1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
ここは筆力のある人・ない人がお題をもらって自由に小説を書き、それぞれの筆力を向上させるスレです
※※※お題をもらわないでの小説投下はスレの主旨と違いますのでご遠慮下さい※※※
各まとめ入口:
http://www.bnsk.sakura.ne.jp/ まとめwikiコラム:
http://www.bnsk.sakura.ne.jp/wiki/index.php?%A5%B3%A5%E9%A5%E0 初心者の方は上記のまとめwikiコラムの他、掲示板を一度ご覧下さい。
小説を書く際の禁則やテクニック等が具体例付で説明されています
(三行テンプレート)
1:お題をもらう(安価より「↓」を推奨)
2:もらったお題に沿った作品を書いて、完成させる。
3:「投下します」と宣言し、作品投下。メール欄は無記入、名前欄には「もらったお題」を表記する。タイトルは無くても可。
・1レスは30行、4096バイトまで、一行は全角128文字まで(読みやすさの為に50〜60文字推奨)
・書きながらの投下は禁止
・お題をもらっていない作品はたとえ投下されてもまとめサイトには掲載されません
詳細は
>>2-3辺りをご覧下さい
2 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/18(木) 21:55:17.42 ID:R0oCTfsQ0
まずはお題をもらいましょう。基本的に過疎スレなので↓でもらうと良いです
→人のお題を使って書くのもありです。作品がたくさん投下されればスレも盛り上がります
▽投下の際の注意点
・投下宣言は「投下してもいいですか?」ではなく「投下します」。投下宣言が被らない限り、許可はいりません
・投下する人は最後に「終」「完」「了」など、投下完了の合図をお願いします
・名前欄 に『タイトル(お題:○○) 現在レス数/総レス数』 (例:『BNSK(お題:文才) 1/5』)を書いて下さい
・まとめる際にコピペがしづらいので、メール欄は空にして投下してください。
・作品を投下する際は、テキストエディタで仕上げてから、完成品をまとめて投下して下さい
▽読み手の方へ
・感想は書き手側の意欲向上に繋がります。感想や批評はできれば書いてあげて下さい
▽保守について
・創作に役立つ雑談や、「お題:保守」の通常作投下は大歓迎です
・落ちた場合は立てられる人が新スレを立てて下さい。人がいる時間を目安に
▽その他
・通常作品でもトリップを付けておくと、wikiで「単語検索」を行えば自分の作品がすぐ抽出できます
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/18(木) 21:55:41.75 ID:R0oCTfsQ0
▲週末品評会
毎週木曜日の夜〜土曜日の午前中に、お題が出されます
作品は土曜日の0:00から日曜日の23:30までの間に投稿してください
その後それぞれに評価をして頂き、月曜日の0:00から火曜日の24:00まで投票を受け付けます
▽作品投稿
・ジャンルは自由、時間を過ぎての投稿も選考外ではありますがまとめサイトに掲載します
・スムーズな流れを保つため、メモ帳等の機能を使って全部書き終わってから投下するようにお願いします
・優勝時の本人確認のため、週末品評会参加者は出来れば酉を付けて下さい(酉は名前欄に#と自由な文字列)
→毎回同じ酉で出続けると周囲にわかりやすいです
・作品のタイトルは現在レス数/総レス数、酉を除いて、全角二十文字以内にしてください。
▽締め切り間際の作品投稿について
週末品評会では、投下締切時間の間際に集中的に投下が起こります。
それを無管理で放っておくと大変な事になるので、23時から「予約」という形を取り、運営の指示に従って順番に投下してもらいます。
予約締切は23:30で、以降は時間外の扱いになります
▽投票
・本スレへの書き込みでお願いします(複数選択可)
・ぜひ書き手の方も他の人への感想や投票を行って下さい
・簡単でよいので、感想、批評等書いて下さい。書き手の次への糧になります!
