('、`*川塔の魔術師と爪゚ー゚)悪魔のようです

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1以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
代理
2以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/27(土) 00:14:12.67 ID:jLW+z2ZFO
wktk
3以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/27(土) 00:15:12.74 ID:3AyeRmopO
>>1
代理感謝です
このご恩は今日1日忘れはしません


7xまとめ様
http://nanabatu.web.fc2.com/boon/magi_devil.html

それでは、第四話を投下に移ります
4以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/27(土) 00:15:34.14 ID:EAvd6Q7sO
支援するZE☆m9('、`*川
5以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/27(土) 00:16:06.19 ID:jLW+z2ZFO
支援
6以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/27(土) 00:17:22.86 ID:xGuyi503O
ktkr!期待支援
7以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/27(土) 00:18:03.20 ID:3AyeRmopO
今朝方と同様に、膝を突いて手を突いて、とやっているのは、

/ 、 /「…………」


召喚師相手に、見事な勝利を収めたダイオードだ。
何やらひどく落ち込んでいるようだが。

('、`;川「本当に、本当よ? 狙ってやるわけないじゃない」

/;゚、。 /「本当に、本当に本当か……?」

爪*゚∀゚)[いや、コイツは解っていてやった。 感情に任せて行動する奴だろう?
    証拠に、俺様は何度殴られたことか]

/; 、 /「確か……に……」

('、`#川「…………」

爪;゚Д゚)))「…………」

またも悪魔はペニサスに引き摺られ、校庭の端にある更衣室裏へ消えていった。
8以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/27(土) 00:19:19.32 ID:3AyeRmopO





    第四話 『疾風と迅雷』








('、`*川塔の魔術師と爪゚ー゚)悪魔のようです
9以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/27(土) 00:19:21.35 ID:jLW+z2ZFO
支援
10以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/27(土) 00:20:27.92 ID:jLW+z2ZFO
筆談だが口は災いのもとだなwwwwwwww
11以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/27(土) 00:20:56.66 ID:3AyeRmopO
('、`*川「でもあの決め方は見事だったわ」

/*゚、。 /「いやぁ、ペニサスの御陰だ」

すっかり機嫌を直したダイオードは、恥ずかしそうに照れて見せていた。

爪#)Д(#)「…………」

/ ゚、。 /「悪魔君? どこに行っていたんだ?」

('、`*川「…………」

ペニサスがダイオードの下に戻ってから、数分して悪魔も戻って来た。

/ ゚、。 /「これは……またクーさんのお世話にならないと」

爪#)Д(#)[やめろ]

真っ赤に腫らした顔は、青く染まることはなかった。

/ ゚、。 /「まぁ、クーさんがダメでも治療はして貰わないと」

('、`*川「そうね、試験で支障が出たら困るわ」

爪#)ー(#)「…………」

ダイオードに連れられて、悪魔は治療班がいるマーキーテントへ向かった。
12以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/27(土) 00:22:57.01 ID:jLW+z2ZFO
またボッコボコwww
13以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/27(土) 00:24:08.79 ID:3AyeRmopO
二人を見送ったペニサスは、ゆっくりと歩き出す。

('、`*川(もうそろそろ時間か……そろそろ対戦相手を訊きにいかないとね)

そんな彼女の後方から、けたたましい声が響く。

ノパ听)「どけどけどぉけぇええええええええええ!!」

ブレッドを銜えた少女が深紅の髪結いながら、全力疾走でペニサスに向かって来る。

('、`;川「ちょ……」

ノハ;゚听)「あっぶなぁあああああああああああああいいッ!」

激突する、と思った瞬間、深紅の少女がペニサスの眼前で消えた。

('、`;川「えっ……あれ?」

ノハ*゚听)「こっこだぁあああああああああああああッ!」

声は、ペニサスの頭上から。

ノハ*゚听)「とうッ……10点ッ!」

身体を捻って落下速度を抑え、悠然と着地。
そして両腕をぴしっ、とV字に伸ばして見せた。
14以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/27(土) 00:24:15.37 ID:48+dA8I90
更衣室へ連れ込んでハァハァかと
15以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/27(土) 00:25:03.01 ID:jLW+z2ZFO
支援
16以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/27(土) 00:25:42.28 ID:3AyeRmopO
('、`;川「えっ……なっ……!?」

