1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
代理
2 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 05:21:49.81 ID:aPRNLSOSO
代理ありがとうございます
短編ですが投下しますよ
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 05:22:40.53 ID:aPRNLSOSO
雨は、まだ降り続けている。
まるでそれが当たり前かのように、降り続けている。
誰かが呟いた。
「明日は、晴れるかな?」
僕は、答えた。
「きっと、雨だお。」
4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 05:23:53.26 ID:aPRNLSOSO
( ^ω^)雨は降り続けるようです
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 05:24:43.21 ID:c+OIqTGK0
! | !l |! ! | ! | ! l | ! l |! | !ll |! l |!| !l | ! ! |
!l |! ! | ! !ll |! l !| l !ll |! l !| | ! l il i (ヽ========
| |! ! | ! | ! l | l | !| ! l | ! l ノ ̄ノ ̄ノ ̄ノ ̄ノ ̄ノ
l !i! | ! l | !l |! !! l !l |l |! l |! l |! ノ ̄ノ ̄ノ ̄ノ ̄ノ ̄ノ ̄ノ
! l ! | | l | ! l |! | | ! l |! l l |! ノ ̄ノ ̄ノ ̄ノ ̄ノ ̄ノ ̄ノ
!l |! ! | ! i | ! l i !i li | ! l ! ノ ̄ノ ̄ノ ̄ノ ̄ノ ̄ノ ̄ノ ̄
! ! | | ! | ! l | !l |! ! | ! li ノ ̄ノ ̄ノ ̄ノ ̄ノ ̄ノ ̄ノ ̄ノ
!l ! ! | | ! | ! l | !l |! ! ノ ̄ノ ̄ノ ̄ノ ̄ノ ̄ノ ̄ノ ̄ノ ̄
! | !l |! ! | ! | ! l | ! l |! | ノ ̄ノ ̄ノ ̄ノ ̄ノ ̄ノ ̄ノ ̄ノ ̄
| ! | ! l | ! l | ! l |! | @二|二|二|二|二|二|二|二|二|二|
| ! l | ! l |! | !ll |! l |!| | ! |二二二|二二二|二二二|二二
! | | ! | ! l | !l |! ! | | ! |二二二|二二二|二二二|二二
6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 05:25:13.93 ID:aPRNLSOSO
また、誰かが呟いた。
「どうして?」
僕は、答えた。
「だって、消えないから。」
「悲しみも、虚しさも。」
「何も、洗い流されては居ないから。」
7 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 05:26:43.74 ID:c+OIqTGK0
| !l |! ! | ! | ! l | ! l |! | !ll |! l |!| !l | ! ! |
!l |! ! | ! !ll |! l !| l !ll |! l !| | ! l ! l| l |!| !l |
!l | ! ! | ! !ll |! l l | !ll |! l | !| !l |
! l |! | !ll |! l |! !l | ! ! | ! | !l |! ! | ! | ! l |
! | !l |! ! | ! | ! l | ! l |! | !ll |! l |!| !l | ! ! |
!l |! ! | ! !ll |! l !| l !ll |! l !| | ! l ! l| l |!| !l |
!l | ! ! | ! !ll |! l l | !ll |! l | !| !l | |! ! | !
| !ll |! l !| !l| | | ! | l | ! | !l |! ! l ! ! |!
