( ^ω^)あいむNOTあDEADぼでぃーのようです
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/18(日) 19:44:57.49 ID:g/LGo6QS0
( ^ω^)「正直に言えお、一体何をしたんだお?」
ξ;゚听)ξ「え、えーとですね、その……」
( ^ω^)「……ん?」
ξ;゚听)ξ「言っても怒りません?」
( ^ω^)「もちろんだお、正直な子が僕は大好きだお」
ツンの表情はぱぁっと快晴になり、
ξ*゚听)ξ「うん! あのね、実はね……この人に爆弾あげちゃったんだ!!」
そんな事を口走った。
そうか、爆弾をね、爆弾を……。
(#゚ω゚)「何やっとんじゃボケエエエエエ!!」
28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/18(日) 19:47:28.55 ID:g/LGo6QS0
ξ#゚听)ξ「怒んないって言ったじゃん、この嘘つき!」
(#^ω^)「逆ギレすんじゃねぇお、とにかくその爆弾っていうのはやばい奴かお?」
ξ゚听)ξ「あ、えっとですね、こんどこそ言っても怒りません?」
( ^ω^)「……うん、怒らないお」
ξ*゚听)ξ「大体、車一台が跡形も無くなるくらいの威力の奴かな!」
(#゚ω゚)「貴様ぁあああああああああ!!」
僕は怒った。
前言撤回とか、そういうレベルを超越してブチ切れた。
ξ;凵G)ξ「違うの、本当はね、頭が吹き飛ぶくらいのだったの。
でも、よりによってあの人にだけはね、とっておきの一発を……」
もはや、どこにどう突っ込めばいいのかも分からなかった。
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/18(日) 19:49:26.38 ID:g/LGo6QS0
(;^ω^)「と、とにかくワタリカさんの所に行くお!今すぐ!!」
ξ゚听)ξ「えー、もう吹っ飛んでると思うんだけどなぁ」
(#^ω^)「それ以上、つまんない事言ったら、お前の口を吹っ飛ばしてやるお……!!」
ξ゚听)ξ「じゃあ……今、何時か分かります?」
あまりに呑気に思えるその発言に、やや腹が立ったのは今更隠すことではなく、
僕はぶっきらぼうにツンに腕時計を見せつけた。
ξ゚听)ξ「あー、残り30分ってとこですね」
( ^ω^)「何がだお?」
ξ゚听)ξ「いやね、時限爆弾なんですよね」
言葉を聞いて僕は数秒フリーズしてしまった。
目前には手を振りながら、もしもーし、なんて言っている憎きこん畜生がいる。
30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/18(日) 19:50:43.62 ID:0KDghYvc0
ツンがキチガイ過ぎるw
31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/18(日) 19:51:36.17 ID:g/LGo6QS0
(;^ω^)「って、フリーズしてる場合じゃねぇお!
一刻も早くワタリカさんに会いに行かないと!」
ξ゚听)ξ「あ、私ナーベイン家の場所なら知ってますよ。無駄にでかいからぶっ壊そうか迷ってたんですよね。
という訳で、案内するから褒めてください」
( ^ω^)「よくやりましたね、マッドボマー!
……よし、さっさとその場所まで案内しやがれだお!」
ξ゚听)ξ「何か酷いなぁ……まぁいいです、じゃあ付いてきてくださいねー」
そう言いながらツンは物凄い速さで駆けていく。
事故現場から逃げ去っていく時もそうであったし、この女の身体能力は相当なものだろう。
走るという行動により、マフィアから逃げていた時の事を不意に思い出す。
あの時のような恐怖は今はなく、火照った体に風を快く感じる余裕すらある。
それはツンと共にいるからに他ならない、それ故に、僕はどこか複雑な気分を抱えていた―――
32 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/18(日) 19:52:13.66 ID:C+wIDhAv0
支援
33 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/18(日) 19:54:21.40 ID:g/LGo6QS0
大都市VIPには言い尽くせない程様々な人がいる。
その中に、ドクオとヒートというカップルがいた。
('∀`)「へい、ヒート! 知ってるかい?」
ノパ听)「はい、ドックン! 何をだい!?」
('A`)「このVIPという街はだな……」
ノハ;゚听)「う、うん……」
('A`)「この街は……!!」
ノハ;゚听)「うん……!!」
('∀`)「なんと、ピッツァが滅茶苦茶美味いんだよ!!」
ノハ*゚听)「おおおおお!! マジでかあああああああ!!」
('∀`)「マジだぁあああああああ!!」
ノハ*゚听)「ピッツァ食いてぇえええええ!!」
('∀`)「俺も食いてぇえええええええ!!」
34 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/18(日) 19:54:55.55 ID:xpxM6v6qO
しぃえん
35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/18(日) 19:55:02.15 ID:C+wIDhAv0
支援
36 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/18(日) 19:55:40.11 ID:g/LGo6QS0
('A`)「よし、折角だし食いに行こう」
ノパ听)「そうだねドックン、食べない手は無いよね」
('∀`)「とりあえず歌うかヒートォ!」
ノハ*゚听)「歌いながら行こうかドックンッ!!」
('∀`)「らららピッツァ〜♪」
ノハ*゚听)(トロトロチーズにこんがりお耳!!)
('∀`)「らららピッツァ〜♪」
ノハ*゚听)(魚介にお肉になんでもござれ!!)
('A`)「ららら」 ノパ听)「ららら」
('∀`)「ピィィッツァアァアアアア!!!!〜〜♪」
ノハ*゚听)「ピィィッツァアァアアアア!!!!〜〜♪」
二人は街中の人に冷たい視線を向けられてる事に気付かなかった―――
37 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/18(日) 19:56:02.62 ID:0KDghYvc0
うぜぇw
38 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/18(日) 19:56:59.18 ID:a2DLF1zK0
C
39 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/18(日) 19:57:37.59 ID:g/LGo6QS0
「ナーベイン夫人は出掛けております」
(;^ω^)「そ、そうかお、夜分に失礼したお」
ナーベイン家のインターフォンからはそんな無機質な声が流れた。
事情を言う訳にもいかず、現在地を聞けないまま対話を終えた。
ξ゚听)ξ「チッチッチッチッ……残り10分でございます」
( ^ω^)「誰のせいでこんな風になったかを分かっていて、そんな事言ってるのかお?」
ξ゚听)ξ「まぁまぁ、時間はまだあるじゃないですか」
( ^ω^)「ほんの僅かに、だお」
残り10分を切ったこの状況で、VIPという範囲の中から人を探すのは困難を超えて不可能に思える。
もはや、時計の針を刻む音が、ワタリカさんの命のカウントダウンに聞こえた。
( ^ω^)「せめて、もう少し情報があれば……」
ξ゚听)ξ「妥当な点としては人に聞くことですよね。例えば、あの人とか」
40 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/18(日) 20:00:08.41 ID:g/LGo6QS0
ツンが指さした先には、電灯の柱から顔を覗かせる女性の姿があった。
僕達が視線を送ると何故かぴょんと飛び上がった。 古典的な反応だが、驚いたということなのだろうか。
あまりまともな人間とは思えなかったが、藁にもすがる思いで声をかけた。
( ^ω^)「もしもし、ちょっと良いですか?」
(;*゚ー゚) 「え!? な、なんだい、僕は極々平凡な一般人だぜ!?」
明らかに普通ではなかった。それは態度の問題だけではない。
仕草や声質は明らかに女性なのだが、服装や口調は男性のものなのだ。
ただ、深々と被ったブラウンの帽子から僅かに覗く顔は、美少女と呼べるほど可愛らしいものだった。
( ^ω^)「ちょっと急ぎで訪ねたいことがあるんだけど、いいかお?」
(*゚ー゚) 「だ、大丈夫だろうな、たぶん、恐らく、いやきっと!」
やたらと落ち着きがないのがやはり気になるが、今は他人に構っている暇はなく、
僕は寄り道もせずに本題に進んだ。
41 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/18(日) 20:02:05.11 ID:g/LGo6QS0
( ^ω^)「あの家に住んでる、ワタリカさんについて何か知って無いかお?」
(*゚ー゚) 「わ、ワタリカさんか、6〜9時は散歩に出かけていることが多いんだよな!
夜がお好きなようで……家のベランダから星空を眺めていることもあるんだぜ?
ちなみに、好きな食べ物はアップルパイだってさ!」
(;^ω^)「そ、そうかお……」
やたらと詳しい情報に引いてしまった。
ただ、これならもしやと思い、率直に聞いてみた。
( ^ω^)「ワタリカさんの現在地とか……分かるかお?」
(*゚ー゚) 「この時間帯はさぁ帰ろうって時なんだよ。
でも、ワタリカさんは帰宅する前に必ず寄る場所があるからな。
今は丁度その場所でお喋りしてるんだろうな、いやぁ、なんて楽しそう!」
何故、そんな事まで知っているかなんていうのはどうでもいい。
それ以上に僕は可能性が零で無くなっている事に興奮していた。
42 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/18(日) 20:02:38.28 ID:g/LGo6QS0
( ^ω^)「その場所っていうのはどこだお!」
(;*゚ー゚) 「あんまり大きな声出さないでくれよ! スレッド通りにあるフラワーショップだよ!
いやぁ、あの店は小さいけど中々に雰囲気が良くて……」
( ^ω^)「そのスレッド通りってのはどこにあるんだお!!」
(;*゚ー゚) 「だ、だから怖いって……。
この壁の向こう側が丁度スレッド通りだよ!」
普段は祈りもしないが、今は神に感謝しておこう。
今や全ての要素が自分に味方しているとしか思えなかった。
( ^ω^)「どうもありがとうだお!」
(*゚ー゚) 「ど、どういたしまして……」
ツンのいう時間が正確だとすれば残り3分、間に合うか?
43 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/18(日) 20:04:31.27 ID:C+wIDhAv0
支援
44 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/18(日) 20:05:05.00 ID:xpxM6v6qO
支援
45 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/18(日) 20:05:45.61 ID:g/LGo6QS0
( ^ω^)「ツン!」
ξ゚听)ξ「……あいよ〜」
(;^ω^)「……何で不貞腐れてるんだお」
ξ゚听)ξ「だって、私というものがありながら、他の女とイチャイチャしちゃってさ〜」
その他の女が目の前にいる状態で、それを言うか普通。
ああ、そんな事はどうでもいい。
( ^ω^)「ツン、ちょっとこの壁ぶっ壊してくれお!」
ξ゚听)ξ「え、何でです?」
( ^ω^)「良いから早く!!」
ξ゚听)ξ「……? よく分かんないけど、ほい」
何の躊躇いもなく爆弾と思わしき物体をツンは放り投げた。
その威力といったら、コンクリートで作られたその壁を粉々にするだけでは飽きたらず、
僕は爆風で尻もちをつき、後方回転までする始末で、親切だった少女は数メートル先まで吹っ飛んでいった。
46 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/18(日) 20:08:05.31 ID:C+wIDhAv0
支援
47 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/18(日) 20:09:17.07 ID:g/LGo6QS0
ξ゚听)ξ「何やってるんです? 急いでるんでは?」
(;^ω^)「……分かってるお」
それでも平然としているツンに、僕は世間の広さを思い知る。
そして、その異常な彼女に救われている事実には、
数メートル吹き飛んだ少女が頭を打ちつけ気絶しているという光景と共に、目を瞑った。
(^ω^)「よし、行くお!」
ξ゚听)ξ「はぁ、まぁ付いていきますけど」
壁の向こうは民家だったようで、家主と思わしき男性と目が合ったが、
あまりに突然の出来事に呆けている様子だったので、とりあえず挨拶をしておいた。
すると急に現実に戻った男は様々な暴言を浴びせてきたが、無視してその部屋内を通り過ぎる。
北風吹きこむあの家で彼は何を思うのだろう。 まぁどうでもいい。
先ほどの女性の事も踏まえ、これら非人道的な行いにも胸が痛まない僕に、ツンを責める資格はないのだろうなと思った。
48 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/18(日) 20:09:54.54 ID:C+wIDhAv0
しえーん
49 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/18(日) 20:10:57.34 ID:r/Gb/8vr0
しえん
50 :
>>47訂正:2009/01/18(日) 20:11:59.92 ID:g/LGo6QS0
ξ゚听)ξ「何やってるんです? 急いでるんでは?」
(;^ω^)「……分かってるお」
それでも平然としているツンに、僕は世間の広さを思い知る。
そして、その異常な彼女に救われている事実には、
数メートル吹き飛んだ少女が頭を打ちつけ気絶しているという光景と共に、目を瞑った。
( ^ω^)「よし、行くお!」
ξ゚听)ξ「はぁ、まぁ付いていきますけど」
壁の向こうは民家だったようで、家主と思わしき男性と目が合ったが、
あまりに突然の出来事に呆けている様子だったので、とりあえず挨拶をしておいた。
すると急に現実に戻った男は様々な暴言を浴びせてきたが、無視してその部屋内を通り過ぎる。
北風吹きこむあの家で彼は何を思うのだろう。 まぁどうでもいい。
先ほどの女性の事も踏まえ、これら非人道的な行いにも胸が痛まない僕に、ツンを責める資格はないのだろうなと思った。
51 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/18(日) 20:13:01.84 ID:g/LGo6QS0
スレッド通りに出ると、フラワーショップはすぐ目の前にあった。
可愛らしい看板を掲げたその店の入り口付近を、色彩鮮やかな花々が飾る。
そして、丁度その場所から出てきたばかりのワリングさんと目が合った。
从'ー'从 「あら、貴方はさっきの……」
ξ゚听)ξ「ども〜」
そんな和やかな挨拶をしている二人をよそに、僕の眼は血走っていたはずだ。
ワリングさんが僕を見た瞬間、ひっと短い悲鳴をあげたのだから間違いない。
(#^ω^)「早く爆弾を僕に渡すんだお!」
ξ゚听)ξ「ちなみに、リンゴ(型爆弾)を渡せってことですね」
初耳だぞ、この野郎。
从'ー'从 「え、リンゴ泥棒……?」
ξ゚听)ξ「世の中、本当に物騒ですよねぇ」
(;゚ω゚)「いいからかせぇぇええええええええええ!!」
残り15、14、13……。
僕はワタリカさんの鞄を無理やり剥ぎ取り、中からリンゴを取り出した。
52 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/18(日) 20:14:10.77 ID:0KDghYvc0
支援
53 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/18(日) 20:14:26.05 ID:a2DLF1zK0
C
54 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/18(日) 20:17:58.17 ID:RdX853fvO
支援!
55 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/18(日) 20:18:19.85 ID:C+wIDhAv0
支援
56 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/18(日) 20:23:03.53 ID:C+wIDhAv0
ながら?支援
57 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/18(日) 20:23:31.13 ID:g/LGo6QS0
(;゚ω゚)「で、でも、どうすんだお、これ!」
ξ゚听)ξ「あー、とりあえず思いっきり、ぶん投げてくれない?」
ツンの人差し指は真っ直ぐ縦に伸びていて、
僕は不思議と何の疑問も持たずに上空へリンゴを放り投げた。
そして僕はリンゴではなくツンに目をやっていた。
気づけば、彼女は片目を瞑り、両手を空へ向って構えていて、その手にはピストルが握られていた。
ぱん。爆発音を聞いたばかりの僕には、やけにあっさり聞こえる銃声が鳴り、
かん。薄い鉄のようなもの――推測するは爆弾の信管――を打ち抜いた音がした。
どかん!
僕は耳を塞いでいなかったことを後悔した。
58 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/18(日) 20:25:34.86 ID:g/LGo6QS0
ξ゚听)ξ「……ああ、勿体ない」
そんな事をツンは呟いていた。
恐らく人間相手に使いたかったのだろうと、彼女の心中を察せる僕自身が嫌になる。
けたたましい音を響かせた爆発は、闇夜を一瞬だけ照らしあげた。
寒気を熱風が入れ替え、火薬の匂いが鼻につく。
爆弾の残骸と思わしき物体が、僕の周囲に降り注ぎ、地面に罅を入れていた。
それでも、その爆発には美しいと思わざるを得なかった。
フラワーショップの花々を彷彿とさせ、それでいて雅さを超越する煌めきがあった。
確か、こういう爆発物を、東の国では―――
从'ー'从 「わぁ、なんて綺麗な花火なんでしょう」
そうだ、花火と呼んでいたのだった。
また、自分のバッグから出てきたリンゴがその爆発を起こしたというのに、
呑気に拍手を送っているワタリカさんの正気を疑った。
59 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/18(日) 20:27:01.08 ID:C+wIDhAv0
支援
60 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/18(日) 20:27:57.84 ID:g/LGo6QS0
そこいらの家から、今の爆破音を聞きつけた人たちが集まってくる。
ここは逃げるのが得策だろう。
(;^ω^)「色々ありましたがワタリカさん、明日またお話を聞きに伺います」
从'ー'从 「あらそうですか、明日も楽しいマジックを期待していますよ」
困った。よく分からないが、マジシャンだと思われてしまったらしい。
生憎、僕は不器用であると断言してよく、その期待には恐らく応えられない。
ξ゚听)ξ「ワタリカさん、それではどうぞこれを」
そう言ってツンはワタリカさんにリンゴを手渡した。
僕は疾風の勢いでツンの首を締めあげた。
( ^ω^)「な、ん、で、そうなるんだお……?」
ξ;゚听)ξ「ちっ、ちがっ、それは本物だから……」
( ^ω^)「本物?」
ぱっと手を離すと、ツンはげほげほと咳きこんだ。
61 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/18(日) 20:29:51.65 ID:g/LGo6QS0
ξ;゚听)ξ「一応、カモフラージュ用に本物もいくつか持ち歩いているんですよぅ。
それで、お詫びの印にって思ってあげたのに……」
(;^ω^)「そ、そうかお、それは悪かったお」
普段の行いが悪いからいけないのだ。 僕は悪くない。
等とは思うものも、確かに僕が短期になっていることも否定出来ない話だった。
从'ー'从 「よく分かりませんが、ありがとうございます。
それから、愛する人に暴力を振るったりしてはいけませんお?」
(;^ω^)「べっ、別に僕はコイツを愛してなんか……」
ξ゚听)ξ「私からよく言って聞かせます」
(;゚ω゚)「おめーも否定しろお!」
女性二人が意気投合した時の盛り上がりに適うはずもなく、
どうせ逃げるんだからと、僕は誰に言うまでもなくひっそりとその場から離れた。
妙な敗北感は気のせいであろう。
62 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/18(日) 20:30:41.74 ID:0KDghYvc0
支援
63 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/18(日) 20:31:55.91 ID:g/LGo6QS0
非常に疲れた一日だったと、僕は、思い耽っていた
不死の体を手に入れたその日から僕に安息が訪れることは滅多になかったが、
その中でも群を抜いて変異な一日であったと断言できる。
ただ……そうだな、ええと……うん、認めよう。
ちょっばかし楽しいなぁと感じてしまった事を、認めよう。
むず痒くなった鼻先を、ぽりと掻いた。
そして曲がり角を三、四つと過ぎた所でツンが追い付く。
ξ#゚听)ξ「もう、何で先に行っちゃうんですか!」
( ^ω^)「おお、早歩きで逃げたのに、ツンは随分と足が速いお!」
ξ゚听)ξ「へっへー、私、走るの嫌いだけど、苦手ではないんですよね〜。
って、そういう話はどうでもいいんですよ!」
64 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/18(日) 20:32:59.63 ID:C+wIDhAv0
しえ
65 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/18(日) 20:33:15.58 ID:xpxM6v6qO
しえ
66 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/18(日) 20:34:39.16 ID:g/LGo6QS0
まったくもぅ、とツンが言って僕は笑った。
それを不思議そうな様子で彼女は見ていたが、
やがて釣られて頬を緩ませ、二人の笑い声が人気のない道を賑やかなものにしていた。
ξ゚听)ξ「あ、そうだ、リンゴ食べます?
まだ余ってるんですよね、残っても勿体ないですし」
今体が最も欲しているのは、食事よりも睡眠だった。
唯、僕は夕食をとっていなかったし、小腹を満たす程度はしておきたいものだった。
( ^ω^)「頂くお」
ξ゚听)ξ「はい、どーぞ」
だから、僕は彼女からリンゴを受け取った。
瑞々しいその様子に、僕は思わずがぶりと噛みついた。
かち。
あれ、『かち』とは何の―――
67 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/18(日) 20:36:01.31 ID:g/LGo6QS0
そうして、僕は一瞬の間に三つの光景を見た。
まずは初めて体験する白。
次に既に幾度となく見てきた黒。
最後に、僕に唾を吐きかけながら、腹を抱えて笑うツンの姿。
白とは爆発の閃光で、黒とは死がもたらす闇である。
混乱した頭が全てを理解し、改めてツンを眺め―――
僕は泣いた。
―――The story might continue
68 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/18(日) 20:36:41.06 ID:0KDghYvc0
乙
ツンマジキチwww
69 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/18(日) 20:38:03.39 ID:g/LGo6QS0
ツン=デレイド=クヴァニルはブーン=マストレイを前に猫を被る。
ワタリカ=ナーベインは様々な異常に遭遇しながらも何も知ることなくVIPで生きる。
お疲れ様です。
ありがとうございました。
昨日今日と途中でお腹が。
すいません。
今日は終わりです。
それでは。
また。
70 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/18(日) 20:39:20.03 ID:C+wIDhAv0
乙
前何話予定?作者はこれ以外にもなんか書いたことある?
71 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/18(日) 20:41:49.27 ID:g/LGo6QS0
>>70 20話くらいで終わるか
……どうかです。
後者はあります
……とそれだけ。
72 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/18(日) 20:42:43.74 ID:C+wIDhAv0
やっぱ経験者か、言いたくないなら聞かないが
なんか見覚えある文章だったからついなw続きも期待してる、ガンガレ
73 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/18(日) 20:44:14.28 ID:xpxM6v6qO
おつ
74 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/18(日) 20:45:34.66 ID:qsV0GdjDO
一話よんできた。
面白いな、これからも頑張ってくれ
75 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/18(日) 20:47:26.94 ID:/kKPR47N0
おつ
ドクオとヒートとしぃに期待
76 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
乙
かなり期待