ノハ;゚听)「すまんッ! 急いでいたものでなぁッ!」

ペニサスに衝突する寸前で、上空へ跳躍していたのだ。

砂煙を上げるような速度からの瞬間跳躍。

何とトリックスターな動きなのだろうか。

ノパ听)「ん〜ッ? おッ、お前はダイオードの連れじゃないかぁああああああああああッ!」

('、`;川「え、ええ……」

ノハ*゚听)「是非是非是非ッ! 私達のパーティーに入ってくれぇえええええええええええッ!
   そしてダイオードもよろしくなぁああああああああああああッ!」

('、`;川「え、いや、私は……」

ノパ听)「では、先急ぐのでこれでッ! じゃあなぁああああああああああああああああ!!」

('、`;川「あ、さよならー……」

そう叫びながら、深紅の少女は突然嵐のように去っていった。

('、`;川(ヒート・スイエル……恐ろしい子っ!)

その言葉は、様々な意味で、だ。
ペニサスがこうして物怖じすることは、極めて珍しいことである。
17以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/27(土) 00:26:46.31 ID:jLW+z2ZFO
支援
18以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/27(土) 00:27:01.74 ID:lbk57vlr0
期待してるんだぜ支援
19以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/27(土) 00:29:00.43 ID:3AyeRmopO
「変換完了――『リストア』」

悪魔の顔面に添えられた男子生徒の手が、淡い光を放つ。

爪#)∀゚)「…………」

ゆっくり、顔面の腫れが引いていく。
それから少しして、治療が完了した。

/ ゚、。 /「ありがとうございました」

「いえいえ、僕達にとっては、これが試験ですから」

人の良さそうな男子生徒は、笑顔でそう言った。

『白魔術科』の生徒は勤勉実直、温厚で心が広いことで有名だった。
彼らは、王立魔術学園の『良心』とも呼ばれている。

爪#゚∀゚)「…………」

「彼は……喋れないようだね?」

/ ゚、。 /「はい、召喚者に原因があると思われるのですが」

「そうだね。 一度召喚科の先生か、実力のある生徒に相談するといいよ」

/ ゚、。 /「そうですね……そう伝えて置きます」

改めて御礼の言葉を述べると、悪魔を連れてダイオードはテントから出て行こうとする。
20以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/27(土) 00:30:14.02 ID:jLW+z2ZFO
支援
21以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/27(土) 00:31:22.28 ID:3AyeRmopO
が、
  _
彡;゚A゚)「待てよ……!」

/ ゚、。 /「君は……」

全体的に毛が濃い召喚師こと、ジョージに声を掛けられた。
  _
彡;゚A゚)「よう……よくもやってくれちゃったなぁ……。
    御陰で補習確定だ」

/ ゚、。 /「まぁ、元気そうで何よりだ」
  _
彡;゚A゚)「バッカ、テメェ……身体全体の筋肉が痺れるように痛ぇよ」

/;゚、。 /「そうか。 では、これで」

ジョージに、まるで興味が無さそうに先行く悪魔を追うため、歩き出す。
22以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/27(土) 00:32:33.17 ID:jLW+z2ZFO
支援
23以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/27(土) 00:33:09.90 ID:3AyeRmopO
が、
  _
彡;゚A゚)「待てよ」

