1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
2 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 07:07:16.99 ID:fhWGR18O0
▽読み手の方へ
・感想は書き手側の意欲向上に繋がります。感想や批評はできれば書いてあげて下さい
▽保守について
・創作に役立つ雑談や、「お題:保守」の通常作投下は大歓迎です
・【!】お題:保守=ただ保守するのも何だから小説風に保守する=通常作扱いにはなりません
▽規制されている方へ
・
>>1から辿って行けるまとめ板に、規制者スレがあります。
そちらの方に投下していただければ、心ある人が転載してくれます。
▽その他
・作品投下時にトリップを付けておくと、wikiで「単語検索」を行えば自分の作品がすぐ抽出できます
・ただし、作品投下時以外のトリップは嫌われる傾向にありますのでご注意を
▲週末品評会
・毎週末に週末品評会なるものを開催しております。小説を書くのに慣れてきた方はどうぞご一読ください。
wiki内週末品評会:
http://www.bnsk.sakura.ne.jp/wiki/index.php?%BD%B5%CB%F6%C9%CA%C9%BE%B2%F1
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 07:08:28.71 ID:fhWGR18O0
319 : ◆VrZsdeGa.U :2009/09/09(水) 21:56:49.83 ID:X5r5B/Rm0
「……私には、誇るべき何もない。学問もない。才能もない。肉体よごれて、心もまづしい。
けれども、苦悩だけは、その青年たちに、先生、と言はれて、だまつてそれを受けていいくらゐの、
苦悩は、経て来た。たつたそれだけ。藁(わら)一すぢの自負である。
けれども、私は、この自負だけは、はつきり持つてゐたいと思つてゐる」
『富嶽百景』
今年は生誕百周年。
第180回品評会 『太宰治』
規制事項:5レス以内
投稿期間: 2009/09/12(土) 00:00〜2009/09/13(日) 23:30
宣言締切:日曜23:30に投下宣言の締切。それ以降の宣言は時間外になります。
※折角の作品を時間外にしない為にも、早めの投稿をお願いします※
投票期間: 2009/09/14(月) 00:00〜2009/09/15(火) 24:00
※品評会に参加した方は、出来る限り投票するよう心がけましょう※
4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 07:13:09.98 ID:MhMGWMbQO
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 07:13:27.14 ID:aRT/Gi5/0
6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 07:34:09.60 ID:rOnrYK/sO
7 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 08:38:43.25 ID:Sz+vk62A0
あげ
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 09:22:08.65 ID:3oLVDVGN0
前スレまた埋まったのか。容量落ちとか、本当にBNSKか?
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 09:26:00.24 ID:d5cqahDX0
10 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 10:05:34.24 ID:Bt/j/Jkq0
保守代わりに
俺も書いてみようと思うんだが俺に初めてのお題をください
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 10:06:36.56 ID:+nY0PApz0
涙
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 10:11:28.80 ID:x4xxHdfhO
虚無
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 10:13:12.78 ID:HXf8aRNQ0
お題頂戴
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 10:27:51.58 ID:MhMGWMbQO
前スレ後半を見てないんだが、
品評会、何作ぐらい来てる?
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 10:38:01.18 ID:Sz+vk62A0
ありがと
そうかやっぱ少なそうかな
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 11:01:05.33 ID:zYlo5GEJ0
品評会、書き上げて推敲している最中に、「同じ筋の話をどこかで読んだなー」ってことを思い出した
誰のなんて話かまでは思い出せない。
思い出すのが投下する前じゃなくて本当によかった
なにか簡単なお題を下さい
もらったら書けなくて頭を抱えます
21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 11:29:04.70 ID:zYlo5GEJ0
ちびたクレヨンのちびたって誰だよ
誤爆
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 12:19:17.80 ID:zYlo5GEJ0
そうか、なら保守だ!
26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 12:20:52.46 ID:rOnrYK/sO
先をこされた
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 12:34:55.17 ID:74j6E1VQO
前スレ
>>120-125 今更だけど、お題は「前スレの調べ」じゃなくて「調べ」だよね?
いつお題をもらったかまでは書かなくて良いと思うよー
28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 12:59:24.48 ID:M9YkOSh10
>>27 そうですー
ややこしくなってしまって申し訳ない
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 13:33:51.48 ID:zYlo5GEJ0
出かける前に通常作をひっそりと投下。
タイトル:独裁者達のドーナツパーティ
お題:戦争、クローン
予定レス数:3つ
30 :
独裁者達のドーナツパーティ(お題:戦争、クローン) 1/3:2009/09/13(日) 13:34:43.00 ID:zYlo5GEJ0
「世界について、か。正直に言うと、現状は、とんでもなくひどいと思っているよ。そうだな、料理に喩えよう」
ファインダーを通して見えるバラックは、単なる十四歳のルームメイトなどではなく、もっとずっと年上の、
落ち着いていて良識に溢れる大人であるように見えた。それこそ、国家の指導者であるかのような。
「料理に喩えよう。世界は出来損ないのトウモロコシ粥のようなものだ。ちゃんとかき混ぜなかったせいで、鍋
の底の方は焦げ付いてしまっている。しかもそれに気付いて慌てて火をとめたものだから、全体的には煮え切っ
ていない。ほとんどのトウモロコシは半煮えでしかない」
彼はそう言って肩をすくめた。半煮えのトウモロコシ粥。悪くない比喩だと思う。いいぞ、バラク。僕は心の
中だけでそう呟いた。後を上手いことまとめてくれ。それでこのシーンは完璧だ。
ところが、撮影者である僕の期待とは裏腹に、彼は滔々と「トウモロコシ粥の具体的な失敗理由」を語り出し
た。十日ほど前にドロティアが作り出した夕食の例の悪夢を思い出してしまったのだろう。
「焦げが吹き飛ばしてしまった甘みや風味を補うために、調味料の力に頼りすぎてしまった。オリーブオイル。
入れてはみたが、これでは力不足。じゃあ胡椒を大量投入。何かが違う。最後の手段、タバスコだ。……なんと
微妙な味になってしまったことか。カレー粉だ。カレー粉は全てに克つと聞いたことがある。カレー粉に、この
鍋の治安と平和を任せよう……まあ、調理者がそんな感じだったろうことは、想像に難くない。」
彼は天を見上げて、嘆いた。
「何よりも信じがたいのは、彼女、ドロティアは自分が作り出したそれが「美味い料理だ」と信じ込んでいる点
にある。本来であれば問題提起とその問題の修繕を語り合わなくてはならない場で、彼女はこう言ったんだ。
『ねえ、みんな、聞いてよー。予定とはちょっと違う感じになっちゃったんだけど、結果的にはとても美味しい
スープに仕上がったわ』」
とうとう裏声まで使い出した。たまらず僕は小声で口を挟む。
「バラク、話がすり替わっている」
「……ああ、そうだった。世界についての話に戻そう。現状の世界はもう、ひどい有様だ。世界中を巻き込んだ
大戦争は続いている。勝者などどこにもいない。世界中で都市が焼かれている。世界中で人が焼かれている。世
界中で、人を焼いている人がいる。世界はひどい有様だ。どうしようもない」
バラクはそう言って肩をすくめた。そのあと、すぐにふてぶてしい笑顔を作る。
「だが、それでも我々が生きていくためには、このどうしようもない世界が必要だ。確かにひどい世界だ。だが、
暮らしていくのが無理だ、というわけでもけしてない」
思い出したくもない、と言いたげなうんざりとした表情で、バラクはこう付け加えた。
「現に我々は、あの悪夢のようなトウモロコシ粥をしっかりと胃におさめた。勿体ないからな。どんなになって
も食べ物は食べ物だ。同じように、世界は世界だ。捨てるにはしのびない」
31 :
独裁者達のドーナツパーティ(お題:戦争、クローン) 2/3:2009/09/13(日) 13:35:26.14 ID:zYlo5GEJ0
「え? なんなのこれ?」
僕が構えているカメラを見て、マーガレットはぽかんと口を開けた。エプロンと三角巾という格好でトウモロ
コシ粉をこねていた彼女は、カメラを構えた僕とその横にいるバラク、そしてカメラのレンズを交互に見較べる。
「なんかこいつが、俺達の生活を撮っておきたいんだってさ。いつもの酔狂だよ」
「ふーん。……て、撮っているの? ちょ、ちょっとやめてよ」
マーガレットは慌てて、トウモロコシ粉がついている顔をカメラから背けた。何を今更。
「タイトルは『独裁者達から世界へ』にするつもり」
「……それ、皮肉のつもり?」
僕の言葉に、マーガレットは眉をひそめた。僕はカメラを左右に軽く揺する。
「どうだろうね。他になにか、いいタイトルを考えてよ。適当につけただけの、思い入れも特にないタイトルだ
から。……で、マーガレット。このカメラを世界だと思って、世界に対していいたいことを言って欲しいんだ」
「え、ええ? そんなこと急に言われても」
僕の言葉にマーガレットは戸惑いながら、自分の手元にあるトウモロコシ粉で作った生地を持ち上げた。カメ
ラに対して、笑顔を作る。
「えーと、昨日、私達は収穫したトウモロコシを製粉しました。今日は、それを使ってドーナツをつくっていま
す。私達が住むこの島では灌漑の関係で小麦は作れないけれど、トウモロコシなら作れます。トウモロコシは甘
いから、砂糖を使わなくても甘くなるので、ドーナツはおすすめです。私達は、今日はみんなでドーナツパーティ
をやる予定です。みなさんも、戦争ばっかりしていないで、たまにはドーナツでもこねてみたらどうでしょうか。
世界中でドーナツパーティの日があってもいいな、と、私は思います」
「……食料が不足しているから、世界中でドーナツパーティは無理じゃないかな」
ぼそりと呟いたバラクの言葉に、マーガレットの声のトーンは一気に跳ね上がった。
「だったら尚更、尚更でしょうが! 食べ物が不足しているなら、戦争なんてしている暇は無いでしょうが!
畑を耕しなさい、畑を。戦争なんて無為よ。徒労にしかならないわよ。労力を費やす先の、プライオリティ付けが、
圧倒的に、絶望的に、気前よく間違え過ぎでしょうが!!」
マーガレットはびし、とカメラに指をつきつけた。顔のあちこちにトウモロコシ粉をつけたまま、気高く叫ぶ。
「質問は? 無いわね? じゃあ、以上! すぐに取りかかりなさい!」
呆気にとられている僕とバラクに向けて、マーガレットはもう一度叫んだ。
「以上!」
32 :
独裁者達のドーナツパーティ(お題:戦争、クローン) 3/3:2009/09/13(日) 13:36:19.59 ID:zYlo5GEJ0
僕はそうやって、この島の、施設で暮らす僕らの日常と主張をカメラにおさめ続けた。魚を獲る、トウモロコシ
畑の手入れをする。粉を碾く。洗濯や掃除も。何もかもが持ち回りの仕事だ。僕は淡々と、みんなが働く姿と彼
らの主張をカメラで撮影した。
あらかたの光景を撮り終わった僕は、最後に自室に戻ると机の上にカメラを固定して、自分の姿がレンズに映
るようにセットした。それから、録画モードのカメラに軽く会釈をして、言葉を紡ぐ。
「……僕たちはこの小さな、無名の島で暮らしています。ここでの生活は辛いことも多いけれど、概ね平穏で、
幸せです。世界中で起きている戦争の災いは、この島にはまだふりかかってきていません」
それがいつまで、なのかはわからないけれど。僕は言葉を続ける。
「僕が写した僕らの仲間に対して、あるいは「どこかで見たことがある」と感じる人がいるかもしれません。勘
の鋭い方なら、もう僕たちが何者なのか、気付いていてもおかしくはありませんしね。……告白すると、僕達は
クローンです。クローン人間です。現在、世界中をどうしようもない状況に変えてしまっている各国の指導者達
のクローンです」
各国の首脳や財界の大物達はみな、秘密裏に「自身のクローン人間」を作り上げている。身体が拒否反応を起
こさない、理想的な臓器のスペアを作るためだ。隠れて設立されたその研究所では、様々な国家の様々な政治家
達のクローンが産み出された。どうしようもない大戦が始まりさえしなければ、きっと今でもクローン生産は続
いていただろう。
しかし、突然始まった大戦争の混乱によって、あるいはその混乱に対して僕らが上手いこと立ち回れた結果に
よって。とにかく今、この島は世界から忘れられている。もちろん、指導者の誰かが手酷い障害を負ったりした
途端に「思い出される」ことになるのかもしれないが、幸いなことにまだそんな状況になってはいない。僕達の
オリジナルは未だ五体満足でピンピンしているか、あるいは既に消し炭になってあとかたもないかのどちらかだ。
「僕たちは、この島で、平和に暮らしています。世界中で起きている戦争に、胸を痛めながら暮らしています。
僕らのオリジナルは世界中に火種をまきつづけているかもしれない。だけど、僕らはみんなで平和に暮らしてい
る。結局、僕はそれを伝えたいだけなのかもしれません。理由も無く人は憎み合ったりはしないんです」
「サダム! 皿出しを手伝えってさー!」
遠くから、僕を呼ぶバラクの声が聞こえる。ルームメイトが呼ぶ声に、僕は少し表情をゆるめた。
「インタビューで誰かも言っていたと思うけど、僕たちは今日、ドーナツパーティを開催します。僕らの食生活
は豊かとは言えませんが、それでもみんなで力を合わせれば、そんなささやかなお祭りを楽しむことも出来るん
です。もちろん、僕も参加します。とても楽しみです。……このビデオはここまでです。楽しい楽しいパーティ
の様子は見せません。みなさんで勝手に想像してください。では。」
そんな言葉を最後に、僕はカメラのスイッチを切った。そして、みんなが待つ場所へと走った。
33 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 13:37:56.13 ID:zYlo5GEJ0
以上です。
これから出かけてきますので感想へのお礼等は遅れるかもしれません。すみません。
34 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 14:05:47.12 ID:wr2newAU0
ほーす
35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 14:07:19.02 ID:wr2newAU0
ちょ…! IDがニューAU…!!
ああああ機種変してぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ
36 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 14:26:44.07 ID:rOnrYK/sO
>>33 予想を裏切る展開でなかなか良かった
でも最後のサダムのセリフで心証最悪に
37 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 14:36:14.62 ID:QdyjOtr7O
>>30 発想は好き。
ニュースでも馴染み深い響きのバラクをバラックとして、ミスリードさせようとする意図なんかもいい。最後のサダムではっきりするわけですね。
短い量の中でオチがついてるのもグッド。ただし、起伏がない状態でのオチ&オチの語りが長いので作品としての魅力にはつながらないか。
あえて重箱隅的ツッコミをするならば。
句点が多い。作品の形が録画媒体を経由しているせいもあるが、地の文会話文ともに朗読ペースで句点がうたれている。
句点の打ち方には個性もあるだろうが、あくまでも文章なのだからテンポよりは意味の区分けに使う方がいい。
あと、これをツッコむとみもふたもなくなってしまうが……各人の主張が霞がかっている。
ラストで主張ははっきりする。しかしそれまでのトークは、意味を持つ手前で言葉遊びに成り下がっている。
とうもろこしが焦げた、よくわかんないけど飲み込んだ、プライオリティ付けがどうのこうの……。「プライオリティ付け」って言う?
作者にはその表現を使用する経緯がわかっているが、読者は初見。暗喩隠喩はすぐに理解に至らないと無駄な文章としてカウントされてしまう。
発想が先行しすぎていて文章構成がそれに追い付いていない、というのが総評かなぁ。
38 :
お題:日本男児 0/4 ◆QmrNKIyyew :2009/09/13(日) 14:50:29.60 ID:ItW5YQ0h0
通常作投下します
39 :
お題:日本男児 1/4 ◆QmrNKIyyew :2009/09/13(日) 14:52:15.23 ID:ItW5YQ0h0
「はようございます! 綾子殿!」
いつものように幼馴染が来るのを待っていると、そこに登場したのは、とてつもない変
身を遂げた男の姿だった。
「殿ってなんだよ……っていうか何そのフリーザ最終形態みたいな頭。成績悪すぎて、
お父さんに刈り上げられたの?」
「何を言ってるんだお前は、自分は日頃から日本男児とは何たるかを考えていたのだが
、最終的に、やはり日本男児たるもの頭は丸刈り! という結論に至ったのだよ」
またいつものバカが始まったのか。私はやれやれと呟き、彼に最大級の賛辞の言葉を送
ってやった。
「日頃から日本男児について考えてて、最終的に丸刈りにするしか思いつかないって、
お前ってやっぱり残念な脳みそしか持ち合わせてないんだな」
私の幼馴染、佐藤健太は見ての通りバカなのだ。こいつほどバカという言葉が似合う男
は私は知らない。
健太は何かに夢中になると、それにすぐ影響されるのだ。つい最近は某ボクシング漫画
に影響されてボクシング部に入部していた。そしてその日にエースの宮下君にスパーリン
グを挑み、あえなくボコボコにされ自主退部。なんてことをしていた。
とにかくこの男は漫画、アニメ、映画などにすぐに影響され、それを実行してしまうバ
カな男なのだ。傍から見てるぶんにはおもしろいからいいんだけどね。
「しかし、その頭なんか大日本帝国の兵士みたいだな」
「そうだな、いずれ御国に仕える身ではあるが、そのように見られるのは大変光栄だよ
綾子殿」
今度は戦争映画にでも影響されたのか? 相変わらず面白いやつだな。
「いずれと言わず、今すぐ片道分の燃料を積んだ戦闘機でどっかの国に突っ込んできた
ら?」
「ハッハッハー、おもしろい冗談だな。それより、先刻から相談してた小泉さんの件な
んだが、やはり告白するなら流行に則ってメールとかのほうがいいのかな?」
わざとだろ? わざとなんだな? っく……突っ込みたいけど、朝からハイペースで突
っ込んでたら放課後までもたない。ペース配分は大事だ。ここはシカトしておこう。
『桃色の片思い〜♪』
「お、噂をすれば小泉さんからメールだ」
40 :
お題:日本男児 2/4 ◆QmrNKIyyew :2009/09/13(日) 14:53:59.83 ID:ItW5YQ0h0
「……だああああああああああ! ちくしょおおおおおおおおおおおお! なんで日本
男児を追求してるヤツがメールで告白しょうとして、その上着信音が松浦亜弥の桃色片思
いなんだよおおおおお!」
「どうした急に発狂して、いろいろと大丈夫か?」
「いろいろと大丈夫じゃねえのはテメーなんだよおおおおおおお!」
今回は一段と間違ったベクトルで影響されたみたいだな……
しかし、よりによって放課後に重大なイベントを控えてるのに、こんな頭にすることな
いだろ……こいつの信念は恐ろしいな。あ、こんなバカに信念なんてないか。
「はい、じゃあ加藤君。一行目の『恥の多い生涯を送ってきました』から読んで」
授業中はこんな健太でも、わりと大人しく授業を受けている。だからといって成績が良
いわけではなく。行動通りのバカであるが。
私は窓ごしに広がる青空をボーっと眺めていた。放課後に控えるイベントを考えると、
わくわくして授業どころではないのだ。もっとも普段は授業を真面目に受けているのかと
言われたら、素直にうんとは頷けないのだが。
なんて考えていると、不意に私の肩をちょんちょんと突付かれた。
「……悪い綾子殿。教科書を忘れたから見せてくれないか?」
「ん? ああ良いけど、お前が忘れ物なんて珍しいな」
すると健太は何故か得意げな顔になり。
「自分、不器用ですから」
「……お前、わざと忘れただろ? だとしたら随分器用だぞ。器用なやつは私の力を借
りることなくこの状況を打破してみろよ」
「そんな殺生な……」
こうして、いつものように健太のバカな行動に付き合いながら、ようやく今日の授業の
終了を告げるチャイムが鳴る。
さて、待ちに待った放課後ではないか。フフフ……ん? 放課後になにがあるのかって
? 勘の良い読書ならもう気づいてますよね。いや、勘が良くなくても気づくだろう普通
に考えて。
そう、これからまさしく、健太が想いを寄せてる小泉さんに告白するのです。こんな面
白いイベントがあるから、今日の授業に集中できなかっったんですよ。
41 :
お題:日本男児 3/4 ◆QmrNKIyyew :2009/09/13(日) 14:55:06.21 ID:ItW5YQ0h0
私はすぐさま帰り支度を済ませて立ち上がる。そして、早る気持ちを抑えきれず健太に
命令してしまう。
「健太! 小泉さんは既に私が体育館の裏に呼び出しておいた! 早く行って玉砕してこい!」
「振られることは決定事項ですか!?」
おっと私としたことがつい本音を。
「少し待ってくれよ……緊張してきて……やっぱりメールの方が……」
この男はどこが日本男児なんだが、女々しいにもほどがあるだろ。
もじもじしてる健太をやる気にするため私は声を張り上げる。なに、健太扱いになら私
の右に出るものはいないよ。
「おいおい! 日本男児はどうした! そんな女々しい態度で小泉さんにお前の想いが
伝わると思うのか? 日本男児ならふんどし締め直してその想いをぶつけて来いよ!」
すると、健太は俯いていた顔を上げ、何かを決意したような目付きで、頬をパンっと叩
いて立ち上がった。
「行ってくる……お前はここで待っていてくれ、俺一人で充分だ……」
何故か健太はラスボス前の敵を引き受けるようなセリフを発した。
「おう! 健闘を祈るぞ佐藤健太一等兵!」
健太は無言で頷いて教室を後にする。その背中にはあいつが追求する日本男児らしさを
漂わせていた。
さて、私はあいつがものの見事に振られるとこを傍聴しに行きますか。待ってるなんて
悠長なことできるはずないじゃないですか。フフフ……
体育館の壁をなぞるように歩き、体育館裏をそーっと覗き見る。すると健太と小泉さんが俯きながら向かいあって立っている。今まさに、健太の告白が始まろうとしているとこ
ろだった。
「あの小泉さん……」
「はい……」
健太はすうっと息を吸い込み。
「僕の消しゴムを拾ってくれた時から好きでした!もしよければ僕と付き合ってくださ
い!」
42 :
お題:日本男児 4/4 ◆QmrNKIyyew :2009/09/13(日) 14:56:06.28 ID:ItW5YQ0h0
私は噴出しそうになるのを必死で堪えた。
なに好きになったきっかけまで告白してんだよ。しかもきっかけしょっっっっっぼ!
小泉さんは顔を赤らめながら俯いてる。まさか……
「ありがとうございます……でも私、他に好きな人がいるので、お断りします……ごめ
んなさい!」
ですよねー。こうして健太の淡い片思いは儚く散ったのであった。うん。おもしろかっ
たよ健太。お前の告白のセリフは明日クラス中に広めておいてあげる。みんな賛美の拍手
をお前に送るだろう。
「そうですか……因みに小泉さんの好きな人って僕の知って人ですか?」
お? 健太のやつ引き下がらないつもりか?
「はい……」
「お、教えてもらえたりしませんか……?」
「えっと……とても男らしくて、かっこいい人なんです……」
健太。まだまだお前の男らしさは未熟だったようだな。
「だ、誰ですか?」
「綾子さんです……」
「「え?」」
43 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 14:58:00.57 ID:ItW5YQ0h0
投下終了でーす
誰か感想とお題ください
品評会は諦めた・・・
44 :
死に至る病0/2 ◆LGFSEgAm7EDp :2009/09/13(日) 15:01:47.06 ID:B8dHNc6y0
品評会用の作品投下するよ
45 :
死に至る病 1/2 ◆LGFSEgAm7EDp :2009/09/13(日) 15:02:57.17 ID:B8dHNc6y0
今年になり新たに感染が発見されたインフルエンザ。
「ダザインフル」と命名された新型ビールスは、
強い感染力を持ち、そして(或る意味において)厄介な症状を備えていた。
社会に対して激怒する症状。
この場合の怒りは具体的に傍の何かに暴力を持って向けられる。
それによる人への迷惑などは顧みられなくなる。
また、走ることで誰かを助けられる錯覚に陥る。
芸能人の中には誰も喜ばないのに24時間走りだす人間もいた。
無性にお妾さんを作りたくなる。
ビールスがホルモン異常を引き起こし、
異性をひきつけるフェロモンが大量に発散され、
それに伴い性欲も増す。まさに入れ食いである。
ふと津軽を訪ねたくなる症状。
発症者の故郷がどこであろうとも関係なく
なぜか津軽に対して無性に郷愁を誘われてしまい、
気がつくと津軽で数週間も無為な時間を過ごしてしまう。
この恩恵にあずかった青森県の経済効果は計り知れない。
46 :
死に至る病 2/2 ◆LGFSEgAm7EDp :2009/09/13(日) 15:06:16.18 ID:B8dHNc6y0
ここまで聞いて、たちの悪い笑い話かと思うだろう。
実際、いち早くビールスの解明に取り組んだ医療関係者は
途中で馬鹿馬鹿しさを覚えたのか、あっさりと研究を止めてしまった。
タミフルやリレンザなど従来の薬は全く効果が無いものの、
症状から精神安定剤の服用で治まると踏んでいたのだろう。
実際、一時的に症状を抑えられる例もあったようだ。
だが、このビールスの恐ろしさはここからだった。
感染末期の患者を襲った、猛烈な自殺衝動。
次々と手近な川に飛び込み、入水自殺をはかる患者たち。
その壮絶な光景は、集団自殺するレミングを思わせた。
日本はそれから斜陽の一途を辿った。
特効薬の研究はまるで進んでおらず、最早手遅れだ。
ここまで事態が切迫する前に手を打たなかった
無知蒙昧な国と政治家に対する怒りが修まらない。
留まる事を知らない私の怒りはパソコンに向かい、
気がつくとディスプレイに鉄拳を叩き込んでいた。
これで研究はおじゃんだ。何ということだ。自責の念に苛まれる。
何故こんなことをしてしまったのだろう。
原因は明らかだ。私もまた感染していたのだ。
もう我慢出来ぬ。無性に津軽まで走りたい。
そして林檎を齧りたくて仕方が無いのだ。
林檎を齧った後は、女を抱いて、月を見て死のうか。
思考がぐちゃぐちゃで纏まらない。どうやら私の理性も、ここまでのようだ。
それじゃあ皆さん、グッド・バイ。
47 :
◆LGFSEgAm7EDp :2009/09/13(日) 15:07:41.79 ID:B8dHNc6y0
以上。
時間までにあと一本くらいかけるかな。
48 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 15:29:10.58 ID:UXasWLU6O
おお、品評会作品ようやくきたか。投下おつ
しかし調べてみたら太宰のやろう最低だwww斜陽の裏話はちょっとひいたよwww
49 :
[―{}@{}@{}-] 虚構と現実 (お題:ボトル0/3) ◆HNQE2T7uQ6 :2009/09/13(日) 15:43:15.65 ID:LHjaDAFIP
今から通常作投下します。
50 :
[―{}@{}@{}-] 虚構と現実 (お題:ボトル1/3) ◆HNQE2T7uQ6 :2009/09/13(日) 15:43:59.80 ID:LHjaDAFIP
私、高校2年生。
時計の針は4時30分を示していた。
下校中、ポツポツという擬音の雨では無くザーザーと言う激しい音の雨だった。
本来なら友達と帰る予定だったのだが、友達は委員会という名の活動があって一緒には帰れなかった。
雨の音。
私は好きだ。
何分かしてから家の前に着いた。
9階建ての都心部のマンションだ。
制服は雨でびしょ濡れ、今とても寒い。
「ただいま」、と言っても誰からも返信が無いのでその言葉を発しない。
私には母親が居ない。
病室で痩せ細って髪の毛が無い状態で亡くなってしまった。
私は最期を見た。
母が亡くなったのは、小6の頃だ。
私の反抗期を経験する事無く、亡くなってしまったのだ。
母が亡くなった日は、心に穴が開いた気がした。
悲しかった。
51 :
[―{}@{}@{}-] 虚構と現実 (お題:ボトル2/3) ◆HNQE2T7uQ6 :2009/09/13(日) 15:45:40.84 ID:LHjaDAFIP
母親と病室でよくお互いの話をしていた。
そんな母親の話の中で、好きだった話がある。
住所と名前を手紙に書いてボトルの中に手紙を入れて、海に流して誰かの返信を待つという話だった。
母は、「結局返信は1通も来なかったけれど」等と言って笑っていた。
この話は母が亡くなる何ヶ月前に、小6の頃に聞かされた。
中3の頃からだろうか。
同級生の人々は、受験で大変な時期だった。
勿論、私もそうだった。
私は丁度その頃から母が体験してた様に、ボトルを海に流していた。
母と同じ行動をしていたのだ。
誰かに届いてるかも分からないけど、(いつか返信が来るといいなあ)と云う気持ちでわくわくしていたのだ。
毎週では無いけれど、週末に一人で海に行くのが日課になっていた。
他の海は見た事無いので比べることは出来ないけれど、恐らくこの海は綺麗な方だろうと私は思っている。
(さて、帰るか)と思い、私は自転車に乗って家への帰路を辿る。
52 :
[―{}@{}@{}-] 虚構と現実 (お題:ボトル2.5(ペース配分ミス)/3) ◆HNQE2T7uQ6 :2009/09/13(日) 15:47:26.22 ID:LHjaDAFIP
20分して家に着く。
また明日から学校が始まるのだ。
今日は疲れていたので、私は眠りに着いた。
月、火、水、木、金と学校へ行くのは非常に辛い。
かといって、休める分も無く私は学校へ行かねばならない。
学校に来なくなる人も居る、不登校。
原因はいろいろで怠けからいじめまである。
退屈な授業が終わり、休み時間友人と話す。
いつもと同じ繰り返し。
今日が終わり、明日が終わる。
流れ行く日々。
53 :
[―{}@{}@{}-] 虚構と現実 (お題:ボトル3/3) ◆cDcUyZFFFY :2009/09/13(日) 15:50:13.89 ID:LHjaDAFIP
「おはよう」から「おやすみ」までと5回日常繰り返し眠る。
週末だ。
私はいつもの様に海辺へ向かう。
今日は晴れだった。
風が強いけどいつもこんな感じだ。
そんな風に思っていると、地が揺れを始めた。
(地震!? 大きい・・・)
地震は今まで体験した事無く大きい。
このままでは津波が来てしまう。
しかし揺れが大きくて立てれない。
例え立てれたとして、逃げたとしても間に合いそうにない。
「「ごめんなさい、私じゃ助けられない」」
私の視点が180度回転して、砂浜へと落ちる。
ボトルに入っていた私、ボトルを持っている私。
バタンではなくポテッと言う軽い音。
私は人形。
私には本当が無い、虚構と現実の世界。
この都市部で人の意思を継ぎながら生活する。
ずっとそうしてきた。
昨日も、今日も、明日も。
少女は波に飲まれた。
54 :
[―{}@{}@{}-] ◆HNQE2T7uQ6 :2009/09/13(日) 15:51:46.65 ID:LHjaDAFIP
以上です。
ペース配分ミスってしまいすいません。
特に読書とか文を書く事の経験は無いのですが、楽しめました。
感想とお題ください。
55 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 16:16:35.36 ID:rOnrYK/sO
>>43 悪くはなかった
ヒロインの口調がずっと引っかかってたけど伏線だったわけね
もうちょい自然に張れたら良かったんじゃないかなと
あと、この意地の悪いヒロインのどこらへんが男らしいのかよくわからなかった
56 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 16:19:12.54 ID:d5cqahDX0
無性に書きたくなったのでお題下さい
57 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 16:23:08.23 ID:L30f6LCx0
58 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 16:35:04.44 ID:pyqNAZQE0
ラノベに使えそうなお題くだしゃい
59 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 16:40:14.36 ID:rOnrYK/sO
>>54 まず違和感を覚えた文章
>下校中、ポツポツという擬音の雨では無くザーザーと言う激しい音の雨だった。
文おかしい
>友達は委員会という名の活動があって
という名いらない
そんでオチがハードランディングすぎてわけわかめ。
もっと本読んで書きまくればいいと思うよ
60 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 16:54:31.58 ID:B8dHNc6y0
61 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 16:57:21.73 ID:pyqNAZQE0
>>60 把握
公募用の短編があるから、それ仕上げてすぐ取り掛かる
求題
66 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 17:17:35.83 ID:rOnrYK/sO
あげ
67 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 17:28:16.65 ID:zYlo5GEJ0
さあ、自作を棚上げタイムがきましたよ。
>>38 お題:日本男児
このお題でこのオチは大変皮肉でいいね。
全体的に、地の文が口語なのかそうじゃないのかが曖昧なところが
多い気がしたから、そこは意識して統一したほうがいいと思う。
>>49 虚構と現実 (お題:ボトル0/3)
まず、まとめをする人が面倒になるから[―{}@{}@{}-]を外してほしい。
大丈夫、そんなの無くても参加していけばみんなに酉の文字列で覚えて貰えるようになる。
で、作品に関して。
言葉の選び方にちょっと違和感を感じた。「母が亡くなる何ヶ月前に」とか、
「母が体験してた様に」とかね。
同級生の人々は、受験で大変な時期だった。
勿論、私もそうだった。
みたいなのは、意図してやったのかもしれないけれど。
最後はまったくわからなかった。
自分みたいに頭の悪い人間にもわかるようなオチにしてくれてもいいじゃないですか。
68 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 17:38:30.13 ID:IAJkNp3u0
久しぶりに品評会参加しようかと思ったけど、個人名とか何も思い浮かばねー
69 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 17:43:32.42 ID:zYlo5GEJ0
>>36 読んでくれてありがとう。
心証悪かったか。ごめん。
色々考えた結果、実物を見せるよりも、ビデオを見た人間にとっての「楽しいパーティ」を想像してもらうことが
ビデオを撮った目的と位置づけてたんだけど、それで心証が悪くなったのだとしたら本末転倒だったなぁと思う。
>>37 読んでくれてありがとう。長文の感想もありがとう。
バラックは最後に「あー、バラクよりはバラックの方がいいかな!いいよね!」と思って全変換をかけたつもりが、
最初の一個しかかわってなかった。すごく反省している。ちゃんと見ればよかった。
>地の文会話文ともに朗読ペースで句点がうたれている。
一人称ってそういう文章であるべきだと思ってた。一人称の地の文でも、句点の位置って会話とは変えたほうがいいのかな。
もし良かったら、具体的にどう変更すればいいのかを教えてくれると助かる。すごく助かる。
> あと、これをツッコむとみもふたもなくなってしまうが……各人の主張が霞がかっている。
これは本当にその通り。キャラの作りが甘いから、思考も曖昧になって、その結果曖昧な主張になってしまっていると思う。
もう少しなんとかしたほうが良かった気がするね。言葉遊び云々に関しても、返す言葉はないなぁ。
結局、1レス目と2レス目で表現したいのは「俺達、境遇や世界に対して不満も言いたいことも色々あるけど、とりあえず頑張って
生きてるぜ!(キラリン☆)」ってことだけで、上手くそこを膨らませる要素を思いつけなかったから安易に言葉遊びに
走ってしまったように、指摘を貰った今なら思える。反省した。
> 「プライオリティ付け」って言う?
言わないの? え。言わないの? ローカル用語だったのか!!
> 発想が先行しすぎていて文章構成がそれに追い付いていない、というのが総評かなぁ。
文章構成で勝負出来る作品が書けるように頑張る。うん。頑張るよ。
感想ありがとうございました!
大道芸人のお題貰った者だが起承転結全てが行方不明orz
ごめんチェンジ。
ミステリっぽいお題頼む
71 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 18:05:42.62 ID:zYlo5GEJ0
>>70 ミステリって掌編でやるのは難しくない?
お題は「時間差」
72 :
[―{}@{}@{}-] ◆HNQE2T7uQ6 :2009/09/13(日) 18:06:17.95 ID:LHjaDAFIP
感想ありがとうございます。
参考になります。
>>59 ありがとうございます。
今度からなるべく表現をストレートにしようと思います。
>>67 この[―{}@{}@{}-]は、P2proxyの仕様なんで外す事が出来ないですorz
オチは不思議な感じにしたかったんですけど、分かり辛いですね
73 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 18:09:31.22 ID:zYlo5GEJ0
>>72 [―{}@{}@{}-] ってそうなんだ。
それは失礼した。いいこと教えてくれてありがとうね。
>>71 サンクス、把握。
なんかねー最近、米澤→江戸川→アガサ→ポーと個人的推理小説ブームなんでね。
ついでにお勧めの推理小説教えて。
それと古典部の折木ほうたるってポーのデュパンがモデルなのかな?
似すぎてて吹いた。
75 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 18:28:22.80 ID:ItW5YQ0h0
感想ありがとうございます!
>>55 ヒロインというより、一応主人公かな?ヒロイン主人公の定義について詳しくはないけど
伏線という訳ではなかったんだ、毒舌キャラで書いていってオチ考えたときに、このキャラ設定使えるなとwww
主人公の男っぽいエピソードも書いた方が良かったかー。参考になりましたサンクス!
>>67 地の文については自分でも違和感はあったんだけど、統一するというか自然に口語とそれ以外組み合わせられないかな?と
そうのほうが書きやすいんだよねwww
76 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 18:33:20.07 ID:ItW5YQ0h0
というかお題ください
77 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 18:37:18.00 ID:LJVw7f1k0
天使のようなゴリラ
78 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 18:37:59.51 ID:M9YkOSh10
USBハブ
79 :
[―{}@{}@{}-] 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 18:41:55.00 ID:LHjaDAFIP
辻村深月って方の本買ってきたので、お題ください
80 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 18:45:41.80 ID:ItW5YQ0h0
>>77 また無茶振りを・・・把握!
>>78 そっち系の知識には乏しいのです・・・把握できない!
82 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 18:47:09.03 ID:MhMGWMbQO
83 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 19:00:09.68 ID:LJVw7f1k0
俺にも鬼畜なお題をください!
優しさって何?
85 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 19:04:04.60 ID:CA3m7xqu0
_
/"' ̄フ/) 、
,/ , \  ̄、∧,,∧ // 前スレまでの通常作品、過去スレ、過去ログ、179回までの週末品評会、全て編集完了致しました。
,ヘ ● (・ω・`) ,/ /_
( _l_"_ニ_ くと )/) / /
゛ ,> | /フ、 、、>
<" ( ∪ フ __> 総作品数.:6504作品
ヽ \、、 _フ' ノ 総スレ数 :755スレ
\、__、、,_ノ゛ 現 在 .:756スレ目
〉ニ〉ニ〉 備 考 .:追いつきました。この仔のおかげですね。
,、_/ニ/ニ/ ちなみに179回までの週末品評会総作品数は3737作品です。
∠l∠l、ニ> 前スレでまとめておられました方が、どこまで、どのように計算したのかは定かではありませんが……
品評会に限らず、何か間違えている所がありましたらご指摘下さい。
通常作品のミスも、可能な限り修正して編集しておりますので。
86 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 19:04:25.93 ID:e/stImur0
87 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 19:05:25.58 ID:LJVw7f1k0
88 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 19:05:30.63 ID:M9YkOSh10
89 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 19:05:43.99 ID:ItW5YQ0h0
90 :
◆7tEoYXTvYU :2009/09/13(日) 19:12:16.81 ID:M9YkOSh10
投下するよー
もらったお題は「精霊」
91 :
精霊未遂1/2 ◆7tEoYXTvYU :2009/09/13(日) 19:14:08.38 ID:M9YkOSh10
とある夏の日の昼のこと。
自室でゆっくりと本を読んでいた俺は、のどが渇いて台所へと向かった。
コップに冷たい麦茶を注ぎ、一気に飲み干す。
しばらくボーっとしていると、目の前に何かが飛んできた。
人間の形をしているが、その大きさは人間と比べると数分の一しかなく、背中には羽がある。
俗に言う、妖精というやつか。
俺はどうやら夢を見ているらしい。そうでなければ、幻覚の症状で俺は精神科行きだろうな。
試しに頬をつねってみたが全然痛くない。やはり夢だ。
不意に、ゲームで幾度となく見たことがあるその生き物が俺に話し掛けてきた。
「ちょっと、お前。」
口調とは裏腹に、随分と可愛らしい声だ。夢から覚めてもどうせ暇だからと、相手をする事にした。
「なんだ?」
「お前の名前は?」
「名前? なんでそんな事訊くんだ?」
「お前の名前が分からないからだよ。」
言われてみればそうだ。初対面なのに名前を知られていたら怖い。
仕方なく名前を言おうとしたが、なぜか思い出せない。夢の中だからか? いや、いくら夢の中でも自分の名前くらいは覚えているだろう。
おかしいな。まあ、取りあえず適当に言っとくか。
あたりを見回す。なんだかリアルな夢だ。
たまたま目に付いたゴミ回収日の紙、そこにある「東京都」の文字。
これでいいか。
「俺の名前は、東京 都。都市の都でみやこな。」
「あはは、変な名前。えーと、苗字はいいや。みやこ、ね。」
そういって、どこからか手帳を取り出し、なにかをメモしている。
少しすると、メモが終わったらしい妖精はこちらへ向き直り、言った。
「じゃあ、都! 今日から晴れてお前はこの都市の精霊だ!」
92 :
精霊未遂2/2 ◆7tEoYXTvYU :2009/09/13(日) 19:14:51.28 ID:M9YkOSh10
は? 今なんて言った? 俺の頭に疑問符がたくさん浮かぶ。
「えと、もう一回お願いします」
「だから、今日からお前はこの都市の精霊だってば。前任者が昇格して担当を離れたのは知ってるでしょ。起きたら体が精霊化してるから平気だって。
麦茶に入れた睡眠薬はあと五時間くらい続くだろうけどね。」
待て待て待て待て。都市の精霊ってなんだ。聞いたこともないぞ。勝手に話を進めるな。
そこで、突然訳のわからないことを告げられて混乱している俺の頭が、すぐに冷める。
そうか。ここ夢の中だった。
「確かにここは夢の中だけど、現実に戻ったらすぐに精霊の仕事があるよ。それまではボクと会話でもする?」
考えてることを読まれ多少ビックリしつつも、ここが夢の中だからだとすぐ納得する。
そんな事よりも、気になる言葉が出てきた方に意識がいく。
「現実に戻ったら仕事? それっていったい・・・・・・。」
「えっ、一週間前に説明されてない? おかしいな。ちょっと待てよ。」
小さく呟いて手帳をめくり始める妖精。そのかわいい顔がだんだんと険しくなっていく。
説明って、なんだ?
そうたずねようとした瞬間、妖精が半ば青ざめた顔で叫んだ。
「あーっ! 大変だ! 住所録が一ページずれてる! どうりで何かおかしいと思ったら・・・・・・。あの野郎、帰ったらとっちめて会議にかけてやる!」
その言葉を聞いてきょとんとしている俺に、いきなり妖精が深く頭を下げた。
「すみません、こちらの手違いでした! このことは全部忘れてください! 本当にすみませんでした!」
妖精はそう言うと手帳からシールのような物をはがし、俺の額に貼り付け、そしてどこかへと飛んでいった。
あ。ちょっと待って。詳しい説明を聞かせてくれ。
その言葉を発する前に、俺の意識は遠のいていった。
「こら、こんなとこで寝てんじゃないよ!ご飯が作れないだろ!」
母の怒声に起こされて、目を覚ます俺。
何してたんだっけ。今まで誰かと話していたような・・・・・・。
寝惚けた頭を掻きながら、俺は夕日のさしこむ台所を後にした。
93 :
◆7tEoYXTvYU :2009/09/13(日) 19:16:14.83 ID:M9YkOSh10
投下終わりー
なってない文や表現のあらさがしとか
感想や指摘とか
お題とかくださいな
94 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 19:29:58.47 ID:lW3h9eip0
>>93 なんか物語が始まる寸前で終わって凄い不完全燃焼。ポカーンってなった。
住所は知ってるのに名前を知らないってのに違和感。精霊候補が家族と同居してる場合見分けつかないんじゃね? みたいなこと思った。
あと三点リーダは・・・・・・ではなくて……ね
投下しますお題はトカゲ男
96 :
蜥蜴(1/2):2009/09/13(日) 19:35:50.31 ID:d5cqahDX0
バリバリムシャムシャ。バリバリムシャムシャ。私は、木に留まっていた昆虫を食べる。
固い皮膚に覆われた甲羅を噛むとじゅわっと変な汁が溢れだした。少しだけ生臭い。
何の虫だっただろうか。色は黒い。角が生えてる。カブトムシかクワガタか。
上空に鳥を発見した。皮膚の色を変色させ周囲の景観に同化する。これで襲われる心配はない。
すぐ近くで仲間が喰われた。頭から一気にパクリと喰われた。悲しくはない。当たり前の事だ。
日中は緩慢に地を這い蹲る。ほどよい寝床をみつけると夜まで眠る。
日が沈むと人間だった頃の記憶がよみがえる。気づけばこの姿になっていた事。どうすれば人間に戻れるのかという事。
私には判る。人間を探すのだ。体をうねらせ、足早に人の気配のする方へ向かう。
日が昇り、朝になると人間だった時の記憶が消し飛ぶ。気づいたら全く正反対の方向へ向かっている。
そんな事を幾日も繰り返す。掘った穴にまた土を被せるような作業が続く。トカゲにノイローゼはあったんだな。自嘲気味に自分を皮肉った。
人間の男の死体が横たわっている。頭はない。大きな傷口から脊髄が浮き出ていた。それでも私は、人の気配がする方へ向かう。
しばらくすると人の声がした。トカゲになってからは、初めて聞く。
車だ。エンジンが唸りをあげていた。近づくにつれ音はひどく巨大になる。車内からは男の声が聞こえる。
巨大な黒染めのゴムをよじ登り、窓の隙間から車内に進入した。私は後部座席と男が座る椅子の間に身を潜めた。
「これから帰るよ」車の中の男が言った。
いいや、おまえは帰れない。私は心の声で言った。
男が気づかないように、慎重に。ゆっくりと。じっくりと…………夜が明けるまで余裕はある。
男が車を発進させる。体をうねらせ私は、椅子の背中をよじ登った。
男の首筋を確認。女物の香水の匂いがした。
ガタガタと車内は振動した。振動はしばらく続いた。
砂利道を抜けた事を確認し、私は男の肩に飛び乗る。おもいきり首の頚動脈を噛み切った。
私は、男の血をすするのと同時に歯の間にある複数の毒管から毒を流し込む。普通の毒でない事は確かだ。
――数日後
私はリビングでニュースを見ていた。「体の一部がない死体が大量に発見される」
誰も信じてくれない本当の話。
よかったら感想下さい
99 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 19:55:35.04 ID:lW3h9eip0
>>98 読んだ。それなりに面白いかも。
ギニュー隊長のボディチェンジみたいな感じなのかな
でもなんで朝になると記憶が消えるのか、という素朴な疑問が残った。元ネタというか、そういう伝承でもあるんだろうか
100 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 20:11:02.56 ID:lW3h9eip0
ほ
101 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 20:11:13.74 ID:UXasWLU6O
>>85乙かれー。ねこさんちょっとそのチョコボ貸して、品評会全然間に合わない
だめだ週末品評会までのペース配分がうまく掴めないよ、適当なのなるべく出したくないのに……ちぃきぃしょおおぉぉおぉおおおお!!
102 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 20:13:26.87 ID:uSsuV+YIO
お題プリーズ
103 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 20:15:56.95 ID:dkIQVCLAO
安楽椅子
104 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 20:31:28.40 ID:uSsuV+YIO
部屋の換気扇の音を揶揄するかのように部屋の一部を煙草の煙が占拠していた。
私は煙草を強く押し潰すとテーブルにガクリと項垂れた。紫の煙が私に触れる。
「あんた、死にたいのか」
私は思わず腰を上げた。目の前には男が立っていた。
「あんた、死にたいのか」
不安は背中を走った。目の前の男は部屋を一瞥する。
「誰だ」
私はようやく声を出して訊いた。
105 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 20:31:39.39 ID:UXasWLU6O
ほ
106 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 20:45:36.04 ID:uSsuV+YIO
「椅子は好きか」
男はたちまち私を無視して続けた。
「警察を呼ぶぞ」
「椅子は好きか。ソファーではない」
私は思わず背後のソファーに目をやった。薄汚い、よくいえば年季の入ったクリーム色のソファーだ。
「椅子は好きか」
男は胸元のポケットから徐に煙草を取り出した。テーブルの上の私のライターを取り上げ火を点けた。
私は男の不思議な雰囲気に飲み込まれるような感覚に陥った。自ずとソファーに座り換気扇を見る。
「死ねばいいことだってある。無理して生きることはない」
換気扇に煙を吐き出し、男はいった。「死後の世界が、実はある」
私は思わず息を飲んだ。この男は何を言ってるのだろう、とは思わなかった。
――なぜ私を知っているのだろう。
107 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 20:48:11.60 ID:lW3h9eip0
書きながら投下してる?
108 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 20:48:42.41 ID:uSsuV+YIO
みんな違うの?
>>108 お題貰って書き貯めして一気に投下すればいいと思うよ。
110 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 20:51:14.12 ID:zXnlpbQAO
111 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 20:51:49.83 ID:lW3h9eip0
>>108 >>1のテンプレ
◆お題を貰い、作品を完成させてから「投下します」と宣言した後、投下する。
◆投下の際、名前欄 に『タイトル(お題:○○) 現在レス数/総レス数』を記入。メール欄は無記入。
(例 :『BNSK(お題:文才) 1/5』) ※タイトルは無くても構いません。
112 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 20:52:14.98 ID:uSsuV+YIO
そうなんだ、ありがとう
113 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 21:03:07.71 ID:2AXsIyZ90
誰かお題ください。
114 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 21:04:14.59 ID:e/stImur0
115 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 21:05:49.51 ID:lW3h9eip0
大東亜戦争
116 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 21:08:19.46 ID:2AXsIyZ90
がんばります
117 :
お題:粘菌生活、優しさって何? 0/3 ◆eeBRZzl9kY :2009/09/13(日) 21:19:19.14 ID:LJVw7f1k0
まだこの時間なら通常作品投下しても大丈夫だよね?
速攻で投下します
118 :
お題:粘菌生活、優しさって何? 1/3 ◆eeBRZzl9kY :2009/09/13(日) 21:20:23.34 ID:LJVw7f1k0
「今晩は、おじいさん」
どこからか、声が聞こえた。何故か声は反響して聞こえ、その声はまるで子供のように高くあどけないもので
あった。
「怪しまないで。僕は悪いやつじゃないよ」
悪い奴が自分で自分のことを悪いという訳あるか、と言おうと思ったが声が出なかった。いくら話そうと思っ
ても、喉から漏れるのは無音の声。
「僕、生まれたばっかりなんだ。だから、おじいさんに挨拶をしようと思って」
私に挨拶? この声の主はいったい何者なのだろう。
「おじいさんに迷惑をかけたりしないから、おじいさんも僕に優しくしてね」
そう言い残して、謎の声はどんどん遠ざかっていく。どういうことなのか、答えろ。いくら叫んでも声になら
ず届かない。そうして目の前がだんだん明るくなっていく――
「…………なんだ夢か」
目を開けば見知った天井がそこにあった。
ゆっくりと上体を起こしてベッドから降りた。そのまま重い体を引きずるようにして寝室から出る。
何やら不思議な夢を見ていたようだ。何者かが自分に挨拶をしに来た、ということだったが、あれは一体なん
だったのだろう。生まれたばかりだと言っていたが、息子夫婦の年齢を考えると今更孫に恵まれるということも
ないだろうし。全く見当もつかない。
ただの夢だ、と言ってしまえばそれまでであるが、何となく私にはそうは思えなかった。こめかみの辺りがむ
ずむずとして痒い。こういうときは決まって変わったことが起きるのだ。宝くじで十万円が当たった時もそうだ
ったし、ばあさんの腰がぎっくり腰になった時もそうだった。いい時も悪い時も、何かが起きる前にはよくこう
してこめかみに違和感を感じた。だからこの夢も、なんとなくそうではないかと思ってしまう。
そんなことを考えながら居間に入った。隣の台所からはぐつぐつと何かを煮込む音が聞こえ、食欲をそそる美
味しそうな匂いもした。思わずお腹がくぅと鳴ってしまう。
「あらおじいさん。もう起きてきたんですか? まだ朝食はできてないから、もう少し待っていてくださいね」
台所からばあさんの声がした。そうか、まだかかるのか、と少し残念に思う。すぐにでもご飯が食べたいのだ
が、まだだというのなら仕方ない。
朝食が出来るまでの時間つぶしに庭に出ることにした。
長年務めた会社を辞め、悠々自適な年金生活を送る上で私は趣味としてガーデニングを始めていた。庭に天然
の芝を張り、色んなところから買い集めた種種の草花をきれいに飾っている。私の自慢の庭であった。
庭へと続く窓を開け放ち、ガーデニング用のつっかけを履いて庭に出ると、朝の陽ざしに照らされ青々と輝く
119 :
お題:粘菌生活、優しさって何? 2/3 ◆eeBRZzl9kY :2009/09/13(日) 21:21:27.83 ID:LJVw7f1k0
芝生や朝露に濡れた彩色豊かな花が私を出迎えてくれた。深呼吸をしてその場の空気を肺いっぱいに満たしてや
ると、実に清々しい気分になれた。
「よしよし、今日も元気だなお前たちは」
満足げに庭を散策する。私が丹精込めて育て上げたこれらの植物は、わが子同然に可愛い。顔を綻ばせながら
わが子の様子を観察していく。するとすぐに異変に気付いた。
「ん? な、何だこれ……」
濃緑色に茂る芝に、何か白い塊のようなものが付いていた。虫だとか、汚れだとか、そういうものではない。
丸い小さな塊もあれば、いくつかの円柱状の塊が繋がって編み目状になっているものもある。見た目にも気色の
悪い、明らかな異物であった。
「ばあさん、ばあさーん!」
驚きのあまり、思わず婆さんを呼んでしまった。呼ぶとばあさんは「はいはいなんでしょ」と言いながら駆け
つけてくれた。
「ばあさん、これなんだと思う?」
私が白い塊を指さして見せると、ばあさんも驚いた表情を浮かべて「さあ、何でしょうこれ」と怪訝そうな声
を出す。やはりばあさんにも分からないか。
「まあ、後で私が調べてあげるわよ。ほら、もう朝食が出来ましたよ。食べましょ」
ばあさんがそう言って不安そうに異物を眺める私を家に中へと促す。私は芝生が何か病気になったのではない
だろうか、という心配から後ろ髪をひかれる思いをしながらも、大人しく居間へと戻った。
「ありましたよほら。これじゃないの?」
ばあさんが画面に映る画像を指さして私に言った。
最近、ばあさんはパソコンに没頭している。私がガーデニングに目覚めたように、ばあさんは豊かなセカンド
ライフを送るための趣味としてパソコンを選んだようだ。今ばあさんは、いんたーねっと、とかいうものを使っ
て、芝生に巣食う謎の白い物体の正体を探し当てた。
「はいいろふくろほこり?」
私は画像の下に表示されているその物体の名称を読み上げた。
「そうそう、このハイイロフクロホコリというやつですよきっと。そっくりじゃないですか!」
ばあさんはちゃんと探し当てることが出来てうれしかったのか、少し興奮気味にそう言った。確かに庭の物体
と見た目はそっくりであった。おそらくこれに間違いないだろう。
「それでこれは一体何なんだ?」
120 :
お題:粘菌生活、優しさって何? 3/3 ◆eeBRZzl9kY :2009/09/13(日) 21:22:57.20 ID:LJVw7f1k0
「ちょっと待ってくださいね。今説明文を表示しますからね」
そう言うとばあさんは手元の装置をカチカチと鳴らした。すると画面が別に画面に切り替わった。
「えっとですねぇ、……ああ、どうやら粘菌の一種みたいです」
「粘菌?」
粘菌とは何だろうか。なんとなく聞いたことがある気がするが、それがどういうものかは分からない。
しかし「菌」が付くということはそれはバイ菌のようなもので、きっと植物にとって良くないものに違いない。
早めに除去してやらないと自慢の芝生に取り返しのつかないことが起きるかもしれない。
そう思って即座に居間から庭へと飛び出した。
ガーデニング用品を入れた籠から軍手を取り出して、手にはめる。すぐに取り除いてやるぞ、粘菌め。全く憎
らしい奴だ。大体お前はいつからそこにいたんだ。昨日はこんなものあっただろうか、と思案する。
そこで気付いた。今朝の夢だ。
「――僕、生まれたばかりなんだ」
今朝の夢の正体はこいつか! なんということだろうか、と頭を抱える。
夢で確かこいつは、迷惑かけたりしないから優しくしろ、だとか言っていた。粘菌相手に優しくって何なんだ。
どう優しく接しろというのだ。まさかこのまま放っておけということなのか。とんでもない! この私に粘菌と
一緒に老後生活を過ごせと言うのか。
迷惑をかけない、とか言いつつも美しい私の庭の景観を害している時点で十分迷惑だ。問答無用、すべてこの
手で摘み取ってやる。そう意気込んで私は芝に付着する粘菌を一つ一つ指で摘まんで取り除く。なんて図々しさ
だ、粘菌のくせに、などと心の中で毒づきながら、憎々しげにこなしていく。腹立たしく思っていたせいか少し
荒々しい作業になってしまった。
幸い、そこまで多く付着していなかったから、すべて取り除くのにさほど時間を要しなかった。やり遂げた私
は、ふうを息をついて再び美しさを取り戻した芝生に満足する。
「おじいさんおじいさん」
ばあさんがパタパタと家の中を駆けてくる。
「おう、どうしたばあさん」
粘菌退治をやり遂げた私は、勝利の笑みを浮かべながらばあさんの方を振り返る。
「今、さっきの粘菌の説明文を最後まで読んでいたのだけど、粘菌って胞子持っているから、あんまり手荒に扱
ったら外皮が破れて中の胞子をばら撒くみたい。だから取り除くときは慎重にね」
「…………え?」
数日後、私の庭には白くて図々しいやつが前の何倍もの数で居座っていた。
121 :
お題:粘菌生活、優しさって何? ◆eeBRZzl9kY :2009/09/13(日) 21:23:58.94 ID:LJVw7f1k0
投下終了です
頑張りました。感想ください
122 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 21:34:26.65 ID:aRT/Gi5/0
いま、品評会作品って何点でた?
