼宮さんが精神的に成長しますし。
 当然恋愛成就が一番かも知れませんが、失敗の無い人生経験というのもそれなりに危険が伴いますし」
教師風のコスプレ?となっているため学校関係者として自然に面会に来れたらしい。
「若干長門さんに依存気味な失恋で、しばらく引きづるかもしれませんがそこはソフトランディングということで。
 ちなみにこの時代の涼宮さんは長門さんか、あの頃のわたし以外がキョンくんと付き合っていたら
 納得しなかったと考えられています。たとえ鶴屋さんでもアウトでした」
となると危ない橋を渡っていたんですかね。
「んー、そこまでは。3択問題におまけのギャグの答えがあってそれ以外は正解ってやつかな」
お笑い芸人的にはギャグの答えで正解なんだろうが。
「そのあたりはお友達にお任せするとして」
谷口……
「でもホントのところは」
朝比奈さん(大)は真顔になる。
「キョンくんはキョンくんの人生を歩いてくれればいいです。
 当然、涼宮さんには涼宮さんの、長門さん、古泉くんも。
 確かに我々や機関、情報統合思念体それぞれ考えているところはありますが、
 個人的には無視しちゃってもいいと思っています。当事者の当然の権利です。あ、これはオフレコですよ」
それって
「時間です。じゃ、キョンくんまたね。またねの意味、わかるよね?」
え、ちょっと!?
止める間もなく朝比奈さん(大)は病室を出ていった。ううむ、まだなんかあるわけですね……。
305 ◆jRKrCysHCg :2009/09/17(木) 23:17:32.13 ID:kMrUP/zw0
ちょっと席外します
306以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 23:25:21.54 ID:ZweKZobh0
wkwk
307以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 23:33:18.17 ID:0AKBShMyO
おっおー
308以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 23:56:51.73 ID:Zl/uumWKO
期待
309以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 00:07:46.13 ID:C8Qb6LpZ0
マグニチュード8.0まで起きて保守したかったけど限界。寝る。おやすみ。
310以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 00:08:33.68 ID:IUn111qBO
wktk放置プレイ
311長門有希の素顔 ◆jRKrCysHCg :2009/09/18(金) 00:09:49.77 ID:LLaMlisx0
朝比奈さん(大)が消えて1時間後、今度は喜緑さんが見舞いにやってきた。
「今回は本当にありがとうございました。こんなに大騒ぎになるとは予測していませんでした。
 特にあなたを入院させる結果になって。本当にごめんなさい」
いえ、結果的に俺にもいい感じになったんで。
「本当にすいません。長門さんの動きが想定以上にぶれまして……」
時空を超えている存在の情報統合思念体でもわからないことがあるのか。
前の改変でわかったんじゃないのか? 長門に暴走癖?があるのを。
「実は有希ちゃんがあなたを好きになってから様子がおかしかったんです。
 もともと無口なほうでしたが、極端に感情を表さなくなって。
 任務とあなたへの感情とのせめぎ合いでどうしていいかわからなくなったようで」

あの性格の半分は俺が原因だったのか。

「涼宮さんのほうも今回いろいろな行動パターンを出してくれて観測側としては大助かりです。
 惜しむらくは情報統合思念体が食だったためリアルタイムで観測できなかったことですね。
 ここだけの話ですが有希ちゃんは情報統合思念体にかるく嫌味を言われています。
 『何故今回のタイミングだったのか』と。有希ちゃん的にも今回は棚ぼたな感じだったんですけどね」
ははは。当事者の片割れだけに笑ってごまかすしかない。
ええと、そう言えば
「あの、喜緑さん。長門が体育で倒れたとき、学校を休めと言ったのになかなか納得しないと気がありましたよね。
 あの時どうやって長門を説得したんですか?」
「あれですか」
喜緑さんは微苦笑を浮かべた。
「『休んだらキョンくんが見舞いに来てくれますよ』って言ったんです」
……そ、そうでしたか。
「実はあの日有希ちゃんは大泣きして大変だったんですよ。
 あなたに嫌われてないか心配しちゃって。でも怖いから直接電話出来なくてわたしが電話しました。
 長門さんはかわりに謝ってもらえると勘違いしていましたが」
そんな事があったんですか。
「直接あなたに謝る事が出来て結果良かった、と言っています。何事も経験ですね」
312長門有希の素顔 ◆jRKrCysHCg :2009/09/18(金) 00:12:02.33 ID:LLaMlisx0
さて、と喜緑さんは立ち上がる。
「そろそろ有希ちゃんや涼宮さんたちが来るころ合いです。鉢合わせしないようにわたしは帰ります」
ありがとうございます。ところで今日の授業はどうされたんですか?
「生徒会の用事で抜けていることになっています。
 ……生徒会だからって授業を抜ける理由にはならないんですが先生方までそれを信じちゃうんですから
 肩書きって面白いですね」
えっと、それって情報操作ですよね?
「ふふふ」
やっぱ喜緑さん、あなた怖いです……。
「では長門さんをこれからもよろしくお願いしますね。泣かせたら許しませんよ」
え、ええ絶対。

……ハルヒにも同じこと言われましたが迫力が違いすぎます。
313長門有希の素顔 ◆jRKrCysHCg :2009/09/18(金) 00:14:01.79 ID:LLaMlisx0
「涼宮さんにとって今までのあなたは気になる存在、恋人候補、片思いの相手という感じだったというか、
 まぁそんな存在でした」
ああ、どうやらそうだったらしいな。
「そうだったんですよ。どれだけイライラさせられたか」
すまん。
古泉はトランプをシャッフルしながら俺を責める。
「今ではそうですね、親友である長門さんの彼氏といったところでしょうか。つまりは付属品。
 でなければ失恋相手と平然と付き合ってられるはずがありません。
 ……冗談ですよ。でも長門さんの存在があることによって精神の安定を図っている部分はあるはずです」

放課後の文芸部部室、長門とハルヒは掃除当番でまだ来ていない。
あれ以来長門は掃除のクジの細工を止め、きちんと役割を果たしている。
朝比奈さんは、はて? 進路相談か何かなんだろうか?

「長門さんを冷やかして楽しんでいるんですよ。涼宮さんが次々と白状させています。
 この前はひとつのソーダにストロー2本入れて飲んだらしいですね。どこの昭和ですか?」
く、長門を口止めしなければ。
「まぁ長門さんも実は誰かに聞いてもらいたかった節もあるようですが。
 朝比奈さんが長門さんののろけがすごいと言ってましたよ。あの朝比奈さんを呆れさせるとは」
やっぱ自重させるべきだな。つーか長門がのろける姿が全く想像できん。
それ以外にも若干お花畑があふれ出た長門には少々落ち着いて欲しいところはある。
一番参ったのは昼飯だ。長門が弁当を持って来てくれるようになったのは素直に嬉しかったが、
問題は
314長門有希の素顔 ◆jRKrCysHCg :2009/09/18(金) 00:15:59.35 ID:LLaMlisx0
「あーん」
長門よ、腕はもう治ったからもう一人で食べれるぞ。
ちなみに長門が『帰ってきた』日の放課後に治療用ナノマシンを俺に注入した。
不審に思われない程度に回復を早め、かつ後遺症を完全に防ぐ優れものだ。
なので『驚異的な早さ』で怪我は治ったのだが。
「あーん」
「……あーん」
「おいしい?」
「……ああ」
どよめく周囲。マンガ過ぎる素敵光景だ。
部室で食べるとハルヒと鶴屋さんの攻撃がすさまじく、校庭だと5、6組以外の生徒まで集まってくる。
結局クラスで5、6組の連中に囲まれて食べるのが相対的に一番マシという状況となっている。
長門に一度やめてくれといったら物凄く悲しげな表情になって以来、長門の言いなりになっている。
世の男はこうやって女の尻に敷かれるようになるんだなぁ。納得。
なお、6組では長門が俺を意識していたことは公然の秘密だったらしい。
それがハルヒと6組女子の対立原因だったようだ。


他にも長門にやられっぱなしだが、ひとつだけ勝利したことがある。
長門が「有希」と呼んで欲しい、と言った時だ。
じゃあ俺の事も下の名前で呼ぶべきだ、せめて「キョン」って呼べ、と言ったら顔を真っ赤にして口をパクパクさせた挙句
「今の話は忘れて」
と顔をそむけた。……これって勝利なのか?
以来、いまだに俺は長門を「長門」と呼びかけるし、長門は俺のことは「あなた」と呼んでいる。
長門いわく非常に照れくさいらしい。
「あなた」の方が恥ずかしくないのか?
315長門有希の素顔 ◆jRKrCysHCg :2009/09/18(金) 00:18:04.33 ID:LLaMlisx0
「ともかく、乱暴な言い方をすれば我々としては涼宮さんが安定していればかまわないんで」
古泉が肩をすくめる。

「我々ねぇ。お前はどうなんだ?」
「僕ですか?」
「お前のターンじゃないのか?」
「……僕のターンですか?」
「しらばっくれんじゃねぇよ。お前、ハルヒが好きなんだろ?」
直球を受けてニヤケ顔のまんま固まりやがった。ごまかして逃げようとしてもそうはいかねぇぞ。
「………………いつから?」
「結構前からだ。夏合宿あたりか?」
本当に知ったのは長門が変えた世界とは言えない。
「やれやれ、表に現れないようにしていたつもりなんですが」
苦笑まじりに肩をすくめる。こいつまだ余裕があるな。
316以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 00:18:39.89 ID:p5nRs0bEO
期待
どうでもいいがあの冬のことは古泉とみくるも知ってなかったっけ
317長門有希の素顔 ◆jRKrCysHCg :2009/09/18(金) 00:20:05.24 ID:LLaMlisx0
「長門に頼んでみるか? あいつは今幸せのおすそ分けをしてやりたい最中だ」
「遠慮します」
「試しにどうだ、ハルヒの耳元で『あいらーびゅー』ってささやくってのは?」
「や、やめてください!!」
「涼宮ハルヒはわたしたちの関係をうらやんでいる」
おお長門、来たか。あと一歩で古泉の化けの皮が剥がれるかも知れんぞ。
「わたしが伝言を伝えてもかまわない。今なら成功率が高い」
今では俺の横が長門の定位置となっていて、必ず体のどこか一部が当たる様にくっついてくる。
まるで猫だ。
古泉は集中力が乱れてゲームに勝てない、とほざいていたが元々弱かっただろ。
「な、長門さん、なんで僕が涼宮さんに告白すると決めつけてるんですか!」
長門がほんの数ミリ首をかしげる。
「違う?」
「違わなくはないさ」
「違います!」
「何が違うの?」
よう、ハルヒ。
古泉が慌てる姿も面白いもんだ。
318長門有希の素顔 ◆jRKrCysHCg :2009/09/18(金) 00:22:28.13 ID:LLaMlisx0
「どうしたの古泉くん?」
「い、いえ、何でもないですよ!?」
ハルヒは不思議そうに古泉を見ていたがその視線が俺に向き、
「キョ〜ン〜、あんたまた図書館デートだって? いい加減デートらしいところへ連れてってあげなさいよ」
古泉をもっと攻撃しろよ。あとちょっとだったんだぞ。
「いくら有希が図書館がいいって言ってもそこはあんたが強引にセッティングしなきゃ!」
へいへい。ならハルヒのお勧めを教えてくれよ。
「なんでよ。大体あたしがデートスポットなんてわかるわけないじゃない」
「んじゃ古泉、いい所ないか?」
「なんで僕に聞くんですか!?」
「お前なら下見済みとかあるんじゃないかと」
「え、古泉くん下見とかしてんの!?」
よし、ハルヒが食いついた。
長門も目を輝かせながら古泉を見る。
「し、していませんよ!!」
319長門有希の素顔 ◆jRKrCysHCg :2009/09/18(金) 00:24:00.62 ID:LLaMlisx0
「遅くなりました〜 あれ? どうしたんですか?」
ああ、朝比奈さん。古泉にお勧めデートスポットを聞こうとしてるんですよ。
「デートと言えば長門さん、そろそろどうですか?」
「待って、まだ自信がない」
「なんだ長門?」
「長門さんは料理の練習をしているんですよ。キョンくんのために」
「くぁ〜〜ッッ!! 有希、やるわねっ! くー!」
ハルヒ、なんつう興奮の仕方だよ。
「わかった。今度の土曜日、晩ご飯を食べに来て」
「あ〜〜! 熱い!熱いわ! なんか腹立つ!」
なんか谷口に似てきたな。
「みくるちゃん! 対抗してあたし達だけで遊びましょ!! 古泉くんもよ!」
お、古泉、よかったな。ハルヒと一緒だぞ。
「鶴屋さんも、そうねアホの谷口と国木田も呼んで、ボウリングでも行きましょ!!」
へいへい、球投げでも穴掘りにでも行ってくれ。俺は長門にごちそうになるから。
「きー!!」
本当にハルヒは俺と長門をうらやんでるみたいだ。古泉、チャンスだ。いっとけ。
320長門有希の素顔 ◆jRKrCysHCg :2009/09/18(金) 00:26:06.99 ID:LLaMlisx0
土曜日の夕方、約束通り長門は俺を食事に誘ってくれた。

「食べてみて」
これは。
「情報操作を一切使用していないから自信がない。一応おいしく出来たつもり」
テーブルに乗るメニューは唐揚げとサバの塩焼きと味噌汁にご飯。
「一般的な家庭料理というものがよくわからないので、あなたの家でごちそうになったものを参考にした」
若干不安そうな長門。
そうか、そうだよな。お前は『家庭』というものをよく知らないんだよな。
いつもお前は一人で飯を食って、一人で寝て、起きて
「駄目?」
悲しげな表情で俺の顔を伺ってきた。
「手際が悪くて少し揚げすぎた。サバも焦げてしまった」
ち、違うぞ長門!!
お前に想いを馳せていたらちょっと泣けてきただけだ!
「?」
急いで唐揚げを一つ口に放り込む。 あちっ!!!!
「大丈夫!?」
あ、ああ。大丈夫だ。
「つーかうまいぞ、うん、うまい。すごいな、長門」
実際お世辞抜きで程よく味が染みてうまい。
「朝比奈みくるに教わった。まだ唐揚げと味噌汁以外につくれない。これから色々教えてもらうつもり」

そうだ、そうなんだ。
321長門有希の素顔 ◆jRKrCysHCg :2009/09/18(金) 00:28:47.12 ID:LLaMlisx0
「お前は一人じゃないんだ。俺がいる。それにハルヒや朝比奈さん、古泉がいる。
 色々知らないことがあったら俺やみんなを頼ってくれ。……俺が長門に頼ることの方が多くなりそうだが」
ひとりで何でも抱え込む長門、お前が正直心配だった。孤独じゃないか、と。
実際孤独だったじゃないか。家庭料理も知らなかった。
長門を抱きしめていた。
「…………?」
俺の目が何故潤んでいるのかがよくわかっていない様子。
当たり前だ。俺が一人で感極まっていただけなんだからな。
顔が近い。やっぱりここは

長門家の電話がいきなり鳴る。

思わず跳ねた。長門があわてて電話に出る。
たぶん長門もびっくりして跳ねていたはずだが、
本人は急いで電話を取りに行ったためそう見えた、と言い張るに違いない。
結構プライドが高いからな。
『やっほー有希!!』
なんちゅうタイミングだ。
ハルヒめ、見ていたのか?
『そこにキョンもいるのね!?』
しかも馬鹿でかい声、俺まで聞こえてくる。
『やっぱ有希やキョンがいないとつまんないわ。今からあんたんちに遊びに行くわっ!!
 心配しないで! 食料は持ってくから! じゃ!』
322以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 00:34:19.39 ID:iWOH4qLlO
師団
323 ◆jRKrCysHCg :2009/09/18(金) 00:37:55.12 ID:dOB0wflxO
さる〜
ちょっと急ぎすぎました
しばしお待ちください。
324以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 00:40:27.38 ID:vE/FUHYG0
支援
325以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 00:41:47.88 ID:dP7bV464O
解除
326以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 00:49:21.25 ID:iWOH4qLlO
岸谷ー!
327長門有希の素顔 ◆jRKrCysHCg :2009/09/18(金) 01:01:01.38 ID:LLaMlisx0
呆然と受話器を見つめる長門。ハルヒは誰にでもおんなじ調子で集合をかけていたのがよくわかる。
「ハルヒがくると聞こえたが大丈夫なのか?」
「あまり……」
「わかった。一緒に片付けよう」
すこし長門が慌てる。
「いい。わたしが片付ける」
「言ったろ、長門。お前は一人じゃないんだ。俺がいる。これからも二人だ。
 もし足りなかったらハルヒ達を使ってやれ。お前は一人じゃない。みんながいるんだ」
長門はなおも食い下がろうとしていたが。
「わかった。これからもあなたに迷惑をかける。よろしくお願いします」
今度は長門から抱きついてきた。
ああ、これからも一緒だ。長門、

長門家のインターフォンがいきなり鳴る。

確実に長門の機嫌は悪くなっていた。「無粋」とつぶやいていたからな。
「よし、みんな来たな。お前は一人じゃない。みんなに台所の片付けをお願いしよう」
ニヤリと笑って長門にウィンクする。
一瞬、瞬きをした長門は、ニコリとほほ笑み返した。
「お願いする」




長門有希の素顔

328 ◆jRKrCysHCg :2009/09/18(金) 01:02:51.58 ID:LLaMlisx0
最後にさるってグダグダになりましたがこれで終了です。
支援と感想ありがとうございました。
329以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 01:06:41.38 ID:iWOH4qLlO
>>328
乙!
330以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 01:44:25.14 ID:UZV7wBIW0
>>327
お疲れ様。
長編投下ありがとう。
またまとめて最初から読ませていただきます。
331以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 01:45:03.81 ID:dP7bV464O
最後1レスでさるだったか。
乙!
332以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 02:21:31.21 ID:IUn111qBO
乙!毎回綺麗に纏まってて最後まで楽しかったぜ
そしておやすみ
333以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 03:09:34.68 ID:UZV7wBIW0
寝る前に
334以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 03:10:02.97 ID:iWOH4qLlO
ほっほっほっ
335以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 04:15:15.14 ID:dP7bV464O
●<寝ますよ
336以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 05:14:05.38 ID:iWOH4qLlO
新聞がノリピーで埋まっとる
337以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 06:01:31.21 ID:iWOH4qLlO
朝だゆ
338以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 06:44:57.02 ID:LLaMlisx0
行ってきます
339以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 07:04:46.78 ID:C8Qb6LpZ0
いってらっしゃい
340以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 07:50:22.29 ID:C8Qb6LpZ0
ねむい
341以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 08:20:35.49 ID:iWOH4qLlO
寝ない
342以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 08:48:43.04 ID:evsGrugI0
ぉはゃぅ
343以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 08:53:18.84 ID:p5nRs0bEO
うおー眠くて目が開かん
344以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 09:29:38.79 ID:UZV7wBIW0
おはよう
345以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 10:14:18.85 ID:dOB0wflxO
ハルヒ「オハイオー」


キョン「」
長門「」
みくる「」
古泉「」

ハルヒ「だ、誰だって魔がさす瞬間があるでしょ!?」
346以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 10:41:59.34 ID:UZV7wBIW0
眠いなー
347以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 10:59:16.34 ID:NLJtSMIuO
ハルヒ「鶴屋さんってリンクスなの?」
キョン「どうした、朝と夜の温度差で脳みそがカビたか?」
ハルヒ「いや、ちょっと某所で鶴屋さんとみくるちゃんらしき人を見つけたから」
キョン「ふーん」
ハルヒ「アンタ後で殴るわ。で、みくるちゃんどうなの?」
みくる「え!?あ、そそんなソブレロで光が逆流なんてしてませんよ!?」


長門「バイオ5動かない…」
古泉「流石に部室のPCじゃ無理ですよ」


休職が2週間経ちそう、もう辞めたい
348以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 11:41:29.85 ID:C8Qb6LpZ0
そろそろごはんです
349以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 12:19:59.63 ID:UZV7wBIW0
ごちそうさま
350以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 12:31:58.03 ID:qB0Oi3tIO
仕事暇すぎてやりがいないから辞めたい。
しかし貯金ないから生きていけない。
351以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 13:05:46.03 ID:nQ8kESo30
まぁがんばれ
352以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 13:43:43.24 ID:UZV7wBIW0
がんばれ
353以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 14:39:39.72 ID:iWOH4qLlO
ウホッ
354以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 15:03:42.42 ID:bw/TLYsNO
暇でいいなあ
355以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 15:16:21.61 ID:IUn111qBO
大学生夏休み永杉
二ヶ月引きこもりで死にそう
356以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 15:53:27.79 ID:p5nRs0bEO
ただいま
357以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 15:54:12.03 ID:ueI5rbnyP
子供の相手で疲れた
358以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 16:51:52.77 ID:bw/TLYsNO
仕事前保守
359以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 17:24:41.47 ID:dOB0wflxO
残業決定
360以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 17:57:51.29 ID:UZV7wBIW0
ごちそうさま
361以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 18:07:53.12 ID:iWOH4qLlO
ゥィコーゥィコー
362以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 18:31:57.63 ID:C8Qb6LpZ0
ご飯炊き中
363以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 18:51:54.51 ID:bw/TLYsNO
364以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 19:28:34.56 ID:qB0Oi3tIO
疲れた
365以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 19:50:12.91 ID:IUn111qBO
バイト中
366以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 20:20:36.38 ID:C8Qb6LpZ0
ご飯中
367以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 20:45:54.93 ID:dtcKn+WG0
●<
368以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 21:10:03.53 ID:dtcKn+WG0
★<なにか
369以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 21:24:31.32 ID:C8Qb6LpZ0
◎?
370以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 21:39:35.54 ID:yRbJPGBh0
ぐらっつぇ!
371以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 22:05:04.25 ID:LLaMlisx0
連休やっほい!!
372以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 22:05:19.90 ID:ozeHseyAO
長門「仕事オワタ」
373以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 22:30:50.32 ID:dtcKn+WG0
○<金くれ
374以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 22:55:39.38 ID:dP7bV464O
長門「働け」
375以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 23:13:50.94 ID:C8Qb6LpZ0
働くとき
376以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 23:24:06.16 ID:pzcf/QzU0
ハルヒ「働けば?」
377以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 23:31:31.12 ID:IUn111qBO
もっと働きたい
378以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/18(金) 23:55:25.94 ID:dP7bV464O
楽したい
379以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 00:20:05.87 ID:dJqHhNnOO
●<楽するとノンケしか捕まりませんね
380以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 00:47:15.26 ID:az1vIQnYO
〇<百合はまだまだ理解が得られません…!
381以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 00:47:57.07 ID:a2Gd3KU40
現在、オリジナルキャラ主人公の消失バックストーリーを執筆中です。
頑張ります。
382 ◆nOmpWP64KU :2009/09/19(土) 00:52:14.24 ID:a2Gd3KU40
規制解除!やった!
保守代わりに、ハルヒ×サイヒル2のコラボSSのエンディングを載せます。(前回、タイミングが悪かったのか、転載されませんでしたので)
それでは行きます!
383 ◆nOmpWP64KU :2009/09/19(土) 00:59:21.39 ID:a2Gd3KU40
最終章『ただいまっ!』

 冷たい雨の雫があたしの身体から体温と血の気を奪っていく。
 この雨じゃベガとアルタイルのラブシーンも一年繰り越しになりそうね。
「キョン、ただいま」
 右手には黒い傘。
 左手には白い花。
 日本の伝統に沿った墓参りルックで、墓石に話しかけた。


 あの悪夢のような世界から生還を果たした後、あたしはキョンのアパートで目を覚ました。
 悪夢だけに夢オチなんて都合の良い展開を期待していなかったと言えば嘘になる。
 だが、そんな陳腐でチープな映画のエンドロール流されるようなありきたりな三流ハッピーエンドへの期待は、目が覚めて三秒で崩れ落ちた。

 キョンは硬く冷たいフローリングの木目の上で、しっかりと「死んでいた」。


 判決は裁判官と裁判員、満場一致で当然有罪。
 ま、ここまで来たら逃げも隠れもしないわよ。あたしについた国選弁護士の忠告には耳を貸さず、法廷で最初に受けた勧告を素直に受け入れ、直ちに刑務所で獄中生活を送ることとなった。

 不謹慎な話だけど、獄中生活は思ったよりも平和で、他の受刑者とは奇妙な友情意識みたいな物も感じ、決して辛いだけの生活ではなかった。
 そして数年後、自首したことと模範囚だったことが考慮されたのか、あたしの懲役は実際に勧告された刑期よりも約半分ほどの短さで済み、仮釈放とされた。やっぱり人間は人柄ね。
 うんうん、良く頑張った。あたし!

