ハルヒ「ちょっとキョン!あたしのプリン食べたでしょ!?」
1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
いちおつ!まじおつ!!
☆テンプレ・前回からの変更点☆
ミスってたらそこです。
よ〜し。眠眠打破も飲んだことだし、このまま深夜保守します!
俺が死んだ時用に参加者いてくれるとベスト
PC調子悪いので再起動…
再起動完了…ってか、今度はなんかモデムの調子が…orz
プリン!!!
プリン!!!
| 誰もいないな… |
\____________/
○
ο
o
., ' ^ ̄`丶.
.', ト从Vv .
.i(レ.゚ -゚リ
《ハ《|†|》)
.ヽィ_八_,ゝ
|__|__|
>>1乙!>>1乙!>>1乙!>>1乙ぁぁぁぁぁああああああああああああああん!!!
あぁああああ…ああ…あっあっー!あぁあああ!!!
>>1の
>>1の
>>1のスレ立てカリカリカリピーガガガぅううぁわぁああああ!!!
あぁクンカクンカ!クンカクンカ!スーハースーハー!スーハースーハー!いいスレだなぁ…かきかき
日付たんの真っ黒な文字をかきかきしたいお!カキカキッ!あぁあ!!
間違えた!ショリショリしたいお!ショリショリ!ショリショリッ!月曜日ショリショリッ!月曜ショリショリッ…じゅんじゅんじゅわ!!
立ちたての数字たんかわいかったよぅ!!あぁぁああ…あああ…あっあぁああああ!!ふぁぁあああんんっ!!
レス数増加されて良かったね数字たん!あぁあああ!かわいい!数字たん!かわいい!あっああぁああ!
IDも多くなってさらに加速…いやぁああああ!!!にゃああああああああん!!ぎゃあああああ!!
ぐああああああ!!!
>>1に乙はされてない!!!!あ…
>>1乙ってよく考えたら…
>>1 に 乙 は さ れ て な い ?にゃああああああん!!うぁああああああ!!
そんなぁああああああ!!いやぁぁぁあああああああ!!はぁああああああん!!乙ッ、 おつおつ、、おつぅぁああああ!!
この!ちきしょー!やめてやる!!SSなんかやめ…て…え!?見…てる?このスレの有希ちゃんが僕を見てる?
スレの中の有希ちゃんが僕を見てるぞ!団長様が僕を見てるぞ!一文字AAになった一樹たんが僕を見てるぞ!!
おくしゅりに侵されたみくるちゃんが僕に話しかけてるぞ!!!よかった…世の中まだまだ捨てたモンじゃないんだねっ!
いやっほぉおおおおおおお!!!僕にはスレの有希ちゃんがいる!!やったよペロペロッ、ガバッ!!ひとりでできるもん!!!
あ、キャラスレの有希ちゃあああああああん!!いやぁあああああああああ!!!!
ああっああん
>>1ぁあ!!す、すげぇよ 乙!!うわ、スゲぁあああああ!!
ううっうぅうう!!僕の想いよ有希ちゃんへ届け!!スレの中の有希ちゃんへ届け!
お、人来たです!眠眠プリン!
いちおつ
激しく眠いがそろそろ本気出すか…
るうううううううう
む〜ん…夜ですぐに書けそうなお題希望!
だれもいない…さて、お題も自分で考えるか…外を見て…
待って、じゃあ花火!
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 02:36:53.43 ID:f6E6NFk5O
日本仏教で頼む!
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 02:40:32.03 ID:YDlcCWv00
ちょっとタイム!また皆さんすごいモノをw
多分この二つ書いたら今夜明ける…
21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 02:54:23.86 ID:JCj/gNHq0
/*
☆このスレの周知兼ねて上げて保守します。
☆いつもと違ってメモ帳でまとめ書きしてないから、構成変になるかも
*/
『花火』
エンドレス・エイトのワンシーン
ハルヒ「キョン!次は花火を見るわよ!」
そういうわけで、花火大会の会場についたのは良いのだが…
なんということだろうか、俺しかいなかいのである。
ハルヒ「当然よ!あんたしか呼び出してないんだから!」
22 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 03:16:05.66 ID:2X+pXe2P0
とことん俺を雑用係にしておきたいハルヒは、二人しかいない先頭を切って歩き出す。
その後を荷物を持ちつつひいひいと…まさかこの中身、これも全部花火じゃないだろうな…とついて行く俺。
夏で、夏休みだった。
浴衣のハルヒを見ているだけで、だからすべてを許せてしまう気がした。
大股で歩くハルヒの笑顔はこういうときだけ邪気の欠片もなく、年齢よりも幼い感じがして俺はひょいと目を逸らす。
見つめていたら変なことを考えてしまいそうだった…ハルヒの揺れる後ろ髪を見ていると、そうだな、これでポニーテールだったら最高なんだけどな…とか。
まあ、その変なこと、っていうのが何かは良く分からない。衣装は偉大である、本当に。
23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 03:31:53.29 ID:Z5u3rjN40
花火が打ちあがる。当然、きれいだ…とは思う。当然、普段ならそちらに目を奪われるはずだ。
だが、打ちあがるたびに輝く…浴衣姿のハルヒも気になってしまう。
_. -──- .
_. 「 ̄`>..´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`.:...、
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. く ,′.: /.:.:./´/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ̄`ヾ\:.:.\
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. {:.:./.:.:.:',:.:.:.:|:.:.:.|/ >' .__/.:./|/ _..斗' |:|:.:.:.:.: N |
∨.:.:.:.:.:',:.:.:|:.:.:.伝テニト // ,ィ=T|:|ル.:.:.: |:.:i}
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`´リ ヾ,:.:.| . /'.:_,|:.:.:.|
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┌<].:| ` . ´_. イrv:::::::,小, :|
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/ l|`丶、 \ー'/
. / ` 、 ヽ|
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| ヽ| |
気がつけば俺は花火が打ちあがるたびに…ハルヒを見ていた。
ハルヒ「何よ…」
別になんでもない。ただ、かわいいな、と思っただけさ。
. ・ . . . . .
.+ . . . °. . 。
. . 。 . . . . +
' ‘ . . . . . ・ . . . . .
. . 。 . . .
+ . . ゜ ゜ .
ハルヒが体を寄せてきた。なぜだか知らないが、俺はとても幸せな気分だった。
また、花火が打ちあがる…何回も同じような、それでいてそれぞれ微妙に違う、きれいに散りゆく花火が。
それはちょうど、俺たちが夏休みを一万回繰り返した、その最後の夜だった。
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 03:42:16.66 ID:Z5u3rjN40
/*
☆終了!AA合成失敗したっぽい…
☆次のお題は日本仏教?んなもん知らないよぉ…お坊さんがいたとしても怒らないでね…
*\
26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 04:04:24.15 ID:Z5u3rjN40
お題『日本仏教』
どたばたの後、どうやら俺の周りにハルヒしか居なくなった頃…俺が大学生になったとき…の話だ。
俺たちはまあ、度田舎の大学(一応国立ではある)に入学し、おれはようやく解放された気分で大学生活をエンジョイしていた。
俺は今何をしているかって?デート、らしい。しかし、俺の前にそびえているのは明らかに大仏さまである。
なんせ強制連行も同然につれてこられた自称デート、このこらえ性のない団長によって出発日時が午前の講義が終わった後に即連れて行かれたもんだから、全く今も昔も変わらないハルヒである。
で、たしか宗教を信じていないハルヒだったが、手を合わせて
ハルヒ「か…ええと…かんじざいぼ、さつぎょう?…ぎょうじんはにゃーはらみーたじーい、しょううけんごうかいくう?…ええと…?」
般若心経を唱えている。
こんなハルヒを見て、どうも聞きたいことがあった。
キョン「ハルヒ、ところで何でこんな所にわざわざ来ようと思ったんだ?」
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 04:23:35.37 ID:Z5u3rjN40
ハルヒ「いやね、諸行無常って言葉を思い出そうかな、って」
一息区切ったハルヒは、ゆっくりと話し出す。
「存在は苦しみってうまくいったものね。永遠に存在するものは結局苦しみにつながるのよ。永遠を味わって苦しんだ有希のようにね」
散ってハルヒに踏まれている桜の花びらを見て、葉桜を見る。散らなければ桜は苦しいのだろうか。
「だから、ずっと存在したい…生きたいって欲望さえも絶つことができれば、苦しくないのよ」
長門の少しも変化しない、無機質な無表情を思い出す。
「欲望があるから結びつきがあるの。だからそれも、いつか捨てなきゃいけない。それは苦しいけど、そうしなきゃ自然の摂理に反するから、もっともっと苦しくなるの」
28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 04:31:47.35 ID:Z5u3rjN40
「だから、この大仏さまを見るたびに、みんなのこと考えないようにするのよ」
ここに俺を連れてきたこと。それはなぜなのか、少しわかった気がした。
後ろからそっとハルヒを抱く。ハルヒが振り返る。
___
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| 〈l:::::::l::\、ァ=ミ、\ マ)少:::::::})}}l:Y:|:::::|
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{ イ |::ト、::ト、:lヽ ィ':::::::::::| |:::://:/::l:ハ
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{| ヽ} ヽ! ,::::::::::::::::{| /厶イハ:::::::レ,イト〈___/ |
l/ ` ゝ /'"´ ̄ ̄ `ヽヾノ八:/ }ト、
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/ | } j/|
キョン「この先、苦しいかもしれない。でも、俺とお前だけはずっと一緒だよな」
ハルヒは微笑む。桜についていた、最後の花びらが二枚、俺たちの前を通り過ぎていった。
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 04:35:19.77 ID:Z5u3rjN40
/*
☆終了!ははは…もう少し文章力があれば…
☆ちなみに急いで本棚の奥からリトルブッダ引っ張り出してきて書いた。もし解釈間違ってたら…ご堪忍を。
*/
30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 04:39:46.21 ID:Z5u3rjN40
☆よし!朝六時までにあとお題一ついける!
今起きてる人いたら即書けそうなお題くれ!
お題『夜明け』
七月、梅雨明け。まだ涼しい。
茅蜩が鳴き、すずめの鳴き声と、カラスの鳴き声が聞こえる。夜が明ける。
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レl.:.l:.:l:.l.:.:.ハ.:.:.:/.:./.:.l.:.l.l.:.l:.| , ' `:、
Vリ从ノ },ノヽハノノハ.jリ ,! l.
ヾiニ==ニへノニy' l !'
""'''""" / : : ll: : : : : : : :ll: :ヽ ""'''""""''""'""""''"'"'"""'"'"'""""'""""'""''
/: : : ll: : : l : : : : :ll: : ::ヽ
/:: :: : :ll: : : l : : : : : :ll: : : :ヽ
今日がこの時間での任務最後の日です。
ちょっと悲しい気がするけど、そうだなぁ、仕事をやり遂げたのかなぁと、感慨と幸せに浸れるとおもいます。
この朝日を見ると、こんな感じに涼宮さん輝いてたなぁ、と思ってしまいます。
キョン君も長門さんも、古泉君も…そうですね、すごく輝いてた、と。
これから元の時間に戻るのですが、その前にこの夕日ともさよならですね。
未来では、空気が汚れてて全然良く見えないんです。
キョン君、最後まで「みくるちゃん」って呼んでくれなかったなぁ…
悲しいなぁ、なんて思っちゃいます。
「みくるちゃん!」
誰かの声に振り向きます。やっぱり涼宮さんでしたか…キョン君も?
二人とも寝間着なんですねぇ…ええと、えっちなこととか、しちゃったんですかぁ?
「してないわよ!それよりも…」
あ、そうです。今日ですよ、カナダへ行くのは。
英語とか、フランス語とか大丈夫かなぁとか、ちょっと恐くて…
「あなたならきっと大丈夫!今日あたしたちがここに来たのはね…」
「みくるちゃんの旅立ちを記念して、パジャマパーティをするのよ!」
古泉君?長門さんもみんなパジャマ…ですか?え、もしかしてここでお着替えぇ?
禁則事項です♪
----
今、わたしは元の時空にいます。この時代じゃとっくに古くなった技術…写真を眺めます。
そして、涼宮さんの笑顔と激励の言葉を思い出していました。
「みくるちゃん、夜が終わるって思うんじゃないのよ。これは新しい朝の始まりなの」
新しいと言えば、また新しい仕事が出たそうです。いそいで、遅刻しないように!
そうです。新しい始まり、です。
/*
☆終了!夜が明けました。
☆無事に深夜保守SSが書けた…そういうわけで、お休みなさい〜
*/
//よく見ると朝日と夕日をミスってるwなんたるこっちゃ。
朝です。太陽が昇ってきた。
39 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 05:57:28.44 ID:ggwEbTlX0
おはようございます!
おはやう
久し振りにこんな遅くに起きたわ
おっは
長門「……良いことを考えた」
キョン「どういう事だ?」
長門「……涼宮ハルヒが就職した後……嫌な仕事があった日をループさせる」
キョン「……長門」
長門「……涼宮ハルヒ以外の記憶を完璧にリセット出来るようにして……それを観察する」
キョン「長門、落ち着いて」
長門「……600年……ブツブツ」
キョン「おーい帰ってこい」
長門「……就職できずに引きこもったとしても……1番憂鬱な日を選んで……ふひひ」
キョン「長門さーん!長門さーん!」
誤爆したw
そんなぁw
古泉「それにしても熱いですね…」
じめじめ
お昼です
プリンがない昼ごはん…むなしい
51 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 12:42:39.82 ID:f6E6NFk5O
キョン「……ぷん太に載ってる………だと……」
53 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 12:53:40.57 ID:f6E6NFk5O
キョン「しかし、評価がこうもボロクソだとはな……」
長門「……よかったと言ってくれる人もいる。感謝すべき」
>>53 みくる「そんなこといったら、あたしなんか補足どころか最近は『乙』さえ怪しい…」
長門 「どうせあなたは空気……がんばって深夜保守してもスレは落ちる…無駄、さっさと寝るべき」
みくる「いいんです…別に…練習なんです…」
いや、今日落ちたら気持ち的にもう無理…
みくる=空気=必要
56 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 13:04:41.90 ID:f6E6NFk5O
>>55 !
そーいや俺書いたやつあんまりみくる出してないなてーか前のやつはハルヒしか出てない
57 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 13:08:23.60 ID:YQa6sB3o0
>>56 ちなみに俺が書いてる連短SSもみくるの出番がない…
どうも可哀そうだ、がんばって出番を作ってやるか…
58 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 13:13:29.93 ID:rv2bB5bv0
最近のぷん太はオススメされたやつをただ淡々とまとめてるだけでなあ……
ぷん太の好きな奴だけまとめてた頃のほうが俺の好みにヒットするのが多くて好きだった
今度みくるメインで書いてみるかな……
頑張って書いたのに「さすがもしもし」って言われたときの寂しさといったら…余裕で枕濡らせる。
60 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 13:27:08.39 ID:YQa6sB3o0
>>59 そんなこと言うなよ…
それ言ったら俺なんか何回枕をだめにしたことか…
みくるは書くの難しいんだよなぁ…動かしづらい。
逆に言えば、みくるメインは書きがいがあるということであり…自分も頑張ってみようかな。
プン太にのせてもらうと、すごい嬉しくなるよね
ボカロ縛りするとか言いながらさっそくネタがなくなったから適当に書いてみたけど投下してもいい?
63 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 13:39:43.19 ID:YQa6sB3o0
64 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 13:43:27.61 ID:f6E6NFk5O
タイトル「夏祭りはキョンをかえるようです」
そんなこんなで(どんなこんなでなのかは全く謎だが)今日は8月15日、世間で言う盆休みだ。
同時に終戦記念日でもあるわけだが、平和な平成を生きる現代人にはどうでもいいことなんだろう。
現在午後六時半、俺は駅前の公園でSOS団の面々を待っていた。
なぜこんな素敵な休みの日に皆で待ち合わせをしているかと言うと、今日は近くの河川敷で花火大会があるのだ。
当然あのハルヒがそんな一大イベントを見逃すはずもなくこうして呼ばれたわけだ。
しかし、まさか俺が一番最初につくとは思わなかった。
ハルヒや古泉、朝比奈さんならともかく長門まで俺より遅いとはな。
ぼーっとしながら待っていると、気付けば30分もたっていた。
そこでようやくハルヒがやってきた。
「いやーお待たせお待たせ。着付けに時間かかっちゃってさ」
「遅いぞハル…ヒ…」
普段時間前に来ているにも関わらず奢らされているもんだから、ここぞとばかりに文句を言ってやろうと思ったが…言えなかった。
それはハルヒの浴衣姿に言葉を失いただ見ることしかできなかったからだ。
「ふふん、どうよ」
活発なハルヒには赤地の浴衣が似合うと思うだろうが、青地に白い花を散りばめたその姿は、いつものハルヒとはまた違う…大人の魅力を感じさせた。
「ちょっとキョン…いつまでもジロジロ見てないでさっさと感想を言いなさいよ」
「あっああ…まぁ、いいんじゃないか?」
いきなりの質問に戸惑ってそんなことしか言えなかった自分が不甲斐ない。
でもしょうがないだろ?それくらい俺はハルヒに魅力されてたんだ。
「何よその曖昧な言い方、素直に綺麗って言いなさいよ」
しかし我が団長様は今の感想じゃ不満らしい、やれやれ。
「はいはい、綺麗だよ。正直似合いすぎだ」
「ふふーん、よろしい」
とりあえず団長様のご機嫌はとれたようだ。
ご機嫌に太陽のような笑顔を俺に向けてくる。
「それはそうと他の奴らはどうしたんだ?やけに遅いな」
「あっ…」
なぜかハルヒがバツの悪そうな顔をした。
「なんか知ってるのか?」
「っ!そっそうそう、三人とも用事で来れないそうよ」
なるほどな、三人ともなら多分ハルヒ絡みなんだろう。
俺を呼ばないってことは、三人だけで大丈夫と思ってもいいんだよな。
「んじゃ俺たち二人だけか」
「べっ別にいやなら帰ったっt」
「んじゃさっさといくか、もう祭りは始まってるしな」
ハルヒが何か言おうとしたが俺はそれを遮った。
「…いいの?」
「今更帰るのも勿体無いだろうしな。
それに…ハルヒの浴衣姿がみれたしな」
今日の俺はちょっとおかしいみたいだな、こんな臭いことが言えちまうとは。
「なっ…臭いわよキョン」
でも今日ぐらいは構わないだろ?ハルヒの照れた顔なんて珍しいもんみれたしさ。
それに、なんだかんだハルヒも嬉しそうだろ?
