【新たな出会い】
「喉が渇いたわぁ、ヤクルトを出しなさぁい」
出会ったばかりなのに傲慢な水銀燈
そもそも人形が飲んだりする必要があるのだろうか
カイジは頭をぼりぼりと掻く
「ないわよぉ、そんなものぉ」
水銀燈の口調を真似て拒否する
ヤクルトがないと聞くなり水銀燈は怒り出す
バニッ
机を思い切り叩きカイジを叱咤する
「何なのよぉ!信じられないわぁ!ヤクルトの無い家なんてどこにあるのよぉ!」
しばし沈黙が流れる
カイジは少し呆けた顔をする
「(何言ってるんだコイツは・・・?)」
水銀燈はガミガミとカイジを叱咤する
「大体貴方はおかしいのよぉ!」
おかしいのはお前だ・・・!
といいたくなったがカイジは自重する
水銀燈の説教を聞き流しながらカイジは自分自身に感心する
「(喋る人形にもうなれちまうなんて・・・俺って意外と神経太いかも・・・)」
本当に神経が太いなら不登校にならないと思うが
話を聞いていないのを悟られたのか水銀燈は机の上に体を乗り出す
水銀燈はカイジの殺人的顎をなでる
「人の話はちゃんと聞きなさぁい、お馬鹿さぁん」
お前は人と呼べる存在なのか
これも自重するカイジ
触らぬ神になんとやら・・・というヤツである
とりあえずカイジは水銀燈をなだめる
「まあ落ち着いて話を聞けよ」
「そもそも金がないんだよ・・・」
これは紛れもない事実である
前回アカギにことごとくしぼられてしまったのだ
そりゃあ一応生活費ぐらいはある
しかし自分が使える金・・・いわゆる小遣いはすっからかん、実を言うと生活費も少し削られてしまった
そのことを水銀燈に説明するカイジ
しかし水銀燈は端から信じようとしなかった
「貴方も下手な嘘をつくのねぇ・・・こんな高そうなPCや高そうなTVや色々あるのに貧乏なんて・・・」
水銀燈の言う事はもっともである
カイジの身の回りにあるものは基本的に高級品だ
今まで高レートのギャンブルを乗り越えてきたカイジ
持ち前の強運で宝くじで30万を当てた事だってある
それは新しいPC等で消えてしまったが
「ククク・・・中々めざといじゃないか・・・思ったより馬鹿じゃないな」
「さぁ貴方の嘘は見抜いたわよぉ、さっさとヤクルトを買ってきなさぁい」
急にやってきた呪い人形に何故そこまで偉そうにされなきゃならないのだろうか
カイジは頭をぼりぼりと掻く
カイジは両手を広げて弁明する
この弁明を福本弁明という
福本作品を見返してみよう、皆何か言う時は両手をひろげている
「恥ずかしい話巻き上げられたんだよ・・・初心者に麻雀でな・・・」
そういってカイジは寝転がる
思い出すのも嫌になってくる話だ
何で西洋人形にこんなことを話さねばならんのだろう
しかし水銀燈はそれでも信じようとしない
「おかしいわねぇ、そんなギャンブル音痴がこんなに色んなものを買える程勝ちつづけてきたなんて」
ギャンブル音痴とは聞き捨てならない、これでも強い方だ
カイジは歯軋りをする
「フン・・・お前だってアイツと打てば分かるさ、アイツの悪魔性をな・・・」
それを聞くと水銀燈はクスクスと笑う
カイジは不覚にも可愛いと思ってしまう
「へぇ、中々可愛い顔して笑えるじゃないか」
その言葉を聞いて水銀燈は顔を赤くする
何か言い返してきそうだったがカイジが先に喋って言葉を遮る
「じゃあな、留守番たのむわよぉ」
少し水銀燈の口調を真似てみた、正直こんな事をされると殴りたくなる
しかしこれはどう考えても不自然・・・!
カイジは立ち上がって買い物の支度をする
急に留守番を頼まれた水銀燈は焦り始める
「ちょ、ちょっとぉ、どこいくのよぉ?」
カイジはその質問には答えずに玄関まで歩いていく
水銀燈はチョコチョコとカイジを追いかける
カイジは水銀燈風に返す
「大丈夫よぉ、ただの昼飯の買い物よぉ」
学校を休んだからあまり外には出たくない
それに昼食の食材ならちゃんと買いだめしてある
特に買いに行く必要なんてない
彼の本当の目的は・・・決まっている
水銀燈の欲しがったアレを買いに行くに決まっている
「ケッ・・・いつの間にこんなお人好しになったんだ?俺は・・・」
カイジは独り言をもらす
カイジはまたためいきをつく
若い身空でこんなにためいきばかりついていていいものなのだろうか
カイジは近所のスーパーで例のものを買い求める
水銀燈のために11本入りを3つ
今月の生活費を少し削って買ってあげたのだ
今月は無駄遣いを控えようと心に決めるカイジ
「まあ俺もアイツのパンツ見たし・・・これでチャラだろ・・・そんなもんだろ人形のパンツなんて」
ジャラジャラジャラ
放課後麻雀室に集まる三人
カイジがいないので代わりにそこらへんのヤツを捕まえることにする
しかしアレだけロンロン叫んでた奴等と打ちたくはないだろう
案の定皆が断ってくる
「はぁ・・・カイジ先輩また休みだな」
零はためいきをつく
そりゃあアレだけのことがあったらこうなるのも当然だろう
しかしだからといって不登校になるとは
なんだか悪い事をした気がする
しかし当の本人、カイジを不登校にした本人は一切後ろめたさなど感じていなかった
「俺は気をつかってカイジ先輩の捨て牌でロンしないようにしてたんだけどなぁ」
そう、零は精神が崩壊しかけていたカイジに気をつかって手加減をしていたのだ
しかし天とアカギはそんな気遣い一切なかったようだ
「馬鹿だなお前、そんな事考えていちいち顔赤くしたり青くしたりしてたのか?」
コレ見てる人いるのかな
静かな声で零を諭すアカギ
「相手のご機嫌伺ってたら勝負なんかできない・・・そんなの上司との接待麻雀だけにしときな」
アカギの言う事も強ち間違ってはいない
先輩相手に接待する必要なんてない
勝つか負けるかという戦場
戦場で敵に情けをかける必要なんてない
情けかけるぐらいなら初めから参加しなきゃいい
それがアカギの勝負に対する考えだ
アカギの理を皆は黙って聞いていた
「まあカイジ先輩ならくるでしょう・・・何しろ博打の申し子なんですから・・・ククク」
10 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/29(金) 17:05:56.31 ID:xJUU8h2V0
一応見てるけど、あまり面白くない
少し重くなった空気
天は気の弱そうな男を発見する
笑顔で気の弱そうな男を勧誘する
「まあ一緒に打ってくれや、一呼吸程度でいいからよ」
バニッバニッ
天は気の弱そうな男の背中を軽く叩く
「あの・・・一呼吸と言いますと?」
気の弱そうな男は見かけどおり気が弱いようだ
恐る恐るといった感じで天に聞いた
天は満面の笑みで答える
「まあ10半荘や20半荘ぐらい・・・かな?」
それを聞いて男は泣きそうな顔になる
これが一呼吸なら深呼吸はどうなるのだろうか
男は泣きそうな顔だったが断るに断れず強制的に入れられた
「うっ・・・うっ・・・どうして・・・どうして僕が・・・」
「あ、貴方天才よぉ!」
この世界ではヤクルトを買ってきただけで天才らしい
天才も安くなったものだ
「しかし人形がヤクルト飲むって・・・飲んだ後はどこにいくんだ?」
原作でトイレにいく描写などはなかった気がする
たまる一方ではないだろうか
「飲んだら出す、それが摂理でしょぉ?」
*原作とは違ってちゃんとトイレや風呂に行きます
「まあそれはそれとしよう、水銀燈」
カイジは急に真面目な顔になる
突然のことに水銀燈はポカンとする
「な、なによぉ」
真顔で見つめられた水銀燈は顔を赤くする
カイジは手を差し伸べて水銀燈に言う
「これからよろしくな」
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/29(金) 17:08:48.74 ID:8JwXrEchO
や
「ロン・・・リーチ・・・裏3・・・満貫」
難なくこの半荘もトップを取るアカギ
本当に初心者なのかと疑問に思う
リーチのみの手が満貫になったらさすがに殴りたくなる
半荘3回で涙を流す気の弱そうな男
一呼吸を終えるまでにこの男の金はもつのだろうか
男はやめたくてもやめると言い出す勇気が出ずに困っている
そこに・・・
ギィ
アカギは椅子から立ち上がる
「俺はこの辺で・・・」
一呼吸を終えない間にアカギから戦線離脱をする
垂涎の勝負終了・・・!