 職探し。住居探し。これから先やることはいっぱいあるが、まずこれだけはやっておかないと先には進めない。
384 ◆nOmpWP64KU :2009/09/19(土) 01:00:27.05 ID:a2Gd3KU40

 どれくらい泣き続けただろうか。不意にあたしを責めたてるように突き刺さっていた冷たい雫が止んだ。
「風邪引くよ?」
 凛とした中にも、どこかあどけなさと暖かさ、それでいて優しさに包まれているような声が投げかけられた。
「ね?ハルにゃん」
 ニコッと極上の微笑みを浮かべる超絶巨乳美人……って!?
 そのミス銀河系と言われても遜色無い超絶美人が誰かわかるには時間がかかったが、彼女が誰かわかった瞬間、反射的に目前の墓石に身を潜めてしまった。
「どうしたの?かくれんぼ?」
 墓石の横から顔をひょこっと覗かせって再確認。そして再認識。
 どうやら長い獄中生活の後だけど、あたしの五感は鋭敏に活性化しているようだ。
「……妹ちゃん」
 なんで?キョンの命日は三日前よ?命日に来なかったのは、七夕があたしの思い入れが深い日だからと言う言い訳であり、今日ならキョンの家族には再会しないとタカをくくっていたのに!
 ……悪い?殺人鬼が、どの面下げて会えって言うのよ。
「そうだよ。あたしの顔を忘れちゃイヤだよ?」
 無邪気に語りかける妹ちゃんの言葉が痛い。
「……イヤ……やめて、見ないで」
 力なく呟き、墓石の裏に背中を預ける。
 妹ちゃんはキョンにベッタリだった。一人っ子だったあたしには妹のいるキョンが羨ましくて、すっごく可愛がったいたし、妹ちゃんの方も、あたしには懐いてくれていたと思う。
 でも自分のせいとは言え、そんな妹ちゃんから罵声を浴びせられたくないのが本音なわけで。
 しかしそのあどけなさが残る笑顔から、どんな罵詈雑言を突き付けられるか覚悟していたが、そんなあたしに届いた言葉は、予想の範疇を軽くK点越えするものだった。
385 ◆nOmpWP64KU :2009/09/19(土) 01:01:44.67 ID:a2Gd3KU40
「大丈夫だよ。あたしは今でもハルにゃんが大好きだからね」

「……え……?」
 墓石から身を乗り出したあたしの顔は、きっとマヌケ面の金メダリストに選ばれるはずだ。
「……嘘よ……だってあたしは……」
 妹ちゃんが大好きだったキョンを殺した犯罪者なわけで、妹ちゃんに好かれる要素が残っているわけが無い。絶対に。
「うん。あたしもハルにゃんがしたことは許せなかったし、許すつもりもなかった。今日だって、本当はハルにゃんに辛く当たるつもりだったんだよ?」
「……じゃあなんで……」
 何を言われても反論できない。それこそ殺されたって文句は言えない。あたしが妹ちゃんの立場なら、絶対にボコボコにして一生恨み続けるだろう。
「でもね、キョンくんの前で大泣きしていたハルにゃんを見たら「あ、やっぱりあたしはハルにゃんが好きなんだ」って思っちゃたんだ」
 そして「てへっ」と可愛く舌を出して微笑む妹ちゃん。

「おかえり。ハルにゃん」

 頭の中が真っ白になった。気がつくと、あたしは妹ちゃんを腕に抱きしめ、涙を流していた。
「……ごめんね。……本当にごめんね。あたし……」
「辛かったでしょ?もういいんだよ。だってハルにゃんはしっかり「ごめんなさい」が言えたじゃない。だからあたしはハルにゃんを責めたりしないよ」
 思えばキョンとケンカした時も、あいつはよくこんな感じで許してくれた。本当にそっくり。
「だからさ、笑ってよ。キョンくんに「ただいま」って笑顔で言ってあげて」
 既に身体を冷えさせ、濡らす雫は止んでおり、雲の隙間からキレイな光が差し込んでいる。どうやらベガとアルタイルのラブシーンは来年に繰り越さないで済みそうね。
 顔に残った水泡を払い、大きく息を吸い込む。

「ただいまっ!」

 犯罪者として、あたしはこれから何度でも辛い現実と対峙するはずだ。
 でも大丈夫。あたしにはこの素直で優しい妹ちゃんがいてくれる。この子がいる限り、どんな目にあっても生き抜くことができる。 

 そうだよね。キョン!
386 ◆nOmpWP64KU :2009/09/19(土) 01:02:47.09 ID:a2Gd3KU40
もう一つの物語
UFOエンド『さ〜て良い子みんな集まれ〜。UFOエンディングが始まるよ〜』

「きゃっ?」
 体が激流にのみこまれた小枝のようにクルクルと回るような感覚に陥った。どこかに堕ちて行くのかしら?ひょっとして地獄?ここのほうが地獄より酷いかもね。
 混乱する感覚。ここはどこ?あたしはどこに立っているの?
 キョン――。


「きゃあ?!」
 平衡感覚をゆっくりと取り戻しながら、少しずつ目を開けてみると……、
「…………………………………………は?」
 チープなコンピューターに、ドット絵で記されたモニター。
 窓から覗く風景は360度全面宇宙空間の大パノラマ。
「どうなってるの?」

『ハッピーバースデイチュユー〜ハッピーバースデイチュユー〜ハッピーバースデイディア涼宮さ〜ん。ハッピーバースデイチュユー〜』

 瞬間、波動砲を放ったような爆音が耳を突き刺した。
「誕生日おめでとうございます。涼宮閣下」
 オーバーヒートをおこしているあたしの頭を、さらに混乱させたのは、
「古泉君!?」
「ええ。あ、これは僕からの誕生日プレゼントです」
 柔和な微笑と一緒に花束をあたしに手渡した古泉君の服は、いつものおしゃれな私服ではなく、宇宙戦艦や地球防衛軍が着ていそうなSF丸出しなコスチュームだ。
「……早く着替えて」
「って!有希!?」
 いつも言ってるけど気配ぐらい出しときなさい!
387 ◆nOmpWP64KU :2009/09/19(土) 01:03:35.79 ID:a2Gd3KU40
「謝罪する」
 うん。ならいいわ……って!
「有希もどうしたの!?その格好!」
 有希の服もまた、下がミニスカ以外には、古泉君のSF丸出しコスチュームの亜種バージョンのようだ。
「……似合わない?」
 小首を傾げて濡れた仔犬みたいに言わないで!キュンとくるじゃない!めちゃくちゃ似合ってるわよ!
 落ち着け。落ち着け涼宮ハルヒ19歳。これは夢だ。ちょいとばかしヘビーな夢を見てるだけだ。まあ確かに今まで見ていた悪夢よりはライトだけど、これも充分ヘビーよ。ヘルプミーDrエメットブラウン!
「涼宮さあ〜ん」
 は!この甘甘ロリロリ萌え萌えボイスは!
「みくるちゃ………………ん!?」
 そこにいたのは、明らかに地肌の面積の方が多い、水着のようなコスチュームを着たみくるちゃんだった。これはまずいわね。少年誌なら発禁、青年詩なら有害指定物だ。
 これなら『朝比奈ミクルの冒険』のエロエロウェイトレスの方がまだ健全よ。
「……っち。本編じゃ何の出番すら無かった分際で。あざといんだよ。この牛乳未来人が。てめーはすみっこでミクルビームでも撃ってろ」
 ゆ……有希?
「ふぇ〜。万能すぎても、結局は涼宮さんの水先案内人しかできなかった器用貧乏貧乳宇宙人のくせに〜」
 み、みくるちゃん!それは、もうちょっと宇宙人的な活躍をさせたかった作者の傷口もえぐってるから!
「ぶっ殺す!」
「やってみてくださ〜い!」
「お、お二人とも、いくらカオスだからって、メタ的な話は読者も好みが」
「ガチホモは黙ってろ!」
「誰がガチホモだ!そして俺は古長派だ!」
 もっと言うと佐々キョン大好き!「月の微笑」よろしくね!
「情報連結解除!」
「ミクルビーム!」
「ふんもっふ!」
388 ◆nOmpWP64KU :2009/09/19(土) 01:04:44.25 ID:a2Gd3KU40
「斥力波!?」

 ああ!やっと来たわ普通人!
「キョン!大変なの!有希とみくるちゃんと古泉君がけんかを始めちゃったの!」
「そのようだな。おいおい、そろそろ本題に入ろうぜ」
 キョンの手の平で鳴る乾いた音が、三人の取っ組み合いを緊急中断させた。って、本題?
「ハルヒ忘れたのか?今日はお前の誕生日だろ?」


「………………ああ!そうだったわね」
 いや〜、キョンが死んだり、朝倉と佐々木に殺されかけたりとかされたから、すっかり忘れてたわ♪
「そういうことだよ。涼宮さん」
「お誕生日おめでとう。ね?」
 朝倉と佐々木!?なんであんたらがここにいるの!?
 すると視界の片隅の断崖絶壁で、有希が黄色いヘルメットとプラカードを持ってVサインを作っているのを発見した。
「全部ドッキリだったの?!」
「そうだよ。涼宮さんの誕生日を祝いたいと、キョンから言われてね。私も久しぶりにみんなに会いたかったし、ノリノリに参加させてもらったよ」
 ……ひどい。本当に殺されると思ったじゃない。
「もういいじゃない。大団円大団円」
 ま、それもそうね。
「さーてハルヒ。いつまでも現代チックな格好じゃなく、この宇宙ステーションに合うドレスに着替えてくれ。ほらよ」
「これ!アニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」射手座の日にあたしが着たコスチュームじゃない!」
 やった!一回ガチで着てみたかったのよね!
389 ◆nOmpWP64KU :2009/09/19(土) 01:05:53.27 ID:a2Gd3KU40
「どう?」
「大変お似合いかと」
「ふぇ〜。凛々しいです〜」
「……GJ」
「ハルヒ、似合ってるぞ」
 当たり前でしょ!なぜならあたしは、天下無敵宇宙最強のSOS団の団長様だからよ!
 人差し指を天高く突きつけ、思いっきりスカッと決まった瞬間だった。
『コンピ研に栄光あれぇぇぇぇぇぇぇぇ!』
『部長!それは死亡フラグです!』
 始まる前から終わってるわ!
 モニターを見ると、明らかに版権ギリギリ著作権の侵害にあたりそうな戦艦が、宇宙空間に浮かんでいた。
「長門!コンピ研の奴らが、ポンコツ宇宙戦艦で来やがったぞ!」
「ふぇ〜、またですか〜?」
「しつこい」
「こりない連中ですね」
「各員配置につきなさい!今度こそ奴らを宇宙の塵に還してやるわ!」
「ラジャー!」

「ミクルビーム!」
「情報連結の解除」
「ふんもっふ!」
「落ちろ蚊トンボ!」
「吹き飛びなさい!波動胞発ッ射ァ!」


 ダダンダンダン!
 ダダンダンダン!
 穏やかなる俺の日常は、ある圧倒的な存在によって激げ……ん?こんな時間に誰……ギャァ!
 THE END
390 ◆nOmpWP64KU :2009/09/19(土) 01:08:06.30 ID:a2Gd3KU40
以上です。お休みなさい。
391以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 01:20:51.33 ID:FyVTZhz4O
乙!
392以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 01:50:02.46 ID:dJqHhNnOO
乙!
393以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 01:50:57.23 ID:uPIqEpWEO
394以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 02:07:35.47 ID:LNUHbq3/0
寝る前に
395以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 02:24:30.39 ID:ueI5gqaW0
やれやれ
396以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 03:14:49.94 ID:AemeSbME0
何故このスレにきてしまったんだろう
397以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 03:35:43.91 ID:ueI5gqaW0
さだめじゃ
398以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 04:06:15.90 ID:ueI5gqaW0
みくるんるん
399以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 04:35:25.90 ID:ZmQF75Ty0
よよい
400以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 05:21:27.87 ID:YE6GPnyFO
もうむりぽ
401以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 06:06:47.92 ID:ZmQF75Ty0
生きろ
402以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 07:09:58.16 ID:ZmQF75Ty0
403以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 07:34:28.96 ID:uPIqEpWEO
Re:COM難しすぎわろた
404以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 08:12:59.95 ID:6D49TGlgO
おは
405以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 09:02:11.63 ID:cOltZFZEi
おはようございます
406以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 10:16:53.30 ID:ueI5gqaW0
起きた
407以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 10:27:19.49 ID:TtYQUDV0O
長門「鍼打ってきます」
408 ◆nOmpWP64KU :2009/09/19(土) 10:34:28.39 ID:a2Gd3KU40
おはようございます。
規制解除できたので、現在執筆中の消失バックストーリーの第一章を投下したいと思います。
よろしければ支援をおねがいします。

※オリキャラ成分配合、微グロシーンあり。
409以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 10:37:08.90 ID:ueI5gqaW0
おはよきせいかいじょおめ
410 ◆nOmpWP64KU :2009/09/19(土) 10:39:24.30 ID:a2Gd3KU40
 体内の電気信号に揺らぎが現れ始めた。少しづつ、少しづつ、弱まっていく。
 脳波の異常を確認。快楽物質の現象により、思考回路が凍結していく。
 背中にあたるプラスティックの電化製品の感触が、異様に暖かく感じる。
 これは彼のおかげだろうか。ごめんなさい……私は、この世界を守ることができなかった。
 この温もりが薄れてしまった時、私は私でなくなる。その後は……わからない。
 数時間後には、あなたたちに危害を加える悪しき存在となるかもしれない。
 それとも誰の記憶にも残らず、雪のように溶けてしまうのかもしれない。
 侵食されたエラーにまみれた私にできることなど、たかがしれている。それでも、やるべき全ての事は試行した。
 変わりたくない。終わらせたくない。

 私に心の意味を教えてくれた彼。

 私に人の暖かさを見せてくれた彼。

 彼らの世界は、私が守る。

 不意に口腔から赤黒い液体がこぼれ落ちる。
 心肺機能の脈動が不規則になり、呼吸すら困難な状態に陥った。同時に、この個体の終わりを絶望的に理解してしまった。
 限界。理性を保つことができず、ついに視界の暗転が始まった。

「ありがとう。ごめんなさい」

 硬いフローリング状の床は、霜が敷き詰められた氷室のように冷たかった。

 改変世界創造数時間前、とある高級マンションの一室にて。
411 ◆nOmpWP64KU :2009/09/19(土) 10:41:38.89 ID:a2Gd3KU40
 地球をアイスピックでつついたとしたら、ちょうど良い感じにカチ割れるんじゃないかと言うくらいにに冷え切った朝だった。いっそのこと、むしろ率先してカチ割りたいほどだ。
 自宅のベッドから発せられている甘美な誘惑を全力で振り切り、通学のための身支度を済ませようと、一階の洗面台に向かった。
 鏡の前に立ち、鏡面世界の自分に対面を果たす。うっし。本日も男前だ。朝の光で自慢の金髪が輝いていやがる。
 そして真冬の水道水を顔面にかけた。
「くはあ!冷てー!」
 身震いするほど凍てつく冷水のおかげで、眠気覚ましの効果は抜群だ。
「さてと。お母さんが起きる前に朝飯を作んねーとな」
 確か冷蔵庫に卵が大量にあったから、オムレツでも作るか。


「いただきます」
 俺特性であるフワとろオムレツと目玉焼きをテーブルの上に配膳をし、母親と共に手合わせる。
「わるいね。本当なら私が作るべきなんだろうが」
「いいさ。お母さんは昨日遅かったわけだし。早起きくらいどうってことねーよ」
 我が家は母親と俺の二人暮らしなので、母親が仕事で遅いときは、こうやって俺が朝飯を作ってやっている。
 父親はどうしたって?俺が中坊の時に死んじまったよ。
「よしよし。本当に良い子だね、お前は。見た目ヤンキーなのに」
 ヤンキーは関係ないだろ。これでも進学校に通っている、れっきとした真面目高校生だ。

 朝食を終え、俺にとって大切な日課である紫煙を堪能していた時、微かな機械音が居間に流れているのを感じた。
 携帯電話を手に取り、ディスプレイに目を通す。一体誰だよ。こんな朝っぱらから。
412 ◆nOmpWP64KU :2009/09/19(土) 10:42:56.89 ID:a2Gd3KU40
『着信 ハル』

 あの女が人の迷惑を顧みないのは、いつものこんだが、勘弁して欲しいものだ。他にイタ電相手がいないのか?俺もだが。
『出るのが遅い。せっかくこのあたしがかけてやってるんだから、1コールで出なさい』
「おかけになった電話番号は、現在、電波の届かない所にございます」
 とりあえず切っておいた。理由?なんかイラッときたからだよ。
『……なにしてんのよ?あんまりふざけると死刑にするわよ』
「で、こんな朝からなんのようだ?涼宮ハルヒさん」
 電話口に現れたのは、朝から不機嫌エンジン全開な涼宮ハルヒである。
 彼女との出会いは、桜がとっくに散り、映画業界陰謀短期集中型一過性休日集合週間なる別名「ゴールデンウィーク」が過ぎたあたりの、日本晴れの日だった。
 その日、俺は退屈な学業を終え、早々と帰宅に勤しんでいると、駅前の大通りにて、涼宮ハルヒが頭の悪そうなアホヤンキーにからまれていたのだ。
 今思い返せば退屈なだけだったと思う。
 暇つぶしと下心が7:3くらいの心境で、躊躇うことなくそのアホヤンキーをぶっ飛ばしていた。
「なに?正義の味方きどり?寒いわ」
 この言葉が彼女の第一声である。恩着せがましく聞こえるだろうが言わせてくれ。それは無いだろ。
「別に。ただの暇つぶし。他意は……ちょっとしかない」
 それだけ聞くと、涼宮ハルヒは長髪を翻し、まるで俺の事など記憶からデリートしたかのように、その場を去っていた。お互い第一印象は良い方ではなかったと思う。
 だが、話はここで終わりではない。
 その後も、俺達は幾度となく様々な場所でこいつと顔を会わせるようになった。ある時は学校の学食で。ある時は、たまたま入ったコンビニで。
 まあ、お互い目立つからな。顔を覚えちまうと、どうも目に付くようだ。
 最初こそ無視しあっていたが、そんな偶然を一ヶ月も共用していると、何だかバカらしくなり、気がついたら話しかけてた。
 多分、お互い退屈してたんだろ。街で出会った同級生。俺と涼宮ハルヒの関係を言葉で表すとこんな物だろ。
『ちょっと、聞いてるの?返事くらいしなさいよ』
「聞いてるよ。今日学校サボるから足になれだろ?勘弁してくれ。こう見えて、俺はヘタレでビビリの小心者なんだ。学校サボるなんて恐れ多いことできるか」
『そのツラで何を今さら。どうせ便所で煙草フカしながら話してんでしょ?だからあんたは背が低いのよ。古泉君みたいに健康的に生きなさい』
「お前は俺の母親か」
『は?ふざけてんの?』
 この女はなんでこんなケンカ腰なんだ?もう少しフレンドリーに話せよ。ツラはいいのに。もったいない。
413 ◆nOmpWP64KU :2009/09/19(土) 10:45:28.90 ID:a2Gd3KU40
『いーい!?あたしは光陽園駅にいるから、つべこべ言わずにとっとと来なさい!』
 勘弁してくれと言いたい。しかしこの状況では、かけ直しても出ないだろう。なにより電話代の無駄である。どうせ無料通話分だろうが。
 しかしどうもしっくり来ない。涼宮ハルヒがワガママで自己中心的な言動を取るのはいつもの事だが、いままで相手の状態を考慮せずに突っ走ることはなかった。
 涼宮ハルヒが無理難題を言うときは「今ならあたしの言う事を聞いてくれる」と、考えてないようで考えているのだ。俺と古泉一樹くらいしかわからんだろうが。
 煙草を携帯灰皿に捨てて、深ーく深呼吸。やれやれ、気にならんわけじゃないしな。冬休みが近い今日ぐらい、サボっても問題ないだろう。表向きはそれなりに品行方正な学園生活を送っていたわけだし。
 襲撃みたいに唐突な電話を切り、煙草を吸い終えると、父親の眠る仏壇に手を合わせた。あー、とりあえずいってきまーす。お父さん、サボることは内緒にしといてくれよ。

 光陽園駅前は朝の通勤ラッシュでごった返していたが、その美しい黒髪は見る者全てを魅了してやまなかった。これでもうちょっと素直ならな。
 乗ってきた中型バイクを光陽園駅の入り口で仁王立ちをする涼宮ハルヒの前に横付けに停車した。
「遅い」
 いや、ロボットみたく言われたことしかできないような美人は魅力的ではない。涼宮ハルヒはこのくらいでちょうど良いのかも。
「道が混んでいたんだよ」
 その上、バイクってのは構造から言って、風を全身に受けなきゃならないから、冬はあまり走りたくない。
 しかし、カエルを捕食する蛇のように睨みつける涼宮ハルヒの目は、いつもより陰りが見える。寝不足か?
「だったらもっと早起きしなさい」
「お前の予定を予言して早起きしろってか?俺は超能力者じゃねーぞ」
「あたりまえじゃない。超能力者なんか、そう簡単に現れるわけないでしょ」
 だろうね。「実は僕は超能力を使用できまして、世界平和のために日夜戦っています」なんてことがいきなりおこるか。
 大体、そんな世界平和組織が、一般人に話を持ってくるわけが無い。仮面を被った昆虫人間が所属する組織よろしく、内部で秘密厳守な命令でも下っているさ。多分。
「で、俺は制服姿のお前を、どこに連れて行けばいいんだ?」
 サボるならもっと目立たない格好で来いよ。まぁ、こいつの場合は目立つから制服脱いでもあんまり変わらんだろうが。
「あんたも制服じゃない」
 俺は母親を悲しませたくないだけだ。結構無理して進学校に通わせてくれている母親に「学校サボる」なんて言えなかった。これでも罪悪感は感じているんだよ。
「あたしも家からそのまんま出てきたから、仕方ないのよ」
 急な思いつきか。急なのは今に始まったことじゃないが、考えずな行き当たりばったり行動なんて珍しい。
 周りにはそう思えるだろうが、彼女は頭の回転と行動力が異様に早いだけ。早すぎて常人には着いていけないのが現状である。
「別に今さら見つかってもいいわよ。成績は良いから、学校側は黙認するだろうし」
 そうでしたね。一学期の期末試験は学年トップでしたね。俺は……まぁ中盤より上くらいだ。
414以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 10:46:49.70 ID:ueI5gqaW0
wkwk
415 ◆nOmpWP64KU :2009/09/19(土) 10:46:52.68 ID:a2Gd3KU40
「それじゃあとっとと行くわよ」
「どこへ?」
 男性のように豪快に股を開いてシートに跨る涼宮ハルヒに聞いてみた。
「あんたはあたしの指示通り走行すればいいの」
 涼宮ハルヒに予備のヘルメットを渡し、グリップを回す。
 メタル色のマフラーから排ガスが漏れる。それでは交通法規を守って出発進行。