・投票は投票用テンプレを使うか、【投票】と書いて書き込んで下さい
▽優勝者特権
・投票で一番支持を得た作品の作者の方には、次回品評会のお題決定権が与えられます
・投票数が同数の場合は、気になった作品の投票数の差で決定します
・お題の発表時間は優勝者に一任されますが、遅くても土曜日の午前中には提示して下さい
4 :
1:2008/12/18(木) 21:56:22.91 ID:R0oCTfsQ0
なんか落ちてたから立ててみた
〜 〜
(Φ <)
\く /
|д|
\\
≡三< ̄ ̄ ̄>
.≡ ̄>/ ギュイーン
≡三/ /
≡/ <___/|
≡三|______/
6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/18(木) 21:59:13.09 ID:R0oCTfsQ0
10 名前:◇TQd9MjVDR6[] 投稿日:2008/12/17(水) 20:58:14.40 ID:ST2cYty20
その森 どんな森?
第142回週末品評会 『森』
規制事項:5レス以内
投稿期間: 2008/12/20(土) 00:00〜2008/12/21(日) 23:30
宣言締切:日曜23:30に投下宣言の締切。それ以降の宣言は時間外になります。
※折角の作品を時間外にしない為にも、早めの投稿をお願いします※
投票期間: 2008/12/22(月) 00:00〜2008/12/23(火) 24:00
※品評会に参加した方は、出来る限り投票するよう心がけましょう※
7 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/18(木) 22:06:23.32 ID:DnUaQQ4J0
お題plz
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/18(木) 22:18:47.33 ID:DnUaQQ4J0
(´・ω・`)
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/18(木) 22:19:44.02 ID:zNy6mwhn0
10 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/18(木) 22:20:25.68 ID:DnUaQQ4J0
d
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/18(木) 22:28:50.08 ID:GN2MqUJ00
落ちすぎだろ…
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/18(木) 22:50:25.99 ID:bgRHDO/t0
13 :
前スレ82:2008/12/18(木) 23:06:04.16 ID:R0oCTfsQ0
投下しまふ
14 :
前スレ82 お題:無回答(タイトル:知ったか少年のその後):2008/12/18(木) 23:07:13.50 ID:R0oCTfsQ0
それはいつか、私が中学生だった頃の話だ。
この掲示板、加えてこの板に書き込みをしている人間であれば、殆どの人間がこの言葉を知っている事だろう。
「厨二病」。その頃の私はまさにそれであり、同時にそのピークの時期だったとも言えよう。
その頃の私が滑稽にも繰り広げていたスケールだけ壮大な想像、妄想を、いまこそ、ここに述べようと思う。
中学生の頃の私の性格といえば、過去の私を知る者ならば真っ先に思いつくであろう一言がある。
「知ったかぶり少年」である。
その頃の私は、自らの浅知恵をひけらかす事によって、周りから失笑を買ってしまうことを知らなかったのだろう。自信満々で、
誰でも知っているような知識を大声で話していた。きっと回りも鬱陶しく思っていたことだろう。
しかしその中学校が比較的穏やか、というより、ぼんやりとした人間の多かった学校であった故か、不思議と私自身に火
の粉が掛かってくる事はなかった。きっと陰口をたたかれることは多かったのだろうが。だからか、不思議と自分自身で理論(
といっても本当に低レベルな妄想だ)を展開することに、何の抵抗もなくなってしまった。
そういったことから考えれば、私は「自由に厨二病でいられる環境」にあったと言えるだろう。
15 :
前スレ82 お題:無回答(タイトル:知ったか少年のその後):2008/12/18(木) 23:07:32.00 ID:R0oCTfsQ0
話が変わるが、私がいた家庭の環境は、悲惨なものだった。と、いってもそれは、よくメロドラマで放送されたりするようなもの
ではない。
抽象的にそれを述べるのはなかなか難しいが、それを具体的に話すならば、それは至って単純な言葉として連ねることが出
来る。