男は嬉しそうに失礼する
「やっぱり虐めるならカイジ先輩じゃないと・・・」
何だ?この胸にくるぬくもりのようなものは?誰かがここにいるだけで嬉しい・・・!
アカギはさっさと帰路につく
彼もまたうんざりしていた
この燃えない勝負に
アカギは先程手に入れた金で缶コーヒーを一本買う
コイツは生計に困らないのではないだろうか
コーヒーを飲み終える前に家につく
無意識のうちに早歩きになっていたらしい
アカギは自宅の郵便受けをチェックする
ヒラッ
何やら紙が落ちる
アカギはゆっくりとそれを拾い上げる
そして文面を無意識のうちに読み上げる
「巻きやがれですぅ・・・?」
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/29(金) 17:11:33.64 ID:B0wQ/1/C0
ho
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/29(金) 17:11:47.86 ID:xJUU8h2V0
翠の子か
アカギはその紙で不恰好な紙飛行機を折る
ヒュッ
家の中で飛ばすが上手くとばない
一度ぐしゃぐしゃにしたのが悪かったのだろうか
ゲシッ
紙飛行機を取りに行こうとすると何かを蹴ってしまう
「・・・?」
そこにあったのは高級そうな鞄だ
ガチャ
アカギは吸いつけられるように鞄を開ける
「・・・?」
そこにあったのは人形
緑のドレスに茶色い髪
何となく気品がただよっている
「ふぅん・・・結構いい人形だ・・・ヤフオクに出すか」
めざといアカギはすぐにネジを発見する
勘の良いアカギはネジの穴まで発見してしまう
巻くべきだと直感したアカギ
キリッキリッコリッ
アカギは軽くニ、三回巻いてからネジを鞄に戻す
「・・・」
パチッ
人形が突然目を開ける
しかし悪魔アカギは驚いたりしない
見つめあう人形とアカギ
しばし沈黙が続く
先に痺れをきらしたのは人形の方だ
「な、なんですかぁ?もうちょっと驚きやがれですぅ!」
何とまあ乱暴な言葉遣いだろうか
見た目は気品あふれるのだが性格は性悪
性格の捻じ曲がった餓鬼が無理やり上品ぶってる感じだ
「ネジを巻いたのはお前ですかぁ?」
人形は首をかしげる
アカギ以外に誰がいるのだろうか
アカギは黙って首肯する
会話はそれっきりで沈黙が場をねじ伏せる
この空気はアレに似ている
そう、つまらないギャグを言って滑った時のような空気
「(な、何ですか?この気まずい空気は?)」
「やいトンガリ人間!さっさと名乗るですぅ!」
誰がトンガリ人間だ、と心の中で突っ込むアカギ
アカギは人形の顎をクイッとあげる
「アカギ、アカギしげるだ・・・」
アカギの据わった目に人形はビクッとする
今まで見たことがない
この状況で驚きもせずに冷静でいられた人間なんて
それ以前にここまで顎のとがった人間など見たことがない
「す、翠星石ですぅ・・・」
自信なさげに名乗る翠星石
翠星石はこの今まで出くわした事の無いタイプの人間に手間取っている
「翠星石か・・・綺麗な名だな」
その時のアカギの笑顔は悪党面だったと翠星石は語る
「し、しげる!さっさと紅茶を入れるですぅ!早くしろです!」
下の名前で呼ばれるのは何だか違和感というか歯痒い感じがする
しかし名字で呼んでくれなんて言えない
すぐなれるだろうとアカギは別段気にしなかった
アカギは無言で紅茶を入れに行く
ここまで無口な人間は見たことがない翠星石
「紅茶を入れるのはあんまり得意じゃない・・・そこは了承してくれ」
そういってアカギは翠星石に紅茶をだす
意外にも謙遜するタイプのようだ
「ま、まずかったら承知しねぇですよ」
そういって翠星石は紅茶を飲む
人形が飲食していいのかとアカギは疑問に思う
しかしそんな突込みは野暮だと思い考えない事にする
翠星石は意外と美味しい紅茶にちょっと戸惑いながら決意を固める
「本題に入るですよ」
「かくかくしかじか・・・ってわけですぅ」
説明がそこまで上手くない翠星石だがアカギ相手にはこれで十分だったらしくアカギは理解しているようだ
「なるほどね・・・ククク・・・俺の力を使うか・・・とっぽいな」
ここまで不気味な笑い方をするヤツもそうそういないと思いながら翠星石は答えを待った
断られるのが関の山だとわかっていたがそれでも心のどこかで期待している
自分に協力してくれる事を・・・
「アリスゲームか、なるほど・・・ククク・・・面白そうだ」
今の説明で面白そうだと思ったアカギに少し引く翠星石
少し戸惑いながらも聞いてみる
「で、こ、答えはどうなんですか?」
アカギは首をかしげる
「何の答えだ?」
「だ、だから契約するかどうか・・・」
アカギは翠星石の手を掴む
「何だそんなことか・・・薬指に口づけだな?」
彼にとってこの戦いは余興のようなものだ
いい暇つぶしになるとアカギは心なしか嬉しそうだった
「ほ、本当にいいんですか?」
今更ダメとか言われても困るが一応聞いておく
しかしここまですんなり契約されては少し拍子抜けだ
アカギは翠星石の頭を雑に撫でる
「よろしくな・・・ククク・・・」
この悪党面の笑顔に興味をそそられる翠星石
不覚にもドキッとしてしまう
翠星石は顔を赤くしてつぶやく
「こ、こっちこそよろしくしてやるですぅ」
アカギは自分の分の紅茶に手をつける
「ククク・・・アリスゲームか・・・こりゃ楽しめそうだ・・・」
新たな出会い編 完
次の話入りたいんですけど見てる人どれぐらいいますか?
あんまりいないみたいですけど
需要はありますか?
26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/29(金) 17:32:56.70 ID:Cv+JLHSfO
支援
とりあえず書き溜めしてる分は全部書いちゃっていいですか?