 バイクを走らせること数時間。ダラダラと寄り道しながら着いた場所は、西宮南部に面した大阪湾が一望できる丘だった。
「で、ここに何の用だ?まさか寒中水泳でもしたくなったとか言うなよ」
「そんなわけないでしょ」
 シートから降りて、減らず口と共にヘルメットを投げ返してきた。
 すると、彼女はその場にしゃがみこんでジッと海を見始めた。一体なにがしたいのか。
「……理由なんかないわよ。ただ、なんとなく海が見たかっただけ」
 俺のほうを見ずに、抑揚無い言葉で話し始めた。
「いや、無いわけじゃないわ。知ってるでしょ?あたしん家が、あんまり上手くいってないことくらい」
 前に聞いたことがある。涼宮ハルヒの両親は、ここ数年ほど、離婚の話で盛り上がっているとかな。
「原因は……まぁあたしなんだけどね。小学生の時くらいまでは優等生で通ってたあたしが、中学に上がった途端、奇妙奇天烈な行動ばかり起こしたから。
 そのせいで二人とも責任のなすりつけ合いになって……バカよね。別に二人のせいなんかじゃないのに」
 なんでこんなにいたたまれない気分になるのだろうか?とりあえずポケットから煙草を取り出し、場繋ぎのためにも火を灯すことにした。
「あたしは別に後悔なんかしてない。あたしの人生だもん。好きに生きるわ」
「……してない「つもり」だった?」
「……うん。今朝、起きたらママと親父がケンカしてたのよ。しかも、察する限り一晩中寝ないで。どんだけ言い足りないのよ。
 それ見てたら、「このまま自分のやりたいように好き勝手生きてもいいの?」って思っちゃって……」
 なるほどね。なぜ俺「だけ」が彼女の思いつきに付き合わされた理由がわかった。なぜなら涼宮ハルヒの狭い交友関係の中で、俺だけが片親だからだ。
 十代後半くらいの子供だったら、大多数は両親揃っているはずだ。
 でも俺は違う。俺は母親と二人暮らしってことに関しちゃ嫌気はさしていないが、困っていないわけでもない。
 そして涼宮ハルヒは、家庭に問題を抱えている。それも自分のせいで。
 お互い特殊な家庭を持つ身の上であり、俺なら黙って話を聞くぐらいはしてくれると思ったんだろう。

 
416 ◆nOmpWP64KU :2009/09/19(土) 10:47:39.94 ID:a2Gd3KU40
「ハル。俺は聖人君子なんかじゃない。だから「お前の気持ちはよくわかる」なんてことは言わない。つーか言えない」
 だって俺は「涼宮ハルヒ」じゃないからな。
「だから理解できる努力をする。話したいことが他にもあるんだろ?」
 話してもらうだけでいい。
 聞くだけでいい。
 今の俺の役割は、彼女を理解すること。それだけだ。
 理解した上で、どうにかするのは俺の役目じゃない。誰の役目かって?さぁな。こいつを無償の愛で愛せるような聖人君子くんだろ。


 その後は日が暮れるまで、涼宮ハルヒの一人話が繰り広げられた。内容は……特に思い出すほど重要な事柄ではなかった。他愛もなさすぎて語る必要も無いね。
 俺と涼宮ハルヒが光陽園駅に戻ってきた頃には、肌寒い冬の夜空が頭上に広がっていた。おぉおぉ。みんな寒そうに歩いてやがる。
「はい、到着」
「寒い。あんた、あたしに風引かせるつもり?」
 自分で命令しといてめちゃくちゃ言ってやがる。そんな短いスカートでバイクに跨る君が悪い。ついでに言うとバックミラーには何度か写ったぞ。君の下着が。あぁ、はしたない。
「死ね」
 結構な言い草である。
「それじゃあ俺は帰るぞ。じゃあな」
「ふん。じゃあね」
 涼宮ハルヒから受け取ったヘルメットをシート下のトランクにしまい、エンジンキーを回す。グッドバーイ涼宮ハルヒ。


「ずいぶんと遅くなっちまった」
 バイクを法廷速度を時速五キロメートルほどオーバーで、気持ーち早めに走らせ、月が支配する世界を疾走していた。今日の晩飯は何かな〜と。
417 ◆nOmpWP64KU :2009/09/19(土) 10:48:48.62 ID:a2Gd3KU40
 呑気な事を考えていたせいか失念した。交通法規の大原則は、歩行者優先であると言うことを。

「なっ!?」

 眼前の十字路を横切る人影にフラッシュライトが当たり、その顔が、一瞬だけ驚愕に目を見開いた。
 アスファルトをこするタイヤの音。
 摩擦熱のせいで焦げ臭い。
 道路に投げ出せれた長い黒髪。

「……ハァ……ハァ……」
 咄嗟の出来事のわりに、上手く反応できたのは神の気まぐれかもしれない。謎の人影に衝突する瞬間に片足でブロック塀を蹴り飛ばし、なんとかバイクの軌跡を逸らすことができた。
「てめぇ!こんな夜道でいきなり飛び出してくんじゃねーよ!もう少しで潰れたガマガエルみてーにするところだったじゃねーか!」
 バイクから降り、飛び出した人影の襟首を吊るし上げる。この制服は北高のセーラー服だな。小学生じゃねーんだから、いきなり飛び出すんじゃねーよ!
 と、ここでその人物の顔が月明かりに照らし出された。
「ごめんなさいね。ちょっとボーっとしてたわ」
 かなりの美人がそこにいた。それこそ涼宮ハルヒとタメを張れるくらいの超絶美人女子高生のな。
「……ったく、勘弁してくれ」
 こんだけの美人が謝っているんだ。怒る気も失せた。少々名残惜しいが、彼女の襟から手を離すことにした。
 すると手を離した瞬間、この轢きそこなった彼女は、マジマジと俺の顔を覗き込んできた。なんのつもりだ?生憎俺は君の幼馴染でも生き別れた兄貴でもねーぞ。多分。
「ん……なんでもないわ。お構いなく」
 いや、構うわ。はっきり言って良い気分はしない。
「ふーん……そう、それじゃあね」
 満足したのかどうかは知らんが、彼女は手の平をヒラヒラと振りながら、眼前の宵闇へと溶けていった。
 もしもこれが月曜九時の恋愛ドラマなら、今頃バックコーラスが大音量で流れているだろう。そしてここから恋が始まかもな。
 だけど彼女の微笑は、そんな恋愛ドラマには似つかわしくない程に酷く不気味で、それこそ生気の無い、能面やマネキンが口元を無理矢理歪めたようだった。
「……っくそ。なんなんだ、この寒気は」
 体中の血管が根こそぎ吹雪に晒されたような欝感覚。もしかしたら背後に雪女かなんかがいて、耳元に氷の息吹でも吹きかけているのかもしれない。もちろんただの比喩だが。
418 ◆nOmpWP64KU :2009/09/19(土) 10:50:04.60 ID:a2Gd3KU40
 交通事故未遂と寒波のせいで、中も外も冷やしてしまった俺だが、慣れ親しんだ自宅の玄関を開き、なんとか安堵の吐息を漏らせた。
「ただいまぁ〜、なぁ聞いてくれよ。実はさっきそこで交つ……お母さん?」
 唯一の家族である母からの返事が返ってこない。
 おかしいな。今日は仕事が休みだから家にいるはずなのに。昼寝でもしてるのか?つっても、もう夜だが。
「……お母さん?出かけてるのか?」
 今にも幽霊が飛び出てきそうなほどに静かで不気味な狭い廊下を歩き、リビングの扉を開く。
「なんだよ。いるじゃないか。「おかえり」くらい言ってくれよ」
 母は電灯も点けずに、リビングの食卓の上でうつ伏せで突っ伏していた。
 その姿を見て、こんなに寒いのに何故か汗がダラダラと流れ落ちる。
 しかも俺の足が母に一歩一歩近付くことに、体内の発達した直感力と、卓越した危機察知能力がレッドアラートで警鐘を鳴らしている。そう、その姿はまるで……。
「……おい!?お母さん!?」

 そこにあったのは、ナイフではらわたを抉り出された母の遺体だった。





「つまり自宅に帰って来た時には、既に母親が亡くなっていたと」
「……はい」
 俺よりいくらか歳を取ったくらいの若い女性刑事が、凛とした言葉で遺体の状況を聞いてきた。
419 ◆nOmpWP64KU :2009/09/19(土) 10:51:10.60 ID:a2Gd3KU40
 現在の時刻は22時15分。本格的に胃が給料の支給を求めている。
 だが残念ながら口が食物を受け入れてくれそうも無いため、胃袋にはもう少し我慢してもらおう。
 リビングにて母の遺体を発見した俺だが、なぜか頭だけは恐ろしいほどに冴え渡っていた。
 誰がどう見ても死んでいるのがわかる。よって119番ではなく、速攻で110番。10分後には制服警官数人に、若い女性刑事と初老の男性刑事が家にいた。
 母の死因は腹部を鋭利なナイフで切り裂かれたことによる失血死らしい。即死ではなく、数分間は意識があったようで、惨い殺しだったと警官が語るのを聞いた。
 そして今は「簡単な取調べ」を受けるために、火サスではお馴染みの取調室にて、半軟禁みたいなことをされている。
「オーケー。それではもう一度聞くわね。君は母親の死亡推定時刻、どこで何をしていたのかしら?」
 女性刑事の瞳が、探る様に鈍く煌いた。
「何度も言わせないでください。光陽園学院には行かず、サボって遊んでいました」
 女性刑事は手元の紙にボールペンを走らせた。
 まさか俺が母親を殺したと疑っているのだろうか?
 ……無理も無いよな。気分は悪いが、アリバイだって「サボって遊んでいた」なんて曖昧だし、最近は真面目に学校に通っていた。
 それを今日いきなり学校を休み、その日にこんな事件が起きたんだ。俺が警官なら絶対疑う。
「それではそのアリバイを証明することはできるかしら?」
「……はい。その時一緒に遊んだ友達が」
 そこまで発言した瞬間、取調室の扉が勢い良く蹴り飛ばされた。

「ちょっと!あんたのママが死んだって本当なの!?」

 取調室の扉に暴行を働いた少女こそ、俺のアリバイを証明する人物です。もう少しおしとやかに登場できないのか?パンツ見えそうだぞ。
「うっさい!それより本当なの!?」
 涼宮ハルヒの瞳が、驚くほどに無の光を放った。どんな顔をしていいのか分からないのだろう。
「ご覧の通りだ。母親は殺されて、俺は取調べを受けている」
 つーかよく来てくれたな。確かに証言のために呼んだが、正直あまり期待はしてなかったよ。
「あたしだってこのくらいの分別はつくわよ」
 そうかそうか。これで俺はこの取調べから解放されるな。そう思ってありふれたパイプ椅子に腰を下ろし、涼宮ハルヒが口を開くのを待ち望んだ。
 だが、
「ハルヒ!」
 またも取調べ室に突撃してくる人物がいた。それも二人。取調べ室ってのは、こんなにも騒々しい物なのか?
420以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 11:02:00.32 ID:ueI5gqaW0
紅茶淹れる
421 ◆nOmpWP64KU :2009/09/19(土) 11:02:36.05 ID:a2Gd3KU40
「親父にママ!?なんでここにいるのよ!?面倒だから黙って出てきたのに!」
 そう言えば前に一度だけ涼宮ハルヒの家にお邪魔した時、この二人を見たことがあった。どこかで見たと思ったが、両親だったか。
 父親は呼吸を荒くしながら涼宮ハルヒの方を睨みつけている。だが対照的に、母親の方は目元をハンカチで拭いながらメソメソと泣いている。
 おいおばさん。なんであなたが泣いてるんだよ。泣きたいのはこっちだ。
「まさかお前が警察にご厄介になるなんて……恥ずかしくないのか!?」
「ちょっと親父!なに勘違いしてるのよ!?あたしじゃなくてこっちの」
「言い訳は聞きたくない!」
 めちゃくちゃなオヤジだな。聞きたいのか聞きたくないのかどっちだよ。混乱してんじゃねーよ。
「まったく!お前はいつからこんな子に育った!こんなガラの悪そうな少年と仲良くなったり、最近は帰りも遅いじゃないか!」
「そんなの関係ないでしょ!あたしが誰と連もうかあたしの勝手よ!」
「大体ハルヒがそうなったのも、お前の育て方が悪かったからだ!だから市立じゃなくて光陽園にしかいけないんだ!」
「わ、私のせいだって言うのですか!?あなたが家庭を顧みることができたらこんな」

「うるせぇっ!」

 怒号と共に、目の前の無機質なアルミ机が吹き飛び、室内にいた全ての人間が俺を注視する。
「こんな警官に見られた場所でワーワー喚きやがって!恥ずかしくねーのかよ!?」
 ふざけた抜かしてんじゃねーよ!子供が大切だと思うなら、こんな場所で口喧嘩なんかするな。
「おら、もう結構だ。とっとと家に帰って家族会議でも離婚調停でも何でもしてくれ。ハッキリ言って迷惑だ。消えろ」
 ここに警察がいなかったら、絶対にこのクソオヤジに飛び蹴りの一つでもかましていたはずだ。友人の親?知るかよ。
「あんたらは親ですらない。親だったら子供の気持ちを汲んでやれよ」
 もううんざりだ。どうにでもなれ。
「彼女を帰していいのか?君のアリバイを証言する人物だろ?」
 女刑事は「何考えてるんだこいつ」と怪訝な表情で俺を見据えている。
 どうでもいいよ。だって俺は無実だし。アリバイ証明なんか必要ないね。
「そうか。ではもう一度初めから聞かせてもらえないか」
422 ◆nOmpWP64KU :2009/09/19(土) 11:03:23.39 ID:a2Gd3KU40
「なんでもどーぞ……と言いたい所ですが、そろそろトイレに行かせてくれませんか?本気で漏らしそうなので」
 プチ軟禁状態にされて数時間もイスから動いてねーんだ。そろそろ水分抜かな、恥ずかしい事態になりそうだ。
「それもそうだな。ここで小休止を取ろう。新川、彼をトイレまで案内してやってくれ」
「かしこまりました。森警視」
 監視付きかよ。勘弁してくれ。


 トイレ内部はそれなりに清潔さを保たれており、これなら落ち着いて用を足せる。
「って、見られて喜ぶ性癖は無いのですが」
 見られて無けりゃな。
「それは失礼。だが、取調べ中の人間から視線を外すわけにはいけませんので」
 勘弁してくれ。そんな風に放尿シーンをジッと見られては出せるもんも出せない。この初老刑事は、何故こんなにも実直なのだろうか。
「逃げたりしませんよ。つーか逃げられません。だってここは三階ですよ?」
 トイレの窓の外には月が世界を照らしており、十二月らしい寒風が吹き荒れている。こんなところからどうやって逃げろって言うんだよ。
 うんざりな取調べとは言え、逃げてなんになる。そりゃ拘束緊迫軟禁プレイなんて勘弁して欲しいが、大体逃げたりしたら俺が加害者として断定されそうでだ。
 ここはうんざりな取調べに、うんざりするほど付き合うくらいしか逃げ道はないのさ。
「新川警部、鑑識から報告がありました」
 トイレの外で、三十代前後くらいの男性が声を張ってきた。
 この声は多分、俺の家にやって来た制服警官の一人だ。胸元に名札があって、田丸(裕)とかって書いてあったな。
「失礼、少しここを離れますので、用が済みましたら呼んでください」
 へいへい。と軽い口調で返事をしておいた。
 こんなトイレから脱出困難なことくらい新川警部にもわかっているのだろう。じゃなきゃこうも簡単に目を離してくれるはずがない。
423 ◆nOmpWP64KU :2009/09/19(土) 11:04:30.94 ID:a2Gd3KU40
「さすがに窓は閉ってるな……あ〜仕方ない」
 制服のシャツの袖を二つに破る。これを簡易式バンテージにして……
「一つ間違えたら重傷。間違えなくても軽傷。勘弁してくれ」
 溜息を漏らしながらも、窓から外へと身を乗り出し、柔い手すりを掴む。そういやなんかの映画で、こうやって懸垂トレーニングをしてる筋肉マンがいたっけ。
「さぁて、男をみせろ。頼むから間違っても笑いを見せるんじゃねーぞ。絶対に笑えない事態になる」
 呼吸を整え、自分なりにタイミングを計り……アン、デゥ、トゥルワ!
 手すりから一思いに手を離し、飛び下り自殺まがいの荒芸をした。

「うるぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 最下層のトイレの窓を握り拳が捕える。
 窓ガラスが飛び散り、腕に小さなガラスが突き刺さったが、何とかトイレ内部の壁を掴むことができた。
 ギリギリ成功である。あと一瞬遅かったら、鉄筋コンクリート相手に正拳突きをブチ込むところだった。
 ハードなスタントモノマネのせいでガラスが突き刺さった箇所から血が流れ出ているが、今はそんなことどうだっていい。
 手すりから手を離し、無事とは言い難いが警察署の敷地内に脚を踏ん張ることができた。
 署内から騒がしい空気が感じられたため、一目散にその場から駆け出すべきである。
 出血箇所を手で押さえながら、全力疾走。とにかくここから離れないと。



 繁華街のビルに、パトカーのサイレンがやかましく反響している。
「バーカ。そんな小回りの効かないパトカーで、俺が捕まるかよ」
 裏路地と裏道を渡り歩き、廃ビルと工事現場を抜け続けたおかげで、今のところはこちらに追いつく気配は無い。
 あのまま警察に任せて取調べを受けてるべきだったかもしれない。
 だけどな、殺されたのは俺の母親なんだぜ?それなのにそのまま丸投げなんかできるか。
「警察なんかに任せられるか。俺が絶対に母親を殺した野郎を捕まえる」
424以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 11:06:14.00 ID:a2Gd3KU40
 学ランの裏ポケットからタバコを取りだし、火を灯す。
「覚悟しろよ殺人鬼。世の中には絶対に喧嘩売っちゃならない相手がいるってことを教えてやるよ」
 煙を吐き、気分が高揚してから携帯電話のダイヤルをプッシュしていく。
「もしもし、俺だ。ちょっといいか?」
 受話器の奥で、電話相手の溜息が聞こえてきた。こんな夜分遅くに電話かけてスマンとは思ってるよ。だがな、お前しか頼れる奴がいないんだよ。



「やれやれ。と言うべきですかね」
「だから悪かったと言ってんだろうが。古泉」
 笑顔が癖の男には珍しく、厄介なことに巻き込まれたと言わんばかりにウンザリしているのは古泉一樹である。
 涼宮ハルヒと僅かに交流を持てた頃、古泉一樹と出会った。五月と言う中途半端な時期に転校してきたことから、彼女に「謎の転校生」と呼ばれている。一体どこの国基準で謎なんだか。涼宮王国か?ハルキングダムか?
 それ以来涼宮ハルヒは事あるごとに古泉一樹を財布にし、色々場所や施設へと連れまわした。それって世間一般的にはカツアゲと言う行為なんだぜ?
 いや、カツアゲとは言わんか。なぜならこいつは涼宮ハルヒにベタ惚れしているからな。言うならば、双方合意の上のデートもどきである。両方困ってなければいいか。
「今、とても失礼なこと考えていますよね?」
 さぁ?なんのことだか。
「まったく。いくら取り調べが嫌だからと言って、三階から飛び降りるなんて馬鹿ですよ。見てくださいよ。この血だらけの包帯」
 ああ、血も滴るいい男だな。って、ごめんなさいごめんなさい。シリアスパートに戻すので、110番を押さないでください。
「僕の両親がカナダに出張していたから良い物を……もう少し自分の身を大事にしてください。死ぬ気ですか?」
「死ぬ気なわけねーだろ。死ぬ気でなんかしようとする奴は死ぬだけだ」
 ああでもしなきゃ逃げられなかったからな。
 すると古泉一樹は「ああこの馬鹿には何を言ってもダメだ」と悟ったのか、無言のまま包帯や消毒薬を片していった。
425 ◆nOmpWP64KU :2009/09/19(土) 11:07:07.61 ID:a2Gd3KU40
「……なぁ、ところでお前の両親は元気してるか?」
 古泉一樹が救急箱を片す所を見ながら、なんとなく聞いてみた。いや、聞かずにはいられなかったと言うべきか。
「……えぇ。先日カナダから電話がありましたので。正月には一時帰国をすると」
 そうか。と答え、古泉一樹から借りた毛布を被り、上質なソファーに身体を休める。
「家に入れてくれてありがとな。明け方には出てくから、それまで辛抱してくれよ」
 この寒空で野宿なんかしたら死んでしまう。かと言ってホテルに泊まる金も無い。だからこうやって信頼できる奴の家に転がり込むぐらいしかできなかった。
 古泉一樹は良い奴さ。容疑者であり逃亡者である俺を「友人だから」と言う理由だけで上げてくれた。
 だからこそ甘えるのは一晩だけだ。彼にも迷惑がかかるし、俺が気にする。
「それでは僕は自室に戻ります。おやすみなさい」
 一人暮らしにはもったいないくらい広いリビングの灯りが落ち、青白い月の光が俺の身体を照らす。

「……畜生……お母さん……なんで死んじまったんだよ……」

 毛布と暗闇が顔を隠してくれるからいいが、嗚咽だけはどうにもならない。ひょっとしたら、自室で寝ている古泉一樹にも聞かれているかもしれない。
 でも、今まで必死に我慢してきた涙が、ここに来てダダ漏れだしてしまった。
 人間である以上、死は避けられない。
 だけど……こんな終わり方、唐突すぎるだろう!
 俺はまだ母親に甘えたいんだ!生んでくれてありがとうって言ってないんだ!
 ちくしょう。畜生。チクショウ。
 止まらない。どうやら俺は自分が思っている以上にヘタレでカッコ悪いガキのようだ。


 毛布の中で母親と歩んできた記憶の逆流に呑まれ、結局一睡もできなかった。
426以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 11:09:34.16 ID:6D49TGlgO
投下キター
427 ◆nOmpWP64KU :2009/09/19(土) 11:11:24.62 ID:a2Gd3KU40
以上です。
タイトルは『反英雄』
これから先、原作の雰囲気にそぐわないダークでハードな内容で話が進みます。
どうかよろしくおねがいします。
428以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 11:13:25.29 ID:ueI5gqaW0
鉄格子がはまっていると思う…ま、いっか。
429 ◆nOmpWP64KU :2009/09/19(土) 11:25:22.58 ID:a2Gd3KU40
現状、主人公の正体は謎のままですが、とりあえず今のところは「俺君」とでも呼んでいて下さい。後半に明かしますので。

ちなみにこの作品は某ハルヒSS投稿サイトに掲載した作品をVip用にフル焼き直しした物です。
ちょっとニュアンスが似てると思っても、多分それは私の作品だと思います。(違うかも知れませんが)

現在、後半を執筆中です。それではよろしくおねがいします。
430以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 11:33:44.26 ID:V71szf8yO
ハレルヤっぽい
431以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 11:41:21.89 ID:6D49TGlgO
>>429
乙!
432以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 11:45:32.52 ID:a2Gd3KU40
>>430
ぶっちゃけますと叫び声とか立ち振る舞いのイメージになっております。
他に参考にしたキャラクターはGT○の鬼塚や、ろくでなしブル○スの前田などです。
あとはここの作品のヤンキョンですかね。あのキョンはカッコいいですから。ごめんなさい。
433以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 12:19:14.44 ID:a2Gd3KU40
お昼です。ここは守ります!
434以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 12:49:21.09 ID:B+lNnLtmO
きょこたん乙
435以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 13:09:18.23 ID:a2Gd3KU40
朝比奈「落ちちゃいます〜」
長門「させない」
436以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 13:50:59.74 ID:6D49TGlgO
★<さまさせません!

●<アッー!何をするんです!放火だけは!放火だけは!

★<さまさせません!さまさせません!