それからは二人でSOS団のことや昨日のドラマのことなど適当に話しながら河川敷へ向かう。
河川敷につくと、こんなときだけ盛り上がる奴らで溢れかえっていた。
こりゃ下手したらはぐれちまうな。
「ハルヒ、手繋ぐぞ」
「えっ?あっ…」
ハルヒの許可をとらずに手を繋ぐ。今日の俺は本当におかしいらしい。
怒られないかとチラリと後ろをみると、ハルヒは嫌がるどころか小さく照れ笑いを浮かべていた。
そんなハルヒにドキリとしてしまい俺の足は速まっていく。
おい、なんでこんなに心臓がどくどくいってんだ。ハルヒに聞かれてないだろうな。
手が湿ってないかをひたすら気にしながら歩き続けた。
しばらくハルヒを連れて歩いていると、ちょうど出店のあたりからは死角になってわかりにくい穴場を見つけた。
ここからなら花火もよくみえるだろう。
「ハルヒ、ここで待ってろ。適当に食い物買ってくるから」
「えっ、あたしもいくわよ」
「いいって、なれない服装だから疲れてるだろ。すぐ帰ってくるから」
そう言ってハルヒを置いて俺は出店に向かった。
「あいつ沢山食うからな…いろいろ買わないと」
それに俺も結構腹が減っているしな。
結果、たこ焼き焼きそばイカ焼きフランクフルトと買い求めハルヒの元に戻る。
「おーいハル…」
元の場所に戻ると、二人のチャラチャラした男に言い寄られてるハルヒがいた。
「いいじゃねえかよ、どうせ一人なんだろ?」
「だから、連れがいるって言ってるでしょ!どっか行ってよ!」
「あっひでぇなぁー。
どうせそんな男より俺達の方がいいってー」
男の一人がハルヒにふれようとしたとき、俺の我慢がぶちぎれた。
「おいっ!」
「あっ?」
ハルヒと男達が振り返る。ちょっと待ってろハルヒ。
「ああ、あんたか。
ちょっと今俺達この子に」
「俺の連れに何のようだ」
ナメた態度で言い寄ってくる男の言葉を遮りドスをきかせた声で話す。
「きょっキョン…?」
ハルヒが戸惑っているようだが、今はこいつらをなんとかしないとな。
近づいて俺の胸ぐらを掴もうとしてきた野郎の胸ぐらを逆に掴んで奴の額を俺の額にぶつかるよう引き寄せた。
お前を掴もうとしたせいでイカ焼きとフランクフルトが落ちたじゃねえかこの野郎
support
「がっ…」
痛がるそいつを睨みつけ、もう一度言う。
「俺の連れに何のようだって聞いてんだ。あっ?」
俺は喧嘩が結構強い。そんなこと全く自慢にならないが、好きな女一人守るくらいの強さは必要だろ?
…ちょっと待て、好きな女…俺に好きな女なんて…ああ、そうか。
やっとわかった、俺はハルヒが…。
「おっおい、もういこうぜ」
後ろにいたもう一人がそういったのでつかんでたやつを突き飛ばすと、逃げるようにどこかへ行った。
「大丈夫かハル…っ!?」
俺はハルヒの姿をみて絶句した、なんとハルヒが…泣いていたのだ。
「ヒッ…ク…ヒッ…ク…」
「はっハルヒ!?どうした!あいつらになんかされたのか!?」
やっぱり数発殴っとくべき…って発想がそこらのヤンキーだなこれじゃあ。
「違う、違うの…キョンが…」
えっ…俺が?俺がハルヒを泣かせたのか?
「さっきのキョンが…まるで知らない人みたいで…怖かった…ヒッ…」
…久しぶりにこんな後悔した。
ハルヒを守ろうとして結果はやつらがやるようなことと一緒のことをしてたってわけか。
「…すまんハルヒ。お前が絡まれてると思うと我慢出来なくてついカっとなっちまった」
「…許さないんだから、罰ゲームよ」
うっ…やっぱりダメか…一体どんな罰ゲームが…。
「…あたしを抱きしめなさい」
…やれやれ、全然罰ゲームになってないな。
数秒間をおいてから優しくハルヒを抱きしめる。
甘〜い…
甘いね
「…あんたを待ってる間、寂しかったんだから」
「すまん」
「助けてくれてありがと」
「ああ………ハルヒ」
「うん?」
「…好きだ」
「…うん」
綺麗な花火が、俺達を祝福するように輝いていた。
fin
終わり
超長編なんてめったにかけないぜ!
>>75-76 甘甘ハルキョンこそ俺のジャスティス
乙でした
乙!これこそプリンだ!
乙。甘甘なハルキョンごちそうさんでした。
>>56-57 俺は二作品を除いて全作品ハルヒとキョンしかでてこないぜ
83 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 14:37:58.22 ID:YQa6sB3o0
>>82 ひとえに愛だよ、愛!
ってか、そこまで来ると…すげぇな、ハルヒ愛が。
>>83 長古も書きたいんだけどな
何をかいてもハルキョンに変換される不思議
他の奴もでてる二作品もメインはハルキョンネタだし
85 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 14:52:11.74 ID:YQa6sB3o0
>>84 俺の場合、古長が大失敗だったような希ガス。
そういうわけで、ハルキョン以外はちょっと怖くて書けない…
特に短編
>>85 ハルキョンは王道で人気があるし書きやすいから書き手的にも助かる
使ってるネタがネタなせいで短編程度で収まってしまう罠
>>86 俺もなんだかんだいってハルキョンが好きなのかな…たぶん
ネタなしで書こうとして死亡した件は一つばかりある。
88 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 15:15:31.40 ID:3fIRr9VeO
どうでもいいけど自信をなくしたらプン太とかで取り上げてもらった自身の作品のコメみて励みにしてる
>>87 ハルキョン最強、その点だけは某嫁氏に共感できる
勢いだけだとうまく纏まらないんだよな
だれか書き手さんこい
どうでもいいけど、俺がプリンに来たのは忘れもしない、6月15日だ。内容はよく覚えてないけど、CM小ネタの保守がいたく気に入ってだな。
それからプリンはだめだと言われてカチンときて、それからプリン復活のためと称して深夜保守を開始したのさ。かなり痛かったけどな。
ちなみにSS書くのはプリン内のみで、VIPに来てから2か月の新米。他サイト補足などされたことがない、あはは。
励み?さあ…?読んでくれる人がいたときかな。
さあ、だれか書き手さんこいだぜ〜
>>89 お前の努力に全俺が泣いた
俺はお前を支援するぜ
後SSはプリンもしくはアナルでいいと思う
自分でたてて落ちたらへこむしな
>>89の努力に敬意を表します。
自分はここきておよそ一年ぐらいだ。
ずっと保守だけだったんだが、思いきって短編を投下したらちょっと褒められたんで調子乗ってまた書いてる最中。
書き手さんこいほしゅ
サンキュ!おまいもボカロ頑張れよ。
>>90 ちなみに前スレは俺が立てて即落ちw
俺は一年前に一回のせてからずっとほったらかしで
五月頃自分でたてたSSスレがプン太にのせていただいてまたやる気でた
>>91 さぁ早くかくんだ
>>93 FIRST SOUND STORYを超長編でだそうと奮闘中
サイハテはまぁ失敗だったからよし
>>91 敬意を表すって照れるな…うれしかったぜ!深夜保守してよかった
お、書いてるのか!期待してます!
>>94 ちなみに俺は停滞中の「長編・立場」(と大学のレポート)に奮闘してる。
長編の名前つけても中身は連短だけど^_^;;がんばる。
>>97 えっ…見てくれるのか…サンクス!
たぶんグーグルで「立場 SS」って検索すると出てくると思う。
ハルキョンは王道だけに、良作が多い。その分競争率が高いですね。
乙です。
そんな俺は佐々キョンスキー。
増えろ〜、佐々木物。
102 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 17:21:33.46 ID:f6E6NFk5O
純愛、シュール、ナンセンスが好きなんだが、
スレ自体もぷん太とかでもエロや変態ものが大人気なのがどうも納得いかない。
「ハルヒでやる意味なくないか」とか、もう、いい。
耳にタコ(´;ω;`)
103 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 17:32:02.07 ID:rv2bB5bv0
変態ものの蔓延はちょっときついっつーかさびしい
長門がチンコになるやつとかちょっとついていけなかったし
104 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 17:46:13.80 ID:f6E6NFk5O
変態でもいいんだけど、エロ要素のみってのは読んでがっかりする。
ナンセンスと変態エロは似て非なる。
105 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 18:17:25.18 ID:fXV5hvDy0
エロの方が単純に人目をひくという側面もある。
好みかどうかは別として。
>>100 ちょっと前、「編集者佐々木」にはまったなぁ…地味に好きだった。
>>101 そんなおれも大学追い出されてちょっとノシ
ふむ
佐々木が主役の物語なら、何でも好き。たとえそれがヤンデレ物やバッドエンド物でも。いや……いじめ系は嫌かも。
多分一度は読むけど
そういや企画ものは読んだ?
短編なんか読みやすいからオススメ。つか休日くらいしか長編が読めないだけだけどな!
110 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 19:37:51.67 ID:u0nNX0p00
「はなびのよるに」の会長はかっこよかった
111 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 19:37:55.33 ID:UZ+KbccZi
長チンいいじゃん60cmいいじゃん
今最も続編が待たれるSSだろーが
単発SSの難点は、続編が来ても気付かなかったり気付いた時には終わったりしてる所だな。
まとめに載ればいいが、載らない場合は…。
眠眠の力すげえ…すげえ眠い…
今から寝ます…板を頼みます皆さん…
>>112 そこで「ぷん太」など
ただ、あれちょっと探しづらい気もする…
ほ?
>>109-110 今回の企画物はタイトルに凝ったのが多かったせいか、あえて全部ひらがなの
「はなびのよるに」が逆に目立ってた気がした
117 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 20:29:43.26 ID:UZ+KbccZi
けいおん!
118 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 20:34:43.50 ID:fXV5hvDy0
今回の企画、面白いの多いです。
みんなにも読んでもらいたいな。
ほっけ
みくる「ちょっとキョン君!私のプリン食べちゃいましたよね!?」
>>118 たしかに、どれも面白い
同じテーマでも、作者によって作風が異なるから全然飽きない
投票も結果が楽しみだ
あぶ
エヴァ破面白かった
ほ
まだ観てない…
全然書き手さんがこないな…。
>>106の作品読んでみたが
もっと評価されるべき
ほ
キョン「すまん風呂に入ってくる」
ハルヒ「覗いたら死刑だからね!」
本当はわかっていた…待ってたってこないことは。
ハルヒ「キョン…」
そうさ、待つくらいなら俺自身がやればよかったんだ。
他の誰でもない俺自身の手で。
ハルヒ「キョン…もういいの」
でも、俺にはそんな気力はもうなかった。
既に体は限界だったんだ、こうしてここにいることさえつらいさ。
ハルヒ「わかってる…わかってるわ…」
そうさ…もう俺には、こうすることしか方法はなかったんだ…。
ハルキョン「保守」
投票しようぜ!投票!
130 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 22:38:07.23 ID:rv2bB5bv0
またやっちまった
酒飲んだ勢いで俺の中でしか完成してないカオス展開
もうやだ
>>129 長門「既に私達の活動機能は限界」
みくる「携帯を握りしめる手すら力が入らないんです」
古泉「気楽に物語を読むことさえ出来ません」
ハルヒ「目を開き続けるので精一杯よ」
キョン「そんな俺達には、保守する以外道はないのさ」
投票といえばコメントページもあんまり賑わってないな。
みんなコメントしてやろうぜ!
良作を投下する書き手さんはどんどん褒めてもっと投下させないと!
133 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 22:49:51.77 ID:f6E6NFk5O
テストなんか知るかー!
次書くやつのお題ください。
歌をモチーフに書きます。この間英語の曲でもらったけど無理でした(´・ω・`)
134 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 22:51:12.99 ID:rv2bB5bv0
Walk on/ORANGE RANGE
>>102 亀だがハルヒでやる意味があるから俺達は書くのだと言いたい
驚愕が発売されない今、妄想を自分の手で文にするなんて素晴らしい自家発電じゃないか
いくら待たされてると思ってんだ
後これは私見だがぷんたに纏められてるのは台本が多い気がする
短編ならまだしも台本で長編を書くのはどうかと思う
以上チラ裏でした
ナイスな心意気/嵐
こち亀のEDになった曲です。
137 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 23:04:12.32 ID:f6E6NFk5O
>>134 これ新譜かい?聞いたことなかった。
これで書けるかな…妄想してみる。
キョン「おっ、人が集まってきたな」
みくる「これで私達の役目もおしまいです」
古泉「安心して寝れますね」
ハルヒ「もう…限界」
長門「…おやすみ」
139 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 23:08:54.22 ID:rv2bB5bv0
>>137 チャンピオーネとのダブルA面だったかのれっきとしたシングルさ
レンジは過小評価気味だけどかなりいけるのおおいぜ
140 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 23:09:38.51 ID:f6E6NFk5O
>>135 超同意。
てか「これハルヒで書けばバックボーンもあるしうまく繋がるしよくね?」と思ったやつで言われたんだ(´・ω・`)
分かりにくかったのかねぇ
>>136 ジャニーズは普段聞かないなぁ。嵐はいい曲多いよね。
141 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 23:14:43.74 ID:f6E6NFk5O
>>134ならハルヒが死(ry
うーん……、考え直す。
がんば
143 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 23:38:11.16 ID:rv2bB5bv0
walk on って死ぬっけ?
いまや廃れたレンジヲタだけど死ぬ曲とは認識してなかったわ
144 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 23:40:14.74 ID:f6E6NFk5O
いや、曲は死なないけど、俺の脳みそが悪いんだ。
なんだろう、こう、中二な方向に向かうんだ。
プリン的にはスイーツ(笑)な曲が良いと思うのは俺だけ?
コングルエントって何だ?
スイーツ(笑)な曲をあんまり聞かないし、それがスイーツ(笑)な曲なのかってのがよく分からん。
菓子が関係する曲ならPafumeの「チョコレイト・ディスコ」とかあるが。
最近は音楽の傾向が偏りすぎてものすごい事になってる。スウィーツ(笑かあ…
基本アニソンばかり聞いてる自分も大分偏ってる。
投下いいですか?
お!投下ですか!wktk!
>>154 下手なんでお目汚しになりそうです。しかもかなり長い。
涼宮ハルヒの唐揚げ
「やっぱり唐揚にはレモンよね!」
文化祭の余韻も去り、深まる秋は本格化しつつも、我らがSOS団の活動は恙無く平常通りであり、これまた代わり映えなく古泉とのオセロに没頭していたわけで。
とはいえ、うちの団長様はそうでいられるはずもなく、今日もいつものようにいつも通りでなくそんな賛同を求めなさった。
そんなに眼を輝かして言うセリフではないぞ、ハルヒよ。
「昨日、気になっていろんな調味料で試してみたわ。でもやっぱり一番はレモン汁だったの」
ハルヒにしては珍しくマジョリティに迎合する結論を得たようで、とはいえ逆に普通過ぎて勘繰らざるを得ない。
一体今度はどうしたっていうんだ。流石に唐揚に不思議を見出すのは骨が折れそうだが。
「何よ、食欲の秋じゃない。単なる世間話よ」
>>155 「僕もレモン派ですね」
長考していたはずの古泉がいつの間にやら話に乗っている。
ハルヒに合わせているつもりなのかと思うが、相変わらずの笑顔を貼り付けたままで真意は掴めない。
冗長な脂っこさを引き締めるアクセントですよね、じゃない。
早くこの原始的な二人零和有限確定完全情報ゲームにも白黒点ける一手を指して頂きたいわけだが、トランキライザーとしての役割も蔑ろにはできないか。
>>156 そもそもだ。悪いが俺は何もかけない派であって、唐揚げにレモンは断固反対せざるを得ない。異議ありだ。
「何でよ、あり得ない。何かをかける余地があって、何もかけないなんておかしいじゃない」
人に自分の感覚を押し付けるんじゃない。食材そのものをできる限り味わうのが一番なんだよ。
って自分も拘っているか、なんてその時の俺は考えていたわけだが、本当はここで気づくべきであったのかもしれない。
>>157 「そんなのって!」
語気を荒げて立ち上がったハルヒに目を向け、その当惑に気が付く。
どうした急に?