もしかして1点だけ?
多分、一点だけ
俺が二点目を投下したいのだが、
先生、トイレ。お腹痛いです。
124 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 21:47:14.77 ID:M9YkOSh10
>>94 妖精は身体の適正で精霊候補を見抜くという設定があったのですが
入れ忘れました。主人公はサブ候補だったので間違えられたと。
文中に上の説明をいれ忘れたようですorz
三点リーダは素で間違った、分かってるのにね
指摘ありがとう
125 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 21:51:26.92 ID:IAJkNp3u0
品評会作品書いたけど長すぎ\(^o^)/
後二時間でどれくらい短く出来るかな……
126 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 21:57:05.98 ID:lW3h9eip0
>>121 粘菌=あの夢の子供か! ってすげぇ勘いいな爺さん。ストーリーを円滑に進めるためだろうけど、話わかりすぎだろ。
庭中に広がる粘菌。オチを想像したら鳥肌立った。菌とか駄目なんだよ。身体が痒くなってくる。
出来は、佳作一歩手前といった感じ。
127 :
安楽椅子:2009/09/13(日) 22:00:08.65 ID:uSsuV+YIO
男がニヤリと唇をひん曲げた。何故だか換気扇の音がしない。私は言葉を出せない。
男は煙草をもう一本取り出し私に差し出す。
私はかぶりを振った。かわりに自分の煙草を取り出す。テーブルにライターはなかった。
私の視線に気付いたのか、男はライターを私に渡した。
「ありがとう」
思わず声に出してしまった。そのライターは私自身の物だ。後悔して火を点ける。
一息し、黄ばんだ天井を見上げたときだった。徐々に身体の感覚が無くなっていく。
相手の男の顔が歪んで見えた。それでもわかることがひとつだけあった。
――なんで笑ってるんだ?そして、ひとつ思い出した。口が思うように開かない。尋ねようとしたが無理だった。
128 :
安楽椅子:2009/09/13(日) 22:01:37.10 ID:uSsuV+YIO
気が付くと私は狭い個室にいた。だがわかる。ここはあの病院だ。
私はベッドではなく椅子に座っていた。変哲もないただの椅子だ。木製で緑を基調としたデザインだ。公園のベンチに似通った座り心地だ。
目の前には男ではなく白い制服を身に纏った看護師の女が立っていた。唇に塗り手繰った赤い濃い口紅が印象的だった。
「煙草、あるかい?」
と、訊くと
「ここは病院ですよ」
彼女は右手に持った注射を示していった。
私は窓際の花瓶に突き刺さった一輪の花を見つめた。涙が止めどなく流れるのがわかる。
「生きてたのか」
私はいった。
彼女は笑った。
「死後の世界ってさぁ、そんなものフ・ク・シュ・ウ、しかないのよね。私たちにとっては」
129 :
安楽椅子:2009/09/13(日) 22:05:13.15 ID:uSsuV+YIO
私は例の男のことを思い出していた。顔こそ変わっていたが、あれは紛れもなく死んだ妻の兄の秀樹だ。
「椅子は楽にすわれるのが一番だ」
と語るのが家具職人である秀樹の口癖だった。
「明日のジョーを見ただろ?彼は座りながら死んだ。あの椅子も大層立派なものだろう」ともいっていた。
看護師の女は秀樹の妻の美幸だろう。彼女も顔は違ったがあの口紅で彼女だと断定してもいい。妻の親友でもあった。
美幸と妻は似ていた。単に顔だけでなく性格も似ていた。だから美幸と妻は親友になれたし、秀樹と美幸が繋がったことは至極当然でもあった。
秀樹は私の妻が好きだったからだ。勿論、兄妹としての愛だった。
私たちは仲が良かった。しかしあの火事が全てを狂わせたのだ。
「煙草をやめるつもりはないようね。あんなことがあったのに」
美幸が蔑んだ表情を私に向けてきた。注射の先から滴がこぼれた。
「美保も生きてるのか」
自分の妻の名をいった。
「美保?さぁ・・・」
美幸は視線を逸らさず私へと近づいた。私は目を瞑った。ドアが開く声が聞こえた。
美幸がドアに目を向けたのかはわからない。私は目を瞑ったままでいた。そして注射を私に刺した。
「終わったわ」
「楽に死ねたかな」
「そうね・・・」
「その口紅はよせ。美幸を思い出す」
「行きましょう、兄さん」私は死んだ。
130 :
安楽椅子:2009/09/13(日) 22:05:54.73 ID:uSsuV+YIO
感想プリーズ!
131 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 22:20:07.28 ID:+nY0PApz0
>>126 感想ありがとう!
自分ではそれなりに上手くお題を料理できたかな、と思ったんだがそうでもなかったか
ちなみに、作中では粘菌=夢の子供であるとは明言してないぜ
勝手に爺さんがそう思っただけだ
こめかみのむずむずはダニに刺されただけ、という可能性も無きにしも非ず
その辺は読者に判断を委ねてる
それと、粘菌ググって画像見たけどまじキモイなあれ
133 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 22:28:37.61 ID:HXf8aRNQ0
お題くれ
134 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 22:30:24.55 ID:LJVw7f1k0
オッドアイ
135 :
誰も知らない、言ってない 0/2 ◆pxtUOeh2oI :2009/09/13(日) 22:31:56.61 ID:vX3LB7k+0
品評会投下します。
2レス
136 :
誰も知らない、言ってない 0/2 ◆pxtUOeh2oI :2009/09/13(日) 22:32:41.07 ID:vX3LB7k+0
東京都西多摩郡羽村町。私は、妻とともに玉川上水の開始点に立っていた。大きく広がる多摩川から分水された
玉川上水は細く弱い。これが遠く都心の方まで続くとはどうにも信じられない、というような儚さを帯びて流れていた。
季節は初夏で、空に浮かぶ太陽は眩しい。家からここまでの僅かな距離を歩いただけで、背中の汗が好いた
着流しの布を放さず引き寄せようと励んでいる。
私は普通の人間ではない。常人ならば、きっと二つの川のせせらぎを気にしているだろう。蝉の声を思っただろう。
足元の砂利を踏みしめたときの音を拾えただろう。
どれも、私と妻には関係のないものである。二人の頭に付いている耳は形だけの飾りなのだから。
私は小説家を目指し、東北の田舎からここ東京に出て来た。小説家を志した理由は何だろうか? それは多くの
者と同じで、自身が触れた物語に深く感銘を受けたからに他ならない。ただ、そこまで深く物語というものに、
のめり込んだ原因として、私が聾唖である、という事柄を除くことはできないであろう。
一九十九年、私は東北の一地方に位置する村で大地主の五男として生まれ、裕福な家庭に育った。
はじめて、女という種類の生き物に触れたのもそのころで、まだ幼い小学生であった私は、米倉の奥で
それまで生きてきて見たことのなかった生物に出会った。それは普段、優しくしてくれていた侍女であったはずなのに、
まるで人が違ったように怖く、狂っていて、厭らしく、そして美しかった。
そしてそのときより、私の女難が始まったと言える。私が聾唖である原因は女の嫉妬であった。
友人である女生徒と伴だって歩いていたのをかの侍女に見つけられ、冬の川に突き落とされたのだ。
私が彼女を見たのは、それが最後だった。私が音を聞いていられたのも、それが最後だった。
最後に認識した音は、女の叫び声で、それが侍女があげた奇声なのか、友人のあげた悲鳴なのかは今でもわからない。
現在でも、その声を夢で聞き、飛び起きることが幾度となくある。そのとき凄まじい声の音の中で目に浮かぶ光景に立つ人の顔は、
酷い女の一面であり、また心を捉えて放さない奇妙な美しさでもある、と今でなら思える。
そんなことがあり、女という生き物のおかげで耳が聞こえなくなった私は、人よりも多く本の世界に入り込み、
また心にいつまでも残る何かと美しさを表現しようと、小説家を志したのであった。
私は胸の前で両手を動かし、妻に見せる。これも、両手を使い返事を寄越した。手は動かすが忙しくはない。
相手に伝わるように、ゆっくりと動かす。最後にこれが私の方に向けた指は、小さく皺があり可愛い、と感じられた。
私は妻に言われた通り、振り返って、多摩川の方を見た。玉川上水とは違い広く大きな川。堰の段では白く泡が広がり、
みなもは太陽の光をいっぱいに反射している。対岸の木々が穏やかな風に吹かれ大きく緩やかに揺れていた。
綺麗だな、と横に立つ妻を見るとこれも同じように思っていたのだろう優しく微笑んでいた。
今日、ここに来た理由を、これには話してはいない。
いつも通り、ただ気まぐれの散歩だと思っているだろう。これはそれだけで喜べる人種なのだ。私には酷くもったいのない人である。
私は、女に縁があるのと同程度に、川に何かと縁があった。子供の時のあれだけでなく、大人になり、
137 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 22:32:51.60 ID:uSsuV+YIO
感想プリーズ!
138 :
誰も知らない、言ってない 2/2 ◆pxtUOeh2oI :2009/09/13(日) 22:33:29.74 ID:vX3LB7k+0
妻を得てからもそれは変わらなかった。度々、川に落ち、溺れ、病院へと運ばれる。そのときは、妻でない女が
一緒であったこともある。なんてことをしてしまったのだろうか、と妻の泣き顔を見たときは思いこそすれ、繰り返してしまう。
もう、それも終わりにしようと思っていた。そのために今日、ここに来たのである。
これ、より良い女などこの世にはいないだろう、と思う。女はいくらでも寄ってきたのだ。私を可愛そうと思う者、
私のために尽してくれ、健常者であるのに一ヶ月と待たず手話を覚えて来た者、容姿の美しい者、夜伽の上手い者、
どれも長続きはしなかった。私が望んでいるのは、そんな女の一面ではない。
また振り返り、玉川上水を下に望む。これも同じように振り返った。そして私は、着物の懐から新聞を取り出し、見せる。
記事にはこう書いてあった。太宰治(本名:津島修治)死去と。
それは六月の十三日のことであったらしい、そして昨日、この玉川上水の下流で死体が上がったという。
私は彼の小説が好きだった。人の動きと悩みの絵がに心惹かれていたのだ。葉桜と魔笛を読めば短い中での
感傷に心揺り動かされ、斜陽を読めば主人公である女性を描く巧みさに心奪われた。
私は彼の作品が好きだった。ただ、人間失格という最新作を除いて。
あれは、どうしても受け付けなかった。それはそこに描かれた彼の生い立ちが私と似ていたからか、
それともそれなのに私が小説家になどなれず、そのまま生を終えようとしていることに気付かされたからだろうか。
どうしてかはわからない。ただわかることは、「恥の多い生涯を送ってきました」という一文にまとめられ、
世に広まっていった複雑さの隠蔽が気にくわなかった。読んでいて感じる物があったからこそ、その一文だけが
取り上げられる世を嘆き、そしてそんな一文を書いてしまった彼に嫉妬し、嫌悪したのだ。
きっと、恥を恥だと認識できる強さを持っているからこそ、小説家という人種となりあれだけの物を
書けるようになれたのだろう、と思う。私にはそれができなかった。
自殺という、自ら生を自由にし、命を絶つなどという強さも持っていない。彼は全てを、苦悩までも思うがまま
使い生き、彼にとって幸せな人生であったろう、と勝手に思う。また、彼の作品を読むことができた者も、
その幸せから来る分け与えられた幸せを得られたに違いない。
私はそうはなれない。耳が聞こえないことを小説家になれない理由として逃げ、能力がないのに溺れるだけ酒や女に
のめり込み、理想だけを掲げて世に出ない紛い物を作り続けていた。彼の小説を好いてはいるが、それよりも嫉妬が大きい。
私は彼の様にはなれない。彼の様な小説を書くことも出来ない。だから、小説家になるというのも止めようと思った。
その惜別の為に、彼の死んだこの玉川上水へと来たのだ。
私は新聞を持ち、不思議そうにこちらを見る妻に向かって手で話す。何度も、何度も動かしこちらの気持ちを伝えた。
妻は、それに頷いた。手の平を二度こちらに向け立て、優しく微笑んで首を傾げてくれた。
それはある意味を持つ言葉を表していた。
その幸せを、私だけが知っている。 <了>
139 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 22:34:13.96 ID:vX3LB7k+0
一レス目の数字を間違えちゃったけど以上です。
140 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 22:37:38.05 ID:lW3h9eip0
>>130 →秀樹←夫婦→美幸
↑ ↑
↑ 親友
↑ ↓
↑ 私←夫婦→美保
↑ ↑
←←←←兄妹→→↑
ってことか
人間関係わかりづらい。
火事で死んだと思った妻は顔を変えて生きてて、死んだのは美幸のほうだったってことか?
でもなんで妻に主人公殺されてんだ。親友が主人公のせいで死んだからか?
いろいろと説明不足な点が多すぎて評価できない。これは単なる横着。
あとテンプレ読もうよ。
141 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 22:37:46.79 ID:HXf8aRNQ0
オッドアイ・・・だと?
萌え萌えしろってか?
いいぜ・・・把握した!
142 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 22:42:37.94 ID:Pi8tj11U0
初陣です
優しいお題下さい
143 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 22:43:13.23 ID:zYlo5GEJ0
今日投下された作品はきっと明日感想書くからまっててね!
以下、品評会書いてるみんなを邪魔する統計情報を投下。
参考資料(取り直ししてもまだねこさんと件数違うからけっこう色々間違えている可能性あるっぽい)として扱ってね
品評会全作品の投票+関心票の合計数の統計
栄えあるダブルオー 1135件
01票…781件
02票…588件
03票…401件
04票…297件
05票…184件
06票…122件
07票…70件
08票…55件
09票…47件
10票…28件
11票…9件
12票…10件
13票…5件
14票…8件
15票…2件
16票…1件
17票…1件
ちなみに最多17票は第27回の優勝作、「肛門奇譚」◆aDTWOZfD3M氏。 8 9 というもの。
通常の品評会ルールで計上すると
1位:「とべない鳥、とぶ」◆pt5fOvhgnM氏 13 1
2位:「スノウ」◆2LnoVeLzqY氏 12 3
の二強が圧倒している感じです。いつか並び称されるくらいの作品を書いてみたいね!
144 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 22:43:17.74 ID:vX3LB7k+0
145 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 22:43:44.78 ID:apDBYdFJ0
駄目だ、もう品評会間に合わねえ
写真を撮っている人を取った写真みたいな感じで
太宰治のお題に悩むこのスレの人達を小説にしようと思ったら時間が足りなかった^p^
147 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 22:45:27.08 ID:Pi8tj11U0
>>144 ありがとうございます
一貫したストーリを書くのは初めてですが
頑張ります
148 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 22:47:46.76 ID:IAJkNp3u0
>>146 がんがれ!
俺もばっさり推敲して今3レス目\(^o^)/
多分なんとかなるはずだ……出来はともかくな!
149 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 22:48:09.13 ID:kGczN8oD0
>>146 じゃあ俺は、太宰治のお題に悩むこのスレの人達を小説にしようと思ったら時間が足りなかったお前を書くわ
>>143 乙です
150 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 22:52:57.78 ID:LJVw7f1k0
苦しみながらもみんな品評会楽しそうに書いてるな
すごく輝いてみえるよ
151 :
玉川上水純愛心中妖言0/4 ◆fSBTW8KS4E :2009/09/13(日) 22:53:55.78 ID:n+VOjrQk0
書き上がったー!
太宰治とか鬼畜お題。
品評会投下します。
タイトル・玉川上水純愛心中妖言(たまがわじょうすじゅんあいしんじゅうおよずれごと)
レス数・4レス
152 :
玉川上水純愛心中妖言1/4 ◆fSBTW8KS4E :2009/09/13(日) 22:54:47.75 ID:n+VOjrQk0
「それはつまりさ、心中だったのではないだろうか、太田君」
桜木が枯れ葉ばかりを降らし始めた九月、僕と曽根さんは玉川上水の流れをぼんやり
とみていた。
僕の手元には岸田佐和子からの手紙が一つある。僕の家のポストへ直接投げ込まれた、
短いフレーズしかない質素な手紙は、曽根さんの言葉によって遺書に変わりつつあった。
「心中、僕とですか」
「相手はおそらくだれでも良かったのだと思うよ。現時点で太田君が一番岸本佐和子嬢
の心中相手に相応しかった、多分それだけの話だ」
曽根さんは秋風にジャケットをはためかされながら、岸本佐和子の明らかでない失踪
についての確信を述べる。
「『玉川上水で今夜』なんていかにもじゃないか。私としては、君がずぼらな性格で助
かったよ」
「どういうことですか」
「君が岸本佐和子嬢の計画通り、手紙が投函された日にその手紙を読んでしまったなら
ば、君はぬけぬけと彼女の元へと会いに行っていたろう。君が無事で私は安心している
よ」
曽根さんは時々、ずるい。僕が曽根さんと付き合うようになるずっと前から、彼女は
人妻であった。曽根さんの旦那さんはとても優しい人だ。喫茶店を営んでいて、お金の
ない僕にはいつもコーヒーと一緒にサンドイッチを出してくれる。父親が昔どこかのバ
ンドで、作ったクリスマスソングがミリオンセラー、その印税だけでも暮らせるような
人らしい。喫茶店はあの人の道楽なのよ、と曽根さんは僕と三度目のベッドの中で呟い
た。曽根さんといればたいていが旦那さんの悪口で、だけれでもそのわりに曽根さんに
よる旦那さんの話は尽きない。僕はそれがたまにいらだたしい。そのくせに二人でいる
とさっきみたいに僕のことを好いているようなことを言う。曽根さんはずるい。
「でも本当に岸本佐和子は自殺したんですかね」
玉川上水をゆく水は澄んでいて、その上を桜の枯れ葉達が流れていた。
「さあ、どうだろう」
曽根さんは心配しているのかいないのか、よくわからない声を出した。
153 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 22:54:49.40 ID:vX3LB7k+0
俺が苦しんだのは主に腹痛とポケモンやりたい病でした
ごめんなさい
154 :
玉川上水純愛心中妖言2/4 ◆fSBTW8KS4E :2009/09/13(日) 22:55:40.59 ID:n+VOjrQk0
すこし、岸本佐和子について話そう。
岸本佐和子、僕と同じ文学科で一個下の一年生だ。文芸サークルのドアを彼女が叩い
た時から、僕と岸本佐和子の関係は始まる。
「失礼します」
僕が廃れた部室のソファで読書に飽き、寝始めようとした頃、彼女は部室のドアを叩
いた。
「文芸サークルって聞いてきたんですけど」
タイトな青いワンピースと黒いカーディガンが、ドアから吹く緩やかな風に煽られ、
岸本佐和子は長いストレートヘアの向こうから黒い目でこちらを見ていた。
「ああ、いかにもだけど、活動はしていないんだ」
僕は起き上がりソファの前の丸椅子に腰掛けるよう促し、来客用のカップにインスタ
ントコーヒーをいれながら話を続ける。
「この文芸部、去年卒業した人が部員の大半だったらしくて、今は二年の僕とOBの人が
二人ほど出入りしているだけで、文芸部らしい活動は全くしていないんだ。だけど歓迎
するよ。ここは読書と怠惰の場、部室の鍵もダイアル式だ、番号を教えるから好きなと
きに来て好きなときに帰ればいい。君、名前は」
「岸本佐和子、です」
彼女はコーヒーに口をすこしつけ、部室を見渡す。
「好きな作家とかはいるのかい」
「太宰治」
その日岸本佐和子が口を開いたのは以上だ。太宰治の名をあげたきり、彼女は静かに
文庫本を取り出し、読書を始めた。僕はといえば聞いているのかいないのかよくわから
ない人へ向けての自己紹介をしながら、喋ることが無くなるとソファに沈み眠ってしまっ
た。次に目を開けたとき、彼女はもういなかった。机の上には「コーヒーありがとうご
ざいました。遅いので、もう帰ります」との書き置きだけが残っていた。
太宰治に傾倒し、太宰治を熟読する女であった、すなわち岸本佐和子とは。
そんな岸本佐和子に心中を迫られるほど、僕が好かれた理由、それを話そうと思うに
も、実際の所明確な理由が見あたらない。岸本佐和子と体を重ねたのは一年間の交友関
155 :
◆VrZsdeGa.U :2009/09/13(日) 22:56:00.06 ID:c8u+YuWK0
品評会作品二作投下します。
156 :
玉川上水純愛心中妖言3/4 ◆fSBTW8KS4E :2009/09/13(日) 22:57:04.23 ID:n+VOjrQk0
係の間、たった一度だけだった。
冬場だった。ヒーターをソファに近付け僕は部室で相変わらずだらけていた。当時風
邪気味で、曽根さんのお店にもなかなか行けず、家から大学まで通学しては残りの一日
を部室のソファで過ごすという生活をしていた。意識がもうろうとしていた。ヒーター
が近すぎたのも一つの問題であったかもしれない。体は汗をかき、視界は霞んでいた。
岸本佐和子が部室に入ってきたことを、僕は気付かないでいた。汗を拭おうと額を腕
でこすっていると、やけに冷たいものが頬に当たった。岸本佐和子が僕の頬を触ってい
る。自分の熱を逃がすように僕は彼女の顔に手を伸ばす。冷たくて柔らかい金属が体に
まとわりつくように、岸本佐和子は体を僕に預けた。体温の中和、粘液の交換、欲望の
排出、一通り事が終わったあと、岸本佐和子はティッシュで後処理をして部室を出て行っ
た。体調がすこし良くなった僕は、ソファの周りに落ちたティッシュを集めて、ゴミ箱
へ捨てた。
翌日、岸本佐和子はいつも通り部室に来て、太宰治の何らかの本を読んでは、九時を
回ると家へと帰る。あのもうろうとした意識の時に見た岸本佐和子とは本当に別人のよ
うであった。
それ以降、どちらから近づくようなこともなかった。
岸本佐和子と僕にまつわる特殊なことはこれでもう語り尽くしてしまった。たったこ
れほどの関係にもかかわらず、彼女は僕を心中相手に選んだのだ。
「太田君、考え事かい」
曽根さんは土手に腰を下ろした。僕もその隣に座る。曽根さんの体からはコーヒー豆
の匂いがする。
「曽根さん、恋人になる条件、心中相手になる条件てなんですかね」
僕が尋ねると、曽根さんは難しそうな顔をして頭をかいた。その左手には結婚指輪が
輝いている。
「こんないけないことしてる私が言えることではないだろうけど、恋愛ってもっと肉欲
的であって、同時に純愛だと思うんだよ。肉欲的純愛、なかなか良いフレーズじゃない」
「よくわからないな」
「太田君に触りたい、抱きしめたい、エッチしたい。これって凄い純愛だと思わない。
157 :
玉川上水純愛心中妖言4/4 ◆fSBTW8KS4E :2009/09/13(日) 22:57:45.90 ID:n+VOjrQk0
浮気だけれど、二人の男性を愛せる力なんて純愛なくして発揮できないわよ」
曽根さんは僕の頭を撫でる。
「なんだか自分を正当化しているみたいだ」
岸本佐和子は僕に対して純愛を抱いたのだろうか。
「純愛が心中相手を決めるものですか」
「純愛があれば、何をしたって許されると、どんな人間も思ってるのよ」
「曽根さんと心中したくなったら、ついてきてくれますか」
曽根さんと結婚したくなったら、旦那さんと別れてくれますか、なんてことは言えな
い。僕の純愛はきっとそこまでではない。
「したくなったら、いつでも言いにきなさい。黙らせるぐらい気持ちよくしてあげる」
曽根さんは僕の股間にそっと手を置く。
「曽根さん、親父臭いよ」
きっと曽根さんの僕に対する思いは純愛ではない。僕が岸本佐和子に対する思いも純
愛ではない。
岸本佐和子は本当に入水したのだろうか。彼女の家から失踪の連絡を聞いたとき、彼
女の顔を思い出すのにだいぶ時間がかかった。長い夏休み、一度も部室に行かなかった
ので彼女には会っていたいのだ。そろそろ部室のソファが恋しくなってきた。
「曽根さん、ちょっと大学に行ってくるよ」
「ついて行こうか」
「いや、大丈夫。一人になりたいんだ」
「太田君はすこし、女の子の扱い方を知るべきだよ」
曽根さんは立ち上がり、僕にそう告げてから歩き始めた。駅に続く角を曲がるまで、
曽根さんは左腕で手を振り続けた。嫌がらせにしか思えないな。僕も側に止めてあった
自転車に跨り、大学への道へとつく。
岸本佐和子、僕は何となく生きているのだと思う。玉川上水に何度も入水して、自殺
に失敗した男を一人、僕は知っている。
了
158 :
◆VrZsdeGa.U :2009/09/13(日) 22:58:51.19 ID:c8u+YuWK0
リロードせずに挟まるって阿呆か・・・あぁ、死にたい。
改めて投下宣言。
159 :
【品評会】走れエロス1/3 ◆VrZsdeGa.U :2009/09/13(日) 23:01:34.84 ID:c8u+YuWK0
過去を過去として片付けてしまえば、我々は未来をも放棄してしまうことになる。
ウィンストン・チャーチル
「走れメロス」のパロディを書こうと思った。「走れエロス」。陳腐過ぎて、中学生でも悦ばぬようなパロディだ。
しかし、パロディとは書き手のユーモアが如実に現れる格好の手法である。陳腐だからこそ、やりがいがある。
私なりの感性を以て原作を上手く改変すれば、陳腐も革新に昇華するのではないか。そう考え、私は意気揚々と筆を執った。
エロスは勃起した。必ず、かの容姿媚態の女王を犯さねばならぬと決意した。
エロスには禁欲がわからぬ。エロスは、村の俗人である。金をまき、女と遊んで暮して来た。
だから裸体に対しては、人一倍に敏感であった。
(あぁ、石を投げたまうな。いかなる罵声を浴びせるのも結構だが、暴力は勘弁してくれ。
あぁ、身捨てたまうな! 暴力を振るってもよい、だが無視だけは堪えられぬ。
私も反省しているのだ。だからこそ、こんな拙文を衆目に晒しているのだ。少しだけ、もう少しだけ、お付き合い願いたい)
私はこの冒頭三行のできばえに満足した。ところどころのもじりは、我ながら秀逸だと思った。私は上機嫌のままに筆を進めた。
以下はあらすじである。
よこしまな俗人エロスは、性欲過剰のために多くの人と交わる艶君ブタメス女王の話を聞き、王との性交を決意する。
しかし、女王の技巧の前にあえなく屈伏し、即刻直属の汁男優に任ぜられることとなる。
エロスはゲイセフレのセリヌンティウスを人質として女王のもとにとどめおくことを条件に、
妹(腹違いの義妹)と最後の性交を行うため三日間の猶予を得て、故郷へと帰る。
エロスは妹との性交からの帰途で、屈強なる男についていき穴を掘られるなど、度重なる僥倖に出会う。
エロスの性欲は減退し、一度は王のもとに戻るのをあきらめかけた。されど、エロスはそこで自分が女王の言う
”退屈な男”そのものであることに気づき、再び走り出す。性欲の奴隷である女王を見返すために、
自分を信じ待つ親友の一物を救うために、そして自分の精液をささげるために、走れ、エロス。
そして、エロスは女王のもとにたどりついた。エロスは一度なれども諦めかけたことを詫びた。
友人はエロスよりも先に女王を犯そうと考えたことを詫びた。女王は気概あふれる勇者と、
仁義あふれる友人の友情に涙した。(そしてあらぬ方向の性癖に目覚めた)。
ひとりの少女が、緋のマントを裸のエロスに捧げた。エロスは、まごついた。佳き友は、気をきかせて教えてやった。
「エロス、君は、真性じゃないか。早くそのマントを着るがいい。この可愛い娘さんは、
160 :
【品評会】走れエロス2/3 ◆VrZsdeGa.U :2009/09/13(日) 23:02:16.10 ID:c8u+YuWK0
エロスの包茎を、皆に見られるのが、たまらなく口惜しいのだ。」
勇者は、ひどく赤面した。
(最悪だ。劣悪極まりない駄作だ。太宰ファンはおろか、太宰アンチにまでどやされそうな話である。
中学生すら失笑を禁じ得ぬであろう。恥ずかしい。総毛までもが赤くなってしまうほど恥ずかしい。
何より太宰に対して申し訳が立たぬ。今から三鷹の墓に行ってでも謝罪したい。なんなら鴎外や心中相手の墓にも参りたい。
青森のご子孫にも謝罪したい。斜陽館にも行きたい。太宰の長女園子氏が名付け親という世界一美しい政治家にも会いたい。
そして握手したい)
粗方を書き終え私は原稿を読み直した。完璧だと思った。会心のパロディである。それこそ、太宰の「お伽草子」にも
匹敵するできばえではないか。何度読み直しても印象はゆらぐことなく、悦に入った私は、原稿を寝かせることにした。
どんな熱に浮かされたのかは知らないが、日記に「傑作が出来た」などと記されてあった。
床の中で、後は推敲するのみであるがどうせ変えるところなどないだろう、という浅ましい狂喜に悶えた。
翌朝、原稿を読み直して驚愕した。まるでつまらないではないか。
皆様は不思議に思うだろう。昨日まで作品の出来に嬉々としていた男が、翌朝になると愕然としているとはどうしたことか。
私も不思議だった。愕然としたことに、ではなく、こんな作品を面白いと思っていた昨日の自分を不思議に思った。
大体、これでは何を伝えたいかわかりやしない。友情、義務、性欲のありかた、もっともらしい理屈すら見つからない。
第一、一人上手じゃないか。パロディの楽しさを一人だけ味わっているだけで、読者を置き去りにしてしまっている。
原作が持つエッセンスが何もかも失われている。完全なる失敗作だ。原稿を持ちながら、私は途方に暮れた。
一体、どんな悪魔がとりついていたのだろう。私がこんな作品を書くはずはない。手に持った原稿を、否定したい思いに駆られた。
怒りに震えた私の手は、原稿を破り棄てようとした。
が、そこで私は思いとどまった。これでよいのだろうか。悪魔の所業と切り捨てただけで解決する問題だろうか。
作品を書き続けるにあたり、ふたたび悪魔が訪れるとも限らぬ。今回は踏みとどまったが、もし何らかの防衛手段を講じなければ。
私は原稿を破るのをやめた。
恥をかくのは問題ではない。大事なのは、その恥を未来にどう活かすかだ。
私は拙いパロディの草案を皆様に晒すことによって、自らへの戒めとすることを決めた。許されようなどとは思わない。
むしろ罵声を浴びせてほしい。マゾであるからではない。皆様に恥をさらすことによって、一種の刻銘碑を作るのだ。
素人とはいえ、偉大なる文豪には敬意をもって接さねばならぬ。パロディともなると尚更のことだ。
パロディにはユーモアだけでなく、節度と敬意も肝要である。そのことを二度と忘れぬと、私はここに宣言しよう。
そして次は、しっかりとしたパロディを作ってご覧にいれよう。この恥さらしは、ポジティブな恥さらしなのだ。
161 :
【品評会】走れエロス3/3 ◆VrZsdeGa.U :2009/09/13(日) 23:03:01.82 ID:c8u+YuWK0
追記
ところで、太宰自身パロディを旺盛に創った作家だった。「走れメロス」もシラーの詩を基にしており、
時にはイスカリオテのユダ、時にはシェイクスピア、極めつけは魯迅など、パロディの対象は多岐にわたった。
しかし、そんな不敵な太宰もパロディできなかったものがある。「桃太郎」だ。太宰曰く、
……いよいよこの、「私の桃太郎」に取りかからうとして、突然、ひどく物憂い気持に襲はれたのである。
せめて、桃太郎の物語一つだけは、このままの単純な形で残して置きたい。これは、もう物語ではない。
昔から日本人全部に歌ひ継がれて来た日本の詩である。(略)いやしくも桃太郎は、日本一といふ旗を持つてゐる男である。
日本一はおろか日本二も三も経験せぬ作者が、そんな日本一の快男子を描写できる筈が無い。
私は桃太郎のあの「日本一」の旗を思ひ浮べるに及んで、潔く「私の桃太郎物語」の計画を放棄したのである」
『お伽草子』
この期に及んでなお厚かましいとは知りつつも、私はこの言葉に含まれたエスプリを拝借しよう。
太宰が桃太郎の掲げる「日本一」の旗印にくらまされたように、いわば私も太宰の偉大さにくらまされたのだ。
長きにわたって学生諸君に読み継がれてきた「走れメロス」。それほどの作品が、何も成し遂げたことのない私に
作り変えられるはずなどなかった。むしろこの失敗は、太宰の偉大さを証明する結果となったのではなかろうか。
しがない物書きの失敗とはいえ、少しでも文豪の名誉を高めることにつながるのは、中々悪い気がしない話だ。
……居直っても、だめか。
了
162 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 23:03:45.87 ID:CA3m7xqu0
はて……
>>143さんと比べると品評回の総作品数、7作のずれがありますね。
? こちらは品評会まとめページの各作品数を基準に計算しているのですが……
品評会一回ずつお調べになっているとしたら、そちらの方がもしかすると正しいかも知れません。
∧,,∧ 時間外を計算に入れる、入れないという誤差にしては、7というずれは少なすぎる気もしますし……
(・ω・`)
_| ̄ ̄||_))_ ともかく、23時を少し過ぎました。
/旦|――||// /| これ以降品評会作品を投下する方は、予約の上指示に従って投下して下さい。
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄| . | 予約条件は「レス区切りまで終わり、後は投下するだけ」の状態であること。
|_____|三|/ 予約締切は23:30ですが、失格とならないよう早めの予約、それと書き込む前のリロードを推奨します。
では、◆VrZsdeGa.U氏、続けてどうぞ。
163 :
◆VrZsdeGa.U :2009/09/13(日) 23:04:07.01 ID:c8u+YuWK0
投下終了。もう一作あるけど、行数カウント間違えた。推敲してくる。
164 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 23:05:42.15 ID:vX3LB7k+0
>>151 ものすごくくだらないレスではさまってごめんなさい
165 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 23:12:43.96 ID:n+VOjrQk0
166 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 23:18:50.22 ID:reFjVr9c0
何と無く太宰(笑)と思っていた青年・宰治(さいじ)が、信太(しだ)という名字の女性と恋仲に。
結婚したら「信太宰治」になってしまうと悩む。
その過程で改めて太宰の文学に触れ、結婚の意味を考える……
というバカバカしい話を考えついたが、気付いたら寝てた。
(ちなみに両方とも実際にある名前。信太は秋田に多い姓)
(「宰治」は元は漢書初出の漢語。意味は「君を助けて国を治める」)
おまいらおはよう。
品評会参加者はラストスパート頑張って下さい。
167 :
◆VrZsdeGa.U :2009/09/13(日) 23:19:39.47 ID:c8u+YuWK0
よし終わった、予約
168 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 23:22:34.18 ID:kGczN8oD0
169 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 23:22:43.82 ID:CA3m7xqu0
ここまでまとめ完了です
◆VrZsdeGa.U氏、どうぞ。
170 :
【品評会】竹青譚1/5 ◆VrZsdeGa.U :2009/09/13(日) 23:23:00.18 ID:c8u+YuWK0
一年前、僕は勤め先を解雇されました。書面には業績悪化にともない、などともったいぶった文句が書き連ねてありましたが、
会社の保身のためということは明らかでした。あさましいようですが、解雇されなかった社員には
僕よりも明らかに劣る人間がまじっておりました。会社にとっては、俸給をはらう人間がすこしでも減ればよかったのでしょう。
うぬぼれるようですが、僕が悪いわけではなかったのです。
その後幾多の会社の面接にいき再就職を目指しましたが、どこからも色のよい返事は受け取れませんでした。
ご縁がなかったから、と体裁のよい文句を送られましたが、「不況だから」「三十を越えているから」といったところでしょう。
二年ちかく交際を続けていた女性も逃げていきました。「職がないから」「収入がないから」。やはり、僕が悪いのではないのです。
僕はしばらくアルバイトを続けながら生計を立てていくことにしました。しかし収入はもちろん減りますし、
貯金を切り崩す生活を続けるうち、僕の心はどんどん貧しくなっていきます。そして心に余裕が失いつつあったある日。
勤務の際、理不尽な要求をしてきた客を殴ってしまいました。もちろん即刻クビです。弁解の余地などございません、
こればかりは僕の責任です。僕がしっかりとした心を保っていれば、起きなかったことなのですから。
やがて、貯金を使い果たしました。家賃をはらえなくなり、アパートから追い出されてしまいました。
住居がないことが店長にばれ、新しい勤め先もクビになってしまいました。
そんな折、母が亡くなりました。父を早くに亡くした僕にとって唯一の肉親でした。
葬式の喪主を務めた僕に、親戚はそろって冷たい目を向けました。無職で家なしだということを知っていたからです。
なりふりかまわず、必死に助けを乞いました。だけど、誰もが冷酷に僕をあしらいました。失意のまま、僕は故郷を去りました。
身よりを、すべて失いました。社会と僕をつないでくれるものが、恨む暇もなく、すべて離れていきました。
干物のようにしょぼくれた心のまま、僕は図書館へと向かいました。太宰治の「人間失格」を読もうと思ったのです。
学生のころ読書家を自負していた僕は、とりわけ太宰の作品を愛読しておりました。ですが、「人間失格」の魅力だけは
わからなかったのです。社会から疎外されたことのない僕には、葉蔵の人生は共感できない物でした。
だから今であれば、この作品の魅力もわかるような気がしたのです。世間における「人間失格」の読み方は、
こんなにも駄目な人間がいるのだから自分はまだよいほうだ、と反面教師にするのが一般的なようです。
「人間失格」に救いを求めていた、と言えるでしょう。
図書館というわざとらしいほど静な空間に助けられ、読書は予想以上にはかどっていきました。かさなる不幸、人々のうらぎり、
人間不信、つづられている言葉の数々が僕の心をにぎりしめてくるようでした。読み終えて、人目も気にせず
大きなため息をつきました。こんな話だったのか。心は大きくふるえ、頭のもやもやした部分が浄化されていくのを感じました。
肩の力がぬけ、椅子にすわったまま放心していた僕は、やがてひとつの結論に達しました。
死のう。
不幸にも、一般の例に自分を当てはめることはできなかったのです。むしろ葉蔵に自分をかさねあわせ、ここまで来たら
死んでもよいのでは、と思えてきました。「人間失格」を生に向かうバネにするだけの力は、残っていなかったのです。
171 :
【品評会】竹青譚2/5 ◆VrZsdeGa.U :2009/09/13(日) 23:24:51.64 ID:c8u+YuWK0
翌日、自らの足で僕は近くの海へと向かいました。太宰と同じように入水して自殺するのは、
なかなか乙なものではないか、などと酔狂なことを考えていたのです。その日は鈍色の雲が空に重く垂れこめ、
海も何かの予兆のようにどよめいておりました。秋口でしたので人っ子ひとり浜辺には見あたらず、
茫漠とした場所に吹くつめたい風は、伸びきった僕の髪を容赦なく吹き荒らしました。砂場に足をふみいれると、
夏の残滓を思わせるゴミや漂着物があちこちに見受けられました。
よし、と言い聞かせるようにつぶやき、靴をぬぎ、海へ入ろうとしたその時です。
「平日なのに、なんでこんなところに来てるの?」
どこからか、甲高い声が聞こえてきました。思いとどまりあたりを見回すと、潮風に白いワンピースと
長い髪をはためかせた女性が、高台に立って手をふっています。
「仕事、嫌になっちゃったの」女性は、こうたずねてきました。
ざわついた海を背にし、僕は女性をぼんやりと見つめていました。暗い空の下でその肌はワンピースと同化するように
白くかがやき、遠目から見てもはっきりわかるほど、その顔はうるわしいものでした。女性がこちらへ近づいてきます。
砂場の上でパタパタと揺れる青いビーチサンダルが、僕の目を惹きました。
「もしかして、あなた無職?」彼女はにこやかな表情をみせ、気さくにたずねてきます。
「えぇ、まぁ……」まごついたまま、僕は彼女の問いに応じました。
歳は、二〇歳をやや過ぎたあたりでしょうか。ともすれば一〇代にもみえるほど、彼女は若々しい雰囲気をまとっております。
まるで一生老いず、永遠に若々しくあり続けるのでは、と思わせる雰囲気でした。彼女はへぇ、と合点したようにつぶやき、
「まさか、そんな恰好で海水浴にきたわけでもないしね。もしかして、自殺?」
と言いました。僕は思わずたじろいでしまいました。彼女のつぶらな瞳は、僕を強く見据えておりました。
こう来ると、まるで僕の心が読まれているのでは、と錯覚させられてきました。
「そんな、ところです」僕は白状する方をえらびました。
「そうよね、靴まで脱いじゃってるし」彼女は納得したかのように言ったと思うと、「私もそれが目的で来たの」
耳を疑いました。まるでホコリを息で掃くようなあっさりした口調で言われたものですから、驚くのは尚更でした。
彼女のにこやかな表情は、変わることなく僕の目を捉えておりました。思わず顔を背けたほど、強い眼光でした。
「嘘だと思ってるでしょ。ところが残念。本気」
それで疑いが消えるはずはありません。まるで深刻なところがうかがえない調子でしたから。
「確実に死ねる場所があるの」彼女は話を進めます。「ほら、あそこの断崖。まっさかさまに落ちれば溺れる暇もないわ」
彼女の細い指がしめす先には、のしかかってくるようにそびえた断崖がありました。彼女はずっと微笑んでいます。
恐らく、元からそういう癖があるのでしょう。ようやく、彼女が本気であるのだと確信させられました。
「どうせなら、一緒に死なない? 自殺は道連れ、世は情けって言うし」
172 :
◆Rqjd6LGmgI :2009/09/13(日) 23:25:37.44 ID:rJCN8fnJ0
よやくするです?
173 :
【品評会】竹青譚3/5 ◆VrZsdeGa.U :2009/09/13(日) 23:26:15.49 ID:c8u+YuWK0
彼女は妖しく微笑みながらそう言いました。ジョークを笑うだけの余裕は残されておりませんでした。死の淵に立ちながら、
場違いなほどに軽薄な態度を取る彼女に、むしろ戦慄をおぼえていたのです。白いワンピースと、恐ろしいほどにすきとおった肌。
僕はその時、彼女は人を冥界へと連れゆく死神なのではないか、と疑いました。
彼女の足が、断崖へと向かっていきます。ほらおいでよ、と手まねきして歩く姿を、僕は立ちすくみながら見ておりました。
いけない。後ろから何かに引っ張られるような感をおぼえました。いけない、ついていけばとにかくおぞましい所に着いてしまう。
矛盾しているようですが、僕は命の危険に脅えました。しかしいつしか、僕の足はつめたい砂を踏みあるいておりました。
何かに魅入られた、といえば月並みですが、そう形容するしかないほど、彼女のはなつ雰囲気が僕をとらえて離さなかったのです。
断崖を登るにつれて、彼女の輝きはいっそう増していくように思われました。一歩一歩軽快に、死に向かう雰囲気など感じさせぬ
彼女の姿は、ハイキングをしているようでした。僕といえばなお死の危険は感じておりましたが、歩みが止まることはありません。
着々と近づく死に脅える高鳴りと、彼女の魅力を味わう高鳴り。僕の心臓は、二つの側面を同居させながら脈打っておりました。
崖の中腹にさしかかった辺りで、彼女はだしぬけに立ち止まりました。何事かとたちどまった僕の足元を、彼女は指さし言います。
「足、ふるえてるわ」
確かに、僕の足はふるえておりました。様々な思いが入り混じった高揚に酔うあまり、気づかなかったようです。
「怖いんでしょ」彼女の口元は意地悪く笑みを作っておりました。「そりゃそうよね、誰だって死ぬ時は怖いもの」
そんなことはない。弁明しようとした時です。僕は両肩を強い力によって押されました。
彼女の両手がかける力でした。女性の、いえ、この世のものとは思えないほどの力でした。体勢を立て直そうと
前のめりになった僕は、勢いあまって足を滑らせてしまいました。後ろは、海です。
「ここから落ちても死ぬことはないでしょう。あなたには、まだ生きる気力が残ってるわ」
彼女の一声で、僕は我に返りました。気付くと、僕は岩肌に手を掛け、海に飛び込もうかという身を必死に支えておりました。
当惑したまま上に目を向けると、白いパンツが見えました。
「太宰になぞらえて入水自殺。確かになかなか乙なことだけど」ワンピースの裾からのぞくパンツは話をつづけました。
「どうせなら『竹青』に影響されたほしいものね。『人間は一生、人間の愛憎の中で苦しまなければならぬものです。
のがれ出る事は出来ません。忍んで、努力を積むだけです。学問も結構ですが、やたらに脱俗を衒うのは卑怯です。もっと、むきになって、
この俗世間を愛惜し、愁殺し、一生そこに没頭してみて下さい。神は、そのような人間の姿を一ばん愛しています』。うん、良い言葉」
握力が、だんだん無くなりつつありました。彼女がしゃがんでしまったため、パンツは見えなくなりました。
代わりに、彼女の美しい顔がのぞきます。彼女がすけべ、と無邪気に笑いました。
「生きる気力がない。生きる理由がない。そんなもの、生きてるかぎり無くなりゃしないし、どこにだって転がってるものよ。
それを探さないくせに自殺するなんて、みっともない敗北者のすることだわ」
174 :
【品評会】竹青譚4/5 ◆VrZsdeGa.U :2009/09/13(日) 23:27:16.36 ID:c8u+YuWK0
「しかし、自殺がゆるされないなんて、ひどいじゃないか。みっともないのなんのいったって、自殺者は立ち上がれないんだから」
僕は声を振り絞り反駁しました。「君だってそうだろう、君だって自殺したいんじゃなかったのか」
「生き続けることこそが、大事。これはね、敗北者からのアドバイスなのよ」
彼女は、笑顔を崩さずこう答えました。聞き終わるが早いか、僕の手は岩肌から離れていきました。
僕は通りかかった漁船に助けられ命をつなぎました。ずぶぬれの僕に向かって、助けて下さった漁師は、
「びっくりしたよ、何気なしに断崖のほうを見てたら、だしぬけに人が降ってきたんだからな。そんでもっていつまで経っても
上がってこねえと来たもんだから、こりゃ大変だと思ったぜ。遊びにしても、あんな高いところから飛び込む道理はあるめえ」
と笑いながらおっしゃいました。自殺とは思われなかったようです。僕は本当のことを言わず、追従するように笑いました。
したたった服を絞りながら、僕は女性のことを思い出しました。漁師にそのことを話したところ、
「女? いやぁ、俺は見てないな。よし、捜してみるか」
といって船を走らせてくれましたが、海に女性の姿は見当たりませんでした。崖にも登りましたが、同じことでした。
「そういや、一年くらい前だったか。断崖のてっぺんから若い女が飛び降りて死んじまったって話があったな。
まさかとは思うが、幽霊にでもでくわしたんじゃねえのか」
漁師は冗談めいておっしゃいました。あながち否定できない話でしたので、背中が薄寒くなりました。
それ以上手間をかけるのも申し訳なかったため、浜までおくられた後、漁師とは別れました。
翌朝になって新聞を調べても、女性が自殺したなどという話は記されていませんでした。
漁師の言葉が、頭をよぎります。自殺した幽霊に自殺を止められる。考えれば考えるほど、奇妙なことでした。
その後、僕は図書館へと向かいました。あの女性が言っていた、「竹青」を読むためでした。「竹青」。
どんな話だったか。タイトルは知っていましたが、拙い記憶力は内容を忘れておりました。かきだしは、
『むかし湖南の何とやら郡邑に、魚容という名の貧書生がいた』
読んだことがあるような、ないような。記憶は、未だあいまいとしておりました。
図書館の落ち着いた雰囲気は、読書の進捗を助けてくれました。読み終えると、胸は感動で高鳴りました。
なんと、生への意力に満ちた作品なのでしょう。魚容の人生は、僕の姿を映すようでした。話の展開、竹青の言葉、
僕の体験と類似していました。太宰の作品が鬱屈したものばかりでないとは知っていましたが、
あまりに満ち満ちた生の力に心打たれ、思わず目頭を熱くしました。同時に、作品の内容を忘れていた理由がわかりました。
僕が生への希求を忘れていたからでした。あの女性は冥界への送り人ではなく、自分を現世にとどめてくれる人だったのです。
僕は、かつての自分を恥ずかしく思いました。
175 :
◆HEac.4gNpNJJ :2009/09/13(日) 23:27:50.28 ID:apDBYdFJ0
せっかく書いたので予約。
176 :
◆7cy2QI8jBM :2009/09/13(日) 23:28:14.58 ID:IAJkNp3u0
ふおー! 予約って30分までだったのか!
あぶねぇ。死ぬかとおもた。
予約お願いします!
177 :
【品評会】竹青譚5/5 ◆VrZsdeGa.U :2009/09/13(日) 23:28:15.54 ID:c8u+YuWK0
その後、僕は住込みのバイトに就くことができました。ある日、勤め先で暇をもてあましていると、
「久しぶり」と声をかけてくる人がいました。逃げていった恋人でした。
「友達にね、あなたがここで働いているって聞いたの」彼女はたどたどしい声で言いました。「ずっと、謝りたかったの。
ごめんなさいって。あの時は私、どうかしてたわ。仕事がなくなった程度で、あなたのところから逃げようって思うなんて。
あなたが仕事を転々として、住むところもなくなったって聞いて、ずっと捜してたの。うぬぼれるようだけど、私なりに反省したわ。
本当に愛してるなら、そう言うところであなたを支えないといけないんだって。本当にごめんなさい。
もしあなたが良ければ、ずうずうしいお願いだってわかってるけど、もう一度私と付き合ってください」
そう言って彼女は頭をさげながら、僕の返答を待っていました。これも、あの女性からの贈り物なのでしょうか。
ともあれ、僕は無条件に彼女を許しました。愛憎の世界で、もう一度生きていくことを決めました。真剣に愛してくれる恋人の申し出を
どうして断れるでしょう。むしろ自殺をしようとした僕の方が悪く、それを断る道理はないように思えましたし、
何より僕はこれからを生きていく人間です。過去のことをあれこれと考えるよりも、すっぱり和解して、
すがすがしく生きていくことの方が、よいと考えました。
おそらく、僕に無条件に与えられるものはここまででしょう。あとは、自分の努力で全てを手に入れていかなければなりません。
人間の醜い部分が僕をくるしめることが、幾度となく訪れるでしょう。ですが、それは僕も同じことです。
人間は互いの悪を憎しみ合いながら、その先にある愛を見つけなければいけません。それが人間に与えられた使命なのです。
そう考えたとき、僕の頭を巣食っていた「死のう」という思いは、消え去っておりました。
あとがき
この作品は、太宰治の小説「竹青」のオマージュである。未読の方の興を削がぬため多くは語らぬが、
鬱屈なイメージがつきまとう太宰の作品でも異彩を放ち、それでいながら彼の生に対する率直な思いがつづられている作品である。
太宰の生誕百周年にあたってせっかくだから何か出来ないかと考えたところ、「明るい太宰」を人々に周知させる話を書く、
という考えが浮かんだ。どうも一般には「人間失格」に代表されるような暗い太宰のイメージが抜けきらず、
「明るい太宰」は馴染みの薄い存在であることに対し、他人事ながら、私は内心忸怩たる思いを抱えてきた。
なるほど人生には終始影のついて回る太宰ではあったが、作家としてはユーモアと生の希求に満ちた人間であったことを、
どうにか伝えられないかと考えてきた。だからこの作品は、願望結実のための試みともいえるのである。
素人の沙汰とはいえ、他人様の作品を剽窃することや、拙劣なる文才をもって著名な文豪を持ち上げることについては、
非難されても致し方ないと考えている。「余計なおせっかい」や「酔狂な所業」とおっしゃられる向きもあるだろう。
だが、あくまで作品において偽りは記さなかったつもりだ。作品には素朴な太宰への敬意と、私の今持っている力が
そのまま詰めこんである。オマージュという方法は、それを素直に発揮させるための手段と思っていただきたい。是非はあろうが、
私は作品の中ですべてを示した。そして拙作が、皆様の太宰に抱く印象を変えるきっかけになったら。この上ない幸福と考えている。
178 :
◆DSM7XB0fYQIy :2009/09/13(日) 23:29:27.82 ID:UXasWLU6O
予約ー
179 :
◆HEac.4gNpNJJ :2009/09/13(日) 23:29:29.27 ID:apDBYdFJ0
あれ、酉が変わってる……?