無意味だとか目障りだと思う人が多数いるようならやめますが
28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/29(金) 17:38:25.19 ID:MAbEsdKS0
C
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/29(金) 17:38:37.12 ID:1/+AnLEL0
頑張れ。見てるよ
30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/29(金) 17:39:41.96 ID:MAbEsdKS0
皆の優しさに圧倒的感謝・・・!
目から流れる一条の涙
というのは大袈裟ですが
駄文ですがご了承ください
【似た者同士】
チュンチュン
小鳥のさえずりが響き渡る
朝の陽射し、小鳥のさえずり
この二つの符号が意味するのは二つ・・・!
新たな朝・・・!
ユサユサ
まだ気持ちよく眠っているカイジを揺する水銀燈
「さっさとおきなさぁい」
カイジはうなりながら逆方向に転がる
「後五分・・・と三時間・・・」
そういって布団にもぐる
全くおきようとしないカイジに業を煮やした水銀燈
部屋の端から端を行ったり来たりしながら妙案を考えていた
「仕方ないわねぇ」
ガバッ
水銀燈は勢い良く布団をめくる
すると必然的にカイジの顔が現れる
カイジの寝顔を見てから水銀燈はニィッと笑う
パチニ
カイジの頬を勢いよくビンタする
「あひゃ?!」
カイジは目を覚ます
視界がぼぉ〜っとするが叩かれたせいではなかろう
カイジは目をこすって水銀燈の顔を見る
「何だ夢か・・・」
そういってもう一度布団をかぶる
どうやらまだ目が覚めていないようだ、もう一発いこうかと水銀燈は考える
ちょっとやそっとじゃおきそうにないカイジ、そもそも時間が時間である
「さすがに5時は早すぎたかしらぁ?」
いつもより早く目が覚めてしまった水銀燈
二度寝するにできずカイジに相手をしてもらうと奮闘中だ
「さっさと起きなさぁい、この寝ぼすけさぁん」
ユサユサとカイジを揺する
すると効果があったのかカイジにも反応が見られる
「う〜〜ん・・・やめろ・・・死にたくない・・・やめろ・・・やめ・・・うわ・・・何を・・・」
どんな夢を見ているのだろうか、水銀燈は少し引いてしまう
水銀燈はキョロキョロとあたりを見渡す
目に入ったのはカイジの机の下にある箱だ
あそこに何かあると水銀燈は直感する
箱を引きずり出して中身を出す
ごまだれ〜〜〜♪
今のでゼルダの伝説の宝箱を開ける音が脳内再生された人は挙手してほしい
中にあったのはサイコロや麻雀牌、トランプや人生ゲームなど色々と玩具がある
「あらぁ?たくさん遊び道具があるじゃなぁい」
トランプを片手にカイジを起こす作業に戻る水銀燈
これでカイジと遊びたいらしい
そんな理由で5時にたたき起こされるカイジは可哀想だが羨ましい
水銀燈はまず布団からカイジを追い出す方法を考えた
雑巾を絞るように考え尽くす
その時水銀燈に画期的閃き・・・!
画期的は画期的だが実用性は感じられない
寒いから布団にもぐる=暑くすれば出てくる
アホの子の発想・・・!
「そうと決まればこの部屋を暖めるわぁ」
扇風機のような暖房器具を発見する
扇風機のプロペラをとったような感じだ
スイッチを入れると熱風が出てくるという代物だ
続いてエアコン
極限まで暑くする
続いてもう一つ大きな布団をかける
これはたまらない・・・!すぐにでも出たくなる・・・!
しかし決定打にかける気がした水銀燈
そんな水銀燈に画期的閃き・・・!
「そうだわぁ、私も一緒に入ればいいのよぉ!そうすればもっと暑くなるわぁ」
ROMってるにしろ誰も書き込まないと何か不安になってくるね
カイジの布団に忍び入る水銀燈
まだ起きないカイジもカイジである
水銀燈は布団に潜り込んでカイジに抱きつく
「あぁ・・・暑いわ・・・もうだめぇ」
考案者の水銀燈が早くもダウンしてしまう
水銀燈はせっせと布団から這い出る
「難しいわねぇ・・・次はどうしようかしらぁ」
水銀燈は顎に手を当てて考え込む
「頼むからもう何もしないでくれ」
不意にカイジに声をかけられて水銀燈はビクッとする
どうやら今ので起きたらしい
ここまですればそりゃ起きてしまうだろう
カイジはだるそうに暖房器具の電源を切る
「何やってんだよ・・・こんなに早く起こしやがって・・・」
カイジは大欠伸をする
できればもう一眠りしたいところだがそれは無理だと予感していた
それが許されるような空気じゃないというのは分かっていた
水銀燈はやっと起きてくれたカイジに嬉しそうな顔で飛びつく
「やっと起きたわねぇこのダメ人間!暇を持て余してるだろうから遊んであげるわぁ、感謝しなさぁい」
不安なら書き込もう
カイジは水銀燈の態度を見て全てを悟る
水銀燈はいつもより早く起きてしまった
二度寝しようとしたができなかった
暇だからカイジに遊んで欲しいと思いカイジを起こすために暖房器具をつけた
右手にあるトランプや荒らされた玩具箱が全てを語っている
大体暇を持て余してるとか何とか言っているが寝ているのに暇も何もないだろう
健気な水銀燈に対して怒る気になれないカイジ
ここは一つ水銀燈に気を使ってやることにする
「そうか、じゃあちょっと遊んでくれよ」
41 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/29(金) 17:56:10.95 ID:aPTZyge8O
俺も見てる
>>39 圧倒的感謝・・・!
ぬくもり・・・これぞぬくもり・・・!
不安がどこかに吹っ飛ぶ・・・!
カイジはそういってティッシュを手にとる
別にやらしい事をするわけじゃない、鼻をかむだけだ
カイジは鼻をかんだティッシュを捨てようとゴミ箱を見た時少し呆然とする
大量のヤクルトの容器・・・!
中身は勿論カラだ、カラじゃなけりゃ殴っている
「おいおい・・・いくらなんでも飲みすぎだろう」
>>41 1レス1レスがまるで希望・・・!
圧倒的感謝・・・!
カイジはためいきをつく
最近ためいきばかりなので注意しようと心がけながら水銀燈を見る
水銀燈は顔を赤くして何か弁明している
カイジはそれを無視してトイレに行く
カイジはトイレに続く廊下を歩きながらつぶやく
「3袋買っておいて正解だったな・・・2日で1袋とは中々やるな・・・今日も買いに行くか・・・」
トイレから戻ると水銀燈が申し訳なさそうな顔をしている
ヤクルトぐらいで何罪悪感を感じてるのだろうか
「ごめんなさぁい・・・」
水銀燈はか細い声で謝る
何もそこまで反省しなくてもいいだろう
そこまでされると何かこっちが悪い事をしている気になってくる
カイジは焦りながらも笑顔をつくる
「おいおい何て顔してんだよ、お前が飲むために買ったんだから別に気に病む事はねえよ」
これは嘘ではない
水銀燈のために買ってきたものだからたくさん飲む事は別に悪くない
「ただ飲みすぎってのも体にあんまりいいと思わないしな、まあ一日3本ぐらいにしとこうな」
ちゃんと見てるぞ応援してる
さすがに2日で11本は飲みすぎだ
それだけは言っておく開示
別に怒っていないカイジを見て水銀燈は安堵する
いい人間に拾われたとつくづく思う
どこまでもお人好しな男
それが伊藤カイジ・・・!
