2 :
◆UcHUIyQWbY :2008/09/20(土) 00:15:03.13 ID:izBjfjCGO
>>1 スレ立て乙です!
番外編〜オワタとなおるよ〜
投下します。
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 00:16:17.53 ID:r1Ymj/CpO
グラスホッパーで大会出たら馬鹿にされた 支援
「よっしゃー!俺の勝ち!」
('(゚∀゚∩「また負けたよ…」
今日は行きつけの模型屋でミニ四駆を走らせていた。
「なおるよ、お前また最下位だなw意地張らずにVSシャーシ使ったら?」
('(゚∀゚∩「………」
この模型屋に集まるレーサー達の使う主なシャーシは最新型のVSシャーシ、そしてXシャーシ、S1シャーシだった。
しかしそんな中、僕が使っているのはタイプ1シャーシのサンダーショットJr.だった。
('(゚∀゚∩「一応こだわりがあるんだよ!」
たしかにVSシャーシやXシャーシは駆動系が軽く、少し弄っただけでも速くなる。
5 :
◆UcHUIyQWbY :2008/09/20(土) 00:18:53.63 ID:izBjfjCGO
対してタイプ1シャーシは駆動系の出来が悪く、ときにはまともに走らないものさえある。
さらに、軸受けにベアリングを使えない、ギヤ比が大きい、リヤステーの強度を確保しにくいなど数々の欠点があった。しかし、その欠点がどこか愛しかった。
('(゚∀゚∩「…今日はもう帰るよ」
「おう、次は勝てるといいなw」
バカにされているのはわかっている。タイプ1なんて古いシャーシに負けるわけないと思っているのだろう。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
('(゚∀゚∩「ただいま」
「あら、またミニ四駆?もういい加減卒業したら?」
6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 00:20:04.02 ID:r1Ymj/CpO
うはwww
スマンコ・・・・
7 :
◆UcHUIyQWbY :2008/09/20(土) 00:20:24.59 ID:izBjfjCGO
帰ると早速母親から小言を言われた。
('(゚∀゚∩「ちゃんと勉強もしてるよ!」
「そう、それならいいんだけど。お兄ちゃんたちは2人ともいい大学入ったんだから、あなたも頑張ってね」
('(゚∀゚∩「わかってるよ…」
僕の2人の兄は名門大学の医学部と法学部にそれぞれ進学していた。2人とも小さいころから優秀で、僕が勝てるものといえば手先の器用さくらいだった。
('(゚∀゚∩「勉強するか…」
僕もそんなに勉強が苦手な方ではない。むしろ学校でも良い方だろう。このままそれなりに良い大学に入って、それなりに良い会社に入ることになるのだろうか。
8 :
◆UcHUIyQWbY :2008/09/20(土) 00:21:09.34 ID:izBjfjCGO
▼・ェ・▼「ワンワン!」
僕の部屋の前で愛犬のビーグルが飛びついてきた。
('(゚∀゚∩「よしよし、僕の帰りを待っていてくれたのか」
ビーグルはまだ子犬の頃に、捨てられていたのを僕が拾ってきたのだ。両親に反対されたが、自分で世話をするのを条件に飼うことを認めてもらったのだ。
約束通り世話はちゃんとした。小さい頃はミルクもあげたし、風邪を引いたときは布団に入れて暖めて寝た。
('(゚∀゚∩「僕の気持ちをわかってくれるのはお前だけだよ…」
▼・ェ・▼「くぅ〜ん?」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
9 :
◆UcHUIyQWbY :2008/09/20(土) 00:23:30.50 ID:izBjfjCGO
('(゚∀゚∩「こんにちは」
「おう、来たか。今日もタイプ1か?w」
('(゚∀゚∩「そうだよ!」
「懲りねえなwww…そういえば今日は変な奴が来てるぜ?」
('(゚∀゚∩「変な奴?」
「ほら、今走らせてる」
\(^o^)/「ミニ四駆 楽しいです」
そいつは僕と同い年くらいの、少し挙動不審な奴だった。
「あ、マシン止めたぜ。あいつのマシン見てみろよwww」
('(゚∀゚;∩「あれはなんだい?」
そいつのマシンはのボディに女の子のキャラクターが描かれたマグナムセイバーだった。
10 :
◆UcHUIyQWbY :2008/09/20(土) 00:24:41.78 ID:izBjfjCGO
「な、変な奴だろ?www」
('(゚∀゚∩「たしかに変な奴だよ」
マシンをふたたび走らせる様子はないので、僕は自分のサンダーショットを走らせようとコースに近づいた。
\(^o^)/「はじめまして 僕は オワタといいます」
と、そいつが唐突に話しかけてきた。どうやらオワタというらしい。名乗られた以上、無視するのも失礼なのでこちらも返事を返す。
('(゚∀゚∩「はじめまして。なおるよだよ」
\(^o^)/「なおるよさん ですか。じゃあ なおさんって呼びますね」
('(゚∀゚∩(なにこいつ!いきなり馴れ馴れしいよ!)
初対面でいきなりあだ名とかないだろう。やっぱり変な奴だ。
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 00:26:13.91 ID:bR7H42eoO
支援
12 :
◆UcHUIyQWbY :2008/09/20(土) 00:26:20.11 ID:izBjfjCGO
\(^o^)/「なおさんのマシン タイプ1シャーシ なんですね」
('(゚∀゚∩「…そうだよ」
こいつも僕のマシンをバカにするのだろうか?
