神様はひとりぼっち
別にお腹も空かないし
別に友達もいらない
毎日何も無いところでぽつんと体育座りをしていました
2 :
カモメ:2009/02/20(金) 11:56:42.56 ID:9IKkjv/eO
〜エピローグ〜 神の終焉
神様は夢を見ました
キラキラと眩く光があたりをびっしりと覆っています
なんて素敵なところだろう
神様は思わず見とれてしまいました
しだいに何もないところをうろうろする神様
夢を見てから神様は
退屈で退屈でしかたがありませんでした
あのきれいなところを眺めながら
目一杯寝ころがっていたいなぁ
神様はいてもたってもいられません
とうとう神様は我慢できなくなり
口をだして大声で叫びました
するとどうでしょう
夢に見たきれいな景色が神様を覆いました
神様は大喜びしました
どこもかしこもきれいな光
神様はうれしくて大はしゃぎ
今までの退屈が嘘のように
神様ははしゃぎ 声をあげました
しかし しばらくして神様は
またぽつんと一人 一点を眺めるだけ
神様はとうとうこの景色に
飽きてしまったのでした
しだいに悩む神様
もう一人自分がいたら
もっと楽しくなるのに
そうおもえばおもうほど
退屈が苦痛でしかたありません
とうとう 大きな声で神様は叫びました
するとどうでしょう
あたりを覆っていた光たちは
他の光とぶつかり合うではありませんか
神様は怖くなって
力の限りに叫びました
だいじょうぶかい?
野太く そして暖かい声に
神様は気がつきました
神様の目の前には大きな大きな光が
眩きながら語りかけてきました
君はだれ
僕は知らない あなたは誰
私は太陽
眩く輝く光はそう答えました
それからというもの神様は
毎日毎日 太陽に語りかけました
ある日神様が来てみると
そこに太陽はいませんでした
神様はあたりを見渡しました
おーい
神様が耳をすませると
太陽の呼ぶ声がします
神様は声のほうへ
急いでかけだしました
しかしそこには太陽はいません
太陽の声だと思い辿り着いたところにいたのは
輝きのない太陽でした
君はだれ
僕は知らない あなたは誰
私は惑星
輝きのない太陽はそう答えました
どうしてあなたは眩しくないの
神様は言いました
君にもいつかわかるよ
惑星は答えました
神様は惑星に話しました
太陽がいなくなっちゃったんだ
惑星はにっこりと
太陽はもうすぐもどってくるよと
神様に言いきかせました
おーい
神様が声の方へ振り返ると
そこには眩しく輝く太陽がいました
するとどうでしょう
こんどは惑星もきれいな色に
光輝きはじめました
太陽がいるから
こうやって私達は輝くことができる
私達がいるから太陽もまた
輝いていられる
ひとりぼっちが 退屈なのは
君が一番知っているだろう?
惑星はそういってにっこりと
それにつられて神様も微笑みました
すっかり仲良くなった
太陽と神様
しかし 神様はもっとこの広い景色を見てまわりたい
もっといろんな惑星とおしゃべりがしたい
その想いが強くなってきました
そして太陽も神様の想いに気付いていました
太陽は神様にお願い事をしました
私の光が届かない星があったなら
きっと寂しい想いをしているはず
どうかその星たちの話し相手になっておくれ
優しく微笑む太陽に
神様はこころよくひきうけました
太陽に頼まれ事をひきうけてから
しばらくたったある日のこと
遠い遠い彼方に
ぽつりと佇む星を神様は見つけました
君は寂しくないのかい
私はとっても寂しいよ
しかし実のところ神様はおはなしより
もっと他のところを見てまわりたかったのです
神様は急いで太陽のもとへ
相談をしにいきました
太陽へ 向かう道の途中
とてもきれいな星たちを目にします
やぁ 君は誰だい
僕は知らない あなたたちは誰
僕等は流星群さ 一緒に踊ろう
きらきら ぱっぱー ひゅー トントコ ♪
きらきら ぱっぱー ひゅー トントコ ♪
流星群と遊んでいるうちに
寂しがりやの星のことなどすっかり忘れていました
どのくらい遊んでいたことでしょう
流星群と 追いかけっこをしていたときです
突然 神様の後ろの方から
大きな泣き声が響きました
振り返ると
悲鳴をあげていたのは流星群でした
痛い!!痛いよぉ!!