◎<熱いなSOS団!
437以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 14:24:13.58 ID:8ufoJfJZ0
風強し。
洗濯物見に行こう。
438以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 14:26:27.97 ID:ueI5gqaW0
長門「アイスクリームを作っているのに、粗熱が取れない…」
あちゃくら「冷めないと冷凍庫に入れるわけにもいきませんからねぇ。」
長門「何者かが、さまさせないようにしている…」
あちゃくら「おやつの邪魔をするなんて、ゆるせませんっ。」
キミドリ「そういえば、粗熱を取らないまま入れても良い冷蔵庫が販売されていましたね。」
439以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 15:00:45.66 ID:xP51CDtd0
test
440以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 15:06:40.86 ID:xP51CDtd0
下げ忘れスマヌス。スレ立て規制喰らってたんで久々にこっちで、ちょこっとやります。
441国木田くんの戦友:2009/09/19(土) 15:09:34.27 ID:xP51CDtd0
五つの月が世界を照らす。しかし、少年の影は地に伸びない。冥王に影は無かった。死者の王は現世に存在しないという証。
彼の居場所は、此処では無い。
風が木々と夜を揺らして、小川のせせらぎに似た音を立てた。立ち尽くす黒ローブの少年は、まるで夜こそが自分のステージだとでも言いたげだ。静かに目を閉じて、風に感じ入っている。
そして、不意に告げた。
「……無駄だよね。冥王の背後を気付かれずに取れるのは……それこそ八柱では監視者くらいじゃないかな?」
カサリ、彼の背で暗い色の茂みが音を立てる。少年は振り向く事さえしない。顔をそのままの位置に固定して微笑んだ。
「君が?」
てっきり「星見」辺りが伝令に来たのだと、そう思っていたのだけどね。呟いた冥王はオーバーリアクション気味に肩を竦めた。
「へぇ……ちょっと予想外かな。でも、どうして?」
正面に佇む少年の声は少女の右方から聞こえる。なんという事でもない。「魔術師の口」が見回せる範囲に放ってあるのだろう。
もしくは森中、か。少女は考える。一般の魔術師であれば三つも設置出来れば精々の中級魔法ではあったが、冥王の魔力なら「この程度」、別段疑問では無かった。
自分にだって出来るのだ。その自分よりも格付け上位の少年に出来ない道理は無い。
「どうだって良いでしょ、そんなの。理由なんて後付けで構わないわ。大事なのは」
「今、君が僕に牙を剥こうとしている事実かな?」
442以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 15:12:41.22 ID:ueI5gqaW0
wkwk
443国木田くんの戦友:2009/09/19(土) 15:14:58.25 ID:xP51CDtd0
姿を現した少女は気付いている。森中が全て、目前の少年の目であり、耳であり、口であるのだろう。ならば「魔術師の眼」によって自分の行動は少年に筒抜けであっても、それは至極当然。
そして、彼女の脚力を持ってすれば一歩で詰める事の出来る間合いでありながら、漆黒のローブが動く素振りすら見せない理由にも行き当たる。
……恐らく飛び込めば、バラバラにされるのだろう。糸か、魔術結界か。
国木田という少年は慎重だ。そして陰険である事を、少女は知っていた。
「いや、之は余裕と言うものだよ?」
少年は囁く。宵闇を撫でる風に挑発が乗って、少女の耳に届いた。
「余裕? フン、格下相手だからって随分と舐めてくれんじゃない」
少女の爪がシャンと、鈴を思わせる音を伴って伸びた。鋭い刺突剣(レイピア)を思わせる五つの黒刃が月光を吸い込んで光る。
同じく暗い風景に溶け込む漆黒のドレスは少女の「戦闘服」。黒を身に纏った一組の男女は、月でさえその姿を見失うだろう。
国木田は苦笑する。少女が法衣「闇絹」を身に着けているという事は、本気なのだという事を理解した為だ。
本気で、八柱第三席が次席を屠ろうとしているその事実が、とても可笑しかった。笑いを堪えるのに少年は苦労する。
「八柱の主席と次席は同じ八柱でありながら三席位下と一線を画する、って知っているかな?」
その言葉を少女は一笑に付した。
「聞いた事が有るだけね。お生憎様。あたしはこの眼で見た事しか信じないようにしてるのよ」
「賢明だねぇ」
444国木田くんの戦友:2009/09/19(土) 15:19:13.86 ID:xP51CDtd0
冥王は矢張り魔姫に背を向けたままで、その小さな肩を震わせる。笑っていた。その背中は隙だらけに見えなくも無い。
「いつでも襲ってきてくれて構わない」。言外に彼はそう声高に言っているようだった。
少年は手を振る。彼の周囲が一瞬漆黒に輝き、すぐにそれは消えた。
「張っておいた斬糸は解(ホド)いたよ。さぁ、やるなら早くしよう、涼宮さん?」
君に構っていられる程、今の自分は暇で無いんだ、と二の句を次いだ瞬間、茂みにその下半身を隠していた魔姫の姿が……「掻き消える」。
月明かりが、躍った。月をその視界から隠すが如く、少年の頭上を漆黒のドレスが舞う。詠唱を破棄して、少女は闇を凝縮させた針を中空に召喚した。
「降れ!」
涼やかな声で放たれた号令に、魔術が応えた。それは悠々と音速を超えて、冥王に迫る。
「……コレで何をやっても正当防衛は認められるかな?」
雨の様に降り注ぐ黒矢を、少年は避けようともしなかった。只、鬱陶しいとばかりにローブの下で左手を握り締める。
たったそれだけの動作で矢はその軌道を変えた。少年を避け、周りに突き刺さる。歴然たる魔力の差、そして魔術知識の差が、二人の間には有った。
「無詠唱で術式介入!?」
少女が叫ぶ。着弾点からジュァと、土が焼ける耳障りな音がした。
「そん……な?」
少年は首を傾げる。何か、予想外でも有ったかな、とその表情だけで語った。
「『黒』をベースにした術が僕に届く筈無いと思わない? 僕の二つ名……忘れちゃった、涼宮サン?」
445国木田くんの戦友:2009/09/19(土) 15:24:10.80 ID:xP51CDtd0
自分以上に「深淵」に近いモノはいない。「黒色」はいつだって「冥王」の味方をする。
そして……今は月輝く夜。黒は世界に溢れ返っていた。
「こんな時間に僕を襲うのが、どれだけの愚行か……知らない訳じゃないよねぇ?」
着地した魔姫は、しかし少年の挑発に躊躇う事無く跳ねる。直線軌道。腕をしっかり伸ばし、揃えた爪で少年の身体を貫かんと一息に迫る。
「だったら、魔法になんか頼らないッ!」
「それだけじゃ僕には届かないでしょ?」
少年が右手を少女へと翳した。それだけで少女の突進が止まる。詠唱も何も無い。見れば、少女の左脚に影が根の如く絡みついていた。
「チィ!」
「直線での移動は今後、止めた方が良いと思う。術の目標指定が簡単に出来てしまうからね」
少女の脚を、するすると何かが這い登ってくる感覚。彼女は右手を一閃させ、漆黒のドレスに深いスリットを入れる。飛び込んできた光景に眼を見開いた。そこから覗いたのは、手遅れの証。
足元から少しづつ黒く変色していく少女の左脚。
「呪詛!?」
「ご明察。足首を拘束している影を斬った所で無駄さ。術の本体は君の脚の方だからね。これで、君の動きは封じられたんだけど……ねぇ、考え直さない? 今なら許してあげるよ?」
問い掛けの主に対して少女がキッと睨み付けた。そして、口を開く。
「……冗談じゃないわ……闇絹!」
少女のドレスの裾から幾本もの黒い触手が伸びた。それは瞬く間に魔姫の爪と同じ、黒い刃へと姿を変える。
「足手纏いは切り捨てなさい」
446以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 15:27:09.68 ID:ueI5gqaW0
うわお
447国木田くんの戦友:2009/09/19(土) 15:30:23.51 ID:xP51CDtd0
その一言で、少女の左足膝下が、身体から乖離した。激痛が脳を焦がすが、しかし眉を少し顰めただけで少女は気丈に胸を張る。
「この程度で降参するようなら、最初からアンタの前に立ってたりしない」
身に纏うドレスの延長線上を地に突き刺して、上体を支え、そしてハッキリと言った。
「でもってあたしは、自慢だけれど『参りました』なーんて言った事は一度も無いの」
「……そっか」
残念だな、と少年が呟く。その後、不敵に笑った。
「じゃあ、八柱に許された『生殺与奪』の権利を執行させて貰うね」
「異論は無いわ。つーか、あたしは端(ハナ)からそのつもり。殺す気で来ないと、死ぬのは国木田、アンタだから」
地に転がっている、少し前まで自らの脚だった肉を冥王に向けて少女が投げ付ける。それは少年に辿り着く前に不自然に軌道を変えて元通り地面に転がったが、その切り口から飛沫いた血は少年の顔を汚した。
「……ふーん。さっきのも術に直接介入された訳じゃないのね。自分に害を成すモノを選んで軌道修正する結界を周囲に張ってるって感じかしら」
「それが分かった所で、君に何が出来るって言うのかな?」
頬を伝う生温い体液をローブの肩口で拭いながら、少年が笑った。女顔に赤い化粧が、残念ながら似合ってはいない。
「出来るわ」
少女は毅然と言い放つ。五つの月に向かって自分の覚悟を宣言する。

「アイツを傷つけたヤツは必ず……首だけになっても喉笛噛み切って殺してやる」
448国木田くんの戦友:2009/09/19(土) 15:37:44.39 ID:xP51CDtd0
恋という名の槍をその心に括り付けた、魔姫は知らない。
自分が世界の中心である事など。彼女の願いはある一定の節度をもって叶う事など。そして……、
以前の自分ならばそれが出来るなどとは夢にも思わなかったことなど。
変わってしまった後の彼女には、変わってしまう前の自分の考え方はもう思い出せない。
「なせばなる」
既に熱情をその心根に植え付けられた、彼女に出来ない事など実を言えば何一つ無い。
「『出来ない』事なんて無い。『やらない』だけ」
彼女だけの勇者は言った。「諦めるなんて言葉はお前には似合わない」と。そして彼女だけの勇者は彼女の目の前で「不可能」を「可能」にして見せた。
「諦めない」とはどういう事なのかを、眼で、耳で、肌で、教え込まれた。
だから、彼女は嘯(ウソブ)く。けれど、それは虚勢ではない。
彼女的に言ってしまえば「予言」と。そう、言い換えるべきだろう。
なぜならば、彼女は信じているから。勇者の言葉を。信じているから。
449以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 15:38:44.78 ID:ueI5gqaW0
行け行け
450国木田くんの戦友:2009/09/19(土) 15:41:46.62 ID:xP51CDtd0
「八柱の次席? 格上? ハァ? それがどうしたってーのよ?」
少女は考える。アイツの知っている「涼宮ハルヒ」は、決して諦めたりしないのだろう。どんな困難に対しても笑顔のままで、その上を悠々と飛び越えていく。
確かに、そんな女がアイツの隣には相応しい。弱々しい、縋る様なヒロインをアイツは望んでいないし、自分も望まない。
そう、アタシが……涼宮ハルヒが望むのは。
「アイツの進む茨の道を、アイツの先に立って、アイツの行く手を開き、アイツの手を常に引くような、そんな女を目指すアタシが! あんたなんかに躓(ツマズ)いてらんないのよッ!!」
吼えて、そして、少女は「涼宮ハルヒ」を取り戻す。
「アタシの名前は『涼宮ハルヒ』! 悪い事は言わないから、耳の穴かっぽじって脳みそに直接刻んどきなさい! この名前を持つ女はね!」

「世界で一番諦めの悪い男の、世界で二番目に諦めの悪い嫁なのよ!!」

口上に応えて、手のひらの中に少女の獲物が召喚される。
「……『ゲイボルグ』……どうやら本気らしいね、姫」
それは全てを貫き通す赤い槍。諦めない者達の象徴。狙ったモノは必ず貫くとまで言わしめた伝説の魔道具。
「あら? 知らなかったの、国木田。アタシはいつだって本気で正気よ」
少女は伸ばした爪を引っ込めると「絶対貫通」の槍を両手で携えた。
「さぁ、こっからが本番ッ!」
少女が貫くモノの名は「信念」。
451 ◆.vuYn4TIKs :2009/09/19(土) 15:46:42.70 ID:xP51CDtd0
投下は以上になります。嫁宣言とか大好物です。
452以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 16:19:39.17 ID:OAfjRSQOO
ハルヒは俺の嫁、と言わすためだけに100k書いた俺が通りますよ
453以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 16:45:06.71 ID:NiZUkU+60
454以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 16:48:38.53 ID:TtYQUDV0O
長門「たーけたーけたけるー」
455以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 17:31:45.90 ID:I+IaDWWz0
キョン「噛むーとふにゃんにゃん」
シャミ「にゃんにゃにゃんふにゃん」
456以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 17:41:45.48 ID:uPIqEpWEO
>>455
鼻血でた
457以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 17:50:05.27 ID:RTmz0z0kO
かむんとやわらか
458以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 17:57:51.59 ID:gmcBpDnK0
●「ロッテのフィッツ、と言わせて頂きましょうか」

●「ま、僕はずっとウォーターリング派なんですがね」
●「一日に一枚は食べなければ生理的能力が著しく低下するので常に二つはストックしています」
459以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 18:15:42.53 ID:ueI5gqaW0
うわ、ネタを考えてたらプリン落ちちゃった…
460以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 18:24:33.45 ID:6D49TGlgO
>>455
マヤ「…喋る猫?!」
リツコ「かわいいから許す!」
461以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 18:29:03.32 ID:LNRigF5N0
>>459
最終書き込み17時24分か、この時間帯で一時間持たないとは週末加速かな。
アナルもうかうかしてられんな。
必要ならプリン立てるの代行するよ。
462以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 18:31:40.35 ID:ueI5gqaW0
ただの保守用のしょうもない一発ネタですからw
どなたか他に必要な方がいらっしゃったらって事でよろしいかと。
463以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 18:35:27.84 ID:I+IaDWWz0
>>460
シャミ「あいにくだが喋ってなどおらん。主人の発声に呼応して鳴いているのを、
    たまたま人間の言語で喋っているかのごとく錯覚しただけの事ではないかね?」


>>459
俺も同罪だ………orz
まあ落ちてしまったものは仕方ない、とりあえず晩飯いってきまふ
464以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 18:57:26.81 ID:LNRigF5N0
俺も腹減った
465以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 19:02:03.72 ID:uPIqEpWEO
阪中「私達も負けてられないのね!」カムートフニャンニャンルソー「もっふもふにしてやんよ」フニャンニャニャンフニャン

フニャンニャンしてる三味線ハァハァ
466以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 19:23:04.36 ID:aC+WU8Rb0
溜息はもうあの渋すぎる声で喋りながら
長門からずり落ちまいとするシャミーだけで満足
467以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 19:32:25.71 ID:YE6GPnyFO
ハルヒ「キョンを寝込み襲いたい」
佐々木「私も」
長門「私も」
みくる「私も」
朝倉「私も」
ハルヒ「じゃあ皆で行きましょう」

キョン「というわけで三人とも、泊まりに来い」
古泉「お断りします」
谷口「9割がた俺の命だけ無くなりそうだから止めとく」
国木田「じゃあ、僕は女装して行くね」


驚愕はまだですか谷川さん…
468以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 19:55:16.74 ID:6D49TGlgO
国木田……
469以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 20:11:37.85 ID:ueI5gqaW0
今インフルエンザの番組を教育テレビでやってるから、ちょいと離席ね。
470469:2009/09/19(土) 20:13:46.39 ID:ueI5gqaW0
済みません、誤爆です。ごめんなさい。
471以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 20:39:09.63 ID:ds3GK/ne0
にょ
472以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 20:52:25.45 ID:gmcBpDnK0
くるしくったってー
473以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 21:05:22.88 ID:8ufoJfJZ0
かなしくったってー
474以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 21:05:58.48 ID:6D49TGlgO
木冬
475以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 21:11:41.97 ID:ueI5gqaW0
かなしくったってー
476以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 21:31:13.28 ID:NiZUkU+60
●<
477以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 21:33:40.07 ID:LNRigF5N0
加奈氏食ったって?
478以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 22:00:28.40 ID:LNRigF5N0
グリグリ
スガーン
479以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 22:00:29.09 ID:ueI5gqaW0
カナカナカナ
480以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 22:01:45.70 ID:6D49TGlgO
★<なんか
481以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 22:08:11.75 ID:RTmz0z0kO
血が出てきた
482以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 22:17:52.63 ID:aC+WU8Rb0
古泉「森さん…またカラシ喰ってるんですか………」
 森「ん〜、つまみ作るのめんどくってさ〜」
古泉「チューブの練りカラシちびちび舐めながら缶ビールとか、
   いい大人がする事じゃありませんよ」
 森「この鼻にツーン!って来る所がたまんないの!
   文句があるんだったら、ちゃんとしたおつまみでも作れー!」
古泉「はあ…まったく、酔っ払いにはかないませんね…」
483以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 22:40:57.86 ID:uPIqEpWEO
>>482
そ の 発 想 は な か っ た
484以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 22:53:22.56 ID:LNRigF5N0
辛子にコフ
485以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 23:07:24.39 ID:Ob9cs5Rk0
酔っ払い森さんエロス
486以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 23:18:50.56 ID:6D49TGlgO
森さんに常時エロスを感じてる俺
487以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 23:34:41.05 ID:B+lNnLtmO
みくる×きょこたんがマイブーム
488以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 23:37:44.54 ID:dduf0Y1W0
森さんツマミ用に缶詰買い置きしとけ! 古泉!
489以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 23:48:48.03 ID:TtYQUDV0O
森「日本酒のツマミは味の素。これはガチ」
490以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 23:57:47.12 ID:6D49TGlgO
粗塩を肴に升で日本酒を飲む森さん
491以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 23:58:53.31 ID:LNRigF5N0
ウィンナー缶は塩気が利いててつまみになる
492以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 23:59:16.28 ID:dJqHhNnOO
新川さんと森さんは夫婦
そして古泉は二人の子供
493以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 00:05:59.43 ID:673o+CZ4O
そろそろチャックしたい気分
494以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 00:17:08.14 ID:Hsaj/psA0
>>493
プリンで作ってスレ落ち出だせなかったプリン用ならあるけど、良かったら出そうか?
495以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 00:18:14.67 ID:CnggbC//0
色気より食い気
チャックより眠気
ゴメソ
496以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 00:21:57.80 ID:nQnw2QTtO
>>494
いや、お気持ち有り難いがアナル名物はトリップつけてる人のチャックかと。
497以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 00:24:42.78 ID:nQnw2QTtO
つかID変わったけどなんで?
>>493なんだけど、なんか変な操作したかな
498以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 00:25:30.71 ID:Hsaj/psA0
>>496
んだね
499以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 00:29:45.89 ID:e7GaTboEO
寝ぼけてるせいか盛大に襖に体当たりした
見えないはずのトイレのドアが見えた
500以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 00:31:51.86 ID:CnggbC//0
寝る前パピコ
501以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 00:47:04.09 ID:oKmgbvI50
500達成か、最近としちゃ早いペースだな、昨日は投下も多かったし。
全ての職人に乙&GJを送りたい。
そして保守してるみんなも乙&GJだぜ。
502以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 01:15:09.02 ID:KCUSaRN3O
●<頭痛が痛い
503以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 01:17:09.89 ID:mkUXjVSG0
みくる「最近、あたしがヒロインになるSSも少しずつだけど増えてきました♪」
古泉「僕もかっこよく書かれることが多くなりました」
ハルヒ「妥協してはいけないわ!あたしがキョンの嫁であることは当然の事実だからもっと周知しなさい!」
長門「・・・」

キョン「それで、俺にはやはり休みがないのか」
504チャック「無職になりました」 ◆5tbjCXE1ck :2009/09/20(日) 01:30:39.82 ID:jbmnh9+20
IDの数字数とIDの最後の文字(携帯やPCを識別する0やOではなく)が
数字数(数字合計(和(10を超えた場合は一の位)最後の文字

0 涼宮ハルヒ+適当な接続詞    英語大文字(A〜L)・禁則事項できる
1 国木田+〃           英語小文字(A〜L)・一緒にお風呂に入る
2 キョン+〃           英語大文字(M〜Z)・拷問される
3 朝倉涼子+〃          英語小文字(M〜Z)・毒を盛られる
4 鶴屋+〃            数字奇数・奢らされる
5 橘京子+〃           数字偶数・いじめられる
6 谷口+〃            記号・手料理が食べられる
7 阪中+〃                   
8 古泉一樹+〃                    
9 朝比奈みくる+〃  

505以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 01:33:03.93 ID:nQnw2QTtO
>>504
いろいろ大変だな
506以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 01:46:46.54 ID:nQnw2QTtO
キョンが毒を盛られる

農家「ちょっとキョン!あたしの農作物食べたでしょ!?」

役所「特定外来生物に指定しましゅた」

農家「行政で駆除しなさいよ!」

猟師「……硝酸ストリキニーネを混入した餌で駆除する」

●<こうして千葉県で全頭駆除が決まったのですよ!
〆<キョンを駆除して涼宮ハルヒの出方を見る、またとない機会だわ。
507以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 01:59:58.36 ID:HqyUw+Bt0
>>504
チャクリ・ナルエベト
508以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 02:04:18.53 ID:HqyUw+Bt0
涼宮ハルヒ が 毒を盛られる。

みくる「毒じゃありましぇん、おくしゅりでしゅ」
ハルヒ「アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ」
みくる「涼宮しゃんも楽しそうでなによりでしゅ」
509以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 02:06:23.91 ID:wHfa9hTV0
規制とけたからやっとちゃっくれる
510以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 02:07:39.73 ID:nQnw2QTtO
寝るぽ
511以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 02:09:35.08 ID:HqyUw+Bt0
ガッ
512以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 02:25:44.02 ID:mvQrDm+MO
チャック

>>504
人生色々あるさ
つSOS団の無職
513以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 02:58:03.74 ID:Ao+EpMit0
チャック
514以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 03:50:12.42 ID:KCUSaRN3O
こんな時間に1時間半かけてプリン作ってきたぜ……
515以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 04:42:32.15 ID:FMGRLn8A0
腹減ってきた
516以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 04:57:25.54 ID:mvQrDm+MO
>>514

「いったいこんな時間にっ……!な、何してるんですかっ」
何って、プリンを作ってるんだよ。見て分からないのかい?

私は豊満な彼女の乳房を掌で転がしながらそう答えた。
肌触りや弾力を思う存分愉しんでいると、彼女は何時もより刺がある言葉に甘い吐息を滲ませて応えてくれる。
学校では見れない官能的な彼女に、私は興奮していた。
揉みしだくように動かしていた手を軽く浮かせ、乳頭に触れるか触れないかの位置で摩ると、彼女は目尻一杯に涙を溜めてもうやめて下さいと哀願する。
だが個々まで来たらもう引き返せない。
私は目尻に唇を落とし涙を舐め取ってやると、同時に乳首を指先で摘んでやった。
一瞬視界を奪われた彼女は予想外の攻めに対処出来ず、声に鳴らない叫びと共に絶頂に達した。
彼女のさくらんぼが隆起し、赤くなっているのを確認すると、ホイップクリームを周囲に沿え、アーモンドを散らした。

「見てご覧、とっても美味しそうなみくるプリンが出来たさね!」





なにこれ
517以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 06:00:21.13 ID:FMGRLn8A0
胃が痛い
518以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 06:46:16.06 ID:IL5wc9gJ0
( ゚д゚ )
519以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 07:15:22.45 ID:wHfa9hTV0
朝倉「まず第一に、このレスは基本、保守続きで投下ねーなーって時に気まぐれに誰かが転載するための、毒にも薬にもならないレスです」

古泉「ええ、それはわかりました。で、今日はどのようなことをするのでしょう」

朝倉「ワインでも飲もうかなーって」

古泉「また真正面から法律に喧嘩売りますね」

朝倉「プリンを食べてて思ったのよ。プリンにあうお酒ってあるかなーって」

古泉「なるほど、プリンといえば欧州のデザートですからね。ワインにあうかもしれません」

朝倉「きっとブランデーとか合うんでしょうね。でも、あたしたちとしてはそんな高いお酒にてを出したくはないわけ」

古泉「何しろ貧乏学生ですからね」

朝倉「そういうわけで、500円以下のくくりでワインを5本ほど買占めてきたわ」

古泉「その金でVOとか買えるじゃないですか」

朝倉「嫌よアレ、悪よいするもの」

古泉「どんだけ飲みなれてんですか」
520以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 07:17:11.23 ID:wHfa9hTV0
朝倉「まずこれ。あと5本じゃなくて6本だったけど気にしないで」

古泉「何々……サッポロの『うれしいワイン』、赤と白それぞれですか」

朝倉「お値段はCO-OPでそれぞれ348円です」

古泉「リーズナブルですねえ、さすが」

朝倉「ただし度数は白が9度、赤が10度とあんまり高くないから注意ね」

古泉「度数で選んでる時点で発想が飲兵衛ですよ」

朝倉「じゃあ白から飲みましょう」

古泉「では僕は赤を」

朝倉「かんぱーい」

古泉「はい、乾杯」

朝倉「……なんかこれ甘い」

古泉「ふむ、こっちは悪くないですね。甘すぎなく、酸味もそれなりで」

朝倉「これは生のままじゃ飲めないわね。スプリッツァーにでもしないと、あまったるくて、プリンのアテには到底無理だわ」

古泉「プリンのアテと考えたら甘いですが、こちらは意外といけますよ。飲んでみます?」

朝倉「じゃ、グラスを交換ね」
521以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 07:19:21.73 ID:wHfa9hTV0
古泉「……確かに甘いですね、これは。ジョッキグラスに注いで、氷とレモンとペリエを入れたくなります」

朝倉「なにそのハルキズム漂う発想」

古泉「まあまあ。で、赤のほうはいかがです?」

朝倉「うーん……まあ、白よりはいいけど、やっぱ甘いかしら。あと、渋みが足りないわ」

古泉「あなたもなかなか肥えてますねえ」

朝倉「舌が、って主語を入れてよ。あたしが太っちょみたいじゃない」

古泉「おや、あながち間違っていないのでは? 僕の知る限り、あなたに勝る太ももの持ち主は、北高にいらっしゃいませんよ?」

朝倉「あなたもう酔い始めてる?」

古泉「いえいえ、そんなことは。失礼、雄弁すぎましたね」

朝倉「とりあえず、グラスに注いだ分は飲み干すのがルールね」

古泉「え、白返してくださいよ」

朝倉「嫌よ、あんな甘いのもう飲みたくないわ」

古泉「ヒキョウな。じゃあ氷とレモン入れてもいいですよね?」

朝倉「却下、ストレートで飲まないとワイン農家の人に失礼じゃない」

古泉「ちくしょう」
522以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 07:21:27.31 ID:wHfa9hTV0
朝倉「うん、この赤は悪くないわね。ただ飲む分には。チーズとかと合いそう」

古泉「っていうか、何かスナックの類はないのですか? そもそもプリンに合うワインを模索するっていう議題だったのでは」

朝倉「だってワイン六本で十分な出費だもの。おつまみまで買ってられないわよ」

古泉「アテ無しでこの甘ったるいワインを飲めと……」

朝倉「はい、あたしはグラスいっぱい飲み終わったわよ」

古泉「ちび……あまっ」

朝倉「そういえば間接キッスしたわね、さっき♪」

古泉「あなたこそキテるでしょう、グラスいっぱいも飲めば」

朝倉「あたしは慣れてるもの」

古泉「ついにゲロりましたねこの野郎。ええい、ままよ!」 ぐいっ

朝倉「あ、一気した」

古泉「ごっくん……げほ、あっま……さあ、次行きましょうか」

朝倉「いいわね、その目。10年も修羅場を潜り抜けてきたかのような目ね。覚悟はできた? あたしはできてるわよ? 次々ぃ♪」

古泉「朝倉さんに付き合いつつ、平静も保たなければならない……幹部のつらいところですね」

朝倉「どこの幹部よ」
523以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 07:22:51.84 ID:wHfa9hTV0
古泉「次は……おお、ラベルがそれっぽいのがきましたね」

朝倉「シャポー・ブルー。フランス産ね」

古泉「ブルー……なんですか? ワインなのに」

朝倉「ブランだから白ワインね。ちなみにルージュ(赤)とかの酒類もあるわよ。なんでブルーなのかは……フランス人に訊いて」

古泉「これは赤はないんですか?