\(^o^)/「かっこいいですね」
オワタが発した言葉は意外だった。
('(゚∀゚∩「そ、そうかな?」
\(^o^)/「塗装もきれいだし オリジナリティがあっていいと思います」
('(゚∀゚∩「あ、ありがとう」
\(^o^)/「僕のマシンも 見てください」
オワタはそういうと、例のマシンを見せてきた。
13 :
◆UcHUIyQWbY :2008/09/20(土) 00:27:59.50 ID:izBjfjCGO
('(゚∀゚∩「それは…」
\(^o^)/「シスターエンジェルの 麻里亞ちゃんです」
('(゚∀゚∩「そ、そう」
僕は知らないが、アニメかなにかのキャラクターらしい。
\(^o^)/「麻里亞ちゃんは シスターエンジェルの12人の妹たちの1人で…」
オワタはキャラクターについて熱く語り出したが、あいにく僕は興味がないので、マシンを走らせることにした。
('(゚∀゚∩「オワタくん、悪いけどこれから走らせるんだ」
\(^o^)/「だったら 一緒に 走らせましょう」
そうオワタが提案してきた。いいだろう。タイプ1とはいえそれなりにカスタマイズしてある。こんな奴なんかに負けないだろう。
('(゚∀゚∩「いいよ!一緒に走らせようか」
14 :
◆UcHUIyQWbY :2008/09/20(土) 00:30:09.12 ID:izBjfjCGO
「ギャハハ、なおるよ新顔にまで負けてるよwww」
\(^o^)/「わーい 僕の勝ちです」
('(゚∀゚;∩「負けたよ…」
レースの結果は、僅差ではあるがオワタのマシンの勝ちだった。意外にもセッティングの基礎は抑えているのか、オワタのマシンはそれほど遅くはなかった。
\(^o^)/「いい勝負でしたね」
('(゚∀゚∩「………」
あんな、マシンにアニメキャラをプリントするような奴に負けた…。そうだ、さっき僕のマシンを誉めたときだって、内心見下していたに違いない。きっと勝てると踏んで勝負を仕掛けてきたのだ。
15 :
◆UcHUIyQWbY :2008/09/20(土) 00:31:22.62 ID:izBjfjCGO
('(゚∀゚#∩「…おじさん、これください!」
「おや、なおるよくんがVSのマシンを買うなんて珍しいねぇ」
「お、なおるよもとうとうVSデビューか?」
僕は新マシンを買うと家に帰り、早速組み立てにかかった。初めて組むVSシャーシは、やっぱり駆動系が軽く、簡単な加工ですぐに速くできそうだった。
('(゚∀゚∩(見てろよ)
翌日………。
('(゚∀゚∩「オワタくん 勝負するよ!」
\(^o^)/「いいですとも…今日はタイプ1じゃないんですか」
('(゚∀゚∩「そうだよ!さあ、勝負するよ!」
16 :
◆UcHUIyQWbY :2008/09/20(土) 00:34:32.93 ID:izBjfjCGO
結果からいうと、僕の圧勝だった。今までタイプ1では到達することの出来なかった速度。オワタくんだけではなく、他のどのレーサーのマシンも僕のマシンにはかなわなかった。
「おいおい、初めて組んだVSでそれかよ…」
たしかに新しく組んだマシンは速い。しかしなんだろう?この空しさは…。
\(^o^)/「………」
('(゚∀゚∩「…それじゃあ、今日は帰るよ」
\(^o^)/「そういえば なおさんも僕と同じ高校生ですか」
帰ろうとする僕をオワタが引き止めた。
('(゚∀゚∩「…そうだよ」
\(^o^)/「どこの高校ですか」
('(゚∀゚∩「…オオカミ高校の三年生」
\(^o^)/「それじゃあ 僕の先輩ですね」
どうやらオワタも僕と同じ高校らしい。しかしそれがなんだというんだろう?僕は帰路についた。
17 :
◆UcHUIyQWbY :2008/09/20(土) 00:35:58.97 ID:izBjfjCGO
翌日…………。
('(゚∀゚∩「ふぅ、お昼にするよ」
学校の午前の授業が終わり、弁当を広げているところだった。
「おい、なおに用があるって後輩が来てるぜ」
クラスメイトから声をかけられた。
('(゚∀゚;∩(まさか…)
\(^o^)/「あ いたいた おーい なおさ〜ん」
嫌な予感は的中した。
('(゚∀゚∩「…なんの用だよ?」
\(^o^)/「なおさんに 渡すものがあるんです」
18 :
◆UcHUIyQWbY :2008/09/20(土) 00:38:07.98 ID:izBjfjCGO
('(゚∀゚∩「渡すもの?」
\(^o^)/「ふふふ これです」
そういってオワタが取り出したのは、一対のミニ四駆のギヤだった。
('(゚∀゚∩「これは…!」
\(^o^)/「コンペティションギヤです」
コンペティションギヤとは、タイプ1とタイプ3シャーシに取り付けられるグレードアップパーツだ。4:1と、タイプ1につけられるギヤでは最も軽いギヤ比だが、古いパーツなので入手が困難だった。実際僕も実物を見るのはこれが初めてだ。
19 :
◆UcHUIyQWbY :2008/09/20(土) 00:39:44.22 ID:izBjfjCGO
('(゚∀゚∩「…これ、珍しいものだよね?いいのかい?」
\(^o^)/「僕は 使わないし なおさんの方が役に立ててくれると思ったからです」
確かにコンペティションギヤがあるとかなり助かる。僕は今までタイプ3付属の5:1のギヤ比のハイスピードギヤを使っていたが、それでは3.5:1の超速ギヤを積んだ新マシンには到底かなわない。
しかし4:1のコンペティションギヤなら、まだ勝負に持ち込めるはずだ。
('(゚∀゚∩「…オワタくん、ありがとう」
\(^o^)/「どういたしまして」
オワタは僕のマシンをバカにしてなどいなかったのだ。
('(゚∀゚∩「ところでオワタくん、オワタくんのマシンも人にバカにされたりするだろう?平気なのかい?」
20 :
◆UcHUIyQWbY :2008/09/20(土) 00:41:22.93 ID:izBjfjCGO
\(^o^)/「自分が好きなら 関係ないです 人は人 自分は自分です」
('(゚∀゚∩「…そうか!」
目から鱗が落ちる思いだった。そう、最初から人のことなど気にすることはなかったのだ。
さらに自分はバカにされるのを嫌がっていながら、オワタのマシンのことをバカにしていたという矛盾にも気づき、自分が恥ずかしくなってきた。
('(゚∀゚∩「…オワタくん、ごめんよ。ありがとう!」
\(^o^)/「? どういたしまして」
オワタは自分の教室に帰っていった。そのあと僕は午後の授業が終わるのが待ち遠しかった。そして授業が終わるやいなや帰宅し、サンダーショットの改造に取りかかった。
感動しかけてるんだけど、なんでかな
22 :
◆UcHUIyQWbY :2008/09/20(土) 00:42:46.03 ID:izBjfjCGO
('(゚∀゚∩(そうだよ…本当に好きなら、恥ずかしがることなんてなんにもないんだよ!)