母親が、V系、乙女ゲーヲタで、父親がネトゲヲタ、姉はスイーツ(笑)。極め付けに弟がネトゲヒッキー(不登校)という、それは
また健全な成長に影響を及ぼしまくる環境である。
さらに、彼らは私に詰め寄ってくるのだ。母親は、将来私の事をヲタクにしようかと思っているのか、と問いただしたくなるほどに
乙女ゲーの話を繰り広げる。当然、某V系歌手Ga○○tの事もだ。
他も同様。姉に至っては、某少女雑誌の漫画の内容を丸呑みしてしまったのか私に、ありえないことくらい小学生でも分かるよ
うな恋話を、執拗に、執拗に展開していくのだ。
当然、私はその頃夢を持っていたし、それを成就させるためには、彼らが行っている事をしてはいけない、という妙な思い込み
を持っていたりした。
故か、そのような状況の真っ只中、私は、ある結論に到達した。それこそ世界の真理、とさえ誤解してしまうような、もはや結
論というより決め付けに近い、妄想。
「常に無回答でいること」。即ち、学校の先生、僅かにいた友人、そして家族からの、「夢をかなえる上での障害になりうる質
問」についての、完全な黙殺だった。
その夢とは、「よくニュースとかに出てくるくらい有名な大学教授」だった。当然、そんな夢は今となっては笑い話にしかならな
いが。しかし、その時の私には、それが不当な偏見、憧れ故の偏見である事に気付けなかったのだ。
以後、私は、「夢をかなえる上での障害になりうる質問」を黙りこくってやり過ごすだけに止まらず、ついには会話に応じる事す
らあまり無くなり、僅かな友人さえ失い、もはや、絶望的とまで言えるような悪循環に陥ってしまっていた。
16 :
前スレ82 お題:無回答(タイトル:知ったか少年のその後):2008/12/18(木) 23:07:48.21 ID:R0oCTfsQ0
今、過去の考えを振り返ってみると、「バカだろwww」と、笑い飛ばす事が出来る。しかし、「無回答でいること」という極端な
考え方は、考えの迷宮の行き止まりに差し掛かったときに、それが素晴らしい事なのではないかと思えてくる事がある。しかし、
すぐに思いなおし、その考えが、まさに今日本を危機に陥れようとしているのではないか、と、切実に思えるときが来る。
しかしそれは、過去に私が実践したような極端な物ではなく、都合のいい時のみの黙殺、黙殺に限らずとも、受け流しである。
日本ではびこる受け流しの言葉といえば、「誠に遺憾である」やら、「仕様です」やら、身近な所で言えば「あっそ」やら「へー(
棒読み)」やら。上げていけばキリが無い。
考えてもみよう。この受け流しの精神さえなければ、いかにスムーズに世界が回るだろうか? 労力を度外視しても、いかに誠
心、誠意の詰まった世界になるであろうか?
終
※この話(知ったか少年)はノンフィクションっぽく書いたがフィクションだぜ。
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/18(木) 23:16:13.78 ID:WP+B9xjh0
>>16 小説より、論文ってかレポートみたいだなと思った。
小説とはとらえにくかった。
あと個人的に「バカだろwww」っていうので「w」を使うのは卑怯だと思う。
「w」を使いたい気持ちもすごいわかるけど、ダメだと思うんだ。
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/18(木) 23:24:19.22 ID:R0oCTfsQ0
>>16 ふむ・・・なるほど。
かなり気合入れて書いたんだが、それがかえって仇になった感じか
wも抵抗あったんだが、ここで使わんでどうするって感じでやっちまった
批評ありがとう!
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/18(木) 23:45:50.51 ID:HpgXqDl5O
いまさら前回の品評会のが書きあがったんだが
投下してもいいものか
というか人はいるのか
とりあえず投下してくれれば感想はつけるよ
21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/18(木) 23:52:49.88 ID:U3tcTRp20
お題plz
22 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/18(木) 23:53:31.50 ID:8BEq8ZNc0
23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/18(木) 23:55:23.80 ID:U3tcTRp20
>>22 お主、昨日拙者がぐぐった言葉を何故知っておるのだ
把握
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/18(木) 23:59:01.43 ID:HpgXqDl5O
人いた!