これまでの唐揚トークに何か問題があったなら教えてもらいたいところだ。
いや、やや説教染みていたか? これだから内なる拘りは侮れない。
今まで盤上に気を取られていたが、本人は相当本気で話していたのかもしれない。
世間話じゃなかったのか、と問い詰めたいがそうもいかないだろう。
「もういい、帰る。今日の活動は終わり」
>>158 静かに吐き捨てるや否や、ハルヒは鞄を乱暴に取り、足早に部室を出て行ってしまった。
なんという急な展開。あまりに唐突過ぎて声も掛け損ねる。
ここは普段なら長門や朝比奈さんにも聞くようなところじゃないのか?
と思うが、それさえもないくらいにご立腹ということか。
間もなく携帯のバイブ音が部室に響く。
「すみません、僕もちょっと」
何だと、唐揚で?
「と言えば些末ですが、彼女の味覚、言い換えれば感覚・感性の問題ですからね」
軽率な返答だったか。
「そうでもありませんよ。貴方の感性を引き出せなければ、それはそれで涼宮さんは納得がいかないでしょうから」
それでは、と言い残し部室を出た。
残された静寂の中、ページを捲る音だけが響く。
やれやれ、どちらの選択肢を選んでもバッドエンドかよ。
まあ、長門が反応を示さないということは、それほどの問題にはならないということか。
>>159 「キョンくん、あの」
お茶のおかわりが目の前に置かれる。
ああ、ありがとうございます、朝比奈さん。
アイツにも、この奥ゆかしさを見習ってほしいものだ。
何とも虫の居所が付かず、グイッと熱いお茶を流し込む。
とはいえ、猫舌なもので、一気に飲み干せないのが情けない。
なあ長門、唐揚げは好きか?
何も意味のない、気紛れな一言。いいじゃないか、有機インターフェースとやらの食嗜好が気になる時もあるさ。
「ちょっと待って」
そういって読み掛けていた本を閉じ、表紙を見つめたまま数秒固まる。
「……摂取可能」
そう言うと思ったよ、何となくな。
>>160 翌日。
随分と遅れて部室にやってきたハルヒは、大量の唐揚げを用意していた。
朝からの様子を見ると機嫌は直っているようだったが、こういうことか。
しかし数が多い。ええと、2、4、6、8……、およそ50個というところか、籐で編まれたバスケット一杯に詰め込んである。
どうしたんだこんなに。ピクニックにでも行く気か。
「昨日のアンタが気に入らなくて、今朝方作ってきたわ。調理室のレンジで温めてきたから冷めないうちにいただくわよ」
なんとまあ素晴らしい執念で。
162 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 01:13:16.81 ID:QqQ4YzRGO
\(^o^)/やっほー♪♪♪♪
>>161 見れば紙皿、使い捨てフォークまでご丁寧にある。
創設時に持ってきた部室の食器は何のために用意したのやら。
きっとハルヒのことだ、洗うのが面倒だといって準備してきたに違いない。
当然、調味料も種々用意してきており、レモン汁を筆頭に、マヨネーズ、ケチャップ、醤油といった定番から、イカスミ、って、おい生クリームまであるぞ。
全部試す気か?
「当り前じゃない」
豪華調味料陣を越えて捉えたハンサム顔はウィンク一つ。大挙する唐揚と相まって、食前にしてすでに気分が悪くなりかけているわけだが。
まあ、仕方がないか。
全員いることだ、全部食べきれないということはないだろう。みんな頑張れ、特に長門。
それにハルヒの手作りということもあるしな。ありがたく頂かせてもらうことにしよう。
「それじゃあ、やるわよ! ほら、みくるちゃん、有希も! アンタの言う何も付けない奴は最後ね。まずはケチャップから!」
レモン汁の有無だけ比べればいいと思うのだがな。
どうやらハルヒの頭の中では、今日は唐揚のベストトッピングを決める日のようだ。
俺たちもいい加減覚悟を決めなくてはいけない。ほら、古泉、お前も食べろよ。
「そうですね、頂きます。……なるほど。流石は涼宮さん、美味しいですね」
>>163 ないな、流石に唐揚ばかり食べ続けるのは。胸やけが酷い。
なんて一通りの味付けを試して項垂れる俺たちに休む間を与えず、ハルヒは追撃するのである。
「何もつけないのも、まあ、悪くはないわね。でも、やっぱりレモン汁が一番よ!」
部室が一瞬シンとなり、俺と古泉の目が合う。おい、笑って誤魔化すんじゃない。
また二択だぞ。今度はどちらかで生存できるんだろうな?
やっぱりレモンですね、じゃない。それはハルヒに合わせろってことか?
「どうせアンタはまだ、何も付けない方がいい、なんて思ってるんでしょ?」
うお、そんなことはないぞ、ハルヒ。やはり、ここまで食傷気味だと、アクセントというものがだな。
特に、生クリームを相殺するくらいの。それとだな。
「いいのよ。アンタは、そうね、異世界人みたいなものだから」
165 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 01:16:15.63 ID:xE6GYL9u0
唐揚げが食べたくなってきたぞ〜
>>164 ……?
どういうことだ?
内臓が焼けていくような焦燥。
得体の知れない不安感が、自分の中で急に広がる。
だがこれは胸やけとは違う。
俺が異世界人だと?
167 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 01:18:30.86 ID:xE6GYL9u0
急展開
一レスに三十行入るから詰めた方がいいんじゃないかな? 手間が減るし規制にもひっかかり難くなるよ。
あとレスアンカー(
>>1みたいなの)も名前欄にタイトル入れれば必要ないと思う。
supportですΣienです!
さるか
さるΣιen
さるΣιεn
そしてΣιενへ…
さるっちまったか
長門「今、タイカレー食べている。グリーンカレー辛い」
長門 「唐揚げを食べ終わったら…タイカレーも…」
結構うまい
長門「次に彼に食べてもらうカレーはこれで決まり…」
カレーというよりスープに近いけど…
まださるってるのか…?タイカレー完食!
長門 「げふっ」
あちゃくら「次はさるですよ長門さん」
長門「超お猿さんだよ播磨くん!」
朝倉「せめて橘さんが言えばまだ信憑性があったのに…」
さるに引っ掛かってました、すいません。
支援どうもです。感謝。
ペース落として投下していきます。
といっても、どのくらい落とせばいいんでしょう
>>168感謝です。そうしてみます。
「ああ、言葉の綾よ。アンタみたいな変人、味覚がおかしくても認めてあげなくちゃね」
……なんだそれは。
とはいえ、どうも思い過ごしであったのかもしれない。
さりげなく人間性を否定された気もするが。
「とにかく今日の団活は終了。それじゃあ、このゴミ、捨ててくるわね」
部屋の片づけはよろしくと付け加え、ハルヒはそのまま部室を出て行った。
しかし。しかしだ。
改めて考えてみればおかしい。
異世界人という言葉は、超能力者にとっても、未来人、宇宙人にとっても簡単には聞き流せないんじゃないのか。しかしながら、あの一言から誰一人として口を開かない。
長門は読書を再開し、朝比奈さんは机の上を整理し始めた。
古泉に至っては立ち尽くしたままだが、長門、朝比奈さん、そして俺の反応を観察しているようにも見える。
ハルヒ本人が否定したとはいえ、これでは疑ってしまう。
何なんだ、俺は?
誰に聞けばいい?
やはり長門か?
「安心して。貴方には異世界人という概念に該当する要素はない」
何を気取られたか、聞く前に答えられてしまった。
「そうでしょうね。もし貴方が、涼宮さんの自己紹介の言葉から、異世界人が未だ不在であることを疑っているのであれば――」
「それはきっと、あたしのことだと思います」
視線を向けた先、朝比奈さんが答える。なるほど確かに、未来人は異世界人と解釈できなくもないが。
それじゃあ、さっきの言葉は何だったんだ?
「恐らく、貴方との味覚の差異を認識下で強制的に整合した」
あー、つまりそれは、俺の味覚が改変されちまったってことか?
「違う」
違うらしい。ひとまずは安心する。
「涼宮ハルヒは基本的に貴方に干渉し得ない」
「涼宮さん自身の中で、貴方の情報を整理した、すなわち納得した、ということだと思います」
長門に視線を投掛けながら古泉が補足する。
なんだよ、ただそれだけなのか?
「彼女が物事を納得する意義は大きいですから」
ΣΙΕΝです!
「団活も終わったようですので、ちょっといいですか」
と古泉に呼ばれ、中庭に出た。
赤み掛かった空、間もなく日が暮れるだろう。
この時間帯は電灯がギリギリ点かない時間帯であるため、夜より薄暗いかもしれない。
2本の缶コーヒーを持って現れた古泉から1本を受け取り、ベンチに座りながら礼を言う。
「いえいえ、構いませんよ。食後のコーヒータイムということで」
それで、何の話だ?
やはりさっきの続きがあるんじゃないのか?
「何にもないですよ。ただ流石に胃がもたれましたから」
何だそれは。それならハルヒ達に用意してやればいい。
「あいにく持ち合わせが全員分では厳しくてですね。僕がだれか一人を選ぶとしたら貴方だと思いませんか?」
知るか。お前はハルヒを優先すべきだとは思うがな。
変な笑みを浮かべるんじゃない。
奢りには感謝するが顔が近い、離れろ。
ハルヒでから揚げだとアレを思い出す
思いがけない古泉くんタイム!?
まったりするのもいいでしょう、などと言ったきり、会話が途切れた。
コーヒーを飲みながら、古泉は黙って中庭を見つめている。
暗がりで表情は分からない。
とはいえ、振り返ってじっくり見つめては不自然過ぎる。
何を考えているのかと思うが、やはり先のハルヒの言葉についてだろう。
物事を納得するということ。それが重要だという。これほど不可思議に囲まれて生きる俺としては、何事も納得せざるを得ないわけだが。
口に含み味わうコーヒーはやはりコーヒーで、その味覚を納得しない、というのは難しい。変わってくるとすれば、きっと、それが美味いか不味いかということで。
このコーヒーは美味い。苦いのもたまにはいい。
「そうですか、ふふ、ありがとうございます」
言って間もなく、電灯がつき始める。すっかり暗くなってしまった。というか、なんだこの雰囲気は。
「さて、そろそろ帰りましょうか」
変なフラグが立った? などと思っていると、携帯が鳴った。助かった。長門からだ。
「……話がある。急いで部室に戻って。古泉一樹も」
助かったか、助かっていないのか。
不可思議はまだ続くようである。
電話を切ると、再びバイブ音が響いた。
といっても今度は、古泉の携帯であった。
188 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 02:27:30.30 ID:xE6GYL9u0
唐揚げでまさかの急展開
189 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 02:30:24.68 ID:SPaSf2ut0
こういうやつらがVIPのSSをスポイルしてることにいい加減気づけ
鳴り響く携帯。外はまだ暗い。時刻を見れば午前4時。起床。眠いけれど、バイトに行かなくちゃ。
準備をしながら思う。対象の監視という任務がこれほど辛いとは思わなかった。
毎日、朝夜のバイトで生活費を稼ぎながらの任務。その時代の通貨量、物質量への干渉は出来ないので、未来からの支援もない。
現代に同任務で滞在する未来人がどのくらいいるのか、それはあたしには知らされていない。
特定時間平面上の未来人同士のネットワークもあるらしいけれど、この時間平面上に存在しているかはわからない。
末端で、なおかつ対象と直接接触してしまったあたしに知らされるはずがない。
労働基準法のせいで夜間のバイトはできないので、働けるのは大体朝の5時から7時、そして夜8時から10時という僅かな時間。
国民登録を偽装しているため、奨学金や新聞配達、大きな社会保障にも依存できない。
どう捻っても学費までは払いきれないけれど、その不足分は何らかの方法で支払われているらしく、詳細は解らせてもらえない。
ただ、分かっていることは、あたしの未来での任務給料を担保に払われているということ。
しかしその返済は、デフレートした現在価値で払わせてくれるはずもなく、現代と比較して相当する時価での支払いになる。
つまり、未来に戻れば、築かれている資産は恐らく幾らもない。
バイトを終えてそのまま学校へ。勉学自体に苦労しない私にとっては惜しい時間だけど、任務遂行上は仕方がない。
思えば、長門さんも一人暮らしだったけれど、特に働いている様子はない。恐らく情報操作・改変により、生活費、必要物資を調達しているのだろう。
宇宙の強大な意思が、一時の世界のバランスへの干渉に対し躊躇する筈がない。
あたし一人の干渉だって、とても影響力のあるものとは思えないけれど、"上の人"は万が一の事態でも責任を回避したいのだろう。
長門さんが羨ましい。
あたしはまるで、役割を果たす人形の様だ。
ただ任務をこなすため、それが殆ど自分のためにならないにも関わらず、身を粉にして無意味な単純労働に従事し、
その任務さえ、直接接触により本来とは意味が変わって、もはやあたしにも、"上の人"にも、この任務の目的は曖昧なものになってしまった。
相談しようにも、外部に情報漏洩なんて許される筈がない。
唯一相談できそうなキョンくんにさえ、禁則事項が多すぎて、何も伝えられやしない。
無駄な心配を掛けさせても、得する者は誰もいない。
そして何より、この問題は、きっと解決しない。
>>189 スポイル先生wwwってか上げちまった失礼
…またさるった?
「やっぱり唐揚にはレモンよね!」
メイド服に着替え、給仕を行う。一通りお茶を出し終えて、近くの椅子へ座りキョン君達のオセロを観戦する。
あたしはメイド兼マスコットらしい。だから、座り続けていることが後の仕事だと思う。
「昨日、気になっていろんな調味料で試してみたわ。でもやっぱり一番はレモン汁だったの」
「一体今度はどうしたっていうんだ。流石に唐揚に不思議を見出すのは骨が折れそうだが」
「何よ、食欲の秋じゃない。単なる世間話よ」
「僕もレモン派ですね」
「そもそもだ。俺は何もかけない派であって、唐揚げにレモンは断固反対する。異議ありだ」
「何でよ、あり得ないわ。何かをかける余地があって、何もかけないなんておかしいじゃない」
「人に自分の感覚を押し付けるんじゃない。食材そのものをできる限り味わうのが一番なんだよ」
「そんなのって!」
「どうした急に?」
「……もういい、帰る。今日の活動は終わり」
驚いてしまった。そんな自分に、また驚いてしまった。
食べ物の調味料を工夫するということ。それはこの時代に来る前には当然のように愉しみとして存在していたことでありながら、今のあたしはそんな発想を完全に忘れていた。
それでいて、涼宮さんの急変に私は驚かなかったのだから。あたしはどこに行ってしまったんだろう。
「すみません、僕もちょっと」
「何だと、から揚げで?」
「と言えば些末ですが、彼女の味覚、言い換えれば感覚・感性の問題ですからね」
「軽率な返答だったか」
「そうでもありませんよ。貴方の感性を引き出せなければ、それはそれで涼宮さんは納得がいかないでしょうから」
あたしはただ見つめてばかりいる。
「どちらの選択肢を選んでもバッドエンドかよ」
キョンくんの言葉に、ハッとした。
あたしには選択がないどころか、終わりさえ見えない。
全ては涼宮さん次第で、あたしは干渉したくても、したくてもできない。出来ることがない。
まさしく今のあたしは椅子に座ったお人形であった。
そんな自分が嫌で、席を立った。
「キョン君、あの」
「ああ、ありがとうございます、朝比奈さん」
こういう時、あたしは人に優しくしたくなる。
それさえ失ってしまえば、あたしは本当に人形になってしまいそうだから。
でも人形だって人にやさしいもの。
結局あたしは何にも逆らえない。
「なあ長門、唐揚げは好きか?」
「ちょっと待って」
長門さんの閉じた小さな本のタイトルが少し眼に入る。
アンドロイドは――夢を見るか?
「……摂取可能」
人形は夢を見るのだろうか?