遅いマシンなら、普通以上に手をかけて速くすればいい。簡単なことだ。
タイプ1シャーシにベアリングは使えない?そんなこと誰が決めたんだ!穴を拡張すればいいじゃないか。
バンパーの強度が足りない?FRPで新造すればいい。
どちらも精度を出さなければかえって遅くなってしまうだろう。だが出先の器用さには自信がある。
慎重に作業する。よし、大丈夫だろう。そして最後にオワタに貰ったギヤをつける。
23 :
◆UcHUIyQWbY :2008/09/20(土) 00:44:20.79 ID:izBjfjCGO
('(゚∀゚∩「できたよ!」
我ながら良い出来だと思う。ホイールはスムーズに回転し、少しのブレもない。バンパーの強度も十分だ。
('(゚∀゚∩「いってきます!」
マシンを持って家を飛び出す。またミニ四駆?そんな母親の小言が聞こえた気がするが気にしない。
('(゚∀゚∩「こんにちは!」
\(^o^)/「おや 来ましたね」
オワタもすでに来ていたようだ。
('(゚∀゚∩「早速走らせるよ!」
「あれ、お前またタイプ1かよwww」
('(゚∀゚∩「いつものタイプ1とは違うよ!なんなら勝負するよ!」
「いいぜ、いつもみたいにコテンパンにしてやるよw」
24 :
◆UcHUIyQWbY :2008/09/20(土) 00:45:37.46 ID:izBjfjCGO
('(゚∀゚∩「オワタくん、スタートの合図頼むよ!」
\(^o^)/「わかりました……レディ…ゴー!」
オワタの合図で2台のマシンが飛び出す。
「げ、速いじゃねぇか」
僕のマシンはいつも以上の速さを見せる。さすがにこの前組んだVSよりは遅いが、それでも相手のVSマシンに負けない走りをしている。
('(゚∀゚∩「その調子だよ!サンダーショット!」
そして…
\(^o^)/「ゴール!」
「俺の負けか…なおるよ、やるじゃねえか」
('(゚∀゚∩「わかったかい?古いシャーシでも、手をかけてあげれば新マシンにも負けないよ!」
25 :
◆UcHUIyQWbY :2008/09/20(土) 00:47:53.19 ID:izBjfjCGO
\(^o^)/「なおさん やりましたね」
('(゚∀゚∩「オワタくん、ありがとう!」
\(^o^)/「コンペギヤのことならもういいですよ」
違う、それだけじゃないんだ。君のおかげで大事なことに気がついたよ。
('(゚∀゚∩「今日はもう帰るよ!」
\(^o^)/「もう 帰っちゃうんですか」
('(゚∀゚∩「うん。用事があるんだ」
僕は帰宅して母親の元へ向かう。もう覚悟は決めていた。
('(゚∀゚∩「母さん!」
「あら、なに?」
('(゚∀゚∩「僕、大学には行かない!他にやりたいことがあるんだ!」
26 :
◆UcHUIyQWbY :2008/09/20(土) 00:48:50.73 ID:izBjfjCGO
「…!急になにを言い出すの?それに大学行かないでいったい何をするつもり?」
('(゚∀゚∩「僕、専門学校に行ってトリマーになりたいんだよ!」
「トリマーって…」
('(゚∀゚∩「ペットの美容師さんみたいなものだよ!」
「知ってるけど…でもなんで急に?それに簡単になれるものなの?」
('(゚∀゚∩「急にじゃないよ…実は前から興味あったんだよ。お願いだよ、母さん!」
母さんが黙りこむ。やはりダメだろうか?
「…そうね、あなたは動物が好きだし、出先が器用だから向いてるかもしれないわね」
('(゚∀゚∩「…それじゃあ!」
「お母さん一人じゃ決められないからお父さんにも聞いてみなさい」
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 00:50:59.46 ID:r1Ymj/CpO
もっとそいつを
愛してやってくれ─────
28 :
◆UcHUIyQWbY :2008/09/20(土) 00:51:25.37 ID:izBjfjCGO
('(゚∀゚∩「ありがとう、母さん!」
「お父さんが許してくれるかはわからないわよ?…でも、あなたがこんなにはっきり自分の意志を伝えるなんて初めてね。お母さんも説得してみるわ」
('(゚∀゚∩「ありがとう!」
ありがとう。オワタくん。君のおかげで決心がついたよ。
29 :
◆UcHUIyQWbY :2008/09/20(土) 00:53:01.41 ID:izBjfjCGO
数年後…。
「オワタくん、本当にこんなところに模型屋があるのかい」
「はい 僕も 最近 気づいたんです。あ、あそこです」
「本当だ…家の近くにあったなんて…。灯台下暗しとはこのことだね!」
「入ってみましょう」
「「こんにちは!」」
「おっお、僕のマシンがバラバラだお…」
「雑に組むからだよ、ブーン」
「馬鹿ねぇ」
「モナモナw」
「フォッフォ……おや、いらっしゃい。荒巻模型店へようこそ」
番外編〜オワタとなおるよ〜 完
30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 00:53:47.43 ID:OTgxw6BkO
その車は
くるおしく
まるで身をよじるように
走るという
31 :
◆UcHUIyQWbY :2008/09/20(土) 00:55:42.44 ID:izBjfjCGO
以上です。
調子がよければまだ書きますけど、人いませんね。
32 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 00:56:10.99 ID:lUhuk5W40
いるよ!!
