(,,゚Д゚)All for one one for〜…のようです。
2 :
◆jOnMQUNVXQ :2009/05/19(火) 19:44:35.20 ID:irlzZUnoO
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/19(火) 19:45:25.98 ID:szRa9AyXO
支援いたす
4 :
◆jOnMQUNVXQ :2009/05/19(火) 19:47:49.75 ID:irlzZUnoO
24話 「文化祭へ向けて」
残暑は撤退命令を受諾し、涼風が戦線復帰を果たし始めた9月半ば。
体育祭で煮え立った熱はそのままで一向に下がろうとしない。
あと三週間もすれば文化祭なのだ
(-@∀@)「というわけで、まずは何をするかを決めていきたいと思う」
今は学級会議の時間で、主導はアサピー。
副委員長のツンは頬杖をついて俺の隣の席で空を眺めている。
半年も付き合わされて(受動的表現な所がポイントだ)いれば
今 俺が注意してもスパイク付きの論理で言いくるめられるということは、火を見るよりも明らかなのであえて黙っておく。
俺も担任のシャキン先生がいないのを良いことに制服を着崩し、椅子にもたれ
アサピーの長ったらしい前振りを話半分に聞いている。
ノパ听)「なぁ、ギコは何したい?」
足を組んでぐーたらポーズに入ろうとしたら
ヒートが俺の机にちょっとだけ座って(もたれ掛かるという方が正確かもしれない)話しかけてきた
いくら自由だからって一応アサピーが喋ってるんだから聞いてあげような
と自分のことをぼた餅が落ちてくる所に置いた発言をすることなく俺は答える。
5 :
◆jOnMQUNVXQ :2009/05/19(火) 19:51:15.27 ID:irlzZUnoO
(,,-Д-)「俺は別に」
(,,゚Д゚) ノパ听)「「なんでもいいよ。」」
なぜ言うことがわかったのかと目を円形にすると
悪戯に成功した子供みたいな笑顔でヒートは俺のおでこに弱くデコピンをした。
ノパ听)「あんたならそう言うと思ったよ」
ノパー゚)「でもたまにはちゃんと考えような。」
(,,-Д-)「へいへいへい…っと。」
ノパ听)「返事は はいでもうちっと短く。」
(,,-Д゚)「はいはい」
ノパー゚) =3
含み笑いをしたヒートはジョルジュに呼ばれたので、机から降りてそっちへと歩いていった
ξ゚听)ξ「最近、あんたとヒート…仲良いわね」
青空観察をやめていたツンが頬杖をついたままこっちを湿った目で見ていた。
(,,゚Д゚)「前からこんなもんだろ。」
ξ゚听)ξ「…そうかしら。なんかいつもより近くで話してる気がするけど」
(,,-Д゚)「素晴らしい観察力をお持ちなこって。」
6 :
◆jOnMQUNVXQ :2009/05/19(火) 19:53:54.04 ID:irlzZUnoO
ヘッと言いながら肩をすくめてやれやれのポーズを大袈裟に振る舞っていると、教壇から太い声が飛んできた。
(#-@∀@)「ワイワイ話してても埒があかないぞ! 意見があるならちゃんと挙手して言いたまえ!」
なにが言いたまえだ。
(゚A゚)「んぱひっ!?」
と鼻でため息をしたらチョークが70マイル(約110km)くらいで空中を直進してきたので
避けたら後ろを向いて座っていたドクオの後頭部で爆発した。
最近なんか損な役回りになってきたなぁドクオよ。
時計を見ると本当に無駄なことで時間は流れていることに気づく
アサピーもいい加減腹が立ったのか
教卓をサヨナラ勝ちをしまくる裁判ゲームの主人公みたいに叩いてから一喝して全員を席につかせた。
(-@∀@)「今から白紙を配布する。それに一人一つずつやりたい事を書いてくれ。」
やっとこさ動いた隣のドリルアップテールが紙を配布し、俺の前にも机を白く四角に覆う小さな紙が置かれた。
本当に何でも良いんだけどなぁ…。
そういえば去年は何したっけな。
…あぁ、そうそう。ドミノやったな
あの緊張感は嫌いじゃないが責任が重大だからもう勘弁だな。
7 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/19(火) 19:56:27.81 ID:dICIT1Il0
しえん
8 :
◆jOnMQUNVXQ :2009/05/19(火) 19:58:01.20 ID:irlzZUnoO
他のみんなは何を書いてるんだろう。
(゚A゚)「パリコレッ!!」
四方八方の紙を盗み見しているとまたもやチョークの直球が来たので避けたらドクオの頭頂部で砕けた。
もう何も言うまい。
俺は集めた情報を一度整理してから、多数決の原理ではじき出されたジャンルをササッと書いて提出した。
(-@∀@)「では開票する。例え自分の思い通りにならなくても文句は言わないように。」
教卓にちりばめられた黒鉛付き用紙を一枚一枚開いては書記の人に言い
書記の人は言われたジャンルを書いては、正の字を書き順通りに作っていった。
(-@∀@)「映画撮影」
最後の一枚を開いたアサピーの言葉の通りの項目に正の一画をつき足して開票は終わった
黒板には様々なジャンルがかかれている。
舞台発表(演劇)、茶店、ドミノ etc.