朝倉「なんか白しかなかったのよね。値段はダイエーで499円、今回のじゃ一番高価よ」

古泉「外国産は違いますねえ。ですが、それだけに期待大というのもあります」

朝倉「じゃ、二人でかんぱーい」

古泉「はい、どうも」

朝倉「……なにこれ」

古泉「……さっきの白が甘かったので、甘いのが来るかと思ったんですが」

朝倉「なんか……水っぽい」

古泉「なんていうか……すっぱくて微妙に渋い水、ですね、これ」

朝倉「アルコールはちゃんと入ってるんだけど」

古泉「そりゃそうでしょう」
524以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 07:24:09.47 ID:wHfa9hTV0
朝倉「ぶっちゃけこれまずい」

古泉「ぶっちゃけますけど僕も好みじゃないですね」

朝倉「なんか軽いっていうか……葡萄を感じないわ」

古泉「これならさっきのあっまい白を選びますね、僕」

朝倉「……やっぱり欧州とは味覚が違うのかしら」

古泉「僕は生粋の日本人ですけど、あなたもとことん日本人仕様につくられているようですね」

朝倉「……ま、グラスいっぱいは空けるのがルールだし、飲んじゃいましょうか」

古泉「ですね」

朝倉「……はい、次」

古泉「それにしても、僕は何でこんなことをしているんでしょうか」

朝倉「ヒマだったからでしょ」

古泉「ヒマだった貴方に巻き込まれたから、なんですがね」

朝倉「あ、今のプリンと混ぜたらおいしいかしら?」

古泉「一人で試してください」
525以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 07:25:58.75 ID:wHfa9hTV0
朝倉「次これ、マンズ・モンフレールの、赤とロゼ」

古泉「チリ産ですか。ワイン産地としてはあまり聴きませんが」

朝倉「そりゃあたしだってドイツワインとかイタリアワインとかそろえたかったけど、高いんだもの」

古泉「お値段は?」

朝倉「BIG-Aで318円と、ロゼのほうはウエルシアで特売で299だったわ」

古泉「これはまたリーズナブルな」

朝倉「じゃ、とりあえずあたしはロゼのほう」

古泉「ロゼってなんか微妙ですよね、白なの? 赤なの? みたいな」

朝倉「ロゼはロゼよ。イツキ君は赤ね」

古泉「仰せのままに」

朝倉「なんかイツキ君ってなんていうの、従順よね」

古泉「職業病です」

朝倉「大変ねえ」

古泉「大変ですよ」
526以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 07:27:13.55 ID:wHfa9hTV0
朝倉「……これはなんていうか、甘いけど、ただ甘いだけじゃない感じね」

古泉「と、言いますと?」

朝倉「甘すぎないし、なんとなく深みもあるし……丁度いいかんじ。日本人向け! ッて感じがするわ」

古泉「なるほど。意外ですねえ、一番日本人に近い味覚を把握しているのはチリだったとは」

朝倉「まあ醸造元はキッコーマンだけどね」

古泉「なにそのフェイント」

朝倉「キッコーマンはしょうゆも美味しいからワインも美味しいのよ」

古泉「なんか無茶苦茶ですねそれ」

朝倉「で、赤はどう?」

古泉「そうですね、直前に飲んだのがさっきのシャポー・ブルーだったのもありますが、適度に甘くて、渋みも酸味もあり、丁度よく思いますよ」

朝倉「飲ませて飲ませてー」

古泉「どうぞ、僕の飲みかけでよければ」

朝倉「なんかイツキ君がカッコイイ♪」

古泉「元からですよ♪」

朝倉「調子のんな」
527以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 07:28:30.39 ID:wHfa9hTV0
古泉「では僕はロゼのほうを……なるほど、これは甘いとはいえ、うれしいワインの白とは違う、すっきりとした甘さですね」

朝倉「そうなのよ、イヤな甘さじゃないのよね」

古泉「なんだか、美味しいチューハイを濃くして飲んでいる気分ですね」

朝倉「粟立たないシャンパンを飲んでいる気分でもあるわ」

古泉「ああ、それが一番近いですね。さすが酒飲みというものです」

朝倉「で、赤だけど、これはなんか、バランスがいい重さね」

古泉「勝手に僕のグラスを奪い取りましたね」

朝倉「もとは私のグラスだもん」

古泉「そうでしたけ?」

朝倉「とっかえっこしすぎてわかんないわ」

古泉「ですね」

朝倉「これが319で買えるならこれ飲むわね」

古泉「プリンに合うかは別ですけどね」
528以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 07:30:57.90 ID:BR6YR3oO0
>>504
辞めれて良かったね。
529以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 07:33:16.18 ID:wHfa9hTV0
朝倉「はいはいラスイチ! えーっと、メルシャンのビストロ、赤。甘口じゃないほう」

古泉「CO-OPで348ですか。お値段はお手ごろというところですか」

朝倉「もうめんどいからさっさと飲むわよ」 トクトク

古泉「お先にどうぞ。僕もちょっと回ってきてつらいんで」

朝倉「……なんだろ。甘めなんだけど、バランスが取れてるっていうか……適度に重みがあるし、これ、今回で一番アタリかも」

古泉「ほう。僕もいただいて良いですか?」

朝倉「はい」

古泉「どうも。……ふむ、なるほど。これは色々なお料理に合いそうですね。ソーダ割りにしてもいい味を出しそうです」

朝倉「あたしはこれが一番好きだな。って、飲まないでよ。グラス返してよ」

古泉「え、美味しいんですもん

朝倉「じゃーいいわよ、あたしはあんたのグラスに注いで飲むから」

古泉「まだるっこしいことこの上ないことしてますね、僕ら」

朝倉「主にあなたがね」
530以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 08:11:01.80 ID:gIiPyc6rO
この二人いいなあ
531以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 08:16:26.18 ID:6gFh8OQii
かわいいぞ。この二人。
532以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 08:33:00.79 ID:45FTm7ryO
呑み過ぎるなよ
533以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 08:36:48.35 ID:nQnw2QTtO
コラ未成年w
534シベリア経由:2009/09/20(日) 08:51:49.10 ID:3gLMrddP0
朝倉「6本とも飲んじゃったわね」
古泉「いや、どれもめちゃめちゃ余ってますけどね。いっぱいづつ飲んだだけなんで」
朝倉「っていうか、やっぱ飲むならトップバリュのチューハイが一番かなって思うの」
古泉「ナメてんですかあんた」
朝倉「あ、シャポー・ブルーの白をトップバリュのグレフルで割ってみよっか?」
古泉「ああもう勝手にして明日ゲロればいいんですよあんたなんか」
朝倉「当然あんたも道連れ☆」
古泉「マジですか☆
朝倉「本当言うと、500円微妙に出るけど、CO-OPで売ってるあずさワインってのが一番おいしいのよ」
古泉「じゃあシャポー・ブルー買う金でそれ買って来いよ!!」
朝倉「イツキ君が怒ったぁ〜!!」
古泉「とにかくモンフレールは渡しませんからね! シャポー・ブルーとうれしいワインはあなたが一人で飲んでください!」
朝倉「なにそれ不公平! 嫌よせめてシャポー・ブルーはあんたが飲みなさいよ!」
古泉「絶対イヤです!」



長い上に最期さるったほしゅでした
535以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 09:10:15.59 ID:n+e52jUj0
536以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 09:49:00.10 ID:nQnw2QTtO
おつんつん!
537以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 10:08:27.84 ID:45FTm7ryO
お疲れ様でした。>>504

谷口+毒を盛られる

国木田「た、谷口…な…ん……で…」パタッ
谷口「悪いな国木田。でも、俺とお前が結ばれるには、こうするしかないんだよ」
  「先にあの世で待っててくれ。すぐそっちに行くから…」


ハルヒ「ていうシナリオはどう?」
長門「最高」
みくる「まるでロミオとジュリエットですねぇ。素敵…」
キョン「誰得」
古泉「(僕と彼じゃなくて良かった…)」


谷口「絶対やらねーぞ!なんで美少女が揃いまくってんのに国木田なんだよ!萌えねーよ!」
国木田「(僕は別に谷口相手でも構わないけどなぁ)」


なんだこれ
538以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 11:08:03.49 ID:nQnw2QTtO
おっと
539以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 11:13:21.13 ID:CnggbC//0
おはやう
投下乙

>>504チャック
540以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 11:18:01.47 ID:CnggbC//0
涼宮ハルヒ+手料理が食べられる

ちょwwwwwせっかく記号なのに普通の御題にwwwwwwwwwwww

541以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 11:27:26.32 ID:CnggbC//0
長門「手料理を作った」

キョン「長門もカレー以外作るようになったんだな」

長門「熊の右手は珍味とされる」

キョン「本当に手の料理か」

長門「沖縄料理でもテビチという豚の手の料理がある」

キョン「これは何の手なんだ?」

長門「……食べてからのお楽しみ」

キョン「まさか…」



ハルヒ「カメノテって甲殻類なのよね」

みくる「見た目に反しておいしいでしゅwww」

古泉「涼宮ハルヒが手料理を食べられる、という事でひとつ」

キョン「お後がよろしいようで」
542以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 11:37:11.23 ID:nQnw2QTtO
フジツボとか岩と一体化してる系って見た目グロいけどおいしいらしいね。
食った事無いがw
543以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 11:56:29.60 ID:VgkO/rVXO
長門「美味しんぼですね、わかります」
544以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 12:06:58.84 ID:Hsaj/psA0
朝倉「クッキングパパだと思ったわ。」
545以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 12:18:52.04 ID:CnggbC//0
クッキングバカ一代

長門「まゆげ片方剃る」

朝倉「ヤメテー」
546以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 12:19:05.55 ID:DNftp48m0
おっ
547以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 12:44:26.27 ID:cK1XjEZK0
●<キノコが食べたいです
548以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 12:55:56.51 ID:mkUXjVSG0
>>547
みくる「古泉くん。涼宮さんときのこ料理作ってきたのでどうぞ」
古泉「これはありがとうございます。でも彼にはいいのですか?」
みくる「キョン君は涼宮さんと調理室でまだ料理中だと思いますよ」

古泉「結構おいしいですね。これはなんというきのこですか?」
長門「ドクツルタケ、タマシロオニタケ、ニセクロハツ・・・」
古泉「なんか嫌な予感しかしません」
長門「どれも即死級の毒が入っている」

長門「涼宮ハルヒも朝比奈みくるも私という個体も、彼を狙うホモには死んで欲しいと思っている」
古泉だったもの「・・・」
549以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 13:25:48.07 ID:cK1XjEZK0
●<アフン!
550以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 13:26:44.28 ID:CnggbC//0
古泉カワイソスw
551以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 13:51:29.97 ID:y2w7Q02T0
●<女性同性愛もホモセクシャルの一種なんですね
552以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 14:00:55.20 ID:nQnw2QTtO
レズは別腹
553以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 14:22:24.85 ID:u/etf7J10
走り書きですが投下します〜^^
森さん酔っ払いSSです。ちょっと古泉とキョンが軽く弄られます。
数人が精神崩壊してるのと、ちょっとエロいですがご了承ください
554以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 14:27:20.09 ID:u/etf7J10
 二人に偶然会ったのは、近所のコンビニであった。
 俺は普通に自分の飲み物とアイスを持ちレジに並んだ所だった。
 その時、店内に入ってきたのが、部活の時によく見るスマイル野郎でありSOS団副団長であり。イエスマン古泉だったのである。

「よぉ。古泉」
「おや、珍しいですね。買出しですか?」
「まぁそんな所だな。お前は?」
「貴方と似たようなものですね」
「そっか」

 学校や不思議探索以外ではコイツに逢うのはとても稀である。
 古泉と他愛もない挨拶をした所で、コンビニの自動ドアが再度開く。と店内に入って来たのは森さんであった。

「あら。こんばんわ」 
「こんばんわ。森さん」
 今日の森さんはメイド服などではなく……OL風のスーツを着ているな。
 森さんと言えば……謀機関の中でも屈指の実力者であり(多分)相当な権力を持っていると思われる。そして……古泉の上司に当たる訳だ
 
 以前朝比奈さんが、敵対組織に誘拐された時に見せた表情を思い出す。
 森さんの……あの表情は忘れられない。あの視線は幾度となく死線を潜り抜けたというか、森さんの恐ろしさを一目見て理解できた位だからな。 だが今の彼女からはその辺にいるごくごく一般的なキャリアウーマンにしか見えなかった。

「おっ? 古泉。お前森さんと二人っきりか?」
「い、いや。そんなのではありませんよ」
「何言ってるの古泉。二人だけじゃないのよ。あれ? キョン君もしかして……私達デートしてるみたいに見える?」
 そう言うと無邪気に振る舞う森さんは、古泉の腕を半ば強引に引っ張って自分の胸に手繰り寄せた。おい古泉……ちょっと羨ましいぞ。
555怖いお姉さん:2009/09/20(日) 14:33:13.42 ID:u/etf7J10
「ははっ……」
 愛想笑いの古泉はスマイルが3割減である。そのかわり、照れてるのか恥ずかしさがいつもの顔面から滲み出ていた。
「なんだ古泉。それならそうと、言ってくれればいいじゃないか」
「もぉキョン君。嬉しい事言ってくれるわねぇ。私もまだまだ若い子に通用するかな?」
「森さんなら全然OKっすよ」

 確かに俺からしてみれば、森さんと言う人間はお姉さんで間違いないのだが、特に年齢など気にしなくても大丈夫でしょ。どちらかと言うと童顔だと思いますし。二人がそうやってくっついてると、マジで普通のカップルに見えますけどね。

「だって古泉。じゃあ私と付き合おっか?」
「……はははっ」
 さっきと同じく愛想笑いのイエスマン。
 森さんはそれ以上は何も言わない古泉の背中を思いっきり叩くと店内の飲料水コーナーへ向かって行った。

「あの……あまり……森さんを調子づかせないでもらえますか? お願いします」
 後ろからそんな事言ってきたので、古泉に向き直すと……
 って顔近すぎ!  しかしながら顔がマジで真剣な古泉。
 こんな顔するのは閉鎖空間発生時だけだろ?

「そうか? 俺はお前ら二人を見て素直に応えたまでだが」
「お願いします」
 どうやら本気らしいな。ちなみに……ちょっと怒ってないか?
 別に怒る程の事じゃないと思うんだが。そんなに森さんとカップルじゃイヤなのか? 俺は羨ましくて言ってるんだぞ。
556以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 14:39:47.67 ID:XE3U5SAI0
森さんいいね
557怖いお姉さん:2009/09/20(日) 14:40:29.14 ID:u/etf7J10
「分かったよ」
 と、マジな古泉に一応謝っておく事にした。
 そこへ買い物が済んだのか森さんがレジに並んだ。それを見た古泉も財布を取り出し森さんのいるレジへと向かう。支払はアイツなのか? まぁ何でもいいんだが。


「ダメです!!!」
 一瞬誰が言ったのか分からなかったがどうやら古泉が言ったらしい。側に行くと、籠の中に最後に残った――ワンカップだな。そう。酒である。

「いいじゃないの〜〜 ねぇ♪ 一杯だけ♪」
「いけません!」
 おいおい古泉……あの団活ではイエスマンの古泉が……反論してるぞ。
 
 ずっと真顔な古泉はコンビニの店員に「コレは結構です」って言いながら、ワンカップを飲料水コーナーに戻しに行ってしまった。

「ケチねぇ……ちょっとくらいいいじゃないの。ねぇ? キョン君?」
「一杯くらいはイイと思いますけどねぇ。あっ俺買って来ましょうか? 近所に自販機ありますんで」
「マジ? キョン君? 何所にあるか教えて」
「いいっすよ」
「ありがとぉ〜〜〜 私キョン君にもう……惚れそうだわ♪ 早くいこっ!」
 ガッチリ握手された俺はそのまま強引にコンビニの店内を脱出した。森さんに「何所にあるの?」と聞かれながらその方向を指さすと彼女は猛ダッシュする。
 あの〜古泉ほったらかしでいいんですかい?
 コンビニを曲がった所にある自販機に到着すると森さんはありえないスピードで硬貨を自販機に入れると、ワンカップを取り出して2秒で口に付けてしまった。
 
 ってか、アルコール中毒みたいなんですけど。しかもかなりの末期症状では?

「あっ森さん」
 気づいた古泉到着。一気に飲み干す森さんを見て、
 終始真顔だった古泉が……みるみる青ざめていくじゃないか。
558以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 14:47:29.01 ID:u/etf7J10
「いけません! 森さん。今は任務中ですよ!」
「いいじゃないの一杯くらい。どって事ないわよっ」
「僕は機関の皆さんからきつく止められてるんですよ。それに……今閉鎖空間が発生したらどうするんです!」
 マジで怒る古泉も初めて見たぞ。成程、今は任務中だしココまで古泉が止めるのは……きっと森さんはアルコールが入ると変貌するタイプなのだろうか?

「あぁ。すまん古泉。一杯だけならって……つい」
「森さん。任務中なんっすね。それは、やっぱりマズイかもしれませんね」
 酔っぱらうと閉鎖空間内でどうなるのか知らないが、やっぱり勤務中にアルコールはダメっすよね。

「……古泉。ワンカップもう一本買いなさい」
「えっ?」

 ……今のは森さんである。声が変わってるんですけど……
 一杯で酔っちまったんですか?

「だ、ダメです森さん。我慢して下さ……うわっ!」
 ビビる古泉。それもそのハズ。ドコから出てきたのか全く見当もつかないが、古泉の頬には……ごく普通の生活をしている人には滅多にお目にかかれないような真っ黒い……殺人兵器であろう銃口が向けられていた。

「買いなさい。古泉」
 言われるがまま自販機に硬貨を入れる古泉。その背中にグイグイと銃口を突き付ける森さん。
 俺はとってもマズイ事をしてしまったのだろうか?
 いあ……かなりマズイぞ。これは。

「ありがと古泉♪」
 一瞬にこやかになる森さんは更にワンカップを一気飲み。
 そして手に収まりきらないデカイ拳銃をクイックイッっと自販機に向けてるな。あぁ古泉に「もっと買え」って言ってるのか。

 3本ほどまとめて買った古泉はそのワンカップをすぐにお姉さんに取り上げられてしまう。そして拳銃片手に森さんはワンカップを次々と撃破していった。
559以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 14:48:50.27 ID:XE3U5SAI0
冒頭のノリ良い森さんは飲む前だったのか… (どうなるんだ
560以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 14:53:36.63 ID:u/etf7J10
 とうとう座り込む森さん。路上なのに胡坐で座ってるぞ。その姿は完全にその辺の酔っ払いのオヤジと一緒である。 

「マズイ事になりました」
「すまん……悪い事しちまった」
「いえいえお気になさらずに。おっと新川さんに連絡しなければ」
 そう言って携帯で連絡を取る古泉。すいませんと何度も謝っていた。

「代わってくれ。俺の責任だ。俺にも謝らしてくれ」
 古泉の許可なく携帯を取った俺は新川さんにも謝る。どう考えてもこの件は俺の責任だし……古泉は酒を飲もうとする森さんを止めていたんだからな。古泉に罪はない。

「では私が、今からそちらに向かいますのでそれまで森を見張っていて頂けますでしょうか? いやはやお恥ずかしい所をお見せしていまいましたね。では後ほど」
 紳士すぎる新川さん。目の前にいる訳じゃないが俺はその場で一礼した。
「森さん。新川さんが迎えに来てくれるそうです」
「新川? もう……あんなヒゲオヤジ来なくていいのに。どうせ来るなら……若い子がイイわねぇ〜♪」

 あぁ……この時点で俺の密かに抱いている森さんの妄想が……ガラリと変わっちまった。

「なぁ……森さんっていつもああなのか?」  
「アルコールが入れば……いつもですね。ですから機関の人達も皆、森さんにはアルコールを摂取させてはならないと。そういった決まりがあるんですよ。普段の彼女はとても部下思いで信頼を寄せる人も多く、特に閉鎖空間でもずば抜けた能力の持ち主なのですけどね」
「参りましたね……始末書程度で収まればいいのですが」
 そんなに森さんが酔っぱらうのが危ないのか?

「あっ。来ましたよ森さん。新川さんの迎えの車です」
 待つ事数分。一体どうやってこの場所にそんなに早く来れるのかは謎なのだが、機関ご用達の黒塗りor高級車が俺達の目の前に急停止した。
 それを見た森さんはカラのワンカップをゴミ箱に投げつけるとフラフラと車の助手席に自分から転がり込んだ。
561以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 14:54:30.29 ID:wHfa9hTV0
作中でちっとも抜けたところは見せてないのに
基本ダメ人間が定着してるのは何故なんだ森さん
562以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 14:56:13.47 ID:A7/J+Beg0
ギャップだろう
あんなにキビキビした人が! みたいな
563以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 14:56:48.54 ID:Hsaj/psA0
…ギャップ萌え?
564以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 14:57:33.19 ID:XE3U5SAI0
ここ、萌えるトコか?
565以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 15:00:22.87 ID:u/etf7J10
「貴方にはご迷惑をおかけしました。森さんは僕達で何とかします」
「いや、まて古泉。事の発端は俺だろ? 酔っぱらいの相手くらいなら俺だってできるさ」
「あれ? キョン君も来る? 機関のマンションなんだけどさ一緒に飲まない?」
 その時古泉が俺の手を掴みこちらを伺ったが、このままでは流石に機関の人間に申し訳ないだろう。

「……俺行きますよ。森さんご機嫌そうなんで」
「うあっ! やった〜〜! お姉さんはとっても嬉しいぞぉ〜」
「……本当にいいんですか?」
「あぁ。このままじゃ帰れねぇよ」
 そして俺も、黒塗りの高級車の後部座席に座らせてもらった。

 最初は責任感だけだったのかもしれない。
 だが森さんの悪酔いパワーは思春期の俺たちにとって……如何に恐ろしいものなのかを身をもって知る事になったのだ。
 
 俺と古泉。ここからお姉さんによる拷問が始まろうとは……この時夢にも思わなかった。
 ハッキリ言おう。このまま機関に任せりゃどんなに楽だった事か。
―――――――――――――――――――――――――――――――――
「森……いい加減にしないと始末書所だけでは済みませんぞ」
「うっさい新川っ! アンタこそいい加減にしないと、その髭ツルンツルンに剃っちゃうわよっ! ついで頭も剃っちゃおうか?」
「まぁまぁ落ち着いて森さん。新川さんもちゃんと前を見て運転しないと」
 二人を静止しようと必死な古泉。俺もフォローを入れるが二人は全く聞き入れてくれない。
 それどころか、何所に向かっているのか分からない程のスピードで車は爆走中である。あっ。今信号無視しましたよ新川さん。

「御安心ください。私が信号無視した所で、日本の警察などにこの爆走を止める事など……出来るハズがございませんので」 
「そうよぉ♪ キョン君。機関の力を甘く見ないでよね♪ ね。古泉」
「はっ、ははっ。如何にもその通りですね」

 何でみんな俺の方を見るのだろう。そこは自慢したい場面なのだろうか? ってか新川さん! 前見てくださいよっ!