33 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 00:56:20.58 ID:inWNWBig0
34 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 00:57:52.03 ID:EcI/xl3N0
35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 00:58:18.37 ID:r1Ymj/CpO
同じ匂いをもつ者だけがわかりあえる
永遠に終わりのねえとびきりの瞬間だ────
36 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 00:58:22.89 ID:BiBHGpmjO
いるよ!(゜∀゜)
見入ってた
次はブーンがなおるよの後をなぞる訳ですね
受け継がれていくんですね泣いた
38 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 01:02:49.55 ID:OTgxw6BkO
あの車に関わって
不幸になるのは少ないほうがいい
工場はツブしたし
家族も去っていった
でも俺が一番幸せだッ
39 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 01:04:15.59 ID:EHjgN0YMO
タイプ3なら最近再販されたし、読んでて昔のシャーシを組みたくなった。
40 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 01:05:12.53 ID:sUkmZzwX0
乙
41 :
◆UcHUIyQWbY :2008/09/20(土) 01:07:19.61 ID:izBjfjCGO
おお、結構人いますねwありがとうございます。
それでは少し投下を続けます。ここからはながら投下になってしまいますが。
42 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 01:10:05.27 ID:r1Ymj/CpO
じゃあ俺は絵を描きながらレーシングラグーンして見守るよ!よ!
43 :
◆UcHUIyQWbY :2008/09/20(土) 01:17:09.43 ID:izBjfjCGO
番外編〜ξ゚听)ξは看板娘のようです〜
( ;ω;)「うおぉ〜ん、おばさん、ツンがまたいじめるお!」
ζ(゚ー゚*ζ「あらあら。ツン、あんまり乱暴しちゃダメよ?」
ξ゚听)ξ「だってブーンが男の癖にウジウジしてるんだもん」
( ;ω;)「ヒック、ヒック…そ、そんなこと言ったら、ツ、ツンだって女の子の癖に乱暴すぎるお」
ξ#゚听)ξ「なんですって!」
( ;ω;)「ヒッ!」
ζ(゚ー゚*ζ「コラコラ、2人とも喧嘩しないの」
44 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 01:18:24.08 ID:BiBHGpmjO
シエンタ。だが寝る
45 :
◆UcHUIyQWbY :2008/09/20(土) 01:23:48.48 ID:izBjfjCGO
ξ#゚听)ξ「ブーン!お母さんから離れなさい!お母さんは私のお母さんなんだからね!」
ζ(゚ー゚*ζ「ツン、あんまり意地悪言わないの」
そう言うとお母さんは、ブーンと一緒に私のことも抱きしめてくれた。お母さんからは、なんだか優しくて落ち着く、お母さんの匂いがした。
ζ(゚ー゚*ζ「ほら、ブーンくんもいつまでも泣いてないの。涙でおばさんの服ビショビショになっちゃう」
( `ω´)「いくらブーンでもそんなに泣かないお!」
ζ(゚ー゚*ζ「ふふ、そうよね。ブーンくんは本当は強い子だものね?」
( ^ω^)「そうだお!ブーンは強い子だお!…おばさん、ブーンはまたミニ四駆走らせてくるお!」
46 :
◆UcHUIyQWbY :2008/09/20(土) 01:31:54.92 ID:izBjfjCGO
ζ(゚ー゚*ζ「ふふ、いってらっしゃい」
ここは荒巻模型店。私のおじいちゃんのお店。最近はミニ四駆が流行ってるから男の子たちでごった返してるの。
ξ゚听)ξ「ブーンはいつもウジウジしてるからコースで走らせられないのよ」
ζ(゚ー゚*ζ「ツン、それはブーンくんが優しいからなのよ?優しいからつい他の人に順番を譲っちゃうのよ」
ξ゚听)ξ「そんなんじゃ“よのなか”生きていけないよ!」
ζ(゚ー゚*ζ「まあ、この子ったらw」
お母さんは優しい。私は優しいお母さんが大好きだ。…でもちょっと頼りなくて危なっかしいところもあるの。お父さんは私が小さいころに病気で死んじゃったから、私が強くなってお母さんを守らなきゃいけないの!
47 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 01:34:19.65 ID:AOUk0/C7O
泣いた
48 :
◆UcHUIyQWbY :2008/09/20(土) 01:38:45.59 ID:izBjfjCGO
ζ(゚ー゚*ζ「ふふ、私も混ぜて貰おうかしら」
そういうとお母さんは一台のミニ四駆を取り出した。
ζ(゚ー゚*ζ「見て!ハート型に肉抜きしたの!可愛いでしょ?」
ξ゚听)ξ「もう…お母さんったら子供みたいなんだから」
お母さんはそのマシン、プロトセイバーJBを持つとコースに向かった。
ζ(゚ー゚*ζ「みんな〜私も混ぜて〜」
「いいよ〜」
「俺負けないぜ!」
ζ(゚ー゚*ζ「おばさんだって負けないんだから!」
49 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 01:42:39.88 ID:ujr4TPE10
支援
50 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 01:45:10.50 ID:AWlW8T4r0
俺が支援だ!!
