1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
2 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 21:01:29.34 ID:QYqhuCn/0
thx
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 21:02:12.43 ID:QYqhuCn/0
「ポケモンを強くするって……
素早くレベルアップさせる方法のことですか?」
「うーん、ちょっと意味合いが違うなあ。
俺が知ってるその方法は、
ポケモンバトルの経験による、技能的な強さじゃなくて、
ポケモンのフィジカルな強さを上げる方法なんだ」
あたしはその言葉を、にわかに信じることが出来なかった。
フィジカルな強さ、つまり基礎能力値を上げるには、
ポケモンの成長や進化に任せるしかなかったはずでしょ?
「しかもその方法を実践するのに、
時間は10分とかからないし、リスクもない」
「夢のような話ですけど……いったい、どんな方法なんですか?」
「薬さ。特殊な成分を含有する薬物をポケモンに投与することで、
驚異的な能力アップを図ることができるんだ」
あたしは"薬"という単語が気になった。
「危なくないですか?
その、人間が呑む薬でも、副作用とかあったりしますよね?」
「だいじょうぶだよ。その薬の安全性はきちんと科学的に証明されている。
絶対にポケモンに害が出ることはない。僕が保証するよ」
男の人の目に、嘘の色はなかった。
時間による成長を待たずとも、ポケモンを強くすることが出来る――。
その言葉の響きは、あたしの胸を高鳴らせた。
でも、心の隅で何かが、警鐘を鳴らしていた。
それを静かにするために、あたしは現時点での疑問を、全部潰すことにした。
おお、くこか^^^^
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 21:03:40.90 ID:QYqhuCn/0
「どうしてあたしみたいな初めて会った人間に、そんな話を教えてくれるんですか?
それに、もしそんな薬が本当にあるのなら、
世界中のポケモントレーナーがこぞってポケモンに使っているはずですよね?」
「ああ、それはね。まず一つ目は、俺の好意さ。
君みたいな綺麗な女性ポケモントレーナーを見かけると、つい、手を差し伸べたくなってね。
もちろん、誰にだって声を掛けているわけじゃないよ。
言うなれば、君は俺の眼鏡に適ったというわけさ」
男の人は、慣れた感じのウインクを見せた。
タイチのキザな仕草と比べると、全然嫌な感じがしない。
そういえば、あいつの火傷、良くなったかな。
まだ治療が必要なのに『もう治ったぜ!』なんて嘯いて、
お医者さんや看護師さんを困らせたりしていないかしら――。
って、どうしてここでタイチが出てくるのよ。
「考え事?」
「な、なんでもありません!」
つい、声を荒げてしまう。
男の人は目を瞬いて、しかし言及せず話を続けた。
「二つ目の答えは、その薬が現在入手困難であることと、非常に高価であることだ。
だから大半のポケモントレーナーが、その薬の存在を知りながらも、手を出すことができずにいる。
けど、一部の限られた人間、つまり俺のような"コネクション"と関わりを持つディーラーは別だ」
「コネクション?」
「ただの俗称さ。気にしなくて良い。
ところで、さっきも言ったと思うが、俺たちディーラーが薬を売るのは、
本当にポケモンを大切にして、尚かつ強くさせたいと願っているトレーナーに限られる」
男の人は鞄から銀のタブレットケースを取り出して、
6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 21:03:51.94 ID:A5OoHR60O
支援
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 21:05:52.83 ID:4H7Jq8V+O
わくてか
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 21:06:41.62 ID:UR5VIvlaO
ま だ あ っ た の か w w
1ヶ月くらいたってるよな…?
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 21:11:12.51 ID:33iE3QZ8O
昨日保守しようとしたら落ちてて吹いたwwwwww
>>1乙
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 21:27:24.11 ID:RmXJSI0eO
支援
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 21:29:41.18 ID:QYqhuCn/0
「この仕事を続けていると、自然と、人間の本質を見抜く観察眼ってヤツが備わってきてね。
君が条件を満たすトレーナーであると、一目で分かった。
そこで、今回は特別価格で、このタウリンとリゾチウムを売ってあげるよ」
「はぁ……ちなみに、それぞれ効果は何なんですか?」
「効果は両方とも攻性で、タウリンがポケモンの物理攻撃力を上げ、
リゾチウムがポケモンの特殊攻撃力を上げる。
値段はそれぞれ一万円かっきりだが、」
「い、一万円!?」
あたしの反応は見透かされていたみたいで、男の人は苦笑いしつつ、
「高く感じるかい?
でもよく考えてみて欲しい。この薬はちょっとした富豪なら、
一本につき十万出すのも厭わない代物だ。
それだけ希少価値が高いのさ。これでもかなり妥協した方なんだよ」
「ちょ、ちょっと待っててください」
背を向けて、財布の中身を確認する。
今日はタマムシシティの都心部に繰り出すということで、
普段より多めにお金を入れてきていた。
タウリンと、えーっと、リゾなんとかを二つ買っても、まだ余裕がある。
これも一重に、シゲルおじさまの支援のおかげね。
あたしは心の中でトキワシティにいるおじさまに感謝しつつ、
早くも薬をどのポケモンに投与するか、想像を巡らせた。
ゲンガーは今でも存分に強いし、強化するならピッピかヒトデマンの二択ね。
ヒトデマンを強化して、ゲンガーと併せて二強にするか。
戦力としては心許ないピッピを強化して、弱点を補うか。
ああ、悩みどころだわ――。
「すまない、そろそろ決めてくれないかな。俺もあまり時間がないんだ」
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 21:42:02.04 ID:33iE3QZ8O
なかなかいい奴じゃないか
悪い奴じゃなくて安心した
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 21:43:15.31 ID:iKDV3OVi0
>>14 この流れってどう見ても詐欺の流れじゃね?
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 21:44:43.84 ID:VfVdM8zkO
こんないいやつに出会えたヒナタの運命に泣いた
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 21:48:52.63 ID:4DoWtlhTO
良い奴だといいけどな
200円たけーぞ
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 21:54:24.43 ID:33iE3QZ8O
ゲンガーの時と同じように俺はこのロリコンを信じるぜ!!
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 21:56:02.45 ID:QYqhuCn/0
「……二つとも買います」
「併せて二万円だよ」
あたしが財布から万札を二枚抜いて差し出すと、
男の人はタブレットケースを開き、そこに入った二本の注射器を見せてくれた。
「間違いがないよう、現物を確認してくれ」
矯めつ眇めつ二つの注射器を眺めてみたけれど、
こういった薬物の知識に暗いあたしには、何一つ違いが分からなかった。
でも、これ以上男の人を煩わせるのも嫌だったので、
嘘を吐いた。
「確認しました」
「良かった。それじゃあ、交渉成立だね――」
「待ちなさいっ!」
薄暗い路地裏に、甲高い声が響いた。
聞き覚えのあるその声は、疑いようもなく苛ついていて、怒っていて、
恐る恐る声がした方に目を向けると、カエデが仁王立ちで肩をいからせていた。
「あのねカエデ、落ち着いて聞いて欲しいの。
あたし今、すっごくお得な買い物をしてたところで……」
「取り消しよ」
「え?」
カエデはあたしを見ていなかった。
背後の男の人と、その手の平の上のタブレットケースを睨み付けていた。
「その薬、見たところ十年以上前に規制された禁止薬物のようだけど?」
21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 21:58:08.70 ID:QYqhuCn/0
矯めつ眇めつ二つの注射器を眺めてみたけれど、 ×
矯めつ眇めつ二つの注射器を観察してみたけれど、 ○
22 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 21:59:42.73 ID:98JomYRVO
カエデ格好いい
ヒーローのように凄いタイミングで登場
23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 22:01:20.07 ID:33iE3QZ8O
ドーピング規制だと……!?
努力値稼ぐのが面倒になるだけじゃまいか……
今はもうだめなんだw
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 22:02:22.52 ID:0SiYAXj50
多雨林禁止されちゃったのね
ホウエンで叩き売りしてたじゃないかw
あれは黒歴史になるんだな…
なんかもうピカチュウパートばっかり気になってしょうがない
なにもかも気になってしょうがないw
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 22:19:46.36 ID:K/e5edWyO
男・・・信じてたのに・・・
30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 22:20:34.42 ID:QYqhuCn/0
「禁止薬物? いったい何のことを言ってるの?」
「ヒナタはちょっと黙ってて。それで――、どうなの、ディーラーさん?」
男の人は柔和な笑みを崩さずに答えた。
「ご名答。ただし、俺は彼女を騙したつもりはない。
薬物の効力について真実を語り、適正な価格での取引を持ちかけただけだ。
もっとも勧誘の仕方は、いささか強引だったかもしれないが」
目が醒めたように気になった。
カエデとはぐれたのに、ちっとも不安を感じることなく、
路地裏に連れて行かれて、いつのまにか高価な薬を買うことに同意してしまっていて――。
あたし、今まで何やってたのかしら。
「論点はこの子が騙されていたか、否かではないわ。
あなたがその薬を持っていること自体が、問題だって言ってんのよ」
あたしの目と男の人の目が合う。男の人はかぶりを振って言った。
「お嬢さんにこんなに強情で賢明な連れがいたとはね。誤算だった」
そして再びカエデを見つめて、
「だが、君は知識を鵜呑みするだけで満足しているように見えるな。
何故国がこれらの薬物を規制したか、考えたことがあるかい?
建前の裏に隠された真意を知ろうとしたことは?」
「い、今はそんなこと関係ないでしょ?
確かなのは、あんたが影で禁止薬物を売り捌いてる、犯罪者ってことだけよ!」
「話すだけ無駄か。そうだな、君の言うとおり、俺は影に戻るとしよう。
ただし、売買契約は成立している。この金はいただいていくよ」
31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 22:35:35.08 ID:0SiYAXj50
このおっさん……できる!
wktk
33 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 22:37:38.06 ID:33iE3QZ8O
ドーピングに過剰反応する馬鹿なPTAの圧力により基礎ポイントうpアイテム廃止とかありそうで困る
34 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 22:41:05.81 ID:4DoWtlhTO
2万もありゃポケモン赤緑青黄買えるぞ…
35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 22:46:03.75 ID:QYqhuCn/0
ピッ、とあたしの手からお札を抜き取り、
「あたし、やっぱり要りません!
お金を返してください!」
「すまない。ただし、君が後悔する結果にはならないと思う。
――出ろ、ドーブル」
至近距離で閃光。
あたしが瞼を開いたとき、丁度横をカエデが駆け抜けていくところだった。
わけも分からず追いかける。
すぐに追いつけた。
カエデが曲がった路地は、行き止まりになっていて、
そこであたしは、寂れた壁一面のアートを見た。
筆記体の巨大な"R"の一文字が、黒いペンキで描かれている。
男の人は、忽然と姿を眩ましていた。
「逃げられたの?」
「ええ。しかもこんな巫山戯た絵を残していくくらいの、余裕綽々っぷりで」
悔しそうに、唇を噛みしめるカエデ。
あたしはもう一度、壁面を眺めた。この"R"の文字には一体どんな意味があるのかしら?
時間が経つ事にペンキは滴って、やがて、絵が判然としなくなる。
ふいに、ぺちんと頭が叩かれた。
「い、いったぁ〜い……」
「馬鹿ヒナタ。あんたってば本当にどうしようもない馬鹿だわ。
都心について早速詐欺にひかかって、まんまと二万円も取られちゃってさ」
「だって、あの人、全然悪い人に見えなかったから、」
「そんなの仮面に決まってるじゃない。あんたみたいな御上りさんをカモにして、
儲けようって輩がこの街にはたくさんいるの」
36 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 22:47:16.06 ID:q8HLbBrY0
おおっとここでは何を言っても予想だって言われるんだっけ
37 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 22:48:34.29 ID:98JomYRVO
このおっさん………まさか………
ふざけるぐらい平仮名で行こうぜww
40 :
◆ihjpPTk9ic :2008/11/03(月) 22:52:48.09 ID:QYqhuCn/0
前から言おうと思ってたけど
予想、雑談は自由にしてくれて構わない
タイチが仲間になるのを予想されたときも、俺が反応しなければそれで済んでいたことだし、
雑談も、スレがあんまり早く消費されない限り俺が止める理由もない
まあ、あんまり穿ちすぎた予想をされると書くのに困るが……
んじゃお言葉に甘えてw
Rってことはやつらの復活なのか・・・
42 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 22:55:05.15 ID:33iE3QZ8O
要するにR団な訳だな
サカキの声優さん死んだんだっけ……
43 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 22:55:30.33 ID:kGhnMcu40
あまり先読みするなってことですね
了解
しかしこうなると、誰かが言ってたがムサシ&コジロウの行方が期になるな
45 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 22:59:24.46 ID:FsUQxmMQO
パー速池
47 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 23:02:11.15 ID:LF2HJQRzO
ピカチュウがほしがってたなw
サカキって今でもアニメに出て来る?
49 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 23:13:42.09 ID:QYqhuCn/0
カエデもあたしと同じ御上りさんなんじゃ……と一瞬思ったけれど、
口にしたらまた頭を叩かれそうだったので、
「……これからは騙されないようにするわ」
目を伏せて、素直に謝った。
カエデはまだ何か言いたそうに膨らませていた頬から、
言葉の代わりにぷしゅーと息を吐き出して、
「これからは絶対にあたしを見失わないこと。
他人に声を掛けられても、絶対に相手しないこと。分かった?」
頷く。
それからあたしたちは薄暗い路地裏を抜け、
夥しい数の人が行き交う通りに戻った。
相変わらず、目が回りそうになる。
でも、あたしがはぐれる前とは違って、カエデは歩調を緩めてくれていたし、
時折振り返って、あたしが着いてきているか確認してくれていた。
カエデがこんなに頼もしく見えるのは、いつ以来かしら。
あたしは小走りになってカエデに追いつき、左手を取った。
「な、なによ?」
上擦った声。
「手を繋いだら、絶対にはぐれないでしょ?」
「やめなさいよ。子供じゃあるまいし――」
「ねえ、さっきのカエデ、格好良かったよ。
あたしが騙されそうになってたところを助けに来てくれて……ありがとね。嬉しかった」
「あーもー、どうしてあんたはそんな恥ずかしい台詞ばんばん言えるわけ?」
にしても最近レスの数が少なすぎるぞ。ROMに徹してるつもりなのかもしれんけど1000で落とすくらいの気持ちでおkなはず
よしカエデの声は千和に決定だ
>>50 どんなレスしても文句言われたりしてたせいかもなぁ
まあ作者が解禁してくれたんだから増えてくるんじゃない?
そしてまたパー速厨が沸くんですね
パー速池
55 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 23:20:29.76 ID:QYqhuCn/0
ぷい、とあたしと反対方向に顔を背けるカエデ。
でも、手をふりほどかないってことは、
このまま繋いでいてもいいってことよね?
「街に慣れるまでは、このままでお願い」
「あ、あんたの好きにしたら」
「うん、そうする」
あたしは上機嫌で手を握り直した。
――肩に提げた鞄が、若干重みを増していることに少しも気づかぬまま。
風呂、
56 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 23:21:30.07 ID:T+GPnp8n0
昔はよかったなんていわーないで
57 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 23:21:45.78 ID:0SiYAXj50
ヒナタのおっぱいもみもみしたいよおおおおおおおおおおおおおおおおおお
重みを増すっていうのはさっきの薬のことだろうか?
>>53 なんでVIPでやるの?
馬鹿なの?
パー速いけよ
薬って受け取ったのか?R団一応金頂戴したみたいだけど薬置いていかなかったらまんま泥棒じゃんw
63 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 23:39:44.32 ID:GAsAgzsyO
>>58 タウリン注入れたから鞄がムキムキになったんだろ
64 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 00:03:26.90 ID:lVzOhRttO
☆<デュアッ
65 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 00:07:43.18 ID:jdHp+NaNO
☆
66 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 00:09:24.52 ID:+Rtek/Oe0
いっぱいzipあったからオニニーして寝ようかな
なんなんだ一体…カエデが可愛い過ぎるぞ…
そしてヒナタは良い嫁になる
69 :
◆ihjpPTk9ic :2008/11/04(火) 00:26:31.81 ID:GxH3KoKS0
風呂入ったらテラ眠い
明日は10:00前後から書くつもりなので
今夜はあと1レスで終わり
はあく〜
71 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 00:41:52.13 ID:lVzOhRttO
((((☆
ヒトデマン の こうそくスピン!
72 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 00:52:47.30 ID:SC9A3e0YO
どうした?
73 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 01:02:39.67 ID:/USMPs4kO
☆<でゅあっ
74 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 01:05:18.04 ID:/fBZb7+mO
寝落ちか
そうとう疲れてるんだろうな。
無理して書くことないのに。乙です。
☆
77 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 01:17:24.77 ID:GxH3KoKS0
カエデの先導もあって、あたしたちはお昼時までに、
目的地――タマムシシティジムに訪れることが出来た。
といっても、最初はどこから入ればいいのか分からず、外周を半周ほど余分に回ることになった。
ジムは、平たく言うなら御屋敷だった。
それも並大抵の大きさではなく、
日本屈指の美しさを誇る和風庭園を高い塀で囲い、
中心に古来の建築様式を凝らした母屋、上屋、庵などが密集している――とは、またしてもカエデの弁。
実際にあたしたちが立ち入ることができたのは、、
巨大な門の手前までで、そこであたしは受付の人にジム戦の申請をして、
ジム戦予定日を書き記された紙を渡されて、愕然とした。
「二日もかかるなんて……。
やっぱりこんなに大きな街だと、たくさんの人がジム戦しにやって来るのかな」
あたしのぼやきに、間髪いれずカエデが言った。
「もちろんそれもあるけど、ジムリーダーのエリカさんが超多忙であることも理由の一つよ。
レッドベルの社長を務めながら、ジムリーダー業を続けるって、すっごく大変なのに、よく体が持つわよね」
"レッドベル"というのはあたしたちの年代の女の子なら誰もが知っている、
香水・フレグランスの大手企業の名称のことで、その社長であるエリカさんは、よくファッション雑誌に取り上げられていた。
あたしも何度か目にしたことがある。
エリカさんはいつも着物を着ていて、髪も肩口で綺麗に揃えた黒髪で、大和撫子という言葉がぴったりだった。
あたしは言った。
「エリカさんが苦労していないとは全然思わないけど、
社長なら仕事のことはある程度、部下に任せられるんじゃない?」
「ヒナタ、あんたもしかしてエリカさんが現役ばりばりのパフューマーだってこと、知らないの?
絶対に不可能と言われていた、クサイハナの臭液の原液から香水を作った逸話くらいは、いくらあんたでも知ってるわよね?」
78 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 01:18:06.39 ID:GxH3KoKS0
エリカの設定調べる+アレンジするのに手間取った
寝る
79 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 01:18:51.04 ID:d3gXENYO0
風呂で2時間寝てしまった
乙
エリカすげー
81 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 01:29:19.07 ID:sRFV3IFRO
乙
82 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 01:30:44.79 ID:ksfc2bJYO
乙
昨夜の二の舞にならないようにしないとな
83 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 01:33:34.75 ID:NRDsLlR3O
ポケスペのエリカでイメージ再生されるぅぅぅ
ハァハァ かわいいよエリカ
>>83 よく考えろ、そこから十数歳以上プラスされるんだぞ
85 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 01:49:01.79 ID:NRDsLlR3O
>>84 ポカーン(゚Д゚)
…えっ?何? 何も聞こえないし見えない。
エリカた〜ん
86 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 01:52:27.73 ID:UTBfvSAiO
某エスパー少女とかもオバサンになっちゃってるんだろうなぁ
ポケスペのは最初からオバサンだったが
87 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 02:26:15.51 ID:niX7nnfA0
保守
88 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 03:23:53.07 ID:/Ybu3JmNO
☆
89 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 03:39:55.88 ID:GSck4c4QO
残ってるwwwwwwwww
☆
91 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 04:42:02.61 ID:/Ybu3JmNO
寝るまえの保守
92 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 05:24:40.88 ID:zW/r+34R0
保守
93 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 06:10:21.05 ID:4OroF7ScO
ほ
94 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 06:30:04.88 ID:L/M9TwwrO
ほす
95 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 07:02:43.85 ID:oFfbEq5uO
ほ
96 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 07:28:45.03 ID:QfpEip9z0
保守
ほ
ニャースは生きてるかな
99 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 08:34:12.29 ID:QW1UIu4ZO
ほ
100 :
◆ihjpPTk9ic :2008/11/04(火) 09:20:22.02 ID:GxH3KoKS0
起きた
今から
101 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 09:21:01.71 ID:E/fIIt5L0
ニートの俺歓喜
C
103 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 09:53:47.20 ID:GxH3KoKS0
「う、うん……」
「顔に嘘って書いてあるわよ?」
どうしてカエデはあたしが嘘を吐いたときだけ、こんなに鋭いの?
「だってあたし、香水とかあんまり興味なかったし。
エリカさんのことも、雑誌で写真を見たことがあるくらいしか知らないのよ」
「あんたねー」
と、カエデは溜息を着いて、
「どうしようかな……なんか原石磨くことになっちゃいそうでヤダな……
まあいっか……現時点で圧倒的優位なのは勿論このあたしだし……
せめて従姉に身嗜みをレクチャーするくらいは……」
とかなんとか口をモゴモゴさせた後、
「ヒナタ、タマムシデパートに行きましょ」
と言って、立ち上がった。面食らったあたしは、缶ジュースを取り落としそうになった。
「タマムシデパート?」
「そ」
「なんで? どうせ明後日まですることがないから、
それまでは自由に出来るけど、カエデ、タマムシ大学に寄りたいって言ってなかったっけ?」
「後回し後回し。昨日ポケモンセンターのパソコンで調べたんだけど、
明日に有名な博士の公開講義があるらしいから、明日行くことにしたの」
「どんな講義なの?」
「ヒナタに言ってもわかんないわよ。
ほら、さっさと行こ。確かこの近くに、バス停があったはずだから」
ポケモンssかよ
105 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 10:13:28.67 ID:GxH3KoKS0
バスに揺られること20分。
『タマムシデパート前』というそのままの名前のバス停に着くと、
あたしとカエデを含めた大半の人間が降車して、
あたしはやっと新鮮な空気を吸うことが出来た。
電車やバスが、こんなに息苦しい交通機関だったなんて……都会、怖い。
「なにぼーっと突っ立ってんの? 入るわよ」
カエデはあたしを置いて、ずんずんデパートに入っていく。
あたしはカエデの背中を追いかける前に、正面からデパートを見上げた。
全五階と屋上からなる、白亜の建物。
この街に立ち並ぶビルに比べたら小さく見えるけど、
だからこそ、テナントはいずれも厳選された一級のお店ばかりで、
その中にエリカさんのお店、レッドベル本店があるのだとか。
――――――――
――――――
――――
四階と五階を繋ぐ階段で、あたしはカエデに掴まった。
「逃げだしてどうすんの!?」
「だって、あんなに丁寧な紹介聞いたり、
お試しとかさせてもらったら、買わないと失礼じゃない……」
「あんた馬鹿? 買うためにこのタマムシデパートに来てるのよ?」
凄い剣幕のカエデに、あたしは項垂れて、
「カエデの気持ちは嬉しいけど、あたし、やっぱりあんなに高い香水、要らないわ」
106 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 10:29:58.37 ID:GxH3KoKS0
「あんた、二万円もだまし取られといて、よくそんな台詞言えるわね?」
「そ、それとこれとは関係ないでしょ」
カエデは眉をつり上げて、しかし諦めたように言った。
「もういい。5時くらいにデパート前で集合。
あたしは勝手に買い物するから、ヒナタも適当に時間潰してきたら?」
踵を返して、行ってしまう。
あたしは独りぼっちになった。
これからどうしよう――。
佇むあたしの脇をたくさんの人間が通りすぎて行く。
あたしは少し迷ってから、5階のお店を見て、屋上で時間を潰すことにした。
元々、あたしはカエデほどブランド物に拘らない方だから、
タマムシデパートに構えているお店には、さほど魅力を感じなかった。
五階はドラッグ・ストアだった。
案内板を見ると、角に、ポケモントレーナー向けの区画があることが分かった。
あたしはそこに向かうことにした。
カエデは都会慣れしないあたしを馬鹿にするけど、
地図さえあれば、あたしでも大丈夫なんだから。
お店に着くと、早速営業スマイルを浮かべた女性の店員が声を掛けてきた。
「何かお探しですか?」
「あ……特に何を買うとかは考えていないんですけど……」
暗にウィンドーショッピングをしたいと言ったつもりなのに、
店員さんは愛想よく微笑み、
「失礼ですが、お客様のポケモンの名前を伺ってもよろしいでしょうか?」
107 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 10:42:32.25 ID:jCqnrnhCO
朝からよくやるな
寝起きオニニー
108 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 10:50:21.43 ID:GxH3KoKS0
あたしはゲンガーの名を出そうか数秒悩んでから、
「ピッピと、ヒトデマンです」
と答えた。あたしみたいな半人前のトレーナーが、
何故ゲンガークラスのポケモンを持っているのか、と余計な疑いをかけられるのが嫌だったからだ。
店員さんは「それなら――」と頷き、
お店の一角にまで案内してくれた。そして、記憶に新しい銀のタブレットケースを二つ、商品棚から抜きだして、
「こちらのプラスパワーや、スペシャルアップなどはいかがでしょう?
一時的にポケモンの物理攻撃力、特殊攻撃力を上昇させる効果があって、
攻撃力が不安なピッピや、ゆくゆくは特殊系の技を習得するヒトデマンに、ぴったりですよ」
「一時的にですか?
恒久的にではなくて?」
あたしの質問は予想外だったみたいで、
店員さんは目を二、三度瞬かせた。
「はい、効果が持続するのは、ポケモンの種類にもよりますが、大抵20分から30分です」
あたしはわざと答えの分かっていることを訊いた。
「ずっと効果が持続するような薬は、売っていないんですか?」
「申し訳ございませんが、そのような薬は、当店では取り扱っておりません。
また、他のドラッグ・ストアでも、お探しになれないかと思います」
「何故ですか?」
「法改正によって、ポケモンの能力を永続強化する薬物は、開発・生産ともに中止になったからです、お客様」
カエデの言っていたことは、やっぱり正しかった。
とすると、やっぱり自らをディーラーと称していたあの男の人は、違法な薬物の売買を稼業にしている、悪人だったのかしら。
109 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 10:51:30.62 ID:GxH3KoKS0
>>107 振り替え休日で久々に丸一日休みだから
今日はずっと書いてるよ
110 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 10:52:20.56 ID:GxH3KoKS0
カエデの言っていたことは、やっぱり正しかった。 ×
カエデの言っていたことは、正しかった。 ○
そんなところまで訂正しなくてもw
112 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 11:06:40.47 ID:CffebtUq0
なんだこれ→開く
読む→台詞形式、ゆとり脳内妄想垂れ流し駄文
書き込む→移動←今ここ
113 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 11:10:59.45 ID:GxH3KoKS0
「それで、こちらの商品はいかがいたしましょう?」
「折角色々説明してもらった後で、すみませんけど、
今は持ち合わせがないので、遠慮しておきます……」
逃げるように出口に向かう。
欲しくないと言えば嘘になるけど、浪費は出来るだけ抑えないと。
店員さんは嫌な顔一つせずにお辞儀し、
「ありがとうございました。またのお越しをお待ちしております」
「あ、ありがとうございました」
つられて会釈を返したあたしを見て、微笑んだ。
――――――――
―――――
―――
屋上に通じるガラス製のドアを押し開くと、いっぱいの風があたしの髪を凪いでいった。
「涼しい……」
残暑もこの高さまでは熱気を運んで来られないようで、
まばらに設置されたガーデンベンチの許、同じくまばらな数の人間とポケモンが涼んでいた。
改装、改修が繰り返されたタマムシデパートだけど、
屋上だけは建造当時からちっとも変わらずに保存されているの、とカエデがバスの中で言っていたことを思い出す。
あたしは喉の渇きを覚えて、自動販売機で「ミックスオレ」を買って、近くのベンチに腰を下ろした。
レッドベルの店員さんも、ドラッグ・ストアの店員さんも、
とても親切に接してくれるのは嬉しいんだけれど……、
その分、手ぶらでお店を出る時の罪悪感がすごくて、何も買っていないのに疲れてしまった。
114 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 11:36:27.98 ID:GxH3KoKS0
「隣、よろしいかしら?」
声がした方に、ちら、と視線を映すと、
秋空をそのまま写し取ったような、綺麗な覗色の着物の裾が見えた。
「どうぞ、お構いなく」
「ありがとう」
それきり、女の人は黙ってしまった。
全然気まずくないけど、どちらかと言えば壊されたがっているような沈黙。
何か話しかけた方がいいのかな?
でも、何を話せばいいんだろう?
そんなことを考えているうちに、
「あなたも、ポケモントレーナーですの?」
女の人の方から話しかけられた。
あたしは、女の人の奥ゆかしい声音と言葉使いを一切気に留めることなく答えた。
「はい。ポケモンリーグを目指して、旅を続けている途中です。
あの……あなたも、って……」
「わたくしも、かつてはポケモンリーグを目指して旅することを夢見ていたんですの。
家業の所為で、その夢は絶たれましたが……今では家業を継いだことに、満足しています。
あなた、ポケモンリーグを目指しているというのなら、
もうタマムシシティジムに、申請は済ませましたの?」
あたしは頷いた。
「そう。タマムシシティのジムリーダー、エリカは草タイプのポケモンを使うと聞きますが、勝算の程はいかが?」
そういえば草に有利なポケモンいなくね?
支援
117 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 11:41:51.14 ID:sRFV3IFRO
118 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 11:50:17.60 ID:ko2SocHkO
そういや、デパートには進化の石が売ってたな。
119 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 11:54:33.80 ID:jCqnrnhCO
丸一日か……
ちゃんと昼飯食って休憩もしろよな
120 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 12:00:30.38 ID:GxH3KoKS0
「お恥ずかしながら、草タイプに有利なタイプのポケモンは、持っていません。
でも、ポケモンバトルは相性だけが全てじゃないとも思うから、
当日は自分のポケモンを信じて、頑張りたいと思っています」
「相性だけが全てではない――多くのポケモントレーナーが忘却していることですわ。
勿論、真意を知らずにその言葉を使う、野蛮な者も数多くいますが」
女の人は一息置いて、
「あなたは違うようですね。名前を伺ってもよろしくて?」
「マサラタウンの、ヒナタです」
「エリカに伝えておきましょう。わたくし、彼女とは知り会いなんですの」
エリカさんの知り会い?
この女の人は、レッドベルか、ジムの関係者なのかしら?
だとすると、この和風な佇まいや、
風に乗って運ばれてくる、香水と思しき甘い草花の香りにも納得がいく。
「ところであなた、このデパートの二階にある、レッドベルのことはご存じ?」
「はい……ついさっき行ってきたところなんですけど……。
あたし、説明してもらっている間に、逃げだしちゃったんです……」
女の人は、急に低い声になって、
「まあ。店員が何か粗相を働いたんですの?」
「いえ、違うんです。
香水が値段を知って、途中から買うつもりがなくなったのに、
店員さんが、凄く親身になって色々な香水を紹介をしてくれるから、
あたし、耐えきれなくなって……」
121 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 12:00:53.31 ID:GxH3KoKS0
昼食
2:00過ぎくらいに来る
122 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 12:04:32.56 ID:6VUZp88g0
支援
俺も飯食いてー
しえんタウン
124 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 12:07:57.06 ID:jCqnrnhCO
「香水が値段を知って
↓
「香水の値段を知って
じゃないだろうか
125 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 12:31:17.66 ID:0ILD3R31O
ほ
126 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 12:42:45.29 ID:isHMaYy6O
ほ
127 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 13:06:04.24 ID:0ILD3R31O
し
ゅ
129 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 13:31:39.83 ID:sRFV3IFRO
保守
130 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 13:40:02.50 ID:/Ybu3JmNO
おはよー
131 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 14:00:17.30 ID:GxH3KoKS0
「行き過ぎた接客も考え物ですわね……。
レッドベルの宣伝では、若い世代の女性にも手頃なものが用意されていると謳っていますが、
あなたは実際に値段を見て、そんなに高く感じられましたの?」
「あたし自身、香水にあまり興味がないこともありますが、
そうですね、高い買い物だと感じました」
言ってから気づく。
もしこの女の人が、レッドベルの関係者だとしたら、
あたし今、物凄く失礼な発言をしてしまったのでは……。
「忌憚なき意見、ありがとう。
事業部に伝えておきますわ。
でもわたくし、一つだけ、許せないことがありますの」
許せない――。
物騒な単語に身を竦める。
そんな心配を払うように、女の人は優しげな声で言った。
「あなたのようなうら若き女性が、香水に興味がないなどと、悲しいことを仰らないでくださいな。
こちらに、レッドベルが今冬に発売する、新製品が御座います。
差し上げますわ」
あたしは顔を上げて、女の人の、白磁のように白い手の平に乗った、香水の瓶を見た。
"sweet rose"と刻銘されている。素人目にも、一目で高価なものだと分かった。
「こんな物、あたしが戴いてもよろしんですか?
まだ一般には発売されていない商品なのに……」
「どうか遠慮なさらずに。
全ての女性に香の嗜みを――それがわたくしたちの夢ですの。
これが、あなたが香水を好きになる切欠となれば幸いですわ。ただし、どうかこのことは秘密になさっていてね」
wktk
133 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 14:29:01.48 ID:zIZ79Y11O
支援
134 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 14:38:02.26 ID:GxH3KoKS0
受け取る。
女の人に体を近づけると、今度ははっきりと、甘い草花の香りがした。
良い匂い。
季節はもう秋に差し掛かろうとしているのに――この女の人の周りだけ、まるで、春みたい。
あたしはお礼を言おうとして、
女の人の胸元から上にいかずに留まっていた視線を上げた。
予想に違わぬ、妙齢の美しい女性だった。
肩口に切り揃えられた黒髪に、端正な横顔。
あれ?
あたしこの人、どこかで――。
「一服のつもりが、つい、長居してしまいましたわ。
そろそろ、皆がわたくしの行方を捜し始める頃でしょう」
あたしが既視感の正体を掴むよりもさきに、女の人は腰を上げた。
着物を少しも着崩さない、優雅な身熟しだった。あたしは言った。
「この香水、大切にします。ありがとうございました」
「お礼を言わなければならないのは、わたくしの方ですわ。
あなたとお喋りできて、少し、肩の荷が下りたような気がしますの。
最近はずっと仕事続きで、潤いがありませんでしたから」
「あの、お仕事、頑張ってください」
立ち上がって、お辞儀すると、
女の人も丁寧にお辞儀を返し、最後に微笑みを見せてから、屋上から去っていった。
その後ろ姿は、同性から見ても、純粋に綺麗だな、と思えた。
それからあたしは、しばらく夢見心地のまま、
香水の瓶を眺めて、オレンジ色に反射する光で、夕方近くになっていることに気づいた。
腕時計を見れば、ちょうど五時前だった。あたしは急ぎ足で、デパート前に向かった。
135 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 14:51:14.68 ID:/Ybu3JmNO
うーうー
136 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 14:51:24.17 ID:4nH/3UYt0
しえん
137 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 14:53:27.67 ID:EN9PCiqF0
ファイアレッド始めたけど
最初の三匹で3時間悩んでる
138 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 14:56:54.30 ID:GxH3KoKS0
そして、その夜。
あたしは目をつり上げて頬をぴくぴくさせたカエデの正面で、正座することになった。
怖かった。今までに見たカエデの表情でベスト3に入るくらい怖かった。
どうしてそんなことになったかというと、
あたしがあの女の人の約束をたった数時間で破ってしまったからで、
責任は結局、あたしにある。
「わかんない」
「何が?」
「どうしてヒナタにだけこんなに幸運が転がりこんでくるのかわかんない」
「あ、あたしだって分からないわよ」
「黙ってて」
「……はい」
「エリカさんが本店視察に訪れて、
日頃の激務に疲れて、一時、関係者の目を潜り抜けて屋上に出向いたところに、
ヒナタが偶然居合わせて、半時ほどお喋りの時間を持ち、
エリカさん自らプロデュースした新作の香水を、販売予定日よりも二ヶ月早い段階で手に入れた。
間違いないわね?」
「確たる証拠はないけど、まあ、そう考えるのが普通なのかしら……?」
「なに他人事みたいに言ってんの?
この香水がどれだけ価値のあるものなのか、全然分かってないんだから」
カエデは香水の瓶をつんつんと指差し、
急に静かになって、香水の瓶を掴んだ。
「――これ、ちょうだい」
「ダメ! それだけはダメよ。
その香水はあたしがエリカさんからもらった、大切な物なの」
奪い返す。
139 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 14:57:27.41 ID:GxH3KoKS0
責任は結局、あたしにある。 ×
責任は結局、あたしにある。 ○
140 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 14:57:56.94 ID:GxH3KoKS0
まさかの訂正ミス
責任は結局、あたしにある。 ×
原因は結局、あたしにある。 ◎
141 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 15:00:45.72 ID:jCqnrnhCO
おめでとう! ヒナタは おとなのおんな にしんかした!
進化させたのは俺だし
143 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 15:08:59.49 ID:g9FpFXfz0
進化キャンセルする暇もない…だと…
144 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 15:10:23.95 ID:isHMaYy6O
進化したヒナタをお持ち帰りしたいです
145 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 15:11:20.56 ID:GxH3KoKS0
カエデは意外と抵抗せず、すぐに手を離した。
どうしちゃったの?
肩を揺すると、カエデはコテンと横に倒れて、
「ずるい」
「え?」
「……ヒナタばっかり、ずるい」
それきり電池の切れた玩具みたいに、何も言わなくなった。
パウワウとワニノコが、非難がましい視線をあたしに送ってくる。
『あーあ……マスター拗ねちゃった』
あ、あたしだって、何も抜け駆けしようとしていたわけじゃないわよ。
あたしと別行動することに決めたのはカエデだし、
帰りのバスに乗るまでは、屋上で出会った女の人がエリカさんであることに、
全然気づいてなかったんだから。
逃げるようにして自分のベッドに戻る。
ベッドランプを消灯すると、残る明かりはカエデのベッドランプだけになった。
香水をバッグに直した時、何か固いケースに触れたような気がしたけれど、
疲れもあって、あたしは深く考えずに眠ってしまった。
146 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 15:14:24.05 ID:6yAcooTQ0
カエデいい奴だな・・・
147 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 15:34:43.50 ID:GxH3KoKS0
翌朝。目が醒めると、隣のベッドは既に空になっていた。
食事でも取りに行ってるのかな――。
寝惚け眼で身支度していると、ふと、昨日カエデが言っていた、公開講義のことを思い出した。
朝に弱いカエデが、こんなに早起きしてまで行きたがるなんて、
そんなに有名な博士が講義しにやって来るのかしら?
「それにしても、一言くらい声をかけていってくれればいいのに。
……ああ、昨日は拗ねたまま寝ちゃったんだっけ」
あたしはかなり悩んでから、
結局、カエデの後を追うことにした。
講義を聴くつもりはないし、聴いても、一割も理解できる自信がない。
あたしがタマムシ大学に赴く理由は、別にある。
ポケモンセンターのパソコンを借りて、
検索をかけると、タマムシ大学の公式サイトはすぐに見つかった。
"アクセス"をクリックして、備え付けのプリンタで、簡易マップを印刷する。
次に、なんとなくカエデが興味を示していた講義について、調べてみると、
トップの予定行事蘭に、それらしきリンクが貼られていた。
「これね」
クリックする。
講義題目――『ポケモンの遺伝子や細胞構造の類似性について』
講演者――先端科学技術研究所副所長・木戸マサキ
「講義の内容はさっぱりだけど、木戸マサキには憶えがあるわ。
確か、ポケモン転送装置の基礎技術を確立した、有名な科学者よね……カエデが早起きするのも当然か」
148 :
◆ihjpPTk9ic :2008/11/04(火) 15:35:17.25 ID:GxH3KoKS0
ちょい目がアレなので休憩
夜までには戻る
149 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 15:36:59.00 ID:1uo4eg820
作者無理すんなよー
それにしてもカエデが可愛すぎる
カエデにも良いことがありますように
150 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 15:37:28.42 ID:GxH3KoKS0
木戸マサキには憶えがあるわ ×
木戸マサキの名前には憶えがあるわ ○
151 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 15:38:13.35 ID:esT74nwq0
ピカチュウ懐古でチュウ
152 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 15:46:58.78 ID:jCqnrnhCO
ゆっくり休憩するといいNE
そういえばマサキとポケモン合体してたよな
あれを使ってポケモンになれば女の子と……
そういえばニャースって人間っぽいよな…………!!!?
ここにきてピカチュウルートと交点がっ・・・・!
ニースは生まれつき頭が他の個体より良かったから、
言葉話せるようになったとアニメでやってた気がする。
>>154 ×ニース
○ニャース
ニャース書き取り1000本してくる
156 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 16:03:06.71 ID:1j66WVamO
作者お疲れ様
いつも楽しみに読んでるよー
157 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 16:29:40.93 ID:jCqnrnhCO
>>154 頭がいいかは覚えてないけど
お嬢様ニャースに惚れる→気に入って貰おうと頑張って人間の言葉を話せるようになる→お嬢「人語とかキメェwww」
って流れだったのは覚えてる
158 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 16:53:54.57 ID:pjc/PF2kO
>>157そうそう、スゴイ努力したのにフラれてたな。あの時のEDのニャースの歌は泣けた(´;ω;`)
“ろ”はロケット団の“ろ”、だったっけ…
160 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 17:21:29.86 ID:M3kBfc8iO
ほしゅ
161 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 17:53:46.98 ID:4nH/3UYt0
ペルシアンが居たんだよな
162 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 18:11:50.22 ID:QbSx9JQ7O
まだかなー
うー
ワニノコもパウワウもかわいいよ可愛いよ
164 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 18:19:23.48 ID:jCqnrnhCO
ポケモンみな家族
165 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 18:46:20.24 ID:jCqnrnhCO
今日は落とさないぜ
166 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 18:59:20.18 ID:6eZqTgvfO
おっほー追い付いた
引き込まれるな
167 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 19:07:46.22 ID:XZtgngEWO
ほしゅ
168 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 19:13:53.50 ID:euBNjRMsO
マサキと……うあああああ
ヒナタもカエデも、なんで野良ポケモンゲットしていかないんだろう?
それとも野良がほとんどいないの?
170 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 19:22:43.37 ID:Bhby8kZ4O
今日は朝からやってたのか……ってなんとなく
ガッカリしながら読んでたらヒナタに惚れた
171 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 19:25:05.44 ID:GSck4c4QO
いつぞやのssのマサキは酷かった
172 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 19:38:39.79 ID:jCqnrnhCO
173 :
◆ihjpPTk9ic :2008/11/04(火) 19:39:14.78 ID:GxH3KoKS0
遅れてすまない
再開する
>>169 野良はいるが、ポケモンをたくさん捕まえさせると、
それぞれにキャラクター付けできなそうなので、捕まえさせていないだけ
要するに俺の力量不足
174 :
らいちゅう ◆Raichu.1WY :2008/11/04(火) 19:46:05.32 ID:TaY/1UqeO
wktk
175 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 19:56:13.75 ID:20nRniPPO
ポケットモンスター セピア
176 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 20:00:57.92 ID:jCqnrnhCO
乱獲出来ない程度にボールの捕獲率調整されてるだろうし捕まえるのにそれなりの経験が必要なんだろうと脳内補正
ところで2人が野生ポケモンにレイp……襲われる話はまだかね
177 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 20:14:38.09 ID:GxH3KoKS0
パソコンの電源を落として、ジョーイさんに部屋の鍵を渡す。
「出かけてきます」
「あら、どちらへ?」
「タマムシ大学に。ちょっと、調べたいことがあるんです。
あそこの図書館には、世界中のありとあらゆる知識が詰まっていると聞きますし」
ジョーイさんは大袈裟に感心して訊いてきた。
「タマムシ大学付属図書館にまで行って調べたいことって、なあに?」
「実はあたし、ポケモンの生態調査をしている機関に興味があって――」
――――――
――――
――
あたしの身長を悠に超える書架が延々と続いている様は、
新旧入り交じった紙の匂いも相俟って、深い森を連想させた。
街中に溢れていた喧噪が、今では遠くに感じられる。
この空間に響く肉声は、カウンターの事務的な遣り取りだけだった。
ただし、人はたくさんいた。
誰もが私語を慎み、些細な物音でさえ立てまいと気遣っていた。
あたしも館内に踏み入れて、すぐにそれに倣った。
これが無言の圧力なんだな、と思った。
タッチパネルディスプレイに触れると、
自動蔵書検索システムが立ち上がる。
ジャンル……ポケモン
検索ワード……生態 調査 捕獲
178 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 20:24:06.45 ID:euBNjRMsO
>>173 おお、すまんね
力量不足なんてとんでもない
続きを楽しみにしてる
179 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 20:36:07.76 ID:GxH3KoKS0
慣れない入力方法に苦戦しながらそう入力し終えて、
検索ボタンを押すと、一瞬にして一覧が表示された。
――検索結果、1200件中、1-10件目。
項垂れる。
検索ワードを三ついれたのは、多すぎたのかも……。
しかし、それ以外に有力そうなワードを入れてみても結果は同じだったので、
あたしは最初の検索結果からスクロールと"次の10件"を繰り返し、
300百件目まで見たあたりで、結局、"検索ジャンルの入力に戻る"を押した。
これじゃあ、埒が明かない。
ポケモンの保護・調査・研究を謳う機関は、
カントー地方だけでも、一つ一つ名前を挙げていったら日が暮れそうなほど存在していて、
ましてやそれぞれの詳細を調べていては、莫大な時間がかかることが分かったのは、
カントー発電所からクチバシティのポケモンセンターに戻った、その日の夜のことだった。
ピカチュウを奪われて自分を見失っていたあたしは、
インターネットを使ってあの男やアヤの所属する組織の情報を集めようとして、躍起になっていた。
一つ目の手掛かりは、オツキミヤマでの、あのスーツ姿の男の自己紹介。
『君に名乗るような名はないが……そうだな、肩書きを教えよう。
私はポケモンの生態調査をしている』
その後、あたしがピッピを渡すのを拒むと、男は猫なで声で、
『研究のために、どうか協力してほしい』
とも言っていた。
180 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 20:53:59.53 ID:2Idfab/mO
支援
181 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 20:55:20.71 ID:GSck4c4QO
ちゃんとさがしてたんだなw
182 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 21:18:57.50 ID:GSck4c4QO
だなだな
183 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 21:23:27.29 ID:pjc/PF2kO
べつに野生を苦労して捕まえればキャラつくんじゃね?
184 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 21:27:11.13 ID:GxH3KoKS0
二つ目の手掛かりは、男の仲間と思しき、アヤという名の少女。
あの子が繰り出したキュウコンと、その炎は、
とてもあの子ぐらいの年代の女の子が、自在に扱えるほどのレベルではなかった。
あの子が特別なのか。それとも、キュウコンが特別なのか。
いずれにせよ、もしアヤが公の場に姿を現していたとしたら、少なからずとも目立つに違いない。
といっても、たったそれだけの手掛かりで、
有力な情報が手に入るわけもなく、あたしはパソコンの前で、歯噛みすることしか出来なかった。
カントー発電所占拠事件の捜査状況について色々と教えてくれたジュンサーさんも、
あたしとカエデがクチバシティを発つ二日ほど前に、
『相変わらず捜査は難航しているわ。
発電所の送電履歴は全て抹消されていて、発電所がどんな目的で利用されていたのか判明していない上に、
発電所員や、マチスを含めた調査隊の人間も、誰一人として憶えていないのよ。
恐らく、エスパータイプのポケモンを使った大がかりな催眠術が行われていたんでしょう』
と、絶望的な捜査情況を知らせてくれた。
そうすると、あたしが頼ることが出来るのは、
ポケモンが絡んだ事件や犯罪の情報に詳しい人だけのように思えた。
警察や、確実性や信憑性の曖昧なインターネットよりも、
素早く、精確なポケモンの情報を手に入れる事ができ、
時には自らトラブルの解決に赴く、頼れる存在――ジムリーダー。
セキチク、ヤマブキ、セキチク。
シオンタウンを発つ際、どの街のジムリーダーに会いに行こうかと逡巡したとき、
あたしが思い出したのは、かつてタマムシの地下に拠点を築いていた言われる、ロケット団のことだった。
あの男や、アヤの組織が拠点を構えているとしたら――それはロケット団と同じように、
人、ポケモン、お金、その他あらゆる物が豊潤な大都会、タマムシシティではないかしら。
185 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 21:31:23.75 ID:GxH3KoKS0
セキチク、ヤマブキ、セキチク ×
セキチク、ヤマブキ、タマムシ ○
186 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 21:31:45.71 ID:jCqnrnhCO
ロケット団は敵か味方か
やっぱり悪の組織は対立しあうのがデフォだよな
187 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 21:39:15.33 ID:eHj6vUYPO
喋る猫は登場するのかな?
188 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 21:44:13.49 ID:I6fBGwmIO
ヒナタの持っているアレがどう話に使われるか楽しみだな
ロケット団はサトシに恨みあるだろうしなぁw
ヒナタがサトシの娘だと知ったらどうなるんだか
190 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 21:49:49.51 ID:shwvG1bzO
手持ちポケモン増やしたいなら実際ゲーム動かして捕まえてみるといい
きっと筆者の中でヒナタが自由に動いてくれると思う
191 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 22:08:42.19 ID:6eZqTgvfO
うんこでた
192 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 22:08:51.71 ID:bD5R9G5dO
ほ
193 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 22:09:36.77 ID:GxH3KoKS0
浅はかな推理だと指摘されても、反論できないけれど……。
タマムシシティジムリーダーのエリカさんとお話する機会を持ち、
そこでポケモンの生態調査を名目に、乱獲をしている組織や、
異常に強いキュウコンを従える赤いドレスの少女の噂がないかどうか聞くこと、
それが今の時点で、あたしに出来る唯一のことのように思えた。
「………はぁ」
溜息をついて、タッチパネルディスプレイから離れる。
カエデはあたしが運が良いなんて言っていたけど、全然良くなんかない。
もしあたしが、最初から香水に興味があって、
ファッション雑誌に載っているエリカさんの顔を覚えていたら、
昨日屋上で、色々と尋ねることが出来たのに。
「あたしの馬鹿」
つい、そう独りごちると、
図書館員がくいっ、と眼鏡を上げて、咎めるような視線を向けてきた。
愛想笑いを浮かべて、書架の合間に逃げ込む。
インターネットとは違う収穫があるかと思ったタマムシ大学付属図書館だけど、
正直、期待外れね……。
まず蔵書検索システムから、見直す必要があると思うわ。
『誰でも出来る! 野生ポケモンの捕まえ方』とか『水ポケモンの秘められた生態』とか、
あたしが求めている内容の本から、かけ離れたものばかり表示するんだから。
100件目辺りからようやくちらほら上がり始めた、
ポケモンの捕獲を主とした犯罪関連の本だって、槍玉に挙がっているのは、ロケット団ばかりで全然役に立ちそうになかったし。
あたしが生まれるよりも前に解散した組織のことなんか、どうだっていい。
あたしが知りたいのは、現在進行形で活動を続けている組織のことなのに。
194 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 22:26:14.60 ID:jw+mxaYLO
ほ
っ
か
197 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 22:31:46.34 ID:3wRiavofO
ちょっと聞きたいんだがこの話の組織とロケット団が違う組織って明確に示されたことってあったっけ?
>>197 ないけどロケット団は既にサトシが壊滅させたからなぁ
>>198 よく考えると子供ひとりでとんでもないことしてるよな
200 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 22:40:55.30 ID:GxH3KoKS0
でも……考えてみれば、この結果は当然だったのかもしれない。
いくら蔵書が多いからといって、常に最新の情報が蓄えられているわけではない。
情報が早いのは、圧倒的にインターネットの方だ。
そのインターネットの海を躍起になって探し回っても、手掛かりが何一つ掴めなかったのだから、
やはりエリカさんに直に尋ねることしか、あたしに方法は残されていないんだろう、と思う。
それからあたしは、当て所なく書架を見回って、
面白そうなタイトルの本を3冊選び取り、フリースペースで読むことにした。
お腹が空いてきたあたりで、2冊を元あった場所に戻し、1冊を貸し出した。
題名は、『新種と旧種ポケモンの棲息圏の交わり』。
結構最近に出版された本で、かなり分厚く、
とてもタマムシシティ滞在中に読み切れる量ではなかったけど、
カウンターテーブルに書かれた"ポケモン返却便が利用可能です"の文字を見て、安心して貸し出すことが出来た。
仕組みは簡単で、貸し出し期限がくると、
身軽で長距離飛行が可能な鳥ポケモンが、本を受け取りにやってきてくれる、というもの。
「それでは二週間後に、お受け取りに伺います」
と、受付の人は密やかな声で言った。
あたしは会釈して、本を受け取り、バッグに仕舞った。
カツン。
くぐもった、固い音が響く。
この音は何かしら?
あたし、バッグには固い物なんて、なにも――。
今し方した音が周囲の沈黙を乱さずに済んだことに安心しながら、足早に図書館を出る。
そして、あたしは有り得ない想像を胸に、バッグを開いた。
201 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 22:42:17.18 ID:jCqnrnhCO
202 :
◆ihjpPTk9ic :2008/11/04(火) 22:44:35.07 ID:GxH3KoKS0
今夜は終わり
明日は習い事の関係で来れても22:00過ぎ
恐らく12章は今までで最も長いヒナタ視点の章になる
あと、まとめの人に、お願いを一つ
12章は区切りを考えないで書き殴ってたので、
適当に上中下に分けてもらえるとありがたいです
乙!
204 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 22:45:43.24 ID:3wRiavofO
>>198 サンクス
ロケット団が復活するっぽいから気になって
そして作者乙です
205 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 22:46:46.87 ID:Rc/xns+PO
作者乙!
206 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 22:48:51.18 ID:jCqnrnhCO
乙乙
PBRホスィ
207 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 22:54:28.57 ID:isHMaYy6O
いいとこで焦らしやがってwww
作者乙
208 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 23:14:27.13 ID:/Ybu3JmNO
焦らし焦らされ
209 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 23:43:24.18 ID:E6lADgItO
おっつー
すごく気になる引き方だな
うおー乙
こればっかりは明日の朝がどんなにはやくても見てしまうわな
211 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 00:14:34.64 ID:JBw08/r+O
焦らされ焦らし
212 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 00:33:23.52 ID:tJ7aiIm7O
明日が楽しみだ
雑談禁止とか厳しい規制のせいでだいぶ人減ったな
もったいない
最初は確かに注意されてもおかしくなかったけど3スレ目位からは大分落ち着いてたはず
それなのに何かレスするたびに文句言われたから逃げた人もいるだろうね
エリカのドット絵も見たいな
保守
217 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 01:28:39.18 ID:JNpFmc+VO
218 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 01:42:07.40 ID:tJ7aiIm7O
お休み保守
俺、後一回寝たらカービィ買うんだ……
219 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 01:49:09.43 ID:BMePLqCv0
ほ
220 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 02:29:52.94 ID:tJ7aiIm7O
興奮して寝られないんだぜ……
221 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 02:57:10.36 ID:Y77EGPlPO
おやすみピカチュウ
222 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 03:45:34.27 ID:/MlP8veZO
おはようピカチュウ
lw´‐ _‐ノv
保守
続き気になる…
226 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 06:57:02.38 ID:Y77EGPlPO
一時間越し
227 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 07:08:53.44 ID:9WWnuH1yO
世界の〜 どんな〜丸よりまーるいニャ〜
世界の〜 どんな〜 丸よりまーる い〜ニャ〜
228 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 07:28:36.03 ID:2jGfi0c4O
ほ
229 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 07:38:53.70 ID:jwFO1u5EO
最初から見てるけど、この作品は飽きが来ないな
つづきが楽しみでしょうがない。
230 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 07:57:22.33 ID:broadWigO
151の喜び
151の夢
151の思い出
231 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 08:30:57.44 ID:V4GXIVf+O
三日月型の特別チケットに
金色銀色クレヨンで
232 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 08:54:10.52 ID:jy9hgsaiO
ゴールデンサン〜シルバームーン〜お日様とお月様〜〜かわりばんこに顔出して〜みんなを見守ってくれてるよ〜〜〜
ララララーラーラー 何て素敵なー
ララララーラーラー 文字の並びー
ラーラーラー それはラーラーラー それはーーー
お!ね!え!さ!ん!
234 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 10:06:31.09 ID:c3AuEgRhO
早く大人になりたいっなっ!<幼女
235 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 11:03:11.12 ID:IZiduxb10
ほしゅ
236 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 11:23:05.37 ID:tJ7aiIm7O
起床
237 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 11:58:26.69 ID:tJ7aiIm7O
風呂に入ったらカービィだフヒヒwwwwww
238 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 12:34:09.12 ID:c3AuEgRhO
ほ
239 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 13:11:55.44 ID:c3AuEgRhO
ほしゅ
腹痛保守
241 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 14:07:18.87 ID:tJ7aiIm7O
さあ伝説の始まりだ
支援ほす
243 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 14:29:46.85 ID:Ru0z9Cu40
ほ
244 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 15:02:04.61 ID:V4GXIVf+O
ぐるり うずまきゃ ニョロゾのおなか(ハイ ハイ)
245 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 15:40:39.50 ID:Q1H09SFPO
は?
246 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 16:09:27.47 ID:NUqIEU/MO
支援!
保守
ほしゅう
249 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 16:50:03.50 ID:2jGfi0c4O
は
パー速いけ
251 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 17:03:10.21 ID:2jGfi0c4O
ばーか^^
ほほお
253 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 17:46:11.05 ID:2jGfi0c4O
ほ
254 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 18:10:00.01 ID:tJ7aiIm7O
保父
255 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 18:29:16.56 ID:AiNPs6C1O
保守
256 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 18:44:20.03 ID:dNyfvJPKO
保守間隔がよくわからん
257 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 19:05:10.04 ID:O0tg7oSG0
あーるーきーつーづーけーて
どーこーまーでゆーくのー
258 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 19:05:57.48 ID:/YJnS2Jh0
パー速で死ねクズが
259 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 19:08:01.48 ID:2jGfi0c4O
ばーか^^
260 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 19:21:58.77 ID:NUqIEU/MO
支援
261 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 19:38:13.46 ID:Q1H09SFPO
何でもない
ほ
263 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 20:13:54.23 ID:VEnGT09GO
ヽ(・*・)ノアナルー
ふぉっふぉっふぉ
265 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 20:50:04.33 ID:JBw08/r+O
今日は何時?
266 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 21:07:00.92 ID:Tk8q2O4DO
22時くらいかな
267 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 21:21:22.16 ID:GWF3yNVd0
なんだまだか・・・
268 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 21:36:53.51 ID:c3AuEgRhO
ほ
269 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 21:54:53.10 ID:A4aRKEk80
保守
270 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 21:55:04.74 ID:pOF5hVQsO
星
271 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 22:01:05.76 ID:broadWigO
ほえる はねる そらをとぶ トライアタック メガトンパンチ
272 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 22:01:23.11 ID:Tk8q2O4DO
ほしゅる
273 :
◆ihjpPTk9ic :2008/11/05(水) 22:01:47.76 ID:ZEmbeqRN0
帰宅した
遅れてすまない
274 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 22:02:29.98 ID:MoV8xYn20
お帰り〜
275 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 22:15:40.48 ID:/MlP8veZO
wktk
276 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 22:18:42.28 ID:ZEmbeqRN0
「やっぱりああいう天才学者と呼ばれる人ってー、
豊富な知識をあたしたちに分かり易く伝えるための話術も心得てるのよねー。
ヒナタは木戸博士の関西弁、聞いたことある?」
「…………ううん」
「一時、TVとかラジオによく出演してたじゃない。本当に聞いたことないの?」
「…………うん」
「ねぇ、さっきから思ってたんだけど、
あたしの話、ちゃんと聞いてる?」
「…………うん」
「エリカさんにもらったあの香水、あたしにちょうだい?」
「…………うん……、じゃない!
だめだめ、あれだけはダメ!」
ふと我に返ると、カエデがあたしのバッグを漁っているところだった。
割と本気で奪い返す。
香水を取られても、後で取り返せばいいだけのことだけれど、
"あれ"を見つけられた時の言い訳を、あたしはまだ考えていなかった。
「冗談だって。そんなにムキになんないでよね――」
カエデは唇を尖らせて、通りがかりの店員を呼び止め、
「あ、ストロベリーパフェ一つ」
「かしこまりました」
「カエデ、まだ食べるの? 太るわよ?」
「今日は特別だから、いいの。
知識をたっぷり吸収したあとは、たっぷり糖分をとらなくちゃ」
「ねぇ、聞いてもいい?」
「なに?」
「木戸博士の講義は、どんな内容だったの?」
277 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 22:25:34.15 ID:Q1H09SFPO
カエデはスイーツか・・・
278 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 22:29:26.41 ID:umGt9CUcO
あれってなんだろう
279 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 22:38:13.52 ID:in5TOpYqO
シエン
280 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 22:40:22.84 ID:ZEmbeqRN0
「ポケモンの遺伝子や細胞構造の類似性についての新説や、
従来の説に対する反証発表が主な内容で……てか、ヒナタもパソコンで見て知ってたんでしょ?」
「カエデの頭とあたしの頭を一緒にしないで。
遺伝子とか細胞構造とか言われても、あたしには意味が分からないの。
だから、カエデの言葉で分かり易く、
講義の内容を要約してもらえない?」
「えー」
何よ。そんなに露骨に嫌そうな顔しなくてもいいじゃない。
「なんか面倒だしー、話してるこっちは退屈だしー。
ヒナタが、お願いします、教えてください、って言うなら教えてあげてもいいわよ?」
タマムシ大学からポケモンセンターに戻ってからというもの、
カエデはずっとこんな調子だった。ほんと、昨晩拗ねていたのが嘘みたい。
あたしはわざと突き放すように言ってみた。
「もういい」
「……そ、そう」
「……………」
数拍の沈黙。カエデは折れた。
「……し、仕方ないわね。話してあげる」
「ふふ、ありがと」
「優しい従姉に感謝しなさいよね。
――木戸博士の講義はね、分かり易く言えば、
何故、姿形のまったく違うポケモンに、細胞レベル、遺伝子レベルで、
似通っている部分があるか、ということの研究発表だったの」
「ごめん、もう少し噛み砕いてもらえない?」
281 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 22:47:12.28 ID:9CS/zSOA0
うまいダチョウ釣りだ
282 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 22:48:22.09 ID:pj/i1JO/O
鼻炎
283 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 22:49:43.32 ID:Tk8q2O4DO
今日も良いなあ
284 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 22:58:15.53 ID:fWDobANvO
ふむふむ
続けなさい
286 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 23:03:19.68 ID:tJ7aiIm7O
いいぞいいぞ
287 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 23:03:38.36 ID:uSUO3iFJ0
ほ
っ
289 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 23:11:07.53 ID:ZEmbeqRN0
「例えば、ハガネールとピチューを想像してみて」
巨大な鋼の塊が繋がった、蛇のような体を持つハガネールと、
ピカチュウよりもさらに一回り小さい、黄色と黒の愛らしいねずみポケモン、ピチューを、
それぞれ頭の中に思い描く。
「もしヒナタが、ポケモンのことを全く知らない状態でこの二匹を見たら、
ヒナタはその二匹が、同じ"ポケモン"という種族にカテゴライズされる生き物だって、分かる?」
あたしは首を振った。
イワークとハガネール、ピカチュウとピチューなら、
まだ共通点を見出すことが出来るけど、
ハガネールとピチューでは無理だ。
「外見では分からない。でも、本には同じポケモンだと明記されている。
これには勿論根拠があるの。
デオキシリボ核酸――通称DNAくらいは、ヒナタも知ってるわよね?」
「それくらいなら分かるわ。確か、その宿主の設計図を持ってるんでしょ」
もうずっと昔のことだけれど、
ポケモンの遺伝子を利用したクローニングの反道徳性が、
TVで取り沙汰されていた時期があった。
その時、ママがそのニュースを見て、
『ポケモンの命はポケモンのもの。人間に、それを弄ぶ権利はないわ』
と、やけに真剣な風な顔で言っていたっけ。
「設計図、っていうと、アバウト過ぎるかな。
DNAは遺伝情報を伝える上で、とても重要な役目を果たす物質なの。
難しい用語は省くとして――、DNAを形成する二重らせんには、
遠い昔に確かに存在していた、祖先の情報も刻み込まれているのよ」
290 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 23:12:36.21 ID:ZEmbeqRN0
『ポケモンの命はポケモンのもの。人間に、それを弄ぶ権利はないわ』
と、やけに真剣な風な顔で言っていたっけ。 ×
『ポケモンの命はポケモンだけのものよ。人間に、それを弄ぶ権利はないわ』
と、やけに真剣な顔で言っていたっけ。 ○
そんなことまで設定彫ってくのかw
ポケモンって真面目に考えるととんでもないゲームだよなwww
292 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 23:20:42.06 ID:E9NZVoUTO
10歳で金銭をかけてるんだもんなw
293 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 23:21:40.03 ID:N7GkRVCv0
言われてみりゃなんで同じポケモンで括られてるのかって思うな…確かに…
294 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 23:27:14.23 ID:tJ7aiIm7O
インド象とドンファンの違いがわからない
うり坊とウリムーの違いがわからない
295 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 23:28:36.53 ID:Q1H09SFPO
ニートと同じ人間だと言われてもピンとこないしな
そりゃぁニートは病識無いからな
297 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 23:37:18.25 ID:Tk8q2O4DO
ポケモンでそこまで考えたことなかったな
298 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 23:38:03.14 ID:V4GXIVf+O
ボールに入るからポケモンなんじゃないのか?
299 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 23:38:03.32 ID:VxII7EkhO
「ポケモン=ワザを使え、モンスターボールで捕獲可能な生命体」っていうのがどっかにあった気ガス
300 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 23:39:34.59 ID:ZEmbeqRN0
あたしはなんとなく、最初のカエデの説明の意味が、分かったような気がした。
「つまり、その祖先の情報が類似しているから、
まったく別の生き物のように見えるピチューとハガネールでも、
同じポケモンという枠に括られているのね?」
正解、という返事を期待したのに、
カエデはチッチッチ、と指を振って、
「半分だけ正解ねー。
その話には、一つ決定的な穴があるのよ。
祖先が同じだから、という理由だけで同じ枠に括っていたら、
人間と猿だって、一括りにしなくちゃいけないじゃない。
でも、実際は別の生き物としてカテゴライズされている」
「……言われてみれば、その通りだわ」
ちょうどその時、パフェが運ばれてきた。
カエデはスプーンを受け取り、ざくざくとパフェの上層部分を削り取りながら続けた。
「ポケモンのDNAの類似性には、
自然発生的なものとは考え難い要素がいくつもあるの。
そもそも、祖先が同一だったかどうかだって"可能性の高い仮定"に過ぎないのよ。
ただ、そう考えた方が、DNAが似通っている理由を説明しやすいだけ。
でも、この考え方にも当然、綻びがあるの。どこだか分かる?」
「人間と猿なら、進化の過程で別々の道を歩んだ結果だと言われても納得できるけど、
ポケモンの祖先が同じだとするなら、あまりにも進化が分岐しすぎている、というところかしら」
カエデは口いっぱいに頬張った満面の笑顔で、パフェの乗ったスプーンを突きだした。
「大正解。はい、ご褒美」
301 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 23:40:46.89 ID:fWDobANvO
それだと、先にボールがないといけなくね?
302 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 23:52:05.88 ID:umGt9CUcO
ボールも不思議だよな
303 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 23:59:12.70 ID:9WWnuH1yO
おいちょっと待て… ご褒美だと…?
どっかにポケモン遺伝子学の本とかないかな。ちょっと探してくる。
304 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 23:59:29.52 ID:ZEmbeqRN0
あむ、とスプーンを唇で挟み込む。
甘ったるい苺味が、口の中に広がった。
「美味しい?」
「うん。でも、あたしにはちょっと甘過ぎるかな」
「文句言わないの」
カエデはそれからリズムよくスプーンを往復させて、
あっという間にパフェを平らげてしまった。
「さて、話を最初に戻すわよ。
そんなこんなで、未だ解き明かされていない遺伝子、細胞レベルの類似性の謎なんだけど、
今日木戸博士が話してくれたのは、
これまで提唱されてきた物とは逆説的な、まったく新しい説なの」
「どんな説なの?」
意外にもカエデは勿体ぶらずに答えてくれた。
「ポケモンが元はただの動物で、
急激な環境変化によって進化を強いられ、その結果、
遺伝子に類似部分を持つようになった――というものよ」
明日は20:00くらい
眠いので寝るおっおっおっおっ
305 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/06(木) 00:01:57.27 ID:yMyuF8k7O
乙
明日の9時前で3日だな
306 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/06(木) 00:02:42.24 ID:wyWMkAmfO
おっおっおっおやすみ!
307 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/06(木) 00:04:41.09 ID:5nnZ7mr7O
くそすれたてんな
308 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/06(木) 00:05:37.51 ID:Ay/n1FrzO
おっおっおっおつ!
クラブの鳴き声っぽいおっおっおっおっ
309 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/06(木) 00:05:47.38 ID:yIryPmQtO
乙!
すんげー考えさせるテーマだな…
310 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/06(木) 00:05:58.82 ID:aqJ6KObeO
乙
続きが気になるぜ
311 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/06(木) 00:09:15.05 ID:5nnZ7mr7O
おまえらいくつまでポケモンなんてやってんだよ。
きめぇ
312 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/06(木) 00:23:02.83 ID:XbAJDc4fO
作者おつかれー
キクコ編が好きすぎるんだが
>>あむ、とスプーンを唇で挟み込む。
甘ったるい苺味が、口の中に広がった。
ここ凄ぇ萌える
作者乙
314 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/06(木) 00:41:21.48 ID:YdddCM4gO
乙乙
315 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/06(木) 00:46:00.07 ID:tlK+mTIQO
>唇で挟み込む
>唇で挟み込む
>唇で挟み込む
ふぅ・・・
お疲れさん
316 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/06(木) 00:56:38.90 ID:cyTH/5cjO
乙!
明日も楽しみだ
317 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/06(木) 01:21:08.70 ID:FUoNwws1O
一応残すか
落ちるのも21:00だし
最後まで立ち止まるなよwww
誤爆した
320 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/06(木) 01:25:55.20 ID:hgh3szBzO
雑談してもいいよね
明日で落ちるし
半端だなぁ・・作者が来ても1時間で落ちちゃうぞ
その前にコレ落として新しいスレでやったほうが。
んじゃ落とすか
コンビニ暇すぎる
323 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/06(木) 02:53:17.22 ID:tlK+mTIQO
なんかオラ勃起が止まんねえぞ!!
325 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/06(木) 07:30:05.79 ID:hgh3szBzO
あ
ほ
だ
329 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/06(木) 13:46:13.12 ID:gXUVojF/O
これは結局保守なのか?
落とすんじゃないの
330 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/06(木) 14:14:11.30 ID:hgh3szBzO
は
暇だから保守
332 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/06(木) 15:22:47.75 ID:FUoNwws1O
な
333 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/06(木) 15:35:00.58 ID:aqJ6KObeO
保守
334 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/06(木) 15:42:52.41 ID:LXxYY5RN0
ほ
335 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/06(木) 16:33:47.93 ID:GTJ6FhDT0
ほ
336 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
それならほ