 まぁしかし。その後はケンカもなく、ハイスピードな車は市街を抜け、座席から見えるネオンが少なくなっていく。森さんの鼻歌だけが聞こえる中待つ事10分程度で、機関のアジトであろうマンションに着いた。
566以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 15:00:58.85 ID:e7GaTboEO
えらい酒乱が、そこにいた。
567以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 15:07:28.73 ID:u/etf7J10
森さんに続き古泉も車から降りる。そして俺が降りると新川さんはそのまま駐車場に行くのだろうか? スモークのウィンドウを下げると俺達に一礼した。

「新川! アンタ。おつまみとビール持ってきなさい。アンタのアジトにも沢山あるでしょ?」
「森。いい加減にするんだ。古泉はともかく、彼の前でそれ以上醜態は見せられませんぞ」
「へぇ〜。私に逆らう訳? 新川マジ? それは私にケンカ売ってるのかな?」
「そう言う訳ではなくてだな……元々私がお前の上司……「へぇ〜〜いい度強してるじゃない? そっかぁ……私に逆らうんだ♪」
 一発触発の場面、そこへ古泉が割って入った。

「森さん! 僕が買いに行きますから新川さんはそのまま帰って下さい」
「古泉が買ってきてくれるの? じゃあお願いね。新川。コンビニまで連れて行ってあげなさい! 車だし、ついででしょ?」

 言われるがままに古泉は再度高級車に乗り込んだ。とそこで古泉がコッチに来いと俺にサインすると俺も素早く高級車の側へごく自然に近づいた。
「いいですか? これからきっと森さんは……シャワーを浴びるハズです」
「な、なんですと?」
「その時が彼女から逃げるチャンスです。いいですか? 絶対逃げてください。後は僕がなんとかして見せますから心配なさらずに」
「こらっ! 何内緒話してるのよ! キョン君いらっしゃい♪ 機関のアジトにご招待するわっ」

 車のエンジンが掛る。そして古泉は再度言い放った。
「絶対逃げてください。お願いします」
「ほ〜らキョン君。行くわよっ」

 そして古泉と新川さんを載せた車は大きい排気音を立てながら暗闇に消えていった。
 って言うか、シャワー浴びている間に逃げろ? 全く訳が分からんのだが。どうしろってんだ古泉。
 
 考える間もなくマンションのロビーに入ると、さっきまで騒いでいた森さんはごく普通に戻っていた。まぁ俺しかいない訳だから喋り難いのもあるだろうが、無言のままエレベーターを待った。
568以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 15:13:39.02 ID:u/etf7J10
そして機関のアジトであろう部屋にたどり着いた訳だが、部屋に入るとごく普通の住居にしか見えなかった。

「キョン君ごめん。ちょっと私シャワー浴びるわ。奥の部屋で待ってて頂戴」
 古泉の言った通り事が進んでいた。って機関の人間でもない俺を招きいれながら普通にシャワーを浴びる森さんも大したもんだ。
 まぁ森さんのシャワータイムを覗こうモノなら、マジで眉間に穴が開きそうだな。

 さて、古泉は逃げろと言ったのだが……俺にはできないな。責任感からかもしれんが、このまま逃げても古泉がきっと拷問されるに違いないと思えば……このままトンズラする訳にも行かないぞ。
 俺は奥の部屋に行き部屋の明かりをつけ、中央にあったテーブルの前に座った。辺りを見渡すと、長門の部屋のような感じで、壁にはポスターやら何もなく、テーブルの他は窓側にベットが一つ置いてあるだけの部屋だった。
 部屋に時計が無かったので何分経ったか分からないが、玄関の方で音がしたので何故か正座する俺。 

「おまたせ〜キョン君」 
「いえいえそんなに待ってないって……えぇ〜〜!」
 ち。ちょっと待って下さい! 何ですかその格好は?
「何でって風呂上がりだし。熱いでしょ?」
 目の前にいるのは、パンツ一枚。シャツ一枚。そして長い髪をバスタオルでクシャクシャして乾かしている……森さんであった。煩悩ランプが一気にレッドゾーンに突入する。

「ダメですよ。色んな意味でマズイと思うんです」
「い〜わよキョン君に見られちゃっても。あっ……もっと見たい?」
 ムリムリムリムリ。絶対無理。俺は首を左右に高速回転させる。

「まぁ〜キョン君はホント可愛いわよね♪ 思春期の男の子ならではの反応だわ」
「はぁ……」
 溜息が洩れる。成程。俺は今森さんに遊ばれているんだな。
 OK。OK。分かりましたよ森さん。

「でもね。古泉ってね……そんなに気持ちイイ程の反応が無いのよね」
「そうなんすか?」
「面白くないじゃない。弄りがいが無いと」
「でね、私思ったのよ……古泉って……」
569以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 15:15:41.80 ID:wHfa9hTV0
森「マゾなんじゃないかって」
570以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 15:18:27.13 ID:XE3U5SAI0
カップリング化する雰囲気皆無…
571以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 15:19:24.83 ID:u/etf7J10
その時玄関で物音がしたので会話は中断した。どうやら古泉が帰宅したらしい。部屋に入って来た古泉は、さほど驚かなかったようだ。玄関に俺の靴があったからな。

 まぁ確かに逃げろとは言われたが……流石にそれは出来ないだろ? 
 ある程度は何をされても、俺がやった事だし、森さんの強引な要求があったとしても、耐える自信はあった。

「何故逃げなかったのですか? この先は僕でも……保障はできませんよ」 
「いや、今回は俺の責任だからな、気にすんな古泉」

「ったく、貴方って人は……今ちょっと感動してしまいましたよ」
 今の会話についてはノーコメントとさせて頂く。

 さてここからが本番である。そう思った俺は心の中で気合いを入れる。 酔っ払いの相手など全然やった事はない訳ではない。な〜に。イッパイ飲ませて眠らせりゃいい訳だろ?

 結構簡単に考えていたんだ。酔っ払いなんて。
 ああそうさ。分かってる。こんな幼稚な考えなど、森さんに対しては全くの無意味であった事を。

 カーン!
 俺と古泉の拷問タイムに……今ゴングが鳴らされたのである。
―――――――――――――――――――――――――――――――――
「まずは景気良く、皆で一気飲みしましょか?」
 勿論俺達は未成年である。アルコールなどは飲んではいけない。しかしまぁ、一滴も飲んだ事がない訳ではない。
 正月とか親戚が家に来たりしたらいったいドコの親戚か分からんオヤジに「飲め」とか言われるだろ? その程度なら俺だって飲んだ事があるが。
「さぁ〜て、今日も一日おっつかっれさま〜〜♪」
 3人が同時に一気飲み。350の缶ビールを、一気に体内に注ぎ込む。

「ぷっはぁ。 あぁ〜一杯目はやっぱり一番美味いわね」
 えっと……森さんは既に何杯も飲んでる気がするんですけど。
 何とか俺達も一気飲みに成功した訳であるが、ハッキリ言ってビールなんて美味しくないです。苦いです。そうです。まだ俺達はおこちゃまなんです。
 と、そこへおつまみをどうぞと、隣のイエスマン。いや、今日のこいつはイエスマンじゃないな。
 終始いつものスマイルを見せずに今から閉鎖空間に出陣するような真剣な面持ちで更にはキチンと正座。森さんの一言一言に丁寧に返していた。
572以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 15:21:16.16 ID:wHfa9hTV0
ジアゼパムを盛って沈静化させろ
それかフルニトラゼパムを盛って寝かせろ
573以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 15:25:30.45 ID:XE3U5SAI0
アルコール併用はマズイんでは
574以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 15:26:37.52 ID:u/etf7J10
 そして話は……更に変な方向へと進むのだった。

「でね、私思ったのよ」
「古泉ってさ……ホモでしょ? 私にはね、そう思うのよ」
「えっ?」
 イキナリのホモ宣言に一瞬ビビった。
 だが、もっとビックリしたのが隣にいる超能力者である。コイツの真剣な顔に焦りと言うか……一瞬だがそんな風に見えた。

「全く……森さんも酷い事を言いますね。そんな訳あるハズがないじゃないですか」
「だってさ、アンタの実家にも一回お忍びで入ったのね」
 森さん? それ不法侵入なのでは?
「普通なら健全なる高校男児ならエロ本なんて確実にあるわよね? でも古泉の部屋には全く見つからないのよ。それどころか本棚やDVDとかも調べてみると、何か格闘技や、ミリタリーモノとかばっかりなのよね。アンタって戦闘オタク?」
 戦闘オタクって何ですか? 
 ってそうじゃなくて、古泉のプライベートが今、一刀両断されてるんだが。
「僕も一応機関の人間ですから、緊急時にも無様なやられ方はしない様にと……少しでも森さんや他のメンバーに迷惑を掛けない様に少しでも勉強しようかと……そう思い購入した物ですよ」
 あれ? 何かカッコいいぞ古泉。
「そっか、お前はそう言った趣味もあるんだな。知らなかった」
「んふっ。学校ではこんな話しませんからね」 
「チョット待って! 今私はそんな話してるんじゃないの」

「エロ本が無いのよ! 古泉の部屋には」
 あの〜そっちの話にあまりもって行かないで欲しいんですが。
「ちなみにキョン君は、健全なる高校男児よね。ちなみにお母さんにもエロ本の場所バレてるわよ。 場所を変えましょうね」
「な、なんだって〜〜!」
 何で知ってるんですか! そんなハズは……
 早く帰って場所を変えねば……マズイ。 
「良く知ってるでしょ。お気に入りはあのポニーテールの女優さんね」
「はい……」
 顔面から火が噴き出そうなのだが。俺は今まで機関を少なからず軽視していたのかもしれないが、機関の力は……侮れない。
575以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 15:27:14.13 ID:wHfa9hTV0
即死するかのごとく寝るだけだから多分大丈夫
寝ゲロするかもしんないけど
576以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 15:28:20.78 ID:wHfa9hTV0
そっちのエロ展開かよ!
がっかりだよ!
577以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 15:30:19.23 ID:XE3U5SAI0
死んだごとく寝るならば
寝ゲロが気管に入らんよう、付き添っておく必要ありそうだな
578以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 15:33:24.13 ID:u/etf7J10
「じゃあ話を戻すわよ。古泉って結構イケメンの部類に入るでしょう? それなのにちっとも女の子とかと遊んでないワケ。今まで一度もないのよ」
「それは……僕も機関の一員ですし、女性と交際する時間など僕にはありませんので」
 今日の古泉は所々カッコいいな。まぁ尤もな意見を述べているだけだが。
 しかも何所から持ってきたのか、一升瓶を30秒に一度のペースで口に入れる森さんに対し古泉は冷静な口調で対等に渡り合っている。

「部屋にエロ本も無い。家のPCにもエロサイトを見た形跡もない。そして女性とも付き合わない」
「でもね。前から思ってたんだけど、キョン君と一緒にいる時さ」
「アンタ表情が微妙に違うのよね?」
 一瞬古泉の眉がピクっと動いた。

「楽しそうじゃない? すっごく」
「確かに彼といる時は……任務中ではありますが、少なからずは楽しんでますよ」
「違うのよ古泉。何ていうのかな? 恋をしている目?」
 ちょっと森さん?

「森さん。それはまるで古泉が俺を好きみたいじゃないですか」
「そうよ。私にはそう見えるの」
 いやいやいや……

「私の眼に狂いはないわっ! 古泉。アンタは……絶対ガチホモなのよ」

 ガチって……
 俺はそんな風に古泉を見た事など一回もないんですけど。

 確かに顔が近かったり、妙な行動をたまに見かけるが、まさか古泉がホモなんて考えもしませんでしたよ。古泉流ウンチクを垂れ流しても、あぁコイツの性格なんだなって。そう思ってたんですけどね。

「取りあえず今日は……古泉がホモをカミングアウトするまで帰さないから。キョン君もそのつもりでいてね。さぁもっと飲みなさい。パァ〜っと逝きましょ♪」
「はははっ……」
 もう笑うしかねぇ。 帰れねぇだろコレ。
579以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 15:37:45.20 ID:SaR5nwEvi
この森さんが田中涼子(喰霊の冥姉さん役)さんとダブる。
580以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 15:38:06.68 ID:XE3U5SAI0
そっちのカップリングか…
581以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 15:41:58.42 ID:u/etf7J10
 未成年ながら、缶ビールも既に3本ほど摂取した俺と古泉。この味は俺が二十才になってもきっと自ら買いに行くハズがないだろう。
 苦い……そして頭がぼんやりしてきた。
 ふと森さんを見ると、煩悩が軽く焼けるほどの格好をしており、どうしても顔の下にある豊満なボディに目が行ってしまう。
 その時だった。彼女と目が合うとニヤニヤしながら自分のシャツを一気に上にあげたのだ。
「うりゃ♪」
「ブフォッ!」
 敵発見! 敵発見! 大盛生一丁がこちらに接近中! 思わず噴出してしまった。 
 一瞬だったが森さんの生乳を見てしまったのだ。咄嗟に両手で顔を隠し、正座を九十度右方向へ。 

「う〜ん。何度やっても気持ちイイ位の反応ね。イイッ! キョン君はいいわぁ」
 ダメだ。俺は今森さんに完全に遊ばれている……どうにかしないと。
「はいキョン君前向いて〜もうしないわよ」
 恐る恐るごくゆっくりと、前に向き直すが顔は隠したままだ。そして指の隙間からチラッと見た。
「ダメっすよ森さん。シャツを下げてください」
「あっキョン君、指の隙間から見たわね? もぉ〜エロいんだから」
 もう何を何を言われても別に構わない。貴女には敵いませんから。
 そして俺が弄られている最中でも古泉だけはノーリアクションだった。
「ったく、古泉はね……私の胸擦りつけても全く反応ないのよ」
 何ですと? この野郎! 何て羨ましい事されてるんだ!
「キョン君。私って魅力ない?」
「いえいえ。それはありえませんから。古泉がちょっとオカシイんですよ」
 今言った通りなのだが、確かに今の古泉は幾らなんでも冷静過ぎだろ?
 森さんの生乳を擦りつけられて何もないなんて……お前の煩悩は一体何所にあるんだよ。
「あっ。そうだ。折角キョン君も来てるんだし……お友達呼んでいい?」
 友達? 森さんの?
 俺は古泉に向き直すと、アイコンタクト。
《友達って誰なんだ?》
 受け取った古泉は一度瞬きをする。
《知りません。僕にも見当がつきませんね》
 この意思疎通はSOS団で養われたモンだからな。勿論古泉が言った訳ではないが。まず間違いないだろう。
582以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 15:44:10.77 ID:XE3U5SAI0
新手かよ (なんかヤな予感、これはクスリで寝かすべきだったな
583以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 15:48:39.23 ID:u/etf7J10
「ちょっと電話するね」
 誰が来るんだよ。森さんの知り合いって言うのだから、期待しない訳にも行かないのだが、そんな事より早くこの場をどうにかしなければ。

「お〜い、おっひさっしぶり〜。今さ三人で飲んでるんだけど……何と! 今日のゲストは貴女の大好きなキョン君だよ〜♪ もし来てるなら連絡頂戴ね。待ってるわよ」 ピッ
 俺の事が大好きな人? 待て! 誰だ一体。
 しかし、今の会話の内容だと、留守電に入れたのか?
 と、考える間もなく森さんの携帯が光り出した。

「もっしも〜し。相変わらず早いわね。うん……うん。そうなの! キョン君来てるのよ♪ ふふっ♪」
 メッチャ楽しそうに喋る森さんは、電話しながら部屋の奥に消えた。

「え? マジ? うんうん連れて来なさいよ! うっは〜楽しみだわっ♪うんうん……じゃあね。待ってるよ」 ピッ。
 どうやら、部屋の奥に行ったのは……ニュータイプ一升瓶を取りに行っただけだったようだ。

 ピンポーン。
 もちろんインターホンの音であるが……ってか早すぎません? 
「ひっさっしぶり〜 さぁ入って♪」
 だ、誰なんだ。俺の事が好き? 気になって仕方がないんだが。
 
 森さんが部屋に入ってくると俺と古泉の視線は一気にドアへと固定された。

「お邪魔します〜」
 こ、この声は……
 
「キョンくんお久しぶり♪ 逢いたかった」
 ちょ〜〜〜と待てい! 

 団活でも聞きなれたその声。いや違うな……僅かに違うぜ。
 俺ならわかる。その違いを。ってか今目の前にいるんだが……
584以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 15:53:14.98 ID:NPtYnx2P0
まさか!?この展開は思いつきませんでした。
585以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 15:54:16.47 ID:u/etf7J10
 そう! 今部屋に入って来たのは、SOS団屈指のメイド嬢であり銀河系全体でもその美貌はトップクラスであり……五本指に入るであろう。
 朝比奈さん降臨である。

 団活時における貴女のお茶はもうね……何も言う事がない。言葉に出来ない。表現できません!

「あ〜。古泉君もお久しぶり。うふっ♪ この頃の古泉君も可愛いぃ〜」
 あぁ。言い忘れてたが。(大)の方である。
 ファッションはいつもの教師風スタイルに、彼女自慢の完全体ボディーを……隠し切れていないだろ。その服ダメですって! 
《彼女は一体……》
《見りゃわかるだろ? アレが大人版朝比奈さんだよ》
 水面下のアイコンタクトはこう言った事態にその能力を如何なく発揮した。そうか。古泉は初対面だな。

「それともう一人お友達を連れてきたんです。ほら入って」  
 朝比奈さん(大)の友達? ハッキリ言って見当もつかない。ってかこんな場所に貴女が登場しても未来的に問題ないのでしょうか?

 だが、その人物が部屋に入ってきた瞬間、俺と古泉は酔っ払いモードから……戦闘モードに移行するのであった。
「何でお前が来るんだよ」
「朝比奈みくる。コレはどういう事なんだ? ちゃんと説明して貰いたいね」
 ヒートアップした俺と古泉は、その場から立ち上がった。
 その顔は忘れもしないぜ。今部屋に入ってきた野郎は……つい最近朝比奈さんを誘拐しやがった犯人じゃねぇか。
 登場以来、俺にこれ以上無いという位の悪意を持たせてくれた未来人。
 そう。パンジーの花壇で初めて逢ったよな。

「説明も何もありませんよぉ。貴方も一杯どうですか?」
「朝比奈さん! ちょっと待って下さい! 何でこんなヤツを連れてくるんです? それに……貴女の敵対する組織じゃないんですか? コイツとなんか飲めませんよ!」
「僕だって願い下げさ、その言葉。そっくりそのまま君に返すよ」
「んだと? この誘拐犯が」
「は〜い 止めなさい! ケンカはオシマイよ二人とも」
「ちょっと! 森さんだってコイツを知ってるでしょう? 何でこんなヤツを……」
「いいからいいから。キョン君も、未来人君も……ハイお座り♪」
586以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 15:59:26.10 ID:mvQrDm+MO
これはwktkせざるを得ない
587あと3つです:2009/09/20(日) 16:01:02.57 ID:u/etf7J10
「出来ません!」
「ふんっ 全く。エラく嫌われたものだ。まぁ仕方ないと言えばそうなんだが。あの時の行動も僕の既定事項なんでね」
「この野郎……ってかお前……何で朝比奈さんと一緒に出てくるんだ?」
 もう戦闘モードに入っちまった俺は、さりげなく気になった事を質問していた。
「そうか。君は知らないんだな? この朝比奈みくるだが……僕の将来の妻なのだよ」
「何だと?」
 と、その時だった。
「グホォ!」
 言い放ったのはこのパンジー野郎(名前がわからん)何が起こったのか分からなかったが、自分の腹を抑えその場に蹲った。
「嘘はいけませんよ♪ あたしが貴方と結婚するなんて、どんな未来でもありえないですからね♪」
 にこやかに淡々と述べる朝比奈さん(大)
 今このパンジー野郎に何をしたんですか?
「キョンくん。今のは……彼の嘘ですからね♪ うふっ♪ 気にしないでね」
「いや……しかし、この野郎とは俺……一緒にはいられませんよ」 
「心配ありませんよ。あんまり喋っちゃダメだけど、さっきこの時間平面で彼を捕まえたんですよね。ま〜た悪い事してるな〜〜って」
「それでね。本当は彼を未来に連れて帰らないといけないんですけど、森さんが誘ってくれたから……ちょっとだけお邪魔させて頂きました」
 いやいや……一回そいつを連れて帰った方がイイんじゃないですか?

「この子ね。ちょっとバカだから。キョンくんが思うほど怖くないよ♪」
 朝比奈さん(大)……さらっと毒舌なんですけど?
「はいはいはいはい〜〜 みんな落ち着いて♪ はい。全員着席〜〜」
「みくるはコッチね。ほらそこの未来人君。キョン君の隣に行きなさい」
「待て。僕はまだこの場所にいるとも何も言ってないぞ!」
 まだ蹲っているパンジー。相当苦しいのだろうか? 一体何をされたんだ?

「黙りなさい……お姉さん達を怒らすと怖いわよぉ〜」
「ほら。藤原さん。ちゃんと座って下さいねぇ〜森さんが怒っちゃうと貴方にとっても良くない事が起っちゃいますよぉ」
「こ、こら! この時代の名前で呼ぶな! 何の権利があって僕をこんなに……って。うぉ!」
 どうやらこの未来人は藤原と言うらしいな。そしてこいつの視線の先には……銃口を向ける森さんの姿があった。
588以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 16:01:24.65 ID:XE3U5SAI0
まさかマトモ展開?  (と思わせつつ、ギャグ落とし?
589時間がなくて途中で切ります><:2009/09/20(日) 16:07:35.97 ID:u/etf7J10
「みくる。コイツ殺っちゃっていいかな? ちょっと生意気よね。お姉さんに対する口の利き方がなってないわよね?」
「そうですね。まぁ……この時間平面で行方不明になっちゃった……とかでも……未来にはさほど影響ありませんけどぉ〜」
「そっか。じゃあ行方不明になってもらおっか」
「まて! 何を言っているんだ? ちゃ、茶番どころでは済まないぞ」
 パンっ!