51 :
◆UcHUIyQWbY :2008/09/20(土) 01:46:16.88 ID:izBjfjCGO
/ ,' 3 「フォッフォ、デレは今日も元気じゃの」
ξ゚听)ξ「お母さんみたいな人を“看板娘”っていうの?」
/ ,' 3 「フォッフォ、娘というにはちと年がいっとるかの。…デレが若いころは正真正銘の看板娘じゃったがのう。デレ目当てに来るお客さんもいたくらいじゃ」
ξ゚听)ξ「本当?」
/ ,' 3 「本当じゃよ。お前のお父さんもそうじゃった」
ξ゚听)ξ「ふ〜ん、そうなんだ。…私も看板娘になれるかな?」
/ ,' 3 「きっとなれるじゃろう。ツンはデレの小さい頃にそっくりだからの」
ξ*゚听)ξ「本当!?やったー!」
本当は看板娘になれるってことより、お母さんに似てるって言われたことが嬉しかったんだ。
52 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 01:47:10.76 ID:of0uwKaZO
さっき、なお・オワタ編読んだ。
シスプリ ナツカシス
支援
53 :
◆UcHUIyQWbY :2008/09/20(土) 01:51:55.84 ID:izBjfjCGO
ζ(゚ー゚*ζ「わ〜い、おばさんの勝ち〜」
「ずる〜い」
「だっておばさん大人じゃん!」
ζ(゚ー゚*ζ「ふっふっふ、真剣勝負に大人も子供もないのだよ、君たち」
ξ゚听)ξ「もう、お母さんったら…」
負けず嫌いで子供っぽいんだから。だから私がしっかりしなくちゃ。
ζ(゚ー゚*ζ「ふぅ、じゃあみんな、仲良くするのよ」
「え〜、勝ち逃げかよ〜」
ζ(゚ー゚*ζ「ごめんなさいね、おばさんもお仕事しなくちゃいけないから」
54 :
◆UcHUIyQWbY :2008/09/20(土) 01:56:44.76 ID:izBjfjCGO
ζ(゚ー゚*ζ「今日も勝ったわ」
ξ゚听)ξ「お母さんったら」
ζ(゚ー゚*ζ「ツンもミニ四駆やったらどう?楽しいわよ?」
ξ゚听)ξ「私はあんなガキの遊びしないもん」
ζ(゚ー゚*ζ「あらあら、あなたそのガキの遊びのおかげでご飯食べてるのよ?」
( ^ω^)「おっお、おばさん、ツンは不器用だからミニ四駆作れないんだお!負け惜しみでそんなこと言ってるんだお」
ξ#゚听)ξ「なんですって!」
(;^ω^)「ヒッ!」
ブーンがお母さんの後ろに隠れる。
55 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 01:59:40.51 ID:AWlW8T4r0
どれほどの過疎であろうと…今日の私は…阿修羅すら支援する存在だ!!
56 :
◆UcHUIyQWbY :2008/09/20(土) 02:01:12.66 ID:izBjfjCGO
ξ#゚听)ξ「ズルい!出てきなさい!」
(;^ω^)「嫌だお!出てったら殴られるお!」
ζ(゚ー゚*ζ「コラコラ、喧嘩しないのよ」
ξ#゚听)ξ「ブーンがそんなに言うんだったら作ってみせるわよ!ブーンのよりずっと速いミニ四駆をね!」
( ^ω^)「お?言ったお?ミニ四駆はそんなに単純じゃないお?」
ξ#゚听)ξ「絶対作ってみせるんだから!みてなさい!」
57 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 02:04:08.84 ID:KTSFhznG0
支援
58 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 02:04:11.41 ID:MveyxGrSO
支援
昔のテレビチャンピオンでやってた
ミニ四駆選手権とかの映像がまだ残ってるんだがw
動画サイトに上げたら受けるかな
60 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 02:05:50.70 ID:ujr4TPE10
61 :
◆UcHUIyQWbY :2008/09/20(土) 02:05:58.91 ID:izBjfjCGO
とは言ったものの、ミニ四駆を作るのが初めてな私は悪戦苦闘していた。
ξ;゚听)ξ「えっと…これがこっちで、いや、違う。え〜、部品余っちゃった…う〜ん」
( ^ω^)「ツ〜ン!できたかお?」
ξ;゚听)ξ「う、うるさいわね!もうすぐできるわよ!」
( ^ω^)「本当かお?なんなら手伝ってあげてもいいんだお?」
ξ#゚听)ξ「だ、だれがあんたなんかに!」
( ^ω^)「そーかお、そーかお。それじゃあ完成を楽しみにしてるお」
追いついた、いつも楽しみにしてるぜ!