!l |! ! | ! i | ! | ! l ! l |! ! | ! l ! ! |! l l | ! l |!|
! | ! | ! l ! | lll | !| ! l ! ! | ! l| l !| l !ll
i l l i | i !| !l | ! !| l !ll l |!| !l |
l i il l | illi ..|! ! | ! ! l | ill i | ! | !ll l |!|
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 05:27:02.27 ID:aPRNLSOSO
誰かは、微笑み、呟いた。
「そうね。」
「何も、洗い流されては居ないもの。」
僕は、答えた。
「そうだお。」
「君の涙も、君の血も、君の脳漿も、君の髄液も、何も、洗い流されては居ないから。」
最初の5レスの掴みが大切だってばっちゃが言ってた
10 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 05:28:39.46 ID:aPRNLSOSO
誰かは、言った。
「早く、埋めたら?」
僕は、答えた。
「もう少し、君を見ていたいんだお。」
そう僕が言うと、君は、頬が抉れ、右目は飛び出し、すっかり原型を留めてはいない顔に、笑みを浮かべた。
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 05:29:40.08 ID:c+OIqTGK0
(`・ω・)
( |
ド 、 ジョボシ゚ョボ…
| `、
| ̄| `、 | ̄|
 ̄| | `、 | | ̄ ̄ ̄ ̄
| | `、 | |
| | `、 | |
| | `、。. | |
| |..チメターイ【^∀^| |
| | ... (∩∩|| |
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 05:29:55.22 ID:aPRNLSOSO
ああ、愛しているよ。
君を、愛している。
でも、この悲しみも、虚しさも。
きっと、消えないんだろう。
雨は、まだ、降り続いている。
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 05:31:17.55 ID:ifUxcTZ5O
紫煙
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 05:32:32.55 ID:aPRNLSOSO
思えば、君と僕はいつも一緒だった。
学校への登下校、休日の買い物、お互いの誕生日。
家が隣同士ということもあってか、周りからはカップルと間違われてもおかしくは無い関係だった。
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 05:34:21.00 ID:aPRNLSOSO
そんな二人だ。
お互いに惹かれ合い、やがて本当にカップルになった。
周りは驚いていた。
「まだ付き合ってなかったの?」
僕達は苦笑するしかなかった。
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 05:36:20.35 ID:aPRNLSOSO
二人は成長し、大学へと進学した。
大学こそ違えど、会いたい時には会い、交わりたいときには交わった。
二人はお互いをよく、知っていた。
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 05:38:13.59 ID:ifUxcTZ5O
いらないだろうけど
支援(・ω・´)
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 05:39:42.31 ID:aPRNLSOSO
やがて二人には子供ができた。
医師の診察では女の子だった。
二人は抱き合い、喜び合い、幸せを噛みしめた。
だが、男は、気付いていた。
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 05:42:01.08 ID:aPRNLSOSO
月日は流れていった。
10ヶ月が経ち、11ヶ月が経ち、12ヶ月が経った。
しかし、子供は産まれて来なかった。
子供は、既に女の腹の中には居なかった。
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 05:44:21.48 ID:aPRNLSOSO
6ヶ月目に子供は流れていた。
女は泣いていた。
男は胸をなで下ろしていた。
男は女の食事に子供が流れるように、毒を盛っていた。
21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 05:45:33.27 ID:xNHjjtp9O
ほう
22 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 05:46:04.23 ID:aPRNLSOSO
腹の中に居たのは、男の子供ではなかった。
女は不倫をしていた。
男の会社の上司とだ。
男は、気付いていた。
ただ、気付いていた。
23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 05:46:29.47 ID:ifUxcTZ5O
…(;ω;`)
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 05:47:04.56 ID:14Fsga1q0
ふむ
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 05:47:56.10 ID:aPRNLSOSO
男は、女を心の底から愛していた。
女も、男を愛していた。
愛していた、はずだった。
26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 05:48:49.07 ID:Fs0RcBUFO
まだ導入っぽいし黙ってたんだがコレだけは言わせてくれ
1レスにもっと書き込んでくれお願いだから
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 05:50:55.58 ID:aPRNLSOSO