ジョージは、再度ダイオード声を掛ける。

/;゚、。 /「諄いぞ!」
  _
彡;゚A゚)「あ……すみません……」

しかし一蹴されてしまったジョージは、引いたかと思われたが、
  _
彡;゚A゚)「ラ、ライバルだ! 俺の二番目のライバルと認定してやるッ!」

図々しくも、ダイオードに対してのライバル宣言だ。
  _
彡;゚A゚)「お前のあの悪魔……今度はあの悪魔も交えt」

/ ゚、。 /「断る」
  _
彡; A )「なぁあああああンッ!?」

奇声を上げながら、崩れるように倒れたジョージ。

そんな彼は放って置き、ダイオードは漸くテントから離れることが出来た。
24以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/27(土) 00:34:28.35 ID:jLW+z2ZFO
支援
25以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/27(土) 00:35:21.09 ID:3AyeRmopO
/ ゚、。 /「戻ったぞ」

('、`;川「…………」

ペニサスは口を手で覆い隠し、何か考え事をしているようで
ダイオードの言葉に見向きもしない。

爪#゚ー゚)「……?」

/ ゚、。 /「ペニサス」

('、`;川「え、ああ……おかえり」

/ ゚、。 /「どうかしたのか?」

('、`;川「ん、別に……ただ対戦相手が魔術師の私には、『天敵』のような……」

/ ゚、。 /「魔闘士か?」

('、`;川「うん――『ヒート・スイエル』よ」

/;゚、。 /「…………」

ダイオードですら、その名を訊いたことで無言になる。

魔術師は召喚師同様、魔術を発動させるため詠唱を必要とされる。

しかし召喚師とは違いは、連続的に詠唱を行わなければならないところだ。

ペニサスは多少の武術の心得はあるが、飽くまで彼女は『魔術師』である。
26以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/27(土) 00:36:41.55 ID:jLW+z2ZFO
支援
27以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/27(土) 00:38:20.89 ID:3AyeRmopO
しかし何故ここまで恐れているのか。

それは、ヒート・スイエルのあの驚異的な『速度』と『機動力』に原因がある。

ペニサスは、魔術師は、詠唱な入ったその時から無防備な状態になってしまう。

爪#゚ー゚)「……?」

それを護る悪魔がいるも、この悪魔だ。
加えて悪魔が出来る攻撃は、指パッチンに因る『不可視の銃撃』だけである。

魔闘士ヒート・スイエルに対して、この魔術師と遠距離攻撃者は組み合わせは最悪なのだ。

/;゚、。 /「……ヒート・スイエルについて教えよう」

ダイオードからの助け船。
情報に因っては、何とかなるかもしれないのだが、

爪#゚ー゚)[要らん]

悪魔は、そう書き殴って見せて来た。

/;゚、。 /「何故だ?」

('、`;川「…………」

爪#゚ー゚)「…………」

悪魔は、メモ帳の空いている頁を適当に開き、書き殴り始める。
28以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/27(土) 00:39:54.20 ID:jLW+z2ZFO
支援
29以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/27(土) 00:41:25.26 ID:hJO2tWi/O
ショタのか
あえてよかった
30以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/27(土) 00:41:59.55 ID:3AyeRmopO
爪#゚ー )[試合直前に対戦相手を訊かされる、というこの形。
    中々実戦的で、実に愉快なやり方だ]

爪#゚ー゚)[伝えられる情報は、その相手の名と学科だけだ。
    名が知れていない者には、傾向も解らず、大した対策も練れん。
    しかしそれ故の試験。  少なくとも俺様はそうだと思った]

/;゚、。 /「…………」

('、`;川「…………」

尚も悪魔は、書き殴り続ける。

爪#゚ー )「貴様は、いいのか? これは、ルールではないのか?
    ではなくとも、ここでコイツの力を借りて、素直に喜べるのか?」

('、`;川「…………」

ペニサスは、解っていた。
それにもうこの試験を受けるのも8回目だ。

そして毎回対戦相手を知らされる時に、言われるのだ。

『自分の持つ最低限の情報で戦うこと』

そう、言われるのだ。

しかしそんなルールを守っているのは、一部の糞真面目な生徒だけである。
31以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/27(土) 00:44:14.73 ID:jLW+z2ZFO
悪魔は真面目なんだな

支援
32以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/27(土) 00:45:01.18 ID:3AyeRmopO
確かにダイオードからの情報で、有利になる可能性はある。
しかし逆に、その情報に縛られて不利になる可能性もあった。