神様は目を疑いました
流星群の星たちが
ひとつ またひとつ
粉々に消えてしまっているのです
トモダチガホシイ・・・
トモダチ・・・トモダチ・・・
ひとつ またひとつ・・・
体を奪われ 泣き叫ぶ流星群
トモダチ・・トモダチ・・・
その声に神様が気がつきました
この声の正体は・・・
以前出会った寂しがりやの星だったのです
神様は太陽のもとへ
必死で逃げました
―――――――――――――――――――――
おやおやどうしたんだい?
太陽は優しく語りかけてきます
神様はこれまでのことを話しました
色々な景色を眺めたこと・・・
たくさんの友達ができたこと・・・
そして その友達を裏切ってしまったこと・・・
ひとしきり話終えると神様は
初めて大きな声で泣き出してしまいました
第二部 〜スターダスト・ランデヴー〜
神様は以前の行いを反省しました
もうあんな寂しい思いは嫌だから
遠くへ行きひとりぼっちの星を見つけては
太陽の周りに置いていきました
えっさこらせ えっさこらせ・・・
毎日のようにひとりぼっちの星を見つけては
運び続けました
神様は困っていました
最近は遠いところの星にまで積極的に語りかけていた神様でしたが
ひとつだけ どうしても言うことを聞いてくれない
意地っぱりな星があったのです
しかし、以前の流星群のこともあり
放っておくことが出来ませんでした
神様は他の星を運び終えた後
毎日その星を説得しに向かうのでした
あなたとお話がしたい
いやいや 私は結構だ
あなたは友達が欲しくないのかい
いやいや 私に友はいらない
神様が毎日訪れてもその星の態度は変わりません
とうとう業を煮やした神様は
コツンと星を蹴飛ばしてしまいました
もうしらない
ひとりでいたければ勝手にしろ
わかっている
さっさとかえりたまえよ
神様も星もカンカンです
神様はもうその星のところへ寄ることはありませんでした
いつものように
ひとりぼっちの星を探す神様
ある日 神様はひとりの星と遭遇しました
その星は神様もうっとり見つめるほど
紅く優しい輝きを放っていました
君は誰
ぼくは知らないあなたは誰
私は明星
紅い星はそう答えました
太陽はここにはいないのに
あなたはどうして美しいの
誰にでもいつかはこうやって
輝けるときがやってくるの
神様には明星の言っていることの意味が
よく分かりませんでした
神様はそれからもずっと
星を運び終えては
明星に会いに行き 一日の出来事を語り続けました
神様は明星に
恋をしてしまったのです
ある日 明星は神様にお願いをしました
私達星々もあなたのように
この広い宇宙を駆け回る旅をしているの
でも私達はあなたのように
自由に道を選ぶことができない
いつか出会った星と とても仲良くなったのに
あいさつも無しにはぐれてしまったの
今のうちにどうしても会っておきたい・・・
つれていってくださらないかしら
神様は快くひきうけました
明星と神様がむかった先・・・
それはこのあいだ蹴飛ばしたひとりぼっちの星でした
神様はバツの悪い顔をしましたがひとりぼっちの星は
気にしませんでした
なにかようかね わたしはきみにはようはないが
わたしもあなたにようはありません
しかしこの子がどうしても・・・
ひとりぼっちの星はとても驚いた様子で
明星を見つめていました
もう会うことはないと思っていたのに・・・
ごめんなさい もう一度あなたと
おしゃべりがしたかったの
あの・・・
その・・・
あの・・・
その・・・
どうやら神様はおじゃまなようです
それ以上話を聞くことなく
神様はその場を離れました
しばらくして神様が戻ると
明星は神様にもう一つお願いしました
本当にどうもありがとう
最後にもうひとつお願いがあるの
なんだい いってごらん
どうか私を終末の星へと運んでください
しかし神様には終末の星というのがどこにあるのか