すまないが今規制がかかってるんだ
救済スレに落とすので運んでくれるとうれしい
転載
346 名前: ◆jhPQKqb8fo [] 投稿日:08/12/19(金) 00:01:10 ID:4hq6fLq2
規制中につき転載お願いします
お題は前回の品評会の「宇宙」
私にしては珍しく部屋の掃除をしていた時だった。
引き出しの奥に転がっていた、懐かしい思い出。半分こに割れた丸い消しゴム。
先輩、今どこで何をしているのかな。
私と先輩が初めて会ったのは、大学一回生の春。
バーゲンセールみたいな活気と喧騒をかきわけて、私はある場所へ急いでいた。天文同好会のブース。
小さい頃から星を見るのが大好きだった。クリスマスプレゼントは天体望遠鏡、お出掛けはプラネタリウム。こっそり家を抜け出して、公園で一晩中空を見上げていたこともある。
たくさんの星が遠くで踊る光景は、今も目に焼きついて離れない。心配して探しに来た両親にこっぴどく叱られたことは、あまり思い出したくないけれど……。
そう、ずっと夢だったんだ。大学に入ったら天文サークルに入って、たくさん英語を勉強して、それで……笑わないで聞いてほしいんだけど、宇宙飛行士になれたらな、って。
ううん、絶対なってやるって思ってた。名門の理学部にも頑張って合格して……今思うと微笑ましいぐらい。自分のことなのに何言ってるんだって感じだけど。
あれ、何の話だったっけ? そうだ、先輩のことだった。
先輩は当時ニ回生。切れ長の瞳に、引き締められた口。ちょっと怖いな、ってのが第一印象。でも、不思議と目が離せないんだ。きっとみんなそうだったんだろうね、
新歓コンパの時もちらちらと見てるんだ。なんでわかるのかって? たまたま先輩が私の隣になったから。みんなの視線が痛かったなぁ。何か話そうと思うんだけど、
そういうときに限って口がからからになっちゃって、だから飲み物ばっかり飲んでたんだ。楽しそうに話す先輩を横目に捉えながら。
そうして一時間ぐらい経ったころだったかな。そこらで潰れる人が出始めて、会話も途切れ途切れになってた時。
ふっと、先輩が携帯を取り出すのが目に映ったんだ。ありふれた光景。でも私は何だかその携帯が気になった。正確に言えば、携帯にぶら下がったストラップが。
ちょっと大きめのビー玉ぐらいのサイズで、黄色がかった下地。それが、どう見ても消しゴムなんだ。それも古くなってるのか、黒い筋がところどころに走ってる。
上のほうにむりやり穴を開けてストラップにしてるみたい。でも気になったのはそんな理由じゃなくて、そう、その見た目が何かに似てるというか……。
「木星……?」
先輩が意外そうにこっちを見て、微笑んだ。惑星のような瞳だった。
「これは自分で作ったんだ」
先輩はストラップを目の前にかざしながら、子供のように笑って言った。
「いつか木星に行ってやる、そのためのお守り」
消しゴムに、鉛筆で模様を付けたそうだ。とても微笑ましいと思ったけど、口には出さなかった。いや、出せなかったと言うほうが正しいかな。
だってそのときは、そんな軽口を叩く余裕もなかったからね。もう、どきどきして、それどころじゃなかったんだ。
「しかし、良く一目で分かったね。今まで誰にも言われたこと無かったから驚いたよ」
確かに、上手な模様だったけど、普通の人は消しゴム以外の何かだとは思わないかも。消しゴムって汚れてるものだしね。でも私には、それが木星にしか見えなかった。
なんでかな? よく見てるから、宇宙のことばかり考えてるから……後になっていろいろ考えたけど、やっぱりその木星に先輩の気持ちが宿ってたからだと思う。
「実は、私も宇宙飛行士になりたいんです」
思い切ってそういうと、先輩は少し目を見開いた。星が大きくなる。
「そうか、じゃあ勝負だな。どっちが先に宇宙に行くか」
楽しそうに言う。私はそれを見て楽しくなる。あの時ほど幸せを感じたことはなかったなぁ。
ただ、勝負というのが少しだけ気に入らなかった。これじゃまるでライバル同士の会話みたいだ。先輩にはどうやらそういう少年みたいなところが、
うん、はっきり言ってしまうとちょっと子供っぽい……いや、もちろんそういうところも可愛くて嫌いじゃないんだけど……でもさ、もっと言い方があると思うんだ。
「一緒に」とか、「二人で」とか……。
そんな事を考えてると、先輩が手を差し出してきた。反射的に私も手を差し出す。
「まあ、これからもよろしく」
頭が沸騰しそうになった。だって先輩と握手しているのだ。
「は、はい、こちらこそ、よろしくお願いしまひゅっ」
本当に死ぬかと思った。
それから、先輩とよく話すようになった。私の人生の中でもベストスリーに入る幸運だったと思う。ちなみに一位は生まれたこと。
部室に行って、備え付けのコーヒーメーカーのスイッチを入れる。沸く頃になると先輩が来る。二人でコーヒーを飲みながらおしゃべりする。
あまり真面目な部員はいなくて、大抵二人だけだった。