悪魔が言いたいことは、そんなことではないようだが。

それにしても驚いた。
悪魔がこんなことを言ったことと、この理解力にだ。

爪*゚∀゚)「まぁ、俺様は悪魔だ……試験もルールも糞もない!
    だが、そんな情報なぞなくとも捻り潰してくれる」

('、`;川「…………」

前者を訂正したくなる。
しかし、今の言葉を信じてみよう。

('、`*川「任せたわよ、相棒」

爪゚∀゚)「フンッ……!」

/;゚、。 /「いいのか、ペニサス!?」

('、`*川「私だけズルすわけにはいかないでしょ」

/ ゚、。 /「……そうだな」

('、`*川「じゃあ行きましょうか」

先刻戦闘が終了したスペースには、早速深紅の少女が腕を組んで待ち構えている。
ペニサスと悪魔は、そこに向かって歩き出した。
33以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/27(土) 00:46:38.55 ID:jLW+z2ZFO
支援
34以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/27(土) 00:47:08.68 ID:jLW+z2ZFO
支援
35以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/27(土) 00:48:14.88 ID:3AyeRmopO
二人は並んで、ヒート・スイエルと対面する。

爪゚∀゚)「…………」

('、`*川「…………」

その距離、凡そ20メートル。

ノパ听)「嬉しいぞぉおおおおおおおおおおおおッ!
   お前と戦えるとはぁああああああなぁああああああああああ!!」

爪#゚∀゚)「……ッ!」

('、`;川「うっ……」

こんなに離れているにも拘わらず、まるで耳元で叫ばれているようだ。
しかし悪魔はヒートの声ではなく、ヒートの言葉に反応して地団駄を踏んでいた。

('、`*;川「いい? 私達は二人ではあるけど、アンタは喋れない」

爪#゚ー゚)「…………」

('、`*川「でもアンタは命令……指示なんか訊く気ないでしょ?」

爪#゚Д゚)「……ッ!」

悪魔は、当たり前だ、と言わんばかりに胸を張って見せる。
それを見たペニサスは、肩を竦めてから続けた。
36以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/27(土) 00:49:09.52 ID:jLW+z2ZFO
支援
37以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/27(土) 00:50:13.56 ID:jLW+z2ZFO
チームプレイは無理かwwww
38以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/27(土) 00:50:41.83 ID:3AyeRmopO
('、`*川「でもね、この戦いでは私が戦闘不能……若しくは降参したら試合終了」

爪#゚Д゚)[そんなことは許さんぞ!]

('、`*川「うん、許さなくていい。 だからそうならないようにアンタが、ね?」

爪#゚ー゚)「…………」

('、`*川「後は自由にやっちゃいなさい」

爪#゚∀゚)「…………」

('、`*川「…………」

ノハ*゚听)「ワックワクぅー」

沈黙を合図に二人は、前方のヒートに眼を戻す。

「これより、両者の単位認定試験を執り行います――」

ざ、とヒートが足で砂を鳴らす音が二人の耳に届く。

「――開始!!」

ノハ*゚听)「しゃあああああああああああああああッ!!」

叫びとともに、早速ヒートが動き出した。
39以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/27(土) 00:51:41.24 ID:jLW+z2ZFO
支援
40以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/27(土) 00:53:34.16 ID:3AyeRmopO
ペニサスは、出来るだけ距離を取るためヒートに背を向けて走り出していた。

ヒートは、私しか眼に入っていないようだ。
だからそれを利用して悪魔に――

ノパ听)「邪魔ッだぁッ!!」

爪 ∀ )「…………」

('、`*;川(何で動いてないのよッ!)