またその星がどのようなところか
まったくわかりませんでした
とりあえず神様は明星の言う終末の星へと
迷いながらもつれていくことができました
そこは今まで見たこともないような
おびただしい数の光が飛び交っていました
ここでいいわ 本当に 本当にどうもありがとう
ひとりぼっちの星はつれてこなくていいのかとたずねると
少し寂しそうに微笑んでいました
神様はいつものように星々を運び終えた後
太陽のもとへ行き
これまでのことを話しました
そしてふいに残った疑問を投げかけました
太陽は終末の星を知ってるかい
太陽は目を丸くして驚きました
そうか きみにはまだおしえてなかったね・・・
太陽は重く口をひらきました
君は流星群が消えたとき
きっと寂しい思いをしただろう
それはなぜだと思う
神様はすこし考えて答えました
流星群たちに二度と会えなくなると思ったから
そう 二度と会えなくなるんだよ
え?
神様はびっくりしました
星には限られた時間しか輝けない
限られた時間しかおしゃべりできない
限られた時間しか遊べないんだよ
神様は悲しくなってしまいました
太陽もそうなの?
わたしもそうだ だから精一杯輝いて
みんなを照らしているんだよ
そんなばかな!!
神様は急いで終末の星のもとへ飛び出していきました
明星をかえせ!明星をかえせ!
必死に心の中で叫びながら終末の星のもとへ駆けました
息も絶え絶え辿り着いた神様に
あのおびただしい数の大きな光が語りかけます
この終末の星に何のようだね
それは重く 威圧的でしたが
すこし太陽にも似た 優しい響きでした
終末の星よ どうか明星を返してください
38 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/20(金) 13:09:53.30 ID:LfdlAKwL0
それはならん
厳しい口調で終末の星は言いました
終末の星よ それは悲しいではないですか
どうして返してくれないのですか
それが命というものだからだ
神様は涙を流して訴えましたが
終末の星は耳を貸しませんでした
この星も 光も 景色全てが君の知恵と好奇心が生み出したものなんだよ
しかし君は生み出すだけで失うことの価値を知らない
君はもうすこし勉強したほうがいい
終末の星は神様にいいきかせました
失うことはとても寂しい 悲しい
これのどこに価値があるのです
神様はその後もずっと明星を返すように訴え続けましたが
終末の星はそれ以降もずっと黙ったままでした
とうとう泣きつかれた神様はあきらめて
太陽のもとへ戻っていきました
つらかったね・・・
太陽は優しく語りかけてきました
神様は明星のことを思い出しながら再び話しました
色々な景色を眺めたこと・・・
明星に恋をしたこと・・・
そして その星と二度と会えなくなってしまったこと・・・
ひとしきり話終えると神様は
また大きな声で泣き出してしまいました
第三部 〜生命〜
神様はある星の一点をただじっと見つめていました
しかし以前のようにただ無意識に見つめているのではありません
またダメだったよ
あきらめず辛抱強くやりなさい
そんな会話を太陽と交わすのでした
そしてある日のこと・・・
やった!雲だ!雲ができた!!
神様は歓喜しました
この星は終末の星に残った明星の残骸を
太陽と神様が練り固めてつくったものでした
太陽は神様に生命を育む楽しさを通して
命というものの価値を教えようとしていました
しかしここで問題が起こったのです
そう 生命が誕生しないのです
神様は悩みました
太陽もまた悩みました
どうすればこの星に生命が誕生するのか
毎日毎日頭を抱えました
くる日もくる日も変わらない星
この星と接するうちに神様は終末の星のことを思い返していました
とうとう神様は痺れを切らしてしまいました
何が失うことの価値だ!
こんなもの壊してやる!
