はんぺんという生き方　～H A N P E N ～

1 ：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2009/03/15(日) 12:00:09.52 ID:x3Sa2rHq0

はんぺんの朝は早い
今日もおでんの湯につかる日の為に
身を清める

白いもち肌はおでんに入るまで決して汚してはならない
はんぺんは純潔を守り続ける
そこいらの輩の手垢がついてはいけないのだ

はんぺんは清らかな体でなければならない
おでんに入るその日まで…

しかし、そのはんぺんを激しく思い続ける者がいた

バター醤油「ぁぁはんぺんちゃんはんぺんちゃんはんぺんちゃぁぁぁん　うっ…」

2 ：佐野よしひこ ◆KiPERUipHc ：2009/03/15(日) 12:01:53.32 ID:wI5Jg9ucP

おう！

3 ：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2009/03/15(日) 12:03:22.19 ID:bDCJ7UQnO

続けてくれ

4 ：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2009/03/15(日) 12:04:11.66 ID:LLMi4J6GO

永遠の時間を与えられてもさすがに読む気がしない

5 ：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2009/03/15(日) 12:04:50.07 ID:YPGnp9BxO

スレタイに惹かれて

6 ：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2009/03/15(日) 12:10:11.82 ID:x3Sa2rHq0

はんぺん「バター醤油さん、こんにちわ
　　　　　　　あらお顔が赤いわ、息も荒いし、それに熱もあるわ」

バ醤油「ぁぁはんぺんちゃん…なんて白くてきれいな肌なんだ…　ハァハァ」

はんぺん「え？バター醤油…さん？　や　やめて　そんなに近寄らないで…」

バ醤油「ｸﾝｶｸﾝｶ　ああいいにおいだ　ｸﾝｶｸﾝｶ　もうたまらない　はんぺんちゃぁぁっぁん」

はんぺん「いやぁぁぁ　だめよバター醤油さん　落ち着いてぇぇぇええ」

7 ：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2009/03/15(日) 12:11:05.90 ID:AaFL4Uzq0

HAMPEN

8 ：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2009/03/15(日) 12:14:58.48 ID:a1gggb9QO

いいよいいよ～

9 ：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2009/03/15(日) 12:19:07.97 ID:x3Sa2rHq0

一方その頃、おでんやのオヤジは開店の準備を始めていた
卵をゆで　巾着にもちを包み　銀杏を串に刺す
今日もオヤジの仕事は完璧だ

そしていつものようにはんぺんを探す…
ない…　いつもそこにあるはずのはんぺんが…ない

おやじの顔が青ざめる
オヤジ「はんぺんが、俺の可愛いはんぺんが…いない…」

オヤジは慌てる
オヤジにとってはんぺんは可愛い一人娘も同然だ
娘にもしもの事があったら…

オヤジは大慌てで厨房を探し回した

10 ：ジェム ◆Gem/MTQkaI ：2009/03/15(日) 12:20:26.04 ID:YeDqT7xBO

これがシュールレアリズムか

11 ：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2009/03/15(日) 12:21:31.48 ID:f1AdXqffO

面白い

12 ：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2009/03/15(日) 12:28:37.57 ID:x3Sa2rHq0

はんぺん「うっう…　ひどいわ…こんなの」

バ醤油「ﾊｧﾊｧ　最高だったよ　はんぺんちゃん　ﾊｧﾊｧ　」

はんぺん「いやぁ　私の白い肌が茶色に…　それにベトベトよぉ　うっ」

バ醤油「これではんぺんちゃんは俺のものだ！俺の女だ、ｶﾞﾊﾊﾊﾊ」

ガラガラッ

そのとき戸棚の戸が空いた

オヤジ「はんぺんっ！！！！」
オヤジはバター醤油によって変わり果てたはんぺんを見つけた

オヤジ「きっ貴様ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあっぁああ」

バ醤油「ﾊﾊﾊﾊ　遅かったな　ｵﾔｼﾞｨｨｨｨｨ　はんぺんはもう俺の女だぁ
　　　　　おれ色に染めあげてやったぜぇぇぇぇぇぇぇｌ
　　　　　可愛かったぜぇ　俺に染め上げられるはんぺんちゃんの顔はぁぁ
　　　　　いい声で鳴いたっけなぁ　ｱﾊﾊﾊﾊﾊﾊﾊﾊ」

オヤジ「やめろやめろやめろぉぉ　だまれぇぇぇぇぇ」

13 ：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2009/03/15(日) 12:38:21.79 ID:x3Sa2rHq0