ヒートは疾走からの殴打を放とうと、握った拳を構えた。

('、`;川「悪魔、避けなさいッ!!」

次の瞬間、ヒートの拳が――

ノハ;゚兪)「グァ……ッ!?」

爪 ∀゚)「――!」

――疾風迅雷、悪魔の拳と激突した。

悪魔は、楽しそうな笑顔で。

ヒートの痛みに耐えるように片目をぎゅっ、と閉じて。

('、`*;川「近距離も結構……流石は私の相棒! イケそうじゃないッ!」

ペニサスは口端を吊り上げて、笑みを零した。
41以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/27(土) 00:55:02.59 ID:jLW+z2ZFO
支援
42以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/27(土) 00:55:41.65 ID:48+dA8I90
爪#゚∀゚) ←爪で攻撃しそう
43以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/27(土) 00:57:19.68 ID:3AyeRmopO
押し切りたいと、思いつつもヒートは、悪魔の拳から離脱。
そして後方への跳躍に因って距離を取った。

ノハ;゚听)「お前……?」

爪゚∀ )「…………」

ヒートが対面する悪魔を、驚きと疑問を浮かべた表情で見詰める。

無理もない。
自分の拳が子供に阻まられ、そしてダメージさえも与えられたのだから。

ノパ听)「ハッ……悪魔?」

爪#゚∀゚)「…………」

ノハ;゚听)「ち、違うのか? とりあえっず……」

すぅ、と大きく息を吸い込み、

ノハ*゚听)「私は、魔拳士ヒート・スイエルッ! 
今からッ、多分全力をお前にぶつけるぞぉおおおおおおおおおおおおおおッ!!」

と、拳を握って見せながら叫んだ。

次にスカートのポケットに手を突っ込み、髪と同色の『深紅のグローブ』を取り出す。
44以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/27(土) 00:58:01.38 ID:jLW+z2ZFO
支援
45以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/27(土) 00:58:42.05 ID:jYIlRcb+O
今7xで読んできた
面白い支援
46以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/27(土) 01:00:33.07 ID:3AyeRmopO
次にヒートはそれを掲げて、ぶんぶん、と振って見せる。

ノパ听)「これッ、カッコ良くねぇええええええ!?
     ここッ、ここんとこに家の家紋入っててぇええええええええええええ」

爪#゚ー゚)「…………」

ノハ;゚听)「……喋ってくれよぉ」

悪魔が喋れないことを知らないヒートは、寂しそうに深紅のグローブを装着し始めた。

まずは右手に、次に口を使って左手に。

ノパ听)「しゃらぁあああああああああああああ!!
   いっくぜぇええええええええええトッ!」

爪 ∀゚)「…………」

悪魔は、来い、とでも言いたいのか。
裏返した掌をちょい、と動かして挑発する。

ノハ*゚听)「…………」

それを見たヒートは、満面の笑みで駆け出した。
その瞬発力は疾風、そこから伸びは烈風と例えるべきか。
47以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/27(土) 01:02:25.98 ID:jLW+z2ZFO
ヒートかわいいな

支援
48以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/27(土) 01:03:46.77 ID:3AyeRmopO
ノパ听)「喰らッ――」

一瞬にして、悪魔の眼前まで迫ったヒートは拳を握る。
その拳は、小さな悪魔の胸へ殴打で狙って引かれる。

ノハ;゚听)「――え……?」

伸ばした腕の肘の内側に痛みが走り、突然体勢が崩れた。

爪゚∀゚)「…………」

ノハ;゚听)「しゅ……ッ!?」

痛みの正体は、悪魔の手刀だった。
肘の内側を叩いて、そのまま軽々と押して来たのだ。

ノハ#゚听)「ッ……!」

そうはいくか、とヒートは逆に自ら体勢を崩して横に倒れていく。

しかしそれは、ぴん、右脚を伸ばした上でだ。

その脚には、これまた髪と同色の『深紅のレガース』が装着されている。

ノハ#゚听)「今度こそはぁッ!!」

悪魔の側頭に、ペニサスの膝が減り込むようにして命中した。
49以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/27(土) 01:04:51.37 ID:3AyeRmopO
ノパ听)「喰らッ――」

一瞬にして、悪魔の眼前まで迫ったヒートは拳を握る。
その拳は、小さな悪魔の胸への殴打を狙って引かれる。

ノハ;゚听)「――え……?」

伸ばした腕の肘の内側に痛みが走り、突然体勢が崩れた。

爪゚∀゚)「…………」

ノハ;゚听)「しゅ……ッ!?」

痛みの正体は、悪魔の手刀だった。
肘の内側を叩いて、そのまま軽々と押して来たのだ。

ノハ#゚听)「ッ……!」

そうはいくか、とヒートは逆に自ら体勢を崩して横に倒れていく。

しかしそれは、ぴん、右脚を伸ばした上でだ。

その脚には、これまた髪と同色の『深紅のレガース』が装着されている。

ノハ#゚听)「今度こそはぁッ!!」

悪魔の側頭に、ペニサスの膝が減り込むようにして命中した。
50以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/27(土) 01:05:22.07 ID:jLW+z2ZFO
支援
51以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/27(土) 01:06:50.42 ID:jLW+z2ZFO
支援
52以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/27(土) 01:08:20.00 ID:3AyeRmopO
と、思われたのだが、

ノハ;゚听)「なっ……なぬぅうううううううううううううう!?」

爪 ー゚)「…………」

高速の蹴りを易々と掌で、受け止め見せる悪魔がそこにいた。

思わずヒートは、ぽつり、と愚痴を零す。

ノハ;゚兪)「強過ぎるだろ……」

爪゚∀゚)「ッ――!」

悪魔は、空いている方の手の人差し指をヒートに向けた。

しかし、ヒートの眼に炎が灯り、燃え上がり出す。

ノハ 听)「いよいよ余裕ぶっこいてる場合じゃなくなったなぁッ!」

ヒートのレガースの裏側から、瞬間的に真っ赤な粒子が噴き出た。

爪#゚ー゚)「――!?」

ノパ听)「ぐぅうううう……ッ!」

ヒートの脚を止める悪魔の手が、段々と押されていく。
レガースから噴き出る粒子の量は、一層増して来ている。
53以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/27(土) 01:10:21.21 ID:jLW+z2ZFO
やっぱ悪魔強いな

支援
54以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/27(土) 01:12:03.15 ID:3AyeRmopO
ノハ#゚听)「うぉおおおおおおおおおおおおおおおッ!」

爪;゚∀゚)「クッ……!」

ヒートの脚が悪魔の手を押す、押す、押す。

ノハ#゚听)「もっとッ、もっとだぁああああああああああああああッ!!」

爪# Д )「…………」

ヒートの脚が、悪魔の側頭に当たってからは、一瞬だった。

小さな悪魔は、いとも簡単に吹っ飛ばされてしまう。

ノハ*゚听)「勝ったッ!?」

振り切り、更にもう一回転したヒートのレガースから粒子が止まった。

ノパ听)「…………」

ヒートの双眸が見詰める先は、濛々たる砂煙りに包まれている。

ノパ听)(妙に軽かったな……)

構えつつ、ヒートは思った。

どうやら手応えならぬ脚応えが、軽かったのようだ。
55以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/27(土) 01:12:29.37 ID:lbk57vlr0
>悪魔の側頭に、ペニサスの膝
ヒートじゃね?
56以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/27(土) 01:13:08.67 ID:48+dA8I90
>真っ赤な粒子
ごめん何故か桜でんぶがもりもり溢れてるのを想像しちゃったwwww
57以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/27(土) 01:13:09.08 ID:jLW+z2ZFO
支援
58以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/27(土) 01:16:56.10 ID:3AyeRmopO

「澪の射手――」

ノハ;゚听)「……ッ!?」

ゆっくりと晴れ往く砂煙の中から、歌うような声が響いて来る

('、`*川「――100連射ッ!」

砂煙が立ち込めていた位置には、薙ぐように手を振ったペニサスが立っていた。

にこり、と笑った彼女の眼前から唐突に、
放たれたような速さの『水の矢』が出現する。

それも矢継ぎ早に、だ。

矢の矛先は、勿論のことヒートに向かっている。

ノハ#゚听)「――!」

ヒートは直ぐ様、爆発的な瞬発力以て疾駆を開始する。

('、`*川「当たっちゃえ」

しかし、水の矢は扇状に広がっているのだ。
幾らあの瞬発力でも、躱すことは易々たるものではない。

ノハ;゚听)「チィイイイイッ!」

まずは一本目の矢が、ヒートの脇腹を掠めた。
59以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/27(土) 01:18:14.15 ID:jLW+z2ZFO
ペニサスのターン!
60以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/27(土) 01:19:53.56 ID:3AyeRmopO
「あああぁ……俺のヒーちゃんが……」