 俺や古泉は咄嗟に藤原の位置から飛びのいた。その小さな音は、銃に付属するサイレンサーなのだろうか? 藤原の背後の壁には……小さな穴が開いていた。
 驚愕と言う顔を通り越して違う世界に身を投じたであろう藤原。顔が真っ青である。

「ハズしちゃった〜♪ 酔ってるのかなぁ。ちゃ〜んと額を狙ったんだけど」
「ちょっと森さん。落ち着いて下さい」
「そうですよ森さん。こんなヤツ殺しても何にもなりませんって!」
 勘弁して下さい。高校生の俺達に殺人現場なんてまだ……見たくないですから。
「じゃあ、未来人の藤原君? みんなと一緒に楽しく飲める?」
「……わかった。アンタに従うよ」 

 パンッ!
「ひぃぇ!」
 裏返った藤原の叫び声。
 確かに……こいつってそんなに怖くないかもしれない。ってか誰でもビビるだろコレは。最初にあった藤原の印象がかなり変わってしまったのは言うまでもない。
「お姉さんって呼びなさい」
「はい! お姉さん!」
 何と言うか……従順な藤原を見てると、確かに全然怖くなくなってしまったんだが。

「さ〜て役者は揃ったわね。ジャンジャン飲みましょ♪」
 ってかもう誰も来なくていいです。 
 さて、これからこの部屋で何が行われるのか。
 突然の朝比奈さん襲来に、オマケとして参戦した未来人藤原。
 
 ちなみに俺は……一体いつ帰れるのだろうか? 
590以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 16:09:32.31 ID:u/etf7J10
じゃあ古泉? いつものアレやりましょうよ」
「アレ……ですか?」

「そう。機関恒例のと〜ってもエッチな野球拳ね♪」

 かくして森さんプレゼンツの第一弾が開幕した。
 正直ここからは……エロさが更に加速する。
 R18までとは行かないが、高校生の俺達(未来人野郎は知らん)にとっては……そこは未知なる世界だったのである。
 

―――――――――――――――――――――――――――――――――
用事ができてしまいましたのでココまでで一旦切ります。
続きは連休中に何とか落とせるようにします〜^^

支援下さった方ありがとぉでした。
591以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 16:14:51.70 ID:A7/J+Beg0
エロ番組のCMかよ!
592 ◆nOmpWP64KU :2009/09/20(日) 16:30:03.25 ID:NPtYnx2P0
この引っ張り方では、次回投下を楽しみにしなければならないじゃないか。ありがとう!
593以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 16:41:02.00 ID:XE3U5SAI0
おつかれ〜
594以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 17:19:51.71 ID:xFo81qnGO
保全
595以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 17:41:46.76 ID:nQnw2QTtO
>>590
気になりすぐる
596以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 18:05:44.43 ID:nQnw2QTtO
そろそろ加速が心配な時間帯
597以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 18:19:34.20 ID:CnggbC//0
>>590
乙w

>>596
今日はクレしんの作者で加速かな
598以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 18:51:41.35 ID:xFo81qnGO
連休でも仕事前保守
599以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 19:01:15.51 ID:nQnw2QTtO
俺も連休関係ない
600以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 19:12:24.23 ID:8f6usTOU0
今日も夜勤
601以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 19:12:29.88 ID:0UI0V4oIO
ハルヒ「最近のゲームってごり押しでなんとかなるの多いわね」
長門「ギャルゲでごり押し…?」
みくる「ごり押しってなんですか?ゴリラでも押すんですか?」
古泉「BLゲーでごり押し…新しい!」

ハルヒ「この話題はダメね…」
キョン「どの話題もダメだと思うぞ」


朝倉「百合ゲーってあまり聞かないわ」
阪中「無いものは作れば良いのね」
鶴屋「作ろう作ろう」

会長「もうやだこの学校」
602以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 19:22:11.38 ID:A7/J+Beg0
百合ゲーでは無いが百合本なら是非ともつぼみをお勧めする
603以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 19:34:32.71 ID:CnggbC//0
朝倉阪中鶴屋の百合属性に違和感が無いw
604以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 19:45:52.96 ID:mvQrDm+MO
〇<
605以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 19:47:56.75 ID:45FTm7ryO
会長「マリみては百合ではない」
古泉「………」
会長「マリみては百合ではない」
古泉「二回も言われなくても聞こえてますよ」
会長「だったら返事しろよガチホモ」
古泉「鼻フックするぞデコ助野郎。…で、百合でないなら何なのですか?」
会長「それは…あれだよ。あれ」
古泉「熟年夫婦じゃないんですからあれそれで分かる訳ないでしょうが」
会長「気持ち悪い例えするなHG。…まぁ、なんだ。つまりそれだよそれ」
古泉「うるさい鬼畜眼鏡。だからなんですか?」
会長「う…うるせー!頭で考えるな!心で感じろ!」
古泉「説明投げた!怒鳴ればごまかせると思って!」
会長「うるさいうるさいうるさーいっ!」


わりと実話
606以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 20:05:25.58 ID:TFU+pSSG0
鶴屋家が全力で百合ゲーを作ればダブルミリオンは余裕なはず。
607以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 20:22:49.01 ID:CnggbC//0
○<〇だとつぶれあんまんに見えるのです。
608以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 20:25:01.11 ID:Hsaj/psA0
>>607

          ,. -‐‐‐- 、    呼んだ?
        /      \
 _  /ヽ/  ,.-、___ノノノハ )
 \{`/   ! __ j _      ノ
  | l  //>' 6`  `  '⌒(
  lてl  l l/ _ゝー---‐v‐-‐ノー-,__
   \{ ヾ!_/_ ヽー----‐‐'__(_三
    \ ヾ、 ヽ(_三∨/'
      `ー、ヾニニ[]ニニン
        L{ !   /
        ! `ヾ_/
        `ー'
609以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 20:32:52.83 ID:CnggbC//0
>>608
○<設定上高校生だからクックロビン音頭なんて知らないのです
610以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 20:33:00.60 ID:Z6y91l000
>>604
あ?何?聞こえない
611以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 20:40:01.98 ID:8f6usTOU0
●◎○〆凸8<★○
612以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 20:41:34.33 ID:eJ0VQVzui
統合落ちました。残念。
613以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 20:56:23.21 ID:NPtYnx2P0
統合に投下SSなのですが、寿命が短かったので保守代わりに、今から投下してもよろしいですか?
614以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 21:01:20.01 ID:usjXIPhI0
>>613
●<懐の深さがアナルの良さです!
615以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 21:02:30.25 ID:8f6usTOU0
寂しかったので立てた。

ハルヒ「ちょっとキョン!あたしのプリン食べたでしょ!?」
http://yutori7.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1253448038/l50
616 ◆nOmpWP64KU :2009/09/20(日) 21:03:36.21 ID:NPtYnx2P0
ありがとうございます。
オリキャラ成分配合、微グロシーンありです。
それでは支援よろしくお願いします。
617以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 21:06:00.24 ID:CnggbC//0
おっおっおっ
618 ◆nOmpWP64KU :2009/09/20(日) 21:06:31.85 ID:NPtYnx2P0
「おはようございます。こちらが昨日の夕方、凄惨な殺人事件が起きた現場です。一体、被害者に何が起きたのでしょうか」
 TVカメラの前で、女性レポーターが機械的な代名詞で我が家を報道している。
 その周囲には、朝だというのにかなりの人だかりができており、「お前ら他にやることないのか?」という気分になるのはなぜなんだろうね。
 学校なり会社なり行けよ。もしくは自宅でTVでも見てろ。
 本来なら人ゴミはそれほど苦手ではないが、今回ばかりはここの奴らへムカっ腹が立ってしょうがない。


 本日の明け方、古泉一樹のクローゼットから剥ぎ取ったジャケットを羽織り、彼の家を出て行った。何て言ったって俺はプチ逃亡者だからな。これ以上長居はできない。
 それに古泉一樹の家に入り浸ったとしても、母親を殺したクソ野朗を捕まえられるわけがない。自分の手で決着をつけないと気が済まねーんだよ。
 殺人鬼の手がかりが見つかるかもしれず、虎穴にいらずんばな精神で自宅の様子を見に来た。危険は承知だ。
 そしてこの人ゴミだ。
「勘弁してくれ」
 そりゃ家に入れるとは思ってなかった。もう一度言おう。お前ら他にやることないのか?
「なお、被害者の一人息子である少年は現在も行方不明です。警察は少年を事件の重要参考人として、現在捜索中の様です。以上、現場からでした。スタジオにお返しします」
 灯台下暗しって言葉を知ってるか?ま、知らないようだから助かっているんだが。
「……っち。まるっきりゼロから探すしかねーみたいだな」
 小気味の良い舌打ちが放たれ、溜息が漏れた。
 これ以上はまずいな。リポーターが俺の事を行方不明と言った以上、世間は俺の存在に注意を向ける。そうなったら色々めんどくさいことになるだろう。
 踵を返し、ヒマな野次馬集団から離れようとした時だった。
「……あの女……なんでここにいるんだ?」
 野次馬の端で、昨日俺が轢き殺しかけた美人女子高生が静かに佇んでいた。
 妙だな。北高の始業時間なんか知らないが、光陽園とそんなに大差は無いはずだ。
 ウチの始業時間ならあと一時間以上もある。早起きにしては少々苦しくないか?
 彼女の長い髪の毛で表情の細部までは伺いしれないが、何だろう。すごく楽しそうにしている気がする。
 気にいらねぇ。何が面白いんだよ。
 彼女の後を追ってみるか。多分あいつは、この事件の関係者だ。
619 ◆nOmpWP64KU :2009/09/20(日) 21:07:26.09 ID:NPtYnx2P0
 着かず離れず、彼女を見失わない程度に歩を進めている。だが、間違いなく俺の尾行には気づいているだろう。
 少しずつだが、確実に人気がない場所に誘導されている。
 住宅街を離れ、今や、郊外にある空きビルがひしめく様に乱立しているエセ心霊スポットにまで足を踏み入れてしまった。
「ねぇ。ちょっと良いかな?」
 彼女が背後を振り返らずに語りかけてきた。ちょうど廃材だらけの広い空き地に出たあたりだ。
「なんだよ」
 気づかれてることに確信を持てた以上、姿形を隠すのもバカバカしい。身を隠していた廃材から身を乗り出す。
「あなた、自分が何者かわかってて私を追ってるの?」
 自分が何者かだって?さあな。母親を惨殺され、その上犯人にされかかってる悲劇の少年Aじゃねーの。
「なぁにそれ」
 そこで初めて彼女がこちらを向いた。
 その表情は微笑みに歪んでいた。それは今までに見たことないほどの不気味な微笑である。ショーウィンドウのマネキンが無理矢理笑わせられているみたいだ。
「私は自分の役割を実行するだけ」
 鈍い煌めきが彼女の手の平で踊る。
「あなたを殺して改変世界を防衛する。じゃあ死んで!」
 煌めきが閃光となって襲いかかる。
 反射神経だけを頼りに斬撃をバックステップで回避することができた。日頃の行いに感謝しておこう。
「どういうつもりだ」
 叫び声を無視するかわりに、返した刃がこめかみに振り下ろされた。
 ナイフの軌跡を手の甲で受け止め、
「ちっ!勘弁しろよ!」
 利き腕である左腕で、彼女の細い腹にフックを叩き込む。
 苦痛に身をよじる彼女の姿に多少の罪悪感を感じたが、ナイフ持って襲いかかる女に同情できるか。
「はぁっ!」
 頬に裏拳を繰り出し、何とか距離を取れた。が、
「ちっ。いってぇな」
 吹っ飛ぶ寸前、彼女は俺の腕に小振りのナイフを突き刺した。古泉一樹には心の中で謝罪しておくとして、この血はどうやって止めておこうか。
「有機生命体の体って本当に脆いなぁ。このくらいで損傷するなんて」
 親指で唇の血をぬぐいながら捨てゼリフを吐く彼女に、不覚にも笑いをこぼしかけてしまった。まるで人間じゃないみたいな口振りだな。
620 ◆nOmpWP64KU :2009/09/20(日) 21:08:55.99 ID:NPtYnx2P0
 現在進行ing形で殺されかけているのに、頭だけは異様に冴え渡っている。何となくだが、こうやって襲われるのが当たり前な気がする。デジャヴって奴か?
「俺の母親を殺したのはお前だろ?どういうつもりだ」
 俺の母は、こんな女子高生に恨みを買うようなことをしたとでも言うのか?
「そんなことどうだっていいじゃない。この世界のために死んで」
 わけがわからない。なんだこの電波女。
「世界のために死ね?そこまでするほど好きな世界じゃねーよ!」
 捨てゼリフと共に、腕に突き刺さったナイフを彼女に投げつける。
 彼女はいとも簡単に、それを右手のゴツいサバイバル叩き落とした。だが、
「殺人鬼がぁ!くたばれ!」
 ナイフはただの布石。本命は突進と共に繰り出された飛び蹴りだ。うるぁぁぁぁぁぁぁぁ!
 靴底が喉元を貫き、彼女のセーラー服が泥まみれとなる。
 背中を撃ち、苦痛に顔を歪めている殺人鬼の手に握られたナイフを蹴り飛ばし、エロさの欠片も無い馬乗りポジションを取る。
 左腕を振り上げ、一撃。頬を捉える。
 母親を殺されたことによる恨みを一撃一撃にブチコミ続ける。

 こいつだけは許さない。

 女だろうと容赦しない。

 自分の行いを、死ぬほど後悔させてやるよ!

「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
 確かな殺意が芽生えているのは分かっていた。だけど拳は止められない。
「それが殺意っていうの?いい顔ね」
621 ◆nOmpWP64KU :2009/09/20(日) 21:11:00.92 ID:NPtYnx2P0
殺意に我を忘れ、殴ることに夢中になりすぎて重心を前に傾けてしまったのは失敗だった。
 顔面を闇に覆われる。その細い腕からは想像もできないほどの握力で、俺の顔の皮膚がめり込んでいく。
 強烈なアイアンクローにより全身から力が抜け、ついには彼女の上から引き剥がされてしまった。
「でも残念。素敵な顔だけど、もう見れないんだもの」
 無様に倒れた俺のへその上に、彼女の尻が覆いかぶさる。この形の良く柔らかい感触は、神様の最後の慈悲だろうか。
「防衛プログラム朝倉涼子。当該既定に基き、プログラムを実行する。じゃあ死んで!」
 スカートの裾から取り出されたサバイバルナイフの切っ先が、心臓めがけて振り下ろされる。
「がっ!」
 間一髪で間に合った。剣閃を手の平で防いだ弊害で、鮮血が顔にかかり、激痛が全身を駆け巡ったが、何とか生きている。
 痛みを堪え、無傷な利き手で土を握りしめる。土でも喰ってろ!
「きゃ!もう!なにするのよ!」
 口腔内の土を吐き出そうとしている間にマウントを解くことに成功した。っち!ここは退くべきか。


 止まらない出血に気を取られながらも、俺の頭では、この町の地図が開かれており、間違いなく北高を指し示していた。


 朝倉涼子とか名乗った殺人鬼から辛くも逃げおおせ、ようやく繁華街付近まで戻ってこれた。
「くっそ、いてぇな」
 コンビニで買った包帯で右手の平を縛りつけ、出血だけは抑えたが、鈍い痛みだけは先ほどから一向に引かない。破傷風にならなきゃいいんだが。
「……街が騒がしいな」
622 ◆nOmpWP64KU :2009/09/20(日) 21:11:57.85 ID:NPtYnx2P0
 大通りまで歩いたあたりで、ある違和感を覚えた。そう、街が騒がしいのだ。
 普通だろ。西宮市は地下で探鉱火災が続くゴーストタウンでもなければ、灰が舞い散る古びたリゾート地ってわけでもないんだ。昼前のこの時間帯で、静かなわけが無い。
 だがな、この騒がしさは異質なんだ。例えるなら、中世ヨーロッパで行なわれた魔女裁判による魔女容疑者の公開処刑を見物するような……ん?なんだありゃ?
「こちらは、昨夜から続いている連続殺人事件の事件現場です。見て下さい、もの凄い人だかりです。あ、たった今、救急車が被害者の遺体らしき物を搬送を開始したようです」
 ここでも殺人事件だって?おいおい。あの女、一体何人殺したんだ?
 テレビリポーターと撮影クルーと思われるグループは、そのまま警察官の群れまで突撃していくのを見ながら、俺はあることを考えていた。
 あの女……朝倉涼子の目的はなんだ?
 人なんか殺したこともないから分からんが、殺人がマズイってことぐらい俺だってわかるさ。
 それに殺人なんて物は冷静に考えれば分かる通り、リスクがでかい上にデメリットしかない。
 一番の理由として死体の処理だ。あんなかさばる物は、どうやったって隠せるわけが無い。燃やそうが埋めようがすり潰そうが、痕跡をゼロにするなんて不可能だ。実際隠してないしな。
 だが朝倉涼子は、何の躊躇いもなく殺人を行なっているようだ。何故だ?切り裂きジャックにでもなったつもりか?
 殺人鬼が殺人をする理由など知りたくないが、知らなければならないような気がする。あーあ、気持ち悪い。
「動くな」
 研ぎ澄まされた日本刀のように鋭い声。肩に置かれた熱原。それらが俺の逃亡を阻止させようとしている。
「私から逃げるとはいい度胸だな。ええ?少年A」
 できれば二度と聞きたくなかった声ベスト5には入る人物が、俺の息の根を笑顔で止めるかのように睨みつけている。
「これでわかったでしょう?俺は連続殺人なんか知らない。だから母を殺したのも俺じゃない」
 相手が顔見知りなら動機なんかいくらでもこじつけられるだろう。
 だが相手を知らないなら殺す動機などあるか。だから手を離してください。母の殺害と、そこの某さんの殺害が繋がっているなら俺は無実だ。
「疑われる行動をした君にも問題があると思うけど?取調べ中の逃走とか」
 まだ根に持っていやがる。
「俺は俺の手で決着をつけたいだけです」
 そこまで言うと、若い女刑事は俺の肩から手を離してくれた。
「なら改めて捜査協力を要請する。少し時間をよろしいかしら?」
「何なりと。森警視」

 森園生に連行された場所は、客足のピークが徐々に始まりそうになっている小さなカフェであった。あ、すいません。アイスコーヒーと、このベーコンレタスサンドイッチお願いします。
 ウェイトレスのお姉さんに遅めの朝食を頼み、煙草に火を点ける。
623以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 21:21:10.80 ID:e7GaTboEO
くれしんオワタ…
624以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 21:21:49.28 ID:1yb2ZJde0
どうもこの類のは読む気がしないんだよなあ
625以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 21:22:29.52 ID:1yb2ZJde0
なぜだろう?
626以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 21:22:31.69 ID:VgkO/rVXO
>>608-609
パタリロ知ってるのは間違なく30代半ばだよな
627以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 21:23:14.85 ID:1yb2ZJde0
オリキャラが駄目なのかな
628以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 21:24:05.10 ID:1yb2ZJde0
いや、きっとキョンであったとしても難しいかもしれない
629以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 21:24:45.32 ID:1yb2ZJde0
>>626
イヤおまえまだ俺は20代だぜ?
630以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 21:24:57.21 ID:8f6usTOU0
>>624
黙って読むの止めてメシ食って風呂入ってクソして寝るといいよ(^_-)b
631以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 21:25:25.66 ID:1yb2ZJde0
世界観?
632以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 21:26:17.82 ID:1yb2ZJde0
消失世界で、これ?とか思ってる、というわけでもないしなあ
633以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 21:26:59.27 ID:1yb2ZJde0
>>630
そうだな、そうする。あとの支援はやっとけよ。
634 ◆nOmpWP64KU :2009/09/20(日) 21:27:05.02 ID:NPtYnx2P0
「おいこら」
「え?ここって禁煙席でしたっけ?」
「そうじゃなくて。君はまだ……いや、その件に関しては後にしよう」
 一体なんだ?森園生も喫煙者なのだろうか?そうなら意外だ。あまりイメージがわかない。
「それでは話に入ろう。昨夜から起きている一連の連続殺人事件について、君はどこまで知っているんだ?」
 どこまで知っていると言われてもな。ついさっき容疑者に殺されかけたが、殺人動機も殺害方法も、何にも知らないんだが。
「……これを見てください」
 くわえていた煙草を灰皿に戻し、包帯を巻き巻きである右手の平を彼女に見せた。
 包帯を解いて新品同様の傷口を見せた。しかし慣れているためか、眉を一瞬潜めただけで、動揺することなく注視している。
「ついさっき、街外れの廃材置き場で襲われました。加害者の名前は朝倉涼子。北高のセーラー服を着た女子高生です」
 適切な処置を行えたおかげで破傷風にはならないだろうが、痛みだけはどうにもならない。平静を装っているが、痛い物は痛いんだよ。
「北高か。あんな何の変哲もない県立高校に、そんな暴漢……と言っても女性だが、居るとわね」
 森園生の放った「暴漢」と言う言葉に、少しだが後ろめたさを感じた。尾行して襲ったなんて、良く考えた俺のほうが暴漢じゃねえか。
 しかも返り討ちだし。本当に情けない男だな。何やってんだか。
 すると森園生はジャケットの胸ポケットから携帯電話を取り出した。
「こちら森園生だ。新川、今すく調べてほしい人物がいる。名前は朝倉涼子。歳は16歳から18歳。北高の女生徒だ」
 要件だけを伝え、あっさりと電源を落とした。仕事の要件を伝えるだけなら良いだろうが、これでは新川警部さんが少しだけかわいそうになってくる。
「俺を解放してくれるのですか?」
 期待なんかしてないさ。
 当然、彼女は否定の動作を示した。ほらね。
 なぜなら今まで俺が森園生に証言したことは、全て俺の一方的な言葉だ。優秀な刑事である森園生が、それを鵜呑みにするわけが無い。警官としてできないのだ。
 かと言って俺が加害者では無い可能性が出ている以上、それを真っ向から否定するわけにもいかない。証人としてなら「生き残った被害者」と言う最高の証拠なのだからだ。
 さあ、サイコロの目はどう出る?今ならルーレットの前に居座るギャンブラーの気持ちがよくわかる。相手の挙動に全神経を預けている気分だ。
「今すぐ朝倉涼子の住所を割り出すから、君も着いて来なさい。このまま現場を荒らされるくらいなら、私の目が届く場所にいてもらう」
 この提案には乗っておくべきだろうか?こうは言ってるが、一応は任意同行である。断ろうと思えば断れるはずだ。
 だが、理由はどうあれ、朝倉涼子を見失ったのも事実である。
 一匹狼気取りで北高に張り込んでもいいが、それでは襲われた時にどうなるかわからない。
 次は手の傷だけで済まないかもしれないしな。それなら国家暴力もとい国家権力に守ってもらった方が良い。警官なら目の前で起きた障害事件を見逃すなんてことはしないはずだ。
 他人の力を当てにするとは男として情けないが、殺されるくらいなら地べたを舐めようが生き延びてやる。
635 ◆nOmpWP64KU :2009/09/20(日) 21:27:56.88 ID:NPtYnx2P0
 ウェィトレスが運んで来たサンドイッチをコーヒーで流し込み、席を立つ。
 会計時、森園生の手に渡されたレシート代わりの領収書には、『兵庫県警様』と書かれていた。


 黒塗りスモークなタクシーでたどり着いたのは、正午過ぎの高級分譲マンションだった。
「このマンションの七階に朝倉涼子が住んでいるらしいわ」
 付近の土地勘が薄い俺でも知っている程の高級マンションだが、にわかには信じがたい。こんな場所に殺人鬼が住んでいるのか?
 戦争をギリギリ知っていそうなじいさん管理人にロビーを開けてもらい、エレベーターに乗り込む。
「君はどう思う?」
 多分、捜査中の退屈しのぎだ。じゃなきゃ、一般人である俺なんかに意見を求めるわけない。
「殺人事件にタダもクソも無いでしょうが、普通の事件じゃないでしょう 」
 この事件で最も不可解なのが「被害者の関連性」である。
 森園生が言うには俺の母親は第一の被害者だったようだ。その後、日が変わるまでに二人、深夜未明に五人、明け方に二人、合計で十人が凶刃によって殺害された。
 その被害者についてだが、これまた無差別に近いらしく、主婦、サラリーマン、高校生、ショップ定員などバラバラ。
 最初の数人ならば逃亡中に止むなく……なんて考えられなくもないが、ここまで来ると、狂ってるとしか思えない。

『あなた、自分が何者かわかってて私を追ってるの?』

 ならあの言葉……あれはなんだ?朝倉涼子は俺のことをわかってるのか?
 じゃあ、俺は一体なんなんだ?
「もしかしたら、殺害が目的では無いのか?」
 自問自答に終止符を打ったのは、森園生だった。
「一連の事件は全て脈絡が無い。その上関連性も無い。いや、正確にはわからないと言った方が正しいか。ならば、「殺人を主観において考える」のではなく、「殺人は副産物」ととらえたら……」
 それは盲点だった。つまり殺すことが目的ではなく、目的を達成するために、殺人を行なっていたというわけか。
 殺人事件はあくまでオプション。本当の目的はもっと別に、
「到着したようだわ。着いてきなさい」
 まぁいい。それは時期にわかることだ。あんまり気乗りはしないがな。
636以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 21:28:56.54 ID:CnggbC//0
>>626
あれ未だ連載続いてたと思うがw
アニマックスとかで今でも再放送してるしな。
ハルヒシリーズも何年も後になって「驚愕マダー?」とか言われてるんだろうか?
637 ◆nOmpWP64KU :2009/09/20(日) 21:29:07.25 ID:NPtYnx2P0
 七階というわけで、結構な眺めの良さである。この眺めも高級分譲マンションたらしめる所以だろうか。
「鍵は……かかっているわね。えーとカードキーカードキー」
 森園生は豊満な胸を覆っているジャケットの内ポケットに手を滑らした。だが、
「鍵なんか必要ないですよ」
 一撃。スニーカーの裏が分厚い扉へ叩き込まれる。おー、かってぇなー。
「器物破損は確か何年の懲役だったかしら」
 殺人鬼に礼儀なんかいるか。
 ちょうつがいとキーロックが跳ね飛んだドアを跨ぐ。
 すると意外なほどキレイに片付けられた普通のリビングが顔を見せた。うちの居間より畳二枚くらい広いかな。
「新川の報告によると、朝倉涼子は北高に通うために親元を離れて一人暮らしをしているらしい」
「一人暮らしですか?北高に?」
 妙な話だ。親元を離れて高校に進学するのは別段珍しくないだろう。光陽園にも一学年に一人くらいの割合でいるしな。
 だが北高だぞ?どこにでもある普通の県立校に、わざわざ親元を離れて通学なんかするか?
「……ちょっとストップ。あそこの部屋から、なにか聞こえないか」
 彼女の指が隣の和室を指し示す。
 俺も片手を耳元に添え、より多くの音を拾えるように構えた。
「これは……電子音ですかね」
 耳を澄ますと、微かに電子と電子が共鳴するような耳につく音が流れてきている。ゲーム機か、もしくはパソコンか?
 タイトスカート裏にエロくくくりつけられた拳銃を握り締め、森園生は一歩一歩静かに和室に進んでいく。
 勢い良く襖がスライドされ、和室が開け放たれた。
「パソコンか。電源点けっぱなしなんてだらしないわね」
 質素な和室には、最新機種より三世代くらい型遅れのノートパソコンが開いたままテーブルに置かれていた。
 おかしい。パソコンに繋がっている電源アダプターは冷たい。
「……これ、起動したのは数分前ですよ。アダプターに熱がたまって無いです」
 これがもしも朝から点けっぱなしだったら、アダプターは熱いはずだ。
 それなのに俺が握っているそれは、プラスチックの常温のままである。つまり、
「つまり、誰かが使おうとした」
「もしくは、俺たちが来ることがわかっていたのかもしれません」
638以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 21:29:25.83 ID:Z6y91l000
>>618の主人公が朝比奈さんならまだ面白かった
朝倉と泥臭い肉弾戦をやってのけるみくるなんて最高じゃないか
639 ◆nOmpWP64KU :2009/09/20(日) 21:30:21.09 ID:NPtYnx2P0
 考えられるのは二つ。一つは森園生が言うように、誰かが直前までここにいた。
 その場合、立ち上げた直後に俺たちが来たので、一目散に逃げた場合が考えられる。
 ならどこに逃げた?ここは七階だぜ?俺でさえ三階のが限界なんだ。いくら身体能力が高くても、倍以上ある高さから逃げるなんて無理だろう。人間には。
 かと言って隠れているとは思えない。気配がまったくしない上、玄関以外に逃げ場の無いマンションの一室の、どこに隠れると言うんだ。すぐに見つかる。
 もう一つは、俺たちの登場にあわせてタイマーが作動したことだ。しかしそれは俺たちがここに来ることを正確な時間で予測してなければできない芸当だ。
「どっちにしろ、こいつに手がかりがあることには変わりないでしょう」
 パスワードによるロックがかかっているわけでもなければ、特殊な仕掛けで爆発する気配もない。
「調べてみましょう。きっと、なにかわかるはずです」
 森園生はピストルを股の裏に返し、パソコンの前で女の子座りをした。
 俺、あんまりパソコン詳しくないからな。お願いします。
「別に変わったデータはなさそうね。変にいじくっているわけでもなく……あら?」
 デフォルトの壁紙の上に表示されているアイコン達。その中で、マウスのカーソルが「ワードパッド」に合わせられた。
「それがどうかしたのですか?」
「いや、単なる個人的趣味だ。こう見えて私は生粋の活字屋でね。どんな文章が書いてあるか読んでみたい」
 そう断りを入れてからアイコンをダブルクリックする。あなた結構楽しんでるでしょう。
「なんだつまらん。保存データは一つだけか」
 やっぱり。絶対楽しんでる。とは言えなかった。
「……なっ!」
 保存されていたデータの名前を読んだ瞬間、心臓が大きく脈打った。なんだこれ。どうなってやがる。



『涼宮ハルヒの憂鬱』



 涼宮ハルヒ。俺の数少ない友人の一人の名前が何故?涼宮ハルヒと朝倉涼子は知り合いなのか?
640以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 21:30:47.10 ID:xGw3tIEm0
>>633
豚に命令される筋合いはない、失せな。
641 ◆nOmpWP64KU :2009/09/20(日) 21:31:52.92 ID:NPtYnx2P0
「森さん。それ、読ませてください」
 俺の空気を察したのか、森園生はあっさりとタイトルをクリックしてくれた。
「涼宮ハルヒの憂鬱」の内容は、主人公である男子高校生が、新学期にたまたま後ろの席に座っていたヒロインである涼宮ハルヒに目をつけられたのが始まりだ。
 その後、彼は涼宮ハルヒが発足した同好会に無理矢理入会させられ、面倒だと悪態をつきながらも生活をしていく平凡な話だ。
 分類的には青春ラブストーリーになるのか?いや、この手のラブストーリーはそんなに読んだことないからよくわからんが、どこにでもありえる話だと思う。
 だが、この物語の登場人物に注目してみよう。俺が知ってる奴らが何人もいるのは何故だ?
 涼宮ハルヒは物語のヒロインだし、古泉一樹は主人公の親友であり恋敵で、朝倉涼子にいたってはヤンデレ要素を持ち、主人公に襲いかかってくる。
「執筆者は長門有希と言う名前らしいわね」
 その筆者である長門有希も、この作品には登場してくる。役柄は主人公に恋をしている無口な文芸少女だ。
 それにしてもこの主人公はモテモテである。この他にも、同じ同好会員である朝比奈みくるにも惚れられ、なんと中学時代にも恋人がいたらしい。
 どんだけやりチンなんだよ。実在してたら絶対ボコッてやる。この女の敵が。
「……ん?なんだこの不自然な改行は?」
 物語終盤、主人公と涼宮ハルヒが学校に閉じ込められたあたりで、真っ白い行が数十個も続いている。
 ここから先はまだ執筆途中かと思ったが、下にスクロールしていけば続きが読める。
 この学校に閉じ込められる展開だけが、ポッカリと抜け落ちているのだ。思いつかなかったのだろうか?
「あぁ、これは反転文字ね」
「反転文字?」
「ゲームの攻略サイトとかでネタバレを防ぐためによくやる方法よ。こうやって文字の色を背景と同じ色にすることで、文字を読めなくするのよ」
 よくもまぁ面倒なことを思いつくもんだ。どうやって読むのですか?
「こうやってマウスで文全体をドラッグすれば……あら?」
 白抜きの文章に青い色が塗られていくと、ある物が浮んだ。
「……何ですか?コレ」
 それは文字と記号だけで表現された謎のマークだった。顔文字の高度な奴と言えばわかるだろうか?これ一個つくるのに、何時間かかるんだ?
「これはアスキーアートよ。君も見たことくらいはあるでしょ?インターネットとかでよく見かける記号の羅列によるイラストよ」
 あのgj!とかって奴ですか?
642以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 21:32:56.72 ID:jEiHA0xY0
紫え蘇
643 ◆nOmpWP64KU :2009/09/20(日) 21:33:00.31 ID:NPtYnx2P0
「……まぁそれでいいわ」
 しかし、こういうのを作るのって、どんだけ時間がかかるんだ?すごいとは思うけど。
 ところでこれはなんて書いてあるんだ?キレイなうずまきの中に、SOSと書かれているようだが、救難信号のつもりか?
「クソ……何だか目眩が……」
 頭の中で、うずまきがぐねぐねと襲いかかってくる。気持ち悪い……いつから俺の目はトンボの目になったんだ。
「大丈夫?」
「……早くここを出ましょう。少し気分が悪くなってきました」
 クソ。気持ち悪い。



「あーあ、誰かさんがドアを蹴破ったせいで玄関が歩きにくいんですけど」
 文句言わないでもらいたい。フラストレーションがたまってたのでガス抜きしただけです。森さんだってたまっているでしょうが。さっきから顔怖いですよ?
 だがその質問は森園生の鼓膜が通過を拒否したようで、何も答えなかった。
 あの後、一通り部屋を調べたものの、事件が好転するような証拠品及び手がかりは何もでなかった。つまり無駄足。機嫌が悪くなっても無理は無い。
「……あれ?」
 壊れた玄関を踏み分け、敷居から一歩抜け出た瞬間に違和感を感じた。
「変ね。誰もいないのかしら?」
 静寂。静かすぎるのだ。
 高級分譲マンションとは言え、今は昼だぞ?もう少し喧騒と言うかざわめき見たいな物があってもいいはずなのだが。静かすぎることで耳が痛くなるなんて初めて知ったぞ。俺は。
「森さん。何だか嫌な予感が……森さん?!」
 隣を歩いていた森園生が、一歩前に出た。いや、出たのではなく……
「森さん!?しっかりしてください!森さん!」
 彼女の背中に突き立てられていたのは、銀のサバイバルナイフ。それが森園生の血を吸って、赤黒く輝いていた。
「酷いなー。私の家を壊さないでよ」
「朝倉ぁっ!」
 意識するよりも早く、拳が朝倉涼子の頬を歪ませた。
644以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 21:33:22.69 ID:CnggbC//0
ちと用事ができたので離籍するわ。
645 ◆nOmpWP64KU :2009/09/20(日) 21:33:45.84 ID:NPtYnx2P0
「ん、はぁっ!」
 カウンター気味に繰り出されたナイフが、かろうじで空を切る。
 まずい。さっきこそ何とかかわすことができたが、こんな狭い廊下じゃ、じきに直撃する。そしてそれが心臓の可能性だってあるんだ。
 斬撃の檻に囲まれている中、汗だけが妙に冷たい。チクショウ!
「あぁぁぁぁぁぁ!」
 意を決して、右手でナイフを掴んだ。くそ!いってぇな!
「痛くないの?そんなわけないわね。呼吸が荒いわよ」
 包帯を伝い、ジャケットの袖口にこぼれた血が熱い。
「黙れ!」
 激昂し、爪先を端正な顔面に叩きつける。
「残念。外れぇ〜」
 朝倉涼子が愉快に微笑んだ瞬間、俺の足がコンクリートにナイフで貼り付けられた。
「ぐがぁぁ!」
「いい声で鳴いて」
 足の甲に突き刺さったナイフの柄をグリグリと踏みつけられた。このクソ女ぁ!
 だが、罵声を絞り出そうとも、悲鳴が勝手に放たれてしまう口がもどかしい。
「ほ〜ら、うずくまった。さよなら!」
 切っ先が頭上に振り下ろされる。
 クソ!なんで俺がこんな目に合わなならん!俺の物語は、ここで終わるのか!?
 ちくしょう……俺はなんて無力なんだ。親の敵が目の前にいるって言うのに、何にもできないなんて……


「さよならは、あんたよ!」


 銃声が、静かすぎるマンションの時を動かした。
「武器を捨てなさい!朝倉涼子!」
 森園生は生きていた。そして片手で銃を構えるその姿は、一流映画スターにも引けを取らないほどに決まっている。
646 ◆nOmpWP64KU :2009/09/20(日) 21:34:56.51 ID:NPtYnx2P0
「そのまま死んでれば良かったのにな」
 弾は朝倉涼子のナイフを持っていた肩に着弾したので、俺に突き刺さることなく吹っ飛んでくれた。しかしなんでこいつはこんなに平然としていられるんだ?
「今のは威嚇射撃だ。次は外さない!」
「やってみれば」
 警告を無視し、朝倉涼子は剣閃を煌かせた。
 さらにもう一発、銃声がリピートされる。
「なっ!?」
 だが、弾丸は朝倉涼子には当たらなかった。なぜなら、
「無駄よ。そんなおもちゃ」
 着弾の直前、ナイフの腹が弾丸を受け止めているからだ。って!どこのハリウッド映画だよ!
「くそ!くそ!くそ!くそ!」
 森園生の悪態と共に放たれる弾丸だが、それらは全て、ナイフの腹で阻まれ、コンクリートに落とされていく。ちっ!こうなったら!
 足の甲に刺さったナイフを引き抜く。途端、全身に激痛が走り、勢い良く血しぶきが舞ったが、痛みは生きてる証拠だ。
「うるぁぁぁぁぁぁ!」
 コンクリートの廊下と平行して飛翔するナイフが、朝倉涼子に向かっていく。
「邪魔よ」
 当然、俺の投げたナイフは朝倉涼子によって、いとも容易く叩き落された。だが、
「でかした!」
 歓喜の声が放たれ、同時に、弾丸が朝倉涼子に着弾した。
 朝倉涼子の身体能力がどんなに優れていようと、彼女はナイフを一本しか握っていなかった。
 ならば、一瞬でもナイフさえ使えなくしてしまえば、絶対に当たるはずだ。
「ここは逃げましょう!」
 森園生の手を引き、背後のエレベーターまで一気に駆け出す。あのバケモノが、こんな楽にくたばるとは思えない。
 残り五歩。
 残り四歩。
 三歩。
 二歩。
 一歩。
647 ◆nOmpWP64KU :2009/09/20(日) 21:35:40.81 ID:NPtYnx2P0
「このポンコツ!早く来いよ!」
 パネルをどんなに乱打しても、エレベーターが到達するスピードは変わらないが、この数秒の間がもどかしい。
 早く来い早く来い早く来い!バケモノがすぐそこにいるんだよ!
「来た!森さんも早く乗ってください!」
 転がり込むように七階に到達してくれたエレベーターに乗り込み、握っている手を中に引き摺りこんだ。
「くはぁぁぁぁ!」
 森園生の端正な唇から悲鳴が漏れた。
「だーめ。だってあなたはここで死ぬんだからね」
 視界の奥で、朝倉涼子は野球部のエースピッチャーみたいな投球モーションをしていた。
 森園生の上着の背中には赤色が滲みすぎて、もはや何色だったのか判別すらできない。
 彼女が乗り込めば閉るはずだったドアが、無情にもぽっかりと口を開いている。
「……大丈夫よ……私が絶対に……助けてあげるからね……」
 息も絶え絶えに、彼女は力なく呟いたが、瞳だけは強い光を放っていた。
 なんでここまでしてくれるんだよ。そう思ったが、彼女は警官だ。警官である以上、正義の味方でなければならない。彼女にとって、これは当たり前の事なのだ。
「だからって!そんなに傷だらけになってまで身体張ることなのかよ!?逃げ出せばいいじゃないか!俺なんかほっといて命乞いしろよ!自分が一番可愛いと思えばいいだろ!?死んだって何も残らない!違うか!?」
 だが俺の叫びは、森園生の繰り出した強力な張り手が胸を強打し、背中壁に打ち付けて阻まれた。
 傷の痛みと咄嗟に起きた出来事のため、立ち上がるのに時間がかかった。待ってくれ!まだ乗って無い客がいるんだ! 
「じゃあね。悪ガキ君」
 目の前で閉ざされた鉄ドアは、穏やかで暖かい微笑みと対比され、異様に冷たかった。


「森さぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!」


 狭いエレベーターの中で響く情けない男の声が、無性に腹が立った。
648以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 21:37:40.55 ID:TFU+pSSG0
○<
649 ◆nOmpWP64KU :2009/09/20(日) 21:37:56.74 ID:NPtYnx2P0
以上です。ありがとうございました。

オリキャラ主人公、微グロ、ハードでダークな消失世界。
正直、好みが別れる作品だと思います。

それでも最後まで頑張ります。ありがとうございました。
650以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 21:40:36.23 ID:Hsaj/psA0
>>648
         |::::::::::::::::::::::::::::|
        ノ:::::::::┌─┐::::i
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        l /二i ̄ ̄iミヽi
        iシ ̄ .i 古 iヽヽi   
.        /    ! 泉 | ヽi
         /      |   |  i
      丿     |   |   i
     r´        !   !   }
     ト-‐ '´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄7
     `────────'  <ぐしゃ

651以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 21:41:39.57 ID:nQnw2QTtO
>>649
652以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 22:00:08.09 ID:TFU+pSSG0
乙!
最後の俺のレスが無駄だったなw
653以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 22:21:27.26 ID:45FTm7ryO
これから読むけどひとます乙
654 ◆nOmpWP64KU :2009/09/20(日) 22:26:55.67 ID:NPtYnx2P0
>>653
410から425が第一章で、618から647が第二章です。ありがとうございます
655以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 22:28:37.07 ID:K8VR0ctx0
>>650
ちくしょうワロタ
656以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 22:54:56.50 ID:gIiPyc6rO
ぼえ〜
657以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 23:06:49.08 ID:nQnw2QTtO
ジャイアン死んじゃイヤン
658以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 23:24:13.12 ID:NPtYnx2P0
落ちないで〜。完走することに意味があるんです。
659以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 23:24:43.56 ID:mkUXjVSG0
長門が本から目を離し外をみて早口詠唱をする姿が見えた

キョン「どうした、長門」
長門「>>657を情報連結解除した」
キョン「そうか」

きっと、長門はこうやってまるで夜の電灯に集まる虫みたいにハルヒに集まる連中を人知れず駆除しているのだろう。
たまには長門の苦労をねぎらってもいいかなと思った。


660以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 23:28:27.34 ID:nQnw2QTtO
次回作にご期待下さい
661以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 23:46:35.88 ID:mkUXjVSG0
>>504チェック→ハルヒが禁則事項できる
そういや、ハルヒが選べるのは久々だ・・・

放課後、SHRが早く終わって部室には俺とハルヒの二人だけだった。
ハルヒ「『あたしが禁則事項できる』・・・キョン、禁則事項って知ってる?」
キョン「ほら、この3枚のカードから好きなのを選んでくれ」
ハルヒ「『願いが一つだけ叶う』」
キョン「・・・」
ハルヒ「じゃあ。宇宙人、未来人、超能力者は今すぐあたしのところに来なさい!」
ハルヒ「みんなで遊びましょう♪」
がらっ
古泉「おまたせしました。ちょうどそこで朝比奈さんと長門さんにも会いまして」
みくる「おまたせしました。着替えてお茶入れますね」
長門「・・・」

ハルヒ「キョン。やっぱりあんたじゃあたしの願いを叶えるはむりみたいね」
そういってハルヒは溜息をついた。
662以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 23:58:11.10 ID:KCUSaRN3O
完走したいなー
663以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 23:59:39.18 ID:nQnw2QTtO
ラスト
664以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/20(日) 23:59:51.38 ID:mkUXjVSG0
同意。適当に何か書いて保守しないとな・・・。
665以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/21(月) 00:12:01.61 ID:A2MQUm8T0
目指せ1000!
666以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/21(月) 00:35:07.97 ID:/PdgNIm8O
むしろ666を目指す
667以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/21(月) 00:58:11.99 ID:q3ON2uOr0
>>>666
おめでとう
668以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/21(月) 01:08:08.94 ID:jrfoIeby0
>>529
おいお前


ほんとに美味いなメルシャンビストロ赤
今までビール6缶とか飲んでたけど、これが程よい重さで値段的にもいい感じだぞ畜生
教えてくれてありがとう。
669以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/21(月) 01:31:11.71 ID:Xez9jDOd0
>>668,529

飲まないからお酒の事は全然わからないが、手始めとして飲んでみたくなった。
楽しみだ。ありがとう。
670以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/21(月) 02:00:36.41 ID:Ceg/Px1CO
●<
671以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/21(月) 02:02:04.75 ID:Xez9jDOd0
>>670
         |::::::::::::::::::::::::::::|
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     ト-‐ '´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄7
     `────────'  <ぐしゃ
672以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/21(月) 02:13:22.86 ID:TrGZvUhSO
明日メルシャンビストロ買ってくる
673以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/21(月) 02:16:05.41 ID:/K9a55zE0
おやっすみー
674以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/21(月) 03:00:42.34 ID:Ceg/Px1CO
まだ寝ない……!
675以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/21(月) 03:41:04.22 ID:Xez9jDOd0
再度寝
676以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/21(月) 03:49:12.45 ID:/PdgNIm8O
書き込みテスト
677以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/21(月) 03:59:35.53 ID:/PdgNIm8O
あ、ちゃんと書けてる。
失礼しました
678以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/21(月) 04:45:29.89 ID:krGwvzABi
目が覚めました。もう一眠り。
679以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/21(月) 05:32:53.78 ID:YTSGpQ/30
わんわん!
680以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/21(月) 05:59:02.70 ID:/PdgNIm8O
つーつー
681以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/21(月) 06:40:44.69 ID:jg8pKkEj0
おはやう
682以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/21(月) 06:51:00.80 ID:jrfoIeby0
オ・ハーヨ
683以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/21(月) 07:25:18.51 ID:z4514PHC0


684以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/21(月) 08:15:15.83 ID:/PdgNIm8O
アッアッアッーアッアッー
685以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/21(月) 08:47:26.24 ID:z4514PHC0



!!
686以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/21(月) 09:12:55.03 ID:A2MQUm8T0
キョンの悪夢

朝起きたら、同じベッドでミヨキチと寝てた。

必死に言い訳を考えている時、ドアノブを回して入って来たのは……
687以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/21(月) 09:19:12.89 ID:mrCsrpfzO
妹とイチャイチャしている国木田だった
688以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/21(月) 09:31:28.41 ID:A2MQUm8T0
国木田「キョン義兄さん」
キョン「なんだよその名前!シュールすぎだ!」
ミヨキチ「お兄さん」
国木田「あ、キョンは付き合っても「お兄さん」って呼ばせるんだね。お義兄さんはとんだ変態だね」
キョン「だー!違う違う!」
ミヨキチ「お兄さんのバカー!」
妹「あー泣かしたー。待ってミヨちゃーん」

……ごめんなさい。
689以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/21(月) 10:09:07.16 ID:mrCsrpfzO
昼の連ドラみたいなのを頼む
690以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/21(月) 10:30:16.40 ID:Xez9jDOd0
長門「あれ、いけません、わたしには夫も子供も…」
古泉「よいではないかよいではないか。」




キョン「…棒読みだな…」
ハルヒ「棒読みね…」

朝比奈「ぼ、棒読みって、とっても難しいんですよぉ〜」
商店街のみなさん「そうだそうだ。苦労したんだからね。」

長門「…」
691以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/21(月) 11:09:19.69 ID:iASIWKKo0
古泉「涼宮さん、ひとこと言わさせて頂くと『よいではないかよいではないか』は時代劇かと」

ハルヒ「え? 言ってなかったっけ? これ時代劇よ?」


一同「え?」
ハルヒ「え?」
692以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/21(月) 11:46:34.69 ID:qmUgMJUC0
頭痛が痛い……
693以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/21(月) 12:14:40.49 ID:QpyfQEtCO
もうすぐ仕事
頑張ろう
694以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/21(月) 12:52:22.63 ID:X+Ie3GMH0
保守。
ハルヒ「きょうはケーキをつくるわよ!」

ハルヒ「えっと、分量はこんな感じで・・・(適当)」
みくる「長門さん、砂糖はいらないです」
長門「なぜ」
みくる「たべるときになればわかります」

ハルヒ「はい、あーん」
キョン「ハルヒ、ほら」
ハルヒ「ちょっとキョン。あたしが先でしょ」

みくる「やっぱり、こうなった」
長門「おかしい。推理小説読んでいたはずなのに恋愛小説になっている」
古泉「このジュース、ケーキ、甘くて甘くて僕の口にはあわないですね」
695以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/21(月) 12:59:45.33 ID:UzoPrJ9q0
甘いのかw
696以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/21(月) 13:42:29.72 ID:mrCsrpfzO
おはようございます
二日酔い治った
697以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/21(月) 14:15:29.23 ID:Ceg/Px1CO
暑い……
698以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/21(月) 15:01:24.37 ID:yS4DTIOvO
ライブで手を振り上げまくったら肩が痛い…
699以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/21(月) 15:28:43.00 ID:xARCk0gT0
ライブドアショック
700以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
I MISSED THE SHOCK