【ただ】ローゼンメイデンが普通の女の子だったら【こんな日は】
1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
2 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/02(日) 21:39:12.60 ID:62ERV0l+0
<<スレのルール>>
●『「コテ」を付けての投稿/書込は禁止です』
名前覧は空白もしくは投稿SSの題名で書込してください。これは「コテハン」を否定しているのでは無く、「コテ」による投稿/書込が荒れる原因になりやすい為です。
●『性的に過激な描写は禁止です』
そのようなSSは別のスレ(エロパロ等)に投稿して下さい、現在性的描写のボーダーラインは少年誌レベルまでです。*少年誌レベルでもNGワードを付けるようにして下さい。
●『未来アンカーやリレー小説は禁止です』
スレストの原因になったり投稿し辛い空気になり、スレの衰退を加速するのでやめましょう。
●『ローゼンメイデンの作品に登場しないキャラを使用するのはなるべく控えて下さい』
他のキャラやオリジナルのキャラを使う場合は下記の項目を参照してNGワードを付ける等の配慮を御願いします。
なお同年代の男性キャラを登場させる場合には【ベジータ】【笹塚】を使うのがスレの慣例となっています。*この二人を使う場合はNGワードは不要です、二人の性格等は@wikiや過去ログ参照の事。
●『以下の項目に該当するSSを投稿するときは冒頭に注意文を付けて下さい』(例「○○ネタだから注意」「○○系につき苦手ない人スルーよろ」)
また「メール欄」に、あぼーん用の特定のNGワードを付記するなどの各自配慮をお願いします、特に<<NGワードは全てのレスに入れる必要がある>>ので注意して下さい。
○現在のNGネタは以下のとおり ( )内はNGワードです
百合(yuriyuri) 死を扱う(sinineta) 男色(uhouho) グロテスクな表現(guroino) 性的描写を含む(biero)*少年誌レベル ネタバレ(netabare)*基本的にコミックになるまで 他作品のキャラを登場させる(hokakyara) オリジナルキャラを登場させる(orikyara)
<<スレのマナー>>
・スレ・作品と関係ない雑談は控え、気に入らない作品や書込並びに荒らし等は無視して下さい。相手をすれば自分も同罪です。
・長編でレスを大きくまたぐときや前スレからの続きはタイトルやあらすじ、アンカー等付けると読者に優しい職人になれる。
・まとめWikiはなるべく自分で編集しましょう。(簡単な説明の項目の通りである程度できます)
・携帯しか無い、wikiの操作方法がわからない等、どうしてもまとめられない方は
>>1から行ける休憩所の「wiki掲載依頼スレ」で依頼して下さい。
・投稿時の「投下いいかな?」等の確認は不要です、また投稿終了後の「自分の投稿を卑下するような書込」も不要です。もっと自信持って投稿しよう!
・投稿/書込の前にはログの再取得を心がけて投稿/書込が被らないように注意しましょう。
・数レスに跨る投稿の場合は、メモ帳やテキストエディタ等で書き貯めてから投下するのが基本です。
●上記の他、
>>1にリンクしてあるWikiの「簡単な注意事項」を読んだ上、分からない質問などは
>>1のリンクから行ける休憩所で聞いて下さい。
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/02(日) 21:57:05.12 ID:62ERV0l+0
保守
4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/02(日) 22:04:32.18 ID:tdoNbvVVO
いちおつ!
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/02(日) 22:15:05.60 ID:+sMZ/Y9q0
一乙!
6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/02(日) 22:29:16.16 ID:2kf8VFyWO
7 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/02(日) 22:47:00.78 ID:Y0DR8lsVO
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/02(日) 23:03:06.44 ID:62ERV0l+0
保守
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/02(日) 23:06:39.74 ID:tdoNbvVVO
2ちゃんねる105秒制限の悪夢
[32]以下、名無しに変わりましてVIPがお送りします
ID:JUN15gAqO
真紅って可愛いよな。ぶっちゃけ惚れた。
[33]以下、名無しに変わりましてVIPがお送りします
ID:ginchan1O
(゜Д゜)ハア?冗談は顔だけにしなさぁい。
[34]以下、名無しに変わりましてVIPがお送りします
ID:sInkU55gO
>>32 貴方はわかってる
>>33 ひがみ乙
ジ「さて、そろそろ『んなワケないじゃああああん!!』のAAを…あ?errorだと?なんだこれ。もっかいやって…げ!?もしかして時間置かないとダメなのか…めんどくさいなぁ」
ジ「そろそろいいかな…うわ、まだかよ畜生…あー!!イライラする!!」
ジ「ほら、こんだけ時間開けたぞ。…よし、書き込み完了。やれやれだぜ…ん?」
10 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/02(日) 23:09:52.49 ID:tdoNbvVVO
[43]以下、名無しに変わりましてVIPがお送りします
ID:sInkU55gO
>>32 特定しますた。ジュン…嬉しいのだわ。貴方はちゃんと私を見てくれていると信じてたのよ…
[44]以下、名無しに変わりましてVIPがお送りします
ID:ginchan1O
ちょ、ちょっと何よそれぇ!?嘘でしょ!?ねぇジュン嘘なんでしょう!?
[45]以下、名無しに変わりましてVIPがお送りします
ID:JUN15gAqO
AAS
んなワケないじゃああああん!!
[46]以下、名無しに変わりましてVIPがお送りします
ID:sInkU55gO
>>なんて力強い…濡れたわ。結婚しましょう。
[47]以下、名無しに変わりましてVIPがお送りします
ID:norisu18O
おめでとうジュン君!今夜はお赤飯ね!!
ジ「\(^0^)/」
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/02(日) 23:25:51.07 ID:62ERV0l+0
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/02(日) 23:46:25.84 ID:S/TpmHQEO
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/02(日) 23:55:38.06 ID:p8iJHM9X0
質問なんだが、ローゼンとか槐は名字になるのかな?
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 00:23:31.08 ID:3S1QYTJ9O
保守なのよー
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 00:27:26.84 ID:HlvK83fa0
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 00:41:22.66 ID:4Xz6wHWcO
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 01:06:00.57 ID:HlvK83fa0
規制の様子見のため短めに投下します
保守かしら番外編 秋口のこと
産業あらすじ
真紅が腕をなくして入院中
訪ねて来た金糸雀と真紅が喧嘩になりそうになる
近づいて来た金糸雀を払いのけようとしたら、手が金糸雀の顎に当った。
さっき見た夢みたいに。
ごん。頭をそのまま床に打ち付けた音がする。
嫌な予感がする。さすがの真紅の声も震え始めていた。
「金糸雀、腕が当ったみたいね?悪かったわ」
「…」
金糸雀は何も答えない。妙な姿勢もそのままだ。
心臓が激しく打っているのに、真紅は体が冷えるのを感じた。腕の痛みさえも壁を隔てた遠い事のように感じられる。
にじみ出た汗が冷えて気持ち悪い。
「早く起きて頂戴」
言い終わる前に真紅はベッドを滑り降りた。金糸雀の背中を揺らす。
真紅のされるがままに金糸雀は揺れた。自分では指一本も動かさない。
(死んでる)
そんな発想が頭に浮かんだ。理性は否定する。人が腕があたったくらいで死ぬ訳がない。そんなわけはない。血だって出
てない。
うつぶせの金糸雀をひっくり返せば、すぐに確認できる事だった。
けれど人形展の事が、今の状況に重なる。
あの時も腕に少しの感触を感じただけだった。けれどあの人形は終わってしまった。
生気すら感じた物が全ての意味を失ってしまう、理不尽な終わり。人形の壊れた顔に現れた空洞。まるで操り人形の糸が
全て切れてしまったような、突然の終わり。
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 01:09:39.80 ID:HlvK83fa0
今、金糸雀がうつぶせたその顔はどうなっているのか。おそらくなんの外傷もない。けれど顔があったところで、もう
魂は抜け出てしまっているのではないか。
初めて真紅の頬を痛みのためでない汗が伝った。
恐い。
「なんなの…一体これはなんなの…?」
腕をなくして入院して目の前で金糸雀が死んでいる。
自分のなす術無くなにもかもが崩れて行く。まるで自分の座っている床すら砂になって落ちて行くようだ。
暗い。
寒い。
生まれて初めて、真紅は気絶した。
※
さてどうしよう。
メグは真紅の病室に一人立ちながら考える。
病室のお隣さんに挨拶しようと思ったら、先客に金糸雀がいて、しばらく覗いていたらこの有様だった。
いきなり医者を呼ぶのはやめておこう。
この状況をみれば治療だけではすまない。
原因が追及されて、お互いの保護者に連絡がいけばもうアウトだ。
ただでさえ両家の関係はこじれているのだから、もう入院中にお見舞いに行く事も出来ないだろう。
それどころか警察がしゃしゃり出てきて、真紅の腕が失われた事件との関連を追求するかも知れない。
「せぇの…っと」
なんとか真紅を抱え上げる。
片腕になってしまった事を差し引いても、真紅はメグでも持ち上げられるほど軽かった。
とはいえ真紅をベッドに戻すと、メグの両腕は震えていたし、酷くむせたが。
(ちゃんと食べてるのかしら、この娘)
ぜぇはぁと息をつきながら、メグは自分の事を棚に上げて考えた。
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 01:12:02.04 ID:HlvK83fa0
次に、侍が切腹してから前のめりに倒れたみたいになっている金糸雀をひっくり返す。
「ぷ」
メグは思わず吹き出した。
倒れた時にケーキの箱を下敷きにしたようで、クリームが髭のように口の周りについていた。
まるで季節外れのサンタクロースだ。
「カナちゃんらしいわねぇ」
ハンカチを取り出しながら、メグはそんなことを呟いた。
※
三
ぐにぐにと口周りを触られる感触で金糸雀は目が覚めた。
21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 01:13:49.43 ID:HlvK83fa0
投下おわりです
そういえば序盤の真紅はよく気絶してたなぁ、と思いつつ
ではまた近いうちにノシ
キムみたいな何の存在価値もないクズを出すとスレの雰囲気が悪くなるのでやめてください
23 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 01:48:34.61 ID:3S1QYTJ9O
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 02:32:52.35 ID:HlvK83fa0
ほ
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 03:19:49.14 ID:DhDWbrkoO
し
26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 04:31:06.03 ID:GC7unuJNO
保守
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 05:39:06.17 ID:LCUChc+6O
朱
28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 06:32:01.68 ID:hgFtNgx2O
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 07:20:41.84 ID:hgFtNgx2O
ほしゅ
30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 08:01:22.08 ID:LCUChc+6O
主
「…やれやれ、今日も依頼はスカですか」
日付も変わり、一向に鳴らない電話を恨めしく睨みながら翠星石がウンザリといった様子で溜息を吐いて足を机の上に乗せる。
その様子を見た蒼星石が庭師の鋏の手入れを止め、呆れたように翠星石のだらしない姿を見た。
「姉さん、行儀悪いよ」
「いいじゃねえですか。どうせ誰も見てないんですから」
「そういうのは普段のお客さんの前でふとした時に出るんだから。本業は庭師なんだから」
「…はいはい。真面目な妹を持って幸せですね」
皮肉を込めた台詞を言い、机に乗せていた足を下ろして今度はそのまま足を組む。
もっとも、この時間の仕事は庭師ではない。
翠星石と蒼星石のもう一つの仕事、それは人界に居るべきではない者…悪魔を狩ることだ。
悪魔狩りは裏の仕事であるからこれを知る者はごく一部だが、それ故一件一件が重要な場合が多い。
便利屋、として店を構えるよりはこっちのが当たりに当たる確率が高い。
>>31 とは言え、依頼が来なければ質もどうも意味が無いのだが。
蒼星石は庭師の鋏の手入れを止めて次に愛用の拳銃、レンピカの手入れに取り掛かる。
翠星石は手持ち無沙汰に愛用の拳銃、スィドリームをクルクル回しては宙に銃を構える、と言う動作を繰り返していた。
しばらくそうしていると、蒼星石が溜息を吐いた。
「…いつまでこんなことを続けるの?」
「こんなことって?
「こうして悪魔狩りや悪魔祓いの依頼が来るのを待って、依頼が来たら狩りに行く…こんな悠長な事をしてても奴らを根絶やしに出来ない」
「…だからって、焦ってもしょうがないですよ」
「しょうがないじゃないよ! 僕はあの日以来決めたんだ、奴らを根絶やしにしてやるって!! 姉さんは忘れたの!?」
「忘れる訳無いじゃないですか!!」
あの日…両親を惨殺された日から、二人はこの世から悪魔を根絶やしにすることを決めて生きてきた。
だが、それなのにこうして表向きは庭師を開業しながら、裏で細々と悪魔狩りを行っている事に蒼星石は正直苛立っていた。
本来なら悪魔の巣窟に行って奴らを血祭りにしてやりたいくらいだが、翠星石は呑気でそう言った素振りを見せない。
「…でも、物事には順序ってものがあるですぅ。少しずつやってかないとこっちが食われるですよ」
「だからって…!」
「蒼星石」
尚も食って掛かろうとする蒼星石を睨んで黙らせた。
こうして本気睨むと、大抵蒼星石は怯んで喧嘩は終了する。姉の威厳、と言う物だろうか。
「…もう疲れた。おやすみ、翠星石」
それだけ言うと蒼星石は事務所の奥にある居住スペースへと戻って行った。
翠星石の事を姉さん、と呼ばずに名前で呼び捨てにする時は怒っている時だ。
翠星石は苦笑いを浮かべ、スィドリームを机の引き出しにしまって彼女もそろそろ寝ようと奥に戻って行った。
>>32 次の日の朝、翠星石が目覚めて事務所に行くと、机の上にレンピカが置いてあるのに気が付いた。
「…何でこんな所に? しまい忘れですかね…手紙?」
更に見てみると、レンピカの下にチラシの裏に書かれた書置きが置いてあった。
それを手に取り、イスに座って読み始める。
――姉さん、悪いけど僕はやっぱりこうして悠長に悪魔を狩るのは性分に合ってないようだ。
僕は僕でデビルハンターを行うから。いつか必ず奴らを根絶やしにしてやるよ。
いつか帰ってくると思うから。それまで君にレンピカを預けるよ。
そいつを僕だと思って使って一緒に狩りに使ってくれ。
わがままな妹をお許し下さい。 蒼星石―――
「…あのバカ…」
溜息混じりにそう呟き、庭師の鋏が掛けられていた壁の部分を見る。
そこにあった鋏は消えていて、それを確認すると翠星石はまた溜息を吐いた。
―※―※―※―※―
>>33 「…あれから一年…早いものですね」
ボウボウに伸びた雑草を掻き分けながら、招待状に同封されていた地図を頼りに歩みを進める。
今登っている山は地元でも有名な心霊スポットの一つ。
それゆえここまで来る人は少ない…悪魔が集まるには絶好の場所だ。
「…薔薇屋敷…か。この道で合ってると思いますけど…」
パーティ会場である薔薇屋敷へは、この地図どおりならもうすぐのはずだ。
辺りにそんな建物が無いか確認していると、何者かの気配を感じ取った。
翠星石はポケットに地図をねじ込み、薄っすらと笑みを浮かべて腰に掛けられた庭師の如雨露に手を伸ばす。
「…この道で合ってそうですね。お迎えご苦労さんでした!」
瞬間、後ろから振り下ろされた剣を振り向き様に如雨露で弾き返し、目の前に居る異形の物を睨む。
この如雨露は水を巻く本来の目的の他にも、悪魔の力を得たこれは悪魔に対する強大な武器となる。
これこそが悪魔へ対抗する手段であった。
後ろに居たのはまるで子供が粘土で作ったような歪な人形に、丸く穿った目を模した部分が赤く光る土人形――ゴーレム――だった。
剣を弾き返され隙だらけになったゴーレムに向けて如雨露を一閃放つ。
それを喰らったゴーレムは胴体が真っ二つにされ、そのまま崩れ落ちてただの泥へと還っていった。
それには目もくれず、その先に居たゴーレムに向けて一歩踏み込み強烈な突き攻撃を放つ。
腹部に強烈な攻撃を喰らい、大穴が開き吹き飛ばされたゴーレムに向けて今度は銃を向けて引き金に指を掛けた。
「土は土らしくなってるがいいですぅ!」
スィドリームが無数の火を噴いて銃弾を吐き出していき、ゴーレムは立ち上がる間も無く撃ち抜かれて泥へと還っていく。
やがてゴーレムが跡形も無く消え去ると銃口から出ている硝煙を吹き消し、華麗に回転させてホルスターへと捩じ込んだ。
それから辺りを見渡すと、剣や大斧、中にはボーガンを持ったゴーレム達が何体も自分の周りで構えていた。
常人なら気絶してしまいそうなほどの恐怖を感じるであろう状況だが、翠星石は不敵な笑みを浮かべたまま如雨露を手に取る。
>>34 「…なるほど、イカれたパーティの始まりって訳ですね」
普段誰にも見せないような、楽しげな口調。
「さぞかし楽しいパーティになりそうですねぇ、蒼星石!!」
如雨露を構えて、何の迷いも無く目の前に居るゴーレム達へと斬り込んで行った。
迫ってきた翠星石に向けてゴーレム達は武器を振り下ろすが、それを巧みにかわし隙だらけなゴーレムを切り伏せていく。
一振り、二振りする度に一体一体が泥に還り、成す術も無く消えていくのが分かった。
数で言えばゴーレム達の方が遥かに有利なはずなのに、それを感じさせない翠星石の素早い動き。
「ナンパしたいんなら、もうちょっと良い男に作ってもらうべきでしたね!」
感情を持たないはずのゴーレム達が、どこか翠星石を恐れ始めたように見えたのは気のせいだろうか。
目の前にいるのは人間ではない、人間の皮を被ったバケモノ…そう思っているのだろうか。
「ジ・エンド!!」
やがて最後に一体になり、足を切り捨てて倒れたゴーレムの腹を踏みつけて、そのまま顔に銃を何発も放つ。
顔が穴だらけになったそいつを蹴り飛ばし、木の幹にぶつけると土に還り辺りに静寂が戻っていった。
「…準備運動にはなったようですね」
火照った体に吹く風が心地良く、銃と如雨露を戻して乱れた前髪を軽く整える。
辺りにもう悪魔が居る気配も無く、翠星石は地図を取り出して先に進んで行った。
>>35 それから何度かゴーレムとハーピーが現れたが動ずる事も無く倒して行くと、目の前に巨大な門が現れた。
「…ここが薔薇屋敷…パーティ会場ですね」
門の先には広大な庭が広がり、そして同じく巨大な屋敷が佇んでいる。
だがそれは長らく放置されていたのか見た目はかなりボロボロで、庭の植物は全て枯れ果てていて殺風景極まりない。
そして空気と雰囲気はこれまでよりも重苦しくてどこか生臭く、息を吸うのも嫌になるほどだ。
「やつらが好みそうな場所ですね…」
一つ息を吸い、意を決すると錆びた門を蹴り飛ばして開け放ち、中へ入っていった。
辺りに何か出ないか、少し警戒しながら進んでいくが何も見えずこのまま屋敷に入れるかと思った。
その矢先、屋敷の屋根の向こうから体長数メートルはありそうな怪鳥が二羽飛んできた。
「っ…!」
さすがにこれには翠星石も少し戸惑ったものの、すぐに冷静になってその怪鳥を見据える。
一羽は黄色、一羽はピンク色で目はクリクリしていてどこか愛らしい物がある。
…だがそのクチバシはどす黒く染まっていて、それが愛らしさを吹き飛ばしておどろおどろしさを強調していた。
二羽の怪鳥は翠星石を見つけると近寄ってきて、その前で翼を羽ばたかせて滞空し翠星石を見つめる。
>>36 『ねぇねぇピチカート、久々のお客さんだよ!』
先にピンク色の怪鳥が黄色い怪鳥――ピチカート――に話し掛けた。
『そうだねベリーベル。ここに人が自分から来るの久しぶりだね』
それに応えてピンク色の怪鳥――ベリーベル――に話し掛ける。
その二話に、翠星石は声を張り上げて話し掛けた。
「おめーら、ここを通りたいんだからそこをどくですぅ!」
『ピチカート、ここを通りたいって』
『そうみたいだね。でも、久々のお客さんだからちょっと遊んでもらおうよ』
「遊ぶ? ハッ、私は子供のお守りは嫌いなんですけどね」
『そうだね、遊んでもらおうか!』
『うん! 前の人間はすぐ動かなくなっちゃったけど、今度はどれくらい持つかな?』
『さぁ? でも出来るだけ長く遊んでもらうようにしようよ』
『決まり! おねーちゃん、遊んでよ!』
「おめーら、人の話を…!」
翠星石の話を完全に無視し、ピチカートが先にクチバシで突付こうと迫ってきた。
それをバック宙でかわすと今度はベリーベルが飛んできて、そのカギ爪を身を捻ってかわすと二丁の拳銃を手に取った。
『すごい、あれをかわしたよ!』
『これは楽しめそうだねベリーベル!』
相変わらず心底楽しそうな二羽に、翠星石は苛立ちを隠さない様子で睨み付ける。
「だから子供は嫌いなんですよ…しょうがない、こうなったら躾って物を一から叩き込んでやるですよ!!」
to be continue...
※WikiのEnemy fileに「ゴーレム」「ピチカート&ベリーベル」が追加された。
38 :
ゴミクズ:2008/11/03(月) 10:00:52.06 ID:eywu/jFR0
初SSです。文章とかほとんど書かないたちなので表現など甘いかも知れませんが
ご指導いただけたら幸いでごぜーます。
女子三人が金糸雀を囲んでいた・・・
金糸雀「......ぅぅ.....」
女子A「あんたもさぁ、いい加減ウザがられてるってわかってるんでしょ?」
女子B「てゆーか自分のこと『策士』とか言ってる時点でもう終わってるよねw」
女子A「そろそろ転校でもしちゃいなよ!」
女子C「ただ自殺とかされるとめんどくさいからやめてよ?」
女子A・B・C「ギャハハハハハハハハ!!!」
女子B「やば、梅岡だ!」
三人が一斉に逃げ出す
梅岡 「(またあいつらか・・・)よーし!今日もホームルームを始めるぞ!!笹岡、お前は廊下に立ってろ」
笹岡 「な、なんで!」
39 :
ゴミクズ:2008/11/03(月) 10:08:25.84 ID:eywu/jFR0
・・・
・・・・
・・・・・
・・・・・・
・・・・・・・
こうして今日も授業が終わる。
金糸雀は三時間目が終わった時点で早退した。理由は頭痛と言っていたらしいが恐らくあいつ等の所為だろう。
僕は放課後梅岡に仕事を任されたのでべジータと笹岡は先に帰っている
ジュン「あ〜あ梅岡のヤツ、あんなの日直にやらせればいいのに・・・」
教室に鞄を取りに行こう。そう思って歩き始めると向こうから誰か来た。声の感じからしてウチの女子だろう
女子A「あはははははははははwwwwwうぇwwwwwwうぇwwww」
女子B「ちょwwwwおまwwwwねーよwwwww」
女子C「⊂====( ^ω^)====⊃ブーーーーーーーン」
女子D「うはwwwwwなwwwwいwwwwとwwwwうwwww」
女子A「こいつの名前今日から内藤なwwww」
女子B「おkwwwww把握wwww」
女子D「ヘイ!内藤!!」
女子C「(´・ω・`)」
ジュン「何で僕は隠れたんだろう・・・?」
40 :
ゴミクズ:2008/11/03(月) 10:15:48.37 ID:eywu/jFR0
元から人と話すのは苦手だからだろうか?
復学して3ヶ月経つが、学校ではベジータと笹岡、それから柏葉以外とは話すことが出来ない。
多分、人と話すのが得意な人でもあいつらのグループに近づくヤツは居ないだろう。
教室に戻って来ると明らかにおかしな机が一つだけあった
ジュン「金糸雀の机だよな・・・これ・・・(やったのはさっきのあいつ等だろうな)」
金糸雀の机にはさっきまで無かったおびただしいほどの落書きと菊の花が花瓶に入れられていた。
『死ねよ』
『策士w』
『卵依存症wwww』
『卵中毒』
『ソーラービームwww』・・・etc
ジュン「どうして僕がこんな事をしなきゃならないんだ!」
ゴシゴシゴシゴシ
ジュン「いや、確かに自分からやってるんだけどさ・・・」
結局僕が全部片付けてしまった。
ジュン「うわぁ、外もう真っ暗だよ」
ジュン「これから消しゴム買いに行かなきゃいけないのに」
落書きが全部シャーペンと鉛筆で書かれていたから消しゴムで消せた
それ故消しゴムを買いに行く羽目になったのだが。
41 :
ゴミクズ:2008/11/03(月) 10:18:20.32 ID:eywu/jFR0
コンビニで消しゴムを買って帰る途中、スーパーの前で金糸雀と会った。
ごめん皆、僕はどう反応すればいいの!!?
金糸雀は明らかに僕を見て怯えている!
ジュン「や、やあこんなとこで会うなんて珍しいな」
金糸雀「・・・」ペコリ
金糸雀は軽く頭を下げて歩きはじめた。
ジュン「待って!」
僕は金糸雀の腕を掴んでしまった。ガシャ
金糸雀「あっ!」
ジュン「え?」
金糸雀は持っていたスーパーの袋をアスファルトに叩き付けていた、とゆうか半分僕がやった。
中身が卵だけなんて思わなかったもん・・・
金糸雀「・・もう嫌かしら!カナがあなたに何かしたかしら!?どうして学校と関係ないところでも
いじめられなきゃならないのかしらぁ!」
ジュン「ち、違う違う違う!今のは偶然だよ!え〜と・・・その・・・あっ!ゴメン、ホントにゴメン!」
42 :
ゴミクズ:2008/11/03(月) 10:20:19.25 ID:eywu/jFR0
金糸雀「うっ・・・うっ・・・・」
ヤバイ!金糸雀が泣き出した!!コレじゃ僕が悪者じゃないか!?
とりあえず金糸雀を落ち着かせて店の前のベンチに座らせて卵を買ってこよう。せめてもの罪滅ぼしだ!
正直卵を3パックも買ったのは初めてだ・・・
金糸雀「桜田君、さっきはごめんなさいかしら・・・その、取り乱しちゃって・・・」
ジュン「あぁ、ジュンでいいよ、まぁ正直いま辛い時期だもんな」
金糸雀「さくrジュンはお人よしね♪」
ジュン「そんなことないよ、これ、卵だから、さっき全部割っちゃっただろ?」
金糸雀「いいのかしら?カナが買った卵は2パックよ?」
ジュン「あ、いいよお詫びだからさ、持って行ってよ」
金糸雀「でも・・・そうだ!今からカナのお家に来るかしら!」
ジュン「え、えぇ!?」
金糸雀「お夕飯ご馳走するかしら〜」ズルズル
レッツゴーと言わんばかりに腕を掲げてジュン引きずっていく金糸雀
ジュン「ちょ・・・まっ・・・くるし・・・・!」
金糸雀「ごめんなさいかしらぁ〜」
仕方ない、断ってもさっきみたいになるだけだな。
43 :
ゴミクズ:2008/11/03(月) 10:22:56.87 ID:eywu/jFR0
ジュン「ちょっと待って、ウチに連絡するから」
「クラスメートの家で夕飯食べてくるから僕の分は用意しなくていいよ
ジュン」
ジュン「送信」
♪〜♪♪〜〜♪〜♪♪〜♪〜〜♪ (←禁じられた遊び)
「せいぜいその娘と楽しんでくればいいのだわ!!
真紅」
ジュン「!!!!?」
背中に悪寒を感じたジュンはスーパーに目をやる、すると真紅と翠星石がすごい形相でこっちを見つめている。
その後ろでのりが「今日はお赤飯よぅ」とばかりの笑顔を見せている。
金糸雀「どうしたのかしら?やっぱりカナじゃだめなのかしら・・・」上目遣いで
ジュン「そんなことない、そんなことないから早く行こう!!!!」
金糸雀「?」
そのころ
真紅 「この真紅の下僕としての自覚が足りないのだわ!」
翠星石「ぶっ殺すですぅ」
真紅 「あら、簡単に殺してはだめよ?生き地獄を見せてからなのだわ」
飽きた('A`)
というよりなんか俺の文才ではコレが限界っぽい
こんなゴミみたいなもんでもよんでくれてありがと
・・・なんか、ごめん
44 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 10:33:54.65 ID:3S1QYTJ9O
>>43 ちょw飽きんなww
まずはお疲れ様。初投下の不安は皆が通る道さ。
で、指導って程じゃないけども、テンプレ通りこのスレは自分の妄想を垂れ流すスレ。だから自分の書いたモノを卑下する必要はない。どんどん妄想してハアハア投下すればいい。
それでも不安ならwikiを見て参考にしてみるといいよ。他の作品を真似て書いてみるのもいい練習になるし。
45 :
38-43:2008/11/03(月) 10:57:21.45 ID:eywu/jFR0
46 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 11:23:49.18 ID:hgFtNgx2O
>>37 転載乙
元ネタ知らんが面白いぜ
次回には規制が解けてるといいな
47 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 12:21:19.94 ID:3S1QYTJ9O
保守ですぅ
48 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 12:55:43.76 ID:DhDWbrkoO
試験中だけど保守なのだわ
49 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 13:54:05.64 ID:3S1QYTJ9O
保守よぉ
50 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 14:22:50.93 ID:bIRNb2GLO
保守
51 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 14:56:58.83 ID:hgFtNgx2O
保守
52 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 15:08:44.19 ID:GMj6Kq4sO
僕はある計画の為に周到に準備した。
彼女が好きそうな手作りのスカートを誕生日に贈った。
お陰でさらに八着洋服を作る羽目になったが計画には支障ない。
さらに完璧を期すために二週間練習をした。
計画は完璧だ、そして彼女は何も知らず僕が作ったスカートを履いて登校してきた、邪魔者も居ない。
これで条件も揃った、いよいよ計画を実行に移す。
僕は筆箱から消しゴムを取り出した。
しかし消しゴムは僕の手を離れ転々と彼女の足下に…落ち着け、気取られるな。
「あっごめん、雪華綺晶さん取ってくれる?」
消しゴムを拾う彼女のスカートの奥に燦然と輝く白いパンティー
「お姉ちゃんかがんじゃ駄目、パンツ見えてるよ!」
薔薇水晶の叫びも時遅く僕は網膜に白い三角形を焼きつけた。
「ジュン様のエッチ」
頬を赤く染めて消しゴムを渡す彼女に見てないなどと言い訳をしながら、ばつが悪そうにその場を離れた。
【計画通り】ニヤリ
53 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 15:16:39.13 ID:2JqmlhWIO
プルルル…ガチャ
薔「ワタシ薔薇水晶、今アナタの家の近くの薬局にいるの」
プルルル…ガチャ
薔「今アナタの家の前にいるの」
プルルル…ガチャ
薔「今アナタの家の玄関にいるの」
プルルル…ガチャ
薔「今アナタの家の階段にいるの」
プルルル…ガチャ
薔「今アナタの部屋にいるの」
プルルル…ガチャ
薔「今アナタの布団の中にいるの」
プルルル…ガチャ
薔「だから、しよ?」
ジ「だが断る」
薔「大丈夫薬局でアレは買っておいた」
ジ「そういう問題ではない」
薔「ぶー。」
メリーさん風保守
54 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 15:31:06.46 ID:2l+12BdO0
ho
55 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 16:13:47.72 ID:duZwbGrh0
ほ
56 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 16:41:55.61 ID:hgFtNgx2O
ほ
57 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 17:26:41.70 ID:LCUChc+6O
種
58 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 18:10:11.45 ID:GMj6Kq4sO
保守かしら
59 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 18:49:14.49 ID:GMj6Kq4sO
保守だよ
60 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 19:18:31.40 ID:3S1QYTJ9O
ほいさ
61 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 19:38:28.88 ID:hgFtNgx2O
ほしゅ
ほ
63 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 20:15:50.27 ID:lS0DdieH0
hosyu
64 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 20:52:09.49 ID:hgFtNgx2O
保守
65 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 21:17:28.08 ID:3S1QYTJ9O
やっ保ー
66 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 21:33:22.35 ID:lS0DdieH0
保守なの
67 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 21:40:17.24 ID:3S1QYTJ9O
【怪盗乙女、ローゼンメイデン】
緊急mission『捕われた桜田ジュン、白崎巡査両名を奪還せよ!』
第四話「未来の願望と過去の産物」
〜前回の簡単な三行あらすじ〜
・二人が捕われている工事へ突入
・巴と蒼星石は由奈の放ったジャバウォックに襲われる
・他のチームは順調にジュンの近くへ向かうも、人工のジュンの声を使った爆弾の罠が発動し…
山「…あらすじに私がいないのだが」
ジ「ん?あんた誰?」
山「…ヤマモト。“ヒーロー”ヤマモトだ」
ジ「ああ、由奈のテリトリーへの案内役の人か!」
山「あ、案内…役っ!くっ、だが今回お前達の仲間はかなりヤバいことになるそうだ…!」
ジ「なに!?くっそ…噛ませ犬のくせにそんな大事な事を言うなんて!」
山「(´・ω・)…犬は好きだが」
では、どうぞ!
68 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 21:44:13.46 ID:3S1QYTJ9O
>>67 「うっ…」
ぼやけていた意識が徐々に回復すると同時に、僕は自分の体をゆっくりと起こしていく。
頭が重い…体の節々が痛い。それになんか耳がキーンとしている。きっとさっきの音のせいだ。あれで目が覚めた。まったく迷惑な爆発音だった…
「爆発音!?」
僕はさっきまでの緩慢な動きが嘘のような早さで体立ち上がった。そして猛烈なスピードで天井に頭をぶつけた。
「ぐ、ぐお…」
何で天井がこんな低いんだよ…。と、ここで僕はようやく自分がこの工場に来てから寝泊まりしてあた牢では無い別の場所にいることに気付いた。いつの間に移動なんかしていたのか。
「つーか、それを言うならいつの間に寝ちゃってたんだって話だよ…」
明日あいつらが来る。そう聞かされたから何時来ても対応出来るように寝ないで準備しようとしていたのに…寝てるうちにここに運ばれたってことは、多分昨日の食事に睡眠薬が入っていたんだろう。くそ、手を付けるべきじゃなかった。
「!!」
上でまた音がした。何かがぶつかったり、壊れたりする音。あいつらが助けにきたんだ。それを、ベジータの一味が迎え撃ってる。その戦闘音。
あいつらが戦っている。僕の為に。
あいつらが探している。僕の為に。
あいつらが傷ついてゆく。僕の為に。
僕の為に?違う、僕のせいで。
「はあ、はあ、はあ…!」
額の汗を拭う。呼吸が乱れている。心臓が痛いくらいに脈を打つ。体が勝手に動いて止まっていられない。無性に叫んだり暴れたりしたくなるのを体を抱えて必死に耐える。すると、今度は頭の中が勝手に動き出した。
ああ、どうする?どうする?どうする?どうなる?どうしたい?どうされる?何が、誰が、何処で、僕は、何を、
「くそっ!」
僕は頬を両手でひっぱたき、雪華綺晶に教えてもらった呼吸法を実践した。数回試すと、平常時のペースで呼吸が出来るようになった。
落ち着け。冷静になれ。
(何1人でテンパってるんだ。予想出来なかった事じゃない。とにかく、今まずやるべき事は現状を正確に把握すること…)
念の為もう一度呼吸法を行ってから、僕は周りをゆっくり見渡してみる。
(窓がな暗く狭い部屋…くそ、時間がわからないな…灯りは電球一つ…壁はコンクリートの打ちっぱなし…全然汚れてないな…新しく地下に作った部屋なのか?)
69 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 21:46:12.95 ID:3S1QYTJ9O
>>68 出口は鍵付きの鉄格子が一つ。そこから通路が伸びているのが見える。そうだ、白崎さんは居ない。…いや、確かに心配ではあるが、ベジータの事だ。殺しはしない。だから、今は自分の事を考え…
「自分の事、か」
そう口に出した途端に気持ちがすっと落ち着いた。いや、『冷めた』と言った方が正確だった。
結局僕は未だにこれからどうすべきか判断が出来ていなかった。昨日まで何度も考え、悩んで、うなされて、また考えて。同じようなことを何回も何十回も何百回も繰り返し繰り返し。そして、時間だけが過ぎた。
例えここから出られたとしても、またローゼンメイデンの一人としてやっていくのか?またはローゼンメイデンを抜け白崎さんと日本へ帰ったほうがいいのか?
(大体…あいつらがここまでする価値が僕にあるのか…?あいつらの未来を決めるような選択肢を選ぶ権利が僕にあるのか…?)
そして、そんな事を考えていた時、それが目に入った。
「拳銃…?」
今まで暗くてよく見えなかったが、それは確かに拳銃だった。鉄格子が嵌められた壁の近くに無造作に置いてある。ベジータが置いたのであろうそれをおもむろに取ろうと手を伸ばした時、そのそばの壁にアルファベットが刻まれているのがわかった。
It's the only neat thing to do.
たった一つの冴えたやりかた。
改めてリボルバー式の拳銃を見る。弾は、一発だけ入っていた。
「…………………………なるほど」
それは、思い付かなかった。だが、考えてみれば、確かに。
僕が焦ってここを出ようとしたのは、あいつらが僕を助ける戦いの中で傷ついていくのが耐えられなかったからだ。戦いを終わらせてやるには、僕がここから出ていけばいい。それか、あるいは。
「しっかし、逃げてばっかだな僕は…」
あの東ティモールで柏原さんに逃がされてからずっとそうだ。柏原さんに嘘を付き、柏原さんにかばわれて、柏原さんを見捨てて逃げた。騙して、利用した。
「う…!」
強い嘔吐感がせり上がってくる。少しためらった後、出してしまうことにした。
どうもダメだ。柏原さんの事を考えると、どうしようもなくなる。いきなり裸を見てしまったり、洞窟で一緒にお茶を飲んだり、傷の手当てをしてあげたり。僅かな時間だったけど色々あった。
70 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 21:48:10.65 ID:3S1QYTJ9O
>>69 そんな、いい思い出なのに、いい思い出だからこそ、嘘ついて騙したことが胸を痛めつける。なにより、『仲直り、出来るといいですね』と言った時の笑顔。あれが…ダメた。もう、色々と、ダメなんだ。
そうやって柏原さんの事を考えていたら、次々にあいつらの事が頭を駆け巡り出した。水銀燈、金糸雀、翠星石、蒼星石、雛苺、雪華綺晶、薔薇水晶、そして…真紅。
ああ、辛い。痛い。何でこんなに苦しいんだ?どうしてこんなに胸がはちきれそうになる…?
僕がローゼンメイデンを止めると言った時のあいつらの顔を想像する…駄目だ嫌だ中止だ辞めだ。
僕がローゼンメイデンに残り、再び足を引っ張りあいつらに被害がでた時を想像する…ことは、しない。絶対したくない。
(くそ…くそ…!)
これなら、こんなことならいっそ―
「…ああ、そっか」
僕は、唐突に思い当たった。今なら、それが出来る…かもしれない。
「こんなことしたら、あいつら怒るかな…怒るよな」
それでも、僕はもう、耐えられないんだ。
だから僕は銃を持った。殆ど自分の自己満足のために。自分のことだけ考えて。ただ、弾は一発しかないから狙い慎重にしないといけない。
「みんな…ごめん」
そんな捨て台詞を残して、僕はひとつのやり方を思い、ひとつの狙いに集中し、たったひとつの弾丸を打ち出した。
バン!
爆発により巻き上がった粉塵が揺らめきながら消えていく。衝撃によって壊された壁や証明の破片が散乱する中、もぞもぞと動き出す2つの物体があった。
「…ップハ!はあ、ふう…助かったわぁ真紅。ありがとう」
「どういたしまして。ケホッ」
粉塵にむせつつも、瓦礫をどかしで身を起こし、無線で無事を伝える。幸い、カメラにもイヤホンにも異常はない。
「にしても…よく反応できたものねぇ?」
「ま、これが私のやり方だもの。加えて修行の成果とでも言っておきましょうか」
「ふふっ、頼もしいじゃなぁい」
ジュンに似せた音声が流れ終わってから爆弾が起爆する僅かな間で、真紅は前に踏み出していた水銀燈を抱え込み後方に跳ねた。
これは真紅がジュンの声を見破った訳ではなく、ジュンの声が終わった後、ほんの僅かなスピーカーの雑音を聞き取ったための反応だった。
71 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 21:50:58.36 ID:3S1QYTJ9O
>>70 もっともそれは常人に聞き取れるものではなかったが、銃を持たず体で戦闘を行い、かつ潜入を得意とする真紅は五感が鍛えられており、さらにここ数ヶ月の修行によって研ぎ澄まされた結果の成果と言える。
「でも、これで大体見えてきたわねぇ…」
金糸雀から薔薇水晶達も同じようなトラップに合ったと言う。どちらもジュンの近くから下へ下がれる見込みのあった場所。
加えて現在もっともジュンに近いのが化け物と戦っている蒼星石と巴。二人はジュンからはなれた玄関付近の通路から地下に入った。
「…“ずる”をせずに向かって来い、と。まあ解ってはいたけれど、スマートいかないわねぇ」
「今私達は工場の東側にいるわ。中心の2人を挟んで西側に薔薇水晶達。なら私達はこのままさらに東側に進んで地下への入り口を探せばいいのね?」
頷いた水銀燈は線でみつといくつか会話を交わす。しばらくして、耳に当てていた手を離した。
「いいわ、行きましょう。…ちょっと急ぐわよ」
「…どうかしたの?」
水銀燈が急ぐと言った事に異論はない。もう相手は自分達の位置も把握しているはずだ。だが、そう言った水銀燈の口調が気になって、少しためらってから真紅は尋ねた。
無言で走り出す水銀燈。後を追う真紅。そして前を向いたまま、水銀燈は答えた。
「向こうは、無事ではないそうよ」
その声は、努めて冷静なものだった。
「あ…ぐ…」
「大丈夫ですか薔薇水晶!?雛苺、早く手当てをするです!」
「はいなの…!」
薔薇水晶が油断した訳ではない。ただ、きちんと動けるとは言えクリスタルライト・ブレイカーを打った後の普段よりも低い体温。それは感覚神経を僅かに鈍らせる。
また、焦りや頼れる後方支援なども理由になるかもしれない。薔薇水晶はジュンの声を聞いた後、即座に翠星石と雛苺にハンドシグナルを送り素早く部屋へと侵入した。
そして、くらった。
「ゲホッ…ゴホッ…」
雛苺は薔薇水晶を廊下に寝かせ、全身を素早くチェックする。大丈夫、命に関わるような大きな怪我はしていない。
ただ、爆破の衝撃と壁に叩きつけられたことで頭を打ち意識が朦朧としているし、全身を痛めたハズだ。どこか骨が折れているかもしれない。それが内蔵を傷つけていなければいいけれど…
「目…目、は…」
「目!?目がどうしたですか!?」
薔薇水晶が僅かに漏らした声に翠星石が叫んだ。雛苺が答える。
72 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 21:52:58.80 ID:3S1QYTJ9O
>>71 「左目をちょっとやられたのね…でも深く傷つけたわけじゃないから失明はしないはずよ。一時的に見えなくなるだけなの」
雛苺は冷静に手当てを続け、薔薇水晶の左目に包帯と眼帯を付ける。
「目…」
「大丈夫よ薔薇水晶。ヒナが応急処置もしたから時間が立てば見えるようになるわ」
頭を打ち朦朧とした意識の中、薔薇水晶はうわごとのように呟いていた。だがそれが指したのは、雛苺が言った左目ではなく、
(右目…私の右目は…無事…?)
強化レンズにより保護されていた薔薇水晶の右目。今回はそれが幸いし右目には一切支障はなかった。
(右目は…右目だけは…)
左目はどうでもいい。右目だけは、傷つけるわけにはいかない。
この右目は、私一人のものではないのだから。
この右目は、お姉ちゃんを補う大切なモノだから。
既に忍び込む理由を失った水銀燈と真紅は工場を素早く駆け抜ける。今まで集めた情報から金糸雀がピチカートに位置予想をさせてナビゲートした為に地下への通路は簡単に見付ける事が出来た。
念の為罠がないか入念に調べてから2人並んで階段を降り、程なくして地下通路に出た。
「また随分と頑丈に出来た通路ね。安全第一なのは結構だけれど、正直嫌な予感しかしないのだわ」
「…きっとこの先にいる人は元気が有り余ってるんでしょうねぇ。誰かさんみたいに」
「…そうね、4年前カイロでの仕事が上手くいかなかった後で酒が不味いと大暴れして店を穴だらけにした誰かさんみたく、どうしようもないくらい手が付けられないのでしょうね」
「…あれは忘れなさいと言ったハズよ」
「勿論忘れていたのだわ。今貴女が言ったから思い出したのよ」
警戒は怠らないまま、軽口を交わして進んでいく。何時ものように、頬が少し引きつるくらいが丁度いい。水銀燈は自分の肩に力が入っているのを感じていた。だから少し話しを振ってみたのだが…いやはや、なんとも。
(かなわないわねぇ…それに、頼もしいこと)
いい感じに体も頭もほぐれてきた。こんな時だからこそ、何時ものように柔軟な行動を。何時ものように最高の働きを。
仲間が傷ついていこうとも、それに意識を奪われてはならない。客観的事実として把握するだけ。無闇に心配するのは彼女達への侮辱行為にしかならないのだから。
73 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 21:55:35.91 ID:3S1QYTJ9O
>>72 こんな時、水銀燈は昔を思い出す。1人で気ままに撃ちまくっていたあの頃。確かに、気楽だった。こんなに苦労する事も、気をもむ事も無かった。ただ、虚しさに襲われる事がたまにあった。
チームを組んで、慣れないうちは大変だったし、慣れてからも苦労は耐えない。だが、虚しさは微塵もなかった。多くの代償を払い、確かに得たもの。それのいかに重いことか。
仲間が傷ついたり失われることは確かに辛い。だが、そうなった時辛くないものにどれだけの価値があると言うのか。
「水銀燈、どうやらお出ましのようなのだわ」
水銀燈は考えるのを止めた。ここからは、楽しい楽しいお仕事の時間だ。
顔を引き締め前を向く。通路はそこで終わっていた。変わりにあるのは、これまた頑強に作られた開閉式の2枚扉。
「…真紅、貴女『扉のカギ』とか持ってるぅ?それともどこかの宝箱でも見落としたのかしら」
「ここまで来させておいて引き返すような事にはならないと思うのだけれど…」
ピチカートに画像を送りながら扉に近づく。すると、待っていたかのようにゆっくりと重々しい音を立てながら開き始めた。
「ふん、気がきくことね…と」
開かれた先の部屋は暗闇だった。入れば照明が付くのかもしれないが、2人は念の為金糸雀から渡された薄いゴーグルを装置する。
この『超見えるんですhyper』(ネーミングは金糸雀)はなかなかの優れもので、暗視スコープの類と違い、ゴーグルに付けられた小型カメラがピチカートへ視界の画像を送り、ピチカートが適切に処理を施した映像をゴーグルの画面に表示する。よって明暗両方に対応できるのだ。
完全な闇では確かに無力だが、そんなものはこちらで用意出来る。水銀燈はポケットから発光塗料入りのラバースティックを数本出し、握りしめて反応させてから部屋へと投げ込んだ。
(これは…)
真紅がその部屋を見てまず感じた印象は、“散らかっている”。
扉並み頑丈に作られたそれなりの広さのある部屋なのだが、目に付くのは床に散らばっている大量の…モノ。小さいものならフォークやペン、ビンや置き時計。大きくなると扇風機や大型スパナ。…あれはボーリングの玉だろうか。
足をとられたら厄介ね…と考えながら部屋に踏み込んだのだが、何故か水銀燈が動かない。
「どうしたの?別に恐がる事は無いでしょう?」
「え、ええ…」
74 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 21:57:41.62 ID:3S1QYTJ9O
>>73 水銀燈の声は明らかに動揺していた。さっきの会話で上手く平常に戻せたと思ったのだけれど。それにしても、この部屋にそんな動揺するほどのものがあるだろうか…
真紅の隣に並んだ後も水銀燈は『まさか…まさかね…』などとブツブツ言っている。まあ、相手が現れればしゃんとしてくれるだろう。そう考えていたら、後ろのドアがゆっくりと閉まり、
ゴウン、ゴウン、ゴウン、ゴウン…!
「「!!」」
部屋に機械の駆動音が響く。2人が何がきてもいいよう身構えた数秒後、部屋全体を大量のストロボライトが強烈な光で照らした。
「この音は…発電機のものなのかしら」
確かにこれだけ強いストロボライトを大量に点けるには大きな電力はいるが…そもそもなんでこんなに照らさないといけないのかが解らない。
単純な目くらましならゴーグルをした私達には意味は無いし、第一それならライトが点いた瞬間を狙わねば意味がないハズ…
周りを2人で警戒しつつ、2、3分過ぎただろうか。早く来いと呼んでやろうかと思っていたらようやく向こう側の扉が開いた。
「招いておいて遅れるなんて、マナーがなっていないのだわ」
「…そうね」
水銀燈はまだ無駄に緊張しているが、それもここまでだ。この女は伊達や酔狂でローズ1を名乗っているワケではない。その名の意味は彼女自身が一番知「キャァアアアアアー!!水銀燈ーーーー♪♪」「いやぁあああああー!!めぐぅーーーー!?」
「………」
一番知って…いる、ハズ、だったのだが。
真紅は、色々言いたい事はあった。むしろ言ってやりたい事がたくさんあった。だが、向こうで万歳しながら飛び跳ねるめぐとやらと、横で口を開けワナワナと震えている水銀燈を交互に見て、とりあえず、こう言っておいた。
「随分と仲が良さそうだけれど、お知り合い?」
真紅、水銀燈の扉発見時、工場西側1F通路。
朝日がしっかりと射し込んでいる壁側の廊下を3人の乙女が走る。先頭は薔薇水晶と翆星石の2人。その後ろに雛苺が続く。本来なら遠距離方の翆星石が後ろに着くが、直線的な武器に前2人では支援が難しいのでこの形になった。その点、ベリーベルならば問題ない。
「薔薇水晶、大丈夫ですか」
薔薇水晶の左側、負傷した目の側に並ぶ翆星石が尋ねる。
「もう大丈夫。少し頭打っただけだから」
75 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 22:00:48.11 ID:3S1QYTJ9O
>>74 薔薇水晶は意識的に笑顔を作って答えた。
といってもこれは別に薔薇水晶の強がりではなく単なる事実であった。常にフロントで戦う真紅、蒼星石、薔薇水晶の3人は体が丈夫で、この中ではダメージを受ける機会の多い薔薇水晶は特に体作りや防護服に力を入れているために相当のタフネスを誇っているのだった。
翆星石もそれ以上尋ねることはせず、一度頷くと自分の役割に集中する。
今3人は真紅と水銀燈と同じようにピチカートの先導の下正しい降下手段を探して走っている。ただこの西側は東側にくらべ設備多く、配置できる場所は限られていた。そしてそこは、他の2つに比べるとジュンに近い。少なくとも大きな部屋を用意できるスペースはない。
「だからあれだけの罠を西側にある発電所からの地下通路に設置したのね…」
壊れてしまった薔薇水晶以外のカメラからの視野映像を見ながらみつが呟いた。
だがすでに地下通路は突破した。もう階段が配置可能な場所は次の角を曲がった先しかない。少し開けた道だが、何か特別な罠でもあるのか…いや、違う。ではこのままジュンと接触出来る?それも違う。そう、まず間違いなく―
「さあ、ここは踏ん張りどころよ」
マイクを握るみつの手に汗が滲んだ。3人が角を曲がり、止まる。その先の扉の前に、長い棒を持った由奈が立っていた。
「あそこからここまで随分時間が掛かりましたけど、どうかしました?あ、その傷…そっか、真っ直ぐ捕虜の方へ向っちゃったんですね。あの辺りはかなり危険な仕掛けをしたと言ってましたから危ないですよ?行かない方がいいと思います」
薔薇水晶を本気で心配そうに見ながら由奈が話し出す。ただ、その内容がいまいち噛み合っていない。挑発でないなら、単純にボケているのか。また何故か魔眼を出していなかった。
「でも…こっちの道の方が来やすいようにしてあったんですけどね、危ないから。もしかして皆さん、捕虜の位置を正確に掴む手段とか持っているんですか?」
黙って武器を構える3人。それを見て、少し悲しそうな顔になる由奈。
「はぁ…やっぱり、おしゃべりとかは出来ませんか。私、同年代の女の子と会うの、実は久しぶりなんです。さっきは皆さんが来たので急いでましたけど、今なら大丈夫だから。でも、無理ですよね。私、敵ですもんね…」
そう言いながら目を伏せる由奈。その隙に体が反応した翆星石に雪華綺晶が無線を3人に繋いで叫んだ。
76 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 22:02:42.63 ID:3S1QYTJ9O
>>75 「気をつけて下さい!彼女は“魔眼憑き”です!!」
だが、その警告は無駄になった。動きたくても、動けなくなった。
「ッ…!?」
翆星石は初めて感じるモノに戸惑っていた。確かに、睨まれて動けなくなったことならある。だがそれは猛烈な敵意や殺気によるものだった。
だが、これは違う。感情を伴わない威圧感。由奈の体が何倍にも大きくなった気がする…これが、覇気と表現するものなのだろうか。
「魔眼憑き、ですか…」
「え?」
翆星石がこぼした言葉に由奈が反応する。
「どうして知って…まさか、あなた達の中にも居るんですか?ああ、もしかしてそれで位置とか…」ここで少し表情を変え、「そうですか…心中、お察しします」
その表情を正確に理解できるのは雪華綺晶だけだろうし、また実際にそうであった。それは映像として頭に直接流されただけだったが、雪華綺晶は一度、ゆっくりと目を伏せた。
だが、次の瞬間。
「でも良かった。なら、加減はしなくてもいいですよね」
ゴウッ!
「くぅッ!?」
3人は一瞬突風が突き抜けたのかと思った。無理やり体を慣らしてようやく動けそうだと思った途端の一撃。さっきまでは魔眼の力をセーブしていたと言うのか。あれで。
「お待たせしました。では、始めましょう」
由奈が手に持った棒を両手で握り直し、ゆっくり3人の方へ歩き出す。その3人は、依然硬直したままだった。
(よし…!)
それを見て、みつの目が光った。
実は今3人には『動かないで目に慣れるのに専念して』と指示を出していた。3人が防御のアクションも起こさないのはそのためだ。理由は一つ、由奈を3人に集中させたまま近づかせるため。
その場に居なかったメンバー達ならいざしらず、みつは画面越しとはいえ由奈の魔眼を一度見ている。それはあくまでただの画像だったが、巴達の反応を見ればソレと対峙することがどういう事かは予想がついた。
だが、あえてみつは薔薇水晶達にはその存在を伝えず(雪華綺晶には話を通し)由奈の下まで誘導させた。
巴達との一件で、みつは由奈という娘をおおよそ理解した。あの娘は、戦人ではない。表情も、仕草も、口調も、思考も、普通の娘と変わらないものだっだ。ただ唯一、唯一魔眼が異質なだけ。
だから、それが全てなのだろう。普通の娘がここにいる理由も、昔巴と仕事をした…つまり、厄介事を依頼されたのも、ひとえに魔眼があったから。それさえ、それさえ無ければ―
77 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 22:05:01.48 ID:3S1QYTJ9O
>>76 だから、確かに由奈は対峙すれば恐ろしいが、大局的に見ると非常に甘い。さっきだって巴達が耳をふさいでいる間に化け物に襲わせればそれで終わったハズだ。今も敵の前に魔眼無しで現れた。翆星石が抜き打ちしていれば死んでもおかしくなかった。
そこで、みつは考えた。あの魔眼さえ度外視すれば、相手はただの娘でしかない。なら、対峙して無理なら、視界の外から叩けばいい。つまりは、雪華綺晶の狙撃で。
昨日までに、雪華綺晶はみつに自分の魔眼の性能を大体説明していた。野外なら最大射程は条件次第で8キロ以上、壁や車や家の向こうに隠れていようと撃ち抜けるという。
正直眉唾だったが、実際見てしまうと何も言えなかった。(ただ、標的が屋内に居ると、せいぜい壁一枚向こうしか認識出来ないらしい。さらに今回白崎がどこにいるか不明な為、雪華綺晶の狙撃範囲はかなり制限されてしまっている。)
だが、由奈が居るであろう場所と雪華綺晶の間には巨大なタンクがあった。翆星石と雛苺の映像からかなり正確な予測が出来るためタンクごと撃ち抜くことも出来たが、仮にまだ何か入っていた場合、それが引火性のものだったことを考えれば避けなければならない。
ただ雪華綺晶が魔眼の所持を告げ、翆星石が口にしてしまったのは誤差だった。結果由奈に遠距離型の魔眼持ちを予測されてしまったが、ここで由奈の戦術思考の未熟さが出た。
魔眼の恐ろしさを良く知り、かつ相手に遠距離型の使い手がいるとすれば、外壁に近い位置にいることがどういう事か推測出来ないことはないのだから。
(由奈ちゃん、私はそんなあなたに同情してもいい。あなたのこれまでも嘆いてもいいし、これからを神に祈ったていい。だけど、私達の邪魔をするなら、全力で排除します)
由奈が2歩目を踏み出す。雪華綺晶には棒の先くらい見えているかもしれない。
3歩目。もう撃つことは出来る…だがあの目には視界の外からでないとライフル弾でも危険だ。
4歩目。間合いからみて、次がベスト。これ以上近づくと踏み切るかもしれない。だから、次で…
5歩目、
「撃って!!」
言う必要は無かった。だが、あの“普通の娘”を撃つのは自分の意志だと示すための攻撃命令だった。
78 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 22:08:30.82 ID:3S1QYTJ9O
>>77 そして…由奈が6歩目を踏み出した。
「え…!?き、雪華綺晶ちゃん!?」
『あ……あ、あ…』
雪華綺晶へ呼びかけ、ヘッドフォンの回線につなぐ。だが、返ってくるのは怯えた嗚咽だけ。
「動いて!!」
慌てて3人に指示変更を告げるのと、由奈が棒を振り上げて床を蹴るのは同時だった。
「そ、そんな…そんな…」
工場から離れた山中で、雪華綺晶はライフルを足元に放り捨て、頭を抱え震えていた。
「どうし、どうすれ…ば…ああ…」
その顔は青ざめ、あのライフルから手を離したことで普段の目に戻った左目はきつく閉じられている。そして、薔薇模様の眼帯をした右目を、両手で必死に押さえていた。
耳元からはみつの声。頭には攻撃された翆星石と雛苺の視界。
それら全てに反応しないまま、雪華綺晶はかすれ、震え、怯えた声で呟いた。
「ばらしーちゃん…!」
79 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 22:12:14.64 ID:3S1QYTJ9O
>>78 投下終了です。お疲れ様でした。
やー、色々大変な事になっとりますが、自分が大好きなめぐがようやく出せてやったー!って感じです。まさか1番最後になるとは…ああ、大とりですね!やったぜめぐ!
ちなみに、槐は取っ付きづらいので薔薇水晶の武器の名前になっとります。彼も本望でしょうなー。
では、またお会いしましょう!
80 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 22:21:04.38 ID:Q2daPs1a0
>>79 乙です!
この危機にどう打って出るのか。
次回もwktkです!
81 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 22:27:57.98 ID:HlvK83fa0
読む前ほ
>>37 人工精霊達の登場とは!
原作知らないけど、ヒナカナは悪魔なんだろうか
>>43 続きが読みたいです
いちいち糞キムみたいなゴミの名前出すな
83 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 22:50:41.36 ID:Q2daPs1a0
投下しますので、数レスいただきます。
84 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 22:50:59.59 ID:lS0DdieH0
>>78 もりあがってまいりました!
由奈TUEEEEEEEEE
鏡に映る私の顔は、青く冷めていた。
洗面台は吐瀉物で汚れ、元の色が見えていない。
「うぇ」 何度目の嘔吐だろう。もはや、吐き出すものなど、胃の中には残っていなかった。
もう一度、鏡の中の私を見る。
それは間違いなく、私自身であるのか分からなくなっていた。
ここまで弱り切った顔は見たことがない。
…。これは、誰だ?
私なのか?
本当に。誰だ?
DUNE
第八話
「追憶の情景」
吐く息は、きっと白く染まっているだろう。
というのも、辺りはまだ薄暗く、何も見えていないからだ。
今の時刻は大体午前5時半。いまだに陽はその顔を見せていない。
ただここにあるのは、この身を切り、熱を奪う風だった。
ここには、動きがない。当然だ。人の起きているような時間ではないのだから。
こんな時間に公園にいる人間など、まともなものではないだろう。眠れない夜が続く。
はぁ、とため息をつく。
これまでのこと、そしてこれからのことについてだ。
もう、何度となく頭の中でこれらのことが繰り返され続けている。
食べるために盗みに入ったこと。
初めて握った銃の重み。
弾いた引き金の衝撃。
とある女の死。
出会った少年たち。
組み立てた計画。
握ったハンドル。
夥しい血。
長い取り調べ。
冷たい独房。
ある男との出会い。
長く、厳しい訓練。
初めて受けた依頼。
青年との出会い。
突然の襲撃。
カウンセリング。
最も古く、最も幼い記憶。
そこには熱があった。少なくとも、ここよりかは。
そして、これからのこと。
この戦闘の中で最も使えそうな訓練の時の記憶。
相手の今後の出方。
殺した後の、私のこれから。
はぁ、ともう一つため息をつく。
これまで一度も銃を軽いなどと思ったことなどない。あらゆる意味で。
引き金が軽いと思ったこともない。こんな職業に就いているくせに、だ。
しかし、いつになっても慣れはしない。
どれだけ握りしめたら楽になれる?何を撃ち抜けば楽になれる?
頭の中では分かり切ってる。
ふと、空を見上げる。
その色は薄くなり、夜明けまで近いことを知らせていた。
ここに、あまり動きは見当たらない。
木に隠れ、フェンスの向こうは見づらいが、その先の道を走る車もほとんどなく、静寂そのものであった。
もう一度、明けてきた空を見上げる。
もう、ほとんど星は見えていない。
ただ、私には気づかれずに、星はゆっくり泳いでいたのだろう。
ゆっくりと。そこにあるように。
視線を下していく最中に何か、飛ぶものが映った。
そう遠くはない距離で。少なくとも、それが何か分かる距離で。
黄と黒の帯。力強く空を打つ翅。
頭部において、その力を見せつけるような顎。長い触角。
足に何かを抱えて飛んでいる。
蜂だ。
季節外れのような気がするが。まだ、そんな季節ではないと思うが。
街灯のもとで、足に抱えていた何かが見えた。
蜂自体の陰により、黒く染まっていたが。
あれは、肉団子だ。
きっと、さっき仕留めてきた獲物のものだろう。
上空を飛びまわり、獲物を見つける。
急降下し、毒針や顎を使い、息の根を止める。
動かなくなったそれを、噛み切り、剥ぎ取り、丸めてきたのだろう。
そして、自分の体ほどもあるそれを、抱えて巣へと戻ってゆく。
あぁ、そうか。
何も変わらないな。私と蜂は。
似た者同士なんだ。
何かを殺し、その血で生きている。
そう考えると、急に親近感が湧いてきた。
何も変わらない者同士。
そう、殺すもの同士で。
ただ、蜂の方が私よりよっぽど純粋だろう。マシな存在だろう。
憧れにも似た嫉妬。
私は、蜂になりたい。いっそのこと、なってしまいたい。
そんな風に思われているとは、いやむしろ私自身の存在に気づいていないだろう蜂は、そのまま何処かへと消えていった。
ここにいるのも疲れてきたので、誰もいない公園を出ることにした。
陽は昇り始め、街灯の明かりも消えた道。
今はさすがに拳銃を持ち歩いている。前のような襲撃に備えている、と言いたいところだが、それならこんな風に外を出歩かない。
たまに、健康のためだろうか、ランニングをしている人間とすれ違うことがあった。
互いに声も掛けないし、目も合わせない。
どこまでも他人だった。決して噛み合うことのない関係。
それこそがある種、自然なものなのかもしれない。
そんなことを考えながら歩いていると、いつの間にか商店街へと近づいていた。
まだ開いている店などないだろう。
だが、きっとシャッターの奥では人の動きがあるのかもしれない。
ここに来ると、すれ違う人間も増えてくる。
さすがに多いとは言えないのだが。
さて、これからどうしようか。今日は白崎の事務所に行く予定だが、その時間まではまだありすぎる。
あの男は、時間にうるさすぎる。遅いのはもちろん、早いのも嫌がるのだ。
ますます白兎に似てくる。
この時間を潰すあてなどどこにもない。
あてどなくぶらつくしか、今できることはなかった。
すれ違う人間の顔からその者の人生について勝手な想像を巡らせるぐらいだ。
そうして、開いている喫茶店を見つけるまで、退屈な時間を過ごしていた。
窓際の席に腰を下ろす。
ウェイターにモーニングを頼んだのち、風景を眺める。
ここの近くには学校があり、もうちらほら学生の姿も見え始めていた。
楽しそうに誰かと話しながら歩く者、憂鬱そうに歩いている者。さまざまな人間がいた。
しかし、学校にはある程度裕福な家庭しか行けない。事実、私は通っていない。
もしも、生まれが違えばどのような人生を送っていたのだろうか。
そんな想像は何度となくした。そしていつも同じ結論にたどりつく。
こんな妄想に意味などないのだ、と。
最近、いや認めたくないが、あのカウンセラーに出会ってから“死人”を見る機会は減った。
これは恐らく、自分の中で地に足がついたからなのだろう。
久しぶりの平穏だった。
十分に時間を潰して、事務所へと向かった。
ここから歩いて行くような距離ではない。
ラッシュを過ぎた電車に揺られ、向かう。
事務所が見えると、なぜか蜂のことを思い出した。
しかし、そのまま歩みを進める。
狭い階段を上り、ドアの前に立つ。なにか予感めいたものがあった。
ドアノブに手を直接触れないよう、近くにあった布きれを用いて左手で握り、右手に銃を触れさせ、一気にドアを開けた。
まず漂ってきたのは異臭。どう表現すべきかが分からないような。
そして目につく死体。椅子に座っている。
普通、一目で死んでいるかどうかは分かりにくいものだろう。
だが、これ以上に死体らしい死体は見たことがない。
それは、目や口、耳などの様々な穴から血を流していた。
“いた”と言えるのも、もう既に血は乾ききりその痕跡が残されているだけだったのだから。
それは白崎だった。いや、陳腐な言い方だが、その物体は、白崎と呼ばれる人物の物だった。
白崎が死んでいた。
死ぬことがあるのか、この男にも。
急に吐き気が込み上げてくる。急いで洗面台へと向かい、全てを吐き出した。
吐瀉物が跳ね返り、服を少し汚す。気にしてなどいられない。
やがて、胃の中のものはなくなるが、それでも吐き続けた。
やっと吐き気も収まったので、落ち着いて物事を考えられる。
おそらく、敵にやられたのだろう。私を襲った者と同一人物と考えられる。
白崎がやられるとは。彼自身、襲われる可能性があることは分かっていたはず。
なのに、こうもやられてしまうとは。
死因は毒殺に違いない。一瞬、病原菌も考えられたが、そんな目立つ手段を選ぶはずがない。
もし病原菌ならば、ここら辺一帯は封鎖されている。
それに、そんな金銭的余裕があるとも思えない。
殺し屋とは、最も安価で人を殺すことの手段なのだ。
白崎の残したものはないか、部屋を探してみたが、それらしきものはない。
ファイルも見ては見るものの、それらしき痕跡は残されていなかった。
となると、残るはパソコンの中のみか。
荒らされた形跡は全くない。
白崎を殺せばそれで終わりだったのだろうか。
彼の所有していたデータを狙ったわけじゃないようだ。
コンピュータを立ち上げ、ファイルを探す。
目当てのものは楽に見つかり、パスワードも設定されていなかったので、すぐに開くことができた。
「これは……。何? 」
絶句するしかなかった。
そこに記されていたものは、あまりに突拍子もないものだったのだ。
しかし、彼の情報収集能力は並大抵のものではない。
こんな内容でもきっと真実に限りなく近いのだろう。
大まかに言えばこうだ。
私を狙っているものは、自警団に雇われたもの。
なおかつ、その自警団とは、2年前のテロにかかわっている。
私がつい最近暗殺した記者に、汚職の証拠をリークされそうになっていた政治家が、今度は私を狙ってきたらしい。
その汚職とは政治家たちと自警団を繋ぐものであり、それが世に出たら、ほとんどの政治家が職を追われてしまうかもしれない。
この襲撃における主な要点はこうだった。
しかし、私を殺したところでまた今度は私を殺した者を狙うのだろう。
ばかばかしい。永遠に疑心暗鬼は止まらないのか。
これらに追加して、気になる言葉が載せられていた。
2年前の襲撃は、世界樹を狙ったもの。
そして、もうすぐ戦争が起きる。それも大規模な。
その戦争ののち、この地上に人類はいなくなり、“世界樹”のあった地下へと逃げ込んでゆく。
まるで、SFの世界のようだ。世界樹とはなんなのだ。
しかし、うまく文になっていないところを見ると、異常な恐怖を抱かせる。
本当にこのようになってしまいそうな恐怖を。
大体の情報を得て、ここを去ることを決めた。
二度と来ることはないだろう。
出入り口に立ち、もう一度中を見る。
「さようなら、白崎。恩はありますが、あなたのことは嫌いでした。
正直残念です。私があなたを殺すつもりでしたのに」
そう言い残し、仲間の血で赤く染まった兎を置いて、部屋を出た。
扉が閉まった瞬間、砂の詰まった袋が地面に落ちる音がした。
そう、大体人間くらいの大きさの。
外は、曇り。
予定は狂ってしまったが、自由になるための戦いだ。
おそらく、次で最後だろう。人を殺すのは。
柄にもなく、神に祈った。
「神様、どうかうまく殺させてください」
DUNE 第八話「追憶の情景」了
次回予定作予告
「ねぇ、ジュン君。外には何があるんだろうね。
空って一体どんなものだろう? 」
ここには、何もなかった。
狭く、そして広い地下室。
光さえ届かない。暗く、深い世界。
「ジュン! 駄目です! 外は汚染されてるんですよ! 」
優しい人もいた。
厳しい人もいた。
好きな人もいた。
嫌いな人もいた。
けど……。
ここには、居場所がなかった。
「セブンのくせに! お前、セブンだろ! 」
どうしようもない壁がそこにあって。
逃げ出すこともできなくて。
95 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 23:18:42.83 ID:Q2daPs1a0
「苦しいよね、ここはさ。ジュン君? 」
けど、大切な何かがあったりして。
「僕は……。僕は……」
だから、この世界を壊すと決めた。
大好きだから。大切だから。
SEAVEN
この選択の先は、破滅しかないとしても。
現在、構成中
96 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 23:20:46.00 ID:rl5QuDh5O
携帯から失礼
投下完了です。
きっと予告はまたDIABOROSのときに流すかもです。
97 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 23:21:30.02 ID:duZwbGrh0
3つの連載だっけ?
凄いな・・・
乙でしたー
98 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/03(月) 23:40:37.63 ID:lS0DdieH0
>>96 雛苺が自由になれたら良いな
前回の作者の台詞が気になります
99 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 00:01:13.61 ID:Q2daPs1a0
寝る前保守
>>97 SEAVENは完全な同時進行にはならないと思いますけどね。
100 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 00:10:47.39 ID:45ub+TY7O
今回のスレ、現役の連載作品が沢山投下されて幸せだわ。あとは、きらきーの人、無責任だけど期待して待ってるよ!!
101 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 00:44:00.15 ID:Jfdf81GGO
寝る保だー!!
102 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 01:24:25.78 ID:Jfdf81GGO
うん、寝る保はもっと落ち着いてやるべきだ。ねるほ。
103 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 02:15:46.01 ID:oWIxd18E0
ほ
104 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 03:18:37.67 ID:oWIxd18E0
ほ
105 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 03:33:14.60 ID:oWIxd18E0
ねるほ
106 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 04:01:37.48 ID:C5pc1/fxO
ほ
107 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 05:37:50.58 ID:getrzS5XO
おは保
108 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 06:22:13.37 ID:hEeTs8LBO
ほしゅ
109 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 06:50:23.22 ID:l/Ub0veH0
ho
110 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 07:19:34.92 ID:7S5yMc5GO
あさほ
111 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 08:18:40.58 ID:giX3U5VAO
ほ
112 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 10:36:27.28 ID:utbKWxv1O
ほ
113 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 10:54:21.09 ID:hEeTs8LBO
ほ
114 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 11:47:11.96 ID:giX3U5VAO
しゆ
115 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 12:51:34.30 ID:giX3U5VAO
ほしゆ
116 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 13:17:23.10 ID:hEeTs8LBO
ほしゅ
117 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 13:48:19.64 ID:Jfdf81GGO
〜ジュジュの奇妙な冒険〜
み「ねえジャンジュン、今度はあそこ行きましょう!」
ジ「あはは、わかりましたよみっちゃんさん」
ベ(ジュンの奴め…俺の目の前で女といちゃつきやがるとは…くくく、今に見ていろ…ジュジュ!!)
ベ「貴様がジュンの女かぁ!ファーストキスはこのBEGI様が頂くぜ!」
み「んむぅ!?」ズキュ~ン!
べ(くくく、ジュジュよこれで貴様は…ん?な、なんだこの女…ぐ、俺様の力が…吸われていく…だと!?ぐおおお…)
み「ぷはっ!やー、いきなり抱きついてくるなんて若いっていいわねー!あはははー!」
べ(ジュジュ…覚えてろ…)
ジ「BEGI!お前が父さんを毒殺しようとしたのか!」
べ「ふはは!バレては仕方ない…俺は人間を辞めるぞジュジュー!!」
ジ「それはサイア人化する金色ポマード!?止めるだBEGIー!」
槐「お前がBEGIか…爺さんの爺さんの体を奪った男…」
べ「ふはは、なる程、貴様がジュンの子孫…槐十次郎…ジュジュか!!」
槐「お前は私が潰す…『薔薇水晶(ローズ・クリスタル)』!」
薔「ばらばらばらばら」
べ「ふん!貴様のドールスタンドなど…無駄無駄無駄無駄!さあ!俺様の最強のドールスタンドを見るがいい…ゆくぞ!『超世界(ザ・スーパーワールド)』!!時よ止まれぇえ!!」
槐「くっ!?」
べ「バカな…こんな、ことが…」
槐「お前の敗因はたった一つのシンプルなものだ。お前は…私を怒らせた」
み「今度の私達のクラスで学園祭の出しものの劇はこれでいこうと思って持ってきたんだけどどうかしら!最高だと思わない!?」
ジ「教師の癖に学校にマンガ持って来ないでください。今クラスで話し合ってるんでとりあえずそれ持って帰ってくださいね」
118 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 13:59:59.30 ID:7S5yMc5GO
さすがみっさんw
119 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 15:18:03.53 ID:7S5yMc5GO
ほ
120 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 15:48:53.03 ID:hEeTs8LBO
薔薇水晶に吹いたwww
121 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 16:49:53.18 ID:getrzS5XO
保守
122 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 17:34:01.02 ID:Jfdf81GGO
保守ですわ
123 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 17:37:09.29 ID:tzfQjWRmO
みっちゃんに脳内メーカー試したい
まとめて読みたいから
7月くらいからヤンマガスルーして
ネタバレ避けでこのスレも長らく見てなかったんだけど
単行本っていつ頃出るのかな?あと連載で雛苺もう出てる?
125 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 18:11:42.19 ID:fR88o4N3O
雛は今ローザミスティカ2つ取り込んだ所だよ
126 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 18:13:24.29 ID:Jfdf81GGO
>>124 休憩所の雑談スレに詳細あるぜ。雛苺は多分まだ。
ちなみにこのスレのネタも殆どヤンジャンは使われてないしある時はネタバレのNGワード使うから大丈夫だよ。
127 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 18:54:38.95 ID:Jfdf81GGO
保守よぅ
ベ「・・・・・」
笹「・・・・・」
じーーーーーー
ビク!
ジ「な・・・・なんだよおまえら、何そんなカオして・・・」
ジ「あ・・・・・ヤベ」
ベ「うわーー!ジュンが金嬢の体操着姿で欲情したーwwww」
金「(/////)」ビク
真「やらしいのだわ!」
ジ「ちっ、ちが・・・」
翠「ひぃぃぃ!ジュンはケダモノですぅ!!」
ジ「おまえらー!!」
金糸雀「ほ、保守かしらぁ」(////)
微妙に変えてあるけど、元ネタ分かる猛者いる?
129 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 19:33:20.60 ID:Jfdf81GGO
わからないが、金糸雀はブルマやハーフパンツの相性では薔薇乙女屈指と自負しているぜ!膝と肘にプロテクターがあるとなお良し。
130 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 19:34:16.21 ID:tzfQjWRmO
金糸雀の体操服姿に欲情…
かなり正常だと思います。
131 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 19:45:15.08 ID:hEeTs8LBO
ケダモノではなく紳士です。
132 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 19:46:47.30 ID:MXrgm8UH0
133 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 19:50:11.44 ID:lVVDqusy0
>>117 どどどどど どどどどどどど どどどどど
実は正直 見てみたいかも……
>>128 ふむ、悪くない
もっともっと
134 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 19:50:45.85 ID:yU3w5T4vO
135 :
雪華綺晶的な保守:2008/11/04(火) 20:00:41.50 ID:fFjHzpFj0
〜とあるカラオケルーム〜
金「一番ッ、金糸雀! 星間飛行、行くかしら!」
雛「あっ、金糸雀ずるいのーヒナもヒナもぉ〜」
真「雛苺、私は先よ。まったく下僕の癖に生意気なのだわ」
翠「何言ってるですか! 次は翠星石の鳥のように美しい歌声を披露してやるから覚悟しやがれですぅ! 」
蒼「ハハハ……真紅も翠星石も落ち着いて、時間はたっぷりあるんだから」
水「……何で私までいるのかしらぁ。真紅、いい加減リモコン貸しなさいよぉ」
薔「(何歌えばいいんだろ……)」
真「あら、薔薇水晶はカラオケ初めて? 」
薔「歌、得意じゃありませんから……」
金「キラッ☆かしらー」
ピ「み、皆さん一応今日はキラキショウさんの退院祝いなんですけど……」
雛「ねーねー、ピチカート、ヒナ、ジュース取りに行きたいのー。一緒に行こッ? 」
ピ「え、あっ、そうですね……皆さんの分もお持ちしますよ」
136 :
雪華綺晶的な保守:2008/11/04(火) 20:02:27.69 ID:fFjHzpFj0
真「悪いわね、ピチカート。私は紅茶で、って水銀燈まだ私、曲入れていないのだからリモコン返しなさいッ! 」
翠「翠星石はオレンジジュースがいいですぅ。早く持ってきやがれですぅ」
蒼「あっ、僕は温かいお茶で」
水「私はぁカルピスよぉ、って真紅、何貴方勝手にリモコン取っていってるのよぉ」
薔「……私、あったかいココアで」
金「カナッ☆かしらー」
ピ「は、はい……キラキショウさんどうします? 」
雪「私も手伝うわ、ピチカート」
ピ「いえ、一応キラキショウさんの慰安カラオケですから、主役は楽しててください」
雪「……じゃあ薔薇水晶と同じでお願いしますわ」
ピ「はい、かしこまりました。ヒナイチゴさん、行きましょう」
雛「うぃー」
ガタン
金「カナなりに最高の歌唱力だったかしらー」
真「歌ったのなら早くマイクを回しなさい、次は私の聖少女領域よ」
137 :
雪華綺晶的な保守:2008/11/04(火) 20:04:19.14 ID:fFjHzpFj0
翠「って真紅、リモコン確保しながらマイク握るの止めるですぅ! って水銀燈もいつの間にか翠星石を差し置いて入れやがってるですぅ! 」
水「早い者勝ちよぉ」
蒼「実は僕もどさくさに紛れて入れていたり……」
翠「蒼星石までっ! 翠星石は悲しいですぅ」
水「ちゃっちゃっと入れて薔薇水晶に渡しなさぁい」
薔「あっ、いや、私は……///」
水「恥ずかしがることないわぁ。どうせ知り合いばかりだしぃ」
薔「じ、じゃあ……」
真「ふぅ……誰も聞いていないなんて……まったくだから貴方たちはブツブツ」
水「フフフ、歌唱力の違いを見せてあげる。この薔薇獄乙女でねぇ」
翠「因みに蒼星石は何入れたんですか? 」
蒼「僕? 青いイナズマだよ。ジャニーズ歌い易いし」
翠「何だかすごく違和感がなくて対応に困るですぅ」
ガシャ
138 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 20:05:25.31 ID:7S5yMc5GO
139 :
雪華綺晶的な保守:2008/11/04(火) 20:06:06.43 ID:fFjHzpFj0
雛「あっー、雛次入れるのぉー! 」
ピ「ヒナイチゴさん、苺ジュースが零れますからあんまり暴れないで……あと次、リモコン貸してください」
薔「おねーちゃん、お帰り」
雪「はい、ばらしーちゃん、ココア」
ピ「皆さんの飲み物置いておきますから」
金「か、カナの分が無いかしらー!! 」
ピ「あっ、忘れてた……」
金「かしらーッ!! 」
もしかしたら続く
140 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 20:10:26.84 ID:7S5yMc5GO
141 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 20:19:56.92 ID:fFjHzpFj0
>>140 分かりにくくしてしまってごめんなさいです
142 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 20:19:58.76 ID:getrzS5XO
>>139 新たなアリスゲームを見た…かもしれないww
143 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 20:50:05.88 ID:Jfdf81GGO
薔薇獄乙女を選ぶ銀ちゃんはわかってる。
144 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 21:24:48.10 ID:DuQc0dQf0
保守
ピチカートいいよピチカート
145 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 21:59:20.29 ID:Jfdf81GGO
み「じゃあお願いねジュンジュン」
金「頼んだかしら!ちゃんとご褒美もあるかしら〜」
ジ「はいはい…」
ジ「たく…なんで遊びに来た途端に掃除に突き合わられるのか…しかも洗濯物たためって…もう少しデリカシーってものを…う」
ピラ
ジ「これは…金糸雀のブラだな。ブラと言うよりヒモ付き布って言った方が正確かもな。ま、金糸雀だからなーとっととたたんじまおう…はっ!」
ピラリン
ジ「このボリュームのあるカップ…貴様、みっちゃんさんのだな!?くそっ…いくらみっちゃんさんでもさすが独身乙女…なかなか綺麗な色の下着だ…と言いつつ何故かきちんとたためる僕であった。…いや、これは姉ちゃんのをやらされて…ぬわっー!」
ピラリラ〜ン
ジ「こ、これは…この真っ赤なショーツは…!バ、バカな…この紐でしかないようなモノが下着として成立するだと…!?だが、現実から目をそらしてはならん!しかし、こんな大胆なものをみっちゃんさんが…ハアハアハアハアハア!」
金「正直無理しました」
ジ「てめえのかぁー!!」ブンッ!
146 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 22:21:04.22 ID:hEeTs8LBO
ジュンが変態なのか仕込んだ金糸雀が変態なのか取りあえずみっちゃんが変態なのか。悩むな
147 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 23:04:15.44 ID:hEeTs8LBO
ほしゅ
148 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 23:14:52.85 ID:hEeTs8LBO
寝る保
149 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 23:45:11.67 ID:Jfdf81GGO
保守よ
150 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/04(火) 23:58:04.04 ID:tzfQjWRmO
151 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 00:10:13.00 ID:wLCQ6xGNO
>>150 ジ「ネタは上がってるんだ!あの下着はどういうことだ!?」
み「見栄張って大きいの買ったけど…やっぱ無理で…頭にきて放り投げたら流し台に落ちちゃったから…洗ってました…」
ジ「捨てずに洗うとはまだ未練があるんだな!?」
み「だって…高かったし…」
ジ「どのくらい見栄張ったんだ!?」
み「…10センチです」
ジ「神に誓って?」
み「神に誓って」
ジ「金糸雀に誓って?」
み「すみませんすみません本当は20センチサバ読みました!うわーん!!」
152 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 00:26:08.60 ID:EQSVOcvZ0
153 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 00:33:17.46 ID:cerwISA/O
>>151 サバを読む…。
それはきっと、乙女心というものさ。
154 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 01:11:59.02 ID:EQSVOcvZ0
寝る保…
155 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 01:12:19.63 ID:wLCQ6xGNO
寝る保よ
156 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 01:47:23.33 ID:Yq9BIL82O
保守星石
157 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 03:28:20.20 ID:cerwISA/O
保守
158 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 04:29:48.46 ID:AQVxpGBQO
そうなんだよな…
たぶん一番あるのはのりだ
159 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 06:20:42.08 ID:If2+nCHnO
ほた
160 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 07:23:53.08 ID:ZPv6WpQCO
保守
161 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 08:13:00.84 ID:Q274n3DbO
ほ
162 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 08:50:47.33 ID:If2+nCHnO
しゆう
163 :
雪華綺晶的な保守:2008/11/05(水) 09:14:34.14 ID:If2+nCHnO
〜とあるカラオケルームにて その2〜
水「どう、真紅ぅ〜、私の歌の上手さは」
真「同じアリプロでもあそこまでジャンクな歌い方とは……同情するわ、水銀燈」
翠「(真紅の歌なんて聞いてられなかったですぅ)」
蒼「よし、次は僕だね、水銀燈、マイク貸して」
金「馬鹿ぁ、ピチカートの馬鹿ぁかしらぁぁん」
ピ「か、カナリアさん、そんな泣かなくても……今、取りに行きますから」
金「カナは……コーンポタージュがいいかしらぁ……ぐすん」
ピ「はいはい……(あの今にも泣きそうなカナリアさん可愛すぎるなぁ )」
ガシャ
金「……行ったかしらー、計画どおりかしらぁー」
雛「ホントに泣いてたくせに、なのー」
金「う、うるさいかしらー、次は雛苺の番かしらー」
雛「うぃー、蒼星石、マイク貸してほしいのー」
真「しかし雛苺に歌える歌あったかし……ら……!?」
164 :
雪華綺晶的な保守:2008/11/05(水) 09:20:53.95 ID:If2+nCHnO
薔「あっ、くんくんだ」
真「ひ、ひ、雛苺ォ!! それは最後に私が歌おうと思っていたくんくんのオープニング曲……」
水「さ、先に越されたわぁ」
薔「そういえば、おねーちゃんは歌わないの? 一応、主役なんだけど」
雪「うーん……今日はなんだかみんな張り切ってるからやりにくくて」
薔「と、言いつつ入れるんだね」
ガチャ
ピ「カナリアさん、コーンポタージュです」
金「ありがとうかしらー……って冷たいコーンポタージュ持ってこられたかしらぁ〜」
ピ「あ、アハハハ(困ったカナリアさんもいいなぁ……あっ、こればミッチャンさんの気持ちか)」
雛「くんくん可愛かったのー。次は、薔薇水晶なのー」
薔「は、はい……」
雪「ばらしーちゃん頑張れー」
165 :
雪華綺晶的な保守:2008/11/05(水) 09:25:11.54 ID:If2+nCHnO
水「……」
真「……」
水&真「(なぜに椎名林檎……マッチし過ぎて逆に違和感が)」
雪「あぁ……リンゴのやつか」
ピ「カラオケ初心者とは思えない歌唱力ですね。さすがバラスイショウさん」
金「か、カナの方が上手かしらー」
翠「おっと、ついつい聞き入って空気になっていたですぅ」
蒼「僕、もうなんだか胃が痛いよ……」
翠「あと歌ってないのはピチカートと雪華綺晶ですか」
蒼「次は何歌おうかなぁ……キンキとかいや、オーソドックスにSMAPとか」
翠「何が胃が痛いですか、結構楽しんでいやがるですぅ」
薔「……お粗末さまでした」
ピ「次は私ですか……ではでは」
水「あの子、日本の歌歌えるのかしらぁ」
真「洋楽なら大丈夫だわ、多分」
166 :
雪華綺晶的な保守:2008/11/05(水) 09:29:45.53 ID:If2+nCHnO
金「QUEENかしらぁ」
蒼「メイディンヘブンぅ〜、メイディンヘブンー」
翠「翠星石は洋楽が分からないですぅ」
薔「発音上手……」
雪「さすがは本場……」
金「(兄弟船じゃなくて良かったかしらぁ)」
ピ「Thank You……でした」
雪「ついに私まで回ってきてしまったのね」
薔「頑張れー、おねーちゃん」
167 :
雪華綺晶的な保守:2008/11/05(水) 09:37:02.28 ID:If2+nCHnO
真「……!!あ、アリプロ」
水「しかもこれは……」
薔「亡國覚醒カタルシスの特別番? 」
水「しかもプロ並だわぁ」
翠「真紅や水銀燈とは比べものにならないですぅ」
薔「(そりゃあおねーちゃん、毎日お風呂で大合唱してるからなぁ)」
ピ「嘆きの壁は突き崩されてー♪」
金「愚かな民は皆殺されるかしらー♪」
翠「よくよく聞くと凄い歌詞ですぅ」
雪「……終わりと」
薔「次は何歌おうかなぁ……あっ、スガシカオとか……」
完走めざして保守
168 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 10:23:55.68 ID:If2+nCHnO
保守
※単行本派若干注意(?)
ローゼンメイデン〜デアゴスティーニ編〜
ジ(これで100円なんてよっぽど儲かってるんだな・・)
雪(可哀想なお兄様・・)
ジ「もうすぐ完成する・・・僕だけのティラノサウルス・・・」
170 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 11:32:19.06 ID:N4+Hbt2nO
171 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 12:45:04.04 ID:If2+nCHnO
保守晶
172 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 13:59:22.58 ID:N4+Hbt2nO
ジュン保守して頂戴
173 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 14:29:33.44 ID:wLCQ6xGNO
み「はあ…」
金「元気だすかしらみっちゃん。確かに偽りの産物だったかもしれないけど、ジュンも一瞬とはいえハアハアできたかしら」
み「でも怒られた上にメジャーでブラの上からしっかり計られちゃったわ」
金「みっちゃんは知らないのよ。メジャーを手にしたジュンがどれだけ輝いていたことか。あれは真性かしら」
み「うん…そっか。こんな私だけど、男の人はちゃんと魅力を感じてくれるのよね。わかったわカナ!私、もうくよくよしない!この親から貰ったカラダでこの時代を駆け抜けていくわ!」
金「かしらー!」
ピンポーン
み「ん?こんな夜中にだれかしら…ちょっと確認しましょう。はい、どなたですかー」
真『同胞がいると聞いてやってきました』←カメラの映像
み「はあ…」
金「元気だすかしらみっちゃん。確かに偽りの産物だったかもしれないけど、ジュンも一瞬とはいえ(ry」
174 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 15:08:14.08 ID:ipu1M2TmO
175 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 16:36:02.30 ID:wLCQ6xGNO
ほ
176 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 17:07:59.44 ID:ZPv6WpQCO
ほしゅ
177 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 17:51:44.80 ID:If2+nCHnO
ほしし
178 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 18:31:40.97 ID:cerwISA/O
ほしゅ
179 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 19:00:11.95 ID:btT5/+0n0
ほ
180 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 19:38:40.47 ID:wLCQ6xGNO
あー、あと二時間か。まあのんびりいこう。
181 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 20:15:31.38 ID:cerwISA/O
保守
182 :
雪華綺晶的な保守:2008/11/05(水) 20:31:25.67 ID:If2+nCHnO
〜とあるカラオケルームにて 気が付いたら辺りは〜
雪「結局、フルタイムで歌って」
薔「終電逃してしまいました」
ピ「す、すいません……ついつい歌いすぎてしまって」
金「多分、一番歌っていたのはピチカートかしらー」
水「終盤に掛けてマイク離さなかったものねぇ」
真「聞き入っていた私達も私達なのだわ」
雛「ピチカート上手だったの〜」
ピ「……///」
翠「これからどうするんですか。家までタクシーは高いですし」
183 :
雪華綺晶的な保守:2008/11/05(水) 20:35:41.40 ID:If2+nCHnO
水「じゃあ居酒屋に行きましょうよぉ。知ってるお店は朝までやっているから便利よぉ」
翠「い、いや水銀燈、まだ私達未成ね……」
真紅「余計な事はいわなくていいのだわ」
ピ「どうしましょうか、キラキショウさん」
雪「(前回の件があるけどまぁ、ピチカートがいるし)いいんじゃない? 」
薔「……決定ですね」
水「よーし、じゃあ今夜は飲み明かすわよぉ」
真 金 翠 雛 雪 薔 ピ「おおぅ〜(かしらー)(なのー)」
蒼「まったくお会計はボクに押しつけるんだから……あ、あれみんなは……?」
雛「保守なのよー」
184 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 21:06:29.62 ID:iLuFs4Ep0
ほゆ
185 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/05(水) 21:19:14.37 ID:If2+nCHnO
もう完走間近保守
186 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
最後の書込だったら 薔薇乙女とカラオケ行ける