「ペニちゃーん! 付き合ってー!」

「アンタら……」

時には大声を上げ、時には生唾を飲んで観戦する生徒達。

そんな中、本を開いたまま無言で試合を観戦する生徒がいた。

( ・∀・)「…………」

二人の試合、いや、三人の試合を食い入るように、だ。

(*・∀・)「あの悪魔……欲しいな……」

うっとりとした表情で、悪魔だけをその双眸に映し出す。

( ・∀・)「それにしても……少し調べてみようか」

彼は試合には、まるで興味を失ったようで、校舎に向かって歩き出した。
61以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/27(土) 01:21:09.67 ID:3AyeRmopO
第四話は以上です
ありがとうございました

>>55

そうでした
訂正した上で申し訳ありません
62以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/27(土) 01:24:41.69 ID:3AyeRmopO
>>49の訂正版
ノパ听)「喰らッ――」

一瞬にして、悪魔の眼前まで迫ったヒートは拳を握る。
その拳は、小さな悪魔の胸への殴打を狙って引かれる。

ノハ;゚听)「――え……?」

伸ばした腕の肘の内側に痛みが走り、突然体勢が崩れた。

爪゚∀゚)「…………」

ノハ;゚听)「しゅ……ッ!?」

痛みの正体は、悪魔の手刀だった。
肘の内側を叩いて、そのまま軽々と押して来たのだ。

ノハ#゚听)「ッ……!」

そうはいくか、とヒートは逆に自ら体勢を崩して横に倒れていく。

しかしそれは、ぴん、右脚を伸ばした上でだ。

その脚には、これまた髪と同色の『深紅のレガース』が装着されている。

ノハ#゚听)「今度こそはぁッ!!」

悪魔の側頭に、ヒートの膝が減り込むようにして命中した。
63以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/27(土) 01:25:25.07 ID:lbk57vlr0
おっつー
64以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/27(土) 01:33:17.75 ID:3AyeRmopO
    おまけ

(゚、゚トソン「…………」

(゚、゚トソン「もう……三日になります……」

(゚、゚トソン「……起こしに行きましょう」

(  ゚¥゚)「あ、なんかバチバチ鳴って召還されたっぽいッスよwwww」

(゚、゚トソン「…………」

    おわり
65以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/27(土) 01:39:56.49 ID:48+dA8I90
お姉さんとのサービスシーnゲフンゲフン
掛け合いがもっと読みたーい
66以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/27(土) 01:45:23.35 ID:3AyeRmopO
>>65
実はブェックション

あまり期待はしないでいてください
67>>25の訂正版
/ ゚、。 /「戻ったぞ」

('、`;川「…………」

ペニサスは口を手で覆い隠し、何か考え事をしているようで
ダイオードの言葉に見向きもしない。

爪#゚ー゚)「……?」

/ ゚、。 /「ペニサス」

('、`;川「え、ああ……おかえり」

/ ゚、。 /「どうかしたのか?」

('、`;川「ん、別に……ただ対戦相手が魔術師の私には、『天敵』のような……」

/ ゚、。 /「魔闘士か?」

('、`;川「うん――『ヒート・スイエル』よ」

/;゚、。 /「…………」

ダイオードですら、その名を訊いたことで無言になる。

魔術師は召喚師同様、魔術を発動させるため詠唱を必要とされる。

しかし召喚師とは違い、連続的に詠唱を行わなければならない。

ペニサスは多少の武術の心得はあるが、飽くまで彼女は『魔術師』である。