ある日、男は見つけた。
女の化粧机の引き出しの奥。
男の上司と女との密会の記録。
上司と女とが繋がっている写真。
男は、気付いていた。
だが、男は、耐えられなかった。
28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 05:51:59.74 ID:aPRNLSOSO
>>26 ごめん、話が短いからこの書き方じゃないと下手すりゃ10レスで終わる。
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 05:52:45.27 ID:14Fsga1q0
支援
30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 05:54:16.78 ID:aPRNLSOSO
男は決心した。
女と話をしよう。
きっとわかってくれるさ。
話せば、きっと、わかってくれる。
そうだ、いつだって二人は一緒だったじゃないか。
31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 05:54:41.91 ID:Fs0RcBUFO
支援
32 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 05:54:49.10 ID:ifUxcTZ5O
こういう書き方自分は好きだな
支援
33 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 05:56:47.92 ID:aPRNLSOSO
男は、女を外食に誘った。
思えば、男は臆病者だったのかもしれない。
外食の席なら人様の前だ、声を荒げることもあるまいと、そんな思惑を抱えていたのだろう。
34 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 05:59:38.61 ID:xNHjjtp9O
支援
35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 06:00:12.19 ID:Fs0RcBUFO
続きが気になる
支援
36 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 06:00:44.58 ID:aPRNLSOSO
女は、男に外食に誘われて、素直に喜んでいた。
女が男の上司と知り合ったのは、子供ができる二年前だった。
女が男の忘れ物を会社に届けに行ったときに、声をかけられたのが彼だった。
彼はエリートだった。
年は男と五つも違わないというのに、彼は既に部長補佐にまで上り詰めていた。
37 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 06:03:02.65 ID:14Fsga1q0
上司氏ね
38 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 06:04:42.84 ID:aPRNLSOSO
彼は男の忘れ物を届けてくれると言った。
女は彼の好意に素直に甘えた。
「それじゃあ、よろしくお願いします。うちの人に忘れ物には気を付けるように言っておいてくださいね。」
女は美しかった。
線は細いが、顔立ちは整い、鼻筋が通った綺麗な顔をしていた。
気づいた時には彼は女に魅せられていた。
39 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 06:05:04.64 ID:ifUxcTZ5O
支援
40 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 06:06:54.72 ID:aPRNLSOSO
彼は考えた。
男には彼女は勿体無い。
彼女は私にこそ合うのだ。
あの声、あの目、あの胸、あの四肢。
全てを自分のものにしたい。
41 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 06:07:19.19 ID:CwIXnWnEO
続き気になるから早くしてね支援
42 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 06:09:36.62 ID:aPRNLSOSO
彼は帰ろうとする女を呼び止めた。
「少し、お時間よろしいですか?」
女は頷いた。
なにせ、男の上司だ。
信頼できるに決まっているだろう。
女は、彼に連れられ、会社から程近い、表通りに面したカフェに向かった。
43 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 06:11:37.19 ID:14Fsga1q0
ネカフェに見えた
44 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 06:12:15.95 ID:aPRNLSOSO
ああ、なんて美しいのだろうか。
その動作、その視線。
全てが私を魅入らせる。
彼女が欲しい。
何としてでも、彼女を手に入れたい。
45 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 06:14:50.84 ID:aPRNLSOSO
女は耳を疑った。
彼の口から出たのは予想だにしていなかったことだった。
「どうですか、一つ私と、取引をしませんか?」
取引?
「一体何の取引ですか?私にはさっぱり話の理解ができません。」
46 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 06:15:43.60 ID:ifUxcTZ5O
上司うぜぇ
支援
47 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 06:18:05.11 ID:aPRNLSOSO
彼がまた口を開いた。
「なに、簡単なことです。」
「私のモノになって欲しいんですよ、ええ、貴女に。」
女の思考が停止した。
「え?」
この人は何を言っているの?
何故いきなりこんな馬鹿げた話をするのだろうか?
冗談にしては少し、下品すぎやしないだろうか?
