dairi
2 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/08(日) 22:42:43.78 ID:TZd556B7O
>>1ありがとうございます投下します
──西暦2059年
昔とは、比べものにもならないほど、科学技術や医療技術などが発達した世界。
その中でも、全ての面で世界のトップクラスである日本。
その日本で今、何が起ころうとしているかなど国民は知るはずもない。
ここは日本の首都「新東京」
そこで政府の上層部による話合いがされていた。
( ̄⊥ ̄)「ついに、あの計画を実行する日取りが決まりました」
男は続ける。
( ̄⊥ ̄)「開催日は9月20日。ちょうど今から1週間後です。実験体の準備も出来ております」
男が喋り終わってからしばらくその場に沈黙が流れた。
すると、一番奥に座っている1人の男が口を開いた。
爪'ー`)y‐「サバイバルゲームの始まりだ……」
そして、運悪くこの時代に産まれてしまった1人の少年
彼は今はまだこの後に起こる事など知るよしもなかった……。
〜('A`)スワッガーのようです〜
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/08(日) 22:46:42.64 ID:TZd556B7O
(`・ー・)「おーい、ドクオー」
後ろから名前を呼ばれドクオは振り返った。
('A`)「なんだお前かよ……」
ドクオは残念そうにそう呟いた。
(`・ー・)「一緒に帰ろうぜ」
そう馴れ馴れしく声をかけてきた彼の名前は「ハンナバル」
小学校からずっと一緒で高校も同じという腐れ縁だ。
ドクオはしょうがないなぁ、などと言いながら一緒に帰る。
いつも学校の帰りはこうやって一緒に帰っている。
毎日何の話をして帰っているか覚えていないが一緒に帰るのが楽しいという事は言える。
学校から家まで約10分ほどで着く。
ハンナバルと別れてからしばらく歩き家に着ついた。
4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/08(日) 22:49:58.59 ID:TZd556B7O
('A`)「ただいまぁ」
しかし返答はない。
今は父親と2人暮らし。母親はドクオが小さい時に病気で死んでしまっている。
顔など写真でしか見た事がない。
そのうえ兄弟もいない。
父親はというと、空を養うためにいつも夜遅くまで仕事をしていて、朝もドクオが起きる前には家を出ている。
仕事先は新東京の外れの方らしいが、ドクオは詳しい場所までは知らない。
自分はと言うと、スポーツの出来る普通の高校2年生だ。
テレビをつけた。
それは、特に見るわけでもなくただつけているだけという状態である。
画面にはニュースが流れていた。
TV「……での戦争は一向に治まることなく……」
('A`)「……また戦争か……」
皮肉まじりに呟いた。
日本は数十年前から戦争はしないと定めている。
そのおかげか今まで戦争に巻き込まれずにすんだのだ。
「続いてのニュースです。数年前に起きた原子力発電所の爆発についてです。現在もまだ被害は……」
また新しいニュースが流れた
。しかし、全くといっていい程聞いていなかった。
それからしばらくの間、ボーっとテレビの画面をながめていた。
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/08(日) 22:52:38.68 ID:TZd556B7O
その時だった──
ウウゥゥゥゥゥゥゥゥゥウ!!!
不意にサイレンが鳴った。
(;'A`)「うわぁ!?な、何だ!?」
突然鳴ったサイレンに驚き、後ろへ飛び退いた。
どうやら近くにある有線放送のスピーカーから鳴ったようだ。
……ザ……ザザ、ガ……
スピーカーからノイズが鳴っている。普段ならそれがうっとうしいその音も、なぜかその時だけは違うものに感じられた。
( `゚ e ゚)「え〜新東京都民のみなさんこんにちはぁ」
不意にスピーカーから聞いた事のない男の声が流れた。
( `゚ e ゚)「オレは日本軍のギルバート大佐だ今日は新東京都民にいい知らせを持ってきてやった」
いい知らせ?何だろうか?
6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/08(日) 22:54:31.62 ID:TZd556B7O
一瞬考えこんだ。
しかし、考えてもわかるはずもなく、直ぐに諦める結果となった。
( `゚ e ゚)「そのプレゼントの内容だが────お前達にはサバイバルゲームをやってもらう」
はぁ?……サバイバルゲーム?
なぜそんな事をしなければいけないのか?
その考えが頭に浮かんだ。
( `゚ e ゚)「しかもただのサバイバルゲームじゃない……」
ギルバートは更に続ける。
( `゚ ∀ ゚)「……お前らには本当の殺し合いをしてもらう」
……は?
意味わかんねぇよ……
本当の殺し合い?
何言ってんだよ、コイツ?
その後もギルバートは、ドクオの動揺など無視し、このサバイバルゲームのルールを喋り続けた。
7 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/08(日) 22:55:26.19 ID:sn3uypTnO
つC
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/08(日) 22:56:28.71 ID:TZd556B7O
このゲームのルールはこうだ
・開始は今日から2日後の9月20日午前9時から1週間
・終了は9月27日の正午(12時)
・ゲーム開始・終了時刻になるとまたサイレンが鳴る。
・開始時刻になるとこの新東京に完全武装した軍人1万人が入って来る
そして国民と軍で潰し会う。
・国民にも武器は渡されるがその武器は最初から渡されるのではなく武器が置いてある場所を見つけ自分で取る。
・そして今から新東京からは出ることが出来なくなる。
・ゲーム中は出入りは禁止。
・この期間中に人を殺しても罪には問われない。
・1週間生き延びれば普通の生活に戻れる。
・国民に拒否権はない。
以上がルールである。
最後にギルバートは
( `゚ e ゚)「生きたいなら1週間生き延びてみるんだな」
そう言ってスピーカーは切れた。
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/08(日) 22:58:13.02 ID:TZd556B7O
訳分かんねぇよ……
混乱していた。
なぜ殺し合いなんてする必要がある?
そんな考えが頭の中で出たり消えたりしていた……
すると着けていたテレビのニュースから速報が流れた。
その速報を読んでいるのはもちろん軍人だ。
その軍人は、先程間垣が言った事と同じ事を言っている。
(‘_L’)「え〜、このゲームは……」
何言ってんだコイツ!?
ゲームだと!?
何がゲームだ
ただの殺し合いじゃないか!!
画面を見るドクオの心には、怒りと同時に恐怖の感情もこみあげてきた。
しかしどうする事も出来ず、ただテレビ画面を見ているだけだった。
10 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/08(日) 22:58:24.64 ID:rwQcgJOrO
('A`)「おぉぉぉ!」
ドン!
こうして俺たちの戦いは終わった。
終わり
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/08(日) 23:00:43.75 ID:TZd556B7O
プルルルルルルプルルルルルル!
不意に携帯が鳴り、一瞬ビクリとしたが、電話だと気付くと急いで電話に出た。
(;'A`)「も、もしもし!?」
携帯からは聞こえてきた声に聞き覚えがあった。
(;`・ー・)「オイっ!!さっきの聞いたか!?」
電話の相手はハンナバルだ。
('A`)「あぁ……聞いたけど……やっぱりマジ……なのかな?」
どんな返事が返ってくるかわかっていた。
しかし、そう聞かずにはいられなかった。
(`・ー・)「あぁ、多分……本当だろうな」
ハンナバルの声は震えていて、トーンも低く、不安と絶望が混じっているようだった。
それからしばらく沈黙が続いた。
その空気に耐え切れず、口を開こうとした時、先にハンナバルが口を開いた。
(`・ー・)「……じゃあ、明日学校でな」
('A`)「……あぁ」
この電話を切ったらもう二度と会えなくなるような気がした。
しかし、切らなければならない。
ドクオは少し迷いながらも電話を切った。
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/08(日) 23:01:22.51 ID:sn3uypTnO
支援
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/08(日) 23:03:16.81 ID:TZd556B7O
>>4 空を養う
訂正で
ドクオを養う
でお願いします
最初は怒空男でドクオと読む予定だったので、間違って残ってしまいました
すみません
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/08(日) 23:04:01.12 ID:rwQcgJOrO
なんかキャラクターが気に食わん
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/08(日) 23:05:10.95 ID:TMqK0u080
そして恐怖に束縛された人々は秩序を守って一週間暮らした。
なんとこの間、凶悪犯罪は激減したのだ。このデータを以って政府上層部は法改正に踏み切ったのである。
おわり
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/08(日) 23:05:48.62 ID:TZd556B7O
( ’ t ’ )「ただいま」
この声……親父か。
('A`)「……おかえり。今日帰ってくんの早いな」
( ’ t ’ )「あぁ、仕事が早く片付いてな」
それは無理矢理作っているとわかる笑顔だった。
仕事が早く片付いた、なんてウソに決まってる。それくらいわかっていた。
('A`)「……あのゲームのせいだろ早く帰って来れたの」
( ’ t ’ )「…………あぁ」
父はそう言うと更に続けた。
( ’ t ’ )「会社から帰る途中見えたが、この街の周りがでかい壁に囲まれてた」
('A`)「は?……でかい壁!?」
( ’ t ’ )「オレ達はホントにここから出られないみたいだ……」
そう言うと父は頭を押さえた。
その後2人は喋ることはなかった。
―――サバイバルゲーム開始まであと2日
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/08(日) 23:09:01.28 ID:TZd556B7O
…………ピ……ピピ…ピピピピピ!!
部屋中に目覚まし時計のアラーム音が鳴り響く。
(つA`)「んん……んぁ……」
眠い目を擦りながら、目覚まし時計のボタンを押した。するとその瞬間アラーム音が止まった。
(´A`)「ふぁぁぁぁあ」
もうこんな時間かよ……
そう思いリビングへ向かう。
家にドクオが階段を降りる音が響く。
それはとてもリズムの良いものだった。
やはり父は仕事へ行っていた。
ドクオも学校へ行く準備を始めた。
本当はのり気ではない。
しかしハンナバルと約束したそれに、みんなが心配だった。
学校へ行くまでいつもと何も変わらない。
は内心『やっぱりサバイバルゲームなんてないんじゃ……』と思った。
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/08(日) 23:12:25.18 ID:TZd556B7O
いつもどうり、遅刻ギリギリで教室に入った。
そしてその瞬間にチャイムが鳴る。
キーンコーンカーンコーン!
教室を見渡す。全員来ている。しかし、みんな絶望に満ちた顔をしているのがわかった。
中には無理をして笑って不安を隠している子もいる。
『サバイバルゲームはある』そう実感した瞬間だった。
ひとまずドクオは、ハンナバルに軽くあいさつをして自分の席に座った。
ガラッ!
それと同時に先生が入って来た。
先生の顔もいつもとは違う。
<(i)ω(i)>「起立、礼、着席」
日直がそう言うが、その声に元気はなかった。
いつもと変わらない授業を受け、あっという間に帰りのHRになった。
先生が話しはじめた。
《 ´_‥`》「明日は休みになりました」
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/08(日) 23:13:44.05 ID:TZd556B7O
当然と言えば当然なのかもしれない。
そして、その他の連絡をすると、HRは終わりを告げた。
帰りはまたハンナバルと一緒だったが、2人共何も話さず帰った。
(`・ー・)「……じゃあな」
('A`)「じゃあな……」
そう言うと、力のこもらない手を上げ、左右に振った。
―――サバイバルゲームまであと1日
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/08(日) 23:15:39.70 ID:TZd556B7O
( ’ t ’ )「おはよう」
父に声をかけられたが、今まで父におはようなどと言われた事などなく、戸惑いながらも「あぁ」とだけ答えた。
起きたのは正午すぎ。
父も仕事は休みのようだ。
あたりまえか……
そう思うとドクオは頬をポリポリと掻いた。
( ’ t ’ )「お前今日は何するんだ?」
('A`)「親父は?」
( ’ t ’ )「オレは……明日の準備でもするかな」
呑気だ、と思ったがどうやら父はこのゲームを受け入れたらしい。
そしてゲーム開始まで15時間を切った。
( ’ t ’ )「今日はもう寝るか」
父がそう言った後、ドクオは時計を見た。
針は9時をさしている。
('A`)「あぁ、そうだな」
そしてベッドに入った。しかし明日からの1週間の事を考えると、そう易々と眠りに付けるわけがなかった。
21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/08(日) 23:17:50.85 ID:TZd556B7O
(⊃A`)「んん……」
もう朝か……
結局全然眠れなかったな。
時計を見るとゲーム開始まで3時間をきっていた。
リビングに行くともう父は起きていた。
( ’ t ’ )「おはよう」
('A`)「……おはよう」
今日はちゃんとあいさつできた。そう心の中で喜びの声を上げた。
食事を終え、準備を始めた。
上下黒のジャージという簡単で動きやすい格好に着替え、リュックには必要最低限の物をいれた。
準備を終えてリビングに戻った。
時刻は8時半。
もう父は準備が終わっていたようだ。
('A`)「なぁ親父……一緒に行こうぜ、その方が安心だしよ……」
( ’ t ’ )「あぁ、オレもそう考えてた」
22 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/08(日) 23:21:16.34 ID:TZd556B7O
自分でも驚くほど心臓の鼓動が高鳴っているのがわかった。
緊張──というよりは恐怖や不安といった方が正しいだろうか。
そういった感情がこみあげてくるのがわかる。
―――ゲーム開始まであと5分をきっている。
(;’ t ’ )「そろそろだな……」
父は荷物を持ち玄関に向かう。
それを追いリュックを持ち玄関へ向かった。
父は腕時計を見ながら言った。
(;;’ t ’ )「あと1分……」
ドクッ…ドクッドクッ
鼓動が早くなる。
頬を汗が伝っていく。
23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/08(日) 23:22:22.51 ID:TMqK0u080
はやく
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/08(日) 23:23:06.06 ID:sn3uypTnO
紫煙
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/08(日) 23:23:23.33 ID:TZd556B7O
( ’ t ’ )「……行くぞ!!」
父はドアに手を掛けた。
ガチャ……
キョロキョロと周りを見渡す。
( ’ t ’ )「妙に静かだな……」
道路はいつもより静かで、人は1人も歩いていない。
父は腕時計を見ながらカウントダウンを始める。
(;’ t ’ )「10、9、8、7……」
ドクオはそのカウントダウンを聞きながら改めて思った『絶対に生き残る』と。
( ’ t ’ )「……3、2、1」
その時だ──
ウウゥゥゥゥゥゥゥウ!!!
サイレンが鳴り響いた。
ついに「サバイバルゲーム」が始まった!!
―――サバイバルゲームスタート!!
26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/08(日) 23:23:55.83 ID:TMqK0u080
支援
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/08(日) 23:25:01.37 ID:TZd556B7O
First day
鬱田 独男<ウツダ ドクオ>
・身長:175.0cm
・体重:65.0kg
・年齢:17歳
・血液型:O型
・性格:大雑把、負けず嫌い
・所属部活動:陸上部
・居住区:T区
・同行者:父親
・髪型:短め、色は黒
・武器:無し
・特徴:足が速く、大会でも上位に入賞するほど。大雑把で負けず嫌いだが、情にあついところがある。
28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/08(日) 23:25:52.71 ID:kEisXc6PO
期待せざるを得ない
支援
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/08(日) 23:31:19.42 ID:TZd556B7O
開始の合図と共に体に緊張が走る。
( ’ t ’ )「とにかくこの場に止まっているのは、危ないかもしれない……動くぞ!」
ドクオは父の後について行った。少し歩いては周りをキョロキョロと見渡し軍人がいないか確認し、少し歩いては確認する。そうやって足を進めていった。
住宅街から大通りに抜けようとした時、父に体を静止させられた。
(;'A`)「──!?」
ドクオは驚いて父を見る。
( ’ t ’ )「……アレを見ろ」
父が指差している方向をみる。
('A`)「………!!」
|(●), 、(●)、|
軍人だ!!
軍人はまだこちらには気付いていないようだ。あと少し気付くのが遅れたら2人とも死んでいただろう。
(;'A`)「なっ!?まだ始まって30分も経ってねぇじゃねぇか!?」
30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/08(日) 23:32:20.25 ID:TMqK0u080
車ねえのかよ
31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/08(日) 23:34:29.22 ID:TZd556B7O
( ’ t ’ )「……こっちだ」
父が今来た道に戻っていく。すぐにあとを追った。覚悟はしていたとはいえ、まさか開始してこんなに早く軍人に会うとは予想していなかった。
( ’ t ’ )「お前はテレビを見てなかったからわからないのか……」
(;'A`)「はぁ?何を!?」
( ’ t ’ )「このゲームで投入される軍人の数は1万人だろ?そいつらはこの26区に均等に配置されるらしい、しかも配置される場所はその区で1番人口が多い町……ってニュースで言ってたんだよ……」
(現在新東京は昔よりも範囲が広く、A〜Zの26区に区画割りされていて、現在空達がいるのはT区である。)
(#;'A`)「んな大切な事どうして今まで黙ってたんだよ!!」
つい興奮し、声を荒げてしまった。
(#’ t ’ )「静かにしろ!!見つかりたいのか!?」
(;'A`)「あぁ……悪ぃ……」
( ’ t ’ )「黙ってたのはあやまる……でも、俺もまさかこの町だなんて思わなかったよ」
( ’ t ’ )「……少し急ぐぞ」
ドクオはその言葉に静かにうなずいた。そして2人はまた走りだした。
32 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/08(日) 23:37:15.04 ID:TZd556B7O
( ’ t ’ )「……大丈夫だ」
軍人がいないことを確認するたびにホッとする。
ドクオは逃げ足には絶対の自信があった。
なぜならドクオは、陸上部に所属しており大会でも上位に入賞し、インターハイに出場するほどだ。
それに父も学生時代は陸上をやっていたと聞いた事もある大丈夫だろう、そう自分に言い聞かせ襲ってくる恐怖と不安を忘れようとしていた。
( ’ t ’ )「とにかくこの区から離れよう」
2人は再び落ち着きなく周りを見ながら走り始めた。
33 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/08(日) 23:41:47.39 ID:TZd556B7O
2人はいつしか大通りを離れて歩いていた。
気が付くと見慣れぬ住宅街をさまよっていた。
腕時計に目をやった。
ゲーム開始から50分が過ぎている。
あれから軍人にも会っていない。
静かすぎるな……
そんな思いが頭をよぎる。
確かに軍人は見たが銃声は1度も聞いていない。別に銃声を聞きたい訳でもないし、軍人に現れて欲しい訳でもない。
しかし、本当にゲームなどやっているのか?
そう思うほどに町は静けさを保っている。
( ’ t ’ )「もう町を抜けたな」
('A`)「あぁ、そうみたいだな」
( ’ t ’ )「……少し休むか」
ついさっきまで、この暑い中を走っていて多少疲れが出始めていた。
('A`)「……あぁ」
そう言うと父は近くの公園に目をやった。
周りを見渡し、人がいない事を確認すると公園の方に歩いて行った。
公園に入ると2人は近くにあった遊具の中に素早く隠れた。
34 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/08(日) 23:44:35.52 ID:TZd556B7O
隠れてから20分ほどが経った。体力はかなり回復した。
それに走ってきたおかげで軍人からはだいぶ離れる事ができた。
ギャアアア!!
「!!」
悲鳴だ!!
街に悲鳴が響いた。
この状況で悲鳴といえば人の死しか思いつかない。
それから2人はしばらくの間動かなかった。
最初に口を開いたのはドクオだった。
('A`)「……だれか……殺された……かな?」
言葉を発したあとにやっぱりこんな事聞かなきゃよかった、そう思った。が、もう遅かった。
( ’ t ’ )「わからないが……もしかしたら……」
父は言葉を詰まらせた。それから2人の間にしばらく沈黙が流れた。
( ’ t ’ )「……そろそろ出るぞ……」
そう言うと2人は公園をあとにした。
35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/08(日) 23:46:59.80 ID:TZd556B7O
そのころ新東京A区にある日本軍の拠点のテント
( `゚ e ゚)「やっと始まったか」
そうにやけながら言ったのはギルバートだ。
( `゚∀ ゚)「ククッ……やっと殺し合いができるぜ」
ギルバートはアルファベットTを触りながらそう言った。
( `゚ e ゚)「オイ、お前らそろそろ行くぞ!!」
(;`エ´)「ハ、ハイッ!!」
周りの軍人が慌てて返事をする。
ギルバートは軍内でも有名な殺人狂だ。
逆らえば殺される、とわかっているので誰も「行きたくない」などとは言えない。
( `゚ e ゚)「お前ら思う存分殺してこいよ」
そう言うとギルバートは兵卒を引き連れテントを出て行った。
36 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/08(日) 23:48:18.15 ID:sn3uypTnO
支援
37 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/08(日) 23:49:23.81 ID:TZd556B7O
ドクオ達が公園を出てから1時間以上が経っている。
あれからずっと歩き続けているが何度か悲鳴を聞いた。
悲鳴を聞くたびに『また誰か死んだんじゃないか?』という考えが頭に浮かび離れない。
しかしそんなことで足を止めるわけにはいかない。
ドクオ達も生きるために逃げなきゃいけないから。
2人の手には、アルファベットPが、ぎっちりと握られている。
工事現場の脇を通ったときに見つけたものである。
2人は無言のままひたすら歩き続けた。
38 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/08(日) 23:50:07.73 ID:HrE+e8Xq0
アルファベットキタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!!!
39 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/08(日) 23:51:57.43 ID:TMqK0u080
佐藤裕也じゃねえかwwwwwwwwwwwww
40 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/08(日) 23:52:33.52 ID:TZd556B7O
同時刻
新東京M区のとある住宅街
ズシャアア!!