近くからもってきた小さな星を勢いよく投げつけました
ほら、よく見てごらん
しばらくして太陽は神様に言いました
あれからこの星に全く興味が無くなり
元気の無い日の続く神様でしたが
一目見て再びやる気を取り戻しました
命だ・・・!命が生まれたぞ!
神様はいつになく興奮していました
そしてこれまで以上にこの星を観察しました
そしてある日のこと
ついに人類が誕生したのです
人間もまた、さまざまな知恵を絞り
いろいろな道具を生み出してきました
石器・・・鉄器・・・娯楽・・・芸術・・・
神様は人類が生み出すものの魅力に
すっかり引き込まれてしまいました
そのうち神様も人間の一部となって
この世界を楽しんでみたいと思うようになりました
太陽よ、私は人間の生活がしてみたい
いいでしょう、ただしあまり深く干渉してはだめだよ
少し不安な太陽をよそに神様はうきうき
神様は深呼吸をして勢いよく地球へと潜り込んでいきました
――――――――――――――――――
どうだったかい?
太陽は神様にたずねました
しかし神様は返事もせずに黙り込み
ただ地球をボーっと眺めているだけでした
神様が生命に見たのは
命の尊さではなく略奪の歴史でした
搾取する者とされるもの
ただそれだけしかありません
そしてとうとう栄華を極めた人類は
遂に宇宙に進出しました
宇宙の約2%を掌握
そして地球の環境悪化のため人類は宇宙に巣をつくり生活を始めました
スペースコロニーの誕生です
しだいに宇宙に出た人類も遥かな故郷
地球を巡り戦争を始めました
そしてそれに見かね絶望した神様は
ついにある決断を下したのです・・・!
このお話はここまででお終いです
神様がどんな決断を下したか、
人類はこの後どうなったのか、
そのことはつづられていません
それは一番きれいな場面で
物語を終わらせたかったからです
悲劇を描きたくなかったからです
これから人類を待ち受ける苦難の数々、
戦争のこと、
銀河系のこと、
それら全てをページの後ろに伏せたまま……
物語はこれで、おしまい
∧∧
( ・ω・) ふぃープロローグやっと完成した
_| ⊃/(__ やっと書きたかった話が規制無しで書けるぜ・・・
/ └-(____/~
55 :
ショボンマスター ◆zjbrhKqhzQ :2009/02/20(金) 13:59:12.44 ID:LfdlAKwL0
56 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/20(金) 14:01:00.34 ID:maExiDWv0
三行以上読めない
57 :
ショボンマスター ◆zjbrhKqhzQ :2009/02/20(金) 14:01:39.40 ID:LfdlAKwL0
<⌒/ヽ-、_ 〜To Be Continued〜
/<_/____/
58 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/20(金) 14:03:40.44 ID:6xk5FGQKO
ゆとりは比喩とか使えない
59 :
ショボンマスター ◆zjbrhKqhzQ :2009/02/20(金) 14:05:26.58 ID:LfdlAKwL0
∧∧
( ・ω・) ゆとりじゃないもん
_| ⊃/(__ ボンボン世代だもん
/ └-(____/~
60 :
ショボンマスター ◆zjbrhKqhzQ :2009/02/20(金) 14:09:33.06 ID:LfdlAKwL0
∧∧
( ・ω・) ロックマンのラーメンおいしかったもん
_| ⊃/(__
/ └-(____/~
61 :
ショボンマスター ◆zjbrhKqhzQ :2009/02/20(金) 14:11:26.33 ID:LfdlAKwL0
<⌒/ヽ-、_ 〜To Be Continued〜
/<_/____/
62 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/20(金) 14:12:54.66 ID:EeF6Ul5W0
でもレスしてなくて糞ワロタw
63 :
ショボンマスター ◆zjbrhKqhzQ :
∧∧
( ・ω・) sageてたからだもん 簡潔にまとめたかったから
_| ⊃/(__ 今回は支援いらなかっただけだもん
/ └-(____/~