団活を終え、そのまま、バイトへ。
高校生でできるバイトは限られる。ただし涼宮さんに見つからない様な工夫をしなくてはいけない。涼宮さんにとってあたしは、できる限り普通の高校生でなくてはならないから。
あたしが選んだのはコンビニだった。それしかなかった。労働時間を増やすために、学校からもそれほど遠くない。
なにより、涼宮さんの気紛れに応じて、緊急時には直ぐにシフトを交代出来るようにしなくてはならなかった。
ばれても誤魔化せるはずだ。一人暮らしでのバイトはそれほど不自然じゃない。
そう、何ら問題はない。ただ問題視するのは"上の人"だった。任務への影響、その責任について過剰に恐れ、きっと何かあれば処分が下るに違いない。
夜のバイトは北高生を見るたびに胃が痛くなる。
生活を切り詰めれば、労働時間を減らす代わりに、もっと遠くでバイトすることもできるだろう。分かっていてもできない。なぜかそこまで徹しきれない自分がいた。
いっそ完全に従って、人形になってしまえば楽なのかもしれない。
でも、それを恐れる私がいる。
*
23時。帰宅。
小さなアパートのフローリング敷き1R。一応綺麗にしてはいるとはいえ、誰も訪れることのない部屋。
日用品は取りやすく配置され、万年床。ゴミや服は整理しているが、女の子の部屋にしては雑多かもしれない。
着替えて、布団の上に座る。そのまま体を投げ出して寝てしまいたいくらいだけれど、御飯だけは食べないと。
廃棄の弁当は少し冷たい。もう少し温めてくればよかったかな。とにかく早く食べて、明日のバイトに備えなきゃ。
みくるがあぐらかきながら弁当食ってるところ想像すると泣ける
「どうしたんだこんなに。ピクニックにでも行く気か」
「昨日のアンタが気に入らなくて、今朝方作ってきたわ。調理室のレンジで温めてきたから冷めないうちにいただくわよ」
「おい生クリームまであるぞ。全部試せ、というのか?」
「当り前じゃない」
「まあ、仕方がないか」
昨日の今日なので、こんな光景にも驚かないけれど、何だか手放しで楽しめない自分が居る。少し捻くれてきちゃったのかな。しっかりしないと。そういえば昨夜は、唐揚げ弁当を選んでいた。サブリミナル効果? とにかく、今日はお茶を多めに用意しなきゃ。
「それじゃあ、やるわよ! ほら、みくるちゃん、有希も! アンタの言う何も付けない奴は最後ね。まずはケチャップから!」
みんなで唐揚げを食べる。あう、皆さんにお茶を出してあげたいのだけど。
「ほら、古泉、お前も食べろよ」
「そうですね、頂きます。……なるほど。流石は涼宮さん、美味しいですね」
涼宮さんが作った唐揚げは、あたしが働いて手にした廃棄弁当より、美味しく感じた。当然であり、当然のように、美味しかった。
「何もつけないのも、まあ、悪くはないわね。でも、やっぱりレモン汁が一番よ!」
閉鎖空間。
それ自体は既定事項の達成を阻害する可能性があるばかりで、何ら良い点は無さそう。ただ、涼宮さんの鬱憤そのものを晴らさなければ、結局は大きな閉鎖空間ができてしまう気がする。
小さな地震が頻繁に起こるのか、大きな地震が極稀に起こるのか。そんな違いのような。
「どうせアンタはまだ、何も付けない方がいい、なんて思ってるんでしょ?」
いくら考えても、涼宮さんの意識は常にキョン君にあって、あたしには何もできない。ここであたしがレモン汁派なんです、なんて言ったところで涼宮さんは納得しないだろう。
「いいのよ。アンタは、そうね、異世界人みたいなものだから」
結局あたしたちは、古泉君のような機関の人たちに……、って、え?
「俺が異世界人だと?」
そんなはずはないと思う。
ただ、涼宮さんがそういう認識を持った?
「ああ、言葉の綾よ。アンタみたいな変人、味覚がおかしくても認めてあげなくちゃね」
そうでもない?
「……なんだそれは」
「とにかく今日の団活は終了。それじゃあ、このゴミ、捨ててくるわね」
例え、言葉の綾だとしても、印象を持つこと自体、意味があるとしたら。
「……安心して。貴方には異世界人という概念に該当する要素はない」
「そうでしょうね。もし貴方が、涼宮さんの自己紹介の言葉から、異世界人が未だ不在であることを疑っているのであれば……」
ん、古泉君の視線が。
「それはきっと、あたしのことだと思います」
そう、それは、3人でいえば、私しかいない。なんだけど。でも、大事なところは本当にそこ?
「それじゃあ、さっきの言葉は何だったんだ?」
「……恐らく、貴方との味覚の差異を認識下で強制的に整合した」
涼宮さんとキョンくんの味覚が違って。
「あー、つまりそれは、俺の味覚が改変されちまったってことか?」
「違う。涼宮ハルヒは基本的に貴方に干渉し得ない」
共有しようとしたけれど、できなかった。
「涼宮さん自身の中で、貴方の情報を整理した、すなわち納得したということだと思います」
だから、二人の感覚の違いは、そもそも整合し得ないのが当然ということにした。異世界人であると、認識した?
「なんだよ、ただそれだけなのか?」
「彼女が物事を納得する意義は大きいですから」
納得しなければ、涼宮さんはまた閉鎖空間を生み出してしまうから。涼宮さんの理性がそれを回避した? 異世界人=味覚の違い?
わからない。考えるけれど、考えるけれど、言葉が出ない。
ごめんね、キョンくん。
何だか居づらくて、話が終わった様子と見るや、あたしは布巾を洗い直すために部屋を出た。やはりあたしはマスコット兼メイドであって、給仕に戻るべきだと思う。
階下外の水道で布巾を洗いながら思う。どうすればいいんだろう。いつだって、自分はこのSOS団の役に立っていない気がする。
「あら、みくるちゃん。ありがとね」
涼宮さんの声。きっとゴミ捨てから帰ってきたのだろう。
「あ、あの、涼宮さん」
咄嗟に声が出ていた。眼を合わせられない。水道に向かい、握った布巾を水に浸し続けたまま、動けない。
「……?」
「キョンくんのことなんですけれど――」
「ああ。ごめんなさい」
これからどうなると思いますか。そう言い出す前に涼宮さんが頭を下げていた。
「……え?」
「どうかしてたのよ。バカキョンなんかの言葉に振り回されて、呑気に唐揚パーティーなんかしてる場合じゃなかったわ。SOS団の目的はあくまで、未来人、宇宙人、超能力者を見つけることだもの」
そうじゃない。でも勘違いしてくれて救われた。なんて事を聞こうとしていたんだろう。静観すること、それがあたしの仕事なのに。
「あー、もう。ねえ、みくるちゃん。どうすればいいと思う?」
考えているうちに、珍しくあたしに"選択肢"が回ってきた。
ねえ、凉宮さん。あたしはどうすればいいと思いますか?
む…
少し遅れて頭に声が響く。
――涼宮さんは、凉宮さんの思うままにやればいいんだと思います。
「涼宮さんは、凉宮さんの思うままに、やればいいんだと思います」
ほらまた。あたしは人形なんだ。通信のままに繰り返す。まるで腹話術のように。
「そりゃそうよ。もちろん、やりたい様にやらせてもらうわ。
そうじゃなくて、あたしは一団員としての、みくるちゃんの、具体的な意見が聞きたいの」
――今のSOS団があたしにはとても楽しいので、何とも言えないです。
「今の、SOS団が、あたしにはとても楽しいので何とも、言えないです」
「ダメよっ、みくるちゃん! 現状に満足しちゃ。探し出すのよ、あたしたちの不思議を!」
――そうですね、頑張ります。
「」
声が出ない。
――そうですね、頑張ります。
どうして。
205 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 03:41:12.35 ID:NkSaVZ420
涙腺崩壊の危機…
どうして、あと二言が言えない。
こんなこと今までなかった。
凉宮さんのための言葉なんていくらでも言ってきた、なのに。
――そうですね、頑張ります。
ほら、凉宮さんが不思議そうな顔してる。言わなくちゃ。
「そうですね。……でも」
でも、って何なのあたし。
違う。どうする。言い直さないと。
ほら、言い直さなきゃ。
「でも、頑張ります」
「でも、って何よ。やっぱり何かあるんじゃないの。言っちゃいなさい! それがSOS団の新たなる一歩に繋がるかもしれないのよ」
駄目。
通信は、……途絶してる。
きっと今の一言で、紛糾しているのかもしれない。
とにかく、今は上手く返さないと。
「ええと。その、超能力者とか、ちょっと怖いなあ、なんて。そんなことを思っちゃって」
「ふーん。まあ、大丈夫よ、初対面なんて皆そんなもんだから。恐れてたら何も始まらないわ」
疑わしそうな声を出しながら、なんとか凉宮さんは納得してくれたようだった。
「それじゃあ、あたしはお先するわ」
そう言って部室に戻っていく凉宮さんを見送り、ようやくあたしは温度に気付いた。
布巾を持ったまま、どれ程この水に手を浸し続けてきたのか。
痛い。
思い返す程に、手が痛い。
まるで針が刺すかのように。
その毒が廻っていくように。
あたしはそのまま顔を洗った。
給仕の正装の袖で顔を拭くことにした。
何をやっているんだろう、あたしは。
人形のままでいいのに。
そう、あたしは人形のまま満足していた。
そんなはずがあるわけなかった。
ありえなかった。それが現実だった。
三年前のあの日から現実化した非日常は、僕の日常となった。
機関に迎えられてから、様々な教育・訓練を受け、凉宮ハルヒの観測を続けた。抗争に巻き込まれたり、神人と戦ったりもした。
時には死人が出て、人が死ぬ様も見た。
それは当時中学生であった僕には相当ショッキングで重く圧し掛かったが、すでに機関の一員でもあった僕は当然抜け出すこともできず、ただ怯えていた。
しかし同時に、まるで映画の登場人物にでもなったかのように浮かれて、どこか自惚れている自分もいた。そう思うしかなかった。
親には気付かれなかった。
高校に入学すると凉宮ハルヒに動きがあった。閉鎖空間の発生頻度とその性質が、中学時代に比べ有意に変化していた。
*
そして僕が選ばれた。機関が僕に県立北高校への転校を命じたのだ。
勿論逆らえるはずがない。
だからといって親に説明できるはずもなかった。
それでも北高に転校しなくてはならない。
どうすればいいのか。
後々凉宮ハルヒとの接触に悪影響を及ぼす可能性を考えると、既に進学した高校で問題を起こす訳にはいかない。
そうして僕は帰結した。家の中で、親の心変わりを図る他ないのだと。
それはもう、狂ったかの様に、僕は暴れた。
気違いの様に呻き、苛められているという嘘さえ叫び喚いた。
タンスを倒し、テーブルを反し、椅子を投げ、テレビを引き摺り落として壊し、壁を殴り、窓を割った。思い付くことは全てやった。
それ以外の時は自室に籠り、持ってきた食事は投げ返した。
ただひたすら、その度に叫んだ。
県立北高に行かせろ、と。
父は泣きながら僕を殴り、母は泣きながら僕を抱いた。
それでも僕は叫び続けた。何を聞かれても答えなかった。
あれから僕と両親との時間は止まってしまった様に感じる。
目的を達成した今、僕にはもう暴れる理由はない。
だが、そんなこと知る由がない両親は何も訊かなくなった。
ごく一般的な高校生として過ごそうとする僕を、死んだ様な眼をして褒める、慈しむ、刺激しない様にする。
本当に気が狂いそうだ。
けれど、僕には任務がある。死んでいった同胞のためにも私事で挫ける訳にはいかない。
*
機関の仮説の一つにこうある。
世界は三年前に造られたのだと。
違いない。
すでにかつての世界なんてありはしない。
これは凉宮さんの造った世界だ。
そうだろう?
ありえない。あるはずがない。
自室に入って早々、ベッドに倒れ込んだまま、僕の思考はただそんな言葉を言い換えてはループさせた。
何もかもがいつも通りのはずだった。
いつも通りに凉宮さんが機嫌を損ねて、現れた閉鎖空間をこれまたいつものように処理しに行っただけだった。
繰返す言葉が逃避であるのは解っている。
人が一人死ぬことくらい、今も昔も当然あり得ることで。
他機関との抗争は勿論、神人との戦いなら尚更のこと。
それが僕に近しい人間であったとしても。
翌日。凉宮さんは大量の唐揚を用意してきた。僕が今、最も見たくないもの。
「どうしたんだこんなに。ピクニックにでも行く気か」
「昨日のアンタが気に入らなくて、今朝方作ってきたわ。調理室のレンジで温めてきたから冷めないうちにいただくわよ」
「おい生クリームまであるぞ。全部試す気か?」
「当り前じゃない」
呆れた様な眼をして彼が視線を送ってくる。
こうなった以上凉宮さんを止められる訳はなく、僕はウィンクで返す。
彼のやれやれとする動作も今日ばかりは、大挙する唐揚と相まって、僕の気分を悪くさせる。
「まあ、仕方ないか」
「それじゃあ、やるわよ! ほら、みくるちゃん、有希も! アンタの言う何も付けない奴は最後ね。まずはケチャップから!」
「ほら、古泉、お前も食べろよ」
「そうですね、頂きます」
それは彼女が望んだ力か、それとも彼女自身の力なのか、解らない。
ただその唐揚は美味しかった。
「……なるほど。流石は涼宮さん、美味しいですね」
美味しいはずがない、と信じたかった。そんな自分がどれほど幼稚かと思う。
213 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 04:18:16.23 ID:NkSaVZ420
こんな時刻に涙腺崩壊…
涙腺崩壊はマジでコピペになったのかwww
「何もつけないのも、まあ、悪くはないわね。でも、やっぱりレモン汁が一番よ!」
静まり返る部室で、視線を投げ掛ける彼を笑ってやる。
貴方にとっては、二度目のチャンスかもしれません。
ですが、僕にとっては、もう、全く別のことなんですよ。
「やっぱりレモンですね」
追打ちを掛ける。意地の悪い自分に嫌気が差す。
「どうせアンタはまだ、何も付けない方がいい、なんて思ってるんでしょ?」
「うお、そんなことはないぞ、ハルヒ。やはり、ここまで食傷気味だと、アクセントというものがだな。特に、生クリームを相殺するくらいの。それとだな」
白々しく言葉を並べる。
「いいのよ。アンタは、そうね、異世界人みたいなものだから」
っと、彼にばかり気を取られているわけにはいかない。
凉宮さんが意外な反応を示した。異世界人。彼にはそんな情報なかったはず。
「ああ、言葉の綾よ。アンタみたいな変人、味覚がおかしくても認めてあげなくちゃね」
言葉の綾? 思い違いだろうか。というより、いつもと様子が違うように見える。こんなに凉宮さんは寛容だったか。
「……なんだそれは」
「とにかく今日の団活は終了。それじゃあ、このゴミ、捨ててくるわね」
ゴミ捨ても普段なら彼にでも任せそうな仕事じゃないのか。
流石に彼は当惑しているようだが、朝比奈さん、長門さんの反応はよくわからない。
異世界人という言葉に引っ掛かっているのか。
「安心して。貴方には異世界人という概念に該当する要素はない」
最初に口を開いたのは長門さんだった。
「そうでしょうね。もし貴方が、涼宮さんの自己紹介の言葉から、異世界人が未だ不在であることを疑っているのであれば――」
未来人か、良くても宇宙人だろう。視線を投げかけてみる。
「それはきっと、あたしのことだと思います」
それくらいのことは解るらしい。
「それじゃあ、さっきの言葉は何だったんだ?」
「恐らく、貴方との味覚の差異を認識下で強制的に整合した」
「あー、つまりそれは、俺の味覚が改変されちまったってことか?」
此方は相変わらず、理解力が乏しい。
「違う。涼宮ハルヒは基本的に貴方に干渉し得ない」
「涼宮さん自身の中で、貴方の情報を整理した、すなわち納得した、ということだと思います」
ですよね、長門さん。
「なんだよ、ただそれだけなのか?」
「彼女が物事を納得する意義は大きいですから」
「団活も終わったようですので、ちょっといいですか」
と彼を中庭に呼び出す。コーヒーブレイクという名目で。
「それで、何の話だ? やはりさっきの続きがあるんじゃないのか?」
「何にもないですよ。ただ流石に胃がもたれましたから」
本当に何もない。
「何だそれは。それならハルヒ達に用意してやればいい」
「あいにく持ち合わせが全員分では厳しくてですね。僕がだれか一人を選ぶとしたら貴方だと思いませんか?」
「知るか。お前はハルヒを優先すべきだとは思うがな」
凉宮さんを優先しているからこうなっているんですよ。
昨日、僕が機関に所属してからの世話役を務めていた人が死亡した。
気さくな女性だった。当然彼も凉宮さんも知る筈がない。
事実はこうだ。
唐揚を発端とする彼の発言のせいで発生した閉鎖空間内において、凉宮さんに生み出された神人が機関員を一名殺害した。
非常にシンプルな事実。
ただしそれは"彼のせいでも、凉宮さんのせいでもない"。
僕が悪意を持つことは決して許されない。
彼も、凉宮さんも、被害者なのだ。そう思えと言われた。
それでも僕は幼い。
だから、こうして彼と並んで座らなければいけない。
四肢が震え、動悸が止まらない。全身から吹き出る汗がじっとりと纏わりつく。
時間と共に収まるどころか倍加して渦巻く感情を、ただひたすら抑えるために。
食い縛り、虚空を睨み続ける。
古泉が…
続きむっちゃ気になるところだが睡魔に負けた、すまん…
どれほど時間が過ぎたか分からないが、日も暮れ始めた。
体の反応が治まってきた頃、彼が呟いた。
「このコーヒーは美味い。苦いのもたまにはいい」
彼の言葉を聞いても体は反応しない。
「そうですか、ふふ、ありがとうございます」
どうやらやっと治まった様だった。
電灯が点き始め、外は暗い。
「さて、そろそろ帰りましょうか」
妙な顔をする彼を見ているとバイブ音が鳴った。彼の様だ。
二度三度相槌を打つばかりでそのまま切った彼に、再び帰りを促そうとすると再びバイブ音が響く。
森さんからだ。
「はい。どうしたんですか、森さん。また閉鎖空間ですか」
『そうよ。でも今回のは普通じゃない』
こんな時間に眠れない
古泉は相槌を打つばかりで、何を話しているのかは見当もつかないが、眼前のにやけ面が凍りつく様子は、この薄暗い電灯の下でも鮮明だった。
こいつが同様を隠しきれないというのは珍しいじゃないか。
話終えたところを、どうしたんだ、等と悠長に聞こうかと思ったが、間髪入れず切り出された。
「今すぐ部室に戻りましょう。話があります」
忙しい奴め、と思わず口から出そうになるが、こいつの顔を見て胃の奥まで押し込んださ。
どうも冗談を言っていられる状況でもないらしい。
「何か問題ありですか?」
いや、俺も同じ台詞を言おうとしてただけさ。長門が呼んでいる。
*
部室に入ると既に朝比奈さんも長門も揃っており、それを黙視で確認した古泉は、入口に立ち尽くしたまま、枕言葉も無しにいきなり切り出した。
「我々が潜入できない小規模な閉鎖空間が発生しました。このまま拡大が続けば成す術なく世界が飲み込まれます」
今回も何とかなるんじゃないかなんて安易な俺の考えを一発で打ち崩す死刑宣告をさらっと言ってのけた。まじかよ。確かなのか、それは。
「少なくとも、機関に所属している者が総当たりで潜入を試みていますが誰も潜入出来ていないようです。他の組織とも今回ばかりは連絡を取り合っていますが、現在のところ、やはり潜入出来ている所はない様です」
「古泉一樹の発言は不正確。凉宮ハルヒが生み出した空間自体は少なくとも従来と同一のもので属性に差異はない」
「なっ、僕が嘘をついていると!?」
「話を聞いて。変化したのは我々。情報能力が無力化されている」
派手にやらかしたなハルヒの奴。それは、つまり、機関の人間が弱くなっちまったってことか?