どんな話をしてたのかは、もうあまり思い出せないけど……勉強のこととか、バイト先で見かけた面白いお客さんのこととか、まあありふれた話。
一つ例を挙げると、
「先輩、昔土星のわっかに乗ってみたいと思いませんでした?」
「ああ、思ったような思わなかったような……」
「私、今でもちょっと思うんですよねー。走ってみたいなぁ。レースみたいに、ぐるぐるって」
「あ、わかった。腕を横に広げて、だろ」
「すごい! 先輩超能力者みたいです!」
どう? 面白いでしょ? うん、私にとっては面白かったんだ。先輩、めんどくさそうだったけど、いつも相手してくれた。嬉しかったなぁ。
一番忘れられないのはやっぱりあの日かな。三回生の冬、先輩が留学する前の日。
「しばらく会えなくなりますねぇ」
私はコーヒーを注いで、先輩に手渡しながら言った。先輩は窓の枠に腰掛けて、空を見ている。そういう時の先輩の目は、空を透かしてどこかを見ているようだった。
私が一番好きな表情。
「寂しいか?」先輩はこっちを向くと、笑いながら言い、コーヒーカップに口をつけた。私はカップの中の宇宙に映る二つの惑星を想像した。
「いえ、それほどでも」私はにこやかに言う。それが嘘だってことは見抜かれていただろう。
28 :
はんぶんこジュピター(お題:宇宙) 3/3◇jhPQKqb8fo :2008/12/19(金) 00:20:13.78 ID:26/5Ekpq0
「まあ、お前も早く来いよ。二人で宇宙に行くんだろ?」
先輩は不敵な笑みを浮かべた。私はなんとか笑顔を維持する。この頃には、私も現実というものを悟り始めてた。私達の夢はおそらく叶わないだろうなって。
もちろん、昔ならいざ知らず、今は女性の宇宙飛行士なんてそう珍しいものでもないから、それが原因というわけじゃないよ。ただ、純粋に私の能力が不足していただけのこと。
でも、先輩は私とは違う。必ず宇宙に行くだろう。カップを軽々と飛び出して、星の世界に飛び込むんだ。
私の沈黙をどう取ったのか、先輩は私に向かっておいでおいでをした。近づく私。先輩の言うことを聞かない私なんて存在しない。
「なに、すぐ会えるって。不安か?」
首を振る私。先輩は身をかがめて、私にキスをした。
「ちょっとの辛抱だ」
そう言うと、先輩は何かを取り出した。あの消しゴムだ。半分に割れている。先輩は携帯を取り出し、ストラップをかざした。半分の木星。
「これやるから、いい子で待ってろ。な?」
掃除が一段落したので、コーヒーを入れることにした。豆をセットして、スイッチを入れる。
あれから色々あった。私は今もカップの中で、大好きな宇宙についての研究をしている。毎日楽しい。あの頃の夢は叶わなかったけど、後悔はしていない。
先輩は本当に宇宙飛行士になった。今も宇宙のどこかにいるはず。テロ対策のために、予定表も、いつ帰ってくるのかも、伴侶たる私にすら教えてもらえないのである。
あ、そうそう、私は先輩と結婚した。留学帰りの先輩を出迎えた空港で、いきなりプロポーズされたのだ。人生幸運な出来事ランキング、堂々の二位である。
「はやく帰ってこないかな……」
手のひらで木星を転がしながら呟いてみる。こんなものでもあると支えになるものだ。先輩がいる間はなくなっても気にしなかったのに、私も現金だなぁ。
ため息をついて立ち上がった時、チャイムが鳴った。
「はーい」
玄関に向かい、扉を開ける。
「よう、待ったか?」
私はなんとか微笑んで見せた。涙がこぼれそうになる。
「相変わらず、超能力者ですね……先輩」
「なんだよ先輩って。もっと違う呼び方があるだろ」先輩は不敵な笑みを浮かべる。久しぶりなのに全然変わらない。
「ああ、すみません……昔のことを考えてたので、つい……」
私は目尻をぬぐった。先輩は相変わらずちんまりとしている。キスするときは必ず窓枠に腰掛けてたっけ。可愛かったなぁ。
「お帰りなさい、奥様」
コーヒーが沸いた。
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/19(金) 00:20:43.84 ID:26/5Ekpq0
以上。
転載するときにsage外すの忘れてました。
失礼しました。
30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/19(金) 00:23:41.56 ID:xZQmQjD8O
31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/19(金) 00:25:52.72 ID:SCyDlzwcO
縦で書け読みづらい
32 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/19(金) 00:49:59.81 ID:FIzjfiPdO
あ
33 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/19(金) 01:08:48.74 ID:jiraKAHO0