これより支援に回る。
63 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 02:10:58.38 ID:BojcTTo6I
支援
なんかえのvsがあったからなんか作るかな
64 :
◆UcHUIyQWbY :2008/09/20(土) 02:11:46.27 ID:izBjfjCGO
ξ#゚听)ξ「くそう、ブーンの奴…」
ζ(゚ー゚*ζ「調子はどう?」
ξ゚听)ξ「あ、お母さん…」
ζ(゚ー゚*ζ「ふふ、その様子じゃ手こずってるみたいね。手伝ってあげようかしら?」
ξ゚听)ξ「い、いいよ!自分だけで組み上げなきゃダメだもん!」
ζ(゚ー゚*ζ「えらい!それでこそ私の娘よ!」
エへへ、誉められちゃった。よし、もう少しがんばろう。
そして…
ξ*゚听)ξ「できた!」
ζ(゚ー゚*ζ「よくがんばったわね」
65 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 02:16:43.11 ID:KTSFhznG0
支援ー
66 :
◆UcHUIyQWbY :2008/09/20(土) 02:18:34.50 ID:izBjfjCGO
( ^ω^)「一台組むのにずいぶんかかったおね」
ξ#゚听)ξ「うるさい!レースで速ければいいのよ!」
( ^ω^)「おっお、それじゃあ早速勝負するお!」
ξ゚听)ξ「のぞむところよ!」
ζ(゚ー゚*ζ「それじゃあお母さんが審判やるわね」
「ブーン、そんな暴力女に負けるな〜!」
「いつもの仕返ししてやれ!」
ξ#゚听)ξ「うっさい!」
ζ(゚ー゚*ζ「ほらほら、スタートするわよ?2人とも位置について?」
ξ゚听)ξ「わかったわ」
( ^ω^)「おっお」
67 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 02:19:32.53 ID:NTHEe2Ax0
何かの大会でハート型に肉抜きした女の子が優勝してたのを思い出した。
支援
68 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 02:19:46.72 ID:fFxhXw4k0
s
69 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 02:21:13.28 ID:r1Ymj/CpO
ミニ四駆描くの難しいです
ほ
70 :
◆UcHUIyQWbY :2008/09/20(土) 02:22:32.69 ID:izBjfjCGO
ζ(゚ー゚*ζ「レディ…ゴー!」
ξ#゚听)ξ「いきなさい!」
( ^ω^)「いくおっ!」
お母さんの合図で私のマシン-マンタレイJr.-とブーンのマシン-マグナムセイバー-がスタートした。
「お、ブーンの方が速いぜ!」
「やっちまえ!」
ξ#゚听)ξ「くっ!」
( ^ω^)「おっお、それ見たことかお」
71 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 02:24:38.82 ID:IRNxKmPB0
72 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 02:25:26.41 ID:fFxhXw4k0
73 :
◆UcHUIyQWbY :2008/09/20(土) 02:26:04.71 ID:izBjfjCGO
「あれ、ツンのマシンのスピードが上がってるぜ?」
「あ、ブーンのマシンを抜いた!」
ξ*゚听)ξ「ほら見なさい!」
(;^ω^)「おっお…」
/ ,' 3 「フォッフォ、立ち上がりは小径タイヤのマグナムの方が速いが、トップスピードは大径タイヤのマンタレイの方が速いからのう」
74 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 02:33:37.57 ID:fFxhXw4k0
s
75 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 02:33:42.72 ID:lA9PwIlWO
>>59 ニコニコだと権利削除されるからつべに上げてくれ
GJCをニコニコに上げたら速攻でオレは消されたw
76 :
◆UcHUIyQWbY :2008/09/20(土) 02:38:35.51 ID:izBjfjCGO
「このままだとツンの勝ちだぜ…」
「マジかよ…」
ξ*゚听)ξ「どう?ミニ四駆でも私の方が上だってわかったでしょ?」
(;^ω^)「くっ、レースは終わるまでわからないお!」
ξ゚听)ξ「負け惜しみね。もう最終回よ?」
ガシャンッ!
「あ、ツンのマシンがコースアウトしたぞ!」
ξ;゚听)ξ「な、なんですって!」
( ^ω^)「言ったお?レースは終わるまでわからないって」
結局ブーンのマシンがゴールし、私は負けてしまった。
ξ#゚听)ξ「くっ!」
(*^ω^)「どんなもんだお!」
「ブーン、よくやった!」
「偉いぞ!」
ξ;゚听)ξ「そ、そんなことよりコースアウトしたマシン拾わなきゃね」
「あー、ごまかしてるー」
ξ;゚听)ξ「ち、違うわよ!」
77 :
◆UcHUIyQWbY :2008/09/20(土) 02:39:37.69 ID:izBjfjCGO
捕まえようとするが、マシンは店内を走り回ってなかなか捕まらない。しまいに外に飛び出してしまった。
ζ(゚ー゚*ζ「あ、お母さんがとりにいくわ」
パーッパーッ、キキーーーッ!!
ξ;゚听)ξ 「お母さん!」
(;^ω^)「おばさん!」
/ ,' 3 「デレっ!デレっ!」
78 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 02:40:10.55 ID:fFxhXw4k0
ミニ四駆のせいで死ぬのかよ!?
('A`)ヴォエア
80 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 02:43:22.20 ID:IRNxKmPB0
これは一生のトラウマ…
81 :
◆UcHUIyQWbY :2008/09/20(土) 02:43:52.35 ID:izBjfjCGO
そのあとのことはよく覚えていない。
お母さんが血だらけになって転がっていて、おじいちゃんが救急車を呼んで、ブーンが泣き叫んでて…。私は…何をしていたんだろう?