「さてと・・・何にする?トランプ?花札?麻雀?」
箱をあさるカイジ、するとなにやら見つけた様子
カイジが取り出したのはUNOだ
「これも賭ける物が大きければ震えるほど面白いぞ・・・」
>>45 言葉にできないほどの圧倒的感謝・・・!
水銀燈は嬉しそうにトランプを取り出す
この顔を見ていると何か微笑ましく思える
「ポーカー?ブラックジャック?それともババ抜き?」
水銀燈に選択権を与えるカイジ
しかし二人でトランプというのもどうかと思う
大富豪なんて相手の手札が全てわかってしまうので面白みに欠ける
ポーカーは何かをかければ面白いかもしれない
「そうねぇ・・・じゃあシンプルにババ抜きにしなぁい?」
それでいいとカイジは肯定する
内心じゃポーカーが良かったと思っているのは秘密だ
二人でババ抜きというのはあまり面白いと思わない
いや、二人じゃなくともババ抜き自体そんなに面白い物じゃないと思う
が・・・
本当にそうか?
水銀燈と二人でやったらそれなりに面白いのでは?
どこまでポーカーフェイスを装えるか
これは凄く見ものである
「フフッ・・・公立カステール・・・じゃなくて凍りつかせやるよ」
どこをどうかんだのか知らないがカイジは勝つ自信があった
今まで勝利を収めてきた自分がこんなアホの子に負けるはずがないという確信が
配られたカードを見て水銀燈は嘆く
「あらぁ、最初からババなんて幸先が悪いわぁ」
ババを持っているということをばらせるのは二人だからである
二人なら言わずともどちらがババを持っているか分かる
そんな水銀燈に対してカイジはつぶやくように言う
「ババだからな・・・そりゃババもくるわ」
この静けた部屋じゃ小声も無意味、丸聞こえである
水銀燈は12本目のカラのヤクルトの容器を投げつける
カイジが許可してくれてるとはいえもう少し遠慮してもよさそうなのだが
「おいおい、ちょっと中身残ってたぞ」
カイジは顔についてしまったヤクルトをぬぐう
勝負が始まる前にカイジは悪戯っぽい笑顔で水銀燈に提案する
「普通にやっても面白くないよな?負けたらバツゲームにしないか?」
「しげる!さっさと起きるです!」
翠星石はアカギを揺さぶって起こそうとする
しかし一向に起きる気配がない
無理もないだろう、まだ午前五時である
こんな時間に起きる物好きも中々いない
「こうなったら・・・」
翠星石は黒い笑みを浮かべる
性悪という形容がぴったりである
翠星石は思い切り高く飛ぶ
そしてアカギにプレス・・・
するはずが・・・
ドスッ
アカギは寝返りで翠星石のヒップドロップをかわす
異端の感性・・・! 眠っていようが敏感・・・!
「むぅ・・・ホントは起きてるんじゃないですか?」
「あぁ〜また負けちゃったわぁ」
水銀燈は残ったババを放り投げて寝転がる
煮るなり焼くなりしろといわんばかりに両手を広げて寝転がっている
「さぁきっちりと受けてもらうぜ、四本目」
カイジは手に持っている洗濯バサミをカチカチする
水銀燈は覚悟を決めたかのように目を思い切りつぶって動かない
既に頬に三つ洗濯バサミがついている
「じゃあ・・・次はまぶたでもいくか」
覚悟を決めていた水銀燈もこの一言で覚悟が崩れる
水銀燈は目をぱっちりと開いて飛び起きる
「ハハッ、冗談だってば」
そういって水銀燈を抱き寄せて頭に手を置いて顔を固定
水銀燈は目を思い切りつぶる
カイジはフフッと短く笑い洗濯バサミを水銀燈の顔の前にもってくる
「体の一部だったらどこでもいいんだよな?」
52 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/29(金) 18:10:23.78 ID:DAnBgjfm0
アリスゲームと聞いて・・・・
すぐある予感が走った・・・・
この勝負運否天賦じゃない・・・・・・
おそらくは・・・・・・愚図が堕ちていく・・・・・
勝つのは 智略に走り
他人を出し抜ける者・・・・・・!
もうすぐ飯なので加速します
「後でもめるのはいやだから確認するぞ、体の一部だったらどこでもいいんだよな?」
カイジは洗濯バサミをつける前にルールを確認する
この悪魔っぽい声に水銀燈はいっそう強く目をつぶる
「アンタが決めたルールじゃなぁい、早くしなさぁいこのお馬鹿さぁん!手加減は無用よぉ!」
カイジは胸のあたりを触る
「この辺か?それともこの辺か?」
水銀燈は目を思い切りつぶり歯を噛締める
「さ、さ、さ、さっさとしなさぁい、この変態人間!」
「イーヒッヒ、これでどうですかぁ?ヒヒヒ」
翠星石は性悪満開の笑みでアカギに近づく
右手に持っているのは油性マジック
寝ているアカギに落書きするなど造作もない
そう思っていたが・・・
「しげる〜カッコよくしてやるですよぉ、ヒヒヒ」
そう言って顔を落書きしようとしたその刹那
ピンッ
「あたっ」
55 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/29(金) 18:15:39.42 ID:MAbEsdKS0
なんか文章に透明感があるな
今まで何本書いた事あるの?
落書きをしようとした翠星石はデコピンをくらう
翠星石はデコをさすりながら涙目でアカギに怒鳴りつける
「ふ、不意討ちなんて卑怯ですぅ!」
アカギは体を起こしてあぐらをかく
そしていつもの奇妙な笑い方をする
「ククク・・・人のことを言えるかな・・・」
翠星石は言葉につまる
言い返すことができない
アカギの言う事は正論
言い返せというのが無理な話だ
言い返すことができない翠星石は話をそらす
「さ、さっさと着替えるですぅ!」
「遠慮は無用か・・・フフッ・・・じゃあ遠慮なくいくぜ」
カイジがそういうと水銀燈は更に目を強くつぶる、カイジは人を煽る才能があるのではないだろうか
洗濯バサミが水銀燈をはさむ
痛みがしない水銀燈は不審に思いつつも恐る恐る目を開ける
「体の一部なら髪でもいいよな?」
そういわれて水銀燈は自分の髪を見る、洗濯バサミは顔ではなく髪についている
道理で痛くないわけである
「まあ髪は女の命っていうし・・・遠慮なくいかせてもらったぜ」
これがカイジなりの気遣いだ
実をいうと水銀燈は洗濯バサミをつけるたびに涙目になっていた
しかし意地っ張りの水銀燈は【つけない】という選択肢を認めてくれない
それなら痛くないように髪につけてやる
これは一切ルールに反していない
合法ながらも優しいというのがカイジ・・・異端のお人好し・・・!
「こ、このお馬鹿さぁん、髪に洗濯バサミをつけた罪は重いわぁ」
>>55 覚えてません 今まで食べたパンの数がなんたらってのと同じです
改行に限界があるから少し雑になるのは勘弁です
水銀燈は顔についている洗濯バサミを全て取り玩具箱をあさる
カイジをを倒すには何がうってつけか探す
カイジ的には二度寝したい気分だ
しかし水銀燈の真面目な顔を見ていると寝かしてくれなどと言えるわけがない
「あらぁ?なぁにこれぇ?」
水銀燈はダンボールから大きな箱を取り出す
箱にはダブルクインテットと書いてある
「ああ、それは将棋やらチェスやら10種類のボードゲームが入ってるヤツだよ」
今なら1980円のお買い得品
水銀燈はそれを聞いてニヤリとする
1980円と聞いてニヤリとしたわけではない、ボードゲームと聞いてだ
水銀燈はボードゲームにただならぬ自信があった
「それならリバーシ(オセロ)にしましょう」
水銀燈が提案したのはリバーシ
最後の最後までわからない逆転勝負
水銀燈は事リバーシにいたっては自信があった
見誤る・・・!
カイジ相手に「逆転」を趣旨とした勝負がどれほど危険か・・・という事を見誤る
カイジは箱から何かを取り出し勝負を受ける
「いいぜ・・・負けたほうはコレでどうだ?」
カイジの取り出したのはフグのストラップだ
水銀燈にフグのストラップを渡す
「なぁにこれぇ?」
カイジは笑いをこらえながら水銀燈にいう
「そこに、す、スイッチがあるから入れてみな」
少し笑ってしまったが水銀燈には気付かれていない
水銀燈はスイッチを見つけるとスイッチを押す
ビリッ
「っ!」
水銀燈に電流走る・・・!
水銀燈は思わずフグのストラップを放してしまう
「どうだ?負けたらコレを2秒間ってのは」
軽い電流の走るフグのストラップ
何故にフグなのだろうか
カイジはククッと短く笑う
水銀燈は電流の不意討ちに怒る
失態を晒してしまったためかヤケになってしまう
2秒という提案を受け入れようとしない水銀燈
足りない・・・2秒じゃ・・・
水銀燈は手を開いてカイジに突き出す
「望むところよぉ!2秒なんて手ぬるいわぁ、5秒よ5秒!」
ざわ・・・ざわ・・・
水銀燈無法の倍プッシュ
正確に言うと2,5倍プッシュだ
無法の5秒・・・!
「オイオイ、それはさすがに・・・」
カイジはさすがにそれだけは呑めなかった
5秒間これを握るのは正直言ってきつい
せいぜい1〜3秒ぐらいだろう
勝負を受けようとしないカイジを水銀燈は煽る
「へぇ勝つ自信がないんだぁ」
無論水銀燈もこの条件を受けるのは厳しかった
しかしそれはカイジも同じ・・・!圧倒的に同じ・・・!
それなら無茶な条件でカイジをおろしてしまえばいい
「違う、勘違いするなよ、負けるのが怖いんじゃない、死ぬのが怖いんじゃない、無意味な死はゴメンだといってるんだ」
カイジは言い訳モードに入る
「そりゃ大局的に見たら俺が勝つ・・・しかしどんなに低い確率でも0ではない」
必死すぎるカイジを見て水銀燈は呆れ返る
情けない物を見るような目で見られていることに気付いたカイジは言い訳をやめる
カイジも水銀燈と同様にヤケになる
「フンッ、いいだろ受けてやるよ・・・5秒勝負・・・!」
64 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/29(金) 18:28:00.72 ID:MAbEsdKS0
「キ〜〜〜!また負けたですぅ!」
翠星石はトランプを投げ出す、もうちょっと丁寧に扱ってほしいものだ
ポーカーで時間を潰そうとしたのだがことごとく負けている翠星石
勝ったときに限ってベットが低い
あの時もう少し張っていれば・・・というギャンブルをするにあたって陥りやすい思考に陥っている
「さっさとお茶を入れてきやがれです!」
負けた翠星石は不機嫌そうにトランプをしまう
アカギがお茶を入れている間に部屋をあさる翠星石、こういう友達はたまにいる
翠星石はベッドの下の引き出しを開ける
「何ですかコレ?」
>>64 そのレスに圧倒的至福・・・!
翠星石が見つけたのは黒い鞄のようなものだ
形は長方形、結構分厚い
翠星石は持ち上げようとしたが意外と重い
「ん〜〜〜重いですぅ・・・」
翠星石はケースをやっとの事で引き出しからだす
ふぅ・・・と息をつきながら足で引き出しをしめる、手でしめないところが翠星石らしい
ボタンのようなものがあったのでそれを外す、勝手にこんなことしていいのだろうか
鞄のようなものを開くとそこにあったのは変な絵の描かれたタイルのようなものだ
「これは何ですか・・・?」
律義に紅茶を持ってくるアカギ
こんな小さな人形に顎で使われているのもどうかと思う
「しげる、これなんですかぁ?」
アカギは紅茶を机に置いてからあぐらをかく
勝手にあさるなよと心の中で叱咤してから答えてやる
「ああ・・・これは麻雀牌だ」
麻雀牌というのは文字通り麻雀の牌だ、そのまんまとか言わない
144枚の牌と点棒、起親マークやサイコロが入っている
そりゃあ重いわけだ
「麻雀牌・・・?」
どうやら名前すら聞いた事すらないらしい
翠星石には優しいアカギは簡潔に説明してやる
簡潔すぎる説明だが一応理解したらしい
「その麻雀っていう遊びをする時に使うんですね?」
アカギは小さく頷く
翠星石はまじまじと麻雀牌を見つめる
どうやら興味がわいたらしい
小さな子供が新しいおもちゃをみるような目だ
目を輝かせてアカギに頼む
「しげる!麻雀ってヤツを翠星石に教えるです!」
「ね、ねぇカイジ?本当にこれやらなきゃいけないのぉ?」
水銀燈は脅えた声でカイジに聞く
お察しの通り水銀燈は見事に負けた
序盤は圧倒的優位に立っていたが中盤から後半にかけてカイジが逆転劇を繰り広げたのだ
水銀燈はフグのストラップを恐る恐る手にとる
目をつぶり深呼吸をして覚悟を決めようとする水銀燈
「別にやらなくてもいいって」
カイジは水銀燈からフグのストラップを取り上げる
カイジの好意を素直にうけとれない水銀燈は赤面しながらもカイジを叱咤する
「こ、このお・・・」
「お馬鹿さぁんってか?」
カイジ無法の先取り・・・!
今言わんとしたセリフを奪われた水銀燈は戸惑う
「しかし水銀燈は序盤の攻めが凄いな」
何故かやらしく聞こえるのはどうしてだろう
しかしオセロでは序盤の攻めがどうこうよりも中盤以降が肝心である
最初の譲歩は毒針・・・! 譲歩という地雷原・・・!
「じゃあな、俺は後一時間ぐらいで学校だから寝るわ」
そう言ってカイジはベッドに戻る
「・・・?不登校になったんじゃなかったのぉ?」
カイジは返事をしようとしない
水銀燈は膨れて鞄に入り寝た
カイジは鞄が閉まる音を聞いてから体を起こし鞄を見つめる
「ありがとよ水銀燈、お前と話してたら学校に行く勇気が出たよ」
小さくそう言い学校に行く準備をする
教科書を鞄につめてから欠伸をする
「もう寝る時間もないけどまぁ横になるだけなろうか」
そういってカイジは横になる
鞄の中で水銀燈はつぶやく
「何よぉ・・・お礼なら面と向かって言いなさいよぉ」
__________________________
「まあ暇だしいいだろう」
アカギはそういい雀卓をもってくる
全自動はもっていないらしく手積みのヤツだ
「お前の頭でも理解できるように教えてやるよ」
そういってアカギは牌を全て表向けに出す
「お前の頭ってのは余計ですぅ!」
似た者同士編 完
【アカギの麻雀講座 基本編】
注意書き
この話はアカギがひたすら翠星石に麻雀を教える話です
麻雀のルールを知っている人やそういった講座に興味がない人にとっては面白くないかもしれません
説明が下手な上に文章なのでわかりづらいです
その点はご了承ください
73 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/29(金) 18:48:00.65 ID:MAbEsdKS0
C
麻雀講座編は食事をすませてからにします
圧倒的空腹・・・!
食事前に圧倒的保守
76 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/29(金) 19:06:23.46 ID:MAbEsdKS0
C
アカギの膝の上で翠星石は説明を聞いている
「まずは牌の種類から説明してやるか」
アカギは萬子を卓の真ん中にもってくる
「これはマンズと呼ばれる種類の牌だ」
漢数字に萬という字が書いてある
「1〜9まであるのがわかるな?」
「それぐらいわかるですぅ」
アカギは確認を終えると仕切りなおす
「説明の順序が悪かったな」
アカギはどういう順序で教えるか考えているようだ
しばし考えた末説明を再開する
「まず牌には大きくわけて二種類ある、お前でも覚えられるだろう」
一言多いアカギにイラッとしながらも説明をきく翠星石
「数牌(スーハイ)と字牌(じはい・ツーパイ)にわかれている、どっちが数でどっちが字かはわかるな?」
「ば、馬鹿にするなですぅ!」
そういって翠星石はマンズを一つこっちにもってくる
ついでに近くにある他の二種類の牌も持ってくる
「この萬って書いてあるヤツと竹の絵が描いてあるヤツと丸の絵が描いてあるのが数ですぅ、それ以外は全て字ですぅ」
翠星石は何も描いていない無地の牌を指差す
「この何も描いてないのは・・・予備か何かですか?」
「この萬というのがさっき説明したマンズ、竹がソーズ、丸がピンズだ」
翠星石を無視してアカギは説明を続ける
アカギは紙になにやら書いている
漢字で書くと萬子(マンズ)索子(ソーズ)筒子(ピンズ)
紙に書いてもらった漢字を見て翠星石はゆっくりと言う
「マンズはマンコとかいて・・・」
途中まで言ってからしまったという顔をする
恐る恐る振り返ってアカギの反応を見る
アカギは愛想のない無表情
聞いていたかどうかも怪しい感じだ
翠星石は笑って誤魔化す
「数字にはそれぞれ独特読み方がある」
「(笑って誤魔化したら無視してくれたですぅ、ラッキー)」
アカギの気遣いに翠星石は安堵する
しかし忘れてはいけない・・・!
アカギは悪魔・・・ピカロ・・・!
「マンズはマンズだからな」
「っ!」
前よりは見られるようになったな
思うに、描写に力を入れるようになったからだろう
しかし相も変わらず銀様である必要を感じない
他のゴミキャラでやってほしかったというのが本当のところ
1(イー)2(リャン)3(サン)4(スー)5(ウー)6(ロー、リュー)7(チー)8(パー)9(キュー、チュー)
「だから“マンズ”の1はイーマン(イーワン)と言う」
ご丁寧な説明をしてくれるアカギ
しかし説明の仕方が気に入らない翠星石は怒る
「強調するなですぅ!」
ドスッ
翠星石はアカギに肘討ちをかます
「・・・じゃあ翠星石、この8はなんていう?」
ソーズの8を指差して言う
答えはパーソーだ
しかしソーズの8というのはわかりづらい
「なんかMとWをくっつけた感じですね」
>>81 そりゃどうも 銀様をこんな役回りにしてすみませんね
ソーズの8をパッと見でわかる人もそう多くはないのではないだろうか
初心者にそんな事を聞くのは酷い話だ
おそらく肘討ちを根にもっているのだろう
「えっと・・・これは・・・1・・・2・・・」
竹の数を律義に数えだす翠星石
アカギは更に意地悪をする
「ククク・・・遅い、時間切れだ・・・」
「おい、そろそろ説明続けるぞ・・・聞いてるのか?」
「ふ〜んだ」
翠星石はすっかりふくれてしまっていた
すっかりそっぽを向いてしまっている
「膝の上でむくれられてもな・・・ククク・・・」
そっぽを向いている翠星石に困るどころか逆に煽るアカギ
やはり悪魔・・・!
翠星石はむくれながらも話をきく
「字牌には大きくわけて二種類がある、風牌(かぜはい)と三元牌(さんげんはい)にな」
アカギが指差したのは東西南北の牌だ
「これが風牌だ、東(トン)南(ナン)西(シャー)北(ペイ)と読む」
翠星石は小声でリピートしている
トンナンシャーペートンナンシャーペーとブツブツ聞こえてくるがアカギは無視して続ける
次に指差したのは三種類の牌だ
無地の牌、旧文字の緑色の發、赤色の中
「これが三元牌だ、白(ハク、パイパン)發(ハツ)中(チュン)と読む、ちなみに同じ牌は全て4枚ずつある」
アカギはまとめに入った
@大きくわけて数牌(スーハイ)と字牌(ツーパイ)の二種類がある
A数牌にはマンズ、ソーズ、ピンズがある
B字牌には風牌と三元牌がある
C同じ牌は4枚ずつある←ここ重要
ちょっとPCを爺に占領されます
少々お待ちを
この言い草www
見上げたもんだな
頑張っちゃった頑張った我々ちゃんぽん即リーわーいわーい
あれ?水銀燈が麻雀を覚えるようです の人?
おいついた
党員さん今日もお元気そうで何よりです
___ お前みたいなゴミが翠星石の姉のはずないですぅ!
く/',二二ヽ> 翠星石の姉は水銀燈一人だけですぅ!!
|l |ノノイハ))
|l |リ゚∀゚ノl| バリバリバリバリバリ ,∵;,'゚; ̄`ヽ
ノl/l_介」 Lr○ュ"_ l_ ___,.,;:''''""`'';;;...,, - ̄‐― _,';;ノ '\@
ト--l∪r=tl[((三三((三((=(;;'', '',.:;,,,. '" .,. .,,..; "'`,.,, ‐― ,';;,,';.゚'Д゚ノ かしらー!
ヒ[冊冊冊ツヽ ̄ ̄!! ̄; ̄ll ̄||'':;:,.. ,...;:''" - ̄‐― ;;';kOi∞iミつ
ミく二二二〉ミ (,,( ),,)
じ'ノ'
___ #ミ まだ生きてるですか?
く/',二二ヽ># さっさと息の根を止めやがれですぅ!
|l |ノノイハ)) ミ
|l |リ ゚ヮ゚ノl| ヾ ヽ ∵: ガスッ
ノl_|| ]]つつ++#####.゚;・.,'`ヽ:, ゴスッ
≦ノ`ヽノヘ≧ _';;;∵\@v (,,( ),,)
ミく二二二〉ミ 'ヾ(i.゚'Д;;。;∵ か…し… ,;;∵;;,i∞iミつ じ'ノ'
___ トドメですぅ!!!
く/',二二ヽ>
|l |ノノイハ))ミ ,,-----、 グチャッ!!
|l |リ ゚ヮ゚ノl| ヾ. ヽ. |;:::: ::::|
ノl_|| ]]つつ二二二|;:::: ::::|⊃', ',・.,'`
≦ノ`ヽノヘ≧ ヽ.∴;;..|;:::: ::::|;* @';;;∵ (,,( ),,)
.ミく二二二〉ミ `.:,゙;~ヽ.''-----'';。,・';;; ,;;∵;;,i∞iミつ じ'ノ'
IDがIDなんだからそこはノコギリを使えよ
>>88 別人です全くの
「ここまでは大丈夫か?」
翠星石は少し悩む
正直自信がないようだ
それを察したアカギは助け舟を出してやる
「まあお前の頭じゃ仕方ないか」
この煽りこそが助け舟だ、アカギ流の
「ふ、ふざけんなです!翠星石を馬鹿にすんなです!これがマンズでこれがソーズでこれがピンズで・・・」
翠星石は牌を指差しながら種類を口にした
どうやら一応全て覚えたらしい
「よくできたな」
アカギは翠星石の頭を撫でる
翠星石は自然とニヤつく顔を頑張っておさえた
どうやら撫でられるのはドールズにとって嬉しいことらしい
「ここまでは大丈夫のようだな」
>>91 突っ込みどころそこじゃないです
翠星石俺より記憶力いいな支援
この34種136牌を使って手をつくるのが麻雀だと前置きしてからアカギは説明を始める
基本は4面子(メンツ)1雀頭(アタマ、ジャントウ)だ
面子というのは大きく分けて二種類に分かれている
アカギはマンズの2・3・4をもってくる
「こういった風に数字を順番にそろえたのを順子(ジュンツ、シュンツ)という、ジュンコじゃないぞ」
本当に余計な蛇足があったがそれはおいておこう
マンズをやばい読み方した翠星石のためかもしれない
悪魔ながらも優しいのがアカギだ
「こういうのはありですか?」
翠星石が牌に伸ばしたその刹那
「8・9・1とかそういうのは無理だぞ」
アカギがそういうと翠星石は手をとめる
この先読みの良さがアカギらしい
「じゃ、じゃあこういうのは」
もう一度手を伸ばす翠星石
しかしアカギは追撃を止めない
「白をジョーカーのように扱うのも無しだぞ」
図星・・・!
翠星石の考えは完全に読まれていた・・・!
「さ、先に言うんじゃねーです!」
>>92 すみません勘違いでしたか
まん○とかいってたのでてっきり・・・誰でも考えますかw
次にアカギは2索を3枚もってくる
「こういった風に同じ物を三つ集めた物を刻子(コーツ)という」
次にアカギは2索を1つ外す
「そしてこういった風に同じ物を二つ集めたものを対子(トイツ)という、対子は頭として扱う」
アカギの説明をまとめるとこうなる
@基本は4面子1雀頭
A面子は大きくわけて二種類
B数字を順番にしたものを順子という
C同じ種類の牌を三つ集めたものを刻子という
D9をまたいでの順子は認められない、白をジョーカーのように扱うのも認められない
E同じ牌を二つ集めたものを対子という、これを頭として扱う
「えっと・・・つ、つまりこういうことですかぁ?」
翠星石は牌をかき集める
___________________________ __
│二│三│四│二│三│四│二│三│四│◎│◎│◎│伍│|伍|
│萬│萬│萬│萬│萬│萬│萬│萬│萬│◎│◎│◎│萬│|萬|
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄
「順子3つと刻子1つと頭1つ・・・できてますよね?」
紛れもないスーアンコウ単騎・・・!
アカギは突っ込むべきなのかどうか少し考える
ワシャワシャと翠星石の頭をなでる
「ああ上出来だ、思ったより賢いな」
しえ
「最初バラバラに配られる13枚をこういった形に持っていくんだ」
「え?でもこれは14枚ですよ?」
いい質問だと言ってからアカギは13枚牌を持ってくる
「これはマンズの4か7がくれば完成ってのはわかるな?」
翠星石がうなづいたのを確認してから話を続ける
「マンズの4か7を自分で引き上げたら《ツモ》相手が捨ててくれたら《ロン》と宣言して牌を倒す」
バラッ
そういってアカギは牌を倒す
「こういったあがりを和了(ホーラ)という、和了できる段階を聴牌(テンパイ)という、そこまでは大丈夫か?」
翠星石はコクコクと頷く
翠星石が理解したのを見てアカギは翠星石を抱き上げる
「まあ一気にたくさん教えてもらってもお前の頭じゃ混乱するだけだろう、一旦休憩だ」
そういって翠星石を下に降ろす
一言多いアカギに翠星石はむくれる
「しげるは翠星石を馬鹿にしすぎですぅ!翠星石はしげるが思ってるほど馬鹿じゃないですぅ!」
支援してくれている皆に圧倒的感謝・・・!
感謝の気持ちを箇条書きにしたらA4の紙にびっしり詰めることになる・・・!
ギャーギャー騒いでいる翠星石をスルーしてアカギはトイレにいく
ガチャ
バタン
アカギがトイレに入ったのを確認してから翠星石は雀卓につく
翠星石は牌を持って来て健気にも復習する
「えっとコレが順子でコレが刻子でコレが頭で・・・これを四つとコレで・・・」
アカギがトイレから出てきたのを音で認知すると翠星石は椅子から飛び降りる
翠星石はベッドの上に座ってアカギを待ち構える
「しげる!さっさとお茶を・・・」
お茶をいれてきやがれです・・・と言おうとしたのだろう
しかし最後まで言うことなく言葉は途切れる
アカギの両手にあったものを見てのことだろう
「ちょ、ちょっと遅いと思ったらお茶を入れてきてたですか」
読んでいた・・・翠星石がお茶を要求してくるということを
異端の感性・・・!
卓の上の牌を見てアカギはさりげなく言う
「殊勝だな・・・」
チューレンとかやってそうで怖い
アカギやっぱり空気読めすぎて怖い
翠星石は顔を赤くする
何を恥じる事があるのだろうか
翠星石の頭をワシャワシャと撫でる
机の上に置いてあったパンと鞄を手に取る
アカギは鞄を持ってパンを食わえて玄関に向かう
「お前が望むならいつだって教えてやるさ・・・とりあえず朝食と昼食は冷蔵庫にある菓子パンでも適当に食べといてくれ」
アカギの麻雀講座基本編 完
【馬鹿でも内気でも歳は取る】
「さすが俺だな休んでいた遅れなんて昼休みで全て取り戻しちまったぜ」
本の数十分で遅れを取り戻してしまった自分に感嘆するカイジ
意外にも彼は成績がいい
ノートを貸してくれた佐原にノートを返す
「ありがとよ、これでジュースでも買ってこいよ」
そういって120円を佐原に手渡す
佐原別に良いというがそれでもカイジは金を渡す
これがカイジの性分だ
どこまでも義理堅いのがカイジだ
去り際にカイジは後ろに手を振る
「恩にきるぜホント」
しえ
人間なら歳は取る
どんな馬鹿でも15年生きていたら15歳
それは大統領が変わっても変わらないことだ
つまり気弱で中3に見えないやつでも15年生きていたら中3だ
「・・・というわけなんだ」
「そうか、そいつらの名前は?」
男はぽきぽきと間接を鳴らす
間接を鳴らす男に半泣きになりながら話しているのはこの前の男
アカギ達にしぼられた気の弱い男だ
間接ならしている男は友人だろう
リーダー格らしい男はかっこつけた声で言う
「その調子こいた1年2人を放課後しめるぞ、6人がかりなら確実に勝てる、まあお前は戦力外だから実質5人だが」
圧倒的バイ猿くらってました
「麻雀はやめとこうか・・・早く帰らないと水銀燈が・・・」
放課後さっさとカイジは帰路につくことにした
靴箱で靴を履き替えているときに何やらもめているのが目にとまった
「ん?」
どうやら3年生が1年生に手を出しているようだ
カイジはこういう輩が大嫌いなのだ
一人じゃ何もできないくせに集団で暴れて・・・
暴力で全て解決という考え自体がきにくわない
「(しかしこんな目立つところで暴力って・・・まあここの教師どもは虐めぐらいじゃ動かないしな)」
「って・・・アレは・・・」
カイジが目につけたのは白髪の1年生だ
次に目に入ったのは青色の髪をした1年生だ
こんなペアは世界中捜したって3組とないかもしれない
アカギ&零だ
「さぁコイツから奪った金全部返してもらうか」
リーダー格の男はぽきぽきと間接をならす
「何とかいえやコラァ!」
何というDQN・・・!
圧倒的DQN・・・!
社会のクズ・・・!
「ククク・・・まるで白痴だな」
111 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/29(金) 21:03:49.86 ID:aPTZyge8O
風呂入ってきた今からよむほ
零はともかくアカギの戦闘力の強さは異常
白痴の意味は分からないがぶちぎれるDQN
手加減抜きでアカギに殴りかかる
カイジは思考より先に体が動いていた
ゲシッ
殴りかかろうとしていたDQNのリーダーを横から膝蹴りでぶっとばす
ズシャー
リーダーは土の上を滑りながらぶっとぶ
これはかなり痛いだろう、腕の一つでもすりむいたかもしれない
突然現れた2年生の男に困惑するDQNグループ
リーダーは半泣きで立ち上がる
仲間がリーダーの下にかけつける
同時にカイジもアカギの下にかけつける
「アカギ・・・!大丈夫か?怪我ないか?生きてるか?」
「零も大丈夫か?」
どっちかといえばDQNのリーダーの方が心配である
本当にDQNどもが自分の強さに誇りを持っているなら今すぐにでもかかってくる
が・・・
かかってくるわけがない
所詮口だけ・・・
喧嘩といってもそれは殴り返してこない相手に限る
少し殴られればすぐに怯む
所詮凡夫・・・!
しかし歳下相手とだけあって口だけは達者である
「二年の癖に生意気な事してんじゃ・・・」
怒鳴りつけようとした男をカイジは睨みつける
「生意気な・・・なま・・・生意気な事を・・・し、しないでください」
115 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/29(金) 21:07:14.43 ID:aPTZyge8O
ざわ・・・
完全にビビリ腐っているDQNグループ
飛び蹴りをくらったせいですっかり威勢がなくなっている
しかしDQNは数が多ければその分偉そうになるものである
加えてDQNにはDQN仲間が沢山いる
カイジはDQNグループの一人がいなくなっているのに遅まきながら気付く
しかしそんなことはどうでもいい
どうせ脅えて逃げたのだろう
アカギ達に暴力をふろうとしていたDQNグループに向かってカイジは怒鳴りつける
「何があったか知らないが暴力で解決すればいいと思ってんじゃねえ!恥を知れ!」
カイジカッコいいな
泣きながらコクコクとうなづくDQNグループ
これで丸く収まったとカイジは一安心する、カイジも暴力はできる限りふりたくない
その時DQNグループの中の内気なヤツが戻って来る
戻って来るだけならいいのだが・・・何とバットを持って戻ってきたのだ・・・!
「や、ややややや、や、野球部から借りてきたよ、こここれこれで・・・」
そういって内気な男はバットを仲間に手渡す、もう少し落ち着いたほうが良い
バットを貸せといわれてバットを貸すところがDQNっぽい
この上ない雑魚でも武器を持てば急に変わってしまう
「おい二年坊主!上下関係を思い知れぇ!」
さすがにバットはまずいとカイジは思わず後ずさりをする(ドン引き的な意味で
その時アカギが前に出る
「ア、アカギ?」
カイジよりも前に出るアカギ
まるで自分が戦うといわんばかりの態度だ
「さ、下がってろよ!あぶねぇぞ!ああいう社会の典型的なクズは!」
カイジはアカギの両肩を後ろから掴んで引き止める
しかしアカギは無言で立っている
DQNは躊躇なくバットをアカギに振りかざす
フワッ
アカギは何事もなかったかのようにかわし拳を後ろに引く
バキッ
アカギの右ストレートがDQNの右頬を打ち抜く
「ヒッ・・・!」
鼻血まみれで倒れたDQNに気を取られた内気な男の顔面をアカギは膝蹴りする
バタッ
本の一瞬で二人も倒してしまったアカギ
アカギが無言で睨むとDQN達は泣きながら土下座をする
「うすら・・・殺すぞ・・・むかつくんだよ・・・」
アカギの泣く子も黙る冷め切った声にDQN達はびくびくする
DQNに限らずカイジと零もゾクゾクしている
まるで虎・・・!
圧倒的威圧感・・・!
まるで心臓を冷えた手で握られているような感じ・・・!
アカギは無言でDQN達の横を通り帰路につく
少し呆けた顔をしてから零とカイジはアカギを追っかける
DQN達はしりもちをついた体勢でただただそれを見送っていた
「いやぁ驚いたぜアカギ、お前があんなに強いとは」
カイジは少し声のトーンを無意識に上げてしまっている
あんな凄い光景を見た後だから無理はないだろう
アカギはただただ無言で歩く
カイジは右にいる零の方を向いて言わなくてもいい事を言う
「しかし零、お前の空気っぷりに俺は呆気をとられたぞ」
馬鹿でも内気でも歳は取る編 完
122 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/29(金) 21:17:39.38 ID:aPTZyge8O
ざわ・・・・・
123 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/29(金) 21:25:43.76 ID:aPTZyge8O
追いついた・・だとっ・・!
124 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/29(金) 21:46:47.56 ID:3BVzmVAdO
ざわ…ざわ…
125 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/29(金) 21:58:52.11 ID:MAbEsdKS0
だわ・・・だわ・・・
126 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/29(金) 22:20:36.30 ID:VF+qmK1qO
>「しかし零、お前の空気っぷりに俺は呆気をとられたぞ」
これだからカイジはwww
128 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/29(金) 22:40:54.03 ID:VgtK2UZDO
圧倒的…支援…
129 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/29(金) 23:01:30.53 ID:Ees4ua1mO
ほ
130 :
棚から幸子EX:2009/05/29(金) 23:50:47.76 ID:fX7lNwMxP BE:246359333-PLT(34000)
銀様とラブラブお好み焼き作りたい
131 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/30(土) 00:05:39.06 ID:F8CqwGqCO
>>1はアカギ「クリスマス?」のスレを見てた?
アカギと翠の会話がそれっぽいと思ったけどあの
>>1はあんまり福本節利かせてなかったし
133 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
続きが気になる