180 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 23:30:21.60 ID:WQPSWZNP0
yoyaku
181 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 23:31:15.98 ID:CA3m7xqu0
お疲れ様でした。
少し嫌な予感がしますが救済スレッドより◆O8W1moEW.I氏の作品を転載します。
トリップですが、仕様が変わっているようですよ。
【順番】
◆Rqjd6LGmgI
◆HEac.4gNpNJJ
◆7cy2QI8jBM
◆DSM7XB0fYQIy
182 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 23:31:32.18 ID:WQPSWZNP0
駄目か。今回はあきらめるお
183 :
津軽頂上決戦!大斜陽族グッド・バイ!(1/3) ◇O8W1moEW.I:2009/09/13(日) 23:32:19.26 ID:CA3m7xqu0
「また人間にやられておめおめと逃げ帰って来たか、二十世紀旗手よ」
大斜陽族四天王の一人、ダス・ゲマイネは、体中ありとあらゆるところに旗が刺さっているフラッグ怪人・二十世紀旗手に、そう冷たく言い放った。
「は、旗色が悪くなったのでございます……どうかお許しを……」
二十世紀旗手は跪き、ふかぶかとその旗でできた頭を下げた。が、必死の懇願もむなしく、四天王達はそれを冷ややかな目で見つめるだけであった。
そのうちに、四天王の一人ヴィヨンの妻が、二十世紀旗手に向けて歩き出した。そして何を思ったのか、ヴィヨンの妻は着物の裾を自らの胸のあたりまで引っ張り上げ、己の陰部をその場にさらけ出した。
「アンタ、終わりだよ」
ヴィヨンの妻は、股を二十世紀旗手の頭上にくぐすと、すぅっと息を吸い込んだ。
「ど、どうか、それだけは……!」
「アーッハッハッハ!」
その瞬間、ヴィヨンの妻の股間から、大量の尿があふれ出した。大斜陽族は、男も女も立って小便をする習慣があるのだが、ヴィヨンの妻はその小便が溶解液になっており、その能力を使って怪人の処刑係を務めているのだ。
尿が止まると、すでにその場に二十世紀旗手の姿は跡形も無くなっていた。
「ああ、我が大斜陽族の切り札、二十世紀旗手でも勝てないとは……もう終わりだ、死のう……」
そう言い残して、玉座の横を岩を噛むように流れる急流の人工川へ飛び込もうとする大斜陽族のリーダー・人間失格。慌てて、それを四天王の一人、きりぎりすが止めにはいった。
「キキィーッ! 人間失格様、どうかお考え直しください! たった今、着物が一反送られてきましたキィー!」
人間失格は、その着物を見るやいなや途端に血相を変えた。麻でできた夏物の着物は、最強の怪獣を作り出すために必要なキーアイテムだったからである。
「どうにか、なる……!」
そう人間失格がつぶやいた。
「パンドラ! この着物を、箱の中に入れるんだ!」
四天王の一人パンドラは、箱の中から怪物を生み出すのを得意としていた。手渡された着物を箱に入れると、パンドラは呪文を唱えた。
そのうちに、箱はギラギラと玉虫色に発光をはじめた。次第に箱は膨張し、中から膨れ上がってくる体積に耐えきれず壊れてしまった。
箱が壊れてもまだそれは膨張を続け、大斜陽族の面々を次々に押し潰し、大斜陽城も破壊されてしまった。
最終的に体長二百メートルほどになったその怪物は、人々によって俊足怪獣メロスと名付けられた。メロスは一路、日本に向かった。
184 :
津軽頂上決戦!大斜陽族グッド・バイ!(2/3) ◇O8W1moEW.I:2009/09/13(日) 23:33:07.17 ID:CA3m7xqu0
「申し上げます! 申し上げます! 隊長、あいつは酷い! 厭な怪獣です、悪い怪獣です。ああ。我慢ならない。生かして置けねえ!」
「うるさいっ! せっかくの、目をさます時の気持ちが最悪よ!」
隊長と呼ばれた女生徒は、突然駆け込んできた男を一喝した。
この女生徒、見た目はどこにでもいるただの女生徒である。だがその実態は、対大斜陽族防衛チームのリーダーでもあるのだ。
「話は大体分かったわ。とりあえず富士周辺に防衛ラインを敷いて、それから――」
その時、ラジオから流れてきた臨時速報が、女生徒の耳に入った。
「現在、俊足怪獣メロスは関東に接近しており、なお日本列島を北上中。富士周辺では月見草に甚大な被害が出た模様です」
「うそっ!? なんて速い怪獣なの?」
女生徒は、メロスが予想以上のスピードで日本列島を蹂躙していることを知り、驚愕した。
「準備にかかる時間とメロスの速さから考えると、本州は諦めるしかないわね。ならせめて、北海道にだけは上陸させるわけにいかないわ! なんとしても本州最北の地で、奴の動きを止めるわよ! 決戦の地は津軽。プロジェクト・HUMAN LOST、発動!」
◆
だが、津軽に配備された最新鋭の兵器でもってしても、メロスの俊足を止めることはできなかった。あまりに早すぎて、攻撃が当たらないのだ。それに、隊長である女生徒が、攻撃目標であるメロスを直視できないことも一層連携の乱れに拍車をかけていた。
「だ、だって、あの怪獣裸なんだもーん!」
人間失格から与えられた麻の着物を最初は着ていたメロスだったが、あまりの速さからくる摩擦で、その着物もいつの間にか焼け焦げてしまっていた。成熟した男性の裸体は、いつか王子様が迎えに来てくれることを信じているような夢見る乙女には、あまりに刺激が強すぎた。
結局、津軽防衛ラインは安々と突破されてしまった。メロスは海岸に向かった。海の向こうには、北海道の大地がもうはっきりと見えていた。女生徒は、ただその海岸で、メロスが通り過ぎていく様を見届けるしかないように思われた。
その時、女生徒の目に、一人の男が飛び込んできた。
「ちょっと、そこでなにやってるの!? 避難命令が出てるのよ! 早く逃げなさい!」
男は、大工だった。名を佐々木と言う。どうやら、小さな小屋を作っている最中であった。
185 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 23:33:41.85 ID:7IW+XP720
お題ください…なるべく簡単な奴で…
186 :
津軽頂上決戦!大斜陽族グッド・バイ!(3/3) ◇O8W1moEW.I:2009/09/13(日) 23:34:35.74 ID:CA3m7xqu0
「嬢ちゃん、そうはいかねえ。俺にも男の意地ってもんがあらぁ! 大工ってもんは、例え雨の日も風の日も、依頼された家を作りつづける。そういうもんでぃ。
俺は、この家と添い遂げる覚悟がある。分かったら嬢ちゃん、早くそこをどくんだな。嬢ちゃんも一緒に、あいつに踏みつぶされちまうぜ」
男の鉄の意志の前では、女生徒はどうすることもできなかった。
地響きと共に、メロスが男に接近してきた。男が踏みつぶされるまであと数百メートル、あと数十メートル――その瞬間、男は甲高く釘を小屋に打ちつけた。辺りには、釘と金槌の当たる音が軽妙なリズムで鳴り響いた。
――トカトントン、トカトントン
すると、突然さっきまでの地響きが、ぴたっと鳴りやんだ。
眼を伏せていた女生徒も、何事かと驚き、はっと顔を上げた。そこには、まるで全てのやる気を吸い取られたかのように呆然と立ち尽くすメロスの姿があった。
女生徒も大工の男も、その様子に呆気にとられたが、女生徒はすぐに一つの可能性にたどりついた。
「そこの大工! そのまま小屋を作りつづけなさい! 早く!」
言われるがまま、また釘を打ちつける大工。
――トカトントン、トカトントン
メロスは、体中の力が抜けたかのように、突然ぐらぐらと揺れ始めた。女生徒は確信した。メロスの弱点は、この釘を打つトカトントンという音なのだと。
――トカトントン、トカトントン
メロスは完全に己の体を支える力を失い、ぐらりと後ろに倒れた。ズシーンという音と共に、凄まじい地響きが到来した。
「やったあ!」
ここに、人類の勝利が確定したのであった。
◆
メロスを倒した人類は、いつの間にか大斜陽族が壊滅していたことも知り、ついに世界に平和が訪れた。
人々は、久しぶりの平和を自由に満喫していた。だが、そんな日々も長くは続かなかった。
「きゃああああ!」
闇を切り裂く、突然の女の悲鳴。
駆け付けた警官は、女から信じられない話を耳にした。
彼女の家の障子が、大量の男性器の群れに突然突き破られたというのだ。
異変を察知した女生徒は、すぐに調査を開始した。
「隊長、我々のイチモツで、事件現場を再現してみました!」
「もう……嫌……」
次回からは、新シリーズ・大太陽族編が始まるよ。さあ来週もみんなで見よう!
<つづく>
187 :
◆rmqyubQICI :2009/09/13(日) 23:34:46.76 ID:apDBYdFJ0
>>181 ありがとうございます。
これでいいのかな……?
188 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 23:36:07.67 ID:CA3m7xqu0
案の定 行数オーバーでしたので、最後の空行を削除させて頂きました。ご了承下さい。
では◆Rqjd6LGmgI氏、どうぞ。
【順番】
◆HEac.4gNpNJJ
◆7cy2QI8jBM
◆DSM7XB0fYQIy
189 :
読書感想文が精一杯 1/1 ◆Rqjd6LGmgI :2009/09/13(日) 23:36:27.96 ID:rJCN8fnJ0
本当のことを言っちゃえば私は少しもこの小説の内容に共感することが出来なかったです。だって色々とおかしいんだもん。
最初からメロスはとてもおかしいです。捕まったあと逆ギレっぽくイバったかと思ったら、そのまま敬語で「妹の結婚式に参加させ
てください」なんてことを言う。なんだよその変わり身。ていうか、おまえ、妹さんの慶事が控えてるのに殺人未遂なんておこすなよ。
従姉妹の美佳お姉ちゃんの結婚式の直前に、婚約者に数千万の借金があることが発覚して大騒ぎになったことを思い出しました。結
局縁談は破談になって、美佳お姉ちゃんは三十過ぎてまだ独身です。
そのあと、メロスは親友、名前は長いからセリと略します、を人質に置くといいます。そこで私はまた唖然としました。友達を身代
わりにする、とは何事かと思う。私にとって一番の親友はC組の東上由希子です。知っての通り、もう高校辞めちゃったけど。私は何
があっても、由希子を身代わりになんかしない。由希子だってそんなことはしないと思う。
で、王様は性格が悪いらしくてメロスが遅れてくるものだと思って身代わりを許可する。すごくアバウトだと思う。大体王様は人が
信じられなくて人を殺している設定なのに、ここでメロスを逃したらまた命を狙われるとか考えないんだろうか。わからないです。
こうして、メロスはセリを残して一人のうのうと結婚式に参加します。で、結婚式ではいかにもうさんくさい年長者の説教をしたり
してました。お酒が入ると説教したがる、こういう大人っていますよね。先生も結構そういう気があるって由希子から聞いているんで
気をつけてください。
ここで私がメロスのことを一つ評価したいのは、「自分はこれから殺されるんだ。悲劇の主人公なんだ」的な発言を妹やその他大勢
にしなかったことです。そうやってすぐ他人に同情を求めるような男には正直ウザいので、メロスがそうじゃないのには少しだけ好感
がもてました。
でも、その好感もすぐに吹き飛びました。好きな小唄を唄いながらぶらぶら歩く、とか信じられない。その間もセリは縛られて不安
な思いをしているのに。なのに鼻歌とか。私は由希子の悩みや不安の相談を受けて、色々なことを知ってるけど、由希子が不安な気分
なときにはこっちも不安で、鼻歌なんて歌う気分になったことは一度もなかったです。
そのあとメロスは、激流とか山賊とか(大体山賊なんて用意しているのは王様がメロスが戻ってくるって思ってた証拠じゃん)を乗
り越え、そこで体力が尽きて挫折します。鼻歌なんて歌って余裕をかましてるからだと思った。メロスはあーだーこーだー自分に弁解
したあとにふて寝してしまう。男の人って嫌なことがあると決まってふて寝するのは何故なんだろう。とっても不思議です。
目覚めて、気が変わったらしいメロスはまた走りだします。で、結局メロスは最後には間に合うんだけど、そこでも私は呆れること
になりました。「悪い夢を見た」とか正直に話すのは大人としてどうなのよ、と思いました。
世の中には黙っておいたほうが円滑に進むことが一杯あると思います。なんでも正直なのがいいなんていう考えはランドセルととも
に小学校で卒業するべきだと思う。先生だって、「教え子である由希子とラブホに入った」なんてことを馬鹿正直に奥さんに話したり
はしてないでしょ? つまりそういうことです。だから私は結局最後まで、このお話に現実味を感じることが出来ませんでした。
先生はどう思いますか? 例えば、私には狙っている短大があって、その推薦が欲しいんですが、私は誠実に自分の力で手に出来る
ように努力したほうがいいのでしょうか。メロスを見習って。そうすると、正直に知っていることを話したりすることになると思いま
す。例えば教育委員会とかに。私はどうすればいいのかなと悩んでいます。先生がどう考えているかを、ぜひ知りたいと思います。
190 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 23:38:09.00 ID:CA3m7xqu0
お疲れ様でした。
◆rmqyubQICI氏、トリップはこれでよろしいでしょうか?
よろしいようでしたら、どうぞ。
【順番】
◆7cy2QI8jBM
◆DSM7XB0fYQIy
191 :
同じ糸のムジナ 1/3 ◆rmqyubQICI :2009/09/13(日) 23:38:55.23 ID:apDBYdFJ0
水曜、夜十一時前。
私はちょっとした問題を抱えていた。携帯電話の画面を見つめながら、もう三十分も悩んでいる。
携帯を手にとる前も、たっぷり三十分ほど頭を抱えていた。
別に命に関わるとか、取り返しのつかないような問題では全然ないのだけれど、ことをそのまま白
状すれば必ず馬鹿にされる。あるいは、呆れられて「そんなことは自分で考えたまえよ」と電話を切
られるに違いない。
「確かにひとりでやるべきことなんだけどなぁ……」
独り言ちる。そうやってまた数分悩み、私はようやく腹をくくった。
◇◇◇
僕の携帯に着信があったのは、水曜の夜、十一時を過ぎたころだった。
「そういうわけで、ちょっと君にも考えて欲しいんだ」
その友人――着信の主――いわく、「『太宰治』を題材に掌編を書け」という課題が出された。し
かし彼は筆も遅いし、何よりそういったものを書いた経験がない。そして考えた結果、自分ではどう
にもなりそうにないので僕に電話してきたのだという。
「それはなんとも……」
うさんくさい。そう続けそうになったのを、どうにか飲み込んだ。
電話をかけてきたときの慌てよう、今でっち上げたようなレポートの話、そして『太宰治』。大体
の見当はついたけれど、まだそれと決めつけるには早い。
僕はすこし考えて、さも気の毒そうに言ってやった。
「いや、君も大変だね。同情するよ」
「それじゃあ……」
「ああ、もちろん協力するとも。僕と君の仲だろう?」
ありがたい、と彼はなかば叫ぶように言った。
「ところで、その講義の先生について教えてほしいんだ」
「……え、先生についてかい?」
『まずい』と、僕の耳にはそう聞こえた。笑いを噛み殺すのに少し苦労する。
「やはり高い評価を狙うには、先生の情報も必要になってくるだろう?」
本当はそんなこと、考えたこともないけれど。
192 :
同じ糸のムジナ 2/3 ◆rmqyubQICI :2009/09/13(日) 23:40:01.12 ID:apDBYdFJ0
彼はしばらくううんと唸ったあと、苦しげにこう返してきた。
「他学部の先生だし、よく知らないんだ」
ここは追撃の一手。
「おいおい、君のPCはなんのためにあるんだい?」
「えっ?」
「大学のページから教員名やシラバスの検索くらいできるだろう?」
「あ、ああ。そうだな、そうだけど、今ちょっと外出中でさ」
「おいおい」
大袈裟に溜め息。
「呆れたよ、君。やる気は認めるけどね、そんなことでは――」
「わ、わかった、悪かったよ! それじゃあまた……」
おっと、いけない。切られては元も子もないし、いったん引こう。
「ま、今は別のやり方を考えようか。その講義では太宰のことだけやったのかな?」
「うーん、そうだね。太宰のことだけだ」
「宮沢賢治や坂口安吾、『津島修治』なんかは?」
「ええと……いや、やってない」
うーん、と今度は僕が唸った。ちょっとくらい下調べしていたっていいだろうに。
「あっ!」
ここからどうしたものかと僕が考えを巡らせていると、向こうから頓狂な声が飛んで来た。
「どうしたんだい?」
「いや君、申し訳ないんだが、時間がまずいんだ。その……そう、これから予定があって」
よくもまあ、そんな分かりやすい嘘を。僕は一瞬哀れに思ったが、ちょうどいい、ここで仕掛ける
ことにする。
「ああ待ってくれ。今ちょっといい方法を思いついたんだが、後にした方がいいかな?」
「本当に!?」
思わず噴き出しそうになるが、どうにか堪えた。
「ああ、本当だとも。適当な長さの掌編を見繕って、パロディ作品を書けばいいんだ。一から書くよ
りは幾分かましだろう。
幸いにも、僕はそれに使えそうな作品を知っている」
「題名を教えてくれ!」
193 :
同じ糸のムジナ 3/3 ◆rmqyubQICI :2009/09/13(日) 23:40:47.99 ID:apDBYdFJ0
「『氷河鼠の毛皮』という。授業でやっただろう?」
「あ、ああ、あれか。うん、知っているとも。それじゃあ早速取りかかるよ、ありがとう!」
そう言って彼は電話を切った。
それから僕は、ちょっと考えるふりをした。外出中だと言っていたのに、一体どうやってとりかか
るのだろう。PCではなくワープロを肌身離さず持ち歩いているとでもいうのだろうか。太宰につい
てしかやっていないはずなのに、宮沢賢治の作品を『あれか』って、一体『どれ』なんだ。
堪えきれなくなって、僕は噴き出した。
「おい君、どういうことだ!」
ようやく彼から電話がかかってきたのは、その週の土曜。もう日も沈む時間だ。
「まったく、ずいぶん遅かったね。ここ数日君からの電話が楽しみでならなかったというのに」
僕がそう返すと、彼はひどく疲れたような溜め息をついた。
「ああもう……勘弁してくれ。こっちは真剣に相談したっていうのに」
「ははは、ごめんごめん。まあ大事になるような話でもないし、許してくれよ。まだ時間はたっぷり
あるだろう?」
一呼吸おいて、僕は三日前から準備していた台詞をやっと吐き出した。
「まさか『課題』の提出期限が、『日曜日の夜十一時半』というわけでもないんだから」
缶
194 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 23:42:01.51 ID:CA3m7xqu0
お疲れ様でした。
◆7cy2QI8jBM氏、どうぞ。
【順番】
◆DSM7XB0fYQIy
195 :
六〇年越しの友愛 1/5 ◆7cy2QI8jBM :2009/09/13(日) 23:42:29.98 ID:IAJkNp3u0
――ね、一緒に死なない?
頬を真っ赤に染めて、彼女は言った。
*
「明日が本当の本当の締め切りなんですからね! 親が死んでも右手が折れても、明日に
は原稿あげて下さいよ。お願いしますからね!」
がしゃん。気疲れもあってつい電話を乱雑にあつかってしまう。周りから怒りとも同情
とも付かないような視線を向けられて、僕は苦笑いを浮かべながら頭を下げた。
まったく、締め切りくらい守ってくれってんだ。
誰にとも無く一人ごちる。だがまあ、この業界に入る前から散々言われてきた事だ。編
集は小説家の機嫌とってなんぼ。辛い職業だぞ。
それでもこの職につく、と決めたのは僕だ。幼い頃小説家になりたいと思い、大人にな
って無理と悟っても小説に関わって生活したいと思ったのだから、僕が今置かれている状
況に文句を言ったってしょうがない。例え、才能なんて微塵も感じない先生の編集をやら
されていても、文句は言えないのだ。
僕は大きく溜息をついて、椅子から立ち上がった。
*
家についたのは深夜一時を回った頃だった。マンションはぽつぽつとした明かりを漏ら
すばかりだ。仕事中は我慢できるが帰宅してこんな風景を見ると、編集なんか止めてしま
いたい、と思ったりもする。
それでも重い足を引きずって三階の角部屋を目指す。ふと気になって三〇八号室に目を
やるが、部屋の中は暗い。もう寝てしまったのだろうか。知らず、溜息が漏れる。
弱音をかき消すようにドアを開け、鞄を放る。スーツを衣文掛けに吊るすのも億劫でフ
ローリングに脱ぎ散らし、ベッドに倒れこんだ。
そのままぐったり横たわって、このまま寝てしまおうかなどと思った時、携帯の着信音
が部屋に響いた。気だるい体に鞭打って電話に出る。
「もしもーし。今日飲まない?」
196 :
六〇年越しの友愛 2/5 ◆7cy2QI8jBM :2009/09/13(日) 23:43:44.68 ID:IAJkNp3u0
能天気な声が鼓膜を叩いた。
サンダルをひっかけて、ドアの鍵も閉めずに家を出る。だが問題は無い。目的地はすぐ
隣、三〇八号室だ。
ノックもせずドアを開けると、室内の照明はパソコンのモニターから漏れる僅かな明か
りだけだった。その奥に、小柄な黒い影。
「部屋の電気くらい点けろよ……」
あはは、という笑い声と共に蛍光灯が発光する。
部屋にはイズミがいた。病的に細い肩、腰辺りまで伸びた髪。こけた白い頬とは不釣合
いの大きな黒い瞳。白いくたびれたシャツと黒のスウェット。一週間前と変わらぬイズミ
の姿だった。いや、少しやつれたように見える。何かあったのだろうか?
「かずちゃん。帰ってこれたって事は、もう原稿あがったの?」
「まさか。それだったらもっと嬉しそうな顔してる。……明日にはあがるはずだよ。今日
帰ってこれたのは原稿が遅すぎてもう何もすることが無くなったから」
「そりゃあご愁傷様だね。まあ飲もう飲もう」
部屋の隅から未開封のウィスキーの壜とコップを引っ張り出し、イズミはソファーに腰
掛けた。僕も座布団を引っ張って、机を挟んで向い側に腰掛ける。
コップになみなみとお酒を注ぐと、それを一気に飲み干す。初めの頃は危ないんじゃな
いかと危惧したものだが、全くもっていつものイズミだった。
威勢のいい飲みっぷりを横目に、僕もウィスキーに口をつける。アルコールの風味が鼻
腔をつくと、ひりつくような熱さが咽を焼いて、それからぽかぽか胃が温まる。早くもい
い気分になっていた。実は、そこまで強くない。
「しかし困ったものだよね。原稿をあげない小説家ってさ。僕みたいに二日三日で終わら
せればいいのに。かずちゃんも大変だね」
「まず書く事すら殆ど無い奴が何を言う。それに、殆どの作家は二、三日じゃ原稿あげれ
ないもんだよ。お前がおかしいだけ」
イズミは一瞬柳眉を逆立てるもすぐに、あはは、と笑った。
*
僕がイズミについて詳しく無い。けど僅かな知識の中で確かなことが二つほどある。
197 :
六〇年越しの友愛 3/5 ◆7cy2QI8jBM :2009/09/13(日) 23:44:30.21 ID:IAJkNp3u0
一つが、並々ならぬ文才を持っている事。
本音を言うと、僕が小説家になるのを諦めた理由の一つが、彼女だ。流麗な文体、完成
されたスタイル。そして読者を強く引き込んで離さない物語。どうあがいても追いつけな
い。そんな気がして僕は夢を捨てた。この所、彼女は執筆していないのだが。
正直、彼女の為なら何をも捨てられる。そう思ってすらいる。
そして、もう一つ。
僕が彼女について知っている事は。
――彼女、津島イズミは自殺願望を持っているという事。
*
「――ね」
ウィスキーも殆どなくなりかけた時、イズミがぼんやりとした声を出した。言っておく
が、飲んだのはイズミだ。僕は少しだけ。
どうした、とは問わなかった。イズミの白い頬は真っ赤にそまり、瞳の焦点はあってい
ない。酩酊状態明白だ。
そんなとき、彼女が決まって言う事がある。目尻を下げて優しく微笑みながら、彼女は
悲しい言葉を吐き出すのだ。
「一緒に死なない?」
それが彼女の言葉だったか、僕の脳が引っ張り出した記憶なのかは解らなかった。うん、
僕も相当酔っていた。
そう、酔っていたから。いつもなら曖昧に御茶を濁すのに、今日は何故だか疑問が首を
もたげた。いや疲れていたからかもしれない。人生に、仕事に。
「……なんでイズミは、死にたいと思うの?」
疑問は、口に出してしまったら止まらなかった。蔓を伸ばし、葉を広げ、心の奥深いと
ころまで達して燻っていた思いと絡まる。
198 :
六〇年越しの友愛 4/5 ◆7cy2QI8jBM :2009/09/13(日) 23:45:18.31 ID:IAJkNp3u0
「僕はさ、小説家になりたかった。いや、今でもなりたい。でも諦めたんだ。自分に才能
が無いって解った。自分より才能がある奴を見つけた。そいつは凄くて、本当に奇蹟みた
いな奴だ。人の心を抉ったかと思えば、優しく抱擁するような。手放しで楽しめる喜劇を
演出したかと思えば、眼を背けずにはいられない悲劇を画策するような。そんな文章をか
く奴だ。
――君のことだよ、イズミ」
イズミは未だ焦点の合わない瞳で僕の方を見ていた。彼女は今、何を見ているんだろう。
「だからさ、君には死んで欲しくない。目の前にある奇蹟を、まだ見続けていたい」
静寂が部屋に満ちた。僅かにイズミの呼吸が聞こえるだけの部屋。それを破ったのは、
イズミの消え入りそうな声だった。
「例えば一家心中したのに私だけ生き残った事への罪悪感だとか、不摂生がたたってもう
随分体にボロがきてるとか。でもそういうのは私を形作っている事で、自殺願望の直接的
な理由じゃない。だから言うとしたら、私が私であるから死にたい。私を満たしている孤
独が私そのものだと言うなら、私はその孤独故に死にたい。罪悪感故に死にたい」
孤独なんかじゃない。言葉は声にならなかった。彼女の才能を認めているからこそ、解
ってしまった。いくどと無く彼女の文章を読んだからこそ解った。彼女の描く人物はみな、
自分を異物を認識していた。その能力故に、その思想故に、その過去故に。
それは全て彼女自身の事だったのだ。彼らは代弁者だった。『人間失格』と言われた少
年は、その実彼女自身を指していた。
だからもう、僕が彼女にかける言葉は残されていなかった。
力なく、項垂れた。
「ね」
彼女は言った。いつも呼びかけるように、僕に向けて。
「一緒に死なない?」
「……ごめん」
「そう」
彼女の表情は見なかった。けど、見なくとも、解った。
199 :
六〇年越しの友愛 5/5 ◆7cy2QI8jBM :2009/09/13(日) 23:46:03.57 ID:IAJkNp3u0
それからの話をしよう。
津島イズミは、あっけなく死んだ。玉川上水で溺死している所を発見されたのだ。死体
は二つあり、片方は男性だった事から、恋人との入水心中では無いかとワイドショーが喧
伝していた。けど、僕は彼女に恋人が居たなんて知らない。恐らく一番近い位置にいただ
ろう(今となっては定かで無いが)僕が知らないから、恋仲ではなかったんだと思う。
そう信じたい。
イズミが自殺した後、僕は会社を辞めた。それから、小説を書き始めた。
幸運が重なって、芥川賞という賞の受賞候補に上がった。結局、受賞は出来なかったが。
これは戯言だが、芥川賞はイズミがどうしても入選したいと言っていた賞だった。何か
思い入れがあったのかは知らないが、なんとも皮肉な事だ。
そして今、僕はイズミの墓参りに来ている。三鷹の禅林寺にひっそり建てられた墓だ。
伝えたいことは、沢山あった。
けれど何より先に浮かんだのは、後悔だった。六〇年越しの後悔。
「今度も、一緒に死ねなくて、ごめんな」
<終>
200 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 23:46:49.23 ID:CA3m7xqu0
お疲れ様でした。
では最後に◆DSM7XB0fYQIy 氏、どうぞ。
【順番】
−−−
201 :
人間補格 1/3 ◆DSM7XB0fYQIy :2009/09/13(日) 23:48:42.90 ID:UXasWLU6O
諦めの多い人生だった。
ある日目が覚めると僕は重度の障害者であった。右腕と左足があらぬ方向に向かって湾曲していた。何事かと周りを見回すと親が嬉しそうに僕の名前を呼んでいた。
何故か二十歳ぐらい老け込んでいる様に見えた。返事をしようとした時に自分の声が一切出ない事に気がついた。唖になったらしい、医師がそう判断した。
僕は七歳のある日、突然脳震盪で倒れそれから目覚める事無く十二年間、延々と寝続けたらしい。ベッドの中で寝続けた僕を両親は必死で介護してくれたそうだ。
僕はその自分の身体の形のいびつさに全く馴れることが出来ないまま、退院の日を迎える事になった。車椅子で運ばれる僕の身体を見た通りすがりの人が、一瞬驚きすぐに目を逸らすのが見えた。
その人の目が暗にこう語っている様に思えた。『人じゃない。あれは別物だ』
ショックだった。でもその時僕の覚悟はしっかりと決まった気がする。それはどちらかといえば諦めに近い覚悟だった。自分のこの悪夢の様な境遇に馴れてしまえばいい。
当時の僕はまだ七歳の子供で言葉を知らなかった。今考えるとこういう事だろうか。
痛みを感じるという機能は生きていく上で必要な感覚であるけど、時と場合によっては邪魔な物にしかならない。それに人は美醜によって生きている訳ではない。
ただしそれは寂しい人生を彷彿とさせるそんな判断だった。他者を必要とする環境や経験、おそらく人が人生といった漠然とした物を想像する時に思い浮かべるほとんどを諦めるという事だ。
自動的に僕の人生からは親しい友人や大切な恋人、結婚や子供といった選択肢が消えていった。むしろ最初からなかったのに気づいたというのが正しい。
それではまず何をしようかと思った。する事がなくなった自分には今や無限と言えるほどの膨大な時間だけが特別に与えられたように思えた。もちろん子供だからぼんやりと感じたという程度に。
まずは知識が必要だと思った。生きるためにではなく、安易に死に甘えたくならないために。実質的な大量の知識が必要だった。そして何よりこの世界の成り立ちを知りたかった。
多分僕はこの世界から弾かれた存在だ。だからこそ必死で、それこそ捨てられた孤児がすがりつくかの様に、世界に対して求愛する必要があったのだと今になって思う。
自分ではよく分からなかったが、文字を覚える必要に迫られていた。親はすでに色々な事を諦めていた。テレビを垂れ流し、台所で呆然としている母親、それが僕の当時の原風景だ。
テレビは徹底的に猥雑で享楽的だった。情報は常に更新され、移り変わっていくがその内容はほとんどがないに等しい物ばかりだった。
それは人生に飽きてしまわないためのオモチャ箱。日々の憂鬱を回避するために求められた必死の逃走回路。そこで必要とされる物は速さや、明るさ、最低限の道徳、安心感。
当時の飢えていた僕は当然のように余すところなく、そのすべてをしゃぶり尽くした。
親はあまり僕に話掛けなかったので、自然とテレビが僕の親代わりだった。一方的な干渉。受け取るだけの僕。
楽しげだったり生真面目だったりする気難しいブラウン管の画面をチカチカする目でずっと眺める。
テレビの中では嘘みたいに和気あいあいと誰もが楽しそうで、時折自分の家庭となんでこうも違うのかと首を捻った。
そのうちに放送禁止用語の中に自分の様な身体に障害を持つものを揶揄する言葉があるという事を知ってしまった。
衝撃だった。なによりその臭い物に蓋をするという様な、恵まれた側からのあまりに一方的な感覚が信じられなかった。それならば直接言われた方がまだいくらかましだとそう思えた。
それと同時に知りたいという欲求が自分の中で膨れ上がり、我慢できなくなった。親には期待できない。ならばどうすればいいのか。
当時家の中にはインターネットという便利な物がなかった。外に出なければならない。
202 :
人間補格 2/3 ◆DSM7XB0fYQIy :2009/09/13(日) 23:49:37.17 ID:UXasWLU6O
親に頼みこみ図書館に連れていってもらう。母親は車の中でもどこか呆然としていて、信号が変わる度に気が気ではなかった。
図書館の本を虱潰しに読み漁った。とにかく読み漁った。最初の方は何回か付き合ってくれた親も、そのうち呆れて図書館員に僕の事を頼み込み、車でどこかに出かけてしまった。
障害関係の本を読み進めていく内に自分がごく軽度の障害である事が分かってきた。手が利かず、足がなく、声が出なくてもやれる仕事はいくらでもあった。
涙が出ていた。嗚咽ばしった声こそ出なかったが、喉からはふいごの様に空気が漏れていた。図書館員が心配そうに駆け寄ってきたがどうにも止まらなかった。
それからまずは文字の書き方を取得した。ほとんど感覚のない左腕にゴムの帯を巻いてペンを縛り付ける。目の前の紙の上を感覚のない肉の塊が何度も何度もずるずるとはいずり回る。
ようやく自分の名前が書けるようになった頃には一週間がたっていた。それと同時に車椅子を自分で操作する技術も覚えなければならなかった。
やらなければいけない事が山ほどあった。多分ありすぎたのだろう、気持ちよりも先に身体が悲鳴を上げていた。僕は高熱を出して倒れていた。
母親が、無理をするなと醒めた口調で言ってきた。気づいた時には割れるように痛む頭を抱えながら必死に『むりじゃない』と筆談を書いていた。
しばらくの間図書館で過ごしていた僕は自分が無意識に必死で探していたとある物を捜し当てた。放心したようになってしまった。
世の中には物事を知る事自体が仕事になる職業があった。それは世界を知りたい僕にとって天啓ともいえる発見だった。大学の教授や研究者たち、まだ証されていない世界の姿を見る、そんな仕事。
僕はゴミ捨て場から中学レベルの参考書を拾い漁って勉強し始めた。すでに小学生程度の知識はテレビから得ていたためだ。
それでも参考書に拡がるまるでパズルの様に楽しいそれらは、嫌がる子供たちというテレビからの知識からは余りにかけ離れていた。
僕は夢中になって解き続けた。時間が経つのを忘れて、机にしがみついた。その様子を見た両親が、学校にいってみるかと提案してきた。
自分としては大検を受けるつもりだったのだけど、学校に興味がないといったら嘘になる。同世代の人間が集まっている学校という空間はどんな所なんだろう。
楽しい事は間違いないらしい。なぜならあれだけ生徒たちが嫌がっている勉強が楽しい物なのだ。それより楽しい事がたくさんあるに違いない。
多分ぼくが諦めたあの友人や恋人といった、家族以外の人と過ごす時間が楽しいに違いない。ドラマや小説で耳年増になっていたため、膨らむだけ膨らんでいた。
一ヶ月後に僕がとうとう高校の参考書をやり終えた頃、母親が定時制高校で特別に障害者の受け付けをしている所のパンフレットを持ってきた。
定時制でやる勉強ならもうほとんど済ませてしまったていたし、まだ大検までかなりの日数が残っていたため、僕はその提案を断り大検を受けるつもりだと筆談した。母親は難色を示した。
「大検なんて受けてどうするの……それより何か資格でもとってみたらどう?」
僕はあと一年しっかりと勉強して大学を受けるつもりなんだと、少し勇ましい気持ちでメモ帳に書き込み、母親に見せた。
「……ごめん、ごめんなさい。いまあなたを大学に行かせてあげるだけのお金は家にないの」
僕が抱いた最初の夢はこんな風にあっさり打ち砕かれた。そういえば入院費や手術代でたまった借金の事で両親が言い争っていたのを覚えている。二人とも疲れ切っていた。
ふと嫌な考えが頭をよぎった。なぜ早めに死んでしまわなかったのだろう。助かったのは良かった。でもその後も日々は続いていく。なぜ僕は。
「ごめんなさい」
ゴムの帯で止められた手が行き場もなくどっしりと重くのしかかっていた。
203 :
人間補格 3/3 ◆DSM7XB0fYQIy :2009/09/13(日) 23:51:32.83 ID:UXasWLU6O
それからも勉強は止めなかったし、大検にもすんなり合格した。僕は晴れて高卒という資格を得た。親は証明書を額縁に飾った。でも僕は。
見失っていた。途方に暮れていた。奨学金が出るほどに頑張ってみたらどうだろう、そうも思ったが果たしてこのいびつな身体に大学が将来を見いだしてくれるのだろうかという疑問が浮かんだ。
そのままやんわりとまた自宅と図書館を往復する生活に戻っていった僕は、たぶんひどく死んでしまいたかった。何も、手に、つかない。――多くを望みすぎた愚か者は、痛い目を見て賢くなりました――
僕は初めて自分の境遇を呪った。自分の曲がった手や足が煩わしかった。今すぐ捨ててしまいたくなった。――何もできない怠け者は追い出される運命です――
僕が手に取った画集は、有名な狂人の画集だった。ひまわりが狂ったように咲き乱れている。その画家は誰よりも世界に求愛し呪っていた。
僕には分からない感情と思考で、それでも確かにこの世界の美しさの秘密を追い求めていた。それを見た僕は、どうすればいいのか分からなくなってしまった。
僕はペンで自分のいびつな手を描き始めた。ひどくみじめで、落ち着く相反した感情が僕を襲い、何かが決定的にはまった気がした。
世界は美しく醜かった。差別的で平等だった。もう自分の中に寂しいという感情はなかった。
そこでは僕は世界に求愛し続け、世界は挑発し続けていた。なにもいらなかった。まだ続いていくこの人生に、僕は初めて生まれて来たことを感謝し泣いた。
《終わり》
204 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 23:52:06.87 ID:CA3m7xqu0
現在、週末品評会180thの投票受付中です。今回の品評会お題は『太宰治』でした。
投稿された作品は■まとめ
http://yy46.60.kg/test/read.cgi/bnsk/1252851129/l50 -週末品評会180th- にてご覧頂けます。
投票期間は2009/09/15(火)24:00:00までとなっております。
感想や批評があると書き手は喜びますが、単純に『面白かった』と言うだけの理由での投票でも構いません。
また、週末品評会では投票する作品のほかに気になった作品を挙げて頂き、同得票の際の判定基準とする方法をとっております。
投票には以下のテンプレートを使用していただくと集計の手助けとなります。
(投票、気になった作品は一作品でも複数でも構いません)
******************【投票用紙】******************
【投票】:<タイトル>◆XXXXXXXXXX氏
【関心】:<気になった作品のタイトル>◆YYYYYYYYYY氏
<気になった作品のタイトル>◆ZZZZZZZZZZ氏
**********************************************
― 感 想 ―
携帯から投票される方は、今まで通り名前欄に【投票】と入力してください。
たくさんの方の投票をお待ちしています。
時間外の方も、月曜中なら感想、関心票のチャンスがあります。書いている途中の方は是非。
205 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 23:52:40.79 ID:apDBYdFJ0
お疲れ様でした。
お手数おかけして申し訳ない。
206 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 23:53:17.21 ID:CA3m7xqu0
― 第180回 週末品評会一覧 ―
No.01 死に至る病 ◆LGFSEgAm7EDp
No.02 誰も知らない、言ってない ◆pxtUOeh2oI
No.03 玉川上水純愛心中妖言 ◆fSBTW8KS4E
No.04 走れエロス ◆VrZsdeGa.U
No.05 竹青譚 ◆VrZsdeGa.U
No.06 津軽頂上決戦!大斜陽族グッド・バイ! ◆O8W1moEW.I
No.07 読書感想文が精一杯 ◆Rqjd6LGmgI
No.08 同じ糸のムジナ ◆rmqyubQICI
No.09 六〇年越しの友愛 ◆7cy2QI8jBM
No.10 人間補格 ◆DSM7XB0fYQIy
しかし全部単独でやるというのは、不可能ではありませんがなかなか厳しいものがありますね。
207 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 23:53:28.26 ID:IAJkNp3u0
お疲れ様でした。
転載、本当にありがとうございました。
208 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 23:54:10.98 ID:n+VOjrQk0
おつー
209 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 23:54:28.49 ID:UXasWLU6O
運営さんおつ
210 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 23:56:46.56 ID:43xKcs7K0
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´' .; ' ; '、'. <アイキャンフラーーーーーーーイ!!
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/ルゝ
211 :
◆VrZsdeGa.U :2009/09/13(日) 23:57:09.04 ID:c8u+YuWK0
皆さんお疲れ様でした。特に品評会参加者には無茶なお題に耐えてよく頑張ってくださった、
という多大なる労いの言葉をおかけしたいくらいです。BNSKの底力を見た気分です。
本当にお疲れ様でした、そして申し訳なく思います。
212 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/13(日) 23:57:40.47 ID:43xKcs7K0
////
お、お題でももらおうかな・・・
213 :
お題:絵 0/2:2009/09/13(日) 23:58:34.84 ID:Pi8tj11U0
通常投下します
214 :
お題:絵 1/2:2009/09/13(日) 23:59:56.57 ID:Pi8tj11U0
今日は12月28日。
私の家は年越しに向けて大掃除をしていた。
だが、私は今年の7月に交通事故にあって利き腕だった右腕を失くしてしまった為、
大した手伝いもできず小物をあっちへこっちへと運ぶ程度だった。
この境遇を恨んでいるかといえば当然だ。
私には画家になりたいという夢があったのだ。
子供の頃、隣の家に住んでいた画家のお姉さんが私のために書いてくれた一枚の絵にとても感動したからだ。
今でも目を閉じればそのときの絵を鮮明に思い描くことができる。
クレヨン片手に、無邪気に画用紙に落書きをしている子供の絵。
綺麗で特徴的な色使いだったのが印象強かった。
私が小学校低学年の頃に、思い出の証にと私のために描いてくれたのだ。
その次の日、お姉さんは引っ越した。
引っ越し先は教えてもらえなかったが、毎年夏休みになるとこの街にやってくる。
私に絵の指導をしに来てくれるのだ。
そして私は昨年の冬、丁度今の時期に見事絵画のコンクールで銀賞に入選したのだ。
お姉さんは、涙を流しているようで顔を上げてくれなかった。
ふと思ったのだが、お姉さんから貰ったあの絵は何処に行ってしまったのだろう?
事故に会う前までは確かに私の部屋にあったのだが、退院して自分の部屋に帰ると絵が無くなっていた。
父や母に聞いても知らないの一点張りだったのだ。
あの頃は、毎日のように家中を探していたのだが、夏休みが明けると探さなくなった。
せっかくの大掃除なのだし、もう一度あの絵を探してみるべきだろう。
215 :
お題:絵 2/2:2009/09/14(月) 00:01:22.99 ID:bqF4RjRm0
そういえば今年はお姉さんに会っていない。
夏休みの初めに交通事故にあって、それ以降はほとんど入院していてお姉さんに会っていないのだ。
まぁ、利き腕は無くなってしまったのだし、今更絵の指導を受けるのもあまり必要のない様に思うのだが、
それでもお姉さんには会いたいし、お姉さんの絵も見たいのだ。
私は絵の捜索を一時中断し、お姉さんに電話する。
今年事故で会えなかった件を謝罪し、お姉さんの絵を見たい旨を伝える。
すると、
「丁度よかった。いまね、あなたの家ポストにあたしの最高傑作を入れてきたところなの。年越し前にあなたに見せてあげようと思って、あたしがんばったんだよ」
お姉さんの声は少し興奮を帯びているようで、いつもより怖い印象を受けた。
「さあ、早くあたしの最高傑作を見て、あなたの感想を聞かせて」
私もお姉さんの絵を見たかったので、急いで外に出てポストを開けた。
中には赤いリボンで丸められた一枚の紙が入っている。
私は手に持っていた電話を置いて、リボンを解いて紙を広げた。
そこに描かれていたのは、真っ赤な血の海に沈む一本の手。
私の失くした右腕が、大好きな色使いで、これ以上ないほど残酷描かれていた。
「あたしはね、あたしよりも上達の早い恵子ちゃんがとっても嫌いだったの。あなたの絵が銀賞に選ばれたときは、殺してやろうとさえ思ったのよ。でもね、今はあなたのことが大好き。だって
――あなたはもう絶対にあたしを超えられないのだから」
ポストに置かれた電話から悪魔のような笑い声が聞こえてくる。
216 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 00:02:33.01 ID:bqF4RjRm0
投下終了です
感想お願いします
217 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 00:03:20.32 ID:CcecZ59B0
よく見たらねこさんじゃないか。本当にお疲れさまです
>>212うるせぇ、キングぶんなげるぞ
219 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 00:08:30.19 ID:c24SlP/80
220 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 00:11:51.60 ID:blY9uwQI0
>>216 ほのぼのとしたのを期待して読んだのに、これは……
ちょっと飛ばし過ぎじゃないだろうか
気の違っちゃった人を書くのは簡単だけど、
なんでこうなっちゃったのかとか、金賞の子はどうなるんだとか、
他の教え子にも同じようなことするのかとか
そもそもコンクールの絵はどこに行ったのだろうか?
お姉さんが勝手に家から持っていたのか?
ともかく怖いです
続きは左手で描き始める話だと勝手に妄想します
久しぶりにお題頂戴
ところで、俺の大好きな人たちはもういないのか?
カオス番長な妹の人とか
223 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 00:15:55.16 ID:wIcF+mNL0
224 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 00:17:53.98 ID:bqF4RjRm0
>>220 細かいことよく考えずに書いてました
次から気をつけます
ありがとうございます
225 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 00:24:53.24 ID:V0DD4BZlO
>>216 こわっ。こんな時間に読むんじゃなかった。
なまじ展開が予想できたために余計かも。
下手なホラーより人の悪意のが恐ろしいやね。
226 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 00:34:24.47 ID:yQJNvJs60
だ、誰かお題を……
227 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 00:35:21.22 ID:TCRyINav0
228 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 00:35:36.10 ID:blY9uwQI0
229 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 00:37:31.56 ID:yQJNvJs60
230 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 00:51:52.57 ID:vI6Taa//0
いつもの如く自分を棚に上げた全感 - 3くらい。
いやー、今回のお題は難しかったですね。無理無理。
No.01 死に至る病 ◇LGFSEgAm7EDp
死に至る病っていうと、キリスト教的なというか、ルサンチマンだとかが絡んでくるのを想像する。
キルケゴール自身、死に至る病とは絶望である、と言っていたけど
やはりキリスト教というバックボーンがある前提の言葉だと思う。
で、太宰って言うとキリスト教との繋がりは外せない物(らしい。さっき知った)から
そうなると、うーん? と思うところはある。
話:まあ、ギャグだしね。深くつっこむのは無粋だと思う。
ただ、妾というからには男だけが感染する病なのだろうと思う。
しかし太宰というからには、入水自殺より入水心中のイメージが強いから
女もそこに絡ませて欲しかった気がする。
文:2レス目前半までは完全に神の視点に見える。
3ブロック目の真中らへんで、研究者視点に移ったように見える。
(恐らく実際は、全て研究者の独白なのだろうが)
そこらへんが微妙だった。
No.02 誰も知らない、言ってない ◇pxtUOeh2oI
基本ラノベ主体な俺だから、であって決して悪くないんだろうけど、やっぱ見辛い。
まあ横が揃ってないせいもあるかもしれんけど。
話:自分語り→太宰を惜しむ→人間失格批判→惜別
いや、太宰はメロスくらいしか読んでなくて、人間失格も20ページくらいで折れた自分が
こんなことを言っていいのかわかりませんが。とりあえず退屈だった。
文:読み辛い。
231 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 00:52:42.26 ID:vI6Taa//0
No.03 玉川上水純愛心中妖言 ◇fSBTW8KS4E
僕がやりたかったことを、もっとスマートに、もっと読みやすく書いてると思う。
勿論内容は違う。なんつうか、手法的な意味でさ?
今回の作品の中で、一番小説然とした作だったと思う。
話:導入、展開の持っていき方、話自体。どれも上手い。
僕なんかは短絡的な思考しか出来ないから、1レス目一文目を見たとき
「ああ、(太宰が)心中した話をするんだな」
などと思ったけど、佐和子さんが話の的。
で、1レス目最後は、こう、感覚をモロに言葉にしてしまって申し訳ないけど
カメラが引いていくような、風景を含めて映すような感じにしておいて
2レス目からは佐和子の話。しかもこの佐和子の話にもっていくのも
橋の上に居る僕→隣に居る曽根→佐和子の手紙→曽根さんの説明→佐和子の説明
と、順序良く組み立てられているから非常に解りやすい。
オチは微妙な気がしないでもないけど、全体としてレベルが高い。うん、面白い。
文:枯葉という言葉からは、茶色に染まったカラカラの葉っぱ、というイメージが起きる。
でも作者は九月と言っている。うーん、少なくとも九月中旬くらいまでは緑色の落ち葉しかないと思うんだけども。
それとも九月下旬って、もう枯葉がちらほら見えるような時期だったっけ? どうも、十月のイメージだ、それ。
No.04 走れエロス ◇VrZsdeGa.U
ギャグの為のギャグって、好きじゃないんです。
あくまでも話の繋ぎというか、スパイスとしてそういう要素は必要だと思っているんですが。
(かけていないお前が言うな)
話:でもまあ、笑ったら負けですよね。ええ、笑いました。一晩寝かせたカレーは美味しいけど
一晩寝かせた原稿ほど不味いものも無いってのも、解ります。
ただ3レス目の内容は完全に蛇足かと。アレです、アレ。落ちてない。
文:2レス目。失笑ってーと、確か笑いを押さえられないで漏れる笑いの事だったと思うんだけども。
別に、ギャグでやっているわけだし、失笑をかう事は喜ぶべきことじゃないのかな?
この場合は、文脈から判断すると嘲笑とかのような気がする……んだけど、まあ作者の意図次第。
232 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 00:53:25.50 ID:vI6Taa//0
No.05 竹青譚 ◇VrZsdeGa.U
なんと、同一作者か。期待。
話:したのが失敗でしょうかね。
どこぞの小説書き方指南サイトじゃないですが、やっぱり掴みって大事かと。
竜頭蛇尾? どんとこい。最初がつまらないんじゃ、まず読んですら貰えないんだから。
そういう点で、こっちは読むのが辛かったです。
おう、しかも5レス。ごめん諦めた。
No.06 津軽頂上決戦!大斜陽族グッド・バイ! ◇O8W1moEW.I
目が滑るんです。横に長いと。
No.07 読書感想文が精一杯 ◇Rqjd6LGmgI
筒井康隆は、著作『残像に口紅を』の中でこんな事を言っていた(と思う)。
曰く、小説とは要するに多種多様な文芸表現を1手に担う媒体だ。
だから、例え詩の形式でも、読書感想文でも、論文でも。本人が小説だ! と言えば小説になる。
日本のSF小説が大家らしい、素晴らしい言葉です。
俺はそんな考えできないけどな!
No.08 同じ糸のムジナ ◇rmqyubQICI
以前こんな作品を書いた時に辛辣に批判されて、いやそれ自体は僕の力量不足だからなんと言う事は無いんだけど
でもその時の言葉が、ああなるほど、と思ってしまうものだったから、ここで使わせてもらいたい。
そのネタは見飽きた。
要するにメタ的なアレ。
話:でもオチはいいんじゃないかと思った。俺が甘いだけ?
文:非常に読みやすかった。けどなんかそっけないような。
電話だし、と言われたらそこまでだけど情景が浮かばなかった。
233 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 00:54:40.51 ID:vI6Taa//0
No.09 六〇年越しの友愛 ◇7cy2QI8jBM
まあとりあえず、酷い作品ですね。
解るとは思うけど、イズミ=太宰のイメージでかきました
あと、主人公=檀一雄。かずちゃんとか言ってたから、解る人には解るかと。
でもあくまでイメージだからね。二人を元にしたフィクションだから、まあ何卒。
最初は中原中也も出そうかと思ったけど、長すぎて諦めたぜ。
つか、他にお題のこなしようがなかった。何これみんな凄い。
No.10 人間補格 ◇DSM7XB0fYQIy
目が滑るのさっ。
******************【投票用紙】******************
【投票】:No.03 玉川上水純愛心中妖言 ◆fSBTW8KS4E
【関心】:No.04 走れエロス ◆VrZsdeGa.U
**********************************************
という訳で、作者の皆様、まとめてくださった方々、これから全感上げる方。
本当にお疲れ様でした。お先に失礼します。
234 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 01:03:59.29 ID:V0DD4BZlO
全館乙
235 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 01:24:31.57 ID:k54RI1DuO
空気を読まずにお題を募集
236 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 01:36:45.08 ID:clEP8DBr0
237 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 02:08:11.28 ID:V0DD4BZlO
ほ
238 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 02:54:51.20 ID:jr+KkdlR0
ほーほ
239 :
全感 ◆pxtUOeh2oI :2009/09/14(月) 03:47:13.19 ID:blY9uwQI0
全感投下します。
いつも通り、むっちゃ偉そうです。
240 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 03:47:48.61 ID:n0gqAeZN0
品評会作品結局間にあわんかったよorz
241 :
全感 ◆pxtUOeh2oI :2009/09/14(月) 03:47:55.69 ID:blY9uwQI0
No.01 死に至る病 1/2 ◇LGFSEgAm7EDp
自分が感染してたってことは直接書かずに、
症状からくる行動から見せたほうがよかったかも
話は特に。太宰治がそんなに嫌いじゃないから、
ワイドショーみたいな下品な取り上げ方のようでちょっと好きじゃない。
No.02 誰も知らない、言ってない 1/2 ◇pxtUOeh2oI
電車に乗ってて、目の前に座る高校生カップルが手話で
めちゃくちゃ楽しそうに話しててエロかったので、そんな二人だけの幸せみたいなのを書きたかった。
もっと聾唖と手話に焦点をあてたほうがよかったか
葉桜と魔笛を読んだときはもし品評会出たらぶっちで一位だなと思った(プロなので当然といえばそうだけど)
そんな感じなので興味があったらググッてネット上のを読んで見るのもいいかもしれない。俺はおもしろかった。
No.03 玉川上水純愛心中妖言 1/4 ◇fSBTW8KS4E
上手いと思う。それは別としてこういう話は好きじゃない。
エロ画像見れば興奮するのは当たり前じゃんみたいな。なんかひとひねり欲しかったように思う。上手いからこそ残念。
あと昔は知らないけど、今の玉川上水は浅くて、底が見えるぐらい(太宰の死んだ三鷹あたりより上流の話、下流は知らない)
だから、入水はできないと思う。飛び込んだら頭打って死んでその場で運ばれるかすると思うので、行方不明にはならないかと。
これも個人的好みの話かもしれないが、曽根さんの口調がなんか作り物の既存キャラぽく感じた。
242 :
全感 ◆pxtUOeh2oI :2009/09/14(月) 03:48:37.85 ID:blY9uwQI0
No.04 走れエロス 1/3 ◇VrZsdeGa.U
はじめっから今の状態で考えたのか、それとも本当にパロディを書いて悔やんだのか、
どちらなのかで読み手として感情が変わる気がするが、とりあえず与えられたものの感想を書く。
と思ったが特に書くことがないよ、これ!
エロで進むのなら、それに後悔したふりをして、太宰は桃太郎の桃がケツに見えて云々みたいな
二重落ちとかが欲しかったかも。
これじゃ駄目ですか? みたいな落ちにするのなら、いっそエロのパロで突っ切って欲しかった。
そしたら全力で叩いたのに。
前半のエロパロの部分にしても、()の作者の心みたいなのはいらないと思う。
エロパロについては、話の構造を別として単体で完成させるべきだったと。
そこを見る限りはもとから今の形なのかな、という気が強くなってきた。
笑い話でやるのならオチがほしいかな。
No.05 竹青譚 1/5 ◇VrZsdeGa.U
>世間における「人間失格」の読み方は、 〜〜と反面教師にするのが一般的なようです。
そうなのか。俺は太宰治のモテモテ日記として読んだからなんだこれはってなった。
最後まで読んだ。よくわからないが、これを批難した場合、太宰を批判したことになっちゃったりするのだろうか。
そんな恐れ多いこと俺は喜んではりきっちゃうけど。
話は凄いテンプレートだと思った。登場人物の幽霊さんもありきたり。
>「女? いやぁ、俺は見てないな。よし、捜してみるか」
これはセリフとしておかしくないだろうか。なんて物分りがいいんだとか。どんな女なのかとか関係とか聞かないのかとか。
パンツはおもしろかった。だが話には合ってない。もう一回ぐらい、あとがきなんて書かずに、そっちの方に走ればよかったけど、
一回だけだと浮いてるように見える。あとあとがきはいらない。全感とか、最後に書き終わり宣言とかでやればいいんじゃない。
それなら普段から読みたいと思うが、話にくっつけられるのは想像して入り込むという小説の良さを台無しにしてるというか。
ずっと前に一冊まとめを読んだだけだが、明るい太宰は結構好きだ。パンツはおもしろかった。
No.06 津軽頂上決戦!大斜陽族グッド・バイ! 1/3 ◇O8W1moEW.I
横に長い。5レス使ってまとめればよかったのに。
トカトントンとかメロスとかは話を元にしてるなと感じられたので、読んだことのないヴィヨンの妻は尿の話なのだろうかと思った。
話は微妙。くだらなくとも、のれるようなリズムがあればよかったかなと。俺には合わなかった。
243 :
全感 ◆pxtUOeh2oI :2009/09/14(月) 03:49:20.29 ID:blY9uwQI0
No.07 読書感想文が精一杯 1/1 ◇Rqjd6LGmgI
九割退屈だったけど、オチがおもしろかった。
前の部分を本気で真面目な感想文にして、オチとすればオチがもっと映えたかも。1レスだし。
今の状態だと前部分はおもしろくなるのかならないのか微妙なラインのように感じられた。
No.08 同じ糸のムジナ 1/3 ◇rmqyubQICI
>しかし彼は筆も遅いし、何よりそういったものを書いた経験がない。そして考えた結果、自分ではどう
ここで彼っておかしい気がする。自分という言葉で彼が語ったことなのか、主人公が彼を語っているのかがぶれてるような。
話はよくわからなかった。品評会に関することだとしても、パロを書けってアイデアを貰ったのなら、適当にググッて太宰のパロ書けばよくね?
とにかく、セリフが多く、誰が喋っていて、何をしようとしてるのかがよくわからなかった。
No.09 六〇年越しの友愛 1/5 ◇7cy2QI8jBM
ごちるなんていう日本語があったことに驚いた。
上でも書いたけど、昔は知らないけど、今の上水は入水できるほど深くないはず。
セリフが浮いてるように思う。4レス目とか。ただ単に、俺がこういうキザらしいセリフが好きじゃないだけかも。
特にストーリーが感じられなかった。もっと何で自殺したのかとかに、むしろ自殺する側の視点の話を読みたいと個人的に思う。
自殺しちゃいました。理由、よくわかりません。せつないです。頑張って死んだ人の分まで生きていきます。
という系統の話は手抜きに感じられて好きじゃない。
No.10 人間補格 1/3 ◇DSM7XB0fYQIy
横に長い。なぜ5レスで短くしないのか。
障害者用の奨学金ってあるんじゃないの? 調べて一発目が半額だったので、それでも金ないってことかもしれないが。
障害者の視点でっての書いたのは好き。ただ中身が普通に感じられる。こんなものだろうか? 実際はなったことないので当然、わからないが。
最後の三行みたいな理解不能なおもしろさがもっと全体にあればよかったかなと。
最後の一文が一番好き。とここまで書いて思ったが、太宰あんまり関係ないなw 俺が読み足りないのかもしれないが。
総評:なんか自分含め、上辺だけ太宰からもって来ましたー、みたいなのが多かったように思う。
自殺について書くのなら、もっとその心境みたいなのを書くのがおもしろいんじゃないのかと。
自殺を取り上げて、自殺という言葉が並んでたけど、自殺について考えられたようなのはゼロだと思った。
何か軽い。テレビだがでありそうだけど、ファッションで自殺みたいな。自殺という題材が好きなのでちょっと残念。
244 :
投票 ◆pxtUOeh2oI :2009/09/14(月) 03:50:06.18 ID:blY9uwQI0
******************【投票用紙】******************
【投票】:No.10 人間補格 1/3 ◇DSM7XB0fYQIy氏
――感想――
ちゃんと書こうとしてるのが感じられた。関心と迷ったが、他になかったし、最後がよかったので投票。
【関心】:No.07 読書感想文が精一杯 1/1 ◇Rqjd6LGmgI氏
――感想――
オチがよかった。
**********************************************
以上です。
245 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 03:51:22.68 ID:blY9uwQI0
>>240 時間外って制度があるじゃないか
俺は寝るが
あと書き忘れたけど、運営さんとか書いた人とか感想の人とか乙です
246 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 04:31:40.87 ID:IArMKE490
ほ
247 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 04:39:39.50 ID:suSNKD7O0
ここまで全感想まとめ済み(多分)
248 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 04:56:07.00 ID:jr+KkdlR0
乙
249 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 06:26:03.93 ID:ebr6e8k/0
朝から書く
お
題
ください
250 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 06:28:22.07 ID:RD4QpKT00
251 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 07:07:13.84 ID:gktuKGkH0
ほ
252 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 07:30:18.68 ID:ebr6e8k/0
253 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 08:13:22.74 ID:IArMKE490
昨日書いた文章みたらひどすぎワロタ
254 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 08:14:19.33 ID:RD4QpKT00
頭のよさそうな文章書くには自分が頭良くならんとだめだな
255 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 09:23:50.62 ID:yQJNvJs60
ほ
256 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 09:25:39.55 ID:ncGvIwWJO
初めて挑戦します…お題下さい
257 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 09:30:42.10 ID:jr+KkdlR0
258 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 09:33:48.80 ID:iVtUE03zO
259 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 09:40:13.23 ID:1CdIC/it0
お題をおくれ!↓
260 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 09:40:24.27 ID:ncGvIwWJO
261 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 09:43:34.94 ID:oNUH3RxT0
262 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 09:47:12.27 ID:1CdIC/it0
全感だけ投下ー
No.01 死に至る病 ◆LGFSEgAm7EDp氏
だれうまwwwここまでやられると古典芸の領域に踏み込んでいると思った。2ちゃんのコピペっぽいいいショートショートでした
No.02 誰も知らない、言ってない ◆pxtUOeh2oI氏
まさかの唖かぶりすまんwwwなんかイメージ的に昔の人って聾唖の人を書きたがるよね。まぁ簡単に絵になるからだろうけどさ。
真面目に太宰節やるつもりか、おますげーな。おー、語らせる語らせる。でも感想としてはうわー、やっぱファンとかって盲目でだめだなー、当時こういう人いっぱいいたんだろなー、っていう。それも含めて太宰だって気はするけど
No.03 玉川上水純愛心中妖言 ◆fSBTW8KS4E氏
ラノベ臭がすごいな。へー、こんな感じなんだ。おい、人妻萌えって人口少ないぞ……ありだな……。えー、こいつらやってんのかよ。いや、やるまでがさ、引っ張りどころなんじゃないの実際?
ずるい言われてもなぁ、もうずっぽしいってるわけだし。展開がごく自然で緩やかだった。またやってる。だから楽しみがさぁ……曽根さんエロいよ曽根さんハァハァ……
ふーむ、お題に振り回されない様に踏張った、でも最後ちょっともってかれたみたいな感じかと。まぁここで出さないとあんまり太宰分がないのか。普通だった
No.04 走れエロス ◆VrZsdeGa.U氏
ちょww後書きからはじまたww言い訳くせぇwwww……うーん、妹の所に行く理由が犯すだけじゃ弱くないか?
最後よく分からん。涙しながら3Pして、メロスの仮性ムケチンがもとに戻るのが恥ずかしいって事か?あえて真面目にチェックしかしないよ?
へー、為になるな。桃太郎はやらなかったんだ。前やっちゃったよ、しかもすげー脇役扱いしちったテヘッ。まあ俺のは文才ないし誰も読まないからいいや。
そっか、やっぱ適当にノープランで書いてたか……だめだよ
No.05 竹青譚 ◆VrZsdeGa.U氏
お、太宰節。みんな上手いなー。ちょwwダメだwwダメ人間と太宰の組み合わせは最悪だwwやっぱりな、自己憐憫こじらせて死にたくなるんだよ
ここからまさかのボーイミーツガールだと!?しかし地の文がいちいち太宰節だwwなんというスキルww……うーん幽霊オチかなぁ。やめてほしいけどどうだろう。
あ、こうなるんだ。爽やかで良かった。いい幽霊ヒロインだった。文才あるのううらやましいのう。あと後書きしつこいです。
No.06 津軽頂上決戦!大斜陽族グッド・バイ! ◆O8W1moEW.I氏
なんでやねーん!どゆことやねーん!自分それいいたいだけちゃうんかーい!やめさせてもらうわー!
でも面白かった。小ネタとアイデア勝負だなwwだってあの怪獣裸なんだもーん、じゃねぇwwトカトントンがwwトカトントンがwww
No.07 読書感想文が精一杯 ◆Rqjd6LGmgI氏
はい、まったくもってその通りですね。走れメロスという小説はどう考えても辻褄が合わない事ばかりです。僕は語り手さん、そういう意味ですごく素直で素敵な視点を持っていると思います。
そういった独自な視点からまた新しい感性を持った小説が生まれる……ってまさかのおどしキターーーーー!!ちょっとクスッとなった。BNSKっぽい。
No.08 同じ糸のムジナ ◆rmqyubQICI氏
メタフィクションだ。ねらー乙、オマエモナー。でもBNSKでやるのは住民少なすぎて無理があるんだよな。なんならそのぐらい増えてほしいのう。小説書くの楽しいのになー。
宮澤賢次の短編か。でもあれ太宰っぽさゼロじゃないか?芥川とかの方が似たような作品が多いし、リアルに間違えそうで恥ずかしそうだと思った。全体的に綺麗にまとまってて読みやすかった。
No.09 六〇年越しの友愛 ◆7cy2QI8jBM氏
ほう、編集者か。大変な仕事らしいの。会話の感じがラノベっぽいな。というか維新っぽい。あー、はいはいはい。なるほどなるほど。
太宰治を女の子にしちゃったんだ。しかも維新っぽい女の子に。でも太宰を女にしたらむしろ椎名林檎とかの方がイメージ近いような。
上手いなー、維新っぽいよ維新。アイデア勝負だ。うーん、でも太宰くらい非凡な存在だったら世間がほっとかないような。他の部分もちょっと色々と駆け足すぎた気がする。悪くはなかったけど、決め手がない小説だった。
No.10 自作
いや、不評だろうなと。太宰どこって感じだし。品評会最後にこんなの出してすまん。以下一応解説。色々考えた結果こうなったんだけどね。パロディではないけど、発想は似てるんだよな。
目指したのは人間失格の主人公とまったく別のベクトルで動いてる話。平凡な日々のささいな不安をあたかも自分だけの物の様に捉えて特別視し、そこを言い訳にしてすぐに楽な方向や悪い方向へと行動し、そこで陶酔する人物の逆をいきたかった。
でもそれが宮澤賢次みたいに、雨にも負けずってなるのではなく、また別の角度と法則でもってして狂っているというか。死にたがりはしないんだけど、やっぱり普通ではないそんな話。あと二三レスはやりたかった。もっとぶっ飛ぶ予定だったのに。ペース配分考えよう
投票はもうちょい悩んでからにします。全感の人、あと深夜保守乙
267 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 10:24:39.38 ID:V0DD4BZlO
なんだかんだ言いながら前回と同じ作品数
このツンデレどもめ
268 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 11:10:08.17 ID:l08LMcXvO
きっとフィンガーチップでも10作くらいはあつまるんだろうねえ
269 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 11:40:55.97 ID:OwbIP0bM0
ほし!
270 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 12:12:38.65 ID:6jAEj32CO
おだいくれ
271 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 12:22:35.53 ID:X2/xkbRk0
272 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 12:24:12.62 ID:6jAEj32CO
273 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 12:32:31.99 ID:yQJNvJs60
あかん……貰ったお題全然思いつかない
新しくお題ください
274 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 12:38:09.11 ID:6jAEj32CO
たばこ
275 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 12:42:32.12 ID:yQJNvJs60
276 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 13:21:19.66 ID:vI6Taa//0
すげぇ。最近維新読んだから、確実に影響されてると自分でも解ってるんだけど
他人にも解るもんなんだなぁ……。精進精進。
ついでにお題お願いします。
277 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 13:38:31.40 ID:yQJNvJs60
278 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 13:46:06.23 ID:vI6Taa//0
おだいおねがいします
280 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 14:17:25.90 ID:l08LMcXvO
隠喩
281 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 15:03:35.17 ID:l08LMcXvO
俺が保守だ
282 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 15:13:52.34 ID:uEkLipUn0
なんかお題くだしあ
283 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 15:14:41.66 ID:l08LMcXvO
砂漠
284 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 15:14:53.71 ID:4Nvw+/pM0
285 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 15:15:19.38 ID:iVtUE03zO
286 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 15:22:40.37 ID:uEkLipUn0
287 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 16:04:05.46 ID:l08LMcXvO
アメリカの漫画みたいにね
ぺしゃんこになってもピョンと飛び上がって
平気な顔して保守をする
288 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 16:18:10.56 ID:BWyr7TC10
西尾維新に影響を受けました的な素人小説って、ほぼ確実につまらないよね。
死ぬほど読みづらいことが多いし。
維新が偉大なのか、影響される方の筆力に問題があるのか知らんけど。
289 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 16:26:22.91 ID:vI6Taa//0
290 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 16:26:49.89 ID:4Nvw+/pM0
>>288 維新の言葉遊び的なものは裏付けになる何らかのものを要求されるのに
真似た奴は裏付け無しに言葉遊びしててとただの駄文になってるケースが多いと思う
291 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 16:43:22.05 ID:l08LMcXvO
維新の言葉遊びに裏付けなんかあったのか
知らんかった
292 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 16:48:23.16 ID:iVtUE03zO
西尾維新が誰なのかわからんチャラティ
ググってみたチャラティが、ラノベ作家かよチャラティ
ラノベ読まないチャラティ
293 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 17:04:27.21 ID:l08LMcXvO
ラノベが嫌いな人がいる理由も
読みたがらない理由もよくわかるけど、
「ラノベ読まない」って主張する人は多い気がする
同じく人を選ぶだろうミステリやSFでは訊かれたら答えるくらいなのに
なんでだろうなーっていつも思う
294 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 17:06:31.54 ID:BWyr7TC10
ラノベ<大衆小説って考えてる人が多いんじゃないの?
携帯小説を馬鹿にするのと同じ感覚かと。
あと、純文学に詳しいってことに優越感持ってる人もいるよね。こんだけ読んでる、みたいな。
295 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 17:12:53.65 ID:iVtUE03zO
>>293-294 否、俺は純粋にラノベを読んだことがないだけチャラティ
というか、読む機会がないチャラティ
本屋行ってラノベ読んでみようかなと思って、ラノベコーナー行ったら、BL小説ばっかりあったチャラティ
だから読むの止めたチャラティ
俺の中でラノベ=BLってなってるチャラティ
違うのか?
296 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 17:13:24.90 ID:ebr6e8k/0
ラノベはゲームとかアニメが好きな人にはけっこう合うんだよな
そういう内容もあいまって避けてるとか、
「ラノベなんてオタクが読むもんだろ」って思う人も多そう
297 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 17:14:47.83 ID:iVtUE03zO
>>295 ラノベ=BLじゃなくて、ラノベ=BLに近いものだったチャラティ
書き間違いチャラティ
298 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 17:14:53.55 ID:RS7jZvil0
よくラノベの代表として語られるハルヒが支離滅裂だからな
良作もたくさんあるのにお前がでかい顔してるのはなんか違うだろぉぉぉ、と叫びたくなる
299 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 17:15:24.68 ID:jr+KkdlR0
少なくとも純文学は媚売ってなさそうだから、ラノベよりマシなような気がするけど
どっちも読んだことないからわかんない。
あと
>>295はチャラティチャラティうるせー
300 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 17:17:02.01 ID:BWyr7TC10
>>297 大分違うだろw
ラノベはエンタメだよ、ほとんどが。
ただ、内容がオタク向けであることが多いけど。
301 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 17:17:06.22 ID:iVtUE03zO
302 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 17:17:12.35 ID:bcztaTf1O
そんな必死に言い訳しなくてもラノベを見下してることは十分に伝わったからもういいよ
お題を頂きたい。
304 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 17:17:49.64 ID:ebr6e8k/0
ラノベの良作って言ったら狼と香辛料だろ
こっちが代表になるべきだと思う
異論はあるだろうが
305 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 17:18:34.15 ID:ebr6e8k/0
306 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 17:21:45.46 ID:iVtUE03zO
>>302 お前マイナス思考だなあ
まあ、見下してるか見下していないかと聞かれれば、はっきり言って、見下しているが
読もうと思わない
思う気が起きない
表紙が受け付けない
男同士の絡みと萌系の絵のせいで、小説というイメージがわかない
どうせBLか内容の無い小説だろと思ってしまう
307 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 17:22:34.23 ID:4Nvw+/pM0
>>291 何らかのバックボーンによる支えみたいなもんがなくてただ言葉遊びに走ると面白くないだろ
構成なり見せ方なり、はたまたキャラ描写の巧みさとかね
ラノベやショートショートの世界ではよくあることだが、
凄く簡単そうに見えてその実計算され尽した文章だったりするように
維新の言葉遊びも素人じゃ真似出来る領域ではないよ
308 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 17:24:12.18 ID:l08LMcXvO
とりあえず深く考えもせずに荒れそうな話題を投下してしまったことを反省している。
309 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 17:25:36.32 ID:BWyr7TC10
>>306 まぁ、あれだ。ある程度、読んだ後見下せって話だ。
そうじゃないと説得力がない。
そして、読みたくないのなら、語る権利はないと思うんだ。
それなら語らない方がいい。好きな人もいるわけだから。
310 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 17:26:47.79 ID:iVtUE03zO
>>309 そうだな
お前が正論だ
ラノベ好きな方、すまない
312 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 17:31:41.42 ID:+K01D7PW0
〜 〜
(Φ Φ ) 可愛すぎてごめん。反省はできない
\く /
|д|
\\
313 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 17:32:32.34 ID:uEkLipUn0
むしろ最近のラノベは百合が増加傾向にある気がするんだが、これは俺の偏見?
314 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 17:48:33.04 ID:RS7jZvil0
そういう話って読者が勝手に膨らませるだけだろ?
「男と男の友情は可能か」「女と女の友情は可能か」なんてことになりかねないな
315 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 17:51:04.06 ID:BWyr7TC10
男と男の友情は可能か、ってむしろ恋愛の方が成立しづらいだろJK
316 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 17:54:55.23 ID:EGrL23rN0
>>315 ところがどっこい801板ってのがあってな
317 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 17:56:01.10 ID:RS7jZvil0
男同士仲の良いキャラ描いただけで腐女子が勝手に妄想膨らませてBLにしちゃうだろ?
つまりそういうことだ
318 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 17:56:41.61 ID:4Nvw+/pM0
>>315 江戸くらいまでの日本は男同士の恋愛への通過点に男同士の友情があったわけで
現代に限らなければ割りと簡単に成立
319 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 17:57:16.30 ID:iVtUE03zO
320 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 17:58:53.98 ID:HBRWewsM0
俺がラノベ読まない理由は、
ラノベのような内容なら、漫画なり映画なりの映像化したコンテンツで
受容した方が面白そうだから
という偏見
321 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 17:59:33.46 ID:4Nvw+/pM0
>>319 いや普通
女ばっかり相手にする奴は女々しいっていわれてた時代があるんだ
322 :
320:2009/09/14(月) 18:00:29.15 ID:HBRWewsM0
×映像化
○視覚化
323 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 18:02:47.15 ID:iVtUE03zO
324 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 18:05:05.31 ID:hdcLe0Lh0
君ら何の話してんのさ
325 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 18:05:41.53 ID:BWyr7TC10
>>320 そう思うよなぁ、普通は。
小説は文章と挿絵だけに対して、漫画は絵と台詞のみで読みやすく、アニメはキャラが動いて喋る上にBGMまで使える。
本当に、理論上はそうなんだよ。
でも、現実は原作レイプが跳梁跋扈しているのよね……。
もちろん、映像化しづらい小説ってのはあるけど。
326 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 18:06:48.84 ID:4Nvw+/pM0
>>323 江戸くらいまでの話しだって書いたはずだが
327 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 18:07:48.34 ID:iVtUE03zO
>>324 ごめん
BL嫌いすぎて過剰に食いついてしまった
328 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 18:09:08.57 ID:EGrL23rN0
アニメは地の文が消えるからラノベ優先してる
329 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 18:11:29.65 ID:X2/xkbRk0
太閤殿下は女々しい猿だったことが
はっきりした所でひさびさにお題くれないかい
330 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 18:13:10.65 ID:iVtUE03zO
331 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 18:13:53.74 ID:XmaUKxs20
332 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 18:15:30.46 ID:X2/xkbRk0
333 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 18:44:51.30 ID:suSNKD7O0
お題おくれ
334 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 18:48:17.12 ID:OwbIP0bM0
335 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 18:57:52.78 ID:suSNKD7O0
把握した
336 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 19:17:52.62 ID:EGrL23rN0
ほ
337 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 19:37:48.98 ID:EGrL23rN0
ho
338 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 19:44:53.57 ID:CgCnfH6o0
ファンタスティックなお題をください☆
339 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 19:52:18.90 ID:iVtUE03zO
340 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 19:54:35.52 ID:CgCnfH6o0
>>339 そのまんまwwwwwwうはwwおk把握wwwwwwwwwwwwwwww
341 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 20:14:08.30 ID:gktuKGkH0
ほ
342 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 20:34:46.98 ID:OwbIP0bM0
ん
343 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 20:52:45.30 ID:EGrL23rN0
ho
344 :
ファンタ・スティック味(お題:ファンタスティック)0/3:2009/09/14(月) 21:05:37.58 ID:CgCnfH6o0
投下しますねー
345 :
ファンタ・スティック味(お題:ファンタスティック)1/3:2009/09/14(月) 21:06:37.06 ID:CgCnfH6o0
「何これ」
ミヨに訊ねる俺の手には渡された虹色のジュース缶が握られていた。
ひんやりとした缶には『ファンタ・スティック味』と書かれている。
「いつもと違う道通って来たんだけどさ、すっごくボロっちい自販機があったの」
ミヨは宝物でも見つけたかのような誇らしげな顔をして続ける。
「『ペプシ・こんにゃく味』とか『炭酸抜きコーラ』とか変なモンばっか売ってんの。タ―君にどれか一つ買って行こっかなぁって吟味した結果……」
「『ファンタ・スティック味』に決定した、と」
「ま、そういう事」
俺はジュース缶をくるくる回しながら書かれた文字を読む。原材料・夢と希望とその他諸々。
出来る限り幸せな気分になりながら良く振ってお飲み下さい。……お飲みする気が失せた。
「お前、自分の分は買わなかったのか」
「うん。だって私はこんな得体の知れないもの飲みたくないもん」
「奇遇だな。俺もだ」
手元の缶を持て余し、何となく振る。別に幸せな気分ではないが。アルミ缶越しにぐよぐよした物が動く感触がする。気持ち悪い。
「大体スティック味ってなんだよ」
「棒じゃない?」
「何の棒だよ」
「知らないよ」
ミヨはそう吐き捨てると、にぃっと笑いながら俺の顔を見る。
346 :
ファンタ・スティック味(お題:ファンタスティック)2/3:2009/09/14(月) 21:09:23.68 ID:CgCnfH6o0
「飲んで確かめてみれば?」
断固拒否だ。こんな物飲んでどうにかなったらどうすんだ。
「お前が飲めよ」
俺が言うと、ミヨは眉間に皺を寄せてしばらく思案するとこう提案した。
「じゃ、半分こずつ飲もうよ。それなら良いでしょ?」
まるで素晴らしい提案でもしたかのように胸を張ってミヨは言う。
「それじゃあお前が先に飲め」
俺はプルタブを開けながら言った。ぷしゅっ、という音と共に甘い匂いがした。それに混じって何だか懐かしいような香りも。
何だろう、この香り。かいでいるうちに子供時代に母から童話を読み聞かされた時のような心地よい感覚に陥った。とりあえず、ミヨに差し出す。
缶を受け取ったミヨは渋々、といった様子で一口啜る。そして、次は一気に二口、三口。
「何か変な味だけど不味くはないよ。ター君も飲んでみ?」
そう言ってまた俺に缶を返す。とりあえず毒ではなさそうだし、不味くないなら飲んでみるか。
渡された缶に口をつけ、一気に飲む。確かに不味くはない。園児の時駄菓子屋で飲んだ粉ジュースみたいな味だ。気付けば缶は空になった。
347 :
ファンタ・スティック味(お題:ファンタスティック)3/3:2009/09/14(月) 21:10:28.43 ID:CgCnfH6o0
飲み干した俺を見てミヨがにやにや笑う。
「間接キッスだね」
俺とミヨは幼馴染。鼻水たらしてた幼稚園時代から一緒なんだからそんなの今更気にする間柄ではない。
……ではない筈なのに、何故かその瞬間ドキリとしてしまった。どうした俺の心臓。気でも狂ったか。ま、まさか……この得体の知れぬジュースのせいか?
「あのね、飲んだ時急に思い出したんだ。幼稚園の頃、お姫さまごっこしたこと。ター君、覚えてる?」
忘れるわけがない。ミヨにねだられ嫌々ながらも何度もさせられた。ミヨがお姫さまで、俺が王子さま。で、ジャングルジムがお城だ。
つまるところ、ちょっとファンタスティックなおままごとだ。今考えれば馬鹿馬鹿しいしその時も乗り気じゃなかった。
けれども、何度もしているうちにミヨが本当に何処かの宮殿に住むお姫さまに見えた瞬間もあった。ほんの、一瞬だけだが。
「ね、王子さま。姫のわたくしと間接キスをなさったご感想は?」
ミヨの頬がほんのり赤く染まっている。頬紅を差したかのようなその顔を、綺麗だと、思ってしまった。
「……悪い気分じゃない」王子は照れくさそうに顔を背けて答えた。
『ファンタ・スティック』、『ファンタスティック』……ああ、そういうことね。王子は缶に書かれた文字の意味にようやく気付く。
そうして心の中でこれは『ファンタスティック』というより『ロマンティック』と言った方が適切じゃないかと毒づいた。
おしまい!
感想批判諸々よろしくお願い致します!
348 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 21:22:44.19 ID:81Kx14kv0
お題ください
349 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 21:25:16.22 ID:iVtUE03zO
350 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 21:27:03.46 ID:m/EsuggX0
>>91 精霊未遂
タイトルかっこいいな、おい。
2レス目前半まで読みながら、これ、どうやって終わらせるんだ?と思っていたら
思ったよりまとまっていたように思う。
でも、最後に貼られたシールについて説明が欲しかった。多分記憶消去なんだろうけれど。
>>96 蜥蜴
>日が沈むと人間だった頃の記憶がよみがえる。気づけばこの姿になっていた事。どうすれば人間に戻れるのかという事。
ここはちょっと文章のつなぎが変に思えた。この流れだと人間だった記憶を説明するものなのに、記憶をスルーして
完全にトカゲになったあとの記憶を回想しているわけで。
「これから帰るよ」車の中の男が言った。
いいや、おまえは帰れない。私は心の声で言った。
ここはいいね。すごく好き。
逆に、終わり方はもう少しいい方法があったんじゃないかなー、と思った。
面白かったです。
>>117 粘菌生活、優しさって何?
素敵な空気の作品だった。そして、最後まで読み切って、優しさって何だろうって思った。
せっかくの素敵な空気の、素敵な作品なのに、このオチはひどいwww
でも面白かったです。
>>130 安楽椅子
文章は上手いと思った。なんか生きている。
ただ、後半の流れるような展開は、あまり上手い効果を出してないんじゃないかと思った。
なんだ? なんだ? って思っている間に終わっている感じ。
この作品は、なんか色々惜しい気がするなーっていうのが感想。
351 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 21:35:45.25 ID:suSNKD7O0
>>345-347 にやにやした。お題の使い方はまったくもって予想通りだったw
無難で結構よく見るような話だけど、うまく書かれているとやっぱりおもしろく読めるね。
最後二行(小説でない部分)は別のレスにした方がいいかも。そういうのに厳しい人、結構いる(いた?)から。
とくに得るところのない感想で申し訳ない。
352 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 21:40:16.57 ID:m/EsuggX0
>>214 絵
うわーーーうわーーーーうわーーーー
うわぁ。
感想は以上。多分、ホラーとしては他に何か言うべきじゃないと思った。
自分は
>>214氏よりも文才が無くてよかった。
>>345 確かにファンタ・スティック味が自動販売機で売ってたら買うだろうね!
でも自分では飲みたくないよね!
前半はすごく面白かったけど、このオチはどうだろうと思った。
登場人物達はどうかはわからないけど、ファンタ・スティックと言われて
「ファンタスティック」をイメージしない人間がいるだろうか。「あー、だじゃれかー」みたいに
思うんじゃないんだろうか。
ということで、オチで読者が主人公と同じく「ああ、なるほどね」と思うとは思えなかった。
むしろ逆のほうが良かったんじゃないかな。どんなファンタスティックな味なんだろう!と
思ったらファンタ・スティック味。のみたくないよスティック味。
353 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 21:43:31.52 ID:EGrL23rN0
>>347 何故だろう
広げようと思えばいくらでも広げられただろうに、この肩透かし
惜しいものだ
354 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 21:45:42.30 ID:m/EsuggX0
>>351 ちなみに参考までに
> 最後二行(小説でない部分)は別のレスにした方がいいかも。そういうのに厳しい人、結構いる(いた?)から。
そこは小説の作法として!とかそういう理由じゃなくて、
単純に作品をとりまとめしてくれている運営の方が、同じレス内に作品外の文章があると
まとめるのが大変になるかららしいです。
作品投下中はsageないのも同じ理由。
パソコンの前のよい子のみんな、覚えたね! 出来るだけ従ってあげてね!
355 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 21:51:28.73 ID:+5o+6XV40
オレ オダイ モラウ
356 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 21:52:49.98 ID:m/EsuggX0
全ての指が親指の男
357 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 21:55:03.51 ID:iVtUE03zO
358 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 21:57:42.76 ID:+5o+6XV40
>>356-357 左手が右手で、更に全部親指…
どうりゃいいんだwwwww
何とか考えてみよう
359 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 22:11:57.34 ID:CgCnfH6o0
>>351 にやにやしたって言われてにやにやしてる俺。
最後二行以後気をつけます。
>>352 確かに逆のが面白そうだ……。
そんな発想が出来る貴方が羨ましかー
>>353 こぢんまりっちゃいました。すみませぬ。次は頑張ります!
ということで新たなお題プリーズ
360 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 22:13:47.04 ID:iVtUE03zO
361 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 22:15:07.82 ID:g2ACbs9B0
湯呑み
362 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 22:15:09.75 ID:CgCnfH6o0
誰か、お題くれ
365 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 22:16:36.30 ID:g2ACbs9B0
366 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 22:17:32.06 ID:ebr6e8k/0
367 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 22:18:17.88 ID:iVtUE03zO
369 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 22:28:14.12 ID:gktuKGkH0
我求題
370 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 22:30:05.26 ID:g2ACbs9B0
371 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 22:30:58.13 ID:iVtUE03zO
372 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 22:31:53.20 ID:gktuKGkH0
てめーら、さっきから無茶なお題ばっか出しやがってwww
把握
373 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 22:36:54.05 ID:g2ACbs9B0
揚げ
374 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 22:37:35.70 ID:n0gqAeZN0
なに今日のこの無茶振り
今日お題出してる人Sなの? ドSなの?
まあいいや、気分変えるために簡単なお題くれろ
375 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 22:38:00.72 ID:g2ACbs9B0
376 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 22:38:42.76 ID:gktuKGkH0
てめーにもこの苦しみを!
>>374 国士無双13面地獄待ち
377 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 22:38:50.77 ID:iVtUE03zO
378 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 22:38:59.92 ID:n0gqAeZN0
379 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 22:41:56.08 ID:n0gqAeZN0
>>377 それは断る!
ゴキブリはこの地球上から消滅しろと考えてる俺には無理!
ってか簡単じゃねーよ!
380 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 22:52:09.15 ID:g2ACbs9B0
age
381 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 23:10:43.19 ID:97QfO/88O
ほ
382 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 23:16:23.07 ID:1CdIC/it0
大学の卒論で、カブトムシの脳に電極刺して交尾中に快感を感じるかどうか
という内容でどうよって教授に打診したらはったおされた
そんな俺にお題ください↓
383 :
虫の影 0/2(お題:冬虫夏草、リップロール):2009/09/14(月) 23:16:27.42 ID:RS7jZvil0
通常作品投下します
お題は冬虫夏草とリップロール
384 :
虫の影 1/2(お題:冬虫夏草、リップロール) ◆LwkQQrjiLs :2009/09/14(月) 23:17:35.14 ID:RS7jZvil0
歌手の夢を諦めるには、もちろんそれなりの覚悟というものが必要だった。
それまで歌うことこそが私の生きる道だと信じて疑わなかったからだ。
故に、突然横へ開けた道に私は度肝を抜かれた。それはあまりに衝撃的で、
ある種魅力的な選択肢。夢を犠牲に進むだけの価値は、そこにあるのか。前途
多難なその道を、最後まで歩き通せるのか。一晩悩んだ末に結局、私はその魅
力に負けた。
その日から私の気ままな一人暮らしにもう一人、家族が増えた。帰らぬ人と
なった姉の子供を引き取り育てる道を、私は選んだ。私は夢を諦め、彼がその
夢を継いだ。
それだけのことだ。
「元気だったか?」
「元気だったよ。今日も、昨日も、一昨日も」
「そうか……」
そう言って、影は口をつぐんだ。本当に私の健康を気遣ってくれているとは
思うのだが、それを訊くために来たわけじゃないことは明白だろう。
椅子が二つ。ラジオが一つ。彩りといえば窓から射し込む赤い夕日のみ。電
灯を点ける必要は、まだない。
今もどこかで歌を歌っている"息子"は一月ごとに決まった額の仕送りをして
くれるが、今のところなくて困るようなものなど何もない。
何も生まず、何も殺さず、私は日々を死んだように生きている。
そんなわけで、無駄に広くて殺風景なダイニングに、私と影は向かい合って
座っていた。突然現れた理由は、あえて問いたださずとも分かっている。"息子"
は私の夢を継いだ。しかし、どこかに置いてきぼりにしてきたはずの私は、そ
う思わなかった。
影がようやく、口を開いた。口なんてないけど。
「あいつは、いろんなものを奪った。一人の男から二人の娘を。あんたからは、
夢を。あいつはとんでもない寄生虫だ」
385 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 23:17:45.33 ID:iVtUE03zO
386 :
虫の影 2/2(お題:冬虫夏草、リップロール) ◆LwkQQrjiLs :2009/09/14(月) 23:18:27.33 ID:RS7jZvil0
「それは、そんな気がするだけだよ。私も、姉さんも、夢も、最初から誰のも
のでもなかったんだから」
あるいは、すべてが終わったあとだからこそ言える台詞なのかもしれない。
ならばこんなにうってつけの言葉はない。すべては終わっている。後を継いだ
のは、"息子"だ。
「それでもあんたは、あいつを引き取って夢を諦めたじゃないか。夢とあいつ
を天秤にかけて、あいつを選んだじゃないか。あんたやあんたの姉や、夢は誰
のものでもないかもしれない。それでも、あいつの重みはあいつのものだ。あ
いつさえいなければ、あんたは夢を追えたんだよ!」
私は微笑んだ。静かな気分で椅子に座っていると、自分がひどく年をとった
ことがよく分かる。
「冬虫夏草だよ。私が虫で、彼は茸。たとえ本当に私が望んでいたことが彼に
よって失われても、彼に罪はない。彼が歌を歌うこと。今の私には、それが素
直にうれしい」
影はそれから何も言うことなく、空気に溶け込むようにして消え失せた。浮
かんだ表情は諦めか、怒りか、悲しみか。表情なんてないけど。
私の考えを変えたとしても、何もいいことなんかないのに。あの影が何故こ
こへ現れ、あんな言葉を吐いたのか、私には理解できない。
綺麗な夕日に浮かれてたというのに、すっかり気分を害されてしまった。
こんな時は、そう、歌を歌おう。元気がでる、格好よくて暑苦しくない歌が
いい。自分のレパートリーと相談しながら、私は唇を鳴らして喉の調子を整え
る。
夕焼けで赤く染まる殺風景な部屋に、やる気のないプロペラのような音が響
いた。
387 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 23:19:54.29 ID:RS7jZvil0
以上
批評してもらえると飛んで喜ぶ
388 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 23:21:06.56 ID:97QfO/88O
じゃあお題ください↓
389 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 23:22:23.24 ID:iVtUE03zO
390 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 23:22:40.99 ID:clEP8DBr0
解放感
391 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 23:23:00.65 ID:IZX/nCKD0
392 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 23:23:29.09 ID:blY9uwQI0
おだいくだせー
393 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 23:24:26.77 ID:1CdIC/it0
>>385 うん、まあ、貰っておくよ……
でももう少し書きやすそうなお題も欲しいかな……
ゴキブリも考えるけど
てーわけでもう一個よろしくお願いしまっす↓
395 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 23:26:59.37 ID:HDINXey30
396 :
お題:天使のようなゴリラ 0/7 ◆QmrNKIyyew :2009/09/14(月) 23:27:49.15 ID:clEP8DBr0
投下するよー!
397 :
お題:天使のようなゴリラ 1/7 ◆QmrNKIyyew :2009/09/14(月) 23:28:41.02 ID:clEP8DBr0
「ふんっ! ぅぅぅ……ああっ!」
開かない、昨日買ったばかりの新品のジャムの蓋が開かない。十分くらいジャムの蓋と
奮闘しているのだが、こいつは何が気に食わないのかうんともすんとも反応しない。
「だあああ!ちくしょー!」
腹を立てて、テーブルにおもいっきり叩きつけようとジャムを振り上げた、その時。
「僕が開けてあげるよ、祐樹君」
振り返ると、ミキがくすくす笑いながら手を差し伸べていた。
僕はなんとなく気乗りしない気分ではあったが、ミキが早く早くと急かすように、掌を
上下させているので、渋々ジャムを渡した。
ミキはジャムを受けてると、僕に笑顔を向けたままジャムを一捻り。
「はい、開いたよ祐樹君」
僕は、はあっと溜息をついて、朝食をいただくことにした。
僕の家には少し変わった家族が住んでいる。その変わった家族の名前はミキ。僕とそう変わらないくらいの身長に、長く艶やかな黒髪を伸ばし、黒く大きくつぶらな瞳をした女
の子だ。たしか年齢は三歳くらいだった気がする。一見すると、とても可愛らしい女の子
だと家族の僕でも思う。
しかし、この可愛らしい容姿をしたミキは、実は人間ではなくゴリラなのだ。
名称はエンジェルゴリラ。簡単に説明すると天使のようなゴリラなのである。しかし、
実際エンジェルゴリラというのはゴリラというよりは人間に物凄く似ている生物なのだ。
人間の言葉を理解し、人間と同じような生活を営む。そんな姿を見てると、僕が彼女を人
間のようだと思うのは至極当然のことだと思う。それに実際、世界でも人類にもっとも近
い生物と言われている。
しかしというかなんというか、やはり人間とは違う部分もあるのだ。まずはその怪力。
やはりゴリラというだけあって人間のそれの比ではないのだ。本気になれば人間なんて簡
単に一捻りできるくらいの力は持ってるそうだ。
次に食事。ミキの食事は全て草、とにかく草しか食べないのである。最近、巷では草食
系男子なんて言葉が流行っているが、彼女の場合は草食女子と形容するのが正しいだろう
。実際、ゴリラは草食動物であるから彼女にとっては当たり前のことであるのだが。
398 :
お題:天使のようなゴリラ 2/7 ◆QmrNKIyyew :2009/09/14(月) 23:30:19.22 ID:clEP8DBr0
そして、なんと言っても人間と大きく異なる点はその羽である。『エンジェル』と名称
に付くだけあって、その背中には天使のような純白で美しい羽が生えているのだ。しか
し、実際にその羽で飛べるというわけではなく、ミキは装飾品みたいなものだよ、と言っていた。
このエンジェルゴリラという生物は、近年急激に発達したバイオ技術によって生み出さ
れた、いわばバイオロイドみたいな物なのである。
そして、このエンジェルゴリラという酔狂な生物を生み出した張本人こそが、何を隠そう僕の親父なのである。マスコミには生物工学の錬金術師なんて言われてもてはやされて
いるが、僕にはどうも親父が凄いとは思えない。ただの物好きな奇人としか思えない。
まあ、そんな事情もあってエンジェルゴリラのミキは、試験的な実験の意味合いも兼ね
て、我が家で暮らす事になったのだ。
僕が学校から帰ってくると、ミキはその羽をパタパタと嬉しそうに振りながら近寄って
来た。
「祐樹君、散歩行こう! 散歩!」
僕は散歩係りなのだ。散歩係りなんて言うとミキがペットみたいに聞こえてしまうが、
とにかくミキが家に来てからというもの、僕はいつも彼女の散歩に付き合わされているの
だ。
「あー、分かったよ。でもその前にちゃんと羽を隠す服に着替えろよ」
「うん! 今着替えてくるからちょっと待ってて!」
そう言うとミキは一目散に部屋に駆け込んでいった。
因みにこの事は世間一般には知られていない最重要機密とかいうやつで、マスコミには
もちろん近所の人にも知られてはいけない事なのだそうだ。そこまでしてミキを家に住ませて、いったい何を調べるのだと言うのだろう。僕にはさっぱり理解できない。
「お待たせー、今日も裏山に行こ!」
「はいはい、裏山ね」
ミキのお気に入りスポットは学校の裏手にある山なのだ。やはり本来ゴリラであるミキ
は、木々に囲まれてるところが落ち着くのだろうか。僕と散歩で裏山に来てからというも
の、毎日裏山に来ているのだ。
「祐樹?」
399 :
お題:天使のようなゴリラ 3/7 ◆QmrNKIyyew :2009/09/14(月) 23:32:04.76 ID:clEP8DBr0
家を出て裏山に向けて歩いていると、不意に誰かが僕を呼び止めた。振り返るとそこに
は僕が最も会いたくなかった人物が。
「やっぱり祐樹じゃん、何してんの。ていうか何? 誰その子? まさか彼女……?」
そう、そこにいたのはクラスメイトの亜美だった。こんなところ、たださえ知り合いに見られたくないというのに、よりによってこいつに出くわすとは……
「ちげーよ、ただの従姉妹だよ。お前こそ犬の散歩なんて似合わないことしてるんだ
な。ていうか犬吠えすぎ、ご主人様に似て凶暴な性格そっくりだな」
「うるさいわねー、余計なお世話よ。それよりその子様子おかしくない?」
まさか人間じゃないことに気づかれたか? そう思ってミキを見ると。
「……」
なにやら俯いてガタガタ肩を震わせている。なんだ体調でも悪いのか? 腹でも減らしたのか? そう思って声かようとしたその時。
「うわああああああああああ!」
突然ミキは叫びだし、握り拳をして自分の胸を激しく打ちはじめたのだ。これは、まず
い……背中の羽も今にも服を突き破りそうだ。
「ど、どうしたのよこの子……私なにかした?」
「悪い亜美! 今はそれどころじゃないんだ! 事情は明日話す! 行くぞミキ!」
そう言い残し、ミキの腕を掴むと、一目散に亜美から逃るように走り去った。いや、正
しくは亜美が連れている凶暴な犬から逃げ出したのだ。
「はあ……はあ……お前、犬ごときにビビってドラミングするなよな……」
「だ、だって! すごく怖かったんだよ! 僕なにもしてないのに吠えてきたんだよ
!」
そう、こいつはいつもこうなのだ。犬、猫等の生き物に会うといつもビビってドラミン
グをして威嚇するのだ。まあゴリラというのは本来臆病な生き物らしいから、仕方のない
事なのかもしれないのだが、人間は大丈夫で犬に怯えるというのも何だかな……
「悪い、俺が悪かったよ。知り合いと偶然会って、焦っててお前が犬苦手なの忘れてたよ」
「もー、ひどいよー。っていうか祐樹君、まさかあの犬とお友達なの?」
「そっちじゃねえよ!」
400 :
お題:天使のようなゴリラ 4/7 ◆QmrNKIyyew :2009/09/14(月) 23:33:36.25 ID:clEP8DBr0
僕は、はあーと盛大に溜息を吐いて、横でぴーぴー騒いでるミキを尻目に歩いてると。
「わあ、ボールだあ!」
なにやら転がってきたボールを拾いあげ、ミキが目をキラキラさせている。ほどなくし
て空き地で野球をしていたらしい少年が。
「すいませーん! ボール取ってくださーい!」
「わかったあ! 行くよー!」
「おい……ちょっと待てミキ」
ミキは僕の言うことに一切耳を傾けず、ボールを投げ返した。
「えいっ!」
ミキが放ったボールは遥か彼方へ飛んでいき、暫くしてからガシャンとガラスが割れたであろう音が聞こえてきた。
「……」
少年たちが呆然と立ち尽くし、僕たちを見ている。ミキも、うーと呻きながら、僕に何
か縋るような目で見ている。
「……行くぞミキ」
「わあ! 祐樹君やっと着いたね!」
裏山に着くとミキがぴょんぴょん跳ねながら騒いでる。さっきの出来事など何処吹く風
のだ。まったく都合のいいやつめ。僕がガラスを割ってしまった家の方に頭を下げたというのに。
「祐樹君も木に登ったらー? 眺めいいよー、それにこの木の葉っぱおいしいよー」
「僕は高所恐怖症なんだ。それにそこらへんの木の葉っぱを食べる嗜好もない。」
「えーおいしいのにー」
ミキはまるでケーキバイキングに来た女の子のようにはしゃぎながら、あちこちの木の
葉っぱを食べ比べてる。
「あんまり食べ過ぎるなよ、夕飯のサラダ食えなくなるぞ」
「分かってるよー」
次の日、僕が学校から帰ってくると、いつも犬の尻尾のように羽を振りながら飛びついてくるはずのミキが、今日は部屋から出てこなかった。おかしいなって思って部屋を覗く
とそこにはミキの姿がなかった。
401 :
お題:天使のようなゴリラ 5/7 ◆QmrNKIyyew :2009/09/14(月) 23:35:24.76 ID:clEP8DBr0
なんだ? 何か嫌な胸騒ぎがした僕は、すぐさま母さんに聞いたみた。
「母さん、ミキはまだ研究所から帰ってきてないの?」
「うん、それがね、今朝から体調が悪かったみたいで……やっぱりミキちゃんには人間
の生活は無理だったのかしら……」
「そう……なんだ」
僕は部屋に戻るとベッドにうつ伏せで寝転がった。いつも面倒に思っていたミキとの散
歩も急になくなると、なんというかこう物寂しいな。
なんとなく手持ち無沙汰な感じでベットっでボーっと横になってると。
「ただいまー!」
ミキの声が玄関から家中に響き渡る。
なんだ大丈夫だったのか。早くミキを散歩に連れて行ってやりたいけど、体調悪かった
みたいだしな、今日は止めておくかとなんて思っていると、ミキが僕の部屋の扉を思いっきり開いて、開口一番。
「祐樹君、散歩行こう!」
なんだ元気なんだ。わかったよ。そう言って立ち上がると、ミキの後ろにあろうことか親父が立っていた。そして俺が立ち上がるのを見ると親父は真剣な口調で口を開いた。
「祐樹ちょっと話がある、ミキは自分の部屋で散歩に行く準備をしてきなさい」
ミキを僕の部屋から追い出すと、親父はおもむろにイスに腰をかけた。そしてゆっくりとした口調で話し始める。
「ミキは、近々死ぬかもしれない」
「え?」
「散歩も今日が最後になる。本当は今すぐにでも治療を始めたいところだが、ミキの希
望だ、最後にミキと散歩に行ってやってくれ」
ミキが死ぬ? 僕は親父が言ったことを理解できずに呆然としてると。
「準備できたよー 祐樹君、早く行こ!」
僕たちはいつものように裏山に向かって歩き始めた。僕たちの後ろには親父の研究グル
ープの車が付いてきている。いつミキが倒れても、すぐに対応できるようにだそうだ。
最後の散歩に関わらず、毅然と振舞うミキを他所に僕は未だ頭の中を整理できないでい
た。ミキが死ぬ。その親父の言葉だけが頭の中を離れずに。
402 :
お題:天使のようなゴリラ 6/7 ◆QmrNKIyyew :2009/09/14(月) 23:36:21.43 ID:clEP8DBr0
「祐樹君、今日は一緒に木に登ろうよ!」
裏山に着くとミキは僕の手を引っ張った。そしてミキは軽々と登ると枝にぶら下がりな
がら僕に手をさし伸べた。
「はい、掴まって」
「お、おう…」
ミキの手を掴むと軽々僕を引っ張り上げ、二人並んで木に腰をかけた。
「どう? 綺麗でしょ?」
木に腰かけると目の前にはとても綺麗な夕日が映し出されていた。僕はこの眺めで見る美しい夕日に目を奪われていると、ミキが僕の手を握ってきた。
「祐樹君には早くこの景色見せてあげたかったな。一人じゃ木に登れないもんね」
「登れないんじゃなくて高い所が苦手なの」
「あはは、そうだったね」
そう言うとミキは暫く黙りこくった。僕もミキに何も言ってやれないで俯いていると、
ミキはいつもの明るい声で話し始めた。
「僕もうすぐ死ぬらしいんだ」
「……親父から聞いた」
「今日で祐樹君と散歩できるの最後なんだって」
「……それも聞いた」
「祐樹君と散歩できるのが僕の一番の楽しみだったんだ」
「……」
「いままで本当にありがとう。僕のこと忘れないでね、祐樹君」
「……」
無言でうんと頷くと、ミキの唇が僕の頬に触れた。ミキを見ると頬を赤らめながら僕に
いつもの笑顔を向けてる。
「そろそろ行こう祐樹君。お父さんが心配して待ってると思う」
ミキがいなくなってから二週間、未だ虚ろな状態で生活していた。あの亜美にまで心配
されるんだからよっぽどなんだろう。
ホームルームが始まり、僕は机に突っ伏しながら携帯電話のペット育成アプリをしてると。
403 :
お題:天使のようなゴリラ 7/7 ◆QmrNKIyyew :2009/09/14(月) 23:37:02.99 ID:clEP8DBr0
「えー今日は、転入生の紹介をする。さ、入って入って」
「佐藤ミキです! みなさんよろしくお願いします! あ、因みに佐藤祐樹君の従姉妹
です」
今度は集団生活のテスト実験なのか? 僕はやれやれと呟くとミキは僕の隣に席に座り
。屈託のない笑顔を僕に向けて。
「久しぶりだね、祐樹君。今日の放課後裏山に行こうね」
404 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 23:40:24.88 ID:clEP8DBr0
投下終了です
長すぎだ・・・きっと誰も読んでくれない・・・
405 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 23:40:41.78 ID:g2ACbs9B0
>>403 関係ないけどkanon思い出した。
亜美の出番が少なすぎだけど楽しめた
乙
407 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 23:44:49.98 ID:yQJNvJs60
>>387 読んだよ
なんつーか、影の存在がいまいちしっくりこないかな
影=どこかに置いてきたはずの私、なんだよね?
それが「元気だったか?」と聞いてくる時点で、ん? て思う
それになんでこの時影が出てきたのか、その理由、というかきっかけをもう少しほのめかした方がいいかと
あと、少し盛り上がりに欠けてる気がしたので、影が激高する場面があってもよかったんじゃないかな。あっさり消えすぎだとおもた
でもいくつかの描写でいいなと思う所はあった
次回に期待
408 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 23:46:11.18 ID:IZX/nCKD0
ここ勝手に投下していいの?
409 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 23:47:51.96 ID:m/EsuggX0
>>384 読んだ。終わりの一文に衝撃を受けた。すごいねこれ。
リップロールだからプロペラの音っていうのはわかるんだけど、
そこに「やる気のない」という言葉がつくとは思わなかった。この流れで。
その言葉だけで、なんかもう一度読み返さなきゃいけない気がして、
最初から読み返した。なんか最初と違った作品を読んでいるような気がした。
作者が狙った効果なのか、正直わからない。でも、自分はすごく衝撃をうけたことは
正直に告白しておこうと思う。
あまり参考にならない感想でごめんね。
>>397 氏の作品は多分全部読んでいると思う。そして問いたい。
あんたは一体、どんな高みを目指して居るんだ。
天使のようなゴリラはかわいかった。ドラミングすんなw
「天使のような」が羽根だけなのはちょっと勿体ないかな、と思った。
それも羽根は物語的に何かの役に立っているわけじゃないしね。
オチの理由とかで上手く使えればよかったのにね。
今のままでは「死んでしまう理由」も「無事だった理由」も語られていないから、
オチがすごく弱い。
小説には間が必要で、その間の取り方がおかしい箇所が数カ所あったと思う。
場面変換の箇所には空行をいれたり、描写をいれたりすると良いかもしれない。
オチの7レス目は力尽きたのかと思うほど投げやりに見えた。7レスもの大作なんだから、
もう少し余韻をもたせるための文章が最後に欲しかったかな。
410 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 23:50:24.99 ID:m/EsuggX0
>>408 「勝手」というのがどういう意味かは知らないけど、
「貰ったお題」に対して作品を投下するスレですよ。
参加資格はとくにありません。あ、テンプレを読んでくれるとすごく
もう心から嬉しいかな、という程度です。
お題とか無く、「昔書いた小説を投下します」とかだとスレ違いとして
感想とかはつかないと思います。
もし気が向いたら是非参加してくださいませ。
411 :
お題:砂漠 0/4 ◆xJowo/pURw :2009/09/14(月) 23:50:25.35 ID:uEkLipUn0
投下しまさー
412 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 23:51:05.36 ID:IZX/nCKD0
では私めにお題ください
413 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 23:51:07.61 ID:1CdIC/it0
414 :
お題:砂漠 1/4 ◆xJowo/pURw :2009/09/14(月) 23:51:18.34 ID:uEkLipUn0
砂漠、それは砂と熱風に満たされた死の世界、と言ったイメージが有る。
確かに、昼と夜の極端な気温の差や水資源の乏しさから、生物が暮らすには過酷な環境である。
だがそんなイメージとは裏腹に、砂漠に生物は意外と豊富に存在するし、過酷さで言うなら北極や南極のほ
うがよほど生物にとって過酷な環境だ。
「だから安心すると良いぞ、真」
「ふざけんな。それは"最悪よりマシだから最低を選べ"っていう詐欺師の論理だろうが。俺をそんなに安心させ
たいなら、今すぐ肺呼吸をやめるか砂漠のフルマラソンをやってこい、バカ圭吾」
「……それはおかしいぞ、真。それではまるで、俺に死ねと言っているように聞こえる」
「ああそうだな。お前の理解力が正常な事は良い知らせだ。悪い知らせが多すぎて、焼け石にスポイトで水を垂
らした程度の効果しかないがな」
「何故だ?」
抗議する、と言うよりは真剣に意味が分からない様子で圭吾が問い、真が苛立たしげに腕を振り回して広げ、
言った。
「何故? 何故だって? 俺はお前の口からその言葉が出てくることが何故かと聞きたいよ。
お前の趣味に付き合って中国の奥の奥まで石ころ掘りに来て見れば、車が故障して丸一日車どころか動物すら
通らず立ち往生だ。水はそれなりに積んであるが、食料は携帯食のみ。さあ、どこに焼け石にかけるバケツ一杯
の水が有る?」
「いや、もう一つ良い知らせがある」
「なんだよ、言ってみろ」
「俺たちは一人じゃ無い」
「……ああそうだな、出来ればお前と一緒にいるもう一人が俺じゃなかったら最高に良い知らせだったよ」
真の言葉に、圭吾が顔を曇らせて肩を落とした。動作としては小さな動きだったが、それだけで急に圭吾の体
が小さくなったように見え、真はため息をついて肩のあたりまで伸びた髪を乱暴に掻き毟った。
「悪かったよ、言い過ぎた。八つ当たりより先にやる事があったな」
「ああ、このテントを立てればかなり涼しくなる」
ゆっくりと頷いて、圭吾は腰を下ろしてテントのパーツに手を掛けた。真も圭吾に続き、それとは別のパーツ
を手に取って組み立て始める。
「大体、もっと早くこれを積んである事に気づいて欲しかったよ、俺は」
「すまん」
「ま、いいけどな。しかし、備えあれば憂いなしとは言うが――」
415 :
お題:砂漠 2/4 ◆xJowo/pURw :2009/09/14(月) 23:52:10.72 ID:uEkLipUn0
「――転ばぬ先の杖でも良いぞ」
話の腰を折られ、真は眉間にしわを寄せて座ったまま圭吾の事を蹴り飛ばした。
圭吾は起き上がりこぼしのように、真後ろへごろりと転がって、その反動を利用して元のように座り直す。た
だし、戻ってきた圭吾の顔は少し不機嫌そうになっていた。
「痛いぞ、真」
「うるせ、自業自得だ」
「そういう事はしない方が良いと、いつも言っているだろう」
「圭吾が余計な事をしなけりゃいいんだよ」
そう言って真が舌を出すと、圭吾は「むぅ」と唸って黙り込んだ。
それに満足した真は、テントの骨組みを組み立てる作業に戻る。
「しかし、良く集会用のテントなんて積んであったな」
「ディーラーが荷物を下ろし忘れたのかもしれないし、ひょっとしたら気を利かせたのかもしれないな」
「なるほどね、手回しの良い事だ。そのついでに、予備のエンジンと工具を積めなかったかね?」
「そこまでやると、今度は本末転倒と言う」
「ごもっとも」
二人の間で言葉が交わされるごとにパーツが組みあがって行き、やがて骨組みが出来上がった。
その出来あがった骨組みに幌をかぶせ、息を合わせてそれを立ち上げる。
「せーの……よっと」
そして、そのまま二人で車の隣へと設置した。
冷房も付いておらず、今となっては動くこともできない鉄クズ同然の四輪駆動車だが、日除けとしてはまだ十
分役目を果たせる。
真は、テントを置くや否やその影に腰を下ろし、手で自分の顔を扇いだ。
そこへ圭吾が折り畳み椅子を持って現れ、真はそれを広げて深々と腰かけた。
「これで日焼けも心配要らずってか。しかしホント、風の通る日蔭ってだけで全然違うのな」
先ほどの棘のある口調から一転して、急に腑抜けた調子で言った真の言葉に、圭吾は腕を組んで頷いた。
「ああ、日本の夏からすると信じられないな」
「噂では、中東出身の人間も日本の猛暑に耐えられずに逃げ出したらしいぜ」
「さもありなん。あの纏わりつくような暑さは、慣れが必要だ」
「二十年以上あの国で暮らしていても慣れない俺は、どうしたら良い?」
「慣れろ」
416 :
お題:砂漠 3/4 ◆xJowo/pURw :2009/09/14(月) 23:53:09.25 ID:uEkLipUn0
「……素敵な助言をどうも。俺があの気候に慣れるのが先か、日本列島が砂漠化するのが先か、賭けといてくれ。
俺はもちろん後者に賭ける」
「俺は前者に賭けるぞ」
圭吾は真と同じように椅子を広げて深く腰掛け、対する真は身を起して圭吾の事をまじまじと見つめる。その
眉は酷く顰められ、胡乱な物を見るような目つきだった。
「なあ、圭吾ってひょっとしてハルウララに給料全額突っ込める人種か?」
「どういう意味だ?」
「勝ち目のない賭けによく賭ける気になりますね、って意味だよ」
「ふむ……」
そう唸って、圭吾はしばし宙に視線を彷徨わせ、やがて尋ねた。
「そんなに勝ち目がないか?」
「無いね。お前がもしこれからギャンブルに手を出すって言い出したら、俺がお前を殺してでも止めてやるよ」
「その程度で人を殺すな」
「圭吾が借金漬けになってマグロ漁船に乗せられた揚句、フィリピンの解体工場に送られて生涯を終えるのは、
忍びないからな」
「……そこまで酷いか?」
「ああ、そこまで酷いな。お前に賭けをさせるくらいなら、鉛の入ったサイコロ振って出た目に従った方が良い」
真にぼろくそに貶され、圭吾は冷や汗を垂らしながら「むう」と唸って、テントの向こうの空を見上げた。
見かけによらず繊細なこの男は、もしかしたらまた傷付いてしまったのかもしれないと思い、真は詫びる言葉
を探す。
だが、真の脳がそれを探し終えるより先に、圭吾が鼻で笑うのが聞こえた。
怪訝に思い真が身を起こすと、圭吾は不敵に唇の端を釣り上げて笑っていた。
「案外、そうでもないかもしれないぞ、真。ギャンブルの賭けは分からんが、保険の賭けには勝ったみたいだ」
「……なんだって?」
「耳を澄ましてみろ、何か聞こえないか?」
圭吾に言われ、真は目を閉じて音を聞く事に集中する。
時折轟と唸る風と耳鳴りの他は何も聞こえない。いや、そんな筈はない。圭吾が言ったのだから聞こえる筈だ。
真は自分にそう言い聞かせる。
そして、真は確かに耳にした。遠い、遥か遠くに聞こえる、エンジンの音。
「車か!?」
417 :
お題:砂漠 4/4 ◆xJowo/pURw :2009/09/14(月) 23:53:51.58 ID:uEkLipUn0
「ああ、最後に寄った村の人間に金を渡しておいた。一日経っても帰らなかったら迎えに――」
圭吾がその言葉を、最後まで口にする事は出来なかった。感激と、ほんの少しの怒りに飛び起きた真に椅子
ごと蹴倒されたからだ。
そして、圭吾がのそりと起き上がって「痛いじゃないか」と抗議する頃には、耳を澄ますまでもなくはっきり
と車の音と姿が二人のところへ届いていた。
「あーあ、ったく。今回は酷い目にあったぜ」
空港のロビーで搭乗時間を待ちながら、真はそう言って大きく伸びをした。その口調に非難めいた成分は含ま
れていなかったが、圭吾は目を伏せる。
「すまんな。次からは、歩いてでも帰れる範囲で場所を選ぶ事にする」
「いや、旅行なら、もっと普通の場所にしようぜ。何も石拾いの為にそんな苦労をせんでも」
「折角お前と旅行をするんだ、それではつまらないだろう?」
「だからってスリルまでは求めてねえよ。つーか、まさか圭吾お前、俺に"保険"の話をしなかったのは、知らな
い俺の反応を見て楽しんでたとか言うんじゃないよな?」
今度こそ非難めいた、僅かに殺気も込めた視線で真は圭吾の事を睨みつける。
だが、圭吾は軽く笑ってそれを受け流すと、真の頭を乱暴に撫でた。
「そういう訳ではないぞ。言っただろう、保険を"賭けた"と。本当に助けに来てくれるかどうかの保証がなかっ
たんでな、あえて言わなかったんだ」
「はあ? なんでだよ。その話を知ってりゃ、あそこまで理不尽に八つ当たりはしなかったぜ?」
「必要がないなら言わない方が良い。来るかもしれない希望が来なかった時の絶望感と言ったらない。お前が落
ち込むのは、困る」
「なんだそりゃ。最初から希望がないのも似たようなもんだろうが。俺がもしそれで落ち込んでたらどうするつ
もりだったんだ?」
「実際にそうならなかったんだから問題ない。それに――」
と、一旦そこで言葉を切って圭吾は真の目を見て微笑んだ。
「お前はそんな弱い女じゃないだろう?」
418 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 23:54:48.21 ID:uEkLipUn0
投下終了。感想、批評等をガクブル震えながら待ってます。
419 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 23:56:01.70 ID:m/EsuggX0
420 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 23:59:04.48 ID:yQJNvJs60
>>404 生まれて初めてゴリラが可愛いとおもた
てかごめんね、こんなふざけたお題あげちゃって
でも俺が期待していた以上の作品だったよ
421 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 00:08:08.46 ID:Fidifq4I0
>>405 自分でもkanon要素満載すぎって思ったwww
動物が人間→真琴 木に登る→あゆ 死にそうになる前にキス→栞
ちなみに亜美のモデルは杏ですwwww
楽しめてもらえて光栄です
>>406 テラウレシスwwwwwwww
本当光栄です
>>409 光栄ですwww
別に高みなんか目指してないよ、暇な夏休みにこのスレ見つけて参加したら面白かったってだけです
強いていうなら品評会優勝ですかね
羽の使いどころは考えたけど、ゴリラと羽を両立させんの難すぎwwwってことでスルーしちゃいました
オチをつけるのは苦手なんですよね、自分で書いててもぱっとしないって分かるし、手もまったく動かないで頭かかえちゃうしwww
422 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 00:09:07.10 ID:VspRpPRp0
>>414 このオチは叙述トリックを意識したのかな。だとしたら、そこまでの文章に遊びが無さ過ぎる。
いや、作品全部通して言葉遊びの作品にこういうことを言うのも変な話だけれど。
あー真ちゃんは女の子なのねー、と思って読み返しても、「ここはそういう意味だったのか!」と思わせる
箇所が一切無かった。つまり、オチ以外の文章で彼女が女の子であることを匂わせる文章が無い。
普通の推理小説で言えば、容疑者全員にアリバイがあって、誰のアリバイがどんなトリックなんだろうと思ったら
今まで出てこなかった全く別の人間が犯人だった、みたいなオチだと思った。
で、オチを除いたところの感想として。言葉遊びはこれでいいと思う。自分はとても面白く読めた。
ストーリーは陳腐気味。もう少し話の内容と登場人物の行動に説得力が欲しいかな。
423 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 00:11:07.62 ID:VspRpPRp0
よし、じゃあ寝る。
スレの保守は任せた
424 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 00:13:44.97 ID:IyQYnKgAO
425 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 00:17:41.82 ID:sWnTFWZ9O
426 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 00:34:29.33 ID:IyQYnKgAO
浮上
427 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 00:51:46.37 ID:/6LQdfg90
短いの投下するよん
428 :
(お題:腹筋メルヘン)1/2 ◆Mulb7NIk.Q :2009/09/15(火) 00:52:30.60 ID:/6LQdfg90
春先であるにもかかわらず、茹だるような熱気と、鬱陶しく肌にまとわりつく湿気が、
だだっ広い学校の体育館いっぱいに充満していた。日差しは容赦なく、急角度でもって、
大きな窓ガラス越しに降り注いでいた。そして俺は陰鬱な気分であった。
新体力テスト。
天下の厚生労働省様々が陣頭に立って実施し、毎年俺の気分をブルーにさせてくれる
あの忌々しいイベント。今はそのイベント真っ最中である。
授業の初っ端、体育委員の号令で男子は二列に並ばされ、隣のヤツとペアを組むよう
に指示される。ああ、来たよ……上体起こしだ……。俺の気分はますますネガティブな
方向へ加速した。それでもやるしかないのだから、嫌々ながらも、体操座りで隣のヤツ
と向かい合い、足を組んで固定した。
「俺……先やっていい?」
「うん」
仲が良くも悪くも無いクラスメイトに短く言って、先にやらせてもらうことにした。
俺は足を直角に曲げ、上体は仰向けのまま、教員の諸注意を聞く。毎年やってるのだ
からもういいだろうよ……、などと内心呟きつつ待っていると、ついにその時は来た。
教員が笛をくわえる。
「よーい……」
ピーーッ。
429 :
(お題:腹筋メルヘン)2/2 ◆Mulb7NIk.Q :2009/09/15(火) 00:53:16.52 ID:/6LQdfg90
俺は笛の合図と共に、頼りない腹筋を駆使して上体を起こした。体感で十秒くらいは
頑張ってみるもの、既に顔中から、脇の下から汗が吹き出してきた。もうダメ……眩暈
が……意識が薄れていく……。目の前が、突然霧でも立ち込めたように白くなった。
「おい……おい!!」
俺は白いもやの中で、何かに呼びかけられた。
「お……おう。てか誰だよ」
「俺はお前の腹筋だ!! 腹筋の精だ」
腹筋の精だと? それを聞いた途端、思わず苦笑いがもれた。
「笑ってんじゃねえ!! まだ諦めんなよ!! 頑張れよ!! 酷使されたら俺だって辛いけ
ど!! それでもお前には頑張ってほしいんだよ!! なあ、おい、あと少しだろ!! お前
さんだって男なら、ここで踏ん張れよ!!」
腹筋の精とやらは、なんだか妙に熱いヤツみたいだ。だけど、ここまで言われて黙っ
て逃げてちゃ男がすたるな。
「ああ、いいぜ……もう少しだけ、もう少しだけ頑張るから。お前の力を貸してくれ!」
朦朧としていた俺の意識は、急速に鮮明さを取り戻し、瞳に活力の炎が湧きあがって
来る。いけるっ、いけ
ピィーッ。
「はい、止めー」
そして隣のヤツが淡々と口にした。
「記録、七回」
430 :
炊飯器 :2009/09/15(火) 00:53:33.11 ID:xO87mJJn0
ある晴れた日の昼下がりのこと。
私はあまりに暇だったため、なんとなく散歩に出かけることにした。
お気に入りのニット帽、パーカー、ジーンズを身にまとい、ジーンズのポケットにMDプレイヤーを突っ込んだ。
BGMはJETのGET BONEにしよう。
そんな感じでMDを選び、準備を整えた。
オールスターの靴を履いて、くだらない妄想をしながら、ドアを開けた。
JETの痺れるサウンドにノリノリで練り歩く私は、傍から見れば変人である。
が、気にせずに練り歩く。
10分ほど練り練りしたところで、流石の私も歩き疲れてきたので近くの公園に立ち寄ることにした。
かつては公園ソムリエとして名を馳せたがっていた私の頭には、周辺の公園がインプットされているのだ。
公園に着くと私は真っ直ぐブランコに向かった。
なぜかブランコに無性に乗りたくなったのだ。
幸い周りに人があまり居なかったので、私は意気揚々とブランコに腰掛けた。
さあ、漕ぐか。
と思ったその時、何かが目に留ったので注視してみると、砂場に30センチばかりの丸い機械が落ちていた。
機械だけに奇怪だなあ。などと考えながら近づくと、それは何の変哲も無い炊飯器だった。
なぜ砂場に炊飯器が?そう思いながら恐る恐る開けてみると、中には紙切れが入っていた。
紙切れを見ると、この炊飯器を磨け。と書いてある。
とりあえず一度ふたを閉じて、純白のハンケチーフでゴシゴシしてみると、炊飯器から湯気が出てきた。
吃驚しながら蓋を開けると、ほっかほかの白米があった。
たしかにそこには白米があった。ほっかほかだった。
私は思った。世の中には科学で解明出来ないことがあるのだ。
素晴らしき哉、人生。
431 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 01:08:59.11 ID:/6LQdfg90
終了ですよ。
ちなみに上の炊飯器の方とは無関係であります。
432 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 01:12:27.33 ID:MgPYNUZ50
お題くれ
433 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 01:19:08.74 ID:BPViNl450
434 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 01:21:42.17 ID:MgPYNUZ50
435 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 01:46:58.97 ID:SJPjGHlAO
あげ
436 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 02:05:08.26 ID:Dvo1lpQ10
この時間人居んのかな
とりあえず、お題をくれる優しい人募集
437 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 02:05:42.83 ID:TBLXpzhj0
また言葉遊びになりそうで怖いが了承した
お返しに
>>437 カバン
439 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 02:08:17.11 ID:/SQ3txwc0
雑草
440 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 02:09:49.61 ID:TBLXpzhj0
カバンと雑草を把握
441 :
お題:国士無双13面待ち ◆fgystwRu7o :2009/09/15(火) 02:14:08.54 ID:53WBBEyp0
今から投下します
注意・麻雀のルールが解ってないと話がわからない可能性があります
解らなかったらwiki見てね
442 :
お題:国士無双13面待ち 1/2 ◆znJHy.L8nY :2009/09/15(火) 02:17:08.51 ID:53WBBEyp0
きたっ!!
俺は必死に興奮を押し隠し、もう一度自分の配牌を確認する。
3順目にして純正国士無双13面待ち。
上がればダブル役満の超大物手だ。
これを上がりきればぶっちぎりで勝利できる。
この半荘いいとこなしだったが、遂に運が向いてきた! この手をあがれば勝てるっ! いやあがりきる!
俺はこの興奮を悟られないようにもう一度捨て牌を確認する。大丈夫、いける!
まだ3順目、俺の捨て牌にヤオチュウハイが1枚も出ていないことを警戒するやつもいるだろうが、まさか13面待ちだとは思うまい。
しかも俺にとって都合のいいことに今だ場にはヤオチュウハイが1つも出ていない。
ならば純粋に39牌残ってる。
いける! いけるぞ!
俺は、はやる気持ちを押さえながらリーチを宣言する。
役満だから点数は変わらないが、このリーチによってあふれ出て来るヤオチュウハイを狙うのが目的だ。それに
(これは必ずこの手を上がりきるという決意の証でもある!)
俺は笑みがこぼれそうになるのを自制しながら千点棒をつかむと場に放り投げた。
だが、俺は気づいていなかった。
皆、いちようにこぼれ出る笑みを必死に抑えようとしているような表情をしていたことを。
そう、俺と同じように……
443 :
お題:国士無双13面待ち 2/2 ◆znJHy.L8nY :2009/09/15(火) 02:18:07.43 ID:53WBBEyp0
この局は流局になった。
444 :
◆znJHy.L8nY :2009/09/15(火) 02:20:19.46 ID:53WBBEyp0
終わりです
途中、書き込む際にヤオチュウハイを感じにしてたら全部ヤオの部分が文字化けしてすごく焦った
あと、投下前とトリップ違うのは間違って0/2後ろに書いちゃったからです。ごめんなさい
しかし、現実の麻雀で全員国士13面待ちになる可能性ってほぼ0なんじゃないかなとは思います
感想等書いてくださると作者が小躍りしながら喜びます
445 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 02:26:21.17 ID:TBLXpzhj0
残念ながらオチが読めちゃった
お題出たとき、地獄待ちが付いてたのにどっかいってたし
446 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 02:32:01.74 ID:53WBBEyp0
>>445 あ、素で見落としてた、ごめん。
次からは気をつける。ってか13面で地獄待ちってどんだけー
447 :
自転車:2009/09/15(火) 02:42:29.17 ID:dKT1PVOY0
自転車
1
自転車屋の前で千円札を握り締めて立っている。それを自電車屋の親父に見せた。
「これで自電車が買えますか?ハァハァ」
「それじゃあ買えんよ」
「わかりました」
私は潔く諦めて帰ろうとした。
「ちょっと待ちなさい、中古ならなんとかなるかもしれん」
「中古の自転車をください」
2
私は生まれて三十年になるが乗り物に乗ったことがない。二本の足だけが私の移動手段。
自転車も、三輪車も、車も、バイクも、電車も、モノレールも、飛行機も、船も、スケボーも、ローラースケートも、観覧車も、ジェットコースターも、まったく乗ったことがない。
人の上には何度か乗ったことがある。乗ったことがあるのは、今は亡き母の上(イヤラシイ意味ではなく)、今は亡き妹の上(イヤラシイ意味ではなく)、今は亡き従姉の上(これはイヤラシイ意味で)。
今日はいつも通り家の中で趣味である偽造紙幣作りに没頭していて、丸一日かけて出来上がった千円札をうっとりと眺めながら、毎日毎日偽造紙幣作りばかりしているのでそろそろ飽きてきたな、
とそんなことを考えていた。いつの間にか、今は亡き妹の上に乗った時のことを思い浮かべていた。無性に何かに乗りたくなり、家から走って一時間弱の場所に丁度一年前自転車屋がオープンしたのを思い出し、
偽千円札を握り締めて自転車屋に向かって走った。全力疾走。予想に反して五十分で自転車屋に着いた。
「ハァハァ、一周年おめでとうございます」
「ありがとう」
「これで自転車が買えますか?ハァハァ」
448 :
自転車:2009/09/15(火) 02:44:09.09 ID:dKT1PVOY0
この小説完成してるんだけど、どっかに応募したいんだが
どっかいい所ないかな?
短編です。
449 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 02:51:37.88 ID:IyQYnKgAO
>>448 読んだが、無理
これでは、応募したところで無理
面白くない
文章が変
意味がわからない
以上
あと貰ったお題じゃないならスレ違い
更に、貰ったお題だったとしても
>>1を読んでないとか言語道断
450 :
自転車:2009/09/15(火) 02:56:00.19 ID:dKT1PVOY0
すいません。
ちょっと自分的に傑作ができたので
>>1を読まずに投下しちゃいました
興奮しすぎてたw
451 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 02:57:05.82 ID:53WBBEyp0
452 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 02:57:44.55 ID:IyQYnKgAO
>>450 あと打ち間違いか知らんが、自電車になっている
453 :
自転車:2009/09/15(火) 03:03:29.75 ID:dKT1PVOY0
あ、すいません。。
意味がわからないのはわざとですw
ファンタジーに近い感じで書いてみました。
454 :
自転車:2009/09/15(火) 03:05:33.32 ID:dKT1PVOY0
自電車は完全に誤字です
はずかしい・・・
455 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 03:13:00.01 ID:Dvo1lpQ10
>>453-454 厳しい事を言うようだが、言い訳は見苦しいからやめれ
物書きのはしくれなら本文で語れ、あとがきで言い訳すんな
言い訳する暇が有るなら、一歩でも半歩でも進歩した話を書け
それが出来ないなら筆を折れ
456 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 03:20:56.98 ID:IyQYnKgAO
>>453 いやあ……
とりあえず、俺が一番気になった部分をちょっと
>乗ったことがあるのは、今は亡き母の上(イヤラシイ意味ではなく)、今は亡き妹の上(イヤラシイ意味ではなく)、今は亡き従姉の上(これはイヤラシイ意味で)。
これ。この部分
()がしつこいし鬱陶しい
乗ったことがあるのは、今は亡き母の上と、今は亡き妹の上、そして、今は亡き従姉の上だけだ。
誤解しないで頂きたいが、母と妹に関しては、イヤラシい意味は決してない。
従姉は……ご想像にお任せしよう。
という風に、()無しの方が良い
俺の文が良いと言っているわけではなく、こんな風に()無しの場合を考えてほしいと思った
457 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 03:22:05.03 ID:/SQ3txwc0
俺にもよく分からなかったな、これの面白さが
自分でどういう点が傑作だと思ったのか、ちょっとだけ気になる
458 :
自転車:2009/09/15(火) 03:30:42.51 ID:dKT1PVOY0
勉強になります。ありがとうございます。
わけのわからなさが最初は、なんだこれ?って感じだが
読んでいくうちにハマっていくかなと。。夢の中の出来事のようなぶっ飛んだ小説が書きたかった。
なんかよくわからんけど面白いかも、
っていうのを狙って書きました。
459 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 03:34:15.07 ID:NgRY8r260
>>447はおもしろいだろ…
世界で一番バカげた自転車の買い方を徹底して書いてあるように思う。
そして主人公がバカ極まりないのに自転車屋の親父が輪をかけてバカなところもおもしろい。
それから短いながら構成も考えられていて素敵。
よけいなところを語らないのが粋。
少なくともこのスレの中ではとてもおもしろい部類。
すごい。
460 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 03:34:24.47 ID:IyQYnKgAO
>>458 とりあえず何かお題貰って書けば良いと思うよ
それなら俺らは大歓迎
461 :
自転車:2009/09/15(火) 03:36:38.91 ID:dKT1PVOY0
もちろんこの後も続くんですよ・・・
今数えたら10520字でした。
短編です。
462 :
自転車:2009/09/15(火) 03:37:38.92 ID:dKT1PVOY0
>>460 そうですよね。
スレチなので、この辺で。
また遊びに来ます。
463 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 03:38:24.56 ID:IyQYnKgAO
>>461 わかったからお題貰って書けよ
じゃなきゃスレチ
小説書くの好きなんだろ
お題貰ったら何か閃くかもよ
464 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 03:39:41.10 ID:IyQYnKgAO
>>462 帰るのかよ
つまらんな
まあ、また来てお題貰って帰ってよ
465 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 03:43:33.42 ID:r0f2N5ssO
>>459 ねえよ
面白さについては感性の違いだが
余計なことを語らないのではなく語れないだけ
そもそも、完結してない話の構成の評価をしてる時点で、お前のレビューが的外れ
>>462 あなたがお題貰って書いた話なら待ってるよ
466 :
自転車:2009/09/15(火) 03:52:14.87 ID:dKT1PVOY0
ありがとうございました。
おやすみなさい
467 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 03:53:06.16 ID:IyQYnKgAO
恋愛小説は二番煎じになるなあ
途中まで書いて思った
気分転換に一つお題を頂こう
469 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 03:57:29.65 ID:IyQYnKgAO
>>468 把握
今すげえピンときた
前貰ったお題より、こっちが先に出来るかも
遅筆だが……
470 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 04:09:47.27 ID:iTQySDp90
ID:Dvo1lpQ10みたいなきもい人って時々湧くよね
471 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 04:41:10.62 ID:53WBBEyp0
保守
472 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 06:44:14.95 ID:8JjDk94GO
あさだちした
お題くれ
獣人
475 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 07:20:51.92 ID:IyQYnKgAO
美男子
478 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 08:21:15.89 ID:VspRpPRp0
頑張って全館書いてるんだけど
いつもより感想を書くのが難しい作品が多い!
まあ一般知識としての太宰を知っていることが前提の作品が多くて、
自分にその知識が無いのが原因なんだろうけどさ
479 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 08:29:02.30 ID:rVDCu157O
メルヘンチックなおだいくれ
お題ください
482 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 08:50:29.73 ID:I5KQx8uk0
豊作
483 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 09:01:18.27 ID:tOuAZDfW0
昨日はすまん
作品投下したところで力尽きてしまった
>>407 元気だったか? はおかしいか
今でも昔でも私は私だぁ、みたいな描写がしたかった
影が出てきた理由に関しては、俺の説明不足
激高と聞いて、影という曖昧な形を利用して面白い演出もできたかなと今更思った
参考になった。ありがとう
>>409 正直言うと、そんな衝撃を与えられるとは思ってなかった
読んでる人にお? と思わせたかったってのはあるけど、主な理由はこっちのがしっくりくるなって感じ
なんというかな、作品が手を離れたな。と思えるこういう感想はすごく嬉しいし励みになる
ありがとう
誰か新しいお題ください
484 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 09:21:57.10 ID:58EN05c30
485 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 09:26:40.42 ID:tOuAZDfW0
486 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 09:42:38.10 ID:SJPjGHlAO
>>431 この体力テストのどこらへんが新なんだろう。新というくらいだから、もっとぶっ飛んだのを想像しただけに壮絶な肩透かし。
最後のオチは凄いのか凄くないのか、そもそも基準がわからないので首を傾げてしまった
487 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 10:46:05.81 ID:tOuAZDfW0
……
488 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 10:46:28.33 ID:53WBBEyp0
>>486 それ、たぶん身体(能)力テストかなんかの打ち間違えだと思うぞ
489 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 10:55:05.22 ID:SJPjGHlAO
>>488 いや、さすがにそれは無いんじゃないかと
こんな違和感たっぷりな文、推敲すれば嫌でも気付くし
490 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 11:06:16.45 ID:Fidifq4I0
>>420 自分がかわいいと思う女の子を書く、楽しいぜwww
このスレじゃラノベって凄い非難されてるんだな・・・
ラノベしか読まない俺涙目wwwww
今日は早めにお題もらいましょうプリーズ!
推敲してないんじゃ?
492 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 11:16:08.40 ID:S32gGT7aO
ラノベが嫌いな人間が多いことは否定しないけどスレ全体の共通認識ではないと思うよ
493 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 11:16:55.87 ID:/SQ3txwc0
新体力テストであってるぞ
平成11年度から新しくなってるから
494 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 11:22:12.13 ID:S32gGT7aO
俺にもお題ください
ぶっ飛んだ小説書きたい
497 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 11:25:50.56 ID:SJPjGHlAO
>>493 マジで?
俺無知すぎて超こっぱずかしいんですけど
498 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 11:26:57.79 ID:Fidifq4I0
499 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 11:28:34.95 ID:Fidifq4I0
501 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 11:47:53.19 ID:2wzqa2LI0
腹減ったな。金もないし幸楽苑でも行こうかな
お題くだされ↓
502 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 11:54:13.88 ID:SJPjGHlAO
曇りガラス
503 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 12:08:43.25 ID:2wzqa2LI0
504 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 12:13:27.04 ID:nPOqRgwj0
一晩たってまた来てみたらまだ残ってたのかこのスレww
良スレだ
505 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 12:24:36.00 ID:2wzqa2LI0
このスレはかれこれ三年以上続いてる長寿スレだぜ?
506 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 12:31:50.75 ID:nPOqRgwj0
マジか
最近見るとは思ってたが三年もか
出直してくる
507 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 13:27:39.04 ID:I5KQx8uk0
ほ
508 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 14:13:49.34 ID:I5KQx8uk0
し
509 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 14:14:45.14 ID:L8IGW8T8O
外は雨だし、しっとりしたお題くださいな
510 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 14:17:00.15 ID:r0f2N5ssO
511 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 14:28:18.77 ID:L8IGW8T8O
512 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 14:29:17.83 ID:S5AodMSN0
鬱なのでどうでもいい感じのお題をおくれ
513 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 14:31:18.12 ID:2wzqa2LI0
514 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 14:31:21.95 ID:58EN05c30
515 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 14:31:32.03 ID:iTQySDp90
516 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 14:35:11.20 ID:S5AodMSN0
517 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 14:44:27.40 ID:AIRopUFaO
お題プリーズ
ひます
518 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 14:49:08.53 ID:S32gGT7aO
203号室
519 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 15:30:26.80 ID:S32gGT7aO
賢い犬リリエンタールがかわいい保守
520 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 15:47:38.83 ID:2wzqa2LI0
おまいらがちゃんと本を読んでいるというのに
俺といったら……
522 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 16:18:06.91 ID:S32gGT7aO
ここいっかげつ
ぶんすかのしょうせつしか
しょうせつよんでないよ
523 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 16:19:41.35 ID:I5KQx8uk0
そんなに読んでるなら是非お勧めを挙げてくれ
ちょっと荒れる可能性もあるけどw
524 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 16:42:49.14 ID:/lfBsACDO
通常昨の感想。安価は省略
独裁者達のドーナツパーティ(お題:戦争、クローン) 1/3 ID:zYlo5GEJ0氏
うん?なんだ自主制作映画の一幕みたいな感じか?それにしてはアドリブでやってるみたいだし、いまいちよく分からん。でもやたらと上手いし書き馴れてると思った。
へー、世紀末とか最終戦争か。子供たちだけで生活してるの?と思ったらそんな設定が用意されているとは。面白かった。あとは、欲を言えばやまとオチが。それにもう少し続けてほしかったかと。
お題:日本男児 0/4◆QmrNKIyyew氏
キャラがぶっ壊れてるな。でもこのオチにもっていく為に作られた感じがどうしても否めない。オチもうーん。
オチとか作るの苦手なんだなって思った。オチに関しては落語が一番分かりやすくておすすめ。饅頭怖いやそば屋のお釣りをごまかす噺など秀逸な物が多い。
上手い人には簡単なパズルみたいなものらしい。偉そうに語っているけど自分はまだこれぞといったオチを思いついた事がない。なので上手いオチが書ける人がうらやましい。
虚構と現実 (お題:ボトル0/3) ◆HNQE2T7uQ6氏
ボトルに手紙を入れて海に流すと、海を渡って遠くの人に届くんじゃないかっていうあれか。ロマンがあるのう。
うーん?すまん、最後よく分からんかった。人形?でもお母さんでてなかった?お母さんが病気って時点でアンドロイドってのも微妙だし、なによりボトルの中に入っていく人形の描写がおかしい。
たぶんボトルを流すのと最後の場面が書きたかっただけで、そのあとは結構適当だったんじゃなかろうか。推敲した方がいいと思う。あと時間をおいて見直して。
精霊未遂1/2◆7tEoYXTvYU氏
おお、これはいいぞ。いいファンタジー連載物の第一回目だ。夢の中とかあんまいらんと思った、くどい。
えー?!まさか東京都のマスコットとかそんなオチかこれ。夢オチに近いし、がっかりだ。頼むよ、せっかくいい設定だったのに。もったいねー。
蜥蜴(2/2)◆ytqbKw3zqk氏
カメレオンかそういった種類のとかげだ。うん?よく別の生物になるオチがあるけど、その後の状態って事か?
へー、なるほどなるほど。憑依型の特殊能力をもった殺し屋って事か。それにしては説明がわかりづらいよ。何回か見直しちゃった。普通の読者なら面倒になってとばすよこれ。
たぶんターゲットも殺し屋かな。うーん。やっぱ全体的に説明不足だったかと。しっかり読んだうえで、へーそんな殺し屋がねー、という感慨しか残らなかった。
主人公がどんな人物像なのかも見えてこないし、世界感もわかならい。もう少しサービスというか、読ませるという事について考えてほしい。
お題:粘菌生活、優しさって何? 3/3◆eeBRZzl9kY氏
あー、ダジャレな。ダジャレを言うのはダレジャ!ってね!……ってね! ほうほう、なにやら思いつきのみ臭いけどな。どうなるんだこれ。文章上手いの
うーん微妙。ダメだよ、最後はちゃんと年金に絡めないさ。思いつきでも最後までしっかり仕上げないとすっきりまとまらないよ。それ以外は普通だった。
安楽椅子 ID:uSsuV+YIO氏
ジョーの椅子は普通のパイプ椅子だろ。立派なのは燃え尽きたジョー、そんなの常識。あんま適当な事いってると泪橋ぶんなげるぞこらと。テメーはあしたのジョーファンの俺を怒らせたぁあああー
……というか一読したけど内容よくわからんのな。しかも読む気にならないっていう。ここは頑張って読もう。
自分の部屋に変な男が来たのか?でも忘れたってどういう事?場面変わったな、唐突すぎるよ。あの病院?いやどこだよ。看護婦が知り合い?はぁ?死後の世界だと?
――あれは紛れもなく死んだ……――あれはって言われてもな。その最初の場面がどんな場所や状況なのかまったく説明されていないし、実は兄の秀樹だったのだって急に言われてもさ。もうね。
――秀樹と御幸が繋がった――たぶん『秀樹と妻が繋がった』のミスかと……はぁ?兄弟?もうぐちゃぐちゃだよ。私たち?四人って事か?
ああ、煙草で二つの家族が丸焼けになって、その復讐をあの世で受けてるって事か。ようやく分かった。別に最初から出しといてもさ。
はぁ?まだ死んでなかったの?……色々無茶苦茶だ。目指したのは世にも奇妙な系ホラーかな。プロットをしっかり組み立ててちゃんと推敲しよう。
ちなみに自分で少しでもおかしいと感じた部分というのは、読んでる人には二倍三倍に感じられる物だから不備がないか細心の注意を払ってね。たくさん書いてください
お題:絵 ID:Pi8tj11U0氏
うーん。もうちょっと主人公には見えない形でもって、お姉さんが実はそういう人だったって事が分かるといった方法をとった方が好みかな。
でも確かにざっと見た感じは衝撃的だし、分かりやすいサイコホラーになってた。その後の流れだとお姉さん逮捕であっけなく終わりだけどそこは描写しなくてもいいしなー。
まぁあれだ、怖かったです。
ファンタ・スティック味(お題:ファンタスティック)ID:CgCnfH6o0氏
スティック味……だと!?はー、筆者いい掴み思いついたもんだな。うーん、淡々と進んでいくのう。いやー世の中平和だねー、明日なにしよっかなー。
な?!ス、スティック味に気を取られて防備を固めてなかったうわぁああぁああああ!死ねぇぇええ!ぬぅわわわー!
ファンタスティックの使い方うめぇ。ファンタ・スティック味の後始末が説明不足で雑かなと。でも面白かった。
虫の影 1/2(お題:冬虫夏草、リップロール)◆LwkQQrjiLs氏
ふんふん、なんかやたら肩の力入ってんな。あれ、いきなり展開跳んだ。姉の結婚相手とかか?
えー、そういう言い訳臭い考え方はなんか嫌いだ。子供育てながら自分も頑張ればいいと思う。理想論だし、自分がそういう立場になったら絶対死ぬだろうと思うけどさ。
あー、悪魔とか心の奥に溜まっていた気持ちとかだ。うーん、主人公の活躍とか、継いだ息子の活躍が山だと思うのでそこが読みたかった。これだけだとどうにも。
お題:天使のようなゴリラ 0/7◆QmrNKIyyew氏
面白かった。よくある話ではあるし、展開も紋切り型だけど、丁寧に書かれていたのが好感が持てた。
あと重要な点は最後まで書ききっているという事。この話から説明不足や物足りなさはいっさい感じなかった。面白かったです。
お題:砂漠 0/4 ◆xJowo/pURw氏
地の文硬いな。スペースファンタジーかな。おお中々いいコンビだ。いいよいいよー。
圭吾がオードリー春日っぽいwwwウザスww……ぬぅ、あれか、真は女の子か。春日のやろう死ね!夢でお会いしてぶん殴ってやる!
なるほどなるほど。書き馴れてるし上手いな。いや、実際かなり楽しめたんだけどさ。山がないというか、その石だかなんだかを探すエピソードがずっぽり抜けててさ。
たぶん楽しくなってくるのはこの後だよね。まだ続きがあるならぜひ投下してください。正座して画面の前で待ってるから。
(お題:腹筋メルヘン)1/2◆Mulb7NIk.Q氏
この酉の人、最近よく見るな。書くの速くてうらやましい……お前さてはバカだろ。主人公弱っwww七回とかwwwすんげぇ弱っww
下らなかった。でも悪くはなかった。ギャグ漫画っぽいかな
炊飯器 ID:xO87mJJn0氏
イミフ。このオチじゃなければ好きな雰囲気だった。公園ソムリエとか、ゲットボーンとか。もう少しいいオチを考えるか、別の方向性にもっていった方がいいと思う。
お題:国士無双13面待ち 1/2◆znJHy.L8nY氏
すげーお題。麻雀知らなきゃ書けないだろ。品評会ででたらえらいブーイングになりそうだ。
もうちょっと興奮してもいいんじゃないか?ゲームでテンパっただけで大興奮するからもし金賭けてたらハンパないはずだと思った。
いやリーチはないだろー、国士は捨て牌変になるはずだし。……んなバカな話があるか!!うん面白かった。
自転車 ID:dKT1PVOY0氏
変な話。確かに気になる雰囲気はあるけれど、これだけではどうにも判断できない。全部投下して優しい住民に期待するか、別の投稿専門サイトに投稿した方がいいと思う。
528 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 16:57:32.17 ID:S32gGT7aO
かんそうおつですだよ
529 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 17:04:03.34 ID:SJPjGHlAO
>>523 横レスだけど
最近なら品評会では良く晴れた日の午前中に考えたこと
通常作なら前々スレの卒業(お題:初恋)
両方オモシレーってんじゃなくて胸が窮屈になる感じ
530 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 17:07:14.05 ID:SYTfM8/yO
自転車投下したものです、携帯から
読んでもらいたい衝動で投下しました。
続きがみたいと言う声があればもう少し投下したいです。
確かにこれだけじゃ評価も糞もないですよね。。
豚骨ラーメンというお題を頂いたので家に帰ったら早速書いてみます。
531 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 17:17:10.00 ID:FpQ5CsC00
お題お願いいたします。
532 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 17:19:39.46 ID:/SQ3txwc0
533 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 17:21:30.32 ID:FpQ5CsC00
534 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 17:22:46.98 ID:/6LQdfg90
お、感想来てるーthx!!
>>486 なんたるミスリードwwwなんたるミスリードwww
…ミスリードなんて高尚なものじゃないか、普通に誤解か。
でも筋としては、一応分かりやすいギャグ路線だと思うんだけどなあ…
あんた深読みしすぎだっぜ!てか、深い話なんて書けないぜ!
>>527 書くの早いだと…馬鹿言うな、これでも時間を切り詰めまくって書いてるんだぜ。
そしてバカなのは否定できない悲しさ。
まあ、主人公はひ弱か、デブなんだろうなw
筆者のイメージとしてはひ弱君を。
535 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 17:28:35.07 ID:S32gGT7aO
たくさん書いたら書くのもはやくなるものね
頑張って
ところでどーなつの作者です
感想とてもうれしいです
いつもいつもありがとうね。
536 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 17:42:46.27 ID:I5KQx8uk0
>>529 どもども。
品評会作品の方はもう読んでたw
俺の感覚だと、多分関心票いれるけど投票はしないかなぁ、という感じ。
まだ(ネタバレ)してない人を(ネタバレ)できちゃっていいの?とか、神様に頼り過ぎじゃないかとか、情景
がいまいち浮かんでこなかったとか色々あるけど、それを差し引いても読ませる作品だと思った。
卒業の方は、残念ながらあんまり好みじゃないなぁ……。ちょっと風邪気味で、余韻とか楽しむ余裕が欠けて
るせいだろうか。
しかし本人いないかもしれないのに、こんなこと書いちゃっていいのかな。
不快に思った人がいたら申し訳ない。
537 :
からざ(お題:捨てる、四位、君)0/4:2009/09/15(火) 17:54:01.33 ID:S5AodMSN0
投下します。
どうでもいいお題っていったら、ほんとにどうでもいいのが来て
めちゃくちゃ難しかった
卵の話をしようか。なに、もう落ちが読めた?
どうせ「君」と「黄身」がかかっているんだろうって……
……そのとーり。正解だ。「君」と「黄身」がかかっていて、それはお前を指す。
ったく、本当にやりにくい奴だよ。お前は。いつも俺のことを見透かしたような事を言って。
そしてそれがいっつも胸に突き刺さるんだから、やりきれ無いったらありゃしない。
私のことが嫌いなのかって?
大好きに決まってるだろ。何言ってんだ。
いや、そこは顔を赤らめる場面じゃねぇよ。まだまだ、ここからが本番だ。
これから黄身と白身に掛けて俺はお前への愛を滔々と語るんだよ。
でもなぁ、落ちを当てられちまうと、へこむ。
-----------------------------------------------------------------------------
敵は捨てているんだ。ぼくのことを最初から相手にしてくれやしない。
鼻をあかしたいという気持ちはもちろんある。
だって、君が見ている前でただジッとしているのはばつが悪い。敵前逃亡みたいじゃないか。
ぼくのことをこれだけ励ましてくれている君に、顔向けできない。
しかし今のぼくにはあらがう術は少しもなかった。
あと、三つ。
-----------------------------------------------------------------------------
卵の話だ。黄身がお前だとしたら、俺の役目は黄身に白身をかけることだ。
待て。俺を蔑んだ目で見るんじゃない。断じてエロい話ではないぞ!信じてくれ。
俺のお前への愛は百パーセント純粋なものだ。それは俺の目を見れば分かることだろう?
……見えないって?
………まぁ、電話だしな
君が見ている。そう考えてぼくは顔が火照るのを感じた。
この狭い場所にいては自分の鼓動の音しか聞こえない。それでだろう。
ぼくはいつもの「俺」からぼくになる。
「お前」は君に変わる。
でも、それは悪い事じゃないのかも知れない。
この緊張感が好きなのかも知れない。ぼくがここにいる理由。
あと、二つ。
----------------------------------------------------------------------------
ったく、どれだけ俺は信用がないんだよ……。本当にへこむなぁ……。
え、冗談?
……なんだよ……からかうんじゃねぇよ……
俺の緊張をほぐすために?
……やべぇ、涙出そう。ほんっと、何でも見透かしたようにしやがって。
お前にどんだけ救われたかわからねぇよ。
-----------------------------------------------------------------------------
ぼくが四番目になってしまったとき、君は励ましてくれた。
こんなぼくのことをかっこいいと言ってくれた。
その言葉にどれだけ救われたか分からない。
悩むときもあった。でも、そんなときはいつだって君の言葉が頭に浮かぶ。
そうだ、ぼくはここで一番になっても仕方がない。ぼくは四番で、
でも、君の一番になればそれでいい。
あと、一つ
540 :
からざ(お題:捨てる、四位、君) 3/4:2009/09/15(火) 17:58:19.65 ID:S5AodMSN0
ばか、泣いてねぇよ……!
本当だからな!泣いてなんかねーぞ!
こんなとこでメソメソしてたら明日の大一番、乗り切れねぇだろ!
じゃあ、もう切るからな!
切るぞ!
切るぞ!
あ、……
………ありがとう。
ブツッ
ツー、ツー、ツー、ツー、ツー
----------------------------------------------------------------------------
ぼくは首をぐるりと回す。敵を待ち構えるためだ。
例え相手にされていなくても準備を怠るわけにはいかなかった。
それがぼくの矜持だった。
それがどんな徒労に終わろうと、そんなことは関係がないのだ。
ただただ、ぼくは君をしっかりと見つめて話が出来るように。
スラッガー
四番打者 はいつだって悲しいのだ。
ノースリ―。キャッチャーはもう立ち上がっている。敬遠だ。それは戦術として当然のことだった。
九回裏同点ツーアウトランナー無しのこの場面で
ホームランバッターを歩かせないチームなどあるわけはない。
両チームとも応援の声は収まっていて、ぼくに期待をかけている人などいなかった。
ただ一人をのぞいては。
ぼくはそのただ一人のためだけに、この狭いバッターボックスの中で孤独に耐えるのだ。
それはなんだか恋愛と似ている。
ぼくはそんなばかげたことを考えて、そしてそんな自分を少しだけ嘲笑って、
笑顔で、前を向く。
投げられたボールは、滑って
逸れて、
ど真ん中
青空に浮かぶ白球
白い橋を架けた
君へ
スコアボードには1×が記される。
残念ながら一番から先の席はない。空座なのだ。
了
542 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 18:01:36.86 ID:S5AodMSN0
以上です。
なんか書き込んだら予想以上に白かった。
申し訳ない。
543 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 18:35:35.19 ID:S5AodMSN0
あげ
544 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 18:49:53.00 ID:u2jf2YOSO
お題クレ
545 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 18:50:24.28 ID:w2fvk7Tr0
>>542 話としては決して悪いわけじゃないんだが……
二行使って四番打者にスラッガーとルビをふってみたり、無駄にスペースがあきまくりだったりと、所謂イタい表現が目に付いた
徐々に主人公の状況が明かされていくのは面白かった
546 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 18:50:28.15 ID:WX4sblnH0
ブルートゥースでお題もらった者だが、ぐだぐだになってきた
どうしたものか
547 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 18:50:44.40 ID:fT+08C7tO
みかん&レモン
549 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 18:52:14.04 ID:u2jf2YOSO
550 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 18:52:47.20 ID:SYTfM8/yO
ホワイト&ホワイト
551 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 18:52:48.23 ID:WX4sblnH0
試しに書き込んでみたら……
規制解除されとる!!
なんだここ
面白そうなので題くれ
553 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 19:09:53.02 ID:WX4sblnH0
≫552
鯛焼き
554 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 19:11:59.90 ID:w2fvk7Tr0
555 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 19:12:46.60 ID:WX4sblnH0
556 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 19:20:18.50 ID:/6LQdfg90
お題クレヨン
557 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 19:21:42.53 ID:IyQYnKgAO
558 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 19:26:59.54 ID:I5KQx8uk0
>>538-541 wikiにある文章作法を守ってくれた方が、こちらとしては余計な先入観なく読めてありがたい。
>いや、そこは顔を赤らめる場面じゃねぇよ。
>………まぁ、電話だしな
えっ。
一レス目から二レス目へ移るところ、一瞬変わったのか変わってないのか分からなかった。
最後、ご都合主義が過ぎる……というのはまあ好みの問題かな。
うーん。テンプレ通りだなぁ。どうにもチープな感じがして、感動できない。お題がちゃんと散りばめられ
ているのは評価すべきことだけど、それだけじゃ面白くはならないと思う。
次作に期待。
559 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 19:29:52.69 ID:/6LQdfg90
>>557 いちごパンツしか思い浮かばん・・・
把握
******************【投票用紙】******************
【投票】:No.05 竹青譚 ◆VrZsdeGa.U氏
この中で選ぶなら自然とこれだろうという選択。
でも最後がなぁ……
【関心】:No.02 誰も知らない、言ってない ◆pxtUOeh2oI氏
品評会作品の中でも特にお題に対して真剣に取り組ん
でいたため。その姿勢に感心
No.06 津軽頂上決戦!大斜陽族グッド・バイ! ◆O8W1moEW.I氏
ここまでやられると清々しい。しかも読み込んだ上
で茶化してる。素晴らしい、太宰なら大喜びしそう
**********************************************
次点でNo.3とNo.9の二つ。このお題でなければ関心にいれたと思う。
レベルは高いけど、太宰かというとちょっと違う気がした
― 感 想 ―
こんな機会でもないと太宰引っ張りだして読む事は当分なかったと思うので、
今回参加してよかったと思った。太宰のすごさを再発見したよ
お題は正直難しかった。ほとんど無視する俺がこの難しさだもんな。でも楽しかったです
561 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 19:44:54.04 ID:S5AodMSN0
>>545 ちょっと寝た後で見てみたら自分でも痛かった…
反省しております。
>>558 設定崩壊。
次作がんばります。
お題をおくれ。
うん、やっぱ改行ずれるな。次回は気を付けよう。さて通常作でも書こう
妹の指はみかんでできていた。
妹の左手の指は二本しかない。
一房は喧嘩で私がかじった
一房は転んだときにすいつくと皮だけになった
一房はアリに食われた。
ママの声がする。
「今日は鳥の唐揚げよ」
私はレモンで出来た自分の手を見る。
左は皮だけで右手は二本
今日の唐揚げにレモンを添えたら……
妹は箸で食べさせてくれるだろうか。
564 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 19:47:02.29 ID:WX4sblnH0
566 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 19:47:52.88 ID:S5AodMSN0
568 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 19:53:13.46 ID:WX4sblnH0
>>563 投下乙
まさか、それで終わりか?
正直、何が何だかさっぱりわからんかった
たぶん、不思議ホラー系なのだろうが……
そして
>>1をちゃんと読もうな
569 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 20:01:50.53 ID:/SQ3txwc0
1レス投下の時は投下宣言しなくてもいいんだぜ
だけど文頭の一字空けとメール欄を空欄にすることは守った方がいいかな、こだわりがない限り
570 :
【投票】 ◆rmqyubQICI :2009/09/15(火) 20:02:46.32 ID:I5KQx8uk0
******************【投票用紙】******************
【投票】:なし
【関心】:なし
**********************************************
ええと、ひどい内輪ネタを書いた身で白票なんて出してしまって申し訳ない。決してあてつけでやっている
のではなく、ちゃんと全部読んだよ、一応やるべきことはやったんだよ、ということなのです。はい。
いつも作品を二回通り読んでから投票するのですが、今回はお題がちょっと自分には縁遠かったからというか、
どんだけお前ら太宰好きなんだよと引いてしまったというか、もう一度読み返す気力が起こらないまま通常作品
読んだり過去作見返したりしてそのままずるずると……。
まあ全感まとめがんばったから許してね!
571 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 20:12:44.39 ID:IyQYnKgAO
>>569 何を勘違いしたのか知らないが、俺は
>>1をちゃんと読めと言っただけだ
誰も投下宣言してからやれとは言っていない
572 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 20:16:42.11 ID:/SQ3txwc0
573 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 20:35:14.24 ID:w2fvk7Tr0
******************【投票用紙】******************
【投票】:No.06 津軽頂上決戦!大斜陽族グッド・バイ! ◇O8W1moEW.I
オールスターみてるみたいで楽しかった
【関心】:No.02 誰も知らない、言ってない ◇pxtUOeh2oI
登場人物というかいかにも文章が太宰くさくて好き
No.01 死に至る病 ◇LGFSEgAm7EDp
やるな、と思った
**********************************************
574 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 20:45:15.45 ID:tOuAZDfW0
>>526 なんか評価もとらえ方もばらばらで逆にこっちが混乱してしまうな
まぁそれが俺の文才のなさということか
575 :
◆LGFSEgAm7EDp :2009/09/15(火) 20:49:08.04 ID:ElL5S7BY0
ぜんかんいくよ
NO1 死に至る何とか(自分の)
お題から、ギャグしか思い付きませんでした。
指摘された点は確かに、っつー感じで納得。つぎ頑張ろう。
これの他『吾輩は猫失格』というのを書いてたけど途中で
太宰とあんま関係ないことに気付いてやめた。
やっぱ太宰を知りもせずに書くと悲惨な結果になるのだね。
No.02 誰も知らない、言ってない ◇pxtUOeh2oI
なるほどー、太宰好きであることがよく伝わってくるわ。
話的にはいくつかハテナと思う点あり。
障害負うほどの目にあいながらトラウマにもならず水落ちし続けるのとか
主人公と妻はどこに惹かれあってるのかがよくわからないとか。
自分の読み取る力が足りないのかもしらんね。太宰よく知らない故。
葉桜と魔笛は読んでみようかなと思った。
No.03 玉川上水純愛心中妖言 ◇fSBTW8KS4E
他の人も言ってるけど一番小説然としている。
完成度の高さが素晴らしい。
話的には主人公の女に対するいい加減さというか
すべてに対して何の後ろめたさも無いことにイラッときた。
太宰らしいっちゃらしいけどさ。
No.04 走れエロス ◇VrZsdeGa.U
面白いけど、あとひと味足りないと思った。
パロディをメインテーマにするなら
昔のパロディをさんざんくさした後に、
成長した俺のパロディを見よと新作をだして
落ちに「やっぱやらなきゃよかった」って頭を抱えるとか。
576 :
◆LGFSEgAm7EDp :2009/09/15(火) 20:50:09.12 ID:ElL5S7BY0
NO.05 竹青譚 ◇VrZsdeGa.U
太宰で落ちて、太宰に救われる。深イイお話ですな。
結末まですっきり読めたし、面白かった。
No.06 津軽頂上決戦!大斜陽族グッド・バイ! ◇O8W1moEW
ほんとくだらない(褒め言葉。
個人的に発想のベクトルが同じ方向を向いている気がする。
No.07 読書感想文が精一杯 ◇Rqjd6LGmgI
スイーツ(笑)と思いきや最後にまさかの落ち。面白い。
感想文もいいけど先生との対話形式にしてもよくなりそう。
No.08 同じ糸のムジナ ◇rmqyubQICI
最初から落ちが読めるような捻りの無さが気になる。
ねらー同士のやりとりなら相談を受けると同時に
小説の内容を安価で決めるスレを立てて
からかうくらいの意地悪さがあった方がいいかも。
No.09 六〇年越しの友愛 ◇7cy2QI8jBM
ちゃんとしてるけどただそれだけって感じっす。
ってかここまですでに苦悩してる男女が自殺について云々って話が多かったから
単純に読み飽きてきたのかもしれない。
ごめんなさい、こんなときどんな顔をすればいいかわからないの。
No.10 人間補格 ◇DSM7XB0fYQIy
話自体は面白いけど結びが難解。
というかそこに落ち付くのかって感じが。
図書館員とのふれあいとかあってもよかったんじゃあ無かろうか……。
577 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 20:51:03.47 ID:ElL5S7BY0
******************【投票用紙】******************
【投票】:NO.05 竹青譚 ◇VrZsdeGa.U
【関心】:No.07 読書感想文が精一杯 1/1 ◇Rqjd6LGmgI氏
**********************************************
578 :
◆LGFSEgAm7EDp :2009/09/15(火) 20:51:56.07 ID:ElL5S7BY0
投下終了。
次は楽しい話が書きたいのでお題をくれくれ
579 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 20:53:50.04 ID:nPOqRgwj0
580 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 20:53:52.06 ID:2wzqa2LI0
581 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 21:07:26.94 ID:/lfBsACDO
全感おつおつ
582 :
全感1/3 ◆fSBTW8KS4E :2009/09/15(火) 21:16:07.93 ID:sBDq6bou0
棚上げ全感投下します。
3レスくらい。
No.01 死に至る病 ◇LGFSEgAm7EDp氏
簡単前作あらすじ紹介みたいな、いまいち面白くない。
小ネタをいれることに頑張っていて、小説としてのものは見あたらなかった。
行頭一字空けしてないし、太宰治フェアのブックレットみたいな印象。
No.02 誰も知らない、言ってない ◇pxtUOeh2oI氏
老夫婦いいよね、なんか朗らかで小説に出てくると気分が良くなる。
時代設定を太宰治の自殺当時に合わせているけど、あんましそんな感じがしなかった。
といっても太宰治自身最近の人なのか。
年相応の落ち着いた語り口で書けていて羨ましい。
No.03 玉川上水純愛心中妖言 ◇fSBTW8KS4E
自作。
いまは浅いのね、しらなんだ。
昔玉川上水の近くに住んでいたけど小さい頃の印象と重なったのかも。
曽根さんの口調がやっぱラノベっぽいのかー。
No.04 走れエロス ◇VrZsdeGa.U氏
どうでもいい話をしちゃうんだけどさ、高校の時に文化祭で書いた「走れエロス」って
脚本を思い出しちゃったんだけど、なんかそっちでも近親相姦とホモネタ出してて懐かしい気分になた。
作者の語りはいらない気もするけど開き直っているしいいか。
>そして次は、しっかりとしたパロディを作ってご覧にいれよう。
これが次の作品に繋がってるのがいいね。
583 :
全感2/3 ◆fSBTW8KS4E :2009/09/15(火) 21:17:03.50 ID:sBDq6bou0
No.05 竹青譚 ◇VrZsdeGa.U氏
パロディじゃなかった、オマージュだったのか。
後書きはいらないなー、やっぱり。
感想が書きづらいな。
面白くもつまらなくもない。
そもそも自分が太宰治のことが好きじゃないから今回は退屈なのかもしれない。
No.06 津軽頂上決戦!大斜陽族グッド・バイ! ◇O8W1moEW.I氏
No.01と同じ仕組みだけどはっちゃけていてこっちの方が好きだな。
ストーリーもへったくれもないけれど。
さらに太宰治を読み込んでいない自分にはさっぱりだ!
No.07 読書感想文が精一杯 ◇Rqjd6LGmgI氏
やっと面白いの来た。
いいね、スマート。
こういうオチがだんだんフェードインしてくる話書いてみたいけど難しいや。
No.08 同じ糸のムジナ ◇rmqyubQICI氏
ネタの割には冗長。
さらっと素麺みたいな感じのお話でした。
なんだかな、言葉が見つからない。
584 :
全感3/3 ◆fSBTW8KS4E :2009/09/15(火) 21:17:55.33 ID:sBDq6bou0
No.09 六〇年越しの友愛 ◇7cy2QI8jBM氏
才能ってなんだろうね。
小説書いてるとやたら考えてしまうよ。
太宰治が女だったらもっときわどい感じになりそうだな。
そういえばテレビで見たバーカウンターかなんかで丸椅子にあぐらをかいて座る太宰治は色っぽかったな。
面白いかと聞かれるとそうでもないような話。
僕とイズミの距離感が近いことがあんまし伝わらなかった。
No.10 人間補格 ◇DSM7XB0fYQIy氏
昔五体不満足を読まされたのはあんまし好きではない想い出だった。
障害者を毛嫌いしてるわけではなくて、そういう道徳を無理矢理押しつけるようでいやだったな。
いちいち口に入れたらごはんは良く噛みましょうなんて言われているみたいで。
ハンディキャップのある人間がみんなこんな考えだとは思いたくないな。
太宰治にゴッホを絡めるって言うのは面白かった。
もっと念入りにそこを書いて欲しかったな。
結局小説が僕の独白で終わっているから。
******************【投票用紙】******************
【投票】:No.07 読書感想文が精一杯 ◇Rqjd6LGmgI氏
【関心】:No.10 人間補格 ◇DSM7XB0fYQIy氏
No.02 誰も知らない、言ってない ◇pxtUOeh2oI氏
**********************************************
以上、太宰治好きな人も多いんだね。
うじうじしている話はあんまし好きじゃないんだ。
読んでくれた人どうもありがとう。
585 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 21:26:26.92 ID:M3Xa857X0
俺も全感投下
初めに言っとくけど、太宰治の知識は名前とメロスと人間失格のタイトルだけ
586 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 21:27:28.89 ID:M3Xa857X0
No.01 死に至る病 1/2 ◇LGFSEgAm7EDp
なんかめったやたらに太宰まみれだって言うのは、俺にでもわかるけど
あんまし落ちてる気がしない。もしかして、と思ったら、グッドバイも作品名で
そういう意味で落ちてるのね。
わけわかんないけど発症しちゃったんで、わけわかんないまま死にますっていう話で
なんというか、どう反応していいのかわからない。まぁでも、とりあえずよくやったなぁ、とw
これが一作目でよかったなぁ、なんてことも思った。ちょっと間延びしてて切れ味が悪い?
No.02 誰も知らない、言ってない 1/2 ◇pxtUOeh2oI
>手の平を二度こちらに向け立て〜
どんな仕草かわかんなかったけど、NO THANK YOU っていうあのAAが浮かんできて吹いたw
これは、二人とも耳が聞こえないのかな。なんだか、あれこれ深読みできそうな感じで
そこはいいなぁと思った。だけど、この語りは、もっと削れるだろうと思った。
なんだか金持ちのヘタレが、浸ってるだけのように思えた。なんだこいつ、っていう。
だからお前はそんなんなんだよっていう、なんかね。
氏のコメントを見て。何か知らんがイチャイチャしているような感じは、表せてたかも。
No.03 玉川上水純愛心中妖言 1/4 ◇fSBTW8KS4E
なんだったんだか。
曽根さんの言葉遣いが安定してなくて、そこがなんか残念。〜だったのではないだろうか、なんて
言う女いねーけど、でもやるなら徹底して欲しい。あ、おもしろそう、と思っただけに残念。
話自体、あんまし興味が沸くような内容じゃあなかった。というか、玉川上水に来る以前の様子
が想像できなくて。というのもなんだか、こういう会話は、たぶん玉川上水に来る前にされるだろう
と。岸本佐和子に思いを巡らせるのもそうで、二人はここに来るまで何も話さず、何も考えずにい
たの?って、なんかそういう違和感があって、集中できんかった。つか、何しに来たんだよって。
587 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 21:28:34.79 ID:M3Xa857X0
No.04 走れエロス 1/3 ◇VrZsdeGa.U
どがつくえむの人認定余裕でした。でも何もいわねーよーやーいやーい
No.05 竹青譚 1/5 ◇VrZsdeGa.U
オマージュだと言われても、太宰治なんて知らない身としては何も言えない。
ただ、めっちゃつまんなかったです。よくありすぎる話で、ぎゅうぎゅうに縮こまっちゃってて
もう、俺の太宰治のイメージは、ヘタレで固定されつつあるんだけど、それでおk?
No.06 津軽頂上決戦!大斜陽族グッド・バイ! 1/3 ◇O8W1moEW.I
ちょっと冒頭の情報量は処理しきれないw
ギャグとするなら、もっと単純でいいんじゃないか。そんなに太宰治からませなくてもいいような。
変態巨人メロスの件は、馬鹿馬鹿しくて笑ったw もうちょっとコンパクトだったなら、なおよかった。
メロスが倒れたところで終わってよかったような。
No.07 読書感想文が精一杯 1/1 ◇Rqjd6LGmgI
これはwww
あぁ、メロス読んでたらよかったなぁとか、初めてそんなことを思った。
いい目線。白々しい感じが出てていいw
あと、俺なんかはメロスさえも読んだことないから、概要も何となく知れてよかったかも。
こんな感想文提出されたら、やっべってなるだろうなぁw
なんだか、ここまでで一番太宰太宰してなかったような。
ちょっとタイトルが微妙な気もするけど、おもしろかったよ。
588 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 21:29:51.40 ID:M3Xa857X0
No.08 同じ糸のムジナ 1/3 ◇rmqyubQICI
No.07のが、後半になるにつれニヤニヤしたのに対して、こっちのはのっけからニヤニヤしたw
主人公と同じタイミングでピンと来て、あとは身を任せるままって感じで楽に読めた。
太宰分も多くないし、No.07と合わせていい息抜きになった。
太宰治という人名のお題だからこそしっくりくる話で、結構うまい使い方かも、とも思った。
No.09 六〇年越しの友愛 1/5 ◇7cy2QI8jBM
自殺ネタが多いのはあれなのね、太宰が自殺したからなのね。
それだったら、こんなふうにやるのはどうなのかなぁ。主人公から見た視点は、そのまま俺らが
太宰を見る視点と一緒だから、なんだか自殺を取り上げる意味がない気がする。
よくある人が死ぬ話と大差ない感じになってる。太宰とか関係なく。
あと、檀一雄? 宇宙の果てを知らないようにそんな奴しらねー
No.10 人間補格 1/3 ◇DSM7XB0fYQIy
あぁ、よかった。ちょっとだけ、気持ちがわかる。
なんか病んでた(笑)ときに、世界がすごく挑発してくるように感じたことがあった。あれはマジで
やばくて、とても求愛できるような感じではなかったけど、今になってみればそんな感じだったの
かもしれない。なんだかちょっと悔しいなと思った。
両親が白状すぎるだろ、とか、こういう場合はリハビリしてから退院するだろうよとか、気になる
ところはあったけど、太宰が前面にきてなくてよかった。
あと、一番最後でよかった。なんか刺激されて、創作意欲がわいてくるw
589 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 21:31:52.14 ID:M3Xa857X0
総評的なの
正直、このお題、読みたくないなぁって思った。やっぱり大変だった。(9時間くらいかかった)
ほとんどの人が太宰治を意識しまくってて、すごく縮こまった、窮屈な作品が多かったと思う。
ギャグ系にしても太宰太宰。他のは自殺ネタが被りまくりで、うるせーさっさと死ねー!!って
感じでした。読んだこともないのに、あぁもう太宰はいいな、っていう肉喰いまくったような気分。
反対に、太宰治をあんまり意識してない人の作品の方が、自由に、自分の言葉で書けていた
気がする。
まぁ、お題が太宰治なんだし、太宰治のこと書いて悪いはずがないんだが、なんだか妙に遠慮
してるというか、美化してるというか、そんな気がしたよ。太宰をけちょんけちょんに言う作品
なんかがあってもおもしろかったかなぁって。特に太宰が好きな人にこそ、やって欲しかった。
嫌いな人とか知らない人にはできないからね。ともあれ、よく参加したと思います。おつでした。
******************【投票用紙】******************
【投票】:No.10 人間補格 1/3 ◇DSM7XB0fYQIy氏
【関心】
No.07 読書感想文が精一杯 1/1 ◇Rqjd6LGmgI氏
No.08 同じ糸のムジナ 1/3 ◇rmqyubQICI氏
**********************************************
No.10は、なんか書きたいことがはっきりしてた気がする。あと、これぐらいで収めてて正解だと思うよ。
No.07は、じわりじわり来る感じがよかった。投票じゃないのは、自信持って書いてなさそうだからw
No.08は、安心して読める楽しさがあった。けどまぁ、すっげーおもしろい!ってわけではないのでここ。
次点で、No.06 もうちょっとスッキリしてたらよかったのになぁ、と。
590 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 21:32:13.47 ID:/6LQdfg90
投下するじょ。
591 :
(お題:ストロベリー)1/1 ◆Mulb7NIk.Q :2009/09/15(火) 21:33:03.15 ID:/6LQdfg90
都内某S高校で生徒総会が行われていた。ちょうど今、生徒による自由発言、学校側への
提案が為されている。
「ハイッ!」
一人の男子生徒が力強く挙手。
「発言を認めます」
生徒会執行部の了承を得、その男子生徒は立ち上がった。
顔を隠せるほど伸びた髪、骨と皮だけで出来ているかのような貧弱な手足。そして重度の
挙動不審。彼は「オタク」という人種である。その人種は、普段大人しいが、時としてとん
でもない行動に出ることがある。
男子生徒は、胸を張って堂々と周囲を見回し、矮躯に似合わぬ大声で高らかに叫んだ。
「全校諸君! わたくしは提案します! 女子生徒の……イチゴ柄パンツ着用義務化を!!」
彼の必死の訴えの後、体育館に戦慄と静寂が訪れた。短い悲鳴も。
そして、数秒の間を置いたあと、女子からブーイングと軽蔑の視線が発言した男子生徒に
送られる。一方男子はというと……。
「ふざけんな! だったら白と水色の縞パンにしろ!!」
「男なら純白一択!」
「紐パン!紐パン!紐パン!紐パン!」
この通りだ。
諸所から連鎖するように、各々のパンツの嗜好を叫ぶ声が湧き上がる。それは魂のふるえ
を帯びていた。悪ノリをした若い男性教師陣までもが、その流れに便乗、最早事態は収拾困
難な状況に陥っていた。
やがて男子は、志を同じくする者同士で強く結束しあい、瞬く間に派閥をつくり上げ、そ
の様相はさながら戦国! 言うなればパンツ統一戦だ。
そして遂に、ローレグ派とハイレグ派の間で前面的武力衝突が始まり、後の伝説となった
第六十二回都立S高校生徒会は、重軽傷者多数という凄惨な形でもって閉幕となった。
余談だが、一致団結した女子生徒たちの反対多数によりパンツの自由は守られたとさ。
592 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 21:34:00.51 ID:/6LQdfg90
終了。また下らぬ物を書いてしまった。
感想ほしいよ
593 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 21:35:28.70 ID:ElL5S7BY0
通常作を投下。強引に書いたw
お題:豚骨ラーメン
予定レス数:3つ
1
俺はナンパ師のパンクロッカーだ。五年前からナンパを始めて、パンクスにもなった。
俺は今日も街に立っている。ナンパをする時、俺は一言だけ相手に言葉を投げかける。
「俺とやらないかい?」
この一言があれば十分。
この五年で十人の女性に声をかけたが、成功した経験はない。それでも俺は街に立つ。それが俺の仕事だ。
強い光を放ってタイムマシーンが目の前に現れた。その中から髪をキレイに七三分けていて、「喫煙上等」と胸に大きく書いてあるTシャツを着た四十代ぐらいのオッサンが降りてきた。
「あのー、豚骨ラーメンが食べたいんですが」
「豚骨ラーメンは俺だ」
「あ、豚骨ラーメンさんですか。失礼しました、私はこういう者です」
渡された名刺には「伝説のパンクス『豚麺』」と書いてあった。
「俺に何か用か?」
「いや違うんです。私は豚骨ラーメンという食べ物が食べたいのです」
「それならあと百年は昔に行かないと食べれないぞ。俺だって食べたことがないんだ。自分の名前なのに。豚骨ラーメンを食べるのが俺の四つ目の夢だ」
その男はありがとう、と言って帰っていった。タイムマシーンがふっと消えたその先に女の子が立っていた。
2
「俺とやらないかい?」
「あんた名前は?」
「豚骨ラーメン」
「パンクだね。わたしはナンシー。今まで小説家としかやったことがないんだ。小説家は面と向かうと何も喋らないからいろんな小説家とやったけどみんな同じ男みたいだった。だからわたしはパンクスとやりたかったんだ」
一時間歩いた先のホテルまで歩いていくことになった。
無言で歩いた。
前を歩いていたナンシーが突然振り向いてパチンと俺の頬を叩いた。
パチン、パチン、パチン、パチン。最後に大きく腕を振りかぶった。
パチン!
「わたしは小説家が嫌いなんだよ!あんたは小説家かい?パンクスかい?」
「俺はパンクスだ」
「じゃあ何か喋って。もう小説家はウンザリなの」
話すことがないので横に広がっていた砂浜でやることにした。
「ここでやろう」
「変態は嫌い」
「これがパンクだ。嫌なら帰れ」
「素敵。わかったわ。でも暗くなるまで待って」
俺たちは暗くなるまで仮眠をとることにした。
3
目を覚ますと辺りは真っ暗だ。何も見えない。
「恐いわ」
ナンシーが恐がっているので俺はポケットから懐中電灯を四個出して、頭に二つ、腰に一つ紐で結び残りの一つは左手で持った。
「ちょっと。暗くなるまで待った意味がないじゃない!変態!」
パチン!
その衝撃で頭の懐中電灯が飛んだ。俺とナンシーは一つになる。そしてまた眠った。
懐中電灯を拾って、辺りを照らすとナンシーが男の子を抱いて立っていた。
「その子は?」
「あなたの子よ、名前を決めて」
「そうだな『豚骨塩ラーメン、麺バリカタ』ってのはどうだ」
「パンクだね。素敵」
この子が後に世界をパンクロック一色に統一した伝説のバンド「バリカタ」のリーダー兼マネージャーである「豚麺」の曾々々々々爺さんなのだ。
バァバー。
「あ、この子今ベイビーって言ったよ!パンクの才能あるね」
「ばかやろう、ベイビーはロックンロールだ。パンクじゃねぇ」
その時、強くて大きい光が砂浜を包んだ。変態!とナンシーが叫んでいる。俺は涙を見られるのが恥かしくて、必死で拭った。
光の方に目を向けるとタイムマシーンがあった。扉がゆっくり開き、そこから豚麺が現れた。両手には大切そうに豚骨ラーメンを抱えていた。
以上です
短く書こうと意識しすぎて、ちょっと飛ばしすぎたかもしれません。。
599 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 21:59:28.81 ID:w2fvk7Tr0
>>592 若いな。まずパンツの柄を話してる時点でナンセンス
真の男はスカートが偶然めくれあがった時に見える太ももの面積にエロチシズムを覚えるのさ
まあそんなどうでもいいことは置いておいて感想を
まさか本当にパンツネタで来るとは思わなかったのでビックリした。それだけ
ギャグが致命的に笑えない。だだ滑り
笑いはフリと間があって初めて成立するもの。変なことをただ叫べばいいというものではない。
小説となるとそれはもう死ぬほど難しい。一字の違いが爆笑と滑りを分ける
精進してほしい
600 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 22:01:13.03 ID:tOuAZDfW0
>>592 パンツという大本があるが故、嗜好するパンツが存在するんじゃないか
統一されてしまったそれに一体何の価値があるというのか
この男どもは何も分かっていない
俺とは決して相容れぬ存在だ
大雑把すぎてなんとも 戦史の部分をもっと細かく書いてほしい
「そんな奴いるかいなw」「へぇ」で終わってしまった気がする
>>598 パンクだな
何も言わないよ俺は
601 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 22:02:19.82 ID:2wzqa2LI0
とりあえず目に入ったものの感想でも書こうかな
>>591 どうもこのスレにいるとオチを求めてしまうんだが
それにしてもこれはよくわからない
変態な男共が大騒ぎする描写はよく書けているけど、読んだ後に「だから?」ってなっちまった
表現力とかは悪くないと思うから、次は山や谷を作ってくれることを期待したい
>>595 なんぞこれー全然わからん。俺の読解力が足りないのか
お題のラーメンってなんか意味あるのかな
別にカレーライスでもいいよね?
ラーメンの名前しか出てないし
そういう意味では、お題に則したものが書けているとは言えないと思う
あとまああんまり言いたくないけど、俺が全然わからんってことは
ここの過半数がわけわからん状態になる気がする(俺の思い上がりなら謝る)
ある程度、大多数に受け入れられる話を作ってみてほしい
あとお題ください↓
602 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 22:07:53.22 ID:I5KQx8uk0
魚醤
>>602 把握した
一応保険にもう一個くらいください↓
604 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 22:13:49.14 ID:w2fvk7Tr0
>>598 ヒュー……なんてパンクな野郎だ……
ストーリーは無茶苦茶だけど会話文から底知れぬセンスを感じる
小さく纏まってないという意味では面白い読み物だった
605 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 22:13:59.17 ID:ElL5S7BY0
ニョクマム
>>601 ありがとうございます。
確かにカレーライスでもいいですね
自分が信じて大切にしてる物なんて代わりはいくらでもあるし、
こんなもんだよって言いたかったのかも
自分でもよくわからんw
608 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 22:20:29.87 ID:/6LQdfg90
感想ktkr!thx!
>>599 俺だって肉付きのいい、ハイニーソから少しはみだした白い太ももが書きたいさ。
でもよ、パンツで書き出したんだから仕方ないじゃない
最近色んなジャンルを書き分けようとして、ギャグが全然練れない。致命的だ。精進するぜ
>>600 それでも、自分の趣味と相容れないパンツに統一されるくらいなら、趣味全開の方がまだマシだろう!
ま、パンツを独り占めしようなどと企てた最初の男に天誅が下ればいいとおもうよ
文は、雑だね。うん
>>601 話の練りが甘いねえ、参るよ、本当に。
やはりというか、パンツァーが食いついてきたな
609 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 22:21:54.26 ID:w2fvk7Tr0
>>603 おっと失礼
よかったらお題
つ「生存競争」
611 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 22:30:29.46 ID:zJ9QGVK10
左手が右手で全部親指は無理だ…
ニューなタイトルでクリエイトするので、ギブミー
612 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 22:31:47.77 ID:eQnwpykt0
>>611 右手が左足で全部小指
うそ。
お題は「漫画っぽい展開」
613 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 22:32:18.33 ID:I5KQx8uk0
テラス
614 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 22:32:34.29 ID:nPOqRgwj0
615 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 22:34:45.34 ID:/6LQdfg90
さて、お題貰おうか
616 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 22:34:47.93 ID:zJ9QGVK10
>>612 殺意を覚えかけたw
「漫画っぽい展開」
「この空と命が溢れる大地」
了解
617 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 22:36:46.57 ID:nPOqRgwj0
618 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 22:41:46.83 ID:/6LQdfg90
>>617 なんだこの爽やかなニオイのするお題は!
ギャグを書こうと思ったのに!
把握
619 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 22:43:57.60 ID:w2fvk7Tr0
620 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 22:44:23.44 ID:rEFkJoSn0
初参加です
この流れで爽やかなお題お願いします
622 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 22:45:22.20 ID:2IGakWHw0
嵐
623 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 22:45:27.01 ID:y8qxm8WH0
すいか
624 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 22:46:27.64 ID:/6LQdfg90
625 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 22:47:22.50 ID:/iZZpR9c0
なんか音楽なお題をくれ
628 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 22:49:15.61 ID:/6LQdfg90
きんに君は無視か!!!
629 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 22:51:54.12 ID:/lfBsACDO
あ、ずるい!
誰か俺にも音楽なお題くれ↓
630 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 22:53:14.09 ID:/6LQdfg90
>>630主はきませりー……
ノーン!ひぐちくーん今はそんな気分じゃなーい!……まぁいいや把握
632 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 23:03:33.16 ID:eQnwpykt0
44 名前: ◆Rqjd6LGmgI [] 投稿日:09/09/15(火) 21:13:33 ID:TKz3MfQK
******************【投票用紙】******************
【投票】:
【関心】:
**********************************************
全館半分くらいがんばったんだけど
やぱり知識がたりなくてパロディとか文体模写とかが
さっぱり判らなかった俺が何かを言うべきじゃないかと思って
消した。消してからちょっとだけ涙目になった。
とういうことで白紙なのも、「お前らみんなつまんねーよ」じゃなくて
「お前らがなんか高度なことやってるのはわかるんだけど
俺にはどれが上手いのかすらわかんねーよ、ばーか。俺のばーか」
という理由です。
もうすこし賢くなりたいとおもいました。
633 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 23:06:34.16 ID:rEFkJoSn0
>>628 時間差で気付きました
ただ、初めてだし必死になりそうなので今回は上の3つから書こうと思います
お題頂いたのに申し訳ないです
634 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 23:06:51.54 ID:r5SZE5GrP
とりあえずお題を貰いたい↓
635 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 23:07:38.10 ID:/6LQdfg90
636 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 23:08:24.54 ID:nPOqRgwj0
本当に文才ないけど
明日の夕方以降になるかもだけど
そんな俺でもよけりゃお題プリーズ
637 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 23:08:42.42 ID:eQnwpykt0
638 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 23:09:23.53 ID:eQnwpykt0
>>636 明日でも明後日でも一ヶ月後でもいいんですよー
お題は「約束事」
639 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 23:09:51.96 ID:fHRvZJ5mO
おだいくださいなー
640 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 23:09:57.24 ID:r5SZE5GrP
641 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 23:10:20.75 ID:/6LQdfg90
642 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 23:10:24.67 ID:eQnwpykt0
643 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 23:10:26.71 ID:nPOqRgwj0
>>638 あり^^
漠然としてるのでもひとつくらいプリーズ
644 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 23:11:06.55 ID:r5SZE5GrP
645 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 23:12:04.12 ID:w2fvk7Tr0
鱗粉
646 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 23:12:07.89 ID:nPOqRgwj0
>>644 難しいよ……
頂くけど。
くそう、初な俺にここまで難題を命じるかッ!
647 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 23:12:36.92 ID:fHRvZJ5mO
648 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 23:12:42.97 ID:eQnwpykt0
自分が最初にもらったお題は
カレーライスだったなぁ
649 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 23:13:48.93 ID:nPOqRgwj0
それじゃ頑張って書くのでおやすみ〜
650 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 23:24:59.28 ID:GilAANp70
参加したいのでお題くださいな
651 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 23:26:05.96 ID:/6LQdfg90
652 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 23:26:06.18 ID:IyQYnKgAO
653 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 23:31:57.20 ID:GilAANp70
654 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 23:52:23.29 ID:M3Xa857X0
ほ
655 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 23:52:24.00 ID:/lfBsACDO
保守
656 :
全感:2009/09/15(火) 23:55:33.11 ID:53WBBEyp0
たぶん最後かな
全感投下させていただきます
657 :
全感:2009/09/15(火) 23:56:28.23 ID:53WBBEyp0
No.01 死に至る病 ◇LGFSEgAm7EDp
この発想は田中啓文の短編みたいでおもしろかった
読みやすかったし、悪くないと思う
しかし、太宰病増えたら左翼運動と薬中毒も一緒に増えそうでいやだなあ
No.02 誰も知らない、言ってない ◇pxtUOeh2oI
まず始めに文章上手いなあって思った
主人公の感情の機微とかがすごくわかりやすく表現できてると思う
その時代の空気みたいな感じの表現とかそういうのが上手いと思う
タイトルの意味はあんまり解らなかったけど
あと聾唖とかの一部の読みが難しい感じはふりがな打つか、ひらいた方が読みやすかったかもとは思う
ただ、文体的に開くと違和感があるのも事実だと思うけど
No.03 玉川上水純愛心中妖言 ◇fSBTW8KS4E
これはいい雰囲気小説
佐和子の考えがわからないから、そういうことをしてもおかしくないと思わせるのが良いね
しかし、これ時代設定が微妙にわからんかったぞ
まあ、なんとなく昔っぽい話なんだな、とは思ったけど
曽根さんいいなあ、こういうキャラクター作れない俺としてはうらやましい
No.04 走れエロス ◇VrZsdeGa.U
これは……、同じような経験があるだけに読んでるうちに自分の過去を思い出して激しく身もだえする短編だな
特に2レス目。ああ、これはまさに俺のことかと
書き上げたばかりの作品なんぞをそのまま出した日には、後で読み返すともう死にたくなってくるからな
ごめん、文章云々より自分のトラウマ的なことをクリティカルに点かれた気分です
658 :
全感:2009/09/15(火) 23:57:18.23 ID:53WBBEyp0
No.05 竹青譚 ◇VrZsdeGa.U
初めから鬱にさしてくれる文章だな、しかし
というか、昔国語の教科書でこれに似たものを読んだ記憶が……だめだ、思いだせん
文章自体は個人的には淡々としたあってて、書き方が良かったと思う
最後で恋人が戻ってきたところなんかは正直いらんかったと思うけど
しかし、この文体でパンツパンツ言うのはやめようぜ。違和感ありすぎだ
あと、太宰は斜陽と人間失格と走れメロスしか知らんかったし竹青は今度読んでみるよ
たしかに太宰は暗いイメージしかないからな
No.06 津軽頂上決戦!大斜陽族グッド・バイ! ◇O8W1moEW.I
うん、一言いっていいかな? おまえ、バカだろ!(褒め言葉です)
しかしすごいな、太宰でこの発想って。なんか突き抜けすぎててすっごいインパクトだ
これは、予想外。斜め上もいいところだったよ
作者天才なんじゃないだろうか、別の意味で
とりあえず凄いって言葉しか出てこないよ。うん、おもしろかった
No.07 読書感想文が精一杯 ◇Rqjd6LGmgI
途中から募っていく違和感が最後でいっきに解明されるのはおもしろいな
読書感想文という体裁をとってるのもいいアイディアだと思う
短いけど読んでてぞくぞくしたよ
普通におもしろかった
ただ太宰がテーマのはずが走れメロスしか出てないのはお題てきにはどうなんだろ
No.08 同じ糸のムジナ ◇rmqyubQICI
ああ、これメタ小説だったのか
初め読んだ時意味が解らんかったし、何回か読み直してやっと気づいたよ
理解力が悪すぎるな、俺
読みやすかったんだけど、なんとなく印象に残らん感じ
なんだろ、すごくあっさりした感じがする。このあともう一捻りあるとよかったかも
659 :
全感:2009/09/15(火) 23:58:26.93 ID:53WBBEyp0
No.09 六〇年越しの友愛 ◇7cy2QI8jBM
あー、才能無い自分としては主人公の気持ちはよく解るなあ
タイトルの付け方も上手いし、文章も雰囲気は出てて手堅く良く出来てるなあと思ったよ
しかし太宰治の女性化かあ、こういうダウナーな人とか作家に葉は多そうなイメージあるな
偏見だけど
しかしお題をこういう風に使うのかっていうのは斬新だと思ったな
No.10 人間補格 ◇DSM7XB0fYQIy
太宰のだの字も出てないのに太宰っぽい。すげえ
なんか設定に色々粗ありそうに見えるのと詰め込みすぎた気がするなあ
しかし、主人公が目を覚ました時はうれしそうにしていた両親があっという間に主人公を邪魔者扱いするのが凄く印象に残ったな。なんか現実にありそうで
ただゴッホの画集あたりからが急展開過ぎてついていけんかったな
俺の理解力が足りんだけかもしれんが
総評
今回は純粋に書いた人すげえなあ
太宰がテーマでもつきぬけた人はつきぬけてたし、手堅く面白くまとめてる人も多くて面白く読ませていただきました。
正直もっと似たような話ばっかりになるような気がしてたけど、それぞれに個性的で面白かったです
勉強させてもらいました
皆様お疲れ様でした
660 :
投票:2009/09/15(火) 23:59:24.07 ID:53WBBEyp0
******************【投票用紙】******************
【投票】:No.06 津軽頂上決戦!大斜陽族グッド・バイ! ◇O8W1moEW.I氏
――投票理由――
よくこんなの思いつくなあという発想力に完敗したので
【関心】No.02 誰も知らない、言ってない ◇pxtUOeh2oI氏
――投票理由――
いろいろ悩みましたが、純粋に今回のお題に一番あってたように思います
個人的なトラウマを再発させてくれた◇VrZsdeGa.U氏と凄く悩みましたがこっちを
**********************************************
以上です
ぜんかんおつ
日付変わったしお題でも↓
662 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 00:01:40.06 ID:n9/gMKJF0
九月
663 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 00:02:15.60 ID:HDgDrEFV0
投 関
− 1 No.01 死に至る病 ◆LGFSEgAm7Edp氏
− 4 No.02 誰も知らない、言ってない ◆pxtUOeh2oI氏
1 − No.03 玉川上水純愛心中妖言 ◆fSBTW8KS4E氏
− 1 No.04 走れエロス ◆VrZsdeGa.U氏
2 − No.05 竹青譚 ◆VrZsdeGa.U氏
2 1 No.06 津軽頂上決戦!大斜陽族グッド・バイ! ◆O8W1moEW.I氏
1 3 No.07 読書感想文が精一杯 ◆Rqjd6LGmgI氏
− 1 No.08 同じ糸のムジナ ◆rmqyubQICI氏
− − No.09 六〇年越しの友愛 ◆7cy2QI8jBM氏
2 1 No.10 人間補格 ◆DSM7XB0fYQIy氏
ということで優勝は『No.06 津軽頂上決戦!大斜陽族グッド・バイ!』を書いた◆O8W1moEW.I氏と
『No.10 人間補格』を書いた◆DSM7XB0fYQIy氏です。お二人ともおめでとうございます。
お題発表時期の発表、その他諸々メロスとセリヌンティウスのようにお願いします。
皆様お疲れ様でした。
666 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 00:08:03.35 ID:w01v24Qt0
お題くださいー
667 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 00:09:17.83 ID:GfU8n5/h0
668 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 00:10:05.11 ID:TbaK8eRw0
ふたりともおめおめー
みんなもおつおつー
669 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 00:10:32.24 ID:w01v24Qt0
670 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 00:12:53.68 ID:1qR6C4fS0
両氏おめでとさん。そして転載お疲れさん。
お題の発表はいつかしら
671 :
お題:酒・ルービックキューブ:2009/09/16(水) 00:17:56.65 ID:9tmaEyRu0
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
混ざりきらない赤や黄色が作るグラデーション。新作のカクテルのカラフルな色使いを愛でながらグラスを傾ける。
そんな自分をそっちのけで、同じカラフルでもプラスチックの無機質な色を『あーでもないこーでもない』と動かし続ける横の馬鹿を見やって、僕は眉をしかめた。
「君が呼んだからわざわざきてやったってのに、酷いもんだなぁ?」
「…くそっ、駄目だ!どうしても揃わん!」
「おいこら」
嫌味ったらしく言った言葉もどこ吹く風。あと一面揃えるだけとなっていた手のひらサイズのルービックキューブは、哀れカウンターの上に投げつけられるように放り出された。
672 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 00:26:08.44 ID:5QLP74xFO
ん? 終わりか?
673 :
◆DSM7XB0fYQIy :2009/09/16(水) 00:26:54.98 ID:BMQBoyf4O
うわわわわ。確かに太宰大好きだけどいいのか?あんな中途半端な小説もどきが優勝……だと!?ドッキリじゃないよね?でもとにかく嬉しいぃいいぃい!
お題とか全然考えてなかった。今回は二個か、◆O8W1moEW.Iさんの発表待って、違う感じのお題を出そうかな。まあとりあえず考えてきます
674 :
お題:酒・ルービックキューブ2:2009/09/16(水) 00:29:37.61 ID:9tmaEyRu0
「全く酷いもんだな。いきなり呼びつけられたかと思えば用件を言わず、君は僕を無視してたかが玩具に馬鹿のように集中して、挙げ句その玩具を子供のように放り投げるんだからな。少しはせいちょうしろよ」
「…あぁ、そうだな。すまなかった。
だが、友人ならばそれくらい大目にみて…」
「あぁそうかい。だが少なくとも『親友』に対してすることじゃないな。僕なら絶対にしないよ」
「…………すまん」
彼の屁理屈を遮るように言ってやれば二の句が継げなくなったのか、身振りを手振りをしただけで何も言わず彼は謝った。
675 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 00:34:33.00 ID:9tmaEyRu0
>>672 すいません、長くなったので二回に分けました;
後は続きが纏まらなかったので、とりあえず投下してみました。
初めて参加しましたが緊張しますね。
津軽頂上決戦〜書いた作者です。ケータイなんでなんか酉出ないんですが、一応本物です。
久しぶりに参加したけど、やっぱbnskは楽しいなぁ。読んでくれてありがとうございます!
お題発表は今日の昼ごろにしたいと思います。コピペ等ケータイだと面倒なんで、時間になったら酉つきで掲示板のほうに書き込みます。どなたか転載よろしくお願いします
677 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 00:38:34.18 ID:S+1TbdRGO
◆O8W1moEW.I氏と◆DSM7XB0fYQIy氏優勝おめれとうございまー
そしてみなおつ
678 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 00:39:16.77 ID:9tmaEyRu0
>>674 変換ミス発見www「せいちょう」=「成長」で脳内変換お願いしますwww
679 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 00:42:53.11 ID:1+On4lazO
文芸部に入りたいが如何せん作品の投下経験が少ない……
練習したいからお題ください
680 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 00:44:07.23 ID:nJLEiqVDO
681 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 00:48:25.72 ID:6rg9yFG/0
682 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 00:50:23.57 ID:6rg9yFG/0
◆O8W1moEW.I氏と◆DSM7XB0fYQIy氏優勝おめでとう
それに
>>665転載乙です
683 :
お題:鯛焼き ◆RURI/.bcvc :2009/09/16(水) 01:13:43.29 ID:LK+iXwez0
たぶん初参加
きっと通常作
おそらく題は
>>553、鯛焼き
めいびータイトルなんて付けれない
あいすぃんくこれを除いて四レスぐらい。次から
684 :
お題:鯛焼き。四分の一 ◆RURI/.bcvc :2009/09/16(水) 01:14:53.22 ID:LK+iXwez0
秋。
秋と聞かれ、何と答えるか。今秋は夏みたいに熱いけれども、秋は秋。
僕の隣で、歩きながら鯛焼きを食べている人に聞いてみた。
何ら関係ないけれども、それは鯛焼きと大判焼きとお好み焼きを売っている店で購入した。
「そうじゃのぅ」
黒髪の彼女は考える仕草をした。
「一人でのんびりと茶でも飲む秋かの」
「僕も誘ってくれると嬉しいですね」
「適宜来るが良かろう。別に来るな等と言った覚えはない」
「……それは冗長」
「冗長ではなく重畳じゃろう」
難しい言葉を使おうとして、彼女に間違えを指摘された。苦笑が漏れてしまう。
「何が可笑しい」
「何がと言われましても。流石は通称ろりばばぁ。知識が豊富ですね」
「一応、同年齢なんじゃが」
「口調と体形の問題ですね」
低めの身長、自己主張の乏しい胸、老人のような口調。
「それで、それは一体どこの誰が言い始めたんじゃ?」
問い詰めるために近づいてくる、良い笑顔。あぁ、くそ。
洗いざらい――といっても、クラス中が言っているという事を教えただけ――吐かされて、道を歩く。
秋に入ったというのに、まだまだ暑い。
「一緒に道を歩くと、気が大きくなったような感じがしませんか?」
「そうかの?」
「僕はそんな気がします」
「なら、お前はそうなんじゃろう」
会話が途切れる。その間に、僕は少し思う。
僕は、隣を歩く彼女――付き合っているわけではない。念の為――鬼窪美千代の事が好きなのだ。
いつから一緒に居るのかは覚えていないけれど、僕は彼女の事が好きなのだ。
685 :
お題:鯛焼き。四分の二 ◆RURI/.bcvc :2009/09/16(水) 01:15:59.37 ID:LK+iXwez0
「……一つ、恋愛について自論を述べても良いでしょうか?」
そういえば、僕も彼女も大概、高校生らしくない高校生だ。
「藪から棒に、別に構わんぞ。お前の浮ついた話は聞かんからのう」
鯛焼きを食べ終えた彼女が袋を丁寧に折りたたみながら言う。
「それでは、お言葉に甘えて」
こほん、と一つ咳払い。
「僕は、のんびりとした恋愛が良いと思います。
何かに急かされるような、大火事のような恋愛は、長続きしないと思うのです」
「真っ向から恋愛小説やらなんやらの一切合切を否定しおった」
「線香みたいな恋愛こそが、最高の形だと思うのですよ」
「辛気臭い恋愛じゃのう」
やかましい。
「縁側で、お茶でも飲みながら一緒にまったりすることが想像できて、それが幸せだと思える。
そういう恋愛が一番だと思いませんか?」
「意味がよくわからんのう」
「好きな人と一緒に居るだけで良い、見たいなことを良く聞きませんか?」
「おぉ、時折聞くぞ。主に駆け落ちとかするような内容のドラマやら小説やらで」
「そうですよね。ですから私は、貴女と一緒に居るこの時間が大好きなんですが」
遠まわしの告白。……半ば直球のような気もする。
「うむ。確かに今、この時間は――」
彼女の、白雪のような肌が朱に染まった。
「それは告白かの?」
「……さて、どうでしょうか」
内心は恥ずかしくてたまらない。それを外に出さないように注意する。
「告白かの?」
「どうでしょう?」
「告白か?」
「どうだろう?」
「告白と受け取って構わんのか?」
686 :
お題:鯛焼き。四分の三 ◆RURI/.bcvc :2009/09/16(水) 01:16:48.28 ID:LK+iXwez0
「どうなんでしょう?」
そう答えると、「むむ」と彼女は少々唸った後、
「まぁ構わんか」と言った。
僕は、とりあえず彼女に聞く。
「ところで、先ほど言い淀んだのは何なんでしょうか?」
「……こうやって歩く、この時間は、嫌いではない」
彼女は少々頬を朱に染めた。
「僕の事は、どうなんでしょう?」
「嫌いではない」
「告白は受けてくれるのでしょうか?」
「お前――」
彼女は桃のように瑞々しい唇の端を持ち上げた、
「やはり、告白だったのだな?」
「そうですよ」
仕方がない事。
「貴女の笑顔と、普段の姿に、僕はこれ以上ないほどに惚れてしまっていたんですから」
「良くもまぁ、真顔でそういう事が言えるのう」
「真顔ですが、内心は言っちゃったー言っちゃったー、どーしよーって転がってますよ?」
「具体的には?」
「帰ってから枕を抱えてゴロゴロごろごろ転がって恥ずかしがる程度ですね」
告白というのは面白い。もう一番恥ずかしい事を言ってしまったのだから、どんな恥ずかしい事でも言えるのだ。
「可愛いところもあるんじゃのう」
「まぁ、それもひっくるめて僕という事で」
「良かろう、おーけーという奴じゃ」
頭の中で、瞬時には文脈が繋がらない。
「そのおーけーは何に対してですか?」
「……告白に対してじゃ」
僕が聞くと、彼女は真っ赤になって答えてくれた。
それに対しての僕の言葉は。
「……わぁい」
687 :
お題:鯛焼き。四分の四 ◆RURI/.bcvc :2009/09/16(水) 01:17:31.30 ID:LK+iXwez0
「何がわぁいじゃ何が! えぇい妾にこんな事を言わせおってからに! 責任は取って貰うからの!」
真っ赤になってまくしたてる彼女に向けて、僕は言う。
「もちろんです。同じ墓に入ってもらいますからね」
「同、おな、同じ墓じゃとぉ!?」
「えぇ。同じ墓です。次男坊ですし、新しく墓を買わなければなりませんが、新居みたいで良いじゃありませんか」
「先を考え過ぎじゃ先を!」
「そうですね、わかっていますよ。告白を受けてもらえた嬉しさから奇妙な事を口走っているのは僕自身が一番良くわかっています」
「なら良いんじゃが」
「で、御墓はどこにしますか。山奥にひっそりと?
グランドキャニオンのど真ん中にぽつねんと?
ナイアガラフォールズも捨てがたいですね。水流で削れそうですが。そこにしますか?
むしろ南極大陸の氷奥深くに骨壷を――「戻って来んかこの戯け者が!」」
真っ赤になっている彼女に叩かれた。
「――すいませんでした」
「落ち付いたなら、問題無かろう」
僕は頭を下げた。彼女はぶっきらぼうに言い放った。
「それでは、早速頂きます」
「へ?」
彼女の顔を、両手で挟む。
「って今お前が何をやろうとしているか程度分かるわ戯け者」
蹴り飛ばされた。
「……駄目ですか?」
「駄目じゃ」
なら。
「早技で」
もう恥ずかしい事をすることに抵抗はない。だってこれ以上ないぐらい恥ずかしい事を口走っていたから。
「……っむぐ!?」
好きな人との最初のキスにして、人生最初のキスは鯛焼きの味がした。確かに甘い。
688 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 01:18:28.15 ID:1+On4lazO
689 :
お題:鯛焼き。よんぶんのご ◆RURI/.bcvc :2009/09/16(水) 01:19:22.17 ID:LK+iXwez0
おわり
そして凄く恥ずかしかった
>>684 余分な文章が多い気がする
でも肝心なことは説明できていない
まぁわけわからん小説書いてる俺が言うことじゃないけどねww
線香の恋愛という言葉はゾクッときた
豚骨ラーメンでデビューした俺にもうちょっと易しいお題タノム
692 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 01:43:16.35 ID:/2H4Zx920
過去の作品を振り返って文章が下手なのは、
俺も成長してるんだな、とか思えてそれなりに嬉しいんだけど、
タイトルが糞なのは根本的なセンスを疑いたくなってくるから困る
693 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 01:44:00.45 ID:/2H4Zx920
694 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 01:44:28.39 ID:46/gmhVe0
695 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 01:48:17.73 ID:GnYIY42T0
あんなのに感想くれた人、thx
>>422 叙述トリックの伏線はもっとずっとあからさまでいいってことなのか。
説得力は最近自分でも気にしてる、ここでしばらく訓練させて貰うことにするぜ。
>>527 春日www そうみえちまったか。
続きはあれ以上掘り下げると長編になりそうだから勘弁してwww
さて、懲りずになんかお題をくれる偉い人求む。お願いしまさー
>>690 説明したくても、どこに入れれば良いか分からないんですよね
設定だけ在っても、書かなければ無いのと同じ。精進しなくては
698 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 02:04:37.80 ID:6rg9yFG/0
>>675 一応ここのルールは完成させてから投下なんだけどね
物語の起の部分だけだと、感想もなにももないんだがとりあえずどの路線を目指してるかがわからなかったかな
何故友人は僕を呼び出したのか、とか何故バーでルービックキューブをやっていたのかとかから話を膨らました
らいいんじゃないかな
あと、微妙に僕が女みたいな口調に見えるからそれをミスリードに使っても面白いかもしれないね
とりあえず、こんなもん
あとお題の酒をまったくと言っていいほど使ってないから、その辺から考えるとかしたらいいんじゃないかな
>>689 導入部が弱いです
微妙に冗長でつかみをもっと工夫したら面白いと思います
あと個人的なことですがヒロインが狼と香辛料のホロみたいに見えて仕方ありませんでした
会話のテンポがいいからサクサク読めるのはいいです
たぶん、そういうセンスがあってSSとか書くのに向いてるんだろうなあとは思います
でも主人公が彼女に惹かれたところとかを具体的書いた方が物語に深みが出来ると思います
何となく好きで、雰囲気がいいから告白しました。実は両想いでした。良かったねではあまりにもあっさりしす
ぎていると思います
せめて、彼女に惹かれた理由やエピソードみたいに盛り込むといいと思いますよ
それにこれくらいの短編ならキャラクターの名前を出す理由もあまり無いと思います。それが後々の複線とかに
ならないのであればなおさらです。彼女で押し通しても違和感無いはずです
会話のセンスや甘酸っぱい雰囲気は充分にでているのであとはキャラクターをもっと深く掘り下げたらいいと思
います
699 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 02:07:56.06 ID:6rg9yFG/0
ついでに感想書いてたけど投下するの忘れてた分も一緒に出しとく
>>387 話の雰囲気はけっこう好き。
なんか寂寥感が感じれるよい短編だと思う。
間違ってたらあれだが影の正体は私の後悔とか未練みたいなもんだよね?
だから最後の「私には理解出来ない」から「すっかり気分を害されてしまった」と続くところが印象深かった。
ただところどころ描写がくどい感じがするところが何点かあったのが個人的に引っかかったかも。
影の描写をしたあとに、打ち消す形で〜なんてないけど。と続いてるところとか特に。
なんか、余韻がなくなるみたいで余計な感じがする。
>>404 しかしこのお題で書き上げること自体まずすげえ。尊敬するよ。
内容は設定とか細かいこと考えないで読むと読みやすかったし、おもしろかった。
なんか万能文化猫娘思い出した。
ところで、最後にミキは本当に死んだのかどうなのかが今ひとつわかんなかった。
本当は生きてたのかクローンみたいなのかハッキリわからんかったし。
生きてたんならわざわざ嘘つく必要があったのかって思うし、クローンなら記憶とかどうなってんのって思うし。
まあ、細かいこと考えない方がいいかも知れんな。
あと亜美は登場させる必要感じなかったな。特別な役があるわけじゃなかったし。
あとエンジェルゴリラってネーミングセンスはある意味すげえって思った
>>414 文章はふつうにすらすら読めるし掛け合いも面白かったけど、オチで肩透かし食らった感じ。
言い方悪いけどふーん、で? って感じになっちゃった。
正直助けに来た人間が実はやばい奴だとか、圭吾がなんか企んでるのかと思ってただけにとくに。
文章や掛け合いが上手かっただけにもったいない。
あと、砂漠で遭難したわりには2人とも元気だな、オイとかはつっこんだほうがいいのか?
次に期待。
700 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 02:08:38.80 ID:6rg9yFG/0
>>431 そのお題で書き上げるのはすげえな。尊敬する人本日2人目。
ちょっと日本語的に気になった部分があったけど読みやすかったし面白かったよ。
短編としてよく出来てると思う。
腹筋の精とか、むだに熱くて必死なとことかすごく好きだ。
こういう短編いいなあ。おもしろい。
アイディアの勝利だと思う。
>>430 意味わからん。
公園ソムリエってなんだよ、ってか主人公も展開もオチまでイミフでどうすんだこれ? ってなったよ。
不条理系って言ってしまえばそれまでだが。
俺には理解できん。
とりあえず、どうしてこうなった(AA略)
>>698 竜頭でなければならない、わかっていますが、難しいものです
具体的に書くというのが課題だという事が分かりました
何となく好きになってた。いつの間にか目で追うようになってた。
でもそういう風に小さく火が付いた線香のような恋心。
山も谷も無いような、一般人の恋愛をイメージです。
しかし、盛り上がりがないとなんだか面白くない。課題の一つに上がりました。
……ホロの一人称はわっちだった気がするでありんす
702 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 02:23:47.22 ID:6rg9yFG/0
703 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 02:27:02.69 ID:6rg9yFG/0
>>701 いや、しゃべり方がなんとなくね
最近アニメ見てるせいかもしれん
妾だとアル・アジフ思い出すんだけどね
704 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 02:49:14.98 ID:EvXZCDgs0
おだいください 短文を書いてみたい
705 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 02:52:30.17 ID:u9RvxQG1O
>>611 やはり無理だよな
無茶振りすぎた
ジョジョをみていたばかりに
706 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 02:57:58.78 ID:6rg9yFG/0
>>704 誰も書かないみたいだから俺がリクエストするぜ
ファフロツキーズ
707 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 02:59:21.72 ID:EvXZCDgs0
>>706 おk やってみる 速攻で書くから期待しないで><
708 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 03:04:18.16 ID:qJVxZ5VO0
お題ください
709 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 03:04:57.94 ID:46/gmhVe0
710 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 03:05:13.09 ID:qJVxZ5VO0
711 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 03:07:43.17 ID:EvXZCDgs0
だめだ もう飽きた^0^
712 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 03:12:43.85 ID:6rg9yFG/0
>>711 10分立ってないのに飽きんな
もう、俺寝るけど
713 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 04:12:26.49 ID:1qR6C4fS0
ほ
714 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 06:32:51.48 ID:kyrJe0+80
か
715 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 06:47:32.54 ID:/z7ywXTD0
べ
716 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 07:30:28.58 ID:kyrJe0+80
ん
計算通り
お題くれい
718 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 08:52:11.20 ID:LEHKCn8s0
お姉さんのハイキック
719 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 09:57:02.81 ID:LEHKCn8s0
ほぅしゅ
720 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 10:09:32.73 ID:BfNgxDg+0
お題くれー
721 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 10:10:53.00 ID:K3hXU9o/0
脱皮
722 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 10:14:07.03 ID:BfNgxDg+0
おkサンキュ
723 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 10:14:07.78 ID:4cTymIzMO
ただし爬虫類禁止
724 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 10:16:34.00 ID:K3hXU9o/0
苦手なのかw
725 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 10:21:01.64 ID:4cTymIzMO
苦手ですな!
エビ食べるか蛇たべるかって聞かれたら両方食用なら蛇食べるけどね
726 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 10:27:09.33 ID:K3hXU9o/0
海老の方が虫に近い甲殻類なのに……w
まあ、閑話休題
お題下さい
刃物鍛冶
お題くらはい
729 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 10:33:12.13 ID:4cTymIzMO
放送事故
放送事故把握
731 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 10:41:35.08 ID:K3hXU9o/0
732 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 10:44:14.44 ID:gbTwHMjBP
簡単そうなお題もとむ↓
733 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 10:47:46.09 ID:K3hXU9o/0
おでこ
734 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 10:53:40.24 ID:gbTwHMjBP
はあく
735 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 12:02:29.17 ID:5QLP74xFO
ほ
736 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 12:25:58.02 ID:/z7ywXTD0
おちるぞ
救済スレにお題発表しました
どなたか転載よろ
738 :
伝説の土地(お題・刀鍛冶) 0/3 ◆TO43Ge3zOY :2009/09/16(水) 12:44:09.78 ID:K3hXU9o/0
保守代わりに投下します
739 :
伝説の土地(お題・刀鍛冶) 1/3 ◆TO43Ge3zOY :2009/09/16(水) 12:45:05.54 ID:K3hXU9o/0
カツンカツンと音がする。
響き渡るは森の中。山の斜面の森の中。
山を下る幾筋もの、小川が生み出す中州に住まうは、州砂を以って鉄と成す民。
「その民を率いた者こそ、州砂の王……スサノオなりと」
古めかしい言い回しで、半ば悦に入りながら、彼は出雲の山に手を伸ばしながらそう語る。
そこまで語って、年齢不相応な無邪気な笑顔でこちらを振り向く。
「結衣さん。どうかな、この出だしは?」
若干二十八歳なのか、既に二十八歳というべきか、まだ若い劇団の長は嬉々としてそう聞いてくる。
「藤本さんご自身としては、何か気に入らないところでも?」
「うん。……あ、いや」
型通りに切り返すと、藤本忠宏はやや戸惑いの様を見せた。
「劇の出だしとしてはいいと思うんだけど……」
「けど?」
再び山に視線を移した藤本の、次の言葉を催促する。
「製鉄技術で鳴らした豪壮なる出雲の民は、なぜそれ以降は刀剣の産地とならなかったんだろうかなと」
「お話に盛り込まなくてもいいところで悩んでいるんですね」
クスクスと笑って様子を伺うと、藤本はバツが悪そうに頭を掻いていた。
もう、これで大丈夫だろう。彼は出雲を題材にする。”余計な事”までは話に込めずに。
そう思った矢先に、彼がまた口を開いた。
「でも……」
「でも?」
「熊襲は歴史に名を残したのに……」
この男は知っていたのか。
「和歌山は鉄砲の産地ではないんですか?」
「やだなあ巫女さん。分かって惚けているんでしょ?」
「巫女さんはやめて下さい」
「ごめんごめん」
ハハハと笑う彼を見ながら、私は内心臍を噛んでいた。
流石は藤の苗字を持つ人間。出雲の民の幾らかが逃げて潜んだのが熊襲の地だと、彼は知っている。
740 :
伝説の土地(お題・刀鍛冶) 2/3 ◆TO43Ge3zOY :2009/09/16(水) 12:46:03.99 ID:K3hXU9o/0
「それで、熊襲まで題材に?」
「いや、出演を求めた時の約束は守りますよ」
少し皮肉っぽく言うと、彼は慌ててそういった。
「あくまで舞台は出雲の話で通します」
「ありがとうございます」
「ただ、劇は舞台だけでなく、その幕すらも劇の内なんです」
「……というと?」
嫌な予感がした。
「映画で言うならエンドロールにあたる部分、ちょうど舞台の幕が降りる辺りで」
山に向かって手を広げ彼は幕が降りる様を表現する。
「刀鍛冶から始まった出雲の民が、どこに散らばり、どのような業績を残したかを淡々と語って……」
今度は胸に手を当てて、滔々と語る様を演じてみせる。まだ彼は山を見ている。
「……最後に、出雲の伝統を守る刀鍛冶を紹介したかったんですが、なぜか見つからなくて」
舞台俳優らしく大げさに、彼は落胆して見せている。まだ彼は山を見ている。
「藤の字を継いではいても、いまやその程度のものですか」
「は? ……エグッ……ウェ!?」
フランス外人部隊にも制式採用されているコンバットナイフが彼の喉元を抉る。
喉元の傷と口から血をボトボトと溢れさせては零しながら、彼は目をぱちくりとさせてこちらを見据える。
一瞬の後、激昂した表情を見せるが、彼の身体からは既に力が抜けている。頚動脈は切れている。もう、脳に血は回らない。
彼はなけなしの力を篭めて私とナイフを撥ね退けるが、その弾みで崖下に落ちていった。
741 :
伝説の土地(お題・刀鍛冶) 3/3 ◆TO43Ge3zOY :2009/09/16(水) 12:47:25.97 ID:K3hXU9o/0
手元に残された血塗られたナイフを眺める。
最古の剣の伝説が残る地で、伝統芸が息づかぬ量産型の武器を眺める。
出雲にも多少は刀鍛冶はいた。だが、伝統芸能としての刀鍛冶はいない。それは当然のことだ。
大国主を殺した後で、彼の呪いを封じ、鎮魂させるが役目の……大和の巫女こそが、今の出雲の巫女だ。
出雲の呪いとは何か。それは、その製鉄技術で生み出される、体制を脅かしかねない武力のこと。
武力とは最新兵器のこと。
鉄の民は、その技術を文化芸術の為に使ったのではなく、常に最新兵器として扱ったのだ。
だから、出雲には刀鍛冶が少ない。
それでも、最古の剣が生まれた、鍛冶師の地として喧伝しなければならない。
それが大和の巫女の役目。
語り継ぐは鎮魂と、そして呪いの為。
決して、散らばった出雲の血を呼び覚ますようなマネはしてはいけない。
破壊も再生も許されぬまま、物語として、遺産として、出雲を永久に眠らす為に――。
終幕
742 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 12:51:15.27 ID:K3hXU9o/0
あー
むず痒い
自分で見ててこそばゆい
743 :
転載:2009/09/16(水) 12:53:38.35 ID:BMQBoyf4O
45 ◇O8W1moEW.I 09/09/16 12:33:59 ID:kHVepUrr
週末品評会第7回『ねこ』から早3年半
ずっと、俺は何かが欠けたような気持ちでいっぱいだった
ネコがあるのなら当然あってしかるべきあのお題が、この長きにわたる間出されずにいたのは一体どういうわけだろうか
さあ今こそ立ち上がるのだ、犬派の諸君!