48 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 06:20:28.95 ID:aPRNLSOSO
彼がまた口を開く。
「貴女は美しい、他の誰よりも、他の何よりも。」
「私は貴女が欲しいんですよ、ふふ。」
女は身震いした。
ああ、馬鹿げている。
早く、この人から離れよう。
そして、あの人に話そう。
49 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 06:23:19.71 ID:aPRNLSOSO
彼はまた口を開く。
嫌だ、聞きたくない。
「そうですね、これは、取引です。」
「貴女の条件は私のモノになること。」
「そして、私の条件は、そうですね、彼、内藤君の地位を保証するというのはどうですか?」
ああ、そうか。
私は理解した。
50 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 06:24:28.14 ID:xNHjjtp9O
なるほど
51 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 06:27:06.32 ID:aPRNLSOSO
彼が言ってることはこうだ。
私が彼のモノになれば、会社でのあの人の地位は保証され、不自由の無い暮らしが出来る。
でも、私が断れば、
「ええ、ええ、彼の働きぶりは素晴らしい。」
「このまま行けばすぐ課長にはなれるでしょうねえ。」
あの人は、クビを切られる。
これが取引?
いいえ、こんなの、ただの脅しじゃないの。
52 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 06:28:10.63 ID:aPRNLSOSO
私は、頷くしかなかった。
愛するあの人の為に。
53 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 06:28:58.74 ID:14Fsga1q0
この上司は友達少ないな
54 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 06:31:50.06 ID:aPRNLSOSO
その日から、私の生活は一変した。
昼間は、いつも通りに家事をこなす。
しかし、夜になれば彼に呼び出され、ホテルに行き、私の意志を無視し、耳元で虫酸のはしる甘い言葉を囁き、一方通行の熱い思いを私に注ぐ日々が続いた。
少なくとも一週間に三日、多いときには一週間に五日は呼び出されていた。
55 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 06:33:46.13 ID:aPRNLSOSO
そんな日々が続き、私は疲れきっていた。
心も、身体も、ボロボロだった。
そんな時だった。
私の中に、新しい命が芽生えた。
56 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 06:34:16.99 ID:3p8ynARF0
さるさんよけ
どろどろ支援
57 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 06:37:24.05 ID:aPRNLSOSO
私は愕然とした。
そんな、嫌だ、嫌。
時期的に見て、あの人の子では無いのは明らかだった。
何故ならあの人は、
「ツン!遂に僕も課長だお!やったお!おっおっ!」
と、子供のようにハシャいでいて、毎日仕事に全力を尽くしていて疲れきって家に帰っていたから。
あの人とは最近、あまり交わりは無かったから。
58 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 06:39:26.78 ID:ifUxcTZ5O
しえしえ
59 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 06:39:31.38 ID:aPRNLSOSO
私は恐れていた。
この事があの人に知られたら。
きっとあの人は嘆き悲しむだろう。
僕の為にこんなコトを、と。
しかし、もう遅かった。
あの人は気付いていたのだろう。
60 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 06:39:45.56 ID:14Fsga1q0
だめだ寝る支援
61 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 06:42:07.13 ID:aPRNLSOSO
私は何度も子供を降ろそうとした。
でも、出来なかった。
私の中の、この小さな命の芽を、摘み取ることなんて。
たとえ、誰の子供であろうとも。
私にはそんなこと、出来なかった。
62 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 06:43:02.92 ID:T1qug6R2O
支援
63 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 06:43:27.23 ID:aPRNLSOSO
しかし、6ヶ月目。
それは突然訪れた。
私は、流産した。
65 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 06:44:36.49 ID:aPRNLSOSO
私は泣いた。
三日三晩、泣き続けた。
あの人は泣かなかった。
きっとあの人は気付いていたから。
66 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 06:46:25.93 ID:CwIXnWnEO
はい支援
67 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 06:47:43.42 ID:aPRNLSOSO
僕はツンを愛していた。