アルファベットHによって、人が崩れ落ちる。
【+ 】ゞ゜)「ったくめんどくせぇな」
(’e’)「しょうがねぇだろ、国からの命令なんだ」
その2人組は軍人だった。
【+ 】ゞ゜)「んなこと言っても人殺しなんてやりたくないぜ」
(’e’)「我慢しろ。1週間の辛抱だろ?」
このゲームの被害者は国民だけではなく、強制的に参加させられているも軍人もなのかもしれない。
【+ 】ゞ゜)「へいへい……」
41 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/08(日) 23:52:41.81 ID:K0haBeUi0
アルファベットってなんだ?
武器的なもの?
42 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/08(日) 23:54:09.30 ID:TZd556B7O
男達がそこから立ち去ろうとしたときだ──
コツ……コツ……コツ……コツ、コツ
【+ 】ゞ゜)「ん?足音?」
近づいて来る足音に2人は振り返った。
そこには全身マント、というよりはボロボロの布で体を覆った大男が立っていた。
【+ 】ゞ゜)「……?軍の人間じゃないなお前」
(’e’)「馬鹿なヤツだな、自殺願望者か?」
軍人は鼻で笑いながらそう言った。
「………………」
【+ 】ゞ゜)「チッ、シカトかよ……」
(’e’)「……俺達はお前を殺さなきゃならない、残念だがお前には死んでもらう」
そう言うと2人はアルファベットを大男に向けた。
43 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/08(日) 23:57:41.92 ID:TZd556B7O
しかし、アルファベットは空を切り、大男には当たらなかった。
【+ 】ゞ゜;)「──なっ!?」
大男は2人との距離一気に詰めて来ていた。
まさか、信じられない!?コイツと俺達の距離は5メートル以上あったはずなのにっ!!
2人がそう思った瞬間だった──
ガッ!!
【+ 】ゞ゜)(’e’)「!?」
大男は2人の頭をがっちりと鷲掴みすると、天を仰ぐように掴み上げた。
メリ…メリメリ…メキッ!
指が頭に食い込んでいき、それと同時に鈍く重い音が鳴り響く。
【+ 】ゞ)「あ゙あ゙あぁ゙ぁぁあ゙ぁ!!!!」
2人は足をバタつかせながら悲鳴をあげた。
その口からはよだれを垂らし、目からは涙が溢れ出ている。
大男は2人を持ったまま腕を大きく振りかぶった。
アルファベットSが風切り音を鳴らし、思い切り2人に叩きつけた。
住宅街に轟音が響いた。──そして2人は絶命した。その大男は、何事も無かったようにその場を後にした。
なんだ
人の褌か
45 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/09(月) 00:00:11.12 ID:lx25dcF90
これはダメだろ…
46 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/09(月) 00:01:47.06 ID:eg3/OzqwO
追いついたが、アルファベットが出てきて急に萎えた。
取り敢えず、終わるまでは応援しようぞ
47 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/09(月) 00:02:17.37 ID:ORZh5fnq0
ねーよ
武器がアルファベットってねーよ
48 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/09(月) 00:05:25.10 ID:EfoTH0baO
真面目路線から一転…
まさかアルファベットとはね
49 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/09(月) 00:08:13.32 ID:lx25dcF90
あとリア鬼臭がプンプンする
50 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/09(月) 00:27:53.05 ID:nXG5qWIOO
51 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/09(月) 00:28:53.77 ID:ORZh5fnq0
52 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/09(月) 00:31:11.59 ID:nXG5qWIOO
>>51 ググるまでもねえwww
パッと見てたかが知れてるスレだったじゃないか
53 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/09(月) 00:35:40.80 ID:eg3/OzqwO
おい、逃亡するなら投下し終わってからにしろよ!!
54 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/09(月) 00:47:13.90 ID:clWk5WwzO
あれ
55 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/09(月) 00:57:28.35 ID:lx25dcF90
ちゃんと批評もらえばいいのに
56 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/09(月) 01:09:24.05 ID:Fs0FdmyKO
晒しアゲ
57 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/09(月) 01:26:01.52 ID:W3xwXrRu0
保守
58 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/09(月) 01:38:04.36 ID:clWk5WwzO
ほ
59 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/09(月) 01:54:01.43 ID:E57E9Do9O
ほしゅ
60 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/09(月) 02:00:44.44 ID:clWk5WwzO
ほし
山田なんとかの書きそうな設定だなww