中でも他の倍近く、正を作っていたのはこの二つだった。
舞台発表と映画撮影
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/19(火) 20:01:59.96 ID:jBiJA60EO
あ
10 :
◆jOnMQUNVXQ :2009/05/19(火) 20:02:17.04 ID:irlzZUnoO
そして最後の一票で競り勝った『映画作り』だけが黒板消しの餌食にならずに済んだのだった
(-@∀@)「では今年、我ら二年三組の文化祭は映画撮影に決まった」
まばらな拍手が起こる。
アサピーが明日までに一人一つ以上はストーリーを考えておくように
と要らん宿題を出した所でチャイムが鳴り本日の学級会議は終了した。
( ^ω^)「ギコはどんなのを考えてるんだお?」
文芸部部室で本棚整理に付き合わせたブーンが太陽の昇る方向から聞いてきた。
(,,゚Д゚)「いや、まだ何も。」
( ^ω^)「僕もだお」
(,,゚Д゚)「映画作りって言われても、ほとんど舞台発表と変わらない気がするんだけど…。」
アヒル口の俺にブーンは笑って答える。
( ^ω^)「その場でやるかやらないかの違いなんじゃないかお?」
一人合点をし、後方へ質問を流す。
(,,゚Д゚)「素直さんのクラスは何するか決まった?」
川 ゚ -゚)「…まだ。」
11 :
◆jOnMQUNVXQ :2009/05/19(火) 20:05:22.59 ID:irlzZUnoO
抑揚皆無の返事を背中で聞いて、次はその隣でせっせと宿題をしている渡ちゃんに同じ質問をする。
从'ー'从「うちのクラスはドミノをやることになりました」
(,,゚Д゚)「へ〜、去年の俺と一緒か」
从'ー'从「そうなんですか?
ギコさんのクラスは成功しましたか?」
(;゚Д゚)「まぁ成功といえば成功なのかな…。
一回止まったりはしたけど、一番手の込んだ所は成功したしね。」
それから俺は渡ちゃんにコツや注意すべき点を記憶の残ってる限り教えてあげた 。
(,,゚Д゚)「けど渡ちゃんは参加するより待機してた方が良いかもね。」
从;'ー'从「えっ!? 何でですか?」
そう俺の方に身を乗り出したと同時に渡ちゃんは筆箱を肘でひっくり返してしまい
それを拾おうとして机におでこをぶつけ、痛みで反り返った勢いで椅子ごと後ろに倒れこんだ。
(; ^ω^)「だ、大丈夫!?」
从;'ー'从「いたた…」
ブーンに支えられながらおでこを押さえて、渡ちゃんは満開の花のような笑顔で
从*'ー'从「ギコさんの言う通りかもしれません。」
と舌を出した
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/19(火) 20:07:53.86 ID:eLSFazOcO
しえーん
13 :
◆jOnMQUNVXQ :2009/05/19(火) 20:08:32.80 ID:irlzZUnoO
かもしれませんっていうか…
とにかく君は教室の隅でしぃとお喋りでもしてるのが一番クラスに貢献すると思うよ。
主に目の保養的な意味でね。
―――――。
(;゚Д゚)「なんじゃこりゃ」
次の日の放課後
教室にて、俺は積み上げられた用紙の山とにらめっこしていた。
理由は簡潔
HRの終了と同時に横からツンに襟首を掴まれた
と言えばおわかりになると思う。
色付き防御フィルターをつけてる主人公のライバルの必殺技ばりの速さで掴まれたうえに
束になったトランプを引きちぎるくらいの力なので俺は黙って従うしかなかった。
何をするかって?