第181回品評会 『犬』
規制事項:5レス以内
投稿期間: 2009/09/19(土)00:00〜2009/09/20(日)23:30
宣言締切:日曜23:30に投下宣言の締切。それ以降の宣言は時間外になります。
※折角の作品を時間外にしない為にも、早めの投稿をお願いします※
投票期間: 2009/09/21(月)00:00〜2009/09/22(火)24:00
※品評会に参加した方は、出来る限り投票するよう心がけましょう※
744 :
◆DSM7XB0fYQIy :2009/09/16(水) 12:55:19.54 ID:BMQBoyf4O
よろしい、ならば戦争だ
《少佐》
第181回品評会 『猫』
※投下する際に題名の後ろにどちらのお題を使用したのかを明記してください
規制事項:5レス以内
投稿期間: 2009/09/19(土) 00:00〜2009/09/20(日) 23:30
宣言締切:日曜23:30に投下宣言の締切。それ以降の宣言は時間外になります。
※折角の作品を時間外にしない為にも、早めの投稿をお願いします※
投票期間: 2009/09/21(月) 00:00〜2009/09/22(火) 24:00
※品評会に参加した方は、出来る限り投票するよう心がけましょう※
745 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 12:56:11.40 ID:K3hXU9o/0
転載乙
746 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 13:00:05.78 ID:ATUeNIyu0
クリーク! クリーク! クリーク!
なんとw
748 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 13:02:36.16 ID:ATUeNIyu0
一度使ったお題を再び、って実は初めてじゃないか?
749 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 13:16:26.38 ID:gbTwHMjBP
どっちも使うってのもアリなんだよね?
750 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 13:22:46.59 ID:BMQBoyf4O
>>749◆8W1moEW.Iさんに聞いてみないと分からないけど、俺は全然オッケーだと思う
俺的にも全然オッケー
752 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 13:23:59.55 ID:5mMV8WRC0
お題くだしゃい
753 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 13:31:05.81 ID:4cTymIzMO
お前ら仲いいなwww
754 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 13:32:26.44 ID:4cTymIzMO
755 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 13:43:12.26 ID:gbTwHMjBP
>>750-751 そうかじゃあそれも視野に入れて考えようかな
ていうかよく考えたらどっちかさえ入っていたら関係ないもんね……
756 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 14:07:51.58 ID:ar+3ffbP0
初めてなんですけどいいですか?
執筆遅いと思いますが……
お題どなたかよろしくお願いします
757 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 14:11:51.35 ID:n9/gMKJF0
愛
758 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 14:12:16.51 ID:4cTymIzMO
両方使う場合でも
ウエイトがおおきい片方を明記するルールだったと思うよ
つまりワンコかニャンコかはっきりせい中庸派は射殺するってことさ♪
759 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 14:14:08.38 ID:ar+3ffbP0
760 :
お題:悪夢 0/4 ◆xJowo/pURw :2009/09/16(水) 14:34:16.26 ID:GnYIY42T0
亀だけど
>>702thx
ピンと来すぎて、お礼を忘れて構想に入ってたwww
ってことで、投下しまさー
761 :
お題:悪夢 1/4 ◆xJowo/pURw :2009/09/16(水) 14:35:04.87 ID:GnYIY42T0
走る。
ただひたすら走り続ける。
普段あまり運動をしないおかげで、呼吸器は軋んで悲鳴を上げ、心臓は頭痛がするほど激しく鼓動をしている。
いや、頭痛は酸欠のせいか。私の心肺機能をフル稼働させても、需要に供給が間に合っていない。
今だって気を抜けば、転んで、倒れて、ついでに酸欠で気絶する自信がある。それは、今の私にとっては非常
に魅力的な選択肢だが、その魅力が悪魔の誘惑と同義なのだから、屈するわけにはいかない。
なぜなら、私は追われているからだ。それが何者で、私が何故追われているかと言うのは些事に過ぎない。
重要なのは、私は得体のしれない何かに追われていて追い付かれれば死ぬ、という点だけだ。
私は振り返らない。振り返れば、奴が多顎を開いて待ち構えてすぐにでも私を食い殺すからだ。今だってすぐ
背後で「ハッハッハ」という息の切れる声が聞こえる。
そもそも、なんでこんな事になったのか皆目見当がつかない。私はただ、起きて、朝飯を食べ、学校に行き、
下校時にふと気まぐれを起こしていつもと違う帰り道を選んだ、ただそれだけだった筈なのに。
ひょっとすると理由なんてないのか。奴にとっては標的は誰でもよくて、私はたまさか選ばれた1/60億のスー
パーアンラッキーガールで、そこに納得のいく理由なんて存在しない。交通事故に遭ったようなものだ、と。
その事実が可笑しくて、私は笑った。
それは実際には、ひゅーひゅーと喉が鳴っただけだったが、おかげで私は摂取すべき酸素の数グラムを逸し
脚をもつれさせて地面にうつぶせに倒れた。
全身を衝撃が襲い、次いで痛みが脳髄を突き刺した。だが動けないほどではない。けれど動けない。酸欠の
極みで、ついに手足さえ動かなくなったのかと思った。
だが、違った。五体に感じる重みは、自分の重みだけじゃない。気がつけば、耳元で「ハッハッハ」と生臭い
息を奴が吐きかけていた。
ああそうか、私はついに鬼ごっこに負けたのか。
私は観念して考える事をやめ、せめて最後にヤツの事を見ようと背後を振り返り、大きな大きなそいつの顎と
その向こうに広がる闇を見て、意識が途切れた。
のそり、と私は起き上がる。酷い悪夢もあったものだ、とひとりごちてみる。
その独り言に、ラジオが答えた。
「7月29日、今日の天気予報です」
おりしも今は夏、熱帯夜を通り越した夏日の夜でも、ラジオは私の別命あるまで立派に任務を遂行していた。
762 :
お題:悪夢 2/4 ◆xJowo/pURw :2009/09/16(水) 14:35:51.95 ID:GnYIY42T0
その忠義に感謝して、私は即座に新たな指令、すなわち休憩をラジオに命じた。
そうして消えた騒音の代わりに自分の思考が回復して行き、それと入れ替わるように今しがた見ていた夢が記
憶から消去されて行く。
そうして私が正体を取り戻す頃には、何かに追いかけられて殺される酷い悪夢を見た、と言う事しか記憶に
残っていなかった。
そう、悪夢だ。
悪夢と言うと、高い所から落ちる夢、災害に遭う夢、自分が殺される夢、何かに追いかけられる夢、と色々あ
ると思う。今日の私はそのうちの二つがそろっていたのだから、あわや悪夢の数え役満になるところだった。
「おはよう」
「はい、おはよう。今日は何時に帰る?」
「先生が出張で部活休みだから、多分4時、遅くとも5時には帰るよ」
「分かったわ。ああ、帰りに買えたら牛乳買ってきてね」
「はーい」
しかし、悪夢と一口に言うが、その程度にも色々ある。その色々ある中で、最悪の悪夢と言うと何だろうか。
夢は基本的に、ほとんど記憶に残らない。さらに、現実への影響力を持たない。悪影響と言えば、悪夢の間に
かいた寝汗でパジャマが洗濯機に放りこまれるくらいで、いざ目覚めてしまえば私は母親と他愛のない会話を交
わし、友人とバカな話をして笑い、寝る前に勉強したふりをして、最後にいつも通り眠れる。
物語ではよく、暗い過去を背負った登場人物が過去の夢に苛まれるシーンが登場する。
だが、私如きを苛む過去と言えば、水泳の授業の日に水着を着て学校へ行き、うっかり下着を持って行き忘れて
セルフ羞恥プレイを演じた黒歴史くらいだ。
「なあなあ、たまにはカラオケいかへん? この間、安いとこ見つけてん」
「いいけど、私夕飯前には帰るよ」
「よっしゃ、きまりやな。あとは、ゆっことかずちんも呼ぶから、久々にみんなで盛り上がろうな」
「ん、分かった」
私だけではなく、私の友人たちだってそうだろう。
悪夢と言えばどこかで聞いた月並みなものばかりで、せいぜい些細なディテールが本人の嗜好や経験で変化す
る程度だ。
もっとも、月並みと言うのは大多数の人間がそこを通過するから月並みと言うのであって、あえて奇抜を目指
す理由は無い。少なくとも、奇抜な悪夢を目指す理由は、だが。
では、月並みな中で最悪な悪夢とはなんだろうか。
763 :
お題:悪夢 3/4 ◆xJowo/pURw :2009/09/16(水) 14:36:38.90 ID:GnYIY42T0
多くの人間が口を揃えて「アレは最悪の悪夢だった」と言うような悪夢。
そんな物はアンケートを取って多数決で決めれば良いかもしれないが、しがない高校生の私には、資金も人脈
も時間も無いので、自分の思考の中から結論を出すしかないだろう。
「ほな、一番は誰にする? ウチでええか? なあ、ウチでええかな?」
「もう入れてるじゃない。答えを聞く気がないなら、最初から質問しないでね」
「そんなん気にしたら負けや。ほな、一番手! 恭子、いっきまーす!」
「はいどうぞ。私は、恭子の入れた残り9曲消してるから、ゆっことかずは曲選んでて」
「ああ、そんな殺生な。お代官さ――ルパンザサー!! フォウ!!」
例えば、感覚がリアルな夢が悪夢だった場合はどうだろうか。
五感の全てが知覚される夢、その中で殺されたり、追われたり、落ちたり、というのは考えただけでもぞっと
する。
今朝の夢はそれに近かったが、いざ目覚めてしまえば知覚していた全てが作り物だったと思える辺り、まだ
リアルではない。もっと最低の悪夢が有る筈だ。
そんなものは見たくないが、知りたい。そういうものが存在するなら、知識として手に入れたい。
「ん、なんか変な音が聞こえへん? ウチの気のせい?」
「音消すよ」
「……気のせいやない、ベルが鳴ってるで」
「え、ひょっとして火事?」
「……ひょっとしなくても火事や!! 逃げるで!!」
ああそうか、今いるこの世界こそが最悪の悪夢と言う落ちか。
全くもって冗談じゃない。このカラオケ屋の安さの理由は、防火材の少なさにあるらしい。驚くほど回るのが
早い火の手と、それに伴う黒煙。本当に酷い話だ。
友人たちは一歩早く避難したのか、もうどこにも見えない。対する私は、その一歩が命運を分けたようでもう
動く事が出来ない。
たった一息、黒煙を吸い込んだだけで四肢の自由は無くなり、私は焼け死ぬのを待つだけになってしまった。
764 :
お題:悪夢 4/4 ◆xJowo/pURw :2009/09/16(水) 14:37:19.45 ID:GnYIY42T0
部屋まで侵入してきた炎の輻射熱で、じりじりと肌が焼けて行く。けれど、それにのたうち苦しむより先に一
酸化炭素が私の脳を侵し、私は眠るように意識を失った。
のそり、と私は起き上がる。また悪夢だった。
そう、悪夢だ。色んな悪夢が世の中にはあるが、いつまで経っても抜け出せない夢と言う物があれば、それは
どんな悪夢にも勝る悪夢だろう。
悪夢から目覚め、現実に帰還したと思ったらその結末もまた悪夢。その延々たる繰り返し。もう私は気付いて
いる、私はこの悪夢から抜け出せないのだと。永劫の時を、悪夢の中で過ごすのだ、と。
ああ、本当に酷い悪夢もあったものだ、とひとりごちてみる。
その独り言にラジオが答えた。
「7月30日、今日の天気予報です」
765 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 14:38:20.54 ID:GnYIY42T0
これにて終了。読んでくれた方には感謝を。
何かのきまぐれで批評・感想を下さる方には特大の感謝を。
766 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 14:49:53.51 ID:LEHKCn8s0
>>765 漢数字で統一したほうがいい。1/60億ってちょっと混乱してしまう
無限ループネタだと思ったら最後日付が進んでるのは、なにか意図があるのかな?
それ以外は淡々とした文章が話とマッチしてて普通に面白いと思ったが
767 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 15:35:43.26 ID:BCGQF5tl0
なかなか面白かった
ただもうちょっと周囲の描写がないと状況がわかり辛い
お題なんかください!
770 :
768:2009/09/16(水) 16:31:32.81 ID:GH5kaXU2O
ありがとうございます。書いてきます。
771 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 16:46:13.20 ID:5QLP74xFO
あ
772 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 16:47:00.55 ID:YJGo14LA0
お題願う
773 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 16:48:21.97 ID:n9/gMKJF0
雨のち〜
774 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 16:51:04.46 ID:S8WFiyhhO
書いてみるからお題下さいな♪
はぢめてだけど・・・やさしくしてね
これから投稿しますお題は「時計台」です
二十世紀半ばまでの時計台は、非常に重要な物だった。腕時計や懐中時計といった物はほとんど普及していなかったので、住人のほとんどが
時計台の鐘の音で時間を確認していたのである。
「おい少年! 聞こえないのか?」
「はい? すみません。耳が聞こえないもので」
男が近くまで近寄り肩をつかむとキャスケット帽を被った少年は返事をした。
「そうなのかそれは悪いことをしたな。怒鳴ってしまって済まない」
「いいえ、それに僕にはどんな大声だってきこえはしないのですから」
「本当に済まない謝るよ。だけど耳が聞こえないなら何故私の言葉がわかる?」
「読唇術ですよ。唇の動きで、大体の言葉はわかります」
「ほう、そいつはすごいな」
「いいえ、たいした事はないです。あなたは村の外から来たのですか?」
「ああ、さっき村の外から来たばかりだが、何か問題でもあるのか?」
「はい……もしそうなら村から早く出て行ったほうがいいです」
「なぜ?」
「大変な事がおこります。恐らくこの村から一生でれなくなりますよ」
「ハハハ、驚かそうたってそうはいかないぞ。本当は耳が聞こえていて、大声を出したのが気に喰わなかった。
それで私をからかってるんだろう」
「本当なんです。信じて下さい」
「まあ、話は聞こう。どうしてこの村から出れなくなるんだい?」
少年は事のあらましを話始めた。
「最初に気付いたのは、二年前でした。時計台の鐘にひびが入り、修理する事になったんです。普通は古くなった鐘を再鋳造するんですが、
村の大多数がそれに反対しました。亡くなった僕の父が寄贈したものだったので、それを村の皆が反対してくれたんです。
僕としては、嬉しかったのですが、なにしろ鐘には大量の金属が必要です。決して安価な物ではないですから、村中の金属を集めて鐘を鋳造
することにしました。見事完成し、皆大喜びで朝一番の鐘の音を楽しみにしていました。寄せ集めの金属とは思えないほどの出来に皆、
聴き入っていたようで、その日は一日六回だけなる鐘の音を楽しみにしているようでした。問題が起きたのは翌日でした。
昨日と同じように村人は集まり、鐘の音を聴いていたのです。『よくもまあ、飽きないな』なんて思っていたのですが、
すぐに違和感に気付きました。僕には、村人の一挙一動が昨日と変わらないように見え、強い既視感を覚えました。
何かの間違いかとも思いましたが、それからまた日が沈んで夜が明けると全く同じ事がおきました。僕は、それを確信に変えました。
僕だけ違和感を感じる事ができるのは耳が聞こえないせいでしょう。それ以外に検討がつきません。
鐘の音に何か作用するものがあるのだろうと思い鐘を破壊した事もありました。村の住人からひどく叱責を浴びましたが、
一日立つと鐘は元通りになっているのです。もちろん村人達もその事は忘れているようでした。
それからあなたのような余所者が来ることがありましたが、鐘の音を聞いた人は皆この村に取り込まれるようでした。
同じ時間に村にやってきて、同じ時間に村を去る。
少し変化が起こる度に淡い期待を覚えましたが、決して時間が元に戻る事はありませんでした」
「信じられないな。それなら何故村を出ない?」
「以前に、数回村を出た事はあります。しかし、朝起きると自分の部屋のベッドで目が覚めるのです。
そんな事が数度続いたものですから僕は、村を出る事をあきらめました。ひとつお尋ねしたいのですがなぜあなたはこの村へ?」
「数年前から友人に出した手紙の返事が来ないんだよ。心配になってそいつの家に行く事にしたんだけど、場所がわからなくてね。
それであんたに聞こうと思って話しかけたんだ」
「その友達のお名前は?」
「サムサラと言う三十半ばの男だよ知ってるかい?」
「サムサラは僕の父親です」
「という事は彼は死んだのか…… 覚悟はしていたけど残念だよ。病気か何かか?」
「いいえ、あれは事故でした。時計台の鐘を掃除している時に下敷きになってしまったんです。ひびはその時に入ったようです」
「そうかい……顔を見せておくれ少年」
少年は帽子を脱ぎ男の方を向いた。
「君は父親そっくりだよ本当に彼の若い頃に瓜二つだ」
「失礼ですが、父とはどんな関係だったんですか?」
少年は時計台の針を確認しながら言った。
「あぁ、君には言うべきだな。彼とは幼い頃からの友人で、学生時代のほとんどは一緒に過ごしていたのさ。
彼が二十歳くらいの時だったかな。当時行商人だった田舎娘に一目惚れしたようで、仕事を辞めて追いかけていったのさ。
学生時代から浮いた話はなく、仕事一筋の真面目な奴だったから私を含めた周りの奴は度肝を抜かしていたよ。
それでも手紙で連絡を取っていたから逐一彼の状況は、把握できていたんだ。
子供が産まれたって知った時には驚いたし、こっちで農家をやってるって知った時も驚いた。
昔は時計技師をやっててね、結構有望視されていたんだよ。この村の時計台も彼が造ったって聞いたよ」
「えぇ、確かに時計台の時計は父が造ったものです。母さんを追いかけてこの村に来たことは知りませんでしたよ」
「母親は生きているのかい?」
「いいえ、母も父を追うように亡くなりました。
元々、病弱な体質でしたので父が亡くなったショックで体に偏重をきたしたのかもしれません」
「じゃあ、君は今誰に育てられているんだい?」
「いいえ、今は近所の人の仕事を手伝いながら一人暮らしをしています」
「君の話は信じられないが、君が嘘をついているとも思えない。一回村の外にでてみないか?」
「そんなの無駄ですよ。明日になったらまたこの村で目が覚めるんです。何をしようが無駄なんですよ。
早く村をでて下さい鐘の音が鳴るまで時間がありません」
「まぁ、そう急かさないでくれよ。変わらないなら気晴らしに、村を出てみるのもいいだろう。
父さんが過ごした街を見たいとは思わないのかい?」
「少し興味はありますけど……」
「じゃあ、早く準備をするんだ。馬車で村を出れば鐘の音が聞こえないところまで行けるだろう」
「わかりました、僕も行くことにします。準備は特に必要ないです。どうせ明日になれば元通りなんですから」
少年と、男は村の外れにあった馬車で街の方へと向かった。村の中心では鐘が鳴っていたが、男の耳には届かない。
少年はサムサラが過ごした街を歩いた。サムサラが過ごした学校、以前の職場、街の中心に聳え立つ時計台は村のより何倍も大きい。
少年の目には全てが新鮮に映った。
その日、少年は男の家に泊まる事にした。明日になったら自分の部屋のベッドで目が覚めるのだろう。
そしてまたあの時計台の鐘の音が鳴るのだ。進まない時の中を生き続けるのだ。少年の目からは涙が溢れていた。
翌朝。窓から光が射していた。どうせいつもと変わらない朝だ。少年は、目を瞑りながら溜息をつく。
少年は、布団の匂いや部屋の匂いに違和感を感じた。自分の部屋の匂いではない。天井も自分の部屋とは違う。周りの景色を見渡す。
少年は、驚倒し頭の芯が震えだす。
自分は、夢でも見ているのだ。きっとそうだ少年は心を落ち着かせるために深呼吸をすることにした。
肺に空気を送り込むすんでの所で少年は感触を感じた。驚いた少年は、ベッドの上から落ち倒錯した。
少年は感触のした方を向く。男だった。父親の友人で、昨日村にきた余所者の男。昨日街を案内してくれた男。
男の情報が走馬灯のように駆け巡る。
「どうしたんだい?そんなに驚かないでくれよ」
「驚きますよ。ここはあなたの家なんですから」
「どうやら時間からは抜けられたようだね。それと君に、ひとつお願いしたい事がある」
「なんですか?」
「私の養子にならないか?学校に行かせる事もできるしサムサラの息子を一人あの村で過ごさせるのは納得できない」
「それは、有難い申し出なのですが奥さんと御家族の皆様の了承をえないと。それに私の耳の事もありますし」
「君は、何も気にしなくていいよ。私は独身だし、親父やお袋だって私のやる事に口出ししないよ。それに一人の生活にも飽きたしね」
少年は、村に戻る気がしなかった。だから男の養子になる事にした。
村での出来事は夢だったのだろうか。それとも何か特別な力がはたらいていたのだろうか。少年には一生わからなかった。
村では時計台の鐘の音が響いていた。村のベッドの上にも新たな少年がいた。世界には何人もの少年がいるのかもしれない。
これで終わりです。
782 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 17:24:07.15 ID:5QLP74xFO
あげ
783 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 17:34:08.72 ID:HDgDrEFV0
お題ください
785 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 17:39:25.17 ID:HDgDrEFV0
テクニカルライティングとか色々やって文章力つけようと思う。
なにかお題下さい。
787 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 18:11:34.56 ID:1qR6C4fS0
灯籠
788 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 18:16:52.10 ID:er0uufI90
789 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 18:20:01.15 ID:YrxkMMGNO
>>775 文章上手いね
スラスラ読めた
ストーリーについてはオチも含めてすべてが謎すぎて、少年の話が本当だとしても恐怖が伝わってこない。
耳が聞こえないのにスラスラ話せてるのも違和感がある。
790 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 18:20:44.55 ID:82Dj137Q0
>>748 かなり昔に1度あった
第2回と仮面品評会
791 :
0/5:2009/09/16(水) 18:27:27.76 ID:YJGo14LA0
792 :
1/5:2009/09/16(水) 18:30:29.40 ID:YJGo14LA0
夕立。
突如として、バケツがひっくり返ったような勢いで降り始める。
迷惑極まりない。
特に、朝は晴れていて、突然気が違えた様に降り出す類のそれは性質が悪い。
何の備えもしていないと言うのに、不意打ちを仕掛けるような真似は卑怯だ。
真珠湾攻撃に匹敵する愚行だ。血も涙もない。
何が悲しくて、そんなに怏々と泣き濡れているのかは知らないが、少しは自重してもらいたいものだ。
見ろ。
さっきまで上機嫌でミンミン言ってた蝉も一斉に避難しているじゃないか。
さぞかしご立腹であろう。
空一面を覆いつくす暗雲を眺めていると、それとなくセンチメンタルな気持ちになる。
センチメンタルというと、なんとなくセンチメンタルジャーニーなんて言葉を思い出す。
傷心旅行など、望んで行きたい訳ではないが、一度は経験したいと思ったものだ。
小さな岬にでも繋がっている、田舎の畦道を半日掛けて歩き、少し強めの海風に、惚と吹かれながら、思い出に浸る。
美化される嘗ての想い人に、想いを馳せながら目頭を熱くするなんて、少しかっこいいじゃないか。
793 :
2/5:2009/09/16(水) 18:32:16.55 ID:YJGo14LA0
残念なことに、恋愛経験などないのだが。
雨宿りなんて非生産的な事をしつつ、街を眺めていると誰も彼も似た様なものだ。
ゲリラ部隊も真っ青な奇襲を掛けられた我々にできる事は、せいぜい雨宿りぐらいのもんだ。
こんな時でも傘を持っている奴は、きっと風邪を引いてなくても風邪薬を飲んでる奴に違いない。
そう言えば、ニュースによると、今年は雨の量が少なく、日照りらしい。
農家はこんな雨の中、狂喜乱舞して喜ぶのだろうか。
土砂降りの田んぼの上で狂喜乱舞している麦藁帽子の爺さんを思い浮かべると、なんとなくシュールだ。
いや、農家を馬鹿にしてるわけではないんですよ。ほんとに。
794 :
3/5:2009/09/16(水) 18:33:43.45 ID:YJGo14LA0
実に下らない事ばかり考えている。
雨宿りってのはそれぐらい暇だ。
隣にいるOLさんは只管に携帯を弄ってる様だが、あれは一体何をしているんだ。
携帯など、通話とメールするぐらいのものだろう。
メールを打つにしては、少し長く見すぎだ。目が悪くなるぞ。
さっきまで人だらけだった交差点はガランとして、代わりに周辺施設は人だらけになっている。
雨風情が、肩をいからせ街を闊歩するなど、けしからん。
しかし、この土砂降りの中を進んでいくような輩は今のところおらず、ただただ、街は雨に覆われる。
実は、雨は雨星人で、地球を乗っ取りに来たんじゃないか。
なんちゃって。
795 :
4/5:2009/09/16(水) 18:35:33.46 ID:YJGo14LA0
雨が降る。雨が降る。
雨を見る。惚っと。
緩やかに、緩やかに、時間の流れが遅くなる。
暇を持て余せないヒト達の時間を、遅くする。
緩やかに、緩やかに。
やがて、止むときまで、雨は時間を遅らせる。
穏やかに、穏やかに。
796 :
5/5:2009/09/16(水) 18:36:27.37 ID:YJGo14LA0
さっきまで、地面で、アフリカ原住民が奏でる太鼓のようなリズムを刻んでいた雨も、ようやく大人しくなり始めた。
時間は又動き出す。
空一面の暗雲は、入道雲になり、夕日と混ざり合い、幻想的になっている。
雨が上がれば、又、進みだす。
雨の、後には、人は随分と前向きになれるもんだなと感じた、とある日の話しだった。
おわり
797 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 18:51:18.83 ID:YrxkMMGNO
かっこつける必要はない、詞じゃないんだから
798 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 18:55:32.09 ID:4cTymIzMO
話がちゃんとあって、なおかつその話と相性がいいなら文章をかっこつけるのは別にいいんじゃないかなと思うけどな
799 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 19:02:49.05 ID:YrxkMMGNO
うん、そうですね
自分もつい、かっこつけてしまうんですが
一日経って読み返すと酷いときがあります
上手くかっこつけないと、鼻についてストーリー所じゃなくなっちゃう
800 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 19:03:24.19 ID:gbTwHMjBP
>>791 まとめの人のためにも、何のお題かは名前欄に書いてあげようぜ
じゃ、感想
小説っぽくないねというのが全体を通しての印象……ていう詩だね
視点の主が誰だか知らんが、随分と高いところから見ているね
誰が見ているのか気になった。神視点とかそういう感じかな?
雰囲気を大事にしたかったんだろうけど、それにしても起承転結がなさ過ぎる
詩ならこれでいいんだろうけど、小説というからにはそれが欲しかった
厳しく書いたけど、全体の雰囲気は悪くないと思う。次回に期待
801 :
生還パンダ(お題:黄泉から還ったパンダ)0/2:2009/09/16(水) 19:04:50.50 ID:HDgDrEFV0
投下します。
802 :
生還パンダ(お題:黄泉から還ったパンダ)1/2:2009/09/16(水) 19:06:55.94 ID:HDgDrEFV0
昨日、僕が飼育していたパンダは死んだ。もう歳ではあったし、見た感じ
だけで、もうじき死ぬのが分かった。パンダが死んだことを報告した時も、
たいして驚いている様子はなかった。
そう、当たり前。生きているものが死ぬというのは当たり前な訳で、それ
が生き返るというのは決してありえない。
だというのに、今僕の目の前にいる、昨日死んだパンダは元気に笹なんか
食べている。
「……おかしいだろ」
死んだパンダが生き返ってる。
獣医さんの誤診だと思うよ、と同僚は語るが、実際に昨日触ったときは凍
ったように体が冷たかったし、絶対に死んでいたはず。
でも、そんなこと考えても意味は無い。僕は与えられた仕事をこなすだけ。
不思議に思いながらも、僕は今日の仕事を終えた。
803 :
生還パンダ(お題:黄泉から還ったパンダ)2/2:2009/09/16(水) 19:08:13.35 ID:HDgDrEFV0
だけど、その不思議は頭の中から消せなかった。
仕事を終え、職場の仲間たちが帰った後、僕はこっそり檻の中に忍び込ん
だ。鍵は飼育員なら普通に扱えるので侵入は容易だった。
襲われるかも、とは思ったが僕の飼育しているパンダに限ってそんなこと
はない。信頼関係ならちゃんとある。
そしてあのパンダを見つけた。眠っているのか、静かだった。今がチャン
スだと思い、パンダに近寄る。
――ゴスッ。なにかが腹を突いた。
「ぐっ……」
重い一撃。それはパンダが放った一撃だった。
しかし、パンダであってパンダでない。動きがおかしい。パンダというよ
りは……人間?
「まさか、新しい体がこんなに早く手に入るとは、やっぱり体は人間の方が
いい」
パンダが喋る。人の言葉を。
こいつは普通じゃない。この世のものじゃない。
「パンダ? ……人間?」
知らず、僕は呟いていた。
「どっちもハズレ。俺はただこの死体に入ってるだけの霊魂。」
やっぱりおかしかった。もうこの檻は異界、人間の住む世界とは別の世界。
「じゃあ、体貰うよ」
次に放たれた攻撃に僕は意識を失った。
終
804 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 19:10:08.69 ID:HDgDrEFV0
投下終了
感想やアドバイスをおねがいします
日本語下手糞の留学生ですか
806 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 19:21:28.23 ID:dhWg/TFkO
久しぶりに書こう
お代官ください
>>804 お題を出した者です
偉そうに言える立場ではないけど、起と結しかなかった印象。
あと一人称なのに「驚いている様子はなかった」というのは少し違和感がある……と思う
808 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 19:28:11.84 ID:1qR6C4fS0
雑炊
詐欺
810 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 19:32:11.03 ID:M2i1zo450
書きます!
お題ください!
811 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 19:32:16.85 ID:dhWg/TFkO
812 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 19:32:48.73 ID:gbTwHMjBP
>>804 同僚気にしなさすぎだろおいw
とまず思った。ご都合主義は嫌いじゃないが、強引過ぎる
とはいえ、お題がお題だから仕方ないよね……書けただけでも賞賛モノだよ
このあと人の体を手に入れたやつがもう一騒動起こしたりしたら、素晴らしかった
で、頑張ってパンダin the主人公が体を取り戻すとか
いろいろ要求しすぎか
814 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 19:34:46.94 ID:M2i1zo450
815 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 20:02:04.95 ID:BrNLWqX5O
お題くださいなっと↓
816 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 20:02:58.03 ID:82Dj137Q0
ルサンチマン
817 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 20:06:19.16 ID:n9/gMKJF0
オンブズマン
818 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 20:10:02.75 ID:BrNLWqX5O
把握したよ
819 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 20:47:54.10 ID:1qR6C4fS0
ほ
820 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 20:49:05.36 ID:82Dj137Q0
今なにがあった?
821 :
0/0 (お題:灯籠) ◆95MpXnZj7Q :2009/09/16(水) 21:00:12.22 ID:er0uufI90
10分で書くはずがやたらと時間かかった……。
投下します。
「どうしてこうなったのであろうな」
夜の境内に、その若い女の声はよく響いた。
簡素な具足に身を包んだ姿は、しかし見る者に違和感を感じさせなかった。
彼女の纏う気配というものが、街娘のそれとは明らかに異なっていたからだ。
人に頭を垂れられることに慣れた、高貴な者が発する気配だった。
思い出したように流れる風が木の葉を揺らす以外、周囲に雑音はない。
女の質疑に対する答えも無い。
「……なぁ、佐吉よ。思い、直さぬか?」
「できない相談です」
返ってきた言葉に、女の目が鋭く細められた。
参道の中心、女と向かい合うようにして黒い影が立っている。
長身の男だ。それも、みすぼらしく汚れた着物を纏い、肌も汚れたまま。髪も伸び放題だ。
灯籠に照らされながらもその男は黒く、清涼な気配を纏う女とはまさに対極にある。
しかし、男もまた常人ではなかった。
身形はひどくとも、その手は油断なく腰の柄にそえられている。まるで、いつでも抜き放てるぞと警告するように。
「我らは座して死を待つつもりはない。無論、貴方様の命に従うつもりもないのです、鈴様」
佐吉の言葉に、鈴がついに怒りを顕にした。
「なぜだ……なぜそんな! 今打って出ても、金田めに口実を与えるだけだぞ! 無駄な足掻きなのだぞ!
それが判らぬお前達でもあるまい!?」
「応援が来ていない今が好機だとも言えましょう。新木らが合流すれば、一縷の望みも消え失せてしまう」
「奴がそんなことに思い至っておらぬなどと、虫の良いことを考えてはおるまいな」
「我らの力を見誤っていることには違いない」
「佐吉ッ!」
鈴の一喝にも、佐吉は動じなかった。墨のような瞳でただじっと鈴を見つめる。
肩を震わせながら、鈴もその視線を受け止めていた。
823 :
2/4 お題:灯籠 ◆95MpXnZj7Q :2009/09/16(水) 21:04:12.49 ID:er0uufI90
「あの金田が……約束を違えぬ確証がどこにありましょうや。村は焼かれ田畑は荒らされ……
奪えるものは全て奪われ……」
静かな佐吉の声は、怒りを無理矢理抑え込んだようだった。
許せるはずがなかった。
故郷を、生まれ育った村々を焼き払われ。女子供は奪われ。何人もの同胞が戦に倒れた。
降伏など、断じて呑めない。
佐吉はなにより無力な自分を許せなかった。
「甘んじて軍門に下れば、命だけは助けると? ありえぬことです」
「しかし最後の望みだ!」
一歩踏み込み、鈴は叫んだ。
「頼む、佐吉。お前から家老らに言ってくれ。必ず望みはあると!
例え外道であろうと、金田も一国一城の主。面子もある! 事ここに至って、このような小国を
最後まで攻め滅ぼすなど――」
「城主を差し出せ、それを以て手打ちとする、と?」
鈴は言葉に詰まった。
城主たる自分が身を捧げれば、家臣と城の僅かな女子供だけは助ける、金田はそう告げてきた。
だが、そんな約束が守られるとは到底思えなかった。
本来の城主たる鈴の父が病に倒れたとほぼ同時に、金田は侵攻の手をこの小国にも伸ばしてきた。
主もなく混乱したままの鈴らに、成す術はなかった。
金田は国を余す所なく蹂躙するばかりか、その進軍は鈴の父が逝去した後も止むことはなかったのだ。
「自軍に召抱えるには小さすぎ、捨て置いて背中を見せるには危うい……我らを生かす理由など、
端から無いのですよ。彼奴には」
「…………」
鈴に言い返すことはできなかった。
現城主とはいえ、女の身で結婚もしていない自分を、金田は城主とは……認めないだろう。
そして恐らく、命だけは助けるという約束さえも――
ジャリ。
石を踏んだ音に、鈴ははっと顔を上げた。
ほのかな明かりの中、佐吉は真っ直ぐ前を向き、境内の出口である鈴の方へと向かってきた。
鈴の顔を見ることなく、真っ直ぐと。
824 :
3/4 お題:灯籠 ◆95MpXnZj7Q :2009/09/16(水) 21:05:24.18 ID:er0uufI90
「止まれッ!」
瞬時に腰の刀を構え、鈴は佐吉の前に立ちはだかった。
何か考えがあってのことではない。だが、鈴の瞳には固い意思が宿っているようだった。
それを佐吉も見て取ったのだろう。鈴の元まで後五歩という所で歩みを止めていた。
「今一度言うぞ、佐吉。家老らに……爺達に伝えろ。妾が行く。信じて報せを待て、と」
搾り出すような声音で、鈴は訴えた。
女だてらに剣を振れるとはいえ、戦場で敵を倒してきた佐吉に自分の腕が敵うはずもない。
力では止められない。ならば心に訴えかけるしかないのだ。
それは、鈴の最後の抵抗だった。
果たして佐吉は、
「……私がお仕えする義理はもうないのです、鈴様」
一陣の風が、ひときわ強く吹いた。
それに合わせて、周囲の木々も右に左に揺れる。
木の葉が擦れる音が、周囲を満たしていた。
その音が鳴り止まぬ内に、両者はどちらかともなく動いた。
勝負は、一瞬でついた。
「……くぅ……はぁ、ぁッ……」
額にびっしりと汗をかき、鈴は地面に倒れ伏していた。
具足越しにわき腹を押さえ、時折苦痛に体を震わせている。
必死に四肢に力を入れ、立ち上がろうとしているのだ。
だが、それは叶わない。
「……鈴様は我らが城を打って出たときに、城の者を引き連れお逃げ下さい。殿と縁深き赤津家の下であれば、
金田めもおいそれとは手を出せますまい」
頭上から降り注いでくる佐吉の声にも、鈴は答えることさえできなかった。
動かぬ体が悔しい。戦えない己が悔しい。
何より、こうして守られるしかない己が悔しかった。
「これは私の一存でなく、ご家老方も賛同してくださいました。既に赤津殿から便りもいただいております。
――出陣は明日の夜明け前です。どうか、ご無事で」
825 :
4/4 お題:灯籠 ◆95MpXnZj7Q :2009/09/16(水) 21:06:40.13 ID:er0uufI90
佐吉が過ぎ去ろうとする気配を、鈴は感じた。
痛みも顧みず、鈴はあらん限りの力で叫ぶ。
「待てッ」
腕を使い必死に地面を這いずり、やっとのことで後ろを振り返る。
佐吉の背中は既に小さく、月明かりに浮かび上がるそれは今にも消えてなくなりそうだった。
「佐吉ぃ!」
その震える声が届いたのか。佐吉の足がぴたと止まった。
「佐吉……佐吉……」
もう後はない。
今を置いて、佐吉を止める機会はないのだ。
鈴はあふれ出る涙にも気付かなかった。
「逃げて……妾と……」
佐吉の肩がかすかに揺れたよう鈴に見えたのは、涙のせいだろうか。
最早彼女の声に先ほどの覇気はなく、ただただ言葉だけが流れ出る。
「お願いだ、どうか……妾と……生きて、共に……共にッ……」
佐吉は。
佐吉は。
佐吉は、引き返すことなく、顔だけで鈴に振り向いた。
「郷を捨て、誇りさえも捨てれば、俺は俺でなくなるだろう……すまんな、鈴。
この期に及んでも俺は……お前に応えられぬ、小者の器であったようだ」
その寂しげな笑顔を最後に、佐吉は歩み出した。
今度は鈴の声に止まることなく、迷いのない歩みだった。
「どうして」
やがて見えなくなった背中を思い、鈴は涙を流し続けていた。
「どうして、こんなことに」
傍らに立つ灯篭の火が鈴の姿を照らし出している。
風が吹き木の葉の擦れ合う音が響いた。それでも、灯籠の火は消えなかった。
826 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 21:08:11.83 ID:er0uufI90
以上です。
最後まで読んでくれた方、感想など書いてもらえると嬉しいです。
827 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 21:36:51.27 ID:82Dj137Q0
>>826 三回読み直してようやく話が理解できた。
固有名詞に関する説明不足のせいでかなり躓く。
灯篭が何を意図しているのかよくわからなかったな。
828 :
お題:愛憎 嵐 0/0:2009/09/16(水) 21:43:16.64 ID:eO2k16sQ0
投下します。
初めての投下ということで色々ミスがあると思いますので指摘などお願いします。
お題は頂いた 愛憎 嵐 すいか から愛憎と嵐です。
愛憎というのが表現できているか心配。
829 :
お題:愛憎 嵐 1/5:2009/09/16(水) 21:45:13.91 ID:eO2k16sQ0
(裕美は私のことが嫌いなんだろうな……)
そんなことを考える様になったのはいつ頃からだろう。
幼馴染の私達は小さい頃からずっと一緒が当たり前だった。学校でも、放課後も、休み
の日でも、いつでも私の隣には裕美の笑顔があった。そして、私も彼女を笑顔にしている
のだと思っていた。
そんな関係が少しずつ変わっていったのは中学を卒業してからだった。
同じ高校に入ったのと同時に、裕美は私を少しずつ避けるようになっていた。
話しかける私の声は彼女には届かず、それは無視という形で少しずつ私の心に痛みを与
えていた。
彼女のことを考えると、私の心は少しだけ憂鬱な気持ちになっていた。
そして今、そんな昔の親友と私は並んで座り、雨がやむのを静かに待っていた。
天気予報が朝に教えてくれた「明日から台風が来るでしょう」という言葉は、残念なが
ら夕立という形で的中しなかった。
朝から外は薄いグレーの雲が空を覆っていたのに、天気予報を信じて傘を持っていかな
かった私も悪いのかもしれない。
そんな小さな選択ミスは、ずぶ濡れになった私と裕美をバス停の待合室で気まずくも出
会わせた。気まずいと思っているのは私だけなのかもしれないけど。
ガラスの屋根に当たる雨の粒は少しずつ勢いを増している様だった。それでも、沈黙と
いう音しか存在しなかったであろう空間に響く音に、私は少しだけ安心していた。
ただでさえ、学校が休みでバスの本数は少ないのに、さらに激しくなってくる雨音は、
バスの到着を遅くさせることを知らせていた。
私は、透明な天井に落下してくる雨を見るふりをしながら、少しだけ視線を隣に向ける。
裕美は、水滴でできた水玉模様のコンクリートを静かに見つめていた。
グレーの空を見ている私と、グレーの地面を見ている裕美。
数センチという距離にいる元親友同士。その距離は他人を通り越して違う世界の人なの
では無いかと思えてしまう。
見えない境界線が確かにそこには存在していた。
830 :
お題:愛憎 嵐 2/5:2009/09/16(水) 21:46:59.30 ID:eO2k16sQ0
「今日は何で学校に来てたの?」
どれくらいの時間が経過してからだろう。
隣から聞こえてきた聞きなれた声に「えっ?」と驚きながら反応して顔を向ける。
私達の視線が久しぶりに重った。
「その……大会が近いから。最近は土曜日も部活なんだ」
体に流れだす不思議な緊張感、私は冷静を装いながら必死になって言葉を返した。
私を見つめる裕美の濡れた前髪から一滴の粒が落ちる。
「そっか。今日も泳いできたんだ」
「…・・・うん」
小さく頷いた私の前髪からも冷たい粒がコンクリートの地面に色を付ける。
それから裕美は何も言わずに私を見つめ続けていた。
そんな二往復の会話だったけど、私の中では久しぶりに裕美と話せたことで、少しだけ
希望が生まれていた。
(今なら話せるかもしれない。なんでこうなったのか理由が分かるかもしれない)
タイミングは今しかないと思い、私は裕美に自分の気持ちを伝えようとした。
「あのっ……」
「タオル持ってきてないの?持ってきてるなら貸してくれるとありがたいんだけど」
その予想外の言葉に私の表情は数秒固まり、数秒後には慌ててバッグの中からタオルを
探し出していた。背中から聞こえてくる「相変わらずなんだから」と言う言葉に少しだけ
微笑みながら。
>>827 感想あり。
掌編で固有名詞ばっかりはダメだったな……モブ扱いで説明不足だった。
832 :
お題:愛憎 嵐 3/5:2009/09/16(水) 21:49:02.99 ID:eO2k16sQ0
「今って……どこの部活も入ってないんだっけ?」
髪をタオルで拭いていた裕美の手が一瞬だけ止まる。そして、小さく頷くと再び髪をク
シャクシャと拭き始めた。
そんな裕美の姿を横で見ながら、中学の頃を私は思い出していた。あの頃も、私は隣で
髪の長い裕美がタオルで乾かしているのを待っていたんだっけ。
「どうして……水泳部に入らないの?」
私は、高校に入った時にも言った同じ言葉を裕美に伝える。
「あなたが水泳部にいるから」
裕美も、私に言った同じ言葉をそのまま返した。
二度目ということもあってショックは小さかったけど……裕美の言葉と声は、私の中で
何度も繰り返され、冷たくて濃い傷を残していた。
待合室は外の嵐から私達を守ってくれていたけど、それと同時に二人だけの孤独な空間
も作っていた。
私はこぼれ落ちそうな涙を必死にこらえながら裕美に言う。
「水泳を辞めた理由も……私が原因なのかな?」
「……それは私自身の問題」
「それじゃ何で……」
言葉が途中で止まってしまったのは、続きを聞くのが怖かったから。何が原因でこんな
関係になってしまったのかを知りたかったのと同時に、その理由が自分に関係しているこ
とが怖かった。知らずに裕美を傷つけていたことの事実を知りたくなかった。
「何で私を避けるの?」
私は、目を細めてうつむき何かを考えている裕美を見つめ続けていた。
数分間、待合室に響く外の雨と風の音だけが私達二人を包み込んでいた。
「私は……泳ぐことが好きだった。泳ぐことが好きで仕方なかった」
小さなため息と同時に、裕美が小さな声で語りだした。
「私達、小学校の頃にスイミングスクールに通ってたでしょ。水の中で目を開けられるよ
うになったり、新しい泳ぎ方を覚えたり、あの頃は本当に泳ぐのが好きだった。ただ、何
も考えずに水の中を自由に泳ぐことができたから」
「私も同じ気持ちだったよ。だから、中学に入っても一緒に水泳部に……」
833 :
お題:愛憎 嵐 4/5:2009/09/16(水) 21:50:28.89 ID:eO2k16sQ0
「中学になって水泳が習いごとから部活に変わると同時に、私の中では泳ぐことは楽しい
ことではなくって、早く泳ぐことに変わっていった。それでも、私は必死になって泳いだ。
記録も伸ばしたし、三年になって部長として全国大会にも……」
裕美はそこで言葉を途中で切ると、呼吸を整えてから続きを話し出す。
「気付いた時には泳ぐことが完全に私の中で楽しいことではなくなっていた。必死になっ
て一秒早い自分を目指すことが辛くなっていた」
「どうして? 裕美は私なんかよりも早く泳げるし才能だって……」
「あなたが隣で楽しそうに泳いでいたからでしょ!」
雨と風はどんどん強くなっているのに、裕美の大きな声は狭い待合室の隅々まで広まっ
ていた。
自分の言った言葉に後悔しているのか、裕美の表情はとても寂しそうだった。
「私が楽しそうに泳いでいたのは裕美が一緒にいたからだよ!」
「それじゃ、今は泳いでいても楽しくないの?」
「えっ?」
「私みたいに泳ぐことに苦痛を感じているの?」
「それは……」
私はその質問に答えられなかった。今の裕美と違って、私は泳ぐこと自体が好きだから。
「泳ぐことが苦痛に変わっていった私にとって、隣で純粋に楽しんで泳いでいるあなたを
見ることは本当に辛かった。それが、他の誰でもない親友だったあなただったから」
裕美の言葉を理解していくと同時に、少しずつ瞳から涙が溢れてくる。
「今の私にとって、楽しそうに泳いでいるあなたを見るのが本当に辛いの。だから距離を
置かせてもらった。あなたを避けてる理由は……私の勝手なワガママ」
そう言い切ると、裕美はさっきまで髪を拭いていたタオルを私の頭にかぶせた。
私はタオルで顔を隠して下を向いき、声を出さないように泣き続けることしかできなか
った。
待合室に、かすかに嵐とは違う音が外から入ってくる。
二十分遅れのバスの到着は、私と裕美の関係を完全に引き離してしまった。
私はタオルで涙を拭くと、何も言わずに裕美の後にバスに乗り込む。
バスの中は待合室よりも広くて、私達が並んで座ることは無かった。
834 :
お題:愛憎 嵐 5/5:2009/09/16(水) 21:52:19.45 ID:eO2k16sQ0
――あれから二年の月日が流れた。
本当なら受験の真っ只中であり、夏休みなど存在しないはずの私は、念願だった全国大
会に向けての準備を部屋でしていた。
今になってあの日のことを思い出したのは、待合室での二十分という裕美との時間が、
辛かったけど、水泳と真剣に向き合うきっかけになったからなのかもしれない。
あの日から必死になって練習した私は、やっと中学の頃の裕美と同じ全国大会出場とい
う位置に立てた。それが、私なりの裕美に対しての答えだと思っている。
「お姉ちゃん、準備はできた?」
妹の声にバッチリという言葉の変わりにピースサインと笑顔を見せる。
妹は、笑顔で一枚のハガキを私に渡して「頑張ってね」と部屋を出て行った。
私は、そのハガキを見て言葉を失った。それは、裕美からの暑中見舞いのハガキだった。
久しぶりに見る懐かしい文字で鼓動が早くなりながらも、私は深呼吸をして、ゆっくり
と裕美の気持ちを読んでいった。
暑中見舞い申し上げます。
久しぶりにあなたに手紙を書いているのですが、どう書き始めてよいものか凄い迷いま
した。小さい頃から手紙や年賀状は何度も書いていたのに不思議です。
まずは全国大会出場おめでとう。あなたの実力なら絶対にいけると思っていたので、嬉
しい気持ちと、時間が掛かったことに少し腹を立てています。
そして、あの日のことと今までの私のことを謝らせてもらいます。本当にごめんなさい。
私は、あなたの泳ぐことに対する才能と気持ちが羨ましかったのかもしれません。
もしかしたら、泳ぐことに夢中なあなたを見て、水泳というもの自体に嫉妬していたの
かもしれません。
私はハガキを読み終わるのと同時に「裕美らしいな」とハガキに向かって言って笑った。
今でも、私は裕美と水泳が好きなんだと気付いた。
その暑中見舞いの最後にはスイカの絵と一緒に、裕美の気持ちが込められていたから。
私のワガママをもう一つ言わせてもらえるのなら、大会が終わったら、今度は待合室で
はなく私の家で昔みたいにお話しませんか?
835 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 21:53:30.86 ID:eO2k16sQ0
以上です。
最後まで読んでいただいた方、ありがとうございました。
感想など書いてもらえるとありがたいです。
836 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 21:55:35.36 ID:GDtiAPH90
7/27から続いた規制がようやっと……。転載してくれてた人たちどうもありがとう。
>>776-780 話の運びはけっこう良かったと思う。細かい指摘をする。
2レス目の鐘を鋳造するとかいう部分が何書いてんのかわからんかった。
「普通は古くなった鐘を再鋳造する」→「村の人が反対したから修理」→「村の金属を集めて鋳造したよ」
いやいや何言ってんのみたいな。再鋳造って言葉もよくわからん。
3レス目の最後の男のセリフが少し固い。これはものすごく細かいことだ。
「学生時代のほとんどは一緒に過ごしていたのさ」の部分。地の文なら全然かまわない文章だけど、
セリフとしては固さが感じられる。そのちょっと後の「当時行商人だった田舎娘」っていう部分も。
何て言おうかな。ニュース原稿的というか。かなり感覚的ではあるんだけど。
もちろんそういうセリフの効果的な使い方はあるけれど、ここでは余計な感触。
感触といえば5レス目。感触を感じた、とか感触のした方を向いた、とかちょっと回りくどい。
たぶん最後の一文に書いてあるような設定を思いついて書いたんだと思うけど、それに縛られている
ように見える。設定を見せるのを目的に書いてるせいで少年とか男とかに深みがなくて、その上種明かし
的な最後の一文に集約してハッとなるような感じでもない。
不思議な話にするか少年が救われてよかったね的な話にするか両方か。どっち足らずに描かれてしま
っていることが、話としての魅力を削いでいると思う。
「村の外に出た少年が別の少年に出会ってしまった……一方村では新しい少年が――」みたいにした
らハッとなるかなー。微妙だなー。読者をハッとさせるのは難しい。
耳が聞こえないのにスラスラ話ができるのはおかしいって指摘があったけど、そのへんについて。
せっかく読唇術っていう都合のいい設定を出してるんだから、それを強調すればいいと思う。
会話文が連続してる所に、少年が男の口をじっとみてるだのなんだの地の文をつっこんでおけば
たぶん誰も文句言わないと思うよ。
>>835 二人の間柄や考えが丁寧に描写されていて、とても読みやすかった。
欲言えば、仲直りするまでにもうワンクッションなにかきっかけになることがあればもっと良くなると思う。
2年音沙汰なしは結構長すぎる気もするから。
変なレス挟んじゃってすいませんでした。
838 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 22:13:30.51 ID:S+1TbdRGO
839 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 22:14:51.58 ID:eO2k16sQ0
>>835 本当は他にも色々な場面も考えていたのですが完全にスレ数オーバーしそうだったので……
決まったお題とスレ数で書くというのは難しくて面白かったです。
感想ありがとうございました
840 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 22:20:10.32 ID:1qR6C4fS0
>>822-825 うーん、ありきたり。描写もあんまりうまくないと感じた。人物の魅力がまったく見えてこない。
最後、ちょっと脈絡がなさすぎるように思う。よく読み込めば筋が通ってるのかもしれないけど、あまり読み返
す気にはなれなかった。
というか別に投下の早さを競うもんじゃないから、じっくり書いてみてほしいな。
841 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 22:21:51.81 ID:6YuwM9ue0
>>839 えるしってるか
つうじょうさくにれすすうせいげんはない
10レスとか越えると、長編板での発表とかをすすめられるかもだけど、
少なくともレス数一桁なら別に大丈夫だよ
あまり長いと読んでくれる人減るかもしれないけどね!
842 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 22:32:13.64 ID:82Dj137Q0
>>835 避けている理由が明かされたとき素で、ううん? と思ってしまった。
ああ、この子あ単に悲劇のヒロインになりたかっただけなんだなぁ、と。
そっからは主人公が不憫でしょうがなかった。
もっと共感できる理由だったら引き込めただろうなぁ。
あと最近感想くれっていうのをよく見かけるんだが、正直逆効果じゃないかと。
>>840 感想あり。
やっぱり自分が思った以上に描写がひどいんだな……もう少し腰据えて書いてみる。
投下します
お題はインコ
予想レス4つ
845 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 22:44:43.88 ID:GDtiAPH90
おだいをくれい
現在
引越しの準備の最中に気になる一本のビデオテープを見つけた。「世界の中心でイン
コが叫ぶ」と太い文字でシッカリと書いてあるそのテープにまったく覚えがない。丁度一
息入れようと思っていた頃なので、このテープを見ることにした。
過去
「バファリンどこ?」というのが小学生の頃の彩の口癖で、周りはウンザリしていた。
「バファリンどこ?」
「うるさいな!あんたは毎日毎日バファリンのことばっかり。そんなことより宿題は終わ
ったの?」
彩はハハッと笑って走って逃げる。
こんなやり取りを毎日していた。意味なんてない。彩にバファリンを渡してもそれを飲
むわけではなくて、ただ母に構ってもらいたいだけなのだ。
一年前に離島に住む爺ちゃんが亡くなった。婆ちゃんは一人暮しになってしまった。だ
から彩はこの夏休みは一月丸々婆ちゃん家で過ごすことにした。
「あんた一人で大丈夫?」
「うん」
「なんかあったらすぐ電話するんだよ」
「うん」
横で婆ちゃんがニコニコにている。
「婆ちゃん、迷惑だったら言ってね。すぐ迎えに来るから」
そう言って母は帰っていった。
彩の家は沖縄の今帰仁村という所で婆ちゃんの離島までは意外と近い。母も心配だった
が婆ちゃんも寂しいだろうということで彩の離島行きを許した。
婆ちゃん家にはインコが一羽とビデオカメラがあった。彩とインコはすぐに仲良くなっ
た。インコの名前はインコ。婆ちゃん曰く、インコはインコらしい
847 :
世界の中心でインコが叫ぶ(お題:インコ1/4:2009/09/16(水) 22:46:05.41 ID:XFoFy8t60
彩はこのインコを肩に乗せてビデオカメラを持って、毎日毎日島を歩いた。一周しても
歩いて数時間程度の小さい島を毎日歩いた。夕方になると婆ちゃんとお話をする。婆ちゃ
んは母と違って彩の数々の質問を真剣に聞いて答えてくれた。ビデオカメラは常に回っていた。
どうしてインコは喋るの?プールにはどうして波がないの? 死んだらどうなるの?
人はどうして死ぬの?
一つ一つ丁寧に婆ちゃんは答えてくれた。ある日、彩は聞いた。
「母ちゃんが『人は意味があって生まれてくるのよ』って言ってたけど、生きている意味って何?」
「母ちゃんがそんなこと言ったのかい。生きている意味ねぇ」
「教えて」
「意味なんてないよ。目的も無しに生きていちゃダメなんてことはないんだよ。婆ちゃん
なんてね、目的も無いし、行く先も無い。それでも歩いているんだよ。生きている意味な
んて知らなくても今日だって」
婆ちゃんは真っ赤に染まった海に目を向けた。
「ほら、見てごらんここからは綺麗な夕焼けが見えるよ。これよりもっとすごいことなんてあるかい」
「ホントだ、きれい!ありがとう婆ちゃん」
彩はビデオカメラで夕焼けを撮りながら歌った。
目的も無しに生きていちゃ駄目かよ
行き先も無しに歩いてちゃ駄目かよ
生きてる意味を知らなくちゃ駄目かよ
ここからは今日も夕焼けが見えるよ
それよりもっとスゲェ事があるのかよ
即興でメロディを付けながら歌った。婆ちゃんが「彩ちゃん、すごいね〜」と言って手
を叩いて笑ってくれた。インコもキレイキレイと言ってくれた。
848 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 22:46:49.22 ID:S8WFiyhhO
>>781 把握しました。
お題ありがとです。
今から書きます。
849 :
世界の中心でインコが叫ぶ(お題:インコ3/4 ◆OPdih5izxw :2009/09/16(水) 22:47:33.62 ID:XFoFy8t60
夏も終わりに近づいたある日、彩が散歩から家に帰ると婆ちゃんが玄関で倒れていた。
「どうしたの婆ちゃん!」
「なんでもないよ」と言いながらも、かなり辛そうな顔をしている。
「頭が痛いの?」
「そうだねぇ。でもちょっと横になれば治るから」
彩は婆ちゃんをなんとか寝室まで連れて行った。
「バファリンあるから、ちょっと待ってて婆ちゃん。バファリン飲んだらきっと治るから」
「ありがとね」
バファリンどこ、と呟きながら彩は自分の鞄をひっくり返して探した。どこにもない。
助けを求めて母ちゃんに電話した。
「バファリンどこ?」
「なに?どうしたの?」
「バファリンどこ!!」
泣き喚く彩に異常を察知した母は「すぐ行くから待ってなさい」と言い残して電話を切った。
婆ちゃんの周りに沢山の大人たちがいた。線香の匂いが彩の鼻をとらえた。さっきはあんなに苦しそうだった婆ちゃんが、今はとても幸せそうな顔をしている。
彩の肩に乗ったインコが「バファリンドコ、バファリンドコ」と鳴いている。
母のすすり泣く声が段々と大きくなり、それが伝染したのか大人たちはみんな泣き出し
た。それでも彩は泣かなかった。
メソメソスンナ、ナイテセカイガ、カワルカヨ。
インコが鳴く。
メソメソスンナ、ナイテセカイガ、カワルカヨ。
メソメソスンナ、ナイテセカイガ、カワルカヨ。
メソメソスンナ、ナイテセ
850 :
世界の中心でインコが叫ぶ(お題:インコ4/4 ◆OPdih5izxw :2009/09/16(水) 22:48:23.91 ID:XFoFy8t60
現在
そこでビデオテープは終わっていた。
メソメソすんな、泣いて世界が変わるかよ。
それは爺ちゃんがいよいよ駄目だという時に、涙を流していた婆ちゃんに爺ちゃんが言
った最後の言葉だった。その話を婆ちゃんから聞いたのは多分私だけだ。この事を母さん
に教えてあげようと思って携帯電話を開いたが、やっぱりやめた。来週から一緒に住むの
だから伝えるチャンスはいくらでもある。ビデオテープを箱に戻し、よしっ、と一声気合
いを入れて彩は引越しの作業を再開した。
了
スペシャルサンクス
イースタンユース
以上です
今回はまともな感じで書いてみました。
よかったら、感想とかください。
852 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 22:51:19.46 ID:p/h+oi8JO
お題
853 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 22:58:26.92 ID:GDtiAPH90
854 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 22:59:05.48 ID:qwZNgxUf0
855 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 22:59:33.47 ID:/2H4Zx920
856 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 23:00:07.77 ID:p/h+oi8JO
把握
857 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 23:03:56.87 ID:GDtiAPH90
858 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 23:13:26.10 ID:p/h+oi8JO
>>846-851 ・一人称か三人称か整理しよう
・「現在」「過去」のような小見出しは安っぽい。時間軸はきちんと地の文で表現すること。
・文章がまだるっこしい。特に意図がない限り繰り返し表現はなるべく避ける。
「この」「その」のような指示語も、省略しても意味が通じるときはなるべく省略。
<例>
> 彩はこのインコを肩に乗せてビデオカメラを持って、毎日毎日島を歩いた。一周しても
> 歩いて数時間程度の小さい島を毎日歩いた。
↓
彩はインコを肩に乗せ、ビデオカメラを手に、毎日毎日島を歩いた。二時間程度で一周できる、小さな島だった。
「数時間」は曖昧(例えば徒歩で一時間と三時間では距離にかなり開きがある)なので「二時間」と具体的にする。
・文章は全面的に修正してやりたいところ。でも自分で考えよう。ともかくまずは「読みやすい文章」を心がける。
頑張って。
>>858 ありがとうございます
もちょっとスッキリした文章を心がけてがんばります。
860 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 23:28:14.21 ID:5QLP74xFO
あ
861 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 23:31:40.68 ID:LEHKCn8s0
>>851 これは結局、ビデオテープの中身は直接語られないってことでいいのか?
ビデオテープの中身って、彩が撮ったのをお婆ちゃんがテープに焼いたの? 彩がカメラ持ってたしそれは無理か
そもそも彩はどこから引っ越すんだ? 沖縄のお婆ちゃん家だとは考えづらいし別の場所だったら見覚えがないもの持ってるのはおかしい・・・
構ってもらいたいとはいえ肉親が危篤状態になったと知らせた言葉を毎日繰り返すって、彩はちょっと鈍すぎじゃないか
テーマは快活なのに、スッと納得できる話ではなかった
まっすぐな考え方は嫌いじゃないので、自作に期待
上から視点ですまない
862 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 23:33:31.90 ID:LEHKCn8s0
>>861 ×自作
○次回作
自作に期待してどうするよ、俺
863 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 23:37:45.02 ID:2ju8Hua+0
>>862 クソわろたwwwwwwwwww
ギャグセンスあるなwwwwww
>>861 ぜんぜん伝わってないwワロタww
テープは時間が経ち存在自体を忘れてしまっていた設定。「現在」の部分の彩は30代後半ぐらい(一人暮らし、場所は東京でもどこでもいい)
婆ちゃんが亡くなって、その夏に撮ったビデオを彩がずっと持ってて荷物整理でたまたま出てきた。
んで過去の部分の最初の方に出でくる「バファリンどこ」という口癖は婆ちゃんが亡くなった後の話じゃないよ。
婆ちゃんの家に遊びに行く前の話ね。
ここまで伝わらないとは思わなかったorz
865 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 23:56:17.79 ID:5QLP74xFO
あげ
お題くださいな
867 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 23:58:12.94 ID:6sKNxOYU0
創作童貞の俺だけど、面白そうだからやってみるよ!
という訳でお題ください
868 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/16(水) 23:58:36.11 ID:qwZNgxUf0
869 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 00:00:37.40 ID:aBTGcMBI0
870 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 00:00:46.61 ID:BxWx6GGh0
872 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 00:05:31.74 ID:bbvH9tysO
夜っぽいお題ください↓
873 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 00:08:01.28 ID:6XVi8e4p0
>>868 了解!
何の知識もないけど頑張ってみる
875 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 00:09:46.06 ID:j5bpdsfZ0
876 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 00:30:49.07 ID:18vO+cjtO
ほ
877 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 00:30:54.37 ID:bbvH9tysO
878 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 00:33:21.57 ID:/7hQxJy30
>>851 お題出したから感想書くか
全体として読んでて状況が把握しにくいんだけど、それは直せるだろうから
普通に直せばいいよ。
インコを肩に乗っけて歩き回って何故逃げられないのか、足に紐でも付けて
たのかとか、ほか幾つかある不自然な点もどうせ細かい事だしまあいい。
内容の方は母親に電話かける所だけはちょっとよかったけど、他の部分はどち
らかというとよくない部分が多いなと思ったわ。しかし即興だからそんなもんか。
これ最後は父親が死んだから母親のところに帰るという事なんだろうか
>>878 ありがとうございます
そうですね。
いろいろ直して改めて完成させたいです。
最後は読み手の想像に任せるって形にしたかったんです。
880 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 00:54:12.22 ID:18vO+cjtO
あ
881 :
お題:なぞなぞ、冒険 0/5:2009/09/17(木) 01:05:26.52 ID:qDuz4JbQ0
通常作投下します。
眠いです。
882 :
お題:なぞなぞ、冒険 1/5:2009/09/17(木) 01:07:13.37 ID:qDuz4JbQ0
雨が降り始めた。ここのところ晴天に恵まれたおかげで乾ききった空気が少しずつ雨の
匂いに染められていく。マンションの吹き抜けにもそれは入り込んできて、一階に植えら
れたツツジが濡れて鮮やかな色を見せた。ぼくはそれをじっと、手すりの上に体を乗り出
して眺めていた。当然ぼくの髪の毛にも等しく雨粒はふりかかる。なんの音もしないけれ
ど少しずつ冷たくなっていく。そのふんわりとした冷たさは夕方の火照った頭に気持ち良
かった。
もうじき雨は本降りになる。それを感じさせるような空模様であった。分厚く塗りたく
られた灰色の雲はぼくの視界を圧迫していく。目の奥がぎゅるりと鈍く痛んだ。九月に入
り徐々に過ごしやすい気温になってきていた。その上この雨だから、半袖一枚で出て来る
と少し肌寒かった。
ぼくは上に羽織るものを取りに行こうとして、止める。もうぼくはツツジの花びらから
目が離せなくなっていたのだ。それは取り立てて美しいものではなかった。しかし、ごく
ごくありふれたツツジの花は、幼い頃その蜜をすすった思い出を呼び覚ました。
蜜はとても甘く感じた。実際はそれほど甘くはないのだが、おそらく野に生えているも
のをそのまま口にするという背徳感がぼくらの心をくすぐっていたのだと思う。バカみた
いにツツジの花をむしっては、その花弁の接合部に唇を持って行きすすり上げた。強く吸
引すると脳が軽く締まって目眩がする。それが堪らなく好きだった。
雨粒は頭に落ちたのがすぐ分かるくらいまでには大きくなってきた。しかしぼくは体を
起こす気にはなれない。風邪を引いてしまうのは億劫だが、今動くのはもっと億劫だ。
あの頃ぼくらを熱中させたのはツツジ、そしてなぜだか、なぞなぞだった。小学生なら
小学生らしくもっとアウトドアな時間の使い方をした方が良かったのではないかと今では
思うが、当時は頭の隅から隅までなぞなぞのことでいっぱいだった。
たしか、一人金持ちの奴がいて、そいつがやたらと色々ななぞなぞを知っていたんだ。
そこで、そいつを中心になぞなぞコミュニティーが形成された。小学生の間ではよくある
ことだ。つまらないことにみんなで寄り合って、おもしろくなり得ないものをおもしろく
しようとする。
883 :
お題:なぞなぞ、冒険 2/5:2009/09/17(木) 01:08:27.14 ID:qDuz4JbQ0
それで、だいたい金持ちのネタが出尽くしたところでバレたんだ。金持ちにはなぞなぞ
パトロンがいた。ぼくらはそのパトロンを「なぞなぞマン」という安直なネーミングに置
き換えて神格化しした。そしてその金持ちを迫害した。「なぞなぞを知っている」=「偉
い」だった当時の思考回路からすれば当然の帰結だったろう。金持ちはぼくらがいくら迫
害しようとそのパトロンの居場所を教えようとしなかった。そこでぼくらは金持ちの片タ
マを踏みつぶした。それでも教えようとしないから、金持ちの生殖能力を完全に絶とうと
した。彼はさすがにそれは嫌だったようで、おしっこを漏らしながらようやく口を割った。
ちなみにその片タマをつぶした犯人は今でも彼に賠償金を払い続けている。もう片方を
つぶすのはぼくの予定だったので、金持ちがチキンヤローで本当に良かったと思う。
その、金持ちがおしっこを漏らしながら震える声で言った住所に、ぼくは肝をつぶした。
それはぼくと同じマンションだった。なぞなぞマンはぼくの家よりも二階だけ低い場所
に住んでいるらしかった。当然ぼくらは午後の授業を抜け出してマンションに向かう。片
タマをつぶした犯人の靴に金持ちの精液がこびりついていて、それをアスファルトにこす
りつけて取ろうとしながら歩く様にぼくらは爆笑した。
既に髪はしっとりと濡れていて、少しだけ伸ばした前髪から滴り落ち始めていた。それ
が唇の端に触れて乾いた表皮をなぞると、そこの部分だけをみみず腫れみたいに潤してい
った。右手で前髪を掴んでぎゅっと絞れば、それは水流になって手すりに落ちて、体に跳
ねてきた。その飛沫は顔にまで飛んできて、目の中に入った。とっさに目をつぶる。今ま
で見ていた風景の核みたいなものが瞼の裏側に映っていた。目の奥がぎゅるりと鈍く痛ん
だ。
ぼくは重い腰を動かして、やっとのことでだらけきった体を立たせることに成功した。
髪から伝わった雨水が背中を伝わっていった。そのころころとした感触を少しだけ楽しん
だ。
884 :
お題:なぞなぞ、冒険 3/5:2009/09/17(木) 01:09:39.54 ID:qDuz4JbQ0
足の向く先は自宅ではなかった。ぼくは階下に降りるための螺旋階段に向かって歩き出
したのだ。風化して塗装がぼろぼろと剥がれ落ちた螺旋階段はこのマンションにあって異
質だった。たいていエレベーターで移動してしまうため、螺旋階段は使われることがない。
誰も使わない螺旋階段は手入れもされず、周りに比べ異様な速さで老化していった。さ
さくれ立った手すりの塗装が手に刺さった。冷たくなった金属へと体温が逃げていく。
この階段はぼくが子供の頃からどこか異質な雰囲気を醸し出していた。ツツジの花弁に
焦がれたように、ぼくらは階段を一段一段踏み鳴らしながら昇った。完全に秩序だって作
られたそれは、耳を甘くなでるような変な音を立てて響くのだ。時折びっくりするような
高音を奏でてぼくらをどぎまぎさせた。
小さな冒険だった。今ではただの古びた階段にしか見えない。ぼくは手摺と階段を繋ぐ
支柱を軽く蹴った。少しも力を入れなかったのに、階段は上から下まで存分にその身を震
わせた。目の前がぐらりと揺らぐような、変な音がぼくを包んだ。
ゆっくりとその螺旋階段を降りて行く。雨が入り込んでステップはすこしぬれていた。
たった二階分降りるだけなのに、えらく骨の折れる作業だった。
風景がちょうど二回転してぼくの方向感覚は完全になくなった。手すりを掴んでいない
と倒れそうな、そんな吐き気みたいな狂気がぼくの周りを塗りつぶしていた。手すりから
逃げていく体の熱だけが妙にリアルに感じられる。
そしてここから右へ四軒分移動すれば、そこはなぞなぞマンの住む部屋だった。なんの
変哲もない部屋だ。堂々となぞなぞマン稼業をやっているわけでは無かった。その扉に生
活の匂いというものは全く感じられない。きっと訪れる人も少ないし、第一家人が部屋か
ら出ているのを見たことが一度もない。
885 :
お題:なぞなぞ、冒険 4/5:2009/09/17(木) 01:11:00.45 ID:qDuz4JbQ0
ぼくはノックもせず扉を開けた。ノックなどしても無意味だということを知っていたか
らだ。そこは外とほとんど同じ明るさだった。そのままドアを介さずに接続していたみた
いだ。それは室内に照明というものがほとんど無いせいだった。
「なぞなぞ一個百円」
五年前と全く同じ場所にへたり込んだ男がぼくの方を見ずにそう言った。イントネーシ
ョンから何からすべてが同じ声。生気のない棒読みのお手本のような喋り方だった。
「なぞなぞ一個百円」
今度は怒気を含んだ声音だった。ぼくがさっさと百円を放らないからだ。少年時代に始
めてきたときも同じだった。精液を靴にこびりつかせた友人が、額に汗を浮かべながら金
持ちから奪ってきた百円を出したっけ。しかし、ぼくは百円を出さない。
「帰れよ」
なぞなぞマンは気怠げに顔を上げて、つばを飛ばしながら言う。落ち窪んだ目は何も語
っていなかった。髪はぼさぼさに伸びているが、訳の分からない清潔感の有る男だ。きっ
とその右手に握られた煙草だけを呑んで生きているのだろう。部屋は純粋に煙草の匂いし
かしなかった。
「金を払わねぇんなら、帰れよ」
ぼくは帰らない。そこでじっとなぞなぞマンを観察するのだった。
なぞなぞマンはいかにも重そうな黒い灰皿を投げた。避ける間もなくぼくの脇腹のあた
りに当たった。かなりの鈍痛が、えぐるように背骨に響く。ぼくは出そうになる声を押し
殺した。じっと観察を続ける。
彼はぼくへの興味を完全に失って、何事もなかったように煙草の箱から一本抜き取りラ
イターで火をつけた。煙はすぐに狭い部屋中に広がる。窓を開けていないものだから、そ
れは逃げ場を失ったようにぼくの所に向かって来た。
886 :
お題:なぞなぞ、冒険 5/5:2009/09/17(木) 01:12:38.41 ID:qDuz4JbQ0
ぼくは百円を投げる。それはなぞなぞマンの頭に小気味良い音を立てて当たって、畳の
上に落ちた。わざとだった。なぞなぞマンはそんなことを意にも介さないように口の端を
歪めてその百円を拾い上げ、左手に大事なものに触れるようにして静かに握った。
「ありがとうございます」
彼はなんの衒いもなくそんな台詞を言ってのけるのだ。
「それでは、なぞなぞ」
静謐な空気が流れる。この何もない煙草の匂いしかしない部屋はどうしようもなく美し
い。
「パンはパンでも、食べられないパンは?」
「フライパン」
ぼくは即答する。なぞなぞマンは左手に握った百円玉を思い切り強くぼくに投げ返す。
ぼくはまた避けられず、それはまた脇腹に当たって地面に落ちた。
「帰れよ」
なぞなぞマンはぼくのことを一切見ずに言った。ぼくは足下に落ちている灰皿を拾って
なぞなぞマンの顔面めがけて全力投球した。それはびっくりするほどきれいに彼の顔面に
決まって、ころりと可愛らしく転げ落ちる。鼻血が彼の顔の稜線をなぞった。彼は意にも
介さないように口の端を歪めるだけだった。
雨はもうすっかり本降りになっていて、その乾いた音だけが部屋の中に響いていた。
887 :
お題:なぞなぞ、冒険 6/5:2009/09/17(木) 01:15:18.36 ID:qDuz4JbQ0
以上です。
よく中学生の書いた文とか言われるんですが、指摘あればジャンジャンください。
あと、読点が多すぎると言われて今回は気をつけてみたのですが、どうでしょう?
>>887 さっぱり何が言いたいのかわからない
残酷描写も意味があるのかないのか微妙なところ
主人公が歪んでいることだけは伝わったが、だからどうしたと
いわゆるやおい
文章は丁寧なんだけど、丁寧すぎて主語がくどい
省略するとか代名詞を使うとかして、別の言葉で表現するべきだと思う
その他描写にリアリティがないとか時系列がわかりにくいとかあるけど
少し直すだけできれいな文章が書けるんじゃないだろうか
ちなみに読点はやや少なすぎかと思います
特に前半
889 :
765 ◆xJowo/pURw :2009/09/17(木) 01:38:11.86 ID:ZsUpSExAO
巻き添え規制くらってーら
>>766 文体の統一って基本中の基本じゃんね。俺アホだ。
オチは奇をてらってるのもあるし、ああいう系統の話は
投げっぱなしジャーマンなオチの方が良いと思ってやった。反省はしていない。
>>767 「悪夢」にフォーカスしすぎってことだろうか。
まあ、次があったら考える。
890 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 01:40:53.70 ID:NWb14DjPP
お題くださいな↓
891 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 01:45:02.40 ID:nAJ7BqRlO
892 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 01:45:25.21 ID:NWb14DjPP
893 :
765 ◆xJowo/pURw :2009/09/17(木) 01:47:35.57 ID:ZsUpSExAO
>>887 悪い意味でくどい。読んでて疲れる。
淡々と全体的にその調子だから、かなりテンポが悪い。
テンポ良くするだけで、同じ話でもずっと面白くなると思う。やおいな話だから尚更。
894 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 02:00:06.21 ID:qDuz4JbQ0
>>888 確かに残酷描写は思いつきで書いた感があります。
主語がくどいというのは書いてて気づかないものなんですね。
ありがとうございました。
>>893 描写をもっとあっさりめにすれば良いんですかね?
気をつけてみます。参考になりました。
ついでに、お題ください。
895 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 02:03:40.36 ID:Bnlnfqj00
しじみ
896 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 02:05:25.61 ID:qDuz4JbQ0
897 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 02:47:28.23 ID:KYEYZMGF0
フルーツバスケットのアニメを今見終わった
むっちゃ泣いた
そして無性に今週の品評会作品への意欲が湧いた
898 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 03:04:59.29 ID:GAp0plHN0
お題くだせー
899 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 03:06:04.52 ID:aBTGcMBI0
風呂
900 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 03:07:12.19 ID:GAp0plHN0
901 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 04:31:51.63 ID:jVgbbxxx0
落ちるぞ
ほし
誤爆・・・って程でもないか
904 :
抱える男(お題:虫下しの薬) 0/3 ◆5CbX8jiKpI :2009/09/17(木) 05:12:54.07 ID:c4R9Oqhn0
通常作品投下しま
3レスです
905 :
抱える男(お題:虫下しの薬) 1/3 ◆5CbX8jiKpI :2009/09/17(木) 05:14:36.08 ID:c4R9Oqhn0
駆虫薬(くちゅうやく)は寄生虫を殺すか体外に排出するために用いられる薬の一種。
虫下し(むしくだし)ともいう。
シャワーを浴び終えベッドに腰掛けると、彼女は私のもとに寄り添い語りはじめた。い
つものことだ、話を聞いて欲しいのだろう。話に内容なんてものは無いに等しい。同じク
ラスの誰があいつを好きだとか、最近のテレビの話など、私にとって退屈な話でしかない。
そんな話を適当に相槌を打っては聞いてやる。
「時代も変わったな……」
自嘲ぎみにつぶやいたが彼女には聞こえていなかったようだ。愛くるしい瞳で私を見つ
める彼女は十七の少女そのもので、金で買われるような女には思えなかった。
「先生は奥さんいないの?」いつの間に話題が変わったのだろうか。唐突にこんなことを
聞かれるとは思っておらず、私は少したじろいだ。
「いたらこんなところに君といない、帰って家族サービスでもしているよ。それと先生は
やめてくれ俺は君の先生ではない」
そう答えるとタバコに火をつけ一服する。彼女の瞳がかすかに揺れたように見えたが気
のせいだろうか。私は教師をしている。本来なら彼女のしている行為を止めなくてはいけ
ない立場にいる人間だ。
「そういえば、いつも親にはなんて言って外泊しているんだ?なにも言われないのか?」
タバコをふかし彼女に聞いてみた。興味があった訳ではない、会話を終わらせるために聞
いたに過ぎない。
そんな私の思惑を知ってか知らずか、彼女は素直に答えた。
「ん?えっとね、最初はどこに行ってるんだとかしつこく聞かれたよ。でも親も慣れたみ
たいで、追及しなくなった。ほら、いろいろあるじゃん」そう言葉を濁して笑った。
そう言うと、彼女はそれ以上話そうとしなかった。もう彼女と寝るのは三回目になる。
今日、お金はいらないと彼女は言ってきたが私はそれを拒んだ。金を払って彼女との距離
を保ちたかった。彼女が求めているものを私は与えることはできないし、私の求めている
ものも得られないだろう。だからこそ、この関係ははっきりさせておく必要があった。
「もう寝よう」そう言って彼女の頭を引きよせ、軽くキスを交わし眠りについた。
906 :
抱える男(お題:虫下しの薬) 2/3 ◆5CbX8jiKpI :2009/09/17(木) 05:15:43.21 ID:c4R9Oqhn0
翌日、家には帰らず直接職場に向かう自分がいた。席につくなり、今日児童に配るプリ
ントに目を配る。『ギョウチュウ検査のお知らせ』それなりに名のある私立の小学校でこ
れを行う必要はないだろうと言いたくなる。丁寧に虫下しの薬の説明までしてある。
しばらくして朝の職員会議が開かれた、特記するべき内容は先ほどの検査の話ぐらいで
あった。来週の月曜までに提出とのことだ。この旨を児童に伝えなくてはならない。公立
でもそうだろうが、いくら私立だとはいっても、こういった類の話で騒がない児童はいな
い。やれやれと思いながらも、予鈴が鳴ってしまっているのに気づく。急がなければ。
教室に着くとすでに彼らの大半は着席を終え、お喋りに興じていた。他の子も私の姿を
確認すると席に戻った。しだいに雑談はなくなり、教室に静寂さを取り戻す。日直に今日
の日誌を渡して挨拶を終えると、私は早速プリントを配り検査の旨を伝えた。予想したと
おり男子の数人が検査のことで騒いでいる。
「お前ら、ギョウチュウいたらこの薬飲むんだぜ〜」
「虫がおしりにいるなんてきったねぇな」
数人がそんなことを言うものだから、黙っていた子たちも釣られて話し始める。お前ら、
教室から叩き出すぞ。こう怒鳴りたくなるのを押さえ、中心的にお喋りをする児童を注意
する。
こういう場合は一人を名指しで注意するとみんなお喋りをやめる。「みなさん、お喋り
をやめてください」と言ったところで、自分が注意されているとは思わないものだ。自分
の行動を改めるのは、他人が罰せられるのを見たときだ。そして、再び教室に静寂を取り
戻すと、その他の連絡事項を手早くすませ私は教室をあとにした。
教室がまた騒がしくなった。しかし、私には関係のないことだ……。つぎに来る国語の
先生はまだ二十代だったろうか、彼がくるのをわかって騒ぐ子どもたちは、私には酷く残
酷な存在に思えた。
907 :
抱える男(お題:虫下しの薬) 3/3 ◆5CbX8jiKpI :2009/09/17(木) 05:16:57.22 ID:c4R9Oqhn0
彼女からメールがきたのは、自分が教える算数のテストの添削が、終わりに差し掛かっ
たときだった。もう七時になろうかという時間である。騒がしかった校内も、職員室だけ
に明かりが灯り、各先生たちがそれぞれの仕事に追われていた。
心の中で舌打ちをしてメールを見る。内容は今日も会えないかというものだった。正直、
彼女との関係は昨日の一軒で引き際だと思っていた。それに、会うときはこちらから連絡
するのがきまりのはずだ。
面倒くさいのはごめんだ、すべてを吐き出すのは構わないが、それは俺以外の男にお願
いするとしよう。なにも私である必要はないのだ。おそらく彼女も私でなくても平気だろ
う。ここで私が彼女を受け入れたところで何の意味もなさない、傷の舐めあい、いや、傷
口を広げるだけだ。そう自分に言い聞かせ、私は彼女の連絡先を削除し、着信拒否設定に
した。
あらかたの仕事を片付け家路についたときには、すでに九時前になっており私は疲れ果
てていた。家の明かりを確認するとインターフォンを押す。この明かりが幸せの証だとい
う人もいるが、私にはそう思えなかった。ピンポーンと音が鳴り一呼吸の間をおいて、ガ
チャリと玄関の扉が開く。
「おかえりなさい、今日は早かったのね」彼女なりの皮肉なのだろうか。
「あぁ、昨日はすまなかったね、泊りがけになってしまった」
「そう、お疲れ様、食事にする?」
妻は教師である私が泊りがけの仕事だと言っても、何も言ってこなかった。お互い三十
路もこえて子供もいなければ、お互いの行動に関心もなくなるのだろう。私も妻の行動に
たいして関心はなかった。妻が管理するこの家はいつもきれいだ、掃除に洗濯、料理なに
をとっても文句はない。全ての家事を完璧にこなすことで、自分の責任を全うしていると
いう、彼女の心の声が聞こえてくるようだ。私も同じだ、全ては義務感である。妻を養う
のも、教師という職業も、寄生虫のようなものだ。上手く飼いならしたらいい。別に毒と
いうわけではないのだ。
「君は僕が昨日どこに泊まったのか聞かないのかい?」この言葉を飲み込み、「あぁ、い
ただこうか」とだけ告げた。
908 :
◆5CbX8jiKpI :2009/09/17(木) 05:18:26.34 ID:c4R9Oqhn0
以上です、感想、アドバイス、批判等なにかあればよろしくお願いします。
909 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 06:21:32.43 ID:aJ6W6DnL0
>>905-907 読んだ。
色々とぼかされていて、結局男が何をしたいのかわからなかった。
冒頭の駆虫薬の説明と、結びがどう繋がるのかも俺にはわからず。
こういう話だから仕方ないかもしれないけど、盛り上がりらしい盛り
上がりもなく、なんとなく雰囲気が伝わっただけで、特に印象的な
ところはなかった。三十代にしては文体が硬すぎなような気もした。
(この雰囲気を出していたのが、それだから一概には言えないけど)
主人公が寄生虫と言う夫婦間の状態やら、教師という仕事やらを
どうにかして、虫下しと言えるのでは、とも思った。
あと、疑問符(感嘆符も)の後は、一字空白を空けるのが一般的。
読み取れてなかったらごめんね。
文章自体は、おかしなところもないし、悪くなかったと思う。
910 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 07:49:12.77 ID:L7UJGjuPO
おはほ
911 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 08:44:30.39 ID:xiqrMK8P0
ho
912 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 09:29:37.79 ID:xiqrMK8P0
ほしゅ
913 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 10:07:22.05 ID:bbvH9tysO
ほしゅついでにお題くれ↓
914 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 10:08:23.62 ID:xiqrMK8P0
915 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 10:12:04.90 ID:bbvH9tysO
把握
916 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 10:58:24.70 ID:xiqrMK8P0
ほ
917 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 11:32:44.22 ID:ZrEr343SO
品評会のお題、犬猫か
パンダ派のみんな、俺が品評会で優勝できないばかりに肩身の狭い思いさせてごめんな
918 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 11:54:48.59 ID:L7UJGjuPO
ペンギン派の俺からしてみればパンダとかありえない
919 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 11:59:10.88 ID:66YtUTzz0
大熊猫
920 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 12:11:08.97 ID:ZrEr343SO
ペンギンとか単に白黒なだけじゃん
パンダのほうがかわいいよ。
921 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 12:24:01.85 ID:T4BmOluV0
何この白黒対決w
ちなみに自分はペンギン派
何あいつらたまらん
922 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 12:40:36.02 ID:uD36oHLf0
お題くれ
923 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 12:40:52.00 ID:6b6JoOfm0
パンダとかwwww
あいつ本来は肉食獣だぞ? ヤギとか食うんだぞ?
ペンギンの愛らしさとは比べるべくもない。
まぁ、1番可愛いのはシマウマだけどな。
924 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 12:41:32.91 ID:GWR1cOcXO
あの花、萎れないよね……
925 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 12:41:37.09 ID:6b6JoOfm0
>>920分かってない、お前はペンギンのあの仕草の愛苦しさが全然分かってない
だいたいパンダとか小汚い。あれは白じゃない、汚れすぎだろと。近くによったら絶対臭い
パンダがタイヤで遊んでる姿が可愛いとか理解できない。疲れてそのまま寝ちゃうのがもっと可愛いとかどこがいいのかさっぱりだよ
928 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 12:54:47.23 ID:JiZ8oDlc0
まあ、間を取って我が家の白黒柄の猫が一番かわいいということで
929 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 13:00:14.07 ID:xiqrMK8P0
リャマが一番かわいい
930 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 13:16:24.09 ID:ZrEr343SO
パンダが獣を食べた際に口から滴る血が三色目のアクセントになって美しいんじゃねえか
ペンギンは魚でも食ってろ
そうそう、パンダって最初に獲物の喉に食いつく程度の狩猟本能も無いらしいよ
お腹すかせたパンダに脚を怪我した鹿とか与えたらいきなり臀部に噛みついたってさ
931 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 13:30:52.15 ID:cftfU2ukO
流れを読まずおだいくれー
932 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 13:33:42.10 ID:ZrEr343SO
輸入品
933 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 14:03:16.35 ID:T4BmOluV0
保
934 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 15:02:08.38 ID:GAp0plHN0
守
935 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 15:28:00.81 ID:7mVLylq80
保守がてら聞いてくれ
お題もらったはいいんだけど、話がまるで思いつかないんだ
そのお題ぐぐってネタ探して、適当な話はいくつかできたけどまるで面白くなくて書く気になれない
こんな時どうしてる?
>>935 無理矢理投下して感想を貰いそれを次の糧とする
937 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 15:33:14.63 ID:7mVLylq80
938 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 15:34:16.44 ID:GAp0plHN0
>>935 俺は散歩する。散歩中は小説の事は無理に考えない
それで思考を一度リセットできるのと、外からの刺激でネタが呼び起こされることが多々ある
それでも出ないときは、諦めてゲームする事にしてる
939 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 15:38:57.26 ID:ZrEr343SO
書くだけ書いて投下しない
そんで次のお題もらうなあ
今日は朝からツイテないと思ってたんだよ。 誰が何と言おうとさ。 それは何故かって? 渋兵叔父さんがこんな朝っぱらから尋ねて来るなんて不幸以外のなんでもないからさ。
といっても俺は別に叔父さんが不幸の権化だからとか厄病神だとか最初から決めつけてブー垂れている訳じゃないよ。 問題は状況だ……こんな朝っぱらから俺の開業している
一護(かずま)探偵事務所のサビだらけの鉄製の階段を、そりゃあ物凄い勢いで、ああそれは音で分かるんだけど、
全力疾走でカンカンカンカン駆け込んでくる人間には大抵碌な奴がいないって意味で言っているんだ。そうさ、いつだってね。
そんでそいつ等はいつだって同じ事を同じように同じ態度で、俺に向かって「あ、貴方がここの所長さんですか? あの……どうしても調べて欲しい事があるんですけど」
なんて辺り触りの無い態度で接してくるのだが、俺には『アンタがここの所長さん? ちっ、なんだよてんで餓鬼じゃねーか。 こんなのに仕事頼んで大丈夫かよ………。』
口には出していないが、慇懃無礼な態度が丸解りなんだよ。だからどちらかと言えば朝っぱらの依頼人は客としてじゃなく、俺の事をギャンギャンギャンギャンと捲くし立ててくる生後五カ月のトイプードルみたいにしか構えていない。実際。
確かに俺の身長は167cmしかなくて、顔だって幼顔、童顔なんてよく言われまくるけど、これでも二十六歳なんだぜ。 しかもちょっとした案件なら三日以内に解決しちまう凄腕探偵って評価をありがたくも世間から頂戴している剛腕探偵な訳だ。
だからこそお前らは俺の事務所に来てるんじゃないのかよ。
なんで朝っぱらの客はこんなやつばっかりなんだ?
昼時に相談にくる人たちはそりゃあ立派な人達ばっかりだよ、身なりは綺麗で清潔で金は持ってるし、物腰も柔らかで金も持ってるし、
なにより俺の事をまるで最後の禁じ手、降りかかる火の粉にニッチもサッチもいかなくなって最後の頼みの綱、神様に懇願しているみたいな
態度で接してくる紳士淑女ばっかりでしかも金を持ってる人達
ばっかりだからだ……偶に朝っぱらの奴等が時間を間違えてやってくる事はあるけどさ。
これぐらい厨臭い文章の小説が読みたいでござる。
941 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 16:03:30.89 ID:kzrulNnh0
自分で書け
新しいのもらうことにするよ、ごめん
お題くださいな
944 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 16:24:29.79 ID:aJ6W6DnL0
犬のような動物
946 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 17:00:08.84 ID:ZrEr343SO
家に帰るまでこのスレ持ってくれるなかあ
947 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 17:04:03.64 ID:396hnPBV0
>>946 基本的にはかなり持つスレだと思うよ
容量おちは別
落ちてもすぐ次のが立つ
948 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 17:06:13.30 ID:18vO+cjtO
ここ一ヶ月はやたら安定してるな
作品投下なら次スレのがいい
949 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 17:24:08.43 ID:ZrEr343SO
いや、通常作に感想つけたくてさ
昨日と一昨日PC立ち上げてなくて
スレあるうちに感想つけたいじゃん
950 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 17:34:41.71 ID:jhIuTm9z0
何かお題くれ
951 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 17:36:09.78 ID:ZrEr343SO
交換
952 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 17:40:21.25 ID:jhIuTm9z0
953 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 18:12:05.93 ID:0fV5/bwb0
ほ
954 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 18:15:41.91 ID:xiqrMK8P0
私にも何かお題ください
955 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 18:28:23.99 ID:9yFgoP4nO
通常作感想 安価は省略
からざ(お題:捨てる、四位、君)0/4 ID:S5AodMSN0氏
なんだこりゃ、最初は舞台の上で一人だけで劇やってるみたいな感じかな。敵?あと三つ?複線っぽいな。君に白身て……。
うーん、なんだろ、素直になれない語り手の好きな相手との電話の会話と心象風景だったってのは分かったけど、このオチは……。
別に恋愛だけでよかったと思うよ。なんか下手に上手い事を言おうとしない方がいい。不器用な主人公そのままで読みたかったのう。
お題:みかんとレモン ID:u2jf2YOSO氏
短い。落ちてない。イミフ。悪くはなかったけど、もうちょっと続けてみないかと。この独特な世界観は長く続けた方がトリップできると思った
(お題:ストロベリー)1/1◆Mulb7NIk.Q氏
イチゴパンツ!イチゴパンツ!紐パン!紐パン!縞パン!赤!白!緑!青!黄!紫!黒!
でもさー別に見れるわけじゃないしなー。ならなに穿いてても同じだお!それより、透けブラ!透けブラ!透けブラ!
お題:豚骨ラーメン)1/3◆OPdih5izxw氏
すげ。センスだけでかかれとる。なんかクドカンの映画っぽい。でもオシャレなだけであんまパンクの知識がなさそう。
ヒロインのモデルはナンシー・スパンゲンかな。これがパンクだって。なんか単に暴れ者みたいなイメージだよ。
パンクってガチガチに凝り固まった決まりや枠組みを破壊する衝動的な行為や言動、考え方だと思うんだよね。そういった意味でずいぶん形がかっちりしてるなーと。
えー、ちなみにこれ以上の詳しい事はパンクの始祖であるジョンライドンの自伝が出ていますので、ぜひそちらをお読みください。
なので、この作品はパンクというよりはオシャレなのだと思います。なかなか面白かった。他のが読みたいのう。
お題:酒・ルービックキューブ ID:9tmaEyRu0氏
これだけじゃ……。なんなんだよ……。勝手に脳内補完するとこの後、ルービックキューブに絡めた恋愛一大絵巻が巻き起こるんだぜきっと、うんうんまさかあそこでカレンがまさおにキスしてくるとはなー。
957 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 18:53:03.09 ID:0fV5/bwb0
ほ
958 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 19:00:28.22 ID:xiqrMK8P0
959 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 19:04:42.11 ID:ZrEr343SO
品評会参加できるかなあ
960 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 19:08:32.54 ID:9yFgoP4nO
パンダ派のためにがんばれ
961 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 19:10:26.19 ID:VnLVdLFl0
猫にネコ科全般を含むかどうかで勝負が決まる
962 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 19:12:54.63 ID:ZrEr343SO
俺 次の品評会に参加出来て、かつ優勝出来たら
お題を「白黒の動物」にして禁止ワードにペンギンとシマウマを設定するんだ!
963 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 19:15:16.89 ID:GHYwrAWL0
964 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 19:18:36.83 ID:hz3o1ADgO
お題くれ
965 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 19:21:18.83 ID:GHYwrAWL0
凸凹
967 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 19:27:21.36 ID:iFnE1+Zv0
お題ください
969 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 19:37:45.45 ID:iFnE1+Zv0
タチか
犬選んだ人と猫選んだ人の獲得票数比較して、どっちが勝ったかみたいなのもやりたい
972 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 20:04:38.64 ID:6b6JoOfm0
そんなの、犬派と猫派で票集めあうだけじゃね?
というか、よっぽど作品の質が良くない限り猫の勝ちだと思うよ。
973 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 20:05:03.05 ID:18vO+cjtO
猫に決まっておろう
974 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 20:13:38.30 ID:wwbiAjY5O
そもそもBNSKのマスコット的存在が猫さん(と得体の知れない幼女)だから犬派は苦労するな
機動編集が猫さんじゃなくて犬さんだったらあるいは逆転したかも知れないが
975 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 20:18:35.93 ID:6b6JoOfm0
馬鹿か
976 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 20:23:42.88 ID:L7UJGjuPO
猫さんと今回のお題絡めるとか、どんだけブンスコ好きだよwwwよし、やっておこう。ブンスコ愛!ブンスコ愛!
通常作感想 アレだ安価と酉とかIDも省略
鯛焼き
へぇご新規さんですか。さいで。自分なんかはなかなかいいスレだと思うので、ぜひ練習の場として存分にお使いください。
ろりばばぁ!ろりばばぁ!……マニアックだなぁおい。このカテゴリーはアキバでしか通じないぞと。いいよろりばばぁいいよ。なんつーのこう、一緒に寺とか落ち着いたとこに行きたいよね。
趣味に合った場所でテンションが上がってる姿とか最高だよね。たぶんちっこくて、ポワンとしてるんだぜ。
鈍いよヒロイン鈍いったらな……うわぁあああかわいぃぃいいぃぃチュッチュしたいよぉぉおおそして主人公死ねぇええええ!
……なんつーの、ここまで仲いーと何も言えなくなるのな。お幸せに、ってなった。全体的にまとまってて良かったと思う。二人の馴れ初めとか書いてくれるともっと物語に入れると思う。
刀鍛冶
州砂……?ググったけど出てこなかった。勝手に作っちゃいました系な舞台道具か?またダジャレだ。このスレダジャレ好き多くて、もうネタがない……。卑弥呼サマー!!スサノオだけにね!
うん?現代なの?そんな大昔すぎるくらい大昔の事に囚われてる人間なんているのか?もしいっても、えた非人とか、北海道の土着の人とかじゃないかなー。
うそーん。殺したー。マジっすか?うそーん。……ちょっと引いた。ご都合主義ってレベルじゃねーぞ、って感じでした。最後も丁寧に説明してる様でワケわからんかった。
なんだろ、時間をおいてもう一度見直した方がいいと思った。現実の話ならファンタジーよりもっと厳しい観点になると思うので、ありえない設定はマイナスかと。文章は普通。
悪夢
また世にも奇妙な物語系だ。正直こういうのって相当うまい人のじゃないと格好がつかないんだよ。それっぽく見えるし、細かい説明する必要も回避できるし、書きやすいから書く人も多いんだけどさ。
もし書くならオチをしっかり考えてほしい。『悪夢がループじゃなく、進んで次々移り変わっていく』この構造をちゃんと咀嚼した上で、オチを作ってください。それっぽい物でもいいんです
山とオチがありません。ネタはいいです。推敲してください。文章は普通でした。次に期待
時計台
うーん、時計っていつ頃からあるんだろうってふと疑問に思った。時計台だって結構最近だろうしなー。
ふんふん、意外な展開が待ってそうだ。うはwwみなぎってきたwwwいけいけ作者wwwタイムリープリンプリンwwwヨークミルプリンプリンwww
さてさて、どう絞めるのか。えー、鐘の音聞かないだけー?!それだけで大丈夫だっていうのかいカツオくん?!無茶だよう。まぁいいや。
うーん、なんかおしまいおしまいチャンチャンで無理矢理終わらしたって感じが。だいたい鐘の不思議な力の事も言及してないし……。正直微妙だ。長くなったとしても説明不足はないよう仕上げてほしい。
夕立
うんうんうんうん……えーと、そーですね。そーですね。そーですね。あはは、そーですね。
三レス目まできたけど笑っていいともの客状態だ。なんちゃって……ここは個人的に『なんちて』を押したい
急に文体変わった。どした。びっくりした。『俺は似合わない感傷をだしてこう思い祈るように雨雲を見た』とか入れてくれないと困る。
言いたい事はボヤっと伝わってくるけど、これだけじゃ分からない。それに後は自分のストレスの直接の原因とかさ。雨だけでこれだけ感情が動く奴はちょっと異常だよ。
978 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 20:44:11.11 ID:VnLVdLFl0
ほ
どうも猫お題出題者です。お題、ねこさんに捧げるとかにした方がよかったな。いつもあれだけお世話になってるわけだし。
あの奥ゆかしいねこさんだとちょっと照れて嫌がりそうだけどなー。どうよお前ら?
でも他の人が書きにくくなるかな、もし俺がまた奇跡的に優勝なんかする事があったら考えるから、今回は猫とねこさんの絡みは無しでお願いします
もちろんそれでも書きたいって人がいれば止めないよ、思う存分に書きまくればいいさ。俺も書こうかな。なんか単なる手紙になりそうで怖いw
981 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 20:56:47.15 ID:6b6JoOfm0
ごめん、きもい
うはwwすげー拒否反応wwwサーセンwww
まーでもそうだろね。ただ内輪話の回があってもいいかなとは思った。メタフィクションとかでよくやってるの見るし。やべぇ極端に参加者少なそうだwwむしろやりたすww
983 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 21:12:37.89 ID:1GzLpeVd0
二ヶ月ぶりぐらいに来たわけだが変な流れだな
984 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 21:17:38.85 ID:mFPlTTE00
〜 〜
(Φ Φ ) わんわんお なんつって
\く /
|д|
/ l
/ l
C/ l
し−し−J
985 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 21:19:58.29 ID:66YtUTzz0
俺もここ毛色が変わったと思う
まあ世代交代ですな
986 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 21:28:39.53 ID:1GzLpeVd0
犬も猫もいい作品きそうでいっぺんに使うのがもったいないな
とりあえず寝ましょうか
987 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 21:40:27.44 ID:clBMGdks0
カンペキ降りてきた
988 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 21:44:20.71 ID:xiqrMK8P0
自分もおりてきたわ
989 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 21:49:00.17 ID:AkGtLa9d0
誰かのせいでパンダしか降りてこない
お題ちょうだい
991 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 21:50:20.50 ID:AkGtLa9d0
993 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 21:52:26.66 ID:9yFgoP4nO
>>905-907 おもしろくはなかったす。男が処世術を自賛しているだけのような。援交なのにお金はいらない
と言い出したり、会いたいというメールを寄越す少女、外泊してもとがめない妻、そっちの方が
よっぽど闇を抱えていると思う。この男の得々とした自分語りには興味ありませんが、彼が自分
の目に映る彼女たちに関心をもてば、小説はまた別の対象を持っただろうと思ってちと残念でし
た。見たいものと見えるものの距離というか(個人的に読みたかったので)
距離といえばお題:虫下しを生かす、男の感慨を想起させるために蟯虫検査が出てきましたが、
「検査」から「下し」までも少し距離があると思った。お題の為の道具立てというのがはっきり
している割に遠回りという感じを持ちました
>「みなさん、お喋りをやめてください」と言ったところで、自分が注意されているとは
思わないものだ。自分の行動を改めるのは、他人が罰せられるのを見たときだ。
↑
この辺りの流れがかなり好きす。情景が目に浮かぶ、それだけ観察が働いていると思いました
小説を通して作者から端正なものを感じましたよ。姿勢ですか。ふにゃっとしたところのない、大人びた小説の書き手の他作も読んでみた
いなどなど拙い感想ご寛恕ください
994 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 22:08:00.60 ID:JiZ8oDlc0
作者たちのためにも埋めて次のスレを立てたほうがいいと愚考しますわ
ご一緒いたしませう
通常作感想 最後
生還パンダ
あらやだパンダネタだ。スレの流れの逆タイムリーとかだねー。たぶんそろそろ未来からの干渉とかが来るはずだね。うん、俺が見てないだけだねー
ほう、ほうほう。これはなかなかいい。面白かったです。こう来たか、って感じでした。やはりオチがある作品はいいものだ。
へぇ、これあんま文章うまくないんだ。勉強になるのう。
灯籠
力作っぽい。んー、時代劇か。ほうほう。鈴ガンガレ、ちょーガンガレ!金田ぁあああぁあ金田ぁあああぁぁあ!……すまん、真面目に見る
なんだよ好き同士なのに。ああ切ないな。良かったよ。急ぎ足な展開だったけど、最後切なさはかなり泣きそうになった。
愛憎
ほうほう。一体二人になにがあったんだ。ふーむ。んな事そんなに小難しく考えなくてもなぁ。上手くなる事が楽しみに繋がるのも物事の道理の一つだし、ある程度は上手くならなきゃ楽しいもんも楽しくないだろうし。
まぁあれだ、青春だなーってなった。人がうらやましくて、なんか格好つかない自分がいて。良かったと思います。最後がやたら爽やかだった。もうちょい蓄まっててもいいかなって思った
世界の中心でインコが叫ぶ
彩はハハッと笑って走って逃げる。なんか良かった。自分のツボな文章だった、たぶん自分だけ。
誤字脱字が多い。推敲した方がいいと思う。文章が朴訥とした感じだ。ぶっきらぼうというか。嫌いじゃないな、このスレだとダメ出しされるかも
うーん、ちょっとバファリンには異物感が漂うな。バファリン好きになったエピソードが抜けてるかも。
悪くはなかったと思う。優しい話かな。あれ、もしかしてちょっと前のスレで優しい話優しい話言ってた人か?優しすぎてどこに感情を任せていいのか分からなかったのはあるかと。
なぞなぞ、冒険
うーん、安易な暴力表現は嫌いだな。確かに分かりやすく場面作れるんだけどさ。なぞなぞマンて。変なの。町にいる名物オヤジとかか?
おいおい、灰皿投げてきたぞマジか。普通に受けとめんな。百円でありがとうごさいます?うーん、変なの。お、VIPでよく見るなぞなぞ。当たっちゃったよ。灰皿投げたー!
うーん、全体的に雰囲気だけで持ってってるなと。なんでなぞなぞマンと勝負になってるのさ。時間を置いて見直し!見直し!推敲!推敲!
997 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 22:16:41.47 ID:clBMGdks0
おつー
999 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 22:20:26.81 ID:18vO+cjtO
うめ
1000 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/17(木) 22:20:43.35 ID:TFPAzoff0
お
1001 :
1001:
16歳♀暇だから全レスします☆ こちらスネーク 1990年生まれ集まれ〜☆ 安価でお絵描き
中学生 遊戯王 新ジャンル VIPで本格的にRPG作ろうぜ XBOX360
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く 隠れオタ skype パートスレ Skype mp3垂れ流し
な 住所ギリギリまで晒して近かったらラーメン 二番煎じ
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>>1 そっヵ、残念やわ(´・ω・`)
お 付き合ってくだしあ>< 今から元カノに痛メする
>>3 ウチは高校生だぉ☆
>>9 うはwwこれがVIPクオリティw
∩∩ V I P は ぼ く ら の 時 代 だ !! V∩
>>2 自重しろwwwww Be
ハ (7ヌ) (/ /
>>7 ブラウザゲーやらないか?
ル / / ∧_∧ || モリタポ
ヒ / / ∧_∧ ∧_∧ _( ゚ω゚ ) ∧_∧ || 埼
>>5 2chって有料なんですか?
\ \( ゚ω゚ )―--( ゚ω゚ ) ̄ ⌒ヽ( ゚ω゚ ) // 玉
>>6 え?俺マジ貧乏なんだけど
\ /⌒ ⌒ ̄ヽ ゆとり /~⌒ ⌒ / O
>>8 お母さんに何て言えば
| |ー、 / ̄| //`i構って女/ F 安価で絵描くお
低 | 恋愛 | | 厨房 / (ミ ミ) | | F 14歳♀中学生処女だけど質問ある? ハ
年 | | | | / \ | | ム
齢 | | ) / /\ \| ヽ PCに詳しい人ちょっときて!!! イ ス
化 / ノ | / ヽ ヽ、_/) (\ ) ゝ | 電車男 ミ タ
| | | / /| / レ \`ー ' | | / サーセンwwwwwwwwwwwwwww フ |
ニュー速VIP
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