1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
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/:彡ミ゛ヽ;)ー、:/⌒ヽ. . .: / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
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 ̄ ̄ ̄ (_,ノ  ̄ ̄ ̄ヽ、_ノ ̄ ̄
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/:彡ミ゛ヽ;)ー、:/⌒ヽ. . .: / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
/ :::/:: ヽ、ヽ、 ::i(^ω^ )< ねぇねぇ、このスレ定期的に立つNE!
/ :::/;;: ヽ ヽ ::と つ. :.\_____________
 ̄ ̄ ̄ (_,ノ  ̄ ̄ ̄ヽ、_ノ ̄ ̄
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/ 彡ミヽヽー、./⌒ヽ \ このスレ定期的に立つNE!
. / ./ ヽ、ヽ、 i(^ω^ )<
. / / ヽ ヽ と つ. \____________
 ̄ ̄ ̄ (_,ノ  ̄ ̄ ̄ヽ、_ノ ̄ ̄
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/24(土) 17:04:16.13 ID:C4vRUMso0
4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/24(土) 17:05:20.72 ID:4Li1qJ2bO
まってたおっおっお
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/24(土) 17:06:16.76 ID:zqLzsWrFO
さあ今日も読ませてくれ
不思議そうに語るジョーイさんを余所に、あたしは全てを理解していた。
多分、片方の核にはゲンガーの前世の記憶が内包されていた。
もしかしたら、その核が前世の記憶そのものだったのかもしれない。
でもいずれにせよ、ゲンガーは自分が死ぬかもしれないというリスクを冒して、前世との因縁を"断ち切った"。
本当は殺したくない『自分』のために。
瀕死で横たわる『キュウコン』のために。
傍らでただ泣いていただけの『あたし』のために。
「核の損傷を除いて、ゲンガーの受けた傷はどれくらいのものだったんですか」
訊きながらあたしは、ゲンガーの胸から噴き出したどす黒い血潮のことを思い出していた。
「創傷は既に塞がっていますよ」
とジョーイさんは答えた。
「ゴーストタイプのポケモンは元々、物理的な攻撃を透過し、無力化します。
また彼らが視覚的に受けたダメージの程度と、実質的なダメージの程度は必ずしも等しいとは言えません。
ゲンガーは意図的に物理攻撃を通すようにし、なんらかの理由で自傷したのち、迅速にその傷を治癒しました。
いえ、治癒というよりは"なかったこと"にしたと言った方が適切かもしれませんね」
懸念すべきは精神的な後遺症です、とジョーイさんは深刻な顔で続けた。
俄に、不吉な予感が去来する。
ラッキーの『他のポケモンを怖れるようになる』くらいの後遺症ならいいんだけど。
「ゲンガーは覚醒してからというもの、ずっと奇妙な声で鳴いているんです。
私はこれまでにも何体かのゴーストポケモンを看てきましたが、あんな声で鳴くゲンガーは初めてでした。
ポケモン医療に長く携わっている院長も、こんな症例は初見だと困惑していて――」
あたしはカエデに目配せする。
"ねえカエデ、その鳴き声って……"
カエデは笑いを堪えるように顔を伏せながら目配せを返してきた。
"十中八九、アレよね"
あたしは言った。
「ジョーイさん、ゲンガーの奇妙な鳴き声って、どんな感じの声だったんですか?」
ジョーイさんは「えーっとね……」と躊躇する素振りをみせ、
辺りを見渡して他に誰も聞いていないことを確認してから、僅かに頬を赤らめて鳴き真似をしてくれた。
「うー、うー」
「えーっとね…」が何か萌える
きてた!
うーうー可愛いな!
翌朝。
朝食をとるためにカエデと連れだって部屋を出たところで、
あたしは眠そうに欠伸をしているタイチを発見した。
「ふぁーあっ……よう、二人とも。遅かったじゃねえか」
ふにゃふにゃの顔はそのままに声をかけてくる。
服装もだらしない。
「おはよう」
わざわざこんなところで待ち伏せしてたの?
あたしたちの部屋のドアをノックすれば良かったのに――と続ける間もなく、
「おーはーよーっ」
カエデが"ごく自然"な動作であたしとタイチの間に身体を割り込ませる。
「あたし思ったんだけど、タイチくんまだ疲れてるんじゃないの?
長旅を終えたその足でヒナタを助けに行ったんだし……、
あっ、あたし食堂から食事とってきてあげよっか?」
「いいっていいって。
食事ついでに雑談するのが目的だったんだよ。
さ、早いとこ三人で食堂行こうぜ」
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/24(土) 17:26:22.01 ID:uyMYP8Bq0
うーうー萌え
ほ
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/24(土) 17:50:52.23 ID:C4vRUMso0
食堂はがらがらに空いていた。
ルームナンバーに対応したテーブルには、質素な食事が人数分用意されていて、
タイチは自分のテーブルから盆を取り上げ、あたしたちのテーブルに移動してきた。
タイチの隣には当然のようにカエデが座った。
別に構わないけどね。
「いい具合に空いてるな。
ま、混む時間帯はとっくに過ぎてるから当然か」
「あたしは早起きしたんだけどー、ヒナタが中々起きなくてー、
廊下なんかで待たせちゃってごめんね?」
あたしは無言で頬を膨らませる。
何が「ヒナタが中々起きなくて」、よ。自分だってあたしと同じくらい寝坊した癖に。
ジョーイさんと別れる頃には深夜になっていて、
ポケモンの命が助かったことに安心したあたしは、部屋に着いてベッドに横になった途端に眠りに引き込まれたのだった。
夢も見ないくらいに深い眠りだった。
タイチは言った。
「そのことは気にすんなって。
俺は静かに飯食う方が好きだし、会話が周りに漏れるのはできるだけ避けたかったからな」
あたしは静かに合掌する。
「いただきます」
「ヒナタ、なんか怒ってる?」
「あの子、寝起きはいつもあんな感じなの」
さらりと嘘を吐くカエデ。
昨夜、処置室前の廊下で仲直りしてからというもの、
カエデの性格は反動を得て復活していた。
wktk
しえん
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/24(土) 18:12:43.63 ID:uyMYP8Bq0
し
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/24(土) 18:14:44.95 ID:C4vRUMso0
「そ、そういえば朝イチでジョーイさんに教えてもらったんだけど、
ポケモンはみんな快復するみたいだな?」
「うん」
自然と頬が緩む。
また元気なあの子たちと旅ができる。
そう思うだけで、冷たくなったご飯が美味しく感じられた。
「そういえばジョーイさん、こんなことも言ってたぜ。
四体のポケモンのうち、ゲンガーだけが変な鳴き声を出すようになって、周りを困らせてるって……」
あたしが反射的に答え、
「ああ、それはそれでいいの。普通なの」
カエデが後に続く。
「その変な鳴き声が、あのゲンガーのアイデンティティみたいなものなのよ。
タイチくんはゲンガーの鳴き声、聞いたことある? まだ無かったわよね?」
「ああ」
「その鳴き声は、最初に聞いたときはなんかすっごい間抜けで、
全然ゴーストタイプのポケモンらしくないの。
でも慣れるとその声が心地よくなってきて、ちょっと可愛く聞こえるようになるの」
「なあ、いったいヒナタはどこでそんな不思議なゲンガーを手に入れたんだ?」
まさかゴースから育て上げたのか、とタイチが魚の骨をとりわけながら訊いてくる。
あたしは水を一口飲んでから言った。
「また時間がたくさんある時に話すわ。
あたしだって、タイチが三ヶ月以上もどこで何してたのか知りたいけど、今聞いても中途半端になっちゃうでしょ?」
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/24(土) 18:25:03.74 ID:zqLzsWrFO
ほ
ところで、普通のゲンガーの声ってどんなだっけ?
>>20 ポケモンの鳴き声を日本語で表わせと!?
ギャーゴかな……
別に構わないけどね
別に構わないけどね
別に構わないけどね
ヒナタかわいい
23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/24(土) 18:37:08.60 ID:C4vRUMso0
「それもそうだな。雑談ついでじゃ尺に余るもんな」
タイチが頷く。それからの話題はほとんどカエデの『ミニリュウ』に独占された。
カエデの話の中でミニリュウはカエデの手によって捕まえられたことになっていて、
タイチはちっともその話を疑わずに感心の相槌を打っていた。
あたしは終始黙々とご飯を口に運んだ。
――ほんとにバカなんだから。肝心なところでは頭が切れるくせに。
「ごちそうさま」
食器を返却しようと立ち上がった、その時だった。
食堂の入り口でキョロキョロと何かを、あるいは誰かを探している風にしていたリュウジと視線が合う。
ああそれでヒナタ不機嫌なのか…
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/24(土) 18:44:57.74 ID:puTmXlIw0
肝心なところで頭が切れないよりマシさ!
支援
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/24(土) 19:04:25.18 ID:C4vRUMso0
「ヒナタさん! こんなところにいたんですね」
どうやらその探し人はあたしだったみたいね。
「誰だあいつ?」
「えっと、その」
一瞬上手く説明できなかったあたしの代わりにカエデが答えてくれた。
「リュウジくん。二ビシティジムリーダー、タケシの息子さん」
リュウジはテーブルの近くにやってくると、ホッとしたような笑顔になって、
「心配してたんですよ。昨日の夜に部屋を訪ねたら返事がなくて、
今朝になっても帰ってきていなかったらどうしようかと思っていたところです。
お別れの挨拶もなしに修行の旅に出るのは嫌でしたからね――」
カエデの隣に視線を移し、硬直した。
タイチが首を傾げ「なんだよ俺の顔に何かついてんのか」という表情になる。
「リュウジ?」
「…………」
「ねえ、タイチがどうかしたの?」
「…………」
カエデが茶化す。
「まるで彫刻みたいね」
しかし小刻みに震える両肩が、リュウジが彫像になったわけではないことを証明していた。
そういやこいつらも接点あるな
なにこのフラグ
ばっきばきに折ってあげたい
「どうして……」
不意に、お父さん譲りの細い目がカッと見開かれる。
リュウジが吠えたのはその直後だった。
「どうしてお前がヒナタさんたちと朝ご飯食べてるんだぁあぁぁあぁぁ!!!!」
「ちょ、ちょっとリュウジくん!?」
「落ち着いて、リュウジ!」
「おっ、おお、落ち着けるわけがないじゃないですか!
ヒナタさんには話したことがあるでしょう!?
僕がジムリーダー代理を務めていた時に、僕が小さな頃から育てたイワークを必要以上にボロボロにして、
その上僕よりも前に戦った雇いのトレーナーの方が強かったと捨て台詞を残していった、最低のトレーナーのこと。
それがこいつなんです!」
唇を戦慄かせるリュウジを宥めながら記憶を辿る。
二ビシティのポケモンセンターで、リュウジが直々に謝りにきてくれた時のことを思い出す。
リュウジが暴走させたイワークは、実はタケシさんの私物だった。
ジムリーダー代理を任された当初は自分のイワークを使っていたが、
ある時、一人のトレーナーにそのイワークとプライドを大きく傷つけられて、
以来、ジムの人間にも秘密で、タケシさんのイワークを使うようになった。
そしてそのトレーナーというのが、あの時は知る由も無かったけれど、タイチのことを指していたのだ。
な、なんだってー!?(AA略
これはタイチが悪い………のか?
さすがシゲルの息子
ここでその伏線回収とはやっぱ作者すごいな
ニビジムとか勝俣の事しか覚えてねぇwww
38 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/24(土) 19:45:22.33 ID:C4vRUMso0
「い、意味わかんないんですけどー……」
事情を知らないカエデが、タイチとリュウジを交互に見つめる。
リュウジは呼吸も荒くタイチを睨み付けている。
食堂にまばらに残っていた人もいつの間にかいなくなっている。
どうやってこの場を収めればいいんだろう。
頭を抱えたくなったその時、
「まあ座れよ」
タイチは旧知の友人に語りかけるような穏やかな調子で、リュウジに椅子を勧めた。
「とりあえず座りましょ?」
あたしが返却しようとしていた食器をテーブルに下ろして座ると、
リュウジも憮然とした面持ちで席に着いた。
「やっとお前のことを思い出せた。正直、カエデに言われてもあまりピンと来なかったんだ。
俺の脳みそはあんまりデキがよくねーから、どうでもいいことは古い順から忘れていくようになってるのさ」
「どうでもいい、だって?」
テーブルの下のリュウジの手が、かたく握りしめられる。
「ちょっと、挑発するようなことを言うのはやめて!」
「ヒナタは黙っててくれ。俺は別に挑発してるワケじゃない。
ただ、それだけこいつとの戦いは印象に残っていなかったって言いたいんだよ。
俺が二ビシティジムのことで覚えてたのは、タケシと戦えなくて残念だったことくらいだな。
どうやって代理リーダーのポケモンを倒したか、
倒した後にどんな台詞を吐いたかなんて、お前には悪いけどもう完璧に忘れちまってる」
あわわわ…!
なんか無声野郎お調子に乗ってるな
それでもタイチなら…タイチならなんとかしてくれるはず!
「お前が忘れても僕は忘れないぞ!」
「結構。俺がお前のポケモンとプライドを酷く傷つけたとお前が言うなら、
それはきっとその通りなんだろうよ。別にそれを否定したりはしないさ。
でもよ……」
タイチがそれまで伏せていた顔を上げる。視線が交錯する。
「だからなんだってんだ?」
「ひ、開きなおるつもりか?」
「あのなあ、お前はふたつ、根本的に勘違いしてるんだよ。
まず一つ目に、俺に嗜虐趣味はない。
ポケモンバトルで理由もなく過剰攻撃することは絶対にない。誓ってもいい。
だからイワークが必要以上に攻撃されたとお前が言い張るのはお前の勝手だが、
俺にとってはその攻撃は必要な攻撃だったってことだ。
その時、何を考えてマグマラシに指示を出したのかは今となっては分かんねーけどな」
はっとする。
マグマラシの過剰攻撃によって、タケシさんのイワークは完全にダウンした。
でも、もし中途半端に戦闘不能にしようとしていたら、
イワークはあたしの時みたいに、暴走状態に入っていたかもしれない。
タイチはそれを直感的に察知して、過剰攻撃を行ったのかしら……?
あれ?タイチが戦ったのはタケシのイワークなのか
44 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/24(土) 20:14:02.62 ID:C4vRUMso0
ちょっと脳が熱暴走起こして混乱してる……
リュウジはタケシのイワークを使うと暴走させる可能性があり
でもリュウジとタイチの戦闘時に使われていたイワークはリュウジの育成したポケモンでくぁwせdrftgyふじこlp;@:「」
ちょw落ち着けww
少し休憩したら良いんじゃないか
46 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/24(土) 20:20:13.79 ID:I8CoVztqO
ニビジムのニが漢字の二になってるぞ
ほんとだwww
48 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/24(土) 20:23:25.08 ID:Bf63aOo8O
もしもし
支援
がちゃん
作者疲れてるなwww
丸ごと修正
>>42は忘れてね
「お前が忘れても僕は忘れないぞ!」
「結構。俺がお前のポケモンとプライドを酷く傷つけたとお前が言うなら、
それはきっとその通りなんだろうよ。別にそれを否定したりはしないさ。
でもよ……」
タイチがそれまで伏せていた顔を上げる。視線が交錯する。
「だからなんだってんだ?」
「ひ、開きなおるつもりか?」
「あのなあ、お前はふたつ、根本的に勘違いしてるんだよ。
まず一つ目に、俺に嗜虐趣味はない。
ポケモンバトルで理由もなく過剰攻撃することは絶対にない。誓ってもいい。
だからイワークが必要以上に攻撃されたとお前が言い張るのはお前の勝手だが、
俺にとってはその攻撃は必要な攻撃だったってことだ。
その時、何を考えてマグマラシに指示を出したのかは今となっては分かんねーけどな。
そして二つ目に、俺はどうでもいい嘘は吐かない。
お前より雇いのトレーナーの方が強かった、だっけか?
その台詞は事実だろ。もし代理リーダーであるお前がジムの中で一番強いと判断したら、俺はそんなこと言わねえよ。
ジムリーダーの絶対条件は知ってるよな。
ジムで使用するレベルが制限されたポケモンは関係なしに、
私物のポケモンを使ったポケモンバトルで、ジムに存在する全てのポケモントレーナーより強いことだ。
なあリュウジ、お前は本当に実力で二ビジムにいた雇いのトレーナー全てよりも強かったのか?」
51 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/24(土) 20:26:28.08 ID:C4vRUMso0
お前は本当に実力で二ビジムにいた雇いのトレーナー全てよりも強かったのか? ×
お前は本当に全ての雇いのトレーナーよりも強かったのか? ○
しえ
タイチなら、1番強かったのか?っていいそう
リュウジは答えない。答えることができない。
タケシさん不在のジムにおいて、リュウジと雇いのトレーナーのどちらがジムリーダー代理に適任だったのかは、
おそらくリュウジが一番よく理解している。
それにこれは余計かもしれねーけど、とタイチは腕を組んで言った。
「お前さ、そんなこといちいち根に持ってたら、ポケモントレーナーやっていけないと思うぞ。
俺も親父がジムリーダーで――つっても俺が生まれた時からジムリーダーやってたわけじゃねえけど――、ガキの頃はよく稽古つけてもらったんだよ。
ほとんど毎日な。でも、俺は今まで生きてきて、一度も親父に勝ったことがない。
子供相手に手加減しない、ほんと意地悪な親父でさ。
それで俺のポケモンをコテンパンにした後で言うんだよ、俺がガキの頃は今のお前よりずっと強かったってな。
俺は半泣きで再挑戦する。負けてバカにされる。もう一度だけ戦ってくれと頼む。また負けて今度はもっとバカにされる。
その繰り返しだった。その時は、なんでこんな性格悪い親父が俺の親父なんだろうって思ったもんだけど、
後から考えてみれば、俺はそのおかげで、今こうしてポケモントレーナーやれてるんだと思うよ。
お前はもう十分強い、なんて言わたら、俺なんか絶対調子乗って練習やめてたと思うね」
タイチとシゲル叔父さまに抱いていた、過去のイメージが崩れていく。
タイチには生まれつきポケモンバトルのセンスがあるのだと思っていた。
シゲル叔父さまはタイチにとって、時に誉め、時に叱る、優しい師のような存在なのだと思っていた。
56 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/24(土) 20:56:09.46 ID:C4vRUMso0
風呂 一時間程度
57 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/24(土) 20:58:34.96 ID:3bhyXgSP0
(ただしトレーナーがいないジムは除く)
シゲル容赦ねぇな
お風呂いってら
59 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/24(土) 21:00:43.34 ID:bJw4dPmGO
☆
でも初代のセキチクジムはジムトレーナーの方が強いよなきっと・・・
ユンゲラーとかロリーパーとか・・・
マタドガスは勝手にじばくするしな
そうだったっけ?
アニメでセキチクジムリーダーキョウの妹の名前はアヤ
なかなか再開しないと思ったら知らない内に進んでてでも纏めて読めるからなんだかんだでイィャッフゥオォォ!
確かにキョウはあっさり倒せた気がする
あの頃はあなをほるでドガースやマタドガスを倒せたなあ
セキチク編なげーな
私物…物……イワークを……ポケモンを……物扱いだと?
kてた
70 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/24(土) 21:55:13.09 ID:C4vRUMso0
再開する
「街の移動=ひと区切り」
そう思っていた時期が僕にもありました
もうなんか今は文章が膨らむのも気にせず
書きたいこと書きまくってる気がする
書きたいこと書きまくってイインダヨ
読むの楽しいから
72 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/24(土) 21:58:35.62 ID:Z8QfsEE4O
>>70 書き手と読み手
双方楽しければいんじゃね
師エンッ!
ぴか?
75 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/24(土) 22:15:10.81 ID:C4vRUMso0
リュウジはいつの間にかタイチを睨むのをやめて、
テーブルの真ん中に並んだ醤油の小瓶に視線を落としていた。
「僕が甘かった……そう言いたいんですか」
「端的に言えばそうなるな」
あたしは気まずい空気に耐えかねて、口を挟むことにした。
「ねえタイチ、もうその辺でいいでしょう?
リュウジも、こんな言い方が適当かどうか分からないけど、タイチのことを許してあげて欲しいの」
「本当は、心のどこかで分かってたんです。
僕の言っていることは、負け惜しみと同じだって」
リュウジは自嘲気味に笑った。
でも表情はちっとも笑えていなかった。
「こうやって、自分のプライドを傷つけた相手を目の前にして怒鳴ってみても、その続きが思いつかないんです。
挙げ句の果てに、逆に諭されて……ああ、なんかホントにダメだな、僕……」
ほ
出し抜けにカエデが言った。
「あたし不思議なんだけどさあ。
どうしてリュウジくんはポケモンバトルで見返してやろう、って思わないわけ?」
「それは……僕がまだポケモントレーナーとして未熟だから……」
「それを言うなら、ここにいる全員が、ポケモントレーナーとして未熟だと思うけど?」
あたしもその意見に賛成する。
「そうよ、タイチは調子に乗りやすいから、リュウジが頑張ればすぐに追いつけるわよ。
そしてリュウジが追い越したと思ったその時に、
ジムリーダー代理とか、そういう肩書きは関係なく、
一人のポケモントレーナーとしてポケモンバトルを挑めばいいじゃない。
タイチだってきっと断らないわ」
あからさまに面倒臭そうな顔をするタイチに、
「ね?」
と釘を刺す。
「俺は別にかまわねーけどさ。リュウジはそれで納得すんのか?」
リュウジは力強く頷くと、それまでの弱気を断ちきるようにタイチを真正面から見つめて言った。
「僕はいつかあんたに挑戦する。だからその時は………よろしくお願いします」
醤油か…
支援
80 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/24(土) 22:52:45.39 ID:C4vRUMso0
「お、おう」
突然の敬語に戸惑うタイチ。
少し空気が和んだところでカエデが言った。
「ヒナタ、ポケモンの様子を見に行かない?
きっともう面会可能になってると思うわ」
「うん、そうしましょ」
「タイチくんやリュウジくんはどうする?
ここで一度解散する? それとも一緒に来る?」
タイチとリュウジは一瞬顔を見合わせて、
「俺はやめとく」「僕は遠慮しておきます」
と同時に言い、一拍おいて、
「昼過ぎに二人の部屋に行くよ」「お昼過ぎに二人の部屋にお邪魔させてもらいます」
とまたしても同時に言葉を重ねた。無言で啀み合う。
もしかしたらこの二人は結構気が合うのかもしれない、とあたしは思う。
なんだ、仲良しじゃないか
タイチとリュウジを仲良くするためにルージュラ貸してやりたい
筆おろし?
84 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/24(土) 23:08:02.87 ID:Z8QfsEE4O
>>82 翌日、ルージュラをめぐって争う二人がいるんですね
そしてルージュラが子を身籠って…
タイチとリュウジを仲良くするためにヒナタ貸してやりたい