それを今から聞くんだ。
ξ゚听)ξ「今日の帰りまでに集めたみんなの映画撮影のアイデアよ」
(,,゚Д゚)「ふーん…で?」
一枚手に取って流し読みをしながらツンに聞く。
14 :
◆jOnMQUNVXQ :2009/05/19(火) 20:11:53.99 ID:irlzZUnoO
ξ゚听)ξ「で? って?」
(,,゚Д゚)「いや、俺に何をしろと?」
ξ゚听)ξ「あんた一回脳みその手術してみたらどう?」
こりゃまたアウトローなカウンターだこと
わかってて聞き返したんだが、やっぱりダメか。
(,,゚Д゚)「つまりこれを読むのを手伝え、と」
ξ゚听)ξ「違うわよ」
てんめー
ξ゚听)ξ「すぐに怒るんじゃないの! 私は今から級長会議だから、あんた一人よ。
手伝いじゃなくてあんたに任せるの。」
もしお前が男だったらこの時点で張り倒してるぜ ?
ξ゚听)ξ「あんたの感性でいいから良さそうなのにはチェックつけといてね。
私は下校時刻までには戻るから。」
先にとんずらしてたらプライベートタイムまで潰すいじめを考えるからな。
じゃ、よろしく! と告げてからツンは教室を出ていった。
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/19(火) 20:13:00.01 ID:u/xpMC8dO
7×さんやめないで下さい支援
16 :
◆jOnMQUNVXQ :2009/05/19(火) 20:14:16.06 ID:irlzZUnoO
残されたのは俺一人
開いた窓から聞こえてくる、叱咤や激励や楽器のはちゃめちゃな音をBGMに
俺はしぶしぶ一枚紙を取って内容を読み始めた。
いい加減このイエスマン的な性格を治したいものだ。
さて…。
題名:こがらしのふく頃に
昭和64年
〇〇県 馬骨市 高見沢村
何もない片田舎に引っ越してきた主人公
中原 憲一は「カミシロさまの呪い」と称する連続怪死事件の真相を暴くために右往左往する。
『憲一君、おじ様と何を話していたのかな? かな?』
『ミ、ミナや魑里には関係ないことだよ』
『嘘だっ!!!』
ちなみにこれは鬼殺し編であり、他に出題編として
綿隠し編、祟りつぶし編(+番外編に暇流し編)とある
全てはこがらしのふく頃に始まる
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/19(火) 20:15:47.41 ID:u/xpMC8dO
支援
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/19(火) 20:16:10.96 ID:RNsc38R1O
支援支援
19 :
◆jOnMQUNVXQ :2009/05/19(火) 20:18:49.76 ID:irlzZUnoO
(;゚Д゚)「…これは色々とボツ…っと」
この字はどう見てもドクオだな。黒歴史を更に黒歴史化するつもりか。
アホなのか真剣なのかわからん奴だ。
真剣にアホをやっているって考えもあるか。
それから一応読んでは置いて読んでは置いてを繰り返し
時計の短針が5を蹴り飛ばしたあたりでツンが帰ってきた
ξ゚听)ξ「終わった?」
俺が読んだ山と未読の山が同じなのを示唆するとツンは諦念を表情筋で作り
乱暴に既読の山をもぎ取って一枚一枚読み始めた。
例のごとく、賞賛は無い。
ξ#゚听)ξ「…ったく…こんなの出来るわけないじゃないの…」
ブツブツ言いながらツンは気だるそうに読み終わった用紙をポイポイ投げては次を読む作業をしている。
片付けはちゃんとやっとけよ。
頼むから俺にやらせるなよ。
…え? 紙を拾っておけって?