>>26 実は先輩は女性だった、とする意味がまるでないと思います。
途中々々に、自分が女性であるとちょっとおかしいエピソードなどがあれば別ですが、
明示的に性別を示さない以外は普通に自分を女性、先輩を男性として描写しているだけなので、
最後のセリフで、単にきもい男の思い出話に成り下がった感があります。
勝手な想像ですが、無理矢理などんでん返しや散見される用語の誤用などから、
オチは意外性がないといけないとか、ちょっと捻った言い回しをしなければサマにならない
とかいう、ちょっとずれた「小説様式」みたいなものにとらわれている印象を受けます。
文章や言葉そのものよりも、描写する内容で雰囲気を出して欲しいと思いました。
34 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/19(金) 01:55:53.00 ID:rYA4RIeVO
ほす……
35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/19(金) 02:47:15.60 ID:9UhKGGZr0
保守とは、すなわち、スレを守ること。
いったい誰と戦っているのだろうか。
36 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/19(金) 03:39:03.74 ID:SThZnhf20
ほ
37 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/19(金) 03:42:46.75 ID:iKS9OT6aO
お題下さい〜
>>26 オチ重視の叙述トリックものにしたかったのかな?
にしては最後のオチに脈絡がなさすぎる。
あと、どーでもいいことを並べ立てることで、女性的な思考を表現したかったのだと思う
が、こういうのは中途半端にやると、単に「冗長、下手なだけ」と受け取られたりするの
で、やるなら思い切りぶっ飛んだものにするくらいの方がいい。
ほ
41 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/19(金) 07:24:58.09 ID:qVQWW+sFO
やっ保ー
42 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/19(金) 08:30:33.85 ID:SThZnhf20
出かける前のほ
43 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/19(金) 09:25:31.21 ID:0kDIKNWN0
エロ医務えっ債務エロ医務えっ債務
44 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/19(金) 10:28:47.97 ID:FIzjfiPdO
ほ
45 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/19(金) 11:31:44.09 ID:JWz5h+d70
46 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/19(金) 11:36:21.54 ID:26/5Ekpq0
>>26 うん。これは自分もオチが全てをダメにしている気がする。
逆に、このオチを活かしたいんだったら、オチにいたるまでの
文中に伏線を張っておかないと叙述トリックの意味がない。
「あ、この文章はこういう意味だったんだ!」というのを
読み返して気付くのが叙述トリックの楽しみなわけであって。
読み返してみても主人公に男性、先輩に女性を感じる描写が
全く無いから「うわぁ、この主人公の口調きめぇ」で終わってしまう。
なんて喩えればいいだろう。推理小説で言うならば、
「このトリックを使えば、犯行現場の301号室には401号室から
入れる、つまり、犯人は401号室に住むAさんだ!!!」
みたいな回答編だったのに、問題編で201号室に誰が住んでいたのかが
示されていなかった、みたいな感じ。これじゃあ読者は犯人当てようがねーよ、
みたいな。
主人公が男性と知ってからはアレだったけど、女性だと思っていたうちは
文章はよく表現出来ているなぁと思った。
47 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/19(金) 11:36:44.56 ID:CoJZF5KM0
( _ __ ノ
'⌒/^ミ/^M'ヽヘ`ヽ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
li/! リ从 リ)〉 } | 悪司がこまし中ゆえ、
)' ゝ(l.゚ -゚ノl `! < スロ板のアイドル岳画 殺が微妙に2ゲット!