気がついたらお通夜もお葬式も終わり、優しかったお母さんは骨だけになってお墓に埋められた。
82 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 02:44:26.91 ID:fFxhXw4k0
マジかよ・・・
83 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 02:44:33.94 ID:ujr4TPE10
。・゚・(ノД`)・゚・。
84 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 02:45:06.47 ID:KTSFhznG0
ちょ…なんというトラウマ…(´Д⊂
85 :
◆UcHUIyQWbY :2008/09/20(土) 02:48:03.69 ID:izBjfjCGO
/ ,' 3 「ツンのせいじゃない…ツンのせいじゃ…」
( ´ω`)「そうだお、ツンのせいじゃないお…だったらツンにミニ四駆を作らせたブーンのせいだお」
2人はそういってくれるけど、お母さんが死んだのは私のせいだ。私がコースアウトするようなミニ四駆を作らなければ…私が店内でマシンを捕まえてれば…
86 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 02:51:17.09 ID:bCS6nhv9O
レツゴじゃミニ四駆で人が死にかける展開はしょっちゅうあったけどな
>私がコースアウトするようなミニ四駆を作らなければ…私が店内でマシンを捕まえてれば…
噴いたwww
88 :
◆UcHUIyQWbY :2008/09/20(土) 02:51:35.94 ID:izBjfjCGO
その後、ミニ四駆コースは撤去され、ミニ四駆関連の商品もすべて店から姿を消した。
それでもまだ世間でのミニ四駆ブームは続いていた。事情を知らない子供たちがミニ四駆を買いにくるのを、おじいちゃんはただ悲しそうに首を振って追い返した。
ブーンもミニ四駆をすべて処分したようだ。
つД`)悲しすぎる思い出…。
90 :
◆UcHUIyQWbY :2008/09/20(土) 02:58:54.70 ID:izBjfjCGO
それから何年が経っただろう。世間のミニ四駆ブームもとっくに収まっていた。原油価格の高騰や、単純な客数の減少もあって、近隣の模型店は次々と閉店していった。
ξ゚听)ξ「ただいま」
「荒巻さん、おたくも経営苦しいんでしょ?悪い話じゃないと思うんですけどねぇ」
/ ,' 3 「帰ってくれ!わしはなにがあってもこの店を売る気はない!」
「そうはいってもねぇ。お孫さんいるでしょ?高校生だっけ?進学費用とかでまとまったお金いるんじゃない?今時高卒じゃねぇ」
91 :
◆UcHUIyQWbY :2008/09/20(土) 03:03:22.00 ID:izBjfjCGO
/ ,' 3 「!………」
「へへ…まあ、また来ますから、それまでに考えといてくださいよ」
ξ゚听)ξ「おじいちゃん…」
/ ,' 3 「ツン…帰ってたのか」
ξ゚听)ξ「今の話…」
/ ,' 3 「心配するでない、大学くらい行かせてやるわい!」
私は大学なんて行かなくていい。荒巻模型店が、お母さんの大好きだったこのお店が無くなるなんて嫌だ。
ξ;;)ξ「お母さん…私いったいどうしたらいいの?」
92 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 03:04:22.38 ID:fFxhXw4k0
不幸が重なるな・・・
93 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 03:07:27.69 ID:xMOIrVPG0
涙がもう…。
それでも支援はやめない!
94 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 03:07:50.12 ID:ujr4TPE10
支援・・・
95 :
◆UcHUIyQWbY :2008/09/20(土) 03:08:02.63 ID:izBjfjCGO
私はお母さんの部屋で泣きじゃくっていた。
お母さんの部屋は昔のままだ。どうしても片付けられないのだ。
ξ;;)ξ「どうしたら…どうしたらいいの?」
床に突っ伏して泣いていた。そんなとき、ふと机の下の隙間に何かが落ちていることに気がついた。
ξ;;)ξ「これは…お母さんの日記?」
96 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 03:10:58.99 ID:LkQ5RFacO
支援だ
97 :
◆UcHUIyQWbY :2008/09/20(土) 03:13:37.08 ID:izBjfjCGO
○月×日 晴れ
今日もお店はミニ四駆を走らせる子供たちでにぎわっていた。
ミニ四駆っていいわね。他の商品だったら売ってそれっきりってのが多いけど、ミニ四駆は子供たちがお店で遊んでいってくれる。賑やかでいいわ。
ξ゚听)ξ「お母さん…」
○月×日 くもり
今日もツンはブーンくんに乱暴して泣かせちゃってた。あの子、本当は優しい子なのに。感情表現が苦手なのかしらね?
98 :
◆UcHUIyQWbY :2008/09/20(土) 03:20:38.31 ID:izBjfjCGO
○月×日 晴れ
今日、ツンが私に“お母さんは私が守るんだからっ!”だって。
そっか。ツンはやっぱり優しい子なのね。私のことを気遣って、いつもあんなに強気で振る舞ってたのね。頼りないお母さんでごめんなさい。ツン、愛してるわ。
○月×日 雨
今日は雨が降ってるのに、子供たちがたくさん集まってるわ。ミニ四駆の人気はすごいわね。
そうそう、ツンがいきなり“私看板娘になる!”だって。ふふ、おじいちゃんになにか聞いたのかしら?ツンならきっといい看板娘になれるわ。
私、おじいちゃんがいて、ツンがいて、みんなが楽しそうにしてるこのお店が大好き。ツンも看板娘として、その幸せを味わって欲しいな。
……支援だ。
100 :
◆UcHUIyQWbY :2008/09/20(土) 03:24:21.31 ID:izBjfjCGO
ξ;;)ξ「お母さん…」
そうよ、お母さんはみんなが笑顔な荒巻模型が大好きだったのよ。それなのに、私今までなにしてたの?部屋に閉じこもってメソメソ泣いてばかり。看板娘になるんじゃなかったの?泣いてなんかいられないわ。
ξ;听)ξ
ξ゚听)ξ「よさ!」
涙を拭いて、頬をピシャリと一叩き。しっかりしなくちゃ。
101 :
◆UcHUIyQWbY :2008/09/20(土) 03:25:29.58 ID:izBjfjCGO
>>100 “よさ”ってなんだよ…。“よし”です。
102 :
◆UcHUIyQWbY :2008/09/20(土) 03:30:03.21 ID:izBjfjCGO
ξ゚听)ξ「おじいちゃん!」
/ ,' 3 「なんじゃ、ツン?」
ξ゚听)ξ「商品情報ある?」
/ ,' 3 「あるけどどうするんじゃ?ほれ」
ξ゚听)ξ「ありがとう」
やっぱりお客さんを掴むには魅力的な商品を仕入れなきゃ。
とはいえプラモデル全般が売れない時代だ。これといったものが見つからない。
しかし、ひとつの商品が私の目を引いた。
ξ゚听)ξ「これは…」
103 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 03:30:43.66 ID:LkQ5RFacO
…アニメ化はいつですか?
104 :
◆UcHUIyQWbY :2008/09/20(土) 03:34:35.16 ID:izBjfjCGO
ξ゚听)ξ「ミニ四駆…PRO?」
/ ,' 3 「おお、それか。田宮さんが新しく開発したらしくての、今までとは違って、両軸モーターを真ん中に置く構造らしいのう」
ミニ四駆…痛ましい思い出のせいで避けていたけれど、お母さんはミニ四駆と、ミニ四駆で賑わう荒巻模型店が大好きだった。またあんなお店にすることが私にできるかしら?
105 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 03:37:11.64 ID:r1Ymj/CpO
急に話が重くなっててワロタwwww
106 :
◆UcHUIyQWbY :2008/09/20(土) 03:39:37.20 ID:izBjfjCGO
( ^ω^)「おいーーっす」
/ ,' 3 「フォッフォ、ブーン君、いらっしゃい」
ブーンはこれまでずっと荒巻模型に通い続けてくれている。“ガンプラが大好きなんだお”とか“今ゾイドに激ハマりなんだお”とか言ってるけど、本当は私を元気づけに来てくれてるんだよね?ありがとう、ブーン。
ξ゚听)ξ「ねえ、ブーン?」
( ^ω^)「お、ツン、なんだお?」
ξ゚听)ξ「もう一度ミニ四駆やってみない!」
私はもううつむかない。だって荒巻模型店の看板娘だもの!
107 :
◆UcHUIyQWbY :2008/09/20(土) 03:42:06.58 ID:izBjfjCGO
番外編〜ξ゚听)ξは看板娘のようです〜 完
がんばれ、支援!
109 :
◆UcHUIyQWbY :2008/09/20(土) 03:43:28.86 ID:izBjfjCGO
うおーー話を重たくしすぎたorz
こんな時間に支援してくださったみなさん、どうもありがとうございました!
って、話し終わってるしwwww
なんだか悲しい話だったけど、乙。
次回はいつごろ?
111 :
◆UcHUIyQWbY :2008/09/20(土) 03:45:59.66 ID:izBjfjCGO
>>110 すみません、気がついたらどんどん鬱な方向にorz
次回は今のところ未定です。
112 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 03:50:00.18 ID:KTSFhznG0
乙!
113 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 03:50:04.28 ID:fFxhXw4k0
もっつんつん!!
114 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 03:50:23.40 ID:hBW0eRdRO
115 :
◆UcHUIyQWbY :2008/09/20(土) 03:51:11.48 ID:izBjfjCGO
前回ツンの番外編を楽しみにしてるって言ってた人、いたらごめんなさい…。
116 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 03:53:25.61 ID:izBjfjCGO
次回以降は
・ショボンの話
・ブーンの話
・ドクオ少年時代
あたりになると思います。
モナーさんと荒巻じいさんの話もそのうちやってくれ。
期待してるw
118 :
◆UcHUIyQWbY :2008/09/20(土) 04:07:05.79 ID:izBjfjCGO
>>117 モナー出し忘れた!デレに惚れてる男役で出すつもりだったのに…。
荒巻の話はまた鬱になりそうなw
119 :
ねこたろう:2008/09/20(土) 04:10:05.79 ID:izBjfjCGO
みなさんほとんど寝てるとは思いますが、希望とかアイディアがありましたら書き込んでくださいね。参考にします。
120 :
◆ItodYKFaCM :2008/09/20(土) 04:12:40.87 ID:izBjfjCGO
あちゃー酉ばらしちゃった。今度からこの酉で。
121 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 04:12:45.95 ID:/vJGIBj60
ごめん
>>ξ゚听)ξ「よさ!」
クソワロタwwwwww
>>119 \(^o^)/「女の子の レーサーも 登場させてください」
wikiのツン編なんだが、「よさ!」は「よし!」に変えてうpしていいか?
123 :
◆ItodYKFaCM :2008/09/20(土) 04:23:31.47 ID:izBjfjCGO
124 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 04:28:11.24 ID:aO60XEqa0
フサギコのレースでの活躍回とかあってもいいかもね
ドクオたちの仲間になれとまでは言わないけど
125 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 04:29:56.28 ID:hBW0eRdRO
>>115 ('A`)ノ
今度はツンさんがデレるような話も読みたいんだぜ
あと本編で次回公式出て最後ってのは淋しいな・・・かといって別の案を提案できないのが辛いとこなんだが
126 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 04:38:03.36 ID:izBjfjCGO
>>122 出るとしたら腐女子ですw
>>124 フサはDQNから良い奴にしすぎた気がしましたが…。レース自体増やしますか。出番も話も増える!
>>125 誰にデレさせようかな…
(:.;´゚;3;゚`;.:)←こいつ出せ
128 :
◆ItodYKFaCM :2008/09/20(土) 04:41:57.00 ID:izBjfjCGO
129 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 06:01:01.44 ID:fFxhXw4k0
(:.;´゚;3;゚`;.:)「池澤春菜すげーよ。復帰一台目で井桁組んじゃうし」
(:.;´゚;3;゚`;.:)「まあでもフロントにスラスト角付いてなかったからハッタリだったけど」
(:.;´゚;3;゚`;.:)「あーあ、俺んちに来れば丁寧に教えてやるのに」
(:.;´゚;3;゚`;.:)「はぁ?ちげーよ、俺は本気出してないだけだよ」
130 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 08:19:03.72 ID:sDHtREReO
いったんほしゅ
131 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 09:26:11.64 ID:LkQ5RFacO
さ
湾岸読んでる奴やっぱいるんだナ(笑)
ドクオ少年時代はモナー編で出てきた本が出てくるんだろうなあ。
133 :
◆ItodYKFaCM :2008/09/20(土) 09:48:48.38 ID:izBjfjCGO
おや、残ってましたか。
134 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/20(土) 10:06:10.85 ID:of0uwKaZO
135 :
◆ItodYKFaCM :
公式大会で最終回のつもりでしたが、やっぱり最終回は荒巻模型店でしめた方が良さそうですね。話はそこから始まったわけですし。