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/19(火) 20:20:20.36 ID:RNsc38R1O
支援支援
21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/19(火) 20:22:51.86 ID:u/xpMC8dO
支援
22 :
◆jOnMQUNVXQ :2009/05/19(火) 20:23:00.57 ID:irlzZUnoO
―――――。
スピーカーから放送用のチャイムが流れ、知らない先生の声が最終下校時刻ということを知らせた。
家でゆっくりする時間を潰されて涙目な俺はすぐに紙を回収して、自分達の教室の使われてないロッカーに押し込…
ξ゚听)ξ「あ、やっぱり良いわ。 持って帰りましょ。」
誰かちゃぶ台持ってきて。
熱いお茶乗ったのをひっくり返してコイツの歪んだ脳みそを作り直してやるから。
(,,゚Д゚)「痛いから離してください」
反抗的な目つきをしていたせいで耳を引っ張られていた俺でした、と。
高岡荘に帰宅。
…のはずが
ちょうど開いていた学ランの襟を掴み
俺の進行方向を無理やり自分の部屋に変えたツンは、座らせてからすぐに学校での続きを強いた。
(,,゚Д゚)「なんかどれも見たことあるようなのばっかりだな」
23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/19(火) 20:24:42.43 ID:u/xpMC8dO
支援
24 :
◆jOnMQUNVXQ :2009/05/19(火) 20:25:21.69 ID:irlzZUnoO
恋愛、ミステリー、コメディ。
一つ一つの内容は違えど、ドラマのパロディだったり童話だったり。
そっちの方がたしかに万人受けはするだろうけど…なんか嫌だ。
ありきたりすぎると、どうもねぇ…。
ξ゚听)ξ「それならあんたが新しいの考えなさいよ」
(,,゚Д゚)「無茶言うなよ」
ξ゚听)ξ「じゃあ文句言わないでよ」
(,,゚Д゚)「文句じゃないだろ」
ξ゚听)ξ「なら何なのよ」
(,,゚Д゚)「…不満?」
ξ゚听)ξ「ほとんど一緒じゃないの」
(,,゚Д゚)「違うだろ」
ξ゚听)ξ「どこが?」
(;゚Д゚)「どこがって…」
ξ゚听)ξ「ほら言い返せない」
25 :
◆jOnMQUNVXQ :2009/05/19(火) 20:28:29.23 ID:irlzZUnoO
こういう口喧嘩をしてて、ツンには一度も勝ったことがない。
今回も黙ってしまった俺の負けで、渋々作業に戻らされた。
ξ#゚听)ξ「……あのバカ…」
ある一枚を読んだツンが今までとは違う反応を見せた。
呆れたような怒ったような顔でその用紙を投げて、次の一枚を手に取る。
また片付けは俺になるんだろうから先に動いておくか
とその投げられた紙を回収して、何気なく読んでみた。
題名:白雪姫
キャスト
王子役:朝比奈 大輝
白雪姫役:津井出 麗子
他:適当
(,,゚Д゚)「なるほど…」
さっき読んだような読んでないような内容だな
だがこの几帳面さが滲み出てる字と役を見ればすぐに誰が書いたかわかる。
キスシーンのある白雪姫をわざわざ選んだうえに、この配役の自己中ぶり
26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/19(火) 20:28:54.94 ID:dICIT1Il0
しぇん
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/19(火) 20:29:06.87 ID:r2bGMOnRO
毒男の変な鳴き声ワロタwww
支援
28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/19(火) 20:29:48.91 ID:u/xpMC8dO
支援
29 :
◆jOnMQUNVXQ :2009/05/19(火) 20:31:26.34 ID:irlzZUnoO
(,,゚Д゚)「アサピーか」
ξ#゚听)ξ「あの猪突猛進ぶりはなんとかならないのかしら」
まぁアレだけアタックされたらげんなりするのもわからんでもない。
自分がそんな立場になったことは無いので、はっきりわかるとは言えないが。
(,,゚Д゚)「そういやお前、アサピーのことどう思ってんの?」
ふと浮かんだ(自分にとっては)大して意味のない質問。
ツンも大して反応を見せず、うっとおしそうに答えた。
ξ゚听)ξ「どうとも思ってないわよ。ただつきまとうのは止めてほしいわ。」
一歩間違えたらストーカーだもんな
ξ--)ξ「大体あんなの私のタイプじゃないから絶対好きにはならないわね。」