ツンはレストランで、こう言った。
「私は、彼を愛していたわ。」
僕はツンを愛していた。
「私には彼がつり合っていたのよ。」
僕はツンを、愛していた。
68 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 06:49:01.32 ID:ifUxcTZ5O
ツン…
69 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 06:50:36.78 ID:aPRNLSOSO
ツンから全ての話を聞いたのは、僕がゴルフクラブでツンの頭をメチャクチャにした後だった。
彼女の美しかった顔は、もう既にそこには無かった。
ただ、動くはずがない口が動き、言葉を紡ぎ出していた。
僕は嘆き、悲しんだ。
僕の為にそんなことを。
70 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 06:52:51.96 ID:aPRNLSOSO
僕はツンを優しく抱き締めた。
「ブーン、服が汚れちゃうわ。」
ツンは優しく微笑んでいた。
「あら、雨が降ってきたわ。」
ツンが言うとおり、空からは大粒の雨が降り注いできた。
71 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 06:55:02.72 ID:aPRNLSOSO
この雨は止まないだろう。
僕の悲しみも、虚しさも、まだ洗われてなんかいないんだから。
ツンの悲しみも、虚しさも、まだ洗われてなんかいないんだから。
僕はツンの美しかった唇に、そっと優しく、口付けた。
雨はまだ、降り続けている。
72 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 06:55:13.82 ID:ifUxcTZ5O
支援
73 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 06:55:46.43 ID:aPRNLSOSO
( ^ω^)雨は降り続けるようです
-fin-
74 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 06:58:47.44 ID:aPRNLSOSO
いやー、終わった。
ブーン系は書くの初めてだったんで厳しかったっす。
途中からながら投稿だったし、本当に微妙な文になっちまいましたね……。
たくさんの支援、ありがとうございす。
なんか矛盾点とか、質問とか、感想とかばんばんください。
75 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 06:59:07.17 ID:ifUxcTZ5O
支援した直後に終了とは…
乙!!
76 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 07:02:04.02 ID:SqpOjayc0
今から読む。
乙
77 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 07:02:57.84 ID:CwIXnWnEO
ブーンが上司を殺すとかそんな感じの続編はないんですか?
78 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 07:03:32.65 ID:xNHjjtp9O
最後がちょっとあっさりし過ぎてたね
でもなかなか良かったよ
79 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 07:07:33.49 ID:aPRNLSOSO
>>77 ( ^ω^)「ヒャッハァ!!!!!!てめぇがツンを殺した!!!!!てめぇが殺したんだ!!!!!!」
ブン!ブン!
(,,゚Д゚)「うわあぁぁぁあ!!!!!!やめろ!!!!!!!やめてくれぇぇえ!!!!!!」
( ^ω^)「このゴルフクラブで!!!!!ツンの脳漿が付いたこのゴルフクラブで!!!!!!てめぇを殺してやる!!!!!!!」
ブン!ブン
( ^^^ωω^)「ヒャッハァアアア!!!!!!!!」
こんな感じでぉk?
80 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 07:09:32.55 ID:CwIXnWnEO
>>79 遅いと思ったら書いてくれてたんかwwww
うん、悪ふざけは止めた方がいいですね
乙
句点使いすぎな気がした
でも乙
82 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 07:12:24.86 ID:aPRNLSOSO
正直すまんかった
続編っていうか、雨に関連したの書くつもりだからタイトルに雨入れます。
83 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 07:13:58.64 ID:aPRNLSOSO
>>81 うん、淡々と進めるのもあれだしなぁと思ったのと、区切ってちょっと鬱っぽい空気にしたかった
すまんかった
84 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 07:20:16.03 ID:dRbZHGFnP
出てるの名前だけでブーン系とは言い難い
85 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 07:22:02.95 ID:aPRNLSOSO
86 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/19(日) 07:29:41.01 ID:aPRNLSOSO
( ・∀・)「858番、時間だ。」
( ^ω^)「……はいだお。」
( ^ω^)「……………。」
ガタンッ
-終-
87 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
( 'A`)