はんぺんの体の上で高らかに笑い続けるバター醤油
そして力なくうなだれるオヤジ

はんぺん「おじさんごめんなさい…　私はもう…　汚れてしまいました」
　　　　　　おでんに入る為に磨いたこの体ももう…
　　　　　　私はもうおでんに入れません」

オヤジ「くっ・・・　はんぺん…　俺がちゃんと見ていなかったせいで…」

その時店の奥からオヤジの娘が起きだして来た
娘「パパァ　おなかすいたぁ　台所の冷蔵庫になんにもなかったら
　　お店のものなんか貰ってくよぉ」
　　あら、なにこのはんぺん、おいしそうじゃない、これ貰ってくね」

オヤジ「あ・・、まて・・それは・・・」

娘はオヤジの言葉も聞かず皿の上のはんぺんをもって台所へ消えた

14 ：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2009/03/15(日) 12:39:18.62 ID:YPGnp9BxO

頑張って

15 ：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2009/03/15(日) 12:41:01.59 ID:JINtnFypO

澤井か

16 ：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2009/03/15(日) 12:44:26.75 ID:gA0UV6cuO

シュールｗｗｗ

17 ：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2009/03/15(日) 12:47:53.03 ID:x3Sa2rHq0

ジューーーーー
いきおいよくはんぺんが焼かれる
バ醤油「うぎゃぁぁぁぁ　あちぃぃぃぃ　やめろぉぉぉぉぉ」

娘「こんがり　いいﾆｵｲね　ほんのり焦げ目もついたしできあがりっと」

バター醤油が息絶えた時、はんぺんが焼きあがった

娘「いただきま～す　あむあむ…　う～んこれおいしいｗ」
　　どう、パパも食べる？」

オヤジ「はんぺん…　俺のせいで　俺のせいで…」
　
娘「ちょっと　パパァ　聞いてるの？　食～べ～る～？」

はんぺん「おじさま…　私はもうおでんの具としてはふさわしくないけれど
　　　　　　　せめて最後はおじさまのお口に…」

オヤジ「はんぺん…　うぅ　うわぁぁぁぁぁん　ちくしょぉ　はんぺん　うっう」

はんぺん「おじさま　どうか私を、私を食べてくださいっ！」

オヤジ「うっ　うっ　娘の一世一代のい頼み　しかとうけとったっ！　パクリ」

はんぺん「ぁぁぁああぁぁぁぁ～～ん」

オヤジ「こっ　これは！！！！！！！！！！」

テーレッテレー

18 ：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2009/03/15(日) 12:58:09.80 ID:x3Sa2rHq0

オヤジ「へいらっしゃい！」

客「オヤジ　熱燗一杯といつもの」

オヤジ「ヘイっ」

今日もオヤジ仕事が始まる

客「オヤジ、あとはんぺん頂戴」

オヤジ「すいやせん、今日ははんぺんは切らしてやして…」

客「え～ないの～　残念だなぁ　ここのはんぺんは絶品なのに…」

オヤジ「…おでんのはんぺんは切らしてやすが、別のはんぺんならありやすぜ」

客「え？あるの？もうなんでもいいいから頂戴よ、ここのはんぺんは極上品だからね」

オヤジ「…へぃ　そりゃもう　うちの　はんぺんは絶品ですよ…　うっ」
　　　　ヘイお待ちっ」

客「なになにオヤっさんないてんの？ｗ　お、これバター醤油焼きじゃない、どれ　パクッ」

テーレッテレー

19 ：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2009/03/15(日) 12:59:24.18 ID:BRaVwIYKO

稀に見る糞スレ

20 ：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2009/03/15(日) 12:59:56.71 ID:Yl7eRi/xO

T I N P A N

21 ：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2009/03/15(日) 13:02:33.15 ID:x3Sa2rHq0

はんぺん「おじさま　ありがとう　私おじさまの元で暮らせて幸せだったわ」

オヤジにはそんなはんぺんの声が聞こえた気がした

はんぺんという生き方　～H A　N　P　E　N～　

－F　I　N－

22 ：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2009/03/15(日) 13:04:17.69 ID:dExqFzlWO

これはニュップに載る

23 ：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2009/03/15(日) 13:06:27.21 ID:WYOs1JElO

バター醤油か…
その発送はなかった

24 ：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2009/03/15(日) 13:07:25.61 ID:Qg141VqYO

和んだ