ξ゚听)ξ「私はそうね、もっと……」
ξ* )ξ「!」
(,,゚Д゚)「?」
と言いかけてハッとしてから口を噤んだツン。
そして何故か俺を凝視してからすぐにそっぽを向いてしまった。
30 :
◆jOnMQUNVXQ :2009/05/19(火) 20:35:17.87 ID:irlzZUnoO
(,,゚Д゚)「? もっと何だよ。」
ξ* )ξ「…なんであんたにこんな事話さなきゃならないのよ」
(,,゚Д゚)「は?」
ξ*゚听)ξ「今日はもう帰っていいわよ」
なんか不完全燃焼だけど…帰っていいなら帰らせてもらうよ。
気持ち程度だが顔が赤いようだが、気にするほどでもねぇな。
ξ゚听)ξ「ギコ」
(,,゚Д゚)「ん?」
ξ゚听)ξ「あんたのアイデアはどれ?」
去り際にツンが用紙の束を持ってきながら尋ねた。
(,,゚Д゚)「俺はまだ書いてないよ」
ξ゚听)ξ「鈍くさいわね。 明日までには絶対書いてきなさいよ! 忘れたら殺すわよ」
(,,゚Д゚)「……。はいはい。」
何かまずいことでも言ったのかな。
家に帰り、自分の部屋でペン回しをしながら俺は考えていた 。
31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/19(火) 20:36:20.90 ID:u/xpMC8dO
支援
32 :
◆jOnMQUNVXQ :2009/05/19(火) 20:38:59.66 ID:irlzZUnoO
急に態度がよそよそしくなったり、宿題を出したり
何よりツンらしくない『殺す』って言葉。
あいつは親のことがあるので、冗談でも人の生死に関わる暴言は絶対吐かない。
殴ったり、アホだのバカだの言うが…殺すとか死ね、って言葉だけは聞いたことがないのだ。
口喧嘩の時だって一度も言わなかったのに…。
ん? 待てよ。
つまりあいつは平常心ではなかったってことなのか。
だから変な所を見せたくないから俺を追い出したのか?
(,,-Д-) =3「なんて考えてもわかるわけないか」
そっちの思考は放棄しといて…アイデアの方に集中しよう。
…と気持ちを切り替えてもアイデアは浮かばない
自分であんなこと言っておきながら、恥ずかしい限りだ。
こういう時はアレしかない。
(,,゚Д゚)「頼むしぃ! 助けてくれ!」
(*゚ー゚) ←着替え中
(,,゚Д゚)
(* ー ) ドドドドドド
(; Д ) ヒギィ…
33 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/19(火) 20:42:40.79 ID:w1eMh2wtO
支援
34 :
◆jOnMQUNVXQ :2009/05/19(火) 20:42:53.36 ID:irlzZUnoO
妹の小さい頃からまるで成長していない布一枚姿にしばらく固まってしまっていると、近くの物を色々投げつけられてドアを閉められた。
(;゚Д゚)「本当にすみません。だからお願いします。」
反省のポーズで謝る俺を見てから、ちょっと呆れたようなため息をついたしぃは何の用なのかを聞いてきた。
簡単に説明をすると、しぃは色々と意見を出してくれた。
これだと被る可能性があるとか、時間がかかりすぎるかもしれないとか。
本当に出来た子だ。
他の人のアイデアを見た上で考えるのでどうしても被るのを避けたい。
しかし、その考えでアイデアを出していくとジャンルや展開がかなり絞られる
若干のオリジナリティも必要だしね。
(;-Д-)「あー!! もう無理無理!!」
なんか腹が立つので作業を中断し、寝そべってテレビを見始ることにした。
そんな俺を見てキッチンテーブルで律儀にアイデアを白紙に書いてるしぃが聞いてきた。
(*゚ー゚)「ねえ、お兄ちゃんはどんなジャンルの映画が作りたいの?」
(,,゚Д゚)「…う〜ん…そこはあんまりこだわってないな。」
(*゚ー゚)「そうなの? お兄ちゃんだけの考えとかはないの?」
寝たまま答える俺。
(,,゚Д゚)「……ないことはないよ」
しえん
36 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/19(火) 20:43:03.91 ID:qRFDpMng0
おいつき支援
37 :
◆jOnMQUNVXQ :2009/05/19(火) 20:45:52.64 ID:irlzZUnoO
(*゚ー゚)「どんなの?」
(,,゚Д゚)「…とにかくみんなが出演出来るような映画が作りたい。」
しぃは返事をしないのでそのまま続ける。
(,,゚Д゚)「ドラマのパロディとか童話のアレンジも良いとは思う。」
(,,゚Д゚)「けどそれだとセリフも喋らない人だとか、歩くだけの人とかがどうしても出るよな。
既存の作品なんかは登場人物の数とか決まってるわけだし。」
(,,゚Д゚)「仕方ないことだけど…それが嫌なんだ。
主役だけがスポットを浴びるんじゃない、脇役にもある程度見せ場がちゃんとあるのが良いな。」
言い終えると、寝転んでる俺の前にしぃは白紙とペンを置いた。
(*゚ー゚)「ならそれをそのまま書けば良いんだよ。
難しいこととか考えないで、お兄ちゃんだけの世界を書くの。」
(*^ー^)「簡単でしょ?」
妹の癒しスマイルを受けて俺は再び自室に戻る。
そして筆を取って、紙につらつらとアイデアを書いてみた。
自分だけの世界を書くのは簡単? そんなわけあるか。
思ったことを書くのは意外と難しい。
意外というか、やはり だな。
38 :
◆jOnMQUNVXQ :2009/05/19(火) 20:48:52.09 ID:irlzZUnoO
でも…
好きなように自分自身を表現するのは、凄い楽しかった。
―――。
次の日。
朝一番にしぃに“俺自身の世界”を見せると、楽しそうに読んでくれた。
(*゚ー゚)「うん。これならみんな出演出来るね。
機材や衣装はお父さんに借りれば何とかなるだろうし…問題ないんじゃない?」
しぃ印の太鼓判を胸に、その日の学校でツンに見せつける。
(,,゚Д゚)「どうよ」
茶色の瞳を右から左へ動かすのを何度か繰り返してから、ツンはそれをクラスメートに見せて回った。
シナリオは若干長めなので、読破には時間がかかる。
授業中の合間などに回し読みをしてやっとクラス全員が読んでくれたみたいだ。
39 :
◆jOnMQUNVXQ :2009/05/19(火) 20:52:01.84 ID:irlzZUnoO
そしてその感想をいちいちツンが聞いて回っているのも俺は見逃してない。
帰りのHR前。
皺のついた自作シナリオ用紙を片手にツンが俺の席へやってきて言った。
ξ゚ー゚)ξ「あんたにしては上出来ね。」
と憎たらしい笑いを見せてから机の中に手を突っ込み、一枚の紙を出してサラサラとこう綴った。
文化祭発表内容
二年三組
代表:津井出 麗子
内容:映画
ジャンル:時代劇
つづく
授業中の合間ワロタ
あるあるw
41 :
◆jOnMQUNVXQ :2009/05/19(火) 20:55:57.50 ID:irlzZUnoO
以上です。
映画本編についてですが…
ノリだけで書いたような黒歴史な内容になってます。
るろ剣のパクりと、浅知恵をふりしぼって書いたものなのであまりのひどさに、あえて封印しようかと思ってたくらいです。
……が
話的に、それを見ないとさっぱりなので今のところは投下する予定……ですたい。
支援ありがとうございました。
次回は早くて土曜日になります
42 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/19(火) 21:00:47.07 ID:r2bGMOnRO
乙!!
wktkしながら待ってる
43 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/19(火) 21:10:20.41 ID:RNsc38R1O
乙
44 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/19(火) 21:11:22.37 ID:u/xpMC8dO
乙
45 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/19(火) 21:13:44.80 ID:oXrsfkzwO
乙です!
乙!
そして毎回ノパ听)が可愛すぎる
47 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/19(火) 21:30:41.13 ID:qRFDpMng0
乙!
48 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/19(火) 21:32:34.91 ID:w1eMh2wtO
乙です
49 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/19(火) 21:45:01.38 ID:2K++nxVgO
乙です!
面白かった!!
50 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/19(火) 21:49:24.90 ID:5HH+w6FLO
乙
51 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
>>4 初めとラストの地の文の言い回しがいいな
ぼた餅〜とか 戦線復帰とかがさ
乙!