「そう。彼らだけではない。わたしの情報能力もほぼ無力化され、情報統合思念体とのコンタクトも不能。
改変の実行を確認すると同時に観測を行ったが、少なくともこの弓状列島上に存在する全ての有機生命体の情報能力が制限もしくは改変されている。
それ以上の観測を実行する前にわたしが改変された」
下手すりゃ地球上全て、ってのもあり得るんだろうな。ほぼ無力化っていうのは?
「この惑星人が考える平和的な情報能力の範疇に限定された。具体的には、スプーン曲げ、空中浮遊など」
うあ、下らねえ。というかあれは情報能力だったのか。
「あ、あたしも!」
朝比奈さんが泣きそうな声を上げる。
「連絡が、取れない。TP、じゃない、未来に戻れなくなっちゃいました……」
おい、これ本気でマズいんじゃないのか。
「ご、ごめんなさいっ!」
何を言えばいいかさえ戸惑う沈黙を打ち破ったのは朝比奈さんだった。
どうして謝るんですか?
「あたしのせいなんです。超能力者が怖いなんて言ってしまったから」
「どういうことです……?」
古泉がその言葉に反応し、珍しくも表情を強張らせる。相当こいつも追い詰められてるな。
「すいませんっ、含むところはないんですっ。ただ、どうすればいい、って凉宮さんに訊かれて、でも、って言っちゃって、」
ああ、何が言いたいのか分かりません、朝比奈さん。こちらもどうやら追い詰められているらしい。
「問題はそれだけではない」
長門が再び口を開く。
「同空間は本日17時21分48秒時点に発生、17時33分31秒時点で情報能力の改変が施行された。
同時に対抗プログラムを組成・実行しながら改変の推移を観測したが、その95秒後に同プログラムが破棄され、わたしの情報能力が改変された。
問題は、この二時点間で観測した、所謂"神人"の能力は従来より強固、少なくとも古泉一樹らが処理できる範疇を遥かに超える情報量を有していたこと。
同二時点間に、3名の有機生命体が同空間に潜入したが、17時33分0秒時点で既に全員が生命活動の停止している」
今は18時05分というところだ。何名が死亡と言われても現実感が無いのは俺ら世代の嘆かわしいところかもしれないが、古泉を思えば同情してしまう。
閉鎖空間への到着時間も考えると、恐らくこれはほぼ潜入と同時に瞬殺されてる。
「そんな連絡は……!」
携帯を取り出し、また慌ただしく電話を掛け始める古泉。
なあ、長門。さっきの時間は具体的にどういうタイミングか分かるか?
「不明。両時点においてわたしは凉宮ハルヒを観測していない。時系列を整理するなら、16時42分時点で凉宮ハルヒが部室に到着、
17時07分時点で異世界人と発言、09分時点で凉宮ハルヒが退室、13分時点で朝比奈みくるが退室、27分時点で凉宮ハルヒが入室、帰宅を宣言して退室、29分時点で貴方と小泉一樹が退室。
秒数以下の情報は既にわたしのストレージから欠落した」
言われるままに、一応ホワイトボードにメモを取っていく。こんなのハルヒに見せたらまた変な勘繰りを入れて勝手に盛り上がり出すのかもしれないが、今のうちだけだ。
通話し終えた古泉はホワイトボードの向かい、長門の隣の席に座り込んだ。
「こちらの情報としては、たまたま近くに居合わせた機関の者が潜入したまま脱出が出来なくなった、ということになっていますが、残念ながらきっと長門さんの言う通りでしょう。
どうやら僕は機関の方から気遣われていたようです」
少し冷静さを取り戻した、というところか、はたまた仕事モードとでも言うべきなのか、古泉は静かに語り直した。お前はこんなところでゆっくりしていて大丈夫なのか?
「ここで対策を練れるのは我々しかいませんから。機関には機関で頑張ってもらっている間に、僕はここでどうにか打開策を講ずる、のが今のところ最善策のようです」
しかし、まあ、言わせておいてなんだが、俺だけなら兎も角、長門、朝比奈さんがいる状況でこんなにも機関の内情を話す古泉というのは初めてかもしれないな。
それほど事態は逼迫しているらしい。
さて、状況を整理しようじゃないか。
問題は二つ。
一つは閉鎖空間に潜入するような能力を古泉ら機関や長門が失ってしまったということ。
もう一つは、閉鎖空間の中の神人が尋常じゃない強さってこと。
これでいいのか?
「そう」
閉鎖空間を壊そうにも侵入できず、侵入しても神人を倒せず、っていうことか。
そしてホワイトボードを見る限り、朝比奈さんが退室してから閉鎖空間も情報改変も起こったことになる。
さっきの話ですが、部室を出た後アイツに会って話をした、ということで良いんですよね、朝比奈さん?
「あ、はいぃ、布巾を洗ってたらゴミ捨て帰りの凉宮さんが通って……」
やはり、朝比奈さんがアイツに仰ったという言葉が鍵になるか。
「これは含むところはありませんが、朝比奈さん。凉宮さんとどういう会話をしたのか詳しく教えてもらえませんか?」
「ええと、最初に凉宮さんに謝られたんです。唐揚パーティーなんかしてる場合じゃない。SOS団の目的はあくまで、未来人、宇宙人、超能力者を見つけることだって。
それから、どうすればいいのか、って聞かれました。
だから、凉宮さんの思う通りやればいいと思う、ってそう答えたら、あたし自身の意見が聞きたいって言われて。
それで言い淀んでいたら、言いたいこと言っちゃいなさいて言われて。
咄嗟に、超能力者とか怖いなあ、って言っちゃったんです。
えと、ああっ! その古泉君を悪く思ってるとか、そうじゃないんです、その、ほんとに咄嗟に、」
「構いませんよ」
と古泉は一言残すのみ。
となるとハルヒの奴、朝比奈さんのために、超能力者よ怖くない超能力者になれ、とでも考えたわけか。
「そういうことでしょうね」
であればだ。逆にハルヒに超能力バトルもののアニメやら漫画やら見せて、朝比奈さんもそれにハマっているような素振りを見せれば考えを改めるんじゃないか?
「可能性としてはありかもしれませんが、望み薄でしょう」
そうか?
「前にも申し上げたように、彼女は不思議・非日常というものを望みながら、同時に酷く理性的なのです。そんな彼女がそういった創作物を見逃しているとは考えづらいし、であれば僕らはもっとエスパーのような能力を与えられていたはずです。
そうでないのは、やはり彼女がそういった創作物を理性では否定しているということです」
となると、どうしたものか。
「もしかしたら、どうすることもできないかもしれません」
んな、短絡的な。
「何かを改変するって行為は、大規模なものほど上書きで、そして上書きは非可逆なものなんです」
非可逆?
「そうですね。このホワイトボードに書いてある数字を全て0に直して下さい、と言われたら出来ますよね?」
そりゃ、消して書き直せばいいんだろ?
「そうです。ああ、実際にやらないで結構です。では逆に、その数字をもとに戻してください、と言われたら?」
あー、なるほど。大体しか覚えていないな。
「まして、凉宮さんが改変した日本にある全ての情報能力を元に戻すためには、改変前の膨大な全情報を反映させなければならないのです。
我々を改変した時とはその労力は比べ物にならないでしょう」
長門、どう思う?
「同規模同条件での可逆改変も不可能ではない。しかし、これまでの凉宮ハルヒが不特定多数に行った情報改変は可逆性を備えていない。
その点でこの推論は至極妥当。でも、わたし自身の情報能力が制限されたため、今回の改変がそうかは未観測」
こういう時ばかり、古泉の推理が申し合わせたように合致しやがる。
231 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 05:58:09.89 ID:88Vgb/d/0
ってことはお前ら。元に戻れないんじゃないのか……?
「そうですよ。既に僕は超能力者を廃業して、長門さんはただの有機生物に成り下がり、朝比奈さんも所在ない人間なんです。
もはや僕らはバッドエンドに片足を突っ込んでいるんですよ!
凉宮さんが発生させた閉鎖空間を取り締まる理性として力を付与された僕たちが無力化された今、彼女の抑止力は存在しません。
このままではね。とはいえ覆水盆に返らずです。とにかく出来る事を探しましょう」
自分を取り締まる理性を自分で無力化してしまう、って矛盾していないか?
「矛盾も何もありませんよ! 事実です。彼女の能力は必ずしも理性的になんか使われませんし、整合性も持たないんです」
「それだけではありません」
全身が汗ばみながら、寒気を感じる。いい加減、俺自身も余裕が無くなってきた。
「今回、凉宮さんが閉鎖空間を生み出す原因となったフラストレーションは、朝比奈さんの話から考えれば、二通り考えられます」
「一つ目に、貴方と味覚を共有できなかったことへのフラストレーション。
これは、貴方が凉宮さんにとってかなり重要な存在であることが前提となりますが、かつては凉宮さんの創造する新世界のアダムにさえなり得た貴方が根本的な感覚を共有しなかったということです。
とはいえ、貴方は彼女をフォローしようとしていましたし、凉宮さん自身も既に納得しているようでしたから、必ずしも原因とは言い切れない」
「問題は、二つ目です。凉宮さんが、このSOS団の真の目的を再認識してしまったということ」
SOS団の真の目的だと? 未来人、宇宙人、超能力者、異世界人を見つけて楽しく遊ぶ、じゃなかったのか? それ以外に目的があるなんて聞いたことないんだが。
「それで当たっていますよ。これを説明するには彼女について、根本的な話をしなければなりません」
「これまでの凉宮さんは、自分の願望に合わせて世界を改変しながら、しかし彼女の内なる理性がそれを感知させませんでした。
最近で言えば、映画撮影時の不可思議現象などその最たるでしょう」
「しかしです。願望が現実化されながら、それを感知できない、という状況では人は満足しません。
つまり彼女は3年前のあの日から、現実を改変しながら、その改変された現実を見ながら、間接的に、無意識に満足してきたのです。
映画の撮影でいえば、撮影という行為、出来上がる映画を通して、彼女の願望は無意識のうちに達成されてきたのです。
もちろん、そう度々世界を改変する訳には行きませんから、彼女の理性が改変を望まない時には閉鎖空間が発生し、その中で葛藤を発散してきたようですが」
ああ、そうかもしれんな。それが何だって言うんだ。
「話を戻しましょう。このSOS団も、我々超能力者、宇宙人、未来人が集められることによって、彼女の願望は無意識のうちに現実化されたのです。
しかし、彼女の理性は我々がそういった人間であるはずがないと認識している。
これまで、理性に打ち消されつつ、何事も願えば無意識のうちに叶っていた中で、このSOS団は"唯一現実化されながらも達成されない願い"なのです。
どれほど願ってもSOS団は既に現実化した願いなのですから彼女の能力が働く余地はあるはずがなく、また彼女の理性が認識を拒んでいるためそこにも能力は働かない。
彼女はSOS団の目的について、願えば願うほどにフラストレーションが溜まるだけなのです。
この強力なフラストレーションが閉鎖空間・神人をこれまでにないほど強力化させている、と考えれば合点が行きませんでしょうか?」
長えよ。
つまり、ハルヒが世界をいじくる時ってのは、大体無意識のうちにやったのを認識して満足してた。
だが、SOS団ばかりは、いじくって集めたにも関わらず、認識できないもんだから、イライラが止まんねえ。
しかも今までは望めばなんとかなっていたのが、今回はどんなに望んでも既にいじくりようがないもんだから無意味で、余計にイライラが止まんねえ、ってとこか。
まあ、確かにそう考えることもできるかもしれんが。長門はどう考える?
「凉宮ハルヒはおそらく自分の都合の良い様に周囲の環境情報を操作する能力がある。それ以上の、彼女の思考と情報改変との因果関係を決定づける正確な情報は把握してない」
ハルヒの心理分析は、古泉の十八番というところか。
しかし、長門よ。お前の親玉までは改変されてる訳がないんだから、そのうち何か助けを寄越してはくれるんじゃないか?
「情報統合思念体はプログラムによって対抗できないと判断すると、情報爆発の逆流を恐れ、わたしとの接続を切断した。今のわたしは貴方達有機生命体とほとんど変わらない」
随分と薄情なもんだ。
「わたしは端末に過ぎない。リスクに応じて接続を断つのは妥当」
窓際まで歩き中庭を見下ろすが、誰もいない。
時間は18時30分を過ぎたというところ。
もう一度状況を整理しようじゃないか。
問題は2つ。
第一、無力化されちまって、閉鎖空間に潜入出来ねえ。
第二、神人がめちゃくちゃ強くなっていやがる。
無力化の原因は、朝比奈さんの超能力者怖い発言ではないか。
で、ハルヒのイライラの原因は、古泉の推測によれば、
第一に、俺と味覚が合わねえという、しょーもない理由だが、
有力候補の第二は、SOS団の目的達成を再認識しちまった、ってことだ。
そして、これを閉鎖空間が広がりきってしまう前に解決しないと世界が滅んじまう、というタイムリミット付き、というのは情報統合思念体とやらが長門を見捨てたことからも可能性が高いだろうと。
中庭の電灯が暗闇の中ぼんやり光る様を、これまたぼんやり見下ろしたまま、古泉に訊ねる。
おい、古泉。そのタイムリミットってのはどのくらいになる?
「解りません。今回、どのくらいの速度で拡大しているのか、果たしてどこまで拡大すればどのような悪影響を及ぼすのか」
埒が明かねえな。となると。
「な、長門さん……!?」
どうしたものか、と言う前に、期せず後方、古泉でなく、張り詰めた朝比奈さんの声。
すいません、ちょっと休止。
二時間後に再開。
唐揚げからこんなことに…
急展開だな
240 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 07:48:46.54 ID:KycynQrR0
後の第一次唐揚戦役である
241 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 08:06:03.54 ID:s6x0iy270
唐揚げで泣ける。タマネギじゃない。
不気味な光景だった。
振り向けば、いつの間にか席を立っていた長門が、ブツブツと小声で唱えながら、机に絵を描き始めていた。
しかし、描くと言うには不適当で、机に向って、両手に持ったペンを交互に振り下ろしながら、削っていた。
ただひたすら、持ち上げては振り下ろし、持ち上げては振り下ろし。朝比奈さんが揺すって止めようとするが押し退け、作業を止めない。
見れば、模様は七夕の短冊に書いたそれに似ているようにも見えるが、密度はかつての比にならず細かく、机の端から隙間なく削り込んでいく。
おい、長門! どうしたんだよ。何かの呪文か?