' ⊂)巫!つ | 喜久子さんは今ベットの上ゆえ許せよ客人
く/_|〉 \_____
し'ノ
http://pcd.vc/
あああ品評会のアイデアがまったく浮かばない
今回は二編くらい出してやろうと思ってたのに
49 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/19(金) 12:25:02.60 ID:FIzjfiPdO
7SEEDSみたいな話書いてよ
おだいをくれなきゃイタズラするぞ
51 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/19(金) 13:28:36.68 ID:qVQWW+sFO
>>50板チョコ
森なんて単に舞台設定ってだけで、それこそファンタジーだろうがSFだろうがやり放題じゃね?
時期的に赤と白のあの人は誰か書く奴いるだろう。
52 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/19(金) 14:12:02.51 ID:JWz5h+d70
ほ
53 :
◆jhPQKqb8fo :2008/12/19(金) 14:21:05.28 ID:xZQmQjD8O
感想くださった皆さん、ありがとうございました!
>>33 ありがとうございます!
卓見です……最後の行、深く心に刻み込みたいと思います。
さしあたって誤用を探す旅に出ます!
>>39 自分ではいくつか仕込んだつもりだったのですが、今見返すと「どっちでもおk」レベルに留まってしまっていました……orz
最初もっとぶっとんでたんですが3レス制限で削ってしまいました/(^O^)\
シンプルにぶっとんだ印象を与えられるような、洗練された文章を心掛けます。
感想ありがとうございました!
>>46 伏線の奥深さを改めて思い知りました。
最後で少し救われたw
オチに頼らない文章力を磨いてきます! 叙述トリックも練習してきます!
ありがとうございました!
54 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/19(金) 14:35:49.05 ID:xZQmQjD8O
やばい誤用がわからん\(^O^)/
おだいくれ
55 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/19(金) 14:39:30.67 ID:/UCyMrLC0
>>54 帰宅中に垣根の上で猫が踊っていたけど誰も信じてくれない
56 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/19(金) 14:40:27.75 ID:p4/eUmClO
57 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/19(金) 14:41:44.78 ID:p4/eUmClO
予測変換がえらいことに…
エイプリルフールでした
58 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/19(金) 14:45:13.98 ID:xZQmQjD8O
>>55 既に話の何パーか出来てるw
もらう
>>56 どっちももらうw
無理矢理訳すと「可能な馬鹿者」か?
☆
60 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/19(金) 15:21:34.06 ID:p4/eUmClO
か、漢だ…
61 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/19(金) 15:40:06.49 ID:JWz5h+d70
救済スレより通常作転載
352 名前: ◆EDEDauxIdQ [] 投稿日:08/12/19(金) 15:27:11 ID:MvG+RizW
投下します。転載おねがいします。
62 :
我慢1/1 ◇EDEDauxIdQ:2008/12/19(金) 15:40:26.06 ID:JWz5h+d70
もう限界だ。漏らしてしまう。トイレに並んで30分、いっこうに開く気配がない。どうしたものか、無理矢理
こじ開けてみるか。いや、それは流石に出来ない。僕は善良な市民でありたいのだ。トイレの扉をこじ開ける
など愚民の行為である。だが、うんこしたい、ああうんこしたい。
そして、15分後、扉は開かれた。「あっ、どうも長い間すみません」そう言ってさっきまで大便行為をしてい
た男は去っていった。
やっと俺の番だ。ゆっくりとズボンを脱ぎ下ろし、トランクスをめくる。そして、半分出かけているうんこを
トイレに投入する。ああ、なんと幸せなことか。僕はトイレを独占しているこの瞬間に幸福を感じる。今日は
泥々うんこだ、綺麗に拭かないといけない。大便行為を終了し、大便が通った穴とその近辺を拭こうとしたと
き事態に気づいた。「紙がないじゃないか!」くそ!これじゃあ泥々うんこを装着したままトランクスを履か
なければならないじゃないか。なんという悲劇…これはシャイク・スピアの四大悲劇に相当する悲劇だ。僕は
とりあえずうんこを流し、落ち着こうとした。どうする?このまま履いていいのか。いや、しかし、これでは
余りにも臭すぎる。しかし、そんな事を言っていては午後の授業に遅れるではないか。仕方なくトランクスで
大便が通った穴とその近辺を拭きズボンだけを履いた。「かなりスースーするな。まるでスカートを履いてい
るようだ。いや、それ以下だ。下着を履いていないのだから」トランクスをどう処理しようか。捨てる場所が
ないし、トイレに流すしかないか。いや、流れないのではないか?しかし、そんなことを言っている場合では
ない。後は掃除のおばちゃんがなんとか処理してくれるはず。そして、僕はトイレを後にし、次の授業の教室
へと向かった。さぁ、もう一仕事頑張るか。
僕の授業は、ほんの少しのジョークを加えた生徒に人気のあると評判の授業である。男子生徒は僕のトークに
憧れ、女子生徒は僕の優雅さに恋をする。なんて罪作りなんだ。しかし、僕のこの栄光もこれまでだった。
授業後、生徒と話していると掃除のおばちゃんが僕の前に現れた。そして、彼女は言った。「これ先生のです
よね?」「いや、違うよ。こんな汚いのは僕のじゃない」「でも、名前が書いてありますよ」なんということ
か、僕は下着に、なくした時のためにフルネームで名前を書くようにしていたのだ。修学旅行でなくさないよ
うに指導されていたからだ。恥ずかしい、恥ずかしすぎるぞ、この状況は。生徒に嫌悪感を抱かれているでは
ないか。僕は空っぽの股間と共に心も空っぽになり急いで教室を後にした。
63 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/19(金) 15:40:41.47 ID:JWz5h+d70
354 名前: ◆EDEDauxIdQ [] 投稿日:08/12/19(金) 15:35:34 ID:MvG+RizW
終わりです。規制中なのでレス出来ませんが感想よろしくおねがいします。
64 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/19(金) 15:40:56.46 ID:JWz5h+d70
てんさいおわり
s
66 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/19(金) 15:56:44.73 ID:26/5Ekpq0
>>62 なんともコメントのしようがないw
学校、かつ共学のトイレなんだろうから基本たくさんあるんじゃないの?
あと、お題の我慢が最初の3レスでしか使われてないのもどうかなと思った。
出来ればメインの部分に絡ませて欲しかった。
>>62 なんか展開が強引な気がするな。
例えもなんかしっくりこない。
「シャイク・スピアの四大悲劇に相当する悲劇」とまで言うのはなんか大袈裟すぎるような気がする。
あと段落も考えよう。読みにくい。あと鍵括弧のうしろは改行しなきゃ(引用とかは除く)だめだ。
68 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/19(金) 16:31:50.05 ID:JWz5h+d70
ほ
69 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/19(金) 16:48:34.78 ID:5xV35s1P0
文章むずかしすぎ
70 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/19(金) 17:31:40.88 ID:JWz5h+d70
ほ
71 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/19(金) 17:56:01.80 ID:JWz5h+d70
ほ
72 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
ほ