近寄り聞いてみるが反応がなく、壊れたペン先に眼を遣り、別なペンを用意しては作業を再開する。ブツブツ唱える言葉は耳を寄せても判別がつかない。
羽交い締めしようと背に回るが、
「離して」
と触れる前に押し退けられる。といっても体が揺れるほどで、その力は驚くほど弱い。
この行為に何の意味がある? どうすればいい? 止めていいのか?
振り下ろされる度に響く衝撃音は、時に白けた音を挟んだが、それは振り下ろしたペンが手の内を滑り、皮で擦れる音だ。
異常行動を起こした長門を眼前にして、俺の体は意思に反して慄き、思考は決断を求めて決断できずにいる。
謎の作業が机の真ん中程に及んだ頃、思いついた様に黒板の前まで移動した長門は、その横のホワイトボード、そして朝比奈さんの衣装が掛かったパイプハンガーを乱暴に除ける。
勢い余って倒れるパイプハンガーはホワイトボードを巻き込み机に向って倒れ込む。
予想以上に大きな音を立て、散らばる衣装、古泉の足元にまでカエルの頭は転がり、それを拾い上げたまま古泉は動かず、長門を見詰めたまま発声しない。
時に不快な音を交えながら、今度は甲高い音が響く。チョークを握り締めた諸手を不規則に打ち付けながら、黒板に止め処なく絵を描き続ける長門。
その描写は時間とともに粗く雑になり、遅くなり、最後には二本の垂直な線と成り果てた。
そのままダランと両の腕を下げ長門は停止する。
おい、長門。
何を言いたいか解らないにも関わらず、再び声を掛ける。何か言わなきゃいけない気がした。
しかし次の言葉を続ける前に、何かが眼前を横切る。
長門が、卒倒した。
俺は大きく息を吸い込む。
そしてゆっくりとその息を吐く。
血のついたチョークが足元を転がる。
俺は部室を飛び出していた。
どこに行くのか?
どこだっていい。こいつらがいなければそれでいい。
かつて想定した最悪の事態が現実化し、言葉多く、絶え間なく話しながら、内心僕は絶望していた。
話していれば、何とか僕はSOS団における古泉一樹であるはずだった。
一旦口を閉じれば、顎が震え、それは指先を震わし、腿を震わせた。
非可逆の無力化。
そして、SOS団の目的そのものの再認識。
これに対して打てる手立てが僕らにはない。
絶望的だった。
僕は何なんだ。
全て犠牲にして、機関に尽くした。
その機関さえ、もう僕には意味がない。
何も。無くなってしまった。
まだ。まだ、出来ることがあるはず。
そう思えば。
長門さんがおかしくなった。
まだ、まだだ。
そう考え直す前に。
逃げ出した。今度は彼が。
何も言わず。
目の前で卒倒した長門さんに目もくれずに。
とにかくだ。
まだ。終わらない。
朝比奈さんがいる。
そうだろう。
何とか乗り切るんだ。
まだ、まだ。
そう思って、腰を抜かして床にうずくまる朝比奈さんに手を差し出すが。
一瞬目を剥き、彼女は、慄きながら、後ずさる。
聞こえるか聞こえないかという掠れた声で、謝り続ける。ごめんなさい、と。懇願するように。何度も、何度も。
怯えた様な眼を震わせ、涙を溜め、僕の震える手を見上げる。
いっそ、僕もここで、心が折れてしまえば楽なのに。
246 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 09:01:19.75 ID:KycynQrR0
これプリンなの?
最早何を思えばいいのか分からない。
何もなくても、残っているものがあるなら。
僕はそれに縋る他ない。
長門さんは、意識を失っただけで、脈も呼吸もある。
嗚咽の響く部室の中で、僕は再び椅子に座り、電話を掛けた。
タイムリミット。
それぐらい、わかるなら、知っておきたい。
やっと追いついたと思ったら急展開!
古泉を応援したくなったのははじめてだw
思わず床に携帯を叩き付けていた。
パネルが吹き飛び、本体は壁にもたれ掛かって座る朝比奈さんの方に滑っていき、分離して飛び出した充電池は窓に当たって落ちた。
何を馬鹿な事をしているんだろう、僕は。
立ちあがって一つ一つ拾い上げる。朝比奈さんを余計に怯えさせてしまった。
組み合わせ、電源が入るかチェックする。液晶が割れて映り辛いが、使う分には何とか大丈夫だろう。
およそあと11時間。それが日本列島を完全に覆うことを一つの区切りと考えるときの、最も近いタイムリミット。
閉鎖空間はすでに僕らの頭上を通り越え、周り四県を覆う程に拡大していた。
小規模だと言われ安堵した自分のなんと愚かなことか。
滲んで見えない画面。二度三度瞬いて見れば、時刻は既に18時47分。
長門さんの事を頼みます、と朝比奈さんに一応声を掛けて、僕は部室を後にした。
全て、あたしのせいだ。勝手なことを言ったばかりに。人形でいれば良かったんだ。
そうすれば、TPDDを失うなんてこと無かった。古泉君や長門さんの力を奪ってしまうこともなかった。
長門さん。おかしくなっちゃった。
あたしのせいだ。
倒れて。
キョンくん。
キョンくんまで、居なくなっちゃった。
そう、だよね。長門さんのこと、大事にしていたもの。
ごめんなさい。
ごめんなさい。
古泉くん。
ごめんなさい。
ひっ。
ごめんなさい。
……どうして笑ってる、の。古泉君。
あ……、居なくなっちゃった。古泉君まで。
この古泉に新しいプリンの風を感じる…がんばれ古泉!
俺は走り出していた。どこだっていい。あいつらさえいなければ。
ふざけるな。
全て俺のせいじゃないか。
SOS団を作らせたのは俺だ。
だがな。
俺は開き直ってやる。
どこに行こうかなんて考えていなかった。だが、同時にここしかないとも考えていた。
重い扉を蹴り開ける。
このまま終わらせてたまるか。
屋上。
まだ残る教室の明かりと月光のみが僅かに光源と成るばかりで薄暗く、秋の終りの夜風は冷たい。
これが世界の終わりにならないことを祈るばかりだ。
どうやら俺の思惑は当たってくれたようで、探し人のシルエットが数歩手前に見える。
顔を確認するまでもなく俺は呼び掛けた。
朝比奈さん、と。
「よく解ったわね。あたしが来ること」
朝比奈さん(大)は此方に歩み寄りながら話す。
もし今回の事件が既に決まっていた事件だって言うならば、ややシビア過ぎるわけで、朝比奈さんがヒントを暮れてもおかしくないんじゃないかって甘い発想と、
もし今回の事件がそうでないなら、未来の存亡に関わる訳ですから、必ず来るだろう、っていう狡い考えですよ。
「そうね。そうかもしれない」
一息おいて、
「でもね、両方、はずれ」
両方外れ、って、そういうことがあるんでしょうか?
「うん、なんて言えばいいかな。使えそうな概念で言えば、内面的経験と外面的経験は違う、っていうこと」
突っ込まなければよかったかも知れん。聞いたことありませんよ。そんな言葉。
「詳しいことは例によって禁則なのだけど、既に決まってるとか決まってないとか、未来に影響を与えるとか、もう、そういう話じゃないのよ」
……どういうことでしょうか。
「世界がそのまま存続するのか、滅びて終わるのか、その二択」
さっきの古泉以上にヘビーな事をさらっと言ってのける。
また、どちらを選んでもバッドエンド、ということにならなければいいんですが。
「わたしは何も言えないわ。でも、お願い。これだけしか言えないのだけど、約束して」
朝比奈さんの両手が頬に触れる。
「どうか、貴方は貴方のままでいて」
走りながら思う。
それは朝比奈さん(大)に会えれば何とかなるんじゃないか、と思っていた安易な自分を悔やむ、ということもあったが。
それよりも。
何故朝比奈さん(大)は来たのか。あの一瞬に何を求めたのか。
そちらのほうが悩ましい。
あの二、三の会話に、あの最後の言葉に、どれほどの意味があるというのか。
解るまいが、俺は俺のままでいるしかないらしい。
元よりそうさ。俺はハルヒにだって揺らぎはしない。
部室のドアを開ける。
上がった息を整えながら見渡せば、机の向こう、横たわる長門に、壁を背にして座りながら項垂れる朝比奈さん。
古泉の姿は見えない。
朝比奈さんに話を聞こうと近寄り、しゃがみ込んで声を掛けるが反応はない。
顔を覗いてみるに、眠っているようだ。疲れてしまったのだろうか、それとも朝比奈さん(大)が来たからだろうか。
いずれにしろ、このまま二人を部室に放っておいていいものか、などと考えていると、衣擦れの音。扉の音が眼を覚まさせたのかもしれない。
長門。その、起き上がって大丈夫なのか。
「問題ない。有機生命体が扱える情報量を越えた作業が、脳に負荷を掛けただけ」
何だったんだ、さっきのは。
「今のわたしは情報を殆ど維持できない。過去に蓄積した凉宮ハルヒの情報をバックアップする必要があった」
//サポート
国木田「特盛りプリンかぁ♪」
谷口 「否、これは唐揚げプリンだぜ」
/*
長くなる場合、終了時刻(とできれば使用レス数)を明示してくれると次投下の人がいた場合に助かるかも知れん。
俺はこれから試験。続きが気になるが…ごゆっくりぃ!
*/
>>259 どもです!
準備不足なことに分割と同時平行で作業しているので、あまり詳細な数値がわかりません。
進行具合は八割程。残り二割。
使用レス数は20くらい?
終了時間は、あと二時間以内には終わるんじゃないかと。
長時間占有してしまってごめんなさい。
投下の人、どうぞお気遣いなく投下して下さい。
駄目駄目ですが引き続きよろしくお願いします。
なるほどな、そういうことだったのか。
「しかし、それも無意味。最早わたしはこの情報を解読できない。15498回の夏における凉宮ハルヒの観測結果も大半を喪失した。
わたしは全ての情報の記録が困難であると予測しながら、記録行動を実行した。今のわたしはそれがエラーなのか判別できない。
わたしは対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェースではなくなった。わたしはどうすればいい」
この冷たく硬い床に正座したまま、長門は俺から目を逸らさない。それがどれほどの意味を持つのか、測り損ねても解らない俺ではない。
なあ、長門。それはエラーじゃない。お前はお前であろうとしたんだ。
そして長門。お前は長門だ。何も変わっちゃいないんだよ。
「そう。わたしは長門有希。しかし貴方の発言の意味が分からない」
キョトンとしている様子が微笑ましい。珍しい光景じゃないか。
なあ、長門。唐揚は好きか?
長門は眼を逸らさず答えた。
「……好き」
その一言だと思った。
何がと言われても困る。
こんな状況だからかもしれない。
ただ、その一言が尊いと思えた。
長門に朝比奈さんを任せ、部室を後にし、昇降口に向かって歩きながら、電話を掛ける。
おい、ハルヒ、お前今どこにいる?
「何よ、いきなり。もう家に着いたわ」
それじゃあ、今すぐ駅前公園に来い。以上。
「え、ちょっと、待」
返答を待たず切ってやる。
これで来ないような性格では無いはずだ。酷いかもしれんが手段は選ばん。
すぐにリダイヤルが止まらなくなり、バイブ音が煩い。仕方なく電源を切る。予想はしていたさ。
閉鎖空間の拡大? 知るか。
俺は俺のままに、だ。
昇降口に古泉がいた。
何してるんだ、こんなところで。
「それは僕の台詞です。長門さんも朝比奈さんも置いて逃げた貴方が今更何ですか?」
あー、なるほど、そういうことか。
違うぞ、古泉。逃げたんじゃない。用事があったんだ。
「白々しい」
まあ、そう聞こえるだろうな。だが、あの後ちゃんと部室に戻ったんだぞ?
長門が復活したんで、朝比奈さんを任せてきた。
俺から見れば、お前が置いて逃げたように見えると思わないか?
と言い終えるや否や無言で胸倉を掴まれる。
あー、怒るな、怒るな。そう怖い顔するな。悪かった。悪かったって。
力を緩めるが掴んだ手は離さない。
で、結局お前は何をしているんだ?
「20時に凉宮さんと会う約束を取り付けました」
それじゃあ何故ここにいる? 先に行けば良かったんじゃないのか?
「もしかしたら世界の終りかもしれませんから。僕は貴方を一発殴ってからじゃないと行けません」
そうか。じゃあ済ますといいさ。ここまで掴んだんだ。あとは殴るのみだぞ。
「一発じゃ済まなそうですよ?」
知ったことか。俺は先を急いでるんだ。
掴んだ手が離される。
「……どうするつもりです」
さあな。全くノープランだ。だがな、どうせ死ぬなら言いたいことをいっておきたい。それだけだ。
「信じていいんですか」
譲れと言われれば、道を譲る程度のやる気だ。やりたいことがあるなら、お前がやればいい。
「馬鹿なこと言わないで下さい。貴方の仕事ですよ、これは」
傍迷惑なもんだな。
なあ、古泉。俺はクリスチャンじゃねえが、30秒祈らせろ。
「誰にです?」
さあな。これから死ぬ、俺とお前に、じゃないか?
「……敵いませんね、貴方には。僕は懺悔を、しなきゃいけないようだ」
それも俺の仕事だ。済まなかった。
暫し黙祷を捧げ、そして駅前公園に向け走り出す。
男のプライドというもんがあるわけで、これ以上交わすべき会話は無かった。
しっかしカッコつけたようだが、本当にノープランなわけで。
だがな、ハルヒ。
一万五千回の夏を潜り抜け、唯一この秋に辿り着いた俺たちなんだ。
こんなピンチぐらい、造作もなく笑い飛ばしちまえるさ。
そうじゃなきゃ、嘘ってもんだ。そうだろ?
部室の扉を開ける。
「古泉一樹」
本当に長門さんが復活している。
「大丈夫なんですか?」
「問題ない。先程の行為はバックアップ作業。有機生命体が扱える情報量を越えた作業が、脳に負荷を掛けただけ」
「そうだったんですか。なるほど。朝比奈さんは?」
「眠っている」
朝比奈さんの正面で正座する長門さんはそう答えた。
彼に頼まれたものの、どうしたものかと考えあぐねていたに違いない。
歩み寄って膝をつき、朝比奈さんの肩を揺する。
「起きてください、朝比奈さん」
「……ふぇ、あ、古泉君」
眼の前に古泉君がいた。
あたしは一体?
っ。
そうか、あたし眠っていたんだ。
その後ろ、ちらりと女子の制服が見える。
「長門さん……! 大丈夫なんですか……?」
「問題ない。先程の行為はバックアップ作業。有機生命体が扱える情報量を越えた作業が、脳に負荷を掛けただけ」
「朝比奈さん」
「ひぅっ」
古泉君が。今度こそ、ちゃんと謝らないと。それで許されるなんて思わないけれど、あたしにはそれしか。
「ごめんなさい」
間を置かずそれに彼が答える。
「構いませんよ。貴方だって被害者じゃないですか。それよりも、プレゼントがあるんです」
プレゼント……、あたしに? どうして、こんな時に。
付箋の貼られた一枚のカードを手渡される。
「機関での僕の給料と特別手当が入ってます。一人暮らしをするぐらいなら何とか賄えるでしょう。暗証番号はその付箋に」
「どう、して?」
「生憎忙しくて使う機会が無くてですね。完全に僕の口座ですから、機関に都合の悪い行動をして凍結される、ということもありません。名前的にも、まあ女性が使って問題ないでしょう」
「僕はね、思うんです。といっても先ほど思いついただけなんですが。
きっと見えないんですよ。僕らはどうしたって打ちのめされてしまうんです、理由も解らず。
いつ終わるのかも解らない。もしかしたら明日終わるのかもしれない。20年後かもしれない。
いづれにしても、終わるまで、見えないんです、きっと。
それでも。見つけられるものがあるはずなんです。
……何を言いたいんだかさっぱりですね。すみません」
「ありがとう、ございます」
そう言って、カードを押し返す。
「受け取ってもらえませんか?」
「いえ、大丈夫です。……もう、大丈夫なんです」
人形が夢を見るかは解らない。
でも、人形がどんな夢を見ていたのか、やっと解った気がする。
「それでは、帰りましょうか」
「あの、閉鎖空間は……」
「解りません。けれど、大丈夫ですよ。彼がなんとかしてくれます」
「あたしたち、これからどうなっちゃうんでしょう」
「それも大丈夫ですよ。
明日はきっと今日以上の量の唐揚が団活に用意されます。僕らはただそれを楽しみにして眠りましょう。明日を迎えれば、僕らはまた打ちのめされる日々ですから。
もしかしたら、女神が福音を寄越すかもしれません。ですが、それはそれでいいじゃないですか。気紛れで休らえというなら、休らいましょう。
……まだ唐揚は食べられそうですか?」
「勿論、ですよ。古泉君は?」
「ええ、楽しみにしてます。食べ直しがしたかったので。ちゃんと古泉一樹として」
それからは沈黙のまま、僕らは三人で帰り道を歩いた。
何度目かの岐路で僕らは歩みを止め、お互いを見合わせる。申し合わせたわけでもなく、三人同時に口を開いた。
「それでは、また明日に」
光陽園駅駅前公園。
ハルヒは俺の姿を黙視するや足音荒く歩み寄り、強い口調で話し始めた。
「アンタ、こんな時間にこんな場所に呼び出して何の用よ! あたし古泉君と約束があるんだけど、って言おうとしてもアンタ電源切るし。一体どういうこと!?」
胸倉を掴まれる。
ああ、すまん。古泉の代わりに俺が来たんだ。
「……、どういうこと?」
何でもないんだ。ただ、文句を言いにきた。
そう言い終えると、俺はハルヒに平手打ちをした。
胸倉を掴んだ手を放しながら、左に大きく体が逸れる。
「っ!?」
俺はな、唐揚にレモン汁など受け付けない、ましてや生クリームなんて論外だ。やはり何も付けない方がいいんだよ。
「はあ!? 意味分かんないっ。あたしは、アンタがそう言うから――」
知らねえ。
と一蹴する。さぞや理不尽だろうな、ハルヒの奴。こんな馬鹿げた理由で平手打ちなんぞされて。俺も意味がわからん。
「なんで。……言いたいことはそれだけ?」
赤く滲ませた両目で俺を睨みつけながら静かに言う。
ああ、と俺が答えると、視界が大きくぶれた。滲むような頬の痛みを感じながら思う。そりゃ、やり返されるよな。
「解ってんのよ、そんなの! だから明日はちゃんとミーティングして、市内探索の準備して、ってちゃんと考えてんだから!」
解ってねえよ!
言いながらハルヒの肩を掴む。もう一度平手打ちしてやりたいぐらいだが、流石にそれはやりすぎというもんだろ。女に暴力なんてそうそう振るうもんじゃない。
SOS団なんかただの器だ。そんなものに惑わされて、お前がぶれてるんじゃねえ!
なに不安がってんだ! 目的にあってようがなかろうが、お前がやりたいようにやればいいだろうが!
そのためのSOS団だろうが!
市内探索よりそれがいい、って思うんならお前はそれをやればいいだろ!
気に入らねえなら、もう一度俺に唐揚食わせてみろ!
捲くし立てるが、我ながら出鱈目だと思う。
「うっさい! あたしが団長なんだから! あんたはそれに従ってればいいの!」
うるせえ、ハルヒじゃないハルヒなんぞ怖くないわ!
お前が本当のハルヒなら、こんな俺の言葉なんぞ無視して、好きなようにやってみやがれ!
「言われなくても、好きなようにやるわ! ふざけないで! このバカキョン!」
言いながらこいつ、俺の脛を思いっきり蹴りやがった。
で、悶絶しているうちに、ハルヒの奴は帰ってしまった。
これで良かったのかって?
知ったものか。
まあ、何だ。今夜ぐらい親孝行して、妹の面倒でもみるさ。
レモン!
で、ハルヒを除いて、俺達はまた、集まっている訳だが。
お前ならどうしてたんだ、古泉?
「些細な手品でも見せようかと。それぐらいの能力なら残っていましたから」
それってまずいんじゃないのか?
「そうでしょうね、凉宮さんを刺激することになります。僕が改変されてしまうかもしれませんし、情報爆発とやらも起きるかもしれない。
それでも彼女を納得させるためには、彼女の願望が達成されていることを認識させなくてはならない。そうでもしないと閉鎖空間は消失しないじゃないですか」
それでうまくいかなければどうするつもりだ。
「きっと、そこから先の僕は僕じゃありませんよ。言葉にするのも憚られる」
というか、タイムリミットが11時間だなんて聞いていないんだが。
「何とかなると思ったんですよ。そんなこと言うまでもなくね。現実はこの有様ですが」
塩
「それよりも、随分と驚いたのですが。凉宮さんからいきなり電話が掛かってきて」
「あ、あたしもです」
さあ、俺は知らないぞ。なんて言ってたんだ?
「あたしは、とにかく唐揚沢山用意しなさい、って」
「僕はそのトッピングですね。思いつく限り用意しなさいとのお達しでした」
なるほど、どおりで。
「どうするつもりですか」
それを今考えてるんだろうが。
ところでお前、こんなところでゆっくりしていていいのか?
「お暇を頂きました。たまには職務放棄もいいじゃないですか」
たまに、って、この状況で言うか、普通?
タルタルソース
能力自体は元に戻っているんだろう?
「ですが、閉鎖空間は大量発生、それでいてどの神人も数倍強くなってますから。職務放棄もしたくなりますよ。貴方には感謝していいのかどうか」
んな、全部ハッピーエンドにはいかないだろうよ。
お前こそ、非可逆の改変だなんて言った割には、朝比奈さんも長門も戻っているようだが。どういうことだったんだ?
「凉宮ハルヒは今回環境情報の値を固定していたに過ぎない。制限の解除に伴い、各情報の値は自律的に正常化された」
「つまり、これですよ」
付箋、か?
「そうです。例えて言うなら、全ての数字を変えるとき、数字の上に付箋を貼って、一次的に値を変えたんです。それを直すのは付箋を剥がせばいいだけですから」
結局お前が盛り上がっていただけか。
「人聞きの悪い。確かに僕も大袈裟でしたが、ピンチであったことには変わりないでしょう? あの事態をどうやって解決するのか、僕には絶望的でしたから」
悪いことが重なると、そういう風に見えるもんなんだよ。そうして体が動かなくなっちまう。なんて説教染みたことを考えていると、部室の扉が急に開いた。
「みくるちゃん! 古泉くん! ちゃんと用意してあるわね!」
昨日の今日だが、そんなに機嫌は損ねていない、か?
「さあ、バカキョン! 昨日あれだけ言ったんだから、今度はあんたがあたしを納得させなさい! それがあたしの答えよ! このトッピングからあたしがいいっていう組み合わせ出すまで今日は返さないんだから!」
前言撤回としよう。しっかし、昨日あんだけ試したのにそれ以上試す余地があるもんかね? また、どれを選んでもバッドエンドにならなければいいんだが。
まあ、いいだろう。またこうして、しょうもなく唐揚を食べるような日常は守れたわけだ。それに今度は朝比奈さんの手作りということもあるしな。
で、ちっともGOサインを出さないハルヒなんぞ予想はしていたが、たとえ朝比奈さんの手作りといえど、度重なるミスチョイスな食べ合わせには敵わず、俺は一時停戦を一方的に宣言し、階下の水飲み場まで逃げてきたわけだ。
閉鎖空間が増えてたらと思うと申し訳ないがこちらも背に腹は代えられんのでね。もう背も腹もパンパンだが。
喉を潤しながら水洗作用を期待していると思わぬ声が聞こえた。
「わたしは貴方に謝らなければならない」
俺にはそんな心当たりはない訳だが。
「わたしは昨日、エラーにより貴方に虚偽の報告を行った。原因は不明」
虚偽?
「そう。あの時わたしは凉宮ハルヒに関する情報のバックアップを取るべきだと判断しながら、記録していた情報は、貴方や古泉一樹、朝比奈みくるのパーソナルデータとこれまでの経験的記録だった。ごめんなさい」
ああ、謝らないでいいぞ、なんも俺には問題ない。
それとな、長門。それはエラーじゃないから、親玉には報告しないでいいと思うぞ。
「エラーではないなら何」
そうだな。人間性ってやつだ。
聞いて長門は持っている本に感慨深げな目をやる。
「わたしはまた貴方に迷惑を掛ける」
……? よく解ら
よく解らんが、それでいいんじゃないか。
お前は長門有希。お前の思うままにやればいいさ。
「わかった」
見上げて捉えた秋空は、隙間なく白い雲を湛え、それがどことなく雪を予感させる。
もうすぐ、冬が来る。
ポン酢
ポン酢
すいません、長くなりました。終わりです。
半日に渡る投下、おつかれさん
長くてまだ読んでないけど、ちゃんと読んで感想付けるから待っててくれ!
乙かれ様でした!
仕事終わったらじっくり読むので、それまでスレが落ちませんように…
>>286 >>287 どうもです!
あとがきというか、言い訳といいますか。
SS、小説というもの今まで一度も書いたことがなくて、構想ばかりを頼りに書いてみました。 ホントの第一歩です。
自分の描写のなんと雑で甘いことかと思います。
本来発表出来るような代物ではありませんが、色々犠牲にして書きながら後戻りが出来なくなり無理矢理発表してしまった次第です。
皆さんの凄さを痛感します。
読んで下さった方、支援して下さった方、ありがとうございました!
初めてでこんな長編を書ききるとは…乙!
投下お疲れ様!後で感想書きます
291 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 13:40:57.32 ID:EgB+VS1IO
三年ぶりに長編書き上げたのに規制に巻き込まれた……(゚∀。)
長門「
>>291の規制解除の許可を」
キョン「やっちまえ!」
293 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 14:23:04.57 ID:DbRsYp+n0
>>288 ぱっと見の感想。かなり完成度高い!
これで始めてなのか…あなたが神じゃなくて天才っていうんだな。
特に古泉の追いつめられた感は俺には絶対に真似できないと思った。
古泉パート、涙がリアルに来て恐かったな…これも才能か。
講義があるからもう少し後にちゃんと書きます…
評判いいですね。
最近は長編は読んでいなかったけど読んでみたいと思います
おっつ乙
長門「今日のプリンは超でかでかプリン…」
ハル「しかも唐揚げ味タマネギ入り最高!」
作者さん乙!
>>288 これマトメますよね!
もしもう知ってたらすみませんですが、
>>2参照です。
皆さんありがとうございます。
ちょっとこれから出掛けなきゃいけないのでリアクション遅れます。ごめんなさい。
取急ぎ一件のみ。
>>297 纏めちゃっていいんでしょうか。酷い部分も多いので、恐れ多いのですが……。
自分としては、発表してリアクションが返ってくればいい、くらいにしか考えていなかったので。
まとめしか見ない人も居るから、載せた方が良いんじゃない?
まとめるかどうかは作者の自由意思だよ。
何で酉つけてんのかわからんけど
纏めるのは作者が自分の意思でやればいい
別にスレで聞くまでもない
>>302 >>299 >>1 >・超長編(もしくはSS職人)の場合はコテトリ付けようっ! でも住人の空気もよく読まないとだめにょろよ?
これを読む限りトリをつけてて全然問題ないんだけど、投下時以外はトリを外す人の方が多いみたい
言い忘れてた
>>299GJ!まだ全部読めてないが、初めてとは思えない出来だ
仕事終わった!これから読みます!
>>285 今読み終わったぜ、読みごたえあって良かった!乙!!
平坦な文体の中に極めて文章の密度が大きいところが点在してた。
密度が高いところは本気で泣くしかなかった。情報実習室で俺に何をさせるんだよ…みんな見てたんだぞw
特に240付近の長門…今まで読んだSSの中で、こんな高密度の文章は初めて見た。(だから種明かしに少し違和感もあった)
あと、飾らない古みくが心にぐさっときた。こういう書き方もあるのかぁと思った。
おつ
あぶあぶ
投下いいでしょうか?
どうぞどうぞ
──夏休み一週目。
今日も外の気温は三十度を超え、アブラゼミが子孫繁栄のため、
忙しく鳴いている。あと一週間ほどでこの”鳴き声”が”泣き声”へと
変わり、そしてコンクリートの上へ転がり、腹を天に向け”セミヌード”と
いう醜態を晒しながら息絶えていくのだろうと、俺はクーラーが効いた自室のベッドに寝そべりながらほくそ笑んだ。
ふと、俺は携帯を手に取り、一番上に登録している番号を眺め、違う笑みを浮かべた。
何の気なしにそのままその番号へと発信してみると、ツーコール目で番号の持ち主へと繋がった。
「…………」
「よっ」
「……何?」
「いや、特に用ってほどじゃないんだが、元気にしてるかなって思ってな」
「問題ない」
「そうか、それなら良いんだが」
携帯越しに伝わる声は長門有希。
「外は暑いが、お前は大丈夫か? のぼせてないか?」
「平気」
俺はマンションの一室で静かに正座している長門が脳裏に浮かんだ。
その俺の想像上の長門がやけに寂しそうに感じた俺は、
「あ〜、今出てこれるか?」
などと勧誘の言葉を述べていた。
「…………」
何かおかしいだろうか? いや、ちっともおかしくない。
だって俺と長門は……。
「無理か?」
「無理じゃない」
「じゃあ大丈夫なのか?」
「そう」
「そうか、良かった」
安堵の息を漏らしたが、俺は具体的に何をするか全く考えずに長門を遊びに誘っていた事実に気づいた。
「長門、何かしたいことはあるか?」
「…………」
再び沈黙。いや、恐らくこれは否定を表す沈黙のはずだ。
俺は何かないものかと窓の外に目を向けると、プール帰りであろう、真黒に日焼けした小学生の集団が目に入った。これだ!
「長門、プールに行こう。去年着てたから水着はあるよな? じゃあ今からマンションまで行くから待っててくれ」
言い終わると俺は携帯を耳から離し、電源ボタンに親指をのせたところで、
「あ……」
長門が何か言おうとしていたみたいだったが、俺の頭がそれを聞きとる頃には、俺の親指はとっくに電源ボタンを押していた。
まあ、いいだろう。
俺はさっさとタンスから水着一式を取り出し、外に出て自転車に飛び乗った。
長門はマンションの玄関前で俺を待っていた。
相変わらずの北高の制服で、手には薄い青色のハンドバッグを下げていた。
その姿を見ただけで、俺は炎天下の中、自転車を走らせた疲れが吹っ飛んだ
ような気がした。
「よう、何だ待っててくれたのか。部屋にいても良かったんだぞ?」
「いい」
「そうか、ありがとな。じゃあ行こう、後ろ乗ってくれ」
俺は自転車の後部座席に目をやり、座るよう促した。
長門は一度コクリと頷くと、足をタイヤの側面に揃え、横向きに座った。
「よしっ」
俺は二人分の体重を運ぶため、思いっきりペダルを踏み込んだ。
自転車は思った以上の加速をし、俺は拍子抜けした。一人で乗ってる時と、重さが何ら変わらない。
俺は後ろに座ってる長門を一度見、
「なあ、長門。気を使って重くないようしてくれてるのは助かるんだが、こういう時は普通に二人分の重さの方が男としたら嬉しいんだ」
俺は前に向き直り、ペダルの重さがほんの気持ち程度重くなったのを感じた。
やがてあと少しで目的地に着くところで、西の空の方にどす黒い雲が浮かんでいることに気付いた。
いやな予感がした俺は、
「そういえば長門、さっき電話切る時に何か言いかけなかったか?」
顔を前に向けたまま後ろに座っている長門に訊ねた。
「……あと、五分で雨が降る」
長門が言うことに間違いなんてあるはずがない。
目的地のプール場には着いたが、ぽつりぽつりと降り出す雨。遊泳の禁止を促すアナウンス。
俺は場内の休憩スぺースのベンチに長門と座り、溜息をついた。
「……せっかく来たのにな」
「…………」
「すまんな、長門」
俺は今日の天気予報すら確認していなかった自分を恥ずかしく思った。
俺たち以外にも遊泳客はいるものの、その数はまばらで、ほとんどが帰宅の準備を始めていた。
「気にしていない、むしろ謝るのは私の方。ここに来る前にすでに雨が降ることは知っていた」
「いや、いいんだ長門、悪いのは全部俺だ」
長門に気まで使わせているなんて、俺は何てダメな男なんだろう。今すぐ消えちまいたい気分ってのはこういうことなんだろうなと俺は思った。
「すまん長門……」
俺は俯き地面を見つめ、もう一度長門に謝罪の言葉をかけた。
「…………」
長門は何も言わない。長門はそういう奴だ。人を責めたり怒ったりしない。
それが長門のやさしさであるのを俺は知っていたが、それが逆に今の俺にはつらい。
「はあ……」
もう一度溜息をつき、顔を上げると、さっきまで俺の横に座っていた長門がいなくなっていた。
脳内で奥田民夫のイージューライダーを流すべきか
ドリカムのRING!RING!RING!を流すべきか
「……長門?」
俺は立ち上がり周囲を見回すと、ふいに顔に何やら液体がかかった。
「つめた! ……くはないな。って長門?」
見るとそこには水鉄砲を二丁持った長門が立っていた。
「……発射」
長門の右手に構えられている水鉄砲の銃口から再び銃弾が発射された。
「うわっぷ!」
またしても顔に直撃。
「これ、あなたの分」
長門は左手に持っている水鉄砲を俺に渡し、
「発射」
開戦とばかりに水を撃ってきた。
「っく」
間一髪でそれを避けると、お返しとばかりに俺は受け取った水鉄砲で長門目掛けて発砲した。
長門はそれを微動だにせず、顔で受け止めた。
「これでお相子。ここからが勝負」
長門は水鉄砲を構え、再び俺目掛け発砲。
俺はそれをよけ切れず直撃。
「やったな」
長門に発砲するが長門は器用にかわした。
……ここにバカな高校生が二人いる。
しかし、俺は笑っていた。
周りの客はそんな俺たちを迷惑そうな目で見ていたが、大して気にならなかった。
ただ、長門といるのが楽しくて、さっきまでのへこんでいた自分がどこかに消えているようだった。
結局、長門に助けられる形になって、申し訳ない気持ちはあったが、水鉄砲を撃っている長門を見ていると、そんなのどうでも良くなっていた。
──長門ありがとう。
「おっと、弾切れだ」
俺の銃はスカスカと空気を発砲していた。
「私も」
長門も同じように銃を俺に見せる。
「で、この水鉄砲はどうしたんだ?」
「買った」
長門は腕を伸ばし、休憩場の入口の方を指差した。
そこには太陽の光を反射させたサングラスをかけ、白い歯を輝かせたオヤジ
が店番をしている売店があった。
店には水鉄砲のほかに、飲み物、食料などが並べられてあった。
「なるほど……気付かなかった。……って、晴れてるぞ長門!」
店のオヤジのサングラスが光っていることに気付いた俺は、さらにその奥で晴れている空にも気づいた。
「さっきのは通り雨」
「……先に言ってくれよ長門……」
「迂闊」
プール場には遊泳再開を告げるアナウンスが流れ、再び遊泳客はプールへと飛び込んだ。
「よしっ、長門行くぞ」
俺は長門の左手を掴むと、そのまま走り、服のままプールへ長門と飛び込んだ。
『危険ですので着衣での遊泳、及び飛び込みはおやめください』
おわり
以上です。
投下許可、スレ拝借どうもありがとうございました。
191:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りしますsage2009/07/27(月) 15:53:52.06 ID:WYvjaCMfO (4)
長門「……プール、やってない」
キョン「まあ雨だし」
長門「さっきまで晴れてた」
キョン「結果的に涼しくなったし良いんじゃないか?」
長門「…………」
キョン「……泣くなよ」
もしかして尻穴のこれがベース?
乙!
321 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 20:57:08.98 ID:vmvJ526hi
これよんだことあるぞ
自転者の下りとか
>>320 それ書き込んだの携帯の自分ですwww
>>321 ほんとですか?
三時間ほど前に書いたのですが・・・
>>321 原作エンドレスエイトの初日自転車移動シーンのフレーズが入ってるからじゃない?
そうだったのか。
雨+プール+長門ですぐに思い出したぜ。
>>293だけど、俺ごときが追加するべき事はそんなに無かったです…
敢えて言えば、俺も最初のSSがこれくらい書けてればカコヨカッタのに…、と思った。
ああ、もちろん嫉妬ですよぶー
おっと。
今北区保守
今日は涼しかった。
雨ひどかった
只今帰宅。唐揚げ男です。
嬉しいですね。特に泣いてもらえるとは思わなかった。皆さんありがとう。
纏めは、wiki弄ったことありませんが、細かい修正などあるので、自力で頑張ってみます。アドバイス感謝。
といっても、現実生活をなおざりにしてたツケもあるので、 忙しくて無理かもしれませんが。
次があるのかわかりませんが、精進します。酉も空気読めるように気を付けてみます。どーもでしたっ。
唐揚げ乙!
危
333 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/28(火) 00:02:17.18 ID:alGFRWO3O
帰れま10
まとめが重過ぎる
335 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/28(火) 00:41:31.56 ID:alGFRWO3O
とりあえず古泉のキャラソン
キョンと同時発売で出るね
キャラソン売れるのだろうか……
唐揚げ感想
面白かった!GJ!
唐揚げから、なんという大変な事態にw
人形に例えられるのは、長門のことが多いけど、みくるを持ってくるのは新しいと思う。
ここまで不幸なみくるも珍しいし。
みくる、古泉とダークな内面が書かれていたので、長門もあると良かったかも。
これからアニメみるときに、みくると古泉の見る目が変わりそうだw
最後、いまいち世界が救われた理由がわからなかった俺の為に、古泉に解説して欲しかったな。
あと、是非、みくると古泉が救われる続編を書いてほしい!
読んでいてもほとんど違和感の無い文章で、とても初めて書いたとは思えないぜ。
じっくり読み返したいから、まとめに上げてくれると嬉しい。
本当に乙でした。
なんだか、ああして欲しい、こうして欲しいって要望ばかりになってしまった。
反省。
気にしないでくれ……
おやすみなさい
341 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/28(火) 03:21:13.02 ID:alGFRWO3O
ハルヒの裸とはいいものですね
こんな時間に腹減った
まとめにあった古泉と長門がネコ飼うSS消えたのか
あれ好きだったからまた読みたかったなぁ
寝てしまった…って
深夜保守と朝保守しなくても落ちてない(/_;)プリン、人増えてくれたなぁ
よかよか
>>343 ブログ始めたみたいよ。サーチで探してみてくれ。
>>338 唐揚げ男です。読んで頂きありがとうございます。お誉めいただき嬉しい。頑張ってまとめてみます!以下、それぞれにつきまして。
・長門について
結論を言うと、造ろうとしたんですが、未熟で断念、というところです。長門はかなり難しい。
自分は、長門に対して人間的なものや少女のようなイメージをあまり持っていないんです。
やはり長門は宇宙人であり、インターフェースであり、ヒューマノイドであり、その思考方法であっても、我々人間とは全く異なってるはずだろうと。
そうなると、長門視点での独白は、どうしても不自然になってしまう。普段話すような口調で独白させても、まだ人間臭くて、本当にそんな風に考えてるとは思えなくて。
キョンは人間的なものを見出しながら非常に好意的に見ていますが、自分は長門が哲学的ゾンビであってもおかしくないんじゃないか、とさえ思ってしまう。極論ですが。
で、長門視点は諦めまして、それよりか、単純表現の羅列なんだけれど、そこに、長門自身も意識していない、潜在的な感情が現れるように頑張ってみました。
・古みくの見る目が変わりそう
だと嬉しいですねw アニメもそうですが、この話自体読み返してみて、キョンの話を読んでて全然印象が違うってのを狙っていましたので。そんな風に感じてもらえれば幸いです。
・古みくが救われる続編
これから読む人のネタばれになるので詳しくは言えないんですが、キョンにも語らせたように完全なハッピーエンドがあまり受け入れられないといいますか非現実的に感じられて、現実臭いのが書きたいな、という捻くれた性分でしてですね。
十分非現実的なこと書いていてあれですし、それだとドラマも何もないんですけれど。なにかいい感じの構想が降ってきたら頑張ってみます!
ただ、今回一年目の11月を舞台に書きましたが、他の時点でどうなるか、続編かいてみたら面白いかな、なんてぼんやり思います。
・どうして世界が救われたか
ネタばれになるので、避難所の「アナル・プリン臨時避難スレ七」に解説を張っておきます。よろしければ。
避難所確認
おはよう
おはようございます!
351 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/28(火) 09:38:00.95 ID:044Dvx7L0
今日の朝飯はプリン。今日に限って昼ご飯は唐揚げにしようかと思っている。
夏休みです気をつけて!
レモン
早めに
長門「
>>351の食事は栄養バランスが偏っている。もっと野菜を食べるべき」
キョン「だからといってキャベツの千切りオンリーはなぁ…」
>>312 いまさら乙!
雰囲気良いな。
長門との関係気になる。
最後で笑った。
描写が丁寧ですごく好きです
>>347 丁寧な返答感謝!
避難所も見てきた。
意図に気付けなかった部分もあったので、補足を元にまた読み返してみようと思う。
唐揚げ、避難所を見てきた。
深い話なんだなぁ…これ。もっかい読み返してくる。
358 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/28(火) 13:55:27.87 ID:kGjSADPPO
企画もまだ読めてないのに良作な雰囲気みたいだね。
てか今週は試験で暇ないよ!
企画の投票したいから〆切一週間くらい延ばしてくれ!
俺みたいなやつ、いない?
やっと規制解除
ほいさっさ
口内炎痛い
>>358 おれもそうだな。が、とりあえず短編は全部読んで投票してきた。
長編は…もういいや。
まあ、投票なら別にしなくてもいいじゃあない?
暇だったらすればいいのさ。
諦めてコメントページだけでもコメント残してくるのもいいだろうしな。
尻穴、さっき幼馴染が照れ隠しで怒ってる補正をしてきた。
アナル民直球だなw
>>358 奇遇だな、俺もまだ夏休み始まってない上に今週は課題提出と試験が大量にあるぜ
まあぼちぼちがんばろうぜ。これを乗り切ればSS読み放題、書き放題の夏が来る。
投票できずとも、本スレでも感想スレでも気に入ったSSの感想書けば作者さんも喜ぶだろうし。
会長「キミたちの健闘を祈る」
さて、俺も英訳に戻るか…
レポートおわんね
新作・この夏公開!
《エンドレス・レポート》×8
しかし、つくづく感想スレの感想職人の人はすごいな…
今回の企画は作者さんたちを始め、大勢の人のおかげで結構盛り上がったんだと思うけど、
裏のMVPはあの人だと思うわ。コメントがいちいち的確というか、読み込みっぷりがハンパない
>>370 全面的に同意 あの感想レスの後にコメント一気に増えてるし
感想職人の人といえば、以前感想スレにあがってたのを読み直して感想つけてくれてた人はもう戻ってこないのかな
SS書くより感想書く方が難しいぜ……
同じ人じゃね?
あの書き方とか似てる気がするし
おっと
昼間より人が減った……
>>373 あの人は出張で忙しくなるとか言ってたから別の人じゃね
みんな夕食中か
長門「……食べ過ぎた」
周防「とても――満腹」
今日の夕ご飯はシリアルです…あれ?
…プリンにプレーンシリアルをかけて食べると結構いけるw
そして明日の朝ご飯はカレー。どうもおかしい気がしてならない。
カレーといえば、今日の昼に余ってた麻婆ナスをカレーにかけてみたら以外と美味かったな
ナスカレー美味す
カレーのルーはあるから…ちょっとコンビニでナス買ってくる。
これは鍋にぶっ込むだけでおk?
買ってきた。
せめて炒めてからカレールーに入れようかと思っている。
炒めるより素揚げのがはやいし柔らかくなるんじゃね
>>386-387 サンキュ!!レシピの通りに作ってみるよ。
あんまり料理したことないが。
ってことで、またコンビニへ…
セロリとショウガが無かったorz
明日にしよう…w
心なしか人が少ない?…
パソコン規制されたorz
>>391 ここって規制厳しいのか…
PHSのダイヤルアップ使ってPCから書き込んでる俺はここに限って勝ち組か?
今時ダイアルアップってすげぇな。
おかげさまで規制知らずですぞ。
ただ、コンピュータを休止させるごとにIDが変わるのと、動画が自宅では見れないのと…
大学の回線早ぇと思うことしきり。
3.9世代の携帯の発売まだぁ?
早く携帯で100Mbpsを味わってみてェ
まぁこのすれとあんま関係ないけどさ
携帯で100Mbps…64kbpsの俺には夢のような話だ…
古泉 「実に夢のような回線ですね」
キョン「俺とハルヒがキスするぐらいありえない回線だな」
ブロードバンド携帯安くなって欲しい…
7.2M対応携帯だけど900kしか出ねぇ糞田舎だ。
ぶっちゃけ通信速度じゃなくて動作がもっさりしてなけりゃ十分だ。
なるほど…128k対応で60kくらいしか出ない…
SS読めれば十分と思ってみる。
おやすみなさい
>>399 おやすみ〜
そして俺も寝るか…後は頼む…
ISDNから一気に光という田舎があることも忘れないでください…
今現在下りMAXで7kbpsだぜ
携帯回線がどうとかなんか知るかあああ
第4世代携帯になるとさらに通信速度があがるらしい
その頃はスマフォが主流になってるのかねぇ。
UMPCも高機能になってるだろうし。
ちょまー
長門「眠い」
朝倉「深夜ですから」
テスト期間で保守はこんなもんスマン…
407 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/29(水) 05:00:14.29 ID:EafC6N2uO
長門「寝る」
朝倉「あ、じゃあわたしも一緒に」
長門「涼子はあっち」
朝倉「えー!」
長門「…………」
朝倉「わかりましたー……」
そろそろ寝るかな
お休み!
そしておはよう!
おはようございます。
新しい朝です。
佐々木「今日はパリの凱旋門が完成した日だよ、キョン」
佐々木「今日の誕生花はサボテン、花言葉は情熱ですね!」
キョン「ところで、凱旋門って何で作っちまったんだ?大変だっただろあれ」
佐々木「戦士が戦地でとりつかれた悪霊をはらい落とすためのものらしい、くっく」
ハルヒ「今日がいつだなんて、別にそんなこと良いじゃない!プリン食べましょプリン!」
佐々木「さて、問題はだね、涼宮さんと一緒に喫茶店にいるという事実なんだが」
キョン「何か問題か?約束かぶったから一緒に片づけただけだが」
ハルヒ(…あんたねぇ…)
佐々木(…涼宮さん、同情します…)
キョン「ん?二人ともどうしたんだ?深刻な顔して」
佐々木「ところでだね、今日はゴッホがピストル自殺した日だよくっく」
キョン「ってピストル?」
長門「フラグクラッシャーに制裁を」
パン!
終われ
419 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/29(水) 09:45:44.62 ID:7YAhzkGU0
夏で、夏休みです。
投下来い来い、です。
420 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/29(水) 09:49:57.02 ID:7YAhzkGU0
試験落ち…
( i_i)\(^_^)
お昼です
心なしか人が少ないです。
長門「銀杏プリンとドリアンプリンを作ってみた」
朝倉「美味しいことは美味しいけど、部屋中漂う薫りが何とも言えません」
ドリアンと聞いて、果物じゃない方が浮かんでしまった
ドリアン飴はもはや兵器
タイには「モントーン」っていう「におわなっとう」みたいなドリアンがあるらしい。
ハルヒ「有希が困ってるからタイに行くわよ!」
キョン「こんな暑い時期に熱帯などいきたくない…」
暑い…あっつい!
429 :
名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/29(水) 15:26:48.55 ID:GvgMyVZFO
蒸し暑い
部屋の温度33.4度
扇風機だけじゃ暑い……
ハルヒ「ねえ、キョン」
キョン「何だ?」
ハルヒ「暑い」
キョン「だから?」
ハルヒ「なんとかしなさい」
キョン「無理だ」
ハルヒ「…役立たず」
432 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/29(水) 16:49:45.94 ID:Fucsj9QaO
苦いもう一杯
ハルヒ「有希の体は冷たくて気持ち良いわね」
長門「そう」
キョン「ハルヒ、長門の顔が真っ赤じゃないか。もう少し優しく抱きついてやれよ」
ハルヒ「そんなに力入れてないわよ」
長門「(言えない……胸の柔らかい感触に興奮してるなんて言えない……)」
キョン「刃物を見ると寒気がする」
あちゃくら「夕食の準備をしますよー」
長門「満腹」
キミドリ「私の分が残ってません…」
朝倉「毎回米を1升も食べたら満腹になるわよ……」
439 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/29(水) 19:47:56.12 ID:ySGE3QkW0
キミドリ「!?」
長門「…?」
危
ほ
喜緑「……げっぷ」
会長「下品だな喜緑くん」
>>387 のカレー作ってみた。良い感じ。ありがとう!
…料理なんて久しぶりだな…
トマト入りのカレーマジお勧め。
うちの長門さんも絶賛していました。
トマトはみそ汁にしてもうまいぞ
トマトは生が一番
トマトジュースが一番の俺は異端
トマト缶安いし、結構いけます!
実際カレーはトマト缶で作った。
何故かトマトジュースだけは好きになれない。
トマトは普通に食えるのに。
トマトジュースは飲む気にもなれねぇ
453 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/29(水) 23:41:00.26 ID:GvgMyVZFO
古泉はトマトジュース好きそうだよな
>>453 何となく分かる。本人は健康に気を使ってるつもりがいつの間にか偏食になってそうだ。
455 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/30(木) 00:03:40.24 ID:o0m5T/8SO
ぷん太以外でハルヒSSが充実してるまとめサイトってある?
ここだろ。
458 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/30(木) 00:13:41.75 ID:o0m5T/8SO
あぶあぶ
危険
あいもかわらずなかなか書き手さんがこないねぇ
じゃあ何か書くよ。お題くださいな
かんざし